JP6963431B2 - Pde7インヒビターを用いる嗜癖および衝動制御障害の処置 - Google Patents

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(配列表に関する陳述)
本願に付随の配列表は、紙コピーの代わりにテキスト形式で提供され、本明細書に参考として援用される。配列表を含むテキストファイルの名称は、NE_1_0172_SequenceListingFinal_ST25であり;本明細書の提出に伴ってEFS−Webを介して提出されている。
I.発明の分野
本開示は、ホスホジエステラーゼ7(PDE7)インヒビターを単独または他の治療用薬剤もしくは嗜癖性薬剤と併用して用いる物質嗜癖および行為嗜癖の予防および処置に関する。
II.発明の背景
世界保健機関(WHO)では、物質嗜癖を、有害効果を承知しており、該効果が起こっているにもかかわらず物質を反復使用することと定義している。物質嗜癖は、薬物の過剰使用の制御不能、強迫性薬物要求および物質に対する渇望、マイナスの影響にもかかわらず持続的に使用すること、ならびに該物質に対する身体的および/または心理的依存を特徴とする慢性で再発性の疾患である。物質嗜癖は、典型的には、耐性、離脱、強迫性薬物摂取行為、薬物要求行為、嗜癖性行為の実行、および再発の経過をたどる。過度の物質摂取および嗜癖は、凶悪犯罪および感染性疾患の伝播の大きな一因となることにより、嗜癖および社会の両方に対して大きな社会的および経済的影響を及ぼす公衆衛生問題である。嗜癖性物質としては、アルコール、カフェイン、ニコチン、大麻(マリファナ)および大麻誘導体、アヘンおよび他のモルヒネ様オピオイドアゴニスト(ヘロイン、フェンサイクリジンおよびフェンサイクリジン様化合物など)、催眠鎮静薬(ベンゾジアゼピンおよびバルビツレートなど)ならびに精神刺激薬(コカイン、アンフェタミンおよびアンフェタミン関連薬物、例えば、デキストロアンフェタミンおよびメチルアンフェタミンなど)が挙げられる。
アルコールは、世界レベルで最も一般的に過度に摂取される物質のうちの1つである。さらに、アルコール依存症は重篤な肝臓疾患および心血管疾患に至り、依存が生じて重度の精神障害、社会問題および有害な結果、例えば、家族の分裂、悲惨な事故および職能の低下をもたらす。WHOによると、アルコール消費は、世界的に、食道および肝臓のがん、肝硬変、殺人、癲癇ならびに自動車事故の原因の20〜30%を占めている。世界的に、過度のアルコール摂取により毎年、約180万人が死亡している。アルコール消費に対する強迫性行為は該障害のコア症状である。近年、アルコール依存症患者救済するために飲酒だけでなくアルコール渇望および再発もコントロールするためのいくつかのアプローチが探求されている(非特許文献1;非特許文献2;および非特許文献3)。
過度のアルコール摂取に対する潜在的治療効果について試験されたナルトレキソン、アカンプロセート、オンダンセトロン、ジスルフィラム、γヒドロキシ酪酸(GHB)、およびトピラマートなどの医薬は、いくつかの類型に属している(非特許文献2;非特許文献3)。これらの医薬品のうちいくつか、例えば、ナルトレキソン、アカンプロセートおよびジスルフィラムは一定の有用性が証明されており、アルコール依存症の処置に承認されている。これらの医薬のうち、非選択的オピオイドアンタゴニストであるナルトレキソンは、現在、薬理学的に最良の選択肢と考えられている。しかしながら、有望な成果がある程度あるにもかかわらず、ナルトレキソンを含むこれらの医薬はいずれも、アルコール依存症における有効性は充分でなく、予後は依然として不良である。
ニコチンも最も広く使用されている嗜癖性薬物の1つであり、過度のニコチン摂取は過度の物質摂取の最も一般的な形態である。WHOにより、世界中に12億5000万人の喫煙者がいると推定されており、これは、15歳より上の世界人口の3分の1である。さらに、WHOにより、毎年、喫煙が直接の原因で500万例の死亡が発生していると推定されており、過度のニコチン摂取は、世界的に、最も大きな予防可能な単独死亡原因となっている。先進国では、肺がんの70〜90%、慢性呼吸器疾患の56〜80%、および心血管疾患の22%の症例がニコチン嗜癖に起因している。喫煙は、米国だけで毎年、430,000例の死亡と関連しており、国家の年間医療費は800億ドルと推定される。喫煙は、あらゆるがん(例えば、肺、口内、咽頭、喉頭、食道、頚部、腎臓、尿管および膀胱のがん)の3分の1で原因となっている。がんによる全死亡率は非喫煙者よりも喫煙者で2倍高い。また、喫煙により、慢性気管支炎および気腫などの肺疾患が引き起こされ;喘息症状が増悪し;心臓疾患(例えば、卒中、心臓発作、血管系の疾患、および動脈瘤)のリスクが増大する。心臓疾患による死亡の推定20%は喫煙に起因している。妊娠している喫煙女性は、非喫煙者よりも早産、自然流産、および幼児が出生時低体重となるリスクが大きい。
ニコチン使用は、快楽の感情を調節し、ニコチン消費に対する欲望を媒介する報酬経路を活性化させる神経伝達物質ドーパミンのレベル増大をもたらす。ニコチン離脱と関連している症状としては、渇望、イライラ感、怒り、敵意、攻撃性、倦怠感、鬱および認知障害が挙げられ、これらにより、さらに過度のニコチン摂取の要求がもたらされる。環境的条件付け要素および心理的ストレスへの曝露は、喫煙者においてニコチン使用を刺激するさらなる要素である。ニコチンの反復使用により耐性の発現がもたらされ、初期と同じ刺激を得るためには、より高用量のニコチンが必要となる。
ニコチン嗜癖用に開発された治療薬のほとんどは、再発の予防において中程度の好成績が示されているにすぎず、禁煙する試みでは不成功率が高い。処置としては、ニコチン代替製品の使用、抗鬱薬、抗過敏薬(anti−hypersensitive)、および行動療法が挙げられる。
米国立薬害研究所により、人口の約3分の1である7200万人の米国人がマリファナを試用したことがあると推定されている。マリファナ使用の急性効果としては、記憶および学習の問題、ゆがんだ認識、問題解決の困難性、協調運動障害、および心拍数の増加が挙げられる。長期にわたる過度の摂取により、喫煙者で観察されるものと同じ呼吸器系の問題、例えば、毎日咳が出る、痰が出る、肺感染のリスクの増大、ならびに頭部、頚部および肺のがん発生の可能性の増大が引き起こされ得る。鬱、不安、および仕事関係の問題もマリファナ使用と関連している。マリファナの長期使用により、日々の活動に支障をきたす強迫性使用を伴う嗜癖がもたらされることになり得る。渇望および離脱症状、例えば、イライラ感、攻撃性の増大、不眠および不安により、中毒者はマリファナの使用を止めることが困難となる。マリファナ嗜癖および再発を処置するために利用可能な医薬処置剤はない。
WHOによると、世界的に、900万人のヘロイン中毒者を含む推定1300万人がオピオイドを過度に摂取している。過度のオピオイド摂取者の25%より多くが、自殺、殺人または感染性疾患(HIVおよび肝炎など)で、嗜癖的になって10〜20年以内に死亡している。耐性および身体的依存は2〜3日以内に発現し得る。オピオイド薬剤に対する過度の摂取および嗜癖は既知の現象であるが、近年、この問題が悪化していることがわかった(非特許文献4ならびに非特許文献5)。2003年における米国の若者の疫学的調査により、中でもオピオイド鎮痛薬は、マリファナに次いで、中高生(12年生)の間で最も高頻度に過度に摂取されている違法薬物であることが示された(非特許文献6)。さらに、米国では、ここ数年間でオピオイド医薬の使用の顕著な増大が見られており、かかる使用と関連している問題がさらに大きく増大している。この使用と問題の急増は、オピオイド嗜癖への道に拡大すると思われるため、特に懸念されている(非特許文献7)。
最近の疫学的データによると、2002年において、12歳より上の米国居住者のうち4.7%(すなわち、1100万人)がオピオイド医薬を過度に摂取しており、この人たちのうち13.7%(すなわち、150万人)が、DSM−IVオピオイド使用障害の基準を満たしている(非特許文献8;非特許文献9)。ComptonおよびVolkowによって最近概説されたように、過度のオピオイド鎮痛薬摂取の年間発生件数は、1990年では新たな症例が628,000例から2001年には240万例まで増加した(非特許文献10;非特許文献11)。オピオイド嗜癖の拡大を促している理由の1つは、処方薬に副次的な鎮痛薬の使用の増加である。オピオイド医薬の短期使用が嗜癖と関連していることは稀である。逆に、この薬剤での長期使用は、18%までの患者において嗜癖の発現と関連している。
アヘン嗜癖の処置の目的は、他の型の物質嗜癖の場合と同様、オピオイドの使用を中止するとともに、有痛性離脱症状を最小限にし、再発を予防することである。現在行なわれている処置は、嗜癖性薬物を、オピオイド受容体アゴニストまたは混合型アゴニスト/アンタゴニスト代替物で置き換えることを伴うものである。択一的なアプローチは、該アゴニストの効果をブロックするオピオイド受容体アンタゴニストの使用からなる。アンタゴニストでは痛みまたは他の離脱症状の軽減は得られない;それどころか離脱症状が促進されることがあり得、その治療的使用は、オピオイドアゴニストの偶発的過剰摂取の増大および死亡率の増大と関連していた。該受容体に対する親和性が低いアゴニストを使用すると、重度の離脱症状がもたらされることはほとんどないが、代替アヘンに対して依存もたらされることがあり得る。また、多くの代替治療薬は3〜6ヶ月間摂取され、中毒者が処置を途中で止めることが可能な期間である。
コカインおよびアンフェタミンなどの精神刺激薬は、ヒトにおいて、一時的に多幸感、覚醒の増大、および身体能力の増大が引き起こされる。この物質は、最初はドーパミン伝達を増大させるが、薬物を長期使用するとドーパミン活性の低下がもたらされ、脳の報酬系の調節不全および不快気分に至る。WHOにより、世界中で3300万人がアンフェタミンを過度に摂取していると推定されている。
慢性的な過度のコカイン摂取により、過剰刺激、頻拍、高血圧、散瞳、筋攣縮、不眠、極度の神経質、幻覚、パラノイア、攻撃的行為、および鬱がもたらされ得る。コカインの過剰摂取により、振せん、痙攣、せん妄、ならびに心臓不整脈および心血管不全に起因する死亡がもたらされることがあり得る。デシプラミン、アマンタジンおよびブロモクリプチンは、コカインの離脱症状を低減させることが示されている。
アンフェタミンの離脱症状としては、EEGの変化、倦怠感、および精神的鬱が挙げられる。経時的に耐性が発現し、頻拍、幻聴および幻視、妄想、不安反応、妄想型精神病、極度疲労、錯乱、記憶力低下、および自殺傾向を伴う長期の鬱と関連することがあり得る。アンフェタミン嗜癖に対して現在使用されている処置薬としては、フェノチアジン、ハロペリドール、およびクロルプロマジン(幻覚用)が挙げられるが、これらの薬物潜在的副作用として、体位性低血圧症および重度の錐体外路運動障害が挙げられる。精神刺激薬に嗜癖的な被験体は、場合によっては、心理学的離脱ならびに生理学的離脱を経験し、再発が起こる可能性が高くなる。
これまで、物質嗜癖の処置は行動療法が中心であったが、このような高度に嗜癖性物質の多くに対する依存を断ち切ることは難しい。特に、アルコール、コカインおよびヘロインに対する嗜癖は、再発性の慢性障害と考えられている。また、ニコチン、ヘロイン、コカインおよびアルコールなどの多種類の物質を並行して過度に摂取しているのが一般的である。
多くの嗜癖の長期持続性で慢性的な性質および高率の常習的犯行により、薬物およびアルコール嗜癖の処置には大きな難題が提示され、そのため、再発の神経生物学的根拠の理解が嗜癖の研究の中心的課題として出現している。中でも、感情的および環境的要素(条件付け刺激)が主な再発の原因として挙げられた。例えば、特定のストレス条件(失業および経済的困難など)、または以前の使用を連想させるアルコールの存在を予測させる刺激(好みのワインのボトルおよびバーのような環境など)は、嗜癖から回復したアルコール依存経験者において再発を強く助長することがあり得ることがわかっている。
米国、欧州および他の西欧諸国における肥満の発生率の増大はまた、食物依存症様行為の流行を示す。通常の摂食行為から区別されるとおり、食物依存症は、空腹感ではなく嗜癖性に応答して摂食する人々を改善するどころか悪化させる不適応行為である。食物嗜癖である過食はまた、持続性かつ習慣的な、過剰量の食品を日常的に摂取すること、およびしばしば過剰量の不健康な食品を摂取することである。食物依存症は、肥満をもたらすのみならず、逆説的ではあるが、栄養不良をももたらし得る。食物依存症と薬物乱用との間には、いくらかの類似性があり、これらとしては、気分に対する影響、上記嗜癖性行為を引き起こす外部キュー、予期、抑制、アンビバレンスおよび帰属が挙げられる。
薬物およびアルコール嗜癖と関連している嗜癖性行為の永続性および再発し易さを説明するのに2つの主要な理論的主張、恒常性仮説および条件付け仮説が存在している。
恒常性仮説は、再発のリスクを、神経適合的変化および神経内分泌の恒常性の破壊と関連付けるものであり、該変化および破壊は、不安、気分調節不全および急性離脱を伴う身体症状の原因であると考えられており、「長期離脱」期と称されている相当長い期間持続し得る。したがって、この見解は、再発の動機的根拠として不快感およびマイナスの影響の緩和を示唆するものである。
条件付け仮説は、再発は、多くの場合、薬物関連環境性刺激への曝露と関連しているという観察結果に基づいている。この見解は、古典的条件付けによって薬物の報酬作用と関連することになった特定の環境性刺激によって、薬物使用の再開を誘起させる自覚状態が誘発され得るという考えである。恒常性仮説および条件付け仮説は互いに排他的ではない。実際、恒常性の撹乱によってもたらされる再発し易さは、薬物関連環境性刺激への曝露によって増大され得るという点で、恒常性要素と条件付け要素により相加的効果が奏されているようである。
明らかに、当該技術分野において、嗜癖および嗜癖性薬剤の再発的使用を処置および予防するための新たな方法の必要性が存在している。本発明は、嗜癖および常習的犯行の処置および予防に有用な方法および併用医薬を提供することにより、このような必要性を満たすものである。
Montiら,J Stud Alcohol 54:235−45(1993) Volpicelliら,Arch Gen Psychiatry 49:876−880(1992) O’Brien Science 278:66−70(1997) ComptonおよびVolkow,Drug Alcohol Depend 83 Suppl 1:S4−7(2006A) ComptonおよびVolkow,Drug Alcohol Depend 81(2):103−7(2006B) Delvaら,Am J Public Health 95(4):696−702(2005) Siegalら,Am Fam Physician 67:942−945(2003) American Psychiatric Association,Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders,第4版(1994) Substance Abuse and Mental Health Services Administration,Mortality Data from the Drug Abuse Warning Network,2002,(2004) Substance Abuse and Mental Health Services Administration,Overview of Findings from the 2002 National Survey on Drug Use and Health,(2003) Substance Abuse and Mental Health Services Administration,Emergency Department Trends From the Drug Abuse Warning Network,Final Estimates 1995−2002,(2003)
III.発明の概要
本発明は、被験体が嗜癖を有する、または嗜癖を発現するリスクがあると判定し、次いで、該被験体に対して該嗜癖の処置または予防に有効なホスホジエステラーゼ7(PDE7)インヒビターを投与することにより嗜癖を処置または予防する方法を提供する。
本発明の一態様において、被験体は嗜癖性薬剤に嗜癖的である。嗜癖性薬剤の例としては、アルコール、ニコチン、マリファナ、マリファナ誘導体、オピオイドアゴニスト、ベンゾジアゼピン、バルビツレート、および精神刺激薬が挙げられる。一実施形態において、嗜癖性薬剤はアルコールである。別の実施形態では、嗜癖性薬剤はニコチンである。さらなる実施形態では、嗜癖性薬剤は、オピオイド、例えば、モルヒネ、メタドン、フェンタニル、スフェンタニル、コデイン、オキシコデイン、およびヘロインである。さらなる実施形態では、嗜癖性薬剤は精神刺激薬、例えば、コカイン、アンフェタミンまたはアンフェタミン誘導体である。別の実施形態では、嗜癖性薬剤はコカインである。
本発明の一態様において、被験体は、嗜癖性もしくは強迫性行為に嗜癖的であるか、または衝動制御障害に苦しんでいる。本発明の別の態様において、被験体は、原発性衝動制御障害、すなわち、医原性(医療処置に続発性)または別の原発性の疾患もしくは障害に続発性のいずれかである障害でない原発性障害である衝動制御障害に苦しんでいる。原発性衝動制御障害である嗜癖性または強迫性行為としては、以下のもの:過食、病的賭博、電子デバイスの病的使用、テレビ電子ゲームの病的使用、電子通信デバイスの病的使用、携帯電話の病的使用、ポルノ依存、性依存、強迫性消費行動、食欲不振、大食症、間欠性爆発性障害、盗癖、放火癖、抜毛癖、強迫性過剰運動、および強迫性過労が挙げられる。別の実施形態では、嗜癖性または強迫性行為は食物依存症である。別の実施形態では、嗜癖性または強迫性行為は過食である。本発明の別の態様において、嗜癖性または強迫性の障害は強迫性障害である。
本発明の一態様において、嗜癖の処置のためのPDE7阻害剤は、本明細書に開示した以下のもの:式1A、式1B、式29、式30、式31、式32、式33、式34、式35、式36、式37、式38、式39、式40、式41、式42、式43A、式43B、式44、式45、式46、式47、式48、式49、式50、式51、式52、式53、式54、式6A、式6B、式6C、式6D、式6E、式6F、式6G、式6H、式16A、化合物1、化合物2、化合物3、および化合物4から選択される。
本発明の一態様において、PDE7阻害剤は、PDE7Aおよび/またはPDE7B活性の阻害に関して約1μM未満のIC50を有する。一実施形態において、PDE7阻害剤は、PDE7Aおよび/またはPDE7B活性の阻害に関して約100nM未満のIC50を有する。別の実施形態では、PDE7阻害剤は、PDE7A活性の阻害に関するIC50とPDE7B活性の阻害に関するIC50の小さい方の5倍より大きいPDE1B活性の阻害に関するIC50を有する。別の実施形態では、PDE7阻害剤は、PDE7A活性の阻害に関するIC50とPDE7B活性の阻害に関するIC50の小さい方の5倍より大きいPDE10活性の阻害に関するIC50を有する。さらなる実施形態では、PDE7阻害剤は、PDE7A活性の阻害に関するIC50および/またはPDE7B活性の阻害に関するIC50の小さい方の10倍より大きいPDE3活性の阻害に関するIC50を有する。別の実施形態では、PDE7阻害剤は、PDE7A活性の阻害に関するIC50とPDE7B活性の阻害に関するIC50の小さい方の10倍より大きいPDE3およびPDE4活性の阻害に関するIC50を有する。さらなる実施形態では、PDE7阻害剤は、PDE7A活性の阻害に関するIC50とPDE7B活性の阻害に関するIC50の小さい方の10倍より大きいPDE4およびPDE8活性の阻害に関するIC50を有する。別の実施形態では、PDE7薬剤は、PDE7A活性の阻害に関するIC50とPDE7B活性の阻害に関するIC50の小さい方の10倍より大きいPDE1、PDE2、PDE3、PDE4、PDE8、PDE10およびPDE11活性の阻害に関するIC50を有する。さらなる実施形態では、PDE7阻害剤は、PDE7A活性の阻害に関するIC50とPDE7B活性の阻害に関するIC50の小さい方が、PDE1〜6およびPDE8〜11酵素ファミリーからの任意の他のPDE酵素の活性の阻害に関して該剤が有するIC50の10分の1より小さい選択的PDE7インヒビターである。別の実施形態では、PDE7阻害剤は、PDE7A活性の阻害に関するIC50とPDE7B活性の阻害に関するIC50の小さい方が、PDE1〜6およびPDE8〜11酵素ファミリーからの任意の他のPDE酵素の活性の阻害に関して該剤が有するIC50の50分の1より小さい高度に選択的PDE7インヒビターである。さらなる実施形態では、PDE7阻害剤は約450g/モル未満の分子量を有するものである。別の実施形態では、PDE7阻害剤は、血液脳関門を通過できる。
本発明は、被験体が嗜癖を有する、または嗜癖を発現するリスクがあると判定し、次いで、PDE7活性を阻害する化学物質化合物を投与することにより、嗜癖を処置または予防する方法を提供する。該化学物質化合物は、以下の特徴:(i)PDE7Aおよび/またはPDE7B活性の阻害に関して約1μM未満IC50;ならびに(ii)PDE7A活性の阻害に関するIC50および/またはPDE7B活性の阻害に関するIC50の小さい方の10倍より大きいPDE3の阻害に関するIC50を有するものである。
一実施形態において、該化学物質化合物は、PDE7Aおよび/またはPDE7B活性の阻害に関して約100nM未満のIC50を有する。別の実施形態では、PDE7阻害剤は、PDE7A活性の阻害に関するIC50とPDE7B活性の阻害に関するIC50の小さい方の5倍より大きいPDE1B活性の阻害に関するIC50を有する。別の実施形態では、PDE7阻害剤は、PDE7A活性の阻害に関するIC50とPDE7B活性の阻害に関するIC50の小さい方の5倍より大きいPDE10活性の阻害に関するIC50を有する。別の実施形態では、PDE7阻害剤は、PDE7A活性の阻害に関するIC50とPDE7B活性の阻害に関するIC50の小さい方の10倍より大きいPDE4活性の阻害に関するIC50を有する。さらなる実施形態では、PDE7阻害剤は、PDE7A活性の阻害に関するIC50とPDE7B活性の阻害に関するIC50の小さい方の10倍より大きいPDE8活性の阻害に関するIC50を有する。別の実施形態では、PDE7薬剤は、PDE7A活性の阻害に関するIC50とPDE7B活性の阻害に関するIC50の小さい方の10倍より大きいPDE1、PDE2、PDE3、PDE4、PDE8、PDE10およびPDE11活性の阻害に関するIC50を有する。さらなる実施形態では、PDE7阻害剤は、PDE7A活性の阻害に関するIC50とPDE7B活性の阻害に関するIC50の小さい方が、PDE1〜6およびPDE8〜11酵素ファミリーからの任意の他のPDE酵素の活性の阻害に関して該剤が有するIC50の10分の1より小さい選択的PDE7インヒビターである。別の実施形態では、PDE7阻害剤は、PDE7A活性の阻害に関するIC50とPDE7B活性の阻害に関するIC50の小さい方が、PDE1〜6およびPDE8〜11酵素ファミリーからの任意の他のPDE酵素の活性の阻害に関して該剤が有するIC50の50分の1より小さい高度に選択的PDE7インヒビターである。さらなる実施形態では、PDE7阻害剤は約450g/モル未満の分子量を有するものである。別の実施形態では、PDE7阻害剤は、血液脳関門を通過できる。
本発明の一態様において、被験体は嗜癖性薬剤に嗜癖的である。嗜癖性薬剤の例としては、アルコール、ニコチン、マリファナ、マリファナ誘導体、オピオイドアゴニスト、ベンゾジアゼピン、バルビツレート、および精神刺激薬が挙げられる。一実施形態において、嗜癖性薬剤はアルコールである。別の実施形態では、嗜癖性薬剤はニコチンである。さらなる実施形態では、嗜癖性薬剤は、オピオイド、例えば、モルヒネ、メタドン、フェンタニル、スフェンタニルおよびヘロインである。さらなる実施形態では、嗜癖性薬剤は精神刺激薬、例えば、コカイン、アンフェタミンまたはアンフェタミン誘導体である。別の実施形態では、嗜癖性薬剤はコカインである。
本発明の一態様において、PDE7インヒビターで処置された被験体は、嗜癖性もしくは強迫性行為に嗜癖的であるか、または衝動制御障害に苦しんでいる。本発明の別の態様において、被験体は、原発性衝動制御障害、すなわち、医原性(医療処置に続発性)または別の原発性の疾患もしくは障害に続発性のいずれかである障害でない原発性障害である衝動制御障害に苦しんでいる。原発性衝動制御障害である嗜癖性または強迫性行為としては、以下のもの::過食、病的賭博、電子デバイスの病的使用、テレビ電子ゲームの病的使用、電子通信デバイスの病的使用、携帯電話の病的使用、ポルノ依存、性依存、強迫性消費行動、食欲不振、大食症、間欠性爆発性障害、盗癖、放火癖、抜毛癖、強迫性過剰運動、および強迫性過労が挙げられる。別の実施形態では、被験体は食物依存症に苦しんでいる。別の実施形態では、嗜癖性または強迫性行為は過食である。本発明の別の態様において、本発明に従って処置される被験体は強迫性障害を有する。
また、本発明は、嗜癖を有する被験体に、ホスホジエステラーゼ7(PDE7)インヒビターとさらなる治療用薬剤を与えることを含む嗜癖を処置または予防する方法であって、該PDE7インヒビターと該さらなる治療用薬剤の各々が嗜癖の有効な処置または予防に寄与する方法を提供する。さらなる治療用薬剤としては、例えば、オピオイドアンタゴニスト、混合型オピオイド部分アゴニスト/アンタゴニスト、抗鬱薬、抗癲癇薬(antiepileptic)、制吐薬、副腎皮質刺激ホルモン放出因子−1(corticotrophin−releasing factor−1)(CRF−1)受容体アンタゴニスト、選択的セロトニン−3(5−HT3)アンタゴニスト、5−HT2A/2Cアンタゴニスト、カンナビノイド−1(CB1)受容体アンタゴニスト、およびドーパミン受容体アゴニストまたは他のドーパミン作動性薬剤が挙げられる。
例示的なオピオイドアンタゴニストとしては、ナルトレキソンおよびナルメフェンが挙げられる。例示的な抗鬱薬としては、フルオキセチン、ミルタザピンおよびブプロピオンが挙げられる。例示的な抗癲癇薬としては、トピラマート、レベチラセタムおよびガバペンチンが挙げられる。アンタラルミンは例示的なCRF−1受容体アンタゴニストである。オンダンセトロンは例示的な選択的セロトニン−3(5−HT3)アンタゴニストである。例示的なカンナビノイド−1(CB1)受容体アンタゴニストはリモナバンおよびタラナバン(tanarabant)である。ブプレノルフィンは例示的な混合型オピオイドアゴニスト/アンタゴニストである。例示的なオピオイドアゴニストとしては、モルヒネ、メタドン、フェンタニル、スフェンタニルおよびヘロインが挙げられる。
例示的なドーパミン作動性薬剤としては、例えば、レボドパ(「L−ドパ」ともいわれる)、カルビドパ、およびドーパミン受容体アゴニスト、ならびに前駆体(例えば、ブロモクリプチン、ペルゴリド、プラミペキソール、ロピニロール、カベルゴリン、アポモルフィン、リスリド、ロチゴチンおよびキナゴリド)、ならびにフェノルドパム(これは、ドーパミン受容体D1に対して選択的である)が挙げられる。
一態様において、被験体は、嗜癖性薬剤、例えば、アルコール、ニコチン、マリファナ、マリファナ誘導体、オピオイドアゴニスト、ベンゾジアゼピン、バルビツレートおよび精神刺激薬に嗜癖的である。一実施形態において、嗜癖性薬剤はアルコールであり、さらなる治療用薬剤は、オピオイドアンタゴニスト(ナルトレキソンなど)または混合型オピオイドアンタゴニスト/部分アゴニスト(ブプレノルフィンなど)である。別の実施形態では、被験体が、精神刺激薬(コカイン、アンフェタミン、アンフェタミン誘導体またはメタアンフェタミンなど)に嗜癖的であり、さらなる治療用薬剤が抗鬱薬(ブプロピオンなど)である。さらなる実施形態では、被験体がニコチンに嗜癖的であり、さらなる治療用薬剤が抗鬱薬(ブプロピオンなど)である。
別の態様において、被験体は、嗜癖性または強迫性行為(原発性衝動制御障害など)、例えば、病的賭博、過食、電子デバイスの病的使用、テレビ電子ゲームの病的使用、電子通信デバイスの病的使用、携帯電話の病的使用、ポルノ依存、性依存、強迫性消費行動、食欲不振、大食症、間欠性爆発性障害、盗癖、放火癖、抜毛癖、強迫性過剰運動、および強迫性過労などに嗜癖的である。一実施形態において、嗜癖性または強迫性行為は過食であり、さらなる治療用薬剤はトピラマートである。本発明の別の態様において、本発明に従って処置される被験体は強迫性障害を有する。
本発明は、嗜癖性薬剤または嗜癖性もしくは強迫性行為を絶っている状態あるいはその使用が制限もしくは低減された状態の期間中である被験体を、PDE7インヒビターを該被験体に投与することによって処置することにより、嗜癖性薬剤の再発的使用または嗜癖性もしくは強迫性行為の実行を予防する方法を提供する。また、本発明は、原発性衝動制御障害と関連している嗜癖性または強迫性行為の寛解または該行為の実行が制限もしくは低減された状態の期間中である被験体を、PDE7インヒビターを該被験体に投与することによって処置することにより、原発性衝動制御障害と関連している嗜癖性または強迫性行為の再発を予防する方法を提供する。また、本発明は、強迫性障害と関連している嗜癖性または強迫性行為の寛解または該行為の実行が制限もしくは低減された状態の期間中である被験体を、PDE7インヒビターを該被験体に投与することによって処置することにより、強迫性障害と関連している嗜癖性または強迫性行為の再発を予防する方法を提供する。再発の予防効果に寄与するさらなる治療用薬剤をPDE7インヒビターとともに投与してもよい。この処置薬は、以前に異なる抗嗜癖処置(anti−addiction treatment)で処置されたことがあるがもはや使用していない被験体に投与され得る。
一態様において、アルコール、ニコチン、マリファナ、マリファナ誘導体、オピオイドアゴニスト、ベンゾジアゼピン、バルビツレート、および精神刺激薬などの嗜癖性薬剤の再発的使用が、PDE7インヒビターの投与によって予防される。好ましい実施形態では、コカイン、アンフェタミンまたはメタアンフェタミンの再発的使用が予防される。
別の態様において、嗜癖性または強迫性行為、特に、原発性衝動制御障害と関連している嗜癖性または強迫性行為の再発が、PDE7インヒビターの投与によって予防される。好ましい実施形態では、以下の行為:過食、病的賭博、電子デバイスの病的使用、テレビ電子ゲームの病的使用、電子通信デバイスの病的使用、携帯電話の病的使用、ポルノ依存、性依存、強迫性消費行動、食欲不振、大食症、間欠性爆発性障害、盗癖、放火癖、抜毛癖、強迫性過剰運動、および強迫性過労の再発が予防される。一実施形態において、嗜癖性または強迫性行為は、ストレスによって誘発された過食である。別の実施形態では、被験体は、強迫性障害と関連している嗜癖性または強迫性行為の再発を予防するために処置される。
本発明は、PDE7インヒビターとさらなる治療用薬剤を含む医薬組成物であって、該PDE7インヒビターと該さらなる治療用薬剤が嗜癖の有効な処置または予防に寄与する医薬組成物を提供する。また、医薬組成物の投薬単位も提供する。
本発明の一態様において、被験体は嗜癖性薬剤に嗜癖的である。嗜癖性薬剤の例としては、アルコール、ニコチン、マリファナ、マリファナ誘導体、オピオイドアゴニスト、ベンゾジアゼピン、バルビツレート、コカインおよび他の精神刺激薬が挙げられる。一実施形態において、嗜癖性薬剤はアルコールである。別の実施形態では、嗜癖性薬剤はニコチンである。さらなる実施形態では、嗜癖性薬剤は、オピオイド、例えば、モルヒネ、メタドン、フェンタニル、スフェンタニルおよびヘロインである。さらなる実施形態では、嗜癖性薬剤は精神刺激薬、例えば、コカイン、アンフェタミンまたはアンフェタミン誘導体である。好ましい実施形態では、嗜癖性薬剤はコカインである。
本発明の一態様において、被験体は、嗜癖性もしくは強迫性行為に嗜癖的であるか、または衝動制御障害に苦しんでいる。本発明の別の態様において、被験体は、原発性衝動制御障害、すなわち、医原性(医療処置に続発性)または別の原発性の疾患もしくは障害に続発性のいずれかである障害でない原発性障害である衝動制御障害に苦しんでいる。原発性衝動制御障害である嗜癖性または強迫性行為としては、以下のもの:過食、病的賭博、電子デバイスの病的使用、テレビ電子ゲームの病的使用、電子通信デバイスの病的使用、携帯電話の病的使用、ポルノ依存、性依存、強迫性消費行動、食欲不振、大食症、間欠性爆発性障害、盗癖、放火癖、抜毛癖、強迫性過剰運動、および強迫性過労が挙げられる。好ましい実施形態では、嗜癖性または強迫性行為は過食である。本発明の別の態様において、本発明に従って処置される被験体は強迫性障害を有する。
一実施形態において、医薬組成物のさらなる治療用薬剤は、オピオイドアンタゴニスト、混合型オピオイド部分アゴニスト/アンタゴニスト、抗鬱薬、抗癲癇薬、制吐薬、副腎皮質刺激ホルモン放出因子−1(CRF−1)受容体アンタゴニスト、選択的セロトニン−3(5−HT3)アンタゴニスト、5−HT2A/2Cアンタゴニスト、またはカンナビノイド−1(CB1)受容体アンタゴニストである。
例示的なオピオイドアンタゴニストとしては、ナルトレキソンまたはナルメフェンが挙げられる。例示的な抗鬱薬としては、フルオキセチン、ミルタザピンまたはブプロピオンが挙げられる。例示的な抗癲癇薬としては、トピラマート、レベチラセタムおよびガバペンチンが挙げられる。アンタラルミンは例示的なCRF−1受容体アンタゴニストである。オンダンセトロンは例示的な選択的セロトニン−3(5−HT3)アンタゴニストである。例示的なカンナビノイド−1(CB1)受容体アンタゴニストはリモナバンおよびタナラバンである。ブプレノルフィンは例示的な混合型オピオイドアゴニスト/アンタゴニストである。
一態様において、被験体は、嗜癖性薬剤、例えば、アルコール、ニコチン、マリファナ、マリファナ誘導体、オピオイドアゴニスト、ベンゾジアゼピン、バルビツレートおよび精神刺激薬に嗜癖的である。一実施形態において、嗜癖性薬剤はアルコールであり、さらなる治療用薬剤は、オピオイドアンタゴニスト(ナルトレキソンなど)または混合型オピオイドアンタゴニスト/部分アゴニスト(ブプレノルフィンなど)である。別の実施形態では、嗜癖性薬剤がニコチンであり、さらなる治療用薬剤がバレニクリンである。別の実施形態では、被験体が、精神刺激薬(コカイン、アンフェタミン、アンフェタミン誘導体またはメタアンフェタミンなど)に嗜癖的であり、さらなる治療用薬剤が抗鬱薬(ブプロピオンなど)である。さらなる実施形態では、被験体がニコチンに嗜癖的であり、さらなる治療用薬剤が抗鬱薬(ブプロピオンなど)である。別の実施形態では、被験体が、1種類より多くの嗜癖性薬剤に嗜癖的であり、さらなる治療用薬剤が、オピオイドアンタゴニスト(ナルトレキソンなど)または混合型オピオイドアンタゴニスト/部分アゴニスト(ブプレノルフィンなど)である。
本発明は、嗜癖の処置または予防のためのキットを提供する。キットは、PDE7インヒビターが含まれている第1の容器と、さらなる治療用薬剤が含まれている第2の容器を含むものである。PDE7インヒビターとさらなる治療用薬剤はどちらも嗜癖の有効な処置または予防に寄与する。
一実施形態において、医薬組成物のさらなる治療用薬剤は、オピオイドアンタゴニスト、混合型オピオイド部分アゴニスト/アンタゴニスト、抗鬱薬、抗癲癇薬、制吐薬、副腎皮質刺激ホルモン放出因子−1(CRF−1)受容体アンタゴニスト、選択的セロトニン−3(5−HT3)アンタゴニスト、5−HT2A/2Cアンタゴニスト、またはカンナビノイド−1(CB1)受容体アンタゴニストである。
例示的なオピオイドアンタゴニストとしては、ナルトレキソンおよびナルメフェンが挙げられる。例示的な抗鬱薬としては、フルオキセチン、ミルタザピンおよびブプロピオンが挙げられる。例示的な抗癲癇薬としては、トピラマート、レベチラセタムおよびガバペンチンが挙げられる。アンタラルミンは例示的なCRF−1受容体アンタゴニストである。オンダンセトロンは例示的な選択的セロトニン−3(5−HT3)アンタゴニストである。例示的なカンナビノイド−1(CB1)受容体アンタゴニストはリモナバンおよびタラナバンである。ブプレノルフィンは例示的な混合型オピオイドアゴニスト/アンタゴニストである。
一態様において、被験体は、嗜癖性薬剤、例えば、アルコール、ニコチン、マリファナ、マリファナ誘導体、オピオイドアゴニスト、ベンゾジアゼピン、バルビツレートおよび精神刺激薬に嗜癖的である。一実施形態において、嗜癖性薬剤はアルコールであり、さらなる治療用薬剤は、オピオイドアンタゴニスト(ナルトレキソンなど)または混合型オピオイドアンタゴニスト/部分アゴニスト(ブプレノルフィンなど)である。別の実施形態では、被験体が、精神刺激薬(コカイン、アンフェタミン、アンフェタミン誘導体またはメタアンフェタミンなど)に嗜癖的であり、さらなる治療用薬剤が抗鬱薬(ブプロピオンなど)である。さらなる実施形態では、被験体がニコチンに嗜癖的であり、さらなる治療用薬剤が抗鬱薬(ブプロピオンなど)である。別の実施形態では、被験体が、1種類より多くの嗜癖性薬剤に嗜癖的であり、さらなる治療用薬剤が、オピオイドアンタゴニスト(ナルトレキソンなど)または混合型オピオイドアンタゴニスト/部分アゴニスト(ブプレノルフィンなど)である。
本発明の別の態様において、嗜癖性物質に対する嗜癖のリスクがある被験体に、該嗜癖性物質をPDE7インヒビターと併用して投与する。例えば、急性疼痛または慢性疼痛の軽減のためにオピオイドアゴニストが投与される被験体に、オピオイドアゴニストがPDE7インヒビターと併用して、非嗜癖性または低嗜癖性の無痛がもたらされるように投与される。固定用量での併用またはキットのいずれかでPDE7インヒビターと併用して投与され得る嗜癖性薬剤の例としては、ベンゾジアゼピン、バルビツレート、ならびに鎮痛薬、例えば、アルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン ベンジルモルヒネ、ベジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモルアミド、デゾシン、ジアンプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアムブテン、ジオキサフェチルブチラート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアムブテン、エチルモルヒネ、エトニタゼン フェンタニル、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ヒドロキシペチジン、イソメタドン、ケトベミドン、レバロルファン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェニタニル(lofenitanil)、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メタドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルブフィン、ナルセイン、ニコモルヒネ、ノルレボルファノール、ノルメタドン、ナロルフィン、ノルモルヒネ、ノルピパノン、アヘン、オキシコドン、OXYCONTIN(登録商標)、オキシモルホン、パパベレタム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾシン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロフェプタジン(propheptazine)、プロメドール、プロペリジン、プロピラム、プロポキシフェン スフェンタニル、トラマドール、チリジン、その塩、前述のものの任意の混合物、および混合型μ−アゴニスト/アンタゴニストが挙げられる。
一部の実施形態では、本明細書に記載の任意の方法および組成物について、以下のPDE7インヒビター式1A、式1B、式29、式30、式31、式32、式33、式34、式35、式36、式37、式38、式39、式40、式41、式42、式43A、式43B、式44、式45、式46、式47、式48、式49、式50、式51、式52、式53、式54、式6A、式6B、式6C、式6D、式6E、式6F、式6G、式6H、式16A、化合物1、化合物2、化合物3、および化合物4が使用される。
本発明の別の実施形態において、PDE7インヒビターは、上記被験体が上記嗜癖性物質を要求するまたは獲得する動機づけを低減するために、嗜癖性物質に対して嗜癖的であるかまたは嗜癖的になるリスクがある被験体に提供される。
一実施形態において、例えば、以下の項目が提供される。
(項目1)
嗜癖性物質への嗜癖であるか、または原発性衝動制御障害もしくは強迫性障害と関連する強迫性行為の実行である嗜癖を処置する方法であって、
被験体が、嗜癖を有する、または嗜癖を発現するリスクがあると判定すること;および
該被験体に、一定量のホスホジエステラーゼ7(PDE7)インヒビターおよびドーパミン作動性薬剤を投与すること
を含み、
ここで該PDE7阻害剤および該ドーパミン作動性薬剤は、嗜癖性薬剤の使用または該強迫性行為の実行の処置または低下に有効である、方法。
(項目2)
前記被験体が嗜癖性薬剤に嗜癖的である、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記被験体が、アルコール、ニコチン、マリファナ、マリファナ誘導体、オピオイドアゴニスト、ベンゾジアゼピン、バルビツレートおよび精神刺激薬からなる群より選択される嗜癖性薬剤に嗜癖的である、項目2に記載の方法。
(項目4)
前記嗜癖が、原発性衝動制御障害または強迫性障害と関連している強迫性行為である、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記原発性衝動制御障害が、過食、食物依存症、病的賭博、電子デバイスの病的使用、テレビ電子ゲームの病的使用、電子通信デバイスの病的使用、携帯電話の病的使用、ポルノ依存、性依存、強迫性消費行動、食欲不振、大食症、間欠性爆発性障害、盗癖、放火癖、抜毛癖、強迫性過剰運動、および強迫性過労からなる群より選択される、項目4に記載の方法。
(項目6)
前記原発性衝動制御障害が過食または食物依存症である、項目5に記載の方法。
(項目7)
前記ドーパミン作動性薬剤は、ドーパミン前駆体、ドーパミン補因子、ドーパミンを代謝する酵素のインヒビター、ドーパミン受容体アゴニスト、ドーパミン受容体アゴニストへと代謝で変換される前駆化合物、ドーパミン再取り込みインヒビターおよびドーパミン放出の促進因子から選択される、項目1に記載の方法。
(項目8)
前記ドーパミン作動性薬剤は、レボドパ、カルビドパ、ブロモクリプチン、ペルゴリド、プラミペキソール、ロピニロール、カベルゴリン、アポモルヒネ、リスリド、ロチゴチンおよびキナゴリドならびにフェノルドパムから選択される、項目1に記載の方法。
(項目9)
前記ドーパミン作動性薬剤は、ドーパミン受容体D1に対して選択的である、項目1に記載の方法。
(項目10)
前記ドーパミン作動性薬剤は、ドーパミンアゴニストである、項目9に記載の方法。
(項目11)
前記PDE7阻害剤は、PDE7Aおよび/またはPDE7B活性の阻害に関して約1μM未満のIC50を有する、項目1に記載の方法。
(項目12)
前記PDE7阻害剤が、PDE7Aおよび/またはPDE7B活性の阻害に関して約100nM未満のIC50を有する、項目1に記載の方法。
(項目13)
前記PDE7阻害剤が、PDE7A活性の阻害に関するIC50とPDE7B活性の阻害に関するIC50の小さい方が、PDE1〜6およびPDE8〜11酵素ファミリーからの任意の他のPDE酵素の活性の阻害に関して該剤が有するIC50の10分の1より小さい選択的PDE7インヒビターである、項目1に記載の方法。
(項目14)
前記PDE7阻害剤が、式1A、式1B、式29、式30、式31、式32、式33、式34、式35、式36、式37、式38、式39、式40、式41、式42、式43A、式43B、式44、式45、式46、式47、式48、式49、式50、式51、式52、式53、式54、式6A、式6B、式6C、式6D、式6E、式6F、式6G、式6H、式16A、化合物1、化合物2、化合物3および化合物4からなる群より選択されるメンバーである、項目1に記載の方法。
(項目15)
前記PDE7阻害剤が、血液脳関門を通過できる、項目1に記載の方法。
(項目16)
前記被験体は、前記嗜癖性薬剤または嗜癖性行為もしくは強迫性行為の実行を絶っている状態あるいはその使用が制限または低減された状態の期間中であり、前記PDE7インヒビターおよび前記ドーパミン作動性薬剤は、該嗜癖性の実行の再発的使用を低減するために有効である、項目1に記載の方法。
(項目17)
ホスホジエステラーゼ7(PDE7)インヒビターおよびドーパミン作動性薬剤を含む医薬組成物であって、ここで該PDE7インヒビターおよび該ドーパミン作動性薬剤の各々は、嗜癖性薬剤の使用または強迫性行為の実行の有効な処置または低減に寄与する、医薬組成物。
(項目18)
前記ドーパミン作動性薬剤は、ドーパミン前駆体、ドーパミン補因子、ドーパミンを代謝する酵素のインヒビター、ドーパミン受容体アゴニスト、ドーパミン受容体アゴニストへと代謝で変換される前駆化合物、ドーパミン再取り込みインヒビターおよびドーパミン放出の促進因子から選択される、項目17に記載の医薬組成物。
(項目19)
前記ドーパミン作動性薬剤は、レボドパ、カルビドパ、ブロモクリプチン、ペルゴリド、プラミペキソール、ロピニロール、カベルゴリン、アポモルフィン、リスリド、ロチゴチンおよびキナゴリドならびにフェノルドパムから選択される、項目17に記載の医薬組成物。
(項目20)
前記ドーパミン作動性薬剤は、ドーパミン受容体D1に対して選択的である、項目17に記載の医薬組成物。
(項目21)
前記ドーパミン作動性薬剤は、ドーパミンアゴニストである、項目20に記載の方法。
(項目22)
前記PDE7阻害剤が、式1A、式1B、式29、式30、式31、式32、式33、式34、式35、式36、式37、式38、式39、式40、式41、式42、式43A、式43B、式44、式45、式46、式47、式48、式49、式50、式51、式52、式53、式54、式6A、式6B、式6C、式6D、式6E、式6F、式6G、式6H、式16A、化合物1、化合物2、化合物3および化合物4からなる群より選択されるメンバーである、項目17に記載の医薬組成物。
(項目23)
嗜癖の処置に有用なキットであって、該キットは、ホスホジエステラーゼ7(PDE7)インヒビターを含む第1の容器;およびドーパミン作動性薬剤を含む第2の容器を含み、ここで該PDE7インヒビターおよび該ドーパミン作動性薬剤の各々は、嗜癖性薬剤の使用または強迫性行為の実行の有効な処置または低減に寄与する、キット。
(項目24)
食物依存症を処置する方法であって、
被験体が、食物依存症を有する、または食物依存症を発現させるリスクがあると判定すること;および
該被験体に一定量のホスホジエステラーゼ7(PDE7)インヒビターおよびドーパミン作動性薬剤を投与すること
を含み、
ここで該PDE7阻害剤および該ドーパミン作動性薬剤は、食物依存行為の実行の処置または低減に有効である、方法。
IV.図面の簡単な説明
次に、本発明を、一例として添付の図面を参照しながら、より詳細に説明する。図において:
図1は、ラットによるコカイン自己投与に対するPDE7インヒビターOMS182056の効果を示す。 図2は、ラットによるコカイン自己投与に対するPDE7インヒビターOMS181869の効果を示す。 図3は、ラットによるコカイン自己投与に対するPDE7インヒビターOMS182401の効果を示す。 図4は、ラットによるコカイン自己投与に対するドーパミンD1アゴニストSKF82958の効果を示す。 図5は、ラットによる非強化レバー押し応答に対するPDE7インヒビターOMS182056の効果を示す。 図6は、ラットによる非強化レバー押し応答に対するドーパミンD1アゴニストSKF82958の効果を示す。 図7は、ラットにおけるコカイン自己投与に対するPDE7インヒビターOMS182401の慢性効果を示す。 図8は、コカイン嗜癖後の消去の初日におけるラットによるレバー押し応答に対するPDE7インヒビターOMS182056の効果を示す。 図9は、ラットによるコカイン要求へのヨヒンビン誘発性再発に対するPDE7インヒビターOMS182056の効果を示す。 図10は、ラットによるコカイン要求へのヨヒンビン誘発性再発に対するPDE7インヒビターOMS182401の効果を示す。 図11は、ラットによるコカイン要求へのキュー誘発性再発に対するPDE7インヒビターOMS182056の効果を示す。 図12は、ラットによるコカイン要求へのキュー誘発性再発に対するPDE7インヒビターOMS182401の効果を示す。 図13は、ラットによるコカイン初回刺激誘発性再発に対するPDE7インヒビターOMS182056の効果を示す。 図14は、ラットによるコカイン初回刺激誘発性再発に対するドーパミンD1アゴニストSKF82958の効果を示す。 図15は、短時間アクセスモデルを用いたラットにおけるニコチン自己投与に対するPDE7インヒビターOMS182401の効果を示す。 図16は、長時間アクセスモデルを用いたラットにおけるニコチン自己投与に対するPDE7インヒビターOMS182401の効果を示す。 図17は、短時間アクセスモデルを使用して、ラットにおけるニコチン自己投与に対するPDE7インヒビターOMS182399の効果を示す。 図18Aおよび18Bは、上記PDE7インヒビターOMS182399およびOMS182401が、それぞれ、食物自己投与に対する効果を有しないことを示す。 図18Aおよび18Bは、上記PDE7インヒビターOMS182399およびOMS182401が、それぞれ、食物自己投与に対する効果を有しないことを示す。 図19A〜19Cは、自己投与累進比率研究においてニコチンを獲得するニコチン嗜癖のマウスの動機づけに対するPDE7インヒビターOMS182401の効果を示す。 図20は、ニコチン自己投与の消去の初日に対するPDE7インヒビターOMS182401の効果を示す。 図21は、ニコチン要求行為のキュー誘発性復活(cue−induced reinstatement)に対するPDE7インヒビターOMS182401の効果を示す。 図22は、ニコチン要求行為のヨヒンビン誘発性復活に対するPDE7インヒビターOMS182401の効果を示す。 図23A〜23Dは、ラットによるストレス誘発性過食に対するPDE7インヒビターOMS182401の効果を示す。図23Aは、ストレスを与えず、食事制限にも供しなかった対照動物での結果を示す。図23Bは、ストレスを与えず、食事制限に供した実験動物での結果を示す。図23Cは、ストレスを与え、食事制限に供しなかった実験動物での結果を示す。図23Dは、ストレスを与え、食事制限に供した実験動物での結果を示す。 図23A〜23Dは、ラットによるストレス誘発性過食に対するPDE7インヒビターOMS182401の効果を示す。図23Aは、ストレスを与えず、食事制限にも供しなかった対照動物での結果を示す。図23Bは、ストレスを与えず、食事制限に供した実験動物での結果を示す。図23Cは、ストレスを与え、食事制限に供しなかった実験動物での結果を示す。図23Dは、ストレスを与え、食事制限に供した実験動物での結果を示す。 図23A〜23Dは、ラットによるストレス誘発性過食に対するPDE7インヒビターOMS182401の効果を示す。図23Aは、ストレスを与えず、食事制限にも供しなかった対照動物での結果を示す。図23Bは、ストレスを与えず、食事制限に供した実験動物での結果を示す。図23Cは、ストレスを与え、食事制限に供しなかった実験動物での結果を示す。図23Dは、ストレスを与え、食事制限に供した実験動物での結果を示す。 図23A〜23Dは、ラットによるストレス誘発性過食に対するPDE7インヒビターOMS182401の効果を示す。図23Aは、ストレスを与えず、食事制限にも供しなかった対照動物での結果を示す。図23Bは、ストレスを与えず、食事制限に供した実験動物での結果を示す。図23Cは、ストレスを与え、食事制限に供しなかった実験動物での結果を示す。図23Dは、ストレスを与え、食事制限に供した実験動物での結果を示す。 図24A〜24Dは、ラットによるストレス誘発性過食に対するPDE7インヒビターOMS182056の効果を示す。図24Aは、ストレスを与えず、食事制限にも供しなかった対照動物での結果を示す。図24Bは、ストレスを与えず、食事制限に供した実験動物での結果を示す。図24Cは、ストレスを与え、食事制限に供しなかった実験動物での結果を示す。図24Dは、ストレスを与え、食事制限に供した実験動物での結果を示す。 図24A〜24Dは、ラットによるストレス誘発性過食に対するPDE7インヒビターOMS182056の効果を示す。図24Aは、ストレスを与えず、食事制限にも供しなかった対照動物での結果を示す。図24Bは、ストレスを与えず、食事制限に供した実験動物での結果を示す。図24Cは、ストレスを与え、食事制限に供しなかった実験動物での結果を示す。図24Dは、ストレスを与え、食事制限に供した実験動物での結果を示す。 図24A〜24Dは、ラットによるストレス誘発性過食に対するPDE7インヒビターOMS182056の効果を示す。図24Aは、ストレスを与えず、食事制限にも供しなかった対照動物での結果を示す。図24Bは、ストレスを与えず、食事制限に供した実験動物での結果を示す。図24Cは、ストレスを与え、食事制限に供しなかった実験動物での結果を示す。図24Dは、ストレスを与え、食事制限に供した実験動物での結果を示す。 図24A〜24Dは、ラットによるストレス誘発性過食に対するPDE7インヒビターOMS182056の効果を示す。図24Aは、ストレスを与えず、食事制限にも供しなかった対照動物での結果を示す。図24Bは、ストレスを与えず、食事制限に供した実験動物での結果を示す。図24Cは、ストレスを与え、食事制限に供しなかった実験動物での結果を示す。図24Dは、ストレスを与え、食事制限に供した実験動物での結果を示す。 図25A〜25Dは、ラットによるストレス誘発性過食に対する、比較対象(comparator)としてのトピラマートの効果を示す。図25Aは、ストレスを与えず、食事制限にも供しなかった対照動物での結果を示す。図25Bは、ストレスを与えず、食事制限に供した実験動物での結果を示す。図25Cは、ストレスを与え、食事制限に供しなかった実験動物での結果を示す。図25Dは、ストレスを与え、食事制限に供した実験動物での結果を示す。 図25A〜25Dは、ラットによるストレス誘発性過食に対する、比較対象(comparator)としてのトピラマートの効果を示す。図25Aは、ストレスを与えず、食事制限にも供しなかった対照動物での結果を示す。図25Bは、ストレスを与えず、食事制限に供した実験動物での結果を示す。図25Cは、ストレスを与え、食事制限に供しなかった実験動物での結果を示す。図25Dは、ストレスを与え、食事制限に供した実験動物での結果を示す。 図25A〜25Dは、ラットによるストレス誘発性過食に対する、比較対象(comparator)としてのトピラマートの効果を示す。図25Aは、ストレスを与えず、食事制限にも供しなかった対照動物での結果を示す。図25Bは、ストレスを与えず、食事制限に供した実験動物での結果を示す。図25Cは、ストレスを与え、食事制限に供しなかった実験動物での結果を示す。図25Dは、ストレスを与え、食事制限に供した実験動物での結果を示す。 図25A〜25Dは、ラットによるストレス誘発性過食に対する、比較対象(comparator)としてのトピラマートの効果を示す。図25Aは、ストレスを与えず、食事制限にも供しなかった対照動物での結果を示す。図25Bは、ストレスを与えず、食事制限に供した実験動物での結果を示す。図25Cは、ストレスを与え、食事制限に供しなかった実験動物での結果を示す。図25Dは、ストレスを与え、食事制限に供した実験動物での結果を示す。 図26は、食物依存症モデルにおける食物要求へのヨヒンビン誘発性再発に対するPDE7インヒビターOMS182399の効果を示す。 図27および図28は、それぞれ、基底のおよびニコチン誘発性のインビボ微量透析研究によるWistarラットの核および側坐核内のドーパミン放出に対するPDE7インヒビターOMS182399の効果を示す。 図27および図28は、それぞれ、基底のおよびニコチン誘発性のインビボ微量透析研究によるWistarラットの核および側坐核内のドーパミン放出に対するPDE7インヒビターOMS182399の効果を示す。 図29A〜29Bは、PDE7インヒビターOMS182401がドーパミン作動性腹側被蓋野(VTA)ニューロンの自発活性を阻害し、ドーパミンD1アゴニストSKF82958の阻害効果を強化することを示す。 図29A〜29Bは、PDE7インヒビターOMS182401がドーパミン作動性腹側被蓋野(VTA)ニューロンの自発活性を阻害し、ドーパミンD1アゴニストSKF82958の阻害効果を強化することを示す。 図30は、VTA GABA放出に対するPDE7インヒビターOMS182401の効果を示す。 図31は、上記PDE7インヒビターOMS182401がニコチンによるドーパミン作動性VTAニューロンの活性化を阻害し、上記ドーパミンD1アゴニストSKF82958と相乗的に作用することを示す。 図32は、ラットVTAへの上記PDE7インヒビターOMS182401の直接投与の効果を示す。 図33は、上記PDE7インヒビターOMS182399がVTAドーパミン細胞のモルヒネ誘発性興奮を用量依存的に遮断することを示す。 図34は、上記PDE7インヒビターOMS182399の急性適用がVTAドーパミン細胞のエタノール誘発性興奮を用量依存的に遮断することを示す。 図35は、上記PDE7インヒビターOMS182399の急性適用が、VTAドーパミン細胞のコカイン誘発性興奮を用量依存的に逆戻りさせることを示す。 図36は、上記PDE7インヒビターOMS182401が、オープンフィールドアクティビティーモデルにおける上記ドーパミンD1アゴニストSKF82958の活性を強化することを示す。
V.好ましい実施形態の詳細説明
本発明は、7型環状ヌクレオチドホスホジエステラーゼ(PDE7)の選択的インヒビターにより嗜癖の再発の著明な低減がもたらされる、という本発明らによる驚くべき知見に基づいている。ラットモデルを使用し、この低減は、嗜癖性薬剤に嗜癖的な被験体、および強迫性行為を示す被験体において実証された。
A.PDE7インヒビター(1種類または複数種)を用いた嗜癖の処置方法および予防方法
このように、本発明は、1種類以上のPDE7インヒビターを、嗜癖を有する、または嗜癖を発現するリスクがある被験体に投与することを含む、嗜癖を処置または予防する方法を含む。種々の実施形態において、被験体は、嗜癖性の薬剤または行為、例えば限定されないが、本明細書に記載のいずれかの嗜癖性の薬剤および行為に嗜癖的である。被験体は、該物質または行為に身体的依存状態であっても生理学的依存状態であってもよく;被験体は心理的に依存状態であってもよく;被験体は、身体的および心理的の両方において依存状態であってもよい。被験体は、1種類の嗜癖性の薬物または行為に嗜癖的であってもよく、1種類より多くの嗜癖性の薬剤または行為に嗜癖的であってもよい。
本明細書で用いる場合、文脈からそうでないことが明白でない限り、「処置する(treat)」および同様の文言(例えば、「処置」、「処置する(treating)」など)は、有益な、または所望の成績(例えば、好ましくは、臨床成績)を得るためのアプローチである。処置は、任意選択で、疾患もしくは病状(例えば、嗜癖あるいは再発的使用もしくは行為)の低減もしくは改善、または疾患もしくは病状(例えば、嗜癖あるいは再発的使用もしくは行為)の進行の遅延のいずれかを伴うものであり得る。
本明細書で用いる場合、文脈からそうでないことが明白でない限り、「予防する(prevent)」および同様の文言(例えば、「予防」、「予防する(preventing)」など)は、疾患もしくは病状(例えば、嗜癖あるいは再発的使用もしくは行為)の発病もしくは再発を予防するため、または疾患もしくは病状の症状の発生もしくは再発を予防するためのアプローチ、あるいは任意選択で、疾患もしくは病状の発病もしくは再発を遅延させるため、または疾患もしくは病状の症状の発生もしくは再発を遅延させるためのアプローチである。
本明細書で用いる場合、用語「PDE7」は、これら2つの遺伝子:PDE7Aおよび/またはPDE7Bのいずれかまたは両方の転写物にコードされたあらゆる翻訳産物を一般的にいうために用いる。
本明細書で用いる場合、用語「PDE7阻害剤」または「PDE7(の)インヒビター」は、PDE7A、PDE7B、またはPDE7AとPDE7Bのホスホジエステラーゼ活性を直接または間接的に阻害またはブロックする化学物質化合物、ペプチドまたは核酸分子などの薬剤をいう。場合によっては、該薬剤は、PDE7タンパク質と直接結合または相互作用するものであり得る。PDE7に結合する薬剤は、任意の適当な手段によって、例えば、cAMPまたは基質リガンドとPDE7との結合を阻害することなどによってPDE7活性化を阻害またはブロックする機能を果たし得る。別の場合では、PDE7阻害剤は、PDE7タンパク質の発現を減少させることなどによってPDE7活性を間接的に阻害するものであり得る。別の場合では、PDE7阻害剤は、PDE7の細胞分布を変えることによって、例えば、PDE7と細胞内アンカリングタンパク質の間の会合を妨げることによってPDE7活性を阻害するものであり得る。
本明細書で用いる場合、用語「ドーパミン作動性薬剤」とは、中枢神経系においてドーパミンによって媒介される効果を増強または複製するように機能する薬剤(ドーパミン(臨床的に有効な送達法が開発されるべきである場合)、ドーパミン前駆体(例えば、レボドパ(L−ドパ)、ドーパミン補因子、ドーパミンを代謝する酵素のインヒビター、他のドーパミン受容体アゴニストおよびドーパミン受容体アゴニストへと代謝で変換される前駆化合物、ならびにドーパミン再取り込みインヒビターおよびドーパミン放出の促進因子が挙げられる)をいう。
本明細書で用いる場合、用語「ドーパミン受容体アゴニスト」とは、上記ドーパミン受容体タンパク質ファミリーのサブタイプのうちの1種以上の活性化を引き起こす任意の分子をいう。
本明細書で用いる場合、用語「哺乳動物被験体」は、あらゆる哺乳動物、例えばこれらに限定されないが、ヒト、非ヒト霊長類、イヌ、ネコ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ウシ、ウサギ、ブタおよび齧歯類を包含する。
一般的に、被験体には有効量のPDE7インヒビターを与える。本明細書で用いる場合、物質、例えば、PDE7インヒビターの「有効量」または「治療有効量」は、所望の生物学的または心理的効果(有益な成績(例えば、臨床成績)など)がもたらされるのに充分な量である。例えば、本発明の方法を用いた嗜癖の処置の状況において、PDE7インヒビターの有効量は、被験体が嗜癖性薬剤の使用を減らす、または中止することになるのに充分な量である。嗜癖性行為の場合は、PDE7インヒビターの有効量は、被験体が嗜癖性行為を減らす、または中止することになるのに充分な量である。
一実施形態において、治療有効用量は、神経細胞内でPDE7酵素活性を阻害するのに充分なPDE7阻害剤の量である。本発明の方法の別の実施形態では、治療有効用量は、線条体ニューロンまたは側坐核内でPDE7酵素活性を阻害するのに充分なPDE7阻害剤の量である。細胞膜を通過し、細胞内でPDE7酵素活性を阻害するのに充分なPDE7阻害剤の有効用量の決定は、Smith S.J.ら,Molecular Pharmacology 66(6):1679−1689(2004)(参照により本明細書に組み込まれる)に記載のものなどの、PDE7阻害の細胞アッセイを用いて行なわれ得る。線条体内でPDE7酵素活性を阻害するのに充分なPDE7阻害剤の有効用量の決定は、Siuciak J.A.ら,Neuropharmacology 51:386−396(2006)(参照により本明細書に組み込まれる)に記載のような、線条体内のcAMPレベルに対するPDE阻害剤の効果を測定するためのアッセイを用いて行なわれ得る。
本発明の一部の特定の実施形態によれば、被験体にPDE7インヒビターを単独で与えるが、他の実施形態では、被験体にPDE7インヒビターをさらなる治療用薬剤と併用して与える。PDE7インヒビターおよびさらなる治療用薬剤のいずれか、または両方の有効量は、単独で与える場合と、併用して与える場合のいずれであるかで異なり得ることは理解されよう。例えば、PDE7インヒビターとさらなる治療用薬剤が相乗的に作用する場合、PDE7インヒビターまたはさらなる治療用薬剤のいずれか単独でもたらされ得るのと同じ治療効果を得るために必要とされるPDE7インヒビターの量が少なくなるか、さらなる治療用薬剤の量が少なくなるか、またはPDE7インヒビターまたはさらなる治療用薬剤の両方の量が少なくなり得る。他の実施形態では、同量のPDE7インヒビターとさらなる治療用薬剤が使用され、PDE7インヒビターまたはさらなる治療用薬剤のいずれか単独でもたらされる治療効果と比べて向上した治療効果が得られる。
本発明の一部の特定の実施形態によれば、被験体にPDE7インヒビターを嗜癖性治療用薬剤と併用して与え、嗜癖性治療用薬剤の投薬量は所望の治療効果が得られるように決定され、PDE7インヒビターの投薬量は、該嗜癖性治療用薬剤に対する嗜癖の可能性が解消または低減されるように決定される。
被験体は、任意の動物、例えば哺乳動物、特にヒトであり得る。
本発明の一態様において、被験体は、まず、医療提供者による診断試験、観察または解析によって嗜癖を有する、または嗜癖を発現するリスクがあると判定または診断される。有効量のPDE7インヒビター、または有効量のPDE7インヒビターと1種類のさらなる治療用薬剤が、次いで、嗜癖の処置または予防のために該被験体に与えられる。本発明の別の態様では、被験体は、まず、医療提供者による診断試験、観察または解析によって嗜癖を有する、または嗜癖を発現するリスクがあると判定または診断されるが、該被験体は、糖尿病または他のインスリン障害を有すると診断または判定されていない。有効量のPDE7インヒビター、または有効量のPDE7インヒビターと1種類のさらなる治療用薬剤が、次いで、嗜癖の処置または予防のために該被験体に与えられる。PDE7インヒビター、またはPDE7インヒビターと1種類のさらなる治療用薬剤の投薬量は、任意の他の障害または疾患ではなく嗜癖の処置または予防の医療従事者によって具体的に決定され得る。
特定の実施形態では、被験体は、任意の身体的嗜癖性薬剤または嗜癖性もしくは強迫性行為、例えば、以下に記載のもののいずれかなどに対する嗜癖に苦しんでいるか、または該嗜癖のリスクがある被験体である。特定の実施形態では、被験体は、アルコール、コカイン、ニコチン、マリファナ、アヘンもしくは他のオピオイドアゴニストもしくはメタアンフェタミンもしくは他の精神刺激薬、またはフェンサイクリジンおよびフェンサイクリジン誘導体に嗜癖的である。別の実施形態では、被験体は原発性衝動制御障害に苦しんでいる被験体である。さらに別の実施形態では、被験体は強迫性障害に苦しんでいる被験体である。さらに別の実施形態では、被験体は、ダイエットの繰り返しの前歴を有し、過食のリスクがある被験体である。
特定の実施形態では、被験体は、該被験体が以前、同じまたは異なる嗜癖性薬剤または嗜癖性もしくは強迫性行為に嗜癖的であった場合、該嗜癖性薬剤の使用または嗜癖性行為の実行に対する嗜癖または再発のリスクがあるとみなされる被験体である。一部の特定の実施形態において、被験体は、該被験体が嗜癖性薬剤または嗜癖性もしくは強迫性行為に心理的に嗜癖的である場合、たとえもはや身体的に嗜癖的でなくても、該嗜癖性薬剤の使用または嗜癖性行為の実行に対する嗜癖または再発のリスクがあるとみなされる被験体である。一実施形態において、被験体は、食物依存症に苦しんでいる。他の実施形態において、嗜癖性行為は過食である。過食のリスクがある被験体は、典型的には、前歴において、以下:食事制限の繰り返しまたはヨーヨーダイエット、環境ストレスに応答した摂食、非常においしい高カロリー食に対する嗜好、満腹感が得られても食べる、および不快になるまで食べる、のうちの少なくとも1つを有する。別の実施形態では、被験体は原発性衝動制御障害に苦しんでいる被験体である。
一部の特定の実施形態において、被験体は、疾患または障害を処置するために該患者に与えられた治療用薬剤(例えば、鎮痛薬)に嗜癖的であるか、または該治療用薬剤に嗜癖的になるリスクがある被験体である。関連実施形態において、被験体は、鎮痛薬などの嗜癖性治療用薬剤を乱用するリスクがある被験体であり得る。嗜癖性治療用薬剤の乱用は、一部の特定の実施形態において、処方された用法とは異なる理由で、または該用法に加えて該薬剤を使用することを示すと理解されたい。かかる状況では、被験体に、嗜癖性治療用薬剤とPDE7インヒビターの両方が、単独またはさらなる治療用薬剤と併用して与えられ得る。例えば、痛みに苦しんでいるか、または痛みのリスクがある被験体にはオピオイドアゴニストとPDE7インヒビターが与えられ、無痛がもたらされるとともに、該オピオイドアゴニストに対する嗜癖が予防または処置され得る。
種々の実施形態において、被験体にはPDE7インヒビターが、該被験体が嗜癖性薬剤を使用しているのと同時に、該被験体が嗜癖性薬剤の使用を中止した後に、または該被験体が嗜癖性薬剤の使用を開始する前に与えられる。
嗜癖性薬剤および衝動制御障害
用語「嗜癖」は、個体の健康、精神状態または社会生活に対して有害な結果となるにもかかわらず、個体がなんらかの特定の活動に従事する再発性強迫を示すために用いている。該用語は、多くの場合、薬物嗜癖に対して使用されるが、ギャンブルおよび過食などの問題の他の強迫にも適用される。嗜癖の原因が示唆されている要素としては、遺伝的、生物学的/薬理学的および社会的要素が挙げられる。
医学界では、現在、身体的または生理学的依存(離脱症状を特徴とする)と心理的依存(場合によっては、単に嗜癖と称される)は、理論的に慎重な区別がなされている。嗜癖は、現在、「制御不能な強迫性使用」と狭く定義されている。患者または第三者に苦しみを与える、または損傷を与える害がない場合、これは、臨床的には強迫性とみなされることがあり得るが、人によっては「嗜癖」の定義に分類されない。実際、2種類の嗜癖(生理学的依存と心理的依存)は、常に容易に区別されるとは限らない。嗜癖は、多くの場合、身体的要素と心理的要素の両方を有する。
「身体的依存」(または「薬物依存」)は、薬物の常用によって生じる状態であって、急に止めるとマイナスの身体的離脱症状が生じる状態をいう。使用者が身体的依存を発現し得る嗜癖性薬剤の例としては、ニコチン、オピオイド、バルビツレート、ベンゾジアゼピン、アルコール、すなわち、エチルアルコール、GHB、およびメタカロンが挙げられる。
一般的に過度に摂取される興奮薬であるコカインまたはアンフェタミンなどの類型の薬物は、有意な身体的依存を引き起こすとは考えられていない。しかしながら、極度に心理的嗜癖となる可能性をもつため、使用者は身体的に害となる量を使用してしまうことになり得るが、生命を脅かす離脱効果は観察されていない。
本明細書で用いる場合、「嗜癖性薬剤(1種類または複数種)」は、被験体が身体的もしくは心理的のいずれか、または両方で嗜癖的となり得る任意のあらゆる薬剤を包含している。上記のように、嗜癖としては、化学物質(例えば、薬物)に対する嗜癖、ならびに衝動制御障害におけるような行為に対する嗜癖が挙げられる。
嗜癖性薬剤としては、嗜癖性娯楽薬ならびに嗜癖性医薬が挙げられる。嗜癖性薬剤の例としては、限定されないが、アルコール、例えば、エチルアルコール、γヒドロキシ酪酸(GHB)、カフェイン、ニコチン、大麻(マリファナ)および大麻誘導体、アヘンおよび他のモルヒネ様オピオイドアゴニスト(ヘロイン、フェンサイクリジンおよびフェンサイクリジン様化合物など)、催眠鎮静薬(ベンゾジアゼピン、メタカロン、メクロカロン、エタカロンおよびバルビツレートなど)ならびに精神刺激薬(コカイン、アンフェタミンおよびアンフェタミン関連薬物、例えば、デキストロアンフェタミンおよびメチルアンフェタミンなど)が挙げられる。他の例としては、LSD、プシロシビン、エクスタシーおよび他の幻覚薬が挙げられる。嗜癖性医薬の例としては、例えば、ベンゾジアゼピン、バルビツレート、および鎮痛薬、例えば、アルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン ベンジルモルヒネ、ベジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモルアミド、デゾシン、ジアンプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアムブテン、ジオキサフェチルブチラート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアムブテン、エチルモルヒネ、エトニタゼン フェンタニル、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ヒドロキシペチジン、イソメタドン、ケトベミドン、レバロルファン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェニタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メタドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルブフィン、ナルセイン、ニコモルヒネ、ノルレボルファノール、ノルメタドン、ナロルフィン、ノルモルヒネ、ノルピパノン、アヘン、オキシコドン、OXYCONTIN(登録商標)、オキシモルホン、パパベレタム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾシン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロフェプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロピラム、プロポキシフェン スフェンタニル、トラマドール、チリジン、その塩、前述のものの任意の混合物、混合型μ−アゴニスト/アンタゴニストなどが挙げられる。
一部の特定の実施形態において、被験体はオピオイドアゴニストに嗜癖的な被験体であり得る。用語「オピオイドアゴニスト」、「オピオイド」および「アヘン」は、本明細書において互換的に用いており、種々の度合いのアヘン様またはモルヒネ様の性質である一群の薬物を表示するために用いている。その主な用途は痛みの軽減である。このような薬剤は、主に中枢神経系および胃腸管に見られるオピオイド受容体に結合することにより奏功する。また、アヘンは嗜癖性薬剤である。アヘンとしては、アルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、アポモルヒネ、ベンジルモルヒネ、β−ヒドロキシ3−メチルフェンタニル、ベジトラミド、カルフェンタニル、クロニタゼン、コデイン、デソモルヒネ、デキストロモルアミド、ジアセチルモルヒネ(ヘロイン)、ジアンプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロエトルフィン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアムブテン、ジオキサフェチルブチラート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアムブテン、エチルモルヒネ、エトニタゼン、エトルフィン、フェンタニル、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ヒドロキシペチジン、イソメタドン、ケトベミドン、LMM、レボルファノール、レボフェナシルモルファン(Ievophenacylmorphan)、ロフェンタニル、メペリジン、メタポン(metapon)、メタゾシン、メタドン、メタジルアセタート、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルセイン、ニコモルヒネ、ノルレボルファノール、ノルメタドン、ノルモルヒネ、ノルピパノン、アヘン、オキシコドン、オキシモルホン、パパベリン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロフェプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロポキシフェン、レミフェンタニル、スフェンタニル、テバイン、チリジン、およびトラマドールが挙げられる。
天然のアヘンとしては、コデイン、モルヒネ、ノスカピン、パパベリン、およびテバインが挙げられる。半合成オピオイドとしては、ジアセチルモルヒネ、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、レボルファノール、メタポン、ナロルフィン、ナロキソン、ナルトレキソン、オキシコドン、オキシモルホン、およびトラマドールが挙げられる。合成オピオイドとしては、エトヘプタジン、フェンタニル、レボルファノール、メペリジン、メタドン、フェナゾシン、プロポキシフェンおよびスフェンタニルが挙げられる。
アヘンを3種類に大別すると、フェナントレン、フェニルヘプチルアミン、およびフェニルピペリジンである。フェナントレンの例としては、コデイン、エトルピン(etorpine)、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、モルヒネ、オキシコドン、およびオキシモルホンが挙げられる。フェニルヘプチルアミンの例としては、ジメヘプタノール(dimeheptanol)、ジメノキサドール、ジピパノン、イソメタドン、メタドン、メタジルアセタート、およびプロポキシフェンが挙げられる。フェニルピペリジンの例としては、アルフェンタニル、アルファプロジン、β−プロメドール、カーフェンタニル、フェンタニル、ロフェンタニル、メペリジン、プロペリジン、およびスフェンタニルが挙げられる。
具体的な精神刺激薬としては、一例として、アンフェタミン、コカイン、デキストロアンフェタミン、メタアンフェタミン、ペモリン、リタリン、アデロールおよびメチレンジオキシメタアンフェタミンが挙げられる。
上記のように、嗜癖としては、行為への嗜癖(例えば、食物依存症、過食障害、病的賭博、電子デバイス(例えば、ブラックベリー(登録商標))の病的使用、テレビ電子ゲームの病的使用、電子通信デバイスの病的使用、携帯電話の病的使用、ポルノ依存、性依存、強迫性障害、強迫性消費行動、間欠性爆発性障害、盗癖、放火癖、抜毛癖、強迫性過剰運動、および強迫性過労に対する嗜癖が挙げられる。
本発明の一態様において、PDE7インヒビターで処置される被験体は、食物依存症または過食障害に苦しんでおり、しばしば、二次的な健康問題(例えば、食品の過剰消費に起因する肥満、ならびに/または脂肪および/もしくは糖が高く、ビタミンおよびミネラルが低い食品の過剰消費に起因する栄養不良)を伴っている。
本明細書で用いる場合、「過食障害」または「過食」とは、以下の一時的症状:大量の食品を食べる、満腹になっても食べる、早食い、食べる行為をコントロールできない感情、空腹でなくてもかなりの量の食物を食べる、おそらく体重は減っていない頻繁なダイエット、独りで食べる、食習慣に対する憂鬱または嫌悪感情、ストレスに応答した摂食、のうちの少なくとも1つを含む。過食障害は、他のタイプの摂食障害(食物依存症、大食症および多食嘔吐症候群が挙げられる)とは区別される。大食症および多食嘔吐症候群とは異なって、過食障害および食物依存症様行為に苦しんでいる被験体は、過食障害および食物依存症様行為に苦しんでいる被験体が過剰なカロリー消費を和らげるための代償行為をとらないことである。
