ぱちんこ遊技機に関する。
近年のぱちんこ遊技機としては、遊技盤面(遊技領域)上の始動口に遊技球が入球したことを契機として所定確率の大当り抽選がなされ、当該大当り抽選に当選した場合には大当り(特別遊技)状態へと移行し、遊技盤面に備えられた大入賞口が開放して大量の賞球を獲得できるぱちんこ遊技機が主流である。このように構成されたぱちんこ遊技機の内には、当該大当り抽選における当選確率を上昇させる確率変動遊技状態や当該大当り抽選における抽選結果を報知するための図柄変動の効率を上昇させる時間短縮遊技状態等を備え、これら遊技状態によって遊技者にとって有利な遊技進行状態を創り出すことで遊技の興趣性を高める遊技機も存在している。
特開2016−146990号公報
特開2015−171527号公報
しかしながら、このような遊技機は従来から多く存在しているため、更なる斬新な遊技性が実現されるような機種の開発が望まれているという課題が存在する。
本態様に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な第一始動口(例えば、第1主遊技始動口A10)と、
遊技球が入球可能な第二始動口(例えば、第2主遊技始動口AB10‐1、第2主遊技始動口BB10‐2)と、
第一識別情報を表示可能な第一識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g)と、
第二識別情報を表示可能な第二識別情報表示部(例えば、第2主遊技図柄表示部B21g)と
を備え、
第一始動口(例えば、第1主遊技始動口A10)への入球に基づき、第一乱数を取得する第一乱数取得手段と、
第一乱数取得手段が取得した第一乱数に基づき、第一識別情報表示部(例えば、第1主技図柄表示部A21g)にて第一識別情報を変動表示した後、第一識別情報を停止表示するよう制御する第一識別情報表示制御手段と、
第二始動口(例えば、第2主遊技始動口AB10‐1、第2主遊技始動口BB10‐2)への入球に基づき、第二乱数を取得する第二乱数取得手段と、
第二乱数取得手段が取得した第二乱数に基づき、第二識別情報表示部(例えば、第2主遊技図柄表示部B21g)にて第二識別情報を変動表示した後、第二識別情報を停止表示するよう制御する第二識別情報表示制御手段と、
第一識別情報又は第二識別情報が所定グループに属する停止表示態様にて停止表示された後、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能である特別遊技制御手段と、
通常遊技状態と通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な特定遊技状態とを有し、特定遊技状態である場合、第一識別情報又は第二識別情報の変動表示開始から停止表示までを一単位とし、特定遊技状態となったときから起算して当該一単位が所定回数行われることとなる第一識別情報又は第二識別情報の変動表示開始時に通常遊技状態とするよう制御し得る遊技状態制御手段と
第一識別情報が停止表示された後、第一期間が経過するまでは第一識別情報を新たに変動表示させないよう制御し、第二識別情報が停止表示された後、第二期間が経過するまでは第二識別情報を新たに変動表示させないよう制御する識別情報変動表示固定制御手段とを備え、第一識別情報が変動表示中であっても第二識別情報の変動表示開始条件を充足可能であり、第二識別情報が変動表示中であっても第一識別情報の変動表示開始条件を充足可能に構成されており、
第一識別情報の変動表示中に第二識別情報が所定グループに属する停止表示態様にて停止表示された場合には、当該変動表示中の第一識別情報を所定グループに属さない停止表示態様にて停止表示するよう構成されており、
第二識別情報が所定グループに属する停止表示態様にて停止表示された後から当該停止表示に基づく特別遊技の実行が終了するまでは、第一識別情報を新たに変動表示させないよう構成されており、
第二識別情報の変動表示中に第一識別情報が所定グループに属する停止表示態様にて停止表示された場合には、当該変動表示中の第二識別情報を所定グループに属さない停止表示態様にて停止表示するよう構成されており、
第一識別情報が所定グループに属する停止表示態様にて停止表示された後から当該停止表示に基づく特別遊技の実行が終了するまでは、第二識別情報を新たに変動表示させないよう構成されており、
ぱちんこ遊技機から外部へ出力するための外部出力情報として、特定情報を出力可能に構成されており、
前記特定情報は、特別遊技の実行中と特定遊技状態とにおいて出力されるよう構成されており、
或る特別遊技の実行中に前記特定情報が出力されており、当該或る特別遊技の実行終了後に特定遊技状態となり且つ特定遊技状態においても前記特定情報の出力が継続している状況にて、当該或る特別遊技の実行終了後に特定遊技状態となったときから起算して、前記一単位が所定回数行われることとなる第一識別情報又は第二識別情報の停止表示態様が所定グループに属する停止表示態様となる場合においては、当該一単位が所定回数行われることとなる第一識別情報又は第二識別情報の停止表示まで、前記特定情報が継続して出力され得るよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様に係るぱちんこ遊技機によれば、遊技者にとって有利な遊技進行状態を創り出すという概念を採用した遊技機において、更なる斬新な遊技性を実現することができる。
図1は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の正面図である。
図2は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の背面図である。
図3は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の振分部材ユニットの作用図である。
図4は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の電気的全体構成図である。
図5は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側でのメインフローチャートである。
図6は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での補助遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。
図7は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での電動役物駆動判定処理のフローチャートである。
図8は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での主遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。
図9は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での主遊技図柄表示処理のフローチャートである。
図10は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での第1(第2)主遊技図柄表示処理のフローチャートである。
図11は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、第1(第2)図柄ステイタスイメージ図である。
図12は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での第1(第2)主遊技図柄表示処理にて用いられるテーブル構成図である。
図13は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での第1(第2)主遊技図柄表示処理にて用いられるテーブル構成図である。
図14は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での第1(第2)主遊技図柄表示処理にて用いられるテーブル構成図である。
図15は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での特定遊技終了判定処理のフローチャートである。
図16は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、試験信号延長データバッファの一例である。
図17は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。
図18は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での特別遊技制御処理のフローチャートである。
図19は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。
図20は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側でのエラー管理処理のフローチャートである。
図21は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での試験信号出力処理のフローチャートである。
図22は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での外部信号出力処理のフローチャートである。
図23は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、外部端子送信内容決定テーブルである。
図24は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側でのメインフローチャートである。
図25は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での図柄待機表示制御処理のフローチャートである。
図26は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、装飾図柄表示態様イメージ図である。
図27は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での保留情報管理処理のフローチャートである。
図28は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での保留変化表示制御処理のフローチャートである。
図29は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、保留生起表示イメージ図である。
図30は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、保留消化表示イメージ図である。
図31は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、保留通過ルートイメージ図である。
図32は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での第1主遊技入賞時先読み判定処理のフローチャートである。
図33は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での第2主遊技入賞時先読み判定処理のフローチャートである。
図34は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。
図35は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での演出内容決定処理のフローチャートである。
図36は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での装飾図柄演出テーブルの一例である。
図37は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での装飾図柄演出テーブルの一例である。
図38は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での第1装飾図柄演出内容決定テーブルの一例である。
図39は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での第2装飾図柄演出内容決定テーブルの一例である。
図40は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側でのメイン領域割り込み処理Aのフローチャートである。
図41は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での先読み中表示制御処理のフローチャートである。
図42は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での第1装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。
図43は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での第2装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。
図44は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、大当り時停止図柄表示イメージ図である。
図45は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側でのメイン領域割り込み処理Bのフローチャートである。
図46は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、割り込み演出実行イメージ図である。
図47は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側でのメイン領域割り込み処理Cのフローチャートである。
図48は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での特別遊技関連表示制御処理のフローチャートである。
図49は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での背景演出制御処理のフローチャートである。
図50は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での役物駆動制御処理のフローチャートである。
図51は、本実施形態からの変更例1に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。
図52は、本実施形態からの変更例1に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での第2装飾図柄演出内容決定テーブルである。
図53は、本実施形態からの変更例1に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側でのメイン領域割り込み処理Aのフローチャートである。
図54は、本実施形態からの変更例1に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での第1装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。
図55は、本実施形態からの変更例1に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側でのメイン領域割り込み処理Bのフローチャートである。
図56は、本実施形態からの変更例1に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側でのメイン領域割り込み処理Cのフローチャートである。
図57は、本例のぱちんこ遊技機に適用可能な、第1(第2)図柄ステイタスイメージ図2である。
実施するための形態
はじめに、本明細書における各用語の意義について説明する。「入球」とは、賞球が払い出される入賞のみならず、賞球払い出しの無い「スルーチャッカー」への通過も含む。「開状態、開放状態」及び「閉状態、閉鎖状態」とは、例えば、一般的な大入賞口(いわゆる、アタッカー)の構成においては、開状態=入賞容易状態であり、閉状態=入賞非容易状態となる。また、例えば、遊技盤(遊技者側)から突き出した状態(以下、進出状態と呼ぶことがある)と遊技盤内(遊技者側と反対側)に引っ込んだ状態(以下、退避状態と呼ぶことがある)とを採り得る構成(いわゆる、ベロ型アタッカー)においては、進出状態=入賞容易状態であり、退避状態=入賞非容易状態となる。「乱数」とは、ぱちんこ遊技機において何らかの遊技内容を決定するための抽選(電子計算機によるくじ)に使用される乱数であり、狭義の乱数の他に擬似乱数も含む(例えば、乱数としてはハード乱数、擬似乱数としてはソフト乱数)。例えば、遊技の結果に影響を与えるいわゆる「基本乱数」、具体的には、特別遊技の移行と関連した「当選乱数(当否抽選用乱数)」、識別図柄の変動態様(又は変動時間)を決定するための「変動態様決定乱数」、停止図柄を決定する「図柄決定乱数」、特別遊技後に特定遊技(例えば確率変動遊技)に移行するか否かを決定する「当り図柄決定乱数」等を挙げることができる。尚、変動態様の内容や確定識別情報の内容等を決定する際、これらすべての乱数を使用する必要はなく、互いに同一又は相違する、少なくとも一つの乱数を使用すればよい。また、本明細書では、乱数の数とか複数個の乱数、といった形で乱数を個数表示していることがあるが、乱数取得の契機となる入球口(例えば始動入球口)の一回の入球により取得された乱数を一個と称している(即ち、前記の例だと、当選乱数+変動態様決定乱数+図柄決定乱数・・・という乱数の束を一個の乱数と称している)。また、例えば、一種の乱数(例えば当選乱数)が、別種の乱数(例えば図柄決定乱数)を兼ねていてもよい。「遊技状態」とは、例えば、大入賞口が開放状態となり得る特別遊技状態、特別遊技状態への移行抽選確率が予め定められた値である非確率変動遊技状態よりも特別遊技状態への移行抽選確率が高い確率変動遊技状態、特別遊技への移行抽選契機となる始動口への入賞に対する補助が有る補助遊技時間短縮遊技状態(いわゆる、普通図柄時短状態、例えば、始動口に可変部材が取り付けられている場合では、可変部材の開放期間が長い、可変部材の開放当選確率が高い、可変部材の開放抽選の結果報知までの時間が短い)、等の任意の一又は複数の組合せである。「演出用図柄」とは、いわゆる装飾図柄や飾り図柄と呼ばれる類の表示画像であり、典型的にはカード型等の画像オブジェクトに数字や記号等が記載されているものである。そして、この数字や記号が同一となる組み合わせにて当該画像オブジェクトを有効ライン上にて最終的に停止表示することで大当りが発生した旨が報知される。「第一演出用図柄」及び「第二演出用図柄」とは、その双方が「演出用図柄」となるものであるが、夫々が独立して大当りの発生を報知可能に構成されているものが相当する(例えば、「第一演出用図柄」が「777」となって大当りの発生を報知可能でもあるし、「第二演出用図柄」が「777」となって大当りの発生を報知可能でもある)。「演出用図柄を暫定的に停止(或いは仮停止)する/しない」とは、「暫定的に停止させる→再変動させる」を1セットとし、この1セットを行う/行わないということと同義である。また、大当りの発生有無を報知する最終的な停止表示タイミング(典型的にはその後に、いわゆる特別図柄の停止表示とあわせて確定的に停止表示される)を除くこととも同義である。また、「演出用図柄」は第1要素(例えば、数字)を基調としており、第2要素(例えば、色彩)や第3要素(キャラクタや「SUPER」等の付帯情報の有無/内容)等を付帯して構成されていてもよい。また、「演出用図柄」は、演出モードが異なる場合には、第1要素が同一であっても、第2要素及び/又は第3要素が異なるよう構成されていてもよい。また、第2要素及び/又は第3要素が異なることにより、リーチ変動が大当りとなる期待度、先読み演出実行時における特定の図柄組み合わせ停止時の当該先読み演出に係る図柄変動にて大当りとなる期待度、大当りした際のラウンド数や当該大当り終了後の遊技状態等の遊技者にとっての利益率が異なるよう構成してもよい。また、そのように構成した場合には、確率変動遊技状態や時間短縮遊技状態等である場合には、通常遊技状態である場合に比べて、前記第2要素及び/又は第3要素が遊技者にとって有利な要素となるように構成してもよい。また、「情報表示部」とは、予告演出等を含む情報を表示するものであり、例えば、演出表示装置、7セグメントLED、LEDランプ、等であり、これら夫々の単体を示していてもよいし、演出表示装置+7セグメントLED+LEDランプといった複数の表示媒体の組み合わせ(ユニット全体)を示していてもよい。また、「演出表示部」とは、予告演出等を含む演出を表示するものであり、例えば、演出表示装置、7セグメントLED、LEDランプ、等であり、これら夫々の単体を示していてもよいし、演出表示装置+7セグメントLED+LEDランプといった複数の表示媒体の組み合わせ(ユニット全体)を示していてもよい。
以下の実施形態は、従来の第1種ぱちんこ遊技機を二つ混在させたような機種(第1種第1種複合機)である。但し、これには何ら限定されず、他の遊技機(例えば、従来の第1種、第2種、第3種、一般電役等のぱちんこ遊技機)に応用された場合も範囲内である。尚、本実施形態は、あくまで一例であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。また、上記した実施形態や変更例は、特定のものに対して適用されると限定的に解すべきでなく、どのような組み合わせであってもよい。例えば、ある実施形態についての変更例は、別の実施形態の変更例であると理解すべきであり、また、ある変更例と別の変更例が独立して記載されていたとしても、当該ある変更例と当該別の変更例を組み合わせたものも記載されていると理解すべきである。また、本実施形態では、各種テーブルに関し、抽選テーブルと参照テーブルとが存在するが、これらも限定的ではなく、抽選テーブルを参照テーブルとしたり或いはこの逆としてもよい。
(本実施形態)
ここで、各構成要素について説明する前に、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の特徴(概略)を説明する。以下、図面を参照しながら、各要素について詳述する。尚、本例に係る時間短縮遊技状態とは、主遊技時短フラグがオンであることであってもよいし、補助遊技時短フラグがオンであることであってもよいし、主遊技時短フラグおよび補助遊技時短フラグがオンである状態を示すものであってもよい。補助遊技時短フラグがオンである状態を含む時間短縮遊技状態とは、開放時間延長機能が作動していることを示していてもよい。尚、時間短縮遊技状態は特定遊技状態と称することがあり、非時間短縮遊技状態は通常遊技状態と称することがある。また、確率変動遊技状態は高確率抽選状態と称することがあり、非確率変動遊技状態は低確率抽選状態と称することがある。また、本例においては、時間短縮遊技状態として主遊技時間短縮遊技状態と補助遊技時間短縮遊技状態とを設けているが、本例のように、主遊技時間短縮遊技状態と主遊技非時間短縮遊技状態との移行タイミングと、補助遊技時間短縮遊技状態と補助遊技非時間短縮遊技状態との移行タイミングと、が同一であるよう構成されている場合には、主遊技時間短縮遊技状態と補助遊技時間短縮遊技状態とを纏めて時間短縮遊技状態と称し、主遊技非時間短縮遊技状態と補助遊技非時間短縮遊技状態とを纏めて非時間短縮遊技状態と称してもよい。
まず、図1を参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の前面側の基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。以下、これらを順に説明する。
はじめに、ぱちんこ遊技機の遊技機枠は、外枠D12、前枠D14、透明板D16、扉D18、上球皿D20、下球皿D22及び発射ハンドルD44を含む。まず、外枠D12は、ぱちんこ遊技機を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠D14は、外枠D12の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構を介して外枠D12に開閉可能に取り付けられる。前枠D14は、遊技球を発射する機構、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導又は回収するための機構等を含む。透明板D16は、ガラス等により形成され、扉D18により支持される。扉D18は、図示しないヒンジ機構を介して前枠D14に開閉可能に取り付けられる。上球皿D20は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿D22への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿D22は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。また、遊技機の上部左右等にはスピーカD24が設けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力される。
次に、遊技盤は、外レールD32と内レールD34とにより区画された遊技領域D30が形成されている。そして、当該遊技領域D30には、図示しない複数の遊技釘及び風車等の機構や各種一般入賞口の他、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口AB10‐1、第2主遊技始動口BB10‐2、補助遊技始動口H10、大入賞口C10第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20、演出表示装置SG、補助遊技図柄表示装置H20、センター飾りD38及びアウト口D36が設置されている。以下、各要素を順番に詳述する。
次に、第1主遊技始動口A10は、第1主遊技に対応する始動入賞口として振り分け始動口ユニットC50内に設置されている。具体的構成としては、第1主遊技始動口A10は、第1主遊技始動口入球検出装置A11sを備える。ここで、第1主遊技始動口入球検出装置A11sは、第1主遊技始動口A10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1主遊技始動口入球情報を生成する。
次に、第2主遊技始動口AB10‐1は、第2主遊技に対応する始動入賞口として振り分け始動口ユニットC50内に設置されている(振り分け始動口ユニットC50の詳細については後述する)。また、第2主遊技始動口BB10‐2は、第2主遊技に対応する始動入賞口として振り分け始動口ユニットC50外に設置されている。具体的構成としては、第2主遊技始動口AB10‐1は、第2主遊技始動口A入球検出装置B11s‐1を備え、第2主遊技始動口BB10‐2は、第2主遊技始動口B入球検出装置B11s‐2と、第2主遊技始動口B電動役物B11dと、を備える。ここで、第2主遊技始動口A入球検出装置B11s‐1は、第2主遊技始動口AB10‐1への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2主遊技始動口A入球情報を生成し、第2主遊技始動口B入球検出装置B11s‐2は、第2主遊技始動口BB10‐2への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2主遊技始動口B入球情報を生成する。次に、第2主遊技始動口B電動役物B11dは、第2主遊技始動口BB10‐2に遊技球が入賞し難い閉鎖状態と当該通常状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態に可変する。
ここで、本実施形態においては、第1主遊技に対応する始動入賞口を一つ備え、第2主遊技に対応する始動入賞口を二つ備えるよう構成されている。ここで、第2主遊技に対応する始動入賞口は、後述するように、いずれに遊技球が入球したとしても、共通の当否抽選、図柄抽選等が実行されるよう構成されているため、実質的には、いずれに遊技球が入球したとしても遊技内容が異なるものではないことを補足しておく。尚、本実施形態においては、第2主遊技に対応する始動入賞口を二つ備えるよう構成されているが、一つであってもよく、その場合には、第2主遊技始動口AB10‐1へ遊技球を誘導する可能な位置に電動役物を設け、例えば、時間短縮遊技状態にて右打ちにて遊技球を発射し、且つ、電動役物が開放している場合に、第1主遊技始動口A10には遊技球が入球し難い一方、第2主遊技始動口AB10‐1には遊技球が入球し易いよう構成してもよい。また、本例においては、遊技領域D30の左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が、図示しない複数の遊技釘及び風車等の機構により、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口AB10‐1とに誘導され易い一方、第2主遊技始動口BB10‐2に誘導され難いよう構成されている。他方、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球は、図示しない複数の遊技釘及び風車等の機構により、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口AB10‐1とに誘導され難い一方、第2主遊技始動口BB10‐2に誘導され易いよう構成されている。尚、「誘導され易い」及び「誘導され難い」は、例えば、遊技球を右側及び左側にそれぞれ10000球発射した際の、入球数の大小で決定するものとする。
尚、本実施形態では、第2主遊技始動口BB10‐2側に電動役物を設けるよう構成したが、これには限定されず、第1主遊技始動口A10側に電動役物を設けるよう構成してもよい。更には、本実施形態では、後述する、振り分け始動口ユニットC50内に第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口AB10‐1とを配置したが、振り分け始動口ユニットC50を設けずに、第1主遊技始動口と第2主遊技始動口とを夫々1つずつ有するよう構成してもよいし、そのように構成した場合には、第1主遊技始動口と第2主遊技始動口とを離隔して配置してもよいし、第1主遊技始動口と第2主遊技始動口とを上下方向に重ねるように配置してもよい。また、第1主遊技始動口、第2主遊技始動口の他に、第1主遊技、または第2主遊技の何れかに対応する第3主遊技始動口を別途設けることも可能である(例えば、第1主遊技に対応する始動口を2つ、第2主遊技に対応する始動口を1つ設ける等)。
次に、補助遊技始動口H10は、補助遊技始動口入球検出装置H11sを備える。ここで、補助遊技始動口入球検出装置H11sは、補助遊技始動口H10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す補助遊技始動口入球情報を生成する。尚、補助遊技始動口H10への遊技球の入球は、第2主遊技始動口BB10‐2の第2主遊技始動口B電動役物B11dを拡開させるための抽選の契機となる。なお本実施形態では、補助遊技図柄が当り図柄で停止することで開放することとなる電動役物(本実施形態においては、第2主遊技始動口BB10‐2に設けられているため第2主遊技始動口B電動役物B11dと称している)は、第2主遊技始動口Bに設けられているが、前述した第1主遊技始動口、第2主遊技始動口A、第3主遊技始動口に設けるものであってもよい(その場合、電動役物を第1主遊技始動口電動役物、第2主遊技始動口A電動役物又は第3主遊技始動口電動役物と称してもよい)。
ここで、本実施形態においては、補助遊技始動口H10は、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が、誘導され易く、遊技領域D30の左側を流下する遊技球が誘導され難いよう構成されている{但し、これには限定されず、遊技領域D30の左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球についても、補助遊技始動口H10の他に別途設けられる左側補助遊技始動口に誘導され易いよう構成してもよい}。
次に、アウト口D36の右上方には、大入賞口C10が配置されており、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球は、アウト口D36に到達する前に、大入賞口C10が配置されている領域を通過し易いよう構成されている。
次に、大入賞口C10は、第1主遊技図柄(特別図柄)又は第2主遊技図柄(特別図柄)が大当り図柄にて停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口D36の右上方に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、大入賞口C10は、遊技球の入球を検出するための大入賞口入賞検出装置C11sと、大入賞口電動役物C11d(及び大入賞口ソレノイドC13)と、を備える。ここで、大入賞口入賞検出装置C11sは、大入賞口C10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す大入賞口入球情報を生成する。大入賞口電動役物C11dは、大入賞口C10に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態に大入賞口C10を可変させる(大入賞口ソレノイドC13を励磁して可変させる)。尚、本実施形態では、大入賞口C10の態様を、横長方形状を成し遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに可変させる態様としているが、これには限定されない。その場合には、例えば、大入賞口C10内に設けられた板状部材が大入賞口C10の開口をふさぐ方向に突き出した状態である進出状態と反対側に対して引っ込んだ状態である退避状態とを採り得る態様(いわゆる、ベロ型アタッカー)としてもよく、大入賞口C10への入球数を所定数(例えば、10個)とすることを担保したい場合において好適である。尚、本例においては、大入賞口を1つのみ設けるよう構成したが、これには限定されず、大入賞口を2つ設けるよう構成してもよい。
次に、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)は、第1主遊技(第2主遊技)に対応する第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)に関連した表示等を実行する装置である。具体的構成としては、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)は、第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)と、第1主遊技図柄保留表示部A21h(第2主遊技図柄保留表示部B21h)とを備える。ここで、第1主遊技図柄保留表示部A21h(第2主遊技図柄保留表示部B21h)は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、第1主遊技(第2主遊技)に係る乱数の保留数(実行されていない主遊技図柄の変動数)に相当する。尚、第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)は、例えば7セグメントLEDで構成され、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)は、「0」〜「9」の10種類の数字及びハズレの「−」で表示される{但し、これには限定されず、いずれの主遊技図柄が表示されたのかを遊技者が認識困難となるよう、7セグメントLEDを用いて記号等によって表示することが好適である。また、保留数表示においても、4個のランプから構成されていることには限定されず、最大4個分の保留数を表示可能に構成(例えば、1個のランプから構成されており、保留数1:点灯、保留数2:低速点滅、保留数3:中速点滅、保留数4:高速点滅、するよう構成)されていればよい}。
尚、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)は必ずしも演出的な役割を持つ必要が無いため、本実施形態では、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の大きさは、目立たない程度に設定されている。しかしながら、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)自体に演出的な役割を持たせて第1主遊技側の装飾図柄(第2主遊技側の装飾図柄)を表示させないような手法を採用する場合には、後述する演出表示装置SGのような液晶ディスプレーに、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)を表示させるように構成してもよい。
次に、演出表示装置SGは、第1主遊技図柄・第2主遊技図柄と連動して変動・停止する装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)を含む演出画像の表示等を実行する装置である。ここで、具体的構成としては、演出表示装置SGは、装飾図柄の変動表示等を含めて演出が実行される表示領域SG10を備える。演出表示装置SGにおける表示領域SG10の構成として、第2装飾図柄が変動表示され得る領域である第2装飾図柄表示領域SG14と、第1装飾図柄が変動表示され得る領域である第1装飾図柄表示領域SG15と、第1主遊技側の保留と第2主遊技側の保留とのいずれもを表示する共通保留表示部SG16と、消化された保留に係る表示である保留消化表示が通過することとなる保留通過ルートSG17と、を有している。また、演出表示装置SGの上部にはSPリーチ演出等の大当りとなるか否かを遊技者に煽る演出が実行された場合等に駆動することとなる演出用の可動体役物である可動体役物YKが設けられている。ここで、表示領域SG10は、主遊技保留情報を表示する第1保留表示部SG12(及び第2保留表示部SG13)と、尚、演出表示装置SGは、本実施形態では液晶ディスプレーで構成されているが、機械式のドラムやLED等の他の表示手段で構成されていてもよい。
