JP6921721B2 - 無線通信装置及び無線通信方法 - Google Patents

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Description

本開示は、無線通信装置及び無線通信方法に関する。
IEEE802.11は、無線LAN(Local Area Network)関連規格の1つであり、その中に、例えば、IEEE802.11ad規格、及び、IEEE802.11ay規格がある(例えば、非特許文献1及び2を参照)。
なお、「IEEE」は、「Institute of Electrical and Electronics Engineers」の略称である。また、以下において、「IEEE802.11ad規格」を「11ad規格」と略記することがあり、「IEEE802.11ay規格」を「11ay規格」と略記することがある。
IEEE802.11ad−2012 IEEE802.11-16/1482r01 Carrier Sense for Multi-Channel Allocation、[online]、2016年11月、[2017年11月17日検索]、インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/16/11-16-1482-01-00ay-carrier-sense-for-multi-channel-allocation.pptx>
無線LANでは、複数チャネルを束ねてデータ通信を行う「チャネルボンディング」と呼ばれる通信技術が用いられることが検討されている。
「チャネルボンディング」では、データ通信の開始に先立って、複数チャネルのそれぞれについてキャリアセンスを行うことによって、個々のチャネルが使用中の状態であるか否かが確認される。
しかし、複数チャネルの全部についてキャリアセンスを行うことは、無線通信装置の消費電力増加を招く。
本開示の非限定的な実施例は、複数チャネルのキャリアセンスに伴う消費電力を低減できる無線通信装置及び無線通信方法の提供に資する。
本開示の一態様に係る無線通信装置は、データ信号の送信許可を求める第1信号を受信する受信回路と、前記第1信号の受信に対して前記データ信号の送信を許可する場合に第2信号を前記第1信号の送信元へ送信する送信回路と、前記第1信号が受信される候補である複数チャネルのうちの一部について第1のキャリアセンスを前記第1信号の受信前に実施するために、前記受信回路に第1の制御信号を出力し、前記第1信号を受信した後、前記第2信号の送信によって前記データ信号が受信される前に、前記複数チャネルのうち、少なくとも前記第1のキャリアセンスが未実施のチャネルについて第2のキャリアセンスを実施するために、前記受信回路に第2の制御信号を出力する制御回路と、を備える。
また、本開示の一態様に係る無線通信方法は、第1の無線通信装置が送信したデータ信号を受信する第2の無線通信装置は、前記データ信号の送信許可を求める第1信号が受信される候補である複数チャネルのうちの一部について、第1のキャリアセンスを前記第1信号の受信前に行ない、前記第1の無線通信装置は、前記第1信号を第2の無線通信装置へ送信し、前記第2の無線通信装置は、前記第1信号の受信に対して前記データ信号の送信を許可する場合に、前記第1の無線通信装置へ第2信号を送信し、前記第1信号を受信した後、前記第2信号の送信によって前記データ信号が受信される前に、前記複数チャネルのうち、少なくとも前記第1のキャリアセンスが未実施のチャネルについて第2のキャリアセンスを行う。
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、または、記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本開示の一態様によれば、無線通信装置のキャリアセンスに伴う消費電力を低減できる。
本開示の一態様における更なる利点および効果は、明細書および図面から明らかにされる。かかる利点および/または効果は、いくつかの実施形態並びに明細書および図面に記載された特徴によってそれぞれ提供されるが、1つまたはそれ以上の同一の特徴を得るために必ずしも全てが提供される必要はない。
一実施の形態に係る無線通信システムの構成例示すブロック図 無線通信システムのデータ通信例を図3の比較例として示す図 第1の実施形態に係る無線通信システムのデータ通信例を示す図 第1の実施形態に係るRTS(request to send)フレームのフォーマットの一例を示す図 図4における圧縮BWフィールドの値の一例を示す図 図4における圧縮BWフィールドの値の一例を示す図 図4における圧縮BWフィールドの値の一例を示す図 図1及び図3に例示したSTAの構成例を示すブロック図 図6Aに例示したMAC制御部の構成例を示すブロック図 第1の実施形態に係るSTAの動作例を示すフローチャート 第1の実施形態に係るSTAの動作例を示すフローチャート 第1の実施形態の変形例に係るSTAの動作例を示すフローチャート 第1の実施形態の変形例に係るSTAの動作例を示すフローチャート 第2の実施形態に係る無線通信システムのデータ通信例を示す図 第2の実施形態に係るCTS(clear to send)フレームのフォーマットの一例を示す図 第2の実施形態に係るSTAの動作例を示すフローチャート 第2の実施形態に係るSTAの動作例を示すフローチャート 第2の実施形態に係るSTAの動作例を示すフローチャート
以下、図面を適宜参照して、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために、提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
<システム構成例>
図1は、一実施の形態に係る無線通信システムの構成例を示すブロック図である。図1に示すように、無線通信システム1は、例示的に、複数の通信装置(STA)100、200、及び、300を備えてよい。
STA100、STA200、及び、STA300は、例えば11ad規格又は11ay規格といった無線LAN関連規格に従って、相互に無線通信する。なお、図1には、STAを3台図示しているが、無線通信システム1において、STAは、2台でもよいし4台以上でもよい。
「無線LAN関連規格」という用語には、例えば、既述の11ad規格及び11ay規格の他、IEEE802.11タスクグループによって標準化された又は標準化が議論されている規格の全部又は一部が含まれてよい。
「STA」は、「ステーション」の略記であり、無線通信をサポートする機器である。例えば、「STA」という用語には、無線送受信ユニット(WTRU)、ユーザ機器(UE)、モバイルステーション、固定又は移動可能な加入者ユニット、アクセスポイント(AP)、又は、コンピュータが含まれてよい。「AP」という用語には、無線基地局(例えば、ノードB又はBTS)、又は、コントローラが含まれてよい。
図1において、STA100、STA200、及び、STA300のうち、何れか2台のSTAが通信している間、他のSTAは、通信中のSTAへ干渉を与えないよう、送信を行わない。例えば、STA100とSTA200とが通信している間、STA300は、送信を行わないことで、STA100とSTA200との間の通信に干渉を与えることを回避する。
例えば、11ad規格では、RTS(request to send)フレーム、及び、DMG CTS(directional multi-gigabit clear to send)フレームが規定されている。STA100は、RTSフレームを送信することで、STA100とSTA200とが相互に通信している間に、STA300による送信を抑制してSTA300が送信する信号による干渉を避けることができる。
また、11ay規格では、複数チャネルを用いたチャネルボンディング通信を行うために、複数チャネルのそれぞれに、RTSフレーム、及び、DMG CTSフレームを送信することが規定されている。
なお、「フレーム」は「信号」と言い換えられてもよい。「RTSフレーム」及び「DMG CTSフレーム」は、いずれも「制御フレーム」又は「制御信号」の一例である。制御フレーム又は制御信号は、「制御メッセージ」と称されてもよい。
「RTSフレーム」は、データフレームの送信許可を通信相手(送信先STA)に求める第1信号の一例である。「DMG CTSフレーム」は、RTSフレームを受信したSTAが、データフレームの送信を通信相手(送信元STA)に許可する場合に送信する第2信号の一例である。
「DMG CTSフレーム」は、「RTSフレーム」に対する「応答信号」に相当すると捉えてもよい。「DMG CTSフレーム」は、DMGベースではないCTSフレームであってもよい。以下において、両者を含めて「CTSフレーム」と総称することがある。
「STA」は、フレームの送信を開始する前に、他のSTAが送信又は受信するフレームとの衝突発生率を低減するために、所定の時間(又は、期間あるいはインターバル)において、無線チャネルの使用(又は占有)状態をセンシングする。センシングは、「キャリアセンス(CS)」又は「クリアチャネルアセスメント(CCA)」と称されてもよい。
「STA」は、キャリアセンス又はCCAの結果、無線チャネル(以下、単に「チャネル」と略称する)が空き状態(アイドル状態)の場合に、フレームの送信を開始する。一方、チャネルが占有された状態又は使用中の状態であるビジー状態の場合、「STA」は、フレーム送信を開始せずに、例えば「バックオフ時間」と称される所定時間を待ってから、フレーム送信を試行してよい。STA間で異なるバックオフ時間が設定されることで、フレーム間衝突の発生確率を低減できる。なお、「バックオフ時間」は、「コンテンションウィンドウ」と称されることもある。
キャリアセンス又はCCAは、例えば、フレーム間スペース(inter-frame space, IFS)において行われてよい。「IFS」は、後述する、SIFS(short interframe space)、及び、PIFS(point coordination function interframe space)のいずれでもよいし、その他の予め決められた時間でもよい。
<データ通信例>
次に、図2を参照して、STA100がSTA200とデータ通信を行う方法の一例について説明する。
[ステップS1]
STA100、STA200、及び、STA300は、複数チャネル(例えば、ch1、ch2及びch3)において、キャリアセンスを行う。「キャリアセンス」には、例えば、閾値以上の受信電力が検出されるか否かを測定することが含まれてよい。閾値以上の受信電力を検出することは、「電力検出」又は「Energy Detection(ED)」と称されてもよい。
STA100、STA200、及び、STA300は、例えば、図2に示す手順を用いてデータ通信を行う前に、11ad規格に規定されているアソシエーション応答フレームに利用可能チャネル(operating channels)の情報を含めて相互に送信し、キャリアセンスを行うチャネルを決定してもよい。例えば、STA100は、STA200と通信する場合、STA200が送信するアソシエーション応答フレームに含まれる利用可能チャネルにおいてキャリアセンスを行う。
また、STA100、STA200、及び、STA300は、図2に示す手順を用いてデータ通信を行う前に、ビームフォーミングトレーニング(不図示)を相互に行い、データ通信に適したアンテナの指向性パターン(ベストセクタという)を決定しても良い。STA100、STA200、及び、STA300は、アンテナアレイをベストセクタに設定することは、通信相手のSTAの方向へアンテナの指向性を制御することに相当する。
なお、「利用可能なチャネル」は、「動作するチャネル(operating channels)」と呼ぶ場合がある。
「動作するチャネル」は、STA100とSTA200との間であらかじめ(例えば、RTSフレームの送信前に)定められてもよい。例えば、ビーコンフレーム、アソシエーション要求フレームに各STAが利用可能なチャネルの情報を含めて送信し、両STA100及び200が利用可能なチャネルを動作するチャネルと定めてもよい。
また、「キャリアセンス」には、例えば、11ad規格又は11ay規格に規定されたプリアンブルパターンが検出されるか否かを測定することが含まれてよい。プリアンブルパターンは、「プリアンブル」と略称されてよく、プリアンブルパターンを検出することは、「プリアンブル検出」又は「Preamble Detection(PD)」と略称されてもよい。
STA100、STA200、及び、STA300は、或るチャネルにおいて閾値以上の受信電力又はプリアンブルパターンが検出された場合、CCA(Clear Channel Assessment)ビジーを検出し、チャネルが使用中であると判断する。なお、CCAビジーが検出されない状態は、「CCAアイドル」と称してよい。
[ステップS2]
例えば、STA100は、チャネルch1、ch2及びch3のキャリアセンスにおいて何れのチャネルについてもCCAビジーを検出しない場合、STA200に対し、RTSフレーム1001をチャネルch1、ch2及びch3にて送信する。例えば、STA100は、RTSフレーム1001を複製し、チャネルch1、ch2及びch3のそれぞれにRTSフレーム1001を送信する。
