以下、図面を参照して実施形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
まず、第1の実施形態を図面にもとづいて説明する。図1は、第1の実施形態の遊技機の一例を示す斜視図である。
第1の実施形態の遊技機(パチンコ機)10は、前面枠12を備え、該前面枠12は、外枠(支持枠)11に開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は、前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠(透明板(透明部材)保持枠)15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の左右には、内部にランプやLED(Light Emitting Diode)等を内蔵し装飾や演出、および異常発生時の報知(たとえば、払出異常が発生した場合はランプやLED等を異常報知色(たとえば、赤色)で点灯(点滅)させる)のために発光する枠装飾装置18や、音響(たとえば、効果音)を発するスピーカー(上スピーカー)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカー(下スピーカー)19bが設けられている。また、異常発生時はスピーカー19a,19bから音声で異常内容が報知されるようになっている。なお、ガラス枠15の所定部位に払出異常報知用のランプを設けるようにしてもよい。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿(貯留皿)21、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿(受皿)23および打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者が各種オプションの設定をおこなうオプション設定部25が設けられている。このオプション設定部25の上面の周囲には複数の選択ボタンスイッチ25aが設けられ、オプション設定部25の上面の中央には決定ボタンスイッチ25bが設けられている。なお、オプション設定部25は、遊技者が演出態様を設定する演出設定部として機能する。この場合、選択ボタンスイッチ25aは、演出態様を選択する演出ボタンスイッチとして機能し、決定ボタンスイッチ25bは、演出態様を決定する決定ボタンスイッチとして機能する。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりする鍵を挿入するための鍵穴26が設けられている。
なお、選択ボタンスイッチ25aが演出ボタンスイッチとして機能する場合、遊技機10は、選択ボタンスイッチ25aと決定ボタンスイッチ25bとから受け付けた遊技者の操作にもとづいて、遊技者の操作を介入させた演出をおこなうことができる。たとえば、遊技者の操作を介入させた演出は、表示装置(変動表示装置)41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)における演出があり、遊技機10は、表示装置41に表示するキャラクタを動作させたり、表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報を停止させたりすることができる。
また、オプション設定部25の右方には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。この第1の実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32(図2参照)に向かって発射する。また、遊技者が選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25bを操作することによって、たとえば、スピーカー19a,19bから放射される音量を設定したり、遊技盤30の明るさを設定したりすることができる。
次に、遊技盤30について図2を用いて説明する。図2は、第1の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33およびガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置(変動表示装置)41を備えたセンターケース(遊技演出構成体)40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し、周囲の遊技領域32から遊技球が飛び込みにくくなるように形成されている。
表示装置41は、たとえば、LCD(Liquid Crystal Display:液晶表示器)、CRT(Cathode Ray Tube:ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームがおこなわれる。また、表示画面には、遊技の進行にもとづく演出のための画像(たとえば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
また、センターケース40の左部および右部には、動作することによって遊技の演出をおこなう盤演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、図2に示す状態から表示装置41の中央へ向けて動作可能となっている。
遊技領域32におけるセンターケース40の下方右側には、普図変動表示ゲームの開始条件を与える普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34に入賞した遊技球は、ゲートスイッチ34a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方左側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の下方右側であって普図始動ゲート34よりも下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ35a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図3参照)により検出される。
また、始動入賞口36の直下には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える普通変動入賞装置37(第2始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。
普通変動入賞装置37は、上端側が手前側に倒れる方向に回動することで開放して遊技球が流入し易い状態に変換可能な可動部材37bを備えており、この可動部材37bは、常時は遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図3参照)により検出される。
また、普通変動入賞装置37の下方には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。
さらに、遊技領域32におけるセンターケース40の下方であって、始動入賞口36よりも右側には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が配設されている。
特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた閉塞状態(遊技者にとって不利な状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち、特別変動入賞装置38は、たとえば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中や小当り遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。これら特別変動入賞装置38に入賞した遊技球は、大入賞口スイッチ38a(図3参照)により検出される。
第1の実施形態の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、センターケース40の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース40の右方の領域が右側遊技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで始動入賞口36への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37や特別変動入賞装置38への入賞を狙うことができるようになっている。
ここで、第1の実施形態の遊技機10において、右側遊技領域に対応する位置には、センターケース40の右端部に取り付けられた流路形成部材42が配設されており、右側遊技領域へと発射された遊技球は、流路形成部材42によって形成される流路を通過するよう構成されている。なお、流路形成部材42の少なくとも前面の材質は、流路形成部材42によって形成される流路を通過する遊技球を外部から視認可能な材質になっているので、遊技者等は、流路形成部材42によって形成される流路を通過する遊技球(すなわち、右側遊技領域を流下する遊技球)を、流路形成部材42の前方から流路形成部材42を透して視認することができる。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームおよび普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、LED等で構成されたラウンド表示部51と、特図1保留表示部52と、特図1図柄表示部53と、特図2図柄表示部54と、普図図柄表示部55と、普図保留表示部56と状態表示部57とを備える。
次に、遊技機の制御システムについて図3を用いて説明する。図3は、第1の実施形態の遊技機の制御システムの一例を示すブロック図である。
遊技機10は、遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU(Central Processing Unit)部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバ等を有する出力部130と、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140等からなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC(Integrated Circuit))と呼ばれる遊技用マイコン111と、水晶振動子のような発振子を備え、遊技用マイコン111の動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113等を有する。遊技制御装置100および該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータ等の電子部品には、電源装置400で生成されたDC(Direct Current)32V、DC12V、DC5V等所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC(Alternating Current)−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V、DC5V等のより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータ等を有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAM(Random Access Memory)に対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号等の制御信号を生成して出力する制御信号生成部430等を備える。
第1の実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420および制御信号生成部430は、別個の基板上または遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30および遊技制御装置100は、機種変更の際に交換の対象となるので、第1の実施形態のように、電源装置400または主基板とは別の基板にバックアップ電源部420および制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中または電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、たとえば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれがたとえば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このRAM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これにもとづき遊技用マイコン111内のRAM111Cおよび払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理がおこなわれる。特に限定されるわけではないが、初期化スイッチ信号は、電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(Read Only Memory)111Bおよび随時読出し書込み可能なRAM111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111BまたはRAM111Cとして、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)のような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、たとえば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無等を規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここで、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果があらかじめ定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、たとえば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示をおこなう状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、たとえば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(たとえば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうちいずれか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(たとえば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしてもよい。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、「リーチなし」<「ノーマルリーチ」<「スペシャル1リーチ」<「スペシャル2リーチ」<「スペシャル3リーチ」<「プレミアリーチ」の順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成し出力して遊技機10全体の制御をおこなう。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチなしの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)にもとづいてCPU111Aに対する所定周期(たとえば、4m秒(ms))のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(当り(大当りまたは小当り)またははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態または高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(時短動作状態)、始動記憶数等にもとづいて、複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)にしたがって、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御をおこなう。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号にもとづいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御をおこなう。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機10に対する電波の発射を検出する盤電波センサ62、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、特別変動入賞装置38の大入賞口スイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123または第3入力ポート124へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38aの検出信号およびセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号1は、第2入力ポート123へ入力される。また、近接I/F121の出力のうち、盤電波センサ62の検出信号およびセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号2は、第3入力ポート124に入力される。また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサ61の検出信号や、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64の検出信号も入力されるようになっている。なお、振動を検出する振動センサスイッチを遊技機に設け、検出信号が第3入力ポート124に入力されるようにしてもよい。
また、近接I/F121の出力のうち、第2入力ポート123への出力は、遊技制御装置100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。
上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要なたとえば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE(Chip Enable)2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読出すことができる。第3入力ポート124や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200からの枠電波不正信号(前面枠12に設けられた枠電波センサが電波を検出することにもとづき出力される信号)、払出ビジー信号(払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号)、払出異常ステータス信号(払出異常を示すステータス信号)、シュート球切れスイッチ信号(払出し前の遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロースイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号)、タッチスイッチ信号(操作部24に設けられたタッチスイッチの入力にもとづく信号)を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。
また、遊技制御装置100には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号等の信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦、第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは、出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RESETは、中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成されるようにしてもよい。なお、リセット信号RESETは、入力部120の第1乃至第3入力ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータは、システムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路および遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300および払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号等を中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、近接I/F121から出力される始動口スイッチ等加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦、遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号または情報に加工されて、たとえば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタ等が設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、このチップイネーブル信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され、特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開成させる大入賞口ソレノイド38bおよび普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させる普電ソレノイド37cの開閉データを出力するための第2出力ポート134が設けられている。また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報等遊技機10に関する情報を外部情報端子板71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子板71には、フォトリレーが備えられ、たとえば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)等)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からは、シュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される大入賞口ソレノイド38b、普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12Vまたは5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりデジット線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラム等の情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信をおこなえるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用しておこなわれるため、第1乃至第3入力ポート122,123,124のようなポートは設けられていない。
次に、演出制御装置300の構成について図4を用いて説明する。図4は、第1の実施形態の演出制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータにしたがって表示装置41への映像表示のための画像処理をおこなうグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音等をスピーカー19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるPROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM(Ferroelectric RAM)323、現在の日時(年月日や曜日、時刻等)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。また、主制御用マイコン311には、WDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理等の処理を実行したりする。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312には、キャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読出されたキャラクタ等の画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(Video RAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信がおこなわれるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜nおよび主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAIT等も入力される。
演出制御装置300には、LVDS(Low Voltage Differential Signaling:小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNCおよび垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には、音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレスバス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは、割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカー19aおよび前面枠12に設けられた下スピーカー19bを駆動するオーディオパワーアンプ等からなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカー19aおよび下スピーカー19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(たとえば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(たとえば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータおよびソレノイド等を駆動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレスバス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15にモータ(たとえば演出用の装置を動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていてもよい。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられたオプション設定部25の選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25b、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカーを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vまたは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5VにもとづいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314およびアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータ等を駆動制御する制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
次に、これらの制御回路においておこなわれる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。そして、普図図柄表示部55に、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理をおこなう。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図図柄表示部55に第1当り停止図柄〜第3当り停止図柄の各々に対応した特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間(たとえば、0.5秒間または1.7秒間)上述のように開放する制御をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の変換制御をおこなう変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図図柄表示部55にはずれの結果態様を表示する制御をおこなう。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶にもとづき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき始動記憶を記憶し、この始動記憶にもとづき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54に、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への入賞にもとづき変動表示ゲームの進行制御をおこなう遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号にもとづき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理をおこなう。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号にもとづき、演出状態の設定や、スピーカー19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等をおこなう。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が大当りや小当りの場合は、特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54に特別結果態様や小当り結果態様を表示するとともに、特別遊技状態や小当り遊技状態を発生させる処理(すなわち、特別遊技や小当り遊技を実行する処理)をおこなう。特別遊技状態や小当り遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、たとえば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御をおこなう。そして、大入賞口に所定個数(たとえば、9個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間が経過するかのいずれかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御をおこなう大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54にはずれの結果態様を表示する制御をおこなう。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲームおよび第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲームおよび第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態、普図高確率状態)を発生可能となっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常確率(普図低確率状態)である0よりも高い高確率(普図高確率状態)とすることが可能である。これにより、普通変動入賞装置37が普図低確率状態である場合よりも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が多くなるように制御するようになっている。ここで、本実施形態における普通変動入賞装置37は、通常遊技状態においては可動部材37bを開放しないように普図確率が「0」に設定されている。
また、時短状態において、普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)は、たとえば、500m秒となり、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間は、たとえば、600m秒となり、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、第1当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえば、500m秒×1回)、第2当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえば、1700m秒×2回)、第3当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえば、1700m秒×3回)、となるように設定することが可能である。
なお、普図変動表示ゲームおよび普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御をおこなうよう適宜普図変動表示ゲームの実行時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間を設定してもよく、たとえば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御することが可能である(たとえば、10000m秒が1000m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間よりも短い第2停止時間となるように制御することが可能である(たとえば、1604m秒が704m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)を通常状態(普図低確率状態)の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御することが可能である(たとえば、100m秒が1352m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(たとえば、2回)よりも多い回数(たとえば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(普図低確率状態、たとえば、1/251)よりも高い高確率(普図高確率状態、たとえば、250/251)とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率のいずれか一つまたは複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種類の時短状態を設定することも可能である。また、当りとなった場合に第1開放態様と第2開放態様のいずれかを選択するようにしてもよい。この場合、第1開放態様と第2開放態様の選択確率を異ならせてもよい。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。
次に、一括表示装置の構成について図5を用いて説明する。図5は、第1の実施形態の一括表示装置の一例を示す図である。一括表示装置50は、LED_00からLED_31までの32個のLEDを備える。一括表示装置50は、LED_00からLED_31の点灯態様により各種状態表示をおこなう。
一括表示装置50は、LED_00からLED_31に各種状態表示機能を振り分けることで、ラウンド表示部51と、特図1保留表示部52と、特図1図柄表示部53と、特図2図柄表示部54と、普図図柄表示部55と、普図保留表示部56と、状態表示部57とを備える。ラウンド表示部51は、LED_00からLED_03の4個のLEDの点灯態様により、特図ゲームにおけるラウンド数を表示する。特図1保留表示部52は、LED_04とLED_05の2個のLEDの点灯態様により、特図1ゲームにおける保留数を表示する。特図1図柄表示部53は、LED_06からLED_13の8個のLEDの点灯態様により、特図1ゲームにおける図柄を表示する。特図2図柄表示部54は、LED_14からLED_21の8個のLEDの点灯態様により、特図2ゲームにおける図柄を表示する。普図図柄表示部55は、LED_24からLED_27の4個のLEDの点灯態様により、普図ゲームにおける図柄を表示する。普図保留表示部56は、LED_28とLED_29の2個のLEDの点灯態様により、普図ゲームにおける保留数を表示する。状態表示部57は、LED_30とLED_31の2個のLEDの点灯態様により、特図ゲームにおける遊技状態を表示する。特図2保留表示部58は、LED_22とLED_23の2個のLEDの点灯態様により、特図2ゲームにおける保留数を表示する。
以下、このような遊技をおこなう遊技機の制御について説明する。まず、遊技制御装置100の遊技用マイコン111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図6および図7に示すメイン処理と、所定時間周期(たとえば4m秒)でおこなわれる図10に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
まず、メイン処理について説明する。図6は、第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その1)であり、図7は、第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その2)である。メイン処理は、CPU111Aが実行する処理である。
メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図6および図7に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)をおこなってから、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS2)をおこなう。次に、レジスタバンク0を指定し(ステップS3)、所定のレジスタ(たとえばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS4)。第1の実施形態の場合、RAM111Cのアドレスの範囲は、0000h〜01FFhで、上位としては00hか01hをとる。ステップS4ではRAM111Cのアドレスの範囲のうち先頭側にある00hをセットする。
次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップS5)。発射許可信号は、遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
その後、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を読み込み(ステップS6)、電源投入ディレイタイマを設定する処理をおこなう(ステップS7)。この処理では、所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示にしたがい種々の制御をおこなう従制御手段(たとえば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(たとえば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(たとえば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAM領域が保持するデータの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域またはレジスタ等)を用いておこなわれる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、第1入力ポート122には、初期化スイッチ信号が入力されるようになっており、待機時間の開始前に第1入力ポート122の状態を読み込むことで、RAM初期化スイッチ112の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後にRAM初期化スイッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってからRAM初期化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過までRAM初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作をおこなわなくても電源投入後すぐに操作をおこなうことで検出されるようになり、電源投入時におこなった初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
次に、電源投入ディレイタイマ(たとえば、約3秒)を設定する処理(ステップS7)をおこなった後、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(ステップS8からS12)をおこなう。まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポートおよびデータバスを介して読み込んでチェックする回数(たとえば2回)を設定し(ステップS8)、停電監視信号がオンであるか否かの判定をおこなう(ステップS9)。
停電監視信号がオンである場合(ステップS9;Y)は、ステップS8で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(ステップS10)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS10;N)は、停電監視信号がオンであるか否かの判定(ステップS9)に戻される。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS10;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、遊技機10の電源が遮断されるのを待つ。このように、所定期間にわたり停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズ等により停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAM111Cへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等はおこなう必要がない。このため、待機時間中に停電が発生してもRAM111Cのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップS9;N)、すなわち、停電が発生していない場合には、電源投入ディレイタイマを「−1」更新し(ステップS11)、タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS12)。タイマの値が0でない場合(ステップS12;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電監視信号のチェック回数を設定する処理(ステップS8)に戻される。また、タイマの値が「0」である場合(ステップS12;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合、RAM111CやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(Read Write Memory)のアクセス許可をし(ステップS13)、全出力ポートにオフデータを出力(出力がない状態に設定)する(ステップS14)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111にあらかじめ搭載されているポートで、この第1の実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定し(ステップS15)、先に読み込んだ第1入力ポート122の状態からRAM初期化スイッチ112がオンにされたか否かを判定する(ステップS16)。
RAM初期化スイッチ112がオフである場合(ステップS16;N)は、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1(たとえば5Ah)であるか否かを判定し(ステップS17)、正常であれば(ステップS17;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2(たとえばA5h)であるか否かを判定する(ステップS18)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップS18;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理をおこない(ステップS19)、算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するか否かを判定する(ステップS20)。チェックサムが一致する場合(ステップS20;Y)は、ステップS21(図7)へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理をおこなう。
また、RAM初期化スイッチ112がオンである(ステップS16;Y)と判定された場合や、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップS17;NまたはステップS18;N)、チェックサムが正常でない(ステップS20;N)と判定された場合は、ステップS26(図7)へ移行して初期化の処理をおこなう。すなわち、RAM初期化スイッチ112が外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことにもとづきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
ステップS21(図7)では、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブする(ステップS21)。ここでの初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域およびエラー不正監視に係る領域である。なお、払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号ステータス領域もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。同様にタッチスイッチ信号の状態を記憶するタッチスイッチ信号状態監視領域もクリアされ、タッチスイッチ信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。その後、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて特図の高確率中(特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態)であるか否かを判定する(ステップS22)。ここで、特図の高確率中でない場合(ステップS22;N)は、ステップS23、S24をスキップしてステップS25へ移行する。また、特図の高確率中である場合(ステップS22;Y)は、高確率報知フラグ領域にオン情報をセーブし(ステップS23)、たとえば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)のオン(点灯)データをセグメント領域にセーブする(ステップS24)。そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信し(ステップS25)、ステップS31へ進む。第1の実施形態の場合、ステップS25では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、画面指定のコマンド(客待ち中なら客待ちデモ画面のコマンド、それ以外なら復旧画面のコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報や高確率回数情報を送信する。
一方、ステップS16、S17、S18、S20からステップS26へ移行した場合には、RAMアクセス禁止領域をアクセス許可に設定し(ステップS26)、ビジー信号ステータス領域やタッチスイッチ信号状態監視領域を含むすべてのRAM領域をゼロクリアして(ステップS27)、RAMアクセス禁止領域をアクセス禁止に設定する(ステップS28)。そして、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップS29)。ここでの初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域および演出モードの設定に係る領域である。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信して(ステップS30)、ステップS31へ移行する。第1の実施形態の場合、ステップS30では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、RAM初期化のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所定時間(たとえば30秒間)光と音でRAM初期化の報知をおこなわせるためのコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報や高確率回数情報を送信する。
ステップS31では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号および乱数更新トリガ信号(CTC(Counter/Timer Circuit))を発生するCTC回路を起動する処理をおこなう。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号にもとづいてCPU111Aに対して所定周期(たとえば、4m秒)のタイマ割込み信号および乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS31のCTC起動処理の後、乱数生成回路を起動設定する処理をおこなう(ステップS32)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定等がCPU111Aによっておこなわれる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定もおこなわれる。ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、あらかじめ定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。このビット転置パターンにしたがい乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであってもよいし、あらかじめ用意された複数のパターンから選択するようにしてもよい。また、ユーザーが任意に設定できるようにしてもよい。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(第1の実施形態の場合、特図の当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数、小当り図柄乱数)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数)、普図の当り図柄を決定する乱数(当り図柄乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS33)、割込みを許可する(ステップS34)。第1の実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入ごとにソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS35)をおこなう。なお、特に限定されるわけではないが、第1の実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数は、CPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新されるいわゆる「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))をもとにして更新される「低速カウンタ」である。また、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数においては、乱数が一巡するごとに各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更するいわゆる「初期値変更方式」を採用している。なお、上記各乱数は、「+1」または「−1」によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内のすべての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はハードウェアおよびソフトウェアで更新される乱数である。
ステップS35の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポートおよびデータバスを介して読み込んでチェックする回数(たとえば2回)を設定し(ステップS36)、停電監視信号がオンであるかの判定をおこなう(ステップS37)。停電監視信号がオンでない場合(ステップS37;N)、初期値乱数更新処理(ステップS35)に戻される。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返しおこなう。初期値乱数更新処理(ステップS35)の前に割込みを許可する(ステップS34)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS35での初期値乱数更新処理は、メイン処理の他、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理をおこなう方法もあり、そのような方法を採用した場合には、両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理をおこなう場合には、割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、第1の実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には、初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合(ステップS37;Y)、ステップS36で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(ステップS38)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS38;N)には、停電監視信号がオンであるか否かの判定(ステップS37)に戻される。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS38;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合、一旦、割込みを禁止する処理(ステップS39)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS40)をおこなう。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS41)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS42)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップS43)、算出したチェックサムをチェックサム領域にセーブする処理(ステップS44)をおこなった後、RAMへのアクセスを禁止する処理(ステップS45)をおこなってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判定することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示にしたがい種々の制御をおこなう従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間にわたり停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(RAM初期化スイッチ112)と、初期化操作部が操作されたことにもとづきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
〔チェックサム算出処理〕
図8は、第1の実施形態のチェックサム算出処理のフローチャートを示す図である。このチェックサム算出処理は、上述のメイン処理におけるチェックサム算出処理(ステップS19、S43)である。このチェックサム算出処理では、まず、算出アドレスの開始値としてRAMの先頭アドレスを設定し(ステップS101)、繰り返し数を設定する(ステップS102)。ここで、繰り返し数は、使用しているRAMのバイト数である。次に、算出値として「0」を設定する(ステップS103)。
その後、算出アドレスの内容に算出値を加算した値を新たな算出値とし(ステップS104)、算出アドレスを「+1」更新して(ステップS105)、繰り返し数を「−1」更新し(ステップS106)、チェックサムの算出が終了したか否かを判定する(ステップS107)。算出が終了していない場合(ステップS107;N)は、ステップS104へ戻って上記処理を繰り返す。また、算出が終了した場合(ステップS107;Y)は、チェックサム算出処理を終了する。
〔初期値乱数更新処理〕
図9は、第1の実施形態の初期値乱数更新処理のフローチャートを示す図である。この初期値乱数更新処理は、上述のメイン処理における初期値乱数更新処理(ステップS35)である。この初期値乱数更新処理では、まず、大当り図柄初期値乱数を「+1」更新し(ステップS111)、小当り図柄初期値乱数を「+1」更新し(ステップS112)、当り初期値乱数を「+1」更新し(ステップS113)、そして、当り図柄初期値乱数を「+1」更新して(ステップS114)、初期値乱数更新処理を終了する。ここで、「大当り図柄初期値乱数」は、特図の大当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数、「小当り図柄初期値乱数」は、特図の小当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。また、「当り初期値乱数」は、普図変動ゲームの当りを決定する乱数の初期値となる乱数、「当り図柄初期値乱数」は、普図変動ゲームの当り図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。なお、小当り図柄乱数は、小当りのない機種では存在せず、当り図柄初期値乱数も機種により存在しない場合がある。このように、メイン処理の中で時間が許す限り初期値乱数をインクリメントし続けることによって、乱数のランダム性を高めることができるようにしている。
〔タイマ割込み処理〕
次に、上述のメイン処理におけるタイマ割込み処理について説明する。図10は、第1の実施形態のタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。このタイマ割込み処理は、上述のメイン処理において、割込み許可が出てから割込みが禁止されるまでの間(ステップS34からS39)に生じる割込み処理である。タイマ割込み処理は、CPU111Aが実行する処理である。
タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111において、タイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、タイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップS121)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(たとえば、メイン処理で使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理をおこなったのと同等になる。次に、所定のレジスタ(たとえばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS122)。ステップS122では、メイン処理におけるステップS4と同じ処理をおこなっているが、レジスタバンクが異なる。次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取り込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS123)をおこなう。それから、各種処理でセットされた出力データにもとづき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータの駆動制御等をおこなうための出力処理(ステップS124)をおこなう。なお、メイン処理におけるステップS5で発射停止の信号を出力すると、この出力処理がおこなわれることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。この発射許可信号は、払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される。その際、信号の加工等はおこなわれない。また、当該発射許可信号は、遊技制御装置100から見た発射許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置200から見た発射許可の状態を示す第2の信号(発射許可信号)も払出制御装置200内で生成され、発射制御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、両者がともに発射許可となっている場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成されている。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理(ステップS125)、乱数更新処理1(ステップS126)、乱数更新処理2(ステップS127)をおこなう。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠12やガラス枠15が開放されていないか等)をおこなう入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS128)をおこなう。また、特図変動表示ゲームに関する処理をおこなう特図ゲーム処理(ステップS129)、普図変動表示ゲームに関する処理をおこなう普図ゲーム処理(ステップS130)をおこなう。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS131)、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理をおこなう磁石不正監視処理(ステップS132)、盤電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理をおこなう盤電波不正監視処理(ステップS133)をおこなう。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS134)をおこなって、タイマ割込み処理を終了する。
ここで、第1の実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許可する処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を指定する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的におこなわれる。なお、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバンクの指定を復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔入力処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における入力処理(ステップS123)の詳細について説明する。図11は、第1の実施形態の入力処理のフローチャートを示す図である。
この入力処理においては、まず、入力ポート1、すなわち、第1入力ポート122に取り込まれたスイッチの検出信号の状態を読み込む(ステップS141)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップS142)、読み込まれた入力ポート1の状態をRWM内のスイッチ制御領域1にセーブ(格納)する(ステップS143)。次に、入力ポート2、すなわち、第2入力ポート123のアドレスを準備し(ステップS144)、RWM内のスイッチ制御領域2のアドレスを準備し(ステップS145)、未使用のビットデータを準備(ステップS146)する。未使用のビットデータおよび反転するビットデータは、入力ポートごとに準備されている。次に、反転するビットデータを準備し(ステップS147)、スイッチ読み込み処理(ステップS148)をおこなう。ここで、第1の実施形態において「準備」とは、レジスタに値をセットすることを意味するが、これに限らず、RWM、その他のメモリに値をセットするようにしてもよい。
次に、入力ポート3、すなわち、第3入力ポート124のアドレスを準備し(ステップS149)、RWM内のスイッチ制御領域3のアドレスを準備し(ステップS150)、未使用のビットデータを準備し(ステップS151)、反転するビットデータを準備する(ステップS152)。そして、スイッチ読み込み処理(ステップS153)をおこない、入力処理を終了する。
なお、第1入力ポート122で監視するスイッチとしては、図3に示したように、ガラス枠開放検出スイッチ63、本体枠開放検出スイッチ64、RAM初期化スイッチ112(この処理では未使用扱い)、電源装置400の制御信号生成部430で生成された停電監視信号(この処理では未使用扱い)、払出異常ステータス信号、シュート球切れスイッチ信号、オーバーフロースイッチ信号およびタッチスイッチがある。第2入力ポート123で監視するスイッチとしては、始動口1スイッチ36a(「始動口1入賞信号」)、始動口2スイッチ37a(パターン分岐により、「始動口2入賞信号」「普通電動役物1入賞信号1」としても出力)、入賞口スイッチ35a(「普通入賞口入賞信号」)、大入賞口スイッチ38a(「特別電動役物1入賞信号」)およびゲートスイッチ34a(「普通図柄1に係るゲート通過信号1」)がある。そして、第3入力ポート124で監視するスイッチとしては、盤電波センサ62、スイッチ異常検知信号、磁気センサ61、枠電波不正信号および払出ビジー信号がある。
〔スイッチ読み込み処理〕
次に、上述の入力処理におけるスイッチ読み込み処理(ステップS148、S153)の詳細について説明する。図12は、第1の実施形態のスイッチ読み込み処理のフローチャートを示す図である。このスイッチ読み込み処理においては、まず、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態を読み込む(ステップS161)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップS162)、反転の必要なビットを反転(ステップS163)した後、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態1にセーブ(格納)する(ステップS164)。その後、2回目の読み込みまでのディレイ時間(約100μs)が経過するのを待つ(ステップS165)。
ディレイ時間(約100μs)が経過すると、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態の2回目の読み込みをおこなう(ステップS166)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップS167)、反転の必要なビットを反転(ステップS168)した後、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態2にセーブ(格納)する(ステップS169)。その後、1回目と2回目の読み込みで状態が同じビットを1、違うビットを0とした確定ビットパターンを作成し(ステップS170)、確定ビットパターンとポート入力状態2との論理積をとり、今回確定ビットとする(ステップS171)。
次に、1回目と2回目の読み込みで状態が同じビットを0、違うビットを1とした未確定ビットパターンを作成し(ステップS172)、未確定ビットパターンと前回割込み時の確定状態との論理積をとり、前回保持ビットとする(ステップS173)。これにより、スイッチのチャタリング等によるノイズを除去した信号の状態を得ることができる。そして、今回確定ビットと前回保持ビットを合成し、今回確定状態としてセーブし(ステップS174)、前回と今回の確定状態との排他的論理和をとり、立上りエッジとしてセーブして(ステップS175)、スイッチ読み込み処理を終了する。
なお、スイッチの読み込みは、タイマ割込みの周期が短い場合(たとえば2ms)には、各割込みの処理ごとにそれぞれ1回ずつスイッチの読み込みをおこなって前回の読み込みの結果と比較することで信号が変化したか否か判定する方法があるが、そのようにすると次の割込み処理までに前回の割込みで読み込んだスイッチの状態が失われた場合、正しい判定がおこなえないおそれがある。これに対し、第1の実施形態のように、所定の時間差をおいて1回の割込み処理の中で2回のスイッチ読み込み処理をおこなうことで、上記のような不具合を回避することが可能となる。
〔出力処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における出力処理(ステップS124)の詳細について説明する。図13は、第1の実施形態の出力処理のフローチャートを示す図である。この出力処理では、まず、一括表示装置50のセグメントのデータを出力する第3出力ポート135(図3参照)にオフデータを出力(リセット)する(ステップS181)。次に、普電ソレノイド37cや大入賞口ソレノイド38bのデータを出力する第2出力ポート134に出力するデータを合成して出力する(ステップS182)。
そして、一括表示装置50のデジット線を順次スキャンするためのデジットカウンタの値を「0」〜「3」の範囲で「+1」更新し(ステップS183)、デジットカウンタの値に対応するLEDのデジット線の出力データを取得する(ステップS184)。ここで、一括表示装置50のLED_00からLED_31をダイナミック点灯させる例として、ラウンド表示、特図1保留表示、特図1図柄表示、特図2図柄表示、普図図柄表示、普図保留表示、および状態表示(時短状態や高確率状態等の遊技状態表示)がある。
次に、取得したデータと外部情報データを合成し(ステップS185)、合成したデータをデジット出力用の第4出力ポート136および外部情報出力用の第5出力ポート137に出力する(ステップS186)。ステップS185で合成される外部情報は、「扉・枠開放」および「セキュリティ信号」である。
その後、デジットカウンタの値に対応するRWM内のセグメント領域からセグメント線の出力データをロードし(ステップS187)、ロードしたデータをセグメント出力用の第3出力ポート135に出力する(ステップS188)。
続いて、外部情報端子板71へ出力する外部情報の各種出力データをロードして合成する(ステップS189)。ここで合成する外部情報としては、「大当り信号1」、「大当り信号2」、「大当り信号3」、「大当り信号4」、「図柄確定回数信号」、「始動口信号」、「メイン賞球信号」等である。次に、合成したデータと発射許可の出力データを合成し(ステップS190)、合成したデータを外部情報出力用および発射許可信号出力用の第5出力ポート137に出力する(ステップS191)。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート1に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート1へ合成したデータを出力する(ステップS192)。その後、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート2に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート2へ合成したデータを出力する(ステップS193)。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート3に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート3へ合成したデータを出力する(ステップS194)。さらに、試射試験装置の試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート4に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート4へ合成したデータを出力する(ステップS195)。そして、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート5に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート5へ合成したデータを出力し(ステップS196)し、出力処理を終了する。
〔払出コマンド送信処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における払出コマンド送信処理(ステップS125)の詳細について説明する。図14は、第1の実施形態の払出コマンド送信処理のフローチャートを示す図である。この図において、左列はメイン賞球信号の出力回数を更新する(増やす)処理であり、右列は払出コマンドを送信する処理である。
払出コマンド送信処理では、まず、賞球数別(たとえば、3個賞球、10個賞球、14個賞球)に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた、各々、255入賞まで記憶する入賞数カウンタ領域2に「0」でないカウント数があるか否かを判定する(ステップS201)。そして、カウント数がない場合(ステップS201;N)、チェック対象となる入賞数カウンタ領域2のアドレスを更新し(ステップS202)、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したか否かを判定する(ステップS203)。
ステップS201で、カウント数がある(ステップS201;Y)と判定された場合、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を減算(「−1」更新)し(ステップS204)、入賞数カウンタ領域2のアドレスに対応する払出数を取得する(ステップS205)。次に、賞球残数領域の値と払出数を加算し(ステップS206)、加算結果を賞球残数領域にセーブし(ステップS207)、加算結果から10を減算し(ステップS208)、その減算結果が「0」以上かを判定する(ステップS209)。ステップS209で、減算結果が「0」以上(ステップS209;Y)と判定された場合、メイン賞球信号出力回数を「+1」更新し(ステップS210)、減算結果を賞球残数領域にセーブする(ステップS211)。ここで、賞球信号(メイン賞球信号)としては、主基板(遊技制御装置100)からは10個払出予定ごとに1パルスが出力され、払出基板(払出制御装置200)からは10個払出ごとに1パルスが出力される。
次に、ステップS203の判定で、すべてのチェックが終了した(ステップS203;Y)と判定、または、ステップS209の判定で、減算結果が「0」以上でない(ステップS209;N)と判定された場合、払出コマンド送信タイマの値が「0」でなければ払出コマンド送信タイマの値を「−1」更新する(ステップS212)。この払出コマンド送信処理が最初のタイマ割込み処理であれば、この払出コマンド送信処理の最後のステップS221で設定される初期値が設定されていないので、払出コマンド送信タイマの値は「0」であるから、減算はおこなわれないことになる。このように、払出コマンドは、タイマ割込みごとに送信するのではなく、所定時間経過してから送っている。また、払出コマンドの送信は、払出制御基板側が賞球を払い出せる状態であることも条件である。
次に、払出コマンド送信タイマの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS213)、払出コマンド送信タイマの値が「0」である(ステップS213;Y)と判定された場合、払出ビジー信号がビジー中か否かを判定する(ステップS214)。なお、払出ビジー信号がビジー中か否かは、ポートの状態の参照ではなく、払出ビジー信号フラグの参照により判定している。ここで、払出ビジー信号がオン(ビジー中)となる条件としては、「払出動作中」、「球貸し動作中」、「シュート球切れエラー中」、「オーバーフローエラー中」、「枠電波不正発生中」、「払出球検出スイッチの異常中(払い出された球を監視するスイッチ)」、「払出不足エラー中」、「払出過剰エラー中」、「払出制御基板のメモリ内に払い出すべき賞球数のカウント(未払い出しの賞球数=獲得遊技球数残)があるとき(=0でないとき)」等である。
次に、払出ビジー信号がビジー中でない(ステップS214;N)場合、入賞数カウンタ領域1にカウントありか否かを判定し(ステップS215)、入賞数カウンタ領域1にカウントがなければ(ステップS215;N)、チェックする入賞数カウンタ領域1のアドレスを更新し(ステップS216)、全領域のチェックが終了したか否かを判定する(ステップS217)。全領域のチェックが終了していない(ステップS217;N)場合、ステップS215に戻される。
ステップS215において、入賞数カウンタ領域1にカウントがある(ステップS215;Y)場合、対象の入賞数カウンタを「−1」更新し(ステップS218)、入賞数カウンタ領域1のアドレスに対応する払出数コマンドを取得し(ステップS219)、取得したコマンドを払出用シリアル送信バッファに書き込む(ステップS220)。そして、払出コマンド送信タイマ領域に初期値(たとえば、200ms)をセーブする(ステップS221)。
ステップS213において、払出コマンド送信タイマの値が「0」でない(ステップS213;N)と判定された場合、ステップS214において、払出ビジー信号がビジー中である(ステップS214;Y)と判定された場合、ステップS217において、全領域のチェックが終了している(ステップS217;Y)と判定された場合、または、ステップS221の処理が終了した場合に、この払出コマンド送信処理を終了する。
〔乱数更新処理1〕
次に、タイマ割込み処理(図10参照)における乱数更新処理1(ステップS126)について説明する。図15は、第1の実施形態の乱数更新処理1のフローチャートを示す図である。この乱数更新処理1は、初期値乱数更新処理の対象となっている大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数の初期値(スタート値)を更新するための処理である。
この乱数更新処理1では、まず、普図の大当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(ステップS231)。普図の大当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS231;N)、小当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS234)。また、普図の大当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS231;Y)、次回初期値として大当り図柄初期値乱数をロードし(ステップS232)、ロードした普図の大当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップS233)。その後、小当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(ステップS234)。
小当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS234;N)、当り乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS237)。また、小当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS234;Y)、次回初期値として小当り図柄初期値乱数をロードし(ステップS235)、ロードした小当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップS236)。その後、当り乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(ステップS237)。
当り乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS237;N)、当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(ステップS240)。また、当り乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS237;Y)、次回初期値として当り初期値乱数をロードし(ステップS238)、ロードした当り乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップS239)。その後、当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(ステップS240)。
当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS240;N)は、乱数更新処理1を終了する。また、当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS240;Y)、次回初期値として当り図柄初期値乱数をロードし(ステップS241)、ロードした当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定し(ステップS242)、乱数更新処理1を終了する。
〔乱数更新処理2〕
次に、タイマ割込み処理(図10参照)における乱数更新処理2(ステップS127)について説明する。図16は、第1の実施形態の乱数更新処理2のフローチャートを示す図である。この乱数更新処理2は、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する処理である。なお、第1の実施形態の遊技機10では、変動パターン乱数として1バイトの乱数(変動パターン乱数2、3)と、2バイトの乱数(変動パターン乱数1)があり、乱数更新処理2は両方を更新対象とし、割込みが発生するごとに更新対象を切り替えて処理する。しかも、更新対象の乱数が2バイトの場合には、上位のバイトと下位のバイトに対して異なる割込み時に更新処理をおこなうようになっている。すなわち、メイン処理に対する一の割込み処理において実行される乱数更新処理2による2バイトの変動パターン乱数1(リーチ変動態様決定用乱数)の更新は、上位1バイトまたは下位1バイトのいずれかについて実行されるように構成されている。
この乱数更新処理2では、まず、更新すべき複数の乱数のうちいずれの乱数を今回の更新処理の対象とするかを順番に指定するための乱数更新スキャンカウンタを「0」から「3」の範囲で更新する(ステップS251)。次に、乱数更新スキャンカウンタの値に対応する演出乱数更新テーブルのアドレスを算出する(ステップS252)。そして、算出されたアドレスにもとづいて参照したテーブルから乱数の上限判定値を取得する(ステップS253)。このとき参照するテーブルには、乱数の種類ごとに上限判定値、すなわち、乱数が一巡したか否かを判定するための値が格納されている。
続いて、たとえば第1の実施形態において遊技用マイコン111として使用しているZ80系のマイコンに設けられているDRAMのリフレッシュ等のため使用されるカウンタ(以下、M1カウンタと称する)のようなランダムな値が設定されるカウンタの値をロードする(ステップS254)。M1カウンタの値を使用することで、乱数にランダム性を付与することができる。次に、M1カウンタの値をマスクするためのマスク値を取得して、M1カウンタの値をマスクする(ステップS255)。なお、マスク値は、更新対象の乱数によって異なるビット数、たとえば、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位3ビットに、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位4ビットに設定されている。乱数の種類によって上限値が異なるためである。なお、マスク値として、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位3ビットを、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位4ビットを例示したが、数値は一例であってこれに限られるものではない。
次に、更新する乱数領域(乱数カウンタ)が2バイト乱数の上位1バイトであるか否かを判定する(ステップS256)。そして、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトである場合(ステップS256;Y)、加算値として上位1バイトをマスク値によってM1カウンタの値をマスクすることによって残った値(以下、これをマスクした値と称する)に「1」を加算したマスク更新値に設定し、下位1バイトを「0」に設定して(ステップS257)、ステップS259に移行する。また、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトでない場合(ステップS256;N)、加算値として上位1バイトを「0」に設定し、下位1バイトを上記マスク更新値に設定して(ステップS258)、ステップS259に移行する。なお、マスクした値に「1」を加算するのは、マスクした値が「0」になる場合があり、「0」を後に加算すると加算する前の値から変化しないので、それを避けるためである。
そして、更新する乱数が2バイト乱数であるか否かを判定し(ステップS259)、2バイト乱数である場合(ステップS259;Y)、更新する乱数領域の値(2バイト)を設定して(ステップS260)、ステップS262に移行する。また、更新する乱数が2バイト乱数でない場合(ステップS259;N)、乱数値の上位1バイトとして「0」を設定し、乱数値の下位1バイトとして、更新する乱数領域の値(1バイト)を設定し(ステップS261)、ステップS262に移行する。
ステップS262では、乱数値にステップS257またはS258で決定した加算値を加算した値を新たな乱数値とし、この新たな乱数値がステップS253で取得した上限判定値よりも大きいか否かを判定する(ステップS263)。そして、新たな乱数値が上限判定値より大きくない場合(ステップS263;N)、新たな乱数値を1バイト乱数または2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(ステップS265)。また、新たな乱数値が上限判定値より大きい場合(ステップS263;Y)、新たな乱数値から上限判定値を減算した値を再度の新たな乱数値とし(ステップS264)、この値を1バイト乱数または2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(ステップS265)。
次に、更新した乱数が2バイト乱数であるか否かを判定し(ステップS266)、2バイト乱数でない場合(ステップS266;N)は、乱数更新処理2を終了する。また、2バイト乱数である場合(ステップS266;Y)、新たな乱数値(再度の新たな乱数値を算出した場合はその値)を2バイト乱数の上位の乱数領域にセーブし(ステップS267)、乱数更新処理2を終了する。
このように、CPU111Aは、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する。したがって、CPU111Aは、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動領域への遊技球の流入にもとづいて抽出される各種乱数のうち、特図変動表示ゲームの変動態様(変動パターン)を決定するための変動パターン乱数を更新する乱数更新手段をなす。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
次に、タイマ割込み処理(図10参照)における入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS128)について説明する。図17は、第1の実施形態の入賞口スイッチ/状態監視処理のフローチャートを示す図である。この入賞口スイッチ/状態監視処理では、まず、大入賞口(特別変動入賞装置38)内の大入賞口スイッチ38aに対応する入賞口監視テーブル(たとえば、カウントスイッチからの検出信号が入力されるポートの番号や該信号のポート内でのビット位置等を示すデータが格納されている)を準備する(ステップS271)。次に、大入賞口が開いていないにもかかわらず大入賞口に入賞する不正(不正な入賞)がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS272)を実行する。
その後、大入賞口(特別変動入賞装置38)内の他方の大入賞口スイッチ38aに対応する入賞口監視テーブル2を準備し(ステップS273)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS274)を実行する。そして、普電内の入賞口スイッチ(始動口2スイッチ37a)の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS275)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS276)を実行する。
次に、不正監視処理が不要な入賞口スイッチ(ここでは始動口1スイッチ36a、一般入賞口35の入賞口スイッチ35a)の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS277)、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理(ステップS278)をおこなう。
次に、遊技機10のエラー状態を監視すべき複数のスイッチおよび信号のうちいずれのスイッチまたは信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカウンタの値を「0」から「3」の範囲で更新する(ステップS279)。その後、状態スキャンカウンタの値に応じて、スイッチのコネクタ抜け等の発生により出力されるスイッチ異常1エラー、払出制御装置200からのシュート玉切れエラー、オーバーフロースイッチからのオーバーフローエラーおよび払出異常エラーのいずれかにもとづくエラーの監視を対象として設定するための遊技機状態監視テーブル1を準備する(ステップS280)。そして、エラーが発生しているか否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップS281)をおこなう。
次に、状態スキャンカウンタの値に応じて、ガラス枠開放、本体枠開放、枠電波不正およびタッチスイッチのいずれかにもとづくエラーの監視を対象として設定するための遊技機状態監視テーブル2を準備する(ステップS282)。そして、エラーが発生しているか否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップS283)をおこなう。
次に、状態スキャンカウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS284)、状態スキャンカウンタの値が「0」でない場合(ステップS284;N)は、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。この場合は、次に参照する遊技機状態監視テーブル3に遊技機状態の監視対象がない場合である。また、状態スキャンカウンタの値が「0」である場合(ステップS284;Y)、状態スキャンカウンタの値に応じて、スイッチのコネクタ抜け等の発生により出力されるスイッチ異常2エラーにもとづく遊技機状態の監視を対象として設定するための遊技機状態監視テーブル3を準備する(ステップS285)。そして、エラーが発生しているか否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップS286)をおこない、払出ビジー信号チェック処理(ステップS287)をおこない、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。なお、払出ビジー信号チェック処理は、毎回おこなわれるのではなく、4回に1回実行されるようにしてあり、残りの3回がパスされるので、16ms周期の監視となっている。
〔不正&入賞監視処理〕
次に、入賞口スイッチ/状態監視処理(図17参照)における不正&入賞監視処理(ステップS272,S274,S276)について説明する。図18は、第1の実施形態の不正&入賞監視処理のフローチャートを示す図である。なお、入賞口スイッチ/エラー監視処理にて準備された各入賞口監視テーブルには、「入力があるかを判定するデータ(監視スイッチビット)」、「不正監視情報の下位アドレス」、「不正入賞数領域の下位アドレス」、「不正入賞エラー報知コマンド」、「不正入賞数上限値(不正発生判定個数)」、「入賞口スイッチテーブルのアドレス」および「報知タイマ更新情報(許可/更新)」の情報が定義されているものとする。
この不正&入賞監視処理は、特別変動入賞装置38の大入賞口スイッチ38aおよび普通変動入賞装置37の始動口2スイッチ37aに対しておこなわれる処理である。大入賞口(特別変動入賞装置38)や普電(普通変動入賞装置37)については、無理やり開閉部材を開いて遊技球を入れて賞球を払い出させる不正がおこなわれ易いため、入賞の検出の他に不正の監視をする。
この不正&入賞監視処理においては、まず、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチの不正監視期間フラグをチェックし(ステップS291)、不正監視期間中であるかを判定する(ステップS292)。不正監視期間とは、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチが大入賞口スイッチ38aである場合は、特別変動入賞装置38を開放する特別遊技状態中以外の期間である。また、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチが始動口2スイッチ37aである場合は、普図の当りにもとづき普通変動入賞装置37の開放制御を実行している状態以外の期間である。
そして、不正監視期間である場合(ステップS292;Y)、対象の入賞口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップS293)。対象の入賞口スイッチに入力がない場合(ステップS293;N)は、対象の報知タイマ更新情報をロードする(ステップS302)。また、対象の入賞口スイッチに入力がある場合(ステップS293;Y)、対象の不正入賞数を「+1」更新し(ステップS294)、加算後の不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数(たとえば5個)以上であるか否かを判定する(ステップS295)。
なお、判定個数を5個としているのは、たとえば、開状態にある大入賞口が閉状態に変換した際に遊技球が大入賞口の扉部材に挟まり、その遊技球がカウントスイッチの有効期間を過ぎて入賞した場合や信号にノイズが乗った場合にそれを直ちに不正と判定しないようにするためである。これにより、必ずしも不正でない場合まで、簡単に不正と判定してしまうことを抑止できる。
そして、判定個数以上でない場合(ステップS295;N)、対象の入賞口スイッチの入賞監視テーブルを準備する(ステップS300)。また、判定個数以上の場合(ステップS295;Y)、不正入賞数を不正発生判定個数に留め(ステップS296)、対象の不正入賞報知タイマ領域に初期値をセーブする(ステップS297)。次に、対象の不正発生コマンドを準備し(ステップS298)、不正フラグとして不正入賞発生フラグを準備して(ステップS299)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS310)。
一方、不正監視期間でない場合(ステップS292;N)、対象の入賞口スイッチの入賞監視テーブルを準備し(ステップS300)、賞球の設定をおこなう入賞数カウンタ更新処理(ステップS301)をおこなう。そして、対象の報知タイマ更新情報をロードし(ステップS302)、報知タイマの更新許可の有無を判定する(ステップS303)。そして、報知タイマの更新が許可されない場合(ステップS303;N)、この不正&入賞監視処理は、終了する。なお、報知タイマの更新が許可されない情報としては、大入賞口スイッチ38aがある。これは、1つの大入賞口に対しスイッチ2個で監視をおこなっていることによる。双方のスイッチの監視でタイマを更新すると、倍速でタイマ更新がおこなわれることとなり、結果的に規定時間の半分で不正タイマがタイムアップしてしまう。このようなタイマ更新を避けるため、先に監視処理をおこなう大入賞口スイッチのタイミングでの更新を禁止している。また、後に監視処理をおこなう大入賞口スイッチおよび普通変動入賞装置37の始動口2スイッチ37aのように報知タイマの更新が許可される場合(ステップS303;Y)、対象の報知タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップS304)。なお、報知タイマの最小値は、「0」に設定されている。