次に、補助遊技図柄表示装置H20は、補助遊技図柄に関する表示等を実行する装置である。具体的構成としては、補助遊技図柄表示装置H20は、補助遊技図柄表示部H21gと、補助遊技図柄保留表示部H21hとを備える。ここで、補助遊技図柄保留表示部H21hは、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、補助遊技図柄変動の保留数(実行されていない補助遊技図柄変動の数)に相当する。なお、図示はしていないが、補助遊技図柄に関する表示や、補助遊技図柄保留に関する表示についても、演出表示装置SGに表示を行うことは可能である。
次に、センター飾りD38は、演出表示装置SGの周囲に設置され、遊技球の流路、演出表示装置SGの保護、装飾等の機能を有する。また、遊技効果ランプD26は、遊技領域D30又は遊技領域D30以外の領域に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。
次に、可動体役物YKは、演出表示装置SGの近傍に設置され、図柄変動に伴う演出実行の際に駆動して遊技を盛り上げる役割を担っている。上下方向に移動したり、回転駆動したり、点灯したりして、駆動したことが目立つよう構成し、且つ、大当り期待度の高い図柄変動にて駆動し易いよう構成することが好適である。尚、可動体役物YKは後述する割り込み演出の実行時にも駆動し得るよう構成されている。
次に、図2を参照しながら、ぱちんこ遊技機の背面側における基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機は、ぱちんこ遊技機の全体動作を制御し、特に主遊技始動口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口AB10‐1、第2主遊技始動口BB10‐2、等)へ入球したときの抽選等、遊技動作全般の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御基板Mと、遊技内容に興趣性を付与する演出表示装置SG上での各種演出に係る表示制御等を行う演出制御手段(サブメイン制御部)SMと、主に演出表示を実行するサブサブ制御部SSと、賞球タンクKT、賞球レールKR及び各入賞口への入賞に応じて賞球タンクKTから供給される遊技球を上球皿D20へ払い出す払出ユニットKE10等を備える賞球払出装置(セット基盤)KEと、払出ユニットKE10による払出動作を制御する賞球払出制御基板KHと、上球皿D20の遊技球(貯留球)を遊技領域D30へ1球ずつ発射する発射装置D42と、発射装置D42の発射動作を制御する発射制御基板D40と、ぱちんこ遊技機の各部へ電力を供給する電源供給ユニットEと、ぱちんこ遊技機の電源をオン・オフするスイッチである電源スイッチEa等が、前枠D14裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
次に、図3は、振り分け始動口ユニットC50の全体図及び作用図である。まず、振り分け始動口ユニットC50は、遊技領域D30を流下する遊技球が入球可能な共通入球口C51と、共通入球口C51よりも下方に設けられ共通入球口C51から流下した遊技球を左右方向へ規則的に振り分ける振分部材C50y(本例では、支軸を中心に左右方向へ傾倒する三本足の部材)と、振分部材C50yよりも下方に設けられた第1主遊技始動口A10(及び第1主遊技始動口入球検出装置A11s)と、振分部材C50yよりも下方に設けられた第2主遊技始動口AB10‐1(及び第2主遊技始動口A入球検出装置B11s‐1)と、振分部材C50yよりも下方に設けられた振り分け始動口ユニットC50内の遊技球を第1主遊技始動口A10及び第2主遊技始動口AB10‐1に入球させることなく振り分け始動口ユニットC50外へと排出可能な排出開口部と、を備える。このように構成された振り分け始動口ユニットC50は、同図点線囲みにて示されるように、共通入球口C51へ流入した遊技球を、振分部材C50yの左右方向への傾倒動作によって、第1主遊技始動口A10及び第2主遊技始動口AB10‐1のいずれか一方に誘導するよう構成されている。例えば、振分部材C50yが左方向への傾倒動作を行っている場合を「第1位置」とし、振分部材C50yが右方向への傾倒動作を行っている場合を「第2位置」とした場合、振分部材C50yが「第2位置」である状況下、共通入球口C51へ流入した遊技球は、第1主遊技始動口A10側へと誘導されると共に、振分部材C50yが「第1位置」へと変位する一方、振分部材C50yが「第1位置」である状況下、共通入球口C51へ流入した遊技球は、第2主遊技始動口AB10‐1側へと誘導されると共に、振分部材C50yが「第2位置」へと変位することとなる。そして、本例では、振分部材C50yの左右方向への傾倒動作は、遊技球の自重によって行われるよう構成されている結果、機構上は、共通入球口C51へ流入した遊技球が、第1主遊技始動口A10及び第2主遊技始動口AB10‐1のいずれか一方に遊技球が交互に振り分けられる(いずれか一方へ向けて1個の遊技球を振り分けた後に、他方へ向けて1個の遊技球を振り分ける動作を繰り返す)ことを意図して設計されているのである。尚、本実施形態においては、並列抽選を実行可能であり、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とが同時に変動可能に構成されているため、振り分け始動口ユニットC50を有することにより、第1主遊技側の保留と第2主遊技側の保留とを略均等に生起させることができ、頻繁に、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄と同時に変動させることができるよう構成されている。
次に、図4のブロック図を参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の電気的な概略構成を説明する。はじめに、本実施形態に係るぱちんこ遊技機は、前述したように、遊技の進行を制御する主制御基板Mと、主制御基板Mからの情報(信号、コマンド等)に基づいて遊技球の払出を制御する賞球払出制御基板KHと、主制御基板Mからの情報(信号、コマンド等)に基づいて装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)の変動・停止等の演出表示装置SG上での各種演出、スピーカD24からの音響、遊技効果ランプD26の点灯、エラー報知等の実行を制御する副制御基板S(本例では、サブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSとが一つの基板上に配置されている)と、これらの制御基板を含む遊技機全体に電源を供給する電源供給ユニットEと、を主体として構成されている。ここで、副制御基板Sは、装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)の変動・停止等の演出表示装置SG上での各種演出、スピーカD24からの音響、遊技効果ランプD26の点灯、エラー報知を制御するサブメイン制御部SMと、演出表示装置SG上での装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)の変動表示・停止表示及び保留表示や予告表示等の表示処理を実行するサブサブ制御部SSの2つの制御部とを備えている。尚、主制御基板M、賞球払出制御基板KH、サブメイン制御部SM及びサブサブ制御部SSには、様々な演算処理を行うCPU、CPUの演算処理を規定したプログラムを予め記憶するROM、CPUが取り扱うデータ(遊技中に発生する各種データやROMから読み出されたコンピュータプログラム等)を一時的に記憶するRAMが搭載されている。ここで、特に図示していないが、主制御基板Mが搭載するROMに関しては、不正行為によって改造されたプログラム等を書き込まれることを防止するため、未使用の領域を設けないよう構成することが好適である(例えば、未使用領域を全て0によって充填、使用している領域を若い番地に詰めて書き込む、等)。また、ノイズや不正行為によって、通常時には参照しないデータを参照してしまうことを防止するため、未使用のデータ(例えば、スペック違いの遊技機において参照するデータや、開発段階でのテストにのみ使用するデータ等)を設けないよう構成することが好適である。また、RAMの領域を使用する際についても同様に、若い番地に詰めて領域を使用し、未使用のプログラム領域を設けないよう構成することが好適である。以下、各基板の概略構成及び各基板・装置間の電気的な接続態様について概説する。
まず、主制御基板Mは、入賞口センサNs{前述した第1主遊技始動口入球検出装置A11s、第2主遊技始動口A入球検出装置B11s‐1、第2主遊技始動口B入球検出装置B11s‐2、補助遊技始動口入球検出装置H11s、大入賞口入賞検出装置C11s、一般入賞検出装置(不図示であるが、一般入球口とは、賞球はあるが図柄抽選を行わない入球口である)}、図示略する駆動ソレノイド(前述した、大入賞口ソレノイドC13等)、情報表示LED(不図示)等、遊技の進行に必須となる入出力装置と電気的に接続され、各入力装置からの入力信号に基づいて遊技の進行を制御している。更に、主制御基板Mは、賞球払出制御基板KHと、副制御基板S(サブメイン制御部SM・サブサブ制御部SS)とも電気的に接続されており、遊技進行に基づいて、賞球払出等に関する情報(コマンド)を賞球払出制御基板KHに、演出・遊技の進行状態等に関する情報(コマンド)を副制御基板Sにそれぞれ送信可能に構成されている。尚、主制御基板Mは、外部接続端子(不図示)を介してホールコンピュータHC等と接続可能となっており、外部接続端子を介してホールコンピュータHCと配線接続することで、主制御基板Mから外部の装置に対して遊技関連情報を出力できるよう構成されている。
また、本実施形態では、図4の矢印表記の通り、主制御基板Mと賞球払出制御基板KHとは、双方向通信が可能となるよう構成されている一方、主制御基板Mとサブメイン制御部SMとは、主制御基板Mからサブメイン制御部SMへの一方向通信が可能となるよう構成されている(通信方法は、シリアル通信、パラレル通信のいずれを用いてもよい)。尚、制御基板間(制御装置間)の通信については一方向通信でも双方向通信でもよい。
次に、賞球払出制御基板KHは、遊技球の払出を実行する賞球払出装置KEと、遊技者によって操作可能な装置であって遊技球の貸出要求を受付けて賞球払出制御基板KHに伝達する遊技球貸出装置Rとに接続されている。また、図示略するが、本実施形態では、賞球払出制御基板KH内に、発射装置の制御回路部が併設されており、賞球払出制御基板KHと発射装置(発射ハンドル・発射モータ・球送り装置等)とも接続されている。尚、本実施形態では、遊技球貸出装置Rを別体として遊技機に隣接する形態を採用しているが、遊技機と一体としてもよく、その場合には、賞球払出制御基板KHにより貸出制御及び電子マネー等貸出用の記録媒体の管理制御等を統括して行ってもよい。
次に、副制御基板Sは、前述したように装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)等を表示する演出表示装置SGと、スピーカD24と、遊技効果ランプD26と、操作することによって副制御基板S側で演出を実行し得るもしくは実行されている演出の演出態様を切り替え得る操作部材であるサブ入力ボタンSBと、その他演出用の駆動装置(不図示)と接続されている。本実施形態では、前述の通り、副制御基板S内にサブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSとを有しており、サブメイン制御部SMによりスピーカD24から出力させる音声の制御、遊技効果(電飾)ランプD26の点灯制御並びに、演出表示装置SG上で表示する表示内容の決定制御が行われ、サブサブ制御部SSにより、演出表示装置SG上の表示制御(実体的な表示制御)が行われるように構成されている。尚、本実施形態では、サブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSとを、副制御基板Sにて一体化されるよう構成されているが、これに限定されるわけではない(別基板として構成してもよいが、一体化するよう構成することでスペースメリットや配線等にノイズが混入してしまう事態を低減できるといったメリットが生ずる)。また、両制御部での作業分担についても、例えばサブサブ制御部SSにより音声制御を実行させる(VDPに音声制御回路が一体化されたものを採用する場合に好適)等、適宜変更できる。また、賞球として物理的な賞球を付与せずに電子的な価値を付与してもよい。
次に、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の各種機能について説明する。はじめに、主制御基板Mは、遊技に係る遊技周辺機器(第1主遊技周辺機器A、第2主遊技周辺機器B、第1・第2主遊技共用周辺機器C、補助遊技周辺機器H)、演出に係るサブメイン制御部SM(副遊技制御手段SM)、主制御基板Mからの払出指示に基づき所定数の賞球の払出制御を行う賞球払出制御基板KHと、情報伝達可能に接続されている。また、サブメイン制御部SM(副遊技制御手段SM)は、画像演出を実行するサブサブ制御部SS(演出表示手段SS)、各種遊技効果ランプD26(例えばサイドランプ)やスピーカD24等とも電気的に接続されている。更に、賞球払出制御基板KHは、ステッピングモータやスプロケット等を備えた賞球払出装置KEと電気的に接続されている。尚、主制御基板M、サブメイン制御部SM(副遊技制御手段SM)、サブサブ制御部SS(演出表示手段SS)、賞球払出制御基板KH等は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子等から構成される。尚、以下で主制御基板Mに含まれるとする各手段を周辺機器(例えば、遊技周辺機器)に搭載される形で構成してもよい。例えば、周辺機器(例えば、遊技周辺機器)に含まれるとする各手段を主制御基板Mに搭載される形で構成してもよい。以下、上記各手段(装置)の詳細を説明する。
ここで、本実施形態に係るぱちんこ遊技機は、ゼロクリア可能な第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐C(デクリメントカウンタ)を有している。更に、本実施形態に係るぱちんこ遊技機は、時間を計測可能な補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐Hを更に備えている。また、本実施形態に係るぱちんこ遊技機は、第2主遊技始動口B電動役物B11dの駆動(開放)時間を計測する第2主遊技始動口B電動役物開放タイマMP22t‐Bを有している。また、本実施形態に係るぱちんこ遊技機は、大入賞口C10への入賞球を計測する入賞球カウンタMP33cと、ラウンド時間を管理する特別遊技用タイマMP34tとを有している。これら遊技の進行に使用するタイマは、後述するタイマ割込み処理内(図5(b)参照)の処理で更新され、図示はされてないが1回の割り込みにおけるステップ1100よりも前の処理内にて、毎割り込み1ずつ減算更新(デクリメント)されるカウンタ型の記憶領域である。
ここで、本例に係るぱちんこ遊技機は、確変回数(確率変動遊技状態が継続し得る図柄変動回数)をカウント可能な確変回数カウンタMP51cと、主遊技時短回数(主遊技側の時間短縮遊技状態が継続し得る図柄変動回数)をカウント可能な主遊技時短回数カウンタMP52cと、補助遊技時短回数(補助遊技側の時間短縮遊技状態が継続し得る図柄変動回数)をカウント可能な補助遊技時短回数カウンタMP53cと、を有している。ここで、「特定遊技状態」とは、例えば、特別遊技への抽選確率が通常遊技時よりも高い確率変動遊技状態や、主遊技図柄の変動時間が通常遊技時よりも相対的に短い主遊技時間短縮遊技状態、さらには、第2主遊技始動口B電動役物B11d(普通電動役物)に関する補助遊技時間短縮遊技状態(開放延長状態)を指す。
ここで、本実施形態においては、主遊技時間短縮遊技状態においては、主遊技非時間短縮遊技状態と比較して、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動時間が相対的に短縮される(時間短縮機能)。また、補助遊技時間短縮遊技状態においては、補助遊技非時間短縮遊技状態と比較して、補助遊技図柄の変動時間が相対的に短縮されると共に、第2主遊技始動口B電動役物B11dの開放時間が相対的に延長される(開放時間延長機能)。また、本実施形態における主遊技時間短縮遊技状態は、第1主遊技図柄の変動回数と第2主遊技図柄の変動回数の合計値が所定回数を超えた場合に終了する。即ち、時短回数(主遊技時短回数)は、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動(開始)毎に減算されるよう構成されている。尚、本実施形態に係るぱちんこ遊技機は、例えば、図柄変動の度に所定確率で特定遊技(例えば確率変動遊技や時間短縮遊技)から通常遊技への移行抽選を行う機能を有していてもよい(いわゆる、転落抽選機能を有するぱちんこ遊技機の場合)。
次に、遊技周辺機器について説明する。尚、一部の周辺機器については既に詳細構成を述べたので、残る構成について簡潔に説明する。まず、遊技周辺機器は、第1主遊技側の周辺機器である第1主遊技周辺機器Aと、第2主遊技側の周辺機器である第2主遊技周辺機器Bと、第1主遊技側と第2主遊技側の共用周辺機器である第1・第2主遊技共用周辺機器Cと、補助遊技に関する補助遊技周辺機器Hと、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SM、サブサブ制御部SS(及び演出表示装置SG)等、を有している。ここで、サブメイン制御部SMにより制御される演出は、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動と時間的に同期の取れた形での装飾図柄の変動を含め、遊技の結果に影響を与えない情報のみの表示に係るものである。以下、これらの周辺機器を順番に説明する。
まず、第1主遊技周辺機器Aは、特別遊技移行の契機となる第1主遊技始動口A10と、第1主遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な第1主遊技図柄表示装置A20と、を有している。
次に、第2主遊技周辺機器Bは、特別遊技移行の契機となる第2主遊技始動口AB10‐1と、特別遊技移行の契機となる第2主遊技始動口BB10‐2と、第2主遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な第2主遊技図柄表示装置B20と、を有している。
次に、第1・第2主遊技共用周辺機器Cは、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技(大当り)の際には所定条件下で開状態となる大入賞口C10を有している。
次に、補助遊技周辺機器Hは、第2主遊技始動口BB10‐2の第2主遊技始動口B電動役物B11dの開放の契機となる補助遊技始動口H10と、補助遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な補助遊技図柄表示装置H20とを有している。
また、演出表示手段(サブサブ制御部)SSは、演出表示手段(サブサブ制御部)SSからの情報に基づいて演出に係る画像を表示する演出表示装置SGと電気的に接続されている。ここで、演出表示装置SGは、画像を表示する表示領域SG10を有している。
ここで、表示領域SG10は、第2装飾図柄が変動表示され得る領域である第2装飾図柄表示領域SG14と、第1装飾図柄が変動表示され得る領域である第1装飾図柄表示領域SG15と、第1主遊技側の保留と第2主遊技側の保留とのいずれもを表示する共通保留表示部SG16と、消化された保留に係る表示である保留消化表示が通過することとなる保留通過ルートSG17と、を有している。
尚、第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20及び補助遊技図柄表示装置H20が、主制御基板Mと情報伝達可能に接続されており、残る演出表示手段(サブサブ制御部)SSが、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMと情報伝達可能に接続されている。即ち、第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20及び補助遊技図柄表示装置H20は、主制御基板Mにより制御され、演出表示手段(サブサブ制御部)SSは、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMにより制御されることを意味する。尚、主制御基板Mと片方向通信(一方向通信)により制御される他の周辺機器を介して、別の周辺機器を制御するように構成してもよい。
ここから、フローチャートを用いて、本実施形態に係る遊技機における一般的な処理の流れの一例について説明する。フローチャートは主に、処理ステップ(長方形にて図示)、判断(ひし形にて図示)、流れ線(矢印)、開始・終了・復帰等を示す端子(角丸長方形にて図示)によって構成されている。また、処理ステップの内、別のフローチャートにて詳細を図示している場合、当該別のフローチャートを参照するものをサブルーチン(左右の線が二重線である長方形にて図示)として図示している。ここで、遊技機の開発段階においては、スペック違いの遊技機を同時に開発することも行われているが、本例においては、メイン側の処理内に、スペック違いの遊技機で実行するサブルーチン(通常は使用しないサブルーチン)を残さないよう構成しており、ノイズや不正行為によって、通常時には実行されない未使用サブルーチンに係る処理が実行されることを防止している。
はじめに、図5は、主制御基板Mが行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。遊技機の電源投入後、同図(a)の処理が実行される。即ち、遊技機の電源投入後、初期設定を行った後(不図示)、ステップ1002で、主制御基板MのCPUMCは、RAMクリアボタンの入力ポートを確認し、電源供給ユニットEのリセットボタン(RAMクリアボタン)が操作されたか否か、即ち、遊技場の管理者等によって意図的にRAMの内容をクリアさせる操作が行われたか否かを判定する。ステップ1002でYesの場合、ステップ1004で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板M側のRAM内容を全てクリアする。次に、ステップ1006で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAMをクリアしたことを示すラムクリア情報(コマンド)をサブメイン制御部SM側に送信し(当該タイミングにて送信してもよいし、当該タイミングではコマンドをセットしておき後述する制御コマンド送信処理にて送信するよう構成してもよい)、ステップ1016の処理に移行する。他方、ステップ1002でNoの場合は、ステップ1008で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MにおけるRAM領域の内容をチェックする(例えば、電断時に記録されたチェックサムとRAM領域に保存されている情報量との比較を行う)。次に、ステップ1010で、主制御基板MのCPUMCは、当該チェック結果に基づきRAMの内容が正常でないか否か(正確に電断時の情報がRAMにバックアップされていないか否か)を判定する。ステップ1010でYes、即ちRAMにバックアップされていたデータが異常な場合には、ステップ1004の処理(前述したRAMクリア処理)に移行する。他方、ステップ1010でNo、即ちRAMにバックアップされていたデータが正常な場合、ステップ1012で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MにおけるRAM内に記憶(バックアップ)されている電断時の各種情報コマンドを取得し、ステップ1014で、取得した各種情報コマンドをサブメイン制御部SM側に送信し(当該タイミングにて送信してもよいし、当該タイミングではコマンドをセットしておき後述する制御コマンド送信処理にて送信するよう構成してもよい)、ステップ1016の処理に移行する。次に、ステップ1016で、主制御基板MのCPUMCは、同図(b)によって示される主制御基板M側のメイン処理に係る実行定時割り込み(例えば、4ms毎のハードウエア割り込みを契機とするが、本例では、当該割り込み周期をTとする)を許可し{その結果、当該実行定時割り込みタイミング到達時には、同図(b)が実行されることとなる}、ステップ1018の処理に移行する。尚、ステップ1018後は、次の定時割り込みタイミングに到達するまで、主制御基板Mは、各種乱数更新処理(例えば、乱数カウンタのインクリメント処理)を繰り返し実行することとなる。
尚、主制御基板Mが搭載する一時記憶領域(RAM等)の初期値は、特別遊技が実行される値とならないよう構成することが好適である(プログラムの処理開始直後に、ノイズや不正行為により、特別遊技の実行判定を行う処理を実行してしまった場合に特別遊技が誤って実行されることを防止するため)。
次に、タイマ割り込み処理について説明する。主制御基板MのCPUMCは、定時割り込みタイミングに到達した場合に発生する割り込み要求に基づいて、同図(b)の処理を実行する。即ち、定時割り込み周期Tの到達時(例えば、4ms毎のハードウエア割り込み)を契機として、ステップ1100で、主制御基板MのCPUMCは、後述の補助遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1200で、主制御基板MのCPUMCは、後述の電動役物駆動判定処理を実行する。次に、ステップ1300で、主制御基板MのCPUMCは、後述の主遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1400で、主制御基板MのCPUMCは、後述の主遊技図柄表示処理を実行する。次に、ステップ1500で、主制御基板MのCPUMCは、後述の特別遊技作動条件判定処理を実行する。次に、ステップ1600で、主制御基板MのCPUMCは、後述の特別遊技制御処理を実行する。次に、ステップ1700で、主制御基板MのCPUMCは、後述のエラー管理処理を実行する。次に、ステップ1997で、主制御基板MのCPUMCは、遊技球が入賞した入賞口に基づき、賞球払出制御処理(賞球払出装置KEの駆動制御等を賞球払出制御基板KHに実行させ、その結果を管理するための処理等)を実行する。次に、ステップ1750で、主制御基板MのCPUMCは、後述の試験信号出力処理を実行する。次に、ステップ1800で、主制御基板MのCPUMCは、後述する外部信号出力処理を実行する。次に、ステップ1999で、主制御基板MのCPUMCは、制御コマンド送信処理(前述の各処理でセットされたコマンドをサブメイン制御部側に送信する)を実行し、本割り込み処理の実行直前に実行されていた処理に復帰する。尚、制御コマンド送信処理においては、サブメイン制御部SM側でコマンドを受信する順序が重要である(例えば、あるコマンドを受信した後に他のコマンドを受信することで正常に処理が実行される)場合があるため、主制御基板M側でコマンドを送信することを決定した順(コマンドをセットした順)に、コマンドを送信するよう構成されている。
次に、NMI割り込み処理について説明する。前述の通り、主制御基板MのCPUMCは、リセットICからの電断信号がCPUのNMI端子に入力されるように構成されており、遊技機における電源断時において、同図(c)の処理が実行される。即ち、遊技機の電源断時(本例では、NMI割り込み時)において、ステップ1020で、主制御基板MのCPUMCは、RAM領域の情報に基づき電断時情報(例えば、チェックサム)をセットする。次に、ステップ1022で、主制御基板Mは、RAM領域への書き込みを禁止すると共に、タイマ割り込み処理を禁止し、電源断待ちループ処理に移行する。
次に、図6は、図5におけるステップ1100のサブルーチンに係る、補助遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1102で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口H10に遊技球が入球(流入、ゲートの場合は通過)したか否かを判定する。ステップ1102でYesの場合、ステップ1104で、主制御基板MのCPUMCは、保留球が上限(例えば、4個)でないか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合、ステップ1106で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技内容決定乱数(例えば、補助遊技図柄当選乱数)を取得する。次に、ステップ1108で、主制御基板MのCPUMCは、何個目の保留であるかという情報と共に、保留球を1加算し、次の処理(ステップ1200の処理)に移行する。尚、ステップ1102又はステップ1104でNoの場合も、次の処理(ステップ1200の処理)に移行する。
次に、図7は、図5におけるステップ1200のサブルーチンに係る、電動役物駆動判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、主制御基板MのCPUMCは、電動役物開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1216で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の遊技状態(補助遊技時短フラグのフラグ状態)を取得すると共に、補助遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐Hを参照し、当該取得した補助遊技側の遊技状態及び当該保留球に基づく補助遊技図柄乱数に基づき停止図柄を決定{例えば、補助遊技時短フラグがオンである場合(補助遊技時間短縮遊技状態である場合)には、オフである場合(補助遊技非時間短縮遊技状態)と比して高確率で当選図柄を選択}して一時記憶する。
ここで、同図右は、補助遊技停止図柄決定用抽選テーブルの一例である。同テーブルに示されるように、本例においては、停止図柄は「D0、D1」が存在し、当り図柄となる停止図柄は「D1」であり、停止したことに起因して開放することとなる電動役物(第2主遊技始動口B電動役物B11d)の開放態様は、補助遊技非時間短縮遊技時においては、開放態様は(0.2秒間開放→閉鎖)である。また、補助遊技時間短縮遊技時においては、開放態様は(1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→閉鎖)である。尚、補助遊技非時間短縮遊技時である場合(補助遊技時短フラグがオフである場合)の停止図柄はハズレ図柄「D0」となり易く、時間短縮遊技時(補助遊技時短フラグがオンである場合)には停止図柄は当り図柄「D1」となり易いようそれぞれの遊技状態で補助遊技に関する当否抽選のテーブルが異なるように構成されている(補助遊技確変機能の作動有無)。
次に、ステップ1218で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の遊技状態(補助遊技時短フラグのフラグ状態)に基づき、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐Hに補助遊技図柄の変動時間に係る所定時間(例えば、補助遊技時短フラグがオンの場合には2秒、補助遊技時短フラグがオフの場合には30秒)をセットする。そして、ステップ1220で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1222で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄に関する当該保留球を1減算した上で保留情報を更新すると共に、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐Hをスタートした後、補助遊技図柄表示部H21g上で補助遊技図柄の変動表示を開始する。
次に、ステップ1224で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐Hを参照して、補助遊技図柄の変動時間に係る所定時間(補助遊技図柄の変動終了タイミング)に到達したか否かを判定する。ステップ1224でYesの場合、ステップ1226で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄の停止図柄を取得すると共に、当該取得した補助遊技図柄の停止図柄を補助遊技図柄表示部H21g上で確定表示する。そして、ステップ1228で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動中フラグをオフにする。次に、ステップ1230で、主制御基板MのCPUMCは、当該補助遊技図柄の停止図柄が「当り」となる停止図柄(本例では、「D1」)であるか否かを判定する。ステップ1230でYesの場合、ステップ1232で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の遊技状態(補助遊技時短フラグのフラグ状態)に基づき、第2主遊技始動口B電動役物開放タイマMP22t‐Bに第2主遊技始動口B電動役物B11dの開放時間に係る所定時間(例えば、補助遊技時短フラグがオンの場合には5秒、補助遊技時短フラグがオフの場合には0.2秒)をセットする。次に、ステップ1234で、主制御基板MのCPUMCは、電動役物開放中フラグをオンにする。そして、ステップ1236で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B電動役物B11dを開放する。次に、ステップ1238で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B電動役物開放タイマMP22t‐Bを参照して、第2主遊技始動口B電動役物B11dの開放時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1238でYesの場合、ステップ1240及びステップ1242で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B電動役物B11dを閉鎖すると共に、電動役物開放中フラグをオフにし、次の処理(ステップ1300の処理)に移行する。
尚、ステップ1202でNoの場合にはステップ1238に移行し、ステップ1204でNoの場合にはステップ1224に移行し、ステップ1206、ステップ1224、ステップ1230又はステップ1238でNoの場合には次の処理(ステップ1300の処理)に移行する。
また、本フローチャートでは、便宜上、ステップ1226での停止図柄表示後、すぐに次のステップに移行しているが、これには限定されない。その場合には、500ms程度の停止表示固定時間を経てから次の処理に移行するよう構成してもよい(例えば、停止表示固定中フラグ及びタイマを利用して分岐処理を行うことによりこの処理を達成可能である)。このように制御することによって、ハズレ図柄「D0」が停止した際に、補助遊技にてハズレとなったことを十分に遊技者が視認できる時間を設けることが可能となる。なお、電動役物の作動中には当り図柄の表示が継続するため、当り図柄が停止した際には、ハズレ図柄停止時よりも停止表示固定時間(変動固定時間)を短くしたり、無しとすることで、遊技の進行を円滑にすることも考えられる。
次に、図8は、図5におけるステップ1300のサブルーチンに係る、主遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1302で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口A10の第1主遊技始動口入球検出装置A11sから第1主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1304で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技(特に第1主遊技側)に関する保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技内容決定乱数を取得する。尚、本実施形態では、第1主遊技内容決定乱数として、当否を決定するための当否抽選乱数、当り時の図柄を決定するための図柄抽選乱数、特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定するための変動態様抽選乱数の3つの乱数を取得している。ちなみに、これら3つの乱数は夫々更新周期・乱数範囲の異なる乱数生成手段から生成され、本タイミングで一連的に取得するようになっている。次に、ステップ1308で、主制御基板MのCPUMCは、当該取得した第1主遊技内容決定乱数を一時記憶(保留)する。次に、ステップ1310で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技実行フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1310でYesの場合、ステップ1312で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1312でYesの場合、ステップ1314で、主制御基板MのCPUMCは、保留情報(当否抽選乱数及び図柄決定乱数)に基づき、当該記憶した保留に係る当否結果及び停止図柄を事前判定する。次に、ステップ1316で、主制御基板MのCPUMCは、当該新たに生起した保留の当否結果及び停止図柄情報の事前判定結果に係るコマンドを、サブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。尚、当否結果及び停止図柄情報の事前判定結果に係るコマンドは、ステップ1316又は後述するステップ1334の処理によって副制御基板S側に送信されることとなるが、事前判定結果ではない当否結果及び停止図柄情報(抽選結果)に係るコマンドは、図10の第1(第2)主遊技図柄表示処理における主遊技図柄の変動開始条件を充足した際に実行する処理によって、副制御基板S側に送信されることとなる。