STA100は、例えば、STA200とデータ通信を行うためにかかる期間(時間)を、RTSフレーム1001のデュレーション(duration)フィールドに設定する。例えば、デュレーションフィールドには、下記の(1)〜(3)に示される時間の1つ以上が含まれてよい。
(1)CTSフレーム1002の送信にかかる時間(後述するステップS3)
(2)STA100がデータフレーム1003を送信するためにかかる時間(後述するステップS4)
(3)STA200がAckフレーム1004を送信するためにかかる時間(後述するステップS5)
[ステップS3]
STA200は、チャネルch1、ch2及びch3のいずれか1つ以上のチャネルにおいてRTSフレーム1001を受信する。STA200は、RTSフレーム1001を受信する直前の所定期間(例えば、図示しないPIFS)に、チャネルch1、ch2及びch3でCCAビジーを検出しない場合、CTSフレーム1002を、チャネルch1、ch2及びch3のそれぞれに送信する。「PIFS」は、例えば11ad規格では8μsと定義されている。CTSフレーム1002は、RTSフレーム1001を受信してから、例えば、SIFS後に送信される。「SIFS」は、11ad規格では3μsと定義されている。
[ステップS4]
STA100は、CTSフレーム1002の受信後に、STA200に対して、チャネルch1、ch2及びch3にて、データフレーム1003をチャネルボンディングにより送信する。データフレーム1003は、CTSフレーム1002を受信してから例えばSIFS後に送信される。
[ステップS5]
STA200は、データフレーム1003を受信した場合、Ackフレーム1004、又は、図示しないBlock Ackフレームを、STA100宛にチャネルch1、ch2及びch3にて送信する。Ackフレーム1004、及び、Block Ackフレームは、データフレーム1003を受信してから例えばSIFS後に送信される。
なお、Ackフレームは、データフレーム1003を正しく受信又は復号したことを通知する信号の一例である。Block Ackフレームは、データフレーム1003に複数のデータブロックを含む場合、例えば、データフレーム1003がA-MPDU(Aggregate MAC protocol data unit、集合MACデータ)フレームである場合、データブロック毎に正しく受信又は復号したことを通知する信号の一例である。Block Ackフレームは、例えば、データフレームにおいてエラーの生じた部分(データブロック)について再送を要求するために用いられる。Ackフレーム1004及びBlock Ackフレームは、「送達確認信号」と総称されてもよい。
なお、STA100は、RTSフレーム1001のデュレーションフィールドが示す期間において、ステップS4及びステップS5を繰り返して、複数のデータフレーム1003を送信してもよい。STA100が送信したRTSフレーム1001のデュレーションフィールドが示す期間は、STA100の送信機会(TXOP:TX opportunity)に相当する。
STA300は、ステップS2においてSTA100が送信したRTSフレーム1001を受信した場合、STA100のTXOPの間、チャネルch1、ch2及びch3を用いた送信を行わない。これにより、STA300は、STA100及びSTA200の間の通信に干渉を与えることを回避できる。
また、ステップS3において、STA200は、CTSフレーム1002のデュレーションフィールドに、STA100のTXOPの残り時間を設定してもよい。STA300は、CTSフレーム1002を受信した場合、STA100のTXOPの残り時間を知ることができ、STA100のTXOPの残り時間において送信を行わない。これにより、STA300は、STA100及びSTA200の間の通信に干渉を与えることを回避できる。
ここで、図2において、STA200は、STA100及びSTA300からRTSフレーム1001を受信するタイミングが未知であるため、待ち受け状態において、継続的に、ステップS1のキャリアセンスを複数チャネルch1、ch2及びch3について行う。そのため、STA200は、単一チャネルについてキャリアセンスを行う場合に比較して消費電力が大きくなる。
<第1の実施形態>
第1の実施形態では、キャリアセンスを行うチャネルを複数チャネルのうちの一部に設定することで、待ち受け状態におけるSTAの消費電力を低減する。例えば、図3において、STA200(及びSTA300)は、プライマリチャネル(図3の例では、ch1)についてキャリアセンスを行い、他のチャネルch2及びch3についてのキャリアセンスは行わない。これにより、STA200(及びSTA300)の待ち受け状態における消費電力を低減できる。なお、プライマリチャネルを図面において「Pチャネル」と略記することがある。また、Pチャネルではない1つ以上のチャネルは、「セカンダリチャネル(Sチャネル)」と称されてもよい。
以下、第1の実施形態に係る無線通信システム1のデータ通信例について、図3を参照して説明する。なお、図3において、図2に例示した同じフレームには同一の符号を付与する。
[ステップS11]
データ通信を送信するSTA100は、例えば、データフレームの送信に用いる複数チャネルch1、ch2及びch3のキャリアセンスを行う。一方、待ち受け状態であるSTA200(及びSTA300)は、複数チャネルch1、ch2及びch3のうちの一部(例えば、プライマリチャネルch1)についてキャリアセンスを行い、他のチャネルch2及びch3についてはキャリアセンスを行わない。なお、複数チャネルch1、ch2及びch3は、STA200において、RTSフレームが受信される候補のチャネルに相当する。
[ステップS12]
STA100は、ステップS11のキャリアセンスにおいて、チャネルch1、ch2及びch3の何れについてもCCAビジーを検出しなかった場合、STA200宛に、チャネルch1、ch2及びch3のそれぞれにRTSフレーム2001を送信する。STA200は、複数チャネルch1、ch2及びch3のうち1つ以上のチャネルにて、RTSフレーム2001を受信する。
[ステップS13]
STA200は、RTSフレーム2001を受信したチャネル(ch1、ch2及びch3の少なくとも1つ)についてキャリアセンスを行っていない場合、例えば、RTSフレーム2001を受信した全てのチャネル(ch1、ch2及びch3)についてキャリアセンスを行ってよい。ステップS13においてキャリアセンスを行う時間は、例えば、少なくともPIFSであってよい。「PIFS」は、例えば8μsである。
ここで、図2の例では、ステップS1において複数チャネルch1、ch2及びch3の全てについてキャリアセンスを行うため、RTSフレーム1001を受信してからSIFS後にCTSフレーム1002を送信する(ステップS3)。
これに対し、図3のステップS11では、STA200は、複数チャネルch1、ch2及びch3のうちの一部、例えば、チャネルch1についてキャリアセンスを行い、他のチャネルch2及びch3についてはキャリアセンスを行わない。この場合、STA200は、RTSフレーム2001の受信後に、チャネルch1、ch2及びch3のキャリアセンスを行ってよい。
なお、STA200は、RTSフレーム2001を受信する前(ステップS11)にキャリアセンスを既に行ったチャネル、例えば図3のチャネルch1については、RTSフレーム2001の受信後に行うキャリアセンスの候補から除外してもよい。
このため、STA200は、ステップS13において、複数チャネルch1、ch2及びch3のうち、例えば、RTSフレーム2001の受信時にキャリアセンスが未実施のチャネルch2及びch3についてキャリアセンスを行ってよい。
なお、RTSフレーム2001の受信前(ステップS11)にSTA200(及び300)が行うキャリアセンスは、「第1のキャリアセンス」の一例である。RTSフレーム2001の受信後であって後述のデータフレーム1003の受信前、例えば、CTSフレーム2002の送信前にSTA200(及び300)が行うキャリアセンス(ステップS13)は、「第2のキャリアセンス」の一例である。
STA100は、RTSフレーム2001の送信後に、CTSフレーム2002の受信待ち受けを行う。ここで、STA100は、RTSフレーム2001を送信してから、図2のようにSIFS後にCTSフレーム2002を受信してもよいし、図3のようにPIFS後にCTSフレーム2002を受信してもよい。
例えば、STA100は、少なくともCTSTimeout時間の待ち受けを行う。CTSTimeoutは、例えば次式(1)で表される時間である。
CTSTimeout=aPIFSTime+aSlotTime+
aRxPHYStartDelay (1)
ここで、「aPIFSTime」は、PIFS(例えば、8μs)を表す。また、「aSlotTime」は、受信機において、物理(PHY)レイヤパケット(以下「PHYパケット」と略記する)の検出にかかる時間と、MAC(Media Access Control)処理にかかる遅延時間と、を含む値を表す。MAC処理の一例は、RTSフレーム2001のフォーマット解析である。「aSlotTime」は、11ad規格では5μsと定義されている。
「aRxPHYStartDelay」は、受信機がPHYパケットの受信を開始してからMACフレームを検出するまでにかかる遅延時間を表し、例えば、11ad規格では10μsと定義されている。
なお、11ad規格では、「CTSTimeout」は、例えば、SIFS(例えば、3μs)を表す「aSIFSTime」を用いた次式(2)によって求められる。
CTSTimeout=aSIFSTime+aSlotTime+
aRxPHYStartDelay (2)
STA100は、単一チャネルにおいてRTSフレーム2001を送信した場合(図3において不図示)、式(2)の「CTSTimeout」が示す時間において、CTSフレーム2002の待ち受けを行ってよい。
また、STA100は、図3に例示したように、複数チャネルにおいてRTSフレーム2001を送信した場合、式(1)の「CTSTimeout」が示す時間において、CTSフレーム2002の待ち受けを行ってよい。
これにより、STA200がCTSフレーム2002をSIFS後又はPIFS後のいずれで送信するかがSTA100において未知であっても、STA100は、CTSフレームを受信することが可能である。
また、STA200は、RTSフレーム2001の受信後に複数チャネルについてのキャリアセンス(ステップS13)を行う。これにより、STA200は、RTSフレーム2001の受信前では、キャリアセンスを行うチャネルを複数チャネルの一部(例えば、プライマリチャネルch1)にすることができる(ステップS11)。したがって、データフレーム1003の送信に用いられる予定の全チャネルについてキャリアセンスを行う場合よりも、STA200は消費電力を低減できる。
また、STA200は、複数チャネルのうち、RTSフレーム2001を受信した時点でキャリアセンスが未実施のチャネルを、RTSフレーム2001の受信後のキャリアセンス対象に設定することで、ステップS13での消費電力を低減することもできる。
[ステップS14]
STA200は、ステップS11でのチャネルch1、ステップS13でのチャネルch2及びch3においてもCCAビジーを検出しなかった場合、STA100宛に、CTSフレーム2002をチャネルch1、ch2及びch3のそれぞれに送信する。なお、ステップS13でのチャネルch1においてキャリアセンスした場合は、ステップS13でのチャネルch1においてCCAビジーを検出しなかった場合、STA100宛に、CTSフレーム2002をチャネルch1に送信する。
[ステップS15]
STA100は、複数チャネルch1、ch2及びch3にてCTSフレーム2002を受信した場合、複数チャネルch1、ch2及びch3のチャネルボンディングによって、データフレーム1003を送信する。なお、RTSフレーム2001のデュレーションフィールドが示す期間において、STA100は、複数のデータフレーム1003を送信してもよい。
[ステップS16]
STA200は、データフレーム1003の受信後、例えば、データフレーム1003を受信の終了後からSIFS後に、Ackフレーム又は図示しないBlock AckフレームをSTA100宛に送信してよい。
STA100は、RTSフレーム2001のデュレーションフィールドが示す期間において、Ackフレーム1004又はBlock Ackフレームの受信待ち受けを行ってよい。
ここで、キャリアセンスを行うアンテナについて説明する。STA200は、複数のアンテナアレイを備える場合、選択したアンテナアレイを用いてキャリアセンスを行ってもよい。これにより、STA200は、STA100が位置する方向に対する受信利得を高めることができる。
まず、ステップS11においてアンテナアレイを選択する場合、STA200は、通信相手(STA100)が未知のため、アンテナアレイを、例えば、ビーコンインターバル毎にランダムに選択する方法、または、、例えば、ビーコンインターバル毎に周期的に選択する方法を行ってもよい。
次に、ステップS13においてアンテナアレイを選択する場合、STA200は、通信相手は、RTSフレーム2001を受信しているので、通信相手(STA100)は既知であり、RTSフレーム2001の送信元アドレスの値に応じて、ステップS14におけるデータフレーム1003の受信に用いるアンテナアレイを選択した後、選択したアンテナアレイを用いてキャリアセンスを行ってもよい。
