以下では、本発明の実施形態における添付図面を参照して、本発明の実施形態における技術的解決法を詳細に説明する。
加えて、「第1」および「第2」といった用語は、説明の目的を意図しているに過ぎず、相対的な重要度の指標もしくは示唆として、または示される技術的特徴の数の黙示的な指標として理解されるべきではない。したがって、「第1」または「第2」によって限定される特徴は、1または複数の特徴を明示的または黙示的に含み得る。本発明の実施形態の説明において、「複数の」は、別の定めが無い限り、少なくとも2を意味する。
本発明の実施形態の理解を容易にするべく、本発明の実施形態の説明において導入されるいくつかの用語をここでまず説明する。
UE(User Equipment、ユーザ機器)とも称され得る端末は、具体的には、携帯電話、タブレットコンピュータ、ノートブックコンピュータ、UMPC(Ultra−mobile Personal Computer、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ)、ネットブック、PDA(Personal Digital Assistant、パーソナルデジタルアシスタント)または同様のものであり得る。このことは、本発明の実施形態において限定されない。
無線アクセスデバイスは、AP(Access point、無線アクセスポイント)または基地局(マクロ基地局、ミクロ基地局およびリピータなど)であり得る。このことは、本発明の実施形態において限定されない。
伝送時間単位は、アップリンク伝送またはダウンリンク伝送に使用される時間粒度を指し、具体的には、伝送時間単位、スロット(slot)、ミニスロット、集約スロット、集約ミニスロットまたは同様のものであり得る。伝送時間単位を例として使用すると、LTE(Long Term Evolution、ロングタームエボリューション)システムにおいて、伝送時間単位の時間長は通常1msであり、5G(5th‐Generation、第5世代移動体通信技術)システムにおいて、伝送時間単位の時間長は基地局によって設定され得る。このことは、本発明の実施形態において限定されない。
本発明の実施形態は、データ伝送方法を提供し、当該方法は、端末と無線アクセスデバイスとの間のデータ伝送プロセスに適用され得る。HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQst、ハイブリッド自動再送要求)伝送モードを例として使用すると、従来技術において、無線アクセスデバイスはまず、端末によってデータを送信するために使用される専用リソースを端末に割り当てる必要があり、次に、端末は、無線アクセスデバイスによって端末に割り当てられる専用リソースを使用することによって、伝送予定のデータを無線アクセスデバイスへ送信する。伝送されるデータを無線アクセスデバイスが一度正確に受信できない場合、データが無線アクセスデバイスによって正確に受信されるまで、端末は更に、データを無線アクセスデバイスへ繰り返し送信する必要がある。
しかしながら、無線アクセスデバイスが専用リソースを端末に割り当てるとき、少なくとも4msのレイテンシが必要であり、端末がデータを無線アクセスデバイスへ初めて送信することと、端末がデータを無線アクセスデバイスへ2回目に送信することとの間に、少なくとも8msのレイテンシが必要である。これでは、URLLCデータのレイテンシ要件を満たすことができない。
これについて、従来技術において、無線アクセスデバイスは代替的に、1または複数の共有リソースを複数の端末に事前に割り当て得る。このケースでは、特定の端末がURLLCデータを送信する必要があるとき、当該特定の端末は、割り当てられた共有リソースを使用することによって、URLLCデータを直接送信し得る。共有リソースは複数の端末によって共有され、その結果、複数の端末は、異なるデータを送信するために、同一の共有リソースを同時にプリエンプトする。その結果、無線アクセスデバイスは、受信されたURLLCデータを正確にデコードできず、伝送されたデータは、無線アクセスデバイスによって正確に受信されることができず、それにより、URLLCデータの伝送効率が低下する。言い換えれば、1つの端末に1つの共有リソースが利用可能であるとき、端末は通常、共有リソースが別の端末によって使用されるかどうかを認識しない。共有リソースは、無線アクセスデバイスによって少なくとも1つの端末に事前に割り当てられ、共有リソースは、無線アクセスデバイスによって動的に許可(granted)される必要がない。共有リソースを使用する端末は、リソースが別の端末によって使用されているかどうかを認識しないので、複数の端末は、共有リソースをプリエンプトし、その結果、衝突が生じる。
端末がURLLCデータを伝送するために専用リソースを使用するか、または、共有リソースを使用するかに関係なく、URLLCデータの伝送レイテンシおよび伝送効率を保証できないことが分かる。
上記の課題を解決するべく、本発明の実施形態はデータ伝送方法を提供する。端末がURLLCデータ(URLLCデータは1または複数のトランスポートブロックを含み得る)を無線アクセスデバイスへ伝送する、例えば、図1に示されるように、第1トランスポートブロックを伝送する必要があるとき、端末はまず、プリセットされた共有リソースを使用することによって、第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへX回(X>0)送信し得る。端末が、無線アクセスデバイスによって端末に割り当てられた専用リソースを取得するとき、無線アクセスデバイスが第1トランスポートブロックを正確に受信した後に送信される確認応答を端末が受信しなかった場合、無線アクセスデバイスが第1トランスポートブロックを正確に受信するまで、端末は、目標リソース(目標リソースは専用リソースを含む)を使用することによって、第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへY回(Y≧0)送信し得る。
このように、無線アクセスデバイスによって割り当てられた専用リソースを取得する前に、端末は、別の端末と共有される共有リソースを使用することによって、第1トランスポートブロックを送信し得て、これにより、端末が、無線アクセスデバイスによって割り当てられる専用リソースを待つことが原因で生じるレイテンシを低減させる。しかしながら、端末が、無線アクセスデバイスによって割り当てられる専用リソースを取得した後に、端末は、専用リソースを含む目標リソースを使用することによって第1トランスポートブロックを送信し得る。なぜなら、専用リソースは、無線アクセスデバイスによって端末に特に割り当てられるリソースであり、端末によって使用される専用リソースは、別の端末によって使用されるリソースと衝突しないからである。これにより、無線アクセスデバイスが第1トランスポートブロックを正確に受信する確率が増加し、すなわち、第1トランスポートブロックの伝送効率が改善する。
当然、図2に示されるように、目標リソースは共有リソースを更に含み得る。具体的には、端末が、無線アクセスデバイスによって割り当てられた専用リソースを取得した後に、端末は、専用リソースを使用することによって第1トランスポートブロックを伝送すると同時に、共有リソースを使用することによって、第1トランスポートブロックを伝送し続け得て、それにより、第1トランスポートブロックの伝送レイテンシを低減させる。
図3に示されるように、端末は、図3において、コンピュータデバイス(またはシステム)の形式で実装され得る。
図3は、本発明の実施形態に記載のコンピュータデバイスの概略図である。コンピュータデバイス500は、少なくとも1つのプロセッサ501、通信バス502、メモリ503、および少なくとも1つの通信インタフェース504を備える。
プロセッサ501は、本発明の解決法においてプログラム実行を制御するように構成される、汎用中央演算処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(application‐specific integrated circuit、ASIC)、または、1もしくは複数の集積回路であり得る。
通信バス502は、チャネルを含み得て、上記のコンポーネント間で情報を伝送する。通信インタフェース504は、送受信機のような任意の機器を使用して、別のデバイス、または、イーサネット(登録商標)、無線アクセスネットワーク(RAN)、または、無線ローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Networks、WLAN)などの通信ネットワークと通信する。
メモリ503は、リードオンリーメモリ(read−only memory、ROM)、もしくは、静的情報および命令を記憶できる別のタイプの静的ストレージデバイス、または、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、もしくは、情報および命令を記憶できる別のタイプの動的ストレージデバイスであり得る、または、電気的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory、EEPROM)、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(Compact Disc Read−Only Memory、CD−ROM)、もしくは、他の光ディスクストレージ、光ディスクストレージ(コンパクトディスク、レーザディスク、光ディスク、デジタルバーサタイルディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク、または同様のものを含む)、磁気ディスク記憶媒体、もしくは、別の磁気ストレージデバイス、または、所望のプログラムコードを命令もしくはデータ構造の形態で保持もしくは記憶するために使用できる、コンピュータからアクセスできる任意の他の媒体であり得るが、これらに限定されない。メモリは独立に存在し得て、バスを通してプロセッサに接続される。代替的に、メモリはプロセッサに統合され得る。
メモリ503は、本発明の解決法を実行するためのアプリケーションプログラムコードを記憶するよう構成され、プロセッサ501はその実行を制御する。プロセッサ501は、メモリ503に記憶されたアプリケーションプログラムコードを実行するように構成される。
具体的な実装中、実施形態において、プロセッサ501は、1または複数のCPU、例えば、図3におけるCPU0およびCPU1を含み得る。
具体的な実装中、実施形態において、コンピュータデバイス500は、複数のプロセッサ、例えば、図3におけるプロセッサ501およびプロセッサ508を含み得る、プロセッサの各々は、シングルコア(single−CPU)プロセッサまたはマルチコア(multi−CPU)プロセッサであり得る。ここで、プロセッサは、データ(コンピュータプログラム命令など)を処理するための、1または複数のデバイス、回路、および/または処理コアであり得る。
具体的な実装中、実施形態において、コンピュータデバイス500は更に、出力デバイス505および入力デバイス506を備え得る。出力デバイス505は、プロセッサ501と通信し、複数の方式で情報を表示し得る。例えば、出力デバイス505は、液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)、発光ダイオード(light emitting diode、LED)ディスプレイデバイス、陰極線管(cathode ray tube、CRT)ディスプレイデバイス、プロジェクタ(projector)、または同様のものであってよい。入力デバイス506は、プロセッサ501と通信し、複数の方式でユーザ入力を受信し得る。
コンピュータデバイス500は、汎用コンピュータデバイスまたは専用コンピュータデバイスであってよい。具体的な実装中、コンピュータデバイス500は、デスクトップコンピュータ、ポータブルコンピュータ、ネットワークサーバ、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、携帯電話、タブレットコンピュータ、無線端末デバイス、通信デバイス、組み込みデバイス、または、図3と同様の構造を有するデバイスであり得る。本発明の本実施形態は、コンピュータデバイス500のタイプを限定しない。
以下では、特定の実施形態を参照しながら、本発明の実施形態に係るデータ伝送方法を詳細に説明する。図4に示すように、方法は以下の段階を備える。
101(任意選択)。 端末がリソース割り当て要求を無線アクセスデバイスへ送信し、リソース割り当て要求は、無線アクセスデバイスに、第1トランスポートブロックを伝送するために使用される専用リソースを端末に割り当てるよう要求するために使用される。
具体的には、端末におけるアクセス層が、送信予定のデータをアプリケーション層から受信するとき、端末は、プリセットされたトランスポートブロックのサイズに基づいて、送信予定のデータを1または複数のトランスポートブロック(TB)に分割し得る。端末は、送信予定のトランスポートブロックがURLLCデータであると決定するとき、リソース割り当て要求を無線アクセスデバイスへ送信し得る。無線アクセスデバイスは、リソース割り当て要求を受信した後に、専用リソースを端末に割り当てる。例えば、専用リソースは、第5伝送時間単位、第7伝送時間単位、および、第9伝送時間単位の中に位置する。専用リソースは、具体的には、無線アクセスデバイスによって端末に割り当てられ、したがって、専用リソースは、別の端末がデータを伝送するときに使用されるリソースと衝突しない。
例えば、端末が専用リソースを取得するまで、端末は常に、リソース要求保留状態を維持し得る、すなわち、端末は、リソースがある限り、リソース割り当て要求を無線アクセスデバイスへ送信する。または、端末が第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへ送信することに成功するまで、端末は常に、リソース要求保留状態を維持し得る。