多数の科学文献は、過食および慢性的な過食が、多くの特徴を嗜癖性行為(例えば、コントロールが損なわれている、ネガティブな結果にも拘わらず使用が継続される)と共有すると仮定して、嗜癖としてとして問題のある摂食行動の特定のタイプの特徴付けを裏付けるために確立されている最中である。類似であるにも拘わらず、過食障害および食物依存症は、特有であるが重なり合う状態を表し得る。Gearhardt,A.N.,et al.,Binge Eating Disorder and Food Addiction,Curr.Drug Abuse Rev,4:201−207(2011)。
本明細書で用いる場合、用語「食物依存症」とは、高カロリー食品を渇望し要求する、空腹以外の刺激に応じて過食する、食物消費に対するコントロールが損なわれている、ネガティブな結果にも拘わらず食べ尽くし続ける、および過剰な食品を消費することを減らしたり止めたりすることができなくなることによって特徴付けられる、日常的な、持続性かつ習慣的な過食のパターンをいう。食物依存症は、代表的には、過食、許容、中止、高カロリー食品の要求行為および再発(抑制期間後の過食の開始)といった経過をたどる慢性に再発する障害である。
脂肪および炭水化物の多い非常に味の良い食品が自然に好まれることは、このような食品と関連する高カロリー支援に起因する進化上の理由から発生している。摂食行動が恒常性機構によって調節されることは争う余地のないことであるが、摂食および過食はまた、感情的プロセス、情緒的プロセスおよび学習プロセスによって調節される。Polivy,et al.,“Food restriction and binge eating:a study of a former prisoner of war,”J Abnorm Psychol 103:409−411(1994)。この点に関して、過食と薬物乱用との間にはいくつかの共通点が存在する(報酬、強化、気分に対する効果、外部キュー−欲求コントロール、ストレス誘発性動機づけ)。特定の条件下での特定の食物の過剰な摂取が嗜癖様状態に似た脳の行為および変化を生じるという証拠が蓄積しつつある。Gold,et al.,“Overeating,binge eating,and eating disorders as addictions,”Psychiatr Ann 33:112−116(2003);Kenny,et al.,“Common cellular and molecular mechanisms in obesity and drug addiction,”Nat Rev Neurosci 12:638−651(2011);Pelchat,et al.,“Images of desire:food−craving activation during fMRI,”Neuroimage 23:1486−1493(2004);Avena,et al.,“Evidence for sugar addiction:behavioral and neurochemical effects of intermittent,excessive sugar intake,”Neurosci Biobehav Rev 32:20−39(2008);Ifland,et al.,“Refined food addiction:a classic substance use disorder,”Med Hypotheses 72:518−526(2009);Gearhardt,et al.,“Food addiction:an examination of the diagnostic criteria for dependence,”J Addict Med 3:1−7(2011)。
薬物嗜癖は、薬物使用における進行性の段階的拡大、許容発現、それらの使用および繰り返される再発の突然の停止後の抑制によって特徴付けられ得、類似の現象が高スクロース高脂肪食に関して記載されてきた。例えば、非常に味の良いスクロース溶液を与えたラットは、スクロース除去後にアヘン様離脱症状を経験する。スクロースと乱用薬物(drugs of abuse)との間の交差感作もまた、記載されてきた。Avena,et al.,“Evidence for sugar addiction:behavioral and neurochemical effects of intermittent,excessive sugar intake,”Neurosci Biobehav Rev 32:20−39(2008);Avena,et al.,“Dysregulation of brain reward systems in eating disorders:Neurochemical information from animal models of binge eating,bulimia nervosa,and anorexia nervosa,”Neuropharmacology(Epub ahead of print) (Nov.27,2011)。さらに、心理的ストレスおよび不快な気分状態が過食の促進および過剰薬物使用に大きな役割を果たし、両方の障害に代表的な高い常習率に寄与することは、十分に証明されてきた。Corwin,et al.,“Feeling and reward:perspective from three rat models of binge eating,”Physiol Behav 104:87−97(2011);Ghitza,et al.,“The anxiogenic drug yohimbine reinstates palatable food seeking in a rat relapse model:a role of CRF1 receptors,”Neuropsychopharmacology 31(10):2188−2196(2006);Mizes,et al.,“Bulimia:A review of its symptomatology and treatment,”Adv.Behav.Res.Ther.7:91−142(1985);Crowther,et al.,“The role of daily hassles in binge eating,”Int J Eat Disord 29:449−454(2001);Herman,et al.,“Anxiety,restraint,and eating behaviour,”J Abnorm Psychol 84:66−72(1975)。
環境条件付け刺激への曝露はまた、嗜癖性のある個体における薬物渇望、ならびに食物依存症の基準を満たす肥満患者における食物渇望を誘発するにあたって重要な役割を果たすことが示された。Gearhardt,et al.,“Food addiction:an examination of the diagnostic criteria for dependence,”J Addict Med 3:1−7(2011)。ヒトでの研究と一致して、実験動物では、環境的条件付け因子への曝露およびストレス(すなわち、ヨヒンビン)への曝露は、乱用薬物に対するおよび非常に味の良い飼料に対する復活行為(reinstatement behavior)を誘起するにあたって同様に効果的であることが示された。Cifani,et al.,“Preclinical model of binge−eating elicited by yo−yo dieting and stressful exposure to food:effect of sibutramine,fluoxetine,topiramate and midazolam,”Psychopharmacology 204:113−25(2009);Cifani,et al.,“Pre−exposure to environmental cues predictive of food availability elicits hypothalamic−pituitary−adrenal axis activation and increases operant responding for food in female rats,”Addict Biol. 14(4):397−407(Sept.2009);Pickens,et al.,“Effect of fenfluramine on reinstatement of food seeking in female and male rats:implications for the predictive validity of the reinstatement model,”Psychopharmacology(Berl) 221(2):341−353(May 2012)。薬物乱用を動機づけかつ強化する神経系もまた、強迫的な食物要求および過剰な食物摂取と関連する行為の根底にあることが提唱された。Johnson,et al.,“Dopamine D2 receptors in addiction−like reward dysfunction and compulsive eating in obese rats,”Nat Neurosci 13:635−641(2010);Hoebel,et al.,“Brain neurotransmitters in food and drug reward,”Am J Clin Nutr 42(5 Suppl):1133−1150(1985);Volkow,et al.,“How can drug addiction help us understand obesity?”Nat Neurosci 8:555−560(2005);Corwin,et al.,“Feeling and reward:perspective from three rat models of binge eating,”Physiol Behav 104:87−97(2011);Gearhardt,et al.,“Neural correlates of food addiction,”Arch Gen Psychiatry 68:808−816(2011);Wang,et al.,“Enhanced striatal dopamine release during food stimulation during binge eating disorder,”Obesity 19(8):1601−1608(Aug.2011)。例えば、研究から、薬物嗜癖におけるように、線条体ドーパミン(DA)の調節の変化は、神経性大食症を有する患者に存在し得ることが示唆されている。
食物依存症の概念における関心事は、大部分が嗜癖および過食障害(BED)の行動指標間に類似性があることから、近年になってより多くの注目を集めるようになった。ヒトにおける過食というエピソードは、短期間に異常に大量の非常に味の良い食物を強迫的に非恒常的に(non−homeostatic)食べ尽くすことによって特徴付けられる。彼らは空腹でなくても、被験体は、不快になるほど満腹感を感じるまで通常より早食いする。DMS−IV−TR(American Psychiatric Association,“Diagnostic and statistic manual of mental disorders,”Washington,DC.(2000))によって記載されるように、これらのエピソードは、摂食に対するコントロールの喪失という主観的感覚を伴い、苦痛、嫌悪、抑鬱、過食に対する罪悪感、および恥ずかしさから独りで食べることと関連する。
BEDは、Stunkard,“Eating patterns and obesity,”Psychiatry Q 33:284−295(1959)によって初めて記載され、恐らく最も一般的にある摂食障害である。Hudson,et al.,“The prevalence and correlates of eating disorders in the National Comorbidity Survey Replication,”Biol Psychiatry 61:348−58(2007)。それは、体重増加を回避するための代償行為がない場合の過食エピソードの反復によって特徴付けられる。DSM−IV−TRにおけるBEDの診断基準は、過食エピソードが、6ヶ月の間に1週間あたり少なくとも2日間起こっているものとすることを含む。BEDは、重大な医学的および精神的な共存症と関連する。Javaras,et al.,“Co−occurrence of binge eating disorder with psychiatric and medical disorders,”J Clin Psychiatry 269:266−273(2008);Grucza,et al.,“Prevalence and correlates of binge eating disorder in a community sample,”Compr Psychiatry 48:124−131(2007)。過食が米国の成人集団のうちの約5%を彼らが生きている間にいつか苦しめ(Foulds,et al.,“The biology of binge eating,”Appetite 52:545−553(2009))、肥満および関連する病状を悪化させる一因となると予測されている。Hudson,et al.,“The prevalence and correlates of eating disorders in the National Comorbidity Survey Replication,”Biol Psychiatry 61:348−58(2007);Yanovski,“Binge eating disorder and obesity in 2003:could treating an eating disorder have a positive effect on the obesity epidemic?”Int J Eat Disord 34 Suppl:S117−S1120(2003)。
数多くの証拠から、ダイエット、ストレスおよびマイナスの情緒的状態は、BEDまたは神経性大食症に苦しんでいる患者において重大な過食のトリガーを代表することが示唆されている。Wardle,et al.,“Stress,dietary restraint and food intake,”J Psychosom Res 48:195−202(2000);Freeman,et al.,“Daily stress,coping,and dietary restraint in binge eating,”Int J Eat Disord 36:204−212(2004)。実際に、ダイエット期間は、過食者の経歴に共通しているが、空腹感自体は、ストレスおよびマイナスの情緒的状態がない場合には過食を誘発するには十分でないようである。Polivy,et al.,“Food restriction and binge eating:a study of former prisoner of war,”J Abnorm Psychol 103:409−411(1994);Waters,et al.,“Internal and external antecedents of binge eating episodes in a group of women with bulimia nervosa,”Int J Eat Disord 29:17−22(2001)。かなりの証拠から、過食は、ダイエットとストレスとの間の特有の相互作用によって引き起こされ得ること;従って、環境的ストレスおよび周期的な食物制限の経歴が、その促進および持続の原因であり得ることが示唆されている。Stice,et al. “Subtyping binge eating−disordered women along dieting and negative affect dimensions,”Int J Eat Disord 30:11−27(2001);Crowther,et al.,“The role of daily hassles in binge eating,”Int J Eat Disord 29:449−454(2001)。よって、繰り返し発生する食物制限は、一貫して、ストレスに応答した過食の最強の予測因子である。Wardle,et al.,“Stress,dietary restraint and food intake,”J Psychosom Res 48:195−202(2000)。
被験体は単一の嗜癖性の薬剤または行為に嗜癖的な被験体であってもよいが、高頻度で、被験体は、2種類以上の嗜癖性の薬剤または行為に嗜癖的である。2種類以上の嗜癖性薬剤または嗜癖性行為に対する嗜癖は、多重嗜癖(polyaddiction)と称される。
B.PDE7インヒビター(1種類または複数種)を他の治療用薬剤と併用して用いる嗜癖および衝動制御障害の処置および予防の方法
PDE7インヒビターは、1種類以上のさらなる治療用薬剤と併用して、嗜癖、例えば、本明細書に記載の1種類以上の嗜癖性薬剤および強迫性または嗜癖性行為に対する嗜癖を処置または予防するために有効に使用され得る。したがって、本発明は、嗜癖性薬剤に嗜癖的な被験体に、1種類以上のPDE7インヒビターと1種類以上のさらなる治療用薬剤を投与することを含む、嗜癖を処置または予防する方法であって、該PDE7インヒビター(1種類または複数種)と該さらなる治療用薬剤(1種類または複数種)の各々が嗜癖の有効な処置または予防に寄与する方法を含む。一実施形態では、被験体に、1種類のPDE7インヒビターと1種類のさらなる治療用薬剤を与える、または投与する。別の実施形態では、被験体は2種類以上の嗜癖性薬剤に嗜癖的である。
PDE7インヒビターとさらなる治療用薬剤は、同時に(すなわち、並行)投与してもよく、いずれかの他方の前に(すなわち、逐次)投与してもよい。一般に、PDE7インヒビターとさらなる治療用薬剤の両方が、被験体内に同時に該被験体に治療有益性がもたらされるのに充分な期間およびレベルで、すなわち、嗜癖の処置もしくは予防または嗜癖性薬剤あるいは強迫性もしくは嗜癖性行為の再発的使用(もしくは復活)の予防において存在する。PDE7インヒビターとさらなる治療用薬剤は、同じ投与経路で投与しても異なる投与経路で投与してもよい。典型的には、PDE7インヒビターとさらなる治療用薬剤は各々、被験体に対して、市販または他の医薬組成物の投与の標準的な経路に従って与えられる。一実施形態において、PDE7インヒビターとさらなる治療用薬剤は、両方の薬剤を含む組成物を用いて共投与される。
PDE7インヒビターと併用して提供されるさらなる治療用薬剤は、嗜癖の有効な処置または予防の態様に寄与する任意の治療用薬剤であり得る。例えば、さらなる治療用薬剤は、嗜癖を処置するために使用される薬物、または嗜癖性薬剤の生理学的離脱と関連している副作用を緩和するために使用される薬物であり得る。また、さらなる治療用薬剤は、脳内セロトニン神経伝達に影響を及ぼす任意の薬物、例えば、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、ならびに三環系および四環系セロトニンおよびノルエピネフリン再取り込み阻害薬(SNRI)(後述)、ならびにセロトニンアゴニスト(スマトリプタン、エルゴノビン、ジヒドロエルゴタミンおよびブスピロンなど)であり得る。一部の特定の実施形態において、さらなる治療用薬剤はオピオイドアンタゴニスト、例えば、混合型オピオイド部分アゴニスト/アンタゴニスト、抗鬱薬、抗癲癇薬、制吐薬、ドーパミン作動性薬剤(例えば、ドーパミンD1受容体アゴニスト)、副腎皮質刺激ホルモン放出因子−1(CRF−1)受容体アンタゴニスト、選択的セロトニン−3(5−HT3)アンタゴニスト、5−HT2A/2Cアンタゴニスト(ミアンセリン、ミルタザピンおよびケタンセリンなど)、またはカンナビノイド−1(CB1)受容体アンタゴニスト(例えば限定されないが、本明細書に具体的に記載した治療用薬剤)である。
一実施形態において、嗜癖性薬剤はアルコールであり、さらなる治療用薬剤は、オピオイドアンタゴニストまたは混合型オピオイドアンタゴニスト/部分アゴニストである。特定のある実施形態では、オピオイドアンタゴニストがナルトレキソンである。別の実施形態では、混合型オピオイド部分アゴニスト/アンタゴニストがブプレノルフィンである。
一実施形態では、嗜癖性薬剤がアルコールであり、さらなる治療用薬剤がトピラマートまたはレベチラセタムである。
一実施形態では、嗜癖性薬剤がニコチンであり、さらなる治療用薬剤が抗鬱薬である。特定のある実施形態では、抗鬱薬がブプロピオンである。
一実施形態では、嗜癖性薬剤がコカインであり、さらなる治療用薬剤がブプレノルフィンである。
一実施形態では、嗜癖性薬剤が精神刺激薬であり、さらなる治療用薬剤が抗鬱薬である。特定のある実施形態では、抗鬱薬がブプロピオンである。
一実施形態では、嗜癖性行為が過食であり、さらなる治療用薬剤が抗鬱薬または抗癲癇薬である。特定の一実施形態では、抗鬱薬がシブトラミンである。別の特定の実施形態では、抗鬱薬がフルオキセチンである。特定の一実施形態では、抗癲癇薬がトピラマートである。
一実施形態では、嗜癖性薬剤がニコチンであり、さらなる治療用薬剤が抗癲癇薬である。特定のある実施形態では、抗癲癇薬がレベチラセタムである。別の特定の実施形態では、抗癲癇剤がナルトレキソンである。
一実施形態では、被験体が2種類以上の嗜癖性薬剤に嗜癖的であり、さらなる治療用薬剤がオピオイドアンタゴニストまたは混合型オピオイド部分アゴニスト/アンタゴニストである。特定のある実施形態では、混合型オピオイド部分アゴニスト/アンタゴニストがブプレノルフィンである。
一実施形態では、被験体が、アルコールとニコチンの両方に嗜癖的であり、さらなる治療用薬剤が抗癲癇薬である。特定のある実施形態では、抗癲癇薬がナルトレキソンである。
アルコール嗜癖の処置では、本発明に従って投与される組合せとして、PDE7インヒビターとオピオイドアゴニストまたは混合型オピオイドアンタゴニスト/部分アンタゴニスト、PDE7インヒビターと抗鬱薬、PDE7インヒビターとCB1受容体アンタゴニスト/インバースアゴニスト、PDE7インヒビターとバレニクリン、PDE7インヒビターとアカンプロセート、およびPDE7インヒビターとジスルフィラムが挙げられる。
精神刺激薬への嗜癖の処置では、本発明に従って投与される組合せとして、例えば、PDE7インヒビターと抗鬱薬またはPDE7インヒビターと部分オピオイドアゴニスト/アンタゴニスト(例えば、ブプレノルフィン)が挙げられる。
ニコチン嗜癖の処置では、本発明に従って投与される組合せとして、例えば、PDE7インヒビターと抗鬱薬、PDE7インヒビターとニコチン(代替物として、経口、経皮または他の慣用的な製剤で)、PDE7インヒビターとオピオイドアンタゴニスト、PDE7インヒビターとCB1受容体アンタゴニスト/インバースアゴニスト、およびPDE7インヒビターとバレニクリンが挙げられる。一実施形態では、嗜癖性薬剤(ニコチンなど)とPDE7インヒビターが、経皮パッチ送達系を用いて一緒に投与される。本発明の別の態様では、漸減レベルの投薬量のニコチンと一定レベルまたは漸減レベルのいずれかの投薬量のPDE7インヒビターを含む多数の枚数の経皮パッチを含むキットを、ニコチンに嗜癖的な被験体が連続使用することによって該被験体をニコチン嗜癖から脱却させるために提供される。
多重物質嗜癖の処置では、本発明に従って投与される組合せとして、例えば、PDE7インヒビターとオピオイドアゴニストまたは混合型オピオイドアンタゴニスト/部分アンタゴニストが挙げられる。
ギャンブル嗜癖の処置では、本発明に従って投与される組合せとして、例えば、PDE7インヒビターと抗鬱薬またはPDE7インヒビターとドーパミン神経伝達に影響を及ぼす薬剤(例えば、直接的または間接的ドーパミンアンタゴニスト)が挙げられる。
PDE7インヒビターおよびさらなる治療用薬剤のいずれかまたは両方の有効量は、併用して投与する場合、いずれかを単独で与える場合よりも少なくなり得る。例えば、PDE7インヒビターとさらなる治療用薬剤が相加的または相乗的に作用する場合、PDE7インヒビターまたはさらなる治療用薬剤のいずれか単独でもたらされ得るのと同じ治療効果を得るために必要とされるPDE7インヒビターの量が少なくなるか、さらなる治療用薬剤の量が少なくなるか、またはPDE7インヒビターまたはさらなる治療用薬剤の両方の量が少なくなり得る。
1.オピオイドアンタゴニスト
オピオイドアンタゴニストは、1種類以上のオピオイド受容体に対して作用する。少なくとも3つの型のオピオイド受容体、μ、κ、およびδオピオイド受容体が報告されており、オピオイドアンタゴニストは、一般的に、オピオイド受容体に対するその効果によって分類される。オピオイドアンタゴニストは、中枢受容体、末梢受容体または両方に拮抗作用するものであり得る。ナロキソンおよびナルトレキソンは、オピオイド受容体に対してアゴニストよりも高い親和性で結合するが、該受容体を活性化させないという点で競合的な一般的に使用されているオピオイドアンタゴニスト薬物である。これにより該受容体が有効に遮断され、身体がアヘンおよびエンドルフィンに応答することが抑制される。
多くのオピオイドアンタゴニストは、純粋にアンタゴニストであるだけでなく、いくからの弱いオピオイド部分アゴニスト効果ももたらし、オピオイド未経験の個体に高用量で投与すると鎮痛効果が得られることがあり得る。かかる化合物の例としては、ナロルフィンおよびレバロルファンが挙げられる。しかしながら、このような薬物による鎮痛効果は限定的であり、不快気分を伴う傾向がある(κオピオイド受容体における作用による可能性が高い)。このような薬物は、完全なオピオイドアゴニストを摂取している人、または以前に使用したことがある人においてオピオイド離脱効果を誘発するため、アンタゴニストであるとみなされる。
ナロキソンは、部分アゴニスト効果をもたないオピオイドアンタゴニストの一例である。それどころか、これは、μオピオイド受容体では弱いインバースアゴニストであり、オピオイドの過剰摂取を処置するために使用される。
本発明に従って使用され得るオピオイドアンタゴニストの具体例としては、アルビモパン、ビナルトルフィミン、ブプレノルフィン、シクラゾシン、シクロルファン、シプリジム(cypridime)、ジニコチナート、β−フナルトレキサミン、レバロルファン、メチルナルトレキソン、ナルブフィン、ナリド(nalide)、ナルメフェン、ナルメキソン、ナロルフィン、ナロルフィン ジニコチナート、ナロキソン、ナロキソナジン、ナルトリンドール(naltrendol)、ナルトレキソン、ナルトリンドール、オキシロルファン、およびペンタゾシンが挙げられる。
2.抗鬱薬
抗鬱薬は、鬱を処置するために使用される薬物である。鬱に関与していると考えられている3種類の神経伝達物質は、セロトニン、ドーパミンおよびノルエピネフリンである。ある種の型の抗鬱薬は、これらの神経伝達物質の1種類以上の再吸収をブロックすることにより、その脳内レベルを増大させるものである。
いくつかの異なる類型の抗鬱薬、例えば、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、三環系および四環系のセロトニンおよびノルエピネフリン再取り込み阻害薬(SNRI)、ノルエピネフリン再取り込み阻害薬(NRI)、ノルエピネフリンおよびドーパミン再取り込み阻害薬(NDRI)、アザスピロン(azaspirone)、モノアミンオキシダーゼインヒビター(MAOI)、および非定型抗鬱薬が同定されている。
SSRIとしては、例えば、セリクラミン、シタロプラム、クロミプラミン、シアノドチエピン、ダポキセチン、デュロキセチン、エスシタロプラム、フェモキセチン、フルオキセチン、フルボキサミン、イホキセチン、イミプラミン、インダルピン、インデロキサジン、リトキセチン、ロフェプラミン、ミアンセリン、ミルナシプラン、ミルタザピン、ネファゾドン、ノルトリプチリン、パロキセチン、セルトラリン、シブトラミン、トモキセチン、トラゾドン、ベンラファキシン、およびジメルジンが挙げられる。
アミトリプチリン、アモキサピン、ブトリプチリン、クロミプラミン、デメキシプチリン、デシプラミン、ジベンゼピン、ジメタクリン、ドチエピン、ドキセピン、イミプラミン、イプリンドール、ロフェプラミン、マプロチリン、メリトラセン、メタプラミン、ミアンセリン、ミルタザピン、ノルトリプチリン、プロピゼピン、プロトリプチリン、キヌプラミン、セチプチリン、チアネプチン、およびトリミプラミンはすべて、三環系および四環系の抗鬱薬である。
SNRIとしては、例えば、アモキサピン、アトモキセチン、ビシファジン、デシプラミン、デスベンラファキシン、デュロキセチン、マプロチリン、ミルナシプラン、ネファゾドン、レボキセチン、シブトラミン、およびベンラファキシンが挙げられる。
ニソキセチン、ノルトリプチリン、レボキセチン、タルスプラム、およびトモキセチンはすべて、NRIの例である。
NDRIとしては、例えば、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、およびテソフェンシンが挙げられる。
アザスピロンとしては、例えば、ブスピロン、ゲピロン、イプサピロン、タンドスピロン、およびチアスピロン(tiaspirone)が挙げられる。ブスピロンは、SSRIなどの抗鬱薬とともに提供され得る抗不安薬(5−HT1自己受容体における部分アゴニスト)である。
具体的なMAOIとしては、例えば、アミフラミン、ブロファロミン、クロルジリン、α−エチルトリプタミン、イプロクロジド、イプロニアジド、イソカルボキサジド、メバナジン、モクロベミド、ニアラミド、パージリン、フェネルジン、フェニプラジン、ピルリンドール、サフラジン、セレギリン、トロキサトン、およびトラニルシプロミン(tranlcypromine)が挙げられる。
非定型抗鬱薬としては、例えば、アメセルギド、アミネプチン、ベナクチジン、ブプロピオン、クロザピン、フェゾラミン、レボプロチリン、リチウム、メジホキサミン、ミアンセリン、ミナプリン、オランザピン、オキサフロザン、オキシトリプタン、ロリプラム、テニロキサジン、トフェナシン、トラゾドン、トリプトファン、およびビロキサジンが挙げられる。
3.抗癲癇薬
鎮痙薬は、抗癲癇薬(AED)とも称され、癲癇性発作および双極性障害の発生の予防に使用される多様な薬物の一群である。AEDは、急速で過剰なニューロン発火(これにより発作が始まる、および/または脳内での発作の拡延が抑制される)を抑制し、脳の損傷に起因するものであり得る興奮毒性効果の可能性に対する保護をもたらす。多くの鎮痙薬は、ナトリウムチャネル、カルシウムチャネル、AMPA受容体またはNMDA受容体を遮断するものである。
抗癲癇剤としては、限定されないが、ベンゾジアゼピン、バルビツレート(barbituate)、バルプロエート、GABA剤、イミノスチルベン(iminostilibene)、ヒダントイン、NMDAアンタゴニスト、ナトリウムチャネル遮断薬およびスクシンアミドが挙げられる。
ベンゾジアゼピンとしては、例えば、アルプラゾラム、クロルジアゼポキシド、クロラゼパート、クロバザム、クロナゼパム、ジアゼパム、ハラザパム(halazapam)、ロラゼパム、オキサゼパム、およびプラゼパムが挙げられる。
抗癲癇薬として使用されるバルビツレートとしては、例えば、アモバルビタール、メフォバルビタール(mepobarbital)、メチルフェノバルビタール、ペントバルビタール、フェノバルビタール、およびプリミドンが挙げられる。
抗癲癇薬として使用されるバルプロエートとしては、例えば、バルプロ酸ナトリウム、バルプロ酸、バルプロ酸セミナトリウム、およびバルプロミドが挙げられる。
抗癲癇GABA剤としては、例えば、ガバペンチン、ロシガモン、プレガバリン、レチガビン、ルフィナマイド、およびビガバトリンが挙げられる。
カルバマゼピンおよびオクスカルバゼピンはイミノスチルベンの例である。
ヒダントインとしては、例えば、ホスフェニトインナトリウム、メフェニトイン、およびフェニトインナトリウムが挙げられる。
ハルコセラミド(harkoseramide)などのNMDAアンタゴニストは抗癲癇薬として使用される。
また、ラモトリジンなどのナトリウムチャネル遮断薬も抗癲癇剤である。
スクシンイミドとしては、例えば、エトスクシミド、メトスクシミド、およびフェンスクシミドが挙げられる。
他の抗癲癇薬としては、アセタゾラミド、ブリベラセタム(briveracetam)、CBD大麻誘導体、エジシル酸クロムチアゾール(clomthiazole edisilate)、ジバルプロエクスナトリウム、フェルバメート、イソバレラミド(isovaleramide)、ラコサミド、ラモトリジン、レベチラセタム、メタンスルホンアミド、タラムパネル(talampanel)、チアガビン、トピラマート、サフィナミド、セレトラセタム、ソレトリド(soretolide)、スチリペントール、スルチアム、バルロセミド、およびゾニサミドが挙げられる。
4.制吐薬
制吐薬は、嘔吐および悪心に対して有効な薬物である。制吐薬は、乗り物酔い、ならびにオピオイド鎮痛薬、全身麻酔薬および化学療法の副作用を処置するために典型的に使用される。
制吐薬の分類としては、例えば、5−ヒドロキシトリプタミン3(5−HT3)受容体アンタゴニスト、ヒスタミン受容体アンタゴニスト、ドーパミン受容体アンタゴニスト、ムスカリン性受容体アンタゴニスト、アセチルコリン受容体アンタゴニスト、カンナビノイド受容体アンタゴニスト、辺縁系阻害薬、NK−1受容体アンタゴニスト、コルチコステロイド、タキキニンアンタゴニスト、GABAアゴニスト、カンナビノイド、ベンゾジアゼピン、抗コリン作動薬、およびサブスタンスP阻害薬が挙げられる。
5−HT3受容体アンタゴニストとしては、例えば、アロセトロン、アザセトロン、ベメセトロン、シランセトロン、ドラセトロン、グラニセトロン、インジセトロン、イタセトロン、オンダンセトロン、パロノセトロン、プロピセトロン(propisetron)、ラモセトロン、レンザプリド、トロピセトロン、およびザトセトロンが挙げられる。
コルチコステロイド制吐薬としては、デキサメタゾンおよびメチルプレドニゾロンが挙げられる。
辺縁系阻害薬としては、アルプラゾラム、ロラゼパム、およびミダゾラムが挙げられる。
ドーパミン受容体アンタゴニストとしては、ジフェンヒドラミン、ドロナビノール、ハロペリドール、メトクロプラミド、およびプロクロルペラジンが挙げられる。
制吐薬として使用されるNK−1受容体アンタゴニストとしては、アプレピタントおよびモルホリンが挙げられ、GABAアゴニストの一例はプロポフォールである。
チエチルペラジンはヒスタミン受容体アンタゴニストの一類型である。
制吐薬として使用されるカンナビノイド受容体アンタゴニストまたはアゴニストとしては、ドロナビノール、ナビロン、リモナバン、タラナバン(tanarabout)、およびテトラヒドロカナビノールが挙げられる。
他の制吐薬の例としては、アセチルロイシン、モノエタノールアミン、アリザプリド、ベンズキナミド、ビエタナウチン(bietanautine)、ブロモプリド、ブクリジン、クロルプロマジン、クレボプリド、シクリジン、ジメンヒドリネート、ジフェニオドール(dipheniodol)、ドンペリドン、ドラニセトロン(dranisetron)、メクリジン、メタルタール(methalltal)、メトピマジン、オキシペンジル、ピパマジン、ピプリンヒドリナート、スコポラミン、チオプロペルザイン(thioproperzaine)、およびトリメトベンズアミドが挙げられる。
5.カンナビノイド受容体アンタゴニスト
カンナビノイド受容体は、G−タンパク質共役型受容体スーパーファミリーの一類型である。そのリガンドはカンナビノイドとして公知である。現在、2種類の既知の亜型、主に脳内で発現されるが肺、肝臓および腎臓でも発現されるCB1と、免疫系および造血細胞で主に発現されるCB2が存在している。また、新規なカンナビノイド受容体、すなわち、非CB1および非CB2が存在していると考えられており、これらは、内皮細胞およびCNSにおいて発現される。カンナビノイド受容体アンタゴニストは、CB1受容体またはCB2受容体のいずれかに選択的なものであり得る。本発明では、CB1受容体アンタゴニストおよびCB2受容体アンタゴニストのいずれかまたは両方の使用を想定している。
嗜癖性薬剤(例えば、アルコール、アヘン、デルタ(9)−テトラヒドロカンナビノール(デルタ(9)−THC)および精神刺激薬、例えば、ニコチン)は、脳内の内因性神経経路と相互作用することによりさまざまな慢性の再発性障害を誘起させる。特に、該薬剤は、中脳辺縁系ドーパミン脳報酬系を活性化させるという共有の性質を共有しており、過度に摂取された薬物は、事実上、すべてが側坐核内のドーパミンレベルを上昇させる。カンナビノイド−1(CB1)受容体は、この脳報酬回路において発現され、デルタ(9)−THCおよびニコチンのドーパミン放出効果をモジュレートする。
リモナバン(SR141716)は、CB1受容体アンタゴニストであり、動物において、デルタ(9)−THCのドーパミン放出効果と識別的報酬効果の両方をブロックする。CB1受容体の遮断は、一般的には、齧歯類および霊長類においてコカインの自己投与を低減させるのに有効でないが、これは、消失していたコカイン要求行為の復活がコカインと関連する条件刺激およびコカイン初回刺激注射によってもたらされることを低減させる。同様に、CB1受容体の遮断は、ニコチンと関連する刺激への再曝露によって誘発されるニコチン要求行為を低減させるのに有効である。ヒト臨床試験において、リモナバンは、ヒトにおいてデルタ(9)−THCの自覚効果をブロックし、喫煙経験者において喫煙の再開を抑制することが示された。
カンナビノイド受容体CB1アンタゴニストの他の例としては、SR141716A(リモナバン)、ロサナバン(rosanabant)、タラナバン(taranabant)およびCP−945598が挙げられる。
6.ドーパミン作動性薬剤
薬物嗜癖は、薬物使用に対するコントロールの喪失、強迫的な薬物要求および物質渇望、マイナスの結果にも拘わらず固執する使用、ならびに上記物質に対する物理的および/または心理的依存によって特徴付けられる慢性の再発する疾患である。嗜癖の病因論における基本的な役割は、ドーパミンにあるとされてきた。ドーパミンは、事実、脆弱性因子(すなわち、遺伝的性質、環境およびストレス)に対する個々の応答を形成するにおけるその関わりから、乱用薬物の作用機構におけるその役割までの全てのレベルで、薬物嗜癖の自然史に広がっていた。
中脳皮質ドーパミン系は、腹側被蓋野(VTA)に始まって、側坐核(NAc)および前頭前皮質(PFC)に顕著に投射する。少なくとも最初にそれらが中脳辺縁系の終末領域(terminal area)、特に、側坐核シェルでのドーパミン伝達を刺激することは、全ての嗜癖性薬物の明確な共通性である。Nestler,E.J.,“Is there a common molecular pathway for addiction?”Nat Neurosci 8:1445−1449(2005);Pierce,R.C.,et al.,“The mesolimbic dopamine system:The final common pathway for the reinforcing effect of drugs of abuse?”Neurosci Biobehav Rev 30:215−238(2006)。脳画像化研究は、これらの観察をヒトへと拡げた。Drevets,W.C.,et al.,“Amphetamine−induced dopamine release in human ventral striatum correlates with euphoria,”Biol Psychiatry 49:81−96(2001);Brody A.L.,et al.,“Smoking−induced ventral striatum dopamine release,”Am J Psychiatry 161:1211−1218(2004)。これら投射からのドーパミンの放出は、薬物報酬、強化を媒介するにあたって、および強迫的嗜癖性行為を誘発するにおいて重要な役割を果たすと考えられる。ドーパミンは、素因に、および薬物嗜癖の発現の初期段階に関与するが、この状態は、いったん確立されれば、上記薬物自体への慢性的曝露に関連する長期の変化と関連する。
これら変化は、まとめて「神経適合」と示され、行動感作の基質、薬物の行為刺激特性への感受性の長期間継続する増大および快楽状態(快楽アロスタシス)のベースラインの変化であると考えられる。Berridge K.C.,et al.,“What is the role of dopamine in reward:Hedonic impact,reward learning,or incentive salience?”Brain Res Rev 28:309−369(1998);Koob,G.F.,et al.,“Neurobiological mechanisms for opponent motivational processes in addiction,”Philos Trans R Soc Lond B Biol Sci. 363:3113−3123(2008)。神経適合はまた、ドーパミン系のレベルで起こり、そこでは、腹側線条体領域におけるドーパミン伝達の活性の基底レベルの相対的低下が起こり、ドーパミンD2受容体レベルの低下が証明されている。Volkow,N.D.,et al.,“Dopamine in drug abuse and addiction:results from imaging studies and treatment implications,”Mol Psychiatry 9:557−569(2004);Volkow,N.D.,et al.,“Dopamine in drug abuse and addiction:results from imaging studies and treatment implications,”Arch Neurol 64:1575−1579(2007);Fehr,C.,et al.,“Association of low striatal dopamine d2 receptor availability with nicotine dependence similar to that seen with other drugs of abuse,”Am J Psychiatry 165:507−514(2008)。
乱用薬物がドーパミン神経伝達を生じる最も一般的な機構は、VTAシナプス前部γ−アミノ酪酸(GABA)活性の調節を介するものである。Luescher,C.,et al.,“The mechanistic classification of addictive drugs,”PLoS Med 3:e437(2006)。VTAでは、GABAニューロンは、皮質中脳辺縁系(corticomesolimbic)ドーパミン細胞に対して緊張コントロールを果たす局所抑制性介在ニューロンとして作用する。GABA神経伝達の低下は、ドーパミンニューロンの正味の脱抑制、ならびにNAcのような終末領域およびPFCにおいて増大したドーパミン放出をもたらす。
この機構の基本的な例は、アヘンによって示され、シナプス前部GABA細胞上に位置したμオピオイド受容体の活性化後に、VTAドーパミン作動性細胞の脱抑制を生じるGABA作動性神経伝達の顕著な阻害がもたらされる。Johnson,S.W.,et al.,“Opioids excite dopamine neurons by hyperpolarization of local interneurons,”J Neurosci 12:483−488(1992)。大麻誘導体は、シナプス前部GABAニューロンに位置したカンナビノイド受容体1(CB1R)の選択的活性化を介するものを除いて類似の機構でVTAドーパミン発火頻度を増大させるようである。ニコチンもまた、GABAに対しておよびドーパミンニューロンへのグルタミン酸作動性入力に対してニコチン受容体の作用の複雑な相互作用を介するものを除いて、ドーパミン神経伝達を増大させる。Luescher C,et al.,The mechanistic classification of addictive drugs.,PLoS Med. 3(11):e437(2006)。事実、β2含有nAChRを介するニコチンは、シナプス前部GABA放出を低減し、ドーパミンの長期の脱抑制をもたらし、同時に、ホモマーα7含有nAChRに対して作用する。これらは主に、VTAにおけるドーパミンニューロンに対する興奮性グルタミン酸作動性求心経路のシナプス末端に発現され、グルタミン酸放出を促進する。この効果はまた、ニコチン誘発性ドーパミン放出に寄与し得る。さらに、近年の証拠から、ニコチンはNAcでのドーパミン放出を直接調節することが示唆されている。エタノールおよびベンゾジアゼピンはまた、特異的GABA−A受容体サブユニットの調節を介して、シナプス前部GABA活性の阻害を通じてVTAドーパミン神経伝達を刺激するようである。
アンフェタミン誘導体およびコカインのような精神刺激薬は、ドーパミン再取り込み機構を阻害することによって、またはシナプスからのドーパミン放出を促進することによって、ドーパミン作動性終末に対して直接作用する嗜癖性薬物の唯一のクラスを構成する。これら機構を介して、それらは、脳ドーパミン系の終末領域(すなわち、NAcおよびMPF)において細胞外ドーパミンレベルを増大させる。しかし、最も顕著なことには、ドーパミン終末はまた、D1様およびD2様受容体が、ドーパミン作動性細胞体上で(自己受容体)、ならびにグルタミン酸作動性およびGABA作動性シナプス前ニューロン上で発現されるVTAに存在する。VTAでのコカインの直接適用は、それぞれ、ドーパミン発火頻度の増大(用量に依存する)に対する低下、シナプス前部GABAおよびグルタミン酸細胞上に位置するD1受容体によって潜在的に媒介され得る効果を生じる。よって、VTA DA活性のシナプス前部調節は、精神刺激薬の嗜癖特性の調節において一定の役割を果たし得る。Brodie,M.S.,et al.,“Cocaine effects in the ventral tegmental area:Evidence for an indirect dopaminergic mechanism of action,”Naunyn Schmiedebergs Arch Pharmacol 342:660−665(1990);Bonci,A.,et al.,“Increased probability of GABA release during withdrawal from morphine,”J Neurosci 17:796−803(1997)。
よって、本発明の一実施形態において、PDE7インヒビターと組み合わせて、同時にまたは連続して投与されるさらなる治療剤は、嗜癖または強迫性障害に苦しんでいる患者を処置するためのドーパミン作動性薬剤である。本発明の別の実施形態において、上記PDE7インヒビターは、嗜癖または衝動制御障害に苦しんでいる患者を処置するために、ドーパミン受容体アゴニストと組み合わせて、同時にまたは連続して投与される。本発明の別の実施形態において、上記PDE7インヒビターは、嗜癖または衝動制御障害に苦しんでいる患者を処置するために、ドーパミンD1受容体アゴニスト(すなわち、ドーパミンサブタイプD1受容体アゴニスト)と組み合わせて、同時にまたは連続して投与される。
PDE7インヒビターと組み合わせて投与するのに適した例示的なドーパミン作動性薬剤としては、例えば、レボドパ(「L−ドパ」ともいわれる)、カルビドパ、およびドーパミン受容体アゴニストならびにブロモクリプチン、ペルゴリド、プラミペキソール、ロピニロール、カベルゴリン、アポモルフィン、リスリド、ロチゴチンおよびキナゴリドのような前駆体、ならびにドーパミン受容体D1に対して選択的であるフェノルドパムが挙げられる。
本発明に従ってPDE7インヒビターと関連して投与するために適したD1受容体アゴニストの投与量は、医師によって決定され得るが、例えば、1日あたりもしくは1週間に2回(biweekly)0.1mg〜1,000mg、または1日あたりもしくは1週間に2回0.25mg〜100mgの範囲にあり得る。
C.再発の処置方法および予防方法
再発的使用または復活は、嗜癖性薬剤の使用または嗜癖性行為の実行を絶っている状態、または制限もしくは低減された状態の期間後にアルコールあるいは別の嗜癖性薬剤の使用または嗜癖性行為の実行に戻るプロセスいう。特定の状況では、嗜癖性薬剤の再発的使用は、嗜癖性薬剤の身体的離脱状態になったことがある被験体が嗜癖性薬剤の使用に戻ることをいう。典型的には、被験体は、嗜癖性薬剤の非使用または使用を制限もしくは低減された状態の期間中に嗜癖性薬剤の身体的離脱になるであろう被験体である。一実施形態において、再発的使用は、嗜癖性薬剤の使用を低減または解消するために有効量の抗嗜癖剤で以前に処置レジメンを受けたことがあるが、もはや有効量の抗嗜癖剤を使用していない被験体において起こる。抗嗜癖剤には、嗜癖または離脱症状を処置または予防するために使用される任意のあらゆる薬剤が包含される。
アルコール依存症は、多くの他の嗜癖と同様、高い常習的犯行率を特徴とする再発性の慢性障害である。再発行為を誘発する2つの主要因子は、ストレスと環境的条件付け経験(O’Brienら 1997;Montiら 1993;Shahamら 1995)であり、おそらく、これらが相違する脳機構によってアルコール要求に対する再発を助長する。例えば、オピオイド依存性機構による(または扁桃体の基底外側核内でのドーパミン伝達の直接的改変による)中脳辺縁系ドーパミン系の活性化は、薬物関連キューの効果を媒介するようであり(LiuおよびWiess 2002;Ciccocioppoら
2001)、分界条および内側縫線核の床核内の視床下部外CRFが、おそらくストレス誘発性の薬物要求行為の復活を媒介している(Erbら 1998;Shahamら 1995;Leら 2000)。
いくつかの一連の証拠により、嗜癖に対する再発の下地となる分子機構は、種々の類型の薬物の過度の摂取と共通していることが示唆されている。薬物渇望および再発を伴う薬物摂取行為に対する制御の低下は、ストレスおよび環境的条件付け刺激;薬物使用に対する再開に影響を及ぼす2つの主要因子の直接的影響下にある。
慢性的な過度の薬物摂取は、エタノールの急性強化効果に関与している系内だけでなく、他の動機の系内、顕著には脳内ストレス調節機構にも神経適合的変化をもたらす。ストレスは、過度の薬物摂取の開始および維持において確立された役割を有し、禁欲個体における再発の主要な決定因子である(Brownら,J Studies Alcohol 56:538(1995);Marlatt,Relapse prevention:introduction and overview of the model,in Relapse Prevention:Maintenance Strategies in the Treatment of Addictive Behaviours,Guilford,London,(1985);McKayら,Drug Alcohol Dep.,38,35,(1995);およびWallace,J Subst Abuse Treat,6:95,(1989))。また、薬物要求行為におけるストレスの重要性は、充分に動物での文献において立証されている。身体的、社会的および感情的ストレスにより、齧歯類および非ヒト霊長類において、コカイン、ヘロインおよびエタノールの自己投与の習得または増大が助長され得る(GoedersおよびGuerin,Psychopharmacology,114,63,(1994);Haneyら,Brain Res.,698,46,(1995);RamseyおよびVan Ree,Brain Res.,608,216,(1993);AhmedおよびKoob,Psychopharmacology,132,289,(1997);ShahamおよびStewart,Psychopharmacology 119:334(1995);NashおよびMaickel,Prog Neuropsychopharmacol Biol Psychiatry,12,653,(1988);Mollenauerら,Pharmacol.Biochem.Behav.,46,35,(1993);Blanchardら,Pharmacol.Biochem.Behav.28,437,(1987)ならびにHigleyら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,88,7261,(1991))。また、過剰ストレス刺激も、消去後の薬物非摂取動物においてコカイン、ヘロインおよびエタノール要求行為の復活を誘起することが示されており、このような所見は、再発におけるストレスの役割の実験による裏付けを示す(AhmedおよびKoob(1997);Shaham,Psychopharmacology,111,477,(1993);ならびにShahamおよびStewart(1995))。
従来、ストレス関連薬物要求行為は、視床下部−下垂体−副腎(HPA)軸の活性化によって媒介されると考えられていた。しかしながら、扁桃体の中心核(CeA)内の非神経内分泌副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)系が、ストレスと関連している嗜癖性行為の調節において独立した大きな役割を果たしている可能性を示唆する証拠が増えつつある。CeAは、CRF免疫反応性細胞体、末端および受容体を多く含み、このニューロンCRF系は、過剰ストレス刺激に対する行為的および感情的応答の媒介に関与している(DunnおよびBerridge,Brain Res Brain Res Rev,15,71,(1990);ならびにKoobら,Semin Neurosci 6:221(1994))。例えば、拘束ストレスにより、CeA内の細胞外CRFレベルが上昇するが、CRF受容体アンタゴニストであるα−ヘリックスCRF9−41をCeA内注射すると、社会的および環境ストレス因子によってもたらされる不安行為の徴候が低減される(Meraliら,J.Neurosci.,18,4758,(1998);Merlo Pichら,J.Neurosci.,15,5439,(1995);Heinrichsら,Brain Res.,581,190(1992);Swiergielら,Brain Res,623,229(1993))。不安およびストレス様症状は、薬物およびアルコール離脱症候群の中心である。ストレスの感情的および不安誘発性効果の調節におけるCeA内のCRFニューロンの役割に関する証拠を考慮すると、過度の薬物摂取からの離脱の不安誘発性およびストレス様の結果も、同様にCeA内のCRF系によって媒介されているかもしれない可能性がある。
CeA内のCRF系の活性の調節における変化は、依存および強迫性薬物要求行為の発生の一因となる緊要な神経適合的機構を表すものであり得る。
上記に論考したデータにより、強迫性薬物要求行為および依存における重要な要素として脳回路における神経適合的変化およびストレス系の乱れが確認される。過度の薬物摂取長期持続性の嗜癖の可能性における別の重要な因子は、特定の環境性刺激による報酬作用の条件付けである。過度の薬物摂取(例えば、アルコール)の自覚効果と反復的に関連している環境キューにより、最終的に再発に至り得る薬物渇望が想起または自動的な行為応答が誘起され得る(MillerおよびGold 1994;TiffanyおよびCarter 1998)(Childressら,Conditioned craving and arousal in cocaine addiction:A preliminary report,in NIDA Research Monograph 81,(1988);Ehrmanら,Psychopharmacology,107,523,(1992);Montiら,J Stud Alcohol 54:235−45(1993);Pomerleauら,Addict.Behav.,8,1,(1983);Stormarkら,Addict.Behav.,20,571,(1995);MillerおよびGold Ann.Clin.Psychiatry,6,99,(1994);ならびにTiffanyおよびCarter,J Psychopharmacol.12,23,(1998))。したがって、薬物関連刺激に対する学習応答は、コカインおよび他の薬物嗜癖と関連している高率の再発に対して決定的に寄与し得る。
ラットにおける薬物関連環境的キューへの曝露と関連している薬物要求行為を研究するために開発されたオペラント応答−復活モデルによるデータにより、コカイン、エタノールまたはヘロイン入手可能性を予測させる識別的刺激は、さらなる薬物入手可能性がなくても消去された薬物要求行為の強い回復を確実に誘起することが示されている(Weissら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,97,4321,(2000);Katnerら,Neuropsychopharmacology,20,471,(1999);KatnerおよびWeiss,Alcohol Clin Exp Res.23:1751(1999);ならびにGracyら,Pharmacol.Biochem.Behav.,65,489,(2000))。このような刺激の応答回復効果は、反復曝露により消去に対して著しい抵抗性を示し、コカインの場合、数ヶ月間強制的に絶っている状態の後でもなお観察されることがあり得る。さらに、エタノールでは、エタノール予測性識別的刺激によって誘発される薬物要求行為は、アルコールを好まない(NP)ラットおよび非選択Wistarラットと比べて、遺伝的にアルコールを好むPラットにおいて強化されることがわかった(WeissおよびCiccocioppo,Soc.Neurosci.Abstr.,25,1081,(1999))。この観察結果は、高度のエタノール摂取に対する遺伝的素因もまた、エタノールキューの動機付け効果に対する大きな感受性に反映されること(すなわち、行為がエタノール自体によって直接的に強化されない条件下での薬物要求の向上)を示す。総合すると、このような所見は、薬物関連刺激に対する学習応答は、長期持続性の再発し易さの有意な因子であるという仮説を強く裏付ける。
ヒトでは、再発リスクは、おそらく相互作用している多数の決定因子を伴う。例えば、薬物キューへの曝露により、依存状態の個体において、神経適合的変化に起因する長期離脱症状によって付与された再発し易さが増大され得る。また、再発リスクを増悪させる相互作用効果が、ストレスおよび薬物関連キューの動機付け効果間に存在している可能性がある。このような課題に取り組んだ最近の研究により、エタノール関連キューとストレスの応答回復効果間の相加的相互作用が実際に実証され、この効果は、エタノール依存の前歴を有するラットで高いことが確認された(LiuおよびWeiss,Soc.Neurosci.Abstr.26,786(2000))。
研究所では、脳内ノルアドレナリンの細胞発火および放出を増大させ、薬理学的ストレス因子として作用するα−2アドレナリン受容体アンタゴニストであるヨヒンビン投与すると、薬物要求の復活がみられた。フットショックストレスおよび薬物要求行為のヨヒンビン誘発性復活はどちらも、ストレス誘発性アルコール再発を研究するための有効な実験モデルである(Leeら,Neuropsychopharmacology 29:686−93(2004)およびLeら,Psychopharmacology 150:317−24(2000))。
添付の実施例に示すように、PDE7インヒビターは、ストレス誘発性嗜癖性薬剤の再発的使用を有意に低減させる(実施例1)。したがって、このデータにより、PDE7インヒビターは抗再発特性を有することが示される。
興味深いことに、種々の報告により、非選択的アヘン受容体アンタゴニストであるナルトレキソンは、ヒトアルコール依存症においてアルコールキューの提示によって誘起された飲酒の衝動を低減させ(Montiら 1993,上掲)、ラットにおいて以前の薬物ペアレバーにおける消去された応答をアルコールキューが復活させる有効性を低下させる(Katnerら 1999,上掲)ことが示されている。しかしながら、ナルトレキソンでは、ストレスによって誘起された再発行為は低減されない((Le A.D.Psychopharmacology 1998)。
関連実施形態において、本発明は、有効量の別の抗嗜癖処置への曝露に応答して嗜癖性薬剤の使用または嗜癖性もしくは強迫性行為の実行が以前に低減または解消され、もはや有効量の該抗嗜癖処置に曝露されていない被験体に、有効量のPDE7インヒビターを投与することを含む、嗜癖性薬剤の再発的使用または嗜癖性もしくは強迫性行為の実行を処置または予防する方法を含む。抗嗜癖処置は、抗嗜癖薬であってもよく、非薬理学的療法(カウンセリング、心理療法または催眠療法など)であってもよい。再発的使用は、ストレスによって誘発されるものであってもよい。
一部の特定の実施形態において、被験体は、抗嗜癖剤に対して耐容性となり、以前は嗜癖の処置に有効であった該抗嗜癖剤の血漿濃度がもはや有効でないため、もはや有効量の該抗嗜癖剤に曝露されていない被験体である。他の実施形態では、被験体は、被験体が現在低血漿濃度の抗嗜癖剤に曝露されており、この低血漿濃度が有効でないため、もはや有効量の該抗嗜癖剤に曝露されていない被験体である。
本発明の方法の一部の特定の実施形態において、被験体は、嗜癖性薬剤の使用または嗜癖性もしくは強迫性行為の実行を絶っている状態または制限もしくは低減された状態の期間中である。この使用を絶っている状態または制限もしくは低減された状態の期間は、例えば、少なくとも24時間、少なくとも48時間、少なくとも3日間、少なくとも5日間、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月間、少なくとも4ヶ月間、少なくとも6ヶ月間、少なくとも9ヶ月間、少なくとも1年、少なくとも2年間、または少なくとも5年間であり得る。
別の実施形態では、本発明は、嗜癖性薬剤からの生理学的離脱状態である被験体に、PDE7インヒビターとオピオイドアンタゴニストを与えることを含む、嗜癖性薬剤の再発的使用を処置または予防する方法を含む。
さらなる実施形態では、本発明は、嗜癖性薬剤からの生理学的離脱状態である被験体に、PDE7インヒビターとCB1アンタゴニスト、例えば、ジスルフィラム、トピラマート、レベチラセタム、SSRI、またはオンダンセトロンを投与することを含む、嗜癖性薬剤の再発的使用を処置または予防する方法を含む。
特定の実施形態では、再発的使用は、ストレス、環境的条件付け要素、または両方によって誘発されるものである。
本発明の方法は、単一の嗜癖性薬剤に嗜癖的な被験体において実施され得るが、2種類以上の嗜癖性薬剤に嗜癖的な被験体に使用してもよい。同様に、この方法は、被験体が離脱状態となっている嗜癖性薬剤の再発的使用を予防するために使用され得るが、再発的使用または被験体が生理学的離脱状態となっているものとは異なる嗜癖性薬剤の使用の開始が予防されるように適合させてもよい。
D.医薬組成物、投与経路、単位投薬形態、キット
本発明により、PDE7インヒビターを、1種類以上のさらなる治療用薬剤、例えば、オピオイドアンタゴニスト、抗鬱薬、抗癲癇薬、制吐薬、およびCB1受容体アンタゴニストと併用する組合せの使用の有効性が確立された。したがって、本発明は、さらに、1種類以上のPDE7インヒビターと、1種類以上のさらなる治療用薬剤、例えば、オピオイドアンタゴニスト、混合型オピオイドアンタゴニスト/部分アゴニスト、抗鬱薬、抗癲癇薬、制吐薬、CRF1受容体アンタゴニストおよびCB1受容体アンタゴニストとを含む組成物を含む。
特定の実施形態では、該組成物は、1種類のPDE7インヒビターと1種類のさらなる治療用薬剤を含むものである。一部の特定の実施形態において、さらなる治療用薬剤は、オピオイドアンタゴニストまたは混合型オピオイドアンタゴニスト/部分アゴニストである。一実施形態では、オピオイドアンタゴニストがナルトレキソンである。別の実施形態では、混合型オピオイド部分アゴニスト/アンタゴニストがブプレノルフィンである。一部の特定の実施形態において、さらなる治療用薬剤は抗鬱薬である。特定のある実施形態では、抗鬱薬がブプロピオンである。一部の特定の実施形態において、さらなる治療用薬剤は抗癲癇薬、制吐薬、またはオピオイドアンタゴニストまたは混合型オピオイド部分アゴニスト/アンタゴニストである。
本発明の組成物は被験体に、医薬組成物または製剤として投与され得る。特定の実施形態では、本発明の医薬組成物は、被験体に該組成物を投与することが可能な任意の形態であり得る。例えば、該組成物は、固形物、液状物またはガス(エーロゾル)の形態であり得る。典型的な投与経路としては、限定されないが、経口、経表面、非経口、舌下、経直腸、経膣、および鼻腔内が挙げられる。非経口という用語は、本明細書で用いる場合、皮下注射、静脈内、筋肉内、硬膜外、滑液嚢内注射または輸注手法を包含している。
本発明に従って使用される医薬組成物は、PDE7インヒビター、別の治療用薬剤、および薬学的に許容され得る希釈剤、賦形剤、または担体を含むものである。治療的使用のための「薬学的に許容され得る担体」は、製薬技術分野で周知であり、例えば、Remingtons Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.(A.R.Gennaro編.1985)に記載されている。例えば、滅菌生理食塩水および生理学的pHのリン酸緩衝生理食塩水が使用され得る。保存料、安定剤、染料、さらにはフレーバー剤医薬組成物に入れてもよい。例えば、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸およびpヒドロキシ安息香酸のエステルが保存料として添加され得る。(同上,第1449頁)。また、酸化防止剤および懸濁化剤を使用してもよい(同上)。
本発明の医薬組成物は、一般的に、被験体に該組成物が投与されると、内包された活性成分がバイオアベイラブルになるのが可能となるように製剤化される。被験体に投与される組成物は1つ以上の投薬単位の形態であり得、この場合、例えば、錠剤、カプセル剤またはカシェ剤は単一の投薬単位であり得、エーロゾル形態の本発明による薬剤の組合せを含む容器は、複数の投薬単位を含むものであり得る。
特定の実施形態では、PDE7インヒビターと別の治療用薬剤を含む組成物は、典型的には経口投与のための錠剤製剤を1回以上の用量で投与される。錠剤製剤は、例えば、即放製剤、制御放出製剤、または長期放出製剤であり得る。一実施形態において、錠剤製剤は、PDE7インヒビターと別の治療用薬剤を含む有効量の組成物を含むものである。特定の実施形態では、錠剤は、約1、5、10、20、30、50 100、150、200、250、または300mgのPDE7インヒビターと、約1、5、10、20、30、50 100、150、200、250、または300mgの別の治療用薬剤を含むものである。
本発明は、さらに、PDE7インヒビターと別の治療用薬剤を含む医薬組成物の単位投薬形態を含む。各単位投薬形態は治療有効量の本発明の医薬組成物を含み、使用時は推奨された量で使用される。例えば、単位投薬形態は、単一の錠剤に治療有効量を含むものであってもよく、単位投薬形態は、処方された量が治療有効量を構成するように2個以上の錠剤に治療有効量を含むものであってもよい。
特定の実施形態では、PDE7インヒビターは被験体に、0.1〜1000mg/日、1〜1000mg/日、10〜100mg/日、または25〜50mg/日の範囲の量で与えられる。一実施形態において、ピオグリタゾンは患者に約30mg/日で与えられる。
PDE7インヒビターと他の治療用薬剤の特定の組合せは共製剤に容易に適合可能でない場合があり得る。例えば、一方の薬剤は静脈内投与により適したものであり得るが、別の薬剤は経口投与により適したものであり得る。あるいは、2つの薬剤の血清半減期が一方を他方よりも高頻度で投与しなければならないようなものである場合があり得る。したがって、本発明では、PDE7インヒビターの1つ以上の単位投薬形態と別の治療用薬剤の1つ以上の単位投薬形態を、該2種類の単位投薬形態が被験体に治療上有効な様式で与えられ得るように含むキットが想定される。
一実施形態において、本発明は、PDE7インヒビターの単位投薬形態とニコチンの単位投薬形態を含むキットを含む。一実施形態において、ニコチンの単位投薬形態は、ニコチンの複数の異なる単位投薬形態で構成されており、ニコチンの該異なる投薬形態は漸減量のものであり、嗜癖を克服し、ニコチンからの離脱が達成されるように経時的に順に摂取され得る。ニコチンの単位投薬形態は、例えば、経皮パッチ、ガムまたはロゼンジ剤の形態で存在させてもよい。
E.PDE7タンパク質およびPDE7阻害剤
環状ヌクレオチドホスホジエステラーゼ7型(PDE7)は、その一次アミノ酸配列と相違する酵素活性に基づいて、固有のファミリーと同定されている。PDE7(PDE7AおよびPDE7B)と同定されるPDE遺伝子は、cAMP特異的PDEをコードしている。PDE7の生化学的および薬理学的特性は、cGMPによっても他のPDEの選択的インヒビターによっても影響を受けない高親和性cAMP特異的PDE(Km=0.2μM)を示す。PDE7酵素はcAMPを選択的に分解し、相違するcAMP特異的PDEファミリーであるPDE4の選択的インヒビターであるロリプラムによって阻害されない酵素として特徴付けられている。PDE7ファミリーでは、2つのサブタイプ、PDE7A(Michael,T.ら、J Biol. Chem. 268(17):12925−12932、1993年;Han,P.ら、J Biol. Chem. 272(26):16152−16157、1997年)と、PDE7B(米国特許第6,146,876号;Gardner,C.ら、Biochem. Biophys. Res. Commun. 272(1):186−192、2000年;およびSasaki,T.ら、Biochem. Biophys. Res. Commun. 271(3):575−583、2000年)が同定されている。この2つの遺伝子の産物は、それらのC末端触媒ドメインにおいて70%の同一性を示す(Hetman J.M.ら、PNAS 97(1):472−476(2000年)。
PDE7Aは、3つのスプライスバリアント(PDE7A1、PDE7A2およびPDE7A3)を有し、これらのバリアントは、N末端とC末端の両方でのオールタナティブスプライシングによって生成する(Bloom,TJ.、およびJ.A.Beavo、Proc.Natl.Acad.Sci.USA.93:14188−14192、1996年)。転写物バリアント1であるPDE7Aのヌクレオチド配列は、公のデータベースにおいて受託番号NM_002603で利用可能である。ヒトPDE7A1タンパク質(配列番号:2、配列番号:1にコードされている)は、456個のアミノ酸を有し、還元SDS−PAGE上で、みかけ分子量53〜55kDaの位置に泳動する。
転写物バリアント2であるPDE7Aのヌクレオチド配列は、公のデータベースにおいて受託番号NM_002604で利用可能である。ヒトPDE7A2タンパク質(配列番号:4、配列番号:3にコードされている)は、424個のアミノ酸を有する。
PDE7Aタンパク質は、カルボキシ末端に、他のcAMP加水分解性PDEの相似領域と有意な類似性(約23%相同性)を示す約270個のアミノ酸の領域を有する。この領域は、触媒ドメインとしての機能を果たす。このタンパク質のアミノ末端領域は、他のPDEのものとは異なり、おそらく、この酵素ファミリーに固有の相違する調節特性を媒介する。
ヒトPDE7Bのタンパク質配列は、公のデータベースにおいて受託番号NM_018945で利用可能であり、配列番号:6(配列番号:5にコードされている)として示す。PDE7Bには、3つのスプライスバリアントPDE7B1、PDE7B2およびPDE7B3が報告されている。PDE7Bは、WO01/62904、米国特許第6,146,876号にて公開されている。
PDE7B2とPDE7B3はともに、固有のN末端配列を有する。ヒトPDE7B遺伝子産物は、還元SDS−PAGE上で、みかけ分子量53〜55kDaを有する(Sasaki,T.、Kotera,J.、Omori,K.、Biochemical J. 361:211−220、2002年)。PDE7Aの場合と同様、PDE7Bは、すべてのPDEに共有する約270個のアミノ酸の有意に保存された領域をカルボキシ末端に有し、該領域は触媒ドメインとしての機能を果たす。PDE7Aタンパク質と同様、PDE7Bタンパク質のアミノ末端領域は、他と異なるものであり、おそらく、個々のPDEファミリーに固有の相違する調節特性の説明となる。PDE7Bタンパク質は、触媒ドメインにおいて、他のcAMP依存性PDEと相同性を示す(23%)。PDE7Bポリペプチドは、WO2004/044196によると、PDE7Aと61%相同である。
また、PDE7は、哺乳動物被験体において、他のPDEファミリーと比べて固有に局在する。PDE7A発現は、解析されたほとんどの組織、例えば、脳、心臓、腎臓、骨格筋、脾臓および子宮で検出されている(Bloomら、PNAS 93:14188、1996年)。脳内では、PDE7Aは、ニューロン細胞集団と非ニューロン細胞集団の両方に広く分布している(Miroら、Synapse 40:201、2001年)。PDE7Aが脳内(例えば、大脳基底核および黒質)で広く発現されていることは、脳機能におけるPDE7Aの役割の理論的根拠を示す。
本発明の方法の実施において、PDE7のホスホジエステラーゼ活性を阻害する代表的なPDE7阻害剤としては、PDE7に結合してPDE7の酵素活性を阻害する分子(PDE7に結合して酵素活性を低下させる小分子インヒビターまたはブロックペプチド)、ならびにPDE7の発現を転写レベルおよび/または翻訳レベルで減少させる分子(PDE7アンチセンス核酸分子、PDE7特異的RNAi分子およびPDE7リボザイムなど)が挙げられ、それにより、PDE7がcAMPを切断するのを妨げる。PDE7阻害剤は、主療法剤として単独で、または他の治療剤(ドーパミン受容体アゴニストなど)と併用して、上記のような治療上の有益性を強化するための補助的療法剤として使用され得る。
PDE7の阻害は、本発明の方法によるPDE7阻害剤の投与の結果として生じる以下の変化:cAMP内の3’−ホスホジエステル結合のPDE7依存性酵素的切断による5’−アデノシン一リン酸(5’−AMP)の形成の阻害、PDE7の遺伝子またはタンパク質の発現レベルの低下(例えば、遺伝子発現解析(例えば、RT−PCR解析)またはタンパク質解析(例えば、ウエスタンブロット)によって測定される)の少なくとも1つを特徴とする。
一部のある実施形態において、PDE7阻害剤は、PDE7A、PDE7B、またはPDE7AとPDE7Bの両方の発現を阻害する分子または組成物、例えば、標的PDE7の遺伝子(1つまたは複数)に対応する細胞内mRNAおよび/またはゲノムDNAと、その転写および/または翻訳が阻害されるように特異的にハイブリダイズするアンチセンスまたは低分子の阻害性ヌクレオチド(例えば、siRNA)、あるいは標的PDE7のmRNAを特異的に切断するリボザイムなどである。
PDE7阻害剤の効力
一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7阻害剤は、IC50≦1μM、好ましくは約0.1μM以下のIC50で、PDE7(PDE7A、PDE7B、またはPDE7AとPDE7B)の酵素活性を阻害するのに充分効力のある化合物である。一実施形態において、PDE7阻害剤は、約0.1〜約500nMのIC50でPDE7(PDE7A、PDE7B、またはPDE7AとPDE7B)の酵素活性を阻害するのに充分効力のあるものである。一実施形態において、PDE7阻害剤は、約1〜約100nMのIC50でPDE7(PDE7A、PDE7B、またはPDE7AとPDE7B)の酵素活性を阻害するのに効力のあるものである。
PDE7(PDE7AまたはPDE7B)阻害剤に関するIC50を求めるための代表的な方法は、Bardelleら、Anal Biochem 15:275(2):148−55(1999年)に開示されたScintillation Proximity Assay(SPA)など、当該技術分野で周知である。
PDE7AまたはPDE7B選択的阻害剤
一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターはPDE7A阻害剤である。一実施形態において、PDE7A阻害剤は、約0.1〜約500nMのIC50でPDE7Aの酵素活性を阻害するのに効力のあるものである。一実施形態において、PDE7Aインヒビターは、約1〜約100nMのIC50を有する。PDE7AインヒビターのIC50を求めるのに好適なアッセイは、バキュロウイルス系で発現させた組換えヒトPDE7A2酵素を使用するものである。このアッセイ法は、Bardelleら(前掲)によって報告されたSPAアッセイの変形型である。
一部のある実施形態において、PDE7阻害剤は、PDE7Aに対してアイソザイム選択的活性を示す。PDE7A選択的阻害剤は、PDE7A活性をPDE7B活性よりも、少なくとも2倍大きく低下させ、より好ましくは少なくとも10倍、少なくとも20倍、少なくとも50倍、または少なくとも100倍大きく低下させる。一部のある実施形態において、PDE7A阻害剤は、任意の他のPDE(PDE1〜6、7B、および8〜11)の酵素活性よりもPDE7A活性の阻害に関して、少なくとも10倍(例えば、少なくとも20倍、または少なくとも50倍、または少なくとも100倍)選択的な阻害剤である。
一実施形態において、PDE7Bインヒビターは、約0.1〜約500nMのIC50を有する。一実施形態において、PDE7B阻害剤は、約0.1〜約500nMのIC50でPDE7Bの酵素活性を阻害するのに充分効力のあるものである。一実施形態において、PDE7Bインヒビターは、約1〜約100nMのIC50を有する。PDE7BインヒビターのIC50の測定方法は、Bardelleら(前掲)に開示されたアッセイなど、当該技術分野で周知である。
一部のある実施形態において、PDE7インヒビターは、PDE7Bに対してアイソザイム選択的活性を示すものである。PDE7B選択的阻害剤は、PDE7B活性をPDE7A活性よりも、少なくとも2倍大きく低下させ、より好ましくは少なくとも10倍、少なくとも20倍、少なくとも50倍、または少なくとも100倍大きく低下させる。一部のある実施形態において、PDE7B阻害剤は、任意の他のPDE(PDE1〜6、7A、および8〜11)の酵素活性よりもPDE7B活性の阻害に関して、少なくとも10倍(例えば、少なくとも20倍、または少なくとも50倍、または少なくとも100倍)選択的な阻害剤である。
他のPDEと比較したPDE7選択性
一部のある実施形態において、PDE7阻害剤は、PDE7A活性の阻害に関するIC50とPDE7B活性の阻害に関するIC50の小さい方の5倍より大きい(例えば、少なくとも10倍、少なくとも20倍、または少なくとも50倍、または少なくとも100倍の)PDE1B活性の阻害に関するIC50を有する。別の言い方をすると、PDE7インヒビターは、PDE7AまたはPDE7B(PDE7AまたはPDE7BのうちPDE7インヒビターが最も効果を有する方のアイソザイム)の活性の阻害において、PDE1Bの活性の阻害よりも(5倍、10倍、20倍、50倍または100倍)大きな効力がある。本明細書の解釈上では、一例として、この性質は、さらにより単純に、PDE7インヒビターはPDE7の活性の阻害においてPDE1Bの活性の阻害よりも(5倍、10倍、20倍、50倍または100倍)大きな効力のあると表現され得る。
PDE7とPDE1Bの両方の二重阻害によって、運動障害の処置においてさらなる有益性が付与され得る。これは、マウスにおけるPDE1B遺伝子の欠失によってドーパミンの代謝が刺激され、動物がドーパミン作動性アゴニストの効果に感作されたという報告に基づく(Siuciakら、Neuropharmacology 53(1):113−23(2007年))。
一部のある実施形態において、PDE7阻害剤は、PDE7A活性の阻害に関するIC50とPDE7B活性の阻害に関するIC50の小さい方の5倍より大きい(例えば、少なくとも10倍、または少なくとも20倍、または少なくとも50倍、または少なくとも100倍の)PDE10活性の阻害に関するIC50を有する。PDE7とPDE10の二重阻害によって、運動障害の処置においてさらなる有益性が付与され得る。これは、PDE10の選択的インヒビターによって、線条においてcAMPレベルの増大が引き起こされるという報告に基づく(Siuciak J.A.ら、Neuropharmacology 51(2):386−96(2006年))。
