JP6877735B2 - 製造不良原因の探索支援方法及び情報処理装置 - Google Patents
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Description
下記特許文献1から4にはそれぞれ欠陥や不良の原因を推定する手法が開示されている。
特許文献2には、或る製造工程における検査装置等からセンシングデータを入力し、ユーザに或る工程における検査画像などの写真等を見せてユーザに所定の特徴量の有無を判断させ、入力されたデータとルールベース又はユーザ入出力部からのデータ及び知識ベースを用いて、推論エンジンが不良原因の推論を行う手法が開示されている。
特許文献4には、不良検出部から各不良情報および製品番号データを製品毎に受信して、不良情報の組み合わせと不良の原因を示す不良原因情報とを対応付けたテーブルを参照することで、製品毎に、受信した各不良情報の組み合わせに対応する不良原因情報を読み出す手法が開示されている。
本実施形態に係る支援装置及び支援方法は、製造現場に設けられたセンサのような機器から得られる実測データ、製造ライン(製造現場)に関する技術者の知識、従来の不良に関する情報(知識)など多様な情報を利用して、製造される製品の不良の原因を高精度に探索することを支援する。
以下の説明では、説明を分かり易くするために、対象とする製造ラインとして、TFT(Thin Film Transistor)アレイの製造ラインを例に挙げる。但し、本実施形態に係る支援装置及び支援方法の対象となる製造ラインがそのような例に限定されるわけではない。
図1は、本実施形態に係る不良原因探索支援装置(支援装置)10のハードウェア構成例を概念的に示す図である。支援装置10は、いわゆるコンピュータであり、図1に示されるようなハードウェア要素群を有する。支援装置10は、PC(Personal Computer)、タブレット端末のような汎用コンピュータであってもよいし、製造現場に導入される専用コンピュータであってもよい。
支援装置10は、図1に示されるように、CPU(Central Processing Unit)1、メモリ2、入出力インタフェース(I/F)ユニット3、通信ユニット4等を備える。CPU1は、他のハードウェア要素群とバス等の通信線により接続される。図1に例示されるハードウェア要素群は情報処理回路と総称することもできる。
メモリ2は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、補助記憶装置(ハードディスク等)である。
支援装置10(CPU1)は、支援プログラム7をメモリ2からロードし実行することで、他のハードウェア要素と協働して、本実施形態に係る支援方法(情報処理フロー)を実現する。
本支援方法について説明する前に、まず、支援装置10(CPU1)が本支援方法を実現するにあたり利用するデータベースについて説明する。以下に例示される各データベースは、支援装置10のメモリ2に格納されていてもよいし、他のコンピュータ上に展開されていてもよい。後者の場合、支援装置10は、通信ユニット4を介してそのコンピュータと通信を行うことで、各データベースにアクセスすることができる。
不良オントロジは、対象製造ラインで生じ得る全ての不良の情報を格納するデータベースであり、全ての不良の概念を不良の種別ごとに分類及び階層化した状態で不良情報を格納する。
本明細書において「オントロジデータベース」とは、或る情報群を体系化された状態(意味付けされた状態)で格納するデータベースを意味し、知識ベースや関係データベースなどと明確に区別して用いるわけではない。
本実施形態では、「不良種別」は不良オントロジのレイヤ1で分類される不良種別を意味するものとする。
製造工程オントロジは、対象製造ラインの全ての製造工程の情報を格納するデータベースであり、全ての製造工程の概念を分類及び階層化した状態で格納する。
