JP6879548B2 - カバー部材 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば排気マニホールドのような熱源に設置されるカバー部材に関する。
例えば、昨今の排ガス規制などに対応して、自動車のエンジンから排出される排ガスの排出経路の途中には、排ガスの浄化機能を有する触媒が備えられ、排ガスに含まれる有害物質(炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NO)など)を無害物質(水(HO)、二酸化炭素(CO)、窒素(N))に変化させている。この触媒の活性温度は、およそ250度以上であるため、浄化性能を発揮するためには、高温を生じるエンジンの始動後、すみやかに触媒の温度を高める必要がある。
このため、エンジンからの排ガスの排気熱(約950℃)を利用できるように、触媒を備えた触媒コンバータをエキゾーストマニホールド(以下、エキマニ)の直下部位に配置したり、カバー部材でエキマニを覆い排気熱の放出を遮ったりしている。
このように、放熱や吸熱によって、温度が変化し所望の性能が得られないといった問題に対して、例えば、特許文献1に開示されたカバー部材は、内面側にメッシュ部材を取付けた断熱材に外層部材を重ね合わせて構成しており、前記エキマニの周囲に前記メッシュ部材を当接させて囲繞することで、前記エキマニから外部へ放熱を遮ることができるとされている。これにより、前記エキマニを通過する排ガスからの放熱を抑制し、高温に保持した排ガスを触媒コンバータに送ることができ、エンジンの始動後から速やかに触媒の温度を上昇させることができるとされている。
しかしながら、前記エキマニの外側に設けられた断熱材は、過度の温度変化にさらされるため、内燃機関の稼働に伴って経時劣化して、所望の断熱効果を得ることができず、放熱や吸熱を遮ることができないおそれがあった。
特開2011−149338号公報
この発明は、上記問題点に鑑み、断熱材を用いることなく熱源に対して遮熱できるカバー部材を提供することを目的とする。
この発明は、熱源の外周を覆うように固定される外層部材と、前記外層部材と前記熱源との間に設けられる内層部材とで構成され、前記外層部材は、天板と、該天板の各端辺から下方に所定の長さ延ばした側壁とが備えられ、前記内層部材は、凸状部と凹状部とが交互に配置された凹凸形状で形成された金属板で構成され、前記凸状部と前記凹状部との高さの差は、前記側壁の高さと略同一に構成され、前記内層部材は、前記外層部材に嵌合して、一体化されるとともに、前記凸状部が前記天板と当接し、前記外層部材と前記内層部材の間に閉じられた内側閉鎖空間を形成し、前記熱源に装着した状態で、前記凹状部が前記熱源と当接し、前記熱源と前記内層部材との間に、前記内側閉鎖空間と独立して閉じられた外側閉鎖空間が形成されるように構成されたカバー部材であることを特徴とする。
前記熱源は、熱を放出する温熱源のみならず、熱を吸収する冷熱源も含む。具体的には、車体のエンジンなどのように高温を生じる内燃機関や、冷蔵庫や冷凍庫などに設けられるような冷却装置の他、前記内燃機関や前記冷却装置から排出される熱媒体を導通させるための配管なども含む。すなわち、前記カバー部材で遮熱することによって保温するものをさす。
上述の熱源の外周を覆うように固定されるとは、熱源に直接固定する場合や、他の部材を介することによって前記熱源に対して相対的に固定する場合を含み、前記熱源の一部を覆う場合や、前記熱源の全体を囲繞する場合を含む。
前記外層部材は、前記熱源あるいは前記内層部材に対して、直接的に又は他の部材を介して間接的に当接する場合を含む。
前記内層部材は、前記外層部材の内側に配置されていればどのような構成でもよく、例えば、前記外層部材と前記熱源との間に形成される閉鎖空間を区分けするように前記外層部材に組み付けられた構成や、前記熱源と当接して前記外層部材と前記熱源との間に形成される閉鎖空間の内部に独立した閉鎖空間を形成する構成などを含む。
