以下、第1の実施形態を、図1ないし図9を参照して説明する。
図1ないし図3に照明装置10を示す。照明装置10は、例えば一般照明に用いられる白熱電球用のソケットに装着して使用可能な電球形ランプである。なお、照明装置10は、図1に示す仮想の中心軸zを中心として円筒状に構成されており、また、グローブ側を一端側、給電部側を他端側とする。
照明装置10は、筐体11を備えている。この筐体11の一端側に発光モジュール12(発光源)、光学系13、光学系保持部14、光拡散部15、光拡散部保持部16およびグローブ17が配設され、また、筐体11の他端側に絶縁ケース18および給電部19が配設されている。また、絶縁ケース18内に電源部20が配設されている。
そして、筐体11は、例えば金属材料によって形成されている。筐体11は、円筒状に形成された外周部23を有し、この外周部23の一端側が開口され、外周部23の他端側に発光モジュール取付部24が設けられている。
また、発光モジュール12は、基板27、およびこの基板27上に実装された発光源28を備えている。
基板27は、筐体11の発光モジュール取付部24の一端面に配置され、複数のねじによって固定される。
発光源28は、一端側が光を発光する発光面であり、他端側が基板27に実装されており、発光面の中心からの光軸が中心軸zと一致するように筐体11に配設されている。発光源28は、例えばLED光源であり、青色領域の波長以下であって、紫外線領域の波長の光を発する。なお、発光源28は、白色や赤色等の可視光領域の波長の光を発するものであってもよい。さらに、発光源28は、LED光源に限らず、レーザー光を発する半導体レーザー光源であってもよい。
また、光学系13は、発光源28が発する光を光軸方向aに集光する。光学系13は、発光源28から光軸方向aに沿って順に配列される1次レンズ31および2次レンズ32を備えている。これら1次レンズ31および2次レンズ32は、例えばシリコーン樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリカーボネート(PC)、ガラス等の材料で形成されている。
1次レンズ31は、一端面側を凸面、他端面側を平面とする半球形状に形成されており、平面側が発光源28の発光面に覆って密着または一体に設けられている。
2次レンズ32は、光軸方向aに沿って順に配列される第1レンズ部33と第2レンズ部34とを備えている。第1レンズ部33は、一端面側を平面、他端面側を凸面とする半球形状に形成され、また、第2レンズ部34は、一端面側を凸面、他端面側を平面とする半球形状に形成されている。これら第1レンズ部33および第2レンズ部34は、互いに平面側が所定の間隔をあけて対向するように配置されている。
そして、1次レンズ31は、発光源28が発する光を漏れなく入射するとともに2次レンズ32(第1レンズ部33)に効率よく入射させる。2次レンズ32は、1次レンズ31から入射する光を光軸方向aに沿った平行光とするとともに、平行光を光軸上に集光するように出射する。
なお、光学系13は、発光源28が発する光を光軸方向aに集光できれば、反射や屈折作用を有する部材、またはそれらの組み合わせ等の任意の構成を採用することができ、その一例としてレンズや反射鏡を用いることができる。また、例えば光学系13としてレンズを用いる場合にはどのようなレンズ構成を用いてもよく、また、発光源28が発する光をレンズまで導光するような導光体を用いてもよい。
また、光学系保持部14は、2次レンズ32を発光源28からの光軸上に保持する。光学系保持部14は、2次レンズ32の第1レンズ部33を保持する第1保持部37、および第2レンズ部34を保持する第2保持部38を有している。
第1保持部37は、軸方向に開口する円筒状に形成され、一端側に直径が小さく、第1レンズ部33の周面の最大外径付近を嵌合して保持するレンズ嵌合部39が設けられている。第1保持部37の他端側は、レンズ嵌合部39よりも直径が大きく、筐体11内に一端側から挿入されて固定されている。第1保持部37は、筐体11との間で発光源28を覆い、発光源28が発する光が第1レンズ部33以外から漏れないようにしている。
