JP6871588B2 - 発電装置および該装置を用いた発電方法 - Google Patents

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Description

本発明は、大気中の熱を用いて効率よく発電する発電装置およびこの発電装置を用いた発電方法に関する。
電力は現代社会において欠かすことのできないインフラの要素であり、水力、火力、原子力、風力、地熱、太陽光など種々のエネルギーソースが用いられている。特に近年、水力、火力、原子力などのエネルギー源に変わって、太陽光発電、風力発電、地熱発電のような再生可能なエネルギー源を利用した発電が注目されている。
しかしながら、これらの発電を行うには、多大な設備費が必要となるなど、最終的に電力のコストが高くなるとの問題がある。
ところで我々の周囲には熱を含む大気があり、この大気を熱源とすることも理論的には可能であるが、大気中の熱エネルギーは希薄であるためにこの大気中の熱エネルギーを集めるのは効率が悪いと考えられており、このような大気中の熱エネルギーを積極的に利用することは行われていない。
大気中の熱を熱源として用いるシステムとしてヒートポンプがある。空気熱利用ヒートポンプとしては例えば特許文献1(特開2016−138702号公報)に記載されているように、主に給湯装置などとして利用されている。
また、例えば特許文献2(特開2011−069233号公報)に示されるように、集熱した熱を圧縮することにより高温にして利用するヒートポンプの用途の一つとして、高熱にした媒体を用いて発電をすることも知られている。ここで開示されているヒートポンプ発電システムは、太陽光の熱を集熱してこの集熱した媒体をヒートポンプのサイクル11,21,32により圧縮して高温高圧になった熱媒体を発電サイクル(ランキンサイクル)の熱媒体と熱交換してタービンを回転させているのであり、このランキンサイクルでは熱媒体は圧縮されておらず、このランキンサイクルは単純な発電サイクルである。さらに、特許文献2ではエネルギー密度の高い太陽熱を利用する発電システムが示されており、大気中にある希薄な熱エネルギーを利用するという技術的思想は示されていない。
特開2016−138702号公報 特開2011−069233号公報
本発明は大気中の熱を利用して有効に発電をする発電装置およびこの装置を用いた発電方法を提供することを目的としている。
本発明の発電装置は、大気中の熱を熱媒体1に吸熱すると共に該吸熱した熱媒体1で加熱サイクルの熱媒体2を加熱し、該熱媒体1で蒸気タービン発電サイクルを循環する熱媒体3を冷却する閉鎖された吸熱・冷却サイクルと、該吸熱・冷却サイクルの熱媒体1を用いて蒸気タービン発電サイクルの熱媒体3を加熱すべく熱媒体2を加熱する閉鎖された加熱サイクルと、該加熱サイクルの熱媒体2で加熱された熱媒体3を用いてタービン発電機を駆動させると共に導出された熱媒体3を冷却する閉鎖された蒸気タービン発電サイクルとを有する発電装置であって、
上記吸熱・冷却サイクルは、大気中の熱を熱媒体1に吸収する空気熱交換器11と、該熱媒体1を圧縮するコンプレッサーC2と、該圧縮された熱媒体1を配管壁を介して加熱サイクルの熱媒体2と交流接触させる熱交換器15と、該熱交換器15で熱交換された熱媒体1を膨張させて該熱媒体の温度を下げる膨張弁と、該熱媒体1と蒸気タービン発電サイクルのタービン発電機から導出された熱媒体3とを配管壁を介して交流接触させる蒸発器19と、該熱媒体1を上記空気熱交換器11に戻す閉鎖された第一の熱交換回路とを有し、
上記加熱サイクルは、該加熱サイクルを循環する熱媒体2を吸熱・冷却サイクルの熱媒体1と配管壁を介して交流接触させる上記熱交換器15と、該熱交換器15で加熱された熱媒体2を圧縮するコンプレッサーC3と、該圧縮された熱媒体2を蒸気タービン発電サイクルの熱媒体3と配管を介して交流接触させる凝集器26と、該熱媒体2を上記熱交換器15に戻す閉鎖された第二の熱交換回路とを有し、
上記蒸気タービン発電サイクルは、冷却された熱媒体3を圧縮する圧縮ポンプと、該圧縮された熱媒体3を、熱媒体2と配管壁を介して交流接触させて加熱する上記凝集器26と、該凝集器26によって加熱された熱媒体3により駆動するタービン発電機と、該タービン発電機から導出された熱媒体3を吸熱・冷却サイクルの熱媒体1と配管壁を介して交流接触させる上記蒸発器19とからなる閉鎖された第三の熱交換回路とを有することを特徴としている。
