<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるスロットマシンに本発明を適用した場合の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図であり、図2はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図である。
図2に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、複数の木製パネルが固定されることにより、全体として前方に開放された箱状に形成されている。
筐体11の前面側には、前面扉12が取り付けられている。前面扉12はその左側部を回動軸として、筐体11の内部空間を開閉可能とするように筐体11に支持されている。なお、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置13によって開放不能に施錠状態とされており、この施錠状態は、キーシリンダ14への所定のキーによる解錠操作により解除される。
前面扉12の中央部上寄りには、図1に示すように、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル20が設けられている。遊技パネル20には、縦長の3つの表示窓部21L,21M,21Rが横並びとなるように形成されている。表示窓部21L,21M,21Rは透明又は半透明に形成されており、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。
図2に示すように、筐体11は仕切り板によりその内部が上下2分割されており、仕切り板の上部にはリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状にそれぞれ形成された左リール32L、中リール32M及び右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リール32L,32M,32Rの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓部21L,21M,21Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓部21L,21M,21Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
これら各リール32L,32M,32Rは、それぞれが図示しないステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、即ちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。
図1に示すように、遊技パネル20の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。メダルがベットされているときにこのスタートレバー41が操作されると、各リール32L,32M,32Rが一斉に回転を始める。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるストップボタン42,43,44が設けられている。各ストップボタン42,43,44は停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓部21L,21M,21Rの直下にそれぞれ配置されている。各ストップボタン42,43,44は、左リール32Lが回転を開始してから所定時間が経過すると停止させることが可能な状態となる。
なお、スタートレバー41の操作に基づき各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、各ストップボタン42,43,44の操作に基づき各リール32L,32M,32Rが回転を停止して、メダル付与及び遊技状態の管理といった各種処理の実行が完了するまでが、1回のゲーム(遊技回)に相当する。
表示窓部21L,21M,21Rの下方右側には、投資価値としてのメダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45から投入されたメダルは、図2に示すように、前面扉12の背面に設けられたセレクタ52によって、受付許可時であればホッパ装置53へ導かれ、受付禁止時であれば前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口58からメダル受け皿59へと導かれる。なお、ホッパ装置53は、有効ライン上に遊技媒体の付与に対応した入賞が成立した場合に、貯留タンクに貯留されたメダルを、メダル排出口58を通じてメダル受け皿59に払い出す機能を有している。
メダル投入口45の下方には、図1に示すように、メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ52内に詰まった際に押される返却ボタン46が設けられている。また、表示窓部21L,21M,21Rの下方左側には、クレジットされた仮想メダルを一度にベット可能な最大分投入するための第1クレジット投入ボタン47と、仮想メダルを一度に2枚投入するための第2クレジット投入ボタン48と、仮想メダルを一度に1枚投入するための第3クレジット投入ボタン49とが設けられている。
スタートレバー41の左側には、精算ボタン51が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算ボタン51を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口58から払い出されるようになっている。
筐体11の内部においてホッパ装置53の左方には、図2に示すように、電源装置54が設けられている。電源装置54には、電源投入時や電源遮断時に操作される電源スイッチ55と、スロットマシン10の各種状態をリセットするためのリセットボタン56と、スロットマシン10の設定状態を「設定1」から「設定6」の範囲で変更するために操作される設定キー挿入孔57とを備えている。
<各リール32L,32M,32Rに付されている図柄>
次に、各リール32L,32M,32Rに付されている図柄について説明する。
図3には、左リール32L、中リール32M及び右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0〜20まで付されているが、これら番号は主制御装置80が表示窓部21L,21M,21Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「リプレイ1」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの15番目)、「リプレイ2」図柄(例えば、左リール32Lの11番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの9番目)、「リプレイ3」図柄(例えば、左リール32Lの6番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの5番目)の9種類がある。そして、図3に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
図4は、表示窓部21L,21M,21Rの正面図である。各表示窓部21L,21M,21Rは、対応するリール32L,32M,32Rに付された21個の図柄のうち図柄全体が視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓部21L,21M,21Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rの図柄が視認可能となる位置を結ぶようにして、1本のメインラインMLが設定されている。メインラインMLは、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだラインである。規定数のメダルがベットされた状態で各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、当該メインラインML上に当選役に対応した入賞が成立した場合には、メダルの払い出しという利益、再遊技という利益及び遊技状態の移行のいずれかが付与される。
つまり、本スロットマシン10では、入賞が成立し得るラインとして1本のメインラインMLのみが設定されている。そして、当該メインラインMLは一直線に延びるラインではなく、折り曲げラインとして設定されている。したがって、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL1と、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの上段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL2と、左リール32Lの中段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの中段図柄を結んだサブラインSL3と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの下段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL4と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL5といった1直線に延びるライン上に、入賞対象となる図柄の組合せが成立したとしても、入賞は成立しない。
以下、図5及び図6を参照しながら、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明する。図5は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明するための説明図であり、図6(a)〜図6(i)は各入賞が発生した場合の停止図柄の態様を説明するための説明図である。
メダル払出が行われる小役入賞としては、第1〜第12補填入賞、第1ベル入賞、第2ベル入賞、第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞がある。
詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄、「BAR」図柄、「赤7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかである場合、第1補填入賞〜第9補填入賞のいずれかとなる。また、メインラインML上において左から「赤7」図柄、「ベル」図柄及び「ベル」図柄が停止した場合、第10補填入賞となり、メインラインMLにおいて左から「BAR」図柄、「ベル」図柄及び「ベル」図柄が停止した場合、第11補填入賞となり、メインラインMLにおいて左から「スイカ」図柄、「ベル」図柄及び「ベル」図柄が停止した場合、第12補填入賞となる。第1補填入賞〜第12補填入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「1」となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第1ベル入賞となる。第1ベル入賞となった場合、遊技媒体の付与対象数が「4」となる。
第1ベル入賞となる場合、図6(a)に示すように、下段のサブラインSL4において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「ベル」図柄となる。遊技者は、同一の図柄の組合せが一直線のライン上に停止表示されると入賞が成立したと認識し易い。この場合に、第1ベル入賞に際して同一の「ベル」図柄の組合せを停止表示させることにより、メインラインMLにおける入賞成立態様の多様化を図った構成において入賞の発生を遊技者に認識させ易くすることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、第2ベル入賞となる。第2ベル入賞となった場合、遊技媒体の付与対象数が「9」となる。
第2ベル入賞となる場合、図6(b)に示すように、右上がりのサブラインSL5において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「ベル」図柄となる。これにより、第2ベル入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。また、第2ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL5であり、第1ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL4とは異なる。かかる相違により、遊技者に第1ベル入賞と第2ベル入賞とを区別させることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「スイカ」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「スイカ」図柄である場合、第1スイカ入賞となる。第1スイカ入賞となった場合、遊技媒体の付与対象数が「4」となる。
第1スイカ入賞となる場合、図6(c)に示すように、右下がりのサブラインSL1において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「スイカ」図柄となり得る。これにより、第1スイカ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、左リール32Lの停止タイミングによっては「スイカ」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。なお、「チェリー」図柄が上段、中段又は下段を通過するタイミングで左リール32Lを停止操作する場合には、第1スイカ入賞に際して、サブラインSL1にて「スイカ」図柄の組合せが停止表示される。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「BAR」図柄及び「赤7」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「スイカ」図柄である場合、第2スイカ入賞となる。第2スイカ入賞となった場合、遊技媒体の付与対象数が「4」となる。
第2スイカ入賞となる場合、図6(d)に示すように、下段のサブラインSL4において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「スイカ」図柄となる。これにより、第2スイカ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。また、第2スイカ入賞に際して「スイカ」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL4であり、第1スイカ入賞に際して「スイカ」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL1とは異なる。かかる相違により、遊技者に第1スイカ入賞と第2スイカ入賞とを区別させることが可能となる。
メダル(又は仮想メダル)をベットすることなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞として、通常リプレイ入賞、ベルリプレイ入賞、第1チェリーリプレイ入賞、第2チェリーリプレイ入賞、第1RTリプレイ入賞、第2RTリプレイ入賞、第1転落リプレイ入賞及び第2転落リプレイ入賞がある。
詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄、「BAR」図柄、「赤7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、通常リプレイ入賞となる。
通常リプレイ入賞となる場合、図6(e)に示すように、中段のサブラインSL3において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかとなる。これにより、通常リプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄、「BAR」図柄、「赤7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、ベルリプレイ入賞となる。
ベルリプレイ入賞となる場合、図6(f)に示すように、上段のサブラインSL2において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「ベル」図柄となる。これにより、ベルリプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。また、ベルリプレイ入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL2であり、第1ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL4及び第2ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL5とは異なる。かかる相違により、遊技者にベルリプレイ入賞を第1ベル入賞及び第2ベル入賞に対して区別させることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄、「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、第1チェリーリプレイ入賞となる。
第1チェリーリプレイ入賞となる場合、図6(g)に示すように、右下がりのサブラインSL1において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「チェリー」図柄となり得る。これにより、第1チェリーリプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、左リール32L又は右リール32Rの停止タイミングによっては「チェリー」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。第1チェリーリプレイ入賞に対応した役に当選した場合、前面扉12に設けられた画像表示装置67にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「チェリー」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。当該演出を確認して「チェリー」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42〜44が停止操作されることにより、サブラインSL1において2個の「チェリー」図柄又は3個の「チェリー」図柄が停止表示され得る。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄、「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、第2チェリーリプレイ入賞となる。
第2チェリーリプレイ入賞となる場合、図6(h)に示すように、上段のサブラインSL2において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「チェリー」図柄となり得る。これにより、第2チェリーリプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、各リール32L,32M,32Rの停止タイミングによっては「チェリー」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。第2チェリーリプレイ入賞に対応した役に当選した場合、前面扉12に設けられた画像表示装置67にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「チェリー」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。当該演出を確認して「チェリー」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42〜44が停止操作されることにより、サブラインSL2において2個の「チェリー」図柄又は3個の「チェリー」図柄が停止表示され得る。また、第2チェリーリプレイ入賞に際して「チェリー」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL2であり、第1チェリーリプレイ入賞に際して「チェリー」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL1とは異なる。かかる相違により、遊技者に第1チェリーリプレイ入賞と第2チェリーリプレイ入賞とを区別させることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかである場合、第1RTリプレイ入賞となる。ここで、第1RTリプレイ入賞となるか否かに関して、中リール32Mの停止図柄は任意であるため、例えば左リール32Lにおいて1番目の「リプレイ1」図柄がメインラインML上に停止表示されているとともに右リール32Rにおいて1番目の「リプレイ3」図柄がメインラインML上に停止表示されている状況で中リール32Mの4番目の「白7」図柄が上段に停止表示されると、「白7」図柄の組合せが一直線上に停止表示されることとなってしまう。そこで、第1RTリプレイ入賞となる場合、後述するリール制御処理において、一直線上に停止表示されている3個の図柄が全て同一図柄となる事象が発生しないように中リール32Mの停止制御が行われる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかである場合、第2RTリプレイ入賞となる。第2RTリプレイ入賞となる場合、一直線上に停止表示されている3個の図柄が全て同一図柄となる事象が発生しない。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、第1転落リプレイ入賞となる。第1転落リプレイ入賞となる場合、一直線上に停止表示されている3個の図柄が全て同一図柄となる事象が発生しない。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかである場合、第2転落リプレイ入賞となる。第2転落リプレイ入賞となる場合、一直線上に停止表示されている3個の図柄が全て同一図柄となる事象が発生しない。
上記いずれかのリプレイ入賞となった場合、メダル及び仮想メダルの両方についてベットを不要としながら次ゲームの遊技を行うことが可能となる。具体的には、メダルを3枚ベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ入賞となった場合、メダル及び仮想メダルの両方についてベットを不要としながら、3枚ベット状態で次ゲームの遊技を開始することが可能となる。
また、上記各種リプレイ入賞のうち、第1RTリプレイ入賞、第2RTリプレイ入賞、第1転落リプレイ入賞及び第2転落リプレイ入賞は、リプレイ入賞の特典の付与契機となるだけではなく遊技状態の移行契機となる。本スロットマシン10では役の抽選処理において抽選対象となる役の種類及び各役の当選確率が相違するように複数種類の遊技状態が設定されており、これら遊技状態間の移行は遊技状態の移行契機となるリプレイ入賞が成立した場合に発生する。各遊技状態の内容及び各遊技状態への移行条件については後に詳細に説明する。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞として、BB(ビッグボーナス)入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、BB入賞となる。BB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
BB状態とは、後述する通常モードであって非AT状態である場合(この状態を通常遊技状態ともいう)よりも単位ゲーム数あたりの遊技媒体の付与期待枚数が高くなる遊技状態である。さらにいうと、BB状態とは、当該BB状態以外のいずれの遊技状態よりも単位ゲーム数あたりの遊技媒体の付与期待数が高くなる遊技状態である。具体的には、第2ベル入賞の成立を可能とさせる役に他の遊技状態の場合よりも高い確率(例えば約1/1.1)で当選するとともに、当該役に当選した場合には各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各リール32L,32M,32Rの回転位置に対するストップボタン42〜44の停止操作タイミングとは無関係に第2ベル入賞が成立することとなる。BB状態は、複数ゲームに亘って継続し、ゲームの実行内容に応じた事象の発生に基づき終了条件が成立した場合に終了する。当該終了条件は任意であるが、本スロットマシン10ではBB状態が開始されてから付与された遊技媒体の合計数が終了基準数(例えば「350」)以上となることが終了条件として設定されている。
BB入賞となる場合、図6(i)に示すように、右下がりのサブラインSL1において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「赤7」図柄となり得る。これにより、BB入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、各リール32L,32M,32Rの停止タイミングによっては「赤7」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。BB入賞に対応した役に当選した場合、その当選したゲームにおいて又はその当選したゲーム以降であってBB役に当選した状態が持ち越されたゲームにおいて、前面扉12に設けられた画像表示装置67にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「赤7」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。当該演出を確認して「赤7」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42〜44が停止操作されることにより、サブラインSL1において3個の「赤7」図柄が停止表示され得る。
<各種報知及び各種演出を実行するための装置>
次に、各種報知及び各種演出を実行するための装置について説明する。
前面扉12の遊技パネル20には、図1に示すように、表示窓部21L,21M,21Rの下方の位置に、貯留記憶された仮想メダルの数を表示するクレジット表示部61と、小役入賞時に付与対象となった遊技媒体数を表示する付与数表示部62と、画像表示装置67においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合にその報知される内容に対応した表示が行われる特別表示部63とがそれぞれ設けられている。これら表示部61〜63は7セグメント表示器によって構成されており、各セグメントには緑色などの単色発光タイプのLEDが用いられている。但し、これに限定されることはなく、表示部61〜63の一部又は全部が、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。
前面扉12の下部には、スピーカ部65が設けられている。スピーカ部65は左右一対として設けられており、スロットマシン10において異常が発生した場合に当該異常に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御されるとともに、入賞結果に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御される。また、スピーカ部65は、画像表示装置67における表示演出に対応した音出力演出が行われるように音出力制御される。
前面扉12の上部には、演出用発光部66が設けられているとともに画像表示装置67が設けられている。演出用発光部66は、スロットマシン10において異常が発生した場合に当該異常に対応した態様で発光制御されるとともに、入賞結果に応じた態様で発光制御される。また、演出用発光部66は、画像表示装置67における表示演出に対応した発光演出が行われるように発光制御される。
画像表示装置67は表示面を有しており、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されているが、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。スロットマシン10において異常が発生した場合には当該異常に対応した画像が当該表示面にて表示されるように表示制御される。また、画像表示装置67は、内部抽選における役の当選結果及び各ゲームにおける入賞結果に対応した画像が表示面にて表示されるように表示制御される。
前面扉12の上部において画像表示装置67に隣接する位置には、停止順報知装置71が設けられている。停止順報知装置71は、所定の停止順序でリール32L,32M,32Rを停止させた場合に所定の入賞が成立する役又は所定の停止順序でリール32L,32M,32Rを停止させた場合に所定の入賞の成立を回避可能な役に当選した場合に、その所定の停止順序を報知するための装置である。ここで、本スロットマシン10では詳細は後述するように第1ベル入賞を成立させることが可能な役に当選したとしても、3通り存在するリール32L,32M,32Rの第1停止対象のうち正解対象の1通りの第1停止対象を選択しない限り第1ベル入賞を成立させることができない。また、第2ベル入賞を成立させることが可能な役に当選したとしても、6通り存在するリール32L,32M,32Rの停止順序のうち正解対象の1通りの停止順序でリール32L,32M,32Rを停止させない限り第2ベル入賞を成立させることができない。また、第1RTリプレイ入賞を成立させることが可能な役に当選したとしても、6通り存在するリール32L,32M,32Rの停止順序のうち正解対象の1通りの停止順序でリール32L,32M,32Rを停止させない限り第1RTリプレイ入賞を成立させることができない。また、第2RTリプレイ入賞を成立させることが可能な役に当選したとしても、6通り存在するリール32L,32M,32Rの停止順序のうち正解対象の1通りの停止順序でリール32L,32M,32Rを停止させない限り第2RTリプレイ入賞を成立させることができない。また、第1転落リプレイ入賞を成立させることが可能な役に当選した場合、6通り存在するリール32L,32M,32Rの停止順序のうち正解対象の1通りの停止順序でリール32L,32M,32Rを停止させない限り第1転落リプレイ入賞の成立を回避することができない。また、第2転落リプレイ入賞を成立させることが可能な役に当選した場合、6通り存在するリール32L,32M,32Rの停止順序のうち正解対象の1通りの停止順序でリール32L,32M,32Rを停止させない限り第2転落リプレイ入賞の成立を回避することができない。そして、AT状態においては当該AT状態ではない状態と異なり、上記所定の停止順序の報知がリール32L,32M,32Rの停止操作が有効化される前に実行される。このような事情において一部のAT状態では、停止順報知装置71を利用してリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。
図7(a)及び図7(b)を参照しながら停止順報知装置71について説明する。図7(a)及び図7(b)は画像表示装置67及び停止順報知装置71の正面図である。停止順報知装置71は直方体状に形成されたベース体72を備えている。ベース体72は他の面よりも面積が広い一対の板面のうち一方がスロットマシン10前方を向き他方がスロットマシン10後方を向くように配置されており、画像表示装置67における左下の隅角近くにおいて前後方向が軸線方向となるようにして設けられた回動軸73に回動可能に支持されている。この場合、停止順報知装置71は前後方向の回動軸73を中心として時計周り方向に回動可能であるとともに、当該回動軸73を中心として反時計周り方向に回動可能である。そして、回動軸73に連結された回動用駆動部74に所定の駆動信号が出力されて当該回動用駆動部74が所定の駆動状態となることで停止順報知装置71は時計周り方向に回動し、回動用駆動部74に特定の駆動信号が出力されて当該回動用駆動部74が特定の駆動状態となることで停止順報知装置71は反時計回り方向に回動する。
前面扉12には、図1に示すように、画像表示装置67及び停止順報知装置71を遊技者が触れることを不可とするように、これら画像表示装置67及び停止順報知装置71をスロットマシン10前方から覆う透明カバー75が設けられている。透明カバー75は、アクリル樹脂などといった合成樹脂製であり、画像表示装置67及び停止順報知装置71の視認を可能とするように透明に形成されている。透明カバー75は当該透明カバー75の後方に停止順報知装置71の移動空間を確保するように形成されている。なお、図1においては透明カバー75の一部が破断された状態となっている。
図7(a)は停止順報知装置71にて停止順序の報知が行われない状況において配置されることとなる初期位置に停止順報知装置71が配置されている様子を示し、図7(b)は停止順報知装置71にて停止順序の報知が行われる状況において配置されることとなる報知時位置に停止順報知装置71が配置されている様子を示す。図7(a)に示すように停止順報知装置71が初期位置に配置されている場合、ベース体72の正面における短辺部の方向が横方向となり当該ベース体72の正面における長辺部の方向が縦方向となる。この場合、当該長辺部は画像表示装置67の左右の縁部と平行となっている。初期位置に配置されている場合、停止順報知装置71は画像表示装置67に対して横方向に離間されており、停止順報知装置71は画像表示装置67の表示面と重なっていない。
停止順報知装置71が初期位置に配置されていることを検知するための初期位置検知センサ76が設けられている。停止順報知装置71が初期位置に配置されている場合には初期位置検知センサ76から後述する演出制御装置90に2値信号のうち一方(例えばHIレベル信号)が出力され、停止順報知装置71が初期位置に配置されていない場合には初期位置検知センサ76から演出制御装置90に2値信号のうち他方(例えばLOWレベル信号)が出力される。
図7(b)に示すように停止順報知装置71が報知時位置に配置されている場合、ベース体72の正面における短辺部の方向が縦方向となり当該ベース体72の正面における長辺部の方向が横方向となる。この場合、当該長辺部は画像表示装置67の上下の縁部と平行となっている。報知時位置に配置されている場合、停止順報知装置71は回動軸73が存在している側とは逆側の端部から長手方向の途中の位置に亘る範囲(以下、この範囲を前方対向範囲77という)が画像表示装置67に対して前方から対向することとなる。この前方対向範囲77が対向する範囲は画像表示装置67の一部の範囲であり、より具体的には画像表示装置67における下寄りの領域に対して停止順報知装置71の前方対向範囲77が前方から対向している。停止順報知装置71のベース体72は不透明に形成されているため、停止順報知装置71が報知時位置に配置されている場合、画像表示装置67において停止順報知装置71と前後に対向する領域は正面視において視認不可となる。
停止順報知装置71が報知時位置に配置されている場合、停止順報知装置71は画像表示装置67に対してスロットマシン10前方に離間されている。つまり、停止順報知装置71は画像表示装置67よりもスロットマシン10前方に位置しており、画像表示装置67に接触しないようにしながら初期位置と報知時位置との間で移動可能となっている。
停止順報知装置71が報知時位置に配置されていることを検知するための報知時位置検知センサ78が設けられている。停止順報知装置71が報知時位置に配置されている場合には報知時位置検知センサ78から後述する演出制御装置90に2値信号のうち一方(例えばHIレベル信号)が出力され、停止順報知装置71が報知時位置に配置されていない場合には報知時位置検知センサ78から演出制御装置90に2値信号のうち他方(例えばLOWレベル信号)が出力される。
ベース体72における前方対向範囲77には、長手方向に等間隔となるようにして3個の停止順表示部79a〜79cが設けられている。つまり、ベース体72における前方対向範囲77には、リール32L,32M,32Rの数と同数、又はストップボタン42〜44の数と同数の停止順表示部79a〜79cが設けられている。各停止順表示部79a〜79cは、いずれもドットマトリックス表示器として構成されているが、ドットマトリックス表示器に限定されることはなく、液晶表示装置、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示面を有する他の表示装置であってもよい。各停止順表示部79a〜79cには、少なくとも「1」、「2」、「3」、「?」及び「!」といった数字や文字を表示することが可能である。
停止順報知装置71が報知時位置に配置されている場合、各停止順表示部79a〜79cは横方向に並ぶこととなる。この状態において所定の停止順序でリール32L,32M,32Rを停止させた場合に所定の入賞が成立する役又は所定の停止順序でリール32L,32M,32Rを停止させた場合に所定の入賞の成立を回避可能な役に当選した場合には、その所定の停止順序の報知が各停止順表示部79a〜79cを利用して行われる。一方、停止順報知装置71が初期位置に配置されている場合、所定の停止順序でリール32L,32M,32Rを停止させた場合に所定の入賞が成立する役又は所定の停止順序でリール32L,32M,32Rを停止させた場合に所定の入賞の成立を回避可能な役に当選した場合としても、各停止順表示部79a〜79cを利用したリール32L,32M,32Rの停止順序の報知は実行されない。
図8(a)は停止順報知装置71を利用してリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が行われている様子を説明するための画像表示装置67及び停止順報知装置71の正面図である。図8(a)は、中リール32M→右リール32R→左リール32Lの順序でリール32L,32M,32Rを停止させた場合に第2ベル入賞が成立する役に当選した状況において、その停止順序の報知がリール32L,32M,32Rの停止操作が有効化される前に開始されている状態を示している。この場合、中央の停止順表示部79bにおいて「1」の数字が表示され、右の停止順表示部79cにおいて「2」の数字が表示され、左の停止順表示部79aにおいて「3」の数字が表示されている。これにより、停止順報知装置71を利用してリール32L,32M,32Rの停止順序を報知することが可能となる。なお、リール32L,32M,32Rの停止順序に応じて第1ベル入賞を成立させることが可能な役に当選した場合、各停止順表示部79a〜79cのうち正解対象の第1停止対象に対応する停止順表示部において「1」の数字が表示され、他の停止順表示部においては数字及び文字は表示されない。
ここで、停止順報知装置71においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されている場合、画像表示装置67において停止順報知装置71に後方から対向する領域にも、図8(b)に示すように、停止順報知装置71にて報知されている停止順序と同一の停止順序を報知するための報知画像G1〜G3が表示される。例えば、図8(a)に示すように停止順報知装置71において「3」、「1」、「2」が報知されている場合には、図8(b)に示すように画像表示装置67において停止順報知装置71に後方から対向する領域においても「3」、「1」、「2」が報知されている。このように停止順報知装置71だけではなく画像表示装置67においてもリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることにより、仮に停止順報知装置71が故障して報知時位置に配置することができない状況となったとしても画像表示装置67にてリール32L,32M,32Rの停止順序を報知することが可能となる。
その一方、画像表示装置67においてリール32L,32M,32Rの停止順序を報知するための報知画像G1〜G3が表示される領域はその全体が、報知時位置に配置されている停止順報知装置71に後方から対向する領域に含まれる。したがって、報知時位置に配置されている停止順報知装置71にてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されている状況において、画像表示装置67にて表示されている報知画像G1〜G3を遊技者が視認してしまわないようにすることが可能となる。よって、画像表示装置67にて報知画像G1〜G3が表示される構成であったとしても、停止順報知装置71への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
停止順報知装置71を利用してリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されるのはAT状態の一部であり、他のAT状態においては停止順報知装置71が初期位置に配置された状態が継続されるとともに停止順報知装置71においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることはなく、画像表示装置67においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。この場合、画像表示装置67ではリール32L,32M,32Rの停止順序の報知として、図8(b)に示すように報知画像G1〜G3が表示される。つまり、他のAT状態において画像表示装置67にて報知画像G1〜G3を表示するための画像データを利用して、停止順報知装置71にてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される状況における報知画像G1〜G3の表示を行うことが可能となる。これにより、必要なデータ量の削減を図りながら、停止順報知装置71にてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される状況における報知画像G1〜G3の表示を行うことが可能となる。
図9は画像表示装置67及び停止順報知装置71の少なくとも一方においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が行われる様子を示すタイムチャートである。図9(a)は所定のAT状態の実行期間を示し、図9(b)は停止順報知装置71が初期位置に配置されている期間を示し、図9(c)は停止順報知装置71が報知時位置に配置されている期間を示し、図9(d)は停止順報知装置71においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行され得る期間を示し、図9(e)は画像表示装置67においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行され得る期間を示す。
まず停止順報知装置71においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行されずに、画像表示装置67において当該停止順序の報知が実行される場合について説明する。
t1のタイミングで、図9(a)に示すように所定のAT状態(具体的にはART状態)が開始される。この場合、後述する主制御装置80において遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始が待機された待機期間が開始される。このようにゲームの進行を一旦止めることで、これから所定のAT状態が開始されることを遊技者に認識させることが可能となる。また、このAT状態では停止順報知装置71を利用した停止順序の報知は実行されないため、図9(b)及び図9(c)に示すように報知時位置に向けた移動は開始されることはなく停止順報知装置71は初期位置に配置された状態が維持される。
その後、t2のタイミングで待機期間が経過することで、図9(e)に示すように画像表示装置67においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行され得る期間が開始される。そして、当該期間はt3のタイミングで終了する。この場合、後述する主制御装置80において遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始が待機された待機期間が開始される。このようにゲームの進行を一旦止めることで、所定のAT状態が終了したことを遊技者に認識させることが可能となる。その後、t4のタイミングで待機期間が経過することで、図9(a)に示すように所定のAT状態が終了する。
次に、画像表示装置67及び停止順報知装置71の両方においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される場合について説明する。
t5のタイミングで、図9(a)に示すように所定のAT状態(具体的には上乗せ状態)が開始される。この場合、後述する主制御装置80において遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始が待機された待機期間が開始される。このようにゲームの進行を一旦止めることで、これから所定のAT状態が開始されることを遊技者に認識させることが可能となる。当該待機期間の途中で図9(b)及び図9(c)に示すように停止順報知装置71は初期位置から報知時位置に向けた移動を開始し、待機期間が終了するタイミングよりも前のタイミングであるt6のタイミングで停止順報知装置71の報知時位置への配置が完了する。これにより、待機期間を利用して停止順報知装置71を報知時位置に配置することが可能となる。
その後、t7のタイミングで待機期間が経過することで、図9(d)に示すように停止順報知装置71においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行され得る期間が開始されるとともに、図9(e)に示すように画像表示装置67においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行され得る期間が開始される。そして、これら期間はt8のタイミングで終了する。この場合、後述する主制御装置80において遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始が待機された待機期間が開始される。このようにゲームの進行を一旦止めることで、所定のAT状態が終了したことを遊技者に認識させることが可能となる。当該待機期間の途中で図9(b)及び図9(c)に示すように停止順報知装置71は報知時位置から初期位置に向けた移動を開始し、待機期間が終了するタイミングよりも前のタイミングであるt9のタイミングで停止順報知装置71の初期位置への配置が完了する。これにより、待機期間を利用して停止順報知装置71を初期位置に配置することが可能となる。
以上のとおり、変位可能に設けられた停止順報知装置71が報知時位置に配置されている状況において当該停止順報知装置71にてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。これにより、リール32L,32M,32Rの停止順序が報知される状況と報知されない状況との差異を停止順報知装置71の位置の変化という物理的な動きによっても生じさせることが可能となり、遊技者に意外性を付与することが可能となる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。また、停止順報知装置71が変位して報知時位置に配置されている状況においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることにより、停止順報知装置71に遊技者を注目させることによってリール32L,32M,32Rの停止順序の報知への注目度も高めることが可能となる。
停止順報知装置71においては報知時位置に配置されている状況でリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行され、初期位置に配置されている状況ではリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行されない。これにより、停止順報知装置71においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される状況と当該報知が実行されない状況とを、停止順報知装置71の位置において明確に区別することが可能となる。
リール32L,32M,32Rの停止順序の報知は画像表示装置67において実行されるとともに停止順報知装置71においても実行される。これにより、リール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される箇所を多様化させることが可能となり、当該報知が実行される状況が画一化してしまわないようにすることが可能となる。
リール32L,32M,32Rの停止順序の報知が、画像表示装置67及び停止順報知装置71のうち画像表示装置67のみにて行われる状況と、画像表示装置67及び停止順報知装置71の両方において行われる状況とが存在している。これにより、それぞれの状況に適した態様で上記報知を実行することが可能となる。
リール32L,32M,32Rの停止順序の報知を実行するための表示手段として画像表示装置67及び停止順報知装置71が設けられた構成において、停止順報知装置71は変位可能に設けられているのに対して画像表示装置67は変位不可に設けられている。これにより、画像表示装置67と停止順報知装置71とで物理的な動きの有無という明確な差異を設けることが可能となる。
停止順報知装置71は画像表示装置67の表示領域に対向配置された状態においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知を実行する。これにより、停止順報知装置71においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される状況においては画像表示装置67よりも停止順報知装置71に遊技者を注目させることが可能となる。また、画像表示装置67は遊技者にとって視認し易い位置に固定式で配置されている構成において、その視認し易い位置に停止順報知装置71を配置した状態でリール32L,32M,32Rの停止順序の報知を実行することが可能となる。これにより、リール32L,32M,32Rの停止順序の報知の視認性を高めることが可能となる。また、画像表示装置67においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知を確認する場合と停止順報知装置71においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知を確認する場合とで遊技者は視線をずらす必要が生じないため、視認性を高めることが可能となる。
報知時位置に配置された停止順報知装置71にてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される状況であっても画像表示装置67にてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される。これにより、停止順報知装置71自体又は停止順報知装置71を変位させるための構成などに故障が発生して停止順報知装置71にてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行されない状況又は停止順報知装置71が報知時位置に配置されない状況となったとしても、画像表示装置67にてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される。よって、上記のような故障が発生した状況であっても、リール32L,32M,32Rの停止順序を遊技者に報知することが可能となる。
停止順報知装置71にてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される場合、画像表示装置67では当該停止順報知装置71に対して後方から対向する領域においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される。これにより、停止順報知装置71にてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合には、画像表示装置67におけるリール32L,32M,32Rの停止順序の報知の視認性を低下させることが可能となる。よって、報知時位置に配置された停止順報知装置71にてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される状況であっても画像表示装置67にてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される構成において、停止順報知装置71への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
<各種制御装置>
スロットマシン10には、各種制御装置が設けられている。具体的には、図2に示すように、リールユニット31の上方には、主制御装置80が設けられている。当該主制御装置80は、筐体11の背板に取り付けられている。主制御装置80は、主制御基板81及び払出制御基板85が基板ボックスに収容されて構成されている。基板ボックスを開放する場合には、締結状態を解除する必要があり、当該締結状態の解除に際して破壊箇所が生じることとなる。当該破壊箇所の有無を確認することで、基板ボックスが開放されたか否かを簡易的に確認することが可能となる。
スロットマシン10には、主制御装置80以外にも演出制御装置90が設けられている。演出制御装置90は、前面扉12において画像表示装置67の後方に重ねて配置されている。演出制御装置90は、主制御装置80から受信したコマンドに基づき、スピーカ部65、演出用発光部66及び画像表示装置67の制御を実行する。なお、演出制御装置90は、主制御装置80と同様に、基板ボックス内に制御基板が収容されてなる。
<スロットマシン10の電気的構成>
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図10のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置80は、役の抽選処理及び遊技状態の移行管理などを実行する主制御基板81と、遊技媒体を遊技者に付与するための制御などを実行する払出制御基板85とを具備している。これら主制御基板81及び払出制御基板85は一の基板ボックス内において素子搭載面及びその裏面が相互に対向しないように、横並びで設けられている。基板ボックスは複数のケース体を組合せることで形成されているが、これらケース体は基板ボックス内の主制御基板81及び払出制御基板85を基板ボックスの外部から視認可能となるように無色透明又は有色透明となっている。この場合に、主制御基板81と払出制御基板85とが上記のように横並びで設けられていることにより、主制御基板81の各板面及び払出制御基板85の各板面の状態を他方の制御基板81,85に邪魔されないようにしながら基板ボックスの外部から目視により確認することが可能となる。
主制御基板81には、MPU82が搭載されている。MPU82には、当該MPU82により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM83、及びそのROM83内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM84が内蔵されているとともに、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路、割込回路、データ入出力回路及び乱数発生回路などが内蔵されている。なお、MPU82に対してROM83及びRAM84が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU82には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU82の入力側には、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、メダルの受付許可時においてメダル投入口45から投入されてホッパ装置53へ導かれるメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、各クレジット投入ボタン47,48,49の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ47a,48a,49a、リセットボタン56の操作を検出するリセット検出センサ56a、設定キー挿入孔57に設定キーが挿入されたことを検出する設定キー検出センサ57a等の各種センサが接続されており、これら各センサからの信号はMPU82に入力される。
MPU82の出力側には、セレクタ52に設けられたセレクタ駆動部52a、特別表示部63及び演出制御装置90等が接続されている。既に説明したとおりセレクタ52は、メダル投入口45から投入されたメダルを、受付許可時であれば投入メダル検出センサ45aにて検出させた後にホッパ装置53へ導き、受付禁止時であれば投入メダル検出センサ45aにて検出させることなくメダル受け皿59へ排出する機能を有する。セレクタ駆動部52aはセレクタ52の状態を受付許可状態と受付禁止状態との間で切り換えるための機能を有しており、具体的にはセレクタ52に設けられた通路切換片を受付許可用の位置と受付禁止用の位置との間で動作させる。MPU82はセレクタ駆動部52aへの駆動信号の出力状態及び停止状態を切り換えることにより、セレクタ52の状態を受付許可状態と受付禁止状態との間で切り換える。
また、MPU82は、各ゲームの各タイミングで演出制御装置90にコマンドを送信するとともに、画像表示装置67及び停止順報知装置71の少なくとも一方においてリール32L,32M,32Rの停止順序を報知させるためのコマンドを演出制御装置90に送信する場合にはその報知させる内容に対応した表示が行われるように特別表示部63の表示制御を実行する。この場合、画像表示装置67及び停止順報知装置71の直接的な表示制御は演出制御装置90により行われるのに対して、特別表示部63の直接的な表示制御はMPU82により行われる。つまり、相対的に複雑な表示制御の実行対象となる画像表示装置67については演出制御装置90において直接的な表示制御が実行され、相対的に簡素な表示制御の実行対象となる特別表示部63についてはMPU82において直接的な表示制御が実行される。これにより、MPU82の処理負荷の軽減を図りながら、演出への注目度の向上を重視した表示と、信頼性を重視した表示との両方を行うことが可能となる。
払出制御基板85には、MPU86が搭載されている。MPU86には、当該MPU86により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM87、及びそのROM87内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM88が内蔵されているとともに、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路、割込回路、データ入出力回路及び乱数発生回路などが内蔵されている。なお、MPU86に対してROM87及びRAM88が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU86には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU86の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、各ストップボタン42,43,44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a,43a,44a、精算ボタン51の操作を検出する精算検出センサ51a、及びホッパ装置53の払出検出センサ等の各種センサが接続されており、これら各センサからの信号はMPU86に入力される。
MPU86の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、ホッパ装置53の払出モータ等、クレジット表示部61及び付与数表示部62等が接続されている。各ゲームにおいてはリールユニット31の各リール32L,32M,32Rの回転駆動制御がMPU86により行われるとともに、小役入賞が成立してメダルの払い出しを実行する場合にはホッパ装置53の駆動制御がMPU86により行われる。また、貯留記憶されている仮想メダルの枚数が表示されるようにクレジット表示部61の表示制御がMPU86により行われるとともに、ゲームの結果として遊技媒体の付与に対応した役の入賞が成立した場合にはその付与対象となった遊技媒体の数が表示されるように付与数表示部62の表示制御がMPU86により行われる。
ここで、主制御装置80の基板ボックス内において主制御基板81と払出制御基板85とは電気的に接続されており、主制御基板81のMPU82と払出制御基板85のMPU86との間でコマンドが双方向通信でやり取りされる。なお、以下の説明では、主制御基板81のMPU82、ROM83及びRAM84を、主側MPU82、主側ROM83及び主側RAM84といい、払出制御基板85のMPU86、ROM87及びRAM88を、払出側MPU86、払出側ROM87及び払出側RAM88という。
主制御基板81と払出制御基板85との電気的な接続に関する構成について詳細には、主制御基板81と払出制御基板85とは第1の信号線群101を用いて電気的に接続されており、当該第1の信号線群101を利用して主側MPU82から払出側MPU86に向けてコマンドが送信される。このコマンド送信はシリアル通信で行われるため、第1の信号線群101には、シリアルでのコマンドデータ送信用の信号線102と、コマンドデータに含まれる各単位データ(例えば1ビット分のデータ)を識別するためのクロック信号用の信号線103と、一のコマンドの送信開始及び送信終了のうち少なくとも一方を認識させるためのラッチ信号用の信号線104とが少なくとも含まれている。なお、コマンドの送信開始を認識させるためのイネーブル信号用の信号線が別途設けられている構成としてもよい。
また、主制御基板81と払出制御基板85とは第2の信号線群105を用いて電気的に接続されており、当該第2の信号線群105を利用して払出側MPU86から主側MPU82に向けてコマンドが送信される。このコマンド送信はシリアル通信で行われるため、第2の信号線群105には、シリアルでのコマンドデータ送信用の信号線106と、コマンドデータに含まれる各単位データ(例えば1ビット分のデータ)を識別するためのクロック信号用の信号線107と、一のコマンドの送信開始及び送信終了のうち少なくとも一方を認識させるためのラッチ信号用の信号線108とが少なくとも含まれている。なお、コマンドの送信開始を認識させるためのイネーブル信号用の信号線が別途設けられている構成としてもよい。
第1の信号線群101及び第2の信号線群105は1個の接続ユニットに集約して設けられている。当該接続ユニットは、上記第1の信号線群101及び上記第2の信号線群105の一端が集約されるコネクタと、他端が集約されるコネクタとを備えており、一方のコネクタが主制御基板81のコネクタに対して着脱自在に装着され、他方のコネクタが払出制御基板85のコネクタに対して着脱自在に装着されている。
なお、主側MPU82と払出側MPU86との間の通信方式はシリアル通信に限定されることはなくパラレル通信であってもよい。また、第1の信号線群101と第2の信号線群105とが別々の接続ユニットとして設けられている構成としてもよい。
主側MPU82と払出側MPU86との間で双方向の通信が行われることで、遊技の進行が制御される。双方向通信の対象となる情報の内容及び遊技の進行を制御するための処理内容については後に詳細に説明する。
主側MPU82の入力側には、電源装置54に設けられた停電監視回路が接続されている(図示略)。電源装置54には、主側MPU82及び払出側MPU86をはじめとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部及び停電監視回路が搭載されており、停電監視回路は、外部電源から電源部に印加されている電圧を監視し、当該電圧が基準電圧以下となった場合に主側MPU82に停電信号を出力する。主側MPU82は、停電信号を受信することにより停電時処理を実行し、復電後において停電前の処理状態への復帰を可能とする。また、主側MPU82は、停電信号を受信した場合、停電コマンドを払出側MPU86に送信する。払出側MPU86は、停電コマンドを受信することにより停電時処理を実行し、復電後において停電前の処理状態への復帰を可能とする。
電源装置54には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電断中電力としてバックアップ電力を主側RAM84及び払出側RAM88に供給するための電断中電源部が設けられている。これにより、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況であっても、電断中電源部においてバックアップ電力を供給可能な状況(例えば1日や2日)では主側RAM84及び払出側RAM88においてデータが記憶保持される。但し、電源装置54に設けられたリセットボタン56を押圧操作した状態でスロットマシン10の電源のON操作を行うことで、主側RAM84に記憶保持されているデータ及び払出側RAM88に記憶保持されているデータは初期化される。
演出制御装置90は、各種報知や各種演出の実行制御を実行するための演出制御基板91を具備している。演出制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92には、当該MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM93、及びそのROM93内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM94が内蔵されているとともに、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路、割込回路、データ入出力回路及び乱数発生回路などが内蔵されている。
なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。また、RAM94には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電源装置54の電断中電源部からバックアップ電力が供給されないが、RAM94に対してバックアップ電力が供給される構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、既に説明したとおり主側MPU82が接続されており、当該主側MPU82から各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカ部65、演出用発光部66及び画像表示装置67が接続されている。MPU92は、主側MPU82から受信したコマンドに基づき、スピーカ部65の音出力制御、演出用発光部66の発光制御、及び画像表示装置67の表示制御を実行することで、各種報知や各種演出が行われるようにする。ちなみに、画像表示装置67の表示制御に際しては演出制御基板91に設けられたフレームバッファに画像データを設定することにより描画データを作成し、その描画データに従った画像信号を画像表示装置67に出力することにより画像表示装置67にその描画データに対応する画像を表示させる。また、フレームバッファに画像データを設定する場合には座標情報やサイズ情報といった各種パラメータ情報がその画像データに適用される。また、MPU92の入力側には停止順報知装置71における初期位置検知センサ76及び報知時位置検知センサ78が接続されているとともに、MPU92の出力側には停止順報知装置71の回動用駆動部74及び停止順表示部79a〜79cが接続されている。MPU92により停止順報知装置71の初期位置と報知時位置との間の変位が制御されるとともに、停止順報知装置71の表示制御が実行される。なお、以下の説明では、演出制御装置90のMPU92、ROM93及びRAM94を、演出側MPU92、演出側ROM93及び演出側RAM94という。
<主側MPU82のメイン処理>
次に、主側MPU82及び払出側MPU86により実行される処理について説明する。まず、主側MPU82への動作電力の供給が開始された場合に当該主側MPU82において起動されるメイン処理について図11のフローチャートを参照しながら説明する。
メイン処理ではまず初期化処理を実行する(ステップS101)。初期化処理では、タイマ割込み処理による割込みを許可し、さらに主側MPU82内のレジスタ群及びI/O装置等に対する各種の初期設定を行う。
初期化処理が終了した後は設定キーが設定キー挿入孔57に挿入されてON操作が行われているか否かを判定する(ステップS102)。ON操作が行われている場合には(ステップS102:YES)、電源スイッチ55のON操作に際してリセットボタン56がON操作されていないのであれば(ステップS103:NO)、一部クリア処理を実行し(ステップS104)、電源スイッチ55のON操作に際してリセットボタン56がON操作されているのであれば(ステップS103:YES)、全部クリア処理を実行する(ステップS105)。つまり、主側RAM84を初期化するための操作が行われることなくスロットマシン10の設定値の変更が行われる場合には一部クリア処理が実行され、主側RAM84を初期化するための操作が行われた場合には全部クリア処理が実行される。
一部クリア処理では主側RAM84における一部のエリアを初期化し、全部クリア処理では主側RAM84における全部のエリアを初期化する。一部クリア処理では、主側RAM84においてBB状態であるか否かを示すデータが記憶されたエリア、BB状態における遊技媒体の合計付与数を示すデータが記憶されたエリア、AT状態であるか否かを示すデータが記憶されたエリア、AT状態の終了条件を特定するためのデータが記憶されたエリア、及び後述する抽選モードの種類を示すデータが記憶されたエリアを除く、主側RAM84の各エリアを「0」クリアする。この場合、当選役が記憶されたエリアは「0」クリアされる。全部クリア処理では、一部クリア処理において「0」クリアの実行対象外とされるエリアを含めて主側RAM84の全エリアを「0」クリアする。これにより、一部クリア処理が実行されたとしてもBB状態、AT状態及び抽選モードは電源遮断前の状態に維持され、全部クリア処理が実行された場合には電源遮断前の状態とは無関係に通常遊技状態となる。
なお、上記構成に限定されることはなく、BB状態で電源が遮断された場合において一部クリア処理が実行された場合にはBB状態ではない状態となる構成としてもよく、AT状態で電源が遮断された場合において一部クリア処理が実行された場合にはAT状態ではない状態となる構成としてもよく、後述する第1RTモード又は第2RTモードで電源が遮断された場合において一部クリア処理が実行された場合にはそれらRTモードではない状態となる構成としてもよい。また、一部クリア処理が実行されたとしても、BB役に当選したことを示すデータが記憶されたエリアが「0」クリアされない構成としてもよい。
ステップS104又はステップS105の処理を実行した後は、当選確率設定処理を実行する(ステップS106)。当選確率設定処理では、設定キーが挿入されてON操作されていることを条件として現在の設定値を読み込むとともに、遊技パネル20に設けられた特別表示部63に現在の設定値を表示する。特別表示部63は画像表示装置67及び停止順報知装置71においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合にそれに対応する報知を実行するための表示部であり、設定変更に際しての設定値の表示用として兼用される。なお、当選確率設定処理の直前において主側RAM84における設定値のデータを記憶するためのエリアは確実に初期化されているため、特別表示部63に表示される設定値は「設定1」に対応する「1」である。当選確率設定処理では、リセットボタン56が操作される度に設定値を1更新するとともに、その更新後の設定値を特別表示部63に表示する。なお、設定値が「設定6」である状況でリセットボタン56が操作された場合には設定値は「設定1」に更新される。スタートレバー41が操作された後に設定キーのON操作が解除された場合に当選確率設定処理を終了する。この場合、特別表示部63における設定値の表示が終了される。
当選確率設定処理を実行した後は、クリアコマンドを払出側MPU86に送信する(ステップS107)。払出側MPU86はクリアコマンドを受信した場合、払出側RAM88の全エリアを「0」クリアする。その後、通常処理に移行する(ステップS108)。通常処理については後に詳細に説明する。
メイン処理において設定キーのON操作が行われていない場合(ステップS102:NO)、ステップS109以降の復電処理を実行する。復電処理とは、スロットマシン10の状態を電源遮断前の状態に復帰させるための処理である。
復電処理では、主側RAM84を確認することでスロットマシン10の設定値が正常か否かを判定する(ステップS109)。具体的には、設定値が「設定1」〜「設定6」のいずれかである場合に正常であると判定し、「0」又は「7」以上である場合に異常であると判定する。設定値が正常である場合には、停電フラグに「1」がセットされているか否かを確認する(ステップS110)。停電フラグは主側RAM84に設けられており、主側MPU82への動作電力の供給が停止される場合において予め定められた停電時処理が正常に実行された場合には当該停電フラグに「1」がセットされることとなる。停電フラグに「1」がセットされている場合には、RAM判定値が正常であるか否かを確認する(ステップS111)。具体的には、主側RAM84のチェックサム値を調べ、その値が正常であるか否かを確認する。
ステップS109〜ステップS111の全てにおいて肯定判定をした場合には、前回の電断時における停電時処理が正常に実行されたことを意味する。この場合、主側RAM84に保存されたスタックポインタの値を主側MPU82のスタックポインタに書き込み、スタックの状態を電源が遮断される前の状態に復帰させる(ステップS112)。また、主側RAM84の停電フラグを「0」クリアする(ステップS113)。その後、復電処理の実行を認識させるための復電コマンドを払出側MPU86及び演出側MPU92に送信した後に(ステップS114)、電源遮断前の番地に戻る(ステップS115)。
一方、ステップS109〜ステップS111のいずれかで否定判定をした場合には動作禁止処理を実行する。動作禁止処理では、次回のタイマ割込み処理を禁止し(ステップS116)、主側MPU82の全ての出力ポートを「0」クリアすることにより当該出力ポートに接続された全てのアクチュエータをOFF状態とし(ステップS117)、ホール管理者等にエラーの発生を報知するためのエラー報知処理を実行する(ステップS118)。当該動作禁止処理は、全部クリア処理(ステップS105)が実行されることにより解除される。
<払出側MPU86のメイン処理>
次に、払出側MPU86への動作電力の供給が開始された場合に払出側MPU86において起動されるメイン処理について図12のフローチャートを参照しながら説明する。
メイン処理では主側MPU82からクリアコマンドを受信している場合(ステップS201:YES)、クリア処理を実行する(ステップS202)。クリア処理では払出側RAM88の全エリアを「0」クリアする。払出側RAM88には、仮想メダルの枚数の情報を記憶するための仮想メダルカウンタ88a、及び遊技媒体の付与に対応した入賞が成立した場合における付与対象の遊技媒体の数の情報を記憶するための付与対象カウンタ88bが設けられている。クリア処理によって仮想メダルカウンタ88aが「0」クリアされることで電断直前において1枚以上の仮想メダルが貯留記憶されていたとしてもそれが消去されるとともに、クリア処理によって付与対象カウンタ88bが「0」クリアされることで電断直前において付与対象の遊技媒体数が1以上であったとしてもそれが消去される。クリア処理を実行した場合、ステップS204以降の処理に進む。
また、メイン処理では、クリアコマンドを受信していない場合(ステップS201:NO)、ステップS203にて主側MPU82から復電コマンドを受信したか否かを判定する。そして、復電コマンドを受信していない場合(ステップS203:NO)、ステップS201の処理に戻る。つまり、払出側MPU86は、動作電力の供給が開始された場合、主側MPU82において動作電力の供給開始時の各種処理が実行された場合に送信されるクリアコマンド又は復電コマンドを受信するまでは、後述する遊技媒体の付与を制御するための処理及びリール32L,32M,32Rの回転を制御するための処理が実行可能な状態となることなく待機する。但し、これに限定されることはなく、動作電力の供給開始時に対応するコマンドを主側MPU82から受信していなくても上記各処理が実行可能な状態となる構成としてもよい。また、動作電力の供給開始後において払出側MPU86にて遊技媒体の付与を制御するための処理及びリール32L,32M,32Rの回転を制御するための処理が実行可能な状態となった場合に払出側MPU86から主側MPU82に所定のコマンドが送信され、主側MPU82は当該所定のコマンドを受信した場合に後述するタイマ割込み処理(図13)及び通常処理(図15)が実行可能な状態となる構成としてもよい。
ステップS202の処理を実行した場合、又は主側MPU82から復電コマンドを受信した場合(ステップS203:YES)、初期化処理を実行する(ステップS204)。初期化処理では、払出側MPU86内のレジスタ群及びI/O装置等に対する各種の初期設定を行う。
その後、タイマ割込み処理による割込みを許可し(ステップS205)、さらに主側MPU82から停電コマンドを受信するまでは(ステップS206:NO)、ステップS205における割込みの許可を繰り返し実行する。主側MPU82から停電コマンドを受信した場合(ステップS206:YES)、停電時処理を実行する(ステップS207)。停電時処理では、払出側MPU86の出力ポートの出力状態をクリアすることで、メダルの払出を実行させるべくホッパ装置53に駆動信号を出力している状況であったとしてもそれを停止させるとともに、リール32L,32M,32Rの回転中であったとしてもそれを停止させる。以上の処理を行った後は、動作電力の供給が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
<主側MPU82のタイマ割込み処理>
次に、主側MPU82にて実行されるタイマ割込み処理について、図13のフローチャートを参照しながら説明する。なお、タイマ割込み処理は、例えば1.49msecごとに起動される。
レジスタ退避処理(ステップS301)では、後述する通常処理で使用している主側MPU82内の全レジスタの値を主側RAM84に退避させる。ステップS302では停電フラグに「1」がセットされているか否かを確認し、停電フラグに「1」がセットされているときにはステップS303に進み、停電時処理を実行する。
停電フラグには、電源装置54の停電監視回路からの停電信号が主側MPU82に入力された場合に「1」がセットされる。停電時処理では、まず払出側MPU86に停電コマンドを送信する。その後、コマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、主側MPU82のスタックポインタの値を主側RAM84に保存する。その後、主側MPU82の出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時に主側RAM84のデータが正常か否かを判定するための判定値を算出して当該主側RAM84に保存し、それ以後の主側RAM84へのアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、動作電力の供給が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
ステップS302にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS304以降の各種処理を行う。ステップS304では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS305では、主側MPU82自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS306では、入力ポートに接続された各種センサの状態を読み込むとともに、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS307では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。
ステップS308では、各ゲームにおいてベットされた遊技媒体の数を遊技ホールの管理コンピュータに認識させるための信号、スロットマシン10において異常が発生しているか否かを遊技ホールの管理コンピュータに認識させるための信号、及び前面扉12が開放されているか否かを遊技ホールの管理コンピュータに認識させるための信号などを外部出力するための外部出力処理を実行する。
ステップS309では、各種コマンドを払出側MPU86又は演出側MPU92へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS310では、入出力ポートからI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS311では、先のステップS301にて主側RAM84に退避させた各レジスタの値をそれぞれ主側MPU82内の対応するレジスタに復帰させる。その後、ステップS312にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
