JP6866920B2 - 無線通信装置、無線通信システム、および送信タイミング調整方法 - Google Patents

無線通信装置、無線通信システム、および送信タイミング調整方法 Download PDF

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Description

本発明は、無線通信装置、無線通信システム、および送信タイミング調整方法に関する。
複数のアクセスポイントおよび無線端末を含む無線LANシステムにおいて、各装置の時刻を標準時刻に同期させる技術が知られている。このような技術では、電波時計から送信された標準時刻信号を受信した無線端末が、アクセスポイントへ標準時刻情報を送信する。標準時刻信号を受信したアクセスポイントは、受信した標準時刻情報で自装置の時刻情報を更新すると共に、受信した標準時刻信号で、ネットワーク内のNTP(Network Time Protocol)サーバの時刻情報を更新する。NTPサーバは、更新された時刻情報に基づいて、他のアクセスポイントの時刻情報を更新する。それぞれのアクセスポイントは、自装置の時刻情報に基づいて、自装置と接続している無線端末の時刻情報を更新する。これにより、無線LANシステム内の各装置の時刻情報が標準時刻に同期する。
特開2005−99886号公報 国際公開第2007/066637号 特開2011−82831号公報
ところで、近年、無線LANのアクセス方式として、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)に代えてTDMA(Time Division Multiple Access)の導入が検討されている。TDMAでは、基地局として動作する各アクセスポイントと各無線端末のそれぞれの上り信号と下り信号に異なるタイムスロットが割り当てられ、各アクセスポイントと各無線端末とは、割り当てられたタイムスロット内で信号を送受信する。
ところで、各機器は独立して動作する基準信号に基づく送信タイミングで信号の送信を行うため、各装置の送信タイミングには、基準信号の周波数のずれに伴う誤差が含まれる。そのため、各装置から送信されるスロット間には、各装置における送信タイミングのずれを吸収するためのガード期間が設けられる。各装置間の送信タイミングのずれが大きいと、ガード期間が長くなり、データの送信に割り当てられるスロットの期間が実質的に短くなる。これにより、データの伝送効率が低下する。そのため、各装置の送信タイミングをより高い精度で同期させることが好ましい。
開示の技術は、かかる点に鑑みてなされたものであって、無線通信装置間の送信タイミングをより高い精度で同期させることができる無線通信装置、無線通信システム、および送信タイミング調整方法を提供することを目的とする。
本願が開示する無線通信装置は、1つの態様において、アンテナと、送信部と、受信部と、復調部と、検出部と、調整部とを有する。送信部は、アンテナを介して送信信号を送信する。受信部は、アンテナを介して受信信号を受信し、受信信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する。復調部は、ディジタル信号に変換された受信信号に含まれる制御信号およびユーザデータを復調する。検出部は、ディジタル信号に変換された受信信号に含まれる同期信号の受信タイミングを検出する。調整部は、検出された受信タイミングに基づいて送信部による送信信号の送信タイミングを調整する。
本願が開示する無線通信装置、無線通信システム、および送信タイミング調整方法の1つの態様によれば、無線通信装置間の送信タイミングをより高い精度で同期させることができるという効果を奏する。
図1は、無線通信システムの一例を示す図である。 図2は、アクセスポイントの一例を示すブロック図である。 図3は、同期信号の受信タイミングの一例を説明する図である。 図4は、無線端末の一例を示すブロック図である。 図5は、複数のアクセスポイントからの信号が届く無線端末の位置の一例を説明する図である。 図6は、時分割で送信されるデータのタイミングの一例を示す図である。 図7は、アクセスポイントの動作の一例を示すフローチャートである。 図8は、無線端末の動作の一例を示すフローチャートである。 図9は、アクセスポイントのハードウェアの一例を示す図である。 図10は、無線端末のハードウェアの一例を示す図である。
以下、本願が開示する無線通信装置、無線通信システム、および送信タイミング調整方法の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施形態により開示の技術が限定されるものではない。
[無線通信システム10]
図1は、無線通信システム10の一例を示す図である。無線通信システム10は、複数のアクセスポイント20−1〜20−2および無線端末30を有する。アクセスポイント20−1〜20−2のそれぞれは、例えばLAN(Local Area Network)等のネットワーク11に接続され、無線端末30との間で無線LANに基づく無線通信を行う。なお、以下では、複数のアクセスポイント20−1〜20−2のそれぞれを区別することなく総称する場合にアクセスポイント20と記載する。アクセスポイント20は、無線通信装置および無線基地局の一例である。なお、図1には、アクセスポイント20が2台示されているが、無線通信システム10は、3台以上のアクセスポイント20を有してもよい。また、無線端末30についても同様に、無線通信システム10は、2台以上の無線端末30を有してもよい。
アクセスポイント20は、無線通信により無線端末30へ送信する。また、アクセスポイント20は、無線通信により無線端末30から受信したデータを、ネットワーク11を介して当該データの宛先へ送る。
本実施例において、各アクセスポイント20は、TDMA方式に基づいて、自装置に割り当てられたタイムスロットにおいて、無線端末30との間で無線通信によりデータの送受信を行う。具体的には、各アクセスポイント20は、自装置に割り当てられた下り信号のタイムスロットにおいて、無線端末30へデータを無線送信する。また、各アクセスポイント20は、自装置に割り当てられた上り信号のタイムスロットにおいて、無線端末30からデータを受信する。下り信号とは、アクセスポイント20から無線端末30へ無線送信される信号であり、上り信号とは、無線端末30からアクセスポイント20へ無線送信される信号である。隣接するアクセスポイント20間では、各アクセスポイント20に対して異なるタイムスロットが割り当てられる。これにより、各アクセスポイント20は、他のアクセスポイント20から送信される信号と混信することなく、無線端末30との間で無線通信によりデータの送受信が可能となる。
