以下、パチンコ遊技機の一実施形態について説明する。本明細書において、上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、枠体Wを備えている。枠体Wは、パチンコ遊技機10の機体を構成している。枠体Wは、パチンコ遊技機10の機体を遊技場などの島設備(遊技機設置設備)へ固定するための固定枠(設置枠)としての外枠WSと、各種の部品(遊技用構成部材)を搭載する搭載枠としての中枠WN及び前枠WMと、を備えている。中枠WNは、外枠WSの開口前面側に開放及び着脱自在に組み付けられている。前枠WMは、中枠WNの前面側に開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠WN及び前枠WMは、外枠WSに開閉可能に支持されている。搭載枠を構成する枠体数は、1つでもよく、3つ以上でもよい。本実施形態では、外枠WSが支持部材に相当し、中枠WN及び前枠WMのうち少なくとも一方が扉部材に相当する。前枠WMは、中枠WNに開閉可能に支持されているとともに、遊技盤YBを視認可能とする窓口WMaが形成されている。前枠WMは、中枠WNに搭載される遊技盤YBを保護する保護ガラスGを備えている。図1において保護ガラスGは、一部を残して図示が省略されているが、実際には前枠WMの窓口WMaの全体を覆っている。パチンコ遊技機10は、施錠装置SSを備えている。パチンコ遊技機10では、施錠装置SSによって中枠WN及び前枠WMの開放が規制されており、遊技場の管理者が管理する枠キー(鍵)を用いて施錠装置SSを操作することで解錠されて中枠WN及び前枠WMを開放させることができる。
前枠WMは、前面にスピーカSPを備えている。報知手段としてのスピーカSPは、楽曲や効果音などの音を出力する音声演出を行う際に用いられるとともに、例えばエラー音を出力するエラー報知などを含む各種の音声報知を行う際にも用いられる。
また、前枠WMは、前面に装飾ランプLA1,LA2を備えている。報知手段としての装飾ランプLA1,LA2は、内蔵された発光体の点灯、点滅及び消灯による発光演出を行う際に用いられるとともに、例えばエラー報知といった発光報知を行う際にも用いられる。装飾ランプLA1,LA2は、演出及び報知の際に同様の発光であってもよく、異なる発光であってもよい。
前枠WMは、前面下部に遊技球の発射ハンドルHDを備えている。前枠WMは、前面下部に遊技球を貯留する球皿(貯留皿)として上皿Sa及び下皿Sbとを備えている。上皿Saは、主に、発射ハンドルHDの操作によって遊技盤YBの遊技領域YBaに向けて打ち出される遊技球であって、機内に取り込まれる遊技球を貯留する貯留皿である。下皿Sbは、主に、パチンコ遊技機10から払出される遊技球であって、上皿Saから溢れ出た遊技球を貯留する貯留皿である。
また、上皿Saの上面には、演出の一つである操作演出において遊技者により操作可能な演出ボタンBTや、遊技者により各種の設定操作を可能とする十字ボタンJBTなどが設けられている。演出ボタンBTは、十字ボタンJBTと別の操作手段である。これら演出ボタンBT及び十字ボタンJBTは、中枠WN及び前枠WMを外枠WSから開放しているときであっても閉鎖しているときであっても操作可能であって、遊技者によって操作可能であるが、遊技場の係員によっても操作可能である。本実施形態では、演出ボタンBT及び十字ボタンJBTが所定操作手段に相当する。
図2に示すように、遊技盤YBの盤面には、正面視ほぼ円形状の遊技領域YBaが画成されている。そして、遊技領域YBaの略中央には、画像表示部GHを有する演出表示装置11が設けられている。情報表示手段及び報知手段としての演出表示装置11は、例えば、液晶ディスプレイであり、扉部材を開放することなく、表示する情報が視認可能となるように設けられている。演出表示装置11では、演出図柄(飾り図柄)を用いた演出図柄変動ゲーム(以下、演出ゲームという)など、画像を用いた各種の表示演出が表示される。また、演出表示装置11は、例えばエラー画像を表示するエラー報知などを含む各種の画像報知を行う際にも用いられる。
遊技盤YBの遊技領域YBaには、遊技球が入球可能な複数の入賞口(入球口)が配設されている。入賞口には、第1始動口12と、第2始動口13と、大入賞口14と、普通入賞口15,16と、を含む。第1始動口12は、特別図柄変動ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。本実施形態において第1始動口12は、演出表示装置11の下方に位置しており、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。第1始動口12には、入球した遊技球を遊技盤YBの後側に導く図示しない球通路が連設されており、その球通路には第1始動口12に入球した遊技球を検知する第1始動入賞センサSE1(図6に示す)が配設されている。また、本実施形態において、パチンコ遊技機10は、遊技盤YBの第1始動口12の近傍に、所定の強度を超える磁力の発生を検知する磁気センサSE8を備えている。
第2始動口13は、特別図柄変動ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。本実施形態において第2始動口13は、第1始動口12の右方に位置している。第2始動口13は、所定条件(普通図柄の当選)が成立していないときには遊技球を入球させることができない、又は入球し難いように閉鎖されている。そして、第2始動口13は、所定条件(普通図柄の当選)の成立により、遊技球を入球させることができる、又は入球し易いように開放される。第2始動口13は、アクチュエータから動力を受けて開放する。本実施形態において第2始動口13を開放させるアクチュエータとして、図6に示す第1ソレノイドSL1を備えている。また、第2始動口13には入球した遊技球を遊技盤YBの後側に導く図示しない球通路が連設されており、その球通路には第2始動口13に入球した遊技球を検知する第2始動入賞センサSE2(図6に示す)が配設されている。第2始動口13は、所謂「普通電動役物」である。
大入賞口14は、賞球の払出条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。本実施形態において大入賞口14は、演出表示装置11の右下方に位置している。大入賞口14は、大当り遊技が付与されていないとき、遊技球を入球させることができないように閉鎖されている。そして、大入賞口14は、大当り抽選に当選して大当り遊技が付与されると、遊技球を入球させることができる、又は入球し易いように開放される。大入賞口14は、アクチュエータ(ソレノイドやモータなど)から動力を受けて開放する。本実施形態では、大入賞口14を開放させるアクチュエータとして、図6に示す第2ソレノイドSL2を備えている。また、大入賞口14には入球した遊技球を遊技盤YBの後側に導く図示しない球通路が連設されており、その球通路には大入賞口14に入球した遊技球を検知する特別入賞センサSE3(図6に示す)が配設されている。
普通入賞口15,16は、賞球の払出条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。本実施形態において普通入賞口15,16は、遊技領域YBaの左方の領域と右方の領域のそれぞれに位置している。また、普通入賞口15,16は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。左方の普通入賞口15は、主に、第1始動口12を狙って発射された遊技球が入球可能な位置にあり、大入賞口14を狙って発射された遊技球は入球不能な位置にある。左方の領域には、複数の普通入賞口15が設けられている。そして、左方の各普通入賞口15には入球した遊技球を遊技盤YBの後側に導く図示しない球通路が連設されており、その球通路には各普通入賞口15に入球した遊技球を検知する第1普通入賞センサSE5(図6に示す)が配設されている。左方の普通入賞口15に連設された球通路は、各普通入賞口15に入球した遊技球を受け入れる複数の分岐通路と、各分岐通路を案内された遊技球を受け入れる集合通路によって構成されており、当該集合通路に単一の第1普通入賞センサSE5が配設されている。右方の普通入賞口16は、主に、大入賞口14を狙って発射された遊技球が入球可能な位置にあり、第1始動口12を狙って発射された遊技球は入球不能な位置にある。つまり、右方の普通入賞口16は、大入賞口14を狙って発射された遊技球が入球可能な位置に配置されている。右方の領域には、単数の普通入賞口16が設けられている。そして、右方の普通入賞口16には入球した遊技球を遊技盤YBの後側に導く図示しない球通路が連設されており、その球通路には普通入賞口16に入球した遊技球を検知する第2普通入賞センサSE6(図6に示す)が配設されている。