102.端末は、専用リソースを取得する前に、共有リソースを使用することによって、第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへX回(X>0)送信する。
共有リソースは、無線アクセスデバイスによって少なくとも1つの端末(上記の端末を含む)に割り当てられるリソースである。例えば、無線アクセスデバイスは、共有リソース1をセル1における端末1から端末3に割り当てる。このケースでは、端末1から端末3のいずれか1つがデータを伝送する必要があるとき、端末は、共有リソース1を使用することによって、無線アクセスデバイスと対話し得る。
具体的には、図5Aに示されるように、共有リソースは、1または複数の伝送時間単位において分配され得る。無線アクセスデバイスが第1トランスポートブロックを可能な限り早く正確に受信することを可能にするべく、段階102において、端末はまず、共有リソースを使用することによって、第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへX回(X>0)送信し得る。
可能な実装において、図5Aに示されるように、共有リソースは、伝送時間単位1から4および伝送時間単位7において分配される。しかしながら、各伝送時間単位において無線アクセスデバイスによって分配される共有リソースのサイズは異なる。例えば、伝送時間単位1、伝送時間単位3および伝送時間単位7における共有リソースは、30バイト(byte)のサイズを有し、伝送時間単位2および伝送時間単位4における共有リソースは、50バイトのサイズを有する。このケースでは、端末は、第1トランスポートブロックのサイズに基づいて、共有リソースサイズが第1トランスポートブロックのサイズ以上である、伝送時間単位2および伝送時間単位4などの伝送時間単位を選択し得て、第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへ送信する。
任意選択で、伝送時間単位は具体的には、TTI(Transmission Time Interval、伝送時間間隔)と称され得る。
更に、図5B(a)に示されるように、共有リソースが分配されるTTIについては、例えば、30バイト(共有リソース1)および50バイト(共有リソース2)など、異なるサイズの2つの共有リソースがTTIにおいて構成され得る。このケースでは、端末は、第1トランスポートブロックのサイズに基づいて、現在のTTIにおける共有リソース1または共有リソース2のサイズが、第1トランスポートブロックのサイズ以上であるかどうかを決定し得る。共有リソース1および共有リソース2が条件を満たす(両方とも第1トランスポートブロックのサイズ以上である)場合、端末は、第1トランスポートブロックを伝送するために、共有リソース1または共有リソース2のいずれかをランダムに選択し得る。例えば、共有リソース2など、1つの共有リソースのみが条件を満たす(共有リソース1および共有リソース2のうちの1つだけのサイズが第1トランスポートブロックのサイズ以上である)場合、端末は、共有リソース2を使用することによって、第1トランスポートブロックを伝送し得る。2つの共有リソースのいずれも条件を満たさない場合、端末は、条件を満たす共有リソースが到着するまで、待ち続け得る。
代替的に、図5B(b)に示されるように、共有リソースが分配されるTTIについては、例えば50バイトなどの固定サイズの共有リソースがTTIにおいて構成され得る。50バイト中の30バイトの共有リソースはより高い優先度を有する。このケースでは、端末が共有リソースを使用することによって第1トランスポートブロックを伝送する必要があるとき、端末はまず、より高い優先度を有する30バイトの共有リソースが伝送要件を満たすことができるかどうかを決定する。第1トランスポートブロックのサイズが30バイトより大きく、50バイトを超えないとき、端末は、50バイトの共有リソースを使用することによって、第1トランスポートブロックを伝送し得る。それに対応して、第1トランスポートブロックのサイズが50バイトより大きいとき、端末は、条件を満たす共有リソースが到着するまで待ち続け得る。
代替的に、図5B(c)に示されるように、共有リソースが分配されるTTIについては、TTIにおいて構成される共有リソースは、時間−周波数領域において固定サイズを有する。しかしながら、端末が、複数の異なる変調および符合化方式(MCS)を使用することによってトランスポートブロックを伝送するとき、共有リソースは、複数の異なるサイズのデータを搬送し得る。例えば、端末がMCS1使用することによってトランスポートブロックを伝送するとき、共有リソースは、50バイトのデータを搬送し得る、または、端末がMCS2を使用することによってトランスポートブロックを伝送するとき、共有リソースは30バイトのデータを搬送し得る。このように、端末が共有リソースを使用することによって第1トランスポートブロックを伝送する必要があるとき、端末は、第1トランスポートブロックのサイズに基づいて、共有リソース上で第1トランスポートブロックを伝送するために適切なMCSを選択し得る。
別の可能な実装において、図6に示されるように、特定の伝送時間単位については、無線アクセスデバイスは、当該伝送時間単位において、複数の共有リソース、例えば、図6における共有リソース1および共有リソース2を分配し得る。このケースでは、当該伝送時間単位において第1トランスポートブロックを送信するとき、端末は、第1トランスポートブロックを送信するために、複数の共有リソースの1つを選択し得る。
例えば、端末が、もっとも早いリソース開始位置を有する共有リソース、すなわち共有リソース2を選択し得る。このケースでは、端末は、共有リソース2を使用することによって、可能な限り早く第1トランスポートブロックを伝送し得る。代替的に、端末は、もっとも早いリソース終了位置を有する共有リソース、すなわち、共有リソース1を選択し得る。このケースでは、端末は、第1トランスポートブロックを可能な限り早く送信し得る。代替的に、端末は、第1トランスポートブロックを伝送するために、複数の共有リソースの信頼性に基づいて、最高の信頼性を有する共有リソースを選択し得て、これにより、伝送プロセスの信頼性を改善する。このことは、本発明の本実施形態において限定されるものではない。
例えば、共有リソースが、低周波数の周波数帯域に位置する場合、共有リソースはより高い信頼性を有し、そうでない場合、共有リソースは、より低い信頼性を有する。共有リソースが認可(licensed)スペクトル内に位置する場合、共有リソースはより高い信頼性を有し、そうでない場合、共有リソースは、より低い信頼性を有する。
代替的に、無線アクセスデバイスは、端末のために各共有リソースを構成するとき、各共有リソースの優先度も構成し得る。異なる端末についての各共有リソースの優先度の構成は異なり得る。例えば、図6において、共有リソース1の優先度は、共有リソース2の優先度より高い。このケースでは、データ伝送中、端末は、データを伝送するために、最高優先度の共有リソースを選択し得る。任意選択で、最高優先度の共有リソースが、データを完全に伝送するのに不十分である場合、端末は、2番目に高い優先度を有する共有リソースを選択する。このように、複数の端末によって送信される予定のURLLCデータは、すべての共有リソースへ平均的に分配され得て、それにより、端末間のリソース衝突の確率を減少させる。
更に、引き続き図6に示されるように、端末が、第1トランスポートブロックを伝送するために共有リソース1を選択する場合、共有リソース2、および、共有リソース1における残りのリソース(本発明の本実施形態においては残りのリソースと称される)をデータの伝送に使用できるかどうか、または、ユーザによって伝送される予定のデータが何であるかは、プロトコルにおいて規定され得る、または、無線アクセスデバイスによって、RRCシグナリングもしくは他の層のシグナリング(物理層シグナリングまたはMAC層シグナリングなど)を使用することによって端末に示され得る。
例えば、端末のバッファにおける残りのデータ(URLLCデータおよび/またはMBBデータなど)を伝送するために残りのリソースを使用できることを、プロトコルで規定する、または、無線アクセスデバイスが設定する場合、端末は、残りのリソースを使用することによってMBBデータを伝送し得る。当然、端末が共有リソース1を使用することによってデータを伝送するときに共有リソース1におけるリソースが不十分である場合、端末は、優先的に残りのリソースを使用することによってデータを伝送する。
代替的に、残りのリソースは、端末のバッファにおける残りのURLLCデータを伝送するのに使用されるに過ぎないことを、プロトコルで規定する、または、無線アクセスデバイスが設定する場合、端末は、MBBデータを伝送するためではなく、URLLCデータを伝送するために残りのリソースを使用し得る。
代替的に、任意のデータを伝送するために残りのリソースを使用できないと、プロトコルが規定する、または、無線アクセスデバイスが設定する場合、および、端末がデータを伝送する必要がある場合、端末は、次の利用可能なリソース(例えば、共有リソースまたはスケジューリングリソース)を待ってそのデータを伝送する必要がある。上記の説明においては、URLLCデータ(より高い優先度を有する)およびMBBデータ(MBBデータはURLLCデータより低い優先度を有する)は例として使用されていることに留意されたい。当業者であれば、これは、複数の異なる優先度のベアラに適用可能であり、より高い優先度のベアラが、URLLCデータと同一の方式で処理され、より低い優先度のベアラが、MBBデータと同一の方式で処理されることを理解できる。
加えて、端末が共有リソースを使用することによって第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへ送信するプロセスにおいて、端末は更に、プリセットされた期間を設定し得る。このケースでは、図7に示されるように、プリセットされた期間内に、端末は、共有リソースを使用することによって、第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへ1つずつX回送信し得る。プリセットされた期間が経過したとき、端末は、第1トランスポートブロックを送信するための関連するバッファを消去し、共有リソースを使用することによって第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへ送信することを停止し得る。
この理由として、トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへ送信する必要がある端末の数が比較的多い場合、端末に割り当てられた専用リソースを無線アクセスデバイスが端末へフィードバックする前にレイテンシがあり得る。しかしながら、無線アクセスデバイスは実際には、第1トランスポートブロックを送信するのに使用される専用リソースを端末に割り当て済みである。このケースでは、端末が共有リソースを使用することによって第1トランスポートブロックを引き続き伝送し続ける場合、別の端末は、データを送信するために対応する共有リソースをプリエンプトできない。したがって、プリセットされた期間が設定され、その結果、端末は、共有リソースを使用することによって、プリセットされた期間内のみにおいて、第1トランスポートブロックを伝送し得る。プリセットされた期間が経過すると、端末はそれ以上、共有リソースを使用することによって第1トランスポートブロックを伝送せず、無線アクセスデバイスによって端末に割り当てられる専用リソースを待ち、専用リソースを使用することによって第1トランスポートブロックを伝送する。
例えば、端末は、送信予定のデータをアプリケーション層から受信した後に、タイマー(Discard Timer)を起動し、タイマーの計時期間内にリソース割り当て要求を無線アクセスデバイスへ送信し、共有リソースを使用することによって第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへ送信し得る。タイマーが切れるとき、端末は、リソース割り当て要求を無線アクセスデバイスへ送信せず、また、共有リソースを使用することによって第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへ送信せず、無線アクセスデバイスによって端末に割り当てられる専用リソースを待ち、専用リソースを使用することによって、第1トランスポートブロックを伝送する。
例えば、タイマーの特定の計時時間は、Tsを単位とした、特定のヌメロロジーのシンボル長、または、NRに新しく導入される特定の時間単位の粒度を使用することによって設定され得る。粒度は、URLLCデータのTTI未満であり得る。
プリセットされた期間はプロトコルにおいて予め定義され得る、または、無線アクセスデバイスによって、専用シグナリングを使用することによって端末へ送信され得る、または、無線アクセスデバイスによって、ブロードキャストメッセージを使用することによって端末へ通知され得る。代替的に、無線アクセスデバイスは、異なる時間長の複数のプリセットされた期間をブロードキャストメッセージへ追加し得る。このように、各端末は、端末によって伝送されるトランスポートブロックのサービスタイプまたは優先度に基づいて、複数のプリセットされた期間から、端末によって使用されるプリセットされた期間を決定し得る。このことは、本発明の本実施形態において限定されるものではない。
上記の段階101と段階102との間の順序関係は、本発明の本実施形態において限定されないことに留意されたい。端末は、まず段階101を実行し、次に、段階102を実行し得るか、まず段階102を実行し、次に、段階101を実行し得るか、または、段階101および102を同時に実行し得る。このことは、本発明の本実施形態において限定されるものではない。
103.端末は、無線アクセスデバイスによって送信されたリソース割り当て情報を受信する。ここで、リソース割り当て情報は、第1トランスポートブロックを伝送するために端末によって使用される専用リソースを示すために使用される。