ここで、図2におけるキャリアセンスでのアンテナアレイの選択は、キャリアセンス(ステップS1)において用いたアンテナアレイを用いてデータ通信(ステップS4)を行うため、STA200は、STA100との通信において最適なアンテナアレイでない場合がある。
これに対して、図3におけるキャリアセンスでのアンテナアレイの選択は、ステップS13においてアンテナ選択を行ってからキャリアセンスを行うため、最適なアンテナアレイを用いてデータ通信を行うことが可能となり、通信品質を改善できる。
なお、図3のステップS13において、STA200は、STA100が位置する方向に対する受信利得を高めるために、受信ビームフォーミングを行ってよい。例えば、STA200は、上述した事前に実施したビームフォーミングトレーニングの結果を参照して、受信アンテナアレイをSTA100が位置する方向に指向性を有するビームパターンに設定してよい。
また、STA200は、図3のステップS14において、STA100が位置する方向に対して送信アンテナの送信利得を高めるために、送信ビームフォーミングを行ってよい。例えば、STA200は、上述した事前に実施したビームフォーミングトレーニングの結果を参照して、送信アンテナアレイをSTA100が位置する方向に指向性を有するパターンに設定してよい。
なお、受信アンテナ及び送信アンテナの指向性のパターンが同一又は類似している場合、ステップS13において、STA200は、受信ビームフォーミングによってSTA100が位置する方向から到来する信号(干渉波が含まれてよい)の測定感度を向上できる。
なお、受信アンテナ及び送信アンテナの指向性のパターンが同一又は類似していることを、「アンテナパターンレシプロシティ」と称することがある。また、指向性のパターンが設定された受信アンテナ又は送信アンテナを、便宜的に、「指向性アンテナ」と称することがある。
ステップS14においては、STA200は、STA100が位置する方向への送信ビームフォーミングによってCTSフレーム2002を送信することで、STA100でのCTSフレーム2002の到達確率を高めることができる。
ここで、アンテナパターンレシプロシティがある場合、受信ビームを選択してキャリアセンスを行うことによって、送信ビームが干渉を与える方向に他のSTAがいないことを確認することができる。
なお、アンテナパターンレシプロシティが無い、または、受信ビームを選択する時間的余裕がない場合(例えば、図2)、STA200は、受信q−omniアンテナ115(図6Aにおいて後述)を用いて広い範囲をキャリアセンスするため、不要なCCAビジーを検出して、STA100との通信機会を逸する確率が増加する。
例えば、STA200は、STA100が位置する方向に存在する他のSTA(例えば、STA300)からの干渉波を測定する。ここで、測定した干渉波が存在した場合、STA200は、送信ビームフォーミングを用いてCTSフレーム2002を送信することによって、CTSフレーム2002がSTA100に到達する確率を高めることができる。
このように、STA100とSTA200との間の通信にビームフォーミングを用いることで、STA100及びSTA200が互いに通信機会を獲得できる確率を高めることができる。また、STA100とSTA200との間の通信が、他のSTA(例えば、STA300)の通信に与える干渉を低減できる。
例えば、STA200に対してSTA100とは異なる方向から干渉波となる信号が到来する場合、STA200は、ビームフォーミングを用いているため、ステップS13において干渉波によるCCAビジーの検出確率を低減できる。また、STA100とは異なる方向に存在するSTA300は、STA200がSTA100宛に送信したCTSフレーム2002の受信電力が低下する。
これにより、STA200は、STA100とは異なる方向から到来する干渉波となる信号を受信する環境にある場合、STA100に対するCTSフレーム2002の到達確率を高めることができる。STA100が、CTSフレーム2002を受信してTXOPを獲得することにより、STA100は、STA200宛のデータ送信を開始できる。
なお、STA300及び図示しない他のSTAは、ビームフォーミングを用いることによって、それぞれ、STA100及びSTA200と同様に、RTSフレーム2001、及び、CTS2002フレームを用いて、図3と同様の手順を実施してよい。
例えば、第1のSTA100と第2のSTA200とが、図3に例示した手順で、ビームフォーミングを用いて通信を行っている間、並行して、第3のSTA300と第4のSTAとの間においても、図3に例示した手順で、ビームフォーミングを用いて通信が行われてよい。
また、例えば、第2のSTA200及び第4のSTAは、ステップS13において指向性アンテナを用いてキャリアセンスを行ってよい。これにより、第3のSTA300及び第4のSTAは、第1のSTA100及び第2のSTA200に与える干渉を低減した状態で通信を行うことができる。
なお、STA200は、ステップS13において、チャネルch1、ch2及びch3のうち、ch1及びch2においてCCAビジーを検出せず、ch3においてCCAビジーを検出することがある。
この場合、STA200は、ステップS14において、CCAビジーが検出されなかったチャネルch1及びch2においてCTSフレーム2002を送信し、チャネルch3を用いたCTSフレーム2002の送信は行わなくてもよい。
また、STA100は、ステップS15において、チャネルch1、ch2及びch3のうち、CTSフレーム2002を受信したチャネルch1及びch2においてデータフレーム1003を送信する。CTSフレーム2002を受信しないチャネルch3には、STA100は、データフレーム1003を送信しなくてもよい。
このように、STA200は、ステップS13においてCCAビジーを検出しないチャネルを用いてCTSフレーム2002を送信するため、他のSTA(例えば、STA300)への干渉を低減することができる。
また、STA200は、ステップS11において、データフレーム1003の送信に利用可能な複数チャネルの一部についてキャリアセンスを行うため、待ち受け状態における消費電力を低減することができる。
(RTSフレームフォーマット)
次に、図4を参照して、RTSフレームのフォーマットの一例について説明する。図4には、MACフレームフォーマット及び物理レイヤ(PHY)パケットの構成の一例が併せて示されている。
図4において、STF(short training field)及びCEF(channel estimation field)は、PHYパケットのプリアンブル部分に相当する。
Header(PHY Header)には、例えば、以下に示すフィールドが含まれてよい。
・差動エンコーダ初期化(differential encoder initialization)フィールド
・スクランブラ初期化(scrambler initialization)フィールド
・Lengthフィールド
・パケットタイプフィールド
・トレーニングLengthフィールド
・ターンアラウンドフィールド
・予約(reserved)フィールド(予約ビット)
・HCS(header check sequence)フィールド
PHYパケットのペイロード(payload)には、例えば、RTSフレーム(1001又は2001)が含まれる。RTSフレームには、例えば、フレーム制御(frame control)フィールド、デュレーションフィールド、RAフィールド、TAフィールド、及び、FCSフィールドが含まれてよい。
なお、「RA」は、「receiving station address」の略記であり、「TA」は、「transmitting station address」の略記である。例えば、RAフィールドには、フレームの送信先(宛先)を示す情報が設定され、TAフィールドには、フレームの送信元を示す情報が設定される。「FCS」は、「frame check sequence」の略記である。
PHYヘッダの予約フィールドの値が「11」(2進数)の場合、データフレーム1003が複数チャネルにて送信されることを表す。この場合、スクランブラ初期化フィールドは、例えば、複数チャネルによる送信動作モードを識別するための情報が設定される圧縮BW(Compressed BW)フィールドに置き換えられる。「BW」は、「Bandwidth(帯域幅)」を表す。一方、PHYヘッダの予約フィールドの値が「11」(2進数)ではない場合、データフレーム1003が単一チャネルにて送信されることを表す。
図5A〜図5Cに、圧縮BWフィールドの値の一例を示す。なお、網掛け部分が選択されたチャネルである。圧縮BWフィールドは、例えば、データ送信元のSTAがRTSフレームを送信した後の送信機会(TXOP)において、データフレーム1003の送信に用いられるチャネルの番号を示す。
図5Aは、単一(シングル)チャネルでの圧縮BWフィールドの値の例(0)と、チャネルボンディングでの圧縮BWフィールドの値の例(1〜5)と、を示す。チャネルボンディングの場合の圧縮BWフィールドには、重複しない占有チャネル番号の異なる組み合わせ(パターン)に対して、異なる圧縮BWフィールドの値が割り当てられてよい。
例えば、2チャネル及び3チャネルのチャネルボンディングでは、占有チャネル番号の異なる組み合わせに対して異なる値(「1又は2」及び「3又は4」)が圧縮BWフィールドに設定されてよい。4チャネルのチャネルボンディングでは、占有チャネル番号の1つの組み合わせに対応した1つの値(5)が、圧縮BWフィールドに設定される。
図5Bは、2つの2.16GHzチャネルによるチャネルアグリゲーション(CA)での圧縮BWフィールドの値の例を示す。図5Bの例では、占有チャネル番号の4つの組み合わせにそれぞれ対応した「6〜9」のうちのいずれか1つが圧縮BWフィールドに設定される。
図5Cは、2つの4.32GHzチャネルによるCAでの圧縮BWフィールドの値の例(10)を示す。なお、図5Cにおいて、「11〜15」は予約(reserved)値である。
図3のステップS12では、STA100は、データフレーム1003をch1、ch2及びch3の3チャネルを占有するチャネルボンディングで送信するため、RTSフレーム1001において、圧縮BWフィールドの値を「3」に設定する(図5A参照)。なお、図3では、図示しないch4を含めたch1からch4が対象になるため、圧縮BWフィールドの値を「3」に設定することができる。
圧縮BWフィールドの値が「3」であることは、動作モードが、3チャネルのチャネルボンディング(2.16GHz×3=6.48GHz)であり、かつ、最小のチャネル番号が奇数(例えば、ch1)であることを表す。
例えば、STA100は、圧縮BWフィールドの値=「3」によって示されるボンディングチャネル(図3の場合、ch1、ch2及びch3のチャネルボンディング)を占有するチャネル(ch1、ch2及びch3)のそれぞれにRTSフレームを送信する。
図4に戻り、フレーム制御フィールドには、例えば、フレームがRTSフレームであることを示すタイプ値が含まれる。
デュレーションフィールドには、図3に示したように、RTSフレーム2001の送信後に、例えば、RTSフレーム2001の送信元STA100でのフレーム送受信にかかる時間が設定される。
例えば、STA100は、CTSフレーム2002の受信、データフレーム1003の送信、及び、Ackフレーム1004の受信にかかる合計時間を、RTSフレーム2001のデュレーションフィールドに設定する。
RAフィールドには、フレームの宛先を示す情報が設定され、TAフィールドには、フレームの送信元を示す情報が設定される。例えば、図3の例において、STA100は、RAフィールドに、STA200のMACアドレスを設定し、TAフィールドに、STA100のMACアドレスを設定する。
(その他のフィールド)
図4において、11ad規格で規定された、その他のフィールドの概要は、以下のとおりである。
差動エンコーダ初期化フィールドには、例えば、差動符号化の初期値が設定される。Lengthフィールドには、例えば、ペイロードフィールドに含まれるデータ長(例えば、オクテット数)が設定される。
パケットタイプには、例えば、PHYパケットがトレーニングフィールド(不図示)を含む場合のトレーニングフィールドの種別を示す情報が設定される。トレーニングLengthフィールドには、例えば、PHYパケットがトレーニングフィールドを含む場合のトレーニングフィールドの長さを示す情報が設定される。
ターンアラウンドフィールドには、例えば、PHYパケットに対してSIFS応答を求める場合、「1」が設定される。ただし、PHYパケットがRTSフレームを含む場合、ターンアラウンドフィールドは「0」に設定される。
なお、DMG CTSフレーム2002のフォーマットは、例えば、図4に例示したRTSフレーム2001と同様でよい。
STA200は、DMG CTSフレーム2002を送信する場合、DMG CTSフレーム2002を送信するチャネルに応じた値を圧縮BWフィールドに設定する。例えば、図3の例では、STA200は、図5Aにて説明したとおり、DMG CTSフレーム2002の圧縮BWフィールドの値を「3」に設定する。
