JP6930956B2 - 風力発電設備及び風力発電設備の運用方法 - Google Patents

風力発電設備及び風力発電設備の運用方法 Download PDF

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Description

本開示は、風力発電設備及び風力発電設備の運用方法に関する。
従来、雷発生時、或いは、雷を発生させ得る雷雲の発生又は接近時に、通常の運転モードとは異なる耐雷用の運転モードに切り替えて運転を継続するように構成された風力発電設備及びその運転方法が知られている。例えば、特許文献1には、雷雲が接近した際に、定格運転時よりもロータの回転数を低下させた種々の耐雷モードで運転を行うことが開示されている。
特開2018−127986号公報
ところで、風力発電設備内には、ブレードの先端に設けられたレセプタやナセル上に配置された避雷針への落雷による雷電流を導くための電流経路が設けられ得る。特に、地上又は洋上に立設されたタワー上方の高所に主軸、増速機又は発電機等の金属機器が配置されたナセル内の空間は、上記雷電流の経路になり得るほか、ナセルの天井や壁を貫通して直接的な雷撃を受ける虞がある。このため、雷雲が接近した際には、風力発電設備内の人員は、少なくともナセル内から退避することが求められており、当該ナセルの下方に位置するタワー内の空間に退避するか、タワーを含む風力発電設備外に完全退避することが推奨されている。
しかし、風力発電設備内では視界や音が壁に遮られており、該設備内の人員は外部の状況を認識し難い。このため、当該風力発電設備の近くで雷雲が発生した際、或いは、当該風力発電設備に雷雲が接近している状況にあっても、風力発電設備内の人員が自ら稲妻や雷鳴等の視覚的又は聴覚的な情報を頼りに雷雲の発生又は接近に気付くことが困難な場合があり、風力発電設備外への退避に遅れが生じる虞がある。
この点、上記特許文献1にも、風力発電設備内の人員に雷雲の接近を報知して該風力発電設備からの退避を促すことについては何ら詳述されていない。
上述した問題に鑑み、本開示の少なくとも一実施形態は、風力発電設備内の人員に雷雲の接近を速やかに報知することを目的とする。
(1)本開示の少なくとも一実施形態に係る風力発電設備は、
少なくとも一本のブレードと、
前記ブレードが取り付けられるハブと、
前記ハブを回転可能に支持するナセルと、
前記ナセル内に設けられ、一種以上の警報を発するように構成された警報器と、
前記警報を発するように前記警報器に指令する警報信号を出力するためのコントローラと、を備える風力発電設備であって、
前記コントローラは、外部機器から発せられる雷雲位置情報に基づいて、雷雲と前記風力発電設備との距離が第1閾値以下になったときに前記警報信号を出力するように構成されている。
上記(1)の構成によれば、外部機器から発せられる雷雲位置情報に基づき、雷雲と風力発電設備との距離が第1閾値以下になったことをトリガとして、コントローラから警報信号が自動的に出力される。そして、警報信号を受信した警報器から、少なくともナセル内に一種以上の警報が発せられる。よって、少なくともナセル内やその近傍の風力発電設備内にいて外部の視覚的又は聴覚的な情報を直接的に把握し難い人員に対して、該風力発電設備から第1閾値以下の距離に雷雲が接近している旨を速やかに報知することができる。これにより、風力発電設備内の人員に対して、ナセル外又は風力発電設備外への迅速な退避を促すことができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載の構成において、
前記風力発電設備は、
前記ナセルを支持するタワーと、
前記タワーの周囲において前記タワー外に設置された外部警報器と、をさらに備え、
前記外部警報器は、前記コントローラが出力する前記警報信号に基づいて視覚的及び/又は聴覚的な警報を発するように構成されていてもよい。
上記(2)の構成によれば、外部機器から発せられる雷雲位置情報に基づき、雷雲と風力発電設備との距離が第1閾値以下になったときにコントローラから発せられる警報信号に基づき、ナセル内に配置された警報器に加えてタワー外に設置された外部警報器からも警報が発せられる。つまり、風力発電設備から第1閾値以下の距離に雷雲が接近している旨を風力発電設備内外の人員に速やかに報知することができる。これにより、風力発電設備内外の人員に対して、ナセル外又は風力発電設備外への迅速な退避を促すことができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)に記載の構成において、
前記コントローラは、複数の異なる前記距離の大きさに応じて、複数種の前記警報から選択される少なくとも一の前記警報を発するよう前記警報器を制御するように構成されていてもよい。
上記(3)の構成によれば、雷雲と風力発電設備との距離の大きさに応じて、複数種の警報から選択される少なくとも一の警報が警報器から発せられる。これにより、例えば、雷雲と風力発電設備との距離に応じた警報の種類を予め設定すれば、風力発電設備内の人員は、警報器から発せられる警報の種類に基づいて雷雲と該風力発電設備との距離を認識することができる。よって、風力発電設備内の人員に対して、雷雲の接近距離に応じた落雷の可能性の切迫具合に応じた迅速な退避行動を促すことができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(3)の何れか一つに記載の構成において、
前記コントローラは、前記雷雲位置情報を受信するように前記外部機器と通信可能に構成され、受信した前記雷雲位置情報に基づいて、前記距離が前記第1閾値以下になったか否かを判断するように構成されていてもよい。
