JP6929229B2 - 動的送電定格判定装置および関連方法 - Google Patents

動的送電定格判定装置および関連方法 Download PDF

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Description

本発明は、電力線導体に印加可能な動的最大電流を備える動的送電定格を判定するよう構成された装置に関する。本発明はまた、前記装置を含む関連する方法ならびに電力分配および/または送電グリッドに関する。
米国特許出願公開第2005/222808号発明が解決しようとする課題本発明は、電力線導体に印加可能な最大電流を判定する改善された装置または方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様によれば、本発明は、前記電力線導体の動的最大電流定格を判定することによって電力線導体に印加される電流の制御を提供するよう構成された動的送電定格判定装置を提供し、本装置は、
少なくとも2つの時間的に離間されたサンプル時間で取られた測定電圧および電流位相ベクトルのセットであって、
電力線導体の第1の端部で電力線導体によって搬送される電力の各相に対する電圧位相ベクトルと、
電力線導体の第2の端部で電力線導体によって搬送される電力の各相に対する電圧位相ベクトルと、
電力線導体の第1の端部で電力線導体によって搬送される電力の各相に対する電流位相ベクトルと、
電力線導体の第2の端部で電力線導体によって搬送される電力の各相に対する電流位相ベクトルと、
を備える、電圧および電流位相ベクトルに基づいて、
前記電圧および電流位相ベクトルを所定の電力線モデルに適用して、リアルタイム導体温度Tcの推定値を判定すること、
リアルタイム導体温度の前記推定値を所定の熱モデルに適用して、電力線導体が時間とともに到達する定常状態温度の予測値を判定すること、および、
少なくとも定常状態温度の前記予測値、電力線導体電流、および最大温度制限値に基づいて動的最大電流定格を計算すること、
によって、動的最大電流定格を判定するよう構成される。
これは、本装置が、周囲気象もしくは環境条件の測定または電力線導体温度の測定を必要としないので、有利である。その代わりに、所定の電力線モデルおよび熱モデルの使用により、驚くほど正確かつ有効な動的最大電流定格を得ることができる。本装置は、電力線導体の2つの異なる端部での各相の電圧および電流フェーザの測定を必要とするだけであり、リアルタイム導体温度、定常状態導体温度、および動的最大電流定格は全て前記測定フェーザに基づいて計算される。
任意選択的に、電圧および電流位相ベクトルの対称成分の方法によって得られた正相分のセットは、所定の電力線モデルに適用され、正相分のセットは、
第1の端部に対する正相電圧成分と、
第2の端部に対する正相電圧成分と、
第1の端部に対する正相電流成分と、
第2の端部に対する正相電流成分と、
を備える。
任意選択的に、正相分のセットは、以下の式に基づいて判定される。
Figure 0006929229
ここで、
Figure 0006929229
および
Figure 0006929229
は、第1の端部の正相電圧および電流成分であり、
Figure 0006929229
および
Figure 0006929229
は、第2の端部の正相電圧および電流成分であり、
Figure 0006929229
Figure 0006929229
および
Figure 0006929229
は、第1の端部における各相a、b、cの電圧位相ベクトルであり、
Figure 0006929229
Figure 0006929229
および
Figure 0006929229
は、第1の端部における各相a、b、cの電流位相ベクトルであり、
Figure 0006929229
Figure 0006929229
および
Figure 0006929229
は、第2の端部における各相a、b、cの電圧位相ベクトルであり、
Figure 0006929229
Figure 0006929229
および
Figure 0006929229
は、第2の端部における各相a、b、cの電流位相ベクトルであり、
αは変換の演算子であり、
Figure 0006929229
jは虚数単位である。
この例の方程式は、三相電力システムの正相分の判定を示しているが、任意の数の位相に原理を適用することができることは理解されよう。
任意選択的に、本装置は、
以下の式で表される所定の電力線モデルに基づいてリアルタイム導体温度の推定値を判定するよう構成される。
Figure 0006929229
例えば、電力線モデルとして等価PI区間モデルを用いた場合、パラメータA(Tc)、B(Tc)、C(Tc)、D(Tc)は、以下のように表すことができる。
A(Tc)=D(Tc)=cosh(γl)
B(Tc)=Zcsinh(γl)、C(Tc)=sinh(γl)/Zc
l(Tc)=l(TREF)(1+ε)
Figure 0006929229
Figure 0006929229
1つまたは複数の実施形態では、γおよびZcは、代わりに、以下の式によって判定することができる。
Figure 0006929229
Figure 0006929229
γは電力線導体の伝搬定数であり、
lは電力線導体の長さであり、
rは電力線導体の単位長さ当たりの直列抵抗であり、
ωはラジアン単位の周波数であり、ω=2πfであり、
Zcは電力線導体の特性インピーダンスであり、
REFは基準導体温度であり、r(TREF)はTREFの温度における電力線導体の単位長さ当たりの抵抗であり、
εは電力線導体の所定の伸長パラメータであり、
jは虚数単位であり、
ωは電圧/電流の角速度であり、ω=2πfであり、
uは電力線導体の単位長さあたりの(直列)インダクタンスであり、
uは、電力線導体の単位長さあたりの(シャント)静電容量である。
任意選択的に、本装置は、以下の方法のいずれか1つによって伸長パラメータを判定するよう構成される。
i)
Figure 0006929229
および、
ii)
Figure 0006929229
ここで、Fはニュートン単位で測定された導体に印加される機械的力である(例えば、Fは2本のパイロンの間の導体の重量による重力とみなすことができ、ケーブルの総重量に起因するケーブル上の重力の総計をセクションの数で除算することによっておおよそ計算される)。
Aは電力線導体の断面積(mm2)であり、
Eは電力線導体の弾性率(Nmm-2)であり、
β1は電力線導体の線形熱膨張係数(K-1)であり、
β2は、電力線導体の二乗熱膨張係数(K-2)である。
任意選択的に、電力線モデルに基づいて、リアルタイム導体温度Tcの推定値は、ニュートン法などの非線形最小二乗法を使用して導出される。
電力線導体電流は、平均電力線導体電流とすることができる。
任意選択的に、本装置は、以下の式、すなわち、
Figure 0006929229
によって、または簡略化された方程式
Figure 0006929229
によって、電力線導体電流Iを平均電力線導体電流として判定するよう構成される。
ここで、
Figure 0006929229
および
Figure 0006929229
は、第1の端部の正相電圧および電流であり、
Figure 0006929229
および
Figure 0006929229
