本明細書で説明する例示的な実装形態は、NGSO衛星通信に関連するデータ送信遅延を低減し得る。以下でより詳細に説明するように、衛星システムの1つまたは複数の衛星を介してゲートウェイに送信するバッファリング済みデータを有するユーザ端末が、衛星システムのスケジュールされた戻りリンクリソースの明示的な許可なしに、衛星システムの競合ベースのリソースを使用して、ゲートウェイにデータを送信し始め得る。ユーザ端末は、競合ベースのリソース上で、スケジュールされた戻りリンクリソースの許可を求めるスケジューリング要求を送信し得る。ユーザ端末は、スケジュールされた戻りリンクリソースがユーザ端末に対して許可されるまで、競合ベースのリソース上でデータを送信し続け得る。その後、ユーザ端末は、スケジュールされた戻りリンクリソース上でデータの残存部分(たとえば、データの第2の部分)を送信し得る。ユーザ端末は、スケジュールされた戻りリンクリソースの許可を受信する前にゲートウェイにデータを送信し始め得るので、データ送信遅延が(たとえば、従来の通信システムと比較して)低減され得る。より詳細には、ユーザ端末がスケジュールされた戻りリンクリソースの許可を受信する前にデータを送信し始めることができるようにすることで、スケジューリング要求機会遅延、スケジュールされた戻りリンクリソースの許可を要求および受信することに関連する信号伝搬遅延、ならびにゲートウェイに関連する処理遅延を回避し、それによって、衛星システムに関連するデータ送信遅延を最小化することができる。
特定の例を対象とする以下の説明および関係する図面において、本開示の態様が説明される。本開示の範囲から逸脱することなく、代替例が考案され得る。さらに、本開示の関連する詳細を不明瞭にしないように、よく知られている要素は詳細に説明されず、または省略される。
「例示的」という語は、本明細書において「一例、事例、または例示としての働きをすること」を意味するために使用される。本明細書で「例示的」と記載されている任意の態様は、必ずしも他の態様よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。同様に、「態様」という用語は、すべての態様が論じられた特徴、利点、または動作モードを含むことを必要としない。
本明細書で使用する用語は、特定の態様のみについて説明することを目的としており、態様を限定するものではない。本明細書では、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が別段明確に示さない限り、複数形も含むものとする。「備える(comprises、comprising)」、または「含む(includes、including)」という用語は、本明細書において使用されるとき、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、または構成要素の存在を明示するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、またはそれらのグループの存在または追加を除外しないことがさらに理解されよう。さらに、「または」という語は、ブール演算子「OR」と同じ意味を有し、すなわち、「いずれか」および「両方」の可能性を含み、別段に明記されていない限り、「排他的論理和」(「XOR」)に限定されないことを理解されたい。2つの隣接する語の間の記号「/」は、別段に明記されていない限り、「または」と同じ意味を有することも理解されたい。さらに、「〜に接続される」、「〜に結合される」、または「〜と通信している」などの句は、別段に明記されていない限り、直接の接続に限定されない。
さらに、多くの態様が、たとえば、コンピューティングデバイスの要素によって実行されるべきアクションのシーケンスに関して説明される。本明細書で説明する様々なアクションは、特定の回路、たとえば中央処理装置(CPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または様々な他のタイプの汎用もしくは専用のプロセッサもしくは回路によって実行されることがあり、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるプログラム命令によって実行されることがあり、あるいは両方の組合せによって実行されることがあることが認識されよう。さらに、本明細書で説明するこれらのアクションのシーケンスは、実行されると、関連するプロセッサに本明細書で説明する機能を実行させるコンピュータ命令の対応するセットを記憶した、任意の形態のコンピュータ可読記憶媒体内で完全に具現化されるものと見なされ得る。したがって、本開示の様々な態様は、請求する主題の範囲内にそのすべてが入ることが企図されている、いくつかの異なる形態で具現化され得る。さらに、本明細書で説明する態様の各々に対して、任意のそのような態様の対応する形態が、たとえば、説明するアクションを実行する「ように構成された論理」として本明細書で説明されることがある。
以下の説明では、本開示の完全な理解を与えるために、具体的な構成要素、回路、およびプロセスの例などの多数の具体的な詳細が記載される。本明細書で使用する「結合される」という用語は、直接接続されるか、または1つもしくは複数の介在する構成要素もしくは回路を介して接続されることを意味する。さらに、以下の説明では、説明の目的で、本開示の完全な理解を与えるために具体的な名称が記載される。しかしながら、これらの具体的な詳細が本開示の様々な態様を実践するのに必要ではないことがあることは当業者には明らかであろう。他の事例では、本開示を不明瞭にすることを避けるために、よく知られている回路およびデバイスが、ブロック図の形態で示されている。本開示の様々な態様は、本明細書で説明する具体的な例に限定されるものと見なされるべきではなく、むしろ、添付の特許請求の範囲によって定義されるすべての実装形態を様々な態様の範囲内に含むものと見なされるべきである。
図1は、非静止軌道、たとえば地球低軌道(LEO)にある複数の衛星(ただし、例示をわかりやすくするために1つの衛星300のみが示されている)、衛星300と通信している衛星アクセスネットワーク(SAN)150、衛星300と通信している複数のユーザ端末(UT)400および401、ならびにUT400および401とそれぞれ通信している複数のユーザ機器(UE)500および501を含む衛星通信システム100の例を示す。各UE500または501は、モバイルデバイス、電話、スマートフォン、タブレット、ラップトップコンピュータ、コンピュータ、ウェアラブルデバイス、スマートウォッチ、オーディオビジュアルデバイス、またはUTと通信する能力を含む任意のデバイスなどのユーザデバイスであり得る。さらに、UE500および/またはUE501は、1つまたは複数のエンドユーザデバイスと通信するために使用されるデバイス(たとえば、アクセスポイント、スモールセルなど)であり得る。図1に示す例では、UT400およびUE500は、双方向アクセスリンク(順方向アクセスリンクおよび戻りアクセスリンクを有する)を介して互いに通信し、同様に、UT401およびUE501は、別の双方向アクセスリンクを介して互いに通信する。別の実装形態では、1つまたは複数の追加のUE(図示せず)が、受信専用に構成され、したがって、順方向アクセスリンクを使用することのみによってUTと通信することができる。別の実装形態では、1つまたは複数の追加のUE(図示せず)が、UT400またはUT401と通信することもできる。代替的に、UTおよび対応するUEは、たとえば衛星と直接通信するための一体型衛星トランシーバおよびアンテナを有する携帯電話など、単一の物理デバイスの一体部分であり得る。
UT400は、UT400が衛星システム100の競合ベースのリソースを使用して衛星(たとえば、衛星300)を介してゲートウェイ(たとえば、ゲートウェイ200またはゲートウェイ201)にバッファリング済みデータを送信することを可能にするUTリソースコントローラ421を含み得る。少なくともいくつかの例示的な実装形態の場合、UTリソースコントローラ421は、UT400が時間期間中に、スケジュールされた戻りリンクリソースの許可を受信する前にSAN150によって割り振られた競合ベースのリソース上でバッファリング済みデータの第1の部分を送信することを可能にし得る。UTリソースコントローラ421はまた、UT400が時間期間中に、競合ベースのリソース上で、スケジュールされた戻りリンクリソースの許可を求める要求および/またはバッファステータス報告を送信することを可能にし得る。いくつかの態様では、UTリソースコントローラ421はUT400に、(たとえば、時間期間の終了後またはスケジュールされた戻りリンクリソースの許可を受信した後に)競合ベースのリソース上でのデータ送信を終了させ得る。スケジュールされたRLリソースの許可を受信すると、UTリソースコントローラ421は、UT400がSAN150によって許可されたスケジュールされた戻りリンクリソース上で、衛星300を介して、ゲートウェイ200または201にバッファリング済みデータの追加部分を送信することを可能にし得る。
SAN150は、ゲートウェイ200および201と、インフラストラクチャ106と、衛星300と通信するための追加の構成要素(簡単にするために図示されていない)とを含み得る。ゲートウェイ200は、インターネット108、または1つもしくは複数の他のタイプのパブリックネットワーク、セミプライベートネットワーク、もしくはプライベートネットワークへのアクセスを有し得る。図1に示す例では、ゲートウェイ200はインフラストラクチャ106と通信しており、インフラストラクチャ106は、インターネット108、または1つもしくは複数の他のタイプのパブリックネットワーク、セミプライベートネットワーク、もしくはプライベートネットワークにアクセスすることが可能である。ゲートウェイ200はまた、たとえば、光ファイバー網または公衆交換電話網(PSTN)110などの固定回線網を含む、様々なタイプの通信バックホールに結合され得る。さらに、代替実装形態では、ゲートウェイ200は、インフラストラクチャ106を使用せずに、インターネット108、PSTN110、または1つもしくは複数の他のタイプのパブリックネットワーク、セミプライベートネットワーク、もしくはプライベートネットワークとインターフェースし得る。またさらに、ゲートウェイ200は、インフラストラクチャ106を通じてゲートウェイ201などの他のゲートウェイと通信することがあり、またはその代わりに、インフラストラクチャ106を使用せずにゲートウェイ201に通信するように構成されることがある。インフラストラクチャ106は、全体的にまたは部分的に、ネットワーク制御センター(NCC)、衛星制御センター(SCC)、有線および/もしくはワイヤレスのコアネットワーク、ならびに/または衛星通信システム100の動作および/または衛星通信システム100との通信を容易にするために使用される任意の他の構成要素もしくはシステムを含み得る。いくつかの実装形態では、ゲートウェイ200は、たとえば、図2に関して以下でより詳細に説明するように、1つまたは複数のUT(たとえば、UT400および401)に競合ベースのリソースを割り振り得るUTリソースアロケータ252を含み得る。
両方の方向での衛星300とゲートウェイ200との間の通信は、フィーダリンクと呼ばれ、両方の方向での衛星とUT400および401の各々との間の通信は、サービスリンクと呼ばれる。衛星300からゲートウェイ200またはUT400および401のうちの1つであり得る地上局への信号経路は、包括的にダウンリンクと呼ばれる場合がある。地上局から衛星300への信号経路は、包括的にアップリンクと呼ばれる場合がある。さらに、図示のように、信号は、順方向リンクおよび戻りリンクまたは逆方向リンクなどの、全般的な方向性を有することができる。したがって、ゲートウェイ200から発し、衛星300を介してUT400で終わる方向における通信リンクは、順方向リンクと呼ばれ、UT400から発し、衛星300を介してゲートウェイ200で終わる方向における通信リンクは、戻りリンクまたは逆方向リンクと呼ばれる。したがって、図1では、ゲートウェイ200から衛星300への信号経路は、「順方向フィーダリンク」というラベルを付けられ、衛星300からゲートウェイ200への信号経路は、「戻りフィーダリンク」というラベルを付けられている。同様の形において、図1では、各UT400または401から衛星300への信号経路は、「戻りサービスリンク」というラベルを付けられ、衛星300から各UT400または401への信号経路は、「順方向サービスリンク」というラベルを付けられている。
図2は、ゲートウェイ200の例示的なブロック図であり、図1のゲートウェイ201にもあてはまり得る。ゲートウェイ200は、複数のアンテナ205、RFサブシステム210、デジタルサブシステム220、公衆交換電話網(PSTN)インターフェース230、ローカルエリアネットワーク(LAN)インターフェース240、ゲートウェイインターフェース245、およびゲートウェイコントローラ250を含むものとして示されている。RFサブシステム210は、アンテナ205およびデジタルサブシステム220に結合される。デジタルサブシステム220は、PSTNインターフェース230、LANインターフェース240、およびゲートウェイインターフェース245に結合される。ゲートウェイコントローラ250は、RFサブシステム210、デジタルサブシステム220、PSTNインターフェース230、LANインターフェース240、およびゲートウェイインターフェース245に結合される。
RFサブシステム210は、いくつかのRFトランシーバ212、RFコントローラ214、およびアンテナコントローラ216を含み得るが、順方向フィーダリンク301Fを介して衛星300に通信信号を送信することができ、戻りフィーダリンク301Rを介して衛星300から通信信号を受信することができる。簡単にするために図示されていないが、RFトランシーバ212の各々は、送信チェーンおよび受信チェーンを含み得る。各受信チェーンは、受信された通信信号を周知の形でそれぞれ増幅およびダウンコンバートするための、低雑音増幅器(LNA)およびダウンコンバータ(たとえば、ミキサ)を含み得る。さらに、各受信チェーンは、(たとえば、デジタルサブシステム220による処理のために)受信された通信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するためのアナログ-デジタル変換器(ADC)を含み得る。各送信チェーンは、衛星300に送信されるべき通信信号を周知の形でそれぞれアップコンバートおよび増幅するためのアップコンバータ(たとえば、ミキサ)および電力増幅器(PA)を含み得る。さらに、各送信チェーンは、デジタルサブシステム220から受信されたデジタル信号を衛星300に送信されるアナログ信号に変換するためのデジタル-アナログ変換器(DAC)を含み得る。