上記(4)の構成によれば、外部機器と通信可能に構成されたコントローラが、外部機器から受信した雷雲位置情報に基づいて、雷雲と風力発電設備との距離が第1閾値以下になったか否かを判断する。よって、外部機器から発せられる雷雲位置情報が更新される度に最新の雷雲位置情報に基づいてコントローラから警報器に警報信号を出力することができるから、少なくともナセル内の人員に対し、タイムリーに雷雲の接近を報知してナセルからの退避を促すことができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(4)の何れか一つに記載の構成において、
前記風力発電設備は、
前記外部機器とハードウェア回線、又は、準ずるソフトウェアプログラムを介して接続され、前記距離が前記第1閾値以下になったときにON/OFF状態が切り替わるように構成されたリレー又はリレー信号と、
前記リレー又はリレー信号と前記コントローラとの間に設けられる中継装置又は配線と、をさらに備え、
前記コントローラは、前記中継装置又は配線を介して入力される前記リレーのON/OFF状態を示すリレー信号に応じて、前記警報信号を出力するように構成されていてもよい。
上記(5)の構成によれば、ハードウェア回線を介して外部機器と接続されたリレーのON/OFF状態が、雷雲と風力発電設備との距離が第1閾値以下になったときに切り替わり、該ON/OFF状態を示すリレー信号が中継装置を介してコントローラに入力される。そして、入力されたリレー信号に応じて、コントローラから警報器に警報信号が出力される。つまり、上記(5)のような簡易な構成により、上記(1)〜(4)の何れか一つで述べた効果を享受することができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(5)の何れか一つに記載の構成において、
前記コントローラは、前記外部機器から暴風情報を受信し、前記暴風情報に基づいて前記風力発電設備の運転を停止するように構成されていてもよい。
風力発電設備の運転においては、雷雲の位置情報に応じて該風力発電設備及び人員を保護することが重要であるほか、風向きや風速を含む暴風情報に応じて風力発電設備を運転又は停止することが必要な場合がある。雷発生の際には暴風が伴うこともあるが、必ずしも両者が同時に発生するとはいえず、雷雲位置情報と暴風情報とは別々に発せられる。
この点、上記(6)の構成によれば、コントローラにより、外部機器から受信した暴風情報に基づいて風力発電設備の運転を停止することができる。つまり、上記雷雲位置情報とは別に外部機器から受信する暴風情報に基づいて、風力発電設備の運転継続と停止とをコントローラが切り替えることができる。よって、雷雲の接近情報に応じて少なくともナセル内の人員に警報を発することができることに加えて、暴風情報に応じた風力発電設備の運転制御を行うことができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(6)の何れか一つに記載の構成において、
前記距離は、前記ナセルからの人員の退避に要する時間を考慮して設定されていてもよい。
上記(7)の構成によれば、警報器から警報を発する際の雷雲と当該風力発電設備との距離に関する第1閾値を、当該風力発電設備のナセルからの人員の退避に要する時間を考慮して設定することができる。これにより、ナセル内に設置した警報器からは、人員が退避するための十分な時間が確保されたタイミングで警報を発することができる。よって、警報を認識した人員は、当該風力発電設備のナセルから避難場所へ安全に退避することができる。なお、ナセルからの人員の退避に要する時間は、例えば、発電出力の規模に応じたナセル乃至タワーの地上高さ、風力発電設備の立地、或いは、ナセルから避難場所までの避難経路の道のり等を考慮して決定してもよい。
(8)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(7)の何れか一つに記載の構成において、
前記警報器は、複数種の前記警報をそれぞれ発するように構成された複数のランプ、または、複数種の前記警報をそれぞれ異なる色で表示可能に構成された少なくとも一つのランプを含む警光灯であってもよい。
上記(8)の構成によれば、コントローラから出力された警報信号に応じて、警報器としての警光灯が点灯する。よって、少なくともナセル内の人員に対して、当該風力発電設備から第1閾値以下の距離に雷雲が接近していることを、警光灯により視認可能な態様で警報を発することができる。さらに、複数のランプ又は異なる色によって複数種の警報を表示することにより、少なくともナセル内の人員は、警光灯を視認することで複数種の警報のうち何れの警報が発せられているかを、ナセル内にいながら、且つ、外部と連絡することなく容易に把握することができる。よって、風力発電設備内の人員に対して、ナセル外又は風力発電設備外への迅速な退避を促すことができる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(8)の何れか一つに記載の構成において、
前記コントローラは、前記警報信号を出力後、前記雷雲位置情報に基づいて、前記距離が第2閾値より大きくなったときに前記警報器に対して前記警報を解除するための解除信号を出力するように構成されていてもよい。
上記(9)の構成によれば、警報信号が出力された後、外部機器からの雷雲位置情報に基づき、該風力発電設備と雷雲との距離が第2閾値を超えたことをトリガとしてコントローラから警報器に自動的に解除信号が出力される。よって、警報器から警報が発せられている状態で風力発電設備と雷雲との距離が第2閾値を超えたときは、作動中の警報器による警報を自動的に解除することができる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(9)の何れか一つに記載の構成において、
