以下、本発明の一実施形態に係る遊技機としてパチスロを例に挙げ、図面を参照しながら、その構成及び動作について説明する。なお、本実施形態では、ボーナス作動機能及びART機能を備えたパチスロについて説明する。
<機能フロー>
まず、図1を参照して、パチスロの機能フローについて説明する。本実施形態のパチスロでは、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、例えば、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
遊技者によりパチスロにメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値という)が抽出される。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。この内部抽籤手段は、後述の主制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。内部当籤役の決定により、後述の有効ライン(入賞判定ライン)に沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが事前に決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技(リプレイ)の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「はずれ」に係るものとが設けられる。なお、以下では、メダルの払い出しに係る役を「小役」と称し、再遊技(リプレイ)の作動に係る役を「リプレイ役」と称する。また、ボーナスの作動(ボーナスゲーム)に係る役を「ボーナス役」ともいう。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。このリール停止制御手段は、後述の主制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。
パチスロでは、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」という。そして、本実施形態では、規定期間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数(最大滑り駒数)を図柄4個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せ表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4駒分)の規定時間内に、その図柄の組合せが有効ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。
このようにして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。この入賞判定手段もまた、後述の主制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。そして、表示された図柄の組合せが、入賞判定手段により入賞に係るものであると判定されると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。パチスロでは、以上のような一連の流れが1回の遊技(単位遊技)として行われる。
また、パチスロでは、前述した一連の遊技動作の流れの中で、表示装置などによる映像の表示、各種ランプによる光の出力、スピーカによる音の出力、或いは、これらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
具体的には、スタートレバーが操作されると、上述した内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値が抽出される。演出用の乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行する演出を抽籤により決定する。この演出内容決定手段は、後述の副制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。
次いで、演出内容決定手段により演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロでは、例えば、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。
<パチスロの構造>
次に、図2〜図4を参照して、本発明の一実施形態に係るパチスロの構造について説明する。
[外観構造]
図2は、パチスロ1の外部構造を示す斜視図である。
パチスロ1は、図2に示すように、外装体(遊技機本体)2を備える。外装体2は、リールや回路基板等を収容するキャビネット(筐体)2aと、キャビネット2aの開口を開閉可能に取り付けられるフロントドア(前面扉)2bとを有する。
キャビネット2aの内部には、3つのリール3L,3C,3R(変動表示手段、表示列)が横一列に並べて設けられている。以下、各リール3L,3C,3R(メインリール)を、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rともいう。各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有する。そして、シート材の表面には、複数(例えば20個)の図柄が周方向(リールの回転方向)に沿って所定の間隔をあけて描かれている。
フロントドア2bは、ドア本体9と、フロントパネル10と、腰部パネル12と、台座部13とを備える。ドア本体9は、ヒンジ(不図示)を用いてキャビネット2aに開閉可能に取り付けられる。ヒンジは、パチスロ1の前方側(遊技者側)から見て、ドア本体9の左側の側端部に設けられる。
フロントパネル10は、ドア本体9の上部に設けられている。このフロントパネル10は、開口10aを有する枠状部材で構成される。フロントパネル10の開口10aは、表示装置カバー30によって塞がれ、表示装置カバー30は、キャビネット2aの内部に配置された後述の表示装置11と対向して配置される。
表示装置カバー30は、黒色の半透明な合成樹脂により形成される。それゆえ、遊技者は、後述の表示装置11により表示された映像(画像)を、表示装置カバー30を介して視認することができる。 また、本実施形態では、表示装置カバー30を黒色の半透明な合成樹脂で形成することにより、キャビネット2a内への外光の入り込みを抑制して、表示装置11により表示された映像(画像)を鮮明に視認できるようにしている。
フロントパネル10には、ランプ群21が設けられている。ランプ群21は、例えば、遊技者側から見て、フロントパネル10の上部に設けられたランプ21a、21bを含む。ランプ群21を構成する各ランプは、LED(Light Emitting Diode)等で構成され(後述の図5中のLED群85参照)、演出内容に対応するパターンで、光を点灯及び消灯する。
腰部パネル12は、ドア本体9の略中央部に設けられる。腰部パネル12は、任意の画像が描かれた装飾パネルと、この装飾パネルを背面側から照明するための光を出射する光源(後述のLED群85に含まれるLED)とを有する。
台座部13は、フロントパネル10と腰部パネル12との間に設けられる。台座部13には、図柄表示領域4と、遊技者による操作の対象となる各種装置(メダル投入口14、MAXベットボタン15a、1ベットボタン15b、スタートレバー16、3つのストップボタン17L,17C,17R、精算ボタン(不図示)等)とが設けられる。
図柄表示領域4は、正面から見て、3つのリール3L,3C,3Rに重畳する領域で、かつ、3つのリール3L,3C,3Rより遊技者側の位置に配置されており、3つのリール3L,3C,3Rを視認可能にするサイズを有する。この図柄表示領域4は、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられた各リール3L,3C,3Rを視認することが可能な構成になっている。以下、図柄表示領域4を、リール表示窓4という。
リール表示窓4は、その背後に設けられた3つのリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、各リールの周面に設けられた複数の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄がその枠内に表示されるように構成されている。すなわち、3つのリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、リール表示窓4の枠内には、リール毎に上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)が表示される(リール表示窓4の枠内には、3行×3列の態様で図柄が表示される)。そして、本実施形態では、リール表示窓4の枠内において、左リール3Lの中段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの中段領域を結ぶ擬似的なライン(センターライン)を、入賞か否かの判定を行う有効ラインとして定義する。
リール表示窓4は、台座部13に設けられた枠部材31の開口により形成される。また、リール表示窓4を画成する枠部材31の下方には、略水平面の台座領域が設けられる。そして、遊技者側から見て、台座領域の右側にはメダル投入口14が設けられ、左側にはMAXベットボタン15a及び1ベットボタン15bが設けられる。
メダル投入口14は、遊技者によって外部からパチスロ1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口14から受け入れられたメダルは、予め設定された所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に使用され、所定枚数を超えたメダルの枚数分は、パチスロ1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能(遊技媒体貯留手段))。
MAXベットボタン15a及び1ベットボタン15bは、キャビネット2aの内部に預けられているメダルから1回の遊技に使用する枚数を決定するために設けられる。なお、MAXベットボタン15aの内部には、メダル投入が可能な時に点灯するベットボタンLED(不図示)が設けられている。また、精算ボタンは、パチスロ1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
なお、遊技者がMAXベットボタン15aを押下操作すると、単位遊技のベット枚数(3枚)のメダルが投入され、有効ラインが有効化される。一方、1ベットボタン15bが1回、押下操作される度に1枚のメダルが投入される。1ベットボタン15bが3回操作されると、単位遊技のベット枚数(3枚)のメダルが投入され、有効ラインが有効化される。
なお、以下では、MAXベットボタン15aの操作、1ベットボタン15bの操作及びメダル投入口14にメダルを投入する操作(遊技を行うためにメダルを投入する操作)をいずれも「投入操作」という。
スタートレバー16は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。ストップボタン17L,17C,17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応づけて設けられ、各ストップボタンは対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rともいう。
また、リール表示窓4の下方の略水平面の台座領域の略中央には、情報表示器6が設けられる。なお、情報表示器6は、透明の窓カバー(不図示)によって覆われている。
情報表示器6には、特典として遊技者に対して払い出されるメダルの枚数(以下、「払出枚数」という)の情報を遊技者に対してデジタル表示(報知)するための2桁の7セグメントLED(以下、「7セグLED」という)や、パチスロ1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、「クレジット枚数」という)などの情報を遊技者に対してデジタル表示(報知)するための2桁の7セグLEDが設けられる。なお、本実施形態では、メダルの払出枚数表示用の2桁の7セグLEDは、エラー発生及びエラー種別の情報を遊技者に対してデジタル表示(報知)するための2桁の7セグLEDとしても用いられる。それゆえ、エラー発生時には、メダルの払出枚数表示用の2桁の7セグLEDの表示態様は、払出枚数の表示態様からエラー種別の情報の表示態様に切り替わる。
さらに、情報表示器6には、内部当籤役として決定された役に応じた図柄組合せを有効ラインに沿って表示するために必要な停止操作の情報を報知する指示モニタ(不図示)が設けられている。指示モニタ(指示表示器)は、例えば、2桁の7セグメントLEDにより構成される。そして、指示モニタでは、報知する停止操作の情報と一義的に対応する態様で、2桁の7セグLEDが点灯、点滅又は消灯することにより、遊技者に対して必要な停止操作の情報を報知する。すなわち、例えば、遊技者にとって有利な後述のART遊技状態においては、遊技者にとって有利な停止操作の情報(後述の図24参照)が報知される。
なお、ここでいう、報知する停止操作の情報と一義的に対応する態様とは、例えば、押し順「1st(第1停止操作を左リール3Lに対して行うこと)」を報知する場合には指示モニタに数値「1」を表示し、押し順「2nd(第1停止操作を中リール3Cに対して行うこと)」を報知する場合には指示モニタに数値「2」を表示し、押し順「3rd(第1停止操作を右リール3Rに対して行うこと)」を報知する場合には指示モニタに数値「3」を表示するなどの態様のことである。
情報表示器6は、後述の図5に示すように、ドア中継端子板68及び遊技動作表示基板81を介して主制御基板71に電気的に接続され、情報表示器6の表示動作は、主制御基板71内の後述の主制御回路90により制御される。また、上述した各種7セグLEDの制御方式は、ダイナミック点灯制御である。
なお、本実施形態のパチスロ1では、主制御基板71により制御される指示モニタに加えて、副制御基板72により制御される他の手段を用いて停止操作の情報を報知する構成を設ける。具体的には、後述のプロジェクタ機構211及び表示ユニット212(図3及び後述の図5参照)により構成される後述の表示装置11により停止操作の情報を報知する。
このような構成を適用した場合、指示モニタにおける報知の態様と、副制御基板72により制御されるその他の手段における報知の態様とは、互いに異なる態様であってもよい。すなわち、指示モニタでは、報知する停止操作の情報と一義的に対応する態様で報知すればよく、必ずしも、停止操作の情報を直接的に報知する必要はない(例えば、指示モニタにおいて数値「1」が表示されたとしても、遊技者によっては報知内容を特定できない可能性もあり、直接的な報知とは言えない)。一方、後述の表示装置11等のその他の手段によるサブ側(副制御基板側)での報知では、停止操作の情報を直接的に報知してもよい。例えば、押し順「1st」を報知する場合、指示モニタでは報知する押し順と一義的に対応する数値「1」を表示するが、その他の手段(例えば、表示装置11等)では、左リール3Lに対して第1停止操作を行わせるための指示情報を直接的に報知してもよい。
このような構成のパチスロ1では、副制御基板72の制御だけでなく、主制御基板71の制御によっても、内部当籤役に応じた必要な停止操作の情報を報知することができる。また、このような停止操作の情報の報知の有無は、遊技状態に応じて制御されるようにしてもよい。例えば、後述の一般遊技状態(非ART遊技状態)では停止操作の情報を報知せずに、後述のART遊技状態(後述の図14参照)において停止操作の情報を報知するようにしてもよい。
また、遊技者側から見て、リール表示窓4の左方には、サブ表示装置18が設けられる。サブ表示装置18は、図2に示すように、ドア本体9の前面部のうち、台座部13の略水平面の台座領域から略垂直に立設するように設けられる。サブ表示装置18は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイで構成され、各種情報を表示する。
また、サブ表示装置18の表示面上には、タッチセンサ19が設けられている(後述の図5参照)。タッチセンサ19は、静電容量方式などの所定の動作原理に従い動作し、遊技者の操作を受け付けると、タッチ入力情報として当該操作に応じた信号を出力する。そして、本実施形態のパチスロ1は、タッチセンサ19を介して受け付けた遊技者の操作(タッチセンサ19から出力されるタッチ入力情報)に応じて、サブ表示装置18の表示を切り替え可能にする機能を有する。なお、サブ表示装置18は、タッチセンサ19から出力されるタッチ入力情報に基づいて後述の副制御基板72(後述の図5参照)により制御される。
ドア本体9の下部には、メダル払出口24、メダル受皿25、2つのスピーカ用孔20L,20R等が設けられる。メダル払出口24は、後述のメダル払出装置51の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿25は、メダル払出口24から排出されたメダルを貯める。また、2つのスピーカ用孔20L,20Rからは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音声が出力される。
[内部構造]
次に、パチスロ1の内部構造を、図3〜図4を参照しながら説明する。図3は、キャビネット2aの内部構造を示す図であり、図4は、フロントドア2bの裏面側の内部構造を示す図である。
キャビネット2aは、図3に示すように、上面板27aと、底面板27bと、左右の側面板27c,27dと、背面板27eとを有する。そして、キャビネット2a内の上部には、表示装置11が配設される。
表示装置11は、プロジェクタ機構211と、プロジェクタ機構211から投射された映像光が投影される箱状の被投影部材212aとを有し、プロジェクションマッピングによる映像表示を行う。具体的には、表示装置11では、立体物となる被投影部材212aの位置(投影距離や角度など)や形状に基づいて映像光を生成し、その映像光が、プロジェクタ機構211により被投影部材212aの表面に投影される。このような演出機能を設けることにより、高度で且つ迫力のある演出を行うことができる。また、図3には示さないが、箱状の被投影部材212aの裏側には、表示面が湾曲した別の被投影部材が設けられ、遊技状態に応じて、どちらか一方の被投影部材が、映像光が投影されるスクリーンとして使用される。それゆえ、キャビネット2a内は、遊技状態に応じて、被投影部材を切り換える機能(不図示)も設けられる。
キャビネット2a内の下部には、メダル払出装置(以下、ホッパー装置という)51と、メダル補助収納庫52と、電源装置53とが配設される。
ホッパー装置51は、キャビネット2aにおける底面板27bの中央部に取り付けられる。このホッパー装置51は、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有する。ホッパー装置51は、貯留されたメダルが例えば50枚を超えたとき、又は、精算ボタンが押下されてメダルの精算が実行されるときに、メダルを払い出す。そして、ホッパー装置51によって払い出されたメダルは、メダル払出口24(図2参照)から排出される。
メダル補助収納庫52は、ホッパー装置51から溢れ出たメダルを収納する。このメダル補助収納庫52は、キャビネット2a内部を正面から見て、ホッパー装置51の右側に配置される。また、メダル補助収納庫52は、キャビネット2aの底面板27bに対して着脱可能に取り付けられている。
電源装置53は、電源スイッチ53aと、電源基板53b(電源供給手段)とを有している(後述の図5参照)。この電源装置53は、キャビネット2a内部を正面から見て、ホッパー装置51の左側に配置されており、左側面板27cに取り付けられている。電源装置53は、サブ電源装置(不図示)から供給された交流電圧100Vの電力を各部で必要な直流電圧の電力に変換して、変換した電力を各部へ供給する。
また、キャビネット2a内の電源装置53の上方には、副制御基板72(後述の図5参照)を収容する副制御基板ケース57が配設される。副制御基板ケース57に収納された副制御基板72には、後述の副制御回路200(後述の図8参照)が搭載されている。この副制御回路200は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。副制御回路200の具体的な構成については後述する。
キャビネット2a内の副制御基板ケース57の上方には、副中継基板61が配設される。この副中継基板61は、副制御基板72と後述の主制御基板71とを接続する配線が実装された中継基板である。また、副中継基板61は、副制御基板72と副制御基板72の周辺に配設された基板や各種装置部(ユニット)などとを接続する配線が実装された中継基板である。
また、図3には示さないが、キャビネット2a内には、キャビネット側中継基板44(後述の図5参照)が配設される。このキャビネット側中継基板44は、主制御基板71(後述の図5参照)と、ホッパー装置51、メダル補助収納庫スイッチ75(後述の図5参照)及びメダル払出カウントスイッチ(不図示)のそれぞれとを接続する配線が実装された中継基板である。
フロントドア2bの裏面側の中央部には、図4に示すように、ミドルドア41が、配設され、リール表示窓4(図2参照)を裏側から開閉可能に取り付けられている。また、図4には示さないが、ミドルドア41のリール表示窓4側には、3つのリール3L,3C,3Rが取り付けられ、ミドルドア41のリール表示窓4側とは反対側には、主制御基板71(後述の図5参照)が収納された主制御基板ケース55が取り付けられている。なお、3つのリール3L,3C,3Rには、所定の減速比をもったギアを介してステッピングモータ(不図示)が接続されている。
主制御基板ケース55に収納された主制御基板71は、後述する主制御回路90(後述の図6及び図7参照)を有する。主制御回路90(主制御手段)は、内部当籤役の決定、各リール3L,3C,3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、パチスロ1における遊技の主な流れを制御する回路である。また、本実施形態では、例えば、ARTの決定の有無の抽籤処理、ナビ情報の指示モニタへの表示処理、各種試験信号の送信処理などの制御も主制御回路90により行われる。なお、主制御回路90の具体的な構成は後述する。
フロントドア2bの裏面側において、ミドルドア41の下方には、スピーカ65L,65Rが配設される。スピーカ65L,65Rは、それぞれスピーカ用孔20L,20R(図2参照)と対向する位置に配置されている。
また、スピーカ65Lの上方には、セレクタ66と、ドア開閉監視スイッチ67とが配設される。セレクタ66は、メダル投入口14に投入されたメダルを検出する装置であるとともに、投入されたメダルが適正なメダルであるか否かを選別する装置であり、適正なメダルであると選別される場合には、そのメダルがホッパー装置51側へと案内されてホッパー装置51内に収容されるように駆動し、適正なメダルでないと選別される場合には、そのメダルがメダル払出口24側へと案内されてメダル払出口24から排出されるように駆動する。すなわち、セレクタ66は、メダル投入口14に投入されたメダルを、ホッパー装置51側又はメダル払出口24側に振り分ける装置でもある。
セレクタ66は、図示しないメダルが通過するメダルレール(メダル通路)が形成されたベースと、投入されたメダルをホッパー装置51側又はメダル払出口24側に案内するセレクトプレートと、投入されたメダルが適正なメダルでない場合にそのメダルをメダル払出口24側に押し出すメダルプッシャと、投入されたメダルをメダルレールの上流側で検出する上流側メダルセンサ(第1メダルセンサ)と、投入されたメダルをメダルレールの下流側で検出する下流側メダルセンサ(第2メダルセンサ)と、を備える。
また、セレクタ66には、セレクトプレートによってメダルがホッパー装置51側に案内される場合に、セレクタ66からホッパー装置51へのメダルの流路を形成するメダルガイド(不図示)と、セレクトプレートによってメダルがメダル払出口24側にされる場合に、セレクタ66からメダル払出口24へのメダルの流路を形成するキャンセルシュート(不図示)と、が着脱可能に取り付けられている。
セレクトプレートは、セレクタ66が備えるソレノイド(不図示)によって駆動する。セレクトプレートは、ソレノイドが駆動しているときには、通過するメダルをホッパー装置51側に案内するガイド位置に移動する一方、ソレノイドが駆動していないときには、通過するメダルをホッパー装置51側に案内しない(すなわち、メダル払出口24側に案内する)排出位置に移動する。具体的には、ソレノイドが駆動しているとき、セレクトプレートはパチスロ1の後側方向に移動してメダルの上方をガイドする一方、ソレノイドが駆動していないとき、セレクトプレートはパチスロ1の前側方向に移動してメダルの上方をガイドしないようになっている。なお、セレクトプレートによるメダルのガイド手法はこれに限られるものでなく、例えば、パチスロ1の上下方向に移動可能な機構とすることで、ガイド位置及び排出位置の移動を可能とするものであってもよい。すなわち、セレクトプレートは、ソレノイドあるいはその他の駆動源により、メダルレール上において、通過するメダルがホッパー装置51側に移動することを妨げないガイド位置と、通過するメダルがホッパー装置51側に移動することを妨げてメダル払出口24側に案内する排出位置との間で変移可能とする機構であれば、いずれの機構を採用することもできる。
メダルプッシャは、例えば、上流側メダルセンサがメダルの通過を検知している場合(若しくは、メダルの通過を検知してから所定時間内)、あるいは、セレクトプレートがガイド位置に移動している場合に、パチスロ1の後側方向に突出しないように駆動され、その他の場合には、パチスロ1の後側方向に突出するように駆動される。すなわち、メダルプッシャが、パチスロ1の後側方向に突出しない位置にあるときには、通過するメダルをホッパー装置51側に案内するガイド位置となり、パチスロ1の後側方向に突出する位置にあるときには、通過するメダルをホッパー装置51側に案内しない(すなわち、メダル払出口24側に案内する)排出位置となる。
上流側メダルセンサ及び下流側メダルセンサは、メダルが通過したことを検出する遊技媒体検出手段を構成する。各メダルセンサは、例えば、一対の、あるいは複数対の発光素子及び受光素子から構成される反射型センサで構成され、発光素子からメダルに対して光を照射し、メダルから反射された反射光を受光素子が受光することでメダルの通過を検出する。なお、センサの構成は適宜変更可能であり、例えば、透過型センサ等を採用することもできる。また、上流側メダルセンサを設けることなく、下流側メダルセンサのみによってメダルの通過を検出するようにしてもよい。また、各メダルセンサの検出結果(メダルセンサ入力状態)に基づく具体的な制御については後述する。
ドア開閉監視スイッチ67は、フロントドア2bを裏面側から見て、セレクタ66の左斜め下に配置される。このドア開閉監視スイッチ67は、フロントドア2bの開閉を報知するためのセキュリティ信号をパチスロ1の外部に出力する。
また、図4には示さないが、フロントドア2bを裏面において、ミドルドア41により開閉された領域であり且つリール表示窓4の下方には、ドア中継端子板68が配設される(後述の図5参照)。このドア中継端子板68は、主制御基板ケース55内の主制御基板71と、各種のボタンやスイッチ、副中継基板61、セレクタ66、遊技動作表示基板81、試験機用第1インターフェースボード301及び試験機用第2インターフェースボード302のそれぞれとを接続する配線が実装された中継基板である。なお、各種のボタン及びスイッチとしては、例えば、MAXベットボタン15a、1ベットボタン15b、ドア開閉監視スイッチ67、後述のBETスイッチ77、スタートスイッチ79等が挙げられる。
<パチスロが備える制御系>
次に、パチスロ1が備える制御系について、図6を参照して説明する。図6は、パチスロ1の制御系の構成を示す回路ブロック図である。
パチスロ1は、ミドルドア41に設けられた主制御基板71と、フロントドア2bに設けられた副制御基板72とを有する。また、パチスロ1は、主制御基板71に接続された、リール中継端子板74、設定用鍵型スイッチ54(設定スイッチ)及びキャビネット側中継基板44を有する。さらに、パチスロ1は、キャビネット側中継基板44を介して主制御基板71に接続された外部集中端子板47、ホッパー装置51、メダル補助収納庫スイッチ75、リセットスイッチ76及び電源装置53を有する。なお、ホッパー装置51の構成については上述したので、ここでは、その説明を省略する。
リール中継端子板74は、各リール3L,3C,3Rのリール本体の内側に配設されている。リール中継端子板74は、各リール3L,3C,3Rのステッピングモータ(不図示)に電気的に接続されており、主制御基板71からステッピングモータに出力される信号を中継する。
設定用鍵型スイッチ54は、主制御基板ケース55に設けられる。設定用鍵型スイッチ54は、パチスロ1の設定値(設定1〜設定6)を変更するとき、もしくは、パチスロ1の設定を確認するときに使用される。なお、設定値は、遊技に関する遊技者の有利さの度合いを示すものであり、通常は、設定値が低いほど遊技者の有利さの度合いが相対的に低くなり、設定値が高いほど遊技者の有利さの度合いが相対的に高くなる。
キャビネット側中継基板44は、主制御基板71と、外部集中端子板47、ホッパー装置51、メダル補助収納庫スイッチ75、リセットスイッチ76及び電源装置53のそれぞれとを接続する配線が実装された中継基板である。外部集中端子板47は、メダル投入信号、メダル払出信号及びセキュリティ信号などの信号をパチスロ1の外部へ出力するために設けられる。メダル補助収納庫スイッチ75は、メダル補助収納庫52に設けられ、メダル補助収納庫52がメダルで満杯になっているか否かを検出する。リセットスイッチ76は、例えば、パチスロ1の設定を変更する際に用いられる。
電源装置53は、電源基板53bと、電源基板53bに接続された電源スイッチ53aとを有する。電源スイッチ53aは、パチスロ1に必要な電源を供給するときに押下される。電源基板53bは、キャビネット側中継基板44を介して主制御基板71に接続されるとともに、副中継基板61を介して副制御基板72にも接続される。
また、パチスロ1は、ドア中継端子板68、並びに、該ドア中継端子板68を介して、主制御基板71に接続された、セレクタ66、ドア開閉監視スイッチ67、BETスイッチ77、精算スイッチ78、スタートスイッチ79、ストップスイッチ基板80、遊技動作表示基板81、副中継基板61、試験機用第1インターフェースボード301及び試験機用第2インターフェースボード302を有する。なお、セレクタ66、ドア開閉監視スイッチ67及び副中継基板61については、上述したので、ここでは、それらの説明を省略する。
BETスイッチ77(投入操作検出手段)は、MAXベットボタン15a又は1ベットボタン15bが遊技者により押下されたことを検出する。精算スイッチ78は、精算ボタン(不図示)が遊技者により押下されたことを検出する。スタートスイッチ79(開始操作検出手段)は、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
ストップスイッチ基板80(停止操作検出手段)は、回転しているメインリールを停止させるための回路と、停止可能なメインリールをLEDなどにより表示するための回路とを備える。また、ストップスイッチ基板80には、ストップスイッチ(不図示)が設けられる。ストップスイッチは、各ストップボタン17L,17C,17Rが遊技者により押下されたこと(停止操作)を検出する。
遊技動作表示基板81は、情報表示器(7セグ表示器)6及びLED82に接続される。LED82には、例えば、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、「投入枚数」という)に対応して点灯する、メダル投入枚数表示用の3つのLED(以下、「第1LED」〜「第3LED」という)や、遊技動作表示基板81から入力される信号に基づいて、メダル投入が可能であることを表示するマーク、遊技開始を表示するマーク、再遊技を行うマークなどを点灯させるLEDなどが含まれる。第1LED〜第3LED(表示手段)では、メダルが1枚投入されると、第1LEDが点灯し、メダルが2枚投入されると、第1及び第2LEDが点灯し、メダルが3枚(遊技開始可能枚数)投入されると、第1LED〜第3LEDが点灯する。なお、情報表示器6については、上述したので、ここでは、それらの説明を省略する。
試験機用第1インターフェースボード301及び試験機用第2インターフェースボード302はともに、パチスロ1の検定試験(試射試験)において、遊技に関する各種信号を試験機に出力する際に用いられる中継基板である(なお、販売用のリリース製品としてのパチスロ1にはこれらの中継基板は搭載されていないので、販売用の主制御基板71の主制御回路90には、試験機用第1インターフェースボード301及び試験機用第2インターフェースボード302に接続するために必要な各種電子部品もまた実装されていない)。例えば、遊技に係る主要な動作(例えば、内部抽籤、リール停止制御等)を制御するための試験信号は、試験機用第1インターフェースボード301を介して出力され、例えば、主制御基板71で決定された押し順ナビに係る試験信号などは、試験機用第2インターフェースボード302を介して出力される。
副制御基板72は、ドア中継端子板68及び副中継基板61を介して主制御基板71に接続される。また、パチスロ1は、副中継基板61を介して副制御基板72に接続された、スピーカ群84、LED群85、24hドア開閉監視ユニット63、タッチセンサ19及び表示ユニット212を有する。なお、タッチセンサ19については、上述したので、ここでは、その説明を省略する。
スピーカ群84は、スピーカ65L,65Rや図示しない各種スピーカを含んで構成される。LED群85は、フロントパネル10に設けられたランプ群21や、腰部パネル12の装飾パネルを背面側から照明するための光を出射する光源などを含んで構成される。24hドア開閉監視ユニット63は、ミドルドア41の開閉の履歴情報を保存する。また、24hドア開閉監視ユニット63は、ミドルドア41が開放されたときに、表示装置11によりエラー表示を行うための信号を副制御基板72(副制御回路200)に出力する。表示ユニット212は、例えば、表示装置11を構成する被投影部材212a、及び、被投影部材212aの裏側に設けられた表示面が湾曲した別の被投影部材を含んで構成される。
また、パチスロ1は、副制御基板72に接続された、ロムカートリッジ基板86及び液晶中継基板87を有する。なお、ロムカートリッジ基板86及び液晶中継基板87は、副制御基板72とともに副制御基板ケース57に収納されている。
ロムカートリッジ基板86は、サブCPU201により実行される各種制御プログラムと、演出用の画像(映像)、音声(スピーカ群84)、光(LED群85)及び通信のデータを管理するための基板である。液晶中継基板87は、副制御基板72と、表示装置11を構成するプロジェクタ機構211、及び、サブ表示装置18との間の接続配線を中継する基板である。なお、プロジェクタ機構211及びサブ表示装置18については、上述したので、ここでは、それらの説明を省略する。
<主制御回路>
次に、図6を参照して、主制御基板71に実装される主制御回路90の構成について説明する。図6は、パチスロ1の主制御回路90の構成例を示すブロック図である。
主制御回路90は、遊技動作を制御する遊技制御部として機能し、マイクロプロセッサ91と、クロックパルス発生回路92と、電源管理回路93と、スイッチングレギュレータ94(電源供給手段)とを備える。
マイクロプロセッサ91は、遊技機用のセキュリティ機能付きマイクロプロセッサである。なお、本実施形態のマイクロプロセッサ91では、プログラム上で規定可能な該マイクロプロセッサ91に特有の様々な命令コード(以下、「メインCPU101専用命令コード」という)が設けられている。本実施形態では、このメインCPU101専用命令コードを用いることにより、処理の効率化やプログラム容量の削減などを実現している。マイクロプロセッサ91の内部構成については、後述の図7を参照して詳述し、マイクロプロセッサ91に設けられているメインCPU101専用命令コードについては、後述の主制御回路が実行する各種処理において詳述する。
クロックパルス発生回路92は、メインCPU作動用のクロックパルス信号を生成し、該生成したクロックパルス信号をマイクロプロセッサ91に出力する。マイクロプロセッサ91は、入力されたクロックパルス信号に基づいて、制御プログラムを実行する。
電源管理回路93は、電源基板53b(図5参照)から供給される直流12Vの電源電圧の変動を管理する。そして、電源管理回路93は、例えば、電源が投入された際(電源電圧が0Vから起動電圧値(10V)を上回った際)には、リセット信号をマイクロプロセッサ91の「XSRST」端子に出力し、電断が発生した際(電源電圧が12Vから停電電圧値(10.5V)を下回った際)には、電断検知信号をマイクロプロセッサ91の「XINT」端子に出力する。すなわち、電源管理回路93は、電源投入時に、マイクロプロセッサ91にリセット信号(起動信号)を出力する手段(起動手段)、及び、電断発生時に、マイクロプロセッサ91に電断検知信号(停電信号)を出力する手段(停電手段)も兼ねる。
スイッチングレギュレータ94は、DC/DC変換回路であり、マイクロプロセッサ91の直流駆動電圧(直流5Vの電源電圧)を生成し、該生成した直流駆動電圧をマイクロプロセッサ91の「VCC」端子に出力する。
<マイクロプロセッサ>
次に、図7を参照して、マイクロプロセッサ91の内部構成について説明する。図7は、マイクロプロセッサ91の内部構成を示すブロック図である。
マイクロプロセッサ91は、メインCPU101(演算処理部)と、メインROM102(第1記憶部)と、メインRAM103(第2記憶部)と、外部バスインターフェース104と、クロック回路105と、リセットコントローラ106と、演算回路107と、乱数回路110と、パラレルポート111と、割込みコントローラ112と、タイマー回路113と、第1シリアル通信回路114と、第2シリアル通信回路115と、を有する。そして、マイクロプロセッサ91を構成するこれらの各部は信号バス116を介して互いに接続されている。
メインCPU101は、クロック回路105で生成されたクロックパルスに基づいて、各種制御プログラムを実行して、遊技動作全般に係る制御を行う。ここで、メインCPU101の制御動作の一例としてリール停止制御について説明する。
メインCPU101は、リールインデックスを検出してから各リール3L,3C,3L(メインリール)のステッピングモータに対してパルスを出力した回数をカウントする。これにより、メインCPU101は、各リールの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。なお、リールインデックスとは、リールが一回転したことを示す情報である。このリールインデックスは、例えば、発光部及び受光部を有する光センサと、各リールの所定の位置に設けられ、各メインリールの回転により発光部と受光部との間に介在される検知片とを備えたリール位置検出部(不図示)により検出される。
ここで、各リール3L,3C,3L(メインリール)の回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM103に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1つ分の回転に必要な所定回数のパルスの出力がパルスカウンタで計数される毎に、メインRAM103に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リールに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出部(不図示)によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
すなわち、本実施形態では、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理する。したがって、各リールの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
メインROM102には、メインCPU101により実行される各種制御プログラム、各種データテーブル、副制御回路200に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶される。メインRAM103には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。なお、メインROM102及びメインRAM103の内部構成(メモリマップ)については、後述の図11を参照して詳述する。
外部バスインターフェース104は、マイクロプロセッサ91の外部に設けられた各種構成部(例えば、各リール等)が接続された外部信号バス(不図示)と、マイクロプロセッサ91とを電気的に接続するためのインターフェース回路である。クロック回路105は、例えば分周器(不図示)等を含んで構成され、クロックパルス発生回路92から入力されたCPU作動用のクロックパルス信号を、その他の構成部(例えば、タイマー回路113)で使用される周波数のクロックパルス信号に変換する。なお、クロック回路105で生成されたクロックパルス信号は、リセットコントローラ106にも出力される。
リセットコントローラ106は、電源管理回路93から入力されたリセット信号に基づいて、IAT(Illegal Address Trap)やWDT(watchdog timer)のリセットを行う。演算回路107は、乗算回路及び除算回路を含んで構成される。例えば、プログラム上において、「MUL(乗算)」命令を実行するときには、演算回路107がこの「MUL」命令に基づく乗算処理を実行する。
乱数回路110は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535又は0〜255)を発生させる。また、図示しないが、乱数回路110は、2バイトのハードラッチ乱数を得るための乱数レジスタ0と、2バイトのソフトラッチ乱数を得るための乱数レジスタ1〜3と、1バイトのソフトラッチ乱数を得るための乱数レジスタ4〜7とで構成されている。なお、メインCPU101は、乱数回路110で発生させた所定範囲の乱数の中から1つの値を、例えば内部抽籤用の乱数値として抽出する。パラレルポート111は、マイクロプロセッサ91と、マイクロプロセッサ91の外部に設けられた各種回路(例えば、電源管理回路93等)との間で入出力される信号のポート(メモリーマップI/O)である。また、パラレルポート111は、乱数回路110及び割込みコントローラ112にも接続される。スタートスイッチ79はパラレルポート111のPI0〜PI4のいずれかの入力ポートにも接続され、スタートスイッチ79がオン状態になったタイミング(オンエッジ)で、パラレルポート111から乱数回路110の乱数レジスタ0へラッチ信号が出力される。そして、乱数回路110では、ラッチ信号が入力されることにより乱数レジスタ0がラッチされ、2バイトのハードラッチ乱数が取得される。
割込みコントローラ112は、パラレルポート111を介して電源管理回路93から入力される電断検知信号、又は、タイマー回路113から1.1172ms周期で入力されるタイムアウト信号に基づいて、メインCPU101による割込処理の実行タイミングを制御する。電源管理回路93から電断検知信号が入力された場合、又は、タイマー回路113からタイムアウト信号が入力された場合には、割込みコントローラ112は、割込処理開始指令を示す割込要求信号をメインCPU101に出力する。メインCPU101は、タイマー回路113からのタイムアウト信号に応じて割込みコントローラ112から入力される割込要求信号に基づいて、入力ポートチェック処理、リール制御処理、通信データ送信処理、7セグLED駆動処理、タイマー更新処理等の各種割込処理(後述の図109参照)を行う。
タイマー回路113(PTC)は、クロック回路105で生成されたクロックパルス信号(メインCPU作動用のクロックパルス信号を分周器(不図示)で分周された周波数のクロックパルス信号)で動作する(経過時間をカウントする)。そして、タイマー回路113は、1.1172msecの周期で割込みコントローラ112にタイムアウト信号(トリガー信号)を出力する。
第1シリアル通信回路114は、主制御基板71から副制御基板72にデータ(各種制御指令(コマンド))を送信する際のシリアル送信動作を制御する回路である。第2シリアル通信回路115は、主制御基板71から試験機用第2インターフェースボード302にデータを送信する際のシリアル送信動作を制御する回路である。
<副制御回路>
次に、図8を参照して、副制御基板72に実装される副制御回路200(副制御手段)の構成について説明する。図8は、パチスロ1の副制御回路200の構成例を示すブロック図である。
副制御回路200は、主制御回路90と電気的に接続されており、主制御回路90から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路200は、演出動作を制御する演出制御部として機能し、基本的に、サブCPU201、サブRAM202、レンダリングプロセッサ203、描画用RAM204、ドライバ205を含んで構成される。
なお、サブCPU201は、ロムカートリッジ基板86に接続される。ドライバ205は、液晶中継基板87に接続される。すなわち、ドライバ205は、液晶中継基板87を介してプロジェクタ機構211及びサブ表示装置18に接続される。
サブCPU201は、主制御回路90から送信されたコマンドに応じて、ロムカートリッジ基板86に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。ロムカートリッジ基板86は、プログラム記憶領域とデータ記憶領域とが設けられた、読取専用の記憶部であるROMを備える。以後の説明において、ロムカートリッジ基板86が備えるROMを、サブROMと称する場合がある。
プログラム記憶領域には、サブCPU201が実行する制御プログラムが記憶される。例えば、制御プログラムには、主制御回路90との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用の乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスクを実行するための各種プログラムが含まれる。また、制御プログラムには、決定した演出内容に基づいて表示装置11による映像の表示を制御する描画制御タスク、LED群85等の光源による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ群84による音の出力を制御する音声制御タスク等を実行するための各種プログラムも含まれる。
データ記憶領域には、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域が含まれる。また、データ記憶領域には、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等も含まれる。
サブRAM202は、読書可能な揮発性の記憶部としてのDRAM(Dynamic Random Access Memory)と、バックアップメモリと、で構成される。DRAMには、遊技データ領域、履歴データ領域、設定データ領域、及び、作業領域が設けられる。
遊技データ領域には、遊技の状態や演出に係るデータである遊技データが記憶される。遊技データには、例えばRT状態を示すデータやARTゲーム数を示すデータなどが含まれる。また、遊技データには、決定された演出内容や当該演出内容に係る演出データが含まれる。
履歴データ領域には、遊技機に係る履歴データが記憶される。履歴データには、例えば遊技機で発生したエラーの種類、エラーが発生した日時、エラーが解除された日時、設定変更及び設定確認(設定変更コマンド受信)が行われた日時、フロントドア2bが開閉された日時などの各種履歴データが含まれる。
設定データ領域には、各種設定に係るデータである設定データが記憶される。設定データには、フロントドア2bの開閉に係る情報(いわゆるドア開閉履歴)を記憶するか否かを示す監視設定データや、遊技者が操作を、所定時間行わなかった場合にパチスロ1を、消費電力の小さいエコモードに設定するか否かを示すエコモード設定データが含まれる。
作業領域は、サブCPU201が各種処理を実行するために必要なデータを展開可能な領域として用いられる。
サブRAM202のバックアップメモリは、読書可能でパチスロ1に電源電圧が供給されていない場合でも記憶保持可能な、いわゆる不揮発性の記憶部としてのFeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)で構成される。バックアップメモリには、DRAMと同様の遊技データ領域、履歴データ領域、及び、設定データ領域が設けられ、DRAMのバックアップメモリとして機能する。
DRAMの遊技データ領域、履歴データ領域、及び、設定データ領域の各領域にデータが記憶されると、同様のデータがバックアップメモリの対応する領域に記憶される。バックアップメモリの各領域に変化がある(例えば、各領域に新たなデータが記憶される、又は、初期化される)と、各領域に記憶されている全データに基づくサム値が算出され、各領域のサム値がバックアップメモリに記憶される。例えば、バックアップメモリの遊技データ領域に新たなデータが記憶された場合、当該データを含む遊技データ領域に記憶された全データに基づいて遊技データに係るサム値が算出され、当該サム値が遊技データ領域の所定の領域に記憶される。
パチスロ1の電源投入時において、バックアップメモリの遊技データ領域、履歴データ領域、及び、設定データ領域の各領域に記憶されているデータが、DRAMの対応する領域に記憶される。なお、本実施形態では、サブRAM202のバックアップメモリとしてFeRAMを用いる例を説明したが、これに代えて、SRAM、EEPROMやFlash Memory等の他のNVRAM(Non-Volatile RAM)を用いてもよい。
サブCPU201、レンダリングプロセッサ203、描画用RAM(フレームバッファを含む)204及びドライバ205は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を表示装置11(プロジェクタ機構211)及び/又はサブ表示装置18に表示させる。なお、表示装置11(プロジェクタ機構211)及びサブ表示装置18は、副制御基板72により、それぞれ個別に制御される。
また、サブCPU201は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGMなどの音をスピーカ群84により出力させる。また、サブCPU201は、演出内容により指定されたランプデータに従ってLED群85の点灯及び消灯を制御する。
<サブROM及びサブRAMの内部構成(メモリマップ)>
次に、図9を参照しながら、ロムカートリッジ基板86のサブROMとサブRAM202の内部構造(以下、「メモリマップ」という)について説明する。なお、図9Aは、サブROMとサブRAM202の全体のメモリマップ(以下、「サブ全体メモリマップ」と称する場合がある)を示す図である。また、図9Bは、バックアップメモリのメモリマップを示す図であり、図9Cは、履歴データ領域のメモリマップを示す図である。
図9Aに示すように、サブ全体メモリマップでは、アドレスの先頭(00000000H)側から、サブROMのメモリ領域(使用領域)、サブRAM202のDRAMのメモリ領域及びバックアップメモリのメモリ領域が、不使用領域を間に挟んでこの順で配置される。なお、図示は省略するが、サブROMには、サブCPU201を動作させるためのプログラム、及び、プログラムが参照する各種テーブルを記憶する領域と、そのプログラムを規定するためのプログラムの管理番号(マジックナンバー、又は、マジックコード)である管理データを記憶する管理データ領域(例えば、32バイトの管理データを記憶する領域)と、が設けられている。一般的に、サブROMに記憶されるプログラムは、遊技機の企画又は機種に応じて固有のため、管理データも、遊技機の企画又は機種に応じた固有のものとなる。
図9Bに示すように、サブRAM202のバックアップメモリのメモリマップでは、アドレスの先頭(F0000000H)側から、遊技データ領域、履歴データ領域、及び設定データ領域が、この順で配置される。なお、各領域の容量は、サブRAM202が搭載されるパチスロ1の仕様や企画に応じて、適宜設定可能である。
図9Cに示すように、履歴データ領域のメモリマップでは、アドレスの先頭(FA000000H)側から、管理データ領域、リユース履歴データ領域、そして、複数の履歴データ領域が配置される。履歴データ領域は所定の数(本実施形態では、n個)設けられ、それぞれに各種履歴データ(履歴データ1〜履歴データn)が記憶される。
管理データ領域には、上述の管理データが記憶される。リユース履歴データ領域には、リユース元管理データが記憶される。後述する、サブCPU201が実行する初期化処理(図115参照)において、当該処理開始時にバックアップメモリの管理データ領域に記憶されていた管理データと、サブROMに記憶されている管理データとが一致しない場合に、当該処理開始時に管理データ領域に記憶されていた管理データが、リユース元管理データとして、リユース履歴データ領域に記憶される。なお、同場合、サブROMに記憶されている管理データが、管理データ領域に上書きされる。
<メインCPUが有する各種レジスタ>
次に、図10を参照しながら、メインCPU101が有する各種レジスタについて説明する。なお、図10は、メインCPU101に含まれる各種レジスタの概略構成図である。
メインCPU101は、メイン・レジスタとして、アキュームレータA(以下、「Aレジスタ」という)、フラグ・レジスタF(フラグレジスタ)、汎用レジスタB(以下、「Bレジスタ」という)、汎用レジスタC(以下、「Cレジスタ」という)、汎用レジスタD(以下、「Dレジスタ」という)、汎用レジスタE(以下、「Eレジスタ」という)、汎用レジスタH(以下、「Hレジスタ」という)及び汎用レジスタL(以下、「Lレジスタ」という)を有する。また、メインCPU101は、サブ・レジスタとして、アキュームレータA′、フラグ・レジスタF′、汎用レジスタB′、汎用レジスタC′、汎用レジスタD′、汎用レジスタE′、汎用レジスタH′及び汎用レジスタL′を汎用レジスタとして有する。なお、各レジスタは、1バイトのレジスタで構成される。
また、本実施形態では、BレジスタとCレジスタとをペアレジスタ(以下、「BCレジスタ」という)として用い、DレジスタとEレジスタとをペアレジスタ(以下、「DEレジスタ」という)として用いる。さらに、本実施形態では、HレジスタとLレジスタとをペアレジスタ(以下、「HLレジスタ」という)として用いる。
フラグ・レジスタF,F′の各ビットには、図10に示すように、演算処理の結果等を示す所定のフラグ情報がセットされる。例えばビット6(D6)には、演算結果の判定処理において演算結果が「0」であるか否かを示すデータ(ゼロフラグ)がセットされる。具体的には、演算結果が「0」である場合、ビット6にデータ「1」がセットされ、演算結果が「0」でない場合には、ビット6にデータ「0」がセットされる。そして、演算結果の判定処理では、メインCPU101は、ビット6のデータ「0」/「1」を参照して判定(YES/NO)を行う。
また、メインCPU101は、拡張レジスタQ(以下、「Qレジスタ」という)を有する。Qレジスタは、1バイトのレジスタで構成される。なお、本実施形態では、後述の各種処理フローの中で説明するように、プログラム上において、このQレジスタを用いてアドレス指定を行う各種メインCPU101専用命令コードが設けられており、この命令コードの使用により、処理の効率化やメインROM102の容量削減などを実現している。なお、Qレジスタを用いてアドレス指定を行う各種メインCPU101専用命令コードでは、Qレジスタには、アドレスの上位側のアドレスデータ(アドレス値)が格納される。なお、Qレジスタには、メインCPU101のリセット直後に、初期値として「F0H」がセットされる。また、Qレジスタを用いた「LDQ,n(8ビットデータ)」命令において、「n」に任意の1バイトのデータをセットして該命令を実行することにより、Qレジスタの値を変更することができる。
さらに、メインCPU101は、1バイトのレジスタで構成された、インタラプト・ページアドレス・レジスタI及びメモリ・リフレッシュ・レジスタR、並びに、2バイトのレジスタで構成された、インデックス・レジスタIX、インデックス・レジスタIY、スタックポインタSP及びプログラムカウンタPCを専用レジスタとして有する。
<メインROM及びメインRAMの内部構成(メモリマップ)>
次に、図11A〜図11Cを参照しながら、主制御回路90(マイクロプロセッサ91)に含まれるメインROM102及びメインRAM103の内部構成(以下「メモリマップ」という)について説明する。なお、図11Aは、メモリ全体のメモリマップを示す図であり、図11Bは、メインROM102のメモリマップを示す図であり、図11Cは、メインRAM103のメモリマップを示す図である。
主制御回路90(マイクロプロセッサ91)が備えるメモリ全体のメモリマップでは、図11Aに示すように、アドレスの先頭(0000H)側から、メインROM102のメモリ領域、メインRAM103のメモリ領域、内蔵レジスタエリア及びXCSデコードエリアが、不使用領域を間に挟んでこの順で、それぞれ所定のアドレスに配置される。
メインROM102のメモリマップでは、図11Bに示すように、メインROM102のアドレスの先頭(0000H)側から、プログラムエリア、データエリア、規定外エリア、商標記録エリア、プログラム管理エリア及びセキュリティ設定エリアが、この順で、それぞれ所定のアドレスに配置される。
なお、プログラムエリアには、遊技者により実施される遊技の遊技性に関連する各種制御処理において、メインCPU101により実行される各種処理の制御プログラムが記憶される。データエリアには、遊技者により実施される遊技の遊技性に関連する各種制御処理において、メインCPU101により使用される各種データ(例えば、内部抽籤テーブル等のデータテーブル、副制御回路200に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等)が記憶される。すなわち、プログラムエリアとデータエリアとからなる遊技用ROM領域(遊技用記憶領域)には、遊技店で遊技者が実際に行う遊技の遊技性に関連する制御処理(遊技性に関する処理)に必要な各種プログラム及び各種データが格納される。
また、規定外エリアには、遊技者により実施される遊技の遊技性に直接関与しない各種処理(遊技性に影響を与えない処理)の制御プログラム及びデータが記憶される。例えば、パチスロ1の検定試験(試射試験)で使用されるプログラム及びデータ、電断時のチェックサム生成処理や電源復帰時のサムチェック処理などで使用される制御プログラム及びデータ、並びに、不正対策プログラム及びそれに必要なデータ等が、規定外エリアに格納される。
また、プログラム管理エリア及びセキュリティ設定エリアには、制御プログラムの実行、あるいは、セキュリティ機能に関する各種の設定及び管理情報が記憶される。例えば、プログラムエリアに記憶された制御プログラムの開始アドレス及び終了アドレス(すなわち、データ範囲)の設定及び管理情報、読み出し可能なRAM領域のアドレス数の設定及び管理情報、WDTのリセット設定及び管理情報、割込み設定及び管理情報、プログラムエリアに記憶された制御プログラムの読み出しの許可/不許可の設定及び管理情報、乱数回路110の起動、更新方法等に関する設定及び管理情報、並びに、後述のセキュリティモードの設定及び管理情報等が、プログラム管理エリア及びセキュリティ設定エリアに格納される。なお、本実施形態では、プログラム管理エリアにセキュリティ機能に関連しないその他の設定及び管理情報が記憶され、セキュリティ設定エリアにセキュリティ機能に関連する設定及び管理情報が記憶されるものしているが、これに限られるものでなく、例えば、単一の管理エリアとしてこれらの設定及び管理情報が記憶されるようにしてもよい。
メインRAM103のメモリマップでは、図11Cに示すように、メインRAM103のアドレスの先頭(F000H)側から、遊技用RAM領域(所定格納領域、遊技用一時記憶領域)及び規定外RAM領域(規定外一時記憶領域)が、この順で、それぞれ所定のアドレスに配置される。
