JP6865340B2 - Manufacturing method of mounting structure and laminated sheet used for this - Google Patents
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Description
本発明は、内部に空間を備える実装構造体の製造方法であって、詳細には、積層シートを用いて封止された実装構造体の製造方法、および、これに用いられる積層シートに関する。 The present invention relates to a method for manufacturing a mounting structure having a space inside, and more particularly to a method for manufacturing a mounting structure sealed by using a laminated sheet, and a laminated sheet used therein.
回路基板に搭載される電子部品(回路部材)の中には、回路基板との間に空間を必要とする場合がある。例えば、携帯電話などのノイズ除去に用いられるSAWチップは、圧電基板(圧電体)上を伝搬する表面波を利用して所望の周波数をフィルタリングするため、圧電体上の電極と、SAWチップが搭載される回路基板との間に空間が必要である。 Some electronic components (circuit members) mounted on a circuit board may require a space between them and the circuit board. For example, a SAW chip used for noise removal in a mobile phone or the like is equipped with an electrode on the piezoelectric body and a SAW chip in order to filter a desired frequency by using a surface wave propagating on a piezoelectric substrate (piezoelectric body). A space is required between the circuit board and the circuit board.
ところで、回路基板に搭載される回路部材の多くは、電磁波の影響を低減するために、導電性材料を含む導電層で覆われることが望ましい。上記のようなSAWチップの場合、例えば特許文献1では、電磁波シールド性を備えるカバーとグランド回路とを導通させるために、カバーに導電性のバンプを配置するとともに、カバーとグランド回路とを接着する接着シートに、当該バンプに対応する貫通孔を形成することを教示している。この場合、貫通孔からバンプを露出させて、バンプを介してカバーとグランド回路とを接続させることにより、電磁波シールド性能が発揮される。特許文献1によれば、内部の空間を維持しながら回路部材を封止する(中空封止)とともに、外部から侵入しようとする電磁波をシールドすることができる。
By the way, it is desirable that many of the circuit members mounted on the circuit board are covered with a conductive layer containing a conductive material in order to reduce the influence of electromagnetic waves. In the case of the SAW chip as described above, for example, in
特許文献1のように、予めカバーを成型する場合、製造工程が増えるため、製造コストの増大につながる。さらに、カバーとSAWチップとの位置合わせが必要になる。加えて、SAWチップを損傷しないようにカバーに余裕を持たせて成型する必要があるため、得られる実装構造体の低背化が困難である。さらに、接着シートに形成された貫通孔とバンプとの位置合わせが必要になるため、生産性が低下し易い。
When the cover is molded in advance as in
上記に鑑み、本発明の一局面は、第1回路部材と、前記第1回路部材に搭載される複数の第2回路部材と、前記第1回路部材上であって、前記第2回路部材同士の隙間に配置されるバンプと、を備えるとともに、前記第1回路部材と前記第2回路部材との間に空間が形成された実装部材を準備する工程と、絶縁層と導電層とを備え、前記絶縁層が、少なくとも一方の最外に配置されている積層シートを準備する工程と、前記絶縁層が前記バンプと対向するように、前記積層シートを前記実装部材に配置する配置工程と、前記積層シートを前記第1回路部材に対して押圧するとともに、前記積層シートを加熱して、前記空間を維持しながら、前記第2回路部材を封止する封止工程と、を具備し、前記封止工程では、前記バンプを前記絶縁層に対して貫通させて、前記バンプと前記導電層とを電気的に接続させる、実装構造体の製造方法に関する。 In view of the above, one aspect of the present invention is a first circuit member, a plurality of second circuit members mounted on the first circuit member, and the second circuit member on the first circuit member. A step of preparing a mounting member in which a space is formed between the first circuit member and the second circuit member, and an insulating layer and a conductive layer are provided. A step of preparing a laminated sheet in which the insulating layer is arranged on at least one of the outermost layers, an arrangement step of arranging the laminated sheet on the mounting member so that the insulating layer faces the bump, and the above-mentioned. The sealing step includes a sealing step of pressing the laminated sheet against the first circuit member and heating the laminated sheet to seal the second circuit member while maintaining the space. The stopping step relates to a method for manufacturing a mounting structure in which the bump is penetrated through the insulating layer to electrically connect the bump and the conductive layer.
本発明の別の局面は、第1回路部材と、前記第1回路部材に搭載される複数の第2回路部材と、を備えるとともに、前記第1回路部材と前記第2回路部材との間に空間が形成された実装部材を封止するために用いられる積層シートであって、絶縁層と導電層とを備え、前記絶縁層が、少なくとも一方の最外に配置されており、前記第2回路部材が封止されるときの温度tにおいて、前記絶縁層の損失正接tanδ1が、1よりも大きい、積層シートに関する。 Another aspect of the present invention includes a first circuit member and a plurality of second circuit members mounted on the first circuit member, and between the first circuit member and the second circuit member. A laminated sheet used for sealing a mounting member in which a space is formed, comprising an insulating layer and a conductive layer, the insulating layer being arranged at least one of the outermost layers, and the second circuit. The present invention relates to a laminated sheet in which the loss positive contact tan δ1 of the insulating layer is larger than 1 at the temperature t when the member is sealed.
本発明によれば、内部の空間を維持しながら、生産性よく、積層シートの導電層とグランド電極とを接続させることができる。 According to the present invention, the conductive layer of the laminated sheet and the ground electrode can be connected with high productivity while maintaining the internal space.
