JP6924536B1 - 板状木材の欠陥検査システム、欠陥検査方法および欠陥検査用プログラム - Google Patents

板状木材の欠陥検査システム、欠陥検査方法および欠陥検査用プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】撮影画像の色差をみるだけでは検出することが困難な欠陥も比較的検出しやすくする。【解決手段】単板6の表面に向けて反射光用の可視光を照射する反射光用照明2と、単板6の裏面に向けて透過光用の近赤外線を照射する透過光用照明3と、ラインセンサカメラ4により生成される撮影画像を解析することによって単板6の欠陥を検出する画像処理装置1とを備え、透過光に基づく赤外透過光画像の濃淡と形状、および、反射光に基づく可視光画像の色の組み合わせによって、単板6の欠陥を判別することにより、可視光画像上では正常部分との色差が少ない欠陥であっても、赤外透過光画像上では欠陥部分と正常部分との濃淡の差が映し出されるようにして、可視光画像の色差をみるだけでは検出することが困難な欠陥も比較的検出しやすくすることができるようにする。【選択図】図1

Description

本発明は、板状木材の欠陥検査システム、欠陥検査方法および欠陥検査用プログラムに関し、特に、丸太等から切り出した単板またはひき材などの板状木材に存在する欠陥を検出するシステムに用いて好適なものである。
従来、単板等の木材を撮影手段で撮影し、撮影画像の色分布を利用して木材表面の変色による欠陥部分を検出するようにした欠陥検査装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の欠陥検査装置では、単板の表側に設置された反射光用照明から白色の可視光を照射するとともに、単板の裏側に設置された透過光用照明から反射光用照明とは異なる色(例えば、緑色)の可視光を照射する。そして、反射光に基づく撮影画像から生節、死節、カビによる変色部等の欠陥を検出する一方、透過光に基づく撮影画像から単板の虫穴、割れ等の欠陥を検出するようにしている。
なお、単板の欠陥を検査するものではないが、検査対象物に赤外線を照射したときの透過光を用いて欠陥を検出することが、例えば特許文献2〜4に開示されている。
特開2007−147442号公報 特開2006−153633号公報 特開2011−33449号公報 特開2014−190797号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された欠陥検査装置のように、可視光を照射して撮影された画像の色差(色の違い)をみるだけでは、検出することが困難な欠陥があるという問題があった。すなわち、正常部分の板色と色差が少ない生節や死節、変色菌等を原因として薄く変色した変色部などの欠陥は、反射光に基づく撮影画像から検出することが困難である。また、単板の表面から裏面まで可視光の照射方向に沿って貫通していない虫穴や糞によって塞がれている虫穴、開いていない割れなどの欠陥は、透過光に基づく撮影画像から検出することが困難である。
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、撮影画像の色差をみるだけでは検出することが困難な欠陥も比較的検出しやすくすることを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明による板状木材の欠陥検査システムは、板状木材の一の面に向けて反射光用の可視光を照射する可視光照明と、板状木材の一の面と反対の他の面に向けて透過光用の非可視光を照射する非可視光照明と、板状木材の一の面を撮影して画像を生成する撮像装置と、撮像装置により生成された撮影画像を解析することによって板状木材の複数種類の欠陥を検出する画像処理装置とを備え、板状木材を透過した非可視光に基づく画像の濃淡と形状および板状木材を反射した可視光に基づく画像の色を少なくとも含む組み合わせによって、板状木材の複数種類の欠陥を判別するようにしている。
上記のように構成した本発明によれば、可視光を照射して撮影された画像上では正常部分の板色との色差が少ない欠陥であっても、非可視光を照射して撮影された画像上では、欠陥部分を透過する非可視光の量と正常部分を透過する非可視光の量との違いによって、欠陥部分と正常部分との濃淡の差が撮影画像上に映し出されるようになる。よって、その濃淡の差がある部分に欠陥があることを特定することができる。さらに、非可視光に基づく撮影画像により特定した欠陥部分の形状と、可視光に基づく撮影画像上で対応する部分の色との組み合わせから、可能性のある欠陥の種類を判別することができる。これにより、可視光に基づく撮影画像の色差をみるだけでは検出することが困難な欠陥も比較的検出しやすくすることができる。
