以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
以下に説明するスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、かつ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役およびその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
このような遊技台には、遊技者にとって有利な停止態様を導出させるストップボタンの操作に関する情報が報知される、所謂AT(アシストタイム)遊技を行う遊技台がある。AT遊技を行う遊技台は、遊技操作を単調にさせず、面白みのあるゲームを遊技者に提供することができる。
しかしながら、従来においては、液晶表示装置などの表示装置に多様な表示が行われることから、AT遊技中の情報報知の内容を把握することが困難な場合がある。
本実施形態の遊技台は、AT遊技中の情報報知の内容を明確かつ迅速に把握することができる遊技台である。
[第1実施形態]
<全体構成>
まず、図1を用いてスロットマシン100の全体構成について説明する。図1は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図1に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には(図示省略)、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110〜112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110〜112が構成されている。リール110〜112上の図柄は、遊技者から見ると、各リール110〜112の手前に設けられた図柄表示窓113から縦方向に概ね三つ表示され、合計九つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110〜112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合わせが変動することとなる。つまり、各リール110〜112は、複数種類の図柄の組み合わせを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110〜112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110〜112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110〜112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン114は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、特別役1および特別役2)に内部当選していること、または、後述する特別遊技状態であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役(詳細は後述する)に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
メダル投入ボタン(ベットボタンともいう)130〜132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130〜132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。なお以下では、遊技者に払出される、と同様の意味で、遊技者に付与されると表現する場合がある。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー135は、リール110〜112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130〜132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110〜112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、左ストップボタン137、中ストップボタン138および右ストップボタン139で構成されるストップボタン137〜139が設けられている。ストップボタン137〜139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110〜112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110〜112に対応づけられている。本実施形態では、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。
以下、ストップボタン137〜139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。また、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという。さらに、回転中の各リール110〜112を全て停止させるためにストップボタン137〜139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。第1停止リールを左リール110とする停止操作の操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第1停止リールを中リール111とする停止操作の操作順序を「中押し操作順序」または単に「中押し」と呼び、第1停止リールを右リール112とする停止操作の操作順序を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。本実施形態では、各ストップボタン137〜139の内部に発光体が設けられており、ストップボタン137〜139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることができる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。
前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には 音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
なお、画像を表示する装置については、液晶表示装置に限らず、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<内部構成>
図2は、スロットマシン100の内部構成を示す図であり、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。
本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面を開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板(後述する主制御部300を実装する基板)を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110〜112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110〜112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に第1副制御基板(後述する第1副制御部400を実装する基板)を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110〜112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ282を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル払出装置180から溢れたメダルを収容するメダル補助収納ケース240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、筐体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、およびこの演出装置160を制御する第2制御基板(図示省略:後述する第2副制御部500を実装する基板)、上部スピーカ272を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダルの受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔181に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
<制御部の回路構成>
次に、図3を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの図柄配列等を記憶したROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、右ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、左リール110のインデックスセンサ、中リール111のインデックスセンサ、右リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、および、右ストップボタン139センサは、各々対応するストップボタン137〜139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、対応するメダル投入ボタン130〜132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
左リール110のインデックスセンサ、中リール111のインデックスセンサ、および、右リール112のインデックスセンサは、各リール110〜112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。一旦Lレベルになってから次にLレベルになるまでの間、リールが基準位置からどのくらい回転しているかを示す回転位置情報は、水晶発振器315bが出力するクロック信号をカウントした値に基づいて算出される。CPU304は、上記Lレベルの信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。この回転位置情報は、主制御部300のRAM308に格納されている。
主制御部300は、リール110〜112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ336(告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態を示す情報)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示省略)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信する。第1副制御部400は、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406には、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、遊技メダル投入可能ランプ124、ベットボタンランプ、リールバックライト、ストップボタン137〜139ランプ等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路424を設けており、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路424は、CPU504からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426を設けており、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428を接続している。CPU504は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を行う。
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)を設けており、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
次に、図4を用いて、上述の各リール110〜112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施された図柄の配列を平面的に展開して示す図である。
各リール110〜112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では10種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110〜112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号19のコマには「スイカ図柄」、中リール111の番号20のコマには「ベル図柄」、右リール112の番号18のコマには「セブン1図柄」、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図5を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の作動または払出を示す図である。
スロットマシン100の入賞役には、特別役(特別役1、特別役2)と、一般役(再遊技役、小役1〜小役3)がある。なお、入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができる。
本実施形態における入賞役のうち、特別役1および特別役2は、遊技者に所定の利益が付与される特別遊技状態に移行する役である。また、再遊技役は、新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役である。これらの入賞役は「作動役」と呼ばれる場合がある。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組み合わせが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、特別役1、特別役2、および再遊技役への入賞が含まれる。
特別役1および特別役2は、入賞により特別遊技状態に移行する役(作動役)である。ただし、この役自身に入賞したことよるメダルの払出は行われない。対応する図柄組み合わせは、特別役1が「セブン1−セブン1−セブン1(BB1)」又は「セブン2−セブン2−セブン2(BB2)」であり、特別役2が「BAR−BAR−BAR(RB)」である。
特別役1または特別役2に内部当選すると、この内部当選した役に対応する特別役内部当選フラグがオンに設定される(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)。このフラグがオンに設定されていると、主制御部300は、遊技状態を特別役内部当選状態(以下、この状態をRT3と称することがある)に移行させる。このフラグは、その内部当選した役に入賞するまでオンの状態が維持され、次回以降の遊技においてもその内部当選した役に入賞しやすい状態となる。すなわち、特別役1または特別役2に内部当選した遊技においてその特別役に入賞しなくとも、次回以降の遊技でその特別役に内部当選した状態となり、特別役に対応する図柄組み合わせ(例えば特別役1に内部当選した場合は「セブン1−セブン1−セブン1(BB1)」又は「セブン2−セブン2−セブン2(BB2)」の図柄組み合わせ)が、揃って入賞しやすい状態になる。この特別役内部当選状態(RT3)については後述する。
主制御部300は、特別役1または特別役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を特別遊技状態(以下、この状態をRT4と称することがある)に移行させる。さらにこの特別遊技状態において、所定の枚数の払出しがされると再遊技低確率状態(以下、この状態をRT1と称することがある)に移行させる。この特別遊技状態(RT4)および再遊技低確率状態(RT1)については後述する。
再遊技役は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、再遊技役の対応する図柄組み合わせは、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。
上記再遊技役は、遊技者がメダルを投入することなく、次回の遊技を行うことができる役であればよい。したがって、例えば、再遊技に入賞すると次回遊技でメダルの投入が自動的に投入(後述するメダル投入枚数記憶領域にメダル投入枚数を再設定)されるものであってもよいし、再遊技に入賞した遊技で投入されたメダルをそのまま次回の遊技に持ち越して使用できるものであってもよい。
「小役(小役1〜小役3)」(以下、それぞれ「小役1」、「小役2」、「小役3」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組み合わせは、小役1が「スイカ−スイカ−スイカ(スイカ)」、小役2が「ANY−チェリー−ANY(チェリー)」、小役3が「ベル−ベル−ベル(ベル)」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「ANY−チェリー−ANY」の場合、中リール111の図柄が「チェリー」であればよく、左リール110と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
なお、小役3(ベル)に関しては、停止操作の順序が正解の場合に入賞する「小役3a」と、停止操作の順序に関係なく入賞する「小役3b」と、がある(詳しくは後述)。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類および変遷について説明する。図6は、スロットマシン100の主制御部300の遊技状態の遷移図である。
スロットマシン100の主制御部300は、大別すると、再遊技低確率状態(RT1)、再遊技高確率状態(RT2)、特別役内部当選状態(RT3)、及び特別遊技状態(RT4)を有する。本実施形態では、この四つに大別された遊技状態をRT系の遊技状態という。また、本実施形態では、主制御部300が所謂AT(アシストタイム)に関する状態(以下、AT系の遊技状態という)も制御しており、主制御部300が決定したAT系の遊技状態に従って、第1副制御部400は演出を設定するようになっている。主制御部300のAT系の遊技状態は、図7に示すように、通常状態及びAT状態、の二つの遊技状態を有する。
図7は、各遊技状態における入賞役の抽選テーブルを示す図である。横軸はそれぞれの遊技状態を表し、縦軸はそれぞれの入賞役の抽選値を示す。以後に説明する各遊技状態における役の内部当選確率は、ROM306に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。例えば、再遊技低確率状態(RT1)においては、小役1の抽選値が512であり、小役1の当選確率は512/65536×100≒0.8%である。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも一つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。なお、この図に示す内部当選確率は一例であって、この確率に限定されるものではない。
以降、図面を適宜参照しながら、スロットマシン100のRT系の遊技状態について説明する。
<再遊技低確率状態(RT1)>
再遊技低確率状態は、再遊技の内部当選確率が他の遊技状態(例えば特別遊技状態を除く遊技状態)のうち最も低い(遊技者にとって不利な)遊技状態であり、通常遊技状態と称することもある。再遊技低確率状態では、図7に示す横軸の「RT1」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。
再遊技低確率状態において内部当選する入賞役には、特別役1、特別役2、特別役1−小役1、特別役1−小役2、特別役2−小役1、特別役2−小役2、再遊技役、小役1、小役2、小役3aがある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。なお、入賞ラインに入賞に係る図柄組合せが停止されないことを、「ハズレとなる」、と称する場合がある。また、入賞役に当選しなかったことを「ハズレに当選した」と表現する場合がある。
ここで、「特別役1−小役1」とは、特別役1および小役1が同時に内部当選したことを指す。同様に、「特別役1−小役2」は、特別役1および小役2が同時に内部当選したことを指し、「特別役2−小役1」は、特別役2および小役1が同時に内部当選したことを指し、「特別役2−小役2」は、特別役2および小役2が同時に内部当選したことを指す。これらの場合、遊技者の操作に応じていずれかの役に対応する図柄組み合わせが表示されるかが決定される。より具体的には、入賞ラインのいずれかにおいて、内部当選しているいずれかの役の入賞が不可能でない限り、その入賞ラインに対応する図柄組み合わせを構成する図柄を停止させる。
「小役3a」は、遊技者の操作順序に応じて遊技者の有利不利が異なるように設定されている。「小役3a」に内部当選した場合には、遊技者の操作順序に応じて小役3に対応する図柄組み合わせが入賞ラインに表示されるか否かが決定される(図7備考欄参照)。より具体的には、予め定められた操作順序である正解操作順序に従って停止操作がされた場合には、「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」が入賞ライン上に表示され、8枚のメダルが払い出される。これに対して、正解操作順序に従って停止操作がされなかった場合には、「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」が入賞ライン上に表示されない。
本実施形態では、「小役3a」に内部当選した場合、複数種類(具体的には6種類)の中から一つのリール停止データが抽選により選択されるようになっており、このリール停止データごとに正解操作順序が設けられている。より具体的には、(1)リール停止データd−1が選択された場合には、第1停止リールを左リール110、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを右リール112とする停止操作(以下、「左中右」の停止操作ともいう)が正解操作順序に従った停止操作、(2)リール停止データd−2が選択された場合には、第1停止リールを左リール110、第2停止リールを右リール112、第3停止リールを中リール111とする停止操作(以下、「左中右」の停止操作ともいう)が正解操作順序に従った停止操作、(3)リール停止データd−3が選択された場合には、第1停止リールを中リール111、第2停止リールを左リール110、第3停止リールを右リール112とする停止操作(以下、「中左右」の停止操作ともいう)が正解操作順序に従った停止操作、(4)リール停止データd−4が選択された場合には、第1停止リールを中リール111、第2停止リールを右リール112、第3停止リールを左リール110とする停止操作(以下、「中右左」の停止操作ともいう)が正解操作順序に従った停止操作、(5)リール停止データd−5が選択された場合には、第1停止リールを右リール112、第2停止リールを左リール110、第3停止リールを中リール111とする停止操作(以下、「右左中」の停止操作ともいう)が正解操作順序に従った停止操作、(6)リール停止データd−6が選択された場合には、第1停止リールを右リール112、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを左リール110、とする停止操作(以下、「右中左」の停止操作ともいう)が正解操作順序に従った停止操作となっている。すなわち、本実施形態では、選択されたリール停止データごとに第1〜第3停止操作に関する正解操作順序が決定されるようになっている。
この「小役3a」のように、入賞役が操作順序によって決定される役を「操作順序役」と称する場合がある。
なお、本実施形態では、操作順序正解の場合には払出がある一方、不正解の場合には払出がない構成を採用したが、これに限定されない。例えば、操作順序に正解した場合と、不正解の場合とで、払い出し枚数が異なるものであってもよい。すなわち、操作順序に正解した場合の方が、操作順序に不正解の場合よりも有利になる構成であればよい。また、上記説明では、正解の操作条件を操作順序としたが、正解の操作条件は操作順序に限定されない。操作順序に限らず停止操作のタイミングや、操作順序と停止操作のタイミングとの組み合わせによって有利不利を生じさせる構成であってもよい。なお、ここで説明した「小役3a」については、以降説明する遊技状態でも同様である。
また、「小役3a」に内部当選した場合、リール停止データが抽選により選択されるようになっていたが、複数種類の小役のそれぞれに正解操作順序の異なるリール停止データを対応させて、正解操作順序に従った操作を行った場合に小役を入賞させるようにしてもよい。例えば、小役3aを小役3a−1〜小役3a−6の6種類に分け、小役3a−1〜小役3a−6のうちいずれの役が入賞しても8枚のメダルが払い出されるものとする一方、小役3a−1に内部当選した場合には、リール停止データd−1が選択され、小役3a−2に内部当選した場合には、リール停止データd−2が選択され、小役3a−3に内部当選した場合には、リール停止データd−3が選択され、小役3a−4に内部当選した場合には、リール停止データd−4が選択され、小役3a−5に内部当選した場合には、リール停止データd−5が選択され、小役3a−6に内部当選した場合には、リール停止データd−6が選択されるものとする。
なお、本実施形態では、単独で小役3aが当選した場合にリール停止データに正解操作順序を設定したが、複数の小役に同時に当選した場合に、リール停止データに正解操作順序を設定してもよい。例えば、小役3aが入賞した場合に8枚のメダルが払い出されるものとし、さらに小役3a−1と小役3a−2と小役3a−3を設け、どの役が入賞した場合でも1枚のメダルが払い出されるものとする。そして、小役3aと小役3a−1に内部当選した場合には、リール停止データd−1xが選択され、小役3aと小役3a−2に内部当選した場合には、リール停止データd−2xが選択され、小役3aと小役3a−3に内部当選した場合には、リール停止データd−3xが選択されるものとする。リール停止データd−1x、d−2x及びd−3xは、それぞれ、最も多い払い出しが得られる正解操作順序に従った操作が実行されれば8枚のメダルが払い出されるものとし、最も多い払い出しが得られる正解操作順序に従った操作が実行されなければ1枚のメダルが払い出されるか、メダルの払い出しが0になるものとする。正解操作順序に従った操作が実行されなくても払い出しがある場合があるので、興趣ある遊技性となる場合がある。
図6には、再遊技低確率状態(RT1)において、AT抽選に当選した場合には、後述する再遊技高確率状態(RT2)に移行することが示されている。また、同図には、特別役1または特別役2に内部当選した場合には、後述する特別役内部当選状態(RT3)に移行することが示されている。さらに、特別役1または特別役2に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示された場合(特別役1または特別役2に入賞した場合)には、後述する特別遊技状態(RT4)に移行することが示されている。
<再遊技高確率状態(RT2)>
再遊技高確率状態(RT2)は、再遊技低確率状態(RT1)よりも再遊技役の内部当選確率が高い遊技状態である。再遊技高確率状態(RT2)では、図7に示す横軸の「RT2」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。
再遊技高確率状態(RT2)において内部当選する入賞役には、特別役1、特別役2、特別役1−小役1、特別役1−小役2、特別役2−小役1、特別役2−小役2、再遊技役、小役1、小役2、小役3aがある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。
図6には、再遊技高確率状態(RT2)において、付与されたATゲーム数(本実施形態の場合、30ゲーム)をすべて消化した場合には、上述した再遊技低確率状態(RT1)に移行することが示されている。また、同図には、特別役1または特別役2に内部当選した場合には、後述する特別役内部当選状態(RT3)に移行することが示され、さらに、特別役1または特別役2に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示された場合(特別役1または特別役2に入賞した場合)には、後述する特別遊技状態(RT4)に移行することが示されている。
<特別役内部当選状態(RT3)>
特別役内部当選状態(RT3)は、特別役1あるいは特別役2に対応する内部当選フラグがオンに設定された状態であり、遊技者が所定のタイミングで停止操作をすることで、このフラグに対応する特別役に対応する図柄組み合わせを表示させることができる遊技状態である。特別役内部当選状態では、図7に示す横軸の「RT3」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。特別役内部当選状態において内部当選する入賞役には、再遊技役、小役1、小役2、小役3aがある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。
また、図6には、特別役内部当選状態(RT3)において、特別役1または特別役2に対応する図柄組み合わせが表示された場合に、後述する特別遊技状態(RT4)に移行することが示されている。
<特別遊技状態(RT4)>
特別遊技状態(RT4)は、全ての遊技状態中で最も遊技者に有利な遊技状態である。特別遊技状態では、図7に示す横軸の「RT4」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。特別遊技状態において内部当選する入賞役は、小役3bのみである。また、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。
「小役3b」に内部当選した場合には、操作順序に関わらず「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」が入賞ライン上に表示され、8枚のメダルが払出される。(図7備考欄参照)。
図6には、特別遊技状態(RT4)において、規定枚数が払い出された場合に再遊技低確率状態(RT1)に移行することが示されている。具体的には、特別役1に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて特別遊技状態に移行した場合には、360枚以上のメダルの払出しが終了すると再遊技低確率状態(RT1)に移行する。また、特別役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて特別遊技状態に移行した場合には、96枚以上のメダルの払出しが終了すると再遊技低確率状態(RT1)に移行する。
なお、本実施形態では、特別遊技状態が規定枚数の払い出しが実行されると終了するが、例えば、所定の役(例えばシングルボーナス)に当選した場合に終了するものや、さらには所定の回数(例えば8回)の入賞があった場合、または所定の回数(例えば6回)の遊技が行われた場合に終了するものであってもよい。
<AT系の遊技状態の遷移>
図6に示すように、AT系の遊技状態は、RT系の遊技状態に基づいて一意に決定される。すなわち、本実施形態では、再遊技低確率状態(RT1)、特別役内部当選状態(RT3)、及び特別遊技状態(RT4)は、通常状態であり、再遊技高確率状態(RT2)は、AT状態である。
ここで、AT状態とは、本実施形態の場合、入賞役内部抽選処理において操作順序役である小役3aに内部当選したときに、停止操作の操作順序に関する報知演出(以下、操作条件報知演出という)が行われる状態であり、通常状態は、操作条件報知演出が行われない状態である。
より詳しくは、AT状態とは、遊技者に有利な結果がもたらされるように、操作タイミング又は停止操作の操作順序を含んだ操作条件報知演出が実行される遊技状態をいう。なお、AT状態における遊技をAT遊技とも称する。つまり、AT状態とは、遊技者が演出に従った操作を行うことにより、小役入賞を取りこぼさないようにしながら遊技できる遊技状態である。また、AT状態とは、遊技状態の昇格および降格がある遊技性においては、遊技者が演出に従った操作を行うことにより、有利な遊技状態を降格させず、有利な遊技状態を維持できたり、不利な遊技状態から有利な遊技状態に昇格できたりする遊技状態でもある。そして、操作順序を報知する演出とは、操作順序役を入賞させるための停止操作の正解となる操作順序に関する情報が報知される演出である。また、操作タイミングを報知する演出とは、所謂とりこぼしが発生する操作順序役に関する情報が報知される演出である。例えば、小役1当選に関する情報としてスイカの画像を液晶表示装置157に表示する演出である。勿論、操作タイミング及び停止操作の順序の双方を報知する操作条件報知演出であってもよい。このようにAT状態は、遊技者にとって有利な遊技状態である。
具体的には、AT状態においては、小役3aに内部当選した場合に正解操作順序を報知する演出を実行するので、遊技者は、小役3aに内部当選した場合には、演出に従った停止操作を行うことで、メダルを獲得できる。
本実施形態では、RT1において小役1に内部当選した場合に実行されるAT抽選に当選した場合にAT状態(再遊技高確率状態)となり、AT状態は、付与された所定ゲーム数(本実施形態では、30ゲーム)を消化した場合に終了して、通常状態(再遊技低確率状態)に移行する。勿論、AT状態は、他のRT系の遊技状態の移行を伴う場合(RT2から他の遊技状態に移行する場合)にも終了して、移行先のRT系の遊技状態に対応したAT系の遊技状態に移行する。
なお、本実施形態のAT状態は複数遊技を実行すると終了するが、1遊技を実行すると終了する状態としてもよい。
なお、以下の説明においては、例えば、主制御部300のRT系の遊技状態がRT1にあり、AT系の遊技状態が通常状態にある場合を、主制御部300の遊技状態はRT1(通常状態)にあると略記し、主制御部300のRT系の遊技状態がRT2にあり、AT系の遊技状態がAT状態にある場合を、主制御部300の遊技状態はRT2(AT状態)にあると略記する場合がある。
<リールの停止制御>
次に、リール110〜112の停止制御について概要を説明する。リールの停止制御は、予め定めた複数種類のリール停止制御データの中から、所定の条件(例えば、上述した入賞役の内部当選処理の結果)に基づいていずれかを選択し、選択したリール停止制御データに基づき行う。
本実施形態ではいわゆる引込制御(コマ滑り制御)を行う。引込制御とは、遊技者による各ストップボタン137〜139の操作があってから一定のコマ数(図柄数)の範囲(引き込み範囲;ここでは最大4コマ)でリール110〜112の停止位置をずらす制御をいう。リール停止データは主制御部300のROM306に格納されている。各リール停止データは、所定の入賞役の図柄組合せが入賞ライン上に揃って表示されることを許容する許容制御と、いずれの入賞役の図柄組合せも入賞ライン上に揃って表示されない禁止制御と、に大別される。
許容制御が行われる例としては、例えば、ある入賞役に内部当選した場合や、特別役の内部当選中(フラグ持ち越し中)の場合であり、遊技者による各ストップボタン137〜139を操作するタイミングが悪くても上記のコマ数の範囲内で入賞役の図柄組合せが揃って表示されるように制御が行われる。但し、「許容」するだけであるから、各ストップボタン137〜139を操作するタイミング次第で図柄組合せが揃わない場合もある。
例えば、小役1(スイカ)に内部当選した場合には、スイカ図柄は4コマを超えて配置されているので、ストップボタン137〜139を操作するタイミングが好適でないと、スイカ図柄は入賞ラインに停止しない。
尤も、リール110〜112における図柄の配置と引き込みコマ数次第で100%揃う場合もある。例えば、再遊技役(リプレイ)に対応する、リプレイ図柄の配置間隔は最大4コマであるため、再遊技役に内部当選すると、そのタイミングに関わらず100%入賞することになる。
一方、禁止制御が行われる例としては、例えば、内部抽選結果がハズレで、特別役の内部当選中(フラグ持ち越し中)ではない場合であり、遊技者による各ストップボタン137〜139を操作するタイミングが良くても上記のコマ数の範囲内で入賞役の図柄組合せが揃って表示されないように制御が行われる。
<操作条件報知演出、状態遷移示唆演出>
次に、図8〜図14を用いて、本実施形態の演出について説明する。図8は、AT系の遊技状態が遷移する場合及びAT状態にある場合において実行される演出の実行タイミングを示すタイムチャートである。ここで、通常演出とは、AT系の遊技状態が通常状態において実行される演出全般を意味しており、例えば、通常背景画像d1を演出画像表示装置157に表示する背景演出は通常演出の一つである。また、AT演出とは、AT系の遊技状態がAT状態において実行される演出全般を意味しており、例えば、操作特定画像d10、操作正解画像d20を演出画像表示装置157に表示する操作条件報知演出、AT背景画像d2を演出画像表示装置157に表示する背景演出はAT演出の一つである。
まず、操作条件報知演出について説明する。操作条件報知演出は、図8に示すように、AT状態において操作順序役である小役3aに内部当選したときに実行される(時点t1、t2参照)。
図9(a)は、操作条件報知演出の報知態様を示す図である。本実施形態の操作条件報知演出は、演出画像表示装置157上に、正解の停止操作の順序を示す操作特定画像d10を表示するとともに、スピーカ272、277を用いて、正解の停止操作の順序を示す音声(例えば、次の停止操作が左ストップボタン137の場合には「左」などの音声)を出力し、各種ランプ420を用いて、正解の停止操作の順序を示す点灯・点滅(例えば、次の停止操作が左ストップボタン137の場合には、左サイドランプ144を点灯・点滅させるなど)を行う。
また、操作条件報知演出では、後述する図9(b)及び図11で説明するが、(1)遊技者が正解の停止操作を行った場合、行われた停止操作に対応する操作特定画像d10を消去して、個々の停止操作が正解であったことを示唆する操作正解画像d20を表示する一方、(2)遊技者が不正解の停止操作を行った場合には、個々の停止操作が不正解であったことを示唆する操作不正解画像d20aを表示する。
図9(b)は、AT状態において小役3aに内部当選し、リール停止データd1が選択された場合であって、遊技者が正解の停止操作(左中右の停止操作)を行ったときの操作条件報知演出の演出画像の推移を示している。なお、AT状態では背景画像としてAT背景画像d2が表示されているので、このAT背景画像d2上に操作特定画像d10及び操作正解画像d20は表示される。本実施形態では、二人のキャラクタ(殿、侍)が対決する演出画像をAT背景画像d2としている。
図9(b−1)は、スタートレバー操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。スロットマシン100は、スタートレバー操作に基づいて、操作特定画像d10を表示する。具体的には、正解の停止操作が「左中右」の場合、画面の中央下方位置に、方形状の枠の中に1の数字が記された操作特定画像d10、方形状の枠の中に2の数字が記された操作特定画像d10、及び方形状の枠の中に3の数字が記された操作特定画像d10をストップボタン137〜139の位置に合わせて左から表示する。これにより、遊技者は、操作特定画像d10の数字の並びに基づいて第1停止操作が左ストップボタン137に対する操作、第2停止操作が中ストップボタン138に対する操作、第3停止操作が右ストップボタン139に対する操作であることを把握する。
図9(b−2)は、第1停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。図9(b−2)では、遊技者が左ストップボタン137に対する操作を第1停止操作とし、この第1停止操作が正解であったので、スロットマシン100は、第1停止操作に対応する操作特定画像d10を消去して、第1停止操作に対応する操作特定画像d10が表示されていた位置に、第1停止操作が正解であったことを示唆する操作正解画像d20を表示する。
ここで、操作正解画像d20は、具体的には、爆発・破裂を表す形状の枠内にOKの文字が記された図形画像であり、表示開始から所定時間L1(本実施形態の場合、約1秒。以下、表示時間L1ともいう)の経過で消失するアニメーション画像でとなっている。
図10(a)は、第1停止操作に基づいて表示された操作正解画像d20の変化の様子を示している。第1停止操作の時点t11から所定時間M1(<L1)が経過する時点t12までは透過度0の操作正解画像d20が表示され、時点t12から第1停止操作の時点t11から所定時間L1が経過する時点t13までは、透過度が0から100まで徐々に変化していく操作正解画像d20が表示され(操作正解画像d20は徐々に消えていき)、最終的には時点t13で操作正解画像d20は消失する。
また、図10(b)は、第1停止操作後の操作正解画像d20と操作特定画像d10の大きさを比較する図である。本実施形態の場合、図10(b)に示すように、操作正解画像d20は、操作特定画像d10よりも大きな画像であり、操作特定画像d10よりも手前に表示されるので、操作正解画像d20は操作特定画像d10よりも目立つようになっている。正解操作があったことを遊技者により強調して報知するためである。以下、この操作正解画像d20を操作特定画像d10より大きく表示することを「操作正解画像d20の拡大表示」という場合がある。
なお、本実施形態では、第2停止操作及び第3停止操作に基づく操作正解画像d20も同一のアニメーション画像であり、その動作も同一としている。勿論、操作正解画像d20は、図10に示した形状・模様・色彩に限定されるものではなく、例えば、文字がない画像であってもよいし、文字等に動きのある動画としてもよい。また、第1停止操作、第2停止操作及び第3停止操作に基づく操作正解画像d20を、ぞれぞれの操作に対応する画像としてもよい。操作の経過を把握させやすくする場合がある。
