以下の説明の目的のために、用語「上部」、「下部」、「右」、「左」、「垂直」、「水平」、「頂部」、「底部」、「長手方向」およびこれらの派生語は、図面での向きのとおりに構成要素に関連するものとする。シリンジおよび/またはプランジャに関して使用される場合、「近位」という用語は、シリンジおよび/またはプランジャが流体インジェクタに接続するように向けられているときに、流体インジェクタに最も近いシリンジおよび/またはプランジャの部分を指す。「遠位」という用語は、シリンジおよび/またはプランジャが流体インジェクタに接続するように向けられているとき、流体インジェクタから最も離れたシリンジおよび/またはプランジャの部分を指す。「半径方向」という用語は、近位端と遠位端との間に延びるシリンジ、プランジャ、および/またはピストンの長手方向軸に垂直な断面平面内の方向を指す。用語「周方向」は、シリンジ、プランジャ、および/またはピストンの側壁の内面または外面の周りの方向を指す。用語「軸方向」は、近位端と遠位端との間に延びるシリンジ、プランジャ、および/またはピストンの長手方向軸に沿った方向を指す。用語「自己定位」は、ピストンヘッドまたはプランジャが、技術者または流体インジェクタによる回転作業なしに、プランジャまたはピストンヘッドに対して正しい向きに自ら向くことを意味する。しかしながら、本開示は、明示的に反対に指定されている場合を除いて、代替の変形およびステップシーケンスを想定することができることを理解されたい。添付の図面に示され、以下の明細書に記載される特定の装置およびプロセスは、本開示の単なる例示的な実施態様であることも理解されたい。従って、本明細書に開示された実施態様に関連する特定の寸法および他の物理的特性は、限定的であるとみなされるべきではない。
いくつかの図面にわたって同様の符号は同様の部分を指す図面を参照すると、本開示は、一般に、シリンジプランジャと、流体インジェクタのピストンに対してシリンジプランジャを接続するための接続インターフェースと、に関する。様々な実施態様は、ピストンに対して接続および接続解除されるシリンジプランジャに関する。様々な実施態様では、このようなプランジャは、手動、油圧、または電気的に作動させることができる。さらに、本開示は、ピストンに対してプランジャを特に方向付けすることなしに、ピストンに対してシリンジプランジャを係合および係脱するための迅速かつ容易な解決策を提供する。例えば、本明細書でより詳細に説明するように、シリンジの長手方向軸に沿って、プランジャに対するピストンの向きにかかわらず、プランジャと係合するまでピストンを前進させることができる。加えて、任意の向きにおいてピストンに対してプランジャを単純に角度回転することにより、これら2つの要素を分離できる。
図1を参照すると、自動または動力式流体インジェクタなどの流体インジェクタ10(以下、「インジェクタ10」と呼ぶ)は、少なくとも1つのシリンジ12とインターフェースするように適合され、かつ少なくとも1つのシリンジ12を作動させるように適合され、それぞれに、造影剤、生理食塩水、または任意の所望の医療用流体などの医療用流体Fを独立に満たすことができる。インジェクタ10は、医療処置の際に、少なくとも1つのピストンで少なくとも1つのシリンジ12のプランジャ26を駆動することによって、患者の体内に医療用流体を注入するために使用され得る。インジェクタ10は、マルチシリンジインジェクタであってもよく、ここで、いくつかのシリンジ12は、並べてまたは他の構成で配置され、インジェクタ10に関連するそれぞれのピストンによって別々に作動されるプランジャ26を備え得る。2つの異なる医療用流体で満たされた2つのシリンジが並んで配置されている実施態様では、インジェクタ10は、シリンジ12の一方または両方から流体を送達することができる。
インジェクタ10は、プラスチックまたは金属などの適切な構造材料から形成されたハウジング14内に封入され得る。ハウジング14は、所望の用途に応じて様々な形状および寸法であり得る。例えば、インジェクタ10は、固定プラットフォームまたは可動プラットフォームで床に設置されるように構成された自立構造であってもよい。あるいは、インジェクタ10は、適切なテーブルまたは支持フレーム上に配置されるように構成されてもよい。インジェクタ10は、少なくとも1つのシリンジ12をそれぞれのピストン要素に接続するための少なくとも1つのシリンジポート16を備える。以下に説明するように、一部の実施態様では、少なくとも1つのシリンジ12は、インジェクタ10のシリンジポート16内にシリンジ12を保持するための少なくとも1つのシリンジ保持部材を備える。少なくとも1つのシリンジ保持部材は、本明細書で説明するように、インジェクタ10のシリンジポート16上または内部に設けられたロック機構と動作可能に係合して、インジェクタ10に対するシリンジ12の自己定位取り付けおよび/または取り外しを容易にする。シリンジ保持部材およびロック機構は、インジェクタ10にシリンジ12を接続するための接続インターフェースを共に画定する。
少なくとも1つのシリンジ12から、血管アクセス部位で患者に挿入されるカテーテル、針、または他の流体送達装置(図示せず)に医療用流体Fを送達するために、少なくとも1つの流体経路セット17が少なくとも1つのシリンジ12と流体連通され得る。少なくとも1つのシリンジ12からの流体の流れは、流体制御モジュール(図示せず)により調整され得る。注入流量、所要時間、総注入量、および/または造影剤と食塩水の比率などの、使用者が選択した注入パラメータに基づいて、生理食塩水や造影剤などの医療用流体の患者への送達を調整するために、流体制御モジュールは、様々なピストン、バルブ、および/または流量調整機構を動作させ得る。本明細書で図1を参照して説明した、少なくとも1つのシリンジと、流体インジェクタに対する、少なくとも1つのシリンジの自己定位取り付けおよび着脱可能な保持のための少なくとも1つのシリンジインターフェースと、を備える上述のシステムで使用するために修正され得る適切な前方取り付け式流体インジェクタの一実施例は、Reillyらによる米国特許第5,383,858号明細書に開示されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。本システムで使用するために修正され得る関連する多流体送達システムの別の実施例は、Lazzaroらによる米国特許第7,553,294号明細書、Cowanらによる米国特許第7,666,169号明細書、国際公開第2012/155035号パンフレット、およびRileyらによる米国特許出願公開第2014/0027009号明細書に見出すことができ、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。他の実施態様は、本明細書で説明されるインターフェースの種々の実施態様を含むように設計された新しい流体インジェクタシステムを含み得る。
インジェクタ10の一般的な構造および機能を説明したが、ここで、少なくとも1つのシリンジ12についてより詳細に説明する。図2を参照すると、シリンジ12は、一般に、ガラス、金属、または適切な医療用プラスチックから形成された円筒状のシリンジバレル18を有する。バレル18は、近位端20と、遠位端24と、を備えるとともに、側壁19が、近位端20と遠位端24との間に、バレル18の中心を通って延びる、ある長さのシリンジ長手方向軸15に沿って延びている。バレル18は、透明材料または半透明材料から作られてもよく、またシリンジバレル18内の流体Fの存在を確認するための少なくとも1つの流体確認部材11を備えてもよい。ノズル22が、バレル18の遠位端24から延びる。バレル18は、外面21と、流体を内部に受け入れるための内部容積25を画定する内面23と、を有する。バレル18の近位端20は、バレル18内を通って摺動可能なプランジャ26によって密閉され得る。プランジャ26は、バレル18内を進む際に、バレル18の側壁19の内面23に対して液密シールを形成する。
ドリップフランジ35は、シリンジバレル18の外面21から、長手方向軸15に対して半径方向外側に延び得る。ドリップフランジ35は、バレル18の外周の少なくとも一部の周りに延び得る。ドリップフランジ35は、ノズル22から滴ってきた流体がインジェクタ10のシリンジポート16に入ることを防止し得る。このようにして、ドリップフランジ35は、シリンジポート16に入り、接続インターフェースならびに/またはインジェクタ10の内部機構および電子回路を塞ぐまたは他の仕方で干渉し得る、流体の量を減らすのに役立つ。一部の実施態様では、ドリップフランジ35は、シリンジ12の挿入部30が(図1に示す)シリンジポート16内に挿入され得る深さを制限する停止面を画定する。ドリップフランジ35は、バレル18と一体に形成されてもよいし、例えば、摩擦嵌合および/または接着剤、溶接、もしくは成形によってバレル18の外面21に取り付け、または他の仕方で固定されてもよい。他の実施態様では、ドリップフランジ35は、エッチング、レーザ切断、または機械加工によって、バレル18の外面21に形成され得る。
引き続き図2を参照すると、シリンジ12の近位端20は、(図1に示す)インジェクタ10のシリンジポート16に取り外し可能に挿入されるように、寸法決めおよび適合されている。一部の実施態様では、シリンジ12の近位端20は、インジェクタ10のシリンジポート16内に取り外し可能に挿入可能である挿入部30を画定し、シリンジ12の残りの部分はシリンジポート16の外部に留まる。特定の実施態様では、シリンジ12の近位端20は、シリンジ12をシリンジポート16に着脱可能に保持するためにインジェクタ10のシリンジポート16の対応するロック機構にロック係合を形成するように適合された1つまたは複数のシリンジ保持部材(図示せず)を含む。インジェクタ10にシリンジ12を着脱可能にロックするための様々な保持部材が、2014年10月28日に出願された「Self−Orienting Syringe and Syringe Interface」と題する米国特許出願第14/526,294号明細書および2014年10月28日に出願された「Self−Orienting Syringe and Syringe Interface」と題する米国特許出願第14/526,395号明細書に説明されており、これらの開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
図1に示すインジェクタ10と共に使用するのに適し、流体確認システムと共に使用するために適合され得る、例示的なシリンジは、本出願の譲受人に譲渡されたReillyらによる米国特許第5,383,858号明細書に説明されており、この開示は、参照によりその全体が組み込まれる。さらなる例示的なシリンジは、Hitchinsらによる米国特許第6,322,535号明細書およびTrockiらによる米国特許第6,652,489号明細書に開示されており、これらのそれぞれは、本出願の譲受人に譲渡されており、その開示は、双方ともその全体が参照により組み込まれる。
図3Aおよび図3Bを参照すると、本開示の一実施態様によるプランジャ26が示されている。シリンジ12のバレル18は、分かりやすくするために、図3Aおよび図3Bから省略されている。プランジャ26は、プランジャ長手方向軸34を画定し、かつ近位端36と、遠位端38と、および近位端36および遠位端38を接続する周側壁39と、を有するプランジャ本体32を備える。側壁39は、近位端36と遠位端38との間に均一または不均一な厚さを有することができる。側壁39は、連続した外面を有してもよい。一部の実施態様では、側壁39は、1つまたは複数の空隙によって隔てられた側壁39の1つまたは複数の部分を有する不連続な外面を有することができる。プランジャ本体32は、ガラス、金属、プラスチック、または他の適切な材料から形成することができる。
引き続き図3Aおよび図3Bを参照すると、プランジャ本体32は、プランジャ本体32の遠位端38において円錐形部分42によって、またプランジャ本体32の近位端36においては円筒形部分44によって画定される内部空洞40を有する。円錐形部分42は、円筒形部分44とモノリシックに形成されてもよい。一部の実施態様では、円錐形部分42は、例えば、摩擦嵌合および/または接着剤、溶接、または成形を使用して、プランジャ本体32の円筒形部分44に取り付け、または他の仕方で固定されてもよい。円錐形部分42は、中央開口部48を有する切頭端部46を有してもよい。一部の実施態様では、プランジャ本体32の遠位端38は、プランジャ26が中央開口部48を持たないように閉鎖されてもよい。
図3Eを参照すると、プランジャ26は、プランジャ本体32の外面60の少なくとも一部を覆うシール58を有することができる。シール58は、シール58がシリンジバレル18の内部容積25を液密にシールするように、(図2に示す)シリンジバレル18の内面と係合する可撓性シールであってもよい。シール58は、プランジャ本体32とは別個に設けられてもよいし、共成形などによってプランジャ本体32と一体的に形成されてもよい。一部の実施態様では、プランジャ本体32の外面60は周方向溝62を有していてもよい。シール58の少なくとも一部は、周方向溝62内に保持されてもよい。シール58の外面64は、シリンジバレル18の内面に摺動可能に係合する1つもしくは複数のリップ、突起、または他の密閉要素66を有することができる。一部の実施態様では、シール58の少なくとも密閉要素66は、シリンジバレル18の内面23に弾性的に係合するエラストマー材料から作られてもよい。プランジャ本体32上の少なくとも1つの延長部56は、シリンジバレル18を通ってプランジャ26を移動するときに、シリンジ12と軸方向に係合しているシール58が外れるのを防止することができる。
再び図3Aおよび図3Bを参照すると、プランジャ26は、プランジャ本体32から突出する少なくとも1つの弾性的に屈撓自在な保持部材68(以後、「保持部材68」という)を有することができる。一部の実施態様では、少なくとも1つの保持部材68は、プランジャ本体32の近位端36から遠位端38に向かう方向に突出していてもよい。一部の実施態様では、少なくとも1つの保持部材68は、プランジャ本体32の内部空洞40の内面52から遠位方向および半径方向内向きに突出していてもよい。
図3Eを参照すると、少なくとも1つの保持部材68は、プランジャ本体32に接続された第1の端部70と、第1の端部70から遠位に突出している第2の端部72と、を有する。第2の端部72は、第1の端部70に対して撓んだり捩れたりしてもよい。本明細書で説明するように、第2の端部72は、少なくとも1つの保持部材68が流体インジェクタ10のピストンに係合するとき、第1の端部70に対して半径方向に屈撓自在であり得る。一部の実施態様では、第2の端部72は、第1の端部70に対して周方向に屈撓自在であってもよい。第1の端部70および第2の端部72は、プランジャ26のプランジャ長手方向軸34の方向に実質的に沿って延びる方向に離間してもよい。少なくとも1つの保持部材68は、第1の端部70と第2の端部72との間で直線状、階段状、または曲線状に連続していてもよい。一部の実施態様では、1つまたは複数の保持部材68は、プランジャ長手方向軸34の方向に平行な方向に延びることができる。他の実施態様では、1つまたは複数の保持部材68は、プランジャ長手方向軸34の方向に対して角度付けされた方向に延びることができる。例えば、1つまたは複数の保持部材68は、プランジャ本体32の内面52に向かって、またはプランジャ本体32の内面52から離れる角度Aで角度付けされていてもよい。プランジャ本体32の内面52は、少なくとも1つの保持部材68の第1の端部70に対する第2の端部72の屈撓を増大可能にするために、半径方向外向きに側壁39内へと窪んだ1つまたは複数のポケット69を有することができる。