RFコントローラ214は、いくつかのRFトランシーバ212の様々な態様(たとえば、搬送波周波数の選択、周波数および位相の較正、利得の設定など)を制御するために使用され得る。アンテナコントローラ216は、アンテナ205の様々な態様(たとえば、ビームフォーミング、ビームステアリング、利得の設定、周波数同調など)を制御し得る。
デジタルサブシステム220は、いくつかのデジタル受信機モジュール222と、いくつかのデジタル送信機モジュール224と、ベースバンド(BB)プロセッサ226と、制御(CTRL)プロセッサ228とを含み得る。デジタルサブシステム220は、RFサブシステム210から受信された通信信号を処理し、処理された通信信号をPSTNインターフェース230および/またはLANインターフェース240に転送することができ、PSTNインターフェース230および/またはLANインターフェース240から受信された通信信号を処理し、処理された通信信号をRFサブシステム210に転送することができる。
各デジタル受信機モジュール222は、ゲートウェイ200とUT400との間の通信を管理するために使用される信号処理要素に対応し得る。RFトランシーバ212の受信チェーンのうちの1つが、複数のデジタル受信機モジュール222に入力信号を提供することができる。いくつかのデジタル受信機モジュール222が、所与の時間に処理されている衛星ビームおよび可能なダイバーシティモード信号のすべてを受け入れるために使用され得る。簡単にするために図示されていないが、各デジタル受信機モジュール222は、1つまたは複数のデジタルデータ受信機、サーチャ受信機、ならびにダイバーシティ合成器および復号器回路を含み得る。サーチャ受信機は、搬送波信号の適切なダイバーシティモードを探索するために使用されることがあり、パイロット信号(または他の比較的固定されたパターンの強い信号)を探索するために使用されることがある。
デジタル送信機モジュール224は、衛星300を介してUT400に送信されるべき信号を処理することができる。簡単にするために図示されていないが、各デジタル送信機モジュール224は、送信のためにデータを変調する送信変調器を含み得る。各送信変調器の送信電力は、(1)干渉低減およびリソース割振りのために最小レベルの電力を適用し、(2)送信経路内の減衰および他の経路転送特性を補償するのに必要なときに適切なレベルの電力を適用することができる、対応するデジタル送信電力コントローラ(簡単にするために図示されていない)によって制御され得る。
デジタル受信機モジュール222、デジタル送信機モジュール224、およびベースバンドプロセッサ226に結合される制御プロセッサ228は、限定はされないが、信号処理、タイミング信号生成、電力制御、ハンドオフ制御、ダイバーシティ合成、およびシステムインターフェースなどの機能をもたらすためにコマンド信号および制御信号を提供することができる。
制御プロセッサ228は、パイロットの生成および電力、同期、ならびにページングチャネル信号およびその送信電力コントローラへの結合(簡単にするために図示されていない)も制御し得る。パイロットチャネルは、データによって変調されない信号であり、反復的な変化しないパターンまたは変動しないフレーム構造タイプ(パターン)またはトーンタイプの入力を使用し得る。たとえば、パイロット信号のためのチャネルを形成するために使用される直交関数は一般に、すべて1もしくはすべて0などの定数値を、または1と0が散在する構造化されたパターンなどのよく知られている反復的なパターンを有する。
ベースバンドプロセッサ226は、当技術分野においてよく知られているので、本明細書では詳細には説明されない。たとえば、ベースバンドプロセッサ226は、(限定はされないが)コーダ、データモデム、ならびにデジタルデータの切替えおよび記憶の構成要素などの、様々な既知の要素を含み得る。
PSTNインターフェース230は、図1に示されているように、直接、または追加のインフラストラクチャ106を通じて、外部PSTNに通信信号を提供し、外部PSTNから通信信号を受信することができる。PSTNインターフェース230は、当技術分野においてよく知られているので、本明細書では詳細には説明されない。他の実装形態の場合、PSTNインターフェース230は、省略されることがあり、または、ゲートウェイ200を地上ベースのネットワーク(たとえば、インターネット)に接続する任意の他の適切なインターフェースに置き換えられることがある。
LANインターフェース240は、外部LANに通信信号を提供し、外部LANから通信信号を受信することができる。たとえば、LANインターフェース240は、図1に示されているように、直接、または追加のインフラストラクチャ106を通じて、インターネット108に結合され得る。LANインターフェース240は当技術分野においてよく知られているので、本明細書では詳細には説明されない。
ゲートウェイインターフェース245は、図1の衛星通信システム100に関連する1つまたは複数の他のゲートウェイ(および/または、簡単にするために図示されていない、他の衛星通信システムに関連するゲートウェイ)に通信信号を提供し、これらのゲートウェイから通信信号を受信することができる。いくつかの実装形態の場合、ゲートウェイインターフェース245は、1つまたは複数の専用の通信回線またはチャネル(簡単にするために図示されていない)を介して他のゲートウェイと通信することができる。他の実装形態の場合、ゲートウェイインターフェース245は、PSTN110および/またはインターネット108(図1をも参照されたい)などの他のネットワークを使用して他のゲートウェイと通信することができる。少なくとも1つの実装形態の場合、ゲートウェイインターフェース245は、インフラストラクチャ106を介して他のゲートウェイと通信することができる。
全体的なゲートウェイ制御は、ゲートウェイコントローラ250によって行われ得る。ゲートウェイコントローラ250は、ゲートウェイ200による衛星300のリソースの利用を計画し、制御することができる。たとえば、ゲートウェイコントローラ250は、傾向を分析し、トラフィック計画を生成し、衛星リソースを割り振り、衛星位置を監視(または追跡)し、ゲートウェイ200および/または衛星300の性能を監視することができる。ゲートウェイコントローラ250は、衛星300の軌道を維持し、監視し、衛星使用情報をゲートウェイ200に中継し、衛星300の位置を追跡し、かつ/または衛星300の様々なチャネル設定を調整する、地上ベースの衛星コントローラ(簡単にするために図示されていない)にも結合され得る。
図2に示す例示的な実装形態の場合、ゲートウェイコントローラ250は、ローカル時間、周波数、および位置基準251を含み、このローカル時間、周波数、および位置基準251は、RFサブシステム210、デジタルサブシステム220、ならびに/またはインターフェース230、240、および245に、ローカル時間情報および周波数情報を提供することができる。時間情報および周波数情報は、ゲートウェイ200の様々な構成要素を互いに、および/または衛星300と同期するために使用され得る。ローカル時間、周波数、および位置基準251は、ゲートウェイ200の様々な構成要素に衛星300の位置情報(たとえば、エフェメリスデータ)を提供することもできる。さらに、図2ではゲートウェイコントローラ250内に含まれるものとして図示されているが、他の実装形態の場合、ローカル時間、周波数、および位置基準251は、ゲートウェイコントローラ250(ならびに/またはデジタルサブシステム220およびRFサブシステム210のうちの1つもしくは複数)に結合される別個のサブシステムであり得る。
簡単にするために図2には示されていないが、ゲートウェイコントローラ250はまた、ネットワーク制御センター(NCC)および/または衛星制御センター(SCC)に結合され得る。たとえば、ゲートウェイコントローラ250は、SCCが、たとえば衛星300からエフェメリスデータを取り出すために、衛星300と直接通信することを可能にし得る。ゲートウェイコントローラ250は、ゲートウェイコントローラ250が(たとえば、適切な衛星300に)そのアンテナ205のねらいを正しく定め、ビーム送信をスケジュールし、ハンドオーバを調整し、様々な他の周知の機能を実行することを可能にする(たとえば、SCCおよび/またはNCCからの)処理された情報を受信することもできる。
ゲートウェイコントローラ250は、1つもしくは複数のUTに競合ベースのリソースを割り振ることができ、かつ/または1つもしくは複数のUTに対するスケジュールされた戻りリンクリソースの許可を制御もしくは支援することができるUTリソースアロケータ252を含むか、あるいはUTリソースアロケータ252に関連付けられ得る。より詳細には、UTリソースアロケータ252は、複数のUTに競合ベースのリソースを割り振ることができ、たとえば、それによりUTは、UTに対するスケジュールされた戻りリンクリソースの許可の前に衛星300を介してゲートウェイ200にバッファリング済みデータを送信することができる。ゲートウェイ200は、競合ベースのリソース上でUTからバッファリング済みデータの第1の部分を受信し得る。いくつかの態様では、競合ベースのリソース上でのSANによるデータの受信は、スケジュールされた戻りリンクリソースの許可を求めるUTからの暗黙的スケジューリング要求としての働きをし得る。ゲートウェイ200はまた、競合ベースのリソース上でバッファステータス報告(BSR)を受信し得る。いくつかの態様では、UTリソースアロケータ252は、時間期間の終了後に競合ベースのリソースの割振りを中止または終了し得る。他の態様では、UTリソースアロケータ252は、UTに対するスケジュールされた戻りリンクリソースの許可に応答して、競合ベースのリソースの割振りを中止または終了し得る。
いくつかの実装形態の場合、UTリソースアロケータ252はまた、UTに対する戻りリンクリソースの1つまたは複数の許可をスケジュールするスケジューラ(簡単にするために図2に示されていない)を含み得る。スケジュールされた戻りリンクリソースの許可を受信すると、UTは、衛星システム100のスケジュールされた戻りリンクリソース上でバッファリング済みデータの第2の部分(たとえば、残存部分)を送信し得る。競合ベースのリソースの割振りが中止または終了された後、UTリソースアロケータ252はその後、たとえば、UTが衛星300を介してゲートウェイ200に送信する追加データを受信したときに、UTに競合ベースのリソースを割り振り得る。他の実装形態の場合、スケジューラは、ゲートウェイ200の他の適切な構成要素に含まれ得、かつ/またはSAN150(図1も参照されたい)の他の適切な構成要素内に含まれ得る。
図3は、例示のみを目的とする衛星300の例示的なブロック図である。特定の衛星構成は大幅に異なる場合があり、オンボード処理を含むことも含まないこともあることが諒解されよう。さらに、単一の衛星として図示されているが、衛星間通信を使用する2つ以上の衛星が、ゲートウェイ200とUT400との間の機能的接続を提供することができる。開示が、どの特定の衛星構成にも限定されず、ゲートウェイ200とUT400との間の機能的接続を提供できる任意の衛星または衛星の組合せが、本開示の範囲内と考えられ得ることが諒解されよう。一例では、衛星300は、順方向トランスポンダ310、戻りトランスポンダ320、発振器330、コントローラ340、順方向リンクアンテナ351〜352、および戻りリンクアンテナ361〜362を含むものとして示されている。順方向トランスポンダ310は、対応するチャネルまたは周波数帯内の通信信号を処理することができるが、第1の帯域フィルタ311(1)〜311(N)のそれぞれの1つ、第1のLNA312(1)〜312(N)のそれぞれの1つ、周波数変換器313(1)〜313(N)のそれぞれの1つ、第2のLNA314(1)〜314(N)のそれぞれの1つ、第2の帯域フィルタ315(1)〜315(N)のそれぞれの1つ、およびPA316(1)〜316(N)のそれぞれの1つを含むことができる。PA316(1)〜316(N)の各々は、図3に示されているように、アンテナ352(1)〜352(N)のそれぞれの1つに結合される。
それぞれの順方向経路FP(1)〜FP(N)の各々内で、第1の帯域フィルタ311は、それぞれの順方向経路FPのチャネルまたは周波数帯内の周波数を有する信号成分を通過させ、それぞれの順方向経路FPのチャネルまたは周波数帯の外部の周波数を有する信号成分をフィルタリングする。したがって、第1の帯域フィルタ311の通過帯域は、それぞれの順方向経路FPに関連するチャネルの幅に対応する。第1のLNA312は、受信された通信信号を、周波数変換器313による処理に適切なレベルまで増幅する。周波数変換器313は、それぞれの順方向経路FP内の通信信号の周波数を(たとえば、衛星300からUT400への送信に適切な周波数に)変換する。第2のLNA314は、周波数変換された通信信号を増幅し、第2の帯域フィルタ315は、関連するチャネル幅の外部の周波数を有する信号成分をフィルタリングする。PA316は、フィルタリングされた信号を、それぞれのアンテナ352を介するUT400への送信に適切な電力レベルまで増幅する。戻りトランスポンダ320は、N個の戻り経路RP(1)〜RP(N)を含むが、アンテナ361(1)〜361(N)を介して戻りサービスリンク302Rに沿ってUT400から通信信号を受信し、1つまたは複数のアンテナ362を介して戻りフィーダリンク301Rに沿ってゲートウェイ200に通信信号を送信する。戻り経路RP(1)〜RP(N)の各々は、対応するチャネルまたは周波数帯内の通信信号を処理することができるが、アンテナ361(1)〜361(N)のそれぞれの1つに結合され得、第1の帯域フィルタ321(1)〜321(N)のそれぞれの1つ、第1のLNA322(1)〜322(N)のそれぞれの1つ、周波数変換器323(1)〜323(N)のそれぞれの1つ、第2のLNA324(1)〜324(N)のそれぞれの1つ、および第2の帯域フィルタ325(1)〜325(N)のそれぞれの1つを含むことができる。
それぞれの戻り経路RP(1)〜RP(N)の各々内で、第1の帯域フィルタ321は、それぞれの戻り経路RPのチャネルまたは周波数帯内の周波数を有する信号成分を通過させ、それぞれの戻り経路RPのチャネルまたは周波数帯の外部の周波数を有する信号成分をフィルタリングする。したがって、第1の帯域フィルタ321の通過帯域は、いくつかの実装形態の場合、それぞれの戻り経路RPに関連するチャネルの幅に対応することができる。第1のLNA322は、すべての受信された通信信号を、周波数変換器323による処理に適切なレベルまで増幅する。周波数変換器323は、それぞれの戻り経路RP内の通信信号の周波数を(たとえば、衛星300からゲートウェイ200への送信に適切な周波数に)変換する。第2のLNA324は、周波数変換された通信信号を増幅し、第2の帯域フィルタ325は、関連するチャネル幅の外側の周波数を有する信号成分をフィルタリングする。戻り経路RP(1)〜RP(N)からの信号が合成され、PA326を介して1つまたは複数のアンテナ362に提供される。PA326は、合成された信号を、ゲートウェイ200への送信のために増幅する。