上述の閉じられた閉鎖空間とは、外気への気体の流入出が抑制するように封止された空間や、密閉された空間などを含む。
前記閉鎖空間の内部には、空気やアルゴン(Ar)などの希ガス類のような安全で、安定性の高い気体を封入してもよい。
また、上述の前記熱源に装着した状態で、前記熱源と前記内層部材との間には、それぞれ閉じられた閉鎖空間が形成されたとは、前記内層部材により一の又は複数の閉鎖空間が形成される場合を含み、また、前記内層部材と前記外層部材によって閉鎖空間が形成される場合や、前記内層部材と前記外層部材と別部材とが協働して閉鎖空間が形成される場合、前記別部材で閉鎖空間が形成される場合を含む。
前記金属板は、高温耐性のある金属であればどのような金属板であればよく、例えばステンレス鋼製や鉄製などであってもよい。
前記凹凸形状は、前記熱源側は平坦であり前記外層部材側に凹凸形状が形成されている場合や、前記外層部材側が平坦であり前記熱源側に凹凸形状が形成されている場合、その両方側に凹凸形状が形成されている場合を含む。
この発明により、断熱材を用いることなく熱源に対して遮熱できる。
詳述すると、前記熱源に固定された前記カバー部材は、前記内層部材と前記熱源の間に閉じられた内側閉鎖空間を形成し、及び前記外層部材と前記内層部材との間に閉じられ、内側閉鎖空間と独立した外側閉鎖空間を形成するため、例えば前記外層部材の内部に封入されている空気が外部へ流入出することを抑制することができる。
また、前記外層部材と前記内層部材の間に設けた内側閉鎖空間、及び、前記熱源と前記内層部材に設けた外側閉鎖空間といったそれぞれ独立して閉じられた二つの閉鎖空間を設けることにより、熱抵抗を向上させることができ、前記熱源から外部に放出される又は外部から前記熱源に吸収される単位時間当たりの熱量を減少させることができる。
このように、前記カバー部材に閉鎖空間を設けることにより、前記熱源と外部との間の放熱又は吸熱による熱交換を防止できるため、前記カバー部材として断熱材を用いることなく、前記熱源の温度を維持することができる。
これにより、例えば高熱源である内燃機関の直下に配置した前記触媒コンバータなどに高温を保持した排ガスを送ることができるため、早期に触媒温度を高めて触媒活性を向上させることができ、効率よく排ガスに含まれる有害物質を無害物質に変化させることができる。
また、前記外層部材又は前記内層部材の一方が意図せずに損傷した場合であっても、他方側によって形成される閉鎖空間が残るため、前記熱源から外部への放熱又は外部から前記熱源への吸熱を遮ることができる。これにより、例えば、前記触媒コンバータなどに高温に保持された排ガスを送ることができ、有害物質が排出されることを防止できる。
また、前記内層部材を、凹凸形状が形成された金属板で構成しているため、前記内層部材の変形性が向上できるため、例えば熱源の形状に合わせて前記カバー部材を成形加工が容易且つ正確に行うことができる。これにより、前記閉鎖空間を確実に維持しながら前記カバー部材を変形させることができる。
また、前記内層部材を凹凸形状とすることで、前記内側閉鎖空間や前記外側閉鎖空間を互いに連通された又は互いに閉じられた複数の閉鎖空間に区分けすることができるため、前記閉鎖空間内での空気の導通性を低減することができる。
さらにまた、前記凹凸形状の凸部が前記外層部材と接触している場合には、前記内層部材で前記外層部材を支持することができるため、前記カバー部材の強度及び剛性を向上させることができる。
この発明の態様として、前記外層部材は、前記熱源の全周を囲繞する構成としてもよい。
この発明により、前記熱源から外部へと熱を放出する、又は外部から前記熱源への吸収する経路を塞ぐことができるため、前記熱源から放出される熱を遮ることができる。これにより、前記熱源の内部の温度を維持して、温度を高温に保つことができる。
またこの発明の態様として、前記外層部材と前記熱源とを、振動を緩衝する緩衝部材を介して当接させてもよい。
