JP6915380B2 - 風速計および風向計 - Google Patents

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Description

本発明は、風速計および風向計に関するものである。
従来、感温素子を用いて風速および風速を検出する装置が知られている。例えば、特許文献1に記載の風向風速計では、熱伝導体の中心にヒータが配置され、熱伝導体の表面の風に触れる複数箇所に熱電対が取り付けられる。この風向風速計では、熱伝導体の中心に配置されたヒータが発した熱が熱伝導体を介して熱電対に伝わると共に、風によって熱電対が冷却される。これら熱電対によって検出された温度に基づいて、風向および風速が計測可能になる。
特開2000−019195号公報
しかし、発明者の検討により、特許文献1に記載のような風向風速計には、以下のような問題点があることがわかった。
まず、特許文献1に記載のような風向風速計では、熱伝導体の中心に配置されたヒータが発した熱が熱伝導体を介して熱電対に伝えられるので、熱伝導体の熱容量が大きいと、熱電対の温度が風向、風速に追従して変化するのに時間がかる。したがって、風向風速計の応答が遅い。
本発明は上記点に鑑み、感温素子を用いて風速または風向を検出する装置の応答を従来よりも速くすることを目的とする。
記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、流れる空気から熱的に影響を受ける位置に配置されると共に、自己の温度に応じて電気抵抗値が変化する感温素子(3−1、…、3−16)と、前記感温素子よりも熱容量が大きい筐体(2)と、前記感温素子の温度に基づいて、前記空気の風速を検出する処理部(81)と、を備え、前記感温素子は、前記筐体の表面に配置され、前記処理部が前記風速を検出するときに、電源(82、82−1、…、82−16、83)から通電されて発熱しており、前記筐体の熱抵抗は、前記空気の熱抵抗よりも大きいことを特徴とする風速計である。
このように、感温素子自体が通電されて発熱するようになっていることで、空気以外の熱源と感温素子の間の熱容量がなくなる。したがって、風速計における風速の変化に対する応答が速くなる。
また、上記目的を達成するための請求項に記載の発明は、流れる空気から熱的に影響を受ける位置に配置されると共に、自己の温度に応じて電気抵抗値が変化する複数個の感温素子(3−1、…、3−16)と前記複数個の感温素子の各々よりも熱容量が大きい筐体(2)と、前記複数個の感温素子の温度に基づいて、前記空気の風向を検出する処理部(81)と、を備え、前記複数個の感温素子は、前記筐体の表面に配置され、前記処理部が前記風向を検出するときに、電源(82、82−1、…、82−16、83)から通電されて発熱しており、前記筐体の熱抵抗は、前記空気の熱抵抗よりも大きいことを特徴とする風向計である。
このように、感温素子自体が通電されて発熱するようになっていることで、空気以外の熱源と感温素子の間の熱容量がなくなる。したがって、風向計における風向の変化に対する応答が速くなる。
なお、本欄および特許請求の範囲における括弧内の符号は、特許請求の範囲に記載された用語と後述の実施形態に記載されて当該用語の例となる具体物等との対応関係を示すものである。
第1実施形態に係る風向風速計の全体構成図である。 図1の上方から風向風速計を見たときの図である。 感温素子の形状を示す図である。 計測部の構成を示す図である。 電流源から供給される電流値の変動を示すグラフである。 処理部が実行する処理のフローチャートである。 感温素子における温度の経時変化を示すグラフである。 従来の風向風速計が適用された場合の熱回路網を示す図である。 実施形態の風向風速計が適用された場合の熱回路網を示す図である。 表面温度と外気温の差の経時変化を示す図である。 第2実施形態に係る風向風速計の筐体、感温素子、支柱、配線の構成図である。 図11の下方から風向風速計を見たときの図である。 計測部の構成を示す図である。 感温素子の抵抗値の変動を示すグラフである。 処理部が実行する処理のフローチャートである。 第3実施形態に係る計測部の構成を示す図である。 電流源から供給される電流値の変動を示すグラフである。 処理部が実行する処理のフローチャートである。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について説明する。図1に示すように、風向風速計1は、筐体2、16個の感温素子3−1、…、3−16、支柱4、配線6、ケーブル7、および計測部8を有している。風向風速計1は、風向風速計1の周囲を流れる風の向きおよび速さを計測し、計測結果を電気信号として出力する。風向風速計1は、車両に搭載されていてもよいし、車両以外のものに搭載されていてもよい。
筐体2は、計測すべき方位に対して断面形状が円形となる電気的絶縁体である。具体的には、筐体2は、樹脂製の球体である。筐体2に用いられる樹脂は、例えば、ポリアミドまたはPEEKである。PEEKは、ポリエーテルエーテルケトンの略である。
16個の感温素子3−1、…、3−16は、図1、図2に示すように、筐体2の表面に分散して貼り付けられている。これにより、感温素子3−1、…、3−16は、筐体2の周囲を流れる空気(すなわち外気)に接触する。したがって、感温素子3−1、…、3−16は、外気と熱伝導により熱交換することで、外気から熱的に影響を受ける。
図1、図2に示すように、感温素子3−1、…、3−16の中心位置は、方位角が22.5度ずつずれて0°から337.5°まで等間隔で配置されている。また、図1、図2に示すように、感温素子3−1、…、3−16の中心位置の各々は、極角が−45°、0°、45°のいずれかに配置されており、かつ、方位角が隣り合う感温素子に対して極角が45度ずれて配置されている。また、中心位置の極角が−45°に配置されている感温素子と方位角が隣り合う2つの感温素子は、中心位置の極角が0°である。また、中心位置の極角が45°に配置されている感温素子と方位角が隣り合う2つの感温素子も、中心位置の極角が0°である。また、中心位置の極角が0°に配置されている感温素子と方位角が隣り合う2つの感温素子は、一方の中心位置の極角が−45°であり、他方の中心位置の極角が45°である。
より具体的には、感温素子3−1、3−5、3−9、3−13の各々は、中心位置の極角が−45°となる。また、感温素子3−2、3−4、3−6、3−8、3−10、3−12、3−14、3−16の各々は、中心位置の極角が0°となる。また、感温素子3−3、3−7、3−11、3−15の各々は、中心位置の極角が45°となる。