報知タイマの更新は、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチが一方の大入賞口スイッチ38aである場合は許可され、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチが他方の大入賞口スイッチ38aである場合は許可されない。これにより、特別変動入賞装置38についての不正報知について、報知タイマの更新が倍の頻度でおこなわれてしまい、規定時間(たとえば60000ms)の半分でタイムアップしてしまうことを防止している。なお、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチが大入賞口スイッチ38aである場合や始動口2スイッチ37aである場合は報知タイマの更新は常に許可される。
その後、報知タイマの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS305)、値が「0」でない場合(ステップS305;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、不正&入賞監視処理を終了する。また、値が「0」である場合(ステップS305;Y)、すなわちタイムアップしたまたはすでにタイムアップしていた場合、対象の不正解除コマンドを準備し(ステップS306)、不正フラグとして不正入賞解除フラグを準備する(ステップS307)。そして、CPU111Aは、報知タイマの値が「0」になった瞬間であるか否かを判定する(ステップS308)。
報知タイマの値が「0」になった瞬間である場合(ステップS308;Y)、すなわち今回の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が「0」になった場合、対象の不正入賞数をクリアし(ステップS309)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS310)。また、報知タイマの値が「0」になった瞬間でない場合(ステップS308;N)、すなわち前回以前の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が「0」になった場合、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS310)。
そして、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致した場合(ステップS310;Y)、不正&入賞監視処理は、終了される。また、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致しない場合(ステップS310;N)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域にセーブし(ステップS311)、演出コマンド設定処理をおこない(ステップS312)、不正&入賞監視処理を終了する。以上の処理により、不正の発生に伴い不正報知コマンドが演出制御装置300に送信され、不正の解除に伴い不正入賞不正解除コマンドが演出制御装置300に送信されて、不正報知の開始、終了が設定されることとなる。
〔入賞数カウンタ更新処理〕
次に、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理および不正&入賞監視処理における入賞数カウンタ更新処理(ステップS278,S301)について説明する。図19は、第1の実施形態の入賞数カウンタ更新処理のフローチャートを示す図である。なお、入賞口スイッチ/状態監視処理で準備された入賞口監視テーブルのうちの入賞テーブルには、「繰り返し回数」の情報と、スイッチごとに定義された「入力があるか否かを判定するデータ(監視スイッチビット)」、「入賞数カウンタ領域1の下位アドレス」および「入賞数カウンタ領域2の下位アドレス」の情報が定義されている。
この入賞数カウンタ更新処理においては、まず、入賞口監視テーブルから監視する入賞口スイッチの個数を取得し(ステップS321)、対象の入賞口スイッチに入力(正確には入力の変化)があるか否かを判定する(ステップS322)。
入力がない場合(ステップS322;N)、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新する(ステップS331)。また、入力がある場合(ステップS322;Y)、対象の入賞数カウンタ領域1の値をロードし(ステップS323)、ロードした値を「+1」更新して(ステップS324)、オーバーフローするか判定する(ステップS325)。そして、オーバーフローが発生していない場合(ステップS325;N)、更新後の値を入賞数カウンタ領域1にセーブする(ステップS326)。これにより、賞球(払出コマンド送信)のための入賞数カウンタが更新される。このときのカウンタサイズは2バイトであり、「0」から「65535」の範囲で更新される。また、オーバーフローが発生した場合(ステップS325;Y)は、ステップS326の処理がパスされる。
次に、対象の入賞数カウンタ領域2の値をロードし(ステップS327)、ロードした値を「+1」更新し(ステップS328)、オーバーフローするか否かを判定する(ステップS329)。そして、オーバーフローが発生していない場合(ステップS329;N)は、更新後の値を入賞数カウンタ領域2にセーブする(ステップS330)。これにより、メイン賞球信号のための入賞数カウンタが更新される。このときのカウンタサイズは1バイトであり、「0」から「255」の範囲で更新される。また、オーバーフローが発生した場合(ステップS329;Y)は、ステップS330の処理がパスされる。
ステップS331において、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新すると、全スイッチの監視が終了したか否かを判定する(ステップS332)。全スイッチの監視が終了していない場合(ステップS332;N)は、対象の入賞口スイッチに入力があるかを判定する処理(ステップS322)に戻る。また、全スイッチの監視が終了した場合(ステップS332;Y)、入賞数カウンタ更新処理は、終了される。以上の処理により、入賞に応じた賞球が設定されることとなる。
〔遊技機状態チェック処理〕
次に、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における遊技機状態チェック処理(ステップS286)について説明する。図20は、第1の実施形態の遊技機状態チェック処理のフローチャートを示す図である。なお、入賞口スイッチ/状態監視処理にて準備された各遊技機状態監視テーブルには、「状態監視領域の先頭アドレスの下位アドレス」、「対象の信号情報が保存されているスイッチ制御領域のポート入力状態領域の下位アドレス」、「対象の信号のビットだけを取り出すマスクデータ」、「信号オンの判定データ」、「状態オフコマンド(エラー系の場合は、エラー報知終了のコマンドの意味)」、「状態オンコマンド(エラー系の場合は、エラー報知開始のコマンドの意味)」、「状態オフ監視タイマ比較値」および「状態オン監視タイマ比較値」の情報がそれぞれ定義されている。
この遊技機状態チェック処理では、まず、状態スキャンカウンタに対応する状態監視テーブルを取得し(ステップS341)、監視対象の信号がオンであるか否か、すなわちエラーを示す状態であるか否かを判定する(ステップS342)。なお、監視対象の信号がオンでない場合とは、エラー系に関しては、エラーではない正常の状態をいい、タッチスイッチに関しては、タッチしていない状態をいう。また、監視対象の信号がオンである場合とは、エラー系に関しては、エラー(異常、不正)の状態をいい、タッチスイッチに関しては、タッチしている状態をいう。
ステップS342において、信号がオンでない場合(ステップS342;N)、状態フラグとして状態オフフラグを準備し(ステップS343)し、対象の状態オフコマンドを取得して準備する(ステップS344)。その後、対象の状態オフ監視タイマ比較値を取得して(ステップS345)、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態を比較する(ステップS349)。
一方、信号がオンである場合(ステップS342;Y)、状態フラグとして状態オンフラグを準備し(ステップS346)、対象の状態オンコマンドを取得して準備する(ステップS347)。その後、対象の状態オン監視タイマ比較値を取得して(ステップS348)、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態を比較する(ステップS349)。
対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態が一致した場合(ステップS349;Y)、すなわち信号の状態が変化していない場合、対象の状態監視タイマを「+1」更新して(ステップS352)、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上か否かを判定する(ステップS353)。また、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態が一致しない場合(ステップS349;N)、すなわち信号の状態が変化した場合には、対象の信号制御領域に今回の信号の状態をセーブする(ステップS350)。そして、対象の状態監視タイマをクリアし(ステップS351)、対象の状態監視タイマを「+1」更新して(ステップS352)、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上か否かを判定する(ステップS353)。
対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値に達していない場合(ステップS353;N)、この遊技機状態チェック処理は、終了される。また、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上となった場合(ステップS353;Y)、状態監視タイマを「−1」更新して「比較値−1」の値に留め(ステップS354)、準備した状態フラグを対象の状態フラグ領域の値と比較する(ステップS355)。
そして、準備した状態フラグと対象の状態フラグ領域の値とが一致する場合(ステップS355;Y)、この遊技機状態チェック処理は、終了される。また、準備した状態フラグと対象の状態フラグ領域の値とが一致しない場合(ステップS355;N)、準備した状態フラグを対象の状態フラグ領域にセーブし(ステップS356)、上で準備した状態オフコマンドか状態オンコマンドのいずれかを送信する演出コマンド設定処理をおこなって(ステップS357)、遊技機状態チェック処理を終了する。
〔払出ビジー信号チェック処理〕
次に、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における払出ビジー信号チェック処理(ステップS287)について説明する。図21は、第1の実施形態の払出ビジー信号チェック処理のフローチャートを示す図である。
この払出ビジー信号チェック処理では、まず、払出ビジー信号がオンか否かを判定し(ステップS361)、払出ビジー信号がオンでない場合(ステップS361;N)、状態フラグとしてアイドル状態フラグを準備し(ステップS362)、オフ確定監視タイマ比較値を設定する(ステップS363)。ここで設定されるオフ確定監視タイマ比較値は、たとえば、32msが設定される。
ステップS361において、払出ビジー信号がオンである場合(ステップS361;Y)、状態フラグとしてビジー状態フラグを準備し(ステップS364)、オン確定監視タイマ比較値を設定する(ステップS365)。ここで設定されるオン確定監視タイマ比較値は、たとえば、32msが設定される。
次に、ビジー信号状態領域の値を今回の信号の状態と比較する(ステップS366)。ビジー信号状態領域の値と今回の信号の状態が一致した場合(ステップS366;Y)、すなわち信号の状態が変化していない場合、ビジー信号監視タイマを「+1」更新して(ステップS369)、ビジー信号監視タイマの値がタイマ比較値以上か否かを判定する(ステップS370)。また、ビジー信号状態領域の値と今回の信号の状態が一致しない場合(ステップS366;N)、すなわち信号の状態が変化した場合には、ビジー信号状態領域に今回の信号の状態をセーブする(ステップS367)。そして、ビジー信号監視タイマをゼロクリアし(ステップS368)、ビジー信号監視タイマを「+1」更新して(ステップS369)、ビジー信号監視タイマの値がタイマ比較値以上か否かを判定する(ステップS370)。
ビジー信号監視タイマの値がタイマ比較値に達していない場合(ステップS370;N)、この払出ビジー信号チェック処理は、終了される。また、ビジー信号監視タイマの値がタイマ比較値以上となった場合(ステップS370;Y)、ビジー信号監視タイマを「−1」更新して「比較値−1」の値に留め(ステップS371)、準備した状態フラグを払出ビジー信号フラグ領域にセーブし(ステップS372)、この払出ビジー信号チェック処理は、終了される。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS129)の詳細について図22を用いて説明する。図22は、第1の実施形態の特図ゲーム処理のフローチャートを示す図である。
特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定をおこなう。特図ゲーム処理では、まず、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)をおこなう。始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞口をなす始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数等)の抽出をおこない、当該入賞にもとづく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞にもとづく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定をおこなう。
次に、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)をおこなう。この大入賞口スイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられた大入賞口スイッチ38a(大入賞口スイッチ1、大入賞口スイッチ2)での遊技球の検出を監視する処理をおこなう。
次に、特図ゲーム処理タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップA3)。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、特図ゲーム処理タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップA4)。特図ゲーム処理タイマの値が「0」である場合(ステップA4;Y)、すなわちタイムアップしたまたはすでにタイムアップしていた場合は、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA5)、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA6)。そして、特図ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールをおこなう(ステップA7)。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図普段処理(ステップA8)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図変動中処理(ステップA9)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図表示中処理(ステップA10)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなうファンファーレ/インターバル中処理(ステップA11)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理をおこなうために必要な情報を設定する処理等をおこなう大入賞口開放中処理(ステップA12)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければファンファーレ/インターバル中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう一方で最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう大入賞口残存球処理(ステップA13)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう大当り終了処理(ステップA14)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当りファンファーレ中処理(ステップA15)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「8」の場合は、小当り中動作移行処理や小当り終了画面のコマンドの設定や小当り残存球処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当り中処理(ステップA16)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「9」の場合は、小当り終了処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当り残存球処理(ステップA17)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図普段処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当り終了処理(ステップA18)をおこなう。
その後、特図1図柄表示部53の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA19)、特図1図柄表示部53に係る図柄変動制御処理(ステップA20)をおこなう。そして、特図2図柄表示部54の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA21)、特図2図柄表示部54に係る図柄変動制御処理(ステップA22)をおこない、特図ゲーム処理を終了する。一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマの値が「0」でない場合(ステップA4;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、ステップA19の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
なお、小当りは条件装置の作動を伴わない結果態様であり、大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、たとえば大当り状態が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38を連続して作動させるための特定のフラグがセットされる(役物連続作動装置が作動される)ことを意味する。条件装置が作動しないとは、たとえば小当り抽選に当選したような場合のように前述のフラグはセットされないことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であってもよいし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であってもよい。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用している。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細について図23を用いて説明する。図23は、第1の実施形態の始動口スイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。
始動口スイッチ監視処理では、まず、始動口1(始動入賞口36)入賞監視テーブルを準備し(ステップA101)、ハード乱数取得処理(ステップA102)をおこなって、始動口1への入賞があるか否かを判定する(ステップA103)。
ステップA103にて、始動口1への入賞がないと判定した場合(ステップA103;N)には、ステップA109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA103にて、始動口1への入賞があると判定した場合(ステップA103;Y)には、特図時短中(普電サポート中)であるか否かを判定する(ステップA104)。なお、ステップA104における判定は、遊技状態が普電サポート中であるか否かを判定対象とし、確率状態の高低を判定対象に含めるものではない。
ステップA104にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップA104;N)には、ステップA107の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA104にて、特図時短中であると判定した場合(ステップA104;Y)には、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コマンド設定処理(ステップA106)をおこなう。すなわち、時短状態であれば、特図変動表示ゲームの確率状態にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コマンド設定処理(ステップA106)をおこなう。第1の実施形態の遊技機10の場合、始動口1(始動入賞口36)へは左打ちでないと入賞せず、普通変動入賞装置37へは右打ちでないと入賞しない。したがって、時短状態は、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊技状態となるが、時短状態中に始動口1に入賞があった場合(すなわち、時短状態中に左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信して、右打ちするよう指示する報知(警告)を演出制御装置300によっておこなうよう構成されている。
次いで、始動口1(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA107)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108)をおこなう。
次に、始動口2(普通変動入賞装置37)入賞監視テーブルを準備し(ステップA109)、ハード乱数取得処理(ステップA110)をおこなって、始動口2への入賞があるか否かを判定する(ステップA111)。
ステップA111にて、始動口2への入賞がないと判定した場合(ステップA111;N)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA111にて、始動口2への入賞があると判定した場合(ステップA111;Y)には、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、すなわち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定し(ステップA112)、普通電動役物が作動中である(ステップA112;Y)と判定すると、ステップA114の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。一方、ステップA112にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA112;N)と判定すると、普電不正発生中であるか否かを判定する(ステップA113)。
普電不正発生中であるかの判定では、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(たとえば5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
ステップA113にて、普電不正発生中でない(ステップA113;N)と判定すると、始動口2(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA114)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA115)をおこなって、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、ステップA113にて、普電不正発生中である(ステップA113;Y)と判定した場合は、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔ハード乱数取得処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理におけるハード乱数取得処理(ステップA102、A110)の詳細について図24を用いて説明する。図24は、第1の実施形態のハード乱数取得処理のフローチャートを示す図である。
ハード乱数取得処理では、まず、始動口1(始動入賞口36)および始動口2(普通変動入賞装置37)のうち、監視対象の始動口の入賞なし情報を設定して(ステップA121)、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップA122)。そして、監視対象の始動口スイッチに入力がない場合(ステップA122;N)は、ハード乱数取得処理を終了する。一方、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合(ステップA122;Y)は、乱数ラッチレジスタステータスを読み込み(ステップA123)、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがあるか否かを判定する(ステップA124)。
対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがない場合(ステップA124;N)、すなわち乱数が抽出されていない場合は、ハード乱数取得処理を終了する。また、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがある場合(ステップA124;Y)は、監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA125)。そして、始動口1(始動入賞口36)および始動口2(普通変動入賞装置37)のうち、監視対象の始動口の入賞あり情報を設定して(ステップA126)、ハード乱数取得処理を終了する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108、A115)の詳細について図25を用いて説明する。図25は、第1の実施形態の特図始動口スイッチ共通処理のフローチャートを示す図である。
特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通しておこなわれる処理である。
特図始動口スイッチ共通処理では、まず、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(ステップA131)、ロードした値を「+1」更新して(ステップA132)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(ステップA133)。出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA133;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA134)、ステップA135の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA133;Y)は、ステップA134をパスしてステップA135の処理に移行する。第1の実施形態では、始動口信号出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「255」である場合には「+1」更新されると更新後の値は「0」になり、出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満であるか否かを判定する(ステップA135)。更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(ステップA135;N)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。更新対象の特図保留数が上限値未満である場合(ステップA135;Y)は、更新対象の特図保留数(特図1保留数または特図2保留数)を「+1」更新して(ステップA136)、監視対象の始動口入賞フラグをセーブする(ステップA137)。続けて、監視対象の始動口スイッチおよび特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出して(ステップA138)、ステップA125にて準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA139)。次に、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、準備して(ステップA140)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA141)。
次いで、始動口1(始動入賞口36)への入賞であるか否かを判定する(ステップA142)。
ステップA142にて、始動口1への入賞でないと判定した場合(ステップA142;N)には、ステップA145の処理に移行する。
一方、ステップA142にて、始動口1への入賞であると判定した場合(ステップA142;Y)には、小当り図柄乱数を抽出し、準備して(ステップA143)、RWMの小当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA144)。
次いで、変動パターン乱数1から3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(ステップA145)、特図保留情報判定処理(ステップA146)をおこなう。
次いで、監視対象の始動口スイッチおよび特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA147)、演出コマンド設定処理(ステップA148)をおこなって、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100の遊技用マイコン111のRAM111Cは、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入にもとづき、所定の乱数を抽出し特図変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動入賞記憶手段をなす。また、始動入賞記憶手段(RAM111C)は、始動口1(始動入賞口36)への遊技球の入賞にもとづき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、始動口2(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞にもとづき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA146)の詳細について図26を用いて説明する。図26は、第1の実施形態の特図保留情報判定処理のフローチャートを示す図である。
特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定をおこなう先読み処理である。
特図保留情報判定処理では、まず、ステップA137にてセーブした始動口入賞フラグをチェックして、始動口1(始動入賞口36)への入賞であるか否かを判定する(ステップA151)。
ステップA151にて、始動口1への入賞でないと判定した場合(ステップA151;N)には、ステップA154の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA151にて、始動口1への入賞であると判定した場合(ステップA151;Y)には、特図時短中であるか否かを判定する(ステップA152)。
ステップA152にて、特図時短中であると判定した場合(ステップA152;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する。
一方、ステップA152にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップA152;N)には、大当り中または小当り中であるか否かを判定する(ステップA153)。
ステップA153にて、大当り中または小当り中であると判定した場合(ステップA153;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する。
一方、ステップA153にて、大当り中または小当り中でないと判定した場合(ステップA153;N)には、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA154)をおこなう。
その後、大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定する(ステップA155)。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA155;Y)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA156)、ステップA140にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA157)、ステップA164の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA155;N)は、始動口1(始動入賞口36)への入賞であるか否かを判定する(ステップA158)。
ステップA158にて、始動口1への入賞でないと判定した場合(ステップA158;N)には、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA163)、ステップA164の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA158にて、始動口1への入賞であると判定した場合(ステップA158;Y)には、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かにより小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA159)をおこなう。
その後、小当り判定処理の判定結果が小当りであるか否かを判定する(ステップA160)。そして、判定結果が小当りでない場合(ステップA160;N)は、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA163)、ステップA164の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、判定結果が小当りである場合(ステップA160;Y)には、小当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA161)、ステップA143にて準備した小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA162)、ステップA164の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
そして、対象の始動口スイッチおよび停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンドを準備し(ステップA164)、演出コマンド設定処理(ステップA165)をおこなう。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA166)をおこない、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA167)をおこなう。
その後、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターンを示す前半変動番号および後半変動パターンを示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備して(ステップA168)、演出コマンド設定処理(ステップA169)をおこない、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップA166における特図情報設定処理、ステップA167における変動パターン設定処理は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み図柄コマンドと、当該始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させる等して、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(RAM111C)に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶にもとづく変動表示ゲームの実行前に判定する(たとえば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶にもとづく変動表示ゲームがおこなわれる前であればいつでもよい。
〔大入賞口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)の詳細について図27を用いて説明する。図27は、第1の実施形態の大入賞口スイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口スイッチ監視処理では、まず、大入賞口(特別変動入賞装置38)開放中処理中であるか、すなわち特別遊技状態であるか否かを判定する(ステップA201)。大入賞口開放中処理中である場合(ステップA201;Y)には、ステップA205の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。大入賞口開放中処理中でない場合(ステップA201;N)には、大入賞口残存球処理中であるか否かを判定する(ステップA202)。
大入賞口残存球処理中である場合(ステップA202;Y)には、ステップA205の処理に移行する。大入賞口残存球処理中でない場合(ステップA202;N)には、小当り中(小当り遊技状態中)処理中であるか否かを判定する(ステップA203)。
小当り中処理中である場合(ステップA203;Y)には、ステップA205の処理に移行する。小当り中処理中でない場合(ステップA203;N)には、小当り残存球処理中であるか否かを判定する(ステップA204)。
小当り残存球処理中でない場合(ステップA204;N)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。小当り残存球処理中である場合(ステップA204;Y)には、ステップA205の処理に移行する。
なお、特図ゲーム処理番号は、特図ゲーム処理タイマが「0」になるまで、特図ゲーム処理番号の値は移行しないため、特図ゲーム処理番号の値をチェックすることで遊技の進行状態をチェックできる。したがって、大入賞口開放中処理中、大入賞口残存球処理中、小当り中処理中、および小当り残存球処理中であるか否かの判定は、特図ゲーム処理番号の値をチェックしておこなう。
そして、今回の大入賞口スイッチ監視処理において加算される大入賞口への入賞数をカウントするための入賞カウンタに「0」をセットし(ステップA205)、大入賞口スイッチ1に入力があるかを判定する(ステップA206)。
大入賞口スイッチ1に入力がない場合(ステップA206;N)には、ステップA210の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。大入賞口スイッチ1に入力がある場合(ステップA206;Y)には、大入賞口カウントコマンドを準備して(ステップA207)、演出コマンド設定処理(ステップA208)をおこない、入賞カウンタの値を「+1」更新する(ステップA209)。
そして、大入賞口スイッチ2に入力があるか否かを判定し(ステップA210)、大入賞口スイッチ2に入力がない場合(ステップA210;N)には、ステップA214の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。大入賞口スイッチ2に入力がある場合(ステップA210;Y)には、大入賞口カウントコマンドを準備して(ステップA211)、演出コマンド設定処理(ステップA212)をおこない、入賞カウンタの値を「+1」更新する(ステップA213)。
そして、入賞カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップA214)、入賞カウンタの値が「0」である場合(ステップA214;Y)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。入賞カウンタの値が「0」でない場合(ステップA214;N)には、大入賞口残存球処理中であるか否かを判定し(ステップA215)、大入賞口残存球処理中である場合(ステップA215;Y)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
大入賞口残存球処理中でない場合(ステップA215;N)には、小当り残存球処理中であるか否かを判定し(ステップA216)、小当り残存球処理中である場合(ステップA216;Y)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
小当り残存球処理中でない場合(ステップA216;N)には、入賞カウンタの値(「1」または「2」)を大入賞口カウント数に加算し(ステップA217)、大入賞口カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数(9個))以上であるか否かを判定する(ステップA218)。
大入賞口カウント数が上限値以上でない場合(ステップA218;N)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。大入賞口カウント数が上限値以上である場合(ステップA218;Y)には、大入賞口カウント数を上限値に留め(ステップA219)、特図ゲーム処理タイマ領域の情報をゼロクリアし(ステップA220)、小当り中処理中であるか否かを判定する(ステップA221)。
小当り中処理中でない場合(ステップA221;N)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。小当り中処理中である場合(ステップA221;Y)には、大入賞口制御ポインタ領域に小当り開放動作終了の値をセーブして(ステップA222)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。これにより大入賞口が閉鎖されて一のラウンドが終了することとなる。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA8)の詳細について図28を用いて説明する。図28は、第1の実施形態の特図普段処理のフローチャートを示す図である。
特図普段処理では、まず、特図2保留数(第2始動記憶数)が「0」であるか否かを判定する(ステップA301)。特図2保留数が「0」である(ステップA301;Y)と判定すると、特図1保留数(第1始動記憶数)が「0」であるか否かを判定する(ステップA306)。そして、特図1保留数が「0」である(ステップA306;Y)と判定すると、客待ちデモが開始済みであるか否かを判定し(ステップA311)、客待ちデモが開始済みでない場合(ステップA311;N)は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットする(ステップA312)。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA313)、演出コマンド設定処理(ステップA314)をおこない、特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)をおこなって、特図普段処理を終了する。一方、ステップA311にて、客待ちデモが開始済みである場合(ステップA311;Y)は、特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)をおこなって、特図普段処理を終了する。
また、ステップA301にて、特図2保留数が「0」でない場合(ステップA301;N)は、特図2変動開始処理(ステップA302)をおこない、特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップA303)、演出コマンド設定処理(ステップA304)をおこなう。そして、特図2の特図変動中処理移行設定処理(ステップA305)をおこなって、特図普段処理を終了する。
また、ステップA306にて、特図1保留数が「0」でない場合(ステップA306;N)は、特図1変動開始処理(ステップA307)をおこない、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップA308)、演出コマンド設定処理(ステップA309)をおこなう。そして、特図1の特図変動中処理移行設定処理(ステップA310)をおこなって、特図普段処理を終了する。
このように、特図2保留数のチェックを特図1保留数のチェックよりも先におこなうことで、特図2保留数が「0」でない場合には特図2変動開始処理(ステップA302)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。つまり、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶にもとづく変動表示ゲームを、第1始動記憶にもとづく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段をなす。
〔特図普段処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図普段処理における特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)の詳細について図29を用いて説明する。図29は、第1の実施形態の特図普段処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。
特図普段処理移行設定処理1では、まず、特図普段処理に係る処理番号である「0」を処理番号として設定し(ステップA321)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA322)。
そして、変動図柄判別フラグ領域の情報をクリアし(ステップA323)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA324)、特図普段処理移行設定処理1を終了する。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA307)の詳細について図30を用いて説明する。図30は、第1の実施形態の特図1変動開始処理のフローチャートを示す図である。
特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時におこなう処理である。特図1変動開始処理では、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブし(ステップA331)、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA332)をおこなう。
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA333)をおこなった後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA334)をおこない、第1特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA335)。その後、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA336)をおこない、第1特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA337)をおこなって、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA302)の詳細について図31を用いて説明する。図31は、第1の実施形態の特図2変動開始処理のフローチャートを示す図である。
特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時におこなう処理であって、図30に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象としておこなうものである。
特図2変動開始処理では、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブし(ステップA341)、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA342)をおこなう。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA343)をおこなった後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA344)をおこない、第2特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA345)。その後、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA346)をおこない、第2特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA347)をおこなって、特図2変動開始処理を終了する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(ステップA332)の詳細について図32を用いて説明する。図32は、第1の実施形態の大当りフラグ1設定処理のフローチャートを示す図である。
大当りフラグ1設定処理では、まず、小当りフラグ領域にはずれ情報をセーブして(ステップA351)、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(ステップA352)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(ステップA353)、当該特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)の情報を「0」クリアする(ステップA354)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA355)をおこない、大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定する(ステップSA356)。
そして、大当り判定処理(ステップA355)の判定結果が大当りである場合(ステップA356;Y)は、ステップA352にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA357)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA355)の判定結果が大当りでない場合(ステップA356;N)は、準備した大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かに応じて小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA358)をおこない、小当り判定処理の判定結果が小当りであるか否かを判定する(ステップSA359)。
そして、小当り判定処理(ステップA358)の判定結果が小当りである場合(ステップA359;Y)は、ステップA351にてはずれ情報をセーブした小当りフラグ領域に小当り情報を上書きしてセーブし(ステップA360)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、小当り判定処理(ステップA358)の判定結果が小当りでない場合(ステップA359;N)は、大当りフラグ1領域にも小当りフラグ領域にもはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ1設定処理を終了する。このように、第1の実施形態において、第1特図変動表示ゲームの結果は、「大当り」、「小当り」、および「はずれ」のうちのいずれかとなる。
〔大当りフラグ2設定処理〕
次に、上述の特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(ステップA342)の詳細について図33を用いて説明する。図33は、第1の実施形態の大当りフラグ2設定処理のフローチャートを示す図である。
大当りフラグ2設定処理では、まず、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(ステップA371)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(ステップA372)、当該特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)の情報を「0」クリアする(ステップA373)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA374)をおこない、大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定する(ステップSA375)。
そして、大当り判定処理(ステップA374)の判定結果が大当りである場合(ステップA375;Y)は、ステップA371にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA376)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA374)の判定結果が大当りでない場合(ステップA375;N)は、大当りフラグ2にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ2設定処理を終了する。このように、第1の実施形態において、第2特図変動表示ゲームの結果は、「大当り」および「はずれ」のうちのいずれかとなる。
〔大当り判定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理、大当りフラグ1設定処理および大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップA154、A355、A374)の詳細について図34を用いて説明する。図34は、第1の実施形態の大当り判定処理のフローチャートを示す図である。
大当り判定処理では、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップA381)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満か否かを判定する(ステップA382)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA382;Y)は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA387)、大当り判定処理を終了する。具体的には、当該大当り判定処理が、大当りフラグ1設定処理における大当り判定処理(ステップA355)である場合には、大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA382;Y)は、小当りまたははずれであるので、判定結果として「大当り以外(小当りまたははずれ)」を設定する(ステップA387)。一方、当該大当り判定処理が、大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップA374)である場合には、大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA382;Y)は、はずれであるので、判定結果として「大当り以外(はずれ)」を設定する(ステップA387)。
また、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップA382;N)は、高確率中(特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態)であるか否かを判定する(ステップA383)。
そして、高確率中である場合(ステップA383;Y)は、高確率中の上限判定値を設定し(ステップA384)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか否かを判定する(ステップA386)。また、高確率状態でない場合(ステップA383;N)は、低確率中の上限判定値を設定し(ステップA385)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか否かを判定する(ステップA386)。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA386;Y)は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA387)、大当り判定処理を終了する。具体的には、当該大当り判定処理が、大当りフラグ1設定処理における大当り判定処理(ステップA355)である場合には、大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA386;Y)は、小当りまたははずれであるので、判定結果として「大当り以外(小当りまたははずれ)」を設定する(ステップA387)。一方、当該大当り判定処理が、大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップA374)である場合には、大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA386;Y)は、はずれであるので、判定結果として「大当り以外(はずれ)」を設定する(ステップA387)。
また、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップA386;N)、すなわち大当りである場合は、判定結果として大当りを設定し(ステップA388)、大当り判定処理を終了する。
〔小当り判定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理および大当りフラグ1設定処理における小当り判定処理(ステップA159、A358)の詳細について図35を用いて説明する。図35は、第1の実施形態の小当り判定処理のフローチャートを示す図である。
図35に示すように、小当り判定処理では、まず、小当り下限判定値を設定し、対象の大当り乱数の値が小当り下限判定値未満か否かを判定する(ステップA391)。なお、大当り判定と同一の乱数(大当り乱数)を用いて小当り判定をおこなう。すなわち、小当りであるとは大当り乱数が小当り判定値と一致することである。小当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、小当り判定値の下限の値である小当り下限判定値以上で、かつ、小当り判定値の上限の値である小当り上限判定値以下である場合に、小当りであると判定される。無論、大当り判定値の範囲と小当り判定値の範囲は被らないよう設定されている。
大当り乱数の値が小当り下限判定値未満である場合(ステップA391;Y)、すなわちはずれである場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA393)、小当り判定処理を終了する。
また、大当り乱数の値が小当り下限判定値未満でない場合(ステップA391;N)は、小当り上限判定値を設定し、対象の大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きいか否かを判定する(ステップA392)。
大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きい場合(ステップA392;Y)、すなわちはずれである場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA393)、小当り判定処理を終了する。
また、大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きくない場合(ステップA392;N)、すなわち小当りである場合は、判定結果として小当りを設定し(ステップA394)、小当り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップA333)の詳細について図36を用いて説明する。図36は、第1の実施形態の特図1停止図柄設定処理のフローチャートを示す図である。
特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りか否かを判定し(ステップA401)、大当りである場合(ステップA401;Y)は、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA402)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定して(ステップA403)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA404)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、特図1大当り停止図柄情報テーブルを設定して(ステップA405)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA406)。停止図柄パターンとは、特図1図柄表示部53での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブして(ステップA407)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得し、時間短縮判定データ領域にセーブして(ステップA408)、停止図柄パターンおよび確率状態に対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA409)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様、および特別遊技状態の終了後の演出モードを設定するためのものである。第1の実施形態の場合、当りを契機に演出モードが移行し、当り図柄の種類(大当り図柄の種類、または小当り)に応じて当り終了後に移行する演出モードの移行先が変化する。また、特図1における大当りのうち特定の大当り図柄(たとえば、4R確変図柄)となる場合は、遊技状態が確変中であるか否かに応じて、移行先の演出モードが確変確定となる専用の演出モードとなるのか、確変であるか否か区別が困難な演出モードに移行するかが決定される。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA418)。
一方、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA401;N)は、小当りフラグが小当りか否かを判定し(ステップA410)、小当りである場合(ステップA410;Y)は、特図1小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から小当り図柄乱数をロードする(ステップA411)。次に、特図1小当り図柄テーブルを設定し(ステップA412)、ロードした小当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA413)。
その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA414)、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA415)。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA418)。
また、小当りフラグが小当りでない場合(ステップA410;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(ステップA416)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA417)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA418)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA419)、演出コマンド設定処理(ステップA420)をおこなう。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA421)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)の情報を「0」クリアし(ステップA422)、特図1小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)の情報を「0」クリアして(ステップA423)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
次に、上述の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップA343)の詳細について図37を用いて説明する。図37は、第1の実施形態の特図2停止図柄設定処理のフローチャートを示す図である。
特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りであるか否かを判定し(ステップA431)、大当りである場合(ステップA431;Y)は、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA432)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定して(ステップA433)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA434)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、特図2大当り停止図柄情報テーブルを設定して(ステップA435)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA436)。停止図柄パターンとは、特図2図柄表示部54での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブして(ステップA437)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得し、時間短縮判定データ領域にセーブして(ステップA438)、停止図柄パターンおよび確率状態に対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA439)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様、および特別遊技状態の終了後の演出モードを設定するためのものである。また、第1の実施形態の場合、特図2における大当りにおいては、いずれの大当り図柄であっても移行先の演出モードが確変確定となる専用の演出モードとなる。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA442)。
一方、大当りフラグ2が大当りでない場合(ステップA431;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(ステップA440)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA441)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA442)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA443)、演出コマンド設定処理(ステップA444)をおこなう。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA445)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)の情報を「0」クリアして(ステップA446)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、始動口1(始動入賞口36)での遊技球の検出にもとづいて変動表示ゲームとして第1変動表示ゲームを実行し、始動口2(普通変動入賞装置37)での遊技球の検出にもとづいて変動表示ゲームとして第2変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行手段をなす。また、遊技制御装置100が、判定手段(遊技制御装置100)による判定結果にもとづき変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制御手段をなす。
〔特図情報設定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理、特図1変動開始処理および特図2変動開始処理における特図情報設定処理(ステップA166、A334、A344)の詳細について図38を用いて説明する。図38は、第1の実施形態の特図情報設定処理のフローチャートを示す図である。
第1の実施形態の場合、確率状態(低/高確率、時短あり/なし)は変動の振り分けに影響せず、遊技制御装置100が管理している演出モードが変動の振り分けに影響する。演出モードは、確率状態、時短状態の有無、特図変動表示ゲームの進行状況等に応じて、複数の演出モードから一の演出モードが設定されるようになっている。
特図情報設定処理では、まず、前半変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ステップA451)、演出モード情報に対応する前半変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA452)。
次いで、前半変動グループ選択オフセットテーブルを設定して(ステップA453)、対象の特図保留数と停止図柄パターンに対応するオフセットデータを取得する(ステップA454)。
次いで、前半変動グループ選択ポインタとオフセットデータを加算して(ステップA455)、加算して得た値を変動振分情報1領域にセーブする(ステップA456)。これにより変動振分情報1領域には、停止図柄の種類、保留数、および演出モードにもとづいて生成された変動振分情報1がセーブされる。この変動振分情報1は、前半変動(リーチ開始前までの変動態様)を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。ただし、機種の仕様次第であるが、保留数が多い時に変動時間を短くするのははずれの場合のみであるため、はずれ以外の場合には、結果として保留数は前半変動の振り分けに影響しない。なお、変動グループとは複数の変動パターンが含まれたもので、変動パターンを決定する際には、まず変動グループを選択し、さらにこの変動グループの中から一の変動パターンを選択するようになっている。
次いで、後半変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ステップA457)、演出モード情報に対応する後半変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA458)。
次いで、後半変動グループ選択オフセットテーブルを設定して(ステップA459)、対象の特図保留数と停止図柄パターンに対応するオフセットデータを取得する(ステップA460)。
次いで、後半変動グループ選択ポインタとオフセットデータを加算して(ステップA461)、加算して得た値を変動振分情報2領域にセーブして(ステップA462)、特図情報設定処理を終了する。これにより変動振分情報2領域には、停止図柄の種類、保留数、および演出モードにもとづいて生成された変動振分情報2がセーブされる。この変動振分情報2は、後半変動(リーチの種類(リーチなしも含む。))を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。ただし、はずれの場合のみ保留数に応じてリーチの発生率が変化する(保留数が多い時にリーチの発生率が低くなる)ため、はずれ以外の場合には、結果として保留数は後半変動の振り分けに影響しない。
〔変動パターン設定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理、特図1変動開始処理、および特図2変動開始における変動パターン設定処理(ステップA167、A336、A346)の詳細について図39を用いて説明する。図39は、第1の実施形態の変動パターン設定処理のフローチャートを示す図である。
なお、変動パターンは、特図変動表示ゲームの開始からリーチ状態となるまでの変動態様である前半変動パターンと、リーチ状態となってから特図変動表示ゲームの終了までの変動態様である後半変動パターンとからなり、先に後半変動パターンを設定してから前半変動パターンを設定する。
変動パターン設定処理では、まず、変動グループアドレステーブルを設定し(ステップA471)、変動振分情報2に対応する後半変動グループテーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップA472)、対象の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードし、準備する(ステップA473)。第1の実施形態において、後半変動グループテーブルの構造は、当り用とはずれ用とで構造が異なる。具体的には、当り用は1バイトサイズ、はずれ用は2バイトサイズとなっている。はずれの発生率よりも当りの発生率が低く、1バイトでも足りるため、データ容量の節約の観点から、当り用は1バイトサイズになっている。したがって、当り時は、2バイトの変動パターン乱数1の下位の値だけを使用している。また、当りの発生率よりもはずれの発生率は高く、より多様な演出を出現させたいため、はずれ用は2バイトサイズになっている。
そして、特図変動表示ゲームの結果がはずれであるか否かを判定し(ステップA474)、はずれである場合(ステップA474;Y)には、2バイト振り分け処理(ステップA475)をおこなって、ステップA477の処理に移行し、それ以降の処理をおこなう。また、はずれでない場合(ステップA474;N)には、振り分け処理(ステップA476)をおこなって、ステップA477の処理に移行し、それ以降の処理をおこなう。
そして、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップA477)、対象の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数2をロードし、準備する(ステップA478)。そして、振り分け処理(ステップA479)をおこない、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得し、後半変動番号領域にセーブする(ステップA480)。この処理により、後半変動パターンが設定されることとなる。
次に、前半変動グループテーブルを設定し(ステップA481)、変動振分情報1と後半変動番号を基にテーブル選択ポインタを算出する(ステップA482)。そして、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップA483)、対象の変動パターン乱数3格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数3をロードし、準備する(ステップA484)。その後、振り分け処理(ステップA485)をおこない、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得し、前半変動番号領域にセーブして(ステップA486)、変動パターン設定処理を終了する。この処理により、前半変動パターンが設定され、特図変動表示ゲームの変動パターンが設定されることとなる。すなわち、遊技制御装置100が、ゲームの実行態様である変動パターンを複数のうちから設定する変動パターン設定手段をなす。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理および特図2変動開始処理における変動開始情報設定処理(ステップA337、A347)の詳細について図40を用いて説明する。図40は、第1の実施形態の変動開始情報設定処理のフローチャートを示す図である。
変動開始情報設定処理では、まず、対象の変動パターン乱数1〜3の乱数格納領域の情報をクリアする(ステップA491)。次に、前半変動時間値テーブルを設定し(ステップA492)、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(ステップA493)。さらに、後半変動時間値テーブルを設定し(ステップA494)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(ステップA495)。
そして、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(ステップA496)、加算値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA497)。その後、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を準備し(ステップA498)、後半変動番号に対応する変動コマンド(ACTION)を準備して(ステップA499)、演出コマンド設定処理をおこなう(ステップA500)。次に、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を「−1」更新して(ステップA501)、変動図柄判別フラグに対応する乱数格納領域のアドレスを設定する(ステップA502)。次いで、乱数格納領域をシフトし(ステップA503)、シフト後の空き領域の情報をクリアして(ステップA504)、変動開始情報設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(RAM111C)に記憶された各種の乱数値の判定をおこなう判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報にもとづいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信にもとづき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンド、停止時間の延長に関する情報を含む停止情報コマンドが挙げられ、この順でコマンドが演出制御装置300に送信される。特に、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
〔特図変動中処理移行設定処理(特図1)〕
次に、上述の特図普段処理における特図変動中処理移行設定処理(特図1)(ステップA310)の詳細について図41を用いて説明する。図41は、第1の実施形態の特図変動中処理移行設定処理(特図1)のフローチャートを示す図である。
特図変動中処理移行設定処理(特図1)では、まず、特図変動中処理に係る処理番号である「1」を処理番号として設定し(ステップA511)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA512)。
そして、客待ちデモフラグ領域の情報をクリアし(ステップA513)、特図1の変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA514)。なお、特図1の変動開始に関する信号は、特別図柄1変動中信号をオンにする信号である。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA515)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1図柄表示部53の点滅の周期のタイマ)の初期値(たとえば100ms)をセーブ(設定)して(ステップA516)、特図変動中処理移行設定処理(特図1)を終了する。
〔特図変動中処理移行設定処理(特図2)〕
次に、上述の特図普段処理における特図変動中処理移行設定処理(特図2)(ステップA305)の詳細について図42を用いて説明する。図42は、第1の実施形態の特図変動中処理移行設定処理(特図2)のフローチャートを示す図である。
特図変動中処理移行設定処理(特図2)では、まず、特図変動中処理に係る処理番号である「1」を処理番号として設定し(ステップA521)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA522)。
そして、客待ちデモフラグ領域の情報をクリアし(ステップA523)、特図2の変動開始に関する信号(特別図柄2変動中信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA524)。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA525)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2図柄表示部54の点滅の周期のタイマ)の初期値をセーブ(設定)して(ステップA526)、特図変動中処理移行設定処理(特図2)を終了する。
〔特図変動中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA9)の詳細について図43を用いて説明する。図43は、第1の実施形態の特図変動中処理のフローチャートを示す図である。
特図変動中処理では、まず、停止図柄パターンに対応する表示時間を設定して(ステップA601)、設定した表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA602)。第1の実施形態の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンである場合には表示時間として600msを設定し、停止図柄パターンが大当り図柄パターンである場合には表示時間として600msを設定し、停止図柄パターンが小当り図柄パターンである場合には表示時間として600msを設定する。なお、第1の実施形態の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターン、大当り図柄パターン、および小当り図柄パターンで同じ表示時間を設定するが、それぞれ異なる表示時間を設定するものであってもよい。
次いで、特図表示中処理移行設定処理(ステップA603)をおこなって、特図表示中処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止時間を設定する停止時間設定手段をなす。
〔特図表示中処理移行設定処理〕
次に、上述の特図変動中処理における特図表示中処理移行設定処理(ステップA603)の詳細について図44を用いて説明する。図44は、第1の実施形態の特図表示中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
特図表示中処理移行設定処理では、まず、特図表示中処理に係る処理番号である「2」を処理番号として設定し(ステップA611)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA612)。
次に、特図1変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA613)、特図2変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA614)。なお、特図1変動終了に関する信号は、特別図柄1変動中信号をオフにする信号である。また、特図2変動終了に関する信号は、特別図柄2変動中信号をオフにする信号である。
そして、外部情報端子に出力用の特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確定回数信号制御タイマ領域に制御タイマ初期値(たとえば256ms)をセーブする(ステップA615)。その後、特図1図柄表示部53における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、特図1図柄表示部53での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブし(ステップA616)、特図2図柄表示部54における特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、特図2図柄表示部54での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブして(ステップA617)、特図表示中処理移行設定処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA10)の詳細について図45、46を用いて説明する。図45は、第1の実施形態の特図表示中処理のフローチャートを示す図(その1)である。図46は、第1の実施形態の特図表示中処理のフローチャートを示す図(その2)である。
特図表示中処理では、まず、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された小当りフラグをロードして(ステップA701)、RWMの小当りフラグ領域の情報をクリアする(ステップA702)。
次いで、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1と、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2と、をロードして(ステップA703)、RWMの大当りフラグ1領域および大当りフラグ2領域の情報をクリアする(ステップA704)。そして、ロードされた大当りフラグ2が大当りであるか否かを判定して(ステップA705)、大当りである(ステップA705;Y)と判定すると、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA708)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA709)。なお、特図2大当りの開始に関する信号は、条件装置作動中信号をオンにする信号と、役物連続作動装置作動中信号をオンにする信号と、特別図柄2当り信号をオンにする信号を含む。
一方、ステップA705にて、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない(ステップA705;N)と判定すると、ロードされた大当りフラグ1が大当りであるか否かを判定して(ステップA706)、大当りである(ステップA706;Y)と判定すると、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし、(ステップA707)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA709)。なお、特図1大当りの開始に関する信号は、条件装置作動中信号をオンにする信号と、役物連続作動装置作動中信号をオンにする信号と、特別図柄1当り信号をオンにする信号を含む。
次に、ラウンド数上限値テーブルを設定した(ステップA709)後、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値(第1の実施形態の場合、「16」または「4」)を取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA710)。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA711)。
次に、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードし、準備して(ステップA712)、演出コマンド設定処理(ステップA713)をおこなう。その後、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA714)、演出コマンド設定処理(ステップA715)をおこなう。続けて、特図1または特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号または停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA716)、演出コマンド設定処理(ステップA717)をおこなう。
次に、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA718)。第1の実施形態の場合、ステップA718において、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお、それぞれのオン/オフは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。たとえば、大当り2信号は、出玉のある大当り(大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1以外)である場合にはオン、出玉のない大当り(いわゆる、突確大当り等。大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1)である場合には、時短状態中での大当り時であればオン、それ以外ではオフとなる。また、大当り3信号は、出玉のある大当りである場合にはオン、出玉のない大当りである場合にはオフとなる。
その後、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する大当りファンファーレ時間(たとえば5000ms、4700ms、7700ms、または300ms)を設定して(ステップA719)、設定した大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA720)。そして、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする(ステップA721)。これにより特別結果が発生した際における特図の確率状態、時短状態の情報が記憶される。そして、後に記憶した情報にもとづき特別遊技状態の終了後の演出モードが決定される。
そして、大入賞口開放情報に対応する大入賞口(特別変動入賞装置38)の大入賞口不正入賞数領域の情報をクリアし(ステップA722)、大入賞口開放情報に対応する大入賞口の大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA723)。その後、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA724)をおこない、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA706にて、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA706;N)は、ロードした小当りフラグが小当りであるか否かを判定する(ステップA725)。
ステップA725にて、小当りフラグが小当りであると判定した場合(ステップA725;Y)には、高確率変動回数更新処理(ステップA726)、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理(ステップA727)をおこなって、特図高確率中(特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態)であるか否かを判定する(ステップA728)。
ステップA728にて、特図高確率中でないと判定した場合(ステップA728;N)には、飾り特図コマンド領域から飾り特図コマンドをロードし、準備して(ステップA729)、演出コマンド設定処理(ステップA730)をおこなう。次いで、小当りファンファーレコマンドを準備し(ステップA731)、演出コマンド設定処理(ステップA732)をおこなって、ステップA733の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
また、ステップA728にて、特図高確率中であると判定した場合(ステップA728;Y)には、ステップA733の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。このように、第1の実施形態の遊技機10においては、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態である場合には、小当りの発生で大入賞口は開くが、小当りの発生を遊技者に意識させないようにするために、表示装置41に表示される画面を変化させないようになっている。
そして、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする(ステップA733)。その後、小当りファンファーレ中処理移行設定処理1(ステップA734)をおこない、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA725にて、小当りフラグが小当りでないと判定した場合(ステップA725;N)には、高確率変動回数更新処理(ステップA735)、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理(ステップA736)をおこない、演出モード番号に対応する切替準備残り回転数を設定して(ステップA737)、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致するか否かを判定する(ステップA738)。なお、切替準備残り回転数は、複数の演出モードのうちのすべての演出モードにおいて異なる値(回転数:たとえば、モードAが4回、モードBが3回、モードCが8回等)であってもよいし、複数の演出モードのうちのいずれかの演出モードにおいて同一の値(回転数)であってもよいし、複数の演出モードのうちのすべての演出モードにおいて同一の値(回転数)であってもよい。
ステップA738にて、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致しないと判定した場合(ステップA738;N)には、特図普段処理移行設定処理1(ステップA741)をおこない、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA738にて、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致すると判定した場合(ステップA738;Y)には、演出モード切替準備コマンドを準備して(ステップA739)、演出コマンド設定処理(ステップA740)をおこなった後に、特図普段処理移行設定処理1(ステップA741)をおこない、特図表示中処理を終了する。演出モード切替準備コマンドは、演出モードが切り替わる数回転前から先読み演出をおこなわないようにするためのコマンドであり、演出モード切替準備コマンドを演出制御装置300に送信することによって、モードをまたいで演出に矛盾等が生じないようにすることができる。
〔高確率変動回数更新処理〕
次に、特図表示中処理における高確率変動回数更新処理(ステップA726、A735)の詳細について図47を用いて説明する。図47は、第1の実施形態の高確率変動回数更新処理のフローチャートを示す図である。
高確率変動回数更新処理では、まず、特図高確率中であるか否かを判定し(ステップA751)、特図高確率中でない場合(ステップA751;N)には、高確率変動回数更新処理を終了する。
特図高確率中である場合(ステップA751;Y)には、高確率状態とする特図変動表示ゲームの実行回数を管理する高確率変動回数を「−1」更新し(ステップA752)、高確率変動回数が「0」であるか否かを判定する(ステップA753)。
高確率変動回数が「0」でない場合(ステップA753;N)には、高確率変動回数更新処理を終了する。高確率変動回数が「0」である場合(ステップA753;Y)には、高確率報知フラグ領域の情報をクリアし(ステップA754)、高確率終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA755)。なお、高確率終了に関する信号は、大当り2信号をオフにする信号である。
そして、高確率&時短(高確率&時短なし、または高確率&時短あり)の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA756)。なお、高確率&時短の終了に関する信号は、特別図柄1高確率状態信号をオフにする信号と、特別図柄2高確率状態信号をオフにする信号と、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、普通図柄1高確率状態信号をオフにする信号を含む。また、特図高確率中でも、普図は確率状態しか変化しないので、普通図柄1変動時間短縮状態信号および普通電動役物1開放延長状態信号は常時オフされている。
そして、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブし(ステップA757)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブする(ステップA758)。
そして、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブし(ステップA759)、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA760)。なお、左打ち指示に関する信号は、発射位置指定信号1をオフにする信号である。そして、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブし(ステップA761)、高確率変動回数更新処理を終了する。