本実施形態による板状木材の欠陥検査システムの構成例を示す図である。 本実施形態による画像処理装置の機能構成例を示すブロック図である。 本実施形態による板状木材の欠陥検査システムの動作例を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態による板状木材の欠陥検査システムの構成例を示す図である。図1に示すように、本実施形態の欠陥検査システムは、画像処理装置1、反射光用照明2、透過光用照明3およびラインセンサカメラ4を備えて構成され、ベルトコンベア5a,5b(以下、単にベルトコンベア5と記す)により搬送されてくる単板6に存在する複数種類の欠陥を検出する。
反射光用照明2は、特許請求の範囲の可視光照明を含み、単板6の一の面(表面)に向けて反射光用の可視光を照射する。この可視光照明としては、例えばLED等の白色光源を使用する。以下、反射光用照明2が照射する可視光を「白色可視光」という。反射光用照明2は、単板6の搬送方向と直交する方向(単板6の幅方向)にライン状に延在し、単板6に対して白色可視光を帯状に照射する。
透過光用照明3は、特許請求の範囲の第2の可視光照明および非可視光照明を含む。第2の可視光照明は、単板6の一の面と反対の他の面(裏面)に向けて、反射光用照明2である可視光照明による単板6での反射光の色合いと区別しやすい色の透過光用の可視光を照射する。この第2の可視光照明としては、例えばLED等の青色光源または緑色光源を使用する。以下、透過光用照明3の第2の可視光照明が照射する可視光を「第2可視光」という。非可視光照明は、単板6の裏面に向けて透過光用の非可視光を照射する。この非可視光照明としては、例えばLED等の近赤外線光源を使用する。以下、透過光用照明3の非可視光照明が照射する非可視光を「近赤外線」という。透過光用照明3も、単板6の搬送方向と直交する方向(単板6の幅方向)にライン状に延在し、単板6に対して第2可視光および近赤外線を帯状に照射する。
ここで、近赤外線の波長帯は、単板6の板厚との関係で、単板6を透過可能な適切な波長帯を用いる。また、ラインセンサカメラ4の感度帯も考慮して適切な波長帯を用いることが好ましい。例えば、単板6の板厚が6mm程度の場合、波長帯として750〜1500nmの近赤外線を用いることが可能である。ただし、この波長帯に限定されるものではない。
透過光用照明3は、上流側ベルトコンベア5aと下流側ベルトコンベア5bとの間の隙間に対向する位置に設置されており、ベルトコンベア5の裏側から、この隙間を通して単板6の裏面に非可視光(近赤外線)および第2可視光を照射する。一方、反射光用照明2は、上流側ベルトコンベア5aと下流側ベルトコンベア5bとの間の隙間よりもやや上流側(下流側でもよい)の位置に設置されており、近赤外線および第2可視光が照射される単板6の裏面の領域と反対の表面の領域に対して、ベルトコンベア5の表側から白色可視光を斜めに照射する。
ラインセンサカメラ4は、特許請求の範囲の撮像装置に相当するものであり、単板6の表面をカラーで撮影して画像を生成する。ラインセンサカメラ4は、上流側ベルトコンベア5aと下流側ベルトコンベア5bとの間の隙間を挟んで透過光用照明3と対向する位置に設置され、単板6の搬送方向と直交する方向(単板6の幅方向)に延在しており、単板6をライン状に撮影する。ラインセンサカメラ4は、単板6がベルトコンベア5上を搬送されているときに、単板6の搬送方向の一端側の辺から他端側の辺に至るまで、所定のサンプリング時間ごとに1ライン分の画像を繰り返し生成し、それらを画像処理装置1に順次出力する。
ラインセンサカメラ4は、反射光用照明2により照射される白色可視光および透過光用照明3により照射される第2可視光に感度を有する受光素子と、透過光用照明3により照射される近赤外線に感度を有する受光素子とを備えている。ラインセンサカメラ4は、反射光用照明2により照射された白色可視光の単板6での反射光と、透過光用照明3により照射された近赤外線および第2可視光の単板6の透過光とを受光し、これらを光電変換することによって単板6の1ライン分の撮影画像を生成する。
ここで、ラインセンサカメラ4は、白色可視光の反射光および第2可視光の透過光に基づく画像(以下、可視光画像という)と、近赤外線の透過光に基づく画像(以下、赤外透過光画像という)とを生成する。第2可視光は、単板6に裏面から表面までほぼ垂直に貫通する穴が空いている場合に、その貫通穴を透過し、その部分が可視光画像の一部として結像する。一方、近赤外線は、以上のような貫通穴を有する部分も有しない部分も含めて単板6の全体を透過し、赤外透過光画像として結像する。このとき、単板6の板厚、繊維密度、繊維方向などが周囲と異なる部分が白色化または黒色化して現れる。