具体的には、引き続き図5Aに示されるように、無線アクセスデバイスは、端末によって使用される予定の専用リソースを端末に割り当てた後に、リソース割り当て情報を端末へ送信する。リソース割り当て情報は、具体的には、専用リソースの位置情報および変調方式などのパラメータを含み得る。このように、端末は、無線アクセスデバイスによって送信されるリソース割り当て情報を受信した後に、リソース割り当て情報に基づいて、専用リソースが分配される1または複数の伝送時間単位を決定し得る。図5Aに示すように、専用リソースは、伝送時間単位6および伝送時間単位8内にある。その後、端末は、伝送時間単位6および伝送時間単位8において、対応する専用リソースを使用することによって第1トランスポートブロックを送信し得る。
端末のために無線アクセスデバイスによって構成される専用リソースは、端末が第1トランスポートブロックを1回だけ送信すること、または、第1トランスポートブロックを複数回にわたって送信することを許容し得ることに留意されたい。
端末が、第1トランスポートブロックを複数回にわたって送信することが許容される場合、第1トランスポートブロックを送信するために端末によって毎回使用される専用リソースは、異なる伝送時間単位に位置し、無線アクセスデバイスは、専用リソースが位置するすべての伝送時間単位についての情報をリソース割り当て情報に追加し、当該情報を端末に通知し得る。例えば、専用リソースは伝送時間単位3および伝送時間単位4に位置する。その後、端末は、伝送時間単位3および伝送時間単位4における専用リソースを使用することによって、第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへ直接的に2回送信する。
代替的に、端末が第1トランスポートブロックを複数回送信することが許容される場合、プリセットされた送信ポリシーが、端末において事前に構成され得る。例えば、送信ポリシーは、4つの連続する伝送時間単位において、第1トランスポートブロックを別々に送信することであり得る、または、1伝送時間単位の間隔で、第1トランスポートブロックを3回送信することであり得る。このケースでは、リソース割り当て情報は、端末が専用リソース上で第1トランスポートブロックを初めて送信する伝送時間単位についての情報を含む。その後、端末は、リソース割り当て情報および送信ポリシーに基づいて、第1トランスポートブロックが毎回送信される特定のリソース位置を決定し得る。
加えて、端末が段階101を実行しない、すなわち、端末がリソース割り当て要求を無線アクセスデバイスへ送信しない場合、および、無線アクセスデバイスが、端末によって共有リソースを使用することによって無線アクセスデバイスへ送信される第1トランスポートブロックに基づいて、端末がデータを無線アクセスデバイスへ送信する必要があると決定できる場合、または、別の方式において、無線アクセスデバイスが、端末がデータを無線アクセスデバイスへ送信する必要があると決定できる場合、専用リソースを端末に割り当て、リソース割り当て情報を使用することによって、割り当てられた専用リソースを端末に示すように無線アクセスデバイスがトリガされ得る。
104.端末は、目標リソースを使用することによって、第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへY回(Y≧0)送信する。ここで、目標リソースは専用リソースを含む。
当然、図5Aに示されるように、目標リソースは共有リソースを更に含み得る。
言い換えれば、端末は、無線アクセスデバイスによって端末に割り当てられる専用リソースを取得した後に、専用リソースのみを使用することによって、第1トランスポートブロックを送信し続け得る、または、専用リソースおよび共有リソースの両方を使用することによって第1トランスポートブロックを送信し得る。このことは、本発明の本実施形態において限定されるものではない。
目標リソースを使用することによって、第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへY回送信する前に、端末は、共有リソースを使用することによって、第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへX回送信しているので、端末が段階104を実行する前に、無線アクセスデバイスは、第1トランスポートブロックを正確に受信した可能性があり得て、第1トランスポートブロックへの確認応答を端末へ送信することに留意されたい。このケースでは、端末は、第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへ送信する必要が無い。すなわち、段階104ではY=0である。
加えて、端末が目標リソースを使用することによって、第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへY回送信するとき、例えば、端末が、伝送時間単位6における目標リソースを使用することによって、伝送時間単位6において第1トランスポートブロックを送信するとき、伝送時間単位6が専用リソースおよび共有リソースの両方を含む場合、専用リソースは、別の端末によって使用されるリソースと衝突しないので、端末は、優先的に伝送時間単位6における専用リソースを使用することによって、第1トランスポートブロックを送信し得る。
更に、無線アクセスデバイスは、端末によって送信された第1トランスポートブロックを受信するたびに、当該第1トランスポートブロックを、以前に受信された第1トランスポートブロックと組み合わせ、組み合わされた第1トランスポートブロックをデコードすることを試み得る。第1トランスポートブロックを正確にデコードしたとき、すなわち、第1トランスポートブロックの受信に成功したとき、無線アクセスデバイスは、第1トランスポートブロックへの確認応答を端末へ送信し得る。こうして、端末は、第1トランスポートブロックへの確認応答を受信する場合、第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへ送信することを停止し得る。
任意選択で、端末は、第1トランスポートブロックへの確認応答を受信した後に、バッファにおける第1トランスポートブロックを消去し得る。
代替的に、端末においてタイマーが設定され得る。タイマーの時間設定は、第1トランスポートブロックの伝送についてのレイテンシインジケータである。このケースでは、端末が第1トランスポートブロックを初めて送信するとき、タイマーを起動するよう端末がトリガされ得る。タイマーが切れるとき、端末によって第1トランスポートブロックを送信する時間が、端末にプリセットされたレイテンシインジケータを超えたことを示す。このケースでは、無線アクセスデバイスが第1トランスポートブロックの受信に成功したかどうかに関係なく、端末は、第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへ送信することを停止し得る。任意選択で、端末は、バッファにおける第1トランスポートブロックを消去し得る。
代替的に、端末は、各伝送プロセスの成功確率に基づいて、第1トランスポートブロックを伝送するのに必要な回数N(N>0)を計算し得る。例えば、ある伝送プロセスにおけるURLLCデータの信頼性要件が99.999%であり、各伝送プロセスの成功確率が90%であると想定する。このケースでは、端末が第1トランスポートブロックを2回伝送するとき、成功確率は、99%にまで達し得て、端末が第1トランスポートブロックを3回伝送するとき、成功確率は、99.9%にまで達し得て、端末が第1トランスポートブロックを5回伝送するとき、成功確率は99.999%にまで達し得て、それにより、99.999%の信頼性要件を満たす。こうして、端末が共有リソースおよび/または専用リソースを使用するかに関係なく、端末が第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへ5回送信する限り、端末は、第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへ送信することを停止し得る。任意選択で、端末は、バッファにおける第1トランスポートブロックを消去し得る。
当然、各伝送プロセスの成功確率は異なり得る。第1伝送プロセスの成功確率はp1、第2伝送プロセスの成功確率はp2、...、第N伝送プロセスの成功確率はpNであると想定される。このケースでは、式(1−p1)(1−p2)...(1−pN)<プリセット失敗確率に従って、特定の値N、すなわち、第1トランスポートブロックを伝送するのに必要な回数が決定され得る。
言い換えれば、段階102において第1トランスポートブロックを送信する回数Xと、段階104において第1トランスポートブロックを送信する回数Yとの和がN以上であるとき、端末は、第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへ送信することを停止し得る。このケースでは、段階102において第1トランスポートブロックを送信する回数XがNに等しい場合、端末は、目標リソースを使用することによって第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへ送信する必要が無く、すなわち、段階104において、Y=0である。
加えて、端末は更に、計算した伝送回数Nを無線アクセスデバイスへ報告し得る。端末は、上記の方法を使用することによって伝送回数を決定し得るが、伝送回数の決定は、上記の方法に限定されない。他の方法は、代替的に、端末のアプリケーション層によって、伝送回数を構成することを含み得る。端末のアプリケーション層は、端末のユーザによって操作され得る。加えて、端末は、例えば、RRCメッセージ、MAC層メッセージ、RLC層メッセージ、PDCP層メッセージ、SDAP(Service Data Adaptation Protocol)層メッセージ、または、物理層メッセージなどの、ある層からのインジケーションを使用することによって、伝送回数を無線アクセスデバイスへ報告し得る。このように、無線アクセスデバイスは、第1トランスポートブロックをN回受信した後に、端末が第1トランスポートブロックを伝送するかどうかをチェックするためにそれ以上リッスンしないことがあり得て、それにより、無線アクセスデバイスのオーバーヘッドが減少する。
上記において、端末が第1トランスポートブロックを伝送する例が説明のために使用されている。実際の伝送プロセスにおいては、端末は、複数のトランスポートブロックを伝送する必要があり得る。図8Aに示されるように、端末が共有リソースを使用することによって第1トランスポートブロックを伝送する、例えば、端末が伝送時間単位1における共有リソースを使用することによって第1トランスポートブロックを伝送するプロセスにおいて、端末が伝送時間単位2において第2トランスポートブロックの伝送要求を取得する場合、端末は、伝送時間単位2における共有リソースを使用することによって第2トランスポートブロックを伝送するのではなく、伝送時間単位2における共有リソースを使用することによって第1トランスポートブロックを伝送し続け得る。これにより、第2トランスポートブロックの伝送が、伝送が開始された第1トランスポートブロックの伝送レイテンシの増加を引き起こさないことを保証できる。
別の適用シナリオにおいて、端末が、無線アクセスデバイスによって構成されている専用リソースを取得した後に、端末が、新しいトランスポートブロック、例えば、第2トランスポートブロックの伝送要求を取得した場合、端末は代替的に、専用リソース上で伝送できるトランスポートブロックのサイズ、および、共有リソース上で以前に伝送されたトランスポートブロックのサイズに基づいて、第2トランスポートブロックを伝送するかどうか決定し得る。
例えば、専用リソース上で伝送できるトランスポートブロックのサイズが、共有リソース上で以前に伝送されたトランスポートブロックのサイズより大きいとき、端末は、元の第1トランスポートブロックに加えて、専用リソース上で、第2トランスポートブロックの一部も伝送し得る。このケースでは、端末は、専用リソース上で2つのトランスポートブロックまたは1つだけのトランスポートブロックを伝送し得る。このケースでは、無線アクセスデバイスが専用リソース上でデータを受信した後に、無線アクセスデバイスのRLC層は、完全に伝送されなかったトランスポートブロックを決定できる。したがって、無線アクセスデバイスは、端末のために専用リソースを構成し続け得る。図8Bに示されるように、第1のケースにおいて、共有伝送リソースが使用されるとき、TBは、パケット1のデータ、および、パケット2におけるセグメントAのデータを収容できるが、パケット2におけるセグメントBのデータを収容できない。第2のケースにおいて、無線アクセスデバイスによってスケジューリングされた専用リソースをTBのために使用できる。TBに割り当てられた専用リソースは、パケット1およびパケット2を収容するのに十分である。しかしながら、TBは、パケット1、および、パケット2におけるセグメントAを収容するが、パケット2のセグメントBを除外する。残りのリソースは、パディング(pad)データ(例えば、0である数のグループ)で満たされる。第3のケースにおいて、無線アクセスデバイスによってスケジューリングされた専用リソースをTBのために使用できる。TBに割り当てられた専用リソースは、パケット1およびパケット2を収容するのに十分であり、TBは、パケット1およびパケット2を収容する。パケット2におけるセグメントAおよびセグメントBは、セグメント化され、TBに収容される。第4のケースにおいて、無線アクセスデバイスによってスケジューリングされた専用リソースをTBのために使用できる。TBに割り当てられた専用リソースは、パケット1およびパケット2を収容するのに十分である。パケット2におけるセグメントAおよびパケット2におけるセグメントBは、1つのパケット2に組み合わされ、TBに収容される。