〔演出モード情報チェック処理〕
次に、特図表示中処理における演出モード情報チェック処理(ステップA727、A736)の詳細について図48を用いて説明する。図48は、第1の実施形態の演出モード情報チェック処理のフローチャートを示す図である。
演出モード情報チェック処理では、まず、次モード移行情報が更新なしコードであるか否かを判定し(ステップA771)、次モード移行情報が更新なしコードである場合(ステップA771;Y)には、演出モード情報チェック処理を終了する。この場合は、実行した特図変動表示ゲームの回数に応じた演出モードの変更がおこなわれない場合であって、たとえば、高確率状態において次回の大当りまで継続する演出モードが選択されている場合等である。
次モード移行情報が更新なしコードでない場合(ステップA771;N)には、演出モードの変更までの特図変動表示ゲームの実行可能回数である演出残り回転数を「−1」更新し(ステップA772)、演出残り回転数が「0」であるか否かを判定する(ステップA773)。ステップA772の処理は、第1特図変動表示ゲームおよび第2特図変動表示ゲームの実行回数を計数する計数手段となる。
演出残り回転数が「0」でない場合(ステップA773;N)には、演出モード情報チェック処理を終了する。演出残り回転数が「0」である場合(ステップA773;Y)、すなわち、次の特図変動表示ゲームから演出モードを変更する場合には、演出モード情報アドレステーブルを設定し(ステップA774)、次モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA775)。
移行する演出モードの演出モード番号を取得して演出モード番号領域にセーブし(ステップA776)、移行する演出モードの演出残り回転数を取得して演出残り回転数領域にセーブする(ステップA777)。移行する演出モード(移行先の演出モード)は、ステップA776より前に既にセーブされている次モード移行情報からわかる。移行する演出モードの次の演出モードに関する次モード移行情報を取得して次モード移行情報領域にセーブする(ステップA778)。なお、ステップA776の処理は、計数手段(ステップA772)による計数結果に対応して複数の演出モード(遊技モード)のうちいずれかの演出モード(遊技モード)の実行制御をおこなう演出モード実行制御手段(遊技モード実行制御手段)となる。
ステップA776で取得した演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA779)、準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致するか否かを判定する(ステップA780)。準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致する場合、すなわち、確率の状態が変化しない場合(ステップA780;Y)には、コマンドを演出制御装置300に送信することなく演出モード情報チェック処理を終了する。準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致しない場合(ステップA780;N)には、準備した確率情報コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブし(ステップA781)、演出コマンド設定処理(ステップA782)をおこなう。
そして、ステップA777で取得した演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備し(ステップA783)、演出コマンド設定処理(ステップA784)をおこなう。そして、高確率変動回数に対応する高確率変動回数コマンドを準備し(ステップA785)、演出コマンド設定処理(ステップA786)をおこない、新たな演出モードが左打ちするモードであるか否かを判定する(ステップA787)。
新たな演出モードが左打ちするモードでない場合(ステップA787;N)には、演出モード情報チェック処理を終了する。新たな演出モードが左打ちをするモードである場合(ステップA787;Y)には、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップA788)、演出コマンド設定処理(ステップA789)をおこない、演出モード情報チェック処理を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA724)の詳細について図49を用いて説明する。図49は、第1の実施形態のファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1では、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を処理番号として設定し(ステップA791)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA792)。
次に、大当り(特別遊技状態)の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA793)。大当りの開始に関する信号は、たとえば、大当り1信号をオン(大当り+小当りで出力)にする信号と、大当り4信号をオン(大当りで出力)にする信号を含む。
次に、高確率&時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA794)。高確率&時短の終了に関する信号は、たとえば、特別図柄1高確率状態信号をオフにする信号と、特別図柄2高確率状態信号をオフにする信号と、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、普通図柄1高確率状態信号をオフにする信号を含む。
その後、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するラウンド数領域の情報をクリアし(ステップA795)、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブして(ステップA796)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブする(ステップA797)。
そして、変動図柄判別フラグ領域の情報をクリアし(ステップA798)、高確率状態の表示に係る遊技状態表示LEDを消灯させるために高確率報知フラグ領域の情報をクリアして(ステップA799)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA800)。次に、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA801)、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理する高確率変動回数領域の情報をクリアする(ステップA802)。これにより高確率状態および時短状態が終了し、通常確率状態かつ通常状態となる。
その後、演出モード番号領域に演出モード1の番号をセーブし(ステップA803)、遊技制御装置100が演出モードの管理をしているため、演出残り回転数領域の情報をクリアして(ステップA804)、次モード移行情報領域に更新なしコードをセーブする(ステップA805)。そして、右打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1をオン)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA806)、右打ち中の表示LEDを点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(ステップA807)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を終了する。これにより、特別遊技状態の発生に伴い演出モードの情報が一旦クリアされることとなる。
〔小当りファンファーレ中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図表示中処理における小当りファンファーレ中処理移行設定処理1(ステップA734)の詳細について図50を用いて説明する。図50は、第1の実施形態の小当りファンファーレ中処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。
小当りファンファーレ中処理移行設定処理1では、まず、小当りファンファーレ中処理に係る処理番号である「7」を処理番号として設定し(ステップA811)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA812)。そして、小当りファンファーレ時間(たとえば、300ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA813)、小当りの開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA814)。小当りの開始に関する信号は、たとえば、大当り1信号をオン(大当り+小当りで出力)する信号である。
そして、小当りの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA815)。小当りの開始に関する信号は、たとえば、特別図柄1小当り信号をオンにする信号である。
そして、大入賞口不正入賞数領域の情報をクリアし(ステップA816)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA817)。そして、右打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA818)。右打ち指示に関する信号は、たとえば、発射位置指定信号1をオンにする信号である。
そして、右打ち中の表示LEDを点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(ステップA819)、小当りファンファーレ中処理移行設定処理1を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理におけるファンファーレ/インターバル中処理(ステップA11)の詳細について図51を用いて説明する。図51は、第1の実施形態のファンファーレ/インターバル中処理のフローチャートを示す図である。
ファンファーレ/インターバル中処理では、まず、特別遊技状態のラウンド数を「+1」更新し(ステップA901)、特別遊技状態のラウンド数に対応するラウンドコマンドを準備して(ステップA902)、演出コマンド設定処理(ステップA903)をおこなう。
その後、大入賞口動作判定テーブルを設定し(ステップA904)、大入賞口開放情報に対応する開放切替判定値を取得して(ステップA905)、特別遊技状態のラウンド数が、取得した開放切替判定値よりも大きいか否かを判定する(ステップA906)。
ラウンド数が開放切替判定値よりも大きい場合(ステップA906;Y)は、短開放用の大入賞口の開放時間(第1の実施形態の場合、0.2s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブして(ステップA907)、大入賞口を開放させるために大入賞口開放中処理移行設定処理(ステップA909)をおこなって、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
また、ラウンド数が開放切替判定値よりも大きくない場合(ステップA906;N)は、長開放用の大入賞口の開放時間(第1の実施形態の場合、29s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブして(ステップA908)、大入賞口を開放させるために大入賞口開放中処理移行設定処理(ステップA909)をおこなって、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
ここで、第1の実施形態においては、大当りパターンとして、(1)4R、大入賞口開放情報1(すべて短開放)、(2)16R、大入賞口開放情報2(すべて長開放)、(3)16R、大入賞口開放情報3(1〜4Rは長開放、5〜16Rは短開放)、(4)4R、大入賞口開放情報4(すべて長開放)、(5)16R、大入賞口開放情報5(すべて長開放)、(6)16R、大入賞口開放情報6(1〜8Rは長開放、9〜16Rは短開放)、(7)16R、大入賞口開放情報7(1〜4Rは長開放、5〜16Rは短開放)が設定されている。
したがって、大入賞口動作判定テーブルには、大入賞口開放情報1データと開放切替判定値「0」とが、大入賞口開放情報2データと開放切替判定値「16」とが、大入賞口開放情報3データと開放切替判定値「4」とが、大入賞口開放情報4データと開放切替判定値「4」とが、大入賞口開放情報5データと開放切替判定値「16」とが、大入賞口開放情報6データと開放切替判定値「8」とが、大入賞口開放情報7データと開放切替判定値「4」とが対応付けて記憶されている。そして、ラウンド数が開放切替判定値以下である間は長開放、ラウンド数が開放切替判定値を上回ると短開放となる開放動作をおこなうようになっている。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理〕
次に、上述のファンファーレ/インターバル中処理における大入賞口開放中処理移行設定処理(ステップA909)の詳細について図52を用いて説明する。図52は、第1の実施形態の大入賞口開放中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口開放中処理移行設定処理では、まず、大入賞口開放中処理に係る処理番号である「4」を処理番号として設定し(ステップA911)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA912)。その後、大入賞口(特別変動入賞装置38)開放開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA913)。大入賞口開放開始に関する信号は、たとえば、特別電動役物1作動中信号をオンにする信号である。
次に、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアする(ステップA914)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオンデータをセーブして(ステップA915)、大入賞口開放中処理移行設定処理を終了する。
〔大入賞口開放中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口開放中処理(ステップA12)の詳細について図53を用いて説明する。図53は、第1の実施形態の大入賞口開放中処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口開放中処理では、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるか否かを判定する(ステップA1001)。
最終ラウンドである場合(ステップA1001;Y)には、最終用の残存球処理時間(たとえば、1.9s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1008)、エンディングコマンドを準備し(ステップA1009)、ステップA1010の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
最終ラウンドでない場合(ステップA1001;N)には、大入賞口動作判定テーブルを設定し(ステップA1002)、大入賞口開放情報に対応する開放切替判定値を取得し(ステップA1003)、ラウンド数が開放切替判定値を超えているか否かを判定する(A1004)。
ラウンド数が開放切替判定値を超えている場合(ステップA1004;Y)には、短閉鎖用の残存球処理時間(たとえば、1.4s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1005)、インターバルコマンドを準備し(ステップA1007)、ステップA1010の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
ラウンド数が開放切替判定値を超えていない場合(ステップA1004;N)には、長閉鎖用の残存球処理時間(たとえば、1.9s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1006)、インターバルコマンドを準備し(ステップA1007)、ステップA1010の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
その後、演出コマンド設定処理(ステップA1010)をおこない、大入賞口残存球処理移行設定処理(ステップA1011)をおこない、大入賞口開放中処理を終了する。
〔大入賞口残存球処理移行設定処理〕
次に、上述の大入賞口開放中処理における大入賞口残存球処理移行設定処理(ステップA1011)の詳細について図54を用いて説明する。図54は、第1の実施形態の大入賞口残存球処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口残存球処理移行設定処理では、まず、大入賞口残存球処理に係る処理番号である「5」を処理番号として設定し(ステップA1021)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1022)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオフデータをセーブして(ステップA1023)、大入賞口残存球処理移行設定処理を終了する。
〔大入賞口残存球処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口残存球処理(ステップA13)の詳細について図55を用いて説明する。図55は、第1の実施形態の大入賞口残存球処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口残存球処理では、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるか否かを判定する(ステップA1101)。
最終ラウンドである場合(ステップA1101;Y)には、特図ゲームモードフラグ退避領域からフラグをロードし(ステップA1111)、ロードしたフラグ、大入賞口開放情報、停止図柄パターンに対応するエンディング時間(たとえば、1.9s)を設定する(ステップA1112)。そして、エンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1113)、大当り終了処理移行設定処理(ステップA1114)をおこない、大入賞口残存球処理を終了する。
最終ラウンドでない場合(ステップA1101;N)には、大入賞口動作判定テーブルを設定し(ステップA1102)、大入賞口開放情報に対応する開放切替判定値を取得する(ステップA1103)。そして、通常のインターバル時間(たとえば、0.1s)を設定し(ステップA1104)、ラウンド数が開放切替判定値より大きいか否かを判定し(ステップA1105)、ラウンド数が開放切替判定値より大きい場合(ステップA1105;Y)には、ステップA1109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
ラウンド数が開放切替値より大きくない場合(ステップA1105;N)には、大入賞口開放情報がランクダウン演出系の値であるか否かを判定し(ステップA1106)、大入賞口開放情報がランクダウン演出系の値でない場合(ステップA1106;N)には、ステップA1109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
大入賞口開放情報がランクダウン演出系の値である場合(ステップA1106;Y)には、ラウンド数が特殊演出ラウンドの値(たとえば、2R、4R、8R)であるか否かを判定し(ステップA1107)、ラウンド数が特殊演出ラウンドの値でない場合(ステップA1107;N)には、ステップA1109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
ラウンド数が特殊演出ラウンドの値である場合(ステップA1107;Y)には、ランクダウン演出用のインターバル時間(たとえば、3.6s)を設定し(ステップA1108)、ステップA1109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
そして、インターバル時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1109)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2(ステップA1110)をおこない、大入賞口残存球処理を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2〕
次に、上述の大入賞口残存球処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2(ステップA1110)の詳細について図56を用いて説明する。図56は、第1の実施形態のファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。
ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2では、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を処理番号として設定し(ステップA1121)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1122)。そして、大入賞口(特別変動入賞装置38)開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1123)。なお、大入賞口開放終了に関する信号は、たとえば、特別電動役物1作動中信号をオフにする信号である。
そして、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2を終了する。
〔大当り終了処理移行設定処理〕
次に、上述の大入賞口残存球処理における大当り終了処理移行設定処理(ステップA1114)の詳細について図57を用いて説明する。図57は、第1の実施形態の大当り終了処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
大当り終了処理移行設定処理では、まず、大当り終了処理に係る処理番号である「6」を処理番号として設定し(ステップA1131)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1132)。
そして、大入賞口(特別変動入賞装置38)開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1133)。なお、大入賞口開放終了に関する信号は、たとえば、特別電動役物1作動中信号をオフにする信号である。
次に、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ステップA1134)、特別遊技状態のラウンド数を記憶するラウンド数領域の情報をクリアする(ステップA1135)。そして、特別遊技状態のラウンド数の上限値を記憶するラウンド数上限値領域の情報をクリアし(ステップA1136)、ラウンド数の上限値判定用のフラグを記憶するラウンド数上限値情報領域の情報をクリアする(ステップA1137)。そして、大入賞口の開放情報判定用のフラグを記憶する大入賞口開放情報領域の情報をクリアし(ステップA1138)、大当り終了移行設定処理を終了する。
〔大当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA14)の詳細について図58を用いて説明する。図58は、第1の実施形態の大当り終了処理のフローチャートを示す図である。
この大当り終了処理では、まず、時間短縮判定データが、時短作動データであるか否かを判定する(ステップA1201)。時短作動データでない場合(ステップA1201;N)は、大当り終了設定処理1(ステップA1202)をおこない、時短作動データである場合(ステップA1201;Y)は、大当り終了設定処理2(ステップA1203)をおこなう。
そして、演出モード情報アドレステーブルを設定して(ステップA1204)、変動開始時(停止図柄設定時)に設定された演出モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA1205)。
次に、遊技制御装置100での演出モードの管理に必要な情報をセーブする処理として、まず、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出モード番号を取得し、演出モード番号領域にセーブする(ステップA1206)。さらに、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出残り回転数を取得し、演出残り回転数領域にセーブして(ステップA1207)、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの次モード移行情報を取得し、次モード移行情報領域にセーブする(ステップA1208)。
その後、演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA1209)、コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして(ステップA1210)、演出コマンド設定処理(ステップA1211)をおこなう。
なお、確率情報コマンドとして、「高確率・時短あり」、「高確率・時短なし」のいずれかに、さらに演出モードの情報が含まれた複数のコマンドがある。第1の実施形態の場合、大当りが終了すると必ず確変状態(いわゆる、ST状態)になるので、確率情報コマンドとして、「高確率・時短あり・演出モードA」、「高確率・時短あり・演出モードB」、「高確率・時短あり・演出モードC」、「高確率・時短なし・演出モードA」があり、この処理では使われないが、他に「低確率・時短なし・演出モードA」、「低確率・時短なし・演出モードB」、「低確率・時短なし・演出モードC」がある。
次いで、演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備して(ステップA1212)、演出コマンド設定処理(ステップA1213)をおこなう。
次いで、高確率変動回数に対応する高確率変動回数コマンドを準備し(ステップA1214)、演出コマンド設定処理(ステップA1215)をおこなって、大当り終了後に時短状態が発生するか否かを判定する(ステップA1216)。
大当り終了後に時短状態が発生する場合(ステップA1216;Y)は、特図普段処理移行設定処理2(ステップA1219)をおこない、大当り終了処理を終了する。
また、大当り終了後に時短状態が発生しない場合(ステップA1216;N)は、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップA1217)、演出コマンド設定処理(ステップA1218)をおこなった後に、特図普段処理移行設定処理2(ステップA1219)をおこない、大当り終了処理を終了する。
〔大当り終了設定処理1〕
次に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA1202)の詳細について図59を用いて説明する。図59は、第1の実施形態の大当り終了設定処理1のフローチャートを示す図である。
大当り終了設定処理1では、まず、時短状態なしに関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA1221)。時短状態なしに関する信号は、たとえば、大当り2信号をオフにする信号である。
次に、高確率状態と時短状態なしの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1222)。なお、高確率状態と時短状態なしの開始に関する信号は、たとえば、特別図柄1高確率状態信号をオンにする信号と、特別図柄2高確率状態信号をオンにする信号と、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、普通図柄1高確率状態信号をオフにする信号を含む。
次に、遊技状態表示番号領域に時短状態なしの番号をセーブし(ステップA1223)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブして(ステップA1224)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA1225)。その後、高確率変動回数領域に初期値(たとえば100回)をセーブし(ステップA1226)、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1227)。なお、左打ち指示に関する信号は、たとえば、発射位置指定信号1をオフにする信号である。
次に、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブして(ステップA1228)、大当り終了設定処理1を終了する。
〔大当り終了設定処理2〕
次に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA1203)の詳細について図60を用いて説明する。図60は、第1の実施形態の大当り終了設定処理2のフローチャートを示す図である。
大当り終了設定処理2では、まず、時短状態の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA1231)。時短状態の開始に関する信号は、たとえば、大当り2信号をオンにする信号である。時短状態の開始に関する信号は、大当り中から出力されているので継続する形で、外部情報出力データ領域にセーブされる。
次いで、高確率状態と時短状態の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1232)。高確率状態と時短状態の開始に関する信号は、たとえば、特別図柄1高確率状態信号をオンにする信号と、特別図柄2高確率状態信号をオンにする信号と、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオンにする信号と、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオンにする信号と、普通図柄1高確率状態信号をオンにする信号を含む。
次に、遊技状態表示番号領域に時短状態ありの番号をセーブし(ステップA1233)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率フラグをセーブして(ステップA1234)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短ありフラグをセーブする(ステップA1235)。その後、高確率変動回数領域に初期値(たとえば、100回)をセーブして(ステップA1236)、大当り終了設定処理2を終了する。なお、第1の実施形態の場合、時短状態中は右打ちモードであるが、大当り中から右打ちモードが設定されているので、大当り終了設定処理2では右打ちに関する設定をおこなわない。
〔特図普段処理移行設定処理2〕
次に、上述の大当り終了処理における特図普段処理移行設定処理2(ステップA1219)の詳細について図61を用いて説明する。図61は、第1の実施形態の特図普段処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。
特図普段処理移行設定処理2では、まず、特図普段処理に係る処理番号である「0」を処理番号として設定し(ステップA1241)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1242)。
その後、大当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA1243)。大当りの終了に関する信号は、たとえば、大当り1信号をオフにする信号と、大当り3信号をオフにする信号と、大当り4信号をオフにする信号を含む。
次に、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1244)。大当りの終了に関する信号は、条件装置作動中信号をオフにする信号と、役物連続作動装置作動中信号をオフにする信号と、特別図柄1当り信号をオフにする信号と、特別図柄2当り信号をオフにする信号を含む。
続いて、時間短縮判定フラグ領域の情報をクリアし(ステップA1245)、大当りのラウンド回数を示すラウンドLEDのポインタ領域の情報をクリアして(ステップA1246)、演出モード移行情報領域の情報をクリアする(ステップA1247)。そして、特図ゲームモードフラグ退避領域の情報をクリアし(ステップA1248)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA1249)、特図普段処理移行設定処理2を終了する。
〔小当りファンファーレ中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当りファンファーレ中処理(ステップA15)の詳細について図62を用いて説明する。図62は、第1の実施形態の小当りファンファーレ中処理のフローチャートを示す図である。
小当りファンファーレ中処理では、小当り中処理移行設定処理(ステップA1301)をおこない、小当りファンファーレ中処理を終了する。
〔小当り中処理移行設定処理〕
次に、上述の小当りファンファーレ中処理における小当り中処理移行設定処理(ステップA1301)の詳細について図63を用いて説明する。図63は、第1の実施形態の小当り中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
小当り中処理移行設定処理では、まず、小当り中処理に係る処理番号である「8」を処理番号として設定し(ステップA1311)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA1312)。
そして、小当り開放時間(たとえば、0.2s)を特図ゲーム処理タイマ領域に設定し(ステップA1313)、小当り動作の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1314)。小当り動作の開始に関する信号は、たとえば、特別電動役物1作動中信号をオンにする信号である。
そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオンデータをセーブし(ステップA1315)、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアする(ステップA1316)。
そして、小当り中制御ポインタ領域に小当り動作初期値(たとえば、「0」)をセーブし(ステップA1317)、小当り中処理移行設定処理を終了する。
〔小当り中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当り中処理(ステップA16)の詳細について図64を用いて説明する。図64は、第1の実施形態の小当り中処理のフローチャートを示す図である。
小当り中処理では、まず、小当り中制御ポインタ領域から小当り中制御ポインタをロードし(ステップA1401)、ロードした小当り中制御ポインタの値が小当り動作終了値(たとえば、「6」)以上であるか否かを判定する(ステップA1402)。
ロードした小当り中制御ポインタの値が小当り動作終了値以上でない場合(ステップA1402;N)には、小当り中制御ポインタ領域の小当り中制御ポインタの値を「+1」更新し(ステップA1403)、小当り動作移行設定処理(ステップA1404)をおこない、小当り中処理を終了する。ロードした小当り中制御ポインタの値が小当り動作終了値以上である場合(ステップA1402;Y)には、特図ゲームモードフラグ退避領域からフラグをロードし(ステップA1405)、ロードしたフラグが特図高確率中であるか否かを判定する(ステップA1406)。なお、ステップA1406における判定は、確率状態を判定対象とし、時短状態を判定対象としない。
ロードしたフラグが特図高確率中である場合(ステップA1406;Y)には、ステップA1409の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。ロードしたフラグが特図高確率中でない場合(ステップA1406;N)には、小当り終了画面のコマンドを準備して(ステップA1407)、演出コマンド設定処理(ステップA1408)をおこなう。そして、小当り残存球処理移行設定処理(ステップ1409)をおこない、小当り中処理を終了する。
〔小当り動作移行設定処理〕
次に、上述の小当り中処理における小当り動作移行設定処理(ステップA1404)の詳細について図65を用いて説明する。図65は、第1の実施形態の小当り動作移行設定処理のフローチャートを示す図である。
小当り動作移行設定処理では、まず、ステップA1401でロードした小当り中制御ポインタの値を判定する(ステップA1411)。ステップA1401でロードした小当り中制御ポインタの値が「0」、「2」、「4」である場合(ステップA1411;ポインタ=0,2,4)には、小当り中制御ポインタの値に対応するウェイト時間(1500ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA1412)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオフデータをセーブし(ステップA1413)、小当り動作移行設定処理を終了する。
ステップA1401でロードした小当り中制御ポインタの値が「1」、「3」、「5」である場合(ステップA1411;ポインタ=1,3,5)には、小当り中制御ポインタの値に対応する大入賞口の開放時間(200ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA1414)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオンデータをセーブし(ステップA1415)、小当り動作移行設定処理を終了する。
ここで、小当り動作について図66を用いて説明する。図66は、第1の実施形態の小当り動作のタイミングチャートを示す図である。なお、図中における四角内の数字は、制御ポインタの値を示している。
小当り動作は、小当りファンファーレ時間(300ms)と、その後の大入賞口開放時間(200ms)と、その後のウェイト時間(1500ms)と、その後の大入賞口開放時間(200ms)と、その後のウェイト時間(1500ms)と、その後の大入賞口開放時間(200ms)と、その後のウェイト時間(1500ms)と、その後の大入賞口開放時間(200ms)と、その後の残存球処理時間(1900ms)と、小当りエンディング時間(100ms)からなる合計7600msの一連の動作である。
なお、小当り動作の場合は、1回目の大入賞口開放時間経過後に制御ポインタの値が「0」となり、制御ポインタの値が「0」から「5」に対応するそれぞれの処理を経て、制御ポインタの値が「6」となる。このようにして、小当り動作の場合は、特別変動入賞装置38の4回の開放動作の後に、小当り残存球処理がおこなわれる。なお、小当り動作は、残存球処理時間の後に小当りエンディング時間を設定することで、制御上の小当りエンディング時間100msに残存球処理時間1900msを加えた2000msを見かけ上のエンディング時間としている。
なお、小当りファンファーレ時間とウェイト時間と残存球処理時間と小当りエンディング時間の間、特別変動入賞装置38は、大入賞口ソレノイド38bのオフ制御により閉塞する。また、大入賞口開放時間の間、特別変動入賞装置38は、大入賞口ソレノイド38bのオン制御により開放する。
〔小当り残存球処理移行設定処理〕
次に、上述の小当り中処理における小当り残存球処理移行設定処理(ステップA1409)の詳細について図67を用いて説明する。図67は、第1の実施形態の小当り残存球処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
小当り残存球処理移行設定処理では、まず、小当り残存球処理に係る処理番号である「9」を処理番号として設定し(ステップA1421)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA1422)。
そして、小当り残存球処理時間(たとえば、1.9s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1423)、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオフデータをセーブし(ステップA1424)、小当り残存球処理移行設定処理を終了する。
〔小当り残存球処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当り残存球処理(ステップA17)の詳細について図68を用いて説明する。図68は、第1の実施形態の小当り残存球処理のフローチャートを示す図である。
小当り残存球処理では、小当り終了処理移行設定処理(ステップA1501)をおこない、小当り残存球処理を終了する。
〔小当り終了処理移行設定処理〕
次に、上述の小当り残存球処理における小当り終了処理移行設定処理(ステップA1501)の詳細について図69を用いて説明する。図69は、第1の実施形態の小当り終了処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
小当り終了処理移行設定処理では、まず、小当り終了処理に係る処理番号である「10」を処理番号として設定し(ステップA1511)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA1512)。
そして、小当りエンディング時間(たとえば、0.1s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1513)、小当り動作の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1514)。なお、小当り動作の終了に関する信号は、たとえば、特別電動役物1作動中信号をオフにする信号である。
そして、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ステップA1515)、小当り中制御ポインタ領域の情報をゼロクリアし(ステップA1516)、小当り終了移行設定処理を終了する。
〔小当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当り終了処理(ステップA18)の詳細について図70を用いて説明する。図70は、第1の実施形態の小当り終了処理のフローチャートを示す図である。
小当り終了処理では、まず、特図ゲームモードフラグ退避領域から確率状態に関するフラグをロードし(ステップA1601)、ステップA1601でロードしたフラグが特図高確率中であるか否かを判定する(ステップA1602)。ステップA1601でロードしたフラグが特図高確率中である場合(ステップA1602;Y)には、ステップA1619の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
ステップA1601でロードしたフラグが特図高確率中でない場合(ステップA1602;N)には、演出モード情報アドレステーブルを設定し(ステップA1603)、変動開始時(停止図柄設定時)に設定された演出モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA1604)。
そして、演出モード番号を取得して演出モード番号領域にセーブし(ステップA1605)、演出残り回転数を取得して演出残り回転数領域にセーブし(ステップA1606)、次モード移行情報を取得して次モード移行情報領域にセーブする(ステップA1607)。
そして、ステップA1606で取得した演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA1608)、準備した確率情報コマンドが停電復旧送信コマンド領域の値と一致するか否かを判定する(ステップA1609)。
準備した確率情報コマンドが停電復旧送信コマンド領域の値と一致する場合(ステップA1609;Y)には、ステップA1619の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。準備した確率情報コマンドが停電復旧送信コマンド領域の値と一致しない場合(ステップA1609;N)には、確率情報コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブし(ステップA1610)、演出コマンド設定処理(ステップA1611)をおこなう。
そして、ステップA1606で取得した演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備し(ステップA1612)、演出コマンド設定処理(ステップA1613)をおこなう。また、高確率変動回数に対応する高確率変動回数コマンドを準備し(ステップA1614)、演出コマンド設定処理(ステップA1615)をおこない、新たな演出モードが左打ちするモードであるか否かを判定する(ステップA1616)。
新たな演出モードが左打ちするモードでない場合(ステップA1616;N)には、ステップA1619の処理に移行する。新たな演出モードが左打ちするモードである場合(ステップA1616;Y)には、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップA1617)、演出コマンド設定処理(ステップA1618)をおこなう。
そして、特図ゲームモードフラグ退避領域から時短状態に関するフラグをロードし(ステップA1619)、ステップA1619でロードしたフラグが特図時短中であるか否かを判定する(ステップA1620)。ステップA1619でロードしたフラグが特図時短中である場合(ステップA1620;Y)には、特図普段処理移行設定処理3(ステップA1623)をおこない、小当り終了処理を終了する。
ステップA1619でロードしたフラグが特図時短中でない場合(ステップA1620;N)には、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1621)。なお、左打ち指示に関する信号は、たとえば、発射位置指定信号1をオフにする信号である。
そして、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブし(ステップA1622)、特図普段処理移行設定処理3(ステップA1623)をおこない、小当り終了処理を終了する。
〔特図普段処理移行設定処理3〕
次に、上述の小当り終了処理における特図普段処理移行設定処理3(ステップA1623)の詳細について図71を用いて説明する。図71は、第1の実施形態の特図普段処理移行設定処理3のフローチャートを示す図である。
特図普段処理移行設定処理3では、まず、特図普段処理に係る処理番号である「0」を処理番号として設定し(ステップA1631)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1632)。
そして、小当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA1633)、小当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1634)。なお、小当りの終了に関する信号は、たとえば、大当り1信号をオフにする信号である。また、小当りの終了に関する信号は、たとえば、特別図柄1小当り信号をオフにする信号である。
そして、変動図柄判別フラグ領域の情報をクリアし(ステップA1635)、演出モード移行情報領域の情報をクリアする(ステップA1636)。そして、特図ゲームモードフラグ退避領域の情報をクリアし(ステップA1637)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップA1638)、特図普段処理移行設定処理3を終了する。
〔演出コマンド設定処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理のサブルーチンにおける演出コマンド設定処理の詳細について図72を用いて説明する。図72は、第1の実施形態の演出コマンド設定処理のフローチャートを示す図である。
演出コマンド設定処理では、まず、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込み(ステップA1701)、演出用シリアル送信バッファが満杯であるか否かを判定する(ステップA1702)。演出用シリアル送信バッファが満杯である場合(ステップA1702;Y)には、ステップA1701の処理に戻る。演出用シリアル送信バッファが満杯でない場合(ステップA1702;N)には、コマンドデータ(MODE)を演出用シリアル送信バッファに書き込む(ステップA1703)。
これにより、遊技制御装置100におけるCPU111Aのシリアル通信機能を用いてシリアル通信により、演出コマンド(MODE)が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信されることになる。なお、本フローチャートの場合、コマンドは演出コマンドのように、「MODE」、「ACTION」といった2バイト構成で送信しているが、それ以上のバイト構成にしてもよい。それらの場合、複数バイト構成に対応したフローチャートにすればよい。
そして、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込み(ステップA1704)、演出用シリアル送信バッファが満杯であるか否かを判定する(ステップA1705)。
演出用シリアル送信バッファが満杯である場合(ステップA1705;Y)には、ステップA1704の処理に戻る。演出用シリアル送信バッファが満杯でない場合(ステップA1705;N)には、コマンドデータ(ACTION)を演出用シリアル送信バッファに書き込み(ステップA1706)、演出コマンド設定処理を終了する。
コマンドデータ(ACTION)を演出用シリアル送信バッファに書き込むことで、遊技制御装置100におけるCPU111Aのシリアル通信機能を用いてシリアル通信により、演出コマンド(ACTION)が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信されることになる。
このようにして、遊技制御装置100から演出制御装置300へシリアル通信で演出コマンド(MODE)および演出コマンド(ACTION)が送信される。演出制御装置300では、これらの各コマンドを受けて表示装置41の画面等で演出制御をおこなう。シリアル通信は、遊技制御装置100におけるCPU111Aのシリアル通信機能を用いておこなうので、構成が簡単という利点がある。
〔図柄変動制御処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における図柄変動制御処理(ステップA22)の詳細について図73を用いて説明する。図73は、第1の実施形態の図柄変動制御処理のフローチャートを示す図である。
図柄変動制御処理では、まず、対象の変動制御フラグがセットされ当該図柄が変動中であるかをチェックし(ステップA1801)、チェックの結果、変動中であるか否かを判断する(ステップA1802)。
変動中である場合(ステップA1802;Y)には、対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(変動用)を取得する(ステップA1803)。そして、対象の図柄の変動時間を計測する点滅制御タイマを「−1」更新し(ステップA1804)、点滅制御タイマが「0」であるか否かを判定する(ステップA1805)。
点滅制御タイマが「0」である場合(ステップA1805;Y)には、対象の図柄、状態に対応する点滅制御タイマ初期値を取得し(ステップA1806)、点滅制御タイマ初期値を対象の図柄の点滅制御タイマ領域にセーブ(ステップA1807)する。なお、点滅制御タイマ初期値については、図74を用いて後で説明する。
そして、対象の図柄の変動図柄番号を「+1」更新し(ステップA1808)、ステップA1809の処理に移行する。点滅制御タイマが「0」でない場合(ステップA1805;N)には、ステップA1809の処理に移行する。
そして、対象の図柄の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得し(ステップA1809)、取得した表示データを対象の図柄のセグメント領域にセーブし(ステップA1812)、図柄変動制御処理を終了する。
ステップA1802において、変動中でない場合(ステップA1802;N)には、対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(停止用)を取得する(ステップA1810)。そして、対象の図柄の停止図柄番号領域の値に対応する表示データを取得し(ステップA1811)、取得した表示データを対象の図柄のセグメント領域にセーブし(ステップA1812)、図柄変動制御処理を終了する。
なお、特図ゲーム処理にて準備された変動制御テーブル上には、変動制御領域の下位アドレス、表示テーブル2(停止用)のアドレスおよび表示テーブル1(変動用)のアドレスの情報が定義されている。
〔点滅制御タイマ初期値テーブル〕
次に、上述の図柄変動制御処理で取得する点滅制御タイマ初期値(ステップA1806)の詳細について図74を用いて説明する、図74は、第1の実施形態の点滅制御タイマ初期値テーブルの一例を示す図である。
点滅制御タイマ初期値は、対象の図柄(特図1、特図2、普図)とその状態(状態1、状態2)ごとに設定されている。
点滅制御タイマ初期値は、特図1が状態1である場合には80msであり、特図1が状態2である場合には60msである。また、点滅制御タイマ初期値は、特図2が状態1である場合には80msであり、特図2が状態2である場合には60msである。また、点滅制御タイマ初期値は、普図が状態1である場合には160msであり、普図が状態2である場合には120msである。
なお、点滅制御タイマ初期値は、状態1の値と比較して状態2の値が小さいがこれに限らない。点滅制御タイマ初期値は、状態1の値と比較して状態2の値が大きいものであってもよい。たとえば、点滅制御タイマ初期値は、特図1が状態1である場合に60msであり、特図1が状態2である場合に80msであり、特図2が状態1である場合に60msであり、特図2が状態2である場合に80msであり、普図が状態1である場合に120msであり、普図が状態2である場合に160msであってもよい。
なお、状態2は、状態1と比較して遊技者に有利な遊技状態であり、遊技機ごとに具体的な遊技状態を設定可能である。たとえば、第1の実施形態の遊技機は、特図1または特図2が確率変動状態でないときが状態1に相当し、特図1または特図2が確率変動状態であるときが状態2に相当する。
これにより、遊技機10は、一括表示装置50において、状態表示部57に加えて特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55とで遊技機10の遊技状態を表示可能である。
また、遊技機10は、一括表示装置50において、状態表示部57に代えて特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55とで遊技機10の遊技状態を表示することもできる。たとえば、遊技機10は、状態表示部57において第1の期間に第1の状態表示をおこない、その後の第2の期間で状態表示部57において第2の状態表示をおこない、特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55とで第1の状態表示をおこなうことができる。より具体的には、遊技機10は、通常状態から確率変動状態等の遊技状態遷移時に状態表示部57において遊技状態遷移の報知(トリガ報知)をおこなう。また、遊技機10は、通常状態あるいは確率変動状態等の遊技状態が定常状態であるときに特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55とにおいて遊技状態が定常状態であることの報知(定常報知)をおこなう。なお、遊技機10は、必ずしも特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55とで遊技状態の報知をおこなうことを要しない。遊技機10は、特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55のうちの1つ、または2つで遊技状態の報知をおこなうものであってもよい。また、遊技機10は、特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55の表示態様の組み合わせにより、より複雑な遊技状態を報知するものであってもよい。さらに、遊技機10は、状態表示部57と特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55の表示態様の組み合わせにより、より複雑な遊技状態を報知するものであってもよい。したがって、遊技機10は、遊技者にとって理解容易な遊技進行を報知できる。
〔振り分け処理〕
次に、上述の変動パターン設定処理における振り分け処理(ステップA476、A479、A485)の詳細について図75を用いて説明する。図75は、第1の実施形態の振り分け処理のフローチャートを示す図である。
振り分け処理は、変動パターン乱数1にもとづいて後半変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択したり、変動パターン乱数2にもとづいて、後半変動選択テーブル(後半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの後半変動パターンを選択したり、変動パターン乱数3にもとづいて、前半変動選択テーブル(前半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの前半変動パターンを選択したりするための処理である。
振り分け処理では、まず、準備された後半変動グループテーブル(選択テーブル)や後半変動選択テーブル(選択テーブル)や前半変動選択テーブル(選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち、「0」)であるかをチェックし(ステップA1901)、そのチェックの結果、先頭のデータが振り分けなしのコードであるか否かを判定する(ステップA1902)。ここで、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルは、少なくとも一の後半変動パターングループや後半変動パターンや前半変動パターンと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、振り分けの必要がない選択テーブルの場合、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップA1902;Y)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA1907)、振り分け処理を終了する。一方、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA1902;N)は、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA1903)。
続けて、変動パターン設定処理のステップA473、A478、A484にてロードされた乱数値(変動パターン乱数1や変動パターン乱数2や変動パターン乱数3の値)からステップA1903にて取得された振り分け値を減算して新たな乱数値を算出した後(ステップA1904)、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA1905)。そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップA1905;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA1906)、ステップA1903の処理に戻る。
すなわち、ステップA1903にて、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得した後、ステップA1905にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値を算出する(ステップA1904)。そして、算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA1905)。上記の処理をステップA1905にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA1905;Y)と判定するまで実行する。これにより、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルや後半変動パターンや前半変動パターンの中からいずれか一の後半変動選択テーブルや後半変動番号や前半変動番号を選択する。そして、ステップA1905にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA1905;Y)と判定すると、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA1907)、振り分け処理を終了する。
〔2バイト振り分け処理〕
次に、上述の変動パターン設定処理における2バイト振り分け処理(ステップA475)の詳細について図76を用いて説明する。図76は、第1の実施形態の2バイト振り分け処理のフローチャートを示す図である。
2バイト振り分け処理は、変動パターン乱数1にもとづいて後半変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択するための処理である。図76に示すように、2バイト振り分け処理では、まず、変動パターン設定処理にて準備した後半変動グループテーブル(選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち、「0」)であるかをチェックし(ステップA2001)、そのチェックの結果、先頭のデータが振り分けなしのコードであるか否かを判定する(ステップA2002)。ここで、後半変動グループテーブルは、少なくとも一の後半変動パターングループと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、後半変動パターンが「リーチなし」となる後半変動パターングループのみを規定する後半変動グループテーブル(たとえば、結果がはずれの場合の一部の変動グループテーブル)にあっては、振り分けの必要がないため、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、後半変動グループテーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップA2002;Y)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA2007)、2バイト振り分け処理を終了する。一方、後半変動グループテーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA2002;N)は、後半変動グループテーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA2003)。
続けて、変動パターン設定処理のステップA473にてロードされた乱数値(変動パターン乱数1の値)からステップA2003にて取得された振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(ステップA2004)、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA2005)。新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップA2005;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA2006)、ステップA2003の処理に戻る。すなわち、ステップA2003にて、変動グループ選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得した後、ステップA2005にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値を算出する(ステップA2004)。そして、算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA2005)。
上記の処理をステップA2005にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA2005;Y)と判定するまで実行する。これにより、後半変動グループテーブルに規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルの中からいずれか一の後半変動選択テーブルが選択される。そして、ステップA2005にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA2005;Y)と判定すると、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA2007)、2バイト振り分け処理を終了する。
〔普図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における普図ゲーム処理(ステップS130)の詳細について説明する。図77は、第1の実施形態の普図ゲーム処理のフローチャートを示す図である。普図ゲーム処理では、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定等をおこなう。
この普図ゲーム処理では、まず、ゲートスイッチ34aからの入力を監視するゲートスイッチ監視処理(ステップB1)をおこない、始動口2スイッチ37aからの入力を監視する普電入賞スイッチ監視処理(ステップB2)をおこなう。次に、普図ゲーム処理タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップB3)。なお、普図ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、普図ゲーム処理タイマの値が「0」となったか否かを判定する(ステップB4)。
普図ゲーム処理タイマの値が「0」である(ステップB4;Y)、すなわちタイムアップしたまたはすでにタイムアップしていたと判定されると、普図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップB5)をおこなって、当該テーブルを用いて普図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップB6)をおこなう。そして、ゲーム処理番号によるサブルーチンコール(ステップB7)をおこなう。
ステップB7にて、ゲーム処理番号が「0」の場合、普図変動表示ゲームの変動開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、普図変動中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普図普段処理(ステップB8)をおこなう。また、ステップB7にて、ゲーム処理番号が「1」の場合、普図表示中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普図変動中処理(ステップB9)をおこなう。
また、ステップB7にて、ゲーム処理番号が「2」の場合、普図変動表示ゲームの結果が当りであれば、時短状態中であるか否かに応じた普電開放時間の設定や、普図当り中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普図表示中処理(ステップB10)をおこなう。また、ステップB7にて、ゲーム処理番号が「3」の場合、普図当り中処理の継続、または普電残存球処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普図当り中処理(ステップB11)をおこなう。
また、ステップB7にて、ゲーム処理番号が「4」の場合、普図当り終了処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普電残存球処理(ステップB12)をおこなう。また、ステップB7にて、ゲーム処理番号が「5」の場合、普図普段処理(ステップB8)をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普図当り終了処理(ステップB13)をおこなう。
その後、普図表示器による普通図柄の変動を制御するための普図変動制御テーブルを準備し(ステップB14)、普図表示器による普通図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理(ステップB15)をおこなって、普図ゲーム処理を終了する。一方、ステップB4にて、普図ゲーム処理タイマの値が0でない(ステップB4;N)、すなわちタイムアップしていないと判定すると、処理をステップB14に移行して、それ以降の処理をおこなう。
〔ゲートスイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理におけるゲートスイッチ監視処理(ステップB1)の詳細について説明する。図78は、第1の実施形態のゲートスイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。このゲートスイッチ監視処理では、まず、ゲートスイッチ34aに入力があるか否かを判定する(ステップB101)。そして、ゲートスイッチ34aに入力がある場合(ステップB101;Y)、右打ちする遊技状態か否かを判定する(ステップB102)。ここで、右打ちする遊技状態とは、大当り中、小当り中または特図時短中(普電サポート中)のことである。右打ちする遊技状態の場合(ステップB102;Y)、処理をステップB105に移行する。右打ちする遊技状態でない場合(ステップB102;N)、左打ち指示コマンドを準備し(ステップB103)、演出コマンド設定処理(ステップB104)をおこない、普図保留数を取得して当該普図保留数が上限値(たとえば「4」)未満であるか否かを判定する(ステップB105)。
普図保留数が上限値未満である場合(ステップB105;Y)、普図保留数を「+1」更新し(ステップB106)、更新後の普図保留数に対応する当り乱数格納領域のアドレスを算出する(ステップB107)。そして、当り乱数を抽出してRWMの当り乱数格納領域にセーブし(ステップB108)、当り図柄乱数を抽出し、当り図柄乱数格納領域にセーブし(ステップB109)、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
また、ステップB101にてゲートスイッチ34aに入力がないと判定された場合(ステップB101;N)や、ステップB105にて普図保留数が上限値未満でないと判定された場合(ステップB105;N)、ゲートスイッチ監視処理は、終了される。
〔普電入賞スイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普電入賞スイッチ監視処理(ステップB2)の詳細について説明する。図79は、第1の実施形態の普電入賞スイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。この普電入賞スイッチ監視処理では、まず、普図当り中か否か、すなわち普図変動表示ゲームが当り状態となって普通変動入賞装置37が所定回数の開放動作を実行中であるか否かを判定する(ステップB111)。そして、普図当り中である場合(ステップB111;Y)、始動口2スイッチ37aに入力があるかを判定し(ステップB112)、始動口2スイッチ37aに入力がある(ステップB112;Y)と判定すると、普電カウンタのカウント数を「+1」更新する(ステップB113)。
次に、更新後の普電カウンタのカウント数が上限値(たとえば「6」)に達したか否かを判定し(ステップB114)、カウント数が上限値に達した(ステップB114;Y)と判定すると、普電カウンタのカウント数が上限となったことにもとづき、普電を閉じるための処理として、普図当り中制御ポインタ領域に当り動作終了の値(たとえば「4」)をセーブし(ステップB115)、普図ゲーム処理タイマをゼロクリアして(ステップB116)、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。すなわち、普図の当り状態中に上限値以上の普電入賞があった場合は、その時点で普図当り中処理制御ポインタ領域に当り終了の値をセーブし、普図の当り状態が途中で終了するようにする。
また、ステップB111にて普図当り中でないと判定された場合(ステップB111;N)、ステップB112にて始動口2スイッチ37aに入力がないと判定された場合(ステップB112;N)またはステップB114にてカウント数が上限値に達していないと判定された場合(ステップB114;N)、この普電入賞スイッチ監視処理は、終了される。
〔普図普段処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図普段処理(ステップB8)の詳細について説明する。図80は、第1の実施形態の普図普段処理のフローチャートを示す図である。この普図普段処理では、まず、普図保留数が「0」であるか否かを判定し(ステップB121)、普図保留数が「0」である場合(ステップB121;Y)は、普図普段処理移行設定処理1(ステップB141)をおこない、普図普段処理を終了する。また、普図保留数が「0」でない場合(ステップB121;N)、当り乱数格納領域(保留数1用)、当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から乱数をロードし(ステップB122)、当り乱数格納領域(保留数1用)、当り図柄乱数格納領域(保留数1用)をゼロクリアする(ステップB123)。
次に、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常よりも高くされた普図高確率中であるか、すなわち時短状態であるかを判定する(ステップB124)。普図高確率中でない場合(ステップB124;N)、低確率下限判定値を設定し(ステップB125)、普図高確率中である場合(ステップB124;Y)には、高確率下限判定値を設定する(ステップB126)。なお、低確率上限判定値と高確率上限判定値とは、共通の値(たとえば「251」)である。また、低確率下限判定値と高確率下限判定値とは、異なる値(たとえば、低確率下限判定値が「251」、高確率下限判定値が「1」)であり、低確率下限判定値と比較して高確率下限判定値が小さな値である。これにより、当り確率は、低確率と比較して高確率において大きくなり、たとえば、低確率の場合0/251となり、高確率の場合250/251となる。
次に、当り乱数が上限判定値以上であるか否かを判定し(ステップB127)、当り乱数が上限判定値以上でない場合(ステップB127;N)、当り乱数が下限判定値未満であるか否かを判定する(ステップB128)。ステップB127において、当り乱数が上限判定値以上の場合(ステップB127;Y)またはステップB127、B128において、当り乱数が下限判定値未満である場合(ステップB127;N、ステップB128;Y)、すなわち、はずれの場合は、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブし(ステップB129)、はずれ停止図柄番号を設定し(ステップB130)、はずれ図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブする(ステップB131)。また、ステップB127、B128において、当り乱数が上限判定値未満で下限判定値以上の場合、すなわち、当りの場合(ステップB127;N、ステップB128;N)、当りフラグ領域に当り情報をセーブし(ステップB132)、ロードした当り図柄乱数に対応する当り停止図柄番号を設定し(ステップB133)、停止図柄番号に対応する停止図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブする(ステップB134)。なお、第1の実施形態では、当り図柄は、3種類としている。
次に、停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブし(ステップB135)、停止図柄番号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB136)。その後、普図当り乱数格納領域をシフトし(ステップB137)、シフト後の空き領域をゼロクリアして(ステップB138)、普図保留数を「−1」更新する(ステップB139)。すなわち、もっとも古い普図保留数1に関する普図変動表示ゲームが実行されることに伴い、普図保留数「1」以降に保留となっている普図保留数「2」から「4」の順位を1つずつ繰り上げる処理をおこなう。この処理により、普図当り乱数格納領域の普図保留数2用から普図保留数4用の値が、普図当り乱数格納領域の普図保留数1用から普図保留数3用に移動することとなる。そして、普図当り乱数格納領域の普図保留数4用の値がクリアされて、普図保留数が「1」だけデクリメントされる。
そして、普図変動中処理移行設定処理(ステップB140)をおこなって、この普図普段処理を終了する。
〔普図普段処理移行設定処理1〕
次に、上述の普図普段処理での普図普段処理移行設定処理1(ステップB141)の詳細について説明する。図81は、第1の実施形態の普図普段処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。この普図普段処理移行設定処理1では、まず、普図普段処理に移行するための処理番号として「0」を設定し(ステップB151)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB152)。その後、普電不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップB153)、普図普段処理移行設定処理1を終了する。
〔普図変動中処理移行設定処理〕
次に、上述の普図普段処理での普図変動中処理移行設定処理(ステップB140)の詳細について説明する。図82は、第1の実施形態の普図変動中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。この普図変動中処理移行設定処理では、まず、普図変動中処理に移行するための処理番号として「1」を設定し(ステップB161)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップB162)、普図変動時間(低確率および高確率とで共通(たとえば、500ms))を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB163)。その後、普図変動表示ゲームの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB164)。なお、普図変動表示ゲームの開始に関する信号は、普通図柄1変動中信号をオンにする信号である。
次に、普図変動表示ゲームが変動中であることを示す変動中フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブする(ステップB165)。そして、普図表示器の点滅周期のタイマの初期値である点滅制御タイマ初期値(たとえば100ms)を普図点滅制御タイマ領域にセーブして(ステップB166)、普図変動中処理移行設定処理を終了する。
〔普図変動中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図変動中処理(ステップB9)について説明する。図83は、第1の実施形態の普図変動中処理のフローチャートを示す図である。この普図変動中処理では、普図表示中処理移行設定処理(ステップB171)をおこない、普図変動中処理を終了する。
〔普図表示中処理移行設定処理〕
次に、上述の普図変動中処理における普図表示中処理移行設定処理(ステップB171)の詳細について説明する。図84は、第1の実施形態の普図表示中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。この普図表示中処理移行設定処理では、まず、普図表示中処理に移行するための設定処理として処理番号を「2」に設定し(ステップB181)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB182)。その後、その普図表示時間(たとえば、600ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB183)。さらに、普図の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB184)。なお、普図の変動終了に関する信号は、普通図柄1変動中信号をオフにする信号である。
次に、普図変動表示ゲームが停止中であることを示す停止フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブして(ステップB185)、普図表示中処理移行設定処理を終了する。
〔普図表示中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図表示中処理(ステップB10)の詳細について説明する。図85は、第1の実施形態の普図表示中処理のフローチャートを示す図である。この普図表示中処理では、まず、普図普段処理にて設定された当りフラグ(当り情報またははずれ情報)をロードして(ステップB191)、RWMの当りフラグ領域の情報をクリアし(ステップB192)、ロードされた当りフラグが当り情報であるか否かを判定する(ステップB193)。
当りフラグが当り情報でない場合(ステップB193;N)、普図普段処理に移行するための普図普段処理移行設定処理1(ステップB198)をおこなって、普図表示中処理を終了する。この普図普段処理移行設定処理1は、図81に示した処理である。一方、当りフラグが当り情報である場合(ステップB193;Y)、当り中処理設定テーブルを設定する(ステップB194)。
そして、普図停止図柄情報に対応する当り開始ポインタ値(制御ポインタ「0」,「2」,「4」のいずれか)を取得し、普図当り中制御ポインタ領域にセーブ(ステップB195)、普図停止図柄情報に対応する普電開放時間(500msまたは1700ms)を取得し、普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB196)。これにより時短状態中での普通変動入賞装置37の開放態様が設定され、たとえば4回の開放が可能となる。その後、普図当り中処理移行設定処理(ステップB197)をおこなって、普図表示中処理を終了する。
〔普図当り中処理移行設定処理〕
次に、上述の普図表示中処理における普図当り中処理移行設定処理(ステップB197)の詳細について説明する。図86は、第1の実施形態の普図当り中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。この普図当り中処理移行設定処理では、まず、普図当り中処理に移行するための処理番号として「3」を設定し(ステップB201)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB202)。その後、普図変動表示ゲームの当りの開始(普図変動表示ゲームの当りに関する信号)に関する信号と、普電作動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB203)。なお、普図変動表示ゲームの当りの開始に関する信号は、普通図柄1当り中信号をオンにする信号であり、普電作動開始に関する信号は、普通電動役物1作動中信号をオンにする信号である。
次に、普電ソレノイドを駆動(オン)する信号を出力するために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブする(ステップB204)。
さらに、普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電カウント数領域の情報をクリアし(ステップB205)、普電不正監視期間における普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電不正入賞数領域の情報をクリアする(ステップB206)。そして、普通変動入賞装置37の不正監視期間外を規定するフラグを普電不正監視期間フラグ領域にセーブして(ステップB207)、普図当り中処理移行設定処理を終了する。
〔普図当り中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り中処理(ステップB11)の詳細について説明する。図87は、第1の実施形態の普図当り中処理のフローチャートを示す図である。この普図当り中処理では、まず、普図当り中制御ポインタをロードして準備し(ステップB211)、ロードされた普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了の値)に達したか否かを判定する(ステップB212)。
そして、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値に達していない場合(ステップB212;N)、普図当り中制御ポインタを「+1」更新し(ステップB213)、普電作動移行設定処理(ステップB214)をおこなって、普図当り中処理を終了する。また、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了の値)に達した場合(ステップB212;Y)、ステップB213をパスして普電作動移行設定処理(ステップB214)をおこない、普図当り中処理を終了する。
〔普電作動移行設定処理〕
次に、上述の普図当り中処理における普電作動移行設定処理(ステップB214)の詳細について説明する。図88は、第1の実施形態の普電作動移行設定処理のフローチャートを示す図である。この普電作動移行設定処理は、普通変動入賞装置37を開閉するための普電ソレノイド37cの駆動制御をおこなう処理であり、制御ポインタの値に応じて処理を分岐するようにしている。この普電作動移行設定処理では、まず、制御ポインタの値に応じた分岐処理をおこなう(ステップB221)。
制御ポインタの値が「0」,「2」のいずれかであった場合、ステップB222へ移行する。すなわち、普通変動入賞装置37の閉塞を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の閉塞後のウェイト時間(たとえば、200ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB222)、普電ソレノイド37cをオフさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブして(ステップB223)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が「1」,「3」のいずれかであった場合、ステップB224へ移行する。すなわち、普通変動入賞装置37の開放を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の開放時間である普電開放時間(たとえば、1700ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB224)、普電ソレノイド37cをオンさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブして(ステップB225)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が「4」であった場合、ステップB226へ移行する。すなわち、普通変動入賞装置37の開放制御を終了して普電残存球処理(ステップB12)をおこなうために、処理番号として「4」を設定する(ステップB226)。そして、この処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップB227)、普電残存球処理時間(たとえば、600ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB228)。その後、普電ソレノイド37cをオフさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブし(ステップB229)、普電作動移行設定処理を終了する。
次に、第1の実施形態の普通変動入賞装置37における普電作動について図89を用いて説明する。図89は、第1の実施形態の普通変動入賞装置の普電作動タイミングチャートを示す図である。なお、図中における四角内の数字は、制御ポインタの値を示している。
普通変動入賞装置37における当り図柄1の場合の普電作動は、普図表示時間(600ms)と、その後の普電開放時間(500ms)と、その後の残存球処理時間(600ms)からなる合計1200msの一連の動作である。なお、当り図柄1の場合は、普電開放時間経過後に制御ポインタの値が「4」となり、普通変動入賞装置37の1回の開放動作の後に普電残存球処理がおこなわれる。
また、普通変動入賞装置37における当り図柄2の場合の普電作動は、普図表示時間(600ms)と、その後の普電開放時間(1700ms)と、その後のウェイト時間(200ms)と、その後の普電開放時間(1700ms)と、その後の残存球処理時間(600ms)からなる合計4800msの一連の動作である。なお、当り図柄2の場合は、1回目の普電開放時間経過後に制御ポインタの値が「2」となり、制御ポインタの値が「2」,「3」に対応するそれぞれの処理を経て、制御ポインタの値が「4」となる。このようにして、当り図柄2の場合は、普通変動入賞装置37の2回の開放動作の後に普電残存球処理がおこなわれる。
また、普通変動入賞装置37における当り図柄3の場合の普電作動は、普図表示時間(600ms)と、その後の普電開放時間(1700ms)と、その後のウェイト時間(200ms)と、その後の普電開放時間(1700ms)と、その後のウェイト時間(200ms)と、その後の普電開放時間(1700ms)と、その後の残存球処理時間(600ms)からなる合計6700msの一連の動作である。なお、当り図柄3の場合は、1回目の普電開放時間経過後に制御ポインタの値が「0」となり、制御ポインタの値が「0」,「1」,「2」,「3」に対応するそれぞれの処理を経て、制御ポインタの値が「4」となる。このようにして、当り図柄3の場合は、普通変動入賞装置37の3回の開放動作の後に普電残存球処理がおこなわれる。
なお、普図表示時間とウェイト時間と残存球処理時間の間、普通変動入賞装置37は、普電ソレノイド37cのオフ制御により閉塞する。また、普電開放時間の間、普通変動入賞装置37は、普電ソレノイド37cのオン制御により開放する。
〔普電残存球処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普電残存球処理(ステップB12)について説明する。図90は、第1の実施形態の普電残存球処理のフローチャートを示す図である。この普電残存球処理では、普図当り終了処理移行設定処理(ステップB231)をおこない、普電残存球処理を終了する。
〔普図当り終了処理移行設定処理〕
次に、上述の普電残存球処理における普図当り終了処理移行設定処理(ステップB231)の詳細について説明する。図91は、第1の実施形態の普図当り終了処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。この普図当り終了処理移行設定処理では、まず、普図当り終了処理に係る処理番号「5」を設定して(ステップB241)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB242)。
その後、普図エンディング時間(たとえば、100ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB243)、普通変動入賞装置37の作動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB244)。なお、普通変動入賞装置37の作動終了に関する信号は、普通電動役物1作動中信号をオフにする信号である。
次に、普通変動入賞装置37への入賞数を計数する普電カウント数領域の情報をクリアする(ステップB245)。そして、普図当り中制御ポインタ領域の値をクリアして(ステップB246)、普図当り終了処理移行設定処理を終了する。
〔普図当り終了処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り終了処理(ステップB13)について説明する。図92は、第1の実施形態の普図当り終了処理のフローチャートを示す図である。この普図当り終了処理では、普図普段処理移行設定処理2(ステップB251)をおこない、普図当り終了処理を終了する。
〔普図普段処理移行設定処理2〕
次に、上述の普図当り終了処理における普図普段処理移行設定処理2(ステップB251)の詳細について説明する。図93は、第1の実施形態の普図普段処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。この普図普段処理移行設定処理2では、まず、普図普段処理に係る処理番号「0」を設定して(ステップB261)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB262)。
その後、普図変動ゲームの当り終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB263)。なお、普図変動ゲームの当り終了に関する信号は、普通図柄1変動中信号をオフにする信号である。
その後、普通変動入賞装置37の不正監視期間を規定するフラグ(不正監視期間中フラグ)を普電不正監視期間フラグ領域にセーブして(ステップB264)、普図普段処理移行設定処理2を終了する。
〔セグメントLED編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理におけるセグメントLED編集処理(ステップS131)の詳細について図94を用いて説明する。図94は、第1の実施形態のセグメントLED編集処理のフローチャートを示す図である。セグメントLED編集処理では、一括表示装置50に設けられたラウンド表示部51と、特図1保留表示部52と、普図保留表示部56と、状態表示部57を構成するLEDの駆動に関する設定等をおこなう。
セグメントLED編集処理では、まず、点滅制御タイマに「1」を加算して更新する(ステップC11)。点滅制御タイマは、たとえば、8ビットのカウンタタイマである。
次に、普図保留表示の出力オンタイミングを判定し(ステップC12)、出力オンタイミングである場合(ステップC12;Y)に普図保留数表示テーブル1を設定し(ステップC13)、出力オンタイミングでない場合(ステップC12;N)に普図保留数表示テーブル2を設定する(ステップC14)。なお、普図保留表示の出力オンタイミングの判定は、タイマの特定ビットを参照することによっておこなうことができる。たとえば、4msごとに1インクリメントされるタイマの第5ビットを参照することで、128msの点滅周期を設定できる。
その後、設定した普図保留数表示テーブル1または普図保留数表示テーブル2から普図保留数に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC15)。なお、セグメント領域は、LED_00からLED_31の表示データを記憶する記憶領域である。
たとえば、普図保留数表示テーブル1と普図保留数表示テーブル2は、普図保留数「0」から「2」について同じ値であり、普図保留数「3」と「4」について異なる値である。これにより、普図保留表示部56において、普図保留数「0」で対応するLEDの消灯、普図保留数「1」、「2」で対応するLEDの点灯、普図保留数「3」、「4」で対応するLEDの点滅を実現している。
次に、特図1保留表示の出力オンタイミングを判定し(ステップC16)、出力オンタイミングである場合(ステップC16;Y)に特図1保留数表示テーブル1を設定し(ステップC17)、出力オンタイミングでない場合(ステップC16;N)に特図1保留数表示テーブル2を設定する(ステップC18)。なお、特図1保留表示の出力オンタイミングの判定についても普図保留表示の出力オンタイミングの判定と同様とすることができる。このとき、たとえば、4msごとに1インクリメントされるタイマの参照ビットを、普図保留表示と違えることで、普図保留表示と異なる点滅周期を設定できる。
その後、設定した特図1保留数表示テーブル1または特図1保留数表示テーブル2から特図1保留数に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC19)。なお、特図1保留表示部52についても、普図保留表示部56と同様にしてLEDの点灯態様を実現している。
次に、特図2保留表示の出力オンタイミングを判定し(ステップC20)、出力オンタイミングである場合(ステップC20;Y)に特図2保留数表示テーブル1を設定し(ステップC21)、出力オンタイミングでない場合(ステップC20;N)に特図2保留数表示テーブル2を設定する(ステップC22)。なお、特図2保留表示の出力オンタイミングの判定についても普図保留表示の出力オンタイミングの判定と同様とすることができる。このとき、たとえば、4msごとに1インクリメントされるタイマの参照ビットを、普図保留表示と違えることで、普図保留表示と異なる点滅周期を設定できる。
その後、設定した特図2保留数表示テーブル1または特図2保留数表示テーブル2から特図2保留数に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC23)。なお、特図2保留表示部58についても、普図保留表示部56と同様にしてLEDの点灯態様を実現している。
さらに、ラウンド表示部51での表示態様が規定されたラウンド表示LED表示テーブルを設定し(ステップC24)、ラウンド表示LED出力ポインタに対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC25)。
次に、遊技状態表示テーブル1を設定し(ステップC26)、遊技状態表示番号1に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC27)。