本実施形態に係る方法により製造される実装構造体の一例を、図1に示す。図1は、実装構造体10を模式的に示す断面図である。
実装構造体10は、第1回路部材1と、例えばバンプ3(以下、第1バンプ3と称す。)を介して第1回路部材1に搭載される複数の第2回路部材2と、第2回路部材2同士の隙間に配置されるバンプ5(以下、第2バンプ5と称す。)と、第2回路部材2を封止する封止材4と、を備える。第2バンプ5は、第1回路部材1内に配置された導体6と導通するとともに、少なくとも一部が封止材4に埋没している。第1回路部材1と第2回路部材2との間には、空間(内部空間S)が形成されている。封止材4は、内部空間Sを維持しながら第2回路部材2を封止して、第2回路部材2の短絡を防止するため、および、電磁波シールドのために設けられる。なお、本実施形態では、第2回路部材2を、第1バンプ3を介して第1回路部材1に搭載しているが、第1回路部材1への搭載方法は、これに限定されない。
An example of the mounting structure manufactured by the method according to the present embodiment is shown in FIG. FIG. 1 is a cross-sectional view schematically showing the
The
封止材4は、積層シート4Pの硬化物である。本発明は、この積層シート4Pを包含する。積層シート4Pは、図2に示すように、少なくとも一方の最外に配置された絶縁層41Pと導電層42Pとを備える。よって、得られる封止材4も、少なくとも絶縁層41Pの硬化物層41と導電層42Pの硬化物層42とを備える。図2は、積層シート4Pを模式的に示す断面図である。
The sealing
[積層シート]
積層シート4Pは、封止工程において、絶縁層41Pが第2バンプ5と対向するように配置された状態で、第1回路部材1に向かって押圧される。このとき、積層シート4Pは、第2回路部材2の表面に密着する。さらに、積層シート4Pは、第2回路部材2同士の間の第1回路部材1の表面にまで到達するとともに、第2バンプ5によって、絶縁層41Pが穿孔される。第2バンプ5は、絶縁層41Pを貫通して、導電層42Pにまで到達する。これにより、第2バンプ5は導電層42Pと導通し、導電層42Pと導体6とが、第2バンプ5を介して電気的に接続される。その結果、導電層42P(導電層の硬化物層42)による電磁波シールド性が発揮される。一方、絶縁層41Pにより、第2回路部材2の短絡は予防される。
[Laminated sheet]
The laminated
つまり、積層シート4Pは、第2バンプ5によって穿孔される程度の粘性を有する絶縁層41Pと、内部空間Sを維持しながら、第2回路部材2の表面および第2回路部材2同士の間の第1回路部材1の表面に密着でき、かつ、中空封止性を確保できる(内部空間Sへの積層シート4Pの侵入を抑制できる)程度の弾性を有する導電層42Pと、を備える。少なくとも上記の2層を有する積層シート4Pを用いることにより、内部空間Sを維持しながら回路部材を封止する(中空封止)ことと、電磁波シールド性能の発揮とを、同じタイミングで達成することができる。さらに、第2バンプ5に対する位置合わせが不要であるため、生産性が向上する。加えて、封止材4を第1回路部材1および第2回路部材2に密着させることができるため、低背化が可能である。
That is, the laminated
(絶縁層)
絶縁層41Pは、第2回路部材2の短絡を防止するために設けられる。さらに、絶縁層41Pは、第2バンプ5に押し付けられることにより穿孔され得る粘性を有する。
(Insulation layer)
The
このような絶縁層41Pの第2回路部材2が封止されるときの温度tにおける損失正接tanδ1は、1よりも大きいことが好ましい。損失正接tanδ1の上限は特に限定されないが、例えば、10であり、好ましくは5である。このような損失正接tanδを有する絶縁層41Pを単独で用いる場合、内部空間Sを維持しながら封止することは困難である。
The loss tangent tan δ1 at the temperature t when the
第2回路部材2が封止されるときの温度tとは、内部空間Sが維持された状態で、第2回路部材2の表面が積層シート4Pによって覆われたときの積層シート4Pの温度である。積層シート4Pの温度は、封止工程における積層シート4Pに対する加熱手段の設定温度に代替できる。積層シート4Pの加熱手段がプレス機である場合、加熱手段の温度とは、プレス機の設定温度である。積層シート4Pの加熱手段が第1回路部材1を加熱する加熱機である場合、加熱手段の温度とは、第1回路部材1の加熱機の設定温度である。温度tは、積層シート4Pの材質等に応じて変更し得るが、例えば、室温+15℃(40℃)から、200℃までの間である。具体的には、温度tは、例えば50〜180℃である。第2回路部材2が封止されるとき、積層シート4Pは未硬化状態であってもよいし、半硬化状態であってもよいし、硬化状態であってもよい。
The temperature t when the
損失正接tanδ1は、温度tにおける絶縁層41Pの貯蔵せん断弾性率(G1’)と損失せん断弾性率(G1”)の比:G1”/G1’である。貯蔵せん断弾性率G1’および損失せん断弾性率G1”は、JIS K 7244に準拠した粘弾性計測定装置により測定することができる。具体的には、貯蔵せん断弾性率G1’および損失せん断弾性率G1”は、直径8mm×1mmの試験片について、粘弾性計測定装置(例えば、TA Instruments社製、ARES−LS2)を用いて、周波数1Hz、昇温速度10℃/分の条件で測定される。導電層42Pおよび被覆層43Pの損失正接tanδについても同様である。
The loss tangent tan δ1 is the ratio of the storage shear modulus (G1 ′) of the insulating
温度tにおける貯蔵せん断弾性率G1’は、1.0×107Pa以下であることが好ましく、1.0×106Pa以下であることがより好ましい。貯蔵せん断弾性率G1’の下限は特に限定されないが、例えば、1.0×103Paである。温度tにおける貯蔵せん断弾性率G1’がこの範囲であれば、絶縁層41Pは、第2バンプ5に押し付けられること、あるいは、その状態で加熱されることにより、容易に穿孔され得る。
The storage shear modulus G1'at the temperature t is preferably 1.0 × 10 7 Pa or less, and more preferably 1.0 × 10 6 Pa or less. The lower limit of the storage shear modulus G1'is not particularly limited, but is, for example, 1.0 × 10 3 Pa. When the storage shear elastic modulus G1'at the temperature t is in this range, the insulating
絶縁層41Pの厚みT1は、第2バンプ5の高さHよりも小さい限り、特に限定されない。なかでも、厚みT1は30μm以下であることが好ましく、25μm以下であることがより好ましい。これにより、第2バンプ5が貫通し易くなるとともに、低背化が可能になる。さらに、封止工程の際に、絶縁層41Pが導電層42Pに追随し易くなって、内部空間Sに入り込み難くなる。一方、絶縁性を確保する観点から、厚みT1は5μm以上であることが好ましい。絶縁層41Pの厚みT1は、絶縁層41Pの主面間の距離である。主面間の距離は、任意の10箇所における距離を平均化して求めることができる。導電層42Pおよび被覆層43Pの厚みも同様である。
The thickness T1 of the insulating
絶縁性の観点から、絶縁層41Pの体積抵抗率は1×108Ω・cm以上であることが好ましく、1×1010Ω・cm以上であることがより好ましい。
From the viewpoint of insulation, the volume resistivity of the insulating
絶縁層41Pは、熱硬化性樹脂を含む熱硬化性樹脂組成物(以下、第1熱硬化性樹脂組成物と称す。)により構成される。第1熱硬化性樹脂組成物は、例えば、熱硬化性樹脂と硬化剤と熱可塑性樹脂と無機充填剤とを含む。
The insulating
熱硬化性樹脂としては、特に限定されないが、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ユリア樹脂、ウレタン樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリイミド樹脂などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでもエポキシ樹脂が好ましい。 The thermosetting resin is not particularly limited, but is limited to epoxy resin, (meth) acrylic resin, phenol resin, melamine resin, silicone resin, urea resin, urethane resin, vinyl ester resin, unsaturated polyester resin, diallyl phthalate resin, and polyimide. Examples include resin. These may be used individually by 1 type, and may be used in combination of 2 or more type. Of these, epoxy resin is preferable.