他の例については、専用リソース上で伝送できるトランスポートブロックのサイズが、以前に共有リソース上で伝送されたトランスポートブロックのサイズに等しいとき、端末は、専用リソース上で、1つの完全な第1トランスポートブロックのみを伝送し得る。このケースでは、無線アクセスデバイスも、第2トランスポートブロックの伝送要件を認識できない。こうして、第2トランスポートブロックは、共有リソースを使用することによって、上記の伝送方法に基づいて伝送され得る。このケースでは、端末にはアップリンク伝送リソースが割り当てられる。データをTBに追加すること(Logical Channel Prioritization procedure、論理チャネル優先順位付け手順とも称される)は、再伝送と見なされ、MAC要素の内容は、再伝送されるトランスポートブロックに追加されない。
他の例については、専用リソース上で伝送できるトランスポートブロックのサイズが、以前に共有リソース上で伝送されたトランスポートブロックのサイズ未満であるとき、端末は、専用リソース上で、第1トランスポートブロックの一部のみを伝送し得る。このケースでは、無線アクセスデバイスは、専用リソース上でデータを受信した後に、完全に伝送されなかったトランスポートブロックを決定し得る。したがって、無線アクセスデバイスは、端末のために専用リソースを構成し続け得る。このケースでは、第2トランスポートブロック、および、第1トランスポートブロックの残りのセグメントは、その後に無線アクセスデバイスによって構成される専用リソース上で共に伝送され得る。
別の適用シナリオにおいて、図8Cに示されるように、同一時点における共有リソース(または専用リソース)は、初回伝送ゾーン、または、再伝送ゾーンに分割され得る。このケースでは、最初に伝送される予定のトランスポートブロック、および、再伝送される予定のトランスポートブロックの両方が、同時に送信される必要がある場合、端末は、再伝送される予定のトランスポートブロック(例えば、第1トランスポートブロック)を再伝送ゾーンにおいて伝送し、最初に伝送される予定のトランスポートブロック(例えば、第2トランスポートブロック)を初回伝送ゾーンにおいて伝送し得る。
初回伝送ゾーンおよび再伝送ゾーンへの分割は、静的または半静的方式で、端末のために構成され得る。静的方式においては、端末がネットワークにアクセスするとき、無線アクセスデバイスは、上位層シグナリング/物理層シグナリングを使用することによって、初回伝送ゾーン、および、再伝送ゾーンの具体的な位置を端末に通知する。半静的方式において、無線アクセスデバイスは、サービスタイプに基づいて、初回伝送ゾーンおよび再伝送ゾーンのサイズを調整し、上位層シグナリング/物理層シグナリングを使用することによって、初回伝送ゾーンおよび再伝送ゾーンの具体的な位置を端末に通知し得る。このことは、本発明の本実施形態において限定されるものではない。
更に、無線アクセスデバイスは、毎回受信されるトランスポートブロックが、端末によってどの回に送信されたどのトランスポートブロックかを決定できない。したがって、端末は、複数の異なるトランスポートブロックを送信するとき、複数の異なるHARQプロセス(process)を使用することによって、無線アクセスデバイスと対話し得る。各トランスポートブロックは、1つのHARQプロセスに対応する。このように、無線アクセスデバイスは、同一のHARQプロセスIDを有する受信されたトランスポートブロックを、同一のトランスポートブロック、例えば第1トランスポートブロックとして使用し得る。その後、無線アクセスデバイスは、同一のHARQプロセスIDを有するトランスポートブロックのデータをマージおよびデコードし、これにより、第1トランスポートブロックを正確に受信する。
このケースでは、段階102において、端末は、共有リソースを使用することによって、第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへX回送信するとき、HARQプロセスIDをランダムに決定し得る、または、端末は、共有リソースが位置する伝送時間単位の位置に基づいてHARQプロセスIDを決定し、次に、HARQプロセスIDを使用することによって、共有リソース上で第1トランスポートブロックを送信し得る。
例えば、複数の異なるサブフレームとHARQプロセスIDとの間の対応関係がプリセットされ得る。このケースでは、端末は、前回第1トランスポートブロックを伝送した共有リソースが位置するサブフレームを決定した後に、当該対応関係に基づいて、第1トランスポートブロックの現在の伝送中に使用されるHARQプロセスIDを決定し得て、これにより、第1トランスポートブロックを再伝送する。前回の伝送および現在の伝送に使用されるHARQプロセスIDは同一である。
しかしながら、段階103において、端末によって無線アクセスデバイスから受信されたリソース割り当て情報は、HARQプロセスIDを保持し得る。HARQプロセスIDが、共有リソース上で第1トランスポートブロックを送信するために端末によって使用されるHARQプロセスIDと同一である場合、端末は、HARQプロセスIDを使用することによって、専用リソース上で第1トランスポートブロックを送信し続け得る。HARQプロセスIDが、共有リソース上で第1トランスポートブロックを送信するために端末によって使用されるHARQプロセスIDと異なる場合、例えば、リソース割り当て情報に保持されるHARQプロセスIDが2であり、共有リソース上で第1トランスポートブロックを送信するために端末によって使用されるHARQプロセスIDが3である場合、端末は、第3HARQプロセスに対応する内容を第2HARQプロセスにコピーし、次に、第2HARQプロセスを使用することによって、専用リソース上で第1トランスポートブロックを送信し得る。
当然、リソース割り当て情報は、HARQプロセスIDを保持しない。このケースでは、端末は、共有リソース上で第1トランスポートブロックを送信するために使用されるHARQプロセスIDを引き続き使用することによって第1トランスポートブロックを送信し得る。
更に、端末は、共有リソースを使用することによって第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへ送信する前にその都度、送信予定の第1トランスポートブロックに第1インジケーション情報を挿入し得る。第1インジケーション情報は、第1トランスポートブロックを今回伝送するために端末によって使用されるHARQプロセスIDおよびNDI(New Data ID、新規データインジケータ)を含む。HARQプロセスIDは、第1トランスポートブロックを伝送するために端末によって使用される特定のHARQプロセスを示すために使用され、NDIは、端末によって伝送される第1トランスポートブロックが、新規データか、または、再伝送データかを示すために使用される。
例えば、共有リソースを使用することによって第1トランスポートブロックを伝送すると決定した後に、端末のMAC(Media Access Control、媒体アクセス制御)エンティティは更に、今回伝送される予定の第1トランスポートブロックが、新規データか、または、反復伝送のための再伝送される予定のデータかを決定し得て、どのHARQプロセスIDが第1トランスポートブロックを伝送するために使用されるかを更に決定し得る。こうして、端末のMACエンティティは、情報を端末の物理層へ送信する。図9に示されるように、物理層エンティティは、第1トランスポートブロックを、共有リソースに対応する物理リソースにマッピングし、パンクチャリング(puncturing)のためのリソース位置をいくつか選択し、HARQプロセスIDおよびNDIを、パンクチャリングされた位置に挿入する、すなわち、第1インジケーション情報を挿入する。
無線アクセスデバイスは、第1インジケーション情報を保持するトランスポートブロックを受信した後に、パンクチャリングされた位置に挿入された第1インジケーション情報に従って、第1トランスポートブロックが新規データか、または、再伝送データかを決定し得る。第1トランスポートブロックが再伝送データである場合、無線アクセスデバイスは、データマージのために、HARQプロセスIDに対応するHARQプロセスへ第1トランスポートブロックを送信し得る。第1トランスポートブロックが新規データである場合、無線アクセスデバイスは、第1トランスポートブロックのHARQプロセスIDに対応するバッファに第1トランスポートブロックを一時的に記憶し、その後再伝送される予定の第1トランスポートブロックを待ち、データマージを実行し得る。
加えて、第1インジケーション情報は、冗長なバージョン情報を更に保持し得る。冗長なバージョン情報は、パンクチャリングされたデータを復元するために使用される冗長なバージョンを示すために使用される。当然、冗長なバージョン情報は代替的に、無線アクセスデバイスにおいてプリセットされ得る。このケースでは、第1インジケーション情報は、冗長なバージョン情報を保持する必要が無く、無線アクセスデバイスは、第1インジケーション情報を受信した後に、プリセットされた冗長なバージョン情報に基づいて、パンクチャリングされたデータを直接復元し得る。
当然、端末は代替的に、アップリンク制御チャネルを通して、アップリンク制御シグナリングを使用することによって、第1インジケーション情報を無線アクセスデバイスに通知し得る、または、DMRSもしくはCRCマスクの巡回シフトなどの黙示的方法を使用することによって、第1インジケーション情報を無線アクセスデバイスに通知し得る。このことは、本発明の本実施形態において限定されるものではない。
任意選択で、本発明の本実施形態において、無線アクセスデバイスは、共有リソースを端末に割り当てるとき、複数の異なるセルにおける複数の異なる共有リソースを同一の端末に割り当て得る。例えば、端末1は、セル1およびセル2の両方に属し、無線アクセスデバイスは、セル1およびセル2の両方にサービスを提供する。次に、無線アクセスデバイスは、共有リソース1をセル1における端末1から端末3に割り当て、共有リソース2をセル2における端末1から端末4に割り当てる。このケースでは、端末1は2つの共有リソース、すなわち、セル1に対応する共有リソース1、および、セル2に対応する共有リソース2を有する。
次に、引き続き第1トランスポートブロックを例として使用すると、図10に示されるように、セル1に対応する共有リソース1使用することによって、端末が第1トランスポートブロックを初めて送信した後に、端末が短時間内にセル1において共有リソースを有しない、または、端末が無線アクセスデバイスによって割り当てられた専用リソースを取得しない場合、端末は、セル2に対応する共有リソース2を使用することによって、第1トランスポートブロックを繰り返し送信し得る。
このケースでは、第1インジケーション情報は更に、端末が直近に第1トランスポートブロックを伝送したセルの識別子を保持する。図10に示されるように、このケースでは、第1インジケーション情報は、セル1の識別子を更に保持する。セル1の識別子は、第1トランスポートブロックを前回伝送するために端末によって使用されたリソースが、セル1に対応する共有リソースであることを無線アクセスデバイスに通知するために使用される。
このように、無線アクセスデバイスは、第1インジケーション情報を受信した後に、セル2に対応する共有リソース2を使用することによって今回受信された第1トランスポートブロックのデータと、セル1に対応する共有リソース1を使用することによって受信された第1トランスポートブロックとをマージし得る。
任意選択で、端末に対応するセルの専用セル識別子が端末に構成され得る。例えば、端末1は、セル1およびセル2に対応する。このケースでは、端末1については、セル1の専用セル識別子は、0であるように構成され得て、セル2の専用セル識別子は、1であるように構成され得る。このケースでは、専用セル識別子は、第1インジケーション情報におけるセルの識別子を代替するために使用され得る。このように、専用セル識別子の長さは、セルの識別子の長さより遥かに小さく、それにより、トランスポートブロック伝送中のエアインタフェースリソースを更に減少させる。
代替的に、一組のHARQプロセスが端末で設定され得て、特に、共有リソース上でデータを伝送するために使用される。どのセルであるかに関係なく、一組のHARQプロセスは、共有リソース上でデータを伝送するために使用される。図10に示される適用シナリオにおいて、端末は、同じ一組のHARQプロセスを使用することによって、セル1およびセル2において第1トランスポートブロックを送信する。したがって、端末によって送信される第1インジケーション情報は、セル1の識別子を保持する必要は無く、セル1において第1トランスポートブロックを送信するのに使用されるHARQプロセスIDを保持する必要があるに過ぎない。
上記の実施形態において、端末は、第1トランスポートブロックを毎回伝送するために使用されるHARQプロセスIDをパンクチャリング方式で無線アクセスデバイスに示す。
別の可能な設計方式において、無線アクセスデバイスは、端末が共有リソースを使用することによって第1トランスポートブロックを送信するときに使用されるHARQプロセスIDを認識しないが、無線アクセスデバイスは、端末へ送信されるリソース割り当て情報に第2インジケーション情報を追加し得る。第2インジケーション情報は、伝送時間単位K(K≧0)において伝送される第1トランスポートブロックを繰り返し送信するよう端末に命令するために使用され、伝送時間単位Kは、リソース割り当て情報が受信される伝送時間単位より前の伝送時間単位である。
このように、端末は、リソース割り当て情報を受信した後に、伝送時間単位Kにおいて第1トランスポートブロックが送信されたときに使用されたHARQプロセスIDを使用することによって、伝送された第2インジケーション情報に従って、無線アクセスデバイスによって割り当てられた専用リソース上で、第1トランスポートブロックを送信できる。言い換えれば、無線アクセスデバイスは、第2インジケーション情報を使用することによって、第1トランスポートブロックを送信するのに使用されるHARQプロセスIDを端末に黙示的に示すことができる。