一部のある実施形態において、PDE7阻害剤は、PDE7A活性の阻害に関するIC50とPDE7B活性の阻害に関するIC50の小さい方の10倍より大きい(例えば、少なくとも20倍、少なくとも50倍、または少なくとも100倍の)PDE3活性の阻害に関するIC50を有する。これは、心不全患者への選択的PDE3インヒビターの投与によって死亡率の増加が示されたたためである(Packer M.ら、N Engl J Med. 325(21):1468−75(1991年))。
一部のある実施形態において、PDE7阻害剤は、PDE7A活性の阻害に関するIC50とPDE7B活性の阻害に関するIC50の小さい方の10倍より大きい(例えば、少なくとも20倍、少なくとも50倍、または少なくとも100倍の)PDE4活性の阻害に関するIC50を有する。これは、マウスにおけるPDE4遺伝子の1つの欠失によって心筋症がもたらされることが示されたためである(Lehnart S.E.ら、Cell 123(1):25−35(2005年))。
一部のある実施形態において、PDE7阻害剤は、PDE4阻害のインビボアッセイ(例えば、エンドトキシン処置後のTNFαレベルの鎮静または阻害)において、PDE7AおよびPDE7B阻害のインビボアッセイ(例えば、コカイン嗜癖または他の精神刺激薬嗜癖の再発の予防)におけるED50の小さい方の10倍より大きい(例えば、少なくとも20倍、少なくとも50倍、または少なくとも100倍の)半最大有効量(「ED50」)を有する。このような実施形態によれば、二重PDE4/PDE7阻害活性を有するいくつかの化合物は、インビトロアッセイにおいて測定された該化合物のPDE4/PDE7選択性と比べて、インビボにおいてPDE4に対してよりも大きいPDE7に対する選択性を有することが測定される。
一部のある実施形態において、PDE7阻害剤は、PDE7A活性の阻害に関するIC50とPDE7B活性の阻害に関するIC50の小さい方の10倍より大きい(例えば、少なくとも20倍、少なくとも50倍、または少なくとも100倍の)PDE3活性とPDE4活性の阻害に関するIC50を有する。
一部のある実施形態において、PDE7阻害剤は、PDE7A活性の阻害に関するIC50とPDE7B活性の阻害に関するIC50の小さい方の10倍より大きい(例えば、少なくとも20倍、少なくとも50倍、または少なくとも100倍の)PDE8活性の阻害に関するIC50を有する。
一部のある実施形態において、PDE7阻害剤は、PDE7A活性の阻害に関するIC50とPDE7B活性の阻害に関するIC50の小さい方の10倍より大きい(例えば、少なくとも20倍、少なくとも50倍、または少なくとも100倍の)PDE4活性とPDE8活性の阻害に関するIC50を有する。この実施形態によれば、cAMPを特異的/優先的に加水分解するPDEファミリーがPDE4、PDE7およびPDE8を含むことがわかる。
一部のある実施形態において、PDE7阻害剤は、PDE7A活性の阻害に関するIC50とPDE7B活性の阻害に関するIC50の小さい方の10倍より大きいPDE1、PDE2、PDE3、PDE4およびPDE8、PDE10およびPDE11の活性の阻害に関するIC50を有する。この実施形態によれば、cAMPを特異的/優先的に加水分解するPDEファミリーがPDE4、PDE7およびPDE8を含むこと、ならびにPDE1、PDE2、PDE3、PDE10およびPDE11ファミリーがcAMPとcGMPの両方に対して相当な活性を示すことがわかる。
一部のある実施形態において、PDE阻害剤は、PDE7A活性の阻害に関するIC50とPDE7B活性の阻害に関するIC50の小さい方が、PDE1〜6およびPDE8〜11酵素ファミリーからの任意の他のPDE酵素の阻害に関して該薬剤が有するIC50の10分の1より小さい(例えば、20分の1、50分の1、または100分の1である)選択的PDE7インヒビターである。
選択的PDE7インヒビターは、例えば、薬剤がPDE7(PDE7A、PDE7BまたはPDE7AとPDE7B)酵素活性を阻害する能力を、該薬剤がその他のPDEファミリーのPDE酵素を阻害する能力と比較することにより同定され得る。例えば、薬剤は、PDE7活性を阻害する能力と、PDE1、PDE2、PDE3、PDE4、PDE5、PDE6、PDE8、PDE9、PDE10およびPDE11を阻害する能力についてアッセイされ得る。PDE7のIC50阻害(すなわち、PDE7AまたはPDE7Bの感度の高い方)に対する各PDE(1〜6および8〜11)アイソザイムのIC50阻害の比は、標準的なインビトロ、インビボまたはエキソビボアッセイ(本明細書に記載のものなど)によって測定され得る。
一部のある実施形態において、PDE7インヒビターは、PDE7に対して選択的であり、1つ以上の標的組織(脳および/または骨格筋など)へのPDE7インヒビターの標的化に起因して、他のPDE(例えば、PDE1、PDE2、PDE3、PDE4およびPDE8、PDE10およびPDE11)に対して実質的に不活性である。本明細書に記載されているように、PDE7は、哺乳動物被験体において、他のPDEファミリーと比べて固有に局在する。脳内では、PDE7Aは、ニューロン細胞集団と非ニューロン細胞集団の両方(例えば、大脳基底核および黒質)に広く分布している(Miroら、Synapse 40:201、2001年)。PDE7Bは、脳において線条で発現している(Reyes−Irisarriら、Neuroscience 132:1173、2005年)。
PDE7阻害剤の型
PDE7阻害剤は、任意の型の薬剤、例えば、限定されないが、化学物質化合物、タンパク質もしくはポリペプチド、ペプチド模倣物、核酸分子、またはリボザイムであり得る。一部のある実施形態において、PDE7阻害剤は、小さい分子量(すなわち、約450g/モル未満)を有する小分子インヒビター(天然物質と合成物質を包含する)、例えば、ペプチド、ペプチド模倣物および非ペプチドインヒビター(化学物質化合物など)などである。
化学物質化合物:
本発明の方法に有用なPDE7インヒビターには、慣用的な経路(例えば、経口、筋肉内、皮下、経皮、口腔経由、静脈内など)によって血流中に投与され、最終的に、血管系を経由して血液脳関門を通過して脳内に輸送されてPDE7を阻害する薬剤が包含される。したがって、このような投与方法のためには、PDE7インヒビターは、血液脳関門を通過できる。血液脳関門を通過できる以下に記載のPDEインヒビター(例えば、約450g/モル未満の分子量を有し、充分に親油性であるもの)は、血流中で最終的に該インヒビターが脳に輸送される経路によって投与すると、本発明の方法に有用である。
以下は、本発明の方法に有用な例示的なPDE7インヒビターの説明である。
一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、EP1454897、WO2003/053975、およびUS20050148604(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
Aは、NまたはCRを表す、
Bは、水素原子またはハロゲン原子を表す、
は、任意選択的に置換されたC3〜7シクロアルキルまたはtert−ブチルを表す、
は、水素、メチル、またはエチルを表す、
は、水素、ニトロ、シアノまたはハロゲン原子、NR、C(=X)R、SONR、OR、NRCONR、NRSO、NRCO、ヘテロアリール基、任意選択的に置換されたC1〜3アルキル、任意選択的に置換されたC1〜6アルケニル、または任意選択的に置換された飽和もしくは不飽和のヘテロシクロアルキルを表す、
は、水素、または所望により1個以上のフッ素原子で置換されたC1〜3アルコキシを表す、
およびRは同じか、または異なっており、水素原子、任意選択的に置換されたC1〜6アルキル、任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキル、または任意選択的に置換されたアシルを表すか、あるいは、これらが結合している窒素原子と一緒に、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリノ、チオモルホリノ、ピペラジニル、またはホモピペラジニル(これらの基は各々、任意選択的に置換されたC1〜4アルキル、OH、C1〜3アルコキシ、COH、NR、オキソ基、NRCOR、もしくはC(=O)Rで任意選択的に置換されたものである)を形成しており、
は、任意選択的に置換されたC1〜6アルキル、OH、OR、またはNRを表す、
は、水素、任意選択的に置換されたC1〜6アルキル基、または任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルを表す、
は、任意選択的に置換されたC1〜6アルキル基を表す、
Xは、O、SまたはNHを表す。
上記の化合物に関して、「任意選択的に置換された」は、任意選択的に置換された直鎖状、分枝鎖状もしくは環状のアルキル基(メチル、エチル、プロピルまたはシクロヘキシルなど);ヒドロキシル基;シアノ基;アルコキシ基(メトキシまたはエトキシなど);任意選択的に置換されたアミノ基(アミノ、メチルアミノまたはジメチルアミノなど);任意選択的に置換されたアシル基(アセチルまたはプロピオニルなど);カルボキシル基;任意選択的に置換されたアリール基(フェニルまたはナフチルなど);任意選択的に置換されたヘテロアリール基(ピリジニル、チアゾリル、イミダゾリル、またはピラジルなど);任意選択的に置換された飽和もしくは不飽和のヘテロシクロアルキル基(ピペラジニルまたはモルホニルなど);任意選択的に置換されたカルバモイル基;任意選択的に置換されたアミド基;ハロゲン原子(塩素、フッ素または臭素など);ニトロ基;任意選択的に置換されたスルホン基;任意選択的に置換されたスルホニルアミド基;オキソ基;ウレア基;および任意選択的に置換された直鎖状、分枝鎖状もしくは環状のアルケニル基(エテニル、プロペニルまたはシクロヘキセニルなど)をいう。
としてのヘテロアリール基の例としては、2〜8個の炭素原子を有し、酸素原子、窒素原子またはイオウ原子からなる1〜4個のヘテロ原子を含む5〜7員の単環式ヘテロアリール基、および互いに縮合された同一または異なる2つ以上のかかる単環式化合物を含む多環式ヘテロアリール基が挙げられ、該単環式および多環式のヘテロアリール基の例は、ピロール、フリル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル、ピリジル、ピラジル、インドリル、キノリル、イソキノリル、およびテトラゾリルである。
一実施形態において、本発明に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
他の一部のある実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
Figure 0006963431
を有する。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
他の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物の調製は、EP1454897、WO2003/053975、およびUS20050148604に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、US2002/0198198、WO2002/076953、WO2002/074754、WO2006/092691、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters 14(2004)4623−4626、およびBioorganic & Medicinal Chemistry Letters 14(2004)4627−4631(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
(a)X、X、XおよびXは同じか、または異なっており、
N(ただし、X、X、XおよびX基のうち同時に窒素原子を表すのは2つ以下であるものとする)または
C−R
から選択され、式中、Rは、
、または
低級アルキル、低級アルケニル、または低級アルキニル(これらの基は、非置換であるか、または1個もしくは数個のQ基で置換されたものである);
−R
から選択され、式中、Xは、以下のものから選択される:
単結合、
低級アルキレン、低級アルケニレン、または低級アルキニレン(O、S、S(=O)、SOもしくはNから選択される1個もしくは2個のヘテロ原子で任意選択的に分断されたもの、これらの基の炭素原子は、非置換であるか、またはSR、OR、NR、=O、=S、もしくは=NRから選択される1個または同一もしくは異なる数個の基で置換されたものであり、式中、RおよびRは同じか、または異なっており、水素または低級アルキルから選択され、
は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル(C(=O)あるいはO、S、S(=O)、SOもしくはNから選択される1、2もしくは3個のヘテロ原子で任意選択的に分断されたもの)、シクロアルケニル(C(=O)あるいはO、S、S(=O)、SOもしくはNから選択される1、2もしくは3個のヘテロ原子で任意選択的に分断されたもの)、または二環式基から選択され、これらの基は、非置換であるか、またはQ、ヘテロアリール、もしくはQで任意選択的に置換された低級アルキルから選択される1個もしくは数個の基で置換されたものであり、
ここで、Q、QおよびQは同じか、または異なっており、
水素、ハロゲン、CN、NO、SOH、P(=O)(OH)、OR、OC(=O)R、C(=O)OR、SR、S(=O)R、NR、Q−R、Q−NR、NR−Q−NR、またはNR−Q−Rから選択され、式中、Qは、C(=NR)、C(=O)、C(=S)、またはSOから選択され、Rは、水素または低級アルキルから選択され、R、RおよびRは同じか、または異なっており、
水素、C(=O)で任意選択的に分断された低級アルキル、(CH−アリール、(CH−ヘテロアリール、(CH−シクロアルキル(C(=O)で、またはO、S、S(=O)、SOもしくはNから選択される1個もしくは2個のヘテロ原子で任意選択的に分断されたものであり、式中、nは、0、1、2、3もしくは4から選択される整数である)から選択され、
これらの基は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、CN、CH、SOH、SOCH、CF、C(=O)NHSOCH、OR、COOR、C(=O)R、NR、C(=O)NR、もしくはSONRから選択される1個もしくは数個の基で置換されたものであり、式中、RおよびRは同じか、または異なっており、水素または低級アルキルから選択され、該低級アルキルは、OR、COORもしくはNRRから選択される1個もしくは2個の基で任意選択的に置換されたものであり、式中、RおよびRは、水素または低級アルキルであり、
およびRおよび/またはRおよびRは、それらが結合している窒素原子と一緒に4〜8員の複素環を形成していてもよく、該複素環は、O、S、S(=O)、SOもしくはNから選択される1個または2個のヘテロ原子を含むものであってもよく、以下のもので置換されてもよい:
4〜8員の複素環、該複素環は、O、SまたはNから選択される1個または2個のヘテロ原子を含むものであってもよく、低級アルキルで置換されてもよい、または、
低級アルキル、該低級アルキルは、OR’、NR’R”、C(=O)NR’R”もしくはCOOR’で任意選択的に置換されたものであり、式中、R’およびR”は同じか、または異なっており、H、低級アルキルから選択され、該低級アルキルは、ORもしくはCOORで任意選択的に置換されたものであり、式中、Rは、水素または低級アルキルであり、R’およびR”は、それらが結合している窒素原子と一緒に4〜8員の複素環を形成していてもよく、該複素環は、O、SまたはNから選択される1個または2個のヘテロ原子を含むものであってもよい;あるいは、
(b)Xは、O、SまたはNRであり、式中、Rは、水素、CN、OH、NH、低級アルキル、低級アルケニル、または低級アルキニルから選択され、これらの基は、非置換であるか、あるいはO、S、S(=O)、SOもしくはNから選択される1個もしくは2個のヘテロ原子で任意選択的に分断されたシクロアルキル、または、O、S、S(=O)、SOもしくはNから選択される1個もしくは2個のヘテロ原子で任意選択的に分断されたシクロアルケニル、または、アリール、ヘテロアリール、OR10、またはNR1011で置換されたものであり、式中、R10およびR11は同じか、または異なっており、水素または低級アルキルから選択される;
(c)Yは、O、SまたはN−R12から選択され、式中、R12は、水素、CN、OH、NH、低級アルキル、低級アルケニル、または低級アルキニルから選択され、これらの基は、非置換であるか、あるいはO、S、S(=O)、SOもしくはNから選択される1個もしくは2個のヘテロ原子で任意選択的に分断されたシクロアルキル、または、O、S、S(=O)、SOもしくはNから選択される1個もしくは2個のヘテロ原子で任意選択的に分断されたシクロアルケニル、または、アリール、ヘテロアリール、OR10、またはNR1011で置換されたものであり、式中、R10およびR11は同じか、または異なっており、水素または低級アルキルから選択される;
(d)Zは、CH−NO、O、SまたはNR13から選択され、式中、R13は、水素、CN、OH、NH、アリール、ヘテロアリール、または、O、S、S(=O)、SOもしくはNから選択される1個もしくは数個のヘテロ原子で任意選択的に分断されたシクロアルキル、または、O、S、S(=O)、SOもしくはNから選択される1個もしくは数個のヘテロ原子で任意選択的に分断されたシクロアルケニル、または、C(=O)R14、C(=O)NR1415、OR14、または低級アルキルから選択され、該低級アルキルは、非置換であるか、またはOR14もしくはNR1415から選択される同じか、もしくは異なる1個もしくは数個の基で置換されたものであり、 R14およびR15は、独立して、水素もしくは低級アルキルから選択されるか、またはR14およびR15は、それらが結合している窒素原子と一緒に4〜8員の複素環を形成していてもよく、該複素環は、O、SまたはNから選択される1個または2個のヘテロ原子を含むものであり得、低級アルキルで置換されてもよい;
(e)Zは、H、CH、またはNR1617から選択され、式中、R16およびR17は同じか、または異なっており、水素、CN、アリール、ヘテロアリール、または、O、S、S(=O)、SOもしくはNから選択される1個もしくは数個のヘテロ原子で任意選択的に分断されたシクロアルキル、または、O、S、S(=O)、SOもしくはNから選択される1個もしくは数個のヘテロ原子で任意選択的に分断されたシクロアルケニル、または、C(=O)R14、C(=O)NR1415、OR14、または低級アルキルから選択され、該低級アルキルは、非置換であるか、またはOR14もしくはNR1415から選択される1個もしくは数個の基で置換されたものであり、
14およびR15は、水素または低級アルキルから選択され、R14およびR15および/またはR16およびR17は、それらが結合している窒素原子と一緒に4〜8員の複素環を形成していてもよく、該複素環は、O、SまたはNから選択される1個または2個のヘテロ原子を含むものであり得、低級アルキルで置換されてもよい;
(f)Aは、
Figure 0006963431
から選択される環であり、
式中、A、A、A、A、AおよびAは同じか、または異なっており、O、S、C、C(=O)、SO、SOまたはNR18から選択され、式中、R18は、水素、アリール、ヘテロアリール、または、O、S、S(=O)、SOもしくはNから選択される1個もしくは数個のヘテロ原子で任意選択的に分断されたシクロアルキル、または、O、S、S(=O)、SOもしくはNから選択される1個もしくは数個のヘテロ原子で任意選択的に分断されたシクロアルケニル、または、低級アルキルから選択され、該低級アルキルは、非置換であるか、あるいはアリール、ヘテロアリール、または、O、S、S(=O)、SOもしくはNから選択される1個もしくは数個のヘテロ原子で任意選択的に分断されたシクロアルキル、または、O、S、S(=O)、SOもしくはNから選択される1個もしくは数個のヘテロ原子で任意選択的に分断されたシクロアルケニル、または、CN、NR1920、C(=O)NR1920、OR19、C(=O)R19またはC(=O)OR19で置換されたものであり、式中、R19およびR20は同一か、または異なっており、水素または低級アルキルから選択される;
*は、環AとXおよび/またはYを含む主骨格環に共有される炭素原子を表す;
環Aの各炭素原子は、非置換であるか、または低級アルキル(OR21、NR2122、COOR21、もしくはCONR2122で任意選択的に置換されたもの)、低級ハロアルキル、CN、F、=O、SONR1920、OR19、SR19、C(=O)OR19、C(=O)NR1920、またはNR1920から選択される同一もしくは異なる1個もしくは2個の基で置換されたものであり、式中、R19およびR20は同一か、または異なっており、水素または低級アルキルから選択され、該低級アルキルは、OR21、NR2122、COOR21またはCONR2122で任意選択的に置換されたものであり、式中、R21およびR22は同一か、または異なっており、水素または低級アルキルから選択され、R19およびR20および/またはR21およびR22は、それらが結合している窒素原子と一緒に4〜8員の複素環を形成していてもよい;
隣接していない環Aの2つの原子は、2、3または4個の炭素原子の鎖で連結されたものであり得、該鎖は、O、SまたはNから選択される1個のヘテロ原子で分断されてもよい;ただし、A、A、A、A、AおよびA基のうち同時にヘテロ原子を表すのは2つ以下であるものとする;ならびに
その互変異性体形態、そのラセミ形態、その異性体、およびその薬学的に許容され得る誘導体である。
上記の化合物に関して、ハロゲンとしては、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードが挙げられる。好ましいハロゲンはFおよびClである。低級アルキルとしては、1〜6個の炭素原子を有する直鎖および分枝鎖の炭素鎖が挙げられる。かかるアルキル基の例としては、メチル、エチル、イソプロピル、およびtert−ブチルが挙げられる。低級アルケニルとしては、2〜6個の炭素原子と少なくとも1つの二重結合を有する直鎖および分枝鎖の炭化水素基が挙げられる。かかるアルケニル基の例は、エチニル、3−ブチン−1−イル、2−エテニルブチル、および3−ヘキセン−1−イルである。低級アルキニルとしては、2〜6個の炭素原子と少なくとも1つの三重結合を有する直鎖および分枝鎖の炭化水素基が挙げられる。かかるアルキニル基の例は、エチニル、3−ブチン−1−イル、プロピニル、2−ブチン−1−イル、および3−ペンチン−1−イルである。低級ハロアルキルとしては、1個または数個のハロゲンで置換された上記規定の低級アルキルが挙げられる。ハロアルキルの一例はトリフルオロメチルである。アリールは、6〜10個の炭素原子を含む芳香族炭素環というと理解されたい。アリール基の一例はフェニルである。ヘテロアリールとしては、5〜10個の環内原子を有し、そのうち1〜4個が独立してO、SおよびNからなる群より選択される芳香族環が挙げられる。代表的なヘテロアリール基は、5または6員の芳香族環内に1、2、3または4個のヘテロ原子を有するものである。かかる基の例は、テトラゾール、ピリジル、およびチエニルである。代表的なシクロアルキルは、3〜8個の炭素原子を含むものである。かかる基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルである。用語「分断された」は、主鎖において、炭素原子がヘテロ原子または本明細書において規定した基で置き換えられていることを意味する。例えば、「C(=O)またはO、S、S(=O)、SOもしくはN”から選択される1個のヘテロ原子で任意選択的に分断されたシクロアルキルまたはシクロアルケニル」において、用語「分断された」は、C(=O)またはヘテロ原子が環の炭素原子の代わりに存在するものであり得ることを意味する。かかる基の例は、モルホリンまたはピペラジンである。シクロアルケニルとしては、少なくとも1つの二重結合を含む3〜10員のシクロアルキルが挙げられる。複素環としては、上記規定のヘテロアリール、およびO、S、S(=O)、SOもしくはNから選択される1、2もしくは3個のヘテロ原子で分断された上記規定のシクロアルキルまたはシクロアルケニルが挙げられる。二環式置換基は、アリール、複素環、シクロアルキルまたはシクロアルケニルから選択される同じまたは異なる2つの環が、互いに縮合されて前記二環式置換基を形成したものをいう。二環式置換基の一例はインドリルである。
一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
他の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物の調製は、US2002/0198198、WO2002/076953、WO2002/074754、WO2006/092691、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters 14(2004)4623−4626、およびBioorganic & Medicinal Chemistry Letters 14(2004)4627−4631に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、EP1193261、WO2002/28847、US20030045557、米国特許第7,122,565号、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters 14(2004)4607−4613、およびBioorganic & Medicinal Chemistry Letters 14(2004)4615−4621(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
YはSまたはOである;
は、C〜C10アルキル、C〜C10アルケニル、C〜C10アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、複素環、アリール、または多環式基である;各々は、1個または同一もしくは異なる数個のX−R基で任意選択的に置換されており、式中、Xは、単結合、低級アルキレン、C〜Cアルケニレン、シクロアルキレン、アリーレン、または二価の複素環であり、Rは、以下の(1)〜(3)である:
(1)H、=O、NO、CN、ハロゲン、低級ハロアルキル、低級アルキル、カルボン酸バイオイソスター;
(2)COOR、C(=O)R、C(=S)R、SO、SOR、SO、SR、OR
(3)C(=O)NR、C(=S)NR、C(=CH−NO)NR、C(=N−CN)NR、C(=N−SONH)NR、C(=NR)NHR、C(=NR)R、C(=NR)NHR、C(=NR)R、SONR、またはNR、式中、RおよびRは同じか、または異なっており、OH、R、R、C(=O)NR、C(=O)R、SO、C(=NR)NHR10、C(=NR)R10、C(=CH−NO)NR10、C(=N−SONH)NR10、C(=N−CN)NR10、もしくはC(=S)NR10から選択される;
は、低級アルキル、C〜C10アルケニル、C〜C10アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、複素環、アリールである;各々は、以下の(1)〜(3)から選択される1個または同じか、もしくは異なる数個の基で任意選択的に置換されたものである:
(1)H、カルボン酸バイオイソスター、低級ハロアルキル、ハロゲン、
(2)COOR、OR、SO
(3)SONR1112、C(=O)NR1112、NR1112、式中、R11およびR12は同じか、または異なっており、OH、R、R、C(=O)NR、C(=O)R、SO、C(=S)NR10、C(=CH−NO)NR10、C(=N−CN)NR10、C(=N−SONH)NR10、C(=NR)NHR10、もしくはC(=NR)R10から選択される;
は、X−R’であり、式中、Xは、単結合であるか、またはC〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、C〜Cアルキニレンから選択される基であり、各々の基は、以下の(1)〜(3)から選択される1個または同じか、もしくは異なる数個の基で任意選択的に置換されたものである:
(1)H、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、アリール、複素環、=O、CN、
(2)OR、=NR;もしくは
(3)NR1314、式中、R13およびR14は同じか、または異なっており、R、R、C(=O)NR、C(=O)R、SO、C(=S)NR10、C(=CH−NO)NR10、C(=NR)NHR10、もしくはC(=NR)R10から選択される;
R’は、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、複素環、または多環式基である;各々は、1個もしくは数個のX−R17基で任意選択的に置換されており、式中、Xは、単結合、低級アルキレン、C〜Cアルケニレン、C〜Cアルキニレン、シクロアルキレン、アリーレン、二価の複素環または二価の多環式基であり、R17は、以下の(1)〜(4)である:
(1)H、=O、NO、CN、低級ハロアルキル、ハロゲン、カルボン酸バイオイソスター、シクロアルキル、
(2)COOR、C(=O)R、C(=S)R、SO、SOR、SO、SR、OR
(3)C(=O)NR1516、C(=S)NR1516、C(=N−CN)NR1516、C(=N−SONH)NR1516、C(=CH−NO)NR1516、SONR1516、C(=NR15)NHR16、C(=NR15)R16、C(=NR)NHR16、C(=NR)R16、もしくはNR1516、式中、R15およびR16は同じか、もしくは異なっており、OH、R、R、C(=O)NR、C(=O)R、SO、C(=S)NR10、C(=CH−NO)NR10、C(=N−CN)NR10、C(=N−SONH)NR10、C(=NR)NHR10またはC(=NR)R10から選択される、
(4)1個もしくは数個のR基で任意選択的に置換された複素環;
式中、RおよびRは同じか、または異なっており、H、低級アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、X−シクロアルキル、X−シクロアルケニル、X−アリール、X−複素環またはX−多環式基から選択され、式中、Xは、単結合、低級アルキレン、またはC〜Cアルケニレンである;各々は、ハロゲン、=O、COOR20、CN、OR20、OR20で任意選択的に置換されたO−低級アルキル、C(=O)−低級アルキル、低級ハロアルキル、
Figure 0006963431
(式中、Xは、単結合または低級アルキレンであり、R18、R19およびR20は、同じか、または異なっており、Hまたは低級アルキルから選択される);
−複素環、X−アリール、X−シクロアルキル、X−シクロアルケニル、またはX−多環式基から選択される1個または同じか、もしくは異なる数個の基で任意選択的に置換されたものであり、式中、Xは、単結合または低級アルキレンであり、これらの基は、ハロゲン、COOR21、OR21、または(CHNR2122から選択される1個または同一もしくは異なる数個の基で任意選択的に置換されたものであり、式中、nは、0、1、または2であり、R21およびR22は同じか、または異なっており、Hまたは低級アルキルから選択される;
は、H、CN、OH、低級アルキル、O−低級アルキル、アリール、複素環、SONH、または
Figure 0006963431
(式中、Xは、単結合または低級アルキレンであり、R18およびR19は同じか、または異なっており、Hまたは低級アルキルから選択される)
から選択される;
10は、水素、低級アルキル、シクロプロピル、または複素環から選択される;
またはその薬学的に許容され得る誘導体である。
上記の化合物に関して、アリールは、環状構造内には炭素原子のみが含まれ、その数は5〜10個である不飽和炭素環をいい、フェニル、ナフチル、またはテトラヒドロナフチルが挙げられる。複素環は、環状構造内に1〜7個の炭素原子を含有し、また、環状構造内に窒素、酸素またはイオウなどの少なくとも1個のヘテロ原子、好ましくは、窒素、イオウおよび酸素原子から選択される同一または異なる1〜4個のヘテロ原子を含む不飽和または飽和の単環をいう。好適な複素環としては、モルホリニル、ピペラジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピリミジニル、2−および3−フラニル、2−および3−チエニル、2−ピリジル、2−および3−ピラニル、ヒドロキシピリジル、ピラゾリル、イソキサゾリル、テトラゾール、イミダゾール、トリアゾールなどが挙げられる。多環式基は、アリール、複素環、シクロアルキル、シクロアルケニル基から選択される同一または異なる少なくとも2つの環を含み、互いに縮合されて、前記多環式基(2−および3−ベンゾチエニル、2−および3−ベンゾフラニル、2−インドリル、2−および3−キノリニル、アクリジニル、キナゾリニル、インドリルベンゾ[1,3]ジオキソリル、および9−チオキサンタニルなど)を形成したものである。二環式基は、アリール、複素環、シクロアルキルまたはシクロアルケニルから選択される同じまたは異なる2つの環が、互いに縮合されて前記二環式基を形成したものをいう。ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素をいう。低級アルキルは、1〜6個の炭素原子を含む直鎖または分枝鎖のアルキルをいう。低級アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、tert−ブチル、イソブチル、n−ブチル、ペンチル、ヘキシルなどが挙げられる。アルケニルは、1個または数個の二重結合、好ましくは1個または2個の二重結合を含む直鎖または分枝鎖の不飽和炭素原子鎖をいう。アルキニルは、1個または数個の三重結合、好ましくは1個または2個の三重結合を含む直鎖または分枝鎖の不飽和炭素原子鎖をいう。低級ハロアルキルは、1個または数個のハロゲンで置換された低級アルキルをいう。好ましい低級アルキニルハロアルキル基としては、ペルハロアルキル基(CFなど)が挙げられる。シクロアルキルは、3〜10個の炭素原子を含む飽和単環式炭素環をいい、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびシクロヘプチルが挙げられる。シクロアルケニルは、3〜10個の炭素原子を含む不飽和単環式炭素環をいう。好適なシクロアルケニルの例は、3−シクロヘキセン、および3−シクロヘプテンである。カルボン酸バイオイソスターは、古典的な意味を有するものである、一般的なカルボン酸バイオイソスターは、テトラゾール−5−イル、C(=O)N(H)OH、イソキサゾル−3−イル、ヒドロキシチアジアゾリル、スルホンアミド、スルホニルカルボキサミド、ホスホン酸、ホスホンアミド、ホスフィン酸、スルホン酸、アシルスルホンアミド、メルカプトアゾール、アシルシアナミドである。
一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
他の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物の調製は、EP1193261、WO02/28847、US20030045557、米国特許第7,122,565号、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters 14(2004)4607−4613、およびBioorganic & Medicinal Chemistry Letters 14(2004)4615−4621に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、WO2004/111054、US20060128728、およびUS20070270419(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
は、置換もしくは非置換のC3〜8シクロアルキル基またはtert−ブチル基である;
は、水素原子またはC1〜3アルキル基である;
は、NR、C(=O)R、またはS(O)0〜2基である;
は、水素原子であるか、または非置換もしくは1個以上のフッ素原子で置換されたC1〜3アルコキシル基である;
およびRは同じか、または互いに異なっており、水素原子、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル基、置換もしくは非置換のアシル基、置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基、および置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル環(RおよびRに結合している窒素原子とともに形成);
は、ORまたはNR基である;
は、水素原子、ハロゲン原子、NR基、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル基、または置換もしくは非置換のアリール基である;
は、水素原子であるか、または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル基である;
またはその薬学的に許容され得る塩もしくは溶媒和物である。
上記の化合物に関して、用語「C〜Cアルキル基」には、1〜3個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルキル基が含まれる。用語「C〜Cシクロアルキル基」には、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル基、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロオクチルなどが含まれる。用語「ヘテロシクロアルキル基」は、同じまたは異なる1〜4個のヘテロ原子(酸素、窒素またはイオウ原子)を含む3〜7員の複素環式基であり、例としては、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、モルホリニルおよびアゼチジニルが挙げられ得る。用語「C〜Cアルコキシ基」は、1〜3個の炭素原子を有するアルコキシ基を意味する。用語「アシル基」は、1〜8個の炭素原子を有するアシル基を意味する。用語「アリール基」は、6〜12個の炭素原子を有するフェニル、ナフチル、ビフェニル基であり、用語「ヘテロアリール基」は、2〜8個の炭素原子と、同じまたは異なる1〜4個のヘテロ原子(酸素、窒素、イオウ原子)とを含む5〜7員の単環式またはその多環式基である。例としては、ピロール、フリル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル、ピラジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、テトラゾリル、ピリジニル、ピラゾリルピリダジニルおよびピリミジニルが挙げられる。「置換または非置換のC〜Cアルキル基」の好適な置換基の例としては、ヒドロキシル基およびハロゲン原子が挙げられ、「置換または非置換のアシル基」の好適な置換基の例としては、ハロゲン原子およびニトロ基が挙げられる。さらに、「置換または非置換のアリール基」の好適な置換基の例としては、C〜Cアルキル、ハロゲン原子、アミノ基、アシル基、アミド基、ヒドロキシル基、アシルアミノ基、カルボキシル基およびスルホニル基が挙げられる。「置換または非置換のC〜Cシクロアルキル基」の好適な置換基の例は、C〜Cアルキル、ヒドロキシル基およびオキソ基であり、「置換または非置換のヘテロシクロアルキル基」の好適な置換基の例としては、カルボキシ基、アシル基、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アシルアミノ基、ヒドロキシル基、オキソ基、エチレンジオキシ基、メチル基、エチル基およびヒドロキシエチル基が挙げられ得る。
他の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物の調製は、WO2004/111054、US20060128728、およびUS20070270419に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、米国特許第6,903,109号、US20040082578、WO2003/088963、およびUS20060154949(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
(a)Rは、以下の(i)〜(vi)からなる群より選択される:
(i)COR、式中、Rは、H、任意選択的に置換されたC1〜8直鎖または分枝鎖アルキル、任意選択的に置換されたアリール、および任意選択的に置換されたアリールアルキルから選択され;該アルキル、アリールおよびアリールアルキル基上の置換基は、C1〜8アルコキシ、フェニルアセチルオキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、p−トシルオキシ、メシルオキシ、アミノ、シアノ、カルボアルコキシ、またはNR2021から選択され、式中、R20およびR21は、独立して、水素、C1〜8直鎖または分枝鎖アルキル、C3〜7シクロアルキル、ベンジル、またはアリールからなる群より選択される;
(ii)COOR、式中、Rは、H、任意選択的に置換されたC1〜8直鎖または分枝鎖アルキル、任意選択的に置換されたアリール、および任意選択的に置換されたアリールアルキルから選択され;該アルキル、アリールおよびアリールアルキル基上の置換基は、C1〜8アルコキシ、フェニルアセチルオキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、p−トシルオキシ、メシルオキシ、アミノ、シアノ、カルボアルコキシ、またはNR2021から選択され、式中、R20およびR21は、独立して、水素、C1〜8直鎖または分枝鎖アルキル、C3〜7シクロアルキル、ベンジル、またはアリールからなる群より選択される;
(iii)シアノ;
(iv)Rとともに形成されたラクトンまたはラクタム;
(v)CONR、式中、RおよびRは、独立して、H、C1〜8直鎖または分枝鎖アルキル、C3〜7シクロアルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシル、アルキルカルボニル、カルボキシル、アリールアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルから選択され;該アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アシル、アルキルカルボニル、カルボキシル、アリールアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリル基は、カルボキシル、アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヒドロキサム酸、スルホンアミド、スルホニル、ヒドロキシ、チオール、アルコキシ、もしくはアリールアルキルで置換されてもよい;
あるいは、RおよびRは、それらが結合している窒素と一緒になってヘテロシクリルまたはヘテロアリール基を形成している;
(vi)任意選択的に置換されたヘテロアリール基を含むカルボン酸エステルまたはカルボン酸バイオイソスター;
(b)Rは、任意選択的に置換されたアルキル、任意選択的に置換されたアリール、任意選択的に置換されたヘテロアリール、任意選択的に置換されたC3〜7シクロアルキル、任意選択的に置換されたヘテロシクリルからなる群より選択され、該ヘテロシクリルは、1,3−ジオキソランもしくはフランであるか、またはR
Figure 0006963431
である;
(c)Rは、独立して、以下の(i)〜(iii)からなる群より選択される1〜4個の基である:
(i)水素、ハロ、C1〜8直鎖または分枝鎖アルキル、アリールアルキル、C3〜7シクロアルキル、C1〜8アルコキシ、シアノ、C1〜4カルボアルコキシ、トリフルオロメチル、C1〜8アルキルスルホニル、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、C1〜8カルボン酸塩、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリル;
(ii)NR1011、式中、R10およびR11は、独立して、H、C1〜8直鎖または分枝鎖アルキル、アリールアルキル、C3〜7シクロアルキル、カルボキシアルキル、アリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクリルから選択されるか、またはR10およびR11は、それらが結合している窒素と一緒になってヘテロシクリルまたはヘテロアリール基を形成している;
(iii)NR12COR13、式中、R12は、水素またはアルキルから選択され、R13は、水素、アルキル、置換アルキル、C1〜3アルコキシル、カルボキシアルキル、R3031N(CH、R3031NCO(CH、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクリルから選択されるか、またはR12およびR13はカルボニル基と一緒になって、カルボニル含有ヘテロシクリル基を形成しており、式中、R30およびR31は、独立して、H、OH、アルキルおよびアルコキシから選択され、pは1〜6の整数であり、該アルキル基は、カルボキシル、アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヒドロキサム酸、スルホンアミド、スルホニル、ヒドロキシ、チオール、アルコキシ、またはアリールアルキルで置換されてもよい;
(d)Rは、(i)水素、(ii)C1〜3直鎖または分枝鎖アルキル、(iii)ベンジル、および(iv)NR1314(式中、R13およびR14は、独立して、水素およびC1〜6アルキルから選択される)からなる群より選択され;該C1〜3アルキルおよびベンジル基は、C3〜7シクロアルキル、C1〜8アルコキシ、シアノ、C1〜4カルボアルコキシ、トリフルオロメチル、C1〜8アルキルスルホニル、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、C1〜8カルボン酸塩、アミノ、NR1314、アリール、およびヘテロアリールから選択される1つ以上の基で任意選択的に置換されている;ならびに
(e)Xは、SおよびOから選択される;
ならびにその薬学的に許容され得る塩、エステルおよびプロドラッグ形態である。
択一的な一実施形態において、R、RおよびRは上記のとおりであり、Rは、NR1516であり、式中、R15およびR16は、独立して、水素、C1〜8直鎖または分枝鎖アルキル、アリールアルキル、C3〜7シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルから選択されるか、またはR15およびR16は、それらが結合している窒素と一緒になってヘテロシクリルまたはヘテロアリール基を形成している。
上記の化合物に関して、「アルキル」は、直鎖、環状および分枝鎖のアルキルをいう。アルキル基は、1つ以上の基で任意選択的に置換されてもよく、該1つ以上の基は、ハロゲン、OH、CN、メルカプト、ニトロ、アミノ、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシル、C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルキル−アミノ、ジ(C〜Cアルキル)アミノ、(モノ−、ジ−、トリ−、およびペル−)ハロアルキル、ホルミル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、C〜Cアルキル−CO−O−、C〜Cアルキル−CO−NH−、カルボキサミド、ヒドロキサム酸、スルホンアミド、スルホニル、チオール、アリール、アリール(C〜C)アルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールなどである。用語「バイオイソスター」は、「広く類似した生物学的性質をもたらす化学的および物理的性質を有する基または分子」と定義されている(Burger’s Medicinal Chemistry and Drug Discovery、M.E.Wolff編、第5版、第1巻、1995年、第785頁)。用語「アシル」は、本明細書で用いる場合、単独使用または置換基群の一部としての使用いずれの場合も、有機酸からヒドロキシル基を除去することによって誘導される2〜6個の炭素原子を有する有機基(分枝鎖または直鎖)を意味する。「アリール」または「Ar」は、単独使用または置換基群の一部としての使用いずれの場合も、炭素環式芳香族基であり、限定されないが、フェニル、1−または2−ナフチルなどが挙げられる。該炭素環式芳香族基は、該基上の水素原子の1〜5個の独立した置換によって、ハロゲン、OH、CN、メルカプト、ニトロ、アミノ、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシル、C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルキル−アミノ、ジ(C〜Cアルキル)アミノ、(モノ−、ジ−、トリ−、およびペル−)ハロアルキル、ホルミル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、C〜Cアルキル−CO−O−、C〜Cアルキル−CO−NH−、またはカルボキサミドで置換されてもよい。アリール基の実例としては、例えば、フェニル、ナフチル、ビフェニル、フルオロフェニル、ジフルオロフェニル、ベンジル、ベンゾイルオキシフェニル、カルボエトキシフェニル、アセチルフェニル、エトキシフェニル、フェノキシフェニル、ヒドロキシフェニル、カルボキシフェニル、トリフルオロメチルフェニル、メトキシエチルフェニル、アセトアミドフェニル、トリル、キシリル、ジメチルカルバミルフェニルなどが挙げられる。用語「ヘテロアリール」は、5〜10個の環内原子を有する環状の完全不飽和基であって、その環内原子の1つがS、OおよびNから選択され;0〜2個の環内原子が独立してS、OおよびNから選択されるさらなるヘテロ原子であり;残りの環内原子が炭素であるものをいう。該基は分子の残部に、いずれの環内原子を介して連接されていてもよい。用語「複素環」、「複素環式」および「複素環」は、任意選択的に置換された完全または部分飽和の環式基、例えば、4〜7員の単環式、7〜11員の二環式、または10〜15員の三環式の環系であって、少なくとも1つの炭素原子を含む環内に少なくとも1個のヘテロ原子を有するものをいう。ヘテロ原子を含む複素環式基の各環は、窒素原子、酸素原子およびイオウ原子から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有するものであり得、また、該窒素およびイオウヘテロ原子は、任意選択的に酸化されてもよい。該窒素原子は、任意選択的に第4級化されてもよい。該複素環式基は、いずれのヘテロ原子または炭素原子で結合されていてもよい。
他の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物の調製は、米国特許第6,903,109号、US20040082578、WO2003/088963、およびUS20060154949に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、米国特許第6,958,328号、WO2002/085894、およびUS20030212089(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。これらのPDE7インヒビターは、Rがカルボン酸エステルまたはカルボン酸バイオイソスターでないこと以外は、上記のもの(例えば、米国特許第6,903,109号)と同じ式を有する。このような化合物の調製は、米国特許第6,958,328号、US20030212089、およびWO2002/085894に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、WO2006/004040およびEP1775298(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
は、置換または非置換のC3〜8アルキル基、置換または非置換のシクロアルキル基、または置換または非置換のヘテロシクロアルキル基(例えば、シクロヘキシル、シクロヘプチル、もしくはテトラヒドロピラニル)である;
は、水素原子であるか、または置換もしくは非置換のC1〜3アルキル基(例えば、メチル)である;
は、水素原子、置換もしくは非置換のC1〜3アルキル基、またはハロゲン原子である;ならびに
は、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、またはCONRもしくはCO基であり、
式中、RおよびRは同じか、または互いに異なっており、水素原子;ハロゲン原子で置換されてもよいC1〜6アルキル基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、NRCOR、COR、NR10基;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアリール基;置換もしくは非置換のヘテロアリール基;または環が、RとRを結合している窒素原子と一緒に形成されたものである置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基である;
式中、Rは、水素原子であるか、または置換もしくは非置換のC1〜3アルキル基である;
式中、Rは、置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基、またはOH基、OR、またはNR10である;
式中、RおよびR10は同じか、または互いに異なっており、水素原子;置換もしくは非置換のC1〜3アルキル基、置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアシル;SO基、または環が、RとRを結合している窒素原子と一緒に形成されたものである置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基である;
またはその薬学的に許容され得る塩もしくは溶媒和物である。
上記の化合物に関して、用語「シクロアルキル基」は、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル基を意味する。用語「ヘテロシクロアルキル基」は、同じまたは異なる1〜4個のヘテロ原子(酸素、窒素またはイオウ原子)を含む3〜7員の単環式または多環式の複素環式基であり得る。例としては、ピペリジニル、ピロリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、アゼチジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、ヘキサヒドロピロリジニル、オクタヒドロインドリジニル、オクタヒドロキノリジニル、オクタヒドロインドリルおよびそれらのオキソ誘導体が挙げられ得る。用語「アリール基」は、1つのベンゼン環、または結合性もしくは縮合したベンゼン環からなる芳香族炭化水素基(例えば、フェニル、ナフチル、ビフェニルなど);およびシクロアルキルまたは複素環と縮合したベンゼン環からなる二環式または三環式の基(例えば、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、2,3−ジヒドロインデン、インドリン、クマロンなど)であり得る。用語「ヘテロアリール基」は、5〜7員の単環式ヘテロアリール基または多環式ヘテロアリール基であって、2〜8個の炭素原子とともに1〜4個のヘテロ原子(酸素、窒素、イオウ原子)を有するものであり得、該多環式ヘテロアリール基は、同じまたは互いに異なる単環式ヘテロアリールもしくはベンゼン環による縮合環系を有するか、または該多環式基は、シクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル環と縮合したヘテロアリール基からなるものである。本発明の好適な置換基の例としては、直鎖、分枝鎖または環状のC〜Cアルキル基(これは、1つ以上のメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、メトキシメチル、ヒドロキシメチル、トリフルオロメチル、C〜Cアルコキシ基、ハロゲン原子、およびヒドロキシル基で置換されてもよい);ヒドロキシル基;シアノ基;置換もしくは非置換のアルコキシ基(メトキシ、エトキシ基など);アミノ基(これは、C〜Cアルキル基またはアシル基(アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、アシルアミノなど)で置換されてもよい);カルボン酸基;置換もしくは非置換のエステル基;リン酸基;スルホン酸基;置換もしくは非置換のアリール基;置換もしくは非置換のヘテロアリール基;飽和もしくは不飽和のヘテロシクロアルキル基(置換されてもよい);置換もしくは非置換のカルバモイル基;置換もしくは非置換のアミド基;置換もしくは非置換のチオアミド基;ハロゲン原子;ニトロ基;置換もしくは非置換のスルホン基;置換もしくは非置換のスルホニルアミド基;オキソ基;置換もしくは非置換のウレア基;直鎖、分枝鎖または環状のアルケニル基(エテニル、プロペニル、シクロヘキセニルなど)などが挙げられ得る。
他の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物の調製は、EP1775298およびWO2006/004040に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、WO2004/111053およびUS20060128707(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
Aは、NまたはCRである;
Bは、NまたはCHである;
は、置換もしくは非置換のC3〜8シクロアルキル基またはtert−ブチル基である;
は、水素原子またはC1〜6アルキル基である;
は、水素原子;ニトロ基;シアノ基;ハロゲン原子;ヘテロアリール基;置換もしくは非置換のC1〜6アルキル基;置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル基;置換もしくは非置換の飽和もしくは不飽和のヘテロシクロアルキル基;NR、C(O)R、SO、OR、NRCOR、NRSO基である;
は、水素原子であるか、または非置換もしくは1個以上のフッ素原子で置換されたC1〜3アルコキシ基である;
およびRは同じか、または互いに異なっており、水素原子;置換もしくは非置換のC1〜6アルキル基;置換もしくは非置換のアシル基;または置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基である;
は、水素原子;置換もしくは非置換のC1〜6アルキル基;置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基;OH;ORまたはNRである;
は、水素原子、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル基;または置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基である;
またはその薬学的に許容され得る塩もしくは溶媒和物である。
上記の化合物に関して、用語「C1〜アルキル基」は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルキル基をいい、用語「C2〜アルケニル基」は、2〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルケニル基をいう。用語「シクロアルキル基」は、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル基をいい、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルなどである。用語「ヘテロシクロアルキル基」は、同じまたは異なる1〜4個のヘテロ原子(酸素、窒素またはイオウ原子)を含む3〜7員の複素環式基であり、例としては、ピペリジニル、ピロリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、アゼチジニル、およびホモピペラジニルが挙げられ得る。用語「ヘテロアリール基」は、2〜8個の炭素原子と、同じまたは異なる1〜4個のヘテロ原子(酸素、窒素またはイオウ原子)とを含む5〜7員の単環式またはその多環式の基である。例としては、ピロール、フリル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル、ピラジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、テトラゾリル、ピリジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、およびピリミジニルが挙げられる。「ハロゲン原子」としては、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素が挙げられる。「置換または非置換のC1〜アルキル基」、「置換または非置換のC〜Cシクロアルキル基」、「置換または非置換のアルケニル基」、「置換または非置換のヘテロシクロアルキル基」および「置換または非置換のアシル基」の好適な置換基の例としては、直鎖もしくは分枝鎖の、または置換もしくは非置換のアルキル基(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチルなど)、置換または非置換のシクロアルキル基(シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびシクロヘプチルなど);ヒドロキシル基;シアノ基;アルコキシ基(メトキシおよびエトキシなど);置換または非置換のアミノ基(アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、およびジメチルアミノなど);置換または非置換のアシル基(アセチル、およびプロピオニルなど);置換または非置換のアリール基;置換または非置換のヘテロアリール基;置換または非置換の飽和または不飽和のヘテロシクロアルキル基;置換または非置換のカルバモイル基;置換または非置換のアミド基;ハロゲン原子;ニトロ基;置換または非置換のスルホン基;オキソ基;ウレア基;置換または非置換の直鎖または分枝鎖または環状のアルケニル基(エテニル、プロペニル、およびシクロヘキセニルなど)が挙げられる。
他の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物の調製は、US20060128707およびWO2004/111053に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、米国特許第6,617,357号、US20020156064、およびMolecular Pharmacology、66:1679−1689、2004年(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
は、NRであり、式中、RおよびRは、独立して、HもしくはC1〜6アルキルであるか、または炭素または炭素とO、NもしくはSから選択される1個以上のさらなるヘテロ原子とで構成される5〜7員環を表す;
は、H、C1〜8アルキル、C1〜3アルキル−Ar、C1〜3アルキル−C3〜6シクロアルキル、C2〜8アルケニル、C2〜4アルケニル−Ar、またはC2〜4アルケニル−C3〜6シクロアルキルであり、該Arは、置換もしくは非置換のフェニルである;
は、NO、ハロ、CN、C(O)OR、COR、またはNRであり、式中、RおよびRは、独立してHまたはC1〜6アルキルである;
は、H、OC1〜6アルキル、ハロ、C(O)NR、C(O)OR、C1〜8アルキル、OCHF、CHOR、OC1〜3アルキル−Ar、またはCHNHC(O)CHである;
は、H、ハロ、またはアルキルである;
は、C1〜8アルキル、OC1〜4アルキル、またはハロである;
は、水素またはエステルもしくはアミド形成基である;
は、水素またはC1〜6アルキルである;
またはその薬学的に許容され得る塩もしくは溶媒和物である。
一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物の調製は、米国特許第6,617,357号、US20020156064、およびMolecular Pharmacology、66:1679−1689、2004年に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、米国特許第6,852,720号、EP1348433、およびWO2003/082277(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
は、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールから選択される基であり、これらの基は、互いに独立して、ハロゲン、トリフルオロメチル、ニトロ、シアノ、オキソ、NR、CO、CONR、OR、S(O)、S(O)NR、テトラゾリルおよび(C〜C)アルキルから選択される同一または異なる1つ以上の基で任意選択的に置換されたものであり、該(C〜C)アルキルは、互いに独立して、OR、NRおよびCOから選択される同一または異なる1〜3個の基で任意選択的に置換されたものであり;式中、nは、0〜2(両端を含む)の整数であり、RおよびRは同一か、または異なっており、互いに独立して、水素原子または式X−Rの基であり、式中、Xは、単結合または(C〜C)アルキレン基であり、Rは、(C〜C)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールから選択される基である、
は、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリール、およびシクロアルキルから選択される基である、
は、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールから選択される基であり、これらの基は、互いに独立して、ハロゲン、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、オキソ、(C〜C)アルキル、OR、NR、COR、CO、CONHOH、CONR、S(O)、S(O)NR、NRCOR、NRSO、N(SO、NRCONR、C(=NCN)NR、NRC(=NCN)NR、およびテトラゾリル((C〜C)アルキルで任意選択的に置換されたもの)から選択される同一または異なる1つ以上の基任意選択的に置換されたものであり、式中、mは、0〜2(両端を含む)の整数であり、RおよびRは同一か、または異なっており、互いに独立して、水素原子または式Xの基であり、式中、Xは、単結合または(C〜C)アルキレン基であり、Rは、(C〜C)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(これらの基は、互いに独立して、ヒドロキシ、(C〜C)アルコキシ、(C〜C)アルキル、アミノ、モノ(C〜C)アルキルアミノ、ジ(C〜C)アルキルアミノ(各アルキルアミノは、同一か、または独立して互いに異なっている)、カルボキシ、(C〜C)アルコキシカルボニル、およびベンジルから選択される同一または異なる1〜3個の基で任意選択的に置換されたものである)から選択される基であり、Rは、水素原子または(C〜C)アルキル基を表す;
そのラセミ形態、その異性体、そのN−オキシド、またはその薬学的に許容され得る酸塩もしくは塩基塩である。
上記の化合物の調製は、米国特許第6,852,720号、EP1348433、およびWO2003/082277に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、米国特許第6,753,340号、US20030191167、EP1348701、およびWO2003/082839(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
1aは、水素、(C〜C)アルキルおよびアリール(C〜C)アルキルから選択される基である、
1bは、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールから選択される基であり、これらの基は、互いに独立して、ハロゲン、トリフルオロメチル、ニトロ、シアノ、オキソ、NR、CO、CONR、OR、S(O)、S(O)NR、テトラゾリル、および(C〜C)アルキルから選択される同一または異なる1つ以上の基で任意選択的に置換されたものであり、該(C〜C)アルキルは、互いに独立して、OR、NRおよびCOから選択される同一または異なる1〜3個の基で任意選択的に置換されたものであり、式中、nは、0〜2(両端を含む)の整数であり、RおよびRは同一か、または異なっており、互いに独立して、水素原子または式X−Rの基であり、式中、Xは、単結合または(C〜C)アルキレン基であり、Rは、(C〜C)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールから選択される基である、
は、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、アリールおよびシクロアルキルから選択される基である、
は、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールから選択される基であり、これらの基は、互いに独立して、ハロゲン、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、オキソ、(C〜C)アルキル、OR、NR、COR、CO、CONHOH、CONR、S(O)、S(O)NR、NRCOR、NRSO、N(SO、NRCONR、C(=N−CN)NR、NRC(=N−CN)NR、およびテトラゾリル((C〜C)アルキルで任意選択的に置換されたもの)から選択される同一または異なる1つ以上の基で任意選択的に置換されたものであり、式中、mは、0〜2(両端を含む)の整数であり、RおよびRは同一か、または異なっており、互いに独立して、水素原子または式X−Rの基であり、式中、Xは、単結合または(C〜C)アルキレン基であり、Rは、(C〜C)アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(これらの基は、互いに独立して、ヒドロキシ、(C〜C)アルコキシ、(C〜C)アルキル、アミノ、モノ(C〜C)アルキルアミノ、ジ(C〜C)アルキルアミノ(各アルキルアミノは、同一か、または独立して互いに異なっている)、カルボキシ、(C〜C)アルコキシカルボニル、およびベンジルから選択される同一または異なる1〜3個の基で任意選択的に置換されたものである)から選択される基であり、Rは、水素原子または(C〜C)アルキル基である、あるいは
そのラセミ形態、その異性体、そのN−オキシド またはその薬学的に許容され得る酸塩もしくは塩基塩である。
このような化合物の調製は、米国特許第6,753,340号、US20030191167、EP1348701、およびWO2003/082839に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、米国特許第6,849,638号、US20030119829、およびWO2002/088138(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
およびRは、独立して、水素、1〜8個の炭素原子のアルキル、2〜8個の炭素原子のアルケニル、2〜8個の炭素原子のアルキニル、3〜7個の炭素原子のシクロアルキル、2〜6個の炭素原子とNH、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子の完全飽和複素環、6〜12個の炭素原子のアリールからなる群より選択され、これらは、1〜6個の炭素原子のアルキル、2〜6個の炭素原子のアルケニル、2〜6個の炭素原子のアルキニル、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、ハロゲン、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルキル、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルコキシ、6〜12個の炭素原子のアリールまたは4〜11個の炭素原子とN、SおよびOから選択される1個、2個のヘテロ原子のヘテロアリール、4〜11個の炭素原子とN、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロアリールで置換されてもよく、該置換基は、1〜6個の炭素原子のアルキル、2〜6個の炭素原子のアルケニル、2〜6個の炭素原子のアルキニル、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、ハロゲン、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルキル、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルコキシ、6〜12個の炭素原子のアリールまたは4〜11個の炭素原子とN、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロアリールで置換されてもよく、R−RまたはRおよびRが結合しており、これらが結合している窒素原子と一緒に5〜7員の飽和環を形成しており、該飽和環は、NH、NR、SおよびOからなる群より選択される1〜2個のさらなるヘテロ原子を含むものであってもよい、あるいはR−RまたはRおよびRが結合しており、これらが結合している窒素原子と一緒に5〜7員の不飽和環を形成しており、該不飽和環は、N、SおよびOからなる群より選択される1〜2個のさらなるヘテロ原子を含むものであってもよい、
前記飽和もしくは不飽和環は、OH、1〜6個の炭素原子のアルキル、2〜6個の炭素原子のアルケニル、2〜6個の炭素原子のアルキニル、3〜7個の炭素原子のシクロアルキル、2〜6個の炭素原子とNH、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子の完全飽和複素環、ハロゲン、1〜2個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルキル、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルコキシ、およびR−R10からなる群より選択される1〜2個の置換基で置換されてもよい;あるいは
およびRが結合しており、これらが結合している窒素原子と一緒に8〜10員の二環式飽和環を形成している;
は、NH、S、S(=O)およびOからなる群より選択される;
は、1〜8個の炭素原子のアルキル、2〜8個の炭素原子のアルケニル、2〜8個の炭素原子のアルキニル、C(=C)、S(=O)、およびC(=O)Oから選択される;
は、水素、OH、1〜8個の炭素原子のアルキル、2〜8個の炭素原子のアルケニル、2〜8個の炭素原子のアルキニル、1〜8個の炭素原子のアルコキシ、6〜12個の炭素原子のアリールから選択され、これらは、1〜6個の炭素原子のアルキル、2〜6個の炭素原子のアルケニル、2〜6個の炭素原子のアルキニル、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、ハロゲン、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルキル、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルキル、6〜12個の炭素原子のアリールならびに4〜11個の炭素原子とN、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロアリール、4〜11個の炭素原子とN、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロアリールで置換されてもよく、該置換基は、1〜6個の炭素原子のアルキル、2〜6個の炭素原子のアルケニル、2〜6個の炭素原子のアルキニル、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、ハロゲン、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルキル、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルコキシ、6〜12個の炭素原子のアリールならびに4〜11個の炭素原子とN、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロアリール、3〜7個の炭素原子のシクロアルキル、2〜6個の炭素原子とNH、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子の完全飽和複素環、ならびにNRで置換されてもよい、
およびRは、独立して、水素、1〜8個の炭素原子のアルキル、2〜8個の炭素原子のアルケニル、および2〜8個の炭素原子のアルキニルから選択されるか、あるいはRおよびRが結合しており、これらが結合している窒素原子と一緒に5〜7員の不飽和環を形成しており、該不飽和環は、N、SおよびOから選択される1〜2個のさらなるヘテロ原子を含むものであってもよい、あるいは、RおよびRが結合しており、5〜7員の飽和環を形成しており、該飽和環は、NH、SおよびOから選択される1〜2個のさらなるヘテロ原子を含むものであってもよい;