ここで、極角および方位角は、筐体2の中心を中心とする球面座標表示における極角θおよび方位角φである。より具体的には、ある方向の極角は、その方向とz軸方向が成す角度であり、その方向の方位角は、その方向をx−y平面に射影した方向とx軸方向とが成す角度である。本実施形態では、z軸は、筐体2の中心を通り、図1中上下方向に伸びる軸であり、x軸は当該中心を通りz軸に直交する軸であり、y軸は当該中心を通りz軸およびx軸に直交する軸である。また、x−y平面は、x軸とy軸とを含む平面である。
感温素子3−1、…、3−16の各々は、白金、ニッケル等の導電性金属から成る。感温素子3−1、…、3−16の各々は、図3に示すように蛇行しながら一端から他端まで伸びている。感温素子3−1、…、3−16の各々は、通電されると発熱する電気抵抗である。そして、感温素子3−1、…、3−16は、筐体2の周囲を流れる空気以外に由来する熱によって、すなわち自己への通電によって自ら発生する熱によって、温度上昇する。感温素子3−1、…、3−16に用いられる金属は、温度が上昇するにつれて電気抵抗値(以下、単に抵抗値という)が増大する。つまり、感温素子3−1、…、3−16は、自己の温度に応じて電気的特性すなわち抵抗値が変化する。
支柱4は、筐体2の下端(すなわちz軸方向の反対側の端部)に固定された円筒形状の部材である。支柱4は、z軸に平行に伸びている。
図1、図2、図4に示すように、配線6は感温素子3−1、…、3−16を直列に接続すると共に、感温素子3−1、…、3−16の各々を計測部8に接続する。配線6は、感温素子3−1、…、3−16の両端から出て筐体2の表面に沿って伸び、一部は感温素子3−1、…、3−16に接続し、残りの一部は筐体2の内部に入る。そして配線6は、筐体2の内部に入った後に支柱4の内部を通り、ケーブル7によって纏められて、計測部8に引き込まれる。
計測部8は、図4に示すように、16個の電圧計V1、…、V16、処理部81、電流源82を有している。電圧計V1、…、V16は、感温素子3−1、…、3−16に、この順に一対一に対応している。電圧計V1、…、V16の各々から、対応する感温素子の両端間の電圧に応じた信号が、処理部81に入力される。
このように、電圧計V1、…、V16の各々は、対応する感温素子に及ぼされる電流および電圧のうち一方の電気的物理量(すなわち電圧)を検出する電気的物理量計である。そして、電流源82は、感温素子3−1、…、3−16に及ぼされる電流および電圧のうち上記一方の電気的物理量(すなわち電圧)とは異なる他方の電気的物理量(すなわち電流)を制御する電源である。
処理部81は、CPU、RAM、ROM等を備えた周知のマイクロコンピュータである。CPUは、ROMに記録されたプログラムを実行し、その際にRAMを作業領域として使用する。CPUがプログラムを実行することにより、処理部81が後述する種々の処理を実行する。
電流源82は、感温素子3−1、…、3−16に所定の電流を供給する回路である。電流源82から供給される電流の電流値は、処理部81によって制御可能となっている。
以上のような構成の風向風速計1の作動について、以下説明する。まず処理部81は、感温素子3−1、…、3−16に供給される電流値が図5の様に変化するよう、電流源82を制御する。これにより、電流源82は、図5に示す通り、一定の高電流値Iと高電流値Iよりも低い一定の低電流値Iを、0.25秒毎に交互に切り替えて、感温素子3−1、…、3−16に供給する。その結果、電流源82から感温素子3−1、…、3−16に供給される電流の電流値は、0.5秒周期で変動する。
感温素子3−1、…、3−16の各々においては、高電流値Iが流れている場合の方が、低電流値Iが流れている場合に比べて、単位時間当たりの発熱量が多い。
なお、電流源82から供給される電流値の変動周期は、0.5秒に限られない。また、電流値変動の1周期内において高電流値Iが実現する時間長と低電流値Iが実現する時間長との比は、同じであってもよいし異なっていてもよい。
また、処理部81は、上述のように電流源82を制御している期間中に、電圧計V1、…、V16から入力された信号に基づいて、感温素子3−1、…、3−16の両端に印加された16個の電圧値を繰り返し特定する。そして処理部81は、特定した16個の電圧値と当該電圧値が実現した時点に電流源82から感温素子3−1、…、3−16に流れる電流値との組を、RAM中の所定の履歴領域に記録する。
電圧値を特定するタイミングが発生する周期は、感温素子3−1、…、3−16に供給される電流値の変動の各周期において、高電流値Iが実現する時点と低電流値Iが実現する時点の各々で1回または複数回電圧を特定できる程度に、短い。電圧値を特定するタイミングはサンプリングタイミングである。サンプリングタイミングが発生する周期はサンプリング周期である。
また、処理部81は、上述のように電流源82を制御している期間中に、図6に示す処理を繰り返し(例えば0.5秒よりも長い1秒間隔で)実行する。図6の処理においては、処理部81は、まずステップ105で、感温素子3−1、…、3−16の各々について特定された、過去の所定の連続する複数の変動周期(例えば直近の3周期)中の各サンプリングタイミングに上記履歴領域に記録された電圧値および電流値を、RAMから取得する。変動周期は、感温素子3−1、…、3−16に供給される電流値の変動周期である。
続いて処理部81は、ステップ110で、直前のステップ105で取得した電圧値および電流値に基づいて、各サンプリングタイミングにおける感温素子3−1、…、3−16の温度を算出する。これにより、処理部81は、感温素子3−1、…、3−16の各々の、過去の連続する複数の変動周期の各々において、高電流値Iが実現する時点と低電流値Iが実現する時点の両方における温度を、取得することができる。
なお、各感温素子の各サンプリングタイミングの時点における電圧値および電流値からその時点のその感温素子の温度を算出する方法は、以下の通りである。まず、処理部81は、その時点においてその感温素子の両端に印加される電圧値を、その時点においてその感温素子に流れる電流値で、除算する。これによって、その時点におけるその感温素子の抵抗値が得られる。次に処理部81は、当該抵抗値に対応する温度を、温度抵抗値テーブルを用いて特定する。温度抵抗値テーブルは、処理部81のROMにあらかじめ記憶されており、感温素子3−1、…、3−16の温度と、その温度において感温素子3−1、…、3−16が実現する抵抗値との、1対1の対応関係を規定するデータである。
このようにしてステップ110で得られた或る感温素子における温度の経時変化の一例を、図7に示す。感温素子3−1、…、3−16における温度は、図7に例示するように、極大値と極小値が周期的に交互に訪れる変化を示す。ある感温素子における風速が変化すると、その感温素子の温度変化における極大値T1および極小値T2が変化し、その結果、図7に示すように、極大値T1と極小値T2の差がTd1からTd2に変化する。