遊技用RAM領域には、遊技者により実施される遊技の遊技性に関連する制御プログラムの実行により決定された例えば内部当籤役等の各種データを一時的に格納する作業領域及びスタックエリアが設けられる。そして、各種データのそれぞれは、遊技用RAM領域内の所定アドレスの作業領域に格納される。
また、規定外RAM領域には、遊技者により実施される遊技の遊技性に直接関与しない各種処理の作業領域となる規定外作業領域と、規定外スタックとが設けられる。本実施形態では、この規定外RAM領域を使用して、例えばサムチェック処理等の遊技者により実施される遊技の遊技性に直接関与しない各種処理が実行される。
上述のように、本実施形態のパチスロ1では、メインROM102内において、遊技者により実施される遊技の遊技性に直接関与しない各種処理に使用される各種プログラム及び各種データ(テーブル)を、遊技用ROM領域とは異なるアドレスに配置された規定外ROM領域(規定外記憶領域)に格納する。また、そのような遊技者により実施される遊技の遊技性に直接関与しない各種処理は、メインRAM103内において、遊技用RAM領域とは異なるアドレスに配置された規定外RAM領域を使用して行われる。
このようなメインROM102の構成では、従来の規則上においてプログラム等の配置不可とされていたROM領域(規定外ROM領域)に、遊技者が実際に行う遊技そのものには不要なプログラム及びデータを配置することができる。それゆえ、本実施形態では、遊技用ROM領域の容量の圧迫を回避することができる。
<セキュリティモード>
次に、図12を参照しながら、主制御回路90(マイクロプロセッサ91)が有するセキュリティ機能の一部である、セキュリティモードについて説明する。なお、図12は、セキュリティモードを説明するための図である。
セキュリティモードは、例えば、パチスロ1の電源が投入され、電源管理回路93からリセット信号が入力されたときに、マイクロプロセッサ91が動作する動作状態である。このセキュリティモード中は、セキュリティ設定エリアに記憶された設定に応じた期間、メインCPU101の起動を遅延させる(すなわち、メインCPU101によって電源投入時処理(後述の図64参照)の実行が開始されることを遅延させる)。このセキュリティモードを経てメインCPU101が起動することにより、マイクロプロセッサ91のセキュリティ性を担保し、また、電源投入時の起動制御に必要な時間を確保してメインCPU101を安定的に起動させる。
なお、本実施形態では、例えば、リセットコントローラ106が、電源投入時に入力されたリセット信号を所定期間遅延させることによって、メインCPU101の起動を遅延させるようにするここともできるし、割込みコントローラ112が、電源投入時のリセット割込処理(後述の図64参照)の割込許可所定期間遅延させることによって、メインCPU101の起動を遅延させるようにすることもできる。また、各コントローラが協働してメインCPU101の起動を遅延させるようにすることもできる。また、例えば、マイクロプロセッサ91内(あるいは、リセットコントローラ106若しくは割込みコントローラ112内)に、遅延回路を設け、この遅延回路によってメインCPU101の起動を遅延させるようにすることもできる。すなわち、マイクロプロセッサ91内でセキュリティ機能を実行する構成(セキュリティ部)は、その仕様に応じて適宜変形して適用することができる。
図12に示すように、セキュリティモード中の遅延期間は、固定延長時間(固定期間)とランダム延長時間(可変期間)とが設定可能となっている。本実施形態では、例えば、各々異なる固定延長時間が対応付けられたモード1〜モード8のうち、いずれかのモードを選択して設定することで、複数の固定延長時間の中から一の固定延長時間が設定可能となっているとともに、各々異なるランダム延長時間の範囲が対応付けられたモード1〜モード4のうち、いずれかのモードを選択して設定することで、複数のランダム延長時間の範囲中から一のランダム延長時間の範囲が設定可能となっている。
例えば、固定延長時間として「モード4」、ランダム延長時間として「モード4」が選択され、セキュリティ設定エリアにこれらの設定が記憶されている場合、マイクロプロセッサ91は、パチスロ1の電源が投入され、電源管理回路93からリセット信号が入力されたときに、まず、固定延長時間として約4秒(4000ms)、メインCPU101の起動を遅延させ、次に、ランダム延長時間として0〜500msの範囲の中からランダムに一の延長時間が選択され、当該選択された時間、メインCPU101の起動を遅延させる。
なお、固定延長時間及びランダム延長時間の範囲は適宜設定可能であるが、本実施形態では、パチスロ1の電源投入時に設定変更が可能となるまでの時間を短縮する観点より、ランダム延長時間の範囲としてランダム延長時間が必ず「0」となる「モード1」が設定されることが望ましい。
<遊技状態の遷移フロー>
次に、図13及び図14を参照しながら、本実施形態のパチスロ1の主制御回路90(メインCPU101)により管理される各種遊技状態及びその遷移フローについて説明する。なお、図13Aは、パチスロ1の基本的な遊技状態の遷移フロー図であり、図13Bは、その遊技状態の移行条件をまとめた表である。また、図14Aは、報知(ART)機能の作動の有無を考慮した遊技状態の遷移フロー図であり、図14Bは、その遊技状態の移行条件をまとめた表である。
[基本的な遊技状態の遷移フロー]
本実施形態のパチスロ1では、ボーナスゲームの種類として、ビッグボーナス(以下、「BB」と記す)が設けられる。BBは、第1種特別役物と呼ばれるレギュラーボーナス(以下、「RB」と記す)に係る役物連続作動装置であり、RBを連続して作動させる。
それゆえ、本実施形態では、主制御回路90は、ボーナス役の当籤/作動(入賞)の有無に基づいて遊技状態を管理する。具体的には、図13Aに示すように、主制御回路90は、ボーナス役(後述の名称「F_BB1」,「F_BB2」の内部当籤役)の当籤/作動(入賞)の有無に基づいて、「ボーナス非当籤状態」、「フラグ間状態」及び「ボーナス状態」と称する3種類の遊技状態を管理する。
なお、ボーナス非当籤状態は、ボーナスに非当籤であり、かつ、ボーナスが作動(入賞)していない状態であり、ボーナス状態は、ボーナスが作動している状態である。また、本実施形態では、ボーナス役が内部当籤役として決定されると、ボーナスが入賞するまで複数回の遊技に渡りボーナス役が内部当籤役として持ち越された状態が発生する。フラグ間状態は、ボーナス役が内部当籤役として持ち越されている状態、すなわち、ボーナス役が当籤し、かつ、ボーナスが作動していない状態である。
なお、ボーナス役の当籤の有無は、メインRAM103に設けられる後述の当り要求フラグ格納領域(後述の図28〜図30参照)及び持越役格納領域(後述の図31参照)に格納されるデータに基づいて管理される。また、ボーナスの作動(入賞)の有無は、メインRAM103に設けられる後述の遊技状態フラグ格納領域(後述の図32参照)に格納されるデータに基づいて管理される。
また、本実施形態では、図13Aに示すように、ボーナスが作動していない遊技状態(ボーナス非当籤状態及びフラグ間状態)において、リプレイに係る内部当籤役の種別及びその当籤確率が互いに異なる、RT0遊技状態〜RT5遊技状態の6種類の状態(以下、それぞれ「RT0状態」〜「RT5状態」という)が設けられる。なお、RT0状態、RT2状態及びRT5状態は、リプレイ役が内部当籤役として決定される確率が低確率となる遊技状態であり、RT1状態はリプレイ役が内部当籤役として決定される確率が中程度の中確率となる遊技状態である。また、RT3状態及びRT4状態は、リプレイ役が内部当籤役として決定される確率が高確率となる遊技状態である。なお、本実施形態では、ボーナス非当籤状態のRT状態は、RT0状態〜RT4状態のいずれかとなり、フラグ間状態のRT状態はRT5状態となる。
それゆえ、本実施形態では、主制御回路90は、ボーナスが作動していない遊技状態(ボーナス非当籤状態及びフラグ間状態)において、さらに、リプレイに係る内部当籤役の種別及びその当籤確率に基づいて、RT1状態〜RT5状態の6種類の状態も管理する。
なお、RT0状態〜RT5状態は、メインRAM103に設けられる後述の遊技状態フラグ格納領域(後述の図32参照)に格納されるデータに基づいて管理される。具体的には、本実施形態のパチスロ1では、RT1状態フラグ〜RT5状態フラグの5つのRT状態を示すフラグが設けられ、これらのフラグのオン/オフ状態をメインRAM103により管理することによりRT状態が管理される。そして、主制御回路90は、オン状態であるRT状態フラグに対応するRT状態を現在のRT状態として特定する。なお、全てのRT状態フラグがオフ状態である場合には、主制御回路90は、現在のRT状態がRT0状態であると特定する。
図13A及び13Bに示すように、ボーナス非当籤状態においてボーナス役(後述の名称「F_BB1」,「F_BB2」の内部当籤役)が内部当籤役として決定されると(移行条件(1)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態をボーナス非当籤状態からフラグ間状態に移行させる。また、フラグ間状態においてボーナス役が入賞すると(移行条件(2)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態をフラグ間状態からボーナス状態に移行させる。
また、ボーナス状態において規定枚数(216枚)を超えるメダルが払い出され、ボーナス状態が終了すると(移行条件(3)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態をボーナス状態からRT1状態(ボーナス非当籤状態)に移行させる。
RT1状態において、20ゲームが経過すると(移行条件(4)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態をRT1状態からRT0状態に移行させる。また、RT1状態において、20ゲームが経過する前に、略称「ベルこぼし目」に係る図柄組合せ(後述の図28〜図30参照)が有効ライン上に表示されると(移行条件(5)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態をRT1状態からRT2状態に移行させる。
RT0状態において、略称「ベルこぼし目」に係る図柄組合せが有効ライン上に表示されると(移行条件(5)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態をRT0状態からRT2状態に移行させる。RT2状態において、略称「RT3移行リプ」に係る図柄組合せ(後述の図28参照)が有効ライン上に表示されると(移行条件(6)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態をRT2状態からRT3状態に移行させる。
RT3状態において、略称「RT4移行リプ」に係る図柄組合せ(後述の図28参照)が有効ライン上に表示されると(移行条件(7)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態をRT3状態からRT4状態に移行させる。また、RT3状態において、略称「ベルこぼし目」又は「RT2移行リプ」に係る図柄組合せ(後述の図28参照)が有効ライン上に表示されると(移行条件(8)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態をRT3状態からRT2状態に遊技状態を移行させる。さらに、RT4状態において、略称「ベルこぼし目」又は「RT2移行リプ」に係る図柄組合せが有効ライン上に表示されると(移行条件(8)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態をRT4状態からRT2状態に遊技状態を移行させる。
なお、略称「ベルこぼし目」に係る図柄組合せは、後述の名称「F_3択ベル_1st」、「F_3択ベル_2nd」又は「F_3択ベル_3rd」に係る内部当籤役(小役)が決定され、かつ、停止操作の順序が該小役の種別ごとに定められた押し順に対して不正解であるときに表示される図柄の組合せである(後述の図24参照)。略称「RT2移行リプ」に係る図柄組合せは、後述の名称「F_維持リプ_1st」、「F_維持リプ_2nd」又は「F_維持リプ_3rd」に係る内部当籤役(リプレイ役)が決定され、かつ、停止操作の順序が該リプレイ役の種別ごとに定められた押し順に対して不正解であるときに表示される図柄の組合せである。
略称「RT3移行リプ」に係る図柄組合せは、後述の名称「F_RT3リプ_1st」、「F_RT3リプ_213」、「F_RT3リプ_231」又は「F_RT3リプ_3rd」に係る内部当籤役(リプレイ役)が決定され、かつ、停止操作の順序が該リプレイ役の種別ごとに定められた押し順に対して正解であるときに表示される図柄の組合せである。また、略称「RT4移行リプ」に係る図柄組合せは、後述の名称「F_RT4リプ_123」、「F_RT4リプ_132」、「F_RT4リプ_2nd」又は「F_RT4リプ_3rd」に係る内部当籤役(リプレイ役)が決定され、かつ、停止操作の順序が該リプレイ役の種別ごとに定められた押し順に対して正解であるときに表示される図柄の組合せである。
[報知(ART)機能の作動の有無を考慮した遊技状態の遷移フロー]
本実施形態では、主制御回路90(メインCPU101)により、遊技者にとって有利な停止操作を報知する機能(ART機能)の作動の有無が決定される。それゆえ、本実施形態では、ボーナス非作動状態においてART機能の作動/非作動状態も遊技状態として管理する。
本実施形態のパチスロ1では、図14Aに示すように、主制御回路90は、非ボーナス作動状態において、報知(ART)の有無に基づいて「一般遊技状態」と「ART遊技状態」とを別個の遊技状態として管理する。すなわち、報知(ART)の有無を考慮した遊技状態の管理では、図14Aに示すように、主制御回路90は、大きな分類として、「ボーナス状態」、「一般遊技状態」及び「ART遊技状態」の3種類の遊技状態を管理する。
なお、一般遊技状態は、基本的には、遊技者にとって有利な停止操作の情報を報知しない遊技状態(非ART)であり、遊技者にとって不利な遊技状態である。また、一般遊技状態は、RT0〜RT4状態のいずれかの状態であり、かつ、ART非当籤の遊技状態である。
一方、ART遊技状態は、遊技者にとって有利な停止操作の情報を報知する遊技状態であり、遊技者にとって有利な遊技状態である。また、ART遊技状態は、基本的には、RT4状態であり、かつ、ART当籤中の遊技状態である。なお、本実施形態では、ART当籤後、RT状態がRT4状態まで移行すると、ART遊技が開始される。
また、本実施形態では、図14Aに示すように、一般遊技状態として、「通常遊技状態」及び「CZ(チャンスゾーン)」と称する2種類の状態が設けられる。
通常遊技状態は、遊技者にとって最も不利な遊技状態であるが、通常遊技状態の遊技ではCZへの移行抽籤を行っている。そして、図14A及び14Bに示すように、通常遊技状態の遊技において、CZへの移行抽籤に当籤すると(移行条件(A)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態を、通常遊技状態からCZに移行させる。
CZは、ART遊技状態への移行に対する期待度が高い遊技状態(チャンスゾーン)であり、CZ中の遊技ではARTへの移行抽籤が行われている。そして、図14A及び14Bに示すように、CZ中の遊技において、ARTへの移行抽籤に非当籤である場合には(移行条件(B)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態を、CZから通常遊技状態に移行させる。一方、CZ中の遊技において、ARTへの移行抽籤に当籤すると(移行条件(C)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態を、CZからART遊技状態に移行させる。この際、図14Aには示さないが、主制御回路90は、遊技状態を、CZから後述のART準備状態を経由してART遊技状態(後述の通常ART又はCT)に移行させる。
ART遊技状態は、上述のように、ART当籤後にRT状態がRT4状態まで移行すると開始される。なお、図13Aで示したように、RT4状態は、RT0〜RT2状態からRT3状態を経由して移行するので、ART当籤後であってもすぐにART遊技状態が開始されない。そこで、本実施形態のパチスロ1では、ART当籤後からRT状態がRT4状態に移行するまでの期間の遊技状態をART準備状態とする。そして、このART準備状態の遊技では、RT状態をRT4状態に移行させるために必要な停止操作の情報が報知される。
また、本実施形態では、図14Aに示すように、ART遊技状態として、遊技性が互いに異なる、「通常ART」及び「CT(上乗せチャンス)」と称する2種類の状態が設けられる。
通常ARTは、所定ゲーム数の期間、遊技者にとって有利な停止操作(例えば、払い出されるメダルの枚数が多い図柄組合せを表示させるための停止操作や、RT4状態を維持するために必要な停止操作)が報知される遊技状態である。また、通常ART中の遊技では、CTへの移行抽籤が行われる。
CTは、遊技者にとって有利な停止操作が報知されるとともに、特定期間(1セット8ゲームの期間)、通常ARTの継続期間を上乗せすることが可能となる遊技状態であり、上乗せチャンスゾーンとして機能する遊技状態である。また、CT中では、通常ARTの継続期間を消化せずに遊技が行われる。なお、CT中の遊技性については、後述の図52A〜52Cを参照して後で詳述する。
図14A及び14Bに示すように、通常ART中の遊技において、CTへの移行抽籤に当籤すると(移行条件(D)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態を、通常ARTからCTに遊技状態を移行させる。また、通常ARTにおいて、当該通常ARTの継続期間が終了すると(移行条件(E)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態を、通常ARTから一般遊技状態(通常遊技状態又はCZ)に移行させる。なお、本実施形態では、ゲーム数により通常ARTの継続期間を管理するが、本発明はこれに限定されず、通常ARTの継続期間の管理方法は任意である。例えば、通常ARTの継続期間を、通常ART中に払い出されるメダルの枚数や差枚数により管理してもよいし、通常ART中にメダルの払い出しに影響を与える報知を行った回数(ナビ回数)により管理してもよい。
図14A及び14Bに示すように、CT中の遊技において、CTの継続期間(1セット8ゲーム)が終了すると(移行条件(F)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態を、CTから通常ARTに移行させる。
また、図14Aに示すように、一般遊技状態(通常遊技状態又はCZ)又はART遊技状態(通常ART又はCT)において、ボーナス役が入賞すると(図13A及び13B中で説明した移行条件(2)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態を、一般遊技状態又はART遊技状態からボーナス状態に移行させる。
ボーナス状態の遊技では、上述のように、ARTへの移行抽籤を行っており、ボーナス状態の遊技において、ARTへの移行抽籤が非当籤である場合には(移行条件(G)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態を、ボーナス状態から一般遊技状態(通常遊技状態又はCZ)に移行させる。ただし、ART遊技状態(通常ART又はCT)からボーナス状態に移行していた場合には、ボーナス状態の遊技においてARTの移行抽籤に非当籤であっても、主制御回路90は、遊技状態を、ボーナス状態からART遊技状態(通常ART又はCT)に移行させる。一方、ボーナス状態の遊技において、ARTへの移行抽籤に当籤すると(移行条件(H)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態を、ボーナス状態からART遊技状態(通常ART又はCT)に移行させる。なお、上述のように、ボーナス状態の終了時には、RT状態がRT1状態に移行するので、ボーナス状態からART遊技状態に遊技状態を移行する場合には、主制御回路90は、遊技状態を、ART準備状態を経由してART遊技状態に移行させる。
<メインROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図15〜図27を参照して、メインROM102に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。なお、一般遊技状態中及びART遊技状態中の遊技性(CZ、通常ART,CTの遊技性)に係る各種抽籤で用いられる各種データテーブルについては、別途、各遊技性の説明と一緒に後述する。
[図柄配置テーブル]
まず、図15を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rのそれぞれの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配置された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード(図15中の図柄コード表を参照)という)との対応関係を規定する。
図柄配置テーブルでは、リールインデックスが検出されたときに、リール表示窓4の枠内における各リールの中段領域に位置する図柄の位置を「0」と規定する。そして、各リールにおいて、図柄位置「0」を基準としてリールの回転方向(図15中の図柄位置「19」から図柄位置「0」に向かう方向)に進む順に、図柄カウンタの値に対応する「0」〜「19」が、図柄位置として、各図柄に割り当てられる。
すなわち、図柄カウンタの値(「0」〜「19」)と、図柄配置テーブルとを参照することにより、リール表示窓4の枠内における各リールの上段領域、中段領域及び下段領域に表示されている図柄の種類を特定することができる。なお、本実施形態では、図柄として、「白7」、「青7」、「チリ上1」、「チリ上2」、「チリ下」、「リプレイ」、「帽子」、「サボテン1」、「サボテン2」及び「サボテン3」の10種類の図柄を用いる。
また、本実施形態では、図柄コード表に示すように、図柄「白7」(図柄コード1)には、データとして「00000001」が割り当てられ、図柄「青7」(図柄コード2)には、データとして「00000010」が割り当てられている。図柄「チリ上1」(図柄コード3)には、データとして「00000011」が割り当てられ、図柄「チリ上2」(図柄コード4)には、データとして「00000100」が割り当てられている。
図柄「チリ下」(図柄コード5)には、データとして「00000101」が割り当てられ、図柄「リプレイ」(図柄コード6)には、データとして「00000110」が割り当てられている。図柄「帽子」(図柄コード7)には、データとして「00000111」が割り当てられ、図柄「サボテン1」(図柄コード8)には、データとして「00001000」が割り当てられている。また、図柄「サボテン2」(図柄コード9)には、データとして「00001001」が割り当てられ、図柄「サボテン3」(図柄コード10)には、データとして「00001010」が割り当てられている。
[内部抽籤テーブル]
次に、図16及び図17を参照して、内部当籤役を決定する際に参照される内部抽籤テーブルについて説明する。なお、図16は、RT0状態〜RT4状態のそれぞれにおいて参照される内部抽籤テーブルである。また、図17Aは、RT5状態において参照される内部抽籤テーブルであり、図17Bは、ボーナス状態において参照される内部抽籤テーブルである。
内部抽籤テーブルは、遊技状態毎に設けられ、各種内部当籤役と、各内部当籤役が決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。なお、抽籤値は、予め設定されたボーナス役や小役等の内部当籤の期待値を調整するための設定(設定1〜6)毎に規定される。この設定は、例えば、リセットスイッチ76及び設定用鍵型スイッチ54(図5参照)を用いて変更される。
本実施形態の内部抽籤処理では、まず、乱数回路110の乱数レジスタ0により、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)から抽出される乱数値を、各内部当籤役に対応して規定された抽籤値で順次加算する。次いで、抽籤結果(抽籤値+乱数値)が65535を超えたか否か(抽籤結果がオーバーフローしたか否か)の判定を行う。そして、所定の内部当籤役において、抽籤結果が65535を超えた場合、該内部当籤役が当籤したと判定される。なお、本実施形態の内部抽籤処理では、抽出した乱数値に抽籤値を加算して抽籤を行う例を説明したが、本発明はこれに限定されず、乱数値から抽籤値を減算して、減算結果(抽籤結果)が「0」を下回ったか否か(抽籤結果がアンダーフローしたか否か)を判定して、内部抽籤の当籤/非当籤を決定してもよい。
それゆえ、本実施形態の内部抽籤処理では、抽籤値として規定されている数値が大きい内部当籤役ほど、決定される確率が高い。なお、各内部当籤役の当籤確率は、「各当籤番号に規定された抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(乱数分母:65536)」によって表すことができる。
RT0状態〜RT4状態のそれぞれにおいて参照される内部抽籤テーブルでは、図16に示すように、基本的には、RT状態の種別に応じて、内部当籤役として決定されるリプレイ役の種別及び当籤確率が変化する。例えば、名称「F_チリリプ(No.25)」〜「F_リーチ目リプD(No.31)」に係るリプレイ役は、RT0状態〜RT3状態では内部当籤役として決定されることなく、RT4状態でのみ内部当籤役として決定される。なお、本実施形態のパチスロ1では、RT4状態中に、名称「F_チリリプ(No.25)」〜「F_リーチ目リプD(No.31)」に係るリプレイ役が内部当籤役として決定された場合、特有の制御(後述のフラグ変換)を行う。このフラグ変換については、後で詳述する。
また、図16に示すように、RT0状態〜RT3状態では、名称「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のそれぞれの内部当籤役は、名称「F_BB1」又は「F_BB2」に係るボーナス役と重複して決定されることはあるが(No.3〜6、15〜18参照)、名称「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のそれぞれの内部当籤役(リプレイ役)が単独で内部当籤役として決定されることはない。それゆえ、本実施形態において、RT0状態〜RT3状態中に名称「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」に係るリプレイ役が内部当籤役として決定された場合(遊技者からすると名称「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」に係るリプレイ役に応じた図柄組合せが表示された場合)、ボーナス役(名称「F_BB1」又は「F_BB2」)が同時に内部当籤役として決定されていることになる。
また、フラグ間状態であるRT5状態は、上述のようにボーナス役を内部当籤役として持ち越す遊技状態である。それゆえ、図17Aに示すように、RT5状態において参照される内部抽籤テーブルでは、持ち越しているボーナス役が必ず内部当籤役として決定されるようになっている。また、図17Bに示すように、ボーナス状態において参照される内部抽籤テーブルでは、名称「F_RB役1」〜「F_RB役4」のいずれかに係る内部当籤役が必ず当籤する構成になっている(「はずれ」が当籤することはない)。
[内部当籤役と図柄組合せ(入賞役)との対応表(図柄組合せ決定テーブル)]
次に、図18〜23を参照して、内部当籤役と図柄組合せとの対応表(図柄組合せ決定テーブル)について説明する。図柄組合せ決定テーブルは、各種内部当籤役と、各内部当籤役に対応付けられた、有効ライン(センターライン)上に表示可能な図柄組合せ(コンビネーション)との対応関係を規定する。すなわち、内部当籤役が決定されると、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの種別(入賞可能な表示役の種別)が一義的に決定される。
各図柄組合せ決定テーブル中の図柄組合せ欄に記載の各種データは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rに渡って設定された有効ラインに沿って表示を許可する図柄組合せを識別するためのデータである。なお、図柄組合せ(表示役)欄に記載の各名称と、具体的な図柄組合せとの関係は、後述の図28〜図30の入賞作動フラグ格納領域に示す。
また、図柄組合せ決定テーブル中に記載の「○」印は、決定された内部当籤役において、有効ライン上に表示可能な図柄組合せ(コンビネーション)、すなわち、入賞可能となる表示役を示す。なお、図柄組合せ決定テーブルには、「内部当籤役」が「はずれ」となる場合が規定されていないが、これは、図18〜図23に示した図柄組合せテーブルにより規定されている全ての図柄組合せの表示が許可されないことを示す。
本実施形態のパチスロ1では、主制御回路90(メインCPU101)は、内部当籤役及び遊技状態に応じて停止制御を異ならせ、所定の役が内部当籤役として決定された場合に、図18〜図23に示す対応関係の図柄組合せ(コンビネーション)を表示可能とするように左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転停止制御を行う。なお、図18〜図23に示す対応表では、決定された内部当籤役に対して表示可能な全ての図柄組合せを「○」印で列挙しているが、「○」印が付された図柄組合せであっても、表示されないことがある。
本実施形態では、停止表示可能な図柄組合せや現在の遊技状態に応じて停止制御(例えば、優先して引き込む図柄)を異ならせる機能を有し、優先して引き込む図柄の関係上、「○」印が付された図柄組合せであっても表示されないことがある。内部当籤役の種別と実際に表示される図柄組合せとの対応関係については、後述の図24及び図25を参照して説明する。
[非フラグ間状態中の当籤役と停止表示される図柄組合せとの対応関係]
ここで、図24を参照して、フラグ間状態を除く遊技状態(非フラグ間状態)における内部当籤役と停止表示される図柄組合せとの対応関係について説明する。なお、図24は、非フラグ間状態において決定され得る各種内部当籤役と、各内部当籤役決定時に停止表示される図柄組合せ(略称)との対応関係(一部の役については省略)を示す図である。なお、図24中に記載の図柄組合せの名称は、後述の図28〜図30の入賞作動フラグ格納領域に示す内容欄に記載の「略称」である。
本実施形態のパチスロ1では、遊技者の停止操作の順序(押し順)に応じて表示される図柄組合せが異なる役、いわゆる「押し順役」を設ける。なお、図24に記載の「押し順正解」に対応付けられた図柄組合せは、押し順に応じて表示される図柄組合せのうち、遊技者にとって有利な図柄組合せであり、「押し順不正解」に対応付けられた図柄組合せは、押し順に応じて表示される図柄組合せのうち、遊技者にとって不利な図柄組合せである。遊技者にとって有利な停止操作を報知する場合、正解となる押し順が報知され、その報知に従って停止操作が行われれば、「押し順正解」に対応付けられた図柄組合せが表示される。また、ART遊技状態であっても、不正解となる押し順が報知されることもあるが、その内容については、後で詳述する。
なお、本実施形態では、押し順役の一部に対しては、その名称の末尾に、正解となる押し順を示す。具体的には、内部当籤役の名称の末尾「1st」は、正解となる押し順が、第1停止操作(1番目に行われる停止操作)が左リール3Lに対するものであることを意味し、内部当籤役の名称の末尾「2nd」は、正解となる押し順が、第1停止操作が中リール3Cに対するものであることを意味し、内部当籤役の名称の末尾「3rd」は、正解となる押し順が、第1停止操作が右リール3Rに対するものであることを意味する。また、内部当籤役の名称の末尾「123」は、正解となる押し順が「左、中、右」の順であることを意味し、内部当籤役の名称の末尾「132」は、正解となる押し順が「左、右、中」の順であることを意味し、内部当籤役の名称の末尾「213」は、正解となる押し順が「中、左、右」の順であることを意味し、内部当籤役の名称の末尾「231」は、正解となる押し順が「左、右、中」の順であることを意味する。
また、以下では、第1停止操作が左リール3Lに対して行われた場合の停止操作順序、具体的には、「左、中、右」及び「左、右、中」の押し順を「順押し」ともいう。さらに、以下では、第1停止操作が中リール3C又は右リール3Rに対して行われた場合の停止操作順序、具体的には、「中、左、右」、「中、右、左」、「右、中、左」、及び、「右、左、中」の押し順を、「変則押し」ともいう。
[フラグ間状態中の当籤役と停止表示される図柄組合せとの対応関係]
次に、図25を参照して、フラグ間状態における、内部当籤役と停止表示される図柄組合せとの対応関係について説明する。なお、図25は、フラグ間状態における、内部当籤役と停止表示される図柄組合せとの対応関係(一部の役については省略)を示す図であり、特に、フラグ間状態中にボーナス役(BB役)に係る図柄組合せ(コンビネーション名称「C_BB1」又は「C_BB2」)を表示可能であるか否を示す図である。
図25の対応表中の「BBの成立可否」欄に記載の「○」印は、BB役に係る図柄組み合わせが表示可能であることを示し、「×」印は、BB役に係る図柄組合せが表示不可能であることを示す。なお、BB役に係る図柄組合せが表示不可能である場合には、内部当籤役としてボーナス役と重複して決定されている役に係る図柄組合せが表示される。例えば、内部当籤役「F_BB1+F_チリリプ」が当籤した場合(内部当籤役「F_BB1」と、内部当籤役「F_チリリプ」とが重複当籤した場合)、図25に示すように、内部当籤役「F_BB1」に係る図柄組合せを停止表示することはできす、内部当籤役「F_チリリプ」に係る図柄組合せが停止表示される。
また、フラグ間状態中において、BB役に係る図柄組合せが表示不可能であり、かつ、ボーナス役と重複して決定されている役に係る図柄組合せが表示される場合、図24で説明した押し順正解時の図柄組合せのみを表示可能にしてもよいし、押し順不正解時の図柄組合せのみを表示可能にしてもよい。
例えば、内部当籤役「F_BB1+F_3択ベル_1st」が当籤した場合、図25に示すように、内部当籤役「F_BB1」に係る図柄組合せを停止表示することはできないので、内部当籤役「F_3択ベル_1st」に係る図柄組合せが停止表示されるが、この際、押し順正解時に表示される略称「ベル」に係る図柄組合せのみを表示可能にし、押し順不正解時に表示される略称「ベルこぼし目」又は「1枚出目」に係る図柄組合せを表示不可能にしてもよい(図24参照)。また、例えば、内部当籤役「F_BB1+F_RT3リプ_1st」が当籤した場合に、押し順不正解時に表示される略称「リプレイ」に係る図柄組合せのみを表示可能にし、押し順正解時に表示される略称「RT3移行リプ」に係る図柄組合せを表示不可能にしてもよい(図24参照)。
なお、フラグ間状態では、図25に示すように、ボーナス役(BB役)と、内部当籤役「はずれ」、「F_特殊1」、「F_特殊2」及び「F_特殊3」のいずれかとが重複して決定された場合、BB役に係る図柄組合せを停止表示することができる。
[リール停止初期設定テーブル]
次に、図26を参照して、リール停止初期設定テーブルについて説明する。リール停止初期設定テーブルは、内部当籤役と、後述のリール停止制御処理で用いられる各種データとの対応関係を規定する。
図26に示すリール停止初期設定テーブルは、内部当籤役(小役当籤番号)と、引込優先順位テーブル選択テーブル番号、引込優先順位テーブル番号及び停止テーブル番号との対応関係を規定する。なお、図26には、参照される遊技状態、及び、内部当籤役の名称も併せて記載する。
引込優先順位テーブル選択テーブル番号、及び、引込優先順位テーブル番号は、引込優先順位テーブルの選択処理で用いられるデータである。例えば、リール停止初期設定テーブルにおいて、停止テーブル番号に対応する引込優先順位テーブル番号が規定されていれば、引込優先順位テーブル(後述の図27参照)に規定された引込優先順位テーブル番号に対応する表示役の優先順位に関するデータを取得することができる。一方、リール停止初期設定テーブルにおいて、停止テーブル番号に対応する引込優先順位テーブル番号が規定されていなければ、引込優先順位テーブル選択テーブル(不図示)を参照して、引込優先順位テーブル選択テーブル番号に対応する引込優先順位テーブル番号が決定される。
ここで、本実施形態のパチスロ1におけるリールの停止制御(停止図柄位置の決定手法)について簡単に説明する。本実施形態では、ストップスイッチにより停止操作が検出された後、該当するリールの回転が190msec以内に停止するようにリールの停止制御が行われる。具体的には、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に、滑り駒数「0」〜「4」のうちの何れかを加算し、得られた値に対応する図柄位置を、リールの回転が停止する図柄位置(以下、「停止予定位置」という)として決定する。なお、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に対応する図柄位置は、リールの回転の停止が開始される図柄位置(以下、「停止開始位置」という)である。
すなわち、滑り駒数は、ストップスイッチにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでのリールの回転量である。言い換えれば、ストップスイッチにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでの期間において、リール表示窓4の該当するリールの中段領域を通過する図柄の数である。これは、ストップスイッチにより停止操作が検出されてから更新された図柄カウンタの値により把握される。
図示しない停止テーブルを参照すると、各リールの停止開始位置に応じて滑り駒数が取得される。なお、本実施形態では、停止テーブルに基づいて滑り駒数が取得されるが、これは仮のものであり、取得した滑り駒数が直ちにリールの停止予定位置が決定されるものではない。本実施形態では、停止テーブルに基づいて取得された滑り駒数(以下、「滑り駒数決定データ」という)より適切な滑り駒数が存在する場合には、後述する引込優先順位テーブル(後述の図27参照)を参照して滑り駒数を変更する。そして、滑り駒数決定データは、停止開始位置から最大滑り駒数である4個先の図柄位置までの各図柄について、優先順位の比較を行う際の検索順序を決定するために参照される。
[引込優先順位テーブル]
次に、図27を参照して、引込優先順位テーブルについて説明する。引込優先順位テーブルは、引込優先順位テーブル番号「00」〜「05」のそれぞれにおける、後述の入賞作動フラグ格納領域(後述の図28〜図30参照)の種別毎の引込データ(入賞作動フラグデータ)と、予め定められたその優先順位との対応関係を規定する。
引込優先順位テーブルは、停止テーブル(不図示)に基づいて得られた滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索するために使用される。優先順位は、入賞に係る図柄組合せ(入賞作動フラグ)の種別間で優先的に停止表示される(引き込まれる)順位を規定するデータである。また、図27では、説明の便宜上、引込データ(入賞作動フラグデータ)の欄には、入賞作動フラグのコンビネーション名称を記載するが、実際の引込優先順位テーブルでは、各引込データは、後述の入賞作動フラグ格納領域(後述の図28〜図30参照)に示すように、1バイトのデータで表され、該1バイトデータ中の各ビットに対して固有の図柄組合せ(入賞作動フラグ)が割り当てられる。
本実施形態のリール停止制御では、まず、停止テーブル(不図示)に基づいて滑り駒数が取得される。しかしながら、優先順位に基づいて、この滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在する場合には、その適切な滑り駒数に変更する。すなわち、本実施形態では、停止テーブルにより取得された滑り駒数に関係なく、内部当籤役によって停止表示を許可する図柄組合せの優先順位に基づいて、より適切な滑り駒数を決定する。
本実施形態では、優先順位が上位である図柄組合せの停止表示(引き込み)が、優先順位が下位である図柄組合せの停止表示よりも優先的に行われる。
また、本実施形態では、図27に示すように、引込優先順位テーブル番号に応じて図柄組合せ(入賞作動フラグ)の優先順位が異なるだけでなく、優先順位の区分数も異なる。具体的には、引込優先順位テーブル番号が「00」である場合には、優先順位の区分数を5とし、引込優先順位テーブル番号が「01」又は「04」である場合には、優先順位の区分数を4とする。また、引込優先順位テーブル番号が「02」又は「03」である場合には、優先順位の区分数を2とし、引込優先順位テーブル番号が「05」である場合には、優先順位の区分数を3とする。
ここでは、引込優先順位テーブル番号が「00」である場合の優先順位について説明し、それ以外の引込優先順位テーブル番号における優先順位の説明は省略する。引込優先順位テーブル番号が「00」である場合の優先順位「1」(最上位の優先順位)には、コンビネーション名称「C_9枚A_01」、「C_1確チリリプC_01」、「C_1確チリリプD_01」及び「C_RT3リプ_01」に対応する引込データが規定される。
引込優先順位テーブル番号が「00」である場合の優先順位「2」には、コンビネーション名称「C_強2枚C_01」〜「C_強2枚C_09」、「C_弱2枚B_01」〜「C_弱2枚B_03」、「C_3枚E_01」、「C_3枚E_02」、「C_9枚F_01」〜「C_9枚F_03」、「C_1確チリリプB_01」、「C_チリリプD_01」及び「C_チリリプC_01」に対応する引込データが規定される。
引込優先順位テーブル番号が「00」である場合の優先順位「3」には、コンビネーション名称「C_1確チリリプA_01」、「C_チリリプA_01」、「C_チリリプB_01」及び「C_維持リプE_01」〜「C_維持リプE_04」に対応する引込データが規定される。
引込優先順位テーブル番号が「00」である場合の優先順位「4」には、コンビネーション名称「C_SP1_01」、「C_SP2_01」、「C_リーチ目リプP_01」、「C_リーチ目リプP_02」、「C_リーチ目リプO_01」、「C_リーチ目リプO_02」、「C_リーチ目リプN_01」、「C_リーチ目リプN_02」、「C_リーチ目リプM_01」、「C_リーチ目リプM_02」、「C_リーチ目リプL_01」〜「C_リーチ目リプL_03」、「C_リーチ目リプK_01」〜「C_リーチ目リプK_03」、「C_リーチ目リプJ_01」、「C_リーチ目リプI_01」〜「C_リーチ目リプI_09」、「C_リーチ目リプH_01」〜「C_リーチ目リプH_03」、「C_リーチ目リプG_01」、「C_リーチ目リプF_01」、「C_リーチ目リプF_02」、「C_リーチ目リプE_01」、「C_リーチ目リプD_01」、「C_リーチ目リプD_02」、「C_リーチ目リプC_01」〜「C_リーチ目リプC_03」、「C_リーチ目リプB_01」、「C_リーチ目リプB_02」、「C_リーチ目リプA_01」、「C_維持リプF_01」、「C_維持リプF_02」、「C_維持リプD_01」〜「C_維持リプD_04」、「C_維持リプC_01」〜「C_維持リプC_03」、「C_維持リプB_01」、「C_維持リプB_02」及び「C_維持リプA_01」に対応する引込データが規定される。
また、引込優先順位テーブル番号が「00」である場合の優先順位「5」(最下位の優先順位)には、コンビネーション名称「C_BB1」及び「C_BB2」に対応する引込データが規定される。
<メインRAMに設けられている格納領域の構成>
次に、図28〜図35を参照して、メインRAM103に設けられる各種格納領域の構成について説明する。
[当り要求フラグ格納領域及び入賞作動フラグ格納領域]
まず、図28〜図30を参照して、当り要求フラグ格納領域(内部当籤役格納領域)及び入賞作動フラグ格納領域(表示役格納領域)の構成について説明する。なお、本実施形態では、当り要求フラグ格納領域(フラグデータ格納領域、当籤フラグデータ格納領域)と、入賞作動フラグ格納領域(入賞フラグデータ格納領域)とは、互いに同じ構成を有する。
本実施形態では、当り要求フラグ格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される当り要求格納領域0〜11で構成され、入賞作動フラグ格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される入賞作動格納領域0〜11で構成される。なお、当り要求フラグ格納領域及び入賞作動フラグ格納領域の各格納領域に格納されるデータは、図28〜図30中の「データ」欄の1バイトデータのみであるが、図28〜図30では、説明の便宜上、各格納領域のビットに対応付けられた、各リールの図柄組合せ(図中では、左リール3Lの図柄、中リール3Cの図柄及び右リール3Rの図柄の順で記載)、その名称(コンビネーション名称)及び略称、並びに、メダルの払出枚数も併せて記載する。
当り要求フラグ格納領域0〜11のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が格納されているとき、その所定のビットに対応する内部当籤役が内部当籤したことを示す。また、入賞作動格納領域0〜11のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が格納されているとき、その所定のビットに対応する表示役(入賞作動フラグ)が入賞したことを示す。すなわち、所定のビットに「1」が格納されているとき、その所定のビットに対応する内部当籤役の各種図柄組合せが有効ライン上に表示されたことを示す。
また、当り要求フラグ格納領域及び入賞作動フラグ格納領域では、図28〜図30に示すように、各格納領域内の一つのビット(フラグ)に対して、複数の図柄組合せ(コンビネーション)が割り当てられているものもある。すなわち、そのようなフラグに対しては、停止表示可能な図柄組合せ(入賞可能なコンビネーション)が複数存在することを意味する。
[持越役格納領域]
次に、図31を参照して、持越役格納領域の構成について説明する。本実施形態では、持越役格納領域は、1バイトのデータ格納領域で構成される。
内部抽籤の結果、内部当籤役「F_BB1」又は「F_BB2」が決定されたときには、その内部当籤役(BB役)は、持越役として持越役格納領域に格納される。持越役格納領域に格納された持越役は、対応する図柄組合せが有効ライン上に表示されるまでクリアされずに保持される。また、持越役格納領域に持越役が格納されている間、内部抽籤によって決定された内部当籤役に加えて、持越役が当り要求格納領域に格納される。
[遊技状態フラグ格納領域]
次に、図32を参照して、遊技状態フラグ格納領域の構成について説明する。遊技状態フラグ格納領域は、1バイトのデータ格納領域で構成される。本実施形態では、図32に示すように、遊技状態フラグ格納領域の各ビットに対して固有のボーナスの種別又はRTの種別が割り当てられる。
遊技状態フラグ格納領域において、所定のビットに「1」が格納されているとき、その所定のビットに該当するボーナスゲーム又はRTの作動が行われていることを示す。例えば、遊技状態フラグ格納領域のビット0に「1」が格納されているときには、ビッグボーナス「BB」の作動が行われており、遊技状態がBB遊技状態であることを示す。また、例えば、遊技状態フラグ格納領域のビット3に「1」が格納されているときは、遊技状態がRT3状態であることを示す。
[作動ストップボタン格納領域]
次に、図33を参照して、作動ストップボタン格納領域の構成について説明する。作動ストップボタン格納領域は、1バイトのデータ格納領域で構成され、1バイトからなる作動ストップボタンフラグを格納する。作動ストップボタンフラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの操作状態が割り当てられる。
例えば、左ストップボタン17Lが今回押されたストップボタン、つまり、作動ストップボタンである場合には、作動ストップボタン格納領域のビット0に「1」が格納される。また、例えば、左ストップボタン17Lが未だに押されていないストップボタン、つまり、有効ストップボタンである場合には、ビット4に「1」が格納される。メインCPU101は、作動ストップボタン格納領域に格納されているデータに基づいて、今回押されたストップボタンと未だに押されていないストップボタンとを識別する。
[押下順序格納領域]
次に、図34を参照して、押下順序格納領域の構成について説明する。押下順序格納領域は、1バイトのデータ格納領域で構成され、1バイトからなる押下順序フラグを格納する。
押下順序フラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの押下順序の種別が割り当てられる。例えば、ストップボタンの押下順序が「左、中、右」である場合には、押下順序格納領域のビット0に「1」が格納される。
[図柄コード格納領域]
次に、図35を参照して、図柄コード格納領域の構成について説明する。本実施形態では、図柄コード格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される図柄コード格納領域0〜11で構成される。なお、図柄コード格納領域は、当り要求フラグ格納領域及び入賞作動フラグ格納領域(図28〜図30参照)と同様の構成となる。
図柄コード格納領域では、有効ライン上に停止可能な図柄組合せ(コンビネーション)に対応するビットに「1」が格納される。なお、全てのリールが停止後、図柄コード格納領域0〜11には、表示役(入賞作動フラグ)に対応する図柄コードが格納される。
[内部当籤役と各種サブフラグとの関係]
一般遊技状態やART遊技状態において、主制御回路90による各種抽籤では各種データテーブルを参照するが、この際に用いるパラメータとして、本実施形態では、内部当籤役だけでなく、内部当籤役に対応する別の名称の各種パラメータ(以下、「サブフラグ(第1のサブフラグ)」、「サブフラグEX(第2のサブフラグ)」及び「サブフラグD」という)も用いる。それゆえ、本実施形態では、主制御回路90により、内部当籤役を各種サブフラグに変換する処理を行う(後述の図82中のサブフラグ変換処理、フラグ変換処理、サブフラグ圧縮処理参照)。なお、本実施形態では、内部当籤役に関する情報(通信パラメータ)として、サブフラグがスタートコマンドにセットされ、主制御回路90から副制御回路200に送信される。
ここで、図36及び図37を参照して、内部当籤役と各種サブフラグとの対応関係について説明する。図36は、内部当籤役(小役当籤番号)と各種サブフラグとの対応関係を示す図であり、図37は、内部当籤役(特賞当籤番号)とサブフラグとの対応関係を示す図である。
本実施形態のフラグ変換処理では、まず、同じ種別に属する複数の内部当籤役を一つのサブフラグにまとめる。本実施形態では、このフラグ変換処理により、図36に示すように、小役及びリプレイ役に関する32種類の内部当籤役(小役当籤番号)が、18種類のサブフラグ(「01」〜「18」:フラグデータ)に変換される。例えば、内部当籤役「F_維持リプ_1st(10:小役当籤番号)」〜「F_維持リプ_3rd(12)」は、サブフラグ「押し順リプ1(09:フラグデータ)」にまとめられる。なお、内部当籤役「はずれ」に対しては、サブフラグ「ハズレ(00)」が割り当てられる。
また、本実施形態のフラグ変換処理では、図36に示すように、サブフラグ「ハズレ(00)」を含む19種類のサブフラグ(「00」〜「18」)が、9種類のサブフラグEX(「00」〜「08」:フラグデータ)に変換される。それゆえ、この変換処理では、サブフラグデータをさらに圧縮することができる。なお、この際、本実施形態では、抽籤(フラグ変換抽籤)によりサブフラグをサブフラグEXに変換する。具体的には、次のように変換される。
サブフラグ「ハズレ(00)」は、フラグ変換抽籤の結果に関係なく、サブフラグEX「ハズレ(00)」に変換され、サブフラグ「2連チリリプ(01)」は、フラグ変換抽籤の結果に関係なく、サブフラグEX「リプレイ(01)」に変換される。
サブフラグ「3連チリリプA(02)」及びサブフラグ「3連チリリプB(03)」は、フラグ変換抽籤に当籤した場合(後述の「変換有り」の場合)、サブフラグEX「確定役(06)」又は「3連チリリプ(07)」に変換され、フラグ変換抽籤に非当籤であった場合(後述の「変換無し」の場合)には、サブフラグEX「リプレイ(01)」に変換される。
サブフラグ「リーチ目リプ1(04)」〜「リーチ目リプ4(07)」は、フラグ変換抽籤に当籤した場合、サブフラグEX「確定役(06)」又は「リーチ目リプ(08)」に変換され、フラグ変換抽籤に非当籤であった場合には、サブフラグEX「リプレイ(01)」に変換される。
サブフラグ「リプレイ(08)」及び「押し順リプ1(09)」〜「押し順リプ3(11)」は、フラグ変換抽籤の結果に関係なく、サブフラグEX「リプレイ(01)」に変換され、サブフラグ「押し順ベル(12)」及び「共通ベル(13)」は、フラグ変換抽籤の結果に関係なく、サブフラグEX「ベル(02)」に変換される。
サブフラグ「サボテン(14)」、「弱チェリー(15)」及び「強チェリー(16)」は、フラグ変換抽籤の結果に関係なく、それぞれサブフラグEX「サボテン(03)」、「弱チェリー(04)」及び「強チェリー(05)」に変換される。また、サブフラグ「リーチ目1(17)」及び「リーチ目2(18)」は、フラグ変換抽籤の結果に関係なく、サブフラグEX「ハズレ(00)」に変換される。
上述のように、本実施形態では、実質、サブフラグ「3連チリリプA(02)」、「3連チリリプB(03)」及び「リーチ目リプ1(04)」〜「リーチ目リプ4(07)」のみがフラグ変換抽籤の対象となる。なお、上述したフラグ変換抽籤に用いられる抽籤テーブルについては、後で詳述する。
さらに、本実施形態のフラグ変換処理では、図36に示すように、9種類のサブフラグEX(「00」〜「08」)が7種類のサブフラグD(「00」〜「06」)に変換される。それゆえ、この変換処理では、より一層、サブフラグデータを圧縮することができる。なお、この変換処理では抽籤を行わず、次のようにして、サブフラグEXとサブフラグDとを対応付けて変換を行う。
サブフラグEX「ハズレ(00)」、「リプレイ(01)」及び「ベル(02)」は、サブフラグD「ハズレ(00)」に変換される。サブフラグEX「サボテン(03)」は、サブフラグD「サボテン(01)」に変換され、サブフラグEX「弱チェリー(04)」は、サブフラグD「弱チェリー(02)」に変換され、サブフラグEX「強チェリー(05)」は、サブフラグD「強チェリー(03)」に変換される。
また、サブフラグEX「確定役(06)」は、サブフラグD「確定役(04)」に変換され、サブフラグEX「3連チリリプ(07)」は、サブフラグD「3連チリリプ(05)」に変換され、サブフラグEX「リーチ目リプ(08)」は、サブフラグD「リーチ目リプ(06)」に変換される。
また、本実施形態のフラグ変換処理では、図37に示すように、内部当籤役「F_BB1(01:特賞当籤番号)」及び「F_BB2(02)」はいずれも、サブフラグ「BB」に変換される。
[サブフラグEX変換時の遊技性]
ここで、上述した内部当籤役をサブフラグ及びサブフラグEXに変換する処理の過程、及び、サブフラグEX変換時の遊技性の一例を、図38A及び38Bを参照して説明する。図38Aは、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が決定された場合のフラグ変換過程を示す図であり、図38Bは、内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが決定された場合のフラグ変換過程を示す図である。
なお、本実施形態のパチスロ1では、RT4遊技状態中に内部当籤役「F_確チリリプ」、「F_1確チリリプ」及び「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが単独で内部当籤役として決定されると、フラグ変換抽籤を行う。そして、本実施形態では、このフラグ変換抽籤に当籤した場合、特別な特典(例えば、ARTゲーム数の上乗せやCT当籤)が付与される。
例えば、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が決定された場合、図38Aに示すように、内部当籤役「F_確チリリプ」及び「F_1確チリリプ」は、それぞれサブフラグ「3連チリリプA(02)」及び「3連チリリプB(03)」に変換される。
次いで、サブフラグ「3連チリリプA(02)」及び「3連チリリプB(03)」は、フラグ変換抽籤に当籤すると、サブフラグEX「3連チリリプ(07)」又は「確定役(06)」に変換される。一方、フラグ変換抽籤に非当籤であった場合には、サブフラグ「3連チリリプA(02)」及び「3連チリリプB(03)」はともに、サブフラグEX「リプレイ(01)」に変換される。
なお、図24で説明したように、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が当籤した場合、押し順正解時には略称「3連チリリプ」に係る図柄組合せが表示され、押し順不正解時には略称「リプレイ」に係る図柄組合せが表示される。それゆえ、本実施形態では、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が決定され、かつ、フラグ変換抽籤に当籤した場合、内部当籤役「F_確チリリプ」及び「F_1確チリリプ」はいずれも、サブフラグEX「3連チリリプ(07)」又は「確定役(06)」の役として扱われる。
そして、このフラグ変換過程によって内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」がサブフラグEX「3連チリリプ(07)」又は「確定役(06)」に変換されると、略称「3連チリリプ」に係る図柄組合せを表示するための情報が報知される(例えば、遊技者に対して順押しでチリ図柄を狙わせる旨の情報が報知される)。一方、このフラグ変換過程において、フラグ変換抽籤が非当籤となり、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」がサブフラグEX「リプレイ(01)」に変換されると、略称「リプレイ」に係る図柄組合せを表示するための情報が報知される(例えば、順押し以外の押し順(変則押し)が報知される)。
また、例えば、内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが決定された場合、図38Bに示すように、内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」は、それぞれサブフラグ「リーチ目リプ1(04)」〜「リーチ目リプ4(07)」に変換される。
次いで、サブフラグ「リーチ目リプ1(04)」〜「リーチ目リプ4(07)」は、フラグ変換抽籤に当籤すると、サブフラグEX「リーチ目リプ(08)」又は「確定役(06)」に変換される。一方、フラグ変換抽籤に非当籤であった場合には、サブフラグ「リーチ目リプ1(04)」〜「リーチ目リプ4(07)」は、サブフラグEX「リプレイ(01)」に変換される。
なお、図24で説明したように、内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが当籤した場合、押し順正解時には略称「リーチ目リプ」に係る図柄組合せが表示され、押し順不正解時には略称「リプレイ」に係る図柄組合せが表示される。それゆえ、本実施形態では、内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが決定され、かつ、フラグ変換抽籤に当籤した場合、内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」はいずれも、サブフラグEX「リーチ目リプ(08)」又は「確定役(06)」の役として扱われる。