<払出側MPU86のタイマ割込み処理>
次に、払出側MPU86にて実行されるタイマ割込み処理について、図14のフローチャートを参照しながら説明する。なお、タイマ割込み処理は、例えば2msecごとに起動される。
ステップS401では、メダル投入口45に対するメダルの投入又はクレジット投入ボタン47〜49の操作に伴い仮想メダルの数を増減させるための処理である投入時の対応処理を実行する。ステップS402では、リールユニット31のリールインデックスセンサ、各ストップボタン42,43,44のストップ検出センサ42a,43a,44a、精算ボタン51の精算検出センサ51a、及びホッパ装置53の払出検出センサ等の各種センサの状態を監視するためのセンサ監視処理を実行する。
ステップS403では、精算対応処理を実行する。精算対応処理では、貯留記憶されている仮想メダルをメダルとして払い出させることが可能な状況において精算ボタン51が操作された場合に、払出側RAM88の仮想メダルカウンタ88aに記憶されている数の情報に対応するメダルがメダル受け皿59に払い出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。なお、仮想メダルをメダルとして払い出させることが可能な状況とは、ゲームが実行されていない状況であって前回のゲームにおいてリプレイ入賞が成立していない状況である。
ステップS404では、リール32L,32M,32Rの回転開始の契機を生じさせるための制御、回転停止の契機を生じさせるための制御及び回転停止後における入賞結果に対応する制御などを行うリール制御処理を実行する。ステップS405では、各リール32L,32M,32Rを回転させるためにそれぞれのステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を実行する。
ステップS406では、入賞結果に対応する数の遊技媒体を付与するための媒体付与処理を実行する。ステップS407では、仮想メダルがメダルとして精算された枚数を遊技ホールの管理コンピュータに認識させるための信号、及び入賞が成立した場合にホッパ装置53から払い出されたメダルの枚数を遊技ホールの管理コンピュータに認識させるための信号などを外部出力するための外部出力処理を実行する。ここで、既に説明したとおり、外部出力処理は払出側MPU86のみにて実行されるのではなく主側MPU82においても実行される。つまり、遊技ホールの管理コンピュータに対する外部出力は、主側MPU82において他の制御手段による制御が関与することなく直接的に実行されるとともに、払出側MPU86において他の制御手段による制御が関与することなく直接的に実行される。
ステップS408では、入出力ポートからI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS409では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
<主側MPU82の通常処理>
次に、主側MPU82にて実行される通常処理について図15のフローチャートに基づき説明する。
まず次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い(ステップS501)、その後に表示クリア処理を実行する(ステップS502)。表示クリア処理では、前回のゲームで所定の表示が行われるように特別表示部63が表示制御されている場合、その所定の表示が消去されるようにする。これにより、特別表示部63は何も表示さていない消灯状態となる。
その後、開始待ち処理を実行する(ステップS503)。開始待ち処理では、前回の遊技でいずれかのリプレイ入賞が発生したか否かを判定する。いずれかのリプレイ入賞が発生していた場合には、前回のベット数と同数のベット数に設定し、開始待ち処理を終了する。いずれのリプレイ入賞も発生していなかった場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入ボタン47〜49の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行う投入対応処理を行い、開始待ち処理を終了する。
ここで、図16のフローチャートを参照しながら投入対応処理について説明する。投入メダル検出センサ45aにて1枚のメダルの投入が検出されている場合(ステップS601:YES)、主側RAM84に設けられた第1ベットカウンタの値と第2ベットカウンタの値との合計数が今回のゲームにおける遊技媒体のベット可能な最大規定数以上となっているか否かを判定する(ステップS602)。第1ベットカウンタはメダル投入口45から投入されたメダルが投入メダル検出センサ45aにて検出されたことに基づきベット設定が行われた遊技媒体の数を計測するためのカウンタであり、第2ベットカウンタはクレジット投入ボタン47〜49の操作に基づき仮想メダルによってベット設定が行われた遊技媒体の数を計測するためのカウンタである。また、本スロットマシン10ではベット可能な最大規定数が遊技状態に関係なく一定の数(具体的には「3」)として設定されているが、これに限定されることはなく、ベット可能な最大規定数が遊技状態に応じて変動する構成としてもよい。
各ベットカウンタの値の合計数が最大規定数未満である場合(ステップS602:NO)、遊技媒体のベットが可能な状態であるため、第1ベットカウンタの値を1加算する(ステップS603)。各ベットカウンタの値の合計数が最大規定数以上である場合(ステップS602:YES)、メダル投入コマンドをセットする(ステップS604)。メダル投入コマンドは仮想メダルの枚数を1加算すべきことを払出側MPU86に認識させるためのコマンドであり、タイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて払出側MPU86に送信される。
メダル投入コマンドを受信した場合における払出側MPU86の処理内容について説明する。図17は払出側MPU86のタイマ割込み処理(図14)におけるステップS401にて実行される投入時の対応処理を示すフローチャートである。主側MPU82からメダル投入コマンドを受信した場合(ステップS701:YES)、払出側RAM88の仮想メダルカウンタ88aの値を1加算する(ステップS702)。これにより、今回投入されたメダルが仮想メダルとして貯留記憶されることとなる。また、1加算後における仮想メダルカウンタ88aの値が上限貯留数(具体的には「50」)以上である場合(ステップS703:YES)、仮想メダルの枚数が上限貯留数となったことを示す上限貯留コマンドを主側MPU82に送信する(ステップS704)。
主側MPU82における投入対応処理(図16)の説明に戻り、投入対応処理では払出側MPU86から上限貯留コマンドを受信している場合(ステップS605:YES)、主側RAM84に設けられた上限貯留フラグに「1」をセットする(ステップS606)。上限貯留フラグは、払出側MPU86において計測されている仮想メダルの枚数が上限貯留数となっていることを主側MPU82にて特定するためのフラグである。このように仮想メダルカウンタ88aの値が上限貯留数以上となった場合に払出側MPU86から主側MPU82に上限貯留コマンドを送信するとともに主側MPU82は上限貯留コマンドを受信した場合に上限貯留フラグに「1」をセットする構成とすることで、払出側MPU86において仮想メダルの枚数が計測される構成であったとしても仮想メダルの枚数が上限貯留数以上となっているか否かを主側MPU82にて特定することが可能となる。なお、後述するステップS612にて主側RAM84における第2ベットカウンタの値を加算する処理を実行した場合に、上限貯留フラグを「0」クリアする。
投入対応処理では、いずれかのクレジット投入ボタン47〜49が操作されている場合(ステップS607:YES)、主側RAM84の第1ベットカウンタの値が今回操作されたクレジット投入ボタン47〜49に対応する仮想メダルの投入指示数未満であることを条件として(ステップS608:NO)、必要投入数の算出処理を実行する(ステップS609)。必要投入数の算出処理では、第1クレジット投入ボタン47が今回操作されているのであれば最大規定数から第1ベットカウンタの値を減算した値を必要投入数とし、第2クレジット投入ボタン48が今回操作されているのであれば「2」から第1ベットカウンタの値を減算した値を必要投入数とし、第3クレジット投入ボタン49が今回操作されているのであれば「1」を必要投入数とする。その後、ステップS609にて算出した必要投入数に対応する値が設定されたクレジット投入コマンドを送信対象としてセットする。クレジット投入コマンドは必要投入数を払出側MPU86に認識させるためのコマンドであり、タイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて払出側MPU86に送信される。
クレジット投入コマンドを受信した場合における払出側MPU86の処理内容について、図17のフローチャートを再度参照しながら説明する。主側MPU82からクレジット投入コマンドを受信した場合(ステップS705:YES)、払出側RAM88の仮想メダルカウンタ88aの値が1以上であるか否かを判定する(ステップS706)。
仮想メダルカウンタ88aの値が1以上である場合には(ステップS706:YES)、仮想メダルカウンタ88aの減算処理を実行する(ステップS707)。当該減算処理では、クレジット投入コマンドに設定されている必要投入数が仮想メダルカウンタ88aの値以下である場合、その必要投入数を仮想メダルカウンタ88aの値から減算する。必要投入数が仮想メダルカウンタ88aの値よりも大きい値である場合、仮想メダルカウンタ88aの値を「0」クリアする。なお、減算処理では、仮想メダルカウンタ88aの値から減算した値の情報を払出側MPU86のレジスタに記憶する。一方、仮想メダルカウンタ88aの値が「0」である場合(ステップS706:NO)、仮想メダルカウンタ88aの値をそのまま保持し、払出側MPU86のレジスタに減算分の情報として「0」をセットする(ステップS708)。
ステップS707又はステップS708の処理を実行した場合、クレジット対応コマンドを主側MPU82に送信する(ステップS709)。クレジット対応コマンドは、仮想メダルカウンタ88aの値を減算したか否か、及び仮想メダルカウンタ88aの値を減算した場合にはその減算分の情報を主側MPU82に認識させるためのコマンドである。ステップS707の処理が実行されている場合には仮想メダルカウンタ88aから減算した値の情報がクレジット対応コマンドにセットされ、ステップS708の処理が実行されている場合には仮想メダルカウンタ88aの値の減算が発生していないことを示す情報がクレジット対応コマンドにセットされる。
主側MPU82における投入対応処理(図16)の説明に戻り、投入対応処理では払出側MPU86からクレジット対応コマンドを受信している場合(ステップS611:YES)、第2ベットカウンタの加算処理を実行する(ステップS612)。当該加算処理では、仮想メダルカウンタ88aから減算した値の情報がクレジット対応コマンドにセットされている場合にはその値を第2ベットカウンタに加算する。これにより、仮想メダルカウンタ88aから減算された値に対応する分の仮想メダルがベットされた状態となる。一方、加算処理では、仮想メダルカウンタ88aの値の減算が発生していないことを示す情報がクレジット対応コマンドにセットされている場合には第2ベットカウンタの値をそのまま維持させる。なお、加算処理において第2ベットカウンタの値を加算した場合、上限貯留フラグに「1」がセットされているか否かに関係なく、当該上限貯留フラグを「0」クリアする。
投入対応処理では、主側RAM84の第1ベットカウンタの値と第2ベットカウンタの値との合計数が今回のゲームにおける遊技媒体のベット可能な最大規定数以上であって主側RAM84の上限貯留フラグに「1」がセットされている場合(ステップS613:YES)、受付禁止処理を実行する(ステップS614)。受付禁止処理では、セレクタ駆動部52aへの駆動信号の出力を停止することでセレクタ52を受付禁止状態に設定する。これにより、メダル投入口45にメダルが投入されたとしても、当該メダルは投入メダル検出センサ45aにて検出されることなくメダル受け皿59へ排出される。なお、既に受付禁止状態である場合にはその状態を維持させる。
一方、主側RAM84の第1ベットカウンタの値と第2ベットカウンタの値との合計数が今回のゲームにおける遊技媒体のベット可能な最大規定数未満である場合又は上限貯留フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS613:NO)、受付許可処理を実行する(ステップS615)。受付許可処理では、セレクタ駆動部52aへの駆動信号の出力を開始することでセレクタ52を受付許可状態に設定する。これにより、メダル投入口45から投入されたメダルは、投入メダル検出センサ45aにて検出された後にホッパ装置53にて回収される。なお、既に受付許可状態である場合にはその状態を維持させる。
通常処理(図15)の説明に戻り、開始待ち処理(ステップS503)を実行した後は、メダルのベット数が規定数(本実施の形態では「3」)に達しているか否かを判定し(ステップS504)、ベット数が規定数に達していない場合には開始待ち処理(ステップS503)に戻る。なお、本スロットマシン10では、いずれの遊技状態であったとしても規定数は一定となっているとともに規定数=最大規定数となっている。つまり、ゲームを開始するためには、いずれの遊技状態であったとしても最大規定数の遊技媒体をベットする必要がある。ベット数が規定数に達している場合には(ステップS504:YES)、スタートレバー41が操作されたか否かを判定する(ステップS505)。スタートレバー41が操作されていない場合には、開始待ち処理(ステップS503)に戻る。
一方、スタートレバー41が操作された場合には(ステップS505:YES)、メインラインMLを有効化させた後に、投入対応処理(図16)におけるステップS614と同様に受付禁止処理を実行する(ステップS506)。これにより、メダル投入口45にメダルが投入されたとしても、当該メダルは投入メダル検出センサ45aにて検出されることなくメダル受け皿59へ排出される。なお、既に受付禁止状態である場合にはその状態を維持させる。
その後、ステップS507にて、今回のゲームにおける役の抽選を行うための抽選処理を実行する。抽選処理について、図18のフローチャートを参照しながら説明する。
まず役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する(ステップS801)。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは「0〜65535」の乱数を生成しており、主側MPU82は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値を主側RAM84に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、役の当否判定を行うための抽選テーブルを主側ROM83から読み出す(ステップS802)。ここで、本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔57に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて抽選処理を実行させるのかを設定することができる。なお、「設定n」よりも「設定n+1」の方が遊技者にとって有利な当選確率となる。また、同一の段階の設定値であっても主側MPU82において抽選テーブルが相違する抽選モードとして、通常モードと、第1RTモードと、第2RTモードとの3種類が存在している。また、遊技状態として、これら各抽選モードの状態とは別にBB状態が存在している。ステップS802では、現状の設定値と、現状の遊技状態との組合せに対応する抽選テーブルを選択する。
「設定3」である場合を例に挙げて、通常モード、第1RTモード及び第2RTモードのそれぞれに対応する抽選テーブルについて説明する。まず通常モードである場合に選択される通常モード用抽選テーブルについて説明する。図19は通常モード用抽選テーブルを説明するための説明図である。なお、以下の説明では図20の説明図を適宜参照する。
通常モード用抽選テーブルには、図19に示すように、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。ポイント値PVは、対応する抽選役の当選確率をフリーランカウンタの最大値(「65535」)との関係で定めるものである。
具体的には、インデックス値IV=1には、第2ベル当選データと、第1補填当選データと、第5補填当選データと、第9補填当選データとが設定されている。インデックス値IV=1で当選となった場合、図20に示すように、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合に第2ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1補填入賞、第5補填入賞及び第9補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第1補填入賞、第5補填入賞及び第9補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
本スロットマシン10においてはストップボタン42〜44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が各リール32L,32M,32Rについて行われる。換言すれば、ストップボタン42〜44が操作されてから規定時間(190msec)が経過するまでに停止させるリール制御が各リール32L,32M,32Rについて行われる。このようなリール制御が行われることにより、当選している役に対応した入賞を成立させ易くすることが可能となるとともに、当選していない役に対応した入賞が成立してしまうことを回避することが可能となる。但し、滑らせることが可能なリール32L,32M,32Rの回転量が上記のように制限されているため、一のリール32L,32M,32Rにおいて、入賞を成立させるための図柄の組合せを構成する構成図柄間に5図柄以上が存在していると、対応するストップボタン42〜44の操作タイミングによっては当該構成図柄がメインラインML上に停止しないことが起こり得る(当該事象を所謂「取りこぼし」ともいう)。第1〜第12補填入賞、第1〜第2スイカ入賞及びBB入賞は、当該取りこぼしが発生し得る入賞態様である。
インデックス値IV=2には、図19に示すように、第2ベル当選データと、第2補填当選データと、第4補填当選データと、第9補填当選データとが設定されている。インデックス値IV=2で当選となった場合、図20に示すように、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合に第2ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2補填入賞、第4補填入賞及び第9補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第2補填入賞、第4補填入賞及び第9補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
インデックス値IV=3には、図19に示すように、第2ベル当選データと、第2補填当選データと、第6補填当選データと、第7補填当選データとが設定されている。インデックス値IV=3で当選となった場合、図20に示すように、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合に第2ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2補填入賞、第6補填入賞及び第7補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第2補填入賞、第6補填入賞及び第7補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
インデックス値IV=4には、図19に示すように、第2ベル当選データと、第3補填当選データと、第5補填当選データと、第7補填当選データとが設定されている。インデックス値IV=4で当選となった場合、図20に示すように、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合に第2ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第3補填入賞、第5補填入賞及び第7補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第3補填入賞、第5補填入賞及び第7補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
インデックス値IV=5には、図19に示すように、第1ベル当選データと、第1補填当選データと、第3補填当選データと、第4補填当選データと、第5補填当選データと、第8補填当選データと、第9補填当選データとが設定されている。インデックス値IV=5で当選となった場合、図20に示すように、第1停止が中リール32Mである場合に第1ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1補填入賞、第3補填入賞、第4補填入賞、第5補填入賞、第8補填入賞及び第9補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第1補填入賞、第3補填入賞、第4補填入賞、第5補填入賞、第8補填入賞及び第9補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。この取りこぼしが発生する確率は、インデックス値IV=1〜4の場合よりも低い。
インデックス値IV=6には、図19に示すように、第1ベル当選データと、第1補填当選データと、第2補填当選データと、第4補填当選データと、第6補填当選データと、第8補填当選データと、第9補填当選データとが設定されている。インデックス値IV=6で当選となった場合、図20に示すように、第1停止が右リール32Rである場合に第1ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1補填入賞、第2補填入賞、第4補填入賞、第6補填入賞、第8補填入賞及び第9補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第1補填入賞、第2補填入賞、第4補填入賞、第6補填入賞、第8補填入賞及び第9補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。この取りこぼしが発生する確率は、インデックス値IV=1〜4の場合よりも低い。
インデックス値IV=7には、図19に示すように、第1スイカ当選データと、第2スイカ当選データと、第10補填当選データと、第11補填当選データと、第12補填当選データとが設定されている。インデックス値IV=7で当選となった場合、図20に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第1スイカ入賞又は第2スイカ入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。また、第1停止が中リール32M又は右リール32Rである場合には、第10補填入賞、第11補填入賞及び第12補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第10補填入賞、第11補填入賞及び第12補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
インデックス値IV=8には、図19に示すように、ベルリプレイ当選データが設定されている。インデックス値IV=8で当選となった場合、図20に示すように、各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なくベルリプレイ入賞が確実に発生する。
インデックス値IV=9には、図19に示すように、第1チェリーリプレイ当選データが設定されている。インデックス値IV=9で当選となった場合、図20に示すように、各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく第1チェリーリプレイ入賞が確実に発生する。
インデックス値IV=10には、図19に示すように、第2チェリーリプレイ当選データが設定されている。インデックス値IV=10で当選となった場合、図20に示すように、各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく第2チェリーリプレイ入賞が確実に発生する。
インデックス値IV=11には、図19に示すように、BB当選データが設定されている。インデックス値IV=11で当選となった場合、図20に示すように、各リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なくBB入賞が発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングよっては、BB入賞が発生しない可能性がある。ここで、BB当選データ以外の当選データは入賞が成立したか否かに関係なく当選となったゲームにて消去され、当選となったゲームの次以降のゲームには持ち越されない。これに対して、BB当選データは、主側RAM84のクリアが行われる場合を除き、当選となったゲームの次以降のゲームであってもBB入賞が成立するまで記憶保持される。この場合に、BB当選データが持ち越されている状態のゲームにおいてはBB当選データに対応するインデックス値IV値は抽選対象から除外される。これにより、BB当選データが既に記憶保持されているにも関わらずBB当選データが新たに記憶されてしまわないようにすることが可能となり、複数のBB当選データが累積して記憶されてしまわないようにすることが可能となる。
インデックス値IV=12〜15には、図19に示すように通常リプレイ当選データと、第1RTリプレイ当選データとが設定されている。この場合、インデックス値IV=12で当選となった場合、図20に示すように、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合に第1RTリプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には通常リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=13で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合に第1RTリプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には通常リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=14で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合に第1RTリプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には通常リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=15で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合に第1RTリプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には通常リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。
図19の通常モード用抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=1の際に当選となる確率、インデックス値IV=2の際に当選となる確率、インデックス値IV=3の際に当選となる確率、及びインデックス値IV=4の際に当選となる確率は、それぞれ約1/9.3であり、インデックス値IV=5の際に当選となる確率、及びインデックス値IV=6の際に当選となる確率は、それぞれ約1/12.9であり、インデックス値IV=7の際に当選となる確率は約1/66.8であり、インデックス値IV=8の際に当選となる確率は約1/122であり、インデックス値IV=9の際に当選となる確率は約1/212であり、インデックス値IV=10の際に当選となる確率は約1/423であり、インデックス値IV=11の際に当選となる確率は約1/218であり、インデックス値IV=12の際に当選となる確率、インデックス値IV=13の際に当選となる確率、インデックス値IV=14の際に当選となる確率、及びインデックス値IV=15の際に当選となる確率は、それぞれ約1/28.0である。
ここで、通常モード用抽選テーブルには、既に説明したとおり、インデックス値IV=12〜15の当選データとして、通常リプレイ当選データ以外に第1RTリプレイ当選データが設定されている(図19参照)。これらインデックス値IV=12〜15のいずれかに当選する確率は約1/7.0である。そして、インデックス値IV=12〜15のいずれかで当選となった場合、リール32L,32M,32Rの第1停止、第2停止及び第3停止の停止順序が当選となった役に対応する停止順序となった場合に第1RTリプレイ入賞が成立し、抽選モードが通常モードから第1RTモードに移行する。第1RTモードに移行した場合、抽選処理(図18)において参照される抽選テーブルは第1RTモード用抽選テーブルとなる。
次に、「設定3」であって第1RTモードである場合に選択される第1RTモード用抽選テーブルについて説明する。図21及び図22は第1RTモード用抽選テーブルを説明するための説明図である。
第1RTモード用抽選テーブルにおいては、図21に示すように、インデックス値IV=1〜11のそれぞれに設定されている当選役データ及び各インデックス値IVの当選確率が、通常モード用抽選テーブル(図19)と同一となっている。この場合、インデックス値IV=1〜7には遊技媒体の付与を可能とする役が設定されており、当該インデックス値IV=1〜7のそれぞれに設定されている当選役データ及び各当選確率が同一となっていることにより、遊技媒体の付与を可能とする役の種類及びそれらの役の当選確率は通常モード及び第1RTモードのそれぞれにおいて相互に同一となっている。また、インデックス値IV=11には通常モード用抽選テーブルと同様にBB当選データが設定されており、その当選確率は通常モード用抽選テーブルと同一となっている。つまり、通常モード及び第1RTモードにおいてBB役に当選する確率は同一となっている。
インデックス値IV=12以降に設定されている当選役データは、通常モードと相違している。詳細には、第1RTモード用抽選テーブルにおいては、図21に示すように、インデックス値IV=12〜15の当選データとして、通常リプレイ当選データ以外に第2RTリプレイ当選データが設定されている。これらインデックス値IV=12〜15のいずれかに当選する確率は約1/10.1である。インデックス値IV=12で当選となった場合、図22に示すように、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合に第2RTリプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には通常リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=13で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合に第2RTリプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には通常リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=14で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合に第2RTリプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には通常リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=15で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合に第2RTリプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には通常リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。第1RTモードにおいてインデックス値IV=12〜15のいずれかで当選となり、リール32L,32M,32Rの第1停止、第2停止及び第3停止の停止順序が当選となった役に対応する停止順序となった場合に、第2RTリプレイ入賞が成立して抽選モードが第1RTモードから第2RTモードに移行する。第2RTモードに移行した場合、抽選処理(図18)において参照される抽選テーブルは第2RTモード用抽選テーブルとなる。
第1RTモード用抽選テーブルには、図21に示すように、インデックス値IV=16〜21の当選データとして、通常リプレイ当選データ以外に、第1転落リプレイ当選データが設定されている。これらインデックス値IV=16〜21のいずれかに当選する確率は約1/10.9である。
第1RTモード用抽選テーブルにおいてインデックス値IV=16で当選となった場合、図22に示すように、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が右リール32Rである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=17で当選となった場合、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が中リール32Mである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=18で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=19で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=20で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=21で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。第1転落リプレイ入賞が成立した場合、抽選モードが通常モードに移行する。通常モードに移行した場合、抽選処理(図18)において参照される抽選テーブルは通常モード用抽選テーブルとなる。
第1RTモード用抽選テーブルにはインデックス値IV=22に通常リプレイ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=22において当選となる確率は他の役に当選する確率よりも高く設定されており、具体的には約1/6.7で当選となる。そして、このインデックス値IV=22で当選となった場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序及び各リール32L,32M,32Rの停止操作タイミングとは無関係に通常リプレイ入賞が成立することとなる。
第1RTモード用抽選テーブルにはインデックス値IV=8〜10及び12〜22にリプレイ入賞の成立を可能とさせる役が設定されている。そして、これら役の当選確率が既に説明したような確率に設定されていることにより、第1RTモードにおいてリプレイ入賞の成立を可能とさせる役の当選確率(以下、リプレイ確率ともいう)は、約1/2.8となっている。これに対して、通常モードにおけるリプレイ確率は約1/6.3となっている。つまり、第1RTモードは通常モードよりもリプレイ確率が高い遊技状態となっている。
次に、「設定3」であって第2RTモードである場合に選択される第2RTモード用抽選テーブルについて説明する。図23及び図24は第2RTモード用抽選テーブルを説明するための説明図である。
第2RTモード用抽選テーブルにおいては、図23に示すように、インデックス値IV=1〜11のそれぞれに設定されている当選役データ及び各インデックス値IVの当選確率が、通常モード用抽選テーブル(図19)及び第1RTモード用抽選テーブル(図21)と同一となっている。この場合、インデックス値IV=1〜7には遊技媒体の付与を可能とする役が設定されており、当該インデックス値IV=1〜7のそれぞれに設定されている当選役データ及び各当選確率が同一となっていることにより、遊技媒体の付与を可能とする役の種類及びそれらの役の当選確率は通常モード、第1RTモード及び第2RTモードのそれぞれにおいて相互に同一となっている。また、インデックス値IV=11には通常モード用抽選テーブル及び第1RTモード用抽選テーブルと同様にBB当選データが設定されており、その当選確率は通常モード用抽選テーブル及び第1RTモード用抽選テーブルと同一となっている。つまり、通常モード、第1RTモード及び第2RTモードにおいてBB役に当選する確率は同一となっている。
インデックス値IV=12以降に設定されている当選役データは、通常モード及び第1RTモードと相違している。詳細には、第2RTモード用抽選テーブルにおいては、図23に示すように、インデックス値IV=12〜17の当選データとして、通常リプレイ当選データ以外に、第2転落リプレイ当選データが設定されている。これらインデックス値IV=12〜17のいずれかに当選する確率は約1/5.5である。
第2RTモード用抽選テーブルにおいてインデックス値IV=12で当選となった場合、図24に示すように、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が右リール32Rである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2転落リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=13で当選となった場合、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が中リール32Mである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2転落リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=14で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2転落リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=15で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2転落リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=16で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2転落リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=17で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2転落リプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。第2転落リプレイ入賞が成立した場合、抽選モードが第1RTモードに移行する。第1RTモードに移行した場合、抽選処理(図18)において参照される抽選テーブルは第1RTモード用抽選テーブルとなる。
第2RTモード用抽選テーブルにはインデックス値IV=18に通常リプレイ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=18において当選となる確率は他の役に当選する確率よりも高く設定されており、具体的には約1/6.3で当選となる。そして、このインデックス値IV=18で当選となった場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序及び各リール32L,32M,32Rの停止操作タイミングとは無関係に通常リプレイ入賞が成立することとなる。
第2RTモード用抽選テーブルにはインデックス値IV=8〜10及び12〜18にリプレイ入賞の成立を可能とさせる役が設定されている。そして、これら役の当選確率が既に説明したような確率に設定されていることにより、第2RTモードにおいてリプレイ入賞の成立を可能とさせる役の当選確率(以下、リプレイ確率ともいう)は、約1/2.8となっている。これに対して、通常モードにおけるリプレイ確率は約1/6.3となっている。つまり、第2RTモードは通常モードよりもリプレイ確率が高い遊技状態となっている。一方、第1RTモードにおけるリプレイ確率は約1/2.8となっている。つまり、第2RTモードはリプレイ確率が第1RTモードと同一となっている。但し、第1RTモードにおけるリプレイ確率が第2RTモードにおけるリプレイ確率と同一である構成に限定されることはなく、例えば第1RTモードと第2RTモードとでリプレイ確率が若干相違しているものの略同一である構成としてもよく、第2RTモードの方が第1RTモードよりもリプレイ確率が高い構成としてもよく、第1RTモードの方が第2RTモードよりもリプレイ確率が高い構成としてもよい。
なお、通常モード用抽選テーブル、第1RTモード用抽選テーブル及び第2RTモード用抽選テーブルは「設定1」〜「設定6」のそれぞれに1対1で対応させて設定されており、設定値が高いほどBB役の当選確率が高くなる構成となっているが、各抽選モードにおいて設定されているリプレイ確率はいずれの設定値であっても同一又は略同一となっている。また、BB役に当選している状況であればBB役に重複して当選しないように、通常モード、第1RTモード及び第2RTモードのいずれであったとしてもBB役が抽選対象から除外される。また、主側ROM83には、通常モード用抽選テーブル、第1RTモード用抽選テーブル及び第2RTモード用抽選テーブル以外にもBB状態である場合に抽選処理(図18)にて参照されるBB用抽選テーブルが記憶されている。BB用抽選テーブルにおいては、抽選対象の役として、第2ベル役、第1スイカ役の2種類のみが設定されており、第2ベル役の当選確率は約1/1.1に設定され、第1スイカ役の当選確率は約1/50に設定されている。これにより、BB状態においては単位ゲーム数あたりにおける遊技媒体の付与期待数が他の遊技状態よりも高くなる。
抽選処理(図18)の説明に戻り、抽選テーブルを選択した後(ステップS802)、インデックス値IVを「1」とし(ステップS803)、役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する(ステップS804)。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS801にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである「1」と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、インデックス値IVと対応する役の当否判定を行う(ステップS805)。役の当否判定では判定値DVが「65535」を超えたか否かを判定する。「65535」を超えた場合には、そのときのインデックス値IVと対応する当選役のデータを主側RAM84にセットするための当選データの取得処理を実行する(ステップS806)。当選データの取得処理では、参照対象となっている抽選テーブルにおいて今回のインデックス値IVに対して設定されている当選データの全てが主側RAM84にセットされる。当該当選データがセットされた状態は、その当選データがBB当選データ以外の当選データであれば当該当選データに対応した入賞成立の有無に関係なく今回のゲームの終了後に「0」クリアされ、BB当選データであれば入賞が成立した場合に「0」クリアされる。
判定値DVが「65535」を超えなかった場合には(ステップS805:NO)、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはインデックス値IVを1加算し(ステップS807)、インデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する(ステップS808)。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS804に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS804では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS805では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。
ステップS806の処理を実行した場合、又はステップS808にて否定判定をした場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。この場合には、今回の抽選結果に対応する処理を実行するための抽選対応処理を実行する(ステップS809)。抽選対応処理については後に詳細に説明する。その後、抽選結果コマンドをセットする(ステップS810)。抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべく払出側MPU86に送信されるコマンドであり、抽選結果コマンドには役の当否判定の結果に対応したデータが含まれる。ここでセットされた抽選結果コマンドは、タイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて払出側MPU86に送信される。
その後、演出内容の決定処理を実行する(ステップS811)。演出内容の決定処理では、今回のゲームにおいてスピーカ部65、演出用発光部66及び画像表示装置67において実行する演出の大枠の内容を決定するための処理を実行する。当該大枠の内容として、各種利益が発生することの期待度が徐々に低くなるように高期待度内容と中期待度内容と低期待度内容とが設定されている。各種利益としては、BB状態への移行、後述するAT状態の移行、後述する上乗せ状態の移行、及び後述する契機ポイントの獲得などが挙げられる。演出内容の決定処理では、今回のゲームにおいて当選となっている役の種類、及び直前の抽選対応処理(ステップS809)の処理結果の組合せに対応する抽選テーブルを利用して、演出の大枠の内容を抽選により決定する。この場合、例えばBB役に当選したゲームであっても高期待度内容、中期待度内容及び低期待度内容のいずれもが選択され得るが、高期待度内容が選択される確率が最も高く、中期待度内容が選択される確率が次に高く、低期待度内容が選択される確率が最も低くなっている。
演出内容の決定処理において決定された大枠の内容に対応する情報はゲーム開始コマンドに設定され、そのゲーム開始コマンドは演出側MPU92への送信対象としてセットされる(ステップS812)。ゲーム開始コマンドとは、新たなゲームが開始されたことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであって、主側MPU82にて決定された演出の大枠の内容を演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、タイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
演出側MPU92は、ゲーム開始コマンドを受信した場合、後述するコマンド対応処理(図37)におけるゲーム開始対応処理(ステップS1602)にて、今回のゲームにおける演出の大枠の内容を当該ゲーム開始コマンドから把握し、その把握した演出の大枠の内容に応じた態様で演出の細部の内容を抽選により決定する。そして、その決定した演出の内容に対応するデータテーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出し、その読み出したデータテーブルに従ってスピーカ部65の音出力制御、演出用発光部66の発光制御及び画像表示装置67の表示制御を実行する。
ここで、主側MPU82における演出内容の決定処理では全ての遊技状態において、インデックス値IV=1〜6のいずれで当選となったとしても同一の態様で演出内容の抽選処理が実行されるとともに、インデックス値IV=12以降のいずれで当選となったとしても同一の態様で演出内容の抽選処理が実行される。そして、特別表示部63においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される場合を除き、インデックス値IV=1〜6及びインデックス値IV=12以降のいずれかに当選している場合においてその個別のインデックス値IVを特定可能とする情報が、主側MPU82から演出側MPU92に送信されない。これにより、特別表示部63においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行されていないにも関わらず、演出側MPU92により直接的に制御される画像表示装置67などの演出実行手段においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、報知制御処理を実行する(ステップS813)。報知制御処理では、詳細は後述するが、特別表示部63の表示制御を行うための処理を実行するとともに、特別表示部63における表示内容に対応する報知が画像表示装置67及び停止順報知装置71の少なくとも一方にて実行されるようにするための処理を実行する。
通常処理(図15)の説明に戻り、抽選処理(ステップS507)を実行した後は、払出側MPU86から回転終了コマンドを受信していない間は(ステップS509:NO)、遊技中監視処理を実行し(ステップS508)、回転終了コマンドを受信した場合に(ステップS509:YES)、ステップS510以降の処理に進む。ここで、本スロットマシン10では、リール32L,32M,32Rの駆動制御が払出側MPU86にて行われ、払出側MPU86においてリール32L,32M,32Rの駆動制御が実行されている状況においては主側MPU82はステップS508及びステップS509の処理を繰り返し実行する。
<払出側MPU86のリール制御処理>
以下、払出側MPU86にて実行されるリール制御処理について、図25のフローチャートを参照しながら説明する。なお、リール制御処理はタイマ割込み処理(図14)におけるステップS404にて実行される。
リール制御処理では、いずれかのリール32L,32M,32Rの回転中ではない状況であってリール32L,32M,32Rの回転開始を待機しているウエイト中ではない場合(ステップS901及びステップS902:NO)、主側MPU82から抽選結果コマンドを受信したことを条件として(ステップS903:YES)、リール停止制御用の停止情報を設定するための停止情報第1設定処理を実行する(ステップS904)。停止情報第1設定処理では、抽選処理結果に応じて停止情報を設定する。例えば通常モードにおけるIV=1〜7、12〜15のいずれかで当選となっている状況であれば、図20に示すような停止順序と入賞役との関係に対応した停止情報を設定する。
ステップS904の処理を実行した場合、又はリール32L,32M,32Rの回転開始を待機しているウエイト中である場合(ステップS902:YES)、回転開始処理を実行する(ステップS905)。回転開始処理では、今回が前回のゲームが終了してから回転開始処理の最初の処理回である場合、前回のゲームで役の抽選処理(図18)の結果に対応するリール32L,32M,32Rの回転が開始された時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合には残りのウエイト時間を設定する。当該ウエイト時間はタイマ割込み処理(図14)が起動される度に減算される。また、ウエイト時間が設定されることにより、ステップS902にて肯定判定をすることとなる。一方、回転開始処理では、今回が前回のゲームが終了してから回転開始処理の最初の処理回ではない場合、ウエイト時間が経過したか否かを判定し、ウエイト時間が経過していない場合にはリール32L,32M,32Rの回転を開始させることなくそのまま本回転開始処理を終了する。ウエイト時間が経過している場合には、払出側RAM88に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットする。これにより、タイマ割込み処理(図14)におけるステップS405のステッピングモータ制御処理にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。
いずれかのリール32L,32M,32Rが回転中である場合(ステップS901:YES)、加速期間であるか否かを判定する(ステップS906)。各リール32L,32M,32Rの回転が開始されてから回転速度が所定の回転速度で一定となるまでの期間が加速期間に該当する。加速期間である場合(ステップS906:YES)、そのまま本リール制御処理を終了する。これにより、加速期間においてはリール32L,32M,32Rの停止操作が無効化されることとなる。加速期間ではない場合(ステップS906:NO)、ステップS907以降の処理を実行する。なお、払出側MPU86は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、各ストップボタン42〜44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
ステップS907では、いずれかのリール32L,32M,32Rを停止させるための制御を行う必要がある状況であるか否かを判定する。当該停止制御中ではない場合(ステップS907:NO)、回転中のリール32L,32M,32Rに対応するストップボタン42〜44が操作されていることを条件として(ステップS908:YES)、その停止操作対象となったリール32L,32M,32Rの回転を停止させるための処理を実行する。
詳細には、まずストップボタン42〜44が操作されたタイミングで基点位置(本実施形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する(ステップS909)。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。その後、払出側RAM88に格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する(ステップS910)。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップボタン42〜44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS910では、主側RAM84に格納されている停止情報に基づいてスベリ数として「0」〜「4」のいずれかの値を算出する。スベリ数を決定した後は、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する(ステップS911)。
その後、停止指令コマンドを主側MPU82に送信する(ステップS912)。停止指令コマンドとは、いずれのストップボタン42〜44が操作されて停止指令が発生したのかを把握させるべく主側MPU82に送信されるコマンドである。なお、当該停止指令コマンドが、停止指令の対象となったリール32L,32M,32Rの回転が停止された場合に主側MPU82に送信される構成としてもよい。主側MPU82は、通常処理(図15)におけるステップS508の遊技中監視処理において払出側MPU86から停止指令コマンドを受信したか否かの監視を行い、停止指令コマンドを受信した場合にはそれに対応する処理を実行する。
遊技中監視処理について詳細には、図26のフローチャートに示すように、払出側MPU86から停止指令コマンドを受信した場合(ステップS1001:YES)、現状の遊技状態がAT状態又はBB状態であるか否かを判定する(ステップS1002)。AT状態とは、通常モード、第1RTモード又は第2RTモードにおいて、インデックス値IV=1〜4のいずれかで当選となった場合には第2ベル入賞を成立させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されるとともにインデックス値IV=5〜6のいずれかで当選となった場合には第1ベル入賞を成立させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される状態である。また、AT状態とは、通常モードにおいてインデックス値IV=12〜15のいずれかで当選となった場合には第1RTリプレイ入賞を成立させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知され、第1RTモードにおいてインデックス値IV=12〜15のいずれかで当選となった場合には第2RTリプレイ入賞を成立させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知され、第1RTモードにおいてインデックス値IV=16〜21のいずれかで当選となった場合には第1転落リプレイ入賞の成立を回避させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知され、第2RTモードにおいてインデックス値IV=12〜17のいずれかで当選となった場合には第2転落リプレイ入賞の成立を回避させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される状態である。なお、AT状態であって第2RTモードである状態がART状態に該当する。
AT状態又はBB状態である場合(ステップS1002:YES)、正規停止コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS1004)。AT状態及びBB状態のいずれでもない場合(ステップS1002:NO)、左リール32Lが回転中において中リール32M又は右リール32Rへの停止指令が発生した状況でなければ(ステップS1003:NO)、正規停止コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットし(ステップS1004)、当該状況であれば(ステップS1003:YES)、非正規停止コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS1005)。
正規停止コマンドとは、リール32L,32M,32Rの停止順序が正規の停止順序であることを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、非正規停止コマンドとは、リール32L,32M,32Rの停止順序が非正規の停止順序であることを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。これらコマンドがセットされた場合、タイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
演出側MPU92は、正規停止コマンドを受信した場合、後述するコマンド対応処理(図37)におけるその他の処理(ステップS1629)において、該当ゲームにおける演出の実行内容を回転中の一のリール32L,32M,32Rに対して停止操作が発生したことに対応させて切り換えるための処理を実行する。一方、演出側MPU92は、非正規停止コマンドを受信した場合、まず非正規の停止操作が行われたことを遊技者などに報知するための警告用画像を画像表示装置67に表示させるための処理を実行するとともに、非正規の停止操作が行われたことを遊技者などに報知するための警告音をスピーカ部65から出力するための処理を実行する。そして、これら警告用画像の表示及び警告音の出力を所定期間に亘って行わせた後に、通常通りの演出に復帰させる。なお、非正規の停止操作が行われた場合には、主側MPU82はそれに対応する信号を遊技ホールの管理コンピュータに外部出力する構成としてもよい。これにより、非正規の停止操作が行われたことを遊技ホールの管理コンピュータに認識させることが可能となる。
ここで、AT状態及びBB状態ではない状況において左リール32Lよりも先に中リール32M又は右リール32Rの回転が停止されるとAT状態への移行条件が成立していないにも関わらず、第1RTモード又は第2RTモードに移行してしまう可能性がある。これに対して、非正規の停止操作が行われた場合には上記のような報知が実行されるようにすることで、非正規の停止操作を止めるように遊技者に促すことが可能となるとともに、非正規の停止操作が行われていることを遊技ホールの管理者に対して報知することが可能となる。但し、非正規の停止操作が行われたとしても上記のような報知が実行されるだけで、遊技者が不利となるようにするための処理は実行されない。また、非正規の停止操作が行われたゲームよりも後のゲームにおいては、当該非正規の停止操作が行われたことに対処するための処理は実行されない。これにより、遊技者が非正規の停止操作を行った直後に離席したとしても、当該非正規の停止操作を行った影響がその後の遊技者に及ばないようにすることが可能となる。
リール制御処理(図25)の説明に戻り、ステップS911にて停止図柄を決定した場合、次回の処理回ではステップS907にて肯定判定をしてステップS913に進む。ステップS913では、今回停止させるべきリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号とが等しくなったか否かを判定し(ステップS913)、等しくなった場合にはそのリール32L,32M,32Rの回転を停止させるリール停止処理を行う(ステップS914)。その後、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する(ステップS915)。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、停止情報第2設定処理を実行する(ステップS916)。停止情報第2設定処理では、停止情報第1設定処理又は前回の停止情報第2設定処理にて払出側RAM88に格納された停止情報を、リール32L,32M,32Rの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選データと、リール32L,32M,32Rの停止順序と、停止しているリール32L,32M,32Rの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。
全リール32L,32M,32Rが停止している場合(ステップS915:YES)、入賞判定処理を実行する(ステップS917)。入賞判定処理について、図27のフローチャートを参照しながら説明する。
入賞判定処理では、まず左リール32LにおいてメインラインML上に停止している図柄の種類と、中リール32MにおいてメインラインML上に停止している図柄の種類と、右リール32RにおいてメインラインMLに停止している図柄の種類とを把握する(ステップS1101〜ステップS1103)。この図柄の種類の把握に際しては、図柄の種類毎に設定されている2バイトデータを払出側ROM87から読み出す。そして、図柄組合せの論理演算処理として、ステップS1101〜ステップS1103にて把握した各2バイトデータを同一の順番のビット同士でAND処理することで、図柄の組合せに対応した2バイトデータを導出する(ステップS1104)。
その後、ステップS1104において導出した2バイトデータがいずれかの入賞データに対応しているか否かを判定する(ステップS1105)。ステップS1105にて肯定判定をした場合には、入賞対応処理を実行する(ステップS1106〜ステップS1110)。
入賞対応処理では、今回発生した入賞が遊技媒体の付与に対応している場合(ステップS1106:YES)、その入賞に対して設定されている遊技媒体の付与数の情報を払出側RAM88に設けられた付与対象カウンタ88bにセットする(ステップS1107)。そして、その遊技媒体の付与数が表示されるように付与数表示部62を表示制御する(ステップS1108)。付与数表示部62に表示された内容は、次のゲームが開始された場合に消去される。
払出側RAM88の付与対象カウンタ88bに遊技媒体の付与数の情報がセットされた場合、タイマ割込み処理(図14)における媒体付与処理(ステップS406)においてその付与数に対応する遊技媒体の付与が行われる。当該媒体付与処理について、図28のフローチャートを参照しながら説明する。
付与対象カウンタ88bの値が1以上である場合(ステップS1201:YES)、払出側RAM88の仮想メダルカウンタ88aの値が上限貯留数未満であれば(ステップS1202:YES)、仮想メダルカウンタ88aの値を1加算するとともに(ステップS1203)、付与対象カウンタ88bの値を1減算する(ステップS1204)。また、1加算後における仮想メダルカウンタ88aの値が上限貯留数以上であれば(ステップS1205:YES)、主側MPU82に上限貯留コマンドを送信する(ステップS1206)。主側MPU82は上限貯留コマンドを受信した場合、主側RAM84の上限貯留フラグに「1」をセットする。なお、上限貯留フラグが「0」クリアされる条件は既に説明したとおりである。
付与対象カウンタ88bの値が1以上であって仮想メダルカウンタ88aの値が上限貯留数以上である場合(ステップS1201:YES、ステップS1202:NO)、ホッパ装置53に駆動信号が出力されておりメダルの払出中であるか否かを判定する(ステップS1207)。メダルの払出中ではない場合(ステップS1207:NO)、ホッパ装置53への駆動信号の出力を開始することでメダルの払出を開始させる(ステップS1208)。メダルの払出中である場合(ステップS1207:YES)、タイマ割込み処理(図14)におけるセンサ監視処理(ステップS402)においてホッパ装置53の払出検出センサにて1枚のメダルの払出が特定されたか否かを判定する(ステップS1209)。1枚のメダルの払出が特定されている場合(ステップS1209:YES)、付与対象カウンタ88bの値を1減算する(ステップS1210)。
ステップS1204又はステップS1210の処理が実行された結果、付与対象カウンタ88bの値が「0」となっている場合(ステップS1211:YES)、回転終了コマンドを主側MPU82に送信する(ステップS1212)。回転終了コマンドは、全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止してさらにリール32L,32M,32Rの停止結果に対応する払出側MPU86における処理が終了したことを主側MPU82に認識させるためのコマンドであり、当該回転終了コマンドには今回のゲームにおいて付与対象となった遊技媒体の数の情報がセットされる。また、ホッパ装置53においてメダルの払出動作が実行されている状況であれば(ステップS1213:YES)、当該ホッパ装置53への駆動信号の出力を停止することで当該払出動作を停止させる(ステップS1214)。
入賞判定処理(図27)の説明に戻り、今回発生した入賞が遊技媒体の付与に対応していない場合(ステップS1106:NO)、今回の入賞結果に対応する情報を回転終了コマンドに設定する(ステップS1109)。そして、その入賞結果に対応する情報が設定された回転終了コマンドを主側MPU82に送信する(ステップS1110)。一方、今回のゲームにおいて当選役の入賞が発生していない場合(ステップS1105:NO)、入賞が発生していないことに対応する回転終了コマンドを主側MPU82に送信する(ステップS1110)。
通常処理(図15)の説明に戻り、払出側MPU86から回転終了コマンドを受信した場合(ステップS509:YES)、遊技終了時の対応処理を実行する(ステップS510)。その後、主側RAM84に設けられた進行待機カウンタ84aの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS511:YES)。進行待機カウンタ84aは、遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始を待機する状況であるか否かを主側MPU82にて特定するためのカウンタである。進行待機カウンタ84aには後述する所定の処理にて値がセットされ、そのセットされた値はタイマ割込み処理(図13)におけるステップS307のタイマ減算処理が実行される度に1減算される。そして、進行待機カウンタ84aの値が1以上である場合には、ステップS511の処理で待機することにより、遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始が待機されることとなる。進行待機カウンタ84aの値が「0」である場合にはステップS512に進む。
ステップS512では、今回のゲームにおいていずれかのリプレイ入賞が発生したか否かを判定する。今回のゲームにおいていずれのリプレイ入賞も発生していない場合には(ステップS512:NO)、投入対応処理(図19)のステップS615と同様に受付許可処理を実行する(ステップS513)。これにより、メダル投入口45から投入されたメダルは、投入メダル検出センサ45aにて検出された後にホッパ装置53にて回収される。一方、今回のゲームにおいていずれかのリプレイ入賞が発生している場合には(ステップS512:YES)、受付許可処理を実行しない。これにより、セレクタ52が受付禁止状態に維持されることとなり、メダル投入口45にメダルが投入されたとしても、当該メダルは投入メダル検出センサ45aにて検出されることなくメダル受け皿59へ排出される。
<遊技終了時の対応処理>
次に、通常処理(図15)のステップS510にて実行される遊技終了時の対応処理について図29のフローチャートを参照しながら説明する。
遊技終了時の対応処理ではBB状態ではなく(ステップS1301:NO)、さらにAT状態ではない場合(ステップS1302:NO)、RTモードの移行処理(ステップS1303)及び移行管理処理(ステップS1304)を実行する。RTモードの移行処理では、払出側MPU86から受信した回転終了コマンドに基づき、今回のゲームにおいて第1RTリプレイ入賞が発生していることを特定した場合には第1RTモードに移行させ、今回のゲームにおいて第2RTリプレイ入賞が発生していることを特定した場合には第2RTモードに移行させる。また、RTモードの移行処理では、払出側MPU86から受信した回転終了コマンドに基づき、今回のゲームにおいて第2転落リプレイ入賞が発生していることを特定した場合には第1RTモードに移行させ、今回のゲームにおいて第1転落リプレイ入賞が発生していることを特定した場合には通常モードに移行させる。
移行管理処理では、詳細は後述するが、AT状態への移行条件が成立しているか否かを監視し、AT状態への移行条件が成立している場合にはAT状態に移行させるための処理を実行する。AT状態に移行させるための処理では、主側RAM84に設けられたAT状態カウンタに「1」をセットする。AT状態カウンタは、AT状態であるか否かを主側MPU82にて特定するとともにAT状態である場合にはAT状態の滞在モードを主側MPU82にて特定するためのカウンタである。非AT状態である場合はAT状態カウンタの値が「0」であり、AT状態である場合にはAT状態カウンタの値が1以上である。AT状態カウンタに「1」がセットされることにより、遊技終了時の対応処理における次回の処理回では、後述するART準備状態処理(ステップS1306)を実行することとなる。また、AT状態に移行させるための処理では、主側RAM84に設けられたARTゲーム数カウンタにART状態の1実行回の初期継続ゲーム数の値をセットするとともに、主側RAM84に設けられた残ART実行カウンタにART状態の残りの実行回の値をセットする。ARTゲーム数カウンタは、ART状態の1実行回における残りの継続ゲーム数を主側MPU82にて特定するためのカウンタであり、残ART実行カウンタはART状態の残りの実行回を主側MPU82にて特定するためのカウンタである。
主側RAM84のAT状態カウンタの値が1以上である場合、AT状態であることを意味するため、ステップS1302にて肯定判定をしてステップS1305に進む。ステップS1305ではAT状態カウンタの値を把握し、その把握した値に対応する処理を実行する。具体的には、AT状態カウンタの値が「1」であればART準備状態処理を実行し(ステップS1306)、AT状態カウンタの値が「2」であればART状態処理を実行し(ステップS1307)、AT状態カウンタの値が「3」であれば上乗せ状態処理を実行し(ステップS1308)、AT状態カウンタの値が「4」であればART終了分岐処理を実行する(ステップS1309)。これら各処理ついては後に詳細に説明する。
ステップS1304の処理を実行した場合、又はステップS1306〜ステップS1309のいずれかの処理を実行した場合、払出側MPU86から受信した回転終了コマンドの内容に基づき、今回のゲームにおいてBB入賞が発生したか否かを判定する(ステップS1310)。今回のゲームにおいてBB入賞が発生している場合(ステップS1310:YES)、又はBB状態である状況で今回のゲームが実行された場合(ステップS1301:YES)、BB用処理を実行する(ステップS1311)。
BB用処理では、今回のゲームにおいてBB入賞が発生しているのであれば主側RAM84に設けられたBB状態フラグに「1」をセットすることで、遊技状態をBB状態に移行させる。これにより、次回以降のゲームにおける抽選処理(図18)ではBB用抽選テーブルが参照されることとなる。また、BB状態に移行したことを示すコマンドを演出側MPU92に送信することで、スピーカ部65、演出用発光部66及び画像表示装置67においてBB状態用の演出を開始させる。なお、BB状態に移行させた場合に主側RAM84からBB当選データを消去することで、BB役に当選した状態を解除する。
BB状態におけるBB用処理では、払出側MPU86から受信した回転終了コマンドに基づき、今回のゲームにおいて遊技媒体の付与が発生したか否かを判定し、遊技媒体の付与が発生している場合には主側RAM84に設けられた合計付与数カウンタに今回のゲームにおいて付与された遊技媒体の数を加算する。そして、その加算後における合計付与数カウンタの値が終了基準数に対応する値以上であるか否かを判定する。終了基準数に対応する値未満であればそのままBB用処理を終了する。終了基準数に対応する値以上であれば、主側RAM84のBB状態フラグを「0」クリアすることでBB状態を終了させる。また、BB状態が終了したことを示すコマンドを演出側MPU92に送信することで、スピーカ部65、演出用発光部66及び画像表示装置67におけるBB状態用の演出を終了させる。
なお、BB状態が終了した場合、BB状態の開始前における抽選モードがいずれのモードであったとしても抽選モードは通常モードとなる。また、AT状態においてBB状態が開始された場合、BB状態の開始前における状態に関係なくBB状態の終了後には後述するART準備状態処理が実行される状態となる。また、AT状態においてBB状態に移行した場合には、ART状態の実行回を1回増加させるべく、後述する残ART実行カウンタの値が1加算される。また、後述する上乗せ状態においてBB状態が開始された場合、当該BB状態の終了後に上乗せ状態への再度の移行を発生させるべく主側RAM84に設けられた上乗せ状態移行フラグに「1」をセットする。
ステップS1310にて否定判定をした場合、又はステップS1311の処理を実行した場合、ゲーム終了コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS1312)。ゲーム終了コマンドは、1ゲームが終了したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該コマンドはタイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
<AT状態ST5に移行させるための処理内容>
次に、AT状態ST5に移行させるための処理内容について説明する。まず図30の説明図を参照しながら、AT状態ST5への移行が発生する遊技の流れについて説明する。
AT状態ST5及びBB状態のいずれでもない遊技状態においては契機ポイントの取得契機が発生した場合に契機ポイントの抽選処理が実行され、取得当選となった場合には主側RAM84に設けられた契機ポイントカウンタ84bに今回取得された契機ポイントの値を加算する。契機ポイントの取得契機は、主側MPU82における役の抽選処理(図18)においてインデックス値IV=7〜11のいずれかで当選となった場合に発生する。また、契機ポイントカウンタ84bは、取得済みの契機ポイントの値を主側MPU82にて特定するためのカウンタである。契機ポイントカウンタ84bにおいて取り得る値は最小値が「0」であって最大値が「5」である。また、契機ポイントカウンタ84bに契機ポイントの値が加算される場合、主側RAM84に設けられた情報格納エリア111に抽選グループ情報が格納される。
図31は情報格納エリア111を説明するための説明図である。情報格納エリア111には、第1格納エリア112a、第2格納エリア112b、第3格納エリア112c、第4格納エリア112d及び第5格納エリア112eが設けられている。第1〜第5格納エリア112a〜112eはそれぞれ1個の抽選グループ情報を格納するためのエリアである。これら格納エリア112a〜112eは契機ポイントカウンタ84bにおいて取り得る値の最大値と同一個数分設けられており、契機ポイントカウンタ84bの値が1加算される度に1個の抽選グループ情報が1個の格納エリア112a〜112eに格納される。この場合、第1格納エリア112a→第2格納エリア112b→第3格納エリア112c→第4格納エリア112d→第5格納エリア112eの順に抽選グループ情報が格納される。また、契機ポイントカウンタ84bの値が2加算される場合には、2個の格納エリア112a〜112eのそれぞれに対して抽選グループ情報が格納される。
抽選グループ情報は、AT状態ST5への移行を発生させるか否かを決定するAT移行抽選処理においてAT当選となる確率を決定する情報である。詳細は後述するが、抽選グループ情報として、第1グループ情報と、第2グループ情報と、第3グループ情報と、第4グループ情報と、第5グループ情報とが設定されており、第1グループ情報→第2グループ情報→第3グループ情報→第4グループ情報→第5グループ情報の順にAT移行抽選処理においてAT当選となる確率が高くなる。契機ポイントが加算される場合に情報格納エリア111に格納される抽選グループ情報は第1グループ情報である。そして、後述する昇格チャレンジ状態ST3が発生した場合に、第2〜第5グループ情報のいずれかへの昇格が発生し得る。
図30の説明に戻り、契機ポイントが取得され得る状況にて消化されたゲーム数が100ゲームとなった場合、契機ポイントカウンタ84bの値が1以上であって4以下であれば第1移行チャレンジ状態ST2が発生する。第1移行チャレンジ状態ST2は、契機ポイントカウンタ84bの値に対応する回数に亘ってAT移行抽選処理が実行される状態である。つまり、基本的に100ゲームに亘って契機ポイントを取得し得る期間(以下、この期間を取得チャレンジ状態ST1という)が設定され、その100ゲーム間において契機ポイントが取得された場合には第1移行チャレンジ状態ST2に移行し、直前の100ゲームにおいて取得された契機ポイントの値に対応する回数に亘ってAT移行抽選処理が実行される。
ここで、図32(a)及び図32(b)を参照しながら、取得チャレンジ状態ST1及び第1移行チャレンジ状態ST2における画像表示装置67の表示内容の一例を説明する。図32(a)は取得チャレンジ状態ST1における画像表示装置67の表示内容の一例を説明するための説明図である。図32(a)に示すように、画像表示装置67には演出用キャラクタG4を含めて各種演出用の画像が表示される演出用表示領域121と、取得チャレンジ状態ST1の残りの継続ゲーム数を示す画像が表示されるゲーム数表示領域122と、取得済みの契機ポイントの値を示す画像が表示されるポイント数表示領域123と、AT状態ST5への移行が発生することなく実行された取得チャレンジ状態ST1の周回数を示す画像が表示される周回数表示領域124とが設定されている。
演出用表示領域121では、取得チャレンジ状態ST1の各ゲームにおいて役の抽選処理(図18)の結果に対応する演出や入賞結果に対応する演出などが実行される。ゲーム数表示領域122には、取得チャレンジ状態ST1の新たな周回が開始される場合には「残り100ゲーム」と表示され、その後に取得チャレンジ状態ST1においてゲームが消化される度に「残りNゲーム」のNが1ずつ減算される。
ポイント数表示領域123には、契機ポイントカウンタ84bの値として取り得る最大値に対応する数の単位表示領域125が表示されている。そして、取得された契機ポイントの数と対応する数の単位表示領域125における表示内容は第1グループ情報に対応する表示内容とされ、他の単位表示領域125における表示内容は抽選グループ情報が格納されていないことに対応する表示内容とされる。より具体的には、契機ポイントが取得される度に左側の単位表示領域125から順に表示内容が第1グループ情報に対応する表示内容に変更される。図32(a)の場合においては契機ポイントカウンタ84bの値が「2」であるため、ポイント数表示領域123における左から2個の単位表示領域125は第1グループ情報に対応する表示内容となっており、残りの3個の単位表示領域125は抽選グループ情報が格納されていないことに対応する表示内容となっている。
