JP6960193B1 - サーバ装置、システム、およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】画一的な支援を行う場合と比較して、ユーザの精神状態を推定し、ユーザに適した支援を行うことが可能なサーバ装置等を提供する。【解決手段】本発明のサーバ装置は、ユーザデータを記憶するユーザデータ記憶部と、ユーザデータに基づいて、ユーザの精神状態を推定する精神状態推定部と、ユーザデータと精神状態とに基づいて、精神状態を維持または改善する支援情報を選択する支援情報選択部とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、サーバ装置、システム、およびプログラムに関する。
特許文献1には、ユーザに関わるセンシングデータに基づき、ユーザの悩みの原因、および、ユーザの悩み度のうち、少なくとも一方を推定し、悩みの原因、および悩み度のうち、少なくとも何れか一方が特定の条件を満たすと、ユーザにメッセージを提示するように制御する制御部を備える、情報処理システムが開示されている。
国際公開第2019/220745号
ところで、例えば、複数のユーザが共通の言動をしている場合であっても、ユーザの性格や、ユーザが現在までに経験した事象などのユーザデータに応じて、各ユーザの精神状態は異なることがある。また、同じ精神状態であっても、ユーザの性格や、ユーザが現在までに経験した事象などのユーザデータに応じて、ユーザに適した支援は異なることがある。そのため、ユーザの精神状態を改善する支援を行う際に、画一的な支援を行うと、支援の効果が制限されることがある。
そこで、本発明では、画一的な支援を行う場合と比較して、ユーザの精神状態を推定し、ユーザに適した支援を行うことが可能なサーバ装置等を提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本明細書に開示される技術は、ユーザデータを記憶するユーザデータ記憶部と、前記ユーザデータに基づいて、ユーザの精神状態を推定する精神状態推定部と、前記ユーザデータと前記精神状態とに基づいて、前記精神状態を維持または改善する支援情報を選択する支援情報選択部と、を備えるサーバ装置である。
ここで、前記ユーザデータは、時間情報を含むとよい。
また、前記精神状態推定部は、前記ユーザデータに関連づけられて予め定められた影響度の大きさに基づいて、前記ユーザの精神状態を推定し、前記ユーザデータのうち、新しいデータの影響度は古いデータの影響度よりも大きく設定されるとよい。
また、前記ユーザデータの影響度は、当該データの影響度が時間に伴い減少する係数である時間減少係数が設定され、前記時間減少係数に基づいて、前記ユーザデータに含まれる前記新しいデータの影響度が前記古いデータの影響度よりも大きく設定されるとよい。
また、前記ユーザデータに含まれるデータのうち予め定めたデータにおいては、所定の条件を満たした場合、前記時間減少係数に基づいて減少した影響度を増加させる設定がなされるとよい。
また、前記ユーザデータは、少なくとも、前記ユーザの経験を示すデータと、前記ユーザの生理状態を示すデータと、前記ユーザの思考傾向を示すデータとのいずれか1つを含むとよい。
また、前記ユーザの経験を示すデータおよび前記ユーザの生理状態を示すデータの少なくとも一方に基づいて、前記ユーザの思考傾向を示すデータが補正されるとよい。
また、前記ユーザの経験を示すデータに基づく前記ユーザの思考傾向を示すデータの補正は、前記ユーザの生理状態を示すデータに基づく当該ユーザの思考傾向を示すデータの補正よりも、長期間にわたり補正されるとよい。
また、前記ユーザの経験が前記ユーザの精神状態に与える影響度が算出され、前記思考傾向を示すデータに基づいて前記影響度が補正され、前記補正後の影響度に基づいて、前記ユーザの精神状態が推定されるとよい。
また、前記支援情報選択部は、前記支援情報を前記ユーザが実行可能か否かの指標である実行コストを算出し、前記実行コストに基づいて、前記支援情報を選択するとよい。
また、他の観点から捉えると、本明細書に開示される技術は、ユーザの自己関与度を記憶する自己関与度記憶部と、前記自己関与度に基づいて、前記ユーザの精神状態を推定する精神状態推定部と、前記自己関与度と前記精神状態とに基づいて、前記精神状態を維持または改善する支援情報を選択する支援情報選択部と、を備えるサーバ装置である。
さらに他の観点から捉えると、本明細書に開示される技術は、端末と、サーバ装置と、を備えるシステムであって、前記サーバ装置は、ユーザデータを記憶するユーザデータ記憶部と、前記ユーザデータに基づいて、ユーザの精神状態を推定する精神状態推定部と、前記ユーザデータと前記精神状態とに基づいて、前記精神状態を維持または改善する支援情報を選択する支援情報選択部とを備える、システムである。
さらに他の観点から捉えると、本明細書に開示される技術は、ユーザデータを記憶するステップと、前記ユーザデータに基づいて、ユーザの精神状態を推定するステップと、前記ユーザデータと前記精神状態とに基づいて、前記精神状態を維持または改善する支援情報を選択するステップとをコンピュータに実行させる、プログラムである。
本発明によれば、画一的な支援を行う場合と比較して、ユーザに適した支援を行うことが可能なサーバ装置等が提供される。
本実施の形態が適用される情報処理システムの動作例を示した図である。 本実施の形態が適用される情報処理システムの全体構成例を示した図である。 サーバ装置の概略動作を説明するための図である。 サーバ装置の構成例を説明するための図である。 経験情報に関するテーブルを説明する図である。 経験情報取得動作のフローチャートである。 生理情報に関するテーブルを説明する図である。 生理情報取得動作のフローチャートである。 思考情報に関するテーブルを説明する図である。 思考情報取得動作のフローチャートである。 自己関与情報取得動作のフローチャートである。 精神状態に関するテーブルを説明する図である。 精神状態推定動作のフローチャートである。 支援情報に関するテーブルを説明する図である。 支援情報選択動作のフローチャートである。 支援動作のフローチャートである。 サーバ装置のハードウェア構成例を示した図である。 サーバ装置による精神状態の推定を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
<情報処理システム1の動作例>
図1は、本実施の形態が適用される情報処理システム1の動作例を示した図である。
まず、図1を参照しながら、本実施の形態が適用される情報処理システム1の動作例を説明する。
情報処理システム1は、情報処理システム1を利用するユーザURの精神状態を推定し、ユーザURに働きかけることでユーザURの精神状態を維持または改善する。具体的には、情報処理システム1は、過去から現在までのユーザURの経験や、生理状態、思考情報を含む要素を取得し、ユーザURの精神状態の推定を行う。情報処理システム1は、推定したユーザURの精神状態を維持または改善する支援情報を選択する。情報処理システム1は、例えば選択した支援情報をユーザURに提示または、その他の機器に情報を送信する。このことにより、ユーザURの精神状態を良好な状態に維持または精神状態を改善することが可能となる。
なお、精神状態とは、ユーザURの精神の状態であり、ユーザURの感情や気分の安定性、あるいはユーザURの感情や気分の明暗などを示す。したがって、精神状態を良好な状態に維持するとは、例えばユーザURの気分が明るい状態を保つことである。また、精神状態を改善するとは、例えばユーザURが悩みを抱え気分が暗い状態から、悩みが解消して明るい状態となることである。
情報処理システム1は、例えば、ユーザURが操作する装置、あるいはユーザURの周囲に設けられている装置など、種々の装置を介してユーザURの支援情報の提示を行う。例えば、図1に示すように、情報処理システム1は、携帯端末100、ウェアラブル端末101、スマートスピーカ103、PC105、照明107、空調装置121、遮光装置123を介して支援を行う。すなわち、これらの装置は、ユーザURの精神状態を向上させる動作を実行する。なお、装置の動作としては、装置がユーザに直接働きかける動作だけでなく、装置がユーザに他の装置を稼働させることや、装置がユーザに行動を促す指導を行うことを含む。
ここで、支援情報は、ユーザURを支援するための情報であれば、その態様は特に限定されない。図1に示す例においては、携帯端末100およびウェアラブル端末101によって、ユーザURに行動を促す画像が表示される。また、スマートスピーカ103によって、寝る前にシャワーを浴びることを促す音声や、ユーザURが心理的にリラックスする音楽が出力される。また、PC端末105によって、ユーザURに対するカウンセリングを行う画像や音声などが出力される。また、照明107によって、ユーザURがいる居室の明るさや照明の色が変更される。また、空調装置121によって、室温や湿度の調整や空気の清浄が行われる。また、遮光装置123によって、居室の窓に設けられたカーテンが開閉される。
ここで、情報処理システム1は、能動的にユーザURへの支援を実行する自律型と、ユーザURの入力(例えば、質問に対する回答等)により指定されたタイミングで支援を実行する指定型とがある。自律型においては、携帯端末100やウェアラブル端末101等から得られる気温等の環境情報や、対象者すなわち対象とするユーザURの生体情報や特定の悩みなどのユーザURの精神状態をなす因子からなるモデル等が一定のパターンと一致した場合や、ある状態から一定時間経過した場合など、所定の条件を満たすことを契機として支援が行われる。指定型においては、ユーザURが情報処理システム1を定期的に利用していく中で、ユーザURが悩みや気分を入力されたことを契機として支援を行う。
以下の説明においては、主として携帯端末100を例にユーザURの支援を説明するが、ユーザURに支援を行うための装置は、特に限定されない。さらに説明をすると、携帯端末100に替えて、あるいは携帯端末100に加えて、上記ウェアラブル端末101、スマートスピーカ103、PC105、照明107、空調装置121、遮光装置123などのうちの一部または全部が用いられて支援が実行されてもよい。
<情報処理システム1の概略構成>
図2は、本実施の形態が適用される情報処理システム1の全体構成例を示した図である。
図2に示すように、情報処理システム1は、携帯端末100、200、300と、サーバ装置500とを有する。携帯端末100、200、300およびサーバ装置500は、ネットワークNWを介して互いに接続されている。
