JP6926345B1 - 診断装置、診断方法、およびプログラム - Google Patents

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Abstract

実施形態の診断装置は、取得部と、診断部とを持つ。取得部は、絶縁性のある気体中で電路の開閉を行う開閉装置の動作に関する情報を取得する。診断部は、取得部により取得された情報に含まれる、二つ以上の特徴情報を組み合わせた特定情報に基づいて、前記開閉装置が基準状態である第1状態とは異なる第2状態となっている要因を推定する。

Description

本発明は、診断装置、診断方法、およびプログラムに関する。
開閉装置(GIS; Gas Insulated Switchgear)は、定期的に保守点検されている。点検では、開閉装置の動作特性、例えば動作時間を測定し状態を診断する。しかしながら、開閉装置の運転状況や動作回数に依存しない定期的な点検では、開閉装置の状態を精度よくまたは簡易に診断することができない場合があった。
特許第3870321号公報
本発明が解決しようとする課題は、より簡易且つより精度よく開閉装置の状態を診断することができる診断装置、診断方法、およびプログラムを提供することである。
実施形態の診断装置は、取得部と、診断部とを持つ。取得部は、絶縁性のある気体中で電路の開閉を行う開閉装置の動作に関する情報を取得する。診断部は、取得部により取得された情報に含まれる、二つ以上の特徴情報を組み合わせた特定情報に基づいて、前記開閉装置が基準状態である第1状態とは異なる第2状態となっている要因を推定する。
第1の実施形態の開閉装置100および診断装置300の構成図。 開閉装置100の実測値データの一例を示す図。 第1の実施形態に係る液圧操作装置の開路状態を示す断面図。 図3の液圧操作装置が閉路状態へ向う過渡期の状態を示す断面図。 図3の液圧操作装置の閉路状態を示す断面図。 図3の液圧操作装置が開路状態へ向う過渡期の状態を示す断面図。 図3の液圧操作装置の駆動部の構成を示す断面図。 第1の実施形態における閉路動作時の閉路用ソレノイドに流れる電流と操作ロッドの位置の時間経過による変化の測定例を示す特性図。 第1の実施形態における閉路動作時の動き出し時間の異常を示す特性図。 第1の実施形態における閉路動作時の電磁弁部の異常を示す特性図。 第1の実施形態における閉路動作時の全体速度の異常を示す特性図 第1の実施形態における閉路動作時の動き出し速度の異常を示す特性図。 第1の実施形態における閉路動作時の平均速度の異常を示す特性図。 第1の実施形態における閉路動作時の可動部位の異常を示す特性図。 第1の実施形態における閉路動作時の接点部の異常を示す特性図。 第1の実施形態における閉路動作時の可動部位の異常を示す特性図。 第1の実施形態における閉路動作時の制動部の異常を示す特性図。 図9−図17に示した特徴量の変化と、診断結果との組み合わせとの対応関係を示す図。 第1の実施形態における開路動作時の開路用ソレノイドに流れる電流と操作ロッドの位置の時間経過による変化の測定例を示す図。 第1の実施形態における開路動作時の電磁弁の異常を示す特性図。 第1の実施形態における開路動作時の動き出し時間の異常を示す特性図。 第1の実施形態における開路動作時の全体速度の異常を示す特性図。 第1の実施形態における開路動作時の動作開始直後の異常を示す特性図。 第1の実施形態における開路動作時の平均速度の異常を示す特性図。 第1の実施形態における開路動作時の制動部の異常を示す特性図。 図19−図25に示した特徴量の変化と、診断結果との組み合わせとの対応関係を示す図。 診断装置300により実行される処理の流れの一例を示すフローチャート。 開路動作または閉路動作が行われている最中に診断結果を導出する例について説明するための図(その1)である 開路動作または閉路動作が行われている最中に診断結果を導出する例について説明するための図(その2)である 開閉装置100の操作機構106にばね操作装置を用いた場合の一例を示す構造図。
以下、実施形態の診断装置、診断方法、およびプログラムを、図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態の開閉装置100および診断装置300の構成図である。開閉装置100は、例えば、ガス絶縁開閉装置(GIS、Gas-Insulated Switchgear)である。開閉装置100は、絶縁性のある気体中で電路の開閉を行う。例えば、開閉装置100は、容器101と、機構部102と、固定接点103と、可動接点104と、操作ロッド105と、操作機構106と、センサ107と、制御盤108と、を備える。制御盤108には、制御装置200および診断装置300が設けられる。
容器101には、例えば、遮断器の固定接点103と、可動接点104と、操作ロッド105と、が収容される。機構部102は、容器101に隣接して設けられる。機構部102には、操作機構106と図示しないリンク機構が収容される。開閉装置100の駆動源としては、例えば、スプリング、液圧シリンダなどが用いられる。
固定接点103は、容器101内で固定される。可動接点104は、固定接点103に近づく方向および固定接点103から離れる方向に移動可能である。固定接点103が可動接点104と接触することにより、固定接点103と可動接点104とが通電可能となる。
操作ロッド105は、操作機構106の動力を可動接点104に伝える部材である。操作ロッド105の一端には、可動接点104が接続され、他端には操作機構106が接続される。操作機構106が例えば液圧操作機構である場合、液圧操作機構に含まれる駆動ピストンの片側の液室に高圧の作動液体が供給されることにより固定接点103に近づく方向に可動接点104が移動する。駆動ピストンの片側の液室から高圧の作動液体が排出されることにより固定接点103から離反する方向に可動接点104が移動する。
センサ107は、例えば開閉装置100または制御装置200の適宜な位置に取り付けられる。センサ107は、例えば所定のタイミングや所定の周期で開閉装置100の動作特性および環境条件を計測する。センサ107は、例えば、時間を計測するタイマ、温度を計測する温度センサ、電流値と電圧値とのうち一方または双方を検出するセンサ(電流電圧センサ)、駆動ピストンのストロークを計測するストロークセンサ、圧力を計測する圧力センサ等のセンサ群によって構成される。
動作特性とは、例えば、開閉装置100の動作時間、ストローク、開閉装置100の容器温度、密封ガス温度、密封ガス圧力、液圧、コイル電流、モータ電流、モータ動作時間、または補助開閉器接点の動作時間である。動作特性には、時間ごとの開閉装置100の操作ロッドの位置情報が含まれてもよい。
開閉装置100の動作時間は、例えば、固定接点103と可動接点104とが接続された閉路状態から、可動接点104が作動して固定接点103と可動接点104とが離反して開路状態となるまでに要する時間である。または、開閉装置100の動作時間は、固定接点103と可動接点104とが離反された開路状態から、可動接点104が作動して固定接点103と可動接点104とが接続されて閉路状態となるまでに要する時間である。ストロークは可動接点104または操作ロッド105の時間に対する移動距離、可動接点104または操作ロッド105が第1所定の位置から第2所定位置に移動するまでの時間である。
開閉装置100の容器温度は、例えば、容器101の温度である。密封ガス温度は、例えば、容器101に密封された絶縁ガスの温度である。密封ガス圧力は、例えば、容器101に密封された絶縁ガスの圧力である。液圧は、例えば、操作機構106が液圧操作機構である場合の作動液の圧力である。
コイル電流は操作機構106を動作させる時にソレノイドに流れる電流である。モータ電流は操作機構106のばねを伸縮させたり、液圧エネルギーを蓄えたりする際に、モータに流れる電流である。モータ動作時間は、例えばモータが継続して動作する時間である。補助開閉器接点の動作時間は、例えば、操作機構106と連動した補助開閉器の接点が開から閉となる位置、または閉から開となる位置に移動するまでにかかる時間である。
環境条件は、開閉装置100の周囲の環境条件である。環境条件は、例えば、外気温、開閉装置の容器温度、密封ガス温度、機構部温度、液圧、操作電圧、動作方向、開閉装置が前回動作してから今回動作するまでの経過時間を含む。このうち、開閉装置の容器温度、密封ガス温度、液圧は、動作特性として計測される数値と共通する。
外気温は、開閉装置100の周囲の外気の温度である。機構部温度は、機構部102の温度である。操作電圧は、操作機構106を動作させるソレノイドにかかる電圧、またはモータが動作する際にモータにかかる電圧である。動作方向は、可動接点104の動作が開操作であるかまたは閉操作であるかを表す。開閉装置が前回動作してから今回動作するまでの経過時間は、開閉装置が前回動作してから今回動作するまでの不動作の時間である。
センサ107は、計測した動作特性および環境条件の実測結果である実測値を診断装置300に送信する。センサ107は、必要に応じてデータサイズやフォーマット加工などのエッジ処理をした後の動作特性および環境条件の実測値を診断装置300に送信する。
センサ107は、動作特性および環境条件の各項目の実測値を計測する所定のタイミングや所定の周期を共通してもよいし、個々に設定してもよい。センサ107は、動作特性および環境条件の各項目をまとめて計測してもよいし、個々に計測してもよい。センサ107は、計測した動作特性および環境条件の各項目の実測値をまとめて送信してもよいし、個々に送信してもよい。
制御装置200は、開閉装置100の操作機構106を動作させて可動接点104を開閉させる。制御装置200は、開閉装置100を開閉させる際に、操作機構106に開閉信号を出力する。操作機構106は、制御装置200により出力された開閉信号に応じて作動し、可動接点104を移動させる。制御装置200は、操作機構106を作動させることで開閉装置100を開閉させる。補助開閉器は、可動接点104の移動に伴い接点が開から閉、または、閉から開に切り換わる。
診断装置300は、取得部310と、設定部320と、診断部330と、警告部340と、記憶部350と、表示部380と、を備える。表示部380は、表示部380は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electroluminescence)表示装置、LED(Light Emitting Diode)ディスプレイなどの表示装置である。