図3Cを参照すると、複数の保持部材68が、プランジャ長手方向軸34に対して放射状に、内部空洞40の内面52の周方向に沿って離間してもよい。保持部材68は、内部空洞40の内面52の部分によって互いに分離されていてもよい。2つ以上の保持部材68が設けられる実施態様では、保持部材68は、互いに等間隔に離間してもよい。1つの例示的かつ非限定的な実施態様では、図3Cに示すように、3つの保持部材68がそれらの間に等角度間隔を有する場合、各保持部材68は、両隣の保持部材68から120度離れている。一部の実施態様では、保持部材68は、内部空洞40の内面52の周りで保持部材68の間で等しくない角度の広がりおよび/または等しくない角度間隔を有することができる。プランジャ長手方向軸34に対する少なくとも1つの保持部材68の半径方向の間隔は、本明細書で説明するように、ピストンの外形に対応する、またはピストンの外形と動作可能に相互作用するように選択される。
引き続き図3Eを参照すると、保持部材68の第2の端部72は、少なくとも1つのキャッチ74を有する。少なくとも1つのキャッチ74は、保持部材68の第2の端部72の末端面であってもよい。本明細書で説明するように、少なくとも1つのキャッチ74は、ピストンに対して少なくとも1つの保持部材68をプランジャ26と共にロックするために、ピストンの凹部、リップ、またはレッジの少なくとも一部内に受容されるような形状をしている。一部の実施態様では、少なくとも1つのキャッチ74は、保持部材68の本体に対して半径方向内向きまたは外向きに突出していてもよい。少なくとも1つのキャッチ74は、少なくとも1つの保持部材68の第2の端部72と一体的に形成されてもよいし、例えば、摩擦嵌合および/または接着剤、溶接、または成形によって、少なくとも1つの保持部材68の第2の端部72に取り付け、または他の方法で固定されてもよい。他の実施態様では、少なくとも1つのキャッチ74は、エッチング、レーザ切断、または機械加工によって、少なくとも1つの保持部材68の第2の端部72に形成されてもよい。
図3Aおよび図3Bを参照すると、プランジャ26は、少なくとも1つの第1のカム部材78を有することができる。一部の実施態様では、第1のカム部材78は、保持部材68上に直接設けられてもよいし、カム部材78の作動によって保持部材68の対応する作動が生じるように、プランジャ本体32の一部に設けられてもよい。一部の実施態様では、少なくとも1つの第1のカム部材78は、保持部材68の第1の端部70と第2の端部72との間に設けられてもよい。少なくとも1つの第1のカム部材78は、本明細書で説明するように、ピストンに対してプランジャ26が回転すると、少なくとも1つの保持部材68を半径方向に撓ませるように、(図1に示す)流体インジェクタ10のピストンと相互作用する。一部の実施態様では、少なくとも1つの第1のカム部材78の位置は、プランジャ26とピストンとの間が相対的に回転すると、少なくとも1つの第1のカム部材78の半径方向の撓みを増加させることができるように選択することができる。そのような実施態様では、少なくとも1つの第1のカム部材78は、保持部材68の第2の端部72の近くに設けられてもよい。
一部の実施態様では、少なくとも1つの第1のカム部材78は、保持部材68の本体によって画定された平面に対してある角度で突出していてもよい。図3Cを参照すると、少なくとも1つの第1のカム部材78は、保持部材68の本体によって画定された平面に対して角度Bで角度付けされていてもよい。少なくとも1つの第1のカム部材78は、本明細書で説明するように、ピストンと相互作用してプランジャ26をピストンから外す角度付けされた係合面79を有することができる。本明細書で説明するように、ピストン88に対するプランジャ26の回転時に、少なくとも1つの保持部材68を完全に半径方向に屈撓可能としながら、保持部材68の第1の端部70と第2の端部72との間の少なくとも1つの第1のカム部材78の位置により、少なくとも1つの第1のカム部材78の半径方向の突出が最小になる。一部の実施態様において、少なくとも1つの第1のカム部材78は、少なくとも1つのキャッチ74の少なくとも一部に設けられてもよい。複数の第1のカム部材78は、第1の端部70と第2の端部72との間の、ある長さの保持部材68に沿って軸方向に離間してもよい。少なくとも1つの第1のカム部材78は、少なくとも1つの保持部材68と一体的に形成されてもよいし、例えば、摩擦嵌合および/または接着剤、溶接、または成形によって、少なくとも1つの保持部材68に取り付け、または他の方法で固定されてもよい。他の実施態様では、少なくとも1つの第1のカム部材78は、エッチング、レーザ切断、または機械加工によって、少なくとも1つの保持部材68に形成されてもよい。
図3Aを参照すると、プランジャ26は、プランジャ本体32から突出する少なくとも1つの第1のアライメント部材71を有することができる。一部の実施態様では、少なくとも1つの第1のアライメント部材71は、プランジャ本体32の遠位端38から近位端36に向かう方向に突出していてもよい。一部の実施態様では、少なくとも1つの第1のアライメント部材71は、プランジャ本体32の内部空洞40の内面52から近位に突出していてもよい。
図3Eを参照すると、少なくとも1つの第1のアライメント部材71は、プランジャ本体32に接続された第1の端部73と、第1の端部73から近位に突出している第2の端部75と、を有する。少なくとも1つの第1のアライメント部材71は、プランジャ26がピストン88に対して自己定位アライメントを容易にするような形状にされる、および/または容易にするように構成される。一部の実施態様では、少なくとも1つの第1のアライメント部材71の少なくとも一部分は、プランジャ長手方向軸34の方向に対して角度付けされた方向に延びることができる。例えば、少なくとも1つの第1のアライメント部材71は、プランジャ26をピストンに接続する間に保持部材68の位置決めを容易にするために、長手方向軸34に対して角度Cで角度付けされた近位アライメント面77aを有することができる。少なくとも1つの第1のアライメント部材71は、プランジャ26がピストンから切り離されるときに保持部材68の位置決めを容易にするために、近位アライメント面77aとは反対の方向に角度付けされた遠位アライメント面77bを有することができる。近位アライメント面77aは、本明細書で説明するように、プランジャ26をピストンに対して自己定位アライメントさせるのを助ける。
図3Cを参照すると、複数の第1のアライメント部材71が、プランジャ長手方向軸34に対して放射状に、内部空洞40の内面52の周方向に沿って離間してもよい。一部の実施態様では、第1のアライメント部材71の数は、保持部材68の数と等しくてもよいし、等しくなくてもよい。数が等しい場合、各第1のアライメント部材71が第1のアライメント部材71の両側に保持部材68を有するように、第1のアライメント部材71を保持部材68の間に配置することができる。第1のアライメント部材71は、内部空洞40の内面52の部分によって互いに分離されていてもよい。2つ以上の第1のアライメント部材71が設けられる実施態様では、第1のアライメント部材71は、互いに等間隔に離間してもよい。1つの例示的かつ非限定的な実施態様では、図3Cに示すように、第1のアライメント部材71がそれらの間に等角度間隔を有する場合、各第1のアライメント部材71は、両隣の第1のアライメント部材71から120度離れている。一部の実施態様では、第1のアライメント部材71は、内部空洞40の内面52の周りで第1のアライメント部材71の間で等しくない角度の広がりおよび/または等しくない角度間隔を有することができる。プランジャ長手方向軸34に対する少なくとも1つの第1のアライメント部材71の半径方向の間隔は、本明細書で説明するように、ピストンの外形に対応する、またはピストンの外形と動作可能に相互作用するように選択されて、ピストンのプランジャ26に対する位置合わせを可能にするようにする。
図4Aを参照すると、ピストン88は、プランジャ26を着脱可能にロックするように(図3Aに示す)プランジャ26と相互作用するように構成されて、プランジャ26を(図2に示す)シリンジ12のバレル内で往復駆動できるようにする。ピストン88は、好ましくはハウジング14内に収容された動力手段(図示せず)を介して(図1に示す)流体インジェクタ10のハウジング14から伸縮可能である。動力手段は、例えば、適切な歯車装置(図示せず)を含む電動モータ、油圧システム、または空気圧システムを含むことができる。当技術分野で知られているように、流体インジェクタ10はまた、動力手段の動作を制御し、それによってピストン88の動作を制御するためのコントローラ(図示せず)を備えることができる。
引き続き図4Aを参照すると、ピストン88は、ステム90と、ステム90の遠位端に形成されたピストンヘッド92と、を備える。ピストンヘッド92の少なくとも一部は、ステム90に対して遠位に延びている。ピストン88は、変形しない金属またはプラスチックなどの硬質材料から構成されている。ステム90は、シリンジから滴る可能性のある流体を収集するための空洞91を有することができる。ピストンヘッド92は、プランジャ26の(図3Aに示す)内部空洞40の少なくとも一部の内部に受け入れられるように成形されたキャップ95を有する先の尖った遠位端94を有する実質的に円筒形の構造を有する。一部の実施態様では、センサに接続されたピンなどの検知部材79を設けることができる。検知部材79は、ピストン88の長手方向軸に沿って延び、キャップ95の少なくとも一部を通るような、ピストンヘッド92の少なくとも一部を通して突出することができる。検知部材79は、プランジャ26の表面などの表面との接触を検知し、検知された状態に基づいてピストン88の動きを制御するように動作することができる。例えば、検知部材79とプランジャ26との最初の接触により、ピンが近位方向に移動されて、センサと接触することができる。検知部材79は、(図4Bに示す)ばねなどの弾性要素81によって伸長位置に付勢されてもよい。センサは、ピンによるセンサの起動時に、コントローラが駆動機構の動きを制御するように、インジェクタのコントローラに接続されてもよい。例えば、駆動機構は、第1の速度から第2のより遅い速度まで停止または減速されてもよい。
ピストンヘッド92は、ステム90に対して回転可能であってもよい。一部の実施態様では、ピストンヘッド92は、ステム90に対して時計回りまたは反時計回りなどの一方向のみに回転可能であってもよい。一方向クラッチ機構などの一方向回転機構99を設けて、ピストンヘッド92を時計回りまたは反時計回りなどの第1の方向にのみ回転させることができる。一方向回転機構99は、Oリングシールなどのシール102を有する中央シャフト101を中心に回転可能であってもよい。一部の実施態様では、一方向回転機構99は、それぞれ反時計回りまたは時計回り方向などの、第1の方向とは反対の第2の方向へのピストンヘッド92の回転を防止するストッパを有することができる。他の実施態様では、一方向回転機構99は、プランジャ26の少なくとも一部に設けられてもよい。
図4Cを参照すると、ピストンヘッド92は、遠位部分105に接続された近位部分103を有する。近位部分103および遠位部分105の末端部は、丸みをつけた縁部107を有してもよい。近位部分103の少なくとも一部分は、遠位部分105の外径と比較して小さい外径を有して、近位部分103と遠位部分105との間の移行部に半径方向リップ109を形成する。半径方向リップ109は、ピストンヘッド92の周方向の周りで連続的であっても不連続的であってもよい。一部の実施態様では、半径方向リップ109は、プランジャ26がピストンヘッド92に完全に着座したときに、少なくとも1つの保持部材68のキャッチ74に係合するためのロックレッジ111を画定する。
引き続き図4Cを参照すると、ピストンヘッド92は、ピストンヘッド92の外面から半径方向外側に突出する少なくとも1つの第2のアライメント部材113を有することができる。少なくとも1つの第2のアライメント部材113は、ピストン88へのプランジャ26の着脱可能なロック接続を可能にするために、プランジャ26の第1のアライメント部材71と相互作用して、プランジャ26へのピストン88のアライメントを容易にするような形状にされる、および/または容易にするように構成される。一部の実施態様では、少なくとも1つの第2のアライメント部材113の少なくとも一部分は、ピストン長手方向軸115の方向に対して角度付けされた方向に延びることができる。例えば、少なくとも1つの第2のアライメント部材113は、ピストン長手方向軸115に対して角度Dで角度付けされた案内面117を有することができる。案内面117は、第1のアライメント部材71の近位アライメント面77aが第2のアライメント部材113の案内面117に接触した場合に、ピストンヘッド92がピストンステム90を中心として回転できるように、角度付けされることが望ましい。
一部の実施態様では、複数の第2のアライメント部材113が、ピストン長手方向軸115に対して放射状に、ピストンヘッド92の外周に沿って離間してもよい。一部の実施態様では、第2のアライメント部材113の数は、プランジャ26上の保持部材68と第1のアライメント部材71との合計数と等しくてもよい。第2のアライメント部材113は、保持部材68または第1のアライメント部材71が隣接する第2のアライメント部材113の間に受け入れられ得るように円周方向に離間されている。第2のアライメント部材113は、ピストンヘッド92の近位部分103および/または遠位部分105の外面の部分によって互いに分離されてもよい。2つ以上の第2のアライメント部材113が設けられる実施態様では、第2のアライメント部材113は、互いに等間隔に離間してもよい。1つの例示的かつ非限定的な実施態様では、図4Aに示すように、第2のアライメント部材113がそれらの間に等角度間隔を有する場合、各第2のアライメント部材113は、両隣の第2のアライメント部材113から60度離れている。一部の実施態様では、第2のアライメント部材113は、ピストンヘッド92の近位部分103および/または遠位部分105の外面の周りで第2のアライメント部材113の間で等しくない角度の広がりおよび/または等しくない角度間隔を有することができる。ピストン長手方向軸115に対する少なくとも1つの第2のアライメント部材113の半径方向の間隔は、本明細書で説明するように、プランジャ26の内部形状に対応する、またはプランジャ26の内部形状と動作可能に相互作用するように選択されて、隣接する第2のアライメント部材113の間に保持部材68および第1のアライメント部材71を受け入れることができるようにする。
