本発明の一態様に係る情報処理装置は、第1の移動体に搭載される情報処理装置であって、前記第1の移動体の周辺に存在する第1の物体と前記第1の移動体との位置関係を推定し、推定した位置関係を示す第1の位置関係情報を生成する推定部と、前記第1の移動体と異なる第2の移動体の位置を示す第1の位置情報と、前記第2の移動体の周辺に存在する第2の物体と前記第2の移動体との位置関係を示す第2の位置関係情報と、を受信する受信部と、前記第1の位置関係情報により示される位置関係と前記第2の位置関係情報により示される位置関係とに基づいて、前記第1の位置情報及び前記第2の位置関係情報の送信元として前記第2の移動体を特定する特定部と、特定された前記第2の移動体の前記第1の位置情報に基づいて、前記第1の移動体の移動を制御するための制御情報を出力する出力部と、を備える。
本態様によれば、第1の位置関係情報により示される位置関係と第2の位置関係情報により示される位置関係とに基づいて、第1の位置情報及び第2の位置関係情報の送信元として第2の移動体を特定することができる。これにより、例えば、複数の移動体が近接して移動している場合であっても、車車間通信に基づく移動制御を最大限に活用することができる。その結果、第1の移動体の移動効率(例えば、燃費及び移動所要時間等)を高めることができる。
例えば、前記第1の位置関係情報により示される位置関係は、前記第1の移動体から見た前記第1の物体の方位であり、前記第2の位置関係情報により示される位置関係は、前記第2の移動体から見た前記第2の物体の方位であるように構成してもよい。
本態様によれば、位置関係を方位で規定することができる。
例えば、前記特定部は、前記第1の位置関係情報により示される方位に基づいて、前記第1の移動体、前記第2の移動体及び前記第1の物体の仮想的な配置を示す仮想配置情報を生成し、前記仮想配置情報により示される前記配置上における前記第2の位置関係情報により示される方位と前記第1の物体の位置との整合性に基づいて、前記第1の位置情報及び前記第2の位置関係情報の送信元として前記第2の移動体を特定するように構成してもよい。
本態様によれば、比較的簡単な方法で、第1の位置情報及び第2の位置関係情報の送信元として第2の移動体を特定することができる。
例えば、前記第2の移動体は、前記第1の移動体の周辺に複数存在し、前記推定部は、さらに、前記複数の第2の移動体の各々の位置を推定し、推定した複数の位置をそれぞれ示す複数の第2の位置情報を生成し、前記特定部は、前記複数の第2の位置情報のそれぞれについての前記第1の位置情報の誤差に基づく領域の各々が重なり合う重複領域を抽出し、前記第1の位置情報により示される位置が前記重複領域に含まれる場合に、前記複数の第2の移動体の中から前記第1の位置情報及び前記第2の位置関係情報の送信元を特定するように構成してもよい。
本態様によれば、所定の条件を満たす場合に、複数の第2の移動体の中から第1の位置情報及び第2の位置関係情報の送信元を特定するので、特定部の演算処理負荷を低減することができる。
例えば、前記推定部は、さらに、前記第1の物体の種類を推定し、推定した前記第1の物体の種類を示す第1の識別情報を前記第1の位置関係情報と関連付けて生成し、前記受信部は、さらに、前記第2の位置関係情報と関連付けられた、前記第2の物体の種類を示す第2の識別情報を受信し、前記特定部は、前記第1の識別情報により示される種類と前記第2の識別情報により示される種類とが一致する場合に、前記第1の位置関係情報により示される位置関係と前記第2の位置関係情報により示される位置関係とに基づいて、前記第1の位置情報及び前記第2の位置関係情報の送信元として前記第2の移動体を特定するように構成してもよい。
本態様によれば、第1の位置情報及び第2の位置関係情報の送信元として第2の移動体をより正確に特定することができる。
例えば、前記特定部は、前記第2の位置関係情報により示される位置関係の時間的変化に基づいて、前記第1の位置情報及び前記第2の位置関係情報の送信元として前記第2の移動体を特定するように構成してもよい。
本態様によれば、第1の位置情報及び第2の位置関係情報の送信元として第2の移動体をより正確に特定することができる。
例えば、前記特定部は、前記第2の位置関係情報が前記第1の移動体と前記第2の移動体との位置関係を示すように変化した場合に、前記第1の位置情報及び前記第2の位置関係情報の送信元として前記第2の移動体を特定するように構成してもよい。
本態様によれば、第1の位置情報及び第2の位置関係情報の送信元として第2の移動体をより正確に特定することができる。
例えば、前記第1の移動体と前記第2の移動体との位置関係が変化しない状態で、前記特定部が前記第1の位置情報及び前記第2の位置関係情報の送信元として前記第2の移動体を特定できない場合に、前記出力部は、前記第1の移動体を前記第2の移動体に対して移動させるための前記制御情報を出力するように構成してもよい。
本態様によれば、第1の移動体を移動させることにより、第1の位置情報及び第2の位置関係情報の送信元として第2の移動体を特定することができる。