は、1〜8個の炭素原子のアルキル、2〜8個の炭素原子のアルケニル、2〜8個の炭素原子のアルキニル、R11−R12、3〜7個の炭素原子のシクロアルキル、2〜6個の炭素原子とNH、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子の完全飽和複素環、6〜12個の炭素原子のアリールから選択され、これらは、1〜6個の炭素原子のアルキル、2〜6個の炭素原子のアルケニル、2〜6個の炭素原子のアルキニル、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、ハロゲン、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルキル、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルコキシ、6〜12個の炭素原子のアリールまたは4〜11個の炭素原子とN、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロアリール、4〜11個の炭素原子とN、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロアリールで置換されてもよく、該置換基は、1〜6個の炭素原子のアルキル、2〜6個の炭素原子のアルケニル、2〜6個の炭素原子のアルキニル、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、ハロゲン、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルキル、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルコキシ、6〜12個の炭素原子のアリールまたは4〜11個の炭素原子とN、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロアリールで置換されてもよい;
は、1〜8個の炭素原子のアルキル、2〜8個の炭素原子のアルケニル、および2〜8個の炭素原子のアルキニルから選択される、
10は、OH、6〜12個の炭素原子のアリールから選択され、これらは、1〜6個の炭素原子のアルキル、2〜6個の炭素原子のアルケニル、2〜6個の炭素原子のアルキニル、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、ハロゲン、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルキル、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルコキシ、6〜12個の炭素原子のアリールまたは4〜11個の炭素原子とN、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロアリール、ならびに4〜11個の炭素原子とN、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロアリールで置換されてもよく、これらは、1〜6個の炭素原子のアルキル、2〜6個の炭素原子のアルケニル、2〜6個の炭素原子のアルキニル、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、ハロゲン、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルキル、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルコキシ、6〜12個の炭素原子のアリールまたは4〜11個の炭素原子とN、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロアリールで置換されてもよい;
11は、1〜8個の炭素原子のアルキル、2〜8個の炭素原子のアルケニル、および2〜8個の炭素原子のアルキニルから選択される;ならびに
12は、3〜7個の炭素原子のシクロアルキル、2〜6個の炭素原子とNH、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子の完全飽和複素環、6〜12個の炭素原子のアリールから選択され、これらは、1〜6個の炭素原子のアルキル、2〜6個の炭素原子のアルケニル、2〜6個の炭素原子のアルキニル、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、ハロゲン、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルキル、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルコキシ、6〜12個の炭素原子のアリールまたは4〜11個の炭素原子とN、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロアリール、ならびに4〜11個の炭素原子とN、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロアリールで置換されてもよく、該置換基は、1〜6個の炭素原子のアルキル、2〜6個の炭素原子のアルケニル、2〜6個の炭素原子のアルキニル、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、ハロゲン、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルキル、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルコキシ、6〜12個の炭素原子のアリールまたは4〜11個の炭素原子とN、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロアリールで置換されてもよい;
ならびにその薬学的に許容され得る塩である。
このような化合物の調製は、米国特許第6,849,638号、US20030119829、およびWO2002/088138に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、US2005222138およびWO2003/064389(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
およびRは、各々独立して、(1)水素原子もしくは(2)C1〜8アルキルであるか、または
およびRは、これらが結合している炭素原子と一緒になってCyc1を形成していてもよく、
式中、RおよびRは、同時に水素原子であることはない;
Zは、(1)CR、(2)O、(3)S、または(4)結合である;
およびRは、各々独立して、(1)水素原子、(2)C1〜8アルキル、(3)C1〜8アルコキシ、または(4)ヒドロキシであるか、あるいは
およびRは、これらが結合している炭素原子と一緒になってCyc1またはC(O)を形成していてもよい;
およびRは、各々独立して、(1)水素原子もしくは(2)C1〜8アルキルであるか、あるいは
およびRは、これらが結合している炭素原子と一緒になってCyc1を形成していてもよい;
Cyc1は、RとR、RとR、RとRで表され、各々独立して、(1)C3〜10シクロアルキル、または(2)酸素、窒素およびイオウから選択される1〜2個のヘテロ原子を含む3〜10員の単環式複素環であり、Cyc1はR10で置換されてもよい;
10は、(1)C1〜8アルキル、(2)C1〜8アルコキシ、(3)ヒドロキシ、(4)COOR11、(5)オキソ、(6)SO12、または(7)COR13である;
11は、水素原子またはC1〜8アルキルである;
12およびR13は、(1)C1〜8アルキル、または(2)C1〜8アルキルで置換されてもよいフェニルである;
およびRは、各々独立して、(1)水素原子、(2)C1〜8アルキル、(3)C1〜8アルコキシ、(4)ヒドロキシ、(5)シアノ、(6)ハロゲン原子、(7)COOR14、(8)CONR1516、(9)Cyc2、(10)C2〜8アルケニル、(11)C2〜8アルキニル、(12)NR5152、(13)ニトロ、(14)ホルミル、(15)C2〜8アシル、(16)ヒドロキシ、C1〜8アルコキシ、Cyc2、NR5152、またはNR53−Cyc2で置換されたC1〜8アルキル、(17)NR54COR55、(18)NR56SO57、(19)SONR5859、(20)COOR14で置換されたC2〜8アルケニル、(21)CH=N−OH、(22)C1〜8アルキレン−NR60−(C1〜8アルキレン)−R61、(23)C1〜8アルキルチオ、(24)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜8アルキル、(25)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜8アルコキシ、(26)Cyc2で置換されたC1〜8アルコキシ、(27)O−Cyc2、(28)OSO65、または(29)CH=N−OR137である;
14は、水素原子またはC1〜8アルキルである;
15およびR16は、各々独立して、水素原子またはC1〜8アルキルである;
51とR52、R58とR59は、各々独立して、水素原子またはC1〜8アルキルである;
53、R54、R56およびR60は、各々独立して、水素原子またはC1〜8アルキルである;
55は、水素原子、C1〜8アルキルまたはC1〜8アルコキシである;
57は、C1〜8アルキルである;
61は、NR6263またはヒドロキシである;
62およびR63は、各々独立して、水素原子またはC1〜8アルキルである;
65は、C1〜8アルキルである;
137は、C1〜8アルキルである;
Figure 0006963431
(以下、本明細書において環と略記する)は、カルボニルに結合している基が炭素であるCyc2である;
、Rおよび環によって表されるCyc2は、各々独立して、(1)C3〜15単環式、二環式または三環式の(縮合またはスピロ)炭素環、あるいは(2)酸素、窒素およびイオウから選択される1〜4個のヘテロ原子を含む3〜15員の単環式、二環式または三環式の(縮合またはスピロ)ヘテロ環である;
Cyc2は、1〜5個のR17またはR17’で置換されてもよい;
17は、(1)Cアルキル、(2)C2〜8アルケニル、(3)C2〜8アルキニル、(4)C1〜8アルコキシ、(5)C1〜8アルキルチオ、(6)ヒドロキシ、(7)ハロゲン原子、(8)ニトロ、(9)オキソ、(10)カルボキシ、(11)ホルミル、(12)シアノ、(13)NR1819、(14)フェニル、フェノキシまたはフェニルチオ、これらは、1〜5個のR20で置換されてもよい、(15)C1〜8アルキル、C2〜8アルケニル、C1〜8アルコキシまたはC1〜8アルキルチオ、これらは、1〜5個のR21で置換されてもよい、(16)OCOR22、(17)CONR2324、(18)SONR2526(19)COOR27、(20)COCOOR28、(21)COR29、(22)COCOR30、(23)NR31COR32、(24)SO2R33、(25)NR34SO35、あるいは(26)SOR64である;
18およびR19、R31およびR34は、各々独立して、水素原子またはC1〜8アルキルである;
20およびR21は、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン原子、ニトロ、またはCOOR36である;
22およびR64は、各々独立して、C1〜8アルキルである;
23、R24、R25およびR26は、各々独立して、水素原子、C1〜8アルキル、またはフェニルである;
27、R28、R29、R30、R32、R33およびR35は、(1)C1〜8アルキル、(2)C2〜8アルケニル、(3)1〜5個のR37で置換されたC1〜8アルキル、(4)ジフェニルメチル、(5)トリフェニルメチル、(6)Cyc3、(7)Cyc3で置換されたC1〜8アルキルまたはC2〜8アルケニル、(8)O−Cyc3、S−Cyc3またはSO−Cyc3で置換されたC1〜8アルキルである;
36は、水素原子またはC1〜8アルキルである;
37は、C1〜8アルコキシ、C1〜8アルキルチオ、ベンジルオキシ、ハロゲン原子、ニトロまたはCOOR38である;
38は、水素原子、C1〜8アルキルまたはC2〜8アルケニルである;
Cyc3は、(1)C3〜15単環式、二環式または三環式の(縮合またはスピロ)炭素環、あるいは(2)酸素、窒素およびイオウから選択される1〜4個のヘテロ原子を含む3〜15員の単環式、二環式または三環式の(縮合またはスピロ)ヘテロ環である;
Cyc3は、1〜5個のR39で置換されてもよい;
39は、(1)C1〜8アルキル、(2)C2〜8アルケニル、(3)C2〜8アルキニル、(4)C1〜8アルコキシ、(5)C1〜8アルキルチオ、(6)ヒドロキシ、(7)ハロゲン原子、(8)ニトロ、(9)オキソ、(10)シアノ、(11)ベンジル、(12)ベンジルオキシ、(13)1〜5個のR40で置換されたC1〜8アルキル、C1〜8アルコキシまたはC1〜8アルキルチオ、(14)フェニル、フェノキシ、フェニルチオ、フェニルスルホニルまたはベンゾイル、これらは、1〜5個のR41で置換されてもよい、(15)OCOR42、(16)SO43、(17)NR44COR45、(18)SONR4647、(19)COOR48、あるいは(20)NR4950である;
40は、ハロゲン原子である;
41は、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、ハロゲン原子、またはニトロである;
42、R43およびR45は、C1〜8アルキルである;
44およびR48は、水素原子またはC1〜8アルキルである;
46とR47、R49とR50は、各々独立して、水素原子またはC1〜8アルキルである;
17’は、(1)SH、(2)NR66CHO、(3)Cyc5、(4)Cyc5で置換されたC1〜8アルキル、C2〜8アルケニルまたはC2〜8アルキニル、(5)CO−(NH−アミノ酸残基−CO)n−OH、(6)NR67CONR6869、(7)CONR70NR7172、(8)CONR73OR74、(9)CONR75COR76、(10)C(S)NR7778、(11)CONR79C(S)COOR80、(12)NR81COCOOR82、(13)NR83COOR84、(14)CONR85C(S)R86、(15)OCOR87、(16)SOR88、(17)CONR8990、(18)SONR9192、(19)COOR93、(20)COCOOR94、(21)COR95、(22)COCOR96、(23)NR97COR98、(24)SO99、(25)NR100SO101、あるいは(26)NR102103である;
nは、1または2の整数である;
66、R73、R75、R77、R79、R81、R83、R85、R97、R100およびR102は、水素原子またはC1〜8アルキルである;
67とR68、R70とR71は、各々独立して、水素原子またはC1〜8アルキルである;
89とR91は、(1)水素原子、(2)C1〜8アルキル、(3)フェニル、あるいは(4)シアノで置換されたC1〜8アルキルまたはC1〜8アルコキシである;
103は、Cyc6である;
69、R72、R74、R76、R78、R80、R82、R84、R86、R87、R88、R90およびR92は、(1)水素原子、(2)C1〜8アルキル、(3)C2〜8アルケニル、(4)C2〜8アルキニル、(5)1〜5個のR104で置換されたC1〜8アルキル、(6)ジフェニルメチル、(7)トリフェニルメチル、(8)Cyc6、(9)Cyc6で置換されたC1〜8アルキルまたはC2〜8 アルケニル、あるいは(10)O−Cyc6、S−Cyc6またはSO−Cyc6で置換されたC1〜8アルキルである;
104は、(1)C1〜8アルコキシ、(2)C1〜8アルキルチオ、(3)ベンジルオキシ、(4)ハロゲン原子、(5)ニトロ、(6)COOR105、(7)シアノ、(8)NR106107、(9)N108COR109、(10)ヒドロキシ、(H)SH、(12)SOH、(13)S(O)OH、(14)OSOH、(15)C2〜8アルケニルオキシ、(16)C2〜8アルキニルオキシ、(17)COR110、(18)SO111、あるいは(19)ヒドロキシで置換されたC1〜8アルコキシまたはC1〜8アルキルチオである;
105は、水素原子、C1〜8アルキル、またはC2〜8アルケニルである;
106およびR107は、各々独立して、水素原子またはC1〜8アルキルである;
108は、水素原子またはC1〜8アルキルである;
109およびR111は、C1〜8アルキルである;
110は、C1〜8アルキル、またはハロゲン原子である;
93、R94、R95、R96、R98、R99およびR101は、(1)C2〜8アルキニル、(2)1〜4個のR29で置換されてもよいR128で置換されたC1〜8アルキル、(3)Cyc8、(4)Cyc8で置換されたC1〜8アルキルまたはC2〜8アルケニル、あるいは(5)O−Cyc8、S−Cyc8またはSO−Cyc8で置換されたC1〜8アルキルである;R128は、(1)シアノ、(2)NR106107、(3)NR108COR109、(4)ヒドロキシ、(5)SH、(6)SOH、(7)S(O)OH、(8)OSOH、(9)C2〜8アルケニルオキシ、(10)C2〜8アルキニルオキシ、(11)COR110、(12)SO111、あるいは(13)ヒドロキシで置換されたC1〜8アルコキシまたはC1〜8アルキルチオである;
129は、R104と同じ意味を有する;
Cyc5およびCyc6は、1〜5個のR112で置換されてもよい;
112は、(1)C1〜8アルキル、(2)C2〜8アルケニル、(3)C2〜8アルキニル、(4)C1〜8アルコキシ、(5)C1〜8アルキルチオ、(6)ヒドロキシ、(7)ハロゲン原子、(8)ニトロ、(9)オキソ、(10)シアノ、(11)ベンジル、(12)ベンジルオキシ、(13)1〜5個のR113で置換されたC1〜8アルキル、C1〜8アルコキシまたはC1〜8アルキルチオ、(14)フェニル、フェノキシ、フェニルチオまたはベンゾイル、これらは、1〜5個のR114で置換されてもよい、(15)COR115、(16)SO116、(17)NR117COR118、(18)SONR119120、(19)COOR121、(20)NR122123、(21)COR124、(22)CONR125126、(23)SH、(24)ヒドロキシまたはNR127−ベンゾイルで置換されたC1〜8アルキル、あるいは(25)Cyc7である;
113は、ハロゲン原子である;
114は、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、ハロゲン原子、またはニトロである;
115、R116およびR118は、C1〜8アルキルである;
117、R121、R124およびR127は、水素原子またはC1〜8アルキルである;
119とR120、R122とR123、R125とR126は、各々独立して、水素原子またはC1〜8アルキルである;
Cyc7は、(1)C1〜8アルキル、(2)C1〜8アルコキシ、(3)ハロゲン原子、または(4)ニトロから選択される1〜5個の基で置換されてもよい;
Cyc8は、R130で置換されてもよく、さらに、1〜4個のR131で置換されてもよい;
130は、(1)COR124、(2)CONR125126、(3)SH、(4)ヒドロキシまたはNR127−ベンゾイルで置換されたC1〜8アルキル、あるいは(5)Cyc7である;
131は、R112と同じ意味を有する;
Cyc5、Cyc6、Cyc7およびCyc8は、(1)C3〜15単環式、二環式または三環式の(縮合またはスピロ)炭素環、あるいは(2)1〜4個の酸素、窒素またはイオウから選択される1〜4個のヘテロ原子を含む3〜15員の単環式、二環式または三環式の(縮合またはスピロ)ヘテロ環である;
ここで、R17’がCyc5のとき、Cyc5は、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン原子、ニトロ、COOHまたはCOO(C1〜8アルキル)から選択される1〜5個で置換されてもよいフェニルではない;
ここで、Cyc7はフェニルではない;
Cyc4は、(1)C5〜7単環式炭素環、または(2)酸素、窒素およびイオウから選択される1〜2個のヘテロ原子を含む5〜7員の単環式ヘテロ環である;(本明細書において以下、点線aと略記するもの)および(本明細書において以下、点線bと略記するもの)は、(1)結合、または(2)二重結合である;
は、(1)非存在であるか、または(2)水素原子である;
ここで、
(1)点線aが結合のとき、点線bは二重結合であり、Rは非存在である、
(2)点線aが二重結合のとき、点線bは結合であり、Rは水素原子であり、R非存在である、ならびに
(3)2−(3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロ−(2H)−イソキノリン−1−イリデン)−1−フェニルエタン−1−オンは除外される、またはその薬理学的に許容され得る塩。
このような化合物の調製は、US2005222138およびWO2003/064389に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、WO2003/057149(参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
(1)Xは、ハロゲンおよびNRから選択される、
(2)Yは、NR、SおよびOから選択される、ただし、XがClのとき、YはSでないものとする、
(3)RおよびRは、独立して、水素、1〜8個の炭素原子のアルキル、2〜8個の炭素原子のアルケニル、2〜8個の炭素原子のアルキニル、3〜7個の炭素原子のシクロアルキル、5〜9個の炭素原子のポリシクロアルキル、2〜6個の炭素原子とNH、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロシクロアルキル、6〜12個の炭素原子のアリールから選択され、これらは、1〜6個の炭素原子のアルキル、2〜6個の炭素原子のアルケニル、2〜6個の炭素原子のアルキニル、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、ハロゲン、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルキル、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルコキシ、6〜12個の炭素原子のアリール、または4〜11個の炭素原子とN、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロアリール、4〜11個の炭素原子とN、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロアリールで置換されてもよく、該置換基は、1〜6個の炭素原子のアルキル、2〜6個の炭素原子のアルケニル、2〜6個の炭素原子のアルキニル、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、ハロゲン、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルキル、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルコキシ、6〜12個の炭素原子のアリール、または4〜11個の炭素原子とN、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロアリールで置換されてもよく、RまたはRおよびRが結合しており、これらが結合している窒素原子と一緒に5〜7員の単環式飽和環を形成しており、該飽和環は、任意選択的に、NH、NR、SおよびOからなる群より選択される1〜2個のさらなるヘテロ原子を含むものである、あるいはRまたはRおよびRが結合しており、これらが結合している窒素原子と一緒に6〜10員の縮合多環式飽和環を形成しており、該飽和環は、任意選択的に、NH、NR、SおよびOからなる群より選択される1〜2個のさらなるヘテロ原子を含むものである、あるいは、RまたはRおよびRが結合しており、これらが結合している窒素原子と一緒に5〜7員の不飽和環を形成しており、該不飽和環は、任意選択的に、N、SおよびOからなる群より選択される1〜2個のさらなるヘテロ原子を含むものである、ここで、前記単環式飽和環、多環式飽和環または不飽和環は、OH、1〜6個の炭素原子のアルキル、2〜6個の炭素原子のアルケニル、2〜6個の炭素原子のアルキニル、3〜7個の炭素原子のシクロアルキル、2〜6個の炭素原子とNH、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロシクロアルキル、ハロゲン、1〜2個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルキル、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルコキシ、ならびにRからなる群より選択される1〜2個の置換基で置換されてもよい、
(4)Rは、水素、1〜8個の炭素原子のアルキル、2〜8個の炭素原子のアルケニル、2〜8個の炭素原子のアルキニル、3〜7個の炭素原子のシクロアルキル、および4〜11個の炭素原子とN、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロアリールから選択され、これらは、1〜6個の炭素原子のアルキル、2〜6個の炭素原子のアルケニル、2〜6個の炭素原子のアルキニル、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、ハロゲン、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルキル、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルコキシ、6〜12個の炭素原子のアリール、または4〜11個の炭素原子とN、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロアリールで置換されてもよい、
(5)Rは、1〜8個の炭素原子のアルキル、2〜8個の炭素原子のアルケニル、2〜8個の炭素原子のアルキニル、C(=O)、S(=O)、およびC(=O)Oから選択される、
(6)Rは、水素、OH、1〜8個の炭素原子のアルキル、2〜8個の炭素原子のアルケニル、2〜8個の炭素原子のアルキニル、1〜8個の炭素原子のアルコキシ、1〜8個の炭素原子のチオキシ、6〜12個の炭素原子のアリールから選択され、これらは、1〜6個の炭素原子のアルキル、2〜6個の炭素原子のアルケニル、2〜6個の炭素原子のアルキニル、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、ハロゲン、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルキル、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルコキシ、6〜12個の炭素原子のアリール、または4〜11個の炭素原子とN、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロアリール、4〜11個の炭素原子とN、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロアリールで置換されてもよく、該置換基は、1〜6個の炭素原子のアルキル、2〜6個の炭素原子のアルケニル、2〜6個の炭素原子のアルキニル、1〜6個の炭素原子アルコキシ、ハロゲン、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルキル、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルコキシ、6〜12個の炭素原子のアリール、または4〜11個の炭素原子とN、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロアリール、3〜7個の炭素原子のシクロアルキル、2〜6個の炭素原子とNH、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロシクロアルキル、ならびにNR10で置換されてもよい、
(7)RおよびRは、独立して、1〜8個の炭素原子のアルキル、2〜8個の炭素原子のアルケニル、および2〜8個の炭素原子のアルキニルから選択される、
(8)Rは、OH、6〜12個の炭素原子のアリールから選択され、これらは、1〜6個の炭素原子のアルキル、2〜6個の炭素原子のアルケニル、2〜6個の炭素原子のアルキニル、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、ハロゲン、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルキル、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルコキシ、6〜12個の炭素原子のアリールまたは4〜11個の炭素原子とN、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロアリール、および4〜11個の炭素原子とN、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロアリールで置換されてもよく、該置換基は、1〜6個の炭素原子のアルキル、2〜6個の炭素原子のアルケニル、2〜6個の炭素原子のアルキニル、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、ハロゲン、1〜6個の炭素原子とペルハロレベルまでの数のハロゲン原子のハロアルキル、6〜12個の炭素原子のアリールまたは4〜11個の炭素原子とN、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子のヘテロアリールで置換されてもよい;
(9)RおよびR10は、独立して、水素、1〜8個の炭素原子のアルキル、2〜8個の炭素原子のアルケニル、および2〜8個の炭素原子のアルキニルから選択される、あるいはRおよびR10が結合しており、これらが結合している窒素原子と一緒に5〜7員の不飽和環を形成しており、該不飽和環は、N、SおよびOから選択される1〜2個のさらなるヘテロ原子を含むものであってもよい、あるいは、RおよびR10が結合しており、これらが結合している窒素原子と一緒に5〜7員の飽和環を形成しており、該飽和環は、NH、NR11、SおよびOから選択される1〜2個のさらなるヘテロ原子を含むものであってもよい;
(10)Rは、1〜8個の炭素原子のアルキル、2〜8個の炭素原子のアルケニル、および2〜8個の炭素原子のアルキニルから選択される、およびその薬学的に許容され得る塩である。
このような化合物の調製は、WO2003/057149に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、US20030092721、米国特許第7,022,849号、WO2002/102315、およびUS2006116516(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
は、Hまたはアルキルである;
は、(a)ヘテロアリールまたはヘテロシクロであり、これらはいずれも1〜3個のT1、T2、T3基で任意選択的に置換されてもよい;あるいは(b)ヘテロアリールまたはヘテロシクロ環に縮合したアリールであり、ここで、該結合した環系は、1〜3個のT1、T2、T3基で任意選択的に置換されてもよい;
Lは、(a)OR、C(O)R、C(O)OR、SR、NR、C(O)NR、NRSO4b、ハロゲン、ニトロ、またはハロアルキルである;あるいは(b)アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、またはシクロアルキルであり、これらはいずれも1〜3個のT1a、T2aおよび/またはT3a基で任意選択的に置換されてもよい;
、YおよびYは、独立して、(a)水素、ハロ、または−OR4aである;あるいは(b)アルキル、アルケニル、またはアルキニルであり、これらはいずれも1〜3個のT1b、T2bおよび/またはT3b基で任意選択的に置換されてもよい;
およびRは、独立して、H、アルキル、アルケニル、アリール、(アリール)アルキル、ヘテロアリール、(ヘテロアリール)アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクロ、または(ヘテロシクロ)アルキルであり、これらはいずれも1〜3個のT1a、T2aおよび/またはT3a基で任意選択的に置換されてもよい;あるいは
およびRは、これらが結合している窒素原子と一緒に結合して、1〜3個のT1a、T2aおよび/またはT3a基で任意選択的に置換された4〜8員のヘテロシクロ環を形成していてもよい;
4aは、水素、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、(アリール)アルキル、(ヘテロアリール)アルキル、ヘテロシクロ、(ヘテロシクロ)アルキル、シクロアルキル、または(シクロアルキル)アルキルであり、これらはいずれも1〜3個の基T1b、T2bおよび/またはT3bで任意選択的に置換されてもよい;
4bは、アルキル、アルケニル、アリール、(アリール)アルキル、ヘテロアリール、(ヘテロアリール)アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクロ、または(ヘテロシクロ)アルキルであり、これらはいずれも1〜3個のT1a、T2aおよび/またはT3a基で任意選択的に置換されてもよい;
Zは、NまたはCHである;
T1〜1b、T2〜2b、およびT3〜3bは、各々独立して、
(1)水素またはT6、ここで、T6は、(i)アルキル、(ヒドロキシ)アルキル、(アルコキシ)アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、シクロアルケニル、(シクロアルケニル)アルキル、アリール、(アリール)アルキル、ヘテロシクロ、(ヘテロシクロ)アルキル、ヘテロアリール、または(ヘテロアリール)アルキル;(ii)それ自体が1つ以上の同じまたは異なる(i)の基で置換されている(i)の基;あるいは(iii)独立して、1つ以上の以下のT1〜1b、T2〜2b、およびT3〜3bの定義の(2)〜(13)の基で置換されている(i)または(ii)の基である;
(2)−OHまたは−OT6;
(3)−SHまたは−ST6;
(4)−C(O)H、−C(O)T6、または−O−C(O)T6、式中、tは1または2である;
(5)−SOH、−S(O)T6、またはS(O)N(T9)T6;
(6)ハロ;
(7)シアノ;
(8)ニトロ;
(9)−T4−NT7T8;
(10)−T4−N(T9)−T5−NT7T8;
(11)−T4−N(T10)−T5−T6;
(12)−T4−N(T10)−T5−H;および
(13)オキソ
である;
T4およびT5は、各々独立して、単結合、TllS(O)T12−、T11C(O)T12−、T11C(S)T12、T11OT12、T11ST12、T11OC(O)T12、T11C(O)OT12、TllC(=NT9a)T12、またはT11C(O)C(O)T12である;
T7、T8、T9、T9aおよびT10は、
(1)各々独立して、水素もしくはT6の定義に示した基、あるいは
(2)T7およびT8は一緒になって、アルキレンまたはアルケニレンであり得、それらが結合している原子と一緒に3〜8員の飽和もしくは不飽和環を完成させており、該環は、非置換であるか、またはT1〜1b、T2〜2b、およびT3〜3bの記載で列挙した1つ以上の基で置換されたものである、あるいは
(3)T7またはT8はT9と一緒に、アルキレンまたはアルケニレンであり得、これらが結合している窒素原子と一緒に3〜8員の飽和もしくは不飽和環を完成させており、該環は、非置換であるか、またはT1〜1b、T2〜2b、およびT3〜3bの記載で列挙した1つ以上の基で置換されたものである、あるいは
(4)T7とT8またはT9とT10は、これらが結合している窒素原子と一緒に結合してN=CT13T14基を形成していてもよく、式中、T13およびT14は、各々独立して、HまたはT6の定義に示した基である;ならびにT11およびT12は、各々独立して、単結合、アルキレン、アルケニレン、またはアルキニレンである、
である。
このような化合物の調製は、US20030092721、米国特許第7,022,849号、WO2002/102315、およびUS2006116516に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、米国特許第6,838,559号、U.S.20030100571、およびWO2002/102314(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
および
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
は、Hまたはアルキルである;
は、(a)ヘテロアリール、もしくはヘテロシクロ、これらはいずれも1〜3個のT1、T2、T3基で任意選択的に置換されてもよい;(b)1〜3個のT1、T2、T3基で置換されたアリール、ただし、T1、T2、T3の少なくとも1つはH以外であるものとする;または(c)ヘテロアリールもしくはヘテロシクロ環に縮合したアリールであり、ここで、該結合した環系は、1〜3個のT1、T2、T3基で任意選択的に置換されてもよい;
Yは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロ、ヘテロアリール、(アリール)アルキル、または(ヘテロアリール)アルキルであり、これらはいずれも1〜3個のT1a、T2a、T3a基で任意選択的に置換されてもよい;
Jは、(a)水素、ハロ、もしくはOR、または(b)アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、もしくはシクロアルキルであり、これらはいずれも1〜3個のT1b、T2b、T3b基で任意選択的に置換されてもよい;
Zは、(a)OR、SR、NR、NRSO4aハロゲン、ニトロ、ハロアルキル;または(b)アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、もしくはシクロアルキルであり、これらはいずれも1〜3個のT1c、T2c、T3c基で任意選択的に置換されてもよい;
は、H、アルキル、アルケニル、アリール、(アリール)アルキル、ヘテロアリール、(ヘテロアリール)アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクロまたは(ヘテロシクロ)アルキルであり、これらはいずれも、原子価が許容される場合、独立して1〜3個のT1c、T2c、T3c基で任意選択的に置換されてもよい;
は、アルキル、アルケニル、アリール、(アリール)アルキル、ヘテロアリール、(ヘテロアリール)アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクロまたは(ヘテロシクロ)アルキルであり、これらはいずれも、原子価が許容される場合、独立して1〜3個のT1d、T2d、またはT3d基で任意選択的に置換されてもよい;あるいは
およびRは、これらが結合している窒素原子と一緒に結合して、1〜3個のT1c、T2c、またはT3c基で任意選択的に置換された4〜8員のヘテロシクロ環を形成していてもよい;
4aは、水素、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、(アリール)アルキル、(ヘテロアリール)アルキル、ヘテロシクロ、(ヘテロシクロ)アルキル、シクロアルキル、または(シクロアルキル)アルキルであり、これらはいずれも1〜3個のT1d、T2d、またはT3d基で任意選択的に置換されてもよい;
T1、T1a、T1b、T1c、T1d、T2、T2a、T2b、T2c、T2d、T3、T3a、T3b、T3cおよびT3d(以下、本明細書においてT1〜1d、T2〜2d、およびT3〜3dと略記する)は、独立して以下の(1)〜(13)である、
(1)水素またはT6、式中、T6は、以下の(a)〜(c)である、
(a)アルキル、(ヒドロキシ)アルキル、(アルコキシ)アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、シクロアルケニル、(シクロアルケニル)アルキル、アリール、(アリール)アルキル、ヘテロシクロ、(ヘテロシクロ)アルキル、ヘテロアリール、もしくは(ヘテロアリール)アルキル;
(b)それ自体が1つ以上の同じもしくは異なる(a)の基で置換されている(a)の基;または
(c)独立して、T1〜1d、T2〜2dおよびT3〜3dの定義の以下の(2)〜(13)の基の1つ以上(好ましくは1〜3個)で置換された(a)もしくは(b)の基、
(2)OHまたはOT6、
(3)SHまたはST6、
(4)C(O)H、C(O)T6、またはOC(O)T6、式中、tは1または2である;
(5)SO3H、S(O)T6、またはS(O)N(T9)T6、
(6)ハロ、
(7)シアノ、
(8)ニトロ、
(9)T4NT7T8、
(10)T4N(T9)−T5NT7T8、
(11)T4N(T10)−T5−T6、
(12)T4N(T10)−T5H、
(13)オキソ、
T4およびT5は、各々独立して、単結合、T11−S(O)−T12、T11−C(O)−T12、T11−C(S)−T12、T11−O−T12、−T11S−T12、−T11OC(O)−T12、−T11−C(O)O−T12、−T11C(=NT9a)−T12、またはT11−C(O)−C(O)−T12である;
T7、T8、T9、T9aおよびT10は、以下の(1)〜(4)である、
(1)各々独立して、水素もしくはT6の定義に示した基、あるいは
(2)T7およびT8は一緒になって、アルキレンまたはアルケニレンであり得、これらが結合している原子と一緒に3〜8員の飽和もしくは不飽和環を完成させており、該環は、非置換であるか、またはT1〜1d、T2〜2d、およびT3〜3dの記載で列挙した1つ以上の基で置換されたものである、あるいは
(3)T7またはT8はT9と一緒に、アルキレンまたはアルケニレンであり得、これらが結合している窒素原子と一緒に3〜8員の飽和もしくは不飽和環を完成させており、該環は、非置換であるか、またはT1〜1d、T2〜2dおよびT3〜3dの記載で列挙した1つ以上の基で置換されたものである、あるいは
(4)T7とT8またはT9とT10は、これらが結合している窒素原子と一緒に結合してN=CT13T14基を形成していてもよく、式中、
T13およびT14は、各々独立して、HまたはT6の定義に示した基である;ならびに
T11およびT12は、各々独立して、単結合、アルキレン、アルケニレン、またはアルキニレンである。
このような化合物の調製は、米国特許第6,838,559号、U.S.20030100571、およびWO2002/102314に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、米国特許第7,087,614号、U.S.20030162802、およびWO2002/102313(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下に記載する。
関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
1aは、水素またはアルキルであり;R2aは、
Figure 0006963431
であり、WはSであり;Xはアルコキシであり;Xはアルキルである;
は、ハロゲン、ハロアルキル、オキサゾリル、NR3a4a、C(O)−N(H)−アルキレン−COOH、またはフェニルであり、該フェニルは、非置換であるか、またはヘテロアリール、COHもしくはCOT6で置換されたものである;
3aは、水素またはアルキルである;
4aは、アルキル、アルコキシ、非置換もしくは置換の(ヘテロアリール)アルキル、非置換もしくは置換のヘテロシクロ、非置換もしくは置換の(ヘテロシクロ)アルキル、または(アリール)アルキルであり、該アリール基は、1個もしくは2個のT1および/またはT2基で置換されたもの、ならびに/あるいはさらにT3基で置換されたものである;あるいはR3aおよびR4aは、これらが結合している窒素原子と一緒に結合して、非置換もしくは置換のヘテロシクロ環を形成している;
5aは、非置換もしくは置換の(ヘテロアリール)アルキル、または(アリール)アルキルであり、該アリール基は、1個もしくは2個のT1および/またはT2基で置換されたもの、ならびに/あるいはさらにT3基で置換されたものである;あるいはR5およびR6aは、これらが結合している窒素原子と一緒に結合して、非置換もしくは置換のヘテロシクロ環を形成したものである;R6aは、水素またはアルキルである;Jは、水素またはアルキルである;T1およびT2は、独立して、アルコキシ、アルコキシカルボニル、ヘテロアリール、SOH、またはSO8aであり、式中、R8aは、アルキル、アミノ、アルキルアミノまたはジアルキルアミノである;あるいはT1およびT2は、これらが結合しているアリール環と一緒に結合して、二環式の環を形成している;T3は、H、アルキル、ハロ、ハロアルキル、またはシアノである;tは、1または2である;ならびにT6は、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、またはヘテロアリールである。
このような化合物の調製は、米国特許第7,087,614号、U.S.20030162802、およびWO2002/102313に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、US20030104974、WO2002/088080、およびWO2002/088079(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
は、Hまたはアルキルである;Rは、任意選択的に置換されたヘテロアリール、または4−置換アリールである;Rは、水素またはアルキルである;Rは、アルキル、任意選択的に置換された(アリール)アルキル、任意選択的に置換された(ヘテロアリール)アルキル、任意選択的に置換されたヘテロシクロ、または任意選択的に置換された(ヘテロシクロ)アルキルである;あるいはRおよびRは、これらが結合している窒素原子と一緒に結合して、任意選択的に置換されたヘテロシクロ環を形成していてもよい;Rは、アルキル、任意選択的に置換された(アリール)アルキル、または任意選択的に置換された(ヘテロアリール)アルキルである;ならびにRは、水素またはアルキルである。
関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
式中、R1aは、Hまたはアルキルである;R2aは、任意選択的に置換されたヘテロアリールである;Zは、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、またはNR3a4aである;R3aは、水素またはアルキルである;R4aは、アルキル、任意選択的に置換された(ヘテロアリール)アルキル、任意選択的に置換されたヘテロシクロ、任意選択的に置換された(ヘテロシクロ)アルキル、または(アリール)アルキルであり、該アリール基は、1個もしくは2個のT1およびT2基で置換され、さらにT3基で任意選択的に置換されたものである;あるいはR3aおよびR4aは、これらが結合している窒素原子と一緒に結合して、任意選択的に置換されたヘテロシクロ環を形成していてもよい;R5aは(アリール)アルキルであり、該アリール基は、1個もしくは2個のT1およびT2基で置換され、さらにT3基で任意選択的に置換されたものである;R6aは、水素またはアルキルである;R7aは、水素またはアルキルである;T1およびT2は、独立して、アルコキシ、アルコキシカルボニル、ヘテロアリールまたはSO8aであり、式中、R8aは、アルキル、アミノ、アルキルアミノまたはジアルキルアミノである;あるいはT1およびT2は、これらが結合している原子と一緒に結合して、環(例えば、ベンゾジオキソール)を形成していてもよい;T3は、H、アルキル、ハロ、ハロアルキルまたはシアノである。
別の関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
式中、R1bは、Hまたはアルキルである;R2bは、任意選択的に置換されたヘテロアリールである;R3bは、Hまたはアルキルである;R4bは、任意選択的に置換された(アリール)アルキルである;R5bは、H、アルキル、またはC(O)(CHOYR6bであり、式中、Yは、結合またはC(O)であり、R6bは、水素またはアルキルであり、vは、0〜2の整数である;JおよびJは、独立して、任意選択的に置換されたC1〜13アルキレンである、ただし、JおよびJは、両方ともがCアルキレンより大きくないものとする;XおよびXは、JおよびJの一方または両方の任意の利用可能な炭素原子に結合される任意選択の置換基であり、独立して、水素、OR、NR、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールから選択される;Rは、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、C(O)アルキル、C(O)置換アルキル、C(O)シクロアルキル、C(O)置換シクロアルキル、C(O)アリール、C(O)置換アリール、C(O)O−アルキル、C(O)O−置換アルキル、C(O)ヘテロシクロアルキル、C(O)ヘテロアリール、アリール、置換アリール、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールである;ならびにRおよびRは、独立して、水素、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、C(O)アルキル、C(O)置換アルキル、C(O)シクロアルキル、C(O)置換シクロアルキル、C(O)アリール、C(O)置換アリール、C(O)Oアルキル、C(O)O置換アルキル、C(O)ヘテロシクロアルキル、C(O)ヘテロアリール、S(O)アルキル、S(O)で置換されたアルキル、S(O)シクロアルキル、S(O)置換シクロアルキル、S(O)アリール、S(O)置換アリール、S(O)ヘテロシクロアルキル、S(O)ヘテロアリール、アリール、置換アリール、ヘテロシクロアルキル、およびヘテロアリールからなる群より選択される、あるいはRおよびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール環を完成させている。
さらなる関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
式中、R1cは、Hまたはアルキルである;R2Cは、任意選択的に置換されたヘテロアリールである;R3cは、Hまたはアルキルである;R4cは、任意選択的に置換された(アリール)アルキルである;ならびにXおよびXは、JおよびJの一方または両方の任意の利用可能な炭素原子に結合される任意選択の置換基であり、独立して、水素、OR、NR、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールから選択される。
このような化合物の調製は、US20030104974、WO2002/088080、およびWO2002/088079に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、US20030092908およびWO2002/087513(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
は、水素またはアルキルである;
は、(a)ヘテロアリール、もしくはヘテロシクロ、これらはいずれも1〜3個のT1、T2、T3基で任意選択的に置換されてもよい;(b)1〜3個のT1、T2、T3基で置換されたアリール、ただし、T1、T2、T3の少なくとも1つはH以外であるものとする;または(c)ヘテロアリールもしくはヘテロシクロ環に縮合したアリールであり、ここで、該結合した環系は、1〜3個のT1、T2、T3基で任意選択的に置換されてもよい;
Zは、NR、NRSO4a、OR、SR、ハロアルキル、またはハロゲンである;
およびRは、独立して、H、アルキル、アルケニル、アリール、(アリール)アルキル、ヘテロアリール、(ヘテロアリール)アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクロまたは(ヘテロシクロ)アルキルであり、これらはいずれも、原子価が許容される場合、独立して1〜3個のT1a、T2a、またはT3a基で任意選択的に置換されてもよい;あるいは
およびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、原子価が許容される場合、独立して1〜3個のT1a、T2a、またはT3a基で任意選択的に置換されたヘテロシクロまたはヘテロアリール環を形成していてもよい;
4aは、アルキル、アルケニル、アリール、(アリール)アルキル、ヘテロアリール、(ヘテロアリール)アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクロまたは(ヘテロシクロ)アルキルであり、これらはいずれも、原子価が許容される場合、独立して1〜3個のT1a、T2a、またはT3a基で任意選択的に置換されてもよい;
3bおよびR4bは、独立して、H、アルキル、アルケニル、アリール、(アリール)アルキル、ヘテロアリール、(ヘテロアリール)アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクロまたは(ヘテロシクロ)アルキルである;
は、以下の(1)〜(3)であり、
(1)水素、またはシアノ;
(2)アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、アリール、(アリール)アルキル、ヘテロシクロ、(ヘテロシクロ)アルキル、ヘテロアリールまたは(ヘテロアリール)アルキルであって、これらはいずれも、原子価が許容される場合、独立して1〜3個のT1b、T2b、またはT3b基で任意選択的に置換されてもよい;あるいは
(3)C(O)R、C(O)OR、C(O)−C(O)OR、またはSO6a
は、H、アルキル、アルケニル、NR3b4b、ヘテロシクロ、(ヘテロシクロ)アルキル、(ヒドロキシ)アルキル、(アルコキシ)アルキル、(アリールオキシ)アルキル、(NR3b4b)アルキル、ヘテロアリール、アリールまたは(アリール)アルキルであり、これらはいずれも、原子価が許容される場合、独立して1〜3個のT1b、T2b、またはT3b基で任意選択的に置換されてもよい;
6aは、アルキル、アルケニル、NR3b4b、ヘテロシクロ、(ヘテロシクロ)アルキル、(ヒドロキシ)アルキル、(アルコキシ)アルキル、(アリールオキシ)アルキル、(NR3b4b)アルキル、ヘテロアリール、アリールまたは(アリール)アルキルであり、これらはいずれも、原子価が許容される場合、独立して1〜3個のT1b、T2b、またはT3b基で任意選択的に置換されてもよい;
およびJは、独立して、任意選択的に置換されたC1〜3アルキレンである、ただし、JおよびJは、両方ともがCアルキレンより大きくないものとする;ならびに
T1〜1b、T2〜2b、およびT3〜3bは、各々独立して以下の(1)〜(13)である、
(1)水素またはT6、ここで、T6は、(i)アルキル、(ヒドロキシ)アルキル、(アルコキシ)アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、シクロアルケニル、(シクロアルケニル)アルキル、アリール、(アリール)アルキル、ヘテロシクロ、(ヘテロシクロ)アルキル、ヘテロアリール、または(ヘテロアリール)アルキル;(ii)それ自体が1つ以上の同じまたは異なる(i)の基で置換されている(i)の基;または(iii)独立して、T1〜1b、T2〜2b、およびT3〜3bの定義の以下の(2)〜(13)の基の1つ以上(好ましくは1〜3個)で置換された(i)または(ii)の基である、
(2)OHまたはOT6、
(3)SHまたはST6、
(4)C(O)H、C(O)T6、またはOC(O)T6、式中、tは1または2である、
(5)SOH、S(O)T6、またはS(O)N(T9)T6、
(6)ハロ、
(7)シアノ、
(8)ニトロ、
(9)T4−NT7T8、
(10)T4−N(T9)−T5−NT7T8、
(11)T4−N(T10)−T5−T6、
(12)T4−N(T10)−T5H、
(13)オキソ、
T4およびT5は、各々独立して、(1)単結合、(2)T11−S(O)−T12、(3)T11−C(O)−T12、(4)T11−C(S)−T12、(5)−T11−O−T12、(6)T11−S−T12、(7)T11−O−C(O)−T12、(8)T11−C(O)−O−T12、(9)T11−C(=NT9a)−T12、または(10)T11−C(O)−C(O)−T12である、
T7、T8、T9、T9aおよびT10は、以下の(1)〜(4)である、
(1)各々独立して、水素もしくはT6の定義に示した基である、あるいは
(2)T7およびT8は一緒になって、アルキレンまたはアルケニレンであり得、これらが結合している原子と一緒に3〜8員の飽和もしくは不飽和環を完成させており、該環は、非置換であるか、またはT1〜1b、T2〜2b、およびT3〜3bの記載で列挙した1つ以上の基で置換されたものである、あるいは
(3)T7またはT8はT9と一緒に、アルキレンまたはアルケニレンであり得、これらが結合している窒素原子と一緒に3〜8員の飽和もしくは不飽和環を完成させており、該環は、非置換であるか、またはT1〜1b、T2〜2b、およびT3〜3bの記載で列挙した1つ以上の基で置換されたものである、あるいは
(4)T7とT8またはT9とT10は、これらが結合している窒素原子と一緒に結合してN=CT13T14基を形成していてもよく、式中、T13およびT14は、各々独立して、HまたはT6の定義に示した基である;ならびに
T11およびT12は、各々独立して、単結合、アルキレン、アルケニレン、またはアルキニレンである。
このような化合物の調製は、US20030092908およびWO2002/087513に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、US20040127707およびWO2002/085906(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
は、1〜2Cアルコキシまたは1〜2Cアルコキシであり、完全にまたは大部分がフッ素で置換されている、
は、フッ素、臭素、または塩素である、
およびRは、ともに水素であるか、または一緒にさらなる結合を形成している、
は、R、C2m−R、C2n−C(O)R、CH(R、C2p−Y−アリール、R12またはR26であり、
式中、
は、1〜8Cアルキル、3〜10Cシクロアルキル、3〜7Cシクロアルキルメチル、3〜7Cアルケニル、3〜7Cアルキニル、フェニル−3〜4C−アルケニル、7〜10Cポリシクロアルキル、ナフチル、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジル、キナゾリニル、キノキサリニル、シンノリニル、イソキノリニル、キノリニル、インダニル、インダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、N−メチルピペリジル、テトラヒドロピラニル、6−メチル−3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル、1,3,4−トリメチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−イル、3−チオフェン−2−イル[1,2,4]チアジアゾール−5−イル、1,1−ジオキシド−テトラヒドロチオフェン−3−イル、1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソベンゾフラン−5−イル、4−(4−イル−ブタ−1−オキシ)安息香酸、あるいは非置換またはR61および/またはR62で置換されたフェニル基、式中
61は、ヒドロキシル、1〜4Cアルキル、1〜4Cアルコキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン、カルボキシル、ヒドロキシカルボニル−1〜4C−アルキル、1〜4Cアルコキシカルボニル、ヒドロキシ−1〜4C−アルキル、アミノ、モノ−またはジ−1〜4C−アルキルアミノ、1〜4Cアルキルカルボニルアミノ、アミノカルボニル、モノ−またはジ−1〜4C−アルキルアミノカルボニル、アミノスルホニル、モノ−またはジ−1〜4C−アルキルアミノスルホニル、4−メチルフェニルスルホンアミド、イミダゾリル;テトラゾール−5−イル、2−(1〜4C−アルキル)テトラゾール−5−イルまたは2−ベンジルテトラゾール−5−イルである、および
62は、1〜4Cアルキル、1〜4Cアルコキシ、ニトロ、またはハロゲンである、
は、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ニトロキシ(O−NO)、カルボキシル、カルボキシフェニルオキシ、フェノキシ、1〜4Cアルコキシ、3〜7Cシクロアルコキシ、3〜7Cシクロアルキルメトキシ、1〜4Cアルキルカルボニル、1〜4Cアルキルカルボニルオキシ、1〜4Cアルキルカルボニルアミノ、1〜4Cアルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−またはジ−1〜4C−アルキルアミノカルボニル、アミノ、モノ−またはジ−1〜4C−アルキルアミノ、あるいは非置換またはR71および/またはR72で置換されたピペリジル、ピペラジニル、ピロリジニルまたはモルホリニル基であり、式中、
71は、ヒドロキシル、1〜4Cアルキル、ヒドロキシ−1〜4C−アルキルまたは1〜4Cアルコキシカルボニルである、および
72は、1〜4Cアルキル、カルボキシル、アミノカルボニルまたは1〜4Cアルコキシカルボニルである、
は、非置換またはR81および/またはR82で置換されたフェニル、ナフチル、フェナントレニルまたはアントラセニル基であり、式中、
81は、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、1〜4Cアルキル、1〜4Cアルコキシ、カルボキシル、アミノカルボニル、モノ−またはジ−1〜4C−アルキルアミノカルボニル、1〜4Cアルキルカルボニルオキシ、1〜4Cアルコキシカルボニル、アミノ、モノ−またはジ−1〜4C−アルキルアミノ、1〜4Cアルキルカルボニルアミノ、または1〜4Cアルコキシであり、完全にまたは大部分がフッ素で置換されている、および
82は、ヒドロキシル、ハロゲン、1〜4Cアルキル、1〜4Cアルコキシまたは1〜4Cアルコキシであり、完全にまたは大部分がフッ素で置換されている、
は、C2q−フェニルである、
Yは、結合またはO(酸素)である、
アリールは、非置換のフェニル、ナフチル、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、シンノリニル、イソキノリル、キノリル、クマリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、N−ベンゾスクシンイミジル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、フリル、チエニル、ピロリル、2−(1〜4C−アルキル)−チアゾール4−イル基、あるいはR10および/またはR11で置換されたフェニル基であり、式中、
10は、ヒドロキシル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、1〜4Cアルキル、トリフルオロメチル、1〜4Cアルコキシ、カルボキシル、ヒドロキシカルボニル−1〜4C−アルキル、1〜4Cアルキルカルボニルオキシ、1〜4Cアルコキシカルボニル、アミノ、モノ−またはジ−1〜4C−アルキルアミノ、1〜4Cアルキルカルボニルアミノ、アミノカルボニル、モノ−またはジ−1〜4C−アルキルアミノ−カルボニル、イミダゾリルまたはテトラゾリルであり、R11は、ヒドロキシル、ハロゲン、ニトロ、1〜4Cアルキルまたは1〜4Cアルコキシであり、
mは、1〜8の整数である、nは、1〜4の整数であり、pは、1〜6の整数であり、qは、0〜2の整数である、
12は、式(a)
Figure 0006963431
の基であり、
式中、R13は、S(O)−R14、S(O)−(CH−R15、(CH−S(O)R16、C(O)R17、C(O)−(CH−R18、(CH−C(O)−R19、ヘタリール(Hetaryl)、アリールまたはアリール−1〜4C−アルキルであり、R14は、1〜4Cアルキル、5−ジメチルアミノナフタリン−1−イル、N(R20)R21、フェニルあるいはR22および/またはR23で置換されたフェニルであり、R15は、N(R20)R21であり、R16は、N(R20)R21である、
17は、1〜4Cアルキル、ヒドロキシカルボニル−1〜4C−アルキル、フェニル、ピリジル、4−エチル−ピペラジン−2,3−ジオン−1−イル、2−オキソ−イミダゾリジン−1−イルまたはN(R20)R21であり、R18は、N(R20)R21であり、R19は、N(R20)R21、フェニル、R22および/またはR23および/またはR24で置換されたフェニルであり、R20およびR21は、互いに独立して、水素、1〜7Cアルキル、3〜7Cシクロアルキル、3〜7Cシクロアルキルメチルまたはフェニルである、あるいはR20およびR21は、これらが結合している窒素原子を含めて一緒に、4−モルホリニル環、1−ピロリジニル環、1−ピペリジニル環、1−ヘキサヒドロアゼピノ環または式(b)
Figure 0006963431
の1−ピペラジニル環を形成しており、
式中、R25は、ピリド−4−イル、ピリド4−イルメチル、1〜4Cアルキル−ジメチルアミノ、ジメチルアミノカルボニルメチル、N−メチル−ピペリジン−4−イル、4−モルホリノ−エチルまたはテトラヒドロフラン−2−イルメチル−であり、R22は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、カルボキシル、1〜4Cアルキル、トリフルオロメチル、1〜4Cアルコキシ、1〜4Cアルコキシカルボニル、アミノ、モノ−またはジ−1〜4C−アルキルアミノ、アミノカルボニル1〜4Cアルキルカルボニルアミノまたはモノ−またはジ−1〜4C−アルキルアミノカルボニルであり、R23は、ハロゲン、アミノ、ニトロ、1〜4Cアルキルまたは1〜4Cアルコキシであり、R24は、ハロゲンであり、
ヘタリールは、ピリミジン−2−イル、チエノ−[2,3−d]ピリミジン−4−イル、1−メチル−1H−ピラゾロ−[3,4−d]ピリミジン−4−イル、チアゾリル、イミダゾリルまたはフラニルであり、アリールは、ピリジル、フェニルあるいはR22および/またはR23で置換されたフェニルであり、アリールは、ピリジル、フェニル、R22および/またはR23で置換されたフェニル、2−オキソ−2H−クロメン−7−イルまたは4−(1,2,3−チアジアゾール−4−イル)フェニルである、
rは、1〜4の整数であり、sは、1〜4の整数である、
26は、式(c)
Figure 0006963431
の基であり、
式中、R27は、C(O)R28、(CH−C(O)R29、(CH30、アリール、ヘタリール、フェニルプロパ−1−エン−3−イルまたは1−メチルピペリジン−4−イルであり、R28は、水素、1〜4Cアルキル、OR31、フラニル、インドリル、フェニル、ピリジル、R34および/またはR35で置換されたフェニルあるいはR36および/またはR37で置換されたピリジルであり、R29は、N(R32)R33であり、R30は、N(R32)R33、テトラヒドロフラニルまたはピリジニルであり、R31は、1〜4Cアルキルであり、R32は、水素、1〜4Cアルキル、3〜7Cシクロアルキルまたは3−7C−シクロアルキルメチルであり、R33は、水素、1〜4Cアルキル、3〜7Cシクロアルキルまたは3−7C−シクロアルキルメチルである、あるいは
32およびR33は、これらが結合している窒素原子を含めて一緒に、4−モルホリニル−、1−ピロリジニル−、1−ピペリジニル−または1−ヘキサヒドロアゼピニル環を形成している、
アリールは、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、R34および/またはR35で置換されたフェニル、R36および/またはR37で置換されたピリジルであり、R34は、ハロゲン、ニトロ、1〜4Cアルキル、トリフルオロメチルまたは1〜4Cアルコキシであり、R35は、ハロゲンまたは1〜4Cアルキルであり、R36は、ハロゲン、ニトロ、1〜4Cアルキル、トリフルオロメチルまたは1〜4Cアルコキシであり、R37は、ハロゲンまたは1〜4Cアルキルである、
ヘタリールは、インドール−4−イル、2−メチル−キノリン−4−イル、5−クロロ−6−オキソ−1−フェニル−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル、3−フェニル−1,2,4−チアジアゾール−5−イルまたは3−o−トリル−1,2,4−チアジアゾール−5−イルである、
tは、1〜4の整数であり、uは、1〜4の整数であり、vは、1〜2の整数であり、Xは、−C(O)−または−S(O)−である、ならびにこのような化合物の塩。
このような化合物の調製は、US20040127707およびWO2002/085906に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、米国特許第6,818,651号、US20040044212、およびWO2002/040450(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
が水素を表し、Rが、フッ素、塩素、臭素、シアノ、トリフルオロメチルもしくはフェノキシを表すか、またはRが、水素、フッ素、塩素、臭素、トリフルオロメチルもしくはシアノを表し、Rが水素を表すかのいずれかであり、R’およびR”はともに水素を表すか、または一緒に結合を表し、Arは、式IIa、IIb、またはIIc
Figure 0006963431
のフェニル基を表す、
式中、Rは、水素、ヒドロキシル、ニトロ、アミノ、カルボキシル、アミノカルボニル、1〜4Cアルコキシ、トリフルオロメトキシ、1〜4Cアルコキシカルボニルまたはモノ−もしくはジ−1〜4C−アルキルアミノカルボニル
は、1〜4Cアルキル、ナフタレニル、5−ジメチルアミノナフタレン−1−イル、フェニルエテン−2−イル、3,5−ジメチルイソキサゾル−4−イル、5−クロロ−3−メチルベンゾ[b]チオフェン−2−イル、6−クロロ−イミダゾ[2,1b]−チアゾール−5−イルを表すか、あるいは非置換または1つ以上の同一もしくは異なる基で置換されたフェニルあるいはチオフェン基を表し、該置換基は、ハロゲン、シアノ、1〜4Cアルキル、トリフルオロメチル、完全もしくは主にフッ素で置換された1〜4Cアルコキシ、1〜4Cアルコキシ、1〜4Cアルキルカルボニルアミノ、1〜4Cアルコキシカルボニル、フェニルスルホニルまたはイソキサゾリルの群から選択される、または
その水和物、溶媒和物、塩、塩の水和物、もしくは塩の溶媒和物。
このような化合物の調製は、米国特許第6,818,651号、US20040044212、およびWO2002/040450に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、WO2002/040449(参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
が水素を表し、Rが、フッ素、塩素、臭素、シアノ、トリフルオロメチルもしくはフェノキシを表すか、またはRが、水素、フッ素、塩素、臭素、トリフルオロメチルもしくはシアノを表し、Rが水素を表すかのいずれかである、
R’およびR”はともに水素を表すか、または一緒に結合を表す、
は、水素、ヒドロキシル、ニトロ、アミノ、カルボキシル、アミノカルボニル、1〜4Cアルコキシ、トリフルオロメトキシ、1〜4Cアルコキシカルボニルまたはモノ−もしくはジ−1〜4C−アルキルアミノカルボニルを表し、Rは、C(O)−X−R、N(H)−C(O)−RまたはN(H)−C(O)−N(H)−Rを表す、式中、
Xは、OまたはN(H)を表す、
は、水素、1〜4Cアルキル、3〜7Cシクロアルキルメチル、6,6−ジメチルビシクロ[3,3,I]ヘプタ−2−イル、3〜7Cアルキニル、1〜4Cアルキルカルボニル−1〜4C−アルキル、アミノカルボニル−1〜4C−アルキル、フラン−2−イルメチル、2−ピリジン−2−イルエタ−1−イル、2−ピリジン−3−イルメチル、N−メチルピペリジン−3−イル、1−ベンジルピペリジン−4−イル、モルホリン−4−イル−エト−2−イル、モルホリン−4−イル−エタ−1−イル、2−ベンゾ[1,3]ジオキソル−4−イル−エタ−1−イル、クロマン−4−イル、1−メトキシカルボニル−2−インドール−3−イル−エタ−1−イル、1,3−ビス−メトキシカルボニルプロパ−1−イル、1−メトキシカルボニル−3−メチルスルファニル−エタ−1−イル、1−メトキシカルボニル−2−チアゾール−2−イル−エタ−1−イル、または4−メチルチアゾール−5−イル−エタ−2−イルを表すか、あるいは非置換または1つ以上の基で置換されたベンジル−、フェニル−エタ−1−イルあるいは1−メトキシカルボニル−2−フェニル−エタ−2−イル基を表し、該置換基は、ハロゲン、トリフルオロメチルおよびフェニルの群から選択される、
は、2,4−ジクロロフェノキシメチル、2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エタ−1−イル、1−アセチルピペリジン−4−イル、Ar1またはAr2−CH=CH−を表す、
式中、Ar1は、3−クロロフェニル、4−トリフルオロメトキシフェニル、3−フェノキシフェニル、インドール5−イル、2−メチルピリジン−5−イル、キノリン−6−イルまたは2−ベンゾチアゾール−6−イルを表し、Ar2は、フラン−2−イル,フラン−3−イル、チオフェン−2−イル、インドール−3−イル、3−トリフルオロメチルフェニル、3−メトキシフェニルまたはピリジン−3−イルを表す、
は、1〜4Cアルキル、3〜7Cアルケニル、3〜7Cシクロアルキル、1−エトキシカルボニル−2−フェニル−エタ−1−イル、チオフェン−2−イルエタ−1−イルまたは非置換もしくは1つ以上の基で置換されたフェニル基を表し、該置換基は、ハロゲン、シアノ、1〜4Cアルキル、トリフルオロメチル、1〜4Cアルキルチオ、1〜4Cアルコキシ、完全もしくは主にフッ素で置換された1〜4Cアルコキシ、1〜4Cアルキルカルボニルおよびフェノキシの群から選択され、
またはその塩である。
このような化合物の調製は、WO2002/040449に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、WO2001/098274(参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
W、X、YおよびZは、同じであっても異なっていてもよく、各々、窒素原子またはC(R)基[式中、Rは、水素もしくはハロゲン原子またはアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、−NOもしくは−CN基である]を表す、ただし、W、X、YおよびZの2つ以上がC(R)基であるものとする;
、RおよびRは、同じであっても異なっていてもよく、各々、原子または−L(Alk−L(R基であり、式中、LおよびLは、同じであっても異なっていてもよく、各々、共有結合またはリンカー原子もしくはリンカー基であり、rは、ゼロまたは整数1であり、Alkは、脂肪族またはヘテロ脂肪族鎖であり、sは、1、2または3の整数であり、R6は、水素もしくはハロゲン原子、または、アルキル、−OR[式中、Rは、水素原子もしくは任意選択的に置換されたアルキル基]、−SR、NR[式中、Rは、Rに関して規定したとおりであり、同じであっても異なっていてもよい]、−NO、CN、CO、SOH、S(O)R、SO、OCO、CONR、OCONR、CSNR、OCR、OCOR、N(R)COR、N(R)CSR、S(O)NR、SONR、N(R)SO、N(R)CON(R)(R)[式中、Rは、水素原子もしくは任意選択的に置換されたアルキル基である]、N(R)CSN(R)(R)、N(R)SON(R)(R)、C(R)=NO(R)、シクロ脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、アリールまたはヘテロアリール基]から選択される基である;ただし、R、RまたはRの1つ以上が水素原子以外の置換基であるものとする;
は、任意選択的に置換されたフェニル、1−もしくは2−ナフチル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、またはピラジニル基を表す;ならびに
その塩、溶媒和物、水和物およびN−オキシドである。
このような化合物の調製は、WO2001/098274に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、WO2001/074786(参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
は、アリールまたはヘテロアリール基を表す;
A、B、PおよびEは、同じであっても異なっていてもよく、各々、窒素原子またはC(R)基[式中、Rは、水素もしくはハロゲン原子またはアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、−NOもしくは−CN基である]を表す、ただし、A、B、DおよびEの2つ以上がC(R)基であるものとする;Xは、酸素もしくはイオウ原子またはN(R)基を表し、式中、Rは、水素原子またはアルキル基である;
Q、R、SおよびTは、同じであっても異なっていてもよく、各々、窒素原子またはC(R)基[式中、Rは、原子もしくは−L(Alk)rL(R)基であり、式中、LおよびLは、同じであっても異なっていてもよく、各々、共有結合またはリンカー原子もしくはリンカー基であり、rは、ゼロまたは整数1であり、Alky1は、脂肪族またはヘテロ脂肪族鎖であり、sは1、2または3の整数であり、Rは、水素もしくはハロゲン原子、または、アルキル、OR[式中、Rは、水素原子もしくは任意選択的に置換されたアルキル基である]、SR、NR[式中、Rは、Rに関して規定したとおりであり、同じであっても異なっていてもよい]、NO、CN、CO、SOH、S(O)R、SO、OCO、CONR、OCONR、CSNR、OCR、OCOR、N(R)COR、N(R)CSR、S(O)NR、SONR、N(R)SO;N(R)CON(R)(R)[式中、Rは、水素原子もしくは任意選択的に置換されたアルキル基である]、N(R)CSN(R)(R)、N(R)SON(R)(R)、C(R)=NO(R)シクロ脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、アリールもしくはヘテロアリール基である]から選択される基を表す、ただし、Q、R、SおよびTの2つ以上がC(R)基であるものとする;ならびにその塩、溶媒和物、水和物およびN−オキシドである。
このような化合物の調製は、WO2001/074786に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、WO2000/068230(参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
X−Y−Zは、NR−C=NまたはN=C−NRを表す;
は、H、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはヘテロシクロアルキルを表す;
は、OR、NR、SR13、アルキルまたはCFを表す;
は、ハロゲン、アルキル、CFまたはORを表す;
は、XまたはZのいずれかに結合され得るものであり、
Figure 0006963431
から選択される残基である、
式中、
結合は、飽和環上の任意の位置によるものである、ただし、結合は、Vに隣接した位置ではないものとし、該飽和環は、任意の位置が1つ以上のRで置換されていてもよい;
A、B、DおよびEは同じか、または異なっており、各々、Cl、NまたはN−Oを表す;
Vは、O、S、NRまたはC(L 14)(L 14)を表す;