この発明によると、前記熱源の稼働に起因する振動を前記緩衝部材が緩衝して振動を低減できるため、振動により前記外層部材が前記熱源から脱落することや前記外層部材や前記内層部材が損傷することを防止できる。
またこの発明の態様として、前記緩衝部材が、断熱性を有してもよい。
この発明によると、前記熱源と前記外層部材との間での熱伝導の効率を減少させることができる、すなわち前記熱源と前記外層部材との間で伝導する熱量を減少させることができる。したがって、前記熱源内の温度をより確実に保持することができる。
この発明により、断熱材を用いることなく熱源に対して遮熱できるカバー部材を提供することができる。
遮熱ヒートプロテクタの装着状態を示す概略正面図。 遮熱ヒートプロテクタの装着状態を示す概略側面図。 遮熱シートの概略斜視図。 遮熱シートの概略分解斜視図。 遮熱シートの平面図。 遮熱シートの断面図による説明図。 遮熱ヒートプロテクの装着状態についての概略断面図。 遮熱ヒートプロテクの装着状態についての説明図。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
なお、図1はカバー部材1の装着状態を示す概略正面図を示し、図2はカバー部材1の装着状態を示す概略側面図を示す。
図3は遮熱シート10の概略斜視図を示し、図4は遮熱シート10の概略分解斜視図を示し、図5は遮熱シート10の平面図を示し、図6は遮熱シート10の断面図による説明図を示す。図7はエキマニ120に装着した状態におけるカバー部材1の概略断面図を示し、図8はエキマニ120に装着した状態におけるカバー部材1説明図を示している。
なお、図3において、外層部材20の一部を点線で示して透過状態を表し、外層部材20に組み付けられたコルゲート成形材30の構成を明確にしている。また図4においても同様の箇所を点線で示している。
図6及び図8について詳しく説明すると、図6(a)は図5におけるA−A断面図を示し、図6(b)は図5におけるB−B断面図を示し、図6(c)は図5におけるC−C断面図を示し、図6(d)は図5におけるD−D断面図を示しており、図8(a)は図7におけるE−E断面図を示し、図8(b)は図8(a)におけるα部分の拡大図を示している。
この一実施形態におけるエンジンの排気装置100は、エンジン110から排出された排ガスが導通される排気マニホールド120(エキマニ120)と、エキマニ120の下流側に直結された触媒コンバータ130(いわゆる、エキマニ直下型触媒コンバータ)とで構成されており、エキマニ120に対してカバー部材1が装着されている。
なお、エキマニ120に装着されているカバー部材1の具体的形状は、装着対象であるエキマニ120等の形状や設置箇所、周辺の構造によって相違するものの、基本的な構成は同じである。
カバー部材1について図1及び図2に基づいて詳述すると、カバー部材1は、エキマニ120の形状に合わせて成形した2枚の遮熱シート10を、上下方向からエキマニ120を挟み込んで覆うように設置し、2枚の遮熱シート10同士を固定することでエキマニ120に装着されている。
このカバー部材1の上流側端部は、エンジン110と接合するエキマニ120のフランジ121から延びるエキマニ配管122と当接され、カバー部材1の下流側端部は触媒コンバータ130と連結する側のエキマニ配管122と当接されている。
このように装着されたカバー部材1は、エンジン110とエキマニ120との接合部分、すなわちフランジ121の直下からエキマニ120と触媒コンバータ130の連結部分までを周方向にわたって囲繞している。
また、エキマニ120とカバー部材1との間には内部には空気が封入された閉鎖空間Vが形成されており、空気が外部へ略流入出しないように構成されている。
なお、本実施形態において、閉鎖空間Vには空気が封入されているが、空気である必要はなく、安全で安定性の高い気体を封入してもよく、また真空としてもよい。
次に、カバー部材1を形成する遮熱シート10について、図3乃至図6に基づいて説明する。なお、図3乃至図6においては、遮熱シート10の構造を明確にするために、遮熱シート10を平板状に形成されたものとするが、実際は設置個所の形状に合わせて成形する。