封止前の熱硬化性樹脂は、未硬化状態でもよく、半硬化状態でもよい。半硬化状態とは、熱硬化性樹脂がモノマーおよび/またはオリゴマーを含む状態であり、熱硬化性樹脂の三次元架橋構造の発達が不十分な状態をいう。半硬化状態の熱硬化性樹脂は、室温(25℃)では溶剤に溶解しないが硬化は不完全な状態、いわゆるBステージにある。 The thermosetting resin before sealing may be in an uncured state or a semi-cured state. The semi-cured state is a state in which the thermosetting resin contains a monomer and / or an oligomer, and the development of the three-dimensional crosslinked structure of the thermosetting resin is insufficient. The thermosetting resin in the semi-cured state does not dissolve in the solvent at room temperature (25 ° C.), but is in an incompletely cured state, that is, in the so-called B stage.
エポキシ樹脂は、特に限定されないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、脂環式脂肪族エポキシ樹脂、有機カルボン酸類のグリシジルエーテルなどを用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。エポキシ樹脂は、プレポリマーであってもよく、ポリエーテル変性エポキシ樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂のようなエポキシ樹脂と他のポリマーとの共重合体であってもよい。なかでも、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂および/またはビスフェノールF型エポキシ樹脂が好ましい。特に、耐熱性および耐水性に優れ、かつ安価である点で、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂が好ましい。 The epoxy resin is not particularly limited, but for example, bisphenol A type epoxy resin, bisphenol F type epoxy resin, bisphenol AD type epoxy resin, hydrogenated bisphenol A type epoxy resin, bisphenol F type epoxy resin, phenol novolac type epoxy resin, naphthalene. Type epoxy resin, alicyclic aliphatic epoxy resin, glycidyl ether of organic carboxylic acids and the like can be used. These may be used alone or in combination of two or more. The epoxy resin may be a prepolymer, or may be a copolymer of an epoxy resin such as a polyether-modified epoxy resin or a silicone-modified epoxy resin and another polymer. Of these, bisphenol AD type epoxy resin, naphthalene type epoxy resin, hydrogenated bisphenol A type epoxy resin and / or bisphenol F type epoxy resin are preferable. In particular, hydrogenated bisphenol A type epoxy resin and bisphenol F type epoxy resin are preferable in that they are excellent in heat resistance and water resistance and are inexpensive.
エポキシ樹脂は、樹脂組成物の粘度調節のために、エポキシ基を分子中に1つ有する1官能エポキシ樹脂を、エポキシ樹脂全体に対して0.1〜30質量%程度含むことができる。このような1官能エポキシ樹脂としては、フェニルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、エチルジエチレングリコールグリシジルエーテル、ジシクロペンタジエングリシジルエーテル、2−ヒドロキシエチルグリシジルエーテルなどを用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。 The epoxy resin may contain a monofunctional epoxy resin having one epoxy group in the molecule in an amount of about 0.1 to 30% by mass based on the entire epoxy resin in order to adjust the viscosity of the resin composition. As such a monofunctional epoxy resin, phenylglycidyl ether, 2-ethylhexyl glycidyl ether, ethyldiethylene glycol glycidyl ether, dicyclopentadiene glycidyl ether, 2-hydroxyethyl glycidyl ether and the like can be used. These may be used alone or in combination of two or more.
熱硬化性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂の硬化剤を含む。硬化剤は、特に限定されないが、例えば、フェノール系硬化剤(フェノール樹脂等)、ジシアンジアミド系硬化剤(ジシアンジアミド等)、尿素系硬化剤、有機酸ヒドラジド系硬化剤、ポリアミン塩系硬化剤、アミンアダクト系硬化剤、酸無水物系硬化剤、イミダゾール系硬化剤などを用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。硬化剤の種類は、熱硬化性樹脂に応じて適宜選択される。なかでも、硬化時の低アウトガス性、耐湿性、耐ヒートサイクル性などの点から、フェノール系硬化剤を用いることが好ましい。 The thermosetting resin composition contains a curing agent for the thermosetting resin. The curing agent is not particularly limited, but for example, a phenol-based curing agent (phenol resin, etc.), a dicyandiamide-based curing agent (dicyandiamide, etc.), a urea-based curing agent, an organic acid hydrazide-based curing agent, a polyamine salt-based curing agent, and an amine adduct. A system curing agent, an acid anhydride type curing agent, an imidazole system curing agent and the like can be used. These may be used alone or in combination of two or more. The type of curing agent is appropriately selected depending on the thermosetting resin. Among them, it is preferable to use a phenolic curing agent from the viewpoints of low outgassing property at the time of curing, moisture resistance, heat cycle resistance and the like.
硬化剤の量は、硬化剤の種類によって異なる。エポキシ樹脂を用いる場合、例えば、エポキシ基1当量あたり、硬化剤の官能基の当量数が0.001〜2当量、さらには0.005〜1.5当量となる量の硬化剤を用いることが好ましい。 The amount of hardener depends on the type of hardener. When an epoxy resin is used, for example, it is possible to use an amount of a curing agent in which the equivalent number of functional groups of the curing agent is 0.001 to 2 equivalents, and further 0.005 to 1.5 equivalents per 1 equivalent of epoxy groups. preferable.
なお、ジシアンジアミド系硬化剤、尿素系硬化剤、有機酸ヒドラジド系硬化剤、ポリアミン塩系硬化剤、アミンアダクト系硬化剤は、潜在性硬化剤である。潜在性硬化剤の活性温度は、60℃以上、更には80℃以上であるのが好ましい。また、活性温度は、250℃以下、更には180℃以下であるのが好ましい。これにより、活性温度以上で迅速に硬化する熱硬化性樹脂組成物を得ることができる。 The dicyandiamide-based curing agent, urea-based curing agent, organic acid hydrazide-based curing agent, polyamine salt-based curing agent, and amine adduct-based curing agent are latent curing agents. The active temperature of the latent curing agent is preferably 60 ° C. or higher, more preferably 80 ° C. or higher. The active temperature is preferably 250 ° C. or lower, more preferably 180 ° C. or lower. This makes it possible to obtain a thermosetting resin composition that cures rapidly at an active temperature or higher.