また、本発明の一態様に係るプログラムは、第1の移動体に搭載される情報処理装置を制御するためのプログラムであって、前記情報処理装置のコンピュータに対して、前記第1の移動体の周辺に存在する第1の物体と前記第1の移動体との位置関係を推定し、推定した位置関係を示す第1の位置関係情報を生成するステップと、前記第1の移動体と異なる第2の移動体の位置を示す第1の位置情報と、前記第2の移動体の周辺に存在する第2の物体と前記第2の移動体との位置関係を示す第2の位置関係情報と、を受信するステップと、前記第1の位置関係情報により示される位置関係と前記第2の位置関係情報により示される位置関係とに基づいて、前記第1の位置情報及び前記第2の位置関係情報の送信元として前記第2の移動体を特定するステップと、特定された前記第2の移動体の前記第1の位置情報に基づいて、前記第1の移動体の移動を制御するための制御情報を出力するステップと、を実行させる。
本態様によれば、第1の位置関係情報により示される位置関係と第2の位置関係情報により示される位置関係とに基づいて、第1の位置情報及び第2の位置関係情報の送信元として第2の移動体を特定することができる。これにより、例えば、複数の移動体が近接して移動している場合であっても、車車間通信に基づく移動制御を最大限に活用することができる。その結果、第1の移動体の移動効率を高めることができる。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態)
[1.情報処理装置の構成]
まず、図1〜図3を参照しながら、実施の形態に係る情報処理装置2の構成について説明する。図1は、実施の形態に係る情報処理装置2の適用例を示す図である。図2は、実施の形態に係る情報処理装置2の構成を示すブロック図である。図3は、実施の形態に係る車車間通信パケットの一例を示す図である。
図1に示すように、情報処理装置2は、自動運転車両4a(第1の移動体の一例)及び当該自動運転車両4aの周辺に存在する他の自動運転車両4b(第2の移動体の一例)の各々に搭載されている。自動運転車両4aに搭載された情報処理装置2は、自動運転車両4bに搭載された情報処理装置2との間で、車車間無線ネットワークを介して車車間通信を行うことにより、自動運転車両4aを自律的に走行(移動の一例)させるための走行制御を行う。自動運転車両4a及び4bの各々に搭載された情報処理装置2は、同一の構成である。以下、自動運転車両4aに搭載された情報処理装置2の構成について説明する。
図2に示すように、情報処理装置2は、光学センサ6と、測位レーダ8と、周辺車両位置推定部10(推定部の一例)と、周辺車両走行方位推定部12(推定部の一例)と、GNSS(Global Navigation Satellite System:全球測位衛星システム)受信部14と、コンパス16と、自車両測位部18と、車車間通信送信部20と、車車間通信受信部22(受信部の一例)と、走行方式選定部24(特定部及び出力部の一例)と、車両制御部26とを備えている。
なお、周辺車両位置推定部10、周辺車両走行方位推定部12、自車両測位部18、車車間通信送信部20、車車間通信受信部22、走行方式選定部24及び車両制御部26は、車載ネットワーク28を介して相互に接続されている。
光学センサ6は、例えば可視光線、近赤外線、短波長赤外線又は熱赤外線の各領域の光をレンズで受光するための測距センサである。光学センサ6は、受光した光を示す光学信号を、周辺車両位置推定部10及び周辺車両走行方位推定部12の各々に送信する。
測位レーダ8は、電波を対象物に向けて送信し、対象物で反射した電波を測定することにより、対象物までの距離及び対象物の方位を測定するための測距センサである。測位レーダ8は、測定した距離及び方位を示す測位信号を、周辺車両位置推定部10及び周辺車両走行方位推定部12の各々に送信する。
周辺車両位置推定部10は、光学センサ6からの光学信号及び測位レーダ8からの測位信号を取得する。周辺車両位置推定部10は、取得した光学信号及び測位信号を画像化することにより、自動運転車両4aの周辺に存在する周辺車両(第1の物体の一例)の数を検出し、自動運転車両4aから見た周辺車両の位置(測位座標)及び方位を推定する。これにより、周辺車両位置推定部10は、推定した周辺車両の位置を示す位置情報(第2の位置情報の一例)と、推定した周辺車両の方位(自動運転車両4aと周辺車両との位置関係の一例)を示す方位情報(第1の位置関係情報の一例)とを生成する。なお、周辺車両位置推定部10は、自動運転車両4aの周辺に存在する車両以外の物体(例えば、人、道路標識及び障害物等)の位置を示す位置情報と、当該物体の方位を示す方位情報とを生成してもよい。
周辺車両走行方位推定部12は、光学センサ6からの光学信号及び測位レーダ8からの測位信号を取得し、取得した光学信号及び測位信号を画像化することにより、自動運転車両4aの周辺に存在する周辺車両の走行方位を推定する。これにより、周辺車両走行方位推定部12は、推定した周辺車両の走行方位を示す方位情報を生成する。
なお、周辺車両位置推定部10及び周辺車両走行方位推定部12の各推定処理には、例えばディープラーニング(Deep Learning)技術により学習されたニューラルネットワーク(Neural Network)を利用した推論器が用いられる。
GNSS受信部14は、全球測位衛星システムにおける人工衛星から送信された、自動運転車両4aの現在位置を示す測位信号を受信し、受信した測位信号を自車両測位部18に送信する。