第2保持部38は、軸方向に開口する円筒状に形成され、一端側に第2レンズ部34の最大外径付近を嵌合して保持するレンズ嵌合部40が設けられている。第2保持部38は第1保持部37のレンズ嵌合部39の周囲に一端側から挿入されて固定され、第1保持部37の一端側とともに第1レンズ部33の光軸方向の位置を規制し、第1レンズ部33と第2レンズ部34との間に隙間を形成する。なお、第1レンズ部33および第2レンズ部34は、隙間が形成されないように保持されてもよいし、一体的に構成してもよい。
なお、1次レンズ31は発光モジュール12側に保持されるため、この発光モジュール12が光学系保持部14の一部として機能する。
また、光拡散部15は、光学系13の光軸方向aに対向する焦点位置またはその焦点位置の近傍に光拡散部保持部16によって配置される。
光拡散部15は、発光源28からの紫外線領域の光の入射で励起されて全方向に可視光領域の光を発するように2次発光する例えば蛍光体、りん光体および顔料等の発光体を備えている。光拡散部15は、発光体をシリコーン系のバインダー内やガラス内に添加し、所定の形状に焼結されている。なお、発光源28から入射する可視光領域の光を全方向に拡散反射する例えばフィラー等の光拡散材を備えていてもよく、あるいは、発光体と光拡散材の両方を備えていてもよい。
光拡散部15は、外部から光拡散部15を視認可能とする視野角内の少なくとも一部で投影視面積が16.6mm2未満となる形状に形成されている。本実施形態の光拡散部15は、円柱状に形成されている。円柱形状の光拡散部15は、中心軸が光学系13の光軸方向aに一致し、光学系13に対向する一方の端面が光軸方向aに対して直交するように光拡散部保持部16によって配置される。円柱形状の光拡散部15の直径は4.5〜6mm、厚みは0.5〜1.5mmである。
また、光拡散部保持部16は、細く目立ちにくい線材43が用いられている。線材43には、例えば金属製のワイヤが用いられる。線材43は、中間部に光拡散部15を保持し、両端部がグローブ17に支持されており、光拡散部15をグローブ17内で光学系13の光軸方向aに対向する焦点位置またはその焦点位置の近傍に配置する。線材43の両端は、例えばグローブ17に設けられた挿通孔48に挿通されて接着固定されている。
なお、線材43は、両端を略コ字形に折曲して光学系保持部14や筐体11側に取り付けるようにしてもよく、つまり白熱電球のフィラメントの支持構造と同様に構成してもよい。また、線材43としては、透明な樹脂製やガラス製のものを用いてもよいが、その場合には線材43内を光が導光する可能性があるため、光拡散部15のみが発光しているように見せるには導光しない材料とすることが好ましい。また、光拡散部15を保持する光拡散部保持部16としては、導光する可能性があるが、グローブ17内に配置される透明な円板や、グローブ17の先端面部47等でもよい。
また、グローブ17は、透光性を有するもので、例えば樹脂やガラス等の透明材料で、円筒状に形成されている。なお、グローブ17は、乳白色等の半透明でもよい。
グローブ17は、円筒状の周面部46、およびこの周面部46の一端面を閉塞する先端面部47を有しており、周面部46および先端面部47を別体で構成してもよいし、一体的に形成したものであってもよい。また、グローブ17は、光軸方向aに沿って2つ以上に分割されたものあるいは光軸方向aに直交する方向に分割したものを組み合わせて構成してもよい。グローブ17の内面には紫外線反射膜が形成され、外部への紫外線の透過を防止している。グローブ17は、周面部46の他端部が光学系保持部14の第2保持部38の外周に配置されるとともに筐体11側に固定されている。
グローブ17は、光拡散部15を覆う。光拡散部15は、グローブ17の軸方向の中間位置よりも筐体11側に近い位置に線材43で配置されている。グローブ17の周面には、線材43の端部が挿通する挿通孔48が設けられ、この挿通孔48に挿通された線材43の端部が例えば接着固定されている。