なお、遊技状態表示テーブル1は、特図ゲームの遊技状態が時短中(普電サポート中)であるか否か、言い換えれば遊技者に有利な遊技状態の1つであるか否かを、状態表示部57が報知するための表示態様を規定する。たとえば、状態表示部57のうちのLED_29が消灯することにより「通常中」を報知し、LED_29が点灯することにより「特図時短中(普電サポート中)」を報知する。
その後、遊技状態表示テーブル2を設定し(ステップC28)、遊技状態表示番号2に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブして(ステップC29)、セグメントLED編集処理を終了する。
なお、遊技状態表示テーブル2は、特図ゲームの遊技状態が右打ちするゲーム状態であるか否か、言い換えれば遊技者に有利なもう1つの遊技状態であるか否かを、状態表示部57が報知するための表示態様を規定する。たとえば、状態表示部57のうちのLED_30が消灯することにより「通常打ち(左打ち)」を報知し、LED_30が点灯することにより「右打ち」を報知する。なお、「右打ち」を報知する期間は、大当り中、小当り中、および普電サポート中等の遊技状態に相当する期間がある。
これにより、セグメントLED編集処理は、設定した表示態様により、遊技者に遊技進行を報知することができる。したがって、セグメントLED編集処理により表示態様の設定対象となる、ラウンド表示部51と、特図1保留表示部52と、特図2保留表示部58と、普図保留表示部56と、状態表示部57とは、遊技進行報知部としての機能を有する。
次に、不正行為を監視するための磁石不正監視処理および盤電波不正監視処理について説明する。遊技の結果に応じて所定の遊技価値を遊技者に付与する遊技機に対しては、不正に遊技価値を得ようとする不正行為がおこなわれることがある。このような不正行為のうち、磁石を用いた不正行為を検出するための機構を備えた遊技機が従来から知られている。不正行為には様々な種類があり、それぞれの種類に応じた検出方法や条件が必要である。しかし、異常状態の発生を正確に検出することができなかった。
特に、不正行為につながる異常状態が発生していないにもかかわらず異常状態が発生したと誤判定し、報知等をおこなうことは遊技者の不信感を招き、当該遊技機における遊技の忌避要因となるため、このような異常状態の誤検出をおこなわないようにすることが重要である。
そこで遊技機10は、異常な磁気を検出する磁気検出器と、異常な電波を検出する電波検出器と、磁気検出器および電波検出器での検出結果にもとづき、異常状態の発生を正確に検出すること、たとえば異常状態の誤検出をおこなわないようにすることを目的として、下記の磁石不正監視処理および盤電波不正監視処理をおこなうようにしている。
〔磁石不正監視処理〕
まず、上述のタイマ割込み処理における磁石不正監視処理(ステップS132)について図95を用いて説明する。図95は、第1の実施形態の磁石不正監視処理のフローチャートを示す図である。磁石不正監視処理では、異常な磁気を検出する磁気検出器をなす磁気センサ61からの検出信号にもとづき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等をおこなう。なお、磁気検出器は、磁石の接近を検出する磁石検出器として機能することから、磁気センサは磁石センサと言い換えることができる。
磁石不正監視処理では、まず、磁気センサ61から出力されて第3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、磁気センサがオン、すなわち異常な磁気を検出した状態であるか否かを判定する(ステップC31)。磁気センサがオンである場合(ステップC31;Y)、すなわち異常な磁気を検出した場合は、異常な磁気の検出期間を計時する磁石不正監視タイマに「1」を加算して更新し(ステップC32)、磁石不正監視タイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップC33)。
磁石不正監視タイマがタイムアップした場合(ステップC33;Y)、すなわち異常な磁気を一定期間(たとえば、32ms)継続して検出した場合に異常を判定する。異常を判定した場合に磁石不正監視タイマをクリアし(ステップC34)、磁石不正報知タイマ初期値(たとえば、60000ms)を磁石不正報知タイマ領域にセーブする(ステップC35)。そして、磁石不正報知のコマンドを準備し(ステップC36)、磁石不正フラグとして磁石不正発生フラグを準備し(ステップC37)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(ステップC43)。
すなわち、遊技制御装置100は、磁気センサの検出結果にもとづいて異常状態を検出する異常状態検出制御手段としての機能を有する。そして、遊技制御装置100は、磁気センサが所定期間にわたり継続して異常な磁気を検出した場合に、異常状態が発生したと判定するようにしている。
一方、磁気センサがオンでない場合(ステップC31;N)、すなわち異常な磁気を検出していない場合は、磁石不正監視タイマをクリアし(ステップC38)、磁石不正の報知時間を規定する磁石不正報知タイマが「0」でなければ、磁石不正報知タイマから「1」を減算して更新する(ステップC39)。なお、磁石不正報知タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、磁石不正報知タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップC40)。なお、磁石不正監視タイマがタイムアップしていない場合(ステップC33;N)もステップC39の処理に移行する。
そして、磁石不正報知タイマの値が「0」でない場合(ステップC40;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、磁石不正監視処理を終了する。また、磁石不正報知タイマの値が「0」である場合(ステップC40;Y)、すなわちタイムアップした、またはすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合、または当初から不正報知がおこなわれていない場合は、磁石不正報知終了のコマンドを準備する(ステップC41)。さらに、磁石不正フラグとして磁石不正解除フラグを準備して(ステップC42)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(ステップC43)。
そして、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致する場合(ステップC43;Y)は、磁石不正監視処理を終了する。また、値が一致しない場合(ステップC43;N)は、準備した磁石不正フラグを磁石不正フラグ領域にセーブし(ステップC44)、演出コマンド設定処理をおこない(ステップC45)、磁石不正監視処理を終了する。
〔盤電波不正監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における盤電波不正監視処理(ステップS133)の詳細について図96を用いて説明する。図96は、第1の実施形態の盤電波不正監視処理のフローチャートを示す図である。盤電波不正監視処理では、異常な電波を検出する電波検出器をなす盤電波センサ62からの検出信号にもとづき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等をおこなう。
盤電波不正監視処理では、まず、盤電波センサ62から出力されて近接I/F121を経由して第3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、盤電波センサがオン、すなわち異常な電波を検出した状態であるか否かを判定する(ステップC51)。盤電波センサがオンである場合(ステップC51;Y)、すなわち異常な電波を検出した場合は、電波不正報知タイマ初期値(たとえば、60000ms)を電波不正報知タイマ領域にセーブする(ステップC52)。
そして、盤電波不正報知のコマンドを準備し(ステップC53)、盤電波不正フラグとして盤電波不正発生フラグを準備して(ステップC54)、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップC59)。すなわち、電波不正の場合は磁気不正の場合と違い、異常な電波を検出した時点で異常が発生していると判定するようにしている。
すなわち、遊技制御装置100は、盤電波センサの検出結果にもとづいて異常状態の発生を検出する異常状態検出制御手段としての機能を有する。そして、遊技制御装置100は、盤電波センサが一度の異常な電波を検出しただけで、異常状態が発生したと判定するようにしている。
一方、盤電波センサがオンでない場合(ステップC51;N)、すなわち異常な電波を検出していない場合は、電波不正の報知時間を規定する電波不正報知タイマが「0」でなければ電波不正報知タイマから「1」を減算して更新する(ステップC55)。なお、電波不正報知タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、電波不正報知タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップC56)。
電波不正報知タイマの値が「0」でない場合(ステップC56;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、盤電波不正監視処理を終了する。また、電波不正報知タイマの値が「0」である場合(ステップC56;Y)、すなわちタイムアップした、またはすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合、または当初から不正報知がおこなわれていない場合は、盤電波不正報知終了のコマンドを準備し(ステップC57)、盤電波不正フラグとして盤電波不正解除フラグを準備して(ステップC58)、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(ステップC59)。
そして、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致する場合(ステップC59;Y)は、盤電波不正監視処理を終了する。また、値が一致しない場合(ステップC59;N)は、準備した盤電波不正フラグを盤電波不正フラグ領域にセーブし(ステップC60)、演出コマンド設定処理をおこない(ステップC61)、盤電波不正監視処理を終了する。
以上のような磁石不正監視処理および盤電波不正監視処理をおこなうことで、異常状態の発生を正確に検出することができる。すなわち、遊技機にはソレノイドのように磁気を発生する部品が備えられているが、所定期間にわたり継続して磁気を検出した場合に異常状態と判定するようにしたことで、ソレノイド等による磁気の発生を異常状態として誤検出しないようにすることができる。これに対し、遊技機には電波を発する部品は備えられていないことから、異常な電波の検出に対しては即座に異常状態と判定することで、被害を最小限に抑えることができる。
なお、第1の実施形態では異常な磁気の検出を単に磁気を検出した状態としたが、異常状態でない状態での磁気状態よりも強い磁気を検出した状態としてもよいし、所定の閾値以上の磁気を検出した状態を異常としてもよい。また、第1の実施形態では異常な電波の検出を単に電波を受けた状態としたが、異常状態でない状態では受けることのない強度の電波を受けた状態や、異常状態でない状態では受けることのない周波数の電波を受けた状態としてもよい。また、強度が所定の閾値以上の電波や特定の周波数の電波を検出した状態を異常としてもよい。磁気の強度や電波の強度、周波数で閾値を設定する場合は、磁気センサ61や盤電波センサ62側で閾値を超えた場合に信号を出力するようにしてもよいし、制御装置側で閾値を超えたかを監視するようにしてもよい。
以上のことから、異常な磁気を検出する磁気検出器(磁気センサ61)と、異常な電波を検出する電波検出器(盤電波センサ62)と、磁気検出器および電波検出器での検出結果にもとづき、異常状態の発生を検出する異常状態検出制御手段(遊技制御装置100)と、を備え、異常状態検出制御手段は、磁気検出器の場合、所定期間にわたり継続して異常な磁気を検出した場合に異常状態が発生したと判定するが、電波検出器の場合一度異常な電波を検出しただけで異常状態が発生したと判定するようにしていることとなる。
〔外部情報編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における外部情報編集処理(ステップS134)の詳細について図97と図98を用いて説明する。図97は、第1の実施形態の外部情報編集処理のフローチャートを示す図(その1)である。図98は、第1の実施形態の外部情報編集処理のフローチャートを示す図(その2)である。
外部情報編集処理では、払出コマンド送信処理(ステップS125)、入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS128)、磁石不正監視処理(ステップS132)および盤電波不正監視処理(ステップS133)での監視結果にもとづいて、情報収集端末や遊技場内部管理装置等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする処理等をおこなう。
外部情報編集処理では、まず、エラー状態やセキュリティ状態に応じて情報を設定する処理をおこなう。エラー状態やセキュリティ状態に応じて情報を設定する処理では、ガラス枠開放エラーの発生中(ステップC71;Y)、本体枠開放エラーの発生中(ステップC72;Y)である場合に、扉・枠開放信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップC73)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC74)。すなわち、ガラス枠開放エラーと本体枠開放エラーの発生が、外部情報および試験信号として出力される。
一方、ガラス枠開放エラーと本体枠開放エラーのいずれのエラーも発生していない場合(ステップC71からC72;N)は、扉・枠開放信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップC75)、セキュリティ信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブする(ステップC76)。
次に、初期化スイッチの操作等によりRAMに記憶されたデータの初期化がおこなわれた時から所定時間(たとえば256ms)を計時するセキュリティ信号制御タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップC77)。なお、セキュリティ信号制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、セキュリティ信号制御タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップC78)。
セキュリティ信号制御タイマの値が「0」でない場合(ステップC78;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップC79)する。一方、セキュリティ信号制御タイマの値が「0」の場合(ステップC78;Y)、すなわちタイムアップしている場合は、ステップC79の処理がパスされる。すなわち、RAMに記憶されたデータの初期化がおこなわれたことがセキュリティ信号制御タイマがタイムアップするまでの間、外部情報として出力される。
磁石不正発生中(ステップC80;Y)、盤電波不正発生中(ステップC81;Y)、枠電波不正発生中(ステップC82;Y)、普電不正発生中(ステップC83;Y)、または大入賞口不正発生中(ステップC84;Y)である場合にセキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップC85)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC86)。
一方、磁石不正、盤電波不正、枠電波不正、普電不正、または大入賞口不正のいずれも発生していない場合(ステップC80からC84;N)は、遊技機エラー状態信号のオフデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC87)。
次に、外部情報編集処理では、払出予定の賞球数に関する情報を設定するメイン賞球信号編集処理(ステップC88)をおこない、始動口の入賞信号を編集する始動口信号編集処理(ステップC89)をおこなう。次に、特図変動表示ゲームの実行回数に係る情報の出力時間を制御するための図柄確定回数制御タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップC90)。なお、図柄確定回数制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、図柄確定回数制御タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップC91)。
図柄確定回数制御タイマの値が「0」である場合(ステップC91;Y)、すなわちタイムアップした、またはすでにタイムアップしていた場合は、図柄確定回数信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC92)、外部情報編集処理を終了する。また、図柄確定回数制御タイマの値が「0」でない場合(ステップC91;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、図柄確定回数信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC93)、外部情報編集処理を終了する。
〔メイン賞球信号編集処理〕
次に、上述の外部情報編集処理におけるメイン賞球信号編集処理(ステップC88)の詳細について図99を用いて説明する。図99は、第1の実施形態のメイン賞球信号編集処理のフローチャートを示す図である。メイン賞球信号編集処理は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数、予定遊技媒体払出数)が所定数(ここでは10個)になるごとに生成されるメイン賞球信号を外部装置へ出力する処理である。
メイン賞球信号編集処理では、まず、メイン賞球信号出力制御タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップC101)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、メイン賞球信号出力制御タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップC102)。メイン賞球信号出力制御タイマの値が「0」である場合(ステップC102;Y)は、メイン賞球信号出力回数が「0」であるか否かを判定する(ステップC103)。
そして、メイン賞球信号出力回数が「0」でない場合(ステップC103;N)は、メイン賞球信号出力回数を「−1」更新し(ステップC104)、メイン賞球信号出力制御タイマ領域にメイン賞球信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップC105)。このメイン賞球信号出力制御タイマ初期値は、メイン賞球信号のオン状態(たとえば、ハイレベル)の時間(たとえば、128ms)とオフ状態(たとえば、ロウレベル)の時間(たとえば、64ms)を加算した時間(たとえば、192ms)となっている。その後、メイン賞球信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC107)、メイン賞球信号編集処理を終了する。また、メイン賞球信号出力回数が0である場合(ステップC103;Y)は、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC108)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
一方、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0でない場合(ステップC102;N)は、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるかを判定する(ステップC106)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、メイン賞球信号出力制御タイマの値が所定時間(たとえば64ms)以上であることである。メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップC106;Y)は、処理をステップC107に移行する。また、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップC106;N)は、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC108)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
以上の処理により、予定遊技媒体払出数に関する情報が外部に送信される。なお、遊技球の入賞にもとづく払出条件の成立後、払出装置を動作させて遊技球の払い出しを完了するよりも、メイン賞球信号を生成して送信する方が早いため、基本的には、払出条件が成立してから、払出数の遊技媒体を払い出すまでの間に、払い出す予定の遊技媒体数である予定遊技媒体払出数に関する情報が外部に出力されることとなる。
すなわち、遊技制御装置100が、払出条件が成立してから、払出数の遊技媒体を払い出すまでの間に、払い出す予定の遊技媒体数である予定遊技媒体払出数に関する情報を外部に出力可能な外部出力手段をなす。
ただし、発生した賞球数が少なく、これを賞球残数領域の値に加算しても所定数(たとえば10)に満たない場合は、実際の払い出しが完了した後に予定遊技媒体払出数に関する情報が出力されることもある。なお、一回のメイン賞球信号に対応する予定遊技媒体払出数の単位を小さく(たとえば「1」)することで、常に払出条件が成立してから、払出数の遊技媒体を払い出すまでの間に、払い出す予定の遊技媒体数である予定遊技媒体払出数に関する情報を外部に出力することも可能となる。
以上のことから、遊技媒体を払出可能な払出装置(払出ユニット)と、所定の払出条件の成立にもとづき、払出装置に所定の払出数の遊技媒体を払い出させる制御をおこなう制御手段(遊技制御装置100、払出制御装置200)と、を備える遊技機において、制御手段は、払出条件が成立してから、払出数の遊技媒体を払い出すまでの間に、払い出す予定の遊技媒体数である予定遊技媒体払出数に関する情報を外部に出力可能な外部出力手段(遊技制御装置100)を備えていることとなる。なお、遊技媒体をメダルとして、この構成をスロットマシンに適用することも可能である。
また、外部出力手段(遊技制御装置100)は、外部に未出力の予定遊技媒体払出数を記憶する遊技媒体記憶領域を備えた記憶手段(遊技制御装置100)と、払出条件の成立にもとづき、当該成立した払出条件に対応する予定遊技媒体払出数を遊技媒体記憶領域に加算する加算手段(遊技制御装置100)と、遊技媒体記憶領域に記憶された予定遊技媒体払出数が所定数に達したことにもとづき、当該所定数の予定遊技媒体払出数を外部に送信する送信手段(遊技制御装置100)と、送信手段により送信される所定数の予定遊技媒体払出数を遊技媒体記憶領域から減算する減算手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
ここで、メイン賞球信号の送信タイミングについて図100を用いて説明する。図100は、第1の実施形態のメイン賞球信号の送信タイミングチャートを示す図である。
たとえば、遊技制御装置100は、所定単位数(たとえば、10個)の遊技媒体の払出予定ごとに1パルス(メイン賞球信号)を出力する。メイン賞球信号の出力信号は、出力制御タイマの値が「48」のときに「OFF」から「ON」に立ち上がり、出力制御タイマの値が「16」のときに「ON」から「OFF」に立ち下がり、出力制御タイマの値が「0」になるまで「OFF」を維持する。すなわち、メイン賞球信号の出力信号は、128msの「ON」時間と、64msの「OFF」時間とからなる192msのパルス信号である。
なお、払出制御装置200は、遊技制御装置100と異なり、所定単位数(たとえば、10個)の遊技媒体の払出ごとに1パルス(賞球信号)を出力する。これにより、遊技機10は、外部装置に遊技媒体の払出予定と遊技媒体の払出結果との整合を確認させて、不正な払出に対応させることができる。
また、大当り期間中の入賞において、球切れ等で遊技媒体の払出が遅れ、大当り終了後に遊技媒体が払い出された場合に、外部装置は、払出制御装置200が出力する賞球信号だけでは、大当り期間中の入賞にもとづく払出であるか否かを判断できなかった。しかしながら、遊技制御装置100は、メイン賞球信号を出力することで、外部装置(たとえば、ホールコンピュータ)が正確に情報収集(判断)をおこなえるようにした。
〔始動口信号編集処理〕
次に、上述の外部情報編集処理における始動口信号編集処理(ステップC89)の詳細について図101を用いて説明する。図101は、第1の実施形態の始動口信号編集処理のフローチャートを示す図である。始動口信号編集処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通しておこなわれる処理である。
始動口信号編集処理では、まず、始動口信号出力制御タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップC111)。なお、始動口信号出力制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、始動口信号出力制御タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップC112)。始動口信号出力制御タイマの値が「0」である場合(ステップC112;Y)は、始動口信号出力回数が「0」であるか否かを判定する(ステップC113)。
そして、始動口信号出力回数が「0」でない場合(ステップC113;N)は、始動口信号出力回数を「−1」更新し(ステップC114)、始動口信号出力制御タイマ領域に始動口信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップC115)。この始動口信号出力制御タイマ初期値は、始動口信号のオン状態(たとえば、ハイレベル)の時間(たとえば、128ms)とオフ状態(たとえば、ロウレベル)の時間(たとえば、64ms)を加算した時間(たとえば、192ms)となっている。その後、始動口信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC117)、始動口信号編集処理を終了する。また、始動口信号出力回数が「0」である場合(ステップC113;Y)は、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC118)、始動口信号編集処理を終了する。
一方、始動口信号出力制御タイマの値が「0」でない場合(ステップC112;N)は、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるか否かを判定する(ステップC116)。なお、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、始動口信号出力制御タイマの値が所定時間(たとえば64ms)以上であることである。始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップC116;Y)は、処理をステップC117に移行する。また、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップC116;N)は、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC118)、始動口信号編集処理を終了する。
次に、特図1と普図の変動表示態様について図102から図106を用いて説明する。一括表示装置50は、図5を用いて説明したように、LED_00からLED_31までの32個のLEDを有し、LED_06からLED_13までの8個のLEDで特図1図柄表示部53を構成し、LED_24からLED_27までの4個のLEDで普図図柄表示部55を構成している。したがって、特図1図柄表示部53のLEDの数は、普図図柄表示部55のLEDの数より大きい関係にある。
ここで、特図1図柄表示部53で表示する特図1の表示態様について図102を用いて説明する。図102は、第1の実施形態の状態1における特図1の変動中表示の一例を示す図である。
特図1は、点灯パターンと停止パターンとを備える。点灯パターンは、特図1の変動中の表示態様であり、LED_06からLED_13の8個のLEDの点灯態様により表される。状態1における特図1の点灯パターンは、点灯パターン1から点灯パターン8まである。停止パターンは、特図1の変動結果の表示態様であり、複数(最大256通り)ある。
特図1の変動中の表示態様は、点灯パターン1から点灯パターン2、点灯パターン3、点灯パターン4、点灯パターン5、点灯パターン6、点灯パターン7、点灯パターン8の順に、80msごとの更新間隔で遷移する。すなわち、状態1における特図1の点灯パターンの1周期は、640ms(=80ms×8)である。
点灯パターン1におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、OFF、OFF、ON、ON、OFF、OFF、OFF」である。そして、点灯パターン2におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、OFF、ON、OFF、OFF、ON、OFF、OFF」である。そして、点灯パターン3におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、ON、OFF、OFF、OFF、OFF、ON、OFF」である。そして、点灯パターン4におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「ON、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、ON」である。そして、点灯パターン5におけるLEDの点灯態様は、点灯パターン3と同様である。そして、点灯パターン6におけるLEDの点灯態様は、点灯パターン2と同様である。そして、点灯パターン7におけるLEDの点灯態様は、点灯パターン1と同様である。そして、点灯パターン8におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13のすべてが「OFF」である。
すなわち、特図1の変動中の表示態様は、一部の変動中表示において他の変動中表示と重複する点灯態様を有する。たとえば、点灯パターン1と点灯パターン7、点灯パターン2と点灯パターン6、点灯パターン3と点灯パターン5は、それぞれ重複する点灯態様を有する。一方、特図1の変動中の表示態様は、時系列で連続する変動中表示においては異なる点灯態様を有する。たとえば、点灯パターン2は、直前の点灯パターン1と点灯態様が異なり、直後の点灯パターン3とも点灯態様が異なる。
このような、特図1の変動中の表示態様は、LED_06からLED_09が点灯パターン1から点灯パターン4において、点灯するLEDが右から左に移動するようにして特図1の変動中を報知する。また、特図1の変動中の表示態様は、LED_06からLED_09が点灯パターン4から点灯パターン7において、点灯するLEDが左から右に移動するようにして特図1の変動中を報知する。特図1の変動中の表示態様は、LED_10からLED_13が点灯パターン1から点灯パターン4において、点灯するLEDが左から右に移動するようにして特図1の変動中を報知する。また、特図1の変動中の表示態様は、LED_06からLED_09が点灯パターン4から点灯パターン7において、点灯するLEDが右から左に移動するようにして特図1の変動中を報知する。
これにより、遊技機10は、特図1図柄表示部53の領域を遊技者に明示することができる。たとえば、特図1図柄表示部53は、特図1の停止パターンを600msの間、表示するが、停止パターンから特図1図柄表示部53の領域を把握することは遊技者にとって容易でない。しかしながら、遊技機10は、上述したように特図1図柄表示部53の領域を特図1の変動中の表示態様により遊技者に明示するため、遊技者は、特図1の変動中の表示態様を観察することで、特図1図柄表示部53の領域における停止パターンの把握が容易になる。
次に、普図図柄表示部55で表示する普図の表示態様について図103を用いて説明する。図103は、第1の実施形態の状態1における普図の変動中表示の一例を示す図である。
普図は、点灯パターンと停止パターンとを備える。点灯パターンは、普図の変動中の表示態様であり、LED_24からLED_27までの4個のLEDの点灯態様により表される。点灯パターンは、点灯パターン1から点灯パターン4まである。停止パターンは、普図の変動結果の表示態様であり、複数(最大16通り)ある。
普図の変動中の表示態様は、点灯パターン1から点灯パターン2、点灯パターン3、点灯パターン4の順に、160msごとの更新間隔で遷移する。すなわち、普図の点灯パターンの1周期は、640ms(=160ms×4)である。
点灯パターン1におけるLEDの点灯態様は、LED_24からLED_27の順に「OFF、OFF、OFF、ON」である。そして、点灯パターン2におけるLEDの点灯態様は、LED_24からLED_27の順に「OFF、OFF、ON、OFF」である。そして、点灯パターン3におけるLEDの点灯態様は、LED_24からLED_27の順に「OFF、ON、OFF、OFF」である。そして、点灯パターン4におけるLEDの点灯態様は、LED_24からLED_27の順に「ON、OFF、OFF、OFF」である。
すなわち、普図の変動中の表示態様は、一部の変動中表示が他の変動中表示と重複することのない点灯態様を有する。当然、普図の変動中の表示態様は、時系列で連続する変動中表示において異なる点灯態様を有する。たとえば、点灯パターン2は、直前の点灯パターン1と点灯態様が異なり、直後の点灯パターン3とも点灯態様が異なる。
このような、普図の変動中の表示態様は、LED_24からLED_27が点灯パターン1から点灯パターン4において、点灯するLEDが右から左に移動するようにして普図の変動中を報知する。
これにより、遊技機10は、普図図柄表示部55の領域を遊技者に明示することができる。たとえば、普図図柄表示部55は、普図の停止パターンを600msの間、表示するが、停止パターンから普図図柄表示部55の領域を把握することは遊技者にとって容易でない。しかしながら、遊技機10は、上述したように普図図柄表示部55の領域を普図の変動中の表示態様により遊技者に明示するため、遊技者は、普図の変動中の表示態様を観察することで、普図図柄表示部55の領域における停止パターンの把握が容易になる。
次に、状態1における特図1の変動中表示と普図の変動中表示との一致点と相違点について図104を用いて説明する。図104は、第1の実施形態の状態1における特図1の変動中表示と普図の変動中表示との比較例を示す図である。
特図1の変動中表示と普図の変動中表示との比較例は、LED_06からLED_13とLED_24からLED_27を横方向に並べ、変動中の各LEDの点灯態様を時系列に縦方向に並べている。
これによると、特図1の変動中表示は、LED_06からLED_09の前半部と、LED_06からLED_09の後半部と、LED_10からLED_13の前半部と、LED_10からLED_13の後半部とに分割できる。これら分割された特図1変動中表示を1点鎖線で囲われる4つの範囲に示す。このうち、LED_06からLED_09の前半部は、普図の変動中表示と対比可能な特図1変動中表示(一部)となる。
また、普図の変動中表示は、特図1の変動中表示と更新タイミングが異なるものの、LED_24とLED_27の変動中表示は、LED_06からLED_09の前半部と同様である。普図変動中表示を2点鎖線で囲われる1つの範囲に示す。
すなわち、普図の変動中表示と特図1変動中表示(一部)とは、共通の変動中表示(特定変動中表示)を有する。なお、言い換えれば、普図の変動中表示は、すべてが特定変動中表示によって構成され、特図1の変動中表示は、一部が特定変動中表示によって構成される。このような構成により、普図の変動中表示と特図1変動中表示(一部)とは、遊技者にとって比較対照が容易となっている。
このとき、遊技機10は、特図1と普図とで更新タイミングが異なる(特図1が80ms、普図が160ms)ことから、それぞれが異なる図柄であることを遊技者に明示できる。また、特図1の更新周期と普図の更新周期とが一致(ともに640ms)することから、遊技機10は、普図の点灯パターン1周期の範囲が特図1の点灯パターン1周期の範囲であることを遊技者に明示できる。このように、遊技機10は、特図1と普図とでLEDの数と更新間隔とを違えることにより、特図1と普図との区分明示を実現できる。
なお、遊技機10は、このような特図1と普図との区分明示により、遊技者による遊技進行の理解を助けることができるだけでなく、遊技者が遊技進行を確認する際の視認性を向上する。また、遊技機10は、雑然としがちな一括表示装置50の表示態様を整然とさせることができ、遊技機10の美観や意匠性の向上を図ることができる。また、遊技機10は、一括表示装置50の表示態様を整然とさせることから、遊技者が遊技進行を確認する際の疲労を軽減する。
次に、状態2における特図1の変動中表示について図105を用いて説明する。図105は、第1の実施形態の状態2における特図1の変動中表示の一例を示す図である。
状態2における特図1の点灯パターンは、点灯パターン11から点灯パターン18まである。停止パターンは、複数(最大256通り)ある。
特図1の変動中の表示態様は、点灯パターン11から点灯パターン12、点灯パターン13、点灯パターン14、点灯パターン15、点灯パターン16、点灯パターン17、点灯パターン18の順に、60msごとの更新間隔で遷移する。すなわち、状態2における特図1の点灯パターンの1周期は、480ms(=60ms×8)である。
点灯パターン11におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「ON、ON、ON、OFF、OFF、ON、ON、ON」である。そして、点灯パターン12におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「ON、ON、OFF、ON、ON、OFF、ON、ON」である。そして、点灯パターン13におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「ON、OFF、ON、ON、ON、ON、OFF、ON」である。そして、点灯パターン14におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、ON、ON、ON、ON、ON、ON、OFF」である。そして、点灯パターン15におけるLEDの点灯態様は、点灯パターン13と同様である。そして、点灯パターン16におけるLEDの点灯態様は、点灯パターン12と同様である。そして、点灯パターン17におけるLEDの点灯態様は、点灯パターン11と同様である。そして、点灯パターン18におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13のすべてが「ON」である。
すなわち、状態2における特図1の変動中の表示態様は、状態1における特図1の変動中の表示態様と比較して、LEDの点灯態様と、点灯パターンの更新タイミングとが異なる。これにより、遊技機10は、状態表示部57に代えて、あるいは状態表示部57に加えて特図1図柄表示部53で遊技機10の遊技状態を表示することができる。
このような、特図2の変動中の表示態様は、LED_06からLED_09が点灯パターン11から点灯パターン14において、消灯するLEDが右から左に移動するようにして特図1の変動中を報知する。また、特図1の変動中の表示態様は、LED_06からLED_09が点灯パターン14から点灯パターン17において、消灯するLEDが左から右に移動するようにして特図1の変動中を報知する。特図1の変動中の表示態様は、LED_10からLED_13が点灯パターン11から点灯パターン14において、消灯するLEDが左から右に移動するようにして特図1の変動中を報知する。また、特図1の変動中の表示態様は、LED_06からLED_09が点灯パターン14から点灯パターン17において、消灯するLEDが右から左に移動するようにして特図1の変動中を報知する。
これにより、遊技機10は、状態2においても特図1図柄表示部53の領域を遊技者に明示することができる。たとえば、特図1図柄表示部53は、特図1の停止パターンを600msの間、表示するが、停止パターンから特図1図柄表示部53の領域を把握することは遊技者にとって容易でない。しかしながら、遊技機10は、上述したように特図1図柄表示部53の領域を特図1の変動中の表示態様により遊技者に明示するため、遊技者は、特図1の変動中の表示態様を観察することで、特図1図柄表示部53の領域における停止パターンの把握が容易になる。
なお、第1の実施形態では、特図1の変動中のLEDの点灯態様と点灯パターンの更新タイミングとを違えて、状態1と状態2とを区別可能に明示したが、特図1の変動中のLEDの点灯態様と点灯パターンの更新タイミングとのうちいずれか一方によって状態1と状態2とを区別可能に明示するものであってもよい。
次に、普図図柄表示部55で表示する状態2における普図の表示態様について図106を用いて説明する。図106は、第1の実施形態の状態2における普図の変動中表示の一例を示す図である。
状態2における普図の点灯パターンは、点灯パターン11から点灯パターン14まである。停止パターンは、複数(最大16通り)ある。
状態2における普図の変動中の表示態様は、点灯パターン11から点灯パターン12、点灯パターン13、点灯パターン14の順に、120msごとの更新間隔で遷移する。すなわち、普図の点灯パターンの1周期は、480ms(=120ms×4)である。
点灯パターン11におけるLEDの点灯態様は、LED_24からLED_27の順に「ON、ON、ON、OFF」である。そして、点灯パターン12におけるLEDの点灯態様は、LED_24からLED_27の順に「ON、ON、OFF、ON」である。そして、点灯パターン13におけるLEDの点灯態様は、LED_24からLED_27の順に「ON、OFF、ON、ON」である。そして、点灯パターン14におけるLEDの点灯態様は、LED_24からLED_27の順に「OFF、ON、ON、ON」である。
すなわち、状態2における普図の変動中の表示態様は、状態1における普図の変動中の表示態様と比較して、LEDの点灯態様と、点灯パターンの更新タイミングとが異なる。これにより、遊技機10は、状態表示部57に代えて、あるいは状態表示部57に加えて普図図柄表示部55で遊技機10の遊技状態を表示することができる。
このような、普図の変動中の表示態様は、LED_24からLED_27が点灯パターン11から点灯パターン14において、消灯するLEDが右から左に移動するようにして普図の変動中を報知する。
これにより、遊技機10は、普図図柄表示部55の領域を遊技者に明示することができる。たとえば、普図図柄表示部55は、普図の停止パターンを600msの間、表示するが、停止パターンから普図図柄表示部55の領域を把握することは遊技者にとって容易でない。しかしながら、遊技機10は、上述したように普図図柄表示部55の領域を普図の変動中の表示態様により遊技者に明示するため、遊技者は、普図の変動中の表示態様を観察することで、普図図柄表示部55の領域における停止パターンの把握が容易になる。
なお、第1の実施形態では、普図の変動中のLEDの点灯態様と点灯パターンの更新タイミングとを違えて、状態1と状態2とを区別可能に明示したが、普図の変動中のLEDの点灯態様と点灯パターンの更新タイミングとのうちいずれか一方によって状態1と状態2とを区別可能に明示するものであってもよい。
[第1の実施形態の変形例]
次に、第1の実施形態の変形例における特図1の変動中表示と普図の変動中表示との一致点と相違点について図107を用いて説明する。図107は、第1の実施形態の特図1の変動中表示(変形例)と普図の変動中表示(変形例)との比較例を示す図である。
第1の実施形態の変形例の一括表示装置50は、第1の実施形態の一括表示装置50と異なり、LED_06とLED_07の2個のLEDで特図1図柄表示部53を構成し、LED_24の1個のLEDで普図図柄表示部55を構成している。したがって、第1の実施形態の変形例においても、特図1図柄表示部53のLEDの数は、普図図柄表示部55のLEDの数より大きい関係にある。
特図1の変動中表示(変形例)と普図の変動中表示(変形例)との比較例は、LED_06とLED_07とLED_24を横方向に並べ、変動中の各LEDの点灯態様を時系列に縦方向に並べている。
これによると、特図1の変動中表示(変形例)は、LED_06の変動中表示と、LED_07の変動中表示とに分割できる。これら分割された特図1変動中表示を1点鎖線で囲われる2つの範囲に示す。このうち、LED_06の変動中表示は、普図の変動中表示と対比可能な特図1変動中表示(一部)となる。
また、LED_24の変動中表示は、LED_06の変動中表示と同様であり、かつ変動中表示の更新タイミングも同一(たとえば、128msごとに変動中表示更新)である。普図変動中表示を2点鎖線で囲われる1つの範囲に示す。
すなわち、普図の変動中表示と特図1変動中表示(一部)とは、共通の変動中表示(特定変動中表示)を有する。なお、言い換えれば、普図の変動中表示は、すべてが特定変動中表示によって構成され、特図1の変動中表示は、一部が特定変動中表示によって構成される。このような構成により、普図の変動中表示と特図1変動中表示(一部)とは、遊技者にとって比較対照が容易となっている。このように特図1のLEDの数が2個、普図のLEDの数が1個のような場合であっても、普図の変動中表示と特図1変動中表示(一部)とで共通の変動中表示を設定できる。
なお、遊技機10は、このような特図1と普図との共通の変動中表示の設定により、遊技者が遊技進行を確認する際の視認性を向上する。また、遊技機10は、雑然としがちな一括表示装置50の表示態様を整然とさせることができ、遊技機10の美観や意匠性の向上を図ることができる。また、遊技機10は、一括表示装置50の表示態様を整然とさせることから、遊技者が遊技進行を確認する際の疲労を軽減する。
上述した第1の実施形態の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、前面側に一括表示装置50を備える。一括表示装置50は、特図1図柄表示部53(第1変動表示ゲーム表示部)と普図図柄表示部55(第2変動表示ゲーム表示部)とを備える。特図1図柄表示部53は、第1特図変動表示ゲーム(第1変動表示ゲーム)の点灯パターン表示(結果導出中表示)と停止パターン表示(結果表示)とを8個(第1の数)のLED(表示灯)により表示する。また、普図図柄表示部55は、普図変動表示ゲーム(第2変動表示ゲーム)の結果導出中表示と結果表示とを、点灯パターン表示(結果導出中表示)と停止パターン表示(結果表示)とを4個(第2の数)のLED(表示灯)により表示する。
なお、第1変動表示ゲームと第2変動表示ゲームの組み合わせは、第1特図変動表示ゲームと普図変動表示ゲームに限らない。たとえば、第1変動表示ゲームと第2変動表示ゲームの組み合わせは、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲーム、第2特図変動表示ゲームと普図変動表示ゲーム、あるいはその他の変動表示ゲームの組み合わせであってもよい。
(2)第1変動表示ゲーム表示部は、第1変動表示ゲームの結果導出中表示(変動中の表示)を第1の更新間隔(たとえば、80ms)で表示態様を更新し、第2変動表示ゲーム表示部は、第2変動表示ゲームの結果導出中表示を、第1の更新間隔と異なる第2の更新間隔(たとえば、160ms)で表示態様を更新する。
(3)第1変動表示ゲーム表示部は、第1変動表示ゲームの結果導出中表示を第3の数(たとえば、8パターン)の表示態様を順次更新し、第2変動表示ゲーム表示部は、第2変動表示ゲームの結果導出中表示を、第3の数と異なる第4の数(たとえば、4パターン)で表示態様を順次更新する。
(4)第1変動表示ゲームの表示態様更新の1周期と、第2変動表示ゲームの表示態様更新の1周期とが同じである。
(5)第1変動表示ゲームの結果導出中表示と、第2変動表示ゲームの結果導出中表示とは、共通の変動中表示を含む。
(6)第1変動表示ゲームの結果導出中表示と、第2変動表示ゲームの結果導出中表示とは、いずれか一方の変動中表示が他方の変動中表示を包含する関係にある。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態の遊技機10について図108から図131を用いて説明する。第2の実施形態に示す遊技機10は、2組の飾り図柄を有する。まず、表示装置41における表示画面の構成について図108を用いて説明する。図108は、第2の実施形態の表示装置における変動表示中画面の一例を示す図である。
変動表示中画面600は、表示装置41の表示内容である。変動表示中画面600は、2組の飾り図柄と、特図1保留数表示603と、特図2保留数表示604と、保留表示605と、保留消化表示606を表示内容に含む。
2組の飾り図柄は、第1飾り図柄として大図柄群601と、第2飾り図柄として小図柄群602とがある。大図柄群601は、興趣向上を目的として遊技演出を担当する。そのため、大図柄群601は、表示装置41の略中央部に大きく表示される。大図柄群601は、左図柄と中図柄と右図柄とを含む。変動表示中画面600の大図柄群601における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが変動表示状態であることを示す。
小図柄群602は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として変動表示状態の報知を担当する。そのため、小図柄群602は、大図柄群601による表示演出を邪魔せず視認性を確保するように表示装置41の周縁部に小さく表示される。小図柄群602は、左図柄と中図柄と右図柄とを含む。変動表示中画面600の小図柄群602における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが変動表示状態であることを示す。
一般に、大図柄群601は、小図柄群602と比較して、大きく表示され、表示位置の自由度が高く、またその表示態様が大きく変化可能である。反対に、小図柄群602は、大図柄群601と比較して、小さく表示され、表示位置の自由度が低い(たとえば位置固定)。
特図1保留数表示603は、特図1ゲームの保留記憶数(始動記憶数)を表示する。特図2保留数表示604は、特図2ゲームの保留記憶数を表示する。保留表示605は、その表示態様により、特図変動表示ゲームの保留記憶数を明示するとともに、保留記憶ごとのゲーム結果に対する期待度を報知できる。保留表示605が表示する保留記憶数は、特図1保留数表示603が表示する保留記憶数と特図2保留数表示604が表示する保留記憶数の和に相当する。保留消化表示606は、その表示態様により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すとともにゲーム結果に対する期待度を報知できる。
なお、小図柄群602と特図1保留数表示603と特図2保留数表示604は、盤演出装置44の動作や前面側を転動する遊技球などによっても遊技者の死角に入らない位置に表示され、常時、変動表示状態と保留記憶数を遊技者に明示する。
また、遊技機10は、大図柄群601と小図柄群602とをそれぞれ3桁の図柄で構成したが、1つ以上の図柄を含むものであれば何桁であってもよい。また、遊技機10は、大図柄群601と小図柄群602とで図柄の桁数を揃えているが、大図柄群601と小図柄群602とで図柄の桁数を異ならせるものであってもよい。
また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群601について図柄の透明度を変更(たとえば透明度0%から50%に変更)することがあっても、小図柄群602について図柄の透明度を固定(たとえば透明度0%に固定)することができる。これにより、遊技機10は、大図柄群601について表示演出の多様性を確保しながら小図柄群602について視認性を確保し、遊技者の遊技状態把握を容易にすることができる。
また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群601について図柄の色相を変更(たとえば赤から青に変更)することがあっても、小図柄群602について図柄の色相を固定(たとえば赤に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群601について図柄の彩度を変更(たとえば彩度100%から0%に変更)することがあっても、小図柄群602について図柄の彩度を固定(たとえば彩度100%に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群601について図柄の明度を変更(たとえば明度100%から10%に変更)することがあっても、小図柄群602について図柄の明度を固定(たとえば明度100%に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群601について図柄の大きさを変更(たとえば、標準サイズから拡大(縮小)サイズに変更)することがあっても、小図柄群602について図柄の大きさを固定することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群601について図柄の表示位置を変更(たとえば画面中央から画面左上に変更)することがあっても、小図柄群602について図柄の表示位置を固定(たとえば画面右下に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群601について図柄のデザインを変更(たとえば矩形から円形に変更、あるいは数字からキャラクタに変更)することがあっても、小図柄群602について図柄のデザインを固定(たとえば数字に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中において大図柄群601について図柄の変動表示態様を変更(たとえば縦スクロールから横スクロールに変更)することがあっても、小図柄群602について図柄の変動表示態様を固定(たとえば軸回転変動に固定)することができる。
これらによっても遊技機10は、大図柄群601について表示演出の多様性を確保しながら小図柄群602について視認性を確保し、遊技者の遊技状態把握を容易にすることができる。
また、遊技機10は、大図柄群601と小図柄群602について変動表示中の変動態様を異なるものとすることができる。たとえば、遊技機10は、大図柄群601について縦スクロールとするとき、大図柄群601と小図柄群602との区別を容易にすることができる。また、遊技機10は、大図柄群601と小図柄群602とで非同期に図柄を更新する場合があっても、遊技者に与える違和感を軽減できる。
次に、小図柄群602の図柄配列について図109を用いて説明する。図109は、第2の実施形態の小図柄群の図柄配列の一例を示す図である。
小図柄群602は、左図柄と中図柄と右図柄の3桁の図柄で構成され、各図柄は、7つの図柄を配列する。配列される図柄は、各配列に対応する数字で表わされる。たとえば、配列「1」の左図柄は数字「1」の図柄であり、配列「2」の左図柄は数字「2」の図柄である。また、配列される図柄は、図柄の価値に応じた所定の色彩が付される。たとえば、数字「1」と数字「5」の図柄は、緑色の図柄であり、数字「2」と数字「4」と数字「6」の図柄は、青色の図柄であり、数字「3」と数字「7」の図柄は、赤色の図柄である。たとえば、赤で示される図柄グループは、確変図柄で構成され相対的にもっとも価値が高い図柄であり、青で示される図柄グループは、時短図柄で構成され相対的に2番目に価値が高い図柄であり、緑で示される図柄グループは、通常図柄で構成され相対的に価値が低い図柄である。なお、小図柄群602は、配列される図柄を同一の色彩とするものであってもよい。
次に、大図柄群601の図柄配列について図110を用いて説明する。図110は、第2の実施形態の大図柄群の図柄配列の一例を示す図である。
大図柄群601は、左図柄と中図柄と右図柄の3桁の図柄で構成され、各図柄は、7つの図柄(標準図柄)を配列する。標準図柄は、面取りされた四角枠と、各配列に対応する四角枠内の数字とで表わされる。たとえば、配列「1」の左図柄は四角枠内に数字「1」を含む図柄であり、配列「2」の左図柄は四角枠内に数字「2」を含む図柄である。なお、配列される図柄は、図柄の価値に応じた所定の色彩が付されるものであってもよい。たとえば、数字「1」と数字「5」の図柄は、緑色の図柄であり、数字「2」と数字「4」と数字「6」の図柄は、青色の図柄であり、数字「3」と数字「7」の図柄は、赤色の図柄である。
また、大図柄群601は、標準図柄と別に専用図柄を含むことができる。大図柄群601は、標準図柄だけからなる図柄配列を標準時図柄配列とすると、標準図柄に専用図柄を加えた図柄配列を特別時図柄配列とすることができる。大図柄群601は、たとえば所定の演出や所定の結果の報知を契機に、標準時図柄配列を特別時図柄配列に切り替えることができる。なお、特別時図柄配列は、1つ以上の専用図柄を含むものであって、その数は1つに限らない。また、特別時図柄配列は、標準図柄に専用図柄を加えた図柄配列に限らず、標準図柄のうち1つ以上の図柄を専用図柄に差し替えるものであってもよい。
たとえば、大図柄群601は、特別時図柄配列を、7つの標準図柄と1つの専用図柄としてもよいし、7つの標準図柄と2つの専用図柄としてもよいし、6つの標準図柄と1つの専用図柄としてもよいし、すべての標準図柄に代えて7つの専用図柄としてもよい。
専用図柄は、標準図柄と区別可能な表示態様であり、たとえば、面取りされた四角枠と、四角枠内の文字や図形等とで表わされる。専用図柄は、変動表示ゲームにおける所定の遊技状態への移行を報知する文字として、たとえば「虎」、「豚」、「獅子」を含む。このとき「虎」はトラ(虎)モード(たとえば潜伏確変)への移行を報知し、「豚」はブタ(豚)モード(たとえば普電サポート)への移行を報知し、「獅子」はライオン(獅子)モード(たとえば確率変動)への移行を報知する。なお、専用図柄は、変動表示ゲームにおける所定の演出を報知する文字として、たとえば「虎」、「豚」、「獅子」を含むものであってもよい。このとき「虎」はトラ(虎)のようなキャラクタが登場する演出を予告し、「豚」はブタ(豚)のようなキャラクタが登場する演出を予告し、「獅子」はライオン(獅子)のようなキャラクタが登場する演出を予告する。
また、専用図柄は、変動表示ゲームが導出する結果(たとえば大当り)の信頼度を報知する文字として、たとえば「?」、「!」、「!!」、「チャンス」、「激熱」、「当確」を含む。このとき「?」は大当りの信頼度「1%」を報知し、「!」は大当りの信頼度「10%」を報知し、「!!」は大当りの信頼度「20%」を報知し、「チャンス」は大当りの信頼度「30%」を報知し、「激熱」は大当りの信頼度「90%」を報知し、「当確」は大当りの信頼度「100%」を報知する。また、専用図柄は、変動表示ゲームにおける進行を報知する文字として、たとえば「発展」、「継続」を含む。このとき「発展」はスーパーリーチへの発展を報知し、「継続」は疑似連の継続を報知する。また、専用図柄は、変動表示ゲームが導出する結果(当り)の価値を報知する文字として、たとえば「当り」、「当 5R」、「当 16R」、「時短」、「確変」を含む。このとき「当り」は価値の大きさを明示せずに当り自体を報知し、「当 5R」は5Rラウンドの当りであることを報知し、「当 16R」は16Rラウンドの当りであることを報知し、「時短」は時短(普電サポート)を伴う当りであることを報知し、「確変」は確率変動を伴う当りであることを報知する。
また、専用図柄は、表示演出上のモードチェンジを報知する文字として、たとえば「mode A」、「mode B」、「mode C」を含む。このとき「mode A」はmode Aへの移行を報知し、「mode B」はmode Bへの移行を報知し、「mode C」はmode Cへの移行を報知する。また、専用図柄は、普電サポートや確率変動等の所定の遊技状態の継続回数を報知する文字として、たとえば「last 10回」を含む。このとき「last 10回」は確率変動の継続回数が残り10回であることを報知する。また、専用図柄は、遊技案内を報知する文字として、たとえば「押せ!」を含む。このとき「押せ!」はプッシュボタン(オプション設定部25)の押下操作の受付タイミングを報知する。
ここで図1を用いて説明したオプション設定部25についてあらためて説明する。オプション設定部25は、複数系統(たとえば8つ)のLED(プッシュボタンLED)と、複数系統(たとえば8つ)のタッチセンサと、プッシュボタンSWを含む。プッシュボタンLEDは、それぞれフルカラーLEDである。タッチセンサは、遊技者のタッチ操作を検出できる。プッシュボタンSWは、オプション設定部25の押下操作を検出できる。選択ボタンスイッチ25aと決定ボタンスイッチ25bとは、タッチセンサの検出信号とプッシュボタンSWの検出信号との組み合わせにより検出される信号である。たとえば、選択操作に対応する左右位置のタッチ操作をタッチセンサが検出し、かつオプション設定部25の押下操作をプッシュボタンSWが検出した状態が、選択ボタンスイッチ25aのON状態に相当する。また、決定操作に対応する中央位置のタッチ操作をタッチセンサが検出し、かつオプション設定部25の押下操作をプッシュボタンSWが検出した状態が、決定ボタンスイッチ25bのON状態に相当する。以下、オプション設定部25をプッシュボタンあるいはPB(Push Button)と称する場合がある。
次に、第2の実施形態の遊技機10の表示演出について図111から図116を用いて説明する。図111は、第2の実施形態の演出フローの一例を示す図である。図112は、第2の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その1)を示す図である。図113は、第2の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その2)を示す図である。図114は、第2の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その3)を示す図である。図115は、第2の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その4)を示す図である。図116は、第2の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その5)を示す図である。
[演出フローF90]遊技機10は、変動表示ゲームにおける変動開始前に図柄を停止表示する。図112(F90)に示す画面610は、大図柄群601と小図柄群602とが停止表示している状態を示す。このとき、保留消化表示606は、ブランク表示により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にないことを示す。遊技機10は、図柄変動を開始すると、演出フローF91に進む。
[演出フローF91]遊技機10は、変動表示を開始する。図112(F91)に示す画面611は、大図柄群601と小図柄群602とが変動表示を開始したことを示す。このとき、特図2保留数表示604は、特図2ゲームの保留記憶数を1つ減数して表示し、保留表示605は、特図変動表示ゲームの保留記憶数を1つ減数して表示する。保留消化表示606は、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示す。遊技機10は、リーチが発生しない場合に演出フローF92に進み、リーチが発生する場合に演出フローF94に進む。
[演出フローF92]遊技機10は、変動停止前に図柄を仮停止表示する。図112(F92)に示す画面612は、大図柄群601が上下に揺動して仮停止表示している状態を示す。このとき、小図柄群602は、一様の速度で変動表示している状態を示す。これにより、遊技機10は、未だ変動停止した状態でないことを小図柄群602により明示できる。遊技機10は、図柄変動を停止するとき演出フローF93に進む。
[演出フローF93]遊技機10は、図柄を停止表示する。図112(F93)に示す画面613は、大図柄群601と小図柄群602とが変動表示を停止し、大図柄群601と小図柄群602とが停止表示している状態を示す。このとき、保留消化表示606は、ブランク表示により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にないことを示す。これにより、遊技機10は、大図柄群601の仮停止表示と停止表示態様の差異が曖昧な場合であっても、変動停止した状態であるか否かについて小図柄群602により明示できる。すなわち、小図柄群602は、大図柄群601の変動表示状態を案内する案内表示としての機能を有する。
なお、遊技機10は、変動停止した状態であるか否かを一括表示装置50等により確認することもできる。しかしながら、遊技機10は、その場合に遊技者に大きな視線移動を強いることとなり、遊技者が表示装置41でおこなう演出表示を見逃して演出効果が低減するおそれがある。一方、遊技機10は、小図柄群602を大図柄群601と同じ表示装置41に表示することができるので、遊技者が表示装置41でおこなう演出表示に集中できる環境を提供できる。
また、遊技機10は、大図柄群601の結果導出態様と小図柄群602の結果導出態様とをいずれも左図柄「3」、中図柄「6」、右図柄「4」として一致させたが、大図柄群601の結果導出態様と小図柄群602の結果導出態様とを異ならせてもよい。たとえば、遊技機10は、大図柄群601の結果導出態様を左図柄「3」、中図柄「6」、右図柄「4」とし、小図柄群602の結果導出態様を左図柄「3」、中図柄「5」、右図柄「7」としてもよい。
[演出フローF94]遊技機10は、リーチ状態で図柄を表示する。図113(F94)に示す画面614は、大図柄群601のうち左右の図柄が上下に揺動して仮停止表示し、中図柄が変動中のリーチ状態を示す。このとき、小図柄群602は、一様の速度で変動表示している状態を示す。また、画面614は、案内表示615によってリーチの発生を明示する。遊技機10は、リーチ発生後のバトル演出に発展するとき演出フローF95に進む。
[演出フローF95]遊技機10は、バトル演出を表示する。図113(F95)に示す画面616は、大図柄群601を非表示にして、バトル演出案内表示617とキャラクタ618,619を表示する。これにより、遊技機10は、キャラクタ618とキャラクタ619とが勝負するバトル演出の開始を遊技者に案内する。このとき、遊技機10は、大図柄群601を非表示にすることでバトル演出の演出効果を向上する。また、遊技機10は、小図柄群602を一様の速度で変動表示することで、大図柄群601に頼らずに変動表示中であることを明示する。遊技機10は、バトル演出の結果が負けのとき演出フローF96に進み、バトル演出の結果が勝ちのとき演出フローF98に進み、バトル演出の結果が引き分けのとき演出フローF102に進む。
[演出フローF96]遊技機10は、バトル演出で負けた結果を表示する。図113(F96)に示す画面620は、大図柄群601を非表示にして、キャラクタ618,619と、バトル演出結果案内表示621と、バトル表示622と、セリフ623,624とを表示する。キャラクタ618,619と、バトル演出結果案内表示621と、バトル表示622と、セリフ623,624とは、その表示態様によりバトル演出で負けた結果を案内する。このとき、遊技機10は、大図柄群601を非表示にすることでバトル演出の演出効果を向上する。また、遊技機10は、小図柄群602を一様の速度で変動表示することで、大図柄群601に頼らずに変動表示中であることを明示する。たとえば、遊技機10は、小図柄群602が変動表示中を案内することで、バトル演出の結果に対する逆転演出の期待感を演出することができる。遊技機10は、バトル演出で負けた結果を案内すると演出フローF97に進む。
[演出フローF97]遊技機10は、変動表示結果を表示する。図113(F97)に示す画面625は、大図柄群601がはずれに相当する図柄組み合わせ態様で上下に揺動して仮停止表示し、小図柄群602がはずれに相当する図柄組み合わせ態様で停止表示している状態を示す。これにより、遊技機10は、大図柄群601の再変動の期待感が最大限となる期間で演出しながら、変動表示結果が確定したことを小図柄群602により示すことができる。なお、遊技機10は、演出フローF93に示したように大図柄群601と小図柄群602とが停止表示している状態を示してもよい。また、遊技機10は、演出フローF97に示した停止状態と、演出フローF93に示した停止状態とを、選択的(たとえば信頼度に応じて)に表示するものであってもよい。
この後、遊技機10は、演出フローF90を経て演出フローF91に進むものであってもよいし、演出フローF90を経ずに演出フローF91に進むものであってもよい。
また、遊技機10は、演出フローF97において大図柄群601がはずれに相当する図柄組み合わせ態様で上下に揺動して仮停止表示している間、小図柄群602を一様の速度で変動表示してから、大図柄群601と小図柄群602とを停止表示させるものであってもよい。
[演出フローF98]遊技機10は、バトル演出で勝った結果を表示する。図114(F98)に示す画面626は、大図柄群601を非表示にして、キャラクタ618,619と、セリフ623,624と、バトル演出結果案内表示627と、バトル表示628とを表示する。キャラクタ618,619と、セリフ623,624と、バトル演出結果案内表示627と、バトル表示628とは、その表示態様によりバトル演出で勝った結果を案内する。このとき、遊技機10は、大図柄群601を非表示にすることでバトル演出の演出効果を向上する。また、遊技機10は、小図柄群602を一様の速度で変動表示することで、大図柄群601に頼らずに変動表示中であることを明示する。遊技機10は、バトル演出で勝った結果を案内すると演出フローF99に進む。
[演出フローF99]遊技機10は、変動表示結果を表示する。図114(F99)に示す画面629は、大図柄群601が当りに相当する図柄組み合わせ態様で上下に揺動して仮停止表示し、小図柄群602が当りに相当する図柄組み合わせ態様で停止表示している状態を示す。これにより、遊技機10は、大図柄群601の再変動の期待感を最大限となる期間で演出しながら、変動表示結果が確定したことを小図柄群602により示すことができる。なお、遊技機10は、演出フローF93に示したように大図柄群601と小図柄群602とが停止表示している状態を示してもよい。
また、遊技機10は、大図柄群601が仮停止表示している間、小図柄群602を停止表示させないようにしてもよい。大図柄群601が仮停止表示している間、小図柄群602を停止表示させないとき、遊技機10は、演出フローF98から演出フローF100に進む。
[演出フローF100]遊技機10は、変動表示結果を表示する。図114(F100)に示す画面630は、大図柄群601が当りに相当する図柄組み合わせ態様で上下に揺動して仮停止表示している状態を示す。このとき、小図柄群602は、一様の速度で変動表示している状態を示す。これにより、遊技機10は、未だ変動停止した状態でないことを小図柄群602により明示できる。遊技機10は、図柄変動を停止するとき演出フローF101に進む。
なお、遊技機10は、演出フローF98で示したようにバトル演出で勝った結果を表示した後、小図柄群602の変動表示を図柄を揃えておこなうようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、バトル演出で勝った結果を表示した後、小図柄群602を「1(左図柄),1(中図柄),1(右図柄)」、「2,2,2」、「3,3,3」、…のように、当りに相当する図柄組み合わせ態様で変動表示をおこなう。このとき、遊技機10は、一様の速度で変動表示していたときよりも、変動速度を低下させて視認性を向上させるようにしてもよい。
[演出フローF101]遊技機10は、変動表示結果を表示する。図114(F101)に示す画面631は、大図柄群601を非表示にして、小図柄群602が当りに相当する図柄組み合わせ態様で停止表示している状態を示す。また、画面631は、変動表示結果案内表示632と、キャラクタ633とを表示する。これにより、遊技機10は、大図柄群601の再変動の期待感が最大限となる期間で演出しながら、小図柄群602と変動表示結果案内表示632とキャラクタ633とにより変動表示結果が確定したことを示すことができる。
なお、遊技機10は、画面631において特図1保留数表示と特図2保留数表示とを非表示としてもよい。このように、遊技機10は、小図柄群602が変動表示中のときに特図1保留数表示と特図2保留数表示とを表示し、小図柄群602が停止表示中のときに特図1保留数表示と特図2保留数表示とを非表示とすることができる。なお、遊技機10は、特定の遊技状態(たとえば大当り等)を導出する場合に限って、小図柄群602が停止表示中の特図1保留数表示と特図2保留数表示とを非表示としてもよい。
[演出フローF102]遊技機10は、バトル演出で引き分けた結果を表示する。図115(F102)に示す画面634は、大図柄群601を非表示にして、キャラクタ618,619と、セリフ623,624と、バトル演出結果案内表示635と、バトル表示636とを表示する。キャラクタ618,619と、セリフ623,624と、バトル演出結果案内表示635と、バトル表示636とは、その表示態様によりバトル演出で引き分けた結果を案内する。このとき、遊技機10は、大図柄群601を非表示にすることでバトル演出の演出効果を向上する。また、遊技機10は、小図柄群602を一様の速度で変動表示することで、大図柄群601に頼らずに変動表示中であることを明示する。遊技機10は、バトル演出で引き分けた結果を案内すると演出フローF103に進む。
[演出フローF103]遊技機10は、専用図柄638を含む大図柄群601の仮停止表示態様を表示する。図115(F103)に示す画面637は、大図柄群601が専用図柄638(専用図柄「虎」)を含む図柄組み合わせ態様で上下に揺動して仮停止表示している状態を示す。このとき、小図柄群602は、一様の速度で変動表示している状態を示す。これにより、遊技機10は、専用図柄638により変動表示中の遊技進行や遊技結果等の案内をおこなうことができる。遊技機10は、専用図柄638を含む大図柄群601の仮停止表示態様を表示した後、演出フローF104に進む。
[演出フローF104]遊技機10は、専用図柄が案内した遊技結果を表示する。図115(F104)に示す画面639は、大図柄群601を非表示にして、小図柄群602が虎モード(たとえば、潜伏確変)突入に相当する図柄組み合わせ態様で停止表示している状態を示す。また、画面639は、遊技結果案内表示640と、モード別背景表示641とを表示する。これにより、遊技機10は、大図柄群601の再変動の期待感を最大限となる期間で演出しながら、小図柄群602と遊技結果案内表示640とモード別背景表示641とにより変動表示結果が確定したことを示すことができる。
なお、遊技機10は、画面639において特図1保留数表示と特図2保留数表示とを非表示としてもよい。なお、遊技機10は、特定の遊技状態(たとえば潜伏確変等)を導出する場合に限って、小図柄群602が停止表示中の特図1保留数表示と特図2保留数表示とを非表示としてもよい。
このように、遊技機10は、専用図柄によって小図柄群602の図柄組み合わせ態様を案内することができる。これにより、遊技機10は、虎モード突入に相当する小図柄群602の図柄組み合わせ態様として遊技者にとって理解容易でない図柄組み合わせ(たとえば、3桁のぞろ目でない図柄組み合わせ等)を採用することができる。このような遊技機10は、理解容易な図柄組み合わせを用意するために小図柄群602の図柄配列を過大にすることを要しない。したがって、遊技機10は、小図柄群602の図柄配列を簡潔に構成することができる。
なお、遊技機10は、演出フローF102においてバトル演出で引き分けた結果を案内すると演出フローF103に進むとしたが、演出フローF103と異なる選択肢に進み得る。たとえば、遊技機10は、演出フローF102の後、演出フローF105や、演出フローF106、演出フローF107、演出フローF108に進み得る。
[演出フローF105]遊技機10は、専用図柄を含む大図柄群601の仮停止表示態様を表示する。図116(F105)に示す画面642は、大図柄群601が専用図柄643を含む図柄組み合わせ態様で上下に揺動して仮停止表示している状態を示す。このとき、小図柄群602は、一様の速度で変動表示している状態を示す。これにより、遊技機10は、専用図柄643が示す「発展」により発展リーチの案内をおこなうことができる。遊技機10は、専用図柄を含む大図柄群601の仮停止表示態様を表示した後、発展リーチに対応した図示しない演出フローに進む。
[演出フローF106]遊技機10は、専用図柄を含む大図柄群601の仮停止表示態様を表示する。図116(F106)に示す画面644は、大図柄群601が専用図柄645を含む図柄組み合わせ態様で上下に揺動して仮停止表示している状態を示す。このとき、小図柄群602は、一様の速度で変動表示している状態を示す。これにより、遊技機10は、専用図柄645が示す「当16R」により16ラウンドの大当りの案内をおこなうことができる。遊技機10は、専用図柄を含む大図柄群601の仮停止表示態様を表示した後、大当りに対応した演出フロー(たとえば、演出フローF101)に進む。
[演出フローF107]遊技機10は、専用図柄を含む大図柄群601の仮停止表示態様を表示する。図116(F107)に示す画面646は、大図柄群601が専用図柄647,648を含む図柄組み合わせ態様で上下に揺動して仮停止表示している状態を示す。このとき、小図柄群602は、一様の速度で変動表示している状態を示す。これにより、遊技機10は、専用図柄647が示す「激熱」により信頼度の大きさの案内をおこなうことができる。また、遊技機10は、専用図柄648が示す「押せ!」によりプッシュボタン25の操作案内をおこなうことができる。遊技機10は、専用図柄を含む大図柄群601の仮停止表示態様を表示した後、リーチ進行に対応した図示しない演出フローに進む。
[演出フローF108]遊技機10は、専用図柄を含む大図柄群601の仮停止表示態様を表示する。図116(F108)に示す画面649は、大図柄群601が専用図柄650を含む図柄組み合わせ態様で上下に揺動して仮停止表示している状態を示す。このとき、小図柄群602は、一様の速度で変動表示している状態を示す。これにより、遊技機10は、専用図柄650が示す「発展」により発展リーチの案内をおこなうことができる。遊技機10は、専用図柄を含む大図柄群601の仮停止表示態様を表示した後、発展リーチに対応した図示しない演出フローに進む。
このように、遊技機10は、大図柄群601に含まれる1つ以上の図柄(標準図柄)を専用図柄に差し替えることができる。たとえば、遊技機10は、大図柄群601に含まれる左図柄、中図柄、または右図柄のうちいずれか1つを専用図柄に差し替えることができる。また、遊技機10は、大図柄群601に含まれる左図柄、中図柄、または右図柄のうちいずれか2つを専用図柄に差し替えることができる。また、遊技機10は、大図柄群601に含まれる左図柄、中図柄、および右図柄のすべてを専用図柄に差し替えることができる。遊技機10は、大図柄群601に2以上の専用図柄を含ませることで、より詳細な遊技案内をおこなうことができる。
また、遊技機10は、大図柄群601に含まれる左図柄と中図柄を1つの専用図柄に差し替えたり、中図柄と右図柄を1つの専用図柄に差し替えたり、左図柄、中図柄、および右図柄を1つの専用図柄に差し替えたりすることができる。
次に、小図柄群602の変動表示における図柄差替タイミングについて図117を用いて説明する。図117は、第2の実施形態の小図柄群の変動表示における図柄差替タイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。
遊技制御装置100は、一括表示装置50において特図1と特図2の変動表示をおこない、一括表示装置50においておこなう特図1と特図2の変動表示と同期して演出制御装置300に変動表示に関するコマンドを送信する。演出制御装置300は、遊技制御装置100から変動表示に関するコマンドを受信して、大図柄群601と小図柄群602の変動表示をおこなう。
タイミングチャートTC1は、遊技制御装置100が特図1または特図2についてタイミングt11からタイミングt16まで時間T1の変動表示をおこない、タイミングt16からタイミングt17まで時間T5の停止表示をおこなう様子を示す。
タイミングチャートTC2は、演出制御装置300が小図柄群602についてタイミングt11からタイミングt12まで時間T2の同期変動表示をおこない、タイミングt12からタイミングt16まで時間T3の非同期変動表示をおこない、タイミングt16からタイミングt17まで時間T5の停止表示をおこなう様子を示す。
タイミングチャートTC3は、演出制御装置300が大図柄群601についてタイミングt11からタイミングt12まで時間T2の同期変動表示をおこない、タイミングt12からタイミングt16まで時間T3の非同期変動表示をおこない、タイミングt16からタイミングt17まで時間T5の停止表示をおこなう様子を示す。なお、大図柄群601の非同期変動表示は、たとえばタイミングt12からタイミングt13、タイミングt13からタイミングt14、タイミングt14からタイミングt15で変動表示態様(変動速度を含む)が異なり、表示演出効果の向上を図っている。また、大図柄群601の非同期変動表示は、タイミングt15からタイミングt16まで時間T4の仮停止表示をおこない、停止図柄に対する期待感の向上を図っている。
なお、小図柄群602と大図柄群601の同期変動表示とは、小図柄群602と大図柄群601とが同期して変動表示をおこなう期間である。小図柄群602と大図柄群601とが同期して変動表示をおこなうとは、小図柄群602が表示する図柄と大図柄群601が表示する図柄とに対応関係のある変動表示のことである。また、小図柄群602と大図柄群601とが同期しておこなう変動表示は、それぞれの変動速度が一致する。
また、小図柄群602と大図柄群601の非同期変動表示とは、小図柄群602と大図柄群601とが同期せずに変動表示をおこなう期間である。小図柄群602と大図柄群601とが同期せずに変動表示をおこなうとは、小図柄群602が表示する図柄と大図柄群601が表示する図柄とに対応関係のない変動表示のことである。また、小図柄群602と大図柄群601とが同期せずにおこなう変動表示は、それぞれの変動速度が必ずしも一致しない。
演出制御装置300は、小図柄群602と大図柄群601の同期変動表示から非同期変動表示への切替をおこなうとき、たとえばタイミングt12でそれぞれの図柄を差し替える。これにより、遊技機10は、変動開始時の小図柄群602と大図柄群601の表示態様の相違による違和感を軽減し、変動表示中の大図柄群601の表示演出の自由度と、小図柄群602の遊技状態把握の容易性向上とを図っている。また、演出制御装置300は、小図柄群602がリーチとなる図柄組み合わせや大当りとなる図柄組み合わせを維持したまま変動表示を継続することを防止できる。また、演出制御装置300は、大図柄群601について変動パターンや停止図柄に応じた変動表示をおこなうことができる。
また、演出制御装置300は、小図柄群602を停止表示させるとき、たとえばタイミングt16でそれぞれの図柄を差し替える。これにより、演出制御装置300は、小図柄群602の変動表示中における変動制御(たとえば、一様変動)を簡潔にできる。
なお、演出制御装置300は、遊技制御装置100から停止図柄コマンドを受信したタイミングをタイミングt11とすることができる。なお、遊技制御装置100は、停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、保留コマンドを一連のコマンドとして送信するので、演出制御装置300は、変動パターンコマンドや保留コマンドを受信したタイミングをタイミングt11としてもよい。
また、遊技制御装置100は、停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、保留コマンドを一連のコマンドとして送信するので、演出制御装置300は、これら一連のコマンドのうち一部コマンドを受信したタイミングをタイミングt11としてもよい。たとえば、演出制御装置300は、停止図柄コマンドと変動パターンコマンドとを受信したタイミングをタイミングt11とすることができる。
また、演出制御装置300は、遊技制御装置100から停止コマンドを受信したタイミングをタイミングt16とすることができる。また、演出制御装置300は、変動パターンコマンドから特定されるタイミングをタイミングt16としてもよい。
次に、小図柄群602の停止表示タイミングと、大図柄群601の仮停止表示タイミングについて図118を用いて説明する。図118は、第2の実施形態の大図柄群の変動表示における仮停止タイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。
タイミングチャートTC2で示す小図柄群602の停止表示タイミングは、図117に示した通りである。小図柄群602の停止表示タイミングに対応する大図柄群601の仮停止表示タイミングをタイミングチャートTC31からタイミングチャートTC35に示す。なお、タイミングチャートTC31で示す大図柄群601の仮停止表示タイミングは、図117に示した通りである。
タイミングチャートTC31は、小図柄群602が停止表示する前のタイミングt15から大図柄群601を仮停止表示とし、小図柄群602の停止表示タイミングであるタイミングt16で停止表示する様子を示す。タイミングチャートTC31は、遊技者にとって遊技状態の把握がもっとも容易な表示態様の一例である。
タイミングチャートTC32は、タイミングt15から大図柄群601が仮停止表示し、小図柄群602の停止表示タイミングより前のタイミングt15aで大図柄群601を非表示とすることを示す。また、タイミングチャートTC32は、タイミングt15aから小図柄群602が停止表示をおこなうタイミングt17まで、たとえば演出フローF101に示したような変動表示結果案内表示をおこなうことを示す。タイミングチャートTC32は、小図柄群602と大図柄群601の停止図柄の対応関係を明確にせずにおこなう変動表示の一例である。
タイミングチャートTC33は、タイミングt15から大図柄群601が仮停止表示し、小図柄群602の停止表示タイミングより前のタイミングt15aで大図柄群601を非表示とすることを示す。また、タイミングチャートTC32は、小図柄群602が停止表示をおこなうタイミングt17まで大図柄群601の非表示を継続することを示す。タイミングチャートTC33は、小図柄群602と大図柄群601の停止図柄の対応関係を明確にせずにおこなう変動表示の一例である。
タイミングチャートTC34は、タイミングt15から大図柄群601が仮停止表示し、小図柄群602が停止表示をおこなうタイミングt17まで大図柄群601の仮停止表示を継続することを示す。タイミングチャートTC34は、大図柄群601の停止図柄の再変動の期待感を大きくする変動表示の一例である。
タイミングチャートTC35は、タイミングt15から大図柄群601が仮停止表示し、小図柄群602の停止表示タイミングより前のタイミングt15aで大図柄群601を停止表示とすることを示す。また、タイミングチャートTC35は、小図柄群602が停止表示をおこなうタイミングt17まで大図柄群601の停止表示を継続することを示す。タイミングチャートTC35は、小図柄群602と大図柄群601の停止図柄の対応関係を明確にしておこなう変動表示の一例である。
このように、演出制御装置300は、大図柄群の変動表示における仮停止タイミングに多様な態様を設けることができる。また、演出制御装置300は、たとえば変動表示結果や、変動表示結果の信頼度に応じて、複数ある仮停止タイミングの態様のうちから1つを選択することができる。
次に、タイミングt12で差し替える小図柄群602の差替図柄(第1差替図柄)について図119を用いて説明する。図119は、第2の実施形態の小図柄群の第1差替図柄の一例を示す図である。
演出制御装置300は、タイミングt12で小図柄群602を第1差替図柄に差し替える。第1差替図柄は、あらかじめ設定され、たとえば1パターンが用意される。パターン1は、左図柄が「1」、中図柄が「2」、右図柄が「3」であり、リーチや大当り等を形成しない図柄組み合わせである。また、左図柄「1」と中図柄「2」と右図柄「3」とは、図柄の色彩が異なるものであり、リーチや大当り等を形成しないことを容易に認識可能な図柄組み合わせの1つである。これにより、演出制御装置300は、一様変動表示中の小図柄群602が全回転リーチのように見えて誤解を与えることを防止する。
なお、第1差替図柄は、1パターン用意されるとしたが、2パターン以上を設けて選択的に差し替えるようにしてもよい。
また、演出制御装置300は、第1差替図柄を最終停止図柄としてもよい。このとき、演出制御装置300は、一様変動表示中の小図柄群602が全回転リーチのように見えて誤解を与えることを防止するために、特別の結果(たとえば、潜伏確変や小当り、大当り等)を導出する場合を除いて第1差替図柄を最終停止図柄としてもよい。これにより、遊技機10は、演出制御装置300にかかる処理負担を軽減できる。また、遊技機10は、遊技者が遊技経験を積むことによって最終停止図柄の予測をおこなうことができるようにすることができる。
次に、タイミングt16で差し替える小図柄群602の差替図柄(第2差替図柄)について図120を用いて説明する。図120は、第2の実施形態の小図柄群の第2差替図柄の一例を示す図である。
演出制御装置300は、タイミングt16で小図柄群602を第2差替図柄に差し替える。第2差替図柄は、あらかじめ設定され、たとえば複数パターンが用意される。パターン1は、左図柄が「1」、中図柄が「2」、右図柄が「3」であり、はずれに対応する図柄組み合わせである。また、パターン2からパターン8は、いずれも左図柄、中図柄、および右図柄でぞろ目を形成し、大当りに対応する図柄組み合わせである。なお、パターン2からパターン8の図柄組み合わせに対応する大当りは、それぞれの図柄に応じて価値が異なる大当りである。パターン9は、左図柄が「1」、中図柄が「1」、右図柄が「2」であり、潜伏確変に対応する図柄組み合わせである。
なお、第2差替図柄は、はずれに対応する図柄組み合わせを1パターンとしたが、複数パターンを設けるようにしてもよい。また、第2差替図柄は、演出制御装置300が遊技制御装置100から受信した停止図柄であってもよいし、演出制御装置300が遊技制御装置100から受信した停止図柄に対応して選択されるものであってもよい。
次に、小図柄群602の図柄配列の変形例について図121を用いて説明する。図121は、第2の実施形態の変形例の小図柄群の図柄配列の一例を示す図である。
演出制御装置300は、タイミングt12で小図柄群602を第1差替図柄に差し替えることに代えて、小図柄群602を変則的な図柄配列とすることができる。
小図柄群602の変則的な図柄配列は、左図柄と中図柄と右図柄とでそれぞれ異なる図柄配列とする。左図柄の図柄配列は配列順に数字を順方向に並べ、中図柄の図柄配列は配列順に数字を逆方向に並べ、右図柄の図柄配列は配列順に数字をあらかじめ無作為に設定した順序に並べる。
これにより、演出制御装置300は、タイミングt12で小図柄群602を第1差替図柄に差し替えなくても、一様変動表示中の小図柄群602が全回転リーチのように見えて誤解を与えることを防止することができる。
なお、演出制御装置300は、大図柄群601の変動開始において、一旦逆方向に変動(戻り変動)してから順方向に変動(順変動)するようにしてもよい。このようなときに演出制御装置300は、大図柄群601の戻り変動に対応して小図柄群602が表示する図柄を1つ前の図柄に差し替えてもよい。たとえば、演出制御装置300は、大図柄群601が「1(左図柄),2(中図柄),3(右図柄)」を表示しているとき、大図柄群601の変動開始において、1図柄分だけ戻り変動して「7,1,2」を表示してから「1,2,3」、「2,3,4」、…のように順変動する。このとき、演出制御装置300は、小図柄群602の変動表示を大図柄群601の変動表示に同期させて、「1,2,3」から「7,3,6」、「1,2,3」を経て「2,1,7」、…のように順変動する。なお、小図柄群602の「7,3,6」は、小図柄群602の「1,2,3」に対して図柄配列で「−1」方向であり、小図柄群602の「2,1,7」は、小図柄群602の「1,2,3」に対して図柄配列で「+1」方向である(図121参照)。これによれば、遊技機10は、大図柄群601と小図柄群602とを同期して表示していても、遊技者が同期して表示していることを感得困難にすることができる。
なお、演出制御装置300は、大図柄群601の変動が1図柄に満たない場合、たとえば半図柄分などのオフセット変動であっても、小図柄群602については1図柄分の変動に切り上げて表示してもよい。これによれば、演出制御装置300は、大図柄群601についてなめらかな変動表示をおこないながら、小図柄群602を簡潔に表示制御することができる。
次に、大図柄群601の図柄の表示態様の切替について図122と図123を用いて説明する。まず、図110に示した大図柄群601の表示態様と異なる大図柄群601の表示態様について図122を用いて説明する。図122は、第2の実施形態の大図柄群の表示態様の一例を示す図である。
大図柄群601は、モードや遊技状態に応じて大図柄群の表示態様を切り替えることができる。たとえば、遊技機10は、図110に示した大図柄群601の表示態様を第1状態(たとえば通常状態、標準演出モード等)における表示態様とするとき、図122に示す大図柄群601の表示態様を第2状態(たとえば確率変動状態、特別演出モード等)における表示態様とすることができる。
遊技機10は、第2の遊技状態において標準図柄を麻雀牌の筒子(ピンズ)を模した表示態様とする。また、遊技機10は、第2の遊技状態において専用図柄を第1の遊技状態と異ならせる。また、遊技機10は、第2の遊技状態において専用図柄の数を第1の遊技状態と比較して増減させるものであってもよい。たとえば、遊技機10は、第1の遊技状態において専用図柄「豚」を有するが、第2の遊技状態において専用図柄「豚」を有しない。
次に、状態別の大図柄群601の図柄の表示態様の切替について図123を用いて説明する。図123は、第2の実施形態の状態別の大図柄群の表示態様の切替の一例を示す図である。
(1)モード別図柄パターンは、モード別の図柄の切替パターンを示す。表示演出モードとして「mode A」、「mode B」、「mode C」があるとき、小図柄群602は、「mode A」、「mode B」、「mode C」のすべてで「パターンS」で固定される。一方、大図柄群601は、「mode A」において「パターンA1」であり、「mode B」において「パターンA2」であり、「mode C」において「パターンA3」である。たとえば、「パターンA1」は、図110に示した大図柄群601の表示態様であり、「パターンA2」は、図122に示した大図柄群601の表示態様であり、「パターンA3」は、図示しない表示態様である。
このように、遊技機10は、モードの切替に応じて大図柄群601の表示態様を切り替えることで、表示演出効果を向上する。また、遊技機10は、モードの切替にかかわらず小図柄群602の表示態様を固定することで、遊技者に遊技進行を容易に把握させることができる。
(2)遊技状態別図柄パターンは、遊技状態別の図柄の切替パターンを示す。遊技状態として「通常」、「潜伏確変」、「非潜伏確変」があるとき、小図柄群602は、「通常」、「潜伏確変」、「非潜伏確変」のすべてで「パターンS」で固定される。一方、大図柄群601は、「通常」において「パターンB1」であり、「潜伏確変」において「パターンB2」であり、「非潜伏確変」において「パターンB3」である。
このように、遊技機10は、遊技状態の切替に応じて大図柄群601の表示態様を切り替えることで、表示演出効果を向上する。また、遊技機10は、遊技状態の切替にかかわらず小図柄群602の表示態様を固定することで、遊技者に遊技進行を容易に把握させることができる。
なお、図110や図122に示した大図柄群601は、複数の専用図柄を有するが、これら専用図柄をグループ化して状態別に、使用可能なグループを切り替えるようにしてもよい。専用図柄のグループ化と状態別のグループの切替について図124を用いて説明する。図124は、第2の実施形態の状態別の大図柄群の専用図柄グループの切替の一例を示す図である。
(1)モード別専用図柄グループは、モード別の専用図柄グループの切替パターンを示す。表示演出モードとして「mode A」、「mode B」、「mode C」があるとき、遊技機10は、各表示演出モードに応じた専用図柄グループのうちから選択した専用図柄を大図柄群601に用いることができる。大図柄群601に用いることができる専用図柄は、「mode A」において「グループA1」に属する専用図柄であり、「mode B」において「グループA2」に属する専用図柄であり、「mode C」において「グループA3」に属する専用図柄である。たとえば、図110に示した専用図柄のうち専用図柄「虎」、「豚」、「獅子」が「グループA1」に属し、「グループA2」、「グループA3」に属さないとき、専用図柄「虎」、「豚」、「獅子」は、「mode A」において出現可能であり、「mode B」、「mode C」において出現不可能である。これにより、遊技機10は、表示演出モード別の遊技性の多様化を図ることができ、各表示演出モードにおける演出効果を一層向上することができる。
(2)遊技状態別専用図柄グループは、遊技状態別の専用図柄グループの切替パターンを示す。遊技状態として「通常」、「潜伏確変」、「非潜伏確変」があるとき、遊技機10は、各遊技状態に応じた専用図柄グループのうちから選択した専用図柄を大図柄群601に用いることができる。大図柄群601に用いることができる専用図柄は、「通常」において「グループB1」に属する専用図柄であり、「潜伏確変」において「グループB2」に属する専用図柄であり、「非潜伏確変」において「グループB3」に属する専用図柄である。これにより、遊技機10は、遊技状態別の遊技性の多様化を図ることができ、各遊技状態における演出効果を一層向上することができる。
(3)変動過程別専用図柄グループは、変動過程別の専用図柄グループの切替パターンを示す。変動過程として「通常変動(リーチ発生前)」、「リーチ(発展リーチ発生前)」、「発展リーチ」があるとき、遊技機10は、各変動過程に応じた専用図柄グループのうちから選択した専用図柄を大図柄群601に用いることができる。大図柄群601に用いることができる専用図柄は、「通常変動」において「グループC1」に属する専用図柄であり、「リーチ」において「グループC2」に属する専用図柄であり、「発展リーチ」において「グループC3」に属する専用図柄である。これにより、遊技機10は、変動過程別の遊技性の多様化を図ることができ、各変動過程における演出効果を一層向上することができる。
次に、第2の実施形態の変形例として、特図1と特図2のそれぞれに対応して小図柄群を設ける遊技機10について図125を用いて説明する。図125は、第2の実施形態の変形例の表示装置における変動表示中画面の一例(その1)を示す図である。
変動表示中画面651は、表示装置41の表示内容である。変動表示中画面651は、3組の飾り図柄と、特図1保留数表示653と、特図2保留数表示655と、保留表示656と、保留消化表示657を表示内容に含む。