本実施形態では、製造工程オントロジは、図2に例示された不良オントロジの不良種別(レイヤ1)ごとに設けられ、レイヤ1に大工程が定義され、レイヤ2に中工程が定義され、レイヤ3に小工程(作業)が定義されている。レイヤ2には各工程で処理される部品(部品種別など)及び各工程で作動する製造装置の情報(装置IDなど)がプロパティにより設定されており、レイヤ3には各工程の処理パラメータ(処理温度や処理時間など)がプロパティにより設定されている。処理パラメータには、例えば、データ種の識別情報が設定される。不良種別ごとに設けられる各製造工程オントロジにおいて、製造工程概念の階層構造は同一となるが、プロパティの情報が相互に異なることになる。
具体的には、レイヤ1の「ゲート電極の製造工程」に関して、レイヤ2において「エッチング工程」、「初期洗浄工程」などが定義されており、その「エッチング工程」には対象部品のプロパティとして「ゲート配線」が設定されており、製造装置のプロパティとして「エッチング装置」が設定されている。また、レイヤ3の「エッチング工程」には「処理番号」及び「処理時間」が処理パラメータ(プロパティ)として設定されている。
製造工程オントロジは、対象となる製造ラインの製造工程を区分けし、各工程で動作する装置及び各工程の処理パラメータを各工程に関連付けて格納する製造工程データベースと呼ぶこともできる。各工程の処理パラメータは、各工程に関するパラメータであれば、その具体的内容は制限されない。
製造理論オントロジデータベースは、対象製造ラインにおける全ての製造理論の情報を格納するデータベースであり、全ての製造理論の概念を分類及び階層化した状態で格納する。
図4の例では、レイヤ1において全ての製造理論が理論の種別ごとに分類されており、レイヤ2においてその理論種別に該当する製造理論情報が設定されている。図4の例では、製造理論情報には、理論式、その理論式の構成変数、及び関連不良が含まれている。関連不良プロパティには、理論式から導出される理論データの変動に寄与する不良であって不良オントロジの末端レイヤの不良の定義と紐づけ可能な情報が設定される。具体的には、膜厚の厚さAに関して、「黒斑不良」が関連不良プロパティに設定されており、その関連不良に影響を受ける理論データを導出する理論式及びその構成変数がそれぞれ設定されている。
製造理論オントロジは、複数の製造理論の各々について、理論式から導出される理論データの変動に寄与する不良である関連不良及びその理論式を示す製造理論情報をそれぞれ格納する製造理論データベースと呼ぶことができる。
図5は、原因種別判別モデルの例を示す図である。
各原因種別判別モデルは、図5に示されるように、不良オントロジの不良種別に対応付けられており、対応する不良種別に該当する従来不良の事例ごとに教師あり学習を用いて構築された一以上のパターン識別モデルをそれぞれ含んでいる。本実施形態では、パターン識別モデルとしてSVM(Support Vector Machine)モデルが用いられている。
各SVMモデルについて、それを構築するために用いた従来不良事例の情報(実測データ、従来不良の解析情報(不良原因の製造工程や利用されたパラメータなど))が対応付けられて別途格納されている。このような従来不良事例の情報についても、支援装置10のメモリ2に格納されていてもよいし、他のコンピュータに格納されていてもよい。
図6は、本実施形態に係る支援装置10の動作例を示すフローチャートであり、本支援方法を示す図である。支援装置10(CPU1)は、支援プログラム7をメモリ2からロードし実行することで、他のハードウェア要素と協働して、図6に例示される情報処理フローを実行する。
取得される実測データは、対象不良に関して製造現場(製造ライン)から採取可能であって、複数種のデータ群の集合を含む。ここで「製造ラインから採取可能」とは、製造ラインに設置された機器(センサなど)から取得可能であることのみならず、製造ラインに関する認識により人間自らが取得可能であることも含む。即ち、実測データには、人手により取得されたデータが含まれてもよい。
また、当該実測データは、複数種のデータ群を複数個含むと言い換えることができる。以降、実測データに含まれる複数種のデータ群の一塊をレコードと表記し、実測データに含まれる複数種のデータ群の個数をレコード数と表記する場合もある。