発振器330は、発振信号を生成する任意の適切な回路またはデバイスとすることができるが、順方向トランスポンダ310の周波数変換器313(1)〜313(N)に順方向局所発振器信号LO(F)を提供し、戻りトランスポンダ320の周波数変換器323(1)〜323(N)に戻り局所発振器信号LO(R)を提供する。たとえば、LO(F)信号は、ゲートウェイ200から衛星300への信号の送信に関連する周波数帯から、衛星300からUT400への信号の送信に関連する周波数帯へ、通信信号を変換するために、周波数変換器313(1)〜313(N)によって使用され得る。LO(R)信号は、UT400から衛星300への信号の送信に関連する周波数帯から、衛星300からゲートウェイ200への信号の送信に関連する周波数帯へ、通信信号を変換するために、周波数変換器323(1)〜323(N)によって使用され得る。
コントローラ340は、順方向トランスポンダ310、戻りトランスポンダ320、および発振器330に結合されるが、(限定はされないが)チャネル割振りを含む衛星300の様々な動作を制御することができる。一態様では、コントローラ340は、(簡単にするために図示されていない)プロセッサに結合されたメモリを含み得る。メモリは、プロセッサによって実行されたとき、(限定はされないが)図12〜図15に関して本明細書で説明する動作を含む動作を衛星300に実行させる命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、ハードドライブなどの1つまたは複数の不揮発性メモリ要素)を含み得る。
UT400または401において使用するトランシーバの例が、図4に示されている。図4では、少なくとも1つのアンテナ410が(たとえば、衛星300から)順方向リンク通信信号を受信するために設けられ、順方向リンク通信信号はアナログ受信機414に転送され、そこでダウンコンバートされ、増幅され、デジタル化される。同じアンテナが送信機能と受信機能の両方のために働くことを可能にするために、デュプレクサ要素412が使用されることが多い。代替的に、UTトランシーバは、異なる送信周波数および受信周波数における動作のために別々のアンテナを使用することができる。
アナログ受信機414によって出力されたデジタル通信信号は、少なくとも1つのデジタルデータ受信機416Aおよび少なくとも1つのサーチャ受信機418に転送される。当業者に明白であろうように、追加のデジタルデータ受信機416B〜416Nが、トランシーバの複雑さの許容可能なレベルに応じて、所望のレベルの信号ダイバーシティを得るために使用され得る。
少なくとも1つのユーザ端末制御プロセッサ420が、デジタルデータ受信機416A〜416Nおよびサーチャ受信機418に結合される。制御プロセッサ420は、機能の中でもとりわけ、基本的な信号処理、タイミング、電力およびハンドオフの制御または協調、ならびに信号搬送波のために使用される周波数の選択を行う。制御プロセッサ420によって実行され得る別の基本的な制御機能は、様々な信号波形を処理するために使用されるべき機能の選択または操作である。制御プロセッサ420による信号処理は、相対信号強度の判定および様々な関係する信号パラメータの計算を含むことができる。タイミングおよび周波数などの信号パラメータのそのような計算は、測定における効率もしくは速度の向上、または制御処理リソースの割振りの改善をもたらすための、追加のまたは別個の専用回路の使用を含むことができる。
デジタルデータ受信機416A〜416Nの出力は、ユーザ端末内のデジタルベースバンド回路422に結合される。デジタルベースバンド回路422は、たとえば、図1に示すように、UE500との間で情報を転送するために使用される処理要素および提示要素を備える。図4を参照すると、ダイバーシティ信号処理が利用される場合、デジタルベースバンド回路422は、ダイバーシティ合成器および復号器を備え得る。これらの要素の一部は、制御プロセッサ420の制御の下でまたは制御プロセッサ420と通信して動作することもできる。
音声または他のデータが、ユーザ端末から発する出力メッセージまたは通信信号として準備されるとき、デジタルベースバンド回路422は、送信のために所望のデータを受信し、記憶し、処理し、別様に準備するために使用される。デジタルベースバンド回路422は、制御プロセッサ420の制御下で動作する送信変調器426に、このデータを提供する。送信変調器426の出力は、電力コントローラ428に転送され、電力コントローラ428は、アンテナ410から衛星(たとえば、衛星300)への出力信号の最終的な送信のために、送信電力増幅器430に対する出力電力制御を行う。
図4において、UTトランシーバは、制御プロセッサ420に関連するメモリ432も含む。メモリ432は、制御プロセッサ420による実行のための命令、ならびに制御プロセッサ420による処理のためのデータを含み得る。
図4に示す例では、UT400は、オプションのローカル時間、周波数、および位置基準434(たとえば、GPS受信機)をも含み、ローカル時間、周波数、および/または位置基準434は、たとえばUT400の時間および周波数の同期化を含む様々な適用例のために制御プロセッサ420にローカル時間情報、周波数情報、および/または位置情報を提供する。
デジタルデータ受信機416A〜Nおよびサーチャ受信機418は、特定の信号を復調および追跡するために、信号相関要素を用いて構成される。サーチャ受信機418は、パイロット信号または他の比較的固定されたパターンの強い信号を探索するために使用され、デジタルデータ受信機416A〜Nは、検出されたパイロット信号に関連する他の信号を復調するために使用される。しかしながら、デジタルデータ受信機416は、信号雑音に対する信号チップエネルギーの比率を適切に決定し、パイロット信号強度を策定するために、取得の後にパイロット信号を追跡することを担い得る。したがって、これらのユニットの出力は、パイロット信号または他の信号のエネルギーまたは周波数を決定するために監視され得る。これらの受信機は、復調される信号に関して現在の周波数情報およびタイミング情報を制御プロセッサ420に提供するために監視され得る周波数追跡要素も利用する。
制御プロセッサ420は、受信された信号が、同じ周波数帯にスケーリングされるときに発振器周波数からどの程度までオフセットされるかを判定するために、そのような情報を適宜に使用し得る。この情報ならびに周波数誤差および周波数シフトに関する他の情報は、望みに応じてストレージ要素またはメモリ要素432に記憶され得る。
制御プロセッサ420は、UT400と1つまたは複数のUEとの間の通信を可能にするために、UEインターフェース回路450にも結合され得る。UEインターフェース回路450は、様々なUE構成との通信のために望み通りに構成され得るので、サポートされる様々なUEと通信するために利用される様々な通信技術に応じて、様々なトランシーバおよび関連する構成要素を含み得る。たとえば、UEインターフェース回路450は、1つまたは複数のアンテナ、ワイドエリアネットワーク(WAN)トランシーバ、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)トランシーバ、ローカルエリアネットワーク(LAN)インターフェース、公衆交換電話網(PSTN)インターフェース、および/またはUT400と通信している1つもしくは複数のUEと通信するように構成された他の既知の通信技術を含むことができる。
図1に関して上記で説明したように、UTリソースコントローラ421は、UT400が、スケジュールされたRLリソースに関する許可を受信する前に、時間期間中に衛星システム100の競合ベースのリソースを使用して、衛星を介してゲートウェイにバッファリング済みデータを送信することを可能にし得る。UTリソースコントローラ421はまた、UT400が、時間期間中に競合ベースのリソース上でバッファステータス報告を送信することを可能にし得る。いくつかの実装形態の場合、UTリソースコントローラ421はUT400に、(たとえば、時間期間の終了後またはUTに対するスケジュールされたRLリソースの許可に伴い)競合ベースのリソース上でのデータ送信を終了させ得る。スケジュールされたRLリソースの許可を受信すると、UTリソースコントローラ421は、UT400がSAN150によって許可されたスケジュールされたRLリソース上で、衛星300を介して、ゲートウェイ200または201にバッファリング済みデータの追加部分を送信することを可能にし得る。いくつかの態様では、UTリソースコントローラ421は、たとえば、図4に示すように、制御プロセッサ420内に含まれるか、または制御プロセッサ420に関連付けられ得る。他の態様では、UTリソースコントローラ421は、UT400の任意の他の適切な構成要素内に含まれるか、または当該構成要素に関連付けられ得る。
図5は、UE500の例を示すブロック図であり、図1のUE501にもあてはまり得る。図5に示すUE500は、たとえば、モバイルデバイス、ハンドヘルドコンピュータ、タブレット、ウェアラブルデバイス、スマートウォッチ、またはユーザと対話することが可能な任意のタイプのデバイスであり得る。さらに、UEは、様々な最終的なエンドユーザデバイスおよび/または様々なパブリックネットワークもしくはプライベートネットワークへの接続性を提供するネットワーク側デバイスであり得る。図5に示す例では、UE500は、LANインターフェース502、1つまたは複数のアンテナ504、ワイドエリアネットワーク(WAN)トランシーバ506、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)トランシーバ508、および衛星測位システム(SPS)受信機510を備え得る。SPS受信機510は、全地球測位システム(GPS)、GLONASSおよび/または任意の他の全地球衛星もしくは地域衛星ベースの測位システムに適合し得る。代替の態様では、UE500は、たとえば、LANインターフェース502、WANトランシーバ506、および/またはSPS受信機510を伴ってまたは伴わずに、Wi-FiトランシーバなどのWLANトランシーバ508を含み得る。さらに、UE500は、LANインターフェース502、WANトランシーバ506、WLANトランシーバ508、および/またはSPS受信機510を伴ってまたは伴わずに、Bluetooth(登録商標)、ZigBee、および他の既知の技術などの追加のトランシーバを含み得る。したがって、UE500に関して図示された要素は、単に例示的な構成として提供されており、本明細書で開示する様々な態様によるUEの構成を限定することを意図するものではない。
図5に示す例では、プロセッサ512は、LANインターフェース502、WANトランシーバ506、WLANトランシーバ508およびSPS受信機510に接続される。任意選択で、動きセンサー514および他のセンサーも、プロセッサ512に結合され得る。
メモリ516がプロセッサ512に接続される。一態様では、メモリ516は、図1に示すように、UT400に送信され、かつ/またはUT400から受信され得るデータ518を含み得る。図5を参照すると、メモリ516は、たとえば、UT400と通信するためのプロセスステップを実行するためにプロセッサ512によって実行されるべき、記憶された命令520も含み得る。さらに、UE500は、ユーザインターフェース522をも含むことができ、ユーザインターフェース522は、たとえば光、音、または触覚の入力または出力を介してプロセッサ512の入力または出力をユーザにインターフェースするためのハードウェアおよびソフトウェアを含むことができる。図5に示す例では、UE500は、ユーザインターフェース522に接続されたマイクロホン/スピーカー524、キーパッド526、およびディスプレイ528を含む。代替的に、ユーザの触覚の入力または出力が、たとえばタッチスクリーンディスプレイを使用することによってディスプレイ528に統合され得る。やはり、図5に示す要素は、本明細書で開示するUEの構成を限定することを意図するものではなく、UE500に含まれる要素は、デバイスの最終用途およびシステムエンジニアの設計選択に基づいて変化することが諒解されよう。
さらに、UE500は、たとえば、図1に示すように、UT400と通信しているがUT400とは別個の、モバイルデバイスまたは外部ネットワーク側デバイスなどのユーザデバイスであり得る。代替的に、UE500およびUT400は、単一の物理デバイスの一体部分であり得る。
上述のように、GSO衛星は、地球の表面から約35,000kmの上空にある静止軌道に展開され、地球自体の角速度で赤道軌道において地球の周りを回転する。対照的に、NGSO衛星は、非静止軌道に展開され、(たとえば、GSO衛星と比較して)比較的低い高度で地球の表面の様々な経路の上で地球の周りを回転する。
たとえば、図6は、地球630の周りの軌道にあるNGSO衛星300A〜300Hの第1のコンスタレーション610およびGSO衛星621A〜621Dの第2のコンスタレーション620を示す図600を示す。8つのNGSO衛星300A〜300Hのみを含むものとして図6に示されているが、第1のコンスタレーション610は、たとえば、世界規模の衛星カバレージを提供するために、任意の適切な数のNGSO衛星を含み得る。いくつかの実装形態の場合、第1のコンスタレーション610は、600個から900個の間のNGSO衛星を含み得る。同様に、4つのGSO衛星621A〜621Dのみを含むものとして図6に示されているが、第2のコンスタレーション620は、たとえば、世界規模の衛星カバレージを提供するために、任意の適切な数のGSO衛星を含み得る。さらに、簡単にするために図6には示されていないが、GSO衛星の1つもしくは複数の他のコンスタレーションおよび/またはNGSO衛星の1つもしくは複数の他のコンスタレーションが地球630の上の軌道にあってよい。
第1のコンスタレーション610は、以下ではNGSO衛星コンスタレーション610と呼ばれることがあり、地球630上のすべてではないとしても大半のエリアに第1の衛星サービスを提供し得る。第2のコンスタレーション620は、以下ではGSO衛星コンスタレーション620と呼ばれることがあり、地球630の大部分に第2の衛星サービスを提供し得る。第1の衛星サービスは、第2の衛星サービスとは異なることがある。いくつかの態様の場合、NGSO衛星コンスタレーション610によって提供される第1の衛星サービスは、グローバルなブロードバンドインターネットサービスに対応することができ、GSO衛星コンスタレーション620によって提供される第2の衛星サービスは、衛星ベースのブロードキャスト(たとえば、テレビジョン)サービスに対応することができる。さらに、少なくともいくつかの実装形態の場合、NGSO衛星300A〜300Hの各々は、図1および図3の衛星300の一例であり得る。