は、第2の端部の正相電圧および電流であり、
Figure 0006929229
Figure 0006929229
Figure 0006929229
1つまたは複数の実施形態では、γおよびZcは、代わりに、以下の式によって判定することができる。
Figure 0006929229
Figure 0006929229
γは電力線導体の伝搬定数であり、
cは電力線導体の特性インピーダンスであり、
rは電力線導体の単位長さ当たりの直列抵抗であり、
ωはラジアン単位の周波数であり、ω=2πfであり、
uは電力線導体の単位長さあたりの(直列)インダクタンスであり、
uは、電力線導体の単位長さあたりの(シャント)静電容量である。
Cは既に前のステップで取得されている。
任意選択的に、本装置は、電力線導体が時間とともに到達する定常状態温度の予測値を判定するために、リアルタイム導体温度の前記推定値を所定の熱モデルに適用するよう構成され、
異なる時間における少なくとも2つの計算されたリアルタイム導体温度の時間導関数に基づいて、時間にわたるリアルタイム導体温度の予測された変化を表す時定数を判定し、前記時定数を使用して定常状態温度を判定する。
異なる時間は、現時点および前時点とすることができる。
リアルタイム導体温度の時間導関数を求めることは、以下の式を使用することを含むことができ、
Figure 0006929229
ここで、Ts1は、Tc(k−1)値とTc(k)値との間の時間間隔であり、所定の第1の実行時間間隔(例えば、Ts1は5sとして選択することができる)を備え、
c(k)はk番目の時間間隔(現時点)における導体温度であり、
c(k−1)は(k−1)番目の時間間隔(前時点)における導体温度であり、
c’(k)は、Tc(k)の導関数である。
時定数αを計算することは、以下の方法のいずれか1つを備えることができる。
i)以下の式を使用する。
Figure 0006929229
ii)以下の式を使用する。
Figure 0006929229
ここで、Ts2は所定の二次実行時間間隔である。例えば、Ts2は10sとして選択することができ、
kは現時点のサンプルであり、k−1は前のサンプルであり、第2の実行時間間隔Ts2内にあり、
Figure 0006929229
であり、
ここで
Figure 0006929229
は、現時点、k−、および前の時間k−1での温度の平均として取られる、平均リアルタイム導体温度である。
任意選択的に、本装置は、以下の処理によって定常状態導体温度Tcssを判定するよう構成され、すなわち、
1)|ΔTc|<ε
css(k)=Tcv(k)
2)または
Figure 0006929229
ここで、ΔTcは、連続的に計算された2つのリアルタイム導体温度値Tcの差あり、
ΔTc=Tcv(k)−Tcv(k−1)であり、
εは、定常状態に達したとみなされるための導体温度の変化の限度を表す所定の閾値であり、
Figure 0006929229
は、
Figure 0006929229
の時間導関数時間であり、kにおける予測されたリアルタイム導体温度である。kおよびk−1は、現時点および前時点(この場合、二次実行時間間隔に基づく)における関連する値を参照することが理解されよう。
本装置は、予測された定常状態導体温度Tcss(k)の許容可能性を検証するよう構成することができ、
1)Tcss(k)∈[Tcss#min,Tcss#max]であれば、Tcss(k)の計算結果は許容でき、
2)そうでなければ、Tcss(k)は以前の過去値を維持し、
css(k)=Tcss(k−1)であり、
ここで、[Tcss#min,Tcss#max]は、Tcssの所定の閾値範囲である。
任意選択的に、本装置は、以下の1つまたは複数に基づいて動的最大電流定格を計算するよう構成される。
i)所定の最大導体温度制限値Tmaxに対する予測定常状態温度値Tcss
ii)次の(現在の)定常状態温度値と第1の(初期の)定常状態温度値Tc0との差に対する所定の最大導体温度制限値Tmaxと第1の(初期)定常状態温度値Tc0との間の差、
iii)次の定常状態温度値Tcss(k)と第1の定常状態温度値との差、および第1の定常状態温度値の時間と次の定常状態温度値の時間との間の平均導体電流Iの変化に対する、所定の最大温度制限値Tmaxと第1の定常状態温度値Tcss(k−g)(ここで、gは整数である)との差。
任意選択的に、本装置は、以下の式のうちの1つまたは複数に基づいて動的最大電流定格Imax(k)を計算するよう構成される。
Figure 0006929229
Figure 0006929229
ここで、Tmaxは所定の最大許容導体温度(制限値)であり、Tcss(k)は(k)番目の時間間隔における計算された定常状態導体温度であり、Tc0は電流が電力線に流れていない初期定常状態導体温度であり、Ikはk番目の時間間隔における平均導体電流であり、Ik-1は次の(k−1)番目の時間間隔における平均導体電流である。kおよびk−1は、現在および以前の時間間隔(この場合、所定の三次実行時間間隔Ts3に基づく)における関連する値を参照することが理解されるであろう。例えば、Ts3は20sとして選択することができる。
任意選択的に、本装置は、以下の3つの異なる場合のうちの1つまたは複数において判定条件としての使用のための以下の変数の1つまたは複数を判定することに基づいて動的最大電流定格Imaxを計算するよう構成される。
・ΔIは、連続して判定された2つの平均導体電流の差であり、k−1は第1の判定値を表し、kは次の判定値を表す。
ΔI=Ik−Ik−1ΔI=Ik−Ik-1
・ΔTcssは、連続して判定される2つの定常状態導体温度の差であり、k−1は第1の判定値を表し、kは次の判定値を表す。
ΔTcss=Tcss(k)−Tcss(k−1)
・Tc0は、電力線に電流が流れていない場合の初期定常状態導体温度である。
・ΔTc0は、2つの連続する初期定常状態導体温度の差である。
ΔTc0=Tc0(k)−Tc0(k−1)
・ε1、ε2、ε3、およびε4は全てImaxの判定を制御する所定の閾値であり、
動的最大電流定格Imaxは、以下の式のうちの1つまたは複数で計算される。
i)|ΔI|≦ε1の場合、Imax(k)は次の式を使用して計算される。
Figure 0006929229
式中、Tmaxは最大許容導体温度であり、Tcss(k)はk番目の時間間隔における計算された定常状態導体温度であり、Ikはk番目の時間間隔における平均導体温度である。
ii)|ΔI|≧ε1および|ΔTcss|≦ε2の場合、Imax(k)は過去値を維持する。
max(k)=Imax(k−1)
iii)|ΔI|≧ε1および|ΔTcss|≧ε2の場合、最大電流定格Imax(k)は、以下の式を使用して計算される。
Figure 0006929229
c0(k)の値は、以下の式を使用して更新することもできる。
Figure 0006929229
任意選択的に、本装置は、計算された動的最大電流定格Imax(k)値が、電力線導体に印加される電流の制御のために装置に提供される前に、所定の範囲内にあることを確認するよう構成される。
第2の態様によれば、本発明は、電力線導体に印加される電流の制御を、前記電力線導体の動的最大電流定格を判定することによって提供する方法であって、本方法は、