そして、グローブ17は、光学系13の光軸方向aを0°として、光拡散部15から放射される光が90°以上を含む範囲に透過する。グローブ17を光が透過可能な範囲すなわち光を放射可能な範囲は、0°から筐体11の一端側でけられるまでの角度αの範囲で、本実施形態では0〜約150°の範囲となっている。
なお、例えば光軸方向aに対して反対方向への配光を制御するために、グローブ17にレンズ部を設けたり形状を工夫するなどして、グローブ17が配光制御機能を備えていてもよい。
また、絶縁ケース18は、円筒状で、筐体11の他端側に取り付けられている。
また、給電部19は、筐体11の他端側で、絶縁ケース18に取り付けられている。給電部19は、例えばE17やE26等の一般照明に用いられる白熱電球用のソケットに接続可能な口金が用いられている。なお、図1ないし図3には、口金の具体的な構造の図示を省略し、概略的に示している。また、給電部19は、口金に限らず、ランプ種類によっては一対のピン等でもよい。
また、電源部20は、絶縁ケース18の内側に収容されている。電源部20は、給電部19から入力する交流電源等の外部電源を直流電源等の所定の点灯電源に変換して発光源28(発光モジュール12)に供給する。電源部20は、回路基板50、およびこの回路基板50に実装された複数の電子部品51を有している。
次に、図4には照明装置10を使用する照明器具54の1つの灯体55の概略正面図を示す。照明器具54は、例えば、シャンデリア器具であり、器具本体から突設された複数のアームによって複数の灯体55が支持されている。
照明器具54の灯体55は、台座56の上面に、例えばガラス製で円筒状の筒体57が配設されているとともに、この筒体57の内側にソケット58が接続方向を上方へ向けて配設されている。
照明装置10は、給電部19がソケット58に上方から接続されることにより、グローブ17が上方に向けられた状態に装着される。
そして、外部電源がソケット58を通じて照明装置10に供給されると、電源部20が外部電源を所定の点灯電源に変換して発光源28(発光モジュール12)に供給し、発光源28が光を発する。
発光源28が発する光は、光学系13の1次レンズ31および2次レンズ32を通じて光軸方向aに集光し、光拡散部15に入射する。発光源28からの光が入射した光拡散部15は、全方向に向けて光を放射する。光拡散部15から全方向に放射された光は、グローブ17を透過して外部に照射される。
このとき、発光源28が発する光が紫外線領域の光で、光拡散部15が蛍光体等の発光体であるため、発光源28が発する紫外線領域の光が光拡散部15に入射すると、光拡散部15は紫外線領域の光で蛍光体等の発光体が励起されて可視光領域の光を発するように2次発光し、光拡散部15からは光拡散部15を中心として全方向に可視光領域の光を放射する。この場合、グローブ17の内面に設けられた紫外線反射膜により、紫外線領域の光がグローブ17の外部に放射されるのを防止する。
なお、発光源28が発する光が可視光領域の光で、光拡散部15が光拡散材を含む場合には、発光源28が発する可視光領域の光が光拡散部15に入射すると、光拡散部15は可視光領域の光を光拡散材によって拡散反射させ、光拡散部15から全方向に向けて可視光領域の光を放射する。
そして、グローブ17を透過して外部へ放射される光は、光軸方向aからこの光軸方向aに対して反対側にも放射される。つまり、光軸方向aを0°として、光拡散部15から放射される光は90°以上を含む範囲にも放射される。そのため、グローブ17を光が透過可能な範囲すなわち光を放射可能な範囲は、0°から筐体11の一端側でけられるまでの角度αの範囲で、本実施形態では0〜約150°の広い範囲となる。そのため、照明装置10の配光は、口金側への配光が必要となる器具、例えば図4に示したシャンデリア器具に適した配光となる。