また、STA200は、RTSフレーム2001及びDMG CTSフレーム2002の各デュレーションフィールドが示す期間の終了時刻が互いに一致するように、DMG CTSフレーム2002のデュレーションフィールドの値を設定する。なお、「一致する」とは、完全一致を意味するだけでなく、誤差(例えば、1μs以下の誤差)は許容されてよいことを意味する。
例えば、DMG CTSフレーム2002のデュレーションフィールドの値は、RTSフレーム2001のデュレーションフィールドの値から、PIFS(例えば、8μs)と、DMG CTSフレーム2002のフレーム長と、を差し引いた値であってよい。
(STAの構成例)
次に、図6A及び図6Bを参照して、STA100の構成例について説明する。図6Aは、STA100の構成例を示すブロック図であり、図6Bは、MAC制御部101の構成例を示すブロック図である。なお、既述の(第2の)STA200、(第3の)STA300、及び、第4のSTAについても、図6A及び図6Bに例示した構成と同等の構成を有すると考えてよい。
図6Aに例示するように、STA100は、例えば、MAC制御部101、PHY送信回路102、DAC103、送信RF回路104、送信q−omniアンテナ105、及び、送信アレイアンテナ106を備えてよい。また、STA100は、例えば、PHY受信回路112、ADC113、受信RF回路114、受信q−omniアンテナ115、受信アレイアンテナ116、及び、CCA検出回路121を備えてよい。「DAC」は、「digital-to-analog converter」の略記であり、「ADC」は、「analog-to-digital converter」の略記である。なお、CCA検出回路121は、PHY受信回路112に含まれてもよい。
MAC制御部101は、例えば、送信MACフレームデータを生成する。例えば、MAC制御部101は、図3のステップS12において、RTSフレーム2001のデータを生成し、PHY送信回路102に出力する。
また、MAC制御部101は、生成した送信MACフレームが適切に符号化及び変調されるための制御情報(例えば、PHYフレームのヘッダ情報、及び、送信タイミングに関する情報を含む)を、PHY送信回路102に出力する。
MAC制御部101の構成例については、図6Bを用いて後述する。
PHY送信回路102は、MAC制御部101から入力された制御情報に基づき、MAC制御部101から入力された送信MACフレームデータを符号化及び変調してPHYフレームデータを生成する。生成されたPHYフレームデータは、例えば、DAC103にてアナログ信号に変換された後、送信RF回路104にて無線信号に変換される。
PHY送信回路102は、送信RF回路104を制御する。例えば、PHY送信回路102は、指定されたチャネルに応じた中心周波数の設定、送信電力の制御、及び、指向性の制御を送信RF回路104に対して行う。
送信q−omniアンテナ105は、例えば、送信RF回路104から入力された無線信号を、擬似無指向性の無線信号として送信する。なお、「q−omni」は、「擬似無指向性(quasi−omni)」の略記である。
送信アンテナアレイ106は、例えば、送信RF回路104から入力される無線信号を、指向性を有する無線信号として送信する。送信アンテナアレイ106は、アレイ構成でなくてもよい。指向性が制御されるアンテナ構成であれば、「アンテナアレイ」と称されてよい。
送信q−omniアンテナ105は、送信アンテナアレイ106に比べて広いビーム幅を有する。一方、送信アンテナアレイ106は、指向性の制御に応じて、特定の方向において、他の方向よりも大きなゲインを有する。送信アンテナアレイ106の特定の方向のゲインは、送信q−omniアンテナ105のゲインよりも大きくてもよい。
また、送信アンテナアレイ106は、送信q−omniアンテナ105に比べて、送信RF回路104からの入力電力が大きくてもよい。例えば、送信RF回路104が、送信q−omniアンテナ105及び送信アンテナアレイ106を構成するアンテナ素子毎に送信アンプが備えられることがある。この場合、多数のアンテナ素子を備える送信アンテナアレイ106は、アンテナ素子数の少ない送信q−omniアンテナ105に比べて、入力電力が大きい。
なお、STA100は、送信アンテナアレイ106を用いて擬似無指向性の無線信号を送信してもよい。別言すると、送信アンテナアレイ106は、送信q−omniアンテナ105を含んでもよい。
例えば、STA100は、送信RF回路104を制御して、送信アンテナアレイ106の複数のアンテナ素子のそれぞれに電力を入力することで、送信アンテナアレイ106から指向性を有する無線信号を送信してもよい。
また、STA100は、送信RF回路104を制御して、送信アンテナアレイ106の複数のアンテナ素子のうちの一部に電力を入力することで、送信アンテナアレイ106から擬似無指向性の無線信号を送信してもよい。なお、擬似無指向性の無線信号の送信に用いるアンテナ素子数は、指向性の無線信号の送信に用いるアンテナ素子数より少なくてもよい。
PHY送信回路102、DAC103、送信RF回路104、送信q−omniアンテナ105、及び、送信アレイアンテナ106を含むブロックは、RTSフレーム及び/又はCTSフレームを送信する送信回路の一例に相当すると捉えてよい。
受信q−omniアンテナ115は、通信相手である通信装置(例えば、STA200)から受信した無線信号を、受信RF回路114に出力する。受信q−omniアンテナ115は、無線信号の到来方向とゲインとの関係において擬似無指向性を有する。
受信アンテナアレイ116は、例えば、受信した無線信号を受信RF回路114に出力する。受信アレイアンテナ116は、無線信号の到来方向とゲインとの関係において、受信q−omniアンテナ115よりも強い指向性を有してよい。受信アンテナアレイ116は、アレイ構成でなくてもよい。指向性が制御されるアンテナ構成であれば、「アンテナアレイ」と称されてよい。
受信q−omniアンテナ115は、例えば、受信アンテナアレイ116に比べて、広いビーム幅を有する。一方、受信アンテナアレイ116は、指向性の制御に応じて、特定の方向において、他の方向よりも大きなゲインを有する。受信アンテナアレイ116の特定の方向におけるゲインは、受信q−omniアンテナ115に比べて大きくてもよい。
受信RF回路114は、受信q−omniアンテナ115及び受信アンテナアレイ116が受信した無線信号をベースバンド信号に変換する。
ADC113は、受信RF回路114から入力されたアナログベースバンド信号をデジタルベースバンド信号に変換する。
PHY受信回路112は、ADC113から入力されたデジタルベースバンド信号に対して、例えば、同期、チャネル推定、等化、及び、復調を含む受信処理を行い、受信PHYフレームを生成する。また、PHY受信回路112は、受信PHYフレームに対して、ヘッダ信号の解析、及び、誤り訂正復号を行い、受信MACフレームデータを生成する。
受信MACフレームデータは、例えば、MAC制御部101に入力される。MAC制御部101は、受信MACフレームデータの内容を解析し、上位レイヤ(不図示)にデータを転送する。また、MAC制御部101は、受信MACフレームデータに応じた応答を行うための送信MACフレームデータを生成する。
例えば、MAC制御部101は、SLS(sector level sweep)手順におけるISS(initiator sector sweep)の最終SSW(sector sweep)フレームを受信したと判断した場合、適切なSSWフィードバック情報を含むRSS(responder sector sweep)のためのSSWフレームを生成してよい。SSWフレームは、送信MACフレームデータとしてPHY送信回路102に入力されてよい。
PHY受信回路112は、例えば、受信RF回路114を制御する。例えば、PHY受信回路112は、指定されたチャネルに応じた中心周波数の設定、AGC(automatic gain control)を含む受信電力の制御、及び、指向性の制御を受信RF回路114に対して行ってよい。
また、MAC制御部101は、例えば、PHY受信回路112を制御する。例えば、MAC制御部101は、受信の起動又は停止、あるいは、キャリアセンスの起動又は停止を、PHY受信回路112に指示してよい。
例えば、STA100は、図3のステップS11において、図6Aの受信アンテナアレイ116を指向性アンテナとして用いてキャリアセンスを行うために、図6Aの受信RF回路114を設定してよい。また、STA100は、ステップS12において、図6Aの送信アンテナアレイ106を指向性アンテナに用いてRTSフレームを送信するために、図6Aの送信RF回路104を設定してよい。
また、STA200は、図3のステップS13において、図6Aの受信アンテナアレイ116を指向性アンテナに用いたキャリアセンスを行うために、図6Aの受信RF回路114を設定してよい。また、STA200は、ステップS14において、図6Aの送信アンテナアレイ106を指向性アンテナに用いてCTSフレーム2002を送信するために、図6Aの送信RF回路104を設定してよい。
受信RF回路114に対するキャリアセンス及び/又は指向性アンテナの設定は、例えば、制御回路の一例であるMAC制御部101が、設定に対応した制御信号を受信RF回路114に出力することによって行われる。送信RF回路104に対する指向性アンテナの設定は、例えば、MAC制御部101が、設定に対応した制御信号を送信RF回路104に出力することによって行われる。
STA100は、図3のステップS11において指向性アンテナとして受信アンテナアレイ116を用いたキャリアセンスを行うことで、他のSTA300がSTA200とは異なる方向に存在する場合、STA300からの送信信号によるCCAビジーの検出確率を低減できる。
したがって、STA100は、通信相手であるSTA200とは異なる他のSTA300からの干渉波となる送信信号を受信し得る環境である場合、指向性アンテナとして受信アンテナアレイ116を用いることで、STA200との通信機会を獲得できる確率を増加できる。
また、STA200は、ステップS13において指向性アンテナとして受信アンテナアレイ116を用いてキャリアセンスを行うことで、他のSTA300がSTA100とは異なる方向に存在する場合、STA300からの干渉波に起因したCCAビジーの検出確率を低減できる。
したがって、STA200は、通信相手であるSTA100とは異なる他のSTA300からの干渉波となる送信信号を受信し得る環境である場合、指向性アンテナとして受信アンテナアレイ116を用いることで、STA100との通信機会を獲得できる確率を増加できる。
CCA検出回路121は、例えば、受信RF回路114が測定したチャネル毎の受信電力、及び、PHY受信回路112が測定したプライマリチャネルにおけるプリアンブル相関レベルに基づいて、チャネル毎に、CCAビジーが検出された否かを判定する。
例えば、CCA検出回路121は、プライマリチャネルについて下記(a)〜(c)のうちの少なくとも1つが満たされた場合に、プライマルチャネルにおいてCCAビジーを検出したと判定してよい。
(a)信号電力が「−78dBm」以上に相当するプリアンブル信号(例えば、11ad規格における「制御PHYプリアンブル信号」)の相関が検出された場合
(b)信号電力が「−68dBm」以上に相当するプリアンブル信号(例えば、11ad規格における「シングルキャリア(SC)PHYプリアンブル信号」)の相関が検出された場合
(c)信号電力が「−48dBm」以上の何らかの無線信号(信号種別は不問)の受信が検出された場合
また、CCA検出回路121は、非プライマリチャネルにおいて例えば信号電力が「−48dBm以上の何らかの無線信号(信号種別は不問)の受信を検出した場合に、非プライマリチャネルにおいてCCAビジーを検出したと判定してよい。CCAビジーの検出は、例えば、チャネル毎に、MAC制御部101に通知される。
なお、PHY受信回路112、ADC113、受信RF回路114、受信q−omniアンテナ115、及び、受信アレイアンテナ116を含むブロックは、少なくともRTSフレーム及び/又はCTSフレームを受信する受信回路の一例に相当すると捉えてよい。
(MAC制御部の構成例)
次に、図6Bを参照して、図6Aに例示したMAC制御部101の構成例について説明する。
図6Bに示すように、MAC制御部101は、例えば、フレームデータ生成部1011、フレームデータ処理部1012、マルチチャネルアクセス制御部1013、及び、送信タイミング制御部1014を備えてよい。
フレームデータ生成部1011は、送信MACフレームデータ、例えば、RTSフレーム、CTSフレーム、及び、送信データフレームのうちの少なくとも1つのデータを生成し、PHY送信回路102へ出力する。
フレームデータ処理部1012は、例えば、PHY受信回路112から受信MACフレームデータを受信し、例えば、フレーム種別の判別、送信及び受信アドレスの判別、並びに、判別したフレーム種別に応じた受信処理を行う。
マルチチャネルアクセス制御部1013は、例えば、送信及び受信を行うチャネルを決定し、決定したチャネルに応じた設定に、PHY送信回路102及びPHY受信回路112を設定する。
また、マルチチャネルアクセス制御部1013は、受信したフレーム、例えば、RTSフレームが、シングルチャネル送信であるか、複数チャネル送信であるか、を判別する。
