JP6946682B2 - 受給調整装置、受給調整システムおよび受給調整方法 - Google Patents

受給調整装置、受給調整システムおよび受給調整方法 Download PDF

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Description

本発明は、天候変化等により発電量が変化する太陽光発電などによる電力を含む供給電力量と、その電力の供給先が要求する需要電力量とのバランスを取る技術に関する。
電力の供給(発電)は、その供給量(供給電力量)と、供給先が要求する需要量(需要電力量)が等しくなるように制御される。しかしながら、太陽光、風力などの自然エネルギー(再生可能エネルギー)を利用する発電所が増加傾向にあることに起因して、供給電力量と需要電力量とのバランスが取りにくくなってきている。
すなわち、再生可能エネルギーを利用する発電所の増加により再生可能エネルギーによる発電量が増加し、供給電力量に占める再生可能エネルギーによる電力量の割合が大きくなってきている。再生可能エネルギーによる電力量は、天候変化等により変動しやすく制御しづらい。このために、再生可能エネルギーによる電力を含む電力の供給量の制御が難しくなってきている。このような事情により、供給電力量が需要電力量よりも多くなってしまう事態が発生することがあり、この場合には、過剰な供給電力は、例えば廃棄され、無駄になってしまう。
そこで、そのような無駄をなくすためには、需要電力量よりも過剰な供給電力量を蓄電池に蓄電する手法が考えられる。しかしながら、そのような蓄電池は高額であるという問題がある。また、特許文献1には、エネルギーの需要と供給のバランスを取るために、エネルギーの供給が需要を上回りそうな時間帯ではエネルギーの消費を需要家に推奨し、需要が供給を上回りそうな時間帯ではエネルギーの消費抑制を需要家に推奨する技術が示されている。
なお、特許文献2には、再生可能エネルギーなどの分散電源の電力変動が電力系統に与える電源周波数の変動を抑制する技術が示されている。また、特許文献3には、電力小売り事業に関係する余剰電力を管理する技術が示されている。
特開2013−174417号公報 特開2006−353079号公報 特開2002−305842号公報
特許文献1には、エネルギーの供給が需要を上回りそうな場合にエネルギーの消費を需要家に推奨する手法として、次のような手法が開示されている。すなわち、特許文献1では、複数のヒートポンプが設置場所(オフィスビル、店舗、病院など)に基づいてグループ分けされ、当該設置場所に基づいた各グループには、設置場所に応じた順位が付与される。そして、エネルギーの供給が需要を上回りそうな場合には、上位の順位のグループから順に電力調整量が割り振られ、割り振られた電力の消費がグループに促される。
しかしながら、例えば、オフィスビルに設置されているヒートポンプのグループに多くの電力の消費が要求されているのにも拘わらず、例えば休日であるために電力の消費量が平日よりも大幅に少なく、要求された電力量を消費できない事態が発生する虞がある。つまり、特許文献1の手法では、供給電力量と需要電力量とのバランス調整を適切に実施することができない。
本発明は上記課題を解決するために成されたものである。すなわち、本発明の主な目的は、供給電力量と需要電力量とのバランス調整を適切に実施する技術を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の受給調整装置は、
受給調整候補の電気機器の運転状況に関わる動的情報を収集する収集部と、
前記動的情報に基づいて、複数の前記電気機器を複数のグループに分けるグルーピング部と、
推定余剰電力量を、前記グルーピング部により前記電気機器が分類された全ての前記グループに、あるいは、特定した一部の前記グループに消費促進量として割り当てる割り当て部と
を備える。
本発明の受給調整システムは、
受給調整候補の電気機器の運転状況に関わる動的情報を収集する収集部と、前記動的情報に基づいて、複数の前記電気機器を複数のグループに分けるグルーピング部と、推定余剰電力量を、前記グルーピング部により前記電気機器が分類された全ての前記グループに、あるいは、特定した一部の前記グループに消費促進量として割り当てる割り当て部とを備える受給調整装置と、
前記受給調整候補の電気機器に接続し前記受給調整装置による前記消費促進量に基づいた電力消費量増加に関わる前記電気機器の運転制御を行う機器管理装置と
を備える。
本発明の受給調整方法は、
受給調整候補の電気機器の運転状況に関わる動的情報をコンピュータが収集し、
前記動的情報に基づいて、複数の前記電気機器をコンピュータが複数のグループに分け、
推定余剰電力量を、前記電気機器が分類された全ての前記グループに、あるいは、特定した一部の前記グループに消費促進量としてコンピュータが割り当てる。
本発明のコンピュータプログラムは、
受給調整候補の電気機器の運転状況に関わる動的情報を収集する処理と、
前記動的情報に基づいて複数の前記電気機器を複数のグループに分ける処理と、
推定余剰電力量を、前記電気機器が分類された全ての前記グループに、あるいは、特定した一部の前記グループに消費促進量として割り当てる処理と
をコンピュータに実行させる。
なお、本発明の上記主な目的は、本発明の受給調整装置および受給調整システムに対応する受給調整方法によっても達成される。また、本発明の上記主な目的は、本発明の受給調整装置、受給調整システムおよび受給調整方法に対応するコンピュータプログラムおよびそれを記憶するプログラム記憶媒体によっても達成される。