コンパス16は、地磁気を利用して自動運転車両4aの走行方位を測定し、測定した走行方位を示す方位信号を自車両測位部18に送信する。
自車両測位部18は、GNSS受信部14からの測位信号及びコンパス16からの方位信号を処理することにより、自車両(自動運転車両4a)の測位座標を示す位置情報及び走行方位を示す方位情報を生成する。
車車間通信送信部20は、周辺車両位置推定部10により生成された方位情報と、自車両測位部18により生成された位置情報及び方位情報とに基づいて、車車間通信パケットを生成する。車車間通信送信部20は、生成した車車間通信パケットを、自動運転車両4aが所属する車車間無線ネットワークを介して、自動運転車両4aの周辺に存在する対応車両(自動運転車両4b等)に送信する。車車間通信送信部20の具体的な処理については後述する。
車車間通信受信部22は、自動運転車両4aが所属する車車間無線ネットワークを介して、周辺の対応車両(自動運転車両4b等)から送信された車車間通信パケットを受信する。
ここで、図3を参照しながら、自動運転車両4bから受信した車車間通信パケットの一例について説明する。図3に示す例では、車車間通信パケットには、車両ID(Identification)情報30、時刻情報32、位置情報34(第1の位置情報の一例)及び方位情報36等が格納されている。
車両ID情報30は、車車間無線ネットワークにおいて、車車間通信パケットの送信元を識別するためのユニークなIDを示す情報である。時刻情報32は、車車間通信パケットが生成された時刻を示す情報である。位置情報34は、自動運転車両4bの自車両測位部18からの位置情報に基づいて生成された自車両(自動運転車両4b)の測位情報であり、例えば緯度情報、経度情報、高度情報、測位系情報(測位に使用した航法衛星の種別、数、信号種別及び補正座標等)及び地域情報(天候及び高層物等)等を含んでいる。なお、図3に示す例では、位置情報34には、高度情報がサポートされていないため高度情報を示す値が格納されていないが、高度情報がサポートされている場合には高度情報を示す値が格納される。
方位情報36は、自動運転車両4bの自車両測位部18からの方位情報に基づいて生成された自車両(自動運転車両4b)の走行方位を示す方位情報38と、自動運転車両4bの周辺車両位置推定部10からの方位情報に基づいて生成された、自車両から見た周辺車両(第2の物体の一例)の方位(自動運転車両4bと周辺車両との位置関係の一例)を示す方位情報40(第2の位置関係情報の一例)とを含んでいる。図3に示す例では、方位情報36は、北を0°(=360°)として時計回りに、東を90°、南を180°、西を270°とする方位角で表される。なお、方位情報36は、方位情報38及び40に加えて、車両以外の物体(例えば、人、道路標識及び障害物等)の方位を示す方位情報を含んでいてもよい。また、方位情報36は、方位情報38及び40に加えて、自車両と周辺車両との距離を示す距離情報を含んでいてもよい。
なお、車車間通信パケットには、車両ID情報30、時刻情報32、位置情報34及び方位情報36に加えて、自車両に関する各種情報、例えば自車両の走行速度、走行加速度及び制動情報等を示す走行情報等が格納されていてもよい。
走行方式選定部24は、車車間通信受信部22により受信した車車間通信パケットの送信元を特定する。走行方式選定部24は、上記の特定結果に基づいて、自動運転車両4aの走行方式として、i)車車間通信及び測距センサ(光学センサ6及び測位レーダ8)に基づく走行制御、及び、ii)測距センサのみに基づく走行制御のうちいずれか一方を選定する。走行方式選定部24は、選定した走行方式に基づいて、自動運転車両4aを走行制御するための制御情報を車両制御部26に出力する。走行方式選定部24の具体的な処理については後述する。
車両制御部26は、走行方式選定部24からの制御情報に基づいて、自動運転車両4aを走行制御(例えば制動等)する。
[2.情報処理装置の処理]
[2−1.車車間通信送信部の処理]
次に、図4を参照しながら、車車間通信送信部20の処理について説明する。図4は、実施の形態に係る車車間通信送信部20の処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示すように、まず、車車間通信送信部20は、自車両測位部18から自車両の位置情報34及び方位情報38を取得する(S11)。次に、車車間通信送信部20は、周辺車両位置推定部10から周辺車両の方位情報40を取得する(S12)。
次に、車車間通信送信部20は、a)車両ID情報30、b)時刻情報32、c)ステップS11で取得した取得した自車両の位置情報34及び方位情報38、及び、d)ステップS12で取得した周辺車両の方位情報40等を含む車車間通信パケットを生成する(S13)。
次に、車車間通信送信部20は、生成した車車間通信パケットを、自車両が所属する車車間無線ネットワークを介して周辺に存在する対応車両に送信する(S14)。
[2−2.走行方式選定部の処理]
次に、図5及び図6を参照しながら、走行方式選定部24の処理について説明する。図5は、実施の形態に係る走行方式選定部24の処理の流れを示すフローチャートである。図6は、測位座標の測位系による誤差範囲の一例を示す図である。
図5に示すように、車車間通信受信部22が車車間通信パケットを受信した際に、走行方式選定部24は、車車間通信受信部22から車車間通信パケットを取得する(S31)。