そして、このフラグ変換過程によって内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」が例えばサブフラグEX「リーチ目リプ(08)」又は「確定役(06)」に変換されると、略称「リーチ目リプ」に係る図柄組合せを表示するための情報が報知される(例えば、遊技者に対して順押しで図柄「白7」を狙わせる旨の情報が報知される)。一方、このフラグ変換過程において、フラグ変換抽籤が非当籤となり、内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」がサブフラグEX「リプレイ(01)」に変換されると、略称「リプレイ」に係る図柄組合せを表示するための情報が報知される(例えば、順押し以外の押し順(変則押し)が報知される)。
また、本実施形態では、図38A又は38Bに示すフラグ変換過程において、フラグ変換抽籤に当籤して報知に従い遊技者が停止操作を行うと、略称「3連チリリプ」又は「リーチ目リプ」に係る図柄組合せが有効ライン上に停止表示され、特別な特典が付与される。この付与処理は、実質的には処理上において、パチスロ1がフラグ変換抽籤に当籤したことに応じて特別な特典を遊技者に付与することになるが、遊技者に対しては、略称「3連チリリプ」に係る図柄組合せが表示されたことにより、特別な特典が付与されたと感じさせることができる。
パチスロの遊技性を高めるためには、特典が付与される図柄組合せの出現頻度が一定であるよりも、状態に応じて異なる方が好ましい場合がある。停止制御(表示される図柄組合せ)は、内部当籤役の種類によって異なるため、特典が付与される図柄組合せの出現頻度を状態に応じて異ならせる手法としては、内部当籤役の当籤確率を異ならせる手法も考えられる(パチスロ1では、内部当籤役の当籤確率は、ボーナスの作動の有無やRT状態に応じて異ならせることができるため、例えば、ART遊技状態に対応するRT状態として、RT4状態だけでなく、RT6状態やRT7状態などの他のRT状態を設けるという手法も考えられる)。しかしながら、内部当籤役の当籤確率を異ならせる契機(RT状態の移行契機)は限定されているため、遊技性(興趣)の向上という観点では、この手法は柔軟性に欠けている。
それに対して、本実施形態のパチスロ1では、内部当籤役の当籤確率を変えることなく、内部当籤役を決定するための内部抽籤に加え、フラグ変換抽籤及びその抽籤結果に基づく報知を行うことにより、特典が付与される図柄組合せの出現頻度を状態に応じて柔軟に異ならせることができる。すなわち、フラグ変換抽籤に当籤し易い状態では、特典が付与される図柄組合せの出現頻度を上げることができ、逆に、フラグ変換抽籤に当籤し難い状態では、特典が付与される図柄組合せの出現頻度を下げることができる。
<一般遊技状態中の遊技性>
次に、図39A〜39Cを参照して、一般遊技状態中の遊技の流れについて説明する。本実施形態のパチスロ1では、一般遊技状態中において、遊技状態が通常遊技状態からCZに移行し、その後、遊技状態がCZからART遊技状態に移行することにより、一般遊技状態(非ART遊技状態)からART遊技状態への移行が行われる(図14A及び14B参照)。
図39Aは、一般遊技状態中において、遊技状態が通常遊技状態からCZに移行する際の遊技の流れを示す図である。通常遊技状態は、図39Aに示すように、CZの抽籤状態として低確率状態と高確率状態とを有する。この低確率状態及び高確率状態は、通常遊技状態中に行われるCZ抽籤に当籤する期待度が互いに異なる状態であり、低確率状態はCZ抽籤に当籤し難い状態であり、高確率状態はCZ抽籤に当籤し易い状態である。そして、通常遊技状態中の遊技において行われるCZ抽籤に当籤した場合には、遊技状態が通常遊技状態からCZに移行する。
なお、本実施形態のパチスロ1では、CZ(チャンスゾーン)として、「CZ1」、「CZ2」及び「CZ3」の複数のチャンスゾーンを設ける。CZ1〜CZ3は、CZ中の遊技で行われるART抽籤に当籤する期待度が互いに異なるチャンスゾーンであり、CZ3は、ART抽籤に必ず当籤するチャンスゾーンであり、CZ1及びCZ2は、所定の確率でART抽籤に当籤するチャンスゾーンである。通常遊技状態中の遊技で行われるCZ抽籤では、CZの当籤/非当籤だけでなく、当籤時に移行するCZの種別(CZ1〜CZ3のいずれか)も決定される(後述の図41参照)。
図39Bは、遊技状態が一般遊技状態のCZ1及びCZ2からART遊技状態に移行する際の遊技の流れを示す図である。CZ1及びCZ2はともに、前半部と後半部とから構成される。前半部は、CZ中の遊技で行われるART抽籤に当籤する期待度のランクを昇格させる期間であり、後半部は、ランクに基づくART抽籤の抽籤結果を所定の演出(本実施形態では、キャラクタによるバトル演出)により報知する期間である。
CZ1中では、ランクとして6段階のモード(モード1〜6)が用意され、モードが上がるほど、ART抽籤に当籤する期待度が高くなる。CZ1の前半部では、第1の所定ゲーム数(例えば、最大で12ゲーム)の期間、継続して遊技が行われ、内部当籤役に基づいてモードの昇格抽籤が行われる。そして、CZ1の後半部の1ゲーム目では、前半部で昇格させたモード(前半部終了時点のモード)に基づいてART抽籤が行われる。
また、CZ2中では、ランクとして10段階のポイントが用意され、ポイントが上がるほど、ART抽籤に当籤する期待度が高くなる。CZ2の前半部では、第2の所定ゲーム数(例えば、最大で15ゲーム)の期間、継続して遊技が行われ、内部当籤役に基づいてポイントの昇格抽籤が行われる。そして、CZ2の後半部の1ゲーム目では、前半部で昇格させたポイント(前半部終了時点のポイント)に基づいてART抽籤が行われる。
CZ1の後半部では、味方キャラクタと敵キャラクタAとが対戦するバトル演出が行われ、CZ2の後半部では、味方キャラクタと敵キャラクタBとが対戦するバトル演出が行われる。このバトル演出は、第3の所定ゲーム数(例えば、最大で4ゲーム)の期間の遊技に渡って行われる。また、バトル演出の勝敗は、ART抽籤の結果に基づいて管理(決定)され、ART抽籤に当籤している場合には、バトル演出で味方キャラクタが勝利し、非当籤である場合には、バトル演出で敵キャラクタが勝利する。
また、CZ1及びCZ2の各後半部(バトル演出中)では、毎ゲーム、内部当籤役に基づいてART抽籤が行われる。そして、このART抽籤に当籤すると、バトル演出の結果が書き換えられる。例えば、バトル演出中にいわゆる「レア」役が内部当籤役として決定されると、ART抽籤が行われ、その結果に基づいてバトル演出の結果が書き換えられる。
CZ1及びCZ2において、ARTに非当籤の場合には、後半部のバトル演出で敗北し、基本的には、その後、遊技状態が通常遊技状態に移行する。一方、CZ1及びCZ2において、ARTに当籤している場合には、後半部のバトル演出で勝利し、その後、遊技状態がCZからART準備状態を経由して通常ARTに移行する。なお、本実施形態では、CZ1及びCZ2の前半部の遊技において、フリーズが発生する場合があり、その場合には、遊技状態がCZからART準備状態を経由して、通常ARTではなくCT(上乗せチャンスゾーン)に移行する。
図39Cは、遊技状態が一般遊技状態のCZ3からART遊技状態に移行する際の遊技の流れを示す図である。CZ3は、第4の所定ゲーム数(例えば、最大で17ゲーム)の期間、継続して遊技が行われる。そして、CZ3では、毎ゲーム、内部当籤役に基づいてART抽籤が行われる。
CZ3は、ART抽籤に当籤した時点で終了し、その次のゲーム以降、遊技状態がCZ3からART準備状態を経由してCT(上乗せチャンスゾーン)に移行する。また、CZ3では、フリーズが発生する場合があり、その場合にも、次ゲーム以降、遊技状態がCZ3からART準備状態を経由してCT(上乗せチャンスゾーン)に移行する。一方、CZ3において、ART抽籤に当籤せずにCZ3の遊技期間(第4の所定ゲーム数)が経過した場合、遊技状態がCZ3からART準備状態を経由して通常ARTに移行する。すなわち、本実施形態では、CZ3は、ART遊技状態への移行が確定しているチャンスゾーンである。
<一般遊技状態中に用いる各種データテーブル>
続いて、図40〜図45を参照して、一般遊技状態中に行われる遊技性に関する抽籤処理で用いられる各種データテーブルについて説明する。なお、以下に説明する各種データテーブルは、メインROM102に格納される。
また、以下に示す各種データテーブルでは、抽籤値の情報を概念的に示す。データテーブル中の「0」は、当籤確率「0%」に相当する抽籤値が規定されていることを意味し、「極々低」は、当籤確率「0%〜1%未満」に相当する抽籤値が規定されていることを意味し、「極低」は、当籤確率「1%〜10%未満」に相当する抽籤値が規定されていることを意味する。また、データテーブル中の「低」は、当籤確率「10%〜30%未満」に相当する抽籤値が規定されていることを意味し、「中」は、当籤確率「30%〜60%未満」に相当する抽籤値が規定されていることを意味し、「高」は、当籤確率「60%〜80%未満」に相当する抽籤値が規定されていることを意味する。さらに、データテーブル中の「極高」は、当籤確率「80%〜99%未満」に相当する抽籤値が規定されていることを意味し、「極々高」は、当籤確率「99%〜100%未満」に相当する抽籤値が規定されていることを意味し、「確定」は、当籤確率「100%」に相当する抽籤値が規定されていることを意味する。
そして、以下に示す各種データテーブルでは、乱数回路110の乱数レジスタ1により、予め定められた数値の範囲(0〜65535)から抽出される抽籤用乱数値を、規定された抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。なお、本実施形態では、一般遊技状態中に行われる遊技性に関する抽籤処理において抽籤用乱数値から抽籤値を減算して当籤/非当籤を判定する例を説明したが、本発明はこれに限定されず、抽出した抽籤用乱数値に抽籤値を加算し、加算結果が65536を超えたか否か(いわゆる「桁あふれ」が生じたか否か)を判定して、当籤/非当籤を決定してもよい。
[通常中高確率抽籤テーブル]
まず、図40A及び40Bを参照して、CZの抽籤状態(低確率及び高確率)の移行抽籤で用いられる通常中高確率抽籤テーブルについて説明する。なお、本実施形態のパチスロ1では、毎ゲーム、内部当籤役に基づいてCZの抽籤状態の移行抽籤が行われるだけでなく、例えばボーナス終了時やCZ,ART終了時などの場合にもCZの抽籤状態の移行抽籤が行われる。図40Aは、通常遊技状態中に毎ゲーム参照される通常中高確率抽籤テーブルの構成図であり、図40Bは、例えば設定変更時、ボーナス終了時又はCZ,ART終了時等に参照される通常中高確率抽籤テーブルの構成図である。なお、図40Aに示す内部当籤役の名称は、上述したサブフラグの名称に対応する。
図40Aに示す通常中高確率抽籤テーブルは、現在のCZの抽籤状態と内部当籤役との各組合せと、移行後のCZの抽籤状態の抽籤結果(低確率/高確率)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。
図40Aに示す通常中高確率抽籤テーブルから明らかなように、現在のCZの抽籤状態が低確率である場合には、内部当籤役がサブフラグ「弱チェリー」に対応する役であるときに、CZの抽籤状態が高確率に移行し易くなる。一方、現在のCZの抽籤状態が高確率である場合には、内部当籤役がサブフラグ「共通ベル」、「サボテン」、「弱チェリー」及び「強チェリー」のいずれかに対応する役であるときに、CZの抽籤状態が高確率に維持される。
図40Bに示す通常中高確率抽籤テーブルは、該テーブルを参照する際の各状況と、移行後のCZの抽籤状態の抽籤結果(低確率/高確率)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。図40Bに示す通常中高確率抽籤テーブルから明らかなように、ボーナス終了時にはCZの抽籤状態が必ず高確率に移行する。
[CZ抽籤テーブル]
次に、図41A及び41Bを参照して、CZ抽籤で用いられるCZ抽籤テーブルについて説明する。図41Aは、通常遊技状態中に内部当籤役に基づいてCZ抽籤を行う際に用いられるCZ抽籤テーブルの構成図であり、図41Bは、例えばCZ失敗時やART終了時などにおいて、CZの引き戻しを行うか否かのCZ抽籤を行う際に用いられるCZ抽籤テーブルの構成図である。なお、図41Aに示す内部当籤役の名称は、上述したサブフラグの名称に対応する。
図41Aに示すCZ抽籤テーブルは、現在のCZの抽籤状態と内部当籤役との各組合せと、CZ1、CZ2,CZ3の当籤/非当籤(抽籤結果)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。図41Aに示すCZ抽籤テーブルから明らかなように、現在のCZの抽籤状態が高確率中である場合には、現在のCZの抽籤状態が低確率中である場合よりも、CZ抽籤に当籤する確率が高くなる。
図41Bに示すCZ抽籤テーブルは、CZ失敗時やART終了時における、CZ1、CZ2,CZ3の当籤/非当籤(抽籤結果)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。CZ失敗時(CZ1、CZ2中のART抽籤に非当籤時)やART遊技状態の終了時には、このCZ抽籤テーブルを用いてCZの引き戻し抽籤が行われる。
[CZ1中モードアップ抽籤テーブル]
次に、図42を参照して、CZ1の前半部において行われるCZ1のモードアップ抽籤で用いられるCZ1中モードアップ抽籤テーブルについて説明する。図42は、CZ1中モードアップ抽籤テーブルの構成図である。なお、図42に示す内部当籤役の名称は、上述したサブフラグの名称に対応する。
CZ1中モードアップ抽籤テーブルは、現在のモードと内部当籤役との各組合せと、モードアップ抽籤の結果(当籤/非当籤)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。後述の図44Aに示すように、CZ1では、モードが上がる(モードの値が高くなる)ほどART抽籤に当籤する確率が上がり、モードがモード6まで上がると、ART抽籤に必ず当籤する。
なお、図42中の抽籤結果「モード1UP」とは、CZ1のモードが1段階上がることを意味し、抽籤結果「モード2UP」とは、CZ1のモードが2段階上がることを意味する。それゆえ、例えば、現在のモードがモード2である状況において、抽籤結果「モード2UP」に当籤すると、CZ1のモードはモード2からモード4に上がる。また、例えば、抽籤結果「モード6UP_フリーズ発生」に当籤すると、フリーズが発生し、ART抽籤の当籤及びCTの付与が決定される。
[CZ2中ポイント抽籤テーブル]
次に、図43を参照して、CZ2の前半部において行われるCZ2のポイントアップ抽籤で用いられるCZ2中ポイント抽籤テーブルについて説明する。図43は、CZ2中ポイント抽籤テーブルの構成図である。なお、図43に示す内部当籤役の名称は、上述したサブフラグの名称に対応する。
CZ2中ポイント抽籤テーブルは、現在のポイントと内部当籤役との各組合せと、ポイントアップ抽籤の結果(当籤/非当籤)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。後述の図44Bに示すように、CZ2では、ポイントが上がるほどART抽籤に当籤する確率が上がり、ポイントが「ポイント10」まで上がると、ART抽籤に必ず当籤する。なお、図43中の抽籤結果「ポイント2UP」とは、現在のCZ2のポイントに「2」が加算されることを意味し、例えば、現在のポイントが「2」である状況において、抽籤結果「ポイント2UP」に当籤すると、CZ2のポイントは「2」から「4」に上がる。また、例えば、抽籤結果の「ポイント10UP_フリーズ発生」に当籤すると、フリーズが発生し、ART抽籤の当籤及びCTの付与が決定される。
[CZ中ART抽籤テーブル]
次に、図44A〜44C及び図45を参照して、CZ中に実行されるART抽籤で用いられるCZ中ART抽籤テーブルについて説明する。なお、図44Aは、CZ1の後半部の1ゲーム目で用いられるCZ中ART抽籤テーブル(CZ1用)の構成図であり、図44Bは、CZ2の後半部の1ゲーム目で用いられるCZ中ART抽籤テーブル(CZ2用)の構成図であり、図44Cは、CZ1,CZ2の後半部で用いられるCZ中ART抽籤テーブル(CZ1,CZ2共通 後半バトル中用)の構成図である。また、図45は、CZ3中に実行されるART抽籤で用いられるCZ中ART抽籤テーブル(CZ3用)の構成図である。なお、図44C及び図45に示す内部当籤役の名称は、上述したサブフラグの名称に対応する。
図44Aに示すCZ中ART抽籤テーブル(CZ1用)は、現在のモードと、ART抽籤の結果(当籤の有無)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。また、図44Bに示すCZ中ART抽籤テーブル(CZ2用)は、現在のポイントと、ART抽籤の結果(当籤の有無)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。
CZ中ART抽籤テーブル(CZ1用)及びCZ中ART抽籤テーブル(CZ2用)から明らかなように、CZ1及びCZ2では前半部のランク(モード又はポイント)が上がるほど、ART抽籤に当籤し易くなる。
図44Cに示すCZ中ART抽籤テーブル(CZ1,CZ2共通 後半バトル中用)は、内部当籤役と、ART抽籤の結果(当籤の有無)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。CZ中ART抽籤テーブル(CZ1,CZ2共通 後半バトル中用)から明らかなように、CZ1及びCZ2の後半部において、レア役(サブフラグ「弱チェリー」、「サボテン」又は「強チェリー」に対応する役)が内部当籤役として決定されると、所定の確率でART抽籤に当籤する。
図45に示すCZ中ART抽籤テーブル(CZ3用)は、CZ3の消化ゲーム数と内部当籤役との各組合せと、ART抽籤の結果(当籤の有無)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。CZ中ART抽籤テーブル(CZ3用)から明らかなように、本実施形態では、CZ3中においてART抽籤に当籤すると必ずCTにも当籤する。
<通常ART中の遊技性>
次に、図46A及び46Bを参照して、遊技ART中の遊技の流れについて説明する。本実施形態のパチスロ1では、上述のように、ART遊技状態として、通常ARTとCTとが設けられ(図14A及び14B参照)、CT中を上乗せチャンスゾーンとしている。それゆえ、本実施形態では、遊技者は、通常ART中の遊技において、CTへの移行を目指して遊技を行うことになる。
[通常ARTからCTへの移行態様]
図46Aは、通常ARTからCTへの遊技状態の移行態様を示す図である。本実施形態のパチスロ1では、図46Aに示すように、通常ART中に行われるCT抽籤に当籤した場合、遊技状態が通常ARTからCTに移行する。なお、本実施形態のパチスロ1は、図46Aに示すように、通常ART中に行われる様々な抽籤に影響を与えるパラメータとして、ARTレベル及びCT抽籤状態が設けられる。
ARTレベルとしては、レベル1〜レベル4の4段階のレベルが設けられ、このARTレベルは、主に通常ART中の継続(消化)ゲーム数に基づいて制御(決定)される。そして、ARTレベルは、CT抽籤状態の決定や後述する通常ART中のフラグ変換抽籤などに対して影響を与える。
CT抽籤状態としては、低確率、通常、高確率及び超高確率の4段階の状態が設けられ、CT抽籤状態は、主に、ARTレベルや通常ART中の内部当籤役などに基づいて制御(決定)される。そして、CT抽籤状態は、通常ART中に行うCT抽籤や後述する通常ART中のフラグ変換抽籤などに対して影響を与える。
[通常ART中のフラグ変換]
上述のように、本実施形態のパチスロ1では、RT4状態中、すなわち、ART遊技状態中に、内部当籤役「F_確チリリプ」、「F_1確チリリプ」及び「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが単独で内部当籤役として決定されると、フラグ変換抽籤を行い、その抽籤結果に応じて特別な特典(例えば、ARTゲーム数の上乗せやCT当籤)を付与する。図46Bは、通常ART中に行われるフラグ変換抽籤の手法の概要を示す図である。
本実施形態では、図46Bに示すように、通常ART中において、ARTレベル及びCT抽籤状態を参照して、フラグ変換抽籤が行われる。その結果、フラグ変換抽籤に当籤した場合には、特別な特典を付与するとともに、略称「3連チリリプ」に係る図柄組合せや略称「リーチ目リプ」に係る図柄組合せなどを有効ライン上に停止表示させるためのナビ(例えば、順押しで所定の図柄を狙わせる旨の情報の報知)が行われる。一方、フラグ変換抽籤に非当籤であった場合には、略称「リプレイ」に係る図柄組合せを有効ライン上に停止表示させるためのナビ(例えば、順押し以外の押し順の報知)が行われる。
そして、遊技者がこの報知(ナビ)に従い停止操作を行うと、報知内容に応じた図柄組合せが有効ライン上に停止表示される。具体的には、フラグ変換抽籤に当籤した場合には略称「3連チリリプ」に係る図柄組合せや略称「リーチ目リプ」に係る図柄組合せなどが有効ライン上に停止表示され、フラグ変換抽籤に非当籤であった場合には略称「リプレイ」に係る図柄組合せが有効ライン上に停止表示される。
<通常ART中に用いる各種データテーブル>
次に、図47〜図51を参照して、通常ART中の抽籤処理で用いられる各種データテーブルについて説明する。なお、以下に説明する各種データテーブルは、メインROM102に格納される。
[ART中フラグ変換抽籤テーブル]
図47A及び47Bは、通常ART中に行われるフラグ変換抽籤で用いられるART中フラグ変換抽籤テーブルの構成図である。
本実施形態に係るパチスロ1では、通常ART中のフラグ変換抽籤を2段階で行う。具体的には、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が当籤した場合、まず、1段階目のフラグ変換抽籤が行われ、この1段階目のフラグ変換抽籤に当籤すると、その後、2段階目のフラグ変換抽籤が行われる。そして、この2段階目のフラグ変換抽籤に当籤すると、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」がサブフラグEX「3連チリリプ」に変換される。一方、1段階目のフラグ変換抽籤又は2段階目のフラグ変換抽籤が非当籤であった場合には、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」はサブフラグEX「リプレイ」に変換される(通常のリプレイ役として扱う)。なお、内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが当籤した場合には、2段階目のフラグ変換抽籤のみが行われる。
図47Aは、1段階目のフラグ変換抽籤で用いられるART中フラグ変換抽籤テーブルの構成図であり、図47Bは、2段階目のフラグ変換抽籤で用いられるART中フラグ変換抽籤テーブルの構成図である。
図47Aに示すART中フラグ変換抽籤テーブルは、内部当籤役(「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」)と、1段階目のフラグ変換抽籤の抽籤結果(変換無し/変換有り(仮))と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。
図47Bに示すART中フラグ変換抽籤テーブルは、内部当籤役とARTレベルとCT抽籤状態との各組合せと、2段階目のフラグ変換抽籤の抽籤結果(変換無し/変換有り)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。なお、通常ARTにおいて1回、CTに当籤するまでの遊技では、図47B中の項目「ARTレベル」の「初回(一度CTに当籤するまで)」欄のテーブルが参照される。
本実施形態において、図47A及び47Bに示すように、ART中フラグ変換抽籤テーブルのそれぞれを用いた段階目及び2段階目のフラグ変換抽籤では、確率分母が「256」となる乱数値(0〜255)を用いて抽籤が行われる。それゆえ、本実施形態では、上述した2段階のフラグ変換抽籤は、確率分母が「65536」となる乱数値を用いて一回抽籤を行う場合と実質同一の抽籤であるとみなすことができる。
近年のパチスロでは、従来、副制御基板72側(以下、「サブ側」という)で行っていた出玉に関する抽籤(ART抽籤など)を主制御基板71側(以下、「メイン側」という)で行うことが求められている。しかしながら、メイン側の記憶手段(メインROM102)の容量が小容量に制限されているため、処理容量の増加を抑えつつ遊技性を損なうことのない抽籤を可能にする仕組みが求められている。
この点に関して、本実施形態のパチスロ1では、確率分母が「256」となる抽籤を2段階で行うことにより、確率分母が「65536」となる抽籤を行うことができるので、抽籤処理に係るメイン側の容量の増加を抑えることができる。また、2段階目の抽籤では、ARTレベルやCT抽籤状態などを参照するので、内部当籤役だけでなく現在の状態に応じたフラグ変換抽籤を行うことができ、その結果、多様な遊技性を持ったフラグ変換抽籤を行うことができる。
[ARTレベル決定テーブル]
図48A及び48Bは、ARTレベルを決定する際に用いられるARTレベル決定テーブルの構成図である。なお、ARTレベルの決定処理は、ART遊技状態への移行が決まったART当籤時、及び、通常ART中に行われる。図48Aは、ART当籤時に用いられるARTレベル決定テーブルの構成図であり、図48Bは、通常ART中に用いられるARTレベル決定テーブルの構成図である。
図48Aに示すARTレベル決定テーブルは、ARTレベル1〜4(抽籤結果)と、各ARTレベルに対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。なお、本実施形態では、ART当籤時にフリーズが発生している場合には、ARTレベルとしてARTレベル2が決定される。
図48Bに示すARTレベル決定テーブルは、現在のARTレベルと通常ARTの経過(消化)ゲーム数との各組合せと、移行先の各種ARTレベルと、移行先の各ARTレベルに対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。また、図48Bに示すARTレベル決定テーブルは、現在のARTレベルとCT突入時の通常ARTの経過ゲーム数との各組合せと、移行先の各種ARTレベルと、移行先の各ARTレベルに対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。すなわち、通常ART中では、通常ARTの経過(消化)ゲーム数が所定ゲーム数に到達したタイミングでARTレベルが移行可能となるだけでなく、通常ART中においてCTに突入したタイミングにおいてもARTレベルが移行可能となる。
[通常ART中高確率抽籤テーブル]
図49は、通常ART中においてCT抽籤状態を決定する際に用いられる通常ART中高確率抽籤テーブルの構成図である。
通常ART中高確率抽籤テーブルは、現在のCT抽籤状態と内部当籤役との各組合せと、移行先の各種CT抽籤状態と、各CT抽籤状態に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。なお、図49に示す内部当籤役の名称は、上述したサブフラグの名称に対応する。
通常ART中高確率抽籤テーブルから明らかなように、サブフラグ「3連チリリプ(3連チリリプA及び3連チリリプB)」やサブフラグ「リーチ目リプ(リーチ目リプ1〜4)」に対応する内部当籤役が当籤している場合、CT抽籤状態が「低確率」に移行(転落)し易くなる。ただし、後述の図50に示すように、サブフラグ「3連チリリプ」や「リーチ目リプ」に対応する内部当籤役が当籤している場合には、CT抽籤状態が転落してしても、CT抽籤に必ず当籤する構成になっている。
[ART中CT抽籤テーブル]
図50は、通常ART中に行われるCT抽籤で用いられるART中CT抽籤テーブルの構成図である。
ART中CT抽籤テーブルは、現在のCT抽籤状態と内部当籤役との各組合せと、CT抽籤の各種抽籤結果(非当籤/通常CT/高確率CT)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。なお、図50に示す内部当籤役の名称は、上述したサブフラグの名称に対応する。
本実施形態において、内部当籤役として、サブフラグ「サボテン」、「弱チェリー」、「強チェリー」、「3連チリリプ(3連チリリプA及び3連チリリプB)」、「リーチ目リプ(リーチ目リプ1〜4)」又は「BB」に対応する役が決定されている場合、ART中CT抽籤テーブルを用いたCT抽籤処理では、確率分母が「256」となる範囲の乱数値を用いたCT抽籤が行われる。また、内部当籤役としてこれらの役以外の内部当籤役(例えば、サブフラグ「リプレイ」、「共通ベル」、「押し順ベル」などに対応する役)が決定されている場合には、ART中CT抽籤テーブルを用いたCT抽籤処理において、確率分母が「65536」となる範囲の乱数値を用いたCT抽籤が行われる。
なお、本実施形態のパチスロ1では、CTとして「通常CT」及び「高確率CT」と称する2種類のCTを設ける。通常CTと高確率CTとでは、CT(上乗せチャンスゾーン)中に上乗せされるARTゲーム数の期待度が互いに異なり、高確率CTは、通常CTに比べて多くのARTゲーム数が上乗せされ易いCTである(後述の図55参照)。
[通常ART中上乗せ抽籤テーブル]
図51は、通常ART中に行われるARTゲーム数の上乗せ抽籤で用いられる通常ART中上乗せ抽籤テーブルの構成図である。なお、図51に示す内部当籤役の名称は、上述したサブフラグの名称に対応する。
通常ART中上乗せ抽籤テーブルは、内部当籤役と、上乗せ抽籤の各種抽籤結果(非当籤/上乗せ10G〜300G)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。
<CT中の遊技性>
次に、図52A〜52Cを参照して、CT中の遊技の流れについて説明する。なお、図52A及び52Bは、主に、サブフラグEX「3連チリリプ」当籤時におけるCT中の遊技フローの概要を示す図であり、図52Cは、CT中に行われるフラグ変換処理の概要を示す図である。
[CT中の遊技内容]
本実施形態のパチスロ1において、CTでは、1セット8回(8ゲーム)の遊技が行われる。CT期間中には、毎ゲーム、内部当籤役に基づいて、ARTゲーム数の上乗せ抽籤が行われる。そして、その上乗せ抽籤に当籤した場合には、CT遊技の単位遊技数(ゲーム数)の減算は行われず、一方、上乗せ抽籤が非当籤であった場合には、CT遊技の単位遊技数(ゲーム数)の減算が行われる。それゆえ、CT期間中において、ARTゲーム数が上乗せされた遊技では、CTが終了することはなく、同一のセット内でARTゲーム数が上乗せされない遊技が8回実施されると、CTが終了する。
また、本実施形態では、図52A及び52Bに示すように、CT期間中にサブフラグEX「3連チリリプ」が当籤した場合、すなわち、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が当籤し、かつ、フラグ変換抽籤に当籤した場合、1セット8回のCT遊技が再セット(ストック)される。そして、この再セット(ストック)されたCT遊技のセットは、当該CT遊技のセットが終了した後に開始される。
例えば、同一セット内でARTゲーム数の上乗せ抽籤に非当籤である単位遊技が7回行われた後、ARTゲーム数が上乗せされないCT遊技が1回行われるとCTが終了するが、このゲームにおいてサブフラグEX「3連チリリプ」が当籤していると、CT遊技の再セットが行われる。その結果、CT遊技が再セットされた後、ARTゲーム数の上乗せ抽籤に非当籤である単位遊技が8回行われるまでCTが終了しないことになる。それゆえ、CTの遊技期間は、サブフラグEX「3連チリリプ」が当籤するほど長くなる。
[CT中のフラグ変換]
次に、図52Cを参照して、CT中に行われるフラグ変換抽籤の手法について説明する。上述のように、本実施形態では、CT期間中にサブフラグEX「3連チリリプ」が当籤すると(内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が当籤し、かつ、フラグ変換抽籤に当籤すると)、CTが再セット(ストック)される。また、後述の図54のCT中フラグ変換抽籤テーブルに示すように、CT中に内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が当籤すると、フラグ変換抽籤に必ず当籤する(サブフラグEX「3連チリリプ」に必ず変換される)。すなわち、本実施形態では、CT中において、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が当籤すると、CTが必ず再セットされる。
また、内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが当籤した場合におけるフラグ変換抽籤では、3種類のフラグ変換テーブル(テーブル0〜2)に基づいて、フラグ変換抽籤の当籤確率が制御される。具体的には、図52Cに示すように、テーブル0はサブフラグEX「リーチ目リプ」に変換される確率が最も低いフラグ変換テーブルであり、テーブル1はサブフラグEX「リーチ目リプ」に変換される確率が次に低いフラグ変換テーブルであり、テーブル2はサブフラグEX「リーチ目リプ」に変換される確率が最も高いフラグ変換テーブルである。なお、CT中にサブフラグEX「リーチ目リプ」に当籤すると、後述の図56のCT中セット数上乗せ抽籤テーブルに示すように、CTが新たに付与される。
また、本実施形態において、通常CTでは、図52Cに示すように、ARTレベルに基づいてフラグ変換テーブルが決定される。一方、高確率CTでは、ARTレベルに関係なく、フラグ変換テーブルとして、テーブル0が必ず決定される。
<CT中に用いる各種データテーブル>
次に、図53〜図56を参照して、CT中に行われる抽籤処理で用いられる各種データテーブルについて説明する。なお、以下に説明する各種データテーブルは、メインROM102に格納される。
[CT中テーブル抽籤テーブル]
図53は、3段階のフラグ変換テーブル(テーブル0〜2)の中からフラグ変換抽籤に用いるテーブルを決定する際に用いられるCT中テーブル抽籤テーブルの構成図である。
CT中テーブル抽籤テーブルは、ARTレベルやこれから実行するCTの種別などの各状態と、フラグ変換テーブル(テーブル0〜2)の種別と、各種別に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。なお、CT中テーブル抽籤テーブルは、CT抽籤に当籤してCTに移行することが決定された時、又は、CTの開始時に参照される。
[CT中フラグ変換抽籤テーブル]
図54は、CT中に行われるフラグ変換抽籤で用いられるCT中フラグ変換抽籤テーブルの構成図である。
CT中フラグ変換抽籤テーブルは、内部当籤役(「F_確チリリプ」、「F_1確チリリプ」及び「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれか)と、各フラグ変換テーブル(テーブル0〜2)におけるフラグ変換抽籤の抽籤結果(変換無し/変換有り)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。CT中フラグ変換抽籤テーブルから明らかなように、CT中に内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が当籤すると、フラグ変換抽籤に必ず当籤する(サブフラグEX「3連チリリプ」に必ず変換される)。
[CT中上乗せ抽籤テーブル]
図55は、CT中に行われるARTゲーム数の上乗せ抽籤で用いられるCT中上乗せ抽籤テーブルの構成図である。
CT中上乗せ抽籤テーブルは、現在のCT状態と内部当籤役との各組合せと、上乗せ抽籤の各種抽籤結果(非当籤/上乗せ10ゲーム/…/上乗せ300ゲーム)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。なお、図55に示す内部当籤役の名称は、上述したサブフラグの名称に対応し、図55に示す内部当籤役(サブフラグ)以外の役が内部当籤した場合には、CT中の上乗せ抽籤に当籤することはない。
また、本実施形態の通常CT中における上乗せ抽籤では、サブフラグ「3連チリリプ」(内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」)の当籤回数に応じて上乗せゲーム数の付与形態が変化する。
具体的には、同一のCTセット中におけるサブフラグ「3連チリリプ」の当籤回数が1〜8回である場合には、図55中に示す抽籤結果「上乗せ_10G」及び「上乗せ_20G」で付与される上乗せゲーム数はそれぞれ10ゲーム及び20ゲームとなる。それゆえ、この場合には、ARTの上乗せゲーム数として10ゲームが決定され易くなる。また、同一のCTセット中におけるサブフラグ「3連チリリプ」の当籤回数が9〜16回である場合には、図55中に示す抽籤結果「上乗せ_10G」及び「上乗せ_20G」で付与される上乗せゲーム数はともに20ゲームとなる。すなわち、図55中のサブフラグ「3連チリリプ」の抽籤値「極高」に対応する上乗せゲーム数(抽籤結果)が20ゲームに昇格する。それゆえ、この場合には、ARTの上乗せゲーム数として20ゲームが決定され易くなる。
また、同一のCTセット中におけるサブフラグ「3連チリリプ」の当籤回数が17〜24回である場合には、図55中に示す抽籤結果「上乗せ_10G」及び「上乗せ_20G」で付与される上乗せゲーム数はともに30ゲームとなる。すなわち、図55中のサブフラグ「3連チリリプ」の抽籤値「極高」及び「極低」に対応する上乗せゲーム数(抽籤結果)が30ゲームに昇格する。それゆえ、この場合には、ARTの上乗せゲーム数として「30ゲーム」が決定され易くなる。さらに、同一のCTセット中におけるサブフラグ「3連チリリプ」の当籤回数が25回以上である場合には、図55中に示す抽籤結果「上乗せ_10G」及び「上乗せ_20G」で付与される上乗せゲーム数はともに50ゲームとなる。すなわち、図55中のサブフラグ「3連チリリプ」の抽籤値「極高」及び「極低」に対応する上乗せゲーム数(抽籤結果)が50ゲームに昇格する。それゆえ、この場合には、ARTの上乗せゲーム数として「50ゲーム」が決定され易くなる。
上述のように、本実施形態のパチスロ1では、CT中のサブフラグ「3連チリリプ」の当籤回数に応じて1回の上乗せ抽籤により上乗せできるARTゲーム数を増やすことが可能になる。また、上述のように、本実施形態では、ARTゲーム数の上乗せが行われている限り、CTは終了することなく、さらに、サブフラグEX「3連チリリプ」に当籤するとCTの再セット(ストック)が行われる。それゆえ、本実施形態では、遊技者に対して、CTが継続するほど、1ゲーム当りの上乗せ量の増加に対する期待を抱かせることができ、CT中の興趣を向上させることができる。また、1ゲーム当りの上乗せ量を増やす契機となるサブフラグ「3連チリリプ」の当籤回数は、CT1セット分の基本遊技回数(8回)よりも多い回数(9回以上)であるため、遊技者に対して過大な利益を与えてしまうことを防止でき、遊技者及び遊技店間において、利益のバランスをとることができる。
なお、本実施形態では、上述したサブフラグ「3連チリリプ」(内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」)の当籤回数は、同一のCTセット中において計数された回数とするが、本発明はこれに限定されない。例えば、CT中に行われるセット数上乗せ抽籤に当籤した場合に付与される新たなCTも「同一のCTセット中」に含めるようにしてもよい。
[CT中セット数上乗せ抽籤テーブル]
図56は、CT中に行われるCTセットの上乗せ抽籤で用いられるCT中セット数上乗せ抽籤テーブルの構成図である。
CT中セット数上乗せ抽籤テーブルは、現在のCT状態と内部当籤役(サブフラグ「リーチ目リプ(リーチ目リプ1〜4)」)との各組合せと、上乗せ抽籤の各種抽籤結果(非当籤/通常CT当籤/高確率CT当籤)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。
CT中セット数上乗せ抽籤テーブルから明らかなように、CT中に内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかに当籤すると、CTセットの上乗せ抽籤に必ず当籤する(CTのセットが必ずストックされる)。なお、ストックされたCTのセットは、現在作動中のCTのセットが終了した後に開始される。
<ボーナス状態中の遊技性>
次に、図57A〜57Cを参照して、ボーナス状態中の遊技の流れについて説明する。図57Aは、一般遊技状態(ART非当籤)中に遊技状態がボーナス状態に移行した場合における遊技の流れを示す図であり、図57Bは、通常ART中に遊技状態がボーナス状態に移行した場合における遊技の流れを示す図であり、図57Cは、CT中に遊技状態がボーナス状態に移行した場合における遊技の流れを示す図である。
なお、本実施形態のパチスロ1では、図57A〜57Cに示すように、遊技性の面において、ボーナスの種別として通常BBと特殊BBとを設け、ボーナス状態への移行時にこのボーナスの種別が決定される。この際、特殊BBが決定された場合には、ボーナス状態の終了後、遊技状態はART準備状態を経由してCTに移行する。一方、通常BBが決定された場合には、移行先の遊技状態は、ボーナス状態に移行する前の状態に応じて異なる。
遊技状態が一般遊技状態から通常BBに移行した場合、図57Aに示すように、通常BB中の遊技では、内部当籤役に基づいてART抽籤が行われる。そして、このART抽籤に当籤すると、ボーナス状態の終了後、遊技状態がART準備状態を経由して通常ARTに移行する。なお、この場合、ART抽籤に当籤した後のボーナス状態中の遊技では、ARTゲーム数の上乗せ抽籤が行われる。
遊技状態が通常ARTから通常BBに移行した場合、図57Bに示すように、通常BBの終了時にCT抽籤が行われる。このCT抽籤の当籤確率は50%であり、当籤するとボーナス状態の終了後に、遊技状態はART準備状態を経由してCTに移行する。一方、CT抽籤に非当籤である場合には、ボーナス状態の終了後に、遊技状態はART準備状態を経由して通常ARTに移行する。なお、通常ARTから移行したボーナス状態中の遊技では、ARTゲーム数の上乗せ抽籤も行われる。
遊技状態がCTから通常BB又は特殊BBに移行した場合、図57Cに示すように、ボーナス状態の終了後に、遊技状態はART準備状態を経由してCTに移行する。なお、CTから移行したボーナス状態中の遊技では、ARTゲーム数の上乗せ抽籤も行われる。
<ボーナス状態中の遊技で用いる各種データテーブル>
続いて、図58〜図60を参照して、ボーナス状態中の遊技で行われる抽籤処理で用いられる各種データテーブルについて説明する。なお、以下に説明する各種データテーブルは、メインROM102に格納される。
[ボーナス種別抽籤テーブル]
図58は、ボーナス種別(通常BB、特殊BB)を決定する際に用いられるボーナス種別抽籤テーブルの構成図である。
ボーナス種別抽籤テーブルは、ボーナス状態に移行する前の各遊技状態(CT及びそれ以外)と、各種抽籤結果(ボーナス種別:通常BB/特殊BB)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。なお、ボーナス種別抽籤テーブルを参照したボーナス種別の決定処理は、ボーナス状態の開始時に行われる。
[ボーナス中ARTゲーム数上乗せ抽籤テーブル]
図59は、ボーナス状態中の遊技で行われるART抽籤及びARTゲーム数の上乗せ抽籤で用いられるボーナス中ARTゲーム数上乗せ抽籤テーブルの構成図である。
ボーナス中ARTゲーム数上乗せ抽籤テーブルは、現在のボーナス種別と内部当籤役との各組合せと、上乗せ抽籤の各種抽籤結果(非当籤/5ゲーム/…/300ゲーム)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。
本実施形態では、ART非当籤の状態(一般遊技状態から移行した通常BBにおいて、ART抽籤に当籤するまでの状態)では、ボーナス中ARTゲーム数上乗せ抽籤テーブルは、ART抽籤に用いられる。具体的には、ART非当籤の状態において、ボーナス中ARTゲーム数上乗せ抽籤テーブルを用いた抽籤により1ゲーム以上(図59に示す例では50ゲーム以上)の上乗せゲーム数が決定されると、ART抽籤に当籤するとともに、対応するゲーム数がARTゲーム数として付与される。一方、ART当籤後の状態では、ボーナス中ARTゲーム数上乗せ抽籤テーブルは、ARTゲーム数の上乗せ抽籤のみに用いられる。
[ボーナス終了時CT抽籤テーブル]
図60は、ボーナス状態の終了時に行われるCT抽籤で用いられるボーナス終了時CT抽籤テーブルの構成図である。
ボーナス終了時CT抽籤テーブルは、ボーナス種別(通常BB、特殊BB)とボーナス状態に移行する前の遊技状態(通常CT中、高確率CT中)との各組合せと、CT抽籤の各種抽籤結果(非当籤/通常CT当籤/高確率CT当籤)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。ボーナス終了時CT抽籤テーブルから明らかなように、例えば、通常ART中に通常BBが行われると、ボーナス状態の終了時に50%の確率でCTに当籤する。
<一般遊技状態中の例外的な遊技性>
次に、図61を参照して、一般遊技状態中の例外的な遊技の流れについて説明する。
本実施形態のパチスロ1における基本的な遊技状態の流れでは、一般遊技状態中に遊技状態が通常遊技状態からCZに移行し、CZにおいてART抽籤に当籤することにより遊技状態がART遊技状態に移行する。そして、本実施形態では、RT4状態において報知を行うことによりART遊技状態を実現している。また、本実施形態では、図61に示すように、停止表示される図柄組合せに応じてRT状態の移行制御を行う。
なお、RT状態を移行させるための図柄組合せは、遊技者の停止操作の順序(押し順)に応じて停止表示されるもの(図24参照)であるので、報知が行われない場合であっても偶然、RT状態がRT4状態に移行することもある。また、RT4状態では、内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが決定される可能性があるので、一般遊技状態(非ART)中であっても、特別な特典が付与されるリーチ目(略称「リーチ目リプ」に係る図柄組合せ)を表示することができる。
そこで、本実施形態のパチスロ1では、図61に示すように、一般遊技状態(非ART)中に偶然、RT状態がRT4状態に移行し、略称「リーチ目リプ」に係る図柄組合せが表示可能な状態になると、CZを経由することなく、遊技状態をART遊技状態(通常ART)に移行可能にする。
より具体的には、一般遊技状態で、かつ、RT4状態中に内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが決定されると、フラグ変換抽籤を行い、このフラグ変換抽籤に当籤すると、略称「リーチ目リプ」に係る図柄組合せを表示するための報知(ナビ)が行われるとともに、ARTの権利が付与される。一方、一般遊技状態で、かつ、RT4状態中に内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが決定された場合において、フラグ変換抽籤に非当籤となると、略称「リプレイ」に係る図柄組合せを表示するための報知が行われ、略称「リーチ目リプ」に係る図柄組合せが表示されないような制御が行われる。
<一般遊技状態中の例外的な遊技制御で用いる各種データテーブル>
次に、図62を参照して、上述した一般遊技状態中の例外的な遊技制御で行われる抽籤処理で用いるデータテーブルについて説明する。なお、以下に説明するデータテーブルは、メインROM102に格納される。
[非ART中フラグ変換抽籤テーブル]
図62は、一般遊技状態で、かつ、RT4状態中の遊技で行われるフラグ変換抽籤で用いられる非ART中フラグ変換抽籤テーブルの構成図である。
非ART中フラグ変換抽籤テーブルは、内部当籤役(「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」)と、フラグ変換抽籤の抽籤結果(変換無し/変換あり)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。
<メイン側の制御による報知機能>
従来のパチスロでは、ART中にサブ(副制御基板72)側の制御により、リールの停止操作の情報(押し順など)の報知(ナビ)を行っていた。しかしながら、この報知の有無が遊技者の利益(いわゆる、出玉)に影響を与えるため、近年では、遊技者の利益を管理するメイン(主制御基板71)側で報知を行うことが求められている。そこで、本実施形態のパチスロ1では、上述のように、メイン側で制御される情報表示器6に停止操作の情報を報知するための指示モニタ(不図示)を設け、メイン側の制御により、リールの停止操作の情報を報知する機能が設けられている。
ここで、図63A〜63Dに、本実施形態のパチスロ1において、メイン側で行う報知(ナビ)とサブ側で行う報知(ナビ)との対応関係を示す。なお、図63Aは、ART準備状態における、メイン側で行う報知(ナビ)とサブ側で行う報知(ナビ)との対応関係を示す図であり、図63Bは、ART(通常ART又はCT)中における、メイン側で行う報知(ナビ)とサブ側で行う報知(ナビ)との対応関係を示す図である。また、図63Cは、RT5状態中(BB1フラグ間)における、メイン側で行う報知(ナビ)とサブ側で行う報知(ナビ)との対応関係を示す図であり、図63Dは、RT5状態中(BB2フラグ間)における、メイン側で行う報知(ナビ)とサブ側で行う報知(ナビ)との対応関係を示す図である。
本実施形態では、図63A〜63Dに示すように、メイン(主制御基板71)側では、指示モニタに「1」〜「11」の数値を表示することにより、リールの停止操作の情報を報知する。なお、指示モニタに表示されるこの「1」〜「11」の数値は、それぞれが報知する停止操作の内容に一義的に対応している。
具体的には、数値「1」〜「3」はそれぞれ、第1停止操作を行うリールの種別を示しており、数値「1」は第1停止操作を左リール3Lに対して行うことを意味し、数値「2」は第1停止操作を中リール3Cに対して行うことを意味し、数値「3」は第1停止操作を右リール3Rに対して行うことを意味する。
また、数値「4」〜「9」はそれぞれ、報知する押し順を示しており、数値「4」は押し順が「左、中、右」の順であることを意味し、数値「5」は押し順が「左、右、中」の順であることを意味し、数値「6」は押し順が「中、左、右」の順であることを意味し、数値「7」は押し順が「中、右、左」の順であることを意味し、数値「8」は押し順が「右、左、中」の順であることを意味し、数値「9」は押し順が「右、中、左」の順であることを意味する。
また、数値「10」及び「11」はそれぞれ、ボーナス役を報知するものであり、数値「10」は、コンビネーション名称「C_BB1」に係る図柄組合せ(図柄「白7」−図柄「白7」−図柄「白7」)を意味し、数値「11」は、コンビネーション名称「C_BB2」に係る図柄組合せ(図柄「青7」−図柄「青7」−図柄「青7」)を意味する。
なお、メイン側(指示モニタ)で報知する数値「1」〜「11」は、報知する停止操作の内容に一義的に対応しているものの、全ての遊技者が、その数値に基づいて、明確に報知内容を把握できるとは限らない。例えば、メイン側で指示モニタに数値「6」を表示しただけでは、遊技者によっては報知内容を把握できない可能性もある。
そこで、本実施形態のパチスロ1では、メイン側の報知と併せてサブ側でもストップボタンの停止操作に係る情報を報知する。具体的には、サブ側で制御される表示装置11(プロジェクタ機構211及び表示ユニット212)を用いて、サブ側の制御により停止操作に係る情報の報知を行う。
例えば、第1停止操作を左リール3Lに対して行う押し順を報知する場合、メイン側で指示モニタに数値「1」を表示するとともに、サブ側では、表示装置11の表示画面内の左リール3Lの上方に数値「1」と表示し、左リール3Lが第1停止操作の対象であることを報知する。また、押し順「中、左、右」を報知する場合、メイン側で指示モニタに数値「6」を表示するとともに、サブ側では、表示装置11の表示画面内の中リール3Cの上方に数値「1」を表示し、左リール3Lの上方に数値「2」を表示し、右リール3Rの上方に数値「3」を表示し、この表示により押し順が「中、左、右」の順であることを報知する。また、内部当籤役「F_BB1」が決定されている場合、メイン側で指示モニタに数値「10」を表示するとともに、サブ側では、表示装置11の表示画面に「白7」−「白7」−「白7」の図柄組合せに関する情報を表示し、遊技者に対して狙うべき図柄を報知する。
なお、メイン側で報知を行うタイミングは、少なくとも報知を行う一遊技の期間であれば任意のタイミングに設定することができる。例えば、遊技者の開始操作を検知した(受け付けた)タイミングでメイン側の報知を行ってもよいし、リールの回転開始時にメイン側の報知を行ってもよいし、第1停止操作〜第3停止操作のいずれかを検知したタイミングでメイン側の報知を行ってもよい。一方、サブ側で報知を行うタイミングは、少なくとも第1停止操作よりも前のタイミングであることが好ましい。それゆえ、本実施形態のパチスロ1では、開始操作を検知したタイミング、又は、リールの回転開始時のタイミングで、メイン側及びサブ側の双方において報知(ナビ)を行う。これにより、遊技者が停止操作を行う前に、メイン側の指示モニタ及びサブ側の表示装置11の双方において停止操作の情報が報知される。
ART準備状態では、図63Aに示すように、メイン側の制御により、「ベルナビ」、「維持リプナビ」、「RT3移行リプナビ」及び「RT4移行リプナビ」と称する報知(ナビ)が行われる。「ベルナビ」では、内部当籤役「F_3択ベル_1st」〜「F_3択ベル_3rd」が決定された際に、略称「ベル」に係る図柄組合せ(図29参照)を有効ライン上に停止表示させるための押し順が報知される。「維持リプナビ」では、内部当籤役「F_維持リプ_1st」〜「F_維持リプ_3rd」が決定された際に、略称「リプレイ」に係る図柄組合せ(図28参照)を有効ライン上に停止表示させるための押し順が報知される。「RT3移行リプナビ」では、内部当籤役「F_RT3移行リプ_1st」〜「F_RT3移行リプ_3rd」が決定された際に、略称「RT3移行リプ」に係る図柄組合せ(図28参照)を有効ライン上に停止表示させるための押し順が報知される。また、「RT4移行リプナビ」では、内部当籤役「F_RT4移行リプ_123」〜「F_RT4移行リプ_3rd」が決定された際に、略称「RT4移行リプ」に係る図柄組合せ(図28参照)を有効ライン上に停止表示させるための押し順が報知される。
また、ART遊技状態(通常ART又はCT)中では、図63Bに示すように、メイン側の制御により、「ベルナビ」、「維持リプナビ」、「RT3移行リプナビ」及び「RT4移行リプナビ」と称する報知(ナビ)が行われる。なお、ART遊技状態(RT4状態)中の遊技は、フラグ変換抽籤が行われ、この抽籤結果に基づいて略称「3連チリリプ」、「リーチ目リプ」又は「リプレイ」に係る図柄組合せを表示させるための押し順が報知されるが、この報知は、サブ側のみで行われ、メイン側では行われない。
上述のように、略称「3連チリリプ」又は「リーチ目リプ」に係る図柄組合せは、特別な特典の付与に関係しているため、報知の有無が遊技者の利益(出玉)に影響を与えるように見えるが、実際には、本実施形態のパチスロ1では、特別な特典は、フラグ変換抽籤の抽籤結果に基づいて付与されるものであるので、表示される図柄組合せは付与する特典に対して影響を与えない。それゆえ、例えば、フラグ変換抽籤に当籤している状態において、仮に、略称「リプレイ」に係る図柄組合せが停止表示されてしまっても、特別な特典が付与される。一方、フラグ変換抽籤に当籤していない状態において、仮に、略称「3連チリリプ」又は「リーチ目リプ」に係る図柄組合せを停止表示できたとしても、特別な特典は付与されない。本実施形態のパチスロ1では、このように表示される図柄組合せが遊技者の利益(出玉)に影響を与えない場合、メイン側の指示モニタでの報知を行わずに、サブ側で制御される表示装置11でのみ報知を行う。
また、RT5状態(フラグ間状態)中では、図63C及び63Dに示すように、内部当籤役として持ち越されているボーナス役に係る図柄組合せを遊技者に狙わせる旨の情報が報知される。例えば、内部当籤役「F_BB1」が持ち越されている場合には、図63Cに示すように、メイン側の制御により、「白7ナビ」と称する報知(ナビ)が行われ、内部当籤役「F_BB2」が持ち越されている場合には、図63Dに示すように、メイン側の制御により、「青7ナビ」と称する報知(ナビ)が行われる。
「白7ナビ」では、内部当籤役「F_BB1」に対応する図柄組合せ、すなわち、コンビネーション名称「C_BB1」に係る図柄組合せ(「白7」−「白7」−「白7」:図28参照)を有効ライン上に停止表示させるための停止操作の情報が報知される。また、「青7ナビ」では、内部当籤役「F_BB2」に対応する図柄組合せ、すなわち、コンビネーション名称「C_BB2」に係る図柄組合せ(「青7」−「青7」−「青7」:図28参照)を有効ライン上に停止表示させるための停止操作の情報が報知される。
フラグ間状態において、ボーナス役と、内部当籤役「はずれ」、「F_特殊1」、「F_特殊2」及び「F_特殊3」のいずれかとが決定されている場合、図24で説明したように、ボーナス役(BB役)に係る図柄組合せを有効ライン上に停止表示することができる。しかしながら、内部当籤役「はずれ」、「F_特殊1」、「F_特殊2」及び「F_特殊3」以外の内部当籤役とボーナス役とが当籤している場合には、ボーナス役に係る図柄組合せを有効ライン上に停止表示することができない。それゆえ、本実施形態では、図63C及び63Dに示すように、持ち越されているボーナス役と、内部当籤役「はずれ」、「F_特殊役1」、「F_特殊役2」及び「F_特殊役3」のいずれかとが当籤としている場合に限り、メイン側の制御による「白7ナビ」又は「青7ナビ」と称する報知が行われる。それゆえ、本実施形態では、メイン側の制御による「白7ナビ」又は「青7ナビ」と称する報知(ナビ)を、ボーナス役を入賞させることのできる適切なタイミングで行うことができる。
なお、本実施形態のパチスロ1には、例えば、ボーナス確定画面を表示することや、ボーナス確定ランプを点灯させることなどにより、ボーナス告知を行う機能も設けられている。そこで、メイン側では、ボーナス役が内部当籤役として決定されていることを告知(ボーナス告知)した後にのみ、「白7ナビ」又は「青7ナビ」と称するナビを行うようにしてもよい。
ボーナス告知としては、例えば、複数回の遊技期間に渡って行われる演出(いわゆる連続演出)を行い、この連続演出の結果に応じてボーナス確定画面を表示するような演出が一般的に行われている。このような連続演出の最中にメイン側で「白7ナビ」などを行うと、連続演出の結果が途中で分かってしまうので、興趣を損ねてしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、主制御基板71は、ボーナス告知が行われた後に、メイン側の制御による「白7ナビ」又は「青7ナビ」と称する報知(ナビ)が行われる。
なお、ボーナス告知が行われたタイミングをメイン側で把握可能にする手法は任意である。その一手法として、ボーナス役が内部当籤役として決定されると、主制御基板71がボーナス告知終了までに要するゲーム数を決定し、このゲーム数の遊技を消化した後に、「白7ナビ」又は「青7ナビ」と称する報知(ナビ)を行う手法が考えられる。より具体的には、主制御基板71は、ボーナス告知終了までに要するゲーム数を決定すると、このゲーム数を副制御基板72に通知する。副制御基板72は、このゲーム数に従い演出の制御を行い、該ゲーム数の遊技が消化されたタイミングでボーナス確定画面を表示することにより、メイン側においてボーナス告知が行われたタイミングを把握することができる。すなわち、主制御基板71は、ボーナス役が持ち越されていない状態でボーナス役を内部当籤役として決定してからの単位遊技の回数を計数し、その計数結果が所定回数に達した後、ボーナス役と、内部当籤役「はずれ」、「F_特殊役1」、「F_特殊役2」及び「F_特殊役3」のいずれかとが内部当籤役として決定された場合に、「白7ナビ」又は「青7ナビ」を行う。
また、他の手法としては、ボーナス告知をサブ側ではなくメイン側において制御する手法が考えられる。より具体的には、主制御基板71は、ボーナス役が持ち越されていない状態でボーナス役を内部当籤役として決定すると、表示装置11で実行する演出(少なくとも演出に要するゲーム数)を決定し、副制御基板72に通知する。副制御基板72が通知された演出を実行し、ボーナス確定画面を表示することにより、メイン側においてボーナス告知が行われたタイミングを把握することができる。