携帯端末100、200、300の各々は、所謂スマートフォンであり、コンピュータ装置によって構成される。携帯端末100、200、300は、情報処理システム1におけるクライアントとして機能する。ここで、携帯端末100、200、300は、それぞれ情報処理システム1のユーザであるユーザA、ユーザB、およびユーザCによって操作される。なお、図示の例においては、携帯端末100、200、300の3つが示されているが、その数は特に限定されず、携帯端末100、200、300の以外のPCやタブレット端末等の他の端末を含んでもよい。
サーバ装置500は、コンピュータ装置によって構成される。このサーバ装置500は、情報処理システム1におけるサーバとして機能する。本実施の形態の情報処理システム1は、携帯端末100、200、300によってユーザを支援するために必要な各種制御を実行する。
ネットワークNWは、装置間のデータ交換に用いられる通信ネットワークである。図示のネットワークNWは、インターネットにより構成されるが、特に限定されるものではない。ネットワークNWは、例えばLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)であってもよい。また、ネットワークNWの通信回線は、有線か無線かを問わず、これらを併用してもよい。
<サーバ装置500の概略動作>
図3は、サーバ装置500の概略動作を説明するための図である。
次に、図3を参照しながら、サーバ装置500の動作の概略を説明する。
なお、ここでは前提としてユーザの精神状態に与える要因について説明をした後に、サーバ装置500の動作の概略について説明をする。
まず、ユーザの精神状態に与える要因について説明をする。ユーザの精神状態に影響を与える要因としては、ユーザの認知の歪みや気分(感情)といったユーザの精神的な要因がある。また、ユーザの精神状態に影響を与える他の要因としては、ユーザの過去の経験や人間関係、生活環境、生活習慣といった、ユーザを取り巻く現実世界の要因や、ホルモンバランス、交感神経および副交感神経のどちらが優位であるか等の生理状態を含む要因がある。
そこで、サーバ装置500は、ユーザについての上記要因を取得し蓄積する。そして、サーバ装置500は、これら取得した要因を基に、ユーザが現実世界をユーザの精神構造または考え方を通して認知した結果生じる、悩みやその悩みの原因(例えば「不適切な信念」、「原体験」、「遺伝的因子」など)、ユーザの欲求等、ユーザの精神状態に寄与している要素、またはユーザの精神疾患リスク等を推定する。また、サーバ装置500は、統合的な指導をユーザに提示し、ユーザの精神状態を改善またはユーザの精神状態を維持する。
図3に示すように、サーバ装置500は、ユーザの個人に関する情報であるユーザデータに基づいて、ユーザの精神の状態を示す情報である精神状態データを作成する(図中矢印A1参照)。具体的には、サーバ装置500は、過去から現在までのユーザの経験や、生理状態、思考情報を含む要素の少なくとも1つをユーザデータとして取得し、ユーザの精神状態の推定を行う。さらに、ユーザデータは、過去から現在までのユーザのデータが時間情報とともに記録されている。そのため、精神状態を推定する際に、現在のユーザデータだけでなく、過去のユーザデータを用いることができる。もしくは、ユーザデータの時間経過に伴う変化を用いて精神状態を推定することができる。このように、サーバ装置500は、ユーザデータに基づいて、ユーザの精神状態を推定するため、ユーザデータに基づかず画一的にユーザの精神状態を推定する場合と比較して、精度よくユーザの精神状態を推定することができる。
サーバ装置500は、ユーザデータおよび精神状態データの2つのデータに基づいて、ユーザを支援するためのデータである支援情報を選択する(図中矢印A2および矢印A3参照)。具体的には、サーバ装置500は、推定したユーザの精神状態に対する支援情報候補を抽出する。抽出した支援情報候補の中から、過去から現在までのユーザの経験や、生理状態、思考情報を含む要素の少なくとも1つのユーザデータに基づいて、ユーザに適した支援情報を選択する。サーバ装置500は、ユーザの精神状態データとユーザデータとを用いて、ユーザに適した支援情報を選択する。サーバ装置500は、現在だけでなく過去のユーザデータやユーザの精神状態、それらの変動を基に支援情報を選択することができる。このように、サーバ装置500は、ユーザの現在の精神状態のみから画一的に支援情報を選択する場合と比較して、ユーザに適した支援情報を選択することができる。そして、サーバ装置500によって選択された支援情報に基づいて、例えば携帯端末100などにユーザの支援を実行するための指示が出力され、携帯端末100などを介してユーザを支援する動作が実行される。
本実施の形態においては、精神状態およびユーザデータの両者に基づいて支援情報を選択する。このことにより、推定したユーザの精神状態およびユーザデータ、すなわちユーザ毎に異なるユーザの特徴にあわせて、効果的な支援が選択される。また、精神状態およびユーザデータは時間情報とともに記録されているため、現在のデータだけでなく、過去のデータやその変化に基づいてユーザに適した支援が選択される。このことにより、例えば複数のユーザが同じ精神状態であった場合であっても、ユーザ毎に適した支援を選択することができる。
<サーバ装置500>
図4は、サーバ装置500の構成例を説明するための図である。
次に、図4を参照しながらサーバ装置500の構成例について説明をする。
図4に示すように、サーバ装置500は、ユーザデータを取得するユーザデータ取得部510と、ユーザの現在の精神状態を推定する精神状態推定部530と、ユーザを支援する情報を選択しユーザに提示する支援情報選択部550とを有する。
ここで、ユーザデータは、上述のようにユーザの個人に関する情報である。本実施の形態においては、ユーザデータは、経験情報、生理情報、および思考情報を含む(詳細は後述)。そして、ユーザデータ取得部510は、経験情報、生理情報、および思考情報の各々を取得するよう構成される。さらに説明をすると、ユーザデータ取得部510は、ユーザの経験情報を取得する経験情報取得部511と、ユーザの生理情報を取得する生理情報取得部513と、ユーザの思考情報を取得する思考情報取得部515とを有する。
精神状態推定部530は、ユーザデータ取得部510が取得するユーザデータに基づき、推定される精神状態の候補である精神推定候補の抽出および評価をし、ユーザの精神状態を推定する。
支援情報選択部550は、ユーザデータ取得部510が取得するユーザデータと、精神状態推定部530が推定するユーザの精神状態とに基づき、支援候補の評価をし、支援情報を選択する。
なお、サーバ装置500は、経験情報、生理情報、および思考情報を用いることで、ユーザの経験、体調、および性格をモデル化して、ユーザの精神状態の推定および支援情報の選択をすることができる。例えば、複数のユーザが同じような経験をした場合であっても、ユーザごとの経験、体調や性格の違いにより、互いに異なる精神状態となることを推定することが可能である。また、同じ精神状態と推測された場合であっても、ユーザごとの経験、体調、性格の違いを反映し、画一的ではない、ユーザに適した支援情報を選択することができる。
<経験情報>
図5は、経験情報に関するテーブルを説明する図である。
図6は、経験情報取得動作のフローチャートである。
次に、図5および図6を参照しながら、ユーザデータ取得部510の経験情報取得部511が経験情報を取得する動作である経験情報取得動作について説明をする。なお、ここでは経験情報について説明をした後に、経験情報取得動作について説明をする。
まず、経験情報は、ユーザの経験を示すデータである。すなわち、経験情報は、過去から現在までに、対象とするユーザが体験した事象(イベント)を示すデータを含む。なお、ユーザが体験した事象(イベント)は、ユーザからみて受動的に起きた事象だけでなく、ユーザが能動的に起こした事象及び行動を含む。この経験情報は、ユーザが体験した個々の事象や事象郡の特徴と、対象とする事象が発生した時期、すなわち対象とする事象の時間情報とを含む。また、経験情報は、周期情報を含む。さらに説明をすると、周期情報は、予め定めた期間(例えば1年)ごとに周期的に取得される事象と時間情報とを含む。
経験情報は、経験情報取得部511が携帯端末100に質問を表示あるいは出力し、質問に対するユーザからの回答を受け付けることで経験情報取得部511によって取得される。また、経験情報は、携帯端末100の位置情報や、携帯端末100におけるwebの閲覧履歴などの操作情報から、経験情報取得部511によって取得されてもよい。さらに、経験情報は、ウェアラブル端末101(図1参照)を介して、経験情報取得部511が計測を行うことで取得されてもよい。なお、経験情報は、後述する生理情報、思考情報、精神状態の情報などに基づいて、経験情報取得部511に特定されてもよい。また、例えば、複数のユーザデータを読み込み、生理情報、思考情報、精神状態の情報、のいずれかに基づいて、ユーザデータの類似性が高いユーザを特定する。そして、類似性が高いユーザの経験情報を用いて経験情報を特定してもよい。また、経験情報に紐づく重み係数付きの属性と、該当するユーザの生理情報、思考情報、精神状態の情報の重み付き和によるスコアリングを行う推定モデルを用いて経験情報を特定してもよい。
ここで、経験情報は、ユーザが経験した記憶が時間の経過とともに減退ないし喪失する忘却の影響を含めてもよい。さらに説明をすると、所謂忘却曲線の性質をモデル化して、時間減少係数を設定し、時間の経過とともに経験情報の削除や、精神状態に与える影響度(後述)を小さくする等の処理を行ってもよい。このことにより、ユーザの精神状態に寄与する因子である忘却にともなう影響度の減少をシステムに反映することができる。このように、過去の経験情報と現在の経験情報との取扱いに差を設けることで、過去の経験情報を用いたとしても過度に過去の経験情報に制限されることなく、ユーザの現在の精神状態を推定することができる。また、過去の経験情報と現在の経験情報との取扱いに差を設けることで、時間の経過による人間の記憶の変化が反映される。過去から現在の経験情報を用いることで、現在の経験情報のみを用いる場合より、ユーザの現在の精神状態をより正確に推定できる。
また、時間減少係数を用いることなく、経験情報に含まれる新しいデータは古いデータよりも影響度を大きくしてもよい。なお、ユーザである人の精神状態を悪化させる因子として大きく寄与するものは、原則的には人の意識(健在意識および潜在意識)を占有するものである。そこで上記忘却曲線に基づいて、人の思考において薄れていく体験は影響度を小さく補正することで、より正確にその人の精神状態の悪化要因あるいは良好要因を推定することができる。