QおよびWは同じか、または異なっており、各々、CLまたはNを表す;
Tは、O、SまたはNRを表す;
およびLは同じか、または異なっており、各々、C(R15を表す;
mおよびnは同じか、または異なっており、各々、0、1、2、3、4または5を表す;
は同じか、または異なっており、各々、H、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、OR、NR、CO10、CONR1112、CONHOH、SONR1112、SON1112、COR13、SO13、SOR13、SR13、CF、NOまたはCNを表す;
は、H、アルキル、シクロアルキル、OR、NR、CO10、CONR1112、SONR1112、SON1112、COR13、SO13、SOR13、SR13、CF、CNまたは=Oを表す;
は、Hまたはアルキルを表す;
は、H、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロまたはヘテロシクロアルキルを表す;
は、Rまたはアルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルスルホニル、シクロアルキルカルボニル、シクロアルコキシカルボニル、シクロアルキルスルホニル、シクロアルキルアルキルカルボニル、シクロアルキルアルコキシカルボニル、シクロアルキルアルキルスルホニル、アリールカルボニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロシクロカルボニル、ヘテロシクロスルホニル、アリールアルキルカルボニル、アリールアルコキシカルボニル、アリールアルキルスルホニル、ヘテロアリールアルキルカルボニル、ヘテロアリールアルコキシカルボニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロシクロアルキルカルボニル、ヘテロシクロアルコキシカルボニルまたはヘテロシクロアルキルスルホニルを表す;あるいは
NRは、モルホリンなどの複素環を表す;
10は、H、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはヘテロシクロアルキルを表す;
11およびR12は同じか、または異なっており、各々、Rであるか、またはNR1112は、モルホリンなどの複素環を表す;
13は、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロまたはヘテロシクロアルキルを表す;
14は同じか、または異なっており、各々、H、アルキル、シクロアルキル、OR、NR、CO10、CONR1112、CONHOH、SONR1112、SON1112、COR13、SO13、SOR13、SR13、CF、NOおよびCNから選択される、ただし、mとnがともに0を表すとき、一方のR14がOR、NRまたはSR13である場合、他方は、OR、NRまたはSR13でないものとする;ならびに
15は、H、アルキルまたはFを表す;または
その薬学的に許容され得る塩である。
このような化合物の調製は、WO2000/068230(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、US20040106631、EP1400244、およびWO2004/026818(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
mは、1、2または3である;Rは、メチル、クロロ、ブロモまたはフルオロである;Rは、−Q−Q−Q−Qまたは(C〜C)アルキルである、前記(C〜C)アルキルは、1〜3個のOR、COOR、NR、NRC(=O)R、C(=O)NRまたはSONRで置換されたものである;
は、1〜3個のF、CN、S(=O)R、SOH、SO、SR、C(=O)−NH−SO−CH、C(=O)R、NR’C(=O)R、NR’SO、C(=O)NR、O−C(=O)NRまたはSONRで置換された(C〜C)アルキルである;
は、Hであるか、または1〜3個のF、CN、S(=O)R、SOH、SO、SR、C(=O)−NH−SO−CH、C(=O)R、NR’C(=O)R、NR’SO、C(=O)NR、O−C(=O)NRまたはSONRで任意選択的に置換された(C〜C)アルキルである;あるいは前記(C〜C)アルキルは、以下の(1)および(2)である、
(1)1〜3個のOC(=O)R4a、SR4a、S(=O)R、C(=NR)R4a、C(=NR)−NR4a5a、NR−C(=NR)−NR4a5a、NRCOOR4a、NR−C(=O)NR4a5a、NR−SO−NR4a5a、NR−C(=NR)−R4aまたはNR−SO−Rで置換されたもの;および
(2)1個または2個のOR4a、COOR4a、C(=O)−R4a、NR4a5a、NRC(=O)R4a、C(=O)NR5aまたはSONR4a5aで任意選択的に置換されたもの;
は、H、CN、OH、OCH、SOCH、SONHまたは(C〜C)アルキルである;ならびにRは、1〜3個のF、CN、S(=O)R、SOH、SO、C(=O)−NH−SO−CH、OR、SR、COOR、C(=O)R、O−C(=O)NR、NR、NR’C(=O)R、NR’SO、C(=O)NRまたはSONRで任意選択的に置換された(C〜C)アルキルである;
4aおよびR5aは同じか、または異なっており、Hであるか、または1〜3個のF、CN、S(=O)R、SOH、SO、C(=O)−NH−SO−CH、OR、SR、COOR、C(=O)R、O−C(=O)NR、NR、NR’C(=O)R、NR’SO、C(=O)NRまたはSONRで任意選択的に置換された(C〜C)アルキルである;
は、単結合または(C〜C)アルキレンである;Qは、1個または2個のOまたはNを含む4〜6員の飽和ヘテロシクリルである;Qは、(C〜C)アルキレンである;Qは、1〜4個のO、S、S(=O)、SOもしくはNを含む4〜8員の芳香族または非芳香族ヘテロシクリルであり、前記ヘテロシクリルは、1〜3個のOR、NRR’、−CNまたは((C〜C)アルキルで任意選択的に置換されたものである;
Rは、Hまたは(C〜C)アルキルである;
は、1個または2個のOR’で任意選択的に置換された(C〜C)アルキルである;
およびRは同じか、または異なっており、Hであるか、または1個または2個のOR’で任意選択的に置換された(C〜C)アルキルである;
は、H、CN、OH、OCH、SOCH、SONHまたは(C〜C)アルキルである;
R’は、Hまたは(C〜C)アルキルである;およびR”は、Hまたは(C〜C)アルキルである;
ただし、(1)Qに結合しているQの原子は炭素原子である;および(2)Qに結合しているQの原子は炭素原子であるものとする;
またはそのラセミ形態、異性体、薬学的に許容され得る誘導体である。
このような化合物の調製は、US20040106631、EP1400244、およびWO2004/026818に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、米国特許第6,936,609号およびUS20040249148(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
は、(C〜C10)−アリールを表し、これは、同一または異なるように任意選択的に基で置換されたものであり、該基は、ハロゲン、ホルミル、カルバモイル、シアノ、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ニトロ、(C〜C)−アルキルまたは(C〜C)−アルコキシからなる群より選択される、ならびに式SONR基で任意選択的に置換されたものであり、式中、RおよびRは、互いに独立して、水素もしくは(C〜C)−アルキルを表すか、またはNRが、窒素原子によって結合され、同一または異なるように任意選択的に基で置換された4〜8員のヘテロシクリルを表し、該基は、オキソ、ハロゲン、(C〜C)−アルキルおよび(C〜C)−アシルからなる群より選択される、
は、1〜10個の炭素原子を有する飽和または部分不飽和炭化水素基を表す、
は、メチルまたはエチルを表す、
Aは、O、SまたはNRを表し、式中、Rは、水素、または(C〜C)−アルコキシで任意選択的に置換された(C〜C)−アルキルを表す、
Eは、結合または(C〜C)−アルカンジイルを表す、
は、(C〜C10)−アリールまたは5〜10員のヘテロアリールを表し、該アリールおよびヘテロアリールは、同一または異なるように任意選択的に基で置換されたものであり、該基は、ハロゲン、ホルミル、カルボキシル、カルバモイル、−SOH、アミノスルホニル、シアノ、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ニトロ、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルコキシ、1,3−ジオキサ−プロパン−1,3−ジイル、(C〜C)−アルキルチオ、(C〜C)−アルキルスルフィニルおよび(C〜C)−アルキル−スルホニル、−NRおよび、任意選択的にメチルで置換された5〜6員のヘテロアリールまたはフェニルからなる群より選択され、
式中、RおよびRは、互いに独立して、水素、(C〜C)−アルキルまたは(C〜C)−アシルを表す、またはその塩。
このような化合物の調製は、米国特許第6,936,609号およびUS20040249148に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、WO2006/092692(参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
式中、nは1〜4の整数であり、立体中心が存在する場合は、各中心は、独立してRまたはSであり得る。
このような化合物の調製は、WO2006/092692に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、US2006229306およびWO2004/065391(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
およびRは、以下の(1)または(2)のいずれかである、
(1)独立して、以下の(a)〜(c)を表す、
(a)水素原子;
(b)アルキル、アルケニルおよびアルキニル基から選択される基、該アルキル、アルケニルおよびアルキニル基は各々、独立して、1つ以上の置換基で任意選択的に置換されたものであり該置換基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、ヒドロキシカルボニル、アルコキシカルボニル、モノ−およびジ−アルキルアミノアシル、オキソ、アミノ、ならびにモノ−およびジ−アルキルアミノ基から選択される;または
(c)式(CH−Rの基、式中、nは、0〜4の整数であり、Rは、シクロアルキルまたはシクロアルケニル基を表す;
(2)RおよびRは、これらが結合している窒素原子と一緒に、窒素、酸素およびイオウから選択される1〜4個のヘテロ原子を含む3〜8員の環を形成しており、該環は、飽和または不飽和であり、1つ以上の置換基で任意選択的に置換されたものであり、該置換基は、ハロゲン原子、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシル、ヒドロキシカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキレンジオキシ、アミノ、モノ−およびジ−アルキルアミノ、モノ−およびジ−アルキルアミノアシル、ニトロ、シアノおよびトリフルオロメチル基から選択される;
は、式(CHn−Gの基であり、式中、nは0〜4の整数であり、Gは、0〜4個のヘテロ原子を含む単環式もしくは二環式のアリールまたはヘテロアリール基を表し、該基は、以下の(1)〜(3)から選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換されたものである、
(1)ハロゲン原子;
(2)アルキルおよびアルキレン基、該アルキルおよびアルキレン基は各々、独立して、ハロゲン原子から選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換されたものである;ならびに
(3)フェニル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキレンジオキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アミノ、モノ−およびジ−アルキルアミノ、アシルアミノ、ニトロ、アシル、ヒドロキシカルボニル、アルコキシカルボニル、シアノ、ジフルオロメトキシおよびトリフルオロメトキシ基;
は、水素原子、アルキルまたはアリール基を表す。
このような化合物の調製は、US2006229306およびWO2004/065391に記載されている。
本発明の方法に有用な他の化合物としては、イミダゾピリジン誘導体(WO2001/34601)、ジヒドロプリン誘導体(WO2000/68203)、ピロール誘導体(WO2001/32618)、ベンゾチオピラノイミダゾロン誘導体(DE 19950647)、複素環式化合物(WO2002/87519)、グアニン誘導体(Bioorg.Med.Chem.Lett.11:1081−1083、2001年)、およびベンゾチエノチアジアジン誘導体(Eur.J.Med.Chem.36:333,2001)が挙げられる。上記の各公開特許出願および雑誌論文の開示内容は、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、WO2008/130619(参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
Xは、SOまたはSOであり、
R1は、Hまたはアルキルであり、
R2は、アルキルまたはハロゲンである。
具体的な実施形態において、R1は、Meである。他の具体的な実施形態において、R1は、Fである。ある実施形態において、R2は、t−Buである。具体的な実施形態において、R1は、メチルである。より具体的な実施形態において、化合物は、
Figure 0006963431
から選択されるものである。
関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
(式中、
R1は、アルキルであり、
R2は、アリールまたはヘテロアリールであり、
R3は、アルキル、アリール、シクロアルキル(cycloakyl)またはアルキルアリールである)
を有する。
具体的な実施形態において、R1は、メチルである。ある実施形態において、R2は、フラニルまたはチオフェニルである。他の具体的な実施形態において、R2は、置換されたフェニルまたはベンジルである。好ましい実施形態において、R3は、イソブチルである。より具体的な実施形態において、化合物は、
Figure 0006963431
から選択されるものである。
別の関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
(式中、
R1は、ニトリルまたはアルキルカルボキシレートであり、
R2は、アルキル、アリールまたはヘテロアリールである)
を有する。
具体的な実施形態において、R1は、ニトリルまたはメチルカルボキシレートである。ある実施形態において、R2は、5員ヘテロアリールである。より具体的な実施形態において、R2は、フラニルまたはチエニルである。他の実施形態において、R2は、6員アリールである。より具体的な実施形態において、R2は、置換されたフェニルである。
Figure 0006963431
別の関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
(式中、
R1は、アルキル、アルケニルまたはアルキルカルボン酸であり、
R2は、ハロゲンである)
を有する。
ある実施形態において、R1は、ブチルである。他の実施形態において、R1は、末端アルケニルである。より具体的な実施形態において、R1は、アリルまたはビニルである。他の実施形態において、R1は、C1−4アルキルである。具体的な実施形態において、R1は、メチルカルボン酸である。ある実施形態において、R2は、ClまたはBrである。より具体的な実施形態において、化合物は、
Figure 0006963431
から選択されるものである。
他の関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
(式中、
R1は、COまたはアルキルアルコールであり、R2は、アルキルであり、R3は、アルコキシであり、C4およびC9立体中心は、独立して、(R)または(S)である)
を有する。
ある実施形態において、R1は、カルボニルまたは2−メチルプロパン−1−オールである。具体的な実施形態において、R2は、メチルである。ある実施形態において、R3は、メトキシである。より具体的な実施形態において、化合物は、
Figure 0006963431
から選択されるものである。
別の関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
(式中、
R1は、水素、ヒドロキシル、カルボニルまたはアルキルアルコールであり、
R2およびR3は、独立して、水素、アルキル、アルキルカルボキシレートまたはカルボン酸から選択され、
R4は、水素またはアルキルであり、
R5は、水素、アルキル、ヒドロキシルまたはアセテートであり、
R6は、水素またはアルコキシであり、C4およびC9立体中心は、独立して、(R)または(S)である)
を有する。
ある実施形態において、R1は、2−メチルプロパン−1−オールである。具体的な実施形態において、R2は、メチルである。ある実施形態において、R2は、メチルカルボキシレートである。具体的な実施形態において、R2およびR3は、両方ともがメチルである。他の実施形態において、R2は、メチルであり、R3は、メチルカルボキシレートである。具体的な実施形態において、R4は、イソプロピルである。具体的な実施形態において、R5は、メチルである。ある実施形態において、R6は、メトキシである。より具体的な実施形態において、化合物は、
Figure 0006963431
から選択されるものである。
上記の化合物に関して、用語「アルキル」、「アルケニル」および接頭語「アルク−(alk−)」には、直鎖および分枝鎖の基ならびに環状の基(すなわちシクロアルキルおよびシクロアルケニル)の両方が含まれる。特に明記されていなければ、これらの基は、1〜20個の炭素原子を含み、アルケニル基は、2〜20個の炭素原子を含む。好ましい基は、合計10個までの炭素原子を有する。環状の基は、単環式であっても多環式であってもよく、好ましくは3〜10個の環炭素原子を有する。典型的な環状の基としては、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、アダマンチル、ノルボルナンおよびノルボルネン(norbornee)が挙げられる。これは、接頭語「アルキル−」(例えば、アルキルカルボン酸、アルキルアルコール、アルキルカルボキシレート、アルキルアリールなど)を含む基についても当てはまる。好適なアルキルカルボン酸基の例は、メチルカルボン酸、エチルカルボン酸などである。好適なアルキルアルコールの例は、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、2−メチルプロパン−1−オールなどである。好適なアルキルカルボキシレートの例は、メチルカルボキシレート、エチルカルボキシレートなどである。好適なアルキルアリール基の例は、ベンジル、フェニルプロピルなどである。
用語「アリール」は、本明細書で用いる場合、炭素環式芳香族環または環系を含む。アリール基の例としては、フェニル、ナフチル、ビフェニル、フルオレニルおよびインデニルが挙げられる。用語「ヘテロアリール」は、少なくとも1個の環ヘテロ原子(例えば、O、S、N)を含む芳香族環または環系を含む。好適なヘテロアリール基としては、フリル、チエニル、ピリジル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、イソインドリル、チアゾリル、ピロリル、テトラゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、カルバゾリル、ベンゾオキサゾリル、ピリミジニル、ベンゾイミダゾリル、キノキサリニル、ベンゾチアゾリル、ナフチリジニル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、プリニル、キナゾリニルなどが挙げられる。
アリールおよびヘテロアリール基は、非置換であっても、独立して、アルキル、アルコキシ、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルキルチオ、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、シアノ、カルボキシ、ホルミル、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、アリールアルコキシ、アリールアルキルチオ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルコキシ、ヘテロアリールアルキルチオ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクロアルキル、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルコキシカルボニル、ハロアルキルカルボニル、ハロアルコキシカルボニル、アルキルチオカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、アリールチオカルボニル、ヘテロアリールチオカルボニル、アルカノイルオキシ、アルカノイルチオ、アルカノイルアミノ、アリールカルボニルオキシ、アリールカルボニルチオ、アルキルアミノスルホニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アリールジアジニル、アルキルスルホニルアミノ、アリールスルホニルアミノ、アリールアルキルスルホニルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、アルケニルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アリールアルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノアルキル、ヘテロアリールカルボニルアミノ(heteroarylcarbonylatnino)、ヘテロアリールアルキルカルボニルアミノ(heteroarylalkycarbonylamino)、アルキルスルホニルアミノ、アルケニルスルホニルアミノ、アリールスルホニルアミノ、アリールアルキルスルホニルアミノ、ヘテロアリールスルホニルアミノ、ヘテロアリールアルキルスルホニルアミノ、アルキルアミノカルボニルアミノ、アルケニルアミノカルボニルアミノ、アリールアミノカルボニルアミノ、アリールアルキルアミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールアミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノカルボニルアミノおよび、ヘテロシクリルの場合、オキソからなる群より選択される1つ以上の置換基で置換されてもよい。他の基が「置換された」または「任意選択的に置換された」と記載されている場合、それらの基も、1つ以上の上記に列挙された置換基で置換されてもよい。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、WO2008/142550(参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
mは、0、1または2であり、nは、0、1、2または3であり、
Xは、O、SまたはN−CNであり、
は、ハロゲンまたはCNであり、
Aは、単結合、CH、OまたはSであり、
Bは、単結合、CHまたはOCHであり、Rは、各々独立して、ハロゲン、(1〜3個のフッ素原子で任意選択的に置換された)(C1−6)アルキル、OH、(C1−6)アルキルチオまたはCNであり、
は、以下の基(i)〜(x)から選択される:
Figure 0006963431
Rは、Hまたは(1〜3個のフッ素原子で任意選択的に置換された)(C1−6)アルキルであり、R’は、(1〜3個のフッ素原子で任意選択的に置換された)(C1−6)アルキルまたはその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物、多形体もしくはプロドラッグである。
上記の化合物に関して、用語「アルキル」は、1〜6個の炭素原子を含む一価で直鎖または分枝鎖の飽和炭化水素鎖を意味する。アルキル基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、2−メチルペンチル、3メチルペンチル、4−メチルペンチル、2−エチルブチルおよび2,2−ジメチルブチルが挙げられる。好ましいアルキル基は、特にメチルおよびエチル、特にメチルである。
ここで、アルキル基は、1〜3個のフッ素原子で置換されてもよい。置換は、アルキル鎖の任意の位置であってよい。好ましくは、該フッ素化アルキル基は、1〜4個の炭素原子、より好ましくは1または2個の炭素原子を有する。モノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基およびトリフルオロメチル基(特に、トリフルオロメチル基)ならびにモノフルオロエチル基、ジフルオロエチル基およびトリフルオロエチル基(特に、2,2,2−トリフルオロエチル基)が、特に好ましい。
用語「アルコキシ」は、「アルキル−O−」を意味し、「アルキル」は、上記のように、すなわちその最も広い態様かまたは好ましい態様に規定される。好ましいアルコキシ基は、基、特にメトキシおよびエトキシである。用語「アルキルチオ」は、「アルキル−S−」を意味し、「アルキル」は、上記のように、すなわちその最も広い態様かまたは好ましい態様に規定される。好ましいアルキルチオ基は、(C1−4)アルキルチオ基、特にメチルチオおよびエチルチオである。用語「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを意味する。好ましいハロゲン基は、フルオロおよびクロロである。
好ましくは、mは、0または1、より好ましくは1である。
好ましくは、nは、0または1、より好ましくは0である。
好ましくは、Xは、OまたはN−CN、より好ましくはOである。
好ましくは、Rは、FまたはCl、より好ましくはClである。
好ましくは、Aは、単結合またはO、より好ましくはOである。
BがOCHの場合、その酸素原子が、ベンゼン環に結合し、そのメチレン基は、R基に結合する。
好ましくは、Bは、単結合である。
好ましくは、Rは、FまたはCl、より好ましくはFである。
好ましくは、Rは、(i)、(ii)、(iii)、(iv)、(v)または(vi)の基、より好ましくは(i)または(ii)の基、特に(ii)の基である。
一実施形態において、−B−R基は、フェニル環の2位(A基の位置が1位である)に存在する。他の実施形態において、−B−R基は、3位に存在する。さらなる実施形態において、−B−R基は、4位に存在する。
本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、上記の式における各可変部位が、各可変部位について好適なおよび/または好ましい基から選択されるものが挙げられる。さらにより好ましい本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、上記の式における各可変部位が、各可変部位についてより好ましいまたは最も好ましい基から選択されるものが挙げられる。
関連実施形態において、以下のPDE7インヒビターは、本発明の方法に有用である:
5−[(8’−クロロ−2’−オキソ−2’,3’−ジヒドロ−1’Η−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−5’−イル)]−2−フルオロ安息香酸、
3−(8’−クロロ−2−オキソ−2’,3’−ジヒドロ−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−5’−イル安息香酸、
5−[(8’−クロロ−2’−オキソ−2’,3’−ジヒドロ−1’Η−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−4’−イル)]−2−フルオロ安息香酸、
8−クロロ−5’−[4−フルオロ−3−(2H−テトラゾール−5−イル)フェニル]−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−2’(3’H)−オン、[3−(8’−クロロ−2’−オキソ−2’,3’−ジヒドロ−1’Η−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−5’−イル)フェノキシ]酢酸、
2−{(8’−クロロ−2’−オキソ−2,3’−ジヒドロ−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−5’−イル)オキシ}−3−フルオロ安息香酸、
2−{(8’−クロロ−2’−オキソ−2’,3’−ジヒドロ−1’H−スピロ[シクロペンタン−1,4’−キナゾリン]−5’−オキシ}−3−フルオロ安息香酸、
3−クロロ−2−{(8’−クロロ−2’−オキソ−2’,3’−ジヒドロ−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−5’−イル)オキシ}安息香酸、
3−クロロ−2−{(8’−フルオロ−2’−オキソ−2’,3’−ジヒドロ−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−5’−イル)オキシ}安息香酸、
8’−クロロ−5’−[2−フルオロ−6−(2H−テトラゾール−5−イル)フェノキシ]−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−2’(3’H)−オン、
8’−クロロ−5’−[4−フルオロ−2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェノキシ]−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−2’(3’H)−オン、8’−クロロ−5’−[6−フルオロ−2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェノキシ]−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−2’(3’H)−オン、
8’−クロロ−5’−[4−フルオロ−2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェノキシ]−1’H−スピロ[シクロペンタン−1,4’−キナゾリン]−2’(3’H)−オン、
8’−クロロ−5’−[6−フルオロ−2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェノキシ]−1’H−スピロ[シクロペンタン−1,4’−キナゾリン]−2’(3’H)−オン、
8’−クロロ−5’−[6−クロロ−2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェノキシ]−1’H−スピロ[シクロペンタン−1,4’−キナゾリン]−2’(3’H)−オン、
8’−クロロ−5’−[2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェノキシ]−1’H−スピロ[シクロペンタン−1,4’−キナゾリン]−2’(3’H)−オン、
8’−クロロ−5’−[2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェノキシ]−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−2’(3’H)−オン、
8’−クロロ−5’−[2−フルオロ−6−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェノキシ]−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−2’(3’H)−オン、
8’−クロロ−5’−[2−フルオロ−6−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェノキシ]−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−2’(3’H)−オン、
2−[(8’−クロロ−2’−オキソ−2’,3’−ジヒドロ−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−5’−イル)オキシ]−3−フルオロ−N−(メチルスルホニル)ベンズアミド、
N−{2−[(8’−クロロ−2’−オキソ−2’,3’−ジヒドロ−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−5’−イル)オキシ]−3−フルオロフェニル}−1,1,1−トリフルオロメタンスルホンアミド、
{2−[(8’−クロロ−2’−オキソ−2’,3’−ジヒドロ−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−5’−イル)オキシ]−3−フルオロフェニル}酢酸、
{2−[(8’−クロロ−2’−オキソ−2’,3’−ジヒドロ−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−5’−イル)オキシ]フェノキシ}酢酸、
{4−[(8’−クロロ−2’−オキソ−2’,3’−ジヒドロ−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン−5’−イル)オキシ]フェノキシ}酢酸、
メチル2−[(8’−クロロ−2’−オキソ−2’,3’−ジヒドロ−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−5’−イル)オキシ]−3−フルオロベンゾアート、
ならびにそれらの薬学的に許容され得る塩、溶媒和物およびプロドラッグ。
別の関連実施形態において、以下のPDE7インヒビターは、本発明の方法に有用である:
8’−クロロ−5’−[2−フルオロ−6−(2H−テトラゾール−5−イル)フェノキシ]−1’H−スピロシクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−2’(3’H)−オン、
8’−クロロ−5’−[4−フルオロ−2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェノキシ]−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−2’(3’H)−オン、
8’−クロロ−5’−[6−フルオロ−2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェノキシ]−1’Η−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−2’(3’H)−オン、
8’−クロロ−5’−[4−フルオロ−2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェノキシ]−1’H−スピロ[シクロペンタン−1,4’−キナゾリン]−2’(3’H)−オン、
8’−クロロ−5’−[6−フルオロ−2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェノキシ]−1’H−スピロ[シクロペンタン−1,4’−キナゾリン]−2’(3’H)−オン、
8’−クロロ−5’−[6−クロロ−2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェノキシ]−1’H−スピロ[シクロペンタン−1,4’−キナゾリン]−2’(3’H)−オン、
8’−クロロ−5’−[2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェノキシ]−1’H−スピロ[シクロペンタン−1,4’−キナゾリン]−2’(3’H)−オン、
8’−クロロ−5’−[2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェノキシ]−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−2’(3’H)−オン、
ならびにそれらの薬学的に許容され得る塩、溶媒和物およびプロドラッグ。
以下の化合物が最も好ましい:
8’−クロロ−5’−[2−フルオロ−6−(2H−テトラゾール−5−イル)フェノキシ]−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−2’(3’H)−オン、
8’−クロロ−5’−[4−フルオロ−2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェノキシ]−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−2’(3’H)−オン、
8’−クロロ−5’−[6−フルオロ−2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェノキシ]−1’H−スピロ[シクロペンタン−1,4’−キナゾリン]−2’(3’H)−オン、
8’−クロロ−5’−[2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェノキシ]−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−2’(3’H)−オン、
ならびにそれらの薬学的に許容され得る塩、溶媒和物およびプロドラッグ。
このような化合物の調製は、WO2008/142550に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、米国特許第7498334号、US2005/0059686およびWO2003/055882(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
Xは、フェニルまたはHetであり、これらの各々は、非置換であるか、またはR1および/もしくはR2で一置換または多置換されたものであり、R1およびR2は、各々互いに独立して、A、OH、OA、SA、SOA、SO2A、SO2NH2、SO2NHA、SO2AA’、CN、NO2、NH2、NHA、NAA’、NHCOA、NHCOOA、COOH、COOA、CONH2、CONHA、CONAA’またはHalであり、R’およびR2は、ともに二者択一的に−OCH2O−または−OCH2CH2O−であり、R3は、A、OH、OA、SA、SOA、SO2A、SO2NH2、SO2NHA、SO2AA’、CN、NO2、NH2、NHA、NHB、NAA’、NHCOA、NHCOOA、NHCOB、NHCOOB、COOH、COOA、COOB、CONH2、CONHA、CONHB、CONAA’またはHalであり、R4は、10個までの炭素原子を有する分枝鎖もしくは非分枝鎖のアルキルまたはアルケニルであり、該アルキルまたはアルケニルは、1〜5個のFおよび/もしくはCl原子で置換されてもよく、ならびに/または該アルキルまたはアルケニルにおいて、1つ以上のCH2基は、O、S、SO、SO2、NH、NA、NHCO、NACO、NHCOOもしくはNACOO、もしくは3〜7個の炭素原子を有するシクロアルキルもしくはシクロアルケニルで置き換えられてもよく、該シクロアルキルまたはシクロアルケニルにおいて、1つまたは2つのCH2基は、O、S、SO、SO2、SO2NH、SO2NA、NH、NHA、NHCONH、NACONH、NACONA、NHCO、NACO、NHCOOまたはNACOOで置き換えられてもよく、R5は、OH、OA、SA、SOA、SO2A、SO2NH2、SO2NHA、SO2AA’、CN、NO2、NH2、NHA、NAA’、NHCOA、NHCOOA、COOH、COOA、CONH2、CONHA、CONAA’またはHalであり、R6は、H、OH、OA、SA、SOA、SO2A、SO2NH2、SO2NHA、SO2AA’、CN、NO2、NH2、NHA、NAA’、NHCOA、NHCOOA、COOH、COOA、CONH2、CONHA、CONAA’またはHalであり、AおよびA’は、各々互いに独立して、10個までの炭素原子を有する分枝鎖もしくは非分枝鎖のアルキルまたはアルケニルであり、該アルキルまたはアルケニルは、1〜5個のFおよび/もしくはCl原子で置換されてもよく、ならびに/または該アルキルまたはアルケニルにおいて、1つ以上のCH2基は、O、S、SO、SO2、NH、NR7、NHCO、NR7CO、NHCOOもしくはNR7COOで置き換えられてもよい。AおよびA’は、ともに二者択一的に3〜7個の炭素原子を有するアルキレンであり、該アルキレンにおいて、1つまたは2つのCH2基は、CHR7、CHR7R8、O、S、SO、SO2、NH、NR7、NHCO、NR7CO、NHCOOまたはNR7COOで置き換えられてもよい。Bは、フェニルまたはHetであり、これらの各々は、非置換であるか、またはR1および/もしくはR2で一置換または多置換されたものであり、Hetは、1〜3個のN、Oおよび/もしくはS原子を有する芳香族5または6員複素環であり、これは、非置換であるか、またはA″、HalもしくはCF3で一置換、二置換または三置換されたものであり、R7およびR8は、各々互いに独立して、5個までの炭素原子を有する分枝鎖もしくは非分枝鎖のアルキルまたはアルケニルであり、該アルキルまたはアルケニルは、1〜5個のFおよび/もしくはCl原子で置換されてもよく、ならびに/または該アルキルまたはアルケニルにおいて、1つ以上のCH2基は、O、S、SO、SO2もしくはNHで置き換えられてもよく、A″は、1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、Halは、F、Cl、BrまたはIであり、ならびにすべての割合でのそれらの混合物を含むそれらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物および立体異性体。
関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、上記の
式(式中、R5はOHである)の化合物が挙げられ、また、式:
Figure 0006963431
のそれらの互変異性体の形態であってもよい。
上記の化合物に関して、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、光学活性された形態(立体異性体)、光学異性体、ラセミ化合物、ジアステレオマーならびにこれらの化合物の水和物および溶媒和物が挙げられる。化合物の溶媒和物という用語は、不活性溶媒分子の該化合物への付加物(adduction)を意味し、この付加物は、それらの相互引力により生じる。溶媒和物は、例えば、一水和物、二水和物またはアルコラートである。
上記の化合物に関して、薬学的に使用可能な誘導体という用語は、例えば、上記の化合物およびいわゆるプロドラッグ化合物の塩を意味する。プロドラッグ誘導体という用語は、例えば、アルキルもしくはアシル基、糖またはオリゴペプチドで修飾され、生物の中で素早く分解されて活性化合物を放出する上記の化合物を、例えば、意味する。これらとしては、例えば、Int.J.Pharm.115,61−67(1995)に記載されているように、上記の化合物の生分解性高分子誘導体も挙げられる。
上記の化合物に関して、2回以上現れるすべての基の意味は、その都度互いに独立している。
AおよびA’は、好ましくはアルキル、さらに好ましくは1〜5個のフッ素および/または塩素原子で置換されたアルキル、さらに好ましくはアルケニルである。
上記の式において、アルキルは、好ましくは非分枝鎖であり、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の炭素原子、好ましくは1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有し、好ましくはメチル、エチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチルまたはプロピル、さらに好ましくはイソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルであるが、n−ペンチル、ネオペンチル、イソペンチルまたはn−ヘキシルでもある。メチル、エチル、トリフルオロメチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシルまたはn−デシルが、特に好ましい。
A″は、好ましくは1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有するアルキル、例えばメチル、エチルまたはプロピル、さらに好ましくはイソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルであるが、n−ペンチル、ネオペンチル、イソペンチルまたはn−ヘキシルでもある。メチル、エチル、プロピル、イソプロピルまたはブチルが、特に好ましい。
シクロアルキルは、好ましくは3〜7個の炭素原子を有し、好ましくはシクロプロピルまたはシクロブチル、さらに好ましくはシクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、さらにはシクロヘプチルでもある;シクロペンチルが、特に好ましい。
アルケニルは、好ましくはビニル、アリル、2−ブテニルもしくは3−ブテニル、イソブテニルまたはsec−ブテニルである;さらには、4−ペンテニル、イソペンテニルまたは5−ヘキセニルが、好ましい。
アルキレンは、好ましくは非分枝鎖であり、好ましくはメチレンまたはエチレン、さらに好ましくはプロピレンまたはブチレンである。
Halは、好ましくはF、ClまたはBrであり、さらにはIでもある。
R1基およびR2基は同じであっても、異なっていてもよく、好ましくはフェニル環の2または4位に存在する。それらは、例えば、互いに独立して、AもしくはHalであるか、またはともにメチレンジオキシである。
しかしながら、それらは、好ましくは、各々、メチル、エチル、プロピル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ベンジルオキシであるが、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシもしくはトリフルオロメトキシまたは1−フルオロエトキシ、2−フルオロエトキシ、1,2−ジフルオロエトキシ、2,2−ジフルオロエトキシ、1,2,2−トリフルオロエトキシまたは2,2,2−トリフルオロエトキシ、さらにはフッ素または塩素でもある。
R1は、特に好ましくはフッ素、塩素、メチル、エチルまたはプロピルである。
R2は、特に好ましくはフッ素、塩素、メチル、エチルまたはプロピルである。
Xは、好ましくはR1で一置換されたフェニル基であるか、または非置換のHetである。
Xは、特に好ましくは2−クロロフェニル、2−フルオロフェニル、4−メチル−フェニル、3−クロロフェニルまたは4−クロロフェニルである。
Hetは、好ましくは、例えば、非置換の2−フリルもしくは3−フリル、2−チエニルもしくは3−チエニル、1−ピロリル、2−ピロリルもしくは3−ピロリル、1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリルもしくは5−イミダゾリル、2−ピリジル、3−ピリジルもしくは4−ピリジル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニルもしくは6−ピリミジニル、さらに好ましくは1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−4−イルもしくは1,2,3−トリアゾール−5−イル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イルもしくは1,2,4−トリアゾール−5−イル、1,2,3−オキサジアゾール−4−イルもしくは1,2,3−オキサジアゾール−5−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イルもしくは1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−イルもしくは1,3,4−チアジアゾール−5−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−イルもしくは1,2,4−チアジアゾール−5−イル、または1,2,3−チア−ジアゾール−4−イルもしくは1,2,3−チア−ジアゾール−5−イルである。
R3は、好ましくは、例えば、COOA″またはCOOHである。
R4は、好ましくは、例えば、1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有する非分枝鎖または分枝鎖のアルキルであり、このアルキルは、1〜5個のFまたはCl原子、好ましくはメチル、エチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチルまたはプロピル、さらに好ましくはイソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルで置換されてもよいが、n−ペンチル、ネオペンチル、イソペンチルまたはn−ヘキシルで置換されてもよい。メチル、エチル、トリフルオロメチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシルまたはn−デシルが、特に好ましい。
R5は、好ましくはClまたはOHである。
R6は、好ましくはHである。
上記の化合物に関して、少なくとも1つの前記基は、上記に示される好ましい意味の1つを有する。
関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、以下の化合物(式中、Xは、R1で一置換されたフェニル基であるか、または非置換のHetであり;R1は、AまたはHalであり;R3は、COOA″またはCOOHであり;R4は、1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有する非分枝鎖または分枝鎖のアルキルであり、これは、1〜5個のFまたはCl原子で置換されてもよく;R5は、ClまたはOHであり;R6は、Hである)が挙げられる;
他の関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、以下の化合物(式中、Xは、R1で一置換されたフェニル基であるか、または非置換のHetであり、R1は、AまたはHalであり、R3は、COOA″またはCOOHであり、R4は、1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有する非分枝鎖または分枝鎖のアルキルであり、このアルキルは、1〜5個のFまたはCl原子で置換されてもよく、R5は、ClまたはOHであり、R6は、Hであり、Hetは、フリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピリジルまたはピリミジニルであり、AおよびA″は、各々互いに独立して、1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有する非分枝鎖または分枝鎖のアルキルであり、これは、1〜5個のFまたはCl原子で置換されてもよく、Halは、F、ClまたはBrである)ならびにすべての割合でのその混合物を含むその薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物および立体異性体が挙げられる。
上記の化合物の調製およびそれらの調製のための出発材料は、文献に(例えば、Houben−Weyl,Methoden der organischen Chemie[Methods of Organic Chemistry],Georg−Thieme−Verlag,Stuttgartなどの標準的著作物に)記載されており、既知で前記反応に好適である反応条件下で厳密である。ここではより詳細には言及しないが、変法(この変法自体は既知である)をここで利用することもできる。
別の関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては:
エチル5−イソプロピル−4−オキソ−7−p−トリル−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン−6−カルボキシレート、エチル5−メチル−4−オキソ−7−(3−クロロフェニル)−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート、エチル5−メチル−4−オキソ−7−(2−クロロフェニル)−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート、エチル5−メチル−4−オキソ−7−(2−フルオロフェニル)−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート、エチル5−プロピル−4−オキソ−7−(2−クロロフェニル)−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート、エチル5−メチル−4−オキソ−7−(4−クロロフェニル)−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート、エチル5−メチル−4−オキソ−7−p−トリル−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン−6−カルボキシレート、メチル5−メチル−4−オキソ−7−(2−クロロフェニル)−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート、メチル5−メチル−4−オキソ−7−フェニル−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン−6−カルボキシレート、メチル5−メチル−4−オキソ−7−(2−チエニル)−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン−6−カルボキシレート、ならびにすべての割合でのそれらの混合物を含むそれらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物および立体異性体
が挙げられる。
上記の化合物の調製は、米国特許第7498334号およびWO2003/055882に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、米国特許第6884800号およびWO01/36425(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
R1およびR2は、互いに独立して、各々、A1、OA1、SA1またはHalを意味し、A1は、H、A、アルケニル、シクロアルキルまたはアルキレンシクロアルキルを意味し、Aは、1〜10個の炭素原子を有するアルキルを意味し、Halは、F、Cl、BrまたはIを意味し、xは、O、S、SOまたはSO2を意味し、ならびにそれらの生理学的に許容され得る塩および/または溶媒和物。
上記の化合物に関して、Aは、1〜10個の炭素原子を有するアルキルを意味し、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の炭素原子を有し、好ましくはメチル、エチルまたはプロピル、さらに好ましくはイソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルを意味するが、n−ペンチル、ネオペンチル、イソペンチルまたはヘキシルも意味する。これらの基において、1〜7個のH原子は、Fおよび/またはClで置き換えられてもよい。したがって、Aは、例えば、トリフルオロメチルまたはペンタフルオロエチルも意味する。シクロアルキルは、3〜9個の炭素原子を有し、好ましくは、例えば、シクロペンチルまたはシクロヘキシルを意味する。アルケニルは、2〜10個の炭素原子を有し、直鎖または分枝鎖であり、好ましくはビニル、プロペニルまたはブテニルを意味する。アルキレンシクロアルキルは、4〜10個の炭素原子を有し、例えば、メチレンシクロペンチル、エチレンシクロペンチル、メチレンシクロヘキシルまたはエチレンシクロヘキシルを意味する。R1およびR2は、好ましくは、その都度互いに独立して、H、フッ素、塩素、メチル、エチル、プロピル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、メチルチオ、シクロペンチルまたはシクロヘキシルを意味する。
関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、以下の化合物(式中、
Xは、Sである;
Xは、Sであり、R1は、Hである;
Xは、Sであり、R1は、FまたはClである;
Xは、Sであり、R2は、Hである;
Xは、Sであり、R2は、FまたはClである;
Xは、Sであり、R1は、Hであり、R2は、FまたはClである;
Xは、Sであり、R1は、FまたはClであり、R2は、Hである;
Xは、Sである;A1は、HまたはAであり、Aは、1、2、3または4個の炭素原子を有するアルキルである;
Xは、Sであり、R1およびR2は、互いに独立して、各々、A1またはHalを意味し、A1は、HまたはAであり、Aは、1、2、3または4個の炭素原子を有するアルキルであり、Halは、FまたはClである)
ならびにその生理学的に許容され得る塩および溶媒和物が挙げられる。
別の関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、以下の化合物が挙げられる:
10−クロロ−3−イミダゾール−1−イル−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[3,2,1−kl]フェノチアジン、4−クロロ−3−イミダゾール−1−イル−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[3,2,1−kl]フェノチアジン、10−メトキシ−3−イミダゾール−1−イル−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[3,2,1−kl]フェノチアジン、10−プロポキシ−3−イミダゾール−1−イル−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[3,2,1−kl]フェノチアジン、10−メチルチオ−3−イミダゾール−1−イル−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[3,2,1−kl]フェノチアジン、10−フルオロ−3−イミダゾール−1−イル−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[3,2,1−kl]フェノチアジン、4,10−ジクロロ−3−イミダゾール−1−イル−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[3,2,1−kl]フェノチアジン、10−トリフルオロメチル−3−イミダゾール−1−イル−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[3,2,1−kl]フェノチアジン、4−シクロペントキシ−3−イミダゾール−1−イル−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[3,2,1−kl]フェノチアジン、10−クロロ−3−イミダゾール−1−イル−2,3−ジヒドロ−1H−7−オキサ−11b−アザベンゾ[de]−アントラセンおよび10−クロロ−3−イミダゾール−1−イル−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[3,2,1−kl]フェノチアジン7,7−ジオキシド。
このような化合物の調製は、米国特許第6,884,800号およびWO01/36425に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、米国特許第6,531,498号およびWO01/32175(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
R1、R2、R3、R4は、各々互いに独立して、Hal、OA1、SA1、A、H、COOA1、CNまたはCONA1A2であり、
R5は、COOA1、CNまたはCONA1A2であり、
A1、A2は、各々互いに独立して、H、A、アルケニル、シクロアルキルまたはアルキレンシクロアルキルであり、
Aは、1〜10個のC原子を有するアルキルであり、
Halは、F、Cl、BrまたはIであり、
ならびにそれらの生理学的に許容され得る塩および/または溶媒和物。
上記の化合物に関して、Aは、1〜10個のC原子を有するアルキルであり、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個のC原子を有し、好ましくはメチル、エチルまたはプロピル、また好ましくはイソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルであるが、n−ペンチル、ネオペンチル、イソペンチルまたはヘキシルでもある。該基における1〜7個のH原子は、Fおよび/またはClで置き換えられてもよい。したがって、Aは、例えば、トリフルオロメチルまたはペンタフルオロエチルでもある。
シクロアルキルは、3〜9個のC原子を有し、好ましくは、例えば、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである。アルケニルは、2〜10個のC原子を有し、直鎖または分枝鎖であり、好ましくはビニル、プロペニルまたはブテニルである。
アルキレンシクロアルキルは、4〜10個のC原子を有し、例えば、メチレンシクロペンチル、エチレンシクロペンチル、メチレンシクロヘキシルまたはエチレンシクロヘキシである。
関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、化合物(式中、
R1は、Hである;
R1およびR2は、Hである;
R1は、Hであり、R2は、FまたはClである;
R1、R2は、各々互いに独立して、HまたはHalである;
R1、R2は、各々互いに独立して、HまたはHalであり、A1、A2は、各々互いに独立して、HまたはAである;
A1、A2は、各々互いに独立して、HまたはAである;
R1、R2は、各々互いに独立して、HまたはHalであり、A1、A2は、各々互いに独立して、HまたはAであり、Aは、1、2、3または4個のC原子を有するアルキルであり、Halは、FまたはClである)
が挙げられる。
別の関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、化合物:
5−[2−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−フェニルイソオキサゾール、
5−[2−(2,4−ジフルオロフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−フェニルイソオキサゾール、
5−[2−(3−メチルチオフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−フェニルイソオキサゾール、
5−[2−(2,4−ジメトキシフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−(2−クロロフェニル)イソオキサゾール、
5−(2−アミノ−2−フェニルビニル)−4−メチルアミノカルボニル−3−フェニルイソオキサゾール、
5−(2−フェニルアミノビニル)−4−メトキシカルボニル−3−フェニルイソオキサゾール、
5−[2−(4−カルボキシフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−フェニルイソオキサゾール、
5−[2−(4−カルボキシフェニルアミノ)ビニル]−4−メトキシカルボニル−3−フェニルイソオキサゾール、
5−[2−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−フェニルイソオキサゾール、
5−[2−(3,4−ジメチルフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−(2−クロロフェニル)イソオキサゾール、
5−[2−(4−クロロフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−(2−クロロフェニル)イソオキサゾール、
5−(2−フェニルアミノビニル)−4−シアノ−3−(2−クロロフェニル)イソオキサゾール、
5−[2−(4−メトキシフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−(2−クロロフェニル)イソオキサゾール、
5−[2−(4−カルボキシフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−(2−クロロフェニル)イソオキサゾール、
5−[2−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−(2−クロロフェニル)イソオキサゾール、
5−[2−(4−フルオロフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−(2−クロロフェニル)イソオキサゾール、
5−[2−(3,5−ジクロロフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−(2−クロロフェニル)イソオキサゾール、
5−[2−(3−クロロフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−(2−クロロフェニル)イソオキサゾール、
5−(2−フェニルアミノビニル)−4−シアノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソオキサゾール、
5−[2−(4−クロロフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソオキサゾール、
5−(2−フェニルアミノビニル)−4−メトキシカルボニル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソオキサゾール、
5−[2−(4−クロロフェニルアミノ)ビニル]−4−メトキシカルボニル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソオキサゾール、
5−[2−(4−カルボキシフェニルアミノ)ビニル]−4−メトキシカルボニル−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソオキサゾール、
5−[2−(2,4−ジフルオロフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソオキサゾール、
5−[2−(2,4−ジクロロフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソオキサゾール、
5−[2−(4−カルボキシフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソオキサゾール、
5−[2−(3,5−ジクロロフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソオキサゾール、
5−[2−(4−メトキシフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソオキサゾール、
5−[2−(2,4−ジメトキシフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソオキサゾール、
5−[2−(2−フェニルフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソオキサゾール、
5−[2−(4−メチルフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−(2,6−ジクロロフェニル)イソオキサゾール、
5−(2−フェニルアミノビニル)−4−シアノ−3−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)イソオキサゾール、
5−[2−(4−カルボキシフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)イソオキサゾール、
5−[2−(4−クロロフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)イソオキサゾール、
5−[2−(3−メトキシフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)イソオキサゾール、
5−[2−(4−クロロフェニルアミノ)ビニル]−4−メトキシカルボニル−3−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)イソオキサゾール、
5−(2−フェニルアミノビニル)−4−メトキシカルボニル−3−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)イソオキサゾール、
5−[2−(2,4−ジクロロフェニルアミノ)ビニル]−4−メトキシカルボニル−3−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)イソオキサゾール、
5−(2−フェニルアミノビニル)−4−シアノ−3−フェニルイソオキサゾール、
5−[2−(3−トリフルオロメトキシフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−フェニルイソオキサゾール、
5−[2−(4−メトキシフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−フェニルイソオキサゾール、
5−[2−(4−メトキシフェニルアミノ)ビニル]−4−メトキシカルボニル−3−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)イソオキサゾール、
5−[2−(3−メチルチオフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−フェニルイソオキサゾール、
5−[2−(2,4−ジフルオロフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−フェニルイソオキサゾール、
5−[2−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニルアミノ)ビニル]−4−シアノ−3−フェニルイソオキサゾール
が挙げられる。
このような化合物の調製は、米国特許第6531498号およびWO01/32175に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、米国特許第7491742号およびWO2001/29049(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
R1は、H、A、ベンジル、インダン−5−イル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−5−イル、ジベンゾチエン−2−イル、あるいは非置換であるか、またはHal、A、A−CO−NH、ベンジルオキシ、アルコキシ、COOHもしくはCOOAで一置換、二置換もしくは三置換されたフェニルであり、R2は、HまたはAであり、Xは、OまたはSであり、Halは、F、Cl、BrまたはIであり、Aは、1〜6個のC原子を有するアルキルであり、ならびにそれらの生理学的に許容され得る塩および/または溶媒和物。
上記の化合物に関して、Aは、1〜6個のC原子を有するアルキルであり、1、2、3、4、5または6個のC原子を有し、好ましくはメチル、エチルまたはプロピル、また好ましくはイソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルであるが、n−ペンチル、ネオペンチル、イソペンチルまたはヘキシルでもある。Aは、例えば、シクロヘキシルなどのシクロアルキルでもある。アルコキシは、好ましくはメトキシ、エトキシ、プロポキシまたはブトキシである。Halは、好ましくはFまたはClである。A−CO−NHは、好ましくはアセトアミドである。
関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、以下の化合物から選択されるものである:
1−フェニル−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−ベンジル−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−シクロヘキシル−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−シクロペンチル−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−ブチル−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−イソプロピル−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−プロピル−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−エチル−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−メチル−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、2−メチル−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−フェニル−[1]ベンゾチオピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−ベンジル−[1]ベンゾチオピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−シクロヘキシル−[1]ベンゾチオピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−シクロペンチル−[1]ベンゾチオピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−ブチル−[1]ベンゾチオピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−イソプロピル−[1]ベンゾチオピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−プロピル−[1]ベンゾチオピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−エチル−[1]ベンゾチオピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−メチル−[1]ベンゾチオピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、[1]ベンゾチオピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、2−メチル−[1]ベンゾチオピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−(2−クロロフェニル−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−(4−メチル−フェニル)−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−(4−フルオロフェニル)−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−(2,4−ジメチル−フェニル)−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−(3−クロロフェニル)−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−(2,4−ジクロロフェニル)−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−(2,5−ジクロロフェニル)−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−(4−アセトアミド−フェニル)−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−(2−フルオロフェニル)−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−(3−フルオロフェニル)−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−(2−ベンジルオキシ−フェニル)−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−(2,6−ジメチル−フェニル)−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−(インダン−5−イル)−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−(2−メトキシ−フェニル)−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−(2,3−ジメチル−フェニル)−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−(1H)−4−オン、1−(2,3−ジクロロフェニル)−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−(3−クロロ−4−メチル−フェニル)−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−(2,5−ジメチル−フェニル)−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−(4−クロロフェニル)−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−(1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−5−イル)−[1]ベンゾピラノ−[3,4−d]イミダゾール−4−(1−H)−オン、1−(ジベンゾチエン−2−イル)−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−(3−メトキシ−フェニル)−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オン、1−(4−カルボキシ−2−メチル−フェニル)−[1]ベンゾピラノ[3,4−d]イミダゾール−4−(1H)−オンおよびそれらの生理学的に許容され得る塩ならびに/またはそれらの溶媒和物(sovates)。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、米国特許第6,737,436号およびWO01/32618(参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