3組の飾り図柄は、第1飾り図柄として大図柄群601と、第2飾り図柄として特図1小図柄群652と、第3飾り図柄として特図2小図柄群654とがある。大図柄群601は、興趣向上を目的として遊技演出を担当する。そのため、大図柄群601は、表示装置41の略中央部に大きく表示される。大図柄群601は、左図柄と中図柄と右図柄とを含む。変動表示中画面600の大図柄群601における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが変動表示状態であることを示す。
特図1小図柄群652は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として特図1の変動表示状態の報知を担当する。特図2小図柄群654は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として特図2の変動表示状態の報知を担当する。特図1小図柄群652と特図2小図柄群654は、大図柄群601による表示演出を邪魔せず視認性を確保するように表示装置41の周縁部に小さく表示される。特図1小図柄群652と特図2小図柄群654は、それぞれ左図柄と中図柄と右図柄とを含む。変動表示中画面651の特図1小図柄群652における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが変動表示状態であることを示す。変動表示中画面651の特図2小図柄群654における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが停止表示状態であることを示す。
特図1保留数表示653は、特図1ゲームの保留記憶数(始動記憶数)を表示する。特図1保留数表示653は、特図1小図柄群652に近接して表示される。特図2保留数表示655は、特図2ゲームの保留記憶数を表示する。特図2保留数表示655は、特図2小図柄群654に近接して表示される。
保留表示656は、その表示態様により、特図変動表示ゲームの保留記憶数を明示するとともに、保留記憶ごとのゲーム結果に対する期待度を報知できる。保留消化表示657は、その表示態様により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すとともにゲーム結果に対する期待度を報知できる。
これにより、遊技機10は、特図1ゲームと特図2ゲームを区別して特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すことができる。なお、演出制御装置300は、特図1小図柄群652と特図2小図柄群654とを必ずしも盤演出装置44と干渉しない位置に配置することを要しない。演出制御装置300は、特図1ゲームが変動表示状態にあるときに特図2小図柄群654と盤演出装置44との干渉を許容し、特図2ゲームが変動表示状態にあるときに特図1小図柄群652と盤演出装置44との干渉を許容するものであってもよい。言い換えれば、演出制御装置300は、変動表示状態にある特図ゲームが特図1と特図2のいずれであるかにより、盤演出装置44の制御パターンを異ならせることができる。これにより、遊技機10は、特図変動表示ゲームの変動表示状態を明示しながら、特図1小図柄群652と特図2小図柄群654との干渉にもとづく盤演出装置44にかかる制約を低減することができる。
次に、第2の実施形態の変形例として、小図柄群の表示位置を変動する遊技機10について図126を用いて説明する。図126は、第2の実施形態の変形例の表示装置における変動表示中画面の一例(その2)を示す図である。
変動表示中画面658は、表示装置41の表示内容である。変動表示中画面658は、2組の飾り図柄と、特図1保留数表示660と、特図2保留数表示661と、保留表示656と、保留消化表示657を表示内容に含む。
2組の飾り図柄は、第1飾り図柄として大図柄群601と、第2飾り図柄として小図柄群659とがある。大図柄群601は、興趣向上を目的として遊技演出を担当する。そのため、大図柄群601は、表示装置41の略中央部に大きく表示される。大図柄群601は、左図柄と中図柄と右図柄とを含む。変動表示中画面600の大図柄群601における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが変動表示状態であることを示す。
小図柄群659は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として特図の変動表示状態の報知を担当する。小図柄群659は、大図柄群601による表示演出を邪魔せず視認性を確保するように表示装置41の周縁部に小さく表示される。小図柄群659は、それぞれ左図柄と中図柄と右図柄とを含む。変動表示中画面658の小図柄群659における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが変動表示状態であることを示す。
なお、演出制御装置300は、小図柄群659を必ずしも盤演出装置44と干渉しない位置に配置することを要しない。演出制御装置300は、たとえば盤演出装置44cが左側から表示装置41の前に進出したときに、小図柄群659と、特図1保留数表示660と、特図2保留数表示661とを右側に移動する。これにより、遊技機10は、盤演出装置44にかかる制約を低減しながら、特図変動表示ゲームの変動表示状態を明示することができる。また、遊技機10は、盤演出装置44にかかる制約を低減しながら、特図1保留数表示660と、特図2保留数表示661の表示状態を明示することができる。
なお、演出制御装置300は、万が一に盤演出装置44が故障等で動作しない場合であっても、小図柄群659を移動表示するようにしてもよい。また、演出制御装置300は、盤演出装置44の動作によっても、小図柄群659と盤演出装置44とが干渉しない場合には、小図柄群659を移動表示しなくてもよい。これによれば遊技機10は、小図柄群659を良好に視認できる位置に移動することができる。また遊技機10は、小図柄群659の移動表示態様により、盤演出装置44の動作を予告案内することができる。すなわち、遊技機10は、小図柄群659を移動表示することにより、盤演出装置44が小図柄群659の移動前の位置まで動作することを予告報知できる。
また、演出制御装置300は、盤演出装置44の動作に限らず、所定の遊技状態や表示状態において小図柄群659を移動表示するようにしてもよい。たとえば、演出制御装置300は、所定の演出により小図柄群659の視認性が損なわれるおそれがある場合に、小図柄群659を良好に視認できる位置に移動することができる。たとえば、演出制御装置300は、表示装置41の表示内容や、表示装置41の周辺の装飾装置の点灯態様等により、小図柄群659の視認性が損なわれるおそれがある場合に、小図柄群659を良好に視認できる位置に移動する。また遊技機10は、小図柄群659の移動表示態様により、所定の演出を予告案内することができる。なお、ここでいう所定の演出は、所定の遊技状態における演出や、所定のモードにおける演出を含む。
なお、演出制御装置300は、小図柄群659を連続的に移動してもよいし、離散的に移動してもよい。また、小図柄群659を移動表示する場合について説明したが、演出制御装置300は、特図1保留数表示や特図2保留数表示についても同様に移動表示することができる。また、演出制御装置300は、小図柄群659とともに特図1保留数表示や特図2保留数表示を移動表示することができる。
次に、第2の実施形態の変形例として、特図1と特図2のいずれの変動表示であるかを小図柄群の表示態様により明示する遊技機10について図127から図129を用いて説明する。図127は、第2の実施形態の変形例の小図柄群の変動表示態様の一例(その1)を示す図である。図128は、第2の実施形態の変形例の小図柄群の変動表示態様の一例(その2)を示す図である。図129は、第2の実施形態の変形例の小図柄群の変動表示態様の一例(その3)を示す図である。
図127(1)に示す小図柄群662は、特図1保留数表示663の背景と同じ背景(たとえば背景色「白」)を表示することにより、小図柄群662で変動表示中の特図ゲームが特図1であることを明示する。このとき、特図2保留数表示664の背景(たとえば背景色「黒」)は、小図柄群662の背景、および特図1保留数表示663の背景と異なるものとする。
図127(2)に示す小図柄群662は、特図2保留数表示664の背景と同じ背景(たとえば背景色「黒」)を表示することにより、小図柄群662で変動表示中の特図ゲームが特図2であることを明示する。このとき、特図1保留数表示663の背景(たとえば背景色「白」)は、小図柄群662の背景、および特図2保留数表示664の背景と異なるものとする。
これにより、遊技機10は、特図1ゲームと特図2ゲームを区別して特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すことができる。
図128(1)に示す小図柄群665は、特図1保留数表示666と共有する背景(たとえば背景色「白」)を表示することにより、小図柄群665で変動表示中の特図ゲームが特図1であることを明示する。このとき、特図2保留数表示667は、小図柄群665および特図1保留数表示666と背景を共有しない。
なお、小図柄群665の背景と特図1保留数表示666の背景とは、必ずしも一体である必要がなく、表示態様を同じくすれば分離していてもよい。また、小図柄群665の背景と特図1保留数表示666の背景とは、そのすべての表示態様を同じとする必要がなく、特図1ゲームと特図2ゲームとを区別可能であれば一部の表示態様を同じとするものであってもよい。
図128(2)に示す小図柄群665は、特図2保留数表示667と共有する背景(たとえば背景色「白」)を表示することにより、小図柄群665で変動表示中の特図ゲームが特図2であることを明示する。このとき、特図1保留数表示666は、小図柄群665および特図2保留数表示667と背景を共有しない。
なお、小図柄群665の背景と特図2保留数表示667の背景とは、必ずしも一体である必要がなく、表示態様を同じくすれば分離していてもよい。また、小図柄群665の背景と特図2保留数表示667の背景とは、そのすべての表示態様を同じとする必要がなく、特図1ゲームと特図2ゲームとを区別可能であれば一部の表示態様を同じとするものであってもよい。
これにより、遊技機10は、特図1ゲームと特図2ゲームを区別して特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すことができる。
図129(1)に示す小図柄群668は、特図1保留数表示669における保留数表示と同じく図柄表示をアラビア数字とすることにより、小図柄群668で変動表示中の特図ゲームが特図1であることを明示する。このとき、特図2保留数表示670は、保留数表示を漢数字とする。
図129(2)に示す小図柄群668は、特図2保留数表示670における保留数表示と同じく図柄表示を漢数字とすることにより、小図柄群668で変動表示中の特図ゲームが特図2であることを明示する。このとき、特図1保留数表示669は、保留数表示をアラビア数字とする。
これにより、遊技機10は、特図1ゲームと特図2ゲームを区別して特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すことができる。
次に、第2の実施形態の変形例として、小図柄群を構成する一部の図柄によって変動表示状態を明示する遊技機10について図130を用いて説明する。図130は、第2の実施形態の変形例の小図柄群の変動表示態様の一例(その4)を示す図である。
図130(1)に示す小図柄群671は、左図柄、中図柄、右図柄の3桁の図柄が一様に変動して特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示す。図130(2)に示す小図柄群672は、左図柄が停止し、中図柄、右図柄の2桁の図柄が一様に変動して特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示す。図130(3)に示す小図柄群673は、左図柄、中図柄の2桁が停止し、右図柄が一様に変動して特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示す。図130(4)に示す小図柄群674は、左図柄、右図柄の2桁が停止し、中図柄が一様に変動して特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示す。
このように、遊技機10は、必ずしもすべての図柄を変動表示させることなく、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すことができる。このとき、遊技機10は、停止している図柄によって予告報知や信頼度報知をおこなうものであってもよい。
次に、第2の実施形態の変形例として、小図柄群を構成する図柄の桁数を違えながら変動表示状態を明示する遊技機10について図131を用いて説明する。図131は、第2の実施形態の変形例の小図柄群の変動表示態様の一例(その5)を示す図である。
図131(1)に示す小図柄群675は、左図柄、中図柄、右図柄の3桁の図柄が一様に変動して特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示す。図131(2)に示す小図柄群676は、左図柄、右図柄の2桁の図柄が一様に変動して特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示す。図131(3)に示す小図柄群677は、1つの図柄が一様に変動して特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示す。図131(4)に示す小図柄群678は、4桁の図柄が一様に変動して特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示す。
このように、遊技機10は、必ずしも図柄の桁数を固定して変動表示させることなく、図柄の桁数を変えながら特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すことができる。このとき、遊技機10は、表示している図柄の桁数によって予告報知や信頼度報知をおこなうものであってもよい。
なお、小図柄群は、大図柄群と同様に専用図柄を含むものであってもよい。たとえば、小図柄群677は、1つの図柄を変動表示させるが、このとき1つ1つの図柄の視認性が向上することから専用図柄を含んで変動表示をおこなうものであってもよい。たとえば、小図柄群677は、標準図柄を「A」から「G」のアルファベット1字としたとき、専用図柄に「7」や「Replay」、「当」、「熱」等を含めることができる。たとえば、専用図柄「7」の「当」は、当りを示し、専用図柄の「Replay」は、疑似連を示し、専用図柄の「熱」は、期待度の大きさを示す。また、小図柄群677は、各モード(たとえば、潜伏確変を示す虎モード等)やはずれに対応する図柄を設けてもよい。これによれば、遊技機10は、小図柄群677によって特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示しながら予告報知や信頼度報知を示すこともでき、更なる興趣向上を実現する。
また、小図柄群は、図柄の桁数を少なくするとき、図柄の桁数を少なくする前と比較して図柄を大きくしてもよい。たとえば、小図柄群675,676,678と比較して、1つの図柄を大きくする。また、小図柄群677は、1つの図柄を変動表示させるが、このとき1つ1つの図柄の視認性が向上することから仮停止表示をおこなうものであってもよい。
なお、第2の実施形態において大図柄群と小図柄群は、表示装置41に表示されるとしたが、それぞれを異なる表示装置に表示するものであってもよい。たとえば、遊技機10が第2の表示装置を備えるとき、大図柄群は、表示装置41(第1の表示装置)に大図柄群を表示し、第2の表示装置に小図柄群を表示することができる。たとえば、遊技機10がプッシュボタン25の操作を遊技者に案内して遊技者の視線がプッシュボタン25に移動するであろうとき、プッシュボタン25の近傍に第2の表示装置を配置する。これにより、遊技機10は、遊技者がプッシュボタン25に視線を移動しても特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すことができる。なお、遊技機10は、プッシュボタン25等の操作部と第2の表示装置とを、たとえばタッチパネルのように一体にして備えてもよい。
また、遊技機10は、第2の表示装置を遊技盤30に備えるものであってもよいし、第2の表示装置を前面枠12に備えるものであってもよい。また、第2の表示装置は、表示装置41より小型の表示装置(たとえばサブ液晶表示装置や、7セグメント表示装置、ドットマトリクス表示装置等)であってもよい。また、遊技機10は、第1の表示装置と第2の表示装置との間で小図柄群を移動表示してもよいし、第1の表示装置と第2の表示装置との間で大図柄群を移動表示してもよい。たとえば、遊技機10は、画面616に示したバトル演出を第1の表示装置でおこなうとき、大図柄群と小図柄群の両方、あるいはいずれか一方を第2の表示装置に移動表示することができる。これにより、遊技機10は、第1の表示装置において表示演出(たとえばバトル演出)に用いる表示領域を大きくしたり、遊技者を表示演出に没入させたりすることができる。
また、遊技機10は、演出表示をおこなう演出表示領域と小図柄群を表示する小図柄群表示領域とを背景表示や区画表示、隔離等によって明確に区分するようにしてもよい。これにより、遊技機10は、演出表示効果が小図柄群に干渉して小図柄群の視認性が低下することを抑制できる。
また、遊技機10は、飾り図柄(大図柄群と小図柄群)と別にして第4図柄を表示する場合、第4図柄を小図柄群の近傍に表示するようにしてもよい。なお、第4図柄は、一括表示装置50における特図1図柄表示部53または特図2図柄表示部54と同期して特図1または特図2の変動表示状態を示す図柄である。これによれば、遊技機10は、小図柄群と第4図柄とで協働して特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すことができる。なお、第4図柄は、遊技盤30の前方より視認可能であれば、必ずしも表示装置41に表示されるものに限らない。たとえば、第4図柄は、センターケース40や流路形成部材42、盤演出装置44等の遊技盤30の構成部材に設けられるLED等の表示器(またはLCD等の表示装置)によって表示されるものであってもよい。
また、遊技機10は、大図柄群を挟むようにして小図柄群と第4図柄とを配置してもよい。これによれば、遊技機10は、遊技者の視線が大図柄群に集中しても、あるいは小図柄群と第4図柄のいずれかの視認性が損なわれる演出があっても、小図柄群と第4図柄のいずれかにより特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すことができる。
上述した第2の実施形態(変形例を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、第1表示装置(一括表示装置50)と、第2表示装置(表示装置41)と、主制御部(遊技制御装置100)と、従制御部(演出制御装置300)と、を含む。主制御部は、第1表示装置において第1識別情報(本特図:特図1、特図2)を変動表示制御する。従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第2表示装置において第2識別情報(大図柄群601)および第3識別情報(小図柄群602)を変動表示制御する。従制御部は、第1識別情報の変動表示制御に同期して、第2識別情報および第3識別情報の変動表示制御をおこなう。従制御部は、第2識別情報を第1変動表示態様(明示状態:たとえば画面614)から第2変動表示態様(非明示状態:たとえば画面616)に切り替えて第2表示装置に表示するとき、第3識別情報の変動表示態様を一様にして第2表示装置に表示する。
(2)(1)の第1変動表示態様は、第2識別情報を明示する表示態様であり、第2変動表示態様は、第2識別情報を明示しない表示態様である。
(3)(1)の第1変動表示態様は、第2識別情報を所定速度で変動表示する表示態様であり、第2変動表示態様は、第2識別情報の仮停止表示態様(たとえば、揺動動作等)である。
(4)(1)の第2識別情報は、第3識別情報と比較して大きな表示領域を占める識別情報である。
(5)(1)の第3識別情報は、第2識別情報と比較して表示領域のうち周縁部に位置する識別情報である。
(6)(1)の第2識別情報および第3識別情報は、それぞれ1以上の図柄で構成される図柄群である。
(7)(6)の第2識別情報を構成する図柄は、第3識別情報を構成する図柄と比較し大きく表示される。
(8)(6)の第3識別情報を構成する図柄は、大きさが固定されて表示される。
(9)(6)の第3識別情報を構成する図柄は、変動表示開始後の所定時間を経過した第1タイミングで第1回目の図柄差替をおこない、変動表示を停止する第2タイミングで第2回目の図柄差替をおこなう。
また、上述した第2の実施形態(変形例を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、第1表示装置(一括表示装置50)と、第2表示装置(表示装置41)と、主制御部(遊技制御装置100)と、従制御部(演出制御装置300)と、を含む。主制御部は、第1表示装置において第1識別情報(本特図:特図1、特図2)を変動表示制御する。従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第2表示装置において第2識別情報(大図柄群601)および第3識別情報(小図柄群602)を変動表示制御する。従制御部は、第1識別情報の変動表示制御に同期して、第2識別情報および第3識別情報の変動表示制御をおこなう。従制御部は、第1識別情報の変動表示制御に同期して、第2識別情報および第3識別情報の変動表示を開始し、第2識別情報を非表示にして第3識別情報を表示して第2識別情報および第3識別情報の変動表示を終了する(たとえば画面631,639)。
(2)(1)の第2識別情報および第3識別情報は、それぞれ1以上の図柄で構成される図柄群である。
(3)(1)の従制御部は、第2識別情報を非表示にして変動表示を終了する前に、特定時に限り表示される特定図柄(専用図柄)を表示する。
(4)(3)の従制御部は、特定図柄を仮停止表示態様(たとえば、揺動動作等)で表示する。
(5)(3)の特定図柄は、第1識別情報が所定の結果態様を導出する場合に表示される。
また、上述した第2の実施形態(変形例を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、第1表示装置(一括表示装置50)と、第2表示装置(表示装置41)と、主制御部(遊技制御装置100)と、従制御部(演出制御装置300)と、を含む。主制御部は、第1表示装置において第1識別情報(本特図:特図1、特図2)を変動表示制御する。従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第2表示装置において第2識別情報(大図柄群601)および第3識別情報(小図柄群602)を変動表示制御する。従制御部は、第1識別情報の変動表示制御に同期して、第2識別情報および第3識別情報の変動表示制御をおこなう。従制御部は、第2識別情報と第3識別情報とが同期して変動表示する同期変動表示態様(たとえばタイミングt11からタイミングt12まで時間T2の同期変動表示)で第2識別情報と第3識別情報とを第2表示装置に表示した後、第2識別情報と第3識別情報とが同期せずに変動表示する非同期変動表示態様(たとえばタイミングt12からタイミングt16まで時間T3の非同期変動表示)で第2識別情報と第3識別情報とを第2表示装置に表示するとき、第2識別情報の変動表示態様を非一様(たとえば不定速度で変動)にし、第3識別情報の変動表示態様を一様(たとえば定速度で変動)にして表示する。
(2)(1)の同期変動表示態様において第2識別情報の表示態様は、第3識別情報の表示態様と対応関係を有する。
(3)(1)の非同期変動表示態様において第2識別情報の表示態様は、第3識別情報の表示態様と対応関係を有しない。
(4)(1)の第3識別情報が2以上の図柄(たとえば左図柄、右図柄、中図柄)を組み合わせ表示するとき、1の図柄の配列を他の図柄の配列と違える。
(5)(1)の従制御部は、第2識別情報をオフセット変動(1図柄分に満たない変動)するとき、第3識別情報の変動量を一図柄分に切り上げて変動する。
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態(変形例含む)の遊技機10について図132から図143を用いて説明する。第3の実施形態に示す遊技機10は、2組の飾り図柄として大図柄群と小図柄群とを有し、大図柄群についてムービー図柄による変動表示制御と、非ムービー図柄による変動表示制御とをおこなうことができる。まず、大図柄群におけるムービー図柄と非ムービー図柄について図132を用いて説明する。図132は、第3の実施形態の大図柄群の図柄配列の一例を示す図である。
ムービー図柄は、演出制御装置300が再生する動画像によって表示される図柄である。演出制御装置300は、あらかじめメモリ(たとえば画像ROM325)に再生コンテンツとしての動画像を記憶し、メモリから動画像を読出し(必要に応じて展開して)、ムービー図柄の表示を再生することができる。したがって、ムービー図柄は、あらかじめメモリが記憶する動画像の再生により表示される図柄である。
非ムービー図柄は、演出制御装置300が生成する動画像によって表示される図柄である。演出制御装置300は、あらかじめメモリ(たとえば画像ROM325)に画像情報を記憶し、メモリから画像情報を読出し(必要に応じて展開して)、非ムービー図柄を表示する動画像を生成することができる。したがって、非ムービー図柄は、あらかじめメモリが記憶する画像情報から生成される動画像により表示される図柄である。
非ムービー図柄は、大当りを構成する図柄となり得る図柄700,702,704,706,708と、大当りを構成する図柄となり得ない図柄701,703,705,707,709を図柄配列に含む。
図柄700,702,704,706,708は、それぞれが異なる表示態様により他の図柄と区別可能になっている。図柄700,702,704,706,708は、それぞれ図柄の外形となる円盤状のベース700に、図形(たとえばキャラクタ)により図柄としての識別性を有する図形要素711と文字(たとえば数字)による識別性を有する文字要素712とを付す。
図柄701,703,705,707,709は、ブランク図柄であって、それぞれが同じ表示態様により他のブランク図柄と区別不可能になっている。図柄701,703,705,707,709は、それぞれ図柄の外形となる円盤状のベース713に、図形(たとえば音符)によりブランク図柄としての識別性を有する図形要素714を付す。
ムービー図柄は、大当りを構成する図柄となり得る図柄715,716,717,718,719を図柄配列に含む。図柄715,716,717,718,719は、それぞれが異なる表示態様により他の図柄と区別可能になっている。図柄715,716,717,718,719は、それぞれ図柄の外形となるS字状の意匠が施された矩形状のベース720に、図形(たとえばキャラクタ)により図柄としての識別性を有する図形要素721を付す。また、図柄715,716,717,718,719は、ベース720に付された色彩によっても図柄としての識別性を有する。
次に、第3の実施形態の遊技機10の表示演出について図133から図138を用いて説明する。図133は、第3の実施形態の演出フローの一例を示す図である。図134は、第3の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その1)を示す図である。図135は、第3の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その2)を示す図である。図136は、第3の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その3)を示す図である。図137は、第3の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その4)を示す図である。図138は、第3の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その5)を示す図である。
[演出フローF110]遊技機10は、変動表示ゲームにおける変動開始前に図柄を停止表示する。図134(F110)に示す画面730は、大図柄群731と、小図柄群732と、特図1保留数表示733と、特図2保留数表示734と、保留表示735と、保留消化表示736とを表示内容に含む。
画面730は、大図柄群731と小図柄群732とが停止表示している状態を示す。大図柄群731は、右上図柄731aと左下図柄731bと左上図柄731cと右下図柄731dと中央図柄731eとを含む。遊技機10は、停止表示中の大図柄群731を非ムービー図柄により表示する。
大図柄群731は、右上図柄731aと左下図柄731bと中央図柄731eとで形成する左下がり斜めラインを当りとなる図柄組み合わせを形成する第1有効ラインとする。また、大図柄群731は、左上図柄731cと右下図柄731dと中央図柄731eとで形成する左上がり斜めラインを当りとなる図柄組み合わせを形成する第2有効ラインとする。
このとき、保留消化表示736は、ブランク表示により特図変動表示ゲームが変動表示状態にないことを示し、保留表示735は特図1ゲームと特図2ゲームの合計保留記憶数が「8」であることを示す。保留表示735が示す合計保留記憶数「8」は、特図1保留数表示733が示す特図1ゲームの保留記憶数「4」と特図2保留数表示734が示す特図2ゲームの保留記憶数「4」との合計数である。遊技機10は、図柄変動を開始すると、演出フローF111に進む。
[演出フローF111]遊技機10は、変動表示を開始する。遊技機10は、変動表示を開始後の大図柄群731を非ムービー図柄により表示する。図134(F111)に示す画面738は、大図柄群731と小図柄群732とが変動表示を開始したことを示す。たとえば、大図柄群731は各図柄が左回りの縦軸回転により変動表示をおこない、小図柄群732は各図柄が上方向から下方向への縦スクロールにより変動表示をおこなう。このとき、遊技機10は、大図柄群731を半透明状態にして背景表示の視認性を大図柄群731の視認性より高める。一方、遊技機10は、小図柄群732を半透明状態にすることなく背景表示に優先する視認性を確保する。
また、特図2保留数表示734は、特図2ゲームの保留記憶数を1つ減数して表示し、保留表示735は、特図変動表示ゲームの保留記憶数を1つ減数して表示する。保留消化表示736は、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示す。遊技機10は、ムービー演出をおこなうことなく「はずれ」となる場合に演出フローF112に進み、ムービー演出をおこなうことなく「当り」となる場合に演出フローF113に進み、ムービー演出をおこなう場合に演出フローF114に進む。
[演出フローF112]遊技機10は、図柄を停止表示する。遊技機10は、図柄を停止表示するときの大図柄群731を非ムービー図柄により表示する。図134(F112)に示す画面740は、大図柄群731と小図柄群732とが変動表示を停止し、大図柄群731と小図柄群732とがはずれ態様で停止表示している状態を示す。このとき、保留消化表示736は、ブランク表示により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にないことを示す。
[演出フローF113]遊技機10は、図柄を停止表示する。遊技機10は、図柄を停止表示するときの大図柄群731を非ムービー図柄により表示する。図134(F113)に示す画面742は、大図柄群731と小図柄群732とが変動表示を停止し、大図柄群731と小図柄群732とが当り態様で停止表示している状態を示す。このとき、保留消化表示736は、ブランク表示により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にないことを示す。
[演出フローF114]遊技機10は、大図柄群731にオールブランクを表示する。遊技機10は、オールブランクを表示するときの大図柄群731を非ムービー図柄により表示する。図135(F114)に示す画面744は、大図柄群731がオールブランクで停止表示している状態を示す。オールブランクは、大図柄群731を構成する右上図柄731aと左下図柄731bと左上図柄731cと右下図柄731dと中央図柄731eのすべてがブランク図柄となる表示態様である。なお、オールブランクは、ムービー演出への突入契機となることを遊技者に案内する表示態様の一例であり、大図柄群731におけるその他の図柄組み合わせをムービー演出への突入契機としてもよい。また、遊技機10は、小図柄群732が変動表示中であることを明示することから、オールブランクを表示するときの大図柄群731を仮停止表示態様としてもよいし停止表示態様としてもよい。遊技機10は、大図柄群731にオールブランクを表示した後に、演出フローF115に進む。
[演出フローF115]遊技機10は、ムービー演出を開始する(ムービー1)。遊技機10は、ムービー演出において大図柄群731をムービー図柄に切り替えて表示する。図135(F115)に示す画面746は、ムービー画面747に小図柄群732と特図1保留数表示733と特図2保留数表示734とを重畳して表示する。したがって、遊技機10は、ムービー演出中であっても、特図変動表示ゲームの変動表示状態、特図1ゲームの保留記憶数、および特図2ゲームの保留記憶数を明示できる。
ムービー画面747は、あらかじめ用意されたムービー(動画像)の再生映像である。画面746におけるムービー画面747は、リーチ構成図柄748,749と、図柄一覧表示750とを表示内容に含む。リーチ構成図柄748は、ムービー画面747の左上に表示され、リーチ構成図柄749は、ムービー画面747の右上に表示される。図柄一覧表示750は、ムービー図柄750a,750b,750c,750d,750eを一覧表示する。たとえば、図柄一覧表示750は、弧を描くようにして移動表示するムービー図柄750a,750b,750c,750d,750eを一覧表示する。遊技機10は、ムービー1を表示した後に、演出フローF116に進む。
[演出フローF116]遊技機10は、ムービー演出を継続する(ムービー2)。図135(F116)に示す画面752は、ムービー画面747に小図柄群732と特図1保留数表示733と特図2保留数表示734とを重畳して表示する。画面752におけるムービー画面747は、リーチ構成図柄748,749と、キャラクタ753とを表示内容に含む。これにより、遊技機10は、キャラクタ753にかかる画像生成処理をおこなうことなく、あらかじめ用意されたムービーを再生するだけでキャラクタ753を表示することができ、演出制御装置300にかかる処理負担を軽減できる。遊技機10は、ムービー2を表示した後に、演出フローF117に進む。
[演出フローF117]遊技機10は、ムービー演出を継続する(ムービー3)。図135(F117)に示す画面756は、ムービー画面747に小図柄群732と特図1保留数表示733と特図2保留数表示734とを重畳して表示する。画面756におけるムービー画面747は、リーチ構成図柄748,749と、キャラクタ753と、図柄一覧表示757とを表示内容に含む。たとえば、図柄一覧表示757は、5種類のムービー図柄を2つずつ一覧表示する。遊技機10は、演出制御装置300にかかる処理負担を過大にすることなく、あらかじめ用意されたムービーを再生するだけでムービー画面747においてムービー図柄の位置、サイズ、傾き等の表示態様の変化を自在におこなうことができる。遊技機10は、ムービー3を表示した後に、演出フローF118に進む。
[演出フローF118]遊技機10は、ムービー演出を継続する(ムービー4)。図136(F118)に示す画面758は、ムービー画面747に小図柄群732と特図1保留数表示733と特図2保留数表示734とを重畳して表示する。画面758におけるムービー画面747は、リーチ構成図柄748,749と、キャラクタ753と、図柄群表示759,760とを表示内容に含む。たとえば、図柄群表示759,760は、1種類のムービー図柄を9つずつ表示する。図柄群表示759,760は、一群のムービー図柄によりそれぞれ文字「?」を表示する。図柄群表示759は、正位置の文字「?」を表示し、図柄群表示760は、倒立した文字「?」を表示する。図柄群表示759,760が示す文字「?」は、キャラクタ753の表示態様(たとえば表情や態度、仕草等)に対応し、キャラクタ753が考え中の様子を説明している。すなわち、遊技機10は、ムービー演出における演出説明機能を一群のムービー図柄が形成する表示態様により実現する。遊技機10は、ムービー4を表示した後に、演出フローF119に進む。
[演出フローF119]遊技機10は、ムービー演出を継続する(ムービー5)。図136(F119)に示す画面762は、ムービー画面747に小図柄群732と特図1保留数表示733と特図2保留数表示734とを重畳して表示する。画面762におけるムービー画面747は、リーチ構成図柄748,749と、キャラクタ753と、ムービー図柄763とを表示内容に含む。ムービー図柄763は、ブタのようなキャラクタ753の口に相当する位置に表示される。遊技機10は、ムービー5を表示した後に、演出フローF120に進む。
[演出フローF120]遊技機10は、ムービー演出を継続する(ムービー6)。図136(F120)に示す画面764は、ムービー画面747に小図柄群732と特図1保留数表示733と特図2保留数表示734とを重畳して表示する。画面764におけるムービー画面747は、リーチ構成図柄748,749と、キャラクタ753,765,766と、ムービー図柄763と、セリフ767とを表示内容に含む。キャラクタ765,766は、ムービー演出における賑やかしとして機能し、セリフ767は、キャラクタ753が発するセリフ「OK」を表示する。遊技機10は、ムービー6を表示した後に、演出フローF121に進む。
[演出フローF121]遊技機10は、ムービー演出を継続する(ムービー7)。図136(F121)に示す画面768は、ムービー画面747に小図柄群732と特図1保留数表示733と特図2保留数表示734とを重畳して表示する。画面768におけるムービー画面747は、リーチ構成図柄748,749と、キャラクタ753,765,766と、図柄群表示769と、セリフ767とを表示内容に含む。また、遊技機10は、スピーカー19a,19bからセリフ767のうち「オー(O)」に対応する音声770を出力する。図柄群表示769は、1種類のムービー図柄を9つ用いて文字「O」を表示する。このとき、図柄群表示769は、キャラクタ753に重畳されて音声770の発話者がキャラクタ753であることを明示する。これにより、遊技機10は、表示装置41が表示する図柄群表示769と、スピーカー19a,19b(音声出力装置)が出力する音声とを同期させて演出効果を高めることができる。また、遊技機10は、スピーカー19a,19bが出力する音声770が、音量が小さいなどの理由から遊技者にとって聞き取りにくい場合があっても、図柄群表示769により内容理解を補助することができる。したがって、遊技機10は、大きな音量が設定されなくても遊技演出効果を発揮することができる。遊技機10は、ムービー7を表示した後に、演出フローF122に進む。
[演出フローF122]遊技機10は、ムービー演出を継続する(ムービー8)。図137(F122)に示す画面772は、ムービー画面747に小図柄群732と特図1保留数表示733と特図2保留数表示734とを重畳して表示する。画面772におけるムービー画面747は、リーチ構成図柄748,749と、キャラクタ753,765,766と、図柄群表示773と、セリフ767とを表示内容に含む。また、遊技機10は、スピーカー19a,19bからセリフ767のうち「ケー(K)」に対応する音声774を出力する。図柄群表示773は、1種類のムービー図柄を9つ用いて文字「K」を表示する。このとき、図柄群表示773は、キャラクタ753に重畳されて音声774の発話者がキャラクタ753であることを明示する。遊技機10は、ムービー8を表示した後に、演出フローF123に進む。
なお、遊技機10は、スピーカー19a,19bが出力する音声のうち音節単位で図柄群表示をおこなうとしたが、意味単位で図柄群表示をおこなうようにしてもよい。また、遊技機10は、スピーカー19a,19bが出力する音声をアルファベットにより案内したが、数字やひらがな、カタカナ、漢字、記号等であってもよいし、ピクトグラム等であってもよい。たとえば、遊技機10は、スピーカー19a,19bが音声「なな」を出力したとき、2つの図柄群表示により「な」と「な」を表示できるし、1つの図柄群表示により「7」や「七」を表示できる。また、遊技機10は、スピーカー19a,19bが音声「まる」を出力したとき、2つの図柄群表示により「ま」と「る」を表示できるし、1つの図柄群表示により「丸」や「○」を表示できる。また、遊技機10は、2以上の図柄群を表示するとき、1画面に同時に表示してもよいし、切替やスクロール等により時間差を設けて表示してもよい。
[演出フローF123]遊技機10は、ムービー演出を継続する(ムービー9)。図137(F123)に示す画面776は、ムービー画面747に小図柄群732と特図1保留数表示733と特図2保留数表示734とを重畳して表示する。画面776におけるムービー画面747は、リーチ構成図柄748,749と、キャラクタ753と、図柄一覧表示777とを表示内容に含む。遊技機10は、ムービー9を表示した後に、演出フローF124に進む。
[演出フローF124]遊技機10は、ムービー演出を継続する(ムービー10)。図137(F124)に示す画面778は、ムービー画面747に小図柄群732と特図1保留数表示733と特図2保留数表示734とを重畳して表示する。画面778におけるムービー画面747は、リーチ構成図柄748,749と、ムービー図柄779とを表示内容に含む。遊技機10は、ムービー演出によりムービー図柄779の変動状態(たとえば、ムービー図柄779が停止するか否か)を表示する。遊技機10は、ムービー10を表示した後に、演出フローF125に進む。
[演出フローF125]遊技機10は、ムービー演出を継続する(ムービー11)。図137(F125)に示す画面780は、ムービー画面747に小図柄群732と特図1保留数表示733と特図2保留数表示734とを重畳して表示する。画面780におけるムービー画面747は、リーチ構成図柄748,749と、ムービー図柄781とを表示内容に含む。遊技機10は、ムービー演出によりムービー図柄781の停止状態を表示する。すなわち、ムービー画面747は、リーチ構成図柄748,749と、ムービー図柄781とが揃った停止態様(たとえば大当り態様)を表示する。なお、遊技機10は、小図柄群732によって特図ゲームが未だ変動表示状態であることを明示する。また、ムービー画面747は、当りを導出するムービー画面であったが、遊技機10は、別途に当りを導出しないムービー画面、すなわち「はずれ」となるムービー画面を用意することができる。はずれを導出する場合、遊技機10は、演出フローF124の後に演出フローF125に移行することなく演出フローF112に移行する。当りを導出する場合、遊技機10は、演出フローF126、演出フローF127、または演出フローF128に進む。
[演出フローF126]遊技機10は、ムービー演出の終了後に変動表示結果を表示する。図138(F126)に示す画面782は、大図柄群731を非ムービー図柄により当りに相当する図柄組み合わせ態様で停止表示して、小図柄群732を当りに相当する図柄組み合わせ態様で停止表示している状態を示す。このとき、保留消化表示736は、ブランク表示により特図変動表示ゲームが変動表示状態にないことを示す。このように、遊技機10は、ムービー演出の終了により、ムービー図柄による特図変動表示ゲームの結果表示から非ムービー図柄による特図変動表示ゲームの結果表示に切り替えることができる。これにより、遊技機10は、ムービー表示による演出効果を発揮しながら、非ムービー図柄による結果表示により結果態様の詳細を明示できる。
[演出フローF127]遊技機10は、ムービー演出を継続するとともに変動表示結果を表示する。図138(F127)に示す画面784は、大図柄群731を非表示にして、小図柄群732が当りに相当する図柄組み合わせ態様で停止表示している状態を示す。また、画面784は、変動表示結果案内表示785と、キャラクタ786とを表示する。変動表示結果案内表示785とキャラクタ786とは、特図変動表示ゲームの結果として当り(たとえば大当り)が導出されたことを案内する。なお、画面784は、ムービー演出に含まれるものであってもよいし、ムービー演出に含まれないものであってもよい。
[演出フローF128]遊技機10は、ムービー演出の終了後に再変動表示をおこなう。図138(F128)に示す画面788は、大図柄群731を非ムービー図柄により当りに相当する図柄組み合わせ態様で再変動表示して、小図柄群732が変動表示中であることを明示する。
[演出フローF129]遊技機10は、再変動表示の終了後に変動表示結果を表示する。図138(F129)に示す画面790は、大図柄群731を非ムービー図柄により当りに相当する図柄組み合わせ態様で停止表示して、小図柄群732を当りに相当する図柄組み合わせ態様で停止表示している状態を示す。このように、遊技機10は、ムービー演出の終了により、ムービー図柄による特図変動表示ゲームの結果表示から非ムービー図柄による再変動表示を経て特図変動表示ゲームの結果表示に切り替えることができる。これにより、遊技機10は、ムービー表示による演出効果を発揮しながら、非ムービー図柄による結果表示により結果態様の詳細を明示できる。
なお、遊技機10は、便宜上、ムービー表示をムービー1からムービー11に分割して説明したが、1つの再生動画像によりムービー演出をおこなってもよいし、シーケンシャルに再生される複数の再生動画像によりムービー演出をおこなってもよい。
このように、遊技機10は、ムービー演出中の図柄(ムービー図柄)を非ムービー演出中の図柄(非ムービー図柄)と異ならせることで、各々の開発工程を分離できる。たとえば、遊技機10は、非ムービー演出で用いられる図柄の表示態様や数が変更されても、ムービー演出で用いる動画像に影響が及ばない。また、遊技機10は、シリーズ機間で非ムービー演出で用いる図柄の表示態様や数を異ならせても、ムービー演出で用いる動画像を共用することができる。したがって、遊技機10は、開発工数を低減して低コストに市場に供給可能な遊技機になり得る。
ここで、図柄群表示769,773の変形例について図139および図140を用いて説明する。図139は、第3の実施形態の図柄群表示の変形例(その1)を示す図である。図140は、第3の実施形態の図柄群表示の変形例(その2)を示す図である。
図139(1)に示す図柄群表示791は、18個の図柄719(図132参照)により文字「O」を形成する。このように、遊技機10は、文字を形成する図柄の個数を任意に変更できる。また、遊技機10は、変動表示ゲームの進行や変動表示ゲームが導出する結果に対応させて文字を形成する図柄の個数を変更するようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、文字「O」に対応する図柄群表示をおこなうとき、大当りの信頼度が10%のときに図柄群表示769(図136参照)を表示し、大当りの信頼度が50%のときに図柄群表示791を表示することができる。
図139(2)に示す図柄群表示792は、9個の図柄715(図132参照)により文字「O」を形成する。このように、遊技機10は、文字を形成する図柄の種類を任意に変更できる。また、遊技機10は、変動表示ゲームの進行や変動表示ゲームが導出する結果に対応させて文字を形成する図柄の種類を変更するようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、文字「O」に対応する図柄群表示をおこなうとき、大当りの信頼度が10%のときに図柄群表示769を表示し、大当りの信頼度が50%のときに図柄群表示792を表示することができる。
図139(3)に示す図柄群表示793は、9個の図柄719(図132参照)により文字「O」を形成するとともに、図柄群表示769と異なる図柄配置をおこなう。図柄群表示793は、図柄配置が図柄群表示769と比較して図柄半個分だけずれている。このように、遊技機10は、文字を形成する図柄の配置(態様)を任意に変更できる。また、遊技機10は、変動表示ゲームの進行や変動表示ゲームが導出する結果に対応させて文字を形成する図柄の配置を変更するようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、文字「O」に対応する図柄群表示をおこなうとき、大当りの信頼度が10%のときに図柄群表示769を表示し、大当りの信頼度が50%のときに図柄群表示793を表示することができる。
また、遊技機10は、図柄群表示769,773のような一群の図柄による文字表示に代えて1つまたは2つ以上の図柄が移動する軌跡により文字表示をおこなうことができる。
図140(1)に示す図柄軌跡表示794は、図柄719からなる1つの移動表示図柄794aが移動表示する軌跡で文字「O」を形成する。また、図140(2)に示す図柄軌跡表示795は、図柄719からなる2つの移動表示図柄795a,795bが移動表示する軌跡で文字「O」を形成する。なお、遊技機10は、移動表示図柄794a,795a,795bの移動表示による残像を表示して軌跡を明示してもよい。また、遊技機10は、変動表示ゲームの進行や変動表示ゲームが導出する結果に対応させて軌跡により文字を形成する図柄の数や種類を変更するようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、文字「O」に対応する図柄軌跡表示をおこなうとき、大当りの信頼度が10%のときに図柄軌跡表示794を表示し、大当りの信頼度が50%のときに図柄軌跡表示795を表示することができる。
図140(3)に示す図柄軌跡表示796は、図柄719からなる1つの移動表示図柄796aが移動表示する軌跡で文字「K」を形成する。たとえば、移動表示図柄796aは、始点797aから中間終点797bまで移動表示して軌跡を表示した後、中間終点797cから終点797dまで移動表示して軌跡を表示する。また、図140(4)に示す図柄軌跡表示798は、図柄719からなる2つの移動表示図柄798a,798bが移動表示する軌跡で文字「K」を形成する。たとえば、移動表示図柄798aは、始点799aから終点799bまで移動表示して軌跡を表示し、移動表示図柄798bは、始点799cから終点799dまで移動表示して軌跡を表示する。また、遊技機10は、変動表示ゲームの進行や変動表示ゲームが導出する結果に対応させて軌跡により文字を形成する図柄の数や種類を変更するようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、文字「K」に対応する図柄軌跡表示をおこなうとき、大当りの信頼度が10%のときに図柄軌跡表示796を表示し、大当りの信頼度が50%のときに図柄軌跡表示798を表示することができる。
なお、遊技機10は、変動表示ゲームにおける遊技演出に関連して音声出力装置から出力される音声に対応する文字表示をおこなうとしたが、エラー等の報知に関連して出力される音声に対応する文字表示をおこなうものであってもよい。また、図柄群表示や図柄軌跡表示によりおこなう表示する文字は、狭義の文字に限らず、数字やピクトグラムを含むものであってもよい。
次に、ムービー図柄と非ムービー図柄の切替タイミングについて図141を用いて説明する。図141は、第3の実施形態のムービー図柄と非ムービー図柄の切替タイミングの一例を示すタイミングチャートである。
遊技制御装置100は、演出制御装置300に変動表示に関するコマンド(たとえば停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、保留コマンド、停止コマンド等)を送信する。演出制御装置300は、遊技制御装置100から変動表示開始に関するコマンド(たとえば停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、保留コマンド等)を受信して、大図柄群731と小図柄群732の変動表示を開始する。また、演出制御装置300は、変動表示開始に関するコマンドにもとづく時間管理、あるいは変動表示終了に関するコマンド(たとえば停止コマンド等)にしたがい大図柄群731と小図柄群732の変動表示を終了する。
タイミングチャートTC11は、演出制御装置300が特図1または特図2についてタイミングt11からタイミングt13まで変動表示をおこない、タイミングt13以降に停止表示をおこなう様子を示す。演出制御装置300は、タイミングt11からタイミングt12までムービー画面によらない変動表示(非ムービー変動)をおこなった後に、タイミングt12からタイミングt13までムービー画面による変動表示(ムービー変動)をおこない、タイミングt13以降にムービー画面によらない停止表示をおこなう。
タイミングチャートTC12は、変動表示におけるムービー図柄と非ムービー図柄の切替タイミングを示す。演出制御装置300は、タイミングt11からタイミングt12までの非ムービー変動において非ムービー図柄を表示し、タイミングt12からタイミングt13までのムービー変動においてムービー図柄を表示し、タイミングt13以降の停止表示において非ムービー図柄を表示する。
たとえば、演出制御装置300は、変動表示の前半を非ムービー変動とし、変動表示の後半となるリーチ演出をムービー変動とすることができる。これにより、遊技機10は、開発工数の大きなリーチ演出を伴う変動と、遊技機10の性能決定に関わる非ムービー図柄による変動とを切り分けることができる。
次に、ムービー図柄と非ムービー図柄の切替タイミングの変形例について図142を用いて説明する。図142は、第3の実施形態のムービー図柄と非ムービー図柄の切替タイミングの変形例(その1)を示すタイミングチャートである。
タイミングチャートTC21は、演出制御装置300が特図1または特図2についてタイミングt21からタイミングt24まで変動表示をおこない、タイミングt24以降に停止表示をおこなう様子を示す。演出制御装置300は、タイミングt21からタイミングt22まで非ムービー変動をおこなった後に、タイミングt22からタイミングt23までムービー変動をおこない、再びタイミングt23からタイミングt24まで非ムービー変動をおこない、タイミングt24以降にムービー画面によらない停止表示をおこなう。
タイミングチャートTC22は、変動表示におけるムービー図柄と非ムービー図柄の切替タイミングを示す。演出制御装置300は、タイミングt21からタイミングt22までの非ムービー変動において非ムービー図柄を表示し、タイミングt22からタイミングt23までのムービー変動においてムービー図柄を表示し、タイミングt23以降の非ムービー変動と停止表示において非ムービー図柄を表示する。これにより、遊技機10は、t23からタイミングt24までの再変動表示期間T1を確保することができる。遊技機10は、再変動表示期間T1を確保することによってムービー変動と結果表示との整合を容易にすることができ、リーチ演出を伴う変動と非ムービー図柄による変動との切り分けを一層強固にすることができる。
なお、演出制御装置300は、タイミングチャートTC23に示すように、再変動表示期間T1において疑似ムービー図柄を用いてもよい。疑似ムービー図柄は、表示上においてムービー図柄と同等であり、制御上において非ムービー図柄と同等となる。すなわち、演出制御装置300は、動画像の再生により疑似ムービー図柄を表示するのではなく、非ムービー図柄と同様にして生成する画像により疑似ムービー図柄を表示する。
次に、ムービー図柄と非ムービー図柄の切替タイミングの変形例についてもう一例を図143を用いて説明する。図143は、第3の実施形態のムービー図柄と非ムービー図柄の切替タイミングの変形例(その2)を示すタイミングチャートである。
タイミングチャートTC31は、演出制御装置300が特図1または特図2についてタイミングt31からタイミングt33まで変動表示をおこない、タイミングt33以降に停止表示をおこなう様子を示す。演出制御装置300は、タイミングt31からタイミングt32まで非ムービー変動をおこなった後に、タイミングt32からタイミングt33までムービー変動をおこない、タイミングt33以降にムービー画面による停止表示をおこなう。
タイミングチャートTC32は、変動表示におけるムービー図柄と非ムービー図柄の切替タイミングを示す。演出制御装置300は、タイミングt31からタイミングt32までの非ムービー変動において非ムービー図柄を表示し、タイミングt32からタイミングt33までのムービー変動においてムービー図柄を表示し、タイミングt33以降の停止表示においてムービー図柄および非ムービー図柄を非表示とする。
タイミングチャートTC33は、変動表示における小図柄群732の表示タイミングを示す。演出制御装置300は、タイミングt31からタイミングt33までの変動表示期間に加えて、タイミングt33以降の停止表示期間において、小図柄群732を表示する。すなわち、演出制御装置300は、タイミングt33以降の停止表示において大図柄群に相当する図柄を非表示とし、小図柄群732を表示する。これにより、遊技機10は、大図柄群に相当する図柄の結果態様の表示をおこなわなくともよいので、ムービー変動と結果表示との整合を容易にすることができ、リーチ演出を伴う変動と非ムービー図柄による変動との切り分けを一層強固にすることができる。
なお、小図柄群732は、必ずしもタイミングt31からタイミングt33までの変動表示期間で表示されていなくてもよい。たとえば、タイミングチャートTC34に示すように、演出制御装置300は、タイミングt31からタイミングt32まで小図柄群732を非表示とし、タイミングt32以降で小図柄群732を表示としてもよい。これにより、遊技機10は、ムービー変動中の変動表示状態を小図柄群732により明示することができることから、ムービー変動における演出表示の自由度を向上し、一層の興趣向上を図ることができる。
上述した第3の実施形態(変形例を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、変動表示制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、音声制御手段(演出制御装置300)と、音声案内表示手段(演出制御装置300)とを含む。変動表示制御手段は、表示装置(表示装置41)において識別情報(大図柄群601)を変動表示制御する。音声制御手段は、音声出力装置(スピーカ19a,19b)からの音声出力により遊技演出(識別情報の変動表示に関する遊技演出)をおこなう。音声案内表示手段は、音声出力に対応する案内を、識別情報(図柄)の表示態様により表示する。
(2)(1)の音声案内表示手段は、数字、記号、またはピクトグラムを含む文字により音声出力に対応する案内をおこなう。
(3)(2)の音声案内表示手段は、2以上の図柄を含む図柄群により文字を形成する。
(4)(2)の音声案内表示手段は、1または2以上の図柄が移動する軌跡により文字を形成する。
(5)(1)の音声案内表示手段は、音節単位で音声出力に対応する案内をおこなう。
(6)(1)の音声案内表示手段は、意味単位で音声出力に対応する案内をおこなう。
(7)(1)の音声案内表示手段は、2以上の案内を同時に表示する。
(8)(1)の音声案内表示手段は、2以上の案内を時間差を設けて表示する。
(9)(2)の音声案内表示手段は、変動表示ゲームの進行や変動表示ゲームが導出する結果に対応させて文字を形成する図柄の表示態様(種類、大きさ、数、配置等)を変更する。
また、上述した第3の実施形態(変形例を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、表示装置(表示装置41)と、表示装置において識別情報(図柄)を変動表示制御する制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を備える。制御部は、識別情報の変動表示を含む動画像を再生する変動表示再生制御(ムービー変動)と、識別情報の変動表示を含む動画像を生成する変動表示生成制御(非ムービー変動)とを切替可能である。制御部は、変動表示再生制御において識別情報を第1表示態様(ムービー図柄)で表示し、変動表示再生制御において識別情報を第2表示態様(非ムービー図柄)で表示する。
(2)(1)の制御部は、変動表示の前半を変動表示生成制御とし、変動表示の後半を変動表示再生制御とする。
(3)(2)の制御部は、所定の変動表示期間後に停止表示する識別情報を第2表示態様とする。
(4)(2)の制御部は、所定の変動表示期間経過前に変動表示再生制御から変動表示生成制御に切り替えてから、所定の変動表示期間後に停止表示する識別情報を第2表示態様とする。
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態(変形例含む)の遊技機10について図144から図148を用いて説明する。第4の実施形態に示す遊技機10は、表示装置41の表示領域の一部を隠すようにして役物を備え、役物によって隠される表示領域で表示演出をおこなう。まず、遊技者からの通常視点における表示装置41と役物の概観を図144を用いて説明する。図144は、第4の実施形態の表示装置と役物の概観の一例を示す図である。
表示装置41は、表示領域800において変動表示ゲームに関して各種表示をおこなう。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられていて、センターケース40によって表示領域の周囲が囲まれている。
表示領域800は、小図柄群801と特図保留数表示802と大図柄群803と保留表示813とを表示内容に含む。小図柄群801は、遊技者によって観察容易な位置に表示されて特図ゲームの変動表示状態を明示する。特図保留数表示802は、遊技者によって観察容易な位置に表示されて特図ゲームの保留数(始動記憶数)を明示する。大図柄群803は、特図ゲームの変動表示について主となる表示演出を担当する。保留表示813は、特図ゲームの各保留に対応する。
センターケース40は、役物804から役物812と、ステージ814を含む。役物804から役物812は、表示領域800の一部と重なるように配設される。また、役物807から役物809は、ステージ814を介して表示領域800と重なる。なお、役物804から役物812の一部または全部は、配設状態が固定されない可動体(たとえば盤演出装置44)であってもよいし、配設状態が固定された固定体であってもよい。また、役物804から役物812の一部または全部は、LED等の発光体を備えて遊技盤30を装飾する装飾体(たとえば盤装飾装置46)であってもよい。
次に、表示装置41の表示面と役物809の位置関係について図145を用いて説明する。図145は、第4の実施形態の表示装置の表示面と役物の位置関係の一例を示す図である。
役物809は、表示装置41の表示面820との間にステージ814が位置することから、表示面820との間に間隙w1を有する。なお、ステージ814は、遊技球の進入を許して遊技球がステージ上を転動するものであってもよいし、遊技球の進入を許さないものであってもよい。ステージ上で遊技球の転動を許容する場合、ステージ814は、ステージ上を転動する遊技球によって役物809と表示面820との間の間隙w1の存在を明示できる。なお、遊技機10は、役物809を可動役物とすることによって、あるいは他の役物(たとえば役物808)を可動役物とすることによって、可動役物の動作を介して役物809と表示面820との間の間隙w1の存在を明示してもよい。
このような遊技機10は、通常の観察者v1に対して、第1観察領域R1を観察可能にして、役物809が干渉する第2観察領域R2を観察困難にしている。しかしながら、遊技機10は、表示領域800の下方向を俯瞰する観察者v2に対して、第2観察領域R2を観察可能にしている。すなわち、遊技機10は、第2観察領域R2に関心を有する観察者v2に対して、第2観察領域R2を観察可能にしている。
次に、表示領域800に表示される表示要素と、役物809との位置関係について図146および図147を用いて説明する。図146は、第4の実施形態の演出表示要素と役物の位置関係の一例を示す図(その1)である。図147は、第4の実施形態の演出表示要素と役物の位置関係の一例を示す図(その2)である。
図146(1)は、遊技機10が表示領域800に演出表示要素822を表示する様子を示す。演出表示要素822は、表示内容を賑やかす(たとえば華美に装飾する)演出を担当する表示要素である。役物809は、半円状の本体部と、本体部の周縁に沿って配設される複数の略三角形状の装飾部とを備え、「ひまわり」を想起させるような形状をしている。なお、演出表示要素822は、役物809の外縁部に接するように表示されて役物809を装飾する機能を併せ持つ。また、演出表示要素822は、通常の観察者(観察者v1)によって観察可能な位置(第1観察領域R1)に表示される。
演出表示要素822は、葉をイメージするような表示要素であり、揺れたり、色彩を変えたり、大きさを変える等の表示態様の変更により役物809を装飾するとともに、所定の表示態様への変更により変動表示ゲームの進行や結果に対する予告報知をおこなう。したがって、遊技機10は、遊技者に対して演出表示要素822への関心を喚起することができる。
図146(2)は、遊技機10が表示領域800に演出表示要素823を表示する様子を示す。演出表示要素823は、演出表示要素822の異なる表示態様の1つである。演出表示要素823は、通常の観察者(観察者v1)によって観察されたときに役物809に隠れる位置(第2観察領域R2)に表示される。したがって、通常の観察者(観察者v1)は、演出表示要素823を観察することができない。
しかしながら、遊技機10は、表示領域800の下方向を俯瞰する観察者(観察者v2)に対して演出表示要素823を観察可能にする。また、遊技機10は、演出表示要素823の表示態様により変動表示ゲームの進行や結果に対する予告報知をおこなうことから遊技者に対して演出表示要素823を観察することの動機付けを与える。
これにより、遊技機10は、演出表示要素823に関心を有する観察者(遊技者)に対して観察者の探究心を喚起することができる。また、遊技機10は、遊技者に観察位置を移動するというひと手間をかけさせることで、演出表示要素823を観察することに対する満足感、ひいては遊技に対する満足感を与えることができる。このような遊技機10は、遊技者の能動的行動による新たな発見を演出し、長期間にわたって遊技者を楽しませ得る。
なお、遊技機10は、通常の観察者(観察者v1)によって観察されない位置であれば、必ずしも役物809に隠れる位置に演出表示要素823を表示しなくてもよい。たとえば、遊技機10は、役物809に代えて役物810に隠れる位置に演出表示要素823aを表示してもよい。また、遊技機10は、役物809に加えて役物810に隠れる位置に演出表示要素823aを表示してもよい。これにより、遊技機10は、演出表示要素823aを観察する難易度を高めて、多くの遊技経験を有する遊技者に対して高い満足度を与えることができる。
また、遊技機10は、演出表示要素823を表示するとき、演出表示要素823が表示中であることを報知する報知要素823bを表示するようにしてもよい。これにより、遊技機10は、初心者に対して演出表示要素823が表示中であることを案内することができ、遊技経験の多寡にとらわれない興趣を提供できる。
図147(1)は、遊技機10が表示領域800に演出表示要素824を表示する様子を示す。演出表示要素824は、通常の観察者(観察者v1)によって観察可能な位置(第1観察領域R1)に表示される。演出表示要素824は、花をイメージするような表示要素であり、演出表示要素822から変更された表示態様の1つで表示される。
このように、遊技機10は、演出表示要素822の表示態様を変更するときに、必ずしも演出表示要素823のように役物809に隠れる位置(第2観察領域R2)に表示することを要しない。遊技機10は、演出表示要素822の表示態様を変更するときに、演出表示要素824を通常の観察者(観察者v1)によって観察可能な位置(第1観察領域R1)に表示してもよい。これにより、遊技機10は、演出表示要素822の表示態様の変更を、遊技者に広く知らしめることができる。
図147(2)は、遊技機10が表示領域800に演出表示要素825を表示する様子を示す。演出表示要素825は、演出表示要素822の異なる表示態様の1つである。演出表示要素825は、通常の観察者(観察者v1)によって観察されたときに役物809に隠れる位置(第2観察領域R2)に表示され、表示領域800の下方向を俯瞰する観察者(観察者v2)によって観察可能に表示される。
このように、遊技機10は、通常の観察者(観察者v1)によって観察困難な位置で演出表示要素822の異なる表示態様を表示することで観察者の探究心を喚起する。また、遊技機10は、役物809に代えて役物810に隠れる位置に演出表示要素825aを表示してもよい。また、遊技機10は、役物809に加えて役物810に隠れる位置に演出表示要素825aを表示してもよい。また、遊技機10は、演出表示要素825を表示するとき、演出表示要素825が表示中であることを報知する報知要素825bを表示するようにしてもよい。
次に、表示装置41の表示面と役物809の位置関係の変形例について図148を用いて説明する。図148は、第4の実施形態の変形例の表示装置の表示面と可動役物の位置関係の一例を示す図である。
遊技機10は、表示面820との間の間隙の大きさを可変可能な可動役物809を有する。遊技機10は、遊技状態に応じて、あるいは遊技演出に関連して、可動役物809を動作させて可動役物809と表示面820との間の間隙の大きさを変更することができる。
図148(1)に示す可動役物809は、表示面820との間に間隙w2を有する。通常の観察者v1は、表示面820における第1観察領域R1を観察することができるが、可動役物809が干渉して第2観察領域R2を観察することができない。また、表示領域800の下方向を俯瞰する観察者v2もまた、表示面820における第1観察領域R1を観察することができるが、間隙w2が十分な大きさを有しない(狭い)ために可動役物809が干渉して第2観察領域R2を観察することができない。
図148(2)に示す可動役物809は、表示面820との間に間隙w3を有する。通常の観察者v1は、表示面820における第1観察領域R1を観察することができるが、可動役物809が干渉して第2観察領域R2を観察することができない。また、表示領域800の下方向を俯瞰する観察者v2は、表示面820における第1観察領域R1を観察することができ、かつ間隙w2が十分な大きさを有する(広い)ために可動役物809が干渉することなく第2観察領域R2を観察することができる。
このように遊技機10は、可動役物809を動作させることによって、第2観察領域R2の観察容易性を変更することができる。すなわち、遊技機10は、可動役物809と表示面820との間の間隙を小さくすることにより第2観察領域R2の観察を困難にし、間隙を大きくすることにより第2観察領域R2の観察を容易にする。したがって、遊技機10は、可動役物809の動作状態により、第2観察領域R2に表示する演出表示要素の視認容易性を制御することができる。これにより、遊技機10は、可動役物809の動作状態と演出表示要素の表示とが連動した遊技演出により興趣向上を図ることができる。
上述した第4の実施形態(変形例を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、表示装置(表示装置41)と、表示装置の表示領域と干渉する役物(役物809)と、表示装置に演出表示要素を表示する制御部(演出制御装置300)とを含む。制御部は、表示領域のうち第1の位置から観察する観察者(観察者v1)および第2の位置から観察する観察者(観察者v2)から観察できる第1観察領域(第1観察領域R1)に演出表示要素(演出表示要素822)を表示する第1演出状態(図146(1))と、表示領域のうち第1の位置から観察する観察者から観察困難で第2の位置から観察する観察者から観察容易な第2観察領域(第2観察領域R2)に演出表示要素(演出表示要素823)を表示する第2演出状態(図146(2))と、を切替制御する。
[第5の実施形態]
次に、第5の実施形態(変形例含む)の遊技機10について図149から図155を用いて説明する。第5の実施形態に示す遊技機10は、2組の飾り図柄として大図柄群と小図柄群とを有し、大図柄群を通常図柄とチャンス図柄の2態様で表示することができる。第5の実施形態の遊技機10は、チャンス図柄に含まれるチャンス表示(代替要素)により変動表示中の図柄を遮蔽する。まず、大図柄群における通常図柄とチャンス図柄について図149を用いて説明する。図149は、第5の実施形態の大図柄群の図柄配列の一例を示す図である。
大図柄群における通常図柄は、図柄830,831,832,833,834を図柄配列に含む。図柄830,831,832,833,834は、それぞれが異なる表示態様により他の図柄と区別可能になっている。図柄830,831,832,833,834は、それぞれ図柄の外形となる円盤状のベース835に、図形(たとえばキャラクタ)により図柄としての識別性を有する図形要素836と文字(たとえば数字)による識別性を有する文字要素837とを付す。
大図柄群におけるチャンス図柄は、図柄840,841,842,843,844を図柄配列に含む。図柄840,841,842,843,844は、それぞれが異なる表示態様により他の図柄と区別可能になっている。図柄840,841,842,843,844は、それぞれ図柄の外形となる円盤状のベース835に、図形(たとえばキャラクタ)により図柄としての識別性を有する図形要素836と、代替要素845と、隠蔽要素846とを付す。
代替要素845は、図柄830,831,832,833,834に含まれる文字要素837に代替する表示要素であり、図柄840,841,842,843,844を同一図柄とみなすことができる識別力を有する。すなわち、図柄840,841,842,843,844は、図柄830,831,832,833,834が有していた識別力のうち図形要素836による識別力を残しながらも文字要素837による識別力が喪失して代替要素845が有する識別力に置換される。なお、図柄840,841,842,843,844は、いずれも同じ表示態様(たとえば「チャンス!!!」)の代替要素845を表示することから、オールマイティ図柄として機能する。代替要素845は、文字要素837に代えて表示されるものであればよく、置換、上書き、あるいは貼り付け等の態様を取り得る。隠蔽要素846は、文字要素837を隠蔽する。これにより、遊技機10は、代替要素845の表示態様(大きさや形状等)の自由度を拡大しながら文字要素837を確実に隠蔽し、代替要素845の識別力が文字要素837の識別力を代替することができる。
次に、第5の実施形態の遊技機10の表示演出について図150から図154を用いて説明する。図150は、第5の実施形態の演出フローの一例を示す図である。図151は、第5の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その1)を示す図である。図152は、第5の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その2)を示す図である。図153は、第5の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その3)を示す図である。図154は、第5の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その4)を示す図である。
[演出フローF130]遊技機10は、変動表示ゲームにおける変動開始前に図柄を停止表示する。図151(F130)に示す画面850は、大図柄群851と、小図柄群852と、特図1保留数表示853と、特図2保留数表示854と、保留表示855と、保留消化表示856とを表示内容に含む。
画面850は、大図柄群851と小図柄群852とが停止表示している状態を示す。大図柄群851は、右上図柄851aと左下図柄851bと左上図柄851cと右下図柄851dと中央図柄851eとを含む。大図柄群851は、右上図柄851aと左下図柄851bと中央図柄851eとで形成する左下がり斜めラインを当りとなる図柄組み合わせを形成する第1有効ラインとする。また、大図柄群851は、左上図柄851cと右下図柄851dと中央図柄851eとで形成する左上がり斜めラインを当りとなる図柄組み合わせを形成する第2有効ラインとする。
このとき、保留消化表示856は、ブランク表示により特図変動表示ゲームが変動表示状態にないことを示し、保留表示855は特図1ゲームと特図2ゲームの合計保留記憶数が「8」であることを示す。保留表示855が示す合計保留記憶数「8」は、特図1保留数表示853が示す特図1ゲームの保留記憶数「4」と特図2保留数表示854が示す特図2ゲームの保留記憶数「4」との合計数である。遊技機10は、図柄変動を開始すると、演出フローF131に進む。
[演出フローF131]遊技機10は、変動表示を開始する。図151(F131)に示す画面858は、大図柄群851と小図柄群852とが変動表示を開始したことを示す。たとえば、大図柄群851は各図柄が左回りの縦軸回転により変動表示をおこない、小図柄群852は各図柄が上方向から下方向への縦スクロールにより変動表示をおこなう。このとき、遊技機10は、大図柄群851を半透明状態にして背景表示の視認性を大図柄群851の視認性より高める。一方、遊技機10は、小図柄群852を半透明状態にすることなく背景表示に優先する視認性を確保する。
また、特図2保留数表示854は、特図2ゲームの保留記憶数を1つ減数して表示し、保留表示855は、特図変動表示ゲームの保留記憶数を1つ減数して表示する。保留消化表示856は、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示す。遊技機10は、演出フローF132に進む。
[演出フローF132]遊技機10は、第1段階(1st step)の変動停止をおこなう。第1段階の変動停止は、大図柄群851のうち第1有効ラインを形成する右上図柄851aと左下図柄851bとを停止し、第1有効ラインでのリーチ発生の有無を演出する。図151(F132)に示す画面860は、右上図柄851aと左下図柄851bとが異なる図柄であることから第1有効ラインでのリーチ発生を否定している。遊技機10は、右上図柄851aと左下図柄851bとをチャンス図柄で代替する場合に演出フローF133に進み、右上図柄851aと左下図柄851bとをチャンス図柄で代替することなく「はずれ」を導出する場合に演出フローF143に進む。なお、右上図柄851aと左下図柄851bとをチャンス図柄で代替することなく「当り」を導出する場合については説明を省略する。
[演出フローF133]遊技機10は、右上図柄851aと左下図柄851bとをチャンス図柄で代替する。図151(F133)に示す画面862は、右上図柄851aに代替要素863が貼付され、左下図柄851bに代替要素864が貼付される。遊技機10は、演出フローF134に進む。
[演出フローF134]遊技機10は、第2段階(2nd step)の変動停止をおこなう。第2段階の変動停止は、大図柄群851のうち第2有効ラインを形成する右下図柄851dを停止する。図152(F134)に示す画面866は、左上図柄851cの停止を待ち、第2有効ラインでのリーチ発生待ちを演出している。遊技機10は、右下図柄851dをチャンス図柄で代替する場合に演出フローF135に進み、右下図柄851dをチャンス図柄で代替することなく「はずれ」を導出する場合に演出フローF143に進む。なお、右下図柄851dをチャンス図柄で代替することなく「当り」を導出する場合については説明を省略する。
[演出フローF135]遊技機10は、右下図柄851dをチャンス図柄で代替する。図152(F135)に示す画面868は、右下図柄851dに代替要素869が貼付され、右上図柄851aと左下図柄851bと右下図柄851dの3つの図柄がチャンス図柄で代替された様子を示す。なお、遊技機10は、右下図柄851dに代替要素869を貼付したことで左上図柄851cの停止を待つことなく第2有効ラインでのリーチ発生を否定する。遊技機10は、演出フローF136に進む。
[演出フローF136]遊技機10は、第3段階(3rd step)の変動停止をおこなう。第3段階の変動停止は、大図柄群851のうち第2有効ラインを形成する左上図柄851cを停止する。図152(F136)に示す画面870は、左上図柄851cのチャンス図柄代替待ちを演出している。遊技機10は、左上図柄851cをチャンス図柄で代替する場合に演出フローF137に進み、左上図柄851cをチャンス図柄で代替することなく「はずれ」を導出する場合に演出フローF143に進む。
[演出フローF137]遊技機10は、左上図柄851cをチャンス図柄で代替する。図152(F137)に示す画面872は、左上図柄851cに代替要素873が貼付され、右上図柄851aと左下図柄851bと右下図柄851dと左上図柄851cの4つの図柄がチャンス図柄で代替された様子を示す。画面872は、第1有効ラインおよび第2有効ラインによるリーチ発生を否定しているが、最終停止図柄となる中央図柄851eをチャンス図柄で代替するオールチャンス図柄のリーチ発生を示す。遊技機10は、演出フローF138に進む。
[演出フローF138]遊技機10は、オールチャンス図柄のリーチ変動前段に相当するチャンス図柄遮蔽変動1をおこなう。図153(F138)に示す画面874は、中央図柄851eへの代替要素875の貼付の成否を演出する様子を示す。画面874に示す代替要素875は、中央図柄851eの全体を隠すようにして拡大表示される。このとき、遊技機10は、拡大表示された代替要素875に隠された中央図柄851eの変動表示を継続できる。遊技機10は、演出フローF139に進む。
[演出フローF139]遊技機10は、オールチャンス図柄のリーチ変動中段に相当するチャンス図柄遮蔽変動2をおこなう。図153(F139)に示す画面876は、中央図柄851eへの代替要素875の貼付の成否を演出する様子を示す。画面876に示す代替要素875は、中央図柄851eの全体を隠すようにしていた拡大表示の拡大率を縮小する。このとき、遊技機10は、変動表示する中央図柄851eの一部を、拡大表示中の代替要素875の背面に臨ませる。遊技機10は、演出フローF140に進む。
[演出フローF140]遊技機10は、オールチャンス図柄のリーチ変動後段に相当するチャンス図柄遮蔽変動3をおこなう。図153(F140)に示す画面878は、中央図柄851eへの代替要素875の貼付の成否を演出する様子を示す。画面878に示す中央図柄851eは、停止表示され、代替要素875の貼付成功を待つ様子を示す。このとき、遊技機10は、停止表示する中央図柄851eの一部を、代替要素875の背面に臨ませる。なお、遊技機10は、代替要素875の背面に臨む中央図柄851eの停止表示態様や停止表示前の変動表示態様により、代替要素875の貼付の成功率を報知してもよい。また、遊技機10は、代替要素875の貼付態様(たとえば、代替要素875の色彩や大きさ、回転や移動等)により、代替要素875の貼付の成功率を報知してもよい。遊技機10は、代替要素875の貼付に成功した場合に演出フローF141に進み、代替要素875の貼付に失敗した場合に演出フローF143に進む。
[演出フローF141]遊技機10は、オールチャンス図柄を表示する。図153(F141)に示す画面879は、大図柄群851のすべての図柄に代替要素が貼付された様子を示す。遊技機10は、演出フローF142に進む。
[演出フローF142]遊技機10は、変動表示の結果として大当りを表示する。図154(F142)に示す画面880は、大図柄群851を非表示にして、小図柄群852が当りに相当する図柄組み合わせ態様で停止表示している状態を示す。また、画面880は、変動表示結果案内表示881と、キャラクタ882とを表示する。変動表示結果案内表示881とキャラクタ882とは、特図変動表示ゲームの結果として当り(たとえば大当り)が導出されたことを案内する。なお、画面880は、特図1保留数表示853と、特図2保留数表示854とを表示するが、小図柄群852が当りに相当する図柄組み合わせ態様で停止表示したことを契機にして非表示としてもよい。
なお、遊技機10は、オールチャンス図柄の表示により大当りとなる場合を示したが、潜伏確変や小当り等の特定の遊技状態を導出するものであってもよい。
[演出フローF143]遊技機10は、変動表示の結果として「はずれ」を表示する。図154(F143)に示す画面884は、大図柄群851と小図柄群852とをそれぞれ「はずれ」態様で停止表示している状態を示す。なお、遊技機10は、チャンス図柄で代替された図柄で停止表示してもよいし、チャンス図柄で代替された図柄を元(通常図柄)に戻して表示してもよい。
このような遊技機10は、大図柄群851の各図柄の停止態様に関わらず、各図柄を代替要素で代替することで当りに相当する図柄組み合わせ態様を表示できる。すなわち、遊技機10は、はずれに相当する変動表示態様を、代替要素の表示により容易に大当りに相当する変動表示態様とすることができる。したがって、遊技機10は、変動表示態様の多様化にかかる処理負担を過大にすることなく多様な変動表示態様を実現することができる。
なお、遊技機10は、第2の実施形態で説明したような専用図柄が突確等の特殊な大当りの報知を担当し、第5の実施形態で説明したチャンス図柄が通常の大当りの報知を担当してもよい。これにより、遊技機10は、突確等の特殊な大当りと通常の大当りとを遊技者に容易に区別させることができる。
次に、表示装置41が表示する画面の変形例について図155を用いて説明する。図155は、第5の実施形態の表示装置が表示する画面の変形例を示す図である。
図155(1)に示す画面886は、大図柄群851のうち、右上図柄851aに代替要素887が貼付され、左下図柄851bに代替要素888が貼付され、左上図柄851cに代替要素889が貼付され、右下図柄851dに代替要素890が貼付された様子を示す。画面886は、大図柄群851のうち中央図柄851eが未だ変動表示中の様子を示す。
代替要素887は文字「激熱!!!」を表示し、代替要素888は文字「???」を表示し、代替要素889は文字「リーチ」を表示し、代替要素890は文字「チャンス!!!」を表示する。このように、遊技機10は、代替要素ごとに異なる文字で代替要素を表示するものであってもよい。
図155(2)に示す画面892は、大図柄群851のうち、右上図柄851aに代替要素893が貼付され、左下図柄851bに代替要素894が貼付され、左上図柄851cに代替要素895が貼付され、右下図柄851dに代替要素896が貼付された様子を示す。画面892は、大図柄群851のうち中央図柄851eが未だ変動表示中の様子を示す。
代替要素893と代替要素894は文字「チャンス!!!」を標準サイズで表示し、代替要素895と代替要素896は文字「チャンス!!!」を拡大サイズで表示する。このように、遊技機10は、代替要素ごとに異なる大きさで代替要素を表示するものであってもよい。また、遊技機10は、代替要素の大きさや数、大きさの組み合わせ等によって特定の変動表示結果の導出可能性を報知するようにしてもよい。
図155(3)に示す画面898は、大図柄群851のうち、右上図柄851aに代替要素899が貼付され、左下図柄851bに代替要素900が貼付され、左上図柄851cに代替要素901が貼付され、右下図柄851dに代替要素902が貼付された様子を示す。画面898は、大図柄群851のうち中央図柄851eが未だ変動表示中の様子を示す。
代替要素899と代替要素900は文字「チャンス!!!」を正位置(水平な向き)で表示し、代替要素901と代替要素902は文字「チャンス!!!」を非正位置(傾きあり)で表示する。このように、遊技機10は、代替要素ごとに異なる位置や向きで代替要素を表示するものであってもよい。また、遊技機10は、代替要素の位置や傾き等によって特定の変動表示結果の導出可能性を報知するようにしてもよい。
図155(4)に示す画面904は、大図柄群851のうち、右上図柄851aに代替要素905が貼付され、左下図柄851bに代替要素906が貼付され、左上図柄851cに代替要素907,908が貼付され、右下図柄851dに代替要素909,910,911が貼付された様子を示す。画面904は、大図柄群851のうち中央図柄851eが未だ変動表示中の様子を示す。
右上図柄851aと左下図柄851bはそれぞれ1つの代替要素を表示し、左上図柄851cは2つの代替要素を表示し、右下図柄851dは3つの代替要素を表示する。このように、遊技機10は、大図柄群851を構成する図柄ごとに異なる数の代替要素を表示するものであってもよい。
また、遊技機10は、代替要素の表示態様(文字内容、大きさ、位置、向き、数等)によって特定の変動表示結果の導出可能性(信頼度)を報知するようにしてもよい。また、遊技機10は、代替要素の表示態様を、大図柄群851を構成する図柄の停止順序に関連して決定してもよい。これによれば、遊技機10は、大図柄群851を構成する図柄の停止順序にしたがい代替要素を用いた予告報知(たとえばステップアップ予告等)をおこなうことができる。
[第6の実施形態]
次に、第6の実施形態(変形例含む)の遊技機10について図156から図160を用いて説明する。第6の実施形態の遊技機10は、2組の飾り図柄として大図柄群と小図柄群とを有する。大図柄群は、キャラクタ図柄と非キャラクタ図柄とを含む。第6の実施形態の遊技機10は、キャラクタ図柄に含まれるキャラクタ(図形要素)により変動表示中の図柄を遮蔽する。まず、大図柄群におけるキャラクタ図柄と非キャラクタ図柄について図156を用いて説明する。図156は、第6の実施形態の大図柄群の図柄配列の一例を示す図である。
大図柄群におけるキャラクタ図柄と非キャラクタ図柄は、同じ図柄配列を構成する。大図柄群は、図柄920,921,922,923,924,925,926を図柄配列に含み、そのうち図柄920,921,922,923,924がキャラクタ図柄に相当し、図柄925,926が非キャラクタ図柄に相当する。
遊技機10は、同一のキャラクタ図柄の組み合わせにより大当りを導出するほか、図柄が異なっても全図柄がキャラクタ図柄であるとき、すなわち図柄組み合わせのうちに非キャラクタ図柄を含まないときに大当りを導出する。また、遊技機10は、非キャラクタ図柄の一部について同一図柄の組み合わせにより大当りを導出するが、非キャラクタ図柄のその余について同一図柄の組み合わせによっても大当りを導出しない。また、遊技機10は、全図柄が図柄の異なる非キャラクタ図柄となっても大当りを導出しない。
図柄920,921,922,923,924,925,926は、それぞれが異なる表示態様により他のキャラクタ図柄や非キャラクタ図柄と区別可能になっている。図柄920,921,922,923,924,925,926は、それぞれ図柄の外形となる矩形のベース927に、図形(たとえばキャラクタ)により図柄としての識別性を有する図形要素928を付す。
キャラクタ図柄(図柄920,921,922,923,924)は、人(たとえば男の子や女の子)や動物(たとえばトラやライオン)、モノ(たとえばロケット)等を図形要素928として表示する。また、非キャラクタ図柄925,926は、文字(たとえば「S」)やピクトグラム(たとえば「ハートマーク」)等を図形要素928として表示する。なお、非キャラクタ図柄925は、同一図柄の組み合わせによって大当りを導出し得る図柄であって、非キャラクタ図柄926は、同一図柄の組み合わせによって大当りを導出し得ない図柄(ブランク図柄)である。
次に、表示装置における大図柄群の表示について図157を用いて説明する。図157は、第6の実施形態の表示装置における大図柄群の表示の一例を示す図である。表示装置41は、横一列に並ぶ3桁の図柄によって大図柄群930を表示する。表示装置41は、立方体形状の図柄表示体931L,931C,931Rを横一列に3つ並べて表示する。図柄表示体931L,931C,931Rは、側面を貫く回転軸で縦回転し、回転時に現れる各面に図柄920,921,922,923,924,925,926を表示する。遊技機10は、図柄表示体の各面に表示される図柄920,921,922,923,924,925,926を順次切り替えることで、大図柄群の変動表示をおこなう。
図柄表示体931L,931C,931Rは、停止図柄表示面932L,932C,932Rと、次図柄表示面933L,933C,933Rとを含む。停止図柄表示面932L,932C,932Rは、停止表示するときに停止図柄を表示する面であり、次図柄表示面933L,933C,933Rは、停止図柄表示面932L,932C,932Rが表示する図柄の次の図柄を表示する面である。図柄表示体931L,931C,931Rは、回転変動により正面を向いた次図柄表示面933L,933C,933Rを停止図柄表示面932L,932C,932Rに切り替え、新たに表示される面を次図柄表示面933L,933C,933Rとする。停止図柄表示面932L,932C,932Rと、次図柄表示面933L,933C,933Rは、図柄920,921,922,923,924,925,926のいずれかを表示する。
たとえば、図柄表示体931Lは、停止図柄表示面932Lに図柄926を表示し、次図柄表示面933Lに図柄925を表示する。また、図柄表示体931Cは、停止図柄表示面932Cに図柄920を表示し、次図柄表示面933Cに図柄926を表示する。図柄表示体931Rは、停止図柄表示面932Rに図柄925を表示し、次図柄表示面933Lに図柄921を表示する。このとき、次図柄表示面933L,933C,933Rは、図柄の種別を表示面からの突出量により案内する。次図柄表示面933Lに表示される図柄925は、次図柄表示面933Lから高さhだけ突出し、次図柄表示面933Cに表示される図柄926は、次図柄表示面933Cから深さdだけ窪む(すなわち、高さ「−d」だけ突出する)。これにより、遊技機10は、非キャラクタ図柄において大当りを導出し得る図柄と大当りを導出し得ない図柄とを容易に区別可能にして案内する。また、遊技機10は、キャラクタ図柄においても表示面からの突出量により図柄の種別を案内するようにしてもよい。また、遊技機10は、表示面からの突出量により図柄の種別を案内することに代えて、図柄停止の期待値や、導出する結果に対する期待値を報知してもよい。
次に、第6の実施形態の遊技機10の表示演出について図158から図160を用いて説明する。図158は、第6の実施形態の演出フローの一例を示す図である。図159は、第6の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その1)を示す図である。図160は、第6の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その2)を示す図である。
[演出フローF150]遊技機10は、変動表示ゲームにおける変動開始前に図柄を停止表示する。図159(F150)に示す画面950は、大図柄群930と、小図柄群952と、特図1保留数表示953と、特図2保留数表示954と、保留表示955と、保留消化表示956とを表示内容に含む。
画面950は、大図柄群930と小図柄群952とが停止表示している状態を示す。大図柄群930は、図柄表示体931L(左図柄)と図柄表示体931C(中図柄)と図柄表示体931R(右図柄)とを含む。大図柄群930は、3つの図柄が形成する横一列のラインを当りとなる図柄組み合わせを形成する有効ラインとする。
このとき、保留消化表示956は、ブランク表示により特図変動表示ゲームが変動表示状態にないことを示し、保留表示955は特図1ゲームと特図2ゲームの合計保留記憶数が「8」であることを示す。保留表示955が示す合計保留記憶数「8」は、特図1保留数表示953が示す特図1ゲームの保留記憶数「4」と特図2保留数表示954が示す特図2ゲームの保留記憶数「4」との合計数である。遊技機10は、図柄変動を開始すると、演出フローF151に進む。
[演出フローF151]遊技機10は、変動表示を開始する。図159(F151)に示す画面958は、大図柄群930と小図柄群952とが変動表示を開始したことを示す。たとえば、大図柄群930は各図柄が縦回りの横軸回転により変動表示をおこない、小図柄群952は各図柄が上方向から下方向への縦スクロールにより変動表示をおこなう。このとき、遊技機10は、大図柄群930を半透明状態にして背景表示の視認性を大図柄群930の視認性より高める。一方、遊技機10は、小図柄群952を半透明状態にすることなく背景表示に優先する視認性を確保する。
また、特図2保留数表示954は、特図2ゲームの保留記憶数を1つ減数して表示し、保留表示955は、特図変動表示ゲームの保留記憶数を1つ減数して表示する。保留消化表示956は、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示す。遊技機10は、リーチに発展する場合に演出フローF152に進み、リーチに発展することなく「はずれ」となる場合に演出フローF157に進む。
[演出フローF152]遊技機10は、リーチに発展する。図159(F152)に示す画面960は、図柄表示体931Lがキャラクタ図柄(図柄920)を表示し、図柄表示体931Rがキャラクタ図柄(図柄922)を表示し、図柄表示体931Cが回転して変動表示中の様子を示す。すなわち、画面960は、図柄表示体931Cがキャラクタ図柄で停止表示すれば全図柄がキャラクタ図柄となる図柄組み合わせ(オールキャラクタ図柄)のリーチ状態を示す。遊技機10は、演出フローF153に進む。
[演出フローF153]遊技機10は、オールキャラクタ図柄のリーチ変動前段に相当するキャラクタ図柄遮蔽変動1をおこなう。図159(F153)に示す画面962は、図柄表示体931Cの停止図柄表示面932Cへのキャラクタ963(図形要素928)の貼付の成否を演出する様子を示す。画面962に示すキャラクタ963は、図柄表示体931Cの全体を隠すようにして拡大表示される。このとき、遊技機10は、拡大表示されたキャラクタ963に隠された図柄表示体931Cの変動表示を継続できる。なお、遊技機10は、図柄表示体931Cが変動表示中であることを明示するためにキャラクタ963を半透明にして表示してもよい。これにより、遊技機10は、図柄表示体931Cが変動表示中であることを明示しながら、停止図柄表示面932Cへのキャラクタ963の貼付の成否を演出できる。遊技機10は、演出フローF154に進む。
[演出フローF154]遊技機10は、オールキャラクタ図柄のリーチ変動後段に相当するキャラクタ図柄遮蔽変動2をおこなう。図160(F154)に示す画面964は、図柄表示体931Cの停止図柄表示面932Cへのキャラクタ963の貼付の成否を演出する様子を示す。画面962に示す図柄表示体931Cは、変動表示しながら、停止図柄表示面932Cへのキャラクタ963の貼付成功を待つ様子を示す。キャラクタ963は、拡大表示が徐々に解除され、図柄表示体931Cの一部が背面側から臨むようになる。
なお、遊技機10は、キャラクタ963の背面に臨む図柄表示体931Cの変動表示態様により、キャラクタ963の貼付の成功率を報知してもよい。また、遊技機10は、キャラクタ963の貼付態様(たとえば、キャラクタ963の色彩や大きさ、回転や拍動等)により、キャラクタ963の貼付の成功率を報知してもよい。遊技機10は、キャラクタ963の貼付に成功した場合に演出フローF155に進み、キャラクタ963の貼付に失敗した場合に演出フローF157に進む。
[演出フローF155]遊技機10は、オールキャラクタ図柄を表示する。図160(F155)に示す画面966は、大図柄群930のすべての図柄がキャラクタ図柄である様子を示す。図柄表示体931Cに貼付されるキャラクタ963は、図柄表示体931Cの停止表示(図形要素928)を上書きすることから、停止表示された図形要素を代替する代替図形要素として機能する。遊技機10は、演出フローF156に進む。
