以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技システムについて説明し、その後、遊技機の構成および処理について説明する。
(遊技システムSの概略的な構成)
図1は、遊技システムSの概略的な構成を示した説明図である。遊技システムSは、遊技機100と、情報端末10と、通信基地局20が含まれた通信網21と、サーバ30とを含んで構成され、遊技機100における遊技結果とサーバ30のWebサイトとを連動させる、所謂、サイト連動型のサービスを提供する。
遊技機100の具体的な構成については後述するが、遊技機100では、遊技者が操作ハンドルを回転させることにより遊技盤内の遊技領域に向かって遊技球が発射され、遊技領域を流下した遊技球が始動口に入球したことを契機に実行される大役抽選において大当たりに当選すると、大役遊技が実行され、多くの賞球を獲得することができる。このとき、遊技機100に備えられた演出装置(演出表示装置、音声出力装置、演出役物装置、演出照明装置)においては、遊技の進行に合わせた演出が実行される。
情報端末10は、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ、ノート型パーソナルコンピュータ等、Webブラウザを利用可能な電子機器等であり、通信基地局20および通信網21を介してサーバ30との通信を確立することができる。また、情報端末10は、遊技機100から遊技履歴情報を取得することが可能である。
ここで、「遊技履歴情報」は、機種固有の情報と、全機種共通の情報とに分類される。機種固有の情報とは、リーチ演出、予告演出、大当たりの演出、図柄の変動回数、大当たりの種別、達成したミッション、大役抽選回数、大当たり回数、獲得賞球数、連荘回数(所定期間内に連続して大当たりに当選した回数)、遊技者が設定したキャラクタの種類、レベル値、経験値等に係る情報である。また、全機種共通の情報とは、上記の各遊技履歴情報に応じて付与されるものであり、景品や、情報端末10上で利用したり遊技中に利用したりすることができる特典等と交換可能なポイント値に係る情報である。
通信基地局20は、通信網21と接続され、情報端末10と無線によりデータの送受信を行うものである。また、通信基地局20は、情報端末10から無線により送信されたデータが入力され、入力されたデータを、通信網21を介してサーバ30に送信する。なお、サーバ30から情報端末10にデータを送信する場合も、通信経路は逆であるものの同様である。
通信網21は、携帯電話網、インターネット、LAN(Local Area Network)、専用回線等で構成され、通信基地局20を介して情報端末10とサーバ30とを通信接続する。
サーバ30は、Webサイトを管理し、情報端末10が取得した情報を蓄積する等、様々なサービスを提供する。ここで、Webサイト(ポータルサイト)は、サーバ30により特定されるドメイン下にあるWebページ群を言う。
当該遊技システムSにおいて、遊技者は、例えば、任意の遊技機100における遊技開始から遊技終了までの遊技履歴情報等を、遊技者自身の情報端末10に取り込み、サーバ30に送信して蓄積させる。また、遊技者は、このようにサーバ30に蓄積された遊技履歴情報を、情報端末10において確認することができる。このような遊技システムSで実行される一連の機能を本実施形態では「打-WIN機能」と称する。
(遊技システムSのブロック図)
図2は、遊技システムSの構成を示すブロック図である。なお、遊技機100のブロック図については、図13で詳しく説明するので、打-WIN機能を有する遊技システムSを説明するにあたり、遊技機100については説明を簡略化する。
遊技機100は、遊技制御部100Aと、払出装置100Bと、発射装置100Cと、演出表示装置100Dと、音声出力装置100Eと、演出役物装置100Fと、演出照明装置100Gと、演出操作装置100Hと、入賞装置100Iと、駆動装置100Jと、表示器100Kと、を含んで構成される。
遊技制御部100Aは、少なくとも、主制御基板300と、払出制御基板310と、副制御基板330と、を含んで構成され、遊技機100の制御を行う制御部として機能する。
ここで、主制御基板300は、遊技の基本動作を制御する制御部であり、払出制御基板310は、主制御基板300からの指示により払出装置100Bを制御する制御部である。また、副制御基板330は、主制御基板300からの指示により演出を統括して制御する制御部である。
払出装置100Bは、遊技球を払い出す払出モータ、払い出された遊技球を計数するスイッチ等で構成され、遊技球を払い出す機能を有する装置である。
発射装置100Cは、遊技球を打ち出す発射用ソレノイド、遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ、操作ハンドルの操作角度を検出する操作ボリューム等で構成され、遊技者の操作に応じて遊技球を発射する機能を有する装置である。
演出表示装置100Dは、液晶表示装置、有機ELディスプレイ等で構成され、画像を表示する機能を有する演出表示部を備えた表示装置である。特に、本実施形態では、演出表示装置100Dは、遊技の進行に合わせた演出画像を表示するだけではなく、遊技者の操作に応じて、所定の情報が含まれた二次元コードも表示する。
ここで、「二次元コード」とは、例えば、QRコード(登録商標)や、文字や数字データからなるパスワードを意味するものである。本実施形態では、後述するように、二次元コードとして、QRコードについて説明しているが、QRコードに置き換え、バーコード、文字や数字列等の一次元コードを用いてもよい。
音声出力装置100Eは、スピーカ等から構成され、BGM(Background music)、SE(Sound Effect)等の音声を出力する機能を有する装置である。
演出役物装置100Fは、遊技の演出に用いる構造物、その構造物を駆動させるモータ等から構成され、かかる構造物を駆動する機能を有する装置である。
演出照明装置100Gは、白熱電球、LED(Light Emitting Diode)、蛍光灯、冷陰極管等から構成され、光を発光する機能を有する装置である。
演出操作装置100Hは、押しボタンスイッチ、ロータリースイッチ(ジョグダイヤル)等から構成され、遊技者の操作を検出する機能を有する装置である。特に、本実施形態では、演出操作装置100Hは、特定の操作を検出すると、演出表示装置100Dに二次元コードを表示させたり、情報端末10を介してサーバ30から取得したパスワードを入力させたりする。
入賞装置100Iは、磁気センサ等で構成され、遊技機100の遊技領域に設けられた各種の入賞口(一般入賞口、始動口、大入賞口)またはゲートを遊技球が通過したことを検出する機能を有する装置である。
駆動装置100Jは、ソレノイド、モータ等で構成され、始動口の可動片や大入賞口の開閉扉を駆動する機能を有する装置である。
表示器100Kは、LED(例えば、7セグメント表示器)等で構成され、遊技の結果を示す各種図柄や、各種図柄の変動が保留されている保留個数を表示する機能を有する。
次に、情報端末10の構成について説明する。
情報端末10は、端末操作部11と、端末表示装置12と、撮像装置13と、端末通信装置14と、端末制御部15とを含んで構成される。
端末操作部11は、キーボード、十字キー、タッチパネル等で構成され、遊技者の操作入力を受け付ける機能を有する装置である。
端末表示装置12は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等で構成され、任意の画像を表示する機能を有する表示装置である。特に、本実施形態では、端末表示装置12は、サーバ30から取得したパスワードの画像を表示したり、サーバ30に蓄積されている遊技機100の遊技履歴情報に対応する画像を表示したりする。
撮像装置13は、撮像レンズや、撮像レンズを通じて入射した光を光電変換し画像データにA/D変換してデータ化する撮像素子等で構成され、遊技機100の演出表示装置100Dに表示された二次元コードを撮像し、二次元コードに含まれた情報を抽出する機能を有する装置である。また、このような撮像装置13による二次元コードの撮像に代え、赤外線通信、近距離通信、Bluetooth(登録商標)等を利用して、遊技機100から情報を取得してもよい。
端末通信装置14は、通信網21を介してサーバ30との通信を確立する機能を有する通信装置である。
端末制御部15は、中央処理装置(CPU)、端末制御部15を動作するためのプログラム等を格納したROM、一時的なデータ保存およびワークエリアとして利用されるRAM等を含む半導体集積回路により構成され、情報端末10全体を管理および制御する機能を有する制御部である。
次に、サーバ30の構成について説明する。
サーバ30は、蓄積装置31と、サーバ通信装置32と、サーバ制御部33とを含んで構成される。
蓄積装置31は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等の記憶媒体で構成され、主として、複数の遊技者固有情報を管理し、それぞれの遊技者固有情報に関連付けて遊技機100からの遊技履歴情報を蓄積する機能を有する装置である。
サーバ通信装置32は、通信網21を介して情報端末10との通信を確立する機能を有する通信装置である。
サーバ制御部33は、中央処理装置(CPU)、サーバ制御部33を動作するためのプログラム等を格納したROM、一時的なデータ保存およびワークエリアとして利用されるRAM等を含む半導体集積回路により構成され、サーバ30全体を管理および制御する機能を有する制御部である。
(遊技システムSのシーケンス図)
図3〜図6は、本実施形態による遊技システムSのシーケンス図である。なお、ここでは、遊技機100に関する処理について簡単に説明することとし、遊技機100に関する処理の詳細については後述する。なお、遊技機100では、打-WIN機能を利用した遊技を遊技者に行なわせる際に、パスワード入力による打-WIN機能を利用した遊技、クイックスタートによる打-WIN機能を利用した遊技、および、お試し遊技による打-WIN機能を利用した遊技の中から、1の打-WIN機能を利用した遊技を選択させ、選択された打-WIN機能を利用した遊技を開始する。そこで、まず、パスワード入力による打-WIN機能を利用した遊技、クイックスタートによる打-WIN機能を利用した遊技、および、お試し遊技による打-WIN機能を利用した遊技について説明する。
<パスワード入力による打-WIN機能を利用した遊技>
パスワード入力による打-WIN機能を利用した遊技では、遊技者を特定する遊技者固有情報を事前にサーバ30に登録させておき、サーバ30から発行されるパスワードを遊技機100で取得して打-WIN機能を利用した遊技を遊技者に行わせる。以下、図3を用いて説明する。
(打-WIN機能の事前登録)
遊技者は、パスワード入力による打-WIN機能を利用する場合には、遊技者自身の情報端末10を介してサーバ30にアクセスして、サーバ30に遊技者を特定する遊技者固有情報を事前に登録しておく。以下、具体的な処理について説明する。
(ステップS1)
遊技機100は、遊技者から演出操作装置100Hに対して第1二次元コードを表示させるための入力操作が行われると、情報端末10からサーバ30にアクセスして遊技者固有情報を登録するためのURL(Uniform Resource Locator)を含む第1二次元コードを生成する。
(ステップS2)
そして、遊技機100は、上記ステップS1で生成した第1二次元コードを演出表示装置100Dに表示する。すなわち、遊技者は、遊技機100の演出操作装置100Hに対して第1の入力操作を行い、遊技機100の演出表示装置100Dに第1二次元コードを表示させる。
(ステップS3)
情報端末10の撮像装置13は、端末操作部11からの操作に応じて、演出表示装置100Dに表示された第1二次元コードを撮像し、第1二次元コードに含まれた第1のコード情報(URL)を生成する。そして、情報端末10の端末制御部15は、その第1のコード情報(URL)を用い、端末通信装置14を介して登録要求コマンドをサーバ30に送信する。すなわち、遊技者は、情報端末10の端末操作部11を操作して、情報端末10の撮像装置13により、演出表示装置100Dに表示された第1二次元コードを読み取り、読み取った第1二次元コードに基づいてサーバ30にアクセスする。
(ステップS4)
サーバ30のサーバ制御部33は、登録要求コマンドを受信すると、遊技者を特定するために、アクセスしている情報端末10のICCID(Integrated Circuit Card ID)、IPアドレス、携帯電話番号等の遊技者固有情報を取得する。そして、サーバ制御部33は、取得した遊技者固有情報が登録されていないと、取得した遊技者固有情報を登録し、蓄積装置31内に、登録した遊技者固有情報に関連付けて情報を蓄積する領域を確保する。
なお、本実施形態では、遊技機100の演出表示装置100Dに表示された第1二次元コードを介して、サーバ30にアクセスし遊技者固有情報を登録するように構成したが、第1二次元コードを介さずに、直接的にサーバ30にアクセスして遊技者固有情報を登録してもよい。
(パスワード入力による打-WIN機能を利用した遊技の開始)
遊技者は、パスワード入力による打-WIN機能を利用して遊技を開始する場合には、遊技者自身の情報端末10を介してサーバ30にアクセスし、サーバ30で発行されるパスワードを取得し、取得したパスワードを遊技機100に入力する。遊技機100では、パスワードが入力されると、パスワード入力による打-WIN機能を利用した遊技を開始する。以下、具体的な処理について説明する。
(ステップS5)
情報端末10の端末制御部15は、端末操作部11からの操作に応じて、パスワード要求コマンドを、端末通信装置14を通じてサーバ30に送信する。
(ステップS6)
サーバ30のサーバ制御部33は、パスワード要求コマンドを受信すると、パスワード生成処理を行う。このパスワード生成処理では、アクセスしている情報端末10のICCID等が、事前登録時に記憶したICCID等と一致するかの認証を行う。そして、認証に成功した場合に、遊技者固有情報と関連付けられた蓄積装置31内の記憶領域へのアクセスを許可するとともに、当該アクセス時のアクセス時間情報、機種別情報、遊技履歴情報を取得するとともに、アクセス時間情報を蓄積装置31内の記憶領域に記憶させる。そして、当該取得した情報を、所定アルゴリズムに基づいてパスワード(例えば、複数の英数字からなる記号)に暗号化変換する。なお、暗号化変換に際して予測し難いアクセス時間情報を含ませることで、セキュリティ性を向上させたユニークなパスワードが生成されることとなる。
ここで、本実施形態において、遊技履歴情報としては、総変動回数、大当たり回数、最高連荘回数、ミッションクリア数、キャラクタ専用ミッションクリア数、ミッションクリアNo.、レベル値、経験値等が含まれる。
(ステップS7)
サーバ30のサーバ制御部33は、上記ステップS6で生成されたパスワードを、サーバ通信装置32を通じて情報端末10に送信する。
(ステップS8)
情報端末10の端末制御部15は、端末通信装置14を通じて、サーバ30から受信したパスワードを端末表示装置12に表示させる。
(ステップS9)
遊技機100は、端末表示装置12に表示されたパスワードが演出操作装置100Hを介して入力されると、所定アルゴリズムに基づいて、アクセス時間情報、遊技履歴情報を復号化変換し、パスワード入力による打-WIN機能を開始するための打-WIN情報設定処理を行う。このパスワード入力による打-WIN情報設定処理では、以後の遊技機100の遊技履歴情報を蓄積させていく蓄積開始処理と、遊技機100の演出装置における演出のキャラクタ設定等を行う演出設定処理とが行われる。
(ステップS10)
遊技機100では、遊技者によって遊技が行われると、大役抽選、大役遊技の処理、各種の演出装置における演出の処理等の様々な遊技処理が行われる。
(ステップS11)
遊技機100では、上記ステップS10での遊技処理が行われる毎に、ステップS9で取得した遊技履歴情報に対して、ステップS10で行われる遊技処理に応じた遊技履歴情報が加算、蓄積(累積)されていく。例えば、経験値は、大役抽選が行われたときの遊技状態(後述する高確率遊技状態、低確率遊技状態、時短遊技状態、非時短遊技状態)、後述する変動パターン番号(リーチ態様等)、特別図柄の種別、実行された変動演出の具体的な内容等に応じて、獲得される値が予め設定されており、ステップS10で実行される遊技処理に応じた経験値が加算、蓄積される。また、詳しくは後述するように、特別演出が実行されている間にも獲得することができる。レベル値は、経験値が一定数積算されると、「1」上昇するように設定されており、加算、蓄積された経験値に応じてレベル値が加算、蓄積される。こうした経験値やレベル値は、例えば、遊技者が設定したキャラクタの成長を示す各種のパラメータとして用いることが可能である。
(パスワード入力による打-WIN機能を利用した遊技の終了)
遊技者は、パスワード入力による打-WIN機能を利用した遊技を終了する場合には、遊技機100の演出表示装置100Dに表示された第2二次元コードを情報端末10により読み取らせてサーバ30にアクセスする。そして、読み取った第2二次元コードに基づいて、更新された遊技履歴情報をサーバ30に記憶させる。以下、具体的な処理について説明する。
(ステップS12)
遊技機100は、遊技者から演出操作装置100Hに対して第2二次元コードを表示させるための入力操作が行われると、上記ステップS9で取得したアクセス時間情報と、入力操作が行われた時間情報とに基づいてパスワード入力による打-WIN機能を利用した遊技の遊技時間を導出する。そして、遊技機100は、導出した遊技時間を示す遊技時間情報と、遊技機100に蓄積された遊技履歴情報と、ステップS9で入力されたパスワードとを、サーバ30へのURLに含めた第2二次元コードを生成する。
(ステップS13)
そして、遊技機100は、上記ステップS12で生成した第2二次元コードを演出表示装置100Dに表示する。
(ステップS14)
情報端末10の撮像装置13は、端末操作部11からの操作に応じて、演出表示装置100Dに表示された第2二次元コードを撮像し、第2二次元コードに含まれた第2のコード情報(URL)を抽出する。
(ステップS15)
そして、情報端末10の端末制御部15は、第2のコード情報(URL)を用いてサーバ30にアクセスすることで、当該第2のコード情報に含まれる遊技時間情報、遊技履歴情報、パスワードを、端末通信装置14を介してサーバ30に送信する。
(ステップS16)
サーバ30のサーバ制御部33は、第2のコード情報(URL)を用いて情報端末10からアクセスされると、当該第2のコード情報に含まれる遊技時間情報、遊技履歴情報、パスワードを抽出するとともに、アクセスしている情報端末10のICCID等の遊技者固有情報も併せて取得する。そして、サーバ制御部33は、取得した遊技者固有情報の認証により本人確認ができたこと、取得した遊技時間情報の示す遊技時間がステップS6でアクセスされたアクセス時間から現在の時間までよりも長くないこと、取得したパスワードと上記ステップS6で発行したパスワードとが一致していることを条件に、当該遊技者固有情報と関連付けされた蓄積装置31の記憶領域にアクセスし、遊技履歴情報を記憶(上書き)する。
ここで、本実施形態においては、遊技履歴情報のレベル値に関しては、ステップS14で抽出した遊技履歴情報のレベル値がそのまま記憶されるが、蓄積装置31に記憶されていたレベル値に対して、ステップS14で抽出した遊技履歴情報の経験値に基づいてレベル値が上昇されて記憶されるようにしてもよい。ただし、遊技履歴情報の経験値は蓄積装置31に記憶されずに消去されるので、いずれの方法によりレベル値を記憶するようにしても、最終的なレベル値をさらに「1」上昇させるために必要となる経験値未満である経験値は切り捨てられることになる。
これにより、遊技機100は、サーバ30に対して、パスワードを入力した時点(打-WIN機能の遊技の開始)から第2二次元コードの演出表示装置100Dへの表示を指示した時点(打-WIN機能の遊技の終了)までの蓄積期間の遊技履歴情報を蓄積させることができる。
<クイックスタートによる打-WIN機能を利用した遊技>
クイックスタートによる打-WIN機能を利用した遊技では、遊技者を特定する遊技者固有情報が事前にサーバ30に登録されていることを前提とし、サーバ30からパスワードを発行させることなく、打-WIN機能を利用した遊技を遊技者に行わせる。そして、打-WIN機能を利用した遊技の終了後に、打-WIN機能を利用した遊技で蓄積された遊技者履歴情報を、サーバ30の蓄積装置31に記憶されている遊技履歴情報に対して加算、蓄積する。つまり、クイックスタートによる打-WIN機能を利用した遊技では、パスワード入力による打-WIN機能を利用した遊技とは異なり、サーバ30からパスワードを発行させて遊技機100に入力させる必要がない分だけ、早期かつ容易に打-WIN機能を利用した遊技を開始することができる。なお、サーバ30に遊技者固有情報を登録する処理については、上記ステップS1〜ステップS4と同一であるため、説明を省略する。以下、図4を用いて説明する。
(クイックスタートによる打-WIN機能を利用した遊技の開始)
遊技者は、クイックスタートによる打-WIN機能を利用して遊技を開始する場合には、クイックスタートによる打-WIN機能を利用した遊技を行わせるための入力操作を遊技機100に行う。以下、具体的な処理について説明する。
(ステップS21)
遊技機100は、クイックスタートによる打-WIN機能を利用して遊技を行わせるための入力操作が行われると、クイックスタートによる打-WIN機能を開始するためのクイックスタート設定処理を行う。このクイックスタート設定処理では、以後の遊技機100の遊技履歴情報を蓄積させていく蓄積開始処理と、遊技機100の演出装置における演出のキャラクタ設定等を行う演出設定処理とが行われる。
(ステップS22)
遊技機100では、遊技者によって遊技が行われると、大役抽選、大役遊技の処理、各種の演出装置における演出の処理等の様々な遊技処理が行われる。
(ステップS23)
そして、上記ステップS22での遊技処理が行われる毎に、ステップS22で行われる遊技処理に応じた遊技履歴情報が加算、蓄積されていく。なお、クイックスタートによる打-WIN機能を利用した遊技では、パスワード入力による打-WIN機能を利用した遊技とは異なり、サーバ30から遊技履歴情報を取得することがないため、クイックスタートによる打-WIN機能を利用した遊技の開始時には遊技履歴情報がまったく蓄積されていない状態から遊技履歴情報が加算、蓄積されていく。
(クイックスタートによる打-WIN機能を利用した遊技の終了)
遊技者は、クイックスタートによる打-WIN機能を利用した遊技を終了する場合には、遊技機100の演出表示装置100Dに表示された第2二次元コードを情報端末10により読み取らせてサーバ30にアクセスする。そして、読み取った第2二次元コードに基づいて、遊技機100で蓄積された遊技履歴情報を、遊技者固有情報と関連付けられた蓄積装置31内の記憶領域に記憶された遊技履歴情報に加算、記憶させる。以下、具体的な処理について説明する。
(ステップS24)
遊技機100は、遊技者から演出操作装置100Hに対して第2二次元コードを表示させるための入力操作が行われると、クイックスタートによる打-WIN機能を利用した遊技の遊技時間を導出する。そして、遊技機100は、導出した遊技時間を示す遊技時間情報と、遊技機100に蓄積された遊技履歴情報と、クイックスタートによる打-WIN機能を利用した遊技である場合に固有に設定されるパスワードとを、サーバ30のURLに含めた第2二次元コードを生成する。
(ステップS25)
そして、遊技機100は、上記ステップS24で生成した第2二次元コードを演出表示装置100Dに表示する。
(ステップS26)
情報端末10の撮像装置13は、端末操作部11からの操作に応じて、演出表示装置100Dに表示された第2二次元コードを撮像し、第2二次元コードに含まれた第2のコード情報(URL)を抽出する。
(ステップS27)
そして、情報端末10の端末制御部15は、その第2のコード情報(URL)を用いてサーバ30にアクセスすることで、当該第2のコード情報に含まれる遊技時間情報、遊技履歴情報、パスワードを、端末通信装置14を介してサーバ30に送信する。
(ステップS28)
サーバ30のサーバ制御部33は、第2のコード情報(URL)を用いて情報端末10からアクセスされると、当該第2のコード情報に含まれる遊技時間情報、遊技履歴情報、パスワードを抽出するとともに、アクセスしている情報端末10のICCID等の遊技者固有情報も併せて取得する。そして、サーバ制御部33は、第2のコード情報に含まれるパスワードを解析することにより、第2のコード情報に含まれる遊技履歴情報が、遊技機100でクイックスタートによる打-WIN機能を利用した遊技で蓄積されたものであることを認識する。
そして、サーバ制御部33は、第2のコード情報に含まれる遊技履歴情報が、遊技機100でクイックスタートによる打-WIN機能を利用した遊技で蓄積されたものであることを認識すると、第2のコード情報(URL)で重複してアクセスされていないことを確認する。また、サーバ制御部33は、取得した遊技者固有情報と関連付けられた蓄積装置31内の記憶領域に記憶されたアクセス時間情報を参照して、第2のコード情報に含まれる遊技の遊技時間が、アクセス時間から現在までの時間よりも長くないことを確認する。これにより、クイックスタートによる打-WIN機能を利用した遊技で蓄積された遊技履歴情報が、複数回重複して加算、蓄積されることを防止する。
(ステップS29)
サーバ30のサーバ制御部33は、第2のコード情報(URL)で重複してアクセスされていないこと、第2のコード情報に含まれる遊技時間がアクセス時間から現在までの時間よりも長くないことを条件に、遊技者固有情報に関連付けされた蓄積装置31の記憶領域にアクセスし、当該記憶領域に記憶されている遊技履歴情報に対して、第2のコード情報に含まれる遊技履歴情報を加算して記憶させる。
ここで、遊技履歴情報のレベル値に関しては、蓄積装置31に記憶されていたレベル値に対して、第2のコード情報に含まれる遊技履歴情報の経験値に基づいてレベル値を上昇させて記憶する。
これにより、遊技機100は、サーバ30に対して、クイックスタートによる打-WIN機能を利用した遊技の開始の入力操作をした時点(打-WIN機能の遊技の開始)から第2二次元コードの演出表示装置100Dへの表示を指示した時点(打-WIN機能の遊技の終了)までの蓄積期間の遊技履歴情報を、蓄積装置31の記憶領域に記憶された遊技履歴情報に対して加算、記憶させることができる。
<お試し遊技による打-WIN機能>
お試し遊技による打-WIN機能では、遊技者を特定する遊技者固有情報を事前にサーバ30に登録することなく、打-WIN機能を利用した遊技を遊技者に行わせることができる。そして、打-WIN機能を利用した遊技の終了後に、遊技者を特定する遊技者固有情報をサーバ30に登録するとともに、打-WIN機能を利用した遊技で蓄積された遊技履歴情報を、登録された遊技者固有情報に関連付けて記憶する。以下、具体的な処理について図5を用いて説明する。
(お試し遊技による打-WIN機能を利用した遊技の開始)
遊技者は、お試し遊技による打-WIN機能を利用して遊技を開始する場合には、お試し遊技による打-WIN機能を利用して遊技を行わせるための入力操作を遊技機100に行う。以下、具体的な処理について説明する。
(ステップS31)
遊技機100は、お試し遊技による打-WIN機能を利用して遊技を行わせるための入力操作が行われると、お試し遊技による打-WIN機能を利用した遊技を開始するためのお試し遊技設定処理を行う。このお試し遊技設定処理では、以後の遊技機100の遊技履歴情報を蓄積させていく蓄積開始処理と、遊技機100の演出装置における演出のキャラクタ設定等を行う演出設定処理とが行われる。
(ステップS32)
遊技機100では、遊技者によって遊技が行われると、大役抽選、大役遊技の処理、各種の演出装置における演出の処理等の様々な遊技処理が行われる。
(ステップS33)
そして、上記ステップS32での遊技処理が行われる毎に、ステップS32で行われる遊技処理に応じた遊技履歴情報が加算、蓄積されていく。なお、お試し遊技による打-WIN機能を利用した遊技では、パスワード入力による打-WIN機能を利用した遊技とは異なり、サーバ30から遊技履歴情報を取得することがないため、お試し遊技による打-WIN機能を利用した遊技の開始時には遊技履歴情報がまったく蓄積されていない状態から加算、蓄積されていく。
(お試し遊技による打-WIN機能を利用した遊技の終了)
遊技者は、お試し遊技による打-WIN機能を利用した遊技を終了する場合には、遊技機100の演出表示装置100Dに表示された第2二次元コードを情報端末10により読み取らせてサーバ30にアクセスする。そして、読み取った第2二次元コードに基づいて、遊技者固有情報をサーバ30に登録させるとともに、遊技機100で蓄積された遊技履歴情報を、遊技者固有情報と関連付けて記憶させる。以下、具体的な処理について説明する。
(ステップS34)
遊技機100は、遊技者から演出操作装置100Hに対して第2二次元コードを表示させるための入力操作が行われると、お試し遊技による打-WIN機能を利用した遊技の遊技時間を導出する。そして、遊技機100は、導出した遊技時間と、遊技機100に蓄積された遊技履歴情報と、お試し遊技による打-WIN機能を利用した遊技である場合に固有に設定されるパスワードとを、サーバ30のURLに含めた第2二次元コードを生成する。
(ステップS35)
そして、遊技機100は、上記ステップS34で生成した第2二次元コードを演出表示装置100Dに表示する。
(ステップS36)
情報端末10の撮像装置13は、端末操作部11からの操作に応じて、演出表示装置100Dに表示された第2二次元コードを撮像し、第2二次元コードに含まれた第2のコード情報(URL)を抽出する。
(ステップS37)
また、情報端末10の端末制御部15は、その第2のコード情報(URL)を用いてサーバ30にアクセスすることで、当該第2のコード情報に含まれる遊技時間情報、遊技履歴情報、パスワードを、端末通信装置14を介してサーバ30に送信する。
(ステップS38)
サーバ30のサーバ制御部33は、第2のコード情報(URL)を用いて情報端末10からアクセスされると、当該第2のコード情報に含まれる遊技時間情報、遊技履歴情報、パスワードを抽出するとともに、アクセスしている情報端末10のICCID等の遊技者固有情報も併せて取得する。そして、サーバ制御部33は、第2のコード情報に含まれるパスワードを解析することにより、第2のコード情報に含まれる遊技履歴情報が、遊技機100でお試し遊技による打-WIN機能を利用した遊技で蓄積されたものであることを認識する。そして、サーバ30のサーバ制御部33は、取得した遊技者固有情報が登録されていないと、取得した遊技者固有情報を登録し、蓄積装置31内に、登録した遊技者固有情報に関連付けて情報を蓄積する領域を確保する。
(ステップS39)
サーバ30のサーバ制御部33は、ステップS38で登録された遊技者固有情報と関連付けされた蓄積装置31の記憶領域にアクセスし、第2のコード情報に含まれる遊技履歴情報を遊技者固有情報と関連付けされた蓄積装置31の記憶領域に記憶させる。
これにより、遊技機100は、サーバ30に対して、遊技者固有情報を登録させるとともに、お試し遊技による打-WIN機能を利用した遊技の開始の入力操作をした時点(打-WIN機能の遊技の開始)から第2二次元コードの演出表示装置100Dへの表示を指示した時点(打-WIN機能の遊技の終了)までの蓄積期間の遊技履歴情報を記憶させることができる。
<打-WIN機能を用いた各種処理>
次に、情報端末10とサーバ30との間で行われる打-WIN機能で用意された各種のメニューについて説明する。
(打-WIN機能のメニュー表示)
遊技者は、打-WIN機能で用意された各種のメニューを使用する場合には、情報端末10によりサーバ30にアクセスして、情報端末10の端末操作部11を操作して、各種のメニューを選択していく(各種コマンドをサーバ30に送信していく)。以下、具体的な処理について、図6を用いて説明する。
(ステップS51)
サーバ30のサーバ制御部33は、情報端末10によりアクセスがあると、アクセスしている情報端末10からICCID等の遊技者固有情報を取得し、取得した遊技者固有情報の認証を行うとともに、認証に成功した場合には、当該遊技者固有情報と関連付けされた蓄積装置31の記憶領域に記憶されているキャラクタ情報、予め設定されたメニュー情報等から、打-WIN機能のトップメニュー情報(トップメニューの画像データ)を生成する。
(ステップS52)
サーバ30のサーバ制御部33は、上記ステップS51で生成されたトップメニュー情報を、サーバ通信装置32を通じて情報端末10に送信する。
(ステップS53)
情報端末10の端末制御部15は、端末通信装置14を通じて、サーバ30から受信したトップメニュー情報を端末表示装置12に表示させる。
これ以降、遊技者は、端末表示装置12に表示されたトップメニューの画像データから、各種のメニューを選択していくことができる。
(打-WIN機能の閲覧表示)
遊技者は、打-WIN機能を利用して、サーバ30に蓄積された遊技履歴情報を閲覧する場合には、情報端末10によりサーバ30にアクセスして、サーバ30に蓄積された遊技履歴情報に対応する閲覧情報(画像データ)を端末表示装置12に表示させる。以下、具体的な処理について説明する。
(ステップS54)
情報端末10の端末制御部15は、端末操作部11からの操作に応じて、閲覧要求コマンドを、端末通信装置14を通じてサーバ30に送信する。
(ステップS55)
サーバ30のサーバ制御部33は、閲覧要求コマンドを受信すると、アクセスしている情報端末10からICCID等の遊技者固有情報を取得し、取得した遊技者固有情報の認証を行うとともに、認証に成功した場合には、取得した遊技者固有情報に関連付けられた蓄積装置31の記憶領域に記憶されている遊技履歴情報に基づいて閲覧情報を生成する。