NGSO衛星300A〜300Hは、任意の適切な数の非静止軌道面(簡単にするために図示されていない)において地球630を周回することができ、軌道面の各々は、複数のNGSO衛星(たとえば、NGSO衛星300A〜300Hのうちの1つまたは複数など)を含み得る。非静止軌道面は、たとえば、極軌道パターンおよび/またはWalker軌道パターンを含み得る。したがって、地球630上の静止観測器にとっては、NGSO衛星300A〜300Hは、地球の表面にわたる複数の異なる経路で空中を迅速に移動するように見え、NGSO衛星300A〜300Hの各々は、地球の表面にわたる対応する経路に対するカバレージを提供する。
対照的に、GSO衛星621A〜621Dは、地球630の周りの静止軌道にあることがあり、したがって、地球630上の静止観測器にとっては、地球の赤道631の上に配置された空の固定位置で動かないように見える場合がある。GSO衛星621A〜621Dの各々は、地球630上の対応するGSO地上局に対する比較的固定した見通し線を維持する。たとえば、GSO衛星621Bは、GSO地上局625に対する比較的固定した見通し線を維持するものとして図6に示されている。地球630の表面上の所与の地点では、空に位置の円弧がある場合があり、その円弧に沿ってGSO衛星621A〜621Dが配置され得ることに留意されたい。GSO衛星位置のこの円弧は、本明細書ではGSO円弧640と呼ばれることがある。GSO地上局(たとえば、GSO地上局625など)の受信エリアは、通常は固定した方位および固定したビーム幅(ITU仕様によって定義されたビーム幅など)のアンテナパターンによって定義され得る。たとえば、GSO地上局625は、GSO衛星621Bに向かってビーム626を送信するものとして示されている。
いくつかの態様では、NGSO衛星300A〜300Hの各々は、図1のUT400などのユーザ端末に対する、かつ/または図1のゲートウェイ200などのゲートウェイに対する高速順方向リンク(たとえば、ダウンリンク)を提供するためのいくつかの指向性アンテナを含み得る。高利得指向性アンテナは、(オムニ指向性アンテナに関連する比較的広いビーム幅と比較して)比較的狭いビーム幅に放射を集中させることによって、オムニ指向性アンテナよりも高いデータレートを達成し、干渉を受けにくい。たとえば、図6に示すように、NGSO衛星300Aから送信されるビーム612Aによって提供されるカバレージエリア613Aは、GSO衛星621Aから送信されるビーム622Aによって提供されるカバレージエリア623Aと比較して比較的小さい。
NGSO衛星300A〜300Hは比較的迅速に(たとえば、地球低軌道(LEO)衛星の場合は約90分ごとに)地球630の周りを回転するので、それらの位置は地球630上の固定場所に対して迅速に変化する。地球の表面の広いエリアにわたるカバレージを提供するために(たとえば、米国全体にわたってインターネットサービスを提供するために)、NGSO衛星300A〜300Hの各々は、地球の表面にわたる対応する経路に対するカバレージを提供し得る。たとえば、NGSO衛星300A〜300Hは、それぞれ任意の数のビームを送信することができ、ビームのうちの1つまたは複数は、地球の表面上の重複する領域に向けられ得る。本明細書で使用する、衛星のフットプリントは、中にあるすべてのUTが(最小仰角を上回る)衛星と通信することができる(地球上の)表面エリアである。衛星の(たとえば、対応するアンテナから)送信されたビームによってカバーされるエリアは、本明細書ではビームカバレージエリアと呼ばれる。したがって、衛星のフットプリントは、衛星から送信されたいくつかのビームによって提供されるいくつかのビームカバレージエリアによって定義され得る。
図7は、いくつか(N個)のビーム710(1)〜710(N)をそれぞれの数(N個)のアンテナ352(1)〜352(N)から送信する衛星300を示す図700を示す。また図3を参照すると、アンテナ352(1)〜352(N)の各々は、衛星300の順方向トランスポンダ310における対応する順方向経路(FP)に結合され得る。ビーム710(1)〜710(N)の各々は、衛星300から地球上のビームのカバレージエリア内に位置する1つまたは複数のユーザ端末(たとえば、図4のUT400)にデータを送信するために使用され得る。したがって、いくつかの態様では、ビーム710(1)〜710(N)は、衛星300といくつかのUT400との間の順方向サービスリンクを表し得る。図7の例示的な図700の場合、ビーム710(1)〜710(N)は、地球630上の、それぞれカバレージエリア720(1)〜720(N)を提供するものとしてとして示されている。合わせて、それぞれのビーム710(1)〜710(N)によって提供されるカバレージエリア720(1)〜720(N)が衛星300のフットプリントを定義し得る。
カバレージエリア720(1)〜720(N)の各々は、衛星のフットプリントの全幅にわたり得る。いくつかの実装形態では、カバレージエリア720(1)〜720(N)は、他の適切な形状、サイズ、および/または方位を有し得る。さらに、少なくともいくつかの実装形態の場合、NGSO衛星コンスタレーション610におけるすべての衛星300が実質的に同様のフットプリントを有し得る。ビーム710(1)〜710(N)の各々は、衛星300のそれぞれの通信チャネルとして作用する。衛星300が地球630の表面上にあるユーザ端末の上を通過する中、(たとえば、ユーザ端末によって測定される)所与のビームのチャネル品質が悪化し得る一方で、異なるビームのチャネル品質は改善し得る。したがって、ユーザ端末の通信チャネルをあるビームから別のビームに周期的に切り替える必要があり得る。このプロセスは、本明細書では「ビーム間ハンドオーバ」と呼ばれ得る。
カバレージエリア720(1)〜720(N)の隣接するペアは、たとえば、ビーム710(1)〜710(N)によって提供されるフットプリントが最小カバレージギャップを有し得るように、互いに接触および/または重複し得る。図7の例では、ビーム710(1)および710(2)の交差が重複領域730を形成する。衛星300の移動に基づいて、第1の時間にカバレージエリア720(1)内にのみ(たとえば、重複領域730の外に)位置するユーザ端末が、最終的に第2の時間に重複領域730内に入り得る。ユーザ端末は、重複領域730内にあるとき、ビーム710(1)またはビーム710(2)を使用して衛星300と通信することが可能であり得る。衛星の軌道のある地点では、ビーム710(2)のチャネル品質がビーム710(1)のチャネル品質を上回るので、現在のビーム710(1)(たとえば、「ソースビーム」)から新しいビーム710(2)(たとえば、「ターゲットビーム」)へのビーム間ハンドオーバが促される。たとえば、(たとえば、ユーザ端末がその後、ソースビーム710(1)のカバレージエリア720(1)よりも顕著にターゲットビーム710(2)のカバレージエリア720(2)内に位置するように)ユーザ端末が切替えしきい値740を越えるときに、ビーム間ハンドオーバがトリガされ得る。
衛星300は、地球630の表面上のネットワークコントローラ(たとえば、図1のSAN150)によって制御され得る。より詳細には、各ビーム710(1)〜710(N)は、ネットワークコントローラ内に設けられているか、またはさもなければネットワークコントローラに関連するそれぞれのスケジューラによって、管理および/または制御され得る。ビーム間ハンドオーバ中に、ソースビームのスケジューラはターゲットビームのスケジューラに、ユーザ端末との通信を引き渡す。ネットワークコントローラおよびユーザ端末はこの動作を、たとえば、ビーム移行テーブルに指定されたタイムラインに基づいて、同期的に実行し得る。
また図1を参照すると、(たとえば、戻りリンク上で)衛星300を介してUT400からSAN150に信号を送信することに関連する伝搬遅延は、20ミリ秒(ms)程度であり得、(たとえば、順方向リンク上で)衛星300を介してSAN150からUT400に信号を送信することに関連する伝搬遅延は、20ms程度であり得る。したがって、衛星システム100の1つの例示的な実装形態の場合、衛星300を介するUT400とSAN150との間の信号交換の往復時間(RTT)は、約40msであり得る。さらに、UT400およびSAN150は約6msの総合処理遅延(たとえば、ターンアラウンド時間)を有することがあり、SAN150内のまたはSAN150に関連するスケジューラが数ミリ秒の処理遅延を有することもある。したがって、UT400が衛星300を介してSAN150に信号を送信する時間からUT400が衛星300を介してSAN150から応答を受信する時間の間に約47ms(またはそれ以上)の遅延があり得る。この遅延は、以下では「RTT遅延」と呼ばれることがある。
UT400が(たとえば、UT400に関連する1つまたは複数のUE500から)ゲートウェイ200に送信するデータを受信したとき、UT400は、衛星300を介してゲートウェイ200にデータを送信するために戻りリンクリソースが利用可能になるまで、送信バッファにデータを記憶し得る。いくつかの態様では、データがUT400の送信バッファに記憶されるとき、スケジューリング要求(SR)および/またはバッファステータス報告(BSR)がトリガされ得る。UT400は、規則的な間隔で発生し得るSR機会中にスケジューリング要求を送信し得る。たとえば、SR機会が40msごとに発生する実装形態の場合、UT400は、スケジューリング要求がトリガされた後、スケジューリング要求の送信で最大40ms遅延し得る。この遅延は、以下では「SR機会遅延」と呼ばれることがある。次のSR機会が発生したとき、UT400はSAN150にスケジューリング要求を送信し得る。それに応答して、SAN150は、たとえば、UT400にスケジューリング許可を送信することによって、UT400に対して動的にスケジュールされた戻りリンクリソースを許可し得る。スケジューリング許可を受信すると、UT400は、SAN150によって許可された戻りリンクリソースを使用してバッファリング済みデータを送信し得る。
たとえば、図8Aは、ネットワークコントローラによって許可された戻りリンクリソースを使用して、衛星を介してUTからネットワークコントローラにデータを送信するための例示的な動作800Aを示すタイミング図を示す。本明細書での説明の目的で、ネットワークコントローラは図1のSAN150に対応することができ、ユーザ端末(UT)は図4のUT400に対応することができる。時間t0において、データ(たとえば、いくつかの新しいパケット)がUTに到着する。データは、UTに関連するいくつかのUE500から受信されることがあり、UTの送信バッファに記憶され得る。いくつかの態様では、UTの送信バッファにデータを記憶することで、時間t1においてスケジューリング要求および/またはBSRがトリガされ得る。図8Aの例では、次のSR機会は時間t2までなく、したがってUTは、時間t2までSANにスケジューリング要求を送信することはない。時間t1からt2の間の時間期間は、図8AではSR機会遅延として示されている。
時間t2において、SR機会が発生し、UTはSANにスケジューリング要求を送信する。スケジューリング要求はUTによって、衛星システム100の動的にスケジュールされた戻りリンクリソースの許可を要求するために使用され得る。上述のように、これは、UTが送信の準備ができているバッファリング済みデータを有するが、衛星システム100の物理戻りリンク共有チャネル(PRSCH)を使用するためのリソース許可を有しないときに発生し得る。いくつかの態様では、スケジューリング要求は、衛星システム100の物理戻りリンク制御チャネル(PRCCH)上で送信され得る。
時間t3において、SANはスケジューリング要求を受信し、処理遅延の後、時間t4においてUTに戻りリンクリソースに関する許可(RT許可)を送信する。UTは時間t5においてRL許可を受信し、処理遅延の後、時間t6においてPRSCHの許可されたリソース上で衛星300を介してSANにバッファリング済みデータを送信し始める。
SANは時間t7において送信済みデータを受信することができ、処理遅延の後、時間t8においてUTに肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)のいずれかを送信し得る。ACKは、SANが送信済みデータを受信し復号したことを示し得る一方、NACKは、SANが送信済みデータのすべてを受信または復号してはいないことを示す。UTは、時間t9においてACK/NACKを受信し得る。
図8Aの例に示すように、UTが送信データを受信する時間(時間t0)からUTが許可された戻りリンクリソース上でSANにデータを送信する時間(時間t6)の間の総遅延は、SR機会遅延とRTT遅延との和であり得る。最大SR機会遅延が約40msであり、RTT遅延が約47msである実装形態の場合、総UT送信遅延は約97ms(またはそれ以上)であり得る。
人間は約100msの伝搬遅延を知覚し得るので、約97ms(またはそれ以上)のUT送信遅延は、たとえば、送信データが音声またはビデオデータなどのリアルタイムデータであるときに、許容できないユーザエクスペリエンスを生じさせ得る。したがって、衛星システム100に関連するUT送信遅延を低減する必要がある。
以下でより詳細に説明するように、例示的な実装形態は、SANから戻りリンクリソース(たとえば、PRSCHリソース)のスケジュールされた許可をUTが待つ間にUTが衛星システム100の競合ベースのリソース上でバッファリング済みデータを送信することを可能にすることによって、UT送信遅延を低減し得る。このようにして、UTは、SANからRL許可を受信する前に衛星300を介してSANにバッファリング済みデータを送信し始めることができ、ひいては、図8Aに関して上記で説明したUT送信遅延を大幅に低減すること(およびそれによってユーザエクスペリエンスを改善すること)ができる。
図8Bは、例示的な実装形態による、UTからネットワークコントローラにデータを送信するための例示的な動作800Bを示すタイミング図を示す。本明細書での説明の目的で、ネットワークコントローラは図1のSAN150に対応することができ、ユーザ端末(UT)は図4のUT400に対応することができる。時間t0において、データ(たとえば、いくつかの新しいパケット)がUTに到着する。データは、UTに関連するいくつかのUE500から受信されることがあり、UTの送信バッファに記憶され得る。いくつかの態様では、UTの送信バッファにデータを記憶することで、バッファステータス報告(BSR)の生成がトリガされ得、かつ/またはスケジューリング要求(SR)の生成がトリガされ得る。図8Bの例では、次のSR機会は時間t4までないので、UTは、時間t4までSANにPRCCH上でスケジューリング要求を送信することはない(ただし、他の実装形態の場合、SR機会は、図8Bに示すものとは異なる時間に発生し得る)。