ステップ110に続いて処理部81は、ステップ115で、直前のステップ105で取得した電圧値および電流値に基づいて、各サンプリングタイミングにおける感温素子3−1、…、3−16の単位時間当たりの発熱量を算出する。以下、単位時間当たりの発熱量を熱流量という。これにより、処理部81は、感温素子3−1、…、3−16の各々の、過去の連続する複数の変動周期の各々において、高電流値Iが実現する時点と低電流値Iが実現する時点の両方における熱流量を、取得することができる。
なお、各感温素子の各サンプリングタイミングの時点における電圧値および電流値からその時点のその感温素子の熱流量を算出する方法は、以下の通りである。すなわち、処理部81は、その時点においてその感温素子の両端に印加される電圧値に、その時点においてその感温素子に流れる電流値を、乗算する。これによって、その時点におけるその感温素子の熱流量が得られる。
続いて処理部81は、ステップ120で、直前のステップ110で取得した温度を用いて、感温素子3−1、…、3−16の各々について、すべての極大温度T1およびすべての極小温度T2を抽出する。T1およびT2の単位は[K]である。
各感温素子について温度が極大となったすべてのサンプリングタイミングは、各変動周期において、電流源82から供給される電流値が高電流値Iから低電流値Iに切り替わる前の最後のサンプリングタイミングである。また、各感温素子について温度が極小となったすべてのサンプリングタイミングは、各変動周期において、電流源82から供給される電流値が低電流値Iから高電流値Iに切り替わる前の最後のサンプリングタイミングである。
続いて処理部81は、ステップ125で、直前のステップ115で取得した熱流量を用いて、感温素子3−1、…、3−16の各々について、すべての極大熱流量Q1およびすべての極小熱流量Q2を算出する。Q1およびQ2の単位は[W]である。極大熱流量Q1が第1熱流量に対応し、極小熱流量Q2が第2熱流量に対応する。
各感温素子において熱流量が極大となったすべてのサンプリングタイミングは、各変動周期において、電流源82から供給される電流値が高電流値Iから低電流値Iに切り替わる前の最後のサンプリングタイミングである。また、当該感温素子において熱流量が極大となったすべてのサンプリングタイミングにおいて、当該感温素子の温度も極大になる。
各感温素子において熱流量が極小となったすべてのサンプリングタイミングは、各変動周期において、電流源82から供給される電流値が低電流値Iから高電流値Iに切り替わる前の最後のサンプリングタイミングである。また、当該感温素子において熱流量が極小となったすべてのサンプリングタイミングにおいて、当該感温素子の温度も極小になる。
続いて処理部81は、ステップ130で、直前のステップ120、125の計算結果に基づいて、感温素子3−1、…、3−16の個々について、複数個のh=(Q2−Q1)/{(T2−T1)×S}}を算出する。ここで、Sは、当該感温素子の表面積であり、あらかじめ処理部81のROMに記録されている。このようにして算出される量hは、単位が[W/(m・K)]となる熱伝達率である。ある感温素子について算出される量hは、当該感温素子からその周囲の空気への熱伝達率である。
或る感温素子について算出される複数個の熱伝達率hは、その感温素子についてステップ120、125で抽出した複数の極大温度T1、複数の極小温度T2、複数の極大熱流量Q1、および複数の極小熱流量Q2から算出される。
具体的には、複数個の熱伝達率hの各々は、あるサンプリングタイミングにおける極大温度T1および極大熱流量Q1と、その後に極小温度および極小熱流量が実現した最初のサンプリングタイミングにおける極小温度T2および極小熱流量Q2から、上記式h=(Q2−Q1)/{(T2−T1)×S}で算出される。
各感温素子の熱伝達率hは、当該感温素子の周囲を流れる風の風速に依存して変化することが知られている。そして、風速が大きいほど熱伝達率が高くなることが知られている。
したがって、処理部81によって算出される風速は、Q2からQ1を減算した量の絶対値が大きくなるほど大きく、かつ、T2からT1を減算した量の絶対値が大きくなるほど小さくなる。
この熱伝達率hは、感温素子3−1、…、3−16の周囲を流れる風の温度(すなわち外気温)Tと相関しない量である。風速に相関しかつ外気温Tに相関しない熱伝達率hをこのようにして算出できる理由について、以下説明する。
まず、ある物体からその周囲に流れる熱流量Q、当該物体からその周囲の空気への熱伝達率h、当該物体の温度T、当該物体の周囲の温度(すなわち外気温)Tの間には、Q=h×(T−T)×Sという関係があることが知られている。
この関係に基づけば、当該物体の温度が経時的に変動し、かつ、外気温Tが経時的に変動しない場合、以下の2つの等式が両立する。
Q1=h×(T1−T)×S
Q2=h×(T2−T)×S
ここで、Q1、T1は、或る時点において当該物体からその周囲に流れる熱流量および当該物体の温度である。また、Q2、T2は、それぞれ、別の時点において当該物体からその周囲に流れる熱流量および当該物体の温度である。
これら2つの等式を連立させてTを消去すると、
h=(Q2−Q1)/{(T2−T1)×S}
という式が得られる。上述のステップ130では、この式を利用して、感温素子3−1、…、3−16とその周囲の空気の熱伝達率hが算出される。
この算出法は、外気温Tの変動周期が感温素子3−1、…、3−16の発熱量の変動周期よりも十分(例えば10倍以上)長い場合に精度が高い。この算出法を用いれば、外気温Tがわからなくても熱伝達率hを算出可能である。
したがって、本実施形態の風向風速計1では、外気温センサが不要であり、実際設けられていない。外気温センサが不要なので、外気温の空間分布が顕著にある車両のエンジンルームでも、エンジンルーム内の複数の位置に風向風速計1を配置することで、外気温センサを不要とする簡易な構成で、風向および風速を多点計測できる。
続いてステップ135では、直前のステップ130の算出結果に基づいて、感温素子3−1、…、3−16について算出された複数個の熱伝達率hの統計代表値(例えば平均値、中央値、最大値、最小値)hmを算出する。
続いて処理部81は、ステップ140で、直前のステップ135で算出した統計代表値hmに基づいて、感温素子3−1、…、3−16の周囲を流れる風の速度(すなわち風速)を、風速テーブルに基づいて導出する。
風速テーブルは、処理部81のROMにあらかじめ記憶されており、熱伝達率と風速との1対1の対応関係を規定するデータである。処理部81は、直前のステップ135で算出した統計代表値hmを熱伝達率として風速テーブルに適用することで、統計代表値hmに対応する風速を導出する。このようにして、感温素子3−1、…、3−16の周囲の風速が得られる。