TFTアレイの場合、ガラス基板のシート単位に複数種(例えば、100種以上)のデータ群が複数シート分採取されたものが当該実測データとされる。即ち、一シート分のデータ群が一レコードに相当し、シート数がレコード数に相当する。本実施形態では、1シートから製造されたディスプレイの総数に対する不良品の割合としての不良率が一レコードごと(シート単位)に含められる。このように、実測データを形成するデータ単位は、不良率が設定可能であることが望ましい。不良率は、解析データの選別や後述する原因推定モデルに利用することで、不良原因の解析精度の向上を見込めるからである。
但し、実測データの構成はこのような例に制限されず、例えば、実測データの一レコードが製造ロット単位に設定され、実測データは複数の製造ロット分のレコード集合とされてもよい。
対象不良に対応する原因種別判別モデルは、不良オントロジにおいて対象不良が属する不良種別(レイヤ1)に対応付けられた原因種別判別モデルである。対象不良に関連する従来不良(関連従来不良)は、対象不良と同一又は類似の従来不良である。
CPU1は、関連従来不良を特定し、その関連従来不良に対応付けられて格納されている(蓄積されている)従来不良事例の解析情報を抽出する。工程(S30)の具体的処理内容は後述する。
CFS法は、特徴選択法の一種であり、変数間の相関関係に基づく評価値Meritにより説明変数の部分集合を評価し、最良の部分集合を選択する手法である。評価値Meritは以下の(式1)で求めることができる。以下の(式2)は目的変数Yと説明変数Zとの相関関係SU()を示す。
本実施形態では、以下の式の目的変数が不良率であり、説明変数が実測データのデータ種(特徴量)である。つまり、CFS法により、目的変数(例えば、不良率)と相関が大きくかつ他の説明変数(データ種)と相関が小さい説明変数(データ種)を抽出することができる。
決定木の構築手法としては、例えば、CART(Classification And Regression Trees)が用いられる。解析データの数値データx(説明変数)と不良率y(目的変数)とにより構成される2次元データD={(x1、y1)、・・・、(xn、yn)}を学習データとし、以下の(式3)及び(式4)で示されるジニ係数Qm(T)を評価指標とすることで、決定木が構築される。
構築された決定木の分岐条件に従って、解析データの数値データを数値区間に変換することで、数値データの情報量を減らすことができる(離散化)。
ベイジアンネットワークは、既知のとおり、各ノードがそれぞれ確率変数で表され、ノード間の因果関係が条件付確率で定量化されている有向循環グラフ構造により表される。ノード間の因果関係は、AIC(Akaike’s Information Criterion)を評価基準として欲張り法を用いた探索アルゴリズムにより決定することができる。確率推論モデルの構築手法には公知の様々な手法が利用可能であり、ここではその説明を割愛する。
CPU1は、工程(S30)においてまず、対象不良の種別に対応する原因種別判別モデルを特定する(S31)。上述したとおり、原因種別判別モデルは、不良オントロジの不良種別(レイヤ1)ごとに対応付けられているため、CPU1は、不良オントロジにおいて対象不良が属する不良種別(レイヤ1)を特定し、その不良種別に対応付けられた原因種別判別モデルを特定する。
また、各パターン識別モデルに適用される実測データのレコードは、実測データの全レコードにおける不良率が所定閾値(例えば、平均値+標準偏差)以上のレコードのみとすることが望ましい。これにより対象不良の発生パターンが顕著に表れた実測データレコードのみを利用することができる。
CPU1は、工程(S34)で特定されたパターン識別モデル(SVMモデル)を構築するために用いた従来不良の蓄積情報を抽出する(S35)。本実施形態では、各SVMモデルに対応付けられて従来不良事例の情報が格納されているため、CPU1は、特定されたSVMモデルに対応付けられた従来不良事例の情報、特に不良原因を示す解析情報を抽出する。
CPU1は、工程(S40)においてまず、対象不良の種別に対応する製造工程オントロジを特定する(S41)。本実施形態では、上述したとおり、製造工程オントロジは、不良オントロジの不良種別(レイヤ1)ごとに設けられている。