本発明によれば、供給電力量と需要電力量とのバランス調整を適切に実施することができる。
本発明に係る第1実施形態の受給調整装置の構成を簡略化して表すブロック図である。 第1実施形態の受給調整装置を備える受給調整システムの構成を簡略化して表すブロック図である。 本発明に係る第2実施形態の受給調整システムの構成を簡略化して表すブロック図である。 第2実施形態における受給調整装置の構成を簡略化して表すブロック図である。 受給調整候補の電気機器をグループ分けするグループとそのグループ分けに使用する動的情報の条件との一例を表す図である。 第2実施形態における受給調整装置の動作例を説明するシーケンス図である。 受給調整システムのその他の実施形態を説明する図である。 第2実施形態の受給調整装置の制御装置を実現するハードウェア構成を説明する図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明に係る第1実施形態の受給調整装置の構成を簡略化して表すブロック図である。第1実施形態の受給調整装置1は、図2に表されるような受給調整システム5に組み込まれる。受給調整システム5は、電力源による供給電力量が需要電力量よりも過剰になる(換言すれば、余剰電力が発生する)と想定される場合に、電力の消費を促進することにより余剰電力を抑制するシステムである。
この受給調整システム5は、受給調整装置1と、機器管理装置6とを備えている。機器管理装置6は、受給調整候補である電気機器8に接続し当該電気機器8の電力消費量増加に関わる運転制御を行う機能を備えている。受給調整候補の電気機器8とは、余剰電力が発生すると想定される場合に電力の消費量を増加することにより余剰電力の抑制を図る電気機器として予め選択された電気機器である。受給調整候補の電気機器8としては、例えば、電力の消費量の増加による運転状況の変動がユーザに不信感を与えてしまうというような悪影響が生じにくい電気機器が選択される。
受給調整装置1は、例えばCPU(Central Processing Unit)を含む制御装置により構成され、図1に表されるように、機能部として、収集部2と、グルーピング部3と、割り当て部4とを備える。
収集部2は、電気機器8の運転状況に関わる動的情報を収集する機能を備える。運転状況に関わる動的情報とは、電気機器8の運転状況に影響を与える事象であって、かつ、変化し得る事象の情報である。例えば、電気機器8がヒートポンプを備えている電気機器である場合には、動的情報の一つとして、ヒートポンプの運転状況に影響を与える周囲の環境温度が挙げられる。なお、収集部2は、電気機器8毎に、予め指定された1種類の動的情報を収集してもよいし、複数種の動的情報を収集してもよい。
グルーピング部3は、収集部2により収集された動的情報に基づいて、複数の電気機器8を複数のグループに分ける機能を備えている。例えば、収集部2によって電気機器8毎に複数種の動的情報が収集される場合には、グルーピング部3は、それら複数種の動的情報の値の組み合わせが同様な電気機器8を同じグループに分類する。
なお、動的情報に基づいて複数の電気機器8をグルーピングする手法は、予め定められていればよく、適宜な手法が採用される。また、グルーピング部3による電気機器8のグルーピングは、例えば、予め設定されたタイミング毎に見直される。その見直しのタイミングは、予め定められていれば限定されず、例えば、設定の時間間隔毎であってもよいし、予め定められた見直し条件が満たされる時点であってもよい。
割り当て部4は、推定余剰電力量を消費すべくグルーピング部3による全てのグループに、あるいは、特定した一部のグループに消費促進量として割り当てる機能を備えている。
なお、推定余剰電力量を割り当てる手法には、様々な手法が考えられる。例えば、割り当て部4は、グルーピング部3がグループ分けに利用した動的情報に基づいて各グループにおける消費可能な電力量の増加分を算出し、算出した増加分の多いグループの順に消費促進量を割り当てていく。あるいは、グルーピング部3による各グループに推定余剰電力量を均等に分けた電力量を消費促進量として割り当てた場合に各グループに割り当てられる消費促進量が各グループにおける消費可能な電力量の増加分を超えないとする。この場合には、割り当て部4は、推定余剰電力量を各グループに均等に割り当ててもよい。このような様々な割り当て手法の中から適宜に選択された割り当て手法に基づいて、割り当て部4は、推定余剰電力量をグルーピング部3によるグループに割り当てる。また、割り当て部4は、例えば、グルーピング部3が電気機器8のグループを見直す度に、見直し後のグループに推定余剰電力量を割り当てる。
機器管理装置6は、割り当て部4により定められたグループ毎の消費促進量を考慮して電気機器8の運転を制御する。
第1実施形態の受給調整装置1は、上記のように、電気機器8の運転状況に関わる動的情報に基づいて受給調整候補の複数の電気機器8をグループ分けし、当該動的情報に基づいたグループに推定余剰電力量を消費促進量として割り当てている。そのグループ分けは運転状況に関わる動的情報に基づいたものであることから、グループは運転状況の変化が考慮されたものとなり、当該グループには、運転状況に応じた適切な電力量が消費促進量として割り当てられる。このため、グループ(電気機器8)は、割り当てられた消費促進量を良好に消費することができる。つまり、受給調整装置1を備える受給調整システム5は、推定余剰電力量を、消費可能なグループに運転状況に応じた適切な電力量を割り当てることができるため、電力量の消費増加を良好に図ることができ、供給電力量と需要電力量とのバランスを適切に調整できる。また、受給調整システム5は、グループ単位で消費促進量を割り当てるので、各電気機器8に消費促進量を割り当てる場合に比べて、消費促進量の消費をより確実なものとすることができる。