また、無線端末30は、複数のアクセスポイント20から所定強度以上の信号を受信した場合、同期信号を送信する。無線端末30から送信された同期信号を受信したアクセスポイント20は、送信された同期信号の受信タイミングに基づいて、無線端末30へ送信する送信信号の送信タイミングを調整する。これにより、無線通信システム10は、隣接するアクセスポイント20間の送信タイミングを精度よく調整することができる。従って、タイムスロット間のガード期間を短くすることができ、システム全体のデータの伝送効率を向上させることができる。
[アクセスポイント20]
図2は、アクセスポイント20の一例を示すブロック図である。アクセスポイント20は、アンテナ21、アナログ処理部22、およびディジタル処理部23を有する。
アナログ処理部22は、サーキュレータ220、アナログ送信部221、およびアナログ受信部222を有する。サーキュレータ220は、アナログ送信部221から出力された送信信号をアンテナ21へ通過させ、アンテナ21を介して受信された受信信号をアナログ受信部222へ通過させる。
アナログ送信部221は、PA(Power Amplifier)2210、アップコンバータ2211、およびDAC(Digital to Analog Converter)2212を有する。DAC2212は、ディジタル処理部23から出力された送信信号をディジタル信号からアナログ信号に変換する。アップコンバータ2211は、DAC2212によってアナログ信号に変換された送信信号に直交変調およびアップコンバート等の処理を施す。PA2210は、アップコンバータ2211によってアップコンバート等の処理が施された送信信号を増幅する。PA2210によって増幅された送信信号は、サーキュレータ220へ出力される。
アナログ受信部222は、LNA(Low Noise Amplifier)2220、ダウンコンバータ2221、およびADC(Analog to Digital Converter)2222を有する。LNA2220は、サーキュレータ220を介して受信された受信信号を増幅する。ダウンコンバータ2221は、LNA2220によって増幅された受信信号に直交復調およびダウンコンバート等の処理を施す。ADC2222は、ダウンコンバータ2221によってダウンコンバート等の処理が施された受信信号を、アナログ信号からディジタル信号に変換する。ADC2222によってディジタル信号に変換された受信信号は、ディジタル処理部23へ出力される。アナログ受信部222は、受信部の一例である。
ディジタル処理部23は、ディジタル送信処理部230、調整部231、保持部232、算出部233、測定部234、検出部235、およびディジタル受信処理部236を有する。
ディジタル送信処理部230は、ネットワーク11を介して受信したデータに対して符号化およびベースバンド変調等の処理を行うことにより送信信号を生成する。そして、ディジタル送信処理部230は、自装置に割り当てられた下り信号のタイムスロットにおいて、調整部231から指示された出力タイミングに従って、生成された送信信号をアナログ処理部22へ出力する。アナログ処理部22へ送信された送信信号は、アナログ送信部221およびサーキュレータ220を介して、アンテナ21から空間に放射される。アナログ送信部221およびディジタル送信処理部230は送信部の一例である。また、ディジタル送信処理部230は生成部の一例である。
ディジタル受信処理部236は、自装置に割り当てられた上り信号のタイムスロットにおいて、アナログ処理部22から出力された受信信号に対して復調および復号等の処理を施すことにより、受信データを生成する。そして、ディジタル受信処理部236は、生成された受信データを、受信データの宛先に応じてネットワーク11へ出力する。ディジタル受信処理部236は、復調部の一例である。
保持部232には、アンテナ21において受信信号が受信されてから、サーキュレータ220およびアナログ受信部222を介してディジタル信号に変換された受信信号がディジタル処理部23へ出力されるまでの処理にかかる処理時間τRFを保持する。処理時間τRFは、第1の処理時間の一例である。
検出部235は、アナログ処理部22から出力された受信信号に含まれる同期信号の受信タイミングを検出する。そして、検出部235は、検出された同期信号の受信タイミングを示す情報を調整部231へ出力する。同期信号は、0と1からなる既知のビットパターンの信号である。
ここで、同期信号の受信タイミングについて説明する。図3は、同期信号の受信タイミングの一例を説明する図である。例えば図3(a)に示すように、時刻t0において無線端末30から同期信号が送信された場合を考える。無線端末30から送信された同期信号は、無線端末30とアクセスポイント20との間の空間を伝搬し、例えば図3(b)に示すように、時刻t0から伝搬時間τPrが経過した時刻t1においてアクセスポイント20のアンテナ21に到達する。
アクセスポイント20のアンテナ21に到達した同期信号は、アナログ受信部222においてダウンコンバート等の処理が行われる。そして、例えば図3(c)に示すように、アナログ受信部222における処理時間τRFが経過した時刻t2において、同期信号はディジタル処理部23へ出力される。
ディジタル処理部23内の検出部235は、時刻t2において同期信号の受信を開始し、同期信号の時間長τSが経過した時刻t3において同期信号の受信終了を検出する。そして、検出部235は、同期信号の受信終了が検出された時刻t3から同期信号の時間長τS分遡った時刻t2を同期信号の受信タイミングとして検出する。
図2に戻って説明を続ける。検出部235は、測定部234から検査信号の受信タイミングの検出を指示された場合、アナログ処理部22から出力された信号に含まれている検査信号の受信タイミングを検出する。そして、検出部235は、検出した検査信号の受信タイミングを示す情報を測定部234へ出力する。検査信号は、既知のビットパターンの信号である。検査信号は、例えば同期信号と同じビットパターンの信号であってもよい。