更に、CPU1は、製造工程オントロジで体系化されている全ての製造工程の中から技術者により対象不良に関連する工程として選択された製造工程を、対象不良に関連する工程範囲として選択する(S43)。このとき、CPU1は、製造工程オントロジに基づいて製造工程のリストを出力装置8に表示させ、ユーザが入力装置9を操作することによりそのリストから選択された製造工程を選択してもよい。また、CPU1は、技術者により選択された製造工程に関する情報を他のコンピュータから取得することもできる。
図10は、製造工程オントロジにおける製造工程の選択イメージを示す概念図である。
図10の例では、破線で囲まれている範囲が技術者の知識により選択された製造工程の範囲を示し、長破線で囲まれている範囲が連従来不良の原因と解析された製造工程の範囲を示している。
CPU1は、工程(S20)で取得された実測データの中から、工程(S44)で特定された製造装置及び処理パラメータに対応するデータ種のデータ(実測データ)を解析データとして選択する(S45)。
CPU1は、工程(S60)においてまず、製造理論オントロジにおいて対象不良と同一の関連不良をプロパティに持つ製造理論情報を特定する(S61)。製造理論オントロジの関連不良プロパティは、上述したとおり、不良オントロジの末端レイヤの不良定義と紐づけ可能な情報を持つため、工程(S10)で特定された対象不良の不良定義と同一の不良定義が関連不良プロパティに設定されている製造理論情報が特定される。
このように、工程(S61)から工程(S63)は、製造理論オントロジの参照により、複数の製造理論情報の中から、対象不良と同一又は類似する関連不良を示す製造理論情報を特定する工程と呼ぶことができる。
上述の実施形態は製造不良原因探索支援装置及び製造不良原因探索支援方法の例示である。当該支援方法は、上述の全ての処理工程を有する必要はなく、その一部の処理工程のみを有していてもよい。
上述の実施形態では、対象不良に関連する従来不良に関する蓄積知識、対象製造ラインの技術者の知識、CFS法による統計的知識、及び対象製造ラインにおける普遍的知識の全てが加味されたが、これらのうちの一部に基づくデータを用いて原因推定モデル(確率推論モデル)が構築されてもよい。この変形例によっても不良原因の解析精度を十分に向上させることができる。
即ち、当該支援方法は、対象不良に関する当該実測データを取得する工程と、製造現場の製造工程の一部となる、対象不良に関連する工程範囲を選択する工程と、製造工程オントロジの中から、当該選択された工程範囲に関連付けられている装置又は処理パラメータを特定する工程と、取得された実測データの中から、その特定された装置又は処理パラメータに対応する一部の実測データを解析データとして抽出する工程と、その解析データを用いて、確率推論モデルを構築する工程と、構築された確率推論モデルを用いて確率推論を実行する工程とを少なくとも含んでいればよい。この場合、対象不良に関連する工程範囲を選択する工程では、製造工程データベースに格納される製造工程の中から技術者により対象不良に関連する工程として選択された製造工程を選択すればよい。
この変形例においても、技術者の知識及び経験を加味して対象不良と関連の強いデータ種の実測データを限定的に選択し、確率推論モデルの構築に利用することができるため、不良原因の解析精度を向上させることができる。
即ち、当該支援方法は、当該実測データを取得する工程と、製造理論オントロジを参照する工程と、製造理論オントロジの参照により、複数の製造理論情報の中から、対象不良と同一又は類似する関連不良を示す製造理論情報を特定する工程と、特定された製造理論情報の理論式に、取得された実測データの中の、理論式の構成変数として定義されているデータ種のデータ群を代入することにより、理論データを導出する工程と、取得された実測データの少なくとも一部及び導出された理論データを用いて、確率推論モデルを構築する工程と、構築された確率推論モデルを用いて確率推論を実行する工程とを少なくとも含んでいればよい。
この変形例においても、製造ラインから採取可能な実測データに加えて、対象不良に関連する普遍的な製造理論に基づくデータを確率推論モデルの構築に利用することができるため、不良原因の解析精度を向上させることができる。