本発明の発電装置は、上記加熱サイクルの熱交換器とコンプレッサーC3との間に、クッションタンクを有することが好ましい。
本発明の発電装置は、上記加熱サイクルと、蒸気タービン発電サイクルとの間に、閉鎖された安定化サイクル1を有することが好ましい。
本発明の発電装置は、上記蒸気タービン発電サイクルと吸熱・冷却サイクルとの間に、閉鎖された安定化サイクル2を有することが好ましい。
本発明の発電装置は、吸熱・冷却サイクルで加熱した熱媒体1を用いて直接蒸気タービン発電サイクルの熱媒体3を加熱することもできる。
本発明では蒸気タービン発電サイクルのタービン発電機から排出された熱媒体3を、冷却水を循環させた水冷冷却サイクルで冷却することもできる。
本発明の発電方法は、空気熱交換器11において熱媒体1に大気中の熱を吸熱させた後、コンプレッサーC2で該熱媒体1を加圧して該熱媒体1の温度および圧力を上げて熱交換器15に供給し、該熱交換器15で加熱サイクルの熱媒体2と該熱媒体1とを配管壁を介して交流接触させて熱媒体1で熱媒体2を加熱し、該熱交換器15から導出された熱媒体1を膨張弁に送り膨張させることにより該熱媒体1の温度および圧力を下げた後、蒸気タービン発電サイクルのタービン発電機から導出された熱媒体3と該熱媒体1とを蒸発器19で配管壁を介して交流接触させ、次いで、該熱媒体1を上記空気熱交換器11に戻す閉鎖された吸熱・冷却サイクルと、
上記熱交換器15で加熱された熱媒体2をコンプレッサーC3で加圧した後、凝集器26に供給して、蒸気タービン発電サイクルの熱媒体3と配管壁を介して交流接触させることにより該熱媒体3を加熱した後、該熱媒体2を上記熱交換器15に導入する加熱サイクルと、
上記蒸発器19で、熱・冷却サイクルの熱媒体1で冷却された上記蒸気タービン発電サイクルの熱媒体3を圧縮ポンプで圧縮し、該圧縮された熱媒体3を上記凝集器26に供給して、上記加熱サイクルの熱媒体2と配管壁を介して交流接触して加熱した後、該熱媒体3をタービン発電機に導入して該タービン発電機を駆動させて発電し、次いで該熱媒体3を上記蒸発器19に導入して冷却する発電工程を有することを特徴としている。
本発明の発電方法は、上記加熱サイクルの熱交換器とコンプレッサーC3との間に、クッションタンクを有することが好ましい。
本発明の発電方法は、上記加熱サイクルと、蒸気タービン発電サイクルとの間に閉鎖された安定化サイクル1を有することが好ましい。
本発明の発電方法は、上記蒸気タービン発電サイクルと吸熱・冷却サイクルとの間に、閉鎖された安定化サイクル2を有することが好ましい。
本発明により大気中の熱を有効に利用して、効率よく発電を行うことができる。
図1は、本発明の発電装置の回路の一例を示す回路図である。 図2は、本発明の好適な発電装置の回路に一例を示す回路図である。 図3は、本発明の発電装置の他の態様を示す回路図である。
本発明の発電装置は、図1および図2に示すように、それぞれ独立して閉鎖された、3つの熱媒体循環サイクルからなる熱交換回路を有する。また、図2に示すように、3つの熱媒体循環サイクルからなる熱交換回路に加えて、2つの安定化循環サイクルIV、(Vを有することもできる。
(I大気中の熱を熱媒体1に吸熱すると共に加熱サイクルの熱媒体2を加熱し、該熱媒体1を蒸発器に送り蒸気タービン発サイクルから導出された熱媒体3を冷却する閉鎖された吸熱・冷却サイクルからなる第一の熱交換回路。
(IIこの吸熱・発熱サイクルの熱媒体1を用いて蒸気タービン発電サイクルの熱媒体3を加熱すべく熱媒体2を加熱する閉鎖された加熱サイクルからなる第二の熱交換回路。
(IIIこの加熱サイクルの熱媒体2で加熱された熱媒体3を用いてタービン発電機を駆動させると共に、導出された熱媒体3を冷却する閉鎖された蒸気タービン発電サイクルからなる第三の熱交換回路。
さらに、加熱サイクル(II)蒸気タービン発電サイクル(IIIとの間に、独立して閉鎖された(IV安定化サイクル1を有することが好ましい。
また、蒸気タービン発電サイクル(IIIと吸熱・冷却サイクル(Iとの間に独立して閉鎖された(V安定化サイクル2を有することが好ましい。
以下本発明の発電装置を構成するサイクルについて、具体的な例を挙げながら説明する。
上記の第一の熱交換回路である吸熱・冷却サイクル(Iは、熱媒体1が配管を循環する閉鎖された循環回路である。