[演出フローF156]遊技機10は、変動表示の結果として当り(大当り)を表示する。図160(F156)に示す画面968は、大図柄群930を非表示にして、小図柄群952が当りに相当する図柄組み合わせ態様で停止表示している状態を示す。また、画面968は、変動表示結果案内表示969と、キャラクタ970とを表示する。変動表示結果案内表示969とキャラクタ970とは、特図変動表示ゲームの結果として当り(たとえば大当り)が導出されたことを案内する。なお、画面968は、特図1保留数表示953と、特図2保留数表示954とを表示するが、小図柄群952が当りに相当する図柄組み合わせ態様で停止表示したことを契機にして非表示としてもよい。
なお、遊技機10は、オールキャラクタ図柄の表示により大当りとなる場合を示したが、潜伏確変や小当り等の特定の遊技状態を導出するものであってもよい。
[演出フローF157]遊技機10は、変動表示の結果として「はずれ」を表示する。図160(F157)に示す画面972は、大図柄群930と小図柄群952とをそれぞれ「はずれ」態様で停止表示している状態を示す。遊技機10は、たとえば停止図柄表示面932Cに非キャラクタ図柄であるブランク図柄926(図156参照)を表示することで、大図柄群930の「はずれ」態様を表示する。
このような遊技機10は、大図柄群930の停止図柄表示面932Cの停止態様に関わらず、停止図柄表示面932Cをキャラクタ963で上書きすることで当りに相当する図柄組み合わせ態様を表示できる。すなわち、遊技機10は、はずれに相当する変動表示態様を、キャラクタ970で上書きすることにより容易に大当りに相当する変動表示態様とすることができる。したがって、遊技機10は、変動表示態様の多様化にかかる処理負担を過大にすることなく多様な変動表示態様を実現することができる。
なお、遊技機10は、第2の実施形態で説明したような専用図柄が突確等の特殊な大当りの報知を担当し、第6の実施形態で説明したキャラクタ図柄が通常の大当りの報知を担当してもよい。これにより、遊技機10は、突確等の特殊な大当りと通常の大当りとを遊技者に容易に区別させることができる。
上述した第5の実施形態(変形例を含む)および第6の実施形態の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、表示装置(表示装置41)と、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)とを備える。制御手段は、識別情報(大図柄群851,930)が第1の識別要素(文字要素837、図形要素928)を含んで変動表示するとき、第1の識別要素を第2の識別要素(代替要素845、代替図形要素)で代替して特定の表示結果(オールマイティ図柄:オールチャンス図柄、オールキャラクタ図柄)を導出する。
(2)(1)の制御手段は、第1の識別要素を非表示にして第2の識別要素を表示する。
(3)(2)の制御手段は、第1の識別要素に第2の識別要素を重畳する。
(4)(2)の制御手段は、第1の識別要素を第2の識別要素で更新する。
(5)(1)の制御手段は、第1の識別要素を第2の識別要素で代替する過程で、変動表示中の第1の識別要素に第2の識別要素を重畳して表示する。
(6)(5)の制御手段は、第1の識別要素に重畳して表示する第2の識別要素を半透明で表示して、第1の識別要素と第2の識別要素とを表示する。
(7)(1)の制御手段は、第2の識別要素の表示態様(文字内容、大きさ、位置、向き、数等)により特定の変動表示結果の導出可能性を報知する。
(8)(7)の制御手段は、識別情報が2以上の図柄組み合わせにより表わされるとき、図柄の停止順序に関連して第2の識別要素の表示態様を決定する。
[第7の実施形態]
次に、第7の実施形態(変形例含む)の遊技機10について図161から図184を用いて説明する。第7の実施形態の遊技機10は、当りとして小当りと大当りとを有する。また、第7の実施形態の遊技機10は、2つの大入賞口を有し、大当りの第1ラウンドと小当りとで一方の大入賞口を開放し、大当りの第2ラウンド以降で他方の大入賞口を開放する。
まず、第7の実施形態の遊技盤について図161を用いて説明する。図161は、第7の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。
遊技盤1000は、第7の実施形態の遊技機10に備えられる。なお、遊技盤1000と第1の実施形態の遊技盤30とで同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する。
遊技盤1000は、遊技領域32におけるセンターケース40の側方右側に普図始動ゲート34を設ける。普図始動ゲート34に入賞した遊技球は、ゲートスイッチ34a(図3参照)により検出される。また、遊技盤1000は、遊技領域32におけるセンターケース40の下方左側に二つの一般入賞口35を配置し、センターケース40の下方右側に一つの一般入賞口35を配置する。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ35a(図3参照)により検出される。
また、遊技盤1000は、遊技領域32におけるセンターケース40の下方に始動入賞口36(第1始動入賞口、始動入賞領域)を設ける。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図3参照)により検出される。また、遊技盤1000は、始動入賞口36の直下に普通変動入賞装置37(第2始動入賞口、始動入賞領域)を設ける。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図3参照)により検出される。
また、遊技盤1000は、遊技領域32におけるセンターケース40の左側であって、始動入賞口36よりも上側に第1特別変動入賞装置(第1大入賞口)1001を配設する。また、遊技盤1000は、遊技領域32におけるセンターケース40の下方であって、始動入賞口36よりも右側に第2特別変動入賞装置(第2大入賞口)38を配設する。
また、遊技盤1000は、センターケース40の左部および右部に、動作することによって遊技の演出をおこなう盤演出装置44(44L,44R)を備える。盤演出装置44は、図161に示す状態から表示装置41の中央へ向けて動作可能となっている。
第1特別変動入賞装置1001は、上端側が左側に倒れる方向に回動して開放可能になっている羽根形式の可動片1002を有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって第1特別変動入賞装置1001を閉じた閉塞状態(遊技者にとって不利な状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち、第1特別変動入賞装置1001は、たとえば、大入賞口ソレノイド38b(図3参照)と同様の駆動装置としての大入賞口ソレノイド(図示省略)により駆動される可動片1002によって開閉される第1大入賞口を備え、特別遊技状態中や小当り遊技状態中は、第1大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより第1大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。第1特別変動入賞装置1001に入賞した遊技球は、第1大入賞口スイッチ(大入賞口スイッチ38aと同様のため図示省略)により検出される。
第2特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって第2大入賞口を閉じた閉塞状態から開放状態に変換する。すなわち、第2特別変動入賞装置38は、たとえば、大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される第2大入賞口を備え、特別遊技状態中は、第2大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより第2大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値を付与するようになっている。なお、第1大入賞口と第2大入賞口とは、排他的に開放状態となる。
第1特別変動入賞装置1001は、大当りの第1ラウンドと、小当りにおいて開放される入賞口であり、第2特別変動入賞装置38は、大当りの第2ラウンド以降において開放される入賞口である。第1特別変動入賞装置1001は、小当りの入賞口を兼ねるためデザインを始動入賞口のようにして、もう一つの大入賞口(第2特別変動入賞装置38)と差別化している。これにより、遊技機10は、第1特別変動入賞装置1001の価値と、第2特別変動入賞装置38の価値とを遊技者に案内することができる。また、遊技機10は、第1特別変動入賞装置1001の価値に対して遊技者が過剰な期待感を抱くことを牽制することができる。
また、第7の実施形態の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、センターケース40の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース40の右方の領域が右側遊技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで第1特別変動入賞装置1001および始動入賞口36への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37や第2特別変動入賞装置38への入賞を狙うことができるようになっている。
遊技機10は、第1特別変動入賞装置1001を左側遊技領域に配置することで、第1大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換したときに、遊技者が打ち方を変えることなく第1大入賞口に遊技球を容易に流入させることができるようにしている。また、遊技機10は、第1特別変動入賞装置1001を表示装置41に隣接して配置することで、第1特別変動入賞装置1001と表示装置41とが協調した遊技演出を、遊技者にとって理解容易にしておこなうことができる。
次に、第7の実施形態の遊技機10の表示演出について図162から図175を用いて説明する。図162は、第7の実施形態の演出フローの一例(その1)を示す図である。図163は、第7の実施形態の演出フローの一例(その2)を示す図である。図164は、第7の実施形態の演出フローの一例(その3)を示す図である。図165は、第7の実施形態の演出フローの一例(その4)を示す図である。図166は、第7の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その1)を示す図である。図167は、第7の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その2)を示す図である。図168は、第7の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その3)を示す図である。図169は、第7の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その4)を示す図である。図170は、第7の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その5)を示す図である。図171は、第7の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その6)を示す図である。図172は、第7の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その7)を示す図である。図173は、第7の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その8)を示す図である。図174は、第7の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その9)を示す図である。図175は、第7の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その10)を示す図である。
[演出フローF160]遊技機10は、変動表示ゲームにおける変動開始前に図柄を停止表示する。図166(F160)に示す画面1100は、大図柄群1101と、小図柄群1102と、特図1保留数表示1103と、特図2保留数表示1104と、保留表示1105と、保留消化表示1106とを表示内容に含む。
画面1100は、大図柄群1101と小図柄群1102とが停止表示している状態を示す。大図柄群1101は、左図柄1101Lと中図柄1101Cと右図柄1101Rとを含む。大図柄群1101は、左図柄1101Lと中図柄1101Cと右図柄1101Rとで形成する一列の横ラインを当りとなる図柄組み合わせを形成する有効ラインとする。
このとき、保留消化表示1106は、ブランク表示により特図変動表示ゲームが変動表示状態にないことを示し、保留表示1105は特図1ゲームと特図2ゲームの合計保留記憶数が「8」であることを示す。保留表示1105が示す合計保留記憶数「8」は、特図1保留数表示1103が示す特図1ゲームの保留記憶数「4」と特図2保留数表示1104が示す特図2ゲームの保留記憶数「4」との合計数である。遊技機10は、図柄変動を開始すると、演出フローF161に進む。
[演出フローF161]遊技機10は、変動表示を開始する。図166(F161)に示す画面1108は、大図柄群1101と小図柄群1102とが変動表示を開始したことを示す。たとえば、大図柄群1101は、各図柄が上方向から下方向への縦スクロールにより変動表示をおこなう。また、小図柄群1102は、各図柄が上方向から下方向への縦スクロールにより変動表示をおこなう。このとき、遊技機10は、大図柄群1101を半透明状態にして背景表示の視認性を大図柄群1101の視認性より高める。一方、遊技機10は、小図柄群1102を半透明状態にすることなく背景表示に優先する視認性を確保する。
また、特図2保留数表示1104は、特図2ゲームの保留記憶数を1つ減数して表示し、保留表示1105は、特図変動表示ゲームの保留記憶数を1つ減数して表示する。保留消化表示1106は、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示す。遊技機10は、はずれを導出するときに演出フローF162に進み、当りを導出するときに演出フローF163に進む。また、遊技機10は、小当りまたは一部の大当りを導出するときに演出フローF164に進む。
[演出フローF162]遊技機10は、変動表示結果を表示する。図166(F162)に示す画面1110は、大図柄群1101がはずれに相当する図柄組み合わせ態様で上下に揺動して仮停止表示し、小図柄群1102がはずれに相当する図柄組み合わせ態様で停止表示している状態を示す。なお、大図柄群1101は、小図柄群1102と同様に停止表示してもよい。
[演出フローF163]遊技機10は、変動表示結果を表示する。図166(F163)に示す画面1112は、大図柄群1101が当りに相当する図柄組み合わせ態様で上下に揺動して仮停止表示し、小図柄群1102が当りに相当する図柄組み合わせ態様で停止表示している状態を示す。なお、大図柄群1101は、小図柄群1102と同様に停止表示してもよい。
[演出フローF164]遊技機10は、リーチ状態で図柄を表示する。図167(F164)に示す画面1114は、大図柄群1101のうち左図柄1101Lと右図柄1101Rが上下に揺動して仮停止表示し、中図柄1101Cが変動中のリーチ状態を示す。このとき、小図柄群1102は、一様の速度で変動表示している状態を示す。また、画面1114は、案内表示1115によってリーチの発生を明示する。遊技機10は、演出フローF165に進む。
[演出フローF165]遊技機10は、専用図柄を含む大図柄群1101の停止表示態様を表示する。図167(F165)に示す画面1116は、大図柄群1101が中図柄1101Cに専用図柄「極始チャンス」を含む図柄組み合わせ態様で停止表示している状態を示す。
このとき、小図柄群1102は、大当りとなる図柄組み合わせまたは小当りとなる図柄組み合わせで停止表示している状態を示す。なお、専用図柄「極始チャンス」は、第7の実施形態における専用図柄であり、第2の実施形態で説明した専用図柄と同様に変動表示ゲームの遊技進行を案内する案内機能を有する図柄の一形態である。すなわち、専用図柄「極始チャンス」は、小当りまたは一部の大当りを導出するときにおこなう表示演出「極始チャンス」の開始を案内する。これにより、遊技者は、特図変動表示ゲームの結果が小当りまたは大当りとなることを感得することができる。
また、専用図柄「極始チャンス」は、第1特別変動入賞装置1001にもとづくデザインを有する図柄である。これにより、遊技機10は、専用図柄「極始チャンス」の停止表示により第1特別変動入賞装置1001の動作を遊技者に対して案内する機能を有する。このように、遊技機10は、専用図柄により変動表示中の遊技進行や遊技結果等の案内をおこなうことができる。ただし、専用図柄「極始チャンス」は、図柄としてのデザイン性を重視することから、第1特別変動入賞装置1001のデザインと相違点を有する。たとえば、専用図柄「極始チャンス」は、文字「極始」と文字「チャンス」を表示するが、第1特別変動入賞装置1001はこのような文字表示を有しない。
なお、画面1116は、大図柄群1101において左図柄1101L、中図柄1101C、右図柄1101Rの順に通常図柄「3」、専用図柄「極始チャンス」、通常図柄「3」を表示するが、小図柄群1102は小当りまたは一部の大当りに対応する停止態様(たとえば、左から順に「2」、「4」、「1」)を表示する。
遊技機10は、専用図柄「極始チャンス」の表示態様を変更する。図167(F165a)に示す画面1118は、専用図柄「極始チャンス」を第1特別変動入賞装置1001とほぼ同様のデザインに変換した案内表示1119を表示する。すなわち、遊技機10は、専用図柄「極始チャンス」から文字「チャンス」を除去するとともに、文字「極始」のうち文字「極」を除去し、文字「始」の表示態様を第1特別変動入賞装置1001のデザインと同様にする。なお、画面1118は、文字「極」と文字「チャンス」を表示領域内の隅部に移動して表示を継続する。
これにより、遊技機10は、表示装置41の左側に位置する第1特別変動入賞装置1001と同様の案内表示1119を表示装置41に表示する。このとき、遊技機10は、第1特別変動入賞装置1001と案内表示1119との対応関係を明示するために、第1特別変動入賞装置1001の発光態様と案内表示1119の表示態様とを同期して変更するようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、第1特別変動入賞装置1001を赤色に発光するLEDで装飾するとき、案内表示1119を赤色にて表示し、第1特別変動入賞装置1001を青色に発光するLEDで装飾するとき、案内表示1119を青色にて表示する。これにより、遊技機10は、第1特別変動入賞装置1001と案内表示1119との対応関係を遊技者にとって理解容易に知らしめることができる。
遊技機10は、第1特別変動入賞装置1001と案内表示1119との対応関係をより確実に遊技者に案内するために、図167(F165b)に示す画面1120を表示装置41に表示することができる。画面1120は、案内表示1119を第1特別変動入賞装置1001に近接する方向に移動表示する様子を示す。これにより、遊技機10は、第1特別変動入賞装置1001と案内表示1115との対応関係をより確実に遊技者に知らしめることができる。
なお、遊技機10は、案内表示1119を第1特別変動入賞装置1001に近接する方向に移動表示した後に、案内表示1119が第1特別変動入賞装置1001と同化するような表示演出(同化表示演出)をおこなうものであってもよい。たとえば、遊技機10は、同化表示演出として、案内表示1119を表示装置41の表示領域外にスクロールアウトした後に、第1特別変動入賞装置1001に近接する表示領域でフラッシュ表示をおこなう。このとき、遊技機10は、表示装置41における表示演出とともに、第1特別変動入賞装置1001を装飾する装飾演出や、スピーカー19a,19bから出力する音声による音声演出をおこなうようにしてもよい。
また、遊技機10は、案内表示1119、または案内表示1119の移動表示により、遊技者に打ち方を案内する案内表示機能を実現する。特に、遊技機10は、専用図柄「極始チャンス」にもとづく表示態様により案内表示機能を実現することにより、特図変動表示と連続性をもって遊技者に打ち方を案内することができる。また、遊技機10は、大図柄群1101の仮停止表示態様において専用図柄「極始チャンス」を表示することによって第1特別変動入賞装置1001の開放に関する第1大入賞口開放演出(第1特別変動入賞装置1001の開放可能性を案内する演出)の実行を報知(示唆)することができる。なお、このような遊技機10は、一側面において、第1大入賞口開放演出の実行を前段報知とし、案内表示機能の実現を後段報知として多段階報知機能を実現する。遊技機10が実現する多段階報知機能は、2段階に限らず3段階以上で構成されるものであってもよい。これにより、遊技機10は、遊技者への打ち方の案内を一層確かなものとするとともに、遊技者に対して多段階に興趣を感得させることができる。遊技機10は、案内表示1119を移動表示した後、演出フローF166に進む。
[演出フローF166]遊技機10は、極チャンス演出を実行する。極チャンス演出における演出表示を演出フローF167以降に示す。遊技機10は、演出フローF167に進む。
[演出フローF167]遊技機10は、タイトル文字「極チャンス」を表示する。図168(F167)に示す画面1122は、表示領域内の隅部に移動して表示していた文字「極」と文字「チャンス」を中央に寄せて、演出名を示すタイトル文字1123を形成して表示する。遊技機10は、演出フローF168に進む。
[演出フローF168]遊技機10は、タイトル文字「極チャンス」の背景として盃を表示する。図168(F168)に示す画面1124は、タイトル文字1123の背景1125を表示する。画面1124は、盃が浮かび上がり拡大していく様子を示す背景1125を表示する。遊技機10は、演出フローF169に進む。
[演出フローF169]遊技機10は、表示装置41の表示内容を極チャンス演出のタイトル表示から演出内容表示に切り替える(盃・クルーン切替表示)。図168(F169)に示す画面1126は、タイトル文字1123をフェードアウトさせるとともに、背景1125(盃表示)を切り替えながら内容表示をフェードインする。たとえば、画面1126は、盃の表面に波紋を拡げてタイトル文字「極チャンス」を掻き乱しながら消し、タイトル文字「極チャンス」に代わって盃の内側にクルーンを表示する。遊技機10は、演出フローF170に進む。
[演出フローF170]遊技機10は、表示装置41の表示内容を演出内容表示に切り替える(クルーン表示)。図168(F170)に示す画面1128は、演出内容表示としてクルーン1129を表示する。クルーン1129は、皿状の凹面に遊技球が入り得る3つの穴1130,1131,1132を有し、凹面を転動する遊技球を3つの穴1130,1131,1132のいずれかに振り分ける。クルーン1129は、手前側に位置する1つの穴1130を当り穴とし、奥側に位置する2つの穴1131,1132をはずれ穴とする。したがって、クルーン1129は、抽選過程を演出するとともに、抽選結果を報知することができる。遊技機10は、演出フローF171に進む。
なお、遊技機10は、クルーン1129の表示態様により抽選結果の期待度を報知するようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、クルーン1129の色が赤い時に期待値が低い(たとえば33%)ことを報知し、クルーン1129が桜柄の時に期待値が高い(たとえば90%)ことを報知することができる。また、遊技機10は、穴1130,1131,1132の表示態様(たとえば当り穴の位置、数、大きさ等)により抽選結果の期待度を報知するようにしてもよい。
[演出フローF171]遊技機10は、極チャンス演出の成功(大当り)態様を説明する説明表示(ゲーム説明表示1)をおこなう。図169(F171)に示す画面1134は、文字説明1135と動作説明1136を表示する。画面1134は、文字説明1135として文字「V手前に入れば大当り!」を表示し、遊技球が手前の穴1130に入れば大当りであることを示す。画面1134は、動作説明1136としてクルーン1129の凹面を遊技球が転動し、当り穴である穴1130に入る様子をアニメーションで表示する。なお、画面1134は、動作説明1136を繰り返し表示するものであってもよい。遊技機10は、演出フローF172に進む。
[演出フローF172]遊技機10は、極チャンス演出の遊技手順を説明する説明表示(ゲーム説明表示2)をおこなう。図169(F172)に示す画面1138は、キャラクタ1139と、遊技手順説明1140,1141,1142を表示する。画面1138は、キャラクタ1139の表示態様(たとえば顔の向きや視線等)により遊技者に狙い所を案内する。画面1138は、遊技手順説明1140,1141として文字「始を狙え!」を表示する。このとき、遊技手順説明1140は、文字「始」を第1特別変動入賞装置1001の一部意匠と同じにすることで遊技者の理解を容易にしている。また、画面1138は、遊技手順説明1142により第1特別変動入賞装置1001の位置を示す。また、遊技機10は、第1特別変動入賞装置1001を照明する。これにより、遊技機10は、極チャンス演出の遊技手順の遊技者の理解をさらに容易にすることができる。
なお、遊技機10は、遊技手順説明1140,1141,1142の表示により、遊技者に打ち方を案内する案内表示機能を実現する。特に、遊技機10は、極チャンス演出の成功(大当り)態様の説明の後に遊技者に打ち方を案内することで、高い案内効果を実現する。
また、遊技機10は、遊技手順説明1140,1141,1142の表示により案内表示機能を実現する際に、盤演出装置44Rを左方向に動作させて遊技者に狙わせることを案内報知してもよい。同様にして遊技機10は、遊技者に右方向を狙わせることを案内報知する場合に盤演出装置44Lを右方向に動作させることができる。また、遊技機10は、遊技者に左方向を狙わせる場合に、盤演出装置44Rを左方向に動作(押し出し動作)させるとともに、あらかじめ左方向に動作している盤演出装置44Rを右方向に動作(引き込み動作)させるようにしてもよい。これにより、遊技機10は、演出効果を高めるとともに、遊技者への打ち方の案内を一層確かなものとすることができる。
遊技機10は、極チャンス演出の遊技手順を説明する説明表示をおこなった後、あるいは説明表示をおこないながら、第1特別変動入賞装置1001を開放状態に変換する。遊技機10は、所定期間に第1特別変動入賞装置1001への遊技球の入賞を検出した場合に演出フローF173に進み、所定期間に第1特別変動入賞装置1001への遊技球の入賞を検出しない場合に演出フローF186に進む。
[演出フローF173]遊技機10は、極始入賞時演出を実行する。極始入賞時演出は、所定期間に第1特別変動入賞装置1001への遊技球の入賞を検出した場合に実行される極チャンス演出である。極始入賞時演出における演出表示を演出フローF174以降に示す。遊技機10は、演出フローF174に進む。
[演出フローF174]遊技機10は、クルーン演出表示1を表示して極始入賞時演出を開始する。図169(F174)に示す画面1144は、クルーン1129を表示する。画面1144は、画面左上より画面内に飛び込み、クルーン1129の凹面を転動する遊技球1137を表示する(クルーン演出表示1)。なお、遊技機10は、遊技球1137の表示態様により抽選結果の期待度を報知するようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、遊技球1137の色がシルバーの時に期待値が低い(たとえば33%)ことを報知し、遊技球1137の色がゴールドの時に期待値が高い(たとえば90%)ことを報知することができる。遊技機10は、演出フローF175に進む。
[演出フローF175]遊技機10は、クルーン演出表示2を表示する。図169(F175)に示す画面1146は、クルーン1129を時計回りに転動する遊技球1137を表示する。画面1146は、徐々に速度を落としてクルーン1129を転動する遊技球1137を表示する。遊技球1137は、速度の低下につれて回転半径を小さくしてクルーン1129の中央部に向かう。遊技機10は、演出フローF176に進む。
[演出フローF176]遊技機10は、V穴入賞煽り演出を表示する。図170(F176)に示す画面1148は、V穴入賞煽り演出の表示画面を示す。画面1148は、エフェクトとともにクルーン1129を拡大表示し、遊技球1137が穴1130(V穴)に入賞するか否かを煽る。図170(F176a)に示す画面1150は、遊技球1137を静止表示し、遊技球1137が穴1130(V穴)に入賞するか否かをさらに煽る。遊技機10は、遊技球1137が穴1130(V穴)に入賞しない場合に演出フローF177に進み、遊技球1137が穴1130(V穴)に入賞する場合に演出フローF180に進む。
[演出フローF177]遊技機10は、V穴入賞失敗演出を表示する。図170(F177)に示す画面1152は、穴1130(V穴)を蹴って穴1132(はずれ穴)に遊技球1137が向かう様子を示す。図170(F177a)に示す画面1154は、遊技球1137が穴1132(はずれ穴)に飲み込まれて「はずれ」となる様子を示す。遊技機10は、クルーン演出が失敗(はずれ)となる場合に演出フローF178に進み、遊技球1137が穴1132(はずれ穴)を蹴って再び穴1130(V穴)に向かう場合に演出フローF182に進む。
[演出フローF178]遊技機10は、残念表示をおこなう。図171(F178)に示す画面1156は、クルーン1129をフェードアウトして、極チャンス演出失敗メッセージ1157を表示する。極チャンス演出失敗メッセージ1157は、文字「残念」を表示する。なお、遊技機10は、極チャンス演出失敗により特図変動表示ゲームの結果が小当りであったことを報知する。遊技機10は、演出フローF179に進む。
[演出フローF179]遊技機10は、通常画面に復帰する。図171(F179)に示す画面1158は、画面1156からクロスフェードにより切り替えられた通常画面である。遊技機10は、保留記憶がある場合、次の変動表示をおこなう。
[演出フローF180]遊技機10は、V穴入賞成功演出を表示する。図171(F180)に示す画面1160は、遊技球1137が穴1130(V穴)に入賞する様子を示す。遊技機10は、V穴入賞成功演出を表示した後に演出フローF181に進む。
[演出フローF181]遊技機10は、大成功表示をおこなう。図171(F181)に示す画面1162は、クルーン1129をフェードアウトして、極チャンス演出成功メッセージ1163とキャラクタ1164を表示する。極チャンス演出成功メッセージ1163は、文字「大成功」を表示する。また、キャラクタ1164は、表示態様(たとえば表情や仕草等)により極チャンス演出成功を案内する。このように、遊技機10は、極チャンス演出成功メッセージ1163とキャラクタ1164とで極チャンス演出成功を遊技者に案内する。なお、遊技機10は、極チャンス演出成功により特図変動表示ゲームの結果が大当りであったことを報知する。遊技機10は、極チャンス演出成功を案内した後に演出フローF183に進む。
[演出フローF182]遊技機10は、V穴入賞復活演出を表示する。図172(F182)に示す画面1166は、穴1132(はずれ穴)を蹴って穴1130(V穴)に遊技球1137が向かう様子を示す。遊技機10は、V穴入賞復活演出を表示した後に演出フローF180に進む。このように、遊技機10は、クルーン演出において失敗演出(演出フローF177)と、成功演出(演出フローF180)と、復活演出を経た成功演出(演出フローF177から演出フローF182を経て演出フローF180)を用意する。
[演出フローF183]遊技機10は、ファンファーレ演出表示をおこなう。図172(F183)に示す画面1168は、大成功表示をフェードアウトして、大当りメッセージ1169とキャラクタ1170を表示する。大当りメッセージ1169は、文字「大当り」を表示する。また、キャラクタ1170は、表示態様(たとえば表情や仕草等)により大当りを案内する。このように、遊技機10は、大当りメッセージ1169とキャラクタ1170とで大当りを遊技者に案内する。遊技機10は、大当りを案内した後に演出フローF184に進む。
[演出フローF184]遊技機10は、大当り演出表示をおこなう。図172(F184)に示す画面1172は、大当り演出1173として獲得予定の賞球数を表示する。大当り演出1173は、たとえば文字「1000 get」により、獲得予定の賞球数が1000個であることを案内する。遊技機10は、大当り演出表示をおこなった後に演出フローF185に進む。
[演出フローF185]遊技機10は、右打ち指示演出表示をおこなう。図172(F185)に示す画面1174は、遊技手順説明1175,1176を表示する。画面1174は、遊技手順説明1175として遊技球を右側遊技領域に打ち込む様子を示すイメージを表示する。また、画面1174は、遊技手順説明1176として文字「右を狙え」を表示する。また、遊技機10は、第2特別変動入賞装置38を照明する。これにより、遊技機10は、大当り遊技の遊技者の理解を容易にすることができる。以降、遊技機10は、所定ラウンドまで大当り動作を継続する。
[演出フローF186]遊技機10は、極始非入賞時演出を実行する。極始非入賞時演出は、所定期間に第1特別変動入賞装置1001への遊技球の入賞を検出しない場合に実行される極チャンス演出である。極始非入賞時演出における演出表示を演出フローF187以降に示す。遊技機10は、演出フローF187に進む。
[演出フローF187]遊技機10は、非入賞救済演出表示1を表示して極始非入賞時演出を開始する。図173(F187)に示す画面1178は、クルーン1129をフェードアウトしてキャラクタ1179を表示する(非入賞救済演出表示1)。キャラクタ1179は、表示態様(たとえば、残念そうな表情や目を伏せるような表情、ため息等)により第1特別変動入賞装置1001への入賞に失敗したことを報知する。遊技機10は、演出フローF188に進む。
[演出フローF188]遊技機10は、非入賞救済演出表示2を表示して極始非入賞時演出を継続する。図173(F188)に示す画面1180は、演出案内表示1181とキャラクタ1179を表示する。画面1180は、演出案内表示1181として文字「それなら…」を表示し、非入賞救済演出表示の継続を表示態様(たとえば思案中の表情等)により示唆するキャラクタ1179を表示する。遊技機10は、演出フローF189に進む。
[演出フローF189]遊技機10は、ルーレット演出表示1を表示してルーレット演出を開始する。図173(F189)に示す画面1182は、演出名1183と、ルーレット1184と、剣1185とキャラクタ1179を表示する。画面1182は、演出名1183として文字「ルーレットゲーム」を表示し、ルーレット1184と剣1185とキャラクタ1179の表示によりキャラクタ1179がルーレット1184に向けて投げた剣1185が刺さった場所によって演出の成否を決定することを示す。遊技機10は、演出フローF190に進む。
[演出フローF190]遊技機10は、ルーレット演出表示2を表示してルーレット演出を継続する。図173(F190)に示す画面1186は、剣1185とキャラクタ1179を表示する。画面1188は、画面1182からのクロスフェードで表示され、キャラクタ1179が剣1185を投げるアクションを表示する。遊技機10は、演出フローF191に進む。
[演出フローF191]遊技機10は、ルーレット演出表示3を表示してルーレット演出を継続する。図174(F191)に示す画面1188は、キャラクタ1179が剣1185を手前側に向かって投げるアクションを表示した後、画面右側からエフェクトライン1189を表示し、キャラクタ1179を画面左側にワイプする。画面1188は、キャラクタ1179に代わって画面右側からルーレット1184を登場させる。画面1188は、回転するルーレット1184を表示する。遊技機10は、演出フローF192に進む。
[演出フローF192]遊技機10は、ルーレット期待度報知表示を開始する。図174(F192)に示す画面1190は、キャラクタ1179が投げた剣1185がルーレット1184に向かう様子を示す。画面1190は、ルーレット1184を大きく表示し、ルーレット1184に配置された当り領域(「当」を表示)の位置と数を明示する。なお、遊技機10は、ルーレット1184の表示態様(たとえば、ルーレット1184の色、ルーレット1184に配置された当り領域の位置、数、大きさ等)により抽選結果の期待度を報知するようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、ルーレット1184を5等分に分割した領域のうちに当り領域を1個から5個配置することにより、20%から100%の期待値を報知することができる。遊技機10は、演出フローF193に進む。
[演出フローF193]遊技機10は、ルーレット煽り演出を表示する。図174(F193)に示す画面1192は、ルーレット煽り演出の表示画面を示す。画面1192は、エフェクトとともにルーレット1184を拡大表示し、当り領域とはずれ領域の境界で剣1185を静止表示し、剣1185が当り領域とはずれ領域の何れに刺さるかを煽る。遊技機10は、剣1185が当り領域に刺さらない場合に演出フローF194に進み、剣1185が当り領域に刺さる場合に演出フローF195に進む。
[演出フローF194]遊技機10は、ルーレット失敗演出を表示する。図174(F194)に示す画面1194は、領域名1195と、領域名1195を表示する領域に刺さった剣1185を表示内容に含む。画面1194は、領域名1195として文字「ハズレ」を表示することにより、剣1185がはずれ領域に刺さってルーレット演出に失敗した様子を示す。遊技機10は、演出フローF178に進む。
[演出フローF195]遊技機10は、ルーレット成功演出を表示する。図175(F195)に示す画面1196は、領域名1197と、領域名1197を表示する領域に刺さった剣1185を表示内容に含む。画面1196は、領域名1197として文字「当」を表示することにより、剣1185が当り領域に刺さってルーレット演出に成功した様子を示す。遊技機10は、演出フローF181に進む。
このように、遊技機10は、大当りの第1ラウンドと小当りとで共通する第1特別変動入賞装置1001の開放動作に対応して極チャンス演出をおこなう。ここで、遊技機10が極チャンス演出の演出時間を確保するための第1特別変動入賞装置1001の動作態様について図176と図177を用いて説明する。図176は、第7の実施形態の大入賞口の開放態様の切替タイミングの一例(その1)を示すタイミングチャートである。図177は、第7の実施形態の大入賞口の開放態様の切替タイミングの一例(その2)を示すタイミングチャートである。
タイミングチャートTC10は、小当り時の表示演出の表示タイミングを示すタイミングチャートである。タイミングチャートTC11は、小当り時の第1特別変動入賞装置1001(左上大入賞口)の開放タイミングを示すタイミングチャートである。タイミングチャートTC20は、大当り時の表示演出の表示タイミングを示すタイミングチャートである。タイミングチャートTC21は、大当り時の第1特別変動入賞装置1001(左上大入賞口)の開放タイミングを示すタイミングチャートである。タイミングチャートTC22は、大当り時の第2特別変動入賞装置38(右下大入賞口)の開放タイミングを示すタイミングチャートである。
まず、小当り時の表示演出と大入賞口(左上大入賞口)の開放動作について、タイミングチャートTC10とタイミングチャートTC11を用いて説明する。
遊技機10は、タイミングt11からタイミングt12までの期間TS2(たとえば0.1秒)だけ第1特別変動入賞装置1001を小当り開放(小当り前段開放)する。次に遊技機10は、タイミングt12からタイミングt13までの期間TS3(たとえば7.4秒)だけ第1特別変動入賞装置1001を閉塞した後に、タイミングt13からタイミングt14までの期間TS4(たとえば1.5秒)だけ第1特別変動入賞装置1001を小当り開放(小当り本開放)する。さらに遊技機10は、タイミングt14からタイミングt15までの期間TS5(たとえば9.9秒)だけ第1特別変動入賞装置1001を閉塞した後に、タイミングt15からタイミングt16までの期間TS6(たとえば0.1秒)だけ第1特別変動入賞装置1001を小当り開放(小当り後段開放)する。
このように、遊技機10は、小当りに許される開放時間(たとえば1.8秒)を3分割し、小当り前段開放と小当り本開放と小当り後段開放とを設けることにより小当り開放時間(途中の閉塞時間を含む)をタイミングt11からタイミングt16まで拡大する。これにより、遊技機10は、小当り中の極始チャンス演出時間を確保する。また、遊技機10は、小当り前段開放期間(期間TS2)と小当り後段開放期間(期間TS6)を最小開放期間(たとえば0.1秒)とすることで本開放期間(期間TS4)を最大化する。
これにより、遊技機10は、タイミングt10からタイミングt11までの期間TS1(たとえば0.5秒)だけ極チャンス表示(演出フローF167)を表示する。また、遊技機10は、タイミングt11からタイミングt14までの期間TS2〜TS4(たとえば9.0秒)だけ第1特別変動入賞装置1001の開放(本開放)前および開放中に関する演出(演出フローF168〜F172)を表示する。また、遊技機10は、タイミングt14からタイミングt17までの期間TS5〜TS7(たとえば16.9秒)だけ第1特別変動入賞装置1001の開放(本開放)後に関する演出を表示する。
遊技機10は、第1特別変動入賞装置1001の開放(本開放)において遊技球の入賞があった場合に、期間TS5,TS6(たとえば10.0秒)で極始入賞時演出(演出フローF173〜F176)を表示し、期間TS7(たとえば6.9秒)で極始入賞時演出(演出フローF177,F178)を表示する。遊技機10は、第1特別変動入賞装置1001の開放(本開放)において遊技球の入賞がなかった場合に、期間TS5〜TS7で極始入賞時演出(演出フローF187〜F194,F178)を表示する。遊技機10は、タイミングt17以降において通常画面表示(演出フローF179)を表示する。
なお、遊技機10は、本開放の前後に小当り前段開放と小当り後段開放とを1つずつ設けたが、小当り前段開放と小当り後段開放のうちいずれか一方を設けるものであってもよいし、2以上の小当り前段開放や2以上の小当り後段開放を設けるものであってもよい。遊技機10は、本開放の前後に用意すべき演出時間に応じて小当り前段開放と小当り本開放と小当り後段開放の組み合わせを任意に設定することができる。
次に、大当り時の表示演出と大入賞口(左上大入賞口、右下大入賞口)の開放動作について、タイミングチャートTC20とタイミングチャートTC21とタイミングチャートTC22を用いて説明する。
遊技機10は、タイミングt11からタイミングt12までの期間TS2(たとえば0.1秒)だけ第1特別変動入賞装置1001を1R開放(大当り第1ラウンド前段開放)する。次に遊技機10は、タイミングt12からタイミングt13までの期間TS3(たとえば7.4秒)だけ第1特別変動入賞装置1001を閉塞した後に、タイミングt13からタイミングt14までの期間TS4(たとえば1.5秒)だけ第1特別変動入賞装置1001を1R開放(大当り第1ラウンド本開放)する。さらに遊技機10は、タイミングt14からタイミングt15までの期間TS5(たとえば9.9秒)だけ第1特別変動入賞装置1001を閉塞した後に、タイミングt15からタイミングt16までの期間TS6(たとえば0.1秒)だけ第1特別変動入賞装置1001を1R開放(大当り第1ラウンド後段開放(1回目))する。さらに遊技機10は、タイミングt16からタイミングt17までの期間TS7(たとえば6.9秒)だけ第1特別変動入賞装置1001を閉塞した後に、タイミングt17からタイミングt18までの期間TS8(たとえば0.1秒)だけ第1特別変動入賞装置1001を1R開放(大当り第1ラウンド後段開放(2回目))する。
このように、遊技機10は、小当り開放態様(小当り前段開放と小当り本開放と小当り後段開放)と同様の開放態様で始まる1R開放(大当り第1ラウンド前段開放と大当り第1ラウンド本開放と大当り第1ラウンド後段開放(1回目))をおこなう。また、遊技機10は、小当り開放態様と同様の開放態様で始まる1R開放に加えて追加開放(大当り第1ラウンド後段開放(2回目))をおこなう。これにより、遊技機10は、大当りが確定するまでの間、大当り開放態様と小当り開放態様とを同様にして遊技者が大当りと小当りとを判別することを困難にする。また、遊技機10は、小当り開放態様と同様の開放態様で始まる1R開放に加えて追加開放を設けることで、大当りと小当りとを判別可能にした後の演出時間を確保する。
これにより、遊技機10は、タイミングt10からタイミングt11までの期間TS1(たとえば0.5秒)だけ極チャンス表示(演出フローF167)を表示する。また、遊技機10は、タイミングt11からタイミングt14までの期間TS2〜TS4(たとえば9.0秒)だけ第1特別変動入賞装置1001の開放(本開放)前および開放中に関する演出(演出フローF168〜F172)を表示する。また、遊技機10は、タイミングt14からタイミングt17までの期間TS5〜TS7(たとえば16.9秒)だけ第1特別変動入賞装置1001の開放(本開放)後に関する演出を表示する。
遊技機10は、第1特別変動入賞装置1001の開放(本開放)において遊技球の入賞があった場合に、期間TS5,TS6(たとえば10.0秒)で極始入賞時演出(演出フローF173〜F176)を表示し、期間TS7(たとえば6.9秒)で極始入賞時演出(演出フローF180,F181,F182)を表示する。遊技機10は、第1特別変動入賞装置1001の開放(本開放)において遊技球の入賞がなかった場合に、期間TS5〜TS7で極始入賞時演出(演出フローF187〜F193,F195,F181)を表示する。
遊技機10は、追加開放をおこなうタイミングt17を開始契機としてタイミングt19までの期間TS8,TS9(たとえば8.0秒)でファンファーレ演出(演出フローF183,F184)を表示する。このように、遊技機10は、追加開放を設けることによりファンファーレ演出時間を確保する。なお、遊技機10は、期間TS9が遊技制御上のインターバル期間であるが、ファンファーレ期間のようにして演出表示することで、極始チャンスを契機にして大当りが始まるように演出することができる。
また、遊技機10は、タイミングt19からタイミングt20までの期間TS10(たとえば0.1秒)だけ第2特別変動入賞装置38を2R開放(大当り第2ラウンド前段開放)する。次に遊技機10は、タイミングt20からタイミングt21までの期間TS11(たとえば3.9秒)だけ第2特別変動入賞装置38を閉塞した後に、タイミングt21から第2特別変動入賞装置38を2Rフル開放(大当り第2ラウンド本開放)する。なお、遊技機10は、大当り第3ラウンド以降において、前段開放や後段開放を設けずに第2特別変動入賞装置38のフル開放(最大時間内の開放)とする。
このように、遊技機10は、遊技球の入賞が容易でない大当り第2ラウンド前段開放と遊技球の入賞が容易な大当り第2ラウンド本開放とに、2R開放を分割する。これにより、遊技機10は、大当り第2ラウンド本開放の時間を確保しながら、大当り第2ラウンドに関する演出時間を確保できる。遊技機10は、大当り第1ラウンドから大当り第2ラウンドに移行するときに、開放する大入賞口を第1特別変動入賞装置1001から第2特別変動入賞装置38に切り替える。すなわち、遊技機10は、大当り中の遊技者の打球方向を左側遊技領域から右側遊技領域に変更する。遊技機10は、このような打球方向の変換(遊技操作の切替)に伴う案内時間と、打球方向の変換に伴う遊技者の準備時間とを確保することができる。
なお、遊技機10は、大当り第1ラウンド本開放の前に1回の大当り第1ラウンド前段開放と2回の大当り第1ラウンド後段開放を設けたが、大当り第1ラウンド前段開放と大当り第1ラウンド後段開放のうちいずれか一方を設けるものであってもよいし、1以上の大当り第1ラウンド前段開放や1以上の大当り第1ラウンド後段開放を設けるものであってもよい。遊技機10は、大当り第1ラウンド本開放の前後に用意すべき演出時間に応じて大当り第1ラウンド前段開放と大当り第1ラウンド本開放と大当り第1ラウンド後段開放の組み合わせを任意に設定することができる。また、遊技機10は、大当り第2ラウンド本開放の前に1回の大当り第2ラウンド前段開放を設けたが、必ずしも大当り第2ラウンド前段開放を設けることを要しないし、必要に応じて2以上の大当り第2ラウンド前段開放や1以上の大当り第2ラウンド後段開放を設けるものであってもよい。遊技機10は、大当り第2ラウンド本開放の前後に用意すべき演出時間に応じて大当り第2ラウンド前段開放と大当り第2ラウンド本開放と大当り第2ラウンド後段開放の組み合わせを任意に設定することができる。
次に、第7の実施形態の変形例1の遊技機10について図178を用いて説明する。第7の実施形態の変形例1の遊技機10は、2つの大入賞口を右側遊技領域に有する点で、第7の実施形態の遊技機10と相違する。
まず、第7の実施形態の変形例1の遊技盤について図178を用いて説明する。図178は、第7の実施形態の変形例1の遊技盤の一例を示す正面図である。
遊技盤1010は、第7の実施形態の変形例1の遊技機10に備えられる。なお、遊技盤1010と第7の実施形態の遊技盤1000とで同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する。
遊技盤1010は、遊技領域32におけるセンターケース40の下方であって、始動入賞口36よりも右側に、第1特別変動入賞装置(第1大入賞口)1011と第2特別変動入賞装置(第2大入賞口)38を配設する。第1特別変動入賞装置1011は、第2特別変動入賞装置38よりも上方に位置する。
第1特別変動入賞装置1011は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉1012を有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって第1大入賞口を閉じた閉塞状態から開放状態に変換する。すなわち、第1特別変動入賞装置1011は、たとえば、大入賞口ソレノイド(図示省略)により駆動される開閉扉1012によって開閉される第1大入賞口を備え、特別遊技状態中は、第1大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより第1大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値を付与するようになっている。
開閉扉1012は、開閉扉38cよりも横幅が狭い。なお、第1大入賞口と第2大入賞口とは、排他的に開放状態となる。第1特別変動入賞装置1011は、大当りの第1ラウンドと、小当りにおいて開放される入賞口であり、第2特別変動入賞装置38は、大当りの第2ラウンド以降において開放される入賞口である。
このように、遊技機10は、第1特別変動入賞装置1011と第2特別変動入賞装置38とを近接して配置するものであってもよい。
次に、第7の実施形態の変形例2の遊技機10について図179を用いて説明する。第7の実施形態の変形例2の遊技機10は、表示装置41の表示領域を区画する区画部材を備える。図179は、第7の実施形態の変形例2の表示装置が表示する画面の一例を示す図である。
図179(1)に示す画面1200は、表示装置41に表示される。遊技機10は、表示装置41の前面に区画部材1201を備える。区画部材1201は、L字形状の棒状または板状部材である。区画部材1201は、表示装置41の表示領域を第1表示領域1202と第2表示領域1203とに分割する。なお、区画部材1201は、表示装置41の前面に固定された固定部材であってもよいし、表示装置41の前面への進出かつ表示領域外への退避が可能な可動部材であってもよい。
第1表示領域1202は、主として演出内容を表示する領域であり、たとえばクルーン1129を表示する。第1表示領域1202は、表示装置41の表示領域から第2表示領域1203を除いた形状であり、たとえばL字形状である。第1表示領域1202は、第2表示領域1203より大きな表示領域である。第2表示領域1203は、従として演出内容を表示する領域であり、たとえば遊技案内1204を表示する。
遊技案内1204は、第1特別変動入賞装置1001を狙うことを案内する文字やイメージを含む。たとえば、遊技案内1204は、第1特別変動入賞装置1001が備える可動片が開放するイメージにより、遊技球が入賞可能であることを案内する。また、遊技案内1204は、文字「狙え」とピクトグラム(矢印)とにより遊技者に右打ちを案内する。なお、遊技案内1204は、常時表示、あるいはイベントトリガで所定時間表示されて遊技者に打球方向(たとえば左打ちや右打ち等)を案内するものであってもよい。
このとき、第1特別変動入賞装置1001のイメージは、第1特別変動入賞装置1001が備える可動片の動作態様と同期して表示態様を変更することができる。また、遊技案内1204は、第1特別変動入賞装置1001のイメージによって遊技球が入賞する様子を示すものであってもよく、第1特別変動入賞装置1001が備える検出装置(たとえばスイッチ)により入賞球を検出することに同期して遊技球が入賞する様子を示してもよい。また、遊技案内1204は、検出装置による遊技球の検出と独立して、所定数(たとえば、1ラウンド分の入賞数や1開放分の入賞数)の遊技球が入賞する様子を示してもよい。これにより、遊技機10は、遊技者が遊技演出に集中することを邪魔することなく、第1特別変動入賞装置1001への入賞に関する情報(たとえば、入賞可能性や、動作状況、入賞状況、見込まれる入賞数等)を遊技者に案内することができる。
図179(2)に示す画面1206は、表示装置41に表示される。遊技機10は、表示装置41の前面に区画部材1207を備える。区画部材1207は、直線状の棒状または板状部材である。区画部材1207は、表示装置41の表示領域を第1表示領域1208と第2表示領域1209とに分割する。なお、区画部材1207は、表示装置41の前面で動作可能な可動部材である。なお、区画部材1207は、表示領域外に退避できるものであってもよい。
図179(2)に示す区画部材1207は、左斜め下がりの向きであって、第1表示領域1208よりも第2表示領域1209を大きくして表示装置41の表示領域を分割する。第1表示領域1208は、主として演出内容を表示する領域であり、たとえばクルーン1129を表示する。第2表示領域1209は、従として演出内容を表示する領域であり、たとえば遊技案内1210を表示する。遊技案内1210は、第1特別変動入賞装置1001を狙うことを案内する文字やイメージを含む。このとき、遊技機10は、第2表示領域1209に遊技案内1210を表示することで、第2表示領域1209に近接する第1特別変動入賞装置1001への遊技案内を遊技者に感得容易なものとしている。なお、遊技機10は、遊技案内動作として区画部材1207を右方向から左方向に移動することで、遊技者に対して左側遊技領域への注意喚起を図るようにしてもよい。なお、区画部材1207は、発光部材を有してもよく、発光部材の発光態様により注意喚起効果を高めるものであってもよい。
図179(3)に示す画面1212は、表示装置41に表示される。遊技機10は、画面1206と画面1212とを切替可能であって、同時に区画部材1207の位置を変更可能である。
図179(3)に示す区画部材1207は、右斜め下がりの向きであって、第1表示領域1208よりも第2表示領域1209を小さくして表示装置41の表示領域を分割する。第1表示領域1208は、従として演出内容を表示する領域であり、たとえば遊技案内1210を表示する。第2表示領域1209は、主として演出内容を表示する領域であり、たとえばクルーン1129と遊技球1137を表示する。
このように、遊技機10は、演出内容に応じて第1表示領域1208と第2表示領域1209の大きさを変更可能にするとともに、表示内容を切り替えることができる。遊技機10は、クルーン1129を転動する遊技球1137の動作に応じて区画部材1207を動かすことで興趣向上を図ることができる。たとえば、遊技機10は、遊技球1137が左側にあるときに第2表示領域1209を主として演出内容を表示する領域とし、遊技球1137が右側にあるときに第1表示領域1208を主として演出内容を表示する領域とすることができる。
なお、遊技機10は、演出内容に代えて遊技案内に応じて第1表示領域1208と第2表示領域1209の大きさを変更可能にするとともに、表示内容を切り替えるようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、画面1212における遊技案内1210に代えて、右打ちを案内する遊技案内を表示するようにしてもよい。このとき、遊技機10は、遊技案内動作として区画部材1207を左方向から右方向に移動することで、遊技者に対して右側遊技領域への注意喚起を図るようにしてもよい。
なお、遊技案内1210は、図179(2)に示す画面1206において第1特別変動入賞装置1001に遊技球が入賞するまでの遊技案内(入賞前遊技案内)を担当し、図179(3)に示す画面1212において第1特別変動入賞装置1001に遊技球が入賞した後の遊技案内(入賞後遊技案内)を担当する。このように、遊技機10は、入賞前遊技案内に限らず、遊技球が入賞した後も遊技案内を継続することで遊技者の入賞機会喪失の危険を低減することができる。
次に、第7の実施形態の変形例3の遊技機10について図180を用いて説明する。第7の実施形態の変形例3の遊技機10は、2つの表示装置を備える。図180は、第7の実施形態の変形例3の2つの表示装置が表示する画面の一例を示す図である。
図180(1)に示す画面1220は、表示装置(メイン液晶表示装置、第1の表示装置)41に表示される。遊技機10は、表示装置41と別にサブ液晶表示装置(第2の表示装置)1221を備える。サブ液晶表示装置1221は、表示装置41の前面の一部に重なって設けられ、画面1222を表示する。これにより、遊技機10は、遊技者に大きな視線移動を強いることなく、画面1220と画面1222とを同時観察可能に遊技者に対して示すことができる。
表示装置41が表示する画面1220は、主として演出内容を表示する領域であり、たとえばクルーン1129を表示する。サブ液晶表示装置1221が表示する画面1222は、従として演出内容を表示する領域であり、たとえば遊技案内1223を表示する。遊技案内1204は、第1特別変動入賞装置1001を狙うことを案内する文字やイメージを含む。
なお、サブ液晶表示装置1221は、表示装置41の前面に固定されていてもよいし、表示装置41の前面への進出や、表示領域外への退避、表示装置41の前面で位置変更が可能に構成されていてもよい。
図180(2)に示す画面1224は、表示装置41に表示される。画面1224は、クルーン1129を転動する遊技球1137を表示する。サブ液晶表示装置1221は、遊技球1137の表示位置に応じて位置を変更する。たとえば、図180(2)に示すサブ液晶表示装置1221は、図180(1)に示したサブ液晶表示装置1221よりも左側に位置を変更している。
このように、遊技機10は、演出内容に応じて表示装置41とサブ液晶表示装置1221の位置関係を変更可能にするとともに、表示内容を切り替えることができる。遊技機10は、クルーン1129を転動する遊技球1137の動作に応じてサブ液晶表示装置1221を動かすことで興趣向上を図ることができる。
なお、遊技機10は、演出内容に代えて遊技案内に応じて表示装置41とサブ液晶表示装置1221の位置関係を変更可能にするとともに、表示内容を切り替えるようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、サブ液晶表示装置1221が左側に移動しながら遊技案内1223を表示することにより遊技案内効果を向上する。同様にして、遊技機10は、サブ液晶表示装置1221が右側に移動しながら右打ちを案内する遊技案内を表示してもよい。
次に、第7の実施形態の変形例4の遊技機10について図181を用いて説明する。第7の実施形態の変形例4の遊技機10は、サブ液晶表示装置1221に多様な情報を表示し得る。図181は、第7の実施形態の変形例4の表示装置が表示する画面の一例を示す図である。
図181(1)に示すサブ液晶表示装置1221は、画面1226を表示する。画面1226は、案内表示1223と、補足案内表示1227を表示する。案内表示1223は、第1特別変動入賞装置1001を狙うことを案内する文字やイメージを含む。補足案内表示1227は、案内表示1223を補足説明する。たとえば、補足案内表示1227は、文字「3回開く間に狙え」により、第1特別変動入賞装置1001が3回開放することと、第1特別変動入賞装置1001が3回開放するタイミングが狙うタイミングであることを遊技者に案内する。
このように、遊技機10は、サブ液晶表示装置1221により補足説明を含めて遊技案内をおこなうことで遊技者に詳細な遊技案内をおこなうことができる。また、遊技機10は、遊技案内と演出表示とを切り分けることができるので、遊技者にとって分かりやすい遊技案内をおこなうことができるとともに、遊技者が没入可能な演出表示をおこなうことができる。
図181(2)に示すサブ液晶表示装置1221は、画面1228を表示する。画面1228は、案内表示1223と、大図柄群1101と、小図柄群1102を含む。大図柄群1101は、中図柄1101Cに専用図柄「極始チャンス」を含む図柄組み合わせ態様で停止表示している状態を示し、小図柄群1102は、大当りとなる図柄組み合わせまたは小当りとなる図柄組み合わせで停止表示している状態を示す。なお、遊技機10は、遊技者に開示する遊技情報の一例として大図柄群1101や小図柄群1102を表示するものであり、保留記憶数や、大当り回数等の遊技履歴や、機種紹介や、操作方法の案内等を遊技情報として表示するものであってもよい。
このように、遊技機10は、サブ液晶表示装置1221により遊技者に詳細な遊技情報を開示することができる。また、遊技機10は、遊技情報と演出表示とを切り分けることができるので、遊技者にとって分かりやすい遊技情報の開示をおこなうことができるとともに、遊技者が没入可能な演出表示をおこなうことができる。
図181(3)に示すサブ液晶表示装置1221は、画面1230を表示する。画面1230は、案内表示1223と、遊技状態表示1231を表示する。遊技状態表示1231は、遊技機10が所定の遊技状態であることを示す表示であり、たとえば第1特別変動入賞装置1001を狙うタイミング(小当りに相当する遊技状態、または大当り第1ラウンドに相当する遊技状態)であることを案内する文字やイメージを含む。遊技状態表示1231は、文字「チャンスタイム」により、第1特別変動入賞装置1001を狙うタイミングであることを遊技者に案内するとともに、カウントダウン表示「05:00」により第1特別変動入賞装置1001を狙うタイミングが5秒間であることを案内する。
このように、遊技機10は、サブ液晶表示装置1221により遊技案内をおこなうことで遊技者に詳細な遊技案内をおこなうことができる。また、遊技機10は、遊技案内と演出表示とを切り分けることができるので、遊技者にとって分かりやすい遊技案内をおこなうことができるとともに、遊技者が没入可能な演出表示をおこなうことができる。
なお、遊技機10は、遊技状態表示1231により、小当りに相当する遊技状態と大当り第1ラウンドに相当する遊技状態とを判別可能にして表示してもよい。これにより、遊技機10は、現在の遊技状態が小当りに相当する遊技状態と大当り第1ラウンドに相当する遊技状態のいずれであるかを推定する興趣を表示装置41より得て、推定に対する答え合わせの興趣をサブ液晶表示装置1221より得ることができる。また、遊技機10は、推定に対する答え合わせを必要としない遊技者に対して、表示装置41でおこなう演出表示に没入する選択肢を与えることができる。
なお、遊技機10は、補足案内表示1227、大図柄群1101や小図柄群1102等の遊技情報表示、または遊技状態表示1231をサブ液晶表示装置1221に表示するとしたが、第7の実施形態の変形例2で説明した区画部材によって分割される表示領域のうちの1つ(従として演出内容を表示する領域)に表示するものであってもよい。
次に、第7の実施形態の変形例5の遊技機10について図182を用いて説明する。第7の実施形態の変形例5の遊技機10は、2つの表示装置を備え、2つの表示装置に跨った表示をおこなうことができる。図182は、第7の実施形態の変形例5の2つの表示装置が表示する画面の一例を示す図である。
図182(1)に示す画面1232は、表示装置41に表示される。遊技機10は、表示装置41と別にサブ液晶表示装置1221を備える。サブ液晶表示装置1221は、表示装置41の前面の一部に重なって設けられ、画面1233を表示する。これにより、遊技機10は、遊技者に大きな視線移動を強いることなく、画面1232と画面1233とを同時観察可能に遊技者に対して示すことができる。
表示装置41が表示する画面1232は、主として演出内容を表示する領域であり、たとえばクルーン1129の主要部と一部遊技案内1234を表示する。サブ液晶表示装置1221が表示する画面1233は、従として演出内容を表示する領域であり、たとえば一部遊技案内1235と、遊技案内1236,1237と、クルーン1129の周縁部を表示する。遊技案内1236は、文字「左打ち」とピクトグラム「矢印」とにより遊技者に左打ちを案内する。遊技案内1237は、文字「チャンスタイム」により遊技状態を案内し、カウントダウン表示「05:00」により当該遊技状態の継続時間が5秒間であることを案内する。クルーン1129の周縁部は、画面1232が表示するクルーン1129の主要部を補完する。
遊技機10は、一部遊技案内1234と一部遊技案内1235とで、第1特別変動入賞装置1001を狙うことを案内する。これにより、遊技機10は、表示領域に制約されていた表示内容について表示位置や大きさの自由度を拡大することができ、遊技案内効果を向上することができる。
また、遊技機10は、表示装置41が表示する一部遊技案内1234と、サブ液晶表示装置1221が表示する一部遊技案内1235とで遊技案内を一体的に示すことで、画面1232と画面1233との間の相互のシームレスな視線移動を遊技者に促すことができる。したがって、遊技機10は、演出表示中の遊技案内1236,1237への注意喚起効果を高めることができる。
図182(2)に示す画面1238は、表示装置41に表示される。サブ液晶表示装置1221は、表示装置41の前面の一部に重なって設けられ、画面1239を表示する。これにより、遊技機10は、遊技者に大きな視線移動を強いることなく、画面1238と画面1239とを同時観察可能に遊技者に対して示すことができる。
表示装置41が表示する画面1238は、主として演出内容を表示する領域であり、キャラクタ1243と一部状態案内1240を表示する。サブ液晶表示装置1221が表示する画面1239は、従として演出内容を表示する領域であり、たとえば一部状態案内1240と、遊技案内1242を表示する。遊技案内1242は、文字「右打ち」とピクトグラム「矢印」とにより遊技者に右打ちを案内する。
遊技機10は、一部状態案内1240と一部状態案内1241とで、文字「大成功」を表示し、極始チャンスに成功した遊技状態を案内する。これにより、遊技機10は、表示領域に制約されていた表示内容について表示位置や大きさの自由度を拡大することができ、遊技案内効果を向上することができる。
また、遊技機10は、表示装置41が表示する一部状態案内1240と、サブ液晶表示装置1221が表示する一部状態案内1241とで遊技状態を一体的に示すことで、画面1238と画面1239との間の相互のシームレスな視線移動を遊技者に促すことができる。したがって、遊技機10は、演出表示中の遊技案内1242への注意喚起効果を高めることができる。
なお、遊技機10は、表示装置41においてサブ液晶表示装置1221と重畳する位置に、サブ液晶表示装置1221の表示内容の一部または全部を表示するようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、表示装置41と重畳するサブ液晶表示装置1221の表示内容(たとえば、遊技案内1236,1237,1242等)を、表示装置41に表示する。また、遊技機10は、表示装置41と重畳しないサブ液晶表示装置1221の表示内容(たとえば、一部遊技案内1235や一部状態案内1241等)を、表示装置41に表示する。このとき遊技機10は、サブ液晶表示装置1221の表示態様を変更(たとえば、位置や大きさの変更、メッセージの要約等)をおこなうものであってもよい。このような遊技機10は、故障や動作不良によってサブ液晶表示装置1221が表示装置41の前面の一部に重なる位置に移動できない場合であっても、遊技者に対する一定の遊技案内効果や注意喚起効果を担保することができる。
図182(3)に示す画面1244は、表示装置41に表示される。区画部材1201は、表示装置41の前面の一部に重なって設けられ、画面1244を表示する表示領域を表示領域1245と表示領域1246とに分割する。表示領域1245は、主として演出内容を表示する領域であり、キャラクタ1243と一部状態案内1247を表示する。表示領域1246は、従として演出内容を表示する領域であり、たとえば一部状態案内1248と、遊技案内1249を表示する。遊技案内1249は、文字「右打ち」とピクトグラム「矢印」とにより遊技者に右打ちを案内する。
遊技機10は、一部状態案内1247と一部状態案内1248とで、文字「大成功」を表示し、極始チャンスに成功した遊技状態を案内する。これにより、遊技機10は、区画部材1201が区画する表示領域に制約されていた表示内容について表示位置や大きさの自由度を拡大することができ、遊技案内効果を向上することができる。
また、遊技機10は、一部状態案内1247と一部状態案内1248とで遊技状態を一体的に示すことで、表示領域1245と表示領域1246との間の相互のシームレスな視線移動を遊技者に促すことができる。したがって、遊技機10は、演出表示中の遊技案内1249への注意喚起効果を高めることができる。
なお、遊技機10は、表示装置41が表示する一部遊技案内1234とサブ液晶表示装置1221が表示する一部遊技案内1235との表示割合を、遊技状態や遊技進行に応じて変更可能にしてもよい。これにより、たとえば遊技機10は、一部遊技案内1234と一部遊技案内1235との表示割合により信頼度報知や予告報知をおこなうことができる。同様にして、遊技機10は、一部状態案内1240と一部状態案内1241との表示割合や、一部状態案内1247と一部状態案内1248との表示割合を遊技状態や遊技進行に応じて変更可能にしてもよい。
次に、第7の実施形態の変形例6の遊技機10について図183を用いて説明する。第7の実施形態の変形例6の遊技機10は、表示演出と同期して実球演出を実行可能な演出装置を有する。図183は、第7の実施形態の変形例6の演出装置の動作態様および表示装置が表示する画面の一例を示す図である。
図183(1)に示す画面1138は、図169(F172)に示したものである。遊技機10は、可動片1002の動作により開放状態となった第1特別変動入賞装置1001から入賞した遊技球1250を演出装置1251に案内する案内通路1252を有する。案内通路1252は、遊技者から視認されるものであってもよいし、視認されないものであってもよい。演出装置1251は、遊技球1250を停留する停留装置1253と、停留装置1253が停留する遊技球1250を遊技者に視認可能にする窓部1254を有する。停留装置1253は、案内通路1252を流下した遊技球1250を、可動片1253aを案内通路1252に進入させて停留させることができるとともに、可動片1253aを案内通路1252から退出させて下流に流下させることができる。なお、停留装置1253は、遊技球1250の停留と停留解除とを制御できるものであれば、可動片1253aによらずにスプロケットや磁石等を用いるものであってもよい。
図183(2)に示す画面1256は、演出装置1251が停留装置1253によって遊技球1250を停留する様子を示す。画面1256は、演出装置表示1257と遊技球(イメージ)1137を表示内容に含む。このとき、演出装置1251は、停留装置1253によって遊技球1250を停留する。遊技機10は、第1特別変動入賞装置1001が備えるスイッチによる入賞検出により、演出装置1251が遊技球1250を停留しているか否かを判定できる。
これにより、遊技機10は、演出装置1251における遊技球1250の停留状態と表示装置41における演出装置表示1257と遊技球1137の表示状態とを同期させることができる。このような遊技機10は、演出装置1251と表示装置41のいずれによっても第1特別変動入賞装置1001への入賞状態を確認できる確認機会の多重化を図ることができる。また、このような遊技機10は、演出装置1251と表示装置41のいずれによっても、遊技者が遊技演出から得る興趣獲得機会の多重化を図ることができる。
図183(3)に示す画面1144は、図169(F174)に示したものである。画面1144は、画面左上より画面内に飛び込み、クルーン1129の凹面を転動する遊技球1137を表示する。この直前に、演出装置1251は、停留装置1253によって遊技球1250の停留を解除する。このとき、遊技機10は、演出装置1251が停留装置1253によって遊技球1250の停留を解除する様子を表示装置41に示してもよい。
遊技機10は、停留解除によって遊技球1250が窓部1254から視認できない位置まで流下するタイミングで、クルーン1129の凹面を転動する遊技球1137を表示装置41に表示する。これにより、遊技機10は、演出装置1251における遊技球1250の停留解除状態と表示装置41にける演出表示とを同期させることができる。このような遊技機10は、演出装置1251と表示装置41とで一体感のある遊技演出をおこなうことができる。
なお、遊技機10は、演出装置1251にバイパス通路を設ける等して停留装置1253にただ1つの遊技球1250を停留させるようにしてもよいし、2以上の遊技球1250を停留させるようにしてもよい。また、遊技機10は、停留装置1253に停留する遊技球1250を第1特別変動入賞装置1001に入賞した入賞球としてもよいし、入賞球と別の封入球を用いるものであってもよい。また、遊技機10は、演出装置1251にクルーンを設けてもよく、表示装置41が表示するクルーン1129と演出装置1251が備えるクルーンとで協働して遊技演出をおこなうようにしてもよい。
次に、第7の実施形態の変形例7の遊技機10について図184を用いて説明する。第7の実施形態の変形例7の遊技機10は、左打ちと右打ちの切替を不要にする打ち方を遊技者に案内する打球方向案内表示を設ける。図184は、第7の実施形態の変形例7の打球方向案内表示の一例を示す図である。
図184(1)に示す遊技盤1260は、セル1261に打球方向案内表示1262を表示する。打球方向案内表示1262は、矢印状の表示により打球方向を案内する。打球方向案内表示1262が案内する打球方向は、第1特別変動入賞装置1001と第2特別変動入賞装置38のいずれにも入賞可能なポイントである。すなわち、打球方向案内表示1262は、遊技状態に応じて左打ちと右打ちの切替を不要にする打ち方を遊技者に案内する。
図184(2)に示す遊技盤1264は、センターケース40に打球方向案内表示1265を表示する。打球方向案内表示1265は、打球方向案内表示1262と同様に、矢印状の表示により打球方向を案内する。
なお、遊技機10は、打球方向案内表示1262,1265に代えて、あるいは打球方向案内表示1262,1265に加えて、盤装飾装置46や枠装飾装置18、スピーカー19a,19bによって打ち方を遊技者に案内するようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、打球の狙いどころに向けて盤装飾装置46や枠装飾装置18のLEDを移動表示することにより打球の狙いどころを案内することができる。より具体的には、遊技機10は、打球方向案内表示1262,1265が案内するポイント(左上部)を狙わせるとき、右下部から左上部に向かってLEDを移動表示する。なお、遊技機10は、移動表示に用いないLEDについては輝度を低下させるなどして移動表示するLEDの案内効果を高めるようにしてもよい。また、遊技機10は、スピーカー19a,19bが出力する音量を音像定位技術により、打球の狙いどころに向けて音像を移動して打球の狙いどころを案内することができる。
上述した第7の実施形態(変形例を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、第1入賞装置(第1特別変動入賞装置1001,1011)と第2入賞装置(第2特別変動入賞装置38)と、第1価値付与手段(遊技制御装置100、第1特別変動入賞装置1001,1011)と、第2価値付与手段(遊技制御装置100、第1特別変動入賞装置1001,1011、第2特別変動入賞装置38)と、入賞時演出手段(遊技制御装置100、演出制御装置300、表示装置41)と、を含む。第1入賞装置と第2入賞装置は、遊技球が入賞容易な入賞容易状態(大入賞口の開放状態)と遊技球が入賞困難な入賞困難状態(大入賞口の閉塞状態)とを変換できる。第1価値付与手段は、第1の契機(小当り当選)に、第1入賞装置を入賞困難状態から入賞容易状態に変換して第1の価値(小当り)を付与する。第2価値付与手段は、第2の契機(大当り当選)に、先(大当り第1ラウンド)に第1入賞装置を入賞困難状態から入賞容易状態に変換し、後(大当り第2ラウンド以降)から第2入賞装置を入賞困難状態から入賞容易状態に変換して第1の価値より大きな第2の価値(大当り)を付与する。入賞時演出手段は、第1価値付与手段または第2価値付与手段が第1入賞装置の入賞状態を変換した場合に、第1価値付与手段による第1入賞装置の入賞状態の変換(小当りによる開放)と第2価値付与手段による第1入賞装置の入賞状態の変換(大当りによる開放)との区別を演出(極始チャンス演出の成否)により明示する。
(2)(1)の遊技機10は、さらに共通演出手段(遊技制御装置100、演出制御装置300、表示装置41)を含む。共通演出手段は、第1価値付与手段が第1入賞装置を入賞困難状態から入賞容易状態に変換する場合および第2価値付与手段が第1入賞装置を入賞困難状態から入賞容易状態に変換する場合に、第1価値付与手段による第1入賞装置の状態変換と、第2価値付与手段による第1入賞装置の状態変換との区別を共通演出(演出フローF167〜F176)により非明示とする。
(3)(2)の遊技機10は、さらに入賞時演出手段(遊技制御装置100、演出制御装置300、表示装置41)を含む。入賞時演出手段は、第1価値付与手段が第1入賞装置において入賞を検出した場合および第2価値付与手段が第1入賞装置において入賞を検出した場合に、第1価値付与手段による入賞と第2価値付与手段による入賞との区別を演出(極始入賞時演出)により明示する。
(4)(2)または(3)の遊技機10は、さらに非入賞時演出手段(遊技制御装置100、演出制御装置300、表示装置41)を含む。非入賞時演出手段は、第1価値付与手段が第1入賞装置において入賞を検出しない場合および第2価値付与手段が第1入賞装置において入賞を検出しない場合に、第1価値付与手段による入賞と第2価値付与手段による入賞との区別を演出(極始非入賞時演出)により明示する。
また上述した第7の実施形態(変形例を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、第1入賞装置(第1特別変動入賞装置1001,1011)と、第2入賞装置(第2特別変動入賞装置38)と、第1価値付与手段(遊技制御装置100、第1特別変動入賞装置1001,1011)と、第2価値付与手段(遊技制御装置100、第1特別変動入賞装置1001,1011、第2特別変動入賞装置38)と、案内手段(遊技制御装置100、演出制御装置300、表示装置41)とを含む。第1入賞装置は、遊技領域の一側に打ち込まれた遊技球が入賞容易な入賞容易状態(大入賞口の開放状態)と遊技球が入賞困難な入賞困難状態(大入賞口の閉塞状態)とを変換できる。第2入賞装置は、遊技領域の他側に打ち込まれた遊技球が入賞容易な入賞容易状態と遊技球が入賞困難な入賞困難状態とを変換できる。第1価値付与手段は、第1の契機(小当り当選)に、第1入賞装置を入賞困難状態から入賞容易状態に変換して第1の価値(小当り)を付与する。第2価値付与手段は、第2の契機(大当り当選)に、先に第1入賞装置を入賞困難状態から入賞容易状態に変換し、後から第2入賞装置を入賞困難状態から入賞容易状態に変換して第1の価値より大きな第2の価値を付与する。案内手段は、第2入賞装置の状態変換中に案内期間(大当り第2ラウンド前段開放期間、大当り第2ラウンド前段開放と大当り第2ラウンド本開放の間の閉塞期間)を設け、案内期間において遊技者に打球方向を案内する。
[第8の実施形態]
次に、第8の実施形態(変形例含む)の遊技機10について図185から図200を用いて説明する。第8の実施形態の遊技機10は、下部裏面に備える裏流路構成ユニットに、アウト球とセーフ球を検出可能なアウトセンサを備える。
まず、第8の実施形態の遊技機10が備える裏流路構成ユニットの概観と取付位置について図185を用いて説明する。図185は、第8の実施形態の遊技機の裏流路構成ユニットの概観と取付位置の一例を示す分解斜視図である。
遊技機10は、遊技場設備である遊技島に外枠11を固定され、遊技島内に前面枠12の裏面を臨ませる。前面枠12は、下部裏面に裏流路構成ユニット1300を配設する。裏流路構成ユニット1300は、前面枠12が収容する遊技盤30より下方にあって遊技盤30が排出するセーフ球およびアウト球を受け入れ、遊技島に設置されるパルスタンクにセーフ球およびアウト球を排出可能にしている。
裏流路構成ユニット1300は、流路構成本体1310と前面蓋部材1320と後面蓋部材1330とからなり、前面蓋部材1320と後面蓋部材1330が流路構成本体1310を挟む三重構造(サンドイッチ構造)である。流路構成本体1310は、ベース材に流路形成区画壁を形成する。流路構成本体1310は、前面蓋部材1320および後面蓋部材1330によって開放面を塞がれることで遊技球の流路を形成する。
なお、後面蓋部材1330は、ノイズ防止板材や絶縁板を間に介在して制御装置を配置する制御装置アッセンブリーを後面側に装着する。後面蓋部材1330は、ヒンジ機構や止着具により制御装置アッセンブリーを裏流路構成ユニット1300の流路点検を容易化している。また、裏流路構成ユニット1300は、制御装置アッセンブリーを装着することで、外的衝撃や不正操作から遊技球の流路を保護することができる。
なお、裏流路構成ユニット1300は、セーフ球およびアウト球の排出流路に加えて、賞球として排出された遊技球を上皿21から下皿23にオーバーフローさせるオーバーフロー流路を併設するものであってもよい。
次に、裏流路構成ユニット1300が備える排出流路について図186および図187を用いて説明する。まず、裏流路構成ユニットを上方から俯瞰した概観を図186を用いて説明する。図186は、第8の実施形態の裏流路構成ユニットのセーフ球およびアウト球の排出流路を示す平面図である。
裏流路構成ユニット1300は、遊技機10が備える複数の排出口から遊技盤30の遊技領域を流下した遊技球を、流路構成本体1310と前面蓋部材1320と後面蓋部材1330の上面側から受け入れる。遊技盤30の遊技領域を流下した遊技球は、遊技盤30の遊技球受入口(入賞口またはアウト口)に受け入れられ、遊技球受入口に対応する排出口から遊技盤30の下方に排出される。なお、第8の実施形態の説明においては、排出口から排出される遊技球を総称して排出球と称する。また、入賞口に入賞してから排出された遊技球をセーフ排出球あるいは単にセーフ球と称し、いずれの入賞口にも入賞せずにアウト口から排出された遊技球をアウト排出球あるいは単にアウト球と称する。
前面蓋部材1320は、上面に前面側集合樋1321を備える。前面側集合樋1321は、流路構成本体1310に向けて傾斜した板状部材である。前面側集合樋1321は、前面側集合樋1321の上面に落下した排出球を流路構成本体1310に案内するとともに、流路構成本体1310本体からの球こぼれを防止する。
後面蓋部材1330は、上面に後面側集合樋1331を備える。後面側集合樋1331は、流路構成本体1310に向けて傾斜した板状部材である。後面側集合樋1331は、後面側集合樋1331の上面に落下した排出球を流路構成本体1310に案内するとともに、流路構成本体1310本体からの球こぼれを防止する。
流路構成本体1310は、受入樋1311と受入枡1312と受入樋1313を備える。受入樋1311,1313は、上面に落下した排出球、または前面側集合樋1321や後面側集合樋1331から案内された排出球を一列に整列して受入枡1312に案内する。受入枡1312は、所定量の排出球を受け入れ可能な容量を有し、受け入れた排出球を一列に整列してアウトセンサ1340に案内する。流路構成本体1310は、受入枡1312の一側に受入樋1311を配置し、受入枡1312の他側に受入樋1313を配置することで受入枡1312の両側からの排出球のこぼれ防止を図る。なお、受入樋1311,1313は、深さが小さい受入枡の一形態である。
アウトセンサ1340は、排出球を1個ずつ検出することができる。なお、アウトセンサ1340は、遊技制御装置100と接続し、アウトセンサ1340の検出信号は、遊技制御装置100に入力され、役物比率の算出やベースの算出等に用いられる。また、アウトセンサ1340は、払出制御装置200と接続し、アウトセンサ1340の検出信号は、払出制御装置200に入力され、役物比率の算出やベースの算出等に用いられるものであってもよい。また、アウトセンサ1340は、演出制御装置300と接続し、アウトセンサ1340の検出信号は、演出制御装置300に入力されるものであってもよい。その場合、アウトセンサ1340の検出信号は、遊技演出や客待ち画面表示への切替トリガとなる稼働状態の判定等に用いられるものであってもよい。
また、流路構成本体1310は、2つのアウトセンサ1340を備えるものであってもよく、たとえば、1つのアウトセンサ1340は、遊技制御装置100に接続し、もう1つのアウトセンサ1340は、演出制御装置300に接続することができる。このとき、流路構成本体1310は、2つのアウトセンサ1340の出力が違わないように、1つの排出路上に直列に2つのアウトセンサ1340を設けることが望ましい。また、遊技制御装置100は、排出路上に設ける2つのアウトセンサ1340のうち上流側のアウトセンサ1340からの検出信号を入力することでタイムラグの小さい排出球検出をおこなうことが望ましい。
なお、受入樋1311,1313と、前面側集合樋1321と、後面側集合樋1331とは、それぞれ幅W1,W2,W3である。幅W2は、概ね遊技球1個分の幅を有し、受入樋1311,1313は、排出球を受入枡1312方向に流下可能にしている。幅W1は、幅W2より大きい。これにより、前面側集合樋1321は、遊技盤30から落下した排出球を受け止めて落下衝撃を緩衝しながら、流路構成本体1310に排出球を案内する。なお、遊技盤30からの排出球は、必ずしも前面側集合樋1321上に落下するとは限らず、流路構成本体1310に落下する場合があり得る。幅W3は、幅W2より小さく、遊技機10が傾斜していても後面側集合樋1331上への球止まりを困難にしている。
また、受入樋1311と、受入枡1312と、受入樋1313とは、俯瞰したときに観察できる長さがそれぞれ長さL1,L2,L3である。すなわち、受入樋1311は、長さL1の範囲で排出球を受け入れ可能であり、受入枡1312は、長さL2の範囲で排出球を受け入れ可能であり、受入樋1313は、長さL3の範囲で排出球を受け入れ可能である。長さL3は、長さL1,L2に比較して極端に小さい。このように、流路構成本体1310は、受入樋1311,1313の大きさを非対称とすることで、長さL1,L2についてまとまった大きさを確保している。これにより、遊技機10は、受入樋1311上の排出口の配置の自由度を大きくできるとともに、受入枡1312上の排出口の配置の自由度を大きくできる。このような遊技機10は、遊技盤30の交換があっても排出口の配置に対して柔軟に対応できる。
次に、裏流路構成ユニットの断面概観を図187を用いて説明する。図187は、第8の実施形態の裏流路構成ユニットのセーフ球およびアウト球の排出流路を示す断面図である。図187に示す断面図は、図186に示した裏流路構成ユニット1300のA−A断面図である。
受入樋1311は、受け入れた排出球を受入枡1312に案内するように傾斜する。受入樋1311は、裏流路構成ユニット1300の上端から受入面(樋面)までの深さが受入枡1312から遠い位置で深さD1であり、受入枡1312に近い位置で深さD2(ただしD1<D2)である。なお、受入樋1311は、受入枡1312と比較して深さを小さくすることで、排出球のこぼれ防止よりも排出球の整列を優先している。たとえば、受入樋1311は、深さD1および深さD2を遊技球の大きさの2倍より小さくすることで遊技球2個が縦に積み上がることを防止できる。また、受入樋1311は、深さD1および深さD2を遊技球の半径より大きく直径より小さくすることで、流下中の遊技球により前面側集合樋1321または後面側集合樋1331からの遊技球の進入を制限できる。なお、受入樋1313も受入樋1311と同様の構成を有する。
受入枡1312は、遊技球を2段以上に積み重ねて受け入れ可能な容量を有し、底面に案内路1315を有する。案内路1315は、受け入れた排出球をアウトセンサ1340に案内するように傾斜する。受入枡1312は、裏流路構成ユニット1300の上端から案内路1315までの深さがアウトセンサ1340から遠い位置で深さD3であり、アウトセンサ1340に近い位置で深さD4(ただしD3<D4)である。なお、受入枡1312は、受入樋1311,1313と比較して深さを大きくすることで、排出球の整列よりも排出球の受入能力を優先している。たとえば、受入樋1311は、深さD3および深さD4が遊技球の大きさより2倍以上大きい。
なお、受入枡1312は、受入樋1311,1313の下側にまで及ぶ大きさを有する。受入樋1311は、受入樋1311の下側に受け入れた排出球の崩落余裕となる崩落余裕空間1316を有する。また、受入樋1313の下側に受け入れた排出球の崩落余裕となる崩落余裕空間1317を有する。これにより、遊技機10は、受入枡1312で球止まりがあった場合でも、排出球の崩落を容易にして球止まりの解除を促すことができる。
たとえば、崩落余裕空間1316は、受入枡1312における案内路1315の下流側で排出球の崩落を容易にして球止まりの解除を促す。また、崩落余裕空間1317は、受入枡1312における案内路1315の上流側で排出球の崩落を容易にして球止まりの解除を促す。遊技機10は、崩落余裕空間1316と崩落余裕空間1317のいずれか一方によっても受入枡1312における排出球の球止まりを抑制することができる。
さらに、遊技機10は、崩落余裕空間1316と崩落余裕空間1317との両方を備えることによって球止まりを一層抑制することができる。受入枡1312は、案内路1315の上流側に崩落余裕空間1317を配置し、案内路1315の下流側に崩落余裕空間1316を配置する。
遊技機10は、受入樋1311のうち庇部1311aを崩落余裕空間1316の屋根とする。庇部1311aは、崩落余裕空間1316の直上に位置する。これにより、庇部1311aは、受入枡1312における庇部1311aの直下で排出球が積み上がることを防止し、受入枡1312内に崩落余裕空間1316を形成することができる。崩落余裕空間1316は、アウトセンサ1340の直上にあって排出球が直接にアウトセンサ1340に落下することを防止する。そのため、崩落余裕空間1316は、受入樋1311のうち少なくとも長さL4を屋根とする。ただし、長さL4は、アウトセンサ1340の幅が長さL5のとき長さL5より大きな値とする。これにより、遊技機10は、排出球の落下衝撃からアウトセンサ1340を保護することができる。また、遊技機10は、アウトセンサ1340による排出球の誤検出を防止することができる。
遊技機10は、受入樋1313のうち庇部1313aを崩落余裕空間1317の屋根とする。庇部1313aは、崩落余裕空間1317の直上に位置する。これにより、庇部1313aは、受入枡1312における庇部1313aの直下で排出球が積み上がることを防止し、受入枡1312内に崩落余裕空間1317を形成することができる。
なお、庇部1311aは、アウトセンサ1340の直上に位置することによって、排出球がアウトセンサ1340に直接に流下することを阻害する直接流下阻害部として機能する。また、庇部1311aは、アウトセンサ1340の直上に位置することによって、排出球がアウトセンサ1340に流下する流下経路を延長する流下経路延長部として機能する。遊技機10は、排出球の流下経路を延長することにより排出球を好適に整流することができ、アウトセンサ1340による排出球の誤検出の防止に貢献する。このような直接流下阻害部や流下経路延長部は、庇状の部材に限らず、リブやボス、その他の形状の部材等によっても実現できる。
なお、遊技機10は、崩落余裕空間1316,1317の直上の受入樋1311,1313を崩落余裕空間1316,1317の屋根とすることで、遊技盤30からの排出球が崩落余裕空間1316,1317に直接積み上がることを防止する。
受入枡1312は、排出側一端に案内壁1314を備える。受入枡1312は、案内壁1314を一側とする排出路1341を備え、排出路1341中にアウトセンサ1340を配置する。
次に、遊技盤30が排出する遊技球の受入口について図188を用いて説明する。図188は、第8の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。
遊技盤30は、セーフ球の受入口とアウト球の受入口を有する。なお、セーフ球の受入口とアウト球の受入口は、遊技球を受入可能な受入部の一形態である。セーフ球の受入口とアウト球の受入口は、開口の大きさを固定するものであってもよいし、変動(たとえば開口の大きさを変える、あるいは開口の有無を切り替える等)するものであってもよい。
発射された遊技球は、セーフ球の受入口またはアウト球の受入口のいずれかに入る。遊技盤30は、センターケース40の下方左側に3つの一般入賞口35を有し、センターケース40の下方右側に1つの一般入賞口35を有する。一般入賞口35は、セーフ球の受入口の1つである。一般入賞口35は、幅W4の大きさのセーフ球の受入口である。
また、遊技盤30は、センターケース40の下方に始動入賞口36を有する。始動入賞口36は、セーフ球の受入口の1つである。始動入賞口36は、幅W5の大きさのセーフ球の受入口である。また、遊技盤30は、始動入賞口36の直下に普通変動入賞装置37を有する。普通変動入賞装置37は、セーフ球の受入口の1つである。普通変動入賞装置37は、幅W6の大きさのセーフ球の受入口である。また、遊技盤30は、センターケース40の下方であって始動入賞口36よりも右側に特別変動入賞装置38を有する。特別変動入賞装置38は、セーフ球の受入口の1つである。特別変動入賞装置38は、幅W8の大きさのセーフ球の受入口である。一般に、セーフ球の受入口の大きさは、幅W4、幅W5、幅W6、幅W8の順に大きい。セーフ球の受入口における遊技球の受入能力は、セーフ球の受入口の大きさが大きくなるほどに大きい。
また、遊技盤30は、普通変動入賞装置37の下方にアウト口30aを有する。アウト口30aは、アウト球の受入口の1つである。アウト口30aは、幅W7の大きさのアウト球の受入口である。特別変動入賞装置38とアウト口30aは、他の受入口と比較して大量の遊技球を受け入れ可能になっている。
次に、受入口から受け入れた遊技球の排出口の位置と大きさについて図189を用いて説明する。図189は、第8の実施形態の裏流路構成ユニットに対する排出口の位置と大きさの一例を示す図である。
遊技盤30は、排出口1350から排出口1355を備え、セーフ球の受入口またはアウト球の受入口のいずれかに入った遊技球を排出口1350から排出口1355のいずれかから排出する。
なお、排出口1350から排出口1355は、遊技球を排出可能な排出部の一形態である。排出口1350から排出口1355は、必ずしも周囲を閉じた流路(たとえば断面を円形や矩形等とする管状流路)に限らず、周囲を閉じていない流路(たとえば断面を半円形状やコ字状等とする樋状流路)に設けられるものであってもよい。
排出口1350,1351,1354,1355は、幅W9であり、たとえば遊技球1つが通過可能な大きさである。排出口1352は、幅W10であり、たとえば遊技球2つ以上が通過可能な大きさである。排出口1353は、幅W11であり、たとえば遊技球2つ以上が通過可能な大きさである。
したがって、排出口1352,1353は、排出口1350,1351,1354,1355と比較して遊技球の排出能力が高い排出口である。そのため、排出口1352,1353は、排出球の受入能力が高い受入枡1312の直上(図中L2の位置)に配設される。また、排出口1352,1353は、排出球が速やかにアウトセンサ1340に至るように、受入枡1312のうちでもアウトセンサ1340に近い側に配設される。
高い排出能力が要求される排出口は、アウト口30aに対応する排出口と特別変動入賞装置38に対応する排出口がある。アウト口30aに対応する排出口は、遊技球検出センサを通過しない遊技球を排出し、特別変動入賞装置38に対応する排出口は、遊技球検出センサ(大入賞口スイッチ38a)を通過する遊技球を排出する。そのため、アウト口30aに対応する排出口は、特別変動入賞装置38に対応する排出口よりも一層高い排出能力が要求される。したがって、排出口1352をアウト口30aに対応する排出口とし、排出口1353を特別変動入賞装置38に対応する排出口としたとき、幅W10は、幅W11より大きいことが望ましい。
アウト口30aや特別変動入賞装置38ほどに高い排出能力が要求されない排出口は、一般入賞口35に対応する排出口や、始動入賞口36に対応する排出口、普通変動入賞装置37に対応する排出口がある。普通変動入賞装置37に対応する排出口は、普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い状態に変換されると、一般入賞口35に対応する排出口や始動入賞口36に対応する排出口と比較して高い排出能力が要求される。一方で、普通変動入賞装置37に対応する排出口は、普通変動入賞装置37に遊技球が流入し難い状態に変換されると、一般入賞口35に対応する排出口や始動入賞口36に対応する排出口と比較しても低い排出能力で十分である。そのため、排出口1354は、普通変動入賞装置37に対応する排出口とされ、排出球の受入能力が高い受入枡1312の直上に配設される。なお、排出口1354は、アウト口30aや特別変動入賞装置38ほどに高い排出能力が要求されないことから排出口1352,1353よりもアウトセンサ1340から遠い位置に配設される。
始動入賞口36に対応する排出口は、一般入賞口35に対応する排出口と比較すると排出頻度が高いが高い排出能力を要求されていない。そのため、始動入賞口36に対応する排出口は、球こぼれのおそれが小さいことから整列能力を重視して受入樋1311の直上(図中L1の位置)に配設される排出口1351である。なお、排出口1351は、排出球が速やかにアウトセンサ1340に至るように、受入樋1311のうちでもアウトセンサ1340に近い側に配設される。
一般入賞口35に対応する排出口は、一般入賞口35が遊技領域32の左側(左側遊技領域)と遊技領域32の右側(右側遊技領域)とに配設されていることから各遊技領域に対応して2つある。排出口1350は、右側遊技領域に対応する排出口であり、排出口1355は、左側遊技領域に対応する排出口である。一般入賞口35に対応する排出口は、始動入賞口36に対応する排出口と比較すると排出頻度が低く、高い排出能力も要求されていない。そのため、一般入賞口35に対応する排出口は、球こぼれのおそれが小さいことから、受入樋1311の直上に配設される排出口1350、または受入樋1313の直上(図中L3の位置)に配設される排出口1355である。なお、排出口1350,1355は、排出頻度が低いことからアウトセンサ1340から遠い側に配設される。