なお、マルチチャネルアクセス制御部1013は、例えば、下記(i)〜(iii)のいずれか1つ以上の情報に基づいて、RTSフレームを受信したチャネルを判別してもよい。
(i)受信RF回路114が測定したチャネル毎の受信電力
(ii)PHY受信回路112が検出したチャネル毎のプリアンブル相関レベル
(iii)PHY受信回路112がチャネル毎に信号を復調及び復号した結果
(i)及び(ii)の情報は、例えば、CCA検出回路121を経由してMAC制御部101に通知されてよい。CCA検出回路121がPHY受信回路112に含まれる場合は、PHY受信回路112からMAC制御部101へ(i)及び(ii)の情報が通知されてよい。
送信タイミング制御部1014は、例えば、送信MACフレームデータ、例えば、RTSフレーム、及び/又は、CTSフレーム2002を送信するタイミングを決定し、決定したタイミングをPHY送信回路102に設定する。
例えば、送信タイミング制御部1014は、RTSフレームを受信したチャネルの情報に基づいて、CTSフレーム2002をSIFS(図2参照)で送信するか、あるいは、PIFS(図3参照)で送信するかを決定してよい。なお、RTSフレームを受信したチャネルの情報は、例えば、マルチチャネルアクセス制御部1013において検出される。
(動作例)
次に、図7A及び図7Bに例示したフローチャートを参照して、図3におけるSTA200の動作例について説明する。
[ステップS11a]
STA200は、例えば、受信アンテナを擬似無指向性(q−omni)に設定する。別言すると、STA200は、受信q−omniアンテナ115を用いて無線信号を受信するように、受信RF回路114を設定する。そして、STA200は、受信q−omniアンテナ115を用いて、プライマリチャネルのキャリアセンス(CS)を行う。
ステップS11aは、STA200における待ち受け状態における処理を表す。例えば、STA200は、他のSTA(例えば、STA100)からパケット(例えば、RTSフレーム2001のパケット)を受信するまで、キャリアセンスを継続する。
ステップS11aにおいて、STA200は、ch1についてキャリアセンスを行い、ch2及びch3についてはキャリアセンスを行わないため、STA200の待ち受け状態における消費電力を低減できる。
[ステップS12a]
STA200は、待ち受け状態において、STA100が送信したRTSフレーム2001を受信する。
[ステップS12b(Yes)]
STA200は、ステップS11aにおけるキャリアセンスの結果に応じて処理の分岐を行う。例えば、STA200は、RTSフレーム2001を受信する前の所定期間(例えば、PIFS)においてCCAビジーを検出したか否かを判断し、判断結果に応じて処理の分岐を行う。
例えば、STA200は、RTSフレーム2001を受信する前のPIFSにおいてCCAビジーを検出した場合(Yes)、プライマリチャネルにおいて他のSTA(例えば、STA300)から干渉波を受けると判断して処理を終了してよい。この場合、STA200は、RTSフレーム2001を受信した場合であっても、他のSTA300に干渉波を与えることを避けるために、CTSフレーム2002を送信しない。
別言すると、STA200は、受信RTSフレーム2001が複数チャネル送信を示す場合であっても、11ad規格対応の端末と同様に、プライマリチャネルのキャリアセンス結果に応じて、CTSフレーム2002による応答可否を判断する。そのため、11ad規格に対応した端末を含む他のSTAとの関係で、送信機会獲得の公平性を保つことができる。
なお、STA200は、ステップS12bにおいて、RTSフレーム2001を受信する前のPIFSにCCAビジーを検出した場合(Yes)でも、RTSフレーム2001が複数チャネル送信を示す場合には、ステップS12cへ処理を進めてもよい。
STA200は、後述するステップS13bにおいて、再度、キャリアセンスを行うことで、STA100との通信機会を獲得できる確率を高めることができる。詳細については、図8A及び図8Bにて後述する。
[ステップS12b(No)]
STA200は、RTSフレーム2001を受信する前のPIFSにおいてCCAビジーを検出しない場合(No)、処理をステップS12cに進めてよい。
[ステップS12c]
STA200は、ステップS12aにおいて受信したRTSフレーム2001に含まれる値に応じて、処理の分岐を行う。別言すると、STA200は、RTSフレーム2001が複数チャネルにて送信されたか否かを判断し、判断結果に応じて処理の分岐を行う。
例えば、STA200は、RTSフレーム2001の予約ビット(図4参照)の値が「11」(2進数)ではない場合(No)、RTSフレーム2001が単一チャネルで送信されたと判断する。この場合、STA200は、処理を図7Bへ進める。図7Bの処理については後述する。
一方、ステップS12cにおいて、RTSフレーム2001の予約ビット(図4参照)の値が「11」(2進数)である場合(Yes)、STA200は、RTSフレーム2001が複数チャネルにて送信されたと判断する。この場合、STA200は、例えば、圧縮BWフィールドの値に基づいて、RTSフレーム2001が送信されたチャネルを判断する。
例えば、RTSフレーム2001の圧縮BWフィールドの値が「3」であり(図5A参照)、STA200は、チャネルch1〜ch4がSTA100との通信に利用可能な場合、RTSフレーム2001は、チャネルch1、ch2及びch3にて送信されたと判断する。
なお、STA200は、STA200が利用可能なチャネル(例えば、前述のチャネルch1〜ch4)をステップS11aよりも前に決定して、決定したチャネルに関する情報をSTA100へ通知してもよい。
[ステップS13a]
ステップS12cにおいて、RTSフレーム2001が複数チャネルにて送信された判断した場合、STA200は、受信アンテナを指向性に切り替える。例えば、STA200は、図6の受信アンテナアレイ116を用いて受信(キャリアセンスが含まれてよい)を行うように、図6の受信RF回路114をMAC制御部101によって設定する。
また、MAC制御部101は、受信アンテナアレイ116の指向性を、受信RTSフレーム2001のTAフィールドに示されるSTA(例えば、STA100)に向けるように、図6の受信RF回路114及び受信アンテナアレイ116を設定する。
ここで、特定の方向へ受信アンテナの指向性を制御すること、別言すると、受信ビームフォーミングを行うことは、例えば、アンテナゲインが高まる設定値又は制御値を、受信RF回路114及び/又は受信アンテナアレイ116に設定することが含まれてよい。設定値又は制御値の一例は、受信アンテナアレイ116を成すアンテナ素子の位相を設定又は制御する値であってよい。
[ステップS13b]
STA200は、RTSフレーム2001の圧縮BWフィールドが示すチャネルについて、キャリアセンスを行う。例えば、図3の例では、圧縮BWフィールドの示すチャネルがch1、ch2及びch3であるため、STA200は、ステップS13bにおいて、ch1、ch2及びch3についてキャリアセンスを行う。
[ステップS14a]
STA200は、ステップS13bにおいてCCAビジーを検出しなかったチャネルにて、CTSフレーム2002を送信する。例えば、STA200は、ステップS13bにおいてch1、ch2及びch3のいずれにおいてもCCAビジーが検出されない場合、ステップS14aにおいて、ch1、ch2及びch3にてCTSフレーム2002を送信する。
また、例えば、STA200は、ステップS13bにおいてch2及びch3のいずれにおいてもCCAビジーが検出されず、ch1においてCCAビジーが検出された場合、ステップS14aにおいて、ch2及びch3にてCTSフレーム2002を送信する。
このように、STA200は、RTSフレーム2001が送信されたチャネルについてキャリアセンスを行い、CCAビジーが検出されないチャネルにてCTSフレーム2002を送信する。
なお、ステップS14aにおいて、プライマリチャネルにおいてCCAビジーが検出された場合、STA200は、CCAビジーが非検出の他チャネルにおいてもCTSフレーム2002を送信しない設定でもよい。例えば、STA200は、チャネルch1においてCCAビジーが検出された場合、チャネルch1と、他のチャネルch2及びch3と、にCTSフレーム2002を送信しなくてよい。
また、ステップS14aにおいて、プライマリチャネルにおいてCCAビジーが検出された場合、STA200は、プライマリチャネルとは異なるチャネルにおいてCTSフレーム2002を送信してもよい。
この場合、STA200は、プライマリチャネルとは異なるチャネルを用いたCTSフレーム2002の送信の有無を示す情報を、STA100へ通知してもよい。なお、CTSフレーム2002の送信の有無を示す情報は、例えば、ステップS11aよりも前に、STA100へ送信される信号に含められてもよい。
例えば、STA100に接続(association)を要求するAR(association request)フレームのCapabilitiesエレメントに、CTSフレーム2002の送信の有無を示す情報が含められてよい。
[ステップS15a]
STA200は、ステップS14bにおいてCTSフレーム2002を送信したチャネルにおいて、データフレーム1003を受信する。
[ステップS16a]
STA200は、データフレーム1003を受信したチャネルにて、Ackフレーム1004又はBlock AckフレームをSTA100へ送信する。
次に、ステップS12cにおいて、RTSフレーム2001が単一チャネルにて送信されたと判断された場合(No)に実行される、図7Bの処理(ステップS13c、S14b、S15b及びS16b)について説明する。
単一チャネル送信の場合、STA200とSTA100とが、プライマリチャネルにてデータフレーム1003の通信を行うように、STA200は、CTSフレーム2002をプライマリチャネルにて送信してよい。
[ステップS13c]
例えば、単一チャネル送信の場合、STA200は、送信アンテナを指向性アンテナに設定する。例えば、図6の送信アンテナアレイ106を用いて送信を行うように、図6の送信RF回路104をMAC制御部101によって設定する。
また、MAC制御部101は、例えば、STA200の送信アンテナの指向性を、RTSフレームのTAフィールドに示されるSTA(例えば、STA100)が位置する方向に設定する。
特定の方向へ送信アンテナの指向性を制御すること、別言すると、送信ビームフォーミングを行うことは、例えば、アンテナゲインが高まる設定値又は制御値を、図6の送信RF回路104及び/又は送信アンテナアレイ106に設定することが含まれてよい。設定値又は制御値の一例は、送信アンテナアレイ106を成すアンテナ素子の位相を設定又は制御する値であってよい。
なお、複数チャネル送信では、図7AのステップS13aにおいて、STA200の受信アンテナが指向性アンテナに設定されたのに対し、単一チャネル送信では、図7BのステップS13cにおいて、STA200の送信アンテナが指向性アンテナに設定される。
別言すると、複数チャネル送信では、STA200は、RTSフレーム2001の受信完了後に、指向性アンテナによる受信(キャリアセンス)を行い、単一チャネル送信では、RTSフレーム2001の受信完了後に、指向性アンテナによる送信を行う。
なお、STA200は、図7AのステップS12cにて説明したとおり、RTSフレーム2001の予約フィールド及び圧縮BWフィールドの値に基づいて、複数チャネル送信であるか単一チャネル送信であるかを判別する。そのため、STA200は、複数チャネル送信に対応した受信処理と、単一チャネル送信に対応した送信処理と、を低遅延で切り替え可能である。
[ステップS14b]
STA200は、プライマリチャネルにてCTSフレーム2002を送信する。別言すると、STA200は、プライマリチャネルにてSTA100と通信可能であることをCTSフレーム2002によってSTA100へ通知する。
[ステップS15b]
CTSフレーム2002の送信後、STA200は、データフレーム1003をプライマリチャネルにて受信する。
[ステップS16b]
データフレーム1003の受信後、STA200は、プライマリチャネルにてAckフレーム1004又はBlock AckフレームをSTA100へ送信する。
以上のように、STA200は、RTSフレーム2001の受信前に複数チャネルの全部ではなく一部についてキャリアセンスを行なう。したがって、STA200は、待ち受け状態において複数チャネルの全てについてキャリアセンスを行う場合に比して、待ち受け状態におけるキャリアセンスに伴う消費電力を低減できる。
また、STA200は、RTSフレーム2001を受信した場合、RTSフレーム2001の送信元であるSTA100が位置する方向へ指向性アンテナを設定してキャリアセンスを行う。
したがって、STA200は、STA100が位置する方向とは異なる方向から到来する干渉波を受ける場合であっても、干渉波によってCCAビジーが検出される確率を低減することができる。
これにより、STA200は、STA100に対するCTSフレーム2002の送信機会を獲得できる確率を増加できる。よって、STA200は、STA100が送信したデータフレーム1003の受信機会が増加するため、STA100からの受信データスループットが向上する。