なお上述した2つの手法以外の他の手法によりボーナス告知が行われたタイミングをメイン側で把握可能にする構成にしてもよい。この場合、主制御基板71は、副制御基板72などからの信号を受け付けることができないため、主制御基板71が受け付け可能な信号に基づいてボーナス告知が行われたタイミングを把握する必要がある。例えば、停止操作に伴う信号は、主制御基板71が受け付け可能であるため、ボーナス役が内部当籤役として決定されている状態で、所定の停止操作(例えば、順押し以外)が行われた場合に、ボーナス告知を行う手法も考えられる。具体的には、副制御基板72は、主制御基板71から内部当籤役に関する情報と停止操作に関する情報とを取得し、これらの情報の組合せが所定の組合せである場合にボーナス告知を行う。このようなボーナス告知の手法を採用することにより、ボーナス告知の契機を主制御基板71でも把握することができるため、メイン側においてボーナス告知が行われたタイミングを把握することができる。
<主制御回路の動作説明>
次に、図64〜図113を参照して、主制御回路90のメインCPU101が、プログラムを用いて実行する各種処理の内容について説明する。
[電源投入(リセット割込)時処理]
まず、メインCPU101の制御により行われるパチスロ1の電源投入(リセット割込)時処理を、図64を参照して説明する。図64は、電源投入(リセット割込)時処理の手順を示すフローチャートである。なお、図64に示す電源投入(リセット割込)時処理は、電源管理回路93が、マイクロプロセッサ91に電源電圧の供給が開始されたことを検知した際に、リセット信号をマイクロプロセッサ91の「XSRST」端子に出力し、セキュリティモードによる遅延動作を経た後、マイクロプロセッサ91の割込みコントローラ112からメインCPU101に出力される割込要求信号に基づいて、実行される。
まず、メインCPU101は、タイマー回路113(PTC)の初期化処理を行う(S1)。この処理では、メインCPU101は、タイマー回路113の初期設定を行う。具体的には、メインCPU101は、タイマー用プリスケーラレジスタ(不図示)に分周比をセットし、タイマー用制御レジスタ(不図示)に割り込み可等の設定を行い、タイマー用カウンタ(不図示)の初期カウント値を設定する。
次いで、メインCPU101は、主制御回路90及び副制御回路200間用の第1シリアル通信回路114(SCU1)の初期化処理、及び、第2インターフェースボード用の第2シリアル通信回路115(SCU2)の初期化処理を行う(S2)。次いで、メインCPU101は、乱数回路110(RDG)の初期化処理を行う(S3)。次いで、メインCPU101は、メインRAM103の書き込みテストを行う(S4)。
次いで、メインCPU101は、書き込みテストの結果、メインRAM103への書き込みが正常に行われたか否かを判別する(S5)。
S5において、メインCPU101が、メインRAM103への書き込みが正常に行われなかったと判別したとき(S5がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS13の処理を行う。一方、S5において、メインCPU101が、メインRAM103への書き込みが正常に行われたと判別したとき(S5がYES判定の場合)、メインCPU101は、タイマー回路113のタイマー用制御レジスタ(不図示)の状態を取得する(S6)。
次いで、メインCPU101は、取得したタイマー用制御レジスタの状態に基づいて、現在の状態が割込処理の発生タイミングであるか否かを判別する(S7)。具体的には、メインCPU101は、取得したタイマー用制御レジスタの状態に基づいて、タイマーカウント開始後から1.1172ms経過したか否かを判別する。
なお、本実施形態では、S2のタイマー回路113の初期化処理によりタイマー時間1.1172msがセットされると、CPU内蔵タイマーのカウント処理が開始される。その後、タイマー用制御レジスタ(不図示)の情報を読み込むことによりタイマー回路113のステータスを取得することができる。そして、本実施形態では、タイマー用制御レジスタに、現在の状態が割込処理の発生タイミングであるか否か(タイマー割込状態であるか否か)を判別(参照)可能なビット(判別ビット)が設けられる。
それゆえ、上記S6の処理では、メインCPU101は、タイマー用制御レジスタ(不図示)の情報を読み込み、上記S7の処理では、メインCPU101は、タイマー用制御レジスタ内の判別ビットのオン/オフ状態(「1」/「0」)を参照することにより、現在の状態が割込処理の発生タイミングであるか否かを判別する。なお、タイマー回路113によるカウント開始から1.1172ms経過したとき(タイマー回路113のカウント値が0であれば)、該判別ビットはオン状態となる。
S7において、メインCPU101が、現在の状態が割込処理の発生タイミングでないと判別したとき(S7がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS6の処理に戻し、S6以降の処理を繰り返す。
一方、S7において、メインCPU101が、現在の状態が割込処理の発生タイミングであると判別したとき(S7がYES判定の場合)、メインCPU101は、コマンド送信開始タイマをセットする(S8)。コマンド送信開始タイマは、後述の起動遅延期間を管理するためのタイマであり、このコマンド送信開始タイマがセットされてから0となるまでの期間は、主制御回路90(主制御基板71)から副制御回路200(副制御基板72)に対してコマンドデータが送信されないようになっている(後述の図110参照)。これにより、パチスロ1の電源投入時に、サブCPU201の起動制御に必要な時間(コマンドが受信可能となるまでの時間)が確保される。すなわち、コマンド送信開始タイマがセットされることにより、これに応じた期間、通信データ送信処理による通信データ(コマンドデータ)の送信が遅延される。なお、本実施形態では、S8において、コマンド送信開始タイマの値として「21801」(21801×1.1172ms=約24.3561秒)がセットされる。もっとも、コマンド送信開始タイマの値は、同時に搭載される副制御回路200の仕様に応じて、適宜変更することが可能である。
なお、コマンド送信開始タイマは、メインRAM103の遊技用RAM領域内に2バイトで割り当てられたソフトウェアタイマであり、後述の設定変更確認処理(図66)で消去されないアドレスに配置されている。
次いで、メインCPU101は、サムチェック処理(規定外)を行う(S9)。この処理では、メインCPU101は、メインRAM103のサムチェック処理を行うが、この処理の作業は、メインRAM103内の規定外作業領域(図11C参照)で行われる。また、このサムチェック処理で用いられるプログラムはメインROM102内の規定外エリアに格納されている(図11B参照)。なお、サムチェック処理の詳細については、後述の図71及び図72を参照しながら後で説明する。
S9の処理後、メインCPU101は、設定用鍵型スイッチ54がオン状態であるか否かを判別する(S10)。
S10において、メインCPU101が、設定用鍵型スイッチ54がオン状態であると判別したとき(S10がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS15の処理を行う。一方、S10において、メインCPU101が、設定用鍵型スイッチ54がオン状態でないと判別したとき(S10がNO判定の場合)、メインCPU101は、S9のサムチェック処理の結果に基づいて、サムチェック判定結果が正常であったか否かを判別する(S11)。
S11において、メインCPU101が、サムチェック判定結果が正常でないと判別したとき(S11がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS13の処理を行う。一方、S11において、メインCPU101が、サムチェック判定結果が正常であると判別したとき(S11がYES判定の場合)、メインCPU101は、遊技復帰処理を行う(S12)。この処理では、メインCPU101は、遊技の状態を電断検知前の状態に戻す処理を行う。なお、遊技復帰処理の詳細については、後述の図65を参照しながら後で説明する。
S5又はS11がNO判定の場合、メインCPU101は、情報表示器6(7セグLED表示器)に、エラー発生を意味する文字列「88」を表示する(S13)。その後、メインCPU101は、WDTのクリア処理を繰り返す(S14)。
ここで再度、S10の処理に戻って、S10がYES判定の場合、メインCPU101は、設定変更確認処理を行う(S15)。この処理では、メインCPU101は、主に、設定変更開始時における設定変更コマンドの生成格納処理を行う。なお、設定変更確認処理の詳細については、後述の図66を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、RAM初期化処理を行う(S16)。この処理では、メインCPU101は、図11Cに示すメインRAM103の遊技用RAM領域内の「RAM異常時又は設定変更開始時」のアドレスを、初期化開始の先頭アドレスとして設定し、該先頭アドレスから遊技用RAM領域の最終アドレスまでの情報を消去(クリア)する。そして、S16の処理後、メインCPU101は、後述のメイン処理(後述の図73参照)を開始する。
[遊技復帰処理]
次に、図65を参照して、電源投入(リセット割込)時処理(図64参照)中のS12で行う遊技復帰処理について説明する。なお、図65は、遊技復帰処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、スタックポインタ(SP)に、電断時のスタックポインタをセットする(S21)。次いで、メインCPU101は、コマンド送信開始タイマはカウントアップしたか否かを判別する(S22)。S22において、メインCPU101が、コマンド送信開始タイマはカウントアップしていないと判別したとき(S22がNO判定の場合)、メインCPU101は、S22の処理を繰り返す。
一方、S22において、メインCPU101が、コマンド送信開始タイマはカウントアップしたと判別したとき(S22がYES判定の場合)、メインCPU101は、入力ポートの1割込処理前のオンエッジデータ、及び、現在セットされているオンエッジデータをクリア(オフ)する(S23)。次いで、メインCPU101は、メインRAM103の出力ポートバックアップ格納領域(不図示)から出力ポートのバックアップデータを読み出し、出力ポートにセットする(S24)。次いで、メインCPU101は、入力ポートのデータを読み込み、該データを、入力ポートの現在及び1割込処理前のデータ格納領域(入力ポート格納領域1及び入力ポート格納領域2)に保存する(S25)。
次いで、メインCPU101は、回胴制御データ格納領域のアドレスをセットする(S26)。次いで、メインCPU101は、チェックするリール数(本実施形態では「3」)をセットする(S27)。
次いで、メインCPU101は、セットされた回胴制御データ格納領域のアドレスに基づいて、所定のリールのリール制御管理情報(電断発生時の表示列の変動制御に関するデータ)を取得する(S28)。なお、リール制御管理情報(表示列の変動制御管理情報)は、各リールの制御状態(回転状況)に関する情報であり、電断時には、バックアップされて保存される。
次いで、メインCPU101は、リール制御管理情報がリールの加速中、定速待ち又は定速中の回転状況に対応する情報であるか否かを判別する(S29)。
S29において、メインCPU101が、S29の条件を満たさないと判別したとき(S29がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS32の処理を行う。一方、S29において、メインCPU101が、S29の条件を満たすと判別したとき(S29がYES判定の場合)、メインCPU101は、回胴制御データ(リール制御管理情報)をクリアする(S30)。この処理により、遊技復帰後、リールの回転制御が加速処理から開始される。次いで、メインCPU101は、リールの作動タイミング値(回胴制御データの実行開始タイミング「1」)をセットする(S31)。なお、リールの作動タイミングに「1」がセットされると、リール制御処理(後述の図109中のS903参照)内で、励磁変更タイミングとなるため、メインCPU101は、リールの回転制御を加速処理から開始する。
S31の処理後又はS29がNO判定の場合、メインCPU101は、リール数の値を1減算する(S32)。次いで、メインCPU101は、減算後のリール数の値が「0」であるか否かを判別する(S33)。
S33において、メインCPU101が、減算後のリール数の値が「0」でないと判別したとき(S33がNO判定の場合)、メインCPU101は、チェック対象のリールを変えて、処理をS28の処理に戻し、S28以降の処理を繰り返す。
一方、S33において、メインCPU101が、減算後のリール数の値が「0」であると判別したとき(S33がYES判定の場合)、メインCPU101は、RAM初期化処理を行う(S34)。この処理では、メインCPU101は、図11Cに示すメインRAM103の遊技用RAM領域内の「電源復帰時」のアドレスを、初期化開始の先頭アドレスとして設定し、該先頭アドレスから遊技用RAM領域の最終アドレスまでの情報を消去(クリア)する。
次いで、メインCPU101は、電断検知時に退避させた全てのレジスタのデータを全てのレジスタに復帰させる(S35)。そして、S35の処理後、メインCPU101は、遊技復帰処理を終了し、処理を電断検知時の処理に戻す。
本実施形態では、上述のようにして遊技復帰処理が行われる。本実施形態の遊技復帰処理では、上述のように、電断発生時の各ポートの入出力状態を電源復帰時に担保するとともに、電断時にリール回転中の場合には、電源復帰時にリール制御管理情報を取得してリールの再回転開始に必要な処理も行う(S26〜S33の処理参照)。それゆえ、本実施形態では、回胴回転中の電断から復帰したときであっても、安定して、リールの再回転制御を行うことができ、遊技者に不快感を与えることが無くなる。
[設定変更確認処理]
次に、図66を参照して、電源投入(リセット割込)時処理(図64参照)中のS15で行う設定変更確認処理について説明する。図66は、設定変更確認処理の手順を示すフローチャートである。なお、遊技機の電源投入後に、設定用鍵型スイッチ54がオン状態となった場合(すなわち、現在の設定値を確認する「設定確認」の場合)には、後述のS44からこの設定変更確認処理が開始されるようにすればよい。
まず、メインCPU101は、メインRAM103内の規定外RAM領域の初期化処理を行う(S41)。次いで、メインCPU101は、1割り込み待ち処理を行う(S42)。この処理では、コマンド送信開始タイマがカウントアップしている場合、後述の通信データ送信処理(図110参照)により無操作コマンドが副制御回路200に送信される。なお、コマンド送信開始タイマがカウントアップしていない場合には、いずれのコマンドも副制御回路200に送信されないため、コマンド送信開始タイマがカウントアップしていない場合には、この処理を省略するようにしてもよい。
次いで、メインCPU101は、RAM初期化処理を行う(S43)。この処理では、メインCPU101は、図11Cに示すメインRAM103の遊技用RAM領域内の「RAM異常時又は設定変更開始時」のアドレスを、初期化開始の先頭アドレスとして設定し、該先頭アドレスから遊技用RAM領域の最終アドレスまでの情報を消去(クリア)する。
次いで、メインCPU101は、設定用鍵型スイッチ54がオン状態であるか否かを判別する(S44)。なお、設定用鍵型スイッチ54に差し込まれる設定キー(不図示)は、パチスロ1の設定値(設定1〜6)を設定するための操作キーであり、設定キーがオンされていると、設定用鍵型スイッチ54がオン状態となる。
S44において、メインCPU101が、設定用鍵型スイッチ54がオン状態でないと判別したとき(S44がNO判定の場合)、メインCPU101は、設定変更確認処理を終了し、処理を電源投入(リセット割込)時処理(図64参照)のS16の処理に移す。一方、S44において、メインCPU101が、設定用鍵型スイッチ54がオン状態であると判別したとき(S44がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル受付禁止の処理を行う(S45)。この処理により、セレクタ66のソレノイドの駆動が行われず、投入されたメダルがメダル払出口24(図2参照)から排出される。
次いで、メインCPU101は、Lレジスタに設定変更開始又は設定確認開始の情報(005H:第1の値)をセットし、設定変更コマンド(設定変更/設定確認開始)の生成格納処理を行う(S46)。この処理では、メインCPU101は、設定変更処理又は設定確認処理の開始時に主制御回路90から副制御回路200に送信される設定変更コマンドデータ(第1のコマンドデータ)を生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域に保存する。なお、設定変更コマンド生成格納処理の詳細については、後述の図67を参照しながら後で説明する。また、通信データ格納領域に保存された設定変更コマンド(設定変更/設定確認開始)は、後述の図110で説明する通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。
次いで、メインCPU101は、エラーカウントリレーをオン状態にセットする(S47)。次いで、メインCPU101は、設定値の7セグ表示設定処理を行う(S48)。この処理により、現在の設定値が情報表示器6内の7セグLEDで表示可能になる。
次いで、メインCPU101は、設定変更及び設定確認のいずれが行われたかを判別する(S49)。S49において、メインCPU101が、設定変更が行われていない(設定確認が行われた)と判別したとき(S49がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS54の処理を行う。
一方、S49において、メインCPU101が、設定変更が行われた(設定確認が行われていない)と判別したとき(S49がYES判定の場合)、メインCPU101は、リセットスイッチ76がオン状態であるか否かを判別する(S50)。
S50において、メインCPU101が、リセットスイッチ76がオン状態であると判別したとき(S50がYES判定の場合)、メインCPU101は、設定値を更新する(S51)。すなわち、メインCPU101は、リセットスイッチ76が操作される度に、設定値を「1」〜「6」の範囲内で順次更新する。S51の処理後、メインCPU101は、処理をS48の処理に戻し、S48以降の処理を繰り返す。一方、S50において、メインCPU101が、リセットスイッチ76がオン状態でないと判別したとき(S50がNO判定の場合)、メインCPU101は、スタートスイッチ79がオン状態であるか否かを判別する(S52)。
S52において、メインCPU101が、スタートスイッチ79がオン状態でないと判別したとき(S52がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS48の処理に戻し、S48以降の処理を繰り返す。一方、S52において、メインCPU101が、スタートスイッチ79がオン状態であると判別したとき(S52がYES判定の場合)、メインCPU101は、メインRAM103に設けられた設定値格納領域(不図示)に設定値を格納する(S53)。
S49がNO判定の場合又はS53の処理後、メインCPU101は、設定用鍵型スイッチ54がオフ状態であるか否かを判別する(S54)。
S54において、メインCPU101が、設定用鍵型スイッチ54がオフ状態でないと判別したとき(S54がNO判定の場合)、メインCPU101は、S54の処理を繰り返す。一方、S54において、メインCPU101が、設定用鍵型スイッチ54がオフ状態であると判別したとき(S54がYES判定の場合)、メインCPU101は、設定変更及び設定確認のいずれが行われたか否かを判別する(S55)。
S55において、メインCPU101が、設定変更が行われていない(設定確認が行われた)と判別したとき(S55がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS57の処理を行う。一方、S55において、メインCPU101が、設定変更が行われた(設定確認が行われていない)と判別したとき(S55がYES判定の場合)、メインCPU101は、RAM初期化処理を行う(S56)。この処理では、メインCPU101は、図11Cに示すメインRAM103の遊技用RAM領域内の図示しない「設定変更終了時」のアドレス(設定値格納領域の次のアドレス)を、初期化開始の先頭アドレスとして設定し、該先頭アドレスから遊技用RAM領域の最終アドレスまでの情報を消去(クリア)する。
S56の処理後又はS55がNO判定の場合、メインCPU101は、Lレジスタに設定変更終了又は設定確認終了の情報(004H:第2の値)をセットし、設定変更コマンド(設定変更/設定確認終了)の生成格納処理を行う(S57)。この処理では、メインCPU101は、設定変更処理又は設定確認処理の終了時に主制御回路90から副制御回路200に送信される設定変更コマンドデータ(第2のコマンドデータ)を生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域に保存する。なお、設定変更コマンド生成格納処理の詳細については、後述の図67を参照しながら後で説明する。また、通信データ格納領域に保存された設定変更コマンド(設定変更/設定確認終了)は、後述の図110で説明する通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。そして、S57の処理後、メインCPU101は、設定変更確認処理を終了し、処理を電源投入(リセット割込)時処理(図64参照)のS16の処理に移す。
[設定変更コマンド生成格納処理]
次に、図67を参照して、設定変更確認処理(図66参照)中のS46及びS58で行う設定変更コマンド生成格納処理について説明する。なお、図67は、設定変更コマンド生成格納処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、設定値(1〜6)の情報をEレジスタにセットする(S61)。次いで、メインCPU101は、RT状態の情報をCレジスタにセットする(S62)。次いで、メインCPU101は、設定変更コマンドのコマンド種別情報(02H)をAレジスタにセットする(S63)。
次いで、メインCPU101は、通信データ格納処理を行う(S64)。この処理では、メインCPU101は、S61〜S63で各レジスタにセットされた情報と、S46又はS58(図66参照)でLレジスタにセットされた情報(設定ステータスである設定変更開始/設定変更終了/設定確認開始/設定確認終了)とを用いて、設定変更コマンドデータを生成し、該生成されたコマンドデータを通信データ格納領域に保存する。なお、通信データ格納処理の詳細については、後述の図68を参照しながら後で説明する。
S64の処理後、メインCPU101は、設定変更コマンド生成格納処理を終了する。なお、設定変更確認処理(図66参照)中のS46で行う設定変更コマンド生成格納処理を終了する際には、メインCPU101は、S64の処理後、処理を設定変更確認処理(図68参照)のS47の処理に移す。また、設定変更確認処理(図66参照)中のS58で行う設定変更コマンド生成格納処理を終了する際には、メインCPU101は、S64の処理後、設定変更コマンド生成格納処理を終了するとともに、設定変更確認処理(図66参照)も終了する。
[通信データ格納処理]
次に、図68を参照して、例えば、設定変更コマンド生成格納処理(図67参照)中のS64で行う通信データ格納処理について説明する。なお、通信データ格納処理は、設定変更コマンド生成時だけでなく、他のコマンド生成時にも実行される。図68は、通信データ格納処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、Aレジスタにセットされているデータを通信コマンド種別のデータとして、メインRAM103内の通信データ一時格納領域(不図示)に格納する(S71)。次いで、メインCPU101は、Hレジスタ及びLレジスタにセットされているデータを、それぞれ通信コマンドのパラメータ1及び2として、メインRAM103内の通信データ一時格納領域に格納する(S72)。
次いで、メインCPU101は、Dレジスタ及びEレジスタにセットされているデータを、それぞれ通信コマンドのパラメータ3及び4として、メインRAM103内の通信データ一時格納領域に格納する(S73)。次いで、メインCPU101は、Bレジスタ及びCレジスタにセットされているデータを、それぞれ通信コマンドのパラメータ5及びRT状態のデータとして、メインRAM103内の通信データ一時格納領域に格納する(S74)。
次いで、メインCPU101は、Aレジスタ〜Lレジスタにセットされているデータ値から通信コマンドのBCCデータ(サム値)を生成する(S75)。次いで、メインCPU101は、生成したBCCデータをメインRAM103内の通信データ一時格納領域に格納する(S76)。
S76の処理後、メインCPU101は、メインRAM103内の通信データ格納領域に空きがあるか否かを判別する(S77)。なお、本実施形態では、通信データ格納領域に最大9個のコマンドデータが格納可能である。
S77において、メインCPU101が、通信データ格納領域に空きがないと判別したとき(S77がNO判定の場合)、メインCPU101は、通信データ格納処理を終了するとともに、例えば、設定変更コマンド生成格納処理(図68参照)も終了する。
一方、S77において、メインCPU101が、通信データ格納領域に空きがあると判別したとき(S77がYES判定の場合)、メインCPU101は、上述したS71〜S76の処理により通信データ一時格納領域に格納された各データを通信データ(コマンドデータ)として、通信データ格納領域に格納(登録)する(S78)。
次いで、メインCPU101は、通信データポインタ更新処理を行う(S79)。この処理では、メインCPU101は、主に、通信データ格納領域内における通信データの格納アドレスを示す通信データポインタの更新処理を行う。なお、通信データポインタ更新処理は、通信データ格納領域のの通信データポインタを8バイト(1パケット)更新する処理であり、通信データポインタが通信データ格納領域の上限サイズとなった場合には、通信データポインタに0がセットされる。即ち、通信データ格納領域に格納されている通信データを登録された順番に送信するためのポインタを更新、及び、管理するための処理である。
そして、S79の処理後、メインCPU101は、通信データ格納処理を終了するとともに、例えば、設定変更コマンド生成格納処理(図67参照)も終了する。
上述のように、本実施形態では、1パケット(8バイト)の通信データ(コマンドデータ)を作成する際に、各種パラメータをレジスタから転送して通信データ一時格納領域(通信バッファ)に格納する。このようなコマンドデータの作成手法では、コマンド生成時に各レジスタに格納されているデータがそのままコマンドデータの各種パラメータとして通信データ一時格納領域に格納される。それゆえ、未使用パラメータを含むコマンドデータを作成した時には、作成時毎に、未使用パラメータの値が不定値となる。これにより、通信データの解析を困難にしてゴト等の不正行為を抑止することができるとともに、不必要なゴト対策処理を加える必要がないため、ゴト対策処理の追加による、主制御回路90のプログラム容量の圧迫を抑制することができる。
[電断時(外部)処理]
次に、メインCPU101の制御により行われるパチスロ1の電断時(外部)処理を、図69を参照して説明する。図69は、電断時(外部)処理の手順を示すフローチャートである。なお、図69に示す電断時(外部)処理は、電源管理回路93が、マイクロプロセッサ91に供給される電源電圧の低下(電断)を検知した際に、電断検知信号をマイクロプロセッサ91の「XINT」端子に出力し、これにより、マイクロプロセッサ91の割込みコントローラ112からメインCPU101に出力される割込要求信号に基づいて、実行される。
まず、メインCPU101は、全てのレジスタにセットされているデータを退避させる(S91)。次いで、メインCPU101は、電断検知ポートにセットされているデータを読み込む(S92)。
次いで、メインCPU101は、電断検知ポートがオン状態であるか否かを判別する(S93)。
S93において、メインCPU101が、電断検知ポートがオン状態でないと判別したとき(S93がNO判定の場合)、メインCPU101は、割込処理許可をセットする(S94)。そして、S94の処理後、メインCPU101は、電断時(外部)処理を終了する。なお、S93がNO判定である場合に行われるこれらの処理は、電源管理回路93が瞬間的に電断を検知した場合等に発生する瞬停対策の処理に対応する。
一方、S93において、メインCPU101が、電断検知ポートがオン状態であると判別したとき(S93がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入不可を設定し、ホッパー装置51の停止を設定する(S95)。
次いで、メインCPU101は、現在セットされているスタックポインタ(SP)の値をメインRAM103内の遊技用RAM領域のスタックエリアに保存する(S96)。
次いで、メインCPU101は、メインRAM103のチェックサム生成処理を行う(S97)。なお、この処理は、メインRAM103内の規定外作業領域(図11C参照)で行われる。また、このチェックサム生成処理で用いられるプログラムはメインROM102内の規定外エリアに格納されている(図11B参照)。なお、チェックサム生成処理の詳細については、後述の図70を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、メインRAM103へのアクセス禁止を設定する(S98)。そして、S98の処理後、電源が停止するまで(電源電圧が、メインCPU101が動作できない電圧に達するまで)無限ループ処理が行われる。
[チェックサム生成処理(規定外)]
次に、図70を参照して、電断時(外部)処理(図69参照)中のS97で行うチェックサム生成処理について説明する。なお、図70は、チェックサム生成処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、現在のスタックポインタ(SP)の値(遊技用RAM領域のスタックエリアの使用中アドレス)をメインRAM103の規定外RAM領域の規定外スタックエリアに保存する(S101)。次いで、メインCPU101は、スタックポインタに規定外スタックエリアのアドレスをセットする(S102)。次いで、メインCPU101は、RAMアドレス(規定外スタックエリアのアドレス)の上位側のアドレス値(F0H)をQレジスタにセットする(S103)。次いで、メインCPU101は、電断発生フラグを設定する(S104)。
次いで、メインCPU101は、スタックポインタに、遊技用RAM領域内のサム値の計算開始アドレスをセットし、サム算出カウンタに、サム値の算出対象格納領域のバイト数を「2」で除算した値をセットする(S105)。なお、サム算出カウンタは、サム値算出の終了契機を判定するためのカウンタであり、メインRAM103に設けられる。そして、S105で設定されたサム算出カウンタが「0」になれば、メインRAM103の遊技用RAM領域のサム値算出処理を終了する。
次いで、メインCPU101は、HLレジスタを0クリア(値「0」をセット)する(S106)。この処理により、サム値の初期値「0」がセットされる。
次いで、メインCPU101は、「POP命令」と呼ばれる命令コードを実行し、スタックポインタ(SP)にセットされたメインRAM103の格納領域のアドレスから2バイト分の領域のデータ(保存値)をDEレジスタに読み出す(S107)。
なお、「POP」命令が実行されると、スタックポインタで指定されたアドレスの1バイト領域に保存されているデータ(メモリ内容)が、ペアレジスタの下位側のレジスタにロードされ、スタックポインタで指定されたアドレスを1更新したアドレスの1バイト領域に保存されているデータ(メモリ内容)が、ペアレジスタの上位側のレジスタにロードされる。また、「POP」命令が実行されると、スタックポインタ(SP)にセットされたアドレスに対して2バイト分のアドレス更新処理(アドレスを「2」加算する処理)が行われる。
それゆえ、S107の処理では、スタックポインタで指定されたアドレスに保存されているデータ(メモリ内容)がEレジスタにロードされ、スタックポインタで指定されたアドレスに「1」を加算したアドレスに保存されているデータ(メモリ内容)がDレジスタにロードされる。
S107の処理後、メインCPU101は、サム値の算出処理を行う(S108)。具体的には、メインCPU101は、HLレジスタに格納されている値にDEレジスタに格納されている値を加算し、該加算された値をサム値としてHLレジスタに格納する。
次いで、メインCPU101は、サム算出カウンタの値を1減算する(S109)。次いで、メインCPU101は、更新後のサム算出カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S110)。
S110において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S110がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS107の処理に戻し、S107以降の処理を繰り返す。すなわち、メインRAM103の遊技用RAM領域のサム値算出処理が終了するまで、S107〜S110の処理が繰り返される。
一方、S110において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」であると判別したとき(S110がYES判定の場合)、メインCPU101は、DEレジスタに、メインRAM103内の規定外RAM領域のサム値の計算開始アドレスをセットし、サム算出カウンタに、規定外用サムカウント値をセットする(S111)。なお、規定外用サムカウント値は、規定外用格納領域のバイト数となる。それゆえ、S111で設定されたサム算出カウンタが「0」になれば、メインRAM103の規定外RAM領域のサム値算出処理、すなわち、メインRAM103全体のサム値算出処理が終了する。
次いで、メインCPU101は、DEレジスタにセットされた規定外RAM領域のアドレスから1バイト分の領域のデータ(保存値)をAレジスタに読み出す(S112)。
次いで、メインCPU101は、サム値の算出処理を行う(S113)。具体的には、メインCPU101は、HLレジスタに格納されている値にAレジスタに格納されている値を加算し、該加算された値をサム値としてHLレジスタに格納する。
次いで、メインCPU101は、DEレジスタに格納されているアドレスを1加算し、サム算出カウンタの値を1減算する(S114)。次いで、メインCPU101は、更新後のサム算出カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S115)。
S115において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S115がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS112の処理に戻し、S112以降の処理を繰り返す。すなわち、メインRAM103の規定外RAM領域のサム値を遊技用RAM領域のサム値に加算する処理が終了するまで、S112〜S115の処理が繰り返される。
一方、S115において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」であると判別したとき(S115がYES判定の場合)、メインCPU101は、HLレジスタに格納されている値を電断発生時のサム値として、メインRAM103内のサム値格納領域(不図示)に保存する(S116)。次いで、メインCPU101は、S101で規定外スタックエリアに保存されたスタックポインタ(SP)の値をスタックポインタにセットする(S117)。そして、S117の処理後、メインCPU101は、チェックサム生成処理を終了し、処理を電断時(外部)処理(図69参照)のS98の処理に移す。
[サムチェック処理(規定外)]
次に、図71及び図72を参照して、電源投入時処理(図64参照)中のS9で行うサムチェック処理について説明する。なお、図71及び図72は、サムチェック処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、現在のスタックポインタ(SP)の値を規定外スタックエリアに保存する(S121)。次いで、メインCPU101は、スタックポインタにサム値格納領域のアドレスをセットし、サム算出カウンタに、サム値の算出対象格納領域のバイト数を「2」で除算した値をセットする(S122)。なお、ここでセットされるサム算出カウンタは、サム値算出(サム値の減算処理)の終了契機を判定するためのカウンタであり、メインRAM103に設けられる。次いで、メインCPU101は、サム値格納領域からサム値(チェックサム)を取得する(S123)。この処理により、電断発生時に生成されたチェックサム(減算前の初期値)がHLレジスタに格納される。
次いで、メインCPU101は、「POP」命令を実行し、スタックポインタ(SP)にセットされたメインRAM103の格納領域のアドレスから2バイト分の領域のデータ(保存値)をDEレジスタに読み出す(S124)。なお、この際、「POP」命令の実行により、スタックポインタで指定されたアドレスの1バイト領域に保存されているデータ(メモリ内容)が、Eレジスタにロードされ、スタックポインタで指定されたアドレスを1更新したアドレスの1バイト領域に保存されているデータ(メモリ内容)が、Dレジスタにロードされる。また、「POP」命令が実行されると、スタックポインタ(SP)にセットされたアドレスに対して2バイト分のアドレス更新処理(アドレスを2加算する処理)が行われる。
次いで、メインCPU101は、サム値の算出(減算)処理を行う(S125)。具体的には、メインCPU101は、HLレジスタに格納されている値(サム値の初期値又は前回の減算処理後のサム値)からDEレジスタに格納されている値を減算し、該減算された値をサム値としてHLレジスタに格納する。
次いで、メインCPU101は、サム算出カウンタの値を1減算する(S126)。次いで、メインCPU101は、更新後のサム算出カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S127)。
S127において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S127がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS124の処理に戻し、S124以降の処理を繰り返す。すなわち、メインRAM103の遊技用RAM領域の全域に渡ってサム値の減算処理が終了するまで、S124〜S127の処理が繰り返される。
一方、S127において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」であると判別したとき(S127がYES判定の場合)、メインCPU101は、DEレジスタに、メインRAM103内の規定外RAM領域のサム値の計算開始アドレスをセットし、サム算出カウンタに、規定外用サムカウント値をセットする(S128)。なお、規定外用サムカウント値は、規定外RAM領域のバイト数となる。
次いで、メインCPU101は、DEレジスタにセットされた規定外RAM領域のアドレスから1バイト分の領域のデータ(保存値)をAレジスタに読み出す(S129)。
次いで、メインCPU101は、サム値の算出(減算)処理を行う(S130)。具体的には、メインCPU101は、HLレジスタに格納されている値からAレジスタに格納されている値を減算し、該減算された値をサム値としてHLレジスタに格納する。
次いで、メインCPU101は、DEレジスタに格納されているアドレスを1加算し、サム算出カウンタの値を1減算する(S131)。次いで、メインCPU101は、更新後のサム算出カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S132)。
S132において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S132がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS129の処理に戻し、S129以降の処理を繰り返す。すなわち、メインRAM103の規定外RAM領域の全域に渡ってサム値の減算処理が終了するまで、S129〜S132の処理が繰り返される。
一方、S132において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」であると判別したとき(S132がYES判定の場合)、メインCPU101は、サムチェック処理の判定結果に「サム異常」をセットする(S133)。次いで、メインCPU101は、算出されたサム値が「0」であるか否かを判別する(S134)。
なお、この処理では、メインCPU101は、フラグ・レジスタFのゼロフラグ(ビット6)の状態(1/0)を参照して、サム値が「0」であるか否かを判別する。本実施形態では、S128でセットされたサム算出カウンタの値が「0」になった時点、すなわち、メインRAM103の全域に渡ってサム値の減算処理が終了した時点において、サム値が「0」である場合には、フラグ・レジスタFのゼロフラグには「1」がセットされ、サム値が「0」でない場合には、フラグ・レジスタFのゼロフラグには「0」がセットされている。それゆえ、S134の処理の時点において、フラグ・レジスタFのゼロフラグに「1(オン状態)」がセットされていれば、メインCPU101はサム値が「0」であると判定する。
S134において、メインCPU101が、算出されたサム値が「0」でないと判別したとき(S134がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS139の処理を行う。一方、S134において、メインCPU101が、算出されたサム値が「0」であると判別したとき(S134がYES判定の場合)、メインCPU101は、判定結果に「電断異常」をセットする(S135)。
次いで、メインCPU101は、電断発生フラグを取得する(S136)。次いで、メインCPU101は、電断発生フラグが電断なしの状態(オフ状態)であるか否かを判別する(S137)。
S137において、メインCPU101が、電断発生フラグが電断なしの状態であると判別したとき(S137がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS139の処理を行う。一方、S137において、メインCPU101が、電断発生フラグが電断なしの状態でないと判別したとき(S137がNO判定の場合)、メインCPU101は、判定結果に「正常」をセットする(S138)。
S138の処理後、S134がNO判定の場合、又は、S137がYES判定の場合、メインCPU101は、サムチェック判定結果に判定結果を保存し、電断発生フラグをクリア(オフ)する(S139)。次いで、メインCPU101は、S121で規定外スタックエリアに保存されたスタックポインタ(SP)の値をスタックポインタにセットする(S140)。そして、S140の処理後、メインCPU101は、サムチェック処理を終了し、処理を電源投入時処理(図64参照)のS10の処理に移す。
[メインCPUの制御によるパチスロのメイン処理]
次に、図73を参照して、メインCPU101の制御により実行されるパチスロ1のメイン処理(主要動作処理)について説明する。なお、図73は、メイン処理の手順を示すフローチャート(以下、メインフローという)である。
まず、メインCPU101は、RAM初期化処理を行う(S201)。この処理では、メインCPU101は、図11Cに示すメインRAM103の遊技用RAM領域内の「一遊技終了時」のアドレスを、初期化開始の先頭アドレスとして設定し、該先頭アドレスから遊技用RAM領域の最終アドレスまでの情報を消去(クリア)する。なお、この範囲の格納領域は、例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域などの1回の単位遊技(ゲーム)ごとにデータの消去が必要な格納領域である。
次いで、メインCPU101は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(S202)。この処理では、メインCPU101は、各メダルセンサやスタートスイッチ79などの入力チェック処理等を行う。なお、メダル受付・スタートチェック処理の詳細については、後述の図74及び図75を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、乱数取得処理を行う(S203)。この処理では、メインCPU101は、内部当籤役抽籤用の乱数値(0〜65535:ハードラッチ乱数となる乱数回路110の乱数レジスタ0の値)やART関連の各種抽籤で用いられる演出用乱数値(0〜65535:ソフトラッチ乱数となる乱数回路110の乱数レジスタ1〜3の各値、0〜255:ソフトラッチ乱数となる乱数回路110の乱数レジスタ4〜7の各値)などを抽出し、該抽出した各種乱数値をメインRAM103に設けられた乱数値格納領域(不図示)に格納する。なお、乱数取得処理の詳細については、後述の図79を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、内部抽籤処理を行う(S204)。この処理では、メインCPU101は、S203で抽出した乱数値(ハードラッチ乱数)に基づいた抽籤により内部当籤役の決定処理を行う。なお、内部抽籤処理の詳細については、後述の図80を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、図柄設定処理を行う(S205)。この処理では、メインCPU101は、例えば、当り要求フラグステータス(フラグステータス情報)から内部当籤役を生成する処理、当り要求フラグデータの展開処理、当り要求フラグデータを当り要求フラグ格納領域を格納する処理等を行う。なお、図柄設定処理の詳細については、後述の図81を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、スタートコマンド生成格納処理を行う(S206)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信するスタートコマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域に保存する。通信データ格納領域に保存されたスタートコマンドは、後述の図110で説明する通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。なお、スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータ(サブフラグ等)を含んで構成される。
次いで、メインCPU101は、第2インターフェースボード制御処理を行う(S207)。なお、第2インターフェースボード制御処理は、メインRAM103の規定外用作業領域で実行される。この処理では、メインCPU101は、例えば、主制御基板71で決定された押し順ナビに係る試験信号などを、試験機用第2インターフェースボード302を介して出力するための処理等を行う。
次いで、メインCPU101は、状態別制御処理を行う(S208)。この処理では、メインCPU101は、主に、遊技状態に応じた遊技開始時処理(スタート処理)を行う。なお、状態別制御処理の詳細については、後述の図82を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、リール停止初期設定処理を行う(S209)。この処理では、メインCPU101は、リール停止初期設定テーブル(図26参照)を参照し、内部当籤役及び遊技状態に基づいて、引込優先順位テーブル選択テーブル番号、引込優先順位テーブル番号、停止テーブル番号を取得する処理や、ストップボタン未作動カウンタ及び手動停止カウンタに「3」を格納する処理などを行う。
次いで、メインCPU101は、リール回転開始処理を行う(S210)。この処理では、メインCPU101は、全リールの回転開始を要求する。そして、全リールの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1172msec)で実行される割込処理により、3つのステッピングモータ(不図示)の駆動が制御され、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転が開始される。次いで、各リールは、その回転速度が定速度に達するまで加速制御され、その後、該定速度が維持されるように制御される。
次いで、メインCPU101は、リール回転開始コマンド生成格納処理を行う(S211)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信するリール回転開始コマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域に保存する。通信データ格納領域に保存されたリール回転開始コマンドは、後述の図110で説明する通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。なお、リール回転開始コマンドは、リールの回転開始動作開始されたことを示すパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU101は、S204で決定された内部当籤役が「はずれ」であるか否かを判別する(S212)。「はずれ」でないと判別する場合(S212がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS214に移す。一方、「はずれ」と判別する場合(S212がYES判定の場合)、メインCPU101は、2バイトタイマである自動停止タイマを設定する(S213)。
本実施形態において、自動停止とは、リールが回転を開始してから所定時間が経過したときに、リールを遊技者の停止操作に因らず、自動で停止させることをいう。パチスロ1では、後述する自動停止チェック処理(図100参照)において、所定の条件が成立している場合に、自動停止指令が設定され、この自動停止指令に応じて自動停止が行われる。自動停止タイマは、後述の自動停止チェック処理において参照されるタイマであり、この自動停止タイマがセットされてから0となることが、自動停止の実行条件の一つとなっている。なお、ここで設定された自動停止タイマの減算処理は、後述するタイマ更新処理(図113参照)において行われる。また、自動停止タイマの値は任意に設定可能である。例えば、本実施形態では、40秒に対応する値が設定されている。
S212がNO判定の場合、又は、S213の処理の後、メインCPU101は、引込優先順位格納処理を行う(S214)。この処理では、メインCPU101は、引込優先順位データを取得して、引込優先順位データ格納領域に格納する。なお、引込優先順位格納処理の詳細については、後述の図95を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、リール停止制御処理を行う(S215)。この処理では、メインCPU101は、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C及び右ストップボタン17Rがそれぞれ押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当するリールの回転の停止制御を行う。なお、リール停止制御処理の詳細については、後述の図99を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、入賞検索処理を行う(S216)。この処理では、メインCPU101は、図柄コード格納領域(図35参照)のデータを入賞作動フラグ格納領域(図28〜図30参照)に格納する。また、この処理では、メインCPU101は、有効ラインに表示役が表示されたか否かを判定し、その判定結果に基づいて、メダルの払出枚数をセットする。なお、入賞検索処理の詳細については、後述の図102を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、入賞チェック・メダル払出処理を行う(S217)。この処理では、メインCPU101は、入賞作動コマンドの生成処理を行う。また、この処理では、メインCPU101は、S216において決定された表示役の払出枚数に基づいて、ホッパー装置51の駆動やクレジット枚数の更新を行い、メダルの払い出し処理を行う。なお、入賞チェック・メダル払出処理の詳細については、後述の図103を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、BBチェック処理を行う(S218)。この処理では、メインCPU101は、ボーナス状態の作動及び終了を制御する。なお、BBチェック処理の詳細については、後述の図105を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、RTチェック処理を行う(S219)。この処理では、メインCPU101は、有効ライン上に停止表示された図柄組合せに基づいてRT状態の移行制御を行う。なお、RTチェック処理の詳細については、後述の図106及び図107を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、CZ・ART終了時処理を行う(S220)。この処理では、メインCPU101は、主に、CZの引き戻し抽籤処理を行う。なお、CZ・ART終了時処理の詳細については、後述の図108を参照しながら後で説明する。そして、S220の処理後(一遊技終了後)、メインCPU101は、処理をS201の処理に戻す。
[メダル受付・スタートチェック処理]
次に、図74及び図75を参照して、メインフロー(図73参照)中のS202で行うメダル受付・スタートチェック処理について説明する。なお、図74及び図75は、メダル受付・スタートチェック処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、自動投入メダルカウンタの値が「0」であるか否か(自動投入要求はあるか否か)を判別する(S221)。なお、この処理において、自動投入メダルカウンタが「1」以上であるときは、メインCPU101は、自動投入要求があると判別する。また、自動投入メダルカウンタは、前回の単位遊技において再遊技(リプレイ)に係る表示役が成立したか否かを識別するためのデータである。再遊技に係る表示役が成立したときには、前回の単位遊技において投入された枚数分のメダルが自動投入メダルカウンタに自動的に投入される。
S221において、メインCPU101が、自動投入メダルカウンタの値が「0」であると判別したとき(S221がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS225の処理を行う。
一方、S221において、メインCPU101が、自動投入メダルカウンタの値が「0」でないと判別したとき(S221がNO判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入処理を行う(S222)。この処理では、メインCPU101は、メダル投入コマンドの生成格納処理やメダル投入枚数のLED点灯制御処理などを行う。なお、メダル投入処理の詳細については、後述の図76を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、自動投入メダルカウンタの値を減算する(S223)。なお、この処理では、メインCPU101は、自動投入メダルカウンタの値を一度に(例えば、「3」を)減算するようにしてよいし、「1」ずつ減算するようにしてもよい。次いで、減算後の自動投入メダルカウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S224)。
S224において、メインCPU101が、自動投入メダルカウンタの値が「0」でないと判別したとき(S224がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS222の処理に戻し、S222以降の処理を繰り返す。
一方、S224において、メインCPU101が、自動投入メダルカウンタの値が「0」であると判別したとき(S224がYES判定の場合)、又は、S221がYES判定の場合、メインCPU101は、メダル補助収納庫スイッチチェック処理を行う(S225)。この処理では、メインCPU101は、メダル補助収納庫スイッチ75のオン/オフ状態に基づいて、メダル補助収納庫52がメダルで満杯になっているか否かを検出する。
次いで、メインCPU101は、メダル投入状態チェック処理を行う(S226)。次いで、メインCPU101は、メダル投入状態チェック処理の結果に基づいて、メダル投入可能な状態であるか否かを判別する(S227)。
S227において、メインCPU101が、メダル投入可能な状態でないと判別したとき(S227がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS231の処理を行う。
一方、S227において、メインCPU101が、メダル投入可能な状態であると判別したとき(S227がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入チェック処理を行う(S228)。この処理では、メインCPU101は、例えば、メダルセンサ入力状態に基づいて、メダルが正常に通過したか否かの判定処理や、規定数を超えてメダル投入が行われた場合に該メダルをクレジットする処理などを行う。なお、メダル投入チェック処理の詳細については、後述の図77及び図78を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、メダル投入チェック処理の結果に基づいて、メダル投入又はクレジット可能な状態であるか否かを判別する(S229)。
S229において、メインCPU101が、メダル投入又はクレジット可能な状態であると判別したとき(S229がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS231の処理を行う。一方、S229において、メインCPU101が、メダル投入又はクレジット可能な状態でないと判別したとき(S229がNO判定の場合)、メインCPU101は、メダル受付禁止の処理を行う(S230)。この処理により、セレクタ66のソレノイドの駆動が行われなくなり(励磁されていたソレノイドが消磁され)、セレクトプレート(不図示)がガイド位置から排出位置に変移することで、投入されたメダルがメダル払出口24から排出されるようになる。
S230の処理後、S227がNO判定の場合、又は、S229がYES判定の場合、メインCPU101は、現在のメダルの投入枚数が遊技可能開始枚数であるか否かを判別する(S231)。なお、本実施形態では、遊技開始可能枚数は3枚である(図28〜図30参照)。
S231において、メインCPU101が、現在のメダルの投入枚数が遊技可能開始枚数であると判別したとき(S231がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS234の処理を行う。一方、S231において、メインCPU101が、現在のメダルの投入枚数が遊技可能開始枚数でないと判別したとき(S231がNO判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入があるか否かを判別する(S232)。
S232において、メインCPU101が、メダル投入があると判別したとき(S232がYES判定の場合)、メインCPU101は、処理をS226に戻し、S226以降の処理を繰り返す。一方、S232において、メインCPU101が、メダル投入がないと判別したとき(S232がNO判定の場合)、メインCPU101は、図66で説明した設定変更確認処理を行う(S233)。この処理では、メインCPU101は、設定確認開始時の設定変更コマンドの生成格納処理などを行う。これにより、遊技状態がボーナス状態(特賞作動状態)であるか否かにかかわらず、設定値及びホールメニュー(各種履歴データ(エラー、電断履歴等))を確認することができ、ゴト等の不正行為を抑制することができる。なお、このS233で行われる設定変更確認処理では、設定用鍵型スイッチ54がオフ状態であっても、少なくとも現在の設定値の情報を含む設定変更コマンド(設定確認開始)の生成格納処理が行われ、該コマンドデータがメインRAM103に設けられた通信データ格納領域に保存されるようにしてもよい。これにより、遊技毎に設定値が適切か(設定1〜6の範囲内であるか)否かをチェックすることが可能としてもよい。