次に、ステップ1318で、主制御基板MのCPUMCは、保留情報(変動態様決定用乱数)に基づき、当該記憶した保留に係る変動態様乱数区切り情報及び変動態様グループを事前判定し(変動態様乱数区切り情報及び変動態様グループに関しては、図13、図14の主遊技テーブル3を参照)、ステップ1320に移行する。また、ステップ1310又はステップ1312でNoの場合にも、ステップ1320に移行する。尚、本実施形態においては、1つの変動態様グループには複数種類の変動態様(変動時間)が含まれ得るよう構成されている。次に、ステップ1320で、主制御基板MのCPUMCは、新たな保留発生に係るコマンド(第1主遊技内容決定乱数の保留発生コマンド、変動態様乱数区切り情報に係るコマンド等)を、サブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)し、ステップ1322に移行する。尚、本実施形態のように図柄情報を副制御基板S側に送信するよう構成した場合、副制御基板S側で実行する演出として大当りを示唆する演出を実行してもよく、そのような構成とした場合には、当該大当りとなる主遊技図柄の停止図柄を遊技者に報知し得る構成とすることが望ましい(主遊技図柄の停止図柄が大当りとなる場合にのみ停止図柄を報知する)。
このように、本実施形態においては、主遊技内容決定乱数(第1主遊技内容決定乱数又は第2主遊技内容決定乱数)取得時(又は保留発生時)に変動態様乱数区切り情報及び変動態様グループを判定するよう構成されている。
尚、保留が生起したタイミングにて、副制御基板S側へ主遊技内容決定乱数情報、当否乱数区切り情報、変動態様乱数区切り情報及び変動態様グループ情報を送信するよう構成してもよいが、更に、副制御基板S側に送信する情報はこれには限定されず、主遊技図柄の停止図柄に係る情報、大当りとなる主遊技図柄の利益態様に係る情報(停止予定の主遊技図柄に係る特別遊技のラウンド数、等)、保留入賞直後の保留数(第1主遊技側又は第2主遊技側の入賞した側の保留数のみでも、第1主遊技側と第2主遊技側との両方の保留数でもよい)に係る情報、等を送信し得るよう構成してもよい{当否乱数区切り情報とは、第1主遊技側(第2主遊技側)における夫々の遊技状態と、乱数値(又は乱数値範囲)と、当否抽選結果と、を紐づけてグループ分けした乱数区切り情報の一つであり、例えば、確率変動遊技状態であっても非確率変動遊技状態であってもハズレ、確率変動遊技状態であっても非確率変動遊技状態であっても当り、確率変動遊技状態であれば当りであるが非確率変動遊技状態であればハズレ、等のグループ分けを挙げることができる}。
次に、ステップ1322で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口AB10‐1の第2主遊技始動口A入球検出装置B11s‐1又は第2主遊技始動口BB10‐2の第2主遊技始動口B入球検出装置B11s‐2から第2主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1322でYesの場合、ステップ1324で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技(特に第2主遊技側)に関する保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1324でYesの場合、ステップ1326で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技内容決定乱数を取得する。尚、本実施形態では、第2主遊技内容決定乱数として、第1主遊技側と同様に当否抽選乱数、図柄抽選乱数、変動態様抽選乱数の3つの乱数を取得している。ちなみに、第1主遊技内容決定乱数の各乱数の取得範囲と第2主遊技内容決定乱数の各乱数の取得範囲(例えば第1主遊技用の当否抽選乱数と第2主遊技用の当否抽選乱数の取得範囲)を同じに設定している。次に、ステップ1328で、主制御基板MのCPUMCは、当該取得した第2主遊技内容決定乱数を一時記憶(保留)する。次に、ステップ1330で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1330でYesの場合、ステップ1332で、主制御基板MのCPUMCは、保留情報(当否抽選乱数及び図柄決定乱数)に基づき、当該記憶した保留に係る当否結果及び停止図柄を事前判定する。次に、ステップ1334で、主制御基板MのCPUMCは、当該新たに生起した保留の当否結果及び停止図柄情報の事前判定結果に係るコマンドを、サブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。
次に、ステップ1336で、主制御基板MのCPUMCは、保留情報(変動態様決定用乱数)に基づき、当該記憶した保留に係る変動態様乱数区切り情報及び変動態様グループを事前判定し(変動態様乱数区切り情報及び変動態様グループに関しては、図13、図14の主遊技テーブル3を参照)、ステップ1340に移行する。他方、ステップ1330でNoの場合、ステップ1338で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1338でYesの場合には、ステップ1340に移行する。他方、ステップ1338でNoの場合には、ステップ1332に移行する。
次に、ステップ1340で、主制御基板MのCPUMCは、新たな保留発生に係るコマンド(第2主遊技内容決定乱数の保留発生コマンド、変動態様乱数区切り情報に係るコマンド等)を、サブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)し、次の処理(ステップ1400の処理)に移行する。尚、ステップ1322又はステップ1324でNoの場合にも次の処理(ステップ1400の処理)に移行する。
次に、図9は、図5におけるステップ1400のサブルーチンに係る、主遊技図柄表示処理のフローチャートである。まず、ステップ1400(1)で、主制御基板MのCPUMCは、後述する、第1主遊技図柄表示処理を実行する。次に、ステップ1400(2)で、主制御基板MのCPUMCは、後述する、第2主遊技図柄表示処理を実行し、次の処理(ステップ1500の処理)に移行する。
次に、図10は、図9におけるステップ1400(1){ステップ1400(2)}のサブルーチンに係る、第1主遊技図柄表示処理(第2主遊技図柄表示処理)のフローチャートである。尚、本処理は、第1主遊技図柄側と第2主遊技図柄とで略同一の処理となるため、第1主遊技図柄側について主に説明し、第2主遊技図柄側の処理については括弧書きとする。まず、ステップ1402で、主制御基板MのCPUMCは、変動開始条件が成立しているか否かを判定する。ここで、当該変動開始条件は、今回の処理に対応する図柄ステイタスが第1(第2)図柄待機中であり、且つ、今回の処理に対応しない図柄ステイタス(他方の主遊技図柄に係る図柄ステイタス)が第2(第1)大当り図柄表示中ではない、且つ、大当り実行中でない、且つ、今回の処理に対応する主遊技図柄の保留(第1主遊技図柄表示処理の場合、第1主遊技に係る保留)が存在することが条件となる。即ち、並列抽選を実行可能であるため、第1主遊技図柄に係る処理を実行する場合には、第2主遊技図柄は変動していても問題ないが、第1主遊技図柄が変動中であった場合には、第1主遊技側に係る変動開始条件は充足しない。このように、本実施形態においては、今回の処理に対応する主遊技図柄および他方の主遊技図柄の停止図柄として大当り図柄が停止表示されている場合や、今回の処理に対応する主遊技図柄の変動が第1(第2)図柄待機中ではない場合(第1(第2)図柄変動中、第1(第2)ハズレ図柄表示中、又は、第1(第2)大当り図柄表示中である場合)や、いずれかの主遊技図柄に係る図柄ステイタスが大当り実行中である場合には、今回の処理に対応する主遊技図柄は変動開始しないよう構成されている。
ステップ1402でYesの場合、ステップ1404及びステップ1405で、主制御基板MのCPUMCは、一時記憶されている今回の図柄変動に係る第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)を読み出すと共に削除し、当該一時記憶されている残りの保留情報の記憶領域のそれぞれをシフトする(保留消化処理)。次に、ステップ1406で、主制御基板MのCPUMCは、変動中の第2(第1)主遊技図柄、換言すると、今回の処理に対応しない主遊技図柄に関する当否判定結果は大当りであるか否かを判定する{今回の処理に対応しない主遊技図柄が変動中でない場合、即ち、図柄ステイタスが第2(第1)図柄変動中でない場合には、Noと判定する}。ステップ1406でYesの場合、ステップ1407で、主制御基板MのCPUMCは、今回の処理に対応する主遊技図柄{第1(第2)主遊技図柄}に関する当否判定結果をハズレに決定し、ステップ1410に移行する。他方、ステップ1406でNoの場合、ステップ1408で、主制御基板MのCPUMCは、各遊技状態に対応する第1主遊技用当否抽選テーブルMN11ta‐A(第2主遊技用当否抽選テーブルMN11ta‐B)を参照し、第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、当選抽選乱数)に基づき、主遊技図柄当否抽選を実行し、ステップ1410に移行する。このように、本実施形態においては、他方の主遊技図柄が大当り変動中であった場合には、今回の処理に対応する主遊技図柄に対して当否抽選を実行せずに当否判定結果をハズレに決定するよう構成されており、具体的には、他方の主遊技図柄の当否抽選結果に関する情報を記憶している記憶領域を確認して、当該記憶領域に大当りに該当する情報(例えば、55H)が格納されていた場合に、今回の処理に関する主遊技図柄の当否判定結果をハズレに決定するよう構成されている。このように構成することにより、例えば、他方の主遊技図柄が先に変動を開始し且つ16Rの大当りを実行することが略確定的となる演出を実行したにもかかわらず、後から変動を開始した今回の処理に対応する主遊技図柄が4Rの大当りが実行されることとなる大当り図柄にて停止してしまう等、双方の主遊技図柄の当否判定結果が大当りとなった場合に、決定された変動時間によって主制御基板M側の遊技の結果と副制御基板S側の演出とが不整合な状態(16R大当り確定演出が表示されたにもかかわらず4R大当りが実行されるなどの状態)となり遊技者を困惑させるような事態を防止することができる。尚、他方の主遊技図柄が変動中であり且つ当否判定結果が大当りであった場合にも今回の処理に対応する主遊技図柄の当否抽選を実行するよう構成してもよく、そのように構成した場合には、先に停止した大当り図柄に係る大当りが実行され、他方の主遊技図柄はハズレにて強制停止されることとなる。
ここで、本実施形態においては、第1主遊技図柄又は第2主遊技図柄がどのような状況になっているのかを把握するための図柄ステイタスを複数種類有しており、(1)「第1大当り図柄表示中」は、第1主遊技図柄に関する図柄ステイタスであり、第1主遊技図柄として大当り図柄が停止表示しており、且つ、変動固定時間である状況であり、(2)「第2大当り図柄表示中」は、第2主遊技図柄に関する図柄ステイタスであり、第2主遊技図柄として大当り図柄が停止表示しており、且つ、変動固定時間である状況であり、(3)「第1図柄待機中」は、第1主遊技図柄に関する図柄ステイタスであり、第1主遊技図柄の変動固定時間が終了してから当該保留に係る図柄変動が開始するまでの期間に該当し、(4)「第2図柄待機中」は、第2主遊技図柄に関する図柄ステイタスであり、第2主遊技側の変動固定時間が終了してから当該保留に係る図柄変動が開始するまでの期間に該当し、(5)「第1図柄変動中」は、第1主遊技図柄に関する図柄ステイタスであり、第1主遊技図柄の変動表示中に該当し、(6)「第2図柄変動中」は、第2主遊技図柄に関する図柄ステイタスであり、第2主遊技図柄の変動表示中に該当し、(7)「第1ハズレ図柄表示中」は、第1主遊技図柄に関する図柄ステイタスであり、第1主遊技図柄がハズレ図柄にて停止表示しており、且つ、変動固定時間である状況であり、(8)「第2ハズレ図柄表示中」は、第2主遊技図柄に関する図柄ステイタスであり、第2主遊技図柄がハズレ図柄にて停止表示しており、且つ、変動固定時間である状況である。このように、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とにそれぞれ図柄ステイタスを設けることにより、並列抽選を実行可能な遊技機において、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との図柄ステイタスを確認することによってそれぞれの主遊技図柄の状況を把握することが容易となる。なお、前述の(1)(2)、(3)(4)、(5)(6)、(7)(8)、について、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄の何れに応じたものかを識別可能な形でステイタス情報を設ける記載をしているが、情報として格納される値は主遊技図柄間で共通とし、いずれの主遊技図柄に属する情報であるかを各主遊技図柄に対応した記憶領域に記憶するものとしてもよい(例えば、「変動待機中=0」、「図柄変動中=1」、「大当り図柄停止表示中=2」、「はずれ図柄停止表示中=3」を、第1図柄ステイタス記憶領域(第1図柄ステイタスを記憶する領域)および第2図柄ステイタス記憶領域(第2図柄ステイタスを記憶する領域)のそれぞれに記憶するように制御するもの)。尚、本実施形態においては、第1主遊技側の大当り実行中には第1図柄ステイタスを第1図柄待機中とし、第2主遊技図柄の大当り実行中には第2図柄ステイタスを第2図柄待機中としたが、これには限定されず、第1主遊技側の大当りであるか第2主遊技側の大当りであるかに拘らず、大当りの実行中には図柄ステイタスを(第1図柄ステイタスと第2図柄ステイタスとのいずれも)大当り実行中としてもよいし、第1主遊技側の大当り実行中に第1図柄ステイタスを第1大当り実行中とし、第2主遊技側の大当り実行中に第2図柄ステイタスを第2大当り実行中とするよう構成してもよい。大当り実行中の情報については、第1(第2)図柄ステイタス以外の特別電動役物の作動状態を管理する記憶領域(特電遊技ステイタス)に記憶してもよい。
ここで、図12(主遊技テーブル1)は、第1主遊技用当否抽選テーブルMN11ta‐A(第2主遊技用当否抽選テーブルMN11ta‐B)の一例である。本例に示されるように、本実施形態においては、確率変動遊技状態時における大当り当選確率は、非確率変動遊技状態時における大当り当選確率よりも高確率となるよう構成されている。尚、当選確率はあくまでも一例であり、これには何ら限定されない。また、本実施形態においては、遊技状態{確率変動遊技状態、時間短縮遊技状態(主遊技側と補助遊技側とのいずれも含む)}の変更に係る処理を実行しない当り(いわゆる小当り)については例示していないが、小当りが発生(小当りに当選)するよう構成してもよい。また、そのように構成した場合には、例えば、(1)小当りの当選確率は第1主遊技側と第2主遊技側とで異なる、第1主遊技側の方が第2主遊技側よりも当選し易い(第2主遊技側は小当りを設けなくともよい)、(2)小当りに当選した場合、当該小当り終了後の遊技状態は、当該小当り開始前の遊技状態と同一のままである(大当りに当選した場合は、当該大当り終了後の遊技状態は、当該大当り開始前の遊技状態と相違し得る)、(3)大当りは第1主遊技側と第2主遊技側とで当選確率が同一であり、且つ、確率変動遊技状態となることで当該当選確率が高くなることに対し、小当りは第1主遊技側と第2主遊技側とで当選確率が相違し得る、且つ、確率変動遊技状態となることで当該当選確率は変更されない、(4)小当りに当選した図柄変動の装飾図柄の停止図柄として、小当り当選時専用の「特殊図柄」(例えば、「2★2」や「3★9」等の★が「特殊図柄」に該当)が停止し得る、(5)小当りに当選した図柄変動の装飾図柄の停止図柄として、同一図柄の3つ揃いではなく、且つ、一定の規則性をもった数字の組み合わせである特定出目(例えば、「234」等の順目や、「432」等逆目や、「357」等の奇数の順目等)が停止し得る、(6)遊技者から見て、小当りと同様の(又は、類似した)大入賞口C10の開放態様{視認性)となる大当り(2R以上であり、ラウンド数は異なるが遊技者から見た場合に同様の開放態様に見える(小当りは1ラウンドのみであり、当該1ラウンドにて大入賞口C10が複数回開放し、大当りは当該複数回と同一回数の開放を複数ラウンド内で実行する)}を設ける(そのように構成した場合には、小当りであるか大当りであるかを遊技者が見分け難い装飾図柄の組合せを停止表示することが好適である)、(8)第2装飾図柄では小当り専用の「特殊図柄」が停止しない(又は、停止しないことがある)、(9)小当りであるか大当りであるかを遊技者が見分け難い装飾図柄の組合せを停止表示される構成においても、当該遊技者が見分け難い装飾図柄の組合せの種類によって小当りであるか大当りであるかの割合が相違する(例えば、3つ揃いすることによって、大当り終了後に確率変動遊技状態に移行することが略確定的となる装飾図柄が停止図柄に含まれる場合には、含まれない場合よりも大当りである確率が高い)、のように構成してもよい。
次に、ステップ1410で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐A(第2主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐B)を参照し、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)の図柄抽選乱数に基づいて主遊技図柄に関する停止図柄を決定し、これらを一時記憶する。
ここで、図12(主遊技テーブル2)は、第1主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐A(第2主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐B)の一例である。本例に示されるように、本実施形態においては、大当りに当選した場合、複数の主遊技図柄候補(本例では、「3A・7A」及び「3B・7B」)の内から一つの主遊技図柄が大当り図柄として決定されるよう構成されている。尚、当該主遊技図柄を参照して決定される特別遊技のラウンド数は、3A及び3Bが4R、7A及び7Bが16Rとなっている。尚、乱数値や停止図柄の種類についても、あくまで一例であり、これには限定されない{例えば、ハズレ図柄は一種類の図柄であることには限定されず、複数種類の図柄を設けるよう構成してもよく、特定の図柄が停止表示された場合には当該特定の図柄が停止表示される前とは、主遊技図柄の変動態様の種類及び/又は選択率が異なる状態(限定頻度状態)へ移行するよう構成してもよい}。
次に、ステップ1412で、主制御基板MのCPUMCは、各遊技状態に対応する第1主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐A(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐B)を参照し、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)の変動態様抽選乱数に基づいて主遊技図柄の変動態様を決定し、一時記憶して、ステップ1414に移行する。
ここで、図13及び図14(主遊技テーブル3)は、第1主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐A(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐B)の一例である。本実施形態においては、第1主遊技側、第2主遊技側共に、主遊技図柄の当否抽選結果、主遊技時短フラグ状態及び変動開始時の保留数、変動開始時における遊技状態(時間短縮遊技状態に係る情報や、限定頻度状態であるか否かの情報など)に基づき、主遊技図柄の変動態様(変動時間)が決定されるよう構成されている。即ち、主遊技図柄の当否抽選結果が当りの場合には相対的に変動時間が長時間となる変動態様が決定され易く、主遊技時短フラグがオンである場合(時短遊技状態)には相対的に変動時間が短時間となる変動態様が決定され易く、今回の処理に対応する主遊技図柄の保留数が2〜3個の場合には保留数が0〜1個の場合に比べて相対的に変動時間が短時間となる変動態様が決定され易い(ハズレ時のみ)よう構成されている。尚、本例はあくまでも一例であり、停止図柄の種類や選択率等には何ら限定されない。例えば、保留数に基づく変動時間の決定傾向(選択傾向)が、今回の処理に対応する主遊技図柄のみでなく、他方の主遊技図柄の保留数と合算した数(第1主遊技側の保留数と第2主遊技側の保留数とを合算した値)に応じて定められたテーブルに基づいて決定するようにしてもよい。保留数に基づく変動態様の決定傾向について、今回の処理に対応する図柄の保留数に基づいて決定される場合には、一方の主遊技側に保留が偏った場合に、保留の多い主遊技側の保留消化を早めることができ、第1主遊技側の保留数と第2主遊技側の保留数とを合算した保留数に基づいて決定する場合には、遊技状態遷移時における保留数が偏った状況(例えば、本実施形態においては、時短回数分の図柄変動が実行されることにより時間短縮遊技状態から非時間短縮遊技状態に移行した場合には第2主遊技側に偏る)において、保留を溜めるまで演出をなるべく途切れさせないように制御することができる。また、時間短縮遊技状態(主遊技時短フラグがオンの場合)における第1主遊技側の図柄変動時間が相対的に長時間となるよう構成してもよい{第2主遊技側での図柄変動が実行されることが遊技者にとって有利となるよう構成されていた際、第1主遊技側の図柄変動効率を低下させることで第2主遊技側の保留が生起し易い(遊技者にとって有利となる)状況を構築することを趣旨とするため、第1主遊技側の始動口と第2主遊技側の始動口とを打ち分けできない場合において特に効果を発揮する}。また、本実施形態においては、ある乱数値(又は乱数値範囲)に対して、変動態様乱数区切り情報が決定されるよう構成されており、遊技状態及び当否抽選結果によって、変動態様グループの数(乱数が区切られている数)及び変動時間及び変動態様グループの乱数値範囲が相違(例えば、同じグループ1であっても乱数値の範囲が相違)し得るよう構成されており、変動態様乱数区切り情報を副制御基板S側に送信することによって、これらの遊技状態に応じた変動態様グループが副制御基板S側にて導出可能となるよう構成されている。即ち、保留の生起時と保留の消化時とで遊技状態が遷移した場合に、保留の生起時に予定されていた変動態様グループと保留の消化時に実行される変動態様グループとが相違し得ることとなる(例えば、保留の生起時には非時間短縮遊技状態であるため変動態様グループがグループ1となる予定であったが、保留の消化時には時間短縮遊技状態となったため実際の変動態様グループがグループ2となり得る)のであるが、すべての遊技状態に亘って共通の変動態様グループが割り当てられている変動態様乱数区切り情報に関しては、当該変動態様乱数区切り情報を副制御基板S側で受信した時点で(その後の遊技状態遷移を考慮することなく)、いわゆる保留先読み演出を正常に実行することが可能となる。また、図13、図14の変動態様乱数区切り情報は、第1主遊技側の変動であるか第2主遊技側の変動であるか、当否抽選結果が当りであるかハズレであるか、遊技状態が時間短縮遊技状態であるか非時間短縮遊技状態であるかによって、異なる変動態様乱数区切り情報を形成するよう構成したが、これには限定されず、第1主遊技側の変動であるか第2主遊技側の変動であるか、当否抽選結果が当りであるかハズレであるか、遊技状態が時間短縮遊技状態であるか非時間短縮遊技状態であるかも含めた1つの変動態様乱数区切り情報を形成するよう構成してもよい。また、イレギュラーな図柄変動である時間短縮遊技状態における第1主遊技図柄の変動中に第2主遊技保留を生起させるために、当該時間短縮遊技状態のハズレに係る第1主遊技図柄に係る変動態様決定テーブル内容を、保留数に拘らず短時間の変動態様が選択されない(例えば、すべて5秒以上の変動時間となる)よう構成してもよい。尚、同図に示される保留数とは、第1主遊技保留と第2主遊技保留との合計数ではなく、第1主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐Aの場合には第1主遊技保留数であり、第2主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐Bの場合には第2主遊技保留数である。
次に、ステップ1414で、主制御基板MのCPUMCは、一時記憶された図柄変動表示開始指示コマンド(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等の決定した主遊技図柄に関する情報及び現在の遊技状態に係るコマンド等)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1416で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間を第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐Cにセットし、当該タイマをスタートする。次に、ステップ1418で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上で、一時記憶された変動態様に従い、主遊技図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1419で、主制御基板MのCPUMCは、変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1420で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)図柄ステイタスとして第1(第2)図柄変動中をセットする。次に、ステップ1450で、主制御基板MのCPUMCは、後述する、特定遊技終了判定処理を実行し、ステップ1422に移行する。尚、本実施形態においては、並列抽選を行う仕様であるが故に、特定遊技の終了条件を充足する変動の実行中に他方の図柄が変動開始しうるものであるため、特定遊技の終了条件を充足する変動の実行中に、当該特定遊技の終了条件を充足する変動の開始よりも後で変動を開始した主遊技図柄が特定遊技にかかる状態で抽選等を実行(例えば、確率変動遊技状態における当否抽選を実行)されないように制御するため、特定遊技終了判定処理を主遊技図柄の変動開始タイミングにて実行するよう構成されている、即ち、主遊技確変フラグ、主遊技時短フラグ及び補助遊技時短フラグは主遊技図柄の変動開始時にオフとなり得るよう構成されている(詳細は後述することとする)。
他方、ステップ1402でNoの場合、ステップ1421で、主制御基板MのCPUMCは、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1421でYesの場合にはステップ1422に移行する。
次に、ステップ1422で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1422でYesの場合、ステップ1423で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上での主遊技図柄の変動表示を停止し、確定停止図柄として表示制御し、ステップ1427に移行する。他方、ステップ1422でNoの場合、ステップ1424で、主制御基板MのCPUMCは、今回の処理に対応する主遊技図柄とは逆の主遊技図柄である第2(第1)図柄ステイタスが第2(第1)大当り図柄表示中であるか否かを判定する。ステップ1424でYesの場合、ステップ1425で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)強制停止実行コマンド{副制御基板S側へのコマンドであり、今回の処理に対応する主遊技図柄ではない他方の主遊技図柄の図柄ステイタスが大当り図柄表示中(第1大当り図柄表示中又は第2大当り図柄表示中)である場合にセットされるコマンド}をセットする。次に、ステップ1426で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上での今回の処理に対応する主遊技図柄の変動表示に対して、停止図柄をハズレ図柄にして強制停止し、当該ハズレ図柄を確定停止図柄として表示制御する。このように、本実施形態においては、第1主遊技側が大当りとなった場合には第2主遊技図柄がハズレで強制停止する旨の情報を送信し、第2主遊技側が大当りとなった場合には第1主遊技図柄がハズレで強制停止するよう構成されており、主遊技図柄が大当りとなったか否か、換言すると、主遊技図柄が大当り図柄で停止しているか否かを図柄ステイタスを確認することにより判定している。このように、本実施形態においては、主遊技図柄に係る図柄ステイタスとして、大当り図柄が停止表示している場合の図柄ステイタス(第1大当り図柄表示中、第2大当り図柄表示中)とハズレ図柄が停止表示している場合の図柄ステイタス(第1ハズレ図柄表示中、第2ハズレ図柄表示中)とを有するよう構成することにより、主遊技図柄の変動表示中に他方の主遊技図柄の図柄ステイタスを確認することでハズレ図柄で強制停止させるか否かを判定可能に構成している。尚、第1主遊技図柄又は第2主遊技図柄がハズレにて強制停止する際には、強制停止する直前に、副制御基板S側への強制停止する旨のコマンドがセットされるよう構成されている(副制御基板S側が当該コマンドを受信した場合の演出については後述する)。
次に、ステップ1427で、主制御基板MのCPUMCは、図柄変動が終了する旨の情報(図柄確定表示指示コマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1428で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)変動中フラグをオフにする。次に、ステップ1429で、主制御基板MのCPUMCは、変動固定時間(主遊技図柄が確定停止したタイミングから次回の変動を開始するまでの最短の時間であり、例えば、0.3秒)を変動固定時間タイマMP12t‐Cにセットして当該タイマをスタートする。尚、本実施形態においては、変動固定時間は0.3秒のみとしたが、これには限定されず、第1主遊技図柄の変動固定時間と第2主遊技図柄の変動固定時間とを相違させてもよいし、遊技状態が相違した場合に変動固定時間が相違し得るよう構成してもよいし、大当り図柄に係る変動固定時間とハズレ図柄に係る変動固定時間とを相違させてもよい。次に、ステップ1430で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)変動固定中フラグ(変動固定時間である場合にオンとなり得るフラグ)をオンにする。次に、ステップ1431で、主制御基板MのCPUMCは、停止している今回の処理に対応する第1(第2)主遊技図柄の停止図柄が大当り図柄であるか否かを判定する。ステップ1431でYesの場合、ステップ1434で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)図柄ステイタスとして第1(第2)大当り図柄表示中をセット(今回の処理が第1主遊技図柄に対応する処理の場合には、第1図柄ステイタスとして第1大当り図柄表示中をセットし、今回の処理が第2主遊技図柄に対応する処理の場合には、第2図柄ステイタスとして第2大当り図柄表示中をセット)し、ステップ1438に移行する。他方、ステップ1431でNoの場合、ステップ1435で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)図柄ステイタスとして第1(第2)ハズレ図柄表示中をセット(今回の処理が第1主遊技図柄に対応する処理の場合には、第1図柄ステイタスとして第1ハズレ図柄表示中をセットし、今回の処理が第2主遊技図柄に対応する処理の場合には、第2図柄ステイタスとして第2ハズレ図柄表示中をセット)し、ステップ1438に移行する。
また、ステップ1421でNoの場合、ステップ1437で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)変動固定中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1437でYesの場合、ステップ1438に移行する。次に、ステップ1438で、主制御基板MのCPUMCは、変動固定時間タイマMP12t‐Cのタイマ値が0であるか否かを判定する。ステップ1438でYesの場合、ステップ1439で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)変動固定中フラグをオフにする。次に、ステップ1440で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)図柄ステイタスとして第1(第2)図柄待機中をセットする。次に、ステップ1441で、主制御基板MのCPUMCは、停止図柄は大当り図柄であるか否かを判定する。ステップ1441でYesの場合、ステップ1442で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグ(特別電動役物を連続作動させる役物連続作動装置を動作させるためのフラグ)をオンにし、次の処理(ステップ1500の処理)に移行する。尚、ステップ1424、ステップ1437、ステップ1438又はステップ1441でNoの場合にも、次の処理(ステップ1500の処理)に移行する。
このように構成することによって、第1主遊技側の変動時にも第2主遊技側の変動が開始し得ることになり、また、第2主遊技側の変動時にも第1主遊技側の変動が開始し得ることとなる。即ち、第1主遊技図柄の変動を開始する際には、第1図柄ステイタスを監視し第2図柄ステイタスによらず変動を開始可能とし、第2主遊技図柄の変動を開始する際には、第2図柄ステイタスを監視し第1図柄ステイタスによらず変動を開始可能とする(いわゆる、並列抽選)よう構成されている。
このように、本実施形態においては、双方の主遊技図柄を同時並行的に抽選する並列抽選を実行するよう構成したが、これには限定されず、例えば、第2主遊技図柄の保留球が存在する場合には、第1主遊技図柄の保留球の存在に係らず(たとえ入賞順序が第1主遊技図柄の保留の方が先でも)、第2主遊技図柄の保留消化を優先して実行するよう構成してもよいし、第1主遊技側の保留であるか第2主遊技側の保留であるかに拘らず、入賞順序(保留が生起した順序)に基づく保留消化を実行するよう構成してもよい。
次に、図11は、本実施形態における第1(第2)図柄ステイタスイメージ図である。同図においては、第1主遊技図柄の停止図柄が大当り図柄となる図柄変動が実行された場合における、第2主遊技図柄が変動を開始することができるタイミングについて図示している。同図においては、左から右に時間が経過していくこととする。同図に示されるように、第1主遊技図柄が大当り変動中においては、第1図柄ステイタスは「第1図柄変動中」となっており、第2主遊技図柄は変動開始許可、即ち、変動を開始可能となっている。その後、第1主遊技図柄が変動固定時間である場合においては、第1図柄ステイタスは「第1大当り図柄表示中」となっており、第2主遊技図柄は変動開始禁止、即ち、新たに変動を開始できないようになっている。その後、第1主遊技図柄が大当りの実行中である場合においては、第1図柄ステイタスは「第1図柄待機中」となっており、第2主遊技図柄は変動開始禁止、即ち、新たに変動を開始できないようになっている。このように、本実施形態においては、第1主遊技図柄が大当り変動中から変動固定時間が開始するタイミングにて第2主遊技図柄が変動開始許可から変動開始禁止となるよう構成されている。即ち、第2主遊技図柄が変動表示中の場合には、変動開始許可から変動開始禁止となるタイミングにてハズレ図柄にて強制停止され、以降は変動固定時間が開始されることとなる。尚、同図に示すように、第2主遊技図柄が変動開始許可である状況にて変動を開始し、その後ハズレ図柄にて強制停止となる場合の、最短の変動時間は4ms(1割り込み分)となっており、タイマ割り込み処理の周期の時間と同値となっている。即ち、第1主遊技図柄の変動固定時間が開始する4ms前のタイミング以降では第2主遊技図柄が新たに変動を開始できないよう構成されている(第1主遊技側に係る大当りが終了すると第2主遊技図柄は新たに変動開始できるようになる)。尚、第2主遊技図柄が大当り図柄にて停止する場合においても同様に、第2主遊技図柄が大当り変動中から変動固定時間が開始するタイミングにて第1主遊技図柄が変動開始許可から変動開始禁止となるよう構成されている。尚、本実施形態においては、第1主遊技側の大当り図柄に係る変動固定時間が経過した後すぐに大当り実行中(大当りに係るラウンド実行中)とするよう構成しているが、これには限定されず、第1主遊技側の大当り図柄に係る変動固定時間が経過した後は、大当り開始デモ時間とし、当該大当り開始デモ時間が経過した後に大当りに係るラウンドを実行するよう構成してもよい。また、本実施形態においては、一方の主遊技図柄の変動が大当り変動であった場合には、当該大当り変動に係る変動固定時間が開始されることで当該大当り変動となった主遊技図柄の図柄ステイタスが大当り図柄表示中となり、他方の図柄の制御を行うタイミングにて他方の主遊技図柄をハズレにて強制停止するよう構成したが、一方の主遊技図柄の変動が大当り変動であった場合には、当該大当り変動に係る変動固定時間の終了タイミング{例えば、条件装置が作動した情報を確認したタイミング、図柄ステイタスが大当り図柄表示中から図柄待機中となったタイミング、等}にて他方の主遊技図柄をハズレにて強制停止するよう構成してもよい。