<変形例>
次に、上述した第1の実施形態の変形例について、図8A及び図8Bを参照して説明する。図8A及び図8Bは、図7A及び図7Bに例示した、STA200の動作例の変形例を示す。
図8A及び図8Bに示す動作例では、STA200が、単一チャネルにてRTSフレーム2001を受信した場合の動作が図7A及び図7Bとは異なる。例えば、図8Aにおいて、図7Aの判定処理S12bは削除されている。また、図8Bにおいて、図7Aの判定処理S12bに相当する処理S12fが、図7Bに対して追加されている。
そのため、図8Aにおいて、STA200は、RTSフレーム2001を受信する前のPIFSにおいてCCAビジーを検出したか否かに関わらず、ステップS12dに処理を進める。
ステップS12dにおいて、STA200は、図7Aの処理12cと同様に、RTSフレーム2001が複数チャネルにて送信されたか否かを判断し、判断結果に応じて処理の分岐を行う。
例えば、RTSフレーム2001が複数チャネルにて送信されたと判断した場合(ステップS12dでYes)、STA200は、図7Aにて説明した処理S13a、S13b、S14a、S15a及びS16aと同等の処理を実施してよい。
例えば、STA200は、圧縮BWフィールドの値が示すチャネルについてキャリアセンスを行い、CTSフレーム2002を送信するチャネルを決定し、CTSフレーム2002を送信したチャネルにてデータフレーム1003を受信する。
ステップS13a及びS13bにおいて、STA200は、受信アンテナをSTA100に対する指向性アンテナに設定してキャリアセンスを行うため、STA100の方向とは異なる方向から受ける干渉波によってCCAビジーが検出される確率を低減できる。
したがって、STA200は、STA100の位置する方向とは異なる方向から到来する干渉波となる送信信号を受信し得る環境にある場合、CTSフレーム2002の送信機会を獲得できる確率を増加できる。よって、STA200は、STA100が送信したデータフレーム1003の受信機会が増加するため、STA100からの受信データスループットが向上する。
一方、図8AのステップS12dにおいて、RTSフレーム2001が単一チャネルにて送信されたと判断した場合(No)、STA200は、図8Bに例示する処理を行う。例えば、STA200は、RTSフレーム2001を受信する前のPIFS(例えば、8μs)においてCCAビジーが検出されたか否かを判定する(ステップS12f)。
CCAビジーが検出された場合(ステップS12fでYes)、単一チャネルがビジーであるため、STA200は、STA100との通信を省略して処理を終了してよい。
CCAビジーが検出されない場合(ステップS12fでNo)、STA200は、図8Bに例示するように、図7Aの処理S13c、S14b、S15b及びS16bとそれぞれ同等の処理を行ってよい。
例えば、STA200は、送信アンテナをSTA100に対する指向性アンテナに設定して、プライマリチャネルにてCTSフレーム2002を送信する。これにより、STA200は、STA100からデータフレーム1003をプライマリチャネルにて受信し、プライマリチャネルにてAckフレーム1004又はBlock AckフレームをSTA100へ送信する。
以上のように、第1の実施形態の変形例によれば、STA200において、プライマリチャネルのCCAビジーが検出されたか否かに関わらず、RTSフレーム2001が複数チャネルで送信されたか単一チャネルで送信されたかの違いに応じた動作を行う。
したがって、例えば、STA200において、STA100の位置する方向とは異なる方向から到来する干渉波が原因でプライマリチャネルのCCAビジーが検出された場合、STA200は、図7AのステップS12b(Yes)とは異なり、処理を終了しない。
よって、STA200は、プライマリチャネルのCCAビジーが検出された場合、処理を継続し、CCAビジーが未検出のチャネルを用いて、STA100と通信を開始することができる。
なお、RTSフレーム2001の予約ビットの値が「複数チャネル」を示す「11」(2進数)であり、かつ、圧縮BWフィールドの値が「単一チャネル」を示す「0」(図5A参照)である場合について説明する。
この場合、STA200は、図8AのステップS12dで「Yes」と判定して、ステップS13aに処理を進めてよい。ステップS13bにおいて、STA200は、圧縮BWフィールドの値が示す単一チャネルについてキャリアセンスを行ってよい。
以上のように、上述した変形例によれば、STA200は、RTSフレーム2001の受信後にCCAビジーが検出されるか否かに関わらず、受信RTSフレーム2001が複数チャネル又は単一チャネルの何れで送信されたかを判断し、判断結果に応じた処理を進める。
したがって、RTSフレーム2001の受信後にCCAビジーが検出されることによって、STA100とSTA200とのデータ通信が開始されないことを回避できる。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について、図9、図10、及び、図11A〜図11Cを参照して説明する。図9は、第2の実施形態に係る無線通信システム1のデータ通信の一例を示す図である。図9においても、図3と同様に、STA100が他のSTA200とデータ通信を行う動作例が示される。図10は、CTSフレーム3002のフォーマット例を示す図である。図11A〜図11Cは、データ3005を受信するSTA200の動作例を示すフローチャートである。
なお、第2の実施形態において、STA100、STA200、及び、STA300は、第1の実施形態において図6A及び図6Bに例示した構成と同一若しくは同様の構成を有してよい。別言すると、図6A及び図6Bに例示した「STA」の構成例は、第1及び第2の実施形態に共通でよい。
[ステップS21]
図9に例示するように、データ3005を送信するSTA100は、例えば、データフレームの送信に用いる複数チャネル(例えば、ch1、ch2及びch3の3チャネル)のキャリアセンスを行う。また、STA200(及びSTA300)は、複数チャネルの一部(例えば、プライマリチャネルch1)についてキャリアセンスを行う。
[ステップS22]
STA100は、ステップS21においてチャネルch1、ch2及びch3でCCAビジーを検出しなかった場合、STA200宛に、チャネルch1、ch2及びch3にてRTSフレーム3001を送信する。STA200は、チャネルch1、ch2及びch3のうち1つ以上のチャネルにて、RTSフレーム3001を受信する。「1つ以上のチャネル」とは、複数チャネルのうちの一部のチャネルについて、STA200が、RTSフレーム3001を正しく受信していない状況を意味する。
[ステップS23]
STA200は、プライマリチャネルch1においてCCAビジーが検出されない場合、単一チャネル(例えば、プライマリチャネルch1)にて、CTSフレーム3002を送信する。
図10に、DMG CTSフレーム3002のフォーマット例を示す。図10に示すフォーマットにおいて、図4に説明したフィールドと同一のフィールドについては説明を省略する。
STA200は、ステップS23において、例えば、予約フィールドの値を図4と同様に「11」(2進数)に設定し、圧縮BWフィールドの値を、単一チャネルによる送信を示す「0」に設定し、パケットタイプの値を「1」に設定する。
なお、DMG CTSフレーム3002のパケットタイプの値が「0」である場合、STA200は、図7Bと同様に、単一チャネルによるデータ通信を行ってよい。この動作例については、図11Cにて改めて後述する。
一方、パケットタイプの値に「1」が設定されたDMG CTSフレーム3002は、RTSフレーム3001の再送要求を示す。例えば、STA200は、受信したRTSフレーム3001の予約ビットの値が「複数チャネル」を示すのにも関わらず、一部のチャネルについてRTSフレーム3001の受信に失敗した場合に、RTSフレーム3001の再送を送信元STA100に要求する。
[ステップS24]
STA200は、CTSフレーム3002の送信後、正しく受信したRTSフレーム3001の圧縮BWフィールドが示す複数チャネル(例えば、ch1、ch2及びch3)について、キャリアセンスを行ってよい。
キャリアセンスに際して、STA200は、受信アンテナをRTSフレーム3001のTAフィールドが示すSTA(例えば、STA100)に対する指向性アンテナに設定してよい。
なお、圧縮BWフィールドが示す複数チャネルのうち、既にキャリアセンスを行ったチャネル(例えば、プライマリチャネルch1)については、再度のキャリアセンスを実施しない設定としてもよい。
一方、STA100は、パケットタイプの値に「1」が設定されたCTSフレーム3002を受信した場合、再送に係るRTSフレーム3003の送信前に、複数チャネルch1、ch2及びc3についてキャリアセンスを行ってよい。
キャリアセンスは、例えば、PIFSにおいて行われてよい。また、キャリアセンスに際して、STA100は、送信アンテナをCTSフレーム3002のTAフィールドが示すSTA(例えば、STA200)に対する指向性アンテナに設定してよい。
[ステップS25]
STA100は、複数チャネルch1、ch2及びch3においてCCAビジーが検出されない場合、例えばPIFS以上の時間間隔の後、RTSフレーム3003を、複数チャネルch1、ch2及びch3にて送信(再送)する。
[ステップS26]
STA200は、ステップS25において再送に係るRTSフレーム3003を受信した場合、ステップS24のキャリアセンスにおいてCCAビジーが検出されないチャネル(例えば、ch1、ch2及びch3)にて、CTSフレーム3004を送信する。このCTSフレーム3004のパケットタイプの値には例えば「0」が設定される。
[ステップS27]
STA100は、複数チャネルch1、ch2及びch3にてCTSフレーム3004を受信した場合、RTSフレーム3003のデュレーションフィールドが示す期間において、1つ又は複数のデータフレーム3005を送信してよい。
[ステップS28]
STA200は、データフレーム3005の受信を終了した後、例えばSIFS後に、Ackフレーム3006又は図示しないBlock AckフレームをSTA100宛に送信してよい。一方、STA100は、RTSフレーム3003のデュレーションフィールドが示す期間において、Ackフレーム3006又はBlock Ackフレームの待ち受けを行ってよい。
次に、上述したSTA100とSTA200との間において、データ3005を受信するSTA200に着目した動作例について、図11A〜図11Cのフローチャートを参照して説明する。
[ステップS21a]
図11Aに例示するように、STA200は、例えば、受信アンテナを擬似無指向性(q−omni)に設定する。別言すると、STA200は、受信q−omniアンテナ115を用いて無線信号を受信するように、受信RF回路114を設定する。そして、STA200は、受信q−omniアンテナ115を用いて、プライマリチャネルのキャリアセンスを行う。
ステップS21aは、STA200における待ち受け状態における処理を表す。例えば、STA200は、他のSTA(例えば、STA100)からパケット(例えば、RTSフレーム3001のパケット)を受信するまで、キャリアセンスを継続する。
ステップS21aにおいて、STA200は、プライマリチャネルch1についてキャリアセンスを行い、他のチャネルch2及びch3についてはキャリアセンスを行わないため、STA200の待ち受け状態における消費電力を低減できる。
[ステップS22a]
STA200は、RTSフレーム3001を受信する。
[ステップS22b(Yes)]
STA200は、ステップS21aにおけるキャリアセンスの結果に応じて処理の分岐を行う。例えば、STA200は、RTSフレーム3001を受信する前のPIFS(例えば、8μs)においてCCAビジーを検出したか否かを判断し、判断結果に応じて処理の分岐を行う。
例えば、STA200は、RTSフレーム3001を受信する前のPIFSにおいてCCAビジーを検出した場合(Yes)、プライマリチャネルにおいて他のSTA(例えば、STA300)から到来する干渉波を受けると判断して処理を終了してよい。この場合、STA200は、STA300に干渉波を与えることを避けるために、CTSフレーム3002を送信しない。
STA200は、受信したRTSフレーム3001が複数チャネル送信を要求する場合、11ad規格に対応した端末と同様に、プライマリチャネルのキャリアセンス結果に応じて、CTSフレームによる応答可否を判断する。そのため、11ad規格に対応した端末を含む他のSTAとの関係で、送信機会獲得の公平性を保つことができる。
なお、STA200は、ステップS22bにおいて、RTSフレーム3001を受信する前のPIFSにおいてCCAビジーを検出し、RTSフレーム3001が複数チャネル送信の場合、処理を終了せずにステップS22cへ処理を進めてもよい。
STA200は、後述するステップS24bにおいて、再度、キャリアセンスを行うため、STA100との通信機会を獲得できる確率を高めることができる。詳細については、図11B及び図11Cにて後述する。
[ステップS22b(No)]
STA200は、RTSフレーム3001を受信する前のPIFSにおいてCCAビジーを検出しない場合(No)、ステップS22cに処理を進めてよい。