前記コントローラは、前記警報信号を出力後、各々の作業員が携帯するポータブル端末から入力された前記警報の前記作業員による認知を示す認知確認信号を受け取る様に構成されていてもよい。
上記(10)の構成によれば、各々の作業員が携帯するポータブル端末からの認知確認信号がコントローラに入力される。よって、例えば、複数の作業員で作業を行う場合、各作業員が雷雲の接近を認識したか、或いは、全作業員が雷雲の接近を認識したか否かの確認情報をコントローラに集約することができる。よって、このコントローラに集約された認知確認信号を確認することにより、当該風力発電設備における安全管理の迅速化、効率化又は質の向上を図ることができる。
(11)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(10)の何れか一つに記載の構成において、
前記少なくとも一本のブレードは、3本のブレードを含み、
前記コントローラは、前記雷雲位置情報に基づいて、前記距離が第3閾値以下になったときに、前記3本のブレードのうち保護対象ブレードが鉛直方向下向きとなるように前記ハブのアジマス角を調整するように構成されていてもよい。
風力発電設備のブレードへの落雷については、ブレードが鉛直上向きに配置されるなど、比較的高い位置に配置された状態において雷撃の可能性が高くなる傾向がある。
この点、上記(11)の構成によれば、外部機器から発せられる雷雲位置情報に基づき、風力発電設備と雷雲との距離が第3閾値以下になったとき、コントローラにより、3本のブレードのうち保護対象ブレードを鉛直方向下向きとなるようにハブのアジマス角を調整する制御が行われる。これにより、保護対象ブレードを比較的低い位置に配置することができるから、保護対象ブレードへの雷撃の可能性を低減して保護対象ブレードを保護することができる。なお、保護対象ブレードは、例えば、既に雷撃その他の原因により損傷を受けているブレードでもよいし、比較的新しいブレードであってもよく、運転状況に応じて任意に設定し得る。
(12)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(11)の何れか一つに記載の構成において、
前記コントローラは、前記雷雲位置情報に基づいて、前記距離が第4閾値以下になったときに、前記ハブが遊転するフェザーモードに移行させるように構成されていてもよい。
上記(12)の構成によれば、外部機器から受信する雷雲位置情報に基づき、風力発電設備と雷雲との距離が第4閾値以下になったとき、コントローラにより、ハブが遊転するフェザーモードに移行する制御が行われる。よって、例えば、雷雲に強風乃至暴風が伴う場合は、雷雲位置情報に基づいて雷雲と風力発電設備との距離が第4閾値以下になったことをトリガとして自動的にフェザーモードに移行することにより、風圧による影響を低減して強風乃至暴風から風力発電設備を保護することができる。
(13)本開示の少なくとも一実施形態に係る風力発電設備の運用方法は、
少なくとも一本のブレードと、
前記ブレードが取り付けられるハブと、
前記ハブを回転可能に支持するナセルと、
前記ナセル内に設けられ、一種以上の警報を発するように構成された警報器と、
を備える風力発電設備の運用方法であって、
外部機器から発せられる雷雲位置情報に基づいて、雷雲と前記風力発電設備との距離が第1閾値以下になったときに前記警報を発する。
上記(13)の方法によれば、外部機器から発せられる雷雲位置情報に基づいて、雷雲と風力発電設備との距離が第1閾値以下になったときに、ナセル内に設けられた警報器から一種以上の警報が発せられる。よって、少なくともナセル内やその近傍の風力発電設備内にいて外部の視覚的又は聴覚的な情報を直接的に把握し難い人員に対して、該風力発電設備から第1閾値以下の距離に雷雲が接近している旨を速やかに報知することができる。これにより、風力発電設備内の人員に対して、ナセル外又は風力発電設備外への迅速な退避を促すことができる。
(14)幾つかの実施形態では、上記(13)に記載の方法において、
前記ナセル内の作業員が前記警報に基づき退避するための退避スペースを前記タワー内の上部に設置してもよい。
上記(14)の方法によれば、タワー内の上部に作業員が退避するための退避スペースが設置される。よって、外部機器から発せられる雷雲位置情報に基づいて、雷雲と風力発電設備との距離が第1閾値以下になったことをトリガとして警報器から警報が発せられたとき、該警報を認識したナセル内の作業員は、ナセルからタワー内に移動することで退避スペースに退避することができる。例えば、ナセル内の作業員が、予め設定された風力発電設備外の避難場所まで安全に移動する猶予がないなどの非常の際には、落雷の可能性が比較的高いとされるナセル内から、該ナセルの直下に設けられたタワー内の上部の退避スペースに移動するだけで、作業員に対する落雷の直撃の可能性を大幅に低下させることができる。
(15)幾つかの実施形態では、上記(14)に記載の方法において、
前記作業員の退避後、前記雷雲位置情報に基づいて作業再開の可否を判断してもよい。
上記(15)の方法によれば、警報器から発せられた警報に応じて作業員がナセルから退避した後、雷雲位置情報に基づき作業再開の可否が判断される。例えば、雷雲位置情報に基づいて、雷雲と風力発電設備との距離が上記第1閾値以上、又は、安全と判断し得るその他の所定距離以上に離れた場合に、作業再開可能と判断してもよい。
本開示の少なくとも一実施形態によれば、風力発電設備内の人員に雷雲の接近を速やかに報知することができる。