本発明の第一の熱交換回路である吸熱・冷却サイクル(I)の配管内を循環する熱媒体1としては、CO2、アンモニア、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(1,1,1,3,3- PentafluoropropaneR245fa))、R407、R404、R134a等の媒体及びこれらの混合媒体などを挙げることができる。特に本発明では吸熱・冷却サイクル(Iを循環する熱媒体1としてR245fa(1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン)を用いることが好ましい。R245faは、オゾン破壊係数(ODPがゼロであり、地球に優しい熱媒体である。
このような熱媒体1が通過する配管51を有する第一の熱交換回路である吸熱・冷却サイクルは、例えば15〜45℃の大気から熱を熱媒体1に吸熱する空気熱交換器11を有する。この空気熱交換11には、通常は多数のフィン(図示なし)が形成されており、大気中の熱をフィンが形成された配管内を通過する熱媒体1に吸熱できるような構成を有する。
上記のように、例えば15〜45℃の大気中の熱を熱媒体1に吸収する空気熱交換を通過することにより、この熱交換器で、熱媒体1を例えば30℃、0.178MPa〜45℃、0.287MPaに加熱・加圧することができる。
次いでこの熱媒体1を配管51を介してコンプレッサーC2(13)に送り、熱媒体1を圧縮することにより、熱媒体1を例えば70℃,0.510MPa〜120℃、1.927MPaの高温高圧媒体とすることができる。
次いでこの熱媒体1を配管52を介して熱交換器15に送り込む。
この熱交換器15には上方から配管61を介して、第二の熱交換回路である加熱サイクルIIを循環する熱媒体2が送られてきており、他方、下方からは配管53と接合した配管52から上記の熱媒体1が送られてきており、配管53を流れる熱媒体1と配管62を流れる熱媒体2とは配管壁を介して交流接触して配管53を流れる熱媒体1の熱で配管62内を流れる熱媒体2が加熱される。
具体的には配管61から供給される熱媒体2は例えば70℃、0.610MPa〜120℃、1.927MPaであり、配管52から供給される熱媒体1は例えば70℃、0.510MPa〜120℃、1.927MPaの高温高圧媒体であるが、熱交換器15を通過することにより、加熱サイクルIIの熱媒体2は、例えば60℃、0.43MPa〜110℃、1570MPaとなり配管63を介してクッションタンク21に送られる。
一方、熱交換器15を配管54で導出された熱媒体1は例えば70℃、0.610MPa〜120℃、1.927MPaに冷却されて配管54から膨張弁(冷却装置)17に送られる。
この膨張弁(冷却装置)17内にはノズル(図示なし)が設けられており、配管54から供給された熱媒体1は、ノズルから噴き出して一挙に膨張することにより、例えば30℃、0.178MPa〜45℃、0.287MPaに冷却される。この冷却された熱媒体1は配管55を介して蒸気タービン発電サイクル(IIIの蒸発器19内に配置された配管56に送られる。
蒸発器19内には蒸気タービン発電サイクル(III側から、タービン発電機31から導出された熱媒体3が上方から配管76に供給されており、熱媒体1と熱媒体3とは配管5
6および配管76の双方の配管壁を介して交流接触する。
すなわち、配管56には、配管55から、例えば30℃、0.178MPa〜45℃、0.287MPaの熱媒体1が下方から供給され、他方、タービン発電機側からは、配管75を介して配管76に上方から35℃、0.212MPa〜40℃、0.251MPaの熱媒体3が供給され、熱媒体3と熱媒体1とは配管56および配管76の配管壁を介して交流接触する。
このように熱媒体3と交流接触することにより、熱媒体1の温度は30℃、0.178MPa〜45℃、0.287MPaに上昇して、配管57を介して空気熱交換11に戻されて、吸熱・冷却サイクルを循環して吸熱・冷却回路を形成する。