第2のアライメント部材113の案内面117のそれぞれは、隣接する第2のアライメント部材113の間に画定された凹部119に出入りする第1のアライメント部材71の近位アライメント面77aの移動を案内するための移動経路を画定する。案内面117は、ピストン長手方向軸115に対して半径方向かつ軸方向に角度付けされて、近位アライメント面77aの移動を案内してもよい。案内面117は、プランジャ26の1つまたは複数の近位アライメント面77aをピストンヘッド92の対応する凹部119内に案内することによって、プランジャ26がピストン88と接触したときに、ピストンヘッド92が自己定位するのを助ける。このようにして、ピストン長手方向軸115がプランジャ長手方向軸34と回転方向にアライメントされていないピストン88と、対応する1つまたは複数の第2のアライメント部材113に対して回転方向に最初にアライメントされていない1つまたは複数の第1のアライメント部材71とが、1つまたは複数の第1のアライメント部材71が、隣接する第2のアライメント部材113の間の凹部119内に受容されるように、軸方向および回転方向にアライメントされる。
1つまたは複数の第2のアライメント部材113は、ピストン長手方向軸115の方向に対して角度付けされた底面121を有することができる。例えば、底面121は、ピストン長手方向軸115に対して角度Eで角度付けされてもよい。角度Eは、案内面117の角度Eと同じでも異なっていてもよい。
ピストンヘッド92は、第2のカム部材98をさらに有する。一部の実施態様では、第2のカム部材98は、本明細書で説明するように、プランジャ26の少なくとも1つの保持部材68上の第1のカム部材78と協働する。第2のカム部材98は、ピストン88とプランジャ26との間の相対的な回転時に、第1のカム部材78と係合して、少なくとも1つの保持部材68をピストンヘッド92から屈撓させ、ピストン88からプランジャ26を取り外すことができるような形状を有することが望ましい。一部の実施態様では、第2のカム部材98は、ピストンヘッド92上の第2のアライメント部材113上に形成されてもよい。第2のカム部材98は、ピストン長手方向軸115の方向にアライメントした面であってもよい。第2のカム部材98は、保持部材68を十分に屈撓させて保持部材を外すことができるようにした後で、第1のカム部材78の通過を容易にする面取り部分98aを有してもよい。
ピストン88は、図3Aに示すように、プランジャ26と相互作用してプランジャ26に着脱可能にロックするように構成される。ピストン88をプランジャ26にロックすることにより、プランジャ26を(図2に示す)シリンジ12のバレル内で往復駆動することができる。ピストン88上の第2のカム部材98は、プランジャ26の少なくとも1つの保持部材68上の第1のカム部材78と協働して、プランジャ26をピストン88に着脱可能にロックする。プランジャ26のピストン88へのロックまたは係合、およびプランジャ26のピストン88からのロック解除または係脱について、ここで図5Aから図5Cを参照して説明する。図5Aにおいて最初に点線で示されているシリンジ12は、分かりやすくするために、図5Bから図5Dの残りの部分では省略する。
ピストン88にプランジャ26を係合させるためには、まず(図1に示す)流体インジェクタ10のシリンジポート16にシリンジ12を挿入する。シリンジ12がシリンジポート16に挿入されると、様々なロック機構(図示せず)を使用してシリンジ12をシリンジポート16内に保持して、シリンジ12がシリンジポート16から外れるのを防止する。最初に、プランジャ26は、シリンジバレル18の近位端20に配置され得る。一部の実施態様では、プランジャ26は、シリンジバレル18の近位端20と遠位端24との間の任意の軸方向位置に配置される。次いで、ピストン88を、ピストンヘッド92をプランジャ26に係合させるために、プランジャ26に向かって遠位に前進させ得る。一部の実施態様では、ピストン88を、コントローラによって操作される動力手段によって、プランジャ26に向かって遠位方向に前進させ得る。他の実施態様では、手動操作によってピストン88をプランジャ26に向かって遠位に前進させ得る。
図5Bを参照すると、ピストン88は、矢印Aによって示される遠位方向に軸方向に前進させられる。プランジャ26の第1のアライメント部材71がピストンヘッド92の(図4Cに示す)凹部119内に受容されるために回転方向にアライメントされていないように、ピストン88がプランジャ26に対して回転方向にアライメントされていない場合、プランジャ26の第1のアライメント部材71の近位アライメント面77aは、ピストンヘッド92の第2のアライメント部材113の案内面117に接触する。近位アライメント面77aおよび案内面117は、ピストン88が遠位方向へ引き続き移動することにより、近位アライメント面77aを案内面117に係合させるように、長手方向軸34、115に対して同じ方向に角度付けされる。近位アライメント面77aと案内面117との係合により、ピストンヘッド92を一方向回転機構99の自由回転方向に自動的に回転させる。ピストンヘッド92のそのような回転により、第1のアライメント部材71と保持部材68とをアライメントして、隣接する第2のアライメント部材113の間の凹部119内に受容されるようにする。このようにして、ピストン88は、プランジャ26がピストン88に着脱可能にロックされるように、プランジャ26に対して自己定位する。プランジャ26の第1のアライメント部材71がピストンヘッド92の第2のアライメント部材113に回転方向にアライメントするように、ピストン88がプランジャ26に対して回転方向にアライメントされている場合、プランジャ26の第1のアライメント部材71および保持部材68は、ピストンヘッド92を回転させることなく、隣接する第2のアライメント部材113の間の凹部119内に受容され得る。
図5Cを参照すると、第1のアライメント部材71と保持部材68とをアライメントして、隣接する第2のアライメント部材113の間の凹部119内に受容されるようにした後、ピストン88はさらに遠位方向に前進する。ピストン88の遠位方向のそのような移動は、保持部材68をピストンヘッド92の遠位部分105の外側側壁に最初に係合させる。ピストン88を引き続き遠位に移動することにより、保持部材68は、第1の未屈撓位置から第2の半径方向に屈撓した位置まで、プランジャ長手方向軸34に対して半径方向外向きに屈撓する。ピストン88は、第2の端部72の末端部が半径方向リップ109を超えるまで遠位方向に前進する。次いで、保持部材68は、初期の未屈撓位置に向かって半径方向内向きに屈撓する。図5Dに示すように、少なくとも1つの保持部材68のキャッチ74は、プランジャ26がピストンヘッド92から係脱することを防止するために、ロックレッジ111内に保持される。検知部材79が(図3Eに示す)プランジャカバー58などのプランジャ26の少なくとも一部と係合した場合、ピストン88の遠位移動が停止され得る。プランジャ26は、ピストン88がシリンジバレル18に対して遠位方向および近位方向に移動すると、ピストン88から分離しないように耐える。一実施態様では、保持部材68は、ピストンヘッド92の近位方向への移動時にキャッチ74にかかる圧縮力が、保持部材68の半径方向外向きの屈撓(または屈曲)を実質的に防止するように設計され得る。例えば、保持部材68がピストンヘッド92にロックされると、ピストン88の軸方向移動は、保持部材68を半径方向に撓ませて、プランジャ26をピストン88から切り離すのに十分な曲げモーメントを生じない。ピストン88の近位方向への移動により、少なくとも1つの保持部材68が第1の端部70と第2の端部72との間に圧縮されて負荷を与えられ、保持部材68が半径方向内向きに付勢され、それにより、プランジャ26とピストン88との間のロック力を増大し得る。
シリンジポート16からシリンジ12のロックを解除し、ピストン88からプランジャ26を係脱するためには、シリンジポート16に対して時計回りまたは反時計回りの方向にシリンジ長手方向軸を中心に時計回りまたは反時計回りにシリンジ12を回転させる。プランジャ26はシリンジバレル18内で実質的に回転しないことから、シリンジ12が回転すると、ピストン88に対してプランジャ26も回転する。一方向回転機構99の自由回転方向は、シリンジ12がシリンジポート16から外す際、シリンジ12の回転方向とは反対方向であることが望ましい。シリンジ12、ひいてはプランジャ26のプランジャ長手方向軸34を中心とした回転により、プランジャ26の第1のカム部材78とピストンヘッド92の第2のカム部材98とが係合する。このような移動により、少なくとも1つの保持部材68が、ピストンヘッド92から半径方向に離れて屈撓する。
少なくとも1つの保持部材68がプランジャ長手方向軸34に対して半径方向外向きに屈撓されるとき、キャッチ74はロックレッジ111との係合から外れる。この位置において、少なくとも1つの保持部材68は、プランジャ26をピストン88に対して軸方向に移動させ得る屈撓状態にある。プランジャ26のこのような軸方向移動は、シリンジ長手方向軸15に沿って遠位方向にシリンジポート16からシリンジ12を引き出すことによって、プランジャ26から離れる近位方向にピストン88を引き出すことによって、またはこれらの両方によって、行うことができる。次いで、プランジャ26は、シリンジ12と共に、ピストン88から完全に係脱され得る。一部の実施態様では、ピストン88は、本明細書で説明したように、ピストン88をその長手方向軸を中心に回転させ、ピストン88を近位方向に後退させて、少なくとも1つの保持部材68を係脱することによって、プランジャ26から取り外すことができる。
図6Aおよび図6Bを参照すると、本開示の別の実施態様によるプランジャ260が示されている。図6Aおよび図6Bに示すプランジャ26の構成要素は、図3Aから図3Cを参照して本明細書で説明したプランジャ26の構成要素と実質的に同様である。図6Aおよび図6Bの参照符号は、図3Aから図3Cの対応する参照符号の同一の構成要素を示すために使用される。図3Aから図3Cに一般的に示すプランジャ26に関する前述の考察は、図6Aおよび図6Bに示す本開示の実施態様に適用可能であることから、以下、図3Aから図4Cに一般的に示すプランジャ26およびピストン88と、図6Aおよび図6Bに示すプランジャ26およびピストン88と、の間の相対的な差異のみを説明する。
図6Aおよび図6Bを参照すると、本開示の別の実施態様によるプランジャ260が示されている。シリンジ12のバレル18は、分かりやすくするために、図6Aおよび図6Bから省略されている。プランジャ260は、プランジャ長手方向軸340を画定し、かつ近位端360と、遠位端380と、および近位端360および遠位端380を接続する周側壁390と、を有するプランジャ本体320を備える。側壁390は、近位端360と遠位端380との間に均一または不均一な厚さを有することができる。プランジャ本体320は、ガラス、金属、または適切な医療用プラスチックから形成することができる。
引き続き図6Aおよび図6Bを参照すると、プランジャ本体320は、プランジャ本体320の遠位端380において円錐形部分420と、またプランジャ本体320の近位端360においては円筒形部分440と、を有する内部空洞400を有する。円錐形部分420は、円筒形部分440とモノリシックに形成されてもよい。一部の実施態様では、円錐形部分420は、例えば、摩擦嵌合および/または接着剤、溶接、または成形を使用して、プランジャ本体320の円筒形部分440に取り付け、または他の仕方で固定されてもよい。円錐形部分420は、中央開口部480を有する切頭端部460を有してもよい。一部の実施態様では、プランジャ本体320の遠位端380は、閉鎖されてもよい。一部の実施態様では、プランジャ260は、プランジャ本体320の外面を覆うように構成された図2に示すシール58などのシールを有することができる。
引き続き図6Aおよび図6Bを参照すると、プランジャ260は、プランジャ本体320から遠位方向に突出する少なくとも1つの弾性的に屈撓自在な保持部材680(以後、「保持部材680」という)を有することができる。一部の実施態様では、少なくとも1つの保持部材680は、プランジャ本体320の内部空洞400の内面520から遠位方向および半径方向内向きに突出していてもよい。少なくとも1つの保持部材680は、プランジャ本体320に接続された第1の端部700と、第1の端部700に対して半径方向に屈撓自在な第2の端部720と、を有する。本明細書で説明するように、第2の端部720は、少なくとも1つの保持部材680が(図1に示す)流体インジェクタ10のピストンに係合するとき、第1の端部700に対して半径方向に屈撓自在であり得る。第1の端部700および第2の端部720は、プランジャ260のプランジャ長手方向軸340の方向に実質的に沿って延びる方向に離間してもよい。少なくとも1つの保持部材680は、第1の端部700と第2の端部720との間で直線状、または曲線状に連続していてもよい。
一部の実施態様では、複数の保持部材680が、プランジャ長手方向軸340から放射状に、内部空洞400の内面520の周方向に沿って離間している。そのような実施態様では、保持部材680は、内部空洞400の内面520の部分によって互いに分離される。2つ以上の保持部材680が設けられる実施態様では、保持部材680は、互いに等間隔に離間している。1つの例示的かつ非限定的な実施態様では、図3Bに示すように、3つの保持部材680がそれらの間に等角度間隔を有する場合、各保持部材680は、両隣の保持部材680から120度離れている。一部の実施態様では、保持部材680は、内部空洞400の内面520の周りで保持部材680の間で等しくない角度の広がりおよび/または等しくない角度間隔を有することができる。プランジャ長手方向軸340に対する少なくとも1つの保持部材680の半径方向の間隔は、本明細書で説明するように、ピストンの外周に対応するように選択される。
一部の実施態様では、1つまたは複数の保持部材680は、長手方向軸340に平行であり得る。他の実施態様では、1つまたは複数の保持部材680は、長手方向軸340に対して角度付けされ得る。例えば、1つまたは複数の保持部材680は、第1の端部700から第2の端部720に向かう方向に長手方向軸340に向かって角度付けされてもよい。
引き続き図6Aおよび図6Bを参照すると、保持部材680の第2の端部720は、少なくとも1つのキャッチ740を有する。少なくとも1つのキャッチ740は、保持部材680の第2の端部720の末端面であってもよい。一部の実施態様では、少なくとも1つのキャッチ740は、保持部材680から半径方向に突出していてもよい。例えば、少なくとも1つのキャッチ740は、プランジャ本体320のプランジャ長手方向軸340に向かって半径方向内向きに、またはプランジャ長手方向軸340から半径方向外向きに突出してもよい。本明細書で説明するように、少なくとも1つのキャッチ740は、ピストンに対して少なくとも1つの保持部材680をロックするために、ピストンの凹部の少なくとも一部に係合するような形状をしている。少なくとも1つのキャッチ740は、少なくとも1つの保持部材680の第2の端部720と一体的に形成されてもよいし、例えば、摩擦嵌合および/または接着剤、溶接、または成形によって、少なくとも1つの保持部材680の第2の端部720に取り付け、または他の方法で固定されてもよい。他の実施態様では、少なくとも1つのキャッチ740は、エッチング、レーザ切断、または機械加工によって、少なくとも1つの保持部材680の第2の端部720に形成されてもよい。