本開示の少なくとも一実施形態に係る風力発電設備の構成例を示す概略図である。 一実施形態に係る風力発電設備のシステム構成例を示す概略図である。 一実施形態に係る風力発電設備の制御系の構成例を示すブロック図である。 幾つかの実施形態における雷雲と風力発電設備との距離を示す概略図である。 一実施形態に係る風力発電設備の運転方法を示すフローチャートである。 一実施形態に係る風力発電設備における退避スペースを示す概略図である。 一実施形態に係る風力発電設備の運転方法を示すフローチャートである。 一実施形態に係る風力発電設備の運転方法を示すフローチャートである。 一実施形態に係る風力発電設備の運転方法を示す概略図である。 一実施形態に係る風力発電設備の運転方法を示すフローチャートである。 一実施形態に係る風力発電設備の運転方法を示すフローチャートである。 一実施形態に係る風力発電設備の運転方法を示すフローチャートである。
以下、添付図面に従って本発明の例示的な実施形態について説明する。ただし、以下に示す幾つかの実施形態に記載された構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
また例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
先ず、本開示の少なくとも一実施形態に係る風力発電設備について説明する。
図1は本開示の少なくとも一実施形態における風力発電設備の構成例を示す概略図である。図2は一実施形態に係る風力発電設備のシステム構成例を示す概略図である。図3は一実施形態に係る風力発電設備の制御系の構成例を示すブロック図である。
図1〜図3に非限定的に例示するように、本開示の少なくとも一実施形態に係る風力発電設備(以下、風車1とする)は、少なくとも一のブレード2及び該ブレード2が取り付けられるハブ3を含む風車ロータ4と、風車ロータ4のハブ3を回転可能に支持するナセル7と、該ナセル7を旋回可能に支持するタワー8と、タワー8を支持するベース9と、ナセル7内に設けられ、一種以上の警報を発するように構成された警報器10と、警報を発するように警報器10に指令する警報信号63を出力するためのコントローラ20と、を備えている。
なお、風車1は、風車ロータ4と一体回転可能に連結された主軸5A及び増速機5Bを含むドライブトレイン5と、ドライブトレイン5の回転エネルギーを電気エネルギーに変換して電力を生成する発電機6と、を備えている。
警報機10は、例えば、光、音、動作又はこれらの組み合わせにより、視覚的、聴覚的又は感覚的に注意を喚起し得る態様で警報を発するように構成される。
図3に非限定的に例示するように、コントローラ20は、例えば、コンピュータであり、CPU21、該CPU21が実行する各種プログラムやテーブル等のデータを記憶するための記憶部としてのROM(Read Only Memory)23、各プログラムを実行する際の展開領域や演算領域としてのワーク領域として機能するRAM(Random Access Memory)22の他、図示しない大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)、通信ネットワークに接続するための通信インターフェース、及び外部記憶装置が装着されるアクセス部などを備えていてもよい。幾つかの実施形態において、コントローラ20は、風車運転に関する各種パラメータを保存するデータベース27を含んでもよい。これらは全て、バス24を介して接続されている。更に、コントローラ20は、例えば、キーボードやマウス等からなる入力部(図示省略)及びデータを表示する液晶表示装置等からなる表示部等と接続されていてもよい。
コントローラ20には、各風車1に設けられた風向センサ32、風速センサ33及びピッチ角センサ25の各々から、それぞれ風向、風速及びピッチ角に関する検知信号が送信されてもよい。また、コントローラ20は、バス24を介してヨーモータ34、ヨーブレーキ駆動アクチュエータ35、ピッチアクチュエータ36及びピッチブレーキ駆動アクチュエータ37と電気的又は電子的に接続されていてもよい。
なお、一実施形態において、上記のコントローラ20は、例えばナセル5内に配置されたナセル制御装置(図示省略)であってもよい。ただし、他の実施形態として、コントローラ20は、例えばハブ3内に配置されたピッチ制御装置、タワー8内に配置された操作端末又は風車1から離れて配置された管理センター内に設置された制御システム、或いは、ウィンドファームコントローラ20Aであってもよい。
図4は幾つかの実施形態における雷雲と風力発電設備との距離を示す概略図である。
本開示の少なくとも一実施形態におけるコントローラ20は、例えば図2に非限定的に例示する外部機器40から発せられる雷雲位置情報41に基づいて、雷雲Tcと風車1との距離が第1閾値Th1以下になったときに警報信号63を出力するように構成され得る(図5、ステップS10〜S11参照)。
ROM23には、外部機器40から発せられる雷雲位置情報41に基づいて、雷雲Tcと風車1との距離が第1閾値Th1以下になったときに警報信号63を出力する雷雲接近時運転プログラム28が格納されていてもよい。
この雷雲接近時運転プログラム28をCPU21がROM23から読み出し、RAM44に展開して実行することにより、コントローラ20は、雷雲位置情報41に基づいて警報信号63を出力するように構成され得る。
外部機器40は、例えば雷雲の接近や暴風などを含む気象に関する情報を発信する機関又は会社等の施設内に設置され得る。このような外部機器40から発信された情報(例えば、雷雲位置情報41及び後述する暴風情報42を含む)は、有線又は無線のネットワークを通じて関係部門に提供される。
第1閾値Th1として設定される距離は、例えば、5km、10km、15km、20km等、任意の値に設定し得る。