調整部231は、検出部235から同期信号の受信タイミングの情報が出力された場合、保持部232内の処理時間τRFを参照し、同期信号の受信タイミングから処理時間τRF分遡った時刻t1を同期信号の受信タイミングとして特定する。例えば図3(c)に示すように、検出部235によって検出された時刻t2から処理時間τRF分遡った時刻は、同期信号がアンテナ21に到達した時刻t1となる。
そして、調整部231は、特定された同期信号の受信タイミングの時刻t2に基づいて、アンテナ21から送信信号が送信されるタイミングである送信タイミングを調整する。そして、調整部231は、調整された送信タイミングでアンテナ21から送信信号が送信されるように、ディジタル送信処理部230からアナログ処理部22へ出力される送信信号の出力タイミングを調整する。そして、調整部231は、送信信号の出力タイミングをディジタル送信処理部230に指示する。
測定部234は、所定のタイミング毎に、アナログ受信部222における処理時間τRFを測定する。具体的には、測定部234は、所定のタイミング毎に、ディジタル送信処理部230に検査信号の生成を指示すると共に、検出部235に検査信号の受信タイミングの検出を指示する。
ディジタル送信処理部230によって生成された検査信号は、例えば図2の破線40に示すように、アナログ処理部22内のアナログ送信部221を通ってサーキュレータ220へ出力される。アナログ送信部221からサーキュレータ220へ出力された検査信号の一部は、例えば図2の破線40に示すように、アナログ受信部222に漏洩する。アナログ受信部222に漏洩した検査信号は、例えば図2の破線40に示すように、アナログ受信部222を通ってディジタル処理部23へ出力される。検出部235は、検査信号がディジタル処理部23において受信されたタイミングを検査信号の受信タイミングとして検出する。そして、検出部235は、検出した検査信号の受信タイミングの情報を測定部234へ出力する。
測定部234は、ディジタル送信処理部230からアナログ処理部22へ検査信号が出力されたタイミングから、検出部235によって検出された検査信号の受信タイミングまでの処理時間τRF’を測定する。処理時間τRF’は第2の処理時間の一例である。そして、測定部234は、測定した処理時間τRF’の情報を算出部233へ出力する。
算出部233は、測定部234によって測定された処理時間τRF’に基づいて、アナログ受信部222の処理時間τRFを算出する。そして、算出部233は、算出された処理時間τRFを保持部232に保持させる。算出部233は、例えば、測定部234によって測定された処理時間τRF’の1/2を、アナログ受信部222の処理時間τRFとして算出する。
ここで、同期信号の時間長τSは固定長であるが、アナログ受信部222による同期信号の処理時間τRFは、一般的にアクセスポイント20毎に異なる。保持部232内に保持されている処理時間τRFの値は、測定部234によって定期的に測定されたアナログ受信部222の処理時間である。調整部231は、同期信号の受信タイミングの時刻t2からアナログ受信部222の処理時間τRF分遡ったタイミングの時刻t1に基づいて、送信信号の送信タイミングを調整する。そのため、送信タイミングの調整において、アナログ受信部222の処理時間τRFの影響を抑制することができる。これにより、調整部231は、同期信号がアンテナ21に到達した時刻t1に基づいて、送信信号の送信タイミングを精度よく調整することができる。
なお、無線端末30とアクセスポイント20との間の距離は、長くても数十メートル程度である。そのため、1つの無線端末30から送信された電波を受信可能な複数のアクセスポイント20において、無線端末30とアクセスポイント20との間の距離の差は、長くても数十メートル程度である。そのため、1つの無線端末30から送信された1つの同期信号を複数のアクセスポイント20が受信した場合、それぞれのアクセスポイント20に到達する同期信号の時間差は0.1マイクロ秒未満となる。
従って、各アクセスポイント20において、同一の無線端末30から送信された同期信号がアンテナ21に到達した時刻t1に基づいて送信信号の送信タイミングを調整することにより、各アクセスポイント20の送信タイミングのずれを0.1マイクロ秒未満に抑えることができる。これにより、アクセスポイント20は、各アクセスポイント20間の送信タイミングを精度よく合わせることができる。
ここで、ディジタル受信処理部236は、制御信号およびユーザデータの復調および復号等の処理を行う。また、ユーザデータの中には、音声通信やテレビ電話等に用いられるリアルタイムデータ、および、ファイル等のデータの転送に用いられる非リアルタイムデータが含まれる。ディジタル受信処理部236は、受信信号に含まれる信号やデータを、それぞれの信号やデータに応じた優先度で処理する。そのため、処理の優先度によっては、実際に信号を受信してから処理が終了するまでの時間が異なる場合がある。これは、低い優先度の信号やデータの処理が、高い優先度の信号やデータの処理よりも後回しにされるためである。ただし、低い優先度の信号やデータであっても、高い優先度の信号やデータが受信されていない場合には、早期に処理が終了する。
例えば、ディジタル受信処理部236において同期信号の受信タイミングを検出するとすれば、同期信号の処理よりも優先度が高い他の処理の有無によって、同期信号の処理時間が変化することになる。そのため、ディジタル受信処理部236において同期信号の受信タイミングを検出するとすれば、例えば図3(e)に示すように、同期信号の処理が開始されるまでの遅延時間τDが0から最大数十ミリ秒程度までの間で変化することになる。そのため、ディジタル受信処理部236において同期信号の受信終了が検出された時刻t5から同期信号の時間長τS分遡った時刻t4が検出されたとしても、遅延時間τDに最大数十ミリ秒程度のばらつきがあるため、同期信号の受信を開始した時刻t2を精度よく特定することは難しい。