次に、図15は、図10におけるステップ1450のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定処理のフローチャートである。前述したように、同図における処理は主遊技図柄の変動開始時に実行されることとなる。まず、ステップ1452で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短回数カウンタMP52c(デクリメントカウンタ)のカウンタ値が0より大きいか否かを判定する。ステップ1452でYesの場合、ステップ1454で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短回数カウンタMP52cのカウンタ値を1減算(デクリメント)する。次に、ステップ1456で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短回数カウンタMP52cのカウンタ値は0であるか否かを判定する。ステップ1456でYesの場合、ステップ1458で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオフにする。次に、ステップ1460で、主制御基板MのCPUMCは、試験信号延長データバッファの値(本処理を実行するタイミングにおいては「00000000B」となっている)をロード(読出)する。ここで、試験信号延長データバッファとは、ステップ1750の試験信号出力処理にて使用されるデータを一時記憶しているバッファであり、時間短縮遊技状態の最終変動(大当り終了後に時短回数として100回が付与された場合には、当該大当り終了後から第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との累計の図柄変動回数が100回目となる図柄変動であり、時短最終変動とも称することがある)を実行する状況にて試験信号を出力する際に使用されるデータが一時記憶されている。尚、本実施形態においては、図10のステップ1450の処理によって特定遊技が終了する、即ち、主遊技図柄の変動開始時に主遊技確変フラグと主遊技時短フラグと補助遊技時短フラグとがオフになり得るよう構成されている。主遊技図柄の変動終了時にてステップ1450の処理を実行するよう構成した場合には、本実施形態のように並列抽選を実行可能に構成した遊技機においては、例えば、時短最終変動として第1主遊技図柄の変動が開始し、第1主遊技図柄が変動中である場合にも主遊技時短フラグ及び補助遊技時短フラグがオンとなっており、時短最終変動に係る第1主遊技図柄の変動中であり、且つ、主遊技時短フラグ及び補助遊技時短フラグがオンである状況において第2主遊技図柄が変動を開始可能となる(時短最終変動が第2主遊技図柄であった場合には、第2主遊技図柄の変動中に第1主遊技図柄が変動を開始可能となる)ため、本来は時短最終変動となる主遊技図柄の変動開始以降のタイミングにて変動を開始した図柄変動は、非時間短縮遊技状態における図柄変動であるべきであるにも拘らず、時短最終変動となる主遊技図柄の変動開始以降のタイミングにて変動を開始した図柄変動が時間短縮遊技状態における図柄変動となってしまう。また、同様に、確率変動遊技状態における最終変動(確変最終変動)となる主遊技図柄の変動開始以降のタイミングにて変動を開始した図柄変動が確率変動遊技状態における図柄変動となってしまう。そこで、本実施形態のように、主遊技図側の変動開始タイミングにてステップ1450の処理を実行するよう構成することにより、並列抽選を実行可能な遊技機にて、時短最終変動となる主遊技図柄の変動開始以降のタイミングにて変動を開始した図柄変動は非時間短縮遊技状態における図柄変動となると共に、確変最終変動となる主遊技図柄の変動開始以降のタイミングにて変動を開始した図柄変動は非確率変動遊技状態における図柄変動になるよう構成することができる。しかしながら、このように構成した場合、ステップ1750の試験信号出力処理の実行タイミングは、ステップ1450の処理の実行タイミングよりも後のタイミングとなっているため、時短最終変動(又は、確変最終変動)の開始タイミングにてステップ1450の処理を実行した割り込み処理にてステップ1750の処理を実行する場合に、ステップ1750の処理を実行するタイミングにおいては既に主遊技時短フラグ及び補助遊技時短フラグ(又は、主遊技確変フラグ)がオフとなっているため、時間短縮遊技状態(又は、確率変動遊技状態)における図柄変動であるにも拘らず、非時間短縮遊技状態(又は、非確率変動遊技状態)における図柄変動である旨の試験信号を出力してしまうこととなる。そこで、本実施形態においては、時短最終変動(又は、確変最終変動)を開始した旨を試験装置に出力するタイミングにて試験信号延長データバッファに一時記憶されているデータを使用することにより、時短最終変動(又は、確変最終変動)にて既に主遊技時短フラグ及び補助遊技時短フラグ(又は、主遊技確変フラグ)がオフとなっている状況においても、疑義の生じない正しい試験信号を出力することができるよう構成されている(試験信号出力処理については後述する)。
フローチャートの説明に戻ると、次に、ステップ1462で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ1460でロードした試験信号延長データバッファの値と主遊技時短信号ビットデータ(主遊技時間短縮遊技状態に関するデータであり、本例では、「00001010B」)との論理和を演算する。次に、ステップ1464で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ1462で算出した論理和の結果を試験信号延長データバッファに記憶し、ステップ1466に移行する。尚、ステップ1452又はステップ1456でNoの場合にもステップ1466に移行する。
次に、ステップ1466で、主制御基板MのCPUMCは、確変回数カウンタMP51c(デクリメントカウンタ)のカウンタ値が0より大きいか否かを判定する。ステップ1466でYesの場合、ステップ1468で、主制御基板MのCPUMCは、確変回数カウンタMP51cのカウンタ値を1減算(デクリメント)する。次に、ステップ1470で、主制御基板MのCPUMCは、確変回数カウンタMP51cのカウンタ値は0であるか否かを判定する。ステップ1470でYesの場合、ステップ1472で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグをオフにする。次に、ステップ1474で、主制御基板MのCPUMCは、試験信号延長データバッファ(ステップ1464で記憶した値になっている)の値をロード(読出)する。次に、ステップ1476で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ1474でロードした試験信号延長データバッファの値と確変信号ビットデータ(確率変動遊技状態に関するデータであり、本例では、「00000101B」)との論理和を演算する。次に、ステップ1478で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ1476で算出した論理和の結果を試験信号延長データバッファに記憶し、ステップ1480に移行する。尚、ステップ1466又はステップ1470でNoの場合にもステップ1480に移行する。
次に、ステップ1480で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短回数カウンタMP53c(デクリメントカウンタ)のカウンタ値が0より大きいか否かを判定する。ステップ1480でYesの場合、ステップ1482で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短回数カウンタMP53cのカウンタ値を1減算(デクリメント)する。次に、ステップ1484で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短回数カウンタMP53cのカウンタ値は0であるか否かを判定する。ステップ1484でYesの場合、ステップ1486で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短フラグをオフにする。次に、ステップ1488で、主制御基板MのCPUMCは、試験信号延長データバッファ(ステップ1478で記憶した値になっている)の値をロード(読出)する。次に、ステップ1490で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ1488でロードした試験信号延長データバッファの値と補助遊技時短信号ビットデータ(補助遊技時間短縮遊技状態に関するデータであり、本例では、「01110000B」)との論理和を演算する。次に、ステップ1492で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ1490で算出した論理和の結果を試験信号延長データバッファに記憶する。次に、ステップ1494で、主制御基板MのCPUMCは、当該図柄変動、即ち、補助遊技時間短縮遊技状態最終変動(時短最終変動)は大当りとなる図柄変動であるか否かを判定する。ステップ1494でYesの場合、ステップ1496で、主制御基板MのCPUMCは、信号番号4の外部出力信号(連荘中にオンとなる外部出力信号)のオンを維持する旨の情報をセットし、次の処理(ステップ1422の処理)に移行する。尚、ステップ1480、ステップ1484又はステップ1494でNoの場合にも次の処理(ステップ1422の処理)に移行する。このように構成することにより、本実施形態においては、時短最終変動にて大当りとなった場合にも、連荘に関する外部出力信号である信号番号4の信号を継続して出力することが可能となる(詳細は後述する)。
このように、本実施形態においては、確率変動遊技状態において残り確変回数が0となった場合に試験信号延長データバッファの値と確変信号ビットデータとの論理和を演算し、主遊技時間短縮遊技状態において残り主遊技時短回数が0となった場合に試験信号延長データバッファの値と主遊技時短信号ビットデータとの論理和を演算し、補助遊技時間短縮遊技状態において残り補助遊技時短回数が0となった場合に試験信号延長データバッファの値と補助遊技時短信号ビットデータとの論理和を演算するよう構成することにより、確変最終変動且つ時短最終変動において出力する試験信号を生成する際に、試験信号延長バッファに一時記憶しているデータを使用することで、確変最終変動且つ時短最終変動にて主遊技確変フラグ、主遊技時短フラグ及び補助遊技時短フラグがオフとなっていても、当該確変最終変動且つ時短最終変動が確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態における図柄変動である旨の試験信号を出力できることとなる。尚、本実施形態においては、大当り終了後には確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態に移行し、確変回数として100回、主遊技時短回数として100回が付与されるよう構成されている。即ち、確変回数と主遊技時短回数が同一の値となっているため、主遊技確変フラグがオフとなる図柄変動と主遊技時短フラグ及び補助遊技時短フラグがオフとな図柄変動とが同一の図柄変動となっているが、これには限定されず、例えば、大当り終了後に確変回数120回、主遊技時短回数(補助遊技時短回数)80回を付与し得るよう構成してもよい。そのように構成した場合には、大当り終了後から80回目の図柄変動開始時に同図における処理が実行された場合に、ステップ1462及びステップ1490の処理を実行、即ち、試験信号延長データバッファの値と主遊技時短信号ビットデータとの論理和を演算し、当該演算結果を試験信号延長データバッファの値として記憶し、演算後の試験信号延長データバッファの値と補助遊技時短信号ビットデータとの論理和を演算し、当該演算結果を試験信号延長データバッファの値として記憶し、大当り終了後から120回目の図柄変動開始時に同図における処理が実行された場合に、ステップ1476の処理を実行、即ち、演算後の最新の試験信号延長データバッファの値と確変信号ビットデータとの論理和を演算し、当該演算結果を試験信号延長データバッファの値として記憶するよう構成されることとなる。
次に、図16は、本実施形態における試験信号延長データバッファの一例である。同図に示すA、B及びCのビットは補助遊技側の遊技状態に係るビットであり、Aのビットは電動役物開放延長状態信号=第2主遊技始動口B電動役物B11dの開放時間が相対的に長時間である遊技状態(補助遊技時間短縮遊技状態)であるか否かに係るビットであり、Bのビットは補助遊技図柄時短状態信号=補助遊技図柄の変動時間が相対的に短時間である遊技状態(補助遊技時間短縮遊技状態)であるか否かに係るビットであり、Cのビットは補助遊技図柄確変状態信号=補助遊技図柄が変動した場合に当り図柄で停止する割合が相対的に高い遊技状態(補助遊技時間短縮遊技状態)であるか否かに係るビットである。また、D及びFのビットは主遊技時間短縮遊技状態に係るビットであり、Dのビットは第2主遊技図柄時短状態信号=第2主遊技図柄の変動時間が相対的に短時間である遊技状態(主遊技時間短縮遊技状態)であるか否かに係るビットであり、Fのビットは第1主遊技図柄時短状態信号=第1主遊技図柄の変動時間が相対的に短時間である遊技状態(主遊技時間短縮遊技状態)であるか否かに係るビットである。また、E及びGのビットは主遊技側の確率変動遊技状態に係るビットであり、Eのビットは第2主遊技図柄確変状態信号=第2主遊技図柄に係る当否抽選結果が大当りとなる割合が相対的に高い遊技状態(確率変動遊技状態)であるか否かに係るビットであり、Gのビットは第1主遊技図柄確変状態信号=第1主遊技図柄に係る当否抽選結果が大当りとなる割合が相対的に高い遊技状態(確率変動遊技状態)であるか否かに係るビットである。尚、試験信号延長データバッファのビットが「1」の場合には、遊技者に有利な遊技状態である旨の情報が記憶されている、具体例としては、主遊技時間短縮遊技状態に係るビットの場合には主遊技時間短縮遊技状態である旨の情報が記憶されていることとなり、試験信号延長データバッファのビットが「0」の場合には、遊技者に不利な遊技状態である旨の情報が記憶されている、具体例としては、主遊技時間短縮遊技状態に係るビットの場合には主遊技非時間短縮遊技状態である旨の情報が記憶されていることとなる。尚、前述したように、A、B及びCのビットはステップ1490の処理に係るビットであり、D及びFのビットはステップ1462の処理に係るビットであり、E及びGのビットはステップ1476の処理に係るビットであり、本実施形態の特定遊技(確変回数および時短回数が100回)における、特別遊技終了後から起算した累計100回目の主遊技図柄の変動表示である場合には、ステップ1462とステップ1476とステップ1490とで3回の演算を実行することによって、時短最終変動にて試験信号を生成するために使用する試験信号延長データとして「01111111B」が生成されるよう構成され、当該試験信号延長データを用いて試験信号を生成することにより、時短最終変動が時間短縮遊技状態における図柄変動である旨(又は、確変最終変動が確率変動遊技状態における図柄変動である旨)を試験信号として出力することができる。
次に、図17は、図5におけるステップ1500のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1502で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1502でYesの場合、ステップ1514で、主制御基板MのCPUMCは、特定遊技フラグ(主遊技確変フラグ・主遊技時短フラグ・補助遊技時短フラグ)をオフにする。次に、ステップ1516で、主制御基板MのCPUMCは、確変回数カウンタMP51cのカウンタ値をゼロクリアする。次に、ステップ1517で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短回数カウンタMP52cのカウンタ値をゼロクリアする。次に、ステップ1518で、補助遊技時短回数カウンタMP53cのカウンタ値をゼロクリアする。次に、ステップ1520で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技移行許可フラグをオンにする。次に、ステップ1522で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグをオフにする。次に、ステップ1524で、主制御基板MのCPUMCは、信号番号4の外部出力信号(連荘中にオンとなる外部出力信号)のオンを維持する旨の情報をセットし、次の処理(ステップ1600の処理)に移行する。尚、ステップ1502でNoの場合も、次の処理(ステップ1600の処理)に移行する。
次に、図18は、図5におけるステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1602で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技移行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1602でYesの場合、ステップ1604及びステップ1606で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技移行許可フラグをオフにすると共に特別遊技実行フラグをオンにする。次に、ステップ1607で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド数カウンタ(不図示)に初期値(本例では、1)をセットする。次に、ステップ1608で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技を開始する旨の情報(特別遊技開始表示指示コマンド)を、サブメイン制御部側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理にて、サブメイン制御部SM側に送信される)し、ステップ1612に移行する。
他方、ステップ1602でNoの場合、ステップ1610で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ1610でYesの場合には、ステップ1612に移行する。尚、ステップ1610でNoの場合には、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
次に、ステップ1612で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド継続フラグがオフであるか否か、換言すれば、各ラウンドの開始直前であるか否かを判定する。ステップ1612でYesの場合、即ち、各ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ1614で、主制御基板MのCPUMCは、実行するラウンドに係る開放パターンをセットする。次に、ステップ1616で、主制御基板MのCPUMCは、入賞球カウンタMP33cのカウンタ値をゼロクリアする。次に、ステップ1618で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド継続フラグをオンにする。次に、ステップ1620で、主制御基板MのCPUMCは、大入賞口C10の大入賞口電動役物C11dを駆動して大入賞口C10を開放し、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)に所定時間(例えば、30秒)をセットしてスタートし、ステップ1622に移行する。他方、ステップ1612でNoの場合、即ち、大入賞口C10が開放中である場合、ステップ1614〜1620の処理を行うことなく、ステップ1622に移行する。
次に、ステップ1622で、主制御基板MのCPUMCは、現在の特別遊技中に係る遊技状態コマンド(例えば、現在のラウンド数や遊技球の入賞個数等)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理にて、サブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1624で、主制御基板MのCPUMCは、入賞球カウンタMP33cのカウンタ値を参照し、当該ラウンドで大入賞口C10に所定個数(例えば、10球)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1624でYesの場合には、ステップ1628に移行する。他方、ステップ1624でNoの場合、ステップ1626で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)を参照して大入賞口開放に係る所定時間(例えば、30秒)が経過したか否かを判定する。ステップ1626でYesの場合にも、ステップ1628に移行する。尚、ステップ1626でNoの場合には、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
次に、ステップ1628で、主制御基板MのCPUMCは、大入賞口C10の大入賞口電動役物C11dの駆動を停止して大入賞口C10を閉鎖する。次に、ステップ1630で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)をリセットする。次に、ステップ1632で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ1633で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド数カウンタ(不図示)のカウンタ値に1を加算する。次に、ステップ1634で、主制御基板MのCPUMCは、最終ラウンドが終了したか否か(例えば、ラウンド数カウンタ(不図示)のカウンタ値が最大ラウンド数を超過したか否か)を判定する。ステップ1634でYesの場合、ステップ1636で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技実行フラグをオフにする。次に、ステップ1637で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ1496又はステップ1524でセットした、信号番号4の外部出力信号(連荘中にオンとなる外部出力信号)のオンを維持する旨の情報をクリアする。尚、本処理にて当該情報をクリアした場合にも、大当り終了後に補助遊技時間短縮遊技状態に移行した場合(補助遊技時短フラグがオンとなった場合)には、信号番号4のオン信号の出力条件を充足するため、信号番号4のオン信号の出力は維持されることとなる。次に、ステップ1638で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技を終了する旨の情報(特別遊技終了表示指示コマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理にて、サブメイン制御部SM側に送信される)する。そして、ステップ1650で、主制御基板MのCPUMCは、後述の特別遊技終了後の遊技状態決定処理を実行し、次の処理(ステップ1700の処理)に移行する。尚、ステップ1634でNoの場合にも、次の処理(ステップ1700の処理)に移行する。
次に、図19は、図18におけるステップ1650のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1652で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグをオンにする。次に、ステップ1654で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオンにする。次に、ステップ1656で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短フラグをオンにする。次に、ステップ1658で、主制御基板MのCPUMCは、確変回数カウンタMP51cに所定回数(本例では、100回)をセットする。次に、ステップ1660で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短回数カウンタMP52cに所定回数(本例では、100回)をセットする。次に、ステップ1662で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短回数カウンタMP53cに所定回数(本例では、100回)をセットし、次の処理(ステップ1700の処理)に移行する。このように、本実施形態においては、特別遊技終了後には大当り図柄の種類に拘らず、大当り終了後には確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態に移行するよう構成したが、これには限定されず、大当り終了後に大当りを開始することとなった主遊技図柄がいずれであるか(例えば、4Aであるか7Aであるか)、大当りを開始することとなった主遊技図柄が第1主遊技図柄であるか第2主遊技図柄であるか、大当り当選時の遊技状態がいずれであるか等に応じて確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態又は非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行し得るよう構成してもよい。また、確変回数と時短回数(主遊技時短回数と補助遊技時短回数とが同一の回数であるため総称して時短回数と称することがある)とを同一の回数としたが、これには限定されず、大当り終了後に確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態に移行した場合に、確変回数が120回、時短回数が100回となるよう構成してもよいし、確変回数が80回、時短回数が100回となる等、確変回数と時短回数とが相違し得るよう構成してもよい。また、大当り終了後に確率変動遊技状態に移行した場合には、主遊技図柄の変動回数によっては確率変動遊技状態が終了しない、即ち、次回の大当り当選まで確率変動遊技状態が継続するよう構成してもよい(主遊技図柄の変動によって確変回数カウンタの減算処理を実行しないよう構成してもよいし、確変回数カウンタに実質的に次回大当りの当選まで継続する値として例えば65535回をセットするよう構成してもよい)。
次に、図20は、図5におけるステップ1700のサブルーチンに係る、エラー管理処理のフローチャートである。まず、ステップ1702で、主制御基板MのCPUMCは、エラー条件を充足したか否かを判定する。ここで、本実施形態において発生し得るエラーの一例としては、電波センサエラー、磁気センサエラー、断線短絡電源エラー、通信線エラー、異常センサ検知、等を有しており、エラー発生条件の詳細については、図23にて後述することとする。ステップ1702でYesの場合、ステップ1704で、主制御基板MのCPUMCは、エラーが発生した旨及びエラー種別情報に係るコマンド(副制御基板S側へのコマンドであり、副制御基板Sが当該コマンドを受信することによって発生したエラーの種類に基づくエラー報知を実行することとなる)をセットする。次に、ステップ1706で、主制御基板MのCPUMCは、当該エラー発生条件を充足したエラーが復帰可能エラーであるか否かを判定する。ステップ1706でYesの場合、ステップ1708で、主制御基板MのCPUMCは、エラー解除条件(例えば、電波エラーの場合には電源をオフ→オンとして且つ不正な電波が検出されなかった場合等)を充足したか否かを判定する。ステップ1708でYesの場合、ステップ1710で、主制御基板MのCPUMCは、発生中のエラーが解除された旨の情報に係るコマンド(副制御基板S側へのコマンドであり、当該コマンドを副制御基板Sが受信することによって副制御基板S側で実行されているエラー発生に係る報知が終了することとなる)をセットし、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。尚、ステップ1702又はステップ1708でNoの場合にも、次の処理に移行する。また、ステップ1706でNoの場合、換言すると、エラー発生条件を充足したエラーが復帰不可能エラーであった場合、ステップ1712で、主制御基板MのCPUMCは、発生中のエラーに基づいたエラー処理を実行し、電源断を待機する状態となる。
次に、図21は、図5におけるステップ1750のサブルーチンに係る、試験信号出力処理のフローチャートである。まず、ステップ1752で、主制御基板MのCPUMCは、遊技状態に係る試験信号データテーブルのアドレスをセットする。次に、ステップ1754で、主制御基板MのCPUMCは、現在の遊技状態に基づき、遊技状態に係る出力データを作成する。次に、ステップ1756で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ1754で作成した出力データと試験信号延長データバッファの内容の論理和を演算する。本実施形態においては、時短最終変動ではない主遊技時間短縮遊技状態である場合には、試験信号延長データバッファの内容は「00000000B」となっている一方、時間短縮遊技状態における最終変動に係る図柄変動中においては、試験信号延長データバッファの内容は「01111111B」となっている。このように構成することによって、前述したように時短最終変動において、主遊技時短フラグ及び補助遊技時短フラグ(又は、主遊技確変フラグ)がオフとなっており、試験信号データテーブルを用いた出力データ生成において「00000000B」が出力データとされる場合であっても、ステップ1762にてその他データとして生成される第1(第2)主遊技図柄の変動中信号のオン出力となるタイミングにおいて同時に出力することができ、時間短縮遊技状態における図柄変動として適切な試験信号を出力し得るよう構成されている。ここで、同図下部は試験信号出力イメージ図である。同図におけるA〜Gは、図16にて前述したビットに対応している。同図に示すように、特別遊技終了後から99回目の図柄変動として第2主遊技図柄の変動が開始し、その後、図中(1)のタイミングにて、特別遊技終了後から100変動目の図柄変動、即ち、特定遊技最終変動(時短最終変動、確変最終変動)として第1主遊技図柄の変動が開始し、特定遊技フラグ(主遊技確変フラグ、主遊技時短フラグ、補助遊技時短フラグ)がオフになる。その後、図中(2)のタイミングにて、前記その他データとして生成される第1(第2)主遊技図柄の変動中信号のオン出力となるタイミング{図中(1)のタイミングよりも遅延したタイミング}において特別遊技終了後から100回目の図柄変動に対応する遊技状態に係る出力データ(特定遊技状態に対応するデータ)が試験信号として出力されることとなる。次に、ステップ1758で、主制御基板MのCPUMCは、試験信号延長データバッファの内容をゼロクリアする(本処理を実行することにより、時短最終変動以外では試験信号延長データバッファの内容が「00000000B」となる)。次に、ステップ1760で、主制御基板MのCPUMCは、遊技状態に係る出力データとして演算した出力データを作成して退避する。次に、ステップ1762で、主制御基板MのCPUMCは、その他の試験信号に係る出力データ{遊技状態に係る試験信号以外の試験信号に係る出力データ、例えば、第1(第2)主遊技図柄の変動中情報や、特別電動役物の作動中情報(大当りの実行中情報等)、補助遊技図柄の変動中情報、補助遊技電動役物(本例では、第2主遊技始動口B電動役物B11d)の作動中情報など}を作成して退避する。次に、ステップ1764で、主制御基板MのCPUMCは、退避した出力データを復帰して試験信号出力ポートへ出力し、次の処理(ステップ1800の処理)に移行する。ここで、同図右部は試験信号データテーブルの一例である。ステップ1752の処理では、試験信号データテーブルにおける対象データ数の格納領域を読み込む処理を実行している。試験信号データテーブルの一例を用いてステップ1752の処理を詳述すると、(1)記憶領域のアドレス下位データとアドレス上位データ(例えば、「F0H」で固定)とを組み合わせたアドレスに格納されているデータと判定値データとを比較する、(2)比較結果が一致していた場合には、信号ビットデータと出力データとの論理和を演算する。上記(1)〜(2)の処理を対象データの数だけ繰り返し実行する。尚、同テーブルにおける「データ」の項目に記載されている「05H」=「00000101B」、「0AH」=「00001010B」、「05H」=「01110000B」であるので、前述した試験信号延長データバッファの説明と同様のデータが遊技状態に応じて生成されることとなる。
次に、図22は、図5におけるステップ1800のサブルーチンに係る、外部信号出力処理のフローチャートである。まず、ステップ1802で、主制御基板MのCPUMCは、遊技機の状態を確認する。次に、ステップ1804で、主制御基板MのCPUMCは、当該確認した遊技機の状態に基づき、外部中継端子板Gを介して、ホールコンピュータHCに遊技機の状態を示す信号を出力し、次の処理(ステップ1999の処理)に移行する。なお、外部信号出力処理において外部出力データとして設定されるデータは、遊技者に有利な遊技状態が発生したか、および有利遊技状態に制御されているかを示す情報、すなわち、特別遊技状態ないし特定遊技状態に制御されているか否かの情報のみの出力設定を行っている。出力される信号の情報についての詳細は後述するが、図柄変動に関する情報やセキュリティに係る情報、さらに入賞(賞球)に関する情報は、ステップ1400(主遊技図柄表示制御処理)や、ステップ1700(エラー管理処理)、ステップ1997(賞球払出氏制御処理)といったサブモジュール内において、必要に応じて出力情報として設定される。
(外部中継端子板)
ここで、同図下段(信号出力のイメージ図)を参照しながら、本実施形態に係る外部中継端子板Gを介しての信号出力について説明する。外部中継端子板Gには、各種ケーブルコネクタが接続される出力端子部としての複数の外部接続端子{例えば、賞球払出に関する情報、入賞や図柄停止に関する情報、現在の遊技状態(通常遊技状態、特定遊技状態、特別遊技状態等)に関する情報を出力するための遊技状態情報出力用の端子、扉が開放している際に開放検知センサ等によって検出される各種エラー情報を出力するためのエラー情報出力用の端子等}が設けられている。そして、当該複数の出力端子は、ケーブルハーネスによってホールコンピュータHCと結線されることで、当該複数の出力端子からホールコンピュータHCへ情報出力可能に構成されている。ここで、本実施形態においては、賞球払出制御基板KHから出力される情報であって複数種類の情報である払出関連情報の出力用端子として、一の出力端子が割り当てられている。尚、当該一の出力端子以外の出力端子は主制御基板Mから出力される信号の出力用端子であり、例えば、大当り時に大当りの間信号を出力する大当り出力用端子(大当りの種類によって複数あり)、扉D18が開放している間信号を出力する扉開放出力用端子、始動口に入賞した際に信号を出力する始動口入賞時出力用端子、賞球タンクKTに球が不足している間信号を出力する球切れ時出力用端子、特別図柄確定停止時に信号を出力する特別図柄確定回数用出力用端子等のように、遊技場運営者側にとって重要な情報である遊技関連情報の出力用端子である。即ち、当該払出関連情報の出力用端子を一の出力端子とすることで、これら重要な遊技関連情報の出力用端子が枯渇してしまうことを回避できるよう構成されているのである。
また、本実施形態においては、主制御基板M及び賞球払出制御基板KHは、外部中継端子板Gに対して遊技関連情報及び払出関連情報を一方向シリアル送信の形で送信するよう構成されている。即ち、外部中継端子板Gから主制御基板M及び賞球払出制御基板KHへは送信線が設けられていないのである(外部中継端子板GからホールコンピュータHCへの情報送信も同様)。