なお、以下では、可視光画像のうち、第2可視光の透過光に基づく画像部分を第2可視光画像といい、それ以外の画像部分で白色可視光の反射光に基づく画像部分を白色反射光画像という。厳密には、第2可視光が透過した部分でも白色可視光がラインセンサカメラ4の方向に反射している可能性もあるが、説明の便宜上、第2可視光画像以外の部分(第2可視光が透過していない部分)の画像を白色反射光画像と呼ぶことにする。
画像処理装置1は、ラインセンサカメラ4から所定のサンプリング時間ごとに順次出力される複数ライン分の撮影画像を合成(結合)することにより、可視光画像および赤外透過光画像のそれぞれについて単板6の全体画像を生成する。そして、生成した可視光画像および赤外透過光画像を解析することにより、単板6に存在する複数種類の欠陥を検出する。
図2は、画像処理装置1の機能構成例を示すブロック図である。図2に示すように、画像処理装置1は、機能構成として、ライン画像取得部11、全体画像生成部12および画像解析部13を備えている。これらの各機能ブロック11〜13は、ハードウェア、DSP(Digital Signal Processor)、ソフトウェアの何れによっても構成することが可能である。例えばソフトウェアによって構成する場合、上記各機能ブロック11〜13は、コンピュータのCPU、RAM、ROMなどを備えて構成され、RAMやROM、ハードディスクまたは半導体メモリ等の記録媒体に記憶されたプログラムが動作することによって実現される。
ライン画像取得部11は、ラインセンサカメラ4によって所定のサンプリング時間ごとに生成される1ライン分の撮影画像を順次取得する。全体画像生成部12は、ライン画像取得部11により取得された複数ライン分の撮影画像を合成(結合)することにより、単板6の全体画像を生成する。このとき全体画像生成部12は、白色反射光画像および第2可視光画像から成る可視光画像と、赤外透過光画像とをそれぞれ生成する。
画像解析部13は、全体画像生成部12により生成された単板6の全体画像を解析することにより、単板6の複数種類の欠陥を検出する。ここで、画像解析部13は、白色反射光画像の色、形状および模様と、第2可視光画像の色および形状と、赤外透過光画像の濃淡および形状との組み合わせによって、単板6の複数種類の欠陥を判別する。画像解析部13が検出する単板6の欠陥は、例えば、虫穴、生節、死節、開口割れ、非開口割れ、入皮、ヤニつぼ、あて材、変色菌等を原因とする変色部、刃詰まりなどである。変色菌等を原因とする変色部とは、変色菌によって変色した木材の部位や、変色した菌が付着する部位等、変色菌に由来して変色した部位を広く含む概念である。変色菌等を原因とする変色部は例えば、青変菌を原因とする青カビまたは黒カビにより、青ないし黒く変色した木材の部位である。以下、変色菌等を原因とする変色部を単に「変色部」という。
これら各種の欠陥のうち、開口割れ、入皮、ヤニつぼ、刃詰まりについては、赤外透過光画像がなくても、可視光画像(白色反射光画像および第2可視光画像)の色、形状、模様などによってある程度は判別することが可能である。
開口割れは、単板6の裏面から表面まで第2可視光の光軸に沿って厚さ方向に貫通し、かつ開口している種類の割れである。この開口割れは、透過光用照明3により照射された第2可視光が透過するために、開口割れの欠陥部分(第2可視光画像)と、その周辺材の正常部分(白色反射光画像)との色差が大きくなり、色の違いによって欠陥の存在を検出することが可能である。また、その色差が生じている欠陥部分の形状から、その欠陥が「割れ」であることを判別することが可能である。
入皮は、濃い焦げ茶色や黒色の色みを有する傾向のある欠陥である。そのため、反射光用照明2により照射された白色可視光に基づく白色反射光画像において、入皮の欠陥部分と、その周辺材の正常部分との色差が大きくなる場合は、色の違いによって欠陥の存在を検出することが可能である。また、その色差が生じている欠陥部分の木目等の模様パターンが入皮に特徴的なものの場合は、その欠陥が「入皮」であることを判別することが可能である。