(ステップS56)
サーバ30のサーバ制御部33は、上記ステップS55で生成された閲覧情報を、サーバ通信装置32を通じて情報端末10に送信する。
(ステップS57)
情報端末10の端末制御部15は、端末通信装置14を通じて、サーバ30から受信した閲覧情報を端末表示装置12に表示させる。
これにより、遊技者は、これまでに遊技機100で実行された演出等の遊技履歴情報を、情報端末10において確認することができる。
(打-WIN機能のキャラクタ設定)
また、サーバ30の蓄積装置31に蓄積されたそれぞれの遊技者固有情報には、上記の遊技履歴情報だけではなく、遊技者が設定可能な遊技機100固有のキャラクタ情報も関連付けられて記憶されている。遊技者は、このキャラクタ情報を設定する場合には、情報端末10によりサーバ30にアクセスして、サーバ30に設定するキャラクタ情報を送信する。以下、具体的な処理について説明する。
(ステップS58)
情報端末10の端末制御部15は、端末操作部11からの操作に応じて、複数種類のキャラ設定コマンドの中から、遊技者の希望に応じて選択されたキャラクタに関連付けられたキャラ設定コマンドを、端末通信装置14を通じてサーバ30に送信する。
(ステップS59)
サーバ30のサーバ制御部33は、キャラ設定コマンドを受信すると、アクセスしている情報端末10からICCID等の遊技者固有情報を取得し、取得した遊技者固有情報の認証を行うとともに、認証に成功した場合には、取得した遊技者固有情報に関連付けられた蓄積装置31の記憶領域に、受信したキャラ設定コマンドに対応したキャラクタ情報を記憶する。
(ステップS60)
サーバ30のサーバ制御部33は、上記ステップS58で設定されたキャラクタ情報を、サーバ通信装置32を通じて情報端末10に送信する。
(ステップS61)
情報端末10の端末制御部15は、端末通信装置14を通じて、サーバ30から受信したキャラクタ情報を端末表示装置12に表示させる。
以上のように、本実施形態によれば、遊技者の遊技者固有情報とキャラクタ情報とが関連付けられてサーバ30に記憶される。そして、サーバ30で設定されたキャラクタ情報をパスワードに含めることにより、遊技機100側でも、サーバ30で設定されたキャラクタに応じた演出を実行することで、より遊技の興趣を向上させることができる。
(その他の打-WIN機能)
その他、遊技者は、情報端末10によりサーバ30にアクセスして、様々な特典を得ることができる。例えば、サーバ30から、遊技機100の攻略情報、未公開情報、遊技機100の基本仕様、遊技機100に関するメロディーや音声等の着信音、着信画像、楽曲、待ち受け画面、アイコン等の情報といった特典を得ることができる。
(打-WIN機能により情報端末10に表示される表示画像)
次に、図7、図8を用いて、上記遊技システムSのシーケンス図で説明した情報端末10に表示される表示画像の一例について説明する。
遊技者は、打-WIN機能の事前登録を行った後、情報端末10を用いてサーバ30にアクセスすると、情報端末10の端末表示装置12では、図7に示すように、打-WIN機能で用意された各種のメニューが表示される。なお、図7(a)は、打-WIN機能のトップメニュー画面の1ページ目を示し、図7(b)は、打-WIN機能のトップメニュー画面の2ページ目を示しており、情報端末10の端末操作部11によりスクロール表示される。
具体的には、サーバ30は、アクセスしている情報端末10からICCID等の遊技者固有情報を取得し、取得した遊技者固有情報の認証を行うとともに、認証に成功した場合には、取得した遊技者固有情報に関連付けられた蓄積装置31の記憶領域に記憶されているキャラクタ情報、予め設定されたメニュー情報等からトップメニュー情報(画像データ)を生成して、生成したトップメニュー情報を、情報端末10に送信する(ステップS51〜S53参照)。
これにより、情報端末10の端末表示装置12では、図7(a)に示すように、「ステータス」として、遊技者が設定したキャラクタ情報に対応する画像が表示され、図7(b)に示すように、「メニュー」として、「パスワード発行」、「遊技履歴」、「ミッション確認」、「キャラクタ設定」、「特典ダウンロード」の項目が表示される。
そして、遊技者が、情報端末10の端末操作部11を操作して、「メニュー」から「パスワード発行」を選択すると、打-WIN機能の遊技を行うためのパスワードを取得できる。
具体的には、情報端末10の端末操作部11を操作して、打-WIN機能のトップメニューから「パスワード発行」を選択することで、パスワード要求コマンドが、サーバ30に送信される(ステップS5参照)。サーバ30は、パスワード要求コマンドを受信すると、パスワードを生成するとともに、当該生成したパスワードを、情報端末10に送信する(ステップS6、ステップS7参照)。
これにより、情報端末10の端末表示装置12では、図8(a)に示すように、パスワードが表示される。
次に、遊技者が、情報端末10の端末操作部11を操作して、「メニュー」から「遊技履歴」を選択すると、サーバ30に蓄積された遊技履歴情報の閲覧ができる。
具体的には、情報端末10の端末操作部11を操作して、打-WIN機能のトップメニューから「遊技履歴」を選択することで、閲覧要求コマンドが、サーバ30に送信される(ステップS54参照)。サーバ30は、閲覧要求コマンドを受信すると、閲覧情報を生成して、生成した閲覧情報を、情報端末10に送信する(ステップS55、ステップS56参照)。
これにより、情報端末10の端末表示装置12では、図8(b)に示すように、遊技履歴の閲覧画像が表示される。
次に、遊技者が、情報端末10の端末操作部11を操作して、「メニュー」から「キャラクタ設定」を選択すると、遊技者固有情報に関連付けられたキャラクタ情報を設定(変更)できる。
具体的には、情報端末10の端末操作部11を操作して、打-WIN機能のトップメニューから「キャラクタ設定」を選択することで、キャラ設定コマンドが、サーバ30に送信される(ステップS58参照)。サーバ30は、キャラ設定コマンドを受信すると、キャラクタ情報を決定して、決定したキャラクタ情報を、情報端末10に送信する(ステップS59、ステップS60参照)。
これにより、情報端末10の端末表示装置12では、図8(c)に示すように、キャラクタ情報の画像が表示される。
(打-WIN機能により遊技機100に表示される表示画像)
次に、図9、図10を用いて、上記遊技システムSのシーケンス図で説明した遊技機100に表示される表示画像の一例について説明する。
詳しい制御処理については後述するが、遊技者が、遊技機100においてデモ表示が行われているときに、演出操作装置100Hの操作を行うと、図9(a)に示すように、演出表示装置100Dに「打-WINメニュー」の画面が表示される。この「打-WINメニュー」には、少なくとも「新規登録」、「パスワード入力」、「クイックスタート」、「お試し遊技」、「遊技終了」、「戻る」のメニュー項目が表示されている。
「打-WINメニュー」において、演出操作装置100Hの操作によって「新規登録」を選択すると、遊技機100では、サーバ30のURLを含む第1二次元コードが生成される。そして、図9(b)に示すように、遊技機100では、生成された第1二次元コードが演出表示装置100Dに表示される(ステップS1、ステップS2参照)。
この第1二次元コードを情報端末10で読み取ってサーバ30にアクセスすることで、打-WIN機能の事前登録(新規登録)を行うことができる(ステップS3、ステップS4参照)。
また、「打-WINメニュー」において、演出操作装置100Hの操作によって「パスワード入力」を選択すると、図10(a)に示すように、パスワードを入力する入力画面が表示される(ステップS9参照)。
この入力画面で、演出操作装置100Hを操作することにより、サーバ30から発行されたパスワードを入力することができ、パスワードが入力されると、パスワード入力による打-WIN機能を利用した遊技が開始される。
また、「打-WINメニュー」において、演出操作装置100Hの操作によって「クイックスタート」を選択すると、クイックスタートによる打-WIN機能を利用した遊技が開始される(ステップS21参照)。
また、「打-WINメニュー」において、演出操作装置100Hの操作によって「お試し遊技」を選択すると、お試し遊技による打-WIN機能を利用した遊技が開始される(ステップS31参照)。
また、「打-WINメニュー」において、演出操作装置100Hの操作によって「遊技終了」を選択すると、遊技機100では、遊技機100に蓄積された遊技履歴情報と、サーバ30のURLと、を含む第2二次元コードが生成される。そして、図10(b)に示すように、遊技機100では、生成された第2二次元コードが演出表示装置100Dに表示される(ステップS12、ステップS13、ステップS24、ステップS25、ステップS34、ステップS35参照)。
この第2二次元コードを情報端末10で読み取り、その第2二次元コードに含まれた遊技履歴情報をサーバ30に送信することで、遊技機100の演出に関する遊技履歴情報をサーバ30に蓄積させることができる。
なお、「打-WINメニュー」において、演出操作装置100Hの操作によって「戻る」を選択すると、演出表示装置100Dから「打-WINメニュー」の画面が消去される。
(遊技機100の説明)
次に、本実施形態の遊技機100について詳細に説明する。ここでは理解を容易にするため、まず、遊技機100の機械的構成および電気的構成を簡単に説明し、その後、各基板における具体的な処理を説明する。
図11は、本実施形態の遊技機100の斜視図であり、扉が開放された状態を示している。図示のように、遊技機100は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠102と、この外枠102にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠104と、この中枠104に、ヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた前枠106と、を備えている。
中枠104は、外枠102と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、この囲繞空間に遊技盤108が保持されている。また、前枠106には、ガラス製または樹脂製の透過板110が保持されている。そして、これら中枠104および前枠106を外枠102に対して閉じると、遊技盤108と透過板110とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機100の正面側から、透過板110を介して遊技盤108が視認可能となる。
図12は、遊技機100の正面図である。この図に示すように、前枠106の下部には、遊技機100の正面側に突出する操作ハンドル112が設けられている。この操作ハンドル112は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル112を回転させて発射操作を行うと、当該操作ハンドル112の回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤108に設けられたレール114a、114b間を上昇して遊技領域116に導かれることとなる。
遊技領域116は、遊技盤108と透過板110との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下または転動可能な領域である。遊技盤108には、多数の釘や風車が設けられており、遊技領域116に導かれた遊技球が釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。
遊技領域116は、発射機構の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする第1遊技領域116aおよび第2遊技領域116bを備えている。第1遊技領域116aは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の左側に位置し、第2遊技領域116bは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の右側に位置している。レール114a、114bが遊技領域116の左側にあることから、発射機構によって所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は第1遊技領域116aに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は第2遊技領域116bに進入することとなる。
また、遊技領域116には、遊技球が入球可能な一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122が設けられており、これら一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122に遊技球が入球すると、それぞれ所定の賞球が遊技者に払い出される。なお、賞球数は1個以上であれば何個でもよく、また、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122のそれぞれで払い出す賞球数を異ならせてもよいし、同じ賞球数に設定してもよい。このとき、第1始動口120に遊技球が入球して払い出す賞球数を、第2始動口122に遊技球が入球して払い出す賞球数よりも少なく設定することも可能である。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120内には第1始動領域が設けられ、また、第2始動口122内には第2始動領域が設けられている。そして、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球して第1始動領域または第2始動領域に遊技球が進入すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な大役遊技の実行可否や、以後の遊技状態をどのような遊技状態にするかといった種々の遊技利益が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の遊技利益を受ける権利獲得の機会を獲得することとなる。
また、第2始動口122には、可動片122bが開閉可能に設けられており、この可動片122bの状態に応じて、第2始動口122への遊技球の進入容易性が変化するようになっている。具体的には、可動片122bが閉状態にあるときには、第2始動口122への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、遊技領域116に設けられたゲート124内の進入領域を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われ、この抽選によって当たりに当選すると、可動片122bが所定時間、開状態に制御される。このように、可動片122bが開状態になると、当該可動片122bが遊技球を第2始動口122に導く受け皿として機能し、第2始動口122への遊技球の入球が容易となる。なお、ここでは、第2始動口122が閉状態にあるときに、当該第2始動口122への遊技球の入球が不可能であることとしたが、第2始動口122が閉状態にある場合にも一定の頻度で遊技球が入球可能となるように構成してもよい。
さらに、遊技領域116には、遊技球が入球可能な大入賞口128が設けられている。この大入賞口128には、開閉扉128bが開閉可能に設けられており、通常、開閉扉128bが大入賞口128を閉鎖して、大入賞口128への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、前述の大役遊技が実行されると、開閉扉128bが開放されて、大入賞口128への遊技球の入球が可能となる。そして、大入賞口128に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。
なお、遊技領域116の最下部には、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122、大入賞口128のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域116から遊技盤108の背面側に排出する排出口130が設けられている。
そして、遊技機100には、遊技の進行中等に演出を行う演出装置として、液晶表示装置からなる演出表示装置200、可動装置からなる演出役物装置202、さまざまな点灯態様や発光色に制御されるランプからなる演出照明装置204、スピーカからなる音声出力装置206、遊技者の操作を受け付ける演出操作装置208、光量調整ボタン222、音量調整ボタン224、十字キーボタン226が設けられている。
演出表示装置200は、画像を表示する画像表示部からなる演出表示部200aを備えており、この演出表示部200aを、遊技盤108の略中央部分において、遊技機100の正面側から視認可能に配置している。この演出表示部200aには、図示のように演出図柄210a、210b、210cが変動表示され、これら各演出図柄210a、210b、210cの停止表示態様によって大役抽選結果が遊技者に報知される変動演出が実行されることとなる。
演出役物装置202は、演出表示部200aよりも前面に配置され、通常、遊技盤108の背面側に退避しているが、上記の演出図柄210a、210b、210cの変動表示中などに、演出表示部200aの前面まで可動して、遊技者に大当たりの期待感を付与するものである。
演出照明装置204は、演出役物装置202や遊技盤108等に設けられており、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、さまざまに点灯制御される。
音声出力装置206は、前枠106の上部位置や外枠102の最下部位置に設けられ、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、遊技機100の正面側に向けてさまざまな音声を出力する。
演出操作装置208は、遊技者の押下操作を受け付けるボタンと、遊技者の回転操作を受け付ける回転操作部(例えば、ジョグダイヤル)で構成され、遊技機100の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板110よりも下方位置に設けられている。この演出操作装置208は、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて有効化されるものであり、操作有効時間内に遊技者の操作を受け付けると、当該操作に応じて、さまざまな演出が実行される。また、遊技が中断している間、つまり、デモ中に操作されると、上記の打-WIN機能に拘わる処理が行われる。
光量調整ボタン222は、遊技者の押下操作を検出する2つのスイッチを備えて構成される。2つのスイッチは上下に離隔して配されており、上方のスイッチによって遊技者の押下操作が検出されると光量が上げられ、下方のスイッチによって遊技者の押下操作が検出されると光量が下げられる。
音量調整ボタン224は、遊技者の押下操作を検出する2つのスイッチを備えて構成される。2つのスイッチは上下に離隔して配されており、上方のスイッチによって遊技者の押下操作が検出されると音量が上げられ、下方のスイッチによって遊技者の押下操作が検出されると音量が下げられる。
十字キーボタン226は、上ボタン、下ボタン、左ボタン、右ボタンの4つのボタンスイッチで構成され、遊技者の押下操作を受け付ける。詳しくは後述するが、この十字キーボタン226を操作することで、演出のカスタム設定が可能となっている。
なお、図中符号132は、遊技機100から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿であり、この上皿132が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿134に導かれることとなる。また、この下皿134の底面には、当該下皿134から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。この球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きつまみ134aを図中左右方向にスライドさせることにより、当該球抜きつまみ134aと一体となって開閉板がスライドし、球抜き孔から下皿134の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
また、遊技盤108には、遊技領域116の外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が設けられている。これら各表示器160〜172は、遊技に係る種々の状況を表示するための装置であるが、その詳細については後述する。
(制御手段の内部構成)
図13は、遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。
主制御基板300は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板300は、メインCPU300a、メインROM300b、メインRAM300cを備えている。メインCPU300aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM300bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM300cは、メインCPU300aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板300には、一般入賞口118に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口120に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口122に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ122s、ゲート124を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ124s、大入賞口128に遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出スイッチ128sが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板300に検出信号が入力されるようになっている。なお、これら一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、ゲート検出スイッチ124s、大入賞口検出スイッチ128sが、上記の入賞装置100Iに相当する。
また、主制御基板300には、第2始動口122の可動片122bを作動する普通電動役物ソレノイド122cと、大入賞口128を開閉する開閉扉128bを作動する大入賞口ソレノイド128cと、が接続されており、主制御基板300によって、第2始動口122および大入賞口128の開閉制御がなされるようになっている。なお、これら普通電動役物ソレノイド122c、大入賞口ソレノイド128cが、上記の駆動装置100Jに相当する。
さらに、主制御基板300には、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が接続されており、主制御基板300によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。なお、これら第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が、上記の表示器100Kに相当する。
また、本実施形態の遊技機100は、主に第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球によって開始される特別遊技と、ゲート124を遊技球が通過することによって開始される普通遊技とに大別される。そして、主制御基板300のメインROM300bには、特別遊技および普通遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
また、主制御基板300には、払出制御基板310および副制御基板330が接続されている。
払出制御基板310は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を払い出すための制御を行う。この払出制御基板310も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板300に対して双方向に通信可能に接続されている。この払出制御基板310には遊技情報出力端子板312が接続されており、主制御基板300から出力される遊技進行上の種々の情報が、払出制御基板310および遊技情報出力端子板312を介して、遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
また、払出制御基板310には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ314が接続されている。払出制御基板310は、主制御基板300から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ314を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ316sによって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるようになっている。
また、払出制御基板310には、下皿134の満タン状態を検出する皿満タン検出スイッチ318sが接続されている。この皿満タン検出スイッチ318sは、賞球として払い出される遊技球を下皿134に導く通路に設けられており、当該通路を遊技球が通過するたびに、遊技球検出信号が払出制御基板310に入力されるようになっている。
そして、下皿134に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿134に向かう通路内に遊技球が滞留し、皿満タン検出スイッチ318sから払出制御基板310に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出制御基板310は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿134が満タン状態であると判断し、皿満タンコマンドを主制御基板300に送信する。一方、皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、皿満タン解除コマンドを主制御基板300に送信する。なお、払出モータ314、払出球計数スイッチ316s、皿満タン検出スイッチ318sが、上記の払出装置100Bに相当する。
また、払出制御基板310には、遊技球の発射制御を行う発射制御回路320が設けられている。払出制御基板310には、操作ハンドル112に設けられ、当該操作ハンドル112に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ112sと、操作ハンドル112の操作角度を検出する操作ボリューム112aと、が接続されている。そして、タッチセンサ112sおよび操作ボリューム112aから信号が入力されると、発射制御回路320において、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド112cを通電して遊技球を発射させる制御がなされる。なお、タッチセンサ112s、操作ボリューム112a、発射用ソレノイド112cが、上記の発射装置100Cに相当する。
副制御基板330は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板330は、サブCPU330a、サブROM330b、サブRAM330c、RTC(Real Time Clock)330dを備えており、主制御基板300に対して、当該主制御基板300から副制御基板330への一方向に通信可能に接続されている。RTC330dは、現在の日時を計時する。サブCPU330aは、RTC330dから取得した現在の日時を示す時刻信号、主制御基板300から送信されたコマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM330bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行制御する。このとき、サブRAM330cは、サブCPU330aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
具体的には、副制御基板330は、上記演出表示部200aに画像を表示させる画像表示制御を行う。サブROM330bには、演出表示部200aに表示される図柄や背景等の画像データが多数格納されており、サブCPU330aが、画像データをサブROM330bから不図示のVRAMに読み出して、演出表示部200aの画像表示を制御する。
なお、この演出表示部200a(演出表示装置200)が、上記の演出表示装置100Dに相当する。
また、副制御基板330は、音声出力装置206から音声を出力させる音声出力制御や、演出役物装置202を可動したり演出照明装置204を点灯制御したりする。さらには、副制御基板330には、演出操作装置208が押下操作されたことを検出する押下検出スイッチ208s、および、演出操作装置208が回転操作されたことを検出する回転検出スイッチ209sから検出信号が入力される。これら押下検出スイッチ208sまたは回転検出スイッチ209sから検出信号が入力されると、演出表示部200aに画像が表示される等、さまざまな演出が実行される。
なお、音声出力装置206が上記の音声出力装置100Eに相当し、演出役物装置202が上記の演出役物装置100Fに相当し、演出照明装置204が上記の演出照明装置100Gに相当し、演出操作装置208、押下検出スイッチ208s、回転検出スイッチ209sが、上記の演出操作装置100Hに相当する。
また、副制御基板330には、光量調整ボタン222の押下操作を検出する光量調整スイッチ222s、音量調整ボタン224の押下操作を検出する音量調整スイッチ224s、十字キーボタン226の押下操作を検出する十字キースイッチ226sから検出信号が入力される。副制御基板330は、光量調整スイッチ222sから入力された検出信号に応じて光量を変更し、音量調整スイッチ224sから入力された検出信号に応じて音量を変更し、十字キースイッチ226sから入力された検出信号に応じて、各種演出の設定変更を行う。
なお、各基板には、不図示の電源基板が接続されており、電源基板を介して商用電源から各基板に電力供給がなされている。また、電源基板にはコンデンサからなるバックアップ電源が設けられており、RTC330dは、このバックアップ電源から電源供給を受けて現在の日時を計時する。
次に、本実施形態の遊技機100における遊技について、メインROM300bに記憶されている各種テーブルと併せて説明する。
前述したように、本実施形態の遊技機100は、特別遊技と普通遊技の2種類の遊技が並行して進行するものであり、これら両遊技を進行する際の遊技状態として、低確率遊技状態または高確率遊技状態のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態にて遊技が進行する。
各遊技状態の詳細については後述するが、低確率遊技状態というのは、大入賞口128が開放される大役遊技を実行する権利獲得の確率が低く設定された遊技状態であり、高確率遊技状態というのは、大役遊技を実行する権利獲得の確率が高く設定された遊技状態である。
また、非時短遊技状態というのは、可動片122bが開状態になりにくく、第2始動口122に遊技球が入球しにくい遊技状態であり、時短遊技状態というのは、非時短遊技状態よりも可動片122bが開状態になりやすく、第2始動口122に遊技球が入球しやすい遊技状態である。なお、遊技機100の初期状態は、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定され、この遊技状態を本実施形態では通常遊技状態と称する。
遊技者が操作ハンドル112を操作して遊技領域116に遊技球を発射させるとともに、遊技領域116を流下する遊技球が第1始動口120または第2始動口122に入球すると、遊技者に遊技利益を付与するか否かの抽選(以下、「大役抽選」という)が行われる。この大役抽選において、大当たりに当選すると、大入賞口128が開放されるとともに当該大入賞口128への遊技球の入球が可能となる大役遊技が実行され、また、当該大役遊技の終了後の遊技状態が、上記のいずれかの遊技状態に設定される。以下では、大役抽選方法について説明する。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、大役抽選に係る種々の乱数値(大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数)が取得されるとともに、これら各乱数値がメインRAM300cの特図保留記憶領域に記憶される。以下では、第1始動口120に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特1保留とよび、第2始動口122に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特2保留とよぶ。