<第2実施形態>
以下に、本発明に係る第2実施形態を説明する。
図3は、本発明に係る第2実施形態の受給調整システムの構成を供給側のシステムと共に簡略化して表すブロック図である。第2実施形態の受給調整システム15が接続する供給側のシステムは、再エネ発電所20と、発電所21と、出力制御装置22と、集約装置23とを備えている。
再エネ発電所20は、再生可能エネルギー(太陽光や風などの自然エネルギー)を利用して発電する設備である。各再エネ発電所20は、集約装置23と通信可能な制御装置24を備える。制御装置24は、発電量と、その発電の時刻等の発電に関連する情報とが関連付けられた発電履歴情報を生成し、当該発電履歴情報を集約装置23に送信する機能を備えている。
発電所21は、電力を供給する事業を行っている会社(電力会社)25に属する発電所である。電力会社25に属する発電所21は1つとは限らず、複数の発電所が含まれる場合が有り、ここでは、それら発電所をまとめて発電所21と述べることとする。また、電力会社25に属する発電所21は、化石燃料を利用して発電する発電所と揚水ポンプを利用する発電所が含まれている。
出力制御装置22は、例えばCPU(Central Processing Unit)(図示せず)と記憶部(図示せず)を有して構成されており、発電所21での発電計画(発電スケジュール)を立てる機能を備えている。例えば、出力制御装置22は、集約装置23と通信可能であり、集約装置23から、予め設定された予測期間Thにおける全ての再エネ発電所20のトータルの予測される発電量である再エネ発電予測量を受け取る。また、出力制御装置22は、予め保持している消費履歴情報(例えば、過去の電力消費の実績値や、当該実績値を統計処理した算出値)を利用して、予測期間Thにおける電力の予測される需要量(消費量)を需要予測量として算出する。そして、出力制御装置22は、それら再エネ発電予測量と需要予測量に基づいて、予測期間Thにおいて発電所21にて発電が必要な発電量を算出し、算出した発電量に基づいて発電所21の発電計画(発電スケジュール)を立てる。ここでの発電計画とは、日時と、発電所21が発電すべき発電量(発電計画量)との関係を表す発電予定であり、出力制御装置22は、その発電計画に基づいて、発電計画量を発電するように発電所21の発電運転を制御する。
ところで、発電所21には、設備に起因して発電量の可変制御が可能な制御範囲がある。このため、再エネ発電予測量が多いことから、需要予測量に見合うように発電所21での発電量を削減しようとしても発電所21での発電量を下げることができない事態が発生する場合が有る。この場合には、出力制御装置22は、予測期間Thにおける発電所21での発電予測量と再エネ発電予測量との合計値から需要予測量を差し引いた電力量を推定余剰電力量として算出し、当該推定余剰電力量の情報を集約装置23に出力する機能を備えている。なお、推定余剰電力量を算出する手法は、上記のような需要予測量を利用する手法に限定されない。例えば、所定の再エネ発電所20における出力上限値を合計した値を、出力上限値の対象となった再エネ発電所20のトータルの発電量である再エネ発電予測量から差し引いた算出値を推定余剰電力量とする算出手法が採用されてもよい。なお、出力上限値とは、再エネ発電所20の定格出力値に設定比率を乗算することにより得られる値である。
集約装置23は、出力制御装置22から受け取った推定余剰電力量の情報を受給調整システム15に向けて出力する機能を備えている。つまり、集約装置23は、受給調整システム15に接続されている。集約装置23は、出力制御装置22から推定余剰電力量の情報を受信した場合には、受給調整システム15に向けて、余剰電力量の削減を図るべく推定余剰電力量の情報を送信する。
また、集約装置23は、例えばCPU(Central Processing Unit)(図示せず)と記憶部(図示せず)を有して構成されており、各再エネ発電所20にて発電される電力をまとめて管理する機能を備えている。例えば、集約装置23は、再エネ発電所20の制御装置24と通信可能に接続されており、制御装置24から送信されてきた発電履歴情報(例えば、過去の発電量の実績値や、当該実績値を統計処理した算出値)を保持する機能を備えている。また、集約装置23は、保持している発電履歴情報を利用して、予め設定された予測期間Thにおける全ての再エネ発電所20の予測されるトータル発電量を再エネ発電予測量として算出する機能を備えている。さらに、集約装置23は、算出した再エネ発電予測量を出力制御装置22に送信する機能を備えている。
さらに、集約装置23は、発電履歴情報等を利用して、再エネ発電所20毎の発電計画(発電スケジュール)を立て、当該発電計画を保持し、また、各再エネ発電所20の制御装置24に向けて発電計画を出力する。制御装置24は、受け取った発電計画に基づいて再エネ発電所20の出力を制御する。