熱可塑性樹脂は、シート化剤(例えば、プレゲル化剤)として配合され得る。熱硬化性樹脂組成物がシート化されることにより、封止工程における取り扱い性が向上するとともに、熱硬化性樹脂組成物のダレ等が抑制されて、内部空間Sが維持され易くなる。 The thermoplastic resin can be blended as a sheeting agent (eg, a pregelling agent). By forming the thermosetting resin composition into a sheet, the handleability in the sealing step is improved, the sagging of the thermosetting resin composition is suppressed, and the internal space S is easily maintained.
熱可塑性樹脂の種類としては、例えば、アクリル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリオレフィン、ポリウレタン、ブロックイソシアネート、ポリエーテル、ポリエステル、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ブチラール樹脂、ポリアミド、塩化ビニル、セルロース、熱可塑性エポキシ樹脂、熱可塑性フェノール樹脂などが挙げられる。なかでも、シート化剤としての機能に優れる点で、アクリル樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂の量は、熱硬化性樹脂100質量部あたり、5〜200質量部が好ましく、10〜100質量部が特に好ましい。 Examples of the types of thermoplastic resin include acrylic resin, phenoxy resin, polyolefin, polyurethane, blocked isocyanate, polyether, polyester, polyimide, polyvinyl alcohol, butyral resin, polyamide, vinyl chloride, cellulose, thermoplastic epoxy resin, and thermoplastic. Examples include phenol resin. Of these, acrylic resin is preferable because it has an excellent function as a sheeting agent. The amount of the thermoplastic resin is preferably 5 to 200 parts by mass, particularly preferably 10 to 100 parts by mass, per 100 parts by mass of the thermosetting resin.
熱硬化性樹脂組成物に添加する際の熱可塑性樹脂の形態は、特に限定されない。熱可塑性樹脂は、例えば、重量平均粒子径0.01〜200μm、好ましくは0.01〜100μmの粒子であってもよい。上記粒子は、コアシェル構造を有していてもよい。この場合、コアは、例えば、n−、i−およびt−ブチル(メタ)アクリレートよりなる群から選択される少なくとも1つのモノマー由来のユニットを含む重合体であってもよいし、その他の(メタ)アクリレート由来のユニットを含む重合体であってもよい。シェル層は、例えば、メチル(メタ)アクリレート、n−、i−またはt−ブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸等の単官能モノマーと1,6−ヘキサンジオールジアクリレート等の多官能モノマーとの共重合体であってもよい。また、溶剤に分散あるいは溶解させた高純度熱可塑性樹脂を、熱硬化性樹脂組成物に添加してもよい。 The form of the thermoplastic resin when added to the thermosetting resin composition is not particularly limited. The thermoplastic resin may be, for example, particles having a weight average particle diameter of 0.01 to 200 μm, preferably 0.01 to 100 μm. The particles may have a core-shell structure. In this case, the core may be, for example, a polymer containing a unit derived from at least one monomer selected from the group consisting of n-, i- and t-butyl (meth) acrylates, or other (meth). ) It may be a polymer containing a unit derived from acrylate. The shell layer is composed of, for example, a monofunctional monomer such as methyl (meth) acrylate, n-, i- or t-butyl (meth) acrylate, (meth) acrylic acid and a polyfunctional monomer such as 1,6-hexanediol diacrylate. It may be a copolymer with. Further, a high-purity thermoplastic resin dispersed or dissolved in a solvent may be added to the thermosetting resin composition.
熱硬化性樹脂組成物は、無機充填剤を含む。無機充填剤としては、例えば、溶融シリカなどのシリカ、タルク、炭酸カルシウム、チタンホワイト、ベンガラ、炭化珪素、窒化ホウ素(BN)などを挙げることができる。なかでも、安価である点で、溶融シリカが好ましい。無機充填剤の平均粒径は、例えば0.01〜100μmである。無機充填剤の量は、熱硬化性樹脂100質量部あたり、1〜5000質量部が好ましく、10〜3000質量部がより好ましい。 The thermosetting resin composition contains an inorganic filler. Examples of the inorganic filler include silica such as fused silica, talc, calcium carbonate, titanium white, red iron oxide, silicon carbide, and boron nitride (BN). Of these, fused silica is preferable because it is inexpensive. The average particle size of the inorganic filler is, for example, 0.01 to 100 μm. The amount of the inorganic filler is preferably 1 to 5000 parts by mass, more preferably 10 to 3000 parts by mass, per 100 parts by mass of the thermosetting resin.
熱硬化性樹脂組成物は、上記以外の第三成分を含んでもよい。第三成分としては、硬化促進剤、重合開始剤、難燃剤、顔料、シランカップリング剤、チキソ性付与剤などを挙げることができる。 The thermosetting resin composition may contain a third component other than the above. Examples of the third component include a curing accelerator, a polymerization initiator, a flame retardant, a pigment, a silane coupling agent, a thixotropic agent and the like.
硬化促進剤は、特に限定されないが、変性イミダゾール系硬化促進剤、変性脂肪族ポリアミン系促進剤、変性ポリアミン系促進剤などが挙げられる。硬化促進剤は、エポキシ樹脂などの樹脂との反応生成物(アダクト)として使用することが好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。硬化促進剤の活性温度は、保存安定性の点から、60℃以上、更には80℃以上が好ましい。また、活性温度は、250℃以下、更には180℃以下であるのが好ましい。ここで、活性温度とは、潜在性硬化剤および/または硬化促進剤の作用により、熱硬化性樹脂の硬化が急速に早められる温度である。 The curing accelerator is not particularly limited, and examples thereof include a modified imidazole-based curing accelerator, a modified aliphatic polyamine-based accelerator, and a modified polyamine-based accelerator. The curing accelerator is preferably used as a reaction product (adduct) with a resin such as an epoxy resin. These may be used alone or in combination of two or more. The active temperature of the curing accelerator is preferably 60 ° C. or higher, more preferably 80 ° C. or higher, from the viewpoint of storage stability. The active temperature is preferably 250 ° C. or lower, more preferably 180 ° C. or lower. Here, the active temperature is a temperature at which the curing of the thermosetting resin is rapidly accelerated by the action of the latent curing agent and / or the curing accelerator.