S233の処理後又はS231がYES判定の場合、メインCPU101は、スタートスイッチ79がオン状態であるか否かを判別する(S234)。
S234において、メインCPU101が、スタートスイッチ79がオン状態でないと判別したとき(S234がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS226に戻し、S226以降の処理を繰り返す。
一方、S234において、メインCPU101が、スタートスイッチ79がオン状態であると判別したとき(S234がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル受付禁止の処理を行う(S235)。この処理により、セレクタ66のソレノイドの駆動が行われなくなり(励磁されていたソレノイドが消磁され)、セレクトプレート(不図示)がガイド位置から排出位置に変移することで、投入されたメダルがメダル払出口24から排出されるようになる。
次いで、メインCPU101は、メダル監視タイマにタイマ値(本実施形態では、「72」)をセットする(S236)。メダル監視タイマは、セレクタ66において、励磁されていたソレノイドが消磁完了となるまでの期間(すなわち、セレクトプレート(不図示)が、ガイド位置から排出位置に移動するまでの期間)を監視するためのタイマであり、例えば、励磁されていたソレノイドが消磁完了となるまでの期間が80msである場合に、少なくともそれ以上の期間(「約80.44ms」)を計測するためのタイマ値が設定されている。すなわち、メダル監視タイマは、遊技可能開始枚数分のメダルが投入されている場合に、スタートレバー16が操作され(スタートスイッチ79がオン状態となり)、メダル受付禁止の制御が開始されてから、実際にメダルの受付が(物理的に)禁止されるまでの特定期間を監視する。これにより、後述のスタートレバーONフラグや、後述のメダル投入チェック2処理等と合わせて、該特定期間においてメダルが投入された場合に、そのメダルが誤って飲み込まれてしまう(すなわち、メダルを投入したが、カウントされることなくホッパー装置51に収容されてしまう)ことを防止している。なお、メダル監視タイマの値は、セレクタ66(主にソレノイド)の仕様に応じて、適宜変更することが可能である。また、メダルの飲み込みを防止することが担保される限り、励磁されていたソレノイドが消磁完了となるまでの期間未満の期間に設定することもできる。
次いで、メインCPU101は、スタートレバーONフラグをオン状態にセットする(S237)。スタートレバーONフラグは、遊技可能開始枚数分のメダルが投入されている場合に、スタートレバー16が操作された(スタートスイッチ79がオン状態となった)か否かを識別するための情報である。
次いで、メインCPU101は、メダル投入チェック2処理を行う(S238)。この処理では、メインCPU101は、基本的に、メダル投入チェック処理と同様の処理を行う。なお、メダル投入チェック処理及びメダル投入チェック2処理の詳細については、後述の図77及び図78を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、スタートレバーONフラグがオフ状態であるか否かを判別する(S239)。S239において、メインCPU101が、スタートレバーONフラグがオフ状態であると判別したとき(S239がYES判定の場合)、メインCPU101は、処理をS226に戻し、S226以降の処理を繰り返す。
一方、S239において、メインCPU101が、スタートレバーONフラグがオフ状態でない(すなわち、オン状態である)と判別したとき(S239がNO判定の場合)、メインCPU101は、メダル監視タイマは「0」であるか否かを判別する(S240)。S239において、メインCPU101が、メダル監視タイマは「0」でない(すなわち、「1」以上である)と判別したとき(S240がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS238に戻し、S238以降の処理を繰り返す。
一方、S240において、メインCPU101が、メダル監視タイマは「0」であると判別したとき(S240がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル受付・スタートチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS203に移す。
[メダル投入処理]
次に、図76を参照して、メダル受付・スタートチェック処理(図74及び図75参照)中のS222、及び後述のメダル投入チェック処理(図77及び図78参照)中のS265で行うメダル投入処理について説明する。なお、図76は、メダル投入処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、メダルカウンタの値に「1」を加算する(S241)。なお、メダルカウンタは、メダルの投入枚数をカウント(計数)するためのカウンタであり、メインRAM103に設けられる。
次いで、メインCPU101は、メダル投入コマンド生成格納処理を行う(S242)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信するメダル投入コマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域に保存する。通信データ格納領域に保存されたメダル投入コマンドは、後述の図110で説明する通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。すなわち、メダル投入コマンドは、メダルが1枚投入される度に、主制御回路90から副制御回路200に送信される。なお、メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU101は、LED82(図5参照)に含まれるメダル投入枚数表示用の第1〜第3LEDを消灯させる(S243)。次いで、メインCPU101は、メダル投入枚数(メダルカウンタの値)に基づいて、該メダル投入枚数に対応するLED点灯データ(点灯制御データ)を算出する(S244)。この処理において、例えば、メダル投入枚数が1枚である場合には、メダル投入枚数表示用の第1LEDのみを点灯させるLED点灯データが算出され、また、例えば、メダル投入枚数が3枚である場合には、メダル投入枚数表示用の第1〜第3LEDの全てを点灯させるLED点灯データが算出される。なお、このLED点灯データの算出手法については、後で詳述する。
次いで、メインCPU101は、算出されたLED点灯データを用いて、対応するメダル投入枚数表示用のLEDを点灯させる(S245)。そして、S245の処理後、メインCPU101は、メダル投入処理を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図74及び図75参照)のS223、又は後述のメダル投入チェック処理(図77及び図78参照)のS253に移す。
[メダル投入チェック処理]
次に、図77及び図78を参照して、メダル受付・スタートチェック処理(図74及び図75参照)中のS228で行うメダル投入チェック処理、及びメダル受付・スタートチェック処理(図74及び図75参照)中のS238で行うメダル投入チェック2処理について説明する。図77及び図78は、メダル投入チェック処理の手順を示すフローチャートである。なお、メダル投入チェック2処理は、メダル投入チェック処理のS253から処理が開始されるものであり、S253〜S268の処理はメダル投入チェック処理におけるものと同一の処理であることから、以下では、メダル投入チェック処理の手順として説明する。
まず、メインCPU101は、再遊技中であるか否かを判別する(S251)。
S251において、メインCPU101が、再遊技中であると判別したとき(S251がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入チェック処理を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図74及び図75参照)のS229に移す。
一方、S251において、メインCPU101が、再遊技中でないと判別したとき(S251がNO判定の場合)、メインCPU101は、メダル受付許可を行う(S252)。この処理では、セレクタ66のソレノイドの駆動が行われ(消磁されていたソレノイドが励磁され)、セレクトプレート(不図示)が排出位置からガイド位置に変移することで、メダル投入口14から投入されたメダルが計数され、ホッパー装置51に収容されるようになる。
次いで、メインCPU101は、ベットボタンチェック処理を行う(S253)。この処理では、メインCPU101は、BETスイッチ77のオン/オフ状態に基づいて、ベットボタン(MAXベットボタン15a又は1ベットボタン15b)の操作が行われたか否かを判別する。次いで、メインCPU101は、S253のベットボタンチェック処理の結果に基づいて、ベット動作が完了したか否かを判別する(S254)。
S254において、メインCPU101が、ベット動作が完了したと判別したとき(S254がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入チェック処理(又はメダル投入チェック2処理)を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図74及び図75参照)のS229(又はメダル受付・スタートチェック処理(図74及び図75参照)のS239)に移す。
一方、S254において、メインCPU101が、ベット動作が完了していないと判別したとき(S254がNO判定の場合)、メインCPU101は、現処理時のメダルセンサ入力状態(遊技媒体の受付状態)と、前回処理時のメダルセンサ入力状態とを取得する(S255)。なお、メダルセンサ入力状態は、メダル投入口14に受け入れられたメダルのセレクタ66内の通過状況を示す情報であり、セレクタ66の各メダルセンサの検知結果により生成される。
本実施形態では、メダルセンサ入力状態は、1バイト(8ビット)のデータで表され、セレクタ66の出口にメダルの通過方向に並んで設けられた上流側の第1メダルセンサ(不図示)の検知結果がビット0の情報(「0」又は「1」)に対応し、下流側の第2メダルセンサ(不図示)の検知結果がビット1の情報(「0」又は「1」)に対応する。第1メダルセンサによりメダルの通過が検知された場合には、ビット0に「1」がセットされ、第2メダルセンサによりメダルの通過が検知された場合には、ビット1に「1」がセットされる。それゆえ、メダルセンサ入力状態「00000000B」は、メダル通過前又は通過後(通過時)の状態を示し、メダルセンサ入力状態「00000001B」は、メダル通過開始時の状態を示し、メダルセンサ入力状態「00000011B」は、メダル通過中の状態を示し、メダルセンサ入力状態「00000010B」は、メダル通過完了直前の状態を示す。
次いで、メインCPU101は、現処理時のメダルセンサ入力状態が前回処理時のメダルセンサ入力状態から変化したか否かを判別する(S256)。
S256において、メインCPU101が、現処理時のメダルセンサ入力状態が前回処理時のメダルセンサ入力状態から変化していないと判別したとき(S256がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS262の処理を行う。
一方、S256において、メインCPU101が、現処理時のメダルセンサ入力状態が前回処理時のメダルセンサ入力状態から変化したと判別したとき(S256がYES判定の場合)、メインCPU101は、スタートレバーONフラグがオン状態であれば、スタートレバーONフラグをオフ状態にセットする(S257)。すなわち、この処理では、メインCPU101は、開始操作が行われ、メダル受付禁止の制御が開始されてから、実際にメダルの受付が(物理的に)禁止されるまでの特定期間においてメダルの投入を検知した場合には、該開始操作を無効にする処理を行う。
次いで、メインCPU101は、前回処理時のメダルセンサ入力状態に基づいて、演算処理により、現処理時で得られるメダルセンサ入力状態の正常値(正常変化値)を生成する(S258)。
なお、この処理において、前回処理時のメダルセンサ入力状態が「00000000B」である場合(第1及び第2メダルセンサがともにメダル未検知である場合)には、メダルセンサ入力状態の正常変化値として「00000001B」(第1メダルセンサがメダル検知であり、第2メダルセンサがメダル未検知である場合)が生成され、前回処理時のメダルセンサ入力状態が「00000001B」である場合には、メダルセンサ入力状態の正常変化値として「00000011B」(第1及び第2メダルセンサがともにメダル検知である場合)が生成される。また、この処理において、前回処理時のメダルセンサ入力状態が「00000011B」である場合には、メダルセンサ入力状態の正常変化値として「00000010B」(第1メダルセンサがメダル未検知であり、第2メダルセンサがメダル検知である場合)が生成され、前回処理時のメダルセンサ入力状態が「00000010B」である場合には、メダルセンサ入力状態の正常変化値として「00000000B」(第1及び第2メダルセンサがともにメダル未検知である場合)が生成される。
次いで、メインCPU101は、現処理時のメダルセンサ入力状態がS258で生成された正常変化値と同じであるか否かを判別する(S259)。なお、この判定処理では、メダル逆行エラーの発生の有無が判定され、S259の判定条件が満たされない場合には、メインCPU101は、メダル逆行エラーが発生したと判定する。
S259において、メインCPU101が、現処理時のメダルセンサ入力状態がS258で生成された正常変化値と同じでないと判別したとき(S259がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS263の処理を行う。
一方、S259において、メインCPU101が、現処理時のメダルセンサ入力状態がS258で生成された正常変化値と同じであると判別したとき(S259がYES判定の場合)、メインCPU101は、現処理時のメダルセンサ入力状態がメダル通過時の状態(「00000000B」)であるか否かを判別する(S260)。S260において、メインCPU101が、現処理時のメダルセンサ入力状態がメダル通過時の状態であると判別したとき(S260がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS264の処理を行う。
S260において、メインCPU101が、現処理時のメダルセンサ入力状態がメダル通過時の状態でないと判別したとき(S260がNO判定の場合)、メインCPU101は、メダル通過チェックタイマをセットする(S261)。この処理でメダル通過チェックタイマにセットされる時間は、メダルがセレクタ66を通過したか否かを判別可能な時間であれば、任意の時間に設定することができる。また、この処理でセットされるタイマ値は、例えば、現処理時のメダルセンサ入力状態に応じて変化させてもよい。
S261の処理後又はS256がNO判定の場合、メインCPU101は、現処理時のメダルセンサ入力状態がメダル通過中の状態(「00000011B」)であり、かつ、メダル通過チェックタイマが停止しているか否かを判別する(S262)。この判定処理では、メダル通過エラー(投入メダル通過時間エラー)の発生の有無が判定され、S262の判定条件が満たされた場合、メインCPU101は、メダル通過エラーが発生したと判定する。
S262において、メインCPU101が、S262の判定条件が満たされないと判別したとき(S262がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS253の処理に戻し、S253以降の処理を繰り返す。
一方、S262において、メインCPU101が、S262の判定条件が満たされると判別したとき(S262がYES判定の場合)、又は、S259がNO判定の場合、すなわち、メダル通過エラー又はメダル逆行エラーが発生したと判定された場合、メインCPU101は、エラー処理を行う(S263)。この処理では、メインCPU101は、例えば、エラーコマンド生成格納処理等のエラー発生時の各種処理を行う。そして、S263の処理後、メインCPU101は、処理をS253の処理に戻し、S253以降の処理を繰り返す。
ここで再度、S260の処理に戻って、S260がYES判定の場合、メインCPU101は、規定数(本実施形態では3枚)のメダルが投入済みの状態であるか否かを判別する(S264)。
S264において、メインCPU101が、規定数のメダルが投入済みの状態でないと判別したとき(S264がNO判定の場合)、メインCPU101は、図76で説明したメダル投入処理を行う(S265)。そして、S265の処理後、メインCPU101は、処理をS253の処理に戻し、S253以降の処理を繰り返す。
一方、S264において、メインCPU101が、規定数のメダルが投入済みの状態であると判別したとき(S264がYES判定の場合)、メインCPU101は、クレジットカウンタの値に「1」を加算する(S266)。次いで、メインCPU101は、メダル投入コマンド生成格納処理を行う(S267)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信するメダル投入コマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域に保存する。通信データ格納領域に保存されたメダル投入コマンドは、後述の図110で説明する通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。
次いで、メインCPU101は、クレジットカウンタの値に基づいて、メダルのクレジット枚数が上限値(本実施形態では50枚)であるか否かを判別する(S268)。
S268において、メインCPU101が、メダルのクレジット枚数が上限値でないと判別したとき(S268がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS253の処理に戻し、S253以降の処理を繰り返す。一方、S268において、メインCPU101が、メダルのクレジット枚数が上限値であると判別したとき(S268がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入チェック処理(又はメダル投入チェック2処理)を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図74及び図75参照)のS229(又はメダル受付・スタートチェック処理(図74及び図75参照)のS239)に移す。
[乱数取得処理]
次に、図79を参照して、メインフロー(図73参照)中のS203で行う乱数取得処理について説明する。なお、図79は、乱数取得処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、乱数回路の乱数レジスタ0のハードラッチ乱数(0〜65535)を取得し、取得した乱数値を内部当籤役抽籤用の乱数値として、メインRAM103内の乱数値格納領域(不図示)に保存する(S291)。
次いで、メインCPU101は、乱数回路の乱数レジスタ1〜7のソフトラッチ乱数(0〜65535:ART関連の抽籤処理で用いられる演出用乱数値、0〜255:1バイト抽籤処理で乱数値)を生成するためのソフトラッチ乱数取得レジスタのセット処理を行う(S292)。次いで、メインCPU101は、ソフトラッチ乱数の取得個数(例えば、7)をセットする(S293)。
次いで、メインCPU101は、取得個数分のソフトラッチ乱数を一括で取得し、取得個数分のソフトラッチ乱数を乱数値格納領域に保存する(S294)。なお、この際、乱数回路110の乱数レジスタ1から取得されるソフトラッチ乱数(演出用乱数値、2バイト乱数値)は、乱数値格納領域内において、乱数回路の乱数レジスタ0から取得されるハードラッチ乱数(内部当籤役抽籤用の乱数値)が格納された領域とは異なる領域に保存される。そして、S294の処理後、メインCPU101は、乱数取得処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS204に移す。なお、本実施形態では、4つの2バイト乱数と、4つの1バイト乱数を格納するために、メインRAM103に12バイトの格納領域が乱数格納領域として割り当てられている。
[内部抽籤処理]
次に、図80を参照して、メインフロー(図73参照)中のS204で行う内部抽籤処理について説明する。なお、図80は、内部抽籤処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、設定値・メダル投入枚数チェック処理を行う(S301)。この処理では、メインCPU101は、現遊技の設定値(1〜6のいずれか)及びメダル投入枚数(本実施形態では3枚)のチェック処理を行う。
次いで、メインCPU101は、一般遊技中用の内部抽籤テーブル(図16に示した「RT0」状態における内部抽籤テーブル参照)及び抽籤回数(本実施形態では53回)をセットする(S302)。
次いで、メインCPU101は、RB作動中であるか否かを判別する(S303)。S303において、メインCPU101が、RB作動中でないと判別したとき(S303がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS305の処理を行う。
一方、S303において、メインCPU101が、RB作動中であると判別したとき(S303がYES判定の場合)、メインCPU101は、RB中用の内部抽籤テーブル(図17Bに示した内部抽籤テーブル参照)及び抽籤回数(本実施形態では5回)をセットする(S304)。この処理では、S302でセットされた一般遊技中用の内部抽籤テーブル及び抽籤回数をRB中用の内部抽籤テーブル及び抽籤回数で上書きする。
S304の処理後又はS303がNO判定の場合、メインCPU101は、セットされている内部抽籤テーブルから抽籤対象役の判定データ(アドレスに関するデータ)を取得し、抽籤テーブルアドレスを更新する(S305)。
次いで、メインCPU101は、判定データがRT状態別データであるか否かを判別する(S306)。この処理では、メインCPU101は、現在取得されている抽籤対象役がRT状態に応じて抽籤値が変化する内部当籤役であるか否かを判別する。具体的には、メインCPU101は、現在取得されている抽籤対象役の判定データに規定されているアドレスが、RT状態別抽籤値選択テーブル(不図示)内のアドレスであるか否かを判別する。
S306において、メインCPU101が、判定データがRT状態別データでないと判別したとき(S306がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS308の処理を行う。一方、S306において、メインCPU101が、判定データがRT状態別データであると判別したとき(S306がYES判定の場合)、メインCPU101は、判定データに基づいて、RT状態抽籤値選択テーブルから選択データを取得し、該取得した選択データを判定データにセットする(S307)。
S307の処理後又はS306がNO判定の場合、メインCPU101は、抽籤対象役の判定データが設定別データであるか否かを判別する(S308)。この処理では、メインCPU101は、現在取得されている抽籤対象役が、設定値に応じて抽籤値が変化する内部当籤役であるか否かを判別する。具体的には、メインCPU101は、現在取得されている抽籤対象役の判定データに規定されているアドレスが、設定別内部抽籤値テーブル(不図示)内のアドレスであるか否かを判別する。
S308において、メインCPU101が、判定データが設定別データでないと判別したとき(S308がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS310の処理を行う。一方、S308において、メインCPU101が、判定データが設定別データであると判別したとき(S308がYES判定の場合)、メインCPU101は、判定データに設定値データ(0〜5にいずれか)を加算し、該加算した値を判定データにセットする(S309)。なお、この処理で判定データに加算される設定値データは、設定値に対応付けられたデータであるが、設定値そのものの値ではなく、設定値データ「0」〜「5」は、それぞれ「設定1」〜「設定6」に対応するデータである。
S309の処理後又はS308がNO判定の場合、メインCPU101は、セットされている判定データ(アドレスデータ)に基づいて、抽籤対象役の抽籤値が格納された領域のアドレスを算出し、該アドレスに格納された抽籤値を取得する(S310)。
なお、例えば、その抽籤値がRT状態及び設定値の両方に応じて変化する内部当籤役の場合には、RT状態抽籤値選択テーブル及び設定別内部抽籤値テーブルの両方を参照して、抽籤値が取得される。
次いで、メインCPU101は、乱数格納領域に格納された内部当籤役抽籤用の乱数値(0〜65535のいずれか)を取得する(S311)。
次いで、メインCPU101は、抽籤実行処理を行う(S312)。この処理では、メインCPU101は、S310で取得された抽籤値に、S311で取得された乱数値を加算し、その加算結果を抽籤結果(抽籤対象役の当籤/非当籤)とする。なお、この抽籤実行処理において、抽籤値と乱数値との和が65535を超えた場合(オーバーフローした場合)、抽籤対象役が当籤した(抽籤対象役が内部当籤役として決定された)と判定される。
次いで、メインCPU101は、乱数値に抽籤値を加算した値(抽籤実行後の乱数値)を新たな乱数値として、乱数格納領域に保存する(S313)。次いで、メインCPU101は、抽籤実行処理で当籤したか否か(オーバーフローが発生したか否か)を判別する(S314)。
S314において、メインCPU101が、抽籤実行処理で当籤したと判別したとき(S314がYES判定の場合)、メインCPU101は、内部抽籤テーブルを参照して当籤した内部当籤役に対応する当り要求フラグステータス(例えば、図16及び図17中「No.」に対応する、特賞当籤番号(すなわち、当籤したボーナス役の種別を識別可能な情報)及び小役当籤番号(すなわち、当籤した小役又はリプレイ役の種別を識別可能な情報)の値)を取得する(S315)。そして、S315の処理後、メインCPU101は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS205に移す。
一方、S314において、メインCPU101が、抽籤実行処理で当籤していないと判別したとき(S314がNO判定の場合)、メインCPU101は、内部抽籤テーブルにおいて抽籤対象役を次の役に更新し、抽籤回数を1減算する(S316)。次いで、メインCPU101は、減算後の抽籤回数が「0」であるか否かを判別する(S317)。
S317において、メインCPU101が、減算後の抽籤回数が「0」でないと判別したとき(S317がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS305の処理に戻し、S305以降の処理を繰り返す。
一方、S317において、メインCPU101が、減算後の抽籤回数が「0」であると判別したとき(S317がYES判定の場合)、すなわち、内部当籤役が「はずれ」である場合、メインCPU101は、ハズレステータスをセットする(S318)。なお、「ハズレステータス」は、特賞当籤番号及び小役当籤番号のいずれもが「0」となる当り要求フラグステータスに対応する。そして、S318の処理後、メインCPU101は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS205に移す。
[図柄設定処理]
次に、図81を参照して、メインフロー(図73参照)中のS205で行う図柄設定処理について説明する。なお、図81は、図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、内部抽籤処理で取得された当り要求フラグステータスに基づいて、特賞当籤番号及び小役当籤番号を抽出し、該抽出された特賞当籤番号及び小役当籤番号をメインRAM103内の当籤番号格納領域(不図示)に保存する(S321)。
本実施形態では、特賞当籤番号「1」及び「2」には、それぞれ、内部当籤役「F_BB1」及び「F_BB2」が対応付けられている。また、小役当籤番号「1」〜「36」には、それぞれ、内部当籤役「F_チリリプ」〜「F_RB役4」が対応付けられている。そして、当り要求フラグステータスの値は、特賞当籤番号に特賞番号(本実施形態では「37(16進数では25H)」)を乗算した値に、小役当籤番号を加算した値で構成される。それゆえ、S321の処理において、当り要求フラグステータスの値から特賞当籤番号及び小役当籤番号を抽出するため、本実施形態では、メインCPU101は、当り要求フラグステータスの値を特賞番号(「37」)で除算する。その結果、除算処理により生成された、商の値が特賞当籤番号(10進数で0〜2のいずれか)となり、余りの値が小役当籤番号(10進数で0〜36のいずれか)となる。
次いで、メインCPU101は、抽出された小役当籤番号に基づいて、小役(又はリプレイ役)が当籤したか否かを判別する(S322)。この処理において、小役当籤番号が1〜36のいずれかである場合には、メインCPU101は、小役(又はリプレイ役)が当籤したと判定し、小役当籤番号が0である場合には、メインCPU101は、小役(又はリプレイ役)が当籤しなかったと判定する。
S322において、メインCPU101が、小役(又はリプレイ役)が当籤していないと判別したとき(S322がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS331の処理を行う。一方、S322において、メインCPU101が、小役(又はリプレイ役)が当籤したと判別したとき(S322がYES判定の場合)、メインCPU101は、小役当籤番号を減算結果の初期値としてセットする(S323)。
次いで、メインCPU101は、当り要求フラグテーブル(不図示)をセットする(S324)。次いで、メインCPU101は、減算結果を1減算し、該減算結果を更新する(S325)。次いで、メインCPU101は、減算結果が「0」未満であるか否かを判別する(S326)。
S326において、メインCPU101が、減算結果が「0」未満でないと判別したとき(S326がNO判定の場合)、メインCPU101は、ビット数算出処理を行う(S327)。なお、S327のビット数算出処理では、当り要求フラグテーブルに規定されている、小役当籤番号に対応する当り要求フラグデータの格納領域のブロック数を取得する。
なお、本実施形態では、当り要求フラグ格納領域(内部当籤役格納領域)において、当り要求格納領域0〜7のブロックと、当り要求格納領域8〜11のブロックとが設けられている。それゆえ、S327のビット数算出処理で取得される当り要求フラグデータの格納領域のブロック数の最大値は「2」となる。例えば、内部当籤役が「F_確チリリプ」である場合には、当り要求格納領域0〜7のブロックに含まれる格納領域7と、当り要求格納領域8〜11のブロックに含まれる格納領域9にそれぞれ当り要求フラグデータが規定されているので、S327のビット数算出処理で取得される当り要求フラグデータの格納領域のブロック数は「2」となる。
次いで、メインCPU101は、ビット数算出処理を行う(S328)。なお、S328のビット数算出処理では、当り要求フラグテーブルにおいて規定されるブロック単位の当り要求フラグデータのバイト数を算出する。例えば、内部当籤役が「F_確チリリプ」である場合には、格納領域7及び格納領域9ではともに1バイトの当り要求フラグデータが格納されるので、S328のビット数算出処理で取得されるブロック単位の当り要求フラグデータのバイト数は1バイトとなる。
なお、上述したS325〜S328の処理は、小役当籤番号の回数だけ繰り返される。例えば、内部当籤役が「F_確チリリプ」(小役当籤番号が「2」)である場合には、上述したS325〜S328の処理は、2回繰り返される。また、S325〜S328の処理が複数回繰り返される場合には、S327及びS328のビット数算出処理でそれぞれ取得されるブロック数及びブロック単位の当り要求フラグデータのバイト数は、別の格納領域に保存される。また、上述したS325〜S328の処理により得られたブロック数及びブロック単位の当り要求フラグデータのバイト数は、当り要求フラグデータの格納先を指定する情報(オンビット情報)となる。
ここで再度、S326の処理に戻って、S326において、メインCPU101が、減算結果が「0」未満であると判別したとき(S326がYES判定の場合)、メインCPU101は、当り要求フラグ格納領域(内部当籤役格納領域)のセット処理を行う(S329)。この際、メインCPU101は、上述したS325〜S328の処理により得られたブロック数及びブロック単位の当り要求フラグデータのバイト数(オンビット情報)に基づいて、チェック(更新)対象となる当り要求フラグ格納領域のみをセットする。具体的には、チェック(更新)対象となる当り要求フラグ格納領域のアドレスをDEレジスタに格納する。
次いで、メインCPU101は、圧縮データ格納処理を行う(S330)。この処理では、メインCPU101は、主に、当り要求フラグデータをチェック(更新)対象となる当り要求フラグ格納領域内の所定の格納領域に転送(展開)する処理を行う。
S330の処理後又はS322がNO判定の場合、メインCPU101は、持越役格納領域(図31参照)を参照して、持越役があるか否かを判別する(S331)。S331において、メインCPU101が、持越役があると判別したとき(S331がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS334の処理を行う。
一方、S331において、メインCPU101が、持越役がないと判別したとき(S331がNO判定の場合)、メインCPU101は、S321の処理で抽出された特賞当籤番号に基づいて、ボーナス役(BB1又はBB2)が当籤したか否かを判別する(S332)。
S332において、メインCPU101が、ボーナス役が当籤していないと判別したとき(S332がNO判定の場合)、メインCPU101は、図柄設定処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS206に移す。
一方、S332において、メインCPU101が、ボーナス役が当籤したと判別したとき(S332がYES判定の場合)、メインCPU101は、当籤した特賞当籤番号を持越役格納領域に格納する(S333)。
S333の処理後又はS331がNO判定の場合、メインCPU101は、特賞当籤番号を当籤番号格納領域(不図示)にセットし、当り要求フラグ格納領域に当り要求フラグデータをセットし、RT状態をRT5状態にセットし、RT遊技数(RT1状態の消化ゲーム数)をクリア(「0」)する(S334)。そして、S334の処理後、メインCPU101は、図柄設定処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS206に移す。
[状態別制御処理]
次に、図82を参照して、メインフロー(図73参照)中のS208で行う状態別制御処理について説明する。図82は、状態別制御処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、サブフラグ変換処理を行う(S401)。この処理では、メインCPU101は、内部当籤役をサブフラグ(図36及び図37参照)に変換する処理を行う。なお、サブフラグ変換処理の詳細については、後述の図83を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、ナビセット処理を行う(S402)。この処理では、メインCPU101は、RT状態、遊技状態及び小役当籤番号に基づいてナビデータを取得する。なお、ナビセット処理の詳細については、後述の図84を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、現在のRT状態がRT4状態であるか否かを判別する(S403)。S403において、メインCPU101が、現在のRT状態がRT4状態でないと判別したとき(S403がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS406の処理を行う。
一方、S403において、メインCPU101が、現在のRT状態がRT4状態であると判別したとき(S403がYES判定の場合)、メインCPU101は、フラグ変換処理を行う(S404)。この処理では、メインCPU101は、サブフラグをサブフラグEX(図36参照)に変換するためのフラグ変換抽籤処理(サブフラグデータの圧縮処理)を行う。このフラグ変換処理により、19種類(ハズレも含む)のサブフラグが、9種類(ハズレも含む)のサブフラグEXに変換(圧縮)される。なお、フラグ変換処理の詳細については、後述の図85を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、サブフラグ圧縮処理を行う(S405)。この処理では、メインCPU101は、サブフラグEXをサブフラグD(図36参照)に変換し、サブフラグデータのさらなる圧縮処理を行う。このサブフラグ圧縮処理により、9種類(ハズレも含む)のサブフラグEXが、7種類(ハズレも含む)のサブフラグDに変換(圧縮)される。
S405の処理後又はS403がNO判定の場合、メインCPU101は、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判別する(S406)。
S406において、メインCPU101が、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判別したとき(S406がYES判定の場合)、メインCPU101は、通常中スタート時処理を行う(S407)。なお、通常中スタート時処理の詳細については、後述の図86を参照しながら後で説明する。そして、S407の処理後、メインCPU101は、状態別制御処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS209に移す。
一方、S406において、メインCPU101が、現在の遊技状態が通常遊技状態でないと判別したとき(S406がNO判定の場合)、メインCPU101は、現在の遊技状態がCZであるか否かを判別する(S408)。
S408において、メインCPU101が、現在の遊技状態がCZであると判別したとき(S408がYES判定の場合)、メインCPU101は、CZ中スタート時処理を行う(S409)。なお、CZ中スタート時処理の詳細については、後述の図87を参照しながら後で説明する。そして、S409の処理後、メインCPU101は、状態別制御処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS209に移す。
一方、S408において、メインCPU101が、現在の遊技状態がCZでないと判別したとき(S408がNO判定の場合)、メインCPU101は、現在の遊技状態が通常ARTであるか否かを判別する(S410)。
S410において、メインCPU101が、現在の遊技状態が通常ARTであると判別したとき(S410がYES判定の場合)、メインCPU101は、通常ART中スタート時処理を行う(S411)。なお、通常ART中スタート時処理の詳細については、後述の図91を参照しながら後で説明する。そして、S411の処理後、メインCPU101は、状態別制御処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS209に移す。
一方、S410において、メインCPU101が、現在の遊技状態が通常ARTでないと判別したとき(S410がNO判定の場合)、メインCPU101は、現在の遊技状態がCTであるか否かを判別する(S412)。
S412において、メインCPU101が、現在の遊技状態がCTであると判別したとき(S412がYES判定の場合)、メインCPU101は、CT中スタート時処理を行う(S413)。なお、CT中スタート時処理の詳細については、後述の図92を参照しながら後で説明する。そして、S413の処理後、メインCPU101は、状態別制御処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS209に移す。
一方、S412において、メインCPU101が、現在の遊技状態がCTでないと判別したとき(S412がNO判定の場合)、メインCPU101は、現在の遊技状態がボーナス状態であるか否かを判別する(S414)。
S414において、メインCPU101が、現在の遊技状態がボーナス状態であると判別したとき(S414がYES判定の場合)、メインCPU101は、BB中スタート時処理を行う(S415)。なお、BB中スタート時処理の詳細については、後述の図94を参照しながら後で説明する。そして、S415の処理後、メインCPU101は、状態別制御処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS209に移す。
一方、S414において、メインCPU101が、現在の遊技状態がボーナス状態でないと判別したとき(S414がNO判定の場合)、メインCPU101は、その他処理を行う(S416)。この処理では、メインCPU101は、上記各種判定処理で対象となった遊技状態以外の遊技状態に応じた処理を行う。例えば、現在の遊技状態がART準備状態である場合には、ART準備状態に対応した処理を行う。そして、S416の処理後、メインCPU101は、状態別制御処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS209に移す。
[サブフラグ変換処理]
次に、図83を参照して、状態別制御処理(図82参照)中のS401で行うサブフラグ変換処理について説明する。図83は、サブフラグ変更処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、小役当籤番号(0〜36)を取得する(S421)。次いで、メインCPU101は、現在、ボーナス作動中であるか否かを判別する(S422)。
S422において、メインCPU101が、現在、ボーナス作動中であると判別したとき(S422がYES判定の場合)、メインCPU101は、小役当籤番号をボーナス作動中のサブフラグに変換して保存する(S423)。そして、S423の処理後、メインCPU101は、サブフラグ変換処理を終了し、処理を状態別制御処理(図82参照)のS402に移す。
一方、S422において、メインCPU101が、現在、ボーナス作動中でないと判別したとき(S422がNO判定の場合)、メインCPU101は、サブフラグ変換テーブル(不図示)をセットする(S424)。この処理では、判定対象とするサブフラグの初期値を「ハズレ(00)」にセットするとともの参照対象とするサブフラグ変換テーブル内のブロックの初期アドレスとして、サブフラグ「ハズレ(00)」が格納されているアドレス(「dSBCVTB+1」)をセットする。
次いで、メインCPU101は、現在、参照対象となっているサブフラグ変換テーブル内のブロックに規定されている小役当籤番号のデータが、現ゲームで取得された小役当籤番号に対応するデータであるか否かを判別する(S425)。
S425において、メインCPU101が、参照対象となっているサブフラグ変換テーブル内のブロックに規定されている小役当籤番号のデータが、現ゲームで取得された小役当籤番号に対応するデータでないと判別したとき(S425がNO判定の場合)、メインCPU101は、参照対象とするサブフラグ変換テーブル内のブロックを次のアドレスのブロックに更新する(S426)。次いで、メインCPU101は、サブフラグの値に「1」を加算する(S427)。そして、S427の処理後、メインCPU101は、処理をS425の処理に戻し、S425以降の処理を繰り返す。
一方、S425において、メインCPU101が、参照対象となっているサブフラグ変換テーブル内のブロックに規定されている小役当籤番号のデータが、現ゲームで取得された小役当籤番号に対応するデータであると判別したとき(S425がYES判定の場合)、メインCPU101は、サブフラグ変換テーブルを参照して、小役当籤番号に対応付けられたサブフラグ変換制御データ(小役当籤番号のアドレスの次のアドレスに格納された1バイトデータ)を取得し、該サブフラグ変換制御データをメインRAM103に設けられたサブフラグ変換制御データ格納領域(不図示)に格納する(S428)。この処理において、例えば、現ゲームで取得された小役当籤番号が「03」(内部当籤役「F_3連チリリプ」)である場合には、サブフラグ変換テーブルを参照して、サブフラグ変換制御データ「00000011B」が取得される。そして、S428の処理後、メインCPU101は、サブフラグ変換処理を終了し、処理を状態別制御処理(図82参照)のS402に移す。
[ナビセット処理]
次に、図84を参照して、状態別制御処理(図82参照)中のS402で行うナビセット処理について説明する。図84は、ナビセット処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、サブフラグ変換制御データ格納領域(不図示)にナビセットフラグがセットされているか否かを判別する(S431)。具体的には、メインCPU101は、サブフラグ変換制御データ格納領域を参照し、セットされているサブフラグ変換制御データが、押し順ナビを発生させる小役当籤番号(10〜23)に対応するデータであるか否かを判別する。S431において、メインCPU101が、サブフラグ変換制御データ格納領域にナビセットフラグがセットされていないと判別したとき(S431がNO判定の場合)、メインCPU101は、ナビセット処理を終了し、処理を状態別制御処理(図82参照)のS403に移す。
一方、S431において、メインCPU101が、サブフラグ変換制御データ格納領域にナビセットフラグがセットされていると判別したとき(S431がYES判定の場合)、メインCPU101は、RT状態がRT0又はRT1状態であるか否かを判別する(S432)。S432において、メインCPU101が、RT状態がRT0又はRT1状態でないと判別したとき(S432がNO判定の場合)、メインCPU101は、ナビセット処理を終了し、処理を状態別制御処理(図82参照)のS403に移す。
一方、S432において、メインCPU101が、RT状態がRT0又はRT1状態であると判別したとき(S432がYES判定の場合)、メインCPU101は、遊技状態が一般遊技状態であるか否かを判別する(S433)。S433において、メインCPU101が、遊技状態が一般遊技状態であると判別したとき(S433がYES判定の場合)、メインCPU101は、ナビセット処理を終了し、処理を状態別制御処理(図82参照)のS403に移す。
一方、S433において、メインCPU101が、遊技状態が一般遊技状態でないと判別したとき(S433がNO判定の場合)、メインCPU101は、小役当籤番号を取得する(S434)。次いで、メインCPU101は、ナビデータテーブル(不図示)を参照し、小役当籤番号に基づいて、ナビデータ(1〜9のいずれか)を取得する(S435)。
次いで、メインCPU101は、取得したナビデータ(複数の表示列の変動表示の停止操作に関する情報)をメインRAM103内の図示しないナビデータ格納領域(停止操作指示情報格納領域)に格納する(S436)。そして、S436の処理後、メインCPU101は、ナビセット処理を終了し、処理を状態別制御処理(図82参照)のS403に移す。
[フラグ変換処理]
次に、図85を参照して、状態別制御処理(図82参照)中のS404で行うフラグ変換処理について説明する。なお、図85は、フラグ変換処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、CT開始時であるか否かを判別する(S441)。
S441において、メインCPU101が、CT開始時でないと判別したとき(S441がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS443の処理を行う。一方、S441において、メインCPU101が、CT開始時であると判別したとき(S441がYES判定の場合)、メインCPU101は、CT中のフラグ変換抽籤に用いるフラグ変換抽籤テーブルのテーブル番号を抽籤で決定し、セットする(S442)。
S442の処理後又はS441がNO判定の場合、メインCPU101は、現在の状態に応じたフラグ変換抽籤テーブルをセットする(S443)。例えば、現在の状態が非ART中のRT4状態である場合には、非ART中フラグ変換抽籤テーブル(図62参照)がセットされ、現在の状態が通常ART中のRT4状態である場合には、ART中フラグ変換抽籤テーブル(図47A及び47B参照)がセットされ、現在の状態がCT中のRT4状態である場合には、CT中フラグ変換抽籤テーブル(図54参照)がセットされる。
次いで、メインCPU101は、セットされたフラグ変換抽籤テーブルを参照し、内部当籤役に基づいてフラグ変換抽籤処理を行う(S444)。なお、実際、この処理では、メインCPU101は、内部当籤役に対応するサブフラグに基づいて、サブフラグ変換テーブルから取得されるサブフラグ変換制御データを用いてフラグ変換抽籤処理を行う。
次いで、メインCPU101は、S444のフラグ変換抽籤に当籤したか否かを判別する(S445)。
S445において、メインCPU101が、フラグ変換抽籤に当籤したと判別したとき(S445がYES判定の場合)、メインCPU101は、サブフラグ変換処理を行う(S446)。この処理において、例えば、内部当籤役が「F_1確チリリプ」である場合、すなわち、サブフラグが「3連チリリプB(03)」である場合、フラグ変換抽籤処理に当籤すると、S446のサブフラグ変換処理により、サブフラグ「3連チリリプB(03)」が、サブフラグEX「確定役(06)」又はサブフラグEX「3連チリリプ(07)」に変換される(図36参照)。
S446の処理後、メインCPU101は、現在の遊技状態が非ART状態であるか否かを判別する(S447)。S447において、メインCPU101が、現在の遊技状態が非ART状態でないと判別したとき(S447がNO判定の場合)、メインCPU101は、フラグ変換処理を終了し、処理を状態別制御処理(図82参照)のS405に移す。
一方、S447において、メインCPU101が、現在の遊技状態が非ART状態であると判別したとき(S447がYES判定の場合)、メインCPU101は、ARTセット数に「1」を加算する(S448)。次いで、メインCPU101は、次遊技の遊技状態にART準備状態をセットする(S449)。そして、S449の処理後、メインCPU101は、フラグ変換処理を終了し、処理を状態別制御処理(図82参照)のS405に移す。
ここで再度、S445の処理に戻って、S445において、メインCPU101が、フラグ変換抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S445がNO判定の場合)、メインCPU101は、サブフラグ維持処理を行う(S450)。この処理において、例えば、内部当籤役が「F_1確チリリプ」である場合、すなわち、サブフラグが「3連チリリプB(03)」である場合、フラグ変換抽籤に非当籤であると、S450のサブフラグ維持処理により、サブフラグ「3連チリリプB(03)」が、サブフラグEX「リプレイ(01)」に変換(維持)される。そして、S450の処理後、メインCPU101は、フラグ変換処理を終了し、処理を状態別制御処理(図82参照)のS405に移す。
[通常中スタート時処理]
次に、図86を参照して、状態別制御処理(図82参照)中のS407で行う通常中スタート時処理について説明する。なお、図86は、通常中スタート時処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、CZ抽籤テーブル(図41A参照)を参照し、現在のCZの抽籤状態及び内部当籤役(サブフラグ)に基づいてCZ抽籤処理を行う(S461)。次いで、メインCPU101は、S461のCZ抽籤に当籤したか否かを判別する(S462)。
S462において、メインCPU101が、CZ抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S462がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS465の処理を行う。
一方、S462において、メインCPU101が、CZ抽籤に当籤したと判別したとき(S462がYES判定の場合)、メインCPU101は、次遊技の遊技状態に当籤した種別のCZをセットする(S463)。次いで、メインCPU101は、当籤した種別のCZゲーム数をCZゲーム数カウンタにセットする(S464)。なお、CZゲーム数カウンタは、CZの継続期間を計数するカウンタであり、メインRAM103に設けられる。S464の処理において、例えば、CZ1が当籤している場合には、CZゲーム数カウンタ(前半部)に第1の所定ゲーム数(例えば、「12」)がセットされ、CZ2が当籤している場合には、CZゲーム数カウンタ(前半部)に第2の所定ゲーム数(例えば、「15」)がセットされ、CZ3が当籤している場合には、CZゲーム数カウンタに第4の所定ゲーム数(例えば、「17」)がセットされる。
S464の処理後又はS462がNO判定の場合、メインCPU101は、通常中高確率抽籤テーブル(図40A参照)を参照し、内部当籤役(サブフラグ)に基づいてCZの抽籤状態の移行抽籤を行う(S465)。次いで、メインCPU101は、移行抽籤の結果に基づいて、CZの抽籤状態を更新する(S466)。そして、S466の処理後、メインCPU101は、通常中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図82参照)も終了する。
[CZ中スタート時処理]
次に、図87を参照して、状態別制御処理(図82参照)中のS409で行うCZ中スタート時処理について説明する。なお、図87は、CZ中スタート時処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、現在の遊技状態がCZ1であるか否かを判別する(S471)。
S471において、メインCPU101が、現在の遊技状態がCZ1であると判別したとき(S471がYES判定の場合)、メインCPU101は、CZ1(CZ2)中処理を行う(S472)。なお、CZ1(CZ2)中処理の詳細については、後述の図88及び図89を参照しながら後で説明する。そして、S472の処理後、メインCPU101は、CZ中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図82参照)も終了する。
一方、S471において、メインCPU101が、現在の遊技状態がCZ1でないと判別したとき(S471がNO判定の場合)、メインCPU101は、現在の遊技状態がCZ2であるか否かを判別する(S473)。
S473において、メインCPU101が、現在の遊技状態がCZ2であると判別したとき(S473がYES判定の場合)、メインCPU101は、CZ1(CZ2)中処理を行う(S474)。CZ1(CZ2)中処理の詳細については、後述の図88及び図89を参照しながら後で説明する。そして、S474の処理後、メインCPU101は、CZ中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図82参照)も終了する。なお、本実施形態では、CZ1中処理とCZ2中処理との間ではART抽籤に当籤する期待度を示すランク(モード又はポイント)が異なるだけであり、基本的な処理内容は同じである。そこで、本実施形態では、CZ1中処理及びCZ2中処理をCZ1(CZ2)中処理として一つの処理で説明する。
一方、S473において、メインCPU101が、現在の遊技状態がCZ2でないと判別したとき(S473がNO判定の場合)、メインCPU101は、CZ3中処理を行う(S475)。なお、CZ3中処理の詳細については、後述の図90を参照しながら後で説明する。そして、S475の処理後、メインCPU101は、CZ中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図82参照)も終了する。
[CZ1(CZ2)中処理]
次に、図88及び図89を参照して、CZ中スタート時処理(図87参照)中のS472又はS474で行うCZ1(CZ2)中処理について説明する。なお、図88及び図89は、CZ1(CZ2)中処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、現遊技がCZ1(又はCZ2)の前半部の遊技であるか否かを判別する(S481)。S481において、メインCPU101が、現遊技がCZ1(又はCZ2)の前半部の遊技でないと判別したとき(S481がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS490の処理を行う。
一方、S481において、メインCPU101が、現遊技がCZ1の前半部の遊技であると判別したとき(S481がYES判定の場合)、メインCPU101は、CZ1中モードアップ抽籤テーブル(図42参照)を参照し、内部当籤役(サブフラグ)に基づいてモードアップ抽籤処理を行う(S482)。また、S481において、メインCPU101が、現遊技がCZ2の前半部の遊技であると判別したとき(S481がYES判定の場合)、メインCPU101は、CZ2中ポイント抽籤テーブル(図43参照)を参照し、内部当籤役(サブフラグ)に基づいてポイントアップ抽籤を行う(S482)。
次いで、メインCPU101は、S482の抽籤結果に基づいて、ランク(モード又はポイント)を更新する(S483)。次いで、メインCPU101は、S482の抽籤においてフリーズに当籤したか否かを判別する(S484)。
S484において、メインCPU101が、フリーズに当籤したと判別したとき(S484がYES判定の場合)、メインCPU101は、遊技の進行を一時的に停止するフリーズ処理を行うとともに、ARTセット数及びCTセット数に「1」を加算する(S485)。また、この処理では、メインCPU101は、ARTレベル決定テーブル(図48A参照)を参照してARTレベルを決定し、セットする。なお、フリーズ発生時には、ARTレベルとして「ARTレベル2」が決定される。
次いで、メインCPU101は、次遊技の遊技状態にART準備状態をセットする(S486)。そして、S486の処理後、メインCPU101は、CZ1(CZ2)中処理を終了するとともに、CZ中スタート時処理(図87参照)も終了する。
ここで再度、S484の処理に戻って、S484において、メインCPU101が、フリーズに当籤しなかったと判別したとき(S484がNO判定の場合)、メインCPU101は、CZゲーム数カウンタ(前半部)の値を1減算する(S487)。次いで、メインCPU101は、CZゲーム数カウンタ(前半部)の値が「0」であるか否かを判別する(S488)。
S488において、メインCPU101が、CZゲーム数カウンタ(前半部)の値が「0」でないと判別したとき(S488がNO判定の場合)、メインCPU101は、CZ1(CZ2)中処理を終了するとともに、CZ中スタート時処理(図87参照)も終了する。
一方、S488において、メインCPU101が、CZゲーム数カウンタ(前半部)の値が「0」であると判別したとき(S488がYES判定の場合)、メインCPU101は、次遊技の遊技状態にCZ1又はCZ2の後半部をセットする(S489)。そして、S489の処理後、メインCPU101は、CZ1(CZ2)中処理を終了するとともに、CZ中スタート時処理(図87参照)も終了する。
ここで再度、S481の処理に戻って、S481がNO判定の場合、メインCPU101は、現ゲームがCZ1又はCZ2の後半部の1ゲーム目であるか否かを判別する(S490)。S490において、メインCPU101が、現ゲームがCZ1又はCZ2の後半部の1ゲーム目でないと判別したとき(S490がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS495の処理を行う。