遮熱シート10は、図3及び図4に示すように、上部に設けられた外層部材20に対して下方からコルゲート成形材30を組み付けて構成されている。
外層部材に対応する外層部材20は、可撓性のあるステンレス鋼製のステンレス箔材で構成された板材であり、天板21と、天板21の各端辺から下方に所定の長さ延ばした側壁22と、側壁22の下端部から外方に突出した突出部23とで構成され、突出部23の下端面には緩衝部材50が備えられている。
なお、側壁22の高さ及び突出部23の突出量は、装着部位の形状や周辺構造などに応じて適宜設計される。
また、側壁22は天板21の四方向の端部から下方に延ばしているが、必ずしも四方向全てから下方に延ばす必要はなく、平面方向に直交する第1方向x又は第2方向yの両端部から下方に延ばす構成としてもよい。
突出部23に備えられた緩衝部材50は、ガラスウールやロックウールのように断熱材として周知な無機繊維系のものを振動が吸収可能な厚さとなるように織り込んで形成されている。この厚みは、設置する場所や所望の振動吸収の度合、配置箇所の熱伝導率などに応じて適宜設計される。
内層部材に対応するコルゲート成形材30は、304ステンレス鋼製のステンレス箔材に対して、第1方向xと第2方向yに延びる凹凸の波付け加工が施され、第1方向xと第2方向yに延びる凹凸によって構成されるコルゲート形状が形成された成形材である。
コルゲート成形材30に形成されたコルゲート形状について詳述すると、第1方向xに沿って形成される凹状の谷部31と凸状の山部32とが第2方向yに沿って交互に配置されるとともに、第1方向xに沿って形成された谷部31及び山部32に、第1方向xに沿って交互に凸状部33と凹状部34とが交互に配置されてコルゲート形状が構成されている(図4乃至図6参照)。
凸状部33は波形の波凸部で形成されており、凹状部34は波形の波凹部で形成されている。この山部32における凸状部33の第2方向yの幅が最も狭く、且つ凹状部34の第2方向yの幅が最も広くなる連続形状で形成されており、また、谷部31における凹状部34の第2方向yの幅が最も狭く、且つ凸状部33の第2方向yの幅が最も広くなる連続形状で形成されている(図6参照)。
なお、凸状部33と凹状部34との高さの差は、側壁22の高さと略同一に構成されている。
谷部31には谷底面31aが形成され、山部32には山上面32aが形成され、谷底面31aと山上面32aとを連結する連結側面40が形成されている。換言すると、第2方向yの断面において、谷部31は谷底面31aと第2方向y両側に形成された連結側面40とで略角型凹状に形成されており、山部32は山上面32aと第2方向y両側に形成される連結側面40とで略角型逆凹状に形成されている。また、第2方向yの断面において、連結側面40が山上面32aまたは谷底面31aとなす角度は80°〜100°の範囲の略90°で形成されている。
なお、この連結側面40と、山上面32aまたは谷底面31aとがなす角度は必ずしも80〜100度である必要はなく、例えば、山上面32aまたは谷底面31aとがなす角度が鋭角となるように適宜変更してもよい。
このように構成されたコルゲート成形材30を、天板21と同面積の平面矩形状となるようにして、外層部材20に嵌合させるとともに、コルゲート成形材30の端部と突出部23の内側端部とを溶接して一体化させることにより、遮熱シート10が形成される。
なお、外層部材20とコルゲート成形材30は溶接により一体化させているが、必ずしもこの方法で一体化する必要はなく、例えばボルトなどを用いて固定しても構わない。
この遮熱シート10は、図6に示すように、谷部31の凹状部34が突出部23に設けられた緩衝部材50の底面側と略面一になるとともに、山部32の凸状部33が天板21と当接している。