上記構成によれば、外部機器40から発せられる雷雲位置情報41に基づき、雷雲Tcと風車1との距離が第1閾値Th1以下になったことをトリガとして、コントローラ20から警報信号63が自動的に出力される。そして、警報信号63を受信した警報器10から、少なくともナセル7内に一種以上の警報が発せられる。よって、少なくともナセル7内やその近傍の風車1内にいて外部の視覚的又は聴覚的な情報を直接的に把握し難い人員Pに対して、該風車1から第1閾値Th1以下の距離に雷雲Tcが接近している旨を速やかに報知することができる。これにより、風車1内の人員Pに対して、ナセル7外、風車1外又は近隣の安全な避難場所への迅速な退避を促すことができる。
幾つかの実施形態において、風車1は、ナセル7を支持するタワー8の周囲においてタワー8外に設置された外部警報器16をさらに備えていてもよい(例えば図6参照)。
外部警報器16は、例えば、風車1のタワー8の外周やナセル7の周囲、或いは、風車1が設置された公園等の施設内など、風車1の近傍に配置され得る。
そして、外部警報器16は、コントローラ20が出力する警報信号63に基づいて視覚的及び/又は聴覚的な警報を発するように構成されていてもよい。
このように外部警報器16を備えた構成によれば、外部機器40から発せられる雷雲位置情報41に基づき、雷雲Tcと風車1との距離が第1閾値Th1以下になったときにコントローラ20から発せられる警報信号63に基づき、ナセル7内に配置された警報器10に加えてタワー8外に設置された外部警報器16からも警報が発せられる。つまり、風車1から第1閾値Th1以下の距離に雷雲Tcが接近している旨を風車1内外の人員Pに速やかに報知することができる。これにより、風車1内外の人員Pに対して、ナセル7外又は風車1外への迅速な退避を促すことができる。
幾つかの実施形態において、コントローラ20は、風車1と雷雲Tcとの複数の異なる距離の大きさに応じて、複数種の警報から選択される少なくとも一の警報を発するように警報器10を制御するように構成されていてもよい。
警報の種類としては、例えば、上述したように、光、音、動作又はこれらの組み合わせにより、視覚的、聴覚的又は感覚的に注意を喚起し得る態様の警報を含み得る。また、上記複数の異なる距離の大きさに応じて、複数の光源、音源等を用いる態様であってもよい。
このように、雷雲Tcと風車1との距離の大きさに応じて、複数種の警報から選択される少なくとも一の警報が警報器10から発する構成によれば、例えば、雷雲Tcと風車1との距離に応じた警報の種類を予め設定すれば、風車1内の人員Pは、警報器10から発せられる警報の種類に基づいて雷雲Tcと該風車1との距離を認識することができる。よって、風車1内の人員Pに対して、雷雲Tcの接近距離に応じた落雷の可能性の切迫具合に応じた迅速な退避行動を促すことができる。
幾つかの実施形態では、上記何れかに記載の構成において、コントローラ20は、雷雲位置情報41を受信するように外部機器40と通信可能に構成され、受信した雷雲位置情報41に基づいて、雷雲Tcと風車1との距離が第1閾値Th1以下になったか否かを判断するように構成されていてもよい。
このように外部機器40から受信した雷雲位置情報41に基づいて雷雲Tcと風車1との距離が第1閾値Th1以下になったか否かを判断する構成によれば、外部機器40と通信可能に構成されたコントローラ20が、外部機器40から受信した雷雲位置情報41に基づいて、雷雲Tcと風車1との距離が第1閾値Th1以下になったか否かを判断する。よって、外部機器40から発せられる雷雲位置情報41が更新される度に最新の雷雲位置情報41に基づいてコントローラ20から警報器10に警報信号63を出力することができるから、少なくともナセル7内の人員Pに対し、タイムリーに雷雲Tcの接近を報知してナセル7からの退避を促すことができる。
幾つかの実施形態では、上記何れかに記載の構成において、風車1は、外部機器40とハードウェア回線50を介して接続されるとともに、風車1と雷雲Tcとの距離が第1閾値Th1以下になったときにON/OFF状態が切り替わるように構成されたリレー52と、該リレー52とコントローラ20との間に設けられる中継装置62と、をさらに備えていてもよい(例えば図2参照)。
そして、コントローラ20は、中継装置62を介して入力されるリレー52のON/OFF状態を示すリレー信号61に応じて、警報信号63を出力するように構成されていてもよい。なお、こうしたリレー52、中継装置62は、例えば、プログラマブルロジックコントローラの様な機器によるソフトウェアで置き換えることもできる。
このように風車1が外部機器40とハードウェア回線50を介して接続された構成によれば、ハードウェア回線50を介して外部機器40と接続されたリレー52のON/OFF状態が、雷雲Tcと風車1との距離が第1閾値Th1以下になったときに切り替わり、該ON/OFF状態を示すリレー信号61が中継装置62を介してコントローラ20に入力される。そして、入力されたリレー信号61に応じて、コントローラ20から警報器10に警報信号63が出力される。つまり、このような簡易な構成により、本開示の何れかの実施形態で述べた効果を享受することができる。
幾つかの実施形態では、上記何れかに記載の構成において、コントローラ20は、警報信号63を出力後、雷雲位置情報41に基づいて、風車1と雷雲Tcとの距離が第2閾値Th2より大きくなったときに、警報器10に対して警報を解除するための解除信号65を出力するように構成されていてもよい(図7、ステップS20〜S21参照)。