一方、S490において、メインCPU101が、現ゲームがCZ1又はCZ2の後半部の1ゲーム目であると判別したとき(S490がYES判定の場合)、メインCPU101は、CZ中ART抽籤テーブル(図44A及び44B参照)を参照し、前半部のランク(モード又はポイント)に基づいてART抽籤処理を行う(S491)。
次いで、メインCPU101は、ART抽籤に当籤したか否かを判別する(S492)。S492において、メインCPU101が、ART抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S492がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS494の処理を行う。
一方、S492において、メインCPU101が、ART抽籤に当籤したと判別したとき(S492がYES判定の場合)、メインCPU101は、ARTセット数に「1」を加算し、ARTレベル決定テーブル(図48A参照)を参照してARTレベルの抽籤を行い、その抽籤結果をセットする(S493)。
S493の処理後又はS492がNO判定の場合、メインCPU101は、CZゲーム数カウンタ(後半部)に所定値をセットする(S494)。なお、S494の処理において、例えば、ART抽籤に当籤している場合には、CZゲーム数カウンタ(後半部)に「4」がセットされ、ART抽籤に非当籤である場合には、CZゲーム数カウンタ(後半部)に「3」がセットされる。
S494の処理後又はS490がNO判定の場合、メインCPU101は、CZ中ART抽籤テーブル(図44C参照)を参照して、内部当籤役(サブフラグ)に基づいてART抽籤処理を行う(S495)。
次いで、メインCPU101は、ART抽籤に当籤したか否かを判別する(S496)。S496において、メインCPU101が、ART抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S496がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS498の処理を行う。
一方、S496において、メインCPU101が、ART抽籤に当籤したと判別したとき(S496がYES判定の場合)、メインCPU101は、ARTセット数に「1」を加算し、ARTレベル決定テーブル(図48A参照)を参照してARTレベルの抽籤を行い、その抽籤結果をセットする(S497)。
S497の処理後又はS496がNO判定の場合、メインCPU101は、CZゲーム数カウンタ(後半部)の値を1減算する(S498)。次いで、メインCPU101は、CZゲーム数カウンタ(後半部)の値が「0」であるか否かを判別する(S499)。
S499において、メインCPU101が、CZゲーム数カウンタ(後半部)の値が「0」でないと判別したとき(S499がNO判定の場合)、メインCPU101は、CZ1(CZ2)中処理を終了するとともに、CZ中スタート時処理(図87参照)も終了する。
一方、S499において、メインCPU101が、CZゲーム数カウンタ(後半部)の値が「0」であると判別したとき(S499がYES判定の場合)、メインCPU101は、ARTセット数が「1」以上であるか否かを判別する(S500)。
S500において、メインCPU101が、ARTセット数が「1」以上であると判別したとき(S500がYES判定の場合)、メインCPU101は、次遊技の遊技状態にART準備状態をセットする(S501)。そして、S501の処理後、メインCPU101は、CZ1(CZ2)中処理を終了するとともに、CZ中スタート時処理(図87参照)も終了する。
一方、S500において、メインCPU101が、ARTセット数が「1」以上でないと判別したとき(S500がNO判定の場合)、メインCPU101は、次遊技の遊技状態にCZ失敗時の状態をセットする(S502)。そして、S502の処理後、メインCPU101は、CZ1(CZ2)中処理を終了するとともに、CZ中スタート時処理(図87参照)も終了する。
[CZ3中処理]
次に、図90を参照して、CZ中スタート時処理(図87参照)中のS475で行うCZ3中処理について説明する。なお、図90は、CZ3中処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、CZ中ART抽籤テーブル(図45参照)を参照し、内部当籤役(サブフラグ)に基づいてART抽籤処理を行う(S511)。
次いで、メインCPU101は、ART抽籤に当籤したか否かを判別する(S512)。S512において、メインCPU101が、ART抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S512がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS518の処理を行う。
一方、S512において、メインCPU101が、ART抽籤に当籤したと判別したとき(S512がYES判定の場合)、メインCPU101は、ARTセット数に「1」を加算し、CTセット数に「1」を加算する(S513)。次いで、メインCPU101は、S512のART抽籤においてフリーズに当籤したか否かを判別する(S514)。
S514において、メインCPU101が、フリーズに当籤しなかったと判別したとき(S514がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS516の処理を行う。一方、S514において、メインCPU101が、フリーズに当籤したと判別したとき(S514がYES判定の場合)、メインCPU101は、遊技の進行を一時的に停止するフリーズ処理を行う(S515)。
S515の処理後又はS514がNO判定の場合、メインCPU101は、ARTレベル決定テーブル(図48A参照)を参照してARTレベルの抽籤処理を行い、その抽籤結果(ARTレベル)をセットする(S516)。次いで、メインCPU101は、次遊技の遊技状態にART準備状態をセットする(S517)。そして、S517の処理後、メインCPU101は、CZ3中処理を終了するとともに、CZ中スタート時処理(図87参照)も終了する。
ここで再度、S512の処理に戻って、S512がNO判定の場合、メインCPU101は、CZゲーム数カウンタの値を1減算する(S518)。次いで、メインCPU101は、CZゲーム数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S519)。
S519において、メインCPU101が、CZゲーム数カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S519がNO判定の場合)、メインCPU101は、CZ3中処理を終了するとともに、CZ中スタート時処理(図87参照)も終了する。
一方、S519において、メインCPU101が、CZゲーム数カウンタの値が「0」であると判別したとき(S519がYES判定の場合)、メインCPU101は、ARTセット数に「1」を加算し、ARTレベル決定テーブル(図48A参照)を参照してARTレベルの抽籤を行い、その抽籤結果をセットする(S520)。次いで、メインCPU101は、次遊技の遊技状態にART準備状態をセットする(S521)。そして、S521の処理後、メインCPU101は、CZ3中処理を終了するとともに、CZ中スタート時処理(図87参照)も終了する。
[通常ART中スタート時処理]
次に、図91を参照して、状態別制御処理(図82参照)中のS411で行う通常ART中スタート時処理について説明する。なお、図91は、通常ART中スタート時処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、ART継続ゲーム数カウンタの値に「1」を加算する(S531)。なお、ART継続ゲーム数カウンタは、通常ARTが継続したゲーム数(消化ゲーム数)を計数するカウンタである。また、本実施形態では、ART継続ゲーム数カウンタの他に、通常ARTが継続可能なゲーム数を計数するART終了ゲーム数カウンタも設ける。そして、本実施形態のパチスロ1では、ART継続ゲーム数カウンタの値とART終了ゲーム数カウンタの値とを比較し、ART継続ゲーム数カウンタの値がART終了ゲーム数カウンタの値に到達すると、ART遊技状態が終了する。
次いで、メインCPU101は、ART中CT抽籤テーブル(図50参照)を参照し、現在のCT抽籤状態及び内部当籤役(サブフラグ)に基づいてCT抽籤処理を行う(S532)。次いで、メインCPU101は、CT抽籤に当籤したか否かを判別する(S533)。S533において、メインCPU101が、CT抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S533がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS536の処理を行う。
一方、S533において、メインCPU101が、CT抽籤に当籤したと判別したとき(S533がYES判定の場合)、メインCPU101は、CTセット数に「1」を加算し、CTゲーム数カウンタの値に「8」をセットする(S534)。次いで、メインCPU101は、次遊技の遊技状態に当籤した種別のCTをセットする(S535)。
S535の処理後又はS533がNO判定の場合、メインCPU101は、ARTレベル決定テーブル(図48B参照)を参照し、ART継続ゲーム数カウンタの値に基づいてARTレベルを抽籤し、その抽籤結果をセットする(S536)。次いで、メインCPU101は、通常ART中高確率抽籤テーブル(図49参照)を参照し、現在のCT抽籤状態及び内部当籤役(サブフラグ)に基づいて、移行先のCT抽籤状態を抽籤し、その抽籤結果をセットする(S537)。
次いで、メインCPU101は、通常ART中上乗せ抽籤テーブル(図51参照)を参照し、内部当籤役(サブフラグ)に基づいてARTゲーム数の上乗せ抽籤処理を行う(S538)。次いで、メインCPU101は、上乗せ抽籤に当籤したか否かを判別する(S539)。
S539において、メインCPU101が、上乗せ抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S539がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS541の処理を行う。一方、S539において、メインCPU101が、上乗せ抽籤に当籤したと判別したとき(S539がYES判定の場合)、メインCPU101は、当籤結果をART終了ゲーム数カウンタに加算する(S540)。
S540の処理後又はS539がNO判定の場合、メインCPU101は、ART継続ゲーム数カウンタの値が、ART終了ゲーム数カウンタの値に達したか否かを判定する(S541)。S541において、メインCPU101が、ART継続ゲーム数カウンタの値が、ART終了ゲーム数カウンタの値に達していないと判別したとき(S541がNO判定の場合)、メインCPU101は、通常ART中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図82参照)も終了する。
一方、S541において、メインCPU101が、ART継続ゲーム数カウンタの値が、ART終了ゲーム数カウンタの値に達したと判別したとき(S541がYES判定の場合)、メインCPU101は、ARTセット数を1減算する(S542)。次いで、メインCPU101は、ART終了時の状態をセットする(S543)。そして、S543の処理後、メインCPU101は、通常ART中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図82参照)も終了する。
[CT中スタート時処理]
次に、図92を参照して、状態別制御処理(図82参照)中のS413で行うCT中スタート時処理について説明する。なお、図92は、CT中スタート時処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、CT中上乗せ抽籤テーブル(図55参照)を参照し、内部当籤役(サブフラグ)に基づいてARTゲーム数の上乗せ抽籤を行う(S551)。次いで、メインCPU101は、上乗せ抽籤に当籤したか否かを判別する(S552)。
S552において、メインCPU101が、上乗せ抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S552がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS556の処理を行う。一方、S552において、メインCPU101が、上乗せ抽籤に当籤したと判別したとき(S552がYES判定の場合)、メインCPU101は、当籤結果をART終了ゲーム数カウンタに加算する(S553)。なお、上述したように、本実施形態のパチスロ1では、同一のCT中にサブフラグ「3連チリリプ(3連チリリプA又は3連チリリプB)」に当籤した回数が増えるほど、1回の抽籤あたりの上乗せ量が増える。
S553の処理後、メインCPU101は、内部当籤役がサブフラグEX「3連チリリプ」(又は「確定役」)に対応する役であるか否か、すなわち、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」であり、かつ、図85中のS444のフラグ変換抽籤処理に当籤したか否かを判別する(S554)。
S554において、メインCPU101が、内部当籤役がサブフラグEX「3連チリリプ」に対応する役でないと判別したとき(S554がNO判定の場合)、メインCPU101は、CT中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図82参照)も終了する。
一方、S554において、メインCPU101が、内部当籤役がサブフラグEX「3連チリリプ」に対応する役であると判別したとき(S554がYES判定の場合)、メインCPU101は、CTゲーム数カウンタの値に「1」を加算する(S555)。そして、S555の処理後、メインCPU101は、CT中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図82参照)も終了する。
ここで再度、S552の処理に戻って、S552がNO判定の場合、メインCPU101は、CT中CT抽籤処理を行う(S556)。この処理では、メインCPU101は、主に、CTセット数の上乗せ抽籤を行う。なお、CT中CT抽籤処理の詳細については、後述の図93を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、CTゲーム数カウンタの値を1減算する(S557)。次いで、メインCPU101は、CTゲーム数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S558)。
S558において、メインCPU101が、CTゲーム数カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S558がNO判定の場合)、メインCPU101は、CT中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図82参照)も終了する。一方、S558において、メインCPU101が、CTゲーム数カウンタの値が「0」であると判別したとき(S558がYES判定の場合)、メインCPU101は、CTセット数が「1」以上であるか否かを判別する(S559)。
S559において、メインCPU101が、CTセット数が「1」以上であると判別したとき(S559がYES判定の場合)、メインCPU101は、CTセット数を1減算する(S560)。次いで、メインCPU101は、CTゲーム数カウンタの値に「8」をセットする(S561)。そして、S561の処理後、メインCPU101は、CT中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図82参照)も終了する。
一方、S559において、メインCPU101が、CTセット数が「1」以上でないと判別したとき(S559がNO判定の場合)、メインCPU101は、次遊技の遊技状態に通常ARTをセットする(S562)。そして、S562の処理後、メインCPU101は、CT中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図82参照)も終了する。
[CT中CT抽籤処理]
次に、図93を参照して、CT中スタート時処理(図92参照)中のS556で行うCT中CT抽籤処理について説明する。なお、図93は、CT中CT抽籤処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、CT中CT抽籤テーブルをセットする(S571)。なお、ここで、セットされるCT中CT抽籤テーブルは、図56で概要を示したCT中セット数上乗せ抽籤テーブルである。
次いで、メインCPU101は、テーブルデータ取得処理を行う(S572)。この処理では、メインCPU101は、CT中CT抽籤処理で参照する抽籤テーブルのアドレスを取得する。
次いで、メインCPU101は、1バイト抽籤処理を行う(S573)。この処理では、メインCPU101は、CTセットの上乗せ抽籤を行う。
次いで、メインCPU101は、1バイト抽籤処理に当籤したか否かを判別する(S574)。S574において、メインCPU101が、1バイト抽籤処理に当籤しなかったと判別したとき(S574がNO判定の場合)、メインCPU101は、CT中CT抽籤処理を終了し、処理をCT中スタート時処理(図92参照)のS557に移す。
一方、S574において、メインCPU101が、1バイト抽籤処理に当籤したと判別したとき(S574がYES判定の場合)、メインCPU101は、CTセット数に「1」を加算する(S575)。そして、S575の処理後、メインCPU101は、CT中CT抽籤処理を終了し、処理をCT中スタート時処理(図92参照)のS557に移す。
[BB中スタート時処理]
次に、図94を参照して、状態別制御処理(図82参照)中のS415で行うBB中スタート時処理について説明する。なお、図94は、BB中スタート時処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、ボーナス中ARTゲーム数上乗せ抽籤テーブル(図59参照)を参照し、内部当籤役に基づいてARTゲーム数の上乗せ抽籤処理を行う(S611)。次いで、メインCPU101は、上乗せ抽籤に当籤したか否かを判別する(S612)。
S612において、メインCPU101が、上乗せ抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S612がNO判定の場合)、メインCPU101は、BB中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図82参照)も終了する。一方、S612において、メインCPU101が、上乗せ抽籤に当籤したと判別したとき(S612がYES判定の場合)、メインCPU101は、当籤結果(上乗せゲーム数)をART終了ゲーム数カウンタに加算する(S613)。
次いで、メインCPU101は、ARTセット数が「0」であるか否かを判別する(S614)。S614において、メインCPU101が、ARTセット数が「0」でないと判別したとき(S614がNO判定の場合)、メインCPU101は、BB中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図82参照)も終了する。
一方、S614において、メインCPU101が、ARTセット数が「0」であると判別したとき(S614がYES判定の場合)、メインCPU101は、ARTセット数に「1」を加算する(S615)。そして、S615の処理後、メインCPU101は、BB中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図82参照)も終了する。
[引込優先順位格納処理]
次に、図95を参照して、メインフロー(図73参照)中のS214で行う引込優先順位格納処理について説明する。図95は、引込優先順位格納処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、検索リール数に「3」をセットする(S621)。次いで、メインCPU101は、引込優先順位テーブル選択処理を行う(S622)。この処理では、内部当籤役及び作動ストップボタンに基づいて、引込優先順位テーブル(図27参照)が選択される。
次いで、メインCPU101は、引込優先順位格納領域選択処理を行う(S623)。この処理では、検索対象のリールの引込優先順位データ格納領域が選択される。次いで、メインCPU101は、図柄チェック数(回数)として「20」をセットする(S624)。
次いで、メインCPU101は、図柄コード取得処理を行う(S625)。この処理では、図柄チェック数に対応した入賞作動フラグ格納領域及び図柄コード格納領域を参照して、図柄コードを取得する。なお、図柄コード取得処理の詳細については、後述の図96を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、論理積演算処理を行う(S626)。この処理では、メインCPU101は、入賞作動フラグデータの生成処理を行う。
次いで、メインCPU101は、引込優先順位取得処理を行う(S627)。この処理では、メインCPU101は、入賞作動フラグ(入賞役)格納領域(図28〜図30参照)内においてビットが「1」にセットされており、かつ、当り要求フラグ格納領域でビットが「1」にされている役について、引込優先順位テーブル(図27参照)を参照して、引込優先順位データを取得する。なお、引込優先順位取得処理の詳細については、後述の図97及び図98を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、取得した引込優先順位データをメインRAM103内の引込優先順位データ格納領域(不図示)に格納する(S628)。この際、引込優先順位データは、各優先順位の値と、格納領域のビットとが対応するように引込優先順位データ格納領域に格納される。
なお、引込優先順位データ格納領域には、メインリールの種類毎に優先順位データの格納領域が設けられる。各引込優先順位データ格納領域には、対応するメインリールの各図柄位置「0」〜「19」に応じて決定された引込優先順位データが格納される。本実施形態では、この引込優先順位データ格納領域を参照することにより、停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索する。
引込優先順位データ格納領域に格納される優先順位引込データの内容は、引込優先順位データを決定する際に参照された引込優先順位テーブル内の引込優先順位テーブル番号の種類によって異なる。また、引込優先順位データは、その値が大きいほど優先順位が高いことを表す。引込優先順位データを参照することにより、メインリールの周面に配された各図柄間における優先順位の相対的な評価が可能となる。すなわち、引込優先順位データとして最も大きい値が決定されている図柄が最も優先順位の高い図柄となる。したがって、引込優先順位データは、メインリールの周面に配された各図柄間の順位を示すものともいえる。なお、引込優先順位データの値が等しい図柄が複数存在する場合には、優先順序テーブルが規定する優先順序に従って1つの図柄が決定される。
次いで、メインCPU101は、引込優先順位格納領域の更新処理を行う(S629)。この処理では、メインCPU101は、次のチェック図柄の引込優先順位データ格納領域をセットする。次いで、メインCPU101は、図柄チェック数を1減算する(S630)。次いで、メインCPU101は、図柄チェック数が「0」であるか否かを判別する(S631)。
S631において、メインCPU101が、図柄チェック数が「0」でないと判別したとき(S631がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS625の処理に戻し、S625以降の処理を繰り返す。一方、S631において、メインCPU101が、図柄チェック数が「0」であると判別したとき(S631がYES判定の場合)、メインCPU101は、検索対象リールの変更処理を行う(S632)。
次いで、メインCPU101は、検索リール数を1減算する(S633)。次いで、メインCPU101は、検索リール数が「0」であるか否か、すなわち、全てのメインリールに対して上述した一連の処理が行われたか否かを判別する(S634)。
S634において、メインCPU101が、検索リール数が「0」でないと判別したとき(S634がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS622の処理に戻し、S622以降の処理を繰り返す。一方、S634において、メインCPU101が、検索リール数が「0」であると判別したとき(S634がYES判定の場合)、メインCPU101は、引込優先順位格納処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS215に移す。
[図柄コード取得処理]
次に、図96を参照して、引込優先順位格納処理(図95参照)中のS625で行う図柄コード取得処理について説明する。図96は、図柄コード取得処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域のクリア処理を行う(S641)。この処理では、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域(図28〜図30参照)内の全ての格納領域に「0」をセットする。次いで、メインCPU101は、第1リール図柄配置テーブル(不図示)をセットする(S642)。
次いで、メインCPU101は、第1リール(左リール3L)の停止時であるか否かを判別する(S643)。
S643において、メインCPU101が、第1リール(左リール3L)の停止時であると判別したとき(S643がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS647の処理を行う。一方、S643において、メインCPU101が、第1リール(左リール3L)の停止時でないと判別したとき(S643がNO判定の場合)、メインCPU101は、第2リール図柄配置テーブル(不図示)をセットする(S644)。この処理では、S642の処理でセットされた第1リール図柄配置テーブルが、第2リール図柄配置テーブルで上書きされる。
次いで、メインCPU101は、第2リール(中リール3C)の停止時であるか否かを判別する(S645)。
S645において、メインCPU101が、第2リール(中リール3C)の停止時であると判別したとき(S645がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS647の処理を行う。一方、S645において、メインCPU101が、第2リール(中リール3C)の停止時でないと判別したとき(S645がNO判定の場合)、メインCPU101は、第3リール図柄配置テーブル(不図示)をセットする(S646)。この処理では、S644の処理でセットされた第2リール図柄配置テーブルが、第3リール図柄配置テーブルで上書きされる。
S646の処理後、又は、S643或いはS645がYES判定の場合、メインCPU101は、停止制御対象のリールに対する停止操作実行時の図柄チェック処理を行い、図柄チェック処理により取得された図柄に対応する図柄対応入賞作動テーブル(不図示)を取得する(S647)。図柄対応入賞作動テーブルは、停止制御対象のリールにおいて、対応する図柄が有効ライン上に停止したならば入賞となり得る入賞役(図柄組合せ)の種別を識別可能とするためのテーブルである。
次いで、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域をセットする(S648)。次いで、メインCPU101は、圧縮データ格納処理を行う(S649)。この処理では、メインCPU101は、主に、図柄対応入賞作動テーブルに格納された入賞可能な入賞作動フラグデータを、入賞作動フラグ格納領域内の対応する格納領域に転送(展開)する処理を行う。
例えば、第1リール(左リール3L)停止時であり、停止操作時に有効ライン上に位置する図柄が「白7」である場合には、入賞可能な図柄組合せ(コンビネーション)は、図28〜図30に示すように、第2格納領域に規定されるコンビネーション名称「C_2nd_A_01」、「C_2nd_A_01」及び「C_SP1_01」、第3格納領域に規定されるコンビネーション名称「C_9枚C_01」〜「C_9枚C_03」、「C_9枚C_07」〜「C_9枚C_09」及び「C_9枚E_01」、第4格納領域に規定されるコンビネーション名称「C_RB役A_01」、「C_RB役A_02」、「C_RB役B_01」〜「C_RB役B_04」、「C_RB役C_01」及び「C_RB役C_02」、第6格納領域に規定されるコンビネーション名称「C_リーチ目リプC_01」〜「C_リーチ目リプC_03」、「C_リーチ目リプD_01」、「C_リーチ目リプD_02」及び「C_リーチ目リプE_01」、並びに、第10格納領域に規定されるコンビネーション名称「C_BB1」である。
S649の処理後、メインCPU101は、圧縮データ格納処理により更新された入賞作動フラグ格納領域をセットし、図柄コード格納領域をセットし、入賞作動フラグ格納領域のデータ長(本実施形態では12バイト)をセットする(S650)。そして、S650の処理後、メインCPU101は、図柄コード取得処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図95参照)のS626に移す。
[引込優先順位取得処理]
次に、図97及び図98を参照して、引込優先順位格納処理(図95参照)中のS627で行う引込優先順位取得処理について説明する。なお、図97及び図98は、引込優先順位取得処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、右リール3R(特定の表示列)のチェック時であるか否かを判別する(S671)。
S671において、メインCPU101が、右リール3Rのチェック時でないと判別したとき(S671がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS674の処理を行う。一方、S671において、メインCPU101が、右リール3Rのチェック時であると判別したとき(S671がYES判定の場合)、メインCPU101は、内部当籤役に係る図柄組合せ(入賞役)に「ANY役」(所定の図柄の組合せ)が含まれるか否かを判別する(S672)。なお、ここでいう「ANY役」とは、少なくとも右リール3Rの停止図柄に関係なく入賞が確定する役(少なくとも右リール3Rの停止図柄が任意の図柄である入賞役)のことをいう。
S672において、メインCPU101が、内部当籤役に係る図柄組合せに「ANY役」が含まれないと判別したとき(S672がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS674の処理を行う。一方、S672において、メインCPU101が、内部当籤役に係る図柄組合せに「ANY役」が含まれると判別したとき(S672がYES判定の場合)、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域内の「ANY役」に対応する格納領域をマスクする(S673)。具体的には、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域内の「ANY役」に対応するビットに「1」をセットする。なお、内部当籤役に係る図柄組合せ(入賞役)に「ANY役」を規定しない場合には、S671〜S673の処理を不要としてもよい。また、「ANY役」が、左リール3L又は中リール3Cの停止図柄を任意の図柄として規定する場合には、左リール3L又は中リール3Cのチェック時である場合にもS672及びS673の処理を行うようにすればよい(後述のS681〜S683の処理も同様)。
S673の処理後、又は、S671或いはS672がNO判定の場合、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域(図28〜図30参照)のアドレスとして、その最後尾の格納領域のアドレスに「1」を加算したアドレスをセットし、停止禁止データをセットし、入賞作動フラグデータ長(入賞作動フラグ格納領域のデータ長:本実施形態では、12バイト)をセットする(S674)。次いで、メインCPU101は、ストックボタン作動カウンタの値、及び、ストップボタン作動状態を取得する(S675)。なお、ストップボタン作動カウンタは、停止操作が検出されているストップボタンの数を管理するためのカウンタである。また、ストップボタン作動状態は、作動ストップボタン格納領域(図33参照)を参照することにより取得される。
次いで、メインCPU101は、セットされている入賞作動フラグ格納領域のアドレスを1減算(−1更新)する(S676)。次いで、メインCPU101は、セットされている入賞作動フラグ格納領域とそれに対応する当り要求フラグ格納領域(図28〜図30参照)とから当り要求フラグデータを生成し、該生成された当り要求フラグデータに基づいて禁止入賞作動位置を生成する(S677)。
次いで、メインCPU101は、停止操作位置が禁止入賞作動位置であるか否かを判別する(S678)。
S678において、メインCPU101が、停止操作位置が禁止入賞作動位置でないと判別したとき(S678がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS684の処理を行う。一方、S678において、メインCPU101が、停止操作位置が禁止入賞作動位置であると判別したとき(S678がYES判定の場合)、メインCPU101は、ストップボタン作動カウンタの値が第3停止の値であるか否かを判別する(S679)。
S679において、メインCPU101が、ストップボタン作動カウンタの値が第3停止の値であると判別したとき(S679がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS705の処理を行う。一方、S679において、メインCPU101が、ストップボタン作動カウンタの値が第3停止の値でないと判別したとき(S679がNO判定の場合)、メインCPU101は、ストップボタン作動カウンタの値が第2停止の値であるか否かを判別する(S680)。
S680において、メインCPU101が、ストップボタン作動カウンタの値が第2停止の値でないと判別したとき(S680がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS684の処理を行う。一方、S680において、メインCPU101が、ストップボタン作動カウンタの値が第2停止の値であると判別したとき(S680がYES判定の場合)、メインCPU101は、右リール3Rの停止後であるか否かを判別する(S681)。
S681において、メインCPU101が、右リール3Rの停止後であると判別したとき(S681がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS684の処理を行う。一方、S681において、メインCPU101が、右リール3Rの停止後でないと判別したとき(S681がNO判定の場合)、メインCPU101は、当り要求フラグが「ANY役」の干渉を受ける可能性があるフラグでないか否か(内部当籤役に係る図柄組合せ(入賞役)に「ANY役」が含まれないか否か)を判別する(S682)。
S682において、メインCPU101が、当り要求フラグが「ANY役」の干渉を受ける可能性があるフラグでないと判別したとき(S682がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS684の処理を行う。一方、S682において、メインCPU101が、当り要求フラグが「ANY役」の干渉を受ける可能性があるフラグであると判別したとき(S682がNO判定の場合)、メインCPU101は、現チェックが「ANY役」を含む当り要求フラグのチェック時であるか否かを判別する(S683)。
S683において、メインCPU101が、現チェックが「ANY役」を含む当り要求フラグのチェック時であると判別したとき(S683がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS705の処理を行う。
一方、S683において、メインCPU101が、現チェックが「ANY役」を含む当り要求フラグのチェック時でないと判別したとき(S683がNO判定の場合)、S678或いはS680がNO判定の場合、又は、S681或いはS682がYES判定の場合、メインCPU101は、入賞作動フラグデータ長を1減算する(S684)。次いで、メインCPU101は、入賞作動フラグデータ長が「0」であるか否かを判別する(S685)。
S685において、メインCPU101が、入賞作動フラグデータ長が「0」でないと判別したとき(S685がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS676の処理に戻し、S676以降の処理を繰り返す。
一方、S685において、メインCPU101が、入賞作動フラグデータ長が「0」であると判別したとき(S685がYES判定の場合)、メインCPU101は、停止制御用引込要求フラグ設定処理を行う(S686)。この処理では、例えば、メインCPU101は、論理積演算処理を行う。なお、S686の処理内で実行される論理積演算処理では、上述のように、当り(引込)要求フラグ格納領域のデータが「論理積先データ」にセットされ、入賞作動フラグ格納領域のデータが「論理積元データ」にセットされ、「論理積回数」には、RT作動組み合わせ表示フラグのデータ長(1バイト)のバイト数「1」がセットされる。RT作動組み合わせ表示フラグは、入賞作動フラグ格納領域において、RT移行に係る図柄組合せが規定された格納領域のことであり、本実施形態では、図28〜図30に示すように格納領域11のみとなる。
次いで、メインCPU101は、引込優先順位テーブルアドレス格納領域を参照して、引込優先順位テーブルを取得する(S687)。この処理では、現在セットされているアドレスに、引込優先順位データの初期値「1(001H)」が設定されるとともに、図27に記載の引込優先順位テーブル番号「00」〜「05」のいずれかの引込優先順位テーブルが取得される。
次いで、メインCPU101は、現在セットされているアドレスに格納されている引込優先順位テーブルのデータが、エンドコード(000H)であるか否かを判別する(S688)。
S688において、メインCPU101が、現在セットされているアドレスに格納されている引込優先順位テーブルのデータが、エンドコードであると判別したとき(S688がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS705の処理を行う。一方、S688において、メインCPU101が、現在セットされているアドレスに格納されている引込優先順位テーブルのデータが、エンドコードでないと判別したとき(S688がNO判定の場合)、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域をセットする(S689)。
次いで、メインCPU101は、現在セットされているアドレスに格納されている引込優先順位テーブルに基づいて、引込優先順位データを取得する(S690)。次いで、メインCPU101は、引込優先順位テーブルのブロックカウンタをセットする(S691)。本実施形態では、この処理において、メインCPU101は、引込優先順位テーブルのブロックカウンタの値に「2」をセットする。
次いで、メインCPU101は、引込優先順位テーブルのチェック回数をセットし、参照する引込優先順位テーブルのアドレスを1加算(+1更新)する(S692)。本実施形態では、この処理において、メインCPU101は、引込優先順位テーブルのチェック回数に「8」をセットする。
次いで、メインCPU101は、更新された引込優先順位テーブルのアドレスに基づいて、チェックデータを取得し、チェックデータからチェックビットを抽出する(S693)。なお、本実施形態では、ここで抽出するチェックビットは、チェックデータのビット0に対応する。例えば、S690の処理において、図27に記載の引込優先順位テーブル番号「00」の引込優先順位テーブルから引込優先順位データ「03EH」が取得された場合、S693の処理では、チェックデータとして「10001000B」が取得され、チェックビットの値として「0」が抽出される。
次いで、メインCPU101は、抽出されたチェックビットの値が「1」であるか否かを判別する(S694)。
S694において、メインCPU101が、抽出されたチェックビットの値が「1」でないと判別したとき(S694がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS699の処理を行う。一方、S694において、メインCPU101が、抽出されたチェックビットの値が「1」であると判別したとき(S694がYES判定の場合)、メインCPU101は、参照する引込優先順位テーブルのアドレスを1加算(+1更新)し、更新後のアドレスに基づいて、引込優先順位テーブルから判定データを取得する(S695)。
次いで、メインCPU101は、S695で取得した判定データに基づいて、現在取得されている入賞作動フラグデータが判定対象であるか否かを判別する(S696)。この処理では、メインCPU101は、現在取得されている入賞作動フラグデータと、判定データとを比較し、前者が後者に対応するものである否かを判定し、前者が後者に対応するものである場合には、現在取得されている入賞作動フラグデータが判定対象であると判定する。
S696において、メインCPU101が、入賞作動フラグデータが判定対象でないと判別したとき(S696がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS699の処理を行う。一方、S696において、メインCPU101が、入賞作動フラグデータが判定対象であると判別したとき(S696がYES判定の場合)、メインCPU101は、引込優先順位データの更新処理を行う(S697)。この処理では、メインCPU101は、S697で取得した判定データに対応付けられた引込優先順位データで、現在セットされている引込優先順位データを更新(上書き)する。
次いで、メインCPU101は、チェックデータの更新処理を行う(S698)。この処理では、メインCPU101は、チェックデータを1ビットだけ右方向(ビット7からビット0に向かう方向)にシフトする。なお、この処理において、シフト後のチェックデータのビット7には、「0」がセットされる。
S698の処理後、又は、S694或いはS696がNO判定の場合、メインCPU101は、チェックデータにチェック対象のビット(「1」がセットされているビット)があるか否かを判別する(S699)。
S699において、メインCPU101が、チェックデータにチェック対象のビットがないと判別したとき(S699がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS702の処理を行う。一方、S699において、メインCPU101が、チェックデータにチェック対象のビットがあると判別したとき(S699がYES判定の場合)、メインCPU101は、チェックする入賞作動フラグ格納領域のアドレスを1加算(+1更新)し、チェック回数を1減算する(S700)。
次いで、メインCPU101は、チェック回数が「0」であるか否かを判別する(S701)。S701において、メインCPU101が、チェック回数が「0」でないと判別したとき(S701がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS698の処理に戻し、S698以降の処理を繰り返す。
一方、S701において、メインCPU101が、チェック回数が「0」であると判別したとき(S701がYES判定の場合)、メインCPU101は、現在参照している入賞作動フラグ格納領域のアドレスにチェック回数の初期値「8」を加算して入賞作動フラグ格納領域のアドレスを更新し、ブロックカウンタの値を1減算する(S702)。次いで、メインCPU101は、ブロックカウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S703)。
S703において、メインCPU101が、ブロックカウンタの値が「0」でないと判別したとき(S703がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS692の処理に戻し、S692以降の処理を繰り返す。
一方、S703において、メインCPU101が、ブロックカウンタの値が「0」であると判別したとき(S703がYES判定の場合)、メインCPU101は、参照する引込優先順位テーブルのアドレスを1加算(+1更新)する(S704)。例えば、現在参照している引込優先順位テーブルが、図27に記載の引込優先順位テーブル番号「00」の引込優先順位テーブルである場合、この処理により、参照する引込優先順位テーブルが、図27に記載の引込優先順位テーブル番号「01」の引込優先順位テーブルに変更される。そして、S704の処理後、メインCPU101は、処理をS688の処理に戻し、S688以降の処理を繰り返す。
ここで再度、S679、S683又はS688の処理に戻って、S679、S683又はS688がYES判定の場合、メインCPU101は、この時点でセットされている引込順位データを、最終的な引込優先順位データとしてセットする(S705)。なお、S679又はS683がYES判定の場合、メインCPU101は、最終的な引込優先順位データとして「0(00H)」をセットする。この場合、引込優先順位データ「0(00H)」にはエンドコードが割り付けられているので、引込データ無し(停止禁止)がセットされる。そして、S705の処理後、メインCPU101は、引込優先順位取得処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図95参照)のS628に移す。
[リール停止制御処理]
次に、図99を参照して、メインフロー(図73参照)中のS215で行うリール停止制御処理について説明する。なお、図99は、リール停止制御処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、リール停止可能信号OFF処理を行う(S711)。この処理では、メインCPU101は、主に、リール停止可能信号OFFデータのポート出力処理を行う。また、この処理は、メインRAM103の規定外作業領域を使用して行われる。
次いで、メインCPU101は、全リールの回転速度が所定の一定速度に到達したか否か(「定速」になったか否か)を判別する(S712)。S712において、メインCPU101が、全リールの回転速度が「定速」になっていないと判別したとき(S712がNO判定の場合)、メインCPU101は、S712の処理を繰り返す。
一方、S712において、メインCPU101が、全リールの回転速度が「定速」になったと判別したとき(S712がYES判定の場合)、メインCPU101は、リール停止可能信号ON処理を行う(S713)。この処理では、メインCPU101は、主に、リール停止可能信号ONデータのポート出力処理を行う。また、この処理は、メインRAM103の規定外作業領域を使用して行われる。
次いで、メインCPU101は、自動停止チェック処理を行う(S714)。なお、自動停止チェック処理の詳細については、図100を参照して後述する。
次いで、メインCPU101は、有効なストップボタンが押されたか、又は、S714の自動停止チェック処理で自動停止指令があるか(設定されたか)、否かを、判別する(S715)。
S715において、メインCPU101が、有効なストップボタンが押されておらず、且つ、自動停止指令がないと判別したとき(S715がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS713の処理に戻し、S713以降の処理を繰り返す。一方、S715において、メインCPU101が、有効なストップボタンが押された、又は、自動停止指令があったと判別したとき(S715がYES判定の場合)、メインCPU101は、作動ストップボタン格納領域(図33参照)を更新し、ストップボタン未作動カウンタの値を1減算する。また、S715において、有効なストップボタンが押されたと判別したときは、手動停止カウンタを1減算する(S716)。
なお、S715において、自動停止指令があったと判別したときは、S716の作動ストップボタン格納領域(図33参照)の更新において、メインCPU101は、ビット0〜2のいずれもに「0」が格納されている場合は、ビット0に「1」を格納する。また、ビット0に「1」が格納され、ビット1,2に「0」が格納されている場合は、ビット1に「1」を格納する。また、ビット0,1に「1」が格納され、ビット2に「0」が格納されている場合は、ビット2に「1」を格納する。すなわち、自動停止によってリール3L,3C,3Rの全てのリールが停止する場合は、左、中、右のいわゆる順押しでストップボタンが操作された場合と同様の順番で、リールが停止する。なお、停止させるリールの順番は適宜設定可能である。
次いで、メインCPU101は、作動ストップボタン格納領域に格納されているデータに基づいて、作動ストップボタンを特定し、作動ストップボタンから検索対象リールを決定する(S716)。また、この処理では、検索対象リールのリール制御管理情報が格納される回胴制御データ格納領域のアドレス(先頭アドレス)セット処理も行われる。
次いで、メインCPU101は、リール停止可能信号OFF処理を行う(S718)。この処理は、上記S711と同様に、メインRAM103の規定外作業領域を使用して行われる。次いで、メインCPU101は、図柄カウンタの値に基づいて停止開始位置をメインRAM103に格納する(S719)。
次いで、メインCPU101は、リール停止選択処理を行う(S720)。詳細な説明は省略するが、この処理では、メインCPU101は、滑り駒数の選択処理を行う。
次いで、メインCPU101は、停止開始位置と、S720で決定された滑り駒数とに基づいて停止予定位置を決定し、該決定した停止予定位置をメインRAM103に格納する(S721)。この処理では、メインCPU101は、停止開始位置に滑り駒数を加算し、その加算結果を停止予定位置とする。
次いで、メインCPU101は、図柄コード格納処理を実行する(S722)。この処理では、停止予定位置に対応する図柄コードが図柄コード格納領域に格納される。
次いで、メインCPU101は、リール停止コマンド生成格納処理を行う(S723)。この処理では、メインCPU101は、主制御回路90から副制御回路200に送信されるリール停止コマンドデータ(以下、単に「リール停止コマンド」と称する場合がある)を生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域に保存する。本実施形態において、リール停止コマンドには、当該コマンドに係る作動ストップボタンがストップボタン17L,17C,17Rのいずれであるかを示す情報、すなわち停止するリール3L,3C,3Rのいずれであるかを示す情報が含まれる。また、リール停止コマンドには、当該コマンドに係る停止操作が、第1〜第3停止操作のいずれの停止操作であるかを示す情報が含まれる。また、リール停止コマンドには、停止図柄を示す情報が含まれる。すなわち、リール停止コマンドには、停止するリール、第1〜第3停止操作のいずれか、及び、停止図柄に係る情報が含まれる。
次いで、メインCPU101は、制御対象のリールが最終停止(第3停止)のリールであるか否かを判別する(S724)。この処理では、メインCPU101は、ストップボタン未作動カウンタの値に基づいて、制御対象のリールが最終停止(第3停止)のリールであるか否かを判別し、ストップボタン未作動カウンタの値が「0」であるときには、制御対象のリールが最終停止のリールであると判定する。
S724において、メインCPU101が、制御対象のリールが最終停止のリールでないと判別したとき(S724がNO判定の場合)、メインCPU101は、制御変更処理を行う(S725)。この処理では、特定の停止位置にあった場合に、リールの停止に用いる停止情報群が更新される。次いで、メインCPU101は、図95で説明した引込優先順位格納処理を行う(S726)。
次いで、メインCPU101は、停止間隔残時間待機処理を行う(S727)。停止間隔残時間待機処理については、図101を参照して後述する。そして、S727の処理後、メインCPU101は、処理をS711の処理に戻し、S711以降の処理を繰り返す。
ここで再度、S724の処理に戻って、S724において、メインCPU101が、制御対象のリールが最終停止のリールであると判別したとき(S724がYES判定の場合)、メインCPU101は、全リールの励磁が停止状態であるか否かを判別する(S728)。S728において、メインCPU101が、全リールの励磁が停止状態でないと判別したとき(S728がNO判定の場合)、メインCPU101は、S728の処理を繰り返す。
一方、S728において、メインCPU101が、全リールの励磁が停止状態であると判別したとき(S728がYES判定の場合)、メインCPU101は、第3停止操作されたストップボタンがオン状態のままである(ストップボタンが放されていない)か否かを判別する(S729)。S729において、メインCPU101が、第3停止操作されたストップボタンがオン状態のままであると判別したとき(S729がYES判定の場合)、メインCPU101は、S729の処理を繰り返す。一方、S729において、メインCPU101が、第3停止操作されたストップボタンがオン状態のままでないと判別したとき(S729がNO判定の場合)、メインCPU101は、リール停止制御処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS216に移す。
[自動停止チェック処理]
次に、図100を参照して、リール停止制御処理(図99参照)中のS714で行われる自動停止チェック処理について説明する。なお、図100は、自動停止チェックの手順を示すフローチャートである。
自動停止チェック処理では、所定の条件が成立している場合に、自動停止指令を設定する。本実施形態において、所定の条件とは、内部当籤役が「はずれ」であること、リールが回転を開始してから所定の時間が経過していること、そして、遊技者によってストップボタンが操作されていないこと、すなわち手動停止カウンタの値が「3」のままであること、である。
図100に示すように、メインCPU101は、まず、メイン処理(図73参照)のS204で決定された内部当籤役が「はずれ」であるか否かを判別する(S731)。「はずれ」でないと判別する場合(S731がNO判定の場合)は、メインCPU101は、自動停止チェック処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図99参照)のS716に移す。一方、「はずれ」であると判別する場合(S731がYES判定の場合)は、メインCPU101は、自動停止タイマが「0」であるか否かを判別する(S732)。
S732において、自動停止タイマが「0」でないと判別する場合(S732がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS735に移す。一方、自動停止タイマが「0」であると判別する場合(S732がYES判定の場合)、メインCPU101は、手動停止カウンタの値が「3」であるか否かを判別する(S733)。
S733において、手動停止カウンタの値が「3」であると判別する場合(S733がYES判定の場合)、メインCPU101は、自動停止指令を設定する(S734)。その後、メインCPU101は、自動停止チェック処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図99参照)のS716に移す。一方、手動停止カウンタの値が「3」でないと判別する場合(S733がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS735に移す。
S732がNO判定の場合、又は、S733がNO判定の場合、メインCPU101は、手動停止カウンタの値が「3」以外か否かを判別する(S735)。手動停止カウンタの値が「3」以外でない判別する場合(S735がNO判定の場合)、メインCPU101は、自動停止チェック処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図99参照)のS716に移す。一方、手動停止カウンタの値が「3」以外であると判別する場合(S735がYES判定の場合)、メインCPU101は、自動停止タイマの計測を停止する(S736)。自動停止タイマの計測を停止した後、次に自動停止タイマの計測が開始されるまでの自動停止チェック処理のS732の判別は、必ずNO判定となる。その後、メインCPU101は、自動停止チェック処理を終了し、処理をリール停止制御処理のS716に移す。
[停止間隔残時間待機処理]
次に、図101を参照して、リール停止制御処理(図99参照)中のS727で行われる停止間隔残時間待機処理について説明する。なお、図101は、停止間隔残時間待機処理の手順を示すフローチャートである。
図101に示すように、メインCPU101は、まず、今回のリールの停止が自動停止指令での停止か否かを判定する(S741)。例えば、メインCPU101は、リール停止制御処理(図99)のS723で生成されたリール停止コマンドが自動停止指令での停止に係るものか否かに基づいて、今回のリールの停止が自動停止指令での停止か否かを判別する。
S741において、自動停止指令での停止でない判別する場合(S741がNO判定の場合)、メインCPU101は、第1停止間隔残時間待機処理を行う(S742)。第1停止間隔残時間処理では、予め設定された所定のリール停止間隔時間が経過するまで、待機処理を行う。その後、メインCPU101は、停止間隔残時間待機処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図99参照)のS711に移す。
一方、S741において、自動停止指令での停止と判別する場合(S741がYES判定の場合)、メインCPU101は、第2停止間隔残時間待機処理を行う(S743)。第2停止間隔残時間処理では、主制御回路90から副制御回路200にリール停止コマンドが一定の間隔で送信されるように、待機処理を行う。その後、メインCPU101は、停止間隔残時間待機処理を終了し、処理をリール停止制御処理のS711に移す。
例えば、後述する定期受信カウンタに係る所定値nとして「4」が設定されている場合の第2停止間隔残時間待機処理では、メインCPU101は、主制御回路90から副制御回路200に無操作コマンドが4回送信される期間、待機を行う。また、同所定値nとして「0」が設定されている場合の第2停止間隔残時間待機処理では、メインCPU101は、即座に待機を終了させ、そして、停止間隔残時間待機処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図99参照)のS711に移す。
[入賞検索処理]
次に、図102を参照して、メインフロー(図73参照)中のS216で行う入賞検索処理について説明する。なお、図102は、入賞検索処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、図柄コード格納領域(図35参照)に格納された各格納領域のデータを、入賞作動フラグ格納領域(図28〜図30参照)の対応する格納領域に転送して保存する(S761)。そして、この処理終了時点では、DEレジスタに入賞作動フラグ格納領域の最後尾のアドレスがセットされる。
次いで、メインCPU101は、入賞役(図柄組合せ)の払出枚数(図28〜図30参照)を規定する払出枚数データテーブル(不図示)のアドレスをHLレジスタにセットする(S762)。次いで、メインCPU101は、払出枚数テーブル数(例えば、本実施形態では「5」)を入賞検索カウンタの初期値とし、該初期値をBレジスタにセットする(S763)。