周回数表示領域124には、AT状態ST5が終了して取得チャレンジ状態ST1が新たに開始される場合には「0周目」と表示され、取得チャレンジ状態ST1の1周回が終了したもののAT状態ST5への移行が発生することなく取得チャレンジ状態ST1の次の周回が開始される場合に「M周目」のMが1加算される。本スロットマシン10では、AT状態ST5への移行が発生することなく取得チャレンジ状態ST1の1周回が10回発生した場合、抽選グループ情報の有無、及び抽選グループ情報の内容に関係なく確実にAT状態ST5への移行が発生する。この場合に、周回数表示領域124においてAT状態ST5への移行が発生することなく実行された取得チャレンジ状態ST1の周回の回数を表示することにより、遊技者は周回数表示領域124を確認することでAT状態ST5が確実に発生するために必要なゲーム数を把握することが可能となる。
図32(b)は第1移行チャレンジ状態ST2における画像表示装置67の表示内容の一例を説明するための説明図である。図32(b)に示すように、第1移行チャレンジ状態ST2であっても取得チャレンジ状態ST1と同様に画像表示装置67には、演出用表示領域121と、ゲーム数表示領域122と、ポイント数表示領域123と、周回数表示領域124とが設定されている。ゲーム数表示領域122には、既に取得チャレンジ状態ST1の1周回が終了して第1移行チャレンジ状態ST2が発生しているため「残り0ゲーム」という画像が表示される。また、ポイント数表示領域123においては、今回の第1移行チャレンジ状態ST2が発生するまでに取得された契機ポイントの数と対応する数の単位表示領域125における表示内容が第1グループ情報に対応する表示内容となっている。また、周回数表示領域124には、今回の第1移行チャレンジ状態ST2が発生するまでにAT状態ST5への移行が発生することなく実行された取得チャレンジ状態ST1の周回数を示す画像が表示される。
演出用表示領域121には、複数(具体的には3個)の図柄G5〜G7が表示されるとともに図柄G5〜G7の後方に演出用キャラクタG4が表示される。図柄G5〜G7の表示内容について詳細には、立方体形状のベース図柄画像G8〜G10が横方向に3個並べて表示されるとともに、各ベース図柄画像G8〜G10の前面に数字による図柄G5〜G7が表示される。そして、ベース図柄画像G8〜G10の中央を通るようにして水平方向に延びる回転軸を中心としてベース図柄画像G8〜G10が縦方向に回転し、その回転に伴い各ベース図柄画像G8〜G10の前面に表示される図柄G5〜G7が変更される。
第1移行チャレンジ状態ST2では、既に説明したとおり直前の100ゲームにおいて取得された契機ポイントの値に対応する回数に亘ってAT移行抽選処理が実行される。この場合、1ゲームの実行に対してAT移行抽選処理が1回実行される。詳細には、図31に示すように、主側RAM84の情報格納エリア111には実行エリア113が設けられており、新たなゲームが開始される度に、第1格納エリア112aから実行エリア113に抽選グループ情報がシフトされるとともに、第n格納エリアから第n−1格納エリアに抽選グループ情報がシフトされる。そして、各ゲームにおいて実行エリア113に格納された抽選グループ情報を利用してAT移行抽選処理が実行される。このように1ゲームの実行に対してAT移行抽選処理が1回実行されることにより、第1移行チャレンジ状態ST2においては契機ポイントの値に対応する回数のゲームが実行されることとなる。
当該構成において、第1移行チャレンジ状態ST2において1ゲームが開始されてAT移行抽選処理が実行された場合、演出用表示領域121における図柄G5〜G7の変動表示及びその変動表示後における停止結果の内容によりそのAT移行抽選処理の抽選結果が報知される。具体的には、AT移行抽選処理の結果が外れ結果である場合、当該AT移行抽選処理の実行を契機として開始された図柄G5〜G7の変動表示は同一図柄の組合せとは異なる図柄の組合せを停止表示させて終了される。一方、AT移行抽選処理の結果がAT当選である場合、当該AT移行抽選処理の実行を契機として開始された図柄G5〜G7の変動表示は同一図柄の組合せを停止表示させて終了される。また、1回のAT移行抽選処理に対して図柄G5〜G7の変動表示回が複数回実行されることがあり、この場合、当該AT移行抽選処理に対応するゲームが終了した場合に主側RAM84の進行待機カウンタ84aに値がセットされることにより、遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始が待機された状態となり、それらゲーム及び待機期間を利用して図柄G5〜G7の変動表示回が複数回実行される。このように図柄G5〜G7の変動表示回が複数回実行されることは、AT移行抽選処理の結果が外れ結果である場合及びAT当選である場合のいずれにおいても発生する。そして、外れ結果である場合には最後の図柄G5〜G7の変動表示回において左の図柄G5と右の図柄G7として同一の種類の図柄が停止表示された状態で中央の図柄G6の変動表示が行われるリーチ変動表示が行われ、最終的に、左の図柄G5及び右の図柄G7として停止表示されているリーチ図柄の組合せを形成している図柄とは異なる図柄が停止表示された状態で中央の図柄G6の変動表示が終了される。一方、AT当選である場合には最後の図柄G5〜G7の変動表示回において左の図柄G5と右の図柄G7として同一の種類の図柄が停止表示された状態で中央の図柄G6の変動表示が行われるリーチ変動表示が行われ、最終的に、左の図柄G5及び右の図柄G7として停止表示されているリーチ図柄の組合せを形成している図柄と同一の図柄が停止表示された状態で中央の図柄G6の変動表示が終了される。
図30の説明に戻り、第1移行チャレンジ状態ST2において実行されたAT移行抽選処理にてAT当選となった場合、AT状態ST5への移行が発生する。この場合、契機ポイントの値が未だ1以上であったとしてもAT当選となった場合には、残りの契機ポイントの値に対応する抽選グループ情報を契機としたAT移行抽選処理が実行されることなくAT状態ST5への移行が発生する。契機ポイントの値が1以上である状況でAT状態ST5への移行が発生した場合には、当該AT状態ST5が終了した場合に取得チャレンジ状態ST1に移行するのではなく第1移行チャレンジ状態ST2に移行し、残りの契機ポイントの値に対応する抽選グループ情報を契機としたAT移行抽選処理が実行される。
既に説明したように取得チャレンジ状態ST1において100ゲームが消化されることで第1移行チャレンジ状態ST2への移行が発生することとなるが、取得チャレンジ状態ST1において100ゲームが消化されていなくても契機ポイントカウンタ84bの値が途中で最大値である「5」となった場合には昇格チャレンジ状態ST3に移行し、最終的に第1移行チャレンジ状態ST2に移行することとなる。この場合、100ゲームを消化することなく第1移行チャレンジ状態ST2への移行が発生し得るため、契機ポイントカウンタ84bの値を最大値である「5」とすることで第1移行チャレンジ状態ST2に移行させるために必要な消化ゲーム数を短縮させることが可能となる。そして、契機ポイントは役の抽選処理(図18)においてインデックス値IV=7〜11のいずれかで当選となったことを契機として取得される。つまり、遊技者の操作に基づく遊技内容に応じて第1移行チャレンジ状態ST2に移行するまでに要する消化ゲーム数を少なくさせることが可能となる。これにより、取得チャレンジ状態ST1における遊技への注目度を高めることが可能となる。
特に、契機ポイントが多いほど第1移行チャレンジ状態ST2において実行されるAT移行抽選処理の実行回数が多くなる構成において、契機ポイントカウンタ84bの値が最大値である「5」となった場合に第1移行チャレンジ状態ST2に移行するまでに要する消化ゲーム数を少なくさせる構成とすることにより、AT状態ST5への移行期待度が高くなる状況が発生した場合に第1移行チャレンジ状態ST2に移行するまでに要する消化ゲーム数が少なくなることとなる。これにより、契機ポイントカウンタ84bの値を最大値とすることで複数種類の利益を得ることが可能となり、契機ポイントを取得することへの注目度を高めることが可能となる。
昇格チャレンジ状態ST3では、契機ポイントカウンタ84bの最大値に対応する回数に亘って、抽選グループ情報の昇格抽選処理が実行される。昇格抽選処理では、詳細は後述するが第1グループ情報を第2〜第5グループ情報のいずれかに昇格させるか否かが抽選により決定されるとともに、昇格させる場合には第2〜第5グループ情報のいずれに昇格させるかが抽選により決定される。また、昇格抽選処理は、1ゲームの実行に対して1回実行される。したがって、昇格チャレンジ状態ST3においては契機ポイントカウンタ84bの最大値に対応する回数のゲームが実行されることとなる。
図33(a)及び図33(b)は昇格チャレンジ状態ST3における画像表示装置67の表示内容の一例を説明するための説明図である。図33(a)及び図33(b)に示すように、昇格チャレンジ状態ST3であっても取得チャレンジ状態ST1及び第1移行チャレンジ状態ST2と同様に画像表示装置67には、演出用表示領域121と、ゲーム数表示領域122と、ポイント数表示領域123と、周回数表示領域124とが設定されている。ゲーム数表示領域122には、既に取得チャレンジ状態ST1の1周回が終了して昇格チャレンジ状態ST3が発生しているため「残り0ゲーム」という画像が表示される。また、周回数表示領域124には、今回の昇格チャレンジ状態ST3が発生するまでにAT状態ST5への移行が発生することなく実行された取得チャレンジ状態ST1の周回数を示す画像が表示される。
ポイント数表示領域123においては、昇格チャレンジ状態ST3の開始時であれば、図33(a)に示すように5個の単位表示領域125の全ての表示内容が第1グループ情報に対応する表示内容となっている。その後、1ゲームが実行される度に右側の単位表示領域125に対応する抽選グループ情報から順に昇格抽選処理の実行対象となり、昇格当選となった場合にはその昇格当選となった単位表示領域125の表示内容が図33(b)に示すように昇格先の抽選グループ情報に対応する表示内容に変更される。例えば、第1グループ情報は白色、第2グループ情報は青色、第3グループ情報は黄色、第4グループ情報は緑色、第5グループ情報は赤色に対応しており、昇格チャレンジ状態ST3の開始時であれば図33(a)に示すように5個の単位表示領域125の全てが白色に設定されている。そして、例えば昇格チャレンジ状態ST3の3ゲーム目に対応する昇格抽選処理にて昇格当選となり第4グループ情報への昇格が決定された場合には、図33(b)に示すように左から3個目の単位表示領域125の表示内容が第1グループ情報に対応する白色から第4グループ情報に対応する緑色に変更される。これにより、何個目の抽選グループ情報が昇格対象となったのかを遊技者が明確に認識することができるとともに、その抽選グループ情報がいずれのグループ情報に昇格したのかを遊技者が明確に認識することができる。
演出用表示領域121には、図33(a)に示すように昇格チャレンジ状態ST3であることを遊技者に明示するための画像が表示される。また、図33(b)に示すように、昇格チャレンジ状態ST3の各ゲームにおいて昇格抽選処理の対象となっている抽選グループ情報がいずれの抽選グループ情報であるのかを示す画像が演出用表示領域121に表示されるとともに、各昇格抽選処理の結果が演出用表示領域121に表示される。
図30の説明に戻り、昇格チャレンジ状態ST3において5ゲームが実行されて5個の抽選グループ情報の全てに対して昇格抽選処理が実行された場合、昇格チャレンジ状態ST3が終了して第1移行チャレンジ状態ST2に移行する。そして、第1移行チャレンジ状態ST2では、昇格チャレンジ状態ST3において昇格抽選処理の実行対象となった抽選グループ情報に対してAT移行抽選処理が実行される。
取得チャレンジ状態ST1において100ゲームが消化された場合に契機ポイントカウンタ84bの値が1以上であれば、既に説明したとおり第1移行チャレンジ状態ST2に移行することとなるが、契機ポイントカウンタ84bの値が「0」であれば第2移行チャレンジ状態ST4に移行する。第2移行チャレンジ状態ST4は、10ゲームに亘って継続する状態であり、各ゲームにおいて役の抽選処理(図18)の結果に関係なくAT移行抽選処理が実行される、そして、AT当選となった場合にはAT状態ST5に移行する。また、AT移行抽選処理においてAT当選とならなかったとしても、そのゲームにおける役の抽選処理(図18)においてインデックス値IV=7〜11のいずれかで当選となっている場合には変換抽選処理が実行され、当該変換抽選処理にて変換当選となった場合にはAT当選に変換される。第2移行チャレンジ状態ST4においてAT状態ST5への移行が発生する期待度は25%である。この移行期待度は、契機ポイントカウンタ84bの値が「1」である状況で発生した第1移行チャレンジ状態ST2においてAT状態ST5への移行が発生する期待度よりも高く、契機ポイントカウンタ84bの値が2以上である状況で発生した第1移行チャレンジ状態ST2においてAT状態ST5への移行が発生する期待度よりも低い。これにより、取得チャレンジ状態ST1においては契機ポイントが「1」である状況で消化ゲーム数が100ゲームとなるよりは契機ポイントが「0」のまま消化ゲーム数が100ゲームとなることを遊技者は期待することとなる。よって、取得チャレンジ状態ST1において遊技者が期待する対象が多様化することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
次に、取得チャレンジ状態ST1、第1移行チャレンジ状態ST2、昇格チャレンジ状態ST3及び第2移行チャレンジ状態ST4のそれぞれにおいて実行される処理内容について説明する。図34は、主側MPU82にて実行される抽選対応処理を示すフローチャートである。抽選対応処理は、抽選処理(図18)におけるステップS809にて実行される。なお、抽選処理(図18)はゲームの開始時に実行されるため、抽選対応処理もゲームの開始時、すなわちリール32L,32M,32Rの回転が開始される前に実行される。
抽選対応処理では、AT状態ST5ではなく(ステップS1401:NO)、さらに主側RAM84に設けられた昇格チャレンジフラグ、第2移行チャレンジフラグ及び第1移行チャレンジフラグのいずれにも「1」がセットされていない場合(ステップS1402〜ステップS1404:NO)、ステップS1405に進む。なお、第1移行チャレンジフラグは第1移行チャレンジ状態ST2であるか否かを主側MPU82にて特定するためのフラグであり、第2移行チャレンジフラグは第2移行チャレンジ状態ST4であるか否かを主側MPU82にて特定するためのフラグであり、昇格チャレンジフラグは昇格チャレンジ状態ST3であるか否かを主側MPU82にて特定するためのフラグである。
ステップS1405では、今回の役の抽選処理(図18)においてインデックス値IV=7〜11のいずれかで当選となったか否かを判定する。インデックス値IV=7〜11のいずれかで当選となった場合(ステップS1405:YES)、現状の遊技状態及び今回の当選役に対応する契機ポイント用の抽選テーブルを主側ROM83から主側RAM84に読み出し(ステップS1406)、当該契機ポイント用の抽選テーブルを利用して、契機ポイントの取得の発生有無を決定するとともに契機ポイントの取得が発生する場合にはその取得対象となる契機ポイントの値を決定するための抽選処理を実行する(ステップS1407)。
図35(a)及び図35(b)は契機ポイント用の抽選テーブルの内容を説明するための説明図である。取得チャレンジ状態ST1には、契機ポイントの取得が相対的に発生しづらい低確率状態と、契機ポイントの取得が相対的に発生し易い高確率状態とが存在している。図35(a)は低確率状態に対応しており、図35(b)は高確率状態に対応している。
インデックス値IV=7〜11で比較した場合、インデックス値IVの値が大きい方が役の抽選処理(図18)において当選となる確率が低く設定されている。この場合に、低確率状態及び高確率状態のいずれであっても、役の抽選処理(図18)において当選となる確率が低いインデックス値IVの方が、契機ポイントの取得が発生する確率が高く設定されているとともに、契機ポイントの期待取得値が大きい値となっている。これにより、当選確率が低い役に当選したことの有利性を高めることが可能となる。
低確率状態と高確率状態との違いについて説明する。インデックス値IV=11で当選となった場合、すなわちBB当選データが設定された場合には、低確率状態及び高確率状態のいずれであっても契機ポイントの取得が100%発生する。但し、低確率状態においては取得対象となる契機ポイントとして1ポイント及び2ポイントが設定されているのに対して、高確率状態においては取得対象となる契機ポイントとして2ポイントのみが設定されている。また、インデックス値IV=9又は10で当選となった場合、高確率状態であれば契機ポイントの取得が100%発生するのに対して、低確率状態であれば契機ポイントの取得が発生しないことがある。また、インデックス値IV=7又は8で当選となった場合、低確率状態及び高確率状態のいずれであっても契機ポイントの取得が発生しないことがあるが、高確率状態の方が低確率状態よりも契機ポイントの取得が発生し易くなっている。また、インデックス値IV=7〜10のいずれであっても2ポイントの契機ポイントが取得される確率は高確率状態の方が低確率状態よりも高くなっている。上記構成であることにより、単位ゲーム数当たりにおける契機ポイントの期待取得値は高確率状態の方が低確率状態よりも大きい値となっている。
取得チャレンジ状態ST1の新たな周回が開始された場合、確実に高確率状態に設定される。そして、その新たな周回の取得チャレンジ状態ST1において所定基準回数のゲーム(例えば30ゲーム)が消化されるまでは高確率状態から低確率状態への移行は発生しない。これにより、取得チャレンジ状態ST1において1以上の契機ポイントが取得される機会を多くすることが可能となる。特に、取得チャレンジ状態ST1の所定の周回が終了したもののAT状態ST5への移行が発生することなく取得チャレンジ状態ST1の新たな周回が開始される場合、AT状態ST5への移行が発生しなかったことに対して遊技者がガッカリしてしまい遊技続行の意欲を減退させてしまうおそれがある。これに対して、取得チャレンジ状態ST1の新たな周回が開始された場合には所定のゲーム数に亘って確実に高確率状態に設定されることにより、今回の周回の取得チャレンジ状態ST1が終了した後にAT状態ST5に移行することに対して遊技者を期待させることが可能となり、遊技続行の意欲が減退してしまわないようにすることが可能となる。
ステップS1406では、高確率状態であれば高確率状態に対応しているとともに今回の役の抽選処理(図18)の結果に対応する契機ポイント用の抽選テーブルを主側ROM83から主側RAM84に読み出し、低確率状態であれば低確率状態に対応しているとともに今回の役の抽選処理(図18)の結果に対応する契機ポイント用の抽選テーブルを主側ROM83から主側RAM84に読み出す。そして、ステップS1407では、主側RAM84において定期的に更新される契機ポイント用の抽選カウンタの値を取得し、その取得した値を、ステップS1406にて読み出した契機ポイント用の抽選テーブルに対して照合する。
契機ポイントの抽選処理の結果が契機ポイントの取得当選である場合(ステップS1408:YES)、主側RAM84に設けられた取得当選フラグに「1」をセットするとともに(ステップS1409)、主側RAM84の契機ポイントカウンタ84bへの加算処理を実行する(ステップS1410)。取得当選フラグは、今回のゲームにおいて契機ポイントの取得が発生したことを主側MPU82にて特定するためのフラグである。また、ステップS1410では、契機ポイントの抽選処理(ステップS1407)の結果、契機ポイントの取得対象として1ポイントが選択された場合には契機ポイントカウンタ84bに「1」を加算し、契機ポイントの取得対象として2ポイントが選択された場合には契機ポイントカウンタ84bに「2」を加算する。
ここで、抽選処理(図18)におけるステップS811では既に説明したとおり、今回のゲームにおける演出内容の大枠の内容を決定するための演出内容の決定処理を実行する。当該決定処理では、取得チャレンジ状態ST1においては契機ポイントの取得が発生した場合の方が契機ポイントの取得が発生しなかった場合よりも高期待度内容が選択される確率が高く、契機ポイントの取得対象となった値が大きい方が小さい場合よりも高期待度内容が選択される確率が高い。そして、演出内容の決定処理の結果に対応するゲーム開始コマンドが演出側MPU92に送信される(ステップS812)。
演出側MPU92にて実行される処理内容について説明する。図36は演出側MPU92において短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される演出制御処理を示すフローチャートである。演出制御処理では、主側MPU82から新たなコマンドを受信している場合(ステップS1501:YES)、コマンド対応処理を実行する(ステップS1502)。コマンド対応処理では、主側MPU82から受信したコマンドに対応する演出の実行を可能とするように、その受信したコマンドに対応する制御テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す。制御テーブルは、多数のポインタ情報が設定されているとともに、各ポインタ情報のそれぞれに対応させて、スピーカ部65の音出力制御を行うための情報、演出用発光部66の発光制御を行うための情報及び画像表示装置67の表示制御を行うための情報の組合せが設定されている。演出側MPU92は、演出制御処理の新たな実行回となる度に参照対象となるポインタ情報を1ずつ更新し、その新たな実行回ではその更新後におけるポインタ情報に対応する上記情報の組合せを参照することで、スピーカ部65の音出力制御、演出用発光部66の発光制御及び画像表示装置67の表示制御を実行する。
ステップS1501にて否定判定をした場合、又はステップS1502の処理を実行した場合、音出力制御処理(ステップS1503)、発光制御処理(ステップS1504)、画像制御処理(ステップS1505)及び可動物の駆動制御処理(ステップS1506)を実行する。音出力制御処理では、演出側RAM94に現状読み出されている制御テーブルにおいて現状の参照対象のポインタ情報に対応する音出力制御用の情報を参照することでスピーカ部65の音出力制御を実行する。発光制御処理では、演出側RAM94に現状読み出されている制御テーブルにおいて現状の参照対象のポインタ情報に対応する発光制御用の情報を参照することで演出用発光部66の発光制御を実行する。画像制御処理では、演出側RAM94に現状読み出されている制御テーブルにおいて現状の参照対象のポインタ情報に対応する表示制御用の情報を参照することで画像表示装置67の表示制御を実行する。
可動物の駆動制御処理では、停止順報知装置71を初期位置から報知時位置に移動させるべき情報が設定されている場合には、報知時位置検知センサ78において報知時位置に配置された停止順報知装置71が検知される状態となるまで、停止順報知装置71が報知時位置に向けて移動するように回動用駆動部74に駆動信号を出力する。また、可動物の駆動制御処理では、停止順報知装置71を報知時位置から初期位置に移動させるべき情報が設定されている場合には、初期位置検知センサ76において初期位置に配置された停止順報知装置71が検知される状態となるまで、停止順報知装置71が初期位置に向けて移動するように回動用駆動部74に駆動信号を出力する。
図37は演出制御処理(図36)のステップS1502にて実行されるコマンド対応処理を示すフローチャートである。コマンド対応処理では、主側MPU82からゲーム開始コマンドを受信している場合(ステップS1601:YES)、ゲーム開始対応処理を実行する(ステップS1602)。ゲーム開始対応処理では、今回受信したゲーム開始コマンドに基づき、演出内容の大枠の内容が高期待度内容、中期待度内容及び低期待度内容のうちいずれであるかを特定する。そして、その特定した大枠の内容に従った態様で演出の詳細を決定する演出抽選処理を実行し、当該演出抽選処理の結果に対応する制御テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す。
既に説明したとおり、取得チャレンジ状態ST1であれば契機ポイントの取得の有無及び取得対象となった契機ポイントの値に対応する態様で主側MPU82にて演出内容の決定処理が実行され、当該演出内容の決定処理の結果に対応するゲーム開始コマンドが主側MPU82から送信される。したがって、取得チャレンジ状態ST1においては画像表示装置67などにおいて実行される演出として期待度の高い演出が実行された場合、遊技者は契機ポイントが取得されること及び大きい値の契機ポイントが取得されることを期待することとなる。
次に、主側MPU82にて実行される移行管理処理について、図38のフローチャートを参照しながら説明する。移行管理処理は、遊技終了時の対応処理(図29)におけるステップS1304にて実行される。なお、遊技終了時の対応処理(図29)はゲームの終了時に実行されるため、移行管理処理もゲームの終了時、すなわち全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した後に実行される。
移行管理処理では、主側RAM84の昇格チャレンジフラグ、第2移行チャレンジフラグ及び第1移行チャレンジフラグのいずれにも「1」がセットされていない場合(ステップS1701〜ステップS1703:NO)、ステップS1704にて、主側RAM84の取得当選フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。取得当選フラグは、既に説明したとおり今回のゲームにおいて契機ポイントの取得が発生したことを主側MPU82にて特定するためのフラグであり、抽選対応処理(図34)における契機ポイントの抽選処理(ステップS1407)において契機ポイントの取得当選となった場合に「1」がセットされる。取得当選フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1704:YES)、契機ポイントの更新処理を実行する(ステップS1705)。
図39は契機ポイントの更新処理を示すフローチャートである。契機ポイントの更新処理ではまず主側RAM84の取得当選フラグを「0」クリアする(ステップS1801)。その後、主側RAM84の契機ポイントカウンタ84bの値を読み出す(ステップS1802)。そして、情報格納エリア111の第1〜第5格納エリア112a〜112eのうち契機ポイントカウンタ84bの値に対応する数分の格納エリアであって抽選グループ情報が未だ設定されていない格納エリアに抽選グループ情報として第1グループ情報を設定する(ステップS1803)。例えば、既に第1格納エリア112a及び第2格納エリア112bに抽選グループ情報が設定されており、他の格納エリア112c〜112eに抽選グループ情報が設定されていない状況において契機ポイントカウンタ84bの値が「3」となった場合、第1格納エリア112a〜第3格納エリア112cに抽選グループ情報が設定されている必要があるため、第3格納エリア112cに抽選グループ情報として第1グループ情報を設定する。また、例えば、既に第1格納エリア112a及び第2格納エリア112bに抽選グループ情報が設定されており、他の格納エリア112c〜112eに抽選グループ情報が設定されていない状況において契機ポイントカウンタ84bの値が「4」となった場合、第1格納エリア112a〜第4格納エリア112dに抽選グループ情報が設定されている必要があるため、第3格納エリア112c及び第4格納エリア112dのそれぞれに抽選グループ情報として第1グループ情報を設定する。
その後、ポイント獲得コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS1804)。ポイント獲得コマンドは、契機ポイントを新たに獲得したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該コマンドはタイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。また、ポイント獲得コマンドには、契機ポイントカウンタ84bに現状設定されている値の情報が設定される。
演出側MPU92はポイント獲得コマンドを主側MPU82から受信した場合、コマンド対応処理(図37)におけるステップS1603にて肯定判定をして、今回受信したポイント獲得コマンドに対応する制御テーブルを読み出す(ステップS1604)。当該制御テーブルに従ってスピーカ部65の音出力制御が実行されることにより契機ポイントを獲得したことに対応する音が出力され、当該制御テーブルに従って演出用発光部66の発光制御が実行されることにより契機ポイントを獲得したことに対応する発光演出が実行される。また、当該制御テーブルに従って画像表示装置67が制御されることにより、当該画像表示装置67のポイント数表示領域123においては、ポイント獲得コマンドに設定されている契機ポイントカウンタ84bの値に対応する数分の単位表示領域125の表示内容が第1グループ情報に対応する表示内容となる。また、画像表示装置67の演出用表示領域121においては、契機ポイントが新たに獲得されたことに対応する表示演出が実行される。
契機ポイントの更新処理では、契機ポイントカウンタ84bの値が最大値である「5」となっている場合(ステップS1805:YES)、ステップS1806〜ステップS1809にて昇格チャレンジ状態ST3に移行させるための処理を実行する。これらステップS1806〜ステップS1809の処理については後に説明する。
移行管理処理(図38)の説明に戻り、ステップS1704にて否定判定をした場合、又は契機ポイントの更新処理(ステップS1705)の結果として主側RAM84の昇格チャレンジフラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1706:NO)、状態遷移処理を実行する(ステップS1707)。状態遷移処理では、契機ポイントの取得確率が相対的に高い高確率状態と相対的に低い低確率状態との間で状態を遷移させるための処理を実行する。
図40は状態遷移処理を示すフローチャートである。状態遷移処理では、まずステップS1901にて、主側RAM84に設けられた周期計測カウンタ84cの値が所定基準値未満であるか否かを判定する。周期計測カウンタ84cとは、取得チャレンジ状態ST1の1周回の終了契機を主側MPU82にて特定するためのカウンタであり、取得チャレンジ状態ST1の新たな周回が開始される場合に周期ゲーム数に対応する値である「100」がセットされ、取得チャレンジ状態ST1において1ゲームが消化される度に1減算される。また、所定基準値は「70」に設定されている。周期計測カウンタ84cの値が所定基準値よりも大きい値である場合には、ステップS1901にて否定判定をして、ステップS1902以降の処理を実行することなく本状態遷移処理を終了する。既に説明したとおり、取得チャレンジ状態ST1の新たな周回が開始された場合、確実に高確率状態に設定される。そして、ステップS1901の処理が実行されることにより、新たな周回の取得チャレンジ状態ST1において所定基準回数のゲーム(30ゲーム)が消化されるまでは高確率状態から低確率状態への移行が発生しないようにすることが可能となる。
周期計測カウンタ84cの値が所定基準値以下である場合(ステップS1901:YES)、主側RAM84に設けられた高確率フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS1902)。高確率フラグは、取得チャレンジ状態ST1において高確率状態及び低確率状態のいずれに設定されているのかを主側MPU82にて特定するためのフラグであり、高確率フラグに「1」がセットされている場合が高確率状態に該当し、高確率フラグに「1」がセットされていない場合が低確率状態に該当する。
高確率フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1902:YES)、低確率状態に移行させるか否かを決定するための低確移行抽選処理を実行する(ステップS1903)。低確移行抽選処理では、役の抽選処理(図18)の結果に対応する低確移行抽選テーブルを読み出す。低確移行抽選テーブルは、役の抽選処理において当選確率が低い役に当選しているほど低確移行当選となる確率が低くなるように設定されている。但し、これに限定されることはなく、役の抽選処理の結果に関係なく低確移行当選となる確率が一定である構成としてもよい。低確移行抽選処理において低確移行当選となった場合(ステップS1904:YES)、高確率フラグを「0」クリアする(ステップS1905)。そして、低確移行コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS1906)。低確移行コマンドは、低確率状態に移行したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該コマンドはタイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
演出側MPU92は低確移行コマンドを主側MPU82から受信した場合、コマンド対応処理(図37)のその他の処理(ステップS1629)において表示モードの抽選処理を実行する。取得チャレンジ状態ST1において画像表示装置67の演出用表示領域121に表示される表示内容として3種類の表示モードが設定されている。具体的には、表示モードとして第1表示モードと第2表示モードと第3表示モードとが存在しており、これら各表示モードは背景画像の内容、背景画像の手前において表示されるキャラクタ画像の内容が相違している。高確率状態である場合には第1表示モードの選択率が最も高く、第2表示モードの選択率が次に高く、第3表示モードの選択率が最も低い。一方、低確率状態である場合には第3表示モードの選択率が最も高く、第2表示モードの選択率が次に高く、第1表示モードの選択率が最も低い。表示モードの抽選処理では、低確率状態に対応する抽選テーブルを利用して表示モードを抽選により選択する。そして、その選択した表示モードに対応する制御テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す。これにより、その選択された表示モードに対応する表示演出が画像表示装置67の演出用表示領域121において表示されることとなる。このように表示モードの選択が行われることにより、表示モードを通じて低確率状態及び高確率状態のうちいずれが設定されているのかを遊技者に予測させることが可能となる。
状態遷移処理(図40)の説明に戻り、高確率フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1902:NO)、高確率状態に移行させるか否かを決定するための高確移行抽選処理を実行する(ステップS1907)。高確移行抽選処理では、役の抽選処理(図18)の結果に対応する高確移行抽選テーブルを読み出す。高確移行抽選テーブルは、役の抽選処理において当選確率が低い役に当選しているほど高確移行当選となる確率が高くなるように設定されている。但し、これに限定されることはなく、役の抽選処理の結果に関係なく高確移行当選となる確率が一定である構成としてもよい。高確移行抽選処理において高確移行当選となった場合(ステップS1908:YES)、高確率フラグに「1」をセットする(ステップS1909)。そして、高確移行コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS1910)。高確移行コマンドは、高確率状態に移行したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該コマンドはタイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
演出側MPU92は高確移行コマンドを主側MPU82から受信した場合、コマンド対応処理(図37)のその他の処理(ステップS1629)において表示モードの抽選処理を実行する。表示モードの抽選処理では、高確率状態に対応する抽選テーブルを利用して表示モードを抽選により選択する。そして、その選択した表示モードに対応する制御テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す。これにより、その選択された表示モードに対応する表示演出が画像表示装置67の演出用表示領域121において表示されることとなる。このように表示モードの選択が行われることにより、表示モードを通じて低確率状態及び高確率状態のうちいずれが設定されているのかを遊技者に予測させることが可能となる。
なお、演出側MPU92は低確移行コマンド及び高確移行コマンドのいずれも受信していない場合であっても表示モードの移行抽選処理にて移行当選となった場合には表示モードの抽選処理を実行し、当該抽選処理にて選択された表示モードに変更する構成としてもよい。この場合、表示モードの抽選処理では低確率状態であれば低確率状態に対応する抽選テーブルを利用し、高確率状態であれば高確率状態に対応する抽選テーブルを利用する構成とするとよい。
移行管理処理(図38)の説明に戻り、状態遷移処理(ステップS1707)を実行した後は、主側RAM84の周期計測カウンタ84cの値を1減算する(ステップS1708)。そして、その1減算後における周期計測カウンタ84cの値が「0」である場合には(ステップS1709:YES)、主側RAM84に設けられた周期カウンタ84dの値を1加算する(ステップS1710)。周期カウンタ84dは、AT状態ST5への移行が発生することなく取得チャレンジ状態ST1の1周回が実行された回数を主側MPU82にて特定するためのカウンタである。主側MPU82は取得チャレンジ状態ST1の1周回が終了した場合において周期カウンタ84dの値が天井回数に対応する値(具体的には「10」)となっている場合、抽選グループ情報の有無、及び抽選グループ情報の内容に関係なくAT状態ST5に移行させるための処理を実行する。周期計測カウンタ84cの値が「0」となった場合(ステップS1709:YES)、取得チャレンジ状態ST1の1周回が終了したことを意味するため、周期カウンタ84dの値を1加算する(ステップS1710)。
その後、主側RAM84の契機ポイントカウンタ84bの値が1以上であるか否かを判定する(ステップS1711)。契機ポイントカウンタ84bの値が1以上である場合(ステップS1711:YES)、主側RAM84の第1移行チャレンジフラグに「1」をセットする(ステップS1712)。これにより、第1移行チャレンジ状態ST2に移行することとなる。また、第1移行チャレンジの発生コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS1713)。第1移行チャレンジの発生コマンドは、第1移行チャレンジ状態ST2に移行したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該コマンドはタイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
演出側MPU92は第1移行チャレンジの発生コマンドを主側MPU82から受信した場合、コマンド対応処理(図37)におけるステップS1605にて肯定判定をして、第1移行チャレンジ状態ST2に対応する制御テーブルを読み出す(ステップS1606)。当該制御テーブルに従ってスピーカ部65の音出力制御が実行されることにより第1移行チャレンジ状態ST2に対応する音が出力され、当該制御テーブルに従って演出用発光部66の発光制御が実行されることにより第1移行チャレンジ状態ST2に対応する発光演出が実行される。また、当該制御テーブルに従って画像表示装置67が制御されることにより、画像表示装置67の演出用表示領域121において第1移行チャレンジ状態ST2に対応する表示演出が実行される。
移行管理処理(図38)では、ステップS1713の処理を実行した後は、主側RAM84の進行待機カウンタ84aに第1待機値をセットする(ステップS1714)。進行待機カウンタ84aは、既に説明したとおり、遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始を待機する状況であるか否かを主側MPU82にて特定するためのカウンタである。進行待機カウンタ84aにセットされた値は、タイマ割込み処理(図13)におけるステップS307のタイマ減算処理が実行される度に1減算される。そして、進行待機カウンタ84aの値が1以上である場合には、通常処理(図15)においてステップS511の処理で待機することにより、遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始が待機されることとなる。これにより、第1移行チャレンジ状態ST2への移行が発生した場合には、遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始が第1待機値に対応する所定期間(例えば5sec)に亘って待機されることとなる。よって、第1移行チャレンジ状態ST2への移行が発生することを遊技者に明確に認識させた後に、第1移行チャレンジ状態ST2を開始することが可能となる。
<第1移行チャレンジ状態ST2に関する処理内容>
以下、第1移行チャレンジ状態ST2において実行される処理内容について説明する。第1移行チャレンジ状態ST2においては主側RAM84の第1移行チャレンジフラグに「1」がセットされることにより、抽選対応処理(図34)ではステップS1404にて肯定判定をして第1移行中用設定処理を実行する(ステップS1414)。図41は第1移行中用設定処理を示すフローチャートである。なお、抽選対応処理(図34)は既に説明したとおりゲームの開始時に実行されるため、第1移行中用設定処理もゲームの開始時、すなわちリール32L,32M,32Rの回転が開始される前に実行される。
第1移行中用設定処理では、まず抽選グループ情報のシフト処理を実行する(ステップS2001)。具体的には、情報格納エリア111において第1格納エリア112aに格納されている抽選グループ情報を実行エリア113にシフトし、その後に第2格納エリア112b〜第5格納エリア112eに格納されている各抽選グループ情報を第n格納エリア→第n−1格納エリアとなるようにシフトする。また、主側RAM84の契機ポイントカウンタ84bの値を1減算する(ステップS2002)。
その後、主側RAM84の周期カウンタ84dの値が天井対応値(具体的には「10」)となっているか否かを判定する(ステップS2003)。つまり、今回の第1移行チャレンジ状態ST2が、AT状態ST5への移行が発生することなく取得チャレンジ状態ST1の1周回が天井回数発生した後に移行したものであるか否かを判定する。周期カウンタ84dの値が天井対応値である場合(ステップS2003:YES)、後述するAT移行抽選処理を実行することなく、主側RAM84に設けられたAT当選発生フラグに「1」をセットする(ステップS2007)。AT当選発生フラグは、今回のゲームにおいてAT状態ST5への移行条件が成立したことを主側MPU82にて特定するためのフラグである。このようにAT移行抽選処理が実行されることなくAT当選発生フラグに「1」がセットされることにより、AT状態ST5への移行が発生することなく取得チャレンジ状態ST1の1周回が天井回数(具体的には10回)発生した場合、抽選グループ情報の有無、及び抽選グループ情報の内容に関係なく確実にAT状態ST5への移行が発生することとなる。
また、周期カウンタ84dの値が天井対応値である場合、第1移行チャレンジ状態ST2の1ゲーム目において、すなわち情報格納エリア111に抽選グループ情報が複数記憶されている場合であっても1個目の抽選グループ情報を契機としてAT状態ST5への移行が発生する。第1移行チャレンジ状態ST2においては情報格納エリア111に抽選グループ情報が複数記憶されている場合、それら抽選グループ情報が順次参照対象となり、抽選グループ情報が残っている状況において先に参照対象となった抽選グループ情報を契機としてAT状態ST5への移行が発生した場合、AT状態ST5が終了した後に第1移行チャレンジ状態ST2が発生して残りの抽選グループ情報に対してAT移行抽選処理が実行される。この場合に、周期カウンタ84dの値が天井対応値である場合、1個目の抽選グループ情報を契機としてAT状態ST5への移行を発生させることにより、AT状態ST5の終了後に第1移行チャレンジ状態ST2が発生する機会を多くすることが可能となる。よって、周期カウンタ84dの値が天井対応値に到達することの有利度を高めることが可能となる。
一方、周期カウンタ84dの値が天井対応値ではない場合(ステップS2003:NO)、情報格納エリア111の実行エリア113に格納されている抽選グループ情報の種類、及び今回の役の抽選処理(図18)の結果に対応する第1AT移行抽選用の抽選テーブルを主側ROM83から主側RAM84に読み出す(ステップS2004)。そして、その読み出した第1AT移行抽選用の抽選テーブルを利用してAT移行抽選処理を実行する(ステップS2005)。
図42は第1AT移行抽選用の抽選テーブルの内容を説明するための説明図である。図42に示すように、第1AT移行抽選用の抽選テーブルは、同一の役の抽選処理(図18)の結果で比較した場合、抽選グループ情報の値が大きいほどAT移行抽選処理においてAT当選となる確率が高くなるように設定されているとともに、同一の抽選グループ情報で比較した場合、役の抽選処理(図18)にて当選確率が低い役に当選しているほどAT移行抽選処理においてAT当選となる確率が高くなるように設定されている。詳細には、第5グループ情報は、役の抽選処理(図18)の結果に関係なく、AT移行抽選処理においてAT当選となる確率が100%となっている。これにより、昇格チャレンジ状態ST3において第1グループ情報から第5グループ情報への昇格が発生した場合にはAT状態ST5への移行が確実に発生することとなる。
第1グループ情報〜第4グループ情報について、役の抽選処理(図18)においてインデックス値IV=11で当選となった結果以外の結果となった場合で比較すると、第1グループ情報→第2グループ情報→第3グループ情報→第4グループ情報の順に、AT移行抽選処理においてAT当選となる確率が高くなる。これにより、遊技者は抽選グループ情報の昇格が発生し得る昇格チャレンジ状態ST3が発生することを期待するとともに、昇格チャレンジ状態ST3においてはより大きな値の抽選グループ情報への昇格が発生することを期待する。また、第1グループ情報〜第4グループ情報のいずれであっても、役の抽選処理(図18)においていずれの役にも当選しない外れ結果となった場合及びインデックス値IV=7〜11以外で当選となった場合がAT当選となる確率が最も低く、役の抽選処理(図18)において当選確率が低いインデックス値IVに当選するほどAT当選となる確率が高くなるように設定されている。この場合、インデックス値IV=11で当選した場合、すなわちBB当選データが設定された役に当選した場合、AT移行抽選処理においてAT当選となる確率は抽選グループ情報の種類に関係なく100%となっている。これにより、第1移行チャレンジ状態ST2においてBB当選が発生した場合にはAT状態ST5への移行が確実に発生することとなる。
ステップS2004では、既に説明したとおり情報格納エリア111の実行エリア113に格納されている抽選グループ情報に対応しているとともに今回の役の抽選処理(図18)の結果に対応する第1AT移行抽選用の抽選テーブルを主側ROM83から主側RAM84に読み出す。そして、ステップS2005では、主側RAM84において定期的に更新されるAT移行抽選用の抽選カウンタの値を取得し、その取得した値を、ステップS2004にて読み出した第1AT移行抽選用の抽選テーブルに対して照合する。
AT移行抽選処理の結果がAT当選である場合(ステップS2006:YES)、主側RAM84のAT当選発生フラグに「1」をセットする(ステップS2007)。これにより、今回のゲームが終了する場合にAT状態ST5に移行することとなる。
ここで、第1移行中用設定処理が実行された場合、抽選処理(図18)のステップS811における演出内容の決定処理では、AT当選発生フラグに「1」がセットされているか否かに対応する態様で大枠の演出内容が決定されるとともに、ステップS812にて演出側MPU92への送信対象として設定されるゲーム開始コマンドには当該大枠の演出内容の情報だけではなく第1移行チャレンジ状態ST2であることを示す情報が設定される。演出側MPU92は、当該ゲーム開始コマンドを受信した場合、コマンド対応処理(図37)におけるゲーム開始対応処理(ステップS1602)において、ゲーム開始コマンドに設定されている大枠の演出内容に基づき、画像表示装置67の演出用表示領域121における図柄G5〜G7(図32(b)参照)の変動表示態様を含めた演出の実行態様を抽選により決定し、その決定結果に対応する制御テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す。但し、この場合に決定される図柄G5〜G7の変動表示態様には、3個の図柄G5〜G7の停止結果として全て同一の図柄が停止表示される変動表示態様が含まれない。このように演出内容が決定されることにより、第1移行チャレンジ状態ST2では各ゲームのそれぞれにおいて、画像表示装置67において図柄G5〜G7の変動表示が実行される。
次に、第1移行チャレンジ用処理について説明する。第1移行チャレンジ用処理は、移行管理処理(図38)において主側RAM84の第1移行チャレンジフラグに「1」がセットされている場合に(ステップS1703:YES)、ステップS1720にて実行される。なお、移行管理処理(図38)はゲームの終了時に実行されるため、第1移行チャレンジ用処理もゲームの終了時、すなわち全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した後に実行される。図43は第1移行チャレンジ用処理を示すフローチャートである。
主側RAM84のAT当選発生フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2101:YES)、AT当選発生フラグを「0」クリアする(ステップS2102)。その後、AT状態移行用の設定処理を実行する(ステップS2103)。AT状態移行用の設定処理では、主側RAM84のAT状態カウンタに「1」をセットするとともに、主側RAM84の残ART実行カウンタに「1」をセットし、さらに主側RAM84のARTゲーム数カウンタにART状態の1実行回の初期ゲーム数に対応する値として「50」をセットする。なお、残ART実行カウンタにセットする値を抽選により決定する構成としてもよく、ARTゲーム数カウンタにセットするART状態の1実行回の初期ゲーム数を抽選により決定する構成としてもよい。
その後、主側RAM84の進行待機カウンタ84aに第2待機値をセットする(ステップS2104)。進行待機カウンタ84aは、既に説明したとおり、遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始を待機する状況であるか否かを主側MPU82にて特定するためのカウンタである。進行待機カウンタ84aにセットされた値は、タイマ割込み処理(図13)におけるステップS307のタイマ減算処理が実行される度に1減算される。そして、進行待機カウンタ84aの値が1以上である場合には、通常処理(図15)においてステップS511の処理で待機することにより、遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始が待機されることとなる。これにより、第1移行チャレンジ状態ST2の所定のゲームにおいてAT当選が発生した場合には、遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始が第2待機値に対応する所定期間(例えば10sec)に亘って待機されることとなる。
その後、AT移行確定コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS2105)。AT移行確定コマンドは今回のゲームにおいてAT当選が発生したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該コマンドはタイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。なお、ステップS2105にてセットされるAT移行確定コマンドには、第1移行チャレンジ状態ST2であることを示す情報が設定される。
演出側MPU92は第1移行チャレンジ状態ST2に対応するAT移行確定コマンドを主側MPU82から受信した場合、コマンド対応処理(図37)におけるステップS1607にて肯定判定をして、第1移行チャレンジ状態ST2においてAT当選が発生したことに対応する制御テーブルを読み出す(ステップS1608)。当該制御テーブルには、画像表示装置67の演出用表示領域121における図柄G5〜G7(図32(b)参照)の変動表示態様を含めた演出の実行態様の情報が設定されている。この場合における図柄G5〜G7の変動表示態様は、3個の図柄G5〜G7の停止結果として同一の図柄が停止表示される変動表示態様である。
つまり、第1移行チャレンジ状態ST2においてAT当選が発生したゲームでは、画像表示装置67の演出用表示領域121において図柄G5〜G7の変動表示回が複数回発生することとなる。また、この複数回の変動表示回はAT当選が発生したゲームにおいてリール32L,32M,32Rの回転が停止されるまでの期間と、当該リール32L,32M,32Rの回転が停止してから次のゲームの開始が可能となるまでの第2待機値に対応する所定期間との両期間に亘って実行される。そして、最後の変動表示回よりも前の変動表示回では図柄G5〜G7の停止結果として同一の図柄の組合せは停止表示されることはなく、最後の変動表示回において図柄G5〜G7の停止結果として同一の図柄の組合せが停止表示されることとなる。このように1ゲームにおいて図柄G5〜G7の変動表示回が複数回発生することにより、AT状態ST5に移行することに対する期待感を好適に高めることが可能となる。
なお、上記制御テーブルに従ってスピーカ部65の音出力制御が実行されることにより図柄G5〜G7の変動表示に対応する音が出力され、上記制御テーブルに従って演出用発光部66の発光制御が実行されることにより図柄G5〜G7の変動表示に対応する発光演出が実行される。また、図柄G5〜G7の変動表示回が複数回発生する構成において、最初の変動表示回はリール32L,32M,32Rの回転が停止したタイミングで終了するように図柄G5〜G7の変動表示の実行期間が演出側MPU92において調整され、次の変動表示回はリール32L,32M,32Rの回転が停止してから次のゲームの開始が可能となるまでの第2待機値に対応する所定期間に亘って実行される。
一方、主側RAM84のAT当選発生フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2101:NO)、情報格納エリア111の実行エリア113に格納されている抽選グループ情報の種類、及び今回の役の抽選処理(図18)の結果に対応する疑似演出用の抽選テーブルを主側ROM83から主側RAM84に読み出す(ステップS2106)。そして、その読み出した疑似演出用の抽選テーブルを利用して疑似演出抽選処理を実行する(ステップS2107)。疑似演出用の抽選テーブルは、同一の役の抽選処理(図18)の結果で比較した場合、抽選グループ情報の値が大きいほど疑似演出抽選処理において疑似演出当選となる確率が高くなるように設定されているとともに、同一の抽選グループ情報で比較した場合、役の抽選処理(図18)にて当選確率が低い役に当選しているほど疑似演出抽選処理において疑似演出当選となる確率が高くなるように設定されている。疑似演出抽選処理では、主側RAM84において定期的に更新される疑似演出用の抽選カウンタの値を取得し、その取得した値を、ステップS2106にて読み出した疑似演出用の抽選テーブルに対して照合する。
疑似演出抽選処理の結果が疑似演出当選である場合(ステップS2108:YES)、主側RAM84の進行待機カウンタ84aに第2待機値をセットする(ステップS2109)。進行待機カウンタ84aは、既に説明したとおり、遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始を待機する状況であるか否かを主側MPU82にて特定するためのカウンタである。進行待機カウンタ84aにセットされた値は、タイマ割込み処理(図13)におけるステップS307のタイマ減算処理が実行される度に1減算される。そして、進行待機カウンタ84aの値が1以上である場合には、通常処理(図15)においてステップS511の処理で待機することにより、遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始が待機されることとなる。これにより、第1移行チャレンジ状態ST2の所定のゲームにおいてAT当選が発生しなかったとしても疑似演出当選が発生した場合には、遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始が第2待機値に対応する所定期間(例えば10sec)に亘って待機されることとなる。
その後、疑似演出発生コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS2110)。疑似演出発生コマンドは第1移行チャレンジ状態ST2の今回のゲームにおいて疑似演出当選が発生したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該コマンドはタイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
演出側MPU92は疑似演出発生コマンドを主側MPU82から受信した場合、コマンド対応処理(図37)におけるステップS1609にて肯定判定をして、第1移行チャレンジ状態ST2において疑似演出当選が発生したことに対応する制御テーブルを読み出す(ステップS1610)。当該制御テーブルには、画像表示装置67の演出用表示領域121における図柄G5〜G7(図32(b)参照)の変動表示態様を含めた演出の実行態様の情報が設定されている。この場合における図柄G5〜G7の変動表示態様は、3個の図柄G5〜G7の停止結果として同一の図柄が停止表示されない変動表示態様である。
つまり、第1移行チャレンジ状態ST2において疑似演出当選が発生したゲームでは、第1移行チャレンジ状態ST2においてAT当選が発生したゲームと同様に、画像表示装置67の演出用表示領域121において図柄G5〜G7の変動表示回が複数回発生することとなる。また、この複数回の変動表示回は疑似演出当選が発生したゲームにおいてリール32L,32M,32Rの回転が停止されるまでの期間と、当該リール32L,32M,32Rの回転が停止してから次のゲームの開始が可能となるまでの第2待機値に対応する所定期間との両期間に亘って実行される。そして、それら複数回の変動表示回のそれぞれでは図柄G5〜G7の停止結果として同一の図柄の組合せは停止表示されない。このようにAT当選とならなかった場合であっても1ゲームにおいて図柄G5〜G7の変動表示回が複数回発生することにより、AT当選とならなかったゲームであってもAT状態ST5に移行することに対する期待感を高めることが可能となる。
なお、上記制御テーブルに従ってスピーカ部65の音出力制御が実行されることにより図柄G5〜G7の変動表示に対応する音が出力され、上記制御テーブルに従って演出用発光部66の発光制御が実行されることにより図柄G5〜G7の変動表示に対応する発光演出が実行される。また、図柄G5〜G7の変動表示回が複数回発生する構成において、最初の変動表示回はリール32L,32M,32Rの回転が停止したタイミングで終了するように図柄G5〜G7の変動表示の実行期間が演出側MPU92において調整され、次の変動表示回はリール32L,32M,32Rの回転が停止してから次のゲームの開始が可能となるまでの第2待機値に対応する所定期間に亘って実行される。
第1移行チャレンジ用処理(図43)の説明に戻り、ステップS2105の処理を実行した場合、ステップS2108にて否定判定をした場合、又はステップS2110の処理を実行した場合、ステップS2111に進み、主側RAM84の契機ポイントカウンタ84bの値が「0」であるか否かを判定する。つまり、今回のゲームが第1移行チャレンジ状態ST2の最終ゲームであるか否かを判定する。契機ポイントカウンタ84bの値が「0」である場合(ステップS2111:YES)、主側RAM84の第1移行チャレンジフラグを「0」クリアする(ステップS2112)。これにより、第1移行チャレンジ状態ST2が終了することとなる。
ちなみに、ステップS2103にてAT状態移行用の設定処理が実行されたとしても、契機ポイントカウンタ84bの値は「0」クリアされることはなく、契機ポイントカウンタ84bの値が「0」とならない限り第1移行チャレンジフラグは「0」クリアされない。また、ステップS2103にてAT状態移行用の設定処理が実行されたとしても情報格納エリア111の第1〜第5格納エリア112a〜112eの情報はそのまま維持される。これにより、第1移行チャレンジ状態ST2において参照対象の抽選グループ情報が未だ残っている状況でAT状態ST5への移行が発生した場合には、そのAT状態ST5の終了後に第1移行チャレンジ状態ST2に復帰し、その残りの抽選グループ情報に対してAT移行抽選処理が実行される。これにより、AT状態ST5に移行する機会を多くさせることが可能となる。
その後、第1移行チャレンジの終了コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS2113)。第1移行チャレンジの終了コマンドは、第1移行チャレンジ状態ST2が終了したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該コマンドはタイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
演出側MPU92は第1移行チャレンジの終了コマンドを主側MPU82から受信した場合、コマンド対応処理(図37)におけるステップS1611にて肯定判定をして、対応する制御テーブルを読み出す(ステップS1612)。当該制御テーブルに従ってスピーカ部65の音出力制御が実行されることにより第1移行チャレンジ状態ST2の終了に対応する音が出力され、当該制御テーブルに従って演出用発光部66の発光制御が実行されることにより第1移行チャレンジ状態ST2の終了に対応する発光演出が実行される。また、当該制御テーブルに従って画像表示装置67が制御されることにより、画像表示装置67の演出用表示領域121において第1移行チャレンジ状態ST2の終了に対応する表示演出が実行される。
なお、AT移行確定コマンド又は疑似演出発生コマンドに対応する制御テーブルが演出側RAM94に実行対象として読み出されている状況で第1移行チャレンジの終了コマンドを受信した場合、AT移行確定コマンド又は疑似演出発生コマンドに対応する制御テーブルに従った演出の実行制御が終了した後に、第1移行チャレンジの終了コマンドに対応する制御テーブルに従った演出の実行制御が開始される。また、AT状態ST5への移行が発生しない状況において第1移行チャレンジの終了コマンドを受信した場合には、演出側MPU92は第1移行チャレンジ状態ST2の終了に対応する演出の実行制御を行った後に、取得チャレンジ状態ST1の新たな1周回の開始に対応する演出の実行制御を行う。一方、AT状態ST5への移行が発生する状況において第1移行チャレンジの終了コマンドを受信した場合には、演出側MPU92は第1移行チャレンジ状態ST2の終了に対応する演出の実行制御を行った後に、AT状態ST5に対応する演出の実行制御を行う。
第1移行チャレンジの終了コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットした後は、主側RAM84のAT状態カウンタの値が「0」であることを条件として(ステップS2114:YES)、すなわち今回の第1移行チャレンジ状態ST2においてAT当選が発生しなかったことを条件として、主側RAM84の周期計測カウンタ84cに取得チャレンジ状態ST1の1周回の継続ゲーム数に対応する値である「100」をセットする(ステップS2115)。これにより、取得チャレンジ状態ST1の新たな1周回が開始されることとなる。また、主側RAM84の高確率フラグに「1」をセットする(ステップS2116)。これにより、取得チャレンジ状態ST1の新たな1周回が開始される場合には、契機ポイントの取得確率の状態が高確率状態となる。
次に、図44のタイムチャートを参照しながら第1移行チャレンジ状態ST2が進行していく様子を説明する。図44(a)は第1移行チャレンジ状態ST2の実行期間を示し、図44(b)は主側RAM84の契機ポイントカウンタ84bの状態を示し、図44(c)は1ゲームの実行期間を示し、図44(d)はゲームの進行が待機されている期間を示し、図44(e)はAT当選が発生したタイミングを示し、図44(f)はAT状態ST5の実行期間を示す。
まずAT状態ST5への移行が発生しない場合について説明する。
t1のタイミングで、図44(a)に示すように第1移行チャレンジ状態ST2が開始される。この場合、契機ポイントカウンタ84bの値は図44(b)に示すように「2」となっているため、参照対象の抽選グループ情報は2個であり、今回の第1移行チャレンジ状態ST2ではゲームが最大で2回実行されることとなる。また、t1のタイミングで、主側RAM84の進行待機カウンタ44cに第1待機値がセットされることにより、図44(d)に示すようにゲームの進行が待機された状態となる。
その後、t2のタイミングで、図44(d)に示すようにゲームの進行が待機された期間が経過することで、図44(c)に示すように遊技者の操作に基づきゲームが開始される。この場合、最初の抽選グループ情報についてAT移行抽選処理が実行されるため、図44(b)に示すように契機ポイントカウンタ84bの値が1減算されて、当該契機ポイントカウンタ84bの値は「1」となる。当該AT移行抽選処理ではAT当選は発生しない。したがって、t3のタイミングで図44(c)に示すように今回のゲームが終了したとしてもAT状態ST5への移行は発生することはなく、第1移行チャレンジ状態ST2が継続する。なお、t2のタイミング〜t3のタイミングに亘って画像表示装置67の演出用表示領域121では図柄G5〜G7の変動表示回が1回実行される。
その後、t4のタイミングで、図44(c)に示すように遊技者の操作に基づき新たなゲームが開始される。この場合、次の順番の抽選グループ情報についてAT移行抽選処理が実行されるため、図44(b)に示すように契機ポイントカウンタ84bの値が1減算されて、当該契機ポイントカウンタ84bの値は「0」となる。当該AT移行抽選処理ではAT当選は発生しない。しかしながら、疑似演出抽選処理にて疑似演出当選となる。したがって、t5のタイミングで図44(c)に示すようにゲームが終了した場合、主側RAM84の進行待機カウンタ44cに第2待機値がセットされることにより、図44(d)に示すようにゲームの進行が待機された状態となる。この場合、画像表示装置67の演出用表示領域121では、t4のタイミング〜t5のタイミングに亘って図柄G5〜G7の変動表示回が1回実行されるとともに、ゲームの進行が待機されるt5のタイミング〜t6のタイミングに亘って図柄G5〜G7の変動表示回が1回実行される。ゲームの進行が待機された状態が解除されるt6のタイミングで、図44(a)に示すように第1移行チャレンジ状態ST2が終了する。
次に、AT状態ST5への移行が発生する場合について説明する。
t7のタイミングで、図44(a)に示すように第1移行チャレンジ状態ST2が開始される。この場合、契機ポイントカウンタ84bの値は図44(b)に示すように「4」となっているため、参照対象の抽選グループ情報は4個であり、今回の第1移行チャレンジ状態ST2ではゲームが最大で4回実行されることとなる。また、t7のタイミングで、主側RAM84の進行待機カウンタ44cに第1待機値がセットされることにより、図44(d)に示すようにゲームの進行が待機された状態となる。
その後、t8のタイミングで、図44(d)に示すようにゲームの進行が待機された期間が経過することで、図44(c)に示すように遊技者の操作に基づきゲームが開始される。この場合、最初の抽選グループ情報についてAT移行抽選処理が実行されるため、図44(b)に示すように契機ポイントカウンタ84bの値が1減算されて、当該契機ポイントカウンタ84bの値は「3」となる。当該AT移行抽選処理ではAT当選は発生しない。したがって、t9のタイミングで図44(c)に示すように今回のゲームが終了したとしてもAT状態ST5への移行は発生することはなく、第1移行チャレンジ状態ST2が継続されることとなる。なお、t8のタイミング〜t9のタイミングに亘って画像表示装置67の演出用表示領域121では図柄G5〜G7の変動表示回が1回実行される。
その後、t10のタイミングで、図44(c)に示すように遊技者の操作に基づき新たなゲームが開始される。この場合、次の順番の抽選グループ情報についてAT移行抽選処理が実行されるため、図44(b)に示すように契機ポイントカウンタ84bの値が1減算されて、当該契機ポイントカウンタ84bの値は「2」となる。当該AT移行抽選処理ではAT当選が発生する。したがって、t11のタイミングで図44(c)に示すようにゲームが終了した場合、主側RAM84の進行待機カウンタ44cに第2待機値がセットされることにより、図44(d)に示すようにゲームの進行が待機された状態となる。この場合、画像表示装置67の演出用表示領域121では、t10のタイミング〜t11のタイミングに亘って図柄G5〜G7の変動表示回が1回実行されるとともに、ゲームの進行が待機されるt11のタイミング〜t12のタイミングに亘って図柄G5〜G7の変動表示回が1回実行される。ゲームの進行が待機された状態が解除されるt12のタイミングで、図44(a)に示すように第1移行チャレンジ状態ST2が終了するとともに、図44(f)に示すようにAT状態ST5が開始される。
また、この場合、参照対象の抽選グループ情報が残っている状態でAT状態ST5の移行が発生している。したがって、t13のタイミングで図44(f)に示すようにAT状態ST5が終了した場合、図44(a)に示すように第1移行チャレンジ状態ST2が再開される。そして、その再開された第1移行チャレンジ状態ST2において、残りの抽選グループ情報についてAT移行抽選処理が実行される。
<昇格チャレンジ状態ST3に関する処理内容>
次に、昇格チャレンジ状態ST3に関する処理内容について説明する。まず昇格チャレンジ状態ST3に移行させるための処理内容について、図39を再度参照しながら説明する。図39は、移行管理処理(図38)におけるステップS1705にて実行される契機ポイントの更新処理を示すフローチャートである。
契機ポイントの更新処理は既に説明したとおり、今回のゲームの開始時に契機ポイントの取得当選となった場合に今回のゲームの終了時に実行される。そして、契機ポイントの更新処理において、主側RAM84の契機ポイントカウンタ84bの値が最大値である「5」となっていると判定した場合(ステップS1805:YES)、ステップS1806〜ステップS1809に示す昇格チャレンジ状態ST3に移行させるための処理を実行する。
まず主側RAM84の昇格チャレンジフラグに「1」をセットする(ステップS1806)。これにより、昇格チャレンジ状態ST3に移行することとなる。また、主側RAM84の周期カウンタ84dの値を1加算するとともに(ステップS1807)、主側RAM84の周期計測カウンタ84cの値を「0」クリアする(ステップS1808)。その後、昇格チャレンジの発生コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS1809)。昇格チャレンジの発生コマンドは、昇格チャレンジ状態ST3に移行したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該コマンドはタイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
演出側MPU92は昇格チャレンジの発生コマンドを主側MPU82から受信した場合、コマンド対応処理(図37)におけるステップS1613にて肯定判定をして、昇格チャレンジ状態ST3に対応する制御テーブルを読み出す(ステップS1614)。当該制御テーブルに従ってスピーカ部65の音出力制御が実行されることにより昇格チャレンジ状態ST3に対応する音が出力され、当該制御テーブルに従って演出用発光部66の発光制御が実行されることにより昇格チャレンジ状態ST3に対応する発光演出が実行される。また、当該制御テーブルに従って画像表示装置67が制御されることにより、画像表示装置67の演出用表示領域121において昇格チャレンジ状態ST3に対応する表示演出が実行される。
上記のように主側RAM84の昇格チャレンジフラグに「1」がセットされることにより、抽選対応処理(図34)ではステップS1402にて肯定判定をして昇格設定処理を実行する(ステップS1412)。図45は昇格設定処理を示すフローチャートである。なお、抽選対応処理(図34)は既に説明したとおりゲームの開始時に実行されるため、昇格設定処理もゲームの開始時、すなわちリール32L,32M,32Rの回転が開始される前に実行される。
昇格設定処理では、まず昇格対象の抽選グループ情報の選択処理を実行する(ステップS2201)。昇格チャレンジ状態ST3では、情報格納エリア111の第1格納エリア112aに格納されている抽選グループ情報から順に1ゲーム毎に1個の抽選グループ情報に対して昇格抽選処理を実行する。この場合、昇格チャレンジ状態ST3が開始される場合には5個の抽選グループ情報が取得されているため、昇格チャレンジ状態ST3は5ゲームに亘って継続し、各ゲームにおいて第1格納エリア112a→第2格納エリア112b→第3格納エリア112c→第4格納エリア112d→第5格納エリア112eの順に昇格抽選処理の実行対象となる抽選グループ情報が変更される。ステップS2201では、今回が昇格チャレンジ状態ST3の開始ゲームであれば第1格納エリア112aに格納されている抽選グループ情報を昇格抽選処理の実行対象に選択し、2ゲーム目〜5ゲーム目であれば前回のゲームにおいて昇格抽選処理の実行対象となった格納エリアに対して次の順番の格納エリアに格納されている抽選グループ情報を昇格抽選処理の実行対象に選択する。
その後、今回の役の抽選処理(図18)の結果に対応する昇格抽選テーブルを主側ROM83から主側RAM84に読み出す(ステップS2202)。そして、その読み出した昇格抽選テーブルを利用して昇格抽選処理を実行する(ステップS2203)。
図46は昇格抽選テーブルの内容を説明するための説明図である。図46に示すように、昇格抽選テーブルは、役の抽選処理(図18)にて当選確率が低い役に当選しているほど昇格抽選処理において昇格当選となる確率が高くなるように設定されているとともに、役の抽選処理(図18)にて当選確率が低い役に当選しているほど遊技者にとって有利度の高い種類の抽選グループ情報への昇格が発生し易くなるように設定されている。詳細には、役の抽選処理(図18)においていずれの役にも当選しない外れ結果となった場合及びインデックス値IV=7〜11以外で当選となった場合が昇格当選となる確率が最も低く、さらに昇格当選となったとしても第2グループ情報又は第3グループ情報への昇格は発生し得るものの第4グループ情報及び第5グループ情報への昇格は発生しない。また、インデックス値IV=7又は8で当選となった場合は昇格当選とならない場合が発生し得るとともに、昇格当選となった場合には第2グループ情報〜第5グループ情報のいずれかへの昇格が発生する。また、インデックス値IV=9〜11で当選となった場合は確実に昇格当選が発生するとともに、インデックス値IV=10で当選となった場合には第3グループ情報以上への昇格が確定し、さらにはインデックス値IV=11で当選となった場合、すなわちBB当選データが設定された役に当選した場合、第5グループ情報への昇格が確実に発生する。
ステップS2202では、既に説明したとおり今回の役の抽選処理(図18)の結果に対応する昇格抽選テーブルを主側ROM83から主側RAM84に読み出す。そして、ステップS2203では、主側RAM84において定期的に更新される昇格抽選用の抽選カウンタの値を取得し、その取得した値を、ステップS2202にて読み出した昇格抽選テーブルに対して照合する。
昇格抽選処理の結果が昇格当選である場合(ステップS2204:YES)、主側RAM84に設けられた昇格発生フラグに「1」をセットする(ステップS2205)。昇格発生フラグは、今回のゲームにおいて抽選グループ情報の昇格が発生したことを主側MPU82にて特定するためのフラグである。昇格発生フラグに「1」がセットされることにより、今回のゲームが終了する場合に昇格チャレンジ状態ST3に移行することとなる。
昇格発生フラグに「1」をセットした後は、抽選グループ情報の昇格処理を実行する(ステップS2206)。当該昇格処理では、情報格納エリア111において今回の昇格抽選処理の実行対象となった格納エリア112a〜112eに格納されている抽選グループ情報の種類を、昇格抽選処理にて選択された種類の抽選グループ情報に書き換える処理を実行する。これにより、今回の昇格抽選処理の実行対象となった抽選グループ情報が昇格することとなる。
ここで、昇格設定処理が実行された場合、抽選処理(図18)のステップS811における演出内容の決定処理では、昇格発生フラグに「1」がセットされているか否かに対応する態様で大枠の演出内容が決定されるとともに、ステップS812にて演出側MPU92への送信対象として設定されるゲーム開始コマンドには当該大枠の演出内容の情報だけではなく昇格チャレンジ状態ST3であることを示す情報が設定される。演出側MPU92は、当該ゲーム開始コマンドを受信した場合、コマンド対応処理(図37)におけるゲーム開始対応処理(ステップS1602)において、ゲーム開始コマンドに設定されている大枠の演出内容に基づき、画像表示装置67の演出用表示領域121における演出の実行態様を抽選により決定し、その決定結果に対応する制御テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す。このように演出内容が決定されることにより、昇格チャレンジ状態ST3では各ゲームのそれぞれにおいて、画像表示装置67において抽選グループ情報の昇格が発生することに対する期待度を示唆する演出が実行される。
次に、昇格チャレンジ用処理について説明する。昇格チャレンジ用処理は、移行管理処理(図38)において主側RAM84の昇格チャレンジフラグに「1」がセットされている場合に(ステップS1701:YES)、ステップS1718にて実行される。なお、移行管理処理(図38)はゲームの終了時に実行されるため、昇格チャレンジ用処理もゲームの終了時、すなわち全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した後に実行される。図47は昇格チャレンジ用処理を示すフローチャートである。
主側RAM84の昇格発生フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2301:YES)、昇格発生フラグを「0」クリアする(ステップS2302)。その後、昇格発生コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS2303)。昇格発生コマンドは今回のゲームにおいて昇格抽選処理の実行対象となった抽選グループ情報が遊技者にとってより有利な種類の抽選グループ情報に昇格したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該昇格発生コマンドには今回昇格対象となった抽選グループ情報がいずれの順番の抽選グループ情報であるのかを示す情報と、その抽選グループ情報がいずれの種類の抽選グループ情報に昇格したのかを示す情報とが設定される。当該昇格発生コマンドは、タイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
演出側MPU92は昇格発生コマンドを主側MPU82から受信した場合、コマンド対応処理(図37)におけるステップS1615にて肯定判定をして、今回の昇格発生コマンドの内容に対応する制御テーブルを読み出す(ステップS1616)。当該制御テーブルには、画像表示装置67の演出用表示領域121において今回のゲームで昇格抽選処理の実行対象となった抽選グループ情報の昇格が成功したことを示す表示演出を実行するための情報が設定されているとともに、いずれの種類の抽選グループ情報への昇格が発生したのかを示す表示演出を実行するための情報が設定されている。また、当該制御テーブルには、画像表示装置67のポイント数表示領域123において今回のゲームで昇格抽選処理の実行対象となった抽選グループ情報に対応する単位表示領域125の表示内容を昇格後の種類の抽選グループ情報に対応する表示内容に変更するための情報が設定されている。なお、上記制御テーブルに従ってスピーカ部65の音出力制御が実行されることにより抽選グループ情報の昇格発生に対応する音が出力され、上記制御テーブルに従って演出用発光部66の発光制御が実行されることにより抽選グループ情報の昇格発生に対応する発光演出が実行される。
昇格チャレンジ用処理(図47)の説明に戻り、ステップS2301にて否定判定をした場合又はステップS2303の処理を実行した場合、昇格抽選処理の実行対象となっていない抽選グループ情報が存在しているか否かを判定する(ステップS2304)。具体的には、今回の昇格抽選処理の対象となった抽選グループ情報が情報格納エリア111における第5格納エリア112eに格納されている抽選グループ情報であるか否かを判定する。ステップS2304にて肯定判定をした場合には、主側RAM84の昇格チャレンジフラグを「0」クリアするとともに(ステップS2305)、主側RAM84の第1移行チャレンジフラグに「1」をセットする(ステップS2306)。これにより、昇格チャレンジ状態ST3が終了して第1移行チャレンジ状態ST2に移行することとなる。