付言すると、経験には、時間の経過とともに解決する種別と、時間が経過しても影響が大きく変わらずに残る種別とがある。そこで、経験情報ごとに異なる時間減少係数を設定することで、経験情報毎の影響度の変化を設定することができる。例えば、ユーザの人生観や今後の生活(将来の生活)に大きく影響する経験情報は、時間の経過により影響が大きく変わらないため時間による影響度の減少が小さく設定される。なお、経験情報に限らず、生理情報、思考情報についても時間減少係数という概念を適用することが可能である。
ユーザの経験情報が精神状態悪化の原因となりやすいか、どれほど長くユーザの意識を占有するかは、対象とする経験の内容と、その経験の内容に紐づいたユーザが持つ特定の考え方や性格などに依存する。経験情報そのものは、本来主観的な大小を有するものではないが、ある経験情報において、その内容が一般的に精神状態悪化の原因となりやすいか、どれほど長くユーザの意識を占有するかといったことを基に、時間減少係数が経験情報の種別毎に設定されている。また、時間減少係数は上記に限らず、ユーザの特定の思考情報によって特定の経験情報の時間減少係数が設定されてもよい。例えば、ある人が「失敗をしてはいけない」という不適切な信念、すなわち特定の考え方を持っている場合、「業務でミスをした」等の経験は当該ユーザの意識をより長い期間占有し、精神状態の悪化の原因となりやすい。この場合、ユーザが「失敗をしてはいけない」という不適切な信念を持っていて、かつ「業務でミスをした」という経験をしたとき、例えば上記時間減少係数を小さく設定する等の処理をする。
ここで、例えば図5(a)に示すように、経験情報取得部511は、イベントに関する経験情報のテーブル(TABLE、TB)である経験情報(イベント)TBを記憶する。この経験情報(イベント)TBは、ユーザ(図示の例においてはユーザID「AAA」)ごとに記憶される。また、経験情報(イベント)TBにおいては、事象と、対象とする事象が発生した時期を示す時間情報とが関連付けて記録される。例えば、ユーザID「AAA」において、事象「就職」が発生時期「2006年4月1日」において発生したことが記憶される。すなわち、経験情報取得部511は、時系列でユーザの経験情報の記録を行う。このように時間情報とともに経験情報を記録することによって、各時期における経験の発生状況、および経験の変化あるいは変化の幅を捉えることが可能となる。すなわち、各時点のデータだけでなく、時間経過にともなう傾向を捉えることが可能となる。
ここで、図5(b)に示すように、経験情報取得部511は、イベントの影響度等を設定するイベント設定TBを予め記憶する。このイベント設定TBによって、各イベントの属性が設定される。図示のイベント設定TBにおいては、イベントにともないユーザに起こる「感情」、イベントの「影響度」、イベントの「時間減少係数」が設定される。また、イベント設定TBにおける各イベントは、イベントのカテゴリごとに設定される。例えば、「カテゴリ」「仕事」に属する「イベント」「就職」においては、「感情」が「不安」、「影響度」が「3」、「時間減少係数」が「1」となる設定である。
なお、影響度は、対象とするイベントがユーザの心理状態に与える影響の大きさを示す。図示の例における影響度は、数値で表され、感情に大きな影響を与えるイベントほど、数値が大きく設定される(例えば「5」)。また、時間減少係数は、上記忘却曲線の性質に基づき設定される。ここでの時間減少係数は、時間経過にともなって、対象とするイベントがユーザの心理状態に与える影響が減少する大きさを示す。図示の例における時間減少係数は、時間の経過ともに感情の影響が小さくなるほど、数値が大きく設定される(例えば「5」)。時間減少係数を用いることによって、過去の経験情報の影響度を現在の経験情報に比較して相対的に小さくすることができる。このように、時間減少係数を用いることによって、人間のもつ、忘れるという特性をシステムとして再現することができるため、精神状態の推定精度を高めることができる。
また、図示は省略するが、所謂トラウマを復活させるような、過去の経験の記憶を鮮明に思い出させる経験をした場合には、時間経過により減少した影響度を増加させてもよい。また、対象とする経験をしてから、所定の期間内に再度同一のまたは類似する経験をした場合など、所定の条件を満たすと、時間減少係数が小さく設定されるなど、対象とする経験の影響度が大きくなるように設定してもよい。このように、所謂トラウマのような経験や、複数回にわたる経験等、所定の経験を通常の経験とは異なる処理とすることにより、人間のもつ、思い出すという特性をシステムとして再現することができるため、精神状態の推定精度を高めることができる。付言すると、図5(b)のイベント設定TBは「感情」の欄を有する。すなわち、イベント設定TBにおいては「感情」の種別を示すデータが設定される。このことにより、ユーザの「経験」が「感情」と紐づけられるため、対象とする「経験」に基づく精神状態の推定精度を高めることができる。ここで、イベント設定TBは、図示の例に限定されるものではなく、例えば「感情」の欄を有しない構成であってもよい。
さて、図5(c)に示すように、経験情報取得部511は、周期的な経験情報のテーブルである経験情報(周期情報)TBを記憶する。この経験情報(周期情報)TBは、ユーザ(図示の例においてはユーザID「AAA」)ごとに記憶される。また、経験情報(周期情報)TBにおいては、事象(イベント)と、対象とする事象が発生した時期を示す時間情報とが関連付けて記録される。
ここで、経験情報取得部511は、経験情報(周期情報)TBを介して、例えば生活のリズムなど、ユーザの時間の使い方に関する情報を定期的に記憶する。例えば、図5(c)に示す経験情報(周期情報)TBにおいては、ユーザID「AAA」において、事象「労働時間」が発生時期「2019年4月1日」に値「9」、すなわち「労働時間」として「9時間」を費やしたことが記憶される。また、同じ発生時期「2019年4月1日」に、「家族との時間」として「2時間」が費やされ、「友人との時間」として「1時間」が費やされ、「自分の時間」として「1時間」が費やされ、「睡眠時間」として「6時間」が費やされることが記録される。また、「貯金額」が「50000000」であることが記録される。なお、経験情報(周期情報)は、所定期間の平均値を記録してもよい。その際の経験情報(周期情報)の発生時期は、時点ではなく期間として記録してもよい。このように、周期的に変化するユーザの時間の使い方やユーザ情報については、定期的に記録される。
なお、経験情報取得部511は、ユーザデータの経験情報が更新されることにともない、ユーザ登録情報を更新する。ここで、ユーザ登録情報としては、ユーザID、年齢、性別、職業、子供、出身地などが登録される。さらに説明をすると、経験情報取得部511が、ユーザIDとして「AAA」、年齢「39」、性別「男」、職業「自営業」、子供「2」、出身地「愛知」などを取得し記録する。
なお、経験情報は、上記の例に限定されない。経験情報は、過去から現在までのユーザを取り巻く現実世界の種々の要素を含む。経験情報は、例えば、生年月日、業務内容、地位、原体験、人間関係、生活習慣、周辺環境、出来事、プロパティ等を含む。
ここで、原体験は、思考情報の一つとして含まれ得る「不適切な信念」が形成された原因となるユーザの過去の体験を表す要素である。この原体験としては、対象とする体験の分類情報、およびその時間情報(「幼少期」、「10代」等)等を情報として含む。例えば、ある人が幼少期にある失敗をして厳しく両親に叱られた経験がある場合、その原体験は、その人が「失敗してはいけない」という「不適切な信念」を持つ原因となり得る。さらに説明をすると、原体験は、経験情報に含まれる「経験」と、思考情報に含まれる「不適切な信念」と紐づいた情報である。
経験情報として原体験を含むことにより、認知行動療法のように、ユーザの悩みの原因となる認知の歪みに関して、その発生原因(原体験)を取得することとなり、当該原体験情報を基に、ユーザの認知の歪みを改善する支援策を選択、特定することができる。
また、経験情報として年齢、生年月日、職業、業務内容を含むことにより、ユーザの精神状態を推定する精度を向上させることや、年齢や職業に応じた指導を行うことができる。例えば、幼児期のように年齢が低い場合は、精神状態及び思考情報の変化の幅が、年齢が高い場合よりも大きいという特性を反映してもよい。また、支援情報に関しても、年齢が低い場合は年齢が高い場合よりも、世の中のトレンドに沿った支援情報、例えばヨガを行う等を積極的に選択してもよい。
また、生活習慣および周辺環境は、睡眠時間、ユーザのいる場所の室温や騒音の大きさ等を含む。生活習慣や周辺環境は、ユーザの生理状態に影響し、結果的に「気が重い」等の精神状態が悪化する要因となり得る。したがって、経験情報として生活習慣および周辺環境を含むことにより、ユーザの精神状態を推定する精度及び支援情報を選択する精度を向上することができる。
また、プロパティは、ユーザの学歴、実績、資産状態等を含む。言い替えると、プロパティは、ユーザの財産や地位を表す要素である。経験情報として生活習慣および周辺環境を含むことにより、ユーザの精神状態を推定する精度及び支援情報を選択する精度を向上することができる。
次に、図6を参照しながら、経験情報取得部511による経験情報取得動作について説明をする。なお、経験情報取得動作は、ユーザが携帯端末100を操作することなどを契機として開始される。
まず、経験情報取得部511は、経験情報(イベント)に関する質問を携帯端末100に表示する(S601)。そして、経験情報取得部511は、携帯端末100を介して質問に対するユーザの回答を取得し記録する(S602)。また、経験情報取得部511は、回答で得られた経験情報(イベント)の発生時期を記録する(S603)。
次に、経験情報取得部511は、経験情報(周期情報)に関する質問を携帯端末100に表示する(S604)。そして、経験情報取得部511は、携帯端末100を介して質問に対するユーザの回答を取得し記録する(S605)。そして、経験情報取得部511は、取得した回答から所定期間における対象とする経験情報(周期情報)の平均値を算出し記録する(S606)。なお、経験情報取得511の経験情報(イベント)および経験情報(周期情報)の取得はこれらに限られない。ユーザの言動や行動履歴等を経験情報取得部511が自動的に取得して、記録してもよい。また、似た傾向を示す別のユーザを特定し、その別のユーザの情報を推定値として用いてもよい。
<生理情報>
図7は、生理情報に関するテーブルを説明する図である。
図8は、生理情報取得動作のフローチャートである。
次に、図7および図8を参照しながら、ユーザデータ取得部510の生理情報取得部513が生理情報を取得する動作である生理情報取得動作について説明をする。なお、ここでは生理情報について説明をした後に、生理情報取得動作について説明をする。