少なくとも2つの時間的に離間されたサンプル時間で取られた1組の測定電圧および電流位相ベクトルであって、
電力線導体の第1の端部で電力線導体によって搬送される電力の各相に対する電圧位相ベクトルと、
電力線導体の第2の端部で電力線導体によって搬送される電力の各相に対する電圧位相ベクトルと、
電力線導体の第1の端部で電力線導体によって搬送される電力の各相に対する電流位相ベクトルと、
電力線導体の第2の端部で電力線導体によって搬送される電力の各相に対する電流位相ベクトルと、
を備える、電圧および電流位相ベクトルに基づいて、
前記電圧および電流位相ベクトルのセットを所定の電力線モデルに適用して、リアルタイム導体温度の推定値を判定することと、
リアルタイム導体温度の前記推定値を所定の熱モデルに適用して、電力線導体が時間とともに到達する定常状態温度の予測値を判定することと、
少なくとも定常状態温度の前記予測値、電力線導体電流、および最大温度制限値に基づいて動的最大電流定格を計算することと、
によって、動的最大電流定格を判定するステップを備える。
さらなる態様によれば、本発明は、メモリを有するプロセッサによって実行されると、第2の態様の方法を実行するよう構成されたコンピュータコードを備えるコンピュータ可読媒体またはコンピュータプログラムを提供する。
本発明のさらなる態様によれば、グリッドの周囲に電力を運ぶための少なくとも1つの電力線導体を含む電力分配グリッドまたは送電グリッドを提供し、グリッドは、前記少なくとも1つの電力線導体に印加される電力を制御するために、第1の態様の装置を含む。
以下の図面を参照して、本発明の実施形態の詳細な説明のみを例示として示す。
動的送電定格判定装置の一例を示す図である。 第1の端部と第2の端部との間の電力線導体を示す図である。 図1の動的送電定格判定装置のより詳細な概略図である。 図3に示す第1の段階のより詳細な概略図である。 3相電力線の正相等価PI回路図である。 任意の電力線の典型的な熱モデルを示す図である。 図3に示す第2の段階のより詳細な概略図である。 二乗導体電流(I2)と定常状態導体温度(Tcss)との間の線形関係を示す図である。
図2は、ある長さの電気導体を備える電力線導体を示す。電力線は、架線および/または地下ケーブルとすることができる。電力線に沿って流れることができる最大電流は、電力線の最大電流定格と呼ばれ、電力線上で許容される最大導体温度によって制限される。電力線の温度は、例えば、電力線が安全な動作限界内に留まることを確実にするよう制御されなければならない、パイロンから下がる可能性のある強度および量に影響を与える。最大導体温度を超えると、導体材料が焼きなわされ、それによって、電力線に恒久的な損傷が生じる可能性がある。最大導体温度は、電力線の物理的寸法および材料およびそれがどのように支持されるかに基づいて、所定の値を備えることができる。導体温度は、少なくとも電力線を流れる電流と周囲温度、風速、風向、入射太陽放射などの環境条件との関数である。従来の最大電流定格は、環境が導体温度に実質的に寄与する「最悪の場合」の環境条件に基づいて判定することができ、したがって、最大導体温度を超えないことを確実にするよう比較的低い最大電流定格をもたらす。この方法で計算された最大電流定格は静的線定格と呼ばれる。実際には、環境条件は「最悪の場合」の状況にほとんど接近しない可能性があり、したがって、静的線定格方法によって判定される最大電流定格は、多くの場合、過度に控えめである可能性がある。したがって、電力線の容量が使用されていない可能性がある。
「最悪の場合」の状況ではなく現時点における実際の環境条件に基づく最大電流定格を判定することは、電力線容量の利用を改善することができる。したがって、最大電流定格は、環境条件が導体温度への寄与が少ない場合に増加し、環境条件が導体温度にさらに寄与する場合は、減少する可能性がある。この方法で判定された最大電流定格は動的送電定格と呼ばれる。
最大電流定格を増加することができるか、または減少させるべきかを判定するために導体温度を能動的に監視することは、一般に、環境情報および/または導体の温度を収集するために電力線に沿って配置される多くの測定ユニットを必要とする。多くの測定ユニットを使用することにより、動的送電定格設置の資本コストおよび保守コストが増加する。
図1は、第1の端部21および第2の端部22を有する電力線セクション20(図2に示す)に対して動的最大電流定格2を提供するように構成された動的送電定格装置1を示す。電力線セクション20は、ある長さの導電体を備えることができ、電力分配グリッドまたは電気送電グリッドの一部を形成することができる。電力線セクションは、パイロン23などの支持構造によってその長さ方向に沿って支持され得る。最大電流定格2は、電力線セクション20の第1の端部21における電圧および電流の測定値3と、電力線セクション20の第2の端部22における電圧および電流の測定値4とに基づく。
測定値3、4のみに基づいて動的最大電流定格を判定し、電力線導体の所定のモデル化を行う方法を以下に説明する。
動的最大電流定格2に加えて、本装置は、推定されたリアルタイム導体温度5および予測された定常状態導体温度6などの他の変数を提供するよう構成される。推定されたリアルタイム導体温度5および予測された定常状態導体温度6は、電力線の測定値3、4および所定のモデル化に基づいて計算される。したがって、環境条件測定センサは必要ではなく、電力線温度センサでも必要ではない。定常状態導体温度は、電力線導体が、前記電力線を流れる電流の変化後に最終的に達する温度を備える。したがって、電流のステップ変化に応答する導体温度の変化は、瞬間的には起こらないが、将来の一定時間後に実質的に一定の「定常状態導体温度」に達する可能性がある。したがって、定常状態導体温度は、定常状態の電流/電力の流れおよび環境条件を仮定して到導体が達する温度の予測値を備える。
図3は、3つの段階31、32、33を含む動的送電定格装置1の概略図を示す。第1の段階31は、電力線セクション20のリアルタイム導体温度TCと、電力線セクション20を流れる平均電流Iとを判定することを備える。したがって、第1の段階31は、リアルタイム導体温度判定段階を備える。
任意の電力線セクション20について、いずれかの端部21、22を送信端として定義することができ、したがって、他方の端部が受信端となる。以下では、第1の端部21を送信端と呼び、第2の端部22を受信端と呼ぶが、他の例ではこれを逆にすることができることは理解されよう。第1の段階31は、送信端21で測定された各位相の電圧フェーザ(位相ベクトル)のセット34と、送信端21で測定された各位相に対する電流フェーザのセット35と、受信端22で測定された各位相に対する電圧フェーザ(位相ベクトル)のセット36と、受信端22で測定された各位相に対する電流フェーザのセット37とを受信するよう構成される。
Figure 0006929229
Figure 0006929229
および
Figure 0006929229
は、3相(位相a、位相b、位相c)システムの送信端21の三相電圧フェーザを表す。装置1は、3相より多いまたは少ない位相を利用するシステムに適用することができることが理解されよう。さらに、それに対応して、
Figure 0006929229
Figure 0006929229
および
Figure 0006929229