硬化促進剤の量は、硬化促進剤の種類によって異なる。通常、エポキシ樹脂100質量部あたり、0.1〜20質量部が好ましく、1〜10質量部がより好ましい。なお、硬化促進剤をアダクトとして使用する場合、硬化促進剤の量は、硬化促進剤以外の成分(エポキシ樹脂など)を除いた硬化促進剤の正味の量を意味する。 The amount of the curing accelerator depends on the type of the curing accelerator. Generally, 0.1 to 20 parts by mass is preferable, and 1 to 10 parts by mass is more preferable per 100 parts by mass of the epoxy resin. When the curing accelerator is used as an adduct, the amount of the curing accelerator means the net amount of the curing accelerator excluding components other than the curing accelerator (epoxy resin, etc.).
重合開始剤は、光照射および/または加熱により、硬化性を発現する。重合開始剤としては、ラジカル発生剤、酸発生剤、塩基発生剤などを用いることができる。具体的には、ベンゾフェノン系化合物、ヒドロキシケトン系化合物、アゾ化合物、有機過酸化物、芳香族スルホニウム塩、脂肪族スルホニウム塩などのスルホニウム塩などを用いることができる。重合開始剤の量は、エポキシ樹脂100質量部あたり、0.1〜20質量部が好ましく、1〜10質量部がより好ましい。 The polymerization initiator exhibits curability by light irradiation and / or heating. As the polymerization initiator, a radical generator, an acid generator, a base generator and the like can be used. Specifically, benzophenon compounds, hydroxyketone compounds, azo compounds, organic peroxides, aromatic sulfonium salts, sulfonium salts such as aliphatic sulfonium salts can be used. The amount of the polymerization initiator is preferably 0.1 to 20 parts by mass, more preferably 1 to 10 parts by mass, per 100 parts by mass of the epoxy resin.
(導電層)
導電層42Pは、電磁波シールドとして機能し得る層であり、導電性を有する。導電層42Pにより、周囲から第2回路部材2への電磁波の影響が低減される、あるいは第2回路部材2から周囲への影響が低減される。また、導電層42Pは、単独で、内部空間Sを維持しながら、第2回路部材2を封止することができる程度の弾性を有する。
(Conductive layer)
The
加えて、導電層42Pは、封止工程において、粘性の高い絶縁層41Pが内部空間Sに侵入することを抑制する。封止工程で積層シート4Pが受ける圧力は、弾性の高い導電層42Pによって受け止められる。よって、絶縁層41Pにかかる圧力が低減されて、内部空間Sへの侵入が生じ難くなる。
In addition, the
導電層42Pの温度tにおける損失正接tanδ2は、1以下であることが好ましく、0.9以下であることがより好ましく、0.7以下であることが特に好ましい。損失正接tanδ2の下限は特に限定されないが、例えば0.1である。これにより、封止工程における導電層42P自身の内部空間Sへの侵入、および、絶縁層41Pの内部空間Sへの侵入を容易に抑制できる一方、第2回路部材2の表面および第2回路部材2同士の間の第1回路部材1の表面に密着できる程度に流動することが容易になる。
The loss tangent tan δ2 of the
温度tにおける導電層42Pの貯蔵せん断弾性率G2’は、1.0×107Pa以下であることが好ましく、1.0×106Pa以下であることがより好ましい。貯蔵せん断弾性率G2’の下限は特に限定されないが、例えば、1.0××103Paであり、好ましくは1.0×104Paである。
The storage shear elastic modulus G2'of the
導電層42Pは、熱硬化性樹脂を含む熱硬化性樹脂組成物(以下、第2熱硬化性樹脂組成物と称す。)および導電性粉末により構成される。第2熱硬化性樹脂組成物の構成は、特に限定されないが、第1熱硬化性樹脂組成物と同様の構成であってもよい。導電性粉末としては、銀、銅、ニッケルなどの金属粉末や炭素粉末を用いることができる。なかでも、銀粉末が好ましい。導電性粉末の平均粒径は、例えば0.01〜100μmである。導電性粉末の量は、熱硬化性樹脂100質量部あたり、1〜5000質量部が好ましく、10〜3000質量部がより好ましい。
The
粘弾性(つまり、損失正接tanδ)は、例えば、絶縁層41Pおよび/または導電層42Pの原料によって調整することができる。例えば、シート化剤である熱可塑性樹脂の量や種類を変更することにより、損失正接tanδを変化させることができる。例えば、アクリル樹脂の量を増やすと、貯蔵せん断弾性率G’が大きくなって、tanδは小さくなる。第2熱硬化性樹脂組成物に含まれる熱可塑性樹脂の量は、熱硬化性樹脂100質量部あたり、5〜200質量部が好ましく、10〜100質量部がより好ましい。
Viscoelasticity (ie, loss tangent tan δ) can be adjusted, for example, with the raw materials of the insulating
導電層42Pの厚さT2は、1〜400μmであることが好ましく、15〜250μmであることがより好ましい。これにより、封止工程において、内部空間Sを維持し易くなるとともに、十分な電磁波シールド性能を発揮することが容易となる。なかでも、内部空間Sの維持の観点から、導電層42Pは絶縁層41Pよりも厚いことが好ましい。
The thickness T2 of the
電磁波シールド性能の観点から、導電層42Pの体積抵抗率は5×10−3Ω・cm以下であることが好ましく、1×10−4Ω・cm以下であることが好ましい。
From the viewpoint of electromagnetic wave shielding performance, the volume resistivity of the
(被覆層)