メインRAM300cの特図保留記憶領域は、第1特図保留記憶領域と第2特図保留記憶領域とを備えている。第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域は、それぞれ4つの記憶部(第1〜第4記憶部)を有している。そして、第1始動口120に遊技球が入球すると、特1保留を第1特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶し、第2始動口122に遊技球が入球すると、特2保留を第2特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶する。
例えば、第1始動口120に遊技球が入球したとき、第1特図保留記憶領域の第1〜第4記憶部のいずれにも保留が記憶されていない場合には、第1記憶部に特1保留を記憶する。また、例えば、第1記憶部〜第3記憶部に特1保留が記憶されている状態で、第1始動口120に遊技球が入球した場合には、特1保留を第4記憶部に記憶する。また、第2始動口122に遊技球が入球した場合にも、上記と同様に、第2特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部の中で、特2保留が記憶されていない、最も番号(序数)の小さい記憶部に特2保留が記憶される。
ただし、第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域に記憶可能な特1保留数(X1)および特2保留数(X2)は、それぞれ4つに設定されている。したがって、例えば、第1始動口120に遊技球が入球したときに、第1特図保留記憶領域に既に4つの特1保留が記憶されている場合には、当該第1始動口120への遊技球の入球によって新たに特1保留が記憶されることはない。同様に、第2始動口122に遊技球が入球したときに、第2特図保留記憶領域に既に4つの特2保留が記憶されている場合には、当該第2始動口122への遊技球の入球によって新たに特2保留が記憶されることはない。
図14は、大当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜65535の範囲内から1つの大当たり決定乱数が取得される。そして、大役抽選を開始するとき、すなわち、大当たりの判定を行うときの遊技状態に応じて大当たり決定乱数判定テーブルが選択され、当該選択された大当たり決定乱数判定テーブルと取得された大当たり決定乱数とによって大役抽選が行われる。
低確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大役抽選を開始する場合には、図14(a)に示すように、低確時大当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルによれば、大当たり決定乱数が10001〜10164であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/399.6となる。
また、高確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大役抽選を開始する場合には、図14(b)に示すように、高確時大当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この高確時大当たり決定乱数判定テーブルによれば、大当たり決定乱数が10001〜11640であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/39.96となる。このように、高確率遊技状態である場合には、低確率遊技状態である場合に比べて、大当たり確率が10倍となる。なお、低確率遊技状態において「大当たり」となる大当たり決定乱数(10001〜10164)は、高確率遊技状態においても「大当たり」となる。
図15は、当たり図柄乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜99の範囲内から1つの当たり図柄乱数が取得される。そして、上記の大役抽選により「大当たり」の判定結果が導出された場合に、取得している当たり図柄乱数と当たり図柄乱数判定テーブルとによって、特別図柄の種別が決定される。このとき、特1保留によって「大当たり」に当選した場合には、図15(a)に示すように、特1用当たり図柄乱数判定テーブルが選択され、特2保留によって「大当たり」に当選した場合には、図15(b)に示すように、特2用当たり図柄乱数判定テーブルが選択される。以下では、当たり図柄乱数によって決定される特別図柄、すなわち、大当たりの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄を大当たり図柄とよび、ハズレの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄をハズレ図柄とよぶ。
図15(a)に示す特1用当たり図柄乱数判定テーブル、および、図15(b)に示す特2用当たり図柄乱数判定テーブルによれば、取得した当たり図柄乱数の値に応じて、図示のとおり、特別図柄の種別(大当たり図柄)が決定される。また、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、当該抽選結果が特1保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Xが決定され、当該抽選結果が特2保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Yが決定される。つまり、当たり図柄乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「大当たり」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に参照されることはない。
図16は、リーチグループ決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチグループ決定乱数判定テーブルは複数設けられており、保留種別や保留数、さらには遊技状態に対応付けて設定される変動状態等に応じて1のテーブルが選択される。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜10006の範囲内から1つのリーチグループ決定乱数が取得される。上記のように、大役抽選結果が導出されると、当該大役抽選結果を報知する変動演出パターンを決定する処理が行われる。本実施形態では、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、変動演出パターンを決定するにあたって、まず、リーチグループ決定乱数とリーチグループ決定乱数判定テーブルとによってグループ種別が決定される。
例えば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されており、変動状態が通常1変動状態に設定されているときに、特1保留に基づいて「ハズレ」の大役抽選結果が導出された場合において、大役抽選を行うときの特1保留数(以下、単に「保留数」という)が0個であれば、図16(a)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル1が選択される。同様に、保留数が1、2個であれば、図16(b)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル2が選択され、保留数が3個であれば、図16(c)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル3が選択される。なお、図16において、グループ種別の欄に記載しているグループxは、任意のグループ番号を示している。したがって、取得したリーチグループ決定乱数と、参照するリーチグループ決定乱数判定テーブルの種類とに応じて、グループ種別として種々のグループ番号が決定されることとなる。
このように、本実施形態では、変動演出パターンを決定するためのテーブルが、設定されている遊技状態に加えて、変動状態に基づいて決定される。つまり、変動状態とは、いずれのテーブルを参照して変動演出パターンを決定するかが規定されたものであり、遊技状態とは別に設定される概念である。
なお、大役抽選結果が「大当たり」であった場合には、変動演出パターンを決定するにあたってグループ種別を決定することはない。つまり、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「大当たり」であった場合に参照されることはない。
図17は、リーチモード決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチモード決定乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に選択されるハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルと、大役抽選結果が「大当たり」であった場合に選択される大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとに大別される。なお、ハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルは、上記のように決定されたグループ種別ごとに設けられており、大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルは、遊技状態や図柄種別ごとに設けられている。また、各リーチモード決定乱数判定テーブルは、保留種別ごとに設けてもよい。ここでは、所定の遊技状態および図柄種別において参照されるグループx用ハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図17(a)に示し、大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図17(b)に示す。
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜250の範囲内から1つのリーチモード決定乱数が取得される。そして、上記の大役抽選の結果が「ハズレ」であった場合には、図17(a)に示すように、上記のグループ種別の抽選により決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択されたハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。また、上記の大役抽選の結果が「大当たり」であった場合には、図17(b)に示すように、読み出された遊技状態や図柄の種別に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択された大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。
また、各リーチモード決定乱数判定テーブルにおいては、リーチモード決定乱数に、変動モード番号とともに、後述する変動パターン乱数判定テーブルが対応付けられており、変動モード番号が決定されるのと同時に、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。なお、図17において、変動パターン乱数判定テーブルの欄に記載しているテーブルxは、任意のテーブル番号を示している。したがって、取得したリーチモード決定乱数と、参照するリーチモード決定乱数判定テーブルの種類とに応じて、変動モード番号と、変動パターン乱数判定テーブルのテーブル番号とが決定されることとなる。また、本実施形態において、変動モード番号および後述する変動パターン番号は、16進数で設定されている。以下において、16進数を示す場合には「H」を付するが、図17〜図19に○○Hと記載しているのは、16進数で示される任意の値を示すものである。
以上のように、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合には、まず、図16に示すリーチグループ決定乱数判定テーブルとリーチグループ決定乱数とによってグループ種別が決定される。そして、決定されたグループ種別と遊技状態に応じ、図17に示すハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とによって、変動モード番号および変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
一方、大役抽選結果が「大当たり」であった場合には、決定された大当たり図柄(特別図柄の種別)、大当たり当選時の遊技状態等に応じ、図17に示す大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とによって、変動モード番号、変動パターン乱数判定テーブルが決定されることとなる。
図18は、変動パターン乱数判定テーブルを説明する図である。ここでは、所定のテーブル番号xの変動パターン乱数判定テーブルxを示すが、変動パターン乱数判定テーブルは、この他にも、テーブル番号ごとに多数設けられている。
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜238の範囲内から1つの変動パターン乱数が取得される。そして、上記の変動モード番号と同時に決定された変動パターン乱数判定テーブルと、取得した変動パターン乱数とに基づいて、図示のように変動パターン番号が決定される。
このように、大役抽選が行われると、大役抽選結果、決定された図柄種別、遊技状態、保留数、保留種別等に応じて、変動モード番号、変動パターン番号が決定される。これら変動モード番号、変動パターン番号は、変動演出パターンを特定するものであり、そのそれぞれに、変動演出の態様および時間が対応付けられている。
図19は、変動時間決定テーブルを説明する図である。上記のように、変動モード番号が決定されると、図19(a)に示す変動時間1決定テーブルにしたがって変動時間1が決定される。この変動時間1決定テーブルによれば、変動モード番号ごとに変動時間1が対応付けられており、決定された変動モード番号に応じて、対応する変動時間1が決定される。
また、上記のように、変動パターン番号が決定されると、図19(b)に示す変動時間2決定テーブルにしたがって変動時間2が決定される。この変動時間2決定テーブルによれば、変動パターン番号ごとに変動時間2が対応付けられており、決定された変動パターン番号に応じて、対応する変動時間2が決定される。このようにして決定された変動時間1、2の合計時間が、大役抽選結果を報知する変動演出の時間、すなわち、変動時間となる。
以上のようにして変動モード番号が決定されると、当該決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンドが副制御基板330に送信され、変動パターン番号が決定されると、当該決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが副制御基板330に送信される。副制御基板330においては、受信した変動モードコマンドに基づいて、主に変動演出の前半の態様が決定され、受信した変動パターンコマンドに基づいて、主に変動演出の後半の態様が決定されることとなる。以下では、変動モードコマンドおよび変動パターンコマンドを総称して変動コマンドと呼ぶ場合があるが、その詳細については後述する。
図20は、特別電動役物作動ラムセットテーブルを説明する図である。この特別電動役物作動ラムセットテーブルは、大役遊技を制御するための各種データが記憶されたものであり、大役遊技中は、この特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して、大入賞口ソレノイド128cが通電制御される。なお、実際は、特別電動役物作動ラムセットテーブルは、大当たり図柄の種別ごとに複数設けられており、決定された大当たり図柄の種別に応じて、対応するテーブルが大役遊技の開始時にセットされるが、ここでは、説明の都合上、1つのテーブルに全ての大当たり図柄の制御データを示す。
大当たり図柄である特別図柄A、B、Cが決定されると、図20に示すように、特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して大役遊技が実行される。大役遊技は、大入賞口128が所定回数開閉される複数回のラウンド遊技で構成されている。この特別電動役物作動ラムセットテーブルによれば、オープニング時間(最初のラウンド遊技が開始されるまでの待機時間)、特別電動役物最大作動回数(1回の大役遊技中に実行されるラウンド遊技の回数)、特別電動役物開閉切替回数(1ラウンド中の大入賞口128の開放回数)、ソレノイド通電時間(大入賞口128の開放回数ごとの大入賞口ソレノイド128cの通電時間、すなわち、1回の大入賞口128の開放時間)、規定数(1回のラウンド遊技における大入賞口128への最大入賞可能数)、大入賞口閉鎖有効時間(ラウンド遊技間の大入賞口128の閉鎖時間、すなわち、インターバル時間)、エンディング時間(最後のラウンド遊技が終了してから、通常の特別遊技(後述する特別図柄の変動表示)が再開されるまでの待機時間)が、大役遊技の制御データとして、大当たり図柄の種別ごとに、図示のように予め記憶されている。
図21は、大役遊技の終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルを説明する図である。図21に示すとおり、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後に低確率遊技状態に設定され、特別図柄B、Cが決定された場合には、大役遊技の終了後に高確率遊技状態に設定されるとともに、高確率遊技状態の継続回数(以下、「高確回数」という)は10000回に設定される。これは、大役抽選結果が10000回確定するまでの間、高確率遊技状態が継続することを意味している。ただし、上記した高確回数は1の高確率遊技状態における最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に大当たりに当選した場合には、再度、遊技状態の設定が行われることとなる。したがって、大役遊技の終了後に高確率遊技状態に設定された場合に、当該高確率遊技状態において大当たりの抽選結果が導出されることなく、ハズレの抽選結果が10000回導出されると、低確率遊技状態に遊技状態が変更されることとなる。
また、特別図柄A、B、Cが決定された場合には、大役遊技の終了後に時短遊技状態に設定される。具体的には、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後に時短遊技状態に設定されるとともに、このとき、時短遊技状態の継続回数(以下、「時短回数」という)は50回に設定される。これは、大役抽選結果が50回確定するまでの間、時短遊技状態が継続することを意味している。ただし、上記した時短回数は1の時短遊技状態における最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に大当たりに当選した場合には、再度、遊技状態の設定が行われることとなる。また、特別図柄B、Cが決定された場合には、大役遊技の終了後に時短遊技状態に設定されるとともに、時短回数が10000回に設定される。
なお、ここでは、大当たり図柄の種別に応じて、大役遊技の終了後の遊技状態および時短回数を設定することとしたが、大当たり図柄の種別と大当たり当選時の遊技状態との双方に応じて、遊技状態や時短回数を設定してもよい。
図22は、当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。遊技領域116を流下する遊技球がゲート124を通過すると、第2始動口122の可動片122bを通電制御するか否かが対応付けられた普通図柄の判定処理(以下、「普図抽選」という)が行われる。
なお、詳しくは後述するが、遊技球がゲート124を通過すると、0〜99の範囲内から1つの当たり決定乱数が取得されるとともに、この乱数値がメインRAM300cの普図保留記憶領域に4つを上限として記憶される。つまり、普図保留記憶領域は、当たり決定乱数をセーブする4つの記憶部を備えている。したがって、普図保留記憶領域の4つの記憶部全てに当たり決定乱数が記憶された状態で、遊技球がゲート124を通過した場合には、当該遊技球の通過に基づいて当たり決定乱数が記憶されることはない。以下では、ゲート124を遊技球が通過して普図保留記憶領域に記憶された当たり決定乱数を普図保留とよぶ。
非時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図22(a)に示すように、非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が1〜99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、非時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は1/100となる。詳しくは後述するが、この普図抽選において当たり図柄が決定されると、第2始動口122の可動片122bが開状態に制御され、ハズレ図柄が決定された場合には、第2始動口122の可動片122bが閉状態に維持される。
また、時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図22(b)に示すように、時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0〜98であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は99/100となる。
図23(a)は、普通図柄変動時間データテーブルを説明する図であり、図23(b)は、開閉制御パターンテーブルを説明する図である。上記のように、普図抽選が行われると、普通図柄の変動時間が決定される。普通図柄変動時間データテーブルは、普図抽選によって当たり図柄もしくはハズレ図柄が決定されたときに、当該普通図柄の変動時間を決定する際に参照されるものである。この普通図柄変動時間データテーブルによれば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が10秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が1秒に決定される。このようにして変動時間が決定されると、当該決定された時間にわたって普通図柄表示器168が変動表示(点滅表示)される。そして、当たり図柄が決定された場合には普通図柄表示器168が点灯し、ハズレ図柄が決定された場合には普通図柄表示器168が消灯する。
そして、普図抽選によって当たり図柄が決定されるとともに、普通図柄表示器168が点灯した場合には、第2始動口122の可動片122bが、図23(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して通電制御される。なお、実際は、開閉制御パターンテーブルは、遊技状態ごとに設けられており、普通図柄が決定されたときの遊技状態に応じて、対応するテーブルが普通電動役物ソレノイド122cの通電開始時にセットされるが、ここでは、説明の都合上、1つのテーブルに各遊技状態に対応する制御データを示す。
当たり図柄が決定されると、図23(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して第2始動口122が開閉制御される。この開閉制御パターンテーブルによれば、普電開放前時間(第2始動口122の開放が開始されるまでの待機時間)、普通電動役物最大開閉切替回数(第2始動口122の開放回数)、ソレノイド通電時間(第2始動口122の開放回数ごとの普通電動役物ソレノイド122cの通電時間、すなわち、1回の第2始動口122の開放時間)、規定数(第2始動口122の全開放中における第2始動口122への最大入賞可能数)、普電閉鎖有効時間(第2始動口122の各開放間の閉鎖時間、すなわち、休止時間)、普電有効状態時間(第2始動口122の最後の開放終了からの待機時間)、普電終了ウェイト時間(普電有効状態時間の経過後、後述する普通図柄の変動表示が再開されるまでの待機時間)が、第2始動口122の制御データとして、遊技状態ごとに、図示のように予め記憶されている。
このように、非時短遊技状態および時短遊技状態には、それぞれ、第2始動口122を開閉するための開閉制御条件が、遊技進行条件として対応付けられており、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも第2始動口122に遊技球が入球しやすくなる。つまり、時短遊技状態においては、ゲート124を遊技球が通過する限りにおいて、次々と普図抽選がなされるとともに、第2始動口122が頻繁に開放状態となるため、遊技者は遊技球の費消を低減しながら、大役抽選を行うことが可能となる。
なお、第2始動口122の開閉条件は、普通図柄の当選確率、普通図柄の変動表示の時間、第2始動口122の開放時間の3つの要素を規定するものである。そして、本実施形態では、この3つの要素のうち2つの要素において、非時短遊技状態よりも時短遊技状態の方を有利に設定することで、時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも、第2始動口122に遊技球が入球しやすくなるように設定した。しかしながら、上記3つの要素のうち、1つまたは3つの要素について、時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも有利に設定してもよい。いずれにしても、時短遊技状態の方が非時短遊技状態に比べて、少なくとも1つの要素について有利となることで、総合的に時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも第2始動口122に遊技球が容易に入球するようにすればよい。つまり、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合に、第1の条件にしたがって可動片122bが開閉制御され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合に、第1の条件よりも開状態になりやすい第2の条件にしたがって可動片122bが開閉制御されればよい。
次に、遊技機100における遊技の進行に伴う主制御基板300の主な処理について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板300のCPU初期化処理)
図24は、主制御基板300におけるCPU初期化処理(S100)を説明するフローチャートである。
電源基板より電源が供給されると、メインCPU300aにシステムリセットが発生し、メインCPU300aは、以下のCPU初期化処理(S100)を行う。
(ステップS100−1)
メインCPU300aは、電源投入に応じて、初期設定処理として、メインROM300bから起動プログラムを読み込むとともに、各種処理を実行するために必要な設定処理を行う。
(ステップS100−3)
メインCPU300aは、タイマカウンタにウェイト処理時間を設定する。
(ステップS100−5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。なお、主制御基板300には、電源断検知回路が設けられており、電源電圧が所定値以下になると、電源断検知回路から電源断予告信号が出力される。電源断予告信号を検出している場合には、上記ステップS100−3に処理を移し、電源断予告信号を検出していない場合には、ステップS100−7に処理を移す。
(ステップS100−7)
メインCPU300aは、上記ステップS100−3で設定したウェイト時間が経過したか否かを判定する。その結果、ウェイト時間が経過したと判定した場合にはステップS100−9に処理を移し、ウェイト時間は経過していないと判定した場合には上記ステップS100−5に処理を移す。
(ステップS100−9)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを許可するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−11)
メインCPU300aは、RAMクリアフラグがオンしているか否かを判定する。なお、遊技盤108の背面には不図示のRAMクリアボタンが設けられており、このRAMクリアボタンが押圧操作されると、RAMクリア検出スイッチがRAMクリアボタンの押圧操作を検出して、主制御基板300にRAMクリア信号が出力される。RAMクリアボタンが押圧操作された状態で電源が投入されると、RAMクリア信号が入力され、RAMクリアフラグがオンされる。そして、RAMクリアフラグがオンしていると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、RAMクリアフラグはオンしていないと判定した場合にはステップS100−19に処理を移す。
(ステップS100−13)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、電源投入時(メインRAM300cをクリアするリセット時)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−15)
メインCPU300aは、メインRAM300cがクリアされたことを副制御基板330に伝達するためのサブコマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理(コマンドを送信バッファに格納)を行う。
(ステップS100−17)
メインCPU300aは、メインRAM300cがクリアされたことを払出制御基板310に伝達するための払出コマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理(コマンドを送信バッファに格納)を行う。
(ステップS100−19)
メインCPU300aは、チェックサムを算出するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−21)
メインCPU300aは、上記ステップS100−19で算出したチェックサムが、電源断時に保存されたチェックサムと不一致であるかを判定する。その結果、両者が不一致であると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、両者が不一致ではない(一致する)と判定した場合にはステップS100−23に処理を移す。
(ステップS100−23)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、電源復帰時(メインRAM300cをクリアせずに、電源断前のデータを維持するとき)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−25)
メインCPU300aは、電源断から復帰したことを副制御基板330に伝達するためのサブコマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理(コマンドを送信バッファに格納)を行う。
(ステップS100−27)
メインCPU300aは、電源断から復帰したことを払出制御基板310に伝達するための払出コマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理(コマンドを送信バッファに格納)を行う。
(ステップS100−29)
メインCPU300aは、特別図柄の種別を示す電源投入時特図図柄種別指定コマンド、特1保留数(X1)を示す特1保留指定コマンド、特2保留数(X2)を示す特2保留指定コマンド、記憶されている特1保留および特2保留の入賞順序を示す特別図柄入賞順序コマンド等、電源投入時の初期状態の演出に必要なコマンドを副制御基板330に送信するための電源投入時サブコマンドセット処理(コマンドを送信バッファに格納)を実行する。
(ステップS100−31)
メインCPU300aは、タイマ割込みの周期を設定する。
(ステップS100−33)
メインCPU300aは、割込みを禁止するための処理を行う。
(ステップS100−35)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数用初期値更新乱数を更新する。なお、当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値および終了値を決定するためのものである。つまり、後述する当たり図柄乱数の更新処理によって当たり図柄乱数が、当たり図柄乱数用初期値更新乱数から、当該当たり図柄乱数用初期値更新乱数−1まで1周すると、当たり図柄乱数は、そのときの当たり図柄乱数用初期値更新乱数に更新されることとなる。
(ステップS100−37)
メインCPU300aは、払出制御基板310から受信した受信データ(主コマンド)を解析し、受信データに応じた種々の処理を実行する。
(ステップS100−39)
メインCPU300aは、送信バッファに格納されているサブコマンドを副制御基板330に送信するための処理を行う。
(ステップS100−41)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS100−43)
メインCPU300aは、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を更新し、以後、上記ステップS100−33から処理を繰り返す。なお、以下では、変動演出パターンを決定するためのリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を総称して変動演出用乱数と呼ぶ。