これに対し、本実施例のアクセスポイント20では、ディジタル受信処理部236とは別に設けられた検出部235によって受信信号に含まれる同期信号が検出される。検出部235は、制御信号やユーザデータの処理は行わない。そのため、検出部235は、同期信号がアナログ処理部22から出力されたタイミングを精度よく検出することができる。これにより、調整部231は、アンテナ21に同期信号が到達したタイミングを精度よく特定することができる。各アクセスポイント20は、同期信号がアンテナ21に到達したタイミングに基づいて送信タイミングを調整する。これにより、本実施例のアクセスポイント20は、各アクセスポイント20間の送信タイミングを精度よく合わせることができる。
[無線端末30]
図4は、無線端末30の一例を示すブロック図である。無線端末30は、アンテナ31、アナログ処理部32、およびディジタル処理部33を有する。
アナログ処理部32は、サーキュレータ320、アナログ送信部321、およびアナログ受信部322を有する。サーキュレータ320は、アナログ送信部321から出力された送信信号をアンテナ31へ通過させ、アンテナ31を介して受信された受信信号をアナログ受信部322へ通過させる。
アナログ送信部321は、PA3210、アップコンバータ3211、およびDAC3212を有する。DAC3212は、ディジタル処理部33から出力された送信信号をディジタル信号からアナログ信号に変換する。アップコンバータ3211は、DAC3212によってアナログ信号に変換された送信信号に直交変調およびアップコンバート等の処理を施す。PA3210は、アップコンバータ3211によって直交変調等の処理が施された送信信号を増幅する。PA3210によって増幅された送信信号はサーキュレータ320へ出力される。
アナログ受信部322は、LNA3220、ダウンコンバータ3221、およびADC3222を有する。LNA3220は、サーキュレータ320を介して受信された受信信号を増幅する。ダウンコンバータ3221は、LNA3220によって増幅された受信信号に直交復調およびダウンコンバート等の処理を施す。ADC3222は、ダウンコンバータ3221によってダウンコンバート等の処理が施された受信信号を、アナログ信号からディジタル信号に変換する。ADC3222によってディジタル信号に変換された受信信号は、ディジタル処理部33へ出力される。
ディジタル処理部33は、ディジタル送信処理部330、同期信号制御部331、およびディジタル受信処理部332を有する。ディジタル送信処理部330は、図示しないアプリケーション処理部によって生成されたデータに対して符号化およびベースバンド変調等の処理を行うことにより送信信号を生成する。そして、ディジタル送信処理部330は、自装置に割り当てられた上り信号のタイムスロットにおいて、生成された送信信号をアナログ処理部32へ出力する。アナログ処理部32へ送信された送信信号は、アナログ送信部321およびサーキュレータ320を介して、アンテナ31から空間に放射される。
また、ディジタル送信処理部330は、同期信号制御部331から同期信号の送信を指示された場合、同期信号を生成する。そして、ディジタル送信処理部330は、自装置に割り当てられた上り信号のタイムスロットにおいて、生成された同期信号をアナログ処理部32へ出力する。アナログ処理部32へ出力された同期信号は、アナログ送信部321およびサーキュレータ320を介して、アンテナ31から空間に放射される。
ディジタル受信処理部332は、自装置に割り当てられた下り信号のタイムスロットにおいて、アナログ処理部32から出力された受信信号に対して復調および復号等の処理を施すことにより、受信データを生成する。そして、ディジタル受信処理部332は、生成された受信データを、図示しないアプリケーション処理部へ出力する。
また、ディジタル受信処理部332は、自装置に割り当てられた下り信号のタイムスロット以外のタイムスロットの信号を監視し、複数のアクセスポイント20から所定強度以上の電波を受信しているか否かを判定する。そして、複数のアクセスポイント20から所定強度以上の電波を受信していると判定した場合、ディジタル受信処理部332は、複数のアクセスポイント20から所定強度以上の電波を受信していることを示す信号を同期信号制御部331へ出力する。一方、複数のアクセスポイント20から所定強度以上の電波を受信していないと判定した場合、ディジタル受信処理部332は、複数のアクセスポイント20から所定強度以上の電波を受信していないことを示す信号を同期信号制御部331へ出力する。
同期信号制御部331は、複数のアクセスポイント20から所定強度以上の電波を受信していることを示す信号がディジタル受信処理部332から出力されている場合、所定タイミング毎(例えば1秒毎)に、同期信号の送信をディジタル送信処理部330に指示する。これにより、無線端末30は、複数のアクセスポイント20に対して同期信号を送信し、当該複数のアクセスポイント20の送信タイミングのずれを抑制することができる。
ここで、例えば図5に示すように、アクセスポイント20−1との通信が可能なエリア29−1と、アクセスポイント20−2との通信が可能なエリア29−2とが重なる領域に無線端末30−1が位置する場合を考える。図5は、複数のアクセスポイント20からの信号が届く無線端末30の位置の一例を説明する図である。図5の例では、無線端末30−1はアクセスポイント20−1と無線通信し、アクセスポイント20−2は、他の無線端末30−2と無線通信している。また、図5の例において、各アクセスポイント20および各無線端末30は、異なるタイムスロットにおいて、同一の周波数の無線信号を用いて通信を行っている。
各アクセスポイント20は、アクセスポイント20毎に割り当てられたタイムスロットにおいて、無線端末30へ下り信号を無線送信する。具体的には、例えば図6(a)に示すように、アクセスポイント20−1は、タイムスロット51−1において無線端末30−1へ下り信号を無線送信する。図6は、時分割で送信されるデータのタイミングの一例を示す図である。一方、アクセスポイント20−2は、タイムスロット51−2において他の無線端末30−2へ下り信号を無線送信する。隣り合うタイムスロットの間には、タイムスロット間の干渉を避けるため、信号が送信されない期間であるGI(Guard Interval)50が設けられる。
各アクセスポイント20における送信タイミングのずれが大きい場合、例えば図6(a)に示すように、GI50が長くなる。これにより、無線通信システム10全体としての伝送効率が低下する。