また、本実施形態では、操作正解画像d20の透過度を変化させるようにしたが、操作正解画像d20の透過度を変化させなくてもよい。例えば、時点t11から時点t13まで同一の透過度(例えば、50)で操作正解画像d20を表示するようにしてもよい。この場合には、背景画像d2の視認性を妨げることがない(背景画像d2の表示面積は、操作正解画像d20の表示前と表示後と同一で変わらない)。
図9に戻って、図9(b−3)は、第1停止操作に基づいて表示された操作正解画像d20が消失した後(表示時間L1経過後)の演出画像表示装置157の表示態様を示している。このとき、スロットマシン100は、操作条件報知演出として、残りの停止操作(第2停止操作、第3停止操作)に関する操作特定画像d10を継続して表示している。
図9(b−4)は、第2停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。図9(b−4)では、遊技者が中ストップボタン138に対する操作を第2停止操作とし、第2停止操作が正解であったので、スロットマシン100は、第2停止操作に対応する操作特定画像d10を消去して、第2停止操作に対応する操作特定画像d10が表示されていた位置に、第2停止操作が正解であったことを示唆する操作正解画像d20を表示する。
図9(b−5)は、第2停止操作に基づいて表示される操作正解画像d20が消失した後(表示時間L1経過後)の出画像表示装置157の表示態様を示している。このとき、スロットマシン100は、操作条件報知演出として、残りの停止操作(第3停止操作)に関する操作特定画像d10を表示している。
図9(b−6)は、第3停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。図9(b−6)では、遊技者が右ストップボタン139に対する操作を第3停止操作とし、第3停止操作が正解であったので、スロットマシン100は、第3停止操作に対応する操作特定画像d10を消去して、第3停止操作に対応する操作特定画像d10が表示されていた位置に、第3停止操作が正解であったことを示唆する操作正解画像d20を表示する。
図9(b−7)は、第3停止操作に基づいて表示される操作正解画像d20が消失した後(表示時間L1経過後)の演出画像表示装置157の表示態様を示している。操作条件報知演出は終了したので、スロットマシン100は、AT背景画像d2だけを表示している。
このように本実施形態の操作条件報知演出は、操作特定画像d10を表示して遊技者に有利な操作内容を報知するだけでなく、正解の操作をした場合には、その都度、操作正解画像d20を表示して操作が正解であったことを報知する。また、操作正解画像d20を操作特定画像d10よりも大きく表示して強調するので、遊技者は正解の停止操作が行われたことをより容易に認識することができる。
図11は、AT状態において小役3aに内部当選し、リール停止データd1が選択された場合であって、遊技者が不正解の停止操作(右ストップボタン139に対する操作を第1停止操作)を行ったときの操作条件報知演出の推移を示している。以下、正解の停止操作の場合との違いを中心に説明する。
図11(a−2)は、第1停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。図11(a−2)では、遊技者が右ストップボタン139に対する操作を第1停止操作とし、第1停止操作が不正解であったので、スロットマシン100は、第1停止操作に対応する操作特定画像d10が表示されていた位置に、第1停止操作が不正解であったことを示唆する操作不正解画像d20aを表示する。
ここで、操作不正解画像d20aは、具体的には、爆発・破裂を表す形状の枠内にNOの文字が記された図形画像であり、操作正解画像d20と同一の大きさを有し、操作正解画像d20と同様に表示開始から所定時間L1の経過で消失するアニメーション画像である。すなわち、操作不正解画像d20aの時間経過に伴う表示変化は、図10(a)に示した操作正解画像d20と同一の過程を伴うものであり、また、その大きさは、図10(a)に示したように、操作特定画像d10よりも大きく、操作特定画像d10よりも手前に表示されるものである。以下、この操作不正解画像d20aを操作特定画像d10より大きく表示することを「操作不正解画像d20aの拡大表示」という場合がある。
なお、本実施形態では、第2停止操作及び第3停止操作に基づく操作不正解画像d20aも同一のアニメーション画像であり、その動作も同一としている。勿論、操作不正解画像d20aは、図11に示した形状・模様・色彩に限定されるものではなく、例えば、文字がない画像であってもよいし、文字等に動きのある動画としてもよい。なお、第1停止操作、第2停止操作及び第3停止操作に基づく操作正解画像d20aを、ぞれぞれの操作に対応する画像としてもよい。操作の経過を把握させやすくする場合がある。
図11(a−3)は、第1停止操作に基づいて表示される操作不正解画像d20が消失した後の出画像表示装置157の表示態様を示している。このとき、スロットマシン100は、正解の停止操作の場合と異なり、すべての停止操作(第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作)に関する操作特定画像d10が表示する。
図11(a−4)は、第2停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様、図11(a−6)は、第3停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。本実施形態の正解の操作順序は所謂「6択」のため、第1停止操作が不正解であった場合には、第2停止操作及び第3停止操作は不正解となる。そのため、図11(a−4)及び(a−6)に示すように、スロットマシン100は、第2停止操作及び第3停止操作に対応する操作特定画像d10が表示されていた位置それぞれに、第2停止操作及び第3停止操作が不正解であったことを示唆する操作不正解画像d20を表示する。
なお、第2停止操作に基づいて表示される操作不正解画像d20が消失した後も同様にすべての停止操作(第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作)に関する操作特定画像d10が表示される(図11(a―5)参照)。
このように本実施形態の操作条件報知演出は、正解の操作をした場合にその都度、操作正解画像d20を表示して操作が正解であったことを報知するだけでなく、不正解の操作をした場合にも、その都度、操作不正解画像d20aを表示して操作が不正解であったことを報知する。そして、この操作不正解画像d20aを操作特定画像d10よりも大きく表示して強調するので、遊技者は不正解の停止操作が行われたことをより容易に認識することができる。
次に、状態遷移示唆演出について説明する。状態遷移示唆演出は、図8に示すように、通常状態の最終ゲームG1及びAT状態の最終ゲームG2において実行される画像演出であり、遊技操作(スタートレバー操作、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作)のたびに背景画像(通常状態においては通常背景画像d1、AT状態においてはAT背景画像d2)上を徐々に遮蔽するような挿入画像d30を表示する演出である。詳しくは、挿入画像d30は、通常状態からAT状態に移行する場合には、通常背景画像d1がAT背景画像d2に変化する際に挿入される演出画像であり、AT状態から通常状態に変化する場合には、AT背景画像d2が通常背景画像d1に変化する際に挿入される演出画像である。つまり、本実施形態では、挿入画像d30の表示を介して背景画像が変化するようになっている。
なお、詳細は後述するが、操作条件報知演出及び状態遷移示唆演出それぞれの動作は、両演出が同時に実行する場合も考慮して設定されている。そのため、状態遷移示唆演出は、演出画像表示装置157の表示領域の全域に挿入画像d30を一瞬にて表示することはなく、挿入画像d30の領域(面積)を徐々に拡大する演出としている。
具体的には、図12に示すように、挿入画像d30は「すだれ」の画像となっており、「すだれ」が背景画像上を画面上方から下方に向けて徐々に垂れ下がっていくことにより、挿入画像d30の表示領域(表示面積)が拡大していき、背景画像の表示領域(表示面積)が徐々に遮蔽されるものである。詳しくは、スロットマシン100は、一つの遊技操作(スタートレバー操作、第1〜第3停止操作)を契機に所定時間L2(本実施形態では、約0.1秒。以下、移動時間L2ともいう)を要して一定の速度で落下していく「すだれ」の画像を表示し、所定時間L2経過後には移動を停止した「すだれ」の画像を次の停止操作があるまで表示するようにしている。なお、第3停止操作の場合は、「すだれ」の移動が停止後、所定時間L3の経過で「すだれ」の表示を消去するようにしている。
図12(a)は、状態遷移示唆演出において演出画像表示装置157に表示される挿入画像d30の変化を示すタイムチャートである。なお、図12(a)は、通常背景画像d1が表示されている通常状態の最終ゲームG1における状態遷移示唆演出を示している。また、本実施形態では、二人のキャラクタ(殿、爺)が登場する演出画像を通常背景画像d1としている。
図12(a−1)は、スタートレバー操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。スロットマシン100は、スタートレバー操作に基づいて挿入画像d30の表示を開始し、挿入画像d30の領域を画面上方から下方に拡大移動させる。そして、スタートレバー操作後、所定時間L2が経過したときに挿入画像d30の移動を停止し、挿入画像d30を演出画像表示装置157の表示領域の約1/3に表示する。以後、移動停止した挿入画像d30を継続して表示する。
図12(a−2)は、第1停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。スロットマシン100は、第1停止操作に基づいて挿入画像d30の領域を下方にさらに拡大移動させる。そして、第1停止操作後、所定時間L2が経過したときに挿入画像d30の移動を停止し、挿入画像d30を演出画像表示装置157の表示領域の約2/5に表示する。以後、移動停止した挿入画像d30を継続して表示する。
図12(b)は、第1停止操作に基づいて動作する挿入画像d30の表示変化を示す図である。ここで、図12(b)は、第1停止操作として左ストップボタン137を操作した場合の挿入画像d30の表示変化を示しており、左ストップボタン137を契機に下方に移動開始した挿入画像d30は、所定時間L2(約0.1秒)が経過したときにその移動を停止することを示している。
本実施形態では、停止操作後、次の停止操作が有効となるまでの時間を約0.2秒としているので、すだれの移動中に次の停止操作が有効となることはなく、すだれの移動が停止した後に次の停止操作が有効となる。すなわち、本実施形態では挿入画像d30の変化を迅速に完了させるので、挿入画像d30の変化が停止操作の邪魔となることはない。
図12(a)に戻って、図12(a−3)及び図12(a−4)は、それぞれ、第2停止操作後及び第3停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。スロットマシン100は、第1停止操作の場合と同様に、第2停止操作及び第3停止操作に基づいて挿入画像d30の領域を下方にさらに拡大移動させる。そして、第2停止操作及び第3停止操作後、所定時間L2が経過したときに挿入画像d30の移動を停止し、挿入画像d30を演出画像表示装置157の表示領域の約半分に表示したり、演出画像表示装置157の表示領域の約3/4に表示したりする。以後、移動停止した挿入画像d30を継続して表示する。
なお、第3停止操作後には、図12(a−5)に示すように、演出画像表示装置157は挿入画像d30で全面的に覆われる。そして、この状態から所定時間L3が経過したとき、スロットマシン100は挿入画像d30を消去し、図12(a−6)に示すように、AT状態であることを示すAT背景画像d2を演出画像表示装置157に表示する。この結果、遊技者は背景画像の変化からAT状態になったことを把握することができる。
なお、本実施形態では、挿入画像d30を「すだれ」の画像としたが、挿入画像d30はこれに限定されるものではない。挿入画像d30としては、目立たない地味な画像(例えば、単一色、一様な同一柄など)であればいずれの画像でもよい。本実施形態では、上述した操作正解画像d20(操作不正解画像d20a)を遊技者に注目させたいからである。また、本実施形態では、挿入画像d30を一瞬で消去する方法を採用したが、これに限定されず、徐々に消去するようにしてもよい。また、演出画像表示装置157の全面に表示された挿入画像d30を消去するまでの時間にバリエーションを持たせてもよい。例えば、複数種類の時間として、3秒と2秒と1秒とを設け、そのうちの1つの時間が選択されるものとする。挿入画像d30を表示した後の遊技状態が遊技者に有利な遊技状態であるときは長い時間である3秒が選ばれやすく、挿入画像d30を表示した後の遊技状態が遊技者に不利な遊技状態であるときは短い時間である1秒が選ばれやすくすると、前面表示された挿入画像d30を消去するまでの時間により遊技者の期待感を変化させることができる場合がある。
また、挿入画像d30としては、目立たない地味な画像の出現表示頻度を多くし、目立つ画像(例えば、花柄、虹色など)の出現表示頻度を少なくするように設定してもよい。稀に目立つ画像が出願すると、特典に期待を寄せられる場合がある。
なお、本実施形態の挿入画像d30は、スタートレバー操作を契機に表示を開始したが、これとは別の契機、例えば、一遊技の終了に基づいて表示を開始するものであってもよいし、遊技メダルの投入に基づいて表示を開始するものであってもよい。また、本実施形態では、挿入画像d30を通常背景画像d1の手前に表示する場合について説明したが、挿入画像d30と通常背景画像d1とを重なって表示することがないようにしてもよく、例えば、挿入画像d30と通常背景画像d1とが重ならない状況下で、挿入画像d30の表示の拡大に伴い通常背景画像d1の表示を縮小するようにしてもよい。
また、本実施形態の状態遷移示唆演出は、AT系の遊技状態が変化する際に実行されるが、これに加えてAT系の遊技状態が変化しない際にも実行されるようにしてもよい。例えば、通常状態中に表示する演出(通常状態からAT状態に移行すると期待させる演出。通常背景画像d1を表示し挿入画像d30を表示し通常背景画像d1を表示する。)としてもよい。また、AT状態中に表示する演出(AT状態から通常状態に移行すると驚かす演出。AT背景画像d2を表示し挿入画像d30を表示しAT背景画像d2を表示する。)としてもよい。遊技者に意外性を抱かせることができる場合がある。
次に、操作条件報知演出と状態遷移示唆演出を同一ゲームにおいて実行する場合について説明する。本実施形態では、AT状態の最終ゲームにおいて操作順序役に内部当選した場合には、操作条件報知演出と状態遷移示唆演出の実行条件がともに成立するので、操作条件報知演出と状態遷移示唆演出とが同時に実行されることなる。
なお、詳しくは後述するが、本実施形態では、操作条件報知演出と状態遷移示唆演出を同時に実行する場合であっても、それぞれの演出の動作は、単独で実行する場合と同一の動作をする。換言すれば、操作条件報知演出及び状態遷移示唆演出のいずれにおいても、単独で実行する場合と両演出を実行する場合の演出データを共通としており、操作条件報知演出及び状態遷移示唆演出それぞれの動作は、両演出が同時に実行する場合も考慮して設定されている。
図13(a)は、AT状態の最終ゲームにおいて小役3aに内部当選し、リール停止データd1が選択された場合であって、遊技者が正解の停止操作(左中右の停止操作)を行ったときの操作条件報知演出の演出画像(操作特定画像d10、操作正解画像d20)、及び状態遷移示唆演出の挿入画像d30の変化を示している。
図13(a−1)は、スタートレバー操作前の演出画像表示装置157の表示態様を示している。スロットマシン100は、AT状態にあるので、背景画像としてAT背景画像d2を表示している。
図13(a−2)は、スタートレバー操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。スロットマシン100は、スタートレバー操作後には、スタートレバー操作に基づいて、AT背景画像d2上に操作特定画像d10を表示するとともに挿入画像d30の表示を開始し、挿入画像d30の領域を画面上方から下方に拡大移動させる。
ここで、図13(a−2)に示した操作特定画像d10及び挿入画像d30は、図12(a−1)に示した挿入画像d30及び図9(b−1)に示した操作特定画像d10と同一である。すなわち、挿入画像d30である「すだれ」の移動時間、移動位置(停止位置)などの移動態様、及び操作特定画像d10の表示態様は、単独で実行された場合と全く同一である。なお、以後の停止操作に基づいて変化する挿入画像d30及び操作特定画像d10も、図12(a)に示した挿入画像d30、及び図9(b)に示した操作特定画像d10と同一である。
なお、スロットマシン100は、スタートレバー操作後、所定時間L2が経過したときに挿入画像d30の移動を停止し、以後、移動停止した挿入画像d30を継続して表示する。
図13(a−3)は、第1停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。スロットマシン100は、第1停止操作に基づいて、第1停止操作に対応する操作特定画像d10が表示されていた位置に操作正解画像d20を表示するとともに挿入画像d30の領域を下方にさらに拡大移動させる。また、繰り返しになるが、図13(a−3)に示した操作正解画像d20の表示態様は、図9(b)に示した操作正解画像d20の表示態様と全く同一である。すなわち、操作条件報知演出と状態遷移示唆演出とを同時に実行する場合も、操作正解画像d20は操作特定画像d10よりも大きくて目立つよう表示される。
なお、スロットマシン100は、第1停止操作後、所定時間L2が経過したときに挿入画像d30の移動を停止し、以後、移動停止した挿入画像d30を継続して表示する。
図13(a−4)は、第2停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。スロットマシン100は、第2停止操作に基づいて、第2停止操作に対応する操作特定画像d10が表示されていた位置に操作正解画像d20を表示するとともに挿入画像d30の領域を下方にさらに拡大移動させる。
なお、スロットマシン100は、第2停止操作後、所定時間L2が経過したときに挿入画像d30の移動を停止し、以後、移動停止した挿入画像d30を継続して表示する。
図13(a−5)は、第3停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。スロットマシン100は、第3停止操作に基づいて、第3停止操作に対応する操作特定画像d10が表示されていた位置に操作正解画像d20を表示するとともに挿入画像d30の領域を下方にさらに拡大移動させる。本実施形態の場合、図13(a−5)に示すように、操作正解画像d20と挿入画像d30が重なった場合には、操作正解画像d20を目立たせるため、操作正解画像d20を挿入画像d30の手前に表示するようにしている。
なお、スロットマシン100は、第3停止操作後、所定時間L2が経過したときに挿入画像d30の移動を停止し、以後、移動停止した挿入画像d30を継続して表示する。
図13(a−6)は、第3停止操作に基づく挿入画像d30の移動が終了したときの演出画像表示装置157の表示態様を示しており、演出画像表示装置157は挿入画像d30で全面的に覆われる。そして、この状態から所定時間L3が経過したときには、スロットマシン100は、挿入画像d30を消去し、図13(a−7)に示すように、通常状態であることを示す通常背景画像d1を演出画像表示装置157に表示する。この結果、遊技者は背景画像の変化から通常状態になったことを把握することができる。
このように本実施形態において、操作条件報知演出と状態遷移示唆演出を同時に実行する場合には、図13(b)に示すように、挿入画像d30が操作特定画像d10及び操作正解画像d20に向かって拡大移動するので、操作正解画像d20の周辺領域が狭くなったような印象を与えることができ、操作正解画像d20をより強調することができる。より詳しくは、3回の停止操作のたびに挿入画像d30は略同一の割合で下方に拡大移動していくとともに、それぞれの停止操作に対応した操作正解画像d20を拡大表示するので、操作正解画像d20それぞれを目立たせることができる。
近年、演出効果を高めるために演出画像表示装置157を大型化する傾向がある。しかしながら、演出画像表示装置157の大型化に伴い、種々の新たな問題が生じている。上述した状態遷移示唆演出の表示もそのうちの1つである。
従前から画像表示領域の全体に表示される背景画像は、抽選結果を示唆する画像等を目立たせるようにするため、変化の少ない表現態様の画像が使われる。そのため、背景画像の変更を意図する画像(例えば、状態遷移示唆演出の挿入画像d30)を表示する場合において、背景画像ではない印象を与えたり、従前よりも大きな表示をしたりすると、遊技者は予想外の印象を受けることがある。
このように、状態遷移示唆演出の表示においては、状態遷移示唆演出の挿入画像d30が、設計者の意図しない印象を遊技者に与えてしまい、その結果、遊技者の操作感覚を狂わせてしまう原因となる可能性があった。
そこで、本実施形態では、状態遷移示唆演出の挿入画像d30を表示した場合に、遊技者操作に係わる表示(例えば、操作正解画像d20)を目立たせるようにしたものである。
また、本実施形態では、操作正解画像d20の表示時間L1(約1秒)は挿入画像d30の移動時間L2(約0.1秒)よりも長いので、遊技者には挿入画像d30の移動が終了した状態の操作正解画像d20を、移動中の操作正解画像d20よりも長い時間(約0.9秒)見せることができる。その結果、遊技者は、停止操作が正解であったことをより容易に理解できる。
一方、本実施形態では、挿入画像d30が拡大移動しつつも、操作特定画像d10の領域を遮蔽することはないので、停止操作に際して操作特定画像d10の報知内容が視覚的に邪魔されることはない。このことを、図14を用いて説明する。
図14は、操作条件報知演出と状態遷移示唆演出を同時に実行するゲームの第3停止操作直前の挿入画像d30と操作特定画像d10の表示位置を示す図である。詳しくは、図14(a)は、正解の第3停止操作が右ストップボタン139に対する操作である場合、図14(b)は、正解の第3停止操作が中ストップボタン138に対する操作である場合、図14(c)は、正解の第3停止操作が左ストップボタン137に対する操作である場合を示している。ここで、第3停止操作直前とは、図13(a)の(a−4)と(a−5)の間の時点をいい、第2停止操作に基づく挿入画像d30の拡大移動が停止し、挿入画像d30が停止している状態にあるときをいう。すなわち、第3停止操作直前には、挿入画像d30の下端は第2停止操作に基づく最下限位置P4にある。
本実施形態では、図14(a)〜(c)に示すように、正解の停止操作がいずれであっても、第3停止操作直前の挿入画像d30は第3停止操作に対する操作特定画像d10を隠すことがないので、複数種類の操作特定画像d10のうちの何れの操作特定画像d10が選ばれた場合でもあっても第1停止操作から第3停止操作に亘る操作特定画像d10の内容を確実に遊技者に報知することができる。この結果、遊技者は、挿入画像d30の拡大移動に邪魔されることなく正解の停止操作を行うことができる。
このように本実施形態の操作条件報知演出と状態遷移示唆演出を同時に実行するゲームでは、挿入画像d30の拡大移動が操作正解画像d20を強調して目立たせる一方で、挿入画像d30は操作特定画像d10を隠さないように配慮して拡大移動しているので、遊技者は安心して停止操作を行うことができる。
なお、図13及び図14を用いて、操作条件報知演出と状態遷移示唆演出を同時に実行するゲームにおいて遊技者が正解の停止操作を行った場合について説明したが、不正解の停止操作を行った場合もスロットマシン100は略同一の動作を行う。すなわち、スロットマシン100は、操作正解画像d20の代わりに操作不正解画像d20aを表示する点以外は同一の動作を行い、挿入画像d30の拡大移動は操作不正解画像d20を強調して目立たせる一方で、挿入画像d30は操作特定画像d10を隠さないように配慮して拡大移動する。
<スロットマシンの動作>
以下、主制御部300、第1副制御部400、及び第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図15を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図15に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS102では、賭け数設定/スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルが投入されたことを示す投入コマンドの送信準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップS103へ進む。また、このステップS102では、スタートレバー135の操作がある場合、スタートレバーが操作されたことを示すスタートレバー操作コマンドを第1副制御部400へ送信するための準備を行う。
ステップS103では、投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する入賞ライン確定処理を行う。
ステップS104では、乱数発生回路316で発生させた乱数を取得する乱数取得処理を行う。
ステップS105では、入賞役内部抽選処理を行う。入賞役内部抽選処理では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS104で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行うとともに、この内部抽選の結果を示す内部抽選コマンドを第1副制御部400へ送信するための準備を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがオンになる。なお、入賞役内部抽選処理の結果、小役1に当選し、かつAT抽選に当選した場合には、内部抽選コマンドには小役1当選を示すとともにAT当選を示す情報が含まれる。
ステップS106では、入賞役内部抽選処理の内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択するリール停止データ選択処理を行う。なお、このリール停止データは、主制御部300のROM306内に記憶されている。また、ステップS106では、選択されたリール停止データに関する情報を含んだリール停止データコマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。なお、小役3aに内部当選した場合には、リール停止データと正解の停止操作順序は1対1の関係にあるので、第1副制御部400は、受信したリール停止データコマンドから正解の停止操作順序を把握することが可能となっている。
ステップS107では、リール回転開始処理が実行され、全リール110〜112の回転を開始させる。
ステップS108では、リール停止制御処理を行う。リール停止制御処理では、ストップボタン137〜139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを停止させるために、リール停止データの停止テーブルを参照し、停止テーブルに設定された引込みコマ数に従ってリール110〜112の何れかを停止させる。全リール110〜112が停止するとステップS110へ進む。なお、このステップS108では、各停止操作に対しては停止操作したストップボタン137〜139に関する停止ボタン受付コマンド(詳しくは、第1停止操作に対しては、停止ボタン受付1コマンド、第2停止操作に対しては、停止ボタン受付2コマンド、第3停止操作に対しては、停止ボタン受付3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行い、各リールの停止に対しては、リールの停止位置に関するリール停止コマンド(詳しくは、第1停止リールに対しては、リール停止1コマンド、第2停止操作に対しては、リール停止2コマンド、第3停止操作に対しては、リール停止3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS109では、入賞判定を行う入賞判定処理を行う。この入賞判定処理では、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組み合わせが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならば小役3(ベル)に入賞したと判定される。また、このステップS109では、入賞判定の結果を示す入賞判定コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。
ステップS110では、メダル付与処理を行う。メダル付与処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。
ステップS111では、遊技状態制御処理(詳しくは後述)を行う。遊技状態制御処理では、RT系及びAT系の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件又は終了条件の成立により、遊技状態を移行させる。また、現在の遊技状態を示す情報(RT系及びAT系)を含む遊技状態コマンドを送信するための準備を行う。
以上により一遊技が終了する。以降、ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図16のステップS1006)において送信される。
<主制御部タイマ割込処理>
次に図16を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS1001では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS1002では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS1003では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS1004では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
ステップS1005では、タイマ更新処理を行う。より具体的には、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS1006では、コマンド設定送信処理を行い、送信準備されていた各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS1007では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS1008では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS1003において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ339、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS1009では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS1011に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS1010に進む。
ステップS1010では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS1001で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図15に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS1011では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図15に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<遊技状態制御処理>
次に、図17を用いて、遊技状態制御処理について説明する。図17は、図15のステップS111の遊技状態制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS201では、AT更新処理を行う。AT更新処理では、主制御部300のAT系の遊技状態がAT状態(RT系の遊技状態がRT2)である場合には、AT状態のゲーム数をカウントする処理を行う。具体的には、AT状態の現在の残りのゲーム数から1を減算する。
ステップS202では、特別役1又は特別役2に入賞したか否かを判定する。特別役1又は特別役2に入賞した場合には、ステップS203に進み、そうでない場合には、ステップS204に進む。
ステップS203では、特別役1又は特別役2に入賞したので、RT系の遊技状態をRT4に設定し、AT系の遊技状態を通常状態に設定する。ステップS203の処理終了後は、ステップS210に進む。
ステップS204では、AT状態の現在の残りのゲーム数が0であるか否かを判定する。AT状態の現在の残りのゲーム数が0つまりAT状態が終了した場合には、ステップS205に進み、そうでない場合には、ステップS206に進む。
ステップS205では、AT状態の現在の残りのゲーム数が0であるので、RT系の遊技状態をRT1に設定し、AT系の遊技状態を通常状態に設定する。ステップS205の処理終了後は、ステップS210に進む。
ステップS206では、今回遊技においてAT当選したか否かを判定する。今回遊技においてAT当選した場合には、ステップS707に進み、そうでない場合には、ステップS208に進む。
ステップS207では、RT1の今回遊技においてAT抽選に当選したので、RT系の遊技状態をRT2に設定し、AT系の遊技状態をAT状態に設定する。ステップS207の処理終了後は、ステップS210に進む。
ステップS208では、特別役1又は特別役2に内部当選したか否かを判定する。特別役1又は特別役2に内部当選した場合には、ステップS209に進み、そうでない場合には、ステップS210に進む。
ステップS209では、特別役1又は特別役2に内部当選したので、RT系の遊技状態をRT3に設定し、AT系の遊技状態を通常状態に設定する。ステップS209の処理終了後は、ステップS210に進む。
ステップS210では、その他の遊技状態制御処理を行う。例えば、遊技状態が特別役1に入賞してRT4(通常状態)に移行した場合には、360枚を超えるメダル払出によりRT4(通常状態)を終了し、RT1(通常状態)が設定される。また、遊技状態が特別役2に入賞してRT4(通常状態)に移行した場合には、96枚を超えるメダル払出によりRT4(通常状態)を終了し、RT1(通常状態)が設定される。また、ステップS210では、主制御部300のRT系及びAT系の遊技状態を示す遊技状態コマンドを送信する準備を行う。なお、AT状態の場合には、ATゲーム数に関する情報も遊技状態コマンドに含まれる。
<第1副制御部の処理>
次に、図18を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図18(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図18(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図18(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図18(a)を用いて、第1副制御部400のメイン処理について説明する。
電源投入が行われると、まずステップS3001で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS3002では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS3003の処理に移行する。
ステップS3003では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS3004では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。
ステップS3005では、演出制御処理(詳しくは後述する)を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS3006では、ステップS3005の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS3005で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS3007では、ステップS3005の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS3005で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS3008では、ステップS3005の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS3005で読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
ステップS3009では、ステップS3005の処理結果に基づいて第2副制御部500にコマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS3005で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信するコマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS3002へ戻る。
次に、図18(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS3101では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図18(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS3201では、図18(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS3002において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS3002において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS3202では、ステップS3008で設定された第2副制御部500へのコマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部の処理>
次に、図19を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図19(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図19(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図19(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図19(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図19(a)のステップS5001では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS5001で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS5002では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS5003の処理に移行する。
ステップS5003では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS5004では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS5005では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS5004で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データおよびシャッタ演出に関する演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS5006では、ステップS5005の処理結果に基づいて画像制御処理(詳しくは後述)を行う。例えば、ステップS5005で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理が終了すると、ステップS5002へ戻る。
次に、図19(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
コマンド受信割込処理のステップS5101では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図19(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実