例示的な実装形態によれば、SANは、たとえば、UTが衛星システムのスケジュールされた戻りリンクリソースに関する許可を受信する前に衛星300を介してSANに競合ベースのリソース上で戻りリンクデータを送信し始めることができるように、UTに競合ベースのリソースを割り振り得る。いくつかの実装形態の場合、SAN内に含まれるか、またはSANに関連する無線コントローラ回路(RRC)が、競合ベースのリソースの一部としてUTにとって利用可能な数および/またはサイズのリソースブロックを割り振ることができ、競合ベースのリソース上でデータを送信するときにUTによって使用されるべき変調およびコーディング方式(MCS)を選択することができる。いくつかの態様では、SANは、物理順方向リンク制御チャネル(PFCCH)を使用してUTに競合ベースのリソースの許可を送信することによって、UTに割り振られた競合ベースのリソースをアクティブ化し得る。PFCCHは、競合ベースのリソースとは無関係であり得る(たとえば、PFCCHは、競合ベースのリソースに関連するリソースブロックとは時間、周波数、および/またはサイズが異なるリソースブロックを含み得る)。いくつかの態様では、PFCCH許可は、競合ベースのリソースの割り振られたリソースブロックのサイズおよび場所、競合ベースのリソースの割り振られたリソースブロックのMCS、ならびに/またはUTがRLデータ送信に競合ベースのリソースを使用し得る時間期間を識別し得る。他の態様では、PFCCH上で送信された信号が、たとえば、UTが競合ベースのリソースに関連するリソースブロックとは無関係なリソースブロックを使用して衛星300を介してSANに制御信号を周期的に送信し得る専用物理戻りリンク制御チャネル(PRCCH)の利用可能性を示すこともある。
したがって、本明細書で開示する少なくともいくつかの実装形態の場合、SANは、衛星システムの地上部分における各UTのための競合ベースのリソースを構成し得る。一例では、SANは、各UTに(もしくはUTの各グループに)1つもしくは複数の特定のリソースブロックを割り振ることができ、かつ/またはUT(もしくはUTのグループ)が競合ベースのリソースの割り振られたリソースブロックを使用し得るいくつかの時間間隔を示すことができる。別の例では、競合ベースのリソースに関連するリソースブロックがUTのいくつか(N個)のグループの間で共有されるとき、UTの各グループは、衛星を介するSANへのデータ送信のために競合ベースのリソースのN番目ごとのサブフレームを共有し得る。いくつかの態様では、SANは、UT(またはUTのグループ)が競合ベースのリソースを使用してデータを送信し得るサブフレームを示し得る。
いくつかの実装形態の場合、UTに割り振られた競合ベースのリソースがSANによって(たとえば、PFCCH上でUTに送信されたアクティベーション信号に基づいて)アクティブ化されると、UTは、「オントリガ」に基づいて、競合ベースのリソースの割り振られたリソースブロック上でデータを送信し始め得る。たとえば、UTにおいて待ち行列に入れられたデータがバッファステータス報告(BSR)の生成をトリガし、UTが衛星システムのスケジュールされた戻りリンクリソースに関する許可を受信していない場合、UTは、競合ベースのリソースの割り振られたリソースブロックを使用して、待ち行列に入れられたデータを送信し始め得る。したがって、いくつかの態様では、BSRの生成をトリガすることは、UTに割り振られSANによってアクティブ化された競合ベースのリソースの「オントリガ」として作用し得る。逆に、BSRがトリガされたときに、スケジュールされたRLリソースがUTにとって利用可能である(たとえば、UTがPRSCHリソースに関する許可を受信している)場合、UTは、スケジュールされたRLリソースを使用してバッファリング済みデータを送信し得る。この場合、BSRが競合ベースのリソースのオントリガとして作用しないことがある。
したがって、図8Aの例示的な動作800Aとは対照的に、図8Bの例示的な動作800Bは、UTがUTに対してスケジュールされた戻りリンクリソースを許可する明示的な許可メッセージをSANから受信せずに、競合ベースのリソース上で衛星300を介してSANにデータを送信し始めることを可能にし得る。さらに、UTは、たとえば、図8Bに示すように、競合ベースのリソースを使用してSANにBSRを送信し得る。いくつかの態様では、SANはUTに(または図8BのUTを含むUTのグループに)、衛星を介してSANにバッファリング済みデータを送信するために競合ベースのリソースの1つまたは複数の第1のリソースブロックを割り振ることができ、別のUTに(またはUTの別のグループに)、衛星を介してSANにBSRを送信するために競合ベースのリソースの1つまたは複数の第2のリソースブロックを割り振ることができる。競合ベースのリソースの1つまたは複数の第1のリソースブロックは、競合ベースのリソースの1つまたは複数の第2のリソースブロックに直交することができ、たとえば、それにより、UTのあるグループが競合ベースのリソースの第1のリソースブロックを使用してデータを送信することができる一方で、UTの別のグループが競合ベースのリソースの第2のリソースブロックを使用してデータを同時に送信することができる。
図8Bに示すように、SANは、時間t0の前にPFCCH上で許可を送信することによって、競合ベースのリソースをアクティブ化し得る。上記で説明したように、PFCCH許可は、UTに割り振られたリソースブロックのサイズ、場所、およびMCSを構成することができ、UTが競合ベースのリソース上でRLデータを送信し得るいくつかの送信時機または機会を示し得る。図8Bの例では、PFCCH許可はUTに、衛星にRLデータを送信するために4番目ごとのサブフレーム(たとえば、サブフレームn、サブフレームn+4、サブフレームn+8、サブフレームn+12、およびサブフレームn+16)を割り振る。他の実装形態の場合、PFCCH許可は、UTに異なる数のサブフレームを割り振ること、および/または(たとえば、UTに8番目ごとのサブフレームを割り振ることによって、UTに10番目ごとのサブフレームを割り振ることによって、など)UTに割り振られたサブフレーム間に異なる間隔を構成することができる。いくつかの態様では、SANは、PFCCH上でUTに解放信号を送信すること(簡単にするために図示されていない)によって、競合ベースのリソースを解放または非アクティブ化することができる。
上述のように、UTにおける新しいデータパケットの到着により、BSRの生成がトリガされ得る。図8Bの例では、BSRは、時間t1において衛星に送信するようにトリガされ得、これはUTに割り振られた第1のサブフレーム(サブフレームn)に対応する。具体的には、時間t1において、UTは、衛星システム100の競合ベースのリソースのサブフレームn上で衛星300を介してSANにバッファリング済みデータの第1の部分(たとえば、バッファリング済みデータの第1の部分の第1のサブセット)およびBSRを送信し始め得る。いくつかの態様では、UTは、図8Bの例に示すように、時間t1においてRLデータ送信のためにUTに割り振られた競合ベースのリソースの第1のサブフレームに基づいて、競合ベースのリソースタイマーを開始し得る。他の態様では、UTは、(たとえば、時間t0の直後に)BSRのトリガまたは生成に応答して競合ベースのリソースタイマーを開始し得る。競合ベースのリソースタイマーは、UTが衛星システムの競合ベースのリソース上でRLデータを送信し得る時間期間820を定義するために使用され得る。
時間t2において、SANは、UTから送信されたサブフレームn中でRLデータおよびBSRを受信し得る。いくつかの態様では、RLデータおよび/またはBSRの受信は、UTがSANに送信するバッファリング済みデータを有することをSANに知らせる暗黙的スケジューリング要求(SR)として作用し得る。このようにすると、UTは、SANに別個のSRを送信する必要がなくてよい。暗黙的SRに応答して、SANは、UTに対する衛星システムのRLリソースの許可をスケジュールし得る。
UTは、PFCCH許可によって示された後続送信機会中にSANにバッファリング済みデータの第1の部分のサブセットを送信し続け得る。より詳細には、図8Bに示す例では、UTは、時間t2において第2のサブフレーム(サブフレームn+4)中で第1のデータ部分の第2のサブセットを送信することができ、時間t3において第3のサブフレーム(サブフレームn+8)中で第1のデータ部分の第3のサブセットを送信することができ、時間t4において第4のサブフレーム(サブフレームn+12)中で第1のデータ部分の第4のサブセットを送信することができ、時間t5において第5のサブフレーム(サブフレームn+16)中で第1のデータ部分の第5のサブセットを送信することができる。このプロセスは、競合ベースのリソースタイマーが終了するか、またはUTがSANからスケジュールされた戻りリンクリソースの許可を受信するまで継続し得る(たとえば、その場合にUTは、時間tamにおいて第mのサブフレーム中で第1のデータ部分の第mのサブセットを送信することができ、「m」が1以上の整数である)。
SANは、時間t3においてサブフレームn+4中で第1のデータ部分の第2のサブセットを受信することができ、時間t4においてサブフレームn+8中で第1のデータ部分の第3のサブセットを受信することができ、時間t5においてサブフレームn+12中で第1のデータ部分の第4のサブセットを受信することができ、時間t6においてサブフレームn+16中で第1のデータ部分の第5のサブセットを受信することができる。図8Bに示すように、サブフレームn、サブフレームn+4、サブフレームn+8、およびサブフレームn+12中でUTによって送信されたRLデータは、SANによって正しく受信される。一方、サブフレームn+16中でUTによって送信されたRLデータは、たとえば、競合ベースのリソース上での衝突に起因して、SANによる受信にエラーがある。それに応答して、SANは、以下でより詳細に説明するように、UTのうちのどれがサブフレームn+16中でRLデータを送信したかを識別することができ、識別されたUTにRLデータを再送信するよう命令することができる。
簡単にするために図8Bには示されていないが、UTは、スケジュールされたRLリソースのPRCCH(または別の専用チャネル)を使用して、時間期間820中にSANにSRを送信し得る。いくつかの実装形態の場合、SRおよび他の制御情報がUTによって送信され得る専用リソース(たとえば、PRCCH)は、たとえば、SANによって選択された周期で発生し得る。専用リソースは、時間期間820の選択された間隔中に発生するようにスケジュールされ得る一方、時間期間820のすべての他の(たとえば、選択されていない)間隔は、競合ベースのリソース上でのデータ送信に使用され得る。いくつかの態様では、PRCCHは、競合ベースのリソースのサブフレームの選択されたペアの間でUTに割り振られ(またはUTのためにスケジュールされ)得る。いくつかの実装形態の場合、競合ベースのリソース上でのUT送信は、UTに対して(たとえば、SANに制御情報を送信するために)専用RLリソースが許可される選択された間隔中に休止または中止され得る。
いくつかの実装形態の場合、競合ベースのリソースは、SANによって半静的に構成され、調整可能な時間期間にUTのグループに割り振られ得る。図8Aに示す動的にスケジュールされたRL許可とは対照的に、競合ベースのリソースの使用は、サブフレームごとの衛星システム100のPFCCHを介する特定のRL許可メッセージの必要を回避することができ、それによって、PFCCH上でのオーバーヘッドを低減することだけではなく、UTによる衛星システム100の戻りリンクリソースへのより即時のアクセスを可能にすることもできる。(たとえば、図8Aに関して上記で説明したような)動的にスケジュールされたリソースに関連するスケジューリング要求および許可メッセージは、UTがバッファリング済みデータを送信し得る競合ベースのリソースをアクティブ化するために必要とされないことに留意されたい。代わりに、上記のようにSANによって(たとえば、PFCCH上で)単一の許可によって競合ベースのリソースがアクティブ化され得る。
SR機会後に図8Bの例が発生する時間t7において、SANはUTにRL許可を送信する。いくつかの態様では、SANによって許可されるRLリソースの量は、競合ベースのリソース上でUTから以前受信されたBSRに基づき得る。他の態様では、RL許可を介してSANによって許可されるRLリソースの量は、競合ベースのリソース上でUTから受信されるデータの量に少なくとも部分的に基づき得る。このようにして、スケジュールされたRLリソースの割振りは、競合ベースのリソース上での時間期間820中のデータ送信を考慮して、SANによって選択的に調整され得る。UTは時間t8においてRL許可を受信し、矢印830によって示された処理遅延の後、時間t9において許可されたRLリソース上で(たとえば、PRSCH上で)(衛星300を介して)SANにバッファリング済みデータの第2の部分(たとえば、残存部分)を送信し始め得る。図8Bの例では、RL許可は、スケジュールされたRLリソースを使用して、時間t6においてSANによる受信にエラーがあったデータを再送信するよう求める要求を含み得る。
いくつかの実装形態では、UTによるRL許可の受信により、時間期間820が終了したかどうかにかかわらず、UTに対する競合ベースのリソースの割振りが非アクティブ化、中止または終了され得る。より詳細には、UTは、時間t8においてRL許可を受信すると、(たとえば、UTに新しいパケットが到着したことに応答して)次のBSRがトリガされるまで、競合ベースのリソース上での追加データ送信を抑制し得る。したがって、少なくともいくつかの実装形態では、UTに対する競合ベースのリソースの割振りは、UTが衛星システムのスケジュールされたRLリソースに関する許可を受信したときに、中止または終了され得る。このようにして、UTによるRL許可の受信は、UTに対する競合ベースのリソースの割振りを中止または終了する「オフトリガ」として作用し得る。
SANは、時間t10においてPRSCH上でUTによって送信されたRLデータを受信し得る。簡単にするために図8Bには示されていないが、SANは、受信されたRLデータの受信に対して肯定応答するために、PFCCH上でUTにACKを送信し得る。
上述のように、競合ベースのリソースのリソースブロックは、スケジュールされたRLリソースのリソースブロックとは時間、周波数、およびサイズが異なり得る。いくつかの実装形態の場合、競合ベースのリソースに関連するリソースブロックは、スケジュールされたRLリソースのリソースブロックに直交し得る。
UTに対する競合ベースのリソースの割振りは、時間t8におけるUTによるRL許可の受信まで続くものとして図8Bに示されているが、SANによって、たとえば、衛星システムのリソース上でのローディングの量に基づいて構成可能であること(および/または動的に調整されること)がある。たとえば、少なくとも1つの他の実装形態の場合、UTは、SANにBSRを送信するために十分な競合ベースのリソースのみを割り振られ得る。