その後、第1移行チャレンジの発生コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS2307)。第1移行チャレンジの発生コマンドを受信した場合における演出側MPU92への処理内容は既に説明したとおりである。これにより、第1移行チャレンジ状態ST2に対応する演出が開始されることとなる。
次に、図48のタイムチャートを参照しながら昇格チャレンジ状態ST3が進行していく様子を説明する。図48(a)は昇格チャレンジ状態ST3の実行期間を示し、図48(b)は昇格抽選処理の実行対象となっていない抽選グループ情報の数を示し、図48(c)は1ゲームの実行期間を示し、図48(d)は昇格抽選処理の実行タイミングを示し、図48(e)は昇格が発生したことを示す演出の実行タイミングを示す。
t1のタイミングで、図48(b)に示すように抽選グループ情報が新たに取得されて抽選グループ情報の数が最大取得個数である5個となることで、図48(a)に示すように昇格チャレンジ状態ST3が開始される。その後、t2のタイミングで、図48(c)に示すように遊技者の操作に基づきゲームが開始される。このt2のタイミングで、図48(d)に示すように今回のゲームに対応する抽選グループ情報について昇格抽選処理が実行される。当該昇格抽選処理にて昇格当選となることで、今回のゲームが終了するt3のタイミングで、図48(e)に示すように今回のゲームに対応する抽選グループ情報の昇格が発生したことを示す演出が実行される。これにより、抽選グループ情報の昇格が発生したことを遊技者は明確に認識することができる。また、t3のタイミングで、図48(b)に示すように昇格抽選処理の実行対象となる残りの抽選グループ情報の数が4個となる。
その後、図48(c)に示すように、t4のタイミング〜t5のタイミング、t6のタイミング〜t7のタイミング、t8のタイミング〜t9のタイミング、及びt10のタイミング〜t11のタイミングのそれぞれにおいてゲームが実行され、図48(d)に示すように、各ゲームの開始時にそれぞれ1個の抽選グループ情報に対して昇格抽選処理が実行される。つまり、1個の抽選グループ情報に対応させて1ゲームが実行され、各ゲームにおいて対応する抽選グループ情報に対して昇格抽選処理が実行される。そして、5個の抽選グループ情報のそれぞれに対応するゲームが全て終了するt11のタイミングで、図48(a)に示すように昇格チャレンジ状態ST3が終了する。この場合、第1移行チャレンジ状態ST2に移行する。なお、t8のタイミングで実行された昇格抽選処理においても昇格当選となっているため、図48(d)に示すようにt9のタイミングで昇格発生演出が実行される。
上記のように抽選グループ情報のそれぞれに対応させて1ゲームが実行されることにより、抽選グループ情報のそれぞれに対して個別に役の抽選処理(図18)の結果に対応する態様による昇格抽選処理を実行することが可能となる。これにより、昇格当選となること及び遊技者にとってより有利な種類の抽選グループ情報となることを期待しながらゲームを実行する状況が、抽選グループ情報の数分発生することとなる。よって、期待感を持ちながらゲームを実行する状況を多く発生させることが可能となり、昇格チャレンジ状態ST3における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。また、抽選グループ情報のそれぞれに対応させて1ゲームが実行されることにより、いずれの抽選グループ情報に対して昇格抽選処理が実行される状況であるのかを認識させ易くすることが可能となる。
次に、図49のタイムチャートを参照しながら、昇格チャレンジ状態ST3が発生することで第1移行チャレンジ状態ST2が発生するまでに要するゲーム数が少なくなる様子を説明する。図49(a)は取得チャレンジ状態ST1において100ゲームを消化するタイミングを示し、図49(b)は契機ポイントの取得タイミング(すなわち抽選グループ情報の取得タイミング)を示し、図49(c)は第1移行チャレンジ状態ST2の実行期間を示し、図49(d)は昇格チャレンジ状態ST3の実行期間を示す。
t1のタイミングで、図49(a)に示すように取得チャレンジ状態ST1において100ゲームが消化される。これにより、当該t1のタイミングで図49(c)に示すように第1移行チャレンジ状態ST2に移行する。この第1移行チャレンジ状態ST2はAT状態ST5への移行が発生することなくt2のタイミングで終了する。この場合、取得チャレンジ状態ST1の新たな1周回が開始される。
新たに開始された1周回の取得チャレンジ状態ST1において、図49(b)に示すようにt3のタイミング及びt4のタイミングのそれぞれで契機ポイントが取得され、抽選グループ情報が新たに取得される。その後、t5のタイミングで、図49(a)に示すように取得チャレンジ状態ST1において100ゲームが消化される。これにより、当該t5のタイミングで図49(c)に示すように第1移行チャレンジ状態ST2に移行する。この第1移行チャレンジ状態ST2はAT状態ST5への移行が発生することなくt6のタイミングで終了する。この場合、取得チャレンジ状態ST1の新たな1周回が開始される。
新たに開始された1周回の取得チャレンジ状態ST1において、図49(b)に示すように、t7のタイミング、t8のタイミング、t9のタイミング、t10のタイミング及びt11のタイミングのそれぞれで契機ポイントが1ポイントずつ取得され、抽選グループ情報が1個ずつ取得される。この場合、契機ポイントの値が最大値となるt11のタイミングで、図49(d)に示すように昇格チャレンジ状態ST3に移行する。そして、当該昇格チャレンジ状態ST3は5ゲームに亘って継続し、t12のタイミングで昇格チャレンジ状態ST3が終了することで、図49(c)に示すように第1移行チャレンジ状態ST2に移行する。
上記のとおり昇格チャレンジ状態ST3への移行が発生しない場合、AT状態ST5への移行を可能とする第1移行チャレンジ状態ST2に移行するためには100ゲームを消化する必要があるのに対して、昇格チャレンジ状態ST3への移行が発生する場合には100ゲームを消化することなく第1移行チャレンジ状態ST2に移行することとなる。例えば、契機ポイントは最大で1度に2ポイント取得されるとともに、契機ポイントの値が最大値である「5」となることで昇格チャレンジ状態ST3に移行するため、昇格チャレンジ状態ST3に移行するのに要する最短のゲーム数は3ゲームである。また、昇格チャレンジ状態ST3は5ゲーム継続する。したがって、昇格チャレンジ状態ST3を経由して第1移行チャレンジ状態ST2に移行するまでに要する最短のゲーム数は8ゲームとなる。そして、この8ゲームは、取得チャレンジ状態ST1の継続ゲーム数である100ゲームよりも少ない。これにより、昇格チャレンジ状態ST3への移行が発生する場合には、第1移行チャレンジ状態ST2に移行するまでに要するゲーム数を少なくすることが可能となる。つまり、AT移行抽選処理の実行契機となる契機ポイントの取得を通じて、さらに第1移行チャレンジ状態ST2に移行するまでに要するゲーム数の短縮までも行うことが可能となる。よって、契機ポイントが取得されることに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。
特に、昇格チャレンジ状態ST3に移行した場合、抽選グループ情報の昇格抽選処理が実行される。つまり、昇格チャレンジ状態ST3に移行することで、抽選グループ情報の昇格が行われ得るという利益が付与されるだけではなく、第1移行チャレンジ状態ST2に移行するまでに要するゲーム数の短縮という利益が付与されることとなる。よって、この点からも、契機ポイントが取得されることに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。
<第2移行チャレンジ状態ST4に関する処理内容>
次に、第2移行チャレンジ状態ST4に関する処理内容について説明する。まず第2移行チャレンジ状態ST4に移行させるための処理内容について、図38を再度参照しながら説明する。図38は、移行管理処理を示すフローチャートである。
移行管理処理では、既に説明したとおり1減算後における主側RAM84の周期計測カウンタ84cの値が「0」となっている場合(ステップS1709:YES)、主側RAM84の周期カウンタ84dの値を1加算した後に(ステップS1710)、主側RAM84の契機ポイントカウンタ84bの値が1以上であるか否かを判定する(ステップS1711)。契機ポイントカウンタ84bの値が1以上である場合、既に説明したとおり、第1移行チャレンジ状態ST2に移行させるための処理を実行する。一方、契機ポイントカウンタ84bの値が「0」である場合、すなわち直前の周回の取得チャレンジ状態ST1において抽選グループ情報が1個も取得されなかった場合、第2移行チャレンジ状態ST4に移行させるための処理を実行する。
当該処理として、まず主側RAM84の第2移行チャレンジフラグに「1」をセットする(ステップS1715)。これにより、第2移行チャレンジ状態ST4に移行することとなる。また、主側RAM84に設けられた継続ゲーム数カウンタに第2移行チャレンジ状態ST4の継続ゲーム数である10ゲームに対応する値である「10」をセットする(ステップS1716)。継続ゲーム数カウンタは、第2移行チャレンジ状態ST4の残りの継続ゲーム数を主側MPU82にて特定するためのカウンタである。その後、第2移行チャレンジの発生コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS1717)。第2移行チャレンジの発生コマンドは、第2移行チャレンジ状態ST4に移行したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該コマンドはタイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
演出側MPU92は第2移行チャレンジの発生コマンドを主側MPU82から受信した場合、コマンド対応処理(図37)におけるステップS1617にて肯定判定をして、第2移行チャレンジ状態ST4に対応する制御テーブルを読み出す(ステップS1618)。当該制御テーブルに従ってスピーカ部65の音出力制御が実行されることにより第2移行チャレンジ状態ST4に対応する音が出力され、当該制御テーブルに従って演出用発光部66の発光制御が実行されることにより第2移行チャレンジ状態ST4に対応する発光演出が実行される。また、当該制御テーブルに従って画像表示装置67が制御されることにより、画像表示装置67の演出用表示領域121において第2移行チャレンジ状態ST4に対応する表示演出が実行される。
上記のように主側RAM84の第2移行チャレンジフラグに「1」がセットされることにより、抽選対応処理(図34)ではステップS1403にて肯定判定をして第2移行中用設定処理を実行する(ステップS1413)。図50は第2移行中用設定処理を示すフローチャートである。なお、抽選対応処理(図34)は既に説明したとおりゲームの開始時に実行されるため、第2移行中用設定処理もゲームの開始時、すなわちリール32L,32M,32Rの回転が開始される前に実行される。
第2移行中用設定処理では、まず主側RAM84の周期カウンタ84dの値が天井対応値(具体的には「10」)となっているか否かを判定する(ステップS2401)。つまり、今回の第2移行チャレンジ状態ST4が、AT状態ST5への移行が発生することなく取得チャレンジ状態ST1の1周回が天井回数発生した後に移行したものであるか否かを判定する。周期カウンタ84dの値が天井対応値である場合(ステップS2401:YES)、ステップS2403のAT移行抽選処理を実行することなく、主側RAM84のAT当選発生フラグに「1」をセットする(ステップS2405)。AT当選発生フラグは、既に説明したとおり今回のゲームにおいてAT状態ST5への移行条件が成立したことを主側MPU82にて特定するためのフラグである。このようにAT移行抽選処理が実行されることなくAT当選発生フラグに「1」がセットされることにより、AT状態ST5への移行が発生することなく取得チャレンジ状態ST1の1周回が天井回数(具体的には10回)発生した場合、抽選グループ情報の有無、及び抽選グループ情報の内容に関係なく確実にAT状態ST5への移行が発生することとなる。
また、周期カウンタ84dの値が天井対応値である場合、第2移行チャレンジ状態ST4の1ゲーム目において、AT状態ST5への移行が発生する。これにより、AT状態ST5への移行が発生することが確定している状況において第2移行チャレンジ状態ST4が無意味に継続されてしまわないようにすることが可能となる。
一方、周期カウンタ84dの値が天井対応値ではない場合(ステップS2401:NO)、第2AT移行抽選用の抽選テーブルを主側ROM83から主側RAM84に読み出す(ステップS2402)。そして、その読み出した第2AT移行抽選用の抽選テーブルを利用してAT移行抽選処理を実行する(ステップS2403)。第2AT移行抽選用の抽選テーブルは1種類のみ用意されており、第2移行チャレンジ状態ST4における役の抽選処理(図18)の結果に関係なくその1種類の第2AT移行抽選用の抽選テーブルが参照される。第2AT移行抽選用の抽選テーブルは2%の確率でAT当選となるように当選確率が設定されている。ステップS2403では、主側RAM84において定期的に更新されるAT移行抽選用の抽選カウンタの値を取得し、その取得した値を、ステップS2402にて読み出した第2AT移行抽選用の抽選テーブルに対して照合する。
AT移行抽選処理の結果がAT当選である場合(ステップS2404:YES)、主側RAM84のAT当選発生フラグに「1」をセットする(ステップS2405)。これにより、今回のゲームが終了する場合にAT状態ST5に移行することとなる。
AT移行抽選処理の結果がAT当選ではない場合(ステップS2404:NO)、役の抽選処理(図18)においてインデックス値IV=7〜11のいずれかで当選となっていることを条件として(ステップS2406:YES)、ステップS2407に進む。ステップS2407では、今回の当選役に対応する変換抽選テーブルを主側ROM83から主側RAM84に読み出す。そして、その読み出した変換抽選テーブルを利用して変換抽選処理を実行する(ステップS2408)。変換抽選処理とは、AT移行抽選処理(ステップS2403)にてAT当選とならなかったゲームにおいてAT状態ST5に移行させるか否かを再度決定するための抽選処理であり、変換抽選処理において変換当選となった場合にはAT移行抽選処理にてAT当選となった場合と同様にAT状態ST5への移行が発生することとなる。変換抽選テーブルは、インデックス値IV=7〜11のそれぞれに対応させて設けられており、役の抽選処理(図18)にて当選確率が低い役に当選しているほど変換抽選処理において変換当選となる確率が高くなるように設定されている。その変換当選となる確率は、第2移行チャレンジ状態ST4の各ゲームにおいて実行されるAT移行抽選処理にてAT当選となる確率が2%であること、及び役の抽選処理(図18)におけるインデックス値IV=7〜11の当選確率との関係で、第2移行チャレンジ状態ST4においてAT状態ST5への移行が発生する期待度が25%となるように設定されている。変換抽選処理では、主側RAM84において定期的に更新される変換抽選用の抽選カウンタの値を取得し、その取得した値を、ステップS2407にて読み出した変換抽選テーブルに対して照合する。
変換抽選処理の結果が変換当選である場合(ステップS2409:YES)、主側RAM84のAT当選発生フラグに「1」をセットする(ステップS2410)。これにより、今回のゲームが終了する場合に第2移行チャレンジ状態ST4に移行することとなる。
ここで、第2移行中用設定処理が実行された場合、抽選処理(図18)のステップS811における演出内容の決定処理では、AT当選発生フラグに「1」がセットされているか否かに対応する態様で大枠の演出内容が決定されるとともに、ステップS812にて演出側MPU92への送信対象として設定されるゲーム開始コマンドには当該大枠の演出内容の情報だけではなく第2移行チャレンジ状態ST4であることを示す情報が設定される。演出側MPU92は、当該ゲーム開始コマンドを受信した場合、コマンド対応処理(図37)におけるゲーム開始対応処理(ステップS1602)において、ゲーム開始コマンドに設定されている大枠の演出内容に基づき、演出の実行態様を抽選により決定し、その決定結果に対応する制御テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す。そして、当該制御テーブルに従って、スピーカ部65の音出力制御、演出用発光部66の発光制御、及び画像表示装置67の表示制御が実行される。
次に、第2移行チャレンジ用処理について説明する。第2移行チャレンジ用処理は、移行管理処理(図38)において主側RAM84の第2移行チャレンジフラグに「1」がセットされている場合に(ステップS1702:YES)、ステップS1719にて実行される。なお、移行管理処理(図38)はゲームの終了時に実行されるため、第2移行チャレンジ用処理もゲームの終了時、すなわち全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した後に実行される。図51は第2移行チャレンジ用処理を示すフローチャートである。
主側RAM84のAT当選発生フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2501:YES)、AT当選発生フラグを「0」クリアするとともに(ステップS2502)、主側RAM84の第2移行チャレンジフラグを「0」クリアする(ステップS2503)。その後、AT状態移行用の設定処理を実行する(ステップS2504)。AT状態移行用の設定処理では、主側RAM84のAT状態カウンタに「1」をセットするとともに、主側RAM84の残ART実行カウンタに「1」をセットし、さらに主側RAM84のARTゲーム数カウンタにART状態の1実行回の初期ゲーム数に対応する値として「50」をセットする。なお、残ART実行カウンタにセットする値を抽選により決定する構成としてもよく、ARTゲーム数カウンタにセットするART状態の1実行回の初期ゲーム数を抽選により決定する構成としてもよい。
その後、AT移行確定コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS2505)。AT移行確定コマンドは今回のゲームにおいてAT当選が発生したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該コマンドはタイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。なお、ステップS2505にてセットされるAT移行確定コマンドには、第2移行チャレンジ状態ST4であることを示す情報が設定される。
演出側MPU92は第2移行チャレンジ状態ST4に対応するAT移行確定コマンドを主側MPU82から受信した場合、コマンド対応処理(図37)におけるステップS1607にて肯定判定をして、第2移行チャレンジ状態ST4においてAT当選が発生したことに対応する制御テーブルを読み出す(ステップS1608)。当該制御テーブルに従ってスピーカ部65の音出力制御が実行されることにより第2移行チャレンジ状態ST4においてAT当選が発生したことに対応する音が出力され、当該制御テーブルに従って演出用発光部66の発光制御が実行されることにより第2移行チャレンジ状態ST4においてAT当選が発生したことに対応する発光演出が実行され、当該制御テーブルに従って画像表示装置67の表示制御が実行されることにより第2移行チャレンジ状態ST4においてAT当選が発生したことに対応する表示演出が実行される。
一方、主側RAM84のAT当選発生フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2501:NO)、主側RAM84の継続ゲーム数カウンタの値を1減算する(ステップS2506)。そして、その1減算後における継続ゲーム数カウンタの値が「0」である場合(ステップS2507:YES)、主側RAM84の第2移行チャレンジフラグを「0」クリアする(ステップS2508)。これにより、第2移行チャレンジ状態ST4が終了することとなる。
その後、第2移行チャレンジの終了コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS2509)。第2移行チャレンジの終了コマンドは、第2移行チャレンジ状態ST4が終了したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該コマンドはタイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
演出側MPU92は第2移行チャレンジの終了コマンドを主側MPU82から受信した場合、コマンド対応処理(図37)におけるステップS1619にて肯定判定をして、対応する制御テーブルを読み出す(ステップS1620)。当該制御テーブルに従ってスピーカ部65の音出力制御が実行されることにより第2移行チャレンジ状態ST4の終了に対応する音が出力され、当該制御テーブルに従って演出用発光部66の発光制御が実行されることにより第2移行チャレンジ状態ST4の終了に対応する発光演出が実行される。また、当該制御テーブルに従って画像表示装置67が制御されることにより、画像表示装置67において第2移行チャレンジ状態ST4の終了に対応する表示演出が実行される。なお、第2移行チャレンジ状態ST4の終了に対応する演出の実行制御を行った後は、演出側MPU92は取得チャレンジ状態ST1の新たな1周回の開始に対応する演出の実行制御を行う。
第2移行チャレンジの終了コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットした後は、主側RAM84の周期計測カウンタ84cに取得チャレンジ状態ST1の1周回の継続ゲーム数に対応する値である「100」をセットする(ステップS2510)。これにより、取得チャレンジ状態ST1の新たな1周回が開始されることとなる。また、主側RAM84の高確率フラグに「1」をセットする(ステップS2511)。これにより、取得チャレンジ状態ST1の新たな1周回が開始される場合には、契機ポイントの取得確率の状態が高確率状態となる。
上記のとおり第2移行チャレンジ状態ST4においては役の抽選処理(図18)の結果に関係なく各ゲームにてAT移行抽選処理が実行されて、AT当選となった場合にはAT状態ST5への移行が発生する。これにより、第2移行チャレンジ状態ST4において遊技者は、役の抽選処理(図18)の結果とは無関係にAT状態ST5への移行を期待することとなる。
また、役の抽選処理(図18)においてインデックス値IV=7〜11のいずれかで当選となった場合、AT移行抽選処理にてAT当選とならなかったとしても変換抽選処理が実行され、変換抽選処理にて変換当選となった場合にはAT状態ST5への移行が発生する。これにより、各ゲームにおいて役の抽選処理(図18)の結果とは無関係にAT移行抽選処理を実行するようにしながらも、当該役の抽選処理の結果が所定の結果であった場合には、AT当選とならなかったとしても再度のAT状態ST5への移行機会が生じることとなる。よって、役の抽選処理(図18)の結果にも注目させることが可能となる。
<AT状態ST5における処理内容>
次に、AT状態ST5における処理内容について説明する。
既に説明したとおりAT状態AT5には、第1移行チャレンジ状態ST2においてAT当選となった場合、又は第2移行チャレンジ状態ST4においてAT当選若しくは変換当選となった場合に移行する。AT状態ST5への移行が発生した場合、まずART準備状態となり、ART準備状態において抽選モードが第2RTモードとなることでART状態又は上乗せ状態に移行する。
ART状態及び上乗せ状態は、抽選モードが第2RTモードから転落してしまうことを回避するためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されるため、役の抽選処理(図18)にて当該転落が発生し得る役に当選した場合にはその報知されている停止順序に従ってリール32L,32M,32Rを停止させることで第2RTモードからの転落が回避される。これにより、ART状態又は上乗せ状態においては通常モードよりもリプレイ確率が高い状態を維持させることが可能となり、ゲームを消化するのに必要な遊技媒体の数を抑えることが可能となる。また、ART状態及び上乗せ状態は、ART準備状態及び後述するART終了分岐状態と同様に、役の抽選処理(図18)にてインデックス値IV=1〜4のいずれかで当選となった場合には第2ベル入賞の成立を可能とさせるリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されるとともに、インデックス値IV=5又は6で当選となった場合には第1ベル入賞の成立を可能とさせるリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。これにより、ART状態又は上乗せ状態においてはリプレイ確率が高くなるだけではなく遊技媒体の付与確率が高くなり、遊技媒体を増加させることが可能となる。
ちなみに、ART状態及び上乗せ状態のいずれかであって抽選モードが第2RTモードである場合、1ゲーム当たりの遊技媒体の付与期待数は1ゲーム当たりに要する遊技媒体数よりも多くなる。一方、通常モードであって非AT状態である通常遊技状態においては、ART状態及び上乗せ状態のいずれかであって抽選モードが第2モードである場合よりも1ゲーム当たりの遊技媒体の付与期待数は少なく、さらには当該1ゲーム当たりの遊技媒体の付与期待数は1ゲーム当たりに要する遊技媒体数よりも少ない。また、通常モードであってAT状態ST5である遊技状態は、通常モードであって非AT状態である通常遊技状態よりも1ゲーム当たりの遊技媒体の付与期待数は多く、ART状態及び上乗せ状態のいずれかであって抽選モードが第2モードである場合よりも1ゲーム当たりの遊技媒体の付与期待数は少ない。
ART状態においては当該ART状態の1実行回における継続ゲーム数の上乗せが発生し得るとともに、ART状態の実行回の上乗せが発生し得る。また、上乗せ状態においてはART状態の1実行回における継続ゲーム数の上乗せが発生し得るとともに、上乗せ状態において発生する継続ゲーム数の上乗せの平均値はART状態における1回の上乗せ契機により発生する継続ゲーム数の上乗せの平均値よりも大きくなっている。また、上乗せ状態においてはART状態の継続ゲーム数が減算されない。これにより、上乗せ状態はART状態よりも遊技者にとって有利な状態となり、遊技者はART状態が長く継続することだけではなく上乗せ状態に移行することを期待しながら遊技を行うこととなる。
上乗せ状態にはART準備状態から移行し得るとともに、ART状態から移行し得る。また、上乗せ状態が終了した場合にはART状態に移行する。また、ART状態の1実行回が終了した場合にはART終了分岐状態に移行する。以下、ART準備状態、ART状態、上乗せ状態及びART終了分岐状態において実行される処理について説明する。
まずART準備状態、ART状態、上乗せ状態及びART終了分岐状態のそれぞれにおいて実行されるAT中の抽選対応処理について説明する。AT中の抽選対応処理は、抽選対応処理(図34)において主側RAM84のAT状態カウンタの値が1以上である場合に(ステップS1401:YES)、ステップS1411にて実行される。なお、抽選対応処理(図34)はゲームの開始時に実行されるため、AT中の抽選対応処理もゲームの開始時、すなわちリール32L,32M,32Rの回転が開始される前に実行される。図52はAT中の抽選対応処理を示すフローチャートである。
AT中の抽選対応処理では、、まず主側RAM84のAT状態カウンタの値が「3」であるか否かを判定する(ステップS2601)。AT状態カウンタは、既に説明したとおり、AT状態ST5であるか否かを主側MPU82にて特定するとともにAT状態ST5である場合にはAT状態ST5の滞在モードを主側MPU82にて特定するためのカウンタである。AT状態カウンタの値が1以上である場合がAT状態ST5に対応している。また、AT状態カウンタの値が「1」である場合がART準備状態において後述するART準備状態処理(ステップS1306)が実行される状況に対応しており、AT状態カウンタの値が「2」である場合がART状態処理において後述するART状態処理(ステップS1307)が実行される状況に対応しており、AT状態カウンタの値が「3」である場合が上乗せ状態において後述する上乗せ状態処理(ステップS1308)が実行される状況に対応しており、AT状態カウンタの値が「4」である場合がART終了分岐状態において後述するART終了分岐処理(ステップS1309)が実行される状況に対応している。この場合に、ステップS2601では、主側RAM84のAT状態カウンタの値が「3」であるか否かを判定することにより、現状が上乗せ状態であるか否かを判定していることとなる。
AT状態カウンタの値が「3」ではない場合(ステップS2601:NO)、すなわちART準備状態、ART状態及びART終了分岐状態のいずれかである場合、今回の役の抽選処理(図18)においてインデックス値IV=7〜11のいずれかで当選となっていることを条件として(ステップS2602:YES)、上乗せ抽選処理を実行する(ステップS2603)。上乗せ抽選処理では、まず今回当選となったインデックス値IVに対応する上乗せ抽選テーブルを読み出す。当該上乗せ抽選テーブルは、インデックス値IV=7〜11のそれぞれに対応させて設けられており、役の抽選処理(図18)にて当選確率が低い役に当選しているほど上乗せ抽選処理において上乗せ当選となる確率が高くなるように設定されている。上乗せ抽選処理では、主側RAM84において定期的に更新される上乗せ抽選用の抽選カウンタの値を取得し、その取得した値を今回読み出した上乗せ抽選テーブルに対して照合する。
上乗せ抽選処理の結果が上乗せ当選である場合(ステップS2604:YES)、主側RAM84のAT状態カウンタの値が「4」ではないことを条件として(ステップS2605:NO)、すなわちART準備状態又はART状態であることを条件として、上乗せ種別抽選処理を実行する(ステップS2606)。上乗せ種別抽選処理は、今回の上乗せとして、ART状態の1実行回における継続ゲーム数の上乗せ及びART状態の実行回の上乗せのうちいずれを実行するのかを抽選により決定するための処理である。上乗せ種別抽選処理では、上乗せ種別抽選テーブルを主側ROM83から主側RAM84に読み出す。上乗せ種別抽選テーブルは1種類のみ設けられており、90%の確率で継続ゲーム数の上乗せが発生し、10%の確率でART状態の実行回の上乗せが発生するように設定されている。上乗せ種別抽選処理では、主側RAM84において定期的に更新される上乗せ種別抽選用の抽選カウンタの値を取得し、その取得した値を上乗せ種別抽選テーブルに対して照合する。
上乗せ種別抽選処理において継続ゲーム数の上乗せが選択された場合(ステップS2607:YES)、主側RAM84に設けられたゲーム数上乗せフラグに「1」をセットする(ステップS2608)。ゲーム数上乗せフラグは、今回のゲームにおいて継続ゲーム数の上乗せが発生したことを主側MPU82にて特定するためのフラグである。その後、上乗せ発生カウンタの加算処理を実行する(ステップS2609)。当該加算処理では、上乗せゲーム数の抽選処理を実行する。当該抽選処理において選択され得る上乗せゲーム数は、10ゲーム、20ゲーム、40ゲーム、60ゲーム及び100ゲームのいずれかである。そして、上乗せゲーム数の抽選処理において選択された上乗せゲーム数を、主側RAM84に設けられた上乗せ発生カウンタに加算する。上乗せ発生カウンタは、今回のゲームにおいて発生した上乗せゲーム数を主側MPU82にて特定するためのカウンタである。なお、上乗せゲーム数が抽選により決定されるのではなく、所定のゲーム数に固定されている構成としてもよい。
一方、上乗せ種別抽選処理においてART状態の実行回の上乗せが選択された場合(ステップS2607:NO)、主側RAM84に設けられたセット数上乗せフラグに「1」をセットする(ステップS2610)。セット数上乗せフラグは、今回のゲームにおいてART状態の実行回の上乗せが発生したことを主側MPU82にて特定するためのフラグである。その後、主側RAM84の残ART実行カウンタの値を1加算する。なお、ART状態の実行回の上乗せ数が抽選により決定される構成としてもよい。
ステップS2610及びステップS2611の処理は、AT状態カウンタの値が「4」である場合(ステップS2605:YES)、すなわちART終了分岐状態である場合、上乗せ種別抽選処理が実行されることなく実行される。これにより、ART終了分岐状態である場合に上乗せ抽選処理にて上乗せ当選となった場合には、ART状態の実行回の上乗せが確実に発生することとなる。
ステップS2604にて否定判定をした場合、ステップS2609の処理を実行した場合、又はステップS2611の処理を実行した場合、主側RAM84のAT状態カウンタの値が「1」又は「2」であるか否かを判定する(ステップS2612)。AT状態カウンタの値が「1」又は「2」である場合(ステップS2612:YES)、すなわちART準備状態又はART状態である場合、上乗せ状態への移行抽選処理を実行する(ステップS2613)。上乗せ状態への移行抽選処理では、まず今回当選となったインデックス値IVに対応する上乗せ状態の移行抽選テーブルを読み出す。当該移行抽選テーブルは、インデックス値IV=7〜11のそれぞれに対応させて設けられており、役の抽選処理(図18)にて当選確率が低い役に当選しているほど上乗せ状態への移行抽選処理において上乗せ状態への移行当選となる確率が高くなるように設定されている。上乗せ状態への移行抽選処理では、主側RAM84において定期的に更新される移行抽選用の抽選カウンタの値を取得し、その取得した値を今回読み出した上乗せ状態の移行抽選テーブルに対して照合する。
上乗せ状態への移行抽選処理の結果が移行当選である場合(ステップS2614:YES)、主側RAM84に設けられた上乗せ状態移行フラグに「1」をセットする(ステップS2615)。上乗せ状態移行フラグは、上乗せ状態への移行条件が成立したことを主側MPU82にて特定するためのフラグである。上乗せ状態移行フラグに「1」がセットされることにより、ART準備状態であれば抽選モードが第2RTモードに移行するゲームにおいて上乗せ状態への移行が発生し、ART状態であれば今回のゲームが終了する場合に上乗せ状態への移行が発生する。
<ART準備状態に関する処理内容>
次に、遊技終了時の対応処理(図29)におけるステップS1306にて実行されるART準備状態処理について説明する。なお、遊技終了時の対応処理(図29)はゲームの終了時に実行されるため、ART準備状態処理もゲームの終了時、すなわち全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した後に実行される。図53はART準備状態処理を示すフローチャートである。
ART準備状態処理では、主側RAM84のゲーム数上乗せフラグに「1」がセットされている場合(ステップS2701:YES)、ゲーム数上乗せフラグを「0」クリアする(ステップS2702)。その後、主側RAM84の上乗せ発生カウンタの値に対応する情報が設定されたゲーム数上乗せコマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS2703)。ゲーム数上乗せコマンドは、ART状態の1実行回における継続ゲーム数の上乗せが発生したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該コマンドはタイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
演出側MPU92はゲーム数上乗せコマンドを主側MPU82から受信した場合、コマンド対応処理(図37)のその他の処理(ステップS1629)において今回受信したゲーム数上乗せコマンドに対応する制御テーブルを読み出す。当該制御テーブルに従ってスピーカ部65の音出力制御が実行されることにより継続ゲーム数の上乗せが発生したことに対応する音が出力され、当該制御テーブルに従って演出用発光部66の発光制御が実行されることにより継続ゲーム数の上乗せが発生したことに対応する発光演出が実行される。また、当該制御テーブルに従って画像表示装置67の表示制御が実行されることにより、継続ゲーム数の上乗せが発生したことに対応する表示演出が実行されるとともに、今回発生した上乗せゲーム数に対応する画像が表示される。
ART準備状態処理(図53)の説明に戻り、ゲーム数上乗せコマンドを送信対象としてセットした後は、主側RAM84のARTゲーム数カウンタに主側RAM84の上乗せ発生カウンタに設定されている値を加算する(ステップS2704)。これにより、ART状態の継続ゲーム数の上乗せが発生することとなる。その後、主側RAM84の上乗せ発生カウンタの値を「0」クリアする(ステップS2705)。
ART準備状態処理では、主側RAM84のセット数上乗せフラグに「1」がセットされている場合(ステップS2706:YES)、セット数上乗せフラグを「0」クリアする(ステップS2707)。その後、セット数上乗せコマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS2708)。セット数上乗せコマンドは、ART状態の実行回の上乗せが発生したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該コマンドはタイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
演出側MPU92はセット数上乗せコマンドを主側MPU82から受信した場合、コマンド対応処理(図37)のその他の処理(ステップS1629)においてセット数上乗せコマンドに対応する制御テーブルを読み出す。当該制御テーブルに従ってスピーカ部65の音出力制御が実行されることによりART状態の実行回の上乗せが発生したことに対応する音が出力され、当該制御テーブルに従って演出用発光部66の発光制御が実行されることによりART状態の実行回の上乗せが発生したことに対応する発光演出が実行される。また、当該制御テーブルに従って画像表示装置67の表示制御が実行されることにより、ART状態の実行回の上乗せが発生したことに対応する表示演出が実行される。
ステップS2705の処理を実行した場合、ステップS2706にて否定判定をした場合、又はステップS2708の処理を実行した場合、ステップS2709に進む。ステップS2709では、払出側MPU86から受信した回転終了コマンドに基づき、今回のゲームにおいて第2RTリプレイ入賞が発生したか否かを判定する。第2RTリプレイ入賞が発生している場合(ステップS2709:YES)、主側RAM84の上乗せ状態移行フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、上乗せ状態への移行条件が成立しているか否かを判定する(ステップS2710)。
上乗せ状態移行フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2710:NO)、主側RAM84のAT状態カウンタに「2」をセットする(ステップS2711)。これにより、遊技状態がART準備状態からART状態に移行する。また、抽選モードが第2RTモードとなるようにするために、主側RAM84のデータ設定を行う(ステップS2712)。その後、主側RAM84のARTゲーム数カウンタの値が「0」であることを条件として(ステップS2713:YES)、主側RAM84の残ART実行カウンタの値を1減算する(ステップS2714)。
ステップS2713にて否定判定をした場合、又はステップS2714の処理を実行した場合、ART状態の発生コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS2715)。ART状態の発生コマンドは、ART状態への移行が発生したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該コマンドはタイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
演出側MPU92はART状態の発生コマンドを主側MPU82から受信した場合、コマンド対応処理(図37)のその他の処理(ステップS1629)においてART状態の発生コマンドに対応する制御テーブルを読み出す。当該制御テーブルに従ってスピーカ部65の音出力制御が実行されることによりART状態への移行が発生したことに対応する音が出力され、当該制御テーブルに従って演出用発光部66の発光制御が実行されることによりART状態への移行が発生したことに対応する発光演出が実行される。また、当該制御テーブルに従って画像表示装置67の表示制御が実行されることにより、ART状態への移行が発生したことに対応する表示演出が実行される。
一方、第2RTリプレイ入賞が発生した場合であって(ステップS2709:YES)、主側RAM84の上乗せ状態移行フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2710:YES)、上乗せ状態移行フラグを「0」クリアする(ステップS2716)。その後、主側RAM84のAT状態カウンタに「3」をセットする(ステップS2717)。これにより、遊技状態がART準備状態から上乗せ状態に移行する。また、抽選モードが第2RTモードとなるようにするために、主側RAM84のデータ設定を行う(ステップS2718)。その後、主側RAM84のARTゲーム数カウンタの値が「0」であることを条件として(ステップS2719:YES)、主側RAM84の残ART実行カウンタの値を1減算する(ステップS2720)。
ステップS2719にて否定判定をした場合、又はステップS2720の処理を実行した場合、上乗せ状態の発生コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS2721)。上乗せ状態の発生コマンドは、上乗せ状態への移行が発生したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該コマンドはタイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
演出側MPU92は上乗せ状態の発生コマンドを主側MPU82から受信した場合、コマンド対応処理(図37)のステップS1621にて肯定判定をすることで、ステップS1622及びステップS1623の処理を実行する。具体的には、ステップS1622では、報知時位置配置用の駆動信号の出力開始処理を実行する。これにより、演出側MPU92の演出制御処理(図36)における可動物の駆動制御処理(ステップS1506)において停止順報知装置71の回動用駆動部74に対して、当該停止順報知装置71を初期位置から報知時位置に回動させる駆動状態となるようにするための駆動信号の出力が開始される。当該駆動信号の出力は、報知時位置検知センサ78の検知結果に基づき停止順報知装置71が報知時位置に配置されたことが特定されるまで継続される。なお、停止順報知装置71を初期位置から報知時位置に配置するまでに要する時間は3secである。
また、ステップS1623では、上乗せ状態の発生コマンドに対応する制御テーブルを読み出す。当該制御テーブルに従ってスピーカ部65の音出力制御が実行されることにより上乗せ状態への移行が発生したことに対応する音が出力され、当該制御テーブルに従って演出用発光部66の発光制御が実行されることにより上乗せ状態への移行が発生したことに対応する発光演出が実行される。また、当該制御テーブルに従って画像表示装置67の表示制御が実行されることにより、上乗せ状態への移行が発生したことに対応する表示演出が実行される。
ART準備状態処理(図53)の説明に戻り、ステップS2715の処理を実行した場合、又はステップS2721の処理を実行した場合、主側RAM84の進行待機カウンタ84aに第3待機値をセットする(ステップS2722)。進行待機カウンタ84aは、既に説明したとおり、遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始を待機する状況であるか否かを主側MPU82にて特定するためのカウンタである。進行待機カウンタ84aにセットされた値は、タイマ割込み処理(図13)におけるステップS307のタイマ減算処理が実行される度に1減算される。そして、進行待機カウンタ84aの値が1以上である場合には、通常処理(図15)においてステップS511の処理で待機することにより、遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始が待機されることとなる。これにより、ART状態への移行が発生した場合又は上乗せ状態への移行が発生した場合には、遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始が第3待機値に対応する所定期間(例えば8sec)に亘って待機されることとなる。この待機期間においては、スピーカ部65、演出用発光部66及び画像表示装置67にてART状態への移行又は上乗せ状態への移行が発生したことに対応する各種演出が実行される。このようにゲームの進行が待機されるとともにその待機期間を利用して遊技状態の移行に対応する演出が実行されることにより、ART状態への移行が発生したこと又は上乗せ状態への移行が発生したことを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
ここで、既に説明したとおり上乗せ状態への移行が発生する場合、停止順報知装置71が初期位置から報知時位置に変位される。この場合に、当該変位に要する期間は3secであり、上乗せ状態への移行に際してゲームの進行が待機される待機期間に含まれる。そして、既に説明したとおり、この待機期間においては上乗せ状態への移行が発生したことに対応する各種演出が実行される。これにより、上乗せ状態への移行が発生したことを遊技者に明確に認識させるためのゲームの待機期間を利用して停止順報知装置71を初期位置から報知時位置に配置することが可能となる。
ステップS2709にて否定判定をした場合、又はステップS2722の処理を実行した場合、その他のRTモードの移行処理を実行する(ステップS2723)。その他のRTモードの移行処理では、払出側MPU86から受信した回転終了コマンドに基づき第1RTリプレイ入賞が発生したことを特定した場合には第1RTモードに移行させ、払出側MPU86から受信した回転終了コマンドに基づき第1転落リプレイ入賞が発生したことを特定した場合には通常モードに移行させ、払出側MPU86から受信した回転終了コマンドに基づき第2転落リプレイ入賞が発生したことを特定した場合には第1RTモードに移行させる。
<ART状態に関する処理内容>
次に、遊技終了時の対応処理(図29)におけるステップS1307にて実行されるART状態処理について説明する。なお、遊技終了時の対応処理(図29)はゲームの終了時に実行されるため、ART状態処理もゲームの終了時、すなわち全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した後に実行される。図54はART状態処理を示すフローチャートである。
ART状態処理では、まず主側RAM84のARTゲーム数カウンタの値を1減算する(ステップS2801)。その後、上乗せ対応処理を実行する(ステップS2802)。上乗せ対応処理では、ART準備状態処理(図53)におけるステップS2701〜ステップS2708の処理と同一の処理を実行する。これにより、今回のゲームの開始時にART状態の実行回における継続ゲーム数の上乗せ条件が成立している場合には当該上乗せ条件の成立に対応する処理を実行し、今回のゲームの開始時にART状態の実行回の上乗せ条件が成立している場合には当該上乗せ条件の成立に対応する処理を実行する。
その後、主側RAM84の上乗せ状態移行フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、上乗せ状態への移行条件が成立しているか否かを判定する(ステップS2803)。上乗せ状態移行フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2803:YES)、上乗せ状態移行フラグを「0」クリアする(ステップS2804)。その後、主側RAM84のAT状態カウンタに「3」をセットする(ステップS2805)。これにより、遊技状態がART状態から上乗せ状態に移行する。その後、上乗せ状態の発生コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS2806)。上乗せ状態の発生コマンドは、上乗せ状態への移行が発生したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該コマンドはタイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
演出側MPU92は上乗せ状態の発生コマンドを主側MPU82から受信した場合、コマンド対応処理(図37)のステップS1621にて肯定判定をすることで、ステップS1622及びステップS1623の処理を実行する。具体的には、ステップS1622では、報知時位置配置用の駆動信号の出力開始処理を実行する。これにより、演出側MPU92の演出制御処理(図36)における可動物の駆動制御処理(ステップS1506)において停止順報知装置71の回動用駆動部74に対して、当該停止順報知装置71を初期位置から報知時位置に回動させる駆動状態となるようにするための駆動信号の出力が開始される。当該駆動信号の出力は、報知時位置検知センサ78の検知結果に基づき停止順報知装置71が報知時位置に配置されたことが特定されるまで継続される。なお、停止順報知装置71を初期位置から報知時位置に配置するまでに要する時間は3secである。
また、ステップS1623では、上乗せ状態の発生コマンドに対応する制御テーブルを読み出す。当該制御テーブルに従ってスピーカ部65の音出力制御が実行されることにより上乗せ状態への移行が発生したことに対応する音が出力され、当該制御テーブルに従って演出用発光部66の発光制御が実行されることにより上乗せ状態への移行が発生したことに対応する発光演出が実行される。また、当該制御テーブルに従って画像表示装置67の表示制御が実行されることにより、上乗せ状態への移行が発生したことに対応する表示演出が実行される。
ART状態処理(図54)の説明に戻り、ステップS2806の処理を実行した場合、主側RAM84の進行待機カウンタ84aに第3待機値をセットする(ステップS2807)。進行待機カウンタ84aは、既に説明したとおり、遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始を待機する状況であるか否かを主側MPU82にて特定するためのカウンタである。進行待機カウンタ84aにセットされた値は、タイマ割込み処理(図13)におけるステップS307のタイマ減算処理が実行される度に1減算される。そして、進行待機カウンタ84aの値が1以上である場合には、通常処理(図15)においてステップS511の処理で待機することにより、遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始が待機されることとなる。これにより、上乗せ状態への移行が発生した場合には、遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始が第3待機値に対応する所定期間(例えば8sec)に亘って待機されることとなる。この待機期間においては、スピーカ部65、演出用発光部66及び画像表示装置67にて上乗せ状態への移行が発生したことに対応する各種演出が実行される。このようにゲームの進行が待機されるとともにその待機期間を利用して遊技状態の移行に対応する演出が実行されることにより、上乗せ状態への移行が発生したことを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
ここで、既に説明したとおり上乗せ状態への移行が発生する場合、停止順報知装置71が初期位置から報知時位置に変位される。この場合に、当該変位に要する期間は3secであり、上乗せ状態への移行に際してゲームの進行が待機される待機期間に含まれる。そして、既に説明したとおり、この待機期間においては上乗せ状態への移行が発生したことに対応する各種演出が実行される。これにより、上乗せ状態への移行が発生したことを遊技者に明確に認識させるためのゲームの待機期間を利用して停止順報知装置71を初期位置から報知時位置に配置することが可能となる。
一方、上乗せ状態移行フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2803:NO)、主側RAM84のARTゲーム数カウンタの値が「0」であることを条件として(ステップS2808:YES)、主側RAM84の残ART実行カウンタの値が「0」であって抽選モードが通常モードであるか否かを判定する(ステップS2809)。ステップS2809にて否定判定をした場合、主側RAM84のAT状態カウンタに「4」をセットする(ステップS2810)。これにより、遊技状態がART状態からART終了分岐状態に移行する。その後、終了分岐状態の発生コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS2811)。終了分岐状態の発生コマンドは、ART終了分岐状態への移行が発生したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該コマンドはタイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
演出側MPU92は終了分岐状態の発生コマンドを主側MPU82から受信した場合、コマンド対応処理(図37)のその他の処理(ステップS1629)において終了分岐状態の発生コマンドに対応する制御テーブルを読み出す。当該制御テーブルに従ってスピーカ部65の音出力制御が実行されることによりART終了分岐状態への移行が発生したことに対応する音が出力され、当該制御テーブルに従って演出用発光部66の発光制御が実行されることによりART終了分岐状態への移行が発生したことに対応する発光演出が実行される。また、当該制御テーブルに従って画像表示装置67の表示制御が実行されることによりART終了分岐状態への移行が発生したことに対応する表示演出が実行される。
ステップS2809にて肯定判定をした場合、主側RAM84のAT状態カウンタの値を「0」クリアする(ステップS2812)。これにより、AT状態ST5が終了して通常遊技状態に復帰する。その後、AT終了コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS2813)。AT終了コマンドは、AT状態ST5が終了したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該コマンドはタイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
演出側MPU92はAT終了コマンドを主側MPU82から受信した場合、コマンド対応処理(図37)のその他の処理(ステップS1629)においてAT終了コマンドに対応する制御テーブルを読み出す。当該制御テーブルに従ってスピーカ部65の音出力制御が実行されることによりAT状態ST5が終了したことに対応する音が出力され、当該制御テーブルに従って演出用発光部66の発光制御が実行されることによりAT状態ST5が終了したことに対応する発光演出が実行される。また、当該制御テーブルに従って画像表示装置67の表示制御が実行されることにより、AT状態ST5が終了したことに対応する表示演出が実行される。
その後、主側RAM84の進行待機カウンタ84aに第3待機値をセットする(ステップS2814)。進行待機カウンタ84aは、既に説明したとおり、遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始を待機する状況であるか否かを主側MPU82にて特定するためのカウンタである。進行待機カウンタ84aにセットされた値は、タイマ割込み処理(図13)におけるステップS307のタイマ減算処理が実行される度に1減算される。そして、進行待機カウンタ84aの値が1以上である場合には、通常処理(図15)においてステップS511の処理で待機することにより、遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始が待機されることとなる。これにより、AT状態ST5が終了した場合には、遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始が第3待機値に対応する所定期間(例えば8sec)に亘って待機されることとなる。待機期間においては、スピーカ部65、演出用発光部66及び画像表示装置67にてAT状態ST5が終了したことに対応する各種演出が実行される。このようにゲームの進行が待機されるとともにその待機期間を利用して遊技状態の移行に対応する演出が実行されることにより、AT状態ST5が終了したことを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
ステップS2808にて否定判定をした場合、ステップS2811の処理を実行した場合、又はステップS2814の処理を実行した場合、RTモードの移行処理を実行する(ステップS2815)。RTモードの移行処理では、払出側MPU86から受信した回転終了コマンドに基づき第1RTリプレイ入賞が発生したことを特定した場合には第1RTモードに移行させ、払出側MPU86から受信した回転終了コマンドに基づき第2RTリプレイ入賞が発生したことを特定した場合には第2RTモードに移行させ、払出側MPU86から受信した回転終了コマンドに基づき第1転落リプレイ入賞が発生したことを特定した場合には通常モードに移行させ、払出側MPU86から受信した回転終了コマンドに基づき第2転落リプレイ入賞が発生したことを特定した場合には第1RTモードに移行させる。
<上乗せ状態に関する処理内容>
次に、上乗せ状態に関する処理内容について説明する。
まず上乗せ状態の流れについて、図55のタイムチャートを参照しながら説明する。図55(a)は上乗せ状態の実行期間を示し、図55(b)は上乗せ状態が開始された場合に発生する継続率昇格状態の実行期間を示し、図55(c)は上乗せ状態において継続率昇格状態が終了した後に発生する上乗せ実行状態の実行期間を示し、図55(d)はゲームの実行期間を示し、図55(e)はゲームの進行が待機されている期間を示す。
t1のタイミングで、図55(a)に示すように上乗せ状態が開始される。この場合、図55(b)に示すように上乗せ状態の一部の状態である継続率昇格状態となる。上乗せ状態は、当該上乗せ状態の開始時に設定される継続率昇格状態と、当該継続率昇格状態の終了後に発生する上乗せ実行状態とからなる。上乗せ実行状態においては、役の抽選処理(図18)の結果に対応する停止制御が実行されることとなるリール32L,32M,32Rの駆動制御の実行が待機された状態となり、この状態において第1クレジット投入ボタン47が操作される度にART状態の1実行回における継続ゲーム数に対する上乗せゲーム数の抽選処理が実行されるとともに上乗せ実行状態の継続抽選処理が実行される。そして、継続抽選処理において外れ結果とならない限り上乗せ実行状態が継続し、第1クレジット投入ボタン47の操作に基づく継続ゲーム数の上乗せが発生することとなる。
上乗せ実行状態における継続抽選処理において継続当選となる確率(以下、継続当選確率ともいう)は所定の初期値である95%が最低確率となっており、継続率昇格状態における遊技結果に応じてこの継続当選確率が、100%未満である所定の最大値(具体的には99%)を上限として、所定の初期値よりも高い確率となり得る。継続率昇格状態は予め定められた所定ゲーム数(具体的には20ゲーム)に亘って継続する状態であり、各ゲームでは役の抽選処理(図18)にてインデックス値IV=7〜11のいずれかで当選となった場合に継続率昇格抽選処理が実行され継続率昇格当選となることで、上記継続当選確率が高くなる。つまり、上乗せ状態においては継続当選確率を所定の初期値よりも高くすることが可能な継続率昇格状態が最初に発生し、当該継続率昇格状態における結果に対応する継続当選確率に従って上乗せ実行状態が実行されることとなる。この場合、継続率昇格状態における遊技結果に応じて上乗せ実行状態において獲得可能な上乗せゲーム数の期待値を高くすることが可能となり、上乗せ状態における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
t1のタイミングで上乗せ状態が開始された場合、図55(e)に示すようにゲームの進行が待機された状態となる。そして、このゲームの進行が待機された状態はt2のタイミングで解除される。このゲームの進行が待機された期間において、既に説明したとおり上乗せ状態が開始されることに対応した各種演出が実行されるとともに停止順報知装置71の初期位置から報知時位置への変位が行われる。
t2のタイミングでゲームの進行が待機された状態が解除されることにより、図55(d)に示すようにt2のタイミング〜t3のタイミング、t4のタイミング〜t5のタイミング、及びt6のタイミング〜t7のタイミングを含めて所定ゲーム数(具体的には20ゲーム)分のゲームが継続率昇格状態において実行される。これらゲームでは既に説明したとおり役の抽選処理(図18)にてインデックス値IV=7〜11のいずれかで当選となることで継続率昇格抽選処理が実行され、当該継続率昇格抽選処理において継続率昇格当選となることで、上乗せ実行状態において実行される継続抽選処理の継続当選確率が高くなる。
その後、t7のタイミングで、図55(b)に示すように継続率昇格状態が終了することで、図55(e)に示すように役の抽選処理(図18)の結果に対応する停止制御が実行されることとなるリール32L,32M,32Rの駆動制御の実行が待機された状態となり、図55(c)に示すように上乗せ実行状態が開始される。当該上乗せ実行状態においては新たなゲームが開始されることはなく、既に説明したとおり第1クレジット投入ボタン47が操作される度にART状態の1実行回における継続ゲーム数の上乗せが発生する。また、第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には継続抽選処理も実行され、継続抽選処理にて継続当選となっている間は上乗せ実行状態が継続されて第1クレジット投入ボタン47の操作に基づき継続ゲーム数の上乗せが発生する機会が与えられる。
その後、t8のタイミングで、第1クレジット投入ボタン47の操作に基づく継続抽選処理にて継続当選とならないことにより、図55(c)に示すように上乗せ実行状態が終了する。当該t8のタイミングでは未だ上乗せ状態は終了することはなく、t9のタイミングまで図55(e)に示すようにゲームの進行が待機された状態が継続される。このゲームの進行が待機された期間において、上乗せ状態が終了することに対応した各種演出が実行されるとともに停止順報知装置71の報知時位置から初期位置への変位が行われる。そして、t9のタイミングで図55(e)に示すようにゲームの進行が待機された状態が解除されることにより、図55(a)に示すように上乗せ状態が終了する。
以下、上乗せ状態において実行される処理の内容について具体的に説明する。図56は上乗せ状態中の抽選対応処理を示すフローチャートである。上乗せ状態中の抽選対応処理は、AT中の抽選対応処理(図52)において主側RAM84のAT状態カウンタの値が上乗せ状態に対応する「3」である場合に(ステップS2601:YES)、ステップS2616にて実行される。なお、AT中の抽選対応処理(図52)はゲームの開始時に実行されるため、上乗せ状態中の抽選対応処理もゲームの開始時、すなわちリール32L,32M,32Rの回転が開始される前に実行される。
今回が上乗せ状態の開始タイミングである場合(ステップS2901:YES)、主側RAM84に設けられた継続率カウンタ84eの値を「0」クリアするとともに(ステップS2902)、主側RAM84に設けられた昇格期間カウンタに「20」をセットする(ステップS2903)。継続率カウンタ84eは、上乗せ実行状態における継続抽選処理の継続当選確率を主側MPU82にて特定するためのカウンタであり、「0」〜「4」の値を取り得る。継続率カウンタ84eの値が「0」である場合が95%の継続当選確率に対応しており、継続率カウンタ84eの値が「1」である場合が96%の継続当選確率に対応しており、継続率カウンタ84eの値が「2」である場合が97%の継続当選確率に対応しており、継続率カウンタ84eの値が「3」である場合が98%の継続当選確率に対応しており、継続率カウンタ84eの値が「4」である場合が99%の継続当選確率に対応している。上乗せ状態の開始タイミングにおいて継続率カウンタ84eの値が「0」クリアされることにより、継続当選確率は初期値として95%に設定されることとなる。また、昇格期間カウンタは継続率昇格状態の残りの継続ゲーム数を主側MPU82にて特定するためのカウンタであり、継続率昇格状態において1ゲームが消化される度に昇格期間カウンタの値が1減算される。上乗せ状態の開始タイミングにおいて昇格期間カウンタに「20」がセットされることにより、継続率昇格状態は20ゲームに亘って継続することとなる。
ステップS2901にて否定判定をした場合、又はステップS2903の処理を実行した場合、今回のゲームにおける役の抽選処理(図18)においてインデックス値IV=7〜11のいずれかで当選となったか否かを判定する(ステップS2904)。インデックス値IV=7〜11のいずれかで当選となった場合(ステップS2904:YES)、主側RAM84の継続率カウンタ84eの値が「4」ではないことを条件として(ステップS2905:NO)、継続率昇格抽選処理を実行する(ステップS2906)。
継続率昇格抽選処理では、まず今回当選となったインデックス値IVに対応する継続率昇格抽選テーブルを読み出す。図57は継続率昇格抽選テーブルの内容を説明するための説明図である。継続率昇格抽選テーブルは、インデックス値IV=7〜11のそれぞれに対応させて設けられており、役の抽選処理(図18)にて当選確率が低い役に当選しているほど継続率昇格抽選処理において継続率昇格当選となる確率が高くなるように設定されている。具体的には、インデックス値IV=7〜11においてはこのインデックス値IVの値が大きいほど役の抽選処理(図18)における当選確率が低く設定されているが、インデックス値IVの値が大きいほど継続率昇格当選となる確率が高く設定されている。特に、BB当選データが設定されたインデックス値IV=11では継続率昇格当選となる確率が100%に設定されている。継続率昇格抽選処理では、主側RAM84において定期的に更新される継続率昇格抽選用の抽選カウンタの値を取得し、その取得した値を今回読み出した継続率昇格抽選テーブルに対して照合する。
継続率昇格抽選処理の結果が継続率昇格当選である場合(ステップS2907:YES)、主側RAM84に設けられた継続率昇格フラグに「1」をセットする(ステップS2908)。継続率昇格フラグは、継続率昇格当選となったことを主側MPU82にて特定するためのフラグである。その後、主側RAM84の継続率カウンタ84eの値を1加算する(ステップS2909)。これにより、上乗せ実行状態における継続抽選処理の継続当選確率が1%分高くなる。
次に、上乗せ状態処理について説明する。上乗せ状態処理は、遊技終了時の対応処理(図29)におけるステップS1308にて実行される。なお、遊技終了時の対応処理(図29)はゲームの終了時に実行されるため、上乗せ状態処理もゲームの終了時、すなわち全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した後に実行される。図58は上乗せ状態処理を示すフローチャートである。
主側RAM84の継続率昇格フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3001:YES)、継続率昇格フラグを「0」クリアする(ステップS3002)。その後、継続率昇格コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS3003)。継続率昇格コマンドは、継続率昇格抽選処理にて継続率昇格当選となったことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該コマンドはタイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
ここで、既に説明したとおり上乗せ状態の開始タイミングにおいて継続当選確率は95%に設定されている。これに対して、図59(a)の説明図に示すように、画像表示装置67において表示される上乗せ状態の開始タイミングにおける継続当選確率は90%となっている。つまり、上乗せ状態の開始タイミングにおいて画像表示装置67に表示される継続当選確率は実際の継続当選確率よりも低い値となっている。そして、継続率昇格状態が終了するまでに画像表示装置67に表示される継続当選確率の値は実際の継続当選確率となる。
画像表示装置67に表示される継続当選確率の値は、継続率昇格抽選処理にて継続率昇格当選となった場合に図59(b)の説明図に示すように1%分加算されるとともに、継続率昇格抽選処理にて継続率昇格当選とならなかった場合であっても表示更新の抽選処理にて更新当選となった場合に図59(b)の説明図に示すように1%分加算される。さらに画像表示装置67に表示される継続当選確率の値は、継続率昇格状態の残りの継続ゲーム数の全てのゲームにおいて画像表示装置67に表示される継続当選確率の値を1%分加算した場合に最終的に継続当選確率の最大値である99%となる状況となった場合の各ゲームにおいて図59(b)の説明図に示すように1%分加算される。このように画像表示装置67における継続当選確率の値の表示を実際の継続当選確率よりも低い値から開始することにより、継続率昇格状態において画像表示装置67に表示されている継続当選確率の上昇が少なくともそれら初期値の差分は発生することとなる。よって、継続率昇格状態において継続当選確率を上昇させることができたと遊技者に認識させることが可能となり、遊技者に満足感を与えることが可能となる。
上記のような画像表示装置67における継続当選確率の表示の制御は、演出側MPU92におけるコマンド対応処理(図37)において上乗せ状態である場合(ステップS1624:YES)に実行される上乗せ状態用の制御処理にて行われる(ステップS1625)。図60は上乗せ状態用の制御処理を示すフローチャートである。
上乗せ状態用の制御処理では、主側MPU82から継続率昇格コマンドを受信している場合(ステップS3101:YES)、図59(c)に示すように演出側RAM94に設けられた実継続率カウンタ94aの値を1加算するとともに(ステップS3102)、図59(c)に示すように演出側RAM94に設けられた表示継続率カウンタ94bの値を1加算する(ステップS3103)。実継続率カウンタ94aは、実際の継続当選確率を演出側MPU82にて特定するためのカウンタであり、最小値が「5」であり最大値が「9」である。上乗せ状態が開始されたタイミングにおいては、実継続率カウンタ94aの値は最小値である「5」に設定される。実継続率カウンタ94aの値が「5」である場合が95%の継続当選確率に対応しており、実継続率カウンタ94aの値が「6」である場合が96%の継続当選確率に対応しており、実継続率カウンタ94aの値が「7」である場合が97%の継続当選確率に対応しており、実継続率カウンタ94aの値が「8」である場合が98%の継続当選確率に対応しており、実継続率カウンタ94aの値が「9」である場合が99%の継続当選確率に対応している。
表示継続率カウンタ94bは、画像表示装置67に表示する継続当選確率の値を演出側MPU82にて特定するためのカウンタであり、最小値が「0」であり最大値が「9」である。上乗せ状態が開始されたタイミングにおいては、表示継続率カウンタ94bの値は最小値である「0」に設定される。表示継続率カウンタ94bの値が「0」である場合が90%の継続当選確率に対応しており、表示継続率カウンタ94bの値が「1」である場合が91%の継続当選確率に対応しており、表示継続率カウンタ94bの値が「2」である場合が92%の継続当選確率に対応しており、表示継続率カウンタ94bの値が「3」である場合が93%の継続当選確率に対応しており、表示継続率カウンタ94bの値が「4」である場合が94%の継続当選確率に対応しており、表示継続率カウンタ94bの値が「5」である場合が95%の継続当選確率に対応しており、表示継続率カウンタ94bの値が「6」である場合が96%の継続当選確率に対応しており、表示継続率カウンタ94bの値が「7」である場合が97%の継続当選確率に対応しており、表示継続率カウンタ94bの値が「8」である場合が98%の継続当選確率に対応しており、表示継続率カウンタ94bの値が「9」である場合が99%の継続当選確率に対応している。
ステップS3102及びステップS3103の処理を実行した後は、表示用の設定処理を実行する(ステップS3104)。表示用の設定処理では、画像表示装置67において表示されている継続当選確率の値が表示継続率カウンタ94bの値に対応したものとなるように画像表示装置67を表示制御することにより、画像表示装置67において表示されている継続当選確率の値を1加算する。つまり、継続率昇格コマンドを受信した場合に表示継続率カウンタ94bの値が1加算されることにより、主側MPU82における継続率昇格抽選処理において継続率昇格当選となった場合には画像表示装置67において表示されている継続当選確率の値が1加算される。
継続率昇格状態における上乗せ状態用の制御処理では、主側MPU82から継続率昇格コマンドを受信していない場合であっても(ステップS3101:NO)、主側MPU82からゲーム終了コマンドを受信している場合(ステップS3105:YES)、所定の加算条件が成立しているのであれば表示継続率カウンタ94bの値を加算する。具体的には、実継続率カウンタ94aの値の方が表示継続率カウンタ94bの値よりも大きい場合であって(ステップS3106:YES)、継続率昇格状態の残りの継続ゲーム数が「9」から表示継続率カウンタ94bの値を減算した値と一致する場合(ステップS3107:YES)、表示継続率カウンタ94bの値を1加算する(ステップS3108)。そして、ステップS3104と同様に表示用の設定処理を実行することで(ステップS3109)、画像表示装置67において表示されている継続当選確率の値が表示継続率カウンタ94bの値に対応したものとなるように画像表示装置67が表示制御され、画像表示装置67において表示されている継続当選確率の値が1加算される。これにより、継続率昇格状態の残りの継続ゲーム数の全てのゲームにおいて画像表示装置67に表示される継続当選確率の値を1%分加算した場合に最終的に継続当選確率の最大値である99%となる状況となった場合の各ゲームでは、継続率昇格抽選処理の結果に関係なく画像表示装置67に表示される継続当選確率の値が1%分加算される。
一方、ステップS3107にて否定判定をした場合には、表示更新の抽選処理を実行する(ステップS3110)。表示更新の抽選処理では、表示更新用の抽選テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す。表示更新用の抽選テーブルは1種類のみ設けられており、表示更新の抽選処理において更新当選となる確率は50%となっている。表示更新の抽選処理では、演出側RAM94において定期的に更新される表示更新抽選用の抽選カウンタの値を取得し、その取得した値を表示更新用の抽選テーブルに対して照合する。
表示更新の抽選処理の結果が更新当選である場合(ステップS3111:YES)、表示継続率カウンタ94bの値を1加算する(ステップS3112)。そして、ステップS3104と同様に表示用の設定処理を実行することで(ステップS3113)、画像表示装置67において表示されている継続当選確率の値が表示継続率カウンタ94bの値に対応したものとなるように画像表示装置67が表示制御され、画像表示装置67において表示されている継続当選確率の値が1加算される。これにより、継続率昇格抽選処理にて継続率昇格当選とならなかった場合であっても表示更新の抽選処理にて更新当選となった場合には、画像表示装置67に表示される継続当選確率の値が1%分加算される。
図61のタイムチャートを参照しながら、画像表示装置67において表示されている継続当選確率の値が更新されていく様子を説明する。図61(a)は継続率昇格状態の実行期間を示し、図61(b)はゲームの実行期間を示し、図61(c)は実継続率カウンタ94a及び表示継続率カウンタ94bの状態を示し、図61(d)は継続率昇格抽選処理において継続率昇格当選となるタイミングを示し、図61(e)は画像表示装置67における継続当選確率の表示が1加算されるように更新されるタイミングを示す。なお、図61(c)においては実継続率カウンタ94aの状態を二点鎖線で示し、表示継続率カウンタ94bの状態を実線で示す。
t1のタイミングで図61(a)に示すように継続率昇格状態が開始される。この場合、図61(c)に示すように実継続率カウンタ94aの値は「5」であり、表示継続率カウンタ94bの値は「0」である。したがって、実際の継続当選確率は95%であるものの、画像表示装置67においては継続当選確率の表示として90%が表示される。
その後、継続率昇格状態の2ゲーム目の終了時であるt2のタイミングで、主側MPU82における継続率昇格抽選処理にて継続率昇格当選とはならないものの演出側MPU92における表示更新の抽選処理にて更新当選となる。したがって、図61(e)に示すように画像表示装置67において表示されている継続当選確率の表示が1%分加算される。この場合、継続当選確率の表示は91%となる。但し、当該状況であっても画像表示装置67において表示されている継続当選確率の値は実継続率カウンタ94aの値よりも小さい。
その後、継続率昇格状態の5ゲーム目の開始時であるt3のタイミングで、図61(d)に示すように主側MPU82における継続率昇格抽選処理にて継続率昇格当選となる。したがって、当該5ゲーム目の終了時であるt4のタイミングで、図61(e)に示すように画像表示装置67において表示されている継続当選確率の表示が1%分加算される。この場合、継続当選確率の表示は92%となる。但し、当該状況であっても画像表示装置67において表示されている継続当選確率の値は実継続率カウンタ94aの値よりも小さい。
その後、継続率昇格状態の7ゲーム目の開始時であるt5のタイミングで、図61(d)に示すように主側MPU82における継続率昇格抽選処理にて継続率昇格当選となる。したがって、当該7ゲーム目の終了時であるt6のタイミングで、図61(e)に示すように画像表示装置67において表示されている継続当選確率の表示が1%分加算される。この場合、継続当選確率の表示は93%となる。但し、当該状況であっても画像表示装置67において表示されている継続当選確率の値は実継続率カウンタ94aの値よりも小さい。
その後、継続率昇格状態の13ゲーム目の開始時であるt7のタイミングで、図61(d)に示すように主側MPU82における継続率昇格抽選処理にて継続率昇格当選となる。したがって、当該13ゲーム目の終了時であるt8のタイミングで、図61(e)に示すように画像表示装置67において表示されている継続当選確率の表示が1%分加算される。この場合、継続当選確率の表示は94%となる。但し、当該状況であっても画像表示装置67において表示されている継続当選確率の値は実継続率カウンタ94aの値よりも小さい。
その後、継続率昇格状態の16ゲーム目において、当該継続率昇格状態の残りの継続ゲーム数の全てのゲームにおいて画像表示装置67にて表示される継続当選確率の値を1%分加算した場合に最終的に継続当選確率の最大値である99%となる状況となる。つまり、継続率昇格状態の16ゲーム目においては残りの継続ゲーム数が5ゲームとなる。一方、表示継続率カウンタ94bの値は「4」であるため、最大値である「9」に対する差分は「5」となる。この状況においては実継続率カウンタ94aの値の方が表示継続率カウンタ94bの値よりも小さいのであれば、各ゲームにおいて表示継続率カウンタ94bの値が1加算されて画像表示装置67における継続当選確率の値が1%分加算される。詳細には、継続率昇格状態の16ゲーム目、17ゲーム目、18ゲーム目及び19ゲーム目のそれぞれの終了時であるt9のタイミング、t10のタイミング、t11のタイミング及びt12のタイミングのそれぞれにおいて図61(e)に示すように表示継続率カウンタ94bの値が1加算されて画像表示装置67における継続当選確率の値が1%分加算される。これにより、継続当選確率の表示は98%となり、実継続率カウンタ94aの値と一致する。
その後、継続率昇格状態の20ゲーム目の開始時であるt13のタイミングで、図61(d)に示すように主側MPU82における継続率昇格抽選処理にて継続率昇格当選となる。したがって、当該20ゲーム目の終了時であるt14のタイミングで、図61(e)に示すように画像表示装置67において表示されている継続当選確率の表示が1%分加算される。この場合、継続当選確率の表示は最大値である99%となる。
上記のとおり画像表示装置67における継続当選確率の値の表示を実際の継続当選確率よりも低い値から開始することにより、継続率昇格状態において画像表示装置67に表示されている継続当選確率の上昇が少なくともそれら初期値の差分は発生することとなる。よって、継続率昇格状態において継続当選確率を上昇させることができたと遊技者に認識させることが可能となり、遊技者に満足感を与えることが可能となる。