例えば、図11に示されるように、端末は、リソース割り当て要求を無線アクセスデバイスへ送信した後に、共有リソースを使用することによって、第1トランスポートブロックを3回送信する。端末が、無線アクセスデバイスによって送信されたリソース割り当て情報を受信するとき、リソース割り当て情報は、端末に割り当てられる専用リソースの位置などの関連情報に加えて、第2インジケーション情報を含む。例えば、第2インジケーション情報は、W−3伝送時間単位においてデータを再伝送するよう命令する。このケースでは、伝送時間単位KはW−3伝送時間単位である。言い換えれば、無線アクセスデバイスは、伝送時間単位0において、すなわち、リソース割り当て情報が受信される現在の伝送時間単位(すなわち伝送時間単位3)から3伝送時間単位だけ前方にシフトされた伝送時間単位において送信されたデータを再伝送するよう端末に命令する。
端末は、第2インジケーション情報を受信した後に、第1トランスポートブロックが伝送時間単位0において送信されたときに使用されたHARQプロセスIDを使用することによって、無線アクセスデバイスによって割り当てられた専用リソース上で、第1トランスポートブロックを送信できる。
加えて、伝送時間単位Kは代替的に、無線アクセスデバイスによって割り当てられる専用リソースが位置する伝送時間単位、すなわち、図11における伝送時間単位5に基づいて決定され得る。このケースでは、図11に示されるように、伝送時間単位K、すなわち、W−3伝送時間単位は、専用リソースが位置する伝送時間単位5から3伝送時間単位だけ前方へシフトされた伝送時間単位2である。
当然、端末が共有リソースを使用することによって以前に第1トランスポートブロックを送信したときに使用されたHARQプロセスIDを、無線アクセスデバイスが専用リソースを端末に割り当てるときに既に解析している場合、解析されたHARQプロセスIDは、第2インジケーション情報に直接追加され得る。このことは、本発明の本実施形態において限定されるものではない。
代替的に、複数の異なるサブフレームとHARQプロセスIDとの間の対応関係がプリセットされる場合、無線アクセスデバイスが、端末によって伝送された第1トランスポートブロックを受信するとき、無線アクセスデバイスは、第1トランスポートブロックが位置するサブフレームに基づいて、端末によって使用されるHARQプロセスIDを決定し得る。例えば、HARQプロセスIDは3である。このケースでは、無線アクセスデバイスは、第2インジケーション情報において、HARQプロセスIDが3であるHARQプロセスを使用することによって専用リソース上で第1トランスポートブロックを伝送するよう端末に直接命令し得る。
加えて、無線アクセスデバイスは代替的に、共有リソース上で受信されたトランスポートブロックが正確に受信されたかどうかを端末に通知するために、PHICHチャネルを通して、ACK/NACKを送信し得る。無線アクセスデバイスがトランスポートブロックを正確に受信した場合、無線アクセスデバイスは、ACKを端末へ送信する。そうでない場合、無線アクセスデバイスはNACKを端末へ送信する。このケースでは、端末がNACKを受信する場合、端末は、NACKが位置するサブフレームから後方へ特定のサブフレーム数だけシフトされたサブフレームにおいて、第1トランスポートブロックを再伝送し得る。
代替的に、30msなどの固定時間間隔は、プロトコルに従って合意され得る、または、RRCシグナリング使用することによって予め構成され得る。このケースでは、無線アクセスデバイスは、端末によって伝送された第1トランスポートブロックを共有リソース上で受信した後に計時を開始する。第1トランスポートブロックにおけるデータを30ms以内に正確に解析できない場合、無線アクセスデバイスは、図11に示されるリソース割り当て情報を端末へ送信する。このように、端末は、30ms前方にシフトすることにより、30ms前に第1トランスポートブロックが送信されたときに使用されたHARQプロセスIDを決定し、次に、リソース割り当て情報を30msにわたって受信した後に、同一のHARQプロセスIDを使用することによって、第1トランスポートブロックを再伝送し得る。
更に、複数の共有リソースが、(図6に示されるように)1つのサブフレームにおける複数の異なる周波数サブバンド上で端末に割り当てられる場合、第2インジケーション情報は、W−3伝送時間単位における第M周波数サブバンド上でデータを再伝送するよう命令し得る。このように、端末は、第2インジケーション情報を受信した後に、端末によってW−3伝送時間単位における第M周波数サブバンド上でデータを送信するのに使用されるHARQプロセスIDを決定し、これにより、HARQプロセスIDを使用することによって第1トランスポートブロックを再伝送し続けることを決定する。
加えて、図12に示されるように、無線アクセスデバイスが、複数の異なるセルにおける共有リソースを端末に割り当てるとき、セル1に対応する共有リソースが、伝送時間単位0において設定され、端末は、伝送時間単位0において第1トランスポートブロックを初めて送信する。利用可能な専用リソースがセル1に無く、かつ、利用可能な専用リソース(すなわち、伝送時間単位5における専用リソース)がセル2にあると無線アクセスデバイスが決定した場合、無線アクセスデバイスは、セル2における専用リソースを端末に割り当て得る。このケースでは、リソース割り当て情報において保持される第2インジケーション情報は、端末が伝送時間単位Kにおいて第1トランスポートブロックを伝送するときに所属したセルの識別子を更に含む。例えば、このケースでは、第2インジケーション情報は、セル1におけるW−5伝送時間単位内のデータを再伝送するよう命令し得る。W−5伝送時間単位は伝送時間単位0、すなわち、専用リソースが位置する伝送時間単位5から5伝送時間単位だけ前方へシフトされた伝送時間単位である。
言い換えれば、このケースでは、無線アクセスデバイスによって端末に割り当てられる専用リソースは、セル2に位置し、無線アクセスデバイスが端末に再伝送するよう要求するデータは、セル1におけるW−5伝送時間単位において伝送された第1トランスポートブロックである。
図11と同様に、複数の異なるサブフレームとHARQプロセスIDとの間の対応関係はプリセットされる。対応関係は、セルのサブフレームと、端末のHARQプロセスIDのグループとの間の対応であり得る、または、複数のセルのサブフレームと端末のHARQプロセスIDのグループとの間の対応関係であり得る。このケースでは、無線アクセスデバイスは、端末によって伝送された第1トランスポートブロックを受信するとき、第1トランスポートブロックが位置するサブフレームに基づいて、端末によって使用されるHARQプロセスIDを決定し得る。例えば、HARQプロセスIDは3である。このケースでは、無線アクセスデバイスは、第2インジケーション情報において、HARQプロセスIDが3であるHARQプロセスを使用することによってセル2の専用リソース上で第1トランスポートブロックを伝送するよう端末に直接命令し得る。
代替的に、30msなどの固定時間間隔は、プロトコルに従って合意され得る、または、RRCシグナリング使用することによって予め構成され得る。このケースでは、無線アクセスデバイスは、端末によって伝送された第1トランスポートブロックを共有リソース上で受信した後に計時を開始する。第1トランスポートブロックにおけるデータを30ms以内に正確に解析できない場合、無線アクセスデバイスは、図12に示されるリソース割り当て情報を端末へ送信する。このように、端末は、30ms前方にシフトすることにより、30ms前に第1トランスポートブロックが送信されたときに使用されたHARQプロセスIDを決定し、次に、リソース割り当て情報を30msにわたって受信した後に、同一のHARQプロセスIDを使用することによって、セル2において第1トランスポートブロックを再伝送し得る。
更に、(図6に示されるように)複数の共有リソースが1つのサブフレームにおける複数の異なる周波数サブバンド上で端末に割り当てられる場合、第2インジケーション情報は、セル1においてW−5伝送時間単位内に第M周波数サブバンド上でデータを再伝送するよう命令し得る。伝送時間単位は、端末によるセル1における伝送のための1または複数の長さのTTIであり得るか、端末によるセル2における伝送のための1または複数の長さのTTIであり得るか、または、端末によるセル1およびセル2における伝送のための複数の長さのTTIの公約数であり得る。
このように、端末は、第2インジケーション情報を受信した後に、端末によってW−5伝送時間単位において第M周波数サブバンド上でデータを送信するのに使用されるHARQプロセスIDを決定し、これにより、HARQプロセスIDを使用することによってセル2において第1トランスポートブロックを再伝送し続けることを決定する。
その後、端末が、無線アクセスデバイスによって割り当てられる専用リソース上で第1トランスポートブロックを送信した後に、無線アクセスデバイスは、セル2に対応する専用リソースを使用することによって受信される第1トランスポートブロック、および、セル1に対応する共有リソースを使用することによって受信される第1トランスポートブロックに対してデータマージを実行する、すなわち、セル間データマージを実行する必要がある。
しかしながら、別の可能な設計方法において、複数の端末が異なるセルの共有リソースまたは専用リソースを使用することによって第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへ送信するとき、無線アクセスデバイスは代替的に、同一のセルにおいて受信される第1トランスポートブロックのみに対してデータマージを実行し得る。これにより、複雑度が比較的高いセル間データマージを回避して、データマージの複雑度を減少させることができる。
図13に示されるように、伝送時間単位0および伝送時間単位1における共有リソースは、セル1において無線アクセスデバイスによって端末に割り当てられ、伝送時間単位2および伝送時間単位3における共有リソースは、セル2において無線アクセスデバイスによって端末に割り当てられる。端末は、セル1における第3HARQプロセスIDを使用することによって、伝送時間単位0および伝送時間単位1において、第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへ送信する。その後、端末は、セル2における第5HARQプロセスIDを使用することによって、伝送時間単位2および伝送時間単位3において、第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへ送信する。このケースでは、無線アクセスデバイスは、セル1において受信される2つの第1トランスポートブロックに対してデータマージを実行し、セル2において受信される2つの第1トランスポートブロックに対してデータマージを実行する。
無線アクセスデバイスが、第1トランスポートブロックがマージされた後に、特定のセルにおいて受信される第1トランスポートブロックを正確にデコードできると決定すると、無線アクセスデバイスは、第1トランスポートブロックへの確認応答を端末へ送信する。図13に示されるように、端末は、セル2を通して無線アクセスデバイスによって送信された、第1トランスポートブロックへの確認応答を受信する。端末は、セル1における第3HARQプロセスIDを使用することによって送信される第1トランスポートブロック、および、セル2における第5HARQプロセスIDを使用することによって送信される第1トランスポートブロックが同一のトランスポートブロックであると認識しているので、端末は、セル1における第3HARQプロセスIDを使用することによって第1トランスポートブロックを送信することを停止する。このように、端末は、セル間データマージを実行することなく、複数のセルにおけるリソースを使用することによって、同一のトランスポートブロックを送信することもできる。
上記の実施形態においては、端末が第1トランスポートブロックを無線アクセスデバイスへ送信する例を使用することによって説明を提供する。このケースでは、無線アクセスデバイスがURLLCデータ、例えば、第3トランスポートブロックを端末へ送信する必要があるとき、無線アクセスデバイスは、同一のHARQプロセスIDを使用することによって、異なるセルにおけるリソース上で、第3トランスポートブロックを端末へ送信し得る。
図14に示されるように、無線アクセスデバイスは、セル1における第1HARQプロセスIDを使用することによって、伝送時間単位1において、セル1のリソース上で第3トランスポートブロックを端末へ送信する。伝送時間単位1の後にセル1において利用可能なリソースが無く、伝送時間単位3内にセル2に利用可能なリソースがある場合、無線アクセスデバイスは、セル1における第1HARQプロセスIDを引き続き使用することによって、セル2のリソース上で、第3トランスポートブロックを端末へ繰り返し送信し続け得る。このケースでは、無線アクセスデバイスは、セル2におけるダウンリンク制御チャネルを通して、第3インジケーション情報を端末へ送信し得る。第3インジケーション情報は、現在伝送されている第3トランスポートブロックが、セル1において伝送時間単位1内で前回伝送された第3トランスポートブロックと同一であることを示すために使用される。
具体的には、第3トランスポートブロックを送信するのに使用される伝送リソース(すなわち、図14に示されるセル2における伝送時間単位3)に加えて、第3インジケーション情報は、セル1の識別子および第1HARQプロセスIDを含み得る。
このように、端末は、第3インジケーション情報を受信した後に、セル1のリソースを使用することによって受信される第3トランスポートブロック(すなわち、伝送時間単位1において無線アクセスデバイスによって送信される第3トランスポートブロック)、および、セル2のリソースを使用することによって受信される第3トランスポートブロック(すなわち、伝送時間単位3において無線アクセスデバイスによって送信される第3トランスポートブロック)に対してデータマージおよび解析を実行し得て、これにより、第3トランスポートブロックを正確に受信する。