[ステップS22c]
STA200は、ステップS22aにおいて受信したRTSフレーム3001に含まれる値に応じて、処理の分岐を行う。別言すると、STA200は、RTSフレーム3001が複数チャネルにて送信されたか否かを判断し、判断結果に応じて処理の分岐を行う。
例えば、STA200は、RTSフレーム3001の予約ビット(図10参照)の値が「11」(2進数)ではない場合(No)、RTSフレーム3001が単一チャネルで送信されたと判断する。この場合、STA200は、図11Cへ処理を進める。図11Cの処理については後述する。
一方、ステップS22cにおいて、RTSフレーム3001の予約ビットの値が「11」(2進数)である場合(Yes)、STA200は、RTSフレーム3001が複数チャネルにて送信されたと判断する。この場合、STA200は、図11Bに処理を進める。
[ステップS23a]
図11Bに例示するように、STA200は、例えば、RTSフレーム3001の再送を要求するCTSフレーム3002を単一チャネル(例えば、プライマリチャネルch1)にて送信する。
RTSフレーム3001の再送を要求するCTSフレーム3002には、例えば、予約フィールドの値に「11」(2進数)が設定され、圧縮BWフィールドの値に「0」が設定され、パケットタイプの値に「1」が設定される。
なお、STA100は、パケットタイプの値が「1」であるCTSフレーム3002を受信した場合、RTSフレーム3001を再送するために、再送に係るRTSフレーム3003を送信するチャネルについてキャリアセンスを行ってよい。
[ステップS24a]
CTSフレーム3002の送信後、STA200は、受信アンテナを指向性に切り替えてよい。例えば、STA200は、図6の受信アンテナアレイ116を用いて受信(キャリアセンスが含まれてよい)を行うように、図6の受信RF回路114をMAC制御部101によって設定する。
また、MAC制御部101は、受信アンテナアレイ116の指向性を、受信RTSフレーム2001のTAフィールドに示されるSTA(例えば、STA100)に向けるように、図6の受信RF回路114及び受信アンテナアレイ116を設定する。別言すると、STA200は、受信アンテナアレイ116をSTA100に対する指向性アンテナに設定する。
[ステップS24b]
STA200は、RTSフレーム3001の圧縮BWフィールドが示すチャネルについて、キャリアセンスを行う。例えば、図9の例では、圧縮BWフィールドの示すチャネルがch1、ch2及びch3であるため、STA200は、ステップS24bにおいて、ch1、ch2及びch3についてキャリアセンスを行う。
[ステップS25a]
STA200は、STA100から、チャネルch1、ch2及びch3にて再送されたRTSフレーム3003を受信する。
[ステップS25b]
STA200は、受信したRTSフレーム3001の圧縮BWフィールドの値と、ステップS24bでのキャリアセンスの結果と、を基に、利用可能なチャネルを決定してよい。例えば、STA200は、圧縮BWフィールドの値が示すチャネルであって、ステップS24bにおいてキャリアセンスの対象であったチャネル、かつ、キャリアセンスにおいてCCAビジーが検出されなかったチャネルを利用可能なチャネルに決定してよい。
[ステップS25c(No)]
ここで、利用可能なチャネルが存在しない場合、あるいは、利用可能なチャネルにプライマリチャネルが含まれない場合(No)、STA200は、例えば、ステップS23aへ戻り、図9のステップS23以降の処理を再度行う。
[ステップS25c(Yes)]
一方、プライマリチャネルを含む利用可能な1つ以上のチャネルが存在する場合(Yes)、STA200は、例えば、処理26aを実行する。なお、STA100及びSTA200がプライマリチャネルを含まない通信をサポートし、利用可能なチャネルにプライマリチャネルが含まれない場合、STA200は、ステップS25cにおいて「Yes」と判定して処理を処理26aに進めてもよい。
プライマリチャネルを含まない通信をサポートするか否かは、例えば、事前に、EDMG Capabilitiesエレメントを用いて通信相手に通知されてよい。「EDMG」は、「enhanced directional multi-gigabit」の略称である。
例えば、プローブ要求フレームの送信元宛に送信するプローブ応答(probe response)フレームに、プライマリチャネルを用いない通信をサポートするか否かを示す情報を含めてよい。プローブ要求フレームは、例えば、或るSTAがアクセス可能な通信相手を探索又はスキャンするために用いられる。
なお、以下のステップS26a、27a及び28aに示す処理は、それぞれ、図7Aに示したステップS14a、S15a及びS16aとそれぞれ同様でよい。
[ステップS26a]
STA200は、利用可能なチャネルにてCTSフレーム3004を送信する。図9の例では、プライマリチャネルを含む利用可能な3チャネルch1、ch2及びch3にて、CTSフレーム3004がSTA200からSTA100へ送信される。このCTSフレーム3004には、例えば、予約フィールドの値に「11」(2進数)が設定され、圧縮BWフィールドの値に利用可能なチャネルに応じた値が設定され、パケットタイプの値に「0」が設定される。
STA100は、CTSフレーム3004を受信した場合、圧縮BWフィールドの値に応じた利用可能チャネルにて、STA200宛にデータフレーム3005を送信する。
[ステップS27a]
STA200は、CTSフレーム3004を送信したチャネルにて、STA100が送信したデータフレーム3005を受信する。図9では、CTSフレーム3004がチャネルch1、ch2及びch3にて送信されたので、STA200は、チャネルch1、ch2及びch3にてデータフレーム3005を受信する。
[ステップS28a]
STA200は、データフレーム3005の受信が終了してから例えばSIFS後に、Ackフレーム3006又は図示しないBlock AckフレームをSTA100宛に送信してよい。
なお、ステップS26aにおいて、STA200は、CTSフレーム3004を送信する前に、例えば、送信アンテナを利用可能なチャネルに応じた指向性アンテナに設定してもよい。別言すると、STA200は、使用するチャネルに応じて異なる指向性パターンを設定してもよい。
また、ステップS24aにおいて、STA200は、受信アンテナを指向性アンテナには設定せずに受信q−omniアンテナ115にて待ち受けを行ってもよい。この場合、STA200は、例えば、ステップS26aにおいて、CTSフレーム3004を送信する前に、受信アンテナを指向性アンテナに設定してもよい。
STA200は、再送されたRTSフレーム3003が示すデュレーションフィールドの値に応じた期間において、データフレーム受信(ステップS27a)及びAckフレーム送信(ステップS28a)を繰り返し行ってもよい。
また、STA200は、STA100とのデータ通信を完了した場合、別言すると、デュレーションフィールドの示す期間が満了した場合、図11Aの開始へ処理を戻してもよいし、図11BのステップS24bへ処理を戻してもよい。
ステップS24bにおいて、STA200は、受信q−omniアンテナ115にてキャリアセンスを行ってもよい。この場合、STA200は、更に、STA100又は他のSTAと、複数チャネルを用いた通信を行う際に、図9のステップS21〜S23の処理を削減できるため、データフレームを受信するまでの遅延を短縮できる。
STA200が、更に、STA100又は他のSTAと、複数チャネルを用いた通信を行わない場合、STA200は、図11Aの開始へ処理を戻すことにより、単一チャネルの待ち受け状態となる。したがって、STA200の消費電力を削減できる。
次に、STA200が、図11AのステップS22cにおいて「No」と判定した場合、すなわち、図9のステップS22で受信したRTSフレーム3001が単一チャネルで送信されたと判断した場合の動作例について、図11Cを参照して説明する。
[ステップS23c]
STA200は、受信したRTSフレーム3001が単一チャネルで送信されたと判断した場合、例えば、送信アンテナを受信RTSフレーム3001のTAフィールドが示すSTA(例えば、STA100)に対する指向性アンテナに設定してよい。
[ステップS23d]
STA200は、例えば、RTSフレーム3001の再送を要求するCTSフレーム3002を、単一チャネル(例えば、プライマリチャネルch1)にて送信する。このCTSフレーム3002には、例えば、予約フィールドの値に「11」(2進数)が設定され、圧縮BWフィールドの値に「0」が設定され、パケットタイプの値に「1」が設定される。
STA100は、CTSフレーム3002の受信が終了した場合、CTSフレーム3002の圧縮BWフィールドの値に応じたチャネルにて、例えばSIFS後にデータフレームの送信を開始してよい。例えば、STA100は、プライマリチャネルch1にてデータフレームを送信してよい。
別言すると、STA100は、CTSフレーム3002の受信が終了した場合、図3のステップS15と同様に、CTSフレーム3002の受信が終了してからSIFS後に、データフレームの送信を行ってよい。すなわち、STA100は、RTSフレーム3003の再送は行わずに(したがって、キャリアセンスを行わない)、データフレームの送信を開始してよい。
これは、STA100が、図9におけるステップS23のCTSフレーム3002を、図3におけるステップS14のCTSフレーム2002に相当すると扱って、STA200に対して単一チャネルのデータ通信を開始してよいことを意味する。
[ステップS27c]
STA200は、CTSフレーム3002を送信した単一チャネル(例えば、プライマリチャネルch1)にて、データフレームの受信待ち受けを行い、STA100が単一チャネルch1にて送信したデータフレームを受信する。
[ステップS28c]
STA200は、データフレームの受信後(例えば、SIFSの待機後)に、Ackフレーム又はBlock AckフレームをSTA100宛に送信してよい。STA100は、RTSフレーム3001のデュレーションフィールドが示す期間において、Ackフレーム又はBlock Ackフレームの受信待ち受けを行ってよい。
以上のように、STA200は、CTSフレームにRTSフレームの再送を要求する情報を含めて送信した後、複数チャネルのうちの一部についてキャリアセンスを行わない。したがって、待ち受け状態における複数チャネルの全部についてキャリアセンスを行う場合に比して、STA200の消費電力を低減することができる。
また、STA200は、例えば図9のステップS24において、STA100に対する指向性アンテナを用いてキャリアセンスを行うことで、STA100とは異なる方向(例えば、STA300)から到来する送信信号によるCCAビジーの検出確率を低減できる。
したがって、STA200は、通信相手であるSTA100とは異なるSTA300から到来する送信信号を受信可能な環境である場合、STA100との通信機会を確保できる確率を増加できる。よって、STA200は受信スループットを向上できる。
また、STA100は、ステップS13において指向性アンテナ116を用いてキャリアセンスを行うことで、STA200とは異なる方向(例えば、STA300)から到来する送信信号によるCCAビジーの検出確率を低減できる。
したがって、STA100は、通信相手であるSTA200とは異なるSTA300が送信した信号を受信し得る環境である場合、STA200との通信機会を獲得できる確率を増加できる。よって、STA100は送信スループットを向上できる。
<第1及び第2の実施形態の効果のまとめ>
以上のように、上述した各実施形態によれば、データを受信するSTA200が、RTSフレームの受信前に複数チャネルの全部ではなく一部について第1のキャリアセンスを行なう。したがって、STA200は待ち受け状態におけるキャリアセンスに伴う消費電力を低減できる。
また、STA200は、RTSフレームの受信後、データフレームが受信される前(例えば、CTSフレームの送信前)に、少なくとも第1のキャリアセンスが未実施のチャネルについて第2のキャリアセンスを行う。したがって、STA200の送信したCTSフレームが、通信相手であるSTA100とは異なる他のSTAが送信した信号と衝突する確率を低減できる。
また、第1のキャリアセンスの対象にプライマリチャネルを含めることで、例えば、データフレームの送信チャネル数(別言すると、送信帯域幅)がSTA毎に適応的に変更された場合、STA間の送信機会獲得の公平性を担保し易い。あるいは、STA間でサポートする無線LAN規格に相違がある場合、STA間の送信機会獲得の公平性を担保し易い。
また、第2のキャリアセンスに、RTSフレームの送信元に対して指向性を有する受信ビームフォーミングを適用することで、STA200において、他のSTAが送信又は受信するフレームによる干渉波が原因でビジー状態が検出される確率を低減できる。
STA200は、ビジー状態が検出されないチャネルをCTSフレームの送信に用いるチャネルに設定するため、CTSフレームの送信機会を獲得できる確率を高めることができる。
また、STA200は、CTSフレームの送信に、データフレームの送信元であるSTA100に対して指向性を有する送信ビームフォーミングを適用することで、STA100へのCTSフレームの到達確率を高めることができる。したがって、STA100が、STA200に対するデータフレームの送信機会を獲得できる確率を高めることができる。