R1およびR2は、互いに独立して、各々、H、A、OA、SAまたはHalを意味し、
R3は、HまたはAを意味し、
R4は、AまたはNH2を意味し、
R5は、H、NH2、NHAまたはNA2を意味し、
Aは、1〜10個の炭素原子を有するアルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはアルキレンシクロアルキルを意味し、
Halは、F、Cl、BrまたはIを意味し、ならびにそれらの生理学的に許容され得る塩および/または溶媒和物。
上記の化合物に関して、Aは、1〜10個の炭素原子を有するアルキルを意味し、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の炭素原子を有し、好ましくはメチル、エチルまたはプロピル、さらに好ましくはイソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルを意味するが、n−ペンチル、ネオペンチル、イソペンチルまたはヘキシルも意味する。これらの基において、1〜7個のH原子は、Fおよび/またはClで置き換えられてもよい。したがって、Aは、例えば、トリフルオロメチルまたはペンタフルオロエチルも意味する。
Aは、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルも意味し、好ましくは、例えば、シクロペンチルまたはシクロヘキシルを意味する。
Aは、アルケニルも意味する。アルケニルは、2〜10個の炭素原子を有し、直鎖または分枝鎖であり、例えば、ビニル、プロペニルまたはブテニルを意味する。Aは、アルキレンシクロアルキルをさらに意味する。アルキレンシクロアルキルは、4〜10個の炭素原子を有し、好ましくは、例えば、メチレンシクロペンチル、エチレンシクロペンチル、メチレンシクロヘキシルまたはエチレンシクロヘキシルを意味する。
R1およびR2は、好ましくは、各々互いに独立して、H、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、tert−ブチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、S−メチル、S−エチル、FまたはClを意味する。
R3は、好ましくはH、メチルまたはエチルを意味する。
R4は、好ましくはメチル、エチル、プロピル、ブチルまたはNH2を意味する。
R5は、好ましくはH、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノまたはジエチルアミノを意味する。
関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、上記の式(式中、R1およびR2は、両方がHではなく、R1またはR2の一方がHである場合、他方はCH3、OCH3またはClであり得ない)の化合物が挙げられる。
別の関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、化合物(式中、
R1、R2、R3およびR5は、Hであり、R4は、メチルである;
R1は、4−Clであり、R2は、Hであり、R3は、エチルであり、R4は、アミノであり、R5は、Hである;
R1およびR2は、Hであり、R3は、エチルであり、R4は、メチルであり、R5は、アミノである;
R1およびR2は、Hであり、R3は、エチルであり、R4は、アミノであり、R5は、Hである;
R1およびR2は、Hであり、R3は、エチルであり、R4は、Hであり、R5は、アミノである;
R1は、3−Clであり、R2は、4−O−メチルであり、R3は、エチルであり、R4は、アミノであり、R5は、Hである;
R1は、3−Clであり、R2は、4−O−メチルであり、R3は、エチルであり、R4は、メチルであり、R5は、アミノである;
R1は、4−OCF3であり、R2は、Hであり、R3は、エチルであり、R4は、アミノであり、R5は、Hである;
R1は、3−Clであり、R2は、4−O−メチルであり、R3は、エチルであり、R4は、アミノであり、R5は、Hである;
R1は、3−Clであり、R2は、4−O−メチルであり、R3は、エチルであり、R4は、メチルであり、R5は、アミノである;
R1は、4−OCF3であり、R2は、Hであり、R3は、エチルであり、R4は、アミノであり、R5は、Hである)
が挙げられる。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、米国特許第6,613,778号およびWO01/34601(参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
R1は、CONR4R5を意味し、
R2は、HまたはAを意味し、
R4およびR5は、互いに独立して、各々、HまたはA1を意味し、
R3は、Halを意味し、
Halは、F、Cl、BrまたはIを意味し、
Aは、1〜4個の炭素原子を有するアルキルを意味し、
A1は、1〜10個の炭素原子を有するアルキルを意味し、
Xは、1〜4個の炭素原子を有するアルキレンを意味し、該アルキレンにおいて、エチレン基は、二重結合または三重結合で置き換えられてもよく、
ならびにそれらの生理学的に許容され得る塩および/または溶媒和物。
上記の化合物に関して、Aは、1〜4個の炭素原子を有するアルキルを意味し、1、2、3または4個の炭素原子を有し、好ましくはメチル、エチルまたはプロピル、さらに好ましくはイソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルを意味する。該基における1〜7個のH原子は、Fおよび/またはClで置き換えられてもよい。したがって、Aは、例えば、トリフルオロメチルまたはペンタフルオロエチルも意味する。
A1は、1〜10個の炭素原子を有するアルキルを意味し、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の炭素原子を有し、好ましくはメチル、エチルまたはプロピル、さらに好ましくはイソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルを意味するが、n−ペンチル、ネオペンチル、イソペンチルまたはヘキシルも意味する。該基における1〜7個のH原子は、Fおよび/またはClで置き換えられてもよい。したがって、A1は、例えば、トリフルオロメチルまたはペンタフルオロエチルも意味する。
Xは、1〜4個の炭素原子を有するアルキレン、好ましくはメチレン、エチレン、プロピレンまたはブチレンを意味し、該アルキレンにおいて、1つのエチレン基は、二重結合
または三重結合で置き換えられてもよい。したがって、Xは、例えば、
Figure 0006963431
も意味する。
関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、以下の化合物が挙げられる:
2−(3−ブチル−7−クロロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−4−イルスルファニル)−N,N−ジメチルアセトアミド
Figure 0006963431
2−(3−ブチル−7−クロロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−4−イルスルファニル)アセトアミド、
2−(3−ブチル−7−クロロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−4−イルスルファニル)プロピオンアミド、
2−(3−ブチル−7−クロロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−4−イルスルファニル)ブチルアミド、
2−(3−ブチル−7−クロロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−4−イルスルファニル)−N−ヘキシルアセトアミド、
2−(3−ブチル−7−クロロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−4−イルスルファニル)−N−オクチルアセトアミド、
4−(3−ブチル−7−クロロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−4−イルスルファニル)−ブタ−2−エン酸ジメチルアミド。
別の関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、以下の化合物(式中、
R3は、Clである;
R3は、Clであり、Xは、1〜4個の炭素原子を有するアルキレンである;
R3は、Clであり、Xは、1、2、3または4個の炭素原子を有するアルキレンであり、A1は、1、2、3または4個の炭素原子を有するアルキルである)
が挙げられる。
このような化合物の調製は、米国特許第6,613,778号およびWO01/34601に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、WO2008/113881およびESP200700762(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する:
Aは、5、6または7員の縮合カルボシクロまたはヘテロシクロであり、飽和はまたは不飽和であってもよい;点線は、独立して、単結合または二重結合を表す;XおよびYは、独立して、アルキル、水素、=O、=S、−N(アルキル)、−N(アリール)、アリール、O−アルキル、O−アリール、アルキル−Sおよび−S−アリールからなる群より選択される;R1およびR2は、独立して、水素、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、アリール、シクロアルキル、(Z)−アリール、ヘテロアリール、−OR3;−C(O)OR3、−(Z)−C(O)OR3および−S(O)からなる群より選択され、または該化合物の薬学的に許容され得る塩、誘導体、プロドラッグ、溶媒和物もしくは立体異性体。
例外:Aが、非置換のベンゼンである場合、X=O、Y=Sであり、Aが、非置換のベンゼンである場合、X=O、Y=Oであり、Aが、非置換のベンゼンである場合、X=O、Y=S−Meであり、Aが、非置換のチオフェンである場合、X=O、Y=Sであり、Aが、非置換のベンゾチオフェンである場合、X=O、Y=Sである。
関連実施形態において、上記の化合物は、上記の化合物または該化合物の混合物、該化合物の塩、誘導体、プロドラッグ、溶媒和物もしくは薬学的に許容され得る立体異性体の治療有効量を、担体、補助剤または薬学的に許容され得るビヒクルとともに含む、患者へのIV投与のための有用な医薬組成物を構成する。
他の関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、以下の化合物が挙げられる:4−オキソ−2−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリンおよび以下の群から選択されるその誘導体:
Figure 0006963431
6−ブロモ−2,3,4−テトラヒドロキナゾリン、6−ブロモ−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−オキソ−2−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン、6−ブロモ−(2,3,4−トリフルオロフェニル)−4−オキソ−2−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン、6−ブロモ−(2−ブロモフェニル)−4−オキソ−2−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン、3−(2,6−ジフルオロフェニル)−8−メチル−4−オキソ−2−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン、3−(2,3,4−トリフルオロフェニル)−8−メチル−4−オキソ−2−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリンおよび3−(2−ブロモフェニル)−8−メチル−4−オキソ−2−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン。
さらなる関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、以下の化合物が挙げられる:2−メチルチオ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリンおよび以下の群から選択されるその誘導体:
Figure 0006963431
6−ブロモ−(2,6−ジフルオロフェニル)−2−メチルチオ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン、6−ブロモ−(2,3,4−トリフルオロフェニル)−2−メチルチオ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン、6−ブロモ−(2−ブロモフェニル)−2−メチルチオ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン、3−フェニル−8−メチル−2−メチルチオ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン、3−(2,6−ジフルオロフェニル)−8−メチル−2−メチルチオ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン、3−(2,3,4−トリフルオロフェニル)−8−メチル−2−メチルチオ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリンおよび3−(2−ブロモフェニル)−8−メチル−2−メチルチオ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン。
別の関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、以下の化合物が挙げられる:2,4−ジチオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリンおよび以下の群から選択されるその誘導体:
Figure 0006963431
3−フェニル−2,4−ジチオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン、3−(2,6−ジフルオロフェニル)−2,4−ジチオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリンおよび3−(2,3,4−トリフルオロフェニル)−2,4−ジチオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン。
別の関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、以下の化合物が挙げられる:(2−メチルチオ−4−チオキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン)および以下の群から選択されるその誘導体:
Figure 0006963431
3−フェニル−2−メチルチオ−4−チオキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン、3−(2,6−ジフルオロフェニル)−2−メチルチオ−4−チオキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン、3−(2,3,4−トリフルオロフェニル)−2−メチルチオ−4−チオキソ−3,4−ジヒドロキナゾリンおよび3−(2−ブロモフェニル)−2−メチルチオ−4−チオキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン。
上記の化合物の調製は、WO2008/113881に記載されている。
関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、ESP200700762(参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に記載されているものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、米国特許第7,214,676号およびU.S.2007/0049558(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、以下の化合物が挙げられる:
スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、6’−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、スピロ[シクロヘプタン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、7’−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、6’−フェニルスピロ[シクロヘプタン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、7’−クロロスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、5’−クロロスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−メチルスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、6’−クロロスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−ブロモスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−フルオロスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、6’−メチルスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、5’,8’−ジクロロスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、6’,7’−ジクロロスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、5’,6’−ジクロロスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、6’−フェニルスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−ヨードスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−ブロモスピロ[シクロブタン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−ブロモスピロ[シクロヘプタン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−ブロモ−4−メチルスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−ブロモスピロ[ビシクロ[3,2,1]オクタン−2−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、6’,8’−ジクロロスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−ヨードスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−フェニルスピロ[シクロヘプタン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−フェニルスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−メチルスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−(3−ピリジル)スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−(4−ピリジル)スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、6’−(4−カルボキシフェニル)−8’−クロロスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、6’−(3−カルボキシフェニル)−8’−クロロスピロ(シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)−キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−(1H−インドール−5イル)スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−(2−ピリジル)スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−(3−ジメチルアミノ−プロパ−1−イニル)スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)−キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−(3−メチルアミノ−プロパ−1−イニル)スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−カルボニル)フェニル]スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−[4−(3−N−ジメチルアミノ−プロピルカルボキサミド)フェニル]−スピロ−[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−[4−(2−N−ジメチルアミノ−エチルカルボキサミド)フェニル]−スピロ−[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−[3−(3−N−ジメチルアミノ−プロピルカルボキサミド)フェニル]−スピロ−[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−カルボニル)−フェニル]スピロ−[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−[3−(2−N−ジメチルアミノ−エチルカルボキサミド)フェニル]スピロ−[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−チオン、8’−クロロ−2’−シアノイミノスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン,8’−クロロ−6’−[4−(4−ピリミジン−2−イル−ピペラジン−1−カルボニル)フェニル]スピロ[−シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−[4−(4−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−ピペラジン−1−カルボニル)−フェニル]スピロ[−シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−[4−(4−(2−モルホリン−4−イル−2−オキソ−エチル)−ピペラジン−1−カルボニル)−フェニル]スピロ[−シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−[4−(4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−エチル)−ピペラジン−1−カルボニル)−フェニル]スピロ[−シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、スピロ[シクロヘキサン−1−9’−(8’,9’−ジヒドロ)−ピラゾロ[4’,3’−f]キナゾリン]−7’(6’H)−オン、8’−クロロ−5’−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、5’,8’−ジフルオロスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−5’−メチルスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−(モルホリン−4−イル)メチルスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−5’−ヒドロキシスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−5’−ヒドロキシ−6’−ヨード−スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−ヨード−5’−メトキシ−スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−シアノ−5’−メトキシ−スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−5’−[2−(4−モルホリノ)エトキシ]スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−5’−[2−ジメチルアミノエトキシ]スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−5’−(2−アミノエトキシ)−スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−5’−[2−(メチルアミノ)エトキシ]−スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−5’−[2−(2−アミノエトキシ)エトキシ]スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−5’−[3−ジメチルアミノプロポキシ]スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−5’−エトキシカルボニルメトキシスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、5’−カルボキシメトキシ−8’−クロロ−スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、5’−カルボキシプロポキシ−8’−クロロ−スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−5’−(3−スルホプロポキシ)−スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−5’−[2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−エトキシ]−スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−5’−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−5’−(5−エトキシカルボニル−フラン−2−イルメトキシ)−スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−5’−(5−カルボキシ−フラン−2−イルメトキシ)−スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−5’−シアノメトキシスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−5’−(1H−テトラゾール−5−イルメトキシ)−スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−5’−(5−ヒドロキシ−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメトキシ)−スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−ヨード−5’−[2−ジメチルアミノ−エトキシ]スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,
4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、6’−(4−カルボキシフェニル)−8’−クロロ−5’−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、6’−(3−カルボキシフェニル)−8’−クロロ−5’−メトキシスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−[2−(4−メチル−ピペラジン−1−カルボニル)フェニル]スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−[2−メチル−4−(4−メチル−ピペラジン−1−カルボニル)フェニル]スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−[4−(ピペラジン−1−カルボニル)フェニル]スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−[4−カルバモイル−フェニル]スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−[4−((1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ピペラジン−1−カルボニル)フェニル]スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−5’−メトキシ−6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−カルボニル)フェニル]スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−トリフルオロメチルスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−6’−シアノメチルスピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−5’−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシ−プロポキシ)−スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−5’−(3−メチルアミノ−2−ヒドロキシ−プロポキシ)−スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−5’−[2−(エトキシカルボニルメチル−アミノ)−エトキシ]−スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−5’−[2−(カルボキシメチル−アミノ)−エトキシ]−スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン塩酸塩,8’−クロロ−5’−(2−メタンスルホニルアミノ−2−オキソ−エトキシ)−スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン、8’−クロロ−5’−(2−[(5−メチル−イソオキサゾール−3−イルメチル)−アミノ]エトキシ)−スピロ[シクロヘキサン−1−4’−(3’,4’−ジヒドロ)キナゾリン]−2’(1’H)−オン。
このような化合物の調製は、米国特許第7,087,614号、U.S.2007/0049558およびWO2002/074754に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターおよび二重PDE4/7インヒビターは、米国特許第7,087,614号、US2003/0162802およびWO2002/102313(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、上記の式の化合物の光学異性体、ジアステレオマー、互変異性体ならびに薬学的に許容され得る塩、プロドラッグおよび溶媒和物を含む。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
R1は、Hまたはアルキルである;
R2は、(a)ヘテロアリール、もしくはヘテロシクロ、これらはいずれも1〜3個のT1、T2、T3基で任意選択的に置換されてもよい;(b)1〜3個のT1、T2、T3基で置換されたアリール、ただし、少なくとも1つのT1、T2、T3はH以外であるものとする;または(c)ヘテロアリールもしくはヘテロシクロ環に縮合したアリールであり、ここで、該結合した環系は、1〜3個のT1、T2、T3基で任意選択的に置換されてもよい;
Zは、(a)−OR4、−C(O)R4、−C(O)OR4、−SR4、−NR3R4、−C(O)NR3R4、−NR3SO2R4c、ハロゲン、ニトロ、ハロアルキル;または(b)アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、もしくはシクロアルキルであり、これらはいずれも1〜3個のT1a、T2a、T3a基で任意選択的に置換されてもよい;
Jは、(a)水素、ハロ、−OR4a、または(b)アルキル、アルケニル、もしくはアルキニルであり、これらはいずれも1〜3個のT1b、T2bもしくはT3b基で任意選択的に置換されてもよい;
Lは、(a)水素、−OR4b、−C(O)R4b、−C(O)OR4b、−SR4b、−NR5R6、−C(O)NR5R6、−NR5SO2R4d、ハロゲン、ハロアルキル、ニトロ、または(b)アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、もしくはシクロアルキルであり、これらはいずれも1〜3個のT1c、T2cもしくはT3c基で任意選択的に置換されてもよい;
R3およびR4は、独立して、H、アルキル、アルケニル、アリール、(アリール)アルキル、ヘテロアリール、(ヘテロアリール)アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクロ(heterocylo)、または(ヘテロシクロ)アルキルであり、これらはいずれも1〜3個のT1a、T2aまたはT3a基で任意選択的に置換されてもよい;
あるいは、R3およびR4は、これらが結合している窒素原子と一緒に結合して、1〜3個のT1a、T2aまたはT3a基で任意選択的に置換された4〜8員のヘテロシクロ環を形成していてもよい;
R4aは、水素、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、(アリール)アルキル、(ヘテロアリール)アルキル、ヘテロシクロ(heterocylo)、(ヘテロシクロ)アルキル、シクロアルキル、または(シクロアルキル)アルキルであり、これらはいずれも1〜3個のT1b、T2bまたはT3b基で任意選択的に置換されてもよい;
R4bは、水素、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、(アリール)アルキル、(ヘテロアリール)アルキル、ヘテロシクロ(heterocylo)、(ヘテロシクロ)アルキル、シクロアルキル、または(シクロアルキル)アルキルであり、これらはいずれも1〜3個のT1c、T2cまたはT3c基で任意選択的に置換されてもよい;
R4cおよびR4dは、独立して、アルキル、アルケニル、アリール、(アリール)アルキル、ヘテロアリール、(ヘテロアリール)アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクロ(heterocylo)、または(ヘテロシクロ)アルキルであり、これらはいずれも1〜3個のT1a、T2aまたはT3a基で任意選択的に置換されてもよい;
R5およびR6は、独立して、H、アルキル、アルケニル、アリール、(アリール)アルキル、ヘテロアリール、(ヘテロアリール)アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクロ(heterocylo)、または(ヘテロシクロ)アルキルであり、これらはいずれも、原子価が許容される場合、独立して1〜3個のT1c、T2cまたはT3c基で任意選択的に置換されてもよい;
あるいは、R5およびR6は、これらが結合している窒素原子と一緒に結合して、1〜3個のT1c、T2cまたはT3c基で任意選択的に置換された4〜8員のヘテロシクロ環を形成していてもよい;
T1〜1c、T2〜2cおよびT3〜3cは、各々独立して、(1)水素またはT6(ここでT6は、(i)アルキル、(ヒドロキシ)アルキル、(アルコキシ)アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、シクロアルケニル、(シクロアルケニル)アルキル、アリール、(アリール)アルキル、ヘテロシクロ、(ヘテロシクロ)アルキル、ヘテロアリール、もしくは(ヘテロアリール)アルキル;(ii)それ自体が1つ以上の同じもしくは異なる(i)の基で置換されている(i)の基;または(iii)独立して、1つ以上(好ましくは1〜3個)の、T1〜1c、T2〜2cおよびT3〜3cの定義の以下の(2)〜(13)の基で置換された(i)もしくは(ii)の基である)(2)−OHまたは−OT6、(3)−SHまたは−ST6、(4)−C(O)tH、−C(O)tT6、または−O−C(O)T6、式中、tは1または2である;(5)−SO3H、−S(O)T6、またはS(O)tN(T9)T6、(6)ハロ、(7)シアノ、(8)ニトロ、(9)−T4−NT7T8、(10)−T4−N(T9)−T5−NT7T8、(11)−T4−N(T10)−T5−T6、(12)−T4−N(T10)−T5−H、(13)オキソである、
T4およびT5は、各々独立して、(1)単結合、(2)−T11−S(O)t−T12−、(3)−T11−C(O)−T12−、(4)−T11−C(S)−T12−、(5)−T11−O−T12−、(6)−T11−S−T12−、(7)−T11−O−C(O)−T12−、(8)−T11−C(O)−O−T12−、(9)−T11−C(=NT9a)−T12−、または(10)−T11−C(O)−C(O)−T12である、
T7、T8、T9、T9aおよびT10は、各々独立して、(1)水素もしくはT6の定義に示した基であるか、あるいは(2)T7およびT8は一緒になって、アルキレンまたはアルケニレンであり得、これらが結合している原子と一緒に3〜8員の飽和もしくは不飽和環を完成させており、該環は、非置換であるか、またはT1〜1c、T2〜2c、およびT3〜3cの記載で列挙した1つ以上の基で置換されたものであるか、あるいは(3)T7またはT8はT9と一緒に、アルキレンまたはアルケニレンであり得、これらが結合している窒素原子と一緒に3〜8員の飽和もしくは不飽和環を完成させており、該環は、非置換であるか、またはT1〜1c、T2〜2cおよびT3〜3cの記載で列挙した1つ以上の基で置換されたものであるか、あるいは(4)T7とT8またはT9とT10は、これらが結合している窒素原子と一緒に結合して−N=CT13T14基を形成していてもよく、式中、T13およびT14は、各々独立して、HまたはT6の定義に示した基である;
ならびにT11およびT12は、各々独立して、(1)単結合、(2)アルキレン、(3)アルケニレン、または(4)アルキニレンである。
関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、上記の化合物(式中:
Zは、(a)ハロゲン、アルコキシ、ハロアルキル、−NR3R4、−C(O)OR4、−C(O)NR3R4;(b)アリールまたはヘテロアリール、これらはいずれも1つ以上のT1a、T2a、T3a(特に、シアノ、任意選択的に置換されたアルキル、(ヒドロキシ)アルキル、−OH、−OT6、−ST6、−SOtT6、−COtH、−COtT6、−T4NT7T8または−T4N(T10)−T5−T6)で任意選択的に置換されてもよい;(c)(特に、1つ以上の−OH、−COtH、−COtT6、−T4−NT7T8、−T4−N(T10)−T5−Hまたは−T4−N(T10)−T5−T6で置換された)任意選択的に置換されたアルキルである;
Jは、(a)H、または(b)アルキルもしくはアルケニルであり、これらはいずれも(特に、1つ以上の−OH、−OT6、−COtHまたは−COtT6)で任意選択的に置換されてもよい;
Lは、(a)H;(b)ハロゲン、アルコキシ、ハロアルキル、−NR5R6、−C(O)OR4b、−C(O)NR5R6;(c)アリールもしくはヘテロアリール、これらはいずれも1つ以上のT1c、T2c、T3c(特に、シアノ、任意選択的に置換されたアルキル、(ヒドロキシ)アルキル、−OH、−OT6、−ST6、−SOtT6、−COtH、−COtT6、−T4NT7T8または−T4N(T10)−T5−T6)で任意選択的に置換されてもよい;または(d)(特に、1つ以上の−OH、−COtH、−COtT6、−T4−NT7T8、−T4−N(T10)−T5−Hまたは;−T4−N(T10)−T5−T6で置換された)任意選択的に置換されたアルキルである;
R1は、Hまたはアルキルである;
R2は、(a)1〜3個のT1、T2、T3基、好ましくはH、アルキル、ハロアルキル、ハロ、ヘテロアリール、シアノ、C(O)tT6、OT6、−T4NT7T8などで任意選択的に置換されたヘテロアリール(より好ましくは、チアゾリルまたはオキサゾリル);(b)1〜3個のT1、T2、T3基(好ましくは、ヘテロアリール(好ましくは、イミダゾリル、オキサゾリル、またはチアゾリル、これらはいずれもさらに任意選択的に置換されてもよい)、シアノ、C(O)tT6、S(O)tN(T9)T6、ハロ アルキル、およびハロアルキルなど)で置換されたアリール;または(c)ヘテロシクロ環に縮合したアリール(例えば、アリール環に結合した2、3−ジヒドロ−1H−インドール、アリール環に結合したキノリル(特に、キノール−6−イル)、アリール環に結合したキナゾリニル(特に、キナゾリン−7−イル)、アリール環に結合したシノリニル(特に、シンノリン−6−イル)、アリール環に結合したイソキノリニル(isoqinolinyl)(特に、イソキノール−6−イル)、およびアリール環に結合したフタラジニル(特に、フタラジン−6−イル))であり、ここで、該結合した環系は、1〜3個のT1、T2、T3基(特に、ハロ、OH、OT6、アルキル、−COtH、−COtT6、または−C(O)NT7T8)で任意選択的に置換されてもよい;
R3は、Hまたは(特に、1つ以上の−OHまたは−OT6で置換された)任意選択的に置換されたアルキルである;
R4は、(a)水素;(b)(アリール)アルキル、ここで、アリール基は、独立して1つ以上のT1a、T2a、T3a基(特に、任意選択的に置換されたアルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、(ヒドロキシ)アルキル、−OH、−OT6、−ST6、−COtH、−COtT6、−SO3H、−SOtT6、−SOtN(T9)(T6)、−T4NT7T8、−T4−N(T10)−T5−T6、ヘテロシクロまたはヘテロアリール)で任意選択的に置換されたものである;(c)(ヘテロアリール)アルキル、ここで、ヘテロアリール基は、独立して1つ以上のT1a、T2a、T3a基(特に、任意選択的に置換されたアルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、(ヒドロキシ)アルキル、−OH、−OT6、−ST6、−COtH、−COtT6、−SO3H、−SOtT6、−SOtN(T9)(T6)、−T4NT7T8、−T4−N(T10)−T5−T6、ヘテロシクロまたはヘテロアリール)で任意選択的に置換されたものである;(d)(ヘテロシクロ)アルキル、ここで、ヘテロシクロ基は、独立して1つ以上のT1a、T2a、T3a基(特に、任意選択的に置換されたアルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、オキソ、(ヒドロキシ)アルキル、−OH、−OT6、−ST6、−COtH、−COtT6、−SO3H、−SOtT6、−SOtN(T9)(T6)、−T4NT7T8、−T4−N(T10)−T5−T6、ヘテロシクロまたはヘテロアリール)で任意選択的に置換されたものである;(e)独立して1つ以上のT1a、T2a、T3a基(特に、−OH、−OT6、−COtH、−COtT6、−T4NTT8または−T4−N(T10)−T5−T6)で任意選択的に置換されたアルキル;(f)独立して1つ以上のT1a、T2a、T3a基(特に、任意選択的に置換されたアルキル、任意選択的に置換されたアリール、任意選択的に置換されたヘテロアリール、任意選択的に置換されたアラルキル、任意選択的に置換されたヘテロシクロ、シアノ、−OH、−OT6、−COtH、−COtT6、オキソ、ヒドロキシ(アルキル)、(アルコキシ)アルキル、−T4−N(T10)−T5−T6または−T4−NT2T8)で任意選択的に置換されたヘテロシクロである;
あるいは、R3およびR4は、これらが結合している窒素原子と一緒に結合して、1〜3個のT1a、T2a、T3a基(特に、任意選択的に置換されたアルキル、任意選択的に置換されたアリール、任意選択的に置換されたヘテロアリール、任意選択的に置換されたアラルキル、任意選択的に置換されたヘテロシクロ、シアノ、−OH、−OT6、−COtH、−COtT6、オキソ、ヒドロキシ(アルキル)、(アルコキシ)アルキル、−T4−N(T10)−T5−T6または−T4−NT7T8)で任意選択的に置換された4〜8員のヘテロシクロ環(特に、ピロリジニル、ピペラジニル、ピペラジニル、モルホリニル、ジアザパニルまたは1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)を形成する;
R5は、水素またはアルキルである;
R6は、(a)水素;(b)(アリール)アルキル、ここで、アリール基は、独立して1つ以上のT1c、T2c、T3c基(特に、任意選択的に置換されたアルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、(ヒドロキシ)アルキル、−OH、−OT6、−ST6、−COtH、−COtT6、−SO3H、−SOtT6、−SOtN(T9)(T6)、−T4−N(T10)−T5−T6、ヘテロシクロまたはヘテロアリール)で任意選択的に置換されたものである;(c)(ヘテロアリール)アルキル、ここで、ヘテロアリール基は、独立して1つ以上のT1c、T2c、T3c基(特に、任意選択的に置換されたアルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、(ヒドロキシ)アルキル、−OH、−OT6、−ST6、−COtH、−COtT6、−SO3H、−SOtT6、−SOtN(T9)(T6)、−T4−N(T10)−T5−T6、ヘテロシクロまたはヘテロアリール)で任意選択的に置換されたものである;(d)(ヘテロシクロ)アルキル、ここで、ヘテロシクロ基は、独立して1つ以上のT1c、T2c、T3c基(特に、任意選択的に置換されたアルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、オキソ、(ヒドロキシ)アルキル、−OH、−OT6、−ST6、−COtH、−COtT6、−SO3H、−SOtT6、−SOtN(T9)(T6)、−T4−N(T10)−T5−T6、ヘテロシクロまたはヘテロアリール)で任意選択的に置換されたものである;(e)独立して1つ以上のT1c、T2c、T3c基(特に、−OH、−OT6、−COtH、−COtT6、−T4NT7T8または−T4−N(T10)−T5−T6)で任意選択的に置換されたアルキル;(f)独立して1つ以上のT1c、T2c、T3c基(特に、任意選択的に置換されたアルキル、任意選択的に置換されたアリール、任意選択的に置換されたヘテロアリール、任意選択的に置換されたアラルキル、任意選択的に置換されたヘテロシクロ、シアノ、−OH、−OT6、−COtH、−COtT6、オキソ、ヒドロキシ(アルキル)、(アルコキシ)アルキル、−T4−N(T10)−T5−T6または−T4−NT7T8)で任意選択的に置換されたヘテロシクロである;
あるいは、R5およびR6は、これらが結合している窒素原子と一緒に結合して、1〜3個のT1c、T2c、T3c基(特に、任意選択的に置換されたアルキル、任意選択的に置換されたアリール、任意選択的に置換されたヘテロアリール、任意選択的に置換されたアラルキル、任意選択的に置換されたヘテロシクロ、シアノ、−OH、−OT6、−COtH、−COtT6、オキソ、ヒドロキシ(アルキル)、(アルコキシ)アルキル、−T4−N(T10)−T5−T6または−T4−NT7T8)で任意選択的に置換された4〜8員のヘテロシクロ環(特に、ピロリジニル、ピペラジニル、ピペラジニル、モルホリニル、ジアザパニルまたは1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)を形成する)
が挙げられる。
別の関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、上記の化合物(式中:
Zは、(a)ハロゲン、アルコキシ、ハロアルキル、−NR3R4、−C(O)OR4、−C(O)NR3R4;(b)アリールまたはヘテロアリール、これらはいずれも、シアノ、任意選択的に置換されたアルキル、(ヒドロキシ)アルキル、−OH、−OT6、−ST6、−SOtT6、−COtH、−COtT6、−T4NT7T8または−T4N(T10)−T5−T6から選択される1つ以上のT1a、T2a、T3aで任意選択的に置換されてもよく、ここで、T4は、結合または−C(O)−である;T5は、−C(O)−または−C(O)O−である;T6は、アルキルまたはハロアルキルである;T7およびT8は、独立して、Hである;シクロアルキル、ヘテロアリール、ヒドロキシまたは−NT7T8シクロアルキルで任意選択的に置換されたアルキル;またはハロゲンで任意選択的に置換されたアリール;あるいは、T7およびT8は、これらが結合している窒素原子と一緒に結合して、(ヒドロキシ)アルキル、COtHまたはCOtT6で任意選択的に置換されたヘテロシクロ環を形成し、T10は、水素である;(c)1つ以上の−OH、−COtH、−COtT6、−T4−NT7T8、−T4−N(T10)−T5−HまたはT4−N(T10)−T5−T6で任意選択的に置換されたアルキルであり、ここで、T4は、−C(O)−である;T5は、−アルキレン−O−である;T6は、アルキルである;T7およびT8は、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アリール、(R4の定義に記載されているように任意選択的に置換された)(アリール)アルキルまたは(結合して、ヘテロシクロ環を形成するR3およびR4の定義に記載されているように任意選択的に置換された)ヘテロシクロである;ならびにT10は、Hである;
Jは、(a)H、または(b)アルキルもしくはアルケニルであり、これらはいずれも、1つ以上の−OH、−OT6、−COtHまたは−COtT6で任意選択的に置換されてもよく、ここで、T6は、アルキルである;
Lは、(a)H;(b)ハロゲン、アルコキシ、ハロアルキル、−NR5R6、−C(O)OR4b、−C(O)NR5R6;(c)アリールまたはヘテロアリール、これらはいずれも、シアノ、(特に、COtHまたはCOtT6で置換された)任意選択的に置換されたアルキル、(ヒドロキシ)アルキル、−OH、−OT6、−ST6、−SOtT6、−COtH、−COtT6、−T4NT7T8または−T4N(T10)−T5−T6から選択される1つ以上のT1c、T2c、T3cで任意選択的に置換されてもよく、ここで、T4は、結合または−C(O)−である;T5は、−C(O)−または−C(O)O−である;T6は、アルキルまたはハロアルキルである;T7およびT8は、独立して、Hである;シクロアルキル、ヘテロアリール、ヒドロキシまたは−NT7T8で任意選択的に置換されたアルキル;シクロアルキル;またはハロゲンで任意選択的に置換されたアリール;あるいは、T7およびT8は、これらが結合している窒素原子と一緒に結合して、(ヒドロキシ)アルキル、COtHまたはCOtT6で任意選択的に置換されたヘテロシクロ環を形成する;T10は、水素である;(d)1つ以上の−OH、−COtH、−COtT6、−T4−NT7T8、−T4−N(T10)−T5−Hまたは−T4−N(T10)−T5−T6で任意選択的に置換されたアルキルであり、ここで、T4は、−C(O)−である;T5は、−アルキレン−O−である;T6は、アルキルである;T7およびT8は、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アリール、(R4の定義に記載されているように任意選択的に置換された)(アリール)アルキルまたは(結合して、ヘテロシクロ環を形成するR3およびR4の定義に記載されているように任意選択的に置換された)ヘテロシクロである;ならびにT10は、Hである;
R1は、Hまたはアルキルである;
R2は、(a)1〜3個のT1、T2、T3基、好ましくはH、アルキル、ハロアルキル、ハロ、ヘテロアリール、シアノ、C(O)tT6、OT6、−T4NT7T8などで任意選択的に置換されたヘテロアリール(より好ましくは、チアゾリルまたはオキサゾリル);(b)1〜3個のT1、T2、T3基(好ましくは、ヘテロアリール(好ましくは、イミダゾリル、オキサゾリルまたはチアゾリル、これらはいずれもさらに任意選択的に置換されてもよい)、シアノ、C(O)tT6、S(O)tN(T9)T6、ハロ アルキルおよびハロアルキルなど)で置換されたアリール;または(c)ヘテロシクロ環に縮合したアリール(例えば、アリール環に結合した2,3−ジヒドロ−1H−インドール)であり、ここで、該結合した環系は、1〜3個のT1、T2、T3基(特に、ハロ、−OH、−OT6、アルキル、−COtH、−COtT6または−C(O)NT7T8)で任意選択的に置換されてもよい;
R3は、Hまたは(特に、1つ以上の−OHまたは−OT6で置換された)任意選択的に置換されたアルキルである;
R4は、(a)水素;(b)(アリール)アルキル、ここで、アリール基は、独立して、任意選択的に置換されたアルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、(ヒドロキシ)アルキル、−OH、−OT6、−ST6、−COtH、−COtT6、−SO3H、−SOtT6、−SOtN(T9)(T6)、−T4NT7T8、−T4N(T10)−T5−T6、ヘテロシクロまたはヘテロアリール)から選択される1つ以上のT1a、T2a、T3a基で任意選択的に置換されたものであり、ここで、T4は、結合、−SO2−または−C(O)−である;T5は、−SO2−または−アルキレン−O−である;T6は、アルキルまたはシクロアルキルである;T7およびT8は、独立して、Hまたはアルキルである;ならびにT9およびT10は、水素である;(c)(ヘテロアリール)アルキル、ここで、ヘテロアリール基は、独立して、任意選択的に置換されたアルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、オキソ、(ヒドロキシ)アルキル、−OH、−OT6、−ST6、−COtH、−COtT6、−SO3H、−SOtT6、−SOtN(T9)(T6)、−T4NT7T8、−T4−N(T10)−T5−T6、ヘテロシクロまたはヘテロアリール)から選択される1つ以上のT1a、T2a、T3a基で任意選択的に置換されたものであり、ここで、T4は、結合、−SO2−または−C(O)−である;T5は、−SO2−または−アルキレン−O−である;T6は、アルキルまたはシクロアルキルである;T7およびT8は、独立して、Hまたはアルキルである;ならびにT9およびT10は、水素である;(d)(ヘテロシクロ)アルキル、ここで、ヘテロシクロ基は、独立して、任意選択的に置換されたアルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、(ヒドロキシ)アルキル、−OH、−OT6、−ST6、−COtH、−COtT6、−SO3H、−SOtT6、−T4NT7T8、−T4−N(T10)−T5−T6、ヘテロシクロまたはヘテロアリール)から選択される1つ以上のT1a、T2a、T3a基で任意選択的に置換されたものであり、ここで、T4は、結合、−SO2−または−C(O)−である;T5は、−SO2−または−アルキレン−O−である;T6は、アルキルまたはシクロアルキルである;T7およびT8は、独立して、Hまたはアルキルである;ならびにT9およびT10は、水素である;(e)独立して、−OH、−OT6、−COtH、−COtT6、−T4NT7T8または−T4−N(T10)−T5−T6)から選択される1つ以上のT1a、T2a、T3a基で任意選択的に置換されたアルキル、ここで、T4は、結合である;T5は、−C(O)−である;T6は、アルキルである;T7およびT8は、独立して、Hまたはアルキルである;ならびにT10は、水素である;独立して、(特に、−T4NT7T8で置換された)任意選択的に置換されたアルキル、(特に、ハロゲンまたはハロアルキルで置換された)任意選択的に置換されたアリール、シアノ、−OH、−OT6、−COtH、−COtT6、オキソ、ヒドロキシ(アルキル)、(アルコキシ)アルキル、−T4−N(T10)−T5−T6または−T4−NT7T8)から選択される1つ以上のT1a、T2a、T3a基で任意選択的に置換されたヘテロシクロ、ここで、T4は、結合または−C(O)−である;T5は、−C(O)−、−SO2−または−アルキレン−C(O)O−である;T6は、アルキル、アルコキシまたはヘテロアリールである;T7およびT8は、独立して、H、アルキルまたはシクロアルキルである;あるいは、T7およびT8は、これらが結合している窒素原子と一緒に結合して、任意選択的に置換されたヘテロシクロ環を形成する;
あるいは、R3およびR4は、これらが結合している窒素原子と一緒に結合して、ピロリジニル、ピペラジニル、ピペラジニル、モルホリニル、ジアザパニルまたは1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)から選択されるヘテロシクロ環を形成し、これらはいずれも、独立して、(特に、−T4NT7T8で置換された)任意選択的に置換されたアルキル、(特に、ハロゲンまたはハロアルキルで置換された)任意選択的に置換されたアリール、シアノ、−OH、−OT6、−COtH、−COtT6、オキソ、ヒドロキシ(アルキル)、(アルコキシ)アルキル、−T4−N(T10)−T5−T6または−T4−NT7T8)から選択される1〜3個のT1a、T2a、T3a基で任意選択的に置換されたものであり、ここで、T4は、結合または−C(O)−である;T5は、−C(O)−、−SO2−または−アルキレン−C(O)O−である;T6は、アルキル、アルコキシまたはヘテロアリールである;T7およびT8は、独立して、H、アルキルまたはシクロアルキルである;あるいは、T7およびT8は、これらが結合している窒素原子と一緒に結合して、任意選択的に置換されたヘテロシクロ環を形成する;
R5は、水素またはアルキルである;
R6は、(a)水素;(b)(アリール)アルキル、ここで、アリール基は、独立して、任意選択的に置換されたアルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、(ヒドロキシ)アルキル、−OH、−OT6、−ST6、−COtH、−COtT6、−SO3H、−SOtT6、−SOtN(T9)(T6)、−TNT7T8、−T4−N(T10)−T5−T6、ヘテロシクロまたはヘテロアリール)から選択される1つ以上のT1c、T2c、T3c基で任意選択的に置換されたものであり、ここで、T4は、結合、−SO2−または−C(O)−である;T5は、−SO2−または−アルキレン−O−である;T6は、アルキルまたはシクロアルキルである;T7およびT8は、独立して、Hまたはアルキルである;ならびにT9およびT10は、水素である;(c)(ヘテロアリール)アルキル、ここで、ヘテロアリール基は、独立して、任意選択的に置換されたアルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、オキソ、(ヒドロキシ)アルキル、−OH、−OT6、−ST6、−COtH、−COtT6、−SO3H、−SOtT6、−SOtN(T9)(T6)、−T4NT7T8、−T4−N(T10)−T5−T6、ヘテロシクロまたはヘテロアリール)から選択される1つ以上のT1c、T2c、T3c基で任意選択的に置換されたものであり、ここで、T4は、結合、−SO2−または−C(O)−である;T5は、−SO2−または−アルキレン−O−である;T6は、アルキルまたはシクロアルキルである;T7およびT8は、独立して、Hまたはアルキルである;ならびにT9およびT10は、水素である;(d)(ヘテロシクロ)アルキル、ここで、ヘテロシクロ基は、独立して、任意選択的に置換されたアルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、(ヒドロキシ)アルキル、−OH、−OT6、−ST6、−COtH、−COtT6、−SO3H、−SOtT6、−T4NT7T8、−T4−N(T10)−T5−T6、ヘテロシクロまたはヘテロアリール)から選択される1つ以上のT1c、T2c、T3c基で任意選択的に置換されたものであり、ここで、T4は、結合、−SO2−または−C(O)−である;T5は、−SO2−または−アルキレン−O−である;T6は、アルキルまたはシクロアルキルである;T7およびT8は、独立して、Hまたはアルキルである;ならびにT9およびT10は、水素である;(e)独立して、−OH、−OT6、−OCtH、−COtT6、−T4NT7T8または−T4−N(T10)−T5−T6)から選択される1つ以上のT1c、T2c、T3c基で任意選択的に置換されたアルキル、ここで、T4は、結合である;T5は、−C(O)−である;T6は、アルキルである;T7およびT8は、独立して、Hまたはアルキルである;ならびにT10は、水素である;独立して、(特に、−T4NT7T8で置換された)任意選択的に置換されたアルキル、(特に、ハロゲンまたはハロアルキルで置換された)任意選択的に置換されたアリール、シアノ、−OH、−OT6、−COtH、−COtT6、オキソ、ヒドロキシ(アルキル)、(アルコキシ)アルキル、−T4−N(T10)−T5−T6または−T4−NT7T8から選択される1つ以上のT1c、T2c、T3c基で任意選択的に置換されたヘテロシクロ、ここで、T4は、結合または−C(O)−である;T5は、−C(O)−、−SO2−または−アルキレン−C(O)O−である;T6は、アルキル、アルコキシまたはヘテロアリールである;T7およびT8は、独立して、H、アルキルまたはシクロアルキルである;またはT7およびT8は、これらが結合している窒素原子と一緒に結合して、任意選択的に置換されたヘテロシクロ環を形成する;
あるいは、R5およびR6は、これらが結合している窒素原子と一緒に結合して、ピロリジニル、ピペラジニル、ピペラジニル、モルホリニル、ジアザパニルまたは1,4ジオキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)から選択されるヘテロシクロ環を形成し、これらはいずれも、独立して、(特に、−T4NT7T8で置換された)任意選択的に置換されたアルキル、(特に、ハロゲンまたはハロアルキルで置換された)任意選択的に置換されたアリール、シアノ、−OH、−OT6、−COtH、−COtT6、オキソ、ヒドロキシ(アルキル)、(アルコキシ)アルキル、−T4−N(T10)−T5−T6または−T4−NT7T8から選択される1〜3個のT1a、T2a、T3a基で任意選択的に置換されたものであり、ここで、T4は、結合または−C(O)−である;5は、−C(O)−、−SO2−または−アルキレン−C(O)O−である;T6は、アルキル、アルコキシまたはヘテロアリールである;T7およびT8は、独立して、H、アルキルまたはシクロアルキルである;あるいは、T7およびT8は、これらが結合している窒素原子と一緒に結合して、任意選択的に置換されたヘテロシクロ環を形成する;
さらなる関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、以下の化合物が挙げられる:
2−[[4−[[[4−(アミノスルホニル)フェニル]メチル(methy)]アミノ]−6−(4−メチル−1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[(3,4−ジメトキシフェニル)メチル]アミノ]−6−(1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステルトリフルオロ酢酸塩;2−[[4−[[[4−(アミノスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−6−(1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[[4−[[[4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−6−(1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[(4−メトキシフェニル)メチル]アミノ]−6−(1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[(3−メトキシフェニル)メチル]アミノ]−6−(1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[(2−メトキシフェニル)メチル]アミノ]−6−(1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[[4−(1−ピペラジニル)−6−[[(3,4,5−トリメトキシフェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[(2−エトキシフェニル)メチル]アミノ]−6−(1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[(2,5−ジメトキシフェニル)メチル]アミノ]−6−(1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[(3,5−ジメトキシフェニル)メチル]アミノ]−6−(1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[(2,6−ジメチルフェニル)メチル]アミノ]−6−(1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[[4−(メトキシカルボニル)フェニル]メチル]アミノ]−6−(1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[(3−ブロモフェニル)メチル]アミノ]−6−(1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル)アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)アミノ]−6−(1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[[4−[メチル(3−ピリジニルメチル)アミノ]−6−(1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[[4−(1−ピペラジニル)−6−[[[4−(1,2,3−チアジアゾール−4−イル)フェニル]メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[[3−(シクロペンチルオキシ)−4−メトキシフェニル]メチル]アミノ]−6−(1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[[4−[(フェニルメチル)アミノ]−6−(1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[[4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−6−[[(3,4,5−トリメトキシフェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−(4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)−6−[[[4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[[4−[[2−(1−メチルエトキシ)エチル]アミノ]−6−[[[4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[3−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]−6−[[[4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[(2−(1H−イミダゾール−4−イル)エチル]アミノ]−6−[[[4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[[4−[[[4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−6−[[3−(4−モルホリニル)プロピル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[(2−メトキシ−1−メチルエチル)アミノ]−6−[[[4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[[4−[[[4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−6−[[(テトラヒドロ−2−フラニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;
2−[[4−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]−6−[[[4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[2−(アミノカルボニル)−1−ピロリジニル]−6−[[[4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[[4−[メチル(3−ピリジニルメチル)アミノ]−6−[[[4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−6−[[[4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[2−(ジエチルアミノ)エチル]メチルアミノ]−6−[[[4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[[4−[[[4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−6−[[3−(2−オキソ−1−ピロリジニル)プロピル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[3−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−6−[[[4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[[4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−6−[[[(4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[2−[(アセチルアミノ)エチル]アミノ]−6−[[[(4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−(4−エチル−1−ピペラジニル)−6−[[[4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−(4−アセチル−1−ピペラジニル)−6−[[[4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ]−[[[4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[3−(アミノカルボニル)−1−ピペラジニル]−6−[[[4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−(3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)−6−[[[4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[(4−ヒドロキシブチル)アミノ]−6−[[[4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノ]−6−[[[4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[(4−アミノ−1−ピペリジニル)−6−[[[4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−6−[[[4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−(4−ジメチルアミノ−1−ピペリジニル)−6−[[[4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[[4−(アミノスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−6−(メチルアミノ)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[4,6−ビス−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(3−ヒドロキシメチル−ピペリジン−I−イル)−6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン−2−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4,6−ビス−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−オキソ−ピペリジン−1−イル)−6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;
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−1−ピペリジニル]−6−(4−ジメチルアミノ−1−ピペリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[1−ピペラジニル]−6−[[N−メチル−N−(2−フリルメチル)]アミノ]−2−
ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[(4−メトキシカルボニルフェニル)メチル]アミノ]−6−(4−ジメチル−1−ピペリジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル,トリフルオロアセテート(1:1);