次に、走行方式選定部24は、所定の条件に基づいて、取得した車車間通信パケットの送信元が確定しているか否かを判定する(S32)。上記所定の条件は、i)周辺車両位置推定部10により検出された周辺車両の数と、当該検出された周辺車両の位置に近接した測位座標を含む車車間通信パケットの車両ID情報の種類の数とが同一であり、且つ、ii)車車間通信パケットの位置情報34により示される位置が、周辺車両位置推定部10により推定された複数の周辺車両の各々の測位座標を基準とした位置情報34に係る測位系における誤差範囲が重なり合う重複領域に含まれないことである。すなわち、位置情報34により示される位置が重複領域に含まれないことが、車車間通信パケットの送信元が確定していることに相当する。
なお、走行方式選定部24は、例えば図6に示すような、測位系情報と誤差範囲の半径とを対応付けたテーブルを予め記憶している。図6に示す例では、測位系情報が「なし」の場合には、誤差範囲の半径は「水平3.5m」であり、測位系情報が「補足衛星数:8以下、測位補強信号:L1信号」の場合には、誤差範囲の半径は「水平2.0m」である。なお、誤差範囲は、地域情報(天候及び高層物等)に基づいて予め定められてもよい。走行方式選定部24は、図6に示すテーブルに基づいて、周辺車両位置推定部10により推定された複数の周辺車両の各々の測位座標を基準とした位置情報34に係る誤差範囲が重なり合う重複領域を抽出する。
図5のステップS32に戻り、走行方式選定部24は、上記所定の条件を満たす場合には、取得した車車間通信パケットの送信元が確定していると判定する(S32でYES)。この場合には、走行方式選定部24は、周辺車両位置推定部10により検出された周辺車両が全て対応車両であるか否かを判定する(S33)。
周辺車両が全て対応車両である場合には(S33でYES)、走行方式選定部24は、車車間通信及び測距センサに基づく走行制御を選定する(S34)。一方、周辺車両が全て非対応車両である場合には(S33でNO、S35でYES)、走行方式選定部24は、測距センサのみに基づく走行制御を選定する(S36)。また、周辺車両が対応車両と非対応車両とを両方含む場合には(S33でNO、S35でNO)、走行方式選定部24は、他の対応車両が走行する車線に自車両を移動し、当該他の対応車両に追随走行するように指示する制御情報を車両制御部26に送信し(S37)、ステップS34に進む。
ステップS32に戻り、走行方式選定部24は、上記所定の条件を満たさない場合には、取得した車車間通信パケットの送信元が確定していないと判定する(S32でNO)。この場合には、走行方式選定部24は、車車間通信パケットの方位情報36を取得する(S38)。
走行方式選定部24は、車車間通信パケットの自車両の方位情報38に基づいて、取得した車車間通信パケットの送信元を判定する(S39)。具体的には、車車間通信パケットの自車両の方位情報38と、周辺車両走行方位推定部12により生成された周辺車両の方位情報とが予め設定された期間だけ一致した場合に、走行方式選定部24は、当該周辺車両を車車間通信パケットの送信元と判定する。これにより、周辺車両と車車間通信パケットとが紐付けされた場合には(S40でYES)、ステップS33に進む。
一方、ステップS40において、例えば複数の周辺車両の各走行方位が同一であるために、周辺車両と車車間通信パケットとが紐付けされなかった場合には(S40でNO)、走行方式選定部24は、車車間通信パケットの周辺車両の方位情報40が存在するか否かを判定する(S41)。車車間通信パケットの周辺車両の方位情報40が存在しない場合には(S41でNO)、ステップS36に進む。
一方、ステップS41において、車車間通信パケットの周辺車両の方位情報40が存在する場合には(S41でYES)、走行方式選定部24は、車車間通信パケットの周辺車両の方位情報40に基づいて、取得した車車間通信パケットの送信元を判定する(S42)。具体的には、走行方式選定部24は、自車両測位部18により生成された自車両の位置情報及び方位情報と、周辺車両位置推定部10により生成された周辺車両の位置情報及び方位情報とに基づいて仮想配置図(仮想配置情報の一例)を生成し、この仮想配置図上に車車間通信パケットの周辺車両の方位情報40を示す矢印を投影することにより、取得した車車間通信パケットの送信元を判定する。すなわち、走行方式選定部24は、仮想配置図上における車車間通信パケットの周辺車両の方位情報40と周辺車両の位置情報との整合性に基づいて、取得した車車間通信パケットの送信元を判定する。ステップS42の処理の具体例については後述する。
これにより、周辺車両と車車間通信パケットとが紐付けされた場合には(S43でYES)、ステップS33に進む。一方、例えば複数の周辺車両が全て非対応車両であるために、周辺車両と車車間通信パケットとが紐付けされなかった場合には(S43でNO)、ステップS36に進む。
[2−3.ステップS42の処理の具体例]
[2−3−1.具体例1]
次に、図7を参照しながら、図5のステップS42の処理の具体例1について説明する。図7は、図5のステップS42の処理の具体例1を示す図である。