引き続き図6Aおよび図6Bを参照すると、プランジャ260は、保持部材680の第1の端部700と第2の端部720との間に配置された少なくとも1つの第1のカム部材780を有してもよい。少なくとも1つの第1のカム部材780は、本明細書で説明するように、ピストンに対してプランジャ260が回転すると、少なくとも1つの保持部材680を半径方向に撓ませるように、(図1に示す)流体インジェクタ10のピストンと相互作用するように構成される。保持部材680の第1の端部700と第2の端部720との間の少なくとも1つの第1のカム部材780の位置により、(図7Aおよび図7Bに示す)プランジャ260とピストン880とを相対的に回転させるときに、第2の端部720における少なくとも1つの第1のカム部材780と比較すると、少なくとも1つの第1のカム部材780の半径方向の屈撓を増大できる。少なくとも1つの第1のカム部材780は、保持部材680の表面と平行であってもよい。一部の実施態様では、少なくとも1つの第1のカム部材780は、保持部材680の表面に対して角度付けされてもよい。
一部の実施態様では、少なくとも1つの第1のカム部材780は、プランジャ本体320のプランジャ長手方向軸340に向かって半径方向内向きに突出する。他の実施態様では、少なくとも1つの第1のカム部材780は、プランジャ本体320のプランジャ長手方向軸340に対して半径方向外向きに突出する。本明細書で説明するように、ピストン880に対するプランジャ260の回転時に、少なくとも1つの保持部材680を完全に半径方向に屈撓可能としながら、保持部材680の第1の端部700と第2の端部720との間の少なくとも1つの第1のカム部材780の位置により、少なくとも1つの第1のカム部材780の半径方向の突出が最小になり得る。一部の実施態様において、少なくとも1つの第1のカム部材780は、少なくとも1つのキャッチ740の少なくとも一部に設けられてもよい。複数の第1のカム部材780は、第1の端部700と第2の端部720との間の、ある長さの保持部材680に沿って軸方向に離間してもよい。少なくとも1つの第1のカム部材780は、少なくとも1つの保持部材680と一体的に形成されてもよいし、例えば、摩擦嵌合および/または接着剤、溶接、または成形によって、少なくとも1つの保持部材680に取り付け、または他の方法で固定されてもよい。他の実施態様では、少なくとも1つの第1のカム部材780は、エッチング、レーザ切断、または機械加工によって、少なくとも1つの保持部材680に形成されてもよい。
少なくとも1つの第1のカム部材780は、ピストン上の対応する溝に係合するように構成された少なくとも1つの歯800を有することができる。少なくとも1つの第1のカム部材780上の少なくとも1つの歯800は、ピストンの対応する溝に対応する形状にされることが望ましい。各歯800は、歯車表面860に沿って溝840に通じる山820を有することができる。少なくとも1つの第1のカム部材780上の少なくとも1つの歯800は、平歯車輪郭または斜歯歯車輪郭を有する歯車歯であってもよい。図6Aおよび図6Bは、少なくとも1つの第1のカム部材780の1つの非限定的な実施態様を示しているが、様々な他の形状も企図される。例えば、少なくとも1つの保持部材680の少なくとも1つの第1のカム部材780は、略円形、正方形、長方形、または任意の適切な多角形の形状を有してもよい。各実施態様において、少なくとも第1のカム部材780は、プランジャ260がピストンに対して回転すると、少なくとも1つの保持部材680がピストンから屈撓されるように、ピストンの少なくとも一部に係合するように構成される。
図7Aを参照すると、ピストン880は、好ましくはハウジング14内に収容された動力手段(図示せず)を介して(図1に示す)流体インジェクタ10のハウジング14から伸縮可能である。動力手段は、例えば、適切な歯車装置(図示せず)を含む電動モータ、油圧システム、または空気圧システムを含むことができる。当技術分野で知られているように、流体インジェクタ10はまた、動力手段の動作を制御し、それによってピストン880の動作を制御するためのコントローラを備えることができる。
引き続き図7Aを参照すると、ピストン880は、ステム900と、ステム900の遠位端に形成されたピストンヘッド920と、を備える。ピストン880は、プランジャ260に対して係合および係脱を繰り返すことに起因して、変形しない金属またはプラスチックなどの比較的硬質材料から構成されている。ピストンヘッド920は、プランジャ260の内部空洞400の少なくとも一部の内部に受け入れられるように構成された先の尖った遠位端940を有する実質的に円筒形の構造を有する。一部の実施態様では、センサに接続されたばね仕掛けのピンなどの検知部材1500を設けることができる。検知部材1500は、ピストン880の長手方向軸に沿って延び、ピストンヘッド920の少なくとも一部を通して突出することができる。検知部材1500は、プランジャ260の表面などの表面との接触を検知し、検知された状態に基づいてピストン880の動きを制御するように動作することができる。例えば、検知部材1500とプランジャ260との最初の接触により、ピンが近位方向に引き込まれて、センサと接触することができる。センサは、ピンによるセンサの起動時に、センサが駆動機構の動きを制御するように、ピストン880の駆動機構に接続されてもよい。例えば、駆動機構は、第1の速度から第2のより遅い速度まで停止または減速されてもよい。
ピストンヘッド920の近位端960は、第2のカム部材980を有する。一部の実施態様では、第2のカム部材980は、ピストンヘッド920の外周の少なくとも一部の周りに延びる歯車990である。歯車990は、溝1030によって分離されて歯車表面1050を画定する複数の山1010を有することができる。歯車表面1050は、(図6Aに示す)プランジャ260の第1のカム部材780の歯車表面860に対応することが望ましい。第2のカム部材980は、本明細書で説明するように、プランジャ260の少なくとも1つの保持部材680上の第1のカム部材780と協働するように構成される。第2のカム部材980は、ピストン880とプランジャ260との間の相対的な回転時に、第1のカム部材780と係合して、少なくとも1つの保持部材680をピストンヘッド920から屈撓させ、ピストン880からプランジャ260を取り外すことができるような形状を有することが望ましい。
一部の実施態様では、第2のカム部材980は、長手方向軸340と平行であってもよい。他の実施態様では、第2のカム部材980は、長手方向軸340に対して角度付けされてもよい。例えば、第2のカム部材980は、少なくとも1つの保持部材680の傾斜角度に対応する角度で、長手方向軸340に向かって角度付けされてもよい。様々な実施態様において、少なくとも1つの保持部材680の角度方向にかかわらず、第1のカム部材780は、第2のカム部材980と平行であることが望ましい。
引き続き図7Aおよび図7Bを参照すると、ピストン880は、ステム900および/またはピストンヘッド920の少なくとも一部を取り囲むカラー950を有することができる。カラー950は、ピストン880とカラー950との間に環状空間970が画定されるように、ステム900およびピストンヘッド920の半径方向外側の面に対して半径方向外向きに突出していてもよい。カラー950は、開放上端と、カラー950をステム900および/またはピストンヘッド920に接続する下側壁1000によって画定された閉鎖底端と、を有してもよい。下側壁1000は、ステム900を取り囲む、ばね1060などの弾性部材の第1の端部1040のための座部1020を画定する。他の実施態様では、座部1020は、ステム900の外面から突出する半径方向フランジとして設けられてもよい。ばね1060の第2の端部1080は、可動捕捉リング1100の近位端と係合する。捕捉リング1100は、実質的に環状の形状を有し、ステム900の外周の少なくとも一部を取り囲んでいる。一部の実施態様では、捕捉リング1100の外径の少なくとも一部分は、ピストンヘッド920の外径と同じまたはより大きい外径を有してもよい。ばね1060は、捕捉リング1100をピストンヘッド920の第1の半径方向リップ1120に向かって付勢する。捕捉リング1100は、捕捉リング1100がピストンヘッド920の第1の半径方向リップ1120に係合する第1の位置と、ばね1060が圧縮され、捕捉リング1100が少なくとも1つの保持部材680の少なくとも一部によってカラー950の下側壁1000に向かって屈撓される第2の位置と、の間を軸方向に移動可能である。一部の実施態様では、捕捉リング1100は、例えば、少なくとも1つの保持部材680の第1の端部700との接触によって付勢されると、第1の位置と第2の位置との間で移動可能であり得る。捕捉リング1100の第2の位置への移動を制限するために、停止部材(図示せず)を設けてもよい。プランジャ260がピストン880から係脱する際、捕捉リング1100は、ばね1060の復元力によって、少なくとも1つの保持部材680を遠位方向に付勢する。一部の実施態様では、捕捉リング1100は、少なくとも1つの保持部材680の第1のカム部材780に係合するように構成された溝付き半径方向縁部1530を有し得る。
引き続き図7Aおよび図7Bを参照すると、ピストンヘッド920は、少なくとも1つの第2のカム部材980の遠位端に第2の半径方向リップ1510をさらに画定する。プランジャ260がピストン880と係合した場合、第2の半径方向リップ1510は、少なくとも1つの保持部材680の少なくとも1つのキャッチ740の保持面として作用する。ピストンヘッド920は、第2の半径方向リップ1510から遠位に設けられた案内溝1520をさらに有してもよい。一部の実施態様では、案内溝1520は、第1のカム部材780の形状に対応する形状を有してもよい。このようにして、第1のカム部材780の歯800は、プランジャ260とピストンヘッド920とが互いに向かって移動するときに案内溝1520に案内される。
本開示の1つの非限定的な実施態様によるプランジャ260およびピストン880の構造を説明したが、ここで、ピストン880に対するプランジャ260の係合および係脱を図7Aから図12Bを参照して説明する。図7Aにおいて最初に点線で示されているシリンジ12は、分かりやすくするために、図7Bから図12Bの残りの部分では省略する。
ピストン880にプランジャ260を係合させるためには、本明細書で説明するように、まず流体インジェクタ10のシリンジポート16にシリンジ12を挿入する。シリンジ12がシリンジポート16に挿入されると、様々なロック機構(図示せず)を使用してシリンジ12をシリンジポート16内に保持して、シリンジ12がシリンジポート16から外れるのを防止する。最初に、プランジャ260は、シリンジバレル18の近位端20に配置され得る。一部の実施態様では、プランジャ260は、シリンジバレル18の近位端20と遠位端24との間の任意の軸方向位置に配置される。次いで、ピストン880を、ピストンヘッド920をプランジャ260に係合させるために、プランジャ260に向かって遠位に前進させ得る。一部の実施態様では、ピストン880を、コントローラによって操作される動力手段によって、プランジャ260に向かって遠位方向に前進させ得る。他の実施態様では、手動操作によってピストン880をプランジャ260に向かって遠位に前進させ得る。
図8Aおよび図8Bを参照すると、ピストン880は、ピストンヘッド920の先の尖った遠位端940がプランジャ260の少なくとも1つの保持部材680と接触するように、遠位方向に軸方向に前進される。最初に、案内溝1520などのピストンヘッド920の少なくとも一部が、少なくとも1つの保持部材680のキャッチ740と接触する。少なくとも1つの保持部材680が長手方向軸に対して角度付けされているため、ピストンヘッド920がプランジャ260に対して軸方向に移動し続けると、少なくとも1つの保持部材680とピストンヘッド920の外面との間の接触に起因して、少なくとも1つの保持部材680が半径方向外向きに屈撓される。複数の保持部材680を有する実施態様では、保持部材680のそれぞれが、ピストンヘッド920に対して半径方向外向きに屈撓されてもよい。
図9Aおよび図9Bを参照すると、ピストン880が遠位方向に軸方向に移動し続ける間、保持部材680の少なくとも一部が捕捉リング1100の遠位端に係合する。例えば、保持部材680の第1の端部700および/または第1のカム部材780は、捕捉リング1100の遠位端に係合することができる。保持部材680の少なくとも一部と捕捉リング1100の遠位端との間の接触は、捕捉リング1100をばね1060の復元力に抗して、ピストンヘッド920の第1の半径方向リップ1120から離れるように付勢する。この移動の間、プランジャ260の第1のカム部材780は、ピストンヘッド920の第2のカム部材980と軸方向にアライメントする。
図10Aおよび図10Bを参照すると、保持部材680の第1の端部700および/または第1のカム部材780などの保持部材680の少なくとも一部は、捕捉リング1100をばね1060の復元力に抗して付勢する。少なくとも1つの保持部材680の本体は、少なくとも1つの保持部材680がその自然の非屈撓状態から半径方向に屈撓された状態に屈撓されるときに、少なくとも1つの保持部材680の材料で高まった固有の復元力を有する。少なくとも1つの保持部材680が半径方向に屈撓している間、少なくとも1つの保持部材680の本体内に形成されるこの固有の復元力のために、第2の端部720および/またはキャッチ740は、半径方向にスナップして第2の半径方向リップ1510に嵌まる。第2の端部720および/またはキャッチ740のこのような半径方向の移動はまた、プランジャ260の第1のカム部材780とピストンヘッド920の第2のカム部材980とを係合させる。具体的には、第1のカム部材780の山820は、第2のカム部材980の溝1030に受け入れられ、第1のカム部材780の溝840は、第2のカム部材980の山1010を受ける。このようにして、第1のカム部材780の歯車表面860は、第2のカム部材980の歯車表面1050に係合する。捕捉リング1100は、保持部材680の少なくとも一部との接触を維持して、第2の端部720および/またはキャッチ740を第2の半径方向リップ1510と接触させる。ピストンヘッド920の第2の半径方向リップ1510に第2の端部720および/またはキャッチ740が係合することによって、プランジャ260がピストンヘッド920に保持された後、プランジャ260は、ピストン880がシリンジバレル18に対して遠位方向および近位方向に移動したときに、ピストン880からの分離に耐える。一実施態様では、第2の端部720および/またはキャッチ740は、ピストンヘッド920の近位方向への移動時に第2の端部720および/またはキャッチ740にかかる圧縮力が、キャッチ740の半径方向外向きの屈撓(または屈曲)を実質的に防止するように設計され得る。例えば、キャッチ740が係合されると、ピストン880の軸方向移動は、キャッチ740を半径方向に撓ませて、プランジャ260をピストン880から切り離す、曲げモーメントを生じない。