これに対し、本実施例では、無線端末30−1のように、複数のアクセスポイント20からの信号を受信した無線端末30−1は、同期信号を送信する。アクセスポイント20−1およびアクセスポイント20−2は、無線端末30−1から送信された同期信号を受信し、受信した同期信号に基づいて送信タイミングを調整する。これにより、隣接するアクセスポイント20間の送信タイミングのずれが抑制される。
これにより、各アクセスポイント20における送信タイミングのずれが小さくなり、例えば図6(b)に示すように、GI50’を短くすることができる。これにより、無線通信システム10全体としての伝送効率を向上させることができる。
[アクセスポイント20の動作]
図7は、アクセスポイント20の動作の一例を示すフローチャートである。アクセスポイント20は、電源が投入される等の所定のタイミングで、本フローチャートに示す動作を開始する。なお、下り信号の送信および上り信号の受信にそれぞれ用いられるタイムスロットの割り当ては、ネットワーク11に接続された上位装置等によって各アクセスポイント20に予め設定されている。
まず、測定部234は、アナログ受信部222における処理時間τRF’を測定する(S100)。具体的には、測定部234は、ディジタル送信処理部230に検査信号の生成を指示すると共に、検出部235に検査信号の受信タイミングの検出を指示する。ディジタル送信処理部230は、検査信号を生成し、生成された検査信号をアナログ処理部22へ出力する。検査信号は、アナログ送信部221、サーキュレータ220、およびアナログ受信部222を介して、検出部235へ出力される。検出部235は、検査信号がディジタル処理部23において受信されたタイミングを検査信号の受信タイミングとして検出する。測定部234は、ディジタル送信処理部230からアナログ処理部22へ検査信号が出力されたタイミングから、検出部235によって検出された検査信号の受信タイミングまでの時間を処理時間τRF’として測定する。
なお、ディジタル送信処理部230からアナログ処理部22へ出力された検査信号は、アナログ送信部221およびサーキュレータ220を介してアンテナ21から空間に放射される。そのため、ステップS100の処理は、自装置に割り当てられたタイムスロットであって、無線端末30との通信が行われていない期間に実行されることが好ましい。
次に、算出部233は、測定部234によって測定された処理時間τRF’に基づいて、アナログ受信部222の処理時間τRFを算出する(S101)。算出部233は、例えば、測定部234によって測定された処理時間τRF’の1/2を、アナログ受信部222の処理時間τRFとして算出する。そして、算出部233は、算出された処理時間τRFを保持部232に保持させる。
次に、測定部234は、処理時間τRFを算出する周期を計測するためのタイマtaの値を0に初期化する(S102)。そして、ディジタル送信処理部230は、自装置に割り当てられた下り信号のタイムスロットのタイミングか否かを判定する(S103)。自装置に割り当てられた下り信号のタイムスロットのタイミングである場合(S103:Yes)、ディジタル送信処理部230は、下り信号の送信処理を実行する(S104)。下り信号の送信処理では、ディジタル送信処理部230は、無線端末30へ送信するデータがあれば、当該データに基づいて送信信号を生成する。ディジタル送信処理部230によって生成された送信信号は、アナログ処理部22およびアンテナ21を介して無線端末30へ送信される。そして、ディジタル送信処理部230は、再びステップS103に示した処理を実行する。
一方、自装置に割り当てられた下り信号のタイムスロットのタイミングではない場合(S103:No)、検出部235は、自装置に割り当てられた上り信号のタイムスロットのタイミングか否かを判定する(S105)。自装置に割り当てられた上り信号のタイムスロットのタイミングではない場合(S105:No)、ディジタル送信処理部230は、再びステップS103に示した処理を実行する。
一方、自装置に割り当てられた上り信号のタイムスロットのタイミングである場合(S105:Yes)、検出部235は、同期信号を受信したか否かを判定する(S106)。同期信号を受信していない場合(S106:No)、ディジタル受信処理部236は、上り信号の受信処理を実行する(S107)。上り信号の送信処理では、ディジタル受信処理部236は、アナログ処理部22から出力された受信信号を復調および復号して受信データを生成する。ディジタル受信処理部236によって生成された受信データは、受信データの宛先に応じてネットワーク11へ出力される。そして、ディジタル送信処理部230は、再びステップS103に示した処理を実行する。
一方、同期信号を受信した場合(S106:Yes)、検出部235は、同期信号の受信タイミングの時刻t2を検出する。そして、検出部235は、検出された受信タイミングの時刻t2を示す情報を調整部231へ出力する。調整部231は、保持部232からアナログ受信部222の処理時間τRFを取得する。そして、調整部231は、同期信号の受信タイミングの時刻t2から処理時間τRF分遡った時刻t1を同期信号の受信タイミングとして特定する(S108)。
次に、調整部231は、同期信号の受信タイミングの時刻t1に基づいて送信信号の送信タイミングを調整する(S109)。そして、調整部231は、調整された送信タイミングでアンテナ21から送信信号が送信されるように、ディジタル送信処理部230からアナログ処理部22へ出力される送信信号の出力タイミングを調整する。そして、調整部231は、送信信号の出力タイミングをディジタル送信処理部230に指示する。
次に、検出部235は、送信タイミングの調整周期を計測するためのタイマtbの値を0に初期化する(S110)。そして、ディジタル受信処理部236は、上り信号の受信処理を実行する(S111)。
次に、検出部235は、タイマtbの値が所定の閾値tth1を超えたか否かを判定する(S112)。閾値tth1は、例えば1秒に対応する値である。タイマtbの値が閾値tth1以下である場合(S112:No)、ディジタル送信処理部230およびディジタル受信処理部236は、送受信処理を実行する(S113)。送受信処理では、ディジタル送信処理部230は、下り信号のタイムスロットにおいて送信信号を送信し、ディジタル受信処理部236は、上り信号のタイムスロットにおいて受信信号を受信する。そして、検出部235は、再びステップS112に示した処理を実行する。