積層シート4Pは、被覆層43Pを備えていてもよい。この場合、封止材4は、さらに、被覆層43Pの硬化物層43を備える。被覆層43Pは、絶縁層41Pとは反対側の他方の最外に配置される。被覆層43Pは、例えば、実装構造体10の封止面をフラットにするために用いられる。これにより、実装構造体10のダイシングが容易になる。
(Coating layer)
The
被覆層43Pの温度tにおける損失正接tanδ3は、1よりも大きいことが好ましい。損失正接tanδ1の上限は特に限定されないが、例えば、10であり、好ましくは8である。これにより、被覆層43Pが流動し易くなって、良好な中空封止性が実現されるとともに、実装構造体10の封止面をフラットにすることが容易になる。よって、実装構造体10のピックアップ性が向上し、また個片化する場合、ダイシングが容易になる。
The loss tangent tan δ3 of the
温度tにおける被覆層43Pの貯蔵せん断弾性率G3’は、1.0×103Pa以上であることが好ましい。貯蔵せん断弾性率G3’の上限は特に限定されないが、例えば、1.0×107Paであり、より好ましくは1.0×106Paである。温度tにおける貯蔵せん断弾性率G3’がこの範囲であれば、被覆層43Pは流動し易くなって、封止面がフラットになり易い。
The storage shear modulus G3'of the
被覆層43Pの厚さT3は、10〜1220μmであることが好ましい。これにより、実装構造体10の封止面をフラットにすることが容易になる。被覆層43Pの体積抵抗率は特に限定されないが、例えば、絶縁層41Pと同程度であってもよい。
The thickness T3 of the
被覆層43Pは、熱硬化性樹脂を含む熱硬化性樹脂組成物(以下、第3熱硬化性樹脂組成物と称す。)により構成される。第3熱硬化性樹脂組成物の構成は、特に限定されないが、第2熱硬化性樹脂組成物と同様の構成であってもよい。
The
積層シート4P全体の厚さTは特に限定されないが、第2回路部材2の表面に密着させ易い点で、30〜1500μmであることが好ましく、30〜1000μmであることがより好ましく、30〜500μmであることが特に好ましい。
The thickness T of the entire
積層シート4Pは、さらに他の第3の層を備えていてもよい。ただし、一方の最外に絶縁層41Pを配置し、絶縁層41Pに隣接して導電層42Pを配置するとともに、必要に応じて、他方の最外に被覆層43Pを配置する。つまり、第3の層は、導電層42Pと他方の最外層(例えば、被覆層43P)との間に配置される。
The
[実装構造体の製造方法]
本実施形態にかかる製造方法を、図3を参照しながら説明する。図3は、本実施形態にかかる製造方法を、実装部材あるいは実装構造体10の断面により模式的に示す説明図である。
[Manufacturing method of mounting structure]
The manufacturing method according to this embodiment will be described with reference to FIG. FIG. 3 is an explanatory view schematically showing a manufacturing method according to the present embodiment by a cross section of a mounting member or a mounting
実装構造体10は、第1回路部材1と、例えば第1バンプ3を介して、第1回路部材1に搭載される複数の第2回路部材2と、第1回路部材1上であって、第2回路部材2同士の隙間に配置される第2バンプ5と、を備えるとともに、第1回路部材1と第2回路部材2との間に内部空間Sが形成された実装部材を準備する第1準備工程と、積層シート4Pを準備する第2準備工程と、積層シート4Pの絶縁層41Pが第2バンプ5と対向するように、積層シート4Pを実装部材に配置する配置工程と、積層シート4Pを第1回路部材1に対して押圧するとともに、積層シート4Pを加熱して、内部空間Sを維持しながら、第2回路部材2を封止する封止工程と、を具備する方法により製造される。封止工程において、第2バンプ5は、絶縁層41Pを貫通し、第2バンプ5と導電層42Pとが電気的に接続する。さらに、得られた実装構造体10を、第2回路部材2ごとにダイシングする個片化工程を行ってもよい。
The mounting
(第1準備工程)
第1回路部材1と、第1回路部材1に搭載される複数の第2回路部材2と、を備える実装部材を準備する(図3(a))。第2回路部材2は、例えば第1バンプ3を介して第1回路部材1に搭載されている。そのため、第1回路部材1と第2回路部材2との間には、内部空間Sが形成されている。
(1st preparation process)
A mounting member including the
第1回路部材1は、例えば、半導体素子、半導体パッケージ、ガラス基板、樹脂基板、セラミック基板およびシリコン基板よりなる群から選択される少なくとも1種である。これら第1回路部材は、その表面に、ACF(異方性導電フィルム)やACP(異方性導電ペースト)のような導電材料層を形成したものであってもよい。樹脂基板は、リジッド樹脂基板でもフレキシブル樹脂基板でもよく、例えば、エポキシ樹脂基板(例えば、ガラスエポキシ基板)、ビスマレイミドトリアジン基板、ポリイミド樹脂基板、フッ素樹脂基板などが挙げられる。第1回路部材1は、内部に半導体チップ等を備える部品内蔵基板であってもよい。
The
第2回路部材2は、第1回路部材1に第1バンプ3を介して搭載されている。これにより、第1回路部材1と第2回路部材2との間には内部空間Sが形成される。第2回路部材2は、この内部空間Sを維持した状態で封止(中空封止)されることを要する電子部品である。第2回路部材2としては、例えば、RFIC、SAW、センサーチップ(加速度センサー等)、圧電振動子チップ、水晶振動子チップ、MEMSデバイスなどが挙げられる。
The
第1バンプ3は導電性を有しており、第1回路部材1と第2回路部材2とは、第1バンプ3を介して電気的に接続されている。第1バンプ3の高さは特に限定されないが、例えば、40〜70μmであってもよい。第1バンプ3の材料も導電性を有する限り特に限定されず、例えば、半田ボールなどが挙げられる。
The
すなわち、実装部材は、各種第1回路部材1上に第2回路部材2が搭載されたチップ・オン・ボード(CoB)構造(チップ・オン・ウエハ(CoW)、チップ・オン・フィルム(CoF)、チップ・オン・グラス(CoG)を含む)、チップ・オン・チップ(CoC)構造、チップ・オン・パッケージ(CoP)構造およびパッケージ・オン・パッケージ(PoP)構造を有することができる。実装部材は、第2回路部材2が搭載された第1回路部材1に、さらに第1回路部材1および/または第2回路部材2を積層したような多層実装部材であってもよい。