まず、生理情報は、ユーザの生理状態を示すデータである。すなわち、生理情報は、ユーザの体内の状態を示すデータである。この生理情報は、対象とするデータを取得した時期、すなわち対象とするデータの時間情報を含む。ここで、図示の例における生理情報は、ユーザの体調に関わる神経系の働きやホルモンバランス、自律神経バランス、血液循環の働き、病理的な異常等のデータを含む。具体的には、神経系の働きとして、交感神経優位あるいは副交感神経優位のいずれであるかを示すデータが含まれる。また、ホルモンバランスとして、ホルモン値が含まれる。ここで、ホルモンバランスとしては、ストレスを受けた際に分泌されるコルチゾールの分泌量を示すデータが含まれる。また、ホルモンバランスとしては、エストロゲン、プロゲステロン、テストステロンなどの分泌量を示すデータが含まれる。また、血液循環の働きとして、心拍数、血圧等を示すデータが含まれる。また、病理的な異常としては、低血圧、神経痛、偏頭痛などが含まれる。
生理情報は、生理情報取得部513が携帯端末100に質問を表示あるいは出力し、質問に対するユーザの回答を受け付けることで生理情報取得部513によって取得される。なお、生理情報の特定はこれに限定されるものではなく、例えば、生理情報に紐づく重み係数付きの属性と、該当するユーザの生理情報、思考情報、精神状態の情報の重み付き和によるスコアリングを行う推定モデルを用いて生理情報を特定してもよい。
例えば、図7に示すように、生理情報取得部513は生理情報を示す生理情報TBを記憶する。この生理情報TBは、ユーザ(図示の例においてはユーザID「AAA」)ごとに記憶される。例えば、ユーザID「AAA」において、事象「心拍」が発生時期「2021年11月25日2:00PM」において値「78」、その評価は「変動」であることが記憶される。評価は、測定値の範囲やその変化に基づいて行われる。なお、評価の結果としては、「正常」、「異常」、「変動」などが含まれる。ここで、生理情報が時間情報を含むことにより、例えば異常状態が所定期間にわたり継続していること、正常から異常へ移行していることなどの検知が可能となる。また、評価の結果は上記に限らず、数値等となってもよい。
次に、図8を参照しながら、生理情報取得部513による生理情報取得動作について説明をする。なお、生理情報取得動作は、ユーザが携帯端末100を操作することなどを契機として開始される。
まず、生理情報取得部513は、生理情報に関する質問を携帯端末100に表示する(S801)。そして、生理情報取得部513は、携帯端末100を介して質問に対するユーザの回答を取得し記録する(S802)。また、生理情報取得部513は、回答で得られた発生時期を記録する(S803)。また、生理情報取得部513は、回答で得られた値の評価を行う(S804)。なお、生理情報は、ウェアラブル端末101(図1参照)等を介して、生理情報取得部513が計測を行うことで取得されてもよい。
<思考情報>
図9は、思考情報に関するテーブルを説明する図である。
図10は、思考情報取得動作のフローチャートである。
図11は、自己関与情報取得動作のフローチャートである。
次に、図9、図10、および図11を参照しながら、ユーザデータ取得部510の思考情報取得部515が思考情報を取得する動作である思考情報取得動作について説明をする。なお、ここでは思考情報について説明をした後に、思考情報取得動作について説明をする。
まず、思考情報は、現実世界に対するユーザの物の見方や感じ方を示すデータである。言い替えると、思考情報は、ユーザの大脳皮質において構成されるニューラルネットワークを含む主に中枢神経系の傾向性等を示すデータである。なお、思考情報は、ユーザの性格や人格、あるいは価値観を示すデータを含む。また、思考情報は、ユーザが経験した事象や自身が置かれている状況を、ユーザが評価する基準を示すデータとして捉えることができる。思考情報は、例えば、基礎情報、自己関与度を示す情報、および特定の考え方(不適切な信念やコンプレックスなど)を示す情報を含む。なお、思考情報は、ユーザの思考の傾向、すなわち思考傾向を示すデータの一例である。
思考情報は、思考情報取得部515が携帯端末100、PC105に質問を表示あるいは出力し、質問に対するユーザからの回答を受け付けることで思考情報取得部515によって取得される。また、思考情報は、携帯端末100、PC105の位置情報や、携帯端末100、PC105におけるwebの閲覧履歴などの操作情報から、思考情報取得部515によって取得してもよい。さらに、思考情報は、ウェアラブル端末101(図1参照)を介して、思考情報取得部515が計測を行うことで取得されてもよい。なお、思考情報の特定はこれに限定されるものではなく、例えば、思考情報に紐づく重み係数付きの属性と、該当するユーザの生理情報、思考情報、精神状態の情報の重み付き和によるスコアリングを行う推定モデルを用いて思考情報を特定してもよい。
例えば、図9(a)に示すように、思考情報取得部515は、基礎的な思考情報(基礎情報)のテーブルである思考情報(基礎)TBを記憶する。この思考情報(基礎)TBは、ユーザ(図示の例においてはユーザID「AAA」)ごとに記憶される。思考情報(基礎)TBは、例えば所謂ビッグファイブ(Big Five)と呼ばれる性格診断で得られる性格の指標、自閉症スペクトラム障害のスクリーニングテストで得られる自閉症スペクトラム指数(Autism-Spectrum Quotient、AQ)、感覚特性の評価結果等の指標を得るための質問、あるいはそれらを混合し、ユーザの思考情報を取得できるような質問を携帯端末100に提示し、それに対する回答に基づいた算出値等を得て記憶される。例えば、ユーザID「AAA」において、「取得元」を「Big Five」として、事象「協調性」がレベル「4」であることが記憶される。ここで、図示の「事象」は、「協調性」や「外向性」などユーザの性格を構成する要素である。そして、性格を構成する要素の「レベル」が例えば「1」乃至「5」の数値で表される。したがって、図示の基礎情報は、ユーザの性格を示すデータを含む。
また、例えば、図9(b)に示すように、思考情報取得部515は、自己関与に関する思考情報のテーブルである思考情報(自己関与)TBを記憶する。ここで、自己関与は、特定の対象をユーザが重要なものとみなす態度を生じさせる指標である。そして、自己関与度は、ユーザが何を重要視しているのかを示す数値で示される。さらに説明をすると、自己関与度は、ユーザの思考領域を、特定の対象がどれだけ占有しているかの指標である。
例えば、ユーザの時間の使い方、あるいは経験情報に含まれる関連経験の記録回数等は、ユーザの思考に影響を与える。したがって、経験情報(イベント)TBおよび経験情報(周期情報)TBのデータを取得し、時間の使い方や関連経験の記録回数等から、ユーザの思考、言い替えるとユーザの生活の中心が何にあるのかを推測して、自己関与度としてのレベルを付与する。例えば、ユーザID「AAA」において、事象「仕事」のレベル「2」であることが記憶される。ここでの自己関与度のレベルは、ユーザの思考を専有している大きさをあらわす。図示の例における自己関与度レベルは、ユーザの思考の専有の度合いが大きいほど、すなわち、ユーザが重要とみなしている対象ほど、数値が大きく設定される。なお、このような自己関与度のレベルは、上記Big Fiveから得られる情報と同様に、対象とするユーザの思考情報の一部として捉えることができる。
なお、例えば経験情報(周期情報)TBからユーザが重要なものとみなしている対象を推測してもよい。また、ユーザが重要なものとみなしていると推測された対象を、携帯端末100を介してユーザに質問することで、確定する処理を行ってもよい。なお、自己関与度は、ユーザに対する質問への回答や経験情報に含まれる、例えば、「休日の過ごし方」、「趣味」、「職業・業務内容」等のデータから推定され得る。
ここで、思考情報は、時間の経過ともに変化し得る。さらに説明をすると、思考情報は、ユーザの経験や生理状態に応じて変化することがある。また、生理情報は、その時点のユーザの体調等を反映している。そのため、生理情報は、相対的に短い期間で思考情報に影響を与え得る。一方で、経験情報は、相対的に長い期間で人間の思考に影響を与え得る。また、思考情報は、生理情報や経験情報を用いて思考情報を補正してもよい。
具体的には、思考情報(基礎)TBを、経験情報(イベント)TBに記憶される経験情報や生理情報TBに記憶される生理情報に基づき補正してもよい。例えば、ホルモンバランスが悪いとストレス耐性低下することから、一時的に協調性が低下することがある。この場合においては、第1の期間、協調性のレベルを低下させる補正を行ってもよい。また、例えば、特定の経験をすることによってユーザの自己肯定感が高まり、結果としてユーザの性格が変化し外向性が増すことがある。この場合においては、恒久的に、すなわち期間を制限せずに、または、第1の期間よりも長い第2の期間の間、外向性のレベルを増加させる補正を行ってもよい。このように、生理情報や経験情報が思考情報に与える影響をシステムとして再現することができる。また、思考情報を補正する因子である、生理情報と経験情報の補正期間に差を設けることで、より人間の特性に近づけることができる。
なお、思考情報は、特定の考え方、好きなこと、対象ユーザの集中力に関する特徴、Will Powerと呼ばれる意思力などを含んでもよい。
特定の考え方は、ユーザの理想、コンプレックス、及び不適切な信念など特定の思考を表す。例えばユーザによっては、現実において実現することがより困難と考えられる特定の事柄を、より強く欲する、すなわち理想が高いことがある。なお、理想は、対象となる事柄についてのユーザが願う最良の状態をいう。ここで、理想が高いユーザほど、実際にその理想が実現できなかった場合に、ストレスを感じることが多い。さらに説明をすると、このような理想が高いユーザほど、理想が実現できない場合が多く、その事柄に関連する悩みを抱え、関連するストレスを感じることが多い。また、特定の対象に対する理想が実現できなかった経験をユーザが体験したとき、その経験が原因となってユーザの精神状態が悪化する場合がある。そこで、思考情報に理想を含めることにより、ユーザの精神状態を推定する精度を向上させることができる。
不適切な信念は、ユーザの悩みの原因の一要素となる、「強くあるべき」などという認知の歪みである。また、不適切な信念は、例えば「自尊心が低い・自分に自信がもてない」や、「1度のミスや失敗の評価が全体の評価だと感じる」を含む。そして、不適切な信念をもつユーザほど、その事柄に関連する悩みを抱え、関連するストレスを感じることが多い。そこで、思考情報に不適切な信念を含めることにより、ユーザの精神状態を推定する精度を向上させることができる。