ここで、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の情報伝達方式についての概略を説明すると、まず、主制御基板M及び賞球払出制御基板KHと外部中継端子板Gとの間、並びに外部中継端子板GとホールコンピュータHCとの間はケーブルハーネスによって結線されている。他方、本例に示すように、外部中継端子板Gは通信用継電器(所謂、リレー)によって構成されているため、主制御基板M及び賞球払出制御基板KHとホールコンピュータHCとは常時導通している訳ではない。即ち、主制御基板M及び賞球払出制御基板KHから外部中継端子板Gの入力端子に入力された電気的な信号(電圧がHiレベル/Lowレベルである2値論理の信号)が、当該リレー部によって一旦物理的な信号(スイッチ状態がオン/オフである2値論理の信号)に置き換えられた上で、外部中継端子板Gの出力端子からホールコンピュータHCへと出力されるのである。より具体的には、外部中継端子板Gは、夫々の入出力端子と対応した複数のリレーコイルG1及び接点部G2を有している。そして、入力端子に入力されたパルス信号に基づきリレーコイルG1を励磁すると磁力が発生し、当該発生した磁力によって接点部G2が閉状態となることで、出力端子とホールコンピュータHCが導通する。また、リレーコイルG1を消磁した場合には、接点部G2が開状態に復帰することで、出力端子とホールコンピュータHCが導通しなくなる。よって、ホールコンピュータHC側では、当該導通した期間を検出することで、外部中継端子板Gの入力端子に入力されたパルス信号と略同一のパルス信号を得ることができるのである。このような構成となっているため、主制御基板M及び賞球払出制御基板KHからホールコンピュータHCへの一方向通信を物理的に担保することができ、ホールコンピュータHC側から主制御基板M及び賞球払出制御基板KHを不正に操作するゴト行為(所謂、遠隔操作ゴト)を防止しているのである。尚、本例では、リレーコイルを用いた機構によって、ゴト行為を防止しつつ、ホールコンピュータHCへの一方向通信を可能に構成したが、これには限定されず、例えば、一対の発光部と受光部を持つフォトセンサによっても、一方向通信を可能に構成する(例えば、主制御基板M及び賞球払出制御基板KHに接続された発光部からの光を、ホールコンピュータHCに接続された受光部で読み取ることで、信号を受信する)ことができることを補足しておく。
しかしながら、一旦物理的な信号(スイッチ状態がオン/オフ)に置き換えられる構成となるため、主制御基板M及び賞球払出制御基板KHからホールコンピュータHCに対して、外部中継端子板Gにおける一の入出力端子を用いて複雑な情報を送信することは困難であり、当該一の入出力端子を用いて一の種類の情報を送信する(例えば、特別図柄確定回数用出力用端子であれば、「特別図柄の1変動が終了」した旨の情報のみを送信可能とする)よう構成することが通例となっている。
次に、図23を参照しながら、本実施形態における外部中継端子板への送信信号について説明する。尚、本例にて示す信号の具体的な内容(数値、報知態様、重複時の処置等)はあくまで一例であり、本例の概念を大きく逸脱しない限りは、変更可能であることを補足しておく。
信号番号:1
信号種別:図柄変動系
信号の概要:第1主遊技図柄又は第2主遊技図柄が停止した旨に係る信号
1信号の構成:[出力タイミング]第1主遊技図柄又は第2主遊技図柄の停止タイミング
[出力期間]128ms間オン→オフ
出力期間の重複:[重複可能性]あり[重複し得る場合の処置]オン→オフとなってから128ms後に次の信号がオンとなる
備考:第1主遊技図柄の変動であるか第2主遊技図柄の変動であるかを区別せずにオン信号が出力される。尚、前述したように、オン信号の出力中に主遊技図柄が停止した場合には、当該出力中のオン信号の出力が終了(128ms経過)してから128ms経過後に次のオン信号の出力を開始するよう構成されている。具体的には、(1)第1主遊技図柄が停止したことによりオン信号が出力され、当該オン信号の出力期間中に第2主遊技図柄が停止した場合には、出力中のオン信号が出力終了してから128ms経過後に第2主遊技図柄の停止に係るオン信号が出力される、(2)第2主遊技図柄が停止したことによりオン信号が出力され、当該オン信号の出力期間中に第1主遊技図柄が停止した場合には、出力中のオン信号が出力終了してから128ms経過後に第1主遊技図柄の停止に係るオン信号が出力される。尚、上記(1)または上記(2)の処理を簡易に実施するために、信号番号1の信号出力期間を制御するため、割込みごとにデクリメント更新されるタイマ記憶領域を1バイトデータで構成し、(ア)下位から6ビット目がオンであるか否かでオンデータ(1の時オン)とするか否かを制御し、(イ)下位から7ビット目、8ビット目にて残りのオン出力回数を管理するように構成している(主遊技図柄の変動表示が停止するたびに「01000000B」をタイマ記憶領域に加算)。尚、第1主遊技図柄が停止した旨に係る信号と第2主遊技図柄が停止した旨に係る信号とを別の信号として有するよう構成してもよい。
信号番号:2
信号種別:入賞検知系
信号の概要:第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口AB10‐1又は第2主遊技始動口BB10‐2への入球を検出した旨に係る信号
1信号の構成:[出力タイミング]第1主遊技始動口A10への入球検出タイミング、第2主遊技始動口AB10‐1への入球検出タイミング、又は、第2主遊技始動口B電動役物B11dの開放開始から開放終了後1000ms経過までの期間における第2主遊技始動口BB10‐2への入球検出タイミング
[出力期間]128ms間オン→オフ
出力期間の重複:[重複可能性]あり[重複し得る場合の処置]オン→オフとなってから128ms後に次の信号がオンとなる
備考:第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口AB10‐1又は第2主遊技始動口BB10‐2のいずれの始動口に入球したかを区別せずにオン信号が出力される。尚、第1主遊技始動口A10への入球に係る信号と、第2主遊技始動口AB10‐1への入球に係る信号と、第2主遊技始動口BB10‐2への入球に係る信号とを別に有するよう構成してもよい。
信号番号:3
信号種別:大当り系
信号の概要:特別遊技の実行中である旨を出力する信号
1信号の構成:[出力タイミング]特別遊技の実行開始タイミング
[出力期間]特別遊技の実行終了タイミングまで出力する
出力期間の重複:[重複可能性]なし
備考:同一信号の重複はないが、その他の信号(前述した信号番号3番等の大当り系の信号や、信号番号6番等のセキュリティ系の信号等)とは重複し得る(尚、重複可能性が「なし」と記載されている信号番号3以外の信号についても同様に、その他の信号とは重複し得る)
信号番号:4
信号種別:大当り系
信号の概要:特別遊技の実行中、又は遊技状態が補助遊技時間短縮遊技状態中(即ち、遊技者にとって有利な状態)である旨を出力する信号
1信号の構成:[出力タイミング]特別遊技の実行開始タイミング
[出力期間](1)特別遊技の実行中、(2)補助遊技時短フラグオン、(3)補助遊技時短フラグがオフとなる変動(時短最終変動)にて大当りに当選した場合の、当該変動に係る変動開始から変動固定時間終了まで、のいずれか{上記(1)〜(3)のいずれか}を充足している期間オンとなる
出力期間の重複:[重複可能性]なし
備考:主遊技図柄の変動開始時に補助遊技時短フラグがオフとなる変動、即ち、時短最終変動が大当り変動である場合には、当該図柄変動の変動固定時間の終了までオン信号の出力を継続する一方、時短最終変動がハズレ変動である場合には、当該図柄変動の変動開始時にオンからオフとなる。信号番号4の信号が出力されている期間に、前述した信号番号3の信号のオンをホールコンピュータHC等の外部機器に送信することにより、外部機器は、特定遊技状態において新たな特別遊技状態となること、すなわち連荘(有利遊技状態を終了せずに特別遊技を獲得したこと)を認識する。したがって、本実施形態のように、補助遊技時短フラグがオンからオフに切り替わる変動(特定遊技状態の最後の変動)において、大当りである場合に、変動開始から変動終了まで信号番号4の信号を出力し続けることで、その後の特別遊技状態に制御されるタイミングまで信号番号4をオンに維持することができるので、特定遊技状態の最終変動の結果が大当りである場合であっても、当該大当りを、新たな連荘期間として扱うことなく、一連の連荘期間として正確に計数することができる。また、本実施形態においては、補助遊技時間短縮遊技状態に制御されている期間を連荘期間として扱う例を示しているが、これには限定されず、確率変動遊技状態や主遊技時間短縮遊技状態を連荘期間として計数するように適宜変更することも可能である。尚、これには限定されず、時短最終変動がハズレ変動である場合にも、当該ハズレ変動の変動固定時間の終了までオン信号を出力するよう構成してもよい。そのように構成することにより、外部端子出力信号の出力期間を、時短最終変動が大当り変動である場合と時短最終変動がハズレ変動である場合とで統一することができ、時短最終変動の変動開始時にオン信号の出力が終了することにより当該時短最終変動がハズレ変動であることが判別できる事態を防止することができる。なお、時短最終変動がハズレ変動である場合に信号番号4の信号を延長する場合には、主遊技図柄の停止表示中の制御処理にて、変動固定時間が経過したときに延長のためのデータをオフする処理を行わないといけないが、このようにした場合においては、時短終了後に変動を開始した他方の図柄によりオフされてしまう恐れがあるので、たとえば、第1主遊技と第2主遊技とで異なる記憶領域に延長のためのフラグをオンするように制御する。
尚、信号番号4の出力に関する構成としては、以下のように構成してもよい。
(1)信号番号4のオン情報は、「当り情報2出力フラグ」がオン又は補助遊技時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグがオン)である場合にセットされる。
(2)「当り情報2出力フラグ」は、特定遊技状態最終変動(本例では、時短最終変動である大当り終了後100回目の図柄変動)が大当りとなる場合にオン(ステップ1496)となり、また、大当りの開始時にもオン(ステップ1524)となる。
(3)「当り情報2出力フラグ」は、大当りの終了時にオフとなる。
このように構成することによって、時短最終変動にて大当りとなった場合にも、大当りの前後に亘って、信号番号4のオン情報をセットするいずれかの条件を充足しているため、信号番号4のオン信号が継続して出力されることとなり、時短最終変動にて大当りとなった場合に、当該大当りの前後にて連荘が途切れていない旨の外部出力信号の出力態様とすることができる。一例としては、初当りから連荘終了までは、「非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態(通常遊技状態)にて大当りに当選(初当り)→初当りに係る大当り中(当り情報2出力フラグオン)→特定遊技中(補助遊技時短フラグオン)→特定遊技最終変動にて大当りに当選(当り情報2出力フラグオン)→大当り中(当り情報2出力フラグオン)→特定遊技中(補助遊技時短フラグオン)→特定遊技最終変動がハズレとなる(信号番号4のオン情報をセットする条件を充足していないため、オン信号の出力を終了)」のようになる。このように、連荘中においては、当り情報2出力フラグと補助遊技時短フラグとのいずれかがオンとなっているため信号番号4のオン信号が出力され続けるよう構成されている。尚、特定遊技状態終了後に新たに変動開始された主遊技に係る処理では、特定遊技に係るカウンタ(補助遊技時短回数カウンタ、等)のカウンタ値が0であるため、当り情報2出力フラグがオンにはならず、当り情報2出力フラグをオフする処理は、特別遊技の制御内で実施されるため、当たり変動中に他方の図柄が何度変動開始したとしても当り情報出力フラグがオフされることはない。また、確率変動遊技状態と主遊技時間短縮遊技状態と補助遊技時間短縮遊技状態とのいずれの遊技状態を維持しながら大当りに当選し続けることを連荘として扱うのかに応じて適宜判定処理を設ける位置(順序)を変更してもよい。
信号番号:5
信号種別:大当り系
信号の概要:第1主遊技側の最大利益となる大当り図柄(本例では、7A)又は第2主遊技側の最大利益となる大当り図柄(本例では、7B)に係る大当りの実行中に係る信号
1信号の構成:[出力タイミング]特別遊技の実行開始タイミング
[出力期間]特別遊技の実行終了タイミングまで出力する
出力期間の重複:[重複可能性]なし
信号番号:6
信号種別:セキュリティ系
信号の概要:遊技機にてRAM初期化操作が行われたこと、及び、遊技機にて検出可能な不正行為が行われている可能性があることを出力する信号
※不正行為の一例
電波センサエラー・・・電波を感受するセンサが異常な電波を検出、又は、当該センサが未接続
磁気センサエラー・・・磁気を感知するセンサが異常な磁気を検出、又は、当該センサが未接続
断線短絡電源エラー・・・断線・短絡・電源異常を検出
通信線エラー・・・通信線異常を検出
異常センサ検知・・・入球通過時間異常、第2主遊技始動口B無効入賞又は大入賞口無効入賞を検出
1信号の構成:[出力タイミング]
(1)RAMクリアの実行タイミング
(2)磁気センサエラーの検出タイミング
(3)断線短絡エラーの検出タイミング
(4)電波センサエラーの検出タイミング
(5)通信線エラーの検出タイミング
(6)異常センサ検知の検出タイミング
[出力期間]
上記(1)の場合・・・RAMクリアから30000ms経過までオン
上記(2)の場合・・・電源断までオン
上記(3)の場合・・・電源断までオン
上記(4)の場合・・・電源断までオン
上記(5)の場合・・・通信線エラー解除までオン
上記(6)の場合・・・500ms間オン→オフ
出力期間の重複:[重複可能性]あり[重複し得る場合の処置]異常センサ検知が重複した場合には、オン→オフとなってから500ms後に次の信号がオンとなる
次に、図24〜図50を参照して、サブメイン制御部SM側で実行される制御処理を説明する。まず、図24は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、副制御基板S側(特に、サブメイン制御部SM側)のメインフローチャートである。ここで、同図(a)の処理は、遊技機への電源投入時等のリセット後に実行されるサブメイン制御部SM側での処理である。即ち、遊技機への電源投入時において、ステップ2002で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側(主制御基板M側)から受信した情報に基づき、初期処理を実行する(例えば、RAMクリア情報を受信した場合→サブ側のRAMを初期化、各種情報コマンドを受信した場合→電断時の演出関連情報をサブ側のRAMに再セット)。次に、ステップ2003で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側(主制御基板M側)から受信した情報に基づき、保留数(例えば、装図保留カウンタ値)を復元する。尚、実行中の演出等は復元されず、次変動の開始時までは「準備中」画面を表示する。その後、サブメイン制御部SMの繰り返し処理ルーチンである(b)を繰り返し実行するループ処理に移行する。ここで、(b)が実行された場合、同図(b)の処理に示されるように、まず、ステップ2050で、副制御基板SのCPUSCは、後述する、図柄待機表示制御処理を実行する。次に、ステップ2100で、副制御基板SのCPUSCは、後述する保留情報管理処理を実行する。次に、ステップ2200で、副制御基板SのCPUSCは、後述する装飾図柄表示内容決定処理を実行する。次に、ステップ2300で、副制御基板SのCPUSCは、後述する第1装飾図柄表示制御処理を実行する。次に、ステップ2350で、副制御基板SのCPUSCは、後述する第2装飾図柄表示制御処理を実行する。次に、ステップ2400で、副制御基板SのCPUSCは、後述する特別遊技関連表示制御処理を実行する。次に、ステップ2500で、副制御基板SのCPUSCは、後述する背景演出制御処理を実行する。次に、ステップ3300で、副制御基板SのCPUSCは、後述する役物駆動制御処理を実行する。次に、ステップ2999で、副制御基板SのCPUSCは、表示コマンド送信制御処理(これら一連のサブルーチンでセットされたコマンドをサブサブ制御部SS側に送信する)を実行し、本繰り返し処理ルーチンを終了する。
以上のように、サブメイン制御部SMは、リセット後、サブメイン側ルーチン(ステップ2050〜ステップ2999)をループ処理する形態を採用している。また、同図(c)の処理は、サブメイン制御部SMの割り込み処理であり、前述した主制御基板MにおけるSTB信号線からの信号がサブメイン制御部SMのCPUの一端子(本例では、NMI端子)に接続されていた場合における処理フロー(c)である。即ち、サブメイン制御部SMのCPUにおいてNMI割り込みが発生した場合(STB信号線がオンとなった場合)、ステップ2004で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側からのコマンド入力ポート(前述したデータ信号線の入力ポート)を確認する。そして、ステップ2006で、副制御基板SのCPUSCは、当該確認結果に基づき、サブメイン制御部SM側のRAMに、主制御基板M側から送信されたコマンドを一時記憶し、本割り込み処理直前に実行されていた処理へ復帰する。
次に、図25は、本実施形態における、図24のステップ2050のサブルーチンに係る図柄待機表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2052で、副制御基板SのCPUSCは、待機準備中フラグ(第1装飾図柄と第2装飾図柄とが停止とのいずれもが停止表示されるとオンなり得るフラグ)がオフであるか否かを判定する。ステップ2052でYesの場合、ステップ2054で、副制御基板SのCPUSCは、第1装飾図柄及び第2装飾図柄のいずれもが新たに停止表示となった(第1装飾図柄が停止表示されている状況にて新たに第2装飾図柄が停止表示となった、又は、第2装飾図柄が停止表示されている状況にて新たに第1装飾図柄が新たに停止表示となった)か否かを判定する。ステップ2054でYesの場合、ステップ2056で、副制御基板SのCPUSCは、待機準備計測タイマSM28t(インクリメントタイマであり、第1装飾図柄と第2装飾図柄とが停止とのいずれもが停止表示されてからの経過時間を計測するためのタイマ)をスタートする。次に、ステップ2058で、副制御基板SのCPUSCは、待機準備中フラグをオンにし、ステップ2060に移行する。尚、ステップ2052でNoの場合にもステップ2060に移行する。
次に、ステップ2060で、副制御基板SのCPUSCは、待機準備計測タイマSM28tを参照し、当該タイマ値は待機実行値(メイン領域に停止表示されている装飾図柄を待機状態とすることとなるタイマ値であり、本例では、20秒)以上となったか否かを判定する。ステップ2060でYesの場合、ステップ2062で、副制御基板SのCPUSCは、メイン領域にて停止表示されている装飾図柄を待機状態にて表示する。尚、第1装飾図柄と第2装飾図柄とのいずれかが変動表示を開始することにより待機状態は終了することとなる。ここで、同図右部は装飾図柄表示領域イメージ図である。本実施形態においては、演出表示装置SGの表示領域SG10にて、第1主遊技図柄に対応した装飾図柄である第1装飾図柄と、第2主遊技図柄に対応した装飾図柄である第2装飾図柄とが同時に変動表示され得るよう構成されており、いずれかがメイン領域に表示され、もう一方がサブ領域に表示されるよう構成されている。尚、メイン領域はサブ領域よりも表示され得る領域が大きくなるよう構成されている。また、本実施形態においては、メイン領域に表示されている装飾図柄は絵柄と数字とで表示され、サブ領域に表示されている装飾図柄は数字のみで表示されるよう構成されている(数字は、第1装飾図柄は算用数字であり、第2装飾図柄は漢数字)。また、同図に例示されているように、メイン領域にて第1装飾図柄が絵柄と数字とで表示されている状況下、第1装飾図柄と第2装飾図柄とのどちらも停止表示されてから20秒が経過すると、メイン領域における第1装飾図柄の表示が絵柄のみの表示となるよう構成されている。この絵柄のみの表示を待機状態と称している。尚、メイン領域とサブ領域とを、同一液晶内(例えば、演出表示装置SGの表示領域SG10内)に設けてもよいし、別々の装置に設けてもよい。尚、別々の装置に設ける具体例としては、例えば、演出表示装置として演出表示装置Aと演出表示装置Bとを設けて、演出表示装置Aはメイン領域を有しており、演出表示装置Bはサブ領域を有していてもよく、そのように構成した場合には、演出表示装置Aの表示領域の大きさよりも演出表示装置Bの表示領域の大きさの方が小さくなるよう構成してもよい。また、演出表示装置の数や装飾図柄の表示領域(メイン領域やサブ領域等)の数を3つ以上としてもよい(第1領域、第2領域、第3領域を設ける等)。
フローチャートの説明に戻ると、ステップ2064で、副制御基板SのCPUSCは、待機準備計測タイマSM28tをリセットして停止する。次に、ステップ2066で、副制御基板SのCPUSCは、待機準備中フラグをオフにし、次の処理(ステップ2100の処理)に移行する。尚、ステップ2054又はステップ2060でNoの場合にも、次の処理(ステップ2100の処理)に移行する。
次に、図26は、本実施形態における、装飾図柄表示態様イメージ図である。同図に示すように、メイン領域に表示されている装飾図柄は絵柄と数字とで表示され、サブ領域に表示されている装飾図柄は数字のみで表示されるよう構成されており、第1装飾図柄における数字の表示は算用数字であり、第2装飾図柄における数字の表示は漢数字となっている。また、第1装飾図柄と第2装飾図柄との種類数は夫々4種類ずつとなっている。尚、詳細は後述することとなるが、先読み演出の実行有無に係る保留であるトリガ保留が存在している場合の装飾図柄の表示態様は、第1サブ領域図柄テーブル又は第2サブ領域図柄テーブルを参照して決定するよう構成されている、即ち、サブ領域における第1装飾図柄の表示態様及び第2装飾図柄の表示態様と、トリガ保留が存在している場合の第1装飾図柄の表示態様及び第2装飾図柄の表示態様とは同一となっている。
次に、図27は、図24におけるステップ2100のサブルーチンに係る、保留情報管理処理のフローチャートである。まず、ステップ2102で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から新たな保留発生に関するコマンドセット(第1主遊技及び第2主遊技に係る保留数を識別可能な情報、新規に取得した乱数値に係る情報、事前判定に使用するための情報)を受信したか否かを判定する。ステップ2102でYesの場合、ステップ2104で、副制御基板SのCPUSCは、装図保留カウンタ(本例では、第1主遊技用が最大4個、第2主遊技用が最大4個)に「1」を加算する。次に、ステップ2106で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から送信された新たな保留の当否結果及び停止図柄情報に係るコマンドを一時記憶する。次に、ステップ2122で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から送信された保留発生コマンドに基づき、保留情報(特に、変動態様グループ、変動態様乱数区切り情報、等)を一時記憶する。尚、主制御基板M側から、当否結果、停止図柄、変動態様グループ、変動態様乱数区切り情報、に係る情報が送信されなかった場合には、ステップ2120又はステップ2122にて、当該情報は保留情報一時記憶領域に一時記憶されないこととなる。次に、ステップ2124で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たな保留は第1主遊技側の保留であるか否かを判定する。ステップ2124でYesの場合、ステップ2550で、副制御基板SのCPUSCは、後述する、第1主遊技入賞時先読み判定処理を実行し、ステップ2118に移行する。他方、ステップ2124でNoの場合、換言すると、当該新たな保留は第2主遊技側の保留である場合、ステップ2600で、副制御基板SのCPUSCは、後述する、第2主遊技入賞時先読み判定処理を実行し、ステップ2118に移行する。
尚、新たな保留発生に関するコマンドに係る構成としては、上位(4bit)に第1主遊技側の保留数、下位(4bit)に第2主遊技側の保留数として主制御基板M側から副制御基板S側に一括送信し、副制御基板S側で記憶している保留数情報と、当該受信した第1主遊技側及び第2主遊技側の保留数とを比較して、第1主遊技側の保留数と第2主遊技側の保留数とで保留数に変化があった方に新たに保留が発生したと判断するよう構成してもよい。また、副制御基板S側で受信した保留数に関する情報と、副制御基板S側で記憶している保留数情報とを比較して、第1主遊技側の保留数と第2主遊技側の保留数との合計で保留数が2以上変化する場合、実行中の先読み演出をキャンセルするよう構成してもよいし、当該2以上変化した契機となったコマンドに係る保留に対して先読み抽選をしない(副制御基板Sにて乱数として記憶していない情報が当りとなるか否かや、スーパーリーチとなるか否かを判断不能なため)よう構成してもよい。また、そのように構成した場合には、コマンド通信不良等によって保留球数を受信せずに、乱数値や先読み情報を受信した場合は、一時退避用記憶領域に記憶しておき、次回の保留発生に関するコマンドを正常に受信した場合に記憶するよう構成してもよい。尚、保留数の変化量が第1主遊技側の保留数と第2主遊技側の保留数とでそれぞれ1以上であった場合には、今回(および前回)受信した保留発生に関するコマンドが、第1主遊技側の保留と第2主遊技側の保留とのどちらの保留に関するものであるか判断できないため、そのような場合には、今回(および前回)受信した保留発生に関するコマンドに係る保留に対しては先読み抽選を実行しないよう構成してもよい。今回および前回受信した保留発生に関するコマンドに係る保留のそれぞれに関する乱数情報に関しても、ダミーデータを記憶しておくよう構成してもよい。尚、ダミーデータが保留内のいずれかの保留に記憶されている場合には、移行に生起した保留に対して先読み抽選を実行せず、当該ダミーデータが記憶されている保留がすべて消化された以降に生起した保留に対しては先読み抽選を実行し得るよう構成してもよい。
また、ステップ2102でNoの場合、ステップ2111で、副制御基板SのCPUSCは、主遊技側から図柄変動表示開始指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2111でYesの場合、ステップ2112で、副制御基板SのCPUSCは、装図保留カウンタから「1」を減算する。次に、ステップ2128で、副制御基板SのCPUSCは、当該図柄変動に係る保留情報(特に、当否結果、停止図柄情報、変動態様グループ及び変動態様乱数区切り情報)を削除すると共に、残りの保留情報をシフトする。次に、ステップ2130で、副制御基板SのCPUSCは、今回消化される保留は第1主遊技側に係る保留であるか否かを判定する。ステップ2130でYesの場合、ステップ2134で、副制御基板SのCPUSCは、メインルート(保留通過ルートにおける、メイン領域にて変動表示される保留表示が通過する領域であり、詳細は後述する)を通過する保留消化表示(保留が消化されたことを遊技者が認識可能な演出)を実行するコマンドをセットし、ステップ2138に移行する。他方、ステップ2130でNoの場合、ステップ2132で、副制御基板SのCPUSCは、第1装飾図柄及び第2装飾図柄は待機状態ではないか否かを判定する。ステップ2132でYesの場合、ステップ2136で、副制御基板SのCPUSCは、サブルート(保留通過ルートにおける、サブ領域にて変動表示される保留表示が通過する領域であり、詳細は後述する)を通過する保留消化表示を実行するコマンドをセットし、ステップ2138に移行する。尚、ステップ2132でNoの場合にはステップ2134に移行する。このように、本実施形態においては、第1主遊技側の保留消化表示である、又は、待機状態にて保留が消化された、場合にはメインルートにて保留消化表示が実行され、待機状態でない状況にて第2主遊技側の保留が消化された場合には、サブルートにて保留消化表示が実行されるよう構成されている。
次に、ステップ2138で、副制御基板SのCPUSCは、保留内にトリガ保留が存在しているか否かを判定する。ステップ2138でYesの場合、ステップ3050で、副制御基板SのCPUSCは、後述する、保留変化表示制御処理を実行し、ステップ2116に移行する。他方、ステップ2138でNoの場合には、副制御基板SのCPUSCは、ステップ3050の処理を実行せずにステップ2116に移行する。次に、ステップ2116で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定許可フラグをオンにし、ステップ2118に移行する。尚、ステップ2111でNoの場合にも、ステップ2118に移行する。
次に、ステップ2118で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置SG上(特に、第1保留表示部SG12、第2保留表示部SG13)に、装図保留カウンタ値と同数の保留画像を点灯表示し、次の処理(ステップ2200の処理)に移行する。
次に、図28は、本実施形態における、図27のステップ3050のサブルーチンに係る保留変化表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ3052で、副制御基板SのCPUSCは、当該保留消化はトリガ保留生起後の最初のメインルートを通過する保留消化であるか否かを判定する。ステップ3052でYesの場合、ステップ3054で、副制御基板SのCPUSCは、トリガ保留が大当りとなる保留であるか否かを判定する。ステップ3054でYesの場合、ステップ3056で、副制御基板SのCPUSCは、トリガ保留生起時保留数に基づき、保留変化シナリオ(トリガ保留に係る図柄変動が開始されるまでに、トリガ保留に係る保留表示態様がどのタイミングでどのように変化していくのかを決定するシナリオ)を決定する。
ここで、同図下段には保留変化シナリオ決定テーブルとして大当り時用のテーブルとハズレ時用のテーブルが図示されている。同図に示されているように、保留変化シナリオはトリガ保留生起時保留数(トリガ保留が生起した時点での、トリガ保留より前に消化されることとなる保留数)と、トリガ保留に係る図柄変動の当否結果によって決定されることとなる。また、図示されている「1変動前」はトリガ保留が消化される直前の保留表示態様となっており、当該「1変動前」の保留表示態様の大当り期待度(トリガ保留が大当りとなる場合とハズレとなる場合との合計に対する、大当りとなる場合の占める割合)が高い方から「虹色→赤色→青色」となっている。また、保留表示態様は図柄変動毎に変化し得るよう構成されているが、トリガ保留の消化が近づくにつれて、保留表示態様は、変化しない、又は、大当りの期待度が高い表示態様に変化していくよう構成されている。即ち、トリガ保留の消化が近づくにつれて大当り期待度の低い保留表示態様に変化することがないよう構成されており、トリガ保留に対する遊技者の期待を損なわないよう構成されている。
フローチャートの説明に戻ると、ステップ3058で、副制御基板SのCPUSCは、大当り時用の保留通過ルート表示色決定テーブルを参照し、保留通過ルートの表示色を決定し、次の処理(ステップ2116の処理)に移行する。また、ステップ3054でNoの場合、ステップ3060で、副制御基板SのCPUSCは、ハズレ時用の保留変化シナリオ決定テーブルを参照し、トリガ保留生起時保留数に基づき、保留変化シナリオを決定する。次に、ステップ3062で、副制御基板SのCPUSCは、ハズレ時用の保留通過ルート表示色決定テーブルを参照し、保留通過ルートの表示色を決定し、次の処理(ステップ2116の処理)に移行する。尚、ステップ3052でNoの場合にも、次の処理(ステップ2116の処理)に移行する。
ここで、同図下段には保留通過ルート表示色決定テーブルとして大当り時用のテーブルとハズレ時用のテーブルが図示されている。同図に示されているように、保留通過ルートの表示色はトリガ保留に係る図柄変動の当否結果によって決定されることとなる。保留通過ルート表示色の大当り期待度(トリガ保留が大当りとなる場合とハズレとなる場合との合計に対する、大当りとなる場合の占める割合)は高い方から「虹色→赤色→青色→変化なし」となっている。尚、保留通過ルートはトリガ保留生起後の最初の保留消化タイミングのみで決定されるよう構成しているが、これには限定されず、トリガ保留が消化されるまで毎変動変化し得るよう構成してもよい。そのように構成する場合には、前述した保留表示態様の変化(保留変化演出)と同様に、トリガ保留の消化が近づくにつれて大当り期待度の低い表示態様に変化しないよう構成することが好適である。また、保留表示態様及び保留通過ルート表示色の表示態様の変化については、図柄変動におけるどのタイミングで変化するかについては具体的に図示していないが、図柄変動開始時、図柄変動中の予告演出実行タイミング、保留生起時、保留消化時等、実行される演出等に合わせて様々なタイミングにて表示態様が変化し得るよう構成してもよく、そのように構成することにより、遊技者は常に保留表示態様又は保留通過ルート表示色が大当り期待度が高い表示態様に変化することに期待感を抱くことができる。尚、本実施形態においては、保留通過ルートSG17の表示色である保留通過ルート表示色によってトリガ保留の大当り期待度を示唆する(トリガ保留が大当りとなる場合の方がトリガ保留がハズレとなる場合よりも保留通過ルート表示色が変化し易い、又は、保留通過ルート表示色が大当り期待度の高い表示色となり易い)よう構成したが、これには限定されず、例えば、保留消化伝達画像を表示する、且つ、保留消化伝達画像の表示態様を有しており、当該表示態様によって保留消化伝達画像に係る図柄変動の大当り期待度を示唆し得るよう構成した場合に、保留通過ルート表示色によって、保留消化伝達画像の表示態様が相違し得る、即ち、保留消化伝達画像の示唆する大当り期待度が相違し得るよう構成してもよいし、保留消化伝達画像の表示態様の変化し易さが相違するよう構成してよい。また、保留通過ルート表示色によって、保留通過ルートSG17を通過した消化された保留に係る図柄変動の演出内容が相違し得る(大当り期待度の高い演出が実行される割合が相違し得る)よう構成してもよい。
次に、図29は、本実施形態における、保留生起表示イメージ図である。本実施形態においては、並列抽選を実行可能に構成されているため、第1主遊技側の保留と第2主遊技側の保留とが同時に存在している状況が頻繁に発生することとなるが、保留表示は第1主遊技側の保留と第2主遊技側の保留とで共通の共通保留表示部SG16(演出表示装置SGの表示領域SG10上の領域)にて表示するよう構成されている。また、同図に示される数字の「1→2→3・・・→8」(説明のために数字を記入しているが、実際の共通保留表示部SG16には数字は記入されていない)の順に、生起した保留が第1主遊技側の保留であるか第2主遊技側の保留であるかに拘らず、共通保留表示部SG16に保留が生起した順に表示されていくよう構成されている(最も直近に生起した保留が1番の領域に表示され、既に表示されている保留表示は「1→2」のようにシフトして表示されていく)。尚、保留表示態様も、第1主遊技側の保留表示と第2主遊技側の保留表示とで同一の表示態様となっており、共通保留表示部SG16を視認しただけでは、第1主遊技側の保留表示であるか第2主遊技側の保留表示であるかが判別し難いよう構成されている。
次に、図30は、本実施形態における、保留消化表示イメージ図である。まず、同図上段においては、保留数が4である場合の共通保留表示部SG16における表示の一例を図示している。同図に示されるように、第1主遊技側の保留が2つ、第2主遊技側の保留が2つ表示されており、1番に第1主遊技側の保留である「A1」、2番に第2主遊技側の保留である「B1」、3番に第1主遊技側の保留である「A2」、4番に第2主遊技側の保留である「B2」、が表示されている。このような状況下において、保留が消化されていった場合の保留表示について以下に詳述することとする。
同図中段は、上述した4つの保留に係る図柄変動の順序の一例であり、同図下段は、共通保留表示部SG16において保留表示が消去されていく様子の一例となっている。これらを参照して、本実施形態における図柄変動が実行されて保留表示が消去されていく様子を詳述する。まず、第1主遊技側の保留であるA1に係る図柄変動が実行開始することにより、A1に係る保留表示である1番の領域の保留表示が消去され、残りの保留がシフトして表示される。共通保留表示部SG16における表示は「1番:B1、2番:A2、3番:B2」となっている。尚、不図示であるが、A1に係る図柄変動開始タイミングにて第2主遊技側の図柄変動は実行されているものとする。その後10秒後に、第2主遊技側の保留であるB1に係る図柄変動が実行開始される。共通保留表示部SG16における表示は「1番:A2、2番:B2」となっている。その後、A1に係る図柄変動開始から20秒後にB1に係る図柄変動が終了する。尚、A1に係る図柄変動は変動中となっている。B1に係る図柄変動が終了したことにより、B2に係る保留が消化されて図柄変動が開始されることとなるが、共通保留表示部SG16における表示においては、「A2」に係る保留表示が表示されていた1番の領域の保留表示が消去されるよう構成されている。即ち、見た目上では、共通保留表示部SG16における1番と2番の領域が点灯している状態から、1番の領域における表示が消灯し、その後、2番の領域における表示が1番の領域にシフト表示されることとなる。一方、実際に消化された保留は「B2」に係る保留であるので、1番の領域における表示は「A2」に係る保留表示となっている。このように、本実施形態においては、実際に消化される保留が第1主遊技側であるか第2主遊技側であるかに拘らず、1番の領域に表示されている保留表示が消去(消灯)されていくこととなる。
次に、図31は、本実施形態における、保留通過ルートイメージ図である。まず、本実施形態においては、表示領域SG10の右上段に保留通過ルートSG17が表示されている。保留通過ルートは、メイン領域にて変動表示される保留表示が通過する領域であるメインルートと、サブ領域にて変動表示される保留表示が通過する領域であるサブルートと、を有している。まず、同図左部は、保留が消化される際の保留消化表示がメインルートを通過する場合の一例である。待機状態ではない状況にて、第1主遊技側の保留が「A1」(1番の領域に表示)であり、第2主遊技側の保留が「B1」(2番の領域に表示)となっており、第1主遊技側の保留である「A1」が先に消化される場合について説明する。まず、「A1」が消化されることにより、1番の領域の保留表示が消去され、保留消化表示が保留通過ルートSG17に向かって移動していく。その後、「A1」の保留に係る第1主遊技側の図柄変動がメイン領域にて実行されるため、「A1」に係る保留消化表示はメインルートを通過してメイン領域に向かっていくこととなる。次に、同図右部は、保留が消化される際の保留消化表示がサブルートを通過する場合の一例である。待機状態ではない状況にて、第1主遊技側の保留が「A1」(1番の領域に表示)であり、第2主遊技側の保留が「B1」(2番の領域に表示)となっており、第2主遊技側の保留である「B1」が先に消化される場合について説明する。まず、「B1」が消化されることにより、1番の領域の保留表示が消去され、保留消化表示が保留通過ルートSG17に向かって移動していく。その後、「B1」の保留に係る第2主遊技側の図柄変動がサブ領域にて実行されるため、「B1」に係る保留消化表示はサブルートを通過してサブ領域に向かっていくこととなる。このように、本実施形態においては、図柄変動がメイン領域にて実行されるかサブ領域にて実行されるかによって、保留通過ルートSG17における保留消化表示が通過する領域がメインルートであるサブルートであるかが決定されるよう構成されている。