施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS5201では、図19(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS5002において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS5002において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS5202では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図19(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS5007の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS5301では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP534は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS5302では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS5303に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS5303では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS421でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、透過度など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS5304では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS5305では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS5306に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS5306では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<演出制御処理>
次に、図20を用いて、演出制御処理について説明する。図20は、図18のステップS3005の演出制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS3301では、受信した遊技状態コマンドの内容に基づいて、遊技状態がRT2(AT状態)にあるか否かを判定する。遊技状態がRT2(AT状態)にある場合には、ステップS3302に進み、そうでない場合には、ステップS3307に進む。
ステップS3302では、受信した遊技状態コマンドに含まれるATゲーム数に関する情報に基づいて、AT状態の最終ゲームであるか否かを判定する。AT状態の最終ゲームである場合には、ステップS3303に進み、そうでない場合には、ステップS3305に進む。
ステップS3303では、スタートレバー操作コマンドの受信に基づいて、スタートレバー操作が行われたか否かを判定する。スタートレバー操作が行われた場合には、ステップS3304に進み、そうでない場合には、ステップS3305に進む。
ステップS3304では、AT状態の最終ゲームのスタートレバー操作時にあるので、状態遷移示唆演出を設定する。これにより、状態遷移示唆演出が開始され、演出画像表示装置157には挿入画像d30が表示される(図12(a−1)参照)。
ステップS3305では、受信した内部抽選コマンドの内容に基づいて、操作順序役(具体的には、小役3a)に内部当選したか否かを判定する。操作順序役に内部当選した場合には、ステップS3306に進み、そうでない場合には、ステップS3307に進む。
ステップS3306では、AT状態において、操作順序役(具体的には、小役3b)に内部当選したので、操作条件報知演出を設定する。これにより、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、及び各種ランプ420などを用いた操作順序報知演出が実行され、演出画像表示装置157には操作特定画像d10が表示される(図9(b−1)参照)。なお、正解の操作順序は、リール停止データコマンドの内容に基づいて設定される。
ステップS3307では、その他の演出制御処理を行う。例えば、AT状態において状態遷移示唆演出を実行している場合には、停止操作(第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作)に基づいて、状態遷移示唆演出の更新処理を行う。この状態遷移示唆演出の更新処理により、演出画像表示装置157には、その領域を拡大移動する挿入画像d30が表示される。また、AT状態において操作条件報知演出を実行中に正解の停止操作をした場合には、操作正解画像d20を表示するための演出設定を行い、不正解の停止操作した場合には、操作不正解画像d20aを表示するための演出設定を行う。これにより、演出画像表示装置157には操作正解画像d20が表示されたり、操作不正解画像d20aが表示されたりする。また、RT1(通常状態)においてAT当選した場合には、RT1(通常状態)の最終ゲームとなるので、状態遷移示唆演出を設定する。これにより、状態遷移示唆演出が開始され、演出画像表示装置157には挿入画像d30が表示される。
<その他の変形例>
図21は、操作正解画像d20の変形例を示す図である。本実施形態(第1実施形態)では、表示時間L1に亘って操作正解画像d20の大きさを同一とし、操作特定画像d10よりも大きな画像とした。しかしながら、表示時間L1の全期間に亘って操作正解画像d20の大きさを同一としなくてもよく、表示時間L1の少なくとも一部の期間において操作特定画像d10よりも大きく表示すればよい。
例えば、図21(a)に示すように、表示開始の時点t11において操作特定画像d10よりも小さく表示されていた操作正解画像d20を、時点t11から表示時間L1の中途の時点t12まで徐々に大きく拡大して操作特定画像d10よりも大きくし、時点t12以降は同一の大きさで表示するようにしてもよい。操作正解画像d20を操作特定画像d10よりも目立たせることができる場合がある。なお、操作に正解したことが分かる態様は維持しつつも拡大しながら操作正解画像d20の表示態様を変化させてもよい。
また、本実施形態では、操作正解画像d20の透過度を時点t11から時点t12までは0%、時点t12から時点t13までは0%から100%に変化させるようにした。しかしながら、操作正解画像d20の透過度の変化(見え方)はこれに限定されるものではく、表示時間L1のうち少なくとも一部の期間において操作正解画像d20を明確に(透過度0%で)表示すればよい。なお、操作に正解したことが分かる態様は維持しつつも透過度を変化させながら操作正解画像d20の表示態様を変化させてもよい。
例えば、図21(b)に示すように、表示開始の時点t11から中途の時点t12までは100%から0%に変化させ、時点t12から表示終了の時点t13までは0から100%に変化させて、時点t12において一番明確に表示されるようにしてもよい。操作正解画像d20を操作特定画像d10よりも目立たせることができるからである。
また、上記図21(a)に示した操作正解画像d20の拡大工程と図21(b)に示した操作正解画像d20の透過度の変化工程を組み合わせてもよい。
図22は、操作特定画像d10の変形例を示す図である。本実施形態では、数字を用いた操作特定画像d10を用いたが、停止操作の順序が遊技者に把握されるのであれば、操作特定画像d10に数字を用いなくてもよい。
例えば、図22(b)に示すように、操作特定画像d10の大きさで操作順序を報知するのでもよく、次の停止操作に対応する操作特定画像d10(以下、d10aと表記する)の大きさを残りの停止操作に対応する操作特定画像d10(以下、d10bと表記する)の大きさよりも大きくすることにより停止操作の順序を報知するようにしてもよい。具体的には、正解の停止操作が「左中右」の場合、図22(a)に示すように、第1停止操作前には、左ストップボタン137に対応する操作特定画像d10aを中ストップボタン138に対応する操作特定画像d10b及び右ストップボタン139に対応する操作特定画像d10bよりも大きく表示し、また、第1停止操作後には、中ストップボタン137に対応する操作特定画像d10aを右ストップボタン139に対応する操作特定画像d10bよりも大きく表示するものである。
なお、図22に示す変形例では、大きさは異なるが、操作特定画像d10aと操作特定画像d10bの内容を同一としている(例えば、座って考え込んでいる殿様の画像)が、これに限定されない。内容を異なるようにしてもよい。
また、図22に示す変形例においても、図22(b)に示すように、操作正解画像d20を目立たせるため、操作正解画像d20は操作特定画像d10aよりも大きくなっている。なお、図22に示す変形例の操作正解画像d20は、個々の操作が正解であったことを示唆する画像となっている(例えば、立ち上がってグーサインをする殿様の画像)。具体的には、座って考え込んでいる殿様が立ち上がってグーサインをするまでのアニメーション画像が表示されるものであり、最終表示画像が開始表示画像よりも大きな画像となっている。勿論、アニメーションの途中で操作正解画像d20の大きさを操作特定画像d10の大きさよりも大きくするようにしてもよい。操作正解画像d20を目立たせることができるからである。
また、操作特定画像d10aから操作正解画像d20への変化は上記に限定されるものではなく、例えば、操作特定画像d10aにオプション画像を追加(座って考え込んでいる殿様の周囲に炎やオーラ等の画像を追加)することにより操作正解画像d20を生成し、操作特定画像d10aよりも大きな操作正解画像d20を表示するようにしてもよい。また、このようなキャラクタを用いた操作特定画像d10aに数字を表記して操作順序をさらに明確にしてもよい。
また、本実施形態では、挿入画像d30が画面の上方から下方に向けてその領域を徐々に拡大して移動し、AT背景画像d2及び操作正解画像d20が表示される領域を狭めていったが、挿入画像d30の領域が拡大移動する方法はこれに限定されない。
例えば、図23(a)に示すように、挿入画像d30が画面の四方から中央に向けてその領域を徐々に拡大して移動することにより、AT背景画像d2及び操作正解画像d20が表示される領域を狭めていってもよい。この場合にも操作正解画像d20を強調して目立たせることができるからである。なお、図23においてA20は、操作正解画像d20が表示される領域を示している。AT背景画像d2と操作正解画像d20との表示面積比率は、操作毎に操作正解画像d20の割合を高めるようになるので、遊技者に急な変化を見せることがなく、また、遊技者は好みの面積比となった場合に操作を中断させることができるなど、遊技者に違和感を与えずに済む演出とすることができる場合がある。
また、例えば、図23(b)に示すように、まず、挿入画像d30が画面の四方から中央に向けてその領域を徐々に拡大して移動することにより、AT背景画像d2及び操作正解画像d20が表示される領域を狭めつつ、次いで、次の背景画像である通常背景画像d1の領域を画面の上方から下方に向けて徐々に拡大して移動することにより、挿入画像d30及び操作正解画像d20が表示される領域を狭めるようにしてもよい。すなわち、本実施形態では、同一画面上にAT背景画像d2と通常背景画像d1が同時に表示されることはなかったが、AT背景画像d2と通常背景画像d1とを同時に表示するようにしてもよい。勿論、AT背景画像d2の領域は徐々に縮小する一方、通常背景画像d1の領域は徐々に拡大していくものであり、最終的には通常背景画像d1が表示されるものである。この場合にも操作正解画像d20を強調して目立たせることができる。
以上から、挿入画像d30は、その一部に操作正解画像d20が表示される領域A20に向かって移動する画像を含むものであれば、いずれの移動態様を採用してもよい。操作正解画像d20の表示領域A20の外側の背景画像が狭まっていき、操作正解画像d20を強調して目立たせることができるからである。
また、本実施形態では、操作順序役に内部当選した場合の正解の操作順序を第1停止操作から第3停止操作に設定したが、第1停止操作だけに正解の操作順序を設定するようにしてもよい。そして、このような第1停止操作に操作条件が設定された操作順序役に内部当選した場合には、正解の第1停止操作の内容を示唆する操作条件報知演出を実行するようにしてもよい。
例えば、右ストップボタン139に対する第1停止操作を正解の操作とした場合には、図24(a)に示すように、第1停止操作の内容を示す操作特定画像d10(例えば、右から左に向かう矢印の画像)を表示するとともに、スピーカ272、277を用いて、第1停止操作の内容を示す音声(例えば、「右から押して」などの音声)を出力し、各種ランプ420を用いて、第1停止操作の内容を示す点灯・点滅(例えば、右サイドランプ144を点灯・点滅させるなど)を行う。そして、第1停止操作が正解であった場合には、操作特定画像d10を消去して、操作特定画像d10が表示されていた領域に、第1停止操作が正解であったことを示す操作正解画像d20(例えば、所定の形状の枠内にOKなどの文字が記された画像)を表示する。この場合にも、操作正解画像d20を操作特定画像d10よりも大きく表示するので、操作正解画像d20を強調して目立たせることができる。
また、本実施形態では、停止操作の順序を報知する操作条件報知演出としたが、内部当選した小役の図柄を報知する操作条件報知演出としてもよい。
例えば、AT状態において小役2(チェリー)に内部当選した場合に操作条件報知演出を実行する場合には、図24(b)に示すように、内部当選した役の図柄を示す操作特定画像d10(例えば、チェリーの画像)を表示するとともに、スピーカ272、277を用いて、内部当選した役の図柄を示す音声(例えば、「チェリー」などの音声)を出力し、各種ランプ420を用いて、内部当選した役の図柄を示す色(例えば赤色)を点灯する。そして、操作タイミングが好適でチェリー図柄が入賞ライン上に表示された場合には、操作特定画像d10を消去して、操作特定画像d10が表示されていた領域に、操作タイミングが正解であったことを示す操作正解画像d20(例えば、所定の形状の枠内にOKなどの文字が記された画像)を表示する。この場合にも、操作正解画像d20を操作特定画像d10よりも大きく表示するので、操作正解画像d20を強調して目立たせることができる。
図25は、操作条件報知演出において操作が不正解であった場合に表示される操作不正解画像d20aの変形例を示す図である。詳しくは、AT状態において小役3aに内部当選し、リール停止データd1が選択された場合であって、遊技者が不正解の停止操作(右ストップボタン139に対する操作を第1停止操作)を行ったときの操作条件報知演出の推移を示している。
図25に示すように、操作不正解画像d20aを操作特定画像d10よりも小さく表示するようにしてもよい(図示しないが、本変形例においても、操作正解画像d20は操作特定画像d10よりも大きく表示される)。ここで、図25(a−2)は、第1停止操作が左ストップボタン137ではなく、中ストップボタン138または右ストップボタン139に行われた場合の表示であり、図25(a−4)は、第2停止操作が残りのストップボタンに行われた場合の表示であり、図25(a−6)は、第3停止操作が残りのストップボタンに行われた場合の表示である。
また、図25に示すように、すべての操作特定画像d10を表示する(図11参照)のではなく、残りの停止操作に対応した操作特定画像d10だけを表示するようにしてもよい。本変形例では操作特定画像d10を操作不正解画像d20aよりも相対的に大きく表示しているので、当該ゲームの残りの停止操作を次ゲーム以降に備えた操作失敗をしないための練習として活用することができる。
なお、AT状態においては、AT演出としてATゲーム数などの情報d40を表示するようにしてもよい。図26は、状態遷移示唆演出を実行するゲームにおいてこのような情報d40を表示する場合を示している。
図26(a)は、通常状態の最終ゲームG1の演出画像の推移を示している。この場合には、第3停止操作の後、挿入画像d30が画面全体を覆って、通常状態の最終ゲームG1が終了したときにATゲーム数d40の表示を開始する(図26(a−5)参照)。地味な配色(繰り返し柄を配色)の挿入画像d30を背景にATゲーム数を示す情報d40(例えば、「AT01回目」など)を表示するので、遊技者はATゲーム数を容易に把握することができる。このように通常状態からAT状態に移行する場合には、挿入画像d30が画面全体を覆うタイミングでATゲーム数の開始を行う。なお、AT状態中は、第3停止操作が行われた後にATゲーム数の更新表示を行う。
一方、図26(b)は、通常状態の最終ゲームG2において操作順序役に内部当選し、正解の停止操作が行われた場合の演出画像の推移を示している。この場合には、第3停止操作の後、挿入画像d30が画面全体を覆って、AT状態の最終ゲームG2が終了したときにAT状態が終了したことを示す情報d40(例えば、「END」などの文字)を表示する(図26(b−6)参照)。地味な配色の挿入画像d30を背景にATゲーム数を示す情報d40(例えば、「END」など)を表示するので、遊技者はAT系の遊技状態の変化を容易に把握することができる。なお、図示しないが、次ゲームは通常状態なので、次ゲームの背景画像は通常背景画像d1である。
なお、図26においては、ATゲーム数を情報d40として表示したが、情報d40はこれに限定されるものではなく、遊技に関連する他の数値(例えば、ATセット数、特定の小役の入賞回数など)を表示するようにしてもよい。
また、本実施形態では、AT系の遊技状態が変化するときに状態遷移示唆演出を実行するようにしたが、これに加えて、AT系の遊技状態が変化しないときであっても、所定の条件が成立した場合(例えば、毎遊技行われる演出抽選に当選した場合。AT系の遊技状態に変化することが決まった後であってAT系の遊技状態に変化する前の複数遊技において前兆演出として実行する場合など)に状態遷移示唆演出を実行するようにしてもよい。遊技状態が変化しない場合でも状態遷移示唆演出を遊技者に見せることができるので、AT系の遊技状態の変化に対する期待感を向上させる機会を増やすことができる。図27(a)は、通常状態を維持する場合において実行された状態遷移示唆演出の流れ、図27(b)は、AT状態を維持する場合において実行された状態遷移示唆演出の流れを示している。
このようにAT系の遊技状態が変化しないときでも状態遷移示唆演出を実行して、遊技者の興趣を向上させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、画面の上方から下方に移動する「すだれ」を挿入画像d30としたが、挿入画像d30に他の画像を用いてよいのは勿論である。例えば、図28に示すように、「障子」を挿入画像d30としてもよい。
図28(a)は、AT背景画像d2が表示されているAT状態の最終ゲームG2における状態遷移示唆演出を示しており、図28(b)は、AT背景画像d2が表示されているAT状態の最終ゲームG2において小役3aに内部当選し、リール停止データd1が選択された場合であって、遊技者が正解の停止操作(左中右の停止操作)を行ったときの状態遷移示唆演出及び操作条件報知演出を示している。
ここで、挿入画像d30としての「障子」は、図28(a)に示すように、画面の左側から右側に向けて移動するが、画面の左端から距離W11までしか移動しないようになっている。そして、操作条件報知演出の操作特定画像d10及び操作正解画像d20は、図28(b)に示すように、画面の左端から距離W11の位置よりさらに右側に表示されるので、状態遷移示唆演出と操作条件報知演出を同時に実行する場合であっても、挿入画像d30が操作特定画像d10及び操作正解画像d20を邪魔することはない。
また、図示しないが、AT状態において操作条件報知演出だけを実行する場合には、操作特定画像d10及び操作正解画像d20を画面中央に所定の大きさB1で表示するようにしている(操作条件報知演出の操作特定画像d10及び操作正解画像d20は、挿入画像d30が表示されない場合には、図9に示す位置(基準表示位置)に表示される)。これに対して、AT状態において操作条件報知演出と操作条件報知演出を同時に実行する場合には、図28(b)に示すように、操作特定画像d10及び操作正解画像d20を画面右側に所定の大きさB1より小さな大きさB2で表示するようにしている(操作条件報知演出の操作特定画像d10及び操作正解画像d20は、挿入画像d30が表示される場合には、挿入画像d30と重なることなく表示される位置(退避表示位置)に表示される。さらに、一体的に縮小する表示を行い見た目の印象が変わらないようにしている)。
このように挿入画像d30の移動方向が左右方向であっても、挿入画像d30の領域が拡大移動して操作正解画像d20に迫ってくるとともに、操作正解画像d20が操作特定画像d10よりも大きく表示されるので、操作正解画像d20を強調して目立たせることができる。なお、挿入画像d30の移動方向は上下方向や左右方向に限定されるものではなく、斜め方向でもよい。この場合にも同様の表示を行い操作正解画像d20を強調して目立たせることができる。
なお、図28に示した状態遷移示唆演出と操作条件報知演出を同時に実行するゲームにおいては、操作特定画像d10を最初(スタートレバー操作後)から画面の右端に表示するようにしたが(図28(b−1)参照)、この場合には操作特定画像d10の内容を把握し難い場合があるので、図29に示すように、スタートレバー操作後は中央に大きく表示し(大きさB1で表示し)(図29(a−1)参照)、微小時間Δt(例えば、約0.05秒)が経過したときに画面の右端に小さく表示(大きさB2で表示)する(図29(a−5)参照)ようにしてもよい。この場合、遊技者は、正解の停止操作の内容を容易に把握することができる。
なお、操作特定画像d10の変化は、微小時間Δtの間に徐々に小さく変化する動画とすることが好ましい(図29(a−2)〜(a−4)参照)。遊技者に違和感を与えないためである。
[第2実施形態]
上記第1実施形態においては、操作正解画像d20を操作特定画像d10よりも大きく表示して、操作正解画像d20をより目立たせるようにしたが、本実施形態(第2実施形態)では、操作特定画像d10を操作正解画像d20よりも大きく表示して、操作特定画像d10をより目立たせるようにする。
なお、以下においては、第1実施形態と異なる構成、機能及び処理を中心に説明し、その他の構成、機能及び処理に関しては同一部位には同一符号を付して説明を省略する。
図30(a)は、本実施形態の操作条件報知演出の報知態様を示す図である。本実施形態の操作条件報知演出は、演出画像表示装置157上に、正解の停止操作の順序を示す操作特定画像d10を表示するとともに、スピーカ272、277を用いて、正解の停止操作の順序を示す音声(例えば、次の停止操作が左ストップボタン137の場合には「左」などの音声)を出力し、各種ランプ420を用いて、正解の停止操作の順序を示す点灯・点滅(例えば、次の停止操作が左ストップボタン137の場合には、左サイドランプ144を点灯・点滅させるなど)を行う。
本実施形態では、次の停止操作に対する操作特定画像d10を残りの停止操作に対する操作特定画像d10よりも大きく表示し、目立つようにしている。以下、便宜上、大きく表示される操作特定画像をd10B、通常の大きさの操作特定画像をd10と表記する。
また、操作条件報知演出では、(1)遊技者が正解の停止操作を行った場合、行われた停止操作に対応する操作特定画像d10を消去して、個々の停止操作が正解であったことを示唆する操作正解画像d20を表示する一方、(2)遊技者が不正解の停止操作を行った場合には、個々の停止操作が不正解であったことを示唆する操作不正解画像d20aを表示する。本実施形態では、操作特定画像d10Bは、操作正解画像d20よりも大きく表示される。
図30(b)は、AT状態において小役3aに内部当選し、リール停止データd1が選択された場合であって、遊技者が正解の停止操作(左中右の停止操作)を行ったときの操作条件報知演出の演出画像の推移を示している。
図30(b−1)は、スタートレバー操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。スロットマシン100は、スタートレバー操作に基づいて、操作特定画像d10を表示する。具体的には、正解の停止操作が「左中右」の場合、画面の中央下方位置に、方形状の枠の中に1の数字が記された操作特定画像d10B、方形状の枠の中に2の数字が記された操作特定画像d10、及び方形状の枠の中に3の数字が記された操作特定画像d10をストップボタン137〜139の位置に合わせて左から表示する。上述したように、1の数字が記された操作特定画像d10bは、2及び3が記された操作特定画像d10よりも大きく表示される。これにより、遊技者は、操作特定画像d10の数字の並びに基づいて第1停止操作が左ストップボタン137に対する操作、第2停止操作が中ストップボタン138に対する操作、第3停止操作が右ストップボタン139に対する操作であることを把握する。
図30(b−2)は、第1停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。図30(b−2)では、遊技者が左ストップボタン137に対する操作を第1停止操作とし、この第1停止操作が正解であったので、スロットマシン100は、第1停止操作に対応する操作特定画像d10Bを消去して、第1停止操作に対応する操作特定画像d10が表示されていた位置に、第1停止操作が正解であったことを示唆する操作正解画像d20を表示する。操作正解画像d20は、具体的には、爆発・破裂を表す形状の図形画像である。本実施形態では、操作正解画像d20の大きさは操作特定画像d10の大きさと略同一である。また、次の停止操作は第2停止操作となるので、スロットマシン100は、第2停止操作に対応する操作特定画像d10を操作特定画像d10Bとして拡大表示する。
図30(b−3)は、第1停止操作に基づいて表示された操作正解画像d20が消失した後(表示時間L1経過後)の演出画像表示装置157の表示態様を示している。このとき、スロットマシン100は、操作条件報知演出として、残りの停止操作(第2停止操作、第3停止操作)に関する操作特定画像d10B及びd10を継続して表示している。
図30(b−4)は、第2停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。図30(b−4)では、遊技者が中ストップボタン138に対する操作を第2停止操作とし、第2停止操作が正解であったので、スロットマシン100は、第2停止操作に対応する操作特定画像d10Bを消去して、第2停止操作に対応する操作特定画像d10Bが表示されていた位置に、第2停止操作が正解であったことを示唆する操作正解画像d20を表示する。また、次の停止操作は第3停止操作となるので、スロットマシン100は、第3停止操作に対応する操作特定画像d10を操作特定画像d10Bとして拡大表示する。
図30(b−5)は、第2停止操作に基づいて表示される操作正解画像d20が消失した後(表示時間L1経過後)の出画像表示装置157の表示態様を示している。このとき、スロットマシン100は、操作条件報知演出として、残りの停止操作(第3停止操作)に関する操作特定画像d10を表示している。
図30(b−6)は、第3停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。図30(b−6)では、遊技者が右ストップボタン139に対する操作を第3停止操作とし、第3停止操作が正解であったので、スロットマシン100は、第3停止操作に対応する操作特定画像d10Bを消去して、第3停止操作に対応する操作特定画像d10Bが表示されていた位置に、第3停止操作が正解であったことを示唆する操作正解画像d20を表示する。
図30(b−7)は、第3停止操作に基づいて表示される操作正解画像d20が消失した後(表示時間L1経過後)の演出画像表示装置157の表示態様を示している。このときには、操作条件報知演出は終了したので、スロットマシン100は、AT背景画像d2だけを表示している。
図31(a)は、以上に述べた遊技操作と操作特定画像d10及びd10Bの関係をタイムチャートにまとめたものである。このように第1停止操作の正解が左ストップボタン137に対する操作である場合には、スタートレバー操作の時点t21から左ストップボタン137に対する「1」と記された操作特定画像d10をd10Bとして大きく表示し、第2停止操作の正解が中ストップボタン138に対する操作である場合には、第1停止操作の時点t22から中ストップボタン138に対する「2」と記された操作特定画像d10をd10Bとして大きく表示し、第3停止操作の正解が右ストップボタン139に対する操作である場合には、第2停止操作の時点t24から右ストップボタン139に対する「3」と記された操作特定画像d10をd10Bとして大きく表示する。
これにより、正解の停止操作の内容が拡大表示されるので、遊技者は次の停止操作の内容を容易に明確に把握することができる。
また、図31(b)は、第2停止操作に対応する、2と記された操作特定画像d10がd10Bに変化する様子を示した図である。具体的には、第1停止操作に基づいて、2と記された操作特定画像d10は、操作特定画像d10の中心座標を起点として所定時間L4(本実施形態では、約0.1秒)を要して操作特定画像d10Bに拡大されるようになっている。
このように本実施形態の操作条件報知演出は、操作特定画像d10を表示して遊技者に有利な操作内容を報知するだけでなく、次の停止操作に対応する操作特定画像d10Bを他の操作特定画像d10及び操作正解画像d20よりも大きく表示して強調するので、遊技者は推奨される次の停止操作をより容易に認識することができる。
なお、操作特定画像d10を動画表示(例えば、敵キャラクタを倒す演出の一環として操作特定画像d10を敵キャラクタに見立てた動画表示とする)とし、拡大前の動画と拡大後の動画とを異ならせる(例えば、拡大前は敵キャラクタが武器を準備する動画とし、拡大後は敵キャラクタが武器を身につけた動画とする)ものとしてもよい。大きさの変更があったこと認識し易くすることができる場合がある。
また、本実施形態では、拡大された操作特定画像d10Bは、隣接する操作特定画像d10と重ならないように表示されるが、重なるように表示されてもよい。ただし、この場合には、操作特定画像d10Bを目立たせるため、操作特定画像d10Bを操作特定画像d10よりも手前に表示する。
また、本実施形態では、拡大された操作特定画像d10Bは、そのまま大きさを維持して表示するようにしたが、これに限定されない。例えば、一旦大きくなった操作特定画像d10Bを縮小させるようにしてもよく、また、操作特定画像d10と操作特定画像d10Bの間の拡大・縮小を繰り返すようにしてもよい。すなわち、表示時間L1のうち少なくとも一部の期間において操作特定画像d10Bが表示されるのであればよい。操作特定画像d10Bを目立たせることが可能であるからである。
図32は、AT状態において小役3aに内部当選し、リール停止データd1が選択された場合であって、遊技者が不正解の停止操作(右ストップボタン139に対する操作を第1停止操作)を行ったときの操作条件報知演出の推移を示している。以下、正解の停止操作の場合との違いを中心に説明する。
図32(a−2)は、第1停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。図32(a−2)では、遊技者が右ストップボタン139に対する操作を第1停止操作とし、第1停止操作が不正解であったので、スロットマシン100は、操作特定画像d10B及びd10の上方かつ画面中央に第1停止操作が不正解であったことを示唆する操作不正解画像d20aを表示し、第1停止操作に対応する操作特定画像d10を継続して表示する。
ここで、操作不正解画像d20aは、矩形の枠内に失敗の文字が記された図形画像であり、操作正解画像d20と同様に、表示開始から所定時間L1の経過で消失する画像である。すなわち、本実施形態では、操作不正解画像d20aを、操作正解画像d20が表示されていた位置、つまり第1停止操作に対応する操作特定画像d10Bが表示されていた位置とは異なる位置に表示する。
図32(a−3)は、第1停止操作に基づいて表示される操作不正解画像d20が消失した後(表示時間L1経過後)の演出画像表示装置157の表示態様を示している。このときには、スロットマシン100は、すべての停止操作(第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作)に関する操作特定画像d10B及びd10を表示している。
図32(a−4)は、第2停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様、図32(a−6)は、第3停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。本実施形態の正解の操作順序は所謂「6択」のため、第1停止操作が不正解であった場合には、第2停止操作及び第3停止操作は不正解となる。そのため、図32(a−4)及び(a−6)に示すように、スロットマシン100は、第2停止操作後及び第3停止操作後それぞれにおいて、第2停止操作及び第3停止操作が不正解であったことを示唆する操作不正解画像d20aを、操作特定画像d10B及びd10の上方かつ画面中央に表示する。
このように本実施形態の操作条件報知演出は、不正解の操作をした場合にも、その都度、操作不正解画像d20aを表示して操作が不正解であったことを報知するので、遊技者は、不正解の操作を行ったことを容易に認識することができる。
なお、本実施形態では、各停止操作に対して同一の操作不正解画像d20aを表示したが、これに限定されない。停止操作ごとに異なる操作不正解画像d20aを表示するようにしてもよい。例えば、第1停止操作に失敗した場合には、3つの操作不正解画像d20aのうち最も大きな操作不正解画像d20aを表示し、第2停止操作に失敗した場合には、3つの操作不正解画像d20aのうち2番目に大きな操作不正解画像d20aを表示し、第3停止操作に失敗した場合には、3つの操作不正解画像d20aのうち最も小さい操作不正解画像d20aを表示するようにしてもよい。遊技者にとって第1停止操作が最も重要となるからである。
また、本実施形態では、第3停止操作に基づく操作不正解画像d20aと操作特定画像d10の消去タイミングを同一としたが(図32(a―6)、(a―7))、これに限定されない。例えば、操作特定画像d10を操作不正解画像d20aよりも先に消去してもよい。この場合には、操作特定画像d10が消去されても、操作不正解画像d20aが表示されているので、遊技者に不正解の操作があったことを印象づけられる場合がある。また、例えば、操作不正解画像d20aを操作特定画像d10よりも先に消去してもよい。この場合には、操作不正解画像d20aが消去されても、操作特定画像d10が表示されているので、遊技者に正解の停止操作順序を強く印象づけることができ、次の操作条件報知演出に対する注意喚起を促すことができる場合がある。
次に、操作条件報知演出と状態遷移示唆演出を同一ゲームにおいて実行する場合について説明する。なお、本実施形態でも、第1実施形態と同様に、操作条件報知演出と状態遷移示唆演出を同時に実行する場合、それぞれの演出の動作は、単独で実行する場合と同一の動作をする。換言すれば、操作条件報知演出及び状態遷移示唆演出のいずれにおいても、単独で実行する場合と両演出を実行する場合の演出データを共通としており、操作条件報知演出及び状態遷移示唆演出それぞれの動作は、両演出が同時に実行する場合も考慮して設定されている。
図33は、AT状態の最終ゲームG2において小役3aに内部当選し、リール停止データd1が選択された場合であって、遊技者が正解の停止操作(左中右の停止操作)を行ったときの操作条件報知演出の演出画像(操作特定画像d10、d10B、操作正解画像d20)、及び状態遷移示唆演出の挿入画像d30の変化を示している。
図33(a−1)は、スタートレバー操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。スロットマシン100は、スタートレバー操作後には、スタートレバー操作に基づいて、AT背景画像d2上に第1停止操作に対応する操作特定画像d10B及び残りの停止操作に対応する操作特定画像d10を表示する。また、スロットマシン100は、スタートレバー操作後には、スタートレバー操作に基づいて、挿入画像d30の表示を開始し、挿入画像d30の領域を画面上方から下方に拡大移動させる。
なお、スロットマシン100は、スタートレバー操作後、所定時間L2が経過したときに挿入画像d30の移動を停止し、以後、移動停止した挿入画像d30を継続して表示する。
図33(a−2)は、第1停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。スロットマシン100は、第1停止操作に基づいて、第1停止操作に対応する操作特定画像d10が表示されていた位置に操作正解画像d20を表示するとともに挿入画像d30の領域を下方にさらに拡大移動させる。また、スロットマシン100は、第2停止操作に対応する操作特定画像d10を操作特定画像d10Bとして拡大表示する。
なお、スロットマシン100は、第1停止操作後、所定時間L2が経過したときに挿入画像d30の移動を停止し、以後、移動停止した挿入画像d30を継続して表示する。
図33(a−3)は、第1停止操作に基づいて表示された操作正解画像d20が消失した後(表示時間L1経過後)の演出画像表示装置157の表示態様を示している。
図33(a−4)は、第2停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。スロットマシン100は、第2停止操作に基づいて、第2停止操作に対応する操作特定画像d10が表示されていた位置に操作正解画像d20を表示するとともに挿入画像d30の領域を下方にさらに拡大移動させる。また、スロットマシン100は、第3停止操作に対応する操作特定画像d10を操作特定画像d10Bとして拡大表示する。
なお、スロットマシン100は、第2停止操作後、所定時間L2が経過したときに挿入画像d30の移動を停止し、以後、移動停止した挿入画像d30を継続して表示する。
図33(a−5)は、第2停止操作に基づいて表示された操作正解画像d20が消失した後(表示時間L1経過後)の演出画像表示装置157の表示態様を示している。
図33(a−6)は、第3停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。スロットマシン100は、第3停止操作に基づいて、第3停止操作に対応する操作特定画像d10が表示されていた位置に操作正解画像d20を表示するとともに挿入画像d30の領域を下方にさらに拡大移動させる。
なお、スロットマシン100は、第3停止操作後、所定時間L2が経過したときに挿入画像d30の移動を停止し、以後、移動停止した挿入画像d30を継続して表示する。
図33(a−7)は、第3停止操作に基づく挿入画像d30の拡大移動が終了したときの演出画像表示装置157の表示態様を示しており、演出画像表示装置157は挿入画像d30で全面的に覆われる。そして、この状態から所定時間L3が経過したときには、スロットマシン100は、挿入画像d30を消去し、通常状態であることを示す通常背景画像d1を演出画像表示装置157に表示する(図示せず)。この結果、遊技者は背景画像の変化から通常状態になったことを把握することができる。
なお、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、第3停止操作直前の挿入画像d30(図14参照)は、第3停止操作に対する操作特定画像d10Bを隠すことがないので、次に停止操作に関する操作特定画像d10の内容を確実に遊技者に報知することができる。
このように本実施形態において、操作条件報知演出と状態遷移示唆演出を同時に実行する場合には、図33に示すように、挿入画像d30が操作特定画像d10、d10B及び操作正解画像d20に向かって拡大移動して、操作特定画像d10、d10Bの周辺領域が狭くなったような印象を与えるとともに、次の停止操作に対応する操作特定画像d10を拡大表示して操作特定画像d10Bとするので、操作特定画像d10Bを強調して目立たせることができる。
<その他の変形例>
本実施形態(第2実施形態)では、操作特定画像d10及びd10Bと操作正解画像d20は異なる素材の画像であった。しかしながら、同一の素材を用いて操作特定画像d10及びd10Bと操作正解画像d20を表現するようにしてもよい。例えば、図34(a)に示すように、操作特定画像d10Bが回転しながら縮小していく画像を操作正解画像d20としてもよい。この場合、操作正解画像d20の表示時間L1は、操作特定画像d10Bが回転しながら縮小していく時間である。同一の素材を用いて操作特定画像d10及びd10Bと操作正解画像d20を表現するので、画像のデータ容量を削減することができる。
図34(b)は、この変形例のAT状態の最終ゲームG2において小役3aに内部当選し、リール停止データd1が選択された場合であって、遊技者が正解の停止操作(左中右の停止操作)を行ったときの操作条件報知演出の演出画像d10、d10B、及び状態遷移示唆演出の挿入画像d30の変化を示している。
図34(b−2)は、第1停止操作後、図34(b−4)は、第2停止操作後、図34(b−6)は、第3停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様をそれぞれ示している。図34(a−2)、(a−4)及び(a−6)に示すように、行われた停止操作に対応する操作特定画像d10Bを回転させながら縮小していき操作正解画像d20としてもよい。遊技者は操作特定画像d10Bの表示変化の態様から停止操作が正解であったことを把握することができる。
なお、上記第1実施形態と第2実施形態の構成を兼ね備えるようにしてもよい。すなわち、操作特定画像d10及び操作正解画像d20の双方を大きく表示して、操作特定画像d10及び操作正解画像d20の双方を目立たせるようにしてもよい。
・挿入画像d30の動作
上記第2実施形態では、状態遷移示唆演出の実行条件が成立した場合には、挿入画像d30である「すだれ」は遊技操作のたびに背景画像上を画面上方から下方に向けて徐々に垂れ下がっていき、背景画像上を徐々に遮蔽して、その表示面積を拡大していったが、挿入画像d30の動作はこれに限定されない。例えば、遊技操作のたびに、挿入画像d30である「すだれ」が背景画像上を画面上方から下方に向けて徐々に垂れ下がっていき、その後、画面下方から上方に向けて徐々に上がっていくという上下動をしてもよい(変形例A)。
図35は、変形例Aに係る状態遷移示唆演出において演出画像表示装置157に表示される挿入画像d30の変化を示す図である。なお、図35は、AT背景画像d2が表示されているAT状態の最終ゲームにおける状態遷移示唆演出を示している。
図35(a−1)は、スタートレバー操作前の演出画像表示装置157の表示態様、図35(a−2)は、スタートレバー操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。スロットマシン100は、スタートレバー操作に基づいて挿入画像d30の表示を開始し、挿入画像d30の領域を画面上方から下方に拡大移動させる。そして、スタートレバー操作後、所定時間L2(約0.1秒)が経過したときに挿入画像d30の移動を停止し、挿入画像d30を演出画像表示装置157の表示領域の約1/3に表示する。以後、移動停止した挿入画像d30を継続して表示する。なお、スタートレバー操作後、所定時間L2が経過したときの挿入画像d30である「すだれ」の下限位置を第1の位置ともいい、このときの状態を挿入画像d30が第1の状態にある場合ともいう(図35(a−2)の状態)。