処理部81は、続くステップ145、150で、感温素子3−1、…、3−16の周囲の風向を導出する。具体的には、処理部81は、まずステップ145で、所定のサンプリングタイミングにおける16個の感温素子3−1、…、3−16の温度のうち、低いものから順に4個の温度Tx1、Tx2、Tx3、Tx4を抽出する。ここでは、温度Tx1、Tx2、Tx3、Tx4はすべて異なる値であるとする。所定のサンプリングタイミングは、例えば、最新のサンプリングタイミングでもよい。
続いてステップ150では、抽出した4つの温度に基づいて、風向を算出する。算出方法は、感温素子3−1、…、3−16の各々の温度Tsが以下の式(1)のように極角θ、方位角φの関数で近似されることを利用する。
Ts=a×(θ+φ)+b×θ+c×φ+d (1)
ここで、Tsは、対象となる感温素子の温度、θおよびφは当該感温素子の中心位置の極角および方位角である。またa、b、c、dは定数である。
具体的には、処理部81は、温度Tx1、Tx2、Tx3、Tx4を示した感温素子について、温度、中心位置の極角、中心位置の方位角の3つの値を上記式(1)に代入する。それにより、a、b、c、dに関する4つの連立方程式(2)、(3)、(4)、(5)を得る。
Tx1=a×(θ +φ )+b×θ+c×φ+d (2)
Tx2=a×(θ +φ )+b×θ+c×φ+d (3)
Tx3=a×(θ +φ )+b×θ+c×φ+d (4)
Tx4=a×(θ +φ )+b×θ+c×φ+d (5)
処理部81は、この連立方程式を解いてa、b、c、dを算出する。そして、算出したa、b、c、dを式(1)に代入し、更に式(1)の1階全微分がゼロになるθ、φを算出する。処理部81は、算出したθ、φの位置から筐体2の中心に向かう方向を、風向として決定する。ステップ150の後、図6の1回分の処理が終了する。
このような処理により、処理部81は、繰り返し定期的に、筐体2および感温素子3−1、…、3−16の周囲の風速および風向を計測することができる。処理部81は、上記のように算出した風速および風向を、定期的に計測部8の外部の装置に出力する。例えば、風向風速計1が車両に搭載されている場合、処理部81は、上記のように算出した風速および風向を、車室内で乗員に風速および風向を表示する装置に出力してもよい。
以上のような構成および作動の風向風速計1は、特許文献1に記載の風向風速計に比べて、風速の変化に対する応答が速く、かつ、風向の変化に対する応答も速い。このことの理由について、以下説明する。
まず、特許文献1に記載の風向風速計は、樹脂筐体の中心に発熱するヒータ(すなわち中心熱源)が設けられおり、この中心からの発熱と、外気に晒された樹脂筐体表面の冷却により、樹脂筐体表面に温度場が形成される。このような構成では、樹脂筐体自体の熱容量が樹脂筐体表面の温度変化を妨げるので、風向および風速の変化に対する応答が遅い。すなわち、風向および風速が変化しても、樹脂筐体表面の温度場がその変化に応答するまで時間がかかる。
図8に、特許文献1に記載のような風向風速計およびその周囲から成る系の熱回路網を示す。特許文献1に記載のような風向風速計では、図8に示すように、中心熱源と表面の間で樹脂筐体が熱抵抗Rおよび熱容量Cとして振る舞う。そして、樹脂筐体の周囲の外気は、熱抵抗Rxおよび熱浴Sxとして振る舞う。このように、特許文献1に記載の風向風速計では、樹脂筐体が中心熱源と表面の間で熱容量Cとして振る舞うので、風向および風速が変化しても、樹脂筐体表面の温度場がその変化に応答するまで時間がかかる。したがって、風向、風速の検出精度が低い。
図9に、本実施形態の風向風速計1およびその周囲から成る系の熱回路網を示す。この図に示すように、風向風速計1では、筐体2が熱抵抗2Rおよび熱容量2Cとして振る舞う。そして、筐体2の周囲の外気は、熱抵抗Rxおよび熱浴Sxとして振る舞う。筐体2の熱容量2Cは、感温素子3−1、…、3−16のうちどの感温素子の熱容量よりも、大きい。そして、熱源である感温素子3−1、…、3−16は、熱的に筐体2と外気の間にあり、かつ、温度センサとしての役割も果たす。
このように、感温素子3−1、…、3−16自体が通電されて発熱するようになっていることで、空気以外の熱源と感温素子3−1、…、3−16の間の熱容量がなくなる。つまり、熱容量が大きい筐体2に感温素子3−1、…、3−1が取り付けられていても、筐体2の熱容量が感温素子3−1、…、3−16の応答性に悪影響を及ぼす可能性が低減される。したがって、風向風速計1における風速および風向の変化に対する応答が速くなる。
しかも、筐体2の熱抵抗2Rは外気の熱抵抗Rxよりも十分大きい。したがって、感温素子3−1、…、3−16で発生した熱は、筐体2には殆ど伝達されず、図9中の白抜き矢印に示すように、殆ど外気のみに伝達される。つまり、感温素子3−1、…、3−16で発生した熱は、筐体2を介さずに直接外気へ放出される。
このように、感温素子3−1、…、3−16で発生した熱は、筐体2よりも外気により多く伝達される。したがって、筐体2に熱が溜まって感温素子3−1、…、3−16の応答性に悪影響を及ぼす可能性が低減される。
風向風速計1が以上のようになっていることで、風向および風速のどちらか一方または両方が変化した場合、筐体2の表面の温度は、筐体2の熱容量2Cに殆ど阻害されることなく、高い応答速度で変化する。その結果、感温素子3−1、…、3−16の温度も風速および風向の変化に対する応答が速い。したがって、風向および風速の検出精度が向上する。
実際、図10に示すように、本実施形態の風向風速計1における筐体2の表面温度と外気温の差91は、従来の風向風速計における樹脂筐体の表面温度と外気温の差90に比べて、素速く低下する。
このように、風向風速計1においては、感温素子3−1、…、3−16に供給される電流値の変動を制御することで、風向および風速を計測することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態の風向風速計1は、第1実施形態の風向風速計1と同様、筐体2、16個の感温素子3−1、…、3−16、支柱4、配線6、ケーブル7、および計測部8を有している。風向風速計1の搭載先は、第1実施形態と同様である。
筐体2の構成は、第1実施形態と同じである。感温素子3−1、…、3−16の構成および配置も、第1実施形態と同様である。支柱4の構成も第1実施形態と同じである。
配線6の接続形態は、第1実施形態と異なっている。具体的には、本実施形態の配線6は、図11、図12、図13に示すように、感温素子3−1、…、3−16の各々を計測部8に接続する。
配線6は、感温素子3−1、…、3−16の両端から出て筐体2の表面に沿って伸び、筐体2の内部に入る。そして配線6は、筐体2の内部に入った後に支柱4の内部を通り、ケーブル7によって纏められて、計測部8に引き込まれる。
本実施形態の計測部8は、第1実施形態と異なり、図13に示すように、16個の電圧計V1、…、V16、処理部81、16個の電流源82−1、…、82−16を有している。電圧計V1、…、V16風向風速計1は、第1実施形態と同様に、対応する感温素子の両端の電圧値を検出して51に出力する。