本実施形態において第1始動口12、第2始動口13、大入賞口14及び普通入賞口15,16は、何れの入賞口も遊技球の入球によって賞球の払出条件が成立する入賞口である。そして、第1始動口12、第2始動口13及び普通入賞口15,16は、大入賞口14とは異なる複数の入賞口である。本実施形態では、第1始動口12の賞球数を[4球]に、第2始動口13の賞球数を[1球]に、大入賞口14の賞球数を[15球]に、普通入賞口15,16の各賞球数を[5球]に定めている。なお、各入賞口に定めた賞球数は、適宜変更してもよい。賞球数として定めた遊技球の個数は、1球の入球に対してパチンコ遊技機10から払出される遊技球の個数である。
また、遊技領域YBaには、ゲート17が配設されている。本実施形態においてゲート17は、遊技領域YBaの右方の領域であって、第2始動口13や大入賞口14の上方に位置している。ゲート17には、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口17aが開口されている。ゲート口17aには、入球し、通過する遊技球を検知するゲートセンサSE4(図6に示す)が配設されている。ゲート17は、普通図柄を用いた普通図柄変動ゲーム(以下、普通ゲームという)の始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入球口である。第2始動口13は、ゲート17へ遊技球が入球することによって行われる普通図柄の当り抽選に当選し、普通ゲームで導出された後、閉鎖状態から開放状態へ動作する。なお、ゲート17は、遊技球の入球によって賞球払出しの対象となる入球装置ではなく、遊技球が入球しても賞球の払出条件は成立しない。
また、遊技盤YBには、所定の情報を表示可能な情報表示装置19を備えている。例えば、情報表示装置19は、遊技盤YBにおいて、遊技者が視認可能な位置に設けられている。情報表示装置19は、第1特別図柄表示部19aを備えている。第1特別図柄表示部19aは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に特別図柄を確定停止表示させる第1特別図柄変動ゲーム(以下、第1特別ゲームという)を実行可能である。情報表示装置19は、第2特別図柄表示部19bを備えている。第2特別図柄表示部19bは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に特別図柄を確定停止表示させる第2特別図柄変動ゲーム(以下、第2特別ゲーム)を実行可能である。特別図柄は、特別図柄の当り抽選の結果を報知するための図柄である。以下の説明では、第1特別ゲームと、第2特別ゲームと、を総称して「特別ゲーム」という。本実施形態において、「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味している。本実施形態において、「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味している。特別図柄には、大当り表示結果としての大当り図柄と、はずれ表示結果としてのはずれ図柄と、が少なくともある。本実施形態では、当り抽選において大当りに当選した場合、特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示され、当該特別ゲームの終了後、特別遊技としての大当り遊技が付与される。このように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、少なくとも当り抽選に当選したことを条件に特別遊技が付与される。情報表示装置19は、第1特別保留表示部19cを備えている。第1特別保留表示部19cは、保留条件が成立したが、実行条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている第1特別ゲームの回数を特定可能な情報を表示する。情報表示装置19は、第2特別保留表示部19dを備えている。第2特別保留表示部19dは、保留条件が成立したが、実行条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている第2特別ゲームの回数を特定可能な情報を表示する。
情報表示装置19は、普通図柄表示部19eを備えている。普通図柄表示部19eは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に普通図柄を確定停止表示させる普通ゲームを実行可能である。普通図柄は、普通図柄の当り抽選の結果を報知するための図柄である。普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄と、が少なくともある。本実施形態では、普通図柄の当り抽選に当選すると、普図変動ゲームにおいて普通当り図柄が導出され、当該普図変動ゲームの終了後、普通当り遊技が付与される。情報表示装置19は、普通保留表示部19fを備えている。普通保留表示部19fは、保留条件が成立したが、実行条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている普通ゲームの回数を特定可能な情報を表示する。なお、表示部19a〜19fは、1つの表示装置に設けられている必要はなく、異なる部分に設けられていてもよい。
また、パチンコ遊技機10は、遊技盤YBの裏側(後方)に、主制御基板40と、副制御基板50と、電源ユニット60と、を備えている。主制御基板40、副制御基板50及び電源ユニット60は、中枠WNに搭載された遊技盤YB(又は、遊技盤YBを含んで構成される遊技盤ユニット)の裏側に備えられているため、枠キーを用いて施錠装置SSを解錠し、中枠WN及び前枠WMを開放させることで視認可能である。ここでは、主制御基板40の構造について詳しく説明し、主制御基板40、副制御基板50及び電源ユニット60を含むパチンコ遊技機10の電気的構成については後述する。
図3に示すように、遊技盤YBの裏側には、主制御ユニットMUが搭載されている。主制御ユニットMUは、主制御基板40と、主制御基板40を収容する主制御基板ケース46と、を備えている。主制御基板40は、例えば、プリント基板であり、各種の電子部品が表面実装されている。主制御基板40は、マイクロプロセッサ41、RWMクリアスイッチ42、設定器43及び表示器45を備えている。即ち、マイクロプロセッサ41、RWMクリアスイッチ42、設定器43及び表示器45は、同一基板に実装されている。マイクロプロセッサ41は、処理部(以下、主制御CPU41aという)と、記憶部(メモリ)と、を備えている。主制御CPU41aは、主制御プログラムを実行することにより、各種処理を実行する。マイクロプロセッサ41の記憶部には、情報の読み出しが可能であって情報の書き込みが不能なROM領域(以下、主制御ROM41bという)と、情報の読み出し及び書き込みが可能なRWM領域(以下、主制御RWM41cという)と、ハードウェア乱数を生成する乱数回路41dと、がある。
ここで、パチンコ遊技機10は、バックアップ機能を搭載している。バックアップ機能を搭載したパチンコ遊技機10は、外部電源からの電力供給が停止した場合でも遊技制御に関する情報(以下、遊技情報という)を含む各種情報を保持し、電力供給が開始されたときには各種情報に基づいて復帰可能である。遊技情報には、特別ゲームに関する情報、大当り遊技に関する情報、遊技状態に関する情報、賞球の払出しに関する情報を含む。特別ゲームに関する情報としては、例えば、特別図柄の当り抽選の抽選結果を特定可能な情報、特別ゲームの変動パターンを特定可能な情報、特別ゲームで導出される特別図柄を特定可能な情報などである。大当り遊技に関する情報としては、大当り遊技の進行状況を特定可能な情報などである。遊技状態に関する情報としては、確率変動状態であるかを特定可能な情報や高ベース状態(入球率向上状態)であるかを特定可能な情報などである。賞球の払出しに関する情報としては、未送信の賞球信号を特定可能な情報などである。
電源断後は、電源ユニット60のバックアップ用電源(例えば、電気二重層コンデンサ)から電源が供給され、電源断時における主制御RWM41cの記憶内容がバックアップ情報として保持される。バックアップ用電源は、電源ユニット60に搭載されている。なお、主制御CPU41aは、電力供給が停止する際にバックアップ情報を主制御RWM41cに記憶させるバックアップ処理を行う。なお、主制御RWM41cは、電力の供給を受けない状態であっても記憶内容を保持可能な不揮発性メモリとしてもよい。バックアップ機能は、外部電源からの電力供給が停止した場合でも遊技制御に関する各種情報を内部的に保持(バックアップ)しておき、電力供給が開始されたときに、保持している各種情報に基づいて遊技制御を復帰する機能である。本実施形態における主制御RWM41cは、遊技情報を記憶保持することが可能であって、当該遊技情報をバックアップ可能とするバックアップ記憶手段としての機能を実現する。