上記のように吸熱・冷却サイクルIを循環した熱媒体1は、加熱サイクル(IIと熱交換器15で配管壁を介して熱媒体2と交流接触して熱媒体2を加熱するが、この加熱サイクル(IIで使用する熱媒体2としては、例えばCO2、アンモニア、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(1,1,1,3,3- PentafluoropropaneR245fa))、R407、R404、R134a等の媒体及びこれらの混合媒体などを挙げることができる。特に本発明では加熱サイクル(II)を循環する熱媒体としてR245fa(1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン)を用いることが好ましい。
この熱媒体2は熱交換器15により、例え65℃、0.537MPa〜85℃、0.893MPaに加熱されてクッションタンク21に送られて、一時このクッションタンクに貯蔵された後、配管64を介してコンプレッサーC3(24)に送られる。この熱媒体2は、コンプレッサーC3(24)で圧縮されて、例えば80℃、0.789MPa〜130℃、2.344MPaの圧縮熱媒体になり配管65を通って凝集器26内の上方から配管66に供給される。
この凝集器26には、下方から蒸気タービン発電サイクル(IIIの熱媒体3が配管72を介して配管73に導入されており、上記配管66を通る熱媒体2と配管73を通る熱媒体3とは配管壁を介して交流接触し、熱媒体2の有する熱によって、熱媒体3は加熱される。
上記のようにして熱交換した熱媒体2は例えば70℃、0.610MPa〜120℃、1.927MPaになり、配管61を通って熱交換器15に戻されて、閉鎖された加熱サイクルIIを循環し、加熱回路を形成する。
この凝集器26では、直接熱媒体2と熱媒体3とが配管壁を介して交流接触しているが、図2に示されるように、この熱媒体2と熱媒体3との交流接触を安定化サイクル1(IVを介して行うこともできる。
図2に示されるように、安定化サイクル1(IVは、熱媒体4を循環させる為に設けられた凝集器126a)を通る配管81と凝集器2(26b)を通る配管83とが配管82及び84で接続された閉鎖サイクルであり、独立した安定化循環回路である。
この安定化サイクル1(IV)では、凝集器1(26a)の配管66には、上方から加熱サイクル(II)の配管65からコンプレッサーC3(24)で例えば80℃、0.789MPa〜130℃、2.344MPaに圧縮された熱媒体2が導入される。一方、安定化サイクル1(IV)では、例えば70℃、0.610MPa〜120℃、1.924MPaの熱媒体4が配管84から凝集器1(26a)内の配管81に下方から導入され、上記の配管66に流れる熱媒体2と配管81を流れる熱媒体4とが配管壁を介して交流接触し、熱媒体2の熱によって熱媒体4が加熱される。このような交流接触の結果、熱媒体4は、例えば80℃、0.789MPa〜130℃、2.344MPaに加熱されて配管82から凝集器2(26b)内の配管83に上方から導入される。この凝集器2(26b)には、蒸気タービン発電サイクル(III)の圧縮ポンプ33で、例えば67℃、0.565MPa〜117℃、1.820MPaに加圧された熱媒体3が配管72を介して凝集器2(26b)内部の配管73に下方から導入されており、上記の配管83を上方から下方に通る安定化サイクル1(IV)の熱媒体4と配管壁を介して交流接触する。
このような交流接触により、安定化サイクル1(IVの熱媒体4は、例えば70℃、0.610MPa〜120℃、1.924MPaになり、安定化サイクル1IV内を循環する。
なお、この安定化サイクル1(IVで使用する熱媒体4は、特に制限はないが、例えばCO2、アンモニア、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(1,1,1,3,3- PentafluoropropaneR245fa))、R407、R404、R134a等の媒体及びこれらの混合媒体などを挙げることができる。特に本発明では安定化サイクル1(IVを循環する熱媒体としてR245fa(1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン)を用いることが好ましい。
このように安定化サイクル1(IVを設けることにより、加熱サイクル(IIから蒸気タービン発電サイクル(IIIへの熱の供給を安定化させることができ、蒸気タービン発電サイクル(IIIタービン発電機31で発電される電力が安定する。