取得部310は、開閉装置100の動作に関する情報を取得する。動作に関する情報とは、開閉装置100の駆動部の動作ストロークに関する情報(特徴量(特徴情報)を導出するための情報であって、例えば時刻ごとの操作ロッド105の位置)とソレノイドに通電される制御電流に関する情報とを含む。特徴量(特徴情報)とは、例えば、後述する時間tc0−tc4、Vc1、Vc2、Vc3、時間tо0−tо4、Vо1、Vо2、Vо3、跳ね返り量などを含む。
取得部310は、開閉装置100の動作特性および環境条件の実測値を取得する。取得部310は、取得した動作特性の実測値および測定された動作特性(動作に関する情報)から特徴量(特徴情報)を抽出し、抽出した情報を診断部330に出力する。診断部330が、特徴量の抽出を行ってもよい。取得部310は、取得した動作特性および環境条件の実測値と特徴量を記憶部350に格納する。記憶部350には、実測値データ352、特徴量データ353および閾値データ354が格納されている。
図2は、開閉装置100の実測値データ(或いは実測値が加工されたデータ)の一例を示す図である。第1実施形態では、センサ107は、開閉装置100の動作特性および環境条件の各項目をまとめて計測し、回数別実測値データとして診断装置300に送信する。診断装置300では、記憶部350は、開閉装置100の動作特性および環境条件の各項目をまとめて記憶する。
実測値データ352は、過去にセンサ107により送信されたすべての回数別実測値データである。実測値データ352は、開閉装置100の動作特性および環境条件の実測値を蓄積した蓄積データである。実測値データ352には、開閉装置100の動作特性のデータおよび環境条件のデータが含まれる。動作特性を蓄積したデータが動作特性蓄積データであり、環境条件を蓄積したデータが環境条件蓄積データである。
特徴量データ353は、取得部310で抽出されたすべての特徴量のデータである。特徴量データ353は、開閉装置100の動作特性から抽出した特徴量を蓄勢した蓄積データである。
開閉装置100の使用実績がない新品の状態では、記憶部350には、実測値データ352と、特徴量データ353とが格納されてなく、閾値データ354が格納されている。閾値データ354は、閾値の初期値である初期閾値を含む。初期閾値は、どのように設定されてもよい。例えば、初期閾値の設定には補正式や補正係数が用いられてもよい。この補正式や補正係数に用いられる環境条件は、1つでもよいし複数でもよい。開閉装置100の使用が開始されると実測値データ352と特徴量データ353とが最初に記憶部350に格納される。開閉装置100の使用実績が増えると、実測値データ352と、特徴量データ353とが増えていく。
設定部320は、取得部310により設定情報が出力された場合に、記憶部350に格納された実測値データ352、および閾値データ354を読み出し、開閉装置100の動作特性の各項目に対する閾値を設定する。設定部320は、環境条件に合わせた閾値を設定してもよい。この場合、設定部320は、環境条件ごとの補正式や補正係数を用いて閾値を調整する。閾値は、開閉装置100の状態を判定するための閾値である。
診断部330は、開閉装置100の状態を診断する。診断部330は、取得部310により取得された情報に含まれる、二つ以上の特徴量を組み合わせた特定情報に基づいて、開閉装置100が基準状態である第1状態とは異なる第2状態であるか否かを判定する。診断部330は、特定情報に基づいて、開閉装置100が第2状態となっている要因を推定する。診断部330は、動作ストロークに関する特徴情報と、制御電流に関する特徴情報とのうち一方または双方に基づいて、要因を推定する。これらの処理の詳細については後述する。
図3から図6は開閉装置100の駆動源に液圧操作装置を用いた場合の一例を示す構造図である。液圧操作装置10の駆動ユニット14は、駆動シリンダ5と、その内部に摺動可能に挿入された駆動ピストン6と、この駆動ピストン6と開閉装置100側の可動接点(第1接点)104とを連結する駆動ロッド7とから構成されている。液圧操作装置10は、駆動ピストンの片側または両側に高圧力の作動液体を作用させて後述する開路動作または閉路動作を行う。駆動ユニット14は、「シリンダ部」の一例である。駆動ロッド7は、「駆動部」の一例である。
駆動シリンダ5内の空間には、駆動ピストン6を可動する隔壁として駆動ロッド7側(可動接点104側)とその反対側に、第1の液室36と第2の液室31とがそれぞれ形成されている。第2の液室31には液圧制御部61が接続されている。液圧制御部61は第2の液室31における作動液(圧力流体)の供給と排出を選択的に行って第2の液室31内の液圧を制御する。この液圧制御部61には、主操作弁部9と、切換弁部68と、開路用電磁弁ユニット15と、閉路用電磁弁ユニット16と、が設けられている。
主操作弁部9は作動液の給排を制御する。主操作弁部9は、駆動ピストン6の片側または両側に作動液体を供給または駆動ピストン6の片側から作動液体を排出する。切換弁部68は、主操作弁部9を駆動する。切換弁部68は、高圧の作動液体の供給または排出を選択的に行うことにより主操作弁部9の開閉を行う。
開路用電磁弁ユニット15と閉路用電磁弁ユニット16とは、切換弁部68を駆動させる。開路用電磁弁ユニット15と閉路用電磁弁ユニット16とは、高圧の作動液体の供給または排出により切換弁部68の動作をさせる。開路用電磁弁ユニット15と閉路用電磁弁ユニット16とは、電磁弁はソレノイドに制御電流を通電することにより弁体を動作させることで切換弁部68の液圧を制御する。開路用電磁弁ユニット15の開路用電磁弁および閉路用電磁弁ユニット16の閉路用電磁弁はソレノイド等で駆動される。この液圧制御部61と第1の液室36とは流路52によって接続されている。駆動シリンダ5には、閉路用制動部122と、開路用制動部120とが設けられている。閉路用制動部122は、駆動ピストン6が閉路位置に移動する時に終点部において制動をかける。開路用制動部120は、駆動ピストン6が開路位置に移動する時に終点部において制動をかける。
第1の液室36には当該第1の液室36に対し高圧液を常時作用させるアキュムレータ19(蓄圧装置)が流路52を介して接続されている。駆動ピストン6の動作時に排出された作動液は低圧タンク17へ回収され、液圧ポンプ18により高圧化され再びアキュムレータ19に供給される。
液圧制御部61は、主操作弁部9と切換弁部68と開路用電磁弁ユニット15と閉路用電磁弁ユニット16とを含む。主操作弁部9は、第1の制御ポート21と、第1の給液ポート22と、第1の排液ポート23とを備えている。第1の制御ポート21は、駆動シリンダ5の第2の液室31に対して圧力流体の供給と排出を選択的に行う。第1の給液ポート22は、アキュムレータ19からの常時高圧液を供給する。第1の排液ポート23は、低圧タンク17に連通している。
主操作弁部9は、給液弁45と、排液弁46とが設けられている。給液弁45は、第1の制御ポート21と第1の給液ポート22の間を開閉する。排液弁46は、円筒形状であり、第1の制御ポート21と第1の排液ポート23との間を開閉する。排液弁46は、ケース43内を摺動可能になっており、ケース43に設けられたシート部51と開離または当接することで、第1の制御ポート21と第1の排液ポート23の間を開閉するように構成されている。給液弁45は排液弁46と同一動作軸上に排液弁46内を摺動可能に設けられており、排液弁46内に設けられたシート部49と開離または当接することで、第1の制御ポート21と第1の給液ポート22の間を開閉するように構成されている。
シート部51は、排液弁46がケース43と当接する位置に設けられている。ガイド部43aは、シート部51とは反対側の開口部の内周面を、摺動可能に支持するように設けられている。排液弁46とガイド部43aにより形成される液室33とには、切換弁部68の第2の制御ポート24が連通している。
給液弁45には、給液弁用ばね47が設けられている。給液弁用ばね47は、常に給液弁45を閉じる方向に付勢する。排液弁46には排液弁用ばね48が設けられている。排液弁用ばね48は、常に排液弁46を閉じる方向に付勢する。
切換弁部68は、第2の制御ポート24と、第2の給液ポート25と、第2の排液ポート26とを備えている。第2の制御ポート24は、主操作弁部9の液室33に対して圧力流体の供給と排出を選択的に行う。第2の給液ポート25は、アキュムレータ19からの常時高圧液を供給する。第2の排液ポート26は、低圧タンク17に連通している。
切換弁41がケース78内に設けられている。切換弁41は、第2の制御ポート24と第2の給液ポート25の間および、第2の制御ポート24と第2の排液ポート26との間を開閉する。切換弁41は、ケース78内を摺動可能になっており、ケース78に設けられたシート部79と開離または当接することで第2の給液ポート25と第2の制御ポート24の間を開閉し、シート部80と開離または当接することで第2の制御ポート24と第2の排液ポート26の間を開閉するように構成されている。
開路用電磁弁ユニット15は、開路用ソレノイド(開路用アクチュエータ)75、可動片75f、弁ケース15a、弁押圧シャフト75a、弁本体部75b、開路弁用バネ75c、シート部75d、リンクレバー75eを備えている。閉路用電磁弁ユニット16は、閉路用ソレノイド(閉路用アクチュエータ)76、可動片76f、弁ケース16a、弁押圧シャフト76a、弁本体部76b、閉路弁用バネ76c、シート部76d、およびリンクレバー76eを備えている。
開路用ソレノイド75は、開路用アクチュエータである。開路用ソレノイド75は、液圧操作装置10に与えられる(入力される)開路指令に応じて、液圧操作装置10の開路動作を始動させる。閉路用ソレノイド76は、閉路用アクチュエータである。閉路用ソレノイド76は、液圧操作装置10に与えられる閉路指令に応じて、液圧操作装置10の閉路動作を始動させる。
図7は、液圧操作装置10の駆動ユニット14に設けられている閉路用制動部122と開路用制動部120との一例を示す構造図である。駆動ピストン6の第1の液室36側の表面には、第1の液室36内部に突出するダンパー部122bが設けられている。このダンパー部122bには駆動ロッド7が連結されている。駆動ロッド7は、第1の液室36内部を延び、操作ロッド105(「駆動部」の他の一例)を介して可動接点104に連結されている。駆動ピストン6の摺動に伴って、ダンパー部122bおよび駆動ロッド7が移動する。
円環部材124bが、第1の液室36の駆動シリンダ5の端部近傍に配置されている。この円環部材124bは、移動可能な隔壁として第1の液室36を区切る。円環部材124bと駆動シリンダ5の端部の間にダンパー室124aが形成されている。円環部材124bは、中央開口部がダンパー部122bの挿入孔124cである。この挿入孔124cは、ダンパー部122bの最大直径よりわずかに大きい直径を持つ。円環部材124bの外周部には、ダンパー室124aの内壁に沿って延びる円筒状のブッシュ124dが接続されている。このブッシュ124dはダンパー室124aの内壁に沿って摺動可能である。円環部材124bはブッシュ124dの移動に追随する。ブッシュ用バネ部材124eは、駆動シリンダ5の可動接点104側の端部には配置されている。このブッシュ用バネ部材124eが円環部材124bに接触して付勢することで、ダンパー室124aの容積が最大となる。