このように構成される遮熱シート10は、上述のように、エキマニ120や触媒コンバータ130などの対象部材の形状に応じて立体形状に成形(プレス加工)されカバー部材1を構成し、エキマニ120や触媒コンバータ130に組み付けることができる。
なお、成型された外層部材20とコルゲート成形材30とを組み合わせて遮熱シート10を形成してもよいし、遮熱シート10を変形加工してもよい。
以下、プレス加工したカバー部材1をエキマニ120に組み付けた状態について、図7及び図8に基づいて説明する。
ここで、図7及び図8では、説明を簡略化するために、エキマニ120を円環状の管体とし、エキマニ120の内部を導通する排ガスの流れる方向を導通方向Dとする。また、遮熱シート10の第2方向yを導通方向Dと一致させるとともに、図8中の横方向が第1方向xとする。
まず、カバー部材1の製造方法について簡単に説明する。
適当な大きさのコルゲート成形材30を2枚用意し、コルゲート成形材30において隣接する凹状部34の頂点に沿う面がエキマニ配管122の外径と同一になるように屈曲させて半円状にプレス加工して成形する。
同様に、コルゲート成形材30よりも一回り大きな外層部材20を2枚用意し、天板21がコルゲート成形材30の凸状部33の頂点沿う面が形成する半円の外径と同一となるように外層部材20を屈曲させて半円状にプレス加工して成形する。
なお、この場合の外層部材20は、天板21の第2方向yの両端部のみに側壁22が設けられているものとする。
このようにプレス加工された外層部材20に対してコルゲート成形材30を下方から嵌め込んで、溶接するとともに、を断面視半円状の遮熱シート10を形成する。第1方向xにおいて両端側に余った天板21(以下、天板端部21aとする)を、円弧の径外方向に向けて突出するように成形する。
そして、それぞれ成形された遮熱シート10を上下方向からエキマニ配管122を挟み込むようして設置して(図8参照)、上方の遮熱シート10に設けられた天板端部21a(天板端部21au)で、下方の遮熱シート10に設けられた天板端部21a(天板端部21ad)をくるむように折り返して、上下方向から天板端部21a同士をかしめることで遮熱シート10同士を固定するとともに、エキマニ配管122に対して固定する。この状態において遮熱シート10における第2方向yは、導通方向Dに沿っている。
なお、本実施形態では、説明を簡易にするために遮熱シート10の第2方向yと導通方向Dを一致させるとともに、図8中の横方向が第1方向xとなるように遮熱シート10を配置して成形しているが、例えば、導通方向Dと第1方向xと一致するように遮熱シート10を配置してもよいし、また、導通方向Dが第1方向xと交差する方向に沿うように遮熱シート10を配置してもよい。換言すると、成形加工された遮熱シート10はコルゲート成形材30の凹状部34及び凸状部33が特定の方向に沿うよう成形されたものである必要はない。
また、本実施形態では、一方の外層部材20の一部分(天板端部21au)が他方の外層部材20の一部分(天板端部21ad)をくるむように折り返してかしめることで遮熱シート10同士を固定する構成としているが、遮熱シート10同士を固定する方法はこの構成に限定されず、例えば外層部材20同士をボルトやクリップで固定し、又は外層部材20同士を溶接することで固定してもよい。
このようにエキマニ配管122に組み付けられたカバー部材1は、遮熱シート10の端部に備えられた緩衝部材50がエキマニ配管122の上流側(フランジ121の直下部位)及びエキマニ配管122の下流側(触媒コンバータ130の近辺)と当接しており、外層部材20とエキマニ配管122との間には、内部に空気が流入出することが妨げられた閉鎖空間Vが形成されている。
また、上述のようにコルゲート成形材30を構成する凸状部33が天板21と当接しているとともに、コルゲート成形材30を構成する凹状部34がエキマニ配管122と当接するため、閉鎖空間Vは外層部材20とコルゲート成形材30とで形成される複数の第一閉鎖空間V1と、コルゲート成形材30とエキマニ配管122とで形成される複数の第二閉鎖空間V2とに区分けされている。