なお、上記の説明は、安定化サイクル1(IV)の熱媒体4を介して加熱サイクル(II)の熱媒体2で蒸気タービン発電サイクル(III)の熱媒体3を加熱する態様を示すものであるが、本発明では、上記加熱サイクル(II)および安定化サイクル1(IV)を設けることなく、吸熱・冷却サイクル(I)を循環する熱媒体1を凝集器26に直接導入して蒸気タービン発電サイクル(III)の熱媒体3を直接加熱することもできる。
本発明において第三の熱交換回路である蒸気タービン発電サイクル(IIIは、蒸発器19と、圧縮ポンプ33と、凝集器26と、タービン発電機31とが配管で連結され、この配管内を熱媒体3が流動する閉鎖された循環サイクルである。
この蒸気タービン発電サイクル(IIIで使用される熱媒体3は、例えばCO2、アンモニア、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(1,1,1,3,3- PentafluoropropaneR245fa))、R407、R404、R134a等の媒体及びこれらの混合媒体などを挙げることができる。特に本発明では蒸気タービン発電サイクル(IIIを循環する熱媒体3としてR245fa(1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン)を使用することが好ましい。R245faは、沸点が常圧で15.3℃であり、発電機のタービンを効率的に回転させることができる熱媒体であると共に、オゾン破壊係数(ODPがゼロであり、地球に優しい熱媒体である。
図1に示すように、蒸気タービン発電サイクル(IIIにおいては、蒸発器19から配管71を介して送られた例えば30℃、0.178MPa〜35℃、0.212MPaの熱媒体3は、圧縮ポンプ33で例えば60℃、0.43MPa〜110℃、1.570MPaに加圧される。この加圧された熱媒体3を配管72を介して、凝集26の配管73に下方から導入する。
凝集器26には加熱サイクル(II)の熱媒体2が例えば80℃、0.789MPa〜130℃、2.344MPaに加熱されて配管65から凝集器26内の配管66に上方から導入されており、配管66に導入された加熱サイクル(II)の熱媒体2と配管73に導入された蒸気タービン発電サイクル(III)の熱媒体3と配管壁を介して交流接触することにより、熱媒体3は例えば67℃、0.565MPa〜117℃、1.820MPaに加熱され、配管74を通ってタービン発電機31に導入される。
タービン発電機31には、熱媒体3によって回転するタービンと、このタービンの回転によって発電する発電部とが設けられており、加熱・加圧状態にある上記熱媒体3を導入することにより500〜1000Kw/hの発電をすることができる。なお、本発明で使用するタービン発電機の種類に特に制限はなく、熱媒体3で駆動するタービン発電機であればいずれの形式のタービン発電機を使用することができる。
上記のようにしてタービン発電機31で発電した後、熱媒体3は配管75から導出されるが、このときの熱媒体3は例えば35℃、0.212MPa〜40℃、0.251MPaの温度と圧力を有する。
この熱媒体3は、蒸発器19の配管76に配管75を介して上方から導入される。この蒸発器19には、吸熱・冷却サイクル(I)から配管55を介して例えば30℃、0.178MPa〜45℃、0.287MPaの熱媒体1が蒸発器19内の配管56に下方から導入されており、配管76の熱媒体3と配管56の熱媒体1とが配管壁を介して交流接触することにより、熱媒体3は、例えば30℃、0.178MPa〜35℃、0.212MPaに冷却され、配管71により圧縮ポンプ33に送られ、蒸気タービン発電サイクル(III)を循環する。
他方、蒸発器19の配管56内を通って、配管76の熱媒体3と交流接触した熱媒体1は、例えば30℃、0.178MPa〜45℃、0.287MPaに加熱され、配管57を通って空気熱交換11に送られ、吸熱・冷却サイクルIを循環する。
なお、本発明において、図2に示すように、上記の蒸発器19は、閉鎖された安定化サイクル2(Vを介して、吸熱・冷却サイクル(Iと蒸気タービン発電サイクル(IIIとを接続させることもできる。
安定化サイクル2(Vは、熱媒体5を循環させる配管91と、配管91から蒸発器1(19a)の下方から上方に向かって熱媒体5を移動させる配管92と、蒸発器1(19a)の上方から導出された熱媒体5を循環させる配管93と、配管93からの熱媒体5を蒸発器2(19b)内を上方から下方に向かって循環させる配管94を有する閉鎖された循環サイクルを有している。