電流源82−1、…、82−16は、感温素子3−1、…、3−16と、この順に1対1で対応している。電流源82−1、…、82−16の各々は、対応する感温素子に所定の電流を供給する回路である。電流源82−1、…、82−16から対応する感温素子に供給される電流の電流値は、処理部81によって互いに独立に制御可能となっている。
このように、電圧計V1、…、V16の各々は、対応する感温素子に及ぼされる電流および電圧のうち一方の電気的物理量(すなわち電圧)を検出する電気的物理量計である。そして、電流源82−1、…、82−16の各々は、対応する感温素子に及ぼされる電流および電圧のうち上記一方の電気的物理量(すなわち電圧)とは異なる他方の電気的物理量(すなわち電流)を制御する電源である。
以上のような構成の風向風速計1の作動について、以下説明する。まず処理部81は、感温素子3−1、…、3−16の抵抗値がすべて同様に図14の様に変化するよう、電流源82−1、…、82−16を制御する。
このために、処理部81は、電流源82−1、…、82−16のそれぞれを制御対象として、以下のような制御を行う。以下、制御対象の電流源を対象電流源といい、対象電流源に対応する感温素子を対象感温素子といい、対象感温素子に対応する電圧計を対象電圧計という。
処理部81は、対象電流源から対象感温素子に供給されている電流値と、対象電圧計から出力される電圧値とに基づいて、対象感温素子の抵抗値を算出する。そして処理部81は、算出した抵抗値に基づいて、対象感温素子の抵抗値が目標抵抗値になるように、対象電流源から対象感温素子に供給される電流値を増加、減少、または維持させる。目標抵抗値は、図14の様に変化する。
したがって、処理部81は、対象電流源から対象感温素子に供給されている電流値と、対象電圧計から出力される電圧値とを利用したフィードバック制御により、対象感温素子の抵抗値が図14の様に変化するよう、対象電流源を制御する。
このような制御により、電流源82−1、…、82−16からの電流が変化し、感温素子3−1、…、3−16の抵抗値が、図14の様に、一定の高抵抗値Rと高抵抗値Rよりも低い一定の低抵抗値Rとを、0.25秒毎に交互に示す。その結果、電流源82−1、…、82−16から感温素子3−1、…、3−16に供給される電流値および感温素子3−1、…、3−16の抵抗値は、0.5秒周期で変動する。
感温素子3−1、…、3−16は、自己の温度が上昇すると抵抗値が上がる傾向にあるので、感温素子3−1、…、3−16の各々においては、高抵抗値Rとなっている場合の方が、低抵抗値Rとなっている場合に比べて、熱流量が多い。
感温素子3−1、…、3−16の個々においては、当該感温素子の周囲の空気の温度(すなわち外気温)、風向、風速が同じなら、高抵抗値Rとなっている場合の当該感温素子の熱流量および温度は、どの時点においても同じである。
同様に、感温素子3−1、…、3−16の個々においては、当該感温素子の周囲の空気の温度(すなわち外気温)、風向、風速が同じなら、低抵抗値Rとなっている場合の当該感温素子の熱流量および温度は、どの時点においても同じである。
なお、抵抗値の変動周期は、0.5秒に限られない。また、抵抗値変動の1周期内において高抵抗値Rが実現する時間長と低抵抗値Rが実現する時間長との比は、同じであってもよいし異なっていてもよい。
また、処理部81は、上述のように電圧源83を制御している期間中に、電圧計V1、…、V16から入力された信号に基づいて、感温素子3−1、…、3−16のそれぞれについて、両端間の電圧値を繰り返し特定する。そして処理部81は、特定した16個の電圧値と当該電圧値が実現した時点における感温素子3−1、…、3−16の抵抗値との組を、RAM中の所定の履歴領域に記録する。
電圧値を特定するタイミングが発生する周期は、感温素子3−1、…、3−16の抵抗値の変動の各周期において、高抵抗値Rが実現する時点と低抵抗値Rが実現する時点の各々で1回または複数回電圧を特定できる程度に、短い。電圧値を特定するタイミングはサンプリングタイミングであり、サンプリングタイミングが発生する周期はサンプリング周期である。
また、処理部81は、上述のように電圧源83を制御している期間中に、図15に示す処理を繰り返し(例えば0.5秒よりも長い1秒間隔で)実行する。図15の処理においては、処理部81は、まずステップ105で、感温素子3−1、…、3−16の各々について特定された、過去の所定の連続する複数の変動周期(例えば直近の3周期)中の各サンプリングタイミングに上記履歴領域に記録された電圧値および抵抗値を、RAMから取得する。変動周期は、感温素子3−1、…、3−16の抵抗値の変動周期である。
続いて処理部81は、ステップ110で、直前のステップ105で取得した抵抗値に基づいて、各サンプリングタイミングにおける感温素子3−1、…、3−16の温度を算出する。これにより、処理部81は、感温素子3−1、…、3−16の各々の、過去の連続する複数の変動周期の各々において、高抵抗値Rが実現する時点と低抵抗値Rが実現する時点の両方における温度を、取得することができる。なお、各感温素子の各サンプリングタイミングの時点における抵抗値に対応する温度は、第1実施形態と同様の温度抵抗値テーブルを用いて特定することができる。
このようにしてステップ110で得られた或る感温素子における温度は、図7に例示するように、極大値と極小値が周期的に交互に訪れる変化を示す。ある感温素子における風速が変化すると、その感温素子の温度変化における極大値T1および極小値T2が変化し、その結果、図7に示すように、極大値T1と極小値T2の差がTd1からTd2に変化する。
ステップ110に続いて処理部81は、ステップ115で、直前のステップ105で取得した電圧値および抵抗値に基づいて、各サンプリングタイミングにおける感温素子3−1、…、3−16の単位時間当たりの発熱量(すなわち熱流量)を算出する。これにより、処理部81は、感温素子3−1、…、3−16の各々の、過去の連続する複数の変動周期の各々において、高抵抗値Rが実現する時点と低抵抗値Rが実現する時点の両方における熱流量を、取得することができる。
なお、各感温素子の各サンプリングタイミングの時点における電圧値および抵抗値からその時点のその感温素子の熱流量を算出する方法は、以下の通りである。すなわち、処理部81は、その時点においてその感温素子の両端に印加される電圧値の自乗から、その時点におけるその感温素子の抵抗値を、除算する。これによって、その時点におけるその感温素子の熱流量が得られる。ステップ120からステップ150までの処理内容は、第1実施形態と同じである。