RWMクリアスイッチ42は、バックアップされている各種情報の初期化を指示する操作を可能に構成されている。RWMクリアスイッチ42は、演出ボタンBTや十字ボタンJBTと別の操作手段である。本実施形態では、RWMクリアスイッチ42が、バックアップされた遊技情報の初期化に関する操作を可能に構成された初期化操作手段に相当する。RWMクリアスイッチ42は、押し込み操作をしたときにはオン状態(有効)となる一方、押し込み操作をしていないときにはオフ状態(無効)となるように構成されている。RWMクリアスイッチ42は、中枠WNを開放したときに操作可能であり、RWMクリアスイッチ42の操作は、例えば、遊技場の管理者による人的操作である。本実施形態において、RWMクリアスイッチ42がオン状態となっているときが、初期化操作手段が有効として操作(検知)されているときに相当する。また、本実施形態において、RWMクリアスイッチ42がオフ状態となっているときが、初期化操作手段が有効として操作(検知)されていないときに相当する。
本実施形態において、主制御RWM41cだけではなく、副制御RWM50cもバックアップ機能を搭載している。電源断後は、電源ユニット60のバックアップ用電源(例えば、電気二重層コンデンサ)から電源が供給され、電源断時における副制御RWM50cの記憶内容がバックアップ情報として保持される。なお、副制御CPU50aは、電力供給が停止する際にバックアップ情報を副制御RWM50cに記憶させるバックアップ処理を行う。なお、副制御RWM50cは、電力の供給を受けない状態であっても記憶内容を保持可能な不揮発性メモリとしてもよい。
パチンコ遊技機10は、設定変更機能を搭載している。設定変更機能は、大当り遊技に関する有利度合いとして大当り確率を定めた設定情報としての設定値を変更可能に設定する機能である。設定器43は、RWMクリアスイッチ42、演出ボタンBT及び十字ボタンJBTとは別の操作手段である。設定器43は、設定情報の変更又は確認を許容する設定制御状態(設定状態又は設定確認状態)へ移行するかの許可及び禁止を選択的に指示できる。設定制御状態の詳細については後述する。本実施形態では、設定器43が、設定情報に関する操作を可能に構成された設定操作手段に相当する。
設定器43は、主制御基板40に固定された基端部43cと、図示しない設定キー(鍵)を挿し込む鍵穴43aを有する円柱状のシリンダ43bと、を備えている。鍵穴43aは、シリンダ43bの先端面に開口している。設定器43は、設定キーを鍵穴43aに挿し込んだ状態で所定方向へ回動させたオン状態と、前記所定方向へ回動させていないオフ状態のうち、何れかの操作状態(指示状態)に切り替える操作を可能に構成されている。設定器43は、設定キーを用いた切り替え後の操作状態(オン状態又はオフ状態)を、人的操作なしに戻ることなく、維持するように構成されている。このように、設定器43は、設定キーが鍵穴43aに挿入された状態で、第1角度から第2角度に回転されることにより有効として操作(検知)されるものである。
なお、設定器43は、オフ状態に切り替えた操作状態でなければ、鍵穴43aから設定キーを抜くことができないように構成されている。つまり、設定器43は、設定キーが鍵穴43aに挿入された状態で、オフ状態として操作される角度以外(オン状態として操作される角度が含まれる)であるときには、設定キーが鍵穴から抜けないが、オフ状態として操作される角度(第1角度)であるときには設定キーが鍵穴43aから抜けるように構成されている。また、設定器43は、中枠WNを開放したときに操作可能(変更操作可能)であり、設定キーによる操作は、例えば、遊技場の管理者による人的操作である。本実施形態において、設定器43がオン状態となっているときが、設定操作手段が有効として操作(検知)されているときに相当し、設定器43がオフ状態となっているときが、設定操作手段が有効として操作(検知)されていないときに相当する。
表示器45は、電源投入されたときに設定状態及び設定確認状態の何れかへの移行条件が成立している場合、設定状態及び設定確認状態において、内部的に設定されている設定値や変更させる設定値を報知する表示を行う。
次に、主制御ユニットMUを構成する主制御基板ケース46について説明する。
主制御基板ケース46は、主制御基板40を覆うように収容するケース部材であり、ベースとなる第1ケース部材47と、第1ケース部材47を覆うように組み付けられた第2ケース部材48と、を備えている。ケース部材47,48は、何れも透明な樹脂材料製である。2つのケース部材47,48を相互に組み付けることにより、主制御基板ケース46の内部には、主制御基板40を収容する空間が形成される。ケース部材47,48は、痕跡を残すことなく分離不能に組み付けられており、例えば不正行為などによってケース部材47,48を開封されたことが容易に判別可能に構成されている。
第2ケース部材48は、主制御基板40を主制御基板ケース46に収容した状態において、主制御基板40に設けられたRWMクリアスイッチ42、設定器43及び表示器45が主制御基板ケース46から露出した状態とするための1又は複数の透かし孔を備えている。具体的に、RWMクリアスイッチ42は、主制御基板40を主制御基板ケース46に収容した状態において、透かし孔48aを介して露出している。このため、RWMクリアスイッチ42は、透かし孔48aを介してオン状態とする操作が可能である。このように、主制御基板ケース46には、中枠WNを開放したときにRWMクリアスイッチ42が操作可能な透かし孔48aが設けられている。
設定器43は、主制御基板40を主制御基板ケース46に収容した状態において設定器43の鍵穴43aに対向する位置に透かし孔48bを有しており、透かし孔48bを介して露出している。このため、設定器43は、透かし孔48bを介して、図示しない設定キーをシリンダ43bの鍵穴43aに挿し込んでオン状態又はオフ状態とする操作が可能である。なお、シリンダ43bの先端面は、第2ケース部材48の外面と面一(又は、略面一)である。即ち、設定器43は、シリンダ43bの先端面(鍵穴43a)のみが主制御基板ケース46から露出しており、その他の部分は主制御基板ケース46に覆われている。
また、図3及び図4に示すように、主制御基板ケース46には、透かし孔48bを開閉可能とする円板状の蓋部材49が設けられている。蓋部材49は、主制御基板ケース46の透かし孔48b上方において回動可能となるように軸着されている。このため、図4(a)に示すように、鍵穴43aに設定キーが挿入されていない状態では、蓋部材49が透かし孔48bを覆うように閉鎖しており、外部からの異物の混入などを抑制することができる。そして、図4(b)に示すように、蓋部材49が回動されることにより設定キーSKが鍵穴43aに挿入可能となり、設定キーが鍵穴43aに挿入されると、蓋部材49が設定キーに当接した状態で維持される。また、図4(c)に示すように、設定キーが鍵穴43aに挿入された状態でオン状態としての角度に操作されても、蓋部材49が設定キーに当接した状態で維持される。このように、主制御基板ケース46には、中枠WNを開放したときに設定器43が操作可能な透かし孔48bが設けられている。本実施形態において、透かし孔48bが開口部に相当する。
また、図3に示すように、表示器45は、主制御基板40を主制御基板ケース46に収容した状態において、透かし孔48cを介して露出している。このため、表示器45は、透かし孔48cを介して、その表示内容を視認可能である。主制御基板ケース46は、主制御基板40が主制御基板ケース46に収容された状態であっても、表示器45が視認可能な部材であるといえる。
既に説明した通り、パチンコ遊技機10では、遊技場の管理者が管理する枠キーを用いて施錠装置SSを操作しなければ、中枠WNを開放することができない。即ち、施錠装置SSを操作することができない遊技者は、原則、中枠WNを開放することができない。このため、中枠WNに搭載された遊技盤YBの裏側に備えられている主制御基板40は、原則、遊技者の目に触れない位置に配置されているといえ、主制御基板40に実装された表示器45は、中枠WNを開放したときに、表示する設定値が視認可能となるように設けられている。よって、主制御基板40に搭載されたRWMクリアスイッチ42及び設定器43は、原則、遊技者は操作できない。また、主制御基板40に搭載された表示器45は、遊技者の目には触れない位置に配置されているといえる。このように、RWMクリアスイッチ42及び設定器43は、中枠WNを開放したときに操作することが可能である。
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なる遊技状態として、低確率状態及び高確率状態を備えている。大当り確率は、大当り判定において大当りと判定される確率である。高確率状態は、低確率状態と比較して大当り確率が高い遊技状態である。高確率状態では、大当り判定で大当りと判定される確率が低確率状態に比して高まることから、遊技者にとって有利な遊技状態となる。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」である。