次いで、メインCPU101は、HLレジスタにセットされたアドレスに基づいて、メダルの払出枚数(本実施形態では、1枚、2枚、3枚及び9枚のいずれか)のデータをCレジスタにセットし、判定対象データをAレジスタにセットし、HLレジスタにセットされているアドレスに「2」を加算(+2更新)する(S764)。なお、払出枚数データテーブルにおいて、メダルの払出枚数のデータは、例えば「払出枚数(1,2,3又は9)*2+0」と規定される。また、以下では、Cレジスタにセットされたメダルの払出枚数のデータ「払出枚数(1,2,3又は9)*2+0」内のデータ「0」を「判定ビット」という。この判定ビットは入賞検索の判定対象ブロックであるか否かを示す情報である。
次いで、メインCPU101は、Cレジスタにセットされたメダルの払出枚数のデータから判定ビットの値を抽出する(S765)。次いで、メインCPU101は、抽出した判定ビットの値に基づいて、判定対象ブロックであるか否かを判別する(S766)。この処理において、メインCPU101は、抽出した判定ビットの値が「1」である場合に、判定対象ブロックであると判定する。なお、本実施形態では、メダルの払出枚数にかかわらず、判定ビットの値は常に「0」が規定されるようにしているため、S766の処理は必ずNO判定となる。
S766において、メインCPU101が、判定対象ブロックでないと判別したとき(S766がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS768の処理を行う。一方、S766において、メインCPU101が、判定対象ブロックであると判別したとき(S766がYES判定の場合)、メインCPU101は、DEレジスタにセットされている入賞作動フラグ格納領域のアドレスを1減算(−1更新)する(S767)。
S767の処理後又はS766がNO判定の場合、メインCPU101は、DEレジスタにセットされた入賞作動フラグ格納領域のアドレスで指定される格納領域のデータを判定データとして抽出する(S768)。
次いで、メインCPU101は、S764でAレジスタにセットされた判定対象データと、S768で抽出した判定データとに基づいて、判定の結果が入賞であるか否かを判別する(S769)。この処理において、メインCPU101は、S764でAレジスタにセットされた判定対象データが、S768で抽出した判定データと同じであれば、判定の結果が入賞であると判定する。
S769において、メインCPU101が、判定の結果が入賞でないと判別したとき(S769がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS776の処理を行う。一方、S769において、メインCPU101が、判定の結果が入賞であると判別したとき(S769がYES判定の場合)、メインCPU101は、現遊技が3枚遊技(メダルのベット枚数が3枚である遊技)であるか否かを判別する(S770)。
S770において、メインCPU101が、現遊技が3枚遊技であると判別したとき(S770がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS772の処理を行う。一方、S770において、メインCPU101が、現遊技が3枚遊技でないと判別したとき(S770がNO判定の場合)、メインCPU101は、2枚遊技(メダルのベット枚数が2枚である遊技)の払出枚数(2枚)をCレジスタにセットする(S771)。
S771の処理後又はS770がYES判定の場合、メインCPU101は、払出枚数の更新処理を行う(S772)。具体的には、メインCPU101は、現在の入賞枚数カウンタの値に、Cレジスタにセットされたメダルの払出枚数を加算し、加算後の値を払出枚数にセットする。
次いで、メインCPU101は、払出枚数の値が最大払出枚数「10」未満であるか否かを判別する(S773)。
S773において、メインCPU101が、払出枚数の値が最大払出枚数「10」未満であると判別したとき(S773がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS775の処理を行う。一方、S773において、メインCPU101が、払出枚数の値が最大払出枚数「10」未満でないと判別したとき(S773がNO判定の場合)、メインCPU101は、払出枚数に最大払出枚数「10」をセットする(S774)。
S774の処理後又はS773がYES判定の場合、メインCPU101は、払出枚数を入賞枚数カウンタに保存する(S775)。
S775の処理後又はS769がNO判定の場合、メインCPU101は、他の入賞があるか否かを判別する(S776)。S776において、メインCPU101が、他の入賞があると判別したとき(S776がYES判定の場合)、メインCPU101は、処理をS769の処理に戻し、S769以降の処理を繰り返す。
一方、S776において、メインCPU101が、他の入賞がないと判別したとき(S776がNO判定の場合)、メインCPU101は、入賞検索カウンタの値を1減算(−1更新)する(S777)。なお、本実施形態のように、有効ラインが1本である場合には、複数の小役が重複して入賞することがないので、S776の判定処理は必ずNO判定となる。
次いで、メインCPU101は、入賞検索カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S778)。
S778において、メインCPU101が、入賞検索カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S778がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS764の処理に戻し、S764以降の処理を繰り返す。一方、S778において、メインCPU101が、入賞検索カウンタの値が「0」であると判別したとき(S778がYES判定の場合)、メインCPU101は、入賞検索処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS217の処理に移す。
[入賞チェック・メダル払出処理]
次に、図103を参照して、メインフロー(図73参照)中のS217で行う入賞チェック・メダル払出処理について説明する。なお、図103は、入賞チェック・メダル払出処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、入賞作動コマンド生成処理を行う(S801)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信する入賞作動コマンドに含まれる、種別データおよび各種通信パラメータを生成する。なお、入賞作動コマンドは、入賞作動フラグ(表示役)等を特定するパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU101は、図68で説明した通信データ格納処理を行う(S802)。この処理により、入賞作動コマンドデータがメインRAM103に設けられた通信データ格納領域に保存される。なお、入賞作動コマンドは、後述の図110で説明する通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。
次いで、メインCPU101は、入賞枚数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S803)。S803において、メインCPU101が、入賞枚数カウンタの値が「0」であると判別したとき(S803がYES判定の場合)、メインCPU101は、入賞チェック・メダル払出処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS218の処理に移す。
一方、S803において、メインCPU101が、入賞枚数カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S803がNO判定の場合)、メインCPU101は、メダルのクレジット枚数(貯留枚数)がその上限枚数(本実施形態では50枚)以上であるか否かを判別する(S804)。
S804において、メインCPU101が、メダルのクレジット枚数がその上限枚数以上でないと判別したとき(S804がNO判定の場合)、メインCPU101は、クレジットカウンタの値に「1」を加算(+1更新)する(S805)。加算されたクレジットカウンタの値は、情報表示器6に含まれる貯留枚数表示用の2桁の7セグLED(不図示)により表示される。次いで、メインCPU101は、メダル払出枚数チェック処理を行う(S806)。なお、メダル払出枚数チェック処理の詳細については、後述の図104を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、メダルの払い出しが終了したか否かを判別する(S807)。S807において、メインCPU101が、メダルの払い出しが終了したと判別したとき(S807がYES判定の場合)、メインCPU101は、入賞チェック・メダル払出処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS218の処理に移す。
一方、S807において、メインCPU101が、メダルの払い出しが終了していないと判別したとき(S807がNO判定の場合)、メインCPU101は、払出間隔待機処理を行う(S808)。この処理では、メインCPU101は、予め設定されたメダル払出間隔時間(本実施形態では60.33msec:後述の図109で説明する割込処理(1.1172msec周期)の54周期分)が経過するまでウェイトする。そして、S808の処理後、メインCPU101は、処理をS803の処理に戻し、S803以降の処理を繰り返す。
ここで再度、S804の処理に戻って、S804において、メインCPU101が、メダルのクレジット枚数がその上限枚数(50枚)以上であると判別したとき(S804がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダルの払出処理を行う(S809)。この処理により、クレジット枚数として貯留されなかった分のメダルが払い出される。なお、S809の処理においても、メダルの払い出しが終了するまで、メダルが1枚払い出される度にS806〜806の処理が繰り返されるようにすればよい。そして、S809の処理後、メインCPU101は、入賞チェック・メダル払出処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS218の処理に移す。
[メダル払出枚数チェック処理]
次に、図104を参照して、入賞チェック・メダル払出処理(図103参照)中のS806で行うメダル払出枚数チェック処理について説明する。なお、図104は、メダル払出枚数チェック処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、メダルOUTカウンタの値に「1」を加算(+1更新)する(S811)。なお、メダルOUTカウンタは、メダルの払出回数を計数するためのカウンタである。次いで、メインCPU101は、払出枚数カウンタの値に「1」を加算(+1更新)する(S812)。なお、払出枚数カウンタは、メダルの払出枚数を計数するためのカウンタである。
次いで、メインCPU101は、払出枚数7SEG表示処理を行う(S813)。この処理では、メインCPU101は、払出枚数カウンタの値を、情報表示器6に含まれる払出枚数表示用の2桁の7セグLED(不図示)により表示させる制御処理を行う。
次いで、メインCPU101は、役連終了枚数カウンタの更新処理を行う(S814)。なお、役連終了枚数カウンタは、ボーナス役が入賞する(コンビネーション「C_BB1」又は「C_BB2」の図柄組合せが揃う)ことで、ボーナス遊技が開始する時にボーナス遊技で払い出すことが可能な払出枚数がセットされる(図105参照)。そして、ボーナス遊技中のメダルの払出枚数の残り枚数を計数し、ボーナス遊技の終了を判断する(後述の図105のS823参照)ためのカウンタである。この処理では、メインCPU101は、役連終了枚数カウンタの値とその下限値「0」とを比較し、役連終了枚数カウンタの値が下限値「0」より大きい場合には、役連終了枚数カウンタの値を1減算(−1更新)し、役連終了枚数カウンタの値が下限値「0」以下である場合には、役連終了枚数カウンタの値を「0」に保持する。なお、役連終了枚数カウンタにセットされる払出枚数は、実際に遊技者に払い出される枚数となる訳ではない、例えば、役連終了枚数カウンタに216枚がセットされ、役連終了枚数カウンタが215となった状態で、9枚役が当籤した場合、実際の払い出される払出枚数は225枚となる。役連終了枚数カウンタは216枚払い出された後「0」となり、以降、役連終了枚数カウンタの値の下限値「0」が維持される。
次いで、メインCPU101は、入賞枚数カウンタの値を1減算(−1更新)する(S815)。
次いで、メインCPU101は、クレジット情報コマンド生成処理を行う(S816)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信するクレジット情報コマンドに含まれる、種別データ及び各種通信パラメータを生成する。なお、クレジット情報コマンドは、メダルのクレジット枚数を特定するパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU101は、図68で説明した通信データ格納処理を行う(S817)。この処理により、クレジット情報コマンドデータがメインRAM103に設けられた通信データ格納領域に保存される。なお、クレジット情報コマンドは、後述の図110で説明する通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。そして、S817の処理後、メインCPU101は、メダル払出枚数チェック処理を終了し、処理を入賞チェック・メダル払出処理(図103参照)中のS807の処理に移す。
[BBチェック処理]
次に、図105を参照して、メインフロー(図73参照)中のS218で行うBBチェック処理について説明する。なお、図105は、BBチェック処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、現在の遊技状態がボーナス状態であるか否かを判別する(S821)。S821において、メインCPU101が、現在の遊技状態がボーナス状態でないと判別したとき(S821がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS832の処理を行う。
一方、S821において、メインCPU101が、現在の遊技状態がボーナス状態であると判別したとき(S821がYES判定の場合)、
メインCPU101は、役連終了枚数カウンタの値が「0」以下であるか否かを判別する(S823)。S823において、メインCPU101が、役連終了枚数カウンタの値が「0」以下でないと判別したとき(S823がNO判定の場合)、メインCPU101は、BBチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS219の処理に移す。
一方、S823において、メインCPU101が、役連終了枚数カウンタの値が「0」以下であると判別したとき(S823がYES判定の場合)、メインCPU101は、ボーナス終了時処理を行う(S824)。この処理では、メインCPU101は、ボーナス状態中の各種情報をクリアするとともに、RT1状態フラグをオン状態にセットする。
次いで、メインCPU101は、ボーナス終了時CT抽籤テーブル(図60参照)を参照して、ボーナス終了時のCT抽籤を行う(S825)。次いで、メインCPU101は、ボーナス終了時のCT抽籤に当籤したか否かを判別する(S826)。
S826において、メインCPU101が、CT抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S826がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS828の処理を行う。一方、S826において、メインCPU101が、CT抽籤に当籤したと判別したとき(S826がYES判定の場合)、メインCPU101は、CTセット数に「1」を加算する(S827)。なお、ARTセット数が「0」であるときにCT抽籤に当籤した場合には、S827の処理において、CTセット数に「1」を加算するとともに、ARTセット数にも「1」を加算する。
S827の処理後又はS826がNO判定の場合、メインCPU101は、ARTセット数又はCTセット数が「1」以上であるか否かを判別する(S828)。
S828において、メインCPU101が、ARTセット数又はCTセット数が「1」以上であると判別したとき(S828がYES判定の場合)、メインCPU101は、次遊技の遊技状態にART準備状態をセットする(S829)。そして、S829の処理後メインCPU101は、BBチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS219の処理に移す。
一方、S828において、メインCPU101が、ARTセット数又はCTセット数が「1」以上でないと判別したとき(S828がNO判定の場合)、メインCPU101は、次遊技の遊技状態に通常遊技状態をセットする(S830)。次いで、メインCPU101は、通常中高確率抽籤テーブル(図40B参照)を参照して、CZの抽籤状態を抽籤し、抽籤結果をセットする(S831)。そして、S831の処理後、メインCPU101は、BBチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS219の処理に移す。
ここで再度、S821の処理に戻って、S821がNO判定の場合、メインCPU101は、BB役に係る図柄組合せ(コンビネーション「C_BB1」又は「C_BB2」の図柄組合せ)が表示されたか否かを判定する(S832)。S832において、メインCPU101が、BB役に係る図柄組合せが表示されなかったと判別したとき(S832がNO判定の場合)、メインCPU101は、BBチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS219の処理に移す。
一方、S832において、メインCPU101が、BB役に係る図柄組合せが表示されたと判別したとき(S832がYES判定の場合)、メインCPU101は、ボーナス種別抽籤テーブル(図58参照)を参照して、ボーナス種別を抽籤し、抽籤結果をセットする(S833)。次いで、メインCPU101は、役連終了枚数カウンタの値に所定値(ボーナス終了契機となる払出枚数:本実施形態では、「216」)をセットする(S834)。
次いで、メインCPU101は、ボーナス開始時処理を行う(S835)。この処理では、メインCPU101は、例えば、次遊技の遊技状態にボーナス状態をセットするなどのボーナスの作動開始に必要な各種処理を行う。そして、S835の処理後、メインCPU101は、BBチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS219の処理に移す。
[RTチェック処理]
次に、図106及び図107を参照して、メインフロー(図73参照)中のS219で行うRTチェック処理について説明する。なお、図106及び図107は、RTチェック処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、RT状態がRT5状態であるか否かを判別する(S841)。S841において、メインCPU101が、RT状態がRT5状態であると判別したとき(S841がYES判定の場合)、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS220の処理に移す。
一方、S841において、メインCPU101が、RT状態がRT5状態でないと判別したとき(S841がNO判定の場合)、メインCPU101は、RT状態がRT0状態であるか否かを判別する(S842)。S842において、メインCPU101が、RT状態がRT0状態でないと判別したとき(S842がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS845の処理を行う。
一方、S842において、メインCPU101が、RT状態がRT0状態であると判別したとき(S842がYES判定の場合)、メインCPU101は、略称「ベルこぼし目」の図柄組合せ(図28参照)が表示されたか否かを判別する(S843)。S843において、メインCPU101が、略称「ベルこぼし目」の図柄組合せが表示されなかったと判別したとき(S843がNO判定の場合)、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS220の処理に移す。
一方、S843において、メインCPU101が、略称「ベルこぼし目」の図柄組合せが表示されたと判別したとき(S843がYES判定の場合)、メインCPU101は、RT2状態フラグをオン状態にセットする(S844)。この処理により、RT状態がRT0状態からRT2状態に移行する。そして、S844の処理後、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS220の処理に移す。
ここで再度、S842の処理に戻って、S842がNO判定の場合、メインCPU101は、RT状態がRT1状態であるか否かを判別する(S845)。S845において、メインCPU101が、RT状態がRT1状態でないと判別したとき(S845がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS850の処理を行う。
一方、S845において、メインCPU101が、RT状態がRT1状態であると判別したとき(S845がYES判定の場合)、メインCPU101は、略称「ベルこぼし目」の図柄組合せが表示されたか否かを判別する(S846)。
S846において、メインCPU101が、略称「ベルこぼし目」の図柄組合せが表示されたと判別したとき(S846がYES判定の場合)、メインCPU101は、RT1状態フラグをオフ状態にセットするとともに、RT2状態フラグをオン状態にセットする(S847)。この処理により、RT状態がRT1状態からRT2状態に移行する。そして、S847の処理後、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS220の処理に移す。
一方、S846において、メインCPU101が、略称「ベルこぼし目」の図柄組合せが表示されなかったと判別したとき(S846がNO判定の場合)、メインCPU101は、RT1状態の遊技が20ゲーム経過したか否かを判別する(S848)。
S848において、メインCPU101が、RT1状態の遊技が20ゲーム経過していないと判別したとき(S848がNO判定の場合)、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS220の処理に移す。一方、S848において、メインCPU101が、RT1状態の遊技が20ゲーム経過したと判別したとき(S848がYES判定の場合)、メインCPU101は、RT1状態フラグをオフ状態にセットする(S849)。この処理により、RT状態がRT1状態からRT0状態に移行する。そして、S849の処理後、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS220の処理に移す。
ここで再度、S845の処理に戻って、S845がNO判定の場合、メインCPU101は、RT状態がRT2状態であるか否かを判別する(S850)。S850において、メインCPU101が、RT状態がRT2状態でないと判別したとき(S850がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS853の処理を行う。
一方、S850において、メインCPU101が、RT状態がRT2状態であると判別したとき(S850がYES判定の場合)、メインCPU101は、略称「RT3移行リプ」の図柄組合せ(図28参照)が表示されたか否かを判別する(S851)。S851において、メインCPU101が、略称「RT3移行リプ」の図柄組合せが表示されなかったと判別したとき(S851がNO判定の場合)、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS220の処理に移す。
一方、S851において、メインCPU101が、略称「RT3移行リプ」の図柄組合せが表示されたと判別したとき(S851がYES判定の場合)、メインCPU101は、RT2状態フラグをオフ状態にセットするとともに、RT3状態フラグをオン状態にセットする(S852)。この処理により、RT状態がRT2状態からRT3状態に移行する。そして、S852の処理後、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS220の処理に移す。
ここで再度、S850の処理に戻って、S850がNO判定の場合、メインCPU101は、RT状態がRT3状態であるか否かを判別する(S853)。S853において、メインCPU101が、RT状態がRT3状態でないと判別したとき(S853がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS862の処理を行う。
一方、S853において、メインCPU101が、RT状態がRT3状態であると判別したとき(S853がYES判定の場合)、メインCPU101は、略称「ベルこぼし目」又は「RT2移行リプ」の図柄組合せが表示されたか否かを判別する(S854)。
S854において、メインCPU101が、略称「ベルこぼし目」又は「RT2移行リプ」の図柄組合せが表示されたと判別したとき(S854がYES判定の場合)、メインCPU101は、RT3状態フラグをオフ状態にセットするとともに、RT2状態フラグをオン状態にセットする(S855)。この処理により、RT状態がRT3状態からRT2状態に移行する。そして、S855の処理後、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS220の処理に移す。
一方、S854において、メインCPU101が、略称「ベルこぼし目」又は「RT2移行リプ」の図柄組合せが表示されていないと判別したとき(S854がNO判定の場合)、メインCPU101は、略称「RT4移行リプ」の図柄組合せ(図28参照)が表示されたか否かを判別する(S856)。
S856において、メインCPU101が、略称「RT4移行リプ」の図柄組合せが表示されていないと判別したとき(S856がNO判定の場合)、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS220の処理に移す。一方、S856において、メインCPU101が、略称「RT4移行リプ」の図柄組合せが表示されたと判別したとき(S856がYES判定の場合)、メインCPU101は、RT3状態フラグをオフ状態にセットするとともに、RT4状態フラグをオン状態にセットする(S857)。この処理により、RT状態がRT3状態からRT4状態に移行する。
S857の処理後、メインCPU101は、遊技状態がART準備状態であるか否かを判別する(S858)。S858において、メインCPU101が、遊技状態がART準備状態でないと判別したとき(S858がNO判定の場合)、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS220の処理に移す。
一方、S858において、メインCPU101が、遊技状態がART準備状態であると判別したとき(S858がYES判定の場合)、メインCPU101は、CTセット数が「1」以上であるか否かを判別する(S859)。
S859において、メインCPU101が、CTセット数が「1」以上であると判別したとき(S859がYES判定の場合)、メインCPU101は、次遊技の遊技状態にCTをセットし、CTゲーム数カウンタに「8」をセットする(S860)。そして、S860の処理後、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS220の処理に移す。
一方、S859において、メインCPU101が、CTセット数が「1」以上でないと判別したとき(S859がNO判定の場合)、メインCPU101は、次遊技の遊技状態に通常ARTをセットし、ART終了ゲーム数カウンタに所定値をセットする(S861)。そして、S861の処理後、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS220の処理に移す。
ここで再度、S853の処理に戻って、S853がNO判定の場合、メインCPU101は、略称「ベルこぼし目」又は「RT2移行リプ」の図柄組合せが表示されたか否かを判別する(S862)。S862において、メインCPU101が、略称「ベルこぼし目」又は「RT2移行リプ」の図柄組合せが表示されていないと判別したとき(S862がNO判定の場合)、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS220の処理に移す。
一方、S862において、メインCPU101が、略称「ベルこぼし目」又は「RT2移行リプ」の図柄組合せが表示されたと判別したとき(S862がYES判定の場合)、メインCPU101は、RT4状態フラグをオフ状態にセットするとともに、RT2状態フラグをオン状態にセットする(S863)。この処理により、RT状態がRT4状態からRT2状態に移行する。そして、S863の処理後、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS220の処理に移す。
[CZ・ART終了時処理]
次に、図108を参照して、メインフロー(図73参照)中のS220で行うCZ・ART終了時処理について説明する。なお、図108は、CZ・ART終了時処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、現在の遊技状態がCZ失敗時及びART終了時のいずれかであるか否かを判別する(S871)。S871において、メインCPU101が、現在の遊技状態がCZ失敗時及びART終了時のいずれかでないと判別したとき(S871がNO判定の場合)、メインCPU101は、CZ・ART終了時処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS201の処理に移す。
一方、S871において、メインCPU101が、現在の遊技状態がCZ失敗時及びART終了時のいずれかであると判別したとき(S871がYES判定の場合)、メインCPU101は、CZ抽籤テーブル(図41B参照)を参照して、CZの引き戻し抽籤を行う(S872)。次いで、メインCPU101は、CZの引き戻し抽籤に当籤したか否かを判別する(S873)。
S873において、メインCPU101が、CZの引き戻し抽籤に当籤したと判別したとき(S873がYES判定の場合)、メインCPU101は、次遊技の遊技状態に当籤した種別のCZをセットする(S874)。次いで、メインCPU101は、当籤した種別のCZに応じた値をCZゲーム数カウンタにセットする(S875)。そして、S875の処理後、メインCPU101は、CZ・ART終了時処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS201の処理に移す。
一方、S873において、メインCPU101が、CZの引き戻し抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S873がNO判定の場合)、メインCPU101は、次遊技の遊技状態に通常遊技状態をセットする(S876)。次いで、メインCPU101は、通常中高確率抽籤テーブル(図40B参照)を参照して、CZの抽籤状態を抽籤し、抽籤結果をセットする(S877)。そして、S877の処理後、メインCPU101は、CZ・ART終了時処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)中のS201の処理に移す。
[メインCPUの制御による割込処理(1.1172msec)]
次に、図109を参照して、1.1172msec周期で、メインCPU101が行う割込処理について説明する。なお、図109は、割込処理の手順を示すフローチャートである。1.1172msec周期で繰り返し実行される割込処理は、タイマー回路113(PTC)の初期化処理(図64中のS2参照)で設定されたタイマー回路113のタイムアウト信号の出力タイミングに基づいて発生する割込みコントローラ112からの割込要求信号がメインCPU101に入力された際に実行される処理である。
まず、メインCPU101は、レジスタの退避処理を行う(S901)。次いで、メインCPU101は、入力ポートチェック処理を行う(S902)。この処理では、外部バスインタフェース104を介して接続されたスタートスイッチ79、ストップスイッチ等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
具体的には、メインCPU101は、外部バスインタフェース104を介して、入力ポート用IC(不図示)の出力端子に接続され入力用のICの入力端子に、ドア中継端子板68、リール中継端子板74及びキャビネット側中継基板44を経由して、各種スイッチ(スタートスイッチ79)や各種センサ(リール3L、3C、3Rの各々に設けられたインデックスセンサ(不図示)等)が接続されている。
メインCPU101は、外部バスインタフェース104に接続された入力ポート入力ポート用IC(以降、「入力ポート」と称する)の状態を格納するためにメインRAMに入力ポート格納領域(不図示)が割り当てられている。入力ポート格納領域は、入力ポートの現在の状態を格納するための入力ポート格納領域1、及び、入力ポートの1割込処理前の状態を格納するための入力ポート格納領域2とで構成されている。メインCPU101は、最初に入力ポート格納領域1の内容を入力ポート格納領域2に保存する。続いて、入力ポートから読み込んで入力ポート格納領域1に格納する。
次いで、メインCPU101は、リール制御処理を行う(S903)。この処理では、メインCPU101は、全リールの回転開始が要求されたときに、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転を開始し、その後、各リールが一定速度で回転するように、3つのステッピングモータを駆動制御する。また、滑り駒数が決定されたときは、メインCPU101は、該当するリールの図柄カウンタを滑り駒数分だけ更新する。そして、メインCPU101は、更新された図柄カウンタが停止予定位置に対応する値に一致する(停止予定位置の図柄が表示窓の有効ライン上の領域に到達する)のを待って、該当するリールの回転の減速及び停止が行われるように、対応するステッピングモータを駆動制御する。
次いで、メインCPU101は、通信データ送信処理を行う(S904)。この処理では、主に、通信データ格納領域に格納された各種コマンドを主制御回路90の第1シリアル通信回路114(図7参照)を介して副制御回路200に送信する。なお、通信データ送信処理の詳細については、後述の図110を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、投入メダル通過チェック処理を行う(S905)。この処理では、メインCPU101は、各メダルセンサの検出結果(メダルセンサ入力状態)に基づいて、投入メダルがセレクタ66を通過したか否かのチェック処理を行う。
次いで、メインCPU101は、7セグLED駆動処理を行う(S906)。この処理では、メインCPU101は、情報表示器6に含まれる各種7セグLEDを駆動制御して、例えば、メダルの払出枚数やクレジット枚数、ストップボタンの押し順データなどを表示する。なお、7セグLED駆動処理の詳細については、後述の図112を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、タイマー更新処理を行う(S907)。この処理では、メインCPU101は、セットされた各種タイマーのカウント(減算)処理を行う。なお、タイマー更新処理の詳細については、後述の図113を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、エラー検知処理を行う(S908)。次いで、メインCPU101は、ドア開閉チェック処理を行う(S909)。ドア開閉チェック処理では、メインCPU101は、ドア開閉監視スイッチ67のオン(ドア閉)/オフ(ドア開)状態をチェックすることにより、フロントドア2b(図2参照)の開閉状態をチェックする。
次いで、メインCPU101は、試射試験信号制御処理を行う(S910)。この処理では、第2インターフェースボート等を介して試験機に各種試験信号の出力する際の制御処理が行われる。また、この処理は、メインRAM103の規定外作業領域(図11C参照)を用いて実行される。なお、本実施形態では、この処理は、試射試験時以外のとき(パチスロ1が遊技店に設置された後)にも行われるが、この時には、主制御基板71が第2インターフェースボート等を介して試験機に接続されていないので、各種試験信号は生成されても出力はされない。
次いで、メインCPU101は、レジスタの復帰処理を行う(S911)。そして、S912の処理後、メインCPU101は、割込処理を終了する。
[通信データ送信処理]
次に、図110を参照して、割込処理(図109参照)中のS904で行う通信データ送信処理について説明する。なお、図110は、通信データ送信処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、WDT設定処理を行う(S961)。この処理では、メインCPU101は、リセットコントローラ106内のWDTをリスタートさせる処理などを行う。なお、WDT設定処理の詳細については、後述の図111を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、コマンド送信開始タイマはカウントアップしたか否かを判別する(S962)。すなわち、メインCPU101は、通信データの送信の遅延中であるか否かを判別する。S962において、メインCPU101が、コマンド送信開始タイマはカウントアップしていないと判別したとき(S962がNO判定の場合)、メインCPU101は、通信データ送信処理を終了し、処理を割込処理(図109参照)中のS905の処理に移す。
一方、S962において、メインCPU101が、コマンド送信開始タイマはカウントアップしたと判別したとき(S962がYES判定の場合)、メインCPU101は、通信データは送信完了しているか否かを判別する(S963)。具体的には、メインCPU101は、第1シリアル通信回路114(SCU1)のコマンドステータスレジスタ(不図示)に格納されているデータを参照し、送信完了を示すデータが格納されていれば、通信データは送信完了していると判別し、送信完了を示すデータが格納されていなければ、通信データは送信完了していないと判別する。
S963において、メインCPU101が、通信データは送信完了していないと判別したとき(S963がNO判定の場合)、メインCPU101は、通信データ送信処理を終了し、処理を割込処理(図109参照)中のS905の処理に移す。一方、S963において、メインCPU101が、通信データは送信完了していると判別したとき(S963がYES判定の場合)、メインCPU101は、通信データ取得処理を行う(S964)。この処理では、メインCPU101は、メインRAM103の通信データ格納領域から通信データ(コマンドデータ)を取得する処理を行う。
次いで、メインCPU101は、取得した通信データの中に未送信データがあるか否かを判別する(S965)。S965において、メインCPU101が、取得した通信データの中に未送信データがあると判別したとき(S965がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS969の処理を行う。
一方、S965において、メインCPU101が、取得した通信データの中に未送信データがないと判別したとき(S965がNO判定の場合)、メインCPU101は、無操作コマンドデータを各レジスタにセットする(S966)。無操作コマンドデータは、遊技者の遊技操作(例えば、遊技を進行させるための操作としての、投入操作、開始操作、及び停止操作など)に関連する情報(例えば、これらの操作が行われたことを示す情報、あるいは、例えば、開始操作に基づき決定された内部当籤役を示す情報など)を含まないように各パラメータが設定されている。なお、無操作コマンドデータの各パラメータには、例えば、パチスロ1における、各スイッチのオン状態/オフ状態を示すパラメータや、各センサのオン状態/オフ状態を示すパラメータ(例えば、入力ポート格納領域1及び入力ポート格納領域2)が設定されるようにすればよい。これにより、副制御回路200側でこれらのスイッチやセンサなどの誤作動や故障などの可能性が判定されるようにしてもよい。
次いで、メインCPU101は、通信データ格納処理(図68参照)を行う(S967)。すなわち、メインCPU101は、S966で生成された無操作コマンドデータをメインRAM103の通信データ格納領域に格納する処理を行う。次いで、メインCPU101は、通信データ取得処理を行う(S968)。すなわち、メインCPU101は、S967でメインRAM103の通信データ格納領域に格納された無操作コマンドデータを取得する処理を行う。
このように、本実施形態では、主制御回路90から副制御回路200に送信する通信データがない場合には、割込処理(図109参照)に基づいて、少なくとも無操作コマンドが送信されるようになっている。したがって、主制御回路90から副制御回路200に送信する通信データがないことに起因して、外部から不正な通信データが送信されてしまうことを防止することが可能となる。なお、このような観点より、無操作コマンドデータは、遊技者の遊技操作に関連する情報を含まないものとしているが、設定される各パラメータの内容はこれに限られるものではなく、適宜変更可能である。
S968の処理後又はS965がYES判定の場合、メインCPU101は、1パケット分のバッファサイズを送信カウンタにセットする(S969)。なお、本実施形態では、1パケット分の送信データは8バイトであることから、1パケット分のバッファサイズも同様に8バイトで構成されている。また、本実施形態では、通信データ格納領域に複数の通信データ(コマンドデータ)が格納されている場合には、格納された順序で(格納が古いものから先に)送信される(FIFO形式)。
次いで、メインCPU101は、通信バッファから送信データを取得して送信データレジスタにセットする(S970)。具体的には、メインCPU101は、第1シリアル通信回路114(SCU1)の送信データレジスタ(不図示)に送信データを1バイト単位でセットする。これにより、セットされた送信データは、第1シリアル通信回路114(SCU1)の送信シフトレジスタ(不図示)に転送され、1パケット分ずつ送信される。
次いで、メインCPU101は、通信バッファのアドレスを「1」更新(+1)する(S971)。次いで、メインCPU101は、送信カウンタを「1」減算する(S972)。次いで、メインCPU101は、送信カウンタは「0」であるか否かを判別する(S973)。すなわち、メインCPU101は、1パケット分の送信データの送信が完了したか否かを判別する。S973において、メインCPU101が、送信カウンタは「0」でないと判別したとき(S973がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS970の処理に戻し、S970以降の処理を繰り返す。
一方、S973において、メインCPU101が、送信カウンタは「0」であると判別したとき(S973がYES判定の場合)、メインCPU101は、通信データポインタ更新処理を行う(S974)。そして、S974の処理後、メインCPU101は、通信データ送信処理を終了し、処理を割込処理(図109参照)中のS905の処理に移す。
[WDT設定処理]
次に、図111を参照して、通信データ送信処理(図110参照)中のS961で行うWDT設定処理について説明する。なお、図111は、WDT設定処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、リセットコントローラ106内のWDTにおけるWDTクリアレジスタ(不図示)のアドレスをセットする(S981)。次いで、メインCPU101は、セットしたアドレスにクリアデータ(例えば、「55H」)をセットする(S982)。次いで、メインCPU101は、セットしたアドレスにリスタートデータ(例えば、「AAH」)をセットする(S983)。
次いで、メインCPU101は、コマンド送信開始タイマとその下限値「0」とを比較し、コマンド送信開始タイマが下限値「0」より大きい場合には、コマンド送信開始タイマを1減算(−1更新)し、コマンド送信開始タイマが下限値「0」以下である場合には、コマンド送信開始タイマを「0」に保持する(S984)。そして、S984の処理後、メインCPU101は、WDT設定処理を終了し、処理を通信データ送信処理(図110参照)のS962の処理に移す。
上述したように、本実施形態では、WDTのリセット設定及び管理情報(WDTの許可/禁止、基準クロック、タイムアウト時間(例えば、419.4ms)など)がプログラム管理エリアに記憶されており、S982及びS983の処理が行われることにより、設定されているタイムアウト時間が再計測される。なお、タイムアウトによりリセット信号が出力されてメインCPU101が再起動される場合には、電断時処理(図69)が実行されることなく再起動するので、チェックサム生成処理(図70)によりメインRAM103にサム値が生成されないため電源投入時処理(図64のS11)よりサムチェック判定結果は正常とならずに(すなわち、「RAM異常」として)、情報表示器6(7セグLED表示器)に、エラー発生を意味する文字列「88」が表示される。
[7セグLED駆動処理]
次に、図112を参照して、割込処理(図109参照)中のS906で行う7セグLED駆動処理について説明する。なお、図112は、7セグLED駆動処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、割込カウンタの値に「1」を加算(+1更新)する(S921)。次いで、メインCPU101は、割込カウンタの値が奇数であるか否かを判別する(S922)。
S922において、メインCPU101が、割込カウンタの値が奇数でないと判別したとき(S922がNO判定の場合)、メインCPU101は、7セグLED駆動処理を終了し、処理を割込処理(図109参照)中のS907の処理に移す。すなわち、本実施形態では、2回の割込周期毎に、7セグLED駆動処理が行われる。なお、本実施形態では、7セグLED駆動処理を割込みカウンタの値が偶数の場合に実行する例を説明したが、本発明はこれに限定されず、割込みカウンタの値が奇数の場合に7セグLED駆動処理を実行してもよいし、また、任意の整数で割込みカウンタの値を除算したときの商又は余りを用いて、7セグLED駆動処理の実行タイミングを決定してもよい。
一方、S922において、メインCPU101が、割込カウンタの値が奇数であると判別したとき(S922がYES判定の場合)、メインCPU101は、ナビデータ格納領域からナビデータを取得する(S923)。次いで、メインCPU101は、7セグLEDの各カソードに出力される押し順表示データを格納するための押し順表示データ格納領域のアドレスをセットする(S924)。
次いで、メインCPU101は、7セグ表示データ生成処理を行う(S925)。この処理では、メインCPU101は、ナビデータに基づいて、押し順表示データ(7セグ表示データ)を作成し、生成された押し順表示データを押し順表示データ格納領域に格納する。
次いで、メインCPU101は、クレジットカウンタの値を取得する(S926)。次いで、メインCPU101は、7セグLEDの各カソードに出力されるクレジット表示データを格納するためのクレジット表示データ格納領域のアドレスをセットする(S927)。
次いで、メインCPU101は、7セグ表示データ生成処理を行う(S928)。この処理では、メインCPU101は、クレジットカウンタの値に基づいて、クレジット表示データ(7セグ表示データ)を生成し、生成されたクレジット表示データをクレジット表示データ格納領域に格納する。
次いで、メインCPU101は、後述の7セグコモンカウンタの値を格納するための7セグコモンカウンタ格納領域のアドレスをセットする(S929)。次いで、メインCPU101は、7セグコモンカウンタの値に「1」を加算(+1更新)する(S930)。なお、この処理において、更新後の7セグコモンカウンタの値が「8」となった場合には、メインCPU101は、7セグコモンカウンタの値に「0」をセットする。本実施形態では、7セグLEDをダイナミック制御するため、8回周期で7セグコモンカウンタの値が更新される。
次いで、メインCPU101は、7セグコモンカウンタの値に基づいて、コモン選択データを作成し、対象のカソードデータ格納領域(押し順表示データ格納領域又はクレジット表示データ格納領域内の対象格納領域)のアドレスをセットする(S931)。次いで、メインCPU101は、7セグLEDのカソードにクリアデータを出力する(S932)。この処理は、7セグLEDを一旦消灯して、残像の影響を無くすために行われる。
次いで、メインCPU101は、対象のカソードデータ格納領域から7セグカソード出力データを取得してセットする(S933)。次いで、メインCPU101は、7セグコモンバックアップデータとコモン選択データとから、7セグコモン出力データを生成する(S934)。
次いで、メインCPU101は、7セグコモンバックアップデータ及び7セグカソードバックアップデータにそれぞれ7セグコモン出力データ及び7セグカソード出力データを保存する(S935)。次いで、メインCPU101は、7セグカソード出力データ及び7セグコモン出力データを出力する(S936)。そして、S936の処理後、メインCPU101は、7セグLED駆動処理を終了し、処理を割込処理(図109参照)中のS907の処理に移す。
[タイマー更新処理]
次に、図113を参照して、割込処理(図109参照)中のS907で行うタイマー更新処理について説明する。なお、図113は、タイマー更新処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、HLレジスタに2バイトタイマー格納領域(不図示)の更新開始アドレスをセットし、Bレジスタに2バイトタイマー数をセットする(S951)。2バイトタイマー格納領域は、286ms(256×1.1172ms)以上の時間(すなわち、1バイトを超えるタイマ値)を管理するために用いられる。
次いで、メインCPU101は、2バイトタイマー数とその下限値「0」とを比較し、2バイトタイマー数が下限値「0」より大きい場合には、2バイトタイマー数を1減算(−1更新)し、2バイトタイマー数が下限値「0」以下である場合には、2バイトタイマー数を「0」に保持する(S952)。さらに、S952の処理では、メインCPU101は、HLレジスタにセットされている2バイトタイマー格納領域の更新開始アドレスを2減算(−2更新)する。なお、例えば、自動停止タイマやコマンド送信開始タイマも2バイトタイマあることから、この処理においてその更新が行われるようにしてもよい(図111参照)。
次いで、メインCPU101は、Bレジスタにセットされた2バイトタイマー数を1減算(−1更新)する(S953)。次いで、メインCPU101は、Bレジスタにセットされた2バイトタイマー数が「0」であるか否かを判別する(S954)。
S954において、メインCPU101が、Bレジスタにセットされた2バイトタイマー数が「0」でないと判別したとき(S954がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS952の処理に戻し、S952以降の処理を繰り返す。
一方、S954において、メインCPU101が、Bレジスタにセットされた2バイトタイマー数が「0」であると判別したとき(S954がYES判定の場合)、メインCPU101は、HLレジスタに1バイトタイマー格納領域の更新開始アドレスをセットし、Bレジスタに1バイトタイマー数をセットする(S955)。1バイトタイマー格納領域は、286ms(256×1.1172ms)未満の時間(すなわち、1バイトを超えないタイマ値)を管理するために用いられる。例えば、メダル監視タイマなどは1バイトタイマとしてその更新が行われる。
次いで、メインCPU101は、1バイトタイマー数とその下限値「0」とを比較し、1バイトタイマー数が下限値「0」より大きい場合には、1バイトタイマー数を1減算(−1更新)し、1バイトタイマー数が下限値「0」以下である場合には、1バイトタイマー数を「0」に保持する(S956)。さらに、S956の処理では、メインCPU101は、HLレジスタにセットされている1バイトタイマー格納領域の更新開始アドレスを1減算(−1更新)する。
次いで、メインCPU101は、Bレジスタにセットされた1バイトタイマー数を1減算(−1更新)する(S957)。次いで、メインCPU101は、Bレジスタにセットされた1バイトタイマー数が「0」であるか否かを判別する(S958)。
S958において、メインCPU101が、Bレジスタにセットされた1バイトタイマー数が「0」でないと判別したとき(S958がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS956の処理に戻し、S956以降の処理を繰り返す。
一方、S958において、メインCPU101が、Bレジスタにセットされた1バイトタイマー数が「0」であると判別したとき(S958がYES判定の場合)、メインCPU101は、電磁カウンタ制御処理を行う(S959)。この処理では、メダルのIN/OUTを示す信号を外部集中端子板47に出力する際の出力制御処理が行われる。そして、S959の処理後、メインCPU101は、タイマー更新処理を終了し、処理を割込処理(図109参照)中のS908の処理に移す。
<副制御回路の動作説明>
次に、図114〜図124を参照して、副制御回路200のサブCPU201が、プログラムを用いて実行する各種処理の内容について説明する。
[電源投入時処理]
まず、パチスロ1の電源投入時に、サブCPU201の制御により行われる電源投入時処理を図114を参照して説明する。図114は、電源投入時処理の手順を示すフローチャートである。
まず、サブCPU201は、初期化処理を実行する(S1101)。この処理において、サブCPU201は、サブCPU201は、サブRAM202の初期化を含む、後述する初期化処理(図115参照)を起動する。
次いで、サブCPU201は、LED制御タスクを起動する(S1102)。この処理において、サブCPU201は、後述するLED制御タスク(図116参照)を起動する。
次いで、サブCPU201は、サウンド制御タスクを起動する(S1103)。この処理において、サブCPU201は、後述するサウンド制御タスク(図117参照)を起動する(図117参照)。
次いで、サブCPU201は、メインタスクを起動する(S1104)。この処理において、サブCPU201は、後述するメインタスク(図118参照)を起動する。
次いで、サブCPU201は、主基板通信タスクを起動する(S1105)。この処理において、サブCPU201は、後述する主基板通信タスク(図119参照)を起動する。
次いで、サブCPU201は、アニメタスクを起動する(S1106)。この処理において、サブCPU201は、後述するコマンド解析処理(図120)のS1175で登録されたアニメーションデータに基づいて、液晶表示装置11等に表示させるアニメーションの選択を行う。
次いで、サブCPU201は、電断復帰処理を行う(S1107)。この処理において、サブCPU201は、電断時のバックアップデータを復帰させる処理を行う。その後、サブCPU201は、電源投入時の処理を終了する。
[初期化処理]
次に、図115を参照して、電源投入時処理(図114)中のS1101で行う初期化処理について説明する。なお、図115は、初期化処理の手順を示すフローチャートである。
まず、サブCPU201は、サブRAM202におけるDRAMの遊技データ領域及び履歴データ領域を初期化する(S1111)。具体的には、DRAMの遊技データ領域及び履歴データ領域の全てに「00H」のデータをセットする。すなわち、サブCPU201は、サブRAM202におけるDRAMのメモリ領域(使用領域)、図9の例ではA0000000H〜DFFFFFFFH、の内の遊技データ領域及び履歴データ領域に割り当てられた範囲に「00H」を上書きすることで初期化する。
次いで、サブCPU201は、サブRAM202におけるバックアップメモリを参照し、管理データ領域に記憶されている管理データと、ロムカートリッジ基板86のサブROMに記憶されている管理データとが一致するか否かを判別する(S1112)。一致すると判別する場合(S1112がYES判定の場合)、サブCPU201は、処理をS1118に移行させる。一方、一致しないと判別する場合(S1112がNO判定の場合)、バックアップメモリに記憶されている管理データを、サブRAM202におけるDRAMの作業領域に記憶させる(S1113)。
次いで、サブCPU201は、バックアップメモリについて、初期化する対象の範囲を指定するアドレスとして、バックアップメモリの先頭アドレス(図9Bに示す例ではF0000000H)と最終アドレス(図9Bに示す例ではFFFFFFFFH)をセットする(S1114)。
次いで、サブCPU201は、バックアップメモリの先頭アドレスから最終アドレスまでの領域(すなわち全領域)を初期化する(S1115)。すなわち、バックアップメモリの全領域に「00H」をセットする。
次いで、サブCPU201は、サブROMに記憶されている管理データを、バックアップメモリの管理データ領域に、管理データとして記憶させる(S1116)。すなわち、バックアップメモリの管理データ領域に、サブROMに記憶されている管理データが上書きされる。
次いで、サブCPU201は、S1113でDRAMの作業領域に記憶させた管理データを、バックアップメモリのリユース履歴データ領域にリユース元管理データとして記憶させる(S1117)。
S1117の処理の後、又は、S1112がYES判定の場合、サブCPU201は、バックアップメモリの遊技データのサムチェック処理を行う(S1118)。この処理で、サブCPU201は、バックアップメモリの遊技データ領域に記憶されている全遊技データに基づいて遊技データに係るサム値を算出し、バックアップメモリの遊技データ領域における所定の領域に記憶されている遊技データに係るサム値と、が一致するか否かを判別する。
次いで、サブCPU201は、サム値が正常か否かを判別する(S1119)。この処理で、サブCPU201は、S1118のサムチェック処理において、算出したサム値(図9の例では、F0000000〜F9FFFFFBHの範囲に記憶されているデータの加算結果)とバックアップメモリの遊技データ領域における所定の領域(図9の例では、F9FFFFFCH〜F9FFFFFFH)に記憶されている遊技データに係るサム値と、が一致すると判別する場合は、サムチェック判定結果が正常、すなわちサム値が正常と判別する。一方、一致しない場合は、サムチェック判定結果が異常、すなわちサム値が異常と判別する。
なお、サムチェック処理において、算出したサム値と遊技データ記憶領域に記憶されているサム値とを比較し、一致するか否かに基づいてサム値が正常か否かを判別する態様を説明した。これに代えて、算出したサム値から、遊技データ記憶領域に記憶されているサム値を減算し、減算結果が「0」の場合は正常と判別し、「0」以外の場合は異常と判別するようにしてもよい。
また、S1115において、バックアップメモリを初期化している場合は、バックアップメモリの遊技データ領域における所定の領域に記憶されている遊技データに係るサム値も初期化により「0」となり、また、S1118で算出するサム値も「0」となるため、サム値が正常と判別される。
S1119において、サム値が正常と判別する場合(S1119がYES判定の場合)、サブCPU201は、処理をS1121に移行させる。一方、サム値が正常でない(異常)と判別する場合(S1119がNO判定の場合)、サブCPU201は、バックアップメモリの遊技データ領域を初期化する(S1120)。具体的には、バックアップメモリの遊技データ領域に「00H」のデータをセットする。
次いで、サブCPU201は、バックアップメモリの遊技データ領域に記憶されているデータを、DRAMの遊技データ領域に記憶させる(S1120)。