また、グローブ17内で光拡散部15から光を全方向に放射することにより、光拡散部15はグローブ17内で発光部が浮遊しているような浮遊光源として視認される。これは、グローブ17を通じて光拡散部15を視認可能な視野角内のどの方向から見ても同様に視認される。
発光源28が紫外線領域の光を発することにより、発光源28から光拡散部15までの間の紫外線領域の光は視認されないため、光拡散部15はグローブ17内で発光部が浮遊しているような浮遊光源として視認されやすくなる。
また、光拡散部15は、外部から光拡散部15を視認可能とする視野角内の少なくとも一部で投影視面積が16.6mm2未満となる形状に形成することで、白熱電球のフィラメントの投影視面積と同程度にできるため、透明なガラスグローブを用いた白熱クリア電球が点灯しているような、きらめき感を再現することができる。
そして、光拡散部15は、円柱形状の場合、その直径dを4.5〜6mmの範囲、厚みtを0.5〜1.5mmの範囲とすることにより、視野角内の少なくとも一部で投影視面積が16.6mm2未満となる条件(以下、投影視面積条件という)を満たすことができる。
まずは、円柱形状の光拡散部15の直径dの4.5〜6mmの範囲の根拠について説明する。
図5に光拡散部15の直径dと集光効率の関係を示すグラフを示す。集光効率とは、光学系13を通過した発光源28からの光のうち、光拡散部15に集光(照射)される光の割合である。図5のグラフに示されるように、光拡散部15の直径dが4.5mm未満となると、集光効率が低くなり、それによって光拡散部15からの光放射量が低下してしまうため、光拡散部15の直径dは4.5mm以上であることが好ましい。
光軸方向aである視野角0°方向から見たときの光拡散部15の投影視面積が16.6mm2未満となる直径は、4.58mm(2.29mm×2.29mm×3.14≒16.62mm2)となる。この場合、0〜90°の視野角内で光拡散部15の投影視面積は16.6mm2未満となる。
視野角の少なくとも一部で投影視面積条件を満たせばよいことを考えると、きらめき感を維持するには、4.5mm≦直径≦4.58mmの場合は0〜90°で投影視面積条件を満たし、4.58mm<直径≦6mmの場合は0〜90°の範囲の少なくとも一部で投影視面積条件を満たすこととなる。光拡散部15の直径dが6mm以上となると、投影視面積条件を満たす視野角の範囲が極端に小さくなるため、光拡散部15の直径dは6mm以下であることが好ましい。
続いて、光拡散部15の厚みtの0.5〜1.5mmの範囲の根拠について説明する。
図6ないし図8に照明装置10の配光図を示す。図6の配光図は光拡散部15の厚みtが2mmの場合、図7の配光図は光拡散部15の厚みtが1mmの場合、図8の配光図は光拡散部15の厚みtが0.2mmの場合である。各配光図の0°が照明装置10の光軸方向aであってグローブ17側であり、−180°が給電部19側である。
これら各配光図から、光が光軸方向aからこの光軸方向aに対して反対側にも放射されることが分かる。ただし、図8に示す光拡散部15の厚みtが0.2mmの場合、90°方向の配光が少なく、好ましくない。図6に示す光拡散部15の厚みtが2mmの場合、および図7に示す光拡散部15の厚みtが1mmの場合とも、90°方向の配光を同程度確保しているが、図6に示す光拡散部15の厚みtが2mmの場合、光軸方向aに対して反対側への配光が少なく、光軸方向aに対して反対側から見たきらめき感が得られにくい。そのため、きらめき感を考慮すると、図7に示す光拡散部15の厚みtが1mmの場合が好ましい。
図9に光拡散部15の厚みtが2mm、1mm、0.2mmの場合の出射角度と輝度との関係のグラフを示す。輝度は、各配光図における視野角の光放射強度を視野角における投影視面積で割った値である。
輝度が100万cd/m2以上を確保できると、きらめき感を感じやすいが、光拡散部15の厚みtが2mmの場合、100万cd/m2を超える領域が狭く、また、光拡散部15の厚みtが0.2mmの場合、出射角度90°近傍で輝度が大きく落ち込むため、いずれも好ましいものではない。光拡散部15の厚みtが1mmの場合、42〜135°の範囲で100万cd/m2以上の輝度を確保でき、きらめき感を感じる好ましい範囲となる。このことから、きらめき感を考慮すると、光拡散部15の厚みtは0.5〜1.5mmの範囲が好ましい。