図7に示すように、具体例1は、自車両42の車車間通信受信部22が1種類の車車間通信パケットを受信し、自車両42の周辺車両位置推定部10が2台の周辺車両44及び46を検出した場合の事例である。また、車車間通信パケットには、2台分の周辺車両の方位情報40が格納されているとする。
図7に示すように、車車間通信パケットの位置情報34の緯度情報及び経度情報から、自車両42を起点とした車車間通信パケットの送信元の相対座標位置は、位置P1であるとする。また、位置P1は、周辺車両位置推定部10により推定された周辺車両44及び46のそれぞれの測位座標を基準とした位置情報34に係る誤差範囲48及び50が重なり合う重複領域52(図7において斜線を付した領域)に含まれている。すなわち、具体例1では、上述した所定の条件を満たしていないため、車車間通信パケットの送信元が周辺車両44及び46のいずれであるのかが不明である。
走行方式選定部24は、自車両測位部18により生成された自車両42の位置情報及び方位情報と、周辺車両位置推定部10により生成された周辺車両44及び46の位置情報及び方位情報とに基づいて、図7に示すような仮想配置図54を生成する。仮想配置図54には、自車両42と、周辺車両44及び46とが仮想的に配置されている。走行方式選定部24は、仮想配置図54上の周辺車両44及び46の各々に、車車間通信パケットの2台分の周辺車両の方位情報40を示す2本の矢印56及び58を投影する。
これにより、走行方式選定部24は、仮想配置図54上で、周辺車両44に投影された2本の矢印56及び58と、周辺車両46に投影された2本の矢印56及び58とを比較する。その結果、周辺車両44に投影された矢印56が周辺車両44から見た周辺車両46の方位を指し、周辺車両44に投影された矢印58が周辺車両44から見た自車両42の方位を指していることから、走行方式選定部24は、車車間通信パケットの送信元は周辺車両44であると判定する。したがって、走行方式選定部24は、周辺車両44が対応車両であり、周辺車両46が非対応車両であるという前提で、走行方式を選定する。
なお、走行方式選定部24は、車車間通信パケットと周辺車両44とを紐付けした後に、測距センサにより周辺車両44を捕捉し続けてもよい。これにより、測距センサにより周辺車両44を捕捉できなくなるまで、同一の車両ID情報が格納された車車間通信パケットを、図5のステップS42の判定処理の対象から除外することができる。その結果、走行方式選定部24の演算処理負荷を低減することができる。
[2−3−2.具体例2]
次に、図8を参照しながら、図5のステップS42の処理の具体例2について説明する。図8は、図5のステップS42の処理の具体例2を示す図である。
図8に示すように、具体例2は、自車両42の車車間通信受信部22が2種類の車車間通信パケットPC1及びPC2を受信し、自車両42の周辺車両位置推定部10が2台の周辺車両44及び46を検出した場合の事例である。また、車車間通信パケットPC1及びPC2の各々には、2台分の周辺車両の方位情報40が格納されているとする。説明の都合上、車車間通信パケットPC1及びPC2では、同じ測位系が使用されているとする。
図8に示すように、車車間通信パケットPC1の位置情報34の緯度情報及び経度情報から、自車両42を起点とした車車間通信パケットPC1の送信元の相対座標位置は位置P2であるとする。また、車車間通信パケットPC2の位置情報34の緯度情報及び経度情報から、自車両42を起点とした車車間通信パケットPC2の送信元の相対座標位置は位置P3であるとする。また、位置P2及びP3の各々は、周辺車両位置推定部10により推定された周辺車両44及び46のそれぞれの測位座標を基準とした位置情報34に係る誤差範囲48及び50が重なり合う重複領域52に含まれている。すなわち、具体例2では、上述した所定の条件を満たしていないため、車車間通信パケットPC1及びPC2の各々の送信元が周辺車両44及び46のいずれであるのかが不明である。
走行方式選定部24は、自車両測位部18により生成された自車両42の位置情報及び方位情報と、周辺車両位置推定部10により生成された周辺車両44及び46の位置情報及び方位情報とに基づいて、図8に示すような仮想配置図60を生成する。仮想配置図60には、自車両42と、周辺車両44及び46とが仮想的に配置されている。走行方式選定部24は、仮想配置図60上の周辺車両44及び46の各々に、車車間通信パケットPC1の2台分の周辺車両の方位情報40を示す2本の矢印62及び64と、車車間通信パケットPC2の2台分の周辺車両の方位情報40を示す2本の矢印66及び68とを投影する。
これにより、走行方式選定部24は、仮想配置図60上で、周辺車両44に投影された2本の矢印62及び64と、周辺車両46に投影された2本の矢印62及び64とを比較する。その結果、周辺車両44に投影された矢印62が周辺車両44から見た周辺車両46の方位を指し、周辺車両44に投影された矢印64が周辺車両44から見た自車両42の方位を指していることから、走行方式選定部24は、車車間通信パケットPC1の送信元は周辺車両44であると判定する。
また、走行方式選定部24は、周辺車両44に投影された2本の矢印66及び68と、周辺車両46に投影された2本の矢印66及び68とを比較する。その結果、周辺車両46に投影された矢印66が周辺車両46から見た周辺車両44の方位を指し、周辺車両46に投影された矢印68が周辺車両46から見た自車両42の方位を指していることから、走行方式選定部24は、車車間通信パケットPC2の送信元は周辺車両46であると判定する。