当然、無線アクセスデバイスは代替的に、セル1におけるダウンリンク制御チャネルを通して第3インジケーション情報を端末へ送信し得る、このことは、本発明の本実施形態において限定されるものではない。
代替的に、無線アクセスデバイスは、複数の異なるHARQプロセスIDを使用することによって、複数の異なるセルのリソース上で第3トランスポートブロックを送信し得る。例えば、無線アクセスデバイスは、セル1において、第1HARQプロセスIDから第8HARQプロセスIDを設定し、セル2において、第1HARQプロセスIDから第8HARQプロセスIDを設定する。このケースでは、セル1における第1HARQプロセスIDは、セル2における第1HARQプロセスIDと異なる。
このケースでは、第3インジケーション情報は、無線アクセスデバイスによって使用される複数の異なるHARQプロセスIDの1つがアンカーHARQプロセスIDであることを示すために使用される。第3インジケーション情報を受信した後に、端末は、アンカーHARQプロセスIDによって示されるHARQプロセスへ、別のHARQプロセスIDを使用することによって受信された第3トランスポートブロックを送信し、HARQプロセスは、2回受信された第3トランスポートブロックに対してデータマージを実行する。
図15に示されるように、無線アクセスデバイスは、セル1における第1HARQプロセスIDを使用することによって、伝送時間単位1において、セル1のリソース上で、第3トランスポートブロックを端末へ送信する。その後、無線アクセスデバイスは、セル2における第1HARQプロセスIDを使用することによって、伝送時間単位3において、セル2のリソース上で、第3トランスポートブロックを端末へ送信する。このケースでは、セル2におけるダウンリンク制御チャネルを通して無線アクセスデバイスによって端末へ送信される第3インジケーション情報は、現在伝送されている第3トランスポートブロックが、セル1における第1HARQプロセスIDを使用することによって伝送時間単位1において前回伝送された第3トランスポートブロックと同一であることを示すために使用される。
セル1における第1HARQプロセスがアンカーHARQプロセスであることが分かる。具体的には、第3トランスポートブロックを送信するのに使用される伝送リソース(すなわち、セル2における伝送時間単位3)に加えて、第3インジケーション情報は、セル1の識別子およびセル1における第1HARQプロセスIDを含み得る。端末は、セル1の識別子およびセル1における第1HARQプロセスIDに基づいて、セル1における第1HARQプロセスがアンカーHARQプロセスであると決定し得る。
図14および図15の例において、無線アクセスデバイスはまず、セル1における第3トランスポートブロックを伝送し、次に、セル2における第3トランスポートブロックを伝送すると想定する。実際には、2つの伝送プロセスは同時に実行され得る。無線アクセスデバイスが2個のセルにおける第3トランスポートブロックを同時に伝送する場合、無線アクセスデバイスは、2個のセルのダウンリンク制御チャネルを通して第3インジケーション情報を伝送し得る、または、2個のセルに対応する第3インジケーション情報を組み合わせて、セル1のダウンリンク制御チャネルまたはセル2のダウンリンク制御チャネルを通して、第3インジケーション情報を伝送し得る。
加えて、図14および図15の例において、無線アクセスデバイスは、セル1において、第3トランスポートブロックを1回伝送し、次に、セル2において、第3トランスポートブロックを1回伝送すると想定する。実際には、無線アクセスデバイスは、セル1において、第3トランスポートブロックを1回または複数回伝送し、セル2において、第3トランスポートブロックを1回または複数回伝送し得る。無線アクセスデバイスがセル1またはセル2において第3トランスポートブロックを複数回伝送する必要があると無線アクセスデバイスが決定した場合、無線アクセスデバイスは、第3インジケーション情報を複数回伝送し得て、ここで、各第3トランスポートブロックは、1つの第3インジケーション情報に対応する。または、無線アクセスデバイスは、第3インジケーション情報を1回だけ伝送し得て、すなわち、複数の第3トランスポートブロックは、同一の第3インジケーション情報に対応する。任意選択で、無線アクセスデバイスが第3インジケーション情報を1回だけ伝送し、第3インジケーション情報が複数の第3トランスポートブロックに対応する場合、第3インジケーション情報は冗長バージョン開始インジケーションを更に含み得て、冗長バージョン開始インジケーションは、複数の第3トランスポートブロックにおける第1の第3トランスポートブロックによって使用される冗長なバージョンを端末に示すために使用される。端末は、冗長バージョン開始インジケーションに基づいて、第1の第3トランスポートブロックによって使用される冗長なバージョンを決定し、次に、無線アクセスデバイスによってその後送信される第3トランスポートブロックに使用される冗長なバージョンを推定し得る。
無線アクセスデバイスは現在のリソースを、統一された方式でスケジューリングし得るので、無線アクセスデバイスは、同一のリソースを使用することによって異なる端末へデータを送信せず、また、各端末によって使用されるリソースを使用することによってデータを伝送しないことに留意されたい。したがって、第3トランスポートブロックを端末へ送信するために無線アクセスデバイスによって使用されるリソース(例えば、図14および図15における、セル1におけるリソースおよびセル2におけるリソース)は、別の端末によって使用されるリソースと衝突しない。このように、第3トランスポートブロックを端末へ送信するために無線アクセスデバイスによって使用されるリソースでは、共有リソースと専用リソースとの間の区別が無い。
更に、基地局が無線アクセスデバイスとして使用される例を使用すると、端末および基地局は、デュアルコネクティビティ(Dual Connectivity)方式、すなわち、1つの端末が主基地局および副基地局の両方に接続される伝送モードでデータを伝送し得る。
このケースでは、図16に示されるように、2組のプロトコルスタックが端末において確立される。プロトコルスタックの各組は、物理層エンティティ、MACエンティティおよびRLC(Radio Link Control、無線リンク層)エンティティを含む。伝送プロセスにおいて、PDCP(Packet Data Convergence Protocol、パケットデータコンバーゼンスプロトコル)エンティティは、2組のプロトコルスタックを別々に使用することによって、同一のデータパケットを非アクセス層から主基地局および副基地局へ伝送し得る。
2組のプロトコルスタックの1つを使用することによって伝送が成功した場合、例えば図16に示されるように、副基地局がデータパケットへの確認応答を端末へ送信した場合、副基地局に対応するRLCエンティティは、主基地局に対応するRLCエンティティへインジケーション情報を送信し得て、これにより、データパケットの伝送に成功したことを示す。加えて、副基地局に対応するRLCエンティティはインジケーション情報をPDCPエンティティへ送信し得て、その結果、端末は、データパケットを主基地局へ伝送することを停止し、また、主基地局によって送信される、データパケットへの確認応答を待つ必要が無く、それにより、伝送リソースを節約する。
加えて、URLLCデータはレイテンシ要件が非常に高いので、無線アクセスデバイスは、URLLCデータを端末へ伝送するときに、専用リソースを端末に割り当てることに失敗し得る。このケースでは、無線アクセスデバイスは、URLLCデータを送信するために、別の端末に割り当てられた専用リソースをプリエンプトし得る。
図17に示されるように、無線アクセスデバイスは、端末1へ送信される必要があるトランスポートブロックをパンクチャリングし得て、パンクチャリングされた位置に、端末2へ送信される必要があるURLLCデータを挿入し得る。その後、無線アクセスデバイスは、パンクチャリングされたデータ(すなわち、補完的伝送データ)を端末1へ送信する、または、無線アクセスデバイスは、端末1のトランスポートブロックに対応する1または複数の冗長トランスポートサブブロックを端末1へ送信する。加えて、無線アクセスデバイスは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel、物理ダウンリンク制御チャネル)を通して、第1通知メッセージを端末1へ送信し得る。第1通知メッセージは、この伝送プロセスが補完的伝送プロセスであることを示すために使用され、使用されるHARQプロセスIDは、以前の伝送プロセスにおいて使用されるものと同一であり、この伝送プロセスは、HARQ伝送の数にカウントされない。
例えば、端末1は、パンクチャリングされたトランスポートブロックを受信した後に、タイマーCB‐Timerを起動し得る。タイマーCB‐Timerのタイマー長は、無線アクセスデバイスによって、RRC(Radio Resource Control、無線リソース制御)シグナリングを使用することによって端末1のために構成され得る。このケースでは、タイマーCB‐Timerの計時期間中に、端末1は第1通知メッセージを取得するためにPDCCHをリッスンする。
代替的に、無線アクセスデバイスは、パンクチャリングされたトランスポートブロックを端末1へ送信した後に、更に、第2通知メッセージを端末へ送信し得る。第2通知メッセージは、無線アクセスデバイスによって前回伝送されたトランスポートブロックがパンクチャリングされたデータブロックであることを示すために使用される。このように、端末1は、第2通知メッセージを受信した後に、タイマーCB‐Timerを起動し得る。端末1は、タイマーCB‐Timerの計時期間内に、第1通知メッセージ、または、データ再伝送通知メッセージを取得するために、PDCCHをリッスンし得る。
加えて、無線アクセスデバイスは、端末2のデータブロックを伝送するために、複数の端末のトランスポートブロックをパンクチャリングし得る。例えば、無線アクセスデバイスは、端末1および端末3のデータブロックをパンクチャリングする。このケースでは、無線アクセスデバイスは、第2通知メッセージを端末1および端末3の両方に送信し得る、または、共通のトランスポートチャネルを通して、第2通知メッセージを端末1および端末3へ送信し得る。このことは、本発明の本実施形態において限定されるものではない。
代替的に、端末1がパンクチャリングされたトランスポートブロックを受信した後に、端末1がトランスポートブロックをデコードすることに失敗した場合、または、トランスポートブロックがパンクチャリングされていると端末1が別の方式で決定する場合、端末1は、第1通知メッセージ、または、データ再伝送通知メッセージを取得するためにPDCCHをリッスンするようトリガされ得る。
別の端末(端末1など)のデータ伝送プロセスに対する、パンクチャリングプロセスによって引き起こされる干渉を可能な限り低減させるべく、無線アクセスデバイスは、いくつかのリソースを予め構成し、これらのリソースの位置を各端末に通知し得る。無線アクセスデバイスがその後、URLLCデータをパンクチャリングおよび伝送する必要がある場合、無線アクセスデバイスは、これらの予め構成されリソースを直接パンクチャリングし得る。このケースでは、端末1によって伝送されたトランスポートブロックによって占有されるリソースの位置が、予め構成されているリソースの位置と重複していると端末1が決定すると、端末1はCBタイマーを起動し得る。このように、端末1は、第1通知メッセージを取得するために、CBタイマーの計時期間内にPDCCHをリッスンし得る。
更に、図18に示されるように、端末1は、補完的伝送データを受信した後に、フィードバック情報、すなわち第1フィードバック情報および第2フィードバック情報を無線アクセスデバイスへ2回送信する必要がある。第1フィードバック情報は、端末1がパンクチャリングされたトランスポートブロックを受信したことを示すために使用され、第2フィードバック情報は、端末1が、受信された補完的伝送データと、パンクチャリングされたトランスポートブロックとをマージした後に、デコードの実行に成功したことを示すために使用される。このように、無線アクセスデバイスが、別の端末(端末1など)のリソースを使用することによって、データを特定の端末(端末2など)へ送信するとき、別の端末は、無線アクセスデバイスによって送信された補完的伝送データを取得するためにPDCCHをリッスンするようにトリガされ得て、これにより、無線アクセスデバイスがURLLCデータを送信するときに別の端末に対する干渉を低減させる。
図18に示されるように、パンクチャリングされたデータの端末1による受信と、第1フィードバック情報の端末1による送信との間の時間T1、および、補完的伝送データの端末1による受信と、第2フィードバック情報の端末1による送信との間の時間T2は、RRCシグナリングを使用することによってそれぞれ構成される2つの独立した値であり得る。代替的に、T1とT2との間の関係が構成され得て、T1およびT2のいずれか一方が決定された場合、他方は、T1とT2との間の関係に基づいて決定され得る。T1およびT2の値は同一であり得る、または、異なり得る。このことは、本発明の本実施形態において限定されるものではない。
本発明の実施形態は、URLLCデータの伝送信頼性を強化するべく、データ伝送方法を更に提供する。同一のDRB上での伝送が複数のセルにおいて実行され得るとき、URLLCデータパケットの2つのコピーが作られ得て、2つのRLCエンティティによって伝送される。
図19に示されるように、(端末または無線アクセスデバイスであり得る)送信側でのPDCPエンティティは、URLLCデータパケットの少なくとも2つのコピーを作り得て、少なくとも2つのコピーは、RLC層における少なくとも2つのRLCエンティティに対応する。一般性を失うことなく、2つのコピーを例として使用すると、例えば、データパケット1およびデータパケット2はそれぞれ、RLC層における2つのRLCエンティティ、すなわち、RLCエンティティ1およびRLCエンティティ2に対応する。しかしながら、MAC層において、送信側のMACエンティティは、RLCエンティティ1およびRLCエンティティ2は2つの異なるRLCエンティティであると見なすが、2つのRLCエンティティが2つのサービスに対応するか、または、同一のサービスに対応するかは区別されない。