一方、タイマtbの値が閾値tth1を超えた場合(S112:Yes)、測定部234は、タイマtaの値が所定の閾値tth2を超えたか否かを判定する(S114)。閾値tth2は、例えば数時間から数日に対応する値である。タイマtaの値が閾値tth2以下である場合(S114:No)、ディジタル送信処理部230は、再びステップS103に示した処理を実行する。一方、タイマtaの値が閾値tth2を超えた場合(S114:Yes)、測定部234は、再びステップS100に示した処理を実行する。
[無線端末30の動作]
図8は、無線端末30の動作の一例を示すフローチャートである。無線端末30は、電源が投入される等の所定のタイミングで、本フローチャートに示す動作を開始する。なお、無線端末30は、本フローチャートに示す動作とは別に、自装置が属するアクセスポイント20から指示されたタイムスロットにおいて、アクセスポイント20から送信された下り信号を受信し、アクセスポイント20への上り信号を送信している。
まず、ディジタル受信処理部332は、自装置に割り当てられた下り信号のタイムスロット以外のタイムスロットの信号を監視し、複数のアクセスポイント20から所定強度以上の電波を受信しているか否かを判定する(S200)。複数のアクセスポイント20から所定強度以上の電波を受信していない場合(S200:No)、ディジタル受信処理部332は、複数のアクセスポイント20から所定強度以上の電波を受信していないことを示す信号を同期信号制御部331へ出力する。そして、ディジタル受信処理部332は、再びステップS200に示した処理を実行する。
一方、複数のアクセスポイント20から所定強度以上の電波を受信している場合(S200:Yes)、ディジタル受信処理部332は、複数のアクセスポイント20から所定強度以上の電波を受信していることを示す信号を同期信号制御部331へ出力する。
次に、同期信号制御部331は、同期信号の送信周期を計測するためのタイマtcの値を0に初期化する(S201)。そして、同期信号制御部331は、同期信号の送信をディジタル送信処理部330に指示する。ディジタル送信処理部330は、同期信号を生成し、自装置に割り当てられた上り信号のタイムスロットにおいて、生成された同期信号をアナログ処理部32へ出力する。ディジタル送信処理部330からアナログ処理部32へ出力された同期信号は、アナログ送信部321およびサーキュレータ320を介して、アンテナ31から送信される(S202)。
次に、ディジタル受信処理部332は、自装置に割り当てられた下り信号のタイムスロット以外のタイムスロットの信号を監視し、複数のアクセスポイント20から所定強度以上の電波を受信しているか否かを判定する(S203)。複数のアクセスポイント20から所定強度以上の電波を受信している場合(S203:Yes)、ディジタル受信処理部332は、複数のアクセスポイント20から所定強度以上の電波を受信していることを示す信号を同期信号制御部331へ出力する。
そして、同期信号制御部331は、タイマtcの値が所定の閾値tth3を超えたか否かを判定する(S204)。閾値tth3は、例えば1秒に対応する値である。タイマtcの値が閾値tthe以下である場合(S204:No)、ディジタル受信処理部332は、再びステップS203に示した処理を実行する。一方、タイマtcの値が閾値tth3を超えた場合(S204:Yes)、同期信号制御部331は、再びステップS201に示した処理を実行する。
また、複数のアクセスポイント20から所定強度以上の電波を受信していない場合(S203:No)、ディジタル受信処理部332は、複数のアクセスポイント20から所定強度以上の電波を受信していないことを示す信号を同期信号制御部331へ出力する。そして、ディジタル受信処理部332は、再びステップS200に示した処理を実行する。
[ハードウェア]
図9は、アクセスポイント20のハードウェアの一例を示す図である。アクセスポイント20は、例えば図9に示すように、無線通信回路200、プロセッサ201、メモリ202、通信インターフェイス203、およびアンテナ21を有する。
無線通信回路200は、プロセッサ201から出力された信号に変調等の所定の処理を施し、処理後の送信信号をアンテナ21を介して送信する。また、無線通信回路200は、アンテナ21を介して受信した受信信号に復調等の所定の処理を施してプロセッサ201へ出力する。無線通信回路200は、例えばアナログ処理部22の機能を実現する。通信インターフェイス203は、有線接続によってネットワーク11に接続するためのインターフェイスである。
メモリ202には、ディジタル送信処理部230、調整部231、算出部233、測定部234、検出部235、およびディジタル受信処理部236の機能を実現するためのプログラム等が格納される。また、メモリ202には、保持部232内のデータ等が格納される。プロセッサ201は、メモリ202からプログラムを読み出して実行することにより、例えば、ディジタル送信処理部230、調整部231、保持部232、算出部233、測定部234、検出部235、およびディジタル受信処理部236の各機能を実現する。
なお、メモリ202内のプログラムは、必ずしも最初から全てがメモリ202内に格納されていなくてもよい。例えば、アクセスポイント20に挿入されるメモリカードなどの可搬型記録媒体にプログラムが記憶され、アクセスポイント20がこのような可搬型記録媒体から処理に用いられる部分のプログラムを取得して実行するようにしてもよい。また、プログラムを記憶させた他のコンピュータまたはサーバ装置などから、無線通信回線、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介して、アクセスポイント20がプログラムを取得して実行するようにしてもよい。
図10は、無線端末30のハードウェアの一例を示す図である。無線端末30は、例えば図10に示すように、無線通信回路300、プロセッサ301、メモリ302、およびアンテナ31を有する。