次に、主制御基板300における割込み処理について説明する。ここでは、電源断時退避処理(XINT割込み処理)およびタイマ割込み処理について説明する。
(主制御基板300の電源断時退避処理(XINT割込み処理))
図25は、主制御基板300における電源断時退避処理(XINT割込み処理)を説明するフローチャートである。メインCPU300aは、電源断検知回路を監視しており、電源電圧が所定値以下になると、CPU初期化処理の割込み許可期間中(ステップS100−41とステップS100−33の処理の間)に割り込んで電源断時退避処理を実行する。
(ステップS300−1)
電源断予告信号が入力されると、メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS300−3)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−11に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−7に処理を移す。
(ステップS300−7)
メインCPU300aは、レジスタを復帰させる。
(ステップS300−9)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行い、当該電源断時退避処理を終了する。
(ステップS300−11)
メインCPU300aは、出力ポートの出力を停止する出力ポートクリア処理を実行する。
(ステップS300−13)
メインCPU300aは、チェックサムを算出して保存するチェックサム設定処理を実行する。
(ステップS300−15)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを禁止するために必要なRAMプロテクト設定処理を実行する。
(ステップS300−17)
メインCPU300aは、電源断発生監視時間を設定すべく、ループカウンタのカウンタ値に所定の電源断検出信号検出回数をセットする。
(ステップS300−19)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−21)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−17に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−23に処理を移す。
(ステップS300−23)
メインCPU300aは、上記ステップS300−17でセットしたループカウンタの値を1減算する。
(ステップS300−25)
メインCPU300aは、ループカウンタのカウンタ値が0でないかを判定する。その結果、カウンタ値が0ではないと判定した場合にはステップS300−19に処理を移し、カウンタ値が0であると判定した場合には上記したCPU初期化処理(ステップS100)に移行する。
なお、実際に電源断が生じた場合には、ステップS300−17〜ステップS300−25をループしている間に遊技機100の稼働が停止する。
(主制御基板300のタイマ割込み処理)
図26は、主制御基板300におけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。主制御基板300には、所定の周期(本実施形態では4ミリ秒、以下「4ms」という)毎にクロックパルスを発生させるリセット用クロックパルス発生回路が設けられている。そして、リセット用クロックパルス発生回路によって、クロックパルスが発生すると、CPU初期化処理(ステップS100)に割り込んで、以下のタイマ割込み処理が実行される。
(ステップS400−1)
メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS400−3)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS400−5)
メインCPU300aは、コモン出力バッファにセットされたコモンデータを出力ポートに出力し、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172を点灯制御するダイナミックポート出力処理を実行する。
(ステップS400−7)
メインCPU300aは、各種の入力ポート情報を読み込み、最新のスイッチ状態を正確に取得するためのポート入力処理を実行する。
(ステップS400−9)
メインCPU300aは、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該主制御基板300のタイマ割込み処理の度に減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS400−11)
メインCPU300aは、上記ステップS100−35と同様、当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新処理を実行する。
(ステップS400−13)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数を更新する処理を行う。具体的には、乱数カウンタを1加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。
なお、詳しい説明は省略するが、本実施形態では、大当たり決定乱数および当たり決定乱数は、主制御基板300に内蔵されたハードウェア乱数生成部によって更新されるハードウェア乱数を用いている。ハードウェア乱数生成部は、大当たり決定乱数および当たり決定乱数を、いずれも一定の規則にしたがって更新し、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列を変更するとともに、システムリセット毎にスタート値を変更している。
(ステップS500)
メインCPU300aは、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、ゲート検出スイッチ124sから信号の入力があったか否か判定するスイッチ管理処理を実行する。なお、このスイッチ管理処理の詳細については後述する。
(ステップS600)
メインCPU300aは、上記の特別遊技を進行制御するための特別遊技管理処理を実行する。なお、この特別遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS700)
メインCPU300aは、上記の普通遊技を進行制御するための普通遊技管理処理を実行する。なお、この普通遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS400−15)
メインCPU300aは、各種エラーの判定およびエラー判定結果に応じた設定を行うためのエラー管理処理を実行する。
(ステップS400−17)
メインCPU300aは、一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、大入賞口検出スイッチ128sのチェックを行い、該当する賞球制御用のカウンタ等を加算するための入賞口スイッチ処理を実行する。
(ステップS400−19)
メインCPU300aは、上記ステップS400−17でセットされた賞球制御用のカウンタのカウンタ値等に基づく払出コマンドの作成および送信を行うための払出制御管理処理を実行する。
(ステップS400−21)
メインCPU300aは、遊技情報出力端子板312から外部へ出力する外部情報用の出力データをセットするための外部情報管理処理を実行する。
(ステップS400−23)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172等の各種表示器(LED)を点灯制御するためのコモンデータをコモン出力バッファにセットするLED表示設定処理を実行する。
(ステップS400−25)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド122cおよび大入賞口ソレノイド128cのソレノイド出力イメージを合成し、出力ポートバッファに格納するためのソレノイド出力イメージ合成処理を実行する。
(ステップS400−27)
メインCPU300aは、各出力ポートバッファに格納されたコモン出力バッファの値を出力ポートに出力するためのポート出力処理を実行する。
(ステップS800)
メインCPU300aは、遊技者が操作ハンドル112を把持しているか否かを判定し、その判定結果、すなわち、操作ハンドル112の操作状況を副制御基板330に伝達するタッチ信号検出処理を実行する。なお、このタッチ信号検出処理の詳細については後述する。
(ステップS400−29)
メインCPU300aは、レジスタを復帰してタイマ割込み処理を終了する。
以下に、上記したタイマ割込み処理のうち、ステップS500のスイッチ管理処理、ステップS600の特別遊技管理処理、ステップS700の普通遊技管理処理について、詳細に説明する。
図27は、主制御基板300におけるスイッチ管理処理(ステップS500)を説明するフローチャートである。
(ステップS500−1)
メインCPU300aは、ゲート検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、ゲート124を遊技球が通過してゲート検出スイッチ124sからの検出信号がオンされたかを判定する。その結果、ゲート検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS510に処理を移し、ゲート検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−3に処理を移す。
(ステップS510)
メインCPU300aは、ゲート124への遊技球の通過に基づいてゲート通過処理を実行する。なお、このゲート通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−3)
メインCPU300aは、第1始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第1始動口120に遊技球が入球して第1始動口検出スイッチ120sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第1始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS520に処理を移し、第1始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−5に処理を移す。
(ステップS520)
メインCPU300aは、第1始動口120への遊技球の入球に基づいて第1始動口通過処理を実行する。なお、この第1始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−5)
メインCPU300aは、第2始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第2始動口122に遊技球が入球して第2始動口検出スイッチ122sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第2始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS530に処理を移し、第2始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−7に処理を移す。
(ステップS530)
メインCPU300aは、第2始動口122への遊技球の入球に基づいて第2始動口通過処理を実行する。なお、この第2始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−7)
メインCPU300aは、大入賞口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、大入賞口128に遊技球が入球して大入賞口検出スイッチ128sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、大入賞口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS500−9に処理を移し、大入賞口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合には当該スイッチ管理処理を終了する。
(ステップS500−9)
メインCPU300aは、現在、大役遊技中であるか否かを判定し、大入賞口128への遊技球の入球が適正になされたものであるかを判定する。ここでは、大役遊技中ではないと判定した場合には、所定の不正検出処理を実行し、大役遊技中であり、大入賞口128への遊技球の入球が適正になされたと判定した場合には、大入賞口入賞球数カウンタを1加算して、当該スイッチ管理処理(ステップS500)を終了する。
図28は、主制御基板300におけるゲート通過処理(ステップS510)を説明するフローチャートである。
(ステップS510−1)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された当たり決定乱数をロードする。
(ステップS510−3)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が最大値以上であるか、つまり、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が4以上であるかを判定する。その結果、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が最大値以上であると判定した場合には当該ゲート通過処理を終了し、普通図柄保留球数カウンタは最大値以上ではないと判定した場合にはステップS510−5に処理を移す。
(ステップS510−5)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS510−7)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域の4つの記憶部のうち、取得した当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS510−9)
メインCPU300aは、上記ステップS510−1で取得した当たり決定乱数を、上記ステップS510−7で算定した対象記憶部にセーブする。
(ステップS510−11)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留数を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセットし、当該ゲート通過処理を終了する。
図29は、主制御基板300における第1始動口通過処理(ステップS520)を説明するフローチャートである。
(ステップS520−1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「00H」をセットする。なお、特別図柄識別値は、保留種別として特1保留および特2保留のいずれであるかを識別するためのもので、特別図柄識別値(00H)は特1保留を示し、特別図柄識別値(01H)は特2保留を示す。
(ステップS520−3)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、特別図柄乱数取得処理を実行して、当該第1始動口通過処理を終了する。なお、この特別図柄乱数取得処理は、第2始動口通過処理(ステップS530)と共通のモジュールを利用して実行される。したがって、特別図柄乱数取得処理の詳細は、第2始動口通過処理の説明後に説明する。
図30は、主制御基板300における第2始動口通過処理(ステップS530)を説明するフローチャートである。
(ステップS530−1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「01H」をセットする。
(ステップS530−3)
メインCPU300aは、特別図柄2保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、後述する特別図柄乱数取得処理を実行する。
(ステップS530−5)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。なお、詳しくは後述するが、普通遊技管理フェーズは、普通遊技の実行処理の段階、すなわち、普通遊技の進行状況を示すものであり、普通遊技の実行処理の段階に応じて更新される。
(ステップS530−7)
メインCPU300aは、上記ステップS530−5でロードした普通遊技管理フェーズが「04H」ではないかを判定する。なお、普通遊技管理フェーズの「04H」は、普通電動役物入賞口開放制御処理中であることを示すものである。この普通電動役物入賞口開放制御処理においては、普通電動役物ソレノイド122cが通電されて第2始動口122の可動片122bが開状態に制御されることから、ここでは、第2始動口122が適正に開放され得る状態にあるかを判定することとなる。その結果、普通遊技管理フェーズが「04H」ではないと判定した場合には当該第2始動口通過処理を終了し、普通遊技管理フェーズが「04H」であると判定した場合にはステップS530−9に処理を移す。
(ステップS530−9)
メインCPU300aは、普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該第2始動口通過処理を終了する。
図31は、主制御基板300における特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を説明するフローチャートである。この特別図柄乱数取得処理は、上記した第1始動口通過処理(ステップS520)および第2始動口通過処理(ステップS530)において、共通のモジュールを用いて実行される。
(ステップS535−1)
メインCPU300aは、上記ステップS520−1またはステップS530−1でセットした特別図柄識別値をロードする。
(ステップS535−3)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数をロードする。ここでは、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「00H」であれば、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数をロードする。また、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「01H」であれば、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数をロードする。
(ステップS535−5)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された大当たり決定乱数をロードする。
(ステップS535−7)
メインCPU300aは、上記ステップS535−3でロードした対象特別図柄保留球数が上限値以上であるかを判定する。その結果、上限値以上であると判定した場合には、ステップS535−23に処理を移し、上限値以上ではないと判定した場合には、ステップS535−9に処理を移す。
(ステップS535−9)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS535−11)
メインCPU300aは、特図保留記憶領域の記憶部のうち、取得した大当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS535−13)
メインCPU300aは、上記ステップS535−5でロードした大当たり決定乱数、上記ステップS400−13で更新された当たり図柄乱数、上記ステップS100−43で更新されたリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を取得し、上記ステップS535−11で算定した対象記憶部に格納する。
(ステップS535−15)
メインCPU300aは、特図保留記憶領域に記憶されている特1保留および特2保留の入賞順序を更新して記憶する特別図柄保留球入賞順序設定処理を行う。
(ステップS536)
メインCPU300aは、上記ステップS535−13で対象記憶部に格納した各種の乱数に基づいて、大役仮抽選、当たり図柄仮決定、変動演出パターン仮決定をする取得時演出判定処理を実行する。この取得時演出判定処理では、新たに記憶された保留が読み出された際に決定される変動情報を示す先読み指定コマンドを副制御基板330に送信する。
(ステップS535−17)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードする。
(ステップS535−19)
メインCPU300aは、上記ステップS535−17でロードしたカウンタ値に基づいて、特図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。これにより、特1保留または特2保留が記憶されるたびに、特1保留数および特2保留数が副制御基板330に伝達されることとなる。
(ステップS535−21)
メインCPU300aは、上記ステップS535−15で記憶した特1保留および特2保留の入賞順序に対応する特別図柄入賞順序コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS535−23)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS535−25)
メインCPU300aは、上記ステップS535−23でロードした普通遊技管理フェーズを確認し、後述する普通電動役物入賞口開放制御状態未満(普通遊技管理フェーズ<04H)であるかを判定する。その結果、普通電動役物入賞口開放制御状態未満であると判定した場合にはステップS535−27に処理を移し、普通電動役物入賞口開放制御状態未満ではないと判定した場合には当該特別図柄乱数取得処理を終了する。
(ステップS535−27)
メインCPU300aは、異常入賞があったか否かを判定するとともに、異常入賞があったと判定した場合には、所定の処理を行う始動口異常入賞エラー処理を実行し、当該特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を終了する。
図32は、特別遊技管理フェーズを説明する図である。既に説明したとおり、本実施形態では、第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球を契機とする特別遊技と、ゲート124への遊技球の通過を契機とする普通遊技とが、同時並行して進行する。特別遊技に係る処理は、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした特別遊技に係る各処理を特別遊技管理フェーズによって管理している。
図32に示すように、メインROM300bには、特別遊技を実行制御するための複数の特別遊技制御モジュールが格納されており、これら特別遊技制御モジュールごとに、特別遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、特別遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「特別図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「特別図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「特別図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「大入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「大入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「大入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「大入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
図33は、主制御基板300における特別遊技管理処理(ステップS600)を説明するフローチャートである。
(ステップS600−1)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS600−3)
メインCPU300aは、上記ステップS600−1でロードした特別遊技管理フェーズに対応する特別遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS600−5)
メインCPU300aは、上記ステップS600−3で選択した特別遊技制御モジュールをコールして処理を開始する。
(ステップS600−7)
メインCPU300aは、特別遊技の制御時間を管理する特別遊技タイマをロードし、当該特別遊技管理処理を終了する。
図34は、主制御基板300における特別図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動待ち処理は、特別遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS610−1)
メインCPU300aは、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数(X2)が「1」以上であるかを判定する。その結果、特2保留数(X2)が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特2保留数(X2)は「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−3に処理を移す。
(ステップS610−3)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数(X1)が「1」以上であるかを判定する。その結果、特1保留数(X1)が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特1保留数(X1)は「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−5に処理を移す。
(ステップS610−5)
メインCPU300aは、客待ちコマンドを送信バッファにセットするとともに、客待ち状態に設定するための客待ち設定処理を実行し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。なお、客待ちコマンドは、客待ち状態に最初に移行した場合にのみ送信される。
(ステップS610−7)
メインCPU300aは、第2特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特2保留、または、第1特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。具体的には、上記ステップS610−1において、特別図柄2保留球数が「1」以上であると判定した場合には、第2特図保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている特2保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送する。また、メインRAM300cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、第1記憶部に記憶されている特2保留を、第0記憶部にブロック転送する。また、上記ステップS610−3において、特別図柄1保留球数が「1」以上であると判定した場合には、第1特図保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送するとともに、第1記憶部に記憶されている特1保留を、第0記憶部にブロック転送する。なお、この特別図柄記憶エリアシフト処理においては、第0記憶部に転送された保留種別に対応する対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算するとともに、特1保留または特2保留が「1」減算したことを示す、保留減指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610−9)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された大当たり決定乱数、保留種別、高確率遊技状態であるか低確率遊技状態であるかを識別する特別図柄確率状態フラグをロードし、対応する大当たり決定乱数判定テーブルを選択して大役抽選を行い、その抽選結果を記憶する特別図柄当たり判定処理を実行する。
(ステップS610−11)
メインCPU300aは、特別図柄を決定するための特別図柄図柄判定処理を実行する。ここでは、上記ステップS610−9の大役抽選の結果が大当たりであった場合には、第0記憶部に転送された当たり図柄乱数、保留種別をロードし、対応する当たり図柄乱数判定テーブルを選択して特別図柄判定データを抽出し、抽出した特別図柄判定データ(大当たり図柄の種別)をセーブする。また、上記ステップS610−9の大役抽選の結果がハズレであった場合には、保留種別に対応するハズレ用の特別図柄判定データ(ハズレ図柄の種別)をセーブする。このようにして、特別図柄判定データをセーブしたら、当該特別図柄判定データに対応する図柄種別指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610−13)
メインCPU300aは、上記ステップS610−11で抽出した特別図柄判定データに対応する特別図柄停止図柄番号をセーブする。なお、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162は、それぞれ7セグで構成されており、7セグを構成する各セグメントには番号(カウンタ値)が対応付けられている。ここで決定する特別図柄停止図柄番号は、最終的に点灯するセグメントの番号(カウンタ値)を示すものである。
(ステップS611)
メインCPU300aは、変動モード番号および変動パターン番号を決定する特別図柄変動番号決定処理を実行する。この特別図柄変動番号決定処理の詳細は後述する。
(ステップS610−15)
メインCPU300aは、上記ステップS611で決定された変動モード番号および変動パターン番号をロードするとともに、変動時間決定テーブルを参照して、変動時間1および変動時間2を決定する。そして、決定した変動時間1、2の合計時間を、特別図柄変動タイマにセットする。
(ステップS610−17)
メインCPU300aは、上記ステップS610−9における大役抽選の結果が大当たりであるか否かを判定し、大当たりであった場合には、上記ステップS610−11でセーブした特別図柄判定データをロードして、大当たり図柄の種別を確認する。そして、遊技状態設定テーブルを参照して、大役遊技終了後に設定される遊技状態および高確回数を判定し、その判定結果を特別図柄確率状態予備フラグおよび高確回数切り予備カウンタにセーブする。また、ここでは、大当たり当選時に設定されている遊技状態が記憶される。
(ステップS610−19)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162において、特別図柄の変動表示を開始するために、特別図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントにはカウンタ値が対応付けられており、特別図柄表示図柄カウンタに設定されたカウンタ値に対応するセグメントが点灯制御される。ここでは、特別図柄の変動表示の開始時に点灯させるセグメントに対応するカウンタ値が特別図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。なお、特別図柄表示図柄カウンタは、第1特別図柄表示器160に対応する特別図柄1表示図柄カウンタと、第2特別図柄表示器162に対応する特別図柄2表示図柄カウンタとが別個に設けられており、ここでは、保留種別に対応するカウンタにカウンタ値が設定される。
(ステップS610−21)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードし、特図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。また、ここでは、上記ステップS610−7で記憶した特1保留および特2保留の入賞順序に対応する特別図柄入賞順序コマンドを送信バッファにセットする。これにより、特1保留または特2保留が消化されるたびに、特1保留数および特2保留数、ならびに、これら各保留の入賞順序が副制御基板330に伝達されることとなる。
(ステップS610−23)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。
図35は、主制御基板300における特別図柄変動番号決定処理を説明するフローチャートである。
(ステップS611−1)
メインCPU300aは、上記ステップS610−9における大役抽選の結果が大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS611−3に処理を移し、大当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS611−5に処理を移す。