したがって、光拡散部15は、円柱形状の場合、その直径dを4.5〜6mmの範囲、厚みtを0.5〜1.5mmの範囲とすることにより、投影視面積条件を満たし、白熱クリア電球が点灯しているような、きらめき感を再現することができる。
このように、本実施形態の照明装置10によれば、光学系13の光軸方向aに対して反対側への配光を確保できるとともに、グローブ17内で光拡散部15が浮遊しているような浮遊光源と視認される光り方、および白熱クリア電球が点灯しているような、きらめき感を再現した光り方の演出効果を得ることができる。
すなわち、光拡散部15は、外部から光拡散部15を視認可能とする視野角内の少なくとも一部で投影視面積が16.6mm2未満となる形状に形成することで、白熱電球のフィラメントの投影視面積と同程度にできるため、白熱クリア電球が点灯しているような、きらめき感を再現することができる。
また、光拡散部15は、円柱形状の場合、その直径dを4.5〜6mmの範囲とすること、および厚みtを0.5〜1.5mmの範囲とすることにより、投影視面積条件を満たし、白熱クリア電球が点灯しているような、きらめき感を再現することができる。
次に、第2の実施形態を、図10および図11を参照して説明する。
図10に示すように、照明装置10の基本構成は第1の実施形態と同じ構成であるが、光拡散部15の光軸方向aに対して反対側の面に、光拡散部15から放射する光を光軸方向aに対して反対側に反射させる反射部61が設けられている。反射部61は、例えば金属膜等によって構成されている。
図11に照明装置10の配光図を示す。配光図の0°が照明装置10の光軸方向aであってグローブ17側であり、−180°が給電部19側である。配光図に示されるように、光軸方向aへの配光が少なく、その分、光軸方向aに対して反対側への配光分布が増加している。
この場合、図4に示したシャンデリア器具では、照明装置10から斜め下方への配光は必要であるが、照明装置10の上方への配光は天井側であるため少なくてよいため、照明装置10の配光はシャンデリア器具に適した配光となる。
次に、第3の実施形態を、図12ないし図14を参照して説明する。
図12に示すように、照明装置10の基本構成は第1の実施形態と同じ構成であるが、光拡散部15は、長軸および短軸を有する楕円回転体形状で、長軸が光軸方向aに一致し、短軸の直径dが2.29mm以下に設けられている。
本実施形態では、光拡散部15の長軸の長さhは3.5mm、短軸の直径dは2mmとする。
図13に照明装置10の配光図を示す。配光図の0°が照明装置10の光軸方向aであってグローブ17側であり、−180°が給電部19側である。配光図に示されるように、光が光軸方向aからこの光軸方向aに対して反対側の広い範囲に亘って放射される。
光拡散部15は、楕円回転体形状で、光学系13に対向する先端側が細い形状となっている。そのため、光学系13で集光される発光源28からの紫外線領域の光を入射することで、光学系13に対向する光拡散部15の先端側の表面から放射する可視光領域の光は、光軸方向aに対して真反対となる光学系13や筐体11に向かう光が少なく、光軸方向aに対して反対側で光学系13や筐体11の側方に向かう光が増加しやすくなる。これにより、光拡散部15から放射された光が光学系13や筐体11でけられるのを低減し、光放射効率を向上できる。
さらに、光拡散部15が含む蛍光体等の発光体の密度を高めることにより、光拡散部15の内部で発生した可視光領域の光の反射または拡散が生じやすくなり、つまり、光拡散部15の内部に可視光領域の光を反射する反射手段または拡散する拡散手段を有することになる。この場合、光拡散部15の楕円回転体形状との組み合わせで、光拡散部15の内部の反射手段または拡散手段で反射または拡散した光は、光軸方向aに対して真反対となる光学系13や筐体11に向かう光が少なく、光軸方向aに対して反対側で光学系13や筐体11の側方に向かう光が増加しやすくなる。これにより、光拡散部15から放射する光が光学系13や筐体11でけられるのを低減し、光放射効率を向上できる。