主側MPU82における継続率昇格抽選処理にて継続率昇格当選となった場合には表示継続率カウンタ94bの値が1加算されて画像表示装置67における継続当選確率の表示が1%分加算される。これにより、実際の継続当選確率の値と画像表示装置67に表示されている継続当選確率の値との差分が初期値の差分よりも大きくなってしまわないようにすることが可能となる。
主側MPU82における継続率昇格抽選処理にて継続率昇格当選とならなかった場合であっても、実際の継続当選確率の値の方が画像表示装置67に表示されている継続当選確率の値よりも大きい場合には演出側MPU92における表示更新の抽選処理にて更新当選となることで、表示継続率カウンタ94bの値が1加算されて画像表示装置67における継続当選確率の表示が1%分加算される。これにより、継続当選確率の表示が1%分加算される状況を不規則に発生させることが可能となる。
継続率昇格状態の残りの継続ゲーム数の全てのゲームにおいて画像表示装置67に表示される継続当選確率の値を1%分加算した場合に最終的に継続当選確率の最大値である99%となる状況となった場合の各ゲームでは、実継続率カウンタ94aの値が表示継続率カウンタ94bの値よりも大きいことを条件として、継続率昇格抽選処理の結果に関係なく画像表示装置67に表示される継続当選確率の値が1%分加算される。これにより、継続当選確率の表示の更新が1ゲームにおいて1%分の加算しか行われないようにすることで更新が行われる頻度を高めるようにした構成において、継続当選確率が最大値である99%となる状況であっても継続率昇格状態の範囲内において画像表示装置67に表示される継続当選確率の値を実継続率カウンタ94aの値とすることが可能となる。
実継続率カウンタ94aの値が表示継続率カウンタ94bの値よりも大きいことを条件として、画像表示装置67に表示される継続当選確率の値の更新が行われる。これにより、画像表示装置67に表示される継続当選確率の値が実際の継続当選確率よりも大きい値となることはないため、画像表示装置67に表示される継続当選確率の値が減算されるように更新されることはない。よって、遊技者の期待感を無意味に高めてしまわないようにすることが可能となる。
主側MPU82における上乗せ状態処理(図58)の説明に戻り、ステップS3001にて否定判定をした場合又はステップS3003の処理を実行した場合、主側RAM84の昇格期間カウンタの値を1減算する(ステップS3004)。そして、その1減算後における昇格期間カウンタの値が「0」である場合(ステップS3005:YES)、継続率昇格状態が終了して上乗せ実行状態が開始されることを意味するため、ステップS3006以降に示す上乗せ実行状態用の処理を実行する。
上乗せ実行状態用の処理について詳細には、上乗せ期間の開始コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS3006)。上乗せ期間の開始コマンドは、上乗せ実行状態が開始されたことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該コマンドはタイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
演出側MPU92は上乗せ期間の開始コマンドを主側MPU82から受信した場合、上乗せ状態用の制御処理(図60)におけるステップS3114にて肯定判定をして、上乗せ期間の開始コマンドに対応する制御テーブルを読み出す。当該制御テーブルに従ってスピーカ部65の音出力制御が実行されることにより上乗せ実行状態であることに対応する音が出力され、当該制御テーブルに従って演出用発光部66の発光制御が実行されることにより上乗せ実行状態であることに対応する発光演出が実行される。また、当該制御テーブルに従って画像表示装置67の表示制御が実行されることにより、上乗せ実行状態であることに対応する表示演出が実行される。なお、画像表示装置67では第1クレジット投入ボタン47を操作すべきこと、及び第1クレジット投入ボタン47の操作に基づき継続ゲーム数の上乗せが発生することを遊技者に認識可能とさせる報知画像が表示される。
上乗せ状態処理(図58)の説明に戻り、上乗せ実行状態ではスタートレバー41が操作されていない状況において(ステップS3007:NO)、第1クレジット投入ボタン47が操作された場合(ステップS3008:YES)、上乗せゲーム数の抽選処理を実行する(ステップS3009)。上乗せゲーム数の抽選処理では、上乗せゲーム数用の抽選テーブルを主側ROM83から主側RAM84に読み出す。上乗せゲーム数用の抽選テーブルは1種類のみ設けられている。上乗せゲーム数用の抽選テーブルは、選択され得る上乗せゲーム数として1ゲーム、2ゲーム、3ゲーム、5ゲーム及び10ゲームが設定されているとともに、1ゲームが選択される確率が50%、2ゲームが選択される確率が30%、3ゲームが選択される確率が10%、5ゲームが選択される確率が7%、及び10ゲームが選択される確率が3%となるように設定されている。上乗せゲーム数の抽選処理では、主側RAM84において定期的に更新される上乗せゲーム数抽選用の抽選カウンタの値を取得し、その取得した値を上乗せゲーム数用の抽選テーブルに対して照合する。
その後、上乗せゲーム数の抽選処理にて選択された上乗せゲーム数を、主側RAM84に設けられた上乗せカウンタに加算する(ステップS3010)。上乗せカウンタは、上乗せ実行状態において発生した上乗せゲーム数の合計を主側MPU82にて特定するためのカウンタである。その後、上乗せ発生コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS3011)。上乗せ発生コマンドは、上乗せ実行状態において継続ゲーム数の上乗せが1回発生した場合に当該上乗せが1回発生したこと及び上乗せ対象となった継続ゲーム数を演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該コマンドはタイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
演出側MPU92は上乗せ発生コマンドを主側MPU82から受信した場合、上乗せ状態用の制御処理(図60)におけるステップS3116にて肯定判定をして、当該上乗せ発生コマンドに対応する制御テーブルを読み出す。当該制御テーブルに従ってスピーカ部65の音出力制御が実行されることにより継続ゲーム数の上乗せが発生したことに対応する音が出力され、当該制御テーブルに従って演出用発光部66の発光制御が実行されることにより継続ゲーム数の上乗せが発生したことに対応する発光演出が実行される。また、当該制御テーブルに従って画像表示装置67の表示制御が実行されることにより、継続ゲーム数の上乗せが発生したことに対応する表示演出が実行されるとともに、今回上乗せの対象となったゲーム数を示す画像が表示される。
上乗せ状態処理(図58)では、ステップS3011の処理を実行した後は、主側RAM84の継続率カウンタ84eの値に対応する継続抽選テーブルを主側ROM83から主側RAM84に読み出す(ステップS3012)。既に説明したとおり継続率カウンタ84eは「0」〜「4」の値を取り得るものであるため、継続抽選テーブルはそれら各値に1対1で対応させて合計で5種類設けられている。継続率カウンタ84eの値が「0」である場合に対応する継続抽選テーブルは継続当選確率が95%となるように設定されており、継続率カウンタ84eの値が「1」である場合に対応する継続抽選テーブルは継続当選確率が96%となるように設定されており、継続率カウンタ84eの値が「2」である場合に対応する継続抽選テーブルは継続当選確率が97%となるように設定されており、継続率カウンタ84eの値が「3」である場合に対応する継続抽選テーブルは継続当選確率が98%となるように設定されており、継続率カウンタ84eの値が「4」である場合に対応する継続抽選テーブルは継続当選確率が99%となるように設定されている。
その後、継続抽選処理を実行する(ステップS3013)。継続抽選処理では、主側RAM84において定期的に更新される継続抽選用の抽選カウンタの値を取得し、その取得した値をステップS3012にて読み出した継続抽選テーブルに対して照合する。これにより、継続率昇格状態において決定された継続当選確率に従って継続抽選処理が実行される。継続抽選処理の結果が継続当選である場合(ステップS3014:YES)、ステップS3007の処理に戻る。この場合、スタートレバー41の操作が行われることなく第1クレジット投入ボタン47の操作が行われることにより、ステップS3008〜ステップS3014の処理が再度実行される。つまり、継続抽選処理にて継続当選となっている間は、スタートレバー41が操作されないことを条件として、第1クレジット投入ボタン47の操作に基づく上乗せゲーム数の抽選処理及び継続抽選処理が繰り返される。継続抽選処理にて継続当選とならなかった場合(ステップS3014:NO)、上乗せ状態を終了させるための上乗せ状態の終了処理を実行する(ステップS3019)。当該終了処理については後に説明する。
ここで、上乗せ実行状態においてはスタートレバー41が操作されることはなく、さらに継続抽選処理にて継続当選となっている場合は、第1クレジット投入ボタン47の操作に基づきステップS3009〜ステップS3014の処理が繰り返される。上乗せ状態処理は通常処理(図15)における遊技終了時の対応処理(ステップS510)の一部の処理として実行される。そして、当該上乗せ状態処理においてステップS3009〜ステップS3014の処理が繰り返されることにより、通常処理の進行が待機されることとなる。つまり、上乗せ実行状態では、役の抽選処理(図18)の結果に対応する停止制御が実行されることとなるリール32L,32M,32Rの駆動制御の実行が待機された状態となる。これにより、遊技者は上乗せ実行状態における継続ゲーム数の上乗せの発生に対して注目することが可能となる。
上乗せ実行状態においてスタートレバー41が操作された場合(ステップS3007:YES)、第1クレジット投入ボタン47の操作に基づき継続ゲーム数の上乗せが発生する上乗せ実行状態がキャンセルされたこととなる。上乗せ実行状態がキャンセルされた場合、補償ゲーム数抽選処理により補償ゲーム数が決定され、その補償ゲーム数の値が主側RAM84の上乗せカウンタの値に加算される。これにより、上乗せ実行状態のキャンセルが実行された場合には、当該キャンセル操作が行われるまでに第1クレジット投入ボタン47の操作に基づき発生した継続ゲーム数の上乗せ分に対して、補償ゲーム数抽選処理により決定された補償ゲーム数が加算されることとなる。
補償ゲーム数を決定するための処理について詳細には、まず補償抽選テーブルを主側ROM83から主側RAM84に読み出す(ステップS3015)。補償抽選テーブルは継続率カウンタ84eとして取り得る値に1対1で対応させて設けられている。換言すれば、補償抽選テーブルは継続抽選処理の継続当選確率として取り得る値に1対1で対応させて設けられている。既に説明したとおり継続率カウンタ84eは「0」〜「4」の値を取り得るものであるため、補償抽選テーブルはそれら各値に1対1で対応させて合計で5種類設けられている。図62は各補償抽選テーブルの内容を説明するための説明図である。
図62に示すように、継続当選確率が95%である場合に対応する補償抽選テーブルでは選択され得る補償ゲーム数が33ゲーム〜40ゲームに設定されており、継続当選確率が96%である場合に対応する補償抽選テーブルでは選択され得る補償ゲーム数が41ゲーム〜50ゲームに設定されており、継続当選確率が97%である場合に対応する補償抽選テーブルでは選択され得る補償ゲーム数が55ゲーム〜67ゲームに設定されており、継続当選確率が98%である場合に対応する補償抽選テーブルでは選択され得る補償ゲーム数が82ゲーム〜102ゲームに設定されており、継続当選確率が99%である場合に対応する補償抽選テーブルでは選択され得る補償ゲーム数が164ゲーム〜204ゲームに設定されている。
上乗せゲーム数の抽選処理(ステップS3009)における上乗せゲーム数の選択態様との関係で、上乗せ実行状態において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合に発生する上乗せゲーム数の期待値は2.05ゲームである。そうすると、上乗せ実行状態における所定のタイミングでキャンセル操作が行われる場合において、仮にその所定のタイミングでキャンセル操作が行われることなく第1クレジット投入ボタン47の操作が継続されたとすると、継続当選確率が95%であれば上乗せゲーム数として41ゲームが取得されることが期待され、継続当選確率が96%であれば上乗せゲーム数として約51ゲームが取得されることが期待され、継続当選確率が97%であれば上乗せゲーム数として約68ゲームが取得されることが期待され、継続当選確率が98%であれば上乗せゲーム数として約103ゲームが取得されることが期待され、継続当選確率が99%であれば上乗せゲーム数として205ゲームが取得されることが期待される(以下、これら各上乗せゲーム数を取得期待ゲーム数ともいう)。これに対して、各継続当選確率の補償ゲーム数の最大値は対応する取得期待ゲーム数よりも小さい値である。これにより、キャンセル操作が行われた場合には所定の補償ゲーム数を担保するようにした構成において、キャンセル操作が行われた場合よりもキャンセル操作を行わずに上乗せ実行状態を継続させた方が、最終的に取得できる上乗せゲーム数を多くすることが可能となる。よって、上乗せ実行状態において第1クレジット投入ボタン47を操作することによる遊技を行うことを遊技者に促すことが可能となる。
その一方、各継続当選確率の補償ゲーム数の最小値は、対応する取得期待ゲーム数の8割以上となっている。つまり、キャンセル操作を行った時点からの取得期待ゲーム数の8割以上の上乗せゲーム数が補償ゲーム数として担保される。よって、意図せずキャンセル操作を行ってしまったとしても、遊技者の不利益感を抑えることが可能となる。
また、継続当選確率が高いほど補償ゲーム数は多くなる。具体的には、継続当選確率がm%である場合の補償ゲーム数の最大値よりも、継続当選確率が(m+1)%である場合の補償ゲーム数の最小値の方が大きい値に設定されている。これにより、継続当選確率が高い状態でキャンセル操作が発生した場合には、継続当選確率が低い状態でキャンセル操作が発生した場合よりも補償ゲーム数が多くなり、継続当選確率が高い状態で意図せずキャンセル操作を行ってしまったとしても、遊技者の不利益感を抑えることが可能となる。
また、キャンセル操作が行われた場合、上乗せ実行状態における上乗せゲーム数として補償ゲーム数のみが付与されるのではなく、キャンセル操作が行われるまでに第1クレジット投入ボタン47の操作に基づき取得した上乗せゲーム数に対して補償ゲーム数が加算されることとなる。これにより、キャンセル操作が行われるまでに第1クレジット投入ボタン47の操作に基づき発生した上乗せゲーム数が無効化されてしまわないようにすることが可能となる。
上乗せ状態処理(図58)のステップS3015では、主側RAM84の継続率カウンタ84eの値に対応する補償抽選テーブルを主側ROM83から主側RAM84に読み出す。その後、補償ゲーム数抽選処理を実行する(ステップS3016)。補償ゲーム数抽選処理では、主側RAM84において定期的に更新される補償ゲーム数用の抽選カウンタの値を取得し、その取得した値をステップS3015にて読み出した補償抽選テーブルに対して照合する。これにより、現状の継続当選確率に対応する補償抽選テーブルに定められているいずれかの補償ゲーム数が選択される。そして、補償ゲーム数抽選処理により選択した補償ゲーム数の値を主側RAM84の上乗せカウンタの値に加算する(ステップS3017)。
その後、キャンセル発生コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS3018)。キャンセル発生コマンドは、上乗せ実行状態においてキャンセル操作が発生した場合に当該キャンセル操作が発生したこと、キャンセル操作が発生するまでに獲得した上乗せゲーム数とキャンセル操作により発生した補償ゲーム数との合計のゲーム数を演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。つまり、キャンセル発生コマンドには、ステップS3017にて加算処理を実行した後における上乗せカウンタの値に対応した情報が設定される。キャンセル発生コマンドはタイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
演出側MPU92はキャンセル発生コマンドを主側MPU82から受信した場合、上乗せ状態用の制御処理(図60)におけるステップS3118にて肯定判定をして、当該キャンセル発生コマンドに対応する制御テーブルを読み出す。当該制御テーブルに従ってスピーカ部65の音出力制御が実行されることにより上乗せ実行状態のキャンセル操作が行われたことに対応する音が出力され、当該制御テーブルに従って演出用発光部66の発光制御が実行されることにより上乗せ実行状態のキャンセル操作が行われたことに対応する発光演出が実行される。また、当該制御テーブルに従って画像表示装置67の表示制御が実行されることにより上乗せ実行状態のキャンセル操作が行われたことに対応する表示演出が実行されるとともに、キャンセル操作が発生するまでに獲得した上乗せゲーム数とキャンセル操作により発生した補償ゲーム数との合計のゲーム数を示す画像が表示される。
ここで、上乗せ実行状態が実行される様子を図63のタイムチャートを参照しながら説明する。図63(a)は上乗せ実行状態の実行期間を示し、図63(b)は第1クレジット投入ボタン47の操作タイミングを示し、図63(c)はスタートレバー41の操作タイミングを示し、図63(d)は継続ゲーム数の上乗せの発生タイミングを示し、図63(e)は上乗せゲーム数が増加していく様子を示す。
まずキャンセル操作が行われない場合について説明する。
t1のタイミングで図63(a)に示すように上乗せ実行状態が開始される。上乗せ実行状態では、図63(b)に示すように、t2のタイミング、t3のタイミング、t4のタイミング、t5のタイミング、t6のタイミング、t7のタイミング及びt8のタイミングのそれぞれにおいて第1クレジット投入ボタン47が操作される。この場合、図63(d)に示すようにt2のタイミング〜t8のタイミングのそれぞれにおいて上乗せゲーム数の取得が発生するとともに、図63(e)に示すように上乗せ実行状態において取得された上乗せゲーム数が増加していく。また、t2のタイミング〜t7のタイミングのそれぞれでは主側MPU82にて実行された継続抽選処理にて継続当選となることで上乗せ実行状態は継続される一方、t8のタイミングで第1クレジット投入ボタン47の操作に基づき実行された継続抽選処理では継続当選とならない。したがって、その後のt9のタイミングで、図63(a)に示すように上乗せ実行状態が終了する。
次に、キャンセル操作が行われる場合について説明する。
t10のタイミングで図63(a)に示すように上乗せ実行状態が開始される。上乗せ実行状態では、図63(b)に示すように、t11のタイミング、t12のタイミング及びt13のタイミングのそれぞれにおいて第1クレジット投入ボタン47が操作される。この場合、図63(d)に示すようにt11のタイミング〜t13のタイミングのそれぞれにおいて上乗せゲーム数の取得が発生するとともに、図63(e)に示すように上乗せ実行状態において取得された上乗せゲーム数が増加していく。また、t11のタイミング〜t13のタイミングのそれぞれでは主側MPU82にて実行された継続抽選処理にて継続当選となることで上乗せ実行状態は継続される。
その後、t14のタイミングで、図63(c)に示すようにスタートレバー41の操作、すなわちキャンセル操作が行われる。この場合、図63(d)に示すように上乗せゲーム数として補償ゲーム数の取得が行われ、図63(e)に示すように上乗せ実行状態において取得された上乗せゲーム数が増加する。そして、その後のt15のタイミングで、図63(a)に示すように上乗せ実行状態が終了する。
上乗せ状態処理(図58)の説明に戻り、ステップS3014にて否定判定をした場合、又はステップS3018の処理を実行した場合、上乗せ状態の終了処理を実行する(ステップS3019)。図64は、上乗せ状態の終了処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM84の上乗せカウンタの値を主側RAM84のARTゲーム数カウンタの値に加算する(ステップS3201)。これにより、ART状態の1実行回における継続ゲーム数が上乗せ状態において発生した上乗せゲーム数分、増加することとなる。その後、主側RAM84の上乗せカウンタの値を「0」クリアする(ステップS3202)。また、主側RAM84のAT状態カウンタに「2」をセットする(ステップS3203)。これにより、遊技状態が上乗せ状態からART状態に移行する。
その後、上乗せ状態の終了コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS3204)。上乗せ状態の終了コマンドは、上乗せ状態が終了したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該コマンドはタイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
演出側MPU92は上乗せ状態の終了コマンドを主側MPU82から受信した場合、コマンド対応処理(図37)のステップS1626にて肯定判定をすることで、ステップS1627及びステップS1628の処理を実行する。具体的には、ステップS1627では、初期位置復帰用の駆動信号の出力開始処理を実行する。これにより、演出側MPU92の演出制御処理(図36)における可動物の駆動制御処理(ステップS1506)において停止順報知装置71の回動用駆動部74に対して、当該停止順報知装置71を報知時位置から初期位置に回動させる駆動状態となるようにするための駆動信号の出力が開始される。当該駆動信号の出力は、初期位置検知センサ76の検知結果に基づき停止順報知装置71が初期位置に配置されたことが特定されるまで継続される。なお、停止順報知装置71を報知時位置から初期位置に配置するまでに要する時間は3secである。
また、ステップS1628では、上乗せ状態の終了コマンドに対応する制御テーブルを読み出す。当該制御テーブルに従ってスピーカ部65の音出力制御が実行されることにより上乗せ状態が終了したことに対応する音が出力され、当該制御テーブルに従って演出用発光部66の発光制御が実行されることにより上乗せ状態が終了したことに対応する発光演出が実行される。また、当該制御テーブルに従って画像表示装置67の表示制御が実行されることにより、上乗せ状態が終了したことに対応する表示演出が実行される。
上乗せ状態の終了処理(図64)の説明に戻り、ステップS3204の処理を実行した場合、主側RAM84の進行待機カウンタ84aに第3待機値をセットする(ステップS3205)。進行待機カウンタ84aは、既に説明したとおり、遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始を待機する状況であるか否かを主側MPU82にて特定するためのカウンタである。進行待機カウンタ84aにセットされた値は、タイマ割込み処理(図13)におけるステップS307のタイマ減算処理が実行される度に1減算される。そして、進行待機カウンタ84aの値が1以上である場合には、通常処理(図15)においてステップS511の処理で待機することにより、遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始が待機されることとなる。これにより、上乗せ状態が終了した場合には、遊技者の操作に基づくゲームの進行及び新たなゲームの開始が第3待機値に対応する所定期間(例えば8sec)に亘って待機されることとなる。この待機期間においては、スピーカ部65、演出用発光部66及び画像表示装置67にて上乗せ状態が終了したことに対応する各種演出が実行される。このようにゲームの進行が待機されるとともにその待機期間を利用して上乗せ状態の終了に対応する演出が実行されることにより、上乗せ状態が終了したことを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
ここで、既に説明したとおり上乗せ状態が終了する場合、停止順報知装置71が報知時位置から初期位置に変位される。この場合に、当該変位に要する期間は3secであり、上乗せ状態の終了に際してゲームの進行が待機される待機期間に含まれる。そして、既に説明したとおり、この待機期間においては上乗せ状態が終了したことに対応する各種演出が実行される。これにより、上乗せ状態が終了したことを遊技者に明確に認識させるためのゲームの待機期間を利用して停止順報知装置71を報知時位置から初期位置に配置することが可能となる。
上乗せ状態処理(図58)の説明に戻り、ステップS3005にて否定判定をした場合、又はステップS3019の処理を実行した場合、RTモードの移行処理を実行する(ステップS3020)。RTモードの移行処理では、払出側MPU86から受信した回転終了コマンドに基づき第1RTリプレイ入賞が発生したことを特定した場合には第1RTモードに移行させ、払出側MPU86から受信した回転終了コマンドに基づき第2RTリプレイ入賞が発生したことを特定した場合には第2RTモードに移行させ、払出側MPU86から受信した回転終了コマンドに基づき第1転落リプレイ入賞が発生したことを特定した場合には通常モードに移行させ、払出側MPU86から受信した回転終了コマンドに基づき第2転落リプレイ入賞が発生したことを特定した場合には第1RTモードに移行させる。
<ART終了分岐状態に関する処理内容>
次に、ART終了分岐状態について説明する。ART終了分岐状態は、ART状態の1実行回が終了した場合に滞在する遊技状態である。ART終了分岐状態では、インデックス値IV=1〜6のいずれかで当選となった場合にベル入賞の成立を可能とするためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。また、ART終了分岐状態においては主側RAM84の残ART実行カウンタの値が1以上であれば最終的にART状態に復帰し、当該残ART実行カウンタの値が「0」であってもART状態に復帰し得る。ここで、ART状態の1実行回が終了した場合にART終了分岐状態に移行するため、ART終了分岐状態に移行したタイミングにおいて抽選モードが第2RTモードとなっている可能性が高い。この場合において残ART実行カウンタの値が1以上であったとしても、第2RTモードから第1RTモードへの移行を一旦発生させて、その後に第2RTモードに再度移行するのに合わせてART状態の新たな実行回が開始される。
ART終了分岐状態であっても上記のとおりインデックス値IV=1〜6のいずれかで当選となった場合にはベル入賞の成立を可能とするためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されるため、遊技者にとって有利な状態となる。この場合に、残ART実行カウンタの値が1以上であったとしても、少なくとも抽選モードが第2RTモードから第1RTモードに移行するまではART終了分岐状態に滞在することとなる。その一方、ART終了分岐状態において第2RTモードである場合、第2転落リプレイ入賞の発生を可能とする役に当選したとしても当該第2転落リプレイ入賞の発生を回避するためのリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されない。これにより、ART終了分岐状態においては遊技者の予測が当たり第2転落リプレイ入賞の発生を回避させれば、ART終了分岐状態を継続させることが可能となる。よって、遊技者自身の予測によって遊技者に有利なART終了分岐状態を継続させることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
図65は、遊技終了時の対応処理(図29)におけるステップS1309にて実行されるART終了分岐処理を示すフローチャートである。なお、遊技終了時の対応処理(図29)はゲームの終了時に実行されるため、ART終了分岐処理もゲームの終了時、すなわち全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した後に実行される。
ART終了分岐処理では、払出側MPU86から受信した回転終了コマンドに基づき第2RTリプレイ入賞が発生したことを特定した場合(ステップS3301:YES)、主側RAM84の残ART実行カウンタの値が1以上であれば(ステップS3302:YES)、当該残ART実行カウンタの値を1減算した後に(ステップS3303)、主側RAM84のAT状態カウンタに「2」をセットする(ステップS3304)。また、抽選モードが第2RTモードとなるようにするために、主側RAM84のデータ設定を行う(ステップS3305)。これにより、主側MPU82は遊技終了時の対応処理(図29)における次回の処理回においてART状態処理(ステップS1307)を実行することとなり、遊技状態がART終了分岐状態からART状態に移行する。一方、残ART実行カウンタの値が「0」であれば、ステップS3303及びステップS3304の処理を実行することなく、抽選モードが第2RTモードとなるようにするために主側RAM84のデータ設定を行う(ステップS3305)。
ここで、ART終了分岐状態においては残ART実行カウンタの値が1以上である状況において第2RTリプレイ入賞の発生を可能とする役に当選した場合、第2RTリプレイ入賞の発生を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。これにより、残ART実行カウンタの値が1以上である状況であれば、第1RTモードにおいて第2RTリプレイ入賞の発生を可能とする役に当選することで、遊技者はART状態の新たな実行回を容易に開始させることが可能となる。一方、残ART実行カウンタの値が「0」である状況においては第2RTリプレイ入賞の発生を可能とする役に当選したとしても第2RTリプレイ入賞の発生を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されない。また、リール32L,32M,32Rの停止順序が第2RTリプレイ入賞の発生を可能とする停止順序となったとしてもART終了分岐状態が継続されるだけであり、ART状態への移行は発生しない。
ART終了分岐処理では、払出側MPU86から受信した回転終了コマンドに基づき第1転落リプレイ入賞が発生したことを特定した場合(ステップS3306:YES)、主側RAM84の残ART実行カウンタの値が「0」であれば(ステップS3307:YES)、主側RAM84のAT状態カウンタの値を「0」クリアする(ステップS3308)。これにより、AT状態が終了することとなる。また、ART状態処理(図54)におけるステップS2813及びステップS2814と同様に、AT終了コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットするとともに(ステップS3309)、主側RAM84の進行待機カウンタ84aに第3待機値に対応する値をセットする(ステップS3310)。これらの処理内容は、ART状態処理(図54)におけるステップS2813及びステップS2814の場合と同様である。ステップS3307にて否定判定をした場合、又はステップS3310の処理を実行した場合、抽選モードが通常モードとなるようにするために主側RAM84のデータ設定を行う(ステップS3311)。
ここで、ART終了分岐状態においては残ART実行カウンタの値が1以上である状況において第1転落リプレイ入賞の発生を可能とする役に当選した場合、第1転落リプレイ入賞の発生を回避させることが可能なリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。これにより、残ART実行カウンタの値が1以上である状況であれば、第1RTモードにおいて第1転落リプレイ入賞の発生を可能とする役に当選したとしても、遊技者は第1転落リプレイ入賞の発生を容易に回避させることが可能となる。また、仮に、当該状況において第1転落リプレイ入賞を発生させてしまったとしても、ART終了分岐状態は継続される。これにより、残ART実行カウンタの値が1以上である状況においては、遊技者の操作ミスによって第1転落リプレイ入賞を発生させてしまったとしても、ART終了分岐状態を継続させることが可能となる。
一方、残ART実行カウンタの値が「0」である状況において第1転落リプレイ入賞の発生を可能とする役に当選したとしても第1転落リプレイ入賞の発生を回避させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されない。この場合、遊技者は第1転落リプレイ入賞の発生を回避させるリール32L,32M,32Rの停止順序を予測して停止操作を行うこととなり、その予測した停止順序が第1転落リプレイ入賞の発生を回避させることが可能な停止順序であれば第1転落リプレイ入賞が発生しない。これにより、ART終了分岐状態においては遊技者の予測が当たり第1転落リプレイ入賞の発生を回避させれば、ART終了分岐状態を継続させることが可能となる。よって、遊技者自身の予測によって遊技者に有利なART終了分岐状態を継続させることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
ART終了分岐処理では、その他のRTモードの移行処理を実行する(ステップS3312)。その他のRTモードの移行処理では、払出側MPU86から受信した回転終了コマンドに基づき第1RTリプレイ入賞が発生したことを特定した場合には第1RTモードに移行させ、払出側MPU86から受信した回転終了コマンドに基づき第2転落リプレイ入賞が発生したことを特定した場合には第1RTモードに移行させる。
<報知制御処理>
次に、主側MPU82において抽選処理(図18)におけるステップS813にて実行される報知制御処理について説明する。報知制御処理では、リール32L,32M,32Rの停止順序を報知するための制御を実行するとともに、第1RTモードにおいて第1転落リプレイ入賞の発生を可能とする役又は第2RTリプレイ入賞の発生を可能とする役に当選したことを報知するための制御を実行する。この場合、報知制御処理においては各種報知を画像表示装置67にて行わせるためのコマンドの設定処理を実行するとともに、当該コマンドの設定処理を実行する場合には当該コマンドにおいて指示する報知内容に対応する表示を特別表示部63にて行わせるための設定処理を実行する。報知制御処理の具体的な処理内容の説明に先立ち、特別表示部63について詳細に説明する。
図66(a)は特別表示部63の正面図である。特別表示部63には、7個の表示用セグメント131〜137が設けられている。各表示用セグメント131〜137は、LEDからなる個別の光源を有しており、それら個別の光源がオンオフ制御されることで、任意の1個の表示用セグメント131〜137のみを点灯させることができるとともに、任意の組合せの表示用セグメント131〜137を点灯させることができる。上記個別の光源はいずれも同一色の光を照射するものであるため、各表示用セグメント131〜137においてはいずれも同一の色が表示されることとなるが、これに限定されることはなく、各表示用セグメント131〜137において異なる色が表示される構成としてもよく、各表示用セグメント131〜137のそれぞれにおいて複数種類の色を表示することが可能な構成としてもよい。第1〜第7表示用セグメント131〜137はいずれも直線状の表示用セグメントであり、所謂7セグメント表示器となるように第1〜第7表示用セグメント131〜137が配列されている。これにより、特別表示部63において、数字の「1」〜「9」及びアルファベットの「H」といったように複数種類の表示を行うことが可能である。なお、特別表示部63は上記のようなセグメント表示器である構成に限定されることはなく、複数種類の記号、数字又は文字を表示することが可能であれば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等その他のタイプの表示装置を用いてもよい。
本スロットマシン10では、既に説明したとおり、インデックス値IV=1〜6のいずれかで当選となった場合、リール32L,32M,32Rの停止順序が所定の停止順序となった場合にベル入賞が発生する。また、通常モード用抽選テーブル(図19及び図20)を利用して抽選処理(図18)が実行される場合、インデックス値IV=12〜15のいずれかで当選となった場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序が所定の停止順序となることで第1RTリプレイ入賞が成立し、第1RTモード用抽選テーブル(図21及び図22)を利用して抽選処理(図18)が実行される場合、インデックス値IV=12〜15のいずれかで当選となった場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序が所定の停止順序となることで第2RTリプレイ入賞が成立する。また、第1RTモード用抽選テーブル(図21及び図22)を利用して抽選処理(図18)が実行される場合、インデックス値IV=16〜21のいずれかで当選となった場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序が所定の停止順序となることで通常リプレイ入賞が成立しそれ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が成立する。また、第2RTモード用抽選テーブル(図23及び図24)を利用して抽選処理(図18)が実行される場合、インデックス値IV=12〜17のいずれかで当選となった場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序が所定の停止順序となることで通常リプレイ入賞が成立しそれ以外の場合には第2転落リプレイ入賞が成立する。
このようにリール32L,32M,32Rの停止順序に対応して入賞の成立態様が相違する構成において、画像表示装置67において報知され得るリール32L,32M,32Rの停止順序としては、第1停止が中リール32Mであり第2停止及び第3停止のリール32L,32M,32Rの種類が任意である停止順序と、第1停止が右リール32Rであり第2停止及び第3停止のリール32L,32M,32Rの種類が任意である停止順序と、第1停止が左リール32Lであり第2停止が中リール32Mであり第3停止が右リール32Rである停止順序と、第1停止が左リール32Lであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が中リール32Mである停止順序と、第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである停止順序と、第1停止が中リール32Mであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が左リール32Lである停止順序と、第1停止が右リール32Rであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が中リール32Mである停止順序と、第1停止が右リール32Rであり第2停止が中リール32Mであり第3停止が左リール32Lである停止順序とが存在している。これら停止順序は、合計で8種類存在している。
また、ART終了分岐状態においては、第2RTモード用抽選テーブル(図23及び図24)におけるインデックス値IV=12〜17のいずれかで当選となった場合、抽選モードの分岐タイミングであることを示す報知が画像表示装置67にて実行されるものの第2転落リプレイ入賞の発生を回避させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されない。また、ART終了分岐状態においては、第1RTモード用抽選テーブル(図21及び図22)におけるインデックス値IV=12〜15のいずれかで当選となった場合、主側RAM84の残ART実行カウンタの値が「0」であれば、抽選モードの分岐タイミングであることを示す報知が画像表示装置67にて実行されるものの第2RTリプレイ入賞を発生させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されない。また、ART終了分岐状態においては、第1RTモード用抽選テーブル(図21及び図22)におけるインデックス値IV=16〜21のいずれかで当選となった場合、主側RAM84の残ART実行カウンタの値が「0」であれば、抽選モードの分岐タイミングであることを示す報知が画像表示装置67にて実行されるものの第1転落リプレイ入賞の発生を回避させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されない。
上記構成において、特別表示部63では当選役との関係で画像表示装置67にて報知される内容に対応させた表示が行われる。特別表示部63の表示内容について、図66(b)を参照しながら説明する。
特別表示部63の表示内容は、画像表示装置67における上記8種類の停止順序の報知内容に1対1で対応させて設定されているとともに、リール32L,32M,32Rの停止順序は報知されないが抽選モードの分岐タイミングであることを示す報知が行われることに対応させて設定されている。具体的には、第1停止が中リール32Mであり残りは任意であることを示す報知が画像表示装置67にて行われることに対応させて「1」の数字が表示内容として設定されており、第1停止が右リール32Rであり残りは任意であることを示す報知が画像表示装置67にて行われることに対応させて「2」の数字が表示内容として設定されており、第1停止が左リール32Lであり第2停止が中リール32Mであり第3停止が右リール32Rであることを示す報知が画像表示装置67にて行われることに対応させて「3」の数字が表示内容として設定されており、第1停止が左リール32Lであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が中リール32Mであることを示す報知が画像表示装置67にて行われることに対応させて「4」の数字が表示内容として設定されており、第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rであることを示す報知が画像表示装置67にて行われることに対応させて「5」の数字が表示内容として設定されており、第1停止が中リール32Mであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が左リール32Lであることを示す報知が画像表示装置67にて行われることに対応させて「6」の数字が表示内容として設定されており、第1停止が右リール32Rであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が中リール32Mであることを示す報知が画像表示装置67にて行われることに対応させて「7」の数字が表示内容として設定されており、第1停止が右リール32Rであり第2停止が中リール32Mであり第3停止が左リール32Lであることを示す報知が画像表示装置67にて行われることに対応させて「8」の数字が表示内容として設定されており、リール32L,32M,32Rの停止順序は報知されないが抽選モードの分岐タイミングであることを示す報知が画像表示装置67にて行われることに対応させて「H」の文字が表示内容として設定されている。
上記のように特別表示部63の表示内容が設定されていることにより、画像表示装置67における異なる種類の報知内容間において特別表示部63の表示内容が重複しないこととなる。これにより、特別表示部63の表示内容を画像表示装置67における報知内容に対応付けることが可能となる。
なお、画像表示装置67における上記各報知内容に対して特別表示部63の表示内容が1対1で対応させて設定されている構成に限定されることはなく、上記各報知内容の一部又は全部に対しては特別表示部63の複数種類の表示内容が対応させて設定されている構成としてもよい。この場合であっても、異なる種類の報知内容間において特別表示部63の表示内容が重複しないようにすることで、特別表示部63の表示内容を画像表示装置67における報知内容に対応付けることが可能となる。
図67(a)及び図67(b)は画像表示装置67における報知内容と特別表示部63における表示内容との関係を説明するための説明図である。
画像表示装置67においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合、図67(a1)に示すように、画像表示装置67にはゲームを終了させるために必要な停止操作の回数と同数の単位表示画像G1〜G3が表示され、各単位表示画像G1〜G3においてリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する画像表示が行われる。具体的には、左リール32Lに対応する左単位表示画像G1と、中リール32Mに対応する中単位表示画像G2と、右リール32Rに対応する右単位表示画像G3とが表示される。そして、図67(a1)においては第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである場合の停止順序が報知される様子を示しているため、左単位表示画像G1には左リール32Lの停止順序に対応する「2」の画像が表示され、中単位表示画像G2には中リール32Mの停止順序に対応する「1」の画像が表示され、右単位表示画像G3には右リール32Rの停止順序に対応する「3」の画像が表示される。
画像表示装置67においては上記のようにリール32L,32M,32Rの停止順序そのものを報知する画像が表示されるのに対して、特別表示部63では図67(a2)に示すように、上記リール32L,32M,32Rの停止順序に対応する「5」の表示が行われる。つまり、画像表示装置67においてはリール32L,32M,32Rの数に対応する単位表示画像G1〜G3が表示されるとともに各単位表示画像G1〜G3において対応するリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する画像表示が行われるのに対して、特別表示部63ではリール32L,32M,32Rの数とは無関係な表示が行われる。これにより、特別表示部63においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知内容に対応する表示が行われるとしても、画像表示装置67における表示内容に遊技者を注目させることが可能となる。
画像表示装置67においてリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されないものの抽選モードの分岐タイミングであることが報知される場合、図67(b1)に示すように、画像表示装置67にはゲームを終了させるために必要な停止操作の回数と同数の単位表示画像G1〜G3が表示されるものの、各単位表示画像G1〜G3においてリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する画像表示は行われない。具体的には、左単位表示画像G1、中単位表示画像G2及び右単位表示画像G3のそれぞれにおいて同一の画像として「?」の画像が表示される。また、各単位表示画像G1〜G3とは別に、抽選モードの分岐タイミングであることを示す画像として「狙え!!」という文字画像G11が表示される。
画像表示装置67においては上記のように抽選モードの分岐タイミングであることを示す画像が表示されるのに対して、特別表示部63では図67(b2)に示すように、抽選モードの分岐タイミングであることに対応する「H」の表示が行われる。この「H」の表示は、リール32L,32M,32Rの停止順序には対応していない。このように画像表示装置67においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されない場合には、特別表示部63においてもリール32L,32M,32Rの停止順序を特定不可とする表示が行われるようにすることで、リール32L,32M,32Rの停止順序を遊技者に予測させるという遊技内容が特別表示部63の表示内容によって消失されてしまわないようにすることが可能となる。
ここで、図1に示すように、特別表示部63の表示範囲は画像表示装置67の表示範囲よりも狭い範囲となっている。これにより、画像表示装置67に比べて特別表示部63に対する遊技者の注目度を低下させることが可能となる。また、特別表示部63は、リール32L,32M,32Rを視認可能とする表示窓部21L,21M,21Rを挟んで画像表示装置67側とは逆側に存在している。これにより、画像表示装置67に対して特別表示部63が離間された位置に配置されることとなり、これによっても特別表示部63に対する遊技者の注目度を低下させることが可能となる。
図68は報知制御処理を示すフローチャートである。
報知制御処理では、インデックス値IV=1〜6のいずれかで当選となった場合(ステップS3401:YES)、主側RAM84のAT状態カウンタの値が1以上であることを条件として(ステップS3402:YES)、第1表示データの設定処理を実行する(ステップS3403)。第1表示データの設定処理では、主側ROM83に設けられた表示対応テーブルを参照することで、今回当選となったインデックス値IVにおいてベル入賞の発生を可能とする停止順序に対応する表示内容のデータの種類を把握する。そして、その把握した種類の表示内容のデータを主側ROM83に設けられた表示データ記憶エリアから読み出し、その読み出した表示内容のデータに従って特別表示部63の表示制御を実行する。これにより、ベル入賞の発生を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が特別表示部63にて開始される。
その後、報知実行コマンド及び停止順コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS3404)。報知実行コマンドは、今回のゲームにおいて当選役と関係する報知を実行すべきことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、停止順コマンドは、今回のゲームにおいて報知すべきリール32L,32M,32Rの停止順序を演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。報知実行コマンドは1種類のみ設定されており、画像表示装置67における報知内容に関係なく同一の報知実行コマンドが送信対象としてセットされる。停止順コマンドは、画像表示装置67にて報知させる停止順序の種類に1対1で対応させて設定されており、ステップS3404ではベル入賞の発生を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する停止順コマンドを主側ROM83から読み出して送信対象としてセットする。ステップS3404にてセットされた各種コマンドは、タイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
報知制御処理では、第1RTリプレイ入賞の発生を可能とする役又は第2RTリプレイ入賞の発生を可能とする役に当選した場合であって(ステップS3405:YES)、主側RAM84のAT状態カウンタの値が1〜3のいずれかである場合(ステップS3406:YES)、第1表示データの設定処理を実行する(ステップS3407)。第1表示データの設定処理では、主側ROM83の表示対応テーブルを参照することで、第1RTリプレイ入賞の発生を可能とする役に当選した場合であれば当該第1RTリプレイ入賞の発生を可能とする停止順序に対応する表示内容のデータの種類を把握し、第2RTリプレイ入賞の発生を可能とする役に当選した場合であれば当該第2RTリプレイ入賞の発生を可能とする停止順序に対応する表示内容のデータの種類を把握する。そして、その把握した種類の表示内容のデータを主側ROM83の表示データ記憶エリアから読み出し、その読み出した表示内容のデータに従って特別表示部63の表示制御を実行する。これにより、第1RTリプレイ入賞又は第2RTリプレイ入賞の発生を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が特別表示部63にて開始される。
その後、報知実行コマンド及び停止順コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS3408)。報知実行コマンドは既に説明したとおり1種類のみ設定されており、画像表示装置67における報知内容に関係なく同一の報知実行コマンドがセットされる。停止順コマンドについては第1RTリプレイ入賞及び第2RTリプレイ入賞のうち今回の当選役に対応する側の入賞の発生を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する停止順コマンドを主側ROM83から読み出して送信対象としてセットする。ステップS3408にてセットされた各種コマンドは、タイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
報知制御処理では、第1転落リプレイ入賞の発生を可能とする役又は第2転落リプレイ入賞の発生を可能とする役に当選した場合であって(ステップS3409:YES)、主側RAM84のAT状態カウンタの値が「2」又は「3」である場合、又はAT状態カウンタの値が「1」であって第2RTモードではない場合(ステップS3410:YES、ステップS3411:NO)、第1表示データの設定処理を実行する(ステップS3412)。第1表示データの設定処理では、主側ROM83の表示対応テーブルを参照することで、第1転落リプレイ入賞の発生を可能とする役に当選した場合であれば当該第1転落リプレイ入賞の発生を回避可能とする停止順序に対応する表示内容のデータの種類を把握し、第2転落リプレイ入賞の発生を可能とする役に当選した場合であれば当該第2転落リプレイ入賞の発生を回避可能とする停止順序に対応する表示内容のデータの種類を把握する。そして、その把握した種類の表示内容のデータを主側ROM83の表示データ記憶エリアから読み出し、その読み出した表示内容のデータに従って特別表示部63の表示制御を実行する。これにより、第1転落リプレイ入賞又は第2転落リプレイ入賞の発生を回避可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が特別表示部63にて開始される。
その後、報知実行コマンド及び停止順コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS3413)。報知実行コマンドは既に説明したとおり1種類のみ設定されており、画像表示装置67における報知内容に関係なく同一の報知実行コマンドがセットされる。停止順コマンドについては第1転落リプレイ入賞及び第2転落リプレイ入賞のうち今回の当選役に対応する側の入賞の発生を回避可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する停止順コマンドを主側ROM83から読み出して送信対象としてセットする。ステップS3413にてセットされた各種コマンドは、タイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。ちなみに、この場合に送信される停止順コマンドには、ステップS3412にて選択された特別表示部63の報知内容に対応する停止順序の情報がセットされている。
なお、AT状態カウンタの値が「1」である場合というのはART準備状態であり、ART準備状態においては第2RTモードである場合には第2転落リプレイ入賞の発生を可能とする役に当選したとしても当該第2転落リプレイ入賞の発生を回避可能とする停止順序を報知しない構成とすることで、第2RTモードにおいてART準備状態が開始された場合には第1RTモードに移行させる契機を生じさせることが可能となる。ART準備状態からART状態への移行は第1RTモードから第2RTモードに移行した場合に発生するため、第2RTモードにおいてART準備状態が開始された場合には第1RTモードに一旦移行させることで、ART準備状態からART状態への移行契機を発生させる機会を担保することが可能となる。
報知制御処理では、主側RAM84のAT状態カウンタの値が「4」である場合、すなわちART終了分岐状態である場合(ステップS3414:YES)、分岐対応の報知制御処理を実行する(ステップS3415)。分岐対応の報知制御処理について図69のフローチャートを参照しながら説明する。
第2転落リプレイ入賞の発生を可能とする役に当選した場合(ステップS3501:YES)、第2表示データの設定処理を実行する(ステップS3502)。ART終了分岐状態である場合、第2転落リプレイ入賞の発生を可能とする役に当選したとしても第2転落リプレイ入賞の発生を回避可能とする停止順序は報知されない。したがって、第2表示データの設定処理では、主側ROM83の表示対応テーブルを参照することで、リール32L,32M,32Rの停止順序は報知しないものの抽選モードの分岐タイミングであることを示す報知に対応する表示内容のデータの種類を把握する。そして、その把握した種類の表示内容のデータを主側ROM83の表示データ記憶エリアから読み出し、その読み出した表示内容のデータに従って特別表示部63の表示制御を実行する。これにより、リール32L,32M,32Rの停止順序は報知しないものの抽選モードの分岐タイミングであることを示す報知に対応する表示が特別表示部63にて開始される。
その後、報知実行コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS3503)。報知実行コマンドは既に説明したとおり1種類のみ設定されており、画像表示装置67における報知内容に関係なく同一の報知実行コマンドがセットされる。このセットされた報知実行コマンドは、タイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。この場合に、上記のとおりART終了分岐状態である場合、既に説明したとおり第2転落リプレイ入賞の発生を可能とする役に当選したとしても第2転落リプレイ入賞の発生を回避可能とする停止順序は報知されない。したがって、停止順コマンドは演出側MPU92に送信されない。
分岐対応の報知制御処理では、第1転落リプレイ入賞の発生を可能とする役に当選した場合(ステップS3504:YES)、主側RAM84の残ART実行カウンタの値が1以上であれば(ステップS3505:YES)、第1表示データの設定処理を実行する(ステップS3506)。ART終了分岐状態である場合、既に説明したとおり残ART実行カウンタの値が1以上であれば第1転落リプレイ入賞の発生を可能とする役に当選した場合には第1転落リプレイ入賞の発生を回避可能とする停止順序が報知される。したがって、第1表示データの設定処理では、主側ROM83の表示対応テーブルを参照することで、第1転落リプレイ入賞の発生を回避可能とする停止順序に対応する表示内容のデータの種類を把握する。そして、その把握した種類の表示内容のデータを主側ROM83の表示データ記憶エリアから読み出し、その読み出した表示内容のデータに従って特別表示部63の表示制御を実行する。これにより、第1転落リプレイ入賞の発生を回避可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が特別表示部63にて開始される。
その後、報知実行コマンド及び停止順コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS3507)。報知実行コマンドは既に説明したとおり1種類のみ設定されており、画像表示装置67における報知内容に関係なく同一の報知実行コマンドがセットされる。停止順コマンドについては第1転落リプレイ入賞の発生を回避可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する停止順コマンドを主側ROM83から読み出して送信対象としてセットする。ステップS3507にてセットされた各種コマンドは、タイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。ちなみに、この場合に送信される停止順コマンドには、ステップS3506にて選択された特別表示部63の報知内容に対応する停止順序の情報がセットされている。
一方、第1転落リプレイ入賞の発生を可能とする役に当選した場合であって残ART実行カウンタの値が「0」である場合(ステップS3504:YES、ステップS3505:NO)、第2表示データの設定処理を実行する(ステップS3508)。ART終了分岐状態である場合、既に説明したとおり残ART実行カウンタの値が「0」であれば第1転落リプレイ入賞の発生を可能とする役に当選したとしても第1転落リプレイ入賞の発生を回避可能とする停止順序は報知されない。したがって、第2表示データの設定処理では、主側ROM83の表示対応テーブルを参照することで、リール32L,32M,32Rの停止順序は報知しないものの抽選モードの分岐タイミングであることを示す報知に対応する表示内容のデータの種類を把握する。そして、その把握した種類の表示内容のデータを主側ROM83の表示データ記憶エリアから読み出し、その読み出した表示内容のデータに従って特別表示部63の表示制御を実行する。これにより、リール32L,32M,32Rの停止順序は報知しないものの抽選モードの分岐タイミングであることを示す報知に対応する表示が特別表示部63にて開始される。
その後、報知実行コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS3509)。報知実行コマンドは既に説明したとおり1種類のみ設定されており、画像表示装置67における報知内容に関係なく同一の報知実行コマンドがセットされる。このセットされた報知実行コマンドは、タイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。この場合に、上記のとおりART終了分岐状態である場合であって残ART実行カウンタの値が「0」である場合、既に説明したとおり第1転落リプレイ入賞の発生を可能とする役に当選したとしても第1転落リプレイ入賞の発生を回避可能とする停止順序は報知されない。したがって、停止順コマンドは演出側MPU92に送信されない。
分岐対応の報知制御処理では、第2RTリプレイ入賞の発生を可能とする役に当選した場合(ステップS3510:YES)、主側RAM84の残ART実行カウンタの値が1以上であれば(ステップS3511:YES)、第1表示データの設定処理を実行する(ステップS3512)。ART終了分岐状態である場合、既に説明したとおり残ART実行カウンタの値が1以上であれば第2RTリプレイ入賞の発生を可能とする役に当選した場合には第2RTリプレイ入賞の発生を可能とする停止順序が報知される。したがって、第1表示データの設定処理では、主側ROM83の表示対応テーブルを参照することで、第2RTリプレイ入賞の発生を可能とする停止順序に対応する表示内容のデータの種類を把握する。そして、その把握した種類の表示内容のデータを主側ROM83の表示データ記憶エリアから読み出し、その読み出した表示内容のデータに従って特別表示部63の表示制御を実行する。これにより、第2RTリプレイ入賞の発生を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が特別表示部63にて開始される。
その後、報知実行コマンド及び停止順コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS3513)。報知実行コマンドは既に説明したとおり1種類のみ設定されており、画像表示装置67における報知内容に関係なく同一の報知実行コマンドがセットされる。停止順コマンドについては第2RTリプレイ入賞の発生を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する停止順コマンドを主側ROM83から読み出して送信対象としてセットする。ステップS3513にてセットされた各種コマンドは、タイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。
一方、第2RTリプレイ入賞の発生を可能とする役に当選した場合であって残ART実行カウンタの値が「0」である場合(ステップS3510:YES、ステップS3511:NO)、第2表示データの設定処理を実行する(ステップS3514)。ART終了分岐状態である場合、既に説明したとおり残ART実行カウンタの値が「0」であれば第2RTリプレイ入賞の発生を可能とする役に当選したとしても第2RTリプレイ入賞の発生を可能とする停止順序は報知されない。したがって、第2表示データの設定処理では、主側ROM83の表示対応テーブルを参照することで、リール32L,32M,32Rの停止順序は報知しないものの抽選モードの分岐タイミングであることを示す報知に対応する表示内容のデータの種類を把握する。そして、その把握した種類の表示内容のデータを主側ROM83の表示データ記憶エリアから読み出し、その読み出した表示内容のデータに従って特別表示部63の表示制御を実行する。これにより、リール32L,32M,32Rの停止順序は報知しないものの抽選モードの分岐タイミングであることを示す報知に対応する表示が特別表示部63にて開始される。
その後、報知実行コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS3515)。報知実行コマンドは既に説明したとおり1種類のみ設定されており、画像表示装置67における報知内容に関係なく同一の報知実行コマンドがセットされる。このセットされた報知実行コマンドは、タイマ割込み処理(図13)におけるコマンド出力処理(ステップS309)にて演出側MPU92に送信される。この場合に、上記のとおりART終了分岐状態である場合であって残ART実行カウンタの値が「0」である場合、既に説明したとおり第2RTリプレイ入賞の発生を可能とする役に当選したとしても第2RTリプレイ入賞の発生を可能とする停止順序は報知されない。したがって、停止順コマンドは演出側MPU92に送信されない。
次に、演出側MPU92におけるコマンド対応処理(図37)のその他の処理(ステップS1629)にて実行される報知用処理について図70のフローチャートを参照しながら説明する。報知用処理は例えば4msec周期で実行される。
主側MPU82から報知実行コマンド及び停止順コマンドの両方を受信している場合(ステップS3601:YES)、現状の遊技状態が上乗せ状態であるか否かを判定する(ステップS3602)。上乗せ状態ではない場合(ステップS3602:NO)、停止順コマンドに対応するリール32L,32M,32Rの停止順序の画像を画像表示装置67にて表示するために必要なデータの設定を行う第1停止順報知用のデータの設定処理を実行する(ステップS3603)。但し、このタイミングでは停止順序の画像は画像表示装置67に表示されない。その後、演出側RAM94に設けられた計測用カウンタに報知遅延期間に対応する値をセットする(ステップS3604)。報知遅延期間はリール32L,32M,32Rが回転を開始して定速回転となるまでの加速期間よりも短い期間として設定されており、例えば0.5msecに設定されている。計測用カウンタにセットされた値は、報知用処理が開始される度に減算される。
一方、主側MPU82から報知実行コマンド及び停止順コマンドの両方を受信している場合であって(ステップS3601:YES)、現状の遊技状態が上乗せ状態である場合(ステップS3602:YES)、まず停止順コマンドに対応するリール32L,32M,32Rの停止順序の画像を画像表示装置67にて表示するために必要なデータの設定を行う第1停止順報知用のデータの設定処理を実行する(ステップS3605)。この場合に設定される停止順序の画像を表示するために必要なデータはステップS3603においても使用されるデータである。当該必要なデータには、画像の内容を決定するためにフレームバッファに設定されるJPEGデータやMPEGデータといった画像データ、及び画像データをフレームバッファに設定する場合に適用されるパラメータ情報などが含まれる。また、停止順コマンドに対応するリール32L,32M,32Rの停止順序を停止順報知装置71にて表示するために必要なデータの設定を行う第2停止順報知用のデータの設定処理を実行する(ステップS3606)。この場合に設定される停止順序は、ステップS3605にて設定される停止順序と同一である。これにより、画像表示装置67及び停止順報知装置71の両方において同一の停止順序を報知することが可能となる。但し、これらステップS3605及びステップS3606が実行されたタイミングでは停止順序の報知は画像表示装置67及び停止順報知装置71にて実行されない。その後、ステップS3604と同様に演出側RAM94に設けられた計測用カウンタに報知遅延期間に対応する値をセットする(ステップS3607)。
報知用処理では、主側MPU82から報知実行コマンド及び停止順コマンドのうち報知実行コマンドのみを受信し、当該報知実行コマンドを受信するタイミングの前後の監視期間において停止順コマンドを受信していない場合(ステップS3608:YES)、リール32L,32M,32Rの停止順序は報知されないものの抽選モードの分岐タイミングであることを示す画像を画像表示装置67にて表示するために必要なデータの設定を行う(ステップS3609)。但し、このタイミングでは抽選モードの分岐タイミングであることを示す画像は画像表示装置67に表示されない。その後、演出側RAM94に設けられた計測用カウンタに報知遅延期間に対応する値をセットする(ステップS3610)。この報知遅延期間に対応する値は、ステップS3604の場合と同様である。
報知用処理では、演出側RAM94の計測用カウンタを利用して計測している報知遅延期間が経過した場合(ステップS3611:YES)、報知開始処理を実行する(ステップS3612)。報知開始処理では、今回がステップS3604にてセットされた報知遅延期間が経過したタイミングである場合には、ステップS3603にて設定したデータに基づき画像表示装置67にて停止順の画像を表示させる。これにより、例えば図67(a1)に示すように、今回の停止順コマンドに対応したリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置67にて表示される。また、今回がステップS3607にてセットされた報知遅延期間が経過したタイミングである場合には、ステップS3605にて設定したデータに基づき画像表示装置67にて停止順の画像を表示させるとともに、ステップS3606にて設定したデータに基づき停止順報知装置71にて停止順序を報知させる。これにより、例えば図8(a)に示すように、今回の停止順コマンドに対応したリール32L,32M,32Rの停止順序が停止順報知装置71にて表示される。また、図8(b)に示すように、今回の停止順コマンドに対応したリール32L,32M,32Rの停止順序の画像が画像表示装置67においても表示される。一方、報知開始処理では、今回がステップS3610にてセットされた報知遅延期間が経過したタイミングである場合には、ステップS3609にて設定したデータに基づき画像表示装置67にて画像を表示させる。これにより、例えば図67(b1)に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序は報知されないものの抽選モードの分岐タイミングであることを示す画像が画像表示装置67にて表示される。
報知用処理では、その他の処理を実行する(ステップS3613)。その他の処理では、例えば主側MPU82からゲーム終了コマンドを受信している場合、そのゲームにおいて画像表示装置67に最終的に表示した画像の表示を終了させて、次のゲームの開始を待機する画像の表示を開始する。この場合、リール32L,32M,32Rの停止順序を報知する画像が表示されている状態でゲーム終了コマンドを受信した場合には、その停止順序を報知する画像の表示を終了させる。また、抽選モードの分岐タイミングであることを示す画像が表示されている状態でゲーム終了コマンドを受信した場合には、その画像の表示を終了させる。
次に、図71のタイムチャートを参照しながら、特別表示部63及び画像表示装置67のそれぞれにおいて当選役との関係の報知が行われる様子について説明する。図71(a)はリール32L,32M,32Rの回転期間を示し、図71(b)はリール32L,32M,32Rの加速期間を示し、図71(c)は特別表示部63における当選役に関する報知の実行期間を示し、図71(d)は画像表示装置67における当選役に関する報知の実行期間を示す。
t1のタイミングで、図71(a)に示すようにリール32L,32M,32Rの回転が開始され、図71(b)に示すようにリール32L,32M,32Rの加速期間が開始される。また、当該t1のタイミングで、図71(c)に示すように主側MPU82による直接的な表示制御に基づき特別表示部63において当選役との関係の報知が開始される。
その後、リール32L,32M,32Rの加速期間における途中のタイミングであるt2のタイミングで、図71(d)に示すように演出側MPU92による直接的な表示制御に基づき画像表示装置67において当選役との関係の報知が開始される。つまり、当選役に関する報知が画像表示装置67だけではなく特別表示部63においても行われる構成において、主側MPU82により直接的に表示制御される特別表示部63にて当選役に関する報知が開始された後に、演出側MPU92により直接的に表示制御される画像表示装置67にて当選役に関する報知が開始される。
その後、t3のタイミングで、図71(b)に示すようにリール32L,32M,32Rの加速期間が終了し、リール32L,32M,32Rにおいて定速回転が開始される。その後、t4のタイミングで図71(a)に示すようにリール32L,32M,32Rの回転が停止される。この場合、当該t4のタイミングで、図71(d)に示すように画像表示装置67における当選役に関する報知が終了される。その後、t5のタイミングで、図71(c)に示すように特別表示部63における当選役に関する報知が終了される。そして、その後のt6のタイミングで図71(a)に示すようにリール32L,32M,32Rの回転が新たに開始される。但し、当該ゲームでは当選役に関する報知は実行されない。
上記構成の場合、主側MPU82により直接的に表示制御される特別表示部63にて当選役に関する報知が開始されたタイミング以降に、演出側MPU92により直接的に表示制御される画像表示装置67にて当選役に関する報知が開始され、演出側MPU92により直接的に制御される画像表示装置67における当選役に関する報知が終了したタイミング以降に、主側MPU82により直接的に表示制御される特別表示部63における当選役に関する報知が終了する。つまり、画像表示装置67にて当選役に関する報知が実行されている期間は、特別表示部63にて当選役に関する報知が実行されている期間にその全体が含まれることとなる。これにより、画像表示装置67にて当選役に関する報知が実行されている場合には確実に特別表示部63において当選役に関する報知が実行されることとなり、画像表示装置67にて実行されている当選役に関する報知が不正行為によるものであるか否かの確認を特別表示部63の表示内容を利用して行う場合において、当該確認を任意のタイミングで行うことが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
取得チャレンジ状態ST1において100ゲームが消化された場合には第1移行チャレンジ状態ST2が発生し、第1移行チャレンジ状態ST2においては取得チャレンジ状態ST1において発生した抽選グループ情報の数分、AT移行抽選処理が実行される。そして、AT移行抽選処理にてAT当選となったことに基づいて遊技状態がAT状態ST5に移行する。これにより、取得チャレンジ状態ST1においては抽選グループ情報が取得されることを期待しながら遊技を行うこととなり、第1移行チャレンジ状態ST2においてはAT移行抽選処理にてAT当選となることを期待しながら遊技を行うこととなる。よって、取得チャレンジ状態ST1及び第1移行チャレンジ状態ST2において遊技者が注目する対象が異なるものとなり、遊技の画一化が抑制されることで遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、取得チャレンジ状態ST1において100ゲームが消化されることで第1移行チャレンジ状態ST2に移行する構成であることにより、第1移行チャレンジ状態ST2への移行契機が明確なものとなり、遊技内容の理解の容易化を図ることが可能となる。
また、第1移行チャレンジ状態ST2においてAT移行抽選処理の抽選結果がAT当選とならなかった場合には取得チャレンジ状態ST1が再度発生する。これにより、第1移行チャレンジ状態ST2においてAT移行抽選処理の抽選結果がAT当選とならない場合には取得チャレンジ状態ST1が繰り返されることとなり、遊技内容の理解の容易化を図ることが可能となる。
取得チャレンジ状態ST1には抽選グループ情報が相対的に取得され易い高確率状態と相対的に取得されにくい低確率状態とが存在している。これにより、取得チャレンジ状態ST1において抽選グループ情報の取得確率が変動することとなるため、取得チャレンジ状態ST1における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
第1移行チャレンジ状態ST2においてAT移行抽選処理の抽選結果がAT当選とならずに取得チャレンジ状態ST1が新たに発生した場合には抽選グループ情報の取得確率が高い高確率状態となる。これにより、AT当選が発生することなく取得チャレンジ状態ST1が新たに発生したとしても、遊技続行の意欲を持続させることが可能となる。
また、取得チャレンジ状態ST1が新たに発生した場合には少なくとも特定ゲーム数に亘って抽選グループ情報の取得確率が高い高確率状態が維持されるため、少なくとも特定ゲーム数が消化されるまでは抽選グループ情報の取得に期待しながら遊技を行うことが可能となる。また、特定ゲーム数が消化された場合には取得チャレンジ状態ST1が終了して第1移行チャレンジ状態ST2に移行するまでに要するゲーム数が100ゲームよりも少ないゲーム数となっているため、遊技続行の意欲を持続させることが可能となる。
第1移行チャレンジ状態ST2においては役の抽選処理(図18)の結果に対応する態様でAT移行抽選処理を実行する。これにより、第1移行チャレンジ状態ST2においてAT移行抽選処理の抽選結果だけではなく役の抽選処理(図18)の結果にも遊技者を注目させることが可能となる。
第1移行チャレンジ状態ST2においては1ゲームに対して1個の抽選グループ情報に対応するAT移行抽選処理が実行されるため、1回のAT移行抽選処理が実行される状況を明確にすることが可能となり、AT移行抽選処理の各実行回に対して遊技者を注目させることが可能となる。
取得チャレンジ状態ST1の周回数が天井対応値となることでAT状態ST5に移行することが確定している状況であっても、第1移行チャレンジ状態ST2が開始されるとともに抽選グループ情報が消化されることでAT状態ST5への移行が発生する構成である。これにより、第1移行チャレンジ状態ST2において抽選グループ情報が消化されることでAT状態ST5への移行が発生し得るという印象を遊技者に与えることが可能となる。また、AT状態ST5に移行することが確定している状況で第1移行チャレンジ状態ST2が開始された場合には最初の抽選グループ情報が消化された場合にAT状態ST5への移行が発生する。これにより、AT状態ST5に移行することが確定している状況であるにも関わらず第1移行チャレンジ状態ST2が長く継続してしまわないようにすることが可能となる。
抽選グループ情報が残っている状況でAT状態ST5への移行が発生した場合、AT状態ST5の終了後に残りの抽選グループ情報についてAT移行抽選処理が実行されるため、第1移行チャレンジ状態ST2が発生した場合には抽選グループ情報を残した状態でAT状態ST5への移行が発生した方が遊技者にとって有利となる。これにより、第1移行チャレンジ状態ST2においてはAT状態ST5への移行が早期に発生することを遊技者が期待することとなるため、第1移行チャレンジ状態ST2における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
取得チャレンジ状態ST1の周回数が天井対応値となることでAT状態ST5に移行することが確定する。これにより、AT状態ST5への移行が発生することなく取得チャレンジ状態ST1の実行が繰り返された場合の救済を行うことが可能となる。
取得チャレンジ状態ST1においては役の抽選処理(図18)の結果に対応する態様で抽選グループ情報の取得が発生するか否かを決定するための契機ポイントの抽選処理を実行する。これにより、取得チャレンジ状態ST1において抽選グループ情報が取得されるか否かにだけではなく役の抽選処理(図18)の結果にも遊技者を注目させることが可能となる。
抽選グループ情報は実行契機となったAT移行抽選処理にてAT当選となる確率が相違するようにして複数種類設定されている。これにより、遊技者はよりAT当選となる確率が高くなる抽選グループ情報が記憶された状態となることを期待しながら遊技を行うこととなるため、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
昇格チャレンジ状態ST3が発生した場合には抽選グループ情報の種類が遊技者にとって有利な側の種類に昇格し得る。これにより、遊技者は昇格チャレンジ状態ST3に移行することを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
昇格チャレンジ状態ST3においては役の抽選処理(図18)の結果に対応する態様で抽選グループ情報の種類の昇格を行うか否かを決定するための昇格抽選処理を実行する。これにより、昇格チャレンジ状態ST3においては抽選グループ情報の種類の昇格が発生するか否かにだけではなく、役の抽選処理(図18)の結果にも遊技者を注目させることが可能となる。