ダンパー部122bは、例えば、円筒や円錐等の、周面が湾曲した形状となっている。挿入孔124cは、ダンパー部122bの最大直径よりわずかに大きい直径を持つ。ダンパー部122bは、駆動ピストン6の摺動に伴って、挿入孔124cを介して一部がダンパー室124a内部に進入したり、ダンパー室124aから退避したりする。
駆動ピストン6の第2の液室31側には開路用制動部120が設けられている。駆動ピストン6の表面には、第2の液室31内部に突出するダンパー部126が設けられている。このダンパー部126は駆動ピストン6の摺動に伴って移動する。第2の液室31の駆動シリンダ5の端部近傍に円環状の壁部125bが設けられている。この壁部125bは隔壁として第2の液室31を区切る。壁部125bと駆動シリンダ5の端部との間にダンパー室125aが形成されている。壁部125bの中央開口部は、ダンパー部126の挿入孔125cである。ダンパー部126は、例えば、円筒や円錐等の、周面が湾曲した形状である。挿入孔125cは、ダンパー部126の最大直径よりわずかに大きい直径を持つ。駆動ピストン6の摺動に伴って、ダンパー部126は挿入孔125cを介して一部がダンパー室125a内部に進入したり、ダンパー室125aから退避したりする。
第2の液室31のダンパー部126の内部には、L字流路126aが設けられている。このL字流路126aの起点は、ダンパー部126の先端である。L字流路126aは、起点から駆動ピストン6側に直線状に延び、途中で略直角に折れて終点に到達する。L字流路126aの終点は、ダンパー部126側面に設けられている。ダンパー部126がダンパー室125a内に進入した際に、このL字流路126aはダンパー室125aと第2の液室31とを連通する流路となる。本実施形態ではL字流路126aを用いているが、流路はダンパー室125aと第2の液室31を連通するものであれば良く、流路の形状はL字型に限られない。
L字流路126aの途中に、流路の径を狭めるように張り出した一対の突出部126bが間隔を空けて設けられている。この突出部126bの間にチェック弁127が配置されている。チェック弁127は、L字流路126aを開閉する。チェック弁127は、径の異なる筒が2段重ねられた構成である。筒127aは、ダンパー室125a側に配置されている。筒127aは、L字流路126aの内径と略一致する外径を有するブッシュであり、L字流路126aの内壁を摺動する摺動部として機能する。筒127bは、第2の液室31側が有底の筒である。筒127bの外径は、L字流路126aの内径よりは小さく、突出部126b部分の径よりも大きい。筒127bの側面には、筒内部と外部を連通する孔が設けられている。筒127bは筒127aに追随して移動し、突出部126bに突き当たってL字流路126aを塞ぐ弁部として機能する。
ダンパー室125a側の突出部126bには、チェック弁用バネ部材126cが設けられている。チェック弁用バネ部材126cは、チェック弁127を第2の液室31側の突出部126bに付勢する。チェック弁127がチェック弁用バネ部材126cに付勢されることによって、筒127bは第2の液室31側の突出部126bに当接してL字流路126aを塞いで閉止する。第2の液室31側の圧力がバネの付勢力より強くなると、チェック弁127はダンパー室125a側に移動し、筒127aの内部、筒127bの内部および側面の孔を介してL字流路126aが開放される。
このように構成された本液圧操作装置の動作について、図3−図6を参照して説明する。開閉装置100は、可動接点104が固定接点103に機械的に接触させる開路動作または可動接点104を固定接点103から開離させる閉路動作により電器回路のオンとオフとを切り替えて電路の開閉を行う。
[閉路動作]
図3に示すように開閉装置が開路位置にある状態からの閉路動作では、指令信号により閉路用電磁弁ユニット16の閉路用ソレノイド76が励磁され、弁本体部76bとシート部76dの間が開き、流路73を介して、第2の排液ポート26と閉路用ポート74との間が開放される。そして、第4の液室35内から作動液が閉路用ポート74、流路73および第2の排液ポート26を介して排出される。これにより、第4の液室35内の圧力が低下して、第4の液室35内が低圧となり、切換弁41は、矢印X1方向に押されて図4に示す閉路位置に移動して、第2の制御ポート24と第2の給液ポート25とが接続される。
このため、開路状態時に低圧であった液室33に、アキュムレータ19から高圧の圧液が第1の給液ポート22から第2の給液ポート25、切換弁部68、第2の制御ポート24を通って供給されるため、液室33の圧力が上昇する。これにより上昇した液室33の圧力と低圧である第1の制御ポート21の圧力との圧力差で給液弁45が動作し、第1の制御ポート21と第1の給液ポート22とが連通する。第1の給液ポート22から第1の制御ポート21を通じて高圧の作動液が第2の液室31内に導入され、第2の液室31内の圧力は上昇して高圧となる。これにより駆動ピストン6および駆動ロッド7が動作し、操作ロッド105を介して可動接点104が閉路動作を行い開閉装置は、図5に示す閉路位置に移動する。
閉路動作の動作開始時には駆動ピストンに設けられたダンパー部126がダンパー室125aから抜け出す。この時、ダンパー室125aの圧力が低下し第2の液室31の圧力とダンパー室125aの圧力との圧力差によりチェック弁127が開く。これによりダンパー室125aと第2の液室31とが連通し、ダンパー室125aの圧力低下を防ぎ、駆動ピストン6は遅延することなく動作可能となる。
閉路動作の終点では、ダンパー部122bが円環部材124bの挿入孔124cを通過しダンパー室124aに進入する。この時、ブッシュ用バネ部材124eが作用することにより、ダンパー室124aの容積が最大となる位置に、円環部材124bが位置する。ダンパー部122bと挿入孔124cとの隙間が小さいためダンパー部122bの進入によりダンパー室124a内の液圧が上昇し、駆動ピストンを制動させる。
給液弁45は動作終了後、前後の圧力がバランスするため、給液弁用のばね47の力により移動し、第1の給液ポート22と第1の制御ポート21との間を閉じる。これにより次の開路動作時に動作遅れが生じない。
[開路動作]
図5に示すように開閉装置が閉路位置にある状態からの開路動作では、第3の液室37内および第4の液室35内の圧力が高圧の状態において、指令信号により開路用電磁弁ユニット15の開路用ソレノイド75が励磁され、弁本体部75bとシート部75dの間が開く。そして。第2の排液ポート26と開路用ポート72との間が開放され、第3の液室37内から作動液が開路用ポート72および第2の排液ポート26を介して排出される。これによって、第3の液室37内の圧力が低下し、切換弁41は、矢印X2方向に押されて、図6に示す開路位置に移動する。これにより、第2の制御ポート24と第2の排液ポート26とが接続される。
このため閉路状態時に高圧であった液室33の圧液が第2の制御ポート24から切換弁部68、第2の排液ポート26を通って低圧タンク17内に回収され、液室33の圧力が低下する。これにより低下した液室33の圧力と、高圧である第1の制御ポート21の圧力との圧力差で排液弁46は、図6に示すように、排液弁用バネ48の付勢力に抗しつつ、給液弁45と一体となって矢印X2方向に押され、第1の制御ポート21と第1の排液ポート23とが連通する。そして、第1の液室36内の作動液は、第1の制御ポート21および第1の排液ポート23を通じて低圧タンク17内に回収される。これにより、第1の液室36内の圧力が低下することになり、駆動ピストン6および駆動ロッド7が動作し、操作ロッド105を介して可動接点104が開路動作を行い開閉装置は図3に示す開路位置に移動する。
開路動作の動作開始時には駆動ピストン6に設けられたダンパー部122bがダンパー室124aから抜け出す。この時、ダンパー室124aの圧力が低下し円環部材124bがブッシュ124dを押しながらダンパー室124aの容積を減少させる方向に摺動移動する。これによりダンパー室124aの圧力低下を防ぎ、駆動ピストンは遅延することなく動作可能となる。
開路動作の終点では、ダンパー部126が壁部125bの中央開口部の挿入孔125cを通過しダンパー室125aに進入する。この時、ダンパー部126内のチェック弁127の筒127bはチェック弁用バネ部材126cの作用により第2の液室31側の突出部126bに当接してL字流路126aを塞いでおり、ダンパー室125aから作動液が流出するのを封止している。ダンパー部126と挿入孔125cとの隙間が小さいためダンパー部126の進入によりダンパー室125a内の液圧が上昇し、駆動ピストン6を制動させる。
排液弁46は動作終了後、前後の圧力がバランスするため、排液弁用ばね48の力により移動し、第1の排液ポート23と第1の制御ポート21との間を閉じる。これにより次の閉路動作時に動作遅れを生じない。
開閉装置の駆動源として用いる液圧操作機構は、上記の実施形態の構造に限定されるものではなく、駆動ピストンの動作を制御する操作弁、操作弁の動作を制御する切換弁、切換弁の動作を制御する電磁弁の構造や動作は、本実施形態と異なっていても構わない。本実施形態では駆動シリンダの内部に閉路用、開路用の制動部を設けているが、駆動シリンダの外部に独立した制動装置を備えていても構わない。制動装置は液圧に限らず、弾性体を用いたものでも構わない。
[閉路動作]
図8に液圧操作装置10を適用した開閉装置100が閉路動作した時、センサ107で測定された動作特性として、閉路用ソレノイド76に流れる電流Icと操作ロッド105の位置の時間経過による変化(ストローク)Scを示す。操作ロッド105のストロークの代わりに駆動ロッド7のストロークを測定してもよい。測定した電流IcとストロークScより、次のように特徴量を物理量として定義する。
Ac点は閉路用ソレノイド76に電流Icが流れ始めた時点であり、Bc点は閉路用ソレノイド76に流れる電流Icが一旦減少した後に再度上昇を始める変曲点である。時間tc1はAc点からBc点までの時間(アーマチャ時間)である。時間tc1は、制御電流の通電開始時点から前記制御電流が少なくとも1つの変曲点に到来した時点までの時間(Ac−Bc時間;第1時間)である。Cc点は操作ロッド105が閉路動作を始めた時点であり、Dc点は操作ロッド105が行程の特定の位置に到達した時点である。Dc点の位置としては、例えば全行程の10%の位置というように定義することができる。