また、パチンコ遊技機10は、遊技球の発射個数に対する賞球個数の割合が異なる遊技状態として、低ベース状態及び高ベース状態を備えている。本実施形態における高ベース状態は、低ベース状態に比して、遊技球が第2始動口13に入球する確率が高い遊技状態である。本実施形態における高ベース状態は、遊技球が第2始動口13に入球する確率が高まり、第2始動口13の遊技球の入球が容易になることから、遊技者にとって有利な遊技状態(入球容易状態)となる。即ち、本実施形態における高ベース状態は、所謂「電サポ状態」であり、低ベース状態は、所謂「非電サポ状態」である。
例えば、高ベース状態は、次に説明する3つの制御のうち任意に選択された1の制御を行うことにより、又は、複数の制御を組み合わせて行うことにより、実現することができる。第1の制御は、普通ゲームの変動時間を、低ベース状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。第2の制御は、普通図柄の当り抽選に当選する確率(普通当り確率)を、低ベース状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。第3の制御は、1回の普通当り遊技における第2始動口13の合計開放時間を、低ベース状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。なお、開放時間延長制御としては、1回の普通当り遊技における第2始動口13の開放回数を低ベース状態のときよりも多くする制御、及び、普通当り遊技における第2始動口13の1回の開放時間を低ベース状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。本実施形態では、低ベース状態における普通当り確率は0に設定されている。また、高ベース状態は、次に説明する第4の制御を組み合わせて実現してもよい。第4の制御は、特別ゲームの変動時間(例えば平均の変動時間)を、低ベース状態のときよりも短くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を行う場合、高ベース状態は、特別図柄についての、所謂「変動時間短縮状態(時短状態)」となる。これに対して、低ベース状態は、特別図柄についての、所謂「非変動時間短縮状態(非時短状態)」となる。
次に、本実施形態の特徴的な設定変更機能について説明する。
図5に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、複数種類の設定値として大当り確率を設定可能である。具体的に言えば、本実施形態のパチンコ遊技機10は、複数種類の設定値として第1設定値から第6設定値までの全6段階にわたって大当り確率を設定可能である。以下の説明では、「第n設定値が設定されている」ことを、単に[設定n]と示す場合がある(但し、n=1〜6)。
設定1の大当り確率はK1であり、設定2の大当り確率はK2であり、設定3の大当り確率はK3であり、設定4の大当り確率はK4であり、設定5の大当り確率はK5であり、設定6の大当り確率はK6である。大当り確率K1〜K6は、大当り確率K1<K2<K3<K4<K5<K6の順に高確率であり、大当りに当選し易くなっている。大当り確率K1〜K6は、低確率状態であるときの大当り確率と、高確率状態であるときの大当り確率と、をセットにしたものである。以上のように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、設定値に応じて大当り確率が変化する。なお、設定値は、6段階である必要はなく、2段階から5段階、及び7段階以上のうち何れであってもよい。このような設定値は、遊技情報に含まれ、主制御RWM41cにおいてバックアップされる。本実施形態において複数種類の設定値は、特別遊技に関する有利度合いを定めた複数の設定情報である。
設定状態では、内部的に設定されている設定値が報知される。また、設定状態では、設定スイッチの操作毎に、内部的に設定される設定値が[設定1]→[設定2]→…→[設定5]→[設定6]→[設定1]→…というように、ループするように変更できる。変更させる設定値は、表示器45の設定値の表示が変化することで、確認可能である。表示器45は、主制御基板40に搭載されており、中枠WNを閉鎖しているときにはパチンコ遊技機10の前面側から報知内容を特定不能であるが、中枠WNを開放しているときには報知内容を特定可能である。設定状態は、設定キーを用いて、設定器43をオフ状態に操作すると終了する。このように、設定状態は、設定情報が設定される状態であるといえる。
設定確認状態では、内部的に設定されている設定値は表示器45に表示される。設定確認状態では、設定スイッチの操作による設定値の変更が規制される。設定確認状態が終了するまで、内部的に設定されている設定値が表示される。設定確認状態は、設定キーを用いて、設定器43をオフ状態に操作すると終了する。このように、設定確認状態は、設定されている設定情報について確認可能な状態であるといえる。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成を説明する。
図6に示すように、本実施形態の主制御基板40は、所定の処理を行い、当該処理の結果に応じて、制御コマンドなどの制御信号を出力する。第1制御基板としての主制御基板40と、第2制御基板としての副制御基板50と、は、主制御基板40から副制御基板50へ一方向に制御信号を出力可能となるように接続されている。副制御基板50は、主制御基板40から入力した制御信号に基づいて、演出表示装置11の制御など、所定の処理を実行する。
まず、主制御基板40について説明する。
主制御CPU41aは、制御動作を所定の手順で実行することができ、パチンコ遊技機10における遊技の進行を制御する。例えば、主制御CPU41aは、特別ゲームの保留、特別ゲームの実行制御、大当り遊技の付与、遊技状態の制御を制御可能である。
主制御ROM41bは、各種の判定や抽選に用いる判定値やテーブルなどを記憶している。また、主制御ROM41bは、複数種類の変動パターンを記憶している。変動パターンは、特別ゲームが開始してから終了する迄の変動時間を特定可能な情報である。変動パターンは、特別ゲームの実行中に行う演出ゲームなどの演出内容(変動態様)を特定可能な情報である。本実施形態の変動パターンには、大当り変動パターンと、はずれ変動パターンと、がある。大当り変動パターンには、演出ゲームにおいて、リーチ演出を行い、最終的に大当りの図柄組み合わせを導出する変動パターンがある。はずれ変動パターンには、演出ゲームにて、リーチ演出を行い、最終的にはずれの図柄組み合わせを導出可能な「リーチあり」のはずれ変動パターンがある。はずれ変動パターンには、演出ゲームにて、リーチ演出を行わず、最終的にはずれの図柄組み合わせを導出する「リーチなし」のはずれ変動パターンがある。
主制御RWM41cは、主制御CPU41aの処理結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、主制御RWM41cが記憶する情報は、フラグ、カウンタ及びタイマなどである。また、マイクロプロセッサ41は、ハードウェア乱数を生成する乱数回路41dを備えている。マイクロプロセッサ41は、主制御CPU41aによる乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能であってもよい。なお、主制御CPU41a、主制御ROM41b、主制御RWM41c及び乱数回路41dは、マイクロプロセッサ41としてワンチップに構成されている必要はなく、別体であってもよい。
主制御基板40には、第1始動入賞センサSE1,第2始動入賞センサSE2、特別入賞センサSE3、ゲートセンサSE4、第1普通入賞センサSE5及び第2普通入賞センサSE6が接続されている。そして、主制御CPU41aは、各センサSE1〜SE6からの検知信号を受信可能である。また、パチンコ遊技機10は、中枠WNの開放を検知する扉開放検知手段としての開放検知センサSE7を備えている。主制御CPU41aは、開放検知センサSE7からの検知信号を受信可能である。また、パチンコ遊技機10は、所定の強度を超える磁力の発生を検知する磁気センサSE8を備えている。主制御CPU41aは、磁気センサSE8からの検知信号を受信可能である。
また、主制御CPU41aは、情報表示装置19の表示内容を制御するとともに、ソレノイドSL1,SL2の動作を制御する。また、主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42と接続されている。主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42がオン状態に操作(押込操作)されたときに送信する操作信号を受信可能である。主制御CPU41aは、設定器43と接続されている。主制御CPU41aは、設定器43がオン状態に操作されたときに送信する操作信号を受信可能である。主制御CPU41aは、表示器45と接続されている。主制御CPU41aは、表示器45の表示内容を制御する。
次に、副制御基板50について説明する。