は、送信端21で測定された3相電流フェーザを表す。さらに、
Figure 0006929229
Figure 0006929229
および
Figure 0006929229
は、受信端22で測定された3相電圧フェーザを表す。さらに、
Figure 0006929229
Figure 0006929229
および
Figure 0006929229
は、受信端22で測定された3相電流フェーザを表す。この例では、これらの電圧および電流フェーザは、他のサンプリング期間を使用することもできるが、20ms毎とすることができるサンプリング期間Tsampleでサンプリングされる。リアルタイム導体温度Tcの判定は、Ts1秒毎に行われ、Ts1は、電圧および電流フェーザサンプリング周期(この例では20ms)より大きい。これらの電圧および電流測定値からのTCおよび平均導体電流Iの判定について以下に説明する。第1の段階31は、出力38としてTCを提供し、出力39としてIを提供する。
第2の段階32は、定常状態導体温度測定段階を備える。第2の段階32は、平均電流Iおよび推定されたリアルタイム導体温度Tcのみに基づいて、定常状態導体温度Tcssを判定するよう構成される。TCSSを判定することは、Ts2がTs1より大きいTs2秒毎に提供される。第2の段階32は、出力40としてTCSSを提供し、出力41として第1の段階からIを中継する。
第3の段階33は、動的最大電流定格判定段階を備える。第3の段階33は、第2の段階32によって判定された定常状態導体温度TCSSおよび第1の段階31によって判定された平均電流Iに基づいて動的最大電流定格Imaxを判定するよう構成される。したがって、本装置が使用する唯一の能動的に測定された変数は、第1の段階31で得られた電圧および電流フェーザを備える。第3の段階33は、出力42としてImaxを供給する。図3では、第3の段階は、Imaxを提供するものとしてのみ示されている。Imaxは、電力線セクション20にわたる電力フローの制御のために提供することができる。しかしながら、図1に示すように、装置1は、リアルタイム導体温度Tcおよび/または定常状態導体温度Tcssを出力として追加的に提供することができる。Imaxの判定は、Ts3がTs2より大きい場合にTs3秒毎に行われる。例えば、本例では、Ts1=5秒、Ts2=10秒、Ts3=20秒である。
第1の段階31では、電圧および電流のフェーザを入力として用いて電力線モデル式を解くことにより、電力線の両端から測定された電圧と電流に基づいてリアルタイム導体温度が評価される。特に、電力線モデル方程式は、これらの電圧および電流フェーザを入力として使用する電力線の送信方程式を備えることができる。一方の端部から他方の端部に伝達される電圧および電流は、例えば、電線温度の関数である電線パラメータに関連する。電線の直列インピーダンスおよび分路アドミタンスは、導体温度の関数とすることができる。したがって、電圧および電流が既知量であり、温度が未知の変数である電線の伝送方程式を直接解くことによって導体温度を得ることができる。伝送線路の式からリアルタイム導体温度Tcを導出するために、ニュートン法を利用することができる。平均導体電流Iは、各相の正相分ISおよびIRに基づいて導出することができ、または、他の例では、異なる装置から受け取る。
第2の段階32において、定常状態導体温度は、所定の電力線の熱モデルを用いて、第1の段階から導出されたリアルタイム導体温度に基づいて判定される。
第3の段階33において、最大電流定格は、以下により詳細に説明するように、第2の段階から導出された定常状態導体温度および平均導体電流に基づいて判定される。
第1の段階31
図4は、第1の段階31のより詳細な概念図を示す。第1の段階31は、対称成分判定要素43と電力線モデル判定要素44とを備える。対称成分判定要素43は、送受信端部21、22で測定された12個の電圧位相フェーザ値34、35、36、37から正相分を判定するよう構成される。具体的には、対称成分判定要素43は、第1の(送信側)および第2の(受信側)端部21、22の正相電圧項と、第1の(送信側)および第2の(受信側)端部21、22の正相電流項とを判定するよう構成される。したがって、4つの正相分45、46、47、48が判定される。
電力線モデル判定要素44は、要素43から正相分45、46、47、48を受信し、後述するように、所定の電力線モデルの式を解いて、リアルタイム導体温度38の推定値を判定するよう構成される。電力線モデル判定要素44またはさらなる計算ブロック(この例では図示せず)は、出力39で示される平均導体電流Iを判定するよう構成することができる。
正相の成分
Figure 0006929229
Figure 0006929229
Figure 0006929229
および
Figure 0006929229
は、以下の式を用いて要素43内に導かれる。
Figure 0006929229
ここで、
Figure 0006929229
および
Figure 0006929229
は、送信端の正相電圧および電流であり、
Figure 0006929229
および
Figure 0006929229
は、受信端の正相電圧および電流であり、
Figure 0006929229
Figure 0006929229
および
Figure 0006929229
は、第1の端部における各相a、b、cの電圧位相ベクトルであり、
Figure 0006929229
Figure 0006929229
および
Figure 0006929229
は、第1の端部における各相a、b、cの電流位相ベクトルであり、
Figure 0006929229
Figure 0006929229
および
Figure 0006929229
は、第2の端部における各相a、b、cの電圧位相ベクトルであり、
Figure 0006929229
Figure 0006929229
および
Figure 0006929229
は、第2の端部における各相a、b、cの電流位相ベクトルであり、
αは変換の演算子であり、
Figure 0006929229
jは虚数部単位である。
推定されたリアルタイム導体温度の判定は、図5に基づいて導き出される以下の式1に表される電力線モデルに基づいて要素44によって判定される。
Figure 0006929229
例えば、電力線モデルとして等価PI区間モデルを用いた場合、パラメータA(Tc)、B(Tc)、C(Tc)、D(Tc)は、以下のように表すことができる。
A(Tc)=D(Tc)=cosh(γl)
B(Tc)=Zcsinh(γl)、C(Tc)=sinh(γl)/Zc
l(Tc)=l(TREF)(1+ε)
Figure 0006929229
Figure 0006929229
1つまたは複数の実施形態では、γおよびZcは、代わりに、以下の式によって判定することができる。
Figure 0006929229
Figure 0006929229
γは伝搬定数であり、
lは電力線セクション20の長さであり、
rは電力線セクション20の単位長さ当たりの直列抵抗であり、
cは電力線セクション20の特性インピーダンスであり、
REFは基準導体温度である。例えば、通常、TREFは20℃に選択することができ、r(TREF)はTREFの温度における単位長さ当たりの抵抗であり、