That is, the mounting member has a chip-on-board (CoB) structure (chip-on-wafer (CoW), chip-on-film (CoF)) in which the
第2バンプ5は、第1回路部材1の第2回路部材2が搭載されている面であって、第2回路部材2同士の隙間に配置されており、第1回路部材1に設けられている導体6と導通している。そのため、封止工程において、第2バンプ5が積層シート4Pの絶縁層41Pを貫通すると、導電層42Pと導体6との接続が達成される。すなわち、積層シート4Pを用いることにより、封止工程において、内部空間Sを維持した状態での封止と、電磁波シールド性能の発揮とが、同時に達成される。
The
第2バンプ5の形状は特に限定されない。なかでも、絶縁層41Pを貫通し易い点で、第1回路部材1の第2回路部材2が搭載されている面から封止材4に向かって、径が小さくなっていることが好ましい。第2バンプ5の径とは、第2バンプ5を第1回路部材1の主面の法線方向からみたときの直径であり、第2バンプ5の高さ方向に変化し得る。第2バンプ5の最大の径(通常、第1回路部材1との当接面における径)も特に限定されず、第1回路部材1に搭載された第2回路部材2同士の間に収まり、かつ、ダイシングの妨げにならない程度の大きさであればよい。
The shape of the
第2バンプ5の高さHは、絶縁層41Pの厚みT1より大きい限り特に限定されず、適宜設定すればよい。ただし、導通を確実にするためには、絶縁層41Pおよび導電層42Pの合計の厚み(T1+T2)よりも小さいことが好ましい。第2バンプ5の高さHは、例えば、30μmより大きく、100μm以下である。
The height H of the
絶縁層41Pの損失正接tanδ1が1よりも大きい場合、第2バンプ5の高さHは、絶縁層41Pの厚みT1に対して過度に高くなくてもよい。第2バンプ5の高さHと絶縁層41Pの厚みT1との比:H/T1は、例えば、1より大きく、10以下であってもよく、5以下であってもよい。比:H/T1がこの範囲であっても、第2バンプ5は、絶縁層41Pを貫通することができる。第2バンプ5の高さHは、第1回路部材1の第2回路部材2が搭載されている面からの最大値である。複数の第2バンプ5が配置されている場合、高さHは、これらの最大値を平均化して求められる。
When the loss tangent tan δ1 of the insulating
第2バンプ5は、例えば、めっき技術により形成されたメッキバンプであってもよいし、スクリーン印刷等により形成されたバンプであってもよいし、いわゆるスタッドバンプであってもよい。スタッドバンプは、例えば、金属線の先端を加熱してボールを形成した後、このボール部分を第1回路部材1の所定の位置に接合し、金属線を引き延ばすとともに切断することにより形成される。このように形成されるスタッドバンプは、先端が尖鋭であり、上記のような絶縁層41Pであっても、貫通させることができる。スタッドバンプは、例えば、金スタッドバンプであってもよい。
The
導体6は、第1回路部材1の内部に配置されており、第2バンプ5と、例えば図示しないグランド電極とを接続する。導体6は、例えば、導電性ペーストや金属粒子などで形成することができる。
The
(第2準備工程)
絶縁層41P、導電層42P、さらには被覆層43Pを備える積層シート4Pを準備する(図3(a))。
積層シート4Pの製造方法は、特に限定されない。積層シート4Pは、各層を別途作成した後、積層する(ラミネート法)ことにより形成されてもよいし、各層の材料を順次、コーティングする(コーティング法)ことにより形成されてもよい。
(Second preparation process)
A
The method for producing the
ラミネート法において、上記熱硬化性樹脂組成物を含む溶剤ペーストあるいは無溶剤ペースト(以下、単にペーストと総称する。)をそれぞれ調製する工程と、上記ペーストから各層を形成する工程(形成工程)と、を含む方法により形成される。この方法により、絶縁層41P、導電層42P、被覆層43Pをそれぞれ形成した後、この順に積層する。ペーストがプレゲル化剤を含む場合、形成工程の際にゲル化が行われる。ゲル化は、ペーストを薄膜化した後、薄膜を熱硬化性樹脂の硬化温度未満(例えば、70〜150℃)で、1〜10分間加熱することにより行われる。
In the laminating method, a step of preparing a solvent paste or a solvent-free paste containing the thermosetting resin composition (hereinafter, simply referred to as a paste), a step of forming each layer from the paste (forming step), and a step of forming each layer from the paste. It is formed by a method including. By this method, the insulating
一方、コーティング法では、上記方法により、例えば絶縁層41Pを形成した後、この絶縁層41Pの表面に、第2熱硬化性樹脂組成物を含むペーストをコーティングして導電層42Pを形成する。同様にして、導電層42Pの表面に被覆層43Pを形成する。この場合も、形成工程の際にゲル化が行われ得る。ゲル化は、各ペーストからそれぞれの薄膜を形成した後、逐次実施されてもよく、薄膜の積層体を形成した後に実施されてもよい。
On the other hand, in the coating method, for example, after forming the insulating
各層(薄膜)は、例えば、ダイ、ロールコーター、ドクターブレードなどにより形成される。この場合、ペーストの粘度を、10〜10000mPa・sとなるように調整することが好ましい。溶剤ペーストを用いた場合、その後、70〜150℃、1〜10分間乾燥して、溶剤を除去してもよい。上記ゲル化と溶剤の除去とは、同時に実施され得る。 Each layer (thin film) is formed by, for example, a die, a roll coater, a doctor blade, or the like. In this case, it is preferable to adjust the viscosity of the paste so as to be 10 to 10000 mPa · s. When the solvent paste is used, the solvent may be removed by drying at 70 to 150 ° C. for 1 to 10 minutes. The gelation and removal of the solvent can be carried out at the same time.