(ステップS611−3)
メインCPU300aは、現在の変動状態、大当たり図柄の種別、保留種別に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS611−5)
メインCPU300aは、読み出した保留の保留種別が特2保留である場合には、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値を確認し、読み出した保留の保留種別が特1保留である場合には、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値を確認する。
(ステップS611−7)
メインCPU300aは、現在の変動状態、上記ステップS611−5で確認した保留数、保留種別に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブルをセットする。そして、セットしたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送したリーチグループ決定乱数とに基づいて、リーチグループ(グループ種別)を決定する。
(ステップS611−9)
メインCPU300aは、上記ステップS611−7で決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS611−11)
メインCPU300aは、上記ステップS611−3または上記ステップS611−9でセットしたリーチモード決定乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送したリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号を決定する。また、ここでは、変動モード番号とともに、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
(ステップS611−13)
メインCPU300aは、上記ステップS611−11で決定した変動モード番号に対応する変動モードコマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS611−15)
メインCPU300aは、上記ステップS611−11で決定した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送した変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を決定する。
(ステップS611−17)
メインCPU300aは、上記ステップS611−15で決定した変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドを送信バッファにセットして、当該特別図柄変動番号決定処理を終了する。
図36は、主制御基板300における特別図柄変動中処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動中処理は、特別遊技管理フェーズが「01H」であった場合に実行される。
(ステップS620−1)
メインCPU300aは、特別図柄変動ベースカウンタを更新する処理を実行する。なお、特別図柄変動ベースカウンタは、所定周期(例えば100ms)で1周するようにカウンタ値が設定される。具体的には、特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であった場合には、所定のカウンタ値(例えば25)がセットされ、カウンタ値が「1」以上であった場合には、現在のカウンタ値から「1」減算した値にカウンタ値を更新する。
(ステップS620−3)
メインCPU300aは、上記ステップS620−1で更新した特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であった場合にはステップS620−5に処理を移し、カウンタ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−5)
メインCPU300aは、上記ステップS610−15で設定された特別図柄変動タイマのタイマ値を所定値減算する特別図柄変動タイマ更新処理を行う。
(ステップS620−7)
メインCPU300aは、上記ステップS620−5で更新した特別図柄変動タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS620−15に処理を移し、タイマ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−9)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントの点灯時間を計時する特別図柄表示タイマを更新する。具体的には、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS620−11)
メインCPU300aは、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS620−13に処理を移し、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該特別図柄変動中処理を終了する。
(ステップS620−13)
メインCPU300aは、更新対象の特別図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新する。これにより、7セグを構成する各セグメントが、所定時間おきに順次点灯することとなる。
(ステップS620−15)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「02H」に更新する。
(ステップS620−17)
メインCPU300aは、対象の特別図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS610−13で決定した特別図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に、決定された特別図柄が停止表示されることとなる。
(ステップS620−19)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示されたことを示す特図停止指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS620−21)
メインCPU300aは、特別図柄を停止表示する時間である特別図柄変動停止時間を特別遊技タイマにセットし、当該特別図柄変動中処理を終了する。
図37は、主制御基板300における特別図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。この特別図柄停止図柄表示処理は、特別遊技管理フェーズが「02H」であった場合に実行される。
(ステップS630−1)
メインCPU300aは、上記ステップS620−21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該特別図柄停止図柄表示処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS630−3に処理を移す。
(ステップS630−3)
メインCPU300aは、大役抽選の結果を確認する。
(ステップS630−5)
メインCPU300aは、大役抽選の結果が大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS630−17に処理を移し、大当たりではないと判定した場合にはステップS630−7に処理を移す。
(ステップS630−7)
メインCPU300aは、回数切り管理処理を実行する。ここでは、特別図柄確率状態フラグをロードして、現在の遊技状態が低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかを確認する。そして、遊技状態が高確率遊技状態であった場合には、高確回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、高確回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、低確率遊技状態に対応する特別図柄確率状態フラグをセットする。これにより、高確率遊技状態において、大当たりに当選することなく、特別図柄が所定回数確定したところで、遊技状態が低確率遊技状態に移行することとなる。
また、ここでは、遊技状態が非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるかを識別するための時短状態フラグをロードして、現在の遊技状態が非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるかを確認する。そして、遊技状態が時短遊技状態であった場合には、時短回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、時短回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、非時短遊技状態に対応する時短状態フラグをセットする。これにより、時短遊技状態において、大当たりに当選することなく、特別図柄が所定回数確定したところで、遊技状態が非時短遊技状態に移行することとなる。
(ステップS630−9)
メインCPU300aは、変動状態更新処理を実行する。ここでは、現在、変動状態が特殊変動状態であるかを判定する。そして、特殊変動状態であると判定した場合には、特殊変動回数カウンタのカウンタ値を確認し、特殊変動状態から通常変動状態に切り替えるか否かを判定する。その結果、通常変動状態に切り替えると判定した場合、すなわち、特殊変動状態における最後の特別図柄の変動表示が終了したと判定した場合には、変動状態識別フラグを通常変動状態用のフラグに更新する。
(ステップS630−11)
メインCPU300aは、特別図柄が確定したときの遊技状態を示す特図確定時遊技状態確認指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−13)
メインCPU300aは、上記ステップS630−7で更新した高確回数および時短回数を副制御基板330に伝達するための回数コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−15)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、1の保留に基づく特別遊技管理処理が終了し、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、次の保留に基づく特別図柄の変動表示を開始するための処理が行われることとなる。
(ステップS630−17)
メインCPU300aは、確定した特別図柄の種別に応じて、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータをセットする。
(ステップS630−19)
メインCPU300aは、特別電動役物最大作動回数設定処理を行う。具体的には、上記ステップS630−17でセットしたデータを参照し、特別電動役物最大作動回数カウンタに、カウンタ値として所定数(特別図柄の種別に対応するカウンタ値=ラウンド数)をセットする。なお、この特別電動役物最大作動回数カウンタは、これから開始する大役遊技において実行可能なラウンド数を示すものである。一方、メインRAM300cには、特別電動役物連続作動回数カウンタが設けられており、各ラウンド遊技の開始時に、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を「1」加算することで、現在のラウンド遊技数が管理される。ここでは、大役遊技の開始に伴って、この特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値をリセット(「0」に更新)する処理が併せて実行される。
(ステップS630−21)
メインCPU300aは、上記ステップS630−17でセットしたデータを参照し、特別遊技タイマに、タイマ値として所定のオープニング時間をセーブする。
(ステップS630−23)
メインCPU300aは、大役遊技の開始を副制御基板330に伝達するためのオープニング指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−25)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「03H」に更新し、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、大役遊技が開始されることとなる。
図38は、主制御基板300における大入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放前処理は、特別遊技管理フェーズが「03H」であった場合に実行される。
(ステップS640−1)
メインCPU300aは、上記ステップS630−21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口開放前処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS640−3に処理を移す。
(ステップS640−3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS640−5)
メインCPU300aは、大入賞口128の開放開始(ラウンド遊技の開始)を副制御基板330に伝達するための大入賞口開放指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS641)
メインCPU300aは、大入賞口開閉切替処理を実行する。この大入賞口開閉切替処理については後述する。
(ステップS640−7)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「04H」に更新し、当該大入賞口開放前処理を終了する。
図39は、主制御基板300における大入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS641−1)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数(1回のラウンド遊技中における大入賞口128の開閉回数)の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641−3に処理を移す。
(ステップS641−3)
メインCPU300aは、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータを参照し、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、大入賞口ソレノイド128cを通電制御するためのソレノイド制御データ、および、大入賞口ソレノイド128cの通電時間もしくは通電停止時間であるタイマデータを抽出する。
(ステップS641−5)
メインCPU300aは、上記ステップS641−3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、大入賞口ソレノイド128cの通電を開始するか、もしくは、大入賞口ソレノイド128cの通電を停止するための大入賞口ソレノイド通電制御処理を実行する。この大入賞口ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400−25およびステップS400−27において、大入賞口ソレノイド128cの通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS641−7)
メインCPU300aは、上記ステップS641−3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、特別遊技タイマにセーブする。なお、ここで特別遊技タイマにセーブされるタイマ値は、大入賞口128の1回の最大開放時間となる。
(ステップS641−9)
メインCPU300aは、大入賞口ソレノイド128cの通電開始状態か、すなわち、上記ステップS641−5において、大入賞口ソレノイド128cの通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS641−11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS641−11)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
図40は、主制御基板300における大入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放制御処理は、特別遊技管理フェーズが「04H」であった場合に実行される。
(ステップS650−1)
メインCPU300aは、上記ステップS641−7でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS650−5に処理を移し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS650−3に処理を移す。
(ステップS650−3)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS650−7に処理を移し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641に処理を移す。
(ステップS641)
上記ステップS650−3において、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、メインCPU300aは、上記ステップS641の処理を実行する。
(ステップS650−5)
メインCPU300aは、上記ステップS500−9で更新された大入賞口入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、すなわち、大入賞口128に、1ラウンド中の最大入賞可能数と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該大入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合にはステップS650−7に処理を移す。
(ステップS650−7)
メインCPU300aは、大入賞口ソレノイド128cの通電を停止して大入賞口128を閉鎖するために必要な大入賞口閉鎖処理を実行する。これにより、大入賞口128が閉鎖状態となる。
(ステップS650−9)
メインCPU300aは、大入賞口閉鎖有効時間(インターバル時間)を特別遊技タイマにセーブする。
(ステップS650−11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「05H」に更新する。
(ステップS650−13)
メインCPU300aは、大入賞口128が閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口開放制御処理を終了する。
図41は、主制御基板300における大入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この大入賞口閉鎖有効処理は、特別遊技管理フェーズが「05H」であった場合に実行される。
(ステップS660−1)
メインCPU300aは、上記ステップS650−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該大入賞口閉鎖有効処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS660−3に処理を移す。
(ステップS660−3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致するか、すなわち、予め設定された回数のラウンド遊技が終了したかを判定する。その結果、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致すると判定した場合にはステップS660−9に処理を移し、一致しないと判定した場合にはステップS660−5に処理を移す。
(ステップS660−5)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「03H」に更新する。
(ステップS660−7)
メインCPU300aは、所定の大入賞口閉鎖時間を特別遊技タイマにセーブし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。これにより、次のラウンド遊技が開始されることとなる。
(ステップS660−9)
メインCPU300aは、エンディング時間を特別遊技タイマにセーブするエンディング時間設定処理を実行する。
(ステップS660−11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「06H」に更新する。
(ステップS660−13)
メインCPU300aは、エンディングの開始を示すエンディング指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。
図42は、主制御基板300における大入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この大入賞口終了ウェイト処理は、特別遊技管理フェーズが「06H」であった場合に実行される。
(ステップS670−1)
メインCPU300aは、上記ステップS660−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口終了ウェイト処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS670−3に処理を移す。
(ステップS670−3)
メインCPU300aは、大役遊技終了後の遊技状態を設定するための状態設定処理を実行する。ここでは、上記ステップS610−17でセーブした特別図柄確率状態予備フラグおよび高確回数切り予備カウンタをロードして、状態データをセーブする。また、ここでは、特別図柄(大当たり図柄)の種別に応じて、時短状態フラグおよび時短回数切りカウンタに所定の状態データをセーブする。さらに、ここでは、大役遊技の実行契機となった大当たり図柄と、大役遊技の実行前の遊技状態(大当たり当選時の遊技状態)とに基づいて、大役遊技の終了後の変動状態を設定する。また、変動状態が特殊変動状態に設定された場合には、以後、特殊変動状態がどのように切り替わるのかにかかる情報が同時に記憶され、以後、ここで記憶された情報に基づいて、変動状態の切り替え処理がなされることとなる。
(ステップS670−5)
メインCPU300aは、大役遊技の終了後に設定される遊技状態を伝達するための遊技状態変化指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670−7)
メインCPU300aは、上記ステップS670−3でセーブした高確回数および時短回数に対応する回数コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670−9)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該大入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、特別図柄の変動表示が再開されることとなる。
図43は、普通遊技管理フェーズを説明する図である。既に説明したとおり、本実施形態では、ゲート124への遊技球の通過を契機とする普通遊技に係る処理が、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした普通遊技に係る各処理を普通遊技管理フェーズによって管理している。
図43に示すように、メインROM300bには、普通遊技を実行制御するための複数の普通遊技制御モジュールが格納されており、これら普通遊技制御モジュールごとに、普通遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、普通遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「普通図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「普通図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「普通図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「普通電動役物入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「普通電動役物入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
図44は、主制御基板300における普通遊技管理処理(ステップS700)を説明するフローチャートである。
(ステップS700−1)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS700−3)
メインCPU300aは、上記ステップS700−1でロードした普通遊技管理フェーズに対応する普通遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS700−5)
メインCPU300aは、上記ステップS700−3で選択した普通遊技制御モジュールをコールして処理を開始する。
(ステップS700−7)
メインCPU300aは、普通遊技の制御時間を管理する普通遊技タイマをロードする。
図45は、主制御基板300における普通図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。この普通図柄変動待ち処理は、普通遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS710−1)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値をロードし、カウンタ値が「0」であるか、すなわち、普図保留が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であると判定した場合には当該普通図柄変動待ち処理を終了し、カウンタ値は「0」ではないと判定した場合にはステップS710−3に処理を移す。
(ステップS710−3)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている普図保留(当たり決定乱数)を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。具体的には、第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている普図保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送する。また、メインRAM300cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、第1記憶部に記憶されている普図保留を、第0記憶部に転送する。なお、この普通図柄記憶エリアシフト処理においては、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算するとともに、普図保留が「1」減算したことを示す、普図保留減指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710−5)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された当たり決定乱数をロードし、現在の遊技状態に対応する当たり決定乱数判定テーブルを選択して普図抽選を行い、その抽選結果を記憶する普通図柄当たり判定処理を実行する。
(ステップS710−7)
メインCPU300aは、上記ステップS710−5の普図抽選の結果に対応する普通図柄停止図柄番号をセーブする。なお、本実施形態では、普通図柄表示器168は1つのLEDランプで構成されており、当たりの場合には普通図柄表示器168を点灯させ、ハズレの場合には普通図柄表示器168を消灯させる。ここで決定する普通図柄停止図柄番号は、最終的に普通図柄表示器168を点灯するか否かを示すものであり、例えば、当たりに当選した場合には、普通図柄停止図柄番号として「0」が決定され、ハズレの場合には、普通図柄停止図柄番号として「1」が決定される。
(ステップS710−9)
メインCPU300aは、現在の遊技状態を確認し、対応する普通図柄変動時間データテーブルを選択してセットする。
(ステップS710−11)
メインCPU300aは、上記ステップS710−3で第0記憶部に転送した当たり決定乱数と、上記ステップS710−9でセットした普通図柄変動時間データテーブルとに基づいて、普通図柄変動時間を決定する。
(ステップS710−13)
メインCPU300aは、上記ステップS710−11で決定した普通図柄変動時間を普通遊技タイマにセーブする。
(ステップS710−15)
メインCPU300aは、普通図柄表示器168において、普通図柄の変動表示を開始するために、普通図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。この普通図柄表示図柄カウンタに、カウンタ値として例えば「0」が設定されている場合には普通図柄表示器168が点灯制御され、カウンタ値として「1」が設定されている場合には普通図柄表示器168が消灯制御される。ここでは、普通図柄の変動表示の開始時に所定のカウンタ値が普通図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。
(ステップS710−17)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留数を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710−19)
メインCPU300aは、上記ステップS710−7で決定された普通図柄停止図柄番号、すなわち、普通図柄当たり判定処理によって決定された図柄種別(当たり図柄またはハズレ図柄)に基づいて、普通図柄指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710−21)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該普通図柄変動待ち処理を終了する。
図46は、主制御基板300における普通図柄変動中処理を説明するフローチャートである。この普通図柄変動中処理は、普通遊技管理フェーズが「01H」であった場合に実行される。
(ステップS720−1)
メインCPU300aは、上記ステップS710−13でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS720−9に処理を移し、タイマ値が「0」ではなかった場合にはステップS720−3に処理を移す。
(ステップS720−3)
メインCPU300aは、普通図柄表示器168の点灯時間および消灯時間を計時する普通図柄表示タイマを更新する。具体的には、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS720−5)
メインCPU300aは、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS720−7に処理を移し、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該普通図柄変動中処理を終了する。
(ステップS720−7)
メインCPU300aは、普通図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新する。ここでは、普通図柄表示図柄カウンタのカウンタ値が、普通図柄表示器168の消灯を示すカウンタ値であった場合には点灯を示すカウンタ値に更新し、普通図柄表示器168の点灯を示すカウンタ値であった場合には消灯を示すカウンタ値に更新し、当該普通図柄変動中処理を終了する。これにより、普通図柄表示器168は、普通図柄変動時間にわたって、所定時間おきに点灯、消灯を繰り返す(点滅する)こととなる。
(ステップS720−9)
メインCPU300aは、普通図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS710−7で決定した普通図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、普通図柄表示器168が最終的に点灯もしくは消灯制御され、普図抽選の結果が報知されることとなる。
(ステップS720−11)
メインCPU300aは、普通図柄を停止表示する時間である普通図柄変動停止時間を普通遊技タイマにセットする。
(ステップS720−13)