εは電力線セクション20の伸張であり、
jは虚数部単位であり、
ωは電圧/電流の角周波数である。
ω=2πf
uは電力線導体の単位長さあたりのインダクタンスである。
uは電力線導体の単位長さあたりの静電容量である。
伸張は、以下の式によって判定することができる。
Figure 0006929229
または、簡略化した表現では、次のようになる。
Figure 0006929229
あるいは、εは、導体の材料にほぼ応じて評価することができ、所定の量を備えることができる。
ここで、
Fはニュートン単位で測定された導体に印加される機械的力であり(例えば、Fは2本のパイロンの間の導体の重量による重力とみなすことができ、ケーブルの総重量に起因するケーブル上の重力の総計をセクションの数で除算することによっておおよそ計算される)、
Aは電力線導体の断面積(mm2)であり、
Eは電力線導体の弾性率(Nmm-2)であり、
β1は電力線導体の線形熱膨張係数(K-1)であり、
β2は、電力線導体の二乗熱膨張係数(K-2)である。
式1の上の電力線モデルに基づいて、導体温度Tcはニュートン法を用いて導き出すことができる。非線形最小自乗問題を解くために適用可能な他の方法を使用してもよいことは理解されよう。まず、電力線モデル(式1)を実数方程式に書き換える。
Figure 0006929229
ここで、
Figure 0006929229
次に、以下の方法で導体温度Tcを算出する。
1)Tcの初期値を選択する:Tc (0)
2)ΔYを計算する
Figure 0006929229
3)Jを計算する
Figure 0006929229
4)ΔTcを計算する
Figure 0006929229
5)以下の式によりTcの値を修正する
Figure 0006929229
6)次の条件が達成されているかどうかを確認する。条件が達成された場合、ステップ(7)に進む。条件が達成されていない場合、Tc (0)とTc (k)を置換し、Yは変更せずに、ステップ(2)に戻る
Figure 0006929229
7)このようにして、リアルタイム導体温度Tcは、以下の式によって導出される
Figure 0006929229
図5は、送受信端21、22をラベル付けした3相電力線の正相等価PI回路図を示す。Z’およびY’は、当業者によって理解されるように、等価PI回路の等価インピーダンスおよびアドミタンスである。
まず、図5に基づいて、平均導体電流Iを(例えば、要素44によって)計算することができることが理解されよう。
Figure 0006929229
または、簡略化された方程式を用いて計算してもよい。
Figure 0006929229
ここで、
Z’=Zcsinh(γl)
Figure 0006929229
Figure 0006929229
Figure 0006929229
1つまたは複数の実施形態では、γおよびZcは、代わりに、以下の式によって判定することができる。
Figure 0006929229
Figure 0006929229
γは電力線導体の伝搬定数であり、
cは電力線導体の特性インピーダンスであり、
rは電力線導体の単位長さ当たりの直列抵抗であり、
ωはラジアン単位の周波数であり、ω=2πfであり、
uは電力線導体の単位長さあたりの(直列)インダクタンスであり、
uは、電力線導体の単位長さあたりの(シャント)静電容量である。
Cは既に前のステップで取得されている。
推定されたリアルタイム導体温度TCおよび平均電流Iは、38、39で、第2の段階32、すなわち、定常状態導体温度判定段階に送られる。
第2の段階32
第2の段階は、推定されたリアルタイム導体温度Tcから定常状態導体温度Tcssを判定することを備える。
図6は、任意の電力線の典型的な熱モデルを示す。電力線上の電流がステップ変化を有する場合、電力線上の導体温度60は、電流の変化に反応し、ある定常状態から指数関数的に新しい定常状態に変化する。時間とともに到達されるリアルタイム導体温度Tcと定常状態導体温度との間には数学的関係がある。したがって、第1の段階31で計算されたリアルタイム導体温度は、定常状態導体温度を予測するために使用することができる。
図7は、第2の段階32によって実行されるステップ72および73を表す概略図を示す。
ステップ72は、以下の式を用いてリアルタイム導体温度の導関数を判定するステップを備える。
Figure 0006929229
Figure 0006929229
ここで、Ts1は第1の段階31の一次実行時間間隔(例えば、Ts1は5sとして選択可能)、すなわち、Ts1はTc(k−1)とTc(k)との間の時間間隔である。
c(k−1)は(k−1)番目の時間間隔における導体温度であり、
c(k)は(k)番目の時間間隔(現時点)における導体温度である。
Figure 0006929229
は、Tc(k)の導関数である。
次いで、ステップ72は、指数関数的に減衰する時定数αを計算することを備える。αはいくつかの方法を用いて計算することができる。
第1の方法は、以下の式を使用することを備える。
Figure 0006929229
第2の方法は、以下の式を使用することを備える。
Figure 0006929229
ここで、Ts2は第2の段階32の二次実行時間間隔である。例えば、Ts2は10sとして選択することができる。時間間隔Ts2内で、kは現時点のサンプルであり、k−1は前の時間サンプルである。αが計算されると、所定の条件と照合して、それの妥当性を判断することができる。αの妥当性を判断するために、以下の「判定アルゴリズム」を適用することができる。以下のkおよびk−1値は、二次実行時間間隔に基づくことが理解されよう。
・α(k)∈[αmin,αmax]ならば、α(k)の計算結果を受け付ける。
・そうでなければ、α(k)は前の値を維持する。
α(k)=α(k−1)
[αmin,αmax]は、αの動作範囲であり、予め定めておいてもよい。例えば、本装置では、αminを0、αmaxを2に設定する。他の範囲が選択を選択してもよいことが理解されよう。このパラメータは、電力線の熱時定数を反映したものである。主に導体の材質の種類、地域の風のパターン(強風域/弱風域)などに関連する。実際には、上記の情報にアクセスできない場合、範囲をできるだけ広く設定することができる。しかしながら、設置場所の設定中に範囲を絞り込むことが望ましい。
ステップ73は、以下の処理による定常状態導体温度Tcssの判定を備える。
1)|ΔTc|<εの場合、
css(k)=Tcv(k)
2)そうでない場合、
Figure 0006929229
ここで、ΔTcは、の2つの連続的に計算されたリアルタイム導体温度値Tcの差であり、
ΔTc=Tcv(k)−Tcv(k−1)
εは所定の閾値であり、これは小さい値とすることができ、定常状態に達したとみなされる導体温度の変化の限界を表す。例えば、本装置1では、εを0.02℃に設定する。
css(k)の妥当性を判断するために、さらなる「判定アルゴリズム」を適用することができる。
1)Tcss(k)∈[Tcss#min,Tcss#max]である場合、Tcss(k)の計算結果は許容できる。
2)そうでなければ、Tcss(k)は前の値を維持する。
css(k)=Tcss(k−1)