ここで、対象者であるユーザの集中力に関する特徴及び所謂Will Powerと呼ばれる意思力は、ユーザの集中の深度や集中の持続時間、集中できる時間帯、意思の持続、意思決定の速さ、忍耐力等の要素を含む、ユーザの集中力や、Will Powerのパターンを表す。そして、これら特徴パターンに応じて、ユーザに対して、ユーザのこれら特徴パターンに合う指導を選出することができる。例えば、「短期間に深い集中ができるが、集中が長続きしない」という特徴パターンを持つユーザに対して、適切なタスクの管理の方法についての指導等を、例えば、所定時間ごとにタスクを切り替えるよう促すなど、当該ユーザの集中力に関する特徴に基づいて選出することができる。
好きなことは、ユーザの趣味や趣向を表す要素であり、例えば好きな漫画やアニメ、ギターや旅行といったユーザの趣味を含む。例えば、好きなことに基づいて、指導の内容の表現方法等を変えることにより、ユーザに対してより有効な指導を提示することができる。具体的には、ユーザの好きなアニメや漫画のセリフを引用することや、ユーザの好きなゲームにちなんだ比喩表現を用いること等によりユーザが当該指導を心理的に受け入れやすくなり、指導の有効性を高め得る。
さて、上記思考情報から、ユーザの抱える悩みや悩み原因が推定され得る。具体的には、例えば、「誠実性が高い」性格であるユーザは、「人に合わせてしまうので、疲れる」という悩みを抱えることが高い。このように「誠実性が高い」などの性格を示すデータ(思考情報)に悩み情報を紐づけておく。そして、ユーザの性格が「誠実性が低い」に該当する場合に、紐づけられた悩み情報の重みが加算される。したがって、悩みや悩み原因として「人に合わせてしまうので、疲れる」が、相対的に「誠実性が低い」性格であるユーザに比較して候補に挙がりやすくなる。また、ユーザの性格や考え方に基づいて、指導の態様を変化させてもよい。例えば、ユーザの性格や考え方に基づいて、指導を行うための文章の長さや、イラストの有無等の表示方法を変更すること等により、指導の有効性を高め得る。さらに説明をすると、ユーザの言語的認知力が低いと推定される場合は、イラスト情報を増やすことなどにより、指導の有効性を高め得る。このように、ユーザの思考情報を用いてユーザの精神状態を推定および/または支援情報を選択するため、ユーザの精神状態の推定精度および/または支援情報の選択精度が高くなる。
また、自己関与度が高い対象、すなわちユーザの思考領域を大きく占有している対象について生じる悩み等は、その分だけ精神状態の悪化に大きく影響し得る。また、自己関与度が一つの対象に偏っている場合、その対象に関する挫折やトラブルを経験したとき、ユーザの精神状態に大きく影響を与える。この際に、心理的な拠り所が他にないあるいは少ないため、精神疾患リスクが大きくなる。このことから、自己関与度を推定し蓄積することで、例えばそれに基づいて悩み等の要素がどれだけユーザの精神状態に影響を与えるのか、精神疾患のリスクがどれだけあるかを推定することができる。また、自己関与度の高い対象に応じて支援情報の選択を行うことができる。このように、ユーザの自己関与度を用いてユーザの精神状態を推定および/または支援情報を選択するため、ユーザの精神状態の推定精度および/または支援情報の選択精度が高くなる。
次に、図10を参照しながら、思考情報取得部515による思考情報取得動作について説明をする。
まず、思考情報取得部515が基礎的な思考情報(図9(a)に示す思考情報(基礎)TB参照)を取得する動作について説明をする。なお、この動作は、ユーザが携帯端末100を操作することにより指示を思考情報取得部515が受け付けることなどを契機として開始される。
思考情報取得部515は、例えばBig Fiveなど思考情報に関する質問を携帯端末100に表示する(S1001)。そして、思考情報取得部515は、携帯端末100を介して質問に対するユーザの回答を取得し記録する(S1002)。また、思考情報取得部515は、得られた回答から思考情報を算出する(S1003)。
次に、思考情報取得部515は、経験情報取得部511を介して経験情報を取得する(S1004)。そして、思考情報取得部515は、思考情報に影響を与える経験が存在するかを判断する(S1005)。そして、思考情報に影響を与える経験が存在する場合(S1005でYES)、思考情報取得部515は、算出した思考情報を補正する(S1006)。
次に、思考情報取得部515は、生理情報取得部513を介して生理情報を取得する(S1007)。そして、思考情報取得部515は、生理情報が思考情報に影響を与える状態であるかを判断する(S1008)。そして、思考情報に影響を与える状態である場合(S1008でYES)、思考情報取得部515は、算出した思考情報を一時的に補正する(S1009)。
次に、図11を参照しながら、思考情報取得部515が自己関与についての思考情報(図9(b)に示す思考情報(自己関与)TB参照)を取得する動作について説明をする。なお、この動作は、ユーザが携帯端末100を操作することにより指示を思考情報取得部515が受け付けることなどを契機として開始される。
まず、思考情報取得部515は、例えばユーザにとって重要なものに関する質問を携帯端末100に表示する(S1101)。そして、思考情報取得部515は、携帯端末100を介して質問に対するユーザの回答を取得し記録する(S1102)。そして、思考情報取得部515は、得られた回答から自己関与度を算出する(S1103)。そして、思考情報取得部515は、算出された自己関与度を記録する(S1104)。
なお、ここではユーザの回答から自己関与度を記録することを説明したが、これに限定されない。例えば、経験情報(イベント)TBおよび経験情報(周期情報)TBのデータに含まれる時間の使い方や関連経験の記録回数等から、自己関与度を記録してもよい。
<精神状態推定>
図12は、精神状態に関するテーブルを説明する図である。
図13は、精神状態推定動作のフローチャートである。
次に、図12および図13を参照しながら、精神状態推定部530が精神状態を推定する動作について説明をする。
精神状態推定部530は、上述のようにユーザデータ取得部510が取得するユーザデータに基づいて、ユーザの精神状態の推定を行う。
図12(a)に示すように、精神状態推定部530は、精神状態と、その精神状態につながる経験の組み合わせを示す精神推定TBを予め記憶する。例えば、「精神状態」が「友人関係に葛藤がある」と、「経験」が「喧嘩」との組み合わせが記憶される。また、精神推定TBはこの形態に限られず、例えば、経験と葛藤の組み合わせ、そしてそれらがどれだけ関連するかを表す重み係数(スコア)が同時に記録されること等がある。
そして、精神状態推定部530は、ユーザの経験情報を基に、該当する項目を抽出し、予め設定された影響度をインクリメントしていく。例えば、「精神状態」が「将来に不安」の場合、経験情報における「経験」として、「独立した」、「貯金額の減少が大」、「子供あり」、「ホルモンバランス異常」の項目が該当し、これらの項目の影響度がインクリメントされる。また、経験情報における「経験」として、「貯金額が少ない」、「高年齢」の項目は該当せず、これらの項目の影響度はユーザの経験情報から該当しないため、インクリメントされない。また、精神状態推定部530は、各項目に対して、発生した時間情報と時間減少係数等に基づいて、影響度を算出する。そして、精神状態推定部530は、精神状態毎に、影響度の合計を算出する。
ここで、精神状態推定部530は、ユーザデータ取得部510が取得するユーザデータに基づいて、精神状態への影響度を算出する。具体的には、精神状態推定部530は、経験情報および生理情報に基づいて、影響度を算出する。
ユーザの経験情報がどれほど精神状態に影響するかは、経験の内容と、その経験の内容に紐づいたユーザが持つ特定の考え方または性格に依存する。経験情報には、それがどれほど精神状態に影響するかの影響度重み係数が設定されている。経験情報そのものは、本来主観的な大小を有するものではないが、ある経験情報において、その内容が一般的に精神状態にどれほど影響を与えることが多いかといったことを基に、影響度重み係数が設定されている。例えば、離婚といった経験情報は、一般的に大きな影響を精神状態に与えるとされるため、仮に大きな重み係数が設定されている。また、この影響度重み係数は、ユーザの思考情報に依存して、設定されうる。例えば、「神経症的傾向」が、思考情報において高いとされているユーザに対しては、特定の経験情報の重み係数が大きいものとして、適用される。
他の例としては、ある人が「失敗をしてはいけない」という考え方を持っている場合、「業務でミスをした」等の経験は当該ユーザの精神状態の悪化に大きく影響することが考えられるため、「業務でミスをした」という経験情報の影響度重み係数は、当該思考情報を持つユーザに対しては、より大きく設定されているなどが考えられる。
図12(b)を例として説明すると、「精神状態」が「家族関係に葛藤を抱えている」であり、思考情報(基礎)TBの神経性傾向が「4」の場合、影響度を10%加算する(図中補正1)。また、思考情報(自己関与)TBにおける「家族」がレベル「5」である場合、影響度を50%加算する(図中補正2)。なお、自己関与度による影響度の補正は、レベル「1」で50%減算、レベル「3」で調整無し、レベル「5」で50%加算など、適宜補正を行うことができる。
なお、ここで説明した影響度の補正は例示であり、これに限定されない。例えば、Big Fiveの分析結果を統合的に判断し、影響度を補正してもよい。また、影響度は、思考情報(基礎)TBまたは思考情報(自己関与)TBのいずれか一方に基づいて、算出されてもよい。精神状態推定部530は、ユーザの経験情報、生理情報に基づいて、精神状態に与える影響度を、時間減少係数を考慮したうえで算出する。さらに、精神状態推定部530は、ユーザの思考情報に基づいて影響度を補正する。このように、ユーザデータに基づいて精神状態を推定するため、ユーザデータに基づかず画一的にユーザの精神状態を推定する場合と比較して、精度よくユーザの精神状態を推定することができる。
また、精神状態推定部530は、上記補正を加えた影響度が高いものを、現在の精神状態と推定する。なお、推定される現在の精神状態は、単数でも複数でもよい。ここで、精神状態推定部530は、例えば影響度に基づいて、実際にユーザに当てはまるものかどうかを推定する。精神状態推定部530は、影響度の高いものについて、推定内容が正しいかどうかをユーザに確認する「確定質問」あるいは「選択質問」を提示し、それに対する回答から推定内容が正しいと判断された場合には推定内容を確定し、蓄積してもよい。また、影響度が一定値以上高く、推定精度が十分であるような場合には、確定質問を提示することなく、蓄積を行う場合もある。すなわち、推定精度に応じて、確定質問を実行するか否かを切り替えてもよい。各影響度は、例えば経験情報、思考情報および生理情報と、影響度などの重み情報付き属性との間の重み付き和等の推定モデルにより算出されてもよい。