この他、工程(S50)のみを省く形態、工程(S80)のみを除く形態など各種変形例が考えられる。
具体的には、185個のデータ種を持つ1720レコードの実測データが利用された。この実測データの各レコードはガラス基板のシート単位に採取されており、185個のデータ種は「不良率」、「製造装置(処理装置)」及び「処理パラメータ」に大別される。「不良率」については閾値に基づいて「正常値」又は「異常値」の2値で示された。
実施例A:上述の実施形態。
実施例B:上述の実施形態から工程(S30)、工程(S40)、工程(S50)及び工程(S80)を除いた形態。
実施例C:上述の実施形態から工程(S80)を除いた形態。
実施例D:上述の実施形態から工程(S30)及び工程(S40)を除いた形態。
実施例E:上述の実施形態から工程(S50)を除いた形態。
実施例A:正解率=82.09%、F値=0.777
実施例B:正解率=67.31%、F値=0.654
実施例C:正解率=79.88%、F値=0.762
実施例D:正解率=80.89%、F値=0.751
実施例E:正解率=78.49%、F値=0.727
また、実施例Aと実施例Cとの比較、実施例Aと実施例Dとの比較、及び実施例Aと実施例Eとの比較により、上述の実施形態における工程(S30)、工程(S40)、工程(S50)及び工程(S80)が個々に解析精度の向上に貢献していることが確認される。
また、実施例Bについても或る程度高い正解率及びF値を示しているため、製造理論に関する理論データのみを用いる形態についても有用であることが確認される。
以上の結果から、本実施形態によれば、製造不良の原因を高精度に推定し得ることが実証された。
本検証では、事前準備として、物理解析により対象不良(ムラ不良の一種)の一次原因の分析が行われ、TFT部におけるリーク電流が対象不良の主原因(一次原因)であることが特定された。そして、実施例Aにより、この一次原因に対する二次原因以降の深層原因が次のように探索された。
ここでは、探索の一例として、選択された16個のノードの中の残膜膜厚ノードに関する分析が例示される。残膜膜厚ノードのノード値ごとの異常確率値は次のように算出された。
「Thin」=0.1706、「Medium」=0.2495、「Thick」=0.5484、「Extra−Thick」=0.6713
この結果、残膜膜厚値の上昇に伴い異常値の発生確率が徐々に増加しており、顕著な傾向が確認される.これより、残膜膜厚が不良の発生に影響を与えている可能性が高いことが推定された(二次原因)。
このような原因探索により、物理解析で特定された一次原因(TFT部におけるリーク電流の発生)に対する深層原因が特定された。特定された深層原因の一部である二次原因は、上述した「残膜膜厚値の上昇」であり、三次原因は「ゲート膜圧値の上昇」であった。以降の深層原因については割愛する。
以上の結果により、本実施形態によれば、複雑性の高い製造不良の原因探索を可能とし、深層原因を効率的に特定可能であることが実証された。
結果、原因探索に要する時間が約四分の一となっており、本実施形態によれば、原因探索に要する時間も短縮できることが確認された。
2 メモリ
3 入出力I/Fユニット
4 通信ユニット
7 支援プログラム
8 出力装置
9 入力装置
10 不良原因探索支援装置(支援装置)
Claims (7)
- 解析対象不良に関して製造現場から採取可能な実測データであって、複数種のデータ群の集合を含む実測データを取得する工程と、
前記製造現場の製造工程の一部となる、前記解析対象不良に関連する工程範囲を選択する工程と、
前記製造工程を区分けし、各工程で動作する装置及び各工程の処理パラメータを各工程に関連付けて格納する製造工程データベースの中から、前記選択された工程範囲に関連付けられている装置又は処理パラメータを特定する工程と、
前記取得された実測データの中から、前記特定された装置又は処理パラメータに対応する一部の実測データを解析データとして抽出する工程と、
前記解析データを用いて、確率推論モデルを構築する工程と、