速度Vc1はCc点からDc点までの操作ロッド105の初期速度である。Ec点は可動接点104が固定接点103と接触する位置に到達した時点である。時間tc2はAc点からCc点までの時間(Ac−Cc時間または動作ストロークが動き出すまでの動き出し時間;第2時間)で、時間tc3はAc点からDc点までの時間(Ac−Dc時間)である。時間tc4はAc点からEc点までの時間(Ac−Ecまたは閉極時間;第3時間)であり、速度Vc2はDc点からEc点までの操作ロッド105の平均速度である。時間tc4は、制御電流の通電開始時点から電気回路のオンとオフとが切換る位置に駆動ロッド7が到達するまでの時間である。
Fc点は操作ロッド105が閉路位置に最初に到達した時点であり、Gc点(跳ね返り量)は操作ロッド105が閉路位置に到達したあと跳ね返った時の最大の跳ね返り位置に到達した時点であり、Hc点は操作ロッド105が跳ね返った後再び閉路位置に到達した時点である。速度Vc3はEc点からFc点までの操作ロッド105の終端速度(第3動作速度)である。「Vc1」は、「第1動作速度」の一例であり、「Vc2」は、「第2動作速度」の一例であり、「Vc3」は、「第3動作速度」の一例である。
閉路用ソレノイド76に電流Icが流れると時間とともに電流Icが上昇し閉路用ソレノイド76の吸引力が増加し、その吸引力が閉路用電磁弁ユニット16の弁本体部76bの位置保持力を上回ると、閉路用ソレノイド76の可動片76fがリンクレバー76eを押す。これにより閉路用電磁弁ユニット16の弁本体部76bが駆動される。閉路用ソレノイド76の可動片76fの動作に伴う磁束の変化で逆起電力が発生するため、閉路用ソレノイド76に流れる電流Icは一旦減少する。可動片76fが終点に到達して、それ以上動作しなくなると閉路用ソレノイド76に流れる電流Icは再び上昇する。
閉路用電磁弁ユニット16のシート部76dが開き、閉路用ポート74が第2の排液ポート26と連通し第4の液室35内が低圧になって切換弁41が閉路位置に切換ると、開路状態時に低圧であった液室33に圧液が供給され、液室33の圧力と、低圧である第1の制御ポート21の圧力との圧力差で給液弁45が動作する。そして、駆動シリンダ5の第2の液室31の圧力が上昇し、駆動ピストン6が動作し可動接点104が閉路動作を行う。
時間tc1、時間tc2、時間tc3、時間tc4、速度Vc1、速度Vc2、跳ね返り量は、「基準情報(設定部320に設定された閾値)」の一例である。基準情報は、予め設定された時間や速度または、予め設定された時間や速度が環境条件に基づいて補正された値であってもよい。本実施形態では、後述する、時間tc1、時間tc2、時間tc3、時間tc4、速度Vc1、速度Vc2、Gc点(跳ね返り量)に対して、符号「#」が付された情報は、「特徴量(特徴情報)」の一例である。「特徴量」は、開閉装置100の開路動作または閉路動作を制御する部材の変化量または変化傾向を示す指標とも言い換えられる。駆動ユニット14、操作ロッド105、または可動接点104は、「部材」の一例である。上記の特徴量のうち1以上または少なくとも2以上を含む情報を「特定情報」と称する。
「時間tc1」は、「部材を動作させるために前記部材の駆動源に電流が与えられた時点から前記電流が減少した後に再度上昇を開始した変曲点が到来するまでの時間」または「前記制御電流の通電開始時点から前記制御電流が少なくとも1つの変曲点に到来した時点までの時間」の一例である。
「時間tc2」は、「駆動源に電流値が与えられた時点から前記部材が動作を開始するための力が前記部材に提供された時点(トルクが発生)までの時間」または「前記制御電流の通電開始時点から前記動作ストロークが動き出すまでの時間」の一例である。
「時間tc3」または「時間tc4」は、「駆動源に第1電流値が与えられた時点から部材が第1位置に移動した時点までの時間」の一例である。
「時間tc4」は、「前記制御電流の通電開始時点から前記電気回路のオンとオフとが切換る位置(オンからオフに切換わる位置)に前記駆動部が到達するまでの時間」の一例である。
「速度Vc1」は、「部材が第2位置から第3位置に移動した場合の速度」または「前記動作ストロークの動作開始時の動作速度」の一例である。
「速度Vc2」は、「部材が第2位置から第3位置に移動した場合の速度」または「駆動部の動作中間の動作速度」の一例である。
「速度Vc3」は、「前記駆動部の動作終端の動作速度」の一例である。
「跳ね返り量Gc」は、「部材が開路動作または閉路動作によって第1方向に移動して開路動作または閉路動作の終点に当たり跳ね返って第1方向とは反対の第2方向に移動した跳ね返り量」または「前記駆動部が終端位置に到達した後の跳ね返り量」の一例である。
診断部330は、例えば、2つ以上の特徴量と、それぞれの特徴量に関連付けられた基準情報とを比較し、比較結果に基づいて、第2状態となっている要因を推定する。診断部330は、第1の特徴情報と第1の特徴情報に関連付けられた基準情報との合致度が第1閾値以上乖離していると判定した判定結果と、第2の特徴情報と第2の特徴情報に関連付けられた基準情報との合致度が第2閾値以上乖離していると判定した判定結果と、第1の特徴情報および第2の特徴情報の種別(時間tcの種別や、速度Vcの種別、跳ね返り量Gc等)とに基づいて、要因を特定する。
次に図9から図17を用いて閉路動作における上記特徴量の変化の組合せに対する異常発生部位の診断について説明する。図18は、図9−図17に示した特徴量の変化と、診断結果との組み合わせとの対応関係を示す図である。
(診断番号01)
図9に示すように、閉極時間tc4に遅延が発生(tc4#)し、動き出し時間tc2にも遅延(tc2#)が発生した時、時間tc1には遅延が発生していない場合は、閉路用電磁弁ユニット16は正常に動作したものの、切換弁部68または給液弁45を含む主操作弁部9の動作の遅延や排液弁46が閉じていないという異常が考えられ、切換弁部68または主操作弁部9の異常と推定(または判断)する。遅延が発生とは、特徴量である時間(例えば時間tc1#など)が、その時間に関連付けられた基準情報(例えば時間tc1)よりも所定度合以上遅れている(乖離している)ことである。
上記のように、診断部330は、Ac−Ec時間が閉極時間tc4よりも遅延して時間tc4#となり、Ac−Dc時間が時間tc3よりも遅延して時間tc3#となり、Ac−Cc時間が時間tc2よりも遅延して時間tc2#、且つAc−Bc時間が時間tc1と合致する場合、切換弁部68または主操作弁部9が異常であると推定する。
(診断番号02)
図10に示すように、閉極時間tc4に遅延が発生(tc4#)し、動き出し時間tc2にも遅延(tc2#)が発生した時、アーマチャ時間tc1にも遅延(tc1#)がみられた場合は、閉路用電磁弁ユニット16の弁本体部76bが開く位置まで動作するのが遅れたことでその後の切換弁41、給液弁45の動作が遅延したとことになり、閉路用ソレノイド76または閉路用電磁弁ユニット16に異常が発生したと判断する。
診断部330は、Ac−Ec時間が閉極時間tc4よりも遅延して閉極時間tc4#となり、Ac−Dc時間が時間tc3よりも遅延して時間tc3#となり、Ac−Cc時間が時間tc2よりも遅延して時間tc2#となり、且つAc−Bc時間が時間tc1よりも遅延した時間tc1#となった場合、閉路用ソレノイド76または閉路用電磁弁ユニット16が異常であると推定する。
(診断番号03)
図11に示すように、閉極時間tc4および時間tc3に遅延が発生(tc4#、tc3#)しても動き出し時間tc2に遅延が発生していない時、初期速度Vc1と平均速度Vc2がともに遅くなっている(Vc1#、Vc2#)場合は、閉路用ソレノイド76、閉路用電磁弁ユニット16、切換弁部68は遅延無く動作し操作ロッド105が動き出すまでは正常に動作していると判断でき、例えば主操作弁部9で給液弁45の開度が少ないという異常が想定される。あるいは駆動ユニット14、操作ロッド105、可動接点104の摩擦増加などの異常が想定される。よって、閉路用ソレノイド76、閉路用電磁弁ユニット16と切換弁部68を除く、主操作弁部9、駆動ユニット14、操作ロッド105、可動接点104のいずれかに異常が発生したと判断する。
診断部330は、Ac−Dc時間が時間tc3よりも遅延して時間tc3#となり、Ac−Cc時間が時間tc2に合致し、初期速度が初期速度Vc1よりも所定度合以上遅い初期速度Vc1#であり、且つ平均速度が平均速度Vc2よりも所定度合以上遅い平均速度Vc2#である場合は、可動接点104、駆動ユニット14、または主操作弁部9のいずれかが異常であると推定する。
(診断番号04)
図12に示すように、閉極時間tc4に遅延が発生(tc4#)し、動き出し時間tc2と平均速度Vc2に遅延が発生せず、初期速度Vc1が遅くなっている(Vc1#)場合は、閉路用ソレノイド76、閉路用電磁弁ユニット16、切換弁部68は遅延無く動作し操作ロッド105が動き出すまでは正常に動作していると判断できる。また平均速度Vc2に遅延が無いことから主操作弁部9、操作ロッド105、可動接点104は正常に動作している。動き出しの速度に影響する部位の異常が考えられ、開路用制動部120の摩擦増加やチェック弁127の不動作など、開路用制動部120の異常と判断する。
診断部330は、Ac−Cc時間が時間tc2に合致し、Ac−Ec時間が閉極時間tc4よりも遅延した閉極時間tc4#であり、平均速度が平均速度Vc2に合致し、且つ初期速度が初期速度Vc1より所定度合以上遅い初期速度Vc1#である場合、開路用制動部120が異常であると推定する。
(診断番号05)
図13に示すように、閉極時間tc4に遅延が発生(tc4#)しても動き出し時間tc2、初期速度Vc1に遅延が発生せず、平均速度Vc2が遅くなっている(Vc2#)場合は、操作ロッド105が特定位置Dc点まで動作してから可動接点104が固定接点103に接触するまでの行程に関わる部分で異常が発生していると考えられる。この場合、液圧操作装置10の液圧制御部61は正常に動作したと判断でき、駆動ユニット14、操作ロッド105、可動接点104のいずれかに異常が発生したと判断する。
診断部330は、Ac−Cc時間が時間tc2に合致し、Ac−Ec時間が閉極時間tc4よりも遅延した閉極時間tc4#となり、初期速度が初期速度Vc1に合致し、且つ平均速度が平均速度Vc2よりも所定度合以上遅い平均速度Vc2#である場合、駆動ユニット14、操作ロッド105、可動接点104のいずれかが異常であると推定する。
(診断番号06)
図14に示すように、操作ロッド105の終端速度Vc3が遅くなり(Vc3#)、閉極時間tc4が遅延(tc4#)した時、動き出し時間tc2に変化が無く平均速度Vc2が遅くなっている(Vc2#)場合は、操作ロッド105が動き出してからの全行程に関わる部分で異常が発生していると考えられ、液圧操作装置10の主操作弁部9および駆動ユニット14、操作ロッド105、可動接点104のいずれかで異常が発生したと判断する。