シリンジポート16からシリンジ12のロックを解除し、ピストン880からプランジャ260を係脱するためには、シリンジポート16に対して時計回りまたは反時計回りの方向にシリンジ長手方向軸を中心に時計回りまたは反時計回りにシリンジ12を回転させる。プランジャ260はシリンジバレル18内で実質的に回転しないことから、シリンジ12が回転すると、ピストン880に対してプランジャ260も回転する。図11Aおよび図11Bを参照すると、プランジャ260のプランジャ長手方向軸340を中心とした回転により、プランジャ260の第1のカム部材780とピストンヘッド920の第2のカム部材980とが係合する。特に、プランジャ260の回転運動は、第1のカム部材780の歯車表面860を第2のカム部材980の歯車表面1050に沿って移動させて、第1のカム部材780の山820が第2のカム部材980の溝1030から出て、第2のカム部材980の山1010に向かって移動するようにする。このような移動により、少なくとも1つの保持部材680が、ピストンヘッド920から半径方向に離れて屈撓する。プランジャ260の第1のカム部材780の山820がピストンヘッド920の第2のカム部材980の山1010上に配置されるか、またはアライメントされるとき、少なくとも1つの保持部材680は、半径方向への屈撓が最大になる。
少なくとも1つの保持部材680がプランジャ長手方向軸340に対して半径方向外向きに屈撓されると、第2の端部720および/またはキャッチ740がピストンヘッド920の第2の半径方向リップ1510から移動される。キャッチ740がその係合位置から移動すると、捕捉リング1100は、ばね1060の復元力の下で遠位方向に前進する。図12Aおよび図12Bに示すように、捕捉リング1100が遠位方向に移動すると、捕捉リング1100は、少なくとも1つの保持部材680を遠位方向に付勢する。この位置において、少なくとも1つの保持部材680は、プランジャ260をピストン880に対して軸方向に移動させ得る屈撓状態にある。プランジャ260のこのような軸方向移動は、シリンジ長手方向軸15に沿って遠位方向にシリンジポート16からシリンジ12を引き出すことによって、またはプランジャ260から離れる近位方向にピストン880を引き出すことによって行うことができる。次いで、プランジャ260は、シリンジ12と共に、ピストン880から完全に係脱され得る。一部の実施態様では、ピストン880は、本明細書で説明したように、ピストン880をその長手方向軸を中心に回転させ、ピストン880を近位方向に後退させて、少なくとも1つの保持部材680を係脱することによって、プランジャ260から取り外すことができる。
図13を参照すると、第1のアダプタ114は、本明細書で説明する実施態様のうちの1つによる、第2のカム部材98を有するピストンヘッド92を有するインジェクタのピストン88と取り外し可能に係合する本明細書に記載の少なくとも1つの保持部材68を備えていないプランジャPに接続することができる。様々な実施態様において、第1のアダプタ114は、ピストン88とのその後の係合のためにプランジャPに接続され得る。例えば、第1のアダプタ114は、非適合プランジャPに着脱可能または永久的に接続されてもよい。そのような第1のアダプタ114は、本明細書で説明する様々な実施態様による第1のカム部材78を有する少なくとも1つの保持部材68を有する接続インターフェースを有することができる。第1のアダプタ114は、本明細書で説明するピストン88を有するインジェクタと着脱可能に接続することができる。ピストン88に接続する前に第1のアダプタ114およびプランジャPを接続してもよいし、プランジャPが第1のアダプタ114に接続される前に、第1のアダプタ114をピストン88に接続してもよい。第1のアダプタ114およびプランジャPは、使用後に、第1のアダプタ114が、プランジャPとともに配置された状態、または使用済みプランジャPから取り外されて、別のプランジャPとのその後の使用のために保管された状態で、ピストン88から取り外すことができる。
一実施態様では、第1のアダプタ114の第1の部分116は、本明細書で説明するピストン88との使用に適合しないプランジャPを永久にまたは着脱可能に受け入れることができる。第1のアダプタ114により、非適合プランジャPの接続機構118が、第1のアダプタ114に係合して保持され得る。一部の実施態様では、第1のアダプタ114がピストン88に接続されたままである間に、第1のアダプタ114は、プランジャPを係合および係脱するための別個の機構を有することができる。第1のアダプタ114の第2の部分120は、本明細書で説明する実施態様による少なくとも1つの保持部材68を有することができる。一部の実施態様では、少なくとも1つの保持部材68は、図3Aおよび図3Bならびに図6Aから図12Bを参照して本明細書で説明する第1のカム部材78、780のうちの1つを有してもよい。第1のアダプタ114の第2の部分120は、本明細書で説明するピストンヘッド92を有するピストン88を有するインジェクタに着脱可能に接続することができる。このようにして、様々な非適合プランジャPを使用することができる。第1のアダプタ114は、本明細書で説明するピストンヘッド92を有するピストン88を有するインジェクタに着脱可能、永久的、または半永久的に接続し、インジェクタとともに使用する代替の接続機構を有するプランジャPを可能にする。
図14を参照すると、第2のアダプタ122が、プランジャ26を、本明細書で説明するピストンヘッド92を備えたピストン88を持たないインジェクタに接続することができる。様々な実施態様において、第2のアダプタ122は、非適合ピストンP’とのその後の係合のためにプランジャ26に接続し得る。例えば、第2のアダプタ122は、プランジャ26に着脱可能または永久的に接続されてもよい。そのような第2のアダプタ122は、本明細書で説明する様々な実施態様によるピストンヘッド92の特徴を有する接続インターフェースを有することができる。ピストンP’に接続する前に第2のアダプタ122およびプランジャ26を接続してもよいし、プランジャ26が第2のアダプタ122に接続される前に、第2のアダプタ122をピストンP’に接続してもよい。第2のアダプタ122およびプランジャ26は、使用後に、第2のアダプタ122が、プランジャ26とともに配置された状態、または使用済みプランジャ26から取り外されて、別のプランジャ26とのその後の使用のために保管された状態で、ピストンP’から取り外すことができる。
一実施態様では、第2のアダプタ122の第1の部分124は、ピストンP’との使用に適合しないプランジャ26と永久にまたは着脱可能に係合することができる。第2のアダプタ122により、非適合ピストンP’の接続機構126が、第2のアダプタ122に係合され得る。第2のアダプタ122の第2の部分128は、本明細書で説明する実施態様によるピストンヘッド92の特徴を有することができる。一部の実施態様では、第2の部分128は、図5Aおよび図17Aを参照して本明細書で説明する第2のカム部材98、980を有することができる。第2のアダプタ122の第2の部分128は、本明細書で説明するプランジャ26に着脱可能に接続することができる。このようにして、プランジャ26は、第2のアダプタ122を使用して様々な非適合インジェクタに接続され得る。
図15Aから図15Gを参照すると、別の実施態様によるピストン88およびプランジャ26が示されている。ピストン88は、プランジャ26を着脱可能にロックするように(図15Cに示す)プランジャ26と相互作用するように構成されて、プランジャ26を(図2に示す)シリンジ12のバレル内で往復駆動できるようにする。ピストン88は、好ましくはハウジング14内に収容された動力手段(図示せず)を介して(図1に示す)流体インジェクタ10のハウジング14から伸縮可能である。動力手段は、例えば、適切な歯車装置(図示せず)を含む電動モータ、油圧システム、または空気圧システムを含むことができる。当技術分野で知られているように、流体インジェクタ10はまた、動力手段の動作を制御し、それによってピストン88の動作を制御するためのコントローラを備えることができる。
引き続き図15Aを参照すると、ピストン88は、ステム90と、ステム90の遠位端に形成されたピストンヘッド92と、を備える。ピストンヘッド92の少なくとも一部は、ステム90に対して遠位に延びている。ピストンヘッド92は、変形しない金属またはプラスチックなどの硬質材料から構成されている。ステム90は、シリンジから滴る可能性のある流体を収集するための空洞91と、空洞91を取り囲む環状カラー93と、を有することができる。1つまたは複数のバットレス97が環状カラー93をステム90に接続する。ピストンヘッド92は、プランジャ26の(図3Aに示す)内部空洞40の少なくとも一部の内部に受け入れられるように成形されたキャップ95を有する先の尖った遠位端94を有する実質的に円筒形の構造を有する。一部の実施態様では、センサに接続されたピンなどの検知部材79を設けることができる。検知部材79は、ピストン88の長手方向軸に沿って延び、キャップ95の少なくとも一部を通るような、ピストンヘッド92の少なくとも一部を通して突出することができる。検知部材79は、プランジャ26の表面などの表面との接触を検知し、検知された状態に基づいてピストン88の動きを制御するように動作することができる。例えば、検知部材79とプランジャ26との最初の接触により、ピンが近位方向に引き込まれて、センサと接触することができる。検知部材79は、(図15Eに示す)ばねなどの弾性要素81によって伸長位置に付勢されてもよい。センサは、ピンによるセンサの起動時に、コントローラが駆動機構の動きを制御するように、ピストン88の駆動機構を制御する制御機構に接続されてもよい。例えば、駆動機構は、第1の速度から第2のより遅い速度まで停止または減速されてもよい。
図15Bを参照すると、ピストンヘッド92は、遠位部分105に接続された近位部分103を有する。近位部分103および遠位部分105の末端部は、丸みをつけた縁部107を有してもよい。近位部分103の少なくとも一部分は、遠位部分105の外径と比較して小さい外径を有して、近位部分103と遠位部分105との間の移行部に半径方向リップ109を形成する。半径方向リップ109は、ピストンヘッド92の周方向の周りで連続的であっても不連続的であってもよい。一部の実施態様では、半径方向リップ109は、プランジャ26がピストンヘッド92に完全に着座したときに、少なくとも1つの保持部材68のキャッチ74に係合するためのロックレッジ111を画定する。
引き続き図15Bを参照すると、ピストンヘッド92は、ピストンヘッド92の外面から半径方向外側に突出する少なくとも1つの第2のアライメント部材113を有することができる。少なくとも1つの第2のアライメント部材113は、ピストン88へのプランジャ26の着脱可能なロック接続を可能にするために、プランジャ26の第1のアライメント部材71と相互作用して、プランジャ26へのピストン88のアライメントを容易にするような形状にされる、および/または容易にするように構成される。一部の実施態様では、少なくとも1つの第2のアライメント部材113の少なくとも一部分は、ピストン長手方向軸115の方向に対して角度付けされた方向に延びることができる。例えば、少なくとも1つの第2のアライメント部材113は、ピストン長手方向軸115に対して角度Dで角度付けされた案内面117を有することができる。案内面117は、第1のアライメント部材71の近位アライメント面77aが第2のアライメント部材113の案内面117に接触した場合に、ピストンヘッド92がピストンステム90を中心として回転できるように、角度付けされることが望ましい。
一部の実施態様では、複数の第2のアライメント部材113が、ピストン長手方向軸115に対して放射状に、ピストンヘッド92の外周に沿って離間してもよい。一部の実施態様では、第2のアライメント部材113の数は、プランジャ26上の保持部材68と第1のアライメント部材71との合計数と等しくてもよい。第2のアライメント部材113は、保持部材68または第1のアライメント部材71が隣接する第2のアライメント部材113の間に受け入れられ得るように円周方向に離間されている。第2のアライメント部材113は、ピストンヘッド92の近位部分103および/または遠位部分105の外面の部分によって互いに分離されてもよい。図20に示すような一部の実施態様では、第2のアライメント部材113の下端または近位端などの第2のアライメント部材113の少なくとも一部分は、第2のアライメント部材113の外面に対して同一平面上にあるか、半径方向に窪んでいるか、または半径方向に突出していてもよい半径方向位置において、ピストンヘッド92の外周の周囲に連続して延びる連続リップ123によって接続されてもよい。2つ以上の第2のアライメント部材113が設けられる実施態様では、第2のアライメント部材113は、互いに等間隔に離間してもよい。1つの例示的かつ非限定的な実施態様では、図4Aに示すように、第2のアライメント部材113がそれらの間に等角度間隔を有する場合、各第2のアライメント部材113は、両隣の第2のアライメント部材113から60度離れている。一部の実施態様では、第2のアライメント部材113は、ピストンヘッド92の近位部分103および/または遠位部分105の外面の周りで第2のアライメント部材113の間で等しくない角度の広がりおよび/または等しくない角度間隔を有することができる。ピストン長手方向軸115に対する少なくとも1つの第2のアライメント部材113の半径方向の間隔は、本明細書で説明するように、プランジャ26の内部形状に対応するように選択されて、隣接する第2のアライメント部材113の間に保持部材68および第1のアライメント部材71を受け入れることができるようにする。
引き続き図15Bを参照すると、第2のアライメント部材113の案内面117のそれぞれは、隣接する第2のアライメント部材113の間に画定された凹部119に出入りする第1のアライメント部材71の近位アライメント面77aの移動を案内するための移動経路を画定する。案内面117は、ピストン長手方向軸115に対して半径方向かつ軸方向に角度付けされて、近位アライメント面77aの移動を案内してもよい。案内面117は、プランジャ26の1つまたは複数の近位アライメント面77aをピストンヘッド92の対応する凹部119内に案内することによって、プランジャ26がピストン88と接触したときに、ピストンヘッド92が自己定位するのを助ける。このようにして、ピストン長手方向軸115がプランジャ長手方向軸34と回転方向にアライメントされていないピストン88と、対応する1つまたは複数の第2のアライメント部材113に対して回転方向に最初にアライメントされていない1つまたは複数の第1のアライメント部材71とが、1つまたは複数の第1のアライメント部材71が、隣接する第2のアライメント部材113の間の凹部119内に受容されるように、軸方向および回転方向にアライメントされる。1つまたは複数の第2のアライメント部材113は、ピストン長手方向軸115の方向に対して角度付けされた底面121を有することができる。
ピストンヘッド92は、第2のカム部材98をさらに有する。一部の実施態様では、第2のカム部材98は、本明細書で説明するように、プランジャ26の少なくとも1つの保持部材68上の第1のカム部材78と協働する。第2のカム部材98は、ピストン88とプランジャ26との間の相対的な回転時に、第1のカム部材78と係合して、少なくとも1つの保持部材68をピストンヘッド92から屈撓させ、ピストン88からプランジャ26を取り外すことができるような形状を有することが望ましい。一部の実施態様では、第2のカム部材98は、ピストンヘッド92上の第2のアライメント部材113上に形成されてもよいし、交差してもよい。第2のカム部材98は、ピストン長手方向軸115の方向にアライメントした面であってもよい。第2のカム部材98は、保持部材68を十分に屈撓させて保持部材を外すことができるようにした後で、第1のカム部材78の通過を容易にする面取り部分(図示せず)を有してもよい。