一方、STA200は、STA100宛にCTSフレームを送信したチャネルを、データフレームの受信に用いるチャネルに設定することで、データフレームの受信成功率を高めることができる。
なお、STA200は、第1のキャリアセンスにおいてビジー状態が検出された場合に、第2のキャリアセンスにおいてビジー状態が未検出のチャネルを、CTSフレームの送信に用いるチャネルに設定してよい。この設定によって、第1のキャリアセンスでのビジー状態検出によって、STA100との以降の通信が継続されないことを回避できる。したがって、STA100とSTA200との間でデータ通信を開始できる確率を高めることができる。
また、STA200は、受信RTSフレームにおいて単一チャネル送信が示され、かつ、第1のキャリアセンスにおいてビジー状態が検出されない場合に、プライマリチャネルをCTSフレームの送信に用いるチャネルに設定してよい。この設定によって、STA100とSTA200との間において単一チャネルを用いたデータ通信機会が確保し易くなる。
また、STA200は、複数チャネルのうちの一部においてRTSフレームが受信されない場合に、RTSフレームの再送を要求する情報を含むCTSフレームをSTA100へ送信した後に、全チャネルについて第2のキャリアセンスを行ってよい。これにより、STA200は、STA100から再送されるRTSフレームの受信成功率を高めることができる。
また、STA200は、再送要求を示すCTSフレームの送信後に行う第2のキャリアセンスに、STA100に対して指向性を有する受信ビームフォーミングを適用してよい。これにより、STA200は、他のSTAが送信又は受信するフレームによる干渉を受ける環境にある場合、STA100に対する再送要求の送信機会を獲得できる確率を高めることができる。したがって、STA100から再送されるRTSフレームの受信成功率を高めることができる。
また、STA200は、再送されたRTSフレームにおいて示される複数チャネルのうち、再送要求後に行った第2のキャリアセンスにおいて、ビジー状態が検出されないチャネルを、データフレームの受信に利用可能なチャネルに設定してよい。この設定によって、RTSフレームの再送要求が生じた場合、STA200は、STA100とのデータ通信機会を正常に獲得できる。
上記の各実施形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又は、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
<本開示のまとめ>
本開示における無線通信装置は、データ信号の送信許可を求める第1信号を受信する受信回路と、前記第1信号の受信に対して前記データ信号の送信を許可する場合に第2信号を前記第1信号の送信元へ送信する送信回路と、前記第1信号が受信される候補である複数チャネルのうちの一部について第1のキャリアセンスを前記第1信号の受信前に実施するために、前記受信回路に第1の制御信号を出力し、前記第1信号を受信した後、前記第2信号の送信によって前記データ信号が受信される前に、前記複数チャネルのうち、少なくとも前記第1のキャリアセンスが未実施のチャネルについて第2のキャリアセンスを実施するために、前記受信回路に第2の制御信号を出力する制御回路と、を備える。
また、本開示における無線通信装置において、前記第2のキャリアセンスは、前記第1信号の受信後、前記第2信号の送信前に行われる。
また、本開示における無線通信装置において、前記第2のキャリアセンスは、前記第1のキャリアセンスが実施済みの前記一部のチャネルを含む前記複数チャネルについて行われる。
また、本開示における無線通信装置において、前記複数チャネルは、プライマリチャネルとセカンダリチャネルとを含み、前記第1のキャリアセンスを行う前記一部のチャネルは、前記プライマリチャネルを含む。
また、本開示における無線通信装置において、前記制御回路は、前記第2のキャリアセンスに、前記第1信号の送信元に対して指向性を有する受信ビームフォーミングを適用するために、第3の制御信号を前記受信回路に出力する。
また、本開示における無線通信装置において、前記制御回路は、前記複数チャネルのうち、前記第2のキャリアセンスにおいてビジー状態が検出されないチャネルを、前記第2信号の送信に用いるチャネルに設定する。
また、本開示における無線通信装置において、前記制御回路は、前記第2信号の送信に、前記第1信号の送信元に対して指向性を有する送信ビームフォーミングを適用するために、第4の制御信号を前記送信回路に出力する。
また、本開示における無線通信装置において、前記制御回路は、前記複数チャネルのうち前記第2信号を送信したチャネルを、前記データ信号の受信に用いるチャネルに設定する。
また、本開示における無線通信装置において、前記制御回路は、前記第1のキャリアセンスにおいてビジー状態が検出された場合に、前記第2のキャリアセンスにおいてビジー状態が検出されないチャネルを、前記第2信号の送信に用いるチャネルに設定する。
また、本開示における無線通信装置において、前記複数チャネルは、プライマリチャネルとセカンダリチャネルとを含み、前記制御回路は、受信した前記第1信号において前記データ信号の送信に前記複数チャネルのうちの1つである単一チャネルを用いることが示され、かつ、前記第1のキャリアセンスにおいて前記複数チャネルについてビジー状態が検出されない場合に、前記プライマリチャネルを前記第2信号の送信に用いるチャネルに設定する。
また、本開示における無線通信装置において、前記送信回路は、前記複数チャネルのうちの一部において前記第1信号を受信しない場合に、前記第1信号の再送を要求する情報を含む前記第2信号を前記第1信号の送信元へ送信し、前記制御回路は、前記再送を要求する情報を含む第2信号の送信後に、前記複数チャネルの全部について前記第2のキャリアセンスを実施するために、前記第2の制御信号を前記受信回路に出力する。
また、本開示における無線通信装置において、前記制御回路は、前記再送を要求する情報を含む第2信号の送信後に行う前記第2のキャリアセンスに、前記第1信号の送信元に対して指向性を有する受信ビームフォーミングを適用するために、前記第3の制御信号を前記受信回路に出力する。
また、本開示における無線通信装置において、前記受信回路は、前記再送の要求に応じて再送された第1信号を受信し、前記制御回路は、前記の再送された第1信号において示される複数チャネルのうち、前記再送を要求する情報を含む第2信号の送信後に行った前記第2のキャリアセンスにおいて、ビジー状態が検出されないチャネルを、前記データ信号の受信に利用可能なチャネルに設定する。
また、本開示における無線通信方法は、第1の無線通信装置が送信したデータ信号を受信する第2の無線通信装置は、前記データ信号の送信許可を求める第1信号が受信される候補である複数チャネルのうちの一部について、第1のキャリアセンスを前記第1信号の受信前に行ない、前記第1の無線通信装置は、前記第1信号を第2の無線通信装置へ送信し、前記第2の無線通信装置は、前記第1信号の受信に対して前記データ信号の送信を許可する場合に、前記第1の無線通信装置へ第2信号を送信し、前記第1信号を受信した後、前記第2信号の送信によって前記データ信号が受信される前に、前記複数チャネルのうち、少なくとも前記第1のキャリアセンスが未実施のチャネルについて第2のキャリアセンスを行う。
本開示は、例えば、無線LAN関連規格に従って通信を行う無線通信システムに好適である。
1 無線通信システム
100,200,300 STA
101 MAC制御部
102 PHY送信回路
103 DAC
104 送信RF回路
105 送信q−omniアンテナ
106 送信アレイアンテナ
112 PHY受信回路
113 ADC
114 受信RF回路
115 受信q−omniアンテナ
116 受信アレイアンテナ
121 CCA検出回路
1011 フレームデータ生成部
1012 フレームデータ処理部
1013 マルチチャネルアクセス制御部
1014 送信タイミング制御部

Claims (13)

  1. データ信号の送信許可を求める第1信号を受信する受信回路と、
    前記第1信号の受信に対して前記データ信号の送信を許可する場合に第2信号を前記第1信号の送信元へ送信する送信回路と、
    前記第1信号が受信される候補である複数チャネルのうちの一部について第1のキャリアセンスを前記第1信号の受信前に実施するために、前記受信回路に第1の制御信号を出力し、前記第1信号を受信した後、前記第2信号の送信によって前記データ信号が受信される前に、前記複数チャネルのうち、少なくとも前記第1のキャリアセンスが未実施のチャネルについて第2のキャリアセンスを実施するために、前記受信回路に第2の制御信号を出力する制御回路と、
    を備え
    前記制御回路は、前記第1のキャリアセンスにおいてビジー状態が検出された場合に、前記第2のキャリアセンスにおいてビジー状態が検出されないチャネルを、前記第2信号の送信に用いるチャネルに設定する、
    無線通信装置。
  2. 前記第2のキャリアセンスは、前記第1信号の受信後、前記第2信号の送信前に行われる、
    請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記第2のキャリアセンスは、前記第1のキャリアセンスが実施済みの前記一部のチャネルを含む前記複数チャネルについて行われる、
    請求項1に記載の無線通信装置。
  4. 前記複数チャネルは、プライマリチャネルとセカンダリチャネルとを含み、
    前記第1のキャリアセンスを行う前記一部のチャネルは、前記プライマリチャネルを含む、
    請求項1に記載の無線通信装置。
  5. 前記制御回路は、前記第2のキャリアセンスに、前記第1信号の送信元に対して指向性を有する受信ビームフォーミングを適用するために、第3の制御信号を前記受信回路に出力する、請求項1に記載の無線通信装置。
  6. 前記制御回路は、前記複数チャネルのうち、前記第2のキャリアセンスにおいてビジー状態が検出されないチャネルを、前記第2信号の送信に用いるチャネルに設定する、
    請求項1に記載の無線通信装置。
  7. 前記制御回路は、前記第2信号の送信に、前記第1信号の送信元に対して指向性を有する送信ビームフォーミングを適用するために、第4の制御信号を前記送信回路に出力する、
    請求項1に記載の無線通信装置。
  8. 前記制御回路は、前記複数チャネルのうち前記第2信号を送信したチャネルを、前記データ信号の受信に用いるチャネルに設定する、
    請求項1に記載の無線通信装置
  9. 前記複数チャネルは、プライマリチャネルとセカンダリチャネルとを含み、
    前記制御回路は、受信した前記第1信号において前記データ信号の送信に前記複数チャネルのうちの1つである単一チャネルを用いることが示され、かつ、前記第1のキャリアセンスにおいて前記複数チャネルについてビジー状態が検出されない場合に、前記プライマリチャネルを前記第2信号の送信に用いるチャネルに設定する、
    請求項1に記載の無線通信装置。
  10. 前記送信回路は、前記複数チャネルのうちの一部において前記第1信号を受信しない場合に、前記第1信号の再送を要求する情報を含む前記第2信号を前記第1信号の送信元へ送信し、
    前記制御回路は、前記再送を要求する情報を含む第2信号の送信後に、前記複数チャネルの全部について前記第2のキャリアセンスを実施するために、前記第2の制御信号を前記受信回路に出力する、請求項1に記載の無線通信装置。
  11. 前記制御回路は、前記再送を要求する情報を含む第2信号の送信後に行う前記第2のキャリアセンスに、前記第1信号の送信元に対して指向性を有する受信ビームフォーミングを適用するために、第3の制御信号を前記受信回路に出力する、請求項10に記載の無線通信装置。
  12. 前記受信回路は、前記再送の要求に応じて再送された第1信号を受信し、
    前記制御回路は、前記の再送された第1信号において示される複数チャネルのうち、前記再送を要求する情報を含む第2信号の送信後に行った前記第2のキャリアセンスにおいて、ビジー状態が検出されないチャネルを、前記データ信号の受信に利用可能なチャネルに設定する、請求項10に記載の無線通信装置。
  13. ータ信号の送信許可を求める第1信号が受信される候補である複数チャネルのうちの一部について、第1のキャリアセンスを前記第1信号の受信前に行い
    前記第1の無線通信装置から送信された前記第1信号を受信
    前記第1信号の受信に対して前記データ信号の送信を許可する場合に、前記第1の無線通信装置へ第2信号を送信し、
    前記第1信号を受信した後、前記第2信号の送信によって前記データ信号が受信される前に、前記複数チャネルのうち、少なくとも前記第1のキャリアセンスが未実施のチャネルについて第2のキャリアセンスを行
    前記第1のキャリアセンスにおいてビジー状態が検出された場合に、前記第2のキャリアセンスにおいてビジー状態が検出されないチャネルを、前記第2信号の送信に用いるチャネルに設定する、
    無線通信方法。
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