したがって、走行方式選定部24は、周辺車両44及び46がいずれも対応車両であるという前提で、走行方式を選定する。
[2−3−3.具体例3]
次に、図9を参照しながら、図5のステップS42の処理の具体例3について説明する。図9は、図5のステップS42の処理の具体例3を示す図である。
図9に示すように、具体例3は、自車両42の車車間通信受信部22が1種類の車車間通信パケットを受信し、自車両42の周辺車両位置推定部10が2台の周辺車両44及び46と1人の人70とを検出した場合の事例である。また、車車間通信パケットには、2台分の周辺車両の方位情報40と、1人分の人の方位情報とが格納されているとする。
なお、自車両42の周辺車両位置推定部10は、検出した物体の種類(車両及び人等)を推定し、推定した物体の種類を示す第1の識別情報を方位情報と関連付けて生成する。また、車車間通信パケットには、位置情報34及び方位情報36の各々と関連付けられた、物体の種類(車両及び人等)を示す第2の識別情報が格納されている。
図9に示すように、車車間通信パケットの位置情報34の緯度情報及び経度情報から、自車両42を起点とした車車間通信パケットの送信元の相対座標位置は、位置P4であるとする。また、位置P4は、周辺車両位置推定部10により推定された周辺車両44及び46のそれぞれの測位座標を基準とした位置情報34に係る誤差範囲48及び50が重なり合う重複領域52に含まれている。すなわち、具体例3では、上述した所定の条件を満たしていないため、車車間通信パケットの送信元が周辺車両44及び46のいずれであるのかが不明である。
走行方式選定部24は、自車両測位部18により生成された自車両42の位置情報及び方位情報と、周辺車両位置推定部10により生成された周辺車両44及び46の位置情報及び方位情報と、周辺車両位置推定部10により生成された人70の位置情報及び方位情報とに基づいて、図9に示すような仮想配置図72を生成する。仮想配置図72には、自車両42と、周辺車両44及び46と、人70とが仮想的に配置されている。走行方式選定部24は、仮想配置図72上の周辺車両44及び46の各々に、車車間通信パケットの2台分の周辺車両の方位情報40を示す2本の矢印74及び76と、車車間通信パケットの1人分の人70の方位情報を示す1本の矢印78とを投影する。
これにより、走行方式選定部24は、周辺車両44に投影された3本の矢印74,76及び78と、周辺車両46に投影された3本の矢印74,76及び78とを比較する。
その結果、周辺車両44に投影された矢印74が周辺車両44から見た周辺車両46の方位を指し、周辺車両44に投影された矢印76が周辺車両44から見た自車両42の方位を指している。また、仮想配置図72上の周辺車両44に対応する第1の識別情報、及び、矢印74及び76の各々に対応する第2の識別情報は、「車両」で一致している。
さらに、周辺車両44に投影された矢印78が周辺車両44から見た人70の方位を指している。また、仮想配置図72上の人70に対応する第1の識別情報、及び、矢印78に対応する第2の識別情報は、「人」で一致している。
これにより、走行方式選定部24は、車車間通信パケットの送信元は周辺車両44であると判定する。したがって、走行方式選定部24は、周辺車両44が対応車両であり、周辺車両46が非対応車両であるという前提で、走行方式を選定する。
[2−3−4.具体例4]
次に、図10A及び図10Bを参照しながら、図5のステップS42の処理の具体例4について説明する。図10A及び図10Bの各々は、図5のステップS42の処理の具体例4を示す図である。
図10Aに示すように、具体例4は、自車両42の車車間通信受信部22が1種類の車車間通信パケットを受信し、自車両42の周辺車両位置推定部10が1台の周辺車両80を検出した場合の事例である。このとき、自車両42の光学センサ6及び測位レーダ8の検出可能範囲82内には1台の周辺車両80のみが存在し、検出可能範囲82外には2台の周辺車両84及び86が存在する。周辺車両86,84,80及び自車両42は、北からこの順に並んで、同一の車線上を一列で北に向かって走行している。また、車車間通信パケットには、1台分の周辺車両の方位情報40が格納されているとする。なお、図10Aの紙面内における上方向は、北の方位を表している。
図10Aに示すように、車車間通信パケットの位置情報34の緯度情報及び経度情報から、自車両42を起点とした車車間通信パケットの送信元の相対座標位置は、位置P5であるとする。位置P5は、周辺車両位置推定部10により推定された周辺車両80の測位座標を基準とした位置情報34に係る誤差範囲88に含まれている。
走行方式選定部24は、自車両測位部18により生成された自車両42の位置情報及び方位情報と、周辺車両位置推定部10により生成された周辺車両80の位置情報及び方位情報とに基づいて、図10Aに示すような仮想配置図90を生成する。仮想配置図90には、自車両42と、周辺車両80とが仮想的に配置されている。また、仮想配置図90には、周辺車両84及び86は仮想的に配置されていない。なお、図10Aでは、実際の道路上における周辺車両80,84,86及び自車両42の位置関係を説明する都合上、周辺車両84及び86を仮想配置図90上に一点鎖線で図示してある。走行方式選定部24は、仮想配置図90上の周辺車両80に、現在時刻tに受信した車車間通信パケットの1台分の周辺車両の方位情報40を示す1本の矢印92(両矢印)を投影する。