さらにまた、集約装置23は、受給調整システム15から調整不可の電力量の情報を受信する場合が有る。つまり、受給調整システム15にて電力の消費量の増加を図る計画を立てたけれどもその計画では電力の増加分が推定余剰電力量に達せずに余剰電力が発生する虞があることが予想される場合がある。この場合に、受給調整システム15にて調整し切れなかった電力量の情報が調整不可の電力量の情報として受給調整システム15から集約装置23に出力される。集約装置23は、そのような場合に、受け取った調整不可の電力量の情報に基づいて、調整不可の電力量に応じた電力量の発電(出力)を抑制すべく再エネ発電所20における発電計画(出力計画)を見直し、発電計画を更新する機能を備えている。例えば、調整不可の電力量は次式(1)に従って算出される。集約装置23は、その算出される調整不可の電力量(つまり、余剰電力量)Psurを見直し量とし、当該見直し量の発電(出力)を削減できるように再エネ発電所20における発電計画(出力計画)を見直す。
Psur=(P21dw+P20ge)-(Pden+Ppro)・・・・・(1)
式(1)におけるPsurは調整不可の電力量(見直し量)を表す。P21dwは発電所21における発電量を制御範囲の下限値まで下げた場合の発電量を表す。P20geは再エネ発電所20における再エネ発電予測量を表す。Pdenは需要予測量を表す。Pproは受給調整システム15にて計画される電力消費の増加(促進)が可能な電力量を表す。
なお、発電計画を見直す際に、例えば、集約装置23は、抑制する発電量に応じた数の再エネ発電所20を選択し当該選択した再エネ発電所20の発電計画を見直してもよいし、全ての再エネ発電所20の発電計画を見直してもよい。
受給調整システム15は、前述したように、集約装置23(出力制御装置22)からの要求に応じて電力の消費を促進することにより余剰電力の無駄を削減する機能を備えている。受給調整システム15は、図3に表されるように、受給調整装置16と、機器管理装置17とを備えている。なお、集約装置23と受給調整装置16は、再エネ発電所20にて発電された電力を電気機器18に伝達する電力仲介制御機能を持つ機構に備えられる。
機器管理装置17は、受給調整候補である複数の電気機器18に例えば情報通信網を介して接続されており、当該電気機器18の運転を制御する機能を備えている。機器管理装置17は、例えば、複数の電気機器18を管理する会社に設置されている。第2実施形態では、電気機器18は、例えば飲料等を販売する自動販売機であり、ヒートポンプとコンプレッサを備えている。
機器管理装置17は、各電気機器18の状態を表す情報や管理に必要な情報を含む様々な情報を保持している。電気機器18の状態を表す情報としては、例えば、販売している商品の種類や、その在庫状況や、売上金額や、売り上げ傾向や、商品補充時刻や次の補充予定時刻などの情報がある。
機器管理装置17は、受給調整装置16から要求された情報を受給調整装置16に返信する機能を備えている。また、機器管理装置17は、受給調整装置16から消費計画(消費スケジュール)の情報を受け取った場合には、消費計画に基づいて各電気機器18の運転を制御する。
受給調整装置16は、機能部として、図4に表されるような収集部30とグルーピング部31と割り当て部32を備える。これら収集部30とグルーピング部31と割り当て部32は、例えばCPU(Central Processing Unit)とメモリを含む制御装置26により実現される。つまり、受給調整装置16には記憶装置27が備えられており、当該記憶装置27には、収集部30とグルーピング部31と割り当て部32を実現するコンピュータプログラムが格納されている。制御装置26のCPUは、メモリを用いて記憶装置27のコンピュータプログラムを実行することにより収集部30とグルーピング部31と割り当て部32の機能を持つ。
収集部30は、電気機器18の運転状況に関わる動的情報を収集する機能を備えている。その動的情報とは、電気機器18の運転状況(第2実施形態では、特にヒートポンプの運転状況)に影響を与え、かつ、変化し得る事象の情報である。動的情報としては、例えば、電気機器18(自動販売機)における商品の種類や在庫状況や、商品の補充経過時間や、電気機器18の周囲の環境状況の情報などがある。つまり、電気機器18において商品を冷蔵保存する場合に、常温の商品が電気機器18に補充されると、補充された商品を冷やすために電気機器18のヒートポンプの運転量が増加されることが想定される。また、電気機器18の周囲の温度が高い場合や日射量が多い場合にも、商品の冷蔵状態を維持するためにヒートポンプの運転量が増加されることが想定される。さらに、商品が新商品である、人気商品である場合には、電気機器18への補充予定量や補充頻度が多くなることから、補充された商品を冷やすために上記の如く電気機器18のヒートポンプの運転量が増加されることが想定される。このように、商品の種類や在庫状況や補充時間の情報や、周囲の環境温度や日射量等は、電気機器18の運転状況に関係が有る。
収集部30は、機器管理装置17が保持している各電気機器18(自動販売機)に収容されている商品の種類や在庫状況や補充経過時間などの情報を機器管理装置17から動的情報として収集する。なお、収集部30は、商品の在庫状況に代えて、売り上げ情報を機器管理装置17から収集してもよい。さらに、収集部30は、各電気機器18における機器管理装置17により算出された商品の売り上げ傾向の情報などをも機器管理装置17から収集してもよい。さらに、収集部30は、上記のような商品の種類、在庫状況、補充経過時間、売り上げ情報や売り上げ傾向の情報などを、機器管理装置17ではなく各電気機器18から直接に収集してもよい。