2−[[4−[3−オキソ−1−ピペラジニル]−6−[[(4−(メチルスルホニルアミノ)フェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[3−オキソ−1−ピペラジニル]−6−[[(4−(プロピルスルホニルアミノ)フェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[3−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]−6−[[(3,4,5−トリメトキシフェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[ビス−4,6−(4−ヒドロキシ−4−メチル−1−ピペリジニル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[[4−[4−ジメチルアミノ−1−ピペリジニル]−6−[[(2−オキソ−1−ピロリジニル)プロピル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[3−オキソ−1−ピペラジニル]−6−[[(4−(イソ−プロピルスルホニルアミノ)フェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−6−(3−ヒドロキシメチル−1−ピペリジニル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[[4−[4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−6−[[(2−(4−モルホリニル)エチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[[4−(エチルアミノスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−6−メトキシ−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸メチルエステル,トリフルオロアセテート(1:1);2−[[4−[4−モルホリニル]−6−[(1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−2,4,ジオン−8−イル]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−6−[[(4−(エチルスルホニルアミノ)フェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[tertブチルオキシカルボニル−1−ピペラジニル]−6−[[(3,4,5−トリメトキシフェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[3−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]−6−[[(3,4−ジメトキシフェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−エトキシカルボニル−1−ピペラジニル]−6−[[N−メチル−N−(5−テトラゾリルメチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[3−オキソ−1−ピペリジニル]−6−[[(4−(シクロプロピルスルホニルアミノ)フェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−ヒドロキシメチル−1−ピペリジニル]−6−[[(4−(メチルスルホニルアミノ)フェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−ジメチルアミノ−1−ピペラジニル)−6−(4−tertブチルオキシカルボニルアミノ−1−ピペリジニル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−6−(4−メトキシメチル−1−ピペリジニル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−6−(4−ヒドロキシエチル−1−ピペリジニル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−6−(4−(ヒドロキシ)−4−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−モルホリニル]−6−[4−[1−メチル−1−ヒドロキシエチル]−1−ピペリジニル]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−(3−オキソ−1−ピペリジニル]−6−[[3−ピリジル]オキシ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−メチル−1−ピペラジニル]−6−[(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−モルホリニル]−6−[[(4−(メチルスルホニルアミノ)フェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[3−オキソ−1−ピペラジニル]−6−[(1−オキサ−3,8−ジアゾスピロ[4.5]デカン−2,4,ジオン−8−イル]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−6−[[(4−(カルボキシ)フェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−6−(4−(ヒドロキシ)−4−(4−ブロモフェニル)ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;
2−[[4−[4−モルホリニル]−6−[[(4−エチルスルホニルアミノ)フェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル]−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[3−(アミノカルボニル)−1−ピペラジニル]−6−[[(3,4−ジメトキシフェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−ホルミル−1−ピペラジニル]−6−[[(3−(5−(1H)テトラゾリル)フェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−6−[[N−メチル−N−(5−テトラゾリルメチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−メチル−1−ピペラジニル]−6−[[(2,5−ジメチル)フェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[3−(2−オキソ−1−ピロリジニル)プロピル]アミノ]−6−[N−メチル−N−(3−ピリジニルメチル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[(1−モルホリニル)]−6−[[N−メチル−N−(5−テトラゾリルメチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−メチル−1−ピペラジニル]−6−[4−[メチルスルホニルアミノ]−1−ピペリジニル]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−6−[[(2,5−ジメチル)フェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[[4−(4−モルホリニル)−6−[[(3,4,5−トリメトキシフェニル)メチル]アミノ−2−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−6−(3−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[[4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−6−[メチル(3−ピリジニルメチル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[3−オキソ−1−ピペラジニル]−6−[[(2−(5−(1H)テトラゾリル)フェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−4−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[(2−フラニルメチル)アミノ]−6−(1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル,トリフルオロアセテート(1:1);2−[[4−[[(3,4−ジメトキシフェニル)メチル]アミノ]−6−(4−モルホリニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[[4−[メチル(3−ピリジニルメチル)アミノ]−6−[[(テトラヒドロ−2−フラニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[(4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)]−6−[[N−メチル−N−(5−テトラゾリルメチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−6−[(4−(ヒドロキシ)−4−(フェニルメチル)ピペリジン−1−イル)]−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−ジメチルアミノ−1−ピペラジニル)−6−[[2−(1−モルホリニル)エチル]アミノ]ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−6−[[(3−ピリジニルメチル)]オキシ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[3−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]−6−[[(2,6−ジメチルフェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−6−[[(4−(メチルスルホニルアミノ)フェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−6−[[(4−(プロピルスルホニルアミノ)フェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[3−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]−6−(4−メチル−1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−(3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシ−2(1H)−イソキノリニル)−6−(4−メチル−1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−ホルミル−1−ピペラジニル]−6−[[N−メチル−N−(5−テトラゾリルメチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[(4−カルボキシフェニル)メチル]アミノ]−6−[4−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[(4−カルボキシフェニル)メチル]アミノ]−6−(4−メチル−1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル一塩酸塩;
4−メチル−2−[[4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−6−[[(テトラヒドロ−2−フラニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[(4−カルボキシフェニル)メチル]アミノ]−6−[3−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[[4−[[(2−メトキシエチル)アミノ]カルボニル]フェニル]メチル]アミノ]−6−(4−メチル−1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル,トリフルオロアセテート(1:1);2−[4,6−ビス−(1−モルホリニル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[[4−[3−(アミノカルボニル)−1−ピペラジニル]−6−[[N−メチル−N−(5−テトラゾリルメチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[[4−[−メチル(3−ピリジニルメチル)アミノ]−6−[4−モルホリニル]−2−ピリジニルメチル]アミノ]−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[3−(アミノカルボニル)−1−ピペラジニル]−6−[[[4−(メトキシカルボニル)フェニル]メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−クロロ−6−[(1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−2,4,ジオン−8−イル]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−6−[[(3,4,5−トリメトキシフェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[3−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−6−[[N−メチル−N−(5−テトラゾリルメチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[3−(ヒドロキシメチル)−1−ピロリジニル]−6−[[N−メチル−N−(5−テトラゾリルメチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[[4−[メチル(フェニルメチル)アミノ]−6−(4−メチル−1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−(ジメチルアミノ)−6−[[[4−(メチルスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−6−[[(3−(5−(1H)テトラゾリル)フェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−ヒドロキシメチル−1−ピペリジニル]−6−[[(4−(プロピルスルホニルアミノ)フェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−ヒドロキシメチル−1−ピペリジニル]−6−[[(4−(シクロプロピルスルホニルアミノ)フェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[3−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−6−[[(3,4,5−トリメトキシフェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−テトラヒドロピラニル]オキシ−6−[[N−[(3,4,5−トリメトキシフェニル)メチル]]−N−(メチル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−メチル−1−ピペラジニル]−6−[(4−メトキシフェニル)オキシ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−6−[[[4−(アミノスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]ピリミジン−2−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−イソプロピル−6−(4−スルファモイル−ベンジルアミノ)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[4−(4−スルファモイル−ベンジルアミノ)−6−メチル−ピリミジン−2−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[4−(4−スルファモイル−ベンジルアミノ)−6−ヒドロキシメチル−ピリミジン−2−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−6−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−ベンジルアミノ]−ピリミジン−2−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−6−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−ベンジルアミノ]−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[4−[(テトラヒドロ−フラン−2−イルメチル)−アミノ]−6−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−ベンジルアミノ]−ピリミジン−2−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[4−モルホリン−4−イル−6−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−ベンジルアミノ]−ピリミジン−2−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(3−カルバモイル−ピペリジン−1−イル)−6−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−ベンジルアミノ]−ピリミジン−2−イルアミノ])−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;
2−[4−(4−ヒドロキシメチルピペリジン−1−イル)−6−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−ベンジルアミノ]−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(2−ヒドロキシメチル−1−ピロリジニル)−6−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−ベンジルアミノ]−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(3−N,N−ジエチルカルバモイル−1−ピペリジニル)−6−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−ベンジルアミノ]−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)−6−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−ベンジルアミノ]−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[[[2−[4−モルホリン−4−イル]エチル]アミノ−6−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−ベンジルアミノ]ピリミジン−2−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;4−メチル−2−[[[4−ヒドロキシル]ブチル]アミノ−6−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−ベンジルアミノ]−ピリミジン−2−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−ホルミル−1−ピペラジニル)−6−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−ベンジルアミノ]−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[(4−クロロフェニル)メチル]アミノ]−6−(5−オキサゾリル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[(4−アミノスルホニルフェニル(Aminosylfonylphenyl))メチル]アミノ]−6−(5−オキサゾリル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−モルホリノ−6−(5−オキサゾリル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[(3,4−ジメトキシフェニル)メチル]アミノ]−6−(5−オキサゾリル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−(1,4−ジオキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デカ−8−イル)−6−(5−オキサゾリル(oxazoly))−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−ヒドロキシ−4−フェニル−ピペリジニル]−6−(5−オキサゾリル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[(4−メチルスルホニルフェニル)メチル]アミノ]−6−(5−オキサゾリル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−ヒドロキシ−ピペリジニル]−6−(5−オキサゾリル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−エトキシカルボニル−ピペリジニル]−6−(5−オキサゾリル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−ピペリジニル−6−(5−オキサゾリル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[N−メチルピペラジニル−6−(5−オキサゾリル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[N−(2−フリルカルボニル)ピペラジニル−6−(5−オキサゾリル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[N−アセチル−[1,4−ジアゼピル]−6−(5−オキサゾリル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[N−メチル−N−(N−メチル−4−ピペリジニル)−アミノ]−6−(5−オキサゾリル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[N−メチル−[1,4]−ジアゼピル]−6−(5−オキサゾリル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−N,N−ジメトキシエチルアミノ−6−(5−オキサゾリル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[(1’,4)−ビピペリジニル]−6−(5−オキサゾリル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−6−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[(4−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−6−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−フェニル]−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−6−ピリジン−3−イル−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−メタンスルホニル−ベンジルアミノ)−6−ピリジン−3−イル−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−6−ピリミジン−4−イル−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−シアノ−フェニル)−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−アセチル−フェニル)−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;
2−[4−(4−ヒドロキシメチル−フェニル)−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−ヒドロキシ−フェニル)−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−メタンスルホニル−ベンジルアミノ)−6−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−メタンスルフィニルフェニル)−6−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−(アミノ)フェニル)−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−カルボキシメチル−フェニル)−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−(トリフルオロメチルカルボニルアミノ)フェニル)−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−(エトキシカルボニルメチル)フェニル)−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(3−(シアノ)フェニル)−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−(メトキシカルボニル)フェニル)−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(2−(メトキシ)−5−ピリジニル)−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−tertブチルオキシカルボニル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル)−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−メチル−1−ピペラジン−イル)−6−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−モルホリニル)−6−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−モルホリニル)−6−(3−ピリジニル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(ピペラジン−4−イル)−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−ヒドロキシ−ピペリジニル]−6−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾール−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−フェニル)−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−シアノ−フェニル)−6−(4−メタンスルホニル−ベンジルアミノ)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−メタンスルホニルフェニル)−6−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−メタンスルファニルフェニル)−6−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−カルボキシ−フェニル)−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−カルボキシ−フェニル)−6−(3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−カルボキシ−フェニル)−6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−カルボキシ−フェニル)−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−カルボキシ−フェニル)−6−(4−メチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−カルボキシ−フェニル)−6−(3−R−ヒドロキシ(hydrox)−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;
2−[4−(4−カルボキシ−フェニル)−6−(3−ヒドロキシメチル−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−アセチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−6−(4−カルボキシ−フェニル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−カルボキシ−フェニル)−6−[N−メチル−N−(1−N−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ]−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−カルボキシ−フェニル)−6−ピペラジン−1−イル−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−カルボキシ−フェニル)−6−(4−スルファモイル−ベンジルアミノ)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[5−アリル[4−(アミノスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−6−クロロ−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[[4−(アミノスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−5−メチル−6−(1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル,トリフルオロアセテート(1:3);2−[[4−[[[4−(アミノスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−5−メチル−6−(4−モルホリニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[5−アリル[4−(アミノスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−6−(4−メチルピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[5−[2−[2−メチルプロパ−3−エン]]−4−[4−(アミノスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−6−(4−メチルピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[[(3,4,5−(トリメトキシ)フェニル]メチル]アミノ]−5−メチル−6−(1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル,トリフルオロアセテート;2−[[4−[[5−[2,3−プロパンジオール][4−(アミノスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−6−(4−メチルピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[[3,4,5−(トリメトキシ)フェニル]メチル]アミノ]−5−メチル−6−(4−メチル−1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル,トリフルオロアセテート;2−[[4−[[5−[2−[2−メチルプロパ−3−エン]]−4−[4−(アミノスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−6−クロロ−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[[4−(アミノスルホニル)フェニル]メチル]アミノ]−5−メチル−6−(4−tertブチルオキシカルボニル−1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[N−[[3,4,5−(トリメトキシ)フェニル]メチル]−N−メチルアミノ]−5−メチル−6−(4−メチル−1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[4,6−ビス−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−5−メチルピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4,6−ビス−(3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−5−[エトキシカルボニルメチル]ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[4,6−ビス−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−5−メトキシピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;2−[[4−[N−[[3,4,5−(トリメトキシ)フェニル]メチル]−N−メチルアミノ]−5−メトキシ−6−(4−メチル−1−ピペラジニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[3−ピリジル]メチルオキシ]−5−(2−プロペニル−6−(4−モルホリニル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[(4−エトキシカルボニルメチル−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン−2−イル)−アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[(4−エトキシカルボニルメチル−6−[3−オキソ−1−ピペラジニル]−ピリミジン−2−イル)−アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[(4−カルボキシメチル−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン−2−イル)−アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸;2−[4−モルホリン−4−イル−6−[(3,4,5−トリメトキシ−フェニルカルバモイル)−メチル]−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[2−オキソ−2−(3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−エチル]−6−(4−スルファモイル−ベンジルアミノ)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−(4−スルファモイル−ベンジルアミノ)−6−[(4−スルファモイル−ベンジルカルバモイル)−メチル]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[4−[2−(1,4−ジオキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デカ−8−イル)−2−オキソ−エチル]−6−(4−スルファモイル−ベンジルアミノ)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;
2−[[4−[[(4−クロロ−フェニル)−メチル−カルバモイル]−メチル]−6−(4−スルファモイル−ベンジルアミノ)2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[2−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−2−オキソ−エチル]−6−(4−スルファモイル−ベンジルアミノ)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[2−(4−エトキシカルボニル−ピペリジン−1−イル)−2−オキソ−エチル]−6−(4−スルファモイル−ベンジルアミノ)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−(2−オキソ−2−ピペリジン−1−イル−エチル)−6−(4−スルファモイル−ベンジルアミノ)2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[2−[4−(フラン−2−カルボニル)−ピペラジン−1−イル]−2−オキソ−エチル]−6−(4−スルファモイル−ベンジルアミノ)2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[(シクロヘキシル−メチル−カルバモイル)−メチル]−6−(4−スルファモイル−ベンジルアミノ)2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[2−(4−アセチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−2−オキソ−エチル]−6−(4−スルファモイル−ベンジルアミノ)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−カルバモイル]−メチル]−6−(4−スルファモイル−ベンジルアミノ)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[2−(4−メチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−2−オキソ−エチル]−6−(4−スルファモイル−ベンジルアミノ)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[[ビス−(2−メトキシ−エチル)−カルバモイル]−メチル]−6−(4−スルファモイル−ベンジルアミノ)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−(2−[1,4’]ビピペリジニル−1’−イル−2−オキソ−エチル)−6−(4−スルファモイル−ベンジルアミノ)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[2−(4−ヒドロキシ−4−フェニル−ピペリジン−1−イル)−2−オキソ−エチル]−6−(4−スルファモイル−ベンジルアミノ)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−エトキシカルボニル−6−(4−スルファモイル−ベンジルアミノ)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−カルボキシル−6−(4−スルファモイル−ベンジルアミノ)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−(カルボキシメチル−カルバモイル)−6−(4−スルファモイル−ベンジルアミノ)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−6−(4−メチルスルファニル−ベンジル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[4−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−6−(4−メタンスルフィニル−ベンジル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−6−(4−メタンスルホニル−ベンジル)−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−メチル−1−ピペラジニル]−6−[N−メチル−N−[(3,4,5−トリメトキシフェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−トリフルオロメチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−メチルピペラジン−1−イル]−6−(N−メチル−N−[[(3,4,5−トリメトキシフェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−シアノチアゾール;2−[[4−[4−メチルピペラジン−1−イル]−6−メチル−6−[[(3,4,5−トリメトキシフェニル)メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸,2−メトキシエチルエステル;2−[[4−[4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル]−6−[N−メチル[[N−[(3,4,5−トリメトキシフェニル)メチル][−N−メチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸ブチルエステル;2−[[4−[1−モルホリニル]−6−[[2−[1−モルホリニル]エチル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸ブチルエステル;2−[[4−[4−メチル−1−ピペラジニル]−6−[[N−[(3,4,5−トリメトキシフェニル)メチル]]−N−(メチル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−イソプロピル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[[4−[4−メチル−1−ピペラジニル]−6−[[N−[(3,4,5−トリメトキシフェニル)メチル]]−N−(メチル)アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸メチルアミド;2−[4−[4−(2−ジイソプロピルアミノ−エチルカルバモイル)−フェニル]−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[4−[4−(3−ジメチルアミノ−プロピルカルバモイル)−フェニル]−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;
2−[4−[4−(シクロヘキシルメチルカルバモイル)−フェニル]−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[4−[4−(ピリジン−4−イルメチルカルバモイル)−フェニル]−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[4−[4−(イソブチルカルバモイル)−フェニル]−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[4−[4−(N−シクロヘキシル−N−メチルカルバモイル)−フェニル]−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[4−[4−(N−シクロプロピルメチル−N−プロピルカルバモイル)−フェニル]−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[4−[4−(4−エトキシカルボニルピペリジン−1−カルバモイル)−フェニル]−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[4−[4−(3−ヒドロキシメチル−ピペリジン−1−カルボニル)−フェニル]−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[4−[4−(N−2−ヒドロキシエチル−N−エチルカルバモイル)−フェニル]−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[4−[4−(チオモルホリン−1−カルボニル)−フェニル]−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;2−[4−[4−(モルホリン−1−カルボニル)−フェニル]−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;および2−[4−[4−(4−クロロ−フェニルカルバモイル)−フェニル]−6−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルエステル;またはそれらの立体異性体、薬学的に許容され得る塩もしくは水和物。
別の関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、以下の化合物が挙げられる:
Figure 0006963431
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またはそれらの立体異性体、薬学的に許容され得る塩もしくは水和物。
このような化合物の調製は、米国特許第7,087,614号、U.S.20030162802およびWO2002/102313に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、US2007/0129388およびWO2007/063391(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
mは、0、1もしくは2である;Xは、O、SもしくはN−CNである;Rは、F、ClもしくはCNである;Aは、C1〜4アルキル基で任意選択的に置換されたC3〜6シクロアルキレン基である;およびBは、単結合もしくはC1〜2アルキレン基である;またはその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物、多形体もしくはプロドラッグ。
上記の化合物に関して、用語「アルキレン」は、1または2個の炭素原子を有する二価の飽和炭化水素鎖を意味する。アルキレン基の例としては、メチレン、エチレンおよびメチルメチレンが挙げられ、これらの中のメチレンが好ましい。
用語「シクロアルキレン」は、3〜6個の炭素原子を有する二価の飽和炭素環を意味する。シクロアルキレン基の例としては、シクロプロピレン(例えば、1,1−シクロプロピレンならびにシス−およびトランス−1,2−シクロプロピレン)、シクロブチレン(例えば、1,1−シクロブチレン、シスおよびトランス−1,2−シクロブチレンならびにシスおよびトランス−1,3−シクロブチレン)、シクロペンチレン(例えば、1,1−シクロペンチレン、シスおよびトランス−1,2−シクロペンチレンならびにシス−およびトランス−1,3−シクロペンチレン)ならびにシクロヘキシレン(例えば、1,1−シクロヘキシレン、シス−およびトランス−1,2−シクロヘキシレン、シス−およびトランス−1,3−シクロヘキシレン)ならびにシス−およびトランス−1,4−シクロヘキシレン)が挙げられる。好ましい例としては、シクロブチレンおよびシクロヘキシレン、より好ましくはシクロブチレン、さらにより好ましくは1,3−シクロブチレン、最も好ましくはトランス−1,3−シクロブチレンが挙げられる。
用語「アルキル」は、1〜4個の炭素原子を含む一価で直鎖または分枝鎖の飽和炭化水素鎖を意味する。アルキル基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチルが挙げられる。好ましい例としては、メチルおよびエチル、特にメチルが挙げられる。
シクロアルキレン基は、C1〜4アルキル基で任意選択的に置換される。好ましくは、アルキル置換基は、存在する場合、メチルまたはエチル基、より好ましくはメチル基である。アルキル置換基は、存在する場合、環の任意の位置に存在してもよいが、好ましくは1位(すなわち、カルボン酸基と同じ位置)に存在する。
好ましくは、mは、1または2、より好ましくは1である。
好ましくは、Xは、OまたはN−CN、より好ましくはOである。
好ましくは、Rは、FまたはCl、より好ましくはClである。
好ましくは、Aは、メチル基で任意選択的に置換されたシクロブチレンまたはシクロヘキシレン基である。より好ましくは、Aは、シクロブチレン基である。さらにより好ましくは、Aは、1,3−シクロブチレン基、特にトランス−1,3−シクロブチレン基である。
好ましくは、Bは、単結合またはメチレン基である。より好ましくは、Bは、単結合である。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、以下の化合物から選択される:
シス−3−[(8’−クロロ−2’−オキソ−2’,3’−ジヒドロ−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−5’−イル)オキシ]シクロブタンカルボン酸;トランス−3−[(8’−クロロ−2’−オキソ−2’,3’−ジヒドロ−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−5’−イル)オキシ]シクロブタンカルボン酸;3−[(8’−フルオロ−2’−オキソ−2’,3’−ジヒドロ−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−5’−イル)オキシメチル]シクロブタンカルボン酸;トランス−3−[(8’−シアノ−2’−オキソ−2’,3’−ジヒドロ−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−5’−イル)オキシ]シクロブタンカルボン酸;1−[(8’−フルオロ−2’−オキソ−2’,3’−ジヒドロ−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,4’−キナゾリン]−5’−イル)オキシメチル]シクロブタンカルボン酸;トランス−3−[(8’−クロロ−2’−オキソ−2’,3’−ジヒドロ−1’H−スピロ[シクロヘプチル−1,4’−キナゾリン]−5’−イル)オキシ]シクロブタンカルボン酸;およびトランス−3−[(8’−クロロ−2’−オキソ−2’,3’−ジヒドロ−1’H−スピロ[シクロペンチル−1,4’−キナゾリン]−5’−イル)オキシ]シクロブタンカルボン酸;またはそれらの薬学的に許容され得る塩、溶媒和物、多形体もしくはプロドラッグ。
上記の化合物の調製は、US2007/0129388およびWO2007/063391に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、Kadoshima−Yamaoka,K.ら、「ASB16165,a novel inhibitor for phosphodiesterase 7A(PDE7A),suppresses IL−12−induced IFN−g production by mouse activated T lymphocytes」,Immunology Letters 122:193−197,2009年(参照により明示的に本明細書に組み込まれる)に記載された化合物ASB16165(1−シクロヘキシル−N−[6−(4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)−3−ピラジニル]−3−メチル−1H−チエノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボキサミド一水和物)が挙げられる。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物を調製するための方法は、WO2006/004040に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、Yamamoto,S.ら、「The effects of a novel phosphodiesterase 7A and −4 dual inhibitor,YM−393059,on T−cell−related cytokine production in vitro and in vivo.」European Journal of Pharmacology 541:106−114,2006年(参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に記載された化合物YM−393059((±)−N−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−4−[2−(4−メトキシ−3−メチルフェニル)−5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インドール−1−イル]ベンゼンスルホンアミドジフマレート)が挙げられる。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、Martinezら、「Benzyl derivatives of 2,1,3−benzo− and benzothieno 3,2−aathiadiazine 2,2−dioxides:first phosphodiesterase 7 inhibitors」,J.Med.Chem.43:683−689,2000年(参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、以下の化合物が挙げられる:
1−[(4−メトキシフェニル)カルボニルメチル]ベンゾチエノ−[3,2−a]−1,2,6−チアジアジン−493H)−オン2,2−ジオキシド;および1−[(3,4−ジクロロフェニル)−メチル]−2,1,3−ベンゾチアジアジン−4(3H)−オン2,2ジオキシド。
上記の化合物の調製は、J.Med.Chem.43:683−689,2000年に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、Castro,A.ら、「CODES,a novel procedure for ligand−based virtual screening:PDE7 inhibitors as an application example」,J.Med.Chem.43:1349−1359,2008年(参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、以下の化合物が挙げられる:
Figure 0006963431
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
X=OまたはSであり、
R=H、Ph、4−OMePh、2,6−ジFPh、2,3,4−トリFPh、2−BrPh、Bn、ナフチルまたはMeである。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、以下の化合物が挙げられる:
5.2.4.3−(2,3,4−トリフルオロフェニル)−2−チオキソ−(1H)−キナゾリン−4−オン;
5.3.2.3−フェニル−2−チオキソ−(1H)−チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−オン;
5.3.3.3−(2,6−ジフルオロフェニル)−2−チオキソ−(1H)−チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−オン;および
5.4.2.3−(2,6−ジフルオロフェニル−2−チオキソ−(1H)−ベンゾ[4,5]−チエノ[3,2−d]−ピリミジン−4−オン。
上記の化合物の調製は、J.Med.Chem.43:1349−1359,2008年に記載されている。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、Yang,G.ら、「Phosphodiesterase 7A−deficient mice have functional T cells」,J.Immunol 171:6414−6420,2003年(参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に記載されたBMS−586353が挙げられる。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、Pitts,W.J.ら、「Identification of purine inhibitors of phosphodiesterase 7(PDE7)」,Bioorg.Med.Chem.Lett.14:2955−2958,2004年およびKempson,J.ら、「Fused pyrimidine based inhibitors of phosphodiesterase 7(PDE7):synthesis and initial structure−activity relationships」,Bioorg.Med.Chem.Lett.15:1829−1833,2005年(各々、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
上記の化合物に関する置換基を、以下のように規定する。
R1は、
Figure 0006963431
Figure 0006963431
である。
R2は、
Figure 0006963431
(式中、エチル基は、7または9位に結合し得る)
である。
関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
を有する。
別の関連実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、式:
Figure 0006963431
(式中、X=CH2、CH2CH2またはOCH2であり;
Arは、
Figure 0006963431
である;
およびNRR’は、
Figure 0006963431
である)
を有する。
別の実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターは、Kang,N.S.ら、「Docking and 3−D QSAR studies of dual PDE4−PDE7 inhibitors」,Molecular Simulation 33:1109−1117,2007年(参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる)に一般的または具体的に開示された化合物から選択されるものである。一実施形態において、本発明の方法に有用なPDE7インヒビターとしては、以下の化合物が挙げられる。
Figure 0006963431
上記の化合物を調製するための方法は、Molecular Simulation 33:1109−1117,2007年に記載されている。
ポリペプチドまたはペプチドインヒビター
一部のある実施形態において、PDE7阻害剤は、単離されたPDE7ポリペプチドまたはペプチドインヒビターを含み、PDE7活性を阻害する単離された天然ペプチドインヒビターと合成ペプチドインヒビターを包含する。本明細書で用いる場合、用語「単離されたPDE7ポリペプチドまたはペプチドインヒビター」は、PDE7に結合すること、PDE7と基質への結合に関して競合すること、および/またはPDE7と直接相互作用することでcAMPのPDE7依存性切断を阻害することによりcAMPのPDE7依存性切断を阻害するポリペプチドまたはペプチドであって、実質的に純粋であり、天然状態では一緒に見られることがあり得る他の物質を、その意図される用途に実用的かつ適切な程度まで本質的に含まないものをいう。
ペプチドインヒビターは、タンパク質−タンパク質相互作用および触媒部位に干渉するため、インビボで好成績で使用されている。例えば、LFA−1に構造的に関連する接着分子に対するペプチドインヒビターが、最近、凝固障害における臨床使用に承認された(Ohman,E. M.ら、European Heart J.16:50−55、1995年)。インテグリン依存性接着を抑制または干渉する短鎖の直鎖状ペプチド(アミノ酸30個未満)が報告されている(Murayama,O.ら、J.Biochem.120:445−51、1996年)。25〜200アミノ酸残基長の範囲の長鎖ペプチドもまた、インテグリン依存性接着をブロックするのに好成績で使用されている(Zhang,L.ら、J.Biol.Chem.271(47):29953−57、1996年)。一般に、長鎖ペプチドインヒビターは短鎖ペプチドよりも高い親和性および/または低いオフ率を有し、したがって、より効力のあるインヒビターであり得る。また、環状ペプチドインヒビターは、ヒト炎症性疾患の処置のためのインビボでのインテグリンの有効なインヒビターであることが示されている(Jackson,D. Y.ら、J.Med.Chem.40:3359−68、1997年)。環状ペプチドの作製方法の一例は、ペプチドの末端アミノ酸がシステインであり、それにより、末端アミノ酸間のジスルフィド結合によって該ペプチドが環状形態で存在することが可能なペプチドの合成を伴うものであり、該ペプチドは、造血系の新生物の処置で、親和性とインビボ半減期を改善することが示されている(例えば、Larsonに対する米国特許第6,649,592号)。
合成PDE7ペプチドインヒビター
本発明の方法に有用なPDE7阻害性ペプチドは、PDE7酵素活性に重要な標的領域(PDE7の触媒ドメインなど)を模倣するアミノ酸配列によって例示される。PDE7AとPDE7Bは、触媒ドメインにおいて70%の同一性を有する(Hetman,J.M.ら、PNAS 97(1):472−476、2000年)。PDE7A1の触媒ドメインは、配列番号:2のアミノ酸残基185〜456である。PDE7A2の触媒ドメインは、配列番号:4のアミノ酸残基211〜424である。PDEBの触媒ドメインは、配列番号:6のアミノ酸残基172〜420である。本発明の方法の実施に有用な阻害性ペプチドは、サイズが約5アミノ酸〜約250アミノ酸の範囲である。また、分子モデル設計および合理的分子設計を用いて、PDE7触媒領域の分子構造を模倣し、PDE7の酵素活性を阻害するペプチドが作製およびスクリーニングされ得る。モデル設計に使用される分子構造としては、抗PDE7モノクローナル抗体のCDR領域が挙げられる。特定の標的に結合するペプチドの同定方法は、当該技術分野で周知である。例えば、分子インプリンティングは、巨大分子構造(特定の分子に結合するペプチドなど)のデノボ構築に使用され得る。例えば、Shea,KJ.、「Molecular Imprinting of Synthetic Network Polymers:The De Novo Synthesis of Macromolecular Binding and Catalytic Sties」、TRIP2(5)、1994年を参照のこと。
実例として、PDE7結合ペプチド模倣物の調製方法の一例は以下のとおりである。PDE7阻害を示す抗PDE7抗体の結合領域の官能性モノマー(鋳型)を重合する。次いで鋳型を除去した後、該鋳型によって生じた空隙内で第2の類型のモノマーの重合を行ない、該鋳型と類似した1つ以上の所望の特性を示す新たな分子を得る。この様式でのペプチドの調製に加え、PDE7阻害剤である他のPDE7結合分子、例えば、多糖類、ヌクレオシド、薬物、核タンパク質、リポタンパク質、糖質、糖タンパク質、ステロイド類、脂質、および他の生物学的活性物質などもまた調製され得る。この方法は、典型的には、官能性モノマーのフリーラジカル重合による調製によって非生分解性の主鎖を有する化合物が得られるため、天然の対応物よりも安定な広く様々な生物学的模倣物を設計するのに有用である。
PDE7阻害性ペプチドは、当該技術分野でよく知られた手法、例えば、固相合成手法(最初に、MerrifieldによってJ.Amer.Chem.Soc.85:2149−2154、1963年において報告された)などを用いて調製され得る。自動合成は、例えば、Applied Biosystems 431A Peptide Synthesizer (Foster City、Calif)を、製造業者によって提供された使用説明書に従って用いて達成され得る。他の手法は、例えば、Bodanszky,M.ら、Peptide Synthesis、第2版、John Wiley & Sons、1976年、ならびに当業者に公知の他の参考研究資料を見るとよい。該ペプチドはまた、当業者に公知の標準的な遺伝子操作手法を用いて調製され得る。
候補PDE7阻害性ペプチドは、PDE7阻害剤としての機能を果たす能力について、いくつかのアッセイの1つ、例えば、PDE7ホスホジエステラーゼアッセイなどにおいて試験され得る。
PDE7インヒビターの発現
本発明の方法の一部のある実施形態において、PDE7阻害剤は、PDE7依存性cAMP切断の阻害能を有するPDE7発現インヒビターである(PDE7A、PDE7B、または両方)。本発明のこの実施形態の実施において、代表的なPDE7発現インヒビターとしては、PDE7アンチセンス核酸分子(アンチセンスmRNA、アンチセンスDNA、またはアンチセンスオリゴヌクレオチドなど)、PDE7リボザイム、およびPDE7RNAi分子が挙げられる。
アンチセンスRNAおよびDNA分子は、PDE7 mRNAにハイブリダイズし、PDE7タンパク質の翻訳を妨げることによりPDE7 mRNAの翻訳を直接ブロックする作用を行なう。アンチセンス核酸分子は、多くの異なる様式で構築され得るが、該分子はPDE7の発現の干渉能を有するものとする。例えば、アンチセンス核酸分子は、PDE7A1 cDNA(配列番号:1)、PDE7A2 cDNA(配列番号:3)またはPDE7B cDNA(配列番号:5)のコード領域(またはその一部分)を、その通常の転写の向きと逆にし、その相補鎖の転写を可能にすることによって構築され得る。アンチセンスオリゴヌクレオチドの設計および投与のための方法は、当該技術分野で周知であり、例えば、Mautinoら、Hum Gene Ther 13:1027−37、2002年;およびPachoriら、Hypertension 39:969−75、2002年(これらは各々、参照により本明細書に組み込まれる)に報告されている。
アンチセンス核酸分子は、通常、標的遺伝子(1つまたは複数)の少なくとも一部分に実質的に同一である。しかしながら、該核酸は、発現を阻害するために完全に同一である必要はない。一般的には、使用されるアンチセンス核酸分子が短いほど、代償するために、より高い相同性が使用され得る。最小の同一性パーセントは、典型的には約65%より大きいが、より高い同一性パーセントで、より有効な内在配列の発現抑制が発揮されることもあり得る。約80%を超える相当大きな同一性パーセントが典型的には好ましく、約95%から完全同一性が、典型的には最も好ましい。
アンチセンス核酸分子は、標的遺伝子と同じイントロンまたはエキソンパターンを有する必要はなく、標的遺伝子の非コードセグメントは、標的遺伝子発現のアンチセンス抑制の達成において、コードセグメントと等しく有効であり得る。少なくとも約8ヌクレオチド程度のDNA配列がアンチセンス核酸分子として使用され得るが、より長い配列も好ましい。本発明において、有用なPDE7阻害剤の代表例は、配列番号:1に示した核酸配列からなるPDE7A1 cDNAの一部分の相補鎖と少なくとも90パーセント同一であるアンチセンスPDE7核酸分子である。有用なPDE7阻害剤の別の代表例は、配列番号:3に示した核酸配列からなるPDE7A2 cDNAの一部分の相補鎖と少なくとも90パーセント同一であるアンチセンスPDE7核酸分子である。有用なPDE7阻害剤の別の代表例は、配列番号:5に示した核酸配列からなるPDE7B cDNAの一部分の相補鎖と少なくとも90パーセント同一であるアンチセンスPDE7核酸分子である。
PDE7 mRNAに結合するアンチセンスオリゴヌクレオチドの標的化は、PDE7タンパク質合成のレベルを低下させるために使用され得る別の機構である。例えば、ポリガラクツロナーゼとムスカリン2型アセチルコリン受容体の合成は、そのそれぞれのmRNA配列に対するアンチセンスオリゴヌクレオチドによって阻害される(Chengに対する米国特許第5,739,119号、およびShewmakerに対する米国特許第5,759,829号)。さらに、アンチセンス阻害の例は、核タンパク質サイクリン、多剤耐性遺伝子(MDG1)、ICAM−1、E−セレクチン、STK−1、線条体GABA受容体およびヒトEGF(例えば、Baracchiniに対する米国特許第5,801,154号;Bakerに対する米国特許第5,789,573号;Considineに対する米国特許第5,718,709号;およびReubensteinに対する米国特許第5,610,288号参照)で示されている。
当業者が、どのオリゴヌクレオチドが本発明において有用であるかを判定することが可能な系が報告されており、これは、転写物内の配列の到達可能性のインジケータとしてRnアーゼH切断を用いた、標的mRNA内の適当な部位に対するプローブ結合を伴うものである。Scherr,M.ら、Nucleic Acids Res.26:5079−5085、1998年;Lloydら、Nucleic Acids Res.29:3665−3673、2001年。RNアーゼHに影響を受けやすい部位を作出するため、PDE7転写物の特定領域に相補的なアンチセンスオリゴヌクレオチドの混合物を、PDE7発現細胞抽出物に添加し、ハイブリダイズさせる。この方法は、ダイマー、ヘアピンまたは宿主細胞内の標的mRNAへの特異的結合が低減もしくは禁止され得る他の2次構造を形成する相対能力に基づいてアンチセンス組成物の最適配列選択を予測できるコンピュータ補助配列選択を組み合わせてもよい。このような2次構造解析および標的部位選択の考慮は、OLIGOプライマー解析ソフトウェア(Rychlik,I.、1997年)およびBLASTN 2.0.5アルゴリズムソフトウェア(Altschul,S.F.ら、Nucl.Acids Res.25:3389−3402、1997年)を用いて行なわれ得る。標的配列に対するアンチセンス化合物は、好ましくは、約8〜約50ヌクレオチド長を含むものである。約9〜約35程度のヌクレオチドを含むアンチセンスオリゴヌクレオチドが特に好ましい。本発明者らは、あらゆるオリゴヌクレオチド組成物を想定し、9〜35ヌクレオチドの範囲(すなわち、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、または35程度の塩基長のもの)が、本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドに基づく方法の実施に非常に好ましい。PDE7mRNAの非常に好ましい標的領域は、AUG翻訳開始コドンまたはその付近のもの、および該mRNAの5’領域、例えば、PDE7遺伝子ヌクレオチド配列(配列番号:1、配列番号:3、配列番号:5)の0〜+10の間の領域に実質的に相補的な配列である。
用語「オリゴヌクレオチド」は、本明細書で用いる場合、リボ核酸(RNA)もしくはデオキシリボ核酸(DNA)またはその模倣物のオリゴマーまたはポリマーをいう。また、この用語は、天然に存在するヌクレオチド、糖類および共有結合性ヌクレオシド(主鎖)間結合ならびに天然に存在しない修飾を有するオリゴヌクレオチドで構成されるオリゴ核酸塩基を包含する。このような修飾により、天然に存在するオリゴヌクレオチドでは得られない特定の所望の性質、例えば、有毒性の低減、ヌクレアーゼ分解に対する安定性の増大、および細胞内取込みの向上などを導入することが可能となる。実例の実施形態において、本発明のアンチセンス化合物は、アンチセンスオリゴヌクレオチドの寿命を延ばすためのホスホジエステル主鎖(backbone)の修飾(リン酸置換基がホスホロチオエートで置き換えられている)によって、天然の(native)DNAと異なる。同様に、オリゴヌクレオチドの一端または両端を、1つ以上のアクリジン誘導体(これは、核酸鎖内の隣接した塩基対間にインターカレートする)で置換してもよい。
アンチセンスの別の択一例は「RNA干渉」(RNAi)の使用である。二本鎖RNA(dsRNA)により、インビボで哺乳動物において遺伝子サイレンシングが誘発され得る。RNAiと共抑制(co−suppression)の自然な機能は、活性となると宿主細胞内で異常なRNAまたはdsRNAを生成させる可動性遺伝子エレメント(レトロトランスポゾンおよびウイルスなど)による侵入に対するゲノムの保護であるようである(例えば、Jensen,J.ら、Nat. Genet. 21:209−12、1999年参照)。二本鎖RNA分子は、各々が約19〜25の長さ(例えば、19〜23ヌクレオチド)を有し、二本鎖RNA分子を形成することができる2つのRNA鎖を合成することにより作製され得る。例えば、本発明の方法に有用なdsRNA分子は、配列番号:1、配列番号:3、配列番号:5の少なくとも1つの一部分に対応するRNAと、その相補鎖を含むものであり得る。好ましくは少なくとも一方のRNA鎖は、3’に1〜5ヌクレオチドの突出端を有する。合成RNA鎖を、二本鎖分子が形成される条件下で合わせる。該RNA配列は、配列番号:1、配列番号:3または配列番号:5の少なくとも8ヌクレオチドの部分を含み、25ヌクレオチド以下の全長を有するものであり得る。所与の標的に対するsiRNA配列の設計は、当業者の通常の技能の範囲内である。siRNA配列を設計し、少なくとも70%の発現ノックダウンが保障される市販供給品が利用可能である(Qiagen,Valencia,CA)。例示的なPDE7 shRNAおよびsiRNAは、Sigma−Aldrich Company(製品番号SHDNA_−NM_002603;SASI_Hs01_00183420〜SASI_Hs01_00010490)から市販で入手可能である。
dsRNAは、医薬組成物として投与され得、これは既知の方法によって行なわれ得、このとき、核酸は所望の標的細胞内に導入される。一般的に使用される遺伝子導入法としては、リン酸カルシウム、DEAE−デキストラン、エレクトロポレーション、マイクロインジェクションおよびウイルスによる方法が挙げられる。かかる方法は、Ausubelら、Current Protocols in Molecular Biology、John Wiley & Sons,Inc.、1993年に教示されている。治療用核酸分子は、血液脳関門を通過するように修飾されることがあり得る。例えば、アミロイド前駆体タンパク質(APP)のAbeta中央領域に対するホスホロチオレートアンチセンスオリゴヌクレオチドをi.c.v.投与すると、アルツハイマーマウスモデルにおいて学習と記憶の欠損が後退され得ることが示されている。Banks W. A.ら、Journal of Pharm.and Exp.Therapeutics、297(3):1113−1121、2001年。
リボザイム:
一部のある実施形態において、PDE7阻害剤は、標的PDE7(例えば、PDE7A、PDE7Bまたは両方)のmRNAを特異的に切断するリボザイムである。PDE7を標的化するリボザイムは、PDE7の量および/または生物学的活性を低下させるためのPDE7阻害剤として利用され得る。リボザイムは、該リボザイムの配列に完全または一部相同な配列を有する核酸分子を切断することができる触媒性RNA分子である。標的RNAと特異的に対合し、特定の位置でホスホジエステル主鎖を切断し、それにより該標的RNAを機能的に不活化するRNAリボザイムをコードするリボザイム導入遺伝子を設計することが可能である。この切断の実施において、リボザイムは、自身が変化することはなく、したがって再利用と他の分子の切断が可能である。リボザイム配列をアンチセンスRNA内に含めることによってそれらにRNA切断活性が付与され、それにより、アンチセンス構築物の活性が増大する。
本発明の実施に有用なリボザイムは、典型的には、少なくとも約9ヌクレオチドのハイブリダイズ領域(これは、ヌクレオチド配列において標的PDE7 mRNAの少なくとも一部分に相補的である)と、触媒領域(これは、標的PDE7 mRNAを切断するように適合させている)とを含む(概要は、欧州特許番号0321201;WO88/04300;Haseloff,J.ら、Nature 334:585−591、1988年;Fedor,M.J.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:1668−1672、1990年;Cech,T.R.ら、Ann.Rev.Biochem.55:599−629、1986年参照のこと)。
リボザイムは、リボザイム配列が組み込まれたRNAオリゴヌクレオチドの形態で細胞に直接標的化されるか、または所望のリボザイムRNAをコードする発現ベクターとして細胞内に導入されるかのいずれかであり得る。リボザイムは、アンチセンスポリヌクレオチドについて記載したのとほぼ同じ様式で使用および適用され得る。
本発明の方法に有用なアンチセンスRNAおよびDNA、リボザイムおよびRNAi分子は、当該技術分野で知られた任意のDNAおよびRNA分子合成方法によって調製され得る。このようなものとしては、当該技術分野でよく知られたオリゴデオキシリボヌクレオチドおよびオリゴリボヌクレオチドの化学合成手法、例えば、固相ホスホラミダイト化学合成などが挙げられる。あるいはまた、RNA分子は、アンチセンスRNA分子をコードするDNA配列のインビトロおよびインビボ転写によって作製され得る。かかるDNA配列は、適当なRNAポリメラーゼプロモーター(T7またはSP6ポリメラーゼプロモーターなど)が組み込まれた広く様々なベクター内に組み込まれ得る。あるいはまた、使用されるプロモーターに応じてアンチセンスRNAを構成的または誘導的に合成するアンチセンスcDNA構築物が、細胞株に安定的に導入され得る。
よく知られた種々のDNA分子修飾が、安定性および半減期を増大させる手段として導入され得る。有用な修飾としては、限定されないが、分子の5’および/または3’末端へのリボヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオチドのフランキング配列の付加、あるいはオリゴデオキシリボヌクレオチド主鎖におけるホスホジエステラーゼ結合ではなくホスホロチオエートまたは2’O−メチルの使用が挙げられる。
IV. 嗜癖を処置するのに有用なPDE7インヒビターのスクリーニング方法
別の態様において、嗜癖を、その処置を必要とする哺乳動物被験体において処置するのに有用なPDE7活性を阻害する薬剤を同定するための方法を提供する。本発明のこの態様の方法は、(a)複数の薬剤の各々についてPDE7活性の阻害に関するIC50を測定すること;(b)該複数の薬剤から、PDE7活性の阻害に関して約1μM未満のIC50を有する薬剤を選択すること;(c)PDE7活性の阻害に関して約1μM未満のIC50を有する薬剤のPDE4活性の阻害に関するIC50を測定すること;(d)PDE7の阻害に関するIC50の10倍より大きいPDE4活性の阻害に関するIC50を有する化合物を選択することにより、嗜癖の処置に有用な薬剤を同定すること;ならびに(e)同定された化合物の活性を、嗜癖のモデル系において評価すること(ここで、PDE7阻害に関して約1μM未満のIC50、およびPDE7の阻害に関するIC50の10倍より大きいPDE4活性の阻害に関するIC50を有し、動物モデルにおいて嗜癖を処置するのに有効であると判定された薬剤は、哺乳動物被験体における嗜癖を処置するのに有用なPDE7阻害剤であることを示す)を含む。
本発明のこの態様の方法の実施において使用され得る代表的な薬剤としては、PDE7に結合してPDE7の酵素活性を阻害する分子(例えば、PDE7に結合して酵素活性を低下させる小分子インヒビターまたはブロックペプチド)、ならびにPDE7の発現を転写レベルおよび/または翻訳レベルで減少させる分子(例えば、PDE7アンチセンス核酸分子、PDE7特異的RNAi分子およびPDE7リボザイムなど)が挙げられ、それにより、PDE7がcAMPを切断するのを妨げる。
V.一般的な組成物の説明および定義.