このとき、矢印92は南北の方位を示しているため、車車間通信パケットの送信元が周辺車両80及びその前方の周辺車両84のいずれであるのかが不明である。この場合には、走行方式選定部24は、車車間通信パケットの周辺車両の方位情報40の時間的変化に基づいて判定処理を行う。具体的には、図10Bに示すように、上述した矢印92と、自車両42が前方の車両80に近付く前の時刻t−1に受信した車車間通信パケットの周辺車両の方位情報40を示す矢印94又は96とを比較する。
図10Bに示すように、矢印94が北の方位のみを指している場合には、自車両42が前方の車両80に近付くことにより、矢印92は、周辺車両80から見た自車両42の方位を示すように変化したことになる。この場合、走行方式選定部24は、車車間通信パケットの送信元は周辺車両80であると判定し、周辺車両80が対応車両であるという前提で、走行方式を選定する。
一方、図10Bに示すように、矢印96が南北の方位を指している場合には、自車両42が前方の車両80に近付いたとしても、矢印92は変化しないことになる。この場合、走行方式選定部24は、車車間通信パケットの送信元は周辺車両80でないと判定し、周辺車両80が非対応車両であるという前提で、走行方式を選定する。この場合、車車間パケットの送信元は、周辺車両80の前方を走行する周辺車両84であると考えられる。
なお、自車両42と並走する周辺車両が検出可能範囲82内に存在する場合には、走行方式選定部24は、車車間通信パケットの当該並走する周辺車両の方位情報40の時間的変化に基づいて判定処理を行ってもよい。また、判定精度を高めるために、走行方式選定部24は、常に、車車間通信パケットの周辺車両の方位情報40の時系列変化に基づいて判定処理を行ってもよい。
[2−3−5.具体例5]
次に、図11A及び図11Bを参照しながら、図5のステップS42の処理の具体例5について説明する。図11A及び図11Bの各々は、図5のステップS42の処理の具体例5を示す図である。
図11Aに示すように、具体例5は、自車両42の車車間通信受信部22が1種類の車車間通信パケットを受信した場合の事例である。車車間通信パケットには、5台分の周辺車両の方位情報40が格納されているとする。自車両42と周辺車両98a,98b,98c,98d,98e,98f及び98g(98a〜98g)とは、例えば駐車場等で隊列を組んだ状態で停止(駐車又は停車)している。すなわち、自車両42と周辺車両98a〜98gとの位置関係は変化しない。
走行方式選定部24は、自車両測位部18により生成された自車両42の位置情報及び方位情報と、周辺車両位置推定部10により生成された周辺車両98a〜98gの位置情報及び方位情報とに基づいて、図11Aに示すような仮想配置図100を生成する。仮想配置図100には、自車両42と、周辺車両98a〜98gとが仮想的に配置されている。説明を分かりやすくするために、車車間通信パケットの送信元は、周辺車両98b及び98cのうちいずれかであると仮定する。
図11Aに示すように、走行方式選定部24は、仮想配置図100上の周辺車両98b及び98cの各々に、車車間通信パケットの5台分の周辺車両の方位情報40を示す5本の矢印102,104,106,108及び110(102〜110)を投影する。しかしながら、走行方式選定部24は、周辺車両98bに投影された5本の矢印102〜110と、周辺車両98cに投影された5本の矢印102〜110とを比較しても、車車間通信パケットの送信元が周辺車両98b及び98cのいずれであるのかを判定することができない。
このとき、走行方式選定部24は、自車両42を周辺車両98a〜98gに対して後方(前方の周辺車両98bから離れる方向)に移動させるための制御情報を車両制御部26に出力する。これにより、図11Bに示すように、車両制御部26は、走行方式選定部24からの制御情報に基づいて、自車両42を後方に移動させる。これにより、周辺車両98b及び98cの各々に投影された5本の矢印102〜110のうち、矢印108の指す方位のみが変化する。したがって、周辺車両98cに投影された矢印108が周辺車両98cから見た自車両42の方位を指していると判明するので、走行方式選定部24は、車車間通信パケットの送信元は周辺車両98cであると判定する。したがって、走行方式選定部24は、周辺車両98cのみが対応車両であるという前提で、走行方式を選定する。
なお、自車両42と周辺車両98a〜98gとの位置関係が変化しないケースとして、自車両42と周辺車両98a〜98gとが同一の速度で且つ同一の方向に走行することにより、自車両42と周辺車両98a〜98gとが相対的に停止しているケースも考えられる。この場合、走行方式選定部24は、自車両42を周辺車両98a〜98gに対して制動(減速)させるための制御情報を車両制御部26に出力することにより、車車間通信パケットの送信元を判定することができる。
[3.効果]