また、電気機器18の周囲の環境状況の情報としては、例えば、環境温度や、日照量や、風量などの情報がある。これらの情報を収集するために、温度や日照量や風量などの気象関連の情報を測定する測定装置(センサ)が電気機器18の周囲に設置される場合には、収集部30は、そのような測定装置から気象関連の情報を直接的に収集する。あるいは、収集部30は、図4の点線に表される情報提供源(例えば、気象関連の情報を提供している会社)33と情報通信網を介して接続され、情報提供源33から電気機器18の周囲の環境状況の情報を動的情報として収集してもよい。さらに、機器管理装置17が各電気機器18の周囲の環境状況の情報を取得し保持している場合には、収集部30は、機器管理装置17から各電気機器18の周囲の環境状況の情報を収集してもよい。
第2実施形態では、収集部30は上記のような動的情報を予め定められた収集タイミングで収集する。収集タイミングとしては、例えば、設定された時間間隔毎や、集約装置23から推定余剰電力量の情報を受けた時点や、予め定められた収集条件が満たされた時点などがある。
グルーピング部31は、例えば収集部30により動的情報が収集されると、当該収集した動的情報に基づいて、受給調整候補の複数の電気機器18を複数のグループに分ける機能を備えている。例えば、受給調整装置16は、受給調整候補の電気機器18における動的情報だけでなく、機器の定格消費電力の情報や、設置場所(屋内、屋外など)を表す情報(以下、このような動的でない情報を固定情報とも記す)などをも保持している。グルーピング部31は、そのような固定情報と、収集部30により収集された動的情報とに基づいて、同様な状態の電気機器18が同じグループとなるように複数の電気機器18をグループ分けする。
例えば、図5には、複数の電気機器18を2つのグループA,Bに大別する場合の項目とその条件の一例が表されている。図5の例では、グループ分けに使用する情報(項目)として、自動販売機の定格消費電力と設置場所と単位時間当たりの日射量と電気機器18の周囲の温度と商品の在庫状況と補充予定量と商品の補充経過時間の情報が挙げられている。グルーピング部31は、そのような情報に基づいて、複数の電気機器18を2つのグループA,Bに大別する。なお、グループ分けに利用する日射量や在庫などの情報(項目)について、大小(多少)を判別するために予め閾値が定められている。また、グループA,Bにはサブグループが定められていてもよい。
なお、グルーピング部31がグループ分けするグループの数は、2つとは限らず、3つ以上であってもよい。また、そのグループの数は、固定値ではなく、例えば気温等の動的情報の変化に応じて変更してもよい。グループの数を変更する場合には、例えば、動的情報における例えば気温とグループ数との関係データが受給調整装置16に与えられる。グルーピング部31は、その関係データと、動的情報とに基づいて、電気機器18をグループ分けするグループの数を決定する。また、グループ分けに使用する項目とその条件の組み合わせの情報(グループ分け項目情報)がグループ数に応じて与えられており、グルーピング部31は、グループ数に応じたグループ分け項目情報に基づいて、電気機器18をグループ分けする。
グルーピング部31は、グルーピングの後に、グループと当該グループに分類された電気機器18とを関連付ける情報を生成し、例えば、記憶装置27に格納する。
なお、グルーピング部31がグルーピングを実行するタイミングは、収集部30が動的情報を収集するタイミングに合わせなくともよい。例えば、収集部30が収集する動的情報の例えば気温が予め定めた変動率以上、変動した場合に、グルーピングが実行されてもよい。
割り当て部32は、電力源(供給)側の集約装置23から受給調整装置16に出力された推定余剰電力量を、グルーピング部31により電気機器18が分類された全てのグループ、あるいは、特定した一部のグループに消費促進量として割り当てる機能を備えている。例えば、グルーピング部31により電気機器18が分類される各グループには、電力の割り当て順位とその割り当て量が設定されている。割り当て部32は、推定余剰電力量を上位の順位のグループから順に設定の割り当て量ずつ消費促進量として割り当てる。なお、電気機器18が分類されたグループに推定余剰電力量を消費促進量として割り当てる手法には様々な手法が考えられる。それら手法の中から、推定余剰電力量の大きさや、受給調整対象の電気機器18の種類や能力等を考慮して選択される適宜な手法が割り当て手法として採用されてよい。例えば、割り当て部32は、各グループに均等に消費促進量を割り当てるのではなく、消費可能な電力量の多いグループから順に消費可能な電力量に応じて消費促進量を割り当てていってもよい。
さらに、割り当て部32は、各グループに割り当てられた消費促進量を考慮して、各グループの電気機器18における電力の消費計画(消費スケジュール)を立てる機能を備えている。例えば、各電気機器18の電力の消費計画(時間帯と電力消費量の関係データ)の基本パターンが予め与えられており、割り当て部32は、消費促進量を考慮して、その基本パターンを変更することにより、消費計画を立てる。
さらに、割り当て部32は、消費計画(消費スケジュール)の情報を機器管理装置17に出力する機能を備えている。機器管理装置17は、前述したように、消費計画を受信すると、消費計画に基づいて電気機器18の運転を制御する。