診断部330は、Ac−Cc時間が時間tc2に合致し、終端速度が終端速度Vc3よりも所定度合以上遅い終端速度Vc3#であり、且つAc−Ec時間が閉極時間tc4よりも所定度合以上遅い閉極時間tc4#であり、または平均速度が平均速度Vc2よりも所定度合以上遅い平均速度Vc2#である場合、液圧操作装置10の主操作弁部9および駆動ユニット14、操作ロッド105、可動接点104のいずれかが異常であると推定する。
(診断番号07)
図15に示すように、操作ロッド105の終端速度Vc3が遅くなった(Vc3#)時、閉極時間tc4と平均速度Vc2に変化が無い場合は、可動接点104が固定接点103と接触した後の行程で異常が発生したと考えられる。よって固定接点103または可動接点104で異常が発生したと判断する。
診断部330は、Ac−Cc時間が時間tcに合致し、終端速度が終端速度Vc3よりも所定度合以上遅い終端速度Vc#であり、且つAc−Ec時間が閉極時間tc4に合致し、または平均速度が平均速度Vc2に合致する場合、第1接点または第2接点が異常であると推定する。
(診断番号08)
図16に示すように、閉路動作の終端速度Vc3が速くなる(Vc3#)か、Gc点における操作ロッド105の跳ね返り量が増加した(Gc#点)時、動作中間の操作ロッド105の平均速度Vc2が速くなっていた(Vc2#)場合、閉路動作の全行程において速度が速くなっていることになる。例えば、部品の脱落による可動部重量の低下や部品の折損による可動部分の分離などの異常が発生していると考えられる。よって、可動接点104、操作ロッド105、または駆動ユニット14のいずれかに異常が発生したと判断する。
診断部330は、終端速度が終端速度Vc3よりも所定度合以上速い終端速度Vc#であり、または跳ね返り量が跳ね返り量(Gc)よりも所定度合以上増加した跳ね返り量(Gc#)であり、且つAc−Ec時間が閉極時間tc4よりも短い閉極時間tc4#、または平均速度V2#が平均速度Vc2よりも速い場合、可動接点104、操作ロッド105、または駆動ユニット14のいずれかが異常であると推定する。
(診断番号09)
図17に示すように、閉路動作の終端速度Vc3が速くなる(Vc3#)か、Gc点における操作ロッド105の跳ね返り量が増加した(Gc#点)時、閉極時間tc4および動作中間の操作ロッド105の平均速度Vc2に変化が無い場合、ストロークの終点付近の行程で異常が発生したと考えられる。この場合、可動接点104、操作ロッド105、または駆動ユニット14は正常と判断でき、例えば、円環部材124bの固渋や変形などで制動が不十分になっていることが考えられる。よって、液圧操作装置10の駆動シリンダ5の閉路用制動部122に異常が発生したと判断する。
診断部330は、終端速度が終端速度Vc3よりも所定度合以上速い終端速度Vc3#、または跳ね返り量が跳ね返り量(Gc)よりも所定度合以上増加し、Ac−Ec時間が閉極時間tc4に合致し、且つ平均速度が平均速度Vc2#に合致する場合、閉路用制動部122が異常であると推定する。
[開路動作]
次に図19に液圧操作装置10を適用した開閉装置100が開路動作した時、センサ107で測定された動作特性として、開路用ソレノイド75に流れる電流Ioと操作ロッド105の位置の時間経過による変化(ストローク)Soを示す。操作ロッド105のストロークの代わりに駆動ロッド7のストロークを測定してもよい。ここで、Ao点は開路用ソレノイド75に電流Ioが流れ始めた時点であり、Bo点は開路用ソレノイド75に流れる電流が一旦減少した後に再度上昇を始める変曲点である。時間to1はAo点からBo点までの時間(アーマチャ時間)である。Co点は操作ロッド105が開路動作を始めた時点であり、Do点は可動接点104が固定接点103から開離する位置に到達した時点である。時間to2はAo点からCo点までの時間(動き出し時間;第4時間)で、時間to3はAo点からDo点までの時間(開極時間;第5時間)である。
Eo点は操作ロッド105が行程の特定の位置に到達した時点である。Eo点の位置としては、例えば全行程の90%の位置というように定義することができる。時間to4はAo点からEo点までの時間であり、速度Vo1(第4動作速度)はDo点からEo点までの操作ロッド105の平均速度である。Fo点は操作ロッド105が開路方向への動作から跳ね返り閉路方向の動作に変わった変曲点であり、Go点は操作ロッド8が跳ね返った時の最大の跳ね返り位置に到達した時点であり、Ho点は操作ロッド105が跳ね返った後再び開路位置に到達した時点である。速度Vo2(第5動作速度)はEo点からFo点までの操作ロッド105の終端速度である。
開路用ソレノイド75に電流Ioが流れると時間とともに電流Ioが上昇しソレノイドの吸引力が増加し、その吸引力が開路用電磁弁ユニット15の弁本体部75bの位置保持力を上回ると、開路用ソレノイド75の可動片75fがリンクレバー75eを押し、それにより開路用電磁弁ユニット15の弁本体部75bが駆動される。開路用ソレノイド75の可動片75fの動作に伴う磁束の変化で逆起電力が発生するため、開路用ソレノイド75に流れる電流Ioは一旦減少する。可動片75fが終点に到達しそれ以上動作しなくなると開路用ソレノイド75に流れる電流Ioは再び上昇する。
開路用電磁弁ユニット15のシート部75dが開き、開路用ポート72が第2の排液ポート26と連通し第3の液室37内が低圧になって切換弁41が開路位置に切換ると、閉路状態時に高圧であった液室33の圧液が排出される。低圧になった液室33の圧力と高圧である第1の制御ポート21の圧力との圧力差で排液弁46が動作し、駆動シリンダ5の第2の液室31の圧力が低下し、駆動ピストン6が動作し可動接点104が開路動作する。
時間tо1、時間tо2、時間tо3、時間tо4、速度Vо1、速度Vо2、跳ね返り量は、「基準情報」の一例である。基準情報は、予め設定された時間や速度または、予め設定された時間や速度が環境条件に基づいて補正された値であってもよい。本実施形態では、後述する、時間tо1、時間tо2、時間tо3、時間tо4、速度Vо1、速度Vо2、跳ね返り量に対して、符号「#」が付された情報は、「特定量(特定情報)」の一例である。上記の特徴量のうち1以上または少なくとも2以上を含む情報を「特定情報」と称する。
「時間tо1」は、「部材を動作させるために前記部材の駆動源に電流が与えられた時点から前記電流が減少した後に再度上昇を開始した変曲点が到来するまでの時間」または「前記制御電流の通電開始時点から前記制御電流が少なくとも1つの変曲点に到来した時点までの時間」の一例である。
「時間tо2」は、「駆動源に電流値が与えられた時点から前記部材が動作を開始するための力が前記部材に提供された時点(トルクが発生)までの時間」または「前記制御電流の通電開始時点から前記動作ストロークが動き出すまでの時間」の一例である。
「時間tо3」または「時間tо4」は、「駆動源に電流値が与えられた時点から部材が第1位置に移動した時点までの時間」の一例である。
「時間tо3」は、「前記制御電流の通電開始時点から前記電気回路のオンとオフとが切換る位置(オフからオンに切換わる位置)に前記駆動部が到達するまでの時間」の一例である。
「速度Vо1」は、「部材が第2位置から第3位置に移動した場合の速度」または「前記動作ストロークの動作開始時の動作速度」の一例である。
「速度Vо2」は、「部材が第2位置から第3位置に移動した場合の速度」または「駆動部の動作中間の速度」の一例である。
「速度Vо3」は、「前記駆動部の動作終端の動作速度」の一例である。
「跳ね返り量Gо」は、「部材が開路動作または閉路動作によって第1方向に移動して開路動作または閉路動作の終点に当たり跳ね返って第1方向とは反対の第2方向に移動した跳ね返り量」または「前記駆動部が終端位置に到達した後の跳ね返り量」の一例である。
診断部330は、例えば、2つ以上の特徴量と、それぞれの特徴量に関連付けられた基準情報とを比較し、比較結果に基づいて、第2状態となっている要因を推定する。診断部330は、第1の特徴情報と第1の特徴情報に関連付けられた基準情報との合致度が第1閾値以上乖離していると判定した判定結果と、第2の特徴情報と第2の特徴情報に関連付けられた基準情報との合致度が第2閾値以上乖離していると判定した判定結果と、第1の特徴情報および第2の特徴情報の種別(時間tоの種別や、速度Vоの種別、跳ね返り量Gо等)とに基づいて、要因を特定する。
図19から図24を用いて開路動作における上記特徴量の変化の組合せに対する異常発生部位の診断について説明する。図26は、図20−図25に示した特徴量の変化と、診断結果との組み合わせとの対応関係を示す図である。
(診断番号10)
図20に示すように、開極時間to3に遅延が発生し(to3#)、動き出し時間to2にも遅延が発生(to2#)した時、アーマチャ時間to1に遅延(to1#)がみられた場合は、電磁弁の弁本体部75bが開く位置まで動作するのが遅れたことでその後の切換弁41、排液弁46の動作が遅延したとことになり、開路用ソレノイド75または開路用電磁弁ユニット15に異常が発生したと判断する。この場合、Ao−Eо時間においても遅延が発生している。
(診断番号11)
図21に示すように、開極時間to3に遅延が発生し(to3#)、動き出し時間to2にも遅延が発生(to2#)した時、アーマチャ時間to1に遅延が発生していない場合は、開路用電磁弁ユニット15は正常に動作したものの、切換弁部68または排液弁46を含む主操作弁部9の動作の遅延や給液弁45が閉じていないという異常が考えられ、切換弁部68または主操作弁部9の異常と判断する。この場合、Ao−Eо時間においても遅延が発生している。
(診断番号12)
図22に示すように、開極時間to3に遅延が発生し(to3#)、平均速度Vo1にも遅延が発生し(Vo1#)、動き出し時間to2には遅延が発生していない場合は、開路用ソレノイド75、開路用電磁弁ユニット15、切換弁部68は遅延無く動作し、操作ロッド105が動き出すまでは正常に動作していると判断できる。例えば主操作弁部9で排液弁46の開度が少ないという異常が想定される。あるいは駆動ユニット14、操作ロッド105、可動接点104の摩擦増加などの異常が想定される。よって、開路用ソレノイド75、開路用電磁弁ユニット15と切換弁部68を除く、主操作弁部9、駆動ユニット14、操作ロッド105、可動接点104のいずれかに異常が発生したと判断する。
(診断番号13)