ヤニつぼは、ヤニが貯留している穴部の欠陥であり、黒色に変色している場合が多い。そのため、白色反射光画像において、ヤニつぼの欠陥部分と、その周辺材の正常部分との色差が大きくなる場合は、色の違いによって欠陥の存在を検出することが可能である。また、厚さ方向へ貫通していれば、透過光用照明3により照射された第2可視光が透過する。このとき、その欠陥部分(第2可視光画像)と周辺材の正常部分(白色反射光画像)との色差が大きくなる場合(穴部の周辺が黒色化していない場合)には、色の違いによって欠陥の存在を検出することが可能である。また、その色差が生じている欠陥部分の色から、その欠陥が「ヤニつぼ」、「入皮」または黒色系の「節」の何れかである可能性があることを判別することが可能である。
刃詰まりは、その周囲部分と比べて板厚に変動があり、木目パターンの連続性が途切れている欠陥である。そのため、反射光用照明2により照射された白色可視光に基づく白色反射光画像において、木目パターンの連続性の途切れが明瞭な場合は、そこに「刃詰まり」の欠陥があると判別することが可能である。
以上の欠陥に対し、虫穴、生節、死節、非開口割れ、あて材、変色部については、画像解析部13は、透過光用照明3から照射された近赤外線の透過光に基づく赤外透過光画像の濃淡と形状、および、反射光用照明2から照射された白色可視光の反射光に基づく白色反射光画像の色の組み合わせによって、単板6の複数種類の欠陥を判別する。
虫穴は、虫害によって形成された穴である。虫穴には、単板6の厚さ方向へ貫通している貫通穴の場合と、厚さ方向へ貫通していない未貫通穴の場合とがある。未貫通穴の場合は、透過光用照明3からの第2可視光が透過しないため、第2可視光画像に基づき虫穴を検出することはできない。また、反射光用照明2からの白色可視光に基づく白色反射光画像だけでは、虫食い部の変色などによって周辺材との顕著な色みの差異がない限り、虫穴を検出することは困難である。虫の糞によって虫穴が塞がれている場合はさらに検出が困難である。
これに対し、透過光用照明3により照射された近赤外線は、正常部分も欠陥部分も含めて単板6の裏面から表面まで透過する。ここで、貫通していない虫穴や、糞によって穴が塞がれている虫穴の部分は、周辺材の正常部分との近赤外線の透過量の差異によって、赤外透過光画像上で白色化しやすい。そのため、画像解析部13は、赤外透過光画像において白色化した部分に欠陥があることを検出することが可能である。また、その白色化している部分の形状が、不規則な長穴形状または繊維に対して直交方向の長穴形状である場合には、その欠陥が「虫穴」であることを判別することが可能である。白色化している部分の形状が丸に近い場合、画像解析部13は、それに対応する部分の白色反射光画像の色合いと形状を考慮して、虫穴か抜け節かピンホールかを判別することが可能である。なお、一部の虫として、食害部位周辺にカビを発生させる特性があるものがある。この場合の虫穴は、穴周辺にカビが発生し、そのカビ部分において赤外透過光画像が黒色化しやすい。よって、このような状態を検出することにより、虫穴か否かを判別することが可能である。
生節は、周辺材と繊維が断裂していない種類の節である。単板6の材色に近い色みを有するため境界が不明瞭な場合が多く、可視光画像だけでは検出困難なことが多い。これに対し、赤外透過光画像において、生節が存在する部分は白色化する。そのため、画像解析部13は、赤外透過光画像において白色化した部分に欠陥があることを検出することが可能である。生節の場合、この白色化している部分の形状は丸に近いため、画像解析部13は、それに対応する部分の白色反射光画像の色合いと形状を考慮して、虫穴か生節かを判別する。
死節は、周辺材と繊維が断裂している種類の節であり、生節よりも黒色系のものが多い。そのため、生節よりも比較的周辺材との境界が明瞭な場合が多く、可視光画像に基づいて検出可能な場合もあるが、全体的に黒っぽい木材を使った単板6などのように、周辺材との色みの差が少ない場合は検出が困難である。これに対し、赤外透過光画像において、死節が存在する部分は白色化する。そのため、画像解析部13は、赤外透過光画像において白色化した部分に欠陥があることを検出することが可能である。死節も形状は丸に近いが、白色反射光画像では黒色化していることが多いため、色合いによって死節を判別することが可能である。
非開口割れは、単板6の裏面から表面まで貫通しているが第2可視光の光軸に沿って開口していない割れや、単板6の裏面から表面まで貫通していない割れである。透過光用照明3からの第2可視光が透過しないため、第2可視光画像に基づいて非開口割れを検出することはできない。また、色みおよび色みパターン(木目などの模様)の何れに関しても周辺材の正常部分と差異が小さいため、白色反射光画像だけでは検出が困難である。これに対し、赤外透過光画像において、非開口割れが存在する部分は、板材の欠けによる板厚不足と、割れによって近赤外線光の散乱が起こりやすい空間から漏れる光との影響によって白色化する。そのため、画像解析部13は、赤外透過光画像において白色化した部分に欠陥があることを検出することが可能である。また、その白色化している部分の形状から、その欠陥が「割れ」であることを判別することが可能である。