他の実装形態では、UTは、時間期間820の終了後に競合ベースのリソース上でのデータの送信を終了し得る。たとえば、図8Cは、例示的な実装形態による、UTからSANにデータを送信するための別の例示的な動作800Cを示すタイミング図を示す。
図8Cの例示的な動作800Cは、UTに割り振られた競合ベースのリソースが中止または終了され得る条件を除いて、図8Bの例示的な動作800Bと同様である。より詳細には、例示的な動作800Cの場合、UTは、時間t1において時間期間820を開始するために競合ベースのリソースタイマーを開始し得る。他の実装形態の場合、UTは、たとえば、時間t0の直後に、BSRのトリガまたは生成に応答して時間期間820を開始し得る。時間期間820中に、UTは、図8Bに関して上記で説明した方法で競合ベースのリソースの割り振られたサブフレームを使用してRLデータを送信し得る。SANによって割り振られた競合ベースのリソースの中止を示し得る時間t5における時間期間820の終了に伴い、UTは、衛星システム100の競合ベースのリソース上でのデータ送信を終了し得る。このようにして、UTは、(図8CにおいてEOTPとして示される)時間t5における時間期間820の終了後の競合ベースのリソース上での追加データ送信を抑制し得る。したがって、いくつかの態様では、(たとえば、競合ベースのリソースタイマーがゼロ値に達したことによって示される)時間期間820の終了は、UTに対する競合ベースのリソースの割振りを中止または終了する「オフトリガ」として作用し得る。
上述のように、UTは、時間期間820が終了するときを決定する競合ベースのリソースタイマーを含み得る。いくつかの態様では、競合ベースのリソースタイマーの初期値(ひいては時間期間820の持続時間)は、SANに関連する無線リソース制御(RRC)によって構成され得る。少なくともいくつかの実装形態の場合、共有競合ベースのリソースの暗黙的解放がないことがある(たとえば、競合ベースのリソースは、UTの対応するグループが所与の時間期間に当該リソース上でデータを送信しない場合、SANによって回収されないことがある)。代わりに、共有競合ベースのリソースは、時間期間820の各持続時間にUTの対応するグループにとって利用可能であり得る。RRCは、時間期間820の持続時間と共有競合ベースのリソース上での衝突の可能性との間の最適バランスを達成する時間期間820の持続時間を選択し得る。たとえば、時間期間820を増やすと、UT送信遅延が低減され得る一方、共有競合ベースのリソース上での衝突の可能性が高まり得る。逆に、時間期間820を減らすと、衝突の可能性が低下し得る一方、UT送信遅延が増大し得る。いくつかの態様では、RRCは、UTが戻りリンクリソースの許可を受信すると予想し得る時間期間に対応する時間期間820の値を選択し得る。一例では、RRCは、時間期間820に関して40msの値を選択し得る(ただし、他の時間値が使用されてもよい)。
RRCは、時間と周波数の両方において競合ベースのリソースを構成し得る。より詳細には、周波数領域において、RRCは、UTの所与のグループに様々な数のリソースブロックを割り振り得る。たとえば、RRCがUTのグループに比較的少数のリソースブロック(たとえば、2つのリソースブロック)を割り振る動作環境もあれば、RRCがUTのグループに比較的多数のリソースブロック(たとえば、50個のリソースブロック)を割り振る動作環境もある。時間領域において、RRCは、データ送信のためにUTのグループに様々な数のサブフレームを割り振り得る。たとえば、RRCがデータ送信のためにUTのグループに1つおきのサブフレームを割り振る動作環境もあれば、RRCがデータ送信のためにUTのグループに3番目ごとのサブフレーム(または5番目ごとのサブフレーム、10番目ごとのサブフレームなど)を割り振る動作環境もある。
上述のように、衛星システム100の競合ベースのリソースがUTのグループによって共有され得る。いくつかの実装形態では、SANはUTの所与のグループ内の各UTに、送信される基準シンボル上で適用されるべき一意の復調基準信号(DM-RS)シフトを割り当て得る。その後、UTのグループ内の各UTは、その割り当てられたDM-RSシフト値を使用して、競合ベースのリソース上でデータを送信し得る。いくつかの態様では、12個の一意のDM-RSシフトが利用可能であり、それによってSANが最大12個の異なるUTからの送信を区別できるようになり得る。
競合ベースのリソース上で衝突があった(たとえば、2つ以上のUTが同時に競合ベースのリソース上でデータを送信した)場合、SANは、受信された信号に関連するDM-RSシフトに基づいて、UTのうちのどれがデータを送信しようと試みたかを識別することが可能であり得る。より詳細には、UTのグループに割り当てられた一意のDM-RSシフトが互いに直交するので、SANは、DM-RSシフトを復号することによって、どのUTがデータを送信しようと試みたかを識別し得る。したがって、識別されたUTから送信されたデータが衝突に起因して失われることがあるが、SANは、たとえば、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)動作を使用して、識別されたUTにデータ再送信を要求し得る。HARQは、受信デバイス(たとえば、SAN)が(たとえば、DM-RSシフトによって識別されたUTに)受信にエラーがあったデータの再送信を要求し得る方法である。より詳細には、HARQは、特定のデータユニットを正しく再構成するために必要とされる再送信の数を潜在的に減らすために、受信に誤りがあったデータ(たとえば、パケット、フレーム、PDU、MPDUなど)のバッファリングおよび合成を可能にする。いくつかの実装形態の場合、SANは、たとえば、図8Bの例に示すように、衝突において識別されたUTにRL許可を直ちに送信し得る。
上述のように、RRCは、時間期間820の持続時間を選択し得る。より詳細には、RRCは、割り振られた競合ベースのリソースの周期を定義し得る。いくつかの態様では、競合ベースのリソースの各割振りは、約10個から640個の間のサブフレームを含み得る。いくつかの実装形態では、SANは、所与の衛星300に関連するPFCCH上でUTの対応するグループに信号を送信することによって、競合ベースのリソースをアクティブ化すること、または割り振ることができる。いくつかの態様では、信号は、RL許可が半永続的であるか、それとも動的であるかを示すこともある。他の態様では、RL許可は、競合ベースのリソースアクティベーション信号を搬送するための特殊フィールドを含むことができ、この信号は競合ベースの無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)によってスクランブルされ得る。
図9は、例示的な実装形態によるユーザ端末(UT)900のブロック図である。図1のUT400の一実装形態であり得るUT900は、少なくとも、アンテナ910と、デュプレクサ912と、トランシーバ915と、プロセッサ920と、メモリ932とを含み得る。図4のデュプレクサ412に対応し得るデュプレクサ912は、1つまたは複数の衛星から受信された信号をアンテナ910を介してトランシーバ915に選択的にルーティングすることができ、1つまたは複数の衛星への送信のために信号をトランシーバ915からアンテナ910に選択的にルーティングすることができる。いくつかの態様では、アンテナ910は指向性アンテナであり得る。さらに、UT900は図9においてたった1つのアンテナ910を含むものとして示されているが、他の実装形態の場合、UT900は任意の適切な数のアンテナを含み得る。
図4のアナログ受信機414、デジタル受信機416A〜416N、送信変調器426、および/またはアナログ送信電力430に対応し得るトランシーバ915は、デュプレクサ912を介してアンテナ910に結合され得る。より詳細には、トランシーバ915は、いくつかの衛星300に信号を送信し、いくつかの衛星300から信号を受信するために使用され得る。簡単にするために図9には示されていないが、トランシーバ915は、任意の適切な数の送信チェーンを含むことができ、かつ/または任意の適切な数の受信チェーンを含むことができる。
図4の制御プロセッサ420の一実装形態であり得るプロセッサ920は、トランシーバ915およびメモリ932に結合される。プロセッサ920は、UT900に(たとえば、メモリ932内に)記憶された1つまたは複数のソフトウェアプログラムのスクリプトまたは命令を実行することが可能な任意の適切な1つまたは複数のプロセッサであり得る。
図4のメモリ432の一実装形態であり得るメモリ932は、1つまたは複数の衛星300を介してSANに送信する(たとえば、1つまたは複数の関連するUE500から受信された)データを記憶するためのデータバッファ932Aを含み得る。
メモリ932は、UT900が衛星システム100の競合ベースのリソース上でのデータ送信を終了するべきときを決定するタイマー932Bを含み得る。図8Cに関して上記で説明したように、タイマー932Bは、RRCによって選択された時間期間820に対応する初期値に設定され得、スケジューリング要求のトリガに応答して開始され得る。
メモリ932は、UT900に対する共有競合ベースのリソースの割振りに関連するいくつかのパラメータを記憶する送信(TX)パラメータテーブル932Cを含み得る。たとえば、TXパラメータテーブル932Cは、SANによって割り当てられたDM-RSシフトを記憶することができ、競合ベースのリソースの時間および/または周波数割振り(たとえば、どのリソースブロックおよび/またはどのサブフレームがUT900によって使用され得るか)の指示を記憶することができ、UT900に対する競合ベースのリソースの割振りに関する他の情報を記憶することができる。
メモリ932は、以下のソフトウェアモジュール(SW)を記憶し得る非一時的コンピュータ可読記憶媒体(たとえば、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、ハードドライブなどの1つまたは複数の不揮発性メモリ要素)を含み得る。
・たとえば、図11A〜図11Cおよび図12A〜図12Cの1つまたは複数の動作に関して説明するような、衛星システム100のスケジュールされた戻りリンクリソースを求める要求のトリガおよび/または送信を容易にするためのスケジューリング要求SWモジュール932D、
・たとえば、図11A〜図11Cおよび図12A〜図12Cの1つまたは複数の動作に関して説明するような、SANから受信された戻りリンクリソースの動的にスケジュールされた許可に基づくSANへのデータの送信を容易にするための戻りリンク送信SWモジュール932E、
・たとえば、図11A〜図11Cおよび図12A〜図12Cの1つまたは複数の動作に関して説明するような、衛星システム100の競合ベースのリソースを使用するSANへのデータの送信を容易にするための競合ベースのリソース送信SWモジュール932F、ならびに
・たとえば、図11A〜図11Cおよび図12A〜図12Cの1つまたは複数の動作に関して説明するような、衛星システム100の競合ベースのリソース上でのデータ送信を終了するための競合ベースのリソース終了SWモジュール932G。
各ソフトウェアモジュールは、プロセッサ920によって実行されたとき、対応する機能をUT900に実行させる命令を含む。したがって、メモリ932の非一時的コンピュータ可読媒体は、図11A〜図11Cおよび図12A〜図12Cの動作のすべてまたは一部分を実行するための命令を含む。
たとえば、プロセッサ920は、衛星システム100のスケジュールされた戻りリンクリソースを求める要求のトリガおよび/または送信を容易にするためのスケジューリング要求SWモジュール932Dを実行し得る。プロセッサ920は、SANから受信された戻りリンクリソースの動的にスケジュールされた許可に基づくSANへのデータの送信を容易にするための戻りリンク送信SWモジュール932Eを実行し得る。プロセッサ920は、衛星システム100の競合ベースのリソースを使用するSANへのデータの送信を容易にするための競合ベースのリソース送信SWモジュール932Fを実行し得る。プロセッサ920は、衛星システム100の競合ベースのリソース上でのデータ送信を終了するための競合ベースのリソース終了SWモジュール932Gを実行し得る。
図10は、例示的な実装形態による例示的なネットワークコントローラ1000のブロック図を示す。図1のSAN150の一実装形態であり得るネットワークコントローラ1000は、少なくとも、アンテナ(簡単にするために図示されていない)と、トランシーバ1015と、プロセッサ1020と、メモリ1030と、スケジューラ1040と、無線リソース制御(RRC)1050とを含み得る。トランシーバ1015は、1つまたは複数の衛星300を介していくつかのUT400に信号を送信し、いくつかのUT400から信号を受信するために使用され得る。簡単にするために図10には示されていないが、トランシーバ1015は、任意の適切な数の送信チェーンを含むことができ、かつ/または任意の適切な数の受信チェーンを含むことができる。
スケジューラ1040はいくつかのUTのために、たとえば、UTにRL許可メッセージを送信することによって、戻りリンクリソースを動的にスケジュールし得る。スケジューラ1040はまた、共有競合ベースのリソースをスケジュールすること、および/またはさもなければUTのグループに割り振ることができる。スケジューラ1040は、UTの対応するグループにおける各UTに割り当てられるべきDM-RSシフトを選択し得る。スケジューラ1040は、戻りリンクリソースの動的な許可をスケジュールすることができ、(たとえば、受信されたBSRに基づいて)許可される戻りリンクリソースのサイズを選択することができ、かつ/またはUTのグループに対する競合ベースのリソースの割振りをスケジュールすることができる。
RRC1050は、時間と周波数の両方において競合ベースのリソースを構成し得る。上記で説明したように、RRC1050は、データ送信のためにUTの所与のグループに様々な数のリソースブロックを割り振ることができ、かつ/またはデータ送信のためにUTのグループに様々な数のサブフレームを割り振ることができる。RRC1050はまた、たとえば、図8Cに関して上記で説明したように、時間期間820の持続時間を選択し得る。
プロセッサ1020は、トランシーバ1015、メモリ1030、スケジューラ1040、およびRRC1050に結合される。プロセッサ1020は、ネットワークコントローラ1000に(たとえば、メモリ1030内に)記憶された1つまたは複数のソフトウェアプログラムのスクリプトまたは命令を実行することが可能な任意の適切な1つまたは複数のプロセッサであり得る。
メモリ1030は、複数のUTに関するプロファイル情報を記憶するためのUTプロファイルデータストア1030Aを含み得る。特定のUTに関するプロファイル情報は、たとえば、UTに割り当てられたDM-RSシフト、UTの送信履歴、UTの場所情報、およびUTの動作を記述するか、またはUTの動作に関係する任意の他の適切な情報を含み得る。