このように、本実施形態のように感温素子3−1、…、3−16の抵抗値が制御される風向風速計1においても、感温素子3−1、…、3−16の抵抗値の変動を制御することで第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態の風向風速計1は、第1実施形態の風向風速計1と同様、筐体2、16個の感温素子3−1、…、3−16、支柱4、配線6、ケーブル7、および計測部8を有している。風向風速計1の搭載先は、第1実施形態と同様である。
筐体2の構成は、第1実施形態と同じである。感温素子3−1、…、3−16の構成および配置も、第1実施形態と同様である。支柱4の構成も第1実施形態と同じである。
配線6の接続形態は、第1実施形態と異なっている。具体的には、本実施形態の配線6は、図11、図12、図16に示すように、感温素子3−1、…、3−16を並列に接続すると共に、感温素子3−1、…、3−16の各々を計測部8に接続する。
配線6は、感温素子3−1、…、3−16の両端から出て筐体2の表面に沿って伸び、筐体2の内部に入る。そして配線6は、筐体2の内部に入った後に支柱4の内部を通り、ケーブル7によって纏められて、計測部8に引き込まれる。
本実施形態の計測部8は、第1実施形態と異なり、図16に示すように、16個の電流計A1、…、A16、処理部81、電圧源83を有している。電流計A1、…、A16は、感温素子3−1、…、3−16に、この順に一対一に対応している。電流計A1、…、A16の各々は、対応する感温素子に直列に接続されている。電流計A1、…、A16の検出結果は、処理部81に入力される。
処理部81のハードウェア構成は第1実施形態と同じである。
電圧源83は、感温素子3−1、…、3−16の各々に所定の電圧を印加する回路である。電圧源83から印加される電圧値は、処理部81によって制御可能となっている。
このように、電流計A1、…、A16の各々は、対応する感温素子に及ぼされる電流および電圧のうち一方の電気的物理量(すなわち電流)を検出する電気的物理量計である。そして、電圧源83は、感温素子3−1、…、3−16に及ぼされる電流および電圧のうち上記一方の電気的物理量(すなわち電流)とは異なる他方の電気的物理量(すなわち電圧)を制御する電源である。
以上のような構成の風向風速計1の作動について、以下説明する。まず処理部81は、感温素子3−1、…、3−16に印加される電圧値が図17の様に変化するよう、電圧源83を制御する。これにより、電圧源83は、図17に示す通り、一定の高電圧値Vと高電圧値Vよりも低い一定の低電圧値Vを、0.25秒毎に交互に切り替えて、感温素子3−1、…、3−16に印加する。その結果、電圧源83から感温素子3−1、…、3−16に印加される電圧値は、0.5秒周期で変動する。
感温素子3−1、…、3−16の各々においては、高電圧値Vが流れている場合の方が、低電圧値Vが流れている場合に比べて、熱流量が多い。
感温素子3−1、…、3−16の個々においては、当該感温素子の周囲の空気の温度(すなわち外気温)、風向、風速が同じなら、高電圧値Vが印加されている場合の当該感温素子の熱流量および温度は、どの時点においても同じである。
同様に、感温素子3−1、…、3−16の個々においては、当該感温素子の周囲の空気の温度(すなわち外気温)、風向、風速が同じなら、低電圧値Vが印加されている場合の当該感温素子の熱流量および温度は、どの時点においても同じである。
なお、電圧源83から印加される電圧値の変動周期は、0.5秒に限られない。また、電圧値変動の1周期内において高電圧値Vが実現する時間長と低電圧値Vが実現する時間長との比は、同じであってもよいし異なっていてもよい。
また、処理部81は、上述のように電圧源83を制御している期間中に、電流計A1、…、A16から入力された信号に基づいて、感温素子3−1、…、3−16に流れる電流の16個の電流値を繰り返し特定する。そして処理部81は、特定した16個の電流値と当該電流値が実現した時点に電圧源83から感温素子3−1、…、3−16に印加される電圧値との組を、RAM中の所定の履歴領域に記録する。
電流値を特定するタイミングが発生する周期は、感温素子3−1、…、3−16に印加される電圧値の変動の各周期において、高電圧値Vが実現する時点と低電圧値Vが実現する時点の各々で1回または複数回電圧を特定できる程度に、短い。電流値を特定するタイミングはサンプリングタイミングであり、サンプリングタイミングが発生する周期はサンプリング周期である。
また、処理部81は、上述のように電圧源83を制御している期間中に、図18に示す処理を繰り返し(例えば0.5秒よりも長い1秒間隔で)実行する。図18の処理においては、処理部81は、まずステップ105で、感温素子3−1、…、3−16の各々について特定された、過去の所定の連続する複数の変動周期(例えば直近の3周期)中の各サンプリングタイミングに上記履歴領域に記録された電流値および電圧値を、RAMから取得する。変動周期は、感温素子3−1、…、3−16に印加される、供給される電流値の変動周期である。
続いて処理部81は、ステップ110で、直前のステップ105で取得した電流値および電圧値に基づいて、各サンプリングタイミングにおける感温素子3−1、…、3−16の温度を算出する。これにより、処理部81は、感温素子3−1、…、3−16の各々の、過去の連続する複数の変動周期の各々において、高電流値Iが実現する時点と低電流値Iが実現する時点の両方における温度を、取得することができる。なお、各感温素子の各サンプリングタイミングの時点における電圧値および電流値からその時点のその感温素子の温度を算出する方法は、第1実施形態と同じである。
このようにしてステップ110で得られた或る感温素子における温度は、図7に例示するように、極大値と極小値が周期的に交互に訪れる変化を示す。ある感温素子における風速が変化すると、その感温素子の温度変化における極大値T1および極小値T2が変化し、その結果、図7に示すように、極大値T1と極小値T2の差がTd1からTd2に変化する。
ステップ110に続いて処理部81は、ステップ115で、直前のステップ105で取得した電圧値および電流値に基づいて、各サンプリングタイミングにおける感温素子3−1、…、3−16の単位時間当たりの発熱量(すなわち熱流量)を算出する。これにより、処理部81は、感温素子3−1、…、3−16の各々の、過去の連続する複数の変動周期の各々において、高電圧値Vが実現する時点と低電圧値Vが実現する時点の両方における熱流量を、取得することができる。なお、各感温素子の各サンプリングタイミングの時点における電圧値および電流値からその時点のその感温素子の熱流量を算出する方法は、第1実施形態と同じである。ステップ120からステップ150までの処理内容は、第1実施形態と同じである。
このように、本実施形態のように感温素子3−1、…、3−16への印加電圧が制御される風向風速計1においても、感温素子3−1、…、3−16に印加される電圧値の変動を制御することで、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(他の実施形態)