[Tcss#min,Tcss#max]は、Tcss(k)の動作範囲である。例えば、本装置1では、電力線上の所定の最大導体温度をTmaxとすると、Tcss#minを0とし、Tcss#maxを2*Tmaxと設定する。
このようにして、定常状態導体温度Tcssが判定され、出力40に供給される。平均電流値Iは、第3の段階33に転送することができる。
第3の段階33
第3の段階33は、定常状態導体温度Tcssおよび平均電流Iに基づく最大許容導体電流を判定することを備える。
図8は、二乗導体電流(I2)と定常状態導体温度(Tcss)との間の関係80を示す。この関係は、以下の方程式において利用することができる。
最大電流定格Imaxは、第3の段階33によって判定される。最大電流定格は、以下の1つまたは複数に基づいて判定してもよい。
i)最大導体温度Tmaxに対する定常状態温度値Tcss
ii)現在の定常状態温度値と初期定常状態温度値Tc0との間の差に対する最大導体温度Tmaxと初期定常状態温度値Tc0との間の差、
iii)後続の定常状態温度値Tcss(k)と第1に定常状態温度値との間の差および第1の定常状態温度値の時間と後続の定常状態温度値の時間との間の平均導体電流Iの変化に対する最大導体温度Tmaxと第1の定常状態温度値Tcss(k−g)(ここで、gは1、2、3などとすることができる)との間の差。
特に、第3の段階33は、Imaxを計算するための3つの異なる場合における判定条件として使用するために、以下の変数のうちの1つまたは複数を判定するよう構成することができる。以下の全ての数式および式について、k番目および(k−1)番目の時間のサンプル時間間隔は、TS3であり、前に特に断りのない限り、段階33の三次実行時間間隔に基づく。例えば、Ts3は20sとして選択することができる。
・ΔIは、連続して判定された2つの平均導体電流の差であり、k−1は第1の判定値を表し、kは次の判定値を表す。
ΔI=Ik−Ik-1
・ΔTcssは、連続して判定される2つの定常状態導体温度の差であり、k−1は第1の判定値を表し、kは次の判定値を表す。
ΔTcss=Tcss(k)−Tcss(k−1)
・Tc0は、電力線に電流が流れていない場合の初期定常状態導体温度である。
・ΔTc0は、2つの連続する初期定常状態導体温度の差である。
ΔTc0=Tc0(k)−Tc0(k−1)
・ε1、ε2、ε3、およびε4はいずれも、第1の段階31および第2の段階32で求められた値に基づいてImaxの判定を制御する所定の閾値である。例えば、一例において、ε1を0.1kA、ε2を0.1℃、ε3を0.1℃、およびε4を5℃と設定する。
したがって、第3の段階33は、1つまたは複数の条件に応じて異なる方法でImaxを計算するよう構成される。この例では、Imaxを判定する3つの異なる方法が提供され、以下の3つのケースで説明される。
ケース1:|ΔI|≦ε1の場合、Imax(k)は次の式を使用して計算される。
Figure 0006929229
この式において、Tmaxは最大許容導体温度である。Tcss(k)は、(k)番目の時間間隔における計算された定常状態導体温度である。Ikは(k)番目の時間間隔での平均導体温度である。
ケース2:|ΔI|≧ε1かつ|ΔTcss|≦ε2の場合、Imax(k)は過去値を維持する。
max(k)=Imax(k−1)
ケース3:|ΔI|≧ε1かつ|ΔTcss|≦ε2の場合、最大電流定格は次の式を使用して計算される。
Figure 0006929229
また、ケース3では、Tc0(k)の値を次の式で更新する。
Figure 0006929229
しかしながら、この更新されたTc0(k)の値は、少なくとも1つの所定の条件に対して妥当性があるかどうかをチェックすることができる。特に、
・Tc0(k)∈[Tc0#min,Tc0#max]および|Tc0|≦ε4の場合、計算されたTc0(k)は許容可能である。[Tc0#min,Tc0#max]は、Tc0の所定の動作範囲である。例えば、一例では、Tc0#minは0℃に設定され、Tc0#maxは30℃に設定される。
・そうでない場合、Tc0(k)は過去値を維持する。
c0(k)=Tc0(k−1)
上記の3つのケースを通して、Imax(k)を計算することができ、電力線セクション20に印加される電力/電流の制御がもたらされる。実際には、計算されたImaxが常に電力線の実際の最大許容電流を侵害しないことを保証するために、電力線への電力/電流の制御を提供する前に、計算されたImaxに係数を掛けることができる。この係数は、動的送電定格法の信頼性を保証するので、信頼係数と呼ぶことができる。信頼性係数は0〜1の範囲でなければならない。例えば、0.9として選択することができる。
他の例では、上記で計算されたImax(k)値は、電力線セクション20に印加される電力/電流の制御のために提供される前に妥当性チェックを受けることができる。具体的には、計算されたImax(k)値は、所定の範囲内にあることをチェックすることができる。計算されたImax(k)の妥当性を判断するために使用され得る最大電流評価判定アルゴリズムの例は、以下の通りである。
1)Imax(k)∈[Imax#min,max#max]である場合、Imax(k)の計算結果は受け入れられる。
2)そうでない場合、Imax(k)は過去値を維持する。
max(k)=Imax(k−1)
[Imax#min,max#max]は、Imax(k)の動作範囲である。例えば、一例では、Imax#minが0kAに設定され、Imax#maxが5kAに設定される。
上記3つの段階31、32、33は、完全な計算ループを構成する。このようにして、電力線の最大電流定格を予測することができる。装置1は、電力線保護装置に組み込むことができ、電力線保護装置は、電力線20上に既に存在していてもいなくてもよい。あるいは、装置1は、電力線セクション20の監視制御およびデータ収集(SCADA)システムと統合してもよい。「電力線セクション」という用語は、電力線の一部または全部を指すことができることが理解されよう。装置1は、概念的には上記の説明における3つの段階を備えるものとして示されている。しかしながら、上述のステップを実行するために任意の数の計算/判定段階を設けてもよく、リアルタイム導体温度、定常状態導体温度、および最大電流定格の段階的な判定に従うのではなく、ステップ/段階を組み合わせてもよい。上記の説明は、交流(AC)を伝送する電力線上の実装を備える。本発明は、直流(DC)を伝送する電力線にも適用することができる。
1 動的送電定格装置
2 動的最大電流定格
3 測定値
4 測定値
5 リアルタイム導体温度
6 定常状態導体温度
20 電力線セクション
21 第1の端部、送信端
22 第2の端部、受信端
23 パイロン
31 第1の段階
32 第2の段階
33 第3の段階
34 セット
35 セット
36 セット
37 セット
38 出力
39 出力
40 出力
41 出力
42 出力
43 対称成分判定要素
44 電力線モデル判定要素
45 正相分
46 正相分
47 正相分
48 正相分
60 導体温度
80 関係
I 平均導体電流
c リアルタイム導体温度

Claims (16)

  1. 電力線導体に前記電力線導体の最大電流定格を決定することによって印加される電流の制御を提供するよう構成された送電定格決定装置(1)であって、前記最大電流定格は、前記電力線導体に流すことのできる最大電流であり、前記装置(1)は、