メインCPU300aは、普通図柄の停止表示が開始されたことを示す普図停止指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS720−15)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「02H」に更新し、当該普通図柄変動中処理を終了する。
図47は、主制御基板300における普通図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。この普通図柄停止図柄表示処理は、普通遊技管理フェーズが「02H」であった場合に実行される。
(ステップS730−1)
メインCPU300aは、上記ステップS720−11でセットした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通図柄停止図柄表示処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS730−3に処理を移す。
(ステップS730−3)
メインCPU300aは、普図抽選の結果を確認する。
(ステップS730−5)
メインCPU300aは、普図抽選の結果が当たりであるかを判定する。その結果、当たりであると判定した場合にはステップS730−9に処理を移し、当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS730−7に処理を移す。
(ステップS730−7)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該普通図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、1の普図保留に基づく普通遊技管理処理が終了し、普図保留が記憶されている場合には、次の保留に基づく普通図柄の変動表示を開始するための処理が行われることとなる。
(ステップS730−9)
メインCPU300aは、開閉制御パターンテーブルのデータを参照し、普通遊技タイマに、タイマ値として普電開放前時間をセーブする。
(ステップS730−11)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「03H」に更新し、当該普通図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、第2始動口122の開閉制御が開始されることとなる。
図48は、主制御基板300における普通電動役物入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口開放前処理は、普通遊技管理フェーズが「03H」であった場合に実行される。
(ステップS740−1)
メインCPU300aは、上記ステップS730−9でセットした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口開放前処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS741に処理を移す。
(ステップS741)
メインCPU300aは、普通電動役物入賞口開閉切替処理を実行する。この普通電動役物入賞口開閉切替処理については後述する。
(ステップS740−3)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「04H」に更新し、当該普通電動役物入賞口開放前処理を終了する。
図49は、主制御基板300における普通電動役物入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS741−1)
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数(1回の開閉制御中における第2始動口122の可動片122bの開閉回数)の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS741−3に処理を移す。
(ステップS741−3)
メインCPU300aは、開閉制御パターンテーブルのデータを参照し、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、普通電動役物ソレノイド122cを通電制御するためのソレノイド制御データ(通電制御データまたは通電停止制御データ)、および、普通電動役物ソレノイド122cの通電時間(ソレノイド通電時間)もしくは通電停止時間(普電閉鎖有効時間=休止時間)であるタイマデータを抽出する。
(ステップS741−5)
メインCPU300aは、上記ステップS741−3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、普通電動役物ソレノイド122cの通電を開始するか、もしくは、普通電動役物ソレノイド122cの通電を停止するための普通電動役物ソレノイド通電制御処理を実行する。この普通電動役物ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400−25およびステップS400−27において、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS741−7)
メインCPU300aは、上記ステップS741−3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、普通遊技タイマにセーブする。なお、ここで普通遊技タイマにセーブされるタイマ値は、第2始動口122の1回の最大開放時間となる。
(ステップS741−9)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始状態か、すなわち、上記ステップS741−5において、普通電動役物ソレノイド122cの通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS741−11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS741−11)
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了する。
図50は、主制御基板300における普通電動役物入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口開放制御処理は、普通遊技管理フェーズが「04H」であった場合に実行される。
(ステップS750−1)
メインCPU300aは、上記ステップS741−7でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS750−5に処理を移し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS750−3に処理を移す。
(ステップS750−3)
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS750−7に処理を移し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS741に処理を移す。
(ステップS741)
上記ステップS750−3において、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、メインCPU300aは、上記ステップS741の処理を実行する。
(ステップS750−5)
メインCPU300aは、上記ステップS530−9で更新された普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、すなわち、第2始動口122に、1回の開閉制御中の最大入賞可能数と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合にはステップS750−7に処理を移す。
(ステップS750−7)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド122cの通電を停止して第2始動口122を閉鎖するために必要な普通電動役物閉鎖処理を実行する。これにより、第2始動口122が閉鎖状態となる。
(ステップS750−9)
メインCPU300aは、普電有効状態時間を普通遊技タイマにセーブする。
(ステップS750−11)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「05H」に更新し、当該普通電動役物入賞口開放制御処理を終了する。
図51は、主制御基板300における普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口閉鎖有効処理は、普通遊技管理フェーズが「05H」であった場合に実行される。
(ステップS760−1)
メインCPU300aは、上記ステップS750−9でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS760−3に処理を移す。
(ステップS760−3)
メインCPU300aは、普電終了ウェイト時間を普通遊技タイマにセーブする。
(ステップS760−5)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「06H」に更新し、当該普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了する。
図52は、主制御基板300における普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口終了ウェイト処理は、普通遊技管理フェーズが「06H」であった場合に実行される。
(ステップS770−1)
メインCPU300aは、上記ステップS760−3でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS770−3に処理を移す。
(ステップS770−3)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、普図保留が記憶されている場合には、普通図柄の変動表示が再開されることとなる。
図53は、主制御基板300におけるタッチ信号検出処理(ステップS800)を説明するフローチャートである。操作ハンドル112には、遊技者による操作ハンドル112の把持、すなわち、遊技者の接触を検出するタッチセンサ112sが設けられている。タッチセンサ112sは払出制御基板310に接続されており、遊技者がタッチセンサ112sを把持した状態では、タッチセンサ112sから払出制御基板310に検出信号が入力されている。払出制御基板310は、タッチセンサ112sから検出信号の入力が開始されると、主制御基板300にタッチコマンドを送信し、タッチセンサ112sから検出信号の入力が停止されると、主制御基板300に非タッチコマンドを送信する。
(ステップS800−1)
メインCPU300aは、払出制御基板310からタッチコマンドを受信したかを判定する。その結果、タッチコマンドを受信したと判定した場合にはステップS800−3に処理を移し、タッチコマンドを受信していないと判定した場合にはステップS800−11に処理を移す。
(ステップS800−3)
メインCPU300aは、遊技者が操作ハンドル112を把持していない状態を示す非タッチ状態フラグをオフする。
(ステップS800−5)
メインCPU300aは、遊技者が操作ハンドル112を把持していない時間を計時する非タッチ時間カウンタのカウンタ値(ntC)をリセットする。
(ステップS800−7)
メインCPU300aは、遊技者が操作ハンドル112を把持している時間を計時するタッチ時間カウンタに、カウンタ値(tC)として「25」をセットする。
(ステップS800−9)
メインCPU300aは、遊技者が操作ハンドル112を把持している状態を示すタッチ状態フラグをオンして、当該タッチ信号検出処理を終了する。
(ステップS800−11)
メインCPU300aは、払出制御基板310から非タッチコマンドを受信したかを判定する。その結果、非タッチコマンドを受信したと判定した場合にはステップS800−13に処理を移し、非タッチコマンドを受信していないと判定した場合にはステップS800−21に処理を移す。
(ステップS800−13)
メインCPU300aは、タッチ状態フラグをオフする。
(ステップS800−15)
メインCPU300aは、タッチ時間カウンタのカウンタ値(tC)をリセットする。
(ステップS800−17)
メインCPU300aは、非タッチ時間カウンタに、カウンタ値(ntC)として「25」をセットする。
(ステップS800−19)
メインCPU300aは、非タッチ状態フラグをオンして、当該タッチ信号検出処理を終了する。
(ステップS800−21)
メインCPU300aは、タッチ状態フラグがオンしているかを判定する。その結果、タッチ状態フラグがオンしていると判定した場合にはステップS800−23に処理を移し、タッチ状態フラグはオンしていないと判定した場合にはステップS800−31に処理を移す。
(ステップS800−23)
メインCPU300aは、カウンタ値(tC)が0よりも大きいかを判定する。その結果、tC>0であると判定した場合にはステップS800−25に処理を移し、tC>0ではないと判定した場合には当該タッチ信号検出処理を終了する。
(ステップS800−25)
メインCPU300aは、カウンタ値(tC)をデクリメントする。
(ステップS800−27)
メインCPU300aは、上記ステップS800−25で更新したカウンタ値(tC)が0であるかを判定する。その結果、tC=0であると判定した場合にはステップS800−29に処理を移し、tC=0ではないと判定した場合には当該タッチ信号検出処理を終了する。
(ステップS800−29)
メインCPU300aは、遊技者が遊技を行っていることを示す遊技中コマンドを送信バッファにセットし、当該タッチ信号検出処理を終了する。
(ステップS800−31)
メインCPU300aは、カウンタ値(ntC)が0よりも大きいかを判定する。その結果、ntC>0であると判定した場合にはステップS800−33に処理を移し、ntC>0ではないと判定した場合には当該タッチ信号検出処理を終了する。
(ステップS800−33)
メインCPU300aは、カウンタ値(ntC)をデクリメントする。
(ステップS800−35)
メインCPU300aは、上記ステップS800−33で更新したカウンタ値(ntC)が0であるかを判定する。その結果、ntC=0であると判定した場合にはステップS800−37に処理を移し、ntC=0ではないと判定した場合には当該タッチ信号検出処理を終了する。
(ステップS800−37)
メインCPU300aは、遊技者が遊技を行っていないことを示す遊技中断コマンドを送信バッファにセットし、当該タッチ信号検出処理を終了する。
以上のように、主制御基板300において各種の処理が実行されることにより、特別遊技および普通遊技が進行することとなるが、こうした遊技の進行中には、主制御基板300から送信されるコマンドに基づいて、副制御基板330において、さまざまな演出を実行するための制御が行われる。以下では、大役抽選の抽選結果を報知する変動演出について、一例を用いて説明する。
(演出の一例)
図54は、リーチなし変動パターンの変動演出の一例を説明する図である。上記のように、主制御基板300において大役抽選が行われると、特別図柄の変動表示中、すなわち、特別図柄の変動時間に亘って、大役抽選の結果を報知する変動演出が実行される。この変動演出においては、演出表示部200aに表示されている背景画像に重畳して、演出図柄210a、210b、210cが変動表示(スクロール表示)される。そして、最終的に演出表示部200aに停止表示された演出図柄210a、210b、210cの組み合わせ表示態様によって、大役抽選の結果が遊技者に報知されることとなる。なお、変動演出中は、演出表示部200aに表示される画像に伴って、音声出力装置206から音声が出力されるとともに、演出照明装置204が点灯制御され、また、演出役物装置202が可動制御される。
本実施形態の変動演出は、リーチなし変動パターン、リーチ変動パターンに大別される。また、リーチ変動パターンは、ノーマルリーチ変動パターンと擬似連続リーチ変動パターンとに大別される。リーチなし変動パターンの変動演出では、演出表示部200aに背景画像(図示を省略)が表示されるとともに、この背景画像に演出図柄210a、210b、210cが重畳して変動表示される。例えば、図54(a)に示すように、大役抽選結果がハズレであったことを示す組み合わせで演出図柄210a、210b、210cが停止表示されているとする。この状態で、新たに特別図柄の変動表示が行われると、当該特別図柄の変動表示の開始に伴って、図54(b)に示すように、3つの演出図柄210a、210b、210cが変動表示(スクロール表示)を開始する。なお、図中下向きの矢印は、演出図柄210a、210b、210cが縦方向にスクロール表示されていることを示している。
そして、図54(c)に示すように、まず、演出図柄210aが停止表示され、その後、図54(d)に示すように、演出図柄210aと異なる図柄(態様)で演出図柄210cが停止表示される。そして、特別図柄の変動表示が終了して、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示するのとほぼ同じタイミングで、図54(e)に示すように、演出図柄210bが停止表示され、このとき停止表示されている3つの演出図柄210a、210b、210cの組み合わせによって、大役抽選結果が遊技者に報知される。
なお、本実施形態では、大当たり当選時には、3つの演出図柄210a、210b、210cが全て同一の図柄(態様)で停止表示され、その後に大役遊技が実行される。一方、大役抽選結果がハズレであった場合には、3つの演出図柄210a、210b、210cが全て同一の図柄(態様)で停止表示されることはない。
図55は、ノーマルリーチ変動パターンの変動演出の一例を説明する図である。ノーマルリーチ変動パターンの変動演出は、リーチなし変動パターンの変動演出と同様に、特別図柄の変動表示の開始に伴って、演出図柄210a、210b、210cの変動表示が開始され、図55(a)に示すように、演出図柄210aがまず停止表示される。その後、図55(b)に示すように、演出図柄210aと同一の図柄(態様)で演出図柄210cが停止表示される。
このように、演出表示部200aにおいて、演出図柄210a、210cが同一の図柄(態様)となる「リーチ態様」で表示されると、図55(c)に示すように、演出表示部200aにおいて、演出図柄210a、210cに重畳して「リーチ」と表示される。その後、図55(d)に示すように、演出図柄210bが変動表示を継続したまま、演出表示部200aに泡が表示される等のリーチ後予告演出が実行される。そして、その後、演出表示部200aには、図55(e)に示すように、所定の動画(リーチ発展演出)が再生表示されるとともに、最終的に、演出図柄210a、210b、210cが停止表示されて大役抽選結果が遊技者に報知されることとなる。
なお、リーチ後予告演出とは、演出表示部200aにおいて演出図柄210a、210cがリーチ態様となってから、リーチ発展演出が実行されるまでの間に行われる演出であり、複数の実行パターンが設けられている。ただし、こうしたリーチ後予告演出は必ず実行されるとは限らず、リーチ後予告演出が実行されずに、リーチ発展演出が実行されることもある。
次に、擬似連続リーチ変動パターンの変動演出について説明する。擬似連続リーチ変動パターンは、主変動演出画像(演出図柄210a、210b、210cの変動表示画像)が複数回繰り返して演出表示部200aに表示されるものであり、主変動演出画像の繰り返し表示回数によって、当該変動演出で最終的に大当たりの当選が報知される期待度(以下、「信頼度」という)の示唆がなされる。
図56は、擬似連続リーチ変動パターンを説明する図である。この擬似連続リーチ変動パターンは、上記のノーマルリーチ変動パターンの変動演出と同様に、特別図柄の変動表示の開始に伴って、演出図柄210a、210b、210cの変動表示が開始される。そして、図56(a)に示すように、演出図柄210a、210cがリーチ態様で表示されるとともに、演出図柄210a、210cに重畳して「リーチ」と表示される。その後、図56(b)に示すように、リーチ後予告演出が実行されるとともに、図56(c)に示すように、演出図柄210bに代えて特殊図柄210dが演出表示部200aに仮停止表示される。この特殊図柄210dは、通常スクロール表示される演出図柄210a、210b、210cのいずれにも含まれていない図柄であり、再変動表示を示唆する「継続」という文字が記されている。
このようにして特殊図柄210dが仮停止表示されると、図56(d)に示すように、演出図柄210a、210b、210cが再度変動表示される。その後、図56(e)に示すように、再度、演出図柄210a、210cがリーチ態様で表示されるとともに、演出図柄210a、210cに重畳して「リーチ」と表示される。そして、図56(f)に示すように、演出表示部200aに所定のキャラクタ画像が表示されるリーチ後予告演出が実行され、図56(g)に示すように、再び特殊図柄210dが演出表示部200aに仮停止表示される。
その後、図56(h)に示すように、演出図柄210a、210b、210cが再度変動表示され、図56(i)に示すように、演出図柄210a、210cがリーチ態様で表示されるとともに、演出図柄210a、210cに重畳して「リーチ」と表示される。そして、図56(j)に示すように、演出表示部200aに所定のキャラクタ画像が表示されるリーチ後予告演出が実行された後、上記のノーマルリーチ変動パターンと同様に、演出表示部200aに動画が表示されてリーチ発展演出が行われる(図55(e)参照)。
ここでは、演出図柄210a、210b、210cの変動表示が3回行われる場合について説明したが、演出図柄210a、210b、210cの変動表示の回数は2〜4回のいずれかに設定されている。以下では、変動表示の回数が2回の擬似連続リーチ変動パターンを「擬似2」、変動表示の回数が3回の擬似連続リーチ変動パターンを「擬似3」、変動表示の回数が4回の擬似連続リーチ変動パターンを「擬似4」と呼ぶ場合がある。なお、擬似2、擬似4の擬似連続リーチ変動パターンの変動演出は、演出図柄210a、210b、210cの変動表示の回数のみが上記の擬似3の場合と異なり、その他の演出の流れに差異はない。
次に、上記の擬似連続リーチ変動パターンを含む変動演出の実行パターンの決定方法について説明する。
図57は、変動演出決定テーブルを説明する図であり、図57(a)には前半変動演出決定テーブルを示し、図57(b)には後半変動演出決定テーブルを示す。上記したように、主制御基板300において大役抽選が行われると、大役抽選の結果に基づいて、変動モードコマンドおよび変動パターンコマンドが決定され、決定された各コマンドが副制御基板330に送信される。副制御基板330においては、変動モードコマンドを受信すると、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、前半変動演出決定テーブルを参照して、取得した演出乱数と、受信した変動モードコマンドとに基づいて、前半の変動演出の実行パターンを決定する。また、変動パターンコマンドを受信すると、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、後半変動演出決定テーブルを参照して、取得した演出乱数と、受信した変動パターンコマンドとに基づいて、後半の変動演出の実行パターンを決定する。なお、図57においては、前半変動演出決定テーブルおよび後半変動演出決定テーブルの一部のみを抽出して示している。
図57に示すように、前半変動演出決定テーブルによれば、変動モード番号(変動モードコマンド)ごとに、前半の変動演出の実行態様についての選択比率がそれぞれ設定され、後半変動演出決定テーブルによれば、変動パターン番号(変動パターンコマンド)ごとに、後半の変動演出の実行態様についての選択比率がそれぞれ設定されている。そして、決定された前半および後半の変動演出の実行態様を組み合わせて実行することで、1回の変動演出が実行されることとなる。
リーチなし変動パターンの変動演出は、前半の実行態様として、前半の変動演出を実行しないことを示す「なし」が決定され、後半の実行態様として、リーチなし変動パターンに対応する「ノーマルハズレ1」、「ノーマルハズレ2」、「特殊ハズレ1」、「特殊ハズレ2」が決定された場合に実行される。例えば、前半の変動演出が実行されないことを示す「01H」の変動モード番号に対応する変動モードコマンドを受信すると、副制御基板330では、必ず、前半の実行態様として「なし」が決定される。また、このとき、同時に受信し得る変動パターンコマンドには、「ノーマルハズレ1」、「ノーマルハズレ2」、「特殊ハズレ1」、「特殊ハズレ2」のいずれかのみが決定されるように、後半変動演出決定テーブルにおいて選択比率の設定がなされている。したがって、前半の実行態様として「なし」が決定され、後半の実行態様として「ノーマルハズレ1」、「ノーマルハズレ2」、「特殊ハズレ1」、「特殊ハズレ2」が決定されることで、変動演出の実行態様は、上記のリーチなし変動パターンに決定されることとなる。
一方、リーチ変動パターンの変動演出は、前半の実行態様として「なし」以外が決定され、後半の実行態様として、いずれかのリーチ発展演出(図中、発展1〜5で示す)が決定された場合に実行される。換言すれば、演出表示部200aにおいて、リーチ変動パターンの変動演出が実行される場合には、必ず、変動モード番号=01H以外の変動モード番号に対応する変動モードコマンドを受信しており、発展1〜5のいずれかが決定される変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドを受信していることとなる。
ここで、図57(a)において、前半の実行態様における「ノーマルリーチ1」や「ノーマルリーチ2」等は、それぞれ、ノーマルリーチ変動パターンの変動演出のうち、演出図柄210a、210b、210cがリーチ態様になるまで、より詳細には、リーチ発展演出が開始されるまでの、演出表示部200aに表示される背景画像や演出図柄210a、210b、210cの変動表示パターンを示している。これらの画像パターンは、変動モード番号に対応付けられた特別図柄の変動表示の時間と一致するように予め設計されており、例えば、「ノーマルリーチ1」が決定されると、図55(a)〜(d)に示す画像(リーチ後予告演出を除く)が演出表示部200aに表示されることとなる。
また、図57(a)において、前半の実行態様における「擬似2a」等は、擬似連続リーチ変動パターンの変動演出のうち、リーチ発展演出が開始されるまでの、演出表示部200aに表示される主変動演出画像の表示パターンを示している。例えば、「擬似2a」は、演出図柄210a、210b、210cの変動表示回数が2回である「擬似2」の擬似連続リーチ変動パターンであって、主変動演出画像が表示パターンaであることを示している。また、「擬似3b」は、演出図柄210a、210b、210cの変動表示回数が3回である「擬似3」の擬似連続リーチ変動パターンであって、主変動演出画像が表示パターンbであることを示している。
なお、図57に示す前半変動演出決定テーブルおよび後半変動演出決定テーブルにおいては、リーチなし変動パターンの変動演出は、大役抽選の結果がハズレであった場合にのみ実行されるように、選択比率の設定がなされている。また、ノーマルリーチ変動パターンおよび擬似連続リーチ変動パターンは、ハズレ時および大当たり時の双方で決定されるが、ノーマルリーチ変動パターンは、擬似連続リーチ変動パターンよりも、ハズレ時の選択比率が高く、大当たり時の選択比率が低く設定されている。このように、ハズレ時と大当たり時とで選択比率を設定することにより、擬似連続リーチ変動パターンは、ノーマルリーチ変動パターンよりも、信頼度が高く設定されることとなる。
さらに、擬似連続リーチ変動パターンの中でも、擬似回数が多くなるほど、大当たり時の選択比率が高く、ハズレ時の選択比率が低く設定されており、擬似回数が多くなるほど、信頼度が高くなるように設定がなされている。
以上のように、副制御基板330においては、変動コマンドを受信すると、変動演出決定テーブルを参照して変動演出の実行パターンが決定される。ただし、変動演出決定テーブルによって決定される変動演出の実行パターンというのは、大まかな演出の流れ、すなわち、1回の変動演出のタイムテーブルを決定するものである。そして、変動モードコマンドまたは変動パターンコマンドに基づいて、変動演出を構成するさまざまな要素演出の実行可否および実行パターンがさらに決定される。
ここで、要素演出というのは、例えば、上記のように、演出表示部200aにおける演出図柄210a、210b、210cの変動表示や、リーチ発展演出で演出表示部200aに表示される画像、さらには、演出役物装置202を可動させる演出等をいう。本実施形態では、変動演出を構成する要素演出として、変動演出中のさまざまなタイミングで予告演出が実行される。
この予告演出というのは、変動演出の開始時や、擬似連続リーチ変動パターンの変動演出における演出図柄210a、210b、210cの再変動表示時、さらには、リーチ発展演出中等に、演出表示部200aに所定の画像を表示したり、所定のタイミングで演出役物装置202を可動したりする演出であり、予告演出ごとに、その実行可否や実行パターンが決定される。各予告演出には、それぞれ実行パターンが複数種類設けられ、複数種類の実行パターンそれぞれについて、変動パターン番号や変動モード番号ごとに、換言すれば、大当たりの当選可否ごとに選択比率が設定され、この選択比率によって、実行パターンごとに信頼度が設定されている。
図58は、予告演出の一例を説明する図である。上記したように、予告演出は、変動演出の実行パターンに応じて様々なタイミングで実行されるが、ここでは、その一例として変動演出の開始時、および、リーチ発展演出中に実行される予告演出について説明する。変動演出の開始時に実行される予告演出では、図58(a)、(b)に示すように、演出図柄210a、210b、210cの変動表示の開始後、演出表示部200aに所定の画像が表示される。この予告演出の実行パターンは複数種類設けられており、実行パターンごとに異なる画像が演出表示部200aに表示される。
具体的には、変動演出の開始時に実行される予告演出では、例えば、図58(a)、(b)に示すように、演出表示部200aの下部に、キャラクタおよびメッセージが表示される。このように、キャラクタとメッセージとが表示される予告演出の実行パターンは複数種類設けられており、実行パターンごとに、演出表示部200aに表示されるキャラクタとメッセージとの組み合わせを異にしている。
また、リーチ発展演出中に実行される予告演出では、例えば、図58(c)、(d)に示すように、演出表示部200aの中央にカットイン画像が表示される。このリーチ発展演出中に実行される予告演出の実行パターンも複数種類設けられており、演出表示部200aに表示されるカットイン画像の内容が実行パターンごとに設定されている。
図59は、予告演出決定テーブルを説明する図である。図59に示すように、予告演出決定テーブルは、予告演出の実行タイミングごとに設けられており、変動演出の開始時には、全ての予告演出決定テーブルを参照して、各予告演出の実行可否ならびに実行パターンが決定される。例えば、図59(a)に示す予告演出決定テーブルaは、図58(a)、(b)に示すように、変動演出の開始時に実行する予告演出の実行パターンを決定する際に参照される予告演出決定テーブルである。この予告演出決定テーブルaには、変動モード番号(変動モードコマンド)ごとに、変動開始時予告演出の実行パターン(図59において横軸に示す)それぞれについての選択比率が設定されている。なお、図中「なし」と記された実行パターンは、変動開始時予告演出を不実行とするものであり、この「なし」が決定された場合には、変動開始時予告演出が実行されることはない。
また、図59(b)に示す予告演出決定テーブルbは、リーチ発展時に実行する予告演出の実行パターンを決定する際に参照される予告演出決定テーブルである。この予告演出決定テーブルbには、変動パターン番号(変動パターンコマンド)ごとに、リーチ発展演出のタイトルを演出表示部200aに表示する予告演出の実行パターンそれぞれについての選択比率が設定されている。なお、図中「なし」と記された予告演出の実行パターンは、リーチ発展時予告演出の不実行を示しており、リーチなし変動パターンの変動演出を実行する場合には、必ず「なし」が決定され、リーチ変動パターンの変動演出を実行する場合には、必ず、実行されるリーチ発展演出に対応する実行パターンが決定される。
なお、図59(b)において、例えば、「タイトル1−A」、「タイトル1−B」、「タイトル1−C」は、いずれも同一のタイトル名が演出表示部200aに表示されるものの、当該タイトル名を表示する文字の色や背景色等を異にしている。このように、リーチ発展時予告演出では、以後に実行されるリーチ発展演出の内容を報知しつつ、その表示態様によって、大当たりの信頼度を示唆することとなる。
また、図59(c)に示す予告演出決定テーブルcは、リーチ発展演出中に実行する予告演出の実行パターンを決定する際に参照される予告演出決定テーブルである。リーチ発展中予告演出では、図58(c)、(d)に示すように、演出表示部200aに所定のカットイン画像が表示される。予告演出決定テーブルcには、変動パターン番号(変動パターンコマンド)ごとに、複数種類のカットイン画像の表示パターンそれぞれについての選択比率が設定されている。なお、図59(c)の「なし」は、カットイン画像を表示しないこと、すなわち、リーチ発展中予告演出の不実行を示している。