この複数の第一閉鎖空間V1及び第二閉鎖空間V2は、それぞれが他の第一閉鎖空間V1及び第二閉鎖空間V2など独立した閉じられた閉鎖空間を形成しているため、互いに空気の流入出が抑制されている。このため、閉鎖空間V内での空気の対流を防止できる。
また、第一閉鎖空間V1及び第二閉鎖空間V2が複数形成されているため、例えば、第一閉鎖空間V1の一部分が破損しても、他の第一閉鎖空間V1は閉鎖された空間を維持することができるため、意図せずに損傷した場合であっても、エキマニ配管122の放熱を妨げることができる。
このように構成されたカバー部材1は、エンジン110から排出された排ガスを導通し、放熱するエキマニ配管122の外周を囲繞するように固定される外層部材20と、外層部材20とエキマニ配管122との間に設けられるコルゲート成形材30とで構成され、外層部材20とコルゲート成形材30の間、及び、エキマニ配管122とコルゲート成形材30との間には、それぞれ閉じられた第一閉鎖空間V1及び第二閉鎖空間V2が形成されるため、断熱材を用いることなくエキマニ配管122から放熱されることを遮ることができる。
詳述すると、エキマニ配管122に固定されたカバー部材1は、下方に配置された遮熱シート10の天板端部21adを、上方に配置した遮熱シート10の天板端部21auでくるむように折り返してかしめることで、コルゲート成形材30とエキマニ配管122、及び外層部材20とコルゲート成形材30との間にそれぞれ閉じられた第一閉鎖空間V1及び第二閉鎖空間V2が形成される。このため、第一閉鎖空間V1及び第二閉鎖空間V2に封入した空気が21a同士の間から、カバー部材1の外部に排出されることを防止できる。
また、閉鎖空間Vを第一閉鎖空間V1と第二閉鎖空間V2とで区分けすることにより、カバー部材1の熱抵抗を向上させることができるため、エキマニ配管122から外層部材20へ伝わる単位時間あたりの熱量を減少させることができる。すなわち、エキマニ配管122から外部に放出される単位時間当たりの熱量を減少させることができる。したがって、エキマニ配管122の内部に蓄積された熱を保持することができ、高温を保持した排ガスを触媒コンバータ130に送ることができる。
このように、カバー部材1に空気層である第一閉鎖空間V1及び第二閉鎖空間V2を形成することで熱抵抗を向上させることができ、エキマニ配管122から外部に放出される熱量を減少させることができる。したがって、カバー部材1の内部に断熱材を用いることなく、エンジン110から排気された排ガスの熱がエキマニ配管122から放熱されることを遮ることができる。これにより、エキマニ配管122の下流側にある触媒コンバータ130などに高温を保持した排ガスを送ることができ、効率よく排ガスに含まれる有害物質を無害物質に変化させることができる。
また近年、燃費を向上させるために理想空燃比よりもガソリンの濃度を薄くした希薄空燃比でガソリンを燃焼(希薄燃焼)させることがあるが、この希薄燃焼は、理論空燃比で燃焼するストイキオメトリ燃焼に比べて有毒ガスである窒素酸化物(NOx)などが発生しやすい。そのため、触媒コンバータ130に備えた触媒が十分に活性する温度となったときに、有毒ガスの排出を極力低減できるストイキオメトリ燃焼から希薄燃焼に切り替えている。
本実施形態では、カバー部材1でエキマニ配管122を囲繞することにより、エキマニ配管122からの放熱を遮れるため、エキマニ配管122を流れる排ガスを高温で保持できる。これにより、高温に保持された排ガスを触媒コンバータ130に送ることができ、効率よく触媒の温度を上昇させることができる。したがって、早期にストイキオメトリ燃焼から希薄空燃比に移行して、燃費を向上させることができる。
また、例えば外層部材20が意図せずに損傷した場合であっても、コルゲート成形材30がエキマニ配管122からの放熱を遮ることができるため、触媒コンバータ130などに高温を保持した排ガスを送りことができ、有害物質を排出することを防止できる。