図15Cを参照すると、ピストン88は、図15Dに示すように、プランジャ26と相互作用してプランジャ26に着脱可能にロックするように構成される。ピストン88をプランジャ26にロックすることにより、プランジャ26を(図2に示す)シリンジ12のバレル内で往復駆動することができる。ピストン88上の第2のカム部材98は、プランジャ26の少なくとも1つの保持部材68上の第1のカム部材78と協働して、プランジャ26をピストン88に着脱可能にロックする。
図15Fを参照すると、ピストンヘッド92は、ステム90に対して回転可能であってもよい。一部の実施態様では、ピストンヘッド92は、ステム90に対して時計回りまたは反時計回りなどの一方向のみに回転可能であってもよい。図15Fに示す一方向クラッチ機構などの一方向回転機構99を設けて、ピストンヘッド92を時計回りまたは反時計回りなどの第1の方向にのみ回転させることができる。一方向回転機構99は、Oリングシールなどのシール102を有する中央シャフト101を中心に回転可能であってもよい。一部の実施態様では、一方向回転機構99は、それぞれ反時計回りまたは時計回り方向などの、第1の方向とは反対の第2の方向へのピストンヘッド92の回転を防止するストッパを有することができる。他の実施態様では、一方向回転機構99は、プランジャ26の少なくとも一部に設けられてもよい。
図15Gを参照すると、少なくとも1つの第1のアライメント部材71は、保持部材68のうちの1つまたは複数の上に直接設けられてもよい。そのような実施態様では、少なくとも1つの保持部材68は、少なくとも1つの保持部材68の本体に直接設けられた近位アライメント面77aおよび遠位アライメント面77bを有することができる。第1のカム部材78はまた、本明細書で説明するように、保持部材68上に直接設けられてもよいし、カム部材78の作動によって保持部材68の対応する作動が生じるように、プランジャ本体32の一部に設けられてもよい。
図16を参照すると、ピストン88およびプランジャ26の円筒形の平面投影図が示されている。プランジャ26の(図3Aに示す)第1のアライメント部材71がピストンヘッド92の(図4Cに示す)凹部119内に受容されるために回転方向にアライメントされていないように、ピストン88がプランジャ26に対して回転方向にアライメントされていない場合、プランジャ26の第1のアライメント部材71の(破線で示す)近位アライメント面77aは、ピストンヘッド92の第2のアライメント部材113の案内面117に接触する。近位アライメント面77aと案内面117との係合により、ピストンヘッド92を一方向回転機構99の自由回転方向に自動的に回転させる。ピストンヘッド92のそのような回転により、第1のアライメント部材71と保持部材68とをアライメントして、隣接する第2のアライメント部材113の間の凹部119内に受容されるようにする。このようにして、ピストン88は、プランジャ26がピストン88に着脱可能にロックされるように、プランジャ26に対して自己定位する。図16に示すように、ピストン88がプランジャ26に対して回転方向にアライメントされている場合、プランジャ26の第1のアライメント部材71および保持部材68は、ピストンヘッド92を回転させることなく、隣接する第2のアライメント部材113の間の凹部119内に受容され得る。
図17に示すような一部の実施態様では、ピストンヘッド92の第2のアライメント部材113の円周方向の幅を減少させることができる。プランジャ26は、1つまたは複数の保持部材68に隣接して配置された1つまたは複数の副保持部材68aを有することができる。図18および図19に示すような別の実施態様では、1つまたは複数の副保持部材68aは、1つまたは複数の第2のアライメント部材113と相互作用する各副保持部材68aによって、少なくとも1つの保持部材68がピストンヘッド92の凹部119に受け入れられるように自己定位されるように、1つまたは複数の保持部材68から間隔をあけて配置される。1つまたは複数の副保持部材68aは、プランジャの本体32に接続された第1の端部70aと、1つまたは複数の保持部材68の第2の端部72の突出方向とは反対の近位方向に突出する第2の端部72aと、を有することができる。副保持部材68aの第2の端部72aは、第1の端部70aに対して半径方向に屈撓自在である。副保持部材68aは、例えば、ピストンヘッド92の第2のアライメント部材113と協働してプランジャ26をピストン88に対してアライメントさせる、第2の端部72aの外面によって画定される角度付けされた案内面をさらに有することができる。接続/切り離しプロセスの間、副保持部材68aの第2の端部72aは、凹部119によって画定された領域の上を通過する際に半径方向外向きに屈撓し、第2の端部72aが凹部119を超えると、半径方向内向きに屈撓して戻る。1つまたは複数の副保持部材68aは、半径方向リップ109などのピストンヘッド92の少なくとも一部にロックするラッチ部材(図示せず)を有してもよい。
図21Aから図21Cを参照すると、本開示の別の実施態様によるプランジャ26およびピストン88が示されている。図21Aから図21Cに示すプランジャ26の構成要素は、図3Aから図3Cを参照して本明細書で説明したプランジャ26の構成要素と実質的に同様である。同様に、図21Aから図21Cに示すピストン88の構成要素は、図4Aから図4Cを参照して本明細書で説明したピストン88の構成要素と実質的に同様である。図21Aから図21Cの参照符号は、図3Aから図4Cの対応する参照符号の同一の構成要素を示すために使用される。図3Aから図4Cに一般的に示すプランジャ26およびピストン88に関する前述の考察は、図21Aから図21Cに示す本開示の実施態様に適用可能であることから、以下、図3Aから図4Cに一般的に示すプランジャ26およびピストン88と、図21Aから図21Cに一般的に示すプランジャ26およびピストン88と、の間の相対的な差異のみを説明する。
図21Aを参照すると、プランジャ26は、プランジャ本体32から突出する少なくとも1つの弾性的に屈撓自在な保持部材68(以後、「保持部材68」という)を有することができる。一部の実施態様では、少なくとも1つの保持部材68は、内部空洞40の内面52の内周の周りに延びる周方向に突出していてもよい。一部の実施態様では、少なくとも1つの保持部材68は、プランジャ本体32の長手方向軸34に対して実質的に垂直に延びることができる。他の実施態様では、少なくとも1つの保持部材68は、プランジャ本体32の長手方向軸34に対して垂直に延びる平面に対して遠位方向または近位方向に角度付けされてもよい。
引き続き図21Aを参照すると、少なくとも1つの保持部材68は、プランジャ本体32に接続された第1の端部70と、第1の端部70に対してプランジャ本体32の内周の少なくとも一部の周りに周方向に延びる第2の端部72と、を有する。第2の端部72は、第1の端部70に対して撓んだり捩れたりしてもよい。本明細書で説明するように、第2の端部72は、第1の端部70に対してプランジャ本体32の内面に向かって、またはプランジャ本体32の内面から周方向に屈撓自在であり得る。第1の端部70および第2の端部72は、プランジャ本体32の内面の周りに実質的に周方向に延びる方向に離間していてもよい。少なくとも1つの保持部材68は、第1の端部70と第2の端部72との間で直線状、階段状、または曲線状に連続していてもよい。一部の実施態様では、複数の保持部材68が、プランジャ長手方向軸34に対して放射状に、内部空洞40の内面52の周方向に沿って離間してもよい。保持部材68は、内部空洞40の内面52の部分によって、均一な間隔または不均一な間隔などで互いに分離されていてもよい。プランジャ長手方向軸34に対する少なくとも1つの保持部材68の半径方向の間隔は、本明細書で説明するように、ピストンの外形に対応する、またはピストンの外形と動作可能に相互作用するように選択される。
図21Bを参照すると、保持部材68の第2の端部72は、ピストンに対して少なくとも1つの保持部材68をプランジャ26と共にロックするために、ピストンの凹部、リップ、またはレッジの少なくとも一部に係合するような形状をしている少なくとも1つのキャッチ74を有する。一部の実施態様では、少なくとも1つのキャッチ74は、保持部材68の本体に対して半径方向内向きまたは外向きに突出していてもよい。少なくとも1つのキャッチ74は、少なくとも1つの保持部材68の第2の端部72と一体的に形成されてもよいし、例えば、摩擦嵌合および/または接着剤、溶接、または成形によって、少なくとも1つの保持部材68の第2の端部72に取り付け、または他の方法で固定されてもよい。
図21Cを参照すると、プランジャ26は、本明細書で説明するように、ピストンに対してプランジャ26が回転すると、少なくとも1つの保持部材68を半径方向に撓ませるように、(図1に示す)流体インジェクタ10のピストンと相互作用する少なくとも1つの第1のカム部材78を有し得る。少なくとも1つの第1のカム部材78は、保持部材68の第2の端部72に設けられてもよい。少なくとも1つの第1のカム部材78は、保持部材68の本体に対して角度Bで角度付けされてもよい。
プランジャ26は、図3Aに示す第1のアライメント部材71などの、プランジャ本体32から突出する少なくとも1つのアライメント部材を有することができる。本明細書で説明するように、少なくとも1つの第1のアライメント部材71は、プランジャ26がピストン88に対して自己定位アライメントを容易にするような形状にされる、および/または容易にするように構成される。
ピストン88にプランジャ26を係合させるためには、本明細書で説明するように、まず(図1に示す)流体インジェクタ10のシリンジポート16にシリンジ12を挿入する。プランジャ26の1つまたは複数のアライメント部材がピストンヘッド92の凹部119内に受容されるために回転方向にアライメントされていないように、ピストン88がプランジャ26に対して回転方向にアライメントされていない場合、プランジャ26の1つまたは複数のアライメント部材は、ピストンヘッド92の第2のアライメント部材113の案内面117に接触して、ピストンヘッド92を回転させて、プランジャ26に接続するようにアライメントさせる。このようにして、ピストン88は、プランジャ26がピストン88に着脱可能にロックされるように、プランジャ26に対して自己定位する。ピストン88を遠位に移動することにより、保持部材68は、第1の未屈撓位置から第2の半径方向に屈撓した位置まで、プランジャ長手方向軸34に対して外向きに屈撓する。ピストン88は、第2の端部72の末端部が保持部材68を超えるまで遠位に前進させられ、それにより、それらが初期の非屈撓位置に向かって半径方向内向きに屈撓することを可能にする。少なくとも1つの保持部材68のキャッチ74は、プランジャ26がピストンヘッド92から係脱することを防止するために、ロックレッジ111内に保持される。
シリンジポート16からシリンジ12のロックを解除し、ピストン88からプランジャ26を係脱するためには、シリンジポート16に対して時計回りまたは反時計回りの方向にシリンジ長手方向軸を中心に時計回りまたは反時計回りにシリンジ12を回転させる。シリンジ12、ひいてはプランジャ26のプランジャ長手方向軸34を中心とした回転により、プランジャ26の第1のカム部材78とピストンヘッド92とが係合する。このような移動により、少なくとも1つの保持部材68が、ピストンヘッド92から半径方向に離れて屈撓されて、プランジャ26をピストンヘッド92からロック解除し、シリンジ12を取り外すことを可能にする。
図22Aから図22Dを参照すると、本開示の別の実施態様によるプランジャ26およびピストン88が示されている。図22Aから図22Dに示すプランジャ26の構成要素は、図3Aから図3Cを参照して本明細書で説明したプランジャ26の構成要素と実質的に同様である。同様に、図22Aから図22Dに示すピストン88の構成要素は、図4Aから図4Cを参照して本明細書で説明したピストン88の構成要素と実質的に同様である。図22Aから図22Dの参照符号は、図3Aから図4Cの対応する参照符号の同一の構成要素を示すために使用される。図3Aから図4Cに一般的に示すプランジャ26およびピストン88に関する前述の考察は、図22Aから図22Dに示す本開示の実施態様に適用可能であることから、以下、図3Aから図4Cに一般的に示すプランジャ26およびピストン88と、図22Aから図22Dに一般的に示すプランジャ26およびピストン88と、の間の相対的な差異のみを説明する。
図22Aを参照すると、プランジャ26は、プランジャ本体32から突出する少なくとも1つの弾性的に屈撓自在な保持部材68(以後、「保持部材68」という)を有することができる。一部の実施態様では、少なくとも1つの保持部材68は、第1の部分130が、プランジャ本体32に接続された第1の端部132と、プランジャ本体32の近位端に向かう方向に延びる第2の端部134と、を有する、U字形であってもよい。少なくとも1つの保持部材68は、第1の部分130の第2の端部134に接続された移行部分136をさらに有することができる。第2の部分140の第1の端部138は、第1の部分130の第2の端部134の接続部の反対側の端部で移行部分136に接続されてもよい。移行部分136は、プランジャ本体32の長手方向軸34に対して半径方向に延び、第1の部分130を第2の部分140に接続する。第2の部分140の第2の端部142は、プランジャ本体32の遠位端に向かって延びている。第1の部分130、第2の部分140、またはその両方は、プランジャ本体32に対して屈撓または捩れることができる。例えば、第1の部分130の第2の端部134は、第1の端部132およびプランジャ本体32に対して半径方向または周方向に屈撓自在であってもよい。代替的または追加的に、第2の部分140の第2の端部142は、第1の端部138に対して、ひいては第1の部分130およびプランジャ本体32に対して、半径方向または円周方向に屈撓自在であってもよい。一部の実施態様では、複数の保持部材68が、プランジャ長手方向軸34に対して放射状に、内部空洞40の内面52の周方向に沿って離間してもよい。保持部材68は、内部空洞40の内面52の部分によって、均一な間隔または不均一な間隔などで互いに分離されていてもよい。プランジャ長手方向軸34に対する少なくとも1つの保持部材68の半径方向の間隔は、本明細書で説明するように、ピストンの外形に対応する、またはピストンの外形と動作可能に相互作用するように選択される。
図22Aを参照すると、保持部材68の第2の部分140の第2の端部142は、ピストンに対して少なくとも1つの保持部材68をプランジャ26と共にロックするために、ピストンの凹部、リップ、またはレッジの少なくとも一部に係合するような形状をしている少なくとも1つのキャッチ74を有する。一部の実施態様では、少なくとも1つのキャッチ74は、保持部材68の本体に対して半径方向内向きまたは外向きに突出していてもよい。少なくとも1つのキャッチ74は、少なくとも1つの保持部材68の第2の部分140の第2の端部142と一体的に形成されてもよいし、例えば、摩擦嵌合および/または接着剤、溶接、または成形によって、少なくとも1つの保持部材68の第2の端部72に取り付け、または他の方法で固定されてもよい。