次に、図32は、本実施形態における、図27のステップ2550のサブルーチンに係る第1主遊技入賞時先読み判定処理のフローチャートである。本処理を先読み抽選の禁則条件に係る処理と先読み抽選に係る処理の二つに分けて説明する。前者の先読み抽選の禁則処理においては、まず、ステップ2554で、副制御基板SのCPUSCは、現在の遊技状態が時間短縮遊技状態(主遊技時間短縮遊技状態)ではないか否かを判定する。ステップ2554でYesの場合、ステップ2558で、副制御基板SのCPUSCは、保留内にトリガ保留である旨の情報を有する保留が存在していないか否かを判定する。ここで、トリガ保留とは、入賞時先読み抽選(第1主遊技入賞時先読み抽選、第2主遊技入賞時先読み抽選)に当選した保留である。ステップ2558でYesの場合、ステップ2560で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たな保留以前の保留に大当りとなる保留が存在しないか否かを判定する。ステップ2560でYesの場合、ステップ2562に移行する。
次に、後者の先読み抽選に係る処理においては、まず、ステップ2562で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たな保留は大当りとなる保留であるか否かを判定する。ステップ2562でYesの場合、ステップ2564で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たな保留に対し、所定確率(本例では、1/3)で当選する入賞時先読み抽選を実行し、ステップ2574に移行する。他方、ステップ2562でNoの場合、ステップ2568で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たな保留の変動態様グループはグループ3であるか否かを判定する。このように、本実施形態においては、先読み抽選の実行可否を判定する場合に、変動態様グループを考慮して当該先読み抽選の実行可否を判定するよう構成している。尚、先読み抽選の実行可否を判定する場合に、変動態様乱数区切り情報を考慮して当該先読み抽選の実行可否を判定するよう構成してもよい。ステップ2568でYesの場合、ステップ2570で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たな保留に対し、所定確率(本例では、1/10)で当選する入賞時先読み抽選を実行し、ステップ2574に移行する。他方、ステップ2568でNoの場合もステップ2574に移行する。
次に、ステップ2574で、副制御基板SのCPUSCは、当該入賞時先読み抽選に当選したか否かを判定する。ステップ2574でYesの場合、ステップ2576で、副制御基板SのCPUSCは、当該入賞時先読み抽選に当選した新たな保留に「トリガ保留」である旨の情報を付加して一時記憶し、次の処理(ステップ2118の処理)に移行する。尚、ステップ2554、ステップ2558、ステップ2560又はステップ2574でNoの場合にも、次の処理(ステップ2118の処理)に移行する。このよに、本実施形態においては、第2主遊技側の保留が存在している場合においても第1主遊技側の保留に係る先読み演出が実行され得るよう構成されている。尚、本例においては、第1主遊技側の先読み演出を、非時間短縮遊技状態(主遊技非時間短縮遊技状態)においてのみ実行するよう構成しているが、これには限定されず、時間短縮遊技状態(主遊技時間短縮遊技状態)においても先読み演出を実行し得るよう構成してもよい。また、入賞時、即ち、保留生起時においてのみ第1主遊技側の先読み抽選を実行し得るよう構成したが、これには限定されず、主遊技図柄の変動開始タイミングや、主遊技図柄の変動途中のタイミング等においても先読み抽選を実行し得るよう構成してもよい。
次に、図33は、図27におけるステップ2600のサブルーチンに係る、第2主遊技入賞時先読み判定処理のフローチャートである。本処理を先読み抽選の禁則条件に係る処理と先読み抽選に係る処理の二つに分けて説明する。前者の先読み抽選の禁則処理においては、まず、ステップ2602で、副制御基板SのCPUSCは、現在の遊技状態が時間短縮遊技状態(主遊技時間短縮遊技状態)ではないか否かを判定する。ステップ2602でYesの場合、ステップ2604で、副制御基板SのCPUSCは、保留内にトリガ保留である旨の情報を有する保留が存在していないか否かを判定する。ステップ2604でYesの場合、ステップ2606で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たな保留以前の保留に大当りとなる保留が存在しないか否かを判定する。ステップ2606でYesの場合、ステップ2608に移行する。
次に、後者の先読み抽選に係る処理においては、まず、ステップ2608で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たな保留は大当りとなる保留であるか否かを判定する。ステップ2608でYesの場合、ステップ2610で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たな保留に対し、所定確率(本例では、1/3)で当選する入賞時先読み抽選を実行し、ステップ2620に移行する。他方、ステップ2608でNoの場合、ステップ2612で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たな保留の変動態様グループはグループCであるか否かを判定する。ステップ2612でYesの場合、ステップ2616で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たな保留に対し、所定確率(本例では、1/10)で当選する入賞時先読み抽選を実行し、ステップ2620に移行する。他方、ステップ2612でNoの場合もステップ2620に移行する。
次に、ステップ2620で、副制御基板SのCPUSCは、当該入賞時先読み抽選に当選したか否かを判定する。ステップ2620でYesの場合、ステップ2622で、副制御基板SのCPUSCは、当該入賞時先読み抽選に当選した新たな保留に「トリガ保留」である旨の情報を付加して一時記憶し、次の処理(ステップ2118の処理)に移行する。尚、ステップ2602、ステップ2604、ステップ2606又はステップ2620でNoの場合にも、次の処理(ステップ2118の処理)に移行する。
尚、入賞時先読み抽選が当選となる所定確率は変更しても問題なく、例えば、新たな保留が大当りとなる場合及びハズレとなる場合のいずれにおいても、第2主遊技側の保留に対する先読み抽選よりも第1主遊技側の保留に対する先読み抽選の方が当選し易く構成してもよい(第1主遊技保留が大当りとなる保留である場合の先読み抽選当選率=1/3>第2主遊技保留が大当りとなる保留である場合の先読み抽選当選率=1/5、第1主遊技保留がハズレとなる保留である場合の先読み抽選当選率=1/10>第2主遊技保留が大当りとなる保留である場合の先読み抽選当選率=1/15、等)。このように構成することで、先読み演出としての「特殊図柄」の出現率においても、第2主遊技側に係る「特殊図柄」よりも第1主遊技側に係る「特殊図柄」の方が出現し易く構成することができることとなる。
次に、図34は、図24のステップ2200のサブルーチンに係る装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ2249‐1で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2249‐1でYesの場合、ステップ2249‐2で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定許可フラグをオフにする。次に、ステップ2249‐3で、副制御基板SのCPUSCは、保留内にトリガ保留が存在していないか否かを判定する。ステップ2249‐3でYesの場合、ステップ2249‐5で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たに消化された保留は第1主遊技側に係る保留であるか否かを判定する。ステップ2249‐5でYesの場合、ステップ2249‐6で、副制御基板SのCPUSCは、装飾図柄の表示領域をメイン領域に決定する。次に、ステップ2249‐7で、副制御基板SのCPUSCは、第1主遊技図柄の停止図柄及び変動態様に関する情報に基づき、第1メイン領域図柄テーブル(図26参照)を参照し、第1装飾図柄の停止図柄及び変動態様を決定する。次に、ステップ2249‐8で、副制御基板SのCPUSCは、第1図柄内容決定フラグ(第1主遊技側の図柄変動に係る内容が決定した場合にオンとなるフラグ)をオンにし、ステップ3350に移行する。
また、ステップ2249‐5でNoの場合、ステップ2249‐10で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たに消化された保留に係る図柄変動は待機状態からの図柄変動であるか否かを判定する。ステップ2249‐10でYesの場合、ステップ2249‐11で、副制御基板SのCPUSCは、装飾図柄の表示領域をメイン領域に決定する。次に、ステップ2249‐12で、副制御基板SのCPUSCは、第2主遊技図柄の停止図柄及び変動態様に関する情報に基づき、第2メイン領域図柄テーブル(図26参照)を参照し、第2装飾図柄の停止図柄及び変動態様を決定し、ステップ2249‐15に移行する。このように、待機状態から新たに装飾図柄が変動を開始した場合には、当該装飾図柄が第1装飾図柄であるか第2装飾図柄であるかに拘らず、メイン領域にて変動表示されるよう構成されている。尚、待機状態から新たに変動開始した装飾図柄が第2装飾図柄であり、且つ、当該第2装飾図柄の変動中に第1装飾図柄が変動開始した場合には、第1装飾図柄が変動する前まではメイン領域にて第2装飾図柄を変動表示するが、第1装飾図柄の変動開始した場合には、第1装飾図柄をメイン領域にて変動表示して、第2装飾図柄をサブ領域にて変動表示するよう構成してもよいし、第1装飾図柄が変動開始しても、第2装飾図柄をメイン領域にて継続して変動表示して、第1装飾図柄をサブ領域にて変動表示するよう構成してもよい。尚、前述したように、待機状態から新たに変動開始した装飾図柄が第2装飾図柄であるため、第2装飾図柄がメイン領域にて変動表示される場合には、第2装飾図柄の表示は、メイン領域における第1装飾図柄と絵柄の表示は同一であり、数字の表示は相違している(第1装飾図柄は算用数字であり、第2装飾図柄は漢数字となっている)。
また、ステップ2249‐10でNoの場合、ステップ2249‐13で、副制御基板SのCPUSCは、装飾図柄の表示領域をサブ領域に決定する。次に、ステップ2249‐14で、副制御基板SのCPUSCは、第2主遊技図柄の停止図柄及び変動態様に関する情報に基づき、第2サブ領域図柄テーブル(図26参照)を参照し、第2装飾図柄の停止図柄及び変動態様を決定する。次に、ステップ3100で、副制御基板SのCPUSCは、後述する、メイン領域割り込み処理Aを実行し、ステップ2249‐15に移行する。次に、ステップ2249‐15で、副制御基板SのCPUSCは、第2図柄内容決定フラグ(第2主遊技側の図柄変動に係る内容が決定した場合にオンとなるフラグ)をオンにし、ステップ3350に移行する。
次に、ステップ3350で、副制御基板SのCPUSCは、後述する、演出内容決定処理を実行し、次の処理(ステップ2300の処理)に移行する。また、ステップ2249‐3でNoの場合、ステップ3150で、後述する先読み中表示制御処理を実行し、次の処理(ステップ2300の処理)に移行する。尚、ステップ2249‐1でNoの場合にも、次の処理(ステップ2300の処理)に移行する。尚、本実施形態においては、待機状態にて第2主遊技図柄が変動開始した場合には、当該第2主遊技図柄に対応する第2装飾図柄をメイン領域にて変動表示するよう構成したが、これには限定されず、割り込み演出が実行される場合以外の状況では、常に(待機状態であっても)第1主遊技図柄に対応した第1装飾図柄をメイン領域にて変動表示し、第2主遊技図柄に対応した第2装飾図柄をサブ領域にて変動表示するよう構成してもよい。
次に、図35は、図34のステップ3350のサブルーチンに係る演出表示内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ3352で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から受信したコマンドに基づき、当該図柄変動に係る当否抽選結果の読出を実行する。次に、ステップ3354で、副制御基板SのCPUSCは、当該図柄変動は第1主遊技側の図柄変動であるか否かを判定する。ステップ3354でYesの場合、ステップ3356で、副制御基板SのCPUSCは、当否抽選結果及び第1装飾図柄の変動態様に基づき、第1装飾図柄演出内容決定テーブルを参照し、当該図柄変動に係る演出内容を決定する。次に、ステップ3358で、副制御基板SのCPUSCは、決定した当該図柄変動に係る演出内容に基づき、当該図柄変動の前半優先度及び後半優先度を決定して一時記憶し、次の処理(ステップ2300の処理)に移行する。尚、前半優先度及び後半優先度については後述することとする。また、ステップ3354でNoの場合、換言すると、当該図柄変動が第2主遊技側の図柄変動である場合、ステップ3360で、副制御基板SのCPUSCは、当否抽選結果及び第2装飾図柄の変動態様に基づき、第2装飾図柄演出内容決定テーブルを参照し、当該図柄変動に係る演出内容を決定する。次に、ステップ3362で、副制御基板SのCPUSCは、決定した当該図柄変動に係る演出内容に基づき、当該図柄変動の優先度を決定して一時記憶し、次の処理(ステップ2300の処理)に移行する。尚、優先度については後述することとする。
ここで、図36及び図37(装飾図柄演出テーブル1、装飾図柄演出テーブル2)は、装飾図柄演出テーブルSM21ta‐2(装飾図柄演出テーブル1、特に、当否結果がハズレである場合の一部、及び、装飾図柄演出テーブル2、特に、当否結果が大当りである場合の一部)の一例である。尚、図中では簡易的に、第1装飾図柄を第1装図、第2装飾図柄を第2装図と記載している場合がある(以下同様)。本例に示されるように、本実施形態においては、主遊技図柄の当否結果(左端列にて図示されており、本例では、「ハズレ」又は「大当り」)及び装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)の変動態様(左2列目にて図示されており、本例では「擬似連失敗(総演出時間30秒)」「スーパーリーチ(総演出時間60秒)」の場合のみ例示)と取得乱数値(サブメイン制御部SM側で取得した乱数値であって、当該乱数値の一部を左3列目にて図示)とに基づき、装飾図柄演出内容(左4列目にて図示されており、本例では、「主演出A‐1(ハズレ)擬似連1」や「主演出B‐1(大当り)擬似連2」等)を決定可能に構成されている。そして、装飾図柄演出内容が決定された場合には、「表示更新タイミング」と「表示更新内容」とを一義的に決定可能に構成されている。例えば、装飾図柄演出内容=「A‐1(ハズレ)擬似連1」であった場合には、「表示更新タイミング」=「変動開始時(0秒後)」において「表示更新内容」=「装図変動開始(第1装飾図柄及び第2装飾図柄の全列)」と決定され、「表示更新タイミング」=「変動開始12秒後」において「表示更新内容」=「第1装図仮停止表示(左列)、第2装図変動表示」と決定される。そして、後述するように、装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)の変動時間に係る経過時間に応じて、「表示更新タイミング」に到達した「表示更新内容」が第1装飾図柄と第2装飾図柄との夫々に対して順次実行されることとなる。即ち、「A‐1(ハズレ)擬似連1」が決定された場合、第1装飾図柄の全列及び第2装飾図柄の全列が変動表示された後、「表示更新タイミング」=「変動開始12秒後」に到達するまでにおいて、第1装飾図柄に関して、全列が変動表示される(変動表示されている様子が視認可能となる)よう表示制御される場合には、第2装飾図柄に関しては、全列が変動表示される(変動表示されている様子が視認可能となる)よう表示制御され、「表示更新タイミング」=「変動開始12秒後」に到達した際には、第1装飾図柄に関しては、左列のみが停止するよう表示制御される一方で、第2装飾図柄に関しては、全列が変動表示されるよう表示制御されるのである。
ここで、本実施形態においては、いわゆる擬似連続変動を実行可能に構成されており、具体的には、本例における装飾図柄演出内容「A‐1(ハズレ)擬似連1」、「A‐2(ハズレ)擬似連2」、「A‐3(ハズレ)擬似連2」、「B‐1(大当り)擬似連2」、「B‐2(大当り)擬似連2」によって示されている。例えば、装飾図柄演出内容「A‐2(ハズレ)擬似連2」においては、「表示更新タイミング」=「変動開始時(0秒後)」において「表示更新内容」=「装図変動開始(第1装飾図柄及び第2装飾図柄の全列)」が実行された後、「表示更新タイミング」=「変動開始12秒後」、「変動開始13秒後」、「変動開始14秒後」において「表示更新内容」=「第1装図仮停止表示(左列)」(第1装飾図柄の左列が停止表示)、「第1装図仮停止表示(右列)」(第1装飾図柄の右列が停止表示)、「第1装図特殊図柄仮停止表示」(第1装飾図柄の中列が前述した「特殊図柄」にて停止表示)が順次実行される。そして、その後、「表示更新タイミング」=「変動開始15秒後」において「表示更新内容」=「第1装図変動開始(全列)」(第1装飾図柄のみ全列が再び変動表示)が実行された後、「表示更新タイミング」=「変動開始26秒後」、「変動開始27秒後」、「変動開始28秒後」において「表示更新内容」=「第1装図仮停止表示(左列)」(第1装飾図柄の左列が停止表示)、「第1装図仮停止表示(右列)」(第1装飾図柄の右列が停止表示)、「第1装図特殊図柄仮停止表示」(第1装飾図柄の中列が前述した「特殊図柄」にて停止表示)が順次実行されることで、遊技者にとっては、主遊技図柄の1回の変動表示中において、第1装飾図柄については恰も複数回の図柄変動が発生しているようにみえるのである。尚、特殊図柄とは、通常の装飾図柄の停止表示態様(例えば、数字)とは異なる停止表示態様(仮停止表示態様)であり、例えば、「続」との文字が表示された画像オブジェクトである。
また、本実施形態においては、第1装飾図柄は図柄変動中においても表示される(非表示とならない)よう構成されている。また、例えば、「A‐3(ハズレ)擬似連2(特定出目)」等の擬似連続変動実行時において、中図柄の仮停止タイミングにて、「特殊図柄」以外に、特定出目が停止し得るよう構成されている。ここで、特定出目とは、「特殊図柄」とは異なり、全列(左列、中列、右列)が数字(通常の停止表示態様と同様の数字)で停止するが、一定の規則に従った停止態様となっている出目(例えば、「345」等の順目)であり、当該特定出目が停止することにより遊技者に擬似連続変動が実行されていることを報知するよう構成されている。また、本実施形態においては、擬似連続変動実行時において、ハズレの場合には、中列の仮停止タイミングにて、「特殊図柄」よりも特定出目が停止し易くなっている一方、大当りの場合には、中列の仮停止タイミングにて、特定出目よりも「特殊図柄」が停止し易くなっている、即ち、特定出目が停止した場合よりも「特殊図柄」が停止した場合の方が大当りとなる期待度が高くなっている。尚、これには限定されず、「特殊図柄」が停止した場合よりも特定出目が停止した場合の方が大当りとなる期待度が高くなるよう構成しても何ら問題ない。また、擬似連続変動において擬似変動が実行される際には、すべての図柄が再変動、即ち3つの図柄が仮停止した後に当該3つの図柄が再変動することとなるが、そのような場合において、「特殊図柄」が中列に仮停止し、その後、中列が再変動した場合、当該再変動開始時の中列の装飾図柄は「特殊図柄」ではなくなっている{例えば、「6★7」(★=特殊図柄)で仮停止した場合は、「667」となった状態で再変動する(中図柄は、右図柄もしくは左図柄の「±1」コマの図柄であることが望ましい)}よう構成してもよい。
また、第2装飾図柄は主遊技図柄の変動中には、常に表示されるよう構成されている。また、リーチとなる場合には、第1装飾図柄の仮停止タイミングにおいても、第2装飾図柄も同時に仮停止し、第1装飾図柄の確定表示タイミングにおいても、第2装飾図柄も同時に確定表示されることとなる(第1装飾図柄と第2装飾図柄とで同一の図柄が停止表示されることとなる)。尚、第2装飾図柄の変動表示態様はこれには限定されず、例えば、第1装飾図柄が視認可能であり、且つ、遊技者が第1装飾図柄を視認することで遊技進行状況が把握容易となる場合には、第2装飾図柄を非表示とする、即ち、第1装飾図柄の変動表示中、左列と右列の仮停止中、中列の仮停止タイミングにて特定出目が停止中である場合においては、第2装飾図柄を非表示とする一方、中列の仮停止タイミングにて「特殊図柄」が停止中である場合においては、第2装飾図柄を変動表示(又は、仮停止表示)とするよう構成してもよい。また、第1装飾図柄の停止及び仮停止に合わせて、第2装飾図柄をすべて停止及び仮停止するよう構成してもよい。また、第2装飾図柄を、第1装飾図柄の変動状況に拘らず常に変動表示とし、第1装飾図柄が確定停止した場合のみ、第2装飾図柄も確定停止するよう構成してもよい。
このように中列の仮停止タイミングにて、特定出目が仮停止し得るよう構成することで、擬似連続変動実行時における、仮停止時の停止態様を複数種類設けることができると共に、当該停止態様により大当りとなる期待度を相違させることで、遊技者は、当該停止態様がいずれであるかに着目することとなり、遊技の興趣性が高まることとなる。
尚、本実施形態においては、第1装飾図柄を変動表示するよう構成したが、これには限定されず、リーチ演出中等の特定の演出の実行中には、第1装飾図柄を変動表示しない(非表示とする)よう構成してもよいし、特定の列(例えば、中列)のみを非表示とするよう構成してもよい。
尚、本実施形態においては、中列の仮停止タイミングにて特定出目(又は「特殊図柄」)が仮停止し得るよう構成したが、特定出目(又は「特殊図柄」)が表示される際の左列及び右列の表示態様等は変更してもよく、例えば、(1)左列と右列とを同一の数字として、中列を当該同一の数字の±1の数字とする(例えば、「4・5・4」或いは、中列の5の位置に「特殊図柄」が配されている)、(2)特定出目ではないハズレ目と同一の停止態様であるが、サウンドや色の変化によって特定出目であることを報知する、(3)全列同時に仮停止する、(4)左列及び/又は右列の数字が中列の仮停止タイミングにて変更される、(5)左列と右列の装飾図柄が「2」以上離れている数字である場合、中列の装飾図柄が、左列及び/又は右列と「2」以上離れた数字にてハズレで仮停止した場合、等としてもよい。また、特定出目の出現条件も変更してもよく、例えば、左列と右列の仮停止図柄(数字)が同一である場合に出現し易い(又は、同一である場合にのみ出現する)等として、「特殊図柄」の出現条件と相違させるよう構成してもよい。また、リーチ後に「特殊図柄」(又は、特定出目)が出現するほうが、リーチではない場合に「特殊図柄」(又は、特定出目)が出現した場合よりも大当り期待度が高い、又は、その後当該図柄変動中に「特殊図柄」が再度仮停止する可能性が高い{例えば、「7★8」(★=特殊図柄)よりも、「7★7」の方が大当り期待度が高い、又は、再度仮停止する可能性が高い}よう構成してもよい。
また、本実施形態においては、第1装飾図柄が非表示(停止表示・変動表示されている様子が表示されない状態)の場合、及び、第1装飾図柄の中列が前述した「特殊図柄」にて仮停止している場合に、第2装飾図柄が変動表示され、その他の場合には、第2装飾図柄が非表示となる、即ち、遊技者が第1装飾図柄を視認し得る、又は、第1装飾図柄としてどの図柄が停止しているかが判別可能である場合には、第2装飾図柄が非表示となり(第1装飾図柄のみの表示で、遊技の進行に差支えがないため)、遊技者が第1装飾図柄を視認できない、又は、第1装飾図柄としてどの図柄が停止しているかが判別不可能である場合{例えば、「特殊図柄」が停止しており、中列(又は、全列)の数字が判別不可能である場合}には、第2装飾図柄が変動表示されることで、遊技者は常にいずれかの装飾図柄(第1装飾図柄と第2装飾図柄とのいずれか)を視認することができ、遊技の進行状況を把握容易に構成してもよい。また、第2装飾図柄は「特殊図柄」が仮停止しないよう構成してもよく、そのように構成することにより、第1装飾図柄に関しては遊技の進行状況を把握困難にしつつ演出上の興趣性を高めることを主眼としているため、遊技の進行状況を把握容易にすることを担保するために設けている第2装飾図柄に関しては「特殊図柄」(即ち、有効ラインに表示された場合、大当りを意味しないものの、その後においては大当りが発生し得る旨を予告する図柄)のような遊技の進行状況を把握困難にしてしまう恐れのある図柄は表示しないよう構成することができる。尚、前述した「非表示」(第1装飾図柄及び第2装飾図柄のどちらも含む)の場合には、高速で変動表示されている状態(残像が見える変動状態)を含めてもよく、前述した「表示」(第1装飾図柄及び第2装飾図柄のどちらも含む)の場合には、低速で変動表示されている状態(上から下へと変動する表示態様である場合は、上からゆっくりと(仮)停止予定位置に向かっていく変動状態)を含めてもよい。
また、第2装飾図柄は変動途中において仮停止しないよう(また、「特殊図柄」が停止しないよう)構成してもよいし、第2装飾図柄も第1装飾図柄と同様に、変動途中において仮停止し得る(また、擬似変動が発生し得る)よう構成してもよい。即ち、このような構成とする場合、第1装飾図柄の全列と第2装飾図柄の全列とは、変動表示及び停止表示(仮停止を含む)の動作内容が略同一となり、停止表示される図柄の種類が異なるよう構成されることとなる。
また、第2装飾図柄に関しては、主遊技図柄の変動表示中において常時表示しておく必要はなく、第2装飾図柄の表示条件や表示態様は適宜変更してもよい。例えば、(1)特定の演出発生中(第1装飾図柄を視認不能とする代わりに、演出表示装置SG上の表示領域全域を用いてムービー動画像を再生するような演出であったり、いわゆる演出用の可動役物が演出表示装置SG上の表示領域を覆い隠す状態に進出するような演出を挙げることができる)において、第2装飾図柄を表示する、(2)特定のリーチ演出時(第1装飾図柄を視認不能とする代わりに、大当り期待度が著しく上昇するリーチ演出の実行時であり、例えば、演出表示装置SG上で行われていた演出の表示内容を強制的に一時停止させるような、いわゆるフリーズリーチ演出の実行時)のみ第2装飾図柄を表示し、その他のリーチ演出(特に、大当り期待度が低いリーチ演出の実行時)では、第2装飾図柄を非表示とする、(3)演出パターンに応じて演出表示装置SG上における第2装飾図柄の出現位置を相違させる(例えば、前述した演出用の可動役物が演出表示装置SG上の表示領域を覆い隠す状態に進出するような演出の場合、この演出用の可動役物によっては覆い隠されない演出表示装置SG上の表示領域へ移動させる)、(4)第1装飾図柄については移動・縮小・拡大表示が実行可能である一方、第2装飾図柄については移動・縮小・拡大表示が実行不可能である、又は、移動・縮小・拡大表示が実行される確率、移動幅、縮小率、拡大率等が第1装飾図柄よりも低い、等としてもよい。
次に、図38は、本実施形態における、第1装飾図柄演出内容決定テーブルの一例である。同図に示されるように、第1装飾図柄に係る演出内容は、第1主遊技図柄の当否結果及び変動時間(変動態様)によって決定するよう構成されており、決定された演出内容によって、割り込み演出の実行有無を決定する要素である前半優先度と後半優先度とが決定されるよう構成されている。尚、当否結果が大当りの場合の方がハズレの場合よりも相対的に優先度が大きくなっている。また、変動時間が長時間である場合の方が、変動時間が短時間である場合より相対的に優先度が高くなっている。また、前半優先度は図柄変動におけるSPリーチ演出(スーパーリーチ演出)の実行開始以前の期間に係る優先度となっており、後半優先度はSPリーチ演出の実行開始以降の期間に係る優先度となっており、SPリーチ演出が実行されない図柄変動(演出内容)においては、前半優先度は有しているが後半優先度は有していないよう構成されている。尚、優先度は「0」〜「3」のいずれかの数字となっている。
次に、図39は、本実施形態における、第2装飾図柄演出内容決定テーブルの一例である。同図に示されるように、第2装飾図柄に係る演出内容は、第2主遊技図柄の当否結果及び変動時間(変動態様)によって決定するよう構成されており、決定された演出内容によって、割り込み演出の実行有無を決定する要素である優先度が決定されるよう構成されている。尚、第2装飾図柄においては、第1装飾図柄とは異なり、前半優先度と後半優先度との2つの優先度は有しておらず、1つの優先度のみを有している。尚、当否結果が大当りの場合の方がハズレの場合よりも相対的に優先度が大きくなっている。また、変動時間が長時間である場合の方が、変動時間が短時間である場合より相対的に優先度が高くなっている。尚、優先度は「0」〜「3」のいずれかの数字となっている。
次に、図40は、図34のステップ3100のサブルーチンに係るメイン領域割り込み処理Aのフローチャートである。まず、ステップ3102で、副制御基板SのCPUSCは、当該図柄変動に係る第2装飾図柄の優先度を確認する。次に、ステップ3104で、副制御基板SのCPUSCは、第2装飾図柄の優先度は所定値(本例では、2)以上であるか否かを判定する。ステップ3104でYesの場合、ステップ3106で、副制御基板SのCPUSCは、割り込み可能フラグ(決定された第2装飾図柄の図柄変動が割り込み演出を実行可能な変動である場合にオンとなるフラグ)をオンにする。次に、ステップ3108で、副制御基板SのCPUSCは、可動体役物YKが初期位置にて停止中ではないか否かを判定する。ステップ3108でYesの場合、ステップ3110で、副制御基板SのCPUSCは、役物初期化フラグ(可動体役物YKを初期位置に向けて作動させるためのフラグ)をオンにし、次の処理(ステップ2249‐15の処理)に移行する。尚、ステップ3104又はステップ3108でNoの場合にも、次の処理(ステップ2249‐15の処理)に移行する。このように、本実施形態においては、第2装飾図柄をサブ領域にて変動表示することを決定した後、当該第2装飾図柄の図柄変動が割り込み演出(サブ領域にて変動表示されている装飾図柄とメイン領域にて変動表示されている装飾図柄との表示領域を入れ替える演出)を実行可能な変動であるか否かを判定するよう構成されている。また、第2装飾図柄が割り込み実行可能であると判定された場合には、可動体役物YKの位置を確認し、可動体役物YKが作動中であった場合には、可動体役物YKを初期位置に駆動するよう制御するよう構成されている。このように構成することにより、詳細は後述することとなるが、割り込み演出を実行するタイミング(複数あるうちの最初のタイミング)において、可動体役物YKが初期位置にて停止している割合を多くすることができる。
次に、図41は、図34のステップ3150のサブルーチンに係る先読み中表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ3152で、副制御基板SのCPUSCは、新たに消化された保留は第1主遊技側に係る保留であるか否かを判定する。ステップ3152でYesの場合、ステップ3154で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たに消化された保留はトリガ保留ではないか否かを判定する。ステップ3154でYesの場合、ステップ3156で、副制御基板SのCPUSCは、装飾図柄の表示領域を先読み第1領域に決定し、ステップ3158に移行する。ここで、本実施形態においては、先読み演出実行中(トリガ保留が存在してから最初の図柄変動が実行開始されてから、トリガ保留に係る図柄変動が終了するまで)においては、第1装飾図柄及び第2装飾図柄の表示領域が変化するよう構成されており、同図下段の先読み中演出表示装置イメージのように、表示領域SG10の左下部に第1装飾図柄が変動表示される先読み第1領域が設けられ、表示領域SG10の右下部に第2装飾図柄が変動表示される先読み第2領域が設けられ、先読み第1領域と先読み第2領域とは同程度の表示面積となるよう構成されている。また、第1装飾図柄と第2装飾図柄との表示態様は、サブ領域にて表示される場合と同様の、数字のみにて表示されるよう構成されている。尚、上述したように、演出表示装置を2つ設けるよう構成した場合には、いずれか一方の演出表示装置(例えば、表示領域が大きい方の演出表示装置)にて2つの装飾図柄(第1装飾図柄と第2装飾図柄)を変動表示(又は、停止表示)させるよう構成してもよい。
フローチャートの説明に戻ると、ステップ3154でNoの場合、ステップ3158で、副制御基板SのCPUSCは、装飾図柄の表示領域を「先読み第1領域→SPリーチ時拡大」に決定し、ステップ3158に移行する。このように、本実施形態においては、先読み演出実行中におけるトリガ保留に係る図柄変動実行時においては、表示領域SG10の中央部にてトリガ保留に係る装飾図柄の変動が拡大表示されてSPリーチ演出が実行されるよう構成されている。尚、拡大表示されない方の装飾図柄(例えば、第1装飾図柄が拡大表示された場合には、第2装飾図柄)は、拡大された装飾図柄の表示領域と重複しない位置にて変動表示していればよい。次に、ステップ3158で、副制御基板SのCPUSCは、第1主遊技図柄の停止図柄及び変動態様に関する情報に基づき、第1サブ領域図柄テーブルを参照し、第1装飾図柄の停止図柄及び変動態様を決定する。前述したように、先読み演出実行中の装飾図柄の変動態様は第1サブ領域図柄テーブル又は第2サブ領域図柄テーブルを参照して決定するため、装飾図柄の表示態様はサブ領域に表示される場合と同様の数字のみの表示となっている。次に、ステップ3160で、副制御基板SのCPUSCは、第1図柄内容決定フラグをオンにし、次の処理(ステップ2300の処理)に移行する。
また、ステップ3152でNoの場合、ステップ3162で、副制御基板SのCPUSCは、新たに消化された保留はトリガ保留ではないか否かを判定する。ステップ3162でYesの場合、副制御基板SのCPUSCは、装飾図柄の表示領域を先読み第2領域に決定し、ステップ3168に移行する。ステップ3162でNoの場合、ステップ3166で、副制御基板SのCPUSCは、装飾図柄の表示領域を「先読み第2領域→SPリーチ時拡大」に決定し、ステップ3168に移行する。尚、本実施形態においては、トリガ保留が第1装飾図柄に係る保留であるか第2装飾図柄に係る保留であるかに拘らず、トリガ保留に係る図柄変動実行時には拡大して表示されるよう構成されている。次に、ステップ3168で、副制御基板SのCPUSCは、第2主遊技図柄の停止図柄及び変動態様に関する情報に基づき、第2サブ領域図柄テーブルを参照し、第2装飾図柄の停止図柄及び変動態様を決定する。次に、ステップ3170で、副制御基板SのCPUSCは、第2図柄内容決定フラグをオンにし、次の処理(ステップ2300の処理)に移行する。
次に、図42は、図24のステップ2300のサブルーチンに係る第1装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2302で、副制御基板SのCPUSCは、第1図柄内容決定フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2302でYesの場合、ステップ2304で、副制御基板SのCPUSCは、第1図柄内容決定フラグをオフにする。次に、ステップ2306で、副制御基板SのCPUSCは、第1図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ2308で、副制御基板SのCPUSCは、第1装図変動時間管理タイマSM21t‐1(第1装飾図柄の変動時間を管理するためのタイマ)をスタートし、ステップ2310に移行する。尚、ステップ2302でNoの場合にも、ステップ2310に移行する。
次に、ステップ2310で、副制御基板SのCPUSCは、第1図柄変動中フラグ(第1装飾図柄が変動中にオンとなるフラグ)がオンであるか否かを判定する。ステップ2310でYesの場合、ステップ2312で、副制御基板SのCPUSCは、第1装図変動時間管理タイマSM21t‐1のタイマ値を確認する。次に、ステップ2314で、副制御基板SのCPUSCは、第1装飾図柄の変動開始タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ2314でYesの場合、ステップ2316で、副制御基板SのCPUSCは、第1装飾図柄の変動表示コマンドをセットし、ステップ2344に移行する。他方、ステップ2314でNoの場合、ステップ2318で、副制御基板SのCPUSCは、第1装飾図柄の仮停止表示タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ2318でYesの場合、ステップ2324で、副制御基板SのCPUSCは、第1装飾図柄の停止表示コマンド(仮停止表示コマンド)をセットし、ステップ2344に移行する。他方、ステップ2318でNoの場合、ステップ2326で、副制御基板SのCPUSCは、予告画像又はリーチ画像の表示タイミング(第1装飾図柄の変動表示中に実行される演出画像の表示タイミング)に到達したか否かを判定する。ステップ2326でYesの場合、ステップ2328で、副制御基板SのCPUSCは、当該タイミングに係る画像表示コマンドをセットし、ステップ2344に移行する。尚、ステップ23426でNoの場合にも、ステップ2344に移行する。