昇格チャレンジ状態ST3においては1ゲームに対して1個の抽選グループ情報に対して昇格抽選処理が実行されるため、抽選グループ情報の昇格が発生する状況を明確にすることが可能となり、昇格抽選処理の各実行回に対して遊技者を注目させることが可能となる。
抽選グループ情報が取得された場合、AT当選となる確率が最も低い種類の抽選グループ情報が記憶される。これにより、抽選グループ情報の種類の昇格が発生した場合の有利度を高めることが可能となる。
取得チャレンジ状態ST1において抽選グループ情報が取得されなかった場合には第1移行チャレンジ状態ST2には移行しないものの第2移行チャレンジ状態ST4に移行するため、取得チャレンジ状態ST1の終了が近付いている状況において抽選グループ情報が取得されていなかったとしても遊技者の期待感を持続させることが可能となる。また、第2移行チャレンジ状態ST4は第1移行チャレンジ状態ST2とはAT状態ST5への移行が発生する期待度が相違しているため、取得チャレンジ状態ST1において抽選グループ情報を取得することの意義を消失させてしまわないようにすることが可能となる。
第2移行チャレンジ状態ST4は、抽選グループ情報の数が1個である場合の第1移行チャレンジ状態ST2よりもAT状態ST5への移行期待度が高く、抽選グループ情報の数が2個以上である場合の第1移行チャレンジ状態ST2よりもAT状態ST5への移行期待度が低い。この場合、取得チャレンジ状態ST1において抽選グループ情報の取得個数が1個のままとなるよりは抽選グループ情報の取得が発生しないことを遊技者は期待することとなり、取得チャレンジ状態ST1において抽選グループ情報が取得された場合には抽選グループ情報がさらに増えることを遊技者は期待することとなる。これにより、取得チャレンジ状態ST1において抽選グループ情報が取得されることに対する遊技者の期待感が、抽選グループ情報の取得個数に応じて変動することとなる。よって、遊技の画一化が抑制され、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
AT状態ST5に移行させるか否かを決定するための抽選処理の実行回数と当該抽選処理においてAT当選となる確率とが、第1移行チャレンジ状態ST2と第2移行チャレンジ状態ST4とで相違している。これにより、第1移行チャレンジ状態ST2と第2移行チャレンジ状態ST4との違いを明確なものとすることが可能となる。
第2移行チャレンジ状態ST4においてはAT状態ST5に移行させるか否かを決定するための抽選処理の実行回数が第1移行チャレンジ状態ST2よりも多くなる一方、1回の抽選処理においてAT当選となる確率は第2移行チャレンジ状態ST4よりも第1移行チャレンジ状態ST2の方が高い。これにより、第2移行チャレンジ状態ST4においてはAT状態ST5への移行が発生するか否かということに注目する状況を多く発生させることが可能となる一方、第1移行チャレンジ状態ST2においては1回の抽選処理に対する期待感を高めることが可能となる。よって、第1移行チャレンジ状態ST2と第2移行チャレンジ状態ST4との違いを明確なものとすることが可能となる。
第2移行チャレンジ状態ST4においては役の抽選処理(図18)の結果が特定結果である場合には、AT状態ST5に移行させるか否かを決定するための抽選処理が複数回実行される。これにより、第2移行チャレンジ状態ST4においては役の抽選処理(図18)の結果に応じてAT状態ST5への移行が発生する確率が高くなるため、第2移行チャレンジ状態ST4においてはAT移行抽選処理の抽選結果だけではなく役の抽選処理(図18)の結果にも遊技者を注目させることが可能となる。また、役の抽選処理(図18)の結果が特定結果となった場合にはAT状態ST5に移行させるか否かに関してAT移行抽選処理とは別の抽選処理が追加で実行される構成であるため、AT移行抽選処理の処理構成を複雑化させることなく上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
取得チャレンジ状態ST1において抽選グループ情報が最大値である5個取得された場合には、AT移行抽選処理が5回実行されるという利益とは別の利益が付与される。これにより、取得チャレンジ状態ST1において抽選グループ情報を最大値分取得することの有利度を飛躍的に高めることが可能となる。よって、取得チャレンジ状態ST1において抽選グループ情報を取得することへの遊技者の注目度が高められ、取得チャレンジ状態ST1における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
取得チャレンジ状態ST1において抽選グループ情報が最大値である5個取得された場合には、100ゲームが消化されていなくても第1移行チャレンジ状態ST2が発生するため、第1移行チャレンジ状態ST2に移行するために要するゲーム数を短縮させることが可能となる。これにより、抽選グループ情報を最大値である5個取得した場合にはAT移行抽選処理の実行回数が多くなるという利益だけではなく、第1移行チャレンジ状態ST2が早期に開始されるという利益が付与されることとなり、取得チャレンジ状態ST1において抽選グループ情報を取得することへの遊技者の注目度を高めることが可能となる。
取得チャレンジ状態ST1において抽選グループ情報が最大値である5個取得された場合には、抽選グループ情報の種類が遊技者にとって有利な側の種類に昇格し得る昇格チャレンジ状態ST3が発生する。これにより、抽選グループ情報を最大値である5個取得した場合にはAT移行抽選処理の実行回数が多くなるという利益だけではなく、昇格チャレンジ状態ST3が開始されるという利益が付与されることとなり、取得チャレンジ状態ST1において抽選グループ情報を取得することへの遊技者の注目度を高めることが可能となる。
昇格チャレンジ状態ST3において抽選グループ情報の全てが昇格抽選処理の実行対象となった場合、第1移行チャレンジ状態ST2に移行する。これにより、昇格チャレンジ状態ST3において昇格の対象となった抽選グループ情報に対してAT移行抽選処理が早期に実行されるようにすることが可能となる。
昇格チャレンジ状態ST3では、役の抽選処理(図18)の結果に対応する態様で昇格抽選処理が実行される。これにより、昇格チャレンジ状態ST3においては昇格抽選処理にて昇格当選となることだけではなく役の抽選処理(図18)の結果にも遊技者を注目させることが可能となる。
昇格チャレンジ状態ST3においては1ゲームに対して1個の抽選グループ情報に対して昇格抽選処理が実行されるため、昇格抽選処理が実行される状況を明確にすることが可能となり、昇格抽選処理の各実行回に対して遊技者を注目させることが可能となる。
上乗せ実行状態においては第1クレジット投入ボタン47が操作される度にART状態の1実行回における継続ゲーム数の上乗せが発生するため、遊技者は上乗せ実行状態が長く継続することを期待する。この場合に、上乗せ実行状態における継続抽選処理の継続当選確率を初期確率から変動させることを可能とする継続率昇格状態が、上乗せ実行状態が開始される前に発生する。継続率昇格状態となった場合、遊技者はその後の上乗せ実行状態における継続当選確率がより高い確率となることを期待することとなる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
継続率昇格状態においては継続当選確率がそれまでよりも高くなり得る一方、それまでよりも低くならない。これにより、継続率昇格状態の有利度を高めることが可能となり、継続率昇格状態における遊技者の期待感を高めることが可能となる。
継続率昇格状態においては役の抽選処理(図18)にてインデックス値IV=7〜11のいずれかで当選となることで継続率昇格抽選処理が実行され、当該継続率昇格抽選処理にて継続率昇格当選となることで継続当選確率が高くなる。これにより、遊技者はインデックス値IV=7〜11のいずれかで当選となることを期待しながら操作を行うこととなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
継続率昇格状態が開始された場合には最初に設定される継続当選確率よりも低い確率が画像表示装置67において報知され、その後にこの報知確率が実際の継続当選確率に近付くように当該報知確率の表示が更新される。これにより、継続率昇格状態において実際には継続当選確率が上昇していない状況であっても、報知確率においては継続当選確率が上昇したかのような演出を行うことが可能となる。これにより、継続率昇格状態において遊技者に満足感を与えることが可能となる。また、報知確率は、継続率昇格状態の開始時において初期の継続当選確率よりも低くなっているため、報知確率が実際の継続当選確率を上回ってしまわないようにしながら、継続当選確率が上昇したかのような演出を行うことが可能となる。
継続率昇格状態が開始された場合には報知確率が実際の継続当選確率と対応していないとしても、継続率昇格状態が終了するまでに対応したものとなる。これにより、上乗せ実行状態が開始される前に実際の継続当選確率を遊技者に認識させることが可能となる。
報知確率と実際の継続当選確率との差分を複数ゲームに亘って埋めるように報知確率の更新が行われる。これにより、報知確率が実際の継続当選確率に近付くように更新される期間を多くすることが可能となり、遊技者が満足感を得る状況を多く生じさせることが可能となる。
実際の継続当選確率が高くなる場合にはその変更後の継続当選確率に近付けるように報知確率が更新される。これにより、報知確率が実際の継続当選確率から大きくずれてしまわないようにすることが可能となる。
報知確率と実際の継続当選確率とが一致していない場合に、実際の継続当選確率に近付けるように報知確率が更新される。これにより、継続率昇格状態において報知確率を実際の継続当選確率と一致させることが可能となる。
表示更新の抽選処理にて更新当選となった場合に、実際の継続当選確率に近付けるように報知確率が更新される。これにより、実際の継続当選確率に近付けるための報知確率の更新を不規則に発生させることが可能となる。また、報知確率が実際の継続当選確率と一致していないことを条件に表示更新の抽選処理が実行されるとともに報知確率の更新は実際の継続当選確率に近付けるように行われるため、報知確率の更新が不規則に行われる構成であっても、報知確率が実際の継続当選確率と最終的に一致しなくなるような事象の発生を阻止することが可能となる。
継続率昇格状態の残りの継続ゲーム数の全てのゲームにおいて画像表示装置67に表示される継続当選確率の値を1%分加算した場合に最終的に継続当選確率の最大値である99%となる状況となった場合の各ゲームでは、実継続率カウンタ94aの値が表示継続率カウンタ94bの値よりも大きいことを条件として、継続率昇格抽選処理の結果に関係なく画像表示装置67に表示される継続当選確率の値が1%分加算される。これにより、継続当選確率の表示の更新が1ゲームにおいて1%分の加算しか行われないようにすることで更新が行われる頻度を高めるようにした構成において、継続当選確率が最大値である99%となる状況であっても継続率昇格状態の範囲内において画像表示装置67に表示される継続当選確率の値を実継続率カウンタ94aの値とすることが可能となる。
上乗せ実行状態においてスタートレバー41が操作された場合には、上乗せ実行状態は途中で終了されることとなる。これにより、上乗せ実行状態を早期に終了させたい遊技者の要望に応えることが可能となる。また、上乗せ実行状態が途中で終了された場合にはスタートレバー41の操作によるキャンセル操作が行われるまでに付与対象となった上乗せゲーム数に加えて補償ゲーム数が付与されるため、例えば誤ってキャンセル操作を行ってしまった遊技者に対して上乗せゲーム数の付与に関して救済措置を与えることが可能となる。特に、補償ゲーム数の付与だけではなく、キャンセル操作が行われるまでに付与対象となった上乗せゲーム数も付与されるため、キャンセル操作が行われるまでに発生した上乗せゲーム数が無駄にならないようにすることが可能となる。
キャンセル操作が行われた場合に付与される補償ゲーム数は、その時点における継続当選確率に対応して変動する。具体的には、継続当選確率が高い状況ほど補償ゲーム数は多くなる。これにより、補償ゲーム数の付与態様を多様化させることが可能となるとともに、継続当選確率が有利な状況で発生したキャンセル操作に対しては、それに合わせて補償ゲーム数の付与に関しても有利なものとすることが可能となる。
補償ゲーム数は、第1クレジット投入ボタン47の1回の操作に対して付与される上乗せゲーム数及び継続当選確率との関係で導かれる上乗せゲーム数の付与期待ゲーム数よりも少ないゲーム数に設定されている。これにより、キャンセル操作を行わない方が遊技者にとって有利となるため、上乗せ実行状態においてキャンセル操作が行われる頻度を低減させることが可能となる。
変位可能に設けられた停止順報知装置71が報知時位置に配置されている状況において当該停止順報知装置71にてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。これにより、リール32L,32M,32Rの停止順序が報知される状況と報知されない状況との差異を停止順報知装置71の位置の変化という物理的な動きによっても生じさせることが可能となり、遊技者に意外性を付与することが可能となる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。また、停止順報知装置71が変位して報知時位置に配置されている状況においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることにより、停止順報知装置71に注目させることを通じて、リール32L,32M,32Rの停止順序の報知への注目度も高めることが可能となる。
停止順報知装置71においては報知時位置に配置されている状況でリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行され、初期位置に配置されている状況ではリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行されない。これにより、停止順報知装置71においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される状況と当該報知が実行されない状況とを、停止順報知装置71の位置において明確に区別することが可能となる。
リール32L,32M,32Rの停止順序の報知は画像表示装置67において実行されるとともに停止順報知装置71においても実行される。これにより、リール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される箇所を多様化させることが可能となり、当該報知が実行される状況が画一化してしまわないようにすることが可能となる。
リール32L,32M,32Rの停止順序の報知が、画像表示装置67及び停止順報知装置71のうち画像表示装置67のみにて行われる状況と、画像表示装置67及び停止順報知装置71の両方において行われる状況とが存在している。これにより、それぞれの状況に適した態様で上記報知を実行することが可能となる。
リール32L,32M,32Rの停止順序の報知を実行するための表示手段として画像表示装置67及び停止順報知装置71が設けられた構成において、停止順報知装置71は変位可能に設けられているのに対して画像表示装置67は変位不可に設けられている。これにより、画像表示装置67と停止順報知装置71とで物理的な動きの有無という明確な差異を設けることが可能となる。
停止順報知装置71は画像表示装置67の表示領域に対向配置された状態においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知を実行する。これにより、停止順報知装置71においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される状況においては画像表示装置67よりも停止順報知装置71に遊技者を注目させることが可能となる。また、画像表示装置67は遊技者にとって視認し易い位置に固定式で配置されている構成において、その視認し易い位置に停止順報知装置71を配置した状態でリール32L,32M,32Rの停止順序の報知を実行することが可能となる。これにより、リール32L,32M,32Rの停止順序の報知の視認性を高めることが可能となる。また、画像表示装置67においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知を確認する場合と停止順報知装置71においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知を確認する場合とで遊技者は視線をずらす必要が生じないため、視認性を高めることが可能となる。
報知時位置に配置された停止順報知装置71にてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される状況であっても画像表示装置67にてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される。これにより、停止順報知装置71自体又は停止順報知装置71を変位させるための構成などに故障が発生して停止順報知装置71にてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行されない状況又は停止順報知装置71が報知時位置に配置されない状況となったとしても、画像表示装置67にてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される。よって、上記のような故障が発生した状況であっても、リール32L,32M,32Rの停止順序を遊技者に報知することが可能となる。
停止順報知装置71にてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される場合、画像表示装置67では当該停止順報知装置71に対して後方から対向する領域においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される。これにより、停止順報知装置71にてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合には、画像表示装置67におけるリール32L,32M,32Rの停止順序の報知の視認性を低下させることが可能となる。よって、報知時位置に配置された停止順報知装置71にてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される状況であっても画像表示装置67にてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される構成において、停止順報知装置71への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
所定の停止順序となった場合に所定の入賞が発生する所定対応役に当選した場合に停止順序の報知が演出側MPU92の制御に基づき画像表示装置67にて実行される構成であることにより、画像表示装置67への遊技者の注目度を高めるべく画像表示装置67にて報知を実行させるための処理負荷が高くなったとしても、その影響が主側MPU82に及ばないようにすることが可能となる。但し、演出側MPU92の制御に基づき画像表示装置67にて停止順序の報知が実行される構成においては、主側MPU82と演出側MPU92との間の通信経路や演出側MPU92に対して不正を施すことで画像表示装置67にて停止順序の報知を不正に行わせている状態にしながら、利益を不正に得ようとする行為が想定される。この場合、画像表示装置67にて停止順序の報知が実行されていることに起因して、その不正行為が行われていることが遊技ホールの管理者にとって分かりづらくなってしまうことが想定される。これに対して、演出側MPU92により制御される画像表示装置67にて停止順序の報知が実行されるだけではなく、主側MPU82により直接的に制御される特別表示部63においてその報知対象の停止順序に対応する報知が行われる。これにより、停止順序の報知が画像表示装置67において実行されている場合に特別表示部63においても報知対象の停止順序に対応する報知が実行されているのかを目視確認することで、上記のような不正行為が行われているか否かの確認を行うことが可能となる。
所定の停止順序となった場合に所定の入賞が発生する所定対応役に当選していない場合、特別表示部63において役の抽選処理の結果に対応する報知が実行されない。これにより、特別表示部63の役割を明確なものとすることが可能となる。
画像表示装置67において停止順序の報知が実行される場合、特別表示部63においてその報知対象の停止順序に対応する報知が実行される。これにより、画像表示装置67において実行されている停止順序の報知が正規のものであるか否かの確認を停止順序の報知が実行される場合には毎回行うことが可能となる。
特別表示部63における停止順序に対応する報知は画像表示装置67における停止順序の報知よりも、報知対象となっている停止順序の内容を遊技者が把握しづらい態様で行われる。これにより、画像表示装置67だけではなく特別表示部63が設けられた構成において画像表示装置67への遊技者の注目度を高めることが可能となる。よって、特別表示部63における報知態様を簡素な態様としたとしても、遊技者に違和感を与えづらくなる。
特別表示部63の表示範囲は画像表示装置67の表示範囲よりも狭い。これにより、画像表示装置67だけではなく特別表示部63が設けられた構成において画像表示装置67への遊技者の注目度を高めることが可能となる。よって、特別表示部63における報知態様を簡素な態様としたとしても、遊技者に違和感を与えづらくなる。
画像表示装置67において停止順序の報知を実行することを可能とする停止順コマンドが主側MPU82から演出側MPU92に送信される構成において、当該停止順コマンドには役の抽選処理の結果そのものは含まれない。これにより、主側MPU82と演出側MPU92との間の通信経路に不正にアクセスして停止順コマンドを不正に取得したとしても、その停止順コマンドから役の抽選処理の結果を把握しようとすることを不可とすることが可能となる。よって、停止順コマンドを取得することによる不正行為を実質的に無効化させることが可能となる。
画像表示装置67における停止順序の報知及び特別表示部63における停止順序に対応する報知を実行するか否かの決定が主側MPU82において集約して実行される。これにより、主側MPU82と演出側MPU92との間で双方向通信を行わなくても、画像表示装置67にて停止順序の報知が実行される場合に特別表示部63にて停止順序に対応する報知が実行されるようにすることが可能となる。
画像表示装置67にて実行される停止順序の報知の種類が複数種類設定されている構成において、特別表示部63においては停止順序の報知の種類に対応する態様で報知が実行される。これにより、停止順序の報知の種類が複数種類設定されている構成であっても、特別表示部63における報知の内容を確認することで今回のゲームに対応する停止順序の報知の内容を把握することが可能となる。
所定の停止順序となった場合に所定の入賞が発生する所定対応役に当選した場合であっても画像表示装置67において停止順序の報知が実行されない場合には、特別表示部63において停止順序に対応する報知は実行されない。これにより、停止順序の報知が画像表示装置67において実行されるのが好ましくない状況において、特別表示部63において停止順序に対応する報知が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
停止順序の報知は実行されないものの抽選モードの分岐タイミングであることを示す画像が画像表示装置67にて表示される場合、特別表示部63において停止順序に対応する報知は実行されない。これにより、停止順序の報知が画像表示装置67において実行されるのが好ましくない状況において、特別表示部63において停止順序に対応する報知が実行されてしまわないようにすることが可能となる。また、抽選モードの分岐タイミングであることを示す画像が画像表示装置67にて表示される場合、停止順序に対応する報知ではないものの画像表示装置67における表示内容に対応する表示が特別表示部63にて実行される。これにより、抽選モードの分岐タイミングであることを示す画像が画像表示装置67にて表示されている場合であっても、特別表示部63を確認することでその画像表示装置67に表示されている画像が正規のものか否かを確認することが可能となる。
特別表示部63において停止順序に対応する報知が開始されるタイミング以降のタイミングで画像表示装置67において停止順序の報知が開始される。これにより、画像表示装置67において停止順序の報知が開始されたタイミングで特別表示部63を確認することで、その停止順序の報知が正規のものであるか否かを確認することが可能となる。
特別表示部63における停止順序に対応する報知が開始されるタイミング以降に画像表示装置67における停止順序の報知が開始される構成であったとしても、停止操作の無効期間において画像表示装置67における停止順序の報知が開始される。これにより、停止操作が有効化される前に画像表示装置67における停止順序の報知の内容を遊技者に認識させることが可能となる。
画像表示装置67における停止順序の報知が終了した後に特別表示部63における停止順序に対応する報知が終了する。これにより、画像表示装置67における停止順序の報知が終了する前に特別表示部63における停止順序に対応する報知が終了してしまうことがないため、画像表示装置67における停止順序の報知が正規のものであるか否かを確認する機会を多くすることが可能となる。
役の抽選処理を実行する主側MPU82と遊技媒体を付与するための制御を実行する払出側MPU86とを備えた構成において、リール32L,32M,32Rを駆動制御する機能が払出側MPU86において果たされる。これにより、主側MPU82の処理負荷を軽減することが可能となる。その一方、役の抽選処理は主側MPU82において実行されるため、ゲームの結果を左右する内容を決定する処理は依然として主側MPU82において実行されるようにすることが可能となる。
主側MPU82から役の抽選処理の結果に対応する抽選結果コマンドが払出側MPU86に送信されることにより、払出側MPU86においてリール32L,32M,32Rの駆動制御が行われる構成であっても、役の抽選処理の結果に対応する態様でリール32L,32M,32Rの駆動制御を行うことが可能となる。
リール32L,32M,32Rの回転が終了した場合には払出側MPU86から主側MPU82に回転終了コマンドが送信される。これにより、リール32L,32M,32Rの回転が終了したことを主側MPU82において認識することが可能となる。
遊技媒体の付与に対応する役の入賞が発生した場合、その入賞した役に対応する数の遊技媒体の付与が完了した場合に回転終了コマンドが払出側MPU86から送信される。これにより、主側MPU82は遊技媒体の付与が完了した後に次のゲームの開始を可能とするための制御を実行することが可能となる。
遊技媒体の付与に対応する役以外の役の入賞が発生した場合、その入賞した役に対応する情報がセットされた状態で回転終了コマンドが払出側MPU86から送信され、主側MPU82はその受信した回転終了コマンドに対応する処理を実行する。これにより、遊技媒体の付与に対応する役以外の役の入賞が発生したことに対応する処理については主側MPU82において行われることとなり、払出側MPU86の処理負荷が極端に高くなってしまわないようにすることが可能となる。
一のリール32L,32M,32Rにおける回転が停止される度に、停止指令コマンドが払出側MPU86から送信される。これにより、リール32L,32M,32Rの駆動制御を実行する機能が払出側MPU86に集約されている構成であっても、一のリール32L,32M,32Rにおける回転が停止されたタイミングを主側MPU82において把握することが可能となる。よって、一のリール32L,32M,32Rにおける回転が停止されたタイミングに対応する制御を主側MPU82において行うことが可能となる。
払出側RAM88に仮想メダルカウンタ88aが設けられており、仮想メダルの数の管理が払出側MPU86において行われる。これにより、遊技媒体を付与する機能を払出側MPU86に集約することが可能となる。
いずれかのクレジット投入ボタン47〜49が操作された場合には主側MPU82からクレジット投入コマンドが送信され、払出側MPU86はクレジット投入コマンドに設定されている投入必要数に応じて仮想メダルの数を減算する。そして、その減算した仮想メダルの数の情報がセットされたクレジット対応コマンドが払出側MPU86から送信される。これにより、遊技媒体の賭け数を設定する機能が主側MPU82において果たされるようにしながら、払出側MPU86において管理される仮想メダルを利用した賭け数の設定を行うことが可能となる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、主側MPU82にて実行される分岐対応の報知制御処理の処理内容が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態との相違点について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。図72は本実施形態における分岐対応の報知制御処理を示すフローチャートである。
第2転落リプレイ入賞の発生を可能とする役に当選した場合(ステップS3701:YES)、報知実行コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS3702)。この場合に、ART終了分岐状態である場合、第2転落リプレイ入賞の発生を可能とする役に当選したとしても第2転落リプレイ入賞の発生を回避可能とする停止順序は報知されない。したがって、停止順コマンドは演出側MPU92に送信されない。これにより、画像表示装置67ではリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されないものの抽選モードの分岐タイミングであることが報知される。また、今回は特別表示部63において当選役に関する報知は実行されない。
分岐対応の報知制御処理では、第1転落リプレイ入賞の発生を可能とする役に当選した場合(ステップS3703:YES)、主側RAM84の残ART実行カウンタの値が1以上であれば(ステップS3704:YES)、表示データの設定処理を実行する(ステップS3705)。これにより、第1転落リプレイ入賞の発生を回避可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が特別表示部63にて開始される。その後、報知実行コマンド及び停止順コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS3706)。これにより、画像表示装置67では第1転落リプレイ入賞の発生を回避可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。
一方、第1転落リプレイ入賞の発生を可能とする役に当選した場合であって残ART実行カウンタの値が「0」である場合(ステップS3703:YES、ステップS3704:NO)、報知実行コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS3707)。この場合に、ART終了分岐状態である場合であって残ART実行カウンタの値が「0」である場合、第1転落リプレイ入賞の発生を可能とする役に当選したとしても第1転落リプレイ入賞の発生を回避可能とする停止順序は報知されない。したがって、停止順コマンドは演出側MPU92に送信されない。これにより、画像表示装置67ではリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されないものの抽選モードの分岐タイミングであることが報知される。また、今回は特別表示部63において当選役に関する報知は実行されない。
分岐対応の報知制御処理では、第2RTリプレイ入賞の発生を可能とする役に当選した場合(ステップS3708:YES)、主側RAM84の残ART実行カウンタの値が1以上であれば(ステップS3709:YES)、表示データの設定処理を実行する(ステップS3710)。これにより、第2RTリプレイ入賞の発生を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が特別表示部63にて開始される。その後、報知実行コマンド及び停止順コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS3711)。これにより、画像表示装置67では第2RTリプレイ入賞の発生を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。
一方、第2RTリプレイ入賞の発生を可能とする役に当選した場合であって残ART実行カウンタの値が「0」である場合(ステップS3708:YES、ステップS3709:NO)、報知実行コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS3712)。この場合に、ART終了分岐状態である場合であって残ART実行カウンタの値が「0」である場合、第2RTリプレイ入賞の発生を可能とする役に当選したとしても第2RTリプレイ入賞の発生を可能とする停止順序は報知されない。したがって、停止順コマンドは演出側MPU92に送信されない。これにより、画像表示装置67ではリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されないものの抽選モードの分岐タイミングであることが報知される。また、今回は特別表示部63において当選役に関する報知は実行されない。
以上の構成によれば、画像表示装置67において抽選モードの分岐タイミングであることが報知されるとしてもリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されない場合には、特別表示部63において報知が実行されない。これにより、画像表示装置67においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合にのみ特別表示部63において報知が実行されることとなり、特別表示部63の役割を明確なものとすることが可能となる。
<他の実施形態>
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記実施形態の構成に対して個別に適用してもよく、組み合わせて適用してもよい。また、上記各実施形態の構成を相互に組み合わせて適用してもよく、上記各実施形態の構成を相互に組み合わせた構成に対して以下の別形態の構成を個別に又は組み合わせて適用してもよい。
(1)第1移行チャレンジ状態ST2が、役の抽選処理(図18)の結果に対応する停止制御が実行されることとなるリール32L,32M,32Rの駆動制御の実行が待機された状態において行われる構成としてもよい。この場合、抽選グループ情報に対するAT移行抽選処理の結果を遊技者に報知するための演出としてリール32L,32M,32Rの回転を利用する構成としてもよい。例えば、1個の抽選グループ情報に対してAT移行抽選処理が実行されたことを契機としてリール32L,32M,32Rの回転が開始され、ストップボタン42〜44の操作により又は当該操作とは無関係にリール32L,32M,32Rを停止させる場合に、AT移行抽選処理にてAT当選となっている場合には当該AT当選に対応する図柄の組合せを停止表示させ、AT移行抽選処理にてAT当選となっていない場合には当該外れ結果に対応する図柄の組合せを停止表示させる構成としてもよい。また、リール32L,32M,32Rの回転が完全に停止している状況において第1移行チャレンジ状態ST2が実行される構成としてもよく、一部又は全部のリール32L,32M,32Rが回転している状況において第1移行チャレンジ状態ST2が実行される構成としてもよい。
(2)第2移行チャレンジ状態ST4が、役の抽選処理(図18)の結果に対応する停止制御が実行されることとなるリール32L,32M,32Rの駆動制御の実行が待機された状態において行われる構成としてもよい。この場合、AT移行抽選処理の結果を遊技者に報知するための演出としてリール32L,32M,32Rの回転を利用する構成としてもよい。例えば、AT移行抽選処理が実行されたことを契機としてリール32L,32M,32Rの回転が開始され、ストップボタン42〜44の操作により又は当該操作とは無関係にリール32L,32M,32Rを停止させる場合に、AT移行抽選処理にてAT当選となっている場合には当該AT当選に対応する図柄の組合せを停止表示させ、AT移行抽選処理にてAT当選となっていない場合には当該外れ結果に対応する図柄の組合せを停止表示させる構成としてもよい。また、リール32L,32M,32Rの回転が完全に停止している状況において第2移行チャレンジ状態ST4が実行される構成としてもよく、一部又は全部のリール32L,32M,32Rが回転している状況において第2移行チャレンジ状態ST4が実行される構成としてもよい。
(3)昇格チャレンジ状態ST3が、役の抽選処理(図18)の結果に対応する停止制御が実行されることとなるリール32L,32M,32Rの駆動制御の実行が待機された状態において行われる構成としてもよい。この場合、抽選グループ情報に対する昇格抽選処理の結果を遊技者に報知するための演出としてリール32L,32M,32Rの回転を利用する構成としてもよい。例えば、1個の抽選グループ情報に対して昇格抽選処理が実行されたことを契機としてリール32L,32M,32Rの回転が開始され、ストップボタン42〜44の操作により又は当該操作とは無関係にリール32L,32M,32Rを停止させる場合に、昇格抽選処理にて昇格当選となっている場合には当該昇格当選に対応する図柄の組合せを停止表示させ、昇格抽選処理にて昇格当選となっていない場合には当該外れ結果に対応する図柄の組合せを停止表示させる構成としてもよい。また、昇格当選に対応する図柄の組合せを複数種類用意し、昇格後における抽選グループ情報の種類に対応する図柄の組合せが停止表示される構成としてもよい。また、リール32L,32M,32Rの回転が完全に停止している状況において昇格チャレンジ状態ST3が実行される構成としてもよく、一部又は全部のリール32L,32M,32Rが回転している状況において昇格チャレンジ状態ST3が実行される構成としてもよい。
(4)取得チャレンジ状態ST1において抽選グループ情報が最大値分取得された場合に昇格チャレンジ状態ST3に移行する構成に限定されることはなく、最大値よりも少ない数であって2以上の数である特別数以上の抽選グループ情報が取得された場合に昇格チャレンジ状態ST3に移行し得る構成としてもよい。例えば、抽選グループ情報の最大値が5個である構成において、抽選グループ情報の数が3個となった場合に移行抽選処理が実行され移行当選となった場合に昇格チャレンジ状態ST3に移行し、抽選グループ情報の数が4個となった場合には3個の場合よりも当選確率が高い状態で移行抽選処理が実行され移行当選となった場合に昇格チャレンジ状態ST3に移行し、抽選グループ情報の数が最大値である5個となった場合には確実に昇格チャレンジ状態ST3に移行する構成としてもよい。これにより、抽選グループ情報が取得されることに従って昇格チャレンジ状態ST3への移行期待度が徐々に高まることとなる。
(5)昇格チャレンジ状態ST3において昇格抽選処理にて昇格当選となった場合、複数の抽選グループ情報の種類が同時に昇格する構成としてもよい。例えば、昇格チャレンジ状態ST3において昇格抽選処理にて昇格当選となった場合には、その時点で取得されている抽選グループ情報の全てが有利な側の種類に昇格する構成としてもよい。また、当該構成において、昇格抽選処理にて昇格当選となった場合には抽選グループ情報の全てが1段階だけ有利な側に昇格し、昇格チャレンジ状態ST3において複数回実行される昇格抽選処理の全ての処理回において昇格当選となった場合には、全ての抽選グループ情報が最も有利な種類となる構成としてもよい。
(6)取得されている抽選グループ情報の数及び種類を表示するための専用の表示部が設けられており、当該表示部が演出側MPU92ではなく主側MPU82により直接的に制御される構成としてもよい。この場合、画像表示装置67において抽選グループ情報の数及び種類が表示されない構成としてもよく、画像表示装置67において抽選グループ情報の数及び種類が表示される構成としてもよい。画像表示装置67において抽選グループ情報の数及び種類が表示される構成の場合、上記専用の表示部における抽選グループ情報の数及び種類の表示が開始された後に画像表示装置67における抽選グループ情報の数及び種類の表示が開始され、抽選グループ情報の数及び種類の表示が画像表示装置67において行われている間は上記専用の表示部においても行われる構成としてもよい。これにより、画像表示装置67における抽選グループ情報の数及び種類の表示が正規のものであるか否かの確認を上記専用の表示部を確認することにより簡易的に行うことが可能となる。
(7)AT状態ST5への移行が発生することなく実行された取得チャレンジ状態ST1の周回数が天井対応値に対応する回数となった場合には、第1移行チャレンジ状態ST2又は第2移行チャレンジ状態ST4を経由することなくAT状態ST5に移行する構成としてもよい。この場合、AT状態ST5への移行が発生することなく取得チャレンジ状態ST1が繰り返された場合には、AT状態ST5への移行を早期に生じさせることが可能となる。
(8)昇格チャレンジ状態ST3が発生しない場合において第1移行チャレンジ状態ST2への移行が発生するために必要な取得チャレンジ状態ST1における消化ゲーム数が100ゲームで固定されている構成に限定されることはなく、取得チャレンジ状態ST1が発生する場合に複数種類のゲーム数の中から上記消化ゲーム数が選択される構成としてもよい。これにより、上記消化ゲーム数を多様化させることが可能となる。
また、当該構成において、第1移行チャレンジ状態ST2においてAT移行抽選処理の実行対象となった抽選グループ情報の数が多いほど、当該第1移行チャレンジ状態ST2においてAT状態ST5への移行が発生することなく発生した取得チャレンジ状態ST1の消化ゲーム数が少ないゲーム数となる又は少ないゲーム数となり易い構成としてもよい。これにより、多くの抽選グループ情報が取得されたにも関わらずAT状態ST5への移行が発生しなかった遊技者に対する補填として、取得チャレンジ状態ST1の消化ゲーム数を少なくすることが可能となる。
また、AT状態ST5への移行が発生することなく実行された取得チャレンジ状態ST1の周回数が多くなるほど、当該取得チャレンジ状態ST1において選択される上記消化ゲーム数が少ないゲーム数となる又は少ないゲーム数となり易い構成としてもよい。これにより、AT状態ST5への移行が発生することなく取得チャレンジ状態ST1が繰り返されたことに対する補填として、取得チャレンジ状態ST1の消化ゲーム数を少なくすることが可能となる。
(9)取得チャレンジ状態ST1において契機ポイントの抽選処理にて取得当選となった場合には契機ポイントカウンタ84bの加算処理のみが実行され、抽選グループ情報は取得されない構成としてもよい。この場合、第1移行チャレンジ状態ST2においては契機ポイントカウンタ84bの値に対応する回数分、AT移行抽選処理が実行されるとともに、各AT移行抽選処理ではAT当選となる確率が一定である構成としてもよい。
(10)取得されたタイミングにおける抽選グループ情報の種類が最も有利度が低い種類に固定される構成に限定されることはなく、取得されたタイミングにおける抽選グループ情報の種類が最も有利度が高い種類に固定され、その後に降格条件が成立する度に有利度が低い側の種類に降格していく構成としてもよい。
(11)取得されたタイミングにおける抽選グループ情報の種類が固定されていない構成としてもよい。例えば、抽選グループ情報の取得条件が成立した場合に種類の抽選処理が実行され、その抽選処理にて選択された種類の抽選グループ情報が取得される構成としてもよい。また、例えば、AT状態ST5への移行が発生することなく実行された取得チャレンジ状態ST1の周回数が多くなるほど、有利な種類の抽選グループ情報が取得される確率が高くなる構成としてもよい。これにより、AT状態ST5への移行が発生することなく取得チャレンジ状態ST1が繰り返されたことに対する補填として、有利な種類の抽選グループ情報が取得されるようにすることが可能となる。
(12)AT状態ST5への移行が発生することなく実行された取得チャレンジ状態ST1の周回数が多くなるほど、第1移行チャレンジ状態ST2又は第2移行チャレンジ状態ST4において実行されるAT移行抽選処理にてAT当選となる確率が高くなる構成としてもよい。これにより、AT状態ST5への移行が発生することなく取得チャレンジ状態ST1が繰り返されたことに対する補填として、AT移行抽選処理にてAT当選となり易くすることが可能となる。
(13)取得チャレンジ状態ST1において取得された抽選グループ情報が1個である場合の第1移行チャレンジ状態ST2が第2移行チャレンジ状態ST4よりもAT状態ST5への移行期待度が低い構成に限定されることはなく、取得チャレンジ状態ST1において取得された抽選グループ情報が1個以上2個以下である場合、1個以上3個以下である場合、1個以上4個以下である場合又は1個以上最大値以下である場合の第1移行チャレンジ状態ST2が第2移行チャレンジ状態ST4よりもAT状態ST5への移行期待度が低い構成としてもよい。
(14)取得チャレンジ状態ST1において抽選グループ情報が最大値に対応する5個取得された場合には、昇格チャレンジ状態ST3に移行することなく第1移行チャレンジ状態ST2に移行する構成としてもよく、5個取得された場合の移行抽選処理にて移行当選となった場合には昇格チャレンジ状態ST3に移行し移行当選とならなかった場合には昇格チャレンジ状態ST3に移行することなく第1移行チャレンジ状態ST2に移行する構成としてもよい。
(15)取得チャレンジ状態ST1において抽選グループ情報が最大値に対応する5個取得された場合には、昇格チャレンジ状態ST3に移行し、昇格チャレンジ状態ST3が終了した後は取得チャレンジ状態ST1に移行する構成としてもよい。この場合、復帰後の取得チャレンジ状態ST1において抽選グループ情報の取得条件が新たに成立した場合には、抽選グループ情報の取得が行われるのではなく、昇格チャレンジ状態ST3に移行する構成としてもよい。これにより、抽選グループ情報の種類を有利な種類になり易くすることが可能となる。
(16)AT状態ST5への移行が発生することなく第1移行チャレンジ状態ST2又は第2移行チャレンジ状態ST4が終了した場合には取得チャレンジ状態ST1に移行するのではなく、取得チャレンジ状態ST1とは異なる遊技状態に移行する構成としてもよい。そして、その異なる遊技状態において所定の移行条件が成立した場合に取得チャレンジ状態ST1に移行する構成としてもよい。当該構成であっても、抽選グループ情報が1個である場合の第1移行チャレンジ状態ST2の方が第2移行チャレンジ状態ST4よりもAT状態ST5への移行期待度が低い構成としてもよく、取得チャレンジ状態ST1において抽選グループ情報が最大値に対応する5個取得された場合には昇格チャレンジ状態ST3に移行する構成としてもよい。
(17)上乗せ実行状態が開始される前に、当該上乗せ実行状態における継続抽選処理の継続当選確率を高くさせることが可能な継続率昇格状態に移行する構成に加えて又は代えて、上乗せ実行状態における第1クレジット投入ボタン47の1回の操作に対して付与される上乗せゲーム数の期待ゲーム数を多くさせることが可能な状態に移行する構成としてもよい。この場合、継続率昇格状態において継続当選確率が高くなり得るとともに、上乗せゲーム数の期待ゲーム数も多くなり得る構成としてもよい。これにより、継続率昇格状態の有利度を高めることが可能となる。また、継続率昇格状態において継続当選確率が高くなる契機と、上乗せゲーム数の期待ゲーム数が多くなる契機とが同一である構成としてもよく、異なる構成としてもよい。
(18)継続率昇格状態において継続当選確率がそれまでよりも低くなり得る構成としてもよい。例えば、継続率昇格状態が開始された場合には最大値の継続当選確率が設定され、降格条件が成立する度に当該継続当選確率が低下していく構成としてもよい。
(19)継続率昇格状態が開始された場合における初期の継続当選確率が固定されている構成に限定されることはなく、初期の継続当選確率が抽選により決定される構成としてもよい。
(20)継続率昇格状態が開始された場合には実際の継続当選確率よりも低い確率が画像表示装置67にて報知される構成としたが、実際の継続当選確率がそのまま報知される構成としてもよく、実際の継続当選確率よりも高い確率が報知される構成としてもよい。継続率昇格状態が開始された場合には実際の継続当選確率よりも高い確率が報知される構成においては、その報知されている確率を実際の継続当選確率に近付けるように低下させる状況が生じ得るようにすることで、その報知されている確率を実際の継続当選確率と一致させる構成としてもよい。
(21)継続率昇格状態において画像表示装置67にて表示される継続当選確率が更新される場合、1%分加算されるのではなく、2%分加算される構成としてもよい。この場合、継続率昇格状態の残りのゲーム数と2%とを積算した値が、実際の継続当選確率の最大値と画像表示装置67にて表示されている継続当選確率との差分以下である状況においては、画像表示装置67にて表示されている継続当選確率が2%分加算されるように更新される構成としてもよい。
(22)ART状態の1実行回における継続ゲーム数の上乗せ分を画像表示装置67において複数ゲームに亘って報知する場合に、当該報知期間が開始された場合には既に付与が決定している上乗せゲーム数よりも少ないゲーム数を画像表示装置67にて報知し、その後のゲームにおいて当該報知されているゲーム数を実際の上乗せゲーム数に近付けるように多いゲーム数側に更新していく構成としてもよい。これにより、上乗せゲーム数が増加していくことの満足感を遊技者に与えることが可能となる。
(23)上乗せ実行状態において上乗せゲーム数を発生させるために操作される操作部は第1クレジット投入ボタン47に限定されることはなく他の操作部であってもよい。また、上乗せ実行状態においてキャンセル操作を行うために操作される操作部はスタートレバー41に限定されることはなく他の操作部であってもよい。
(24)上乗せ実行状態においてキャンセル操作が行われた場合には、当該キャンセル操作が行われるまでに第1クレジット投入ボタン47の操作に基づき付与された上乗せゲーム数と補償ゲーム数との合計ゲーム数が付与される構成に限定されることはなく、補償ゲーム数のみが付与される構成としてもよい。
(25)停止順報知装置71が初期位置に配置されている状況において画像表示装置67にて表示されるリール32L,32M,32Rの停止順序の報知画像と、停止順報知装置71が報知時位置に配置されている状況において画像表示装置67にて表示されるリール32L,32M,32Rの停止順序の報知画像とが、異なる表示内容である構成としてもよい。例えば前者の報知画像の方が後者の報知画像よりも大きいサイズで表示される構成としてもよく、前者の報知画像の方が後者の報知画像よりも画像表示装置67の広い範囲を利用して表示される構成としてもよい。
(26)停止順報知装置71が報知時位置に配置されている状況において画像表示装置67にてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知画像が表示される場合、その報知画像は停止順報知装置71と対向していない領域にて表示される構成としてもよく、停止順報知装置71と対向している領域と対向していない領域との両方に亘って表示される構成としてもよい。
(27)停止順報知装置71は回動式に設けられている構成に限定されることはなく、スライド移動式に設けられている構成としてもよい。
(28)停止順報知装置71だけではなく画像表示装置67も可動式に設けられている構成としてもよい。この場合、停止順報知装置71が報知時位置に配置される場合には画像表示装置67がその報知時位置から外れた退避位置に配置され、画像表示装置67が報知時位置に配置される場合には停止順報知装置71が初期位置に配置される構成としてもよい。これにより、報知時位置に配置される表示装置への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
(29)停止順報知装置71が初期位置に配置されている場合であっても画像表示装置67の一部と対向する構成としてもよい。この場合、報知時位置に配置されている場合には初期位置に配置されている場合よりも画像表示装置67において停止順報知装置71と対向している範囲が広くなる構成とすることで、停止順報知装置71が報知時位置に配置されている状況における停止順報知装置71への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
(30)停止順報知装置71が初期位置と報知時位置との2箇所の位置の間で変位する構成に限定されることはなく、3箇所以上の位置の間で変位する構成としてもよい。例えば、初期位置以外に第1報知時位置と第2報知時位置とに変位可能な構成とし、所定のAT状態では停止順報知装置71が第1報知時位置に配置され、特定のAT状態では停止順報知装置71が第2報知時位置に配置される構成とする。これにより、停止順報知装置71にてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される状況を多様化させることが可能となる。
(31)画像表示装置67と停止順報知装置71とのそれぞれにおいてリール32L,32M,32Rの停止順序が同時に報知されるとともに、いずれの報知も遊技者が視認可能な態様で行われる構成としてもよい。この場合、画像表示装置67と停止順報知装置71とで異なる停止順序を報知するとともにいずれか一方のみが正解の停止順序を報知する構成とすることで、正解の停止順序を遊技者に選択させるという演出を行うことが可能となる。例えば、第1転落リプレイ入賞を成立させることが可能な役に当選となった場合、6通りの停止順序のうち1通りの停止順序が第1転落リプレイ入賞の成立を回避させることを可能とする停止順序となるが、画像表示装置67及び停止順報知装置71のうち一方ではその正解の1通りの停止順序を報知し、他方では正解ではない1通りの停止順序を報知する構成とする。この場合、6通りの停止順序が2通りに絞られることとなる。
また、当該構成において、停止順報知装置71においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される状況において当該停止順報知装置71が配置される位置を複数箇所用意しておき、当該停止順報知装置71が配置される位置に応じて、当該停止順報知装置71において表示される停止順序が正解である確率を相違させる構成としてもよい。この場合、停止順報知装置71の配置位置との関係で遊技者は停止順序を選択することとなる。
(32)第1移行チャレンジ状態ST2において抽選グループ情報の数分のAT移行抽選処理が実行される構成に代えて、抽選グループ情報が複数記憶されている場合にはその複数の抽選グループ情報について集約した態様でAT移行抽選処理が実行される構成としてもよい。例えば、抽選グループ情報が1個記憶されている場合、及び抽選グループ情報が2個記憶されている場合のいずれであってもAT移行抽選処理が実行されるものの、後者の方が前者の場合よりもAT当選となる確率が高くなる態様で1回のAT移行抽選処理が実行される構成としてもよい。
(33)画像表示装置67においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合及びリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されないものの抽選モードの分岐タイミングであることが報知される場合にのみ特別表示部63において表示が行われる構成に限定されることはなく、これら以外の場合においても特別表示部63において表示が行われる構成としてもよい。例えば、画像表示装置67において停止順序の報知及び抽選モードの分岐タイミングであることを示す報知が実行されない状況であっても、所定の停止順序となった場合に所定の入賞が発生する所定対応役に当選した場合には特別表示部63においてそれに対応する報知が行われる構成としてもよい。また、例えば画像表示装置67において停止順序の報知が実行されないものの抽選モードの分岐タイミングであることを示す報知が実行される場合には特別表示部63において停止順序に対応する報知が行われる構成としてもよい。但し、画像表示装置67において停止順序が報知されないにも関わらず遊技者が停止順序を明確に特定可能な態様で特別表示部63において報知が行われると、例えばインデックス値IV=1〜6のいずれかに当選した場合にはAT状態であるか否かに関係なくベル入賞が成立してしまうこととなる。したがって、そのような状況において特別表示部63にて報知を行う場合には停止順序を特定しづらい態様で当該報知が行われるようにすることが好ましい。
(34)役の抽選処理の結果に対応する報知が演出側MPU92の制御に基づき画像表示装置67などにて実行される場合には、それに対応する報知が特別表示部63において行われる構成としてもよい。例えば、全てのリール32L,32M,32Rの回転が終了する前に、そのゲームにおける役の抽選処理の結果に対応する表示色でキャラクタや文字などの画像が画像表示装置67にて表示される構成においては、その画像が表示されるよりも前のタイミング、その画像の表示タイミングと同時のタイミング又はその画像が表示された後のタイミングにおいて、当該ゲームの役の抽選処理の結果に対応する表示又はその表示色に対応する表示が特別表示部63において実行される構成としてもよい。より具体的には、通常リプレイ役が当選となった場合に画像表示装置67にて青色のキャラクタや文字などの画像が表示される場合には、それに対応する青色対応表示が特別表示部63において行われるようにし、第1スイカ役又は第2スイカ役が当選となった場合に画像表示装置67にて緑色のキャラクタや文字などの画像が表示される場合には、それに対応する緑色対応表示が特別表示部63において行われるようにする構成が考えられる。これにより、役の抽選処理の結果に対応する表示色が画像表示装置67にて報知される場合には、それに対応する表示が特別表示部63において行われることとなる。なお、当該構成を、リール32L,32M,32Rの停止順序に応じて入賞役が変化する構成ではないスロットマシンに適用してもよく、リール32L,32M,32Rの停止順序が演出側MPU92の制御に基づき報知される構成ではないスロットマシンに適用してもよい。
(35)役の抽選処理の結果に関係なく各ゲームにおいて特別表示部63にて何らかの表示が行われる構成としてもよい。この場合、役の抽選処理の結果に対応する報知が特別表示部63において行われる構成としてもよいが、特別表示部63を確認することで役の抽選処理の結果が遊技者に明確に把握されてしまうのは好ましくないため、役の抽選処理の結果を特定しづらい態様で当該報知が行われるようにすることが好ましい。
(36)画像表示装置67において停止順序の報知が行われる場合にはその停止順序に対応する報知が特別表示部63において行われるが、画像表示装置67において停止順序の報知が行われない場合には役の抽選処理の結果を特定不可とするような表示が特別表示部63において行われる構成としてもよい。例えば、画像表示装置67において停止順序の報知が行われない場合には特別表示部63の表示内容が抽選により決定され、その抽選結果に対応する表示が特別表示部63において行われる構成としてもよい。これにより、画像表示装置67において停止順序の報知が行われる場合には当該停止順序に対応する報知が特別表示部63にて行われるようにしながら、停止順序の報知が行われない場合には特別表示部63の表示内容を不規則なものとすることが可能となる。この場合、特別表示部63の機能が遊技者にとって分かりづらくなり、特別表示部63に対する遊技者の注目度を低下させることが可能となる。
(37)画像表示装置67において停止順序の報知が行われる場合及び抽選モードの分岐タイミングであることを示す報知が行われる場合には、それに対応する報知が特別表示部63において行われるが、それ以外の場合においては役の抽選処理の結果を特定不可とするような表示が特別表示部63において行われる構成としてもよい。例えば、画像表示装置67において停止順序の報知及び抽選モードの分岐タイミングであることを示す報知が行われない場合には特別表示部63の表示内容が抽選により決定され、その抽選結果に対応する表示が特別表示部63において行われる構成としてもよい。
(38)主側MPU82に動作電力が供給されている場合には特別表示部63において何らかの表示が常時行われている構成としてもよい。例えば、画像表示装置67において停止順序の報知が行われる場合及び抽選モードの分岐タイミングであることを示す報知が行われるゲームにおいてはそれに対応する報知が特別表示部63において行われ、それ以外の場合には待機中であることを示す待機表示が特別表示部63において行われる構成としてもよい。これにより、主側MPU82と特別表示部63との間の電気経路に何らかの異常が発生しているか否かの確認、及び特別表示部63に故障が発生しているか否かの確認を、特別表示部63を目視するだけで行うことが可能となる。
(39)画像表示装置67において停止順序の報知が実行されている期間が、特別表示部63において停止順序に対応する報知が実行されている期間に含まれている構成としたが、これに限定されることはなく、画像表示装置67において停止順序の報知が実行されている期間の少なくとも一部が、特別表示部63において停止順序に対応する報知が実行されている期間に含まれていない構成としてもよい。例えば、特別表示部63における停止順序に対応する報知が開始されたタイミング以降に画像表示装置67において停止順序の報知が開始されるものの画像表示装置67において停止順序の報知が実行されている途中で特別表示部63における停止順序に対応する報知が終了される構成としてもよく、特別表示部63における停止順序に対応する報知が終了したタイミング以降に画像表示装置67における停止順序の報知が開始される構成としてもよく、画像表示装置67において停止順序の報知が開始された後に特別表示部63における停止順序に対応する報知が開始され、画像表示装置67において停止順序の報知が終了したタイミング以降に特別表示部63における停止順序に対応する報知が終了する構成としてもよく、画像表示装置67において停止順序の報知が開始された後に特別表示部63における停止順序に対応する報知が開始され、画像表示装置67において停止順序の報知が終了するよりも前のタイミングで特別表示部63における停止順序に対応する報知が終了する構成としてもよい。特別表示部63において停止順序に対応する報知が実行されている期間を、画像表示装置67において停止順序の報知が実行されている期間よりも短くすることにより、特別表示部63に対する遊技者の注目度を低下させることが可能となる。
(40)特別表示部63がクレジット表示部61又は付与数表示部62といった他の情報を報知するための表示部内に設けられている構成としてもよい。例えば、クレジット表示部61及び付与数表示部62のうち一方である対象表示部が当該対象表示部の外縁を区画する区画枠部と、対象表示部の報知対象の情報を報知するための報知発光部とを備えた構成において、特別表示部63が対象表示部の区画枠部に区画された領域内において報知発光部と隣接する位置に配置されている構成としてもよい。この場合、特別表示部63に対する遊技者の注目度を低下させることが可能となる。
(41)特別表示部63に入賞の結果に影響を与えるリール32L,32M,32Rの数と同数の単位表示部を設定し、各単位表示部において対応するリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示を実行する構成としてもよい。この場合、特別表示部63においても画像表示装置67と同様にリール32L,32M,32Rの停止順序を遊技者に明確に把握させることを可能とする報知が実行されることとなる。
(42)第1RTリプレイ入賞の発生を可能とする役、第2RTリプレイ入賞の発生を可能とする役、第1転落リプレイ入賞の発生を可能とする役及び第2転落リプレイ入賞の発生を可能とする役の少なくとも一つの役については、リール32L,32M,32Rの停止順序が所定の停止順序となった場合に対応する抽選モードの移行契機となるリプレイ入賞が発生するのではなく、少なくとも一のリール32L,32M,32Rについてその回転位置に対する停止操作タイミングが所定の操作タイミングとなった場合に対応する抽選モードの移行契機となるリプレイ入賞が発生する構成としてもよい。この場合、その役について移行契機となるリプレイ入賞の発生を可能とさせる場合又は当該リプレイ入賞の発生を回避可能とさせる場合には、画像表示装置67においては停止操作タイミングを遊技者が認識可能となる報知が行われるとともに、特別表示部63においては当該報知内容に対応する報知が行われることとなる。
(43)演出側MPU92の制御により停止態様の報知を実行するための装置は、画像表示装置67及び停止順報知装置71に限定されることはなく、当該画像表示装置67及び停止順報知装置71に代えて又は加えて、停止態様を報知するための専用発光部が演出側MPU92により制御されることで停止態様の報知が実行される構成としてもよく、スピーカ部65が演出側MPU92により制御されることで停止態様の報知が実行される構成としてもよい。また、停止順報知装置71が設けられていない構成としてもよい。
(44)停止態様の報知を実行するか否かが主側MPU82により決定される構成は必須ではなく、停止態様の報知を実行するか否かの決定が主側MPU82及び演出側MPU92のそれぞれにおいて行われる構成としてもよく、停止態様の報知を実行するか否かの決定が演出側MPU92において行われる構成としてもよい。但し、停止態様の報知を実行するか否かの決定が演出側MPU92において行われる構成の場合、その決定結果の情報が演出側MPU92から主側MPU82に送信される必要がある。
(45)主制御基板81と払出制御基板85とが同一の基板ボックスに収容されている構成に限定されることはなく、主制御基板81と払出制御基板85とが別々の基板ボックスに収容されている構成としてもよい。また、主側MPU82と払出側MPU86とが別々の基板に搭載されている構成に限定されることはなく、主側MPU82と払出側MPU86とが同一の基板に搭載されている構成としてもよい。
(46)仮想メダルカウンタ88aが払出側RAM88に設けられている構成に限定されることはなく、仮想メダルカウンタ88aが主側RAM84に設けられている構成としてもよい。この場合、クレジット投入ボタン47〜49が操作された場合に主側MPU82から払出側MPU86にクレジット投入コマンドを送信する必要はないが、遊技媒体の付与に対応する入賞が発生した場合にはその付与対象となる遊技媒体の数の情報を払出側MPU86から主側MPU82に送信するとともに、その付与対象となる遊技媒体の数の情報のうち仮想メダルカウンタ88aの上限貯留数を超える分の遊技媒体の数の情報を主側MPU82から払出側MPU86に送信する構成とする。そして、払出側MPU86はその超える分の遊技媒体の数の情報に対応する枚数のメダルが払い出されるようにホッパ装置53を駆動制御する構成とする。
(47)遊技媒体の付与に対応する入賞が発生した場合、その入賞に対応する数の遊技媒体の付与が完了するまで払出側MPU86から回転終了コマンドが送信されない構成に代えて、遊技媒体の付与に対応する入賞が発生した場合にはその入賞に対応する数の遊技媒体の付与が完了していなくても払出側MPU86から回転終了コマンドが送信される構成としてもよい。この場合、遊技媒体の付与が行われている途中であっても主側MPU82において次回のゲームの開始を可能とする制御が行われる構成としてもよく、遊技媒体の付与が完了した場合にはそれに対応するコマンドが払出側MPU86から主側MPU82に送信されることで遊技媒体の付与が完了した後に主側MPU82において次回のゲームの開始を可能とする制御が行われる構成としてもよい。
(48)インデックス値IV=1〜6のいずれかで当選となった場合においてベル入賞成立対応の停止順序とは異なる停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合にはメダルの払出が発生しない構成としてもよい。
(49)メインラインMLが折れ曲がりラインである構成に限定されることはなく、直線状のラインである構成としてもよい。また、サブラインSL1〜SL5において同一図柄の組合せが停止したとしても入賞の成立とならない構成としてもよい。この場合、同一図柄の組合せが停止して入賞の成立となる状況は、メインラインMLにおいて同一図柄の組合せが停止する状況のみとなる。また、有効ラインがメインラインMLの1本のみである構成に限定されることはなく、有効ラインが2本、3本又は4本以上である構成としてもよい。この場合、ベットされた遊技媒体の数が多いほど有効ラインの数が多くなる構成としてもよく、ベットされた遊技媒体の数とは無関係に最大数の有効ラインが設定される構成としてもよい。
(50)リールユニット31が払出側MPU86と電気的に接続されており当該払出側MPU86によりリール32L,32M,32Rの回転が駆動制御される構成に代えて、リールユニット31が主側MPU82と電気的に接続されており当該主側MPU82によりリール32L,32M,32Rの回転が駆動制御される構成としてもよい。この場合、リール32L,32M,32Rの回転を駆動制御するためのスベリテーブルといった停止情報が主側ROM83に予め記憶されている構成としてもよく、これに代えて、当該停止情報が払出側ROM87に予め記憶されている構成としてもよい。
停止情報が払出側ROM87に予め記憶されている場合には、主側MPU82において役の抽選処理が実行された場合にはその抽選結果に対応する停止情報を主側MPU82に送信するように当該主側MPU82から払出側MPU86にコマンドが送信され、当該コマンドを受信した払出側MPU86はそのコマンドにおいて指示されている停止情報を払出側ROM87から読み出し主側MPU82に送信する構成としてもよい。また、当該構成に代えて、主側MPU82において役の抽選処理が実行された場合にはその抽選結果を示すコマンドが主側MPU82から払出側MPU86に送信され、当該コマンドを受信した払出側MPU86はそのコマンドにおいて示されている抽選結果に対応する停止情報の種類を特定し、その特定した種類の停止情報を払出側ROM87から読み出し主側MPU82に送信する構成としてもよい。このように払出側ROM87に停止情報を記憶させる構成とすることで、リール32L,32M,32Rの回転の駆動制御を主側MPU82において行う構成であったとしても、停止情報を主側ROM83に予め記憶させる必要がなくなり、主側ROM83において必要な記憶容量を削減することが可能となる。
(51)演出側MPU92の制御に基づき画像表示装置67などにて実行される役の抽選処理の結果に対応する報知の内容に対して、特別表示部63における表示内容が1対1で対応している構成に限定されることはなく、画像表示装置67などにて実行される役の抽選処理の結果に対応する1種類の報知の内容に対して、特別表示部63における表示内容が複数種類設定されている構成としてもよい。
例えば、画像表示装置67にてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合、そのゲームにおいて当選となっている役の種類に1対1で対応する表示が特別表示部63にて行われる構成としてもよい。この場合、同一の停止順序が画像表示装置67にて報知される状況であっても、そのゲームにおいて当選となった役の種類に応じて特別表示部63における表示内容が相違することとなる。
また、画像表示装置67にてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合、その停止順序の報知内容に対応する複数種類の表示内容から抽選により選択された一の表示内容が選択され、その選択された表示内容が特別表示部63にて表示される構成としてもよい。例えば、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が右リール32Rであることを示す報知が画像表示装置67にて実行される場合、特別表示部63においては「3」、「L」及び「H」のいずれかが抽選により決定されて表示される構成としてもよい。この場合であっても、同一の停止順序が画像表示装置67にて報知される状況であっても、特別表示部63における表示内容が相違し得ることとなる。
上記各構成によれば、特別表示部63において報知されている内容が遊技者にとって分かりづらくなる。但し、演出側MPU92の制御に基づき画像表示装置67などにて実行される役の抽選処理の結果に対応する報知の内容に特別表示部63の表示内容を対応させるべく、画像表示装置67において所定の報知が実行される場合に特別表示部63にて表示され得る表示内容と、画像表示装置67において所定の報知とは異なる報知が実行される場合に特別表示部63にて表示され得る表示内容とが完全に相違する構成とすることが好ましい。
(52)特別表示部63においては役の抽選処理の結果に対応する表示が実行される構成としてもよい。この場合、役の抽選処理の結果に対して、特別表示部63における表示内容が1対1で対応している構成としてもよい。また、当該構成に代えて、役の抽選処理の各結果に対して、特別表示部63における表示内容が複数種類設定されている構成としてもよい。例えば、BB役が設定されているIV=11が当選となった場合、特別表示部63においては「L」、「H」及び「F」のいずれかが抽選により決定されて表示され、第1スイカ役及び第2スイカ役が設定されているIV=7が当選となった場合、特別表示部63においては「1」、「5」及び「8」のいずれかが抽選により決定されて表示され、ベルリプレイ役が設定されているIV=8が当選となった場合、特別表示部63においては「2」及び「4」のいずれかが抽選により決定されて表示される構成としてもよい。これにより、特別表示部63において役の抽選処理の結果に対応する表示が行われるようにしながら、特別表示部63を確認したとしてもその役の抽選処理の結果を遊技者が把握しづらくなる。但し、役の抽選処理の結果に特別表示部63の表示内容を対応させるべく、役の抽選処理の結果が所定の結果である場合に特別表示部63にて表示され得る表示内容と、役の抽選処理の結果が当該所定の結果とは異なる結果である場合に特別表示部63にて表示され得る表示内容とが完全に相違する構成とすることが好ましい。この場合、役の抽選処理の一の結果に対して設定されている特別表示部63の表示内容の種類はいずれの役の抽選処理の結果であっても同数である構成としてもよく、役の抽選処理の結果に応じて異なる数である構成としてもよい。
なお、当該構成を、リール32L,32M,32Rの停止順序に応じて入賞役が変化する構成ではないスロットマシンに適用してもよく、リール32L,32M,32Rの停止順序が演出側MPU92の制御に基づき報知される構成ではないスロットマシンに適用してもよい。例えば、演出側MPU92の制御に基づき画像表示装置67などにて入賞可能な役の種類に対応する報知が実行される構成に対して当該構成を適用してもよい。
(53)特別表示部63において役の抽選処理の結果に対応する表示が実行される構成である場合、全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した後に、特別表示部63における役の抽選処理の結果に対応する表示が開始される構成としてもよい。この場合、リール32L,32M,32Rが回転している状況において特別表示部63を確認したとしても、そのゲームにおける役の抽選処理の結果が特定されてしまわないようにすることが可能となる。但し、これに限定されることはなく、役の抽選処理が実行された後であって全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止される前に、特別表示部63における役の抽選処理の結果に対応する表示が開始される構成としてもよい。
(54)主側MPU82から演出側MPU92に送信される情報の種類は上記各実施形態におけるものに限定されることはなく、例えば遊技媒体の付与に対応する入賞が成立した場合、その入賞により付与される遊技媒体の数の情報が主側MPU82から演出側MPU92に送信される構成としてもよい。この場合、入賞により付与される遊技媒体の数の情報を画像表示装置67などにおいて報知することが可能となる。また、全てのリール32L,32M,32Rが停止していない状況であっても一部のリール32L,32M,32Rの回転が停止される場合又は停止された場合に、それに対応する情報が主側MPU82から演出側MPU92に送信される構成としてもよい。この場合、リール32L,32M,32Rの回転状況に対応する演出を画像表示装置67などにおいて行うことが可能となる。
(55)表示窓部21L,21M,21Rを介して視認可能な図柄を裏側から照らすためのバックライトがリール32L,32M,32Rの裏側に設けられている構成としてもよい。この場合、入賞が成立した場合に当該バックライトを利用して図柄を裏側から照らすことで、入賞が成立したことを遊技者に認識させ易くなる。当該構成において、第1ベル役、第2ベル役、第1スイカ役、第2スイカ役、通常リプレイ役、ベルリプレイ役、第1チェリーリプレイ役、第2チェリーリプレイ役及びBB役のように、対応する入賞が成立する場合にメインラインML上においては同一の図柄の組合せが停止表示されないものの、サブラインSL1〜SL5において同一の図柄の組合せが停止表示される構成においては、サブラインSL1〜SL5上に停止表示されている同一の図柄の組合せの全体をバックライトで照らすとサブラインSL1〜SL5がメインラインMLであると遊技者に誤認させてしまうおそれがある。したがって、このような誤認の発生を防止する上では、いずれかのサブラインSL1〜SL5に同一の図柄の組合せが停止表示される状況でメインラインML上において入賞が成立している場合、同一の図柄の組合せとはなっていないがメインラインMLに停止表示されている図柄の組合せをバックライトで照らす構成としてもよい。また、当該構成に加えて又は代えて、同一の図柄の組合せが停止表示されているサブラインSL1〜SL5とメインラインMLとが交差している位置に停止表示されている少なくとも1個の図柄をバックライトで照らす構成としてもよい。また、これら構成に加えて又は代えて、同一の図柄の組合せが停止表示されているサブラインの全体を照らさないようにしながら、当該サブライン上に停止表示されている一部の図柄と当該サブライン上とは異なる位置に停止表示されている図柄とをバックライトで照らす構成としてもよい。
(56)全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した後に入賞となった役の種類を画像表示装置67にて報知する構成としてもよい。当該構成において、第1ベル役、第2ベル役、第1スイカ役、第2スイカ役、通常リプレイ役、ベルリプレイ役、第1チェリーリプレイ役、第2チェリーリプレイ役及びBB役のように、対応する入賞が成立する場合にメインラインML上においては同一の図柄の組合せが停止表示されないものの、サブラインSL1〜SL5において同一の図柄の組合せが停止表示される構成においては、サブラインSL1〜SL5上に停止表示されている同一の図柄の組合せの全体を画像表示装置67に表示するとサブラインSL1〜SL5がメインラインMLであると遊技者に誤認させてしまうおそれがある。したがって、このような誤認の発生を防止する上では、同一の図柄の組合せが停止表示されているサブラインSL1〜SL5とメインラインMLとが交差している位置に停止表示されている少なくとも1個の図柄を画像表示装置67に表示する構成としてもよい。また、メインラインMLに停止表示されている図柄の組合せを画像表示装置67に明示しながら、サブラインSL1〜SL5に停止表示されている同一の図柄の組合せ又は当該同一の図柄の組合せに対応する図柄を画像表示装置67に表示する構成としてもよい。また、サブラインSL1〜SL5に停止表示されている同一の図柄の組合せをそのまま画像表示装置67に表示しないものの、当該同一の図柄の組合せを構成している1個の図柄を画像表示装置67に表示する構成としてもよい。この場合、当該図柄を全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止するタイミングよりも前のタイミングで一旦表示させて、全てのリール32L,32M,32Rの回転停止後においてもその表示を継続させる構成としてもよく、当該図柄を全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止するタイミングよりも前のタイミングにて一旦表示させた後に、全てのリール32L,32M,32Rの回転停止後においてその表示を消す構成としてもよい。
(57)上記実施形態では、小役入賞が成立した場合にメダルを払い出す特典を付与する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、遊技者に何らかの特典が付与される構成であればよい。例えば、小役入賞が成立した場合にメダル以外の賞品を払い出す構成であってもよい。また、現実のメダル投入やメダル払出機能を有さず、遊技者の所有するメダルをクレジット管理するスロットマシンにおいては、クレジットされたメダルの増加が特典の付与に相当する。
(58)本発明を所謂Bタイプのスロットマシンに適用してもよく、またCタイプ、AタイプとCタイプの複合タイプ、BタイプとCタイプの複合タイプ、さらにはRTゲーム、CTゲーム又はATゲームを備えたタイプなど、どのようなスロットマシンにこの発明を適用してもよい。
(59)ART状態の1実行回の終了条件がゲーム数の消化である構成に代えて、ART状態の1実行回において発生した遊技媒体の払出総数が終了基準枚数以上となることで当該1実行回が終了する構成としてもよい。また、ART状態の1実行回において増加した遊技媒体の総数が終了基準枚数以上となることで当該1実行回が終了する構成としてもよい。これらの場合、上乗せ実行状態などにおいて上乗せゲーム数が付与される構成に代えて、終了基準枚数の上乗せが発生する構成となる。