図22Cを参照すると、プランジャ26は、本明細書で説明するように、ピストンに対してプランジャ26が回転すると、少なくとも1つの保持部材68を半径方向に撓ませるように、(図1に示す)流体インジェクタ10のピストンと相互作用する少なくとも1つの第1のカム部材78を有し得る。少なくとも1つの第1のカム部材78は、少なくとも1つの保持部材68の第2の部分140に設けられてもよい。少なくとも1つの第1のカム部材78は、保持部材68の本体に対して角度Bで角度付けされてもよい。
図22Aを参照すると、プランジャ26は、移行部分136などの、少なくとも1つの保持部材68の少なくとも一部分上に画定された少なくとも1つの第1のアライメント部材71を有することができる。少なくとも1つの第1のアライメント部材71は、プランジャ26がピストン88に対して自己定位アライメントを容易にするような形状にされる、および/または容易にするように構成される。一部の実施態様では、少なくとも1つの第1のアライメント部材71の少なくとも一部分は、プランジャ長手方向軸34の方向に対して角度付けされた方向に延びることができる。例えば、少なくとも1つの第1のアライメント部材71は、プランジャ26をピストンに接続する間に保持部材68の位置決めを容易にするために、長手方向軸34に対して角度Cで角度付けされた近位アライメント面77aを有することができる。近位アライメント面77aは、本明細書で説明するように、プランジャ26をピストンに対して自己定位アライメントさせるのを助ける。
ピストン88にプランジャ26を係合させるためには、本明細書で説明するように、まず(図1に示す)流体インジェクタ10のシリンジポート16にシリンジ12を挿入する。プランジャ26の1つまたは複数のアライメント部材がピストンヘッド92の凹部119内に受容されるために回転方向にアライメントされていないように、ピストン88がプランジャ26に対して回転方向にアライメントされていない場合、プランジャ26の1つまたは複数のアライメント部材は、ピストンヘッド92の第2のアライメント部材113の案内面117に接触して、ピストンヘッド92を回転させて、プランジャ26に接続するようにアライメントさせる。このようにして、ピストン88は、プランジャ26がピストン88に着脱可能にロックされるように、プランジャ26に対して自己定位する。ピストン88を遠位に移動することにより、保持部材68は、第1の未屈撓位置から第2の半径方向に屈撓した位置まで、プランジャ長手方向軸34に対して外向きに屈撓する。ピストン88は、第2の端部72の末端部が保持部材68を超えるまで遠位に前進させられ、それにより、それらが初期の非屈撓位置に向かって半径方向内向きに屈撓することを可能にする。少なくとも1つの保持部材68のキャッチ74は、プランジャ26がピストンヘッド92から係脱することを防止するために、ロックレッジ111内に保持される。
シリンジポート16からシリンジ12のロックを解除し、ピストン88からプランジャ26を係脱するためには、シリンジポート16に対して時計回りまたは反時計回りの方向にシリンジ長手方向軸を中心に時計回りまたは反時計回りにシリンジ12を回転させる。シリンジ12、ひいてはプランジャ26のプランジャ長手方向軸34を中心とした回転により、プランジャ26の第1のカム部材78とピストンヘッド92とが係合する。このような移動により、少なくとも1つの保持部材68が、ピストンヘッド92から半径方向に離れて屈撓されて、プランジャ26をピストンヘッド92からロック解除し、シリンジ12を取り外すことを可能にする。
図23Aから図23Dを参照すると、本開示の別の実施態様によるプランジャ26およびピストン88が示されている。図23Aから図23Dに示すプランジャ26の構成要素は、図3Aから図3Cを参照して本明細書で説明したプランジャ26の構成要素と実質的に同様である。同様に、図23Aから図23Dに示すピストン88の構成要素は、図4Aから図4Cを参照して本明細書で説明したピストン88の構成要素と実質的に同様である。図23Aから図23Dの参照符号は、図3Aから図4Cの対応する参照符号の同一の構成要素を示すために使用される。図3Aから図4Cに一般的に示すプランジャ26およびピストン88に関する前述の考察は、図23Aから図23Dに示す本開示の実施態様に適用可能であることから、ここで、図3Aから図4Cに一般的に示すプランジャ26およびピストン88と、図23Aから図23Dに一般的に示すプランジャ26およびピストン88と、の間の相対的な差異のみを説明する。
図23Aを参照すると、プランジャ26は、プランジャ本体32から突出する少なくとも1つの弾性的に屈撓自在な保持部材68(以後、「保持部材68」という)を有することができる。一部の実施態様では、少なくとも1つの保持部材68は、プランジャ本体32の近位端に向かって近位方向に突出していてもよい。一部の実施態様では、少なくとも1つの保持部材68は、プランジャ本体32の長手方向軸34に対して実質的に平行に延びることができる。他の実施態様では、少なくとも1つの保持部材68は、プランジャ本体32の長手方向軸34に対して角度付けされてもよい。
引き続き図23Aを参照すると、少なくとも1つの保持部材68は、プランジャ本体32に接続された第1の端部70と、第1の端部70に対して近位方向に延びる第2の端部72と、を有する。第2の端部72は、第1の端部70に対して撓んだり捩れたりしてもよい。本明細書で説明するように、第2の端部72は、第1の端部70に対してプランジャ本体32の内面に向かって、またはプランジャ本体32の内面から半径方向に屈撓自在であり得る。少なくとも1つの保持部材68は、第1の端部70と第2の端部72との間で直線状、階段状、または曲線状に連続していてもよい。一部の実施態様では、複数の保持部材68が、プランジャ長手方向軸34に対して放射状に、内部空洞40の内面52の周方向に沿って離間してもよい。保持部材68は、内部空洞40の内面52の部分によって、均一な間隔または不均一な間隔などで互いに分離されていてもよい。プランジャ長手方向軸34に対する少なくとも1つの保持部材68の半径方向の間隔は、本明細書で説明するように、ピストンの外形に対応する、またはピストンの外形と動作可能に相互作用するように選択される。
図23Bを参照すると、保持部材68の第2の端部72は、ピストンに対して少なくとも1つの保持部材68をプランジャ26と共にロックするために、ピストンの凹部、リップ、またはレッジの少なくとも一部に係合するような形状をしている少なくとも1つのキャッチ74を有する。一部の実施態様では、少なくとも1つのキャッチ74は、保持部材68の本体に対して半径方向内向きまたは外向きに突出していてもよい。少なくとも1つのキャッチ74は、少なくとも1つの保持部材68の第2の端部72と一体的に形成されてもよいし、例えば、摩擦嵌合および/または接着剤、溶接、または成形によって、少なくとも1つの保持部材68の第2の端部72に取り付け、または他の方法で固定されてもよい。
図23Cを参照すると、プランジャ26は、本明細書で説明するように、ピストンに対してプランジャ26が回転すると、少なくとも1つの保持部材68を半径方向に撓ませるように、(図1に示す)流体インジェクタ10のピストンと相互作用する少なくとも1つの第1のカム部材78を有し得る。少なくとも1つの第1のカム部材78は、保持部材68の第2の端部72に設けられてもよい。少なくとも1つの第1のカム部材78は、保持部材68の本体に対して角度Bで角度付けされてもよい。
プランジャ26は、第1のアライメント部材71などの、プランジャ本体32から突出する少なくとも1つのアライメント部材を有することができる。本明細書で説明するように、少なくとも1つの第1のアライメント部材71は、プランジャ26がピストン88に対して自己定位アライメントを容易にするような形状にされる、および/または容易にするように構成される。少なくとも1つの第1のアライメント部材71は、少なくとも1つの保持部材68に隣接して設けられてもよい。
ピストン88にプランジャ26を係合させるためには、本明細書で説明するように、まず(図1に示す)流体インジェクタ10のシリンジポート16にシリンジ12を挿入する。プランジャ26の1つまたは複数のアライメント部材71がピストンヘッド92の凹部119内に受容されるために回転方向にアライメントされていないように、ピストン88がプランジャ26に対して回転方向にアライメントされていない場合、プランジャ26の1つまたは複数のアライメント部材71は、ピストンヘッド92の第2のアライメント部材113の案内面117に接触して、ピストンヘッド92を回転させて、プランジャ26に接続するようにアライメントさせる。このようにして、ピストン88は、プランジャ26がピストン88に着脱可能にロックされるように、プランジャ26に対して自己定位する。ピストン88を遠位に移動することにより、保持部材68は、第1の未屈撓位置から第2の半径方向に屈撓した位置まで、プランジャ長手方向軸34に対して外向きに屈撓する。ピストン88は、第2の端部72の末端部が保持部材68を超えるまで遠位に前進させられ、それにより、それらが初期の非屈撓位置に向かって半径方向内向きに屈撓することを可能にする。少なくとも1つの保持部材68のキャッチ74は、プランジャ26がピストンヘッド92から係脱することを防止するために、ロックレッジ111内に保持される。
シリンジポート16からシリンジ12のロックを解除し、ピストン88からプランジャ26を係脱するためには、シリンジポート16に対して時計回りまたは反時計回りの方向にシリンジ長手方向軸を中心に時計回りまたは反時計回りにシリンジ12を回転させる。シリンジ12、ひいてはプランジャ26のプランジャ長手方向軸34を中心とした回転により、プランジャ26の第1のカム部材78とピストンヘッド92とが係合する。このような移動により、少なくとも1つの保持部材68が、ピストンヘッド92から半径方向に離れて屈撓されて、プランジャ26をピストンヘッド92からロック解除し、シリンジ12を取り外すことを可能にする。
図24Aから図24Cを参照すると、本開示の追加的な実施態様によるプランジャ26およびピストン88が示されている。図24Aから図24Cに示すプランジャ26の構成要素は、図3Aから図3Cを参照して本明細書で説明したプランジャ26の構成要素と実質的に同様である。同様に、図24Aから図24Cに示すピストン88の構成要素は、図4Aから図4Cを参照して本明細書で説明したピストン88の構成要素と実質的に同様である。図24Aから図24Cの参照符号は、図3Aから図4Cの対応する参照符号の同一の構成要素を示すために使用される。図3Aから図4Cに一般的に示すプランジャ26およびピストン88に関する前述の考察は、図24Aから図24Cに示す本開示の実施態様に適用可能であることから、ここで、図3Aから図4Cに一般的に示すプランジャ26およびピストン88と、図24Aから図24Cに一般的に示すプランジャ26およびピストン88と、の間の相対的な差異のみを説明する。
図24Aから図24Cを参照すると、プランジャ26は、プランジャ本体32の外面から半径方向外向きに突出する少なくとも1つの保持部材68を有することができる。少なくとも1つの保持部材68は、1つまたは複数の別個の要素からなる突出部として形成される。一部の実施態様では、保持部材68aは、保持部材68aがプランジャ本体32に対して固定されるように、プランジャ本体32に一体的に形成される。他の実施態様では、保持部材68aの少なくとも一部は、保持部材68aの別の部分に対して、および/またはプランジャ本体32に対して移動可能または屈撓自在であってもよい。少なくとも1つの保持部材68は、プランジャ本体32に接続された第1の端部70と、第1の端部70に対して近位方向に延びる第2の端部72と、を有する。少なくとも1つの保持部材68は、第1の端部70と第2の端部72との間で直線状、階段状、または曲線状に連続していてもよい。例えば、少なくとも1つの保持部材68aは、プランジャ本体32のセグメントによって第2の部分から分離された第1の部分を有してもよい(図24A)。他の実施態様では、少なくとも1つの保持部材68は、第1の端部70と第2の端部72との間で連続していてもよい。少なくとも1つの保持部材68の少なくとも一部は、プランジャ本体32の長手方向軸34に対して角度付けされてもよい。アライメント面71aなどの角度付けされた部分は、ピストン88に対するプランジャ26の自己定位アライメントを助けるために、ピストン88の少なくとも一部と相互作用することができる。
一部の実施態様では、複数の保持部材68が、プランジャ長手方向軸34に対して放射状に、内部空洞40の内面52の周方向に沿って離間してもよい。保持部材68は、内部空洞40の内面52の部分によって、均一な間隔または不均一な間隔などで互いに分離されていてもよい。プランジャ長手方向軸34に対する少なくとも1つの保持部材68の半径方向の間隔は、本明細書で説明するように、ピストンの外形に対応する、またはピストンの外形と動作可能に相互作用するように選択される。
保持部材68の第2の端部72は、ピストン88に対して少なくとも1つの保持部材68をプランジャ26と共にロックするために、ピストン88の凹部、リップ、またはレッジの少なくとも一部に係合するような形状をしている少なくとも1つのキャッチ74を有する。一部の実施態様では、少なくとも1つのキャッチ74は、ピストン88に対して少なくとも1つの保持部材68をプランジャ26と共にロックするために、ピストン88の凹部、リップ、またはレッジの少なくとも一部に係合するように構成されたレッジまたはステップとして画定され得る。少なくとも1つのキャッチ74は、少なくとも1つの保持部材68の第2の端部72と一体的に形成されてもよいし、例えば、摩擦嵌合および/または接着剤、溶接、または成形によって、少なくとも1つの保持部材68の第2の端部72に取り付け、または他の方法で固定されてもよい。
ピストン88にプランジャ26を係合させるためには、本明細書で説明するように、まず(図1に示す)流体インジェクタ10のシリンジポート16にシリンジ12を挿入する。プランジャ26のアライメント面71aがピストンヘッド92の凹部119内に受容されるために回転方向にアライメントされていないように、ピストン88がプランジャ26に対して回転方向にアライメントされていない場合、プランジャ26のアライメント面71aは、ピストンヘッド92の第2のアライメント部材113の案内面117に接触して、ピストンヘッド92を回転させて、プランジャ26に接続するようにアライメントさせる。このようにして、ピストン88は、プランジャ26がピストン88に着脱可能にロックされるように、プランジャ26に対して自己定位する。ピストン88が遠位に移動すると、保持部材68aは、ピストン88の隣接する第2のアライメント部材113の間に画定された凹部119内を移動する。ピストン88は、保持部材68aの第2の端部72の末端部が第2のアライメント部材113を超えるまで遠位方向に前進し、それによって、保持部材68aが、キャッチ74がピストン88の凹部、リップ、またはレッジの少なくとも一部に係合して、ピストン88に対して少なくとも1つの保持部材68aをプランジャ26と共にロックするまで、ピストンヘッド92の第2のアライメント部材113の下を滑動できるようにする。