図35(a−3)及び(a−4)は、第1停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。スロットマシン100は、第1停止操作に基づいて第1の状態にある挿入画像d30の領域を下方にさらに拡大移動させる。そして、第1停止操作後、所定時間L2(約0.1秒)が経過したときに挿入画像d30の移動を停止し、挿入画像d30を演出画像表示装置157の表示領域の約2/3に表示する(時点t1)。なお、時点t1の挿入画像d30である「すだれ」の下限位置を第2の位置ともいい、このときの状態を挿入画像d30が第2の状態にある場合ともいう(図35(a−3)の状態)。その後、スロットマシン100は、第2の状態にある挿入画像d30の領域を上方に縮小移動させる。そして、時点t1から所定時間L2(約0.1秒)が経過したときに挿入画像d30の移動を停止し、挿入画像d30を演出画像表示装置157の表示領域の約1/3に表示する(時点t2)。すなわち、時点t2の挿入画像d30は第1の状態にある(図35(a−4)の状態)。以後、移動停止した挿入画像d30を継続して表示する。
図35(a−5)及び(a−6)は、第2停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。スロットマシン100は、第2停止操作に基づいて第1の状態にある挿入画像d30の領域を下方に拡大移動させる。そして、第1停止操作後、所定時間L2(約0.1秒)が経過したときに挿入画像d30の移動を停止し、挿入画像d30を演出画像表示装置157の表示領域の約2/3に表示する(時点t3)。すなわち、時点t3の挿入画像d30は第2の状態にある(図35(a−5)の状態)。その後、スロットマシン100は、第2の状態にある挿入画像d30の領域を上方に縮小移動させる。そして、時点t3から所定時間L2が経過したときに挿入画像d30の移動を停止し、挿入画像d30を演出画像表示装置157の表示領域の約1/3に表示する(時点t4)。すなわち、時点t4の挿入画像d30は第1の状態にある(図35(a−6)の状態)。以後、移動停止した挿入画像d30を継続して表示する。
図35(a−7)及び(a−8)は、第3停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。スロットマシン100は、第3停止操作に基づいて第1の状態にある挿入画像d30の領域を下方に拡大移動させる。そして、第3停止操作後、所定時間L2(約0.1秒)が経過したときには、演出画像表示装置157は挿入画像d30で全面的に覆われる。そして、この状態から所定時間L3が経過したとき、スロットマシン100は挿入画像d30を消去し、通常状態であることを示す通常背景画像d1を演出画像表示装置157に表示する。この結果、遊技者は背景画像の変化から通常状態になったことを把握することができる。
このように、遊技操作に基づく1回の挿入画像d30の移動を、挿入画像d30の領域が拡大及び縮小するような往復運動としてもよい。そしてこの1回の挿入画像d30の移動量を、第2実施形態の1回の挿入画像d30の移動量に比べて、大きくしてもよい。
なお、変形例Aでは、第2の位置における「すだれ」の下限位置を演出画像表示装置157の表示領域の約2/3に覆う位置としたが、第2の位置はこれに限定されず、挿入画像d30が演出画像表示装置157の表示領域をすべて覆うようにしてもよい。すなわち、停止操作のたびに演出画像表示装置157は挿入画像d30で全面的に覆われるようにしてもよい。
次に変形例Aにおいて、操作条件報知演出と状態遷移示唆演出を同一ゲームにて実行する場合について説明する。なお、本変形例においても、操作条件報知演出と状態遷移示唆演出を同時に実行する場合、それぞれの演出の動作は、単独で実行する場合と同一の動作をする。
図36は、AT状態の最終ゲームG2において小役3aに内部当選し、リール停止データd1が選択された場合であって、遊技者が正解の停止操作(左中右の停止操作)を行ったときの操作条件報知演出の演出画像(操作特定画像d10、d10B、操作正解画像d20)、及び状態遷移示唆演出の挿入画像d30の変化を示している。
図36(a−1)は、スタートレバー操作前の演出画像表示装置157の表示態様、図36(a−2)は、スタートレバー操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。スロットマシン100は、スタートレバー操作後には、スタートレバー操作に基づいて、AT背景画像d2上に第1停止操作に対応する操作特定画像d10Bの拡大表示及び残りの停止操作に対応する操作特定画像d10の表示を開始する。また、スロットマシン100は、スタートレバー操作に基づいて、挿入画像d30の表示を開始し、挿入画像d30の領域を画面上方から下方に拡大移動させて、その下限が第1の位置に達したとき挿入画像d30の移動を停止する。以後、第1の状態にある挿入画像d30を継続して表示する。
図36(a−3)及び(a−4)は、第1停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。図36(a−3)は、挿入画像d30が第2の状態にある場合、図36(a−4)は、挿入画像d30が第1の状態にある場合を示している。
スロットマシン100は、第1停止操作に基づいて、第1停止操作に対応する操作特定画像d10が表示されていた位置に操作正解画像d20を表示するとともに第2停止操作に対応する操作特定画像d10を操作特定画像d10Bとして拡大表示する(図36(a−3)の状態)。また、スロットマシン100は、第1停止操作に基づいて、第1の状態にある挿入画像d30の領域を下方に拡大移動させて第2の状態とし(図36(a−3)の状態)、その後、第2の状態にある挿入画像d30の領域を上方に縮小移動させて挿入画像d30を第1の状態とする(図36(a−4)の状態)。以後、第1の状態の挿入画像d30を継続して表示する。
図36(a−5)及び(a−6)は、第2停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。図36(a−5)は、挿入画像d30が第2の状態にある場合、図36(a−6)は、挿入画像d30が第1の状態にある場合を示している。
スロットマシン100は、第2停止操作に基づいて、第2停止操作に対応する操作特定画像d10が表示されていた位置に操作正解画像d20を表示するとともに第3停止操作に対応する操作特定画像d10を操作特定画像d10Bとして拡大表示する(図36(a−5)の状態)。また、スロットマシン100は、第2停止操作に基づいて、第1の状態にある挿入画像d30の領域を下方に拡大移動させて第2の状態とし(図36(a−5)の状態)、その後、第2の状態にある挿入画像d30の領域を上方に縮小移動させて挿入画像d30を第1の状態とする(図36(a−6)の状態)。以後、第1の状態の挿入画像d30を継続して表示する。なお、この挿入画像d30の動作は、第1停止操作に基づく動作と同一である。
図36(a−7)及び(a−8)は、第3停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。スロットマシン100は、第3停止操作に基づいて、第3停止操作に対応する操作特定画像d10が表示されていた位置に操作正解画像d20を表示するとともに、第1の状態にある挿入画像d30の領域を下方に拡大移動させて、画面全体を挿入画像d30で全面的に覆う(図36(a−7)の状態)。そして、この状態から所定時間L3が経過したとき、スロットマシン100は挿入画像d30を消去し、通常状態であることを示す通常背景画像d1を演出画像表示装置157に表示する(図36(a−8)の状態)。
このように変形例Aにおいて操作条件報知演出と状態遷移示唆演出を同時に実行する場合、挿入画像d30が操作特定画像d10及び10Bに向かって拡大移動して、操作特定画像d10、d10Bの周辺領域が狭くなったような印象を与えるとともに、次の停止操作に対応する操作特定画像d10を拡大表示して操作特定画像d10Bとするので、操作特定画像d10Bを強調して目立たせることができる。特に変形例Aでは、1回の挿入画像d30の移動量が第2実施形態に比べて大きいので、操作特定画像d10Bをより強調して目立たせることができる。
また、変形例Aでは、図36(a−3)及び(a−5)に示すように、操作特定画像d10及び10Bの表示領域と、挿入画像d30の表示領域が重なった場合、操作特定画像d10Bが手前に表示されるので、操作特定画像10Bを目立たせることができる。
なお、変形例Aでは、各停止操作に対して1回、つまり挿入画像d30の拡大及び縮小を伴う1往復の移動を行った。しかしながら、遊技操作に基づく挿入画像d30の拡大及び縮小を伴う往復移動は1回に限定されない。例えば、遊技操作に基づいて挿入画像d30の拡大及び縮小を伴う往復移動を複数回、繰り返して行ってもよい(変形例A1)。挿入画像d30の拡大及び縮小を伴う往復移動を複数回、繰り返し行うことにより、遊技者は挿入画像d30に遮蔽される背景画像や操作特定画像d10、d10Bにより注目するようになる。
図37は、変形例A1に係る状態遷移示唆演出において演出画像表示装置157に表示される挿入画像d30の変化を示す図である。なお、図37は、AT背景画像d2が表示されているAT状態の最終ゲームにおける状態遷移示唆演出を示している。
図37は、スタートレバー操作に基づいて、挿入画像d30の拡大及び縮小を伴う往復移動を、第3停止操作まで繰り返す場合を示している。なお、変形例A1において操作条件報知演出と状態遷移示唆演出を同一ゲームにて実行する場合であって、例えば、スタートレバー操作に基づいて挿入画像d30の拡大及び縮小を伴う往復移動を複数回、繰り返す動作を開始する場合には、挿入画像d30の拡大及び縮小の往復移動は停止操作に基づかないので、停止操作に基づいて操作特定画像d10Bを拡大表示するタイミングと挿入画像d30の領域を拡大開始するタイミングは同時でない場合が起こりうる。すなわち、挿入画像d30を表示開始した後、挿入画像d30を拡大移動している最中に操作特定画像d10Bが拡大する場合や、挿入画像d30を表示開始した後、挿入画像d30を縮小移動している最中に操作特定画像d10Bが拡大する場合が存在し得る。
なお、第2実施形態、変形例A及びA1では、スタートレバー操作を契機に挿入画像d30を表示開始したが、挿入画像d30の表示開始の契機はこれに限定されない。例えば、前遊技の第3停止操作に基づいて挿入画像d30を表示開始するようにしてもよい。すなわち、挿入画像d30の表示開始の契機と、操作特定画像d10、d10Bの表示開始契機は同時でなくてもよい。
また、変形例Aでは、挿入画像d30を「すだれ」の画像としたが、挿入画像d30はこれに限定されない。例えば、挿入画像d30を「水しぶき」、「煙」、「炎」、「オーラ」などの流動体の画像としてもよい。すなわち、このような流動体の拡大及び縮小を繰り返す画像を挿入画像d30としてもよい。以下、変形例Aにおいて挿入画像d30を「水しぶき」の画像とした場合について説明する(変形例B)。
図38は、変形例Bに係る状態遷移示唆演出において演出画像表示装置157に表示される挿入画像d30の変化を示す図である。なお、図38は、AT背景画像d2が表示されているAT状態の最終ゲームにおける状態遷移示唆演出を示している。
図38(a−1)は、スタートレバー操作前の演出画像表示装置157の表示態様、図38(a−2)及び(a−3)は、スタートレバー操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。スロットマシン100は、スタートレバー操作に基づいて挿入画像d30の表示を開始し、挿入画像d30の領域を画面上方から下方に拡大移動させる。そして、スタートレバー操作後、所定時間L2(約0.1秒)が経過したときに挿入画像d30の移動を停止し、挿入画像d30を演出画像表示装置157の表示領域の約1/3に表示する(時点t1)。なお、時点t1の挿入画像d30である「水しぶき」の下限位置を第3の位置ともいう。また、このときの状態を挿入画像d30が第3の状態にある場合ともいう(図38(a−2)の状態)。その後、スロットマシン100は、第3の状態にある挿入画像d30の領域を上方に縮小移動させる。そして、時点t1から所定時間L2(約0.1秒)が経過したときに挿入画像d30の移動を停止し、挿入画像d30を演出画像表示装置157の表示領域の約1/6に表示する(時点t2)。なお、時点t2の挿入画像d30である「水しぶき」の下限位置を第4の位置ともいう。また、このときの状態を挿入画像d30が第4の状態にある場合ともいう。
このように変形例Bでは、スタートレバー操作に基づいて、挿入画像d30である「水しぶき」が、波が寄って引くような往復運動を上下方向に行う。挿入画像d30を「水しぶき」とした場合には、挿入画像d30を「すだれ」とした場合と異なり、AT背景画像d2と挿入画像d30の境界部分が明確でないので、その境界部分では、遊技者はAT背景画像d2と挿入画像d30の両方を曖昧ながらも視認することが可能である。
図38(a−4)及び(a−5)は、第1停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様、図38(a−6)及び(a−7)は、第2停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示しているが、それぞれの停止操作後の挿入画像d30の動作は、スタートレバー操作後の挿入画像d30の動作と同一であるため、説明を省略する。すなわち、各停止操作に基づいて、挿入画像d30である「水しぶき」が、波が寄って引くような往復運動を上下方向に行う。
図38(a−8)、(a−9)及び(a−10)は、第3停止操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。スロットマシン100は、第3停止操作に基づいて第4の状態にある挿入画像d30の領域を下方に拡大移動させる(図38(a−8)の状態)。そして、第3停止操作後、所定時間L2が経過したときには、演出画像表示装置157は挿入画像d30で全面的に覆われる(図38(a−9)の状態)。そして、この状態から所定時間L3が経過したとき、スロットマシン100は挿入画像d30を消去し、通常状態であることを示す通常背景画像d1を演出画像表示装置157に表示する(図38(a−10)の状態)。この結果、遊技者は背景画像の変化から通常状態になったことを把握することができる。
次に変形例Bにおいて、操作条件報知演出と状態遷移示唆演出を同一ゲームにて実行する場合について説明する。なお、本変形例においても、操作条件報知演出と状態遷移示唆演出を同時に実行する場合、それぞれの演出の動作は、単独で実行する場合と同一の動作をする。
図39は、AT状態の最終ゲームG2において小役3aに内部当選し、リール停止データd1が選択された場合であって、遊技者が正解の停止操作(左中右の停止操作)を行ったときの操作条件報知演出の演出画像(操作特定画像d10、d10B、操作正解画像d20)、及び状態遷移示唆演出の挿入画像d30の変化を示している。
図39(a−1)は、スタートレバー操作前の演出画像表示装置157の表示態様、図39(a−2)及び(a−3)は、スタートレバー操作後の演出画像表示装置157の表示態様を示している。スロットマシン100は、スタートレバー操作後には、スタートレバー操作に基づいて、AT背景画像d2上に第1停止操作に対応する操作特定画像d10B及び残りの停止操作に対応する操作特定画像d10を表示する。また、スロットマシン100は、スタートレバー操作に基づいて、挿入画像d30の表示を開始し、挿入画像d30を画面上方から下方に拡大移動させて第3の状態とした(図39(a−2)の状態)後、第3の状態から第4の状態まで上方に縮小移動させる(図39(a−3)の状態)。
このように変形例Bでは、挿入画像d30がd10Bに向かって拡大移動及び縮小移動するので、操作特定画像10Bの周辺領域が狭くなったような印象を与えることができ、操作特定画像d10Bを強調することができる。
なお、図39(a−4)以降の挿入画像d30の動作は、図38に示した動作と同一であり、また、操作特定画像d10及び10Bの動作は、変形例Aの動作と同一であるため、以後、説明は省略する。
なお、変形例Bでは、挿入画像d30である「水しぶき」は、上方に発生し、上方から下方に向けて拡大移動し、下方から上方に向けて縮小移動したが、図40(a)に示すように、挿入画像d30である「水しぶき」を演出画像表示装置157の外周四辺に発生させ、外周四辺のそれぞれから中央に向けて拡大移動し、中央から外周四辺に向けて縮小移動させるようにしてもよい。挿入画像d30を「水しぶき」とした場合、AT背景画像d2と挿入画像d30の境界部分は明確でないので、その境界部分では、遊技者はAT背景画像d2において表示された情報を曖昧ながらも確認することが可能となる。
また、挿入画像d30である「水しぶき」の発生源は演出画像表示装置157の周縁に限定されない。例えば、図40(b)に示すように、画面の上方に操作特定画像d10及びd10Bを表示する場合、挿入画像d30である「水しぶき」を画面の中央部分に発生させ、画面の中央部分から上方にある操作特定画像d10及びd10Bに向かって拡大及び縮小移動させるようにしてもよい。すなわち、挿入画像d30である「水しぶき」が操作特定画像d10及びd10Bの表示位置に向かって往復移動を行うのであれば、いずれの位置から発生させてもよい。
なお、図40(b)では、操作特定画像d10及び10Bと挿入画像d30に重なりはないが、2つの表示領域が重なるようにしてもよい。この場合には、操作特定画像d10及び10Bを挿入画像d30の手前に表示して、操作特定画像d10及び10Bを挿入画像d30より目立たせるものである。一方、操作特定画像d10Bと挿入画像d30に重なりが生じても、挿入画像d30と重複していない操作特定画像10Bの表示領域が操作特定画像10全体の表示領域よりも大きい場合には、挿入画像d30を操作特定画像10Bの手前に表示してもよい。この場合も操作特定画像d10Bを目立たせることができるからである。
図40(c)は、挿入画像d30である「水しぶき」の拡大図を示している。このように変形例Bでは、挿入画像d30の移動方向において操作特定画像d10及びd10Bに近い側(例えば、操作特定画像d10の近傍)においては、「水しぶき」の変化が大きく、「水しぶき」が存在したり消失したりする一方、操作特定画像d10及びd10Bから遠い側(例えば、画面の周縁部)においては「水しぶき」の変化がなく、「水しぶき」は常時存在している様子の画像が表示されることになる。すなわち、変形例Bにおいては、挿入画像d30の移動方向において操作特定画像d10及びd10Bに近い側では、挿入画像d30の表示面積の変化が大きく、操作特定画像d10及びd10Bから遠い側では、挿入画像d30の表示面積の変化が小さい。
なお、変形例Bでは、それぞれの遊技操作に対して1回、つまり挿入画像d30の拡大及び縮小を伴う1往復の移動を行った。しかしながら、遊技操作に基づく挿入画像d30の拡大及び縮小を伴う往復移動は1回に限定されない。例えば、遊技操作に基づいて挿入画像d30の拡大及び縮小の往復移動を複数回、繰り返して行ってもよい(変形例B1)。
図41は、変形例B1に係る状態遷移示唆演出において演出画像表示装置157に表示される挿入画像d30の変化を示す図である。なお、図41は、AT背景画像d2が表示されているAT状態の最終ゲームにおける状態遷移示唆演出を示しており、挿入画像d30である「水しぶき」は演出画像表示装置157の外周四辺に発生する場合を示している。
図41は、スタートレバー操作に基づいて、挿入画像d30の拡大及び縮小を伴う移動を複数回、繰り返す場合を示している。この変形例B1では、次遊技のメダル投入操作に基づいて、挿入画像d30の拡大及び縮小を伴う往復移動が停止し、挿入画像d30は消失する。なお、挿入画像d30の拡大及び縮小を伴う往復移動とは、図41(a−1)の状態と図41(a−2)の状態を繰り返すほか、図41(a−2)の状態を繰り返すものでもよい。この場合には、挿入画像d30である「水しぶき」の先端(画面中央に向かう方向)は消失し、その後、消失した部分に「水しぶき」が再び発生するという繰り返しを行う。すなわち、挿入画像d30の表示領域の拡大と挿入画像d30の表示領域の一部の消失とを伴う往復移動としてもよい。
なお、変形例B1において、操作条件報知演出と状態遷移示唆演出を同一ゲームにて実行する場合、例えば、スタートレバー操作に基づいて挿入画像d30の拡大及び縮小を伴う往復移動を複数回、繰り返す動作を開始する場合、挿入画像d30の拡大及び縮小を伴う往復移動は、停止操作に基づかないので、停止操作に基づいて操作特定画像d10Bを拡大表示するタイミングと挿入画像d30の領域を拡大開始するタイミングは同時でない場合が起こりうる。すなわち、挿入画像d30を表示開始した後、挿入画像d30を拡大移動している最中に操作特定画像d10Bが拡大する場合や、挿入画像d30を表示開始した後、挿入画像d30を縮小移動している最中に操作特定画像d10Bが拡大する場合が存在し得る。
また、変形例B及びB1において、スタートレバー操作を契機に挿入画像d30を表示開始したが、挿入画像d30の表示開始の契機はこれに限定されない。例えば、前遊技の第3停止操作に基づいて挿入画像d30を表示開始するようにしてもよい。すなわち、挿入画像d30の表示開始の契機と、操作特定画像d10、d10Bの表示開始契機は同時でなくてもよい。
・操作特定画像d10の種類
上記第2実施形態では、操作特定画像d10の種類は1種類であったが、これとは別に複数種類の操作特定画像d10を備えるようにしてもよい。例えば、演出状態に応じて異なる操作特定画像d10を表示するようにしてもよい(変形例C)。
なお、以下の変形例C〜Gでは、図6に示した主制御部300の状態遷移図とは異なり、RT2(AT状態)において特別役に内部当選した場合には、RT3(通常状態)ではなく、RT3(AT状態)となることを前提として説明する。この場合には、RT3(AT状態)においてATゲーム数を消化した場合、RT3(通常状態)になる。RT3(AT状態)はRT2(AT状態)よりも有利な遊技状態である。
図42は、変形例Cに係る操作特定画像d10を示している。具体的には、演出状態1とは、RT2(AT状態)であり、演出状態2とは、RT3(AT状態)である。すなわち、変形例Cでは、同じAT状態であっても特別役に内部当選したより有利な演出状態2において、キャラクタ画像である操作特定画像d10及びd10Bを表示し、特別役に内部当選していない演出状態1において、数字画像の操作特定画像d10及びd10Bを表示する。また、演出状態2の操作特定画像d10及びd10Bの大きさは、演出状態1の操作特定画像d10及びd10Bの画像の大きさよりも大きくなっている。
この結果、演出状態2の操作条件報知演出は、演出状態1の操作条件報知演出よりも目立つようになっているので、遊技者は、操作特定画像d10の種類及び大きさを見ることにより、より有利な状態であるか否かを判定することができる。また、操作特定画像d10及びd10Bをより大きくした場合には、停止操作ミスを軽減することができる。
なお、変形例Cにおいては、AT状態において小役3aに内部当選した場合の操作条件報知演出について説明したが、異なる種類の操作条件報知演出を実行する契機はこれに限定されない。例えば、通常の再遊技役と特殊な再遊技役(遊技者にとって有利な役)を備えた場合において、通常の再遊技役に内部当選したときには、通常の大きさの数字画像の操作特定画像d10及びd10Bを表示し、特殊な再遊技役に内部当選したときには、大きなキャラクタ画像の操作特定画像d10及びd10Bを表示するようにしてもよい。すなわち、入賞役内部抽選処理の結果に応じて、有利な役(別の一例としては、AT状態においてAT上乗せが期待できる役など)に内部当選した場合には、通常よりも大きな操作特定画像d10及びd10Bを表示し、そうでない場合には、通常の大きさの操作特定画像d10及び10Bを表示するようにしてもよい。遊技者は、操作条件報知演出の画像から有利な状況になるか否かを判断することができる。
さらには、消化ゲーム数に応じて、異なる種類の操作条件報知演出を実行するようにしてもよい。例えば、AT状態の最後の5ゲームにおいて、通常よりも大きな操作特定画像d10及びd10Bを表示し、AT状態の最後の5ゲーム以外の期間において、通常の大きさの操作特定画像d10及び10Bを表示するようにしてもよい。また、演出の流れに応じて、異なる種類の操作条件報知演出を実行するようにしてもよい。例えば、背景画像d2の対決シーンにおいて勝負が決着する場面では、通常よりも大きな操作特定画像d10及びd10Bを表示し、それ以外の場面では、通常の大きさの操作特定画像d10及び10Bを表示するようにしてもよい。
図43(a)及び(b)は、変形例Cにおいて、操作条件報知演出と状態遷移示唆演出を同一ゲームにて実行する場合の操作条件報知演出の演出画像(操作特定画像d10、d10B)、及び状態遷移示唆演出の挿入画像d30を示す図である。より詳しくは、図43(a)は、演出状態2において操作条件報知演出と状態遷移示唆演出を実行する場合、図43(b)は、演出状態1において操作条件報知演出と状態遷移示唆演出を実行する場合を示している。
変形例Cでは、図43(a)に示すように、演出状態2において、操作特定画像d10Bと挿入画像d30には重なりが生じるので、操作特定画像d10Bを挿入画像d30の手前に表示して、操作特定画像d10Bをより目立つようにしている。
なお、変形例Cの操作特定画像d10及びd10Bに回動動作を加えてもよい。例えば、図43(c)及び(d)に示すように、操作特定画像d10及びd10Bを左右に回動させるようにしてもよい。なお、図43(c)は、演出状態2において操作条件報知演出と状態遷移示唆演出を実行する場合、図43(d)は、演出状態1において操作条件報知演出と状態遷移示唆演出を実行する場合を示している。この場合、演出状態2の操作特定画像d10及びd10Bの回動動作は、演出状態1の操作特定画像d10及びd10Bの回動動作よりも揺れが大きいので、遊技者は、操作特定画像d10及びd10Bの大きさ及び揺れの大きさからより有利な状態であるか否かを把握することができる。
また、操作特定画像d10及びd10Bの揺れが大きい場合には、揺れが小さい場合よりも、その背後に存在するAT背景画像d2が遊技者に見えやすくなるので、AT背景画像d2の認識が容易となる場合がある。
・挿入画像d30の種類、動作
上記第2実施形態では、挿入画像d30である「すだれ」画像の動作は1種類であったが、これとは別に複数種類の挿入画像d30の動作を備えるようにしてもよい。例えば、演出状態に応じて異なる挿入画像d30の動作を表示するようにしてもよい(変形例D)。
図44は、変形例Dにおいて、操作条件報知演出と状態遷移示唆演出を同一ゲームにて実行する場合の挿入画像d30の動作の違いを示す図である。
変形例Dでは、図44に示すように、演出状態1よりも有利な演出状態2において、遊技操作に基づく挿入画像d30の移動量を大きくする。この結果、遊技者は、挿入画像d30の移動量を見ることにより、有利な状態であるか否かを判定することができる。
なお、変形例Dでは、挿入画像d30の動作として移動量を異ならせたが、移動量とともに移動速度を変化させてもよい。例えば、演出状態1よりも有利な演出状態2において、遊技操作に基づく挿入画像d30の移動量及び移動速度を大きくしてもよい。
なお、変形例Dにおいても、変形例Cと同様に、演出状態だけでなく、(1)入賞役内部抽選処理の結果、(2)消化ゲーム数、(3)演出の流れに応じて、挿入画像d30の移動量を変化させてもよい。
また、変形例Cと変形例Dを組み合わせてもよい(変形例E)。図45は、変形例Eにおいて、操作条件報知演出と状態遷移示唆演出を同一ゲームにて実行する場合の演出画像表示装置157に表示される画像を示している。詳しくは、図45(a)は、演出状態2における挿入画像d30と操作特定画像d10及びd10Bを示しており、図45(b)は、演出状態1における挿入画像d30と操作特定画像d10及びd10Bを示している。
このように、演出状態2では、演出状態1と比べて、挿入画像d30の移動量を大きくするとともに操作特定画像d10及びd10Bを大きく表示するようにしてもよい。遊技者は、挿入画像d30の移動量及び操作特定画像d10及びd10Bの大きさを見ることにより、有利な状態であるか否かを判定することができる。
また、第2実施形態では挿入画像d30の色又は模様は1種類であったが、演出状態に応じて異なる色又は模様の挿入画像d30を表示するようにしてもよい(変形例F)。
図46は、変形例Fにおいて、操作条件報知演出と状態遷移示唆演出を同一ゲームにて実行する場合の挿入画像d30の色の違いを示す図である。ここで、図46(a)は、演出状態2における挿入画像d30と操作特定画像d10及びd10Bを示しており、挿入画像d30は赤色である。一方、図46(b)は、演出状態1における挿入画像d30と操作特定画像d10及びd10Bを示しており、挿入画像d30は茶色である。
このように、演出状態2では、演出状態1と比べて、挿入画像d30の色をより目立つ色にしてもよい。遊技者は、挿入画像d30の色又は模様を見ることにより、有利な状態であるか否かを判定することができる。
なお、変形例Fにおいても、変形例Cと同様に、演出状態だけでなく、(1)入賞役内部抽選処理の結果、(2)消化ゲーム数、(3)演出の流れに応じて、挿入画像d30の色又は模様を変化させてもよい。
また、変形例Fと変形例Cを組み合わせてもよい(変形例G)。図47は、変形例Gにおいて、操作条件報知演出と状態遷移示唆演出を同一ゲームにて実行する場合の演出画像表示装置157に表示される画像を示している。詳しくは、図47(a)は、演出状態2における挿入画像d30と操作特定画像d10及びd10Bを示しており、図47(b)は、演出状態1における挿入画像d30と操作特定画像d10及びd10Bを示している。
このように、演出状態2では、演出状態1と比べて、挿入画像d30の色をより目立つ色とするとともに操作特定画像d10及びd10Bを大きく表示するようにしてもよい。遊技者は、挿入画像d30の色及び操作特定画像d10及びd10Bの大きさを見ることにより、有利な状態であるか否かを判定することができる。
なお、演出状態2において、遊技操作ごとに挿入画像d30の色を変化させるようにしてもよい。例えば、スタートレバー操作に基づき白色、第1停止操作に基づき黄色、第2停止操作に基づき緑色、第3停止操作に基づき赤色と変化させてもよい。
図48(a)は、挿入画像d30の色と期待度の関係を示す一例である。このように期待度が異なる複数の色の挿入画像d30を備えるようにしてもよい。また、図48(b)は、図48(a)に示す挿入画像d30の色を備え、数字又はキャラクタの操作特定画像d10を表示する場合の各操作特定画像d10が選択される確率を示す表である。例えば、期待度が低〜中の茶色の挿入画像d30を表示する場合には、数字の操作特定画像d10が選択される確率は90%、キャラクタの操作特定画像d10が選択される確率は10%、一方、期待度が高の金色の挿入画像d30を表示する場合には、数字の操作特定画像d10が選択される確率は10%、キャラクタの操作特定画像d10が選択される確率は90%となっている。つまり、期待度の高い色の挿入画像d30が表示される場合には、有利な状態であることを示すキャラクタの操作特定画像d10が表示される確率を高くなるようにしてもよい。
[第3実施形態]
上記第1実施形態及び第2実施形態では、挿入画像d30は一の背景画像の上に表示して、一の背景画像の領域を徐々に遮蔽して縮小させるとともに自らの表示領域を拡大していき、最終的に画面全体を挿入画像d30にした後、他の背景画像に切替えて表示するようにした。しかしながら、第3実施形態では、一の背景画像に挿入画像を徐々に混合させていくことにより一の背景画像を徐々に視認困難にしていき(一の背景画像と挿入画像が混合した画像が画面に表示される)、最終的には一の背景画像の割合を0%、挿入画像d30の割合を100%にして、画面全体を挿入画像d30にした後、他の背景画像に切替えて表示する。このように、一の背景画像を徐々に不明確にしていくとともに挿入画像d30を徐々に明確にしていく方法も、一の背景画像の表示領域(表示面積)を徐々に縮小させて挿入画像d30の表示領域(表示面積)を徐々に拡大する一方法として考えることができる。背景画像から挿入画像d30への切替えを行いつつ、画面全体の背景画像と画面全体の挿入画像d30との両者を認識できる場合がある。
なお、以下においては、第1実施形態と異なる構成、機能及び処理を中心に説明し、その他の構成、機能及び処理に関しては同一部位には同一符号を付して説明を省略する。
図49は、本実施形態(第3実施形態)のAT状態の最終ゲームG2において小役3aに内部当選し、リール停止データd1が選択された場合であって、遊技者が正解の停止操作(左中右の停止操作)を行ったときの操作条件報知演出の演出画像(操作特定画像d10、操作正解画像d20)、及び状態遷移示唆演出の挿入画像d30の変化を示している。ここで、挿入画像d30は、具体的には、図49(a−6)に示した砂嵐のような画像である。
本実施形態では、遊技操作(スタートレバー操作、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作)のたびに挿入画像d30を混合していく。この混合の方法としては、操作のたびに一定の割合で挿入画像d30を増加させる方法が好適であり、例えば、スタートレバー操作に基づき挿入画像d30の混合割合を0%から25%まで増やし(AT背景画像d2の混合割合を100%から75%まで減らし)、第1停止操作に基づき挿入画像d30の混合割合を25%から50%まで増やし(AT背景画像d2の混合割合を75%から50%まで減らし)、第2停止操作に基づき挿入画像d30の混合割合を50%から75%まで増やし(AT背景画像d2の混合割合を50%から25%まで減らし)、第3停止操作に基づき挿入画像d30の混合割合を75%から100%まで増やす(AT背景画像d2の混合割合を25%から0%まで減らす)方法などがある。
本実施形態では、AT背景画像d2と挿入画像d30を混合した混合画像d2&d30を画面全体に表示していくが、操作条件報知演出の演出画像(操作特定画像d10、操作正解画像d20)の領域だけは例外としている。すなわち、図49に示すように、操作特定画像d10及び操作正解画像d20は明確に表示されるので、遊技者は報知される操作内容、及び行った操作が正しかった否かを正確に把握することができる。
以上、本実施形態によれば、挿入画像d30の混合割合を徐々に高めていくことにより、背景画像d2の内容が徐々に視認困難となっていくので、操作特定画像d10及び操作正解画像d20を徐々に強調して、目立たせることができる。
勿論、本実施形態においても、操作正解画像d20は操作特定画像d10よりも大きく表示するとともに操作正解画像d20は操作特定画像d10よりも手前に表示するので、操作正解画像d20をより強調して目立たせることができる。
<その他の変形例>
なお、図50に示すように、操作特定画像d10及び操作正解画像d20の領域を含む矩形領域A20全体において、混合画像d2&d30を表示しないようにしてもよい(スタートレバー操作後から、第3停止操作に基づく操作正解画像d20の表示が終了するまでの間)。この場合にも、操作特定画像d10及び操作正解画像d20を徐々に強調して、目立たせることができる。ここで、図50(a)は、AT状態の最終ゲームG2において小役3aに内部当選し、リール停止データd1が選択された場合であって、遊技者が正解の停止操作(左中右の停止操作)を行ったときの操作条件報知演出の演出画像(操作特定画像d10、操作正解画像d20)、及び状態遷移示唆演出の挿入画像d30の変化を示している。また、図50(b)は、操作特定画像d10及び操作正解画像d20の領域、並びに矩形領域A20の位置関係を詳しく示す図である。
なお、図50において第3停止操作が正解操作になることは、第1停止操作及び第2停止操作の双方が正解操作であったことにより決まってしまう。つまり、第1停止操作後の操作正解画像d20および第2停止操作後の操作正解画像d20は、第3停止操作の操作正解を示唆する画像であるとも判断できる。そこで、操作特定画像d10及び操作正解画像d20の領域を含む矩形領域A20全体において、混合画像d2&d30を第3停止操作があった後に(操作正解画像d20の表示の終了を待たずに)表示しないようにしてもよい。
また、本実施形態(第3実施形態)に第2実施形態の構成を取り入れてもよい。すなわち、操作正解画像d20を操作特定画像d10よりも大きく表示するのではなく、操作特定画像d10を操作正解画像d20よりも大きく表示するようにしてもよい。操作特定画像d10を強調して目立たせることができる。
[第4実施形態]
スロットマシンの役を内部決定する内部抽選では、設定値(具体的には、設定値1〜6)に応じた抽選データが用いられている。例えば、設定値に応じて小役の当選確率に差異が設けられている遊技台がある(特許第6063591号)。
設定値に応じて小役の当選確率に差異が設けられている場合、遊技を進めながら設定値を推測する楽しみがある。しかしながら、設定値に応じて小役の当選確率に差異がある場合、遊技者が長時間に亘る遊技を行った場合に設定値を予測可能とする程度の僅少の差異が望ましい。換言すれば、短時間の遊技において設定値が予測されることは、遊技者の長時間に亘る遊技が期待できなくなるので、好ましくない。
本実施形態の遊技台は、設定値に応じて小役の当選確率に差異を設けても、短時間の遊技では設定値を推測することを困難とする遊技台である。
<全体構成>
図51は、本発明の第3実施形態に係るスロットマシン1100の外観斜視図である。図51に示すスロットマシン1100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体1101と、本体1101の正面に取付けられ、本体1101に対して開閉可能な前面扉1102と、を備える。本体1101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール1110、中リール1111、右リール1112)収納され、スロットマシン1100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール1110〜1112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール1110〜1112が構成されている。リール1110〜1112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓1113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール1110〜1112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール1110〜1112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン1100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール1110〜1112の背面には、図柄表示窓1113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン1100内部において各々のリール1110〜1112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(インデックスセンサ;図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール1110〜1112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ1120は、有効となる入賞ライン1114を示すランプである。有効となる入賞ライン(以下、有効ラインともいう)は、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。
本実施形態では、中段水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右上がり入賞ライン、及び右下がり入賞ラインの5本の入賞ラインが設定されている。
本実施形態のスロットマシン1100は3枚賭け専用の遊技台であり、メダルの投入枚数(ベット数)が規定枚数(3枚)に達すると上記5本の入賞ラインが有効になる。入賞ラインが有効になると、スタートレバー1135を操作して遊技を開始することができるようになる。なお、入賞ラインの数については5ラインに限定されるものではない。また、3枚賭け専用の遊技台でなくてもよく、ベット数に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ1123は、例えば、後述する入賞役内部抽選において特定の入賞役(具体的には、特別役(ボーナス))に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ1124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ1122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ1128は演出用のランプである。
ベットボタン1130〜1132は、スロットマシン1100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン1130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン1131が押下されると2枚投入され、ベットボタン1132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン1132はMAX(マックス)ベットボタンともいう。なお、遊技メダル投入ランプ1129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ1121が点灯する。