配管91における熱媒体5は例えば25℃、0.150MPa〜5℃、0.212MPaであり、この配管91から蒸発器119a)の下方から上方に向かって配管92内を流れる。他方、この蒸発1(19a)には、蒸気タービン発電サイクルIIIのタービン発電機31から配管75を介して蒸発器1(19a)の上方から下方に向かって配管76が配置されており、配管76の熱媒体3と配管92の熱媒体5とは配管壁を介して交流接触する。配管75から蒸発器1(19a)の配管76に導入される熱媒体3は例えば35℃、0.212MPa〜40℃、0.251MPaであり、蒸発器1(19aで熱媒体5と交流接触することにより、熱媒体3は例えば30℃、0.178MPa〜35℃、0.212MPaに冷却される。
他方、蒸発器1(19a)で交流接触した熱媒体5は、30℃、0.178MPa〜4℃、0.287MPaに加熱されて蒸発器2(19b)の上方から下方に向かう配管94に送られる。蒸発器2(19b)には膨張弁(冷却装置)17から配管55を介して蒸発器2(19b)の下方から上方に向かう配管56が設けられており、この配管55内を例えば25℃、0.150MPa〜35℃、0.212MPaに冷却された熱媒体1が、
蒸発器2(19b)内を下方から上方に向かう配管56内を流れて、配管94内を上方から下方に向かって流れる熱媒体5と配管56内を下方から上方に向かって流れる熱媒体1とが配管壁を介して交流接触することにより、熱媒体1は、例えば30℃、0.178MPa〜45℃、0.287MPaに加熱され、配管57を通って空気熱交換11に戻されて吸熱・冷却サイクル(Iを循環する吸熱・冷却回路を形成する。
他方、配管94で熱媒体1と交流接触した熱媒体5は、例えば25℃、0.150MPa〜35℃、0.212MPaに冷却されて配管91に戻り、この安定化サイクル2V内を循環して安定化回路を形成する。
本発明において、安定化サイクルは、安定化サイクル1および安定化サイクル2の両者を設けても良いし、いずれか一方を設けてもよい。
このように3乃至5の熱交換回路である循環サイクルを組み合わせることにより、大気中の熱を吸収して500kw/h〜1000kw/hの発電を行うことができる。特に2つの安定化サイクルを組み込んだ発電方法では、安定的に500kw/h〜1000kw/hの発電を行うことができる。
本発明の発電方法において使用する電力は圧縮ポンプ、コンプレッサーC2、コンプレッサーC3によるものだけであり、これらのコンプレッサーを駆動させるための電力は発電機出力の60〜30%程度であり、実質的に200kw/h〜700kw/hの範囲で発電を行うことができる。
このように本発明の発電装置を用いた発電方法では、地熱などの高い温源を用いることなく、大気中の熱を有効に利用して安定的に発電を行うことができる。
なお、本発明において「上方」、「下方」は便宜上付したものであり、これらは逆転していてもよく、水平であっても良い。
その他、本発明の発電装置および発電方法は、本発明の目的を損なわない範囲で適宜改変することができる。
例えば蒸気タービン発電サイクルのタービン発電機から排出された熱媒体3を、冷却水を循環させた水冷冷却サイクルで冷却することもできる。
例えば本発明の発電装置は、図3に示すように、空気熱交換器11で集熱した熱媒体1をコンプレッサーC2(13で圧縮して凝器26の配管53に導入する。この凝器26には圧縮ポンプ33で圧縮された例えば100℃、1.265MPaの熱媒体3が配管72を通って凝集26内に送り込まれており、配管壁を介して熱媒体1と熱媒体3とは交流接触することにより、熱媒体3は例えば107℃、1.478MPaに加熱される。このように加熱された熱媒体3は、上記と同様にしてタービン発電機31でタービンを回転させることにより、発電することができる。タービン発電機31で発電することにより熱媒体3は例えば40℃、0251MPaにまで保有エネルギーが減少する。この熱媒体3は通常の冷却サイクルで冷却することもできるが、図3に示すように冷却水循環サイクルの冷却水と配管壁を介して交流接触することにより、例えば30℃の冷却水を40℃に加熱する代わりに、熱媒体3を例えば35℃、0.212MPaまで冷却することができる。冷却水は配管112から冷却塔101内の配管114で配管壁を介して空気と接触して冷却され、循環ポンプ102により配管110に送られ配管111を介して配管112に送られ循環する。