(60)特別表示部63、画像表示装置67及び停止順報知装置71においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される構成に代えて、例えばリール32L,32M,32Rの回転位置との関係におけるストップボタン42〜44の操作タイミングが所定タイミングである場合に入賞が成立する役に当選した場合に当該所定タイミングを遊技者に認識可能とさせるための報知又は当該所定タイミングとならないようにするためのタイミングを遊技者に認識可能とさせるための報知が特別表示部63、画像表示装置67及び停止順報知装置71において実行される構成としてもよい。
(61)一ゲームが終了したとしてもそのゲームにおいてリプレイ入賞が成立している場合には受付許可処理が実行されないことでメダル投入口45に投入されたメダルが受け入れられることなくメダル受け皿59へ排出される構成に限定されることはなく、リプレイ入賞が成立した場合であっても受付許可処理が実行されてメダル投入口45に投入されたメダルが投入メダル検出センサ45aにて検出された後にホッパ装置53にて回収される構成としてもよい。この場合、リプレイ入賞が成立したゲームが終了して次のゲームを開始するまでの間にメダル投入口45に投入されたメダルは、仮想メダルとして貯留記憶されることとなる。
(62)各リール32L,32M,32Rの図柄としては、絵、数字、文字等に限らず、幾何学的な線や図形等であってもよい。また、光や色等によって図柄を構成することも可能であるし、立体的形状等によっても図柄を構成し得るし、これらを複合したものであっても図柄を構成し得る。即ち、図柄は識別性を有した情報としての機能を有するものであればよい。
(63)上記各実施形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、パチンコ機に対して適用してもよく、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。
<上記実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお、以下においては、理解の容易のため、上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.契機可能期間(取得チャレンジ状態ST1)において所定条件が成立した場合(契機ポイントの抽選処理にて取得当選となること)に抽選契機(契機ポイントカウンタ84bの値の加算)を生じさせる抽選契機発生手段(主側MPU82におけるステップS1410及びステップS1803の処理を実行する機能)と、
前記契機可能期間において所定ゲーム数が消化された場合に抽選期間(第1移行チャレンジ状態ST2)に移行させる第1移行手段(主側MPU82におけるステップS1712の処理を実行する機能)と、
前記抽選期間が開始されるまでに前記抽選契機発生手段が生じさせた前記抽選契機の数分の所定抽選処理を前記抽選期間において実行する所定抽選実行手段(主側MPU82におけるステップS2005の処理を実行する機能)と、
前記所定抽選処理の抽選結果が特典付与結果となったことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主側MPU82におけるステップS2103の処理を実行する機能)と、
前記抽選期間において前記所定抽選処理の結果が前記特典付与結果とならなかった場合に前記契機可能期間に移行させる第2移行手段(主側MPU82におけるステップS2112の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、契機可能期間において所定ゲーム数が消化された場合には抽選期間が発生し、抽選期間においては契機可能期間において発生した抽選契機の数分、所定抽選処理が実行される。そして、所定抽選処理の抽選結果が特典付与結果となったことに基づいて遊技者に特典が付与される。これにより、契機可能期間においては抽選契機が発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、抽選期間においては所定抽選処理の抽選結果が特典付与結果となることを期待しながら遊技を行うこととなる。よって、各期間において遊技者が注目する対象が異なるものとなり、遊技の画一化が抑制されることで遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、契機可能期間において所定ゲーム数が消化されることで抽選期間に移行する構成であることにより、抽選期間への移行契機が明確なものとなり、遊技内容の理解の容易化を図ることが可能となる。
また、抽選期間において所定抽選処理の抽選結果が特典付与結果とならなかった場合には契機可能期間が再度発生する。これにより、抽選期間において所定抽選処理の抽選結果が特典付与結果とならない場合には契機可能期間が繰り返されることとなり、遊技内容の理解の容易化を図ることが可能となる。
特徴A2.前記契機可能期間には、前記抽選契機が相対的に発生し易い高確率状態と、前記抽選契機が相対的に発生しづらい低確率状態とが存在していることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、契機可能期間において抽選契機の発生のし易さが変動することとなるため、契機可能期間における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A3.前記第2移行手段による前記契機可能期間への移行が発生した場合、前記高確率状態に設定する高確設定手段(主側MPU82におけるステップS2116の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、抽選期間において所定抽選処理の抽選結果が特典付与結果とならずに契機可能期間が新たに発生した場合には抽選契機が発生し易い状態となる。これにより、特典付与結果が発生することなく契機可能期間が新たに発生したとしても、遊技続行の意欲を持続させることが可能となる。
特徴A4.前記第2移行手段による前記契機可能期間への移行が発生した場合に前記高確設定手段により設定された前記高確率状態は、少なくとも特定ゲーム数に亘って継続することを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特徴A4によれば、抽選期間において所定抽選処理の抽選結果が特典付与結果とならずに契機可能期間が新たに発生した場合には少なくとも特定ゲーム数に亘って抽選契機が発生し易い状態となるため、少なくとも特定ゲーム数が消化されるまでは抽選契機の発生に期待させながら遊技を行わせることが可能となる。また、特定ゲーム数が消化された場合には契機可能期間が終了して抽選期間に移行するまでに要するゲーム数が所定ゲーム数よりも少ないゲーム数となっているため、遊技続行の意欲を持続させることが可能となる。
特徴A5.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU82における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(払出側MPU86におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御を実行する対応実行手段(主側MPU82における遊技終了時の対応処理を実行する機能、払出側MPU86における媒体付与処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定開始条件が成立したことに基づき1ゲームが開始され、前記役の抽選処理の結果に対応する態様で前記絵柄の変動表示が停止することにより当該1ゲームが終了される構成であり、
前記所定抽選実行手段は、前記役の抽選処理の結果に対応する態様で前記所定抽選処理を実行することを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A5によれば、役の抽選処理の結果に対応する態様で所定抽選処理が実行されるため、抽選期間においては所定抽選処理の抽選結果だけではなく役の抽選処理の結果にも遊技者を注目させることが可能となる。
特徴A6.前記所定抽選実行手段は、前記抽選期間が開始されるまでに前記抽選契機発生手段が前記抽選契機を複数発生させた場合、1ゲームに対して1個の抽選契機に対応する前記所定抽選処理を実行することを特徴とする特徴A1乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A6によれば、抽選期間においては1ゲームに対して1個の抽選契機に対応する所定抽選処理が実行されるため、1回の所定抽選処理が実行される状況を明確にすることが可能となり、所定抽選処理の各実行回に対して遊技者を注目させることが可能となる。
特徴A7.前記特典を付与すべき条件が成立している状況で前記抽選期間が開始された場合、当該抽選期間において最初の前記抽選契機が消化された場合に前記特典が付与されるようにする手段(主側MPU82におけるステップS2003にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A7によれば、特典を付与すべき条件が成立している状況であっても抽選期間が開始されるとともに抽選契機が消化されることで特典が付与されることにより、抽選期間において抽選契機が消化されることで特典が付与されるという印象を遊技者に与えることが可能となる。また、特典を付与すべき条件が成立している状況で抽選期間が開始された場合には最初の抽選契機が消化された場合に特典が付与されるため、特典を付与すべき条件が成立しているにも関わらず抽選期間が長く継続してしまわないようにすることが可能となる。
特徴A8.前記特典付与手段は、前記所定抽選処理の抽選結果が前記特典付与結果となった場合、前記特典の付与として、遊技者に有利な有利遊技状態(AT状態ST5)に移行させるものであり、
前記所定抽選実行手段は、前記所定抽選処理の実行契機となっていない前記抽選契機が残っている状況で、当該抽選契機とは異なる抽選契機を契機として実行された前記所定抽選処理の結果が前記特典付与結果となった場合、前記有利遊技状態の終了後に前記所定抽選処理の実行契機となっていない前記抽選契機について前記所定抽選処理を実行することを特徴とする特徴A1乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A8によれば、抽選契機が残っている状況で有利遊技状態への移行が発生した場合、有利遊技状態の終了後に残りの抽選契機について所定抽選処理が実行されるため、抽選期間が発生した場合には抽選契機を残した状態で有利遊技状態への移行が発生した方が遊技者にとって有利となる。これにより、抽選期間においては有利遊技状態への移行が早期に発生することを遊技者が期待することとなるため、抽選期間における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A9.前記特典の付与が発生することなく前記契機可能期間が所定回数実行された場合、前記特典が付与されるようにする手段(主側MPU82におけるステップS2003にて肯定判定をする機能及び主側MPU82におけるステップS2401にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A9によれば、特典の付与が発生することなく契機可能期間が所定回数実行された場合には特典が付与されるため、契機可能期間が繰り返された場合の救済を行うことが可能となる。
特徴A10.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU82における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(払出側MPU86におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御を実行する対応実行手段(主側MPU82における遊技終了時の対応処理を実行する機能、払出側MPU86における媒体付与処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定開始条件が成立したことに基づき1ゲームが開始され、前記役の抽選処理の結果に対応する態様で前記絵柄の変動表示が停止することにより当該1ゲームが終了される構成であり、
前記抽選契機発生手段は、前記役の抽選処理の結果に対応する態様で前記抽選契機の発生の有無を決定することを特徴とする特徴A1乃至A9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A10によれば、役の抽選処理の結果に対応する態様で抽選契機の発生の有無が決定されるため、契機可能期間においては抽選契機の発生の有無だけではなく役の抽選処理の結果にも遊技者を注目させることが可能となる。
特徴A11.前記抽選契機発生手段は、前記所定条件が成立した場合に抽選契機情報(抽選グループ情報)を情報記憶手段(情報格納エリア111)に記憶させ、
1回の前記契機可能期間において前記情報記憶手段に前記抽選契機情報が複数記憶され得る構成であり、
前記所定抽選実行手段は、前記抽選期間において前記情報記憶手段に前記抽選契機情報が複数記憶されている場合、前記抽選契機情報に対して個別に前記所定抽選処理を実行することを特徴とする特徴A1乃至A10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A11によれば、契機可能期間においては抽選契機情報が取得されることに期待しながら遊技が行われ、抽選期間においては抽選契機情報に対して個別に実行される所定抽選処理の抽選結果が特典付与結果となることに期待しながら遊技が行われる。
特徴A12.前記抽選契機情報は、前記所定抽選処理の実行契機となった場合における遊技者の有利度を相違させて複数種類設定されていることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
特徴A12によれば、遊技者はより有利度の高い抽選契機情報が情報記憶手段に記憶された状態となることを期待しながら遊技を行うこととなるため、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A13.前記情報記憶手段に記憶されている前記抽選契機情報の種類を昇格条件が成立した場合に遊技者にとって有利な側の種類に昇格させる昇格実行手段(主側MPU82におけるステップS2206の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A12に記載の遊技機。
特徴A13によれば、昇格条件が成立した場合には抽選契機情報の種類が遊技者にとって有利な側の種類に昇格することとなるため、遊技者は昇格条件が成立することにも期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A14.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU82における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(払出側MPU86におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御を実行する対応実行手段(主側MPU82における遊技終了時の対応処理を実行する機能、払出側MPU86における媒体付与処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定開始条件が成立したことに基づき1ゲームが開始され、前記役の抽選処理の結果に対応する態様で前記絵柄の変動表示が停止することにより当該1ゲームが終了される構成であり、
前記昇格実行手段は、前記役の抽選処理の結果に対応する態様で前記昇格の有無及び前記昇格の内容のうち少なくとも一方を決定することを特徴とする特徴A13に記載の遊技機。
特徴A14によれば、役の抽選処理の結果に対応する態様で昇格の有無及び昇格の内容のうち少なくとも一方が決定されるため、昇格期間においては昇格条件が成立することだけではなく役の抽選処理の結果にも遊技者を注目させることが可能となる。
特徴A15.前記昇格実行手段は、前記情報記憶手段に前記抽選契機情報が複数記憶されている場合、1ゲームに対して1個の前記抽選契機情報について前記昇格の有無及び前記昇格の内容のうち少なくとも一方を決定することを特徴とする特徴A13又はA14に記載の遊技機。
特徴A15によれば、昇格期間においては1ゲームに対して1個の抽選契機情報について昇格の有無及び昇格の内容のうち少なくとも一方が決定されるため、昇格対応の処理が実行される状況を明確にすることが可能となり、昇格対応の処理の各実行回に対して遊技者を注目させることが可能となる。
特徴A16.前記抽選契機発生手段は、前記所定条件が成立して前記抽選契機情報を前記情報記憶手段に記憶させる場合、遊技者の有利度が最も低い種類の抽選契機情報を前記情報記憶手段に記憶させることを特徴とする特徴A13乃至A15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A16によれば、情報記憶手段に記憶される段階では遊技者の有利度が最も低い種類の抽選契機情報が当該情報記憶手段に記憶されるため、抽選契機情報の種類の昇格が発生した場合の有利度を高めることが可能となる。
特徴A17.前記契機可能期間において前記抽選契機が発生しなかった場合、前記抽選期間とは前記特典の付与期待度が異なる特別期間(第2移行チャレンジ状態ST4)に移行させる特別移行手段(主側MPU82におけるステップS1715の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A17によれば、契機可能期間において抽選契機が発生しなかったとしても特別期間に移行するため、契機可能期間の終了が近付いている状況において抽選契機が発生していなかったとしても遊技者の期待感を持続させることが可能となる。また、特別期間は抽選期間とは特典の付与期待度が相違しているため、契機可能期間において抽選契機を発生させることの意義を消失させてしまわないようにすることが可能となる。
特徴A18.前記特別期間は、前記抽選契機の発生回数が所定回数以下である場合における前記抽選期間よりも前記特典の付与期待度が高く、前記抽選契機の発生回数が前記所定回数よりも多い回数である場合における前記抽選期間よりも前記特典の付与期待度が低いことを特徴とする特徴A17に記載の遊技機。
特徴A18によれば、契機可能期間において抽選契機の発生回数が所定回数となるよりは抽選契機が発生しないことを遊技者は期待することとなり、契機可能期間において抽選契機の発生回数が所定回数となった場合には抽選契機がさらに発生することを遊技者は期待することとなる。これにより、契機可能期間において抽選契機の発生に対する遊技者の期待感が、抽選契機の発生回数に応じて変動することとなる。よって、遊技の画一化が抑制され、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A19.前記特別期間において前記特典を付与するか否かを決定するための特定抽選処理を実行する特定抽選実行手段(主側MPU82におけるステップS2403の処理を実行する機能)を備え、
前記特別期間において前記特定抽選処理が実行される回数と、前記抽選期間において前記所定抽選処理が実行される回数とは相違しており、
前記特定抽選処理が1回実行された場合における前記特典の付与確率と、前記所定抽選処理が1回実行された場合における前記特典の付与確率とは相違していることを特徴とする特徴A17又はA18に記載の遊技機。
特徴A19によれば、特典の付与を発生させるための抽選処理の実行回数と当該抽選処理における特典の付与確率とが抽選期間と特別期間とで相違することとなる。これにより、抽選期間と特別期間との違いを明確なものとすることが可能となる。
特徴A20.前記特別期間において前記特定抽選処理が実行される回数は、前記抽選期間において前記所定抽選処理が実行される最大回数よりも多い回数であり、
前記特定抽選処理が1回実行された場合における前記特典の付与確率は、前記所定抽選処理が1回実行された場合における前記特典の付与確率よりも低いことを特徴とする特徴A19に記載の遊技機。
特徴A20によれば、特別期間においては特典の付与を発生させるための抽選処理の実行回数が抽選期間よりも多くなる一方、1回の抽選処理における特典の付与確率は特別期間よりも抽選期間の方が高い。これにより、特別期間においては特典の付与が発生するか否かということに注目する状況を多く発生させることが可能となる一方、抽選期間においては1回の抽選処理に対する期待感を高めることが可能となる。よって、抽選期間と特別期間との違いを明確なものとすることが可能となる。
特徴A21.前記特別期間では各ゲームにおいて前記特典を付与するか否かを決定するための特定抽選処理が実行されることを特徴とする特徴A17乃至A20のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A21によれば、特別期間では各ゲームにおいて特典が付与されることに期待させることが可能となる。
特徴A22.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU82における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(払出側MPU86におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御を実行する対応実行手段(主側MPU82における遊技終了時の対応処理を実行する機能、払出側MPU86における媒体付与処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定開始条件が成立したことに基づき1ゲームが開始され、前記役の抽選処理の結果に対応する態様で前記絵柄の変動表示が停止することにより当該1ゲームが終了される構成であり、
前記特別期間の各ゲームでは、前記役の抽選処理の結果が特定結果である場合、前記特典の付与期待度が高くなることを特徴とする特徴A21に記載の遊技機。
特徴A22によれば、役の抽選処理の結果に応じて特典の付与期待度が高くなるため、特別期間においては特定抽選処理の抽選結果だけではなく役の抽選処理の結果にも遊技者を注目させることが可能となる。
特徴A23.前記特別期間において前記特定抽選処理の結果が前記特典の付与に対応しない結果である場合であって前記役の抽選処理の結果が特定結果である場合、前記特典を付与するか否かを決定するための抽選処理を再度実行する手段(主側MPU82におけるステップS2408の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A22に記載の遊技機。
特徴A23によれば、役の抽選処理の結果が特定結果である場合には、特典を付与するか否かを決定するための抽選処理が複数回実行される。これにより、特別期間においては役の抽選処理の結果が特定結果となった場合には特典の付与期待度が高くなる。よって、特別期間においては特定抽選処理の抽選結果だけではなく役の抽選処理の結果にも遊技者を注目させることが可能となる。また、役の抽選処理の結果が特定結果となった場合には特典の付与に関して特定抽選処理とは別の抽選処理が追加で実行される構成であるため、特定抽選処理の処理構成を複雑化させることなく上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴A24.前記契機可能期間において前記抽選契機が、複数として定められた特別回数以上発生した場合、遊技者に利益を付与する利益付与手段(主側MPU82におけるステップS1806の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A23のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A24によれば、契機可能期間において抽選契機が特別回数以上発生した場合には、所定抽選処理の実行回数が多くなるという利益とは別の利益が付与される。これにより、契機可能期間において抽選契機を特別回数以上発生させることの有利度を飛躍的に高めることが可能となる。よって、契機可能期間において抽選契機を発生させることへの遊技者の注目度が高められ、契機可能期間における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A25.前記利益付与手段は、前記契機可能期間において前記抽選契機が前記特別回数以上発生した場合、前記所定ゲーム数が消化されていない状況であっても前記抽選期間に移行させることを特徴とする特徴A24に記載の遊技機。
特徴A25によれば、契機可能期間において抽選契機が特別回数以上発生した場合には、所定ゲーム数が消化されていなくても抽選期間が発生するため、抽選期間に移行するために要するゲーム数を短縮させることが可能となる。これにより、抽選契機を多く発生させた場合には所定抽選処理の実行回数が多くなるという利益だけではなく、抽選期間が早期に開始されるという利益が付与されることとなり、契機可能期間において抽選契機を発生させることへの遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴A26.前記抽選契機発生手段は、前記所定条件が成立した場合に抽選契機情報(抽選グループ情報)を情報記憶手段(情報格納エリア111)に記憶させ、
1回の前記契機可能期間において前記情報記憶手段に前記抽選契機情報が複数記憶され得る構成であり、
前記所定抽選実行手段は、前記抽選期間において前記情報記憶手段に前記抽選契機情報が複数記憶されている場合、前記抽選契機情報に対して個別に前記所定抽選処理を実行し、
前記抽選契機情報は、前記所定抽選処理の実行契機となった場合における遊技者の有利度を相違させて複数種類設定されており、
前記利益付与手段は、
前記契機可能期間において前記抽選契機情報が前記情報記憶手段に特別個数以上記憶された場合、昇格期間に移行させる昇格移行手段(主側MPU82におけるステップS1806の処理を実行する機能)と、
前記昇格期間において、前記情報記憶手段に記憶されている前記抽選契機情報の種類を昇格条件が成立した場合に遊技者にとって有利な側の種類に昇格させる昇格実行手段(主側MPU82におけるステップS2206の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A24又はA25に記載の遊技機。
特徴A26によれば、契機可能期間において抽選契機情報が特別個数以上記憶された場合には、抽選契機情報の種類が遊技者にとって有利な側の種類に昇格し得る昇格期間が発生する。これにより、抽選契機を多く発生させた場合には所定抽選処理の実行回数が多くなるという利益だけではなく、昇格期間が開始されるという利益が付与されることとなり、契機可能期間において抽選契機を発生させることへの遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴A27.前記昇格期間において前記情報記憶手段に記憶されている前記抽選契機情報の全てが前記昇格の有無の決定対象となった場合、前記抽選期間に移行させる手段(主側MPU82におけるステップS2306の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A26に記載の遊技機。
特徴A27によれば、昇格期間が終了した場合には抽選期間に移行することとなるため、昇格期間において昇格の対象となった抽選契機情報に対して所定抽選処理が早期に実行されるようにすることが可能となる。
特徴A28.前記昇格期間への移行が発生する場合、前記契機可能期間への移行が発生してから消化されたゲーム数が前記所定ゲーム数に達する前に前記抽選期間への移行が発生し得ることを特徴とする特徴A27に記載の遊技機。
特徴A28によれば、契機可能期間において抽選契機情報が特別個数以上記憶された場合には、昇格期間が発生するだけではなく、抽選期間に移行するために要するゲーム数を短縮させることが可能となる。よって、契機可能期間において抽選契機情報が特別個数以上記憶されることの有利度を高めることが可能となる。
特徴A29.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU82における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(払出側MPU86におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御を実行する対応実行手段(主側MPU82における遊技終了時の対応処理を実行する機能、払出側MPU86における媒体付与処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定開始条件が成立したことに基づき1ゲームが開始され、前記役の抽選処理の結果に対応する態様で前記絵柄の変動表示が停止することにより当該1ゲームが終了される構成であり、
前記昇格実行手段は、前記役の抽選処理の結果に対応する態様で前記昇格の有無及び前記昇格の内容のうち少なくとも一方を決定することを特徴とする特徴A26乃至A28のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A29によれば、役の抽選処理の結果に対応する態様で昇格の有無及び昇格の内容のうち少なくとも一方が決定されるため、昇格期間においては昇格条件が成立することだけではなく役の抽選処理の結果にも遊技者を注目させることが可能となる。
特徴A30.前記昇格実行手段は、前記情報記憶手段に前記抽選契機情報が複数記憶されている場合、1ゲームに対して1個の前記抽選契機情報について前記昇格の有無及び前記昇格の内容のうち少なくとも一方を決定することを特徴とする特徴A26乃至A29のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A30によれば、昇格期間においては1ゲームに対して1個の抽選契機情報について昇格の有無及び昇格の内容のうち少なくとも一方が決定されるため、昇格対応の処理が実行される状況を明確にすることが可能となり、昇格対応の処理の各実行回に対して遊技者を注目させることが可能となる。
特徴A31.前記抽選契機発生手段は、前記所定条件が成立して前記抽選契機情報を前記情報記憶手段に記憶させる場合、遊技者の有利度が最も低い種類の抽選契機情報を前記情報記憶手段に記憶させることを特徴とする特徴A26乃至A30のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A31によれば、情報記憶手段に記憶される段階では遊技者の有利度が最も低い種類の抽選契機情報が当該情報記憶手段に記憶されるため、抽選契機情報の種類の昇格が発生した場合の有利度を高めることが可能となる。
なお、特徴A1〜A31の構成に対して、特徴A1〜A31、特徴B1〜B21、特徴C1〜C18、特徴D1〜D24、特徴E1〜E7、特徴F1〜F4、特徴G1〜G10、特徴H1〜H14、特徴I1〜I4、特徴J1〜J3及び特徴K1〜K9のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴B群>
特徴B1.契機可能期間(取得チャレンジ状態ST1)において所定条件が成立した場合(契機ポイントの抽選処理にて取得当選となること)に抽選契機(契機ポイントカウンタ84bの値の加算)を生じさせる抽選契機発生手段(主側MPU82におけるステップS1410及びステップS1803の処理を実行する機能)と、
前記契機可能期間において移行条件が成立した場合に抽選期間(第1移行チャレンジ状態ST2)に移行させる抽選期間移行手段(主側MPU82におけるステップS1712の処理を実行する機能)と、
前記抽選期間が開始されるまでに前記抽選契機発生手段が生じさせた前記抽選契機の数に対応する態様による所定抽選処理を前記抽選期間において実行する所定抽選実行手段(主側MPU82におけるステップS2005の処理を実行する機能)と、
前記所定抽選処理の抽選結果が特典付与結果となったことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主側MPU82におけるステップS2103の処理を実行する機能)と、
前記契機可能期間において前記抽選契機が発生しなかった場合、前記抽選期間とは前記特典の付与期待度が異なる特別期間(第2移行チャレンジ状態ST4)に移行させる特別移行手段(主側MPU82におけるステップS1715の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、契機可能期間において移行条件が成立した場合には抽選期間が発生し、抽選期間においては契機可能期間において発生した抽選契機の数に対応する態様で所定抽選処理が実行される。そして、所定抽選処理の抽選結果が特典付与結果となったことに基づいて遊技者に特典が付与される。これにより、契機可能期間においては抽選契機が発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、抽選期間においては所定抽選処理の抽選結果が特典付与結果となることを期待しながら遊技を行うこととなる。よって、各期間において遊技者が注目する対象が異なるものとなり、遊技の画一化が抑制されることで遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、契機可能期間において抽選契機が発生しなかったとしても特別期間に移行するため、契機可能期間の終了が近付いている状況において抽選契機が発生していなかったとしても遊技者の期待感を持続させることが可能となる。また、特別期間は抽選期間とは特典の付与期待度が相違しているため、契機可能期間において抽選契機を発生させることの意義を消失させてしまわないようにすることが可能となる。
なお、所定抽選実行手段は、前記抽選期間が開始されるまでに前記抽選契機発生手段が生じさせた前記抽選契機の数分の所定抽選処理を前記抽選期間において実行する構成としてもよい。
特徴B2.前記抽選期間移行手段は、前記契機可能期間において所定ゲーム数が消化された場合に、前記移行条件の成立として、前記抽選期間に移行させることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、契機可能期間において所定ゲーム数が消化されることで抽選期間に移行する構成であることにより、抽選期間への移行契機が明確なものとなり、遊技内容の理解の容易化を図ることが可能となる。
特徴B3.前記特別期間は、前記抽選契機の発生回数が所定回数以下である場合における前記抽選期間よりも前記特典の付与期待度が高く、前記抽選契機の発生回数が前記所定回数よりも多い回数である場合における前記抽選期間よりも前記特典の付与期待度が低いことを特徴とする特徴B1又はB2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、契機可能期間において抽選契機の発生回数が所定回数となるよりは抽選契機が発生しないことを遊技者は期待することとなり、契機可能期間において抽選契機の発生回数が所定回数となった場合には抽選契機がさらに発生することを遊技者は期待することとなる。これにより、契機可能期間において抽選契機の発生に対する遊技者の期待感が、抽選契機の発生回数に応じて変動することとなる。よって、遊技の画一化が抑制され、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴B4.前記特別期間において前記特典を付与するか否かを決定するための特定抽選処理を実行する特定抽選実行手段(主側MPU82におけるステップS2403の処理を実行する機能)を備え、
前記特別期間において前記特定抽選処理が実行される回数と、前記抽選期間において前記所定抽選処理が実行される回数とは相違しており、
前記特定抽選処理が1回実行された場合における前記特典の付与確率と、前記所定抽選処理が1回実行された場合における前記特典の付与確率とは相違していることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B4によれば、特典の付与を発生させるための抽選処理の実行回数と当該抽選処理における特典の付与確率とが抽選期間と特別期間とで相違することとなる。これにより、抽選期間と特別期間との違いを明確なものとすることが可能となる。
特徴B5.前記特別期間において前記特定抽選処理が実行される回数は、前記抽選期間において前記所定抽選処理が実行される最大回数よりも多い回数であり、
前記特定抽選処理が1回実行された場合における前記特典の付与確率は、前記所定抽選処理が1回実行された場合における前記特典の付与確率よりも低いことを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
特徴B5によれば、特別期間においては特典の付与を発生させるための抽選処理の実行回数が抽選期間よりも多くなる一方、1回の抽選処理における特典の付与確率は特別期間よりも抽選期間の方が高い。これにより、特別期間においては特典の付与が発生するか否かということに注目する状況を多く発生させることが可能となる一方、抽選期間においては1回の抽選処理に対する期待感を高めることが可能となる。よって、抽選期間と特別期間との違いを明確なものとすることが可能となる。
特徴B6.前記特別期間では各ゲームにおいて前記特典を付与するか否かを決定するための特定抽選処理が実行されることを特徴とする特徴B1乃至B5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B6によれば、特別期間では各ゲームにおいて特典が付与されることに期待させることが可能となる。
特徴B7.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU82における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(払出側MPU86におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御を実行する対応実行手段(主側MPU82における遊技終了時の対応処理を実行する機能、払出側MPU86における媒体付与処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定開始条件が成立したことに基づき1ゲームが開始され、前記役の抽選処理の結果に対応する態様で前記絵柄の変動表示が停止することにより当該1ゲームが終了される構成であり、
前記特別期間の各ゲームでは、前記役の抽選処理の結果が特定結果である場合、前記特典の付与期待度が高くなることを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。
特徴B7によれば、役の抽選処理の結果に応じて特典の付与期待度が高くなるため、特別期間においては特定抽選処理の抽選結果だけではなく役の抽選処理の結果にも遊技者を注目させることが可能となる。
特徴B8.前記特別期間において前記特定抽選処理の結果が前記特典の付与に対応しない結果である場合であって前記役の抽選処理の結果が特定結果である場合、前記特典を付与するか否かを決定するための抽選処理を再度実行する手段(主側MPU82におけるステップS2408の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B7に記載の遊技機。
特徴B8によれば、役の抽選処理の結果が特定結果である場合には、特典を付与するか否かを決定するための抽選処理が複数回実行される。これにより、特別期間においては役の抽選処理の結果が特定結果となった場合には特典の付与期待度が高くなる。よって、特別期間においては特定抽選処理の抽選結果だけではなく役の抽選処理の結果にも遊技者を注目させることが可能となる。また、役の抽選処理の結果が特定結果となった場合には特典の付与に関して特定抽選処理とは別の抽選処理が追加で実行される構成であるため、特定抽選処理の処理構成を複雑化させることなく上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴B9.前記契機可能期間には、前記抽選契機が相対的に発生し易い高確率状態と、前記抽選契機が相対的に発生しづらい低確率状態とが存在していることを特徴とする特徴B1乃至B8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B9によれば、契機可能期間において抽選契機の発生のし易さが変動することとなるため、契機可能期間における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴B10.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU82における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(払出側MPU86におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御を実行する対応実行手段(主側MPU82における遊技終了時の対応処理を実行する機能、払出側MPU86における媒体付与処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定開始条件が成立したことに基づき1ゲームが開始され、前記役の抽選処理の結果に対応する態様で前記絵柄の変動表示が停止することにより当該1ゲームが終了される構成であり、
前記所定抽選実行手段は、前記役の抽選処理の結果に対応する態様で前記所定抽選処理を実行することを特徴とする特徴B1乃至B9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B10によれば、役の抽選処理の結果に対応する態様で所定抽選処理が実行されるため、抽選期間においては所定抽選処理の抽選結果だけではなく役の抽選処理の結果にも遊技者を注目させることが可能となる。
特徴B11.前記所定抽選実行手段は、前記抽選期間が開始されるまでに前記抽選契機発生手段が前記抽選契機を複数発生させた場合、1ゲームに対して1個の抽選契機に対応する前記所定抽選処理を実行することを特徴とする特徴B1乃至B10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B11によれば、抽選期間においては1ゲームに対して1個の抽選契機に対応する所定抽選処理が実行されるため、1回の所定抽選処理が実行される状況を明確にすることが可能となり、所定抽選処理の各実行回に対して遊技者を注目させることが可能となる。
特徴B12.前記特典を付与すべき条件が成立している状況で前記抽選期間が開始された場合、当該抽選期間において最初の前記抽選契機が消化された場合に前記特典が付与されるようにする手段(主側MPU82におけるステップS2003にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B12によれば、特典を付与すべき条件が成立している状況であっても抽選期間が開始されるとともに抽選契機が消化されることで特典が付与されることにより、抽選期間において抽選契機が消化されることで特典が付与されるという印象を遊技者に与えることが可能となる。また、特典を付与すべき条件が成立している状況で抽選期間が開始された場合には最初の抽選契機が消化された場合に特典が付与されるため、特典を付与すべき条件が成立しているにも関わらず抽選期間が長く継続してしまわないようにすることが可能となる。
特徴B13.前記特典付与手段は、前記所定抽選処理の抽選結果が前記特典付与結果となった場合、前記特典の付与として、遊技者に有利な有利遊技状態(AT状態ST5)に移行させるものであり、
前記所定抽選実行手段は、前記所定抽選処理の実行契機となっていない前記抽選契機が残っている状況で、当該抽選契機とは異なる抽選契機を契機として実行された前記所定抽選処理の結果が前記特典付与結果となった場合、前記有利遊技状態の終了後に前記所定抽選処理の実行契機となっていない前記抽選契機について前記所定抽選処理を実行することを特徴とする特徴B1乃至B12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B13によれば、抽選契機が残っている状況で有利遊技状態への移行が発生した場合、有利遊技状態の終了後に残りの抽選契機について所定抽選処理が実行されるため、抽選期間が発生した場合には抽選契機を残した状態で有利遊技状態への移行が発生した方が遊技者にとって有利となる。これにより、抽選期間においては有利遊技状態への移行が早期に発生することを遊技者が期待することとなるため、抽選期間における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴B14.前記特典の付与が発生することなく前記契機可能期間が所定回数実行された場合、前記特典が付与されるようにする手段(主側MPU82におけるステップS2003にて肯定判定をする機能及び主側MPU82におけるステップS2401にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B14によれば、特典の付与が発生することなく契機可能期間が所定回数実行された場合には特典が付与されるため、契機可能期間が繰り返された場合の救済を行うことが可能となる。
特徴B15.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU82における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(払出側MPU86におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御を実行する対応実行手段(主側MPU82における遊技終了時の対応処理を実行する機能、払出側MPU86における媒体付与処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定開始条件が成立したことに基づき1ゲームが開始され、前記役の抽選処理の結果に対応する態様で前記絵柄の変動表示が停止することにより当該1ゲームが終了される構成であり、
前記抽選契機発生手段は、前記役の抽選処理の結果に対応する態様で前記抽選契機の発生の有無を決定することを特徴とする特徴B1乃至B14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B15によれば、役の抽選処理の結果に対応する態様で抽選契機の発生の有無が決定されるため、契機可能期間においては抽選契機の発生の有無だけではなく役の抽選処理の結果にも遊技者を注目させることが可能となる。
特徴B16.前記抽選契機発生手段は、前記所定条件が成立した場合に抽選契機情報(抽選グループ情報)を情報記憶手段(情報格納エリア111)に記憶させ、
1回の前記契機可能期間において前記情報記憶手段に前記抽選契機情報が複数記憶され得る構成であり、
前記所定抽選実行手段は、前記抽選期間において前記情報記憶手段に前記抽選契機情報が複数記憶されている場合、前記抽選契機情報に対して個別に前記所定抽選処理を実行することを特徴とする特徴B1乃至B15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B16によれば、契機可能期間においては抽選契機情報が取得されることに期待しながら遊技が行われ、抽選期間においては抽選契機情報に対して個別に実行される所定抽選処理の抽選結果が特典付与結果となることに期待しながら遊技が行われる。
特徴B17.前記抽選契機情報は、前記所定抽選処理の実行契機となった場合における遊技者の有利度を相違させて複数種類設定されていることを特徴とする特徴B16に記載の遊技機。
特徴B17によれば、遊技者はより有利度の高い抽選契機情報が情報記憶手段に記憶された状態となることを期待しながら遊技を行うこととなるため、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴B18.前記情報記憶手段に記憶されている前記抽選契機情報の種類を昇格条件が成立した場合に遊技者にとって有利な側の種類に昇格させる昇格実行手段(主側MPU82におけるステップS2206の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B17に記載の遊技機。
特徴B18によれば、昇格条件が成立した場合には抽選契機情報の種類が遊技者にとって有利な側の種類に昇格することとなるため、遊技者は昇格条件が成立することにも期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴B19.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU82における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(払出側MPU86におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御を実行する対応実行手段(主側MPU82における遊技終了時の対応処理を実行する機能、払出側MPU86における媒体付与処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定開始条件が成立したことに基づき1ゲームが開始され、前記役の抽選処理の結果に対応する態様で前記絵柄の変動表示が停止することにより当該1ゲームが終了される構成であり、
前記昇格実行手段は、前記役の抽選処理の結果に対応する態様で前記昇格の有無及び前記昇格の内容のうち少なくとも一方を決定することを特徴とする特徴B18に記載の遊技機。
特徴B19によれば、役の抽選処理の結果に対応する態様で昇格の有無及び昇格の内容のうち少なくとも一方が決定されるため、昇格期間においては昇格条件が成立することだけではなく役の抽選処理の結果にも遊技者を注目させることが可能となる。
特徴B20.前記昇格実行手段は、前記情報記憶手段に前記抽選契機情報が複数記憶されている場合、1ゲームに対して1個の前記抽選契機情報について前記昇格の有無及び前記昇格の内容のうち少なくとも一方を決定することを特徴とする特徴B17又はB19に記載の遊技機。
特徴B20によれば、昇格期間においては1ゲームに対して1個の抽選契機情報について昇格の有無及び昇格の内容のうち少なくとも一方が決定されるため、昇格対応の処理が実行される状況を明確にすることが可能となり、昇格対応の処理の各実行回に対して遊技者を注目させることが可能となる。
特徴B21.前記抽選契機発生手段は、前記所定条件が成立して前記抽選契機情報を前記情報記憶手段に記憶させる場合、遊技者の有利度が最も低い種類の抽選契機情報を前記情報記憶手段に記憶させることを特徴とする特徴B18乃至B20のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B21によれば、情報記憶手段に記憶される段階では遊技者の有利度が最も低い種類の抽選契機情報が当該情報記憶手段に記憶されるため、抽選契機情報の種類の昇格が発生した場合の有利度を高めることが可能となる。
なお、特徴B1〜B21の構成に対して、特徴A1〜A31、特徴B1〜B21、特徴C1〜C18、特徴D1〜D24、特徴E1〜E7、特徴F1〜F4、特徴G1〜G10、特徴H1〜H14、特徴I1〜I4、特徴J1〜J3及び特徴K1〜K9のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.契機可能期間(取得チャレンジ状態ST1)において所定条件が成立した場合(契機ポイントの抽選処理にて取得当選となること)に抽選契機(契機ポイントカウンタ84bの値の加算)を生じさせる抽選契機発生手段(主側MPU82におけるステップS1410及びステップS1803の処理を実行する機能)と、
前記契機可能期間において移行条件が成立した場合に抽選期間(第1移行チャレンジ状態ST2)に移行させる抽選期間移行手段(主側MPU82におけるステップS1712の処理を実行する機能)と、
前記抽選期間が開始されるまでに前記抽選契機発生手段が生じさせた前記抽選契機の数に対応する態様による所定抽選処理を前記抽選期間において実行する所定抽選実行手段(主側MPU82におけるステップS2005の処理を実行する機能)と、
前記所定抽選処理の抽選結果が特典付与結果となったことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主側MPU82におけるステップS2103の処理を実行する機能)と、
前記契機可能期間において前記抽選契機が、複数として定められた特別回数以上発生した場合、遊技者に利益を付与する利益付与手段(主側MPU82におけるステップS1806の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、契機可能期間において所定ゲーム数が消化された場合には抽選期間が発生し、抽選期間においては契機可能期間において発生した抽選契機の数に対応する態様で所定抽選処理が実行される。そして、所定抽選処理の抽選結果が特典付与結果となったことに基づいて遊技者に特典が付与される。これにより、契機可能期間においては抽選契機が発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、抽選期間においては所定抽選処理の抽選結果が特典付与結果となることを期待しながら遊技を行うこととなる。よって、各期間において遊技者が注目する対象が異なるものとなり、遊技の画一化が抑制されることで遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、契機可能期間において抽選契機が特別回数以上発生した場合には、それに対応する態様で所定抽選処理が実行されるという利益とは別の利益が付与される。これにより、契機可能期間において抽選契機を特別回数以上発生させることの有利度を飛躍的に高めることが可能となる。よって、契機可能期間において抽選契機を発生させることへの遊技者の注目度が高められ、契機可能期間における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
なお、所定抽選実行手段は、前記抽選期間が開始されるまでに前記抽選契機発生手段が生じさせた前記抽選契機の数分の所定抽選処理を前記抽選期間において実行する構成としてもよい。
特徴C2.前記抽選期間移行手段は、前記契機可能期間において所定ゲーム数が消化された場合に、前記移行条件の成立として、前記抽選期間に移行させることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、契機可能期間において所定ゲーム数が消化されることで抽選期間に移行する構成であることにより、抽選期間への移行契機が明確なものとなり、遊技内容の理解の容易化を図ることが可能となる。
特徴C3.前記利益付与手段は、前記契機可能期間において前記抽選契機が前記特別回数以上発生した場合、前記所定ゲーム数が消化されていない状況であっても前記抽選期間に移行させることを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、契機可能期間において抽選契機が特別回数以上発生した場合には、所定ゲーム数が消化されていなくても抽選期間が発生するため、抽選期間に移行するために要するゲーム数を短縮させることが可能となる。これにより、抽選契機を多く発生させた場合にはそれに対応する態様による所定抽選処理が実行されるという利益だけではなく、抽選期間が早期に開始されるという利益が付与されることとなり、契機可能期間において抽選契機を発生させることへの遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴C4.前記抽選契機発生手段は、前記所定条件が成立した場合に抽選契機情報(抽選グループ情報)を情報記憶手段(情報格納エリア111)に記憶させ、
1回の前記契機可能期間において前記情報記憶手段に前記抽選契機情報が複数記憶され得る構成であり、
前記所定抽選実行手段は、前記抽選期間において前記情報記憶手段に前記抽選契機情報が複数記憶されている場合、前記抽選契機情報に対して個別に前記所定抽選処理を実行し、
前記抽選契機情報は、前記所定抽選処理の実行契機となった場合における遊技者の有利度を相違させて複数種類設定されており、
前記利益付与手段は、
前記契機可能期間において前記抽選契機情報が前記情報記憶手段に特別個数以上記憶された場合、昇格期間に移行させる昇格移行手段(主側MPU82におけるステップS1806の処理を実行する機能)と、
前記昇格期間において、前記情報記憶手段に記憶されている前記抽選契機情報の種類を昇格条件が成立した場合に遊技者にとって有利な側の種類に昇格させる昇格実行手段(主側MPU82におけるステップS2206の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C4によれば、契機可能期間において抽選契機情報が特別個数以上記憶された場合には、抽選契機情報の種類が遊技者にとって有利な側の種類に昇格し得る昇格期間が発生する。これにより、抽選契機を多く発生させた場合にはそれに対応する態様による所定抽選処理が実行されるという利益だけではなく、昇格期間が開始されるという利益が付与されることとなり、契機可能期間において抽選契機を発生させることへの遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴C5.前記昇格期間において前記情報記憶手段に記憶されている前記抽選契機情報の全てが前記昇格の有無の決定対象となった場合、前記抽選期間に移行させる手段(主側MPU82におけるステップS2306の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C4に記載の遊技機。
特徴C5によれば、昇格期間が終了した場合には抽選期間に移行することとなるため、昇格期間において昇格の対象となった抽選契機情報に対して所定抽選処理が早期に実行されるようにすることが可能となる。
特徴C6.前記抽選期間移行手段は、前記契機可能期間において所定ゲーム数が消化された場合に、前記移行条件の成立として、前記抽選期間に移行させるものであり、
前記昇格期間への移行が発生する場合、前記契機可能期間への移行が発生してから消化されたゲーム数が前記所定ゲーム数に達する前に前記抽選期間への移行が発生し得ることを特徴とする特徴C5に記載の遊技機。
特徴C6によれば、契機可能期間において抽選契機情報が特別個数以上記憶された場合には、昇格期間が発生するだけではなく、抽選期間に移行するために要するゲーム数を短縮させることが可能となる。よって、契機可能期間において抽選契機情報が特別個数以上記憶されることの有利度を高めることが可能となる。
特徴C7.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU82における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(払出側MPU86におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御を実行する対応実行手段(主側MPU82における遊技終了時の対応処理を実行する機能、払出側MPU86における媒体付与処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定開始条件が成立したことに基づき1ゲームが開始され、前記役の抽選処理の結果に対応する態様で前記絵柄の変動表示が停止することにより当該1ゲームが終了される構成であり、
前記昇格実行手段は、前記役の抽選処理の結果に対応する態様で前記昇格の有無及び前記昇格の内容のうち少なくとも一方を決定することを特徴とする特徴C1乃至C6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C7によれば、役の抽選処理の結果に対応する態様で昇格の有無及び昇格の内容のうち少なくとも一方が決定されるため、昇格期間においては昇格条件が成立することだけではなく役の抽選処理の結果にも遊技者を注目させることが可能となる。
特徴C8.前記昇格実行手段は、前記情報記憶手段に前記抽選契機情報が複数記憶されている場合、1ゲームに対して1個の前記抽選契機情報について前記昇格の有無及び前記昇格の内容のうち少なくとも一方を決定することを特徴とする特徴C1乃至C7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C8によれば、昇格期間においては1ゲームに対して1個の抽選契機情報について昇格の有無及び昇格の内容のうち少なくとも一方が決定されるため、昇格対応の処理が実行される状況を明確にすることが可能となり、昇格対応の処理の各実行回に対して遊技者を注目させることが可能となる。
特徴C9.前記抽選契機発生手段は、前記所定条件が成立して前記抽選契機情報を前記情報記憶手段に記憶させる場合、遊技者の有利度が最も低い種類の抽選契機情報を前記情報記憶手段に記憶させることを特徴とする特徴C1乃至C8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C9によれば、情報記憶手段に記憶される段階では遊技者の有利度が最も低い種類の抽選契機情報が当該情報記憶手段に記憶されるため、抽選契機情報の種類の昇格が発生した場合の有利度を高めることが可能となる。
特徴C10.前記契機可能期間には、前記抽選契機が相対的に発生し易い高確率状態と、前記抽選契機が相対的に発生しづらい低確率状態とが存在していることを特徴とする特徴C1乃至C9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C10によれば、契機可能期間において抽選契機の発生のし易さが変動することとなるため、契機可能期間における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴C11.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU82における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(払出側MPU86におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御を実行する対応実行手段(主側MPU82における遊技終了時の対応処理を実行する機能、払出側MPU86における媒体付与処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定開始条件が成立したことに基づき1ゲームが開始され、前記役の抽選処理の結果に対応する態様で前記絵柄の変動表示が停止することにより当該1ゲームが終了される構成であり、
前記所定抽選実行手段は、前記役の抽選処理の結果に対応する態様で前記所定抽選処理を実行することを特徴とする特徴C1乃至C10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C11によれば、役の抽選処理の結果に対応する態様で所定抽選処理が実行されるため、抽選期間においては所定抽選処理の抽選結果だけではなく役の抽選処理の結果にも遊技者を注目させることが可能となる。
特徴C12.前記所定抽選実行手段は、前記抽選期間が開始されるまでに前記抽選契機発生手段が前記抽選契機を複数発生させた場合、1ゲームに対して1個の抽選契機に対応する前記所定抽選処理を実行することを特徴とする特徴C1乃至C11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C12によれば、抽選期間においては1ゲームに対して1個の抽選契機に対応する所定抽選処理が実行されるため、1回の所定抽選処理が実行される状況を明確にすることが可能となり、所定抽選処理の各実行回に対して遊技者を注目させることが可能となる。
特徴C13.前記特典を付与すべき条件が成立している状況で前記抽選期間が開始された場合、当該抽選期間において最初の前記抽選契機が消化された場合に前記特典が付与されるようにする手段(主側MPU82におけるステップS2003にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C13によれば、特典を付与すべき条件が成立している状況であっても抽選期間が開始されるとともに抽選契機が消化されることで特典が付与されることにより、抽選期間において抽選契機が消化されることで特典が付与されるという印象を遊技者に与えることが可能となる。また、特典を付与すべき条件が成立している状況で抽選期間が開始された場合には最初の抽選契機が消化された場合に特典が付与されるため、特典を付与すべき条件が成立しているにも関わらず抽選期間が長く継続してしまわないようにすることが可能となる。
特徴C14.前記特典付与手段は、前記所定抽選処理の抽選結果が前記特典付与結果となった場合、前記特典の付与として、遊技者に有利な有利遊技状態(AT状態ST5)に移行させるものであり、
前記所定抽選実行手段は、前記所定抽選処理の実行契機となっていない前記抽選契機が残っている状況で、当該抽選契機とは異なる抽選契機を契機として実行された前記所定抽選処理の結果が前記特典付与結果となった場合、前記有利遊技状態の終了後に前記所定抽選処理の実行契機となっていない前記抽選契機について前記所定抽選処理を実行することを特徴とする特徴C1乃至C13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C14によれば、抽選契機が残っている状況で有利遊技状態への移行が発生した場合、有利遊技状態の終了後に残りの抽選契機について所定抽選処理が実行されるため、抽選期間が発生した場合には抽選契機を残した状態で有利遊技状態への移行が発生した方が遊技者にとって有利となる。これにより、抽選期間においては有利遊技状態への移行が早期に発生することを遊技者が期待することとなるため、抽選期間における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴C15.前記特典の付与が発生することなく前記契機可能期間が所定回数実行された場合、前記特典が付与されるようにする手段(主側MPU82におけるステップS2003にて肯定判定をする機能及び主側MPU82におけるステップS2401にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C15によれば、特典の付与が発生することなく契機可能期間が所定回数実行された場合には特典が付与されるため、契機可能期間が繰り返された場合の救済を行うことが可能となる。
特徴C16.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU82における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(払出側MPU86におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御を実行する対応実行手段(主側MPU82における遊技終了時の対応処理を実行する機能、払出側MPU86における媒体付与処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定開始条件が成立したことに基づき1ゲームが開始され、前記役の抽選処理の結果に対応する態様で前記絵柄の変動表示が停止することにより当該1ゲームが終了される構成であり、
前記抽選契機発生手段は、前記役の抽選処理の結果に対応する態様で前記抽選契機の発生の有無を決定することを特徴とする特徴C1乃至C15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C16によれば、役の抽選処理の結果に対応する態様で抽選契機の発生の有無が決定されるため、契機可能期間においては抽選契機の発生の有無だけではなく役の抽選処理の結果にも遊技者を注目させることが可能となる。
特徴C17.前記抽選契機発生手段は、前記所定条件が成立した場合に抽選契機情報(抽選グループ情報)を情報記憶手段(情報格納エリア111)に記憶させ、
1回の前記契機可能期間において前記情報記憶手段に前記抽選契機情報が複数記憶され得る構成であり、
前記所定抽選実行手段は、前記抽選期間において前記情報記憶手段に前記抽選契機情報が複数記憶されている場合、前記抽選契機情報に対して個別に前記所定抽選処理を実行することを特徴とする特徴C1乃至C16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C17によれば、契機可能期間においては抽選契機情報が取得されることに期待しながら遊技が行われ、抽選期間においては抽選契機情報に対して個別に実行される所定抽選処理の抽選結果が特典付与結果となることに期待しながら遊技が行われる。
特徴C18.前記抽選契機情報は、前記所定抽選処理の実行契機となった場合における遊技者の有利度を相違させて複数種類設定されていることを特徴とする特徴C17に記載の遊技機。
特徴C18によれば、遊技者はより有利度の高い抽選契機情報が情報記憶手段に記憶された状態となることを期待しながら遊技を行うこととなるため、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
なお、特徴C1〜C18の構成に対して、特徴A1〜A31、特徴B1〜B21、特徴C1〜C18、特徴D1〜D24、特徴E1〜E7、特徴F1〜F4、特徴G1〜G10、特徴H1〜H14、特徴I1〜I4、特徴J1〜J3及び特徴K1〜K9のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴D群>
特徴D1.特定遊技状態(上乗せ実行状態)において特定契機(第1クレジット投入ボタン47の操作)が発生したことに基づいて遊技者に所定特典を付与するための処理を実行する所定特典付与手段(主側MPU82におけるステップS3009及びステップS3010の処理を実行する機能)と、
前記特定契機が発生した場合に特定継続率で継続抽選処理を行い、継続当選結果となった場合に前記特定遊技状態を継続させる継続決定手段(主側MPU82におけるステップS3012〜ステップS3014の処理を実行する機能)と、
前記特定遊技状態が開始される前に、前記所定特典及び前記特定継続率のうち少なくとも一方である利益対応数値情報を初期数値情報から変動させることを可能とする変動可能状態(継続率昇格状態)に設定する状態設定手段(主側MPU82におけるステップS2902及びステップS2903の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、特定遊技状態においては特定契機が発生する度に遊技者に所定特典が付与されるため、遊技者は特定遊技状態が長く継続することを期待する。この場合に、特定遊技状態における利益対応数値情報を初期数値情報から変動させることを可能とする変動可能状態が、特定遊技状態が開始される前に発生する。変動可能状態となった場合、遊技者はその後の特定遊技状態における利益対応数値情報が有利な情報となることを期待することとなる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴D2.前記変動可能状態においては、前記利益対応数値情報がそれまでよりも高くなり得る一方、それまでよりも低くならないことを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、変動可能状態においては利益対応数値情報がそれまでよりも高くなり得るため、変動可能状態における遊技者の期待感を高めることが可能となる。
特徴D3.前記変動可能状態において遊技者の操作に基づき変更条件が成立した場合(継続率昇格抽選処理にて継続率昇格当選となること)、前記利益対応数値情報を変更させる変更手段(主側MPU82におけるステップS2909の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D1又はD2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、変動可能状態において遊技者は変更条件が成立することを期待しながら操作を行うこととなる。これにより、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴D4.前記変動可能状態は上限ゲーム数に亘って継続する状態であり、
前記変動可能状態の各ゲームにおいて前記変更条件が成立し得ることを特徴とする特徴D3に記載の遊技機。
特徴D4によれば、変動可能状態の各ゲームにおいて利益対応数値情報が上昇することを遊技者に期待させることが可能となる。
特徴D5.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU82における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(払出側MPU86におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御を実行する対応実行手段(主側MPU82における遊技終了時の対応処理を実行する機能、払出側MPU86における媒体付与処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定開始条件が成立したことに基づき1ゲームが開始され、前記役の抽選処理の結果に対応する態様で前記絵柄の変動表示が停止することにより当該1ゲームが終了される構成であり、
前記役の抽選処理の結果に基づき前記変更条件が成立することを特徴とする特徴D4に記載の遊技機。
特徴D5によれば、役の抽選処理の結果に基づき利益対応数値情報の上昇が発生するため、変動可能状態においては変更条件の成立の有無だけではなく役の抽選処理の結果にも遊技者を注目させることが可能となる。
特徴D6.前記変動可能状態が開始された場合には前記初期数値情報よりも低い前記利益対応数値情報に対応する情報を報知対象情報として報知し、その後に当該報知対象情報を実際の前記利益対応数値情報に対応する情報に近付けるように更新する報知手段(演出側MPU92におけるステップS3101〜ステップS3113の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D1乃至D5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D6によれば、変動可能状態において実際には利益対応数値情報が上昇していない状況であっても、報知対象情報においては利益対応数値情報が上昇したかのような演出を行うことが可能となる。これにより、変動可能状態において遊技者に満足感を与えることが可能となる。また、報知対象情報において報知される利益対応数値情報は、変動可能状態の開始時において初期数値情報よりも低くなっているため、報知対象情報において報知される利益対応数値情報が実際の利益対応数値情報を上回ってしまわないようにしながら、利益対応数値情報が上昇したかのような演出を行うことが可能となる。
特徴D7.前記報知手段は、前記変動可能状態が終了するまでに前記報知対象情報を実際の前記利益対応数値情報に対応させることを特徴とする特徴D6に記載の遊技機。
特徴D7によれば、変動可能状態が開始された場合には報知対象情報が実際の利益対応数値情報と対応していないとしても、変動可能状態が終了するまでに対応したものとなる。これにより、変動可能状態が終了するまでに実際の利益対応数値情報を遊技者に認識させることが可能となる。
特徴D8.前記変動可能状態は複数ゲームとして定められた上限ゲーム数に亘って継続する状態であり、
前記報知手段は、前記報知対象情報に対応する利益対応数値情報と実際の前記利益対応数値情報との差分を複数ゲームに亘って埋めるように前記報知対象情報を更新することを特徴とする特徴D6又はD7に記載の遊技機。
特徴D8によれば、報知対象情報の更新が複数ゲームに亘って行われるため、報知対象情報の更新を利用した演出の実行機会を多くすることが可能となる。
特徴D9.前記変動可能状態において遊技者の操作に基づき変更条件が成立した場合(継続率昇格抽選処理にて継続率昇格当選となること)、前記利益対応数値情報を変更させる変更手段(主側MPU82におけるステップS2909の処理を実行する機能)を備え、
前記報知手段は、前記数値情報変更手段により前記利益対応数値情報が変更される場合、その変更後の前記利益対応数値情報に近付けるように前記報知対象情報を更新することを特徴とする特徴D6乃至D8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D9によれば、実際の利益対応数値情報が変更される場合にはその変更後の利益対応数値情報に近付けるように報知対象情報が更新されるため、報知対象情報が実際の利益対応数値情報に対して大きくずれてしまわないようにすることが可能となる。
特徴D10.前記報知手段は、前記報知対象情報に対応する利益対応数値情報と実際の前記利益対応数値情報とが一致していないことを条件として、前記報知対象情報を実際の前記利益対応数値情報に近付けるように更新することを特徴とする特徴D6乃至D9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D10によれば、報知対象情報に対応する利益対応数値情報と実際の利益対応数値情報とが一致していない場合に実際の利益対応数値情報に近付けるように報知対象情報の更新が行われるため、変動可能状態において報知対象情報を実際の利益対応数値情報と一致するように更新することが可能となる。
特徴D11.前記報知手段は、
前記報知対象情報に対応する利益対応数値情報と実際の前記利益対応数値情報とが一致していない場合に更新抽選処理を実行する手段(演出側MPU92におけるステップS3110の処理を実行する機能)と、
前記更新抽選処理において更新当選となった場合に、前記報知対象情報を実際の前記利益対応数値情報に近付けるように更新する手段(演出側MPU92におけるステップS3112及びステップS3113の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴D10に記載の遊技機。
特徴D11によれば、実際の利益対応数値情報に近付けるための報知対象情報の更新が不規則に行われるようにすることが可能となる。また、更新抽選処理は報知対象情報が実際の利益対応数値情報と一致していないことを条件に実行されるとともに報知対象情報の更新は実際の利益対応数値情報に近付けるように行われるため、報知対象情報の更新が不規則に行われる構成であっても、報知対象情報が実際の利益対応数値情報と最終的に一致しなくなるような事象の発生を阻止することが可能となる。
特徴D12.前記変動可能状態は複数ゲームとして定められた上限ゲーム数に亘って継続する状態であり、
前記変動可能状態においては、前記利益対応数値情報がそれまでよりも高くなり得る一方、それまでよりも低くならない構成であり、
前記報知対象情報が実際の前記利益対応数値情報に近付けるように更新される場合、1ゲームにつき単位数値の上昇のみが発生するように当該更新が行われる構成であり、
前記報知手段は、前記変動可能状態の残りのゲーム数と前記単位数値とを積算した値が、前記利益対応数値情報の最大値と前記報知対象情報に対応する値との差分以下である状況であって前記報知対象情報に対応する利益対応数値情報と実際の前記利益対応数値情報とが一致していない状況においては、前記報知対象情報に対応する値が前記単位数値分上昇するように当該報知対象情報を更新することを特徴とする特徴D6乃至D11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D12によれば、利益対応数値情報が最大値となる場合であっても、報知対象情報の更新が行われる場合に1ゲームにつき単位数値の上昇のみが発生する構成としながら、変動可能状態の範囲内において報知対象情報を実際の利益対応数値情報に一致させることが可能となる。
特徴D13.特定遊技状態(上乗せ実行状態)において特定契機(第1クレジット投入ボタン47の操作)が発生したことに基づいて遊技者に所定特典を付与するための処理を実行する所定特典付与手段(主側MPU82におけるステップS3009及びステップS3010の処理を実行する機能)と、
前記特定契機が発生した場合に特定継続率で継続抽選処理を行い、継続当選結果となった場合に前記特定遊技状態を継続させる継続決定手段(主側MPU82におけるステップS3012〜ステップS3014の処理を実行する機能)と、
前記特定遊技状態が開始される前に、前記特定継続率を初期継続率から変動させることを可能とする変動可能状態(継続率昇格状態)に設定する状態設定手段(主側MPU82におけるステップS2902及びステップS2903の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D13によれば、特定遊技状態においては特定契機が発生する度に遊技者に所定特典が付与されるため、遊技者は特定遊技状態が長く継続することを期待する。この場合に、特定遊技状態における継続抽選処理の特定継続率を初期継続率から変動させることを可能とする変動可能状態が、特定遊技状態が開始される前に発生する。変動可能状態となった場合、遊技者はその後の特定遊技状態における特定継続率がより高い継続率となることを期待することとなる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴D14.前記変動可能状態においては、前記特定継続率がそれまでよりも高くなり得る一方、それまでよりも低くならないことを特徴とする特徴D13に記載の遊技機。
特徴D14によれば、変動可能状態においては特定継続率がそれまでよりも高くなり得るため、変動可能状態における遊技者の期待感を高めることが可能となる。
特徴D15.前記変動可能状態において遊技者の操作に基づき変更条件が成立した場合(継続率昇格抽選処理にて継続率昇格当選となること)、前記特定継続率を変更させる継続率変更手段(主側MPU82におけるステップS2909の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D13又はD14に記載の遊技機。