図23に示すように、開極時間to3に遅延が発生し(to3#)、動き出し時間to2、平均速度Vo1に遅延が発生していない場合は、異常は操作ロッド105が動き出してから可動接点104が固定接点103から開離するまでの行程に関わる部分で発生していると考えられる。例えば、液圧操作装置10では閉路用制動部122の円環部材124bの固渋や変形などが想定される。あるいは可動接点104と固定接点103の摩擦増加などの異常が想定される。よって駆動ユニット14(動作主弁)、固定接点103、可動接点104のいずれかに異常が発生したと判断する。
診断部330は、Ao−Dо時間が時間tо3よりも所定度合以上遅い時間tо3#であり、Aо−Cо時間が時間tо2に合致し、且つ平均速度Vo1#が平均速度Vo1に合致する場合、駆動ユニット14、固定接点103、可動接点104のいずれかのいずれかが異常であると推定する。
(診断番号14)
図24に示すように、開路動作終端の速度Vo2が速くなる(Vo2#)、またはGo点における操作ロッド105の跳ね返り量が増加した(Go#点)時、開極時間to3が短くなっている(to3#)、または動作中間の操作ロッド105の平均速度Vo1が速くなった(Vo1#)場合、開路動作の全行程において速度が速くなっていると考えられる。例えば、部品の脱落などによる可動部重量の低下や部品の折損による可動部分の分離などが発生していると考えられる。よって、可動接点104、操作ロッド105または駆動ユニット14のいずれかに異常が発生したと判断する。
診断部330は、終端速度が速度Vо2よりも所定度合以上速い速度Vo2#、または跳ね返り量が跳ね返り量(Go)よりも所定度合以上増加した跳ね返り量(Go#)、且つ、Aо−Do時間が時間tо3よりも所定度合以上短い時間tо3#、または平均速度が平均速度Vо1よりも所定度合以上速い平均速度Vo1#である場合、可動接点104、操作ロッド105または駆動ユニット14が異常であると推定する。
(診断番号15)
図25に示すように、開路動作終端の速度Vo2が速くなる(Vo2#)、またはGo点における操作ロッド105の跳ね返り量が増加した(Go#点)時、開極時間to3および動作中間の操作ロッド105の平均速度Vo1に変化が無い場合、操作ロッド105がEo点に到達するまでの行程は正常であり、Eo点を通過したあとの制動行程で異常が発生したと考えられる。この場合、可動接点104、操作ロッド105、または駆動ユニット14は正常と判断でき、ダンパー部126のチェック弁127の異常などが想定される。よって、液圧操作装置10の駆動シリンダ5の開路用制動部120に異常が発生したと判断する。
診断部330は、開路動作終端の速度が速度Vo2よりも所定度合以上速い速度Vо2#、または跳ね返り量が跳ね返り量(Go)よりも所定度合以上増加した跳ね返り量(Go#)であり、且つAо−Eо時間が時間tо5に合致し、または平均速度が平均速度Vo1に合致する場合、開路用制動部120が異常であると推定する。
このように、液圧操作装置により駆動される開閉装置100の閉路、開路動作において、閉路用ソレノイド76および開路用ソレノイド75に流れる電流と操作ロッド105の位置の時間経過による変化から物理量としての特徴量を抽出し、それらの特徴量の変化の相関を見ることで、液圧操作装置10により駆動される開閉装置に異常が発生した場合に、どの部位で異常が発生しているかを精度よく診断することが可能となり、開閉装置の復旧修理の時間を短縮でき、電力供給の安定性を高めることができる。
上記の実施形態において、診断部330は、開閉装置100が使用されている環境条件(例えば補正係数)により補正された、開閉装置の動作に関する情報、または特徴量を用いて、第2状態である原因を推定してもよいし、上述したように環境条件により補正された基準情報を用いて第2状態である原因を推定してもよい。
開閉装置の動作に関する情報、特徴量(特徴情報)、または特定情報は、開閉装置100の動作時の周囲温度、作動液体の圧力、制御電流の電圧、前回動作したときから次の動作までの動作インターバルの時間の少なくとも1つの条件により補正されてもよい。例えば、動作時の周囲温度、または作動液体の圧力は、「環境条件」の他の一例である。診断部330は、上記の条件により補正された補正後の情報を用いて、要因を推定してもよい。
これにより、開閉装置100が使用される環境が変化した場合や、開閉装置100が使用される環境が、基準情報が想定している環境とは異なる場合であっても、診断部330は、精度よく開閉装置100が第2状態である要因を推定することができる。
[フローチャート]
図27は、診断装置300により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、診断装置300は、開路動作または閉路動作を開始するタイミング(動作開始タイミング)であるか否かを判定する(ステップS100)。動作開始タイミングである場合、診断装置300は、開路動作を開始するタイミングであるか否かを判定する(ステップS102)。開路動作を開始するタイミングである場合、診断装置300は、開路動作の診断処理を開始する(ステップS104)。次に、診断装置300は、開路動作の終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS106)。開路動作の終了タイミングである場合、ステップS112の処理に進む。
開路動作を開始するタイミングでない場合(閉路動作を開始するタイミングである場合)、診断装置300は、閉路動作の診断処理を開始する(ステップS108)。次に、診断装置300は、閉路動作の終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS110)。開路動作の終了タイミングである場合、ステップS112の処理に進む。
ステップS112の処理において、診断装置300は、開始動作または閉路動作の診断結果を表示部380に表示させる(ステップS112)。これにより本フローチャートの1ルーチンの処理が終了する。
これにより、診断装置300は、より簡易且つより精度よく開閉装置の状態を診断することができる。
診断装置300は、開路動作または閉路動作が終了した時点(終了タイミング)で診断結果を導出し、導出結果を開路動作または閉路動作が終了した後に利用者に提供してもよい。終了した時点とは、跳ね返り量を取得した時点である。
診断装置300は、開路動作または閉路動作が行われている最中に診断結果を導出し、導出結果を開路動作または閉路動作が終了する前に利用者に提供してもよい。診断装置300は、開路動作または閉路動作が終了する前に利用者に診断結果の候補を利用者に提供してもよい。これについて以下説明する。
図28は、開路動作または閉路動作が行われている最中に診断結果を導出する例について説明するための図(その1)である。例えば、Ac−Bc時間、Ac−Cc時間は通常であり、Ac−Dc時間が遅延し、更に初期速度が遅延した(初期速度Vc1#である)ものとする。この場合、図28に示すように診断番号03または診断番号04のいずれかの診断結果に該当するため、診断装置300は、この時点で、診断番号03または診断番号04に該当することを示す情報を表示部380に表示させてもよい。
そして、図29に示すように、平均速度が平均速度Vc2よりも遅い平均速度Vc2#となり、且つAc−Ec時間が時間tc4#になった場合、診断装置300は、診断結果003に該当する判断して、診断結果に応じた情報を利用者に提供してもよい。
診断装置300は、例えば、Ac−Bc時間が時間tc1よりも遅延して時間tc1#である場合、この時点で診断番号02に応じた診断結果を利用者に提供してもよい。このように、診断装置300は、1つ以上の特徴量を用いて診断を行うことができる。
このように、診断装置300は、故障の可能性が高い部位に関する情報を、迅速に利用者に提供することができる。
上記の例では、開路動作の例について説明したが、これに代えて(これに加えて)閉路動作においても、リアルタイムで診断が行われたり、1つ以上の特徴量を用いて診断が行われたりしてもよい。
例えば、開閉装置100の定期的な点検を行うことがあるが、このような定期的な点検では、点検の効率が低かったり、異常の発見が遅れたり、異常の原因特定に時間が掛かったりする場合がある。本実施形態では、上記のような診断を行うことにより、より精度良く開閉装置100の状態を診断し、異常の兆候を早期に検知し、異常が発生した時に故障した可能性の高い部位を示すことで、保守の効率を向上することができる。
<第2実施形態>
以下、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、開閉装置100は、油圧機構ではなく、ばね機構が用いられている。
図30は開閉装置100の操作機構106にばね操作装置を用いた場合の一例を示す構造図であり、ばね操作装置部分は分解構成図で示してある。ばね操作装置以外の開閉装置100の構成は、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
本実施形態はこの開閉装置100の開閉操作を行うためにばね操作装置210を適用するものである。この開閉装置100のばね操作装置210は、支持構造体に対して、メインレバー211を有する開閉接点駆動装置と、保持装置と、電動機を有する蓄勢装置と、保持制御装置とを配置したものである。
可動接点(可動接触子)104は、ばね操作装置210のメインレバー211にリンク機構206を介して連結され、開閉操作される。可動接触子電を開く方向に駆動する遮断ばね212と、閉じる方向に駆動する投入ばね213とは、ばね操作装置210の取付面210dに配置されている。
図30に示すように、保持制御装置は、遮断用電磁ソレノイド221と投入用電磁ソレノイド222とから構成されている。
保持装置は、遮断用係止レバー261と投入用係止レバー262から構成されている。遮断用係止レバー261および投入用係止レバー262はそれぞれ概略L字形状を成しており、遮断用係止レバー261には遮断用電磁ソレノイド221のプランジャ221aの先端が離接自由に係合するようになっている。投入用係止レバー262には投入用電磁ソレノイド222のプランジャ222aの先端が離接自由に係合している。
[遮断ばねリンク]
メインレバー211の一端部には、ピン211aを介して遮断ばねリンク215が取り付けられている。遮断ばねリンク215は、遮断ばね212の端部に嵌着されている。リンク機構206はメインレバー211の出力端のピンを介して連結されている。
[蓄勢装置]
投入ばね213は、図示しない電動機の動力により駆動される蓄勢装置によって蓄勢される。
図30では、開閉装置100の投入状態を示している。遮断ばね212はフレーム214の取付面210dにその一端が固定されており、他端は遮断ばね受け216に嵌着されている。遮断ばね受け216にはダンパー217が固着されており、ダンパー217の内部には流体が封入されており、ピストン217aが並進摺動自在に配置されている。