さらに、割り当て部32は、電気機器18が分類されたグループに推定余剰電力量を割り当てても当該推定余剰電力量が残ってしまう場合が有る。つまり、電気機器18の使用状況や周囲環境等によって、電気機器18の消費電力量を増加できる許容量にも限界がある。このため、電気機器18のグループに割り当てることができる消費促進量にも限界がある。これにより、例えば再エネ発電所20での発電量が大きいことに因り集約装置23から出力される推定余剰電力量が多い場合には、推定余剰電力量の全てをグループに割り当てることができない事態が発生する。つまり、推定余剰電力量を削減すべく電力の消費量の増加を図ろうとしたけれども消費量の増加分が推定余剰電力量に達せずに余剰電力が発生する事態が予想される。割り当て部32は、そのような場合には、割り当てることができなかった電力量(換言すれば、調整できなかった電力量)の情報を調整不可の電力量の情報として集約装置23に出力する機能を備えている。集約装置23は、前述したように、その情報を受け取ると、再エネ発電所20での発電量を抑制すべく再エネ発電所20における発電計画を見直す。
以下に、第2実施形態における受給調整装置16の動作例を図6のシーケンス図を利用して説明する。
例えば、出力制御装置22が、再エネ発電所20における発電予測量の情報と、電力供給先での電力の消費予測量とを考慮して、発電所21での発電計画を立てたところ、供給電力量が需要電力量よりも多くなり余剰電力が発生することが想定されたとする。この場合には、出力制御装置22は、推定余剰電力量の情報を集約装置23を介して受給調整装置16に向けて出力する(ステップS101)。
受給調整装置16の収集部30は、推定余剰電力量の情報を受け取ると、例えば機器管理装置17などから受給調整候補の各電気機器18の運転状況に関わる動的情報を収集する(ステップS102)。なお、収集部30は、電気機器18から動的情報を収集する場合もある。
そして、グルーピング部31は、各電気機器18に関係する動的情報に基づいて、受給調整候補の複数の電気機器18をグルーピングする(ステップS103)。
その後、割り当て部32は、グルーピング部31により電気機器18が分類された全てのグループあるいはその全てのグループの中から特定した一部のグループに、推定余剰電力量を消費促進量として割り当てる(ステップS104)。そして、割り当て部32は、推定余剰電力量の割り当て後に、推定余剰電力量の一部を割り当てできなかったか(余剰が有るか)否かを判断する(ステップS105)。
余剰が有る場合には、割り当て部32は、割り当てることができなかった推定余剰電力量の余りの情報を調整不可の電力量の情報として集約装置23に送信する(ステップS106)。また、割り当て部32は、消費促進量が割り当てられたグループでの電力の消費量が消費促進量分、増加するように当該グループに属している電気機器18の消費計画を立てる(更新する)(ステップS107)。
一方、推定余剰電力量の全てをグループに割り当てることができ、余剰が無い場合には、割り当て部32は、調整不可の電力量の情報を集約装置23に送信する必要が無く、ステップS107における消費計画を立てる動作を実行する。
そして、割り当て部32は、各電気機器18の更新後の消費計画を機器管理装置17に向けて送信する。機器管理装置17は、更新後の消費計画を受け取ると、当該消費計画を考慮して各電気機器18の運転を制御する。
また、調整不可の電力量の情報を受け取った集約装置23は、調整不可の電力量分の発電を抑制すべく再エネ発電所20における発電計画を見直し、発電量を抑制する(ステップS108)。
第2実施形態の受給調整装置16を備える受給調整システム15は、第1実施形態と同様に、電気機器18の運転状況に関わる動的情報に基づいて受給調整候補の複数の電気機器18をグループ分けし、当該動的情報に基づいたグループに推定余剰電力量を消費促進量として割り当てている。このため、受給調整システム15は、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。つまり、受給調整システム15は、供給電力量と需要電力量とのバランスを取るべく電力の消費量を良好に調整することができ、供給電力量と需要電力量とのバランスを適切に調整できる。また、受給調整システム15は、グループ単位で消費促進量を割り当てるので、各電気機器18に消費促進量を割り当てる場合に比べて、消費促進量の消費をより確実なものとすることができる。
さらに、消費可能な電力量が大きいグループの順に消費可能な電力量に応じて消費促進量を割り当てていく場合には、各グループに均等に消費促進量を割り当てる場合に比べて、割り当て部32は、電力消費の能力に合った消費促進量をグループに割り当てることができる。
さらに、収集部30が動的情報を収集する度に電気機器18のグルーピングを行うのではなく、動的情報の変動率が閾値を超えた場合に電気機器18のグルーピングを行う場合には、グルーピング部31は、グルーピングが不要に頻度高く行われる事態を抑制できる。