なお、選択質問は、例えばあるカテゴリの子カテゴリのリストを提示し、ユーザが自分の悩みと合致すると思うものを1つ以上選択させるものを含む。例えば、選択質問として「誰との関係で悩んでいますか?」と表示し、回答の候補として表示される「上司との関係」、「部下との関係」、「同僚との関係」、「クライアントとの関係」からユーザの選択を受け付ける。
また、確定質問は、推定されるユーザの悩みおよび悩み原因のカテゴリが存在する場合、その推定が合っているかを確定するための質問と選択肢を提示するものを含む。例えば、確定質問として、「あなたは上司との関係で悩んでいますか?」と表示し、回答の候補として表示される「はい」、「いいえ」からユーザの選択を受け付ける。
ここで、精神状態推定部530で推定または蓄積された精神状態は、時間情報と紐づけられた状態で経験情報として蓄積される場合がある。なお、一般的には、ユーザの精神状態の時間的な変化の積み重ねが人の精神構造または考え方を形成する要因の一つとなることがある。したがって、精神状態推定部530が時間情報とともに精神状態を蓄積することで、より正確にユーザの精神状態を推定し得る。
次に、図13を参照しながら、精神状態推定部530による精神状態推定動作について説明をする。なお、精神状態推定動作は、ユーザが携帯端末100を操作することなどを契機として開始される。
まず、精神状態推定部530は、経験情報取得部511からユーザIDを取得する(S1301)。そして、精神状態推定部530は、ユーザIDに基づいて、経験情報取得部511、生理情報取得部513、思考情報取得部515が記憶するユーザデータを参照する(S1302)。そして、精神状態推定部530は、参照したユーザデータが、精神状態の推定を実行するのに十分であるかを判断する(S1303)。
ユーザデータが十分である場合(S1303でYES)、精神状態推定部530は、精神推定TB(図12参照)および経験情報TB(図5参照)を読み込む(S1304)。そして、精神状態推定部530は、読み出した精神推定TBおよび経験情報TB、生理情報TBに基づいて、精神推定候補を抽出する(S1305)。そして、イベント設定TB(図5(b)参照)から読み込み(S1306)、時間減少係数を反映した影響度を算出する(S1307)。
ユーザデータが十分でない場合(S1303でNO)、精神状態推定部530は、精神状態の推定精度が十分でないと判断し、ユーザにユーザデータの入力または精神状態の推定に関連する情報を取得するための質問を促し、処理を終了する。
次に、精神状態推定部530は、思考情報(基礎)TB(図9(a)参照)からレベルの読み出し、影響度を補正する(S1308)。そして、精神状態推定部530は、思考情報(自己関与)TB(図9(b)参照)から自己関与度を読み出し影響度を補正する(S1309)。そして、精神状態推定部530は、補正後の影響度が予め定められた所定の値よりも高い精神状態について、ユーザに確定質問をする(S1310)。補正後の影響度が高い順にユーザに精神状態について、確定質問を行ってもよい。そして、ユーザからの回答に基づき、ユーザの精神状態を確定する(S1311)。このように、ユーザの経験情報、生理情報、思考情報を用いてユーザの精神状態を推定するため、ユーザの精神状態を精度良く推定することができる。ユーザの思考情報を用いて精神状態を推定するため、ユーザの性格や物事の捉え方に応じて画一的ではなく、ユーザの個性(特性)に応じた精神状態を推定することができる。
<支援情報選択>
図14は、支援情報に関するテーブルを説明する図である。
図15は、支援情報選択動作のフローチャートである。
次に、図14および図15を参照しながら、支援情報選択部550が支援情報を選択する支援情報選択動作について説明をする。
支援情報選択部550は、上述のようにユーザデータ取得部510が取得するユーザデータおよび精神状態推定部530が推定するユーザの精神状態に基づいて、ユーザの支援を実行する。支援情報選択部550は、支援の候補を複数記憶し、ユーザデータおよびユーザの精神状態に応じて、実行する支援を決定する。
ここで、支援情報選択部550は、ユーザの現在の精神状態の悪化因子(リスク因子)、および良好因子(保護因子)を特定し、その因子の修正、維持、削除等をさせるようユーザに対して働きかける指導を提示する。このことにより、ユーザの現在の精神状態を改善および維持する。なお、支援情報選択部550はユーザの将来的な精神疾患のリスク等を予測し、そのリスクを回避するような指導を提示することで、ユーザの未来の精神状態を改善し得る。ここで、悪化因子(リスク因子)に加えて、あるいは悪化因子(リスク因子)に替えて良好因子(保護因子)を特定し、その自覚させる、および維持させるような指導を選出、提示することで、ユーザの精神状態の改善および維持をしてもよい。
また、支援情報選択部550は、支援情報評価スコアを算出し、支援情報評価スコアの高く現在および/または未来のユーザの精神状態の改善および維持をするために有効であり、かつ実行するためのコストである実行コストに基づきユーザが実行可能である支援を一つ以上選出する。そして、支援情報選択部550は、選出した支援をユーザに提示をすることで、ユーザの現在および未来の精神状態の改善あるいは維持をする。ここで、支援情報選択部550は、1つの支援内容を実行する態様でもよいし、複数の支援内容を特定しながら支援情報評価スコアなどに基づいて優先順位を決定し、決定した優先順位に従い順次支援する態様でもよい。また、支援情報選択部550は、複数の悩みを抱えているユーザに対して、最も優先すべき悩みを解決するための指導を行う態様でもよい。
例えば、「昨日上司に怒られた」、「職業が営業職」、「子供がいない」、「交感神経優位」、「出勤で家を出る時間が8時」等のユーザデータを持つユーザに対して、精神状態推定部530が、ユーザは「昨日上司と喧嘩をしたことで精神状態が悪化している」(精神状態悪化因子a)、かつ「交感神経が優位であることから精神状態が悪化している」(精神状態悪化因子b)と推定し、ユーザの精神状態要素として情報を蓄積している場合、支援情報提示部550は、前者の精神状態悪化因子aに対する支援として「上司と話をして、仲良くなる」(支援A)、「怒られることを過度に恐れない精神性にする」(支援B)等の支援情報を選出し、後者の精神状態悪化因子bに対する支援として「風呂に浸かる」(支援C)、「厚着をする」(支援D)等の支援情報を選出する。具体的な使用ケースとして、情報処理システム1が朝の7時半に支援情報を当該ユーザに提示するとき、支援Cを実行する時間がユーザには無いため、支援Dを優先的に提示し、その後のユーザの精神状態が依然として悪いと推定された場合、帰宅後にさらに支援Cを提示する。それに加えて、ユーザが上司と話をする時間があるかといった、新たなユーザデータを取得した後に、支援Cまたは支援Dのどちらを提示するかを推定し決定する。
実行コストは、対象とする支援の実行容易性(例えば、必要とされる時間や、心理的負担)、あるいは過去の実施した経験における効果の有無等により算出される。この実行コストは、ユーザがその指導を実際に実行できるかどうかの指標や、ユーザがその指導を実行するのにどれほどの労力や時間を要するかの指標を含み得る。実行容易性は、例えば、経験情報(周期)TB、思考情報(基礎)TB、思考情報(自己関与)TB、ユーザの時間の使い方、経済力、性格等に基づいて判断してもよい。
実行コストは、例えば、時間コスト、精神状態コスト、身体コスト等である。指導を選択する際に、実行コストに応じて選出する指導の優先度を変更することにより、ユーザの職業や年齢、性格等に合った、ユーザが実行可能で適切な指導を選出することができる。さらに説明をすると、例えば、周期情報で自分の時間が少ないユーザにおいては、長時間の対応が必要な支援案はコストが高くなる。また、周期情報で貯金額が多いユーザにおいては、プレゼントをする等の費用がかかる支援案のコストが低くなる。また、協調性が高い性格のユーザにおいては、謝るという支援案のコストが低くなる。このように、ユーザが実行可能な支援案が選択されるため、画一的に支援情報を選択する場合に比べて、ユーザに適した支援情報を選択することができる。
ここで、支援情報は、様々な側面からユーザに働きかけるような内容である。支援情報は、例えばユーザの悩みを解消すべく、その原因となる不適切な信念および原体験を想起、自認させ、認知療法および認知行動療法を用いたユーザの認知様式または行動の変容を促す内容、生理状態の悪化の原因となる生活習慣を改善するよう促すような内容、将来的に予測される精神疾患リスクの勧告およびその回避をするための支援をする内容、自己関与度に関する指導をする内容、建設的直面化(Constructive Confrontation)に関する支援をする内容、心理的応急処置(Psychological First Aid)や惨事ストレスケアに関する支援をする内容、多様性理解に関する支援をする内容、ハラスメントに関する支援をする内容、精神状態に応じた業務遂行に関する支援をする内容、精神状態の維持向上を促し得る人や機関とつなげる(例えば通知する)こと等を含み得る。また、その内容の提示方法は、例えば文章、イラスト、音声、動画、インタラクティブな操作を受け付けるGUI等がある。さらに、支援が一度の提示で完了する場合のほか、ある要素に対して、複数回に分けて段階的に指導を行うような一定期間のプログラムとなっている場合、ユーザが携帯端末100(図1参照)やウェアラブル端末101(図1参照)等を通して一定期間常に提示される常駐型の指導となっている場合、空調装置121(図1参照)において室温が変更されるなどの生活環境構成機器が特定の動作を行う等、支援情報の提示態様も特に限定されない。このことにより、多角的な観点から、ユーザ個人に対して最も効果的な形での改善、維持が可能となる。
以下、精神状態推定部530がユーザは家族関係に葛藤を抱えていると推定した場合を例に説明をする。まず、図14に示すように、ユーザが家族関係に葛藤を抱えていると推定した場合、精神状態推定部530は家族関係に葛藤を抱えているという精神状態に対応する支援情報を抽出する。
ここで、図示の例においては、精神状態「家族関係に葛藤を抱えている」に対して、「妻と話し合う」、「よく寝るように促す」、「1人の時間をつくる」という3つの支援情報が設定されている。これら3つの支援情報は、最終的に選択される支援情報の候補となる。精神状態推定部530は、これらの候補を評価し、評価の高い支援情報を支援策として選択する。なお、ここでは、簡略化のため3つの支援情報が設定されているが、支援情報の数は限定されず、例えば4つ以上であってもよい。なお、支援情報を複数設定し、それぞれの支援情報を評価することで、単一の支援情報のみが設定される場合に比べて、ユーザに適した支援情報を選択することができる。
支援情報の評価は、対象とする支援情報が有効と評価される要素である評価要素と、対象とする支援情報の実行コストの要素である実行コスト要素に従って実行される。図14(a)に示すように、各支援情報は、評価要素および実行コスト要素がそれぞれ複数設定されている。そして、精神状態推定部530は、評価要素および実行コスト要素に基づき、評価の高い支援情報を支援策として選択する。