メダル投入口1141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン1130〜1132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口1141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器1125は、スロットマシン1100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器1126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器1127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器1125、遊技情報表示器1126、および払出枚数表示器1127は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。なお、本実施形態の払出枚数表示器1127は、停止操作に関する情報(例えば、ストップボタン1137〜1139の操作順序や操作タイミングなど)を報知する操作ナビ実行装置としても機能する。
スタートレバー1135は、リール1110〜1112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。すなわち、メダル投入口1141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン1130〜1132を操作して、スタートレバー1135を操作すると、リール1110〜1112が回転を開始することとなる。スタートレバー1135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット1136には、ストップボタン1137〜1139が設けられている。ストップボタン1137〜1139は、スタートレバー1135の操作によって回転を開始したリール1110〜1112を個別に停止させるためのボタン型の押下スイッチであり、各リール1110〜1112に対応づけてそれぞれ設けられている。より具体的に言えば、左ストップボタン1137を操作することによって左リール1110を停止させることができ、中ストップボタン1138を操作することによって中リール1111を停止させることができ、右ストップボタン1139を操作することによって右リール1112を停止させることができる。
以下、ストップボタン1137〜1139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作といい、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという場合がある。さらに、回転中の各リール1110〜1112を全て停止させるためのストップボタン1137〜1139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。第1停止リールを左リール1110とする停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第1停止リールを右リール1112とする停止操作とする操作順序を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、各ストップボタン1137〜1139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン1137〜1139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
ナビ発生状態報知ランプ1190は、主制御部1300の遊技状態が後述するナビ発生状態1又は2のいずれかにある場合(以下、「ナビ発生状態にある場合」という)に点灯するランプである。遊技者は、ナビ発生状態報知ランプ1190の点灯態様からナビ発生状態であることを把握することができる。
メダル返却ボタン1133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン1134は、スロットマシン1100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口1155から排出するためのボタンである。ドアキー孔1140は、スロットマシン1100の前面扉1102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口1155は、メダルを払出すための払出口である。
ストップボタンユニット1136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル1162が設けられている。タイトルパネル1162の下部には、メダル払出口1155、メダルの受皿1161が設けられている。
音孔1181はスロットマシン1100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉1102の左右各部に設けられたサイドランプ1144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉1102の上部には演出装置1160が配設されており、演出装置1160の上部には音孔1143が設けられている。この演出装置1160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ1163a、左シャッタ1163bからなるシャッタ(遮蔽装置)1163と、このシャッタ1163の奥側に配設された液晶表示装置1157(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ1163a、左シャッタ1163bが液晶表示装置1157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置1157(図示省略)の表示画面がスロットマシン1100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
本実施形態の液晶表示装置(演出画像表示装置)1157は、停止操作に関する情報(例えば、ストップボタン1137〜1139の操作順序や操作タイミングなど)を報知する操作ナビ実行装置としても機能する。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<筐体内部>
図52は、前面扉1102を開けた状態のスロットマシン1100を示す正面図である。本体1101は、上面板1261、左側の側面板1260、右側の側面板1260、下面板1264および背面板1242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体1101の内部には、背面板1242の上部に設けた通風口1249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース1210が配置され、この主制御基板収納ケース1210の下方に、3つのリール1110〜1112が配置されている。主制御基板収納ケース1210及びリール1110〜1112の側方、即ち向って左側の側面板1260には、内部に第1副制御部を構成する第1副制御基板を収納した第1副制御基板収納ケース1220が配設してある。また、向かって右側の側面板1260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン1100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板1248が取り付けられている。
そして、下面板1264には、メダル払出装置1180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置1180の上方、即ちリール1110〜1112の下方には、電源基板を有する電源装置1252が配設され、電源装置1252正面には電源スイッチ1244を配設している。電源スイッチ1244は前面扉1102を開けることで操作可能となり、閉じた状態では操作が困難または不能である。
電源装置1252は、スロットマシン1100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部1300、第1副制御部1400、第2副制御部1500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部1300のRAM1308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置1180の右側には、メダル補助収納庫1240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置1252には、電源コード1265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード1265が、本体1101の背面板1242に開設した電源コード用穴1262を通して外部に延出している。
前面扉1102は、本体1101の左側の側面板1260にヒンジ装置1276を介して蝶着され、液晶表示装置1157の上部には、演出装置1160、及びこの演出装置1160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ1272を設けている。液晶表示装置1157の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ1170、このメダルセレクタ1170が不正なメダル等をメダル受皿1161に落下させる際にメダルが通過する通路1266等を設けている。さらに、音孔1180に対応する位置には低音スピーカ1277を設けている。
<制御部の回路構成>
次に、図53を用いて、スロットマシン1100の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
スロットマシン1100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部1300と、主制御部1300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部1400と、第1副制御部1400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部1500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン1100の主制御部1300について説明する。主制御部1300は、主制御部1300の全体を制御する基本回路1302を備えており、この基本回路1302には、CPU1304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM1306と、一時的にデータを記憶するためのRAM1308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O1310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ1312、WDT(ウォッチドッグタイマ)1314を搭載している。なお、ROM1306やRAM1308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部1400や第2副制御部1500についても同様である。この基本回路1302のCPU1304は、水晶発振器1315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU1304は、電源が投入されるとROM1306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ1312に送信し、カウンタタイマ1312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU1304に送信する。CPU1304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器1315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM1306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部1300は、水晶発振器1315aから入力されるクロック信号に基づき0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路1316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路1338を備えており、CPU1304は、この起動信号出力回路1338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部1300は、センサ回路1320を備えており、CPU1304は、割り込み時間ごとに各種センサ1318(ベットボタン1130センサ、ベットボタン1131センサ、ベットボタン1132センサ、メダル投入口1141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー1135センサ、ストップボタン1137センサ、ストップボタン1138センサ、ストップボタン1139センサ、精算ボタン1134センサ、メダル払出装置1180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール1110のインデックスセンサ、リール1111のインデックスセンサ、リール1112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路1320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路1316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路1316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口1141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー1135センサは、スタートレバー1135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン1137センサ、ストップボタン1138センサ、および、ストップボタン1139センサは、各々のストップボタン1137〜1139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン1130センサ、ベットボタン1131センサ、およびベットボタン1132センサは、メダル投入ボタン1130〜1132のそれぞれに設置されており、RAM1308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン1134センサは、精算ボタン1134に設けられている。精算ボタン1134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置1180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール1110のインデックスセンサ、リール1111のインデックスセンサ、およびリール1112のインデックスセンサは、各リール1110〜1112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU1304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部1300は、リール1110〜1112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路1322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ1170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路1324、メダル払出装置1180に設けたモータを駆動する駆動回路1326、及び各種ランプ1336(入賞ライン表示ランプ1120、告知ランプ1123、遊技メダル投入可能ランプ1124、再遊技ランプ1122、遊技メダル投入ランプ1129、遊技開始ランプ1121、貯留枚数表示器1125、遊技情報表示器1126、1払出枚数表示器127、ナビ発生状態報知ランプ1190)を駆動する駆動回路1328をそれぞれ設けている。
また、基本回路1302には、情報出力回路1334が接続されており、主制御部1300は、この情報出力回路1334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路1652にスロットマシン1100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。また、主制御部1300は、主制御部1300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路1330を備えており、電圧監視回路1330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路1302に出力する。
また、主制御部1300は、第1副制御部1400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部1400との通信を可能としている。なお、主制御部1300と第1副制御部1400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部1300は第1副制御部1400にコマンド等の信号を送信できるが、第1副制御部1400から主制御部1300にコマンド等の信号を送信できない。
<副制御部>
次に、スロットマシン1100の第1副制御部1400について説明する。第1副制御部1400は、主制御部1300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部1400の全体を制御する基本回路1402を備えている。この基本回路1402は、CPU1404と、一時的にデータを記憶するためのRAM1408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O1410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ1412を搭載している。基本回路1402のCPU1404は、水晶発振器1414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第1副制御部1400は、第1副制御部1400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM1406を設けている。
CPU1404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM1406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ1412に送信する。カウンタタイマ1412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU1404に送信する。CPU1404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部1400には、音源IC1418が設けられ、音源IC1418には出力インタフェースを介してスピーカ1272、1277が接続されている。音源IC1418は、CPU1404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ1272、1277から出力する音声の制御を行う。音源IC1418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ1272、1277から出力する。
第1副制御部1400には、また、駆動回路1422が設けられ、駆動回路1422には入出力インタフェースを介して各種ランプ1420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ1144、タイトルパネル162ランプ、等)が接続されている。
また、第1副制御部1400には、シャッタ1163を駆動する駆動回路1424が設けられ、駆動回路1424には出力インタフェースを介してシャッタ1163が接続されている。この駆動回路1424は、CPU1404からの命令に応じてシャッタ1163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部1400には、センサ回路1426が設けられ、センサ回路1426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ1428が接続されている。CPU1404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ1428の状態を監視している。
また、CPU1404は、出力インタフェースを介して第2副制御部1500へ信号の送受信を行う。スロットマシン1100の第2副制御部1500では、液晶表示装置1157などの制御を行う。
次に、スロットマシン1100の第2副制御部1500について説明する。第2副制御部1500は、第1副制御部1400が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部1500の全体を制御する基本回路1502を備えており、この基本回路1502は、CPU1504と、一時的にデータを記憶するためのRAM1508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O1510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ1512を搭載している。基本回路1502のCPU1504は、水晶発振器1514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第2副制御部1500は、第2副制御部1500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM1506を設けている。
CPU1504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM1506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ1512に送信する。カウンタタイマ1512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU1504に送信する。CPU1504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
第2副制御部1500には、VDP1516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)が設けられ、このVDP1516には、バスを介してROM1506、VRAM1518が接続されている。VDP1516は、CPU1504からの信号に基づいてROM1506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM1516のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置1157に画像を表示する。
<図柄配列>
次に、図54を用いて、上述の各リール1110〜1112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール1110、中リール1111、右リール1112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール1110〜1112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では、10種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。同図の左端に示した番号0〜20は、各リール1110〜1112上の図柄の配置位置(図柄位置)を示す番号である。例えば、左リール1110の番号1のコマには「ベル図柄」、中リール1111の番号0のコマには「リプレイ図柄」、右リール1112の番号0のコマには「スイカ図柄」がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図55を用いて、スロットマシン1100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の作動または払出を示す図である。
スロットマシン1100の入賞役には、特別役(特別役1、特別役2)と、一般役(再遊技役1〜再遊技役3、小役1〜小役4)がある。なお、入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができる。
本実施形態における入賞役のうち、特別役1及び特別役2は、遊技者に所定の利益が付与される特別遊技状態(RT3とも表記。詳しくは後述)に移行する役である。また、再遊技役1〜再遊技役3は、新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役である。これらの入賞役は「作動役」と呼ばれる場合がある。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組み合わせが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、特別役1、特別役2、及び再遊技役1〜再遊技役3への入賞が含まれる。
特別役1及び2(以下、「特別役」と総称する場合がある)は、入賞により特別遊技状態(RT3)に移行する役(作動役)である。ただし、この役自身に入賞したことよるメダルの払出は行われない。対応する図柄組み合わせは、特別役1が「セブン1−セブン1−セブン1(BB1)」又は「セブン2−セブン2−セブン2(BB2)」であり、特別役2が「BAR−BAR−BAR(RB)」である。
特別役に内部当選すると、この内部当選した役に対応する特別役内部当選フラグがオンに設定される(主制御部1300のRAM1308の所定のエリア内に記憶される)。このフラグがオンに設定されていると、主制御部1300は、遊技状態を特別役内部当選状態(RT2とも表記。詳しくは後述)に移行させる。このフラグは、その内部当選した役に入賞するまでオンの状態が維持され、次回以降の遊技においてもその内部当選した役に入賞しやすい状態となる。すなわち、特別役1又は2に内部当選した遊技において内部当選した特別役に入賞しなくとも、次回以降の遊技でその特別役に内部当選した状態となり、特別役に対応する図柄組み合わせ(例えば特別役1に内部当選した場合は「セブン1−セブン1−セブン1(BB1)」又は「セブン2−セブン2−セブン2(BB2)」の図柄組み合わせ)が、揃って入賞しやすい状態になる。
主制御部1300は、内部当選した特別役に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を特別遊技状態(RT3)に移行させる。さらにこの特別遊技状態において、所定の枚数の払出しがされると通常状態(RT1−1とも表記する。詳しくは後述)に移行させる。
再遊技役1〜3(以下、「再遊技役」と総称する場合がある)は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組み合わせは、再遊技役1(「通常リプレイ」ともいう)は「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、再遊技役2(「昇格リプレイ1」ともいう)は「リプレイ−リプレイ−ベル」、再遊技役3(「昇格リプレイ2」ともいう)は「ベル−リプレイ−リプレイ」である。
主制御部1300は、通常状態(RT1−1)において再遊技役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて、遊技状態をナビ発生状態1(RT1−2とも表記。詳しくは後述)に移行させる。また、ナビ発生状態1(RT1−2)において再遊技役3に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて、遊技状態をナビ発生状態2(RT1−3とも表記。詳しくは後述)に移行させる。
「小役1〜4」(以下、「小役」と総称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組み合わせは、小役1(「スイカ」ともいう)が「スイカ−スイカ−スイカ」、小役2(「チェリー」ともいう)が「ANY−チェリー−ANY」、小役3(「押順ベル」ともいう)が「ベル−ベル−ベル」、小役4(「共通ベル」ともいう)が「ベル−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「ANY−チェリー−ANY」の場合、中リール1111の図柄が「チェリー」であればよく、左リール1110と右リール1112の図柄はどの図柄でもよい。
本実施形態では、小役1(スイカ)及び小役2(チェリー)は、入賞役内部抽選処理において当該役に内部当選し、かつ停止操作の操作タイミングが好適な場合に入賞する。また、小役3(押順ベル)は、入賞役内部抽選処理において当該役に内部当選し、かつ正解の停止操作順序で停止操作を行なった場合に入賞する。一方、小役4(共通ベル)は、入賞役内部抽選処理において当該役に内部当選した場合、停止操作の内容(操作順序、操作タイミング)に関係なく、常に入賞する。引き込み1の役、押順不問役、ともいう。
本実施形態では、小役3(押順ベル)と小役4(共通ベル)は、同一の図柄組合せをしており、メダル付与数も同一であるため、有効ライン上に「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せが表示された場合、遊技者は小役3(押順ベル)に入賞したのか、小役4(共通ベル)に入賞したのかを判断することができない。以下、小役3(押順ベル)又は小役4(共通ベル)のいずれかに内部当選して、有効ライン上に「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せが表示された場合を「ベル入賞」という場合がある。
なお、有効ラインが一つの入賞ラインであった場合には、小役3に対応する図柄組合せ及び小役4に対応する図柄組合せの両者は、同じ有効ライン上に停止することになるが、有効ラインが複数の入賞ライン(例えば、5本の入賞ライン)であった場合には、複数の入賞ラインのうちの少なくとも一つの入賞ライン上に上記両者は停止することとする。両者が異なる入賞ライン上に必ず停止した場合、停止位置の違いから遊技者は小役3(押順ベル)に入賞したのか、小役4(共通ベル)に入賞したのか特定できるからである。
小役3(押順ベル)は、遊技者のストップボタン1137〜1139に対する第1停止操作から第3停止操作までの操作順序に応じて利益度が異なるように設定されている。詳しくは、小役3(押順ベル)に内部当選した場合、正解操作抽選を実行して、(1)第1停止リールを左リール1110、第2停止リールを中リール1111、第3停止リールを右リール1112とする停止操作(以下、「左中右」と略記する)、(2)第1停止リールを左リール1110、第2停止リールを右リール1112、第3停止リールを中リール1111とする停止操作(以下、「左中右」と略記する)、(3)第1停止リールを中リール1111、第2停止リールを左リール1110、第3停止リールを右リール1112とする停止操作(以下、「中左右」と略記する)、(4)第1停止リールを中リール1111、第2停止リールを右リール1112、第3停止リールを左リール1110とする停止操作(以下、「中右左」と略記する)、(5)第1停止リールを右リール1112、第2停止リールを左リール1110、第3停止リールを中リール1111とする停止操作(以下、「右左中」と略記する)、(6)第1停止リールを右リール1112、第2停止リールを中リール1111、第3停止リールを左リール1110とする停止操作(以下、「右中左」と略記する)の6択の中からいずれか一つを正解の停止操作として決定するので、この正解の停止操作が行われた場合には、小役3(押順ベル)に入賞し、8枚のメダルが払い出される一方、この正解以外の停止操作が行われた場合には、小役3(押順ベル)に入賞せず、8枚のメダルは払い出されない。
これに対して、小役4(共通ベル)は、遊技者のストップボタン1137〜1139に対する第1停止操作から第3停止操作までの操作順序に応じて利益度が異なるように設定されておらず、小役4(共通ベル)に内部当選した場合、上記6択のいずれの操作順序で停止操作が行われても、必ず小役4(共通ベル)に入賞し、8枚のメダルが払い出される。
ここで、入賞役の内部当選確率について概説する。
以後に説明する各遊技状態における役の内部当選確率は、ROM1306に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば、65535)で除した値で求められる。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。後述する入賞役内部抽選処理では、内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、いずれかの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部当選役を決定する。実際には、この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
本実施形態では、再遊技役2(昇格リプレイ1)及び再遊技役3(昇格リプレイ2)は、全設定(設定1〜設定6)に共通の当選確率としている(例えば、再遊技役2の場合、約1/100、再遊技役3の場合、約1/30)。小役3(押順ベル)は、全設定(設定1〜設定6)共通の内部当選確率(例えば、約1/8)とする一方、小役4(共通ベル)は、設定に応じて内部当選確率を変更している(例えば、設定1では、約1/40、設定2では、約1/38、設定3では、約1/36、設定4では、約1/34、設定5では、約1/32、設定6では、約1/30とし、高設定になるほど当選確率が高くなるように設定されている)。
なお、本実施形態の小役4(共通ベル)の内部当選確率は、設定ごとに異なるようにしたが、少なくとも2つの段階で異なっていればよい。例えば、設定1〜3は、約1/40、設定4〜6は、約1/35としてもよい。また、本実施形態の小役4(共通ベル)の内部当選確率は、高設定になるほど当選確率が高くなるようしたが、これとは逆に、高設定になるほど当選確率が低くなるように設定してもよい。
また、本実施形態の小役3(押順ベル)の内部当選確率は、全設定(設定1〜設定6)共通の内部当選確率としたが、これに限定されない。設定間における小役3(押順ベル)の内部当選確率の最大差(内部当選確率の最大値と最小値の差;以下、設定差ともいう)が、小役4(共通ベル)の設定差よりも小さければ、小役3(押順ベル)の内部当選確率を設定ごとに異なるようにしてもよい。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン1100の遊技状態の種類及び遷移について説明する。図56は、スロットマシン1100の主制御部1300の遊技状態の遷移図である。
スロットマシン1100の主制御部1300は、大別すると、通常状態(RT1−1)、ナビ発生状態1(RT1−2)、ナビ発生状態2(RT1−3)、特別役内部当選状態(RT2)、及び特別遊技状態(RT3)を有する。なお、通常状態(RT1−1)、ナビ発生状態1(RT1−2)、及びナビ発生状態2(RT1−3)を総称して「通常遊技状態」ともいう。また、ナビ発生状態1(RT1−2)及びナビ発生状態2(RT1−3)は、上述したように総称して「ナビ発生状態」という場合がある。ナビ発生状態は、所謂AT(アシストタイム)に関する状態であり、停止操作の操作内容に関する報知演出(以下、「操作ナビ」という)を実行可能な状態をいう。すなわち、ナビ発生状態は、遊技者に有利な結果がもたらされるように、操作タイミング又は停止操作の操作順序を含んだ操作ナビが実行される遊技状態をいう。
以降、図面を適宜参照しながら、スロットマシン1100の遊技状態について説明する。
<通常状態(RT1−1)>
通常状態(RT1−1)は、内部抽選の結果が概ねハズレ(特別役、再遊技役、及び小役のいずれにも内部当選していない)となる設定、又は、停止表示結果がいずれの役の図柄組合せに該当しないハズレの停止表示結果が概ね導出される設定がされており、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数に満たない遊技状態になっている。よって、通常状態(RT1−1)は、遊技者にとっては不利益となる遊技状態である。
通常状態(RT1−1)は、初期状態において設定され、また、ナビ発生状態1(RT1−2)若しくはナビ発生状態2(RT1−3)において、規定回数の操作ナビが実行された場合(詳しくは後述)、又は特別遊技状態(RT3)において規定枚数を超えるメダルの払出があった場合(詳しくは後述)、通常状態(RT1−1)が設定される。
一方、通常状態(RT1−1)において、再遊技役2(昇格リプレイ1)に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示された場合(再遊技役2に入賞した場合)には、ナビ発生状態1(RT1−2)に移行する。また、特別役に内部当選した場合には、特別役内部当選状態(RT2)に移行し、特別役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示された場合(特別役に入賞した場合)には、特別遊技状態(RT3)に移行する。
<ナビ発生状態1(RT1−2)>
ナビ発生状態1(RT1−2)は、小役3(押順ベル)又は小役4(共通ベル)に内部当選したゲームにおいて、操作ナビが実行される遊技状態である。本実施形態では、ナビ発生状態(RT1−2及び後述するRT1−3)において、小役3(押順ベル)又は小役4(共通ベル)に内部当選した場合に操作ナビを実行する。ナビ発生状態において小役3(押順ベル)に内部当選した場合だけでなく、小役4(共通ベル)に内部当選した場合においても操作ナビを実行するのは、内部当選した役が小役3(押順ベル)であるか小役4(共通ベル)であるかを遊技者に把握させないためである。なお、操作ナビの報知内容は、主制御部1300が決定する。
ナビ発生状態1(RT1−2)は、通常状態(RT1−1)において再遊技役2(昇格リプレイ1)に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示された場合(再遊技役2に入賞した場合)に、設定される。
ここで、ナビ発生状態1(RT1−2)を設定する場合には、図57(a)に示す規定回数抽選テーブルを用いた規定回数抽選を実行し、1、2又は3のいずれかを規定回数に設定する。ここで、規定回数とは、本実施形態の場合、小役3(押順ベル)に内部当選して実行される操作ナビの最大回数を意味し、規定回数の操作ナビを実行した場合、ナビ発生状態1(RT1−2)は終了し、通常状態(RT1−1)に移行する。例えば、規定回数として3が設定された場合には、ナビ発生状態1(RT1−2)において小役3(押順ベル)内部当選に対する操作ナビを3回実行した場合に、ナビ発生状態1(RT1−2)は終了する。
ナビ発生状態1(RT1−2)において、再遊技役3に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示された場合(再遊技役3に入賞した場合)には、ナビ発生状態2(RT1−3)に移行し、ナビ発生状態1(RT1−2)において、規定回数の操作ナビを実行した場合には、通常状態(RT1−1)に移行する。また、特別役に内部当選した場合には、特別役内部当選状態(RT2)に移行し、特別役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示された場合(特別役に入賞した場合)には、特別遊技状態(RT3)に移行する。
このように本実施形態のナビ発生状態1(RT1−2)では、小役3(押順ベル)又は小役4(共通ベル)に内部当選したゲームの双方において、操作ナビを実行するが、ナビ発生状態1(RT1−2)の終了条件は、小役3(押順ベル)の内部当選の回数としている。これは、ナビ発生状態1(RT1−2)の終了条件に、小役3(押順ベル)だけでなく、小役4(共通ベル)の内部当選の回数も組み込むと、ナビ発生状態1(RT1−2)において、入賞が容易となる小役3(押順ベル)に1回も入賞することなくナビ発生状態1(RT1−2)を終了することが可能となってしまい、遊技者を落胆させる場合が発生し得るからである。すなわち、有利な期間であるナビ発生状態1の公平性を担保するためである。
<ナビ発生状態2(RT1−3)>
ナビ発生状態2(RT1−3)は、ナビ発生状態1(RT1−2)と同様に、小役3(押順ベル)又は小役4(共通ベル)に内部当選したゲームにおいて、操作ナビが実行される遊技状態である。
ナビ発生状態2(RT1−3)は、ナビ発生状態1(RT1−2)において再遊技役3(昇格リプレイ2)に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示された場合(再遊技役2に入賞した場合)に、設定される。すなわち、ナビ発生状態1(RT1−2)において規定回数(例えば、1〜3回)の操作ナビをすべて実行するまでの間に再遊技役3(昇格リプレイ2)に入賞した場合、ナビ発生状態2(RT1−3)は設定される。
ここで、ナビ発生状態2(RT1−3)を設定する場合には、図57(b)に示す規定回数抽選テーブルを用いた規定回数抽選を実行し、30、40又は50のいずれかを規定回数に設定する。例えば、規定回数が30の場合には、ナビ発生状態2(RT1−3)において小役3(押順ベル)内部当選に対する操作ナビを30回実行した場合に、ナビ発生状態2(RT1−3)は終了する。ナビ発生状態2(RT1−3)において設定される規定回数は、ナビ発生状態1(RT1−2)において設定される規定回数よりも大きいので、ナビ発生状態の期間(以下、「ナビ期間」という)という観点から、ナビ発生状態2(RT1−3)はナビ発生状態1(RT1−2)よりも有利な状態である。