あて材は、木質繊維が密で強靭な箇所である。周辺の通常木質との密度差によって微細な割れを生じる場合があるが、色みに特徴がない場合があり、可視光画像だけでは検出が困難なことが多い。これに対し、赤外透過光画像において、あて材の部分は木質繊維が単純に高密度であれば黒色化する。そのため、画像解析部13は、赤外透過光画像において黒色化した部分に欠陥があることを検出することが可能である。また、その黒色化している部分の形状およびそれに対応する部分の白色反射光画像の色みから、同じく赤外透過光画像において黒色化する変色部(一例として青カビまたは黒カビにより黒色化した部位)と区別してその欠陥が「あて材」であることを判別することが可能である。なお、赤外透過光画像上で刃詰まりがある部分が黒色化することもあるが、その形状および白色反射光画像の色みから区別することが可能である。
変色部は、形状的な特徴がなく、従来は白色反射光画像の変色した部位として検出していた。しかし、色みは黒色系から青黒系等であり、汚れとの区別が困難で、単板6の材料の色みが黒色系の場合は存在の検出が困難である。また、薄い色の青カビも白色反射光画像から検出することが困難である。これに対し、赤外透過光画像において、変色部の部分は黒色化する。そのため、画像解析部13は、赤外透過光画像において黒色化した部分に欠陥があることを検出することが可能である。また、その黒色化している部分の形状が、あて材や刃詰まりに特有の形状ではないことや、対応する部分の白色反射光画像の色みをもとに、その欠陥が変色部であることを判別することが可能である。
なお、上述したように、開口割れ、入皮、ヤニつぼ、刃詰まりについては、赤外透過光画像がなくても、可視光画像の色、形状、模様などによってある程度は判別することが可能であるが、赤外透過光画像においてこれらの欠陥部分は白色化または黒色化して現れる。そこで、赤外透過光画像を解析して白色化または黒色化して現れた部分を抽出した後、可視光画像上における対応部分の色、形状、模様などを解析することによって欠陥の種類を判別するようにしてもよい。
特に、ヤニつぼは、ヤニの貯留量が多くて変色のみで未貫通の場合、可視光画像の解析だけでは検出が困難な場合もある。刃詰まりも、その周囲部分と比べて色みに大きな変化がない場合、可視光画像の解析だけでは検出が困難な場合もある。これに対し、赤外透過光画像において、ヤニつぼが存在する部分は白色化し、刃詰まりが存在する部分は白色化または黒色化するので、これらの欠陥の存在を検出することが可能である。さらに、白色化または黒色化している部分の形状および可視光画像の対応部分の色から欠陥の種類を判別することが可能である。
図3は、上記のように構成した本実施形態による単板の欠陥検査システムの動作例を示すフローチャートである。図3に示すフローチャートは、欠陥検査システムに対して動作の開始を指示する操作を行ったときに開始する。なお、欠陥検査システムに対して動作の開始を指示すると、ベルトコンベア5上を複数の単板6が順次搬送され、それぞれの単板6について欠陥の検出が順次実行されるが、図3では1枚の単板6を処理する際の動作例を示している。
まず、ラインセンサカメラ4は、反射光用照明2から単板6の表面に向けて白色可視光が照射され、透過光用照明3から単板6の裏面に向けて第2可視光および近赤外線が照射されている環境下で、単板6の幅方向に1ライン分の画像を撮影し、得られた撮影画像(可視光画像および赤外透過光画像)を画像処理装置1に出力する(ステップS1)。
画像処理装置1のライン画像取得部11は、ラインセンサカメラ4から出力された1ライン分の撮影画像を取得する(ステップS2)。また、全体画像生成部12は、ライン画像取得部11により取得された1ライン分の撮影画像を、それまでに合成(結合)して生成した撮影画像に対して更に結合する(ステップS3)。そして、全体画像生成部12は、単板6の全体画像が生成されたか否かを判定する(ステップS4)。
例えば、合成された撮影画像において単板6の幅方向に明瞭な色の違いによるライン状のエッジが検出された場合に、単板6の全体画像が生成されたと判定することが可能である。単板6の全体画像がまだ生成されていない場合、処理はステップS1に戻る。そして、ステップS1〜S4の処理が所定のサンプリング時間ごとに繰り返される。