さらに説明をすると、精神状態推定部530は、ユーザデータを基に各評価要素に該当するかを判断する。図示の例においては、支援情報「妻と話し合う」に対応する評価要素として、「妻と喧嘩」、「子供がいる」、「妻との会話量が少ない」などが設定されている。そして、例えば、精神状態推定部530は、評価要素「妻と喧嘩」の判断において、ユーザデータが「妻との喧嘩」の経験情報(イベント)を含む場合には、該当すると判断(図中、丸印)とする。また、精神状態推定部530は、評価要素「子供がいる」の判断において、ユーザデータが「子供がいる」の情報を含まない場合には、該当しないと判断(図中、バツ印)とする。
そして、精神状態推定部530は、評価要素ごとに予め定められた支援情報評価スコアを算出する。例えば、対象とする評価要素に該当する場合には2ポイントなど予め定められた支援情報評価スコアが加算され、該当しない場合には0ポイントとして支援情報評価スコアが加算されない。そして、評価要素の支援情報評価スコアの総和を対象とする支援情報「妻と話し合う」の支援情報評価スコア(図示の例においては「50」)とする。このように、各支援情報を多角的な観点から評価することで、ユーザ個人に適した支援情報を選択することができる。
また、精神状態推定部530は、ユーザデータを基に、各実行コスト要素に該当するかを判断する。図示の例においては、支援情報「妻と話し合う」に対応する実行コスト要素として、「妻と同居中(+)」、「家族との所定時間以下(−)」、「過去話し合いで解決事例あり(−)」などが設定されている。そして、例えば、精神状態推定部530は、ユーザデータが「妻と同居中」の情報を含む場合には、実行コスト要素「妻と同居中(+)」が該当すると判断(図中、丸印)とする。また、精神状態推定部530は、ユーザデータが「家族との所定時間以下」の情報を含まない場合には、実行コスト要素「家族との所定時間以下(−)」が該当しないと判断(図中、バツ印)とする。
ここで、各実行コスト要素は、支援情報評価スコアを増加させる要素(図中「(+)」)と減少させる要素(図中「(−)」)があり、実行コスト要素に基づいて支援情報評価スコアの増減(調整)がなされる。例えば、実行コスト要素「妻と同居中」は「(+)」であるから、該当する場合、すなわち実行コストが低いと判断され、支援情報評価スコアを2ポイントなど予め定められたスコア分増加させる。また、例えば、実行コスト要素「家族との所定時間以下」は「(−)」であるから、該当する場合、すなわち実行コストが高いと判断され、支援情報評価スコアを2ポイントなど予め定められたスコア分減少させる。そして、実行コスト要素に基づいて増減させた支援情報評価スコアを、対象とする支援情報「妻と話し合う」の支援情報評価スコア(図示の例においては「80」)とする。このように、各支援情報を実行コストの観点から多角的に評価することで、ユーザ個人に適した支援情報を選択することができる。
精神状態推定部530は、各支援情報において、支援情報評価スコアを算出し、支援情報評価スコアの最も高いものを支援策として選択する。なお、選択される支援策は、算出された支援情報評価スコアに基づいて選択されれば、1つに限らず、複数選択されてもよい。なお、1つの精神状態に、4つ以上(例えば10以上)の支援策が対応することがある。また、図示の例においては、支援情報の評価を、ユーザデータに基づきつつ、評価要素および実行コスト要素という複数の評価基準で評価を行う。すなわち、複数回の評価を行うことで、単一回の評価を行う場合に比べて、ユーザに適した支援情報を選択することができる。
次に、図15を参照しながら、支援情報選択部550による支援情報選択処理について説明をする。なお、支援情報選択処理は、ユーザが携帯端末100を操作することなどを契機として開始される。
まず、支援情報選択部550は、精神状態推定部530からユーザの精神状態を取得する(S1501)。そして、支援情報選択部550は、取得した精神状態の原因を取得する(S1502)。そして、支援情報選択部550は、支援情報TB(図14参照)を読み込む(S1503)。
次に、支援情報選択部550は、精神状態の原因および支援情報の(組み合わせ)またはその一方を抽出する(S1504)。そして、支援情報選択部550は、コストスコアを算出することで支援情報の評価を実施する(S1505)。そして、支援情報選択部550は、評価に従い、支援情報を決定し、携帯端末100などに提示する。このように、支援情報選択部550は、ユーザデータに基づいて支援情報を選定するため、ユーザに適した支援情報を選択することができる。また、支援情報の実行可能性を評価して支援情報を選択するため、ユーザが実行可能な、すなわちユーザに適した支援情報を選択することができる。
<支援動作>
図16は、支援動作のフローチャートである。
次に、図16を参照しながら、携帯端末100およびサーバ装置500によって実行される支援動作を説明する。なお、支援動作は、ユーザが携帯端末100を操作することなどを契機として開始される。
まず、サーバ装置500は、携帯端末100に対してユーザデータ取得の指示を出力する(S1601)。そして、指示を受け付けた携帯端末100は、ユーザデータを取得する(S1602)。そして、携帯端末100は、取得したユーザデータを、サーバ装置500に出力する(S1603)。
次に、サーバ装置500は、受け付けたユーザデータに基づいて、ユーザの精神状態を推定する(S1604)。そして、サーバ装置500は、支援情報を選択する(S1605)。そして、サーバ装置500は、選択された支援情報に基づき、携帯端末100に対して支援指示を出力する(S1606)。そして、携帯端末100は、受信した支援指示に従い、ユーザの支援を実行する(S1607)。
<サーバ装置500のハードウェア構成>
図17は、サーバ装置500のハードウェア構成例を示した図である。
図17に示すように、サーバ装置500は、CPU501と、RAM(Random Access Memory)502と、ROM(Read Only Memory)503と、HDD(Hard Disk Drive)504と、通信I/F505とを備える。
CPU501は、ROM503等に記憶された各種プログラムをRAM502にロードして実行することにより、サーバ装置500の上記各機能を実現する。
RAM502は、CPU501の作業用メモリ等として用いられるメモリである。
ROM503は、CPU501が実行する各種プログラム等を記憶するメモリである。
HDD504は、ユーザの情報等を記憶する例えば磁気ディスク装置である。
通信I/F505は、ネットワークNW(図2参照)を介して他の装置との間で各種情報の送受信を行う。
ここで、CPU501によって実行されるプログラムは、半導体メモリ等のコンピュータが読取可能な記録媒体に記憶した状態で、サーバ装置500へ提供しうる。また、CPU501によって実行されるプログラムは、サーバ装置500を介して携帯端末100等へダウンロードしてもよい。また、例えば、サーバ装置500の上記各機能を実現するプログラムを、アプリケーションソフトウェアとして携帯端末100等へダウンロードしてもよい。
<精神状態の推定>
図18は、サーバ装置500による精神状態の推定を説明する図である。
ここで、図18を参照しながら、サーバ装置500による精神状態の推定について説明をする。
上記のように、サーバ装置500は、過去から現在までのユーザの経験や、生理状態、思考情報を含む要素の少なくとも1つをユーザデータとして取得し、ユーザの精神状態の推定を行う。
ここで、図18に示すように、ユーザURの人生においては、誕生から臨終の間に現在が位置する。そして、誕生から現在までの間に人格形成期の出来事(イベント)がある。また、この出来事には、経験情報の一例である原体験が含まれる。また、誕生から所定期間の年齢が低い時期は、所謂人格形成期である、この人格形成期は、人生における他の時期よりも、人格形成がより為される時期であるため、周囲からの影響を受けやすい。したがって、人格形成期においては、ユーザURが体験した事象は、人生における他の時期に体験した事象よりも、ユーザURに与える影響が大きくなりやすい。また、現在から臨終までの期間は、ユーザURにとっての将来となる。そして、ユーザURは将来のことを考えることで、ユーザURが不安になることがある。なお、将来への不安は、上記ユーザの精神状態の一例である。
また、例えば1年前から現在までなど、相対的に短期的な人生において、ユーザURがイベントを経験する。これらの相対的に新しいイベントは、上記のように古いイベントよりも、心理状態に影響を与え得る。なお、このイベントは、経験情報の一例である。
ここで、思考情報、生理情報、経験情報は、ユーザURの精神状態に影響を与えるとともに、ユーザURの身体(生理情報)にも影響を与え得る。また、ユーザURは、過去から現在までのユーザURを取り巻く現実世界の種々の要素によって、精神状態および身体に影響を受ける。ここで、経験情報に含まれ得るユーザURの置かれている状況(図中、「Status」)は、精神状態および身体に影響を与えるとともに、ユーザURが感じる将来への不安についても影響を与える。また、ユーザURの現在の意識(図中、「In mind」)においては、仕事や趣味などにおける自己関与度や、精神状態の良好因子(保護因子)および悪化因子(リスク因子)などが含まる。そして、ユーザURの現在の意識は、精神状態および身体(生理情報)に影響を与える。
そして、サーバ装置500は、上記各要素を取得しながら、ユーザURの精神状態を推定し、支援情報の選択を行う。このことによって、ユーザURに適した支援情報を選択することが可能となる。
<変形例>
上記の説明においては、ユーザデータが、経験情報、生理情報、および思考情報を有することを説明したが、これに限定されない。ユーザデータは、経験情報、生理情報、および思考情報以外の情報として、例えば経済情報など他の情報を含んで構成されてもよい。また、ユーザデータは、経験情報、生理情報、および思考情報のうちの一部により構成されてもよい。例えば、ユーザデータは、経験情報および思考情報を有し、生理情報を含まない構成であってもよい。さらに説明をすると、精神状態推定部530が経験情報および思考情報に基づいて精神推定候補を特定し、支援情報選択部550が特定された精神推定候補から、経験情報および思考情報に基づいて支援情報を選択する構成であってもよい。
また、上記の説明においては、ユーザごとにユーザデータを記憶し、記憶しているユーザデータに基づいて支援情報を選択することを説明したが、これに限定されない。例えば、複数のユーザのデータを記憶し、互いに類似するユーザ同士のユーザデータを用いて、支援情報を選択してもよい。さらに説明をすると、対象とするユーザと類似する他のユーザの経験情報を用いて確定質問をするなどして、支援情報選択部550が支援情報を確定する構成であってもよい。