さらに、第2実施形態では、電気機器18は自動販売機であり、受給調整装置16は、動的情報として、自動販売機の商品の種類や、在庫状況や、商品の補充経過時間などを収集し、当該収集した情報に基づいて自動販売機のグルーピングを行う。それら商品の種類や、在庫状況や、商品の補充経過時間の情報は、自動販売機ならではの電力消費に関わる情報であるから、当該情報に基づいて電力消費に関わるグルーピングを行うことにより、余剰電力量の割り当てのために自動販売機を適切にグループ分けできる。つまり、電気機器18において商品を冷蔵保存する場合に、常温の商品が電気機器18に補充されると、補充された商品を冷やすために電気機器18のヒートポンプの運転量が増加されることが想定される。このため、電気機器18(自動販売機)における商品の種類や在庫状況や、商品の補充経過時間を動的情報として取得しグルーピングに利用することにより、電力消費の多い順に電気機器18をグルーピングすることができる。また、電気機器18の周囲の温度が高い場合や日射量が多い場合にも、商品の冷蔵状態を維持するためにヒートポンプの運転量が増加されることが想定される。このため、電気機器(自動販売機)18の周囲の環境情報(例えば温度)を動的情報として取得しグルーピングに利用することにより、電力消費の多い順に電気機器18をグルーピングすることができる。さらに、商品が新商品である、人気商品である場合には、電気機器18への補充予定量や補充頻度が多くなることから、補充された商品を冷やすために上記の如く電気機器18のヒートポンプの運転量が増加されることが想定される。このため、商品の種類(新商品または人気商品であるか否かの情報)を動的情報として取得しグルーピングに利用することにより、電力消費の多い順に電気機器18をグルーピングすることができる。
また、第2実施形態では、受給調整候補の電気機器18として、自動販売機が利用される。自動販売機におけるヒートポンプの運転状況の変化は、機器動作に対する不信感をユーザに与えるという悪影響が生じにくいことから、受給調整候補の電気機器18として自動販売機が採用されることは、電力量の増加が図り易いという効果を得ることができる。
図8は、制御装置26を実現するコンピュータ400のハードウェア構成例を表す図である。コンピュータ400は、CPU(Central Processing Unit)401と、ROM(Read Only Memory)402と、RAM(Random Access Memory)403と、記憶装置404と、ドライブ装置405と、通信IF(InterFace)406と、入出力IF(InterFace)407とを備えている。
CPU401は、RAM403を用いてコンピュータプログラム(プログラム)408を実行する。通信IF406は、情報通信網410を介して外部装置と情報をやり取りする。入出力IF407は、周辺機器(入力装置、表示装置など)と情報をやり取りする。通信IF406および入出力IF407は、情報を取得又は出力する構成要素として機能することができる。
プログラム408は、ROM402に記憶されていてもよい。また、プログラム408は、メモリカード等の記憶媒体409に記憶され、ドライブ装置405によって読み出されてもよいし、外部装置から情報通信網410を介して受信してもよい。
なお、図8に表されるコンピュータ400の構成要素は、単一の回路(プロセッサ等)によって構成されてもよいし、複数の回路の組み合わせによって構成されてもよい。ここでいう回路(circuitry)は、専用又は汎用のいずれであってもよい。例えば、コンピュータ400は、一部が専用のプロセッサによって実現され、他の部分が汎用のプロセッサによって実現されてもよい。
さらに、コンピュータ400の機能は、例えば、クラウドコンピューティング技術などを用いて、複数のコンピュータの協働によって実現されてもよい。
<その他の実施形態>
なお、本発明は、第1と第2の実施形態に限定されず、様々な実施の形態を採り得る。例えば、第2実施形態では、受給調整候補の電気機器18が自動販売機である例を説明しているが、受給調整候補の電気機器18は、他の種の電気機器(例えば、ヒートポンプを備える給湯機)であってもよい。また、受給調整候補の電気機器として、複数種の電気機器が採用されてもよい。
さらに、第2実施形態における受給調整システム15に含まれる機器管理装置17は一つとは限らない。例えば、複数種の電気機器が受給調整候補の電気機器として採用される場合には、図7に表されるように、受給調整候補の電気機器の種類に応じた複数の機器管理装置17A,17Bが受給調整システム15に含まれていてもよい。
さらに、第2実施形態では、機器管理装置17が、電力の消費量を増加すべく受給調整候補の電気機器18の運転を制御している。これに代えて、受給調整候補の電気機器を集約管理している制御装置などが無い場合には、受給調整候補の電気機器での電力の消費量を増加すべく受給調整装置16が直接的に電気機器18の運転を制御してもよい。
さらに、第2実施形態では、推定余剰電力量は、出力制御装置22により算出されている。これに代えて、集約装置23あるいは受給調整装置16が、発電所21での発電計画と、再エネ発電所20における発電予測量と、電力の消費予測量とに基づいて、推定余剰電力量を算出してもよい。
さらに、第2実施形態で説明した図6の動作例では、収集部30は、推定余剰電力量を受け取ったことにより動的情報の収集を開始している。これに代えて、例えば、収集部30は、推定余剰電力量の受け取りに関係無く、予め設定された時間間隔毎に動的情報を収集してもよい。そして、グルーピング部31は、その収集された動的情報に基づいて受給調整候補の電気機器18をグルーピングする。このような動的情報の収集動作とグルーピング動作が設定の時間間隔毎に繰り返し行われている動作中に推定余剰電力量が算出された際には、割り当て部32が、推定余剰電力量を一つあるいは複数のグループに割り当ててもよい。