以上説明したように、副制御基板330においては、変動コマンドを受信すると、変動演出の実行パターンや各要素演出の実行可否、実行パターンが決定され、特別図柄の変動表示中に変動演出が実行されることとなる。このように、変動演出は、1回の特別図柄の変動表示に対して1回行われるが、本実施形態では、複数回の特別図柄の変動表示に跨る演出も実行される。
図60は、先読み演出の一例を説明する図である。先読み演出は、メインRAM300cに記憶されたいずれかの保留(ここでは特1保留)を対象保留とし、対象保留が読み出されるよりも前から、当該対象保留の大当たりの信頼度を示唆する演出である。本実施形態では、先読み演出として、保留表示演出が設けられている。具体的には、演出表示部200aの下部には保留表示領域が設けられており、保留表示演出では、大役抽選の際に処理領域(第0記憶部)に読み出された保留を示す当該保留表示212a、第1特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている保留をそれぞれ示す、第1保留表示212b、第2保留表示212c、第3保留表示212d、第4保留表示212eが保留表示領域に表示される。なお、以下では、当該保留表示212aおよび第1保留表示212b〜第4保留表示212eを総称して、保留表示212と呼ぶ。
例えば、特別図柄の変動表示中であって、しかも、メインRAM300cに4つの特1保留が記憶されている場合には、図60(a)に示すように、当該保留表示212a、第1保留表示212b〜第4保留表示212eの合計5つの保留表示212が保留表示領域に表示される。そして、この状態から、特別図柄の変動表示が終了し、第1記憶部に記憶されている特1保留が処理領域(第0記憶部)に読み出されて大役抽選が行われるとともに、メインRAM300cの保留シフト処理が実行されると、図60(b)に示すように、当該保留表示212aが消去されるとともに、第1保留表示212b〜第4保留表示212eが1つ左に移動表示される。また、さらにこの状態から次なる特1保留が読み出されると、図60(c)に示すように、さらに各保留表示212が移動表示される。このように、保留表示演出は、メインRAM300cに記憶されている特1保留数を遊技者に報知する演出となっている。
また、保留表示212の表示パターンは複数設けられており、表示パターンごとに表示色を異ならせている。主制御基板300においては、保留が記憶されたときに取得時演出判定処理(S536)が実行され、新たに記憶された保留が第0記憶部に読み出された際に決定される変動情報を示す先読み指定コマンドを副制御基板330に送信する。副制御基板330においては、先読み指定コマンドを受信すると、当該受信コマンドに基づいて、新たに記憶された保留に対応する保留表示の表示パターンを決定する。このとき、先読み指定コマンドごとに、つまり、新たに記憶された保留が大役抽選で読み出された際に決定される変動情報ごとに、各表示パターンの選択比率が設定されている。つまり、大当たりの当選可否や、変動演出の実行パターンに応じて各表示パターンの選択比率が設定されていることから、保留表示212の表示パターンによって、大当たりの信頼度が示唆されることとなる。
図61(a)は最終保留表示パターン決定テーブルを説明する図であり、図61(b)は1つ前保留表示パターン決定テーブルを説明する図である。上記したように、主制御基板300における取得時演出判定処理では、新たに記憶された保留が読み出された際に決定される変動モード番号および変動パターン番号を示す先読み指定コマンドを副制御基板330に送信する。つまり、先読み指定コマンドは、保留が読み出されたときに決定される変動モード番号および変動パターン番号を副制御基板330に伝達するコマンドである。最終保留表示パターン決定テーブルによれば、先読み指定コマンド(変動パターン番号)ごとに、保留表示212の表示パターンの選択比率がそれぞれ設定されており、先読み指定コマンドを受信すると、図61(a)に示す最終保留表示パターン決定テーブルを参照して、保留表示212の表示パターンが決定される。
なお、この最終保留表示パターン決定テーブルで決定される保留表示212の表示パターンは、当該保留表示212aとして最終的に表示される表示パターンを決定するものである。そして、当該保留表示212aの表示パターンが決定されると、それ以前に表示される保留表示212の表示パターンが、図61(b)に示す1つ前保留表示パターン決定テーブルを参照して決定される。この1つ前保留表示パターン決定テーブルによれば、保留表示212の表示パターンごとに、移動表示前に表示する保留表示212の表示パターンの選択比率が設定されている。
例えば、主制御基板300において、第1特図保留記憶領域の第2記憶部に保留が記憶された場合には、まず、最終保留表示パターン決定テーブルを参照して、当該保留表示212aの表示パターンが決定される。そして、次に、第1保留表示212bの表示パターンを、1つ前保留表示パターン決定テーブルを参照して決定する。このとき、第1保留表示212bの表示パターンは、先に決定された当該保留表示212aの表示パターンに基づいて決定される。例えば、当該保留表示212aの表示パターンが「青」であった場合、1つ前保留表示パターン決定テーブルによれば、第1保留表示212bの表示パターンとして、「白」が200/250の確率で決定され、「青」が50/250の確率で決定される。
このようにして、第1保留表示212bの表示パターンが決定されると、次に、先に決定された第1保留表示212bの表示パターンに基づいて、再び、1つ前保留表示パターン決定テーブルを参照して、第2保留表示212cの表示パターンが決定される。例えば、第1保留表示212bの表示パターンがデフォルト(白)であった場合には、第2保留表示212cの表示パターンが、必ず、デフォルト(白)に決定される。
以上のように、保留が記憶されると、まず、最終保留表示パターン決定テーブルを参照して当該保留表示212aが決定され、その後、決定された当該保留表示212aの表示パターンに基づいて、第1保留表示212bの表示パターンが決定される等、表示順序を逆方向に遡るように、表示パターンが順次決定されることとなる。なお、1つ前保留表示パターン決定テーブルによれば、先に決定されている保留表示212の表示パターンと同じか、もしくは、信頼度の低い表示パターンのみが決定されるように、選択比率が設定されている。
ここで、先読み演出が実行された場合には、変動演出が開始される前から遊技者に期待感を抱かせる一方で、先読み演出が実行されなかった場合には、仮に、変動演出で信頼度の高い予告演出等が出現したとしても、全体的に信頼度が低下することになってしまうことから、先読み演出自体を好ましくないと考える遊技者も存在する。また、これとは逆に、先読み演出が頻繁に出現することを好ましいと考える遊技者もいる。このように、演出の内容や出現頻度等に関する好みは遊技者によって大きく異なることから、共通の設定で全ての遊技者を満足させるのは難しい。そこで、本実施形態では、カスタム設定機能を搭載し、遊技者による遊技中の演出の設定変更(設定変更操作)を可能としている。
すなわち、変動演出決定テーブルおよび最終保留表示パターン決定テーブルは、初期状態用のテーブルと、複数のカスタム用のテーブルとが設けられている。通常は、変動演出の実行パターンや保留表示212の表示パターンは、初期状態用のテーブルを参照して決定されるが、設定変更操作が行われた場合には、遊技者の設定に応じたテーブルが参照される。したがって、変動演出決定テーブルおよび最終保留表示パターン決定テーブルは、遊技者が設定可能な出現比率の種類と同数だけ設けられている。
図62は、低確率遊技状態時における第1インタフェース230の一例を説明する図である。上記したように、本実施形態では、低確率遊技状態かつ非時短遊技状態、低確率遊技状態かつ時短遊技状態、高確率遊技状態かつ時短遊技状態の3つの遊技状態のうちのいずれかの遊技状態にて遊技が進行する。低確率遊技状態に設定されている場合、客待ち状態になると、遊技者の設定変更操作が可能となる。ここで、客待ち状態というのは、大役遊技が実行されておらず、かつ、特別図柄の変動表示および停止表示中でもない状態をいう。
客待ち状態に移行して所定時間(例えば1〜20秒)が経過すると、図62(a)に示すように、演出表示部200aの右側に設定変更インタフェースが表示される。この設定変更インタフェースは、演出表示部200aに停止表示されている演出図柄210a、210b、210cに重畳表示される。設定変更インタフェースは、演出操作装置208の押下操作により各種の設定が可能であること、光量、音量の調整が可能であること、演出のカスタムが可能であることを報知するものである。
客待ち状態において、十字キーボタン226のうち右ボタンが押下されると、図62(b)に示すように、演出表示部200aの左上部に、第1インタフェース230が表示される。この第1インタフェース230は、低確率遊技状態に設定されているときに実行される演出に対する設定変更操作を案内するものである。具体的には、第1インタフェース230には、カスタム項目を示すカスタム項目画像232、234、236が表示される。カスタム項目画像232は、第1インタフェース230の略中央に表示され、カスタム項目画像234はカスタム項目画像232の下に、カスタム項目画像236はカスタム項目画像232の上に表示される。
カスタム項目画像232、234、236には、項目番号およびタイトルが記されているが、カスタム項目画像232は、カスタム項目画像234、236よりも表示面積が大きく、また、カスタム項目画像234、236は、半透明状に表示されている。低確率遊技状態時に遊技者が選択できるカスタム項目は複数設けられており、カスタム項目には、演出の状態が初期設定の状態となるデフォルトが含まれている。遊技中は、必ず、いずれかのカスタム項目が選択、設定されている。第1インタフェース230が表示されたときには、現在設定されているカスタム項目を示すカスタム項目画像232が表示され、そのカスタム項目の説明が、第1インタフェース230の右下部に表示される。
そして、図62(b)の状態で、十字キーボタン226の下ボタンが押下されると、図62(c)に示すように、カスタム項目画像234がカスタム項目画像232に切り替わり、カスタム項目画像232がカスタム項目画像236に切り替わる。なお、これとは逆に、図62(b)の状態で、十字キーボタン226の上ボタンが押下されると、カスタム項目画像236がカスタム項目画像232に切り替わり、カスタム項目画像232がカスタム項目画像234に切り替わる。
このように、第1インタフェース230が表示されている状態で、十字キーボタン226の上ボタンまたは下ボタンが押下されると、カスタム項目画像232が順次切り替わることとなる。そして、第1インタフェース230の表示中に演出操作装置208が押下されると、そのときに表示されているカスタム項目画像232に対応するカスタム項目が選択、決定される。このとき、初期設定であるデフォルト以外のカスタム項目が決定されると、図62(d)に示すように、第1インタフェース230が非表示となった後、より詳細には、遊技が再開された後も、決定されたカスタム項目を示すカスタム項目画像232が常時表示されたままとなる。なお、初期設定であるデフォルトが決定された場合には、デフォルトを示すカスタム項目画像232が、第1インタフェース230とともに非表示となる。
図63は、大役遊技のエンディング時における第2インタフェース240の一例を説明する図である。本実施形態では、低確率遊技状態に設定されているときに実行される演出、および、高確率遊技状態に設定されているときに実行される演出について、それぞれ異なるタイミングで設定変更操作を受け付ける。上記したように、低確率遊技状態に設定されているときに実行される演出については、低確率遊技状態時の客待ち状態において設定変更操作が可能となる。これに対して、高確率遊技状態に設定されているときに実行される演出については、高確率遊技状態時の客待ち状態、および、大役遊技のエンディングにおいて、設定変更操作が可能となる。
ただし、本実施形態では、大当たり図柄として特別図柄A、B、Cが設けられており、このうち特別図柄B、Cが決定された場合に、大役遊技後の遊技状態が高確率遊技状態に設定される。したがって、高確率遊技状態に設定されているときに実行される演出についての設定変更操作は、特別図柄B、Cが決定されて大役遊技が実行された場合のエンディング中にのみ可能となる。
例えば、図63(a)に示すように、大役遊技のうち15回目のラウンド遊技が実行されており、所定のラウンド演出が実行されているとする。そして、15回目のラウンド遊技が終了すると、主制御基板300においては、5.0秒間に亘って遊技が待機状態となるエンディング処理が行われる。このエンディング中は、図63(b)に示すように、演出表示部200aに「高確モード突入」と表示される等、エンディング演出が実行される。このとき、演出表示部200aの左上部には、エンディング演出用の画像に重畳して、第2インタフェース240が表示される。
なお、第2インタフェース240は、カスタム項目画像232、234、236が表示される等、表示内容は第1インタフェース230と同様である。ただし、高確率遊技状態と低確率遊技状態とでは、遊技者が選択可能なカスタム項目が異なる。そのため、高確率遊技状態と低確率遊技状態とでは、カスタム項目画像232、234、236の表示内容が一部異なったものとなっている。このエンディング中においても、十字キーボタン226の上ボタンまたは下ボタンの押下操作により、図63(c)に示すように、カスタム項目が順次切り替わり、デフォルト以外のカスタム項目が決定された場合には、図63(d)に示すように、以後の遊技中、選択されたカスタム項目を示すカスタム項目画像232が常時表示されることとなる。
第1インタフェース230および第2インタフェース240における具体的な操作態様は同じであるが、第2インタフェース240は、エンディングの終了とともに非表示となる等、設定変更操作の有効時間が限られている。そのため、演出操作装置208の押下操作によって、表示中のカスタム項目画像232に対応するカスタム項目が決定されるのに加えて、第2インタフェース240の表示終了によっても、カスタム項目の決定がなされる。
つまり、第1インタフェース230においては、十字キーボタン226の上ボタンまたは下ボタンが操作されてカスタム項目画像232が切り替わったとしても、演出操作装置208が押下操作されない限り、カスタム項目が変更されることはない。一方で、第2インタフェース240においては、演出操作装置208が操作されなくても、エンディングの終了時に表示されていたカスタム項目画像232に対応するカスタム項目が自動的に決定されることになる。これは、第1インタフェース230の表示中は、設定変更操作の有効時間に上限がないのに対して、第2インタフェース240の表示中、すなわちエンディング中は、設定変更操作の有効時間に上限が設けられるためである。
また、第1インタフェース230が表示される客待ち状態では、光量、音量の調整が可能であること等を報知する設定変更インタフェース(図62(a)参照)が表示されるが、この設定変更インタフェースは、エンディング中に表示されることはない。
図64は、カスタム項目と表示条件を説明する図である。カスタム項目は、低確率遊技状態用と高確率遊技状態用とがそれぞれ16個ずつ設けられており、各カスタム項目には、第1インタフェース230または第2インタフェース240に表示するための表示条件が予め設定されている。図64(a)、(b)に示すように、低確率遊技状態用および高確率遊技状態用のカスタム項目には、いずれも初期設定である「デフォルト」が設けられている。この「デフォルト」は、上記したように、各演出の出現確率が遊技機100の初期設定のとおりとなるものである。
また、低確率遊技状態用および高確率遊技状態用のカスタム項目には、プレミア演出の出現確率をカスタムする項目が含まれている。なお、プレミア演出というのは、大当たり時に実行される変動演出の実行パターンの一種であり、初期設定時の選択確率が極めて低く設定された演出である。このプレミア演出の出現確率をカスタムする項目としては、プレミア演出の出現確率を初期設定よりも高くする「プレミアUP」、プレミア演出の出現確率をさらに高くする「プレミア超UP」、プレミア演出の出現確率を初期設定よりも低くする「プレミアDOWN」、プレミア演出の出現確率をさらに低くする「プレミア超DOWN」、プレミア演出を一切出現させなくする「プレミアOFF」の5種類が設けられている。
また、低確率遊技状態用および高確率遊技状態用のカスタム項目には、先読み演出の出現確率をカスタムする項目が含まれている。この先読み演出の出現確率をカスタムする項目としては、先読み演出の出現確率を初期設定よりも高くする「先読みUP」、先読み演出の出現確率をさらに高くする「先読み超UP」、先読み演出の出現確率を初期設定よりも低くする「先読みDOWN」、先読み演出の出現確率をさらに低くする「先読み超DOWN」、先読み演出を一切出現させなくする「先読みOFF」の5種類が設けられている。
また、低確率遊技状態用および高確率遊技状態用のカスタム項目には、プレミア演出および先読み演出の双方を一切出現させなくする「プレミア・先読みOFF」が設けられている。
さらに、低確率遊技状態用および高確率遊技状態用のカスタム項目には、演出モードをカスタムする項目が含まれている。演出モードというのは、演出表示部200aの背景画像やBGM等、遊技中の演出を規定するものである。副制御基板330では、主制御基板300で設定されている遊技状態に応じた演出モードが設定され、設定された演出モードに対応する演出が行われる。カスタム項目には、通常では設定されることのない演出モードの設定が含まれている。
具体的には、低確率遊技状態用のカスタム項目には、演出モードを第1〜4モードにそれぞれ設定する4つの項目が含まれており、高確率遊技状態用のカスタム項目には、演出モードをA〜Dモードにそれぞれ設定する4つの項目が含まれている。以上のように、ここでは、項目番号1〜12の12種類の項目は、低確率遊技状態用と高確率遊技状態用とで共通とし、項目番号13〜16の4種類の項目は、低確率遊技状態用と高確率遊技状態用とで異なるものとしている。ただし、低確率遊技状態用と高確率遊技状態用とで、カスタム項目を完全に一致させてもよいし異ならせてもよい。
そして、各カスタム項目には、表示条件がそれぞれ設定されている。表示条件というのは、第1インタフェース230または第2インタフェース240に表示するための条件であり、条件を満たしたカスタム項目のみが、カスタム項目画像232、234、236として表示される。図64に示す表示条件のうち「常時」は、該当するカスタム項目が、第1インタフェース230または第2インタフェース240に無条件で表示されることを示している。一方、表示条件のうち「打-WIN遊技」は、パスワード入力による打-WIN機能を利用した遊技、クイックスタートによる打-WIN機能を利用した遊技、および、お試し遊技による打-WIN機能を利用した遊技のいずれかを行っている場合に限り、該当するカスタム項目が、第1インタフェース230または第2インタフェース240に表示されることを示している。
したがって、例えば、打-WIN機能を利用しておらず、低確率遊技状態において客待ち状態となり、第1インタフェース230が表示された場合には、「デフォルト」、「プレミアUP」、「プレミアDOWN」、「先読みUP」、「先読みDOWN」の5つのカスタム項目のみがカスタム項目画像232、234、236として表示される。この場合には、図62(b)、(c)に示すように、第1インタフェース230の左上部に、1/5、2/5と表示され、5種類のカスタム項目のうち何番目の項目が表示されているのかが報知される。
一方、打-WIN機能を利用しており、低確率遊技状態において客待ち状態となり、第1インタフェース230が表示された場合には、図64(a)に示す16種類のカスタム項目の全てがカスタム項目画像232、234、236として順次表示される。この場合には、第1インタフェース230の左上部に、1/16、2/16といった具合に表示され、16種類のカスタム項目のうち何番目の項目が表示されているのかが報知される。
また、各カスタム項目には、選択可能条件が予め設定されている。選択可能条件とは、該当するカスタム項目を遊技者が選択するために満たすべき条件である。表示条件が「常時」に設定されているカスタム項目については、選択可能条件として「常時」が設定されている。選択可能条件の「常時」というのは、特段の条件が設定されておらず、いつでも遊技者が選択可能であることを示している。
一方、表示条件が「打-WIN遊技」に設定されているカスタム項目については、選択可能条件として、所定のレベル値が設定されている。例えば、「プレミア超UP」には、選択可能条件として「LV1以上」が設定されている。したがって、遊技者は、打-WIN機能を利用して遊技を行い、かつ、レベル値が1以上の場合に、「プレミア超UP」を選択することができる。
表示条件を満たすカスタム項目は、カスタム項目画像232、234、236として第1インタフェース230または第2インタフェース240に表示される。このとき、選択可能条件を満たしていないカスタム項目は、遊技者が選択、決定することができないように、図63(b)のカスタム項目画像236に示すように暗転表示されるとともに、カギの絵が記される。また、例えば、図63(b)に示す状態で、十字キーボタン226の上ボタンが押下された場合には、選択可能条件を満たしていないカスタム項目を飛ばし、選択可能条件を満たすカスタム項目画像232が表示される。
図65は、カスタムRAMおよび書き込みデータを説明する図である。副制御基板330のサブRAM330cには、図65(a)に示す低確用カスタムRAM、および、図65(b)に示す高確用カスタムRAMが設けられている。両カスタムRAMには、16のカスタム項目のそれぞれに対応付けられた16の記憶領域が設けられている。各記憶領域には、第1インタフェース230または第2インタフェース240への表示可否および表示内容を示す表示情報が記憶される。
表示情報は、第1インタフェース230または第2インタフェース240への表示を許可することを示す表示許可情報と、表示を禁止することを示す表示禁止情報とに大別される。表示許可情報としては、遊技者が選択可能な選択可能情報(図中「選択可」と示す)と、遊技者が選択不可能である選択不可能情報(図中「選択不可」と示す)との2種類が設けられている。表示禁止情報は、1種類(図中「非表示」と示す)のみ設けられている。
遊技機100に電源が投入されている状態では、低確用カスタムRAMおよび高確用カスタムRAMの全ての記憶領域に、いずれかの表示情報が記憶されている。具体的には、低確用カスタムRAMおよび高確用カスタムRAMの各記憶領域に表示情報を書き込む書き込み条件が予め設定されており、書き込み条件が成立すると、複数の記憶領域のそれぞれに、表示許可情報および表示禁止情報のいずれかを記憶させる(書き込む)。
本実施形態では、書き込み条件が複数設けられている。ここでは、書き込み条件として、「電源投入」、「打-WIN(打-WIN機能を利用した遊技の開始)」、「LV1」、「LV30」、「LV50」、「LV60」、「LV70」、「LV80」、「LV90」の9つの書き込み条件が設定されている。サブROM330bには、各記憶領域のそれぞれに表示情報が規定された書き込みデータが記憶されている。この書き込みデータは、書き込み条件ごとに設けられており、また、低確用および高確用のそれぞれが設けられている。
例えば、低確用の書き込みデータは、図65(c)に示すように、9つの書き込み条件のそれぞれに設けられている。各書き込みデータは、16個のカスタム項目ごとに、記憶領域に書き込む表示情報が図示のように対応付けられている。そして、書き込み条件が成立すると、成立した書き込み条件の書き込みデータに基づいて、記憶領域に表示許可情報または表示禁止情報を記憶させる。例えば、遊技機100に電源が投入されると、副制御基板330では、「電源投入」の書き込み条件が成立したと判定する。この場合には、サブROM330bに記憶された「電源投入」の書き込みデータを、低確用カスタムRAMの記憶領域に転写する。その結果、低確用カスタムRAMの各記憶領域には、図65(a)、(c)を比較してもわかるように、「電源投入」の書き込み条件に対応する表示情報が記憶されることとなる。また、例えば、遊技者がパスワードを入力し、打-WIN機能を利用した遊技を開始すると、「打-WIN機能を利用した遊技の開始」の書き込み条件が成立したと判定し、図65(c)の「打-WIN」に示す表示情報が低確用カスタムRAMに転写される。
このように、本実施形態では、遊技中に成立する書き込み条件が複数設けられており、書き込み条件の成立可否が常時監視されている。そして、書き込み条件が成立した場合には、当該書き込み条件に対応する書き込みデータが、低確用カスタムRAMおよび高確用カスタムRAMに転写されることとなる。なお、ここでは、低確用書き込みデータについて説明したが、高確用書き込みデータも同様に、書き込み条件ごとに設けられている。本実施形態では、低確率遊技状態と高確率遊技状態とで、書き込み条件が共通化されている。したがって、書き込み条件が成立した場合には、低確用カスタムRAMと高確用カスタムRAMとの双方に、それぞれ書き込みデータが転写されることとなる。ただし、低確率遊技状態と高確率遊技状態とで、一部または全部の書き込み条件を異ならせてもよい。この場合には、書き込み条件が成立したときに、低確用カスタムRAMおよび高確用カスタムRAMのいずれか一方にのみ、書き込みデータが転写され得ることとなる。
そして、第1インタフェース230の表示条件が成立すると、低確用カスタムRAMのうち、表示許可情報(「選択可」および「選択不可」)が記憶領域に記憶されているカスタム項目を抽出し、抽出したカスタム項目に対応するカスタム項目画像232、234、236を演出表示部200aに表示する。また、第2インタフェース240の表示条件が成立すると、高確用カスタムRAMのうち、表示許可情報(「選択可」および「選択不可」)が記憶領域に記憶されているカスタム項目を抽出し、抽出したカスタム項目に対応するカスタム項目画像232、234、236を演出表示部200aに表示する。
サブRAM330cには、図65(d)に示す表示用RAMが設けられている。この表示用RAMには、カスタム項目画像232として表示するカスタム項目、カスタム項目画像234として表示するカスタム項目、カスタム項目画像236として表示するカスタム項目がそれぞれ記憶される。第1インタフェース230、第2インタフェース240を表示する際には、表示用RAMに3つのカスタム項目が書き込まれ、書き込まれたカスタム項目に対応するカスタム項目画像232、234、236を表示するように制御がなされる。
例えば、低確用カスタムRAMの各記憶領域に、図65(a)に示すように表示情報が記憶されているとする。そして、現在設定されているカスタム項目が「デフォルト」の状態で、第1インタフェース230の表示条件が成立したとする。この場合、サブCPU330aは、低確用カスタムRAMにおいて、表示許可情報が記憶領域に記憶されているカスタム項目のうち、現在設定中のカスタム項目を抽出する。ここでは、現在、「デフォルト」が設定されていることから、表示用RAMに、カスタム項目画像232のカスタム項目として「デフォルト」がセットされる。また、表示用RAMには、表示情報(「選択可」または「選択不可」)を示す情報が記憶される。
上記のように、カスタム項目画像232のカスタム項目がセットされたら、次に、カスタム項目画像234のカスタム項目が表示用RAMにセットされる。ここで、各カスタム項目には、図64に示すように、項目番号が付されている。この項目番号は、カスタム項目画像232の表示順序として設定されている。ここでは、記憶領域に表示許可情報が記憶されているカスタム項目のうち、最初に抽出したカスタム項目の項目番号の次の項目番号が付されたカスタム項目を抽出し、カスタム項目画像234のカスタム項目としてセットする。したがって、表示用RAMには、カスタム項目画像234のカスタム項目として「プレミアUP」がセットされ、「選択可」を示す情報が記憶される。
る。
また、カスタム項目画像234のカスタム項目がセットされたら、次に、カスタム項目画像236のカスタム項目が表示用RAMにセットされる。ここでは、記憶領域に表示許可情報が記憶されているカスタム項目のうち、最初に抽出したカスタム項目の項目番号の1つ前の項目番号が付されたカスタム項目を抽出し、カスタム項目画像236のカスタム項目としてセットする。したがって、表示用RAMには、カスタム項目画像236のカスタム項目として「先読みDOWN」がセットされ、「選択可」を示す情報が記憶される。このようにして記憶された表示用RAMの情報に基づいて、カスタム項目画像232、234、236の表示制御がなされることとなる。
以上のように、本実施形態では、複数のカスタム項目のそれぞれに対応付けられた複数の記憶領域を有するカスタムRAM(情報記憶部)が設けられている。そして、所定の書き込み条件が成立すると、複数の記憶領域のそれぞれに、表示許可情報および表示禁止情報のいずれかが記憶される。このとき、書き込み条件は複数設けられ、複数の記憶領域のそれぞれに表示許可情報または表示禁止情報が規定された書き込みデータが、書き込み条件ごとに設けられている。そして、書き込み条件が成立すると、成立した書き込み条件の書き込みデータを、カスタムRAMの各記憶領域に転写する。
また、表示条件が成立すると、表示許可情報が記憶領域に記憶されているカスタム項目を抽出し、抽出したカスタム項目に対応するカスタム項目画像232、234、236が演出表示部200aに表示される。各カスタム項目には表示順序が予め定められており、抽出したカスタム項目の表示順序にしたがって、カスタム項目に対応するカスタム項目画像232、234、236が演出表示部200aに表示される。このとき、表示許可情報は複数種類(選択可能情報および選択不可能情報)設けられており、記憶領域に記憶されている表示許可情報の種別に応じて異なる画像が演出表示部200aに表示されることとなる。
以上のように、カスタム項目ごとに設けられた記憶領域に表示情報を記憶させる。そして、記憶領域に表示禁止情報が記憶されているカスタム項目を、カスタム項目画像232、234、236として表示しないように制御する。つまり、カスタム項目画像232、234、236として表示しないカスタム項目についても、カスタムRAMに含ませておき、表示情報を更新することで、表示の有無が切り替わるようにしている。こうした設計によれば、書き込み条件や表示条件が機種ごとに異なったとしても、カスタムRAMを各機種で共用することが可能となり、設計作業を簡素化することができる。
また、上記のように、本実施形態では、低確率遊技状態および高確率遊技状態を少なくとも含む、遊技の進行条件を異にする複数の遊技状態のうちのいずれかに設定され、設定中の遊技状態に対応する進行条件にしたがって遊技が進行制御される。そして、遊技中の演出の設定を変更するための設定変更操作に応じて、低確率遊技状態および高確率遊技状態ごとに、カスタム項目(演出設定情報)を記憶部に記憶し、記憶されているカスタム項目(演出設定情報)に基づいて、遊技中の演出が制御される。このように、低確率遊技状態と高確率遊技状態とで、それぞれ異なるカスタム設定が可能となるため、遊技状態に応じて変化する遊技者心理に合致した演出を行うことができる。
また、本実施形態では、低確率遊技状態に設定されているときに実行される演出、および、高確率遊技状態に設定されているときに実行される演出について、それぞれ異なるタイミングで設定変更操作が受け付けられる。これにより、操作が簡素化され、遊技者の誤操作を防止することができる。
さらには、本実施形態では、低確率遊技状態に設定されているときに実行される演出に対する設定変更操作を受け付ける第1インタフェース230、および、高確率遊技状態に設定されているときに実行される演出に対する設定変更操作を受け付ける、第1インタフェース230と同一もしくは異なる第2インタフェース240は、その表示を開始する条件、および、表示を終了させる条件の少なくとも一方が異なる。これにより、遊技中の演出の妨げとならない最適なタイミングで、第1インタフェース230および第2インタフェース240を表示させることができる。
以下に、副制御基板330の制御処理について説明する。ただし、ここでは、副制御基板330の処理のうち、カスタム設定機能に関係する処理について説明し、カスタム設定機能と直接関係のない処理については説明を省略する。また、以下では、理解を容易とするため、副制御基板330における各処理について、説明の順番を実際の処理の順と入れ替えて説明する場合がある。
(副制御基板330のサブCPU初期化処理)
図66は、副制御基板330のサブCPU初期化処理(S1000)を説明するフローチャートである。
(ステップS1000−1)
サブCPU330aは、電源投入に応じて、サブROM330bからCPU初期化処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM330cに記憶されるフラグ等の初期化、設定処理を行う。
(ステップS1000−3)
次に、サブCPU330aは、各演出乱数を更新する処理を行うとともに、以後は、割込み処理が行われるまで当該ステップS1000−3の処理を繰り返し行う。なお、演出乱数は複数種類設けられており、ここでは、それぞれの演出乱数が非同期的に更新されている。
(副制御基板330のサブタイマ割込み処理)
図67は、副制御基板330のサブタイマ割込み処理(S1100)を説明するフローチャートである。副制御基板330には、所定の周期でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(不図示)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU330aはタイマ割込み処理プログラムを読み込んで当該サブタイマ割込み処理を開始する。
(ステップS1100−1)
サブCPU330aは、レジスタを退避する。
(ステップS1100−3)