一方、単板6の全体画像が生成されたと全体画像生成部12により判定された場合、画像解析部13は、全体画像生成部12により生成された単板6の全体画像を解析する(ステップS5)。ここで、画像解析部13は、白色反射光画像の色、形状および模様と、第2可視光画像の色および形状と、赤外透過光画像の濃淡および形状とを解析する。これにより、単板6に存在する複数種類の欠陥を検出し(ステップS6)、その結果を欠陥検査システムのディスプレイに表示する。
以上詳しく説明したように、本実施形態では、単板6の表面に向けて反射光用の白色可視光を照射する可視光照明(反射光用照明2)と、単板6の裏面に向けて透過光用の近赤外線を照射する非可視光照明(透過光用照明3の一部)と、単板6の表面を撮影して画像を生成するラインセンサカメラ4と、ラインセンサカメラ4により生成された撮影画像を解析することによって単板6の複数種類の欠陥を検出する画像処理装置1(画像解析部13)とを備え、透過光に基づく赤外透過光画像の濃淡と形状、および、反射光に基づく白色反射光画像の色の組み合わせによって、虫穴、生節、死節、非開口割れ、あて材、変色部などの欠陥を判別するようにしている。
このように構成した本実施形態によれば、白色可視光を照射して撮影された白色反射光画像上では正常部分の板色との色差が少ない欠陥であっても、その欠陥部分を透過する近赤外線の量と正常部分を透過する近赤外線の量との違いによって、赤外透過光画像上において欠陥部分と正常部分との濃淡の差が映し出されるようになる。よって、その濃淡の差がある部分に欠陥があることを特定することができる。さらに、赤外透過光画像上で特定した欠陥部分の形状と、白色反射光画像上で対応する部分の色との組み合わせから、可能性のある欠陥の種類を判別することができる。これにより、白色反射光画像の色差をみるだけでは検出することが困難な欠陥も比較的検出しやすくすることができる。特に、虫穴、生節、死節、非開口割れ、あて材、変色部などの欠陥を検出しやすくすることが可能である。
また、本実施形態では、単板6の裏面に向けて透過光用の第2可視光を照射する第2の可視光照明(透過光用照明3の一部)も備え、白色反射光画像の色、形状および模様と、第2可視光画像の色および形状と、赤外透過光画像の濃淡および形状との組み合わせによって、単板6の複数種類の欠陥を判別するようにしている。これにより、可視光画像のみから検出可能な欠陥も含めて、虫穴、生節、死節、開口割れ、非開口割れ、入皮、ヤニつぼ、あて材、変色部、刃詰まりなどの複数種類の欠陥を検出しやすくすることができる。第2可視光画像を使わずに検出可能な欠陥に関しても、単板6の裏面から表面までほぼ垂直に貫通している状態であれば、第2可視光画像の解析を加えて更に検出しやすくすることが可能である。
なお、上記実施形態では、撮像装置として、可視光に感度を有する受光素子と近赤外線に感度を有する受光素子とを備えたラインセンサカメラ4を用いて、可視光画像と赤外透過光画像とを別に生成する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、可視域から近赤外域まで感度を有する受光素子を備えた撮像装置を用いて撮影画像を生成し、それを可視光画像と赤外透過光画像とに分離するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、白色反射光画像および第2可視光画像を含む可視光画像を解析する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、可視光画像から白色反射光画像と第2可視光画像とを分離し、それぞれの画像を別々に解析するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、撮像装置としてラインセンサカメラ4を用いる例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、単板6の全体を1枚の画像として撮影可能なエリアセンサカメラを用いるようにしてもよい。この場合、反射光用照明2および透過光用照明3は、単板6の全体に対して白色可視光、第2可視光および近赤外線をエリア状に照射する。
また、上記実施形態では、可視光照明として白色光源を用い、第2の可視光照明として青色光源または緑色光源を用いる例について説明したが、本発明はこれに限定されない。反射光用照明の色と透過光用照明の色とを区別可能にすれば、これ以外の色の組み合わせを用いてもよい。
また、上記実施形態では、透過光用として第2可視光を照射する第2の可視光照明を備える例について説明したが、これを省略してもよい。これを省略した場合でも、可視光画像の色差をみるだけでは検出することが困難であった虫穴、生節、死節、非開口割れ、あて材、変色部などの欠陥を比較的検出しやすくすることが可能である。