S1120の処理の後、又は、S1119がYES判定の場合、サブCPU201は、バックアップメモリの履歴データのサムチェック処理を行う(S1122)。この処理で、サブCPU201は、履歴データ領域に記憶されている全履歴データに基づいて履歴データに係るサム値を算出し、バックアップメモリの履歴データ領域における所定の領域に記憶されている履歴データに係るサム値と、が一致するか否かを判定する。
次いで、サブCPU201は、サム値が正常か否かを判別する(S1123)。この処理で、サブCPU201は、S1122のサムチェック処理において、算出したサム値(図9の例では、FA000000〜FBFFFFFBHの範囲に記憶されているデータの加算結果)とバックアップメモリの履歴データ領域における所定の領域図9の例では、FBFFFFFCH〜FBFFFFFFHの範囲に記憶されているデータの加算結果に記憶されている履歴データに係るサム値と、が一致すると判別する場合は、サムチェック判定結果が正常、すなわちサム値が正常と判別する。一方、一致しない場合は、サムチェック判定結果が異常、すなわちサム値が異常と判別する。
なお、サムチェック処理において、算出したサム値と履歴データ記憶領域に記憶されているサム値とを比較し、一致するか否かに基づいてサム値が正常か否かを判別する態様を説明した。これに代えて、算出したサム値から、履歴データ記憶領域に記憶されているサム値を減算し、減算結果が「0」の場合は正常と判別し、「0」以外の場合は異常と判別するようにしてもよい。
また、S1115において、バックアップメモリを初期化している場合は、バックアップメモリの履歴データ領域における所定の領域に記憶されている履歴データに係るサム値も初期化により「0」となり、また、S1122で算出するサム値も「0」となるため、サム値が正常と判別される。
S1123においてサム値が正常と判別する場合(S1123がYES判定の場合)、サブCPU201は、処理をS1125に移行させる。一方、サム値が正常でない(異常)と判別する場合(S1123がNO判定の場合)、サブCPU201は、バックアップメモリの履歴データ領域を初期化する(S1124)。具体的には、バックアップメモリの履歴データ領域に「00H」をセットする。
S1124の後、又は、S1123がYES判定の場合、サブCPU201は、バックアップメモリの履歴データ領域に記憶されているデータを、DRAMの履歴データ領域に記憶させる(S1125)。
そして、S1125の処理後、サブCPU201は、初期化処理を終了し、処理を電源投入時処理(図114参照)中のS1102の処理に移す。
なお、本実施形態では、DRAMの遊技データ領域、履歴データ領域、及び、設定データ領域の各領域にデータが記憶され、同様のデータがバックアップメモリの対応する領域に記憶されると、各領域に記憶されている全データに基づくサム値が算出され、各領域のサム値がバックアップメモリに記憶される。しかしながら、各種サム値が記憶されるタイミングは、これに限定されない。例えば、サブCPU201は、遊技の進行に関する各種コマンド(例えば、設定変更コマンド、メダル投入コマンド、スタートコマンド、リール回転開始コマンド、入賞作動コマンド等)を受信(後述の図121参照)し、各種コマンドに応じた処理が行われた後、遊技データ領域に記憶されている全遊技データに基づいて、遊技データに係るサム値を算出し、算出したサム値を遊技データ領域の所定の領域に記憶させてもよい。また、サブCPU201は、主制御回路90から設定変更コマンド(後述の図121参照)、エラーコマンド(不図示)を受信し、履歴データ領域に受信した設定変更コマンド、エラーコマンドに基づいた履歴データを格納した後、履歴データ領域に記憶されている全履歴データに基づいて履歴データに係るサム値を算出し、算出したサム値を履歴データ領域の所定の領域に記憶させてもよい。
さらに、一定の周期で定期的にサブRAM202のDRAMにおける遊技データ及び履歴データをバックアップメモリに記憶してもよい。具体的には、サブCPU201に内蔵又は接続されたタイマ回路又はRTCを使用し、遊技データであれば1分周期、履歴データであれば5分周期で、DRAMの各領域とバックアップメモリの各領域とを比較し、変化がある場合に記憶するようにしてもよい。また、パチスロ1の電源電圧の供給が絶たれた、いわゆる電源断絶状態の発生を検出したタイミング、又は、電源断絶状態の発生を検出したことに基づいて実行される電断検知処理(不図示)で、DRAMの各領域のデータをバックアップメモリに記憶してもよい。
[LED制御タスク起動処理]
次に、図116を参照して、電源投入時処理(図114)中のS1102で起動するLED制御タスクについて説明する。なお、図116は、LED制御タスクの手順を示すフローチャートである。
図116に示すように、まず、サブCPU201は、LED関連データの初期化処理を行う(S1131)。
次いで、サブCPU201は、後述するコマンド解析処理(図120)のS1175で登録されたLEDデータについて、LEDデータ解析処理を行う(S1132)。
次いで、サブCPU201は、LED演出実行処理を行う(S1133)。その後、サブCPU201は、処理をS1132に移行する。
[サウンド制御タスク]
次に、図117を参照して、電源投入時処理(図114)中のS1103で起動するサウンド制御タスクについて説明する。なお、図117は、サウンド制御タスクの手順を示すフローチャートである。
図117に示すように、まず、サブCPU201は、サウンド関連データの初期化処理を行う(S1141)。
次いで、サブCPU201は、後述するコマンド解析処理(図120)のS1175で登録されたサウンドデータについて、サウンドデータ解析処理を行う(S1142)。
次いで、サブCPU201は、サウンド演出実行処理を行う(S1143)。その後、サブCPU201は、処理をS1142に移行する。
[メインタスク]
次に、図118を参照して、電源投入時処理(図114)中のS1104で起動するメインタスクについて説明する。なお、図118は、メインタスクの手順を示すフローチャートである。
図118に示すように、まず、サブCPU201は、VSYNC(Vertical Synchronization:垂直同期信号)割込初期化処理を行う(S1151)。
次いで、サブCPU201は、33msec周期で発生するVSYNC割込待ちを行う(S1152)。
次いで、サブCPU201は、描画処理を行う(S1153)。
次いで、サブCPU201は、ウォッチドッグタイマ(WDT)をリセットする(S1154)。その後、サブCPU201は、処理をS1152に移行する。
[主基板通信タスク]
次に、図119を参照して、電源投入時処理(図114)中のS1105で起動する主基板通信タスクについて説明する。なお、図119は、主基板通信タスクの手順を示すフローチャートである。
図119に示すように、まず、サブCPU201は、通信メッセージキューの初期化を行う(S1161)。
次いで、サブCPU201は、通信メッセージキューから受信コマンドを取得する(S1162)。
次いで、サブCPU201、受信コマンドがあるか否かを判別する(S1163)。受信コマンドがないと判定する場合(S1163がNO判定の場合)、サブCPU201は、処理をS1162に移行する。一方、受信コマンドがあると判定する場合(S1163がYES判定の場合)、サブCPU201は、受信コマンドのチェックを行う(S1164)。
次いで、サブCPU201は、受信コマンドが有効なコマンドか否かを判別する(S1165)。受信コマンドが有効なコマンドでないと判別する場合(S1165がNO判定の場合)、サブCPU201は、処理をS1162に移行する。一方、受信コマンドが有効なコマンドであると判別する場合(S1165がYES判定の場合)、サブCPU201は、受信コマンドから遊技データを作成し、サブRAM202におけるDRAMの遊技データ領域に遊技データを格納する(S1166)。この遊技データには、例えば、内部当籤役、遊技状態、設定値、ボーナスゲーム数等を示すデータが含まれる。
次いで、サブCPU201は、コマンド解析処理を行う(S1167)。この処理については、図120を参照して後述する。その後、サブCPU201は、処理をS1162に移行する。
[コマンド解析処理]
次に、図120を参照して、主基板通信タスク(図119)中のS1167で実行するコマンド解析処理について説明する。なお、図120は、コマンド解析処理の手順を示すフローチャートである。
図120に示すように、まず、サブCPU201は、コマンド受信時処理を実行する(S1171)。この処理で、サブCPU201は、受信したコマンドの内容に応じて、演出態様を決定する。なお、コマンド受信時処理については、図121を参照して後述する。
次いで、サブCPU201は、S1171で決定した演出態様に応じたアニメデータを決定するアニメデータ決定処理を行う(S1172)。
次いで、サブCPU201は、S1171で決定した演出態様に応じたLEDデータを決定するLEDデータ決定処理を行う(S1173)。
次いで、サブCPU201は、S1171で決定した演出態様に応じたサウンドデータを決定するサウンドデータ決定処理を行う(S1174)。
次いで、サブCPU201は、S1171〜S1174の処理で決定した各データを登録する(S1175)。具体的には、サブCPU201は、S1171〜S1174の処理で決定した各データを、サブRAM202の所定の領域に記憶させる。その後、サブCPU201は、コマンド解析処理を終了し、処理を主基板通信タスク(図119参照)のS1162に移す。
[コマンド受信時処理]
次に、図121を参照して、コマンド解析処理(図120)中のS1171で実行するコマンド受信時処理について説明する。なお、図121は、コマンド受信時処理の手順を示すフローチャートである。
図121に示すように、まず、サブCPU201は、設定変更コマンドの受信時であるか否かを判別する(S1181)。設定変更コマンドの受信時であると判別する場合(S1181がYES判定の場合)は、サブCPU201は、設定変更コマンド受信時処理を実行する(S1182)。この処理では、サブCPU201は、サブRAM202のDRAMの遊技データ領域の初期化を行う。そして、サブCPU201は、コマンド受信時処理を終了し、処理をコマンド解析処理(図120参照)中のS1172の処理に移す。
一方、S1181において、設定変更コマンドの受信時でないと判別する場合(S1181がNO判定の場合)、サブCPU201は、メダル投入コマンドの受信時であるか否かを判別する(S1183)。メダル投入コマンドの受信時であると判別する場合(S1183がYES判定の場合)は、サブCPU201は、メダル投入コマンド受信時処理を実行する(S1184)。この処理では、サブCPU201は、メダルの投入枚数やクレジット数を示す情報等をサブRAM202に記憶させる。また、演出抽籤処理を実行する。具体的には、サブCPU201は、後述するスタートコマンド受信時処理(図122)のS1201で決定された演出態様の内で、メダル投入コマンド受信時の演出態様について、変更するか、また、変更する場合は変更態様を、抽籤によって決定する。そして、サブCPU201は、コマンド受信時処理を終了し、処理をコマンド解析処理(図120参照)中のS1172の処理に移す。
一方、S1183において、メダル投入コマンドの受信時でないと判別する場合(S1183がNO判定の場合)、サブCPU201は、スタートコマンドの受信時であるか否かを判別する(S1185)。スタートコマンドの受信時であると判別する場合(S1185がYES判定の場合)は、サブCPU201は、スタートコマンド受信時処理を実行する(S1186)。スタートコマンド受信時処理については、図122を参照して後述する。その後、サブCPU201は、コマンド受信時処理を終了し、処理をコマンド解析処理(図120参照)中のS1172の処理に移す。
一方、S1185において、スタートコマンドの受信時でないと判別する場合(S1185がNO判定の場合)、サブCPU201は、リール回転開始コマンドの受信時であるか否かを判定する(S1187)。リール回転開始コマンドの受信時であると判別する場合(S1187がYES判定の場合)は、サブCPU201は、リール回転開始コマンド受信時処理を実行する(S1188)。この処理では、サブCPU201は、各リールの回転が開始したことを示す情報をサブRAM202に記憶させる。また、演出抽籤処理を実行する。具体的には、サブCPU201は、後述するスタートコマンド受信時処理(図122)のS1201で決定された演出態様の内で、リール回転開始コマンド受信時の演出態様について、変更するか、また、変更する場合は変更態様を、抽籤によって決定する。その後、サブCPU201は、コマンド受信時処理を終了し、処理をコマンド解析処理(図120参照)中のS1172の処理に移す。
一方、S1187において、リール回転開始コマンドの受信時でないと判別する場合(S1187がNO判定の場合)、サブCPU201は、リール停止コマンドの受信時であるか否かを判別する(S1189)。リール停止コマンドの受信時であると判別する場合(S1189がYES判定の場合)は、サブCPU201は、リール停止コマンド受信時処理を実行する(S1190)。リール停止コマンド受信時処理については、図123を参照して後述する。その後、サブCPU201は、コマンド受信時処理を終了し、処理をコマンド解析処理(図120参照)中のS1172の処理に移す。
一方、S1189において、リール停止コマンドの受信時でないと判別する場合(S1189がNO判定の場合)、サブCPU201は、入賞作動コマンドの受信時であるか否かを判別する(S1191)。入賞作動コマンドの受信時であると判別する場合(S1191がYES判定の場合)は、サブCPU201は、入賞作動コマンド受信時処理を実行する(S1192)。この処理では、サブCPU201は、入賞役を示す情報等をサブRAM202に記憶させる。また、演出抽籤処理を実行する。具体的には、サブCPU201は、後述するスタートコマンド受信時処理(図122)のS1201で決定された演出態様の内で、入賞作動コマンド受信時の演出態様について、変更するか、また、変更する場合は変更態様を、抽籤によって決定する。その後、サブCPU201は、コマンド受信時処理を終了し、処理をコマンド解析処理(図120参照)中のS1172の処理に移す。
一方、S1191において、入賞作動コマンドの受信時でないと判別する場合(S1191がNO判定の場合)、サブCPU201は、無操作コマンドの受信時であるか否かを判別する(S1193)。無操作コマンドの受信時であると判別する場合(S1193がYES判定の場合)は、サブCPU201は、無操作コマンド受信時処理を実行する(S1194)。無操作コマンド受信時処理については、図124を参照して後述する。その後、サブCPU201は、コマンド受信時処理を終了し、処理をコマンド解析処理(図120参照)中のS1172の処理に移す。
一方、S1193において、無操作コマンドの受信時でないと判別する場合(S1193がNO判定の場合)、サブCPU201は、コマンド受信時処理を終了し、処理をコマンド解析処理(図120参照)中のS1172の処理に移す。
[スタートコマンド受信時処理]
次に、図122を参照して、コマンド受信時処理(図121)中のS1186で実行するスタートコマンド受信時処理について説明する。なお、図122は、スタートコマンド受信時処理の手順を示すフローチャートである。
図122に示すように、まず、サブCPU201は、演出抽籤処理を実行する(S1201)。この処理では、サブCPU201は、例えば乱数値を用いた抽籤処理によって演出態様を決定する。なお、ここで決定される演出態様は、今回の単位遊技においてスタートレバー16が操作されてから、次の単位遊技においてスタートレバー16が操作されるまでの一連の演出態様を決定する。一連の演出態様は、各種コマンド、例えばメダル投入コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞作動コマンドを受信するタイミングで実行される演出抽籤処理によって変更される場合がある。
次いで、サブCPU201は、自動停止判定フラグに「0」をセットする(S1202)。ここで、サブRAM202のDRAMには、自動停止判定フラグ設定領域が設けられている。この処理では、サブCPU201は、DRAMの自動停止判定フラグ設定領域に「0」をセットする。
次いで、サブCPU201は、内部当籤役は「はずれ」か否かを判定する(S1203)。ここで、スタートコマンドには、内部当籤役の種別を示す情報が含まれている。この処理では、サブCPU201は、スタートコマンドにおける内部当籤役の種別を示す情報に基づいて、内部当籤役は「はずれ」か否かを判別する。「はずれ」でないと判別する場合(S1203がNO判定の場合)は、サブCPU201は、スタートコマンド受信時処理及びコマンド受信時処理(図121)を終了し、処理をコマンド解析処理(図120参照)中のS1172の処理に移す。
一方、S1203において、内部当籤役は「はずれ」であると判別する場合(s1203がYES判定の場合)、サブCPU201は、自動停止監視タイマ計測開始処理を実行する(S1204)。この処理で、サブCPU201は、自動停止が行われるタイミングであるか否かの判定のために、自動停止監視タイマによる計測を開始する。なお、自動停止監視タイマによる計測は、タイマICを用いてもよいし、タイマICの機能を実現するプログラムを実行することで実現してもよい。その後、サブCPU201は、スタートコマンド受信時処理及びコマンド受信時処理(図121)を終了し、処理をコマンド解析処理(図120参照)中のS1172の処理に移す。
[リール停止コマンド受信時処理]
次に、図123を参照して、コマンド受信時処理(図121)中のS1190で実行するリール停止コマンド受信時処理について説明する。なお、図123は、リール停止コマンド受信時処理の手順を示すフローチャートである。
図123に示すように、まず、サブCPU201は、受信したリール停止コマンドに基づいて、演出抽籤処理を実行する(S1211)。この処理では、サブCPU201は、スタートコマンド受信時処理(図122)のS1201で決定された演出態様の内で、リール停止コマンド受信時の演出態様について、変更するか、また、変更する場合は変更態様を、抽籤によって決定する。
次いで、サブCPU201は、当該コマンドに係る停止操作が第1停止操作であるか否かを判別する(S1212)。第1停止操作でないと判別する場合(S1212がNO判定の場合)、サブCPU201は、処理をS1216に移行する。
一方、第1停止操作であると判別する場合(S1212がYES判定の場合)、サブCPU201は、受信したリール停止コマンドに基づいて、停止するリールが左リール3Lであるか否かを判別する(S1213)。停止するリールが左リール3Lでないと判別する場合(S1213がNO判定の場合)、サブCPU201は、リール停止コマンド受信時処理を終了する。
一方、S1213において、停止するリールが左リール3Lであると判別する場合(S1213がYES判定の場合)、サブCPU201は、自動停止監視タイマの計測値に基づいて、計測開始から規定時間を経過したか否かを判別する(S1214)。なお、ここでの規程時間は、例えば40秒〜3分の間で任意に設定可能である。規定時間を経過していないと判別する場合(S1214がNO判定の場合)、サブCPU201は、リール停止コマンド受信時処理を終了する。
一方、S1214において、規定時間を経過していると判別する場合(S1214がYES判定の場合)、定期受信カウンタに「0」をセットし、且つ、自動停止判定フラグに「1」をセットする(S1215)。また、受信したリール停止コマンドに含まれる停止図柄に係る情報をサブRAM202の作業領域に記憶させる。ここで、定期受信カウンタは、サブRAM202に設けられている。また、サブRAM202には、自動停止判定フラグ設定領域が設けられている。その後、サブCPU201は、リール停止コマンド受信時処理を終了する。
S1212がNO判定の場合、S1216において、サブCPU201は、受信したリール停止コマンドに基づいて、当該コマンドに係る停止操作が第2停止操作であるか否かを判別する(S1216)。第2停止操作でないと判別する場合(S1216がNO判定の場合)、サブCPU201は、処理をS1221に移行する。
一方、S1216において、第2停止操作であると判別する場合(S1216がYES判定の場合)、サブCPU201は、受信したリール停止コマンドに基づいて、停止するリールが中リール3Cであるか否かを判別する(S1217)。停止するリールが中リール3Cでないと判別する場合(S1217がNO判定の場合)、サブCPU201は、リール停止コマンド受信時処理を終了する。
一方、S1217において、停止するリールが中リール3Cであると判別する場合(S1217がYES判定の場合)、サブCPU201は、サブRAM202の自動停止判定フラグ設定領域を参照し、「1」がセットされているか否かを判別する(S1218)。自動停止判定フラグ設定領域に「1」がセットされていないと判別する場合(S1218がNO判定の場合)、サブCPU201は、リール停止コマンド受信時処理を終了する。
一方、S1218において、自動停止判定フラグ設定領域に「1」がセットされていると判別する場合(S1218がYES判定の場合)、サブCPU201は、サブRAM202の定期受信カウンタに所定値nがセットされているか否かを判別する(S1219)。なお、所定値nとして、0を含む整数を任意に設定可能である。定期受信カウンタに所定値nがセットされていないと判別する場合(S1219がNO判定の場合)、サブCPU201は、リール停止コマンド受信時処理を終了する。
一方、S1219において、定期受信カウンタに所定値nがセットされていると判別する場合(S1219がYES判定の場合)、サブCPU201は、定期受信カウンタに「0」をセットし、且つ、自動停止判定フラグに「2」をセットする(S1220)。また、受信したリール停止コマンドに含まれる停止図柄に係る情報をサブRAM202の作業領域に記憶させる。その後、サブCPU201は、リール停止コマンド受信時処理を終了する。
S1216がNO判定の場合、S1221において、サブCPU201は、受信したリール停止コマンドに基づいて、停止するリールが右リール3Rであるか否かを判別する(S1221)。停止するリールが右リール3Rでないと判別する場合(S1221がNO判定の場合)、サブCPU201は、リール停止コマンド受信時処理を終了する。
一方、S1221において、停止するリールが右リール3Rであると判別する場合(S1221がYES判定の場合)、サブCPU201は、サブRAM202の自動停止判定フラグ設定領域を参照し、「2」がセットされているか否かを判別する(S1222)。自動停止判定フラグ設定領域に「2」がセットされていないと判別する場合(S1222がNO判定の場合)、サブCPU201は、リール停止コマンド受信時処理を終了する。
一方、S1222において、自動停止判定フラグ設定領域に「2」がセットされていると判別する場合(S1222がYES判定の場合)、サブCPU201は、サブRAM202の定期受信カウンタに所定値nがセットされているか否かを判別する(S1223)。定期受信カウンタに所定値nがセットされていないと判別する場合(S1223がNO判定の場合)、サブCPU201は、リール停止コマンド受信時処理を終了する。
一方、S1223において、定期受信カウンタに所定値nがセットされていると判別する場合(S1223がYES判定の場合)、サブCPU201は、停止図柄特定処理を行う(S1224)。この処理では、サブCPU201は、サブRAM202の作業領域に記憶されている第1・第2停止操作に係るリール停止コマンドに含まれる停止図柄の情報と、今回受信したリール停止コマンド、すなわち第3停止操作に係るリール停止コマンドに含まれる停止図柄の情報に基づいて、有効ラインに表示された図柄を特定する。
次いで、サブCPU201は、有効ライン上に入賞図柄が揃ったか否かを判別する(S1225)。入賞図柄が揃ったと判別する場合(S1225がYES判定の場合)、サブCPU201は、リール停止コマンド受信時処理を終了する。一方、入賞図柄が揃っていないと判別する場合(S1225がNO判定の場合)、サブCPU201は、自動停止用演出があるか否かを判別する(S1226)。ここで、自動停止用演出とは、自動停止が発生した場合に実行される演出であり、サブROMに予め記憶された画像データ、サウンドデータ、ランプデータ等からなる。
S1226において、自動停止用演出があると判別する場合(S1226がNO判定の場合)、サブCPU201は、リール停止コマンド受信時処理を終了する。一方、自動停止用演出があると判別する場合(S1226がYES判定の場合)、サブCPU201は、実行する演出として、S1211で決定した演出態様を、自動停止用演出に変更する(S1227)。その後、サブCPU201は、リール停止コマンド受信時処理を終了する。なお、サブCPU201は、リール停止コマンド受信時処理を終了させることに伴って、コマンド受信時処理(図121)をも終了させ、処理をコマンド解析処理(図120参照)中のS1172の処理に移す。
なお、S1219及びS1223の所定値nは、予めプログラムに値を設定してもよいし、又は、サブRAM202のバックアップメモリの設定データに設定してもよい。
[無操作コマンド受信時処理]
次に、図124を参照して、コマンド受信時処理(図121)中のS1194で実行する無操作コマンド受信時処理について説明する。なお、図124は、無操作コマンド受信時処理の手順を示すフローチャートである。
図124に示すように、まず、サブCPU201は、サブRAM202の自動停止判定フラグ設定領域に「0」以外がセットされているか否かを判別する(S1231)。「0」以外がセットされていない、すなわち「0」がセットされていると判別する場合(S1231がNO判定の場合)、サブCPU201は、無操作コマンド受信時処理及びコマンド受信時処理(図121)を終了させ、処理をコマンド解析処理(図120参照)中のS1172の処理に移す。
一方、S1231において、自動停止判定フラグ設定領域に「0」以外がセットされていると判別する場合(S1231がYES判定の場合)、サブCPU201は、サブRAM202の定期受信カウンタの値に「1」を加算する(S1232)。その後、サブCPU201は、無操作コマンド受信時処理及びコマンド受信時処理(図121)を終了させ、処理をコマンド解析処理(図120参照)中のS1172の処理に移す。
<作用>
次に、図125〜図127を参照して、本実施形態におけるパチスロ1の作用について、説明する。図125〜図127は、作用を説明するための図である。なお、図125及び図126では、リール停止コマンドを、STOP1 COM,STOP2 COM,STOP3 COMと表示する。
図125は、上述のサブRAM202の定期受信カウンタに係る所定値nとして「0」が設定されていた場合の作用を説明するための図である。リールが回転してから所定期間が経過した後に、図125に示すように、主制御回路90から副制御回路200に、連続してリール停止コマンドを受信すると、サブCPU201は、リール停止コマンド受信時処理(図123参照)において、自動停止用演出を実施する(S1227)場合がある。すなわち、サブCPU201は、主制御回路90から自動停止を行ったことを示すコマンドを受信することなく、自動停止が行われたことを認識できる。
図125に示すリール停止コマンドの受信態様は、間に無操作コマンドの受信を行うことなく、連続してリール停止コマンドを受信する態様である。上述のように、無操作コマンドは、主制御回路90から副制御回路200に送信する通信データがない場合に、主制御回路90の通信データ送信処理(図110参照)により約4msec毎に、送信される。通常、遊技者によるストップボタンの操作、すなわち第1〜第3停止操作の各操作間は、約4msecよりも長くなる。したがって、図125に示すリール停止コマンドの受信態様に基づいて、サブCPU201は、リールが特殊な態様で停止したこと、本実施形態では、遊技者による停止ボタンの操作に因らずリールが停止したことを認識できる。
なお、本実施形態では、主制御回路90から副制御回路200へ各種コマンドを送信する通信態様として、通信方式はUARTによるシリアル通信、通信速度は19200Bps、データ長8ビット、スタート/ストップビット1ビットのデータフォーマットを採用している。また、各種コマンドは、1コマンド単位あたり8バイトのデータにより構成されている。したがって、1コマンドを送信する場合の送信時間は、(1(ビット)+8(ビット)+1(ビット))×8(バイト)×1/19200=約4msecとなる。
図126は、上述のサブRAM202の定期受信カウンタに係る所定値nとして「4」が設定されていた場合の作用を説明するための図である。リールが回転してから所定期間が経過した後に、図126に示すように、最初のリール停止コマンド(STOP1 COM)を受信してから、2番目のリール停止コマンド(STOP2 COM)を受信するまでの間に、無操作コマンド(図125では白円で表示)を4回受信し、また、2番目のリール停止コマンドを受信してから3番目のリール停止コマンド(STOP3 COM)を受信するまでに、無操作コマンドを4回受信すると、すなわち等間隔でリール停止コマンドを受信した場合、サブCPU201は、リール停止コマンド受信時処理(図123参照)において、自動停止用演出を実施する(S1227)場合がある。すなわち、サブCPU201は、主制御回路90から自動停止を行ったことを示すコマンドを受信することなく、自動停止が行われたことを認識できる。
図126に示すリール停止コマンドの受信態様は、等間隔でリール停止コマンドを受信する態様である。通常、遊技者がストップボタンを操作する場合、第1停止操作と第2停止操作の間隔と、第2停止操作と第3停止操作の間隔が、全く一致する可能性は極めて低い。したがって、図126に示すリール停止コマンドの受信態様に基づいて、サブCPU201は、リールが特殊な態様で停止したこと、本実施形態では、遊技者による停止ボタンの操作に因らずリールが停止したことを認識できる。
以上のように、本実施形態のパチスロ1では、主制御回路90から副制御回路200にリールが特殊な態様で停止したことを示すコマンドを送信することなく、副制御回路200が、リールが特殊な態様で停止したことを認識できる。したがって、上記コマンドを送信するためのプログラムをメインROM102に記憶させておく必要がない。このため、リールを制御する制御部に接続された記憶部の記憶領域を圧迫することなく、リールが特殊な態様で停止したことを認識できる。
なお、リールの特殊な停止態様として例示した、遊技者による停止ボタンの操作に因らずリールが停止する場合には、本実施形態の自動停止が実行された場合の他、自動打ち込み機によりリールが停止する場合や、リモート操作によってリールが停止する場合が考えられる。本実施形態のパチスロ1では、リール停止コマンド受信時処理(図123参照)において、自動停止監視タイマの計測値に基づいて、計測開始から規定時間を経過したか否かを判別する処理(S1214)を省略することで、これらの場合も、主制御回路90の特別なコマンドの送信を要することなく、サブCPU201は、遊技者による停止ボタンの操作に因らずリールが停止したこと、すなわちリールが特殊な態様で停止したことを認識できる。
また、リールの特殊な停止態様としては、遊技者が、指を滑らせて複数のストップボタンを操作する、いわゆるスライドストップ操作が行われたときの停止態様がある。本実施形態のパチスロ1では、リール停止コマンド受信時処理(図123参照)において、自動停止監視タイマの計測値に基づいて、計測開始から規定時間を経過したか否かを判別する処理(S1214)を省略し、且つ、定期受信カウンタに係る所定値nをスライドストップ操作に適した値に設定することで、主制御回路90の特別なコマンドの送信を要することなく、サブCPU201は、スライドストップ操作によってリールが停止したことを認識できる。なお、スライドストップ操作が行われた場合は、サブCPU201は、特別な遊技の演出を行ってもよい。
また、本実施形態のパチスロ1では、、リール停止コマンド受信時処理(図123参照)において、サブCPU201は、順押しでストップボタンが操作された場合と同様の順番で、リールが停止するした場合に、自動停止が行われたことを認識する(S1212,S1213,S1216,S1217及びS1221参照)。したがって、万が一、遊技者が停止ボタンを操作することによって、停止コマンドが図125又は図126の態様で受信された場合であっても、順押し以外の押し順で操作されたときは、自動停止が行われたと認識しない。すなわち、サブCPU201が、自動停止が行われたと、誤って認識することを防止することができる。
また、本実施形態のパチスロ1では、メインCPU101は、停止間隔残時間待機処理(図101)において、第1停止間隔残時間待機処理と第2停止間隔残時間待機処理とを選択的に実行する。メインCPU101は、リールを自動停止指令によって停止させる場合は、第2停止間隔残時間待機処理(S743)を行う。第2停止間隔残時間待機処理では、メインCPU101は、例えば、定期受信カウンタに係る所定値nとして「4」が設定されている場合の第2停止間隔残時間待機処理では、主制御回路90から副制御回路200に無操作コマンドが4回送信される期間、待機を行う。また、同所定値nとして「0」が設定されている場合の第2停止間隔残時間待機処理では、メインCPU101は、即座に待機を終了させる。すなわち、メインCPU101は、遊技者による停止ボタンの操作に因らずリールが停止したことに応じて、実行させる停止間隔残時間待機処理を選択的に実行し、サブCPU201に、遊技者による停止ボタンの操作に因らずリールが停止したことを適切に認識させることができる。
図127では、本実施形態のパチスロ1を、遊技店に設置した後、回収し、回収したパチスロ1から再利用できる部品を使用して別の企画のパチスロ機、いわゆるリユース遊技機を製造した場合の副制御回路200に係るメモリマップを示している。図127のA1は、リユース前の遊技機であるパチスロ1のサブ全体メモリマップを示し、図127のB1は、パチスロ1のバックアップメモリマップのメモリマップを示す。これらのメモリマップについては、図9A,Bと同様のため、ここでの説明は省略する。図127のA2は、リユース遊技機のサブ全体メモリマップを示し、図127のB2は、リユース遊技機のバックアップメモリのメモリマップを示す。
図127A1,A2に示す、パチスロ1とリユース遊技機のサブ全体メモリマップを比較すると、パチスロ1とリユース遊技機では、企画が異なり、各遊技機で実行されるプログラムの内容が異なるため、サブROM、DRAM、FeRAMそれぞれについて、使用領域及び未使用領域として設定されている領域の範囲が異なっている。
また、図127B1,B2に示す、パチスロ1とリユース遊技機のバックアップメモリマップを比較すると、リユース遊技機におけるバックアップメモリでは、遊技データ領域、履歴データ領域の各領域として設定されている領域が比較的狭い。このため、パチスロ1におけるバックアップメモリの履歴データ領域の一部が、リユース遊技機では、設定データ領域の一部(図127B2の網掛け部分)となる。この場合、バックアップメモリにパチスロ1に係る履歴データが消去されずに残っていた場合、リユース遊技機で、設定データとして読み込まれ、リユース遊技機が誤作動する可能性が高い。
本実施形態のパチスロ1では、初期化処理(図115参照)において、サブCPU201は、バックアップメモリに記憶されている管理データと、サブROMに記憶されている管理データとが一致しない場合は、バックアップメモリの全領域を初期化する(S114)。このため、リユース遊技機において、バックアップ用の記憶部に記憶されたリユース前の遊技機のデータが原因で、誤作動が発生することを防止できる。
また、本実施形態のパチスロ1では、初期化処理(図115参照)において、サブCPU201は、バックアップメモリの全領域を初期化(S114)後に、サブROMの管理データをバックアップメモリに記憶させる。このため、次回の初期化処理実行時には、サブROMに記憶されている管理データと、バックアップメモリに記憶されている管理データとが一致するので、サブCPU201は、バックアップメモリを初期化することなく、記憶されているデータをDRAMにコピーする(S1121,S1125)。したがって、バックアップメモリをバックアップ用の記憶部として適切に利用することができる。
また、本実施形態のパチスロ1では、初期化処理(図115参照)において、サブCPU201は、バックアップメモリに記憶されている遊技データ及び履歴データをDRAMにコピーする(S1121,S1125)際に、それぞれのデータについてサムチェック処理(S1122,S1123)を行う。したがって、S1115の初期化処理で、万が一、消去できなかったデータがバックアップメモリ遊技データ領域又は履歴データ領域に残っていたとしても、サムチェック処理(S1118,S1122)の結果、判定結果が異常と判別されたデータに係る領域については、再度初期化が行われる(S1120,S1124)。このため、リユース前の遊技機に係るデータを確実に消去でき、当該データを原因とする誤作動の発生を防止できる。
また、本実施形態のパチスロ1では、初期化処理(図115参照)において、サブCPU201は、リユース前の遊技機の管理データであるリユース元管理データを、バックアップメモリのリユース履歴データ領域に記憶させる(S1113,S1117参照)。このため、回収した遊技機のバックアップメモリのリユース履歴データ領域にリユース元管理データが記憶されている場合は、当該遊技機はリユース遊技機であると判別できる。また、リユース履歴データ領域にリユース元管理データが記憶されていない場合は、当該遊技機は新たに製造された遊技機であると判別できる。
また、上記実施形態では、遊技機としてパチスロを例に挙げて説明したが、本実施形態に係る発明はこれに限定されない。例えば、停止操作に基づくリール停止制御に係る特徴などのパチスロ1に特有の特徴以外の特徴は、「パチンコ」と呼ばれる遊技機にも適用可能であり、同様の効果が得られる。
[その他の本実施形態に係る遊技機の拡張性]
本実施形態のパチスロ1では、遊技者のメダルの投入操作(すなわち、手持ちのメダルをメダル投入口14に対して投入する操作、あるいは、クレジットされたメダルをMAXベットボタン15a、若しくは1ベットボタン15bを操作して投入する操作)により遊技が開始され、遊技が終了したときにメダルの払い出しがある場合には、ホッパー装置51が駆動してメダル払出口24からメダルが払い出され、あるいは、クレジットされる形態について説明したが、これに限られるものではない。
例えば、遊技者によって遊技に必要な遊技媒体が投入され、それに基づいて遊技が行われ、その遊技の結果に基づいて特典が付与(例えば、メダルが払い出される)形態全てについて、本発明を適用することができる。すなわち、物理的な遊技者の動作によって遊技媒体が投入され(掛けられ)、遊技媒体が払い出される形態のみならず、主制御回路90(主制御基板71)自体が、遊技者が保有する遊技媒体を電磁的に管理し、メダルレスで遊技を可能とするものであってもよい。また、遊技者が保有する遊技媒体を電磁的に管理するのは、主制御回路90(主制御基板71)に装着され(接続され)、遊技媒体を管理する遊技媒体管理装置であってもよい。
この場合、遊技媒体管理装置は、ROM及びRWM(あるいは、RAM)を有して、遊技機に設けられる装置であって、図示しない外部の遊技媒体取扱装置と所定のインターフェースを介して双方向通信可能に接続されるものであり、遊技媒体の貸出動作(すなわち、遊技者が遊技媒体の投入操作を行う上で、必要な遊技媒体を提供する動作)若しくは遊技媒体の払出に係る役に入賞(当該役が成立)した場合の、遊技媒体の払出動作(すなわち、遊技者に対して遊技媒体の払出を行う上で、必要な遊技媒体を獲得させる動作)、又は遊技の用に供する遊技媒体を電磁的に記録する動作を行い得るものとすればよい。また、遊技媒体管理装置は、これら実際の遊技媒体数の管理のみならず、例えば、その遊技媒体数の管理結果に基づいて、パチスロ1の前面に、保有する遊技媒体数を表示する保有遊技媒体数表示装置(不図示)を設けることとし、この保有遊技媒体数表示装置に表示される遊技媒体数を管理するものであってもよい。すなわち、遊技媒体管理装置は、遊技者が遊技の用に供することができる遊技媒体の総数を電磁的方法により記録し、表示することができるものとすればよい。
また、この場合、遊技媒体管理装置は、遊技者が、記録された遊技媒体数を示す信号を、外部の遊技媒体取扱装置に対して自由に送信させることできる性能を有し、また、遊技者が直接操作する場合のほか、記録された遊技媒体数を減ずることができない性能を有し、また、外部の遊技媒体取扱装置との間に外部接続端子板(不図示)が設けられる場合には、その外部接続端子板を介してでなければ、遊技者が、記録された遊技媒体数を示す信号を送信できない性能を有することが望ましい。
遊技機には上記の他、遊技者が操作可能な貸出操作手段、返却(精算)操作手段、外部接続端子板が設けられ、遊技媒体取扱装置には紙幣等の有価価値の投入口、記録媒体(例えばICカード)の挿入口、携帯端末から電子マネー等の入金を行うための非接触通信アンテナ等、その他貸出操作手段、返却操作手段等各種操作手段、遊技媒体取扱装置側外部接続端子板が設けられるようにしてもよい(いずれも不図示)。
その際の遊技の流れとしては、例えば、遊技者が遊技媒体取扱装置に対しいずれかの方法で有価価値を入金し、上記いずれかの貸出操作手段の操作に基づいて所定数の有価価値を減算し、遊技媒体取扱装置から遊技媒体管理装置に対し減算した有価価値に対応する遊技媒体を増加させる。そして遊技者は遊技を行い、さらに遊技媒体が必要な場合には上記操作を繰り返し行う。その後遊技の結果所定数の遊技媒体を獲得し、遊技を終了する際にはいずれかの返却操作手段を操作することにより遊技媒体管理装置から遊技媒体取扱装置に対し遊技媒体数を送信し、遊技媒体取扱装置はその遊技媒体数を記録した記録媒体を排出する。遊技媒体管理装置は遊技媒体数を送信したときに自身が記憶する遊技媒体数をクリアする。遊技者は排出された記録媒体を景品交換するために景品カウンター等に持っていくか、又は他の台で記録された遊技媒体に基づいて遊技を行うために遊技台を移動する。
なお、上記例では全遊技媒体を遊技媒体取扱装置に対して送信したが、遊技機又は遊技媒体取扱装置側で遊技者が所望する遊技媒体数のみを送信し、遊技者が所持する遊技媒体を分割して処理することとしてもよい。また、記録媒体を排出するだけに限らず、現金又は現金等価物を排出するようにしてもよいし、携帯端末等に記憶させるようにしもよい。また、遊技媒体取扱装置は遊技場の会員記録媒体を挿入可能とし、会員記録媒体に貯留して後日再遊技可能とするようにしてもよい。
また、遊技機又は遊技媒体取扱装置において、図示しない所定の操作手段を操作することにより遊技媒体取扱装置又は遊技媒体管理装置に対し遊技媒体又は有価価値のデータ通信をロックするロック操作を実行可能としてもよい。その際にはワンタイムパスワード等遊技者にしか知りえない情報を設定することや遊技機又は遊技媒体取扱装置に設けられた撮像手段により遊技者を記憶するようにしてもよい。
なお、この遊技媒体管理装置は、上述のように、メダルレスでのみ遊技を可能とするものであってもよいし、物理的な遊技者の動作によって遊技媒体が投入され(掛けられ)、遊技媒体が払い出される形態、及びメダルレスで遊技を可能とする形態、双方の形態で遊技を可能とするものであってもよい。この場合には、遊技媒体管理装置が、上述のセレクタ66やホッパー装置51を直接的に制御する方式を採用することもできるし、これらが主制御回路90(主制御基板71)によって制御され、その制御結果が送信されること基づいて、遊技者が遊技の用に供することができる遊技媒体の総数を電磁的方法により記録し、表示する制御を行い得る制御を可能とする方式を採用することもできる。
また、上記では、遊技媒体管理装置を、パチスロ1に適用する場合について説明しているが、上述した遊技球を用いるスロットマシンや封入式遊技機においても同様に遊技媒体管理装置を設け、遊技者の遊技媒体が管理されるようにすることもできる。
このように、上述した遊技媒体管理装置を設けることにより、遊技媒体が物理的に遊技に供される場合と比べて、遊技機内部のセレクタ66やホッパー装置51等を減らすことができ、遊技機の原価及び製造コストを削減できるのみならず、遊技者が直接遊技媒体に接触しないようにすることもでき、遊技環境が改善し、騒音も減らすことができるとともに、装置を減らしたことにより遊技機の消費電力を減らすことにもなる。また、遊技媒体や遊技媒体の投入口や払出口を介した不正行為を防止することができる。すなわち、遊技機をとりまく種々の環境を改善することができる遊技機を提供することが可能となる。
<付記(本発明のまとめ)>
[第1〜第3の構成の遊技機]
従来の遊技機において、リールの回転開始から、所定時間が経過しても、停止ボタンの操作がされなかった場合に、自動停止によってリールを自動停止する遊技機が知られている(例えば、特開2011―67964号公報)。
特開2011―67964号公報に記載されている遊技機では、自動停止が行われる際、主制御部から副制御部へ自動停止コマンドが送信される。副制御部は、自動停止コマンドを受信すると、自動停止されたことを報知する。
しかしながら、特開2011―67964号公報に記載された遊技機では、副制御部は、自動停止コマンドを受信することなく、自動停止が行われたこと、すなわち、リールが特殊な態様で停止したことを、認識することができなかった。このため、主制御部は、リールが特殊な態様で停止したことを示すコマンドを送信する必要があった。したがって、当該コマンドを送信するためのプログラムを、主制御部に接続された記憶部に予め記憶させておくことが必要となり、これによって、当該記憶部における遊技性に係るプログラムの記憶領域が制約されていた。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、リールを制御する制御部に接続された記憶部の記憶領域を圧迫することなく、リールが特殊な態様で停止したことを認識可能な遊技機を提供することにある。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような第1の構成の遊技機を提供することができる。
単位遊技の開始信号を検出する開始信号検出手段(例えば、後述のメインCPU101)と、
前記開始信号検出手段による開始信号の検出に基づいて内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、後述のメインCPU101)と、
複数の表示列を含み、前記開始信号検出手段による開始信号の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、後述の3つのリール3L,3C,3R及び3つのステッピングモータ)と、
各表示列に応じた、前記変動表示を停止させるための停止信号の検出を行う停止信号検出手段(例えば、後述のメインCPU101)と、
遊技の進行に係る制御を行う主制御手段(例えば、後述のメインCPU101)と、
遊技の演出に係る制御を行う副制御手段(例えば、後述のサブCPU201)と、を備え、
前記主制御手段は、
前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、後述のメインCPU101)と、
前記停止制御手段が前記図柄の変動表示を停止させることを示す停止コマンドを含むコマンドを送信するコマンド送信手段(例えば、後述のメインCPU101)と、を有し、
前記副制御手段は、複数の前記停止コマンドを、所定の間隔で受信した場合に、前記変動表示が特殊な態様で停止したと判断する(例えば、後述のリール停止コマンド受信時処理)
ことを特徴とする遊技機。
また、前記副制御手段は、前記主制御手段から前記停止コマンドのみを連続して受信した場合に、前記変動表示が特殊な態様で停止したと判断してもよい。
また、前記副制御手段は、前記停止コマンドと前記停止コマンドの間に所定数の他のコマンドを受信した場合に、前記変動表示が特殊な態様で停止したと判断してもよい。
また、前記副制御手段は、
前記変動表示手段が前記変動表示を開始してからの経過時間を計時する計時手段を有し、
前記計時手段が計時する経過時間が所定の時間よりも短い場合は、複数の前記停止コマンドを、所定の間隔で受信した場合であっても、前記変動表示が特殊な態様で停止したと判断しないと、してもよい。
また、前記主制御手段は、前記開始信号検出手段が開始信号を検出してから所定の時間を経過するまで前記停止信号検出手段が前記停止信号を検出しない場合は、前記コマンド送信手段により複数の前記停止コマンドが、所定の間隔で送信されるように、前記停止制御手段により前記図柄の変動表示を停止させる自動停止処理を実行してもよい。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような第2の構成の遊技機を提供することができる。
単位遊技の開始信号を検出する開始信号検出手段(例えば、後述のメインCPU101)と、
前記開始信号検出手段による開始信号の検出に基づいて内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、後述のメインCPU101)と、
複数の表示列を含み、前記開始信号検出手段による開始信号の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、後述の3つのリール3L,3C,3R及び3つのステッピングモータ)と、
各表示列に応じた、前記変動表示を停止させるための停止信号の検出を行う停止信号検出手段(例えば、後述のメインCPU101)と、
遊技の進行に係る制御を行う主制御手段(例えば、後述のメインCPU101)と、
遊技の演出に係る制御を行う副制御手段(例えば、後述のサブCPU201)と、を備え、
前記主制御手段は、
前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、後述のメインCPU101)と、
前記停止制御手段が前記図柄の変動表示を停止させることを示す停止コマンドを含むコマンドを送信するコマンド送信手段(例えば、後述のメインCPU101)と、を有し、
前記副制御手段は、
複数の前記停止コマンドを、所定の間隔で受信した場合に、前記変動表示が特殊な態様で停止したと判断し、
複数の前記停止コマンドが示す停止操作の順序が所定の順序でない場合は、複数の前記停止コマンドを、所定の間隔で受信したとしても、前記変動表示が特殊な態様で停止したと判断しない(例えば、後述のリール停止コマンド受信時処理)
ことを特徴とする遊技機。
また、前記主制御手段は、前記開始信号検出手段が開始信号を検出してから所定の時間を経過するまで前記停止信号検出手段が前記停止信号を検出しない場合は、前記コマンド送信手段により複数の前記停止コマンドが、所定の間隔で送信されるように、前記停止制御手段により前記図柄の変動表示を停止させる自動停止処理を実行してもよい。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような第3の構成の遊技機を提供することができる。
単位遊技の開始信号を検出する開始信号検出手段(例えば、後述のメインCPU101)と、
前記開始信号検出手段による開始信号の検出に基づいて内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、後述のメインCPU101)と、
複数の表示列を含み、前記開始信号検出手段による開始信号の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、後述の3つのリール3L,3C,3R及び3つのステッピングモータ)と、
各表示列に応じた、前記変動表示を停止させるための停止信号の検出を行う停止信号検出手段(例えば、後述のメインCPU101)と、
遊技の進行に係る制御を行う主制御手段(例えば、後述のメインCPU101)と、
遊技の演出に係る制御を行う副制御手段(例えば、後述のサブCPU201)と、を備え、
前記主制御手段は、
前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、後述のメインCPU101)と、
前記停止制御手段が前記図柄の変動表示を停止させることを示す停止コマンドを含むコマンドを送信するコマンド送信手段(例えば、後述のメインCPU101)と、を有し、
前記副制御手段は、
複数の前記停止コマンドを、所定の間隔で受信した場合に、前記変動表示が特殊な態様で停止したと判断し(例えば、後述のリール停止コマンド受信時処理)、
前記コマンド送信手段は、前記変動表示が特殊な態様で停止する場合は、前記所定の間隔で複数の前記停止コマンドを送信するように、前記停止コマンドの送信後に、次の前記停止コマンドを送信する前に、待機処理を行う(例えば、後述の停止間隔残時間待機処理)
ことを特徴とする遊技機。
また、前記主制御手段は、前記開始信号検出手段が開始信号を検出してから所定の時間を経過するまで前記停止信号検出手段が前記停止信号を検出しない場合は、前記コマンド送信手段により複数の前記停止コマンドが、所定の間隔で送信されるように、前記停止制御手段により前記図柄の変動表示を停止させる自動停止処理を実行してもよい。
上記第1〜第3の構成の遊技機では、リールを制御する制御部に接続された記憶部の記憶領域を圧迫することなく、リールが特殊な態様で停止したことを認識できる。
[第4〜第6の構成の遊技機]
従来の遊技機では、バックアップ用の記憶部を備え、電源投入時に、バックアップ用の記憶部に保存されているデータが破損しているか否かを判別する遊技機が知られている(例えば、特開2014―150872号公報)。
ところで、特開2014―150872号公報に記載されたような遊技機を、遊技店に設置した後で回収し、再利用できる部品を使用して別の遊技機(いわゆるリユース遊技機)を製造することがある。このようなリユース遊技機において、バックアップ用の記憶部にリユース前の遊技機に係るデータが残ることがあり、その残ったデータが原因で、リユース遊技機において、本来作動することのない処理が実行されるという不具合が発生する場合がある。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、リユース前の遊技機に係るデータに基づく誤作動を防止することを目的とする。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような第4の構成の遊技機を提供することができる。
遊技の演出を制御する制御部(例えば、後述の副制御回路200)を備え、
前記制御部は、
読取専用の第1記憶手段(例えば、後述のサブROM)と、
読書可能で揮発性の第2記憶手段(例えば、後述のDRAM)と、
読書可能、且つ、電力供給が停止しても記憶された情報を保持可能な第3記憶手段(例えば、後述のバックアップメモリ)と、
前記第1記憶手段に記憶されたプログラムに従い処理を実行する演算処理手段(例えば、後述のサブCPU201)と、を備え、
前記第1記憶手段は、
前記プログラムを記憶するプログラム格納領域と、
前記プログラムに対応する固有の管理情報を記憶する管理情報格納領域(例えば、後述のサブROMの管理データ領域)を有し、
前記第2記憶手段は、遊技に係る情報である遊技情報を記憶する遊技情報記憶領域(例えば、後述のDRAMの遊技データ領域)を有し、
前記第3記憶手段は、
前記第2記憶手段のバックアップメモリとして機能し、
前記遊技情報を記憶する遊技情報記憶領域(例えば、後述のバックアップメモリの遊技データ領域)と、
前記管理情報を記憶する管理情報記憶領域(例えば、後述のバックアップメモリの管理データ領域)と、を有し、
前記制御部は、
前記第1記憶手段の管理情報格納領域に記憶された前記管理情報と、前記第3記憶手段の管理情報記憶領域に記憶された前記管理情報とを比較し、
これらが一致しない場合は、前記第3記憶手段の全領域を初期化する(例えば、後述の初期化処理)
ことを特徴とする遊技機。
また、前記制御部は、
前記第1記憶手段の管理情報格納領域に記憶された前記管理情報と、前記第3記憶手段の管理情報記憶領域に記憶された前記管理情報とを比較し、
これらが一致する場合は、
第3記憶手段の遊技情報記憶領域に記憶された前記遊技情報について整合性判定を行い、
整合性判定の結果が正常と判断された場合に、前記第3記憶手段の前記遊技情報記憶領域の遊技情報を、前記第2記憶手段の前記遊技情報記憶領域に記憶させてもよい。
また、前記第3記憶手段は、遊技性に関与しない機器の設定を有効又は無効に設定するための情報である設定情報を記憶する設定情報記憶領域(例えば、後述のバックアップメモリの設定データ領域)を有してもよい。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような第5の構成の遊技機を提供することができる。
遊技の演出を制御する制御部(例えば、後述の副制御回路200)を備え、
前記制御部は、
読取専用の第1記憶手段(例えば、後述のサブROM)と、
読書可能で揮発性の第2記憶手段(例えば、後述のDRAM)と、
読書可能、且つ、電力供給が停止しても記憶された情報を保持可能な第3記憶手段(例えば、後述のバックアップメモリ)と、
前記第1記憶手段に記憶されたプログラムに従い処理を実行する演算処理手段(例えば、後述のサブCPU201)と、を備え、
前記第1記憶手段は、
前記プログラムを記憶するプログラム格納領域と、
前記プログラムに対応する固有の管理情報を記憶する管理情報格納領域(例えば、後述のサブROMの管理データ領域)を有し、
前記第2記憶手段は、遊技に係る情報である遊技情報を記憶する遊技情報記憶領域(例えば、後述のDRAMの遊技データ領域)を有し、
前記第3記憶手段は、
前記第2記憶手段のバックアップメモリとして機能し、
前記遊技情報を記憶する遊技情報記憶領域(例えば、後述のバックアップメモリの遊技データ領域)と、
前記管理情報を記憶する管理情報記憶領域(例えば、後述のバックアップメモリの管理データ領域)と、を有し、
前記制御部は、
前記第1記憶手段の管理情報格納領域に記憶された前記管理情報と、前記第3記憶手段の管理情報記憶領域に記憶された前記管理情報とを比較し、
これらが一致しない場合は、前記第3記憶手段の全領域を初期化し、
前記第1記憶手段の管理情報格納領域に記憶された前記管理情報を、前記第3記憶手段に記憶させる(例えば、後述の初期化処理)
ことを特徴とする遊技機。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような第6の構成の遊技機を提供することができる。
遊技の演出を制御する制御部(例えば、後述の副制御回路200)を備え、
前記制御部は、
読取専用の第1記憶手段(例えば、後述のサブROM)と、
読書可能で揮発性の第2記憶手段(例えば、後述のDRAM)と、
読書可能、且つ、電力供給が停止しても記憶された情報を保持可能な第3記憶手段(例えば、後述のバックアップメモリ)と、
前記第1記憶手段に記憶されたプログラムに従い処理を実行する演算処理手段(例えば、後述のサブCPU201)と、を備え、
前記第1記憶手段は、
前記プログラムを記憶するプログラム格納領域と、
前記プログラムに対応する固有の管理情報を記憶する管理情報格納領域(例えば、後述のサブROMの管理データ領域)を有し、
前記第2記憶手段は、遊技に係る情報である遊技情報を記憶する遊技情報記憶領域(例えば、後述のDRAMの遊技データ領域、履歴データ領域)を有し、
前記遊技情報は、遊技の状態に係るデータである遊技データと、遊技の履歴に係るデータである履歴データと、を含み、
前記第3記憶手段は、
前記第2記憶手段のバックアップメモリとして機能し、
前記遊技データを記憶する遊技データ記憶領域と、前記履歴データを記憶する履歴データ記憶領域と、を有する遊技情報記憶領域(例えば、後述のバックアップメモリの遊技データ領域、履歴データ領域)と、
前記管理情報を記憶する管理情報記憶領域(例えば、後述のバックアップメモリの管理データ領域)と、を有し、
前記制御部は、
前記第1記憶手段の管理情報格納領域に記憶された前記管理情報と、前記第3記憶手段の管理情報記憶領域に記憶された前記管理情報とを比較し、
これらが一致しない場合は、前記第3記憶手段の全領域を初期化し、
前記遊技データ記憶領域に記憶されたデータ及び前記履歴データ記憶領域に記憶されたデータのそれぞれについてサムチェック処理を行い、
前記サムチェック処理の結果が異常であるデータが記憶された記憶領域を初期化する(例えば、後述の初期化処理)
ことを特徴とする遊技機。
上記第4〜第6の構成の遊技機では、リユース前の遊技機に係るデータに基づく誤作動を防止することができる。