ナビ発生状態2(RT1−3)において、規定回数の操作ナビを実行した場合には、通常状態(RT1−1)に移行する。また、特別役に内部当選した場合には、特別役内部当選状態(RT2)に移行し、特別役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示された場合(特別役に入賞した場合)には、特別遊技状態(RT3)に移行する。
<特別役内部当選状態(RT2)>
特別役内部当選状態(RT2)は、特別役1又は特別役2に対応する内部当選フラグがオンに設定された状態であり、遊技者が所定のタイミングで停止操作をすることで、このフラグに対応する特別役に対応する図柄組み合わせを表示させることができる遊技状態である。
特別役内部当選状態(RT2)は、通常遊技状態(通常状態、ナビ発生状態1、ナビ発生状態2)において、特別役に内部当選した場合に設定される。一方、特別役内部当選状態(RT2)において、内部当選した特別役に対応する図柄組み合わせが表示された場合には、特別遊技状態(RT3)に移行する。
<特別遊技状態(RT3)>
特別遊技状態(RT3)は、遊技者にとっては利益となる遊技状態である。つまり、特別遊技状態(RT3)は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。
特別遊技状態(RT3)は、通常遊技状態(通常状態、ナビ発生状態1、ナビ発生状態2)、又は特別役内部当選状態(RT2)において、内部当選した特別役に入賞した場合に設定される。一方、特別遊技状態(RT3)において、規定枚数が払い出された場合に通常状態(RT1−1)に移行する。具体的には、特別役1に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて特別遊技状態(RT3)に移行した場合には、300枚を超えるメダルの払出しが終了すると通常状態(RT1−1)に移行する。また、特別役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて特別遊技状態(RT3)に移行した場合には、100枚を超えるメダルの払出しが終了すると通常状態(RT1−1)に移行する。
なお、本実施形態では、特別遊技状態(RT3)が規定枚数の払い出しが実行されると終了するが、例えば、所定の役(例えばシングルボーナス)に当選した場合に終了するものや、さらには所定の回数(例えば8回)の入賞があった場合、または所定の回数(例えば6回)の遊技が行われた場合に終了するものであってもよい。
また、本実施形態では、通常状態(RT1−1)において再遊技役2(昇格リプレイ2)に入賞した場合、ナビ発生状態1(RT1−2)に移行したが、通常状態(RT1−1)において再遊技役2(昇格リプレイ2)に内部当選した場合に、ナビ発生状態1(RT1−2)に移行するようにしてもよい。同様にして、ナビ発生状態1(RT1−2)において再遊技役3(昇格リプレイ3)に入賞した場合、ナビ発生状態2(RT1−3)に移行したが、ナビ発生状態1(RT1−2)において再遊技役3(昇格リプレイ3)に内部当選した場合に、ナビ発生状態2(RT1−3)に移行するようにしてもよい。
また、本実施形態では、特別遊技状態(RT3)が終了した場合、一律に通常状態(RT1−1)に移行したが、これに限定されず、ナビ発生状態2(RT1−3)から特別役内部当選状態(RT2)及び特別遊技状態(RT3)に移行した場合には、特別遊技状態(RT3)が終了したとき、ナビ発生状態2(RT1−3)に移行するようにしてもよい。
また、本実施形態の通常遊技状態において、再遊技役の内部当選確率の変更に関しては特に言及しなかったが、ナビ発生状態2(RT1−3)の内部当選確率を他の通常遊技状態(RT1−1、RT1−2)よりも高く設定してもよい。
<ナビ発生状態>
次に、図58を用いて、ナビ発生状態について具体的に説明する。図58は、規定回数が1であるナビ発生状態1のナビ期間におけるスロットマシン1100の動作概要を示すタイムチャートである。
ここで、操作ナビカウンタは、小役3(押順ベル)に内部当選した場合に実行される操作ナビの実行回数を計数するカウンタである。操作ナビカウンタのカウンタ値には、規定回数抽選にて決定された規定回数が初期値として設定され、小役3(押順ベル)に内部当選し、操作ナビを実行するたびにカウンタ値は1減算される。そして、操作ナビカウンタのカウンタ値が0の場合、ナビ発生状態1(ナビ期間)は終了する。なお、図58には図示していないが、前提として、ナビ期間の直前のゲームにおいて再遊技役2(昇格リプレイ1)に入賞したので、ナビ発生状態1のナビ期間が開始されている。
図58は、ナビ期間の3ゲーム目及び5ゲームにおいて小役4(共通ベル)に内部当選して、操作ナビを実行し、7ゲーム目において小役3(押順ベル)に内部当選して、操作ナビを実行した場合を示している。すなわち、ナビ発生状態1のナビ期間が7ゲームの場合を示している。なお、図58の時点t1〜t7のそれぞれは、各ゲームにおけるスタートレバー操作の時点を示している。
本実施形態では、小役3(押順ベル)又は小役4(共通ベル)に内部当選したゲームにおいて、(1)主制御部1300による操作ナビ、並びに(2)第1副制御部1400及び第2副制御部1500による操作ナビを実行する。操作ナビの報知内容(操作順序)は、上述したように主制御部1300が決定するので、主制御部1300は、小役3(押順ベル)又は小役4(共通ベル)に内部当選したゲームにおいて、操作ナビの報知内容を示すナビ情報を含んだ操作ナビコマンドを第1副制御部1400に送信する。この結果、第1副制御部400及び第2副制御部1500による操作ナビでは、主制御部1300による操作ナビと同一の報知内容を報知することが可能となっている。なお、主制御部1300は、ナビ発生状態において小役3(押順ベル)に内部当選したゲームでは、正解の操作順序を操作ナビの報知内容として選択し、また、ナビ発生状態において小役4(共通ベル)に内部当選したゲームでは、6択のうちのいずれか1つを操作ナビの報知内容として選択する。
上述したように、本実施形態では、ナビ発生状態において小役3(押順ベル)に内部当選した場合だけでなく、小役4(共通ベル)に内部当選した場合においても操作ナビを実行する。これは、以下の理由による。
従来において、小役4(共通ベル;小役3に対応する図柄組み合わせと同じ図柄組み合わせが入賞ラインに揃う役)の内部当選確率に設定差があったとしても、ナビ期間ではない期間においては、小役4(共通ベル)と、操作した結果、偶然にも入賞した小役3(押順ベル)と、を見分けることが困難であれば、小役4(共通ベル)の入賞数から設定値を推測することは困難であった。しかしながら、ナビ期間においては、小役3(押順ベル)に内部当選したゲームにおいて操作ナビを実行し、小役4(共通ベル)が内部当選したゲームにおいて操作ナビを実行しない構成とした場合、操作ナビが実行されることなく小役4が入賞した場合に、内部当選役が小役4であったことが遊技者に推測されてしまうこととなる。つまり、ナビ期間においては他の期間に比べて小役4の入賞数から設定値が予測し易くなるといった問題があった。本実施形態においてはこのような問題点を解消するため、ナビ期間においては小役3(押順ベル)に加えて小役4(共通ベル)が内部当選した場合に操作ナビを実行し、小役4(共通ベル)の入賞数から設定値を予測することを困難としている。
ここで、主制御部1300による操作ナビとは、具体的には、払出枚数表示機1127を用いた7セグ点灯演出であり、第1副制御部1400及び第2副制御部1500による操作ナビとは、具体的に、液晶表示装置1157を用いた画像表示演出である。
図59(a)は、主制御部1300による操作ナビの点灯態様を示す図である。例えば、次の停止操作が左リール1110に対する停止操作である場合には、「L」の文字を表示する7セグデータを選択して払出枚数表示機1127を点灯し、次の停止操作が中リール1111に対する停止操作である場合には、「C」の文字を表示する7セグデータを選択して払出枚数表示機1127を点灯し、次の停止操作が右リール1112に対する停止操作である場合には、「R」の文字を表示する7セグデータを選択して払出枚数表示機1127を点灯する。
図59(b)は、第1副制御部1400及び第2副制御部1500による操作ナビの表示態様を説明する図である。例えば、操作ナビの報知内容として、6択のうちの「左中右」が選択された場合には、左から右に「123」の数字が描かれた文字画像を液晶表示装置1157に表示する。以下、操作ナビの文字画像を操作ナビ画像d10と表記する。
図59(c)は、操作ナビの報知内容として「右中左」が選択された場合における操作ナビの報知態様の推移を示している。スロットマシン1100は、スタートレバー操作の時点t1Aにおいて、払出枚数表示機1127に「R」の文字を表示するとともに液晶表示装置1157に「321」の文字で構成された操作ナビ画像d10を表示する。これにより、遊技者は、右リール1112が第1停止リールであることを把握することができる。次に、スロットマシン1100は、第1停止操作が行われた時点t1Bにおいて、払出枚数表示機1127に「C」の文字を表示するとともに液晶表示装置1157に「32」の文字で構成された操作ナビ画像d10を表示する。これにより、遊技者は、中リール1111が第2停止リールであることを把握することができる。次に、スロットマシン1100は、第2停止操作が行われた時点t1Cにおいて、払出枚数表示機1127に「C」の文字を表示するとともに液晶表示装置1157に「3」の文字で構成された操作ナビ画像d10を表示する。これにより、遊技者は、左リール1110が第3停止リールであることを把握することができる。最後に、スロットマシン1100は、第3停止操作が行われた時点において、払出枚数表示機1127の表示を終了するとともに液晶表示装置1157の操作ナビ画像d10の表示を終了する。
図60は、図58と同様に、規定回数が1であるナビ発生状態1のナビ期間におけるスロットマシン1100の動作概要を示すタイムチャートである。図60(a)は、ナビ期間が2ゲームで終了する場合、図60(b)は、ナビ期間が1ゲームで終了する場合を示している。
図60(a)は、ナビ期間の1ゲーム目で小役4(共通ベル)に内部当選して操作ナビを実行し、2ゲーム目で小役3(押順ベル)に内部当選して操作ナビを実行したので、2ゲームでナビ期間は終了した場合を示している。一方、図60(b)は、ナビ期間の1ゲーム目で小役3(押順ベル)に内部当選して操作ナビを実行したので、1ゲームでナビ期間は終了した場合を示している。遊技者は、操作ナビに従った停止操作を行った場合、小役3(押順ベル)又は小役4(共通ベル)のいずれに内部当選しても、リール1110〜1112の停止態様は同一となるので、小役3(押順ベル)又は小役4(共通ベル)のいずれに内部当選したかを把握することはできない。しかしながら、操作ナビに従わない停止操作をした場合、例えば、操作ミスをした場合、小役3(押順ベル)に内部当選したときには非入賞の一方、小役4(共通ベル)に内部当選したときには入賞となるので、全リール1110〜1112が停止した後には全リール1110〜1112の停止態様から、小役3又は小役4のいずれに内部当選したかを把握することは可能となる。
図61は、ナビ発生状態報知ランプ1190の点灯時期を示すタイムチャートである。本実施形態のナビ発生状態報知ランプ1190は、通常状態(RT1−1)において再遊技役2(昇格リプレイ1)に入賞したゲームの次ゲームに対するメダル投入(自動投入)の時点t11から点灯を開始する。また、液晶表示装置1157も、メダル投入の時点t11からナビ発生状態1を示す背景画像d2を表示し、スピーカ1272、1277も、メダル投入の時点t11からナビ発生状態1を示す音声を出力する。
なお、ナビ発生状態1からナビ発生状態2に移行した場合には、ナビ発生状態が継続するので、ナビ発生状態報知ランプ1190の点灯を継続するが、ナビ発生状態1からナビ発生状態2以外の遊技状態に移行した場合には、ナビ発生状態が終了するので、ナビ発生状態報知ランプ1190の点灯は終了する(非点灯となる)。
図62は、ナビ期間において最後の操作ナビを実行する場合と最後でない操作ナビを実行する場合の報知態様の相違を説明する図である。なお、最後の操作ナビとは、小役3(押順ベル)内部当選に対する規定回数目の操作ナビをいい、例えば、規定回数が3の場合には、小役3(押順ベル)内部当選に対する3回目の操作ナビをいう。一方、最後でない操作ナビとは、最後の操作ナビでない操作ナビをいう。最後でない操作ナビには、小役3(押順ベル)内部当選に対する操作ナビ、及び小役4(共通ベル)内部当選に対する操作ナビの双方が含まれる。
図62(a)は、ナビ期間において最後でない操作ナビを実行する場合の操作の報知態様を示す図である。最後でない操作ナビでは、図62(a)に示すように、液晶表示装置1157及び払出枚数表示器1127を用いて停止操作の順序を報知する。すなわち、液晶表示装置1157は、背景画像d2上に操作ナビ画像d10を表示する。
これに対して、図62(b)は、ナビ期間において最後の操作ナビを実行する場合の操作の報知態様を示す図である。最後の操作ナビでは、図62(b)に示すように、操作内容に関しては最後でない操作ナビと同一の報知態様(詳しくは、操作ナビ画像d10の表示態様、及び払出枚数表示器1127の点灯態様は同一)で液晶表示装置1157及び払出枚数表示器1127を用いて停止操作の順序を報知する。しかしながら、最後の操作ナビでは、これに加えて、液晶表示装置1157の外枠周縁に黒線画像d20を表示し、かつシャッタ1163a及びbを左右に振動させる。すなわち、最後の操作ナビは、最後でない操作ナビと報知内容を同一としつつも、演出全体として最後でない操作ナビと異なる報知態様となっている。
この結果、遊技者は、報知内容に困惑することなく停止操作を行え、また、ナビ期間(ナビ発生状態)が終了することを把握することもできる。本実施形態では、操作ナビを実行するゲームの内部当選役を遊技者に把握させない仕様としているため、残りの操作ナビの回数を報知することができない。そのため、予告なくナビ期間が終了して遊技者を困惑させるおそれがある。そこで、本実施形態では、最後の操作ナビを特殊な報知態様にて報知して、最後であることを示し、遊技者を困惑させないようにしている。
図63は、ナビ期間が終了する場合、及びナビ期間が連続する場合のタイムチャートである。図63(a)は、規定回数が1であるナビ発生状態1(RT1−2)のナビ期間が2ゲームにて終了した場合を示している。この場合には、ナビ発生状態1(RT1−2)の2ゲーム目(小役3内部当選のゲーム)の次のゲームである通常状態(RT1−1)の1ゲーム目のスタートレバー操作の時点t3から1ゲームの間、ナビ期間が終了したことを示す期間終了演出を実行する。このように本実施形態では、ナビ期間が終了した場合、1ゲームに亘る期間終了演出を実行する。
これに対して、図63(b)は、規定回数が1であるナビ発生状態1(RT1−2)のナビ期間の2ゲーム目に再遊技役3(昇格リプレイ3)に入賞して、次ゲームからナビ発生状態2(RT1−3)が開始される場合のタイムチャートである。この場合には、一旦、ナビ発生状態1(RT1−2)は終了するが、(1)ナビ発生状態1(RT1−2)の1ゲーム目のスタートレバー操作の時点t1からナビ発生状態2(RT1−3)の1ゲーム目のスタートレバー操作の時点t3までの間は、ナビ発生状態1(RT1−2)、時点t3以降はナビ発生状態2(RT1−3)であり、ナビ期間が連続するので、ナビ発生状態1(RT1−2)の終了後に期間終了演出は実行しない。つまり、ナビ発生状態1(RT1−2)を終了させる条件と、ナビ発生状態2(RT1−3)を開始させる条件と、を同じにすることで、ナビ発生状態1(RT1−2)に続いてナビ発生状態2(RT1−3)を実行することができる。
なお、本実施形態のナビ発生状態は、ナビ発生状態への移行が決定したゲームの次ゲームから開始されたが、これに限定されない。次ゲーム以降の毎ゲームにおいて開始抽選を実行し、当選した場合にナビ発生状態を開始させてもよい。また、本実施形態のナビ発生状態は、規定回数目の小役3(押順ベル)に内部当選したゲームで終了したが、これに限定されない。規定回数目の小役3(押順ベル)に内部当選したゲームから所定ゲーム数(例えば、3ゲームなど)を経過した後にナビ発生状態を終了させてもよい。
<スロットマシンの動作>
以下、主制御部1300、第1副制御部1400、及び第2副制御部1500の処理について図面を用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図64を用いて、主制御部1300のCPU1304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部1300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)1338を設けている。この起動信号を入力した基本回路1302のCPU1304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM1306に予め記憶している制御プログラムに従って図64に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS301で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU1304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O1310の初期設定、RAM1308に記憶する各種変数の初期設定、WDT1314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS302では、賭け数設定/スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルが投入されたことを示す投入コマンドの送信準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー1135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー1135の操作があればステップS303へ進む。
ステップS303では、投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する入賞ライン確定処理を行う。
ステップS304では、乱数発生回路1316で発生させた乱数を取得する乱数取得処理を行う。
ステップS305では、入賞役内部抽選処理を行う。入賞役内部抽選処理では、現在の遊技状態に応じてROM1306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS304で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行うとともに、この内部抽選の結果を示す内部抽選コマンドを第1副制御部1400へ送信するための準備を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがオンになる。
ステップS306では、入賞役内部抽選処理の内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択するリール停止データ選択処理を行う。なお、このリール停止データは、主制御部1300のROM1306内に記憶されている。
ステップS307では、主制御部300の操作ナビの設定を行う主制御部・操作ナビ設定処理(詳しくは後述)を実行する。
ステップS308では、リール回転開始処理が実行され、全リール1110〜1112の回転を開始させる。
ステップS309では、リール停止制御処理を行う。リール停止制御処理では、ストップボタン1137〜1139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを停止させるために、リール停止データの停止テーブルを参照し、停止テーブルに設定された引込みコマ数に従ってリール1110〜1112の何れかを停止させる。全リール1110〜1112が停止するとステップS310へ進む。なお、このステップS309では、各停止操作に対しては停止操作したストップボタン1137〜1139に関する停止ボタン受付コマンド(詳しくは、第1停止操作に対しては、停止ボタン受付1コマンド、第2停止操作に対しては、停止ボタン受付2コマンド、第3停止操作に対しては、停止ボタン受付3コマンド)を第1副制御部1400に送信する準備を行い、各リールの停止に対しては、リールの停止位置に関するリール停止コマンド(詳しくは、第1停止リールに対しては、リール停止1コマンド、第2停止操作に対しては、リール停止2コマンド、第3停止操作に対しては、リール停止3コマンド)を第1副制御部1400に送信する準備を行う。
ステップS310では、入賞判定を行う入賞判定処理を行う。この入賞判定処理では、有効化された入賞ライン1114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組み合わせが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「スイカ−スイカ−スイカ」が揃っていたならば小役1(スイカ)に入賞したと判定される。また、このステップS310では、入賞判定の結果を示す入賞判定コマンドを第1副制御部1400に送信するための準備を行う。
ステップS311では、メダル付与処理を行う。メダル付与処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。
ステップS312では、遊技状態制御処理(詳しくは後述)を行う。遊技状態制御処理では各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件又は終了条件の成立により、遊技状態を移行させる。また、現在の遊技状態を示す情報を含む遊技状態コマンドを送信するための準備を行う。
以上により一遊技が終了する。以降、ステップS302へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図65のステップS1106)において送信される。
<主制御部タイマ割込処理>
次に図65を用いて、主制御部1300のCPU1304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部1300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ1312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS1101では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU1304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS1102では、WDT1314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT1314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS1103では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O1310の入力ポートを介して、各種センサ1318のセンサ回路1320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS1104では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
ステップS1105では、タイマ更新処理を行う。より具体的には、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS1106では、コマンド設定送信処理を行い、送信準備されていた各種のコマンドが第1副制御部1400に送信される。第1副制御部1400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部1300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS1107では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM1308に記憶している遊技情報を、情報出力回路1334を介してスロットマシン1100とは別体の情報入力回路1652に出力する。
ステップS1108では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS1103において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ1318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ1170(メダルセレクタ1170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ1336、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS1109では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS1111に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS1110に進む。
ステップS1110では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS1101で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図64に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS1111では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図64に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<主制御部・操作ナビ設定処理>
次に、図66を用いて、主制御部・操作ナビ設定処理について説明する。図66は、図64のステップS307の主制御部・操作ナビ設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS401では、主制御部1300の遊技状態がナビ発生状態(RT1−2又はRT1−3)にあるか否かを判定する。主制御部1300の遊技状態がナビ発生状態にある場合には、ステップS402に進み、そうでない場合には、主制御部・操作ナビ設定処理を終了する。
ステップS402では、当該ゲームにおいて小役3(押順ベル)に内部当選したか否かを判定する。当該ゲームにおいて小役3(押順ベル)に内部当選した場合には、ステップS403に進み、そうでない場合には、ステップS406に進む。
ステップS403では、正解操作抽選を実行して、正解の操作内容を決定し、決定した正解の操作内容を小役3(押順ベル)に内部当選した場合の操作ナビの内容とする。詳しくは、「左中右」、「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」、及び「右中左」の6択の中からいずれか一つの操作順序を、小役3に入賞するための正解の停止操作の操作順序として決定して、操作ナビの内容とする。例えば、「右中左」を操作ナビの内容とする。
ステップS404では、ステップS403で決定された操作ナビの内容に従って、操作ナビの演出設定を行う。この結果、主制御部1300による操作ナビが実行される(図59(a)(c)参照)。
ステップS405では、操作ナビカウンタのカウンタ値から1を減算し、ステップS409に進む。
一方、ステップS406では、当該ゲームにおいて小役4(共通ベル)に内部当選したか否かを判定する。当該ゲームにおいて小役4に内部当選した場合には、ステップS407に進み、そうでない場合には、主制御部・操作ナビ設定処理を終了する。
ステップS407では、小役4(共通ベル)に内部当選した場合の操作ナビの内容を決定する。詳しくは、「左中右」、「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」、及び「右中左」の6択の中からいずれか一つの操作順序を決定する。例えば、例えば、「右中左」を操作ナビの内容とする。
ステップS408では、ステップS407で決定された操作ナビの内容に従って、操作ナビの演出設定を行う。この結果、主制御部1300による操作ナビが実行される(図59(a)参照)。ステップS408の処理を終了後はステップS409に進む。
ステップS409では、操作ナビの操作内容、操作ナビカウンタの値などを含む操作ナビコマンドを第1副制御部1400に送信する準備を行う。この結果、第1副制御部1400及び第2副制御部1500は、受信した操作ナビコマンドの内容に基づいて、1副制御部1400及び第2副制御部1500による操作ナビを実行する(図59(b)(c)参照)。
<遊技状態制御処理>
次に、図67を用いて、遊技状態制御処理について説明する。図67は、図64のステップS312の遊技状態制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS501では、当該ゲームにおいて特別役(具体的には、特別役1又は2)に入賞したか否かを判定する。当該ゲームにおいて特別役に入賞した場合には、ステップS502に進み、そうでない場合には、ステップS503に進む。
ステップS502では、主制御部1300の遊技状態を特別遊技状態(RT3)に設定する。ステップS502の処理を終了後は、ステップS516に進む。
ステップS503では、当該ゲームにおいて特別役(具体的には、特別役1又は2)に内部当選したか否かを判定する。当該ゲームにおいて特別役に内部当選した場合には、ステップS504に進み、そうでない場合には、ステップS505に進む。
ステップS504では、主制御部1300の遊技状態を特別役内部当選状態(RT2)に設定する。ステップS504の処理を終了後は、ステップS516に進む。
ステップS505では、主制御部1300の遊技状態が通常状態(RT1−1)にあるか否かを判定する。主制御部1300の遊技状態が通常状態(RT1−1)にある場合には、ステップS506に進み、そうでない場合には、ステップ508に進む。
ステップS506では、当該ゲームにおいて再遊技役2(昇格リプレイ1)に入賞したか否かを判定する。当該ゲームにおいて再遊技役2に入賞した場合には、ステップS507に進み、そうでない場合には、ステップS516に進む。
ステップS507では、主制御部1300の遊技状態をナビ発生状態1(RT1−2)に設定する。また、ステップS507では、規定回数抽選を実行して、ナビ発生状態1(RT1−2)における操作ナビの規定回数を決定する(図57(a)参照)。また、決定された操作ナビの規定回数の値を、操作ナビカウンタの初期値として設定する。ステップS507の処理を終了後は、ステップS516に進む。
ステップS508では、主制御部1300の遊技状態がナビ発生状態1(RT1−2)にあるか否かを判定する。主制御部1300の遊技状態がナビ発生状態1(RT1−2)にある場合には、ステップS509に進み、そうでない場合には、ステップ513に進む。
ステップS509では、当該ゲームにおいて再遊技役3(昇格リプレイ2)に入賞したか否かを判定する。当該ゲームにおいて再遊技役3に入賞した場合には、ステップS510に進み、そうでない場合には、ステップS511に進む。
ステップS510では、主制御部1300の遊技状態をナビ発生状態2(RT1−3)に設定する。また、ステップS510では、規定回数抽選を実行して、ナビ発生状態2(RT1−3)における操作ナビの実行回数を決定する(図57(b)参照)。また、決定された操作ナビの規定回数の値を、操作ナビカウンタの初期値として設定する。ステップS510の処理を終了後は、ステップS516に進む。
ステップS511では、ナビ発生状態1(RT1−2)において規定回数の操作ナビを実行したか否かを判定する。ナビ発生状態1(RT1−2)において規定回数の操作ナビを実行した場合、つまり操作ナビカウンタの値が0の場合には、ステップS512に進み、そうでない場合には、ステップS516に進む。
ステップS512では、主制御部1300の遊技状態を通常状態(RT1−1)に設定する。ステップS512の処理を終了後は、ステップS516に進む。
ステップS513では、主制御部1300の遊技状態がナビ発生状態2(RT1−3)にあるか否かを判定する。主制御部1300の遊技状態がナビ発生状態2(RT1−3)にある場合には、ステップS514に進み、そうでない場合には、ステップ516に進む。
ステップS514では、ナビ発生状態2(RT1−3)において規定回数の操作ナビを実行したか否かを判定する。ナビ発生状態2(RT1−3)において規定回数の操作ナビを実行した場合、つまり操作ナビカウンタの値が0の場合には、ステップS515に進み、そうでない場合には、ステップS516に進む。
ステップS515では、主制御部1300の遊技状態を通常状態(RT1−1)に設定する。ステップS515の処理を終了後は、ステップS516に進む。
ステップS516では、その他の遊技状態制御処理を実行する。例えば、特別遊技状態(RT3)において規定枚数を超えるメダルの払出があった場合には、主制御部1300の遊技状態を通常状態(RT1−1)に設定する。また、主制御部1300の遊技状態を示す遊技状態コマンドを送信する準備を行う。
<第1副制御部の処理>
次に、図68を用いて、第1副制御部1400の処理について説明する。なお、図68(a)は、第1副制御部1400のCPU1404が実行するメイン処理のフローチャートである。図68(b)は、第1副制御部1400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図68(c)は、第1副制御部1400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図68(a)を用いて、第1副制御部1400のメイン処理について説明する。
電源投入が行われると、まずステップS3601で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM1408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM1408に設けられる。
ステップS3602では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS3603の処理に移行する。
ステップS3603では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS3604では、主制御部1300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。
ステップS3605では、演出制御処理を行う。ここでは、RAM1408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM1406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。例えば、本実施形態では、ナビ発生状態において、小役3(押順ベル)又は小役4(共通ベル)に内部当選した場合には、第1副制御部1400及び第2副制御部1500による操作ナビの設定を行う。
ステップS3606では、ステップS3605の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS3605で読み出した演出データの中に音源IC1418への命令がある場合には、この命令を音源IC1418に出力する。
ステップS3607では、ステップS3605の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS3605で読み出した演出データの中に各種ランプ1420への命令がある場合には、この命令を駆動回路1422に出力する。
ステップS3608では、ステップS3605の処理結果に基づいて第2副制御部1500にコマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS3605で読み出した演出データの中に第2副制御部1500に送信するコマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS3602へ戻る。
次に、図68(b)を用いて、第1副制御部1400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部1400が、主制御部1300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS3701では、主制御部1300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM1408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図68(c)を用いて、第1副制御部1400のCPU1404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部1400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS3801では、図68(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS3602において説明したRAM1408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS3602において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS3802では、ステップS3608で設定された第2副制御部1500へのコマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部の処理>
次に、図69を用いて、第2副制御部1500の処理について説明する。なお、図69(a)は、第2副制御部1500のCPU1504が実行するメイン処理のフローチャートである。図69(b)は、第2副制御部1500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図69(c)は、第2副制御部1500のタイマ割込処理のフローチャートである。図69(d)は、第2副制御部1500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図69(a)のステップS5001では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS5401で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM1508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS5402では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS5403の処理に移行する。
ステップS5403では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS5404では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部1500のCPU1504は、第1副制御部1400のCPU1404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS5405では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS5404で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。また、これ以外の演出データをROM1506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS5406では、ステップS5405の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS5405で読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
ステップS5407では、ステップS5405の処理結果に基づいて画像制御処理(詳しくは後述)を行う。例えば、ステップS5405で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、第1副制御部1400及び第2副制御部1500による操作ナビを実行する場合には、操作ナビ画像d10を表示する画像制御が実行される。この画像制御処理が終了すると、ステップS5402へ戻る。
次に、図69(b)を用いて、第2副制御部1500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部1500が、第1副制御部1400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
コマンド受信割込処理のステップS5601では、第1副制御部1400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM1508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図69(c)を用いて、第2副制御部1500のCPU1504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部1500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS5601では、図69(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS5402において説明したRAM1508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS5402において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS5602では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図69(d)を用いて、第2副制御部1500のメイン処理におけるステップS5407の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS5701では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU1504は、まず、VRAM1536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置1157に表示される。次に、CPU1504は、VDP1516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM1506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM1518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM1506からVRAM1518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP1516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM1506からVRAM1518に転送する。その後、VDP1516は、転送終了割込信号をCPU1504に対して出力する。