さらにまた、カバー部材1をエキマニ配管122に固定させた場合には、エンジン110の振動による影響を減少でき、振動に起因するカバー部材1の脱落及び損傷を防止できる。したがって、触媒コンバータ130などに高温を保持した排ガスを確実に送ることができ、触媒の活性効率を向上させることができ、有害物質を排出することを防止できる。
また、外層部材20が、エキマニ配管122の全周を囲繞することにより、エキマニ配管122から外部へ放熱する部位を減少させることができるため、エキマニ配管122からの熱の放出量を減少させることができる。これにより、排ガスの温度を高温に保つことができ、触媒コンバータ130などに備えた触媒の活性効率を向上させることができる。
さらにまた、外層部材20とエキマニ配管122とが、振動を吸収可能な緩衝部材50を介して当接されていることにより、エンジン110の稼働に起因する振動などを緩衝部材50で緩衝して、外層部材20がエキマニ配管122から脱落することや外層部材20やコルゲート成形材30が振動により損傷することを防止できる。
加えて、エキマニ配管122及び外層部材20と接触しているコルゲート成形材30は第1方向xと第2方向yに延びる凹凸の波付け加工が施されているため、凹凸方向に対する弾性を有しており、エンジン110の振動を吸収できるとともに、音の原因となる空気振動も吸収することができるため、遮音効果も有する。
さらにまた、緩衝部材50が断熱性を有しているため、エキマニ配管122から外層部材20への熱伝導の効率を減少させることができ、エキマニ配管122を導通する排ガスから放出される熱が外層部材20へ熱伝導することを遮ることができる。したがって、エキマニ配管122の下流側に配置された触媒コンバータ130に高温を保持した排ガスを送ることができ、触媒コンバータ130などに備えた触媒の活性効率を向上させることができる。
なお、本実施形態のように、外層部材20aを重ね合わせて固定させてカバー部材1を形成する場合、外層部材20aの接触部分に緩衝部材50を取付けて固定してもよいし、緩衝部材50を外して固定しでもよい。緩衝部材50を取付けて2枚の遮熱シート10をボルト固定する場合、緩衝部材50同士を重ね合すこととなるため、一方の遮熱シート10から他方の遮熱シート10への熱の伝導をより妨げることができる。
さらにまた、コルゲート成形材30が、凹凸形状が形成された金属板(304ステンレス鋼製のステンレス箔材)で構成されることにより、コルゲート成形材30の変形性を向上させることができる。このためエキマニ配管122などの形状に合わせてカバー部材1を成形加工(プレス加工)した場合に、第一閉鎖空間V1や第二閉鎖空間V2を閉じられた空間として維持しながら変形させることができる。
また、コルゲート成形材30を凹凸形状とすることで、第一閉鎖空間V1及び第二閉鎖空間V2に区分けすることができるため、第一閉鎖空間V1及び第二閉鎖空間V2の内部での空気の導通性を低減することができる。したがって、カバー部材1を構成する外層部材20やコルゲート成形材30が損傷した場合であっても、内部に封入した空気が漏れ出ることを防止できるため、エキマニ配管122から放熱する熱量を減少させることができる。
さらにまた、凹凸形状の凸部が外層部材20と接触している場合には、コルゲート成形材30で外層部材20を支持することができるため、カバー部材1の強度及び剛性を向上させることができる。
このような構成を有するカバー部材1を用いて、熱源である発熱体の温度に対する外層部材20及びエキマニ配管122の表面温度を、外層部材20とエキマニ配管122との間に断熱部材を挟み込んだ遮熱ヒートプロテクタと比較して確認したところ、外層部材20及びエキマニ配管122の温度はともに差がなかった。また、エキマニ配管122の立ち上がり時間も共に差がなかったことが確認できた。
このことから、カバー部材1は従来のような断熱部材を用いた遮熱ヒートプロテクタと性能としては差異がない。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の熱源は、エキマニ配管122に対応し、以下同様に、