11・・・空気熱交換
13・・・コンプレッサーC2
15・・・熱交換器
17・・・膨張弁(冷却装置)
19・・・蒸発器
19a・・・蒸発器1
19b・・・蒸発器2
21・・・クッションタンク
24・・・コンプレッサーC3
26・・・凝集器
26a・・・凝集器1
26b・・・凝集器2
31・・・タービン発電機
33・・・圧縮ポンプ
101・・・冷却塔
102・・・循環ポンプ
51〜57・・・配管
61〜66・・・配管
71〜76・・・配管
81〜84・・・配管
91〜94・・・配管
110〜114・・・配管

Claims (2)

  1. 空気熱交換器11において熱媒体1である1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンに大気中の熱を吸熱させた後、コンプレッサーC2で該熱媒体1である1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンを加圧して該熱媒体1である1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンの温度および圧力を上げて熱交換器15に供給し、該熱交換器15で加熱サイクルの熱媒体2と該熱媒体1である1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンとを配管壁を介して交流接触させて熱媒体1である1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンで熱媒体2を加熱し、該熱交換器15から導出された熱媒体1である1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンを膨張弁に送り膨張させることにより該熱媒体1である1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンの温度および圧力を下げた後、安定化サイクル2の熱媒体と該熱媒体1である1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンとを蒸発器2(19b)で配管壁を介して交流接触させ、次いで、該熱媒体1である1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンを上記空気熱交換器11に戻す閉鎖された吸熱・冷却サイクルと、
    上記熱交換器15で加熱された熱媒体2をコンプレッサーC3で加圧した後、凝集器1(26a)に供給して、安定化サイクルの熱媒体と配管壁を介して交流接触させることにより該熱媒体を加熱した後、該熱媒体2を上記熱交換器15に導入する加熱サイクルと、
    上記凝集器1(26a)で加熱された熱媒体4を凝集器2(26b)に供給して、蒸気タービン発電サイクルにおいて圧縮ポンプで圧縮された熱媒体3と配管壁を介して交流接触させた後、該熱媒体4を上記凝集器1(26a)に導入する閉鎖された循環サイクルである安定化サイクル1と、
    上記蒸発器2(19b)で、吸熱・冷却サイクルの熱媒体1である1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンで冷却された熱媒体5を蒸発器1(19a)に供給して、蒸気タービン発電サイクルのタービン発電機から導出された熱媒体3と配管壁を介して交流接触させた後、該熱媒体5を上記蒸発器2(19b)に導入する閉鎖された循環サイクルである安定化サイクル2と、
    上記蒸発器1(19a)で、安定化サイクルの熱媒体5で冷却された上記蒸気タービン発電サイクルの熱媒体3を圧縮ポンプで圧縮し、該圧縮された熱媒体3を上記凝集器2(26b)に供給して、上記安定化サイクルの熱媒体と配管壁を介して交流接触して加熱した後、該熱媒体3をタービン発電機に導入して該タービン発電機を駆動させて発電し、次いで該熱媒体3を上記蒸発器1(19a)に導入して冷却する発電工程を有することを特徴とする発電方法。
  2. 上記加熱サイクルの熱交換器15とコンプレッサーC3との間に、クッションタンクを有することを特徴とする請求項1に記載の発電方法。
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