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。特に、ある量について複数個の値が例示されている場合、特に別記した場合および原理的に明らかに不可能な場合を除き、それら複数個の値の間の値を採用することも可能である。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。また、本発明は、上記各実施形態に対する以下のような変形例および均等範囲の変形例も許容される。なお、以下の変形例は、それぞれ独立に、上記実施形態に適用および不適用を選択できる。すなわち、以下の変形例のうち任意の組み合わせを、上記実施形態に適用することができる。
(変形例1)
上記第1、第2、第3実施形態においては、風向と風速の両方を計測する風向風速計が例示されている。しかし、応答性を高めるために発熱する感温素子3−1、…、3−16を用いる手法は、風向と風速のうち風向のみを計測するタイプの風向計にも適用可能であり、また、風向と風速のうち風速のみを計測するタイプの風速計にも適用可能である。なお、第1、第2、第3実施形態における風向風速計1は、風向を計測するので風向計の一種であると共に、風速を計測するので風速計の一種でもある。
(変形例2)
上記第1、第2、第3実施形態では、感温素子3−1、…、3−16の数は16個設けられている。しかし、感温素子の数は16個より多くてもよいし少なくてもよい。また、風速を検出して風向を検出しないのなら、感温素子の数は1個でもよい。
(変形例3)
処理部81は、ステップ145、150の方法に代えて、別の方法で風向を算出してもよい。例えば、処理部81は、所定のサンプリングタイミングにおける16個の感温素子3−1、…、3−16の温度のうち、最も低い温度となっている感温素子を特定し、当該感温素子の中心位置から筐体2の中心への方向を風向として特定してもよい。
(変形例4)
流れる空気から熱的に影響を受ける位置に配置されると共に、自己の温度に応じて電気的特性が変化する感温素子は、温度に応じて抵抗値が変化する抵抗に限られず、例えば、熱電対であってもよい。
(変形例5)
上記実施形態では、外気温Tを利用せずに風向および風速を算出しているが、必ずしもこのようになっておらずともよい。例えば、第1実施形態において、高い応答性を実現するためだけなら、処理部81は、外気温センサから外気温Tを取得し、取得した外気温Tを用いて風速および風向を検出してもよい。その場合、電流源82から感温素子3−1、…、3−16に印加される電流値が一定になっていてもよい。
(変形例6)
上記実施形態では、感温素子3−1、…、3−16が自ら発熱するようになっているが、外気温Tを利用せずに風速を検出するためだけなら、自ら発熱しなくてもよい。その場合、例えば、特許文献1のように、筐体2の中心に配置されたヒータから感温素子3−1、…、3−16が熱を受けて温度上昇するようになっていてもよい。この場合、感温素子として可変抵抗ではなく熱電対が用いられていてもよい。
(変形例7)
第2実施形態では、電流源82−1、…、82−16は、抵抗値が高抵抗値Rと低抵抗値Rとを交互に実現するように感温素子に通電している。そして、処理部81は、感温素子3−1、…、3−16の抵抗値が高抵抗値Rであるときに電圧計V1、…、V16が検出した電圧(すなわち、一方の電気的物理量)に基づいて、Q1およびT1を特定する。また、処理部81は、感温素子3−1、…、3−16の抵抗値が低抵抗値Rであるときに電圧計V1、…、V16が検出した電圧(すなわち、一方の電気的物理量)に基づいて、Q2およびT2を特定する。
しかし、電圧源が、抵抗値が高抵抗値Rと低抵抗値Rとを交互に実現するように感温素子に通電していてもよい。その場合、処理部81は、感温素子3−1、…、3−16の抵抗値が高抵抗値Rであるときに電流計A1、…、A16が検出した電流(すなわち、一方の電気的物理量)に基づいて、Q1およびT1を特定してもよい。また、処理部81は、感温素子3−1、…、3−16の抵抗値が低抵抗値Rであるときに電流計A1、…、A16が検出した電圧(すなわち、一方の電気的物理量)に基づいて、Q2およびT2を特定してもよい。
(まとめ)
上記各実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、風速計は、流れる空気から熱的に影響を受ける位置に配置されると共に、自己の温度に応じて電気抵抗値が変化する感温素子と、前記感温素子の温度に基づいて、前記空気の風速を検出する処理部と、を備える。前記感温素子は、前記処理部が前記風速を検出するときに、電源から通電されて発熱している。
このように、感温素子自体が通電されて発熱するようになっていることで、空気以外の熱源と感温素子の間の熱容量がなくなる。したがって、風速計における風速の変化に対する応答が速くなる。
また、第2の観点によれば、風速計は、前記感温素子よりも熱容量が大きい筐体を備え、前記感温素子は、前記筐体の表面に配置されている。
このように、熱容量が大きい筐体に感温素子が配置されていても、筐体の熱容量が感温素子の応答性に悪影響を及ぼす可能性が低減される。したがって、風速計における風速の変化に対する応答が速くなる。
また、第3の観点によれば、前記筐体の熱抵抗は、前記空気の熱抵抗よりも大きい。このようになっていることで、感温素子で発生した熱は、筐体よりも外気により多く伝達される。したがって、筐体に熱が溜まって感温素子の応答性に悪影響を及ぼす可能性が低減される。
また、第4の観点によれば、風速計は、前記感温素子に及ぼされる電流および電圧のうち一方の電気的物理量を検出する電気的物理量計(V1、…、V16、A1、…、A16)を備える。前記電源は、前記感温素子に及ぼされる前記電流および前記電圧のうち前記一方の電気的物理量とは異なる他方の電気的物理量を制御する。前記処理部は、前記電源に制御される前記他方の電気的物理量および前記電気的物理量計が検出した前記一方の電気的物理量に基づいて、前記風速を検出する。このような関係の電気的物理量計と電源を用いることで、処理部が風速を検出することができる。
また、第5の観点によれば、風向計は、流れる空気から熱的に影響を受ける位置に配置されると共に、自己の温度に応じて電気抵抗値が変化する複数個の感温素子(3−1、…、3−16)と、前記複数個の感温素子の温度に基づいて、前記空気の風向を検出する処理部(81)と、を備える。前記複数個の感温素子は、前記処理部が前記風向を検出するときに、電源から通電されて発熱している。
このように、感温素子自体が通電されて発熱するようになっていることで、空気以外の熱源と感温素子の間の熱容量がなくなる。したがって、風向計における風向の変化に対する応答が速くなる。