なお、一観点によれば、幅W4の受入口(一般入賞口35)に対応する排出口は、受入樋1311,1313または受入枡1312の深さが幅W4以上の位置である。幅W5の受入口(始動入賞口36)に対応する排出口は、受入樋1311,1313または受入枡1312の深さが幅W5以上の位置である。幅W6の受入口(普通変動入賞装置37)に対応する排出口は、受入樋1311,1313または受入枡1312の深さが幅W6以上の位置である。幅W7の受入口(アウト口30a)に対応する排出口は、受入樋1311,1313または受入枡1312の深さが幅W7以上の位置である。幅W8の受入口(特別変動入賞装置38)に対応する排出口は、受入樋1311,1313または受入枡1312の深さが幅W8以上の位置である。これにより、遊技機10は、球こぼれに対して余裕を持つことができる。また、遊技機10は、排出口から効率よく遊技球を排出できる。
またもう一観点によれば、幅W9の排出口1350,1351,1354,1355は、受入枡1312の深さが幅W9以上の位置である。幅W10の排出口1352は、受入枡1312の深さが幅W10以上の位置である。幅W11の排出口1353は、受入枡1312の深さが幅W11以上の位置である。これにより、遊技機10は、球こぼれに対して余裕を持つことができる。また、遊技機10は、排出口から効率よく遊技球を排出できる。
ここで、排出口割当規則について図190を用いて説明する。図190は、第8の実施形態の排出口割当規則の一例を示す図である。
排出口割当規則1360は、裏流路構成ユニット1300に対する排出位置を排出口に割り当てる規則である。まず、排出口は、排出機会と排出密度という観点で評価される。評価は、排出口同士の比較によっておこなう。排出機会の評価は、排出機会の大きさを評価する指標であり、排出機会が相対的に大きい場合に「大」となり、排出機会が相対的に小さい場合に「小」となる。なお、排出機会は、閾値を設定して評価されるものであってもよいし、遊技状態によって入賞機会が制限されるか否かを評価基準とするものであってもよい。たとえば、排出機会の評価は、排出機会が1分間に5回以上が期待される場合に「大」となり、排出機会が1分間に5回以上が期待されない場合に「小」となる。
排出密度の評価は、排出密度の大きさを評価する指標であり、排出密度が相対的に大きい場合に「大」となり、排出機会あたりの排出量が相対的に小さい場合に「小」となる。なお、排出密度は、閾値を設定して評価されるものであってもよいし、受入口の大きさによって評価されるものであってもよい。たとえば、排出密度の評価は、受入口の大きさが所定以上である場合に「大」となり、受入口の大きさが所定以上でない場合に「小」となる。
たとえば、一般入賞口35に対応する排出口は、排出機会が大きくないことから排出機会「小」となり、受入口の大きさが小さいことから排出密度「小」となる。また、始動入賞口36に対応する排出口は、排出機会が大きいことから排出機会「大」となり、受入口の大きさが小さいことから排出密度「小」となる。また、アウト口30aに対応する排出口は、排出機会が大きいことから排出機会「大」となり、受入口の大きさが大きいことから排出密度「大」となる。また、特別変動入賞装置38に対応する排出口は、排出機会が小さいことから排出機会「小」となり、受入口の大きさが大きいことから排出密度「大」となる。また、普通変動入賞装置37に対応する排出口は、排出機会が小さいことから排出機会「小」となり、受入口の大きさが大きいことから排出密度「大」となる。
このようにして排出機会と排出密度という観点で評価された排出口は、原則的な排出口の排出口が割り当てられる。排出機会「小」、排出密度「小」と評価された排出口は、樋(受入樋1311または受入樋1313)上に配置され、アウトセンサ1340から遠い位置に配置されることを原則とする。また、排出機会「大」、排出密度「小」と評価された排出口は、樋上に配置され、アウトセンサ1340から近い位置に配置されることを原則とする。また、排出機会「小」、排出密度「大」と評価された排出口は、枡(受入枡1312)上に配置され、アウトセンサ1340から遠い位置に配置されることを原則とする。また、排出機会「大」、排出密度「大」と評価された排出口は、枡上に配置され、アウトセンサ1340から近い位置に配置されることを原則とする。図189に示す排出口1350から排出口1355は、排出口割当規則1360にしたがう位置を原則にして配置されている。
なお、各種制約からすべての排出口について排出口割当規則1360を満足することが難しい場合、排出密度の大きな排出口を優先的に配置するなどの優先規則を設けてもよい。また、必ずしもすべての排出口について排出口割当規則1360を適用することを要しない。球止まりの主要因となる一部の排出口に限って排出口割当規則1360を適用するものであってもよい。球止まりの主要因となる一部の排出口は、たとえば、アウト口30aに対応する排出口や特別変動入賞装置38に対応する排出口があり、これらに始動入賞口36に対応する排出口、さらに普通変動入賞装置37に対応する排出口を含むものであってもよい。
このような遊技機10は、球こぼれの危険の低減と、球止まりの危険の低減とを両立して、遊技盤30からの排出球をアウトセンサ1340に案内することができる。すなわち、遊技機10は、遊技球の球詰りの危険を低減して排出球(アウト球やセーフ球)を計数できる。
次に、第8の実施形態の変形例1の遊技機10について図191を用いて説明する。第8の実施形態の変形例1の遊技機10は、排出口の評価をより客観的におこなう点で、第8の実施形態の遊技機10と相違する。図191は、第8の実施形態の変形例1の排出口割当規則の一例を示す図である。
図191(1)に示す排出口割当規則1361は、排出口割当規則1360の変形例の1つである。排出口割当規則1361は、裏流路構成ユニット1300に対する排出位置を、センサ数と排出量とにもとづいて排出口に割り当てる規則である。センサ数は、受入口から受け入れられた遊技球が排出口から排出されるまでの排出流路中に設けられるセンサ数である。たとえば、アウト口30aに対応する排出口は、アウト口30aから受け入れた遊技球を計数せずに排出するのでセンサ数「0」である。始動入賞口36に対応する排出口は、始動入賞口36から受け入れた遊技球を始動口1スイッチ36aにより計数して排出するのでセンサ数「1」である。
遊技球を計数するセンサは、流路中のボトルネックとなる。そのため、センサ数「0」の排出口は、ボトルネックなしに多くの遊技球を排出可能であると考えられるので、排出位置を枡としてその優先度を高く設定(「枡最優先」)する。センサ数「1」の排出口は、ボトルネックがあると考えられるので、排出位置を樋に設定(「樋優先」)する。センサ数「2以上」の排出口は、ボトルネックが緩和されていると考えられるので、排出位置を枡に設定(「枡優先」)する。
また、排出口は、樋あるいは枡に配置される排出口間のうちで、排出量の大きさによりアウトセンサ1340との距離が規定される。樋あるいは枡に配置される排出口間のうちで排出量の小さい排出口は、アウトセンサ1340により遠い位置に配置される。また、樋あるいは枡に配置される排出口間のうちで排出量の大きい排出口は、アウトセンサ1340により近い位置に配置される。
このような遊技機10は、球こぼれの危険の低減と、球止まりの危険の低減とを両立して、遊技盤30からの排出球をアウトセンサ1340に案内することができる。すなわち、遊技機10は、遊技球の球詰りの危険を低減して排出球(アウト球やセーフ球)を計数できる。
図191(2)に示す排出口割当規則1362は、排出口割当規則1360の変形例の1つである。排出口割当規則1362は、裏流路構成ユニット1300に対する排出位置を、排出口サイズと排出量とにもとづいて排出口に割り当てる規則である。排出口サイズは、排出口の幅である。たとえば、図189に示した排出口1352,1353は、排出口サイズが大きい。また、図189に示した排出口1350,1351,1354,1355は、排出口サイズが小さい。
遊技球を排出する排出口サイズの大きさは、流路中のボトルネックとなる。そのため、排出口サイズの大きな排出口は、ボトルネックが緩和されていると考えられるので、排出位置を枡に設定(「枡優先」)する。排出口サイズの小さな排出口は、ボトルネックがあると考えられるので、排出位置を樋に設定(「樋優先」)する。
また、排出口は、樋あるいは枡に配置される排出口間のうちで、排出量の大きさによりアウトセンサ1340との距離が規定される。樋あるいは枡に配置される排出口間のうちで排出量の小さい排出口は、アウトセンサ1340により遠い位置に配置される。また、樋あるいは枡に配置される排出口間のうちで排出量の大きい排出口は、アウトセンサ1340により近い位置に配置される。
このような遊技機10は、球こぼれの危険の低減と、球止まりの危険の低減とを両立して、遊技盤30からの排出球をアウトセンサ1340に案内することができる。すなわち、遊技機10は、遊技球の球詰りの危険を低減して排出球(アウト球やセーフ球)を計数できる。
図191(3)に示す排出口割当規則1363は、排出口割当規則1360の変形例の1つである。排出口割当規則1363は、裏流路構成ユニット1300に対する排出位置を、賞球数と排出量とにもとづいて排出口に割り当てる規則である。賞球数は、所要の遊技性を実現するように設計されていて、受入口への遊技球の受入機会や受入量等を反映した情報とみなすことができる。
たとえば、アウト口30aに対応する賞球数は、「0」である。特別変動入賞装置38に対応する賞球数は、「10以上」である。普通変動入賞装置37や始動入賞口36、一般入賞口35に対応する賞球数は、「その他」である。
賞球数「0」の受入口は、アウト口30aであることからもっとも多くの遊技球を受け入れると考えられるし、賞球数「10以上」の受入口は、特別変動入賞装置38であろうことから多くの遊技球を受け入れると考えられる。賞球数「その他」の受入口は、ベースに貢献する受入口であると考えられ、多くの遊技球を受け入れるとは考えられない。
そのため、賞球数「0」の受入口に対応する排出口は、排出位置を枡としてその優先度を高く設定(「枡最優先」)する。賞球数「10以上」の受入口に対応する排出口は、排出位置を枡に設定(「枡優先」)する。賞球数「その他」の受入口に対応する排出口は、排出位置を樋に設定(「樋優先」)する。
また、排出口は、樋あるいは枡に配置される排出口間のうちで、排出量の大きさによりアウトセンサ1340との距離が規定される。樋あるいは枡に配置される排出口間のうちで排出量の小さい排出口は、アウトセンサ1340により遠い位置に配置される。また、樋あるいは枡に配置される排出口間のうちで排出量の大きい排出口は、アウトセンサ1340により近い位置に配置される。
このような遊技機10は、球こぼれの危険の低減と、球止まりの危険の低減とを両立して、遊技盤30からの排出球をアウトセンサ1340に案内することができる。すなわち、遊技機10は、遊技球の球詰りの危険を低減して排出球(アウト球やセーフ球)を計数できる。
次に、第8の実施形態の変形例2の遊技機10について図192を用いて説明する。第8の実施形態の変形例2の遊技機10は、2以上の排出口を1つの排出口とみなして裏流路構成ユニット1300に対する排出位置を割り当てる点で、第8の実施形態の遊技機10と相違する。図192は、第8の実施形態の変形例2の裏流路構成ユニットに対する排出口の位置と大きさの一例を示す図である。
遊技機10は、ある受入口の遊技球の受入量が大きくなることで他の受入口の遊技球の受入量が小さくなる関係にあることがある。受入口の位置に依存する対応関係として、たとえば、特別変動入賞装置38とアウト口30aの対応関係がある。特別変動入賞装置38に遊技球が流入し易い状態に変換されているとき、特別変動入賞装置38の遊技球の受入量は増大し、アウト口30aの遊技球の受入量は低減する。また、特別変動入賞装置38に遊技球が流入し難い状態に変換されているとき、特別変動入賞装置38の遊技球の受入量は減少し、アウト口30aの遊技球の受入量は増大する。
また、遊技状態に依存する対応関係として、たとえば、普通変動入賞装置37と特別変動入賞装置38の対応関係がある。普電サポート中の遊技状態は、普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い状態に変換される機会が増大し、特別変動入賞装置38に遊技球が流入し易い状態に変換される機会がない。また、大当り中の遊技状態は、特別変動入賞装置38に遊技球が流入し易い状態に変換される機会が増大し、普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い状態に変換される機会がない。そのため、普電サポート中の遊技状態において、普通変動入賞装置37の遊技球の受入量は増大し、特別変動入賞装置38の遊技球の受入量は低減する。また、大当り中の遊技状態において、普通変動入賞装置37の遊技球の受入量は減少し、特別変動入賞装置38の遊技球の受入量は増大する。
このような受入口の位置に依存する対応関係や遊技状態に依存する対応関係にある排出口は、隣接して配置されているときに1つの排出口とみなしても、球こぼれのリスクが小さい。
そこで、遊技機10は、受入口の位置に依存する対応関係を有するアウト口30aに対応する排出口1352と特別変動入賞装置38に対応する排出口1353とを隣接して配置することで球こぼれのリスクを軽減できる。このような排出口1352と排出口1353は、排出口グループ1356を構成する。排出口グループ1356は、1つの排出口とみなすことができる。なお、排出口グループ1356は、幅W12の排出口とみなすことができるので、受入枡1312の直上であって幅W12以上の深さを有する位置に配置されることが望ましい。
また、遊技機10は、遊技状態に依存する対応関係を有する特別変動入賞装置38に対応する排出口1353と、普通変動入賞装置37に対応する排出口1354とを隣接して配置することで球こぼれのリスクを軽減できる。このような排出口1353と排出口1354は、排出口グループ1357を構成する。排出口グループ1357は、1つの排出口とみなすことができる。
なお、排出口は、ただ1つの排出口グループの構成要素となることに限定されず、排出口1353のように2つの排出口グループの構成要素となってもよい。これにより、遊技機10は、排出口1352から排出口1353、排出口1354を並べて球こぼれのリスクを低減することができる。
次に、第8の実施形態の変形例3の遊技機10について図193を用いて説明する。第8の実施形態の変形例3の遊技機10は、2つのアウト口を有する点で、第8の実施形態の遊技機10と相違する。図193は、第8の実施形態の変形例3の遊技盤の一例を示す正面図である。なお、第8の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する。
第8の実施形態の変形例3の遊技機10は、遊技盤3000を備える。遊技盤3000は、セーフ球の受入口とアウト球の受入口を有する。発射された遊技球は、セーフ球の受入口またはアウト球の受入口のいずれかに入る。遊技盤3000は、センターケース40の左側と下方左側とに2つの一般入賞口35を有し、センターケース40の下方右側に1つの一般入賞口35を有する。一般入賞口35は、セーフ球の受入口の1つである。
また、遊技盤3000は、センターケース40の下方に始動口振分装置361(第1始動入賞口、第2始動入賞口、始動入賞領域)を有する。始動口振分装置361は、セーフ球の受入口の1つである。なお、始動口振分装置361は、始動口1スイッチ36a(図3参照)と始動口2スイッチ37a(図3参照)と振分機構とを有し、振分機構により始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aとに遊技球を1球ごとに交互に振り分けて案内する。したがって、始動口振分装置361に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36aまたは始動口2スイッチ37aにより検出される。なお、始動口振分装置361から受け入れた遊技球は、始動口1スイッチ36aにより検出された遊技球と始動口2スイッチ37aにより検出された遊技球の合流による球詰りを防止するため、第8の実施形態で説明した始動入賞口36に対応する排出口よりも大きな排出口から排出されるようにしてもよい。また、始動口振分装置361から受け入れた遊技球は、始動口1スイッチ36aにより検出された遊技球と始動口2スイッチ37aにより検出された遊技球とをそれぞれ異なる排出口から排出するものであってもよい。
また、遊技盤30は、始動口振分装置361の下方左側に普通変動入賞装置37を有する。普通変動入賞装置37は、上端側が手前側に倒れる方向に回動することで開放して遊技球が流入し易い状態に変換可能な可動部材を備えている。普通変動入賞装置37は、セーフ球の受入口の1つである。また、遊技盤30は、センターケース40の側方左側に特別変動入賞装置38を有する。特別変動入賞装置38は、上端側が側方左側に倒れる方向に回動して開放可能になっている片羽根形式の開閉扉を備えている。特別変動入賞装置38は、セーフ球の受入口の1つである。
また、遊技盤3000は、始動口振分装置361の下方にアウト口30aを有する。アウト口30aは、アウト球の受入口の1つである。特別変動入賞装置38とアウト口30aは、他の受入口と比較して大量の遊技球を受け入れ可能になっている。
また、センターケース40は、特別変動入賞装置38の下側にワープ口39aを配設する。ワープ口(ワープ入口)39aからワープ流路に流入した遊技球は、センターケース40内のステージ上を転動し、その一部がワープ出口39bに案内され、また別の一部がアウト口30bに案内される。ワープ出口39bは、始動口振分装置361の直上に位置し、ワープ出口39bに案内された遊技球は、始動口振分装置361に入賞しやすくなる。アウト口30bは、アウト球の受入口の1つである。アウト口30bは、アウト口30aと比較すると遊技球の受入量が少ない。
次に、受入口から受け入れた遊技球の排出口の位置と大きさについて図194を用いて説明する。図194は、第8の実施形態の変形例3の裏流路構成ユニットに対する排出口の位置と大きさの一例を示す図である。
遊技盤3000は、排出口1370から排出口1376を備え、セーフ球の受入口またはアウト球の受入口のいずれかに入った遊技球を排出口1370から排出口1376のいずれかから排出する。
排出口1370は、一般入賞口35に対応する排出口であり、球こぼれのおそれが小さいことから整列能力を重視して受入樋1311の直上(図中L1の位置)に配設される。排出口1371は、始動口振分装置361に対応する排出口であり、球こぼれのおそれが小さいことから整列能力を重視して受入樋1311の直上に配設される。また、排出口1371は、排出口1370より排出機会が多いことからアウトセンサ1340に近い側に配設される。
排出口1372は、アウト口30bに対応する排出口であり、球こぼれのおそれが小さいことから整列能力を重視して受入樋1311の直上に配設される。また、排出口1372は、排出口1370,1371より排出機会が多いことからアウトセンサ1340に近い側に配設される。
排出口1373は、特別変動入賞装置38に対応する排出口であり、球こぼれのおそれが小さくないことから排出球の受入能力が高い受入枡1312の直上(図中L2の位置)に配設される。排出口1374は、アウト口30aに対応する排出口であり、球こぼれのおそれが小さくないことから排出球の受入能力が高い受入枡1312の直上に配設される。なお、排出口1373と排出口1374は、他の排出口より大きな幅の排出口が設定されている。
排出口1375は、普通変動入賞装置37に対応する排出口であり、排出球の受入能力が高い受入枡1312の直上に配設される。排出口1376は、一般入賞口35に対応する排出口であり、球こぼれのおそれが小さいことから整列能力を重視して受入樋1311の直上に配設される。
このように遊技盤3000は、2つのアウト口30a,30bを備え、それぞれに対応する排出口1372,1374を備える。排出口1372から排出される排出球と排出口1374から排出される排出球は、裏流路構成ユニット1300の異なる位置に落下し、それぞれ異なる経路をとってアウトセンサ1340に至る。このようにして、遊技機10は、2つのアウト口30a,30bに対応する排出口からの排出球に起因する球詰りの危険を低減する。
特に、遊技機10は、アウト口30a,30bからの遊技球の受入能力を不均衡にすることで、それぞれの排出口からの排出能力も不均衡にしている。これにより、遊技機10は、アウト口30a,30bに対応する排出口のうち排出能力が低い(すなわち排出口の幅が小さい)排出口を受入樋1311の直上に配設し、排出能力が高い(すなわち排出口の幅が大きい)排出口を受入枡1312の直上に配設することができる。したがって、遊技機10は、2つのアウト口30a,30bに対応する排出口からの排出球に起因する球詰りの危険を一層低減することができる。
また、排出口1372、排出口1373、および排出口1374は、第8の実施形態の変形例2で説明したような排出口グループを構成し得る。遊技機10は、特別変動入賞装置38に対応する排出口1373をアウト口30a,30bに対応する排出口1372,1374で挟んで配置することで、排出口グループとしての排出量を遊技状態に関わらずに平準化することができる。遊技機10は、このような排出口グループをアウトセンサ1340の近くに配置することで、アウトセンサ1340への遊技球の流入を安定化し、排出球に起因する球詰りの危険を低減する。
なお、第8の実施形態の変形例3の遊技機10は、アウト口を2つ設けるとしたが、アウト口に代えて特別変動入賞装置38を2つ設ける場合にも同様とすることができる。すなわち、遊技機10は、第1の特別変動入賞装置と第2の特別変動入賞装置を設けるとき、第1の特別変動入賞装置に対応する排出口と、アウト口に対応する排出口と、第2の特別変動入賞装置に対応する排出口とで排出口グループを構成し、アウトセンサ1340の近くに配置することができる。このとき、遊技機10は、第1の特別変動入賞装置に対応する排出口と第2の特別変動入賞装置に対応する排出口からの排出能力を不均衡にし、いずれか一方の排出口を受入樋1311の直上に配設し、他方の排出口を受入枡1312の直上に配設することができる。
次に、第8の実施形態の変形例4の遊技機10について図195を用いて説明する。第8の実施形態の変形例4の遊技機10は、第8の実施形態の変形例3の遊技機10と同様にアウト口に対応する2つの排出口を備える。なお、第8の実施形態の変形例4の遊技機10は、アウト口に対応する2つの排出口の受入口を2つ備えるものであってもよいし、アウト口に対応する2つの排出口の受入口を1つ備えて排出流路中で分岐させるものであってもよい。図195は、第8の実施形態の変形例4の裏流路構成ユニットに対する排出口の位置と大きさの一例を示す図である。なお、第8の実施形態の変形例3と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する。
遊技盤3000は、排出口1380から排出口1386を備え、セーフ球の受入口またはアウト球の受入口のいずれかに入った遊技球を排出口1380から排出口1386のいずれかから排出する。
排出口1380は、アウト口30aに対応する排出口であり、排出口1383は、アウト口30bに対応する排出口である。排出口1380は、受入樋1311の直上(図中L1の位置)に配設され、排出口1383は、受入枡1312(図中L2の位置)の直上に配設される。なお、排出口1380は、排出口1383と分担してアウト球を排出することから、受入樋1311の直上に配設されても球こぼれのおそれが低減されている。
排出口1381,1382,1384,1385,1386は、セーフ球に対応する排出口である。たとえば、排出口1381は、一般入賞口35に対応する排出口であり、排出口1382は、始動口振分装置361に対応する排出口である。排出口1381,1382は、受入樋1311の直上に配設される。排出口1384は、特別変動入賞装置38に対応する排出口であり、排出口1385は、普通変動入賞装置37に対応する排出口であり、排出口1386は、一般入賞口35に対応する排出口である。排出口1384,1385は、受入枡1312の直上に配設され、排出口1386は、受入樋1313(図中L3の位置)の直上に配設される。
排出口1380から排出される排出球と排出口1383から排出される排出球は、裏流路構成ユニット1300の異なる位置に落下し、それぞれ異なる経路をとってアウトセンサ1340に至る。このようにして、遊技機10は、2つのアウト口30a,30bに対応する排出口からの排出球に起因する球詰りの危険を低減する。
また、排出口1380は、受入樋1311の直上に位置する他の排出口(排出口1381,1382)よりもアウトセンサ1340から遠い位置にある。そのため、排出口1380からアウトセンサ1340までの流下経路中で球詰りがあった場合、排出口1380からの排出球は、アウトセンサ1340により検出されない。
また、アウト球の球詰りは、セーフ球の球詰りと比較して排出量が大きいことから短時間のうちに検出できる。受入樋1311上のアウトセンサ1340から遠い位置でアウト球を受け入れることで、遊技機10は、受入樋1311上の球詰りを早期に検出できる。
次に、第8の実施形態の変形例5の遊技機10について図196を用いて説明する。第8の実施形態の変形例5の遊技機10は、第7の実施形態の遊技機10と同様に遊技盤1000を備える(図161参照)。図196は、第8の実施形態の変形例5の裏流路構成ユニットに対する排出口の位置と大きさの一例を示す図である。なお、第7の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する。
遊技盤1000は、排出口1390から排出口1396を備え、セーフ球の受入口またはアウト球の受入口のいずれかに入った遊技球を排出口1390から排出口1396のいずれかから排出する。
裏流路構成ユニット1301は、受入樋1311と、受入枡1312と、受入樋1313との長さがそれぞれ長さL11,L21,L3である。すなわち、受入樋1311は、長さL11(<L1,L21)の範囲で排出球を受け入れ可能であり、受入枡1312は、長さL21(>L2,L11)の範囲で排出球を受け入れ可能であり、受入樋1313は、長さL3の範囲で排出球を受け入れ可能である。長さL3は、長さL11,L21に比較して極端に小さい。このように、裏流路構成ユニット1301は、受入樋1311,1313の大きさを非対称とすることで、長さL11,L21についてまとまった大きさを確保している。さらに、裏流路構成ユニット1301に臨む排出口1390から排出口1396に対応して、受入枡1312の長さを拡大している。
これにより、遊技機10は、受入樋1311上の排出口の配置の自由度を大きくできるとともに、受入枡1312上の排出口の配置の自由度を大きくできる。このような遊技機10は、遊技盤1000の交換があっても排出口の配置に対して柔軟に対応できる。
排出口1393は、第1特別変動入賞装置(第1大入賞口)1001に対応する排出口であり、排出口1394は、第2特別変動入賞装置(第2大入賞口)38に対応する排出口である。排出口1393,1394は、受入枡1312(図中L21の位置)の直上に配設される。排出口1392は、アウト口30aに対応する排出口であり、受入枡1312の直上に配設される。
排出口1390,1391,1395,1396は、セーフ球に対応する排出口である。たとえば、排出口1390は、一般入賞口35に対応する排出口であり、排出口1391は、始動入賞口36に対応する排出口である。排出口1390,1391は、受入樋1311の直上(図中L11の位置)に配設される。排出口1395は、普通変動入賞装置37に対応する排出口であり、排出口1396は、一般入賞口35に対応する排出口である。排出口1395は、受入枡1312の直上に配設され、排出口1396は、受入樋1313(図中L3の位置)の直上に配設される。
なお、排出口1393と排出口1394とは、第1特別変動入賞装置1001と第2特別変動入賞装置38とが同時に遊技球を受入可能な状態になることがないから、隣接して配設されても球こぼれのおそれが低減されている。
このように、遊技機10は、同時に遊技球を排出することがない2つの排出口1393,1394を隣接して配置することで球こぼれのおそれを低減するとともに、アウトセンサ1340への速やかな流下を促し排出球に起因する球詰りの危険を低減する。
次に、第8の実施形態の変形例6の遊技機10について図197と図198を用いて説明する。第8の実施形態の変形例6の裏流路構成ユニットは、減勢部を有する点で第8の実施形態の裏流路構成ユニット1300と異なる。図197は、第8の実施形態の変形例6の裏流路構成ユニットのセーフ球およびアウト球の排出流路を示す平面図である。図198は、第8の実施形態の変形例6の裏流路構成ユニットのセーフ球およびアウト球の排出流路を示す断面図である。図198に示す断面図は、図197に示した裏流路構成ユニット1302のB−B断面図である。
裏流路構成ユニット1302は、受入枡1312の側面にリブ1400,1401,1402を備える。リブ1400,1401,1402は、排出口側を臨む端部を丸めた蒲鉾状である。リブ1400は、受入樋1311の下側に位置し、リブ1402は、受入樋1313の下側に位置するため、リブ1400,1402は、受入枡1312の上部開口から望めない位置にある。リブ1401は、受入枡1312の上部開口から望める位置にある。リブ1401は、排出口から受け入れた遊技球が端部に衝突したときに、落下方向を拡散する機能を有し、球詰りの危険の低減を図っている。
前面側集合樋1321側の側面に設けられたリブ1401は、後面側集合樋1331側の側面に設けられたリブ1401と対向しない斜向かいの位置関係にある。
受入枡1312の底面は、減速パターン1403を備える。減速パターン1403は、前面側集合樋1321側の側面または後面側集合樋1331側の側面に下底を接する台形状のパターンである。減速パターン1403は、減速パターン1403上を転動する遊技球を減勢する。減速パターン1403は、受入枡1312の底面の表面形状(たとえば凹凸形状)や、表面加工、表面塗装、減勢シートの貼付等により実現できる。
リブ1400,1401,1402および減速パターン1403は、裏流路構成ユニット1302が備える減勢部に相当する。このような減勢部により、遊技機10は、アウトセンサ1340に向かって流下する遊技球を整列することができる。また、遊技機10は、排出球が滞りなくアウトセンサ1340に流下するので球詰りの危険を低減できる。
なお、遊技機10は、減勢部としてリブ1400,1401,1402および減速パターン1403を設けるとしたがいずれか一方を設けるものであってもよい。
次に、第8の実施形態の変形例7の遊技機10について図199を用いて説明する。第8の実施形態の変形例7の裏流路構成ユニットは、リブの一側端部が受入枡1312の底面に接しない点で第8の実施形態の変形例6と異なる。図199は、第8の実施形態の変形例7の裏流路構成ユニットのセーフ球およびアウト球の排出流路を示す断面図である。図199に示す断面図は、図198と同様の向きの断面図である。
裏流路構成ユニット1303は、受入枡1312の側面にリブ1404,1405,1406を備える。リブ1404,1405,1406は、両側端部を丸めた蒲鉾状である。リブ1404,1405,1406は、下側端部が受入枡1312の底面(案内路1315)に接しないことで、遊技球の減勢と受入枡1312の容量確保の両立を図るとともに、過度な減勢による球詰りを防止する。
次に、第8の実施形態の変形例8の遊技機10について図200と図201を用いて説明する。第8の実施形態の変形例8の裏流路構成ユニットは、可動樋を備える点で第8の実施形態と異なる。まず、可動樋の動作状態について図200を用いて説明する。図200は、第8の実施形態の変形例8の裏流路構成ユニットのセーフ球およびアウト球の排出流路を示す断面図である。
図200(1)に示す裏流路構成ユニット1304は、可動樋1411,1412を備える。可動樋1411,1412は、後面側集合樋1331側から進出および後退可能である。図200(1)に示す裏流路構成ユニット1304は、可動樋1411が進出状態であり、可動樋1412が後退状態である。これにより、図200(1)に示す裏流路構成ユニット1304は、受入樋1410の長さを可動樋1411の分だけ延長可能にしている。
また、図200(2)に示す裏流路構成ユニット1304は、可動樋1412が進出状態であり、可動樋1411が後退状態である。これにより、図200(2)に示す裏流路構成ユニット1304は、受入樋1413の長さを可動樋1412の分だけ延長可能にしている。
なお、裏流路構成ユニット1304は、可動樋1411,1412を排他的に進出状態と後退状態とを切り替えるだけでなく、可動樋1411,1412を同時に進出状態、または後退状態とするものであってもよい。可動樋1411,1412は、アクチュエータによって切り替えられる。
これにより、遊技機10は、排出口からの排出状態に対応して受入枡1312の開口位置や開口サイズを変更することができる。
次に、可動樋1411,1412の状態切替をおこなう可動樋切替処理について図201を用いて説明する。図201は、第8の実施形態の変形例8の可動樋切替処理のフローチャートを示す図である。可動樋切替処理は、演出制御装置300(制御部)が実行する処理である。なお、演出制御装置300に代えて遊技制御装置100が可動樋切替処理を実行するものであってもよい。
[ステップE1]制御部は、現在の遊技状態が大当り状態か否かを判定する。制御部は、現在の遊技状態が大当り状態である場合にステップE2に進み、大当り状態でない場合にステップE3に進む。
[ステップE2]制御部は、可動樋1411,1412の切替状態を可動樋切替状態1(たとえば可動樋1411が進出状態であり、可動樋1412が後退状態)にセットし、可動樋切替処理を終了する。
[ステップE3]制御部は、可動樋1411,1412の切替状態を可動樋切替状態2(たとえば可動樋1412が進出状態であり、可動樋1411が後退状態)にセットし、可動樋切替処理を終了する。
遊技機10は、セットされた可動樋切替状態にしたがいアクチュエータを動作させることで可動樋1411,1412の状態切替をおこなうことができる。
なお、制御部は、大当り状態の有無にもとづいて可動樋1411,1412の切替状態を制御したが、普電サポート状態等、その他の遊技状態にもとづいて可動樋1411,1412の切替状態を制御するものであってもよい。また、制御部は、遊技盤の種類(機種)を判別して可動樋1411,1412の切替状態を制御するものであってもよい。
このような遊技機10は、排出口からの排出状態に柔軟に対応して受入枡1312の開口位置や開口サイズを変更することができる。したがって、遊技機10は、球こぼれや球詰りの危険を低減して排出球をアウトセンサ1340に案内することができる。
なお、可動樋1411,1412は、アクチュエータによって切り替えられるとしたが、手動で切り替えられるものであってもよい。可動樋1411,1412は、手動で切り替えられる場合に切替状態が作業者によって選択されるようにしてもよいし、遊技機10に遊技盤を取り付ける際、遊技機10と遊技盤との嵌合状態によって一意に切替状態が決まるものであってもよい。したがって、遊技機10は、遊技盤の交換があっても交換された遊技盤に対応して排出球をアウトセンサ1340に案内することができる。
上述した第8の実施形態(変形例を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、第1の排出部(排出口1350)と、第2の排出部(排出口1352)と、検出部(アウトセンサ1340)と、案内流路(裏流路構成ユニット1300)と、を含む。第1の排出部は、遊技盤(遊技盤30)から第1の排出量で遊技球を排出する。第2の排出部は、遊技盤から第1の排出量より大きな第2の排出量で遊技球を排出する。検出部は、遊技球を検出可能である。案内流路は、第1の排出部および第2の排出部から排出された遊技球を枡(受入樋1311、受入枡1312)に受け入れてから検出部に案内する。さらに案内流路は、第1の排出部から排出された遊技球の受入位置(受入樋1311)の枡の深さより、第2の排出部から排出された遊技球の受入位置(受入枡1312)の枡の深さを大きくした。
(2)(1)の遊技機10は、第1の排出部から排出された遊技球の受入位置の枡の深さが遊技球2個分以上であり、第2の排出部から排出された遊技球の受入位置の枡の深さが遊技球2個分未満である。
(3)(2)の遊技機10は、第2の排出部から排出された遊技球の受入位置の枡の深さが遊技球1個分未満である。
(4)遊技機10は、複数の排出口(排出口1350,1352)と、検出部(アウトセンサ1340)と、案内流路(裏流路構成ユニット1300)と、を含む。複数の排出口は、遊技盤(遊技盤30)から遊技球を排出する。検出部は、遊技球を検出可能である。案内流路は、排出口から排出された遊技球を、落下位置に応じて深さが異なる枡に受け入れてから検出部に案内する。さらに複数の排出口は、遊技領域に打ちこまれた遊技球を受け入れた受入口(一般入賞口35、アウト口30a)の大きさ(幅W4、幅W7)よりも、排出する遊技球の落下位置の枡の深さが大きくなる位置にそれぞれ位置する。
(5)遊技機10は、第1のアウト口(アウト口30a)と、第2のアウト口(アウト口30b)と、第1の排出口(排出口1374)と、第2の排出口(排出口1372)と、検出部(アウトセンサ1340)と、案内流路(裏流路構成ユニット1300)と、を含む。第1のアウト口は、第1の流下経路で入賞機会がなかった遊技球を受け入れる。第2のアウト口は、第1の流下経路と異なる第2の流下経路で入賞機会がなかった遊技球を受け入れる。第1の排出口は、第1のアウト口から受け入れた遊技球を排出する。第2の排出口は、第2のアウト口から受け入れた遊技球を排出する。検出部は、遊技球を検出可能である。案内流路は、第1の排出口および第2の排出口から排出された遊技球を枡に受け入れてから検出部に案内する。さらに案内流路は、第1の排出口から排出された遊技球を第1の枡の深さとなる位置で受け入れて第1の案内経路で検出部に案内し、第2の排出口から排出された遊技球を第1の枡の深さと異なる第2の枡の深さとなる位置で受け入れて第2の案内経路で検出部に案内する。
(6)遊技機10は、第1の受入部(セーフ球の受入口またはアウト球の受入口)と、第2の受入部(第1の受入部と異なるセーフ球の受入口またはアウト球の受入口)と、第1の排出部(排出口1374)と、第2の排出部(排出口1372)と、検出部(アウトセンサ1340)と、案内流路(裏流路構成ユニット1300)と、を含む。第1の受入部は、第1の流下経路で流下した遊技球を受け入れる。第2の受入部は、第1の流下経路と異なる第2の流下経路で流下した遊技球を受け入れる。第1の排出部は、第1の受入部から受け入れた遊技球を排出する。第2の排出部は、第2の受入部から受け入れた遊技球を排出する。検出部は、遊技球を検出可能である。案内流路は、第1の排出部および第2の排出部から排出された遊技球を枡に受け入れてから検出部に案内する。さらに案内流路は、第1の排出部から排出された遊技球を第1の枡の深さとなる位置で受け入れて第1の案内経路で検出部に案内し、第2の排出部から排出された遊技球を第1の枡の深さと異なる第2の枡の深さとなる位置で受け入れて第2の案内経路で検出部に案内する。
(7)遊技機10は、排出部(排出口1350他)と、検出部(アウトセンサ1340)と、案内流路(裏流路構成ユニット1300)と、を含む。排出部は、遊技盤(遊技盤30)から遊技球を排出する。検出部は、遊技球を検出可能である。案内流路は、排出部から排出された遊技球を、所定量の遊技球を受け入れ可能な枡(受入枡1312)に受け入れてから検出部に案内する。枡は、庇部(庇部1311a)を含む。庇部は、排出部から排出された遊技球による直下の積み上がりを防止し、枡内における遊技球の崩落余裕となる崩落余裕空間(崩落余裕空間1316)を形成する。
(8)(7)の庇部は、検出部の上方にあって検出部の上方に崩落余裕空間(崩落余裕空間1316)を形成する。
(9)(7)の案内流路は、排出部から排出された遊技球を枡に案内する樋を有し、樋の一部または全部は、庇部を含む。
(10)(7)の案内流路は、第1の庇部(庇部1313a)を含み、第1の庇部は、枡の上流側に第1の崩落余裕空間(崩落余裕空間1317)を形成する。
(11)(7)または(10)の案内流路は、第2の庇部(庇部1311a)を含み、第2の庇部は、枡の下流側に第2の崩落余裕空間(崩落余裕空間1316)を形成する。
[第9の実施形態]
次に、第9の実施形態(変形例含む)の遊技機10について図202から図223を用いて説明する。第9の実施形態の遊技機10は、表示装置41にておこなう保留予告演出において2以上の保留予告が重複する場合に各保留予告の演出内容を調整する。なお、保留予告演出は、表示装置41における保留表示605や保留消化表示606(図108参照)を変更しておこなう予告演出である。保留表示605は、特図変動表示ゲームにおける保留表示数(始動記憶数)を示すとともに対応するゲーム結果に対する期待度を報知できる。また、保留消化表示606は、その表示態様により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すとともにゲーム結果に対する期待度を報知できる。
まず、保留表示605や保留消化表示606における保留表示の表示態様について図202を用いて説明する。図202は、第9の実施形態の保留表示の表示態様の一例を示す図である。なお、保留表示の表示態様について説明するが、保留消化表示の表示態様についても同様とすることができる。
保留表示は、複数種類の表示態様があり、たとえば識別コードによって識別可能な7つの表示態様がある。識別コード「H0」および識別コード「H1」によって識別される表示態様は、デフォルト(標準)表示態様であり、たとえば円形かつ白色の表示態様である。ただし、識別コード「H0」によって識別される表示態様は、保留予告演出が予定されていない保留記憶に関する表示態様である。言い換えれば、識別コード「H0」によって識別される表示態様は、保留予告演出が潜伏していない非潜伏状態の保留記憶に関する表示態様である。また、識別コード「H1」によって識別される表示態様は、保留予告演出が予定されている保留記憶に関する表示態様である。言い換えれば、識別コード「H1」によって識別される表示態様は、保留予告演出が潜伏している潜伏状態の保留記憶に関する表示態様である。
なお、遊技機10は、識別コード「H1」によって識別される表示態様によって保留予告演出をおこなわないが、保留予告演出をおこなわない場合であっても識別コード「H1」の参照により保留予告によらない予告報知演出(たとえばキャラクタ表示や音声出力等)をおこなうことができる。
識別コード「H2」によって識別される表示態様は、所定の期待度を報知する表示態様の1つであり、たとえば円形かつ青色の表示態様である。たとえば、識別コード「H2」によって識別される表示態様は、3%程度の大当り期待度を報知する。識別コード「H3」によって識別される表示態様は、所定の期待度を報知する表示態様の1つであり、たとえば円形かつ緑色の表示態様である。たとえば、識別コード「H3」によって識別される表示態様は、10%程度の大当り期待度を報知する。識別コード「H4」によって識別される表示態様は、所定の期待度を報知する表示態様の1つであり、たとえば円形かつ赤色の表示態様である。たとえば、識別コード「H4」によって識別される表示態様は、30%程度の大当り期待度を報知する。
識別コード「H5」によって識別される表示態様は、所定の期待度を報知する表示態様の1つであり、たとえば円形かつ桜模様の表示態様である。たとえば、識別コード「H5」によって識別される表示態様は、70%程度の大当り期待度を報知する。識別コード「H6」によって識別される表示態様は、所定の期待度を報知する表示態様の1つであり、たとえば円形かつ虹模様の表示態様である。たとえば、識別コード「H6」によって識別される表示態様は、100%程度の大当り期待度を報知する。
なお、保留表示の表示態様は、円形に限らずその他の形状(たとえば矩形や星型等)であってもよい。また、保留表示の表示態様は、静止状態における表示に限らず、大きさを変えたり、アクションを伴う表示であったりしてもよい。また、保留表示の表示態様により報知する内容は、大当り(小当り等を含む)の導出の有無やその可能性の他、大当り導出時の価値の大きさ(たとえば確率変動の有無や普電サポートの有無等)やその可能性であってもよい。また、保留表示の表示態様により報知する内容は、リーチ発展の有無やその可能性であってもよい。
このようにして、遊技機10は、保留表示の表示態様や保留消化表示の表示態様によって、変動表示ゲームの結果に関連して予告報知をおこなうことができる。
次に、保留表示の保留変化態様について図203を用いて説明する。図203は、第9の実施形態の保留表示の保留変化態様の一例を示す図である。保留表示の保留変化態様は、保留消化ごとに表示位置をシフトしたときの保留表示ごとの表示態様(保留表示態様)を示す。
図203(1)に示す表は、保留位置ごとの保留の有無、表示態様、および保留変化態様を示す。保留位置は、保留消化表示に相当する位置を「0」で示し、保留表示に相当する位置を「1」から「8」で示す。すなわち、保留位置「0」は保留消化表示を示し、保留位置「1」から保留位置「8」は、対応する保留記憶数に相当する保留表示を示す。
保留有無は、保留消化表示の有無、および対応する保留記憶数に相当する保留表示の有無を、「0(無)」または「1(有)」で示す。すなわち、図203(1)に示す表は、保留消化表示あり、保留記憶数「1」から「3」に相当する保留表示あり、保留記憶数「4」から「8」に相当する保留表示なしを示す。表示態様は、保留消化表示ありの場合または保留表示ありの場合の保留表示の表示態様を識別コードによって示す。保留変化態様は、保留消化ごとに表示位置をシフトしたときの保留表示ごとの表示態様を示す。
図203(1)に示す表は、保留位置「1」にある保留表示の表示態様がデフォルト(非潜伏)(識別コード「H0」)であり、保留消化により表示位置をシフトしたときに表示態様を変えることなくデフォルト(非潜伏)であることを示す。また、図203(1)に示す表は、保留位置「3」にある保留表示の表示態様がデフォルト(潜伏)(識別コード「H1」)であり、保留消化により表示位置をシフトするごとに青色、緑色、赤色の順(識別コード「H2」、「H3」、「H4」の順)に表示態様を変えることを示す。
図203(2)に示す表は、図203(1)に示した表と同様の表であるが、保留位置「3」にある保留表示の保留変化態様が異なる。図203(2)に示す表は、保留位置「3」にある保留表示の表示態様がデフォルト(潜伏)(識別コード「H1」)であり、保留消化により表示位置を初めてシフトしたときに赤色(識別コード「H4」)に表示態様を変えて、以降の保留消化による表示位置のシフトで表示態様を変えないことを示す。
このように、遊技機10は、保留表示の表示態様について現在の表示態様を設定するとともに、保留消化による表示位置の変更に対応して表示位置ごとの表示態様を設定する。これにより、遊技機10は、保留表示が最終的に同じ表示態様であっても異なる経過を設定することができる。たとえば、図203(1)に示した保留位置「3」にある保留表示は、1段階ずつ3回、合計で3段階昇格する経過を設定されたが、図203(2)に示した保留位置「3」にある保留表示は、1回で3段階昇格する経過を設定された。このようにして、遊技機10は、多様な保留予告演出をおこなうことができる。これにより、遊技機10は、保留予告演出に関して遊技者に対して興趣向上を図ることができる。
一方で、始動記憶の発生ごとに独立して保留予告演出をおこなうと、2以上の保留表示が重複して保留予告演出をおこなうこととなり、必ずしも遊技者にとって理解容易な保留予告演出をおこなうことができない。そのため、遊技機10は、始動記憶の発生ごとに生成する保留予告演出について演出内容を調整することをおこなう。次に、保留予告演出の生成と調整をおこなう保留変化態様決定処理について図204を用いて説明する。図204は、第9の実施形態の保留変化態様決定処理のフローチャートを示す図である。保留変化態様決定処理は、遊技制御装置100(制御部)が実行する処理である。遊技制御装置100は、始動記憶の発生ごとに保留変化態様決定処理を実行する。遊技制御装置100は、たとえば特図保留情報判定処理のステップA164(図26参照)において保留変化態様決定処理を実行することができる。なお、遊技制御装置100に代えて、あるいは遊技制御装置100とともに演出制御装置300が保留変化態様決定処理を実行するものであってもよい。
[ステップE11]制御部は、最終保留態様決定処理を実行する。最終保留態様決定処理は、保留表示の最終的な表示態様である最終保留態様を決定する処理である。最終保留態様決定処理の詳細は、図205を用いて後で説明する。
[ステップE12]制御部は、最終保留態様がデフォルト(識別コード「H0」)か否かを判定する。制御部は、最終保留態様がデフォルトでない場合にステップE13に進み、最終保留態様がデフォルトである場合にステップE16に進む。なお、最終保留態様がデフォルトであることは、保留予告演出がおこなわれないことを示す。
[ステップE13]制御部は、初期保留態様決定処理を実行する。初期保留態様決定処理は、保留表示の最初の表示態様である初期保留態様を決定する処理である。初期保留態様決定処理の詳細は、図207を用いて後で説明する。
[ステップE14]制御部は、ステップアップ過程決定処理を実行する。ステップアップ過程決定処理は、初期保留態様から最終保留態様までの保留表示のステップアップ過程を決定する処理である。ステップアップ過程決定処理の詳細は、図209を用いて後で説明する。
[ステップE15]制御部は、保留変化個別スケジュール決定処理を実行する。保留変化個別スケジュール決定処理は、ステップアップ過程決定処理で決定したステップアップ過程から具体的な保留変化スケジュール(保留変化個別スケジュール)を決定する処理である。保留変化個別スケジュール決定処理の詳細は、図211を用いて後で説明する。
このようにして、制御部は、発生した始動記憶に対応する保留変化個別スケジュールを決定することができる。
[ステップE16]制御部は、全体スケジュール更新処理を実行する。全体スケジュール更新処理は、既成の全体スケジュールと保留変化個別スケジュール決定処理で決定した保留変化個別スケジュールとを調整して、全体スケジュールを更新する処理である。なお、全体スケジュールは、すべての保留表示の表示態様の更新予定を含む情報である。全体スケジュール更新処理の詳細は、図212を用いて後で説明する。制御部は、全体スケジュール更新処理を実行した後、保留変化態様決定処理を終了する。
このようにして、制御部は、既成の全体スケジュールと保留変化個別スケジュールとを調整することで、遊技者に理解容易な保留予告演出を実現することができる。
次に、最終保留態様決定処理について図205を用いて説明する。図205は、第9の実施形態の最終保留態様決定処理のフローチャートを示す図である。最終保留態様決定処理は、発生した始動記憶の最終保留態様を決定する処理である。最終保留態様決定処理は、遊技制御装置100(制御部)が保留変化態様決定処理のステップE11で実行する処理である。
[ステップE21]制御部は、最終保留態様抽選条件を取得する。最終保留態様抽選条件は、発生した始動記憶にもとづいて導出される結果や始動記憶の発生時の制御状態等である。最終保留態様抽選条件は、たとえば、発生した始動記憶が大当りを導出するか否かであり、大当りの場合のラウンド数や、確率変動の有無、普電サポートの有無等を含むものであってもよい。また、最終保留態様抽選条件は、たとえば、保留表示数や、特図1に関する保留表示と特図2に関する保留表示の区別、確率変動中か否か、普電サポート中か否か等であってもよい。
[ステップE22]制御部は、取得した最終保留態様抽選条件にもとづいて最終保留態様判定テーブルを選択する。制御部は、判定値の異なる2以上の最終保留態様判定テーブルをあらかじめ用意し、最終保留態様抽選条件にもとづいて1つの最終保留態様判定テーブルを選択する。
[ステップE23]制御部は、選択した最終保留態様判定テーブルを用いた抽選により、発生した始動記憶に対応する最終保留態様を決定する。制御部は、最終保留態様を決定した後に最終保留態様決定処理を終了する。これにより、制御部は、発生した始動記憶に対応する最終保留態様を最終保留態様抽選条件に応じて異なる確率で決定することができる。
ここで、最終保留態様判定テーブルを用いた抽選による、発生した始動記憶に対応する最終保留態様の決定について図206を用いて説明する。図206は、第9の実施形態の最終保留態様判定テーブルの一例を示す図である。
図206に示す判定テーブルA1と判定テーブルA2は、それぞれ最終保留態様判定テーブルの一例である。たとえば、判定テーブルA1は、1024個の判定値のうち980個を識別コード「H0」の判定値とし、30個を識別コード「H2」の判定値とし、10個を識別コード「H3」の判定値とし、3個を識別コード「H4」の判定値とし、1個を識別コード「H5」の判定値とする。また、判定テーブルA2は、1024個の判定値のうち512個を識別コード「H0」の判定値とし、100個を識別コード「H2」の判定値とし、112個を識別コード「H3」の判定値とし、150個を識別コード「H4」の判定値とし、100個を識別コード「H5」の判定値とし、50個を識別コード「H6」の判定値とする。
制御部は、最終保留態様抽選条件にしたがい判定テーブルA1と判定テーブルA2のいずれかを選択することができる。たとえば、制御部は、発生した始動記憶が大当りを導出しないときに判定テーブルA1を選択し、発生した始動記憶が大当りを導出するときに判定テーブルA2を選択する。
これにより、遊技機10は、最終保留態様による予告報知演出をおこなうことができる。なお、判定テーブルA1および判定テーブルA2は、識別コード「H1」に対応する判定値を含まないが、識別コード「H1」に対応する判定値を含むものであってもよい。また、説明を簡単にするために、制御部は、最終保留態様抽選条件にしたがい判定テーブルA1と判定テーブルA2のいずれかを選択することができるとしたが3つ以上の最終保留態様判定テーブルを用意するものであってもよい。
次に、初期保留態様決定処理について図207を用いて説明する。図207は、第9の実施形態の初期保留態様決定処理のフローチャートを示す図である。初期保留態様決定処理は、発生した始動記憶の初期保留態様を決定する処理である。初期保留態様決定処理は、保留変化態様決定処理のステップE13で遊技制御装置100(制御部)が実行する処理である。
[ステップE31]制御部は、初期保留態様抽選条件を取得する。初期保留態様抽選条件は、最終保留態様決定処理で決定した最終保留態様に対応する大当り期待度より大きな期待度を示す保留態様を選択肢に含まないことを含む。これにより、遊技機10は、保留予告演出における大当り期待度のステップダウンを抑止する。なお、初期保留態様抽選条件は、発生した始動記憶にもとづいて導出される結果や始動記憶の発生時の制御状態等を含むものであってもよい。初期保留態様抽選条件は、たとえば、発生した始動記憶が大当りを導出するか否かや、大当りの場合のラウンド数や、確率変動の有無、普電サポートの有無等を含むものであってもよい。また、初期保留態様抽選条件は、たとえば、保留表示数や、特図1に関する保留表示と特図2に関する保留表示の区別、確率変動中か否か、普電サポート中か否か等を含むものであってもよい。
[ステップE32]制御部は、取得した初期保留態様抽選条件にもとづいて初期保留態様判定テーブルを選択する。制御部は、判定値の異なる2以上の初期保留態様判定テーブルをあらかじめ用意し、初期保留態様抽選条件にもとづいて1つの初期保留態様判定テーブルを選択する。
[ステップE33]制御部は、選択した初期保留態様判定テーブルを用いた抽選により、発生した始動記憶に対応する初期保留態様を決定する。制御部は、初期保留態様を決定した後に初期保留態様決定処理を終了する。これにより、制御部は、発生した始動記憶に対応する初期保留態様を初期保留態様抽選条件に応じて異なる確率で決定することができる。
ここで、初期保留態様判定テーブルを用いた抽選による、発生した始動記憶に対応する初期保留態様の決定について図208を用いて説明する。図208は、第9の実施形態の初期保留態様判定テーブルの一例を示す図である。
図208に示す判定テーブルB1から判定テーブルB5は、それぞれ初期保留態様判定テーブルの一例である。たとえば、判定テーブルB1は、1024個の判定値のうち512個を識別コード「H1」の判定値とし、512個を識別コード「H2」の判定値とする。また、判定テーブルB2は、1024個の判定値のうち256個を識別コード「H1」の判定値とし、512個を識別コード「H2」の判定値とし、256個を識別コード「H3」の判定値とする。また、判定テーブルB3は、1024個の判定値のうち256個を識別コード「H1」の判定値とし、512個を識別コード「H2」の判定値とし、128個を識別コード「H3」の判定値とし、128個を識別コード「H4」の判定値とする。また、判定テーブルB4は、1024個の判定値のうち192個を識別コード「H1」の判定値とし、512個を識別コード「H2」の判定値とし、128個を識別コード「H3」の判定値とし、128個を識別コード「H4」の判定値とし、64個を識別コード「H5」の判定値とする。また、判定テーブルB5は、1024個の判定値のうち128個を識別コード「H1」の判定値とし、512個を識別コード「H2」の判定値とし、128個を識別コード「H3」の判定値とし、128個を識別コード「H4」の判定値とし、64個を識別コード「H5」の判定値とし、64個を識別コード「H6」の判定値とする。
制御部は、初期保留態様抽選条件にしたがい判定テーブルB1から判定テーブルB5のうちからいずれか1つを選択することができる。たとえば、制御部は、最終保留態様が識別コード「H2」であるとき判定テーブルB1を選択し、最終保留態様が識別コード「H3」であるとき判定テーブルB2を選択し、最終保留態様が識別コード「H4」であるとき判定テーブルB3を選択し、最終保留態様が識別コード「H5」であるとき判定テーブルB4を選択し、最終保留態様が識別コード「H6」であるとき判定テーブルB5を選択する。
これにより、遊技機10は、初期保留態様からステップアップしながら最終保留態様に至る予告報知演出をおこなうことができる。
次に、ステップアップ過程決定処理について図209を用いて説明する。図209は、第9の実施形態のステップアップ過程決定処理のフローチャートを示す図である。ステップアップ過程決定処理は、初期保留態様から最終保留態様までの保留表示のステップアップ過程を決定する処理である。ステップアップ過程決定処理は、保留変化態様決定処理のステップE14で遊技制御装置100(制御部)が実行する処理である。
[ステップE41]制御部は、初期保留態様と最終保留態様とからステップアップ差分を検出する。ステップアップ差分は、初期保留態様から最終保留態様までステップアップする際の差分である。たとえば、初期保留態様が識別コード「H1」であり最終保留態様が識別コード「H2」であるとき、ステップアップ差分は「1(=2−1)」であり、初期保留態様が識別コード「H2」であり最終保留態様が識別コード「H6」であるとき、ステップアップ差分は「4(=6−2)」である。
[ステップE42]制御部は、保留位置(始動記憶数)からステップアップ猶予数を検出する。ステップアップ猶予数は、初期保留態様から最終保留態様に至るまでの保留消化数に相当する。制御部は、保留位置をステップアップ猶予数として検出できる。たとえば、保留位置が「4」のとき、ステップアップ猶予数は「4」である。
[ステップE43]制御部は、予め用意する複数の保留変化態様判定テーブルのうちから、ステップアップ差分とステップアップ猶予数の組み合わせにしたがい1つの保留変化態様判定テーブルを選択する。
[ステップE44]制御部は、保留変化態様判定テーブルにしたがい抽選によりステップアップ過程を決定する。ステップアップ過程は、ステップアップ猶予数の範囲内で初期保留態様から最終保留態様に至る過程をいう。たとえば、ステップアップ差分が「2」であり、ステップアップ猶予数が「2」であるとき、とり得るステップアップ過程は、1ステップアップを2回、または2ステップアップを1回のいずれかである。これにより、制御部は、初期保留態様と最終保留態様が同じであっても異なるステップアップ過程を決定することができる。制御部は、ステップアップ過程を決定した後、ステップアップ過程決定処理を終了する。
ここで、保留変化態様判定テーブルを用いたステップアップ過程の決定について図210を用いて説明する。図210は、第9の実施形態の保留変化態様判定テーブルの一例を示す図である。
図210に示す判定テーブルC1,C2,C3等は、それぞれ保留変化態様判定テーブルの一例である。たとえば、ステップアップ差分が「1」であり、ステップアップ猶予数が「8以下」であるとき、選択可能な保留変化態様判定テーブルは、判定テーブルC1である。判定テーブルC1は、1024個の判定値のうち1024個をステップアップ過程「1」の判定値とする。すなわち、ステップアップ差分が「1」かつステップアップ猶予数が「8以下」のとき、制御部は、8回の保留消化のいずれかで1ステップアップを1回おこなうステップアップ過程を選択可能である。
また、ステップアップ差分が「2」であり、ステップアップ猶予数が「1」であるとき、選択可能な保留変化態様判定テーブルは、判定テーブルC2である。判定テーブルC2は、1024個の判定値のうち1024個をステップアップ過程「2」の判定値とする。すなわち、ステップアップ差分が「2」かつステップアップ猶予数が「1」のとき、制御部は、1回の保留消化で2ステップアップを1回おこなうステップアップ過程を選択可能である。また、ステップアップ差分が「2」であり、ステップアップ猶予数が「2以上8以下」であるとき、選択可能な保留変化態様判定テーブルは、判定テーブルC3である。判定テーブルC3は、1024個の判定値のうち512個をステップアップ過程「1,1」の判定値とする。また、判定テーブルC3は、1024個の判定値のうち512個をステップアップ過程「2」の判定値とする。すなわち、ステップアップ差分が「2」かつステップアップ猶予数が「2以上8以下」のとき、制御部は、1ステップアップを2回おこなうステップアップ過程、または2ステップアップを1回おこなうステップアップ過程を選択可能である。
以下同様のため説明を省略するが、このようにして、遊技機10は、初期保留態様と最終保留態様が同じであっても異なるステップアップ過程で保留予告演出をおこなうことができる。
次に、保留変化個別スケジュール決定処理について図211を用いて説明する。図211は、第9の実施形態の保留変化個別スケジュール決定処理のフローチャートを示す図である。保留変化個別スケジュール決定処理は、ステップアップ過程決定処理で決定したステップアップ過程から具体的な保留変化スケジュール(保留変化個別スケジュール)を決定する処理である。保留変化個別スケジュール決定処理は、保留変化態様決定処理のステップE15で遊技制御装置100(制御部)が実行する処理である。
[ステップE51]制御部は、ステップアップ過程決定処理で決定したステップアップ過程を取得する。
[ステップE52]制御部は、ステップアップ猶予数の範囲にステップアップ過程を配置して保留変化個別スケジュールを決定する。たとえば、ステップアップ猶予数が「3」であり、ステップアップ過程が「1,2」であるとき、制御部は、保留変化個別スケジュールとして「0,1,2」、「0,2,1」、「1,0,2」、「1,2,0」、「2,0,1」、および「2,1,0」のうちいずれかを決定することができる。なお、保留変化個別スケジュール「0,1,2」は、1回目の保留消化でステップアップせず、2回目の保留消化で1ステップアップし、3回目の保留消化で2ステップアップすることを示す。
なお、制御部は、ステップアップ猶予数の範囲にステップアップ過程を重複なく配置して保留変化個別スケジュールを決定してもよいし、ステップアップ猶予数とステップアップ過程の組み合わせから選択可能な保留変化個別スケジュールのうちから1つを選択してもよい。
制御部は、保留変化個別スケジュールを決定した後に保留変化個別スケジュール決定処理を終了する。このようにして制御部は、発生した始動記憶に対応する保留変化個別スケジュールを決定することができる。
次に、全体スケジュール更新処理について図212を用いて説明する。図212は、第9の実施形態の全体スケジュール更新処理のフローチャートを示す図である。全体スケジュール更新処理は、既成の全体スケジュールと保留変化個別スケジュール決定処理で決定した保留変化個別スケジュールとを調整して、全体スケジュールを更新する処理である。全体スケジュール更新処理は、保留変化態様決定処理のステップE16で遊技制御装置100(制御部)が実行する処理である。
[ステップE61]制御部は、既成の全体スケジュールを取得する。なお、制御部は、始動記憶がない状態から始動記憶が発生した場合、既成の全体スケジュールとして空の全体スケジュールを設定して取得する。
[ステップE62]制御部は、取得した全体スケジュールに保留変化があるか否かを判定する。制御部は、全体スケジュールに保留変化がある場合にステップE63に進み、全体スケジュールに保留変化がない場合にステップE64に進む。
[ステップE63]制御部は、全体スケジュールに保留変化があることから保留変化個別スケジュール決定処理で決定した保留変化個別スケジュールを修正する。より具体的には、制御部は、2以上の保留表示において同時に保留予告演出をおこなわないように保留変化個別スケジュールを修正する。
[ステップE64]制御部は、修正した保留変化個別スケジュールを反映するようにして全体スケジュールを更新する。制御部は、全体スケジュールを更新した後に全体スケジュール更新処理を終了する。
次に、更新前後の全体スケジュールと保留変化個別スケジュールの一例について図213を用いて説明する。図213は、第9の実施形態の更新前後の全体スケジュールと保留変化個別スケジュールの一例を示す図である。
図213(1)に更新前の全体スケジュールを示す。更新前の全体スケジュールは、保留位置「0」から「5」に保留記憶があり、保留位置「6」以降(保留位置「7」、「8」について図示省略)に保留記憶がないことを示す。また、更新前の全体スケジュールは、保留位置「3」の保留表示がデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。更新前の全体スケジュールは、保留位置「3」の保留表示が保留位置をシフトするごとに青色、緑色、赤色へと順に変化することを示す。
図213(2)に保留変化個別スケジュールを示す。保留変化個別スケジュールは、保留位置「6」の保留表示として発生した始動記憶に対応する。また、保留変化個別スケジュールは、保留位置「6」の保留表示が青色で表示されることを示す。保留変化個別スケジュールは、保留位置「6」の保留表示が保留位置をシフトするごとに青色、緑色、赤色、桜模様、虹模様、虹模様へと順に変化することを示す。
このような保留変化個別スケジュールを更新前の全体スケジュールに追加すると、2つの保留表示でおこなう保留予告が重複し、遊技者にとって必ずしも理解容易といえない保留予告演出となってしまう。そこで、遊技機10は、保留変化個別スケジュールを修正して全体スケジュールを更新する。
図213(3)に更新後の全体スケジュールを示す。更新後の全体スケジュールは、保留位置「0」から「6」に保留記憶があり、保留位置「7」以降(図示省略)について保留記憶がないことを示す。また、更新後の全体スケジュールは、保留位置「3」の保留表示と保留位置「6」の保留表示とがデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。更新後の全体スケジュールは、保留位置「3」の保留表示が保留位置をシフトするごとに青色、緑色、赤色へと順に変化することを示す。また、更新後の全体スケジュールは、保留位置「6」の保留表示が保留位置をシフトするごとにデフォルト(潜伏)、デフォルト(潜伏)、デフォルト(潜伏)、桜模様、虹模様、虹模様へと順に変化することを示す。
このように、遊技機10は、保留位置「3」の保留表示と保留位置「6」の保留表示とが保留予告を重複するタイミングにおいて、保留位置「6」の保留表示をデフォルト(潜伏)に更新(図中に太枠線で示す)することで保留予告の重複を排除している。なお、遊技機10は、保留予告の重複排除に際して、デフォルト(潜伏)に更新しているがデフォルト(非潜伏)に更新するようにしてもよい。
次に、更新後の全体スケジュールにもとづく保留表示605の表示内容と保留消化表示606の表示内容とを図214を用いて説明する。図214は、第9の実施形態の更新後の全体スケジュールにもとづく保留表示の表示内容と保留消化表示の表示内容の一例を示す図である。
図213(3)に示した更新後の全体スケジュールにもとづく保留変化を図214(1)から(8)に示す。なお、保留消化過程において新たな始動記憶の発生はないものとする。以下、図214の説明において図214(1)から(8)に示す表示例を表示例(1)から(8)と称する。
表示例(1)に示す保留表示605と保留消化表示606は、保留位置「0(保留消化表示606の表示位置に相当)」から「5」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、そのうち保留位置「3」の保留表示がデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。すなわち、表示例(1)は、保留予告演出がおこなわれていないことを遊技者に感得させる。
表示例(2)は、表示例(1)に示す保留表示605に新たに1つ保留表示が追加された表示状態を示す。表示例(2)は、保留位置「0」から「6」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、そのうち保留位置「3」の保留表示と保留位置「6」の保留表示とがデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。すなわち、表示例(2)は、保留予告演出がおこなわれていないことを遊技者に感得させる。
表示例(3)は、表示例(2)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(3)は、保留位置「0」、「1」、および「3」から「5」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、そのうち保留位置「5」の保留表示がデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。また、表示例(3)は、保留位置「2」の保留表示が青色で表示されることを示す。すなわち、表示例(3)は、1つの保留表示で保留予告演出がおこなわれていることを遊技者に感得させる。
表示例(4)は、表示例(3)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(4)は、保留位置「0」、および「2」から「4」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、そのうち保留位置「4」の保留表示がデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。また、表示例(4)は、保留位置「1」の保留表示が緑色で表示されることを示す。すなわち、表示例(4)は、1つの保留表示で保留予告演出がおこなわれていることを遊技者に感得させる。
表示例(5)は、表示例(4)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(5)は、保留位置「1」から「3」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、そのうち保留位置「3」の保留表示がデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。また、表示例(5)は、保留位置「0」の保留表示が赤色で表示されることを示す。すなわち、表示例(5)は、1つの保留表示で保留予告演出がおこなわれていることを遊技者に感得させる。
表示例(6)は、表示例(5)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(6)は、保留位置「0」および「1」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、保留位置「2」の保留表示が桜模様で表示されることを示す。表示例(7)は、表示例(6)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(7)は、保留位置「0」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、保留位置「1」の保留表示が虹模様で表示されることを示す。表示例(8)は、表示例(7)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(8)は、保留位置「0」の保留表示が虹模様で表示されることを示す。すなわち、表示例(6)から(8)は、1つの保留表示で保留予告演出がおこなわれていることを遊技者に感得させる。
このように、遊技機10は、2以上の保留表示でおこなう保留予告演出の重複を排除する。したがって、遊技機10は、遊技者に理解容易な保留予告演出を提供できる。
次に、第9の実施形態の変形例1の遊技機10について図215と図216を用いて説明する。第9の実施形態の変形例1の遊技機10は、2以上の保留表示でおこなう保留予告演出が重複するとき、後の保留表示でおこなう保留予告演出を無効化する点で第9の実施形態の遊技機10と異なる。なお、遊技機10は、全体スケジュール更新処理のステップE63においておこなう保留変化個別スケジュールの修正によって、後の保留表示でおこなう保留予告演出を無効化できる。
まず、更新前後の全体スケジュールと保留変化個別スケジュールの一例について図215を用いて説明する。図215は、第9の実施形態の変形例1の更新前後の全体スケジュールと保留変化個別スケジュールの一例を示す図である。
図215(1)に更新前の全体スケジュールを示す。なお、図215(1)に示す更新前の全体スケジュールは、図213(1)に示した更新前の全体スケジュールと同様のため説明を省略する。図215(2)に保留変化個別スケジュールを示す。なお、図215(2)に示す保留変化個別スケジュールは、図213(2)に示した保留変化個別スケジュールと同様のため説明を省略する。
図215(3)に更新後の全体スケジュールを示す。更新後の全体スケジュールは、保留位置「0」から「6」に保留記憶があり、保留位置「7」以降(図示省略)について保留記憶がないことを示す。また、更新後の全体スケジュールは、保留位置「3」の保留表示と保留位置「6」の保留表示とがデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。更新後の全体スケジュールは、保留位置「3」の保留表示が保留位置をシフトするごとに青色、緑色、赤色へと順に変化することを示す。また、更新後の全体スケジュールは、保留位置「6」の保留表示が保留位置をシフトしてもデフォルト(潜伏)に固定されることを示す。
このように、遊技機10は、保留位置「3」の保留予告演出と重複するタイミングを有する保留位置「6」の保留予告演出について、すべての保留位置で表示態様をデフォルト(潜伏)に更新(図中に太枠線で示す)する。これにより、2以上の保留表示でおこなう保留予告演出の重複を排除する。なお、遊技機10は、保留予告の重複排除に際して、デフォルト(潜伏)に更新しているがデフォルト(非潜伏)に更新するようにしてもよい。
次に、更新後の全体スケジュールにもとづく保留表示605の表示内容と保留消化表示606の表示内容とを図216を用いて説明する。図216は、第9の実施形態の変形例1の更新後の全体スケジュールにもとづく保留表示の表示内容と保留消化表示の表示内容の一例を示す図である。
図215(3)に示した更新後の全体スケジュールにもとづく保留変化を図216(1)から(8)に示す。なお、保留消化過程において新たな始動記憶の発生はないものとする。以下、図216の説明において図216(1)から(8)に示す表示例を表示例(1)から(8)と称する。
表示例(1)に示す保留表示605と保留消化表示606は、保留位置「0」から「5」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、そのうち保留位置「3」の保留表示がデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。すなわち、表示例(1)は、保留予告演出がおこなわれていないことを遊技者に感得させる。
表示例(2)は、表示例(1)に示す保留表示605に新たに1つ保留表示が追加された表示状態を示す。表示例(2)は、保留位置「0」から「6」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、そのうち保留位置「3」の保留表示と保留位置「6」の保留表示とがデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。すなわち、表示例(2)は、保留予告演出がおこなわれていないことを遊技者に感得させる。
表示例(3)は、表示例(2)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(3)は、保留位置「0」、「1」、および「3」から「5」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、そのうち保留位置「5」の保留表示がデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。また、表示例(3)は、保留位置「2」の保留表示が青色で表示されることを示す。すなわち、表示例(3)は、1つの保留表示で保留予告演出がおこなわれていることを遊技者に感得させる。
表示例(4)は、表示例(3)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(4)は、保留位置「0」、および「2」から「4」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、そのうち保留位置「4」の保留表示がデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。また、表示例(4)は、保留位置「1」の保留表示が緑色で表示されることを示す。すなわち、表示例(4)は、1つの保留表示で保留予告演出がおこなわれていることを遊技者に感得させる。
表示例(5)は、表示例(4)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(5)は、保留位置「1」から「3」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、そのうち保留位置「3」の保留表示がデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。また、表示例(5)は、保留位置「0」の保留表示が赤色で表示されることを示す。すなわち、表示例(5)は、1つの保留表示で保留予告演出がおこなわれていることを遊技者に感得させる。
表示例(6)は、表示例(5)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(6)は、保留位置「0」から「2」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、そのうち保留位置「2」の保留表示がデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。表示例(7)は、表示例(6)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(7)は、保留位置「0」および「1」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、そのうち保留位置「1」の保留表示がデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。表示例(8)は、表示例(7)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(8)は、保留位置「0」の保留表示がデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。すなわち、表示例(6)から(8)は、保留予告演出がおこなわれていないことを遊技者に感得させる。
このように、遊技機10は、2以上の保留表示でおこなう保留予告演出の重複を排除する。したがって、遊技機10は、遊技者に理解容易な保留予告演出を提供できる。
次に、第9の実施形態の変形例2の遊技機10について図217と図218を用いて説明する。第9の実施形態の変形例2の遊技機10は、2以上の保留表示でおこなう保留予告演出が重複するとき、後の保留予告演出において報知する期待度の大きさが前の保留予告演出において報知する期待度の大きさを超えないように制限する点で第9の実施形態の遊技機10と異なる。なお、遊技機10は、全体スケジュール更新処理のステップE63においておこなう保留変化個別スケジュールの修正によって、後の保留表示でおこなう保留予告演出を制限できる。
まず、更新前後の全体スケジュールと保留変化個別スケジュールの一例について図217を用いて説明する。図217は、第9の実施形態の変形例2の更新前後の全体スケジュールと保留変化個別スケジュールの一例を示す図である。
図217(1)に更新前の全体スケジュールを示す。なお、図217(1)に示す更新前の全体スケジュールは、図213(1)に示した更新前の全体スケジュールと同様のため説明を省略する。図217(2)に保留変化個別スケジュールを示す。なお、図217(2)に示す保留変化個別スケジュールは、図213(2)に示した保留変化個別スケジュールと同様のため説明を省略する。
図217(3)に更新後の全体スケジュールを示す。更新後の全体スケジュールは、保留位置「0」から「6」に保留記憶があり、保留位置「7」以降(図示省略)について保留記憶がないことを示す。また、更新後の全体スケジュールは、保留位置「3」の保留表示と保留位置「6」の保留表示とがデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。更新後の全体スケジュールは、保留位置「3」の保留表示が保留位置をシフトするごとに青色、緑色、赤色へと順に変化することを示す。また、更新後の全体スケジュールは、保留位置「6」の保留表示が保留位置をシフトするごとにデフォルト(潜伏)、青色、緑色、桜模様、虹模様、虹模様へと順に変化することを示す。
このように、遊技機10は、保留位置「3」の保留予告演出と重複するタイミングを有する保留位置「6」の保留予告演出について、保留位置「3」の保留予告演出において報知する期待度の大きさを超えないように表示態様を制限する。たとえば、保留位置「6」の保留表示の初期表示態様は青色だが、保留位置「3」の保留表示の表示態様がデフォルト(潜伏)である。そのため、保留位置「6」の保留表示の初期表示態様は、デフォルト(潜伏)に制限される。
このようにして、遊技機10は、保留位置「3」の保留予告演出と重複するタイミングで表示態様を制限(図中に太枠線で示す)する。これにより、2以上の保留表示でおこなう保留予告演出の重複があっても先におこなう保留予告演出を後からおこなう保留予告演出が毀損しない。
次に、更新後の全体スケジュールにもとづく保留表示605の表示内容と保留消化表示606の表示内容とを図218を用いて説明する。図218は、第9の実施形態の変形例2の更新後の全体スケジュールにもとづく保留表示の表示内容と保留消化表示の表示内容の一例を示す図である。
図217(3)に示した更新後の全体スケジュールにもとづく保留変化を図218(1)から(8)に示す。なお、保留消化過程において新たな始動記憶の発生はないものとする。以下、図218の説明において図218(1)から(8)に示す表示例を表示例(1)から(8)と称する。
表示例(1)に示す保留表示605と保留消化表示606は、保留位置「0」から「5」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、そのうち保留位置「3」の保留表示がデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。すなわち、表示例(1)は、保留予告演出がおこなわれていないことを遊技者に感得させる。
表示例(2)は、表示例(1)に示す保留表示605に新たに1つ保留表示が追加された表示状態を示す。表示例(2)は、保留位置「0」から「6」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、そのうち保留位置「3」の保留表示と保留位置「6」の保留表示とがデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。すなわち、表示例(2)は、保留予告演出がおこなわれていないことを遊技者に感得させる。
表示例(3)は、表示例(2)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(3)は、保留位置「0」、「1」、および「3」から「5」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、そのうち保留位置「5」の保留表示がデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。また、表示例(3)は、保留位置「2」の保留表示が青色で表示されることを示す。すなわち、表示例(3)は、1つの保留表示で保留予告演出がおこなわれていることを遊技者に感得させる。
表示例(4)は、表示例(3)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(4)は、保留位置「0」、「2」、および「3」の保留表示がデフォルトで表示されることを示す。また、表示例(4)は、保留位置「1」の保留表示が緑色で表示され、保留位置「4」の保留表示が青色で表示されることを示す。すなわち、表示例(4)は、2つの保留表示で保留予告演出がおこなわれているが、先の保留表示が示す期待度が後の保留表示が示す期待度よりも大きい。したがって、遊技機10は、先の保留表示による保留予告演出への遊技者の注目度を高めることができる。
表示例(5)は、表示例(4)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(5)は、保留位置「1」および「2」の保留表示がデフォルトで表示されることを示す。また、表示例(5)は、保留位置「0」の保留表示が赤色で表示されることを示し、保留位置「3」の保留表示が緑色で表示されることを示す。すなわち、表示例(5)は、2つの保留表示で保留予告演出がおこなわれているが、先の保留表示が示す期待度が後の保留表示が示す期待度よりも大きい。したがって、遊技機10は、先の保留表示による保留予告演出への遊技者の注目度を高めることができる。
表示例(6)は、表示例(5)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(6)は、保留位置「0」および「1」の保留表示がデフォルトで表示されることを示す。また、表示例(6)は、保留位置「2」の保留表示が桜模様で表示されることを示す。すなわち、表示例(6)は、先の保留表示による表示態様の制限を解除した表示態様である。
表示例(7)は、表示例(6)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(7)は、保留位置「0」の保留表示がデフォルトで表示されることを示す。また、表示例(7)は、保留位置「1」の保留表示が虹模様で表示されることを示す。表示例(8)は、表示例(7)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(8)は、保留位置「0」の保留表示が虹模様で表示されることを示す。
このような遊技機10は、2つの保留表示で保留予告演出がおこなわれているときには先の保留表示に対する期待感を向上する。また、このような遊技機10は、先の保留表示による保留予告演出が終わった後に、後の保留表示による保留予告演出に対する期待感を向上する。また、このような遊技機10は、2つの保留表示で独立して保留予告演出がおこなわれる場合と比較して、遊技者にとって理解容易な保留予告演出をおこなうことができる。
次に、第9の実施形態の変形例3の遊技機10について図219から図221を用いて説明する。第9の実施形態の遊技機10は、保留変化個別スケジュールを修正して全体スケジュールを更新した。しかしながら、第9の実施形態の変形例3の遊技機10は、全体スケジュールを修正し、修正した全体スケジュールに保留変化個別スケジュールを追加して全体スケジュールを更新する場合がある点で、第9の実施形態の遊技機10と相違する。
まず、第9の実施形態の変形例3の全体スケジュール更新処理について図219を用いて説明する。図219は、第9の実施形態の変形例3の全体スケジュール更新処理のフローチャートを示す図である。全体スケジュール更新処理は、既成の全体スケジュールと保留変化個別スケジュール決定処理で決定した保留変化個別スケジュールとを調整して、全体スケジュールを更新する処理である。全体スケジュール更新処理は、保留変化態様決定処理のステップE16で遊技制御装置100(制御部)が実行する処理である。
[ステップE71]制御部は、既成の全体スケジュールを取得する。なお、制御部は、始動記憶がない状態から始動記憶が発生した場合、既成の全体スケジュールとして空の全体スケジュールを設定して取得する。
[ステップE72]制御部は、取得した全体スケジュールに保留変化があるか否かを判定する。制御部は、全体スケジュールに保留変化がある場合にステップE73に進み、全体スケジュールに保留変化がない場合にステップE76に進む。
[ステップE73]制御部は、取得した全体スケジュールから青色以上(識別コード「H2」から「H6」)で表示中の保留表示の有無を判定する。制御部は、青色以上で表示中の保留表示がない場合にステップE74に進み、青色以上で表示中の保留表示がある場合にステップE75に進む。
[ステップE74]制御部は、保留変化個別スケジュール決定処理で決定した保留変化個別スケジュールに合わせて全体スケジュールを修正する。より具体的には、制御部は、2以上の保留表示において同時に保留予告演出をおこなわないように全体スケジュールを修正する。
[ステップE75]制御部は、保留変化個別スケジュール決定処理で決定した保留変化個別スケジュールを修正する。より具体的には、制御部は、2以上の保留表示において同時に保留予告演出をおこなわないように保留変化個別スケジュールを修正する。このように、制御部は、青色以上で表示中の保留表示がある場合に全体スケジュールを修正しないことで、保留予告演出中の信頼度ダウンとなる表示変化を防止できる。
[ステップE76]制御部は、修正した全体スケジュールに保留変化個別スケジュールを追加するようにして、または全体スケジュールに修正した保留変化個別スケジュールを追加するようにして全体スケジュールを更新する。制御部は、全体スケジュールを更新した後に全体スケジュール更新処理を終了する。
次に、更新前後の全体スケジュールと保留変化個別スケジュールの一例について図220を用いて説明する。図220は、第9の実施形態の変形例3の更新前後の全体スケジュールと保留変化個別スケジュールの一例を示す図である。
図220(1)に更新前の全体スケジュールを示す。なお、図220(1)に示す更新前の全体スケジュールは、図213(1)に示した更新前の全体スケジュールと同様のため説明を省略する。図220(2)に保留変化個別スケジュールを示す。なお、図220(2)に示す保留変化個別スケジュールは、図213(2)に示した保留変化個別スケジュールと同様のため説明を省略する。
図220(3)に更新後の全体スケジュールを示す。更新後の全体スケジュールは、保留位置「0」から「6」に保留記憶があり、保留位置「7」以降(図示省略)について保留記憶がないことを示す。また、更新後の全体スケジュールは、保留位置「3」の保留表示がデフォルト(潜伏)で表示されることを示し、保留位置「6」の保留表示が青色で表示されることを示す。更新後の全体スケジュールは、保留位置「6」の保留表示が保留位置をシフトするごとに青色、青色、緑色、赤色、桜模様、虹模様、虹模様へと順に変化することを示す。このような保留表示の変化は、図220(2)に示した保留変化個別スケジュールと同じである。
また、更新後の全体スケジュールは、保留位置「3」の保留表示が保留位置をシフトしてもデフォルト(潜伏)に固定されることを示す。このように、遊技機10は、保留位置「6」の保留予告演出と重複するタイミングを有する保留位置「3」の保留予告演出について、すべての保留位置で表示態様をデフォルト(潜伏)に更新(図中に太枠線で示す)する。これにより、2以上の保留表示でおこなう保留予告演出の重複を排除する。なお、遊技機10は、保留予告演出の重複排除に際して、デフォルト(潜伏)に更新しているがデフォルト(非潜伏)に更新するようにしてもよい。
次に、更新後の全体スケジュールにもとづく保留表示605の表示内容と保留消化表示606の表示内容とを図221を用いて説明する。図221は、第9の実施形態の変形例3の更新後の全体スケジュールにもとづく保留表示の表示内容と保留消化表示の表示内容の一例を示す図である。
図220(3)に示した更新後の全体スケジュールにもとづく保留変化を図221(1)から(8)に示す。なお、保留消化過程において新たな始動記憶の発生はないものとする。以下、図221の説明において図221(1)から(8)に示す表示例を表示例(1)から(8)と称する。
表示例(1)に示す保留表示605と保留消化表示606は、保留位置「0」から「5」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、そのうち保留位置「3」の保留表示がデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。すなわち、表示例(1)は、保留予告演出がおこなわれていないことを遊技者に感得させる。
表示例(2)は、表示例(1)に示す保留表示605に新たに1つ保留表示が追加された表示状態を示す。表示例(2)は、保留位置「0」から「5」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、そのうち保留位置「3」の保留表示がデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。また、表示例(2)は、保留位置「6」の保留表示が青色で表示されることを示す。すなわち、表示例(2)は、1つの保留表示で保留予告演出がおこなわれていることを遊技者に感得させる。
表示例(3)は、表示例(2)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(3)は、保留位置「0」から「4」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、そのうち保留位置「2」の保留表示がデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。また、表示例(3)は、保留位置「5」の保留表示が青色で表示されることを示す。すなわち、表示例(3)は、1つの保留表示で保留予告演出がおこなわれていることを遊技者に感得させる。
表示例(4)は、表示例(3)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(4)は、保留位置「0」から「3」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、そのうち保留位置「1」の保留表示がデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。また、表示例(4)は、保留位置「4」の保留表示が緑色で表示されることを示す。すなわち、表示例(4)は、1つの保留表示で保留予告演出がおこなわれていることを遊技者に感得させる。
表示例(5)は、表示例(4)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(5)は、保留位置「0」から「2」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、そのうち保留位置「0」の保留表示がデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。また、表示例(5)は、保留位置「3」の保留表示が赤色で表示されることを示す。すなわち、表示例(5)は、1つの保留表示で保留予告演出がおこなわれていることを遊技者に感得させる。
表示例(6)は、表示例(5)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(6)は、保留位置「0」および「1」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、保留位置「2」の保留表示が桜模様で表示されることを示す。表示例(7)は、表示例(6)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(7)は、保留位置「0」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、保留位置「1」の保留表示が虹模様で表示されることを示す。表示例(8)は、表示例(7)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(8)は、保留位置「0」の保留表示が虹模様で表示されることを示す。すなわち、表示例(6)から(8)は、1つの保留表示で保留予告演出がおこなわれていることを遊技者に感得させる。
このように、遊技機10は、2以上の保留表示でおこなう保留予告演出の重複を排除する。したがって、遊技機10は、遊技者に理解容易な保留予告演出を提供できる。
次に、第9の実施形態の変形例4の遊技機10について図222と図223を用いて説明する。第9の実施形態の変形例4の遊技機10は、2つの保留予告演出が連続しないように保留予告禁止期間を設定する点で第9の実施形態の遊技機10と異なる。
まず、更新前後の全体スケジュールと保留変化個別スケジュールの一例について図222を用いて説明する。図222は、第9の実施形態の変形例4の更新前後の全体スケジュールと保留変化個別スケジュールの一例を示す図である。
図222(1)に更新前の全体スケジュールを示す。更新前の全体スケジュールは、保留位置「0」から「5」に保留記憶があり、保留位置「6」以降(保留位置「7」、「8」について図示省略)に保留記憶がないことを示す。また、更新前の全体スケジュールは、保留位置「3」および「4」の保留表示がデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。なお、保留位置「3」の保留表示は、保留予告表示として設定されたものであり、更新前の全体スケジュールは、保留位置「3」の保留表示が保留位置をシフトするごとに青色、緑色、赤色へと順に変化することを示す。また、保留位置「4」の保留表示は、保留予告禁止期間(図中に太枠線で示す)として設定されたものであり、更新前の全体スケジュールは、保留位置「4」の保留表示が保留位置をシフトしてもデフォルト(潜伏)に固定されることを示す。
図222(2)に保留変化個別スケジュールを示す。保留変化個別スケジュールは、保留位置「6」の保留表示として発生した始動記憶に対応する。また、保留変化個別スケジュールは、保留位置「6」の保留表示が青色で表示されることを示す。保留変化個別スケジュールは、保留位置「6」の保留表示が保留位置をシフトしても青色に固定されることを示す。