(配置工程)
絶縁層41Pが第2回路部材2および第2バンプ5に対向するように、積層シート4Pを実装部材に配置する(図3(a))。
このとき、複数の第2回路部材2を、一枚の積層シート4Pで覆ってもよい。これにより、積層シート4Pを一括して、複数の第2回路部材2の表面および第2回路部材2同士の間の第1回路部材1の表面に対向するように配置することができる。
(Placement process)
The
At this time, the plurality of
(封止工程)
積層シート4Pを第1回路部材1に対して押圧するとともに(図3(b))、積層シート4Pを加熱して硬化させる(図3(c))。これにより、内部空間Sを維持しながら、第2回路部材2が封止される。さらに、第2バンプ5によって、絶縁層41Pが穿孔される。第2バンプ5による絶縁層41Pの穿孔は、押圧の際、あるいは硬化のために加熱された際に起こる。
(Seal process)
The
積層シート4Pの第1回路部材1に対する押圧は、例えば、積層シート4Pを、積層シート4Pに含まれる熱硬化性樹脂の硬化温度未満で加熱しながら行われる(熱プレス)。これにより、積層シート4Pは、第2回路部材2の表面に密着するとともに、第2回路部材2同士の間の第1回路部材1の表面に達するまで伸展することが容易となり、第2回路部材2の封止の信頼性を高めることができる。熱プレスは、大気圧下で行ってもよいし、減圧雰囲気(例えば0.001〜0.05MPa)で行ってもよい。押圧時の加熱の条件は、特に限定されず、押圧方法や熱硬化性樹脂の種類に応じて適宜設定すればよい。上記加熱は、例えば、40〜200℃(好ましくは50〜180℃)で、1秒〜300分間(好ましくは3秒〜300分間)行われる。
The pressing of the
続いて、積層シート4Pを上記硬化温度で加熱して、積層シート4P中の熱硬化性樹脂を硬化させて、封止材4を形成する。これにより、第2回路部材2が封止される。積層シート4Pの加熱(熱硬化性樹脂の硬化)の条件は、熱硬化性樹脂の種類に応じて適宜設定すればよい。熱硬化性樹脂の硬化は、例えば、50〜200℃(好ましくは120〜180℃)で、1秒〜300分間(好ましくは60分〜300分間)行われる。
Subsequently, the
熱プレスと熱硬化性樹脂の硬化とは、別々に実施してもよく、同時に実施してもよい。例えば、減圧雰囲気下、積層シート4Pに含まれる熱硬化性樹脂の硬化温度未満で熱プレスした後、減圧を解除して、大気圧下でさらに高温で加熱して、熱硬化性樹脂を硬化させてもよい。あるいは、大気圧下で、積層シート4Pに含まれる熱硬化性樹脂の硬化温度未満で熱プレスした後、さらに高温で加熱して、熱硬化性樹脂を硬化させてもよい。また、減圧雰囲気下、硬化温度で熱プレスすることにより、減圧中に熱硬化性樹脂を硬化させてもよい。
The heat pressing and the curing of the thermosetting resin may be performed separately or at the same time. For example, under a reduced pressure atmosphere, the thermosetting resin contained in the
(個片化工程)
得られた実装構造体10を、第2回路部材2ごとにダイシングする個片化工程を行ってもよい(図3(d))。これにより、チップレベルの実装構造体(実装チップ20)が得られる。
(Individualization process)
An individualization step of dicing the obtained mounting
本発明の実装構造体の製造方法は、内部空間を維持しながら、生産性よく、積層シートの導電層とグランド電極とを接続させることができるため、電磁波シールドを要する様々な実装構造体の製造方法として有用である。また、この方法に用いられる本発明の積層シートも、電磁波シールドを要する様々な実装構造体の製造に適している。 The method for manufacturing a mounting structure of the present invention can connect the conductive layer of the laminated sheet and the ground electrode with high productivity while maintaining the internal space, so that various mounting structures requiring an electromagnetic wave shield can be manufactured. It is useful as a method. The laminated sheet of the present invention used in this method is also suitable for manufacturing various mounting structures that require an electromagnetic wave shield.
10:実装構造体
1:第1回路部材
2:第2回路部材
3:第1バンプ
4P:積層シート
41P:絶縁層
42P:導電層
43P:被覆層
4:封止材(積層シートの硬化物)
41:絶縁層の硬化物層
42:導電層の硬化物層
43:被覆層の硬化物層
5:第2バンプ
6:導体
20:実装チップ
10: Mounting structure 1: First circuit member 2: Second circuit member 3:
41: Hardened material layer of insulating layer 42: Hardened material layer of conductive layer 43: Hardened material layer of coating layer 5: Second bump 6: Conductor 20: Mounting chip
Claims (9)
絶縁層と導電層とを備え、前記絶縁層が、少なくとも一方の最外に配置されている積層シートを準備する工程と、
前記絶縁層が前記バンプと対向するように、前記積層シートを前記実装部材に配置する配置工程と、
前記積層シートを前記第1回路部材に対して押圧するとともに、前記積層シートを加熱して、前記空間を維持しながら、前記第2回路部材を封止する封止工程と、を具備し、
前記封止工程では、前記バンプを前記絶縁層に対して貫通させて、前記バンプと前記導電層とを電気的に接続させ、
前記第2回路部材が封止されるときの温度tにおいて、前記絶縁層の損失正接tanδ1が、1よりも大きく、
前記温度tにおいて、前記導電層の損失正接tanδ2が、1以下である、実装構造体の製造方法。 It includes a first circuit member, a plurality of second circuit members mounted on the first circuit member, and bumps on the first circuit member and arranged in a gap between the second circuit members. At the same time, a step of preparing a mounting member in which a space is formed between the first circuit member and the second circuit member, and
A step of preparing a laminated sheet provided with an insulating layer and a conductive layer, wherein the insulating layer is arranged at least one of the outermost layers.
An arrangement step of arranging the laminated sheet on the mounting member so that the insulating layer faces the bump.
A sealing step of pressing the laminated sheet against the first circuit member and heating the laminated sheet to seal the second circuit member while maintaining the space is provided.
In the sealing step, the bump is passed through the insulating layer to electrically connect the bump and the conductive layer .
At the temperature t when the second circuit member is sealed, the loss tangent tan δ1 of the insulating layer is larger than 1.
A method for manufacturing a mounting structure, wherein the loss tangent tan δ2 of the conductive layer is 1 or less at the temperature t.
前記温度tにおいて、
前記被覆層の損失正接tanδ3が、1よりも大きい、請求項1〜3のいずれか一項に記載の実装構造体の製造方法。 The laminated sheet comprises the other outermost covering layer.
At the temperature t
The method for manufacturing a mounting structure according to any one of claims 1 to 3 , wherein the loss tangent tan δ3 of the coating layer is larger than 1.
絶縁層と導電層とを備え、
前記絶縁層が、少なくとも一方の最外に配置されており、
前記第2回路部材が封止されるときの温度tにおいて、前記絶縁層の損失正接tanδ1が、1よりも大きく、
前記温度tにおいて、前記導電層の損失正接tanδ2が、1以下である、積層シート。 A mounting member including a first circuit member and a plurality of second circuit members mounted on the first circuit member, and a space is formed between the first circuit member and the second circuit member. Laminated sheet used for sealing,
It has an insulating layer and a conductive layer,
The insulating layer is arranged on the outermost side of at least one of them.
At a temperature t when said second circuit member is sealed, the loss tangent tanδ1 before Symbol insulating layer, much larger than the 1,
A laminated sheet in which the loss tangent tan δ2 of the conductive layer is 1 or less at the temperature t.
前記温度tにおいて、
前記被覆層の損失正接tanδ3が、1よりも大きい、請求項6〜8のいずれか一項に記載の積層シート。 In addition, it has an outermost covering layer on the other side.
At the temperature t
The laminated sheet according to any one of claims 6 to 8 , wherein the loss tangent tan δ3 of the coating layer is larger than 1.
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