メモリ1030は、以下のソフトウェアモジュール(SW)を記憶し得る非一時的コンピュータ可読記憶媒体(たとえば、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、ハードドライブなどの1つまたは複数の不揮発性メモリ要素)を含み得る。
・たとえば、図11A〜図11Cおよび図12A〜図12Cの1つまたは複数の動作に関して説明するような、1つまたは複数のUTのための戻りリンクリソースの動的なスケジューリングを容易にするための戻りリンクリソーススケジューリングSWモジュール1030B、ならびに
・たとえば、図11A〜図11Cおよび図12A〜図12Cの1つまたは複数の動作に関して説明するような、UTのグループに対する衛星システム100の共有競合ベースのリソースの割振りを容易にするための競合ベースのリソース割振りSWモジュール1030C。
各ソフトウェアモジュールは、プロセッサ1020によって実行されたとき、対応する機能をネットワークコントローラ1000に実行させる命令を含む。メモリ1030の非一時的コンピュータ可読媒体は、図11A〜図11Cおよび図12A〜図12Cの動作のすべてまたは一部分を実行するための命令を含む。
たとえば、プロセッサ1020は、1つまたは複数のUTのための戻りリンクリソースの動的なスケジューリングを容易にするための戻りリンクリソーススケジューリングSWモジュール1030Bを実行し得る。プロセッサ1020は、UTのグループに対する衛星システム100の共有競合ベースのリソースの割振りを容易にするための競合ベースのリソース割振りSWモジュール1030Cを実行し得る。
図11Aは、例示的な実装形態による、衛星を介してUTからネットワークコントローラにデータを送信するための例示的な動作1100を示す例示的なフローチャートを示す。例示的な動作1100は、図9に示すUT900によって実行され得る。ただし、1つまたは複数の衛星(たとえば、図1の衛星300)を介してネットワークコントローラにデータを送信することが可能な他の適切なデバイスによって動作1100が実行されてよいことを理解されたい。
まず、UT900は、衛星を介してゲートウェイに送信するデータを受信し得る(1101)。いくつかの態様では、データの受信は、UT900に、UT900に記憶された待ち行列に入れられた戻りリンクデータの量を示すバッファステータス報告(BSR)をトリガまたは生成させ得る(1101A)。UT900は、SANによってUT900に割り振られた競合ベースのリソースをアクティブ化するアクティベーション信号を受信し得る(1102)。図10に関して上記で説明したように、RRC1050は、UT900に割り振られた競合ベースのリソースを構成することができ、SANは、PFCCH上でUT900にアクティベーション信号を送信し得る。BSRがトリガされたときに、スケジュールされたRLリソースがUT900にとって利用可能である(たとえば、UTがPRSCHリソースに関する許可を受信している)場合、UT900は、スケジュールされたRLリソース上でバッファリング済みデータを送信し得る。
逆に、スケジュールされたRLリソースがUT900にとって利用可能ではない(たとえば、PRSCHがRLデータ送信のためにUT900にとって利用可能ではない)場合、BSRのトリガまたは生成は、オントリガとして作用し、それによりUT900は、たとえば、図9のタイマー932Bを開始することによって、時間期間を開始することができる(1103)。図8B〜図8Cに関して上記で説明したように、いくつかの態様では、時間期間は、アクティブ化された競合ベースのリソースの第1のサブフレームがRLデータ送信のためにUT900にとって利用可能になったことに応答して開始され得る。他の態様では、時間期間は、BSRのトリガまたは生成に応答して開始され得る。
UT900に割り振られた競合ベースのリソースがSANによってアクティブ化されていると仮定すると、UT900は、アクティブ化された競合ベースのリソース上でBSRを送信し得る(1104)。UT900は、衛星システムのスケジュールされた戻りリンクリソースに関する許可を受信する前に、衛星システムの競合ベースのリソース上でデータの第1の部分を送信し得る(1106)。
UT900はその後、戻りリンクリソースに関するスケジューリング許可を受信し得る(1108)。それに応答して、UT900は、許可された戻りリンクリソース上でデータの第2の部分を送信し得る(1110)。
UT900は、競合ベースのリソース上でのデータの送信を終了し得る(1112)。いくつかの態様では、UT900は、スケジューリング許可を受信したことに基づいて、競合ベースのリソースを終了し得る(1112A)。他の態様では、UT900は、競合ベースのリソースタイマー(たとえば、図9のタイマー932B)に関連する時間期間の終了に基づいて、競合ベースのリソースを終了し得る(1112B)。
図11Bは、例示的な実装形態による、衛星を介してUTからネットワークコントローラにデータを送信するための例示的な動作1120を示す例示的なフローチャートを示す。例示的な動作1120は、図9に示すUT900によって実行され得る。ただし、1つまたは複数の衛星(たとえば、図1の衛星300)を介してネットワークコントローラにデータを送信することが可能な他の適切なデバイスによって動作1120が実行されてよいことを理解されたい。
まず、UT900は、衛星を介してゲートウェイに送信するデータを受信し得る(1121)。いくつかの態様では、データの受信は、UT900に、UTに記憶された待ち行列に入れられた戻りリンクデータの量を示すバッファステータス報告(BSR)の生成をトリガさせ得る(1121A)。UT900は、SANによってUT900に割り振られた競合ベースのリソースをアクティブ化するアクティベーション信号を受信し得る(1122)。図10に関して上記で説明したように、RRC1050は、UT900に割り振られた競合ベースのリソースを構成することができ、SANは、PFCCH上でUT900にアクティベーション信号を送信し得る。BSRがトリガされたときに、スケジュールされたRLリソースがUT900にとって利用可能である(たとえば、UT900がPRSCHリソースに関する許可を受信している)場合、UT900は、スケジュールされたRLリソース上でバッファリング済みデータを送信し始め得る。
逆に、スケジュールされたRLリソースがUT900にとって利用可能ではない(たとえば、PRSCHがRLデータ送信のためにUT900にとって利用可能ではない)場合、BSRのトリガまたは生成は、オントリガとして作用し、それによりUT900は、たとえば、図9のタイマー932Bを開始することによって、時間期間を開始することができる(1123)。図8B〜図8Cに関して上記で説明したように、いくつかの態様では、時間期間は、アクティブ化された競合ベースのリソースの第1のサブフレームがRLデータ送信のためにUT900にとって利用可能になったことに応答して開始され得る。他の態様では、時間期間は、BSRのトリガまたは生成に応答して開始され得る。
UT900に割り振られた競合ベースのリソースがSANによってアクティブ化されていると仮定すると、UT900は、時間期間中に、スケジュールされた戻りリンクリソースの許可を受信する前に衛星システムの競合ベースのリソースの複数のサブフレーム上でデータの第1の部分を送信し得る(1124)。UT900は、専用物理戻りリンク制御チャネル(PRCCH)上で時間期間中に、スケジュールされた戻りリンクリソースの許可を求めるスケジューリング要求を送信し得る(1126)。UT900は、競合ベースのリソース上での衝突に関係なく、時間期間の終了後に競合ベースのリソース上でのデータ送信を終了し得る(1128)。
UT900はその後、スケジュールされたRLリソースに関する許可を受信し得る(1130)。それに応答して、UT900は、スケジュールされた戻りリンクリソース上でデータの第2の部分を送信し得る(1132)。いくつかの態様では、UT900は、時間期間の終了前に、スケジュールされた戻りリンクリソースに関する許可を受信することができ、時間期間中に、スケジュールされた戻りリンクリソース上でデータの第2の部分を送信し得る。UT900は、スケジュールされたRLリソースに関する許可を受信したことに応答して、競合ベースのリソース上でのデータ送信を終了し得る。他の態様では、UT900は、時間期間の終了後に、スケジュールされたRLリソースに関する許可を受信することができ、時間期間の終了後に、スケジュールされたRLリソース上でデータの第2の部分を送信し得る。UT900は、(たとえば、衛星を介してゲートウェイに送信する追加データを受信したことに応答して)後続スケジューリング要求がトリガされるまで、競合ベースのリソース上での追加データ送信を抑制し得る。
図11Cは、例示的な実装形態による、衛星を介してUTからネットワークコントローラにデータを送信するための例示的な動作1140を示す例示的なフローチャートを示す。例示的な動作1140は、図9に示すUT900によって実行され得る。ただし、1つまたは複数の衛星(たとえば、図1の衛星300)を介してネットワークコントローラにデータを送信することが可能な他の適切なデバイスによって動作1140が実行されてよいことを理解されたい。
まず、UT900は、衛星を介してゲートウェイに送信するデータを受信し得る(1141)。いくつかの態様では、データの受信は、UT900に、UT900に記憶された待ち行列に入れられた戻りリンクデータの量を示すバッファステータス報告(BSR)の生成をトリガさせ得る(1141A)。UT900は、SANによってUT900に割り振られた競合ベースのリソースをアクティブ化するアクティベーション信号を受信し得る(1142)。図10に関して上記で説明したように、RRC1050は、UT900に割り振られた競合ベースのリソースを構成することができ、SANは、PFCCH上でUT900にアクティベーション信号を送信し得る。BSRがトリガされたときに、スケジュールされたRLリソースがUT900にとって利用可能である(たとえば、UT900がPRSCHリソースに関する許可を受信している)場合、UTは、スケジュールされたRLリソース上でバッファリング済みデータを送信することができ、BSRの生成が競合ベースのリソースに対するオントリガとして作用しないことがある。
逆に、BSRがトリガされたときに、スケジュールされたRLリソースがUT900にとって利用可能ではない(たとえば、UT900がPRSCHリソースに関する許可を受信していない)場合、BSRのトリガは、オントリガとして作用し、それによりUT900は、たとえば、図9のタイマー932Bを開始することによって、時間期間を開始することができる(1143)。図8B〜図8Cに関して上記で説明したように、いくつかの態様では、時間期間は、アクティブ化された競合ベースのリソースの第1のサブフレームがRLデータ送信のためにUT900にとって利用可能になったことに応答して開始され得る。他の態様では、時間期間は、BSRのトリガまたは生成に応答して開始され得る。
UT900は、時間期間中に、スケジュールされた戻りリンクリソースの許可を受信する前に衛星システムの競合ベースのリソースの複数のサブフレーム上でデータの第1の部分を送信し得る(1144)。UT900は、ゲートウェイから、競合ベースのリソース上での衝突の指示を受信し得る(1146)。UTは、競合ベースのリソース上での衝突に関係なく、時間期間の終了後に競合ベースのリソース上でのデータ送信を終了し得る(1148)。
UT900はその後、スケジュールされた戻りリンクリソースに関する許可を受信し得る(1150)。それに応答して、UT900は、時間期間の終了後に、スケジュールされた戻りリンクリソース上で、指示された衝突に関連するデータを再送信し得る(1152)。その後、UTは、スケジュールされた戻りリンクリソース上でデータの第2の部分を送信し得る(1154)。いくつかの態様では、UT900は、時間期間の終了前に、スケジュールされた戻りリンクリソースに関する許可を受信することができ、時間期間中に、スケジュールされた戻りリンクリソース上でデータの第2の部分を送信し得る。UT900は、許可を受信したことに応答して、競合ベースのリソース上でのデータ送信を終了し得る。
図12Aは、例示的な実装形態による、衛星を介してUTからデータを受信するための例示的な動作1200を示す例示的なフローチャートを示す。例示的な動作1200は、図10に示すネットワークコントローラ1000によって実行され得る。ただし、1つまたは複数の衛星(たとえば、図1の衛星300)を介していくつかのUT(たとえば、UT400)からデータを受信することが可能な他の適切なデバイスによって動作1200が実行されてよいことを理解されたい。
まず、ネットワークコントローラ1000は、複数のユーザ端末(UT)に衛星システムの競合ベースのリソースを割り振り得る(1202)。いくつかの態様では、ネットワークコントローラ1000は、競合ベースのリソースをアクティブ化するために、物理順方向リンク制御チャネル(PFCCH)上でアクティベーション信号を送信し得る(1202A)。
ネットワークコントローラ1000が複数のUTに対してPRSCHリソースを許可していない場合、ネットワークコントローラ1000は、衛星システムの衛星を介して第1のUTから、競合ベースのリソース上でデータの第1の部分を受信し得る(1204)。ネットワークコントローラ1000はまた、衛星を介して第1のUTから、バッファステータス報告(BSR)を受信し得る(1206)。いくつかの態様では、競合ベースのリソース上での第1のUTからのデータおよび/またはBSRの受信は、衛星システムの戻りリンクリソースを求める暗黙的スケジューリング要求として作用し得る。
ネットワークコントローラ1000は、戻りリンクリソースに関するスケジューリング許可を送信し得る(1208)。次いで、ネットワークコントローラ1000は、許可された戻りリンクリソース上でデータの第2の部分を受信し得る(1210)。
ネットワークコントローラ1000は、第1のUTに対する競合ベースのリソースの割振りを終了し得る(1212)。いくつかの態様では、ネットワークコントローラ1000は、スケジューリング許可に基づいて、競合ベースのリソースを終了し得る(1212A)。他の態様では、ネットワークコントローラ1000は、RRCによって選択された時間期間の終了に基づいて、競合ベースのリソースを終了し得る(1212B)。
図12Bは、例示的な実装形態による、衛星を介してUTからデータを受信するための例示的な動作1220を示す例示的なフローチャートを示す。例示的な動作1220は、図10に示すネットワークコントローラ1000によって実行され得る。ただし、1つまたは複数の衛星(たとえば、図1の衛星300)を介していくつかのUT(たとえば、UT400)からデータを受信することが可能な他の適切なデバイスによって動作1220が実行されてよいことを理解されたい。