副制御基板50は、副制御CPU50aと、副制御ROM50bと、副制御RWM50cと、を備えている。副制御CPU50aは、副制御プログラムを実行することにより、所定の処理として、演出に関する処理などを行う。副制御ROM50bは、副制御プログラムや、所定の抽選に用いる判定値などを記憶している。副制御ROM50bは、表示演出に用いる表示演出データ、発光演出に用いる発光演出データ、音声演出に用いる音声演出データ、及び、図示しない可動体を動作させる可動体演出に用いる可動体演出データなどを記憶している。副制御RWM50cは、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、副制御RWM50cが記憶する情報は、フラグ、カウンタ及びタイマなどである。また、副制御基板50は、副制御CPU50aによる乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されていてもよい。なお、副制御基板50は、乱数生成回路を備え、ハードウェア乱数を生成可能であってもよい。
副制御CPU50aは、演出表示装置11と接続されている。副制御CPU50aは、演出表示装置11の表示内容を制御可能に構成されている。副制御CPU50aは、装飾ランプLA1,LA2と接続されている。副制御CPU50aは、装飾ランプLA1,LA2の発光態様を制御可能に構成されている。装飾ランプLA1,LA2では、副制御CPU50aの制御により、装飾ランプLA1と装飾ランプLA2で異なる報知が可能である。よって、装飾ランプLA1と装飾ランプLA2との組み合わせによる報知が可能となり、多様な報知が可能となる。例えば、一方を赤色に点滅させることでエラーの発生を報知し、もう一方の発光態様に応じてエラーの種類を報知することも可能である。副制御CPU50aは、スピーカSPと接続されている。副制御CPU50aは、スピーカSPの出力態様を制御可能に構成されている。副制御CPU50aは、演出ボタンBT及び十字ボタンJBTと接続されている。副制御CPU50aは、演出ボタンBT及び十字ボタンJBTが操作されたときに送信する操作信号を受信可能である。
次に、電源ユニット60について説明する。
電源ユニット60は、遊技場などの外部電源から供給される電源電圧を所定の電源電圧(V1)に変換するとともに、その変換後の電源電圧(V1)を各制御基板40,50へ供給すべき電源電圧(V2)にさらに変換する。電源ユニット60は、複数本の電源供給線を介して各制御基板40,50と接続されており、各基板は電源供給線を通じて電力供給を受けることによって動作する。電源ユニット60は、電源スイッチ(接点装置)60aを備えている。電源スイッチ60aは、オン状態及びオフ状態の何れかに切り替える操作が可能であって、切り替え後の操作状態を維持するように構成されている。本実施形態では、外部電源からパチンコ遊技機10へ電力が供給されている状態において、電源スイッチ60aをオフ状態からオン状態に操作すると、各制御基板40,50に電力が供給され、さらにオフ状態に操作すると各制御基板40,50への電力供給が遮断される。
次に、電源投入から制御される状態について説明する。
電源投入から制御される状態(電力供給が開始されてから制御される状態)には、遊技可能状態と、設定確認状態と、設定状態と、遊技不能状態と、がある。電力供給が開始されてから制御される状態は、遊技状態とは異なる。遊技可能状態は、遊技を行うことが可能な状態である。設定確認状態は、設定されている設定値を確認可能な状態である。設定状態は、設定値を変更可能に設定する状態である。遊技不能状態は、遊技を行うことが不能な状態である。例えば、遊技可能状態、設定確認状態及び設定状態のうち何れかであるときには、発射ハンドルHDを操作すれば遊技球を発射させることができる一方、遊技不能状態に制御されているときには、発射ハンドルHDを操作しても遊技球は発射されない。例えば、遊技可能状態に制御されているときには、始動口12,13へ遊技球が入球した場合には特別ゲームの実行が保留され得る一方、設定確認状態、設定状態及び遊技不能状態に制御されているときには、始動口12,13へ遊技球が入球したとしても特別ゲームの実行が保留されない。例えば、遊技可能状態に制御されているときには、始動口12,13へ遊技球が入球した場合には特別ゲームの実行が開始され得る一方、設定確認状態、設定状態及び遊技不能状態に制御されているときには、始動口12,13へ遊技球が入球したとしても特別ゲームの実行が開始されない。このように、遊技可能状態に制御されているときには、始動口12,13へ遊技球が入球した場合には特別ゲームの実行が開始又は保留され得る一方、設定確認状態、設定状態及び遊技不能状態に制御されているときには、始動口12,13へ遊技球が入球したとしても特別ゲームの実行が開始されなければ、特別ゲームの実行も保留されない。
また、詳しくは後述するが、パチンコ遊技機10は、電源投入に伴って、バックアップされた各種情報が正常かを判定するバックアップ正常判定が行われるように構成されている。パチンコ遊技機10では、電源投入された場合、電源断時の状態と、電源投入に伴うバックアップ正常判定の結果と、電源投入に伴ってRWMクリアスイッチ42が操作されたかと、電源投入に伴って設定器43が操作されたかと、電源投入に伴って開放検知センサSE7が扉部材の開放を検知しているかと、に応じた状態に制御される。すなわち、本実施形態では、電力供給が遮断された後、電力供給が開始された場合、各種条件に応じた状態に制御される。この各種条件には、電力供給が遮断されたときの状態と、電力供給の開始に伴って行われた記憶内容正常判定の結果と、電力供給の開始に伴って初期化操作手段が操作されたかと、電力供給の開始に伴って設定操作手段が操作されたかと、電力供給の開始に伴って扉開放検知手段が扉部材の開放を検知しているかとが含まれている。
ここで、図7に基づき、各種条件が成立しているか否かに応じて制御される制御内容について説明する。各種条件としては、電源投入に伴って行われたバックアップ正常判定の判定結果と、電源断時の状態と、電源投入に伴ってRWMクリアスイッチ42が有効として操作されたかと、電源投入に伴って設定器43が有効として操作されたかと、電源投入に伴って開放検知センサSE7が扉部材の開放を検知しているかがある。
最初に、遊技可能状態又は設定確認状態に制御されているときに電源断された後、電源投入に伴うバックアップ正常判定にてバックアップされた各種情報が正常であると判定された場合について説明する。
パチンコ遊技機10では、電源投入に伴って、RWMクリアスイッチ42及び設定器43が有効として操作されているときであって、且つ、開放検知センサSE7が扉部材の開放を検知しているときに、ブート処理等が実行された後に、設定状態に制御され、その後、初期化制御処理が実行され、遊技可能状態に制御される。
パチンコ遊技機10では、電源投入に伴って、RWMクリアスイッチ42が有効として操作されているときであって、設定器43が有効として操作されていないとき、又は、開放検知センサSE7が扉部材の開放を検知していないときに、ブート処理等が実行された後に、初期化制御処理が実行され、遊技可能状態に制御される。
パチンコ遊技機10では、電源投入に伴って、RWMクリアスイッチ42が有効として操作されていないときであって、設定器43が有効として操作されており、且つ、開放検知センサSE7が扉部材の開放を検知しているときに、ブート処理等が実行された後に、設定確認状態に制御され、その後、復帰制御処理が実行され、遊技可能状態に制御される。
パチンコ遊技機10では、電源投入に伴って、RWMクリアスイッチ42が有効として操作されていないときであって、設定器43が有効として操作されていないとき、又は、開放検知センサSE7が扉部材の開放を検知していないときに、ブート処理等が実行された後に、復帰制御処理が実行され、遊技可能状態に制御される。
次に、設定状態に制御されているときに電源断された後、電源投入に伴うバックアップ正常判定にてバックアップされた各種情報が正常であると判定された場合について説明する。
パチンコ遊技機10では、電源投入に伴って、RWMクリアスイッチ42及び設定器43が有効として操作されているときであって、且つ、開放検知センサSE7が扉部材の開放を検知しているときに、ブート処理等が実行された後に、設定状態に制御され、その後、初期化制御処理が実行され、遊技可能状態に制御される。
パチンコ遊技機10では、電源投入に伴って、RWMクリアスイッチ42が有効として操作されていないとき、又は、設定器43が有効として操作されていないとき、又は、開放検知センサSE7が扉部材の開放を検知していないときに、ブート処理等が実行された後に、遊技不能状態(第2遊技不能状態)に制御される。
最後に、電源断されたときの状態に関係なく、電源投入に伴うバックアップ正常判定にてバックアップされた各種情報が異常であると判定された場合について説明する。