    少なくとも2つの時間的に離間されたサンプル時間で取られたベクトルの測定されたセット(34、35,36、37)であって、
    前記電力線導体の第1の端部(21)で前記電力線導体によって搬送される電力の各相に対する電圧位相ベクトルと、
    前記電力線導体の第2の端部(22)で前記電力線導体によって搬送される電力の各相に対する電圧位相ベクトルと、
    前記電力線導体の第1の端部(21)で前記電力線導体によって搬送される電力の各相に対する電流位相ベクトルと、
    前記電力線導体の第2の端部(22)で前記電力線導体によって搬送される電力の各相に対する電流位相ベクトルと、
    を備える、前記ベクトルのセットに基づいて、
    前記ベクトルのセット(34、35,36、37)を所定の電力線モデルに適用して、リアルタイム導体温度(5)の推定値を決定すること、
    前記リアルタイム導体温度(5)の前記推定値を所定の熱モデルに適用して、前記電力線導体が時間とともに到達する定常状態温度の予測値を決定すること、および、
    少なくとも前記定常状態温度の前記予測値、電力線導体電流、および最大導体温maxに基づいて前記最大電流定格を計算すること、
    によって、前記最大電流定格を決定する、
    よう構成される、装置(1)。
  2. 前記ベクトルのセットの対称成分の方法によって得られた正相分のセット(34、35,36、37)が、前記所定の電力線モデルに適用され、正相分の前記セット(34、35,36、37)が、
    前記第1の端部(21)に対する正相電圧成分と、
    前記第2の端部(22)に対する正相電圧成分と、
    前記第1の端部(21)に対する正相電流成分と、
    前記第2の端部(22)に対する正相電流成分と、
    を備える、請求項1に記載の装置(1)。
  3. 正相分の前記セット(34、35,36、37)は、以下の式に基づいて決定され、
    Figure 0006929229
    ここで、
    Figure 0006929229
    および
    Figure 0006929229
    は、前記第1の端部(21)の前記正相電圧成分および前記正相電流成分であり、
    Figure 0006929229
    および
    Figure 0006929229
    は、前記第2の端部(22)の前記正相電圧成分および前記正相電流成分であり、
    Figure 0006929229
    Figure 0006929229
    および
    Figure 0006929229
    は、前記第1の端部(21)における各相a、b、cの前記電圧位相ベクトルであり、
    Figure 0006929229
    Figure 0006929229
    および
    Figure 0006929229
    は、前記第1の端部(21)における各位相a、b、cの前記電流位相ベクトルであり、
    Figure 0006929229
    Figure 0006929229
    および
    Figure 0006929229
    は、前記第2の端部(22)における各相a、b、cの前記電圧位相ベクトルであり、
    Figure 0006929229
    Figure 0006929229
    および
    Figure 0006929229
    は、前記第2の端部(22)における各位相a、b、cの前記電流位相ベクトルであり、
    αは変換の演算子であり、以下のように定義され、
    Figure 0006929229
    jは虚数単位である、
    請求項2に記載の装置(1)。
  4. 前記装置(1)が、
    以下の式で表される前記所定の電力線モデルに基づいて前記リアルタイム導体温度(5)Tの前記推定値を判定するよう構成され、
    Figure 0006929229
    ここで、
    A(T)=D(T)=cosh(γl)
    B(T)=Zsinh(γl),C(T)=sinh(γl)/Z
    l(T)=l(TREF)(1+ε)
    Figure 0006929229
    または
    Figure 0006929229
    Figure 0006929229
    または
    Figure 0006929229
    rは前記電力線導体の単位長さ当たりの直列抵抗であり、
    γは前記電力線導体の伝搬定数であり、
    lは前記電力線導体の長さであり、
    は前記電力線導体の特性インピーダンスであり、
    REFは基準導体温度であり、r(TREF)は温度TREFにおける前記電力線導体の単位長さ当たりの抵抗であり、
    εは前記電力線導体の所定の伸長パラメータであり、
    jは虚数単位であり、
    ωは電圧/電流の角周波数であり、ω=2πfであり、
    は前記電力線導体の単位長さあたりのインダクタンスであり、
    は、前記電力線導体の単位長さ当たりの静電容量である、
    請求項2または3に記載の装置(1)。
  5. 前記装置(1)が、前記電力線導体電流の平均として電力線導体電流Iを以下の式によって決定するよう構成され、
    Figure 0006929229
    または以下の式によって決定するよう構成され、
    Figure 0006929229
    ここで、
    Figure 0006929229
    および
    Figure 0006929229
    は、前記第1の端部(21)の前記正相電圧成分および前記正相電流成分であり、
    Figure 0006929229
    および
    Figure 0006929229
    は、前記第2の端部(22)の前記正相電圧成分および前記正相電流成分であり、
    Figure 0006929229
    Figure 0006929229
    または
    Figure 0006929229
    Figure 0006929229
    または
    Figure 0006929229
    である、
    請求項に記載の装置(1)。
  6. 前記装置(1)が、以下の方法のいずれか1つによって前記伸長パラメータを判定するよう構成され、
    i)
    Figure 0006929229
    および
    ii)
    Figure 0006929229
    ここで、
    Fは支持点間の前記電力線導体の重量による力などのNを単位とする導体に加えられる機械的力であり、
    Aは前記電力線導体の断面積(mm)であり、
    Eは前記電力線導体のNmm−2における弾性率であり、
    βは前記電力線導体のK−1における線形熱膨張係数であり、βは前記電力線導体のK−2における二乗熱膨張係数である、
    請求項5に記載の装置(1)。
  7. 前記電力線モデルに基づいて、前記リアルタイム導体温度(5)Tの前記推定値が、非線形最小二乗法を使用して導出される、請求項4に記載の方法。
  8. 前記装置(1)が、前記電力線導体が時間とともに到達する定常状態温度の予測値を決定するために、前記リアルタイム導体温度(5)の前記推定値を前記所定の熱モデルに適用するよう構成され、