次に、ステップ2344で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側からの第1強制停止実行コマンドを受信していないか否かを判定する。ステップ2344でYesの場合、ステップ2336で、副制御基板SのCPUSCは、第1主遊技図柄が停止したか否かを判定する。ステップ2336でYesの場合、ステップ2338で、副制御基板SのCPUSCは、第1装飾図柄の停止表示コマンド(確定表示コマンド)をセットし、ステップ2340に移行する。他方、ステップ2344でNoの場合、ステップ2346で、副制御基板SのCPUSCは、第1装飾図柄が変動表示している領域(先読み演出実行中でない場合には、メイン領域又はサブ領域)にて第1装飾図柄を強制ハズレ図柄にて停止する停止表示コマンド(確定表示)をセットし、ステップ2340に移行する。尚、第1装飾図柄又は第2装飾図柄の強制ハズレ図柄の表示態様については、図44にて詳述することとする。次に、ステップ2340で、副制御基板SのCPUSCは、第1装図変動時間管理タイマSM21t‐1を停止してリセット(タイマ値をゼロクリア)する。次に、ステップ2342で、副制御基板SのCPUSCは、第1図柄変動中フラグをオフにし、次の処理(ステップ2350の処理)に移行する。尚、ステップ2310又はステップ2336でNoの場合にも、次の処理(ステップ2350の処理)に移行する。ここで、同図右部は装飾図柄表示領域イメージ図である。前述したように、本実施形態においては、演出表示装置SGの表示領域SG10にて、第1主遊技図柄に対応した装飾図柄である第1装飾図柄と、第2主遊技図柄に対応した装飾図柄である第2装飾図柄とが同時に変動表示され得るよう構成されており、いずれかがメイン領域に表示され、もう一方がサブ領域に表示されるよう構成されている。
次に、図43は、図24のステップ2350のサブルーチンに係る第2装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2366で、副制御基板SのCPUSCは、第2図柄内容決定フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2366でYesの場合、ステップ2368で、副制御基板SのCPUSCは、第2図柄内容決定フラグをオフにする。次に、ステップ2370で、副制御基板SのCPUSCは、第2図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ2372で、副制御基板SのCPUSCは、第2装図変動時間管理タイマSM21t‐2(第2装飾図柄の変動時間を管理するためのタイマ)をスタートし、ステップ2374に移行する。尚、ステップ2366でNoの場合にも、ステップ2374に移行する。
次に、ステップ2374で、副制御基板SのCPUSCは、第2図柄変動中フラグ(第2装飾図柄が変動中にオンとなるフラグ)がオンであるか否かを判定する。ステップ2374でYesの場合、ステップ2376で、副制御基板SのCPUSCは、第2装図変動時間管理タイマSM21t‐2のタイマ値を確認する。次に、ステップ2378で、副制御基板SのCPUSCは、第2装図変動時間管理タイマSM21t‐2と一時記憶された変動態様とに基づき、第2装飾図柄の変動開始タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ2378でYesの場合、ステップ2379で、副制御基板SのCPUSCは、第2装飾図柄の変動表示コマンドをセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ3200に移行する。
他方、ステップ2378でNoの場合、ステップ2380で、副制御基板SのCPUSCは、第2装図変動時間管理タイマSM21t‐2と一時記憶された変動態様とに基づき、第2装飾図柄の停止表示タイミング(仮停止表示タイミング)に到達したか否かを判定する。ステップ2380でYesの場合、ステップ2381で、副制御基板SのCPUSCは、第2装飾図柄の停止表示コマンド(仮停止表示コマンド)をセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ3200に移行する。他方、ステップ2380でNoの場合、ステップ2382で、副制御基板SのCPUSCは、第2装図変動時間管理タイマSM21t‐2と一時記憶された変動態様とに基づき、予告画像やリーチ画像の表示タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ2382でYesの場合、ステップ2383で、副制御基板SのCPUSCは、当該予告画像やリーチ画像に係る画像表示コマンドをセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ3200に移行する。尚、ステップ2382でNoの場合にも、ステップ3200に移行する。
次に、ステップ3200で、副制御基板SのCPUSCは、後述する、メイン領域割り込み処理Bを実行する。次に、ステップ2384で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側からの第2強制停止実行コマンドを受信していないか否かを判定する。ステップ2384でYesの場合、ステップ2385で、副制御基板SのCPUSCは、第2主遊技図柄が停止表示されたか否かを判定する(例えば、主制御基板M側から第2主遊技図柄が停止表示される旨の情報を受信したか否かを判定する)。ステップ2385でYesの場合、ステップ2386で、副制御基板SのCPUSCは、第2装飾図柄の停止表示コマンド(確定表示コマンド)をセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にてサブサブ制御部SS側に送信される)する。次に、ステップ3250で、副制御基板SのCPUSCは、後述する、メイン領域割り込み処理Cを実行し、ステップ2390に移行する。
また、ステップ2384でNoの場合、ステップ2388で、副制御基板SのCPUSCは、変動表示している領域(先読み演出実行中でない場合には、メイン領域又はサブ領域)にて第2装飾図柄を強制ハズレ図柄にて停止する停止表示コマンド(確定表示)をセットし、ステップ2390に移行する。尚、第1装飾図柄又は第2装飾図柄の強制ハズレ図柄の表示態様については、図44にて詳述することとする。次に、ステップ2390で、副制御基板SのCPUSCは、第2装図変動時間管理タイマSM21t‐2を停止すると共にリセット(ゼロクリア)する。次に、ステップ2392で、副制御基板SのCPUSCは、第2図柄変動中フラグをオフにし、次の処理(ステップ2400の処理)に移行する。尚、ステップ2374又はステップ2385でNoの場合にも、次の処理(ステップ2400の処理)に移行する。
次に、図44は、本実施形態における、大当り時停止図柄表示イメージ図である。まず、同図上段にて示す、メイン領域にて表示されている第1装飾図柄が大当り図柄にて停止表示される場合を説明する。まず、第1主遊技図柄に対応する装飾図柄がメイン領域に変動表示されており、第2主遊技図柄に対応する装飾図柄がサブ領域にて変動表示されている。その後、第1主遊技図柄が大当り図柄にて停止したために、メイン領域にて大当りに対応する第1装飾図柄が停止表示される(同図においては「777」)。また、第1装飾図柄が大当り図柄にて停止表示されたことにより、第2装飾図柄が強制ハズレ図柄にて停止表示される。尚、第2装飾図柄の強制ハズレ図柄は「キリン」となっており、第2主遊技図柄が強制停止する場合にのみ停止表示される図柄となっている。また、第2装飾図柄が強制ハズレ図柄にて停止表示される際には、サブ領域における背景演出が特殊背景演出(強制ハズレ図柄が停止表示される場合にのみ実行される背景演出)となる。
次に、同図下段にて示す、サブ領域にて表示されている第2装飾図柄が大当り図柄にて停止表示される場合を説明する。まず、第2主遊技図柄に対応する装飾図柄がサブ領域に変動表示されており、第1主遊技図柄に対応する装飾図柄がメイン領域にて変動表示されている。その後、第2主遊技図柄が大当り図柄にて停止したために、サブ領域にて大当りに対応する第2装飾図柄が停止表示される(同図においては「777」)。また、第2装飾図柄が大当り図柄にて停止表示されたことにより、第1装飾図柄が強制ハズレ図柄にて停止表示される。尚、第1装飾図柄の強制ハズレ図柄は「動物園」となっており、第1主遊技図柄が強制停止する場合にのみ停止表示される図柄となっている。また、第1装飾図柄が強制ハズレ図柄にて停止表示される際には、メイン領域における背景演出が特殊背景演出(強制ハズレ図柄が停止表示される場合にのみ実行される背景演出)となる。このように、本実施形態においては、第1主遊技図柄が大当り図柄にて停止することにより第2主遊技図柄がハズレにて強制停止した場合に停止表示されることとなる第2装飾図柄の強制ハズレ図柄と、第2主遊技図柄が大当り図柄にて停止することにより第1主遊技図柄がハズレにて強制停止した場合に停止表示されることとなる第1装飾図柄の強制ハズレ図柄とは表示態様が相違するよう構成されている。尚、同図に示すように、メイン領域における特殊背景演出の表示態様とサブ領域における特殊背景演出の表示態様とは異なる表示態様となっている。尚、特殊背景演出の表示態様の具体例としては、メイン領域における特殊背景演出の表示態様は「青色」であり、サブ領域における特殊背景演出の表示態様は「赤色」としてもよい。また、メイン領域における特殊背景演出の表示態様とサブ領域における特殊背景演出の表示態様とをすべて同一の表示態様としてもよいし、メイン領域における特殊背景演出の表示態様とサブ領域における特殊背景演出の表示態様とを一部のみ同一(色彩のみ同一で模様は異なる、等)の表示態様としてもよい。
次に、図45は、図43のステップ3200のサブルーチンに係るメイン領域割り込み処理Bのフローチャートである。まず、ステップ3202で、副制御基板SのCPUSCは、第2装飾図柄の第1割り込みタイミングに到達したか否かを判定する。尚、本例においては、第1割り込みタイミングは第2装飾図柄の変動開始から5秒後のタイミングとなっており、第1割り込みタイミングにて割り込み演出を実行可能であるか判定するよう構成されている。ステップ3202でYesの場合、ステップ3204で、副制御基板SのCPUSCは、割り込み可能フラグ(前述したメイン領域割り込み処理Aにて、第2装飾図柄の変動自体が割り込み可能である場合にオンとなっているフラグ)がオンであるか否かを判定する。ステップ3204でYesの場合、ステップ3206で、副制御基板SのCPUSCは、変動中の第1装飾図柄の変動状況は前半であるか否かを判定する。尚、本例においては、第1装飾図柄の変動における、SPリーチ開始よりも前の部分を前半、SPリーチ開始以降を後半としており、SPリーチが実行されない変動においては、前半のみしか有していないこととしている。
ステップ3206でYesの場合、ステップ3208で、副制御基板SのCPUSCは、メイン領域にて変動中の第1装飾図柄の前半優先度とサブ領域にて変動中の第2装飾図柄の優先度とを比較し、ステップ3212に移行する。他方、ステップ3206でNoの場合、ステップ3210で、副制御基板SのCPUSCは、メイン領域にて変動中の第1装飾図柄の後半優先度とサブ領域にて変動中の第2装飾図柄の優先度とを比較し、ステップ3212に移行する。次に、ステップ3212で、副制御基板SのCPUSCは、第2装飾図柄の優先度が第1装飾図柄の優先度よりも大きいか否かを判定する。尚、第1装飾図柄の優先度は、ステップ3208又はステップ3210にて比較した優先度となっている。ステップ3212でYesの場合、ステップ3214で、副制御基板SのCPUSCは、可動体役物YKが初期位置にて停止しているか否かを判定する。ステップ3214でYesの場合、ステップ3216で、副制御基板SのCPUSCは、割り込み演出の演出態様を役物非作動時の演出態様(可動体役物YKが初期位置にて停止している状態にて、実行開始される場合の割り込み演出の演出態様)に決定し、当該決定した割り込み演出を実行するコマンドをセットし、ステップ3220に移行する。他方、ステップ3214でNoの場合、ステップ3218で、副制御基板SのCPUSCは、割り込み演出の演出態様を役物作動時の演出態様(割り込み演出以外を契機として可動体役物YKが作動している状態にて、実行開始される場合の割り込み演出の演出態様)に決定し、当該決定した割り込み演出を実行するコマンドをセットし、ステップ3220に移行する。このように、第2装飾図柄の優先度が第1装飾図柄の前半優先度又は後半優先度よりも大きい場合に、割り込み演出を実行し得るよう構成されているが、可動体役物YKが初期位置にて停止しているか否かによって割り込み演出の演出態様が相違するよう構成されている。尚、本実施形態においては、割り込み演出は図柄変動の大当り期待度が高い(第2装飾図柄の優先度が高い)場合に実行される演出となっているため、遊技者が見て目立つ(派手な)演出態様にて実行する方が好適である。よって、液晶上(表示領域SG10上)での演出表示と可動体役物YKの作動とのいずれもを実行する方が、液晶上(表示領域SG10上)での演出表示のみよりも好適である。換言すると、可動体役物YKが初期位置にて停止している状態にて割り込み演出を実行することが好適である。そのため、前述したように、メイン領域割り込み処理Aの実行時にて可動体役物YKが作動している場合に可動体役物YKを初期位置に作動するよう構成することにより、割り込み演出が実行される場合の演出態様として、役物非作動時の演出態様が選択される割合が多くなるよう構成することができる。尚、ステップ3216及びステップ3218における割り込み演出(第1割り込みタイミングにて実行される割り込み演出)を第1割り込み演出と称することがある。
次に、ステップ3220で、副制御基板SのCPUSCは、メイン領域とサブ領域との装飾図柄の表示の入れ替えを実行するコマンドをセットし、ステップ3222に移行する。尚、ステップ3202、ステップ3204又はステップ3212でNoの場合にも、ステップ3222に移行する。ここで、第1装飾図柄がメイン領域にて変動表示しており、第2装飾図柄がサブ領域にて変動表示している場合であり、且つ、第2装飾図柄(第2主遊技図柄)が大当りとなる場合において、第1装飾図柄と第2装飾図柄との表示領域を変更しない場合には、メイン領域よりも小さい領域であるサブ領域にて変動表示されている第2装飾図柄が大当り図柄にて停止し、遊技者の大当りとなった喜びが軽減されてしまう。そこで、割り込み演出を実行して、大当りとなる第2装飾図柄の変動表示をメイン領域とすることにより、メイン領域にて大当り図柄を停止表示させることができ、遊技の興趣性を高めることができる。
次に、ステップ3222で、副制御基板SのCPUSCは、第2装飾図柄はサブ領域にて表示中であるか否かを判定する。ステップ3222でYesの場合、ステップ3224で、副制御基板SのCPUSCは、第2装飾図柄の第2割り込みタイミングに到達したか否かを判定する。ここで、本実施形態においては、第2装飾図柄の第2割り込みタイミングは、第2装飾図柄の変動終了5秒前のタイミングとなっている。ステップ3224でYesの場合、ステップ3226で、副制御基板SのCPUSCは、変動中の第2装飾図柄は大当りとなる図柄変動であるか否かを判定する。ステップ3226でYesの場合、ステップ3228で、副制御基板SのCPUSCは、第2装飾図柄の優先度は所定値(本例では、2)以上であるか否かを判定する。ステップ3228でYesの場合、ステップ3230で、副制御基板SのCPUSCは、第1装飾図柄の変動中演出として可動体役物YKが作動中ではないか否かを判定する。ステップ3230でYesの場合、ステップ3232で、副制御基板SのCPUSCは、第2割り込み演出を実行するコマンドをセットする。次に、ステップ3234で、副制御基板SのCPUSCは、メイン領域とサブ領域との装飾図柄の表示の入れ替えを実行するコマンドをセットし、次の処理(ステップ2384の処理)に移行する。尚、ステップ3222、ステップ3224、ステップ3226、ステップ3228又はステップ3230でNoの場合にも次の処理(ステップ2384の処理)に移行する。このように、本実施形態においては、第1割り込みタイミングにて、第2装飾図柄の優先度が第1装飾図柄の優先度より大きいと判定されなかった場合にも、第2割り込みタイミングにて以下の条件を充足していた場合には、第2割り込み演出として割り込み演出を実行するよう構成されている。
(1)第2装飾図柄がサブ領域にて変動中、
(2)第2装飾図柄の変動は大当りとなる変動、
(3)変動中の第2装飾図柄の優先度が所定値(本例では、2)以上、
(4)第1装飾図柄の変動中演出として可動体役物YKが作動していない、
以上の条件を充足した場合には、割り込み演出が実行されることとなる。
尚、不図示であるが、第2割り込み演出は可動体役物YKが作動していない場合に、実行されるよう構成されているため、演出態様として可動体役物YKが作動する演出態様とすることが好適である。また、第2割り込み演出の演出態様を、可動体役物YKが作動した時点で第2装飾図柄の変動が大当りとなる図柄変動であることを遊技者が判断可能な演出態様としてもよい。尚、本実施形態においては、第1装飾図柄がメイン領域にて変動表示されており、第2装飾図柄がサブ領域にて変動表示されている場合に、割り込み演出が実行されて、第1装飾図柄がサブ領域にて変動表示され、第2装飾図柄がメイン領域にて変動表示されることとなるが、当該割り込み演出が終了した場合、即ち、割り込み演出に係る第2主遊技側の図柄変動がハズレであった場合には、割り込み演出に係る第2装飾図柄の変動終了したタイミング、割り込み演出に係る第2主遊技側の図柄変動が大当りであった場合には、当該大当り終了のタイミング、にて第1装飾図柄がメイン領域にて変動表示され、第2装飾図柄がサブ領域にて変動表示されるよう構成されている。尚、詳細は図47にて後述することとなるが、同図(図45)にて図示している第3割り込みタイミングは、図柄変動終了タイミング=図柄変動停止タイミングでもよいし、図柄変動の仮停止直前のタイミングや図柄変動の確定停止直前のタイミングとしてもよい。更には、1回の図柄変動期間に複数存在している割り込みタイミングの最後のタイミングであれば図柄変動中としてもよい。また、割り込み演出を実行した場合、又は、第1装飾図柄と第2装飾図柄との表示領域を入れ替えた場合、例えば、第1装飾図柄がメイン領域にて変動表示している場合に割り込み演出が実行され、当該変動表示中の第1装飾図柄がサブ領域に表示され、第2装飾図柄がメイン領域に表示された場合には、当該メイン領域にて表示された第2装飾図柄の変動表示が終了するまでは、第1装飾図柄と第2装飾図柄との表示領域を入れ替えないよう構成する(割り込み演出が実行された第2装飾図柄の変動中に、次回の第1装飾図柄の変動が開始された場合にも、第2装飾図柄をメイン領域にて変動表示させたままにする)ことが好適である。
次に、図46は、本実施形態における、割り込み演出実行イメージ図である。まず、同図上段においては、役物作動時の演出態様を例示している。まず、第1主遊技図柄に対応する装飾図柄がメイン領域に変動表示されており、第2主遊技図柄に対応する装飾図柄がサブ領域にて変動表示されている。その後、第2装飾図柄の変動開始から5秒が経過し、第1割り込みタイミングとなった時点で、第1装飾図柄の変動に対応する演出として可動体役物YKが作動している。この場合には、割り込み演出が実行されることとなるが、割り込み演出として可動体役物YKを作動させることができないために、「液晶表示のみ」の演出態様(可動体役物YKが作動しない演出態様)にて割り込み演出が実行されることとなる。同図においては、第1装飾図柄に係る演出として作動していた可動体役物YKが初期位置に戻っていく様子を図示している。
次に、同図下段においては、役物非作動時の演出態様を例示している。まず、第1主遊技図柄に対応する装飾図柄がメイン領域に変動表示されており、第2主遊技図柄に対応する装飾図柄がサブ領域にて変動表示されている状況下、第2装飾図柄の変動開始から5秒が経過し、第1割り込みタイミングとなった時点で、可動体役物YKが初期位置にて停止している。この場合には、割り込み演出として可動体役物YKを作動させること可能であるために、「液晶表示+役物作動」の演出態様(可動体役物YKが作動する演出態様)にて割り込み演出が実行されることとなる。同図においては、第2装飾図柄に係る割り込み演出として可動体役物YKが演出表示装置SGの中央部にて作動している様子を図示している。
次に、図47は、図43のステップ3250のサブルーチンに係るメイン領域割り込み処理Cのフローチャートである。まず、ステップ3252で、副制御基板SのCPUSCは、変動中の第2装飾図柄は大当りとなる図柄変動であるか否かを判定する。ステップ3252でYesの場合、ステップ3254で、副制御基板SのCPUSCは、第2装飾図柄の優先度は所定値(本例では、3)以上であるか否かを判定する。ステップ3254でYesの場合、ステップ3256で、副制御基板SのCPUSCは、割り込み演出として第3割り込み演出を実行するコマンドをセットする。次に、ステップ3258で、副制御基板SのCPUSCは、メイン領域とサブ領域との装飾図柄の表示の入れ替えを実行するコマンドをセットし、次の処理(ステップ2390の処理)に移行する。尚、ステップ3252又はステップ3254でNoの場合にも、次の処理(ステップ2390の処理)に移行する。このように、第2割り込みタイミングにて割り込み演出(第2割り込み演出)が実行できない場合においても、(1)実行された第2装飾図柄の図柄変動が大当りとなる変動である、(2)実行された第2装飾図柄の優先度が所定値(本例では、3)以上、の2つの条件をいずれも充足した場合には、第2装飾図柄の停止タイミングにて割り込み演出として第3割り込み演出を実行するよう構成されている。尚、第2装飾図柄の停止タイミングを第3割り込みタイミングと称している。また、第3割り込み演出の演出態様としては、第3割り込み演出の実行=大当り開始となるため、大当りが確定しているような遊技者を祝福する演出態様や、大当り開始時と同様の演出を実行するよう構成してもよい。また、可動体役物YKが作動する演出態様としてもよい。また、第1装飾図柄の変動に係る演出内容として可動体役物YKが作動している場合と作動していない場合とで、第3割り込み演出の演出態様を相違させるよう構成してもよい。
次に、図48は、図24におけるステップ2400のサブルーチンに係る、特別遊技関連表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2402で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2402でYesの場合、ステップ2404で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から特別遊技開始表示指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2404でYesの場合、ステップ2406及びステップ2408で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技中フラグをオンにすると共に、演出表示装置SG上で大当り開始表示を行い(大当りの種類に基づき適宜表示を行う)、ステップ2412に移行する。尚、ステップ2402でNoの場合にも、ステップ2412に移行する。
次に、ステップ2412で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から逐次送信されている遊技情報に基づき、演出表示装置SG上にてラウンド数と入賞個数を逐次表示する(遊技性や大当りの種類等に基づき、必要に応じて適宜実行すればよい)。
次に、ステップ2413で、副制御基板SのCPUSCは、当該実行中の大当りの当選時の遊技状態と停止中の大当り図柄に基づき、実行中の特別遊技に係る演出を表示するコマンドをセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にてサブサブ制御部SS側に送信される)する(例えば、潜伏確変大当り図柄(特別遊技終了後に確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行し得る大当り図柄)に係る特別遊技の場合には、特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行することを遊技者が認識できないような演出が実行される)。次に、ステップ2414で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から特別遊技終了表示指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2414でYesの場合、ステップ2416で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置SG上で、大当り終了表示を行う(大当りの種類に基づき適宜表示を行う)。次に、ステップ2418で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技中フラグをオフにし、次の処理(ステップ2500の処理)に移行する。尚、ステップ2404又はステップ2414でNoの場合にも、次の処理(ステップ2500の処理)に移行する。
次に、図49は、図24のステップ2500のサブルーチンに係る背景演出制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2522で、副制御基板SのCPUSCは、先読み中フラグ(先読み演出が実行されている場合にオンとなるフラグ)がオフであるか否かを判定する。ステップ2522でYesの場合、ステップ2524で、副制御基板SのCPUSCは、保留内にトリガ保留が存在しているか否かを判定する。ステップ2524でYesの場合、ステップ2526で、副制御基板SのCPUSCは、トリガ保留生起後の最初のメイン領域における装飾図柄の変動開始タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ2626でYesの場合、ステップ2528で、副制御基板SのCPUSCは、トリガ保留に係る図柄変動終了までの時間を算出し、トリガ保留の当否結果に基づいて、当該算出した時間が経過するまでの先読み中予告演出シナリオを決定する。ここで、同図下段は先読み中予告演出実行イメージ図である。同図にて先読み中予告演出シナリオが決定され、先読み演出が実行される様子を例示している。まず、トリガ保留生起後の最初の装飾図柄の変動開始タイミング(第1装飾図柄と第2装飾図柄との変動開始が早い方の装飾図柄の変動開始タイミング)にて、トリガ保留に係る図柄変動終了までの時間を算出して、当該期間における先読み中予告演出シナリオを決定する。その後、最初の図柄変動開始タイミングから20秒が経過したことにより、セリフ予告として「アツイ」との表示を実行する。その後、最初の図柄変動開始タイミングから40秒が経過したことにより、カットイン演出を実行する。その後、最初の図柄変動開始タイミングから60秒が経過したことにより、可動体役物YKが作動する演出を実行する。その後、最初の図柄変動開始タイミングから70秒が経過したことにより、トリガ保留に係る図柄変動が終了することとなる。本実施形態においては、第1装飾図柄と第2装飾図柄とが同時に変動表示されるため、1回の図柄変動の変動時間に基づいて予告演出を実行すると、いずれの図柄変動に係る予告演出が実行されているか認識されてしまう、即ち、トリガ保留に係る図柄変動がどの図柄変動であるかが認識されてしまう恐れがあり、トリガ保留以外の保留に係る図柄変動の興趣性が低くなってしまう。そこで、本実施形態においては、トリガ保留生起後の最初の装飾図柄の変動開始からの経過時間によって予告演出の実行タイミングを管理することにより、先読み演出全体の興趣性が高まることとなる。
フローチャートの説明に戻ると、ステップ2530で、副制御基板SのCPUSCは、先読み中フラグをオンにする。次に、ステップ2532で、副制御基板SのCPUSCは、背景演出として「先読み中背景」をセットし、次の処理(ステップ3300の処理}に移行する。このように、「先読み中背景」はステップ2526でYesの場合、即ち、トリガ保留生起後の最初のメイン領域における装飾図柄の変動開始タイミングにて初めにセットされるよう構成されている。換言すると、「通常背景」から「先読み中背景」に切り替わるタイミングは図柄変動の開始タイミングとなっている。また、背景演出が「先読み中背景」となっている場合には、図41にて前述したように、表示領域SG10の左下部に第1装飾図柄が変動表示される先読み第1領域が設けられ、表示領域SG10の右下部に第2装飾図柄が変動表示される先読み第2領域が設けられ、先読み第1領域と先読み第2領域とは同程度の表示面積にて左右に並んで変動表示することとなる。尚、ステップ2522でNoの場合、ステップ2534で、副制御基板SのCPUSCは、トリガ保留に係る図柄変動が終了したか否かを判定する。ステップ2534でYesの場合、ステップ2536で、副制御基板SのCPUSCは、先読みフラグをオフにし、ステップ2538に移行する。尚、ステップ2524又はステップ2526でNoの場合にも、ステップ2538に移行する。次に、ステップ2538で、副制御基板SのCPUSCは、背景演出として「通常背景」をセットして、次の処理(ステップ3300の処理)に移行する。尚、ステップ2534でNoの場合、ステップ2540で、副制御基板SのCPUSCは、背景演出として「先読み中背景」をセットし、次の処理(ステップ3300の処理)に移行する。尚、「先読み中背景」と「通常背景」とは遊技者が視認して識別可能であればどのような表示態様としても問題ない。
次に、図50は、図24のステップ3300のサブルーチンに係る役物駆動制御処理のフローチャートである。まず、ステップ3302で、副制御基板SのCPUSCは、図柄変動に係る演出内容が新たに決定されたか否かを判定する。尚、ステップ3302では、先読み演出実行中以外の場合の演出内容が決定されたか否かを判定している。ステップ3302でYesの場合、ステップ3304で、副制御基板SのCPUSCは、新たに決定された演出内容において可動体役物YKの作動予定があるか否かを判定する。ステップ3304でYesの場合、ステップ3306で、副制御基板SのCPUSCは、当該図柄変動に係る装飾図柄の変動態様及び演出内容に基づき、可動体役物YKを作動し、ステップ3314に移行する。また、ステップ3302でNoの場合、ステップ3308で、副制御基板SのCPUSCは、先読み中予告演出シナリオが新たに決定されたか否かを判定する。尚、ステップ3308では、先読み演出実行中の場合の演出内容が決定されたか否かを判定している。ステップ3308でYesの場合、ステップ3310で、副制御基板SのCPUSCは、新たに決定された演出内容において可動体役物YKの作動予定があるか否かを判定する。ステップ3310でYesの場合、ステップ3312で、副制御基板SのCPUSCは、先読み中予告演出シナリオに基づき可動体役物YKを作動し、ステップ3314に移行する。尚、ステップ3304、ステップ3308又はステップ3310でNoの場合にも、ステップ3314に移行する。
次に、ステップ3314で、副制御基板SのCPUSCは、役物初期化フラグ(第2装飾図柄の変動が割り込み可能な変動であると判定された時点で可動体役物YKが初期位置にて停止していない場合にオンとなる、可動体役物YKを初期位置に作動させるためのフラグ)がオンであるか否かを判定する。ステップ3314でYesの場合、ステップ3316で、副制御基板SのCPUSCは、可動体役物YKを初期位置に向かって作動する。次に、ステップ3318で、副制御基板SのCPUSCは、役物初期化フラグをオフにし、ステップ3320に移行する。尚、ステップ3314でNoの場合にもステップ3320に移行する。このように、本実施形態においては、第2装飾図柄の図柄変動が割り込み可能な変動であると判定された時点で、可動体役物YKが初期位置から作動していた場合には、当該作動している可動体役物YKを初期位置に戻す制御を実行するよう構成されている。次に、ステップ3320で、副制御基板SのCPUSCは、現在割り込み演出の実行タイミングであるか否かを判定する。ステップ3320でYesの場合、ステップ3322で、副制御基板SのCPUSCは、実行される割り込み演出は可動体役物YKが作動する演出態様の割り込み演出であるか否かを判定する。尚、可動体役物YKが作動する割り込み演出としては、例えば、第1割り込みタイミングにて役物非作動時の演出態様である割り込み演出(第1割り込み演出)が実行される、第2割り込み演出が実行される、第3割り込み演出が実行される、等となっている。ステップ3322でYesの場合、ステップ3324で、副制御基板SのCPUSCは、割り込み演出の演出態様に基づいて可動体役物YKを作動し、次の処理(ステップ2999の処理)に移行する。尚、ステップ3320又はステップ3322でNoの場合にも、次の処理(ステップ2999の処理)に移行する。
以上のように構成することで、本実施形態に係る遊技機によれば、第1装飾図柄と第2装飾図柄との2つの装飾図柄が演出表示装置SGに表示されるような構成として、並列抽選を実行可能に構成し、第1主遊技側に対応した装飾図柄を第1装飾図柄とし、第2主遊技側に対応した装飾図柄を第2装飾図柄とすることによって、第1主遊技側の図柄変動と第2主遊技側の図柄変動とを同時に表示するよう構成することができる。また、第1装飾図柄を主にメイン領域にて表示し、第2装飾図柄を主にメイン領域よりも表示領域の小さいサブ領域にて表示し、サブ領域にて表示されている第2装飾図柄に係る図柄変動の大当り期待度が高い場合には、割り込み演出を実行して第2装飾図柄の表示をメイン領域にて表示するよう構成することにより、遊技者に見せたい装飾図柄の変動表示をメイン領域にて大きく見せることができ、遊技の興趣性が高まることとなる。
また、本実施形態においては、主遊技図柄の変動固定時間に係る図柄ステイタスとして、第1(第2)大当り図柄表示中と第1(第2)ハズレ図柄表示中とを有する、即ち、停止図柄が大当り図柄の場合とハズレ図柄の場合とで異なる図柄ステイタスとするよう構成したことにより、一方の図柄の変動中に他方の図柄が大当り図柄で停止しているか否かを、図柄ステイタスが第1(第2)図柄表示中であるか否かを確認することで判定可能に構成されている。また、本実施形態においては、並列抽選を実行可能に構成し、且つ、第1主遊技図柄が停止した場合にも第2主遊技図柄が停止した場合にも、同一の外部出力信号(信号番号1の信号)を遊技機外部に出力するよう構成しており、一方の主遊技図柄の停止に係る信号番号1の信号の出力期間中に他方の主遊技図柄が停止した場合には、当該一方の主遊技図柄の停止に係る信号番号1の信号の出力期間が終了した後に当該他方の主遊技図柄の停止に係る信号番号1の信号の出力を開始するよう構成することにより、並列抽選を実行可能な遊技機に適した外部出力信号の出力態様とすることができる。また、本実施形態においては、時短最終変動(確変最終変動)において、主遊技図柄の変動開始時に主遊技時間短縮遊技状態(確率変動遊技状態)が終了する(主遊技時短フラグがオフになる、又は、主遊技確変フラグがオフになる)よう構成しており、且つ、時短最終変動(又は、確変最終変動)における試験信号出力処理(試験信号の生成及び出力に係る処理)は主遊技時短フラグ(又は、主遊技確変フラグ)がオフとなった後に実行するよう構成されているが、時短最終変動(又は、確変最終変動)における試験信号出力処理においては、試験信号延長バッファに記憶されている値を参照して試験信号を生成することにより、時短最終変動(又は、確変最終変動)においては、主遊技時間短縮遊技状態(又は、補助遊技時間短縮遊技状態、確率変動遊技状態)における図柄変動である旨の試験信号を生成することができるよう構成されている。
(本実施形態からの変更例1)
ここで、本実施形態においては、第1主遊技図柄に対応した第1装飾図柄をメイン領域に表示し、第2主遊技図柄に対応した第2装飾図柄をサブ領域に表示し、第2装飾図柄の優先度が大きい(例えば、大当り期待度が高い)場合に、割り込み演出を実行して第2装飾図柄をメイン領域にて表示するよう構成したが、第1装飾図柄と第2装飾図柄との表示態様はこれには限定されない。そこでそのような構成を本実施形態からの変更例1とし、以下、本実施形態からの変更点についてのみ、詳述する。