一態様において、本発明は、処置を必要とする患者に、PDE7の酵素活性が阻害されるのに有効な量のPDE7阻害剤を投与することを含む、嗜癖を処置する方法を提供し、ここで、かかるPDE7酵素活性の阻害は、嗜癖の処置におけるPDE7インヒビターの主要な治療作用様式である。嗜癖としては、嗜癖性薬剤または嗜癖性行為に対する嗜癖が挙げられる。嗜癖性薬剤としては、限定されないが、精神刺激薬、アルコール、オピオイド、およびニコチンが挙げられる。PDE7インヒビターを用いる嗜癖の処置に好ましい精神刺激薬は、コカインまたはメタアンフェタミンである。PDE7インヒビターを使用する処置に好ましい嗜癖性行為は過食である。
本発明の方法に有用な各PDE7阻害性化学物質化合物については、可能なあらゆる立体異性体および幾何異性体が包含される。該化合物は、ラセミ化合物だけでなく、光学活性異性体も包含する。PDE7阻害剤が1種類のエナンチオマーとして所望される場合、これは、最終生成物の分割または異性体的に純粋な出発材料もしくはキラル補助試薬の使用(例えば、Ma,Z.ら、Tetrahedron:Asymmetry 8(6):883−888、1997年参照)のいずれかによる立体特異的合成のいずれかによって得られ得る。最終生成物、中間体または出発材料の分割は、当該技術分野で知られた任意の適当な方法によってなされ得る。さらに、化合物の互変異性体が考えられ得る状況では、本発明は、その化合物のあらゆる互変異性体形態を包含するものとする。
酸性部分を含むPDE7阻害剤は、適当なカチオンとともに薬学的に許容され得る塩を形成し得る。好適な薬学的に許容され得るカチオンとしては、アルカリ金属(例えば、ナトリウムまたはカリウム)およびアルカリ土類金属(例えば、カルシウムまたはマグネシウム)カチオンが挙げられる。塩基性中心を含むPDE7阻害剤の薬学的に許容され得る塩は、薬学的に許容され得る酸とともに形成される酸付加塩である。例としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩または重硫酸塩、リン酸塩またはリン酸水素塩、酢酸塩、安息香酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、グルコン酸塩、メタンフルゴネート、ベンゼンスルホン酸塩、およびp−トルエンスルホン酸塩が挙げられる。前述のことに鑑み、本明細書に示す本発明の方法に有用な化合物に対する言及はいずれも、PDE7阻害剤、ならびにその薬学的に許容され得る塩および溶媒和物を包含するものとする。
本発明の化合物は、そのままの化学物質で治療的に投与してもよいが、PDE7阻害剤を医薬組成物または製剤として投与することが好ましい。したがって、本発明は、さらに、PDE7阻害剤またはその薬学的に許容され得る塩を、1種類以上の薬学的に許容され得る担体、ならびに任意選択的で他の治療用および/または予防用成分を共に含む医薬組成物または製剤を提供する。好適な担体は、製剤のその他の成分と適合性があり、そのレシピエントに対して有害でないものである。また、本発明の化合物は、該化合物の徐放または取込みもしくは活性の向上をもたらす送達系、例えば、注射用のリポソーム系またはヒドロゲル系、マイクロ粒子、ナノ粒子、または経口もしくは非経口送達用のミセル系、または経口送達用の段階的カプセル系などに担持させてもよい。
血液脳関門:
一部のある実施形態において、PDE7阻害剤は、血液脳関門を通過するか、または迂回するかのいずれかとなるように投与される。好ましくは、該処置方法において投与される阻害剤、化合物または組成物は、該運動障害の処置が可能となるような充分な量および充分な速度で、血液脳関門を通過し得るものである。薬剤が血液脳関門を通過するのを可能にするための方法は当該技術分野で公知であり、薬剤サイズの最小化、通過を助長する疎水性因子の提供、および血液脳関門を通過する相当な透過性を有する担体分子とのコンジュゲーションが挙げられる。
一部のある実施形態において、PDE7阻害剤の有効量は、脳組織内で所与のPDE7阻害剤の活性に関してIC50以上の濃度が達成される量である。一部のある実施形態において、PDE7阻害剤は、PDE7AまたはPDE7Bの阻害に関するIC50濃度の大きい方の約1、1.5、2、2.5、5、10、20倍またはそれ以上のピーク濃度が得られる様式および投薬量で投与される。
実施例1:PDE7阻害は、コカイン嗜癖を緩和する
a.コカイン自己投与の低減
PDE7阻害がコカイン嗜癖の再発を低下させ、慢性コカイン自己投与を低下させることによって、コカイン使用を低減する能力を、コカイン嗜癖のラットモデルで示した。塩酸コカイン(the National Institute on Drug Abuse,Bethesda,MDから得た)を、濃度0.25mg/0.1mLにおいて滅菌生理食塩水中に溶解した。薬物またはビヒクル溶液を、4秒間にわたって体積0.1mLで注入した。本明細書中上記の式1A(OMS182056)および式1B(OMS181869)に従う2種のPDE7インヒビター、ならびに本明細書中上記の式6に従う1種のPDE7インヒビター(OMS182401)を、コカイン自己投与に対する効果について試験した。OMS182056およびOMS181869を、コカイン自己投与の開始12時間および1時間前に腹腔内(i.p.)手順で与えた。OMS182401を、腹腔内で与えた。
雄性Wistarラット(研究室に到着時点での体重は180〜200g)を、使用した。上記ラットを、3匹の群で、湿度(45〜55%)と温度(22℃)が制御された飼育所内に、12時間:12時間 逆明/暗サイクル(17:00点灯;05:00消灯)で収容し、餌と水は随意に摂取させた。上記明/暗サイクルの暗期の間に実験を行った。到着の1週間後、ラットを外科処置に供し、サイラスティックカテーテルを右頚静脈内に埋め込んだ。実験ステーションは、防音換気環境小部屋で囲われたオペラント条件づけチャンバ(Med Associate Inc.)からなった。コカインを、セッション開始前にカテーテルに繋げたプラスチックチューブによって送達した。注入ポンプを能動的レバーに対する応答によって作動させた一方で、非能動的レバーに対する応答を記録したが、いかなるプログラムされた結果をも生じなかった。上記ポンプの作動は、0.1mLの流動体の送達を生じた。IBM互換機で流動体送達および行為データの記録を制御した。
PDE7インヒビターOMS182056およびOMS181869を評価する研究に関しては、ラットを、各応答により0.25mg/0.1mlの流動体コカイン液の送達がもたらされる定率5の強化スケジュールで1日2時間のセッションでコカインを自己投与するように訓練した。コカイン自己投与訓練は、応答が安定なベースライン(1匹の各ラットについて計算したとき3日間連続で変動が10%未満)に達するまで継続した。この時点で薬物試験を開始した。
ラットをPDE7インヒビター(0.0、0.3、1.0および3.0mg/kg)で、自己投与セッション開始の12時間前および1時間前にi.p.投与で処置した。能動的および非能動的レバーに対する応答回数を記録した。薬物試験期間は3日間とした。この期間中、コカイン自己投与を継続し、ベースラインレバー応答を再確立した。
結果を図1および図2に示す。OMS182056またはOMS181869のいずれかでの処置は、コカイン自己投与は有意に低減されなかったが、より高い投与量では、低減する傾向にあった。
OMS182401を評価する研究に関しては、ラットを、各能動的レバー押しにより0.25mgのコカインの送達がもたらされるが、非能動的レバーを押してもコカインは送達されない、1日2時間(短時間アクセス)または1日6時間(長時間アクセス)の訓練セッションで、コカインを自己投与するように訓練した;1週間後、等量のコカインを受容するために5回のレバー押しが必要とされるように、上記率を増大させた。コカイン自己投与訓練を、応答が安定なベースライン(1匹の各ラットについて計算したとき3日間連続で変動が10%未満)に達するまで継続した。この時点で薬物試験を開始した。上記動物に、試験セッションの15分前にビヒクルまたは薬物を注射した。能動的および非能動的レバーに対する応答回数を記録した。
結果を図3に示す。OMS182401での処置は、長時間アクセスでのコカイン自己投与を有意に低減したが、短時間アクセスモデルでは低減しなかった。
PDE7インヒビターは、ホスホジエステラーゼ−7活性によるcAMPの分解を低減させることにより、cAMPの細胞内レベルを上昇させる。また、細胞内cAMPレベルは、Gs−選択的Gタンパク質共役型受容体(例えば、上記ドーパミンD1受容体(DRD1))の活性化によって増大する。コカイン自己投与に対するDRD1の活性化によるcAMPレベル上昇の効果を試験するために、上記DRD1アゴニストSKF82958を、コカインを自己投与するように訓練したラットにi.p.投与した。(±)−SKF−82958ヒドロブロミド[(±)−6−クロロ−7,8−ジヒドロキシ−3−アリル−1−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヒドロブロミド6−クロロ−N−アリル−SKF−38393ヒドロブロミド]、または「SKF82958」は、Sigma Aldrichから入手可能である。SKF82958を、1.0mg/kgで投与した。結果を図4に示す。SKF82958での処置は、短時間アクセスモデルでのコカイン自己投与を有意に低減した。上記長時間アクセスモデルは、この場合には評価しなかった。処置後の最初の1時間では、自己投与の有意な低減が両方の用量で観察された。処置の2時間後では、自己投与低減の傾向が有意でなくなった(データ表示せず)。しかしながら、動物はまた、有意に異常な行為を示し、極めて攻撃的となり、コカインとともにSK82958の投与によってレバーを押す能力が障害されたことが示唆される。示された行為は、コカイン過剰摂取後に示されるものと類似していた(データ表示せず)。
このような薬剤が嗜癖性を有するかどうかを調べるため、PDE7インヒビターOMS182056およびドーパミンD1アゴニストSKF82958を消去期間中にコカインなしで投与した。結果を図5と6に示す。いずれの薬剤も、単独で投与した場合はラットによるレバー押しの増大は引き起こされなかった。OMS182056では、統計学的に有意ではないがわずかにレバー押しの減少傾向が示された。したがって、どちらの薬剤も嗜癖性は示されなかった。
PDE7インヒビターおよびドーパミンD1アゴニストはともに、cAMPの細胞内レベルを増大させ得るが、これら2つの累計の薬剤は、コカインとともに投与すると、非常に異なる効果をもたらす。
また、OMS182401を長期間にわたるコカイン自己投与に対する効果について試験した。ラットに頚静脈カテーテルを外科的に埋め込み、1週間回復させた。次いで、動物に対して、能動的にレバーを押すたびに0.25mgのコカインの送達が誘発される1日6時間(長時間アクセス)の訓練セッションを行なった。1週間後、同量のコカインを受けるのに5回のレバー押しが必要とされるように率を増大した。動物訓練は約6週間継続した。6日間連続で安定な能動的レバー押し率が得られたら、動物にビヒクルまたは薬物(4.5mg/kg)を1日2回i.p.注射した。強化応答(reinforced response)を2時間にわたって評価した。
結果を図7に示す。慢性OMS182401処置では、長時間アクセスラットモデルにおいてコカイン自己投与が低減された。OMS182401の効果は、少なくとも6日間にわたる処置において安定状態が維持された。OMS182401での処置を止めるとコカイン自己投与はベースラインレベルに戻った。OMS182401は非能動的レバー押しを改変しなかった(データ表示せず)。この実験により、コカイン嗜癖の処置の急性モデルで観察されたPDE7インヒビターの有効性が確認され、OMS182401は慢性投与に適切であり得ることが示される。
b.消去後のコカイン要求の低減
OMS182056を、消去直後のコカイン要求行為に対するその効果について試験した。ラットを、上記のようにしてコカインを自己投与するように訓練し、その後、消去条件に曝露した。初日に、コカインを生理食塩水、OMS182056(1.0mg/kgおよび3.0mg/kg)で置き換え、上記ラットにi.p.投与し、レバー押しを計数した。結果を図8に示す。3mg/kgのOMS182056では、上記消去プロセス開始時のコカイン要求行為の量が有意に低減した。このことは、OMS182056がコカイン消去を加速させることを示す。
c.再発後のコカイン要求の低減
OMS182056およびOMS182401をまた、ストレス誘発性嗜癖の再発後のコカイン要求行為に対するそれらの効果について試験した。ラットを、上記のようにしてコカインを自己投与するように訓練し、その後、消去条件に曝露した。最後の消去セッション翌日の復活期には、ラットにヨヒンビン(1.25mg/kg)を注射し、30分後、オペラントチャンバに入れ、レバー押しを30分間モニタリングした。α−2アドレナリン受容体アンタゴニストであるヨヒンビンの投与は、脳内ノルアドレナリンの細胞発火および放出を増大させ、薬理学的ストレス因子として作用し、アルコール要求の再発を助長することが公知である(Leら,Psychopharmacology 179:366−73(2005))。結果を図9および図10に示す。1.0mg/kgおよび3.0mg/kgの用量(図9)では、OMS182056は、ストレス誘発性コカイン嗜癖の再発の予防において有意な効果を示した。同様に、0.3mg/kg、1.0mg/kgおよび3.0mg/kgの用量(図10)では、OMS182401は、ストレス誘発性コカイン嗜癖の再発の予防において、有意な効果を示した。
OMS182056を、キュー誘発性嗜癖の再発後のコカイン要求行為に対するその効果について試験した。ラットを、視覚的または嗅覚的キューの付与を伴ってコカインを自己投与するように訓練し、次いで、コカインなしの消去条件に曝露した。最後の消去セッションの翌日の復活期には、ラットを先に学習したキューに再曝露した。レバー押しをモニタリングし、結果を図11に示す。結果は統計学的に有意でなかったが、漸増量のOMS182056の投与(1.0または3.0mg/kg)により、動物においてキュー誘発性再発の用量関連性低減の傾向がもたらされた。また、OMS182401もキュー誘発性嗜癖の再発後のコカイン要求行為に対する効果について試験した。結果を図12に示す。OMS182401の3種類の濃度:0.3mg/kg、1.0mg/kg、および3.0mg/kgを試験し、結果は、3種類のすべての濃度で統計学的に有意であった。漸増量のOMS182401の投与により、用量関連様式において、動物においてキュー誘発性再発の統計学的に有意な用量関連性低減がもたらされた。
PDE7インヒビターおよびDRD1アゴニストを、コカイン初回刺激誘発性再発に対する効果について次に試験した。ラットを、上記のようにしてコカインを自己投与するように訓練し、次いで、消去条件に曝露した。コカインを生理食塩水溶液で置き換えた。レバー押しが有意に低減した後に、復活手順を開始した。ラットを、ビヒクルまたは薬剤で処置し、10分後に、コカインを投与した。レバー押しを、コカイン投与後1時間の間に計数した。上記PDE7インヒビターOMS182056の結果を図13に示す。OMS182056の投与は、コカイン誘発性初回刺激応答に対して有意な効果を有しなかった。上記DRD1アゴニストSKF82958の結果を図14に示す。SKF82958での処置は、コカイン初回刺激によって誘発されたレバー押しを有意に低減させた。しかし、上記のように、SKF82958で処置した動物は、有意に異常な行為を示した。再度いうと、PDE7インヒビターおよびドーパミンD1アゴニストの投与は、コカイン嗜癖動物において非常に異なる結果を有した。
実施例2:PDE7阻害によりニコチン嗜癖が緩和される
a.ニコチンの自己投与の低減
PDE7阻害がニコチン使用を低減させる能力を、ニコチン嗜癖のラットモデルにおいて実証した。雄Wistarラット(研究室に到着時点での体重は180〜200g)を使用した。ラットを3匹の群で、湿度と温度が制御された(22℃)飼養所内に12時間:12時間の逆明/暗サイクル(17:00点灯;05:00消灯)で収容し、餌と水は随意に摂取させた。
ラットに頚静脈カテーテルを外科的に埋め込み、1週間回復させた。動物に対して、3回能動的にレバーを押すたびに0.03mgのニコチンの送達が誘発される1日2時間(短時間アクセス)または6時間(長時間アクセス)訓練セッションを行なった。安定な能動的レバー押し率が得られたら、動物にビヒクルまたは薬物(OMS182401もしくはOMS182399(上記の式6による別のPDE7インヒビター)のいずれか)を15分間i.p.注射した後、試験セッションを行なった。測定された読み値は、2時間での強化応答の回数である。ラットにおけるOMS182401の半減期は1.7〜4.9時間である。結果を図15(OMS182401,短時間アクセス)、16(OMS182401,長時間アクセス)および17(OMS182399,短時間アクセス)に示す。OMS182401によるPDE7阻害により、短時間および長時間の両アクセスラットモデルにおいてニコチン自己投与が用量依存的に低減された。OMS182399によるPDE7阻害により、短時間アクセスラットモデルにおいて、3.0mg/kg〜9.0mg/kgでニコチン自己投与が低減された。この化合物では、いずれの場合でも非能動的レバー押しは改変されなかった。
b.食物自己投与に対するPDE7阻害の効果
食物自己投与に対するPDE7インヒビターOMS182399およびOMS1823401の効果を評価して、PDE7阻害の効果が乱用薬物に対して特異的か否かを評価した。8匹の雄性Wistarラットを、各化合物について試験した。各薬物を、0.03M 酒石酸中に処方した濃度0.0mg/kg、3.0mg/kgおよび9.0mg/kgで試験した。溶液を腹腔内(i.p.)投与した。
上記自己投与ステーションは、明るい、防音換気環境小部屋で囲まれたオペラント条件づけチャンバ(Med Associate Inc.)からなった。上記チャンバの正面ドアおよび後方の壁を、透明なプラスチックで作製した。他の壁は不透明な金属であった。各チャンバに、上記チャンバの正面パネルに設置して2つの可倒式レバーを備え付けた。プログラムされた応答をもたらすには、レバーに対して最小の下向き圧力(約25g)で十分であった。飼料ペレット(各々45mg;Bio−ServInc.,Frenchtown,NJ)がペレット分与器から分与され得る窪みのついた餌入れを、2つのレバーの間に置いた。IBM互換機が、流動体送達および行動データの記録を制御した。
データ評価に関しては、分散分析(ANOVA)を使用し、続いて、適切であれば事後比較(Newman−Keuls)検定を行った。データを処置の効果について分析した。統計的有意性を、p<0.05に設定した。
図18Aおよび図18Bは、それぞれ、OMS182399およびOMS182401で得られた結果を示す。いずれの化合物も、ビヒクルと比較して、食物自己投与に対して統計的に有意な効果を示さなかった。これは、PDE7阻害の効果が乱用薬物に対して特異的であることを示す。上記研究から、これらPDE7インヒビターによるニコチンおよびコカイン関連オペラント応答の以前に観察された阻害は選択的であり、運動活性の一般的な阻害にも動機づけにも依存しないという証拠が提供される。
c.累進比率研究におけるニコチン自己投与の低減
雄性Wistarラットを、フィーチャーリリース1(feature release 1;FR1)強化スケジュール下で、この実施例2において上記で記載されるようにしてニコチンを自己投与するよう最初に訓練した。ニコチンでの応答という安定なベースラインの確立後に、動物を、応答要件(すなわち、用量 0.03mgのニコチンを受容するのに必要とされるレバー応答の回数)が次第に増大する累進比率条件下で試験した。
各ニコチン強化応答は、屋内照明の20秒点灯を生じた。最後の強化応答以来、60分より長い時間が経過した場合、セッションを終えた。集めたデータは中止点(最後のセッションでのレバー押しの回数)、上記研究中を通してのレバー押し(能動的レバー)の総数および報酬の総数であった。15匹の動物を、ラテン方格法を使用して試験した(すなわち、各動物が各用量を受容した)。種々の用量での上記PDE7インヒビターOMS182401の効果を、ビヒクルのみと比較した。
報酬の総数、中止点および合計の能動的レバー押しについての結果を、それぞれ、図19A〜19Cに示す。これらデータは、上記PDE7インヒビターが、嗜癖のある動物がニコチンを獲得しようとする動機づけ、すなわち、ニコチンに対する動機づけを用量依存様式において低減することを図示する。
実施例3:ニコチン消去の自己投与の低減
PDE7阻害がニコチン消去を加速させる能力を、ニコチン嗜癖のラットモデルにおいて実証した。ラットを、安定レベルでニコチン自己投与するように訓練した。能動的レバーは、なんら強化報酬と関連していなかった。最初の消去セッション前に、動物にビヒクルまたはOMS182401を注射した。最初の消去セッションの最初の1時間の能動的レバーの際の全応答を計測した。結果を図20に示す。OMS182401により、統計学的に有意な様式でニコチン消去が助長された。
別の研究は、飼料ペレットに対して訓練したラットにおける最初の消失日での非強化応答に対するOMS182401の効果を評価して、乱用薬物に対するOMS182401の効果の特異性を確認した。16匹の雄性Wistarラットを、飼料ペレットを自己投与するように8日間訓練し、次いで、2群に分け、OMS182401(0.03M 酒石酸中9.0mg/kg)またはビヒクルのいずれかを、最初の消去セッションの15分前に注射した。その結果から、OMS 182401は、飼料ペレット訓練ラットにおける非強化応答を低下させず(データは示さず)、乱用薬物に対するOMS182401の効果の特異性のさらなる裏付けを提供することが示された。
実施例4:復活後のニコチン使用の低下
PDE7阻害がキュー誘発性復活後のニコチン使用を低減させる能力を、ニコチン嗜癖のラットモデルにおいて実証した。ラットを、安定な率でニコチン自己投与するように、およびニコチン入手可能性と生理食塩水入手可能性を識別するように訓練した。ニコチンセッション中、全期間に音(7kHz,70dB)を存在させ、応答後にキュー光(能動的レバーの上部)を点灯した。生理食塩水セッション中は、試験チャンバを常に家庭用ライトによって照光し、各応答後にホワイトノイズを発した。識別相の後に消去期間を続けた。これは、レバー押しが安定な率の20%未満になるまで継続した。化合物を試験するため、ビヒクルまたはOMS182401を注射し、動物をニコチン刺激条件に曝露した。ニコチン刺激条件の最初の1時間の能動的レバーの際の全応答を計測した。結果を図21に示す。OMS182401によるPDE7阻害により、被験体動物においてキュー誘発性ニコチン再発が統計的に有意に低減された。非能動的レバーの際の応答はOMS182401投与によって影響されなかった。
PDE7阻害がストレス誘発性復活後のニコチン使用を低減させる能力を、ラットモデルにおいて、ストレス因子としてα2−アドレナリン作動性アンタゴニストであるヨヒンビンを用いて実証した。ヨヒンビンは、薬理学的ストレス因子として作用し、ニコチン要求の再発を助長する。OMS182401を、ニコチン要求行為に対する効果について試験した。ラットを安定な率でニコチン自己投与するように訓練した。能動的レバーはなんら強化報酬(消去)と関連しておらず、「能動」レバー押し率はいくつかのセッションで低下した。レバー押し率が安定な率の20%未満まで低下した場合、動物に1.25mg/kgのヨヒンビンを、ビヒクルまたは試験化合物のいずれかとともに腹腔内(i.p.)注射した。ヨヒンビン投与後の最初の1時間の能動的レバーの際の全応答を計測した。結果を図22に示す。OMS182401によるPDE7阻害により、被験体動物によるニコチン要求に対するストレス誘発性再発が統計的に有意に低減された。非能動的レバー応答は、ヨヒンビンまたはOMS182401のいずれの投与にも影響されなかった。
実施例5:PDE7阻害は、ストレスに応答した過食を低減する
実験動物において過食障害を摸倣するために、ヨーヨーダイエットおよび非常に味の良い飼料(HPF)へのストレスの多い曝露によって過食が誘起される過食モデルを開発した。このモデルにおいて、雌性ラットを、HPFにアクセスする可能性なしに、動物をHPFに曝露することによって特徴付けられる、制限およびストレスの多い手順の反復サイクルに曝露した。この手順は、非常に短期間の間に過度に消費される、非常に味の良い飼料摂取の選択的増大を誘起する。以下に記載されるように、このモデルを使用して、有意な予測妥当性および表面的妥当性があると考えて、過食(食物依存症の最も重大な形態のうちの1つ)に対するPDE7インヒビターの効果を調査した。
過食行為の復活は、食物制限およびストレスの反復の組み合わせを介して実験動物で得た[Cifani et al,Psychopharmacology 204:113−125(2009)]。本発明に関しては、ストレス誘発性過食を、Cifaniにおけるように試験した。2種の異なるPDE7インヒビター、OMS182401およびOMS182056の効果を評価し、ビヒクルおよびトピラマート(過食エピソードを阻害すると臨床試験で示された抗癲癇薬)と比較した。
ラットを、個々のケージに収容し、実験前の2週間にわたって飼料および水を随意に摂取させた。実験の間、ラットに2種の食物源:標準ラット飼料ペレット(飼料)、または52% Nutella TMチョコレートクリーム、33% ラット飼料ペレット、および15% 水の混合物(5.33kcal/g;炭水化物、脂質およびタンパク質はそれぞれ56%、31%、および7%)からなる非常に味の良い飼料(HPF)、のうちの1種を与えた。
ラットを4群に分けた。個々の群を、以下の8日間サイクルに3回連続して供した。ラットに、PDE7インヒビターまたはビヒクルを25日目に投与した。
(1)対照群−制限なし、ストレスなし(NR+NS)。ラットに4日間飼料を随意に与えた。5日目および6日目に、彼らに飼料を随意に、およびHPFを4時間与えた。7日目および8日目に、ラットに飼料を随意に与えた。25日目に、上記動物をストレスには曝露しなかった。
(2)制限あり、ストレスなし(R+NS)。ラットには、4日間、通常摂取の66%に飼料を制限した。5日目および6日目に、彼らに飼料を随意に、およびHPFを2時間与えた。7日目および8日目に、ラットには、通常の飼料摂取の66%を与えた。25日目に、上記動物をストレスには曝露しなかった。
(3)制限なし、ストレスあり(NR+S)。ラットに4日間飼料を随意に与えた。5日目および6日目に、彼らに飼料を随意に、およびHPFを2時間与えた。7日目および8日目に、ラットに飼料を随意に与えた。25日目に、上記動物をストレスに曝露した。
(4)制限あり、ストレスあり(R+S)。ラットには、4日間通常摂取の66%に飼料を制限した。5日目および6日目に、彼らに飼料を随意に、およびHPFを2時間与えた。7日目および8日目に、ラットには、通常飼料摂取の66%を与えた。25日目に、上記動物をストレスに曝露した。
HPFを上記動物に食べさせる前に15分間、HPFを、上記動物の目に見える臭いの届く範囲にある手の届かない容器の中に入れることによって、ストレスを誘発した。
25日目に、適当な動物がストレスを与えられた後に、動物に、上記PDE7インヒビターOMS182401(1.0mg/kgまたは3.0mg/kg i.p.)、上記PDE7インヒビターOMS182056(1.0mg/kgまたは3.0mg/kg i.p.)、トピラマート(60mg/kg i.p.)または対照ビヒクルのいずれかを投与した。1時間後、動物にHPFを与え、飼料を随意に与えた。HPFの摂取を2時間後に測定した。
OMS182401については図23A〜23Dに、OMS182056については図24A〜24Dに、およびトピラマートについては図25A〜25Dに結果を示す。
全ての群において、動物は、2時間という期間にわたってHPFの量を増やして摂食した。NR+NS群、NR+S群およびR+NS群では、OMS182401の投与は、上記動物が食べたHPFの量に有意に影響を及ぼさなかった。R+S群では、最初のHPF消費率および2時間で摂食した総量の両方が、他の3群におけるより大きかった。従って、上記R+S条件は、ヒトの過食のモデルとなる。さらに、上記R+S群では、3.0mg/kg OMS182401を投与した動物は、他の動物よりHPFの摂食が少なかった。上記の2時間という期間の終わりまでに、上記対照動物と、3.0mg/kg OMS182401が与えられた動物との間のHPF消費の差異は、有意であった。従って、上記PDE7インヒビターOMS182401の投与は、上記条件のラットモデルでのストレス誘発性過食を低減した。
統計的に有意なOMS182056効果を、4群のラット:R+S群[F(2,22)=10.79,p<0.001]、NR+NS群[F(2,24)=0.31,p>0.05];R+NS群[F(2,24)=0.84,p>0.05];NR+S群[F(2,24)=1.41,p>0.05]のうちのわずか1群(R+S)で観察した。事後比較から、上記R+S群でのOMS182056の両方の用量に応答したHPF摂取において、統計的有意差が認められた。高い方の用量(3mg/kg i.p.)の効果は、全ての観察時点で認められた一方で、1mg/kg i.p.の用量は、15分および120分でのみ有効であった(*p<0.05)。
トピラマート(60mg/kg i.p.)はまた、上記R+S群においてのみHPF摂取を低減した:[F(1,15)=9.03,p<0.01]が、他の群:NR+NS群[F(1,16)=0.84,p>0.05];R+NS群[F(1,16)=1.59,p>0.05];NR+S群[F(1,16)=0.49,p>0.05]では低減しなかった。事後比較から、上記効果は、全ての観察時点で明らかであることが示された(*p<0.05)。
統計的分析から、食物制限の経歴がある動物でのストレス曝露は、顕著な過食行為を誘起することが示された。これらの動物(R+S群)は、食物制限経験およびストレスに供されなかった対照ラット(NR+NS)と比較して、有意に多量のHPFを摂食する。上記R+S群において(しかし他の群ではなく、この群で動物は、過食行為を示さない)HPFを低減させることでのOMS182401の効力およびOMS182056の効力は、上記モデルの有効性をさらに示す。これら薬物は、一般的な食物消費に影響を及ぼすことなく、過食行為を低減するようである。興味深いことに、最高用量では、OMS182056は、上記参照薬物トピラマートより強力に強迫性摂食を低減するようであった。
実施例6:PDE7阻害は、食物要求へのストレス誘発性再発を低減する
PDE7インヒビターが食物嗜癖における過剰な食物摂取への再発を予防する能力を評価するために、上記PDE7インヒビターOMS182399を、食物要求に対するヨヒンビン誘発性再発のモデルで評価した。16匹の雄性Long Evansラットを先ず飼い慣らし、次いで、2ヶ月の訓練期の間に1日あたりの通常の食物摂取のうちの60%の飼料を与えた。上記訓練期の間に、上記ラットを、安定した割合で非常に味の良い飼料の自己投与をするように訓練した。ラットを、高レベルの脂肪(35% w/w)および中程度レベルの炭水化物(45% w/w)を含む非常に味の良い飼料(HPF)の45mg ペレット(Bioserve,Frenchtown NJから入手可能)の送達のために、試験チャンバの中の能動的レバーを押すように訓練した。ラットを、定率1の強化スケジュールで、1日おきに3時間/日で訓練した。各レバー押しは、HPFのペレットおよび押す間の20秒間のタイムアウトで強化される。非能動的レバーの押し下げは、食物強化をもたらさなかった。
その後、この自己投与期に続いて、消去期があり、その間に、上記能動的レバーの押し下げは、いかなるHPFも他の報酬ももたらさなかった。上記消去期は、14回のセッションの間に毎日継続した。最後の4回のセッションの間に、上記ラットを注射に慣らした。
上記消去期の後、試験期を開始し、ここでラットに、薬理学的ストレス因子として作用し、過剰な食物要求の再発を促進するヨヒンビンを注射した。ラットに、OMS182399(0.3mg/kg、1.0mg/kgまたは3.0mg/kg)または生理食塩水のいずれかをi.p.注射し、10分間後に、ヨヒンビンまたは蒸留水の注射を行った。試験セッションを上記ヨヒンビンまたは蒸留水注射の30分後に開始し、そこでラットを、HPFを送達する能動的レバーおよび非能動的レバーを有する試験チャンバの中に、再び入れた。復活行為(上記能動的レバーの押し下げ)を、14分、30分、45分、60分および180分の時点で測定した。最初の1時間にわたる能動的レバー応答の総数を、ヨヒンビン処置ラットと比較したところ、OMS182399は、図26に示されるように、統計的に有意かつ用量依存性の様式で、ストレス誘発性食物要求再発を低減したことが示された。非能動的レバー応答は、ヨヒンビンまたはOMS182399のいずれによっても影響を受けなかった(データは示さず)。ヨヒンビン処置ラットでのOMS182399の効果とは対照的に、さらなる実験では、OMS182399注射は、ビヒクル処置ラットにおいてレバー押しを低減させなかった(データは示さず)。
実施例7:側坐核における基底のおよびニコチン誘発性のドーパミン放出に対する効果
嗜癖性行為に対する上記PDE7インヒビターの作用機構を解明するために、本発明者らは、側坐核(NAc)におけるドーパミン(DA)レベルに対するそれらの効果を調べた。乱用薬物は、NAcシェルでのDAレベル(それらの嗜癖特性に直接拘わる効果)を増大させることが公知である(Laviolette,S.R.,Van der Kooy,D.,2004. The neurobiology of nicotine addiction:bridging the gap from molecules to behavior. Nat. Rev. Neurosci. 5,55−65)。研究を、インビボ微量透析研究によって、WistarラットのNAcにおける基底のおよびニコチン誘発性DA放出に対するOMS182399の効果を評価するために行った。体重275〜300gの雄性Wistarラット(Harlan,Italy)を、中央動物室の中で、一定温度(23℃)、湿度(60%)および12時間明/暗サイクル(8 a.m.から8 p.m.まで点灯)の下で、1ケージあたり6匹の群で収容し、少なくとも5日間標準試料(Morini,Italy)および水を随意に与えた。
透析部 1.5mmを有する同心状透析プローブを、De Luca et al.(2007)の方法に従って、AN69(アクリロニトリルナトリウムメタリルスルホネートコポリマー(acrylonitrile sodium methallyl sulfonate copolymer))透析繊維(310μm o.d. 220μm i.d. Hospal,Dasco,Italy)で調製した。ラットを抱水クロラール(400mg/kg i.p.)で麻酔し、脳定位固定装置に置いた。頭皮を切開し、頭蓋骨をラムダ縫合と前項との間で水平にした。2つの小さな孔をドリルで開けて、硬膜を露出し、2つのプローブを、Paxinos and Watson(1998)による図解書(atlas)に従って、上記NAcシェルおよびコアの高さで垂直に挿入した(シェル座標:A:2.2,L:前項から1.0,V:硬膜から−7.8;コア座標:A,1.4;L,前項から1.6;V 硬膜から−7.6)。プローブを、グラスアイオノマーセメント(CX−Plus,Shofu Inc.,Japan)で頭蓋骨に固定した。プローブ埋め込み後24時間でラットを自由に移動させて、実験を行った。リンゲル液(147mM NaCl、4mM KCl、2.2mM CaCl)を、1μl/分の一定速度で上記透析プローブを通してポンプ輸送した。上記NAcシェルおよびコアの各々からのサンプルを、10分ごとまたは20分ごとに採取し(実験に依存する)、分析した。
透析サンプル(10μlまたは20μl)を、逆相カラム(C8 3.5um,Waters,Mildford,MA,USA)および電量検出器(ESA,Coulochem II,Bedford,MA)を備えたHPLCに注入して、DAを定量した。第1の電極を+125mVに設定し、第2の電極を−175mVに設定した。以下の溶液を、移動相として利用した:50mM NaHPO、0.1mM Na−EDTA、0.5mM n−オクチル硫酸ナトリウム、15%(v/v) メタノール、pH 5.5。上記移動相を、流量0.6ml/分のJascoポンプでポンプ輸送した。DAに関するアッセイの感度は、1サンプルあたり5fmolであった。実験の最後に、100mlの生理食塩水(0.9% NaCl)および100mlのホルムアルデヒド(10%)で経心臓灌流することによって動物を屠殺した。上記プローブを外し、脳を、ビブラトームで連続冠状面スライスの状態に切り出し、微量透析プローブの位置を探し当てた。反復測定の分散分析(ANOVA)を、各処置後のDAの連続アッセイから得た生データに適用した。有意な全体変化を示す処置結果を、事後Tukey検定に供した。p<0.05は、統計的に有意とみなした。10%以下で異なる3連続サンプルの平均を、基底値とみなした。
NAcシェルおよびコアでの基底のおよびニコチン誘発性のDA放出に対するOMS182399の効果を決定するために、ラットに、デュアル微量透析プローブを埋め込み、24時間後に、ビヒクルまたはOMS182399(9mg/kg,i.p.)のいずれかを投与した。NAcシェルおよびコア透析物DAを、少なくとも3時間モニタリングした。細胞外DAレベルに対して効果が認められなかった場合、すなわち、いかなる効果の場合にも、基底DAレベルに戻って少なくとも2時間後、同じ動物にビヒクルまたはOMS182399を、ニコチン注射(0.4mg/kg 皮下(sc))の10分前に注射した。透析物DAを、ニコチン処置後の少なくとも3時間にわたってモニタリングした。
図27は、NAcシェル/コアの細胞外DAレベルに対して得られたOMS 182399(9mg/kg i.p.)の効果を示す。結果は、基底値のパーセンテージとして表される、DA細胞外レベルの変化の平均±標準誤差(SEM)として示される。OMS182399は、NAcのいずれの領域の基底DAレベルに対しても何ら影響を有しなかった。
図28は、OMS 182399で予備処置(9mg/kg i.p.;ニコチンの10分前)したラットのNAcシェルの細胞外DAレベルに対して得られたニコチン(0.4mg/kg sc)の効果を示す。結果は、基底値のパーセンテージとして表される、DA細胞外レベルの変化の平均±標準誤差として示される。ニコチンの投与は、NAcシェルでのDA放出を増大させ、この影響は、OMS182399によって実質的に低減される。
実施例8:ニコチンに対するドーパミン作動性腹側被蓋野ニューロンの自発活性に関するPDE7阻害の効果
以下の電気生理学研究は、選択的PDE7インヒビターが、ニコチン嗜癖のモデルで有効であり、DRD1を介するドーパミンシグナル伝達を増強することによって作用することを示す。ニコチンの強化効果は、腹側被蓋野(VTA)におけるドーパミン作動性ニューロンの活性化から生じると考えられる(Pidoplichko VI et al.,Nature 390:401−404(1997);Liu L,et al.,Nicotine persistently activates ventral tegmental area dopaminergic neurons via nicotinic acetylcholine receptors containing α4 and α6 subunits. Mol Pharmacol,81(4):541−8(2012))。本発明者らは、エキソビボでのラットVTA水平スライスから全細胞電流固定記録を行うことにより、VTAドーパミン活性での基底のおよび乱用薬物誘発性の変化を改変する能力を研究することによって、PDE7インヒビターの抗嗜癖能力を評価しようとした。この目的で、ニコチンを乱用薬物の例として使用した。さらに、PDE7アイソフォームが全ての脳の主要領域で広く発現されており、同じニューロンにおいてDRD1とともに頻繁に共発現されていること[Reyes−Irisarri,E.,et al.,“Neuronal expression of cAMP−specific phosphodiesterase 7B mRNA in the rat brain,”Neuroscience 132:1173−85(2005);Miro,X.,et al.,“Differential distribution of cAMP−specific phosphodiesterase 7A mRNA in rat brain and peripheral organs,”Synapse 40:201−214(2001)]、およびオープンフィールドアクティビティーアッセイにおいてDRD1アゴニズム活性がPDE7阻害によって増強される(以下の実施例10)ことを考慮すれば、これら薬剤の効果を、電気生理学研究においても比較した。
ドーパミン作動性ニューロンを、大きな過分極電流の存在によって同定した。Johnson,S.W.,et al.,“Opioids excite dopamine neurons by hyperpolarization of local interneurons,”J Neurosci 12:483−488(1992)。上記PDE7インヒビターOMS182401の適用は、0.3μMおよび1.0μMで、上記ドーパミン作動性VTAニューロンの自然発火頻度を有意に低減した(図29A)。顕著なことには、類似の効果は、図29Aにも示されるように、3.0μMおよび10.0μMの濃度で上記DR D1アゴニストSKF82958の適用によって認められた。
さらに、SKF82958およびOMS182399の両方の無効な濃度(すなわち、濃度が低すぎる)が一緒に適用された場合、この組み合わせはまた、活性の実質的な低減(図29B)を生じた。このことは、PDE7阻害がDRD1活性化の作用を強化すること、ならびに上記PDE7インヒビターおよび上記DRD1アゴニストがこの点に関して相乗的に作用したことを示す。
DRD1刺激はGABAB媒介性抑制性シナプス後電位(IPSP)の振幅を増大させ、cAMP−PKAはGABAA媒介性抑制性シナプス後電流(IPSC)を高めたので[Bonci,A.,et al.,“Increased probability of GABA release during withdrawal from morphine,”J Neurosci 17:796−803(1997)]、本発明者らは、この観察(すなわち、PDE7阻害またはDRD1活性化のいずれかの後のVTA DAニューロンの自発活性の低減)が、シナプス前終末からのGABA放出の確率の増大に帰する可能性があると仮定した。この仮定は、PDE7阻害後のmIPSPの振幅でなく周波数での増大を示す、微小抑制性シナプス後電位(mIPSP)の分析によって一部確認された(図30)。さらに、上記PDE7インヒビターをGABA−A受容体アンタゴニストピクロトキシン(100μM,データは示さず)の存在下で適用した場合、上記阻害はなお存在した。このことは、PDE7インヒビター効果におけるGABA−B受容体の関与を示唆する。実際、GABA−BアンタゴニストCGP35348(100μM)の存在下では、VTA DAニューロンの自然発火に対するOMS182401の阻害効果はもはや観察されなかった(データは示さず)。
さらなる研究において、OMS182401は、ニコチンによるVTAドーパミン作動性ニューロンの活性化を逆にすることが認められた(図31)。さらに、30nM OMS182401または1μM SKF82958のみは無効であった一方で、30nM OMS182401と1μM SKF82958との組み合わせは、ニコチン誘発性活性化を逆にした(p<0.05)。このことは、PDE7阻害がDRD1シグナル伝達を高めること、および上記PDE7インヒビターと上記DRD1アゴニストとの組み合わせがこの点に関して、相加的というよりも大きく作用したことを示す。
VTAがPDE7阻害の効果の作用部位であることをインビボで実証するために、OMS182401を、ラットVTAへと直接送達し、ニコチン自己投与に対するその効果を評価した。ラットに、外科的処置により頚静脈カテーテルを埋め込み、1週間回復させた。次いで、それらをVTAの中にガイドカニューレを両側に埋め込むために頭蓋内外科手術に供した。回復後、それらに2時間(短期間)訓練セッションを毎日受けさせ、上記セッションでは、能動的レバーを押すごとに0.03mgのニコチンが送達されることを引き起こした。能動的レバー押しの安定な確率を達成した後、ビヒクルまたは薬物を、試験セッションの直前にVTAに注射した。強化応答をラテン方格法(すなわち、各動物が各用量を受容する)実験で記録した。頚静脈カテーテルの位置を実験の終わりに組織学的に確認した。図32に示されるように、ラットVTAへの上記PDE7インヒビターの直接投与は、ニコチン自己投与を低減させた。このことは、VTAが動物におけるPDE7阻害の効果の作用部位であることを確認する。
実施例9:コカイン、モルヒネおよびアルコールに対する腹側被蓋野ドーパミンニューロン活性に関するPDE7阻害の効果
さらなる電気生理学研究を、コカイン、モルヒネまたはアルコールの状況において、VTA DAニューロン活性に対するPDE7インヒビターOMS182399の効果を評価するために完了させた。VTAスライスの準備は、上記で実施例8に記載されるとおりであった。
発火頻度の薬物誘発性変化を、薬物投与(5分間)後の効果を平均して薬物前のベースラインに対して正規化することによって計算した。全ての数値データを、平均±標準誤差(s.e.m.)として示す。データを、反復測定(処置×回数)に関しては2元配置ANOVAを、または適切な場合、反復測定に関しては、スチューデントt検定を利用することによって比較および分析した。統計的分析を、GraphPad Prismプログラムによって行った。有意レベルをP<0.05で確立した。
OMS182399の急性効果は、中脳を含むラット水平脳スライス調製物において、VTAのドーパミンニューロンに対して調査した。全細胞電流固定記録を、VTAドーパミンニューロンから行った。OMS182399(0.05μM、0.5μMおよび2.5μM,5分)の急性バス適用(acute bath application)は、図33に示されるように、用量依存性様式でVTAドーパミンニューロンの自発活性を有意に低減した。反復測定に関する1元配置ANOVAから、平均が有意に異なることが明らかにされた:F3,42=5.67,P=0.002(n=15)。データは、平均±標準誤差として表される。** P<0.005。
図33にも示されるように、PDE7インヒビターOMS182399の急性適用(モルヒネ適用の5分前)は、用量依存性様式で、50nM(P<0.0001,n=7);0.5μM(P=0.0001,n=8);2.5μM(P=0.0002,n=7)の用量で統計的有意性(片側t検定)をもって、VTA DA細胞のモルヒネ誘発性興奮(モルヒネ1μM,3分:基底発火頻度の224.4±19.5%,n=7)を遮断できた;これは、本質的にDAニューロンの基底自発活性には影響しなかった。図33中の破線は、VTA DA細胞の正規化した基底自発活性を表す。データは、平均±標準誤差として表される。*** P<0.0001。顕著なことには、統計的分析(両側t検定)からは、モルヒネの存在下または非存在下でのOMS182399の効果の間にVTA DA細胞の発火活性に関する差異が何ら明らかにならなかった、すなわち、モルヒネの添加は、OMS182399の効果を超えることができなかった(試験した全ての濃度でP>0.05)。
図34に示されるように、上記PDE7インヒビターOMS182399の急性適用(エタノールのバス適用の5分前)は、用量依存性様式で、500nM(P=0.007,n=8);0.05μM(P>0.05,n=7);2.5μM(P=0.02,n=7)の用量で統計的有意性(片側t検定)をもって、VTA DA細胞のエタノール誘発性興奮を遮断した(エタノール 100mM,5分:基底発火頻度の158.3±26.7%,n=6);これは、本質的にDAニューロンの基底自発活性を低減した。図34の中の破線は、VTA DA細胞の正規化された基底自発活性を表す。データは、平均±標準誤差として表される。**P<0.001,*P<0.05。顕著なことには、統計的分析(両側t検定)からは、500nMのOMS182399用量でのエタノールの存在下および非存在下でのOMS182399の効果の間には、VTA DA細胞の発火活性に関する差異があることが明らかにされた(P=0.01,n=8)のに対して、他の2種の試験用量については、統計的差異は明らかにならなかった(試験した両方の濃度でP=0.6)。
図35に示されるように、PDE7インヒビターOMS182399の急性適用(コカインのバス適用の5分前)は、50nM(P=0.036,n=7)および0.5μM(P=0.049,n=7)の用量で、VTA DA細胞のコカイン誘発性阻害を遮断できた(コカイン 1μM,5分:基底発火頻度の36.4±9.1%,n=7)。図35の中の破線は、VTA DA細胞の正規化された基底自発活性を表す。データは、平均±標準誤差として表される。*P<0.05。顕著なことには、コカインに対して定量的に類似の効果を本質的に生じる(すなわち、ドーパミンニューロンの発火頻度を低減する)試験した最高用量(2.5μM)において、OMS182399は、ドーパミンニューロンの自発活性のコカイン誘発性阻害を予防しなかった(片側t検定 対 コカイン P=0.5;両側t検定 対 OMS182399 P=0.8)。顕著なことには、試験した最低用量(すなわち、50nM)の存在下では、ドーパミンニューロン活性に対するコカインの効果は、コントロールの逆である(すなわち、阻害とは対照的に興奮)。
上記の電気生理学研究に示されるように、PDE7阻害は、乱用薬物の化学構造および作用機構に拘わらず、一般に使用される乱用薬物の効果を遮断する。顕著なことには、上記で示されるように、OMS182401は、ドーパミン細胞体に位置したα4β2 nAChRsの活性化に帰する可能性があるドーパミン細胞発火頻度のニコチン誘発性興奮を遮断し得る[Picciotto MR,et al.,Nature,391:173−177(1998)]。同様に、構造的に関連する化合物OMS182399は、ドーパミンニューロンのモルヒネ誘発性およびエタノール誘発性の両方の興奮を遮断し得る。その両方が、ドーパミン細胞に対する脱抑制機構に起因する[Theile JW,et al. Neuroscience,172:94−103; Jalabert M,et al.,Proc Natl Acad Sci U S A,108:16446−16450(2011)]。興味深いことに、OMS182399はまた、コカイン効果を逆戻りさせ得る。コカインに対する効果は、より複雑である。なぜならコカインは、線条体領域における素早いドーパミン増大および中脳ドーパミン細胞発火の低減の両方を(細胞体に位置するD2受容体の活性化を介して)誘発するからである。
実施例10:オープンフィールドアクティビティーのドーパミンD1サブタイプ受容体媒介性刺激に対するPDE7阻害の効果
PDE7インヒビターがインビボでDRD1シグナル伝達を増強する能力を評価するために、PDE7インヒビターOMS182401およびDRD1アゴニストSKF82958の効果を、単独でおよび組み合わせにおいて、野生型C57BL/6マウスを使用するオープンフィールドアクティビティーモデルで評価した。図36に示されるように、上記DRD1アゴニストは、1mg/kgでオープンフィールドアクティビティーを刺激した。OMS182401は、単一の薬剤としては効果がなかった(1mg/kgより高い用量であったとしても,データは示さず)が、DRD1アゴニストSKF82958の刺激効果を有意に増強した。
実例の実施形態を例示および記載したが、これらにおいて、本発明の精神および範囲を逸脱することなく種々の変更がなされ得ることは認識される。
排他的所有権または特権を請求する本発明の実施形態を以下のとおりに規定する:

Claims (8)

  1. 嗜癖を処置するための組成物であって、被験体が、アルコール、ニコチン、マリファナ、マリファナ誘導体、オピオイドアゴニスト、ベンゾジアゼピン、バルビツレートおよび精神刺激薬からなる群より選択される嗜癖性物質に対する嗜癖を有すると判定されることを特徴とし、該組成物は、ホスホジエステラーゼ7(PDE7)インヒビターをドーパミン受容体D1アゴニストと組み合わせて含み、該PDE7インヒビターが、PDE7A活性の阻害に関するIC 50 とPDE7B活性の阻害に関するIC 50 の小さい方が、PDE1〜6およびPDE8〜11酵素ファミリーからの任意の他のPDE酵素の活性の阻害に関して該インヒビターが有するIC 50 の10分の1より小さい選択的PDE7インヒビターであり、該PDE7インヒビターと該ドーパミン受容体D1アゴニストは、該嗜癖性物質に対する嗜癖の有効な処置または該嗜癖性物質の使用の低下について相乗的に作用する、組成物。
  2. 前記ドーパミン受容体D1アゴニストが、レボドパ、カルビドパ、ブロモクリプチン、ペルゴリド、プラミペキソール、ロピニロール、カベルゴリン、アポモルヒネ、リスリド、ロチゴチン、キナゴリドおよびフェノルドパムから選択される、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記PDE7インヒビターが、
    Figure 0006963431
    式1A)[式中:
    AがNまたはCR を表し、
    Bが水素原子またはハロゲン原子を表し、
    が、任意選択的に置換されたC 3−7 シクロアルキルまたはtert−ブチルを表し、
    が、水素、メチルまたはエチルを表し、
    が、水素、窒素、シアノまたはハロゲン原子、NR 、C(=X)R 、SO NR 、OR 、NR CONR 、NR SO 、NR CO 、ヘテロアリール基、任意選択的に置換されたC 1−3 アルキル、任意選択的に置換されたC 1−6 アルケニル、または任意選択的に置換された飽和もしくは不飽和のヘテロシクロアルキルを表し、
    が、水素、または、所望により1個以上のフッ素原子によって置換されたC 1−3 アルコキシを表し、
    およびR が、同じであるかまたは異なり、水素原子、任意選択的に置換されたC 1−6 アルキル、任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキル、もしくは任意選択的に置換されたアシルを表すか、あるいは、これらが結合する窒素原子と一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリノ、チオモルホリノ、ピペラジニル、もしくはホモピペラジニルを形成し、これらの基の各々が、任意選択的に置換されたC 1−4 アルキル、OH、C 1−3 アルコキシ、CO H、NR 、オキソ基、NR COR もしくはC(=O)R によって任意選択的に置換され、
    が、任意選択的に置換されたC 1−6 アルキル、OH、OR 、またはNR を表し、
    が、水素、任意選択的に置換されたC 1−6 アルキル基、または任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルを表し、
    が、任意選択的に置換されたC 1−6 アルキル基を表し、
    XがO、SまたはNHを表す];
    Figure 0006963431
    式1B)[式中:
    AがNまたはCR を表し、
    Bが水素原子またはハロゲン原子を表し、
    が、任意選択的に置換されたC 3−7 シクロアルキルまたはtert−ブチルを表し、
    が、水素、メチルまたはエチルを表し、
    が、水素、窒素、シアノまたはハロゲン原子、NR 、C(=X)R 、SO NR 、OR 、NR CONR 、NR SO 、NR CO 、ヘテロアリール基、任意選択的に置換されたC 1−3 アルキル、任意選択的に置換されたC 1−6 アルケニル、または任意選択的に置換された飽和もしくは不飽和のヘテロシクロアルキルを表し、
    が、水素、または、所望により1個以上のフッ素原子によって置換されたC 1−3 アルコキシを表し、
    およびR が、同じであるかまたは異なり、水素原子、任意選択的に置換されたC 1−6 アルキル、任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキル、もしくは任意選択的に置換されたアシルを表すか、あるいは、これらが結合する窒素原子と一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリノ、チオモルホリノ、ピペラジニル、もしくはホモピペラジニルを形成し、これらの基の各々が、任意選択的に置換されたC 1−4 アルキル、OH、C 1−3 アルコキシ、CO H、NR 、オキソ基、NR COR もしくはC(=O)R によって任意選択的に置換され、
    が、任意選択的に置換されたC 1−6 アルキル、OH、OR 、またはNR を表し、
    が、水素、任意選択的に置換されたC 1−6 アルキル基、または任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルを表し、
    が、任意選択的に置換されたC 1−6 アルキル基を表し、
    XがO、SまたはNHを表す];
    Figure 0006963431
    (式6)[式中:
    が、置換もしくは非置換のC 3−8 アルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、または、置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基(例えば、シクロヘキシル、シクロへプチルまたはテトラヒドロピラニル)であり;
    が、水素原子、または、置換もしくは非置換のC 1−3 アルキル基(例えば、メチル)であり、
    が、水素原子、置換もしくは非置換のC 1−3 アルキル基、またはハロゲン原子であり;
    が、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、または、基CONR もしくはCO であり;
    およびR が、同じであるかまたは互いに異なり、水素原子;ハロゲン原子で置換されていてもよいC 1−6 アルキル基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、基NR COR 、COR 、NR 10 ;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアリール基;置換もしくは非置換のヘテロアリール基;または、R とR を結合する窒素原子と一緒に環を形成する置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基であり;
    が、水素原子、または、置換もしくは非置換のC 1−3 アルキル基であり;
    が、置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基、または、基OH、OR もしくはNR 10 であり;
    およびR 10 が、同じであるかまたは互いに異なり、水素原子;置換もしくは非置換のC 1−3 アルキル基、置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアシル;基SO 、または、R とR を結合する窒素原子と一緒に環を形成する置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基である];
    Figure 0006963431
    式6A
    Figure 0006963431
    式6B
    Figure 0006963431
    式6C
    Figure 0006963431
    式6D
    Figure 0006963431
    式6E
    Figure 0006963431
    式6F
    Figure 0006963431
    式6G
    Figure 0006963431
    式6H)、
    Figure 0006963431
    化合物1および
    Figure 0006963431
    化合物2
    らなる群より選択されるメンバーである、請求項1に記載の組成物。
  4. アルコール、ニコチン、マリファナ、マリファナ誘導体、オピオイドアゴニスト、ベンゾジアゼピン、バルビツレートおよび精神刺激薬からなる群より選択される嗜癖性物質に対する嗜癖を処置するため、または、該嗜癖性物質の使用を低下させるための薬学的組成物であって、該薬学的組成物は、ホスホジエステラーゼ7(PDE7)インヒビターをドーパミン受容体D1アゴニストと組み合わせて含み、該PDE7インヒビターが、PDE7A活性の阻害に関するIC 50 とPDE7B活性の阻害に関するIC 50 の小さい方が、PDE1〜6およびPDE8〜11酵素ファミリーからの任意の他のPDE酵素の活性の阻害に関して該インヒビターが有するIC 50 の10分の1より小さい選択的PDE7インヒビターであり、該PDE7インヒビターは、該嗜癖性物質に対する嗜癖の有効な処置または該嗜癖性物質の使用の低下について該ドーパミン受容体D1アゴニストの作用を強化する、薬学的組成物。
  5. 前記ドーパミン受容体D1アゴニストが、レボドパ、カルビドパ、ブロモクリプチン、ペルゴリド、プラミペキソール、ロピニロール、カベルゴリン、アポモルヒネ、リスリド、ロチゴチン、キナゴリドおよびフェノルドパムから選択される、請求項に記載の薬学的組成物。
  6. 前記PDE7インヒビターが、
    Figure 0006963431
    式1A)[式中:
    AがNまたはCR を表し、
    Bが水素原子またはハロゲン原子を表し、
    が、任意選択的に置換されたC 3−7 シクロアルキルまたはtert−ブチルを表し、
    が、水素、メチルまたはエチルを表し、
    が、水素、窒素、シアノまたはハロゲン原子、NR 、C(=X)R 、SO NR 、OR 、NR CONR 、NR SO 、NR CO 、ヘテロアリール基、任意選択的に置換されたC 1−3 アルキル、任意選択的に置換されたC 1−6 アルケニル、または任意選択的に置換された飽和もしくは不飽和のヘテロシクロアルキルを表し、
    が、水素、または、所望により1個以上のフッ素原子によって置換されたC 1−3 アルコキシを表し、
    およびR が、同じであるかまたは異なり、水素原子、任意選択的に置換されたC 1−6 アルキル、任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキル、もしくは任意選択的に置換されたアシルを表すか、あるいは、これらが結合する窒素原子と一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリノ、チオモルホリノ、ピペラジニル、もしくはホモピペラジニルを形成し、これらの基の各々が、任意選択的に置換されたC 1−4 アルキル、OH、C 1−3 アルコキシ、CO H、NR 、オキソ基、NR COR もしくはC(=O)R によって任意選択的に置換され、
    が、任意選択的に置換されたC 1−6 アルキル、OH、OR 、またはNR を表し、
    が、水素、任意選択的に置換されたC 1−6 アルキル基、または任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルを表し、
    が、任意選択的に置換されたC 1−6 アルキル基を表し、
    XがO、SまたはNHを表す];
    Figure 0006963431
    式1B)[式中:
    AがNまたはCR を表し、
    Bが水素原子またはハロゲン原子を表し、
    が、任意選択的に置換されたC 3−7 シクロアルキルまたはtert−ブチルを表し、
    が、水素、メチルまたはエチルを表し、
    が、水素、窒素、シアノまたはハロゲン原子、NR 、C(=X)R 、SO NR 、OR 、NR CONR 、NR SO 、NR CO 、ヘテロアリール基、任意選択的に置換されたC 1−3 アルキル、任意選択的に置換されたC 1−6 アルケニル、または任意選択的に置換された飽和もしくは不飽和のヘテロシクロアルキルを表し、
    が、水素、または、所望により1個以上のフッ素原子によって置換されたC 1−3 アルコキシを表し、
    およびR が、同じであるかまたは異なり、水素原子、任意選択的に置換されたC 1−6 アルキル、任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキル、もしくは任意選択的に置換されたアシルを表すか、あるいは、これらが結合する窒素原子と一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリノ、チオモルホリノ、ピペラジニル、もしくはホモピペラジニルを形成し、これらの基の各々が、任意選択的に置換されたC 1−4 アルキル、OH、C 1−3 アルコキシ、CO H、NR 、オキソ基、NR COR もしくはC(=O)R によって任意選択的に置換され、
    が、任意選択的に置換されたC 1−6 アルキル、OH、OR 、またはNR を表し、
    が、水素、任意選択的に置換されたC 1−6 アルキル基、または任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキルを表し、
    が、任意選択的に置換されたC 1−6 アルキル基を表し、
    XがO、SまたはNHを表す];
    Figure 0006963431
    (式6)[式中:
    が、置換もしくは非置換のC 3−8 アルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、または、置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基(例えば、シクロヘキシル、シクロへプチルまたはテトラヒドロピラニル)であり;
    が、水素原子、または、置換もしくは非置換のC 1−3 アルキル基(例えば、メチル)であり、
    が、水素原子、置換もしくは非置換のC 1−3 アルキル基、またはハロゲン原子であり;
    が、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、または、基CONR もしくはCO であり;
    およびR が、同じであるかまたは互いに異なり、水素原子;ハロゲン原子で置換されていてもよいC 1−6 アルキル基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、基NR COR 、COR 、NR 10 ;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアリール基;置換もしくは非置換のヘテロアリール基;または、R とR を結合する窒素原子と一緒に環を形成する置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基であり;
    が、水素原子、または、置換もしくは非置換のC 1−3 アルキル基であり;
    が、置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基、または、基OH、OR もしくはNR 10 であり;
    およびR 10 が、同じであるかまたは互いに異なり、水素原子;置換もしくは非置換のC 1−3 アルキル基、置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアシル;基SO 、または、R とR を結合する窒素原子と一緒に環を形成する置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基である];
    Figure 0006963431
    式6A
    Figure 0006963431
    式6B
    Figure 0006963431
    式6C
    Figure 0006963431
    式6D
    Figure 0006963431
    式6E
    Figure 0006963431
    式6F
    Figure 0006963431
    式6G
    Figure 0006963431
    式6H)、
    Figure 0006963431
    化合物1および
    Figure 0006963431
    化合物2
    らなる群より選択されるメンバーである、請求項に記載の薬学的組成物。
  7. アルコール、ニコチン、マリファナ、マリファナ誘導体、オピオイドアゴニスト、ベンゾジアゼピン、バルビツレートおよび精神刺激薬からなる群より選択される嗜癖性物質に対する嗜癖の処置のため、または、該嗜癖性物質の使用の低下のためのキットであって、該キットは、ホスホジエステラーゼ7(PDE7)インヒビターを含有する第1の容器と、ドーパミン受容体D1アゴニストを含有する第2の容器とを含み、該PDE7インヒビターが、PDE7A活性の阻害に関するIC 50 とPDE7B活性の阻害に関するIC 50 の小さい方が、PDE1〜6およびPDE8〜11酵素ファミリーからの任意の他のPDE酵素の活性の阻害に関して該インヒビターが有するIC 50 の10分の1より小さい選択的PDE7インヒビターであり、該PDE7インヒビターは、該嗜癖性物質に対する嗜癖の処置または該嗜癖性物質の使用の低下について該ドーパミン受容体D1アゴニストの作用を強化する、キット。
  8. 被験体において食物依存症を処置するための組成物であって、該被験体は、食物依存症を有すると判定されていることを特徴とし、該組成物は、ホスホジエステラーゼ7(PDE7)インヒビターおよびドーパミン受容体D1アゴニストを含み、該PDE7インヒビターが、PDE7A活性の阻害に関するIC 50 とPDE7B活性の阻害に関するIC 50 の小さい方が、PDE1〜6およびPDE8〜11酵素ファミリーからの任意の他のPDE酵素の活性の阻害に関して該インヒビターが有するIC 50 の10分の1より小さい選択的PDE7インヒビターであり、該PDE7インヒビターは、該食物依存症の処置または食物依存行為の実行の低減について該ドーパミン受容体D1アゴニストの作用を強化する、組成物。
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