このような保留変化個別スケジュールを更新前の全体スケジュールに追加すると、複数の保留表示でおこなう保留予告が重複し、遊技者にとって必ずしも理解容易といえない保留予告演出となってしまう。そこで、遊技機10は、保留変化個別スケジュールを修正して全体スケジュールを更新する。
図222(3)に更新後の全体スケジュールを示す。更新後の全体スケジュールは、保留位置「0」から「6」に保留記憶があり、保留位置「7」以降(図示省略)について保留記憶がないことを示す。また、更新後の全体スケジュールは、保留位置「3」の保留表示と保留位置「4」の保留表示と保留位置「6」の保留表示とがデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。更新後の全体スケジュールは、保留位置「3」の保留表示が保留位置をシフトするごとに青色、緑色、赤色へと順に変化することを示す。更新後の全体スケジュールは、保留位置「4」の保留表示が保留位置をシフトしてもデフォルト(潜伏)に固定されることを示す。また、更新後の全体スケジュールは、保留位置「6」の保留表示が保留位置をシフトするごとにデフォルト(潜伏)、デフォルト(潜伏)、デフォルト(潜伏)、デフォルト(潜伏)、青色、青色へと順に変化することを示す。
このように、遊技機10は、後から保留予告演出をおこなうときに先におこなわれている保留予告演出よりも期待度の高い表示態様を出現させないように制限(図中に太枠線で示す)する。すなわち、保留位置「6」の保留表示にもとづく保留予告演出は、保留位置「3」の保留表示にもとづく保留予告演出よりも期待度の高い表示態様を出現させないばかりか、保留位置「4」の保留表示にもとづく保留予告演出よりも期待度の高い表示態様を出現させない。なお、保留位置「4」の保留表示にもとづく保留予告演出は、デフォルト(潜伏)に固定されているため、保留予告禁止期間を設定するためのダミー保留予告演出として機能する。
これにより、2以上の保留表示でおこなう保留予告演出の重複があっても先におこなう保留予告演出を後からおこなう保留予告演出が毀損しないし、2つの保留予告演出の区別を容易にする期間(保留予告禁止期間)を設定できる。なお、保留予告禁止期間は、保留消化1回分に限らず保留消化2回分以上が設定されるものであってもよい。
次に、更新後の全体スケジュールにもとづく保留表示605の表示内容と保留消化表示606の表示内容とを図223を用いて説明する。図223は、第9の実施形態の変形例4の更新後の全体スケジュールにもとづく保留表示の表示内容と保留消化表示の表示内容の一例を示す図である。
図222(3)に示した更新後の全体スケジュールにもとづく保留変化を図223(1)から(8)に示す。なお、保留消化過程において新たな始動記憶の発生はないものとする。以下、図223の説明において図223(1)から(8)に示す表示例を表示例(1)から(8)と称する。
表示例(1)に示す保留表示605と保留消化表示606は、保留位置「0」から「5」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、そのうち保留位置「3」の保留表示と保留位置「4」の保留表示とがデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。すなわち、表示例(1)は、保留予告演出がおこなわれていないことを遊技者に感得させる。
表示例(2)は、表示例(1)に示す保留表示605に新たに1つ保留表示が追加された表示状態を示す。表示例(2)は、保留位置「0」から「6」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、そのうち保留位置「3」の保留表示と保留位置「4」の保留表示と保留位置「6」の保留表示とがデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。すなわち、表示例(2)は、保留予告演出がおこなわれていないことを遊技者に感得させる。
表示例(3)は、表示例(2)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(3)は、保留位置「0」、「1」、および「3」から「5」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、そのうち保留位置「3」の保留表示と保留位置「5」の保留表示がデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。また、表示例(3)は、保留位置「2」の保留表示が青色で表示されることを示す。すなわち、表示例(3)は、1つの保留表示で保留予告演出がおこなわれていることを遊技者に感得させる。
表示例(4)は、表示例(3)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(4)は、保留位置「0」、「2」から「4」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、そのうち保留位置「2」の保留表示と保留位置「4」の保留表示がデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。また、表示例(4)は、保留位置「1」の保留表示が緑色で表示されることを示す。すなわち、表示例(4)は、1つの保留表示で保留予告演出がおこなわれていることを遊技者に感得させる。
表示例(5)は、表示例(4)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(5)は、保留位置「1」から「3」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、そのうち保留位置「1」の保留表示と保留位置「3」の保留表示がデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。また、表示例(5)は、保留位置「0」の保留表示が赤色で表示されることを示す。すなわち、表示例(5)は、1つの保留表示で保留予告演出がおこなわれていることを遊技者に感得させる。
表示例(6)は、表示例(5)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(6)は、保留位置「0」から「2」の保留表示がデフォルトで表示されることを示し、そのうち保留位置「0」の保留表示と保留位置「2」の保留表示がデフォルト(潜伏)で表示されることを示す。表示例(6)は、保留予告禁止期間中の表示態様であり、保留予告演出がおこなわれていないことを遊技者に感得させる。
表示例(7)は、表示例(6)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(7)は、保留位置「0」の保留表示がデフォルトで表示されることを示す。また、表示例(7)は、保留位置「1」の保留表示が青色で表示されることを示す。表示例(8)は、表示例(7)に示す保留表示605から1つ保留表示が消化された表示状態を示す。表示例(8)は、保留位置「0」の保留表示が青色で表示されることを示す。すなわち、表示例(7)と表示例(8)は、1つの保留表示で保留予告演出がおこなわれていることを遊技者に感得させる。
このような遊技機10は、表示例(3)から表示例(5)でおこなわれた保留予告演出と、表示例(7)と表示例(8)でおこなわれた保留予告演出とを保留予告禁止期間で分離できる。このような遊技機10は、異なる保留予告演出が連続しておこなわれる場合と比較して、遊技者にとって理解容易な保留予告演出をおこなうことができる。
上述した第9の実施形態(変形例を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、変動表示ゲームの実行権利として始動記憶を記憶し、該始動記憶に対応する変動表示ゲームの結果に関連して始動記憶の保留表示態様(図202)を変更して保留予告演出を実行可能であって、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)を含む。制御部は、第1タイミングで変動表示ゲームを開始する第1始動記憶(たとえば保留位置「3」)の保留表示態様を変更する変更予定(図220(1)、図213(1))を、第1タイミングより遅い第2タイミング(たとえば保留位置「6」)で変動表示ゲームを開始する第2始動記憶の保留表示態様の変更(図220(2)、図213(2))を含む変更予定に更新する場合、第1始動記憶の保留表示態様の変更を抑制して(図220(3))、または第2始動記憶の保留表示態様の変更を抑制(図213(3))して変更予定を更新する。
(2)(1)の制御部は、第2始動記憶の保留表示態様の変更予定における初期保留表示態様(たとえば青色、図213(2))を標準表示態様(たとえばデフォルト(潜伏または非潜伏))に変更(たとえば、識別コード「H2」によって識別される表示態様を識別コード「H1」によって識別される表示態様に変更、図213(3))して保留予告演出(図214)を実行する。
(3)(1)の制御部は、第1始動記憶の保留表示態様の変更予定における初期保留表示態様(たとえば青色、図220(1))を標準表示態様(たとえばデフォルト(潜伏または非潜伏))に変更(たとえば、識別コード「H2」によって識別される表示態様を識別コード「H1」によって識別される表示態様に変更、図220(3))して保留予告演出(図221)を実行する。
(4)(1)の制御部は、第1始動記憶の保留表示態様の変更と第2始動記憶の保留表示態様の変更とが重複しないように変更予定を変更(図213)する。
(5)(4)の制御部は、第1始動記憶の保留表示態様を変更する期間と第2始動記憶の保留表示態様を変更する期間との間に、保留表示態様の変更を制限する期間(保留予告禁止期間)を設定して、変更予定を変更(図222(3))する。
(6)(1)の制御部は、第1始動記憶の保留表示態様を標準表示態様に固定するように変更予定を変更(図220(3))する。
(7)(1)の制御部は、第2始動記憶の保留表示態様を標準表示態様に固定するように変更予定を変更(図215(3))する。
(8)(1)の制御部は、第1始動記憶が示す期待度よりも第2始動記憶の保留表示態様が示す期待度が大きくならないように変更予定を変更(図217(3))する。
(9)遊技機は、変動表示ゲームの実行権利として始動記憶を記憶し、該始動記憶に対応する変動表示ゲームの結果に関連して始動記憶の保留表示態様(図202)を変更して保留予告演出を実行可能であって、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)を含む。制御部は、第1タイミングで変動表示ゲームを開始する第1始動記憶(たとえば保留位置「3」)の保留表示態様を変更する変更予定(たとえば図213(1)に示す全体スケジュール)が生成されているときに第1タイミングより遅い第2タイミングで変動表示ゲームを開始する第2始動記憶(たとえば保留位置「6」)の保留表示態様の変更を含む変更予定(たとえば図213(2)に示す保留変化個別スケジュール)に更新する場合、第1始動記憶の保留表示態様の変更を優先し、変更予定における第2始動記憶の保留表示態様の変更を制限して変更予定(たとえば図213(3)に示す全体スケジュール)を更新する。
(10)遊技機は、変動表示ゲームの実行権利として始動記憶を記憶し、該始動記憶に対応する変動表示ゲームの結果に関連して始動記憶の保留表示態様(図202)を変更して保留予告演出を実行可能であって、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)を含む。制御部は、第1タイミングで変動表示ゲームを開始する第1始動記憶(たとえば保留位置「3」)の保留表示態様を変更する変更予定(たとえば図213(1)に示す全体スケジュール)が生成されているときに第1タイミングより遅い第2タイミングで変動表示ゲームを開始する第2始動記憶(たとえば保留位置「6」)の保留表示態様の変更(たとえば図213(2)に示す保留変化個別スケジュール)を含む変更予定に更新する場合、第1始動記憶の結果が導出されるまで第2始動記憶の保留表示態様の変更を制限した変更予定(たとえば図213(3)に示す全体スケジュール)に更新する。
(11)遊技機10は、変動表示ゲームの実行権利として始動記憶を記憶し、該始動記憶に対応する変動表示ゲームの結果に関連して始動記憶の保留表示態様(図202)を変更して保留予告演出を実行可能であって、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)を含む。制御部は、第1タイミングで変動表示ゲームを開始する第1始動記憶(たとえば保留位置「3」)の保留表示態様を変更する第1変更予定(たとえば図220(1)に示す全体スケジュール)が生成されているときに第1タイミングより遅い第2タイミング(たとえば保留位置「6」)で変動表示ゲームを開始する第2始動記憶の保留表示態様を変更する第2変更予定(たとえば図220(2)に示す全体スケジュール)を生成した場合、第1変更予定を修正し、第2変更予定および第1変更予定を修正した修正第1変更予定(たとえば図220(3)に示す全体スケジュール)にもとづいて保留予告演出を実行する。
[第10の実施形態]
次に、第10の実施形態(変形例含む)の遊技機10について図224から図238を用いて説明する。第10の実施形態の遊技機10は、遊技者が設定した設定内容を客待ち状態においてリセットすることができる。
まず、第10の実施形態の遊技機10における設定変更操作について図224を用いて説明する。図224は、第10の実施形態の設定変更操作時において表示装置が表示する画面表示の一例を示す図である。
画面1500は、設定変更時の画面表示を示す。画面1500は、操作案内表示1501を表示内容に含む。
操作案内表示1501は、音量設定表示1502と、明るさ設定表示1503と、案内説明表示1504と、操作部イメージ表示1505と、キャラクタ設定表示1506と、を含む。音量設定表示1502は、上スピーカー19aや下スピーカー19bの音量設定を案内する。音量設定表示1502は、初期に現在の音量の設定値を数字やアイコンで表示し、設定操作を受け付けることにより設定変更後の音量の設定値を数字やアイコンで表示する。
明るさ設定表示1503は、表示装置41や、盤装飾装置46、枠装飾装置18等の明るさ設定を案内する。明るさ設定表示1503は、初期に現在の明るさの設定値を数字やアイコンで表示し、設定操作を受け付けることにより設定変更後の明るさの設定値を数字やアイコンで表示する。
案内説明表示1504は、設定項目(キャラクタ、音量、明るさ)に対応した設定変更の操作案内や操作説明等を表示する。操作部イメージ表示1505は、設定変更の操作部となるプッシュボタン25のイメージを表示する。たとえば、操作部イメージ表示1505は、案内説明表示1504と対応する表示態様でプッシュボタン25のイメージを表示する。
キャラクタ設定表示1506は、選択肢となるキャラクタ1506a,1506bを表示する。なお、第10の実施形態の遊技機10は、キャラクタ1506aを表示する演出モードと、キャラクタ1506bを表示する演出モードと、キャラクタ1506aとキャラクタ1506bとを交替で表示する演出モードとを有する。
このように、遊技機10は、設定変更可能な設定項目に応じた操作案内表示を画面に表示する。これにより、遊技機10は、遊技者に対して設定項目の設定変更方法を案内することができる。
次に、第10の実施形態の演出制御装置とオプション設定部の接続について図225を用いて説明する。図225は、第10の実施形態の演出制御装置とオプション設定部の接続例を示す図である。
オプション設定部25は、プッシュボタンLED25cと、タッチセンサ25dと、プッシュボタンSW25eを含む。プッシュボタンLED25cは、9系統のフルカラーLEDである。タッチセンサ25dは、遊技者のタッチ操作を8か所で検出できる。プッシュボタンSW25eは、オプション設定部25の押下操作を検出できる。
演出制御装置300とオプション設定部25とは電気的に接続する。演出制御装置300は、プッシュボタンLED25cの制御信号をオプション設定部25に出力し、タッチセンサ25dの検出信号およびプッシュボタンSW25eの検出信号をオプション設定部25から入力する。
ここで、図4を用いて説明した選択ボタンスイッチ25aと決定ボタンスイッチ25bについてあらためて説明する。選択ボタンスイッチ25aと決定ボタンスイッチ25bとは、タッチセンサ25dの検出信号とプッシュボタンSW25eの検出信号との組み合わせにより検出される信号である。たとえば、選択操作に対応する左右位置のタッチ操作をタッチセンサ25dが検出し、かつオプション設定部25の押下操作をプッシュボタンSW25eが検出した状態が、選択ボタンスイッチ25aのON状態に相当する。また、決定操作に対応する中央位置のタッチ操作をタッチセンサ25dが検出し、かつオプション設定部25の押下操作をプッシュボタンSW25eが検出した状態が、決定ボタンスイッチ25bのON状態に相当する。以下、第10の実施形態においてオプション設定部25をプッシュボタンあるいはPB(Push Button)と称する。
次に、第10の実施形態のプッシュボタン25におけるプッシュボタンLED25cおよびタッチセンサ25dの配置について図226を用いて説明する。図226は、第10の実施形態のプッシュボタンにおけるプッシュボタンLEDおよびタッチセンサの配置例を示す図である。
プッシュボタン25は、遊技者が俯瞰した際に上面となる面の概形を略円形とする円柱形状である。プッシュボタン25は、その上面に指先程度の大きさの9つの小円部250〜258を有し、上面の中央部に小円部250を配置し、小円部250を囲む円周上に8つの小円部251〜258を配置する。
小円部250は、1系統のプッシュボタンLED25cと1つのタッチセンサ25d(TSW4)とをその円周内に配置する。小円部251は、小円部250の左方向に位置し、1系統のプッシュボタンLED25cと1つのタッチセンサ25d(TSW1)とをその円周内に配置する。小円部252は、小円部250の左斜め上方向に位置し、1系統のプッシュボタンLED25cと1つのタッチセンサ25d(TSW2)とをその円周内に配置する。小円部253は、小円部250の上方向に位置し、1系統のプッシュボタンLED25cと1つのタッチセンサ25d(TSW3)とをその円周内に配置する。小円部254は、小円部250の右斜め上方向に位置し、1系統のプッシュボタンLED25cと1つのタッチセンサ25d(TSW5)とをその円周内に配置する。小円部255は、小円部250の右方向に位置し、1系統のプッシュボタンLED25cと1つのタッチセンサ25d(TSW6)とをその円周内に配置する。小円部256は、小円部250の右斜め下方向に位置し、1系統のプッシュボタンLED25cと1つのタッチセンサ25d(TSW7)とをその円周内に配置する。小円部257は、小円部250の下方向に位置し、1系統のプッシュボタンLED25cと1つのタッチセンサ25d(TSW8)とをその円周内に配置する。小円部258は、小円部250の左斜め下方向に位置し、1系統のプッシュボタンLED25cをその円周内に配置する。小円部258は、タッチセンサ25dを配置しないことから、タッチセンサ25dを配置する小円部250〜257と区別容易にするために星型多角形の意匠を有する。また、小円部258は、タッチセンサ25dを配置しないことから、遊技者が8つのタッチセンサ25dを操作する際のホームポジションとなり得る。この小円部258は、プッシュボタン25が遊技機10の中央部にあって操作部24が右側にあるときに、遊技者側からみると小円部251〜258のうちで手前左側に位置し、遊技者が小円部258をホームポジションとして扱うことを容易にしている。
なお、プッシュボタン25は、小円部258にタッチセンサ25dを配置しないとしたが、小円部250〜257と同様にタッチセンサ25dを配置してもよい。また、プッシュボタン25は、タッチセンサ25dに代えて、遊技者のタッチ操作の位置座標を検出可能なタッチパネルを備えるものであってもよい。その場合、演出制御装置300は、小円部250〜258に対応する座標と、タッチパネルで検出した位置座標とから、小円部250〜258のタッチ操作を検出できる。
次に、遊技機10の設定項目について図227を用いて説明する。図227は、第10の実施形態の設定表の一例を示す図である。
図示する設定表は、設定項目(設定内容)としてキャラクタと音量と明るさを含む。設定項目「キャラクタ」は、選択項目としてキャラクタA(たとえばキャラクタ1506a)と、キャラクタB(たとえばキャラクタ1506b)と、キャラクタAとキャラクタBの交替(キャラクタ1506aとキャラクタ1506bの交替)を含む。設定項目「キャラクタ」は、キャラクタAとキャラクタBの交替をデフォルト設定(標準設定)とする。遊技機10は、デフォルト設定をキャラクタAとキャラクタBの交替とすることで、遊技者に対してキャラクタAとキャラクタBとを紹介する。このようにして、遊技機10は、遊技者が多様な演出を感得する機会を担保する。
設定項目「音量」は、選択項目としてレベル1からレベル8まで8段階の設定値を含む。設定項目「音量」は、レベル4の設定値をデフォルト設定とする。設定項目「音量」は、選択項目としてレベル1からレベル8まで8段階の設定値を含む。設定項目「音量」は、レベル4の設定値をデフォルト設定とする。このようにして、遊技機10は、遊技者に応じた演出レベルに対応しながらも、標準的な演出レベルから遊技を開始できる機会を担保する。
次に、各設定項目における選択項目の変更機会について図228を用いて説明する。図228は、第10の実施形態の設定状態遷移図の一例を示す図である。図示する状態遷移図は、ある設定項目が3つの選択項目(選択項目A、選択項目B、選択項目C)を含み、選択項目Cをデフォルト設定(太枠線で図示)としていることを示す。遊技機10は、選択項目Aと、選択項目Bと、選択項目Cとを、それぞれ遊技者の設定操作により変更可能である。遊技機10は、遊技者が設定した選択項目を保持する。
遊技機10は、選択項目Aが設定されているとき、または選択項目Bが設定されているときにリセットトリガを検出すると、選択項目Aまたは選択項目Bをデフォルト設定である選択項目Cに設定変更する。これにより、遊技機10は、リセットトリガの検出を待って、ある設定項目について選択項目をデフォルト設定にリセットする。
次に、各設定項目における選択項目の変更例について図229を用いて説明する。図229は、第10の実施形態の設定項目の再設定におけるタイミングチャートの一例を示す図である。
遊技機10は、非稼働状態である客待ち状態において遊技者の設定操作を受け付け、所定の設定項目について選択項目Aを設定する(タイミングt11)。このとき、遊技機10は、表示装置41において客待ち期間TAに対応する表示画面を表示する。なお、客待ち期間は、客待ち期間TAと客待ち期間TLとがあり、遊技機10は、客待ち状態において先に客待ち期間TAを設定し、客待ち期間TAの後に客待ち期間TLを設定する。
遊技機10は、タイミングt12で稼働状態となり表示装置41において遊技中に対応する表示画面を表示する。遊技機10は、稼働状態において所定の設定項目について選択項目Aの設定を保持する。
遊技機10は、タイミングt13で非稼働状態となり表示装置41において客待ち期間TAに対応する表示画面を表示する。遊技機10は、非稼働状態であっても客待ち期間TAにおいて所定の設定項目について選択項目Aの設定を保持する。
遊技機10は、タイミングt14で稼働状態となり表示装置41において遊技中に対応する表示画面を表示する。遊技機10は、稼働状態において所定の設定項目について選択項目Aの設定を保持する。
遊技機10は、タイミングt15で非稼働状態となり表示装置41において客待ち期間TAに対応する表示画面を表示する。遊技機10は、非稼働状態であっても客待ち期間TAにおいて所定の設定項目について選択項目Aの設定を保持する。
遊技機10は、タイミングt16で客待ち期間TAを満了し、客待ち期間TLに遷移する。このとき、遊技機10は、客待ち期間TAの満了を所定の設定項目における設定内容のリセットトリガとする。遊技機10は、所定の設定項目について選択項目C(デフォルト設定)を再設定する。
このように、遊技機10は、非稼働状態になってから客待ち期間TLへの遷移を待って所定の設定項目についてデフォルト設定を再設定する。これにより、遊技機10は、先に遊技していた遊技者によって変更された設定内容によらずに、初見の遊技者に対してデフォルトの設定内容における遊技を提供できる。したがって、遊技機10は、先に遊技していた遊技者によって変更された設定内容によらずに、後の遊技者に対して十分な興趣を提供できる。また、遊技機10は、先に遊技していた遊技者によって変更された設定内容を客待ち期間TAだけ保持することから、遊技者が一時的に遊技を停止した場合にまで設定項目をデフォルト設定に再設定することを防止できる。したがって、遊技機10は、先に遊技していた遊技者に対して頻回に設定をおこなわせることを要しない。このような遊技機10は、遊技者に応じた設定をおこなうことができるとともに、一の遊技者(先の遊技者)による設定が他の遊技者(後の遊技者)の興趣獲得機会を損なうことがない。
ここで、客待ち期間TAと客待ち期間TLについて図230と図231を用いて説明する。図230は、第10の実施形態の再設定タイミングの一例を示す客待ち状態表(その1)である。図231は、第10の実施形態の再設定タイミングの一例を示す客待ち状態表(その2)である。
遊技機10は、客待ちコマンド受信後の客待ち状態において所定期間(客待ち期間TA)だけ設定項目の設定内容を保持し、その後の期間(客待ち期間TL)において設定項目の設定内容をデフォルト設定に再設定(リセット)する。なお、遊技機10は、客待ち期間TLに遷移後、客待ち状態の間、客待ち期間TLをループする。
まず、リーチなし変動後に客待ちコマンドを受信した場合の客待ち状態について、図230を用いて説明する。なお、遊技機10は、変動表示コマンドを受信することにより遊技状態を客待ち状態から変動表示状態に移行するので、以下、変動表示コマンドの受信がないものとして客待ち状態を説明する。
遊技機10は、客待ちコマンド受信後に、表示装置41の表示状態を「ウェイト」とする。遊技機10は、表示装置41の表示状態について「ウェイト」の後、「客待ち状態A」、「客待ち状態B1」、「客待ちムービー」、「ロゴ表示」、「客待ち状態B2」、「客待ちムービー」、「ロゴ表示」の順に遷移する。遊技機10は、表示装置41の表示状態について「客待ち状態B2」から「客待ちムービー」を経て「ロゴ表示」まで遷移すると、「客待ち状態B2」、「客待ちムービー」、「ロゴ表示」のループを繰り返す。
表示状態「ウェイト」は、時間値が前半2秒と後半8秒からなる合計10秒である。表示状態「ウェイト」は、10秒間の間、図柄を停止表示し、通常変動時の装飾(たとえば、LEDやランプの点灯)を継続し、通常変動BGM(BackGround Music)の音声出力を継続する。これにより、遊技機10は、特図ゲームにおける変動表示が途切れても通常変動時の装飾や音声出力を継続することで、表示状態「ウェイト」の間の始動入賞に対して演出の一貫性をもって変動表示状態に復帰できる。
なお、遊技機10は、表示状態「ウェイト」においてオプション表示(たとえば、操作案内表示1501)を表示せず、プッシュボタン25を消灯する。遊技機10は、表示状態「ウェイト」において、前半2秒が経過するまでプッシュボタン25の押下機能を無効化し、前半2秒が経過以降にプッシュボタン25の押下機能を有効化する。
表示状態「客待ち状態A」は、時間値が5秒である。表示状態「客待ち状態A」は、5秒間の間、客待ち状態Aに対応する装飾をおこなう。表示状態「客待ち状態B1」は、時間値が前半15秒と後半100秒からなる合計115秒である。表示状態「客待ち状態B1」は、115秒間の間、客待ち状態B1に対応する装飾をおこなう。
遊技機10は、表示状態「客待ち状態A」と表示状態「客待ち状態B1」の前半の間で、通常変動BGMの音声出力をフェードアウトする。遊技機10は、表示状態「客待ち状態B」の後半以降で音声出力を無音とし、オプション表示(たとえば、操作案内表示1501)を「なし」から「あり」に切り替える。なお、遊技機10は、オプション表示「なし」であっても、プッシュボタン25の押下機能が有効化されているタイミングでは、プッシュボタン25の押下検出によりオプション表示を「なし」から「あり」に切り替える。これにより、遊技機10は、遊技者の設定変更意思が確認できない時にいたずらにオプション表示をおこない演出表示内容が制限されることを抑制する。
なお、当該タイミングにおけるオプション表示「なし」の状態は、プッシュボタン25の押下検出によりオプション表示を呼び出すことができる状態(設定変更呼出状態)に相当する。そして、プッシュボタン25の押下検出によりオプション表示「あり」の状態は、遊技機10が設定変更可能であることを遊技者に明示する状態(設定変更明示状態)に相当する。
また、遊技機10は、プッシュボタン25の押下検出と関係なしにオプション表示「あり」の状態(設定変更明示状態)を設けることで、遊技機10が設定変更機能を有することを遊技者に明示できる。
また、遊技機10は、表示状態「ウェイト」から表示状態「客待ち状態B1」までの間、操作部(ハンドル)24へのタッチ(タッチスイッチ信号)検出時に所要の音声(たとえば、メッセージ「がんばってね」など)を出力するウエルカムメッセージを無効化し、表示状態「客待ちムービー」以降において有効化する。また、遊技機10は、表示状態「客待ち状態A」と表示状態「客待ち状態B1」の間で、飾り図柄を用いた演出としての図柄アニメーションを表示装置41において表示する。
遊技機10は、表示状態「客待ち状態B1」の後半100秒の間、設定項目の設定変更を受付可能とする。ただし、遊技機10は、表示状態「客待ち状態B1」の後半100秒の間、設定変更を制限するものであってもよい。
表示状態「客待ちムービー」は、時間値が30秒である。表示状態「客待ちムービー」は、30秒間の間、客待ちムービーに対応する装飾をおこなう。また、遊技機10は、表示状態「客待ちムービー」の間で、ムービー演出を表示装置41において表示する。
表示状態「ロゴ表示」は、時間値が3秒である。表示状態「ロゴ表示」は、3秒間の間、ロゴ表示に対応する装飾をおこなう。また、遊技機10は、表示状態「ロゴ表示」の間で、メーカーロゴや遊技のめり込みの注意喚起等を表示装置41において表示する。遊技機10は、表示状態「客待ちムービー」と表示状態「ロゴ表示」の間で、図柄を非表示とする。
表示状態「客待ち状態B2」は、時間値が前半30秒と後半90秒からなる合計120秒である。表示状態「客待ち状態B2」は、120秒間の間、客待ち状態B2に対応する装飾をおこなう。また、遊技機10は、表示状態「客待ち状態B2」の間で、図柄アニメーションを表示装置41において表示する。遊技機10は、表示状態「客待ち状態B2」の後半の間、オプション表示を「あり」とし、プッシュボタン25を点灯する。遊技機10は、表示状態「客待ち状態B2」の後半90秒の間、設定項目の設定変更を受付可能とする。ただし、遊技機10は、設定を変更可能なタイミングを表示状態「客待ち状態B2」の後半90秒の間に制限するものであってもよい。
なお、遊技機10は、表示状態「客待ち状態B2」のタイミングで設定内容をデフォルト設定に再設定する。遊技機10は、設定内容をデフォルト設定に再設定した後に、遊技者による設定操作がおこなわれた場合、客待ち期間TLを客待ち期間TAに遷移することで、設定内容を所定期間(客待ち期間TA)だけ保持することができる。
次に、リーチあり変動後に客待ちコマンドを受信した場合の客待ち状態について、図231を用いて説明する。リーチあり変動後に客待ちコマンドを受信した場合、遊技機10は、客待ちコマンドを受信する直前まで、リーチあり変動に対応した演出をおこなっている。遊技機10は、このような演出を客待ちコマンドの受信後まで継続すると、遊技者に無用の誤解を与える場合がある。そのため、遊技機10は、リーチあり変動後に客待ちコマンドを受信した場合、装飾や音声出力を継続することなしに、客待ち状態への遷移を明示する。そのため、遊技機10は、表示状態「ウェイト」から客待ち状態Aに対応する装飾をおこない、音声出力を無音とする。
このような遊技機10は、客待ち状態のうちに、設定変更可能な設定変更可能客待ち状態と、設定変更不可な設定変更不可客待ち状態とを設定する。たとえば、設定変更可能客待ち状態は、表示状態「ウェイト」の前半を除くタイミングに設定され、設定変更不可客待ち状態は、表示状態「ウェイト」の前半に設定される。
また、このような遊技機10は、設定変更可能客待ち状態のうちに、プッシュボタン25の押下検出によりオプション表示を呼び出すことができる設定変更呼出状態と、プッシュボタン25の押下検出によらずにオプション表示を表示する設定変更明示状態とを設定する。たとえば、設定変更呼出状態は、表示状態「ウェイト」の前半と表示状態「客待ち状態B1」の後半と表示状態「客待ち状態B2」の後半とを除くタイミングに設定される。また設定変更明示状態は、表示状態「客待ち状態B1」の後半と表示状態「客待ち状態B2」の後半とに設定される。
次に、客待ち状態中の表示画面について図232を用いて説明する。図232は、第10の実施形態の客待ち表示の一例を示す図である。
図232(1)に示す画面1510と図232(2)に示す画面1520は、表示状態「客待ち状態A」と表示状態「客待ち状態B1」の間で、飾り図柄を用いた演出としての図柄アニメーションを表示装置41において表示する表示内容である。画面1510は、飾り図柄1511と背景表示1512とキャラクタ表示1513を含む。画面1510は、飾り図柄1511や、背景表示1512、キャラクタ表示1513から現在の設定内容(たとえばキャラクタA)を遊技者に感得させることができる。画面1520は、飾り図柄1521と背景表示1522とキャラクタ表示1523を含む。画面1520は、飾り図柄1521や、背景表示1522、キャラクタ表示1523から現在の設定内容(たとえばキャラクタB)を遊技者に感得させることができる。なお、遊技機10は、キャラクタを設定可能としたが、背景や飾り図柄、あるいは表示演出内容全般(演出モード)を設定可能としてもよい。
遊技機10は、設定内容にしたがい画面1510または画面1520を表示する。したがって、遊技機10は、客待ち期間TAにおいて画面1510または画面1520を表示することで、現在の設定内容(たとえばキャラクタAまたはキャラクタB)を報知できる。また、遊技機10は、客待ち期間TLにおいて画面1510または画面1520を交互に、あるいはランダムに表示することで、現在の設定内容(たとえばキャラクタAとキャラクタBの交替)を報知できる。
図232(3)に示す画面1530は、表示状態「客待ちムービー」の間で、ムービー演出を表示装置41において表示する表示内容である。画面1530は、背景表示1532とキャラクタ表示1533を含む。画面1530は、現在の設定内容と独立した表示内容であり、たとえば飾り図柄を表示しないことで設定内容からの独立を明示する。
ここで、現在の設定内容をリセットする設定リセット処理を説明する前に、設定リセット処理を含むメイン処理について図233を用いて説明する。図233は、第10の実施形態の演出制御装置におけるメイン処理のフローチャートを示す図である。
〔メイン処理〕
メイン処理は、パチンコ機1の電源供給が開始された時点で演出制御装置300の制御部(CPU311)によって実行される処理である。
[ステップD11]制御部は、割込みを禁止する。
[ステップD12]制御部は、CPU311の初期設定をおこなう。
[ステップD13]制御部は、VDP312の初期設定をおこなう。
[ステップD14]制御部は、割込みを許可する。
[ステップD15]制御部は、表示用データ生成を許可する。すなわち、制御部は、VDP312内の表示回路(図示省略)がVDP312内のVRAM(図示省略)へアクセスをおこない、表示データを生成することを許可する。
[ステップD16]制御部は、乱数シードを設定する。これは、たとえばsrand関数を用いて擬似乱数の発生系列を設定する処理である。ここで、制御部は、srand関数に与える引数として0(ゼロ)等の固定値を使用してもよいし、遊技機ごとに異なるようにCPU等のID値等を基に作成した値を使用してもよい。
[ステップD17]制御部は、演出制御装置300のRWM(たとえばRAM322)における初期化すべき領域(たとえば、演出用フラグ領域(当該演出制御装置300の制御処理において後述する各種のフラグとして使う記憶領域))に電源投入時の初期値をセーブする。
[ステップD18]制御部は、WDTをクリアする。
[ステップD19]制御部は、演出ボタン入力処理を実行する。演出ボタン入力処理は、演出ボタン(選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25b)が有効時に操作された場合の編集をおこなう処理である。なお、演出ボタンは高速でオンオフしないので、制御部は、演出ボタンの入力を感知する処理を演出ボタン入力処理内でおこなってもよいし、図示していない短周期のタイマ割込み内でおこなってもよい。
[ステップD20]制御部は、ホール・遊技者設定モード処理を実行する。ホール・遊技者設定モード処理は、LEDや表示装置41の輝度、音量等の変更可能範囲の設定や、遊技者によるLEDや表示装置41の輝度、音量の変更等の操作を受け付ける処理である。
[ステップD21]制御部は、乱数更新処理を実行する。乱数更新処理は、たとえばrand関数を用いてメイン処理の制御周期ごとに少なくとも1回の擬似乱数の更新をおこなう処理である。rand関数は、再計算がおこなわれる度に指定の生成系列にもとづいて乱数を生成するので、制御部は、rand関数を実行するだけで乱数を得ることができる。なお、主基板(遊技制御装置100)のように「1」ずつインクリメントするカウンタを乱数として用いてもよい。
[ステップD22]制御部は、受信コマンドチェック処理を実行する。
[ステップD23]制御部は、演出表示編集処理を実行する。演出表示編集処理は、VDP312に表示装置41での描画内容を指示するための各種コマンドとそのパラメータの設定をおこなう処理である。たとえば、制御部は、演出表示編集処理においてコマンドをテーブル状に設定する。
[ステップD24]制御部は、描画コマンド準備終了設定を実行する。描画コマンド準備終了設定は、演出表示編集処理で設定されるVDP312へのすべてのコマンドの準備が終了したことを設定する処理である。
[ステップD25]制御部は、フレーム切替タイミングであるか否かを判定し、フレーム切替タイミングであればステップD26に進み、フレーム切替タイミングでなければフレーム切替タイミングを待つ。ここで、フレーム切替タイミングは、Vブランク割込み(Vシンク割込みともいう)の周期(たとえば1/60秒)を基に作成された処理周期(たとえば1/30秒≒33.333ms)に相当する時間的間隔で到来するタイミングである。なお、Vブランク割込みは、VDP312によって描画のための画面全体の1回の走査が終了する度に発生する。このVブランク割込みの発生周期は、前述したように、たとえば1/60秒である。本実施例の場合、同じ描画が2回繰り返されてVブランク割込みが2回発生するとフレーム切替がおこなわれ、フレーム切替タイミングの周期は、Vブランク割込みの周期(たとえば1/60秒)の2倍(たとえば1/30秒≒33.33ms)になる。但し、この態様に限られず、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能であり、たとえば、1/30秒以上の周期でフレーム切替(画像の更新)をおこなってもよいし、1/30秒以下の周期でフレーム切替をおこなってもよい。
フレーム切替タイミングの判定処理によって、これより後の処理(ステップD26乃至ステップD30、およびその後のステップD18乃至ステップD24)は、このフレーム切替タイミングで上記処理周期ごとに実行される。なお、演出内容と同期する必要のある時間管理は、このフレーム単位(すなわち、上記処理周期単位)でおこなわれる。上記処理周期が、1/30秒の場合、たとえば3フレームでは100msになる。このことは、主基板(遊技制御装置)がタイマ割込み周期の4ms単位で時間値管理しているのと同様である。
[ステップD26]制御部は、ステップD23で設定したコマンドにしたがいVDP312に画面描画を指示する。たとえば、制御部は、テーブル状に設定したコマンドを順次送信して、VDP312に画面描画を指示する。
[ステップD27]制御部は、サウンド制御処理を実行する。サウンド制御処理は、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の音量制御に関する処理である。
[ステップD28]制御部は、装飾制御処理を実行する。装飾制御処理は、盤装飾装置46や枠装飾装置18等の各種LED等を制御する処理である。
[ステップD29]制御部は、可動体制御処理を実行する。可動体制御処理は、各種モータやSOL(ソレノイド)を含む可動体(たとえば、盤演出装置44)を制御する処理である。
[ステップD30]制御部は、発射情報制御処理を実行する。発射情報制御処理は、発射状態フラグにもとづいて、発射関連情報を設定するとともに、特図回転状態(所定金額分(すなわち、所定貸球数分)の遊技あたりの特図変動回数)に応じた演出のモード補正をおこなう処理である。
制御部は、ステップD30を実行した後にステップD18に戻り、以降、ステップD18乃至ステップD30の処理を繰り返し実行する。すなわち、ステップD18乃至ステップD30は、演出制御装置300の起動後に上記処理周期で繰り返し実行されるループ処理(場合によりメインループ処理という)を構成している。
なお、制御部は、画面の演出に合わせるためメインループ処理内でステップD27乃至ステップD29の処理を実行しているが、これら制御処理で生成または設定された信号やデータ(特に各種LEDやモータを駆動制御する信号等)を実際にポートに出力する処理は、図示していない短周期のタイマ割込み内でおこなわれる。ただし、各種デバイスの制御に特化したICを使用している場合は、シリアル通信等で指示するだけで、タイマ割込みで信号等の出力をおこなわない場合もある。
〔設定リセット処理〕
次に、現在の設定内容をリセットする設定リセット処理について図234を用いて説明する。図234は、第10の実施形態の設定リセット処理のフローチャートを示す図である。設定リセット処理は、メイン処理のホール・遊技者設定モード処理(ステップD20)中で制御部(演出制御装置300の制御部(CPU311))によって実行される処理である。
[ステップD201]制御部は、リセット条件を取得する。リセット条件は、客待ち期間TLへの遷移(客待ち期間TAの満了)である。
[ステップD202]制御部は、リセット条件の成立を判定するための監視パラメータを取得する。たとえば、監視パラメータは、客待ち状態を制御するための時間値である。
[ステップD203]制御部は、監視パラメータにもとづいてリセット条件の成立を判定する。制御部は、リセット条件が成立している場合にステップD204に進み、リセット条件が成立していない場合に設定リセット処理を終了する。
[ステップD204]制御部は、設定内容をデフォルトに変更して設定リセット処理を終了する。
これにより、遊技機10は、先に遊技していた遊技者によって変更された設定内容によらずに、初見の遊技者に対してデフォルトの設定内容における遊技を提供できる。したがって、遊技機10は、先に遊技していた遊技者によって変更された設定内容によらずに、後の遊技者に対して十分な興趣を提供できる。このような遊技機10は、遊技者に応じた設定をおこなうことができるとともに、一の遊技者(先の遊技者)による設定が他の遊技者(後の遊技者)の興趣獲得機会を損なうことがない。
なお、遊技機10は、表示装置41の明るさや演出態様の他に、設定内容を含むものであってもよい。たとえば、遊技機10は、照明装置(盤装飾装置46や枠装飾装置18)の明るさや演出態様、盤演出装置44の演出態様、音声出力装置の音声出力状態(たとえば出力音量、出力先(2以上ある音声出力装置のうちから選択的な出力)、出力トーン(高音や低音の調整)、BGMや効果音の選択的出力、音声出力効果(たとえばエコー)等)を設定内容に含む。
次に、第10の実施形態の変形例1の遊技機10について図235と図236を用いて説明する。第10の実施形態の変形例1の遊技機10は、設定項目ごとにリセット条件を違える点で第10の実施形態の遊技機10と異なる。
まず、第10の実施形態の変形例1の遊技機10の設定項目について図235を用いて説明する。図235は、第10の実施形態の変形例1の設定表の一例を示す図である。
図示する設定表は、図227で示した設定表と同様の設定項目(設定内容)、デフォルト設定、選択項目を有し、さらに設定項目ごとのリセット条件を含む。設定項目「キャラクタ」のリセット条件は、客待ち期間TL1周目、すなわち客待ち期間TLへの遷移(客待ち期間TAの満了)である。
設定項目「音量」のリセット条件は、客待ち期間TL2周目、すなわち客待ち期間TLの1周満了である。設定項目「明るさ」のリセット条件は、客待ち期間TL3周目、すなわち客待ち期間TLの2周満了である。
このように遊技機10は、設定項目ごとにリセット条件を違えることができる。このような遊技機10は、遊技者の設定を尊重しながらも遊技者に勧める設定項目(たとえば、キャラクタ)の軽重に関連してリセットまでの期間を調整することができる。また、このような遊技機10は、遊技者の裁量に任せる設定(たとえば、音量や明るさ)についてよりリセットをかけにくくすることができる。
〔設定リセット処理〕
次に、第10の実施形態の変形例1の設定リセット処理について図236を用いて説明する。図236は、第10の実施形態の変形例1の設定リセット処理のフローチャートを示す図である。設定リセット処理は、メイン処理のホール・遊技者設定モード処理(ステップD20)中で制御部(演出制御装置300の制御部(CPU311))によって実行される処理である。
[ステップD211]制御部は、設定項目を1つ取得する。
[ステップD212]制御部は、取得した設定項目に対応するリセット条件を取得する。
[ステップD213]制御部は、リセット条件の成立を判定するための監視パラメータを取得する。
[ステップD214]制御部は、監視パラメータにもとづいてリセット条件の成立を判定する。制御部は、リセット条件が成立している場合にステップD215に進み、リセット条件が成立していない場合にステップD216に進む。
[ステップD215]制御部は、設定内容をデフォルトに変更する。
[ステップD216]制御部は、すべての設定項目についてリセット条件の成立を判定したか否かを判定する。制御部は、すべての設定項目についてリセット条件の成立を判定していない場合にステップD211に進み、すべての設定項目についてリセット条件の成立を判定した場合に設定リセット処理を終了する。
これにより、遊技機10は、先に遊技していた遊技者によって変更された設定内容によらずに、初見の遊技者に対してデフォルトの設定内容における遊技を提供できる。また、遊技機10は、設定項目ごとに適切なタイミングで設定内容をリセットすることができる。このような遊技機10は、遊技者に応じた設定をおこなうことができる。また、このような遊技機10は、一の遊技者(先の遊技者)による設定が他の遊技者(後の遊技者)の興趣獲得機会を損なうことを抑制しつつ、先の遊技者による設定内容を後の遊技者が継承することもできる。
なお、遊技機10は、リセット条件のすべてを客待ち期間TAに関連して設定したが、その他の条件であってもよい。
次に、第10の実施形態の変形例2の遊技機10について図237と図238を用いて説明する。第10の実施形態の変形例2の遊技機10は、選択項目ごとにリセット条件を違える点で第10の実施形態の変形例1の遊技機10と異なる。また、第10の実施形態の変形例2の遊技機10は、選択項目ごとにデフォルト設定を違えることができる点でも第10の実施形態の変形例1の遊技機10と異なる。
まず、第10の実施形態の変形例2の遊技機10の設定項目について図237を用いて説明する。図237は、第10の実施形態の変形例2の設定表の一例を示す図である。
図示する設定表は、図235で示した設定表と同様に設定項目ごとのリセット条件を含み、さらに選択項目ごとのリセット条件を含む。
たとえば、設定項目「キャラクタ」のリセット条件は、選択項目「キャラクタA」が客待ち期間TL1周目であり、選択項目「キャラクタB」が客待ち期間TL2周目であり、選択項目「キャラクタAとキャラクタBの交替」が客待ち期間TL1周目である。
このように遊技機10は、選択項目ごとにリセット条件を違えることができる。このような遊技機10は、遊技者の選択を尊重しながらも遊技者に勧める選択項目(たとえば、キャラクタ)の軽重に関連してリセットまでの期間を調整することができる。たとえば、遊技機10は、遊技者にお勧めする設定(たとえば、キャラクタB)についてよりリセットをかけにくくし、遊技者にお勧めしない設定(たとえば、キャラクタA)についてよりリセットをかけやすくすることができる。
また、図示する設定表は、設定項目「音量」と設定項目「明るさ」について、選択項目ごとにデフォルト設定を違える。たとえば、設定項目「音量」の選択項目「1(1,2に含まれる)」は、デフォルト設定「3」である。また、設定項目「音量」の選択項目「3(3−5に含まれる)」は、デフォルト設定「4」である。
これにより遊技機10は、設定項目「音量」の選択項目「1」を1回目のリセットトリガでデフォルト設定「3」に再設定し、2回目のリセットトリガでデフォルト設定「4」に再設定することができる。このような遊技機10は、再設定による変化量(たとえば音量や明るさ)が大きいことによる不快感を軽減できる。
さらに、図示する設定表は、設定項目「音量」と設定項目「明るさ」について、選択項目ごとにデフォルト設定を違えることに加えて選択項目ごとにリセット条件を違える。たとえば、設定項目「音量」のリセット条件は、選択項目「1,2」が客待ち期間TL3周目であり、選択項目「3−5」が客待ち期間TL10周目であり、選択項目「6−8」が客待ち期間TL3周目である。また、設定項目「明るさ」のリセット条件は、選択項目「1,2」が客待ち期間TL10周目であり、選択項目「3−5」が客待ち期間TL30周目であり、選択項目「6−8」が客待ち期間TL20周目である。
このように遊技機10は、選択項目ごとにリセット条件を違えるため、再設定による変化量や変更にかかる期間を柔軟に設定することができる。
〔設定リセット処理〕
次に、第10の実施形態の変形例2の設定リセット処理について図238を用いて説明する。図238は、第10の実施形態の変形例2の設定リセット処理のフローチャートを示す図である。設定リセット処理は、メイン処理のホール・遊技者設定モード処理(ステップD20)中で制御部(演出制御装置300の制御部(CPU311))によって実行される処理である。
[ステップD221]制御部は、設定項目を1つ取得する。
[ステップD222]制御部は、取得した設定項目に対応する選択項目を取得する。
[ステップD223]制御部は、取得した選択項目に対応するリセット条件を取得する。
[ステップD224]制御部は、リセット条件の成立を判定するための監視パラメータを取得する。
[ステップD225]制御部は、監視パラメータにもとづいてリセット条件の成立を判定する。制御部は、リセット条件が成立している場合にステップD226に進み、リセット条件が成立していない場合にステップD227に進む。
[ステップD226]制御部は、取得した選択項目に対応するデフォルトに設定内容を変更する。
[ステップD227]制御部は、すべての設定項目についてリセット条件の成立を判定したか否かを判定する。制御部は、すべての設定項目についてリセット条件の成立を判定していない場合にステップD221に進み、すべての設定項目についてリセット条件の成立を判定した場合に設定リセット処理を終了する。
これにより、遊技機10は、先に遊技していた遊技者によって変更された設定内容によらずに、初見の遊技者に対してデフォルトの設定内容における遊技を提供できる。また、遊技機10は、選択項目ごとに適切なタイミングで設定内容をリセットすることができる。また、遊技機10は、選択項目ごとにリセットによる変更量を調整することができる。
このような遊技機10は、遊技者に応じた設定をおこなうことができる。このような遊技機10は、再設定による変化量(たとえば音量や明るさ)が大きいことによる不快感を軽減できる。また、遊技機10は、選択項目ごとにリセット条件を違えるため、再設定による変化量や変更にかかる期間を柔軟に設定することができる。
上述した第10の実施形態(変形例を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、客待ち状態制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、遊技演出モード設定手段(オプション設定部25、演出制御装置300)と、遊技演出モード再設定手段(演出制御装置300)と、を含む。客待ち状態制御手段は、非遊技状態(たとえば、特図ゲームの保留記憶なし)を検出して第1客待ち状態(客待ち期間TA)に遷移し、第1客待ち状態の後に第2客待ち状態(客待ち期間TL)に遷移する。遊技演出モード設定手段は、設定操作を受け付けて遊技演出モードを、第1態様で遊技演出をおこなう第1遊技演出モード(選択項目「キャラクタA」)、第2態様で遊技演出をおこなう第2遊技演出モード(選択項目「キャラクタB」)、または第1態様と第2態様とを交替しながら遊技演出をおこなう第3遊技演出モード(選択項目「キャラクタAとキャラクタBの交替」)に設定できる。遊技演出モード再設定手段は、第2客待ち状態において遊技演出モードが第1遊技演出モードまたは第2遊技演出モードに設定されているとき、第3遊技演出モードに再設定する。
(2)遊技機10は、客待ち状態制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、第1設定変更手段(オプション設定部25、演出制御装置300)と、第2設定変更手段(オプション設定部25、演出制御装置300)と、再設定手段(演出制御装置300)と、を含む。客待ち状態制御手段は、非遊技状態を検出して客待ち状態に遷移する。第1設定変更手段は、設定操作を受け付けて第1設定項目(たとえば設定項目「キャラクタ」)を、第1標準設定状態(たとえば選択項目「キャラクタAとキャラクタBの交替」)から第1非標準設定状態(たとえば選択項目「キャラクタA」)に設定変更可能である。第2設定変更手段は、設定操作を受け付けて第2設定項目(たとえば設定項目「音量」)を、第2標準設定状態(たとえば選択項目「4」)から第2非標準設定状態(たとえば選択項目「2」)に設定変更可能である。再設定手段は、客待ち状態において第1設定項目が第1非標準設定状態に設定され、かつ第2設定項目が第2非標準設定状態に設定されているとき、第1タイミング(たとえばリセット条件「客待ち期間TL1周目」)で第1設定項目を第1標準設定状態に再設定し、第1タイミングと異なる第2タイミング(たとえばリセット条件「客待ち期間TL2周目」)で第2設定項目を第2標準設定状態に再設定する。
(3)遊技機10は、客待ち状態制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、設定変更手段(オプション設定部25、演出制御装置300)と、再設定手段(演出制御装置300)と、を含む。客待ち状態制御手段は、非遊技状態を検出して客待ち状態に遷移する。設定変更手段は、設定操作を受け付けて設定項目(たとえば設定項目「音量」)を、標準設定状態(たとえば選択項目「4」)から第1非標準設定状態(たとえば選択項目「1」)または第2非標準設定状態(たとえば選択項目「3」)に設定変更可能である。再設定手段は、客待ち状態において、設定項目が第1非標準設定状態に設定されているとき第1タイミング(たとえばリセット条件「客待ち期間TL3周目」)で設定項目を標準設定状態に再設定し、設定項目が第2非標準設定状態に設定されているとき第1タイミングと異なる第2タイミング(たとえばリセット条件「客待ち期間TL10周目」)で設定項目を標準設定状態に再設定する。
(4)遊技機10は、客待ち状態制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、遊技演出モード設定手段(オプション設定部25、演出制御装置300)と、出力音量設定手段(オプション設定部25、演出制御装置300)と、再設定手段(演出制御装置300)と、を含む。客待ち状態制御手段は、非遊技状態(たとえば、特図ゲームの保留記憶なし)を検出して第1客待ち状態(客待ち期間TA)に遷移し、第1客待ち状態の後に第2客待ち状態(客待ち期間TL)に遷移する。遊技演出モード設定手段は、設定操作を受け付けて遊技演出モードを、第1態様で遊技演出をおこなう第1遊技演出モード(選択項目「キャラクタA」)、第2態様で遊技演出をおこなう第2遊技演出モード(選択項目「キャラクタB」)、または第1態様と第2態様とを交替しながら遊技演出をおこなう第3遊技演出モード(選択項目「キャラクタAとキャラクタBの交替」)に設定できる。音声出力状態設定手段と、設定操作を受け付けて音声出力装置(スピーカー19a,19b)の音声出力状態(たとえば出力音量、出力先(2以上ある音声出力装置のうちから選択的な出力)、出力トーン(高音や低音の調整)、BGMや効果音の選択的出力、音声出力効果(たとえばエコー)等)を設定できる。再設定手段は、第2客待ち状態において遊技演出モードが第1遊技演出モードまたは第2遊技演出モードに設定されているとき、遊技演出モードを第3遊技演出モードに再設定するとともに、出力状態をあらかじめ設定する標準設定状態(デフォルト値等)に再設定する。
[第11の実施形態]
次に、第10の実施形態(変形例含む)の遊技機10について図239から図252を用いて説明する。第10の実施形態の遊技機10は、遊技者による演出モードの選択を補助することができる。
まず、第10の実施形態の遊技機10における演出モード変更操作について図239と図240を用いて説明する。図239は、第11の実施形態の演出モード変更操作時において表示装置が表示する画面表示の一例(その1)を示す図である。図240は、第11の実施形態の演出モード変更操作時において表示装置が表示する画面表示の一例(その2)を示す図である。
第10の実施形態の遊技機10は、演出モード変更操作の際に画面1600を表示して遊技者に演出モード変更方法を案内した後、画面1605を表示して演出モード変更操作を受け付ける。
画面1600は、演出モード変更方法を遊技者に案内する表示画面である。画面1600は、遊技者に対して変更可能な演出モードを案内するとともに、演出モードの変更操作を案内する。画面1600は、演出モード案内表示1601と、案内説明表示1602と、操作部イメージ表示1603を表示内容に含む。
演出モード案内表示1601は、選択可能な演出モードを一覧にして示す。また、演出モード案内表示1601は、選択中の演出モードを非選択中の演出モード(たとえば細枠線表示で示す)と区別可能にして表示する。たとえば、演出モード案内表示1601は、選択中の演出モードRを太枠線表示で示す。また、演出モード案内表示1601は、非選択中の演出モードA,B,C,Dを細枠線表示で示す。
案内説明表示1602は、演出モード選択や決定に対応した操作説明等を表示する。操作部イメージ表示1603は、設定変更の操作部となるプッシュボタン25のイメージを表示する。たとえば、操作部イメージ表示1603は、案内説明表示1602と対応する表示態様でプッシュボタン25のイメージを表示する。
このように、遊技機10は、演出モード変更のための操作案内を画面に表示する。これにより、遊技機10は、遊技者に対して演出モード変更方法を案内することができる。
画面1605は、演出モード変更操作を遊技者から受け付けているときの表示画面である。画面1605は、遊技者に対して選択中の演出モードを案内するとともに、演出モードの変更操作を案内する。画面1605は、選択中演出モード表示1606と、案内説明表示1602と、操作部イメージ表示1603を表示内容に含む。
選択中演出モード表示1606は、選択中の演出モードを明示する。たとえば、選択中演出モード表示1606は、演出モード名称1606aと、演出モード専用背景1606bと、演出モード専用図柄1606cを含む。演出モード名称1606aは、演出モードを識別可能な文字情報として、たとえば名称(演出モードR)を表示する。演出モード専用背景1606bは、演出モードを識別可能な画像情報として、たとえば背景やキャラクタ等を表示する。演出モード専用図柄1606cは、演出モードを識別可能な図柄(飾り図柄)を表示する。なお、遊技機10は、飾り図柄のうち大図柄群を演出モード専用図柄1606cとし、飾り図柄のうち小図柄群(図示せず)を演出モードで共通の共通図柄とする。
遊技機10は、演出モード選択操作を受け付けるたびに、選択中演出モード表示を切り替える。これにより、遊技機10は、選択中の演出モードを遊技者に案内することができる。
次に、演出モードと演出モードの変更について図241を用いて説明する。図241は、第11の実施形態の演出モードの切替順序の一例を示す図である。
遊技機10は、演出モードRと演出モードAと演出モードBと演出モードCと演出モードDの5種類の演出モードを有する。5種類の演出モードは、表示装置41における変動表示ゲーム中において互いに異なる表示態様で表示装置41に表示演出をおこなう演出モードである。
演出モードAと演出モードBと演出モードCと演出モードDは、それぞれ固有の表示態様を有する独立した演出モードであり、演出モードRは演出モードAと演出モードBと演出モードCと演出モードDとを所定のイベントトリガやタイマトリガによってランダムに切り替える演出モードである。
したがって、遊技機10は、遊技者の嗜好に合わせて演出モードを演出モードA、演出モードB、演出モードC、または演出モードDに固定することができるし、演出モードAと演出モードBと演出モードCと演出モードDとをランダムに切り替えることができる。遊技機10は、多様な演出モードを用意していることを、演出モードRによって遊技者に案内することができる。
遊技機10は、演出モード選択操作を受け付けて、演出モードRと演出モードAと演出モードBと演出モードCと演出モードDのうちいずれかを選択可能にしている。たとえば、遊技機10は、演出モードRと演出モードAと演出モードBと演出モードCと演出モードDを順方向にシーケンシャルに切り替えて選択可能にするほか、逆方向にシーケンシャルに切り替えて選択可能にする。これにより、遊技機10は、演出モードの選択操作において遊技者によるすべての演出モードの確認を容易にしている。
次に、各演出モードが用意する専用図柄について図242を用いて説明する。図242は、第11の実施形態の演出モードごとの専用図柄の図柄配列の一例を示す図である。
演出モードA専用図柄、演出モードB専用図柄、演出モードC専用図柄、および演出モードD専用図柄は、飾り図柄のうち大図柄群を構成する図柄に相当する。
演出モードA専用図柄は、選択操作により演出モードAが選択されているとき、または演出モードRにおいて演出モードAが選択されているときに表示される図柄である。演出モードA専用図柄は、大当りを構成する図柄となり得る図柄1610,1611,1612,1613,1614と、大当りを構成する図柄となり得ない図柄1615とを図柄配列に含む。
図柄1610,1611,1612,1613,1614は、それぞれが異なる表示態様により他の図柄と区別可能になっている。図柄1610,1611,1612,1613,1614は、それぞれ図柄の外形となる円盤状のベースに、図形(たとえばキャラクタ)により図柄としての識別性を有する図形要素と文字(たとえば数字)による識別性を有する文字要素とを付す。
図柄1615は、ブランク図柄である。演出モードA専用図柄の図柄配列は、図柄1615を2以上含むものであってもよい。図柄1615は、図柄の外形となる円盤状のベースに、図形(たとえば音符)によりブランク図柄としての識別性を有する図形要素を付す。
演出モードB専用図柄は、選択操作により演出モードBが選択されているとき、または演出モードRにおいて演出モードBが選択されているときに表示される図柄である。演出モードB専用図柄は、大当りを構成する図柄となり得る図柄1620,1621,1622,1623,1624,1625,1626,1627,1628と、大当りを構成する図柄となり得ない図柄1629とを図柄配列に含む。
図柄1620,1621,1622,1623,1624,1625,1626,1627,1628は、それぞれが異なる表示態様により他の図柄と区別可能になっている。図柄1620,1621,1622,1623,1624,1625,1626,1627,1628は、図柄としての識別性を有する図形要素(たとえばキャラクタ)と文字(たとえば数字)による識別性を有する文字要素とを付す。
図柄1629は、ブランク図柄である。演出モードB専用図柄の図柄配列は、図柄1629を2以上含むものであってもよい。図柄1629は、渦巻き状の円盤によりブランク図柄としての識別性を有する。
演出モードC専用図柄は、選択操作により演出モードCが選択されているとき、または演出モードRにおいて演出モードCが選択されているときに表示される図柄である。演出モードC専用図柄は、大当りを構成する図柄となり得る図柄1630,1631,1632,1633,1634と、大当りを構成する図柄となり得ない図柄1635とを図柄配列に含む。
図柄1630,1631,1632,1633,1634は、それぞれが異なる表示態様により他の図柄と区別可能になっている。図柄1630は、それぞれ図柄の外形となる矩形状のベースにS字状に設けられた窓部から臨む図形(たとえばキャラクタ)により図柄としての識別性を有する。図柄1631,1632,1633,1634は、それぞれ図形(たとえばキャラクタ)により図柄としての識別性を有する。
図柄1635は、ブランク図柄である。演出モードC専用図柄の図柄配列は、図柄1635を2以上含むものであってもよい。図柄1635は、キャラクタ(たとえばチェリー)によりブランク図柄としての識別性を有する。
演出モードD専用図柄は、選択操作により演出モードDが選択されているとき、または演出モードRにおいて演出モードDが選択されているときに表示される図柄である。演出モードD専用図柄は、大当りを構成する図柄となり得る図柄1640,1641,1642,1643,1644,1645と、大当りを構成する図柄となり得ない図柄1646とを図柄配列に含む。
図柄1640,1641,1642,1643,1644,1645は、それぞれが異なる表示態様により他の図柄と区別可能になっている。図柄1640,1641,1642,1643,1644,1645は、それぞれ図柄の外形となる矩形状のベースに付された図形(たとえばキャラクタ)により図柄としての識別性を有する。
図柄1646は、ブランク図柄である。演出モードD専用図柄の図柄配列は、図柄1646を2以上含むものであってもよい。図柄1646は、図柄の外形となる矩形状のベースに付された図形(たとえばハート)によりブランク図柄としての識別性を有する。
このように、遊技機10は、演出モードごとに異なる表示態様の図柄を用意する。したがって、遊技機10は、遊技者に対して図柄を示すことによって選択されている演出モードを示すことができる。たとえば、遊技機10は、遊技者に対して図柄1610を示すことによって選択されている演出モードが演出モードA(演出モードRを含む)であることを示すことができる。
なお、遊技機10は、演出モードごとの図柄数を必ずしも同一としない。たとえば、演出モードAと演出モードCは6種類の図柄を有し、演出モードBは10種類の図柄を有し、演出モードDは7種類の図柄を有する。また、遊技機10は、演出モードごとの大当りを構成する図柄数を必ずしも同一としない。たとえば、演出モードAと演出モードCは5種類の図柄を有し、演出モードBは9種類の図柄を有し、演出モードDは6種類の図柄を有する。これにより、遊技機10は、演出モードごとの表示演出の多様性を創出している。
次に、表示装置41における演出モードごとの表示画面について図243と図244を用いて説明する。図243は、第11の実施形態の演出モードAにおける表示画面と演出モードBにおける表示画面の一例を示す図である。図244は、第11の実施形態の演出モードCにおける表示画面と演出モードDにおける表示画面の一例を示す図である。
図243(1)に示す画面1650は、大図柄群1651と、小図柄群1652と、特図1保留数表示1653と、特図2保留数表示1654と、保留表示1655と、保留消化表示1656とを表示内容に含む。
画面1650は、大図柄群1651と小図柄群1652とが停止表示している状態を示す。大図柄群1651は、右上図柄1651aと左下図柄1651bと左上図柄1651cと右下図柄1651dと中央図柄1651eとを含む。
大図柄群1651は、各図柄が左回りの縦軸回転により変動表示をおこなう。大図柄群1651は、右上図柄1651aと左下図柄1651bと中央図柄1651eとで形成する左下がり斜めラインを当りとなる図柄組み合わせを形成する第1有効ラインとする。また、大図柄群1651は、左上図柄1651cと右下図柄1651dと中央図柄1651eとで形成する左上がり斜めラインを当りとなる図柄組み合わせを形成する第2有効ラインとする。たとえば、大図柄群1651は、図柄1610,1611,1612,1613,1614のうちいずれかが1以上の有効ラインで揃った場合に大当りとなる。
このとき、保留消化表示1656は、ブランク表示により特図変動表示ゲームが変動表示状態にないことを示し、保留表示1655は特図1ゲームと特図2ゲームの合計保留記憶数が「0」であることを示す。保留表示1655が示す合計保留記憶数「0」は、特図1保留数表示1653が示す特図1ゲームの保留記憶数「0」と特図2保留数表示1654が示す特図2ゲームの保留記憶数「0」との合計数である。
図243(2)に示す画面1660は、大図柄群1661と、小図柄群1652と、特図1保留数表示1653と、特図2保留数表示1654と、保留表示1655と、保留消化表示1656とを表示内容に含む。
画面1660は、大図柄群1661と小図柄群1652とが停止表示している状態を示す。大図柄群1661は、左上図柄1661aと中上図柄1661bと右上図柄1661cと左中図柄1661dと中中(中央)図柄1661eと右中図柄1661fと左下図柄1661gと中下図柄1661hと右下図柄1661iとを含む。
大図柄群1661は、左上図柄1661aと中上図柄1661bと右上図柄1661cとを含む第1行による横スクロールと、左中図柄1661dと中中図柄1661eと右中図柄1661fとを含む第2行による横スクロールと、左下図柄1661gと中下図柄1661hと右下図柄1661iとを含む第3行による横スクロールとにより変動表示をおこなう。
大図柄群1661は、左上図柄1661aと左中図柄1661dと左下図柄1661gとで形成する左縦ラインを当りとなる図柄組み合わせを形成する第1有効ラインとする。また、大図柄群1661は、中上図柄1661bと中中図柄1661eと中下図柄1661hとで形成する中縦ラインを当りとなる図柄組み合わせを形成する第2有効ラインとする。また、大図柄群1661は、右上図柄1661cと右中図柄1661fと右下図柄1661iとで形成する右縦ラインを当りとなる図柄組み合わせを形成する第3有効ラインとする。また、大図柄群1661は、左上図柄1661aと中中図柄1661eと右下図柄1661iとで形成する左上がり斜めラインを当りとなる図柄組み合わせを形成する第4有効ラインとする。また、大図柄群1661は、右上図柄1661cと中中図柄1661eと左下図柄1661gとで形成する左下がり斜めラインを当りとなる図柄組み合わせを形成する第5有効ラインとする。たとえば、大図柄群1661は、図柄1620,1621,1622,1623,1624,1625,1626,1627,1628のうちいずれかが1以上の有効ラインで揃った場合に大当りとなる。
図244(1)に示す画面1670は、大図柄群1671と、小図柄群1652と、特図1保留数表示1653と、特図2保留数表示1654と、保留表示1655と、保留消化表示1656とを表示内容に含む。
画面1670は、大図柄群1671と小図柄群1652とが停止表示している状態を示す。大図柄群1671は、左上図柄1671aと中上図柄1671bと右上図柄1671cと左中図柄1671dと中中(中央)図柄1671eと右中図柄1671fと左下図柄1671gと中下図柄1671hと右下図柄1671iとを含む。
大図柄群1671は、図柄ごとの縦スクロールにより変動表示をおこなう。大図柄群1671は、左上図柄1671aと左中図柄1671dと左下図柄1671gとで形成する左縦ラインを当りとなる図柄組み合わせを形成する第1有効ラインとする。また、大図柄群1671は、中上図柄1671bと中中図柄1671eと中下図柄1671hとで形成する中縦ラインを当りとなる図柄組み合わせを形成する第2有効ラインとする。また、大図柄群1671は、右上図柄1671cと右中図柄1671fと右下図柄1671iとで形成する右縦ラインを当りとなる図柄組み合わせを形成する第3有効ラインとする。
また、大図柄群1671は、左上図柄1671aと中上図柄1671bと右上図柄1671cとで形成する上横ラインを当りとなる図柄組み合わせを形成する第4有効ラインとする。また、大図柄群1671は、左中図柄1671dと中中図柄1671eと右中図柄1671fとで形成する中横ラインを当りとなる図柄組み合わせを形成する第5有効ラインとする。また、大図柄群1671は、左下図柄1671gと中下図柄1671hと右下図柄1671iとで形成する下横ラインを当りとなる図柄組み合わせを形成する第6有効ラインとする。また、大図柄群1671は、左上図柄1671aと中中図柄1671eと右下図柄1671iとで形成する左上がり斜めラインを当りとなる図柄組み合わせを形成する第7有効ラインとする。また、大図柄群1671は、右上図柄1671cと中中図柄1671eと左下図柄1671gとで形成する左下がり斜めラインを当りとなる図柄組み合わせを形成する第8有効ラインとする。たとえば、大図柄群1671は、図柄1630が1以上の有効ラインで揃った場合に大当りとなる。また、大図柄群1671は、すべての停止図柄が図柄1631,1632,1633,1634のいずれかであった場合に大当りとなる。また、大図柄群1671は、すべての停止図柄が図柄1635であった場合に大当りとなる。
図244(2)に示す画面1680は、大図柄群1681と、小図柄群1652と、特図1保留数表示1653と、特図2保留数表示1654と、保留表示1655と、保留消化表示1656とを表示内容に含む。
画面1680は、大図柄群1681と小図柄群1652とが停止表示している状態を示す。大図柄群1681は、上図柄1681aと左中図柄1681bと右中図柄1681cと左下図柄1681dと中下図柄1681eと右下図柄1681fとを含む。
大図柄群1681は、各図柄が下回りの横軸回転により変動表示をおこなう。大図柄群1681は、左下図柄1681dと中下図柄1681eと右下図柄1681fとで形成する横ラインを当りとなる図柄組み合わせを形成する第1有効ラインとする。また、大図柄群1681は、上図柄1681aと左中図柄1681bと左下図柄1681dとで形成する左下がり斜めラインを当りとなる図柄組み合わせを形成する第2有効ラインとする。また、大図柄群1681は、上図柄1681aと右中図柄1681cと右下図柄1681fとで形成する左上がり斜めラインを当りとなる図柄組み合わせを形成する第3有効ラインとする。たとえば、大図柄群1681は、図柄1645が1以上の有効ラインで揃った場合に大当りとなる。また、大図柄群1681は、すべての停止図柄が図柄1640,1641,1642,1643,1644のいずれかであった場合に大当りとなる。
このように、遊技機10は、演出モードごとに異なる変動表示態様を用意する。また、遊技機10は、演出モードごとに異なる有効ラインを用意する。そのため、遊技機10は、遊技機10は、演出モードごとに表示する図柄の位置や数が異なる。たとえば、遊技機10は、演出モードAにおいて5図柄を2つの有効ライン上に表示し、演出モードBにおいて9図柄を5つの有効ライン上に表示し、演出モードCにおいて9図柄を8つの有効ライン上に表示し、演出モードDにおいて6図柄を3つの有効ライン上に表示する。これにより、遊技機10は、演出モードごとの表示演出の多様性を創出している。
このような遊技機10は、遊技者に対して図柄の数や表示位置によって選択されている演出モードを示すことができる。たとえば、遊技機10は、遊技者に対して大図柄群1681を示すことによって選択されている演出モードが演出モードD(演出モードRを含む)であることを示すことができる。
次に、演出モード選択操作を受け付けたときの演出モードごとの表示内容について図245から図248を用いて説明する。まず、演出モードA(演出モードRを含む)を表示している状態で演出モード選択操作を受け付けたときの演出モードごとの表示内容について図245を用いて説明する。図245は、第11の実施形態の演出モードA(演出モードRを含む)を表示している状態で演出モード選択操作を受け付けたときの演出モードごとの表示内容の一例を示す図である。
画面1690は、演出モード選択操作を受け付けたときの表示内容であり、前回の変動表示結果を表示する。画面1690は、演出モードRにおける演出モードAの表示画面のうちの大図柄群1651を示す。
画面1691は、演出モード選択操作により演出モードRから演出モードAに切り替わったときの表示内容であり、演出モードAの表示画面のうちの大図柄群1651を示す。画面1690と画面1691は、ともに大図柄群1651を表示し、停止中の図柄の組み合わせも同じである。
画面1692は、演出モード選択操作により演出モードAから演出モードBに切り替わったときの表示内容であり、演出モードBの表示画面のうちの大図柄群1661を示す。画面1692は、画面1690と画面1691が表示する大図柄群1651によらず、あらかじめ定める図柄の組み合わせ(デフォルト停止図柄)を表示する。
画面1693は、演出モード選択操作により演出モードBから演出モードCに切り替わったときの表示内容であり、演出モードCの表示画面のうちの大図柄群1671を示す。画面1693は、画面1690と画面1691が表示する大図柄群1651によらず、あらかじめ定める図柄の組み合わせ(デフォルト停止図柄)を表示する。
画面1694は、演出モード選択操作により演出モードCから演出モードDに切り替わったときの表示内容であり、演出モードDの表示画面のうちの大図柄群1681を示す。画面1694は、画面1690と画面1691が表示する大図柄群1651によらず、あらかじめ定める図柄の組み合わせ(デフォルト停止図柄)を表示する。
このように、遊技機10は、演出モードA(演出モードRを含む)を表示している状態で演出モード選択操作を受け付けたとき、演出モードA(演出モードRを含む)において前回の変動表示結果を表示し、その他の演出モード(演出モードB,C,D)においてデフォルト停止図柄を表示する。これにより、遊技機10は、演出モード選択操作中の遊技者に対して演出モード選択操作を受け付けたときの演出モードが演出モードA(演出モードRを含む)であることを知らしめることができる。
次に、演出モードB(演出モードRを含む)を表示している状態で演出モード選択操作を受け付けたときの演出モードごとの表示内容について図246を用いて説明する。図246は、第11の実施形態の演出モードB(演出モードRを含む)を表示している状態で演出モード選択操作を受け付けたときの演出モードごとの表示内容の一例を示す図である。
画面1700は、演出モード選択操作を受け付けたときの表示内容であり、前回の変動表示結果を表示する。画面1700は、演出モードRにおける演出モードBの表示画面のうちの大図柄群1661を示す。
画面1701は、演出モード選択操作により演出モードRから演出モードAに切り替わったときの表示内容であり、演出モードAの表示画面のうちの大図柄群1651を示す。画面1701は、画面1700が表示する大図柄群1661によらず、あらかじめ定める図柄の組み合わせ(デフォルト停止図柄)を表示する。
画面1702は、演出モード選択操作により演出モードAから演出モードBに切り替わったときの表示内容であり、演出モードBの表示画面のうちの大図柄群1661を示す。画面1702は、画面1700と同様に大図柄群1661を表示し、停止中の図柄の組み合わせも同じである。
画面1703は、演出モード選択操作により演出モードBから演出モードCに切り替わったときの表示内容であり、演出モードCの表示画面のうちの大図柄群1671を示す。画面1703は、画面1700と画面1702が表示する大図柄群1661によらず、あらかじめ定める図柄の組み合わせ(デフォルト停止図柄)を表示する。
画面1704は、演出モード選択操作により演出モードCから演出モードDに切り替わったときの表示内容であり、演出モードDの表示画面のうちの大図柄群1681を示す。画面1704は、画面1700と画面1701が表示する大図柄群1651によらず、あらかじめ定める図柄の組み合わせ(デフォルト停止図柄)を表示する。
このように、遊技機10は、演出モードB(演出モードRを含む)を表示している状態で演出モード選択操作を受け付けたとき、演出モードB(演出モードRを含む)において前回の変動表示結果を表示し、その他の演出モード(演出モードA,C,D)においてデフォルト停止図柄を表示する。これにより、遊技機10は、演出モード選択操作中の遊技者に対して演出モード選択操作を受け付けたときの演出モードが演出モードB(演出モードRを含む)であることを知らしめることができる。
次に、演出モードC(演出モードRを含む)を表示している状態で演出モード選択操作を受け付けたときの演出モードごとの表示内容について図247を用いて説明する。図247は、第11の実施形態の演出モードC(演出モードRを含む)を表示している状態で演出モード選択操作を受け付けたときの演出モードごとの表示内容の一例を示す図である。
画面1710は、演出モード選択操作を受け付けたときの表示内容であり、前回の変動表示結果を表示する。画面1710は、演出モードRにおける演出モードCの表示画面のうちの大図柄群1671を示す。
画面1711は、演出モード選択操作により演出モードRから演出モードAに切り替わったときの表示内容であり、演出モードAの表示画面のうちの大図柄群1651を示す。画面1711は、画面1710が表示する大図柄群1671によらず、あらかじめ定める図柄の組み合わせ(デフォルト停止図柄)を表示する。
画面1712は、演出モード選択操作により演出モードAから演出モードBに切り替わったときの表示内容であり、演出モードBの表示画面のうちの大図柄群1661を示す。画面1712は、画面1710が表示する大図柄群1671によらず、あらかじめ定める図柄の組み合わせ(デフォルト停止図柄)を表示する。
画面1713は、演出モード選択操作により演出モードBから演出モードCに切り替わったときの表示内容であり、演出モードCの表示画面のうちの大図柄群1671を示す。画面1713は、画面1710と同様に大図柄群1671を表示し、停止中の図柄の組み合わせも同じである。
画面1714は、演出モード選択操作により演出モードCから演出モードDに切り替わったときの表示内容であり、演出モードDの表示画面のうちの大図柄群1681を示す。画面1714は、画面1710と画面1713が表示する大図柄群1671によらず、あらかじめ定める図柄の組み合わせ(デフォルト停止図柄)を表示する。
このように、遊技機10は、演出モードC(演出モードRを含む)を表示している状態で演出モード選択操作を受け付けたとき、演出モードC(演出モードRを含む)において前回の変動表示結果を表示し、その他の演出モード(演出モードA,B,D)においてデフォルト停止図柄を表示する。これにより、遊技機10は、演出モード選択操作中の遊技者に対して演出モード選択操作を受け付けたときの演出モードが演出モードC(演出モードRを含む)であることを知らしめることができる。
次に、演出モードD(演出モードRを含む)を表示している状態で演出モード選択操作を受け付けたときの演出モードごとの表示内容について図248を用いて説明する。図248は、第11の実施形態の演出モードD(演出モードRを含む)を表示している状態で演出モード選択操作を受け付けたときの演出モードごとの表示内容の一例を示す図である。
画面1720は、演出モード選択操作を受け付けたときの表示内容であり、前回の変動表示結果を表示する。画面1720は、演出モードRにおける演出モードDの表示画面のうちの大図柄群1681を示す。
画面1721は、演出モード選択操作により演出モードRから演出モードAに切り替わったときの表示内容であり、演出モードAの表示画面のうちの大図柄群1651を示す。画面1721は、画面1720が表示する大図柄群1681によらず、あらかじめ定める図柄の組み合わせ(デフォルト停止図柄)を表示する。
画面1722は、演出モード選択操作により演出モードAから演出モードBに切り替わったときの表示内容であり、演出モードBの表示画面のうちの大図柄群1661を示す。画面1722は、画面1720が表示する大図柄群1681によらず、あらかじめ定める図柄の組み合わせ(デフォルト停止図柄)を表示する。
画面1723は、演出モード選択操作により演出モードBから演出モードCに切り替わったときの表示内容であり、演出モードCの表示画面のうちの大図柄群1671を示す。画面1723は、画面1720が表示する大図柄群1681によらず、あらかじめ定める図柄の組み合わせ(デフォルト停止図柄)を表示する。
画面1724は、演出モード選択操作により演出モードCから演出モードDに切り替わったときの表示内容であり、演出モードDの表示画面のうちの大図柄群1681を示す。画面1724は、画面1720と同様に大図柄群1681を表示し、停止中の図柄の組み合わせも同じである。
このように、遊技機10は、演出モードD(演出モードRを含む)を表示している状態で演出モード選択操作を受け付けたとき、演出モードD(演出モードRを含む)において前回の変動表示結果を表示し、その他の演出モード(演出モードA,B,C)においてデフォルト停止図柄を表示する。これにより、遊技機10は、演出モード選択操作中の遊技者に対して演出モード選択操作を受け付けたときの演出モードが演出モードD(演出モードRを含む)であることを知らしめることができる。
次に、演出モードの切替をおこなうモード切替処理について図249を用いて説明する。図249は、第11の実施形態の演出制御装置におけるモード切替処理のフローチャートを示す図である。モード切替処理は、メイン処理(図233参照)のホール・遊技者設定モード処理(ステップD20)中で制御部(演出制御装置300の制御部(CPU311))によって実行される処理である。
[ステップD231]制御部は、現在の演出モード(現在モード)を取得する。
[ステップD232]制御部は、現在モードについて停止図柄保持を設定する。
[ステップD233]制御部は、現在モード以外の演出モードについて停止図柄リセットを設定する。
[ステップD234]制御部は、演出モード切替(選択)終了トリガの有無を判定する。制御部は、演出モード切替終了トリガを検出しない場合にステップD235に進み、演出モード切替終了トリガを検出した場合にモード切替処理を終了する。演出モード切替終了トリガは、たとえば、演出モード切替終了操作の検出や、操作が所定時間ないことの検出や、始動入賞検出に伴う変動表示ゲームの実行開始等がある。
[ステップD235]制御部は、演出モード切替操作の有無を判定する。制御部は、演出モード切替操作がない場合にステップD234に進み、演出モード切替操作がある場合にステップD236に進む。
[ステップD236]制御部は、演出モード切替操作にしたがい演出モードを切り替える。
[ステップD237]制御部は、切替後の演出モードが現在モードか否かを判定する。制御部は、切替後の演出モードが現在モードである場合にステップD238に進み、現在モードでない場合にステップD239に進む。
[ステップD238]制御部は、切替後の演出モードの停止図柄に保持している停止図柄をセットし、ステップD234に進む。したがって、制御部は、現在モードが設定されている演出モードについて演出モード選択操作を受け付けたときの停止中の図柄の組み合わせを表示することができる。
[ステップD239]制御部は、切替後の演出モードの停止図柄にデフォルト停止図柄をセットし、ステップD234に進む。したがって、制御部は、現在モードが設定されていない演出モードについてデフォルト停止図柄の組み合わせを表示することができる。
これにより、遊技機10は、演出モード選択操作を受け付けたときに選択されていた演出モードを遊技者に対して知らしめることができる。また、遊技機10は、演出モード選択操作を受け付けたときに選択されていなかった演出モードを遊技者に対して知らしめることができる。このような遊技機10は、遊技者による演出モードの選択を補助できる。
次に、第11の実施形態の変形例1の遊技機10について図250と図251を用いて説明する。第11の実施形態の変形例1の遊技機10は、演出モード選択操作を受け付けたときの停止中の図柄の組み合わせを表示する演出モードをあらかじめ設定することができる点で第11の実施形態の遊技機10と異なる。
まず、第11の実施形態の変形例1のモード切替処理について図250を用いて説明する。図250は、第11の実施形態の変形例1の演出制御装置におけるモード切替処理のフローチャートを示す図である。モード切替処理は、メイン処理(図233参照)のホール・遊技者設定モード処理(ステップD20)中で制御部(演出制御装置300の制御部(CPU311))によって実行される処理である。
[ステップD241]制御部は、選択中の演出モードにおける停止図柄(前回の変動表示結果)を保持する。
[ステップD242]制御部は、演出モード切替(選択)終了トリガの有無を判定する。制御部は、演出モード切替終了トリガを検出しない場合にステップD243に進み、演出モード切替終了トリガを検出した場合にモード切替処理を終了する。演出モード切替終了トリガは、たとえば、演出モード切替終了操作の検出や、操作が所定時間ないことの検出や、始動入賞検出に伴う変動表示ゲームの実行開始等がある。
[ステップD243]制御部は、演出モード切替操作の有無を判定する。制御部は、演出モード切替操作がない場合にステップD242に進み、演出モード切替操作がある場合にステップD244に進む。
[ステップD244]制御部は、演出モード切替操作にしたがい演出モードを切り替える。
[ステップD245]制御部は、図柄引継設定表を参照し、切替後の演出モードの図柄の引継の是非を判定する。図柄引継設定表は、切替前の演出モードとの関係で切替後の演出モードで表示する図柄について「引継」と「初期」とを規定する。「引継」は、切替後の演出モードの図柄が切替前の演出モードの図柄を引き継ぐことを示す。「初期」は、切替後の演出モードの図柄が更新図柄に設定されることを示す。図柄引継設定表の詳細については図251を用いて後で説明する。
制御部は、切替後の演出モードの図柄の引継をおこなわない場合、すなわち切替後の演出モードの図柄を更新図柄に設定する場合、ステップD246に進む。一方、制御部は、切替後の演出モードの図柄の引継をおこなう場合、ステップD248に進む。
[ステップD246]制御部は、切替後の演出モードの図柄として設定する更新図柄を選択する。なお、更新図柄は、演出モードごとに1つ用意するデフォルト停止図柄であってもよいし、演出モードごとに2以上用意する停止図柄(デフォルト停止図柄を含む)のうちから選択される停止図柄であってもよい。たとえば、制御部は、演出モードごとに2以上用意する停止図柄のうちから1つの停止図柄を、遊技状態や設定状態などに応じて選択するようにしてもよい。
[ステップD247]制御部は、切替後の演出モードの図柄に、更新した停止図柄(選択した更新図柄)をセットし、ステップD242に進む。これにより、遊技機10は、演出モードの切替の際に表示する更新図柄によって遊技状態や設定状態などを遊技者に報知することができる。
[ステップD248]制御部は、切替後の演出モードの停止図柄に保持している停止図柄をセットし、ステップD242に進む。したがって、制御部は、現在モードが設定されている演出モードについて演出モード選択操作を受け付けたときの停止中の図柄の組み合わせを表示することができる。
これにより、遊技機10は、演出モード選択操作を受け付けたときに選択されていた演出モードを遊技者に対して知らしめることができる。また、遊技機10は、演出モード選択操作を受け付けたときに選択されていなかった演出モードを遊技者に対して知らしめるとともに更新図柄に応じた興趣を与えることができる。このような遊技機10は、遊技者による演出モードの選択を補助できる。
次に、第11の実施形態の変形例1の図柄引継設定表について図251を用いて説明する。図251は、第11の実施形態の変形例1の図柄引継設定表の一例を示す図である。
図251に示す図柄引継設定表は、切替前の演出モードとの関係で切替後の演出モードで表示する図柄について「引継」と「初期」とを規定する。図251に示す図柄引継設定表は、切替後の演出モードが切替前の演出モードと同じ場合に、切替後の演出モードの図柄が切替前の演出モードの図柄を引き継ぐことを示す。なお、図251に示す図柄引継設定表は、演出モードRにおいてランダムに切り替えられる演出モードA,B,C,Dと、演出モードが固定された演出モードA,B,C,Dとを区別する。
また、図251に示す図柄引継設定表は、切替後の演出モードが切替前の演出モードと異なる場合に、切替後の演出モードの図柄が演出モードごとに1つ用意するデフォルト停止図柄に設定されることを示す。
次に、第11の実施形態の変形例2の図柄引継設定表について図252を用いて説明する。図252は、第11の実施形態の変形例2の図柄引継設定表の一例を示す図である。
図252に示す図柄引継設定表は、切替後の演出モードが切替前の演出モードと同じ場合に、切替後の演出モードの図柄が切替前の演出モードの図柄を引き継ぐことを示す。なお、図252に示す図柄引継設定表は、演出モードRにおいてランダムに切り替えられる演出モードA,B,C,Dと、演出モードが固定された演出モードA,B,C,Dとを区別しない。
また、図252に示す図柄引継設定表は、切替前の演出モードが演出モードRであって、切替後の演出モードが切替前の演出モードと異なるとき、切替後の演出モードの図柄が演出モードごとに用意するデフォルト停止図柄の1つ(初期A)に設定されることを示す。また、図252に示す図柄引継設定表は、切替前の演出モードが演出モードRでなくて、切替後の演出モードが切替前の演出モードと異なるとき、切替後の演出モードの図柄が演出モードごとに用意するデフォルト停止図柄のもう1つ(初期B)に設定されることを示す。
これにより、遊技機10は、デフォルト停止図柄の表示態様により切替前の演出モードが演出モードRであったか否かまでを遊技者に知らしめることができる。
上述した第11の実施形態(変形例を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、表示モード切替手段(オプション設定部25、遊技制御装置100、演出制御装置300)と、表示モード提示手段(表示装置41、演出制御装置300)と、を含む。表示モード切替手段は、変動表示ゲームを第1表示態様によって表示する第1表示モード(たとえば演出モードA)と変動表示ゲームを第2表示態様によって表示する第2表示モード(たとえば演出モードB)とを選択操作を受け付けて切替可能である。表示モード提示手段は、第1表示モードにおいて第1停止図柄組み合わせ(停止中の図柄の組み合わせ)を表示しているときに表示モードの切替操作を受け付けた場合、切替後の表示モードとして第1表示モードを提示するとき第1停止図柄組み合わせを表示し、切替後の表示モードとして第2表示モードを提示するとき第1停止図柄組み合わせと異なる第2停止図柄組み合わせ(デフォルト停止図柄の組み合わせ)を表示する。
(2)遊技機10は、表示モード切替手段(オプション設定部25、遊技制御装置100、演出制御装置300)と、表示モード提示手段(表示装置41、演出制御装置300)と、を含む。表示モード切替手段は、第1の図柄数(たとえば5つ)によって停止図柄組み合わせを表示可能な第1表示態様によって変動表示ゲームを表示する第1表示モード(たとえば演出モードA)と、第1の図柄数と異なる第2の図柄数(たとえば9つ)によって停止図柄組み合わせを表示可能な第2表示態様によって変動表示ゲームを表示する第2表示モード(たとえば演出モードB)とを選択操作を受け付けて切替可能である。表示モード提示手段は、第1表示モードにおいて第1停止図柄組み合わせ(停止中の図柄の組み合わせ)を表示しているときに表示モードの切替操作を受け付けた場合、切替後の表示モードとして第1表示モードを提示するとき第1停止図柄組み合わせを表示し、切替後の表示モードとして第2表示モードを提示するとき第1停止図柄組み合わせと異なる第2停止図柄組み合わせ(デフォルト停止図柄の組み合わせ)を表示する。
(3)遊技機10は、表示モード切替手段(オプション設定部25、遊技制御装置100、演出制御装置300)と、表示モード提示手段(表示装置41、演出制御装置300)と、を含む。表示モード切替手段は、特定の結果態様を導出可能な有効ラインを第1の数(たとえば2つ)だけ有する停止図柄組み合わせを表示可能な第1表示態様によって変動表示ゲームを表示する第1表示モード(たとえば演出モードA)と、特定の結果態様を導出可能な有効ラインを第1の数と異なる第2の数(たとえば5つ)だけ有する停止図柄組み合わせを表示可能な第2表示態様によって変動表示ゲームを表示する第2表示モード(たとえば演出モードB)とを選択操作を受け付けて切替可能である。表示モード提示手段は、第1表示モードにおいて第1停止図柄組み合わせ(停止中の図柄の組み合わせ)を表示しているときに表示モードの切替操作を受け付けた場合、切替後の表示モードとして第1表示モードを提示するとき第1停止図柄組み合わせを表示し、切替後の表示モードとして第2表示モードを提示するとき第1停止図柄組み合わせと異なる第2停止図柄組み合わせ(デフォルト停止図柄の組み合わせ)を表示する。
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、実施形態の遊技機が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記の処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記憶装置には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ等がある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disk)、DVD−RAM、CD(Compact Disk)−ROM/RW(ReWritable)等がある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)等がある。
プログラムを流通させる場合には、たとえば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、たとえば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムにしたがった処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムにしたがった処理を実行することもできる。また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムにしたがった処理を実行することもできる。
また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現することもできる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、開示した実施形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、たとえば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機等の遊技球を使用するすべての遊技機、およびメダルを使用する遊技機であるスロットマシンに適用可能である。
また、開示した実施形態はすべての点で例示されるものであって制限的なものではないと考えられるべきである。また、上述の実施形態および変形例の各構成を組み合わせて適用してもよい。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。