ステップS5702では、VDP1516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS5703に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS5703では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU1504は、ステップS5701でVRAM1518に転送した画像データに基づいてVRAM1518の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM1518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、透過度など)をVDP1516に指示する。VDP1516はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS5704では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU1504は、VDP1516に画像の描画開始を指示する。VDP1516は、CPU1504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS5705では、画像の描画終了に基づくVDP1516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS5706に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS5706では、RAM1508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
以上、本実施形態によれば、設定(設定1〜6)に応じて小役4(共通ベル)の内部当選確率に差異を設けても、通常遊技状態、つまり、通常状態(RT1−1)及びナビ発生状態(RT1−2、RT1−3)において、小役4(共通ベル)の入賞を把握することは難しいので、短時間の遊技では設定値を推測することは困難である。詳しくは、通常状態(RT1−1)では、小役4(共通ベル)と同一図柄組合せの小役3(押順ベル)も入賞することがあるので、小役3(押順ベル)又は小役4(共通ベル)のいずれのベルが当選したかを判別することは困難である。また、ナビ発生状態(RT1−2、RT1−3)では、小役3(押順ベル)及び小役4(共通ベル)のそれぞれの内部当選に対して操作ナビを実行するので、操作ナビに従った停止操作を行えばいずれの場合も入賞することになり、小役3(押順ベル)又は小役4(共通ベル)のいずれのベルが当選したかを判別することは困難である。
<その他の変形例>
・小役、再遊技役の細分化
上記実施形態(第4実施形態)では、小役3(押順ベル)に内部当選した場合、正解操作抽選を実行して正解の操作順序を決定したが(図75のステップS403参照)、図70に示すように、小役3(押順ベル)を細分化して、細分化した小役3(押順ベル)のそれぞれに対応させて異なる正解の操作順序を割り当てるようにしてよい(変形例1)。すなわち、一の内部当選役に一のリール停止データを割り当てるようにしてもよい。変形例1によれば、新たに正解操作抽選を実行しなくても正解の操作順序を決定することができる。
例えば、図70に示す小役3−1(ベル1)に内部当選した場合には、「左中右」が正解の操作順序となり、小役3−3(ベル3)に内部当選した場合には、「中右左」が正解の操作順序となる。なお、小役3−1(ベル1)から小役3−6(ベル6)のそれぞれの内部当選確率は同一である。
また、上記実施形態(第4実施形態)では、通常状態(RT1−1)からナビ発生状態1(RT1−2)に移行した場合、及びナビ発生状態1(RT1−2)からナビ発生状態2(RT1−3)に移行した場合において、規定回数抽選を実行して規定回数を決定したが(図57参照)、図71に示すように、細分化した再遊技役に応じて規定回数を決定するようにしてもよい(変形例2)。変形例2によれば、新たに規定回数抽選を実行しなくても規定回数を決定することができる。なお、図71(a)は、ナビ発生状態1(RT1−2)に移行した場合に用いられる規定回数抽選テーブルの模式図、図71(b)は、ナビ発生状態2(RT1−3)に移行した場合に用いられる規定回数抽選テーブルの模式図である。
例えば、通常状態(RT1−1)において再遊技役2−1に入賞した場合には、ナビ発生状態1(RT1−2)における規定回数は1回、ナビ発生状態1(RT1−2)において再遊技役3−2に入賞した場合には、ナビ発生状態2(RT1−3)における規定回数は40回となる。なお、再遊技役2−1〜再遊技役2−3のそれぞれの内部当選確率、及び再遊技役3−1〜再遊技役3−3のそれぞれの内部当選確率は、同一としてもよいし、設定値が高いほど規定回数の割り当てが多い再遊技役の内部当選確率を高くなるようにしてもよい。
・操作ナビのバリエーション
また、上記実施形態(第4実施形態)では、ナビ発生状態において小役4(共通ベル)に内部当選した場合、必ず操作ナビを実行したが、これに限定されない。例えば、図72に示すように、ナビ発生状態において小役4(共通ベル)に内部当選した場合、操作ナビを実行しない場合があってもよい(変形例3)。図72は、変形例3のナビ期間におけるスロットマシン1100の動作概要を示すタイムチャートである。
図72に示す例では、ナビ期間の2ゲーム目において小役4(共通ベル)に内部当選した場合、操作ナビを実行する一方、ナビ期間の3ゲーム目において小役4(共通ベル)に内部当選した場合、操作ナビを実行しない。小役4(共通ベル)の当選頻度を推察することはさらに困難になる。なお、小役3(押順ベル)又は小役4(共通ベル)のいずれが内部当選したかの推察を困難にするという観点から言えば、ナビ期間において小役4(共通ベル)に内部当選した場合、少なくとも1回(例えば、最初の1回)は操作ナビを実行することが好ましい。有利なナビ期間の公平性を担保するためである。
また、上記実施形態(第4実施形態)では、規定回数分の操作ナビを実行した場合、ナビ発生状態を終了する、すなわち、小役3(押順ベル)の内部当選を対象にしてナビ発生状態を終了するようにしたが、小役3(押順ベル)だけでなく小役4(共通ベル)の内部当選も含めて最大規定回数分の操作ナビを実行した場合にナビ発生状態を終了するようにしてもよい(変形例4)。ここで、最大規定回数とは、規定回数抽選にて付与される規定回数の最大値をいい、上記実施形態(第4実施形態)のナビ発生状態1(RT1−2)では、3である(図57(a)参照)。
上記実施形態(第4実施形態)のナビ発生状態1において最大規定回数を超えた回数の操作ナビを実行した場合、遊技者は、操作ナビの実行回数と最大規定回数から、小役4(共通ベル)の内部当選の回数を把握することが可能だからである。これに対して、変形例4では、最大規定回数まで、つまり3回までしか操作ナビを実行できないので、小役4(共通ベル)の内部当選の回数を把握することは困難となる。なお、この場合、ナビ発生状態の趣旨から、ナビ発生状態1において、小役3(押順ベル)の内部当選に対する操作ナビを少なくとも1回実行したことを条件とする。有利なナビ期間の公平性を担保するためである。
図73は、変形例4のナビ期間におけるスロットマシン1100の動作概要を示すタイムチャートである。ここで、図73に示す例では、規定回数は3であるため、小役3(押順ベル)及び小役4(共通ベル)の内部当選に対する操作ナビを3回実行するとナビ発生状態1は終了する。すなわち、この場合、ナビ期間の2ゲーム目、3ゲーム目及び4ゲーム目において、小役3又は小役4のいずれかに内部当選したので、ナビ発生状態1は4ゲームにて終了する。なお、変形例4の操作ナビカウンタの値は、小役3(押順ベル)又は小役4(共通ベル)のいずれかの内部当選に対する操作ナビの実行に対して減算される。
また、変形例4では、ナビ発生状態1において最大規定回数の操作ナビを実行した場合、ナビ発生状態1を終了させたが、ナビ発生状態1を終了させず、演出を変更してナビ発生状態1が終了したかの錯覚を遊技者に起こさせるようにしてもよい(変形例5)。すなわち、ナビ発生状態1の終了条件は、上記実施形態(第4実施形態)と同様に、操作ナビの実行回数が規定回数に達した場合(小役3(押順ベル)の内部当選だけを対象とする)に成立する。この場合にも、小役4(共通ベル)の内部当選回数の把握を困難にすることができる。
図74は、変形例5のナビ期間におけるスロットマシン1100の動作概要を示すタイムチャートである。ナビ発生状態1(RT1−2)では、図74に示すように、当初、ナビ発生状態1の演出を実行するが、ナビ発生状態1の4ゲーム目において、操作ナビが3回実行されたことになるので、ナビ発生状態1の4ゲーム目からナビ発生状態2の演出を実行する。これにより、ナビ発生状態2(RT1−3)に移行したかの錯覚を遊技者に抱かせることができる。なお、ナビ発生状態1(RT1−2)が終了したとき(具体的には、図74に示すナビ発生状態のNゲーム目)には、ナビ発生状態2の演出は終了してしまうので、より好適には、ナビ発生状態2(RT1−3)の規定回数に図57(b)に示す数値のほか、1桁の数値(例えば、1、2、3など)を設けてもよい。小役4(共通ベル)の内部当選回数の把握をさらに困難にすることができる。
なお、演出変更のタイミングを、最大規定回数の操作ナビを実行した場合の他、規定ゲーム数の消化としてもよい。例えば、規定ゲーム数を10ゲームに設定した場合、ナビ発生状態1(RT1−2)において10ゲームを消化するとナビ発生状態1(RT1−2)の演出は終了し、ナビ発生状態1の11ゲーム目からナビ発生状態2(RT1−3)の演出を開始する。
・バトル演出
また、スロットマシン1100は、ナビ発生状態1(RT1−2)の小役3(押順ベル)又は小役4(共通ベル)に内部当選したゲームにおいて、バトル演出を実行するようにしてもよい(変形例6)。バトル演出とは、バトル結果に基づいてナビ発生状態1が当該ゲームにおいて終了するか/しないかを報知する演出である。具体的には、主人公キャラクタが敵キャラクタと対決し、勝利した場合にはナビ発生状態1は継続させ、敗北した場合にはナビ発生状態1を終了させる演出である。バトル演出は、スタートレバー操作に基づいて開始され、第3停止操作に基づいてバトル結果が報知される。バトル演出では、液晶表示装置1157にバトル画像d30を表示するほか、スピーカ1272、1277を用いてバトル音を出力し、また、各種ランプ1420を用いてバトル演出の発光を行う。バト演出において、主人公キャラクタが勝利した場合には、主人公キャラクタが勝利したことを示すバトル勝利画像d30S、主人公キャラクタが敗北した場合には、主人公キャラクタが敗北したことを示すバトル敗北画像d30Fを液晶表示装置1157に表示する。
また、スロットマシン1100は、操作ナビを実行するゲームにおいて、操作ナビの報知内容に従った停止操作を行ったか否かを判定し、報知内容に従った停止操作を行った場合には、報知内容に従った旨の操作成功画像d10S(例えば、「成功」などの文言画像)を表示し、報知内容に従わない停止操作を行った場合には、報知内容に従わなかった旨の操作失敗画像d10F(例えば、「失敗」などの文言画像)を表示する。なお、変形例6では、内部当選した役の入賞/非入賞に係わらず、操作ナビの報知内容に従う操作を「成功の操作」、操作ナビの報知内容に従わない停止操作を「失敗の操作」とも称する。例えば、小役4(共通ベル)に内部当選したゲームでは、いずれの停止操作であっても小役4(共通ベル)に入賞するが、操作ナビの報知内容に従って「成功の操作」をした場合には、操作成功画像d10Sを表示し、操作ナビの報知内容に従わず「失敗の操作」をした場合には、操作失敗画像d10Fを表示する。
なお、変形例6では、ナビ発生状態1の小役3(押順ベル)又は小役4(共通ベル)に内部当選したゲームにおいて、毎回バトル演出を実行するようにしているが、これに限らず、ナビ発生状態1の小役3(押順ベル)又は小役4(共通ベル)に内部当選したゲームにおいて必ずしも実行する必要はない。
図75は、変形例6のナビ発生状態1において最後の操作ナビを実行したゲームの演出に関するタイムチャートである。図75(a)は、報知内容に従った正解の操作が行われて小役3(押順ベル)に入賞した場合、図75(b)は、報知内容に従わない不正解の操作が行われて小役3(押順ベル)に入賞しなかった場合を示している。なお、図75に示したゲームにおける正解の操作順序は「右中左」なので、操作ナビの報知内容は「右中左」である。
スロットマシン1100は、報知内容に従って正解の操作が行われた場合には、図75(a)に示すように、第3停止操作の時点t1Dにおいて、操作成功画像d10S、及びバトル敗北画像d30Fを同時に同一画面上に表示する。この結果、遊技者は、小役3(押順ベル)入賞とともにナビ発生状態1が終了することを把握することができる。なお、この場合、内容としては正反対である操作成功画像d10Sとバトル敗北画像d30Fを同時に実行開始するようにした。同時ではなく、操作成功画像d10Sを先に表示した後にバトル敗北画像d30Fを表示して、時系列的に成功、失敗の順序で報知を行った場合には、その報知の順序に意味(操作成功があったことでバトルに敗北したかのような意味)を持ってしまい、内容の理解が困難になる場合があるからである。
一方、スロットマシン1100は、報知内容に従わず不正解の操作が行われた場合には、図75(b)に示すように、失敗の操作である第2停止操作の時点t1Cにおいて、操作失敗画像d10Fを表示し、次いで、第3停止操作の時点t1Dにおいて、バトル敗北画像d30Fを表示する。この場合には、両演出とも遊技者に残念な報知を行う場合なので、時系列的に順序をつけて報知しても遊技者を戸惑わせることはない。この結果、遊技者は、小役3(押順ベル)非入賞とともにナビ発生状態1が終了することを把握する。
なお、変形例6では、小役3(押順ベル)に内部当選し、失敗の操作をした場合、失敗の操作の時点において操作失敗画像d10Fを表示するようにしたが、失敗の操作の時点において操作失敗画像d10Fを表示しないようにしてもよい。また、この操作失敗画像d10Fの報知態様は、後述する小役4(共通ベル)に内部当選し、操作ナビの報知に従わない操作が行われた場合に表示される操作失敗画像d10Fと同一の報知態様である(図76(b)参照)。失敗の操作の時点で小役3(押順ベル)又は小役4(共通ベル)のいずれに内部当選したのかを把握されないようにするためである。
図76は、変形例6のナビ発生状態1の小役4(共通ベル)の内部当選に対して操作ナビを実行したゲームのタイムチャートである。図76(a)は、操作ナビの報知内容に従った停止操作をして小役4(共通ベル)に入賞した場合、図76(b)は、操作ナビの報知内容に従わない停止操作をして小役4(共通ベル)に入賞した場合を示している。なお、図76に示したゲームにおける操作ナビの報知内容は「右中左」である。
スロットマシン1100は、操作ナビの報知内容に従った停止操作が行われた場合には、図76(a)に示すように、第3停止操作の時点t1Dにおいて、操作成功画像d10S、及びバトル勝利画像d30Sを同時に同一画面上に表示する。この結果、遊技者は、小役4(共通ベル)入賞とともにナビ発生状態1が継続することを把握することができる。
一方、スロットマシン1100は、操作ナビの報知内容に従わない停止操作が行われた場合には、図76(b)に示すように、失敗の操作である第2停止操作の時点t1Cにおいて、操作失敗画像d10Fを表示し、次いで、第3停止操作の時点t1Dにおいて、バトル勝利画像d30Fを表示する。この結果、遊技者は、小役4(共通ベル)入賞とともにナビ発生状態1が継続することを正確に把握することができる。
なお、図75(a)に示した変形例6では、最後の操作ナビを実行したゲームにおいて正解の停止操作を行った場合には、操作成功画像d10Sとバトル敗北画像d30Fを同時に同一の画面上に表示したが、遊技者を困惑させないのであれば、操作成功画像d10Sとバトル敗北画像d30Fを異なるタイミングで表示してもよい(変形例6−1)。
図77(a)は、変形例6−1の最後の操作ナビを実行したゲームにおいて、正解の操作をして小役3(押順ベル)に入賞した場合、図77(b)は、変形例6−1の最後の操作ナビを実行したゲームにおいて、不正解の操作をして小役3(押順ベル)に入賞しなかった場合のタイムチャートである。なお、図77に示したゲームにおける正解の操作順序は「右中左」なので、操作ナビの報知内容は「右中左」である。
スロットマシン1100は、操作ナビの報知内容に従って正解の操作が行われた場合には、図77(a)に示すように、第3停止操作の時点t1Dにおいて操作成功画像d10Sを表示し、操作成功画像d10Sを消去した後の時点t1Eにおいて、バトル敗北画像d30Fを表示する。なお、遊技者は、成功の操作を行ったにも係わらずバトル敗北画像d30Fの表示があると違和感を抱く可能性がある。そこで、操作結果の表示(操作成功画像d10Sの表示)がある前となるスタートレバー操作の時点t1Aにおいてバトル画像の表示を開始し、操作成功画像d10Sの表示を行う第3停止操作の時点t1Dにおいてはバトル画像の表示を継続し、操作成功画像d10Sが表示されていない時点t1Eにおいてバトル敗北画像d30Fを表示する。このような表示により、バトル画像は予め決まったストーリーの画像を順次表示しているだけであって、バトル画像の表示内容と遊技者の操作の結果とに関連性がない印象を与えることができる。つまり、遊技者は、停止操作の結果とは別の結果に基づいてナビ発生状態が終了することを認識することができる。
一方、スロットマシン1100は、操作ナビの報知内容に従わず不正解の操作が行われた場合には、図77(b)に示すように、失敗の操作である第2停止操作の時点t1Cにおいて、操作ナビに対する操作失敗画像d10Fを表示し、その後、操作失敗画像d10Fを消去した後の時点t1Eにおいて、バトル敗北画像d30Fを表示する。失敗の操作が第1停止操作の時点t1Bに生じる場合も同様である。すなわち、この場合には、変形例6と同一の動作を行う。
なお、遊技者は、失敗の操作を行ったためにバトル敗北画像d30Fの表示があったと勘違いする可能性がある。そこで、操作結果の表示(操作成功画像d10Sの表示)がある前となるスタートレバー操作の時点t1Aにおいてバトル画像の表示を開始し、操作失敗画像d10Fの表示を行う第2停止操作の時点t1Cにおいてはバトル画像の表示を継続し、第3停止操作の時点t1Dにおいてはバトル画像の表示を継続し、操作失敗画像d10Fが表示されていない時点t1Eにおいてバトル敗北画像d30Fを表示する。このような表示により、バトル画像は予め決まったストーリーの画像を順次表示しているだけであって、バトル画像の表示内容と遊技者の操作の結果とに関連性がない印象を与えている。
また、同様にして、図76(a)に示した変形例6では、操作ナビの報知内容に従った停止操作をして小役4(共通ベル)に入賞した場合、操作成功画像d10Sとバトル勝利画像d30Sを同時に同一の画面上に表示したが(図76(a)参照)、操作ナビの報知内容に従った停止操作をして小役4(共通ベル)に入賞した場合には、操作成功画像d10Sとバトル勝利画像d30Sを異なるタイミングで表示してもよい(変形例6−2)。
図78は、変形例6−2のナビ発生状態1の小役4(共通ベル)の内部当選に対して操作ナビを実行したゲームのタイムチャートである。図78(a)は、操作ナビの報知内容に従った停止操作をして小役4(共通ベル)に入賞した場合、図78(b)は、操作ナビの報知内容に従わない停止操作をして小役4(共通ベル)に入賞した場合を示している。なお、図78に示したゲームにおける操作ナビの報知内容は「右中左」である。
スロットマシン1100は、操作ナビの報知内容に従った停止操作が行われた場合には、図78(a)に示すように、第3停止操作の時点t1Dにおいて操作成功画像d10Sを表示し、操作成功画像d10Sを消去した後の時点t1Eにバトル勝利画像d30Sを表示する。遊技者は、停止操作の結果とは別の結果に基づいてナビ発生状態が継続することを認識することができる。
なお、遊技者は、成功の操作を行ったためにバトル勝利画像d30Sの表示があったと勘違いする可能性がある。そこで、操作結果の表示(操作成功画像d10Sの表示)がある前となるスタートレバー操作の時点t1Aにおいてバトル画像の表示を開始し、操作成功画像d10Sの表示を行う第3停止操作の時点t1Dにおいてはバトル画像の表示を継続し、操作成功画像d10Sが表示されていない時点t1Eにおいてバトル勝利画像d30Sを表示する。このような表示により、バトル画像は予め決まったストーリーの画像を順次表示しているだけであって、バトル画像の表示内容と遊技者の操作の結果とに関連性がない印象を与えている。
一方、スロットマシン1100は、操作ナビの報知内容に従わない停止操作が行われたには、図78(b)に示すように、失敗の操作である第2停止操作の時点t1Cにおいて、操作ナビに対する操作失敗画像d10Fを表示し、その後、操作失敗画像d10Fを消去した後の時点t1Eにおいて、バトル勝利画像d30Sを表示する。失敗の操作が第1停止操作の時点t1Bに生じる場合も同様である。すなわち、この場合には、変形例6と同一の動作を行う。
なお、遊技者は、失敗の操作を行ったにも係わらずバトル勝利画像d30Sの表示があると違和感を抱く可能性がある。そこで、操作結果の表示(操作失敗画像d10Fの表示)がある前となるスタートレバー操作の時点t1Aにおいてバトル画像の表示を開始し、操作失敗画像d10Fの表示を行う第2停止操作の時点t1Cにおいてはバトル画像の表示を継続し、第3停止操作の時点t1Dにおいてはバトル画像の表示を継続し、操作失敗画像d10Fが表示されていない時点t1Eにおいてバトル勝利画像d30Sを表示する。このような表示により、バトル画像は予め決まったストーリーの画像を順次表示しているだけであって、バトル画像の表示内容と遊技者の操作の結果とに関連性がない印象を与えている。
また、変形例6では、バトル演出をスタートレバー操作に基づいて実行開始したが、バトル演出の実行開始契機はこれに限定されない。例えば、操作ナビ演出が終了後にバトルシーン演出を実行するようにしてもよい(変形例6−3)。
図79及び図80は、変形例6−3の操作ナビ及びバトル演出の流れを示すタイムチャートである。詳しくは、図79(a)は、ナビ発生状態1の最後の操作ナビを実行したゲームにおいて、報知内容に従った正解の操作が行われて小役3(押順ベル)に入賞した場合、図79(b)は、最後の操作ナビを実行したゲームにおいて、報知内容に従わない不正解の操作が行われて小役3(押順ベル)に入賞しなかった場合、図80(a)は、ナビ発生状態1の小役4(共通ベル)の内部当選に対して操作ナビを実行したゲームにおいて、操作ナビの報知内容に従った停止操作が行われて小役4(共通ベル)に入賞した場合、図80(b)は、ナビ発生状態1の小役4(共通ベル)の内部当選に対して操作ナビを実行したゲームにおいて、操作ナビの報知内容に従わない停止操作が行われて小役4(共通ベル)に入賞した場合を示している。なお、図79及び図80に示したゲームにおける操作ナビの報知内容は「右中左」である。
スロットマシン1100は、操作ナビの報知内容に従った停止操作が行われた場合には、図79(a)及び図80(a)に示すように、第3停止操作の時点t1Dにおいて、操作成功画像d10Sを表示し、その後の時点t1Eにおいて、バトル演出画像d30を表示開始し、その結末としてバトル失敗画像d30F又はバトル勝利画像d30S操作失敗画像d10Fを表示する。
なお、遊技者は、成功の操作を行った後に、バトル勝利画像d30Sの表示がある場合とバトル敗北画像d30Fの表示がある場合とがあるので、違和感を抱く可能性がある。そこで、第3停止操作の時点t1Dにおいてはバトル画像を表示開始することなく、操作成功画像d10Sが表示されていない時点t1Eにおいてバトル画像d30を表示開始する。つまり、停止操作が行われた直後にバトル画像d30を表示開始しないことで、バトル画像の表示内容と遊技者の操作の結果とに関連性がない印象を与えている。
一方、スロットマシン1100は、操作ナビの報知内容に従わない停止操作が行われた場合には、図79(b)及び図80(b)に示すように、報知内容に従わない第2停止操作の時点t1Cにおいて、操作失敗画像d10Fを表示し、第3停止操作の時点t1Dの後の時点t1Eにおいて、バトル演出画像d30を表示開始し、その結末としてバトル失敗画像d30F又はバトル勝利画像d30S操作失敗画像d10Fを表示する。
なお、遊技者は、失敗の操作を行った後に、バトル勝利画像d30Sの表示がある場合とバトル敗北画像d30Fの表示がある場合とがあるので、違和感を抱く可能性がある。そこで、第2停止操作の時点t1C(または、第1停止操作の時点t1B)においてはバトル画像を表示開始することなく、操作失敗画像d10Fが表示されていない時点t1Eにおいてバトル画像d30を表示開始する。つまり、停止操作が行われた直後にバトル画像d30を表示開始しないことで、バトル画像の表示内容と遊技者の操作の結果とに関連性がない印象を与えている。
図81は、変形例6−3におけるナビ発生状態ランプ1190の点灯時期を示すタイムチャートである。図81(a)は、ナビ発生状態1の最後の操作ナビを実行したゲームにおいて、正解の操作が行われて小役3(押順ベル)に入賞した場合、図81(b)は、ナビ発生状態1の小役4(共通ベル)の内部当選に対して操作ナビを実行したゲームにおいて、操作ナビの報知内容に従った停止操作が行われて小役4(共通ベル)に入賞した場合を示している。なお、図81に示したゲームにおける正解の操作順序は「右中左」なので、操作ナビの報知内容は「右中左」である。
操作ナビを実行したゲームにおいてナビ発生状態1が終了する場合には、図81(a)に示すように、次ゲームのメダル投入の時点t11まで、ナビ発生状態ランプ1190は点灯する。すなわち、変形例6−3では、バトル画像d30の結末であるバトル敗北画像d30Fを表示した後にナビ発生状態ランプ1190を非点灯とするようにしている。バトル敗北画像d30Fの表示タイミングよりも先のタイミングでナビ発生状態ランプ1190を非点灯にしてしまうと、遊技者はバトル画像d30の結末を見ることなく、ナビ発生状態1の終了/継続の結果を認識してしまうからである。
一方、操作ナビを実行したゲームにおいてナビ発生状態1が終了しない場合には、ナビ発生状態ランプ1190は次ゲームのメダル投入の時点t11以降も点灯を継続する。なおナビ発生状態1が継続する場合には、バトル演出の結末においてバトル勝利画像d30Sを表示する例に限定されず、図81(b)に示すように、一旦結末においてバトル敗北画像d30Fを表示し、その後、復活画像d30Sを表示するようにしてもよい。
なお、変形例6−3においては、操作ナビを実行した後にバトル演出を実行するので、小役4(共通ベル)に内部当選したことに基づく操作ナビを実行するゲームにおいて、操作ナビの報知内容に従わない停止操作が行われた場合には、第3停止操作直後に小役4(共通ベル)に内部当選したことを遊技者に把握されてしまうという欠点があった(図80(b)参照)。操作失敗画像d10Fが表示されても、小役4(共通ベル)に入賞し、メダルが払い出されるためである。そのため、第3停止操作後に、バトル演出を実行しても、バトル演出は実質的な意味を有していなかった。
そこで、このような場合には、つまり、変形例6−3において、小役4(共通ベル)に内部当選したことに基づく操作ナビを実行するゲームにおいて、操作ナビの報知内容に従わない停止操作が行われた場合には、操作ナビを実行した後にバトル演出を実行しないようにしてもよい(変形例6−4)。
図82は、変形例6−4の操作ナビ及びバトル演出の流れを示すタイムチャートである。詳しくは、図82(a)は、ナビ発生状態1の小役4(共通ベル)の内部当選に対して操作ナビを実行したゲームにおいて、操作ナビの報知内容に従った停止操作が行われて小役4(共通ベル)に入賞した場合、図82(b)は、ナビ発生状態1の小役4(共通ベル)の内部当選に対して操作ナビを実行したゲームにおいて、操作ナビの報知内容に従わない停止操作が行われて小役4(共通ベル)に入賞した場合を示している。なお、図82に示したゲームにおける操作ナビの報知内容は「右中左」である。
スロットマシン1100は、操作ナビの報知内容に従った停止操作が行われた場合、図82(a)に示すように、操作ナビを実行した後にバトル演出を実行する。すなわち、この場合には、変形例6−3と同一の動作を行う(図80(a)参照)。
一方、スロットマシン1100は、操作ナビの報知内容に従わない停止操作が行われた場合、図82(b)に示すように、操作ナビを実行した後にバトル演出を実行しない。つまり、スタートレバー操作時にバトル演出の実行を予定するが、操作ナビに従わない操作があったと判定された場合には、予定したバトル演出の実行を中止する。これにより、無駄なバトル演出を実行することはない。
・小役3(押順ベル)の正解操作のバリエーション
また、上記施形態(第4実施形態)では、小役3(押順ベル)に内部当選した場合、正解の操作を、第1停止操作から第3停止操作までに設定していた、つまり所謂6択の操作内容の中の一つを正解の操作としたが、第1停止操作に対して正解の操作を設定する、つまり所謂3択の操作内容の中の一つを正解の操作としてもよい(変形例7)。例えば、小役3(押順ベル)に内部当選した場合、図83(a)に示すように、第1停止リールを左リール1110とする停止操作(以下、「左」と略す)、第1停止リールを中リール1111とする停止操作(以下、「中」と略す)、及び第1停止リールを右リール1112とする停止操作(以下、「右」と略す)の中のいずれか一つを正解の停止操作として設定し、遊技者が、この正解の停止操作をしたときに小役3(押順ベル)に入賞するようにしてもよい。しかしながら、変形例7の操作ナビでは、図83(b)に示すように、所謂6択の操作順序の中から正解の操作内容の一つを報知する。例えば、「左」が正解の停止操作として設定された場合、「左中右」又は「左右中」が正解の停止操作なので、操作ナビでは、「左中右」又は「左右中」のいずれか一つが報知されるものである。
上記実施形態(第4実施形態)では、小役3(押順ベル)の内部当選に対して操作ナビを実行したゲームでは、遊技者が操作ミスをした場合、小役3(押順ベル)に入賞しないことから、内部当選役が小役3(押順ベル)であることが遊技者にバレてしまうという欠点があったが、この変形例7では、遊技者が操作ミスをした場合でも、小役3(押順ベル)に入賞する場合があるので、内部当選役が小役3(押順ベル)であることが遊技者にバレにくいという利点がある。
図83(c)は、変形例7の操作ナビ及びバトル演出の流れを示すタイムチャートである。詳しくは、ナビ発生状態1の小役3(押順ベル)に内部当選したゲームにおいて、操作ナビの報知内容に従わない停止操作かつ正解の停止操作が行われて、小役3(押順ベル)に入賞した場合のタイムチャートである。なお、図83(c)に示したゲームにおける正解の停止操作は「右」であり、操作ナビの報知内容は「右中左」である。また、図83(c)は、変形例6−3の遊技性(操作ナビを実行終了後にバトル演出を実行開始する遊技性)を踏襲している。
遊技者は、図83(c)に示すように、「右左中」の停止操作を行っているので、正解の停止操作をする一方、操作ナビの報知内容に従った停止操作をしていない。そのため、スロットマシン1100は、操作ナビの報知内容に従わない第2停止操作の時点t1Cにおいて、操作ナビ画像d10を消去する。このように操作ナビの報知内容に従わない操作をした場合、操作失敗画像d10Fを表示するのでなく、その時点からそれまで表示されていた操作ナビ画像d10を消去するようにしてもよい。
しかしながら、遊技者は、正解の停止操作をしたので、スロットマシン1100は、第3停止操作の時点t1Dにおいて小役3入賞を示す入賞画像d40(例えば、「8枚ゲット」などの文言画像)を表示し、その後の時点t1Eからバトル演出を実行開始する。なお、図83(c)に示したゲームでは、バトル演出の結末は勝利となり、ナビ発生状態1は継続するので、この場合には、さらに遊技者は当該ゲームにおいて小役4(共通ベル)に当選したと勘違いする可能性も高い。
このように、操作ナビの報知内容の一部に正解の停止操作が含まれるようにした場合には、操作ナビの報知内容に従わない停止操作をした場合であっても、遊技者が正解の停止操作をして小役3(押順ベル)に入賞する場合があるので、遊技者は、入賞結果から小役3(押順ベル)に内部当選したのか小役4(共通ベル)に内部当選したのか推察することができない。すなわち、小役3(押順ベル)の内部当選に対して操作ナビを実行したゲームにおいても、小役4(共通ベル)の内部当選に対して操作ナビを実行したゲームにおいても、操作ナビの報知内容に従わない停止操作をした場合には、ベルに入賞し、ナビ発生状態1が継続する場合があるので、いずれのベルに内部当選したかを推察することはさらに困難になる。
・操作ナビの残回数表示
なお、上記実施形態(第4実施形態)では、操作ナビを実行したゲームにおいて小役3(押順ベル)又は小役4(共通ベル)のいずれに内部当選したのかを遊技者に把握されないために、操作ナビの残回数を表示しなかった。しかしながら、操作ナビの残回数を表示するようにしてもよい(変形例8)。ただし、変形例8では、ナビ発生状態において小役3(押順ベル)又は小役4(共通ベル)のいずれかに内部当選した場合には、抽選(以下、「規定回数追加抽選」という)により規定回数を追加するようにする。操作ナビを実行したゲームにおいて小役3(押順ベル)又は小役4(共通ベル)のいずれに内部当選したのかを遊技者に把握されないためである。また、操作ナビカウンタの値は、小役3(押順ベル)又は小役4(共通ベル)のいずれに内部当選し、操作ナビを実行した場合に1減算される。すなわち、操作ナビカウンタの値は表示される操作ナビの残回数と一致する。
図84(a)は、変形例8において、規定回数が1であるナビ発生状態1のナビ期間におけるスロットマシン1100の動作概要を示すタイムチャートである。図84(b)は、ナビ発生状態1(RT1−2)移行時の規定回数抽選に用いられる規定回数抽選テーブル、図84(c)は、ナビ発生状態1(RT1−2)における規定回数追加抽選に用いられる規定回数追加抽選テーブルを模式的に示す図である。規定回数抽選では、図84(b)に示すように、規定回数として、1、2又は3のいずれかの値が抽選で決定され、規定回数追加抽選では、図84(c)に示すように、追加回数として、0、1又は2のいずれかの値が抽選で決定される。なお、規定回数抽選及び規定回数追加抽選は、主制御部1300によって行われる抽選処理である。
図84(a)は、ナビ期間の3ゲーム目及び5ゲームにおいて小役4(共通ベル)に内部当選して、操作ナビを実行し、7ゲーム目において小役3(押順ベル)に内部当選して、操作ナビを実行した場合を示している。なお、ナビ期間の3ゲーム目では、規定回数追加抽選において追加回数2回が決定され、ナビ期間の5及び7ゲーム目では、規定回数追加抽選において追加回数0回が決定されている。
残回数表示は、図示しないが液晶表示装置1157上に表示される、ナビ期間の1ゲーム目及び2ゲーム目では、操作ナビは実行されないので、操作ナビカウンタの値は初期値の1のままであり、残回数表示においても「残1回」が表示される。
次いで、ナビ期間の3ゲーム目は、小役4(共通ベル)に内部当選し、操作ナビを実行するゲームである。また、当該ゲームの規定回数追加抽選において2回が決定されたので、主制御部1300から第1副制御部1400に送信される操作ナビコマンドには、操作ナビの報知内容を示すナビ情報、及びには追加回数を示す回数情報が含まれる。この結果、ナビ期間の3ゲーム目の残回数表示では、「残1回」→「残0回」(操作ナビを実行したので1減算)→「残2回」(追加回数加算)という表示変遷が行われる。一方、操作ナビカウンタの値は最終的な残回数である2が設定される。
このように変形例8の操作ナビでは、残回数の変化が生じた場合、最終的な残回数を表示するだけでなく、その変遷を伴って残回数を表示する。
次いで、ナビ期間の5ゲーム目は、小役4(共通ベル)に内部当選し、操作ナビを実行するゲームである。また、当該ゲームの規定回数追加抽選において0回が決定されたので、操作ナビカウンタの値は1が設定され、ナビ期間の5ゲーム目の残回数表示では、「残2回」→「残1回」という表示が行われる。
次いで、ナビ期間の7ゲーム目は、小役3(押順ベル)に内部当選し、操作ナビを実行するゲームである。当該ゲームの規定回数追加抽選において0回が決定されたので、操作ナビカウンタの値は0が設定され、ナビ期間の7ゲーム目の残回数表示では、「残1回」→「残0回」という表示が行われる。なお、操作ナビカウンタの値は0なので、このゲームにおいてナビ期間は終了となり、ナビ発生状態1(RT1−2)は終了する。
変形例8によれば、操作ナビの残回数を表示するが、操作ナビを実行したゲームにおいて操作ナビの規定回数を追加することが可能なので、遊技者は操作ナビの残回数の変化から、操作ナビを実行したゲームの内部当選役が小役3(押順ベル)であるか小役4(共通ベル)であるかを判断することはできない。すなわち、操作ナビを実行したゲームにおいて小役4(共通ベル)の内部当選が遊技者に把握されることは困難となっている。
・小役4(共通ベル)に対応する図柄組合せのバリエーション
なお、上記実施形態(第4実施形態)では、小役3(押順ベル)と小役4(共通ベル)に対応する図柄組合せをいずれも「ベル−ベル−ベル」とし、小役3(押順ベル)と小役4(共通ベル)の図柄組合せを完全同一とした。しかしながら、小役3(押順ベル)と小役4(共通ベル)の図柄組合せはこれに限定されない。例えば、小役3(押順ベル)に対応する図柄組合せを「ベル−ベル−ベル」、小役4(共通ベル)に対応する図柄組合せを「ベル−ベル−ベル」及び「ベル−ベル−リプレイ」とし、小役4(共通ベル)内部当選時には、一の操作が行われた場合には、「ベル−ベル−ベル」、他の操作が行われた場合には、「ベル−ベル−リプレイ」が有効ライン上に揃うようにしてもよい。すなわち、小役3(押順ベル)が入賞した場合の停止態様は、小役4(共通ベル)が入賞した場合の停止態様と完全同一でなくてもよい。
・その他の遊技性
なお、遊技台においては、様々な遊技性を取り入れることが可能である。例えば、ナビ期間を実行する権利を得た場合であっても、小役4(共通ベル)が内部当選したゲームにおいて操作ナビを実行することのある期間と、小役4(共通ベル)が内部当選したゲームにおいて操作ナビを実行することのない期間と、を交互に実行する遊技性としてもよい。後者の期間では小役4の入賞数から設定値が予測し易くなるが、前者の期間があることで、後者の期間は短いものとすることができるので設定値の予測を困難なものとすることができる。
さらに、ナビ期間を実行する権利を得た場合であっても、ナビ期間のうちの特定の期間(例えば、特別役1または特別役2に内部当選している期間)において、小役3(押順ベル)に内部当選した場合には、押順ナビを実行しないようにし、小役4(共通ベル)に内部当選した場合には、押順ナビを実行するようにしてしてもよい。特別役1または特別役2に内部当選している期間は、遊技者に不利な期間(メダルが減少する期間)であることが一般的であるので、押順ナビの実行回数から設定値を予測し易い期間だとしても、設定値を予測できたときの利益を上回る損失が見込める期間だからである。遊技者はこの期間を好んで長引かせることはないが、特別役1または特別役2に対応する図柄組み合わせを入賞ライン上に停止できなかったために期間を長引かせてしまった場合には、救済的な意味合いで遊技者の利益となる場合がある。
・第2実施形態の変形例A〜Gとの組合せ
上記実施形態(第4実施形態)を第2実施形態の変形例A、Bと組み合わせてもよい。例えば、ナビ期間の開始とともに挿入画像d30の表示を開始し、ナビ期間の終了とともに挿入画像d30の表示を終了する、つまり、ナビ期間において毎ゲーム、挿入画像d30の表示を行うようにしてもよい。この場合には、挿入画像d30を表示している状況下において、小役3(押順ベル)又は小役4(共通ベル)に内部当選した場合には、操作ナビを実行する。挿入画像d30を表示することにより、操作ナビをより目立たせることができるので、遊技者の操作ミスをより軽減することができる。すなわち、ナビ期間において遊技者が従わない操作を行った場合には、遊技者に内部当選した役が小役3(押順ベル)であるか小役4(共通ベル)であるかを把握されることがあったが、この場合には内部当選役が把握される可能性を小さくすることができる。
また、上記実施形態(第4実施形態)を第2実施形態の変形例Cと組み合わせてもよい。例えば、ナビ期間において小役3(押順ベル)又は小役4(共通ベル)に内部当選した場合、大きな報知画像を表示する大操作ナビ、又は小さい報知画像を表示する小操作ナビのいずれかを実行するようにしてもよい。そして、小役4(共通ベル)に内部当選した場合には、小役3(押順ベル)に内部当選した場合よりも、大操作ナビを実行する確率を若干高くするのが好ましい。小役4(共通ベル)に内部当選したゲームでは、小役3(押順ベル)に内部当選したゲームよりも、操作ナビをより目立たせる可能性が大きくなるので、遊技者の操作ミスをより軽減させることになる。この結果、小役4(共通ベル)に内部当選したゲームにおいて操作ミスが軽減され、遊技者に内部当選した役が小役3(押順ベル)であるか小役4(共通ベル)であるかを把握される可能性を小さくすることができる。