    異なる時間における少なくとも2つの計算されたリアルタイム導体温度(5)の時間導関数に基づいて、時間にわたるリアルタイム導体温度(5)の予測された変化を表す時定数を決定し、前記時定数を使用して前記定常状態温度を決定することを備える、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の装置(1)。
  9. 前記装置(1)が、以下の処理によって定常状態導体温度Tcssを決定するよう構成され、
    1)|ΔT|<ε
    css(k)=Tcv(k)
    2)そうでなければ、
    Figure 0006929229
    ここで、ΔTは、連続的に計算された2つのリアルタイム導体温度値Tであり、
    ΔT=Tcv(k)−Tcv(k−1)であり、
    εは、定常状態に達したとみなされるための導体温度の変化の限度を表す所定の閾値であり、
    Figure 0006929229
    は、
    Figure 0006929229
    の時間導関数時間であり、k番目の時間間隔における前記予測されたリアルタイム導体温度(5)であり、
    cvは、Tの現在および以前の値T(k)およびT(k−1)の平均である、
    請求項8に記載の装置(1)。
  10. 前記装置(1)は、以下、すなわち、
    i)前記最大導体温maxに対する定常状態導体温度Tcss
    ii)前記最大導体温maxと初期の定常状態温度値Tc0(k−1)との間の差の、次の定常状態温度値Tcss(k)と前記初期の定常状態温度値Tc0(k−1)との差に対する差、
    iii)次の定常状態温度値Tcss(k)と第1の定常状態温度値Tcss(k−g)との差、および前記第1の定常状態温度値Tcss(k−g)の時間と前記次の定常状態温度値Tcss(k)の時間との間の平均導体電流Iの変化に対する、前記最大導体温maxと前記第1の定常状態温度値Tcss(k−g)との差、
    の1つまたは複数に基づいて前記最大電流定格を計算するよう構成され、gは整数である、
    請求項9に記載の装置(1)。
  11. 前記装置(1)が、以下の式のうちの1つまたは複数に基づいて前記最大電流定格を計算するよう構成され、
    Figure 0006929229
    Figure 0006929229
    ここで、Tmaxは前記最大導体温、Tcss(k)は(k)番目の時点における定常状態導体温度、Tc0は前記電力線導体に電流が流れていない場合の初期定常状態導体温度、Iはk番目の時点における電力線導体電流、Ik−1は、以前の(k−1)番目の時点における電力線導体電流である、
    請求項1乃至10のいずれか1項に記載の装置(1)。
  12. 前記装置(1)が、最大電流定格Imax
    3つの異なるケースのうちの1つまたは複数における決定条件として使用するための以下の変数の1つまたは複数を決定すること、
    に基づいて計算するよう構成され、
    ・ΔIは、連続して決定される2つの導体電流の差であり、k−1は第1の決定値を表
    し、kは次の決定値を表し、
    ΔI=I−Ik−1
    ・ΔTcssは、連続して決定される2つの定常状態導体温度の差であり、k−1は第1の決定値を表し、kは次の決定値を表し
    ΔTcss=Tcss(k)−Tcss(k−1)
    ・Tc0は、前記電力線導体に電流が流れていない場合の初期定常状態導体温度であり、
    ・ΔTc0は、2つの連続する初期定常状態導体温度の間の差であり、
    ΔTc0=Tc0(k)−Tc0(k−1)
    ・ε1、ε2、ε3、ε4は全てImaxの前記決定を制御する所定の閾値であり、
    前記最大電流定格Imaxは、以下の式のうちの1つまたは複数によって計算され、
    i)|ΔI|≦ε1の場合、Imax(k)は次の式を使用して計算され、
    Figure 0006929229
    式中、Tmaxは前記最大導体温であり、Tcss(k)はk番目の時間間隔における定常状態導体温度であり、Iはk番目の時間間隔における平均導体温度であり、
    ii)|ΔI|≧ε1かつ|ΔTcss|≦ε2の場合、Imax(k)は過去値を維持し、
    max(k)=Imax(k−1)
    iii)|ΔI|≧ε1かつ|ΔTcss|≦ε2の場合、前記最大電流定格Imax(k)は、次の式を使用して計算される、
    Figure 0006929229
    請求項1乃至11のいずれか1項に記載の装置(1)。
  13. 前記装置(1)が、k番目の時間間隔で計算された最大電流定格Imax(k)値が、前記電力線導体に印加される電流の制御のために前記装置(1)に提供される前に、所定の範囲内にあることを確認するよう構成される、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の装置(1)。
  14. 電力線導体に印加される電流の制御を、前記電力線導体の最大電流定格を決定することによって提供する方法であって、前記最大電流定格は、前記電力線導体に流すことのできる最大電流であり、前記方法は、
    少なくとも2つの時間的に離間されたサンプル時間で取られたベクトルの測定されたセット(34、35,36、37)であって、
    前記電力線導体の第1の端部(21)で前記電力線導体によって搬送される電力の各相に対する電圧位相ベクトルと、
    前記電力線導体の第2の端部(22)で前記電力線導体によって搬送される電力の各相に対する電圧位相ベクトルと、
    前記電力線導体の第1の端部(21)で前記電力線導体によって搬送される電力の各相に対する電流位相ベクトルと、
    前記電力線導体の第2の端部(22)で前記電力線導体によって搬送される電力の各相に対する電流位相ベクトルと、
    を備える、前記ベクトルのセットに基づいて、
    前記ベクトルのセットを所定の電力線モデルに適用して、リアルタイム導体温度(5)の推定値をプロセッサが決定することと、
    前記リアルタイム導体温度(5)の前記推定値を所定の熱モデルに適用して、前記電力線導体が時間とともに到達する定常状態温度の予測値をプロセッサが決定することと、
    少なくとも定常状態温度の前記予測値、電力線導体電流、および最大導体温に基づいて最大電流定格をプロセッサが計算することと、
    によって、前記最大電流定格をプロセッサが決定するステップを備える、
    方法。
  15. 電力分配グリッドであって、前記電力分配グリッド周辺に電力を搬送するための少なくとも1つの電力線導体を含み、前記電力分配グリッドが、前記少なくとも1つの電力線導体に印加される前記電力を制御するために請求項1から13のいずれか一項に記載の装置(1)を含む、電力分配グリッド。
  16. 電力伝送グリッドであって、前記電力伝送グリッド周辺に電力を搬送するための少なくとも1つの電力線導体を含み、前記電力伝送グリッドが、前記少なくとも1つの電力線導体に印加される前記電力を制御するために請求項1から13のいずれか一項に記載の装置(1)を含む、電力伝送グリッド。
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