また、上記の説明においては、情報処理システム1が、ユーザの精神状態を改善およびユーザの精神状態を維持する指導などを提示することを説明したが、これに限定されない。例えば、情報処理システム1が、今後ユーザの精神状態が変化する可能性、すなわち将来のリスクなどを算出し、算出されたリスクに基づきリスクの回避のための指導などを提示してもよい。また、情報処理システム1がユーザの精神状態を改善またはユーザの精神状態を維持する指導などは行わず、精神状態推定部530が経験情報および思考情報に基づいて精神推定候補を特定し、特定された精神推定候補を記憶または出力する構成であってもよい。
また、上記の説明においては、イベントが精神状態に与える影響度を算出し、影響度をBig Five、自己関与度などにより得られる思考情報に基づいて補正し、補正後の影響度に基づいて、ユーザの精神状態を推定することを説明した。ここで、思考情報の補正は、イベントと同様としてもよいし、割合としてもよい。
精神状態の推定に用いる影響度、自己関与度、並びに、経験情報または生理情報の少なくとも一方に基づく思考情報の補正量、支援情報の選択に用いる実行コスト、の変更を行う重み係数及び支援情報の選択における評価要素の支援情報評価スコア等については、ユーザのフィードバックに基づいてユーザ毎に変更される。例えば、確定質問等の質問に対するユーザのフィードバックデータ(例えば、推定内容が合っているか、合っていないか、提示された支援情報がユーザの精神状態の改善・維持に寄与したか)に基づいて、機械学習により学習されてもよい。例えば、評価値が高いにも関わらず、確定質問に対して、推定内容が合っていないと一部のユーザが回答する場合、その一部のユーザの間で共通しているデータに対する該当の重み係数を一定値減少させる。このことにより、ユーザの評価に基づき、より有効な指導が提示できるよう自動的に最適化される。または、異なるユーザのフィードバックを反映することもできる。この場合、異なるユーザのフィードバックの反映については、ユーザデータの類似性が高い場合には反映し、低い場合には反映しないようにすることで、ユーザに適したフィードバックを行うことができる。または、異なるユーザのフィードバック全体の傾向を判断し、ユーザ全体の重み係数に反映することもできる。
なお、上記では種々の実施形態および変形例を説明したが、これらの実施形態や変形例同士を組み合わせて構成してももちろんよい。
また、本開示は上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。例えば、上記の実施形態では、思考情報を生理情報と経験情報とに基づいて補正する場合について説明したが、どちらか一方に基づいて補正してもよいし、思考情報の補正を行わなくてもよい。また、上記の実施形態では、経験情報と生理情報とを用いて影響度を算出する場合について説明したが、経験情報、生理情報、思考情報のいずれか1つを用いて影響度を算出してもよい。また、上記の実施形態では、生理情報を影響度の算出および思考情報の補正の両方に用いているが、いずれか一方に用いてもよい。また、上記の実施形態では、経験情報と生理情報に基づく、思考情報を補正する期間の長さに差を設けることについて説明したが、全ての経験情報と生理情報に適用する必要はない。また、上記の実施形態では、影響度を思考情報と思考情報とに基づいて補正を行う場合について説明したが、思考情報や思考情報に基づいて影響度自体を算出してもよいし、いずれか一方に基づいて補正を行ってもよい。
ユーザデータ取得部510は、ユーザデータ記憶部の一例である。支援情報選択部550は、支援情報選択部および提示部の一例である。経験情報は、ユーザの経験を示すデータの一例である。生理情報は、ユーザの生理状態を示すデータの一例である。思考情報は、ユーザの思考傾向を示すデータの一例である。経験情報取得部511は、取得部の一例である。思考情報取得部515は、記憶部および自己関与度記憶部の一例である。生理情報取得部513は、他の取得部の一例である。携帯端末100は、端末の一例である。情報処理システム1は、システムの一例である。
1…情報処理システム、100…携帯端末、500…サーバ装置、510…ユーザデータ取得部、511…経験情報取得部、513…生理情報取得部、515…思考情報取得部、530…精神状態推定部、550…支援情報提示部

Claims (14)

  1. ユーザの経験を示すデータと、前記ユーザの生理状態を示すデータと、前記ユーザの思考傾向を示すデータとのいずれか1つを少なくとも含むユーザデータを記憶するユーザデータ記憶部と、
    前記ユーザデータに基づいて、前記ユーザの精神状態を推定する精神状態推定部と、
    前記ユーザデータと前記精神状態とに基づいて、前記精神状態を維持または改善する前記ユーザに実行を促す支援情報を選択する支援情報選択部と
    を備えるサーバ装置。
  2. 前記ユーザデータは、時間情報を含む
    請求項1記載のサーバ装置。
  3. 前記精神状態推定部は、前記ユーザデータと前記ユーザデータに関連づけられて予め定められた前記精神状態に与える影響度とに基づいて、前記ユーザの精神状態を推定し、
    前記ユーザデータのうち、新しいデータの影響度は古いデータの影響度よりも大きく設定される
    請求項1または2記載のサーバ装置。
  4. 前記ユーザデータの影響度は、当該データの影響度が時間に伴い減少する係数である時間減少係数が設定され、
    前記時間減少係数に基づいて、前記ユーザデータに含まれる前記新しいデータの影響度が前記古いデータの影響度よりも大きく設定される
    請求項3記載のサーバ装置。
  5. 前記ユーザデータに含まれるデータのうち予め定めたデータにおいては、所定の条件を満たした場合、前記時間減少係数に基づいて減少した影響度を増加させる設定がなされる請求項4記載のサーバ装置。
  6. 前記ユーザの経験が前記ユーザの精神状態に与える影響度が算出され、
    前記思考傾向を示すデータに基づいて前記影響度が補正され、
    前記ユーザデータと前記補正後の影響度に基づいて、前記ユーザの精神状態が推定される
    請求項1乃至5のいずれか1項記載のサーバ装置。
  7. 前記支援情報選択部は、前記支援情報を前記ユーザが実行可能か否かの指標である実行コストを算出し、
    前記実行コストに基づいて、前記支援情報を選択する
    請求項1乃至6のいずれか1項記載のサーバ装置。
  8. 前記思考傾向は、ユーザが何を重視しているのかを示す指標である自己関与度である
    請求項1乃至7のいずれか1項記載のサーバ装置。
  9. 端末と、サーバ装置と、を備えるシステムであって、
    前記サーバ装置は、
    ユーザの経験を示すデータと、前記ユーザの生理状態を示すデータと、前記ユーザの思考傾向を示すデータとのいずれか1つを少なくとも含むユーザデータを記憶するユーザデータ記憶部と、
    前記ユーザデータに基づいて、前記ユーザの精神状態を推定する精神状態推定部と、
    前記ユーザデータと前記精神状態とに基づいて、前記精神状態を維持または改善する前記ユーザに実行を促す支援情報を選択する支援情報選択部と
    を備える、システム。
  10. ユーザの経験を示すデータと、前記ユーザの生理状態を示すデータと、前記ユーザの思考傾向を示すデータとのいずれか1つを少なくとも含むユーザデータを記憶するステップと、
    前記ユーザデータに基づいて、前記ユーザの精神状態を推定するステップと、
    前記ユーザデータと前記精神状態とに基づいて、前記精神状態を維持または改善する前記ユーザに実行を促す支援情報を選択するステップと
    をコンピュータに実行させる、プログラム。
  11. ユーザの経験を示すデータと、前記ユーザの生理状態を示すデータと、前記ユーザの思考傾向を示すデータとのいずれか1つを少なくとも含むユーザデータを記憶するユーザデータ記憶部と、
    前記ユーザデータに基づいて、前記ユーザの精神状態を推定する精神状態推定部と、
    前記精神状態を維持または改善する支援情報を選択する支援情報選択部と
    を備え、
    前記支援情報選択部は、前記支援情報を前記ユーザが実行可能か否かの指標である実行コストを算出し、
    前記実行コストに基づいて、前記支援情報を選択する
    サーバ装置。
  12. ユーザの経験を示すデータと、前記ユーザの生理状態を示すデータと、前記ユーザの思考傾向を示すデータとのいずれか1つを少なくとも含むユーザデータを記憶するステップと、
    前記ユーザデータに基づいて、前記ユーザの精神状態を推定するステップと、
    前記精神状態を維持または改善する支援情報を選択するステップと
    をコンピュータに実行させる、プログラムであって、
    前記選択するステップは、前記支援情報を前記ユーザが実行可能か否かの指標である実行コストを算出し、前記実行コストに基づいて、前記支援情報を選択する
    プログラム。
  13. ユーザの経験を示すデータと、前記ユーザの生理状態を示すデータと、前記ユーザの思考傾向を示すデータとのいずれか1つを少なくとも含むユーザデータを記憶するユーザデータ記憶部と、
    前記ユーザデータに基づいて、前記ユーザの精神状態を推定する精神状態推定部と、
    前記精神状態を維持または改善する支援情報を選択する支援情報選択部と
    を備え、
    前記精神状態推定部は、前記ユーザデータと前記ユーザデータに関連づけられて予め定められた前記精神状態に与える影響度とに基づいて、前記ユーザの精神状態を推定し、
    前記ユーザデータのうち、新しいデータの影響度は古いデータの影響度よりも大きく設定される
    サーバ装置。
  14. ユーザの経験を示すデータと、前記ユーザの生理状態を示すデータと、前記ユーザの思考傾向を示すデータとのいずれか1つを少なくとも含むユーザデータを記憶するステップと、
    前記ユーザデータに基づいて、前記ユーザの精神状態を推定するステップと、
    前記精神状態を維持または改善する支援情報を選択するステップと
    をコンピュータに実行させる、プログラムであって、
    前記推定するステップは、前記ユーザデータと前記ユーザデータに関連づけられて予め定められた前記精神状態に与える影響度とに基づいて、前記ユーザの精神状態を推定し、
    前記ユーザデータのうち、新しいデータの影響度は古いデータの影響度よりも大きく設定される
    プログラム。
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