無線通信回路300は、プロセッサ301から出力された信号に変調等の所定の処理を施し、処理後の送信信号をアンテナ31を介して送信する。また、無線通信回路300は、アンテナ31を介して受信した受信信号に復調等の所定の処理を施してプロセッサ301へ出力する。無線通信回路300は、例えばアナログ処理部32の機能を実現する。
メモリ302には、ディジタル送信処理部330、同期信号制御部331、およびディジタル受信処理部332の機能を実現するためのプログラム等が格納される。プロセッサ301は、メモリ302からプログラムを読み出して実行することで、ディジタル送信処理部330、同期信号制御部331、およびディジタル受信処理部332の各機能を実現する。
なお、メモリ302内のプログラムは、必ずしも最初から全てがメモリ302内に格納されていなくてもよい。例えば、無線端末30に挿入されるメモリカードなどの可搬型記録媒体にプログラムが記憶され、無線端末30がこのような可搬型記録媒体から処理に用いられる部分のプログラムを取得して実行するようにしてもよい。また、プログラムを記憶させた他のコンピュータまたはサーバ装置などから、無線通信回線、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介して、無線端末30がプログラムを取得して実行するようにしてもよい。
[実施例の効果]
以上、実施例について説明した。本実施例の無線通信システム10は、複数のアクセスポイント20と、無線端末30とを有する。無線端末30は、同期信号を複数のアクセスポイント20のそれぞれへ送信する。それぞれのアクセスポイント20は、アンテナ21と、アナログ送信部221と、アナログ受信部222と、ディジタル受信処理部236と、検出部235と、調整部231とを有する。アナログ送信部221は、アンテナ21を介して送信信号を送信する。アナログ受信部222は、アンテナ21を介して受信信号を受信し、受信信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する。ディジタル受信処理部236は、ディジタル信号に変換された受信信号に含まれる制御信号およびユーザデータを復調する。検出部235は、ディジタル信号に変換された受信信号に含まれる同期信号の受信タイミングを検出する。調整部231は、同期信号の受信タイミングに基づいてアナログ処理部22による送信信号の送信タイミングを調整する。これにより、無線通信システム10は、アクセスポイント20間の送信タイミングをより高い精度で同期させることができる。
また、上記した実施例において、アクセスポイント20は、アナログ受信部222がアンテナ21を介して受信信号を受信してから、ディジタル信号に変換された受信信号が調整部231へ出力されるまでの処理時間τRFを保持する保持部232を有する。また、調整部231は、送信信号の送信タイミングを、検出部235によって検出された受信タイミングから処理時間τRF遡ったタイミングに調整する。これにより、送信タイミングにおいて、アナログ受信部222の遅延時間のばらつきの影響を抑えることができる。これにより、無線通信システム10は、アクセスポイント20間の送信タイミングをより高い精度で同期させることができる。
また、上記した実施例において、アクセスポイント20は、アナログ送信部221、ディジタル送信処理部230、サーキュレータ220、測定部234、および算出部233を有する。ディジタル送信処理部230は、ディジタル信号の送信信号を生成する。アナログ送信部221は、ディジタル信号の送信信号をアナログ信号に変換してアンテナ21を介して送信する。サーキュレータ220は、アナログ送信部221から送信された送信信号をアンテナ21へ通過させると共に、アンテナ21を介して受信された受信信号をアナログ受信部222へ通過させる。測定部234は、アナログ送信部221から出力された送信信号が、サーキュレータ220を介してアナログ受信部222に漏洩し、アナログ受信部222によってディジタル信号に変換されて検出部235へ出力されるまでの処理時間τRF’を測定する。算出部233は、測定部234によって測定された処理時間τRF’に基づいて処理時間τRFを算出し、算出した処理時間τRFを保持部232に保持させる。これにより、アクセスポイント20は、アナログ送信部221およびアナログ受信部222の実際の遅延時間の測定結果に基づいてアナログ受信部222の処理時間τRFを算出する。これにより、無線通信システム10は、アクセスポイント20間の送信タイミングをより高い精度で同期させることができる。
また、上記した実施例において、測定部234は、所定のタイミング毎に、処理時間τRF’を測定する。また、算出部233は、測定部234によって処理時間τRF’が測定される都度、測定された処理時間τRF’に基づいて保持部232に保持された処理時間τRFを更新する。これにより、アクセスポイント20は、環境変化や経年変化等によるアナログ受信部222の特性の変化に応じてアナログ受信部222の処理時間τRFを更新することができる。これにより、無線通信システム10は、アクセスポイント20間の送信タイミングをより高い精度で同期させることができる。
[その他]
なお、開示の技術は、上記した実施例に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
例えば、上記した実施例では、無線LANにおける無線通信を例に説明したが、開示の技術はこれに限られず、TDMA方式の無線通信を行うシステムに対して適用することができる。
また、上記した実施例において、アクセスポイント20および無線端末30が有するそれぞれの処理ブロックは、実施例におけるアクセスポイント20および無線端末30の理解を容易にするために、主な処理内容に応じて機能別に区分したものである。そのため、処理ブロックの区分方法やその名称によって、開示の技術が制限されることはない。また、上記した実施例におけるアクセスポイント20および無線端末30がそれぞれ有する各処理ブロックは、処理内容に応じてさらに多くの処理ブロックに細分化することもできるし、複数の処理ブロックを1つの処理ブロックに統合することもできる。また、それぞれの処理ブロックによって実行される処理は、ソフトウェアによる処理として実現されてもよく、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の専用のハードウェアにより実現されてもよい。