はじめに、図51は、本実施形態からの変更例1における、図24のステップ2200のサブルーチンに係る装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。本実施形態からの変更点は、ステップ2249‐16(変1)〜ステップ2249‐26(変1)であり、即ち、ステップ2249‐3で副制御基板SのCPUSCが保留内にトリガ保留がないと判定した場合、ステップ2249‐16(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、当該図柄変動が待機状態からの図柄変動であるか否かを判定する。ステップ2249‐16(変1)でYesの場合、ステップ2249‐17(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、装飾図柄の表示領域をメイン領域に決定する。次に、ステップ2249‐18(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、新たに消化された保留は第1主遊技側に係る保留であるか否かを判定する。ステップ2249‐18(変1)でYesの場合、ステップ2249‐19(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、第1主遊技図柄の停止図柄及び変動態様に関する情報に基づき、第1メイン領域図柄テーブルを参照し、第1装飾図柄の停止図柄及び変動態様を決定し、ステップ2249‐8に移行する。他方、ステップ2249‐18(変1)でNoの場合、ステップ2249‐20(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、第2主遊技図柄の停止図柄及び変動態様に関する情報に基づき、第2メイン領域図柄テーブルを参照し、第2装飾図柄の停止図柄及び変動態様を決定し、ステップ2249‐8に移行する。
また、ステップ2249‐16(変1)でNoの場合、ステップ2249‐21(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、新たに消化された保留は第1主遊技側に係る保留であるか否かを判定する。ステップ2249‐21(変1)でYesの場合、ステップ2249‐22(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、装飾図柄の表示領域を前回の第1装飾図柄の図柄変動と同一の表示領域に決定する。次に、ステップ2249‐23(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、第1主遊技図柄の停止図柄及び変動態様に関する情報に基づき、第1メイン領域図柄テーブル又は第1サブ領域図柄テーブルを参照し、第1装飾図柄の停止図柄及び変動態様を決定し、ステップ2249‐26(変1)に移行する。また、ステップ2249‐21(変1)でNoの場合、ステップ2249‐24(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、装飾図柄の表示領域を前回の第2装飾図柄の図柄変動と同一の表示領域に決定する。次に、ステップ2249‐25(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、第2主遊技図柄の停止図柄及び変動態様に関する情報に基づき、第2メイン領域図柄テーブル又は第2サブ領域図柄テーブルを参照し、第2装飾図柄の停止図柄及び変動態様を決定し、ステップ2249‐26(変1)に移行する。次に、ステップ2249‐26(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、当該図柄変動に係る装飾図柄の表示領域はサブ領域であるか否かを判定する。ステップ2249‐26(変1)でYesの場合には、ステップ3100に移行し、Noの場合には、ステップ2249‐15に移行する。このように、本実施形態からの変更例1においては、待機状態ではない場合に装飾図柄が変動を開始する場合には、第1装飾図柄と第2装飾図柄とのいずれにおいても前回の図柄変動にて変動表示されていた領域(メイン領域とサブ領域とのいずれか)にて変動されるよう構成されている。また、待機状態である場合に、装飾図柄が変動を開始する場合には、新たに変動開始する装飾図柄が第1装飾図柄であるか第2装飾図柄であるかに拘らず、待機状態から新たに変動を開始した装飾図柄がメイン領域にて変動表示され、後から変動を開始した装飾図柄がサブ領域にて変動表示されるよう構成されている。
次に、図52は、本実施形態からの変更例1における、第2装飾図柄演出内容決定テーブルの一例である。本実施形態からの変更例1においては、第1装飾図柄と第2装飾図柄とのどちらが主にメイン領域に表示されるかが固定的に決まっていないため、第2装飾図柄においても第1装飾図柄と同様に、決定された演出内容によって、割り込み演出の実行有無を決定する要素である前半優先度と後半優先度とが決定されるよう構成されている。尚、当否結果が大当りの場合の方がハズレの場合よりも相対的に優先度が大きくなっている。また、変動時間が長時間である場合の方が、変動時間が短時間である場合より相対的に優先度が高くなっている。また、前半優先度は図柄変動におけるSPリーチ演出(スーパーリーチ演出)の実行開始以前の期間に係る優先度となっており、後半優先度はSPリーチ演出の実行開始以降の期間に係る優先度となっており、SPリーチ演出が実行されない図柄変動(演出内容)においては、前半優先度は有しているが後半優先度は有していないよう構成されている。尚、優先度は「0」〜「3」のいずれかの数字となっている。
次に、図53は、本実施形態からの変更例1における、図51のステップ3100のサブルーチンに係るメイン領域割り込み処理Aのフローチャートである。本実施形態からの変更点は、ステップ3112(変1)、ステップ3102(変1)、ステップ3104(変1)、ステップ3114(変1)及びステップ3116(変1)であり、即ち、ステップ3112(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、サブ領域にて変動表示されている装飾図柄は第2装飾図柄であるか否かを判定する。ステップ3112(変1)でYesの場合、ステップ3102(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、当該図柄変動に係る第2装飾図柄の前半優先度を確認する。次に、ステップ3104(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、当該確認した第2装飾図柄の前半優先度は所定値(本例では、2)以上であるか否かを判定する。ステップ3104(変1)でYesの場合、ステップ3106に移行し、Noの場合には、次の処理(ステップ2249‐15の処理)に移行する。また、ステップ3112(変1)でNoの場合、ステップ3114(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、当該図柄変動に係る第1装飾図柄の前半優先度を確認する。ステップ3114(変1)でYesの場合、ステップ3116(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、当該確認した第1装飾図柄の前半優先度は所定値(本例では、2)以上であるか否かを判定する。ステップ3116(変1)でYesの場合、ステップ3106に移行し、Noの場合には次の処理(ステップ2249‐15の処理)に移行する。このように、本実施形態からの変更例1においては、サブ領域に第1装飾図柄が変動表示されている場合と、サブ領域に第2装飾図柄が変動表示されている場合とのいずれも場合にも割り込み演出を実行し得るよう構成されているため、現在サブ領域にて表示されている装飾図柄の変動が割り込み演出を実行可能な変動であるかを判定している。また、当該処理を実行するタイミングはSPリーチが開始するよりも前のタイミング(図柄変動開始前のタイミング)であるため、優先度として前半優先度を確認するよう構成している。
次に、図54は、本実施形態からの変更例1における、図24のステップ2300のサブルーチンに係る第1装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。本実施形態からの変更点は、ステップ3200(変1)であり、即ち、ステップ2316で副制御基板SのCPUSCが第1装飾図柄の変動表示コマンドをセットした後、ステップ2324で副制御基板SのCPUSCが第1装飾図柄の停止表示コマンド(仮停止)をセットした後、ステップ2328で副制御基板SのCPUSCが当該タイミングに係る画像表示コマンドをセットした後、又は、ステップ2326で副制御基板SのCPUSCが予告画像又はリーチ画像の表示タイミングに到達していないと判定した場合、ステップ3200(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、後述する、メイン領域割り込み処理Bを実行し、ステップ2344に移行する。
次に、図55は、本実施形態からの変更例1における、図54のステップ3200(変1)のサブルーチンに係るメイン領域割り込み処理Bのフローチャートである。まず、ステップ3236で、副制御基板SのCPUSCは、当該変動中の装飾図柄はサブ領域にて変動中であるか否かを判定する。尚、本実施形態からの変更例1においては、同図におけるメイン領域割り込み処理Bが第1装飾図柄表示制御処理にて実行された場合には第1装飾図柄に対して判定し、第2装飾図柄表示制御処理にて実行された場合には第2装飾図柄に対して判定している。ステップ3236でYesの場合、ステップ3237で、副制御基板SのCPUSCは、サブ領域にて表示されている装飾図柄の第1割り込みタイミングに到達したか否かを判定する。尚、本例においては、第1割り込みタイミングは装飾図柄の変動開始から5秒後のタイミングとなっており、第1割り込みタイミングにてサブ領域で変動表示されている装飾図柄が割り込み演出を実行可能であるか判定するよう構成されている。ステップ3237でYesの場合、ステップ3238で、副制御基板SのCPUSCは、割り込み可能フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ3238でYesの場合、ステップ3239で、副制御基板SのCPUSCは、メイン領域にて変動中の装飾図柄の変動状況は前半であるか否かを判定する。尚、本例においては、装飾図柄の変動における、SPリーチ開始よりも前の部分を前半、SPリーチ開始以降を後半としており、SPリーチが実行されない変動においては、前半のみしか有していないこととしている。
ステップ3239でYesの場合、ステップ3240で、副制御基板SのCPUSCは、メイン領域にて変動中の装飾図柄の前半優先度とサブ領域にて変動中の装飾図柄の前半優先度とを比較し、ステップ3242‐1に移行する。他方、ステップ3239でNoの場合、ステップ3241で、副制御基板SのCPUSCは、メイン領域にて変動中の装飾図柄の後半優先度とサブ領域にて変動中の装飾図柄の前半優先度とを比較し、ステップ3242‐1に移行する。次に、ステップ3242‐1で、副制御基板SのCPUSCは、サブ領域にて変動表示されている装飾図柄の優先度がメイン領域にて変動されている装飾図柄の優先度よりも大きいか否かを判定する。尚、メイン領域にて変動表示されている装飾図柄の優先度は、ステップ3240又はステップ3241にて比較した優先度となっている。ステップ3242‐1でYesの場合、ステップ3242‐2で、副制御基板SのCPUSCは、可動体役物YKが初期位置にて停止しているか否かを判定する。ステップ3242‐2でYesの場合、ステップ3242‐3で、副制御基板SのCPUSCは、割り込み演出の演出態様を役物非作動時の演出態様(可動体役物YKが初期位置にて停止している状態にて、実行開始される場合の割り込み演出の演出態様)に決定し、当該決定した割り込み演出を実行するコマンドをセットし、ステップ3242‐5に移行する。他方、ステップ3242‐2でNoの場合、ステップ3242‐4で、副制御基板SのCPUSCは、割り込み演出の演出態様を役物作動時の演出態様(割り込み演出以外を契機として可動体役物YKが作動している状態にて、実行開始される場合の割り込み演出の演出態様)に決定し、当該決定した割り込み演出を実行するコマンドをセットし、ステップ3242‐5に移行する。このように、サブ領域にて変動表示されている装飾図柄の前半優先度がメイン領域にて変動表示されている装飾図柄の前半優先度又は後半優先度よりも大きい場合に、割り込み演出を実行し得るよう構成されているが、可動体役物YKが初期位置にて停止しているか否かによって割り込み演出の演出態様が相違するよう構成されている。
次に、ステップ3242‐5で、副制御基板SのCPUSCは、メイン領域とサブ領域との装飾図柄の表示の入れ替えを実行するコマンドをセットし、ステップ3242‐6に移行する。尚、ステップ3237、ステップ3238又はステップ3242‐1でNoの場合にも、ステップ3242‐6に移行する。
次に、ステップ3242‐6で、副制御基板SのCPUSCは、当該装飾図柄の変動はサブ領域にて表示中であるか否かを判定する。ステップ3242‐6でYesの場合、ステップ3242‐7で、副制御基板SのCPUSCは、装飾図柄の第2割り込みタイミングに到達したか否かを判定する。ステップ3242‐7でYesの場合、ステップ3242‐8で、副制御基板SのCPUSCは、サブ領域にて変動中の装飾図柄は大当りとなる図柄変動であるか否かを判定する。ステップ3242‐8でYesの場合、ステップ3242‐9で、副制御基板SのCPUSCは、サブ領域にて変動中の装飾図柄の後半優先度は所定値(本例では、2)以上であるか否かを判定する(第2割り込みタイミングはSPリーチ開始タイミングよりも後のタイミングであるため後半優先度を判定している)。ステップ3242‐9でYesの場合、ステップ3243‐1で、副制御基板SのCPUSCは、メイン領域にて変動中の装飾図柄の変動中演出として可動体役物YKが作動中ではないか否かを判定する。ステップ3243‐1でYesの場合、ステップ3243‐2で、副制御基板SのCPUSCは、第2割り込み演出を実行するコマンドをセットする。次に、ステップ3243‐3で、副制御基板SのCPUSCは、メイン領域とサブ領域との装飾図柄の表示の入れ替えを実行するコマンドをセットし、次の処理(ステップ2344の処理)に移行する。尚、ステップ3242‐6、ステップ3242‐7、ステップ3242‐8、ステップ3242‐9又はステップ3243‐1でNoの場合にも次の処理(ステップ2344の処理)に移行する。尚、本実施形態からの変更例1においては、割り込み演出が実行されてメイン領域とサブ領域との装飾図柄の表示の入れ替えを実行した場合には、メイン領域に新たに表示される装飾図柄に係る図柄変動が大当りとなってもならなくても、その後の装飾図柄の表示領域は割り込み演出実行後の表示領域となるよう構成されている。具体的には、メイン領域に第1装飾図柄が表示されており、サブ領域に第2装飾図柄が表示されている場合に、割り込み演出が実行され、メイン領域に第2装飾図柄が表示されており、サブ領域に第1装飾図柄が表示され、割り込み演出の実行結果として第2装飾図柄の図柄変動の結果がハズレとなった場合においても、次回の図柄変動においては、メイン領域に第2装飾図柄が表示され、サブ領域に第1装飾図柄が表示されることとなる。尚、同図(図54)にて図示している第3割り込みタイミングは、図柄変動終了タイミング=図柄変動停止タイミングでもよいし、図柄変動の仮停止直前のタイミングや図柄変動の確定停止直前のタイミングとしてもよい。更には、1回の図柄変動期間に複数存在している割り込みタイミングの最後のタイミングであれば図柄変動中としてもよい。
次に、図56は、本実施形態からの変更例1における、図54のステップ3250のサブルーチンに係るメイン領域割り込み処理Cのフローチャートである。本実施形態からの変更点は、ステップ3260(変1)及びステップ3262(変1)であり、即ち、ステップ3260(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、サブ領域にて変動中の装飾図柄の図柄変動が大当りとなる図柄変動であるか否かを判定する。ステップ3260(変1)でYesの場合、ステップ3262(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、サブ領域にて変動中の装飾図柄の図柄変動の後半優先度は所定値(本例では、3)であるか否かを判定する(第3割り込みタイミングはSPリーチ開始タイミングよりも後のタイミングであるため後半優先度を判定している)。ステップ3262(変1)でYesの場合、ステップ3256に移行し、Noの場合には、次の処理(ステップ2340の処理)に移行する。
以上のように構成することで、本実施形態からの変更例1に係る遊技機によれば、第1装飾図柄と第2装飾図柄との2つの装飾図柄が演出表示装置SGに表示されるような構成として、並列抽選を実行可能に構成し、第1主遊技側に対応した装飾図柄を第1装飾図柄とし、第2主遊技側に対応した装飾図柄を第2装飾図柄とすることによって、第1主遊技側の図柄変動と第2主遊技側の図柄変動とを同時に表示するよう構成することができる。また、第1装飾図柄と第2装飾図柄とのうち、待機状態において最初に変動表示を開始した装飾図柄をメイン領域にて表示し、その後に変動表示を開始した装飾図柄をサブ領域にて表示するよう構成することにより、第1装飾図柄と第2装飾図柄との価値を同等にすることができると共に、第1装飾図柄をメイン領域にて表示する場合と第2装飾図柄をメイン領域にて表示する場合とが頻繁に入れ替わることにより、第1主遊技側の図柄変動と第2主遊技側の図柄変動とのいずれの図柄変動にも遊技者を注目させることができる。
次に、図57は、本例のぱちんこ遊技機に適用可能な、第1(第2)図柄ステイタスイメージ図2である。同図においては、本実施形態とは異なる構成であり且つ本例のぱちんこ遊技機に適用可能な図柄ステイタスの構成を詳述する。まず、同図の構成では大当り開始デモ時間が経過した後に大当りに係るラウンドを実行開始するよう構成されている(大当り開始デモ時間が設けられている)。ここで、本実施形態に係る図柄ステイタスの構成とした場合、第1主遊技側の大当り図柄の停止タイミングの直前、換言すると、第1主遊技側の大当り図柄に係る変動固定時間の開始タイミングの直前に、第2主遊技図柄が変動を開始した場合には、当該第2主遊技図柄の変動時間は最短で4msの変動時間となってしまい、遊技者は第2主遊技図柄の変動が新たに行われたかどうかを判断し難くなってしまう、そこで、同図のように、第1主遊技側の大当り図柄の変動固定時間が終了するタイミングまで、第2主遊技図柄の変動を可能にすると共に、第1主遊技側の大当り図柄の変動固定時間終了後の大当り開始デモ時間にて、第2主遊技図柄の変動固定時間とし得るよう構成することにより、第2主遊技図柄の最短の変動時間を「(4+第1主遊技側の大当り図柄の変動固定時間)ms」とすることができ、第1主遊技側の大当り図柄の停止タイミング直前に第2主遊技図柄が新たに変動を開始した場合にも、第2主遊技図柄の変動時間をある程度担保することができるため、遊技者は第2主遊技図柄の変動が行われたことを視認することが可能となる。尚、第1主遊技側の大当り図柄に係る変動固定時間が終了したタイミングで、変動中の第2主遊技図柄はハズレで強制停止することとなる。尚、第1主遊技側の大当り図柄の変動固定時間が終了するタイミングであるか否かの判定は、第1主遊技図柄に係る変動固定時間タイマのタイマ値が「0」となるタイミングや条件装置作動フラグがオンとなるタイミングを監視することにより可能である。尚、条件装置作動フラグがオンとなるタイミングを監視するよう構成した場合には、第1主遊技側の処理として第2主遊技側に係る条件装置作動フラグのオンを監視した場合に、第1主遊技図柄がハズレにて強制停止すべきタイミングの処理にて第2主遊技側に係る条件装置作動フラグがまだオンとなっていない可能性があるため、変動固定時間タイマ等のタイマを用いて監視処理を実行した方がより正確なタイミングで強制停止させることができる。尚、第1主遊技側の大当り図柄に係る変動表示時間の最後の300〜500ms(最少変動表示時間に対応)の図柄ステイタスを第2主遊技側の変動開始禁止のための所定の図柄ステイタスとする、又は、第1主遊技側の大当り図柄に係る変動固定時間終了後に300〜500msの変動付加時間を付加し当該変動付加時間を第2主遊技側の変動開始禁止のための所定の図柄ステイタスとし、第2主遊技図柄の変動表示の最少表示時間を確保するよう構成してもよい。
尚、本例においては、一方の主遊技図柄が大当り変動中である場合には、他方の主遊技図柄に係る当否抽選が実行されないよう構成してもよい。このように構成した場合には、一方の主遊技図柄の大当り変動中に他方の主遊技図柄のハズレ変動が複数回実行されてしまう可能性が生じる。よって、このように構成した場合には、前記一方の主遊技図柄が大当り変動中である状況にて変動を開始する前記他方の主遊技図柄に係る変動時間はすべて長時間(例えば、約250秒であり、タイマ割り込みの周期が4ms、且つ、2バイトタイマを用いた場合(2バイトタイマで使用可能な最大数は65535)には、最長となる変動時間は「65535×4÷1000≒262秒」となる)等とし、前記一方の主遊技図柄の変動が終了し大当り図柄が停止することにより前記他方の主遊技図柄をハズレにて強制停止するよう構成してもよい。
尚、本例においては、一方の主遊技図柄が大当り図柄にて停止表示された場合には、他方の主遊技図柄の変動をハズレにて強制停止するよう構成したが、これには限定されず、一方の主遊技図柄が大当り図柄にて停止表示された場合には、他方の主遊技図柄の変動を一時停止し、当該一方の主遊技図柄に係る大当りが終了した後に当該他方の主遊技図柄の変動を再開するよう構成してもよい。
尚、本例においては、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とが同一タイミングにて変動を開始する場合には、同一割り込み内において、第1主遊技図柄表示処理の方が第2主遊技図柄表示処理よりも前のタイミングにて実行されるため、第1主遊技側が大当りとなるとき、第2主遊技側はハズレに決定されることとなる。
また、本例においては、他方が大当り図柄を表示する場合に対応する主遊技図柄の強制停止制御を他方の主遊技図柄の図柄ステイタス(特に図柄ステイタスが大当り図柄停止表示中であるか否か)を確認して行っているため、第1主遊技側の大当り図柄が停止することによって変動中の第2主遊技図柄がハズレにて強制停止する場合には、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とは同時に停止し、第2主遊技側の大当り図柄が停止することによって変動中の第1主遊技図柄がハズレにて強制停止する場合には、第2主遊技図柄が停止した4ms(タイマ割り込み処理の周期)後のタイミングにて第1主遊技図柄が停止することとなる。第2主遊技側が大当りとなる場合において、第1主遊技側の強制停止処理が遅れるが、4msという極めて短い時間であるため、遊技者には認識困難であるため、処理プログラムの簡略化もかねて、4msの遅れは許容している。なお、これに限定されず、図柄ステイタスと、変動表示の残り時間を計時しているタイマ値の値に基づき制御する、例えば、他方の図柄が変動表示中の図柄ステイタスであり且つ、タイマの残り時間=0(第1主遊技図柄の場合は、第2主遊技図柄のタイマの残り時間=1[4ms])となるときに、他方の図柄の変動表示が、大当りとなる変動表示である場合に、強制停止するように制御し、確実に同じタイミングで強制停止が実行されるよう制御することも可能である。
また、本例においては、前述したように第1主遊技側(第2主遊技側)の大当り図柄が停止することによって第2主遊技図柄(第1主遊技図柄)がハズレにて強制停止する場合の、第2主遊技図柄(第1主遊技図柄)の最短となる変動時間は4ms(タイマ割り込み処理の周期)となっているが、最短となる変動時間にて第2主遊技図柄(第1主遊技図柄)がハズレにて強制停止となった場合には、主制御基板側で第2主遊技図柄(第1主遊技図柄)が強制停止したタイミングにて副制御基板側に図柄が停止表示された旨の情報に係るコマンドが送信されることとなる。
また、本例においては、前述したように一方の主遊技図柄が大当りとなる変動をしている場合に、後から変動を開始する他方の主遊技図柄について当否判定を実行しない仕様を採用しているため、一方の当り変動中に他方の図柄の変動開始の権利の獲得(保留の生起)は、遊技者にとって無価値となる可能性があるため、いずれかの主遊技図柄で大当り変動の表示が開始された場合や、大当り期待度の高い演出が表示される場合(擬似連、リーチ、SPリーチなど)、大当りが略確定的となる確定演出(プレミア演出など)が発生した場合などに遊技者に対して遊技球の発射の停止を推奨する表示を行うようにしてもよい。また、本例においては、特定遊技状態(確率変動遊技状態、主遊技時間短縮遊技状態、又は、補助遊技時間短縮遊技状態)では、遊技盤の右側領域を狙って補助遊技始動口や第2主遊技始動口Bへの入球を主とした遊技進行を行う(右打ちを実行する)ため、特定遊技終了後においては、第2主遊技側に対応する保留が溜まった(残存した)状況となっている。この時、通常遊技状態(非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態)にて振り分け始動口ユニットC50を狙った遊技を行うと、第2主遊技始動口Aへの遊技球の入球に基づく大当り抽選の権利獲得が実行されない場合が生じる可能性があるので、特定遊技終了後など一方の主遊技に対応する保留に偏っている場合にも、保留が無くなるか所定数以下となるまで、推奨発射位置の報知(「左打ちに戻して」など)を行わないように制御してもよい。なお、本例のような振り分け始動口ユニットC50を使用する構成ではない場合において、第1主遊技と第2主遊技にそれぞれ対応する始動口を発射強度の調整により打ち分けられるよう構成した場合には、保留の少ない主遊技側に対応する始動口を狙わせるよう遊技者に対して報知することも可能である。
(まとめ)
尚、以上の実施例において示した構成に基づき、以下のような概念を抽出(列記)することができる。但し、以下に列記する概念はあくまで一例であり、これら列記した概念の結合や分離(上位概念化)は勿論のこと、以上の実施例において示した更なる構成に基づく概念を、これら概念に付加してもよい。
本態様(1)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な第一始動口(例えば、第1主遊技始動口A10)と、
遊技球が入球可能な第二始動口(例えば、第2主遊技始動口AB10‐1、第2主遊技始動口BB10‐2)と、
第一識別情報を表示可能な第一識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g)と、
第二識別情報を表示可能な第二識別情報表示部(例えば、第2主遊技図柄表示部B21g)と
を備え、
第一始動口(例えば、第1主遊技始動口A10)への入球に基づき、第一乱数を取得する第一乱数取得手段と、
第一乱数取得手段が取得した第一乱数に基づき、第一識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g)にて第一識別情報を変動表示した後、第一識別情報を停止表示するよう制御する第一識別情報表示制御手段と、
第二始動口(例えば、第2主遊技始動口AB10‐1、第2主遊技始動口BB10‐2)への入球に基づき、第二乱数を取得する第二乱数取得手段と、
第二乱数取得手段が取得した第二乱数に基づき、第二識別情報表示部(例えば、第2主遊技図柄表示部B21g)にて第二識別情報を変動表示した後、第二識別情報を停止表示するよう制御する第二識別情報表示制御手段と、
第一識別情報又は第二識別情報が所定グループに属する停止表示態様にて停止表示された後、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能である特別遊技制御手段と、
通常遊技状態と通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な特定遊技状態とを有し、特定遊技状態である場合、第一識別情報又は第二識別情報の変動表示開始から停止表示までを一単位とし、特定遊技状態となったときから起算して当該一単位が所定回数行われることとなる第一識別情報又は第二識別情報の変動表示開始時に通常遊技状態とするよう制御し得る遊技状態制御手段と
を備え、第一識別情報が変動表示中であっても第二識別情報の変動表示開始条件を充足可能であり、第二識別情報が変動表示中であっても第一識別情報の変動表示開始条件を充足可能に構成されており、
ぱちんこ遊技機から外部へ出力するための外部出力情報として、第一情報を出力可能に構成されており、
第一識別情報の停止表示を契機として前記第一情報が出力され、且つ、第二識別情報の停止表示を契機としても前記第一情報が出力されるよう構成されており、
前記第一情報を出力するに際しては、予め定められた期間に亘って所定の信号を出力することで前記第一情報の出力期間が形成されており、或る前記第一情報を出力する場合において、先に出力した前記第一情報の出力期間中である場合には、当該先に出力した前記第一情報の出力期間後に、当該先に出力した前記第一情報の出力待機期間が経過するまで当該或る前記第一情報を出力せず、その後に当該或る前記第一情報を出力するよう構成されており、且つ、前記第一情報とは異なる外部出力情報を出力する場合においては、前記第一情報の出力期間中であっても、前記第一情報とは異なる外部出力情報を出力し得るよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(2)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な第一始動口(例えば、第1主遊技始動口A10)と、
遊技球が入球可能な第二始動口(例えば、第2主遊技始動口AB10‐1、第2主遊技始動口BB10‐2)と、
第一識別情報を表示可能な第一識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g)と、
第二識別情報を表示可能な第二識別情報表示部(例えば、第2主遊技図柄表示部B21g)と
を備え、
第一始動口(例えば、第1主遊技始動口A10)への入球に基づき、第一乱数を取得する第一乱数取得手段と、
第一乱数取得手段が取得した第一乱数に基づき、第一識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g)にて第一識別情報を変動表示した後、第一識別情報を停止表示するよう制御する第一識別情報表示制御手段と、
第二始動口(例えば、第2主遊技始動口AB10‐1、第2主遊技始動口BB10‐2)への入球に基づき、第二乱数を取得する第二乱数取得手段と、
第二乱数取得手段が取得した第二乱数に基づき、第二識別情報表示部(例えば、第2主遊技図柄表示部B21g)にて第二識別情報を変動表示した後、第二識別情報を停止表示するよう制御する第二識別情報表示制御手段と、
第一識別情報又は第二識別情報が所定グループに属する停止表示態様にて停止表示された後、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能である特別遊技制御手段と、
通常遊技状態と通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な特定遊技状態とを有し、特定遊技状態である場合、第一識別情報又は第二識別情報の変動表示開始から停止表示までを一単位とし、特定遊技状態となったときから起算して当該一単位が所定回数行われることとなる第一識別情報又は第二識別情報の変動表示開始時に通常遊技状態とするよう制御し得る遊技状態制御手段と
第一識別情報が停止表示された後、第一期間が経過するまでは第一識別情報を新たに変動表示させないよう制御し、第二識別情報が停止表示された後、第二期間が経過するまでは第二識別情報を新たに変動表示させないよう制御する識別情報変動表示固定制御手段と
を備え、第一識別情報が変動表示中であっても第二識別情報の変動表示開始条件を充足可能であり、第二識別情報が変動表示中であっても第一識別情報の変動表示開始条件を充足可能に構成されており、
第一識別情報の変動表示中に第二識別情報が所定グループに属する停止表示態様にて停止表示された場合には、当該変動表示中の第一識別情報を所定グループに属さない停止表示態様にて停止表示するよう構成されており、
第二識別情報が所定グループに属する停止表示態様にて停止表示された後から当該停止表示に基づく特別遊技の実行が終了するまでは、第一識別情報を新たに変動表示させないよう構成されており、
第二識別情報の変動表示中に第一識別情報が所定グループに属する停止表示態様にて停止表示された場合には、当該変動表示中の第二識別情報を所定グループに属さない停止表示態様にて停止表示するよう構成されており、
第一識別情報が所定グループに属する停止表示態様にて停止表示された後から当該停止表示に基づく特別遊技の実行が終了するまでは、第二識別情報を新たに変動表示させないよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(3)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な第一始動口(例えば、第1主遊技始動口A10)と、
遊技球が入球可能な第二始動口(例えば、第2主遊技始動口AB10‐1、第2主遊技始動口BB10‐2)と、
第一識別情報を表示可能な第一識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g)と、
第二識別情報を表示可能な第二識別情報表示部(例えば、第2主遊技図柄表示部B21g)と
を備え、
第一始動口(例えば、第1主遊技始動口A10)への入球に基づき、第一乱数を取得する第一乱数取得手段と、
第一乱数取得手段が取得した第一乱数に基づき、第一識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g)にて第一識別情報を変動表示した後、第一識別情報を停止表示するよう制御する第一識別情報表示制御手段と、
第二始動口(例えば、第2主遊技始動口AB10‐1、第2主遊技始動口BB10‐2)への入球に基づき、第二乱数を取得する第二乱数取得手段と、
第二乱数取得手段が取得した第二乱数に基づき、第二識別情報表示部(例えば、第2主遊技図柄表示部B21g)にて第二識別情報を変動表示した後、第二識別情報を停止表示するよう制御する第二識別情報表示制御手段と、
第一識別情報又は第二識別情報が所定グループに属する停止表示態様にて停止表示された後、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能である特別遊技制御手段と、
通常遊技状態と通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な特定遊技状態とを有し、特定遊技状態である場合、第一識別情報又は第二識別情報の変動表示開始から停止表示までを一単位とし、特定遊技状態となったときから起算して当該一単位が所定回数行われることとなる第一識別情報又は第二識別情報の変動表示開始時に通常遊技状態とするよう制御し得る遊技状態制御手段と
を備え、第一識別情報が変動表示中であっても第二識別情報の変動表示開始条件を充足可能であり、第二識別情報が変動表示中であっても第一識別情報の変動表示開始条件を充足可能に構成されており、
特定遊技状態となったときから起算して前記一単位が所定回数行われることとなる第一識別情報又は第二識別情報の変動表示開始時に通常遊技状態とした場合に、特定遊技状態であった旨の情報を所定の記憶領域に記憶し得るよう構成されており、
ぱちんこ遊技機から外部へ出力するための外部出力情報として、特定遊技状態に関する情報である第一情報を生成及び出力可能に構成されており、
特別遊技の実行終了後に特定遊技状態となったときから起算して、前記一単位が所定回数行われることとなる第一識別情報又は第二識別情報の変動表示が開始され、通常遊技状態となった場合には、前記所定の記憶領域に記憶されている情報に基づいて前記第一情報が生成されるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
M 主制御基板、MN11ta‐A 第1主遊技用当否抽選テーブル
MN11ta‐B 第2主遊技用当否抽選テーブル、MN11ta‐H 補助遊技用当否抽選テーブル
MN41ta‐A 第1主遊技図柄決定用抽選テーブル、MN41ta‐B 第2主遊技図柄決定用抽選テーブル
MN41ta‐H 補助遊技図柄決定用抽選テーブル、MN51ta‐A 第1主遊技変動態様決定用抽選テーブル
MN51ta‐B 第2主遊技変動態様決定用抽選テーブル、MN51ta‐H 補助遊技変動態様決定用抽選テーブル
MP11t‐C 第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマ、MP11t‐H 補助遊技図柄変動管理用タイマ
MP22t‐B 第2主遊技始動口B電動役物開放タイマ、MP32ta 特別遊技内容参照テーブル
MP33c 入賞球カウンタ、MP34t 特別遊技用タイマ
MP52c 主遊技時短回数カウンタ、MP53c 補助遊技時短回数カウンタ
MT10 コマンド送信用バッファ、MP12t‐C 変動固定時間タイマ
A 第1主遊技周辺機器、A10 第1主遊技始動口
A11s 第1主遊技始動口入球検出装置、A20 第1主遊技図柄表示装置
A21g 第1主遊技図柄表示部、A21h 第1主遊技図柄保留表示部
B 第2主遊技周辺機器、B10‐1 第2主遊技始動口A
B11s‐1 第2主遊技始動口A入球検出装置、B10‐2 第2主遊技始動口B
B11s‐2 第2主遊技始動口B入球検出装置、B11d 第2主遊技始動口B電動役物
B20 第2主遊技図柄表示装置、B21g 第2主遊技図柄表示部
B21h 第2主遊技図柄保留表示部、C 第1・第2主遊技共用周辺機器
C10 大入賞口、C11s 大入賞口入賞検出装置
C11d 大入賞口電動役物
H 補助遊技周辺機器、H10 補助遊技始動口
H11s 補助遊技始動口入球検出装置、H20 補助遊技図柄表示装置
H21g 補助遊技図柄表示部、H21h 補助遊技図柄保留表示部
S 副制御基板、SM 演出表示制御手段(サブメイン制御基板)
SM21ta 装図変動内容決定用抽選テーブル、SM21ta‐2 装飾図柄演出テーブル
SM21t‐1 第1装図変動時間管理タイマ
SS 演出表示手段(サブサブ制御部)、SG 演出表示装置
SG10 表示領域、SG11 装飾図柄表示領域
SG12 第1保留表示部、SG13 第2保留表示部
KH 賞球払出制御基板
KE 賞球払出装置