上述したように、本実施の形態の情報処理装置2では、車車間通信パケットに格納された周辺車両の方位情報40を利用することにより、車車間通信パケットの送信元を容易に特定することができる。その結果、例えば複数の自動運転車両4a及び4bが近接して走行している場合であっても、車車間通信及び測距センサに基づく走行制御を最大限に活用することができ、自動運転車両4aの走行効率(例えば、燃費及び移動所要時間等)(移動効率の一例)を高めることができる。
(他の変形例)
以上、一つ又は複数の態様に係る情報処理装置について、上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思い付く各種変形を実施の形態に施したもの、又は、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つ又は複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
上記実施の形態では、車車間通信受信部22は、車車間通信パケットに格納された第1の位置情報及び第2の位置関係情報を一括で受信したが、これに限定されず、第1の位置情報及び第2の位置関係情報を別個に受信してもよい。
また、上記実施の形態では、車車間通信パケットを送信した車両を特定するために仮想配置図が生成される例について説明したが、これに限定されず、仮想配置図は生成されなくてもよい。例えば、仮想配置の座標又はベクトル情報等に基づいて、当該車両が特定されてもよい。
なお、上記実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサ等のプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。ここで、上記実施の形態の情報処理装置を実現するソフトウェアは、次のようなプログラムである。
すなわち、このプログラムは、情報処理装置のコンピュータに対して、第1の移動体の周辺に存在する第1の物体と第1の移動体との位置関係を推定し、推定した位置関係を示す第1の位置関係情報を生成するステップと、第1の移動体と異なる第2の移動体の位置を示す第1の位置情報と、第2の移動体の周辺に存在する第2の物体と第2の移動体との位置関係を示す第2の位置関係情報とを受信するステップと、第1の位置関係情報により示される位置関係と第2の位置関係情報により示される位置関係とに基づいて、第1の位置情報及び第2の位置関係情報の送信元として第2の移動体を特定するステップと、特定された第2の移動体の第1の位置情報に基づいて、第1の移動体の移動を制御するための制御情報を出力するステップとを実行させる。
さらには、上記実施の形態で説明した各構成要素は、ソフトウェアとして実現されても良いし、典型的には、集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現されてもよい。これらは、個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現しても良い。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmablegate Array)、又は、LSI内部の回路セルの接続若しくは設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて構成要素の集積化を行っても良い。
上記の各装置を構成する構成要素の一部又は全部は、各装置に脱着可能なICカード又は単体のモジュールから構成されているとしても良い。前記ICカード又は前記モジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAM等から構成されるコンピュータシステムである。前記ICカード又は前記モジュールは、上記の超多機能LSIを含むとしても良い。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、前記ICカード又は前記モジュールは、その機能を達成する。このICカード又はこのモジュールは、耐タンパ性を有するとしても良い。
本発明は、上記に示す方法であるとしても良い。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしても良いし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしても良い。また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray(登録商標) Disc)、半導体メモリ等に記録したものとしても良い。また、これらの記録媒体に記録されている前記デジタル信号であるとしても良い。また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号を、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものとしても良い。また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムにしたがって動作するとしても良い。また、前記プログラム又は前記デジタル信号を前記記録媒体に記録して移送することにより、又は前記プログラム又は前記デジタル信号を前記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしても良い。