シリンジポート16からシリンジ12のロックを解除し、ピストン88からプランジャ26を係脱するためには、シリンジポート16に対して時計回りまたは反時計回りの方向にシリンジ長手方向軸を中心に時計回りまたは反時計回りにシリンジ12を回転させる。シリンジ12、ひいてはプランジャ26のプランジャ長手方向軸34を中心とした回転により、近位端70などの、保持部材68aの少なくとも一部は、ピストン88の第2のアライメント部材113の少なくとも一部に係合される。保持部材68aと第2のアライメント部材113との係合により、第2のアライメント部材113の傾斜した形状に起因して、保持部材68aが遠位方向に付勢される。
次に、図25から図27を参照すると、本開示の別の実施態様によるインジェクタアセンブリ2000が示されている。インジェクタアセンブリ2000は、自動または動力式の流体インジェクタを収容するハウジング2002を備える。流体インジェクタは、図1を参照して上述したのと同様に、1つまたは複数のシリンジとインターフェースするように適合され、各シリンジには、造影剤、生理食塩水、または任意の所望の医療用流体などの医療用流体を独立に満たすことができる。例えば、インジェクタハウジング2002は、それぞれに医療用流体を収容するシリンジ2006a、2006bを受け入れて保持するように構成されている。
当技術分野で知られているように、シリンジ2006a、2006bは、ポリプロピレンまたは一定の最小壁厚を有する同様の材料で作られることが多い。シリンジ2006a、2006bは、患者に流体を注入する際に最大1200psiの圧力を受けるため、シリンジが破裂したり漏洩を起こしたりしないことを確保するために、シリンジの壁の厚さおよび弾力性は重要である。高圧注入の影響を受けるシリンジ2006a、2006bの起こり得る半径方向拡張にさらに対処するために、シリンジ2006a、2006bを封入して保持するためにそれぞれの圧力ジャケット2004a、2004bを利用できる。圧力ジャケット2004a、2004bは、シリンジバレルの径方向の拡張を制限するように作用する。すなわち、注入処置の間、シリンジ2006a、2006bの外壁は、それぞれの圧力ジャケット2004a、2004bの内壁に対して膨張し、これにより、破裂または漏出を本来招くおそれのあるシリンジの外壁の径方向の拡張を制限する。
圧力ジャケット2004a、2004bは、別個の要素であってもよいし、ワンピースモノリシック設計で形成されてもよい。圧力ジャケット2004a、2004bは、それぞれの取り付けインターフェース2010a、2010bを介してハウジング2002のインジェクタヘッド上に保持される。
シリンジ2006a、2006bおよび圧力ジャケット2004a、2004bに作用する半径方向の力に加えて、シリンジ2006a、2006bを拘束する構造部品の弾性的性質のために、高圧注入中のかなりの軸方向運動も起こり得る。例えば、1200psiで1.6平方インチの断面積を有する単一の150mlシリンジは、シリンジの前進運動を抑制するために2400psiの力を必要とし得る。シリンジ2006a、2006bのこの軸方向運動を制限するために、それぞれのキャップ2008a、2008bを使用して、シリンジ2006a、2006bの遠位端を部分的に封入し、高圧注入の際にインジェクタ内かつ圧力ジャケット2004a、2004b内にシリンジ2006a、2006bを保持する。キャップ2008a、2008bは、シリンジ2006a、2006bのネック2009a、2009bの少なくとも一部がそこを突き抜けることを可能にするためにその遠位端に形成された開口部を有し、それにより、シリンジ2006a、2006bを患者に導く流体ラインに接続可能とする。
シリンジ2006a、2006bにかかる軸方向の力のために、圧力ジャケット2004a、2004bとハウジング2002との間、およびキャップ2008a、2008bと圧力ジャケット2004a、2004bとの間の取り付けインターフェースは、不適当な軸方向の移動や意図せぬ取り外しに耐えるのに十分な強度であることが望ましい。しかしながら、強度が重要である一方、シリンジ2006a、2006bを取り外したり挿入したりする必要がある場合に、キャップ2008a、2008bおよび/または圧力ジャケット2004a、2004bをオペレータが容易に取り外せることも重要である。従って、圧力ジャケット2004a、2004bとハウジング2002との間の接続インターフェースは、十分に確実に接続され、かつ容易な取り付けおよび取り外しが可能であることが望ましい。同様に、キャップ2008a、2008bと圧力ジャケット2004a、2004bとの間の接続インターフェースも確実に接続され、かつ容易な取り付けと取り外しが可能であることが望ましい。
これらの所望の属性を達成するために、ハウジング2002の取り付けインターフェース2020a、2020bは、図4Aから図4Cに関連して図示および説明されたピストンヘッド92のものと同様のコネクタ機構を有することができるが、圧力ジャケット2004a、2004bの取り付けインターフェース2010a、2010bは、図3Aから図3Eに関連して図示および説明されたプランジャ26のものと同様のコネクタ機構を有することができる。つまり、ハウジング2002の取り付けインターフェース2020a、2020bは、ハウジング2002のインジェクタ開口部の周りに周方向に配置された(一方向回転機構99と同様の)一方向回転機構に配置されたアライメント部材113と同様の1つまたは複数のアライメント部材を備えることができる。各一方向回転機構は、ハウジング2002のインジェクタ開口部の周りに配置されて、それぞれのピストンヘッド92がそこを通ってそれぞれのシリンジ2006a、2006bに入ることができるようにすることが好ましい。取り付けインターフェース2020a、2020bのコネクタ機構に相補的に、圧力ジャケット2004a、2004bの取り付けインターフェース2010a、2010bは、図3Aから図3Eに関連して図示および説明した保持部材68と同様の1つまたは複数の保持部材と、図3Aから図3Eに関連して図示および説明したアライメント部材71と同様の1つまたは複数のアライメント部材と、を備えてもよい。取り付けインターフェース2010a、2010bは、圧力ジャケット2004a、2004bの近位端の開口部の周りに周方向に配置され、それぞれのシリンジ2006a、2006bを通過させるように構成される。
動作時、取り付けインターフェース2010a、2010bおよび取り付けインターフェース2020a、2020bは、図5Aから図5Dに関連して図示および詳述したように、プランジャ26とピストンヘッド92との間の相互作用と実質的に同様の方法で相互作用するように構成される。つまり、取り付けインターフェース2010a、2010bがそれぞれの取り付けインターフェース2020a、2020bに軸方向に向けられるとき、取り付けインターフェース2010a、2010bおよび取り付けインターフェース2020a、2020bのそれぞれのアライメント部材(および対応するアライメント面)は、必要に応じて相互作用して、圧力ジャケット2004a、2004bがハウジング2002に固定され得るようにする。図3Aから図5Dを参照して上で詳述したように、対応するアライメントインターフェースのアライメント部材が取り付け中に互いに接触する場合、取り付けインターフェース2020a、2020b上の一方向回転機構に配置されるアライメント部材は、十分な軸方向係合が達成されるまで、取り付けインターフェース2010a、2010b内のアライメント部材の対応するアライメント面に沿って乗るように構成される。好ましくは、次いで、取り付けインターフェース2010a、2010bの近位端から内側に突出している取り付けインターフェース2010a、2010b内の1つまたは複数の保持部材は、取り付けインターフェース2020a、2020bのそれぞれの半径方向リップまたはレッジと係合して、圧力ジャケット2004a、2004bをハウジング2002に確実に取り付けるように構成される。
圧力ジャケット2004a、2004bをハウジング2002から取り外すために、圧力ジャケット2004a、2004bは、ハウジング2002に対して一方向回転機構の回転方向とは反対の方向に(一緒にまたは別々に)回転させることができる。圧力ジャケット2004a、2004bの回転は、図3Aから図5Dを参照して上述したのと同様に、取り付けインターフェース2020a、2020bのアライメント部材上のカム面が、取り付けインターフェース2010a、2010bの少なくとも1つの保持部材上のカム面と相互作用することを可能にする。このカム面の相互作用は、少なくとも1つの保持部材がもはや取り付けインターフェース2020a、2020b内の半径方向リップまたはレッジに係合しないように、少なくとも1つの保持部材を半径方向外向きに押すように作用し、ここで、圧力ジャケット2004a、2004bは、ハウジング2002から軸方向に取り外される。
本開示の別の実施態様によれば、上述の取り付けインターフェース2010a、2010bおよび2020a、2020bの構造的詳細を逆にすることができる。つまり、ハウジング2002の取り付けインターフェース2010a、2010bは、例えば、少なくとも1つの保持部材および対応する機構を備えることができるが、圧力ジャケット2004a、2004bの取り付けインターフェース2010a、2010bは、アライメント部材と、一方向回転機構と、および半径方向リップまたはレッジと、を備え得る。
次に、図26を参照すると、本開示の別の実施態様が示されている。上述のように、それぞれのシリンジを軸方向に保持するように、それぞれの圧力ジャケット2004a、2004bの遠位端の周りにキャップ2008a、2008bを配置することが好ましい。キャップ2008a、2008bは、好ましくは、圧力ジャケット2004a、2004bに取り付けるためのそれぞれの取り付けインターフェース2014a、2014bと、シリンジの一部が貫通できるように形成された開口部とを有する。
圧力ジャケット2004a、2004bとキャップ2008a、2008bとの間が確実に接続されるために、圧力ジャケット2004a、2004bとキャップ2008a、2008bとの間のそれぞれのインターフェースを、これらが、図5Aから図5Dに関連して図示および詳述したように、ピストンヘッド92とプランジャ26との間の相互作用と実質的に同様の方法で相互作用するように、構成することが有利である。図26に示すように、圧力ジャケット2004a、2004bは、それぞれのキャップ2008a、2008bと係合するために、その遠位端にそれぞれの取り付けインターフェース2012a、2012bを有することができる。キャップ2008a、2008bの取り付けインターフェース2014a、2014bは、図3Aから図5Dに関連して図示および説明したように、1つまたは複数の保持部材と1つまたは複数のアライメント部材とを含むことができる。圧力ジャケット2004a、2004bの取り付けインターフェース2012a、2012bは、1つまたは複数のアライメント部材と一方向回転機構とを含むことができる。圧力ジャケット2004a、2004bの取り付けインターフェース2012a、2012bと、それぞれのキャップ2008a、2008bの取り付けインターフェース2014a、2014bとの間の係合は、図3Aから図5Dおよび図25に関連して上述したものと同一または実質的に同様であり得る。このようにして、キャップ2008a、2008bは、圧力ジャケット2004a、2004bの遠位端と確実に係合可能であり、圧力ジャケット2004a、2004bの遠位端から容易に取り外し可能である。
シリンジの一部分から分離してその周囲を取り囲むキャップ2008の代替物として、図27は、キャップ2036が一体化されたシリンジ本体2032を有するシリンジアセンブリ2030を示す。つまり、キャップ2036は、シリンジ本体2032と共に直接成形または形成されてもよい。ネック部分2034がキャップ2036の遠位表面から延びて、患者に通じる流体ラインの接続点を提供する。キャップ2036には、図26に関連して図示および説明した取り付けインターフェース2014a、2014bと同様の取り付けインターフェース2038が形成される。図26に関して上述したのと同様に、取り付けインターフェース2038は、圧力ジャケット2004の対応する取り付けインターフェース2012と相互作用する1つまたは複数の保持部材と1つまたは複数のアライメント部材とを含むことができる。ここでも、圧力ジャケット2004の取り付けインターフェース2012と、それぞれのシリンジアセンブリ2030の取り付けインターフェース2038と、の間の係合は、図3Aから図5D、図25、および図26に関連して上述したものと同一または実質的に同様であり得る。
本開示の別の実施態様によれば、上述の取り付けインターフェース2012a、2012bおよび2014a、2014bの構造的詳細を逆にすることができる。つまり、圧力ジャケット2004a、2004bの取り付けインターフェース2012a、2012bは、例えば、少なくとも1つの保持部材および対応する機構を備えることができるが、キャップ2008a、2008bの取り付けインターフェース2014a、2014bは、アライメント部材と、一方向回転機構と、および半径方向リップまたはレッジと、を備え得る。同様に、上述した取り付けインターフェース2012および2038の構造の細部は、圧力ジャケット2004の取り付けインターフェース2012が、例えば、少なくとも1つの保持部材と対応する特徴部とを備え、他方、各シリンジアセンブリ2030の取り付けインターフェース2038が、アライメント部材と、一方向回転機構と、半径方向リップまたはレッジと、を備えて、逆転されてもよい。
圧力ジャケット2004a、2004bの取り付けインターフェース2010a、2010bおよび2012a、2012bの一方または両方は、圧力ジャケット2004a、2004bと一体化されるものとして図示および説明されているが、代替的に、圧力ジャケット2004a、2004bの近位端または遠位端に取り付け可能な別個の構成要素から形成されてもよい。このようにして、従来の圧力ジャケットは、圧力ジャケットが、適切に装備されたハウジング、上述したキャップ2008と同様のキャップ、および/または上述したシリンジアセンブリ2030と同様の一体型キャップを有するシリンジアセンブリと確実にインターフェース可能にするように、1つまたは複数の別個の取り付けインターフェースと適合され得る。
加えて、ハウジング2002、圧力ジャケット2004a、2004b、キャップ2008a、2008b、および/またはシリンジアセンブリ2030の取り付けインターフェース間のそれぞれの係合は、図3Aから図5Dに関連して図示および説明した構造的細部に限定されない。そうではなく、取り付けインターフェースは、図6Aから図12Bに関連して図示および説明したプランジャ/ピストンヘッド係合の構造的細部、図15Aから図15Gに関連して図示および説明した細部、図20から図22Dに関連して図示および説明した細部、図23Aから図24Cに関連して図示および説明した細部、またはこれらの任意の組み合わせをそれぞれ利用することができる。
現在最も実用的かつ好適と考えられている実施態様に基づいて、説明の目的のために本開示を詳細に説明してきたが、こうした詳細は単にその目的のためのものであり、本開示は、開示された実施態様に限定されるものではなく、それどころか、反対に、修正および均等な構成を包含するように意図されていることを理解されたい。例えば、本開示は、可能な範囲で、任意の実施態様の1つまたは複数の特徴を、任意の他の実施態様の1つまたは複数の特徴と組み合わせることができることが企図されていることを理解されたい。