パチンコ遊技機10では、電源投入に伴って、RWMクリアスイッチ42及び設定器43が有効として操作されているときであって、且つ、開放検知センサSE7が扉部材の開放を検知しているときに、ブート処理等が実行される。そして、その後、設定値の初期化が行われた後に、設定状態に制御され、その後、初期化制御処理が実行され、遊技可能状態に制御される。
パチンコ遊技機10では、電源投入に伴って、RWMクリアスイッチ42が有効として操作されていないとき、又は、設定器43が有効として操作されていないとき、又は、開放検知センサSE7が扉部材の開放を検知していないときに、ブート処理等が実行された後に、遊技不能状態(第1遊技不能状態)に制御される。
このように、同じように初期化制御が行われる場合であっても、設定状態に制御された後に初期化制御が行われるか、設定状態に制御されずに初期化制御が行われるかによって、電源投入(供給)が開始されてから初期化制御が実行されるまでの時間が異なり、遊技可能状態に制御されるまでの時間も異なる。また、同じように復帰制御が行われる場合であっても、設定確認状態に制御された後に復帰制御が行われるか、設定確認状態に制御されずに復帰制御が行われるかによって、電源投入(電力供給)が開始されてから復帰制御が実行されるまでの時間が異なり、遊技可能状態に制御されるまでの時間も異なる。
以下、図8及び図9に基づき、主制御CPU41aが実行する電源投入処理について説明する。電源投入処理では、各状態への移行を制御する。
主制御CPU41aは、電源投入がなされ、主制御基板40への供給電圧が主制御CPU41aの動作に必要な電圧に達すると起動処理(ブート処理)を実行し、各種処理を実行可能な状態へ移行する。この場合、主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42、設定器43、開放検知センサSE7、及び、磁気センサSE8による検知結果の読み込みを有効とする一方で、各センサSE1〜SE6による検知結果の読み込みを有効としていない。そして、主制御CPU41aは、起動処理の終了後、以下に説明する電源投入処理を実行する。
図8に示すように、電源投入処理において主制御CPU41aは、バックアップされた遊技情報(各種情報)が正常かを判定するバックアップ正常判定を行う(ステップS101)。ステップS101において主制御CPU41aは、RWM領域の記憶内容に異常があるか判定する。このように、本実施形態のパチンコ遊技機10は、電力供給の開始に伴って、バックアップされた遊技情報が正常かを判定するように構成されている。なお、ステップS101の判定は、バックアップされた遊技情報が異常かを判定するように構成してもよい。
また、バックアップされた遊技情報が正常でない場合(ステップS101:NO)、つまり、バックアップされた遊技情報が異常である場合、主制御CPU41aは、扉部材が開放されており、かつ、RWMクリアスイッチ42及び設定器43が有効として操作されているかを判定する(ステップS102)。主制御CPU41aは、開放検知センサSE7からの検知信号を受信しているかに基づいて、扉部材が開放されているかを判定する。主制御CPU41aは、設定器43から操作信号を受信しているかに基づいて、設定器43が有効として操作(検知)されているかを判定する。主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42から操作信号を受信したかに基づいて、RWMクリアスイッチ42が有効として操作(検知)されているかを判定する。扉部材が開放されており、かつ、RWMクリアスイッチ42及び設定器43が有効として操作されている場合(ステップS102:YES)、主制御CPU41aは、RWM領域に割り当てられた設定値を格納する領域に、予め定められた初期値(本実施形態では[設定1])を設定し、設定値の初期化を行う(ステップS104)。そして、主制御CPU41aは、設定処理を行い(ステップS106)、設定状態に制御する。なお、設定処理については、後ほど説明する。そして、主制御CPU41aは、設定状態が解除されて設定処理を終えると、遊技情報の初期化を行う初期化制御処理を実行し(ステップS107)、遊技可能状態とする。この初期化制御処理において、初期化される遊技情報には、電源断したときの遊技情報であり、具体的には、遊技状態に関する情報、実行が保留されていた特別ゲームに関する情報などの特別ゲームに関する情報や、普通ゲームに関する情報が含まれているが、設定値は含まれていない。つまり、初期化制御処理では、主制御CPU41aは、遊技情報のうち一部を初期化することとなる。
一方、ステップS102において扉部材が開放されていない、又は、RWMクリアスイッチ42及び設定器43の何れかが有効として操作されていない場合(ステップS102:NO)、主制御CPU41aは、第1遊技不能処理を行い(ステップS104)、遊技不能状態とする。
第1遊技不能処理において主制御CPU41aは、設定エラー(情報異常エラー)が報知する表示(本実施形態では、[−−E1]の文字列)を行うように表示器45を制御する。そして、主制御CPU41aは、設定エラーコマンドを副制御CPU50aに送信し、第1遊技不能処理を終了する。本実施形態では、第1遊技不能処理が行われることにより遊技不能状態(エラー状態)となるが、当該遊技不能状態は、電源断しなければ解除することはできない。
また、バックアップされた遊技情報が正常である場合(ステップS101:YES)、主制御CPU41aは、ステップS102の処理と同様、扉部材が開放されており、かつ、RWMクリアスイッチ42及び設定器43が有効として操作されているかを判定する(ステップS105)。扉部材が開放されており、かつ、RWMクリアスイッチ42及び設定器43が有効として操作されている場合(ステップS105:YES)、主制御CPU41aは、RWM領域に割り当てられた設定値を変更することなく、設定処理を行い(ステップS106)、設定状態に制御する。そして、主制御CPU41aは、設定状態が解除されて設定処理を終えると、遊技情報の初期化を行う初期化制御処理を実行し、遊技可能状態とする。
一方、ステップS105において扉部材が開放されていない、又は、RWMクリアスイッチ42及び設定器43の何れかが有効として操作されていない場合(ステップS105:NO)、主制御CPU41aは、図9のステップS108に移行する。
図9に示すように、ステップS108において、主制御CPU41aは、バックアップされている遊技情報のうち電源断時の状態を特定可能な情報を読み出し、電源断時の状態が設定状態であったか、つまり、設定状態に制御されているときに電力供給が遮断されたかを判定する。そして、電源断時が設定状態であった場合(ステップS108:YES)、主制御CPU41aは、第2遊技不能処理を行い(ステップS109)、遊技不能状態とする。
第2遊技不能処理において主制御CPU41aは、設定エラー(設定変更操作エラー)が報知する表示(本実施形態では、[−−E2]の文字列)を行うように表示器45を制御する。そして、主制御CPU41aは、設定エラーコマンドを副制御CPU50aに送信し、第2遊技不能処理を終了する。本実施形態では、第2遊技不能処理が行われることにより遊技不能状態(エラー状態)となるが、当該遊技不能状態は、電源断しなければ解除することはできない。
一方、電源断時が設定状態でない場合(ステップS108:NO)、主制御CPU41aは、扉部材が開放されており、かつ、設定器43が有効として操作されており、かつ、RWMクリアスイッチ42が有効として操作されていないかを判定する(ステップS110)。扉部材が開放されており、かつ、設定器43が有効として操作されており、かつ、RWMクリアスイッチ42が有効として操作されていない場合(ステップS110:YES)、主制御CPU41aは、設定確認処理を行い(ステップS111)、設定確認状態に制御する。なお、設定確認処理については、後ほど説明する。そして、主制御CPU41aは、設定確認状態が解除されて設定確認処理を終えると、バックアップされている遊技情報に基づいて復帰制御処理を行い(ステップS112)、遊技可能状態とする。
一方、ステップS110において、扉部材が開放されていない、又は、RWMクリアスイッチ42及び設定器43の何れかが有効として操作されていない場合(ステップS110:NO)、主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42が有効として操作されているかを判定する(ステップS113)。ステップS113において、RWMクリアスイッチ42が有効として操作されている場合(ステップS113:YES)、設定状態に制御することなく、ステップS107と同様に、初期化制御処理を実行し(ステップS112)、遊技可能状態とする。一方、ステップS113において、RWMクリアスイッチ42が有効として操作されていない場合(ステップS113:NO)、主制御CPU41aは、設定確認状態に制御することなく、バックアップされている遊技情報に基づいて復帰制御処理を行い(ステップS112)、遊技可能状態とする。本実施形態において、設定状態及び設定確認状態というように、電力供給の開始に伴って設定値についての状態を制御する主制御CPU41aが状態制御手段に相当する。また、本実施形態において、初期化制御を行う主制御CPU41aが初期化制御手段に、復帰制御を行う主制御CPU41aが復帰制御手段にそれぞれ相当する。