このように外部機器40から受信した雷雲位置情報41に基づいて、風車1と雷雲Tcとの距離が第2閾値Th2より大きくなったときに、警報器10に対して警報を解除するための解除信号65を出力する構成によれば、警報信号63が出力された後、外部機器40からの雷雲位置情報41に基づき、該風車1と雷雲Tcとの距離が第2閾値Th2を超えたことをトリガとしてコントローラ20から警報器10に自動的に解除信号65が出力される。よって、警報器10から警報が発せられている状態で風車1と雷雲Tcとの距離が第2閾値Th2を超えたときは、作動中の警報器10による警報を自動的に解除することができる。また、仮に警報が解除されるときにナセル7内又はその周辺に人員Pがいる場合、その人員Pは、雷雲Tcが風車1から第2閾値Th2以上の距離に離れたこと、及び、それによってナセル7から退避する必要がなくなったことをナセル7内にいながら認識することができる。
幾つかの実施形態では、上記何れかに記載の構成において、コントローラ20は、外部機器40から暴風情報42を受信し、受信した暴風情報42に基づいて風車1の運転を停止するように構成されていてもよい(図8、ステップS30〜S31参照)。
風車1の運転においては、雷雲Tcの位置情報(雷雲位置情報41)に応じて該風車1及び人員Pを保護することが重要であるほか、風向きや風速を含む暴風情報42に応じて風車1を運転又は停止することが必要な場合がある。雷発生の際には暴風が伴うこともあるが、必ずしも両者が同時に発生するとはいえず、雷雲位置情報41と暴風情報42とは別々に発せられる。
この点、上記のように外部機器40から受信した暴風情報42に基づいて風車1の運転を停止する構成によれば、コントローラ20により、外部機器40から受信した暴風情報42に基づいて風車1の運転を停止することができる。つまり、上記雷雲位置情報41とは別に外部機器40から受信する暴風情報42に基づいて、風車1の運転継続と停止とをコントローラ20が切り替えることができる。よって、雷雲Tcの接近情報に応じて少なくともナセル7内の人員Pに警報を発することができることに加えて、暴風情報42に応じた風車1の運転制御を行うことができる。
幾つかの実施形態では、上記何れかに記載の構成において、雷雲Tcと風車1との距離の閾値は、ナセル7からの人員Pの退避に要する時間を考慮して設定されていてもよい。
このように雷雲Tcと風車1との距離の閾値をナセル7からの人員Pの退避に要する時間を考慮して設定構成によれば、警報器10から警報を発する際の雷雲Tcと当該風車1との距離に関する第1閾値Th1を、当該風車1のナセル7からの人員Pの退避に要する時間を考慮して設定することができる。これにより、ナセル7内に設置した警報器10からは、人員Pが退避するための十分な時間が確保されたタイミングで警報を発することができる。よって、警報を認識した人員Pは、当該風車1のナセル7から避難場所へ安全に退避することができる。なお、ナセル7からの人員Pの退避に要する時間は、例えば、発電出力の規模に応じたナセル7乃至タワー8の地上高さ、風車1の立地、或いは、ナセルから避難場所までの避難経路の道のり等を考慮して決定してもよい。
幾つかの実施形態では、上記何れかに記載の構成において、警報器10は、複数種の警報をそれぞれ発するように構成された複数のランプ12、または、複数種の警報をそれぞれ異なる色で表示可能に構成された少なくとも一つのランプ12を含む警光灯14であってもよい。
警光灯14は、例えばパトランプ(又はパトライト(登録商標))等の回転灯(或いは回転警告灯)であってもよい。
このように警光灯14を警報器10として適用した構成によれば、コントローラ20から出力された警報信号63に応じて、警報器10としての警光灯14が点灯する。よって、少なくともナセル7内の人員Pに対して、当該風車1から第1閾値Th1以下の距離に雷雲Tcが接近していることを、警光灯14により視認可能な態様で警報を発することができる。さらに、複数のランプ12又は異なる色によって複数種の警報を表示することにより、少なくともナセル7内の人員Pは、警光灯14を視認することで複数種の警報のうち何れの警報が発せられているかを、ナセル7内にいながら、且つ、外部と連絡することなく容易に把握することができる。よって、風車1内の人員Pに対して、ナセル7外又は風力発電設備外への迅速な退避を促すことができる。
幾つかの実施形態では、上記何れかに記載の構成において、コントローラ20は、警報信号63を出力後、各々の作業員Pが携帯するポータブル端末70から入力された警報の作業員による認知を示す認知確認信号64を受け取る様に構成されていてもよい。
このように、各々の作業員Pが携帯するポータブル端末70からの認知確認信号64がコントローラ20に入力される構成によれば、例えば、複数の作業員Pで作業を行う場合、各作業員Pが雷雲Tcの接近を認識したか、或いは、全作業員Pが雷雲Tcの接近を認識したか否かの確認情報をコントローラ20に集約することができる。よって、このコントローラ20に集約された認知確認信号を確認することにより、当該風車1における安全管理の迅速化、効率化又は質の向上を図ることができる。
幾つかの実施形態では、上記何れかに記載の構成において、少なくとも一本のブレード2は、3本のブレード2を含み、コントローラ20は、雷雲位置情報41に基づいて、雷雲Tcと風車1との距離が第3閾値Th3以下になったときに、3本のブレード2のうち保護対象ブレード2が鉛直方向下向き(図9参照)となるようにハブ3のアジマス角を調整するように構成されていてもよい(図10、ステップS40〜S41参照)。
風車1のブレード2への落雷については、ブレード2が鉛直上向きに配置されるなど、比較的高い位置に配置された状態において雷撃の可能性が高くなる傾向がある。