まず、ネットワークコントローラ1000は、複数のUTに衛星システムの競合ベースのリソースを割り振り得る(1222)。いくつかの態様では、ネットワークコントローラ1000は、競合ベースのリソースをアクティブ化するために、PFCCH上でアクティベーション信号を送信し得る(1222A)。
ネットワークコントローラ1000が複数のUTに対してPRSCHリソースを許可していない場合、ネットワークコントローラ1000は、衛星システムの衛星を介して第1のUTから、時間期間中に競合ベースのリソースの複数のサブフレーム上でデータの第1の部分を受信し得る(1224)。ネットワークコントローラ1000は、競合ベースのリソース上で衛星を介して第1のUTから、第1のUTのバッファに記憶されたデータの量を示すバッファステータス報告(BSR)を受信し得る(1226)。次いでネットワークコントローラ1000は、競合ベースのリソース上での衝突に関係なく、時間期間の終了後に競合ベースのリソースの割振りを中止し得る(1228)。
次いで、ネットワークコントローラ1000は、衛星システムの戻りリンクリソースに関する許可を送信し得る(1230)。その後、ネットワークコントローラ1000は、時間期間の終了後に、スケジュールされた戻りリンクリソース上でデータの第2の部分を受信し得る(1232)。
図12Cは、例示的な実装形態による、衛星を介してUTからデータを受信するための例示的な動作1240を示す例示的なフローチャートを示す。例示的な動作1240は、図10に示すネットワークコントローラ1000によって実行され得る。ただし、1つまたは複数の衛星(たとえば、図1の衛星300)を介していくつかのUT(たとえば、UT400)からデータを受信することが可能な他の適切なデバイスによって動作1240が実行されてよいことを理解されたい。
まず、ネットワークコントローラ1000は、複数のUTに衛星システムの競合ベースのリソースを割り振り得る(1242)。いくつかの態様では、ネットワークコントローラ1000は、競合ベースのリソースをアクティブ化するために、PFCCH上でアクティベーション信号を送信し得る(1242A)。
ネットワークコントローラ1000が複数のUTに対してPRSCHリソースを許可していない場合、ネットワークコントローラ1000は、衛星システムの衛星を介して第1のUTから、時間期間中に競合ベースのリソースの複数のサブフレーム上でデータの第1の部分を受信し得る(1244)。その後、ネットワークコントローラ1000は、競合ベースのリソース上での衝突を検出し得る(1246)。ネットワークコントローラ1000は、複数のUTに割り当てられた一意の復調基準信号(DM-RS)シフトに基づいて、複数のUTのうちのどれが衝突に関連するデータを送信したかを識別し得る(1248)。それに応答して、ネットワークコントローラ1000は、識別されたUTに、スケジュールされた戻りリンクリソース上でデータを再送信するよう要求し得る(1250)。
次いで、ネットワークコントローラ1000は、衛星システムの戻りリンクリソースに関する許可を送信し得る(1252)。その後、ネットワークコントローラ1000は、時間期間の終了後に、スケジュールされた戻りリンクリソース上でデータの第2の部分を受信し得る(1254)。いくつかの態様では、ネットワークコントローラ1000は、第1のUTから、検出された衝突に関連付けられたデータの再送信を受信し得る(1256)。
図13は、一連の相互に関係する機能モジュールとして表される例示的なユーザ端末または装置1300を示す。衛星を介してゲートウェイに送信するデータを受信するためのモジュール1302は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するプロセッサ(たとえば、プロセッサ920)および/または本明細書で説明するトランシーバ(たとえば、トランシーバ915)に対応し得る。時間期間中に、衛星システムの競合ベースのリソース上でデータの第1の部分を送信するためのモジュール1304は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するプロセッサ(たとえば、プロセッサ920)および/または本明細書で説明するトランシーバ(たとえば、トランシーバ915)に対応し得る。時間期間中に、専用物理戻りリンク制御チャネル(PRCCH)上で、スケジュールされた戻りリンクリソースの許可を求めるスケジューリング要求を送信するためのモジュール1306は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するプロセッサ(たとえば、プロセッサ920)および/または本明細書で説明するトランシーバ(たとえば、トランシーバ915)に対応し得る。時間期間の終了後またはスケジュールされた戻りリンクリソースの許可を受信すると、競合ベースのリソース上でのデータ送信を終了するためのモジュール1308は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するプロセッサ(たとえば、プロセッサ920)および/または本明細書で説明するトランシーバ(たとえば、トランシーバ915)に対応し得る。スケジュールされた戻りリンクリソースに関する許可を受信するためのモジュール1310は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するプロセッサ(たとえば、プロセッサ920)および/または本明細書で説明するトランシーバ(たとえば、トランシーバ915)に対応し得る。スケジュールされた戻りリンクリソース上でデータの第2の部分を送信するためのモジュール1312は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するプロセッサ(たとえば、プロセッサ920)および/または本明細書で説明するトランシーバ(たとえば、トランシーバ915)に対応し得る。競合ベースのリソース上での追加データ送信を抑制するためのモジュール1314は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するプロセッサ(たとえば、プロセッサ920)および/または本明細書で説明するトランシーバ(たとえば、トランシーバ915)に対応し得る。競合ベースのリソース上でバッファステータス報告(BSR)を送信するためのモジュール1316は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するプロセッサ(たとえば、プロセッサ920)および/または本明細書で説明するトランシーバ(たとえば、トランシーバ915)に対応し得る。
図14は、一連の相互に関係する機能モジュールとして表される例示的なネットワークコントローラまたは装置1400を示す。複数のユーザ端末(UT)に衛星システムの競合ベースのリソースを割り振るためのモジュール1402は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するプロセッサ(たとえば、プロセッサ1020)および/または本明細書で説明するトランシーバ(たとえば、トランシーバ1015)に対応し得る。衛星システムの衛星を介して第1のUTから、時間期間中に競合ベースのリソース上でデータの第1の部分を受信するためのモジュール1404は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するプロセッサ(たとえば、プロセッサ1020)および/または本明細書で説明するトランシーバ(たとえば、トランシーバ1015)に対応し得る。衛星を介して第1のUTから、専用物理戻りリンク制御チャネル(PRCCH)上で戻りリンクリソースを求めるスケジューリング要求を受信するためのモジュール1406は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するプロセッサ(たとえば、プロセッサ1020)および/または本明細書で説明するトランシーバ(たとえば、トランシーバ1015)に対応し得る。時間期間の終了後またはスケジュールされた戻りリンクリソースの許可に伴い、競合ベースのリソースの割振りを中止するためのモジュール1408は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するプロセッサ(たとえば、プロセッサ1020)および/または本明細書で説明するトランシーバ(たとえば、トランシーバ1015)に対応し得る。戻りリンクリソースに関する許可を送信するためのモジュール1410は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するプロセッサ(たとえば、プロセッサ1020)および/または本明細書で説明するトランシーバ(たとえば、トランシーバ1015)に対応し得る。スケジュールされた戻りリンクリソース上でデータの第2の部分を受信するためのモジュール1412は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するプロセッサ(たとえば、プロセッサ1020)および/または本明細書で説明するトランシーバ(たとえば、トランシーバ1015)に対応し得る。物理順方向リンク制御チャネル(PFCCH)上で、競合ベースのリソースをアクティブ化するための信号を送信するためのモジュール1414は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するプロセッサ(たとえば、プロセッサ1020)および/または本明細書で説明するトランシーバ(たとえば、トランシーバ1015)に対応し得る。競合ベースのリソース上でバッファステータス報告(BSR)を受信するためのモジュール1416は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するプロセッサ(たとえば、プロセッサ1020)および/または本明細書で説明するトランシーバ(たとえば、トランシーバ1015)に対応し得る。
図13および図14のモジュールの機能は、本明細書の教示と矛盾しない様々な方法で実装され得る。いくつかの設計では、これらのモジュールの機能は、1つまたは複数の電気構成要素として実装され得る。いくつかの設計では、これらのブロックの機能は、1つまたは複数のプロセッサ構成要素を含む処理システムとして実装され得る。いくつかの設計では、これらのモジュールの機能は、たとえば、1つまたは複数の集積回路(たとえば、ASIC)の少なくとも一部分を使用して実装され得る。本明細書で説明したように、集積回路は、プロセッサ、ソフトウェア、他の関連する構成要素、またはそれらの何らかの組合せを含み得る。したがって、様々なモジュールの機能は、たとえば、集積回路の様々なサブセットとして、ソフトウェアモジュールのセットの様々なサブセットとして、またはそれらの組合せとして実装され得る。また、(たとえば、集積回路の、および/またはソフトウェアモジュールのセットの)所与のサブセットが、2つ以上のモジュールのための機能の少なくとも一部分を提供し得ることが諒解されよう。
さらに、図13および図14によって表される構成要素および機能、ならびに本明細書に記載された他の構成要素および機能は、任意の適切な手段を使用して実装され得る。また、そのような手段は、少なくとも部分的に、本明細書で教示する対応する構造を使用して実装され得る。たとえば、図13および図14の「ためのモジュール」構成要素とともに上述された構成要素も、同様に指定された「ための手段」機能に対応し得る。したがって、いくつかの態様では、そのような手段のうちの1つまたは複数は、プロセッサ構成要素、集積回路、または本明細書で教示する他の適切な構造のうちの1つまたは複数を使用して実装されてもよい。
当業者は、情報および信号が、様々な異なる技術および技法のうちのいずれかを使用して表現される場合があることを諒解するであろう。たとえば、上記の説明全体にわたって参照される場合があるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子、光場もしくは光学粒子、またはそれらの任意の組合せによって表現される場合がある。
さらに、当業者であれば、本明細書で開示した態様に関連して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装される場合があることを諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの交換可能性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップについて、上記では概してそれらの機能に関して説明した。そのような機能が、ハードウェアとして実装されるか、ソフトウェアとして実装されるかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約によって決まる。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装することができるが、そのような実装の判断は、本開示の範囲からの逸脱を引き起こすものと解釈されるべきではない。
本明細書で開示した態様に関連して説明した方法、シーケンス、またはアルゴリズムは、直接ハードウェアにおいて、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールにおいて、またはそれら2つの組合せにおいて具現化され得る。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体内に存在し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取ること、および記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替形態では、記憶媒体はプロセッサと一体である場合がある。
したがって、本開示の一態様は、非静止衛星通信システムにおける時間および周波数同期のための方法を具現化する非一時的コンピュータ可読媒体を含むことができる。「非一時的」という用語は、いかなる物理記憶媒体またはメモリも除外せず、特に、ダイナミックメモリ(たとえば、従来のランダムアクセスメモリ(RAM))を除外するのではなく、媒体が一時的な伝搬信号と解釈され得るという解釈のみを除外する。
上記の開示は例示的な態様を示すが、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、本明細書において様々な変更および修正が行われ得ることに留意されたい。本明細書で説明する態様による方法クレームの機能、ステップまたはアクションは、別段に明記されていない限り、特定の順序で実行される必要はない。さらに、要素は、単数形で説明または請求される場合があるが、単数形への限定が明示的に述べられていない限り、複数形が企図される。したがって、本開示は図示の例に限定されず、本明細書で説明する機能を実行するための任意の手段が本開示の態様に含まれる。