ここで、図10に基づき、設定処理について説明する。
設定処理において主制御CPU41aは、設定状態開始コマンドを副制御基板50の副制御CPU50aに送信するとともに、RWM領域に記憶されている現在の設定値を読み出し、設定値コマンドを副制御基板50の副制御CPU50aに送信する(ステップS201)。設定状態開始コマンドは、設定状態の制御が開始されることを特定可能な制御コマンドである。設定値コマンドは、現在の設定されている設定値を特定可能な制御コマンドである。
ステップS201の処理を終えると、主制御CPU41aは、設定値を表示させる(ステップS202)。ステップS202の処理において主制御CPU41aは、RWM領域に記憶されている現在の設定値を読み出し、当該読み出した設定値を報知する表示を行うように表示器45を制御する。ここで表示される設定値は、直近の電源断がされたときに設定されていた設定値であって、且つ、バックアップ機能によって記憶保持されている設定値である。つまり、表示器45では、設定状態へ移行したことを契機として、複数の設定値のうち、その時点において設定されている設定値を特定可能な情報が最初に表示される。また、表示器45では、設定状態へ移行したことを契機として、設定スイッチの操作を必要とせずに、複数の設定値のうち初期値とは異なる設定値を特定可能な情報を表示可能に構成されている。
次に、主制御CPU41aは、設定スイッチ(RWMクリアスイッチ42)から操作信号を受信したかに基づいて、設定スイッチが操作されたかを判定する(ステップS203)。設定スイッチが操作されている場合(ステップS203:YES)、主制御CPU41aは、現在設定している設定値を変更する(ステップS204)。ここで、主制御CPU41aは、設定スイッチが操作される毎に、「…→[設定1]→[設定2]→…→[設定5]→[設定6]→[設定1]→…」というように、設定している設定値をループするように切り替える。主制御CPU41aは、設定値を切り替えるときには、RWM領域のうち所定の領域に格納されている情報であって、且つ、その時点において設定されている設定値を特定可能な情報を、切り替え後の設定値を特定可能な情報に書き換える。このように、主制御RWM41cにバックアップ機能が搭載されていることから、主制御CPU41aは、設定値をバックアップ可能に記憶することとなる。
ステップS204の処理を終えた場合、又は、設定スイッチが操作されていない場合(ステップS203:NO)、主制御CPU41aは、設定器43から操作信号を受信しているか否かに基づいて、設定器43がオフ状態であるかを判定する(ステップS205)。設定器43がオフ状態でない場合(ステップS205:NO)、主制御CPU41aは、ステップS202の処理へ戻る。ステップS205から戻ったときのステップS202の処理において、主制御CPU41aは、その時点において設定されている変更後の設定値を報知する表示を行うように表示器45を制御する。ステップS205において設定器43がオフ状態である場合(ステップS205:YES)、主制御CPU41aは、設定状態終了コマンドを副制御基板50の副制御CPU50aに送信するとともに、RWM領域に記憶されている現在の設定値を読み出し、設定値コマンドを副制御基板50の副制御CPU50aに送信する(ステップS206)。設定状態終了コマンドは、設定状態の制御が終了することを特定可能な制御コマンドである。このように、設定状態に制御された場合、設定値コマンドは、設定状態終了コマンドとともに、設定状態の制御が終了したことを契機として出力される。そして、主制御CPU41aは、設定処理を終了し、電源投入処理へと戻り、初期化制御処理を実行し、遊技可能状態とする。本実施形態において、設定値を設定する主制御CPU41aが設定制御手段に相当する。
次に、図11に基づき、設定確認処理について説明する。
設定確認処理において主制御CPU41aは、設定確認状態開始コマンドを副制御基板50の副制御CPU50aに送信するとともに、RWM領域に記憶されている現在の設定値を読み出し、設定値コマンドを副制御基板50の副制御CPU50aに送信する(ステップS301)。設定確認状態開始コマンドは、設定確認状態の制御が開始されることを特定可能な制御コマンドである。
ステップS301の処理を終えると、主制御CPU41aは、設定値を表示させる(ステップS302)。ステップS302の処理において主制御CPU41aは、RWM領域に記憶されている現在の設定値を読み出し、当該読み出した設定値を報知する表示を行うように表示器45を制御する。ここで表示される設定値は、設定状態へ移行したときと同様、直近の電源断がされたときに設定されていた設定値であって、且つ、バックアップ機能によって記憶保持されていた設定値である。続いて、主制御CPU41aは、設定器43から操作信号を受信しているか否かに基づいて、設定器43がオフ状態であるかを判定する(ステップS303)。設定器43がオフ状態でない場合(ステップS303:NO)、主制御CPU41aは、ステップS302の処理へ戻る。すなわち、主制御CPU41aは、設定器43がオフ状態に操作されるまで、現在設定している設定値を報知する表示を継続するように表示器45を制御する。なお、ここで設定スイッチ(RWMクリアスイッチ42)が操作されたとしても、主制御CPU41aは、現在設定されている設定値を切り替えない。つまり、主制御CPU41aは、設定スイッチの操作を契機として設定情報の変更を許容しない。ステップS303において設定器43がオフ状態である場合(ステップS303:YES)、主制御CPU41aは、設定確認状態終了コマンドを副制御基板50の副制御CPU50aに送信するとともに、RWM領域に記憶されている現在の設定値を読み出し、設定値コマンドを副制御基板50の副制御CPU50aに送信する(ステップS304)。設定確認状態終了コマンドは、設定確認状態の制御が終了することを特定可能な制御コマンドである。このように、設定確認状態に制御された場合、設定値コマンドは、設定確認状態終了コマンドとともに、設定状態の制御が終了したことを契機として出力される。そして、主制御CPU41aは、設定確認処理を終了し、電源投入処理へと戻り、遊技情報に基づいて復帰制御処理を行い、遊技可能状態とする。
このように、設定確認状態の終了条件としては、設定器43が有効から無効として操作(検知)されたときに成立する条件であり、扉部材の開放が検知された状態から扉部材の開放が検知されない状態となっても成立せず、演出ボタンBTや十字ボタンJBTの操作に応じても成立しない条件であるといえる。
本実施形態において、設定状態及び設定確認状態では、主制御CPU41aは、遊技可能状態では表示されない設定報知パターン(例えば、複数の発光体の全てを点灯させる表示パターン)による表示を行うように特別図柄表示部19a,19bを制御する。これにより、特別図柄表示部19a,19bの表示により設定状態又は設定確認状態であることが報知される。
また、本実施形態において、主制御CPU41aは、設定状態に制御されずに初期化制御処理が実行される場合、初期化制御処理の実行が開始するときに、RWM領域に記憶されている現在の設定値を読み出し、設定値コマンドを副制御基板50の副制御CPU50aに送信する。主制御CPU41aは、設定確認状態に制御されずに復帰制御処理が実行される場合、復帰制御処理の実行が開始するときに、RWM領域に記憶されている現在の設定値を読み出し、設定値コマンドを副制御基板50の副制御CPU50aに送信する。なお、設定値コマンドは、遊技不能状態となる場合には出力されない。
また、本実施形態において、電源投入処理において初期化制御処理を行ってから遊技可能状態とする場合、主制御CPU41aは、電源投入初期時指定コマンドを副制御CPU50aに送信する。一方、電源投入処理において初期化制御処理を行わずにバックアップされた遊技情報に基づいて復帰制御処理を行ってから遊技可能状態とする場合、主制御CPU41aは、電源投入復電時指定コマンドを副制御CPU50aに送信する。
また、本実施形態において、主制御CPU41aは、初期化制御処理及び復帰制御処理が実行された後に、各センサSE1〜SE6による検知結果の読み込みを開始する。つまり、電源投入から無効であった各センサSE1〜SE6が何れも有効になる。なお、各センサSE1〜SE6は、初期化制御処理及び復帰制御処理の実行中も無効である。
また、主制御CPU41aは、起動処理を実行し、磁気センサSE8による検知結果の読み込みを有効とした後に、電源投入処理とは別で、磁力検知処理を実行する。磁力検知処理において、主制御CPU41aは、磁気センサSE8による検知結果に基づいて、所定の強度を超える磁力を検知したかを判定する。所定の強度を超える磁力を検知していないと判定した場合、主制御CPU41aは、磁力検知処理を終了する。一方、所定の強度を超える磁力を検知したと判定した場合、主制御CPU41aは、所定の強度を超える磁力を検知し、磁気エラーであることを特定可能な磁力発生コマンドを副制御CPU50aに送信し、磁力検知処理を終了する。