ダンパー217の一端は遮断ばねリンク215に固着されており、メインレバー211のピン211aに回転自由に取り付けられている。フレーム214にはサブシャフト270が回転自由に配置されており、このサブシャフト270にはサブレバー271が固着されている。サブレバー271の一端にはピン271aが配置されており、このピン271aは主副連結リンク280を介してメインレバー211の一端に設けられているピン211dと連結される。
サブシャフト270にはラッチレバー272が固着されており、その一端にはローラ272aが回転自由に嵌着されている。さらに、サブシャフト270にはカムレバー273が固着されており、その一端にはローラ273aが回転自由に嵌着されている。
投入ばね213は、フレーム214の取付面210dにその一端が固定されており、他端は投入ばね受け218に嵌着されている。投入ばね受け218にはピン218aが配置されており、フレーム214に回転自由に配置された投入シャフト281の端部に固着された投入レバー282のピン282aと投入リンク283を介して連結されている。
投入カム284は、投入シャフト281に固着されており、投入シャフト281の回転に従いローラ273aと離接自在に係合する。投入レバー282の一端には、ツメ282bが配置されており、投入用係止レバー262に設けられた半月部262aと離接自在に係合している。
投入用係止レバー262の一端には復帰ばね262bが配置されており、復帰ばね262bの他端はフレーム214に固定されている。復帰ばね262bは圧縮ばねであり投入用係止レバー262を時計周りに回転させるばね力が常に作用している。ただし、その回転はプランジャ222aにより規制されている。
図30に示す状態ではピン218aはピン282aより右側に位置している。このため、投入レバー282は常に反時計周りに回転するトルクが投入ばね213より与えられている。しかし、ツメ282bと半月部262aの係合によりその回転が停止させられている。
投入シャフト281上に係止レバー290が回転自由に配置されている。ラッチ291は係止レバー290の端部に回転自由に配置されており、係止レバー290とラッチ291間には復帰ばね291aが配置されている。この復帰ばね291aは圧縮ばねでありラッチ291を時計周りに回転させるばね力が常に作用している。
この回転は係止レバー290上に配置されたストッパー290aにより規制される。係止レバー290の一端にはツメ290bが配置されており、遮断用係止レバー261に設けられた半月部261aと離接自在に係合している。係止レバー290には他端がフレーム214に固定された復帰ばね290cが配置されている。
この復帰ばね290cは圧縮ばねであり係止レバー290を時計周りに回転させるばね力が常に作用している。この回転はフレーム214に固着されたストッパー214aにより規制される。遮断用係止レバー261とフレーム214との間に復帰ばね261bが配置されており、圧縮ばねである復帰ばね261bは遮断用係止レバーを時計周りに回転させるばね力を常に発生させている。ただし、その回転はプランジャ221aにより規制されている。
メインレバー211は投入シャフト281に対して回転自在に配置されており、遮断ばね212のばね力によって常に時計周りのトルクを受けている。メインレバー211に伝えられた力は、主副連結リンク280を介してサブレバー271に伝えられる。その力はサブレバー271を常に反時計周りに回転させるトルクとなり、同時にラッチレバー272も反時計周りに回転させようとする。ただし、投入状態ではラッチ291の先端とローラ272aは係合しているためラッチレバー272の回転は規制され、それに続くサブレバー271から遮断ばね212にいたるまでの部材は停止保持された状態となる。
上述したように開閉装置100の駆動源にばね操作機構を適用した場合でも、ソレノイドにより開閉装置100の動作が始動され、ソレノイドにより駆動される保持装置を備え、保持装置の係合が外れることで可動接点に連結されるメインレバー(駆動部)が動作するという、段階的な動作を行うものであれば、第1実施形態の油圧操作機構の場合と同様に、開閉装置の閉路、開路動作において、閉路用ソレノイド及び開路用ソレノイドに流れる電流とメインレバー(駆動部)の位置の時間経過による変化から物理量としての特徴量を抽出し、それらの特徴量の変化の相関を見ることで、ばね操作装置により駆動される開閉装置に異常が発生した場合に、どの部位で異常が発生しているかを精度よく診断することが可能となり、開閉装置の復旧修理の時間を短縮でき、電力供給の安定性を高めることができる。
例えば、第2実施形態において、取得部310は、ばね操作装置を含む開閉装置の動作に関する情報(メインレバーの位置や、閉路用ソレノイド及び開路用ソレノイドに流れる電流値)を取得する取得部310と、取得部310により取得された情報に含まれる、二つ以上の特徴情報(第1実施形態の特徴量に相当する物理量;メインレバーの位置の変化量や、変化速度、電流値の変化傾向等)に基づいて、開閉装置が基準状態である第1状態とは異なる第2状態となっている要因を推定する診断部330とを持つことにより、より簡易且つより精度よく開閉装置の状態を診断することができる。
以上説明した実施形態によれば、診断装置300は、絶縁性のある気体中で電路の開閉を行う開閉装置100の動作に関する情報を取得する取得部310と、取得部310により取得された情報に含まれる、二つ以上の特徴情報を組み合わせた特定情報に基づいて、開閉装置100が基準状態である第1状態とは異なる第2状態となっている要因を推定する診断部330とを持つことにより、より簡易且つより精度よく開閉装置の状態を診断することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。

Claims (22)

  1. 絶縁性のある気体中で電路の開閉を行う開閉装置の動作に関する情報を取得する取得部と、
    前記取得部により取得された情報に含まれる、二つ以上の特徴情報を組み合わせた特定情報に基づいて、前記開閉装置が基準状態である第1状態とは異なる第2状態となっている要因を推定する診断部と、を備え、
    前記診断部は、第1の特徴情報に関連付けられた基準情報が示す指標に対して、前記第1の特徴情報が示す指標が所定度合以上乖離していると判定した判定結果と、第2の特徴情報に関連付けられた基準情報が示す指標に対して、前記第2の特徴情報が示す指標が所定度合以上乖離していると判定した判定結果と、前記第1の特徴情報および前記第2の特徴情報の種別とに基づいて、前記要因を特定する、
    診断装置。
  2. 前記特徴情報は、前記開閉装置の開路動作または閉路動作を制御する部材の変化量または変化傾向を示す指標である、
    請求項1に記載の診断装置。
  3. 前記部材の変化量または変化傾向を示す指標は、
    前記部材を動作させるために前記部材の駆動源に電流が与えられた時点から前記電流が減少した後に再度上昇を開始した変曲点が到来するまでの時間、
    前記駆動源に電流値が与えられた時点から前記部材が動作を開始するための力が前記部材に提供された時点までの時間、
    前記駆動源に前記電流値が与えられた時点から前記部材が第1位置に移動した時点までの時間、
    前記部材が第2位置から第3位置に移動した場合の速度、または
    前記部材が開路動作または閉路動作によって第1方向に移動して前記開路動作または閉路動作の終点に当たり跳ね返って前記第1方向とは反対の第2方向に移動した跳ね返り量のうち、一以上の指標を含む、
    請求項2に記載の診断装置。
  4. 前記診断部は、前記開閉装置が使用されている環境条件により補正された、前記動作に関する情報、または前記特徴情報を用いて、前記要因を推定する、
    請求項1から3のうちいずれか1項に記載の診断装置。
  5. 前記開閉装置は、可動部の第1接点を固定された第2接点に機械的に接触させる開路動作または前記第1接点を前記第2接点から開離させる閉路動作により電気回路のオンとオフとを切り替えて前記電路の開閉を行い、
    前記開閉装置は、
    前記第1接点が連結された駆動部と、前記駆動部に連結し駆動シリンダ内を往復摺動する駆動ピストンの片側または両側に高圧力の作動液体を作用させて前記第1接点と前記第2接点との接触または開離を制御する前記駆動部に連結された液圧操作装置と、を備え、
    前記液圧操作装置は、前記駆動シリンダと前記駆動ピストンとを含むシリンダ部と、前記駆動ピストンの片側または両側に作動液体を供給または駆動ピストンの片側から作動液体を排出する動作主弁と、高圧の前記作動液体の供給または排出を選択的に行うことにより前記動作主弁の開閉を行う切換弁と、高圧の作動液体の供給または排出により前記切換弁を動作させる電磁弁を備え、
    前記電磁弁はソレノイドに制御電流を通電することにより弁体を動作させることで切換弁部の液圧を制御し、前記シリンダ部は、前記閉路動作の終端で閉路動作を制動する閉路用制動部および開路動作の終端で前記開路動作を制動する開路用制動部を含む、
    請求項1から4のうちいずれか1項に記載の診断装置。
  6. 前記開閉装置の動作に関する情報は、前記駆動部の動作ストロークに関する情報と前記ソレノイドに通電される制御電流に関する情報とを含み、
    前記診断部は、前記動作ストロークに関する特徴情報と、前記制御電流に関する特徴情報とに基づいて、前記要因を推定する、
    請求項5に記載の診断装置。
  7. 前記開閉装置の動作に関する情報は、前記駆動部の動作ストロークと前記ソレノイドに通電される制御電流とに関する情報を含み、
    前記特定情報は、
    前記制御電流の通電開始時点から前記制御電流が少なくとも1つの変曲点に到来した時点までの時間、
    前記制御電流の通電開始時点から前記動作ストロークが動き出すまでの時間、
    前記制御電流の通電開始時点から前記電気回路のオンとオフとが切換る位置に前記駆動部が到達するまでの時間、
    前記動作ストロークの動作開始時の動作速度、
    前記駆動部の動作中間の動作速度、
    前記駆動部の動作終端の動作速度、または
    前記駆動部が終端位置に到達した後の跳ね返り量、
    のうち少なくとも2つ以上を含む、
    請求項5または6に記載の診断装置。
  8. 前記開閉装置は、液圧を制御して動作ストロークを制御し、
    前記開閉装置の動作に関する情報、前記特徴情報、または前記特定情報は、前記開閉装置の動作時の周囲温度、作動液体の圧力、制御電流の電圧、前回動作したときから次の動作までの動作インターバルの時間の少なくとも1つの条件により補正され、
    前記診断部は、補正後の情報を用いて、前記要因を推定する、
    請求項7に記載の診断装置。
  9. 前記特定情報は、