カバー部材は、カバー部材1に対応し、
外層部材は、外層部材20に対応し、
内層部材は、コルゲート成形材30に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、本実施形態では、カバー部材1はエキマニ配管122のみを囲繞する構成としたが、この構成に限らず、例えば、エキマニ配管122の一部を覆う構成や、エンジン110の全部又は一部を含めたエキマニ配管122の全部又は一部を覆うあるいは囲繞する構成であってもよい。
さらには、エキマニ配管122のみならず、エキマニ配管122の下流側に配置された触媒コンバータ130の一部又は全部も囲繞する構成や、触媒コンバータ130の下流側に配置された床下コンバータやマフラーなどを囲繞してもよいし、これらの触媒コンバータを繋ぐ配管など囲繞するとしてもよい。
さらに言えば、本実施形態においてカバー部材1は高温を生じる放熱体を囲繞しているが、例えば冷却用ガスなどを通す配管や、冷却装置を囲繞し、配管などの内部への吸熱を防止するのにも使用することができる。
すなわち、カバー部材1で覆う部位は、覆う箇所からの放熱や吸熱を防止したい箇所であれば、どのような場所であっても構わず、その保温目的も触媒の活性させることに限定されず、例えば配管などを導通する熱媒体の放熱や吸熱による熱媒体の温度変化を抑えて他の場所に熱媒体を移動させることを目的としてもよい。
また例えば、外層部材20は、緩衝部材50を介してエキマニ配管122に当接されているが、例えばエキマニ配管122に対して、直接的当接させてもよい。
またコルゲート成形材30は、閉鎖空間Vを2以上の閉じられた空間に区分けする構成であればどのような構成でもよく、例えば、外層部材20とエキマニ配管122との間に形成される閉鎖空間Vを区分けするようにエキマニ配管122と当接した外層部材20に組み付けられた構成や、第一閉鎖空間V1を形成するようにエキマニ配管122と当接した一または複数の筐体で構成された場合を含む。
また、コルゲート成形材30の代わりに所定の間隔を隔てたフラットな板材を用いてもよい。
また、外層部材20やコルゲート成形材30をステンレス鋼製のステンレス箔材で構成しているが、ステンレス鋼製である必要はなく、高温耐性のある金属であればどのような金属でもよく、例えば鉄製などであってもよい。
1 遮熱ヒートプロテクタ
20 アルミ板
30 コルゲート成形材
50 緩衝部材
122 エキマニ配管
V 閉鎖空間

Claims (4)

  1. 熱源の外周を覆うように固定される外層部材と、
    前記外層部材と前記熱源との間に設けられる内層部材とで構成され、
    前記外層部材は、天板と、該天板の各端辺から下方に所定の長さ延ばした側壁とが備えられ、
    前記内層部材は、凸状部と凹状部とが交互に配置された凹凸形状で形成された金属板で構成され、
    前記凸状部と前記凹状部との高さの差は、前記側壁の高さと略同一に構成され、
    前記内層部材は、前記外層部材に嵌合して、一体化されるとともに、前記凸状部が前記天板と当接し、
    前記外層部材と前記内層部材の間に閉じられた内側閉鎖空間を形成し、
    前記熱源に装着した状態で、前記凹状部が前記熱源と当接し、前記熱源と前記内層部材との間に、前記内側閉鎖空間と独立して閉じられた外側閉鎖空間が形成されるように構成された
    カバー部材。
  2. 前記外層部材は、
    前記熱源の全周を囲繞する構成とした
    請求項1に記載のカバー部材。
  3. 前記外層部材と前記熱源とが、振動を吸収可能な緩衝部材を介して接された
    請求項1又は請求項2に記載のカバー部材。
  4. 前記緩衝部材が、断熱性を有する
    請求項3に記載のカバー部材。
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