さらに、第2実施形態における受給調整装置16の構成に加えて、受給調整装置16には、電力の消費を促進させるべく電力の消費を増加した電気機器18に向けてサービスを提供する機能部が備えられていてもよい。つまり、電力の消費を促進させるべく電気機器18が電力の消費量を増加した場合にも消費量に応じた電気料金が掛かってしまう。このことを考慮すると、その消費増加の要請に応じた電力の消費に関係する電気料金については、通常の電気料金よりも低額にするというようなサービスが考えられる。受給調整装置16には、消費増加の要請に応じた電力の消費増加分に関係する電気料金を低くする方向に調整する、あるいは、サービスポイントが付与されるというようなサービス機能が備えられていてもよい。
さらに、第2実施形態では、集約装置23は、受給調整装置16と別の装置として表されているが、一つの制御装置が集約装置23としての機能と、受給調整装置16としての機能を備えていてもよい。なお、この場合における一つの制御装置とは、分散している複数の制御装置が仮想的に一つの制御装置のように動作する場合も含まれるものである。
さらに、第2実施形態では、推定余剰電力量を電気機器18のグループに割り当てたけれども、割り当てできなかった推定余剰電力量(つまり、調整不可の電力量)がある場合には、集約装置23は、再エネ発電所20の発電計画を見直している。これに代えて、例えば、集約装置23は、調整不可の電力量がある場合には、調整不可の電力量に応じて再エネ発電所20の出力を抑制してもよい。つまり、集約装置23は、再エネ発電所20に対して出力抑制した電力量の合計値が調整不可の電力量と同じになるように再エネ発電所20の出力を抑制する制御を行う。
1,16 受給調整装置
2,30 収集部
3,31 グルーピング部
4,32 割り当て部
5,15 受給調整システム
8,18 受給調整候補の電気機器

Claims (9)

  1. 受給調整候補の電気機器の運転状況に関わる動的情報を収集する収集部と、
    前記動的情報に基づいて、複数の前記電気機器を複数のグループに分けるグルーピング部と、
    推定余剰電力量を、前記グルーピング部により前記電気機器が分類された全ての前記グループに、あるいは、特定した一部の前記グループに消費促進量として割り当てる割り当て部と
    を備え
    前記割り当て部は、前記動的情報に基づいて複数の前記グループのそれぞれにおける消費可能な電力量の増加分を算出し、算出した増加分の多い前記グループの順に前記消費促進量を割り当てる受給調整装置。
  2. 前記受給調整候補の電気機器は、ヒートポンプを備える自動販売機であり、
    前記収集部は、前記自動販売機におけるヒートポンプの運転状況に関わる動的情報として、前記自動販売機に収容されている商品の種類、在庫状況、前記商品の補充経過時間、補充予定量、売り上げ情報、前記自動販売機の周囲の環境状況のうちの少なくとも一つの情報を含む情報を収集する請求項1に記載の受給調整装置。
  3. 前記収集部は、前記受給調整候補の電気機器を管理している機器管理装置から、前記動的情報を収集する請求項1又は請求項に記載の受給調整装置。
  4. 前記収集部は、情報提供源から提供される気象関連の情報を前記動的情報として収集する請求項1乃至請求項の何れか一つに記載の受給調整装置。
  5. 前記グルーピング部は、前記動的情報の変化に応じて前記グループの数を変更する機能をさらに備える請求項1乃至請求項の何れか一つに記載の受給調整装置。
  6. 前記割り当て部は、前記グループに割り当てることができなかった余りの前記推定余剰電力量の情報を電力の供給側に出力する機能をさらに備える請求項1乃至請求項の何れか一つに記載の受給調整装置。
  7. 受給調整候補の電気機器の運転状況に関わる動的情報を収集する収集部と、前記動的情報に基づいて、複数の前記電気機器を複数のグループに分けるグルーピング部と、推定余剰電力量を、前記グルーピング部により前記電気機器が分類された全ての前記グループに、あるいは、特定した一部の前記グループに消費促進量として割り当てる割り当て部とを備え、前記割り当て部は、前記動的情報に基づいて複数の前記グループのそれぞれにおける消費可能な電力量の増加分を算出し、算出した増加分の多い前記グループの順に前記消費促進量を割り当てる受給調整装置と、
    前記受給調整候補の電気機器に接続し前記受給調整装置による前記消費促進量に基づいた電力消費量増加に関わる前記電気機器の運転制御を行う機器管理装置と
    を備える受給調整システム。
  8. 受給調整候補の電気機器の運転状況に関わる動的情報をコンピュータが収集し、
    前記動的情報に基づいて、複数の前記電気機器をコンピュータが複数のグループに分け、
    前記動的情報に基づいて複数の前記グループのそれぞれにおける消費可能な電力量の増加分を算出し、算出した増加分の多い前記グループの順に、推定余剰電力量を、前記電気機器が分類された全ての前記グループに、あるいは、特定した一部の前記グループに消費促進量としてコンピュータが割り当てる受給調整方法。
  9. 受給調整候補の電気機器の運転状況に関わる動的情報を収集する処理と、
    前記動的情報に基づいて複数の前記電気機器を複数のグループに分ける処理と、
    前記動的情報に基づいて複数の前記グループのそれぞれにおける消費可能な電力量の増加分を算出し、算出した増加分の多い前記グループの順に、推定余剰電力量を、前記電気機器が分類された全ての前記グループに、あるいは、特定した一部の前記グループに消費促進量として割り当てる処理と
    をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
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