また、上記実施形態では、非可視光照明として近赤外線光源を用いる例について説明したが、本発明はこれに限定されない。単板6を透過可能で、ラインセンサカメラ4の受光素子の感度帯が対応している波長帯であればよく、例えば中赤外線、遠赤外線、テラヘルツ波、紫外線、X線などを用いることも可能である。
また、上記実施形態では、単板6に存在する欠陥を検出する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えばひき材など、他の板状木材を対象として欠陥を検出することも可能である。
その他、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1 画像処理装置
2 反射光用照明(可視光照明)
3 透過光用照明(第2の可視光照明、非可視光照明)
4 ラインセンサカメラ(撮像装置)
11 ライン画像取得部
12 全体画像生成部
13 画像解析部

Claims (8)

  1. 板状木材の一の面に向けて反射光用の可視光を照射する可視光照明と、
    上記板状木材の上記一の面と反対の他の面に向けて透過光用の非可視光を照射する非可視光照明と、
    上記板状木材の上記一の面を撮影して画像を生成する撮像装置と、
    上記撮像装置により生成された撮影画像を解析することによって上記板状木材の複数種類の欠陥を検出する画像処理装置とを備え、
    上記画像処理装置は、上記板状木材を透過した上記非可視光に基づく画像の濃淡と形状および上記板状木材を反射した上記可視光に基づく画像の色を少なくとも含む組み合わせによって、上記板状木材の複数種類の欠陥を判別することを特徴とする板状木材の欠陥検査システム。
  2. 上記可視光照明は白色光源であり、上記非可視光照明は近赤外線光源であることを特徴とする請求項1に記載の板状木材の欠陥検査システム。
  3. 上記板状木材の上記他の面に向けて、上記可視光照明による上記板状木材での反射光の色合いと区別しやすい色の透過光用の可視光を照射する第2の可視光照明を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の板状木材の欠陥検査システム。
  4. 上記可視光照明は白色光源、上記非可視光照明は近赤外線光源、上記第2の可視光照明は上記白色光源とは異なる色の光源であることを特徴とする請求項3に記載の板状木材の欠陥検査システム。
  5. 可視光照明から板状木材の一の面に向けて反射光用の可視光を照射するとともに、非可視光照明から上記板状木材の上記一の面と反対の他の面に向けて透過光用の非可視光を照射した上で、撮像装置により上記板状木材の上記一の面を撮影して画像を生成するステップと、
    画像処理装置が、上記撮像装置により生成された撮影画像を解析することによって上記板状木材の複数種類の欠陥を検出するステップとを有し、
    上記画像処理装置は、上記板状木材を透過した上記非可視光に基づく画像の濃淡と形状および上記板状木材を反射した上記可視光に基づく画像の色を少なくとも含む組み合わせによって、上記板状木材の複数種類の欠陥を判別することを特徴とする板状木材の欠陥検査方法。
  6. 上記非可視光照明は近赤外線光源であることを特徴とする請求項5に記載の板状木材の欠陥検査方法。
  7. 画像処理装置に実装される欠陥検査用プログラムであって、
    可視光照明から板状木材の一の面に向けて反射光用の可視光を照射するとともに、非可視光照明から上記板状木材の上記一の面と反対の他の面に向けて透過光用の非可視光を照射した環境下で上記板状木材の上記一の面を撮影することによって生成された撮影画像を取得する手段、および
    上記撮影画像を解析し、上記板状木材を透過した上記非可視光に基づく画像の濃淡と形状および上記板状木材を反射した上記可視光に基づく画像の色を少なくとも含む組み合わせによって上記板状木材の複数種類の欠陥を判別することにより、上記板状木材の複数種類の欠陥を検出する手段
    として上記画像処理装置のコンピュータを機能させるための板状木材の欠陥検査用プログラム。
  8. 上記非可視光照明は近赤外線光源であることを特徴とする請求項7に記載の板状木材の欠陥検査用プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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