    前記制御電流の通電開始時点から前記制御電流が上昇後に減少しその後再度上昇に転じる変曲点までの第1時間と、
    前記制御電流の通電開始時点から前記動作ストロークの動き出しまでの第2時間と、
    前記制御電流の通電開始時点から前記電気回路のオンとオフとが切換る位置に到達するまでの第3時間と、を含み、
    前記診断部は、前記第3時間が第3基準時間よりも遅延し、前記第2時間が第2基準時間よりも遅延し、且つ前記第1時間が第1基準時間と合致する場合、前記切換弁または前記動作主弁が異常であると推定する、
    請求項7または請求項8に記載の診断装置。
  10. 前記特定情報は、
    前記制御電流の通電開始時点から制御電流が上昇後に減少しその後再度上昇に転じる変曲点までの第1時間と、
    前記制御電流の通電開始時点から前記動作ストロークの動き出しまでの第2時間と、
    前記制御電流の通電開始時点から前記電気回路のオンとオフとが切換る位置に到達するまでの第3時間と、を含み、
    前記診断部は、前記第3時間が第3基準時間よりも遅延し、前記第2時間が第2基準時間よりも遅延し、且つ前記第1時間が第1基準時間よりも遅延した場合、前記電磁弁または前記ソレノイドが異常であると推定する、
    請求項7または請求項8に記載の診断装置。
  11. 前記特定情報は、
    前記制御電流の通電開始時点から前記動作ストロークの動き出しまでの第2時間と、
    前記制御電流の通電開始時点から前記電気回路のオンとオフとが切換る位置に到達するまでの第3時間と、
    前記駆動部の動作開始時の第1動作速度と、
    前記駆動部の動作中間の第2動作速度と、を含み、
    前記診断部は、前記第3時間が第3基準時間よりも遅延し、前記第2時間が第2基準時間に合致し、前記第1動作速度が第1基準動作速度よりも所定度合以上遅く、且つ前記第2動作速度が第2基準動作速度よりも所定度合以上遅い場合は、前記可動部、前記駆動部、前記液圧操作装置のシリンダ部、または前記動作主弁のいずれかが異常であると推定する、
    請求項7または請求項8に記載の診断装置。
  12. 前記開閉装置の前記閉路動作において、前記特定情報は、
    前記制御電流の通電開始時点から前記動作ストロークの動き出しまでの第2時間と、
    前記制御電流の通電開始時点から前記電気回路のオンとオフとが切換る位置に到達するまでの第3時間と、
    前記駆動部の動作開始時の第1動作速度と、
    前記駆動部の動作中間の第2動作速度と、を含み、
    前記診断部は、前記第2時間が第2基準時間に合致し、前記第3時間が第3基準時間よりも遅延し、前記第1動作速度が第1基準動作速度に合致し、且つ前記第2動作速度が第2基準速度よりも所定度合以上遅い場合、前記可動部、駆動部、前記液圧操作装置のシリンダ部のいずれかが異常であると推定する、
    請求項7または請求項8に記載の診断装置。
  13. 前記開閉装置の閉路動作において、前記特定情報は、
    前記制御電流の通電開始時点から前記動作ストロークの動き出しまでの第2時間と、
    前記制御電流の通電開始時点から前記電気回路のオンとオフとが切換る位置に到達するまでの第3時間と、
    前記駆動部の動作開始時の第1動作速度と、
    前記駆動部の動作中間の第2動作速度と、を含み、
    前記診断部は、前記第2時間が第2基準時間に合致し、前記第3時間が第3基準時間よりも遅延し、前記第2動作速度が第2基準動作速度に合致し、且つ前記第1動作速度が第1基準動作速度より所定度合以上遅い場合、前記液圧操作装置の開路用制動部が異常であると推定する、
    請求項7または請求項8に記載の診断装置。
  14. 前記開閉装置の閉路動作において、前記特定情報は、
    前記制御電流の通電開始時点から前記動作ストロークの動き出しまでの第2時間と、
    前記制御電流の通電開始時点から前記電気回路のオンとオフとが切換る位置に到達するまでの第3時間または前記駆動部の動作中間の第2動作速度と、
    前記駆動部の動作終端の第3動作速度と、を含み、
    前記診断部は、前記第2時間が第2基準時間に合致し、前記第3動作速度が第3基準動作速度よりも所定度合以上遅く、且つ前記第3時間が第3基準時間よりも所定度合以上遅い、または前記第2動作速度が第2基準動作速度よりも所定度合以上遅い場合、前記可動部、前記駆動部、前記液圧操作装置のシリンダ部、または前記動作主弁のいずれかが異常であると推定する、
    請求項7または請求項8に記載の診断装置。
  15. 前記開閉装置の閉路動作において、前記特定情報は、
    前記制御電流の通電開始時点から前記動作ストロークの動き出しまでの第2時間と、
    前記制御電流の通電開始時点から前記電気回路のオンとオフとが切換る位置に到達するまでの第3時間、または前記駆動部の動作中間の第2動作速度と、
    前記駆動部の動作終端の第3動作速度と、を含み、
    前記診断部は、前記第2時間が第2基準時間に合致し、前記第3動作速度が第3基準動作速度よりも所定度合以上遅く、且つ前記第3時間が第3基準時間に合致し、または前記第2動作速度が第2基準動作速度に合致する場合、前記第1接点または前記第2接点が異常であると推定する、
    請求項7または請求項8に記載の診断装置。
  16. 前記開閉装置の閉路動作において、前記特定情報は、
    前記制御電流の通電開始時点から前記電気回路のオンとオフとが切換る位置に到達するまでの第3時間、または前記駆動部の動作中間の第2動作速度と、
    前記駆動部の動作終端の第3動作速度、または駆動部が終端位置に到達した後の第1跳ね返り量と、を含み
    前記診断部は、前記第3動作速度が第3基準速度よりも所定度合以上速く、または前記第1跳ね返り量が第1基準跳ね返り量よりも所定度合以上増加し、且つ前記第3時間が第3基準時間よりも所定度合以上短い、または前記第2動作速度が第2基準動作速度よりも所定度合以上速い場合、前記可動部または前記駆動部が異常であると推定する、
    請求項7または請求項8に記載の診断装置。
  17. 前記開閉装置の閉路動作において、前記特定情報は、
    前記制御電流の通電開始時点から前記電気回路のオンとオフとが切換る位置に前記駆動部が到達するまでの第3時間、および前記駆動部の動作中間の第2動作速度と、
    前記駆動部の動作終端の第3動作速度、または駆動部が終端位置に到達した後の第1跳ね返り量と、を含み
    前記診断部は、前記第3動作速度が第3基準速度よりも所定度合以上速く、または前記第1跳ね返り量が第1基準跳ね返り量よりも所定度合以上増加し、前記第3時間が第3基準時間に合致し、且つ前記第2動作速度が第2基準動作速度に合致する場合、前記閉路用制動部が異常であると推定する、
    請求項7または請求項8に記載の診断装置。
  18. 前記開閉装置の開路動作において、前記特定情報は、
    前記制御電流の通電開始時点から前記動作ストロークの動き出しまでの第4時間と、
    前記制御電流の通電開始時点から前記電気回路のオンとオフとが切換る位置に前記駆動部が到達するまでの第5時間と、
    前記駆動部の動作中間の第4動作速度と、を含み、
    前記診断部は、前記第5時間が第5基準時間よりも所定度合以上遅く、前記第4時間が第4基準時間に合致し、且つ前記第4動作速度が第4基準動作速度に合致する場合、前記第1接点、前記第2接点、前記液圧操作装置の前記動作主弁、前記液圧操作装置の前記シリンダ部のいずれかが異常であると推定する、
    請求項7または請求項8に記載の診断装置。
  19. 前記開閉装置の開路動作において、前記特定情報は、
    前記制御電流の通電開始時点から前記電気回路のオンとオフとが切換る位置に前記駆動部が到達するまでの第5時間、および前記駆動部の動作中間の第4動作速度と、
    前記駆動部の動作終端の第5動作速度、または前記駆動部が終端位置に到達した後の第2跳ね返り量と、を含み、
    前記診断部は、前記第5動作速度が第5動作速度よりも所定度合以上速い、または前記第2跳ね返り量が第2基準跳ね返り量よりも所定度合以上増加し、且つ、前記第5時間が第5基準時間よりも所定度合以上短い、または前記第4動作速度が第4基準速度よりも所定度合以上速い、前記可動部または前記駆動部が異常であると推定する、
    請求項7または請求項8に記載の診断装置。
  20. 前記開閉装置の開路動作において、前記特定情報は、
    前記制御電流の通電開始時点から前記電気回路のオンとオフとが切換る位置に前記駆動部が到達するまでの第5時間、または前記駆動部の動作中間の第4動作速度と、
    前記駆動部の動作終端の第5動作速度、または前記駆動部が終端位置に到達した後の第2跳ね返り量と、を含み、
    前記診断部は、
    前記第5動作速度が第5基準動作速度よりも所定度合以上速い、または前記第2跳ね返り量が第2基準跳ね返り量よりも所定度合以上増加し、且つ前記第5時間が第5基準時間に合致し、または前記第4動作速度が第4基準速度に合致する場合、前記開路用制動部が異常であると推定する、
    請求項7または請求項8に記載の診断装置。
  21. コンピュータが、
    絶縁性のある気体中で電路の開閉を行う開閉装置の動作に関する情報を取得し、
    前記取得された情報に含まれる、二つ以上の特徴情報を組み合わせた特定情報に基づいて、前記開閉装置が基準状態である第1状態とは異なる第2状態となっている要因を推定し、
    第1の特徴情報に関連付けられた基準情報が示す指標に対して、前記第1の特徴情報が示す指標が所定度合以上乖離していると判定した判定結果と、第2の特徴情報に関連付けられた基準情報が示す指標に対して、前記第2の特徴情報が示す指標が所定度合以上乖離していると判定した判定結果と、前記第1の特徴情報および前記第2の特徴情報の種別とに基づいて、前記要因を特定する、
    診断方法。
  22. コンピュータに、
    絶縁性のある気体中で電路の開閉を行う開閉装置の動作に関する情報を取得させ、
    前記取得された情報に含まれる、二つ以上の特徴情報を組み合わせた特定情報に基づいて、前記開閉装置が基準状態である第1状態とは異なる第2状態となっている要因を推定させ、
    第1の特徴情報に関連付けられた基準情報が示す指標に対して、前記第1の特徴情報が示す指標が所定度合以上乖離していると判定した判定結果と、第2の特徴情報に関連付けられた基準情報が示す指標に対して、前記第2の特徴情報が示す指標が所定度合以上乖離していると判定した判定結果と、前記第1の特徴情報および前記第2の特徴情報の種別とに基づいて、前記要因を特定させる、
    プログラム。
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