10 無線通信システム
11 ネットワーク
20 アクセスポイント
21 アンテナ
22 アナログ処理部
220 サーキュレータ
221 アナログ送信部
222 アナログ受信部
23 ディジタル処理部
230 ディジタル送信処理部
231 調整部
232 保持部
233 算出部
234 測定部
235 検出部
236 ディジタル受信処理部
30 無線端末
31 アンテナ
32 アナログ処理部
320 サーキュレータ
321 アナログ送信部
322 アナログ受信部
33 ディジタル処理部
330 ディジタル送信処理部
331 同期信号制御部
332 ディジタル受信処理部

Claims (4)

  1. アンテナと、
    ディジタル信号の送信信号を生成する生成部と、
    ディジタル信号の前記送信信号をアナログ信号に変換して前記アンテナを介して送信するアナログ送信部と、
    前記アンテナを介して受信信号を受信し、前記受信信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する受信部と、
    ディジタル信号に変換された前記受信信号に含まれる制御信号およびユーザデータを復調する復調部と、
    ディジタル信号に変換された前記受信信号に含まれる同期信号の受信タイミングを検出する検出部と、
    前記アナログ送信部による前記送信信号の送信タイミングを、前記受信部が前記アンテナを介して前記受信信号を受信してからディジタル信号に変換された前記受信信号が前記検出部へ出力されるまでの第1の処理時間、前記受信タイミングから遡ったタイミングに調整する調整部と
    前記アナログ送信部から送信された送信信号を前記アンテナへ通過させると共に、前記アンテナを介して受信された受信信号を前記受信部へ通過させるサーキュレータと、
    前記生成部によって生成された前記ディジタル信号の送信信号が前記アナログ送信部へ出力されてから、前記アナログ送信部から出力された前記送信信号が、前記サーキュレータを介して前記受信部に漏洩し、前記受信部によってディジタル信号に変換されて前記検出部へ出力されるまでの第2の処理時間を測定する測定部と、
    前記測定部によって測定された前記第2の処理時間に基づいて前記第1の処理時間を算出する算出部と
    を有し、
    前記調整部は、
    前記算出部によって算出された前記第1の処理時間を用いて前記送信タイミングを調整することを特徴とする無線通信装置。
  2. 前記測定部は、
    所定のタイミング毎に、前記第2の処理時間を測定し、
    前記算出部は、
    前記測定部によって前記第2の処理時間が測定される都度、測定された前記第2の処理時間に基づいて前記第1の処理時間を算出することを特徴とする
    請求項に記載の無線通信装置。
  3. 複数の無線基地局と無線端末とを有する無線通信システムにおいて、
    前記無線端末は、同期信号を前記複数の無線基地局のそれぞれへ送信し、
    それぞれの前記無線基地局は、
    アンテナと、
    ディジタル信号の送信信号を生成する生成部と、
    ディジタル信号の前記送信信号をアナログ信号に変換して前記アンテナを介して前記無線端末へ送信するアナログ送信部と、
    前記アンテナを介して前記無線端末から受信信号を受信し、前記受信信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する受信部と、
    ディジタル信号に変換された前記受信信号に含まれる制御信号およびユーザデータを復調する復調部と、
    ディジタル信号に変換された前記受信信号に含まれる同期信号の受信タイミングを検出する検出部と、
    前記アナログ送信部による前記送信信号の送信タイミングを、前記受信部が前記アンテナを介して前記受信信号を受信してからディジタル信号に変換された前記受信信号が前記検出部へ出力されるまでの第1の処理時間、前記受信タイミングから遡ったタイミングに調整する調整部と
    前記アナログ送信部から送信された送信信号を前記アンテナへ通過させると共に、前記アンテナを介して受信された受信信号を前記受信部へ通過させるサーキュレータと、
    前記生成部によって生成された前記ディジタル信号の送信信号が前記アナログ送信部へ出力されてから、前記アナログ送信部から出力された前記送信信号が、前記サーキュレータを介して前記受信部に漏洩し、前記受信部によってディジタル信号に変換されて前記検出部へ出力されるまでの第2の処理時間を測定する測定部と、
    前記測定部によって測定された前記第2の処理時間に基づいて前記第1の処理時間を算出する算出部と
    を有し、
    前記調整部は、
    前記算出部によって算出された前記第1の処理時間を用いて前記送信タイミングを調整することを特徴とする無線通信システム。
  4. 無線通信装置が、
    ディジタル信号の送信信号を生成し、
    前記ディジタル信号の送信信号をアナログ信号に変換してアンテナを介して送信し、
    前記アンテナを介して受信信号を受信し、前記受信信号をアナログ信号からディジタル信号に変換し、
    ディジタル信号に変換された前記受信信号に含まれる制御信号およびユーザデータを復調し、
    ディジタル信号に変換された前記受信信号に含まれる同期信号の受信タイミングを検出し、
    アナログ信号の前記送信信号の送信タイミングを、前記アンテナを介して前記受信信号を受信してからディジタル信号に変換された前記受信信号に対して前記検出する処理が実行されるまでの第1の処理時間、前記受信タイミングから遡ったタイミングに調整し
    ディジタル信号の前記送信信号が生成されてから、前記アンテナを介して送信される際にサーキュレータを介して受信されて前記検出する処理が実行されるまでの第2の処理時間を測定し、
    測定された前記第2の処理時間に基づいて前記第1の処理時間を算出する
    処理を実行し、
    前記調整する処理では、
    前記算出する処理で算出された前記第1の処理時間を用いて前記送信タイミングが調整されることを特徴とする送信タイミング調整方法。
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