前記構築された確率推論モデルを用いて確率推論を実行する工程と、
を含む製造不良原因の探索支援方法。 - 複数の製造理論の各々について、理論式から導出される理論データの変動に寄与する不良である関連不良及び該理論式を示す製造理論情報をそれぞれ格納する製造理論データベースを参照する工程と、
前記製造理論データベースの参照により、複数の前記製造理論情報の中から、前記解析対象不良と同一又は類似する前記関連不良を示す製造理論情報を特定する工程と、
前記特定された製造理論情報の前記理論式に、前記取得された実測データの中の、該理論式の構成変数として定義されているデータ種のデータ群を代入することに導出される理論データを解析データに加える工程と、
を更に含む請求項1に記載の製造不良原因の探索支援方法。 - 前記解析対象不良の不良種別に該当する従来不良の事例ごとに教師あり学習を用いて構築された複数のパターン識別モデルに対して、前記取得された実測データの少なくとも一部を入力することにより、該パターン識別モデルごとに前記解析対象不良との類似度を取得する工程と、
前記取得された類似度に基づいて前記解析対象不良に関連するパターン識別モデルを特定する工程と、
前記特定されたパターン識別モデルの構築に用いられた従来不良の解析情報を取得する工程と、
を更に含み、
前記工程範囲を選択する工程では、前記取得された従来不良の解析情報で示される従来不良の原因となる製造工程を、前記解析対象不良に関連する工程範囲として選択する、
請求項1又は2に記載の製造不良原因の探索支援方法。 - 前記工程範囲を選択する工程では、前記製造工程データベースに格納される製造工程の中から技術者により前記解析対象不良に関連する工程として選択された製造工程を前記解析対象不良に関連する工程範囲として選択する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の製造不良原因の探索支援方法。 - 前記抽出された解析データに対して、教師あり機械学習により構築されるクラス分類モデルを用いて離散化処理を適用し、分類不可と判断されたデータ種のデータ群を解析データから除外する工程、
を更に含み、
前記確率推論モデルを構築する工程では、前記除外する工程適用後の解析データ用いて、前記確率推論モデルを構築する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の製造不良原因の探索支援方法。 - 解析対象不良に関して製造現場から採取可能な実測データであって、複数種のデータ群の集合を含む実測データを取得する工程と、
複数の製造理論の各々について、理論式から導出される理論データの変動に寄与する不良である関連不良及び該理論式を示す製造理論情報をそれぞれ格納する製造理論データベースを参照する工程と、
前記製造理論データベースの参照により、複数の前記製造理論情報の中から、前記解析対象不良と同一又は類似する前記関連不良を示す製造理論情報を特定する工程と、
前記特定された製造理論情報の前記理論式に、前記取得された実測データの中の、該理論式の構成変数として定義されているデータ種のデータ群を代入することにより、理論データを導出する工程と、
前記取得された実測データの少なくとも一部及び前記導出された理論データを用いて、確率推論モデルを構築する工程と、
前記構築された確率推論モデルを用いて確率推論を実行する工程と、
を含む製造不良原因の探索支援方法。 - コンピュータプログラムを格納するメモリと、
前記コンピュータプログラムを読み出し実行する一以上のプロセッサと、
を備える情報処理装置において、
前記コンピュータプログラムを実行することにより、請求項1から6のいずれか一項に記載の製造不良原因の探索支援方法を実現する、
情報処理装置。
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JP2017061991A JP6877735B2 (ja) | 2017-03-27 | 2017-03-27 | 製造不良原因の探索支援方法及び情報処理装置 |
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