この点、上記のように、外部機器40から発せられる雷雲位置情報41に基づき、風車1と雷雲Tcとの距離が第3閾値Th3以下になったとき、コントローラ20により、3本のブレード2のうち保護対象ブレード2を鉛直方向下向きとなるようにハブ3のアジマス角を調整する構成によれば、保護対象ブレード2を比較的低い位置(乃至は構成上配置し得る最も低い位置)に配置することができるから、保護対象ブレード2への雷撃の可能性を低減して保護対象ブレード2を保護することができる。なお、保護対象ブレード2は、例えば、既に雷撃その他の原因により損傷を受けているブレード2でもよいし、比較的新しいブレード2であってもよく、運転状況に応じて任意に設定し得る。
幾つかの実施形態では、上記何れかに記載の構成において、コントローラ20は、雷雲位置情報41に基づいて、雷雲Tcと風車1との距離が第4閾値Th4以下になったときに、ハブ3が遊転するフェザーモードに移行させるように構成されていてもよい(図11、ステップS50〜S51参照)。
例えば、コントローラ20は、雷雲位置情報41に基づいて、雷雲Tcと風車1との距離が第4閾値Th4以下になったとき、図示しないロータブレーキを解除するとともに、ピッチ角センサ25の検出信号を参照してブレード2のピッチ角がフェザー状態となるようにピッチ駆動アクチュエータ36を駆動した後、ピッチブレーキ駆動アクチュエータを作動させてピッチ角を固定する。
このように、外部機器40から受信する雷雲位置情報41に基づき、風車1と雷雲Tcとの距離が第4閾値Th4以下になったとき、コントローラ20により、ハブ3が遊転するフェザーモードに移行する制御が行われる構成によれば、例えば、雷雲Tcに強風乃至暴風が伴う場合は、雷雲位置情報41に基づいて雷雲Tcと風車1との距離が第4閾値Th4以下になったことをトリガとして自動的にフェザーモードに移行することにより、風圧による影響を低減して強風乃至暴風から風車1を保護することができる。
本開示の少なくとも一実施形態に係る風力発電設備の運用方法は、少なくとも一本のブレード2と、該ブレード2が取り付けられるハブ3と、ハブ3を回転可能に支持するナセル7と、ナセル7内に設けられ、一種以上の警報を発するように構成された警報器10と、を備える風車1の運用方法であって、外部機器40から発せられる雷雲位置情報41に基づいて、雷雲Tcと風車1との距離が第1閾値Th1以下になったときに警報を発する。
このように、外部機器40から発せられる雷雲位置情報41に基づいて、雷雲Tcと風車1との距離が第1閾値Th1以下になったときに、ナセル7内に設けられた警報器10から一種以上の警報を発する構成によれば、少なくともナセル7内やその近傍の風車1内にいて外部の視覚的又は聴覚的な情報を直接的に把握し難い人員Pに対して、該風車1から第1閾値Th1以下の距離に雷雲が接近している旨を速やかに報知することができる。これにより、風車1内の人員Pに対して、ナセル7外又は風車1外への迅速な退避を促すことができる。
幾つかの実施形態では、上記方法において、ナセル7内の作業員Pが警報に基づき退避するための退避スペース8Aをタワー8内の上部に設置してもよい(例えば図6参照)。
このように、タワー8内の上部に作業員Pが退避するための退避スペースを設置する方法によれば、外部機器40から発せられる雷雲位置情報41に基づいて、雷雲Tcと風車1との距離が第1閾値Th1以下になったことをトリガとして警報器10から警報が発せられたとき、該警報を認識したナセル7内の作業員Pは、ナセル7からタワー8内に移動することで退避スペース8Aに退避することができる。例えば、ナセル7内の作業員Pが、予め設定された風車1外の避難場所(図示省略)まで安全に移動する猶予がないなどの非常の際には、落雷の可能性が比較的高いとされるナセル7内から、該ナセル7の直下に設けられたタワー8内の上部の退避スペース8Aに移動するだけで、作業員Pに対する落雷の直撃の可能性を大幅に低下させることができる。
幾つかの実施形態では、上記の方法において、作業員Pの退避後、雷雲位置情報41に基づいて作業再開の可否を判断してもよい(図12、ステップS60〜S66参照)。
このように、作業員Pの退避後、雷雲位置情報41に基づいて作業再開の可否を判断方法によれば、警報器10から発せられた警報に応じて作業員Pがナセル7から退避した後、雷雲位置情報41に基づき作業再開の可否が判断される。例えば、雷雲位置情報41に基づいて、雷雲Tcと風車1との距離が上記第1閾値Th1(第2閾値Th2,第3閾値Th3又は第4閾値Th4でもよい)以上、又は、安全と判断し得るその他の所定距離以上に離れた場合、或いは、全作業員Pからの認知確認信号64の受領後や解除信号65の送信後に一定時間経過した際に、作業再開可能と判断してもよい。
なお、上述した第1閾値Th1、第2閾値Th2、第3閾値Th3及び第4閾値Th4は、互いに異なる値であってもよいし同じ値であってもよい。
以上説明した本開示の少なくとも一実施形態によれば、風車1内の人員Pに雷雲Tcの接近を速やかに報知することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変更を加えた形態や、これらの形態を組み合わせた形態も含む。
1 風車(風力発電設備)
2 ブレード
2A 保護対象ブレード
3 ハブ
4 風車ロータ
5 ドライブトレイン
5A 主軸
5B 増速機
6 発電機
7 ナセル
8 タワー
8A 退避スペース
9 ベース
10 警報機
12 ランプ
14 警光灯(パトランプ)
16 外部警報器
20 コントローラ
20A ウィンドファームコントローラ
21 CPU
22 RAM
23 ROM
24 バス
25 ピッチ角センサ
27 データベース
28 雷雲接近時運転プログラム
31 風向センサ
32 風速センサ
33 荷重センサ
34 ヨーモータ
35 ヨーブレーキ駆動アクチュエータ
36 ピッチ駆動アクチュエータ
37 ピッチブレーキ駆動アクチュエータ
40 外部機器