特徴D15によれば、変動可能状態において遊技者は変更条件が成立することを期待しながら操作を行うこととなる。これにより、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴D16.前記変動可能状態は上限ゲーム数に亘って継続する状態であり、
前記変動可能状態の各ゲームにおいて前記変更条件が成立し得ることを特徴とする特徴D15に記載の遊技機。
特徴D16によれば、変動可能状態の各ゲームにおいて特定継続率が上昇することを遊技者に期待させることが可能となる。
特徴D17.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU82における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(払出側MPU86におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御を実行する対応実行手段(主側MPU82における遊技終了時の対応処理を実行する機能、払出側MPU86における媒体付与処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定開始条件が成立したことに基づき1ゲームが開始され、前記役の抽選処理の結果に対応する態様で前記絵柄の変動表示が停止することにより当該1ゲームが終了される構成であり、
前記役の抽選処理の結果に基づき前記変更条件が成立することを特徴とする特徴D16に記載の遊技機。
特徴D17によれば、役の抽選処理の結果に基づき特定継続率の上昇が発生するため、変動可能状態においては変更条件の成立の有無だけではなく役の抽選処理の結果にも遊技者を注目させることが可能となる。
特徴D18.前記変動可能状態が開始された場合には前記初期継続率よりも低い前記特定継続率に対応する情報を継続率の情報として報知し、その後に当該継続率の情報を実際の前記特定継続率に対応する情報に近付けるように更新する報知手段(演出側MPU92におけるステップS3101〜ステップS3113の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D13乃至D17のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D18によれば、変動可能状態において実際には特定継続率が上昇していない状況であっても、継続率の情報においては特定継続率が上昇したかのような演出を行うことが可能となる。これにより、変動可能状態において遊技者に満足感を与えることが可能となる。また、継続率の情報において報知される継続率は、変動可能状態の開始時において初期継続率よりも低くなっているため、継続率の情報において報知される継続率が実際の特定継続率を上回ってしまわないようにしながら、特定継続率が上昇したかのような演出を行うことが可能となる。
特徴D19.前記報知手段は、前記変動可能状態が終了するまでに前記継続率の情報を実際の前記特定継続率の情報に対応させることを特徴とする特徴D18に記載の遊技機。
特徴D19によれば、変動可能状態が開始された場合には継続率の情報が実際の特定継続率と対応していないとしても、変動可能状態が終了するまでに対応したものとなる。これにより、特定遊技状態が開始される前に実際の特定継続率を遊技者に認識させることが可能となる。
特徴D20.前記変動可能状態は複数ゲームとして定められた上限ゲーム数に亘って継続する状態であり、
前記報知手段は、前記継続率の情報に対応する継続率と実際の前記特定継続率との差分を複数ゲームに亘って埋めるように前記継続率の情報を更新することを特徴とする特徴D18又はD19に記載の遊技機。
特徴D20によれば、継続率の情報の更新が複数ゲームに亘って行われるため、継続率の情報の更新を利用した演出の実行機会を多くすることが可能となる。
特徴D21.前記変動可能状態において遊技者の操作に基づき変更条件が成立した場合(継続率昇格抽選処理にて継続率昇格当選となること)、前記特定継続率を変更させる継続率変更手段(主側MPU82におけるステップS2909の処理を実行する機能)を備え、
前記報知手段は、前記継続率変更手段により前記特定継続率が変更される場合、その変更後の前記特定継続率に対応する情報に近付けるように前記継続率の情報を更新することを特徴とする特徴D18乃至D20のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D21によれば、実際の特定継続率が変更される場合にはその変更後の特定継続率に近付けるように継続率の情報が更新されるため、継続率の情報が実際の特定継続率に対して大きくずれてしまわないようにすることが可能となる。
特徴D22.前記報知手段は、前記継続率の情報に対応する継続率と実際の前記特定継続率とが一致していないことを条件として、前記継続率の情報を実際の前記特定継続率に対応する情報に近付けるように更新することを特徴とする特徴D18乃至D21のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D22によれば、継続率の情報に対応する継続率と実際の特定継続率とが一致していない場合に実際の特定継続率に近付けるように継続率の情報の更新が行われるため、変動可能状態において継続率の情報を実際の特定継続率と一致するように更新することが可能となる。
特徴D23.前記報知手段は、
前記継続率の情報に対応する継続率と実際の前記特定継続率とが一致していない場合に更新抽選処理を実行する手段(演出側MPU92におけるステップS3110の処理を実行する機能)と、
前記更新抽選処理において更新当選となった場合に、前記継続率の情報を実際の前記特定継続率に対応する情報に近付けるように更新する手段(演出側MPU92におけるステップS3112及びステップS3113の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴D22に記載の遊技機。
特徴D23によれば、実際の特定継続率に近付けるための継続率の情報の更新が不規則に行われるようにすることが可能となる。また、更新抽選処理は継続率の情報が実際の特定継続率と一致していないことを条件に実行されるとともに継続率の情報の更新は実際の特定継続率に近付けるように行われるため、継続率の情報の更新が不規則に行われる構成であっても、継続率の情報が実際の特定継続率と最終的に一致しなくなるような事象の発生を阻止することが可能となる。
特徴D24.前記変動可能状態は複数ゲームとして定められた上限ゲーム数に亘って継続する状態であり、
前記変動可能状態においては、前記特定継続率がそれまでよりも高くなり得る一方、それまでよりも低くならない構成であり、
前記継続率の情報が実際の前記特定継続率に対応する情報に近付けるように更新される場合、1ゲームにつき単位数値の上昇のみが発生するように当該更新が行われる構成であり、
前記報知手段は、前記変動可能状態の残りのゲーム数と前記単位数値とを積算した値が、前記特定継続率の最大値と前記継続率の情報に対応する値との差分以下である状況であって前記継続率の情報に対応する継続率と実際の前記特定継続率とが一致していない状況においては、前記継続率の情報に対応する値が前記単位数値分上昇するように当該継続率の情報を更新することを特徴とする特徴D18乃至D23のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D24によれば、特定継続率が最大値となる場合であっても、継続率の情報の更新が行われる場合に1ゲームにつき単位数値の上昇のみが発生する構成としながら、変動可能状態の範囲内において継続率の情報を特定継続率に一致させることが可能となる。
なお、特徴D1〜D24の構成に対して、特徴A1〜A31、特徴B1〜B21、特徴C1〜C18、特徴D1〜D24、特徴E1〜E7、特徴F1〜F4、特徴G1〜G10、特徴H1〜H14、特徴I1〜I4、特徴J1〜J3及び特徴K1〜K9のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴E群>
特徴E1.利益の付与率を決定付ける利益対応数値情報を初期数値情報から変動させることを可能とする変動可能状態(継続率昇格状態)に設定する状態設定手段(主側MPU82におけるステップS2902及びステップS2903の処理を実行する機能)と、
前記変動可能状態が開始された場合には前記初期数値情報よりも低い前記利益対応数値情報に対応する情報を報知対象情報として報知し、その後に当該報知対象情報を実際の前記利益対応数値情報に対応する情報に近付けるように更新する報知手段(演出側MPU92におけるステップS3101〜ステップS3113の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、変動可能状態において実際には利益対応数値情報が上昇していない状況であっても、報知対象情報においては利益対応数値情報が上昇したかのような演出を行うことが可能となる。これにより、変動可能状態において遊技者に満足感を与えることが可能となる。また、報知対象情報において報知される利益対応数値情報は、変動可能状態の開始時において初期数値情報よりも低くなっているため、報知対象情報において報知される利益対応数値情報が実際の利益対応数値情報を上回ってしまわないようにしながら、利益対応数値情報が上昇したかのような演出を行うことが可能となる。
特徴E2.前記報知手段は、前記変動可能状態が終了するまでに前記報知対象情報を実際の前記利益対応数値情報に対応させることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E2によれば、変動可能状態が開始された場合には報知対象情報が実際の利益対応数値情報と対応していないとしても、変動可能状態が終了するまでに対応したものとなる。これにより、変動可能状態が終了するまでに実際の利益対応数値情報を遊技者に認識させることが可能となる。
特徴E3.前記変動可能状態は複数ゲームとして定められた上限ゲーム数に亘って継続する状態であり、
前記報知手段は、前記報知対象情報に対応する利益対応数値情報と実際の前記利益対応数値情報との差分を複数ゲームに亘って埋めるように前記報知対象情報を更新することを特徴とする特徴E1又はE2に記載の遊技機。
特徴E3によれば、報知対象情報の更新が複数ゲームに亘って行われるため、報知対象情報の更新を利用した演出の実行機会を多くすることが可能となる。
特徴E4.前記変動可能状態において遊技者の操作に基づき変更条件が成立した場合(継続率昇格抽選処理にて継続率昇格当選となること)、前記利益対応数値情報を変更させる数値情報変更手段(主側MPU82におけるステップS2909の処理を実行する機能)を備え、
前記報知手段は、前記数値情報変更手段により前記利益対応数値情報が変更される場合、その変更後の前記利益対応数値情報に近付けるように前記報知対象情報を更新することを特徴とする特徴E1乃至E3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E4によれば、実際の利益対応数値情報が変更される場合にはその変更後の利益対応数値情報に近付けるように報知対象情報が更新されるため、報知対象情報が実際の利益対応数値情報に対して大きくずれてしまわないようにすることが可能となる。
特徴E5.前記報知手段は、前記報知対象情報に対応する利益対応数値情報と実際の前記利益対応数値情報とが一致していないことを条件として、前記報知対象情報を実際の前記利益対応数値情報に近付けるように更新することを特徴とする特徴E1乃至E4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E5によれば、報知対象情報に対応する利益対応数値情報と実際の利益対応数値情報とが一致していない場合に実際の利益対応数値情報に近付けるように報知対象情報の更新が行われるため、変動可能状態において報知対象情報を実際の利益対応数値情報と一致するように更新することが可能となる。
特徴E6.前記報知手段は、
前記報知対象情報に対応する利益対応数値情報と実際の前記利益対応数値情報とが一致していない場合に更新抽選処理を実行する手段(演出側MPU92におけるステップS3110の処理を実行する機能)と、
前記更新抽選処理において更新当選となった場合に、前記報知対象情報を実際の前記利益対応数値情報に近付けるように更新する手段(演出側MPU92におけるステップS3112及びステップS3113の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴E5に記載の遊技機。
特徴E6によれば、実際の利益対応数値情報に近付けるための報知対象情報の更新が不規則に行われるようにすることが可能となる。また、更新抽選処理は報知対象情報が実際の利益対応数値情報と一致していないことを条件に実行されるとともに報知対象情報の更新は実際の利益対応数値情報に近付けるように行われるため、報知対象情報の更新が不規則に行われる構成であっても、報知対象情報が実際の利益対応数値情報と最終的に一致しなくなるような事象の発生を阻止することが可能となる。
特徴E7.前記変動可能状態は複数ゲームとして定められた上限ゲーム数に亘って継続する状態であり、
前記変動可能状態においては、前記利益対応数値情報がそれまでよりも高くなり得る一方、それまでよりも低くならない構成であり、
前記報知対象情報が実際の前記利益対応数値情報に近付けるように更新される場合、1ゲームにつき単位数値の上昇のみが発生するように当該更新が行われる構成であり、
前記報知手段は、前記変動可能状態の残りのゲーム数と前記単位数値とを積算した値が、前記利益対応数値情報の最大値と前記報知対象情報に対応する値との差分以下である状況であって前記報知対象情報に対応する利益対応数値情報と実際の前記利益対応数値情報とが一致していない状況においては、前記報知対象情報に対応する値が前記単位数値分上昇するように当該報知対象情報を更新することを特徴とする特徴E1乃至E6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E7によれば、利益対応数値情報が最大値となる場合であっても、報知対象情報の更新が行われる場合に1ゲームにつき単位数値の上昇のみが発生する構成としながら、変動可能状態の範囲内において報知対象情報を実際の利益対応数値情報に一致させることが可能となる。
なお、特徴E1〜E7の構成に対して、特徴A1〜A31、特徴B1〜B21、特徴C1〜C18、特徴D1〜D24、特徴E1〜E7、特徴F1〜F4、特徴G1〜G10、特徴H1〜H14、特徴I1〜I4、特徴J1〜J3及び特徴K1〜K9のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴F群>
特徴F1.特定遊技状態(上乗せ実行状態)において特定契機(第1クレジット投入ボタン47の操作)が発生したことに基づいて遊技者に所定特典を付与するための処理を実行する所定特典付与手段(主側MPU82におけるステップS3009及びステップS3010の処理を実行する機能)と、
前記特定契機が発生した場合に特定継続率で継続抽選処理を行い、継続当選結果となった場合に前記特定遊技状態を継続させる継続決定手段(主側MPU82におけるステップS3012〜ステップS3014の処理を実行する機能)と、
遊技者によりキャンセル操作が行われたことに基づいて前記特定遊技状態を途中で終了させる途中終了手段(主側MPU82におけるステップS3007にて肯定判定をする機能)と、
当該途中終了手段により前記特定遊技状態が途中で終了された場合、前記キャンセル操作が行われるまでに付与対象となった前記所定特典に加えて、途中終了対応の特典(補償ゲーム数)が遊技者に付与されるようにする途中終了付与手段(主側MPU82におけるステップS3015〜ステップS3017の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴F1によれば、特定遊技状態を途中で終了可能であるため、特定遊技状態を早期に終了させたい遊技者の要望に応えることが可能となる。また、特定遊技状態が途中で終了された場合にはキャンセル操作が行われるまでに付与対象となった所定特典に加えて、途中終了対応の特典が付与されるため、例えば誤ってキャンセル操作を行ってしまった遊技者に対して特典の付与に関して救済措置を与えることが可能となる。特に、途中終了対応の特典だけではなく、キャンセル操作が行われるまでに付与対象となった所定特典も付与されるため、キャンセル操作が行われるまでに発生した特定契機が無駄にならないようにすることが可能となる。
特徴F2.前記特定遊技状態における特典の付与態様を決定付ける複数種類の利益対応情報のうち実行対象の利益対応情報を設定する対象設定手段(主側MPU82におけるステップS2906〜ステップS2909の処理を実行する機能)を備え、
前記途中終了付与手段は、前記対象設定手段により設定された前記利益対応情報に応じた態様で、前記途中終了対応の特典を付与することを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
特徴F2によれば、利益対応情報に対応させた内容で途中終了対応の特典が付与される。よって、途中終了対応の特典の付与態様を多様化させることが可能となる。
特徴F3.前記特定遊技状態における前記特定継続率を複数種類の継続率の中から設定する継続率設定手段(主側MPU82におけるステップS2906〜ステップS2909の処理を実行する機能)を備え、
前記途中終了付与手段は、前記継続率設定手段により設定された前記特定継続率に応じた態様で、前記途中終了対応の特典を付与することを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
特徴F3によれば、特定継続率に対応させた内容で途中終了対応の特典が付与される。よって、途中終了対応の特典の付与態様を多様化させることが可能となる。
特徴F4.前記途中終了付与手段は、前記途中終了対応の特典として、前記所定特典の内容と前記特定継続率との関係で導かれる特典内容の期待値よりも不利な特典を付与することを特徴とする特徴F1乃至F3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F4によれば、キャンセル操作を行わない方が遊技者にとって有利となるため、特定遊技状態においてキャンセル操作が行われる頻度を低減させることが可能となる。
なお、特徴F1〜F4の構成に対して、特徴A1〜A31、特徴B1〜B21、特徴C1〜C18、特徴D1〜D24、特徴E1〜E7、特徴F1〜F4、特徴G1〜G10、特徴H1〜H14、特徴I1〜I4、特徴J1〜J3及び特徴K1〜K9のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴G群>
特徴G1.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU82における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(払出側MPU86におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御を実行する対応実行手段(主側MPU82における遊技終了時の対応処理を実行する機能、払出側MPU86における媒体付与処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記対応実行手段は、前記役の抽選処理にて所定対応役に当選し、前記絵柄の変動表示の停止操作態様が所定態様となったことに基づいて、それに対応する制御を実行する所定対応実行手段(主側MPU82におけるステップS1303、ステップS2710〜ステップS2723、ステップS2815、ステップS3020、ステップS3305、ステップS3311及びステップS3312の処理を実行する機能、払出側MPU86における入賞判定処理及び媒体付与処理を実行する機能)を備え、
当該遊技機は、
変位可能に設けられた所定表示手段(停止順報知装置71)と、
当該所定表示手段を所定配置状態(報知時位置の配置状態)となるように変位させる変位制御手段(演出側MPU92におけるステップS1506、ステップS1622及びステップS1627の処理を実行する機能)と、
前記所定配置状態となっている前記所定表示手段において、前記所定対応役に当選した場合に前記所定態様及び前記所定態様にならないようにするための態様のうちいずれかの態様に対応する所定報知を実行させる所定報知制御手段(演出側MPU92におけるステップS3606及びステップS3612の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴G1によれば、役の抽選処理にて所定対応役に当選した場合に所定態様に対応する報知及び所定態様にならないようにするための態様に対応する報知のいずれかである所定報知が実行されることで、その所定報知を確認した遊技者は停止操作態様を所定態様とすること又は所定態様としないことが可能となり、所定対応役に対応する制御を実行させること又は所定対応役に対応する制御を実行させないことが可能となる。当該構成において、変位可能に設けられた所定表示手段が所定配置状態となっている状況において上記のような所定報知が実行される。これにより、所定報知が実行される状況と所定報知が実行されない状況との差異を所定表示手段の配置状態の変化という物理的な動きによっても生じさせることが可能となり、遊技者に意外性を付与することが可能となる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。さらにまた、所定表示手段が変位して所定配置状態となっている状況において所定報知が実行されることにより、所定表示手段に遊技者を注目させることによって所定報知への注目度も高めることが可能となる。
なお、上記特徴G1の構成において、
「前記絵柄表示手段は、絵柄を変動表示する絵柄表示領域(リール32L,32M,32R)を複数備え、
前記停止操作手段は、前記絵柄表示領域に対応させて複数設けられており、
前記絵柄表示制御手段は、前記停止操作手段が操作されたことに基づき当該停止操作手段に対応する前記絵柄表示領域における絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御し、
前記所定態様及び前記所定態様にならないようにするための態様は、前記複数の絵柄表示領域における絵柄の変動表示が所定対応の順序で停止されることである」
という構成を適用してもよい。
特徴G2.前記変位制御手段は、前記所定表示手段を前記所定配置状態とは異なる特定配置状態(初期位置の配置状態)となるように変位させることが可能であり、
前記所定報知制御手段は、前記特定配置状態となっている前記所定表示手段において前記所定報知を実行させないことを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
特徴G2によれば、所定表示手段は所定配置状態において所定報知を実行し、特定配置状態においては所定報知を実行しない。これにより、所定表示手段において所定報知が実行される状況と所定報知が実行されない状況とを、所定表示手段の配置状態において明確に区別することが可能となる。
特徴G3.前記所定表示手段とは別に設けられた特定表示手段(画像表示装置67)と、
前記所定対応役に当選した場合に前記所定態様及び前記所定態様にならないようにするための態様のうちいずれかの態様に対応する特定報知を前記特定表示手段に実行させる特定報知制御手段(演出側MPU92におけるステップS3603及びステップS3605の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴G1又はG2に記載の遊技機。
特徴G3によれば、所定態様及び所定態様にならないようにするための態様のうちいずれかの態様に対応する報知が所定表示手段だけではなく特定表示手段においても行われる。これにより、上記報知が実行される箇所を多様化させることが可能となり、上記報知が実行される状況が画一化してしまわないようにすることが可能となる。
特徴G4.前記特定報知制御手段は、
前記所定表示手段にて前記所定報知が実行されない状況において前記特定表示手段にて前記特定報知が実行されるようにする手段(演出側MPU92におけるステップS3603の処理を実行する機能)と、
前記所定表示手段にて前記所定報知が実行される状況において前記特定表示手段にて前記特定報知が実行されるようにする手段(演出側MPU92におけるステップS3605の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴G3に記載の遊技機。
特徴G4によれば、所定対応役に当選した場合に所定態様及び所定態様にならないようにするための態様のうちいずれかの態様に対応する報知が、所定表示手段及び特定表示手段のうち特定表示手段のみにて行われる状況と、所定表示手段及び特定表示手段の両方において行われる状況とが存在している。これにより、それぞれの状況に適した態様で上記報知を実行することが可能となる。
特徴G5.前記特定表示手段を変位させるための手段を備えていないことを特徴とする特徴G3又はG4に記載の遊技機。
特徴G5によれば、所定対応役に当選した場合に所定態様及び所定態様にならないようにするための態様のうちいずれかの態様に対応する報知を実行するための表示手段として所定表示手段及び特定表示手段が設けられた構成において、所定表示手段は変位可能に設けられているのに対して特定表示手段は変位不可に設けられている。これにより、所定表示手段と特定表示手段とで物理的な動きの有無という明確な差異を設けることが可能となる。
特徴G6.前記所定配置状態は、前記特定表示手段の表示領域に当該表示領域の向く側から前記所定表示手段が対向することとなる状態であることを特徴とする特徴G3乃至G5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G6によれば、所定表示手段は特定表示手段の表示領域に対向配置された状態において所定報知を実行する。これにより、所定表示手段において所定報知が実行される状況においては特定表示手段よりも所定表示手段に遊技者を注目させることが可能となる。また、特定表示手段が遊技者にとって視認し易い位置に配置されている構成においては、その視認し易い位置に所定表示手段を配置した状態で所定報知を実行することが可能となる。これにより、所定報知の視認性を高めることが可能となる。また、特定表示手段において特定報知を確認する場合と所定表示手段において所定報知を確認する場合とで遊技者は視線をずらす必要が生じないため、視認性を高めることが可能となる。
特徴G7.前記変位制御手段は、前記特定表示手段の表示領域に前記所定表示手段が対向しない又は前記特定表示手段の表示領域に対して当該表示領域の向く側から前記所定表示手段が対向する範囲が前記所定配置状態の場合よりも狭くなる特定配置状態となるように前記特定表示手段を変位させることが可能であり、
前記所定報知制御手段は、前記特定配置状態となっている前記所定表示手段において前記所定報知を実行させないことを特徴とする特徴G6に記載の遊技機。
特徴G7によれば、特定配置状態となっている所定表示手段においては所定報知が実行されないことにより、所定報知が実行される場合における所定表示手段の配置状態を固定することが可能となる。これにより、所定報知の視認性を高めることが可能となる。
特徴G8.前記所定配置状態は、前記特定表示手段の表示領域に当該表示領域の向く側から前記所定表示手段が対向することとなる状態であり、
前記特定報知制御手段は、前記所定表示手段において前記所定報知が実行される状況である場合、前記特定表示手段において前記特定報知が実行されるようにする所定配置対応手段(演出側MPU92におけるステップS3605の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴G3乃至G7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G8によれば、所定表示手段又は所定表示手段を変位させるための構成などに故障が発生して所定表示手段にて所定報知が実行されない状況又は所定表示手段が所定配置状態とならない状況となったとしても、特定表示手段において特定報知が実行される。よって、上記のような故障が発生した状況であっても、所定対応役に当選した場合に所定態様及び所定態様にならないようにするための態様のうちいずれかの態様に対応する報知を遊技者に提供することが可能となる。
特徴G9.前記所定配置対応手段は、前記所定表示手段において前記所定報知が実行される状況である場合、前記特定表示手段の表示領域における前記所定配置状態となった場合の前記所定表示手段と対向する領域において前記特定報知が実行されるようにすることを特徴とする特徴G8に記載の遊技機。
特徴G9によれば、所定表示手段が所定配置状態となり当該所定表示手段にて所定報知が実行される場合には、特定表示手段における特定報知の視認性を低下させることが可能となる。これにより、所定配置状態となった所定表示手段にて所定報知が実行される状況であっても特定表示手段にて特定報知が実行される構成において、所定報知への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴G10.前記所定配置対応手段は、前記所定表示手段が前記所定配置状態となっていない状況において前記特定表示手段にて前記特定報知を実行するために利用される制御情報を利用して、前記所定表示手段が前記所定配置状態となっている状況において前記特定表示手段にて前記特定報知を実行させることを特徴とする特徴G8又はG9に記載の遊技機。
特徴G10によれば、所定表示手段が所定配置状態となっている状況及び所定表示手段が所定配置状態となっていない状況のいずれであっても特定表示手段にて特定報知が実行される構成において、当該特定報知を実行するために必要な情報量を抑えることが可能となる。
なお、特徴G1〜G10の構成に対して、特徴A1〜A31、特徴B1〜B21、特徴C1〜C18、特徴D1〜D24、特徴E1〜E7、特徴F1〜F4、特徴G1〜G10、特徴H1〜H14、特徴I1〜I4、特徴J1〜J3及び特徴K1〜K9のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴A群、上記特徴B群、上記特徴C群、上記特徴D群、上記特徴E群、上記特徴F群及び上記特徴G群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機の一種として、スロットマシンや、遊技媒体としてメダルではなく遊技球を利用してスロットマシンと同様の遊技を行うことを可能とした遊技機等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
スロットマシンについて具体的には、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて役の抽選処理が実行される。また、役の抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が役の抽選処理における当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴H群>
特徴H1.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU82における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(払出側MPU86におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御を実行する対応実行手段(主側MPU82における遊技終了時の対応処理を実行する機能、払出側MPU86における媒体付与処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記対応実行手段は、前記役の抽選処理にて所定対応役に当選し、前記絵柄の変動表示の停止操作態様が所定態様となったことに基づいて、それに対応する制御を実行する所定対応実行手段(主側MPU82におけるステップS1304、ステップS1409、ステップS1410、ステップS1512、ステップS1606、ステップS1607、ステップS1610及びステップS1611の処理を実行する機能)を備え、
当該遊技機は、
前記役抽選手段を有する第1制御手段(主側MPU82)と、
当該第1制御手段により制御される第1報知手段(特別表示部63)と、
前記第1制御手段が送信する情報に基づき報知が実行されるように第2報知手段(画像表示装置67)を制御する第2制御手段(演出側MPU92)と、
を備え、
前記第1制御手段は、前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合に前記所定態様及び前記所定態様にならないようにするための態様のうちいずれかの態様に対応する第1報知が実行されるように前記第1報知手段を制御する第1報知制御手段(主側MPU82におけるステップS3403、ステップS3407、ステップS3412、ステップS3506及びステップS3512の処理を実行する機能)を備え、
前記第2制御手段は、前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合に前記所定態様及び前記所定態様にならないようにするための態様のうち前記第1報知の対象となる側の態様に対応する第2報知が実行されるように前記第2報知手段を制御する第2報知制御手段(演出側MPU92におけるステップS3603及びステップS3605の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴H1によれば、役の抽選処理にて所定対応役に当選した場合に所定態様に対応する報知又は所定態様にならないようにするための態様に対応する報知が実行されることで、その報知を確認した遊技者は停止操作態様を所定態様とすること又は所定態様としないことが可能となり、所定対応役に対応する制御を実行させること又は所定対応役に対応する制御を実行させないことが可能となる。当該構成において、所定対応役に当選した場合に第2報知が第2制御手段の制御に基づき第2報知手段にて実行される構成であることにより、第2報知への遊技者の注目度を高めるべく第2報知手段にて報知を実行させるための処理負荷が高くなったとしても、その影響が第1制御手段に及ばないようにすることが可能となる。
但し、第2制御手段の制御に基づき第2報知手段にて第2報知が実行される構成においては、第1制御手段と第2制御手段との間の通信経路や第2制御手段に対して不正を施すことで第2報知手段にて第2報知を不正に行わせている状態にしながら、利益を不正に得ようとする行為が想定される。この場合、第2報知手段にて第2報知が実行されていることに起因して、その不正行為が行われていることが遊技ホールの管理者にとって分かりづらくなってしまうことが想定される。
これに対して、第2制御手段により制御される第2報知手段にて第2報知が行われるだけではなく、第1制御手段により直接的に制御される第1報知手段において第1報知が行われる。これにより、第2報知が第2報知手段において実行されている場合に第1報知手段においても第1報知が実行されているのかを目視確認することで、上記のような不正行為が行われているか否かの確認を行うことが可能となる。
以上より、停止態様の報知を実行するための制御を好適に行うことが可能となる。
なお、上記特徴H1の構成において、
「前記絵柄表示手段は、絵柄を変動表示する絵柄表示領域(リール32L,32M,32R)を複数備え、
前記停止操作手段は、前記絵柄表示領域に対応させて複数設けられており、
前記絵柄表示制御手段は、前記停止操作手段が操作されたことに基づき当該停止操作手段に対応する前記絵柄表示領域における絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御し、
前記所定態様及び前記所定態様にならないようにするための態様は、前記複数の絵柄表示領域における絵柄の変動表示が所定対応の順序で停止されることである」
という構成を適用してもよい。
特徴H2.前記第1報知制御手段は、前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選していない場合、前記第1報知手段にて前記役の抽選処理の結果に対応する報知が実行されないようにすることを特徴とする特徴H1に記載の遊技機。
特徴H2によれば、所定対応役に当選していない場合には第1報知手段にて役の抽選処理の結果に対応する報知が実行されないことにより、第1報知手段の役割を明確なものとすることが可能となる。
特徴H3.前記第1報知制御手段は、前記第2報知手段において前記第2報知が実行される場合、前記第1報知手段において前記第1報知が実行されるようにすることを特徴とする特徴H1又はH2に記載の遊技機。
特徴H3によれば、第2報知手段において第2報知が実行されている場合には第1報知手段において第1報知が実行されることとなるため、第2報知手段において実行されている第2報知が正規のものであるか否かの確認を第2報知が実行される場合には毎回行うことが可能となる。
特徴H4.前記第1報知制御手段は、前記第1報知手段における前記第1報知の方が前記第2報知手段における前記第2報知よりも、報知対象となっている停止操作態様の内容を遊技者が把握しづらい態様となるようにすることを特徴とする特徴H1乃至H3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H4によれば、第1報知手段及び第2報知手段の両方が設けられた構成において第2報知手段への遊技者の注目度を高めることが可能となる。これにより、第1報知手段における報知態様を簡素な態様としたとしても、遊技者に違和感を与えづらくなる。
特徴H5.前記第1報知手段の表示範囲は、前記第2報知手段の表示範囲よりも狭いことを特徴とする特徴H1乃至H4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H5によれば、第1報知手段及び第2報知手段の両方が設けられた構成において第2報知手段への遊技者の注目度を高めることが可能となる。これにより、第1報知手段における報知態様を簡素な態様としたとしても、遊技者に違和感を与えづらくなる。
特徴H6.前記第1制御手段は、前記第2報知手段において前記第2報知を実行することを可能とする所定情報を送信する送信手段(主側MPU82におけるステップS3404、ステップS3408、ステップS3413、ステップS3507及びステップS3513の処理を実行する機能)を備え、
前記所定情報には、前記役の抽選処理の結果そのものは含まれないことを特徴とする特徴H1乃至H5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H6によれば、第1制御手段と第2制御手段との間の通信経路に不正にアクセスして所定情報を不正に取得したとしても、その所定情報から役の抽選処理の結果を把握しようとすることを不可とすることが可能となる。これにより、所定情報を取得することによる不正行為を実質的に無効化させることが可能となる。
特徴H7.前記第1制御手段は、
前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合に前記所定態様及び前記所定態様にならないようにするための態様のうちいずれかの態様に対応する報知を実行するか否かを決定する決定手段(主側MPU82におけるステップS3401〜ステップS3402、ステップS3405〜ステップS3406、ステップS3409〜ステップS3411、ステップS3504〜ステップS3505及びステップS3510〜ステップS3511の処理を実行する機能)と、
当該決定手段により報知を実行することが決定された場合に所定情報を送信する送信手段(主側MPU82におけるステップS3404、ステップS3408、ステップS3413、ステップS3507及びステップS3513の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1報知制御手段は、前記決定手段により報知を実行することが決定されたことに基づいて、前記第1報知が実行されるように前記第1報知手段を制御し、
前記第2報知制御手段は、前記送信手段が前記所定情報を送信したことに基づいて、前記第2報知が実行されるように前記第2報知手段を制御することを特徴とする特徴H1乃至H6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H7によれば、第1報知手段における第1報知及び第2報知手段における第2報知を実行するか否かの決定が第1制御手段において集約して実行される。これにより、第1制御手段と第2制御手段との間で双方向通信を行わなくても、第2報知が実行される場合には第1報知が実行されるようにすることが可能となる。
特徴H8.前記所定対応役は、それに対応する制御が実行されるようにするための前記所定態様の内容を相違させて複数種類存在しており、
前記第1報知制御手段は、前記所定対応役の種類に対応する態様で前記第1報知が実行されるようにすることを特徴とする特徴H1乃至H7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H8によれば、所定対応役が複数種類存在している構成であっても、第1報知手段における第1報知の内容を確認することで今回の遊技回に対応する報知内容を把握することが可能となる。
特徴H9.前記第1報知制御手段は、前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合であって、前記所定態様及び前記所定態様とならないようにするための態様を遊技者が認識可能となる報知が前記第2報知手段にて実行されていない状況において、前記所定態様及び前記所定態様とならないようにするための態様を遊技者が認識可能とする報知が前記第1報知手段において実行されないようにすることを特徴とする特徴H1乃至H8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H9によれば、所定態様及び所定態様とならないようにするための態様を遊技者が認識可能となる報知が第2報知手段において実行されていないにも関わらず第1報知手段において実行されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴H10.前記第2報知制御手段は、前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合に前記所定態様及び前記所定態様とならないようにするための態様を遊技者が認識可能となる報知は実行されないようにするものの特別報知が実行されるように前記第2報知手段を制御する手段(演出側MPU92におけるステップS3609の処理を実行する機能)を備え、
前記第1報知制御手段は、前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合であって前記第2報知手段において前記特別報知が実行される場合、前記所定態様及び前記所定態様とならないようにするための態様を遊技者が認識可能とする報知が前記第1報知手段において実行されないようにすることを特徴とする特徴H1乃至H9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H10によれば、所定態様及び所定態様とならないようにするための態様を遊技者が認識可能となる報知は実行されないものの特別報知が第2報知手段において実行されている状況において、所定態様及び所定態様とならないようにするための態様を遊技者が認識可能となる報知が第1報知手段において実行されないようにすることが可能となる。
特徴H11.前記第1報知制御手段は、前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合であって前記第2報知手段において前記特別報知が実行される場合、当該状況に対応する報知が実行されるように前記第1報知手段を制御することを特徴とする特徴H10に記載の遊技機。
特徴H11によれば、第2報知手段において特別報知が実行されている場合であっても、第1報知手段を確認することでその特別報知が正規のものか否かを確認することが可能となる。
特徴H12.前記第1報知手段における前記第1報知及び前記第2報知手段における前記第2報知の両方が実行される場合、前記第1報知手段において前記第1報知が開始されるタイミング以降のタイミングで前記第2報知手段において前記第2報知が開始されることを特徴とする特徴H1乃至H11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H12によれば、第2報知手段において第2報知が開始されたタイミングで第1報知手段を確認することで、その第2報知が正規のものであるか否かを確認することが可能となる。
特徴H13.前記絵柄の変動表示が開始される場合、その開始タイミングから所定期間に亘って前記絵柄の変動表示の停止操作が無効化されるようにする手段(払出側MPU86におけるステップS906の処理を実行する機能)を備え、
前記第1報知制御手段は、前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合に前記所定期間が経過する前の所定タイミングで前記第1報知が前記第1報知手段にて開始されるようにし、
前記第2報知制御手段は、前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合に前記所定タイミングよりも後のタイミングであって前記所定期間が経過する前のタイミングで前記第2報知が前記第2報知手段にて開始されるようにすることを特徴とする特徴H12に記載の遊技機。
特徴H13によれば、第1報知が開始されるタイミング以降に第2報知が開始される構成であったとしても、停止操作の無効期間において第2報知が開始されるようにすることが可能となり、停止操作が有効化される前に第2報知の内容を遊技者に認識させることが可能となる。
特徴H14.前記第1報知手段における前記第1報知及び前記第2報知手段における前記第2報知の両方が実行される場合、前記第2報知手段において前記第2報知が終了するタイミング以降のタイミングで前記第1報知手段において前記第1報知が終了することを特徴とする特徴H1乃至H13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H14によれば、第2報知が終了する前に第1報知が終了してしまうことがないため、第2報知が正規のものであるか否かを確認する機会を多くすることが可能となる。
なお、特徴H1〜H14の構成に対して、特徴A1〜A31、特徴B1〜B21、特徴C1〜C18、特徴D1〜D24、特徴E1〜E7、特徴F1〜F4、特徴G1〜G10、特徴H1〜H14、特徴I1〜I4、特徴J1〜J3及び特徴K1〜K9のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴I群>
特徴I1.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU82における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(払出側MPU86におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御を実行する対応実行手段(主側MPU82における遊技終了時の対応処理を実行する機能、払出側MPU86における媒体付与処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記対応実行手段は、前記役の抽選処理にて所定対応役に当選し、前記絵柄の変動表示の停止操作態様が所定態様となったことに基づいて、それに対応する制御を実行する所定対応実行手段(主側MPU82におけるステップS1303、ステップS2710〜ステップS2723、ステップS2815、ステップS3020、ステップS3305、ステップS3311及びステップS3312の処理を実行する機能、払出側MPU86における入賞判定処理及び媒体付与処理を実行する機能)を備え、
当該遊技機は、
前記役抽選手段を有する第1制御手段(主側MPU82)と、
当該第1制御手段により制御される第1報知手段(特別表示部63)と、
前記第1制御手段が送信する情報に基づき報知が実行されるように第2報知手段(画像表示装置67)を制御する第2制御手段(演出側MPU92)と、
を備え、
前記第1制御手段は、前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合に前記所定態様及び前記所定態様にならないようにするための態様のうちいずれかの態様に対応する第1報知が実行されるように前記第1報知手段を制御する第1報知制御手段(主側MPU82におけるステップS3403、ステップS3407、ステップS3412、ステップS3506及びステップS3512の処理を実行する機能)を備え、
前記第2制御手段は、前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合に前記所定態様及び前記所定態様にならないようにするための態様のうち前記第1報知の対象となる側の態様に対応する第2報知が実行されるように前記第2報知手段を制御する第2報知制御手段(演出側MPU92におけるステップS3603及びステップS3605の処理を実行する機能)を備え、
前記第1報知手段における前記第1報知及び前記第2報知手段における前記第2報知の両方が実行される場合、前記第1報知手段において前記第1報知が開始されるタイミング以降のタイミングで前記第2報知手段において前記第2報知が開始されることを特徴とする遊技機。
特徴I1によれば、役の抽選処理にて所定対応役に当選した場合に所定態様に対応する報知又は所定態様にならないようにするための態様に対応する報知が実行されることで、その報知を確認した遊技者は停止操作態様を所定態様とすること又は所定態様としないことが可能となり、所定対応役に対応する制御を実行させること又は所定対応役に対応する制御を実行させないことが可能となる。当該構成において、所定対応役に当選した場合に第2報知が第2制御手段の制御に基づき第2報知手段にて実行される構成であることにより、第2報知への遊技者の注目度を高めるべく第2報知手段にて報知を実行させるための処理負荷が高くなったとしても、その影響が第1制御手段に及ばないようにすることが可能となる。
但し、第2制御手段の制御に基づき第2報知手段にて第2報知が実行される構成においては、第1制御手段と第2制御手段との間の通信経路や第2制御手段に対して不正を施すことで第2報知手段にて第2報知を不正に行わせている状態にしながら、利益を不正に得ようとする行為が想定される。この場合、第2報知手段にて第2報知が実行されていることに起因して、その不正行為が行われていることが遊技ホールの管理者にとって分かりづらくなってしまうことが想定される。
これに対して、第2制御手段により制御される第2報知手段にて第2報知が行われるだけではなく、第1制御手段により直接的に制御される第1報知手段において第1報知が行われる。これにより、第2報知が第2報知手段において実行されている場合に第1報知手段においても第1報知が実行されているのかを目視確認することで、上記のような不正行為が行われているか否かの確認を行うことが可能となる。
また、第1報知手段において第1報知が開始されるタイミング以降のタイミングで第2報知手段において第2報知が開始される。これにより、第2報知手段において第2報知が開始されたタイミングで第1報知手段を確認することで、その第2報知が正規のものであるか否かを確認することが可能となる。
以上より、停止態様の報知を実行するための制御を好適に行うことが可能となる。
特徴I2.前記絵柄の変動表示が開始される場合、その開始タイミングから所定期間に亘って前記絵柄の変動表示の停止操作が無効化されるようにする手段(払出側MPU86におけるステップS906の処理を実行する機能)を備え、
前記第1報知制御手段は、前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合に前記所定期間が経過する前の所定タイミングで前記第1報知が前記第1報知手段にて開始されるようにし、
前記第2報知制御手段は、前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合に前記所定タイミングよりも後のタイミングであって前記所定期間が経過する前のタイミングで前記第2報知が前記第2報知手段にて開始されるようにすることを特徴とする特徴I1に記載の遊技機。
特徴I2によれば、第1報知が開始されるタイミング以降に第2報知が開始される構成であったとしても、停止操作の無効期間において第2報知が開始されるようにすることが可能となり、停止操作が有効化される前に第2報知の内容を遊技者に認識させることが可能となる。
特徴I3.前記第1報知手段における前記第1報知及び前記第2報知手段における前記第2報知の両方が実行される場合、前記第2報知手段において前記第2報知が終了するタイミング以降のタイミングで前記第1報知手段において前記第1報知が終了することを特徴とする特徴I1又はI2に記載の遊技機。
特徴I3によれば、第2報知が終了する前に第1報知が終了してしまうことがないため、第2報知が正規のものであるか否かを確認する機会を多くすることが可能となる。
特徴I4.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU82における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(払出側MPU86におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御を実行する対応実行手段(主側MPU82における遊技終了時の対応処理を実行する機能、払出側MPU86における媒体付与処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記対応実行手段は、前記役の抽選処理にて所定対応役に当選し、前記絵柄の変動表示の停止操作態様が所定態様となったことに基づいて、それに対応する制御を実行する所定対応実行手段(主側MPU82におけるステップS1303、ステップS2710〜ステップS2723、ステップS2815、ステップS3020、ステップS3305、ステップS3311及びステップS3312の処理を実行する機能、払出側MPU86における入賞判定処理及び媒体付与処理を実行する機能)を備え、
当該遊技機は、
前記役抽選手段を有する第1制御手段(主側MPU82)と、
当該第1制御手段により制御される第1報知手段(特別表示部63)と、
前記第1制御手段が送信する情報に基づき報知が実行されるように第2報知手段(画像表示装置67)を制御する第2制御手段(演出側MPU92)と、
を備え、
前記第1制御手段は、前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合に前記所定態様及び前記所定態様にならないようにするための態様のうちいずれかの態様に対応する第1報知が実行されるように前記第1報知手段を制御する第1報知制御手段(主側MPU82におけるステップS3403、ステップS3407、ステップS3412、ステップS3506及びステップS3512の処理を実行する機能)を備え、
前記第2制御手段は、前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合に前記所定態様及び前記所定態様にならないようにするための態様のうち前記第1報知の対象となる側の態様に対応する第2報知が実行されるように前記第2報知手段を制御する第2報知制御手段(演出側MPU92におけるステップS3603及びステップS3605の処理を実行する機能)を備え、
前記第1報知手段における前記第1報知及び前記第2報知手段における前記第2報知の両方が実行される場合、前記第2報知手段において前記第2報知が終了するタイミング以降のタイミングで前記第1報知手段において前記第1報知が終了することを特徴とする遊技機。
特徴I4によれば、役の抽選処理にて所定対応役に当選した場合に所定態様に対応する報知又は所定態様にならないようにするための態様に対応する報知が実行されることで、その報知を確認した遊技者は停止操作態様を所定態様とすること又は所定態様としないことが可能となり、所定対応役に対応する制御を実行させること又は所定対応役に対応する制御を実行させないことが可能となる。当該構成において、所定対応役に当選した場合に第2報知が第2制御手段の制御に基づき第2報知手段にて実行される構成であることにより、第2報知への遊技者の注目度を高めるべく第2報知手段にて報知を実行させるための処理負荷が高くなったとしても、その影響が第1制御手段に及ばないようにすることが可能となる。
但し、第2制御手段の制御に基づき第2報知手段にて第2報知が実行される構成においては、第1制御手段と第2制御手段との間の通信経路や第2制御手段に対して不正を施すことで第2報知手段にて第2報知を不正に行わせている状態にしながら、利益を不正に得ようとする行為が想定される。この場合、第2報知手段にて第2報知が実行されていることに起因して、その不正行為が行われていることが遊技ホールの管理者にとって分かりづらくなってしまうことが想定される。
これに対して、第2制御手段により制御される第2報知手段にて第2報知が行われるだけではなく、第1制御手段により直接的に制御される第1報知手段において第1報知が行われる。これにより、第2報知が第2報知手段において実行されている場合に第1報知手段においても第1報知が実行されているのかを目視確認することで、上記のような不正行為が行われているか否かの確認を行うことが可能となる。
また、第2報知手段において第2報知が終了するタイミング以降のタイミングで第1報知手段において第1報知が終了する。これにより、第2報知が終了する前に第1報知が終了してしまうことがないため、第2報知が正規のものであるか否かを確認する機会を多くすることが可能となる。
以上より、停止態様の報知を実行するための制御を好適に行うことが可能となる。
なお、上記特徴I1又はI4の構成において、
「前記絵柄表示手段は、絵柄を変動表示する絵柄表示領域(リール32L,32M,32R)を複数備え、
前記停止操作手段は、前記絵柄表示領域に対応させて複数設けられており、
前記絵柄表示制御手段は、前記停止操作手段が操作されたことに基づき当該停止操作手段に対応する前記絵柄表示領域における絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御し、
前記所定態様及び前記所定態様にならないようにするための態様は、前記複数の絵柄表示領域における絵柄の変動表示が所定対応の順序で停止されることである」
という構成を適用してもよい。
なお、特徴I1〜I4の構成に対して、特徴A1〜A31、特徴B1〜B21、特徴C1〜C18、特徴D1〜D24、特徴E1〜E7、特徴F1〜F4、特徴G1〜G10、特徴H1〜H14、特徴I1〜I4、特徴J1〜J3及び特徴K1〜K9のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴J群>
特徴J1.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU82における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(払出側MPU86におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御を実行する対応実行手段(主側MPU82における遊技終了時の対応処理を実行する機能、払出側MPU86における媒体付与処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記対応実行手段は、前記役の抽選処理にて所定対応役に当選し、前記絵柄の変動表示の停止操作態様が所定態様となったことに基づいて、それに対応する制御を実行する所定対応実行手段(主側MPU82におけるステップS1303、ステップS2710〜ステップS2723、ステップS2815、ステップS3020、ステップS3305、ステップS3311及びステップS3312の処理を実行する機能、払出側MPU86における入賞判定処理及び媒体付与処理を実行する機能)を備え、
当該遊技機は、
前記役抽選手段を有する第1制御手段(主側MPU82)と、
当該第1制御手段により制御される第1報知手段(特別表示部63)と、
前記第1制御手段が送信する情報に基づき報知が実行されるように第2報知手段(画像表示装置67)を制御する第2制御手段(演出側MPU92)と、
を備え、
前記第1制御手段は、前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合に前記所定態様及び前記所定態様にならないようにするための態様のうちいずれかの態様に対応する第1報知が実行されるように前記第1報知手段を制御する第1報知制御手段(主側MPU82におけるステップS3403、ステップS3407、ステップS3412、ステップS3506及びステップS3512の処理を実行する機能)を備え、
前記第2制御手段は、前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合に前記所定態様及び前記所定態様にならないようにするための態様のうち前記第1報知の対象となる側の態様に対応する第2報知が実行されるように前記第2報知手段を制御する第2報知制御手段(演出側MPU92におけるステップS3603及びステップS3605の処理を実行する機能)を備え、
前記第1報知制御手段は、前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合であって、前記所定態様及び前記所定態様とならないようにするための態様を遊技者が認識可能となる報知が前記第2報知手段にて実行されていない状況において、前記所定態様及び前記所定態様とならないようにするための態様を遊技者が認識可能とする報知が前記第1報知手段において実行されないようにすることを特徴とする遊技機。
特徴J1によれば、役の抽選処理にて所定対応役に当選した場合に所定態様に対応する報知又は所定態様にならないようにするための態様に対応する報知が実行されることで、その報知を確認した遊技者は停止操作態様を所定態様とすること又は所定態様としないことが可能となり、所定対応役に対応する制御を実行させること又は所定対応役に対応する制御を実行させないことが可能となる。当該構成において、所定対応役に当選した場合に第2報知が第2制御手段の制御に基づき第2報知手段にて実行される構成であることにより、第2報知への遊技者の注目度を高めるべく第2報知手段にて報知を実行させるための処理負荷が高くなったとしても、その影響が第1制御手段に及ばないようにすることが可能となる。
但し、第2制御手段の制御に基づき第2報知手段にて第2報知が実行される構成においては、第1制御手段と第2制御手段との間の通信経路や第2制御手段に対して不正を施すことで第2報知手段にて第2報知を不正に行わせている状態にしながら、利益を不正に得ようとする行為が想定される。この場合、第2報知手段にて第2報知が実行されていることに起因して、その不正行為が行われていることが遊技ホールの管理者にとって分かりづらくなってしまうことが想定される。
これに対して、第2制御手段により制御される第2報知手段にて第2報知が行われるだけではなく、第1制御手段により直接的に制御される第1報知手段において第1報知が行われる。これにより、第2報知が第2報知手段において実行されている場合に第1報知手段においても第1報知が実行されているのかを目視確認することで、上記のような不正行為が行われているか否かの確認を行うことが可能となる。
また、所定態様及び所定態様とならないようにするための態様を遊技者が認識可能となる報知が第2報知手段において実行されていないにも関わらず第1報知手段において実行されてしまわないようにすることが可能となる。
以上より、停止態様の報知を実行するための制御を好適に行うことが可能となる。
特徴J2.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU82における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(払出側MPU86におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御を実行する対応実行手段(主側MPU82における遊技終了時の対応処理を実行する機能、払出側MPU86における媒体付与処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記対応実行手段は、前記役の抽選処理にて所定対応役に当選し、前記絵柄の変動表示の停止操作態様が所定態様となったことに基づいて、それに対応する制御を実行する所定対応実行手段(主側MPU82におけるステップS1303、ステップS2710〜ステップS2723、ステップS2815、ステップS3020、ステップS3305、ステップS3311及びステップS3312の処理を実行する機能、払出側MPU86における入賞判定処理及び媒体付与処理を実行する機能)を備え、
当該遊技機は、
前記役抽選手段を有する第1制御手段(主側MPU82)と、
当該第1制御手段により制御される第1報知手段(特別表示部63)と、
前記第1制御手段が送信する情報に基づき報知が実行されるように第2報知手段(画像表示装置67)を制御する第2制御手段(演出側MPU92)と、
を備え、
前記第1制御手段は、前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合に前記所定態様及び前記所定態様にならないようにするための態様のうちいずれかの態様に対応する第1報知が実行されるように前記第1報知手段を制御する第1報知制御手段(主側MPU82におけるステップS3403、ステップS3407、ステップS3412、ステップS3506及びステップS3512の処理を実行する機能)を備え、
前記第2制御手段は、前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合に前記所定態様及び前記所定態様にならないようにするための態様のうち前記第1報知の対象となる側の態様に対応する第2報知が実行されるように前記第2報知手段を制御する第2報知制御手段(演出側MPU92におけるステップS3603及びステップS3605の処理を実行する機能)を備え、
前記第2報知制御手段は、前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合に前記所定態様及び前記所定態様とならないようにするための態様を遊技者が認識可能となる報知は実行されないようにするものの特別報知が実行されるように前記第2報知手段を制御する手段(演出側MPU92におけるステップS3609の処理を実行する機能)を備え、
前記第1報知制御手段は、前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合であって前記第2報知手段において前記特別報知が実行される場合、前記所定態様及び前記所定態様とならないようにするための態様を遊技者が認識可能とする報知が前記第1報知手段において実行されないようにすることを特徴とする遊技機。
特徴J2によれば、役の抽選処理にて所定対応役に当選した場合に所定態様に対応する報知又は所定態様にならないようにするための態様に対応する報知が実行されることで、その報知を確認した遊技者は停止操作態様を所定態様とすること又は所定態様としないことが可能となり、所定対応役に対応する制御を実行させること又は所定対応役に対応する制御を実行させないことが可能となる。当該構成において、所定対応役に当選した場合に第2報知が第2制御手段の制御に基づき第2報知手段にて実行される構成であることにより、第2報知への遊技者の注目度を高めるべく第2報知手段にて報知を実行させるための処理負荷が高くなったとしても、その影響が第1制御手段に及ばないようにすることが可能となる。
但し、第2制御手段の制御に基づき第2報知手段にて第2報知が実行される構成においては、第1制御手段と第2制御手段との間の通信経路や第2制御手段に対して不正を施すことで第2報知手段にて第2報知を不正に行わせている状態にしながら、利益を不正に得ようとする行為が想定される。この場合、第2報知手段にて第2報知が実行されていることに起因して、その不正行為が行われていることが遊技ホールの管理者にとって分かりづらくなってしまうことが想定される。
これに対して、第2制御手段により制御される第2報知手段にて第2報知が行われるだけではなく、第1制御手段により直接的に制御される第1報知手段において第1報知が行われる。これにより、第2報知が第2報知手段において実行されている場合に第1報知手段においても第1報知が実行されているのかを目視確認することで、上記のような不正行為が行われているか否かの確認を行うことが可能となる。
また、所定態様及び所定態様とならないようにするための態様を遊技者が認識可能となる報知は実行されないものの特別報知が第2報知手段において実行されている状況において、所定態様及び所定態様とならないようにするための態様を遊技者が認識可能となる報知が第1報知手段において実行されないようにすることが可能となる。
以上より、停止態様の報知を実行するための制御を好適に行うことが可能となる。
なお、上記特徴J1又はJ2の構成において、
「前記絵柄表示手段は、絵柄を変動表示する絵柄表示領域(リール32L,32M,32R)を複数備え、
前記停止操作手段は、前記絵柄表示領域に対応させて複数設けられており、
前記絵柄表示制御手段は、前記停止操作手段が操作されたことに基づき当該停止操作手段に対応する前記絵柄表示領域における絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御し、
前記所定態様及び前記所定態様にならないようにするための態様は、前記複数の絵柄表示領域における絵柄の変動表示が所定対応の順序で停止されることである」
という構成を適用してもよい。
特徴J3.前記第1報知制御手段は、前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合であって前記第2報知手段において前記特別報知が実行される場合、当該状況に対応する報知が実行されるように前記第1報知手段を制御することを特徴とする特徴J2に記載の遊技機。
特徴J3によれば、第2報知手段において特別報知が実行されている場合であっても、第1報知手段を確認することでその特別報知が正規のものか否かを確認することが可能となる。
なお、特徴J1〜J3の構成に対して、特徴A1〜A31、特徴B1〜B21、特徴C1〜C18、特徴D1〜D24、特徴E1〜E7、特徴F1〜F4、特徴G1〜G10、特徴H1〜H14、特徴I1〜I4、特徴J1〜J3及び特徴K1〜K9のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴H群、上記特徴I群及び上記特徴J群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機の一種として、スロットマシンや遊技媒体としてメダルではなく遊技球を利用してスロットマシンと同様の遊技を行うことを可能とした遊技機等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
スロットマシンについて具体的には、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて役の抽選処理が実行される。また、役の抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が役の抽選処理における当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
上記のようにストップボタンに対する停止操作に基づきリールの回転が停止される遊技機においては、リールの停止態様を所定の態様とすることが報知され、その報知に従ってリールの停止操作を行うことでそれに対応する制御が実行される構成が知られている。例えば、リールの停止順序が報知され、その報知された停止順序に従った順番でリールを停止させることで所定の入賞が成立し、当該所定の入賞に対応するメダルが払い出される構成が知られている。また、リールの停止順序が報知され、その報知された停止順序に従った順番でリールを停止させることで所定の入賞が成立し、当該所定の入賞に対応する遊技状態の移行が発生する構成が知られている。このような停止態様の報知は、上記役の抽選処理を実行する制御手段から情報を受信した他の制御手段が報知用制御を実行することで行われる。
ここで、上記例示等のような遊技機においては停止態様の報知を実行するための制御が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴K群>
特徴K1.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU82における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(払出側MPU86におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記役の抽選処理にて媒体付与役に当選している場合であって前記絵柄の変動表示後に当該媒体付与役に対応した停止結果が表示されている場合、遊技者に遊技媒体が付与される遊技機において、
前記役抽選手段を有する主制御手段(主側MPU82)と、
前記遊技媒体を付与するための制御を実行する払出制御手段(払出側MPU86)と、を備え、
少なくとも前記払出制御手段において前記絵柄の変動表示を行うために必要な処理が実行されることを特徴とする遊技機。
特徴K1によれば、払出制御手段において絵柄の変動表示を行うために必要な処理が実行されるため、主制御手段の処理負荷の軽減及び主制御手段において必要な記憶容量の削減のうち少なくとも一方を実現することが可能となる。その一方、役の抽選処理は主制御手段において実行されるため、遊技回の結果を左右する内容を決定する処理は依然として主制御手段において実行されるようにすることが可能となる。
特徴K2.前記払出制御手段が前記絵柄表示制御手段を有することを特徴とする特徴K1に記載の遊技機。
特徴K2によれば、払出制御手段において絵柄の変動表示を制御する機能が果たされるため、主制御手段の処理負荷を軽減することが可能となる。
特徴K3.前記主制御手段は、前記役の抽選処理の結果に対応する情報を前記払出制御手段に送信する抽選結果送信手段(主側MPU82におけるステップS810の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴K1又はK2に記載の遊技機。
特徴K3によれば、主制御手段から役の抽選処理の結果に対応する情報が払出制御手段に送信されることにより、払出制御手段において絵柄の変動表示を行うために必要な処理が実行される構成であっても、役の抽選処理の結果に対応する態様で当該絵柄の変動表示の制御を行うことが可能となる。
特徴K4.前記払出制御手段は、前記絵柄の変動表示が終了した後に終了対応情報を前記主制御手段に送信する終了対応送信手段(払出側MPU86におけるステップS1110及びステップS1212の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴K1乃至K3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K4によれば、絵柄の変動表示が終了した場合には払出制御手段から終了対応情報が送信されるため、絵柄の変動表示が終了したことを主制御手段において認識することが可能となる。
特徴K5.前記終了対応送信手段は、前記絵柄の変動表示の停止結果が遊技媒体の付与に対応する結果であった場合、その停止結果に対応する数の遊技媒体の付与が完了した場合に前記終了対応情報を送信することを特徴とする特徴K4に記載の遊技機。
特徴K5によれば、遊技媒体の付与が完了した場合に終了対応情報が送信されることにより、主制御手段は遊技媒体の付与が完了した後に次の遊技回の開始を可能とするための制御を実行することが可能となる。
特徴K6.前記主制御手段は、前記役の抽選処理にて前記媒体付与役とは異なる役に当選している場合においてその当選役に対応した停止結果が表示されたことに対応する前記終了対応情報を受信した場合、その当選役に対応する制御を実行する手段(主側MPU82における遊技終了時の対応処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴K1乃至K5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K6によれば、遊技媒体の付与とは異なる制御の実行契機となる入賞が発生した場合にはその制御は主制御手段において行われる。これにより、払出制御手段の処理負荷が極端に高くなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴K7.前記絵柄表示手段は、絵柄を変動表示する絵柄表示領域(リール32L,32M,32R)を複数備え、
前記停止操作手段は、前記絵柄表示領域に対応させて複数設けられており、
前記絵柄表示制御手段は、前記停止操作手段が操作されたことに基づき当該停止操作手段に対応する前記絵柄表示領域における絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御し、
前記払出制御手段は、全ての前記絵柄表示領域における絵柄の変動表示が停止されていない状況であっても一部の前記絵柄表示領域における絵柄の変動表示が停止される場合にそれに対応する情報を送信する手段(払出側MPU86におけるステップS912の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴K1乃至K6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K7によれば、絵柄の変動表示を制御する機能が払出制御手段に集約されている構成であっても、一部の絵柄表示領域において絵柄の変動表示が停止されるタイミングを主制御手段において把握することが可能となる。これにより、一部の絵柄表示領域において絵柄の変動表示が停止されるタイミングに対応する制御を主制御手段において行うことが可能となる。
特徴K8.前記払出制御手段は、仮想遊技媒体の数の情報を記憶する媒体数記憶手段(仮想メダルカウンタ88a)を備えていることを特徴とする特徴K1乃至K7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K8によれば、遊技媒体を付与する機能を払出制御手段に集約することが可能となる。
特徴K9.前記媒体数記憶手段に記憶されている前記仮想遊技媒体の数の情報を利用して遊技回の賭け数を設定するために操作される賭け数設定操作手段(クレジット投入ボタン47〜49)を備え、
前記主制御手段は、前記賭け数設定操作手段が操作されたことに基づいて、前記賭け数を設定するために必要な前記仮想遊技媒体の数の情報を前記払出制御手段に認識させるための認識用情報を送信する手段(主側MPU82におけるステップS610の処理を実行する機能)を備え、
前記払出制御手段は、
前記認識用情報を受信した場合、前記賭け数を設定するために必要な前記仮想遊技媒体の数を把握し、その必要数が前記媒体記憶手段に記憶されている前記仮想遊技媒体の数以下である場合にはその必要数が前記仮想遊技媒体の数から減算されるように前記媒体数記憶手段の情報を更新し、前記必要数が前記媒体記憶手段に記憶されている前記仮想遊技媒体の数よりも多い場合には前記仮想遊技媒体の数が「0」となるように前記媒体数記憶手段の情報を更新する更新手段(払出側MPU86におけるステップS707の処理を実行する機能)と、
当該更新手段による更新により減算された前記仮想遊技媒体の数に対応する情報を送信する手段(払出側MPU86におけるステップS709の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴K8に記載の遊技機。
特徴K9によれば、遊技媒体の賭け数を設定する機能が主制御手段において果たされるようにしながら、払出制御手段において管理される仮想遊技媒体を利用した賭け数の設定を行うことが可能となる。
なお、特徴K1〜K9の構成に対して、特徴A1〜A31、特徴B1〜B21、特徴C1〜C18、特徴D1〜D24、特徴E1〜E7、特徴F1〜F4、特徴G1〜G10、特徴H1〜H14、特徴I1〜I4、特徴J1〜J3及び特徴K1〜K9のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴K群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機の一種として、スロットマシンや遊技媒体としてメダルではなく遊技球を利用してスロットマシンと同様の遊技を行うことを可能とした遊技機等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
スロットマシンについて具体的には、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて役の抽選処理が実行される。また、役の抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が役の抽選処理における当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。当該特典の付与として、例えば遊技媒体が付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては各種制御を好適に行う必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:始動操作手段の操作に基づき周回体の回転を開始させ、停止操作手段の操作に基づき周回体の回転を停止させ、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。