図19に示されるように、無線アクセスデバイスは、無線アクセスデバイスが属するセルを2つのサブセット、すなわち、セルの組1およびセルの組2に事前に分割し得る。2つのサブセットは互いに重複しない。このケースでは、送信側は、RLCエンティティ1によってMACエンティティへ送信されたデータパケット1を、セルの組1のセルにおいて受信側へ伝送し得る。送信側は、RLCエンティティ2によってMACエンティティへ送信されたデータパケット2を、セルの組2のセルにおいて受信側へ伝送し得る。
このように、同一のURLLCデータパケットは、コピーされた後に、必然的に、2つの異なるセルにおいて伝送される。これにより、URLLCデータパケットが伝送されるときに時間−周波数ゲインが増加し、URLLCデータパケットが正確に受信される確率が増加する。
別の可能な設計方法において、図20に示されるように、セルの組1は、セルの組2と部分的または完全に重複し得る。
このケースでは、PDCPエンティティは、URLLCデータパケットの少なくとも2つのコピーを作り得る。このシナリオにおいて、無線通信システムは、同一のPDCPエンティティが、受信されたURLLCデータパケットの少なくとも2つのコピーを作り得るよう構成し、PDCPエンティティは、受信されたURLLCデータパケットすべてのコピーを作る。一般性を失うことなく、データパケット1およびデータパケット2を例として使用すると、RLCエンティティ1におけるデータパケット1の数は37であり、RLCエンティティ2におけるデータパケット2の数も37である。このケースでは、図20に示されるように、RLCエンティティ1が第37データパケットをMACエンティティへ送信した後に、MACエンティティは、セル1Cにおいて第37データパケットを受信側へ伝送する。次に、MACエンティティは、「第37データパケットがセル1Cにおいて伝送された」という通知をRLCエンティティ1へ送信するだけでなく、「第37データパケットがセル1Cにおいて伝送された」という通知をRLCエンティティ2へ送信する。
このケースでは、その後にセル1Cが伝送リソースを有する場合、第37データパケットがセル1Cにおいて伝送されたとRLCエンティティ2が認識しているので、RLCエンティティ2はそれ以上、伝送のために第37データパケットをMACエンティティへ送信しない。
代替的に、MACエンティティが第37データパケットをセル1Cにおいて受信側へ伝送した後に、MACエンティティは、第37データパケットをRLCエンティティ2へ直接送信し得る。このケースでは、RLCエンティティ2は、第37データパケットを解析し、当該データパケットが、RLCエンティティ2にバッファリングされた第37データパケットであると決定し、これにより、第37データパケットがセル1Cにおいて伝送されたと決定する。
別の可能な設計方法において、無線通信システムは、同一のPDCPエンティティが、受信されたURLLCデータの少なくとも2つのコピーを作り得るように構成する。PDCPエンティティは、構成に基づいて、受信されたURLLCデータすべての少なくとも2つのコピーを作り得る、または、受信されたURLLCデータのコピーを作らないことがあり得る。このシナリオでは、同一のデータパケットは、RLC層において、異なる番号を有し得る。図21に示されるように、セルの組1はセルの組2と重複する。PDCPエンティティがURLLCデータパケットの2つのコピーを作った後に、RLCエンティティ1の一方のコピーの番号は37であり得て、RLCエンティティ2における他方のコピーの番号は、37とは異なる別の番号、例えば68であり得るという点で異なる。
このケースでは、図21に示されるように、RLC1エンティティが第37データパケットをMACエンティティへ送信した後に、MACエンティティは、セル1Cにおいて、受信側へ第37データパケットを伝送する。次に、MACエンティティは、第37データパケットをRLCエンティティ2へ直接送信し、RLCエンティティ2は、第37データパケットを解析し、当該データパケットが、RLCエンティティ2にバッファリングされた第68データパケットであると決定し得て、これにより、RLCエンティティ2における第68データパケットがセル1Cにおいて伝送されたと決定する。MACエンティティは、第68データパケットを伝送するために、セル1Cとは異なる別のセルを選択する。
このケースでは、その後にセル1Cが伝送リソースを有する場合、第68データパケットがセル1Cにおいて伝送されたとRLCエンティティ2が認識しているので、RLCエンティティ2は、伝送のために第68データパケットをMACエンティティへ送信する必要がない。
別の可能な設計方法において、図22に示されるように、セルの組1は、セルの組2と重複する。加えて、PDCPエンティティがURLLCデータパケットの2つのコピーを作った後に、RLCエンティティ1における一方のコピーの番号は37であり得て、RLCエンティティ2における他方のコピーの番号は、37とは異なる別の番号、例えば68であり得る。
MACエンティティのパケット組立速度を増加させるために、RLCエンティティはいくつかのデータパケットを事前に処理し、処理されたデータパケットをMACエンティティへ送信し、MACエンティティはこれらのデータパケットを一時的にバッファリングするという点が異なる。このように、MACエンティティは、出力リソースを取得した後に、これらのデータパケットを直接伝送できる。
このケースでは、第37データパケットおよび第68データパケットの両方がMACエンティティのバッファに記憶される場合、第37データパケットがセル1Cにおいて伝送される場合、MACエンティティは、第37データパケットをRLCエンティティ2へ送信し、RLCエンティティ2は、RLCエンティティ2における第37データパケットの番号が68であると決定でき、これにより、インジケーションメッセージを送信して、「RLCエンティティ2における第68データパケットがセル1Cにおいて伝送された」ことをMACエンティティに通知する。このように、伝送リソースがその後セル1Cにおいて利用可能である場合、MACエンティティは、第68データパケットがセル1Cにおいて伝送されたと認識しているので、MACエンティティはセル1Cにおいて第68データパケットを伝送する必要が無い。
更に、伝送リソースが特定の重複セル(セル1Cなど)において現在利用可能であり、第37データパケットおよび第68データパケットが受信側へ送信されなかった場合、MACエンティティは、より大きい量のバッファリングされたデータを有するRLCエンティティ、または、論理チャネルのトークンバケットにおける、より大きい数のトークンを有するRLCエンティティを目標RLCエンティティとして選択し得る、または、RLCエンティティを目標RLCエンティティとしてランダムに選択し得て、例えば、RCLエンティティ1を目標RLCエンティティとして選択し、次に、伝送のためにデータパケットを目標RLCエンティティから取得し、これにより、同一のデータパケットが同一のセルにおいて伝送されることを回避する。
可能な設計方法において、図23に示されるように、端末(送信側)は、2以上の組のRLCエンティティ、例えば、図23におけるPDCPエンティティBおよびRLCエンティティ3を維持し得る。PDCPエンティティBは、伝送のために複数のコピーのデータパケットを作らない。このケースでは、送信側は、RLCエンティティ1などの目標RLCエンティティを決定した後に、RLCエンティティ1に対応する論理チャネルの目標データを伝送し得る。現在利用可能なリソースが、目標データを伝送するのに不十分である場合、端末は、端末が残りの目標データを伝送するためにより多くのリソースを更に必要とすることを無線アクセスデバイスに通知するようにBSR(バッファステータスレポート)をトリガし得る。
このケースでは、端末のバッファにおけるすべてのデータが完全に伝送された、または、バッファにおけるデータがBSRにおいて無線アクセスデバイスへ報告された場合、端末は、BSRを送信するようトリガすることをキャンセルし得る。伝送されなかったデータがバッファにある場合、端末は、BSRのトリガをキャンセルしない。
端末は、すべてのRLCエンティティの所望のデータがRLC層ですべて送信されたかどうかを決定し得ることに留意されたい。所望のデータは、MAC層で現在伝送される予定のトランスポートブロックに追加できるデータである。すべてのRLCエンティティの所望のデータが完全に送信されておらず、BSRが送信されなかった場合、端末はBSRのトリガ状態を維持する。所望のデータが完全に送信された場合、端末はBSRのトリガ状態をキャンセルする。すべてのRLCエンティティの所望のデータが完全に送信されておらず、BSRが無線アクセスデバイスへ送信された場合、端末はBSRのトリガ状態をキャンセルする。
2つの論理チャネルLCH(例えば、図22におけるRLCエンティティ1およびRLCエンティティ2)が、重複(duplicate)冗長伝送のために同一のデータ無線ベアラDRBについて構成されるとき、アップリンク伝送リソースを含むアップリンクグラントをUEが受信した後に、アップリンクグラントに含まれるアップリンク伝送リソースに(セル1Cまたはセル2aから)2つのLCHがマッピングされている場合、UEは、LCHのいずれか1つ(RLCエンティティ1またはRLCエンティティ2のいずれか)を選択し、LCPプロセスに参加する(1つのTBが生成されるとき、RLCエンティティ1またはRLCエンティティ2のいずれかのデータのみがTBに追加される)。
TBについては、すべての所望のデータがTBに追加されるが、伝送されなかった別の重複(duplicate)RLCエンティティのデータがある場合、MACはBSRのトリガをキャンセルしない。
例えば、RLCエンティティ1(目標RLCエンティティ)の伝送予定の目標データのサイズは50であり、RLCエンティティ3の伝送予定のデータのサイズは300であると想定する。このケースでは、現在利用可能なリソースのサイズが350である場合、データを完全に送信できる。
例において、PDCP層における2つのグループのエンティティはデータパケットを有する。第1グループのエンティティは、少なくとも1つのPDCPエンティティを含み、第2グループのエンティティは、少なくとも1つのPDCPエンティティを含む。第1グループのエンティティにおける各PDCPエンティティは、データパケットのコピーを作らず、RLC層においてRLCデータパケットを生成し、1つのPDCPエンティティは1つのRLCエンティティに対応する。第2グループのエンティティにおける各PDCPエンティティは、2つのコピーのデータパケットを作り、各PDCPエンティティは、RLC層において少なくとも2つのRLCデータパケットを生成し、1つのPDCPエンティティは少なくとも2つのRLCエンティティに対応する。2つのグループのPDCPエンティティはMAC層において1つのMACエンティティにマッピングされる。MACエンティティがトランスポートブロック(TB)を生成し、トランスポートブロックを物理層へ伝送するプロセスにおいて、TBは、第2グループにおける少なくとも1つのPDCPエンティティに対応する少なくとも2つのRLCエンティティのうちの1つのデータを含む。任意選択で、TBは、第1グループのPDCPエンティティに対応する少なくとも1つのRLCエンティティのデータを含まないことがあり得る。TBは代替的に、第1グループのPDCPエンティティに対応する少なくとも1つのRLCエンティティのデータを含み得る。
一般性を失うことなく、PDCP層はPDCPエンティティAおよびPDCPエンティティBを含む。PDCPエンティティAは、データパケットの少なくとも2つのコピーを作り、PDCPエンティティAはRLC層における少なくとも2つのRLCエンティティに対応する(一般性を失うことなく、RLCエンティティ1およびRLCエンティティ2が例として使用される)。PDCPエンティティBは、RLC層において、1つのデータだけを生成し、RLC層における1つのRLCエンティティ3に対応する。RLCエンティティ1およびRLCエンティティ2のデータは同一であり得る。TBがMAC層において生成されるとき、RLCエンティティ1またはRLCエンティティ2のいずれかのデータがTBに追加される。任意選択で、RLCエンティティ3のすべてのデータがTBに追加される。言い換えれば、TBは、RLCエンティティ1のデータを含み、RLCエンティティ2のデータを含まない。または、TBは、RLCエンティティ2のデータを含み、RLCエンティティ1のデータを含まない。
本発明の上記の実施形態に適用して、BSRの報告中に、MAC層においてMACエンティティによって収集される伝送予定のデータの量は、以下のデータ量、すなわち、第1グループのPDCPエンティティにおけるすべてのPDCPエンティティの現在伝送予定のデータの量、第1グループのPDCPエンティティにおけるすべてのPDCPエンティティに対応するすべてのRLCエンティティの伝送予定のデータの量、第2グループのPDCPエンティティにおける各PDCPエンティティの現在伝送予定のデータの量×各PDCPエンティティによって作られるデータパケットのコピー数、および、第2グループにおける各PDCPエンティティに対応する少なくとも2つのRLCエンティティの各々の伝送予定のデータの量の和である。第2グループのPDCPエンティティにおける各PDCPエンティティのデータ量×各PDCPによって作られるデータパケットのコピー数の結果は、第2グループにおける各PDCPエンティティによって計算されてMACエンティティに通知され得る、または、MACエンティティによって計算され得る。