サブCPU330aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS1100−5)
サブCPU330aは、副制御基板330で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該副制御基板330のサブタイマ割込み処理の度に1ずつ減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS1200)
サブCPU330aは、サブRAM330cの受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を行う。副制御基板330においては、主制御基板300からコマンドが送信されると、コマンド受信割込み処理が行われ、主制御基板300から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。ここでは、コマンド受信割込み処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析することとなる。
(ステップS1100−7)
サブCPU330aは、変動演出の経過時間を計時するとともに、変動演出ごとにセットされるタイムテーブルを参照して、当該タイムテーブルに記憶された該当時間に対応する処理を実行するタイムスケジュール管理処理を行う。ここでは、サブCPU330aは、タイムテーブルにセットされたデータに応じて、演出情報をサブRAM330cから取得して各演出用デバイスに出力したり、各種のフラグをオン、オフしたりすることで、変動演出の開始時に決定したとおりに演出を実行することとなる。
(ステップS1100−9)
サブCPU330aは、打-WIN機能を利用した遊技を開始するためのパスワード入力、クイックスタート、および、お試し遊技操作を受け付ける打-WIN設定処理を行う。この打-WIN設定処理では、遊技履歴情報の蓄積を開始するための種々の処理を行う。
(ステップS1300)
サブCPU330aは、遊技機100の待機状態時の処理であるデモ中処理を行う。このデモ中処理の詳細については後述する。
(ステップS1400)
サブCPU330aは、遊技者の操作によりカスタム項目の設定を行うカスタム設定処理を行う。このカスタム設定処理の詳細については後述する。
(ステップS1500)
サブCPU330aは、低確用カスタムRAMおよび高確用カスタムRAMに表示情報を書き込む書き込み処理を行う。この書き込み処理の詳細については後述する。
(ステップS1600)
サブCPU330aは、遊技者が選択、設定したカスタム項目を初期状態(デフォルト)に戻すカスタムリセット処理を行う。このカスタムリセット処理の詳細については後述する。
(ステップS1100−11)
サブCPU330aは、レジスタを復帰して当該サブタイマ割込み処理を終了する。
図68は、上記コマンド解析処理のうち、遊技状態コマンド(特図確定時遊技状態確認指定コマンドおよび遊技状態変化指定コマンド)を受信した場合に実行される遊技状態コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、特図確定時遊技状態確認指定コマンドは、主制御基板300において、特別図柄停止図柄表示処理のステップS630−11(図37参照)でセットされ、遊技状態変化指定コマンドは、主制御基板300において、大入賞口終了ウエイト処理のステップS670−5(図42参照)でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図24参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1210−1)
遊技状態コマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、受信コマンドを解析する。
(ステップS1210−3)
サブCPU330aは、上記ステップS1210−1の解析結果と、サブRAM330cに記憶されている現在の遊技状態を示す情報とを比較し、遊技状態が変更されたかを判定する。その結果、遊技状態が変更されたと判定した場合にはステップS1210−5に処理を移し、遊技状態は変更されていないと判定した場合には当該遊技状態コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1210−5)
サブCPU330aは、上記ステップS1210−1の解析結果に基づき、現在の遊技状態をサブRAM330cに記憶する。
(ステップS1210−7)
サブCPU330aは、上記ステップS1210−5で記憶した遊技状態に対応する演出モードを設定するとともに、設定した演出モード用の背景画像を演出表示部200aに表示したり、BGMの出力を開始したりする演出モード設定処理を行い、当該遊技状態コマンド受信処理を終了する。
図69は、上記コマンド解析処理のうち、遊技中断コマンドを受信した場合に実行される遊技中断コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、遊技中断コマンドは、主制御基板300において、タッチ信号検出処理のステップS800−37(図53参照)でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図24参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1220−1)
遊技中断コマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、中断フラグをオンする。
(ステップS1220−3)
サブCPU330aは、中断時間、すなわち、遊技者が操作ハンドル112を把持していない時間を計時する中断時間タイマに所定のタイマ値をセットし、当該遊技中断コマンド受信処理を終了する。
図70は、上記コマンド解析処理のうち、客待ちコマンドを受信した場合に実行される客待ちコマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、この客待ちコマンドは、主制御基板300において、特別図柄変動待ち処理のステップS610−5(図34参照)でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図24参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1230−1)
客待ちコマンドを受信すると、サブCPU330aは、デモ中(遊技機100の待機状態)であることを示すデモフラグがオンされているかを判定する。その結果、デモフラグがオンされていると判定した場合には当該客待ちコマンド受信処理を終了し、デモフラグはオンされていないと判定した場合にはステップS1230−3に処理を移す。
(ステップS1230−3)
サブCPU330aは、デモフラグをオンする。なお、このデモフラグは、特図保留指定コマンドや変動パターンコマンド等、特別遊技の実行にかかるコマンドを受信したときにオフされる。
(ステップS1230−5)
サブCPU330aは、客待ちコマンドを受信してから所定時間が経過したかを判定するための客待ち経過時間タイマに所定のタイマ値をセットし、当該客待ちコマンド受信処理を終了する。
図71は、上記コマンド解析処理のうち、遊技中コマンドを受信した場合に実行される遊技中コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、遊技中コマンドは、主制御基板300において、タッチ信号検出処理のステップS800−29(図53参照)でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図24参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1240−1)
遊技中コマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、中断フラグをオフする。
(ステップS1240−3)
サブCPU330aは、中断時間タイマのタイマ値をリセットし、当該遊技中コマンド受信処理を終了する。
図72は、上記コマンド解析処理のうち、エンディング指定コマンドを受信した場合に実行されるエンディング指定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、エンディング指定コマンドは、主制御基板300において、大入賞口閉鎖有効処理のステップS660−13(図41参照)でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図24参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1250−1)
エンディング指定コマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、受信コマンドを解析する。
(ステップS1250−3)
サブCPU330aは、エンディング演出を開始するためのエンディング演出開始処理を実行する。
(ステップS1250−5)
サブCPU330aは、上記ステップS1250−1の解析結果に基づき、大役遊技後の遊技状態が高確率遊技状態であるかを判定する。その結果、高確率遊技状態であると判定した場合にはステップS1250−7に処理を移し、高確率遊技状態ではないと判定した場合には当該エンディング指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1250−7)
サブCPU330aは、高確用カスタム許可フラグをオンする。
(ステップS2000)
サブCPU330aは、第1インタフェース230または第2インタフェース240を演出表示部200aに表示させるインタフェース表示処理を実行し、当該エンディング指定コマンド受信処理を終了する。
図73は、上記インタフェース表示処理(S2000)を説明するフローチャートである。
(ステップS2000−1)
サブCPU330aは、まず、高確用カスタム許可フラグがオンしているかを判定する。その結果、高確用カスタム許可フラグがオンしていると判定した場合にはステップS2000−3に処理を移し、高確用カスタム許可フラグはオンしていないと判定した場合にはステップS2000−5に処理を移す。
(ステップS2000−3)
サブCPU330aは、カスタム項目画像232、234、236を表示させるカスタム項目を高確用カスタムRAMから抽出し、抽出したカスタム項目を表示用RAMにセットする。ここでは、現在、選択、設定中のカスタム項目を、カスタム項目画像232として表示用RAMに記憶するとともに、表示情報(「選択可」または「選択不可」)を示す情報が記憶される。また、ここでは、記憶領域に表示許可情報が記憶されているカスタム項目のうち、最初に抽出したカスタム項目の項目番号の次の項目番号が付されたカスタム項目を抽出し、カスタム項目画像234のカスタム項目として表示用RAMにセットする。さらに、ここでは、記憶領域に表示許可情報が記憶されているカスタム項目のうち、最初に抽出したカスタム項目の項目番号の1つ前の項目番号が付されたカスタム項目を抽出し、カスタム項目画像236のカスタム項目として表示用RAMにセットする。
(ステップS2000−5)
サブCPU330aは、カスタム項目画像232、234、236を表示させるカスタム項目を低確用カスタムRAMから抽出し、抽出したカスタム項目を表示用RAMにセットする。ここでは、現在、選択、設定中のカスタム項目を、カスタム項目画像232として表示用RAMに記憶するとともに、表示情報(「選択可」または「選択不可」)を示す情報が記憶される。また、ここでは、記憶領域に表示許可情報が記憶されているカスタム項目のうち、最初に抽出したカスタム項目の項目番号の次の項目番号が付されたカスタム項目を抽出し、カスタム項目画像234のカスタム項目として表示用RAMにセットする。さらに、ここでは、記憶領域に表示許可情報が記憶されているカスタム項目のうち、最初に抽出したカスタム項目の項目番号の1つ前の項目番号が付されたカスタム項目を抽出し、カスタム項目画像236のカスタム項目として表示用RAMにセットする。
(ステップS2000−7)
サブCPU330aは、上記ステップS2000−3またはステップS2000−5で表示用RAMにセットされた情報に基づき、カスタム項目画像232、234、236を第1インタフェース230または第2インタフェース240に表示させるカスタム項目画像表示処理を行う。これにより、第1インタフェース230または第2インタフェース240にカスタム項目画像232、234、236が表示されることとなる。
(ステップS2000−9)
サブCPU330aは、現在、エンディング中であるかを判定する。その結果、エンディング中であると判定した場合にはステップS2000−11に処理を移し、エンディング中ではないと判定した場合にはステップS2000−13に処理を移す。
(ステップS2000−11)
サブCPU330aは、エンディング中表示フラグをオンする。
(ステップS2000−13)
サブCPU330aは、第1インタフェース230または第2インタフェース240の表示時間、すなわち、遊技者が設定変更操作を可能な有効時間を有効時間タイマにセットし、当該インタフェース表示処理を終了する。なお、ここでは、エンディング中と客待ち状態とで異なる有効時間がセットされる。
図74は、上記デモ中処理(S1300)を説明するフローチャートである。
(ステップS1300−1)
サブCPU330aは、まず、デモフラグがオンしているかを判定する。その結果、デモフラグがオンしていると判定した場合にはステップS1300−3に処理を移し、デモフラグはオンしていないと判定した場合には当該デモ中処理を終了する。
(ステップS1300−3)
サブCPU330aは、客待ち経過時間タイマのタイマ値が0よりも大きいかを判定する。その結果、タイマ値が0よりも大きいと判定した場合にはステップS1300−5に処理を移し、タイマ値は0よりも大きくないと判定した場合には当該デモ中処理を終了する。
(ステップS1300−5)
サブCPU330aは、客待ち経過時間タイマのタイマ値をデクリメントする。
(ステップS1300−7)
サブCPU330aは、上記ステップS1300−5で更新した客待ち経過時間タイマのタイマ値が0であるかを判定する。その結果、タイマ値が0であると判定した場合にはステップS1300−9に処理を移し、タイマ値は0ではないと判定した場合には当該デモ中処理を終了する。
(ステップS1300−9)
サブCPU330aは、演出表示部200aに設定変更インタフェースの表示を開始するための処理を行う。
(ステップS1300−11)
サブCPU330aは、現在の遊技状態が高確率遊技状態であるかを判定する。その結果、高確率遊技状態であると判定した場合にはステップS1300−13に処理を移し、高確率遊技状態ではないと判定した場合にはステップS1300−15に処理を移す。
(ステップS1300−13)
サブCPU330aは、高確用カスタム許可フラグをオンして、当該デモ中処理を終了する。
(ステップS1300−15)
サブCPU330aは、低確用カスタム許可フラグをオンして、当該デモ中処理を終了する。
図75は、上記カスタム設定処理(S1400)を説明するフローチャートである。
(ステップS1400−1)
サブCPU330aは、まず、第1インタフェース230または第2インタフェース240の表示中であるかを判定する。その結果、第1インタフェース230または第2インタフェース240の表示中であると判定した場合にはステップS1400−7に処理を移し、第1インタフェース230および第2インタフェース240のいずれも表示中でないと判定した場合にはステップS1400−3に処理を移す。
(ステップS1400−3)
サブCPU330aは、高確用および低確用のいずれかのカスタム許可フラグがオンしているかを判定する。その結果、カスタム許可フラグがオンしていると判定した場合にはステップS1400−5に処理を移し、カスタム許可フラグはオンしていないと判定した場合には当該カスタム設定処理を終了する。
(ステップS1400−5)
サブCPU330aは、十字キーボタン226の右ボタンの操作が検出されているかを判定する。その結果、右ボタンの操作が検出されていると判定した場合にはステップS2000に処理を移し、右ボタンの操作は検出されていないと判定した場合には当該カスタム設定処理を終了する。
(ステップS2000)
サブCPU330aは、上記インタフェース表示処理を実行し、当該カスタム設定処理を終了する。
(ステップS1400−7)
サブCPU330aは、十字キーボタン226の上または下ボタンの操作が検出されているかを判定する。その結果、上または下ボタンの操作が検出されていると判定した場合にはステップS1400−9に処理を移し、上または下ボタンの操作は検出されていないと判定した場合にはステップS1400−17に処理を移す。
(ステップS1400−9)
サブCPU330aは、上ボタンまたは下ボタンの操作に応じて表示用RAMを更新する表示用RAM更新処理を行う。
(ステップS1400−11)
サブCPU330aは、上記ステップS1400−9で更新された表示用RAMの情報に基づき、第1インタフェース230または第2インタフェース240にカスタム項目画像232、234、236を表示させるカスタム項目画像表示処理を実行する。
(ステップS1400−13)
サブCPU330aは、エンディング中表示フラグがオフしているかを判定する。その結果、エンディング中表示フラグがオフしていると判定した場合にはステップS1400−15に処理を移し、エンディング中表示フラグはオフしていないと判定した場合には当該カスタム設定処理を終了する。
(ステップS1400−15)
サブCPU330aは、有効時間タイマに所定のタイマ値を再度セットし、当該カスタム設定処理を終了する。これにより、客待ち状態で第1インタフェース230または第2インタフェース240が表示された場合に、十字キーボタン226の上ボタンまたは下ボタンの最終の操作から所定時間が経過するまでの間は、第1インタフェース230または第2インタフェース240が継続表示されることとなる。
(ステップS1400−17)
サブCPU330aは、演出操作装置208の操作が検出されているかを判定する。その結果、演出操作装置208の操作が検出されていると判定した場合にはステップS1400−27に処理を移し、演出操作装置208の操作は検出されていないと判定した場合にはステップS1400−19に処理を移す。
(ステップS1400−19)
サブCPU330aは、有効時間タイマのタイマ値をデクリメントする。
(ステップS1400−21)
サブCPU330aは、上記ステップS1400−19で更新した有効時間タイマのタイマ値が0であるかを判定する。その結果、タイマ値が0であると判定した場合にはステップS1400−23に処理を移し、タイマ値は0ではないと判定した場合には当該カスタム設定処理を終了する。
(ステップS1400−23)
サブCPU330aは、エンディング中表示フラグがオンしているかを判定する。その結果、エンディング中表示フラグがオンしていると判定した場合にはステップS1400−25に処理を移し、エンディング中表示フラグはオンしていないと判定した場合にはステップS1400−29に処理を移す。
(ステップS1400−25)
サブCPU330aは、エンディング中表示フラグをオフする。
(ステップS1400−27)
サブCPU330aは、遊技者が選択したカスタム項目として、表示用RAMにセットされているカスタム項目画像232に対応するカスタム項目を記憶する。
(ステップS1400−29)
サブCPU330aは、表示中の第1インタフェース230または第2インタフェース240を非表示とするインタフェース非表示処理を行い、当該カスタム設定処理を終了する。なお、ここでは、デフォルトのカスタム項目が設定された場合には、第1インタフェース230または第2インタフェース240とともにカスタム項目画像232を非表示とし、デフォルト以外のカスタム項目が設定された場合には、カスタム項目画像232を表示したままとする。また、ここでは、有効時間タイマをリセットする。
図76は、上記コマンド解析処理のうち、電源投入時サブコマンドを受信した場合に実行される電源投入時サブコマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、電源投入時サブコマンドは、主制御基板300において、CPU初期化処理のステップS100−29(図24参照)でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図24参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1260−1)
電源投入時サブコマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、予め設定された初期化処理を実行する。ここでは、例えば、演出役物装置202の動作チェックを行ったり、サブRAM330cの所定の記憶領域に記憶されている情報を初期化したりする。
(ステップS1500)
サブCPU330aは、低確用カスタムRAMおよび高確用カスタムRAMに表示情報を記憶させる書き込み処理を実行し、当該電源投入時サブコマンド受信処理を終了する。
図77は、上記書き込み処理(S1500)を説明するフローチャートである。
(ステップS1500−1)
サブCPU330aは、まず、いずれかの書き込み条件が成立したかを判定する。その結果、書き込み条件が成立したと判定した場合にはステップS1500−3に処理を移し、書き込み条件は成立していないと判定した場合には当該書き込み処理を終了する。
(ステップS1500−3)
サブCPU330aは、成立した書き込み条件の書き込みデータをサブROM330bからロードする。ここでは、低確用および高確用の書き込みデータをそれぞれロードする。
(ステップS1500−5)
サブCPU330aは、上記ステップS1500−3でロードした書き込みデータを、低確用カスタムRAMおよび高確用カスタムRAMに転写し、当該書き込み処理を終了する。
図78は、上記カスタムリセット処理(S1600)を説明するフローチャートである。
(ステップS1600−1)
サブCPU330aは、まず、デモフラグがオンしているか、つまり、遊技の待機状態中であるかを判定する。その結果、デモフラグがオンしていると判定した場合にはステップS1600−3に処理を移し、デモフラグはオンしていないと判定した場合には当該カスタムリセット処理を終了する。
(ステップS1600−3)
サブCPU330aは、低確率遊技状態用の演出について設定されているカスタム項目、および、高確率遊技状態用の演出について設定されているカスタム項目が、いずれもデフォルトであるかを判定する。その結果、いずれのカスタム項目もデフォルトであると判定した場合には当該カスタムリセット処理を終了し、いずれかのカスタム項目がデフォルトではないと判定した場合にはステップS1600−5に処理を移す。
(ステップS1600−5)
サブCPU330aは、押下検出スイッチ208s、回転検出スイッチ209s、光量調整スイッチ222s、音量調整スイッチ224s、十字キースイッチ226sのいずれかから演出用の操作信号が入力されているかを判定する。その結果、操作信号が入力されていると判定した場合にはステップS1600−7に処理を移し、操作信号は入力されていないと判定した場合にはステップS1600−9に処理を移す。
(ステップS1600−7)
サブCPU330aは、演出に関する操作が所定時間なされていないかを判定するための非操作時間タイマに所定のタイマ値(例えば30秒)をセットする。
(ステップS1600−9)
サブCPU330aは、非操作時間タイマのタイマ値をデクリメントする。
(ステップS1600−11)
サブCPU330aは、中断フラグがオンしているかを判定する。その結果、中断フラグがオンしていると判定した場合にはステップS1600−13に処理を移し、中断フラグはオンしていないと判定した場合には当該カスタムリセット処理を終了する。
(ステップS1600−13)
サブCPU330aは、中断時間タイマのタイマ値が0よりも大きいかを判定する。その結果、タイマ値が0よりも大きいと判定した場合にはステップS1600−15に処理を移し、タイマ値は0よりも大きくないと判定した場合にはステップS1600−19に処理を移す。
(ステップS1600−15)
サブCPU330aは、中断時間タイマをデクリメントする。
(ステップS1600−17)
サブCPU330aは、上記ステップS1600−15で更新した中断時間タイマのタイマ値が0であるかを判定する。その結果、タイマ値が0であると判定した場合にはステップS1600−19に処理を移し、タイマ値は0ではないと判定した場合には当該カスタムリセット処理を終了する。
(ステップS1600−19)
サブCPU330aは、非操作時間タイマのタイマ値が0であるかを判定する。その結果、タイマ値が0であると判定した場合にはステップS1600−21に処理を移し、タイマ値は0ではないと判定した場合には当該カスタムリセット処理を終了する。
(ステップS1600−21)
サブCPU330aは、低確用および高確用のカスタム項目をいずれもデフォルトに設定し、当該カスタムリセット処理を終了する。
上記のカスタムリセット処理によれば、遊技の待機状態において、タッチセンサ112sにより遊技者の操作ハンドル112の把持(接触)が所定時間検知されておらず、かつ、演出操作装置208や十字キーボタン226等の演出操作部が所定時間操作されていない場合に、サブRAM330cに設定されているカスタム項目がデフォルト(初期値)に変更される。これにより、遊技者が設定した演出に関する情報が適切にリセットされ、不必要に他の遊技者に情報が引き継がれてしまったり、あるいは、同一の遊技者が遊技を行っているにも拘らず、情報がリセットされてしまったりするおそれを低減することができる。
図79は、上記コマンド解析処理のうち、先読み指定コマンドを受信した際に実行される先読み指定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、先読み指定コマンドは、主制御基板300において、図31のステップS536でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図24参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1270−1)
先読み指定コマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、受信した先読み指定コマンドを解析し、サブRAM330cの所定の記憶領域に先読み情報を記憶する。
(ステップS1270−3)
サブCPU330aは、現在設定されているカスタム項目のうち、現在の遊技状態に対応するカスタム項目を確認する。そして、設定中のカスタム項目に対応する最終保留表示パターン決定テーブル(図61(a))をセットする。
(ステップS1270−5)
サブCPU330aは、上記ステップS1270−3でセットしたテーブルを用いて、受信した先読み指定コマンドに基づき、当該保留表示212aの最終の表示パターンを決定、記憶する。
(ステップS1270−7)
サブCPU330aは、第1保留表示212b〜第4保留表示212eの表示を行う場合、1つ前保留表示パターン決定テーブル(図61(b))を参照して、それぞれの表示パターンを決定、記憶する。
(ステップS1270−9)
サブCPU330aは、上記ステップS1270−7で決定した表示パターンで保留表示212を表示するための保留表示処理を実行し、当該先読み指定コマンド受信処理を終了する。これにより、メインRAM300cに保留が記憶されたときに、当該保留に対応する保留表示212が演出表示部200aに表示されることとなる。
図80は、上記コマンド解析処理のうち、変動コマンド(変動モードコマンドおよび変動パターンコマンド)を受信した際に実行される変動コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、主制御基板300において、変動モードコマンドは、図35のステップS611−13でセットされ、変動パターンコマンドは、ステップS611−17でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図24参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1280−1)
変動コマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、受信した変動コマンドを解析する。
(ステップS1280−3)
サブCPU330aは、現在設定されているカスタム項目のうち、現在の遊技状態に対応するカスタム項目を確認する。そして、設定中のカスタム項目に対応する変動演出決定テーブル(図57参照)をセットする。
(ステップS1280−5)
サブCPU330aは、上記ステップS1280−3でセットしたテーブルを用いて、受信した変動コマンドに基づき、変動演出の実行パターンを決定、記憶する。
(ステップS1280−7)
サブCPU330aは、予告演出決定テーブル(図59参照)を参照し、各予告演出の実行有無、実行パターンを決定、記憶する。
(ステップS1280−9)
サブCPU330aは、上記各ステップで決定した実行パターンで変動演出、予告演出を実行するためのタイムデータをタイムテーブルにセットする。ここでセットされたタイムデータに基づき、上記ステップS1100−7のタイムスケジュール管理処理で各演出の実行制御がなされることとなる。
(ステップS1280−11)
サブCPU330aは、演出ごとに割り振られたポイント値等の遊技履歴情報をセットし、当該変動コマンド受信処理を終了する。
図81は、上記コマンド解析処理のうち、特図停止指定コマンドを受信した際に実行される特図停止指定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、特図停止指定コマンドは、主制御基板300において、特別図柄変動中処理の図36のステップS620−19でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図24参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1290−1)
特図停止指定コマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、現在、打-WIN遊技中であるかを判定する。その結果、打-WIN遊技中であると判定した場合にはステップS1290−3に処理を移し、打-WIN遊技中ではないと判定した場合には当該特図停止指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1290−3)
サブCPU330aは、上記ステップS1280−11でセットされた遊技履歴情報に基づき、ポイント値やレベル値等の蓄積情報を更新し、当該特図停止指定コマンド受信処理を終了する。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態においては、遊技の進行を制御する主制御基板300と、主制御基板300から送信されるコマンドに基づいて演出を実行制御する副制御基板330とにおいて、上記のとおりに協働することで変動演出が実行されることとした。しかしながら、主制御基板300および副制御基板330において、上記の各機能をどのように分担するかは適宜設計することが可能である。
また、上記の遊技の内容は一例に過ぎない。上記実施形態では、所謂第1種の遊技について説明したが、第2種の遊技や、第1種、第2種混合の遊技であってもよい。
また、上記実施形態では、打-WIN機能を利用した遊技が可能である場合について説明したが、打-WIN機能は必須の構成ではない。
また、上記実施形態におけるカスタム項目、書き込み条件、表示条件の内容や数は一例に過ぎず、適宜設計変更可能であることは言うまでもない。
また、上記実施形態では、カスタム項目として、演出の出現比率を遊技者が設定可能である場合について説明したが、例えば、カスタム項目として、光量や音量を遊技者が設定可能であるとしてもよい。
また、上記実施形態では、選択可能情報および選択不可能情報の2種類の表示許可情報を設けることとしたが、例えば、表示許可情報として選択可能情報のみを設けてもよい。いずれにしても、所定の書き込み条件が成立すると、複数の記憶領域のそれぞれに、表示許可情報または表示禁止情報を記憶させ、表示条件が成立すると、表示許可情報が記憶領域に記憶されているカスタム項目を抽出し、抽出したカスタム項目に対応する画像を表示すればよい。
また、上記実施形態では、複数の記憶領域のそれぞれに表示許可情報または表示禁止情報が規定された書き込みデータが書き込み条件ごとに設けられ、書き込み条件が成立すると、成立した書き込み条件の書き込みデータに基づいて、記憶領域に表示許可情報または表示禁止情報を記憶させることとした。しかしながら、表示許可情報および表示禁止情報を記憶、更新する具体的な処理はこれに限らず、適宜設計すればよい。
また、上記実施形態では、低確用カスタムRAMおよび高確用カスタムRAMを設け、遊技状態ごとに演出の設定を異ならせることができるとした。しかしながら、演出の設定は、各遊技状態で共通のものとしてもよい。
なお、上記実施形態における低確用カスタムRAMおよび高確用カスタムRAMが、本発明の情報記憶部に相当する。
また、上記実施形態において、図77の処理を実行するサブCPU330aが、本発明の情報記憶手段に相当する。
また、上記実施形態において、図73の処理を実行するサブCPU330aが、本発明の画像表示手段に相当する。