しかも、光拡散部15は、光軸方向aに長いため、光軸方向aに対して交差する方向へ放射する光が増加し、図13の配光図に示すように90°方向への配光が増加し、0〜約150°の範囲での配光分布が略均等化され、配光特性を良好にすることができる。
そして、楕円回転体形状の光拡散部15は、外部から光拡散部15を視認可能とする視野角内の少なくとも一部で投影視面積が16.6mm2未満となる形状に形成されており、きらめき感を再現することができる。
図14に光拡散部15の視野角と投影視面積の関係のグラフを示す。光拡散部15の長軸の長さhが長いと、視野角の一部で投影視面積が16.6mm2未満を満たさない領域が生じる。図14においては、35〜90°の範囲で投影視面積が16.6mm2以上となるものの、視野角が0〜35°の範囲で投影視面積が16.6mm2未満となる。この場合、きらめき感を維持しつつ、光軸方向aに対して交差する方向への配光を増加させることができる。
次に、第4の実施形態を、図15および図16を参照して説明する。
図15に示すように、照明装置10の基本構成は第1の実施形態と同じ構成であるが、光拡散部15は、円錐形状で、先端(頂点)が光学系13に対向するとともに中心軸が光軸方向aに一致し、最大直径dが4.5〜6mmに設けられている。
本実施形態では、光拡散部15の円錐形状の軸方向の長さhは7mm、円錐形状の底面の直径dは6mmとする。円錐形状の頂部から底面までの形状は、凹曲面に形成されている。なお、円錐形状の頂部から底面までの形状は、直線でもよいし、凸曲面でもよい。
図16に照明装置10の配光図を示す。配光図の0°が照明装置10の光軸方向aであってグローブ17側であり、−180°が給電部19側である。配光図に示されるように、光が光軸方向aからこの光軸方向aに対して反対側の広い範囲に亘って放射される。
光拡散部15は、円錐形状で、光学系13に向かって先細り形状となっている。そのため、光学系13で集光される発光源28からの紫外線領域の光を入射することで、光拡散部15の先細りとなる周面から放射する可視光領域の光は、光軸方向aに対して真反対となる光学系13や筐体11に向かう光が少なく、光軸方向aに対して反対側で光学系13や筐体11の側方に向かう光が増加しやすくなる。これにより、光拡散部15から放射された光が光学系13や筐体11でけられるのを低減し、光放射効率を向上できる。
さらに、光拡散部15が含む蛍光体等の発光体の密度を高めることにより、光拡散部15の内部で発生した可視光領域の光の反射または拡散が生じやすくなり、つまり、光拡散部15の内部に可視光領域の光を反射する反射手段または拡散する拡散手段を有することになる。この場合、光拡散部15の円錐形状との組み合わせで、光拡散部15の内部の反射手段または拡散手段で反射または拡散した光は、光軸方向aに対して真反対となる光学系13や筐体11に向かう光が少なく、光軸方向aに対して反対側で光学系13や筐体11の側方に向かう光が増加しやすくなる。これにより、光拡散部15から放射する光が光学系13や筐体11でけられるのを低減し、光放射効率を向上できる。
そして、円錐形状の光拡散部15は、外部から光拡散部15を視認可能とする視野角内の少なくとも一部で投影視面積が16.6mm2未満となる形状に形成されており、きらめき感を再現することができる。
なお、照明装置は、電源部を備えていなくてもよい。この場合、電源部は、器具側等に配設して点灯電源を電源装置に供給するように構成すればよい。
また、照明装置としては、電球形ランプに限らず、照明装置を一体に組み込んだ照明器具でもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。