本明細書において、第1グループにおけるPDCPエンティティの数がnであり、すべてのPDCPエンティティの伝送予定のデータの量がd1、...、dnであり、各PDCPエンティティが1つのRLCエンティティにマッピングされ、合計でn個のRLCエンティティがマッピングされると想定すると、すべてのRLCエンティティの伝送予定のデータの量は、r1、...、rnである。第2グループにおけるPDCPエンティティの数がmであり、すべてのPDCPエンティティの現在伝送予定のデータがD1、...、Dmであり、各PDCPによってRLC層に伝送されたデータの量は、rr1、...、rrmであり、作成されたコピーはp1、...、pmであると想定すると、各PDCPエンティティがマッピングされるRLCエンティティの数はp1、...、pmである。MACエンティティによって収集される伝送予定のデータの量は、(d1+...+dn)+(r1+...+rn)+(D1×p1+D2×p2+...+Dm×pm)+(rr1+...+rrm)である。
引き続き上記の例において、PDCPエンティティAの現在伝送予定のデータのサイズは70であり、RLC層へ伝送されたデータのサイズは50であり、2つのコピーのデータがあり、RLC層におけるRLCエンティティ1およびRLCエンティティ2のデータの量は各々50である。PDCPエンティティBの現在伝送予定のデータのサイズは300であり、RLC層へ伝送されたデータのサイズは300であり、対応するRLCエンティティ3のデータの量は100である。PDCPエンティティAおよびPDCPエンティティBはMAC層における1つのMACエンティティに対応する。MAC層は、各RLCエンティティの伝送予定のデータの量、および、すべてのPDCPエンティティの伝送予定のデータの量に基づいて、BSRにおいて伝送予定のデータの量についての統計を収集する。300(PDCPエンティティBのデータの量)+300(PDCPエンティティBに対応するRLCエンティティ3のデータの量)+70(PDCPエンティティAのデータの量)×2(データパケットのコピー数)+50(PDCPエンティティAに対応するRLCエンティティ1のデータの量)+50(PDCPエンティティAに対応するRLCエンティティ2のデータの量)。BSRにおいて伝送予定のデータの量は、各PDCPエンティティによってMAC層へ報告される伝送予定のデータの量であり得る。PDCPエンティティAは、伝送予定のデータの量である70×2=140をMAC層に報告し、PDCPエンティティBは、伝送予定のデータの量である300をMAC層に報告する。MAC層によって収集される、BSRにおいて伝送予定のデータの量は、140(PDCPエンティティAのデータの量×コピー数)+50(RLCエンティティ1)+50(RLCエンティティ2)+300(PDCPエンティティBのデータの量)+300(RLCエンティティ3)である。PDCP層およびRLC層において伝送予定のデータの量をMAC層が収集することを理解できる。任意選択で、SDAP層において伝送予定のデータの量が無線通信システムに導入される。MAC層がデータ量を計算するとき、SDAP層において現在伝送予定のデータの量×RLC層における重複の数は、上記の統計結果に更に追加され得る。
現在のTBにおける利用可能なリソースのサイズは350であるが、PDCPエンティティはデータパケットのコピーを作るので、1つのTBに追加されることが想定されるすべてのデータをTBにおいて完全に伝送することはできないことが分かる。このケースでは、BSRのトリガ状態はキャンセルされない。BSRのトリガは、すべてのRLCエンティティのデータが完全に伝送された後にキャンセルできる。
本発明の実施形態は、図24に示されるように、データ伝送方法を更に提供する。少なくとも2個のセルが通信サービスを端末へ同時に提供する。第1セルは免許周波数域で動作し、第2セルは非免許周波数域で動作し、端末が使用できる論理チャネル1(LCH1)は、第1セルのみにおけるデータ伝送を提供し、端末が使用できる論理チャネル2(LCH2)は、第1セルおよび第2セルの少なくとも一方におけるデータ伝送を提供する。論理チャネル1上で伝送予定のデータがあるが、非免許周波数域上のリソースが端末に割り当てられ、免許周波数域上のリソースが端末に割り当てられていない場合、端末は、このケースでは、非免許周波数域上のリソースを使用することによって論理チャネル1上でデータを伝送できない。論理チャネル2上で伝送予定のデータがある場合、データは、非免許周波数域上のリソースを使用することによって、論理チャネル2上で第2セルにおいて伝送され得る。免許周波数域上のリソースが端末に割り当てられている場合、端末は、免許周波数域上のリソースを使用することによって、論理チャネル1上でデータを伝送する、または、免許周波数域上のリソースを使用することによって、論理チャネル2上でデータを伝送し得る。
図25に示されるように、少なくとも2個のセルが、通信サービスを端末へ同時に提供する。第1セルは、第1エアインタフェース形式で動作し、第1エアインタフェース形式は、短い伝送時間間隔(TTI)を使用して、短いレイテンシ要件のためのサービス保証を実装する。第2セルは、第2エアインタフェース形式で動作し、第2エアインタフェース形式は、長い伝送時間間隔TTIを使用して、長いレイテンシ要件のためのサービス保証を実装する。
端末が使用できる論理チャネル1(LCH1)上で伝送予定のデータは、短いレイテンシを必要とする。したがって、論理チャネル1は、第1セルのみにおいてデータを伝送する。端末が使用できる論理チャネル2(LCH2)上で伝送予定のデータは、長いレイテンシを必要とする。したがって、論理チャネル2は、第1セルおよび第2セルのうち少なくとも1つにおいてデータを伝送し得る。端末は、第2エアインタフェース形式のリソースを割り当てられ、第1エアインタフェース形式のリソースを割り当てられない。論理チャネル1上で伝送予定のデータがある場合、端末は、第1エアインタフェース形式を使用することによって論理チャネル1上でデータを伝送できない。任意選択で、端末は、第2エアインタフェース形式のリソースを使用することによって、論理チャネル1上でデータを送信し得る。しかしながら、端末は引き続き、論理チャネル1上で送信予定のデータ、および、論理チャネル1上で送信予定のデータの量を基地局に通知する。端末によって通知される、送信予定のデータの量は、第2エアインタフェース形式で送信される論理チャネル1上のデータの量を含む(端末は引き続き、データ量のこの部分が送信されなかったと見なし、このケースでは、新しく伝送されたデータの優先度がデータのこの部分の優先度より低い場合、端末はBSRをトリガしない)。
上記では主に、ネットワーク要素の間の対話という観点から、本発明の実施形態において提供される解決法を説明する。上記の機能を実装するために、端末、無線アクセスデバイス、および同様のものは、当該機能を実行するための、対応するハードウェア構造および/またはソフトウェアモジュールを含むことを理解できる。当業者であれば、本明細書に開示される実施形態と組み合わせて説明される各例のユニットおよびアルゴリズムのステップは、本発明において、ハードウェア、または、ハードウェアおよびコンピュータソフトウェアの組み合わせによって実装できることを容易に認識し得る。機能がハードウェアによって実行されるか、または、コンピュータソフトウェアによって駆動されるハードウェアによって実行されるかは、技術的解決法の特定の適用および設計の制約に依存する。当業者であれば、異なる方法を使用して、説明された機能を特定の適用毎に実装し得るが、そのような実装が本発明の範囲を超えるものとみなされるべきではない。
本発明の実施形態において、端末および同様のものは、上記の方法の例に基づいて、機能モジュールに分割され得る。例えば、様々な機能に対応する機能モジュールは、分割を通して取得され得る、または、2以上の機能は、1つの処理モジュールに統合され得る。統合されたモジュールは、ハードウェアの形式で実装され得る、または、ソフトウェア機能モジュールの形式で実装され得る。本発明の実施形態におけるユニット分割は例であり、論理機能の分割に過ぎず、実際の実装では他の分割であり得ることに留意されたい。
機能に対応する機能モジュールへの分割については、図26は、上記の実施形態において使用される端末の可能な概略構造図である。端末は、決定ユニット61、伝送ユニット62および挿入ユニット63を備える。
決定ユニット61は、図4におけるプロセス103を端末が実行することをサポートするよう構成される。伝送ユニット62は、図4におけるプロセス101、102および104を端末が実行することをサポートするよう構成される。挿入ユニット63は、第1インジケーション情報を第1トランスポートブロックに挿入するよう構成され、第1インジケーション情報は、端末によって伝送される第1トランスポートブロックのものであるHARQプロセス識別子およびNDIを含む。対応する機能モジュールの機能の説明については、上記の方法の実施形態における段階のすべての関連する内容を参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。
統合されたユニットが使用されるとき、図27は、上記の実施形態において使用される端末の可能な概略構造図である。端末は処理モジュール72および通信モジュール73を備える。処理モジュール72は端末の動作を制御および管理するよう構成される。例えば、処理モジュール72は、図4におけるプロセス101から104を端末が実行することをサポートするよう構成され、および/または、本明細書において説明される技術の他のプロセスに適用される。通信モジュール73は、端末と別のネットワークエンティティとの間の通信をサポートするよう構成される。端末はさらに、端末のプログラムコードおよびデータを記憶するよう構成されている記憶モジュール71を更に含み得る。
処理モジュール72は、中央演算処理装置(Central Processing Unit、CPU)、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、特定用途向け集積回路(Application−Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field−Programmable Gate Array、FPGA)、または、別のプログラマブル論理デバイス、トランジスタ論理デバイス、ハードウェアコンポーネントまたはそれらの組み合わせなどのプロセッサまたはコントローラであり得る。プロセッサ/コントローラは、本発明に開示される内容を参照して説明される様々な例の論理ブロック、モジュールおよび回路を実装または実行し得る。代替的に、プロセッサは、例えば、1または複数のマイクロプロセッサの組み合わせ、または、DSPおよびマイクロプロセッサの組み合わせなど、コンピューティング機能を実装するプロセッサの組み合わせであり得る。通信モジュール73は、送受信機、送受信回路、通信インタフェースまたは同様のものであり得る。記憶モジュール61はメモリであり得る。
処理モジュール72がプロセッサであり、通信モジュール73が送受信機であり、記憶モジュール71がメモリであるとき、本発明の本実施形態において使用される端末は、図3に示されるコンピュータデバイス500であり得る。
更に、本発明の実施形態はデータ伝送システムを提供する。当該システムは、上記の端末および当該端末に接続されている無線アクセスデバイスを備える。
更に、本発明の実施形態は、コンピュータプログラムを更に提供する。コンピュータプログラムは命令を含み、コンピュータプログラムがコンピュータによって実行されるとき、コンピュータは、上記の段階101から104に関連するデータ伝送方法を実行し得る。
更に、本発明の実施形態は、上記の端末によって使用されるコンピュータソフトウェア命令を記憶するよう構成されるコンピュータ記憶媒体を更に提供する。コンピュータソフトウェア命令は、上記の端末のために設計された任意のプログラムを含む。
当業者であれば、本発明の実施形態において提供される技術的解決法に従って、上記の方法の実施形態における、端末による決定および取得などの処理動作は、端末の少なくとも1つのプロセッサによって実装され得て、受信動作は、端末の受信機によって実装され得て、送信動作は、端末の送信機によって実装され得ることを理解できる。上記の方法の実施形態における、無線アクセスデバイスによる決定および取得などの処理動作は、無線アクセスデバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実装され得て、受信動作は、無線アクセスデバイスの受信機によって実装され得て、送信動作は、無線アクセスデバイスの送信機によって実装され得る。当業者であれば、方法の実施形態におけるすべての動作に基づいて、無線アクセスデバイスおよび端末の基本構造実装を定義し得る。詳細はここでは説明しない。
当業者であれば、上記の1または複数の例において、本発明で説明された機能がハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせで実装され得ることを認識すべきである。本発明がソフトウェアによって実装されるとき、上記の機能は、コンピュータ可読媒体に記憶され得る、または、コンピュータ可読媒体における1または複数の命令もしくはコードとして伝送され得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体および通信媒体を含み、通信媒体は、コンピュータプログラムが1つの場所から別の場所へ伝送されることを可能にする任意の媒体を含む。当該記憶媒体は、汎用コンピュータまたは専用コンピュータがアクセス可能な任意の利用可能な媒体であってよい。
本発明の目的、技術的解決法および有利な効果は、上記の具体的な実装において更に詳細に説明される。上記の説明は、単に本発明の具体的な実装に過ぎないが、本発明の保護範囲を制限することが意図されているわけではないことを理解すべきである。本発明に開示される技術的範囲内でなされた任意の修正または置換は、本発明の保護範囲に属するものとする。したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。