また、上記実施形態(第4実施形態)を第2実施形態の変形例Dと組み合わせてもよい。例えば、ナビ期間の開始とともに挿入画像d30である「すだれ」の下限位置を第1の位置(図35(a−2)参照)にして表示開始し、挿入画像d30をナビ期間の終了まで継続的に表示するようにし、ナビ期間において小役3(押順ベル)又は小役4(共通ベル)に内部当選した場合、挿入画像d30である「すだれ」の下限位置を第2の位置(図35(a−3)参照)まで移動させる(以下、移動という)、又は挿入画像d30である「すだれ」の下限位置を第1の位置のまま停止させる(以下、停止という)、のいずれかを実行するようにしてもよい。そして、小役4(共通ベル)に内部当選した場合には、小役3(押順ベル)に内部当選した場合よりも、「移動」を実行する確率を若干高くするのが好ましい。小役4(共通ベル)に内部当選したゲームでは、小役3(押順ベル)に内部当選したゲームよりも、操作ナビをより目立たせる可能性が大きくなるので、遊技者の操作ミスをより軽減させることになる。この結果、小役4(共通ベル)に内部当選したゲームにおいて操作ミスが軽減され、遊技者に内部当選した役が小役3(押順ベル)であるか小役4(共通ベル)であるかを把握される可能性を小さくすることができる。
また、上記実施形態(第4実施形態)を第2実施形態の変形例Fと組み合わせてもよい。例えば、ナビ期間の開始とともに挿入画像d30を表示開始し、挿入画像d30をナビ期間の終了まで継続的に表示するようにした場合、ナビ発生状態1(RT1−2)より遊技期間が長いナビ発生状態2(RT1−3)では、ナビ発生状態1(RT1−2)よりも、より目立つ色の挿入画像d30が選択される確率を若干高くなるようにしてもよい。すなわち、遊技者にとって有利な状態において、より目立つ色の挿入画像d30が表示される確率を若干高くしてもよい。遊技者は、挿入画像d30の色又は模様を見ることにより、有利な状態であるか否かを判定することができる。
<実施形態のまとめ>
以上述べたように、上記実施形態(例えば、第2実施形態)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、回転中の前記複数のリールを個別に停止させるために操作される複数の停止操作手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、画像表示領域に画像を表示する画像表示手段(例えば、演出画像表示装置157、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500など)と、を備えた遊技台であって、前記画像表示手段は、前記画像表示領域に前記複数の停止操作手段の停止操作順序を示す報知画像(例えば、操作条件報知演出の操作特定画像d10、d10B)を表示する手段であり、前記画像表示手段は、第一の条件が成立した場合(例えば、AT状態において操作順序役に内部当選した場合であってスタートレバー操作や停止操作などの遊技操作が行われたとき)、前記報知画像の少なくとも一部の画像の表示面積を拡大する手段であり(例えば、図30など)、前記画像表示手段は、前記画像表示領域に背景画像(例えば、AT背景画像d2)を表示する手段であり、前記画像表示手段は、前記画像表示領域に挿入画像(例えば、状態遷移示唆演出の挿入画像d30)を表示する手段であり、前記挿入画像は、拡大と縮小を連続的に行って表示面積を変化させる画像であり(例えば、図35、37、38など)、前記画像表示手段は、第二の条件が成立した場合(例えば、AT状態の最終ゲームにおいてスタートレバー操作や停止操作などの遊技操作が行われたとき)、前記背景画像の表示面積を縮小するために前記挿入画像の表示面積を変化する手段であり、前記画像表示手段は、前記第一の条件及び前記第二の条件の双方が同時に成立した場合(例えば、AT状態の最終ゲームにおいて操作順序役に内部当選した場合であって、スタートレバー操作が行われたときなど)、前記報知画像のうちの少なくとも一部の画像の表示面積を拡大するとともに前記挿入画像の表示面積を変化する手段である(例えば、図36、図39など)、ことを第一の基本的構成とする。
この第一の基本的構成によれば、第一の条件と第二の条件が成立した場合、挿入画像を拡大縮小表示させて背景画像の表示領域を狭めつつ、表示される報知画像の大きさを拡大していくので、報知画像を目立たせることができ、遊技者は、報知画像の内容を明確かつ迅速に把握することができる。すなわち、第一の基本的構成の遊技台は、従来の情報表示が改良された新規の遊技台となっている。
また、上記実施形態(例えば、第2実施形態)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、回転中の前記複数のリールを個別に停止させるために操作される複数の停止操作手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、画像表示領域に画像を表示する画像表示手段(例えば、演出画像表示装置157、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500など)と、を備えた遊技台であって、前記画像表示手段は、前記画像表示領域に前記複数の停止操作手段の停止操作順序を示す報知画像(例えば、操作条件報知演出の操作特定画像d10、d10B)を表示する手段であり、前記画像表示手段は、第一の条件が成立した場合(例えば、AT状態において操作順序役に内部当選した場合であってスタートレバー操作や停止操作などの遊技操作が行われたとき)、前記報知画像の少なくとも一部の画像の表示面積を拡大する手段であり(例えば、図30など)、前記画像表示手段は、前記画像表示領域に背景画像(例えば、AT背景画像d2)を表示する手段であり、前記画像表示手段は、前記画像表示領域に挿入画像(例えば、状態遷移示唆演出の挿入画像d30)を表示する手段であり、前記挿入画像は、拡大と縮小を連続的に行って表示面積を変化させる画像であり(例えば、図35、37、38など)、前記画像表示手段は、第二の条件が成立した場合(例えば、AT状態の最終ゲームにおいてスタートレバー操作や停止操作などの遊技操作が行われたとき、AT状態の最終ゲームの前ゲーム終了時など)、前記背景画像の表示面積を縮小するために前記挿入画像の表示面積を変化する手段であり、前記画像表示手段は、前記第二の条件が成立して前記挿入画像の表示面積を変化する期間において前記第一の条件が成立した場合(例えば、第二の条件は、AT状態の最終ゲームの前ゲームの終了時に成立し、第一の条件は、AT状態の最終ゲームにおいて操作順序役に内部当選した場合のスタートレバー時に成立した場合など)、前記挿入画像の表示面積を変化するとともに前記報知画像のうちの少なくとも一部の画像の表示面積を拡大する手段である(例えば、図36、図39など)、ことを第二の基本的構成とする。
この第二の基本的構成によれば、第一の条件と第二の条件が成立した場合、挿入画像を拡大縮小表示させて背景画像の表示領域を狭めつつ、表示される報知画像の大きさを拡大していくので、報知画像を目立たせることができ、遊技者は、報知画像の内容を明確かつ迅速に把握することができる。すなわち、第二の基本的構成の遊技台は、従来の情報表示が改良された新規の遊技台となっている。
また、上記第一の基本的構成又は第二の基本的構成において、前記画像表示領域は、矩形領域であり、前記挿入画像は、前記矩形領域の全周に亘って内縁近傍に表示される画像である(例えば、図40(a)など)、ことを第一の好適な構成とする。
第一の好適な構成によれば、背景画像の表示領域を狭める印象が強くなるので、より報知画像を目立たせることができる。
また、上記第一の基本的構成、第二の基本的構成又は第一の好適な構成において、前記挿入画像は、表示面積の拡大と表示面積の一部の消失とを連続的に行う炎、水、又は煙の動作を示す画像である(例えば、図38など)、ことを第二の好適な構成とする。
第二の好適な構成によれば、挿入画像と背景画像の境界が曖昧になるので、挿入画像の表示面積の変化を違和感なく表現することができる。
また、上記実施形態(例えば、第2実施形態)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、回転中の前記複数のリールを個別に停止させるために操作される複数の停止操作手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、画像表示領域に画像を表示する画像表示手段(例えば、演出画像表示装置157、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500など)と、を備えた遊技台であって、前記画像表示手段は、前記画像表示領域に前記複数の停止操作手段の停止操作順序を示す報知画像(例えば、操作条件報知演出の操作特定画像d10、d10B)を表示する手段であり、前記報知画像は、第一の報知画像(例えば、図42の下段の操作特定画像d10、d10B)と、前記第一の報知画像よりも大きな第二の報知画像(例えば、図42の上段の操作特定画像d10、d10B)と、を備え、前記画像表示手段は、第一の場合(例えば、RT2(AT状態)などの演出状態1、など)において、前記画像表示領域に前記第一の報知画像を表示する一方、第二の場合(例えば、RT3(AT状態)などの演出状態2、など)において、前記画像表示領域に前記第二の報知画像を表示する手段であり、前記画像表示手段は、前記第一の場合において第一の条件が成立した場合(例えば、AT状態において操作順序役に内部当選した場合であってスタートレバー操作や停止操作などの遊技操作が行われたとき)、前記第一の報知画像の少なくとも一部の画像の表示面積を拡大する一方、前記第二の場合において前記第一の条件が成立した場合、前記第二の報知画像の少なくとも一部の画像の表示面積を拡大する手段であり、前記画像表示手段は、前記画像表示領域に背景画像(例えば、AT背景画像d2)を表示する手段であり、前記画像表示手段は、前記画像表示領域に挿入画像(例えば、状態遷移示唆演出の挿入画像d30)を表示する手段であり、前記画像表示手段は、第二の条件が成立した場合(例えば、AT状態の最終ゲームにおいてスタートレバー操作や停止操作などの遊技操作が行われたとき)、前記背景画像の表示面積を縮小するために前記挿入画像の表示面積を拡大する手段であり(例えば、図35など)、前記画像表示手段は、前記第一の場合において前記第一の条件及び前記第二の条件の双方が同時に成立した場合(例えば、AT状態の最終ゲームにおいて操作順序役に内部当選した場合であって、スタートレバー操作が行われたときなど)、前記第一の報知画像のうちの少なくとも一部の画像の表示面積を拡大するとともに前記第一の報知画像に向けて前記挿入画像の表示面積を拡大する一方、前記第二の場合において前記第一の条件及び前記第二の条件の双方が同時に成立した場合、前記第二の報知画像のうちの少なくとも一部の画像の表示面積を拡大するとともに前記第二の報知画像に向けて前記挿入画像の表示面積を拡大する手段である(例えば、図43)、ことを第三の基本的構成とする。
この第三の基本的構成によれば、第一の条件と第二の条件が成立した場合、挿入画像を拡大表示させて背景画像の表示領域を狭めつつ、表示される報知画像の大きさを拡大していくので、報知画像を目立たせることができ、遊技者は、報知画像の内容を明確かつ迅速に把握することができる。また、有利な遊技状態においては報知画像がより大きくなるので、報知画像をさらに目立たせることができる。すなわち、第三の基本的構成の遊技台は、従来の情報表示が改良された新規の遊技台となっている。
また、上記実施形態(例えば、第2実施形態)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、回転中の前記複数のリールを個別に停止させるために操作される複数の停止操作手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、画像表示領域に画像を表示する画像表示手段(例えば、演出画像表示装置157、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500など)と、を備えた遊技台であって、前記複数の遊技状態は、前記画像表示手段は、前記画像表示領域に前記複数の停止操作手段の停止操作順序を示す報知画像(例えば、操作条件報知演出の操作特定画像d10、d10B)を表示する手段であり、前記報知画像は、第一の報知画像(例えば、図42の下段の操作特定画像d10、d10B)と、前記第一の報知画像よりも大きな第二の報知画像(例えば、図42の上段の操作特定画像d10、d10B)と、を備え、前記画像表示手段は、第一の場合(例えば、RT2(AT状態)などの演出状態1、など)において、前記画像表示領域に前記第一の報知画像を表示する一方、第二の場合(例えば、RT3(AT状態)などの演出状態2、など)において、前記画像表示領域に前記第二の報知画像を表示する手段であり、前記画像表示手段は、前記第一の場合において第一の条件が成立した場合(例えば、AT状態において操作順序役に内部当選した場合であってスタートレバー操作や停止操作などの遊技操作が行われたとき)、前記第一の報知画像の少なくとも一部の画像の表示面積を拡大する一方、前記第二の場合において前記第一の条件が成立した場合、前記第二の報知画像の少なくとも一部の画像の表示面積を拡大する手段であり、前記画像表示手段は、前記画像表示領域に背景画像(例えば、AT背景画像d2)を表示する手段であり、前記画像表示手段は、前記画像表示領域に挿入画像(例えば、状態遷移示唆演出の挿入画像d30)を表示する手段であり、前記画像表示手段は、第二の条件が成立した場合(例えば、AT状態の最終ゲームにおいてスタートレバー操作や停止操作などの遊技操作が行われたとき、AT状態の最終ゲームの前ゲーム終了時など)、前記背景画像の表示面積を縮小するために前記挿入画像の表示面積を拡大する手段であり(例えば、図35など)、前記画像表示手段は、前記第一の場合において前記第二の条件が成立して前記挿入画像の表示面積を拡大する期間に前記第一の条件が成立した場合(例えば、第二の条件は、AT状態の最終ゲームの前ゲームの終了時に成立し、第一の条件は、AT状態の最終ゲームにおいて操作順序役に内部当選した場合のスタートレバー時に成立した場合など)、前記挿入画像の表示面積を拡大するとともに前記第一の報知画像のうちの少なくとも一部の画像の表示面積を拡大する一方、前記第二の場合において前記第二の条件が成立して前記挿入画像の表示面積を拡大する期間に前記第一の条件が成立した場合、前記挿入画像の表示面積を拡大するとともに前記第二の報知画像のうちの少なくとも一部の画像の表示面積を拡大する手段である(例えば、図43など)、ことを第四の基本的構成とする。
この第四の基本的構成によれば、第一の条件と第二の条件が成立した場合、挿入画像を拡大表示させて背景画像の表示領域を狭めつつ、表示される報知画像の大きさを拡大していくので、報知画像を目立たせることができ、遊技者は、報知画像の内容を明確かつ迅速に把握することができる。また、有利な遊技状態においては報知画像がより大きくなるので、報知画像をさらに目立たせることができる。すなわち、第四の基本的構成の遊技台は、従来の情報表示が改良された新規の遊技台となっている。
また、上記第三の基本的構成において、前記画像表示手段は、前記第二の場合において前記第一の条件及び前記第二の条件の双方が同時に成立した場合、前記第二の報知画像を前記挿入画像の少なくとも一部の画像の手前に重ねて表示する(例えば、図43(a)、(c)など)、ことを第三の好適な構成とする。
第三の好適な構成によれば、報知画像を大きく表示した場合、報知画像を挿入画像の手前に表示するので、報知画像をより目立たせることができる。
また、上記第四の基本的構成において、前記画像表示手段は、前記第二の場合において前記第二の条件が成立して前記挿入画像の表示面積を変化する期間に前記第一の条件が成立した場合、前記第二の報知画像を前記挿入画像の少なくとも一部の画像の手前に重ねて表示する(例えば、図43(a)、(c)など)、ことを第四の好適な構成とする。
第四の好適な構成によれば、報知画像を大きく表示した場合、報知画像を挿入画像の手前に表示するので、報知画像をより目立たせることができる。
また、上記第三の基本的構成、第四の基本的構成、第三の好適な構成、又は第四の好適な構成において、前記画像表示手段は、前記第一の場合において、前記画像表示領域に前記第一の報知画像を第一の揺れを伴って表示する一方、前記第二の場合において、前記画像表示領域に第二の報知画像を前記第一の揺れよりも大きな第二の揺れを伴って表示する手段である(例えば、図43(b)、(d)など)、ことを第五の好適な構成とする。
第五の好適な構成によれば、報知画像を大きく表示した場合、報知画像の揺れは大きいので、背景画像も適度に見せることができる。
また、上記第三の基本的構成、第四の基本的構成、第三の好適な構成、第四の好適な構成、又は第五の好適な構成において、前記挿入画像は、表示面積の拡大と表示面積の一部の消失とを連続的に行う炎、水、又は煙の動作を示す画像である、ことを第六の好適な構成とする。
第六の好適な構成によれば、挿入画像と背景画像の境界が曖昧になるので、挿入画像の表示面積の変化を違和感なく表現することができる。
また、上記実施形態(例えば、第2実施形態)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、回転中の前記複数のリールを個別に停止させるために操作される複数の停止操作手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、画像表示領域に画像を表示する画像表示手段(例えば、演出画像表示装置157、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500など)と、を備えた遊技台であって、前記画像表示手段は、前記画像表示領域に前記複数の停止操作手段の停止操作順序を示す報知画像(例えば、操作条件報知演出の操作特定画像d10、d10B)を表示する手段であり、前記画像表示手段は、第一の条件が成立した場合(例えば、AT状態において操作順序役に内部当選した場合であってスタートレバー操作や停止操作などの遊技操作が行われたとき)、前記報知画像の少なくとも一部の画像の表示面積を拡大する手段であり(例えば、図30など)、前記画像表示手段は、前記画像表示領域に背景画像(例えば、AT背景画像d2)を表示する手段であり、前記画像表示手段は、前記画像表示領域に挿入画像(例えば、状態遷移示唆演出の挿入画像d30)を表示する手段であり、前記画像表示手段は、第二の条件が成立した場合(例えば、AT状態の最終ゲームにおいてスタートレバー操作や停止操作などの遊技操作が行われたとき)、前記背景画像の表示面積を縮小するために前記挿入画像の表示面積を拡大する手段であり、前記挿入画像は、第一の移動をする第一の挿入画像(例えば、図44の下段の挿入画像d30)と、前記第一の移動よりも大きな第二の移動を可能とする第二の挿入画像(例えば、図44の上段の挿入画像d30)と、を備え、前記画像表示手段は、第一の場合(例えば、RT2(AT状態)などの演出状態1、など)において前記画像表示領域に前記第一の挿入画像を表示する一方、第二の場合(例えば、RT3(AT状態)などの演出状態2、など)において前記画像表示領域に前記第二の挿入画像を表示する手段であり、前記画像表示手段は、前記第一の場合において前記第二の条件が成立した場合、前記背景画像の表示面積を縮小するために前記第一の挿入画像の表示面積を拡大する一方、前記第二の場合において前記第二の条件が成立した場合、前記背景画像の表示面積を縮小するために前記第二の挿入画像の表示面積を拡大する手段であり、前記画像表示手段は、前記第一の場合において前記第一の条件及び前記第二の条件の双方が同時に成立した場合(例えば、AT状態の最終ゲームにおいて操作順序役に内部当選した場合であって、スタートレバー操作が行われたときなど)に、前記報知画像のうちの少なくとも一部の画像の表示面積を拡大するとともに前記第一の挿入画像の表示面積を拡大する一方、前記第二の場合において前記第一の条件及び前記第二の条件の双方が同時に成立した場合に、前記報知画像のうちの少なくとも一部の画像の表示面積を拡大するとともに前記第二の挿入画像の表示面積を拡大する手段である(例えば、図44など)、ことを第五の基本的構成とする。
この第五の基本的構成によれば、第一の条件と第二の条件が成立した場合、挿入画像を拡大表示させて背景画像の表示領域を狭めつつ、表示される報知画像の大きさを拡大していくので、報知画像を目立たせることができ、遊技者は、報知画像の内容を明確かつ迅速に把握することができる。また、有利な遊技状態においては挿入画像の移動量がより大きくなるので、報知画像をさらに目立たせることができる。すなわち、第五の基本的構成の遊技台は、従来の情報表示が改良された新規の遊技台となっている。
また、上記実施形態(例えば、第2実施形態)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、回転中の前記複数のリールを個別に停止させるために操作される複数の停止操作手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、画像表示領域に画像を表示する画像表示手段(例えば、演出画像表示装置157、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500など)と、を備えた遊技台であって、前記複数の遊技状態は、前記画像表示手段は、前記画像表示領域に前記複数の停止操作手段の停止操作順序を示す報知画像(例えば、操作条件報知演出の操作特定画像d10、d10B)を表示する手段であり、前記画像表示手段は、第一の条件が成立した場合(例えば、AT状態において操作順序役に内部当選した場合であってスタートレバー操作や停止操作などの遊技操作が行われたとき)、前記報知画像の少なくとも一部の画像の表示面積を拡大する手段であり(例えば、図30など)、前記画像表示手段は、前記画像表示領域に背景画像(例えば、AT背景画像d2)を表示する手段であり、前記画像表示手段は、前記画像表示領域に挿入画像(例えば、状態遷移示唆演出の挿入画像d30)を表示する手段であり、前記画像表示手段は、第二の条件が成立した場合(例えば、AT状態の最終ゲームにおいてスタートレバー操作や停止操作などの遊技操作が行われたとき、AT状態の最終ゲームの前ゲーム終了時など)、前記背景画像の表示面積を縮小するために前記挿入画像の表示面積を拡大する手段であり、前記挿入画像は、第一の移動をする第一の挿入画像(例えば、図44の下段の挿入画像d30)と、前記第一の移動よりも大きな第二の移動を可能とする第二の挿入画像(例えば、図44の上段の挿入画像d30)と、を備え、前記画像表示手段は、第一の場合(例えば、RT2(AT状態)などの演出状態1、など)において前記画像表示領域に前記第一の挿入画像を表示する一方、第二の場合(例えば、RT3(AT状態)などの演出状態2、など)において前記画像表示領域に前記第二の挿入画像を表示する手段であり、前記画像表示手段は、前記第一の場合において前記第二の条件が成立した場合、前記背景画像の表示面積を縮小するために前記第一の挿入画像の表示面積を拡大する一方、前記第二の場合において前記第二の条件が成立した場合、前記背景画像の表示面積を縮小するために前記第二の挿入画像の表示面積を拡大する手段であり、前記画像表示手段は、前記第一の場合において前記第二の条件が成立して前記第一の挿入画像の表示面積を拡大する期間に前記第一の条件が成立した場合(例えば、第二の条件は、AT状態の最終ゲームの前ゲームの終了時に成立し、第一の条件は、AT状態の最終ゲームにおいて操作順序役に内部当選した場合のスタートレバー時に成立した場合など)、前記第一の挿入画像の表示面積を拡大するとともに前記報知画像のうちの少なくとも一部の画像の表示面積を拡大する一方、前記第二の場合において前記第二の条件が成立して前記第二の挿入画像の表示面積を拡大する期間に前記第一の条件が成立した場合、前記第二の挿入画像の表示面積を拡大するとともに前記報知画像のうちの少なくとも一部の画像の表示面積を拡大する手段である(例えば、図44など)、ことを第六の基本的構成とする。
この第六の基本的構成によれば、第一の条件と第二の条件が成立した場合、挿入画像を拡大表示させて背景画像の表示領域を狭めつつ、表示される報知画像の大きさを拡大していくので、報知画像を目立たせることができ、遊技者は、報知画像の内容を明確かつ迅速に把握することができる。また、有利な遊技状態においては挿入画像の移動量がより大きくなるので、報知画像をさらに目立たせることができる。すなわち、第六の基本的構成の遊技台は、従来の情報表示が改良された新規の遊技台となっている。
また、上記第五の基本的構成において、前記画像表示手段は、前記第二の場合において前記第一の条件及び前記第二の条件の双方が同時に成立した場合、前記報知画像を前記第二の挿入画像の少なくとも一部の画像の手前に重ねて表示する(例えば、図45(a)など)、ことを第七の好適な構成とする。
第七の好適な構成によれば、挿入画像の移動を大きく表示した場合、報知画像を挿入画像の手前に表示するので、報知画像をより目立たせることができる。
また、上記第六の基本的構成において、前記画像表示手段は、前記第二の場合において前記第二の条件が成立して前記第二の挿入画像の表示面積を拡大する期間に前記第一の条件が成立した場合、前記報知画像を前記第二の挿入画像の少なくとも一部の画像の手前に重ねて表示する、ことを第八の好適な構成とする。
第八の好適な構成によれば、挿入画像の移動を大きく表示した場合、報知画像を挿入画像の手前に表示するので、報知画像をより目立たせることができる。
また、上記第五の基本的構成、第六の基本的構成、第七の好適な構成、又は第八の好適な構成において、前記第一の挿入画像は、前記第二の挿入画像と色彩又は模様が異なる画像である、ことを第八の好適な構成とする。
第八の好適な構成によれば、挿入画像の色彩又は模様に基づいて、有利な状態か否かを判別することができる。
また、上記第五の基本的構成、第六の基本的構成、第七の好適な構成、第八の好適な構成、又は第九の好適な構成において、前記挿入画像は、表示面積の拡大と表示面積の一部の消失とを連続的に行う炎、水、又は煙の動作を示す画像である、とを第九の好適な構成とする。
第九の好適な構成によれば、挿入画像と背景画像の境界が曖昧になるので、挿入画像の表示面積の変化を違和感なく表現することができる。
また、上記実施形態(例えば、第2実施形態)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、回転中の前記複数のリールを個別に停止させるために操作される複数の停止操作手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、画像表示領域に画像を表示する画像表示手段(例えば、演出画像表示装置157、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500など)と、を備えた遊技台であって、前記画像表示手段は、前記画像表示領域に前記複数の停止操作手段の停止操作順序を示す報知画像(例えば、操作条件報知演出の操作特定画像d10、d10B)を表示する手段であり、前記画像表示手段は、第一の条件が成立した場合(例えば、AT状態において操作順序役に内部当選した場合であってスタートレバー操作や停止操作などの遊技操作が行われたとき)、前記報知画像の少なくとも一部の画像の表示面積を拡大する手段であり(例えば、図30など)、 前記画像表示手段は、前記画像表示領域に背景画像(例えば、AT背景画像d2)を表示する手段であり、前記画像表示手段は、前記画像表示領域に挿入画像(例えば、状態遷移示唆演出の挿入画像d30)を表示する手段であり、前記画像表示手段は、第二の条件が成立した場合(例えば、AT状態の最終ゲームにおいてスタートレバー操作や停止操作などの遊技操作が行われたとき)、前記背景画像の表示面積を縮小するために前記挿入画像の表示面積を拡大する手段であり、前記挿入画像は、第一の色彩又は模様を有する第一の挿入画像(例えば、図46の下段の挿入画像d30)と、前記第一の色彩又は模様とは異なる第二の色彩又は模様を有する第二の挿入画像(例えば、図46の上段の挿入画像d30)と、を備え、前記画像表示手段は、第一の場合(例えば、RT2(AT状態)などの演出状態1、など)において、前記画像表示領域に前記第一の挿入画像を表示する一方、第二の場合(例えば、RT3(AT状態)などの演出状態2、など)において、前記画像表示領域に前記第二の挿入画像を表示する手段であり、前記画像表示手段は、前記第一の場合において前記第二の条件が成立した場合、前記第一の挿入画像の表示面積を拡大する一方、前記第二の場合において前記第二の条件が成立した場合、前記第二の挿入画像の表示面積を拡大する手段であり、前記画像表示手段は、前記第一の場合において前記第一の条件及び前記第二の条件の双方が同時に成立した場合(例えば、AT状態の最終ゲームにおいて操作順序役に内部当選した場合であって、スタートレバー操作が行われたときなど)に、前記報知画像のうちの少なくとも一部の画像の表示面積を拡大するとともに前記第一の挿入画像の表示面積を拡大する一方、前記第二の場合において前記第一の条件及び前記第二の条件の双方が同時に成立した場合に、前記報知画像のうちの少なくとも一部の画像の表示面積を拡大するとともに前記第二の挿入画像の表示面積を拡大する手段である(例えば、図46など)、ことを第七の基本的構成とする。
この第七の基本的構成によれば、第一の条件と第二の条件が成立した場合、挿入画像を拡大表示させて背景画像の表示領域を狭めつつ、表示される報知画像の大きさを拡大していくので、報知画像を目立たせることができ、遊技者は、報知画像の内容を明確かつ迅速に把握することができる。また、有利な遊技状態においては挿入画像の色彩又は模様が異なるので、報知画像をさらに目立たせることができる。すなわち、第七の基本的構成の遊技台は、従来の情報表示が改良された新規の遊技台となっている。
また、上記実施形態(例えば、第2実施形態)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、回転中の前記複数のリールを個別に停止させるために操作される複数の停止操作手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、画像表示領域に画像を表示する画像表示手段(例えば、演出画像表示装置157、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500など)と、を備えた遊技台であって、前記画像表示手段は、前記画像表示領域に前記複数の停止操作手段の停止操作順序を示す報知画像(例えば、操作条件報知演出の操作特定画像d10、d10B)を表示する手段であり、前記画像表示手段は、第一の条件が成立した場合(例えば、AT状態において操作順序役に内部当選した場合であってスタートレバー操作や停止操作などの遊技操作が行われたとき)、前記報知画像の少なくとも一部の画像の表示面積を拡大する手段であり(例えば、図30など)、前記画像表示手段は、前記画像表示領域に背景画像(例えば、AT背景画像d2)を表示する手段であり、前記画像表示手段は、前記画像表示領域に挿入画像(例えば、状態遷移示唆演出の挿入画像d30)を表示する手段であり、前記画像表示手段は、第二の条件が成立した場合(例えば、AT状態の最終ゲームにおいてスタートレバー操作や停止操作などの遊技操作が行われたとき、AT状態の最終ゲームの前ゲーム終了時など)、前記背景画像の表示面積を縮小するために前記挿入画像の表示面積を拡大する手段であり、前記挿入画像は、第一の色彩又は模様を有する第一の挿入画像(例えば、図46の下段の挿入画像d30)と、前記第一の色彩又は模様とは異なる第二の色彩又は模様を有する第二の挿入画像(例えば、図46の上段の挿入画像d30)と、を備え、前記画像表示手段は、第一の場合(例えば、RT2(AT状態)などの演出状態1、など)において、前記画像表示領域に前記第一の挿入画像を表示する一方、第二の場合(例えば、RT3(AT状態)などの演出状態2、など)において、前記画像表示領域に前記第二の挿入画像を表示する手段であり、前記画像表示手段は、前記第一の場合において前記第二の条件が成立した場合、前記第一の挿入画像の表示面積を拡大する一方、前記第二の場合において前記第二の条件が成立した場合、前記第二の挿入画像の表示面積を拡大する手段であり、前記画像表示手段は、前記第一の場合において前記第二の条件が成立して前記第一の挿入画像の表示面積を拡大する期間に前記第一の条件が成立した場合(例えば、AT状態の最終ゲームにおいて操作順序役に内部当選した場合であって、スタートレバー操作が行われたときなど)、前記第一の挿入画像の表示面積を拡大するとともに前記報知画像のうちの少なくとも一部の画像の表示面積を拡大する一方、前記第二の場合において前記第二の条件が成立して前記第二の挿入画像の表示面積を拡大する期間に前記第一の条件が成立した場合、前記第二の挿入画像の表示面積を拡大するとともに前記報知画像のうちの少なくとも一部の画像の表示面積を拡大する手段である(例えば、図46など)、ことを第八の基本的構成とする。
この第八の基本的構成によれば、第一の条件と第二の条件が成立した場合、挿入画像を拡大表示させて背景画像の表示領域を狭めつつ、表示される報知画像の大きさを拡大していくので、報知画像を目立たせることができ、遊技者は、報知画像の内容を明確かつ迅速に把握することができる。また、有利な遊技状態においては挿入画像の色彩又は模様が異なるので、報知画像をさらに目立たせることができる。すなわち、第八の基本的構成の遊技台は、従来の情報表示が改良された新規の遊技台となっている。
上記第七の基本的構成又は第八の基本的構成において、前記第二の挿入画像は、前記第一の挿入画像と動作パターン(例えば、移動量、移動速度など)が異なる、ことを第十の好適な構成とする。
第十の好適な構成によれば、挿入画像の動作パターンに基づいて、有利な状態か否かを判別することができる。
また、上記第七の基本的構成、第八の基本的構成、又は第十の好適な構成において、前記報知画像は、第一の報知画像(例えば、図47(b)の操作特定画像d10、d10B)と、前記第一の報知画像よりも大きな第二の報知画像(例えば、図47(a)の操作特定画像d10、d10B)と、を備え、前記画像表示手段は、前記第一の場合において、前記画像表示領域に前記第一の報知画像を表示する一方、前記第二の場合において、前記画像表示領域に前記第二の報知画像を表示する手段であり、前記画像表示手段は、前記第一の場合において前記第一の条件が成立した場合、前記第一の報知画像の少なくとも一部の画像の表示面積を拡大する一方、前記第二の場合において前記第一の条件が成立した場合、前記第二の報知画像の少なくとも一部の画像の表示面積を拡大する手段である、ことを第十一の好適な構成とする。
第十一の好適な構成によれば、有利な遊技状態においては報知画像がより大きくなるので、報知画像をさらに目立たせることができる。
また、上記第七の基本的構成、第八の基本的構成、第十の好適な構成、又は第十一の好適な構成において、前記挿入画像は、表示面積の拡大と表示面積の一部の消失とを連続的に行う炎、水、又は煙の動作を示す画像である、ことを第十二の好適な構成とする。
第十二の好適な構成によれば、挿入画像と背景画像の境界が曖昧になるので、挿入画像の表示面積の変化を違和感なく表現することができる。
また、上記実施形態(例えば、第4実施形態)の遊技台(例えば、スロットマシン1100)によれば、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール1110~1112)と、前記複数のリールの回転を個別に停止させるための操作を受け付ける停止操作受付手段(例えば、ストップボタン1137〜1139)と、第一の表示手段(例えば、払出枚数表示器1127)と、第二の表示手段(例えば、液晶表示装置1157)と、前記停止操作受付手段による操作の受付に基づいて遊技を制御する主制御手段(例えば、主制御部1300)と、遊技に応じて演出を制御する副制御手段(第1副制御部1400、第2副制御部1500)と、を備えた遊技台であって、前記主制御手段は、複数種類の設定値(例えば、設定1〜6)の中からいずれか一つの設定値を設定する設定手段(例えば、主制御部1300)と、前記設定手段によって設定された前記設定値に対応する抽選情報に基づいて、内部当選の結果を決定する内部当選結果決定手段(例えば、主制御部1300、入賞役内部抽選処理S305)と、前記内部当選結果決定手段によって決定された前記内部当選の結果と、前記停止操作受付手段の操作内容と、に基づいて、前記複数のリールの停止結果を導出する停止結果導出手段(例えば、主制御部1300、リール停止制御処理S309)と、前記停止操作受付手段の操作内容(例えば、ストップボタン1137〜1139に対する操作順序など)を示す操作ナビを前記第一の表示手段に表示する制御を実行する主操作ナビ実行手段段(例えば、主制御部1300、主制御部操作ナビ設定処理S307)と、前記操作ナビを実行可能な特定の期間(例えば、ナビ発生状態1、2の期間)を設定する操作ナビ期間設定手段(例えば、主制御部1300、遊技状態制御処理S312)と、前記副制御手段に前記操作ナビに関する情報を送信する情報出力手段(例えば、主制御部1300、主制御部操作ナビ設定処理S307、コマンド設定送信処理S1106)と、を備え、前記副制御手段は、前記情報出力手段により出力された前記情報に基づいて、前記操作ナビを前記第二の表示手段に表示する制御を実行する副操作ナビ実行手段(例えば、第1副制御部1400、第2副制御部1500、演出制御処理S3605、情報出力処理S3608、画像制御処理S5407など)を備え、前記内部当選結果決定手段は、内部当選の結果として、第一の内部当選結果(例えば、小役4(共通ベル)当選)を決定可能な手段であり、前記内部当選結果決定手段は、内部当選の結果として、前記第一の内部当選結果とは異なる第二の内部当選結果(例えば、小役3(押順ベル)当選)を決定可能な手段であり、前記内部当選結果決定手段が前記第一の内部当選結果を決定する確率は、前記設定手段によって設定される前記設定値に応じて、異なる確率であり、前記停止結果導出手段は、前記内部当選結果決定手段により前記第一の内部当選結果が決定された場合、前記停止操作受付手段の操作内容がいずれの停止操作であっても第一の停止結果を導出する手段であり(例えば、小役4(共通ベル)に対応する図柄組合せである「ベル−ベル−ベル」)、前記停止結果導出手段は、前記内部当選結果決定手段により前記第二の内部当選結果が決定された場合、前記停止操作受付手段の操作内容が第一の操作内容(例えば、正解の停止操作、「右中左」が正解の場合は「右中左」)であったことに基づいて前記第一の停止結果を導出する手段であり、前記停止結果導出手段は、前記内部当選結果決定手段により前記第二の内部当選結果が決定された場合、前記停止操作受付手段の操作内容が前記第一の操作内容とは異なる第二の操作内容(例えば、不正解の停止操作、「右中左」が正解の場合は「左中右」)であったことに基づいて前記第一の停止結果とは異なる第二の停止結果(例えば、ハズレの図柄組合せ)であったことに基づいて前記第一の停止結果とは異なる第二の停止結果(例えば、ハズレの図柄組合せ)を導出する手段であり、前記主操作ナビ実行手段は、前記特定の期間における、前記内部当選結果決定手段により前記第一の内部当選結果が決定された第一の遊技において、前記第一の操作内容を少なくとも含む操作内容を報知する前記操作ナビを前記第一の表示手段に表示させる制御を実行可能であり、前記主操作ナビ実行手段は、前記特定の期間における、前記内部当選結果決定手段により前記第二の内部当選結果が決定された第二の遊技において、前記第一の操作内容を少なくとも含む操作内容を報知する前記操作ナビを前記第一の表示手段に表示させる制御を実行可能であり、前記情報出力手段は、前記第一の遊技、及び前記第二の遊技のそれぞれにおいて、前記第一の表示手段に表示される前記操作ナビの操作内容に関する情報を送信する手段であり、前記副操作ナビ実行手段は、前記第一の遊技、及び前記第二の遊技のそれぞれにおいて、前記情報出力手段により出力された情報に基づいて、前記主操作ナビ実行手段により報知される操作内容を含む前記操作ナビを前記第二の表示手段に表示させる制御を実行可能であり、前記操作ナビ期間設定手段は、前記特定の期間の期間終了を規定する規定数を設定し、遊技の実行に基づいて計数した数が前記規定数に到達したか否かを判定し、前記規定数に到達したと判定した場合に前記特定の期間を終了させる手段であり(例えば、主制御部1300、遊技状態制御処理S312、規定回数抽選)、記操作ナビ期間設定手段は、前記第一の遊技の実行に基づいて計数可能であり、前記操作ナビ期間設定手段は、前記第二の遊技の実行に基づいて計数可能である、ことを第九の基本的構成とする。
上記第九の基本的構成において、前記操作ナビ期間設定手段は、前記特定の期間において、前記内部当選結果決定手段により前記第一の内部当選結果が決定された場合、前記操作ナビの実行回数をカウントし、前記内部当選結果決定手段により前記第二の内部当選結果が決定された場合、前記操作ナビの実行回数をカウントする操作ナビ回数カウント手段を備え、前記操作ナビ期間設定手段は、前記操作ナビ回数カウント手段によりカウントされた前記操作ナビの実行回数が前記規定数に到達したか否かを判定し、前記操作ナビの実行回数が前記規定数に到達した場合には、前記特定の期間を終了させる手段である(例えば、図73など)、ことを第十三の好適な構成とする。
上記第九の基本的構成、又は第十三の好適な構成において、前記副制御手段は、背景画像(例えば、背景画像d2など)を前記第二の表示手段に表示する制御を実行する背景画像表示実行手段を備え、挿入画像(例えば、挿入画像d30など)を前記第二の表示手段に表示する制御を実行する挿入画像表示実行手段を備え、前記挿入画像は、前記背景画像が前記第二の表示手段に表示されている場合に表示され、前記背景画像の表示面積を縮小するために、表示面積を拡大させる画像であり、記挿入画像は、前記操作ナビが前記第二の表示手段に表示されている場合に表示され、該操作ナビの少なくとも一部の画像の表示面積を拡大させる場合に、表示面積を拡大させる画像である(例えば、図33など)、ことを第十四の好適な構成とする。
[その他遊技台]
なお、上記実施形態においては、遊技台の一例として、メダル(コイン)を遊技媒体としたスロットマシン100を示したが、これに限定されるものではなく、遊技球(例えば、パチンコ玉)を遊技媒体としたスロットマシンや、パチンコ機、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール、カジノマシン等に適用可能である。
なお、スロットマシンは、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合の遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり、遊技媒体の投入は、所定の外部装置(電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技媒体の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施の形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。