41 雷雲位置情報
42 暴風情報
50 ハードウェア回線
52 リレー
61 リレー信号
62 中継装置
63 警報信号
64 認知確認信号
65 解除信号
70 ポータブル端末
Th1 第1閾値
Th2 第2閾値
Th3 第3閾値
Th4 第4閾値
Tc 雷雲
P 人員(作業員)

Claims (14)

  1. 少なくとも一本のブレード、前記ブレードが取り付けられるハブ、及び、前記ハブを回転可能に支持するナセルを備える風車と、
    前記ナセル内に設けられ、一種以上の警報を発するように構成された警報器と、
    前記風車から離れて配置された管理センター内に設置された制御システムであり、有線又は無線のネットワークを通じて外部機器から発せられる雷雲位置情報に基づいて、雷雲との距離が第1閾値以下になったときにON/OFFが切り替わるように構成された第1リレーを備え、前記警報を発するように前記警報器に指令する警報信号を出力するためのコントローラと、
    を備える風力発電設備であって、
    前記コントローラは、中継装置を介して入力される前記第1リレーのON/OFF状態を示すリレー信号に応じて、前記警報接続され、前記中継装置と通信可能な第2リレーに、前記警報信号を出力するように構成された風力発電設備。
  2. 前記ナセルを支持するタワーと、
    前記タワーの周囲において前記タワー外に設置された外部警報器と、をさらに備え、
    前記外部警報器は、前記コントローラが出力する前記警報信号に基づいて視覚的及び/又は聴覚的な警報を発するように構成された
    請求項1に記載の風力発電設備。
  3. 前記コントローラは、複数の異なる前記距離の大きさに応じて、複数種の前記警報から選択される少なくとも一の前記警報を発するよう前記警報器を制御するように構成され、
    前記警報は、前記風車内の人員に対して、前記風車のうち前記ナセル外への退避、又は、前記風車外への退避を促すための警報を含む
    請求項1又は2に記載の風力発電設備。
  4. 前記リレーは、前記外部機器とハードウェア回線、又は、準ずるソフトウェアプログラムを介して接続され、
    前記コントローラは、前記中継装置を介して入力される前記リレーのON/OFF状態を示すリレー信号に応じて、前記警報信号を出力するように構成された
    請求項1〜の何れか一項に記載の風力発電設備。
  5. 前記コントローラは、前記外部機器から暴風情報を受信し、前記暴風情報に基づいて前記風車の運転を停止するように構成された
    請求項1〜の何れか一項に記載の風力発電設備。
  6. 前記第1閾値は、前記ナセルからの人員の退避に要する時間を考慮して設定されている
    請求項1〜の何れか一項に記載の風力発電設備。
  7. 前記警報器は、複数種の前記警報をそれぞれ発するように構成された複数のランプ、または、複数種の前記警報をそれぞれ異なる色で表示可能に構成された少なくとも一つのランプの少なくとも一方を含む警光灯である
    請求項1〜の何れか一項に記載の風力発電設備。
  8. 前記コントローラは、前記警報信号を出力後、前記雷雲位置情報に基づいて、前記距離が第2閾値より大きくなったときに前記警報器に対して前記警報を解除するための解除信号を出力するように構成された
    請求項1〜の何れか一項に記載の風力発電設備。
  9. 前記コントローラは、前記警報信号を出力後、各々の作業員が携帯するポータブル端末から入力された前記警報の前記作業員による認知を示す認知確認信号を受け取る様に構成された
    請求項1〜の何れか一項に記載の風力発電設備。
  10. 前記風力発電設備は、3本のブレードを含み、
    前記コントローラは、前記雷雲位置情報に基づいて、前記距離が第3閾値以下になったときに、前記3本のブレードのうち保護対象ブレードが鉛直方向下向きとなるように前記ハブのアジマス角を調整するように構成された
    請求項1〜の何れか一項に記載の風力発電設備。
  11. 前記コントローラは、前記雷雲位置情報に基づいて、前記距離が第4閾値以下になったときに、前記ハブが遊転するフェザーモードに移行させるように構成された
    請求項1〜10の何れか一項に記載の風力発電設備。
  12. 少なくとも一本のブレード、前記ブレードが取り付けられるハブと、及び、前記ハブを回転可能に支持するナセルを備える風車と、
    前記ナセル内に設けられ、一種以上の警報を発するように構成された警報器と、
    前記風車から離れて配置された管理センター内に設置された制御システムであり、有線又は無線のネットワークを通じて外部機器から発せられる雷雲位置情報に基づいて、雷雲との距離が第1閾値以下になったときにON/OFFが切り替わるように構成された第1リレーを備え、前記警報を発するように前記警報器に指令する警報信号を出力するためのコントローラと、
    を備える風力発電設備の運用方法であって、
    前記コントローラは、中継装置を介して入力される前記第1リレーのON/OFF状態を示すリレー信号に応じて、前記警報器に接続され、前記中継装置と通信可能な第2リレーに、前記警報信号を出力する工程と、
    前記警報信号に基づいて前記警報器によって前記警報を発する工程と、
    を備える
    風力発電設備の運用方法。
  13. 前記ナセル内の作業員が前記警報に基づき退避するための退避スペースを前記タワー内の上部に設置する
    請求項12に記載の風力発電設備の運用方法。
  14. 前記作業員の退避後、前記雷雲位置情報に基づいて作業再開の可否を判断する
    請求項13に記載の風力発電設備の運用方法。
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