また、第6の観点によれば、風速計は、流れる空気から熱的に影響を受ける位置に配置されると共に前記空気以外に由来する熱によって温度上昇し、自己の温度に応じて電気的特性が変化する感温素子(3−1、…、3−16)と、前記感温素子が検出した温度に基づいて、前記空気の風速を検出する処理部(81)と、を備える。前記処理部は、前記感温素子から前記空気へ流れる熱流量が第1熱流量であるときの前記感温素子の第1温度と、前記第1熱流量と、前記感温素子から前記空気へ流れる熱流量が前記第1熱流量とは異なる第2熱流量であるときの前記感温素子の第2温度と、前記第2熱流量とに基づいて、前記空気の風速を算出する。前記処理部によって算出される前記風速は、前記第2熱流量から前記第1熱流量を減算した量の絶対値が大きくなるほど大きく、かつ、前記第2熱流量から前記第1熱流量を減算した量の絶対値が大きくなるほど小さくなる。
ある物体からその周囲に流れる熱流量Q、当該物体からその周囲の空気への熱伝達率h、当該物体の温度T、当該物体の周囲の温度(すなわち外気温)Tの間には、Q=h×(T−T)という関係があることが知られている。
発明者は、この関係に着目し、当該物体の温度が経時的に変動し、かつ、外気温Tが経時的に変動しない場合、以下の2つの等式が両立することを見出した。
Q1=h×(T1−T
Q2=h×(T2−T
ここで、Q1、T1は、或る時点において当該物体からその周囲に流れる熱流量および当該物体の温度である。また、Q2、T2は、それぞれ、別の時点において当該物体からその周囲に流れる熱流量および当該物体の温度である。
そして発明者は、これら2つの等式を連立させてTを消去すると、
h=(Q2−Q1)/(T2−T1)
という式が得られることを見出した。熱伝達率hから風速を算出することが可能なため、この式によれば、Q1、Q2、T1、T2に相当する量がわかれば外気温Tがわからなくても風速を算出することができる。そして、上記第1熱流量がQ1に相当し、上記第1温度がT1に相当し、上記第2熱流量がQ2に相当し、上記第2温度がT2に相当する。しがって、上記のような構成で、外気温センサを必須とせず、風速を検出することができる。
また、第7の観点によれば、風速計は、前記感温素子に印加される電圧値を検出する電圧計(V1、…、V16)を備える。前記感温素子は前記感温素子の温度に応じて電気抵抗値が変化し、前記電源は、前記感温素子に供給される電流値が所定の高電流値(I)と前記高電流値よりも小さい所定の低電流値(I)とを交互に実現するように前記感温素子に通電する。前記処理部は、前記感温素子に供給される電流値が前記高電流値であるときに前記電圧計が検出した前記電圧値および前記高電流値に基づいて、前記第1熱流量および前記第1温度を特定し、前記感温素子に供給される電流値が前記低電流値であるときに前記電圧計が検出した前記電圧値および前記高電流値に基づいて、前記第2熱流量および前記第2温度を特定する。このように、感温素子に供給される電流値の変動を制御することで、風速を計測することができる。
また、第8の観点によれば、風速計は、前記感温素子に及ぼされる電流および電圧のうち一方の電気的物理量を検出する電気的物理量計(V1、…、V16、A1、…、A16)を備える。前記感温素子は前記感温素子の温度に応じて電気抵抗値が変化する。前記電源は、前記電気抵抗値が所定の高抵抗値(R)と前記高抵抗値よりも小さい所定の低抵抗値(R)とを交互に実現するように前記感温素子に通電する。前記処理部は、前記感温素子の電気抵抗値が前記高抵抗値であるときに前記電気的物理量計が検出した前記一方の電気的物理量に基づいて、前記第1熱流量および前記第1温度を特定し、前記感温素子の電気抵抗値が前記低抵抗値であるときに前記電気的物理量計が検出した前記一方の電気的物理量に基づいて、前記第2熱流量および前記第2温度を特定する。このように、感温素子の電気抵抗値の変動を制御することで、風速を計測することができる。
また、第9の観点によれば、風速計は、前記感温素子に供給される電流値を検出する電流計(A1、…、A16)を備える。前記感温素子は前記感温素子の温度に応じて電気抵抗値が変化する。前記電源は、前記感温素子に印加される電圧値が所定の高電圧値(V)と前記高電圧値よりも小さい所定の低電圧値(V)とを交互に実現するように前記感温素子に通電する。前記処理部は、前記感温素子に印加される電圧値が前記高電圧値であるときに前記電流計が検出した前記電流値および前記高電圧値に基づいて、前記第1熱流量および前記第1温度を特定し、前記感温素子に印加される電圧値が前記低電圧値であるときに前記電流計が検出した前記電流値および前記高電圧値に基づいて、前記第2熱流量および前記第2温度を特定する。このように、感温素子に印加される電圧値の変動を制御することで、風速を計測することができる。
1 風向風速計
2 筐体
3−1、…、3−16 感温素子
81 処理部
82、82−1、…、82−16 電流源
83 電圧源

Claims (3)

  1. 流れる空気から熱的に影響を受ける位置に配置されると共に、自己の温度に応じて電気抵抗値が変化する感温素子(3−1、…、3−16)と
    前記感温素子よりも熱容量が大きい筐体(2)と、
    前記感温素子の温度に基づいて、前記空気の風速を検出する処理部(81)と、を備え、
    前記感温素子は、前記筐体の表面に配置され、前記処理部が前記風速を検出するときに、電源(82、82−1、…、82−16、83)から通電されて発熱しており
    前記筐体の熱抵抗は、前記空気の熱抵抗よりも大きいことを特徴とする風速計。
  2. 前記感温素子に及ぼされる電流および電圧のうち一方の電気的物理量を検出する電気的物理量計(V1、…、V16、A1、…、A16)を備え、
    前記電源は、前記感温素子に及ぼされる前記電流および前記電圧のうち前記一方の電気的物理量とは異なる他方の電気的物理量を制御し、
    前記処理部は、前記電源に制御される前記他方の電気的物理量および前記電気的物理量計が検出した前記一方の電気的物理量に基づいて、前記風速を検出する請求項に記載の風速計。
  3. 流れる空気から熱的に影響を受ける位置に配置されると共に、自己の温度に応じて電気抵抗値が変化する複数個の感温素子(3−1、…、3−16)と
    前記複数個の感温素子の各々よりも熱容量が大きい筐体(2)と、
    前記複数個の感温素子の温度に基づいて、前記空気の風向を検出する処理部(81)と、を備え、
    前記複数個の感温素子は、前記筐体の表面に配置され、前記処理部が前記風向を検出するときに、電源(82、82−1、…、82−16、83)から通電されて発熱しており、
    前記筐体の熱抵抗は、前記空気の熱抵抗よりも大きいことを特徴とする風向計。
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