次に、図12に基づき、パチンコ遊技機10において行われる各種の報知内容について説明する。
パチンコ遊技機10で行われる報知内容には、図12に例示するように、設定指示、設定状態報知、設定確認状態報知、初期化報知、復帰報知、扉開放報知、磁気発生報知などがある。その他、図12には例示していないが、パチンコ遊技機10における報知には、誘導磁界発生報知、振動報知、特別電動役物不正入賞報知、普通電動役物不正入賞報知、満杯報知などがある。これらの報知内容は一例であり、パチンコ遊技機10は、仕様(スペック)に応じて様々なエラーを検知する機能を搭載している。
設定指示は、設定エラーが発生したことを特定可能な報知内容である。設定エラーには、情報異常エラー及び設定変更操作エラーが含まれる。情報異常エラーは、バックアップされた遊技情報が正常でないことを条件として発生する。設定変更操作エラーは、設定状態に制御されているときに電源断されて、その後、電源投入されたときに設定状態とならないことを条件として発生する。
設定状態報知は、設定状態に制御されたことを条件として報知される報知内容である。扉部材の開放が条件として設定状態に制御されることからすると、設定状態報知は、扉部材の開放が開始条件に含まれる報知内容であるともいえる。設定確認状態報知は、設定確認状態に制御されたことを条件として報知される報知内容である。扉部材の開放が条件として設定確認状態に制御されることからすると、設定確認状態報知は、扉部材の開放が開始条件に含まれる報知内容であるともいえる。
初期化報知は、電源投入されてからRWM領域の初期化制御が行われて遊技可能状態となることを条件として報知される報知内容である。つまり、初期化報知は、初期化制御が行われたことを特定可能な報知内容である。復帰報知は、電源投入されてからRWM領域の初期化制御が行われずに遊技可能状態となることを条件として報知される報知内容である。つまり、復帰報知は、復帰制御が行われたことを特定可能な報知内容である。
扉開放報知は、扉部材(前枠WM、中枠WN)が開放されていることを条件として報知される報知内容である。扉開放報知は、設定状態報知及び設定確認状態報知と同じように、扉部材の開放が開始条件に含まれる報知内容であるともいえる。磁気発生報知は、磁気センサSE8によって所定の強さ以上の磁気が検知されたことを条件として発生する。
誘導磁界発生報知は、パチンコ遊技機10に配設された電波センサによって特定の周波数帯の電波が検知されたことを条件として報知される報知内容である。振動発生報知は、パチンコ遊技機10に配設された振動センサによって振動が検知されたことを条件として報知される報知内容である。特別電動役物不正入賞報知は、大当り遊技が生起されていないとき(特別電動役物装置の未作動時)に、大入賞口14への入球が検知されたことを条件として報知される報知内容である。普通電動役物不正入賞報知は、普通電動役物装置の未作動時に第2始動口13への入球が検知されたことを条件として報知される報知内容である。満杯報知は、満杯センサによって貯留皿(下皿Sb)の満杯が検知されたことを条件として報知される報知内容である。
各種報知は、上記条件の成立によって行われ、遊技者又は遊技場の管理者に認識させるために行われる報知である。各種報知は、演出表示装置11による報知画像の表示、スピーカSPからの報知音の出力及び装飾ランプLA1,LA2による発光の何れか1つ又はこれらの組み合わせによって行われる。なお、各種報知は、表示演出、発光演出及び音声演出のうち1つ又は2つ以上を組み合わせて構成してもよい。本実施形態において各種報知を行う演出表示装置11、スピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2が、報知手段(複数の報知手段)に相当する。
具体的に、設定指示では、例えば、演出表示装置11において、「設定変更を行ってください」などの文字列を示す設定指示画像が電源断まで継続して表示される。スピーカSPでは、設定エラーであることを特定可能な情報として、電源断まで継続して専用の音が出力される。設定指示を構成する専用音は、例えば「設定変更を行ってください」の文字列を読み上げた音声を1の単位報知とし、当該単位報知を繰返す(ループする)ことにより構成されている。例えば、装飾ランプLA1,LA2では、設定エラーであることを特定可能な情報として、電源断まで継続して専用の発光が行われる。設定指示を構成する専用発光は、例えば専用の発光パターン(具体的には赤点滅など)による発光を1の単位報知とし、当該単位報知を繰返す(ループする)ことにより構成されている。
図13(a)に示すように、設定状態報知では、例えば、演出表示装置11において、「設定中」などの文字列を示す設定状態画像が、設定状態が終了まで継続して表示される。スピーカSPでは、設定状態に制御されていることが特定可能な設定状態音声が、設定状態に制御されてから規定時間まで、又は、設定状態が終了まで、継続して出力される。また、本実施形態において、設定状態音声は、設定状態に制御されるときに開始され、出力が開始された後に扉部材の開放が検知されなくなっても設定状態であれば規定時間に亘って出力が継続される。設定状態報知を構成する専用音は、例えば「設定中」の文字列を読み上げた音声を1の単位報知とし、当該単位報知を繰返す(ループする)ことにより構成されている。例えば、装飾ランプLA1,LA2では、設定状態であることを特定可能な情報として、設定状態が終了まで継続して専用の発光が行われる。設定状態報知を構成する専用発光は、例えば専用の発光パターン(具体的には緑点滅など)による発光を1の単位報知とし、当該単位報知を繰返す(ループする)ことにより構成されている。
図13(b)に示すように、設定確認状態報知は、設定確認状態に制御されたことを条件として報知される報知内容である。設定確認状態報知では、例えば、演出表示装置11において、「設定確認中」などの文字列を示す確認状態画像が、設定確認状態が終了まで継続して表示される。スピーカSPでは、設定確認状態に制御されていることが特定可能な確認状態音声が、設定確認状態に制御されてから規定時間が経過するまで、又は、設定確認状態が終了まで、継続して出力される。また、本実施形態において、確認状態音声は、設定確認状態に制御されるときに開始され、出力が開始された後に扉部材の開放が検知されなくなっても設定確認状態であれば規定時間に亘って出力が継続される。言い換えると、設定確認状態において扉部材の開放が検知されているときには、設定確認状態であることを特定可能な確認状態音声を出力することができる。本実施形態において、確認状態音声が状態報知音に相当する。設定確認状態報知を構成する専用音は、例えば「設定確認中」の文字列を読み上げた音声を1の単位報知とし、当該単位報知を繰返す(ループする)ことにより構成されている。例えば、装飾ランプLA1,LA2では、設定確認状態であることを特定可能な情報として、設定確認状態が終了まで継続して専用の発光が行われる。設定確認状態報知を構成する専用発光は、例えば専用の発光パターン(具体的には青点滅など)による発光を1の単位報知とし、当該単位報知を繰返す(ループする)ことにより構成されている。
初期化報知では、例えば、演出表示装置11において、「初期化が行われました」などの文字列を示す初期化画像が、初期化制御が行われてから規定時間に亘って継続して表示される。スピーカSPでは、初期化制御が行われたことが特定可能な初期化音声が、初期化制御が行われてから規定時間に亘って継続して出力される。初期化報知を構成する専用音は、例えば「初期化が行われた」の文字列を読み上げた音声を1の単位報知とし、当該単位報知を繰返す(ループする)ことにより構成されている。例えば、装飾ランプLA1,LA2では、初期化制御が行われたことを特定可能な情報として、規定時間に亘って継続して発光が行われる。初期化報知を構成する発光は、例えば発光パターン(具体的には全点灯など)による発光により構成されている。
復帰報知では、例えば、演出表示装置11において、「バックアップによる復帰が行われました」などの文字列を示す復帰画像が、復帰制御が行われてから規定時間に亘って継続して表示される。スピーカSPでは、復帰制御が行われたことが特定可能な復帰音声が、復帰制御が行われてから規定時間に亘って継続して出力される。復帰報知を構成する専用音は、例えば「バックアップによる復帰が行われた」の文字列を読み上げた音声を1の単位報知とし、当該単位報知を繰返す(ループする)ことにより構成されている。例えば、装飾ランプLA1,LA2では、復帰制御が行われたことを特定可能な情報として、規定時間に亘って継続して発光が行われる。復帰報知を構成する発光は、例えば発光パターン(具体的には全点灯など)による発光により構成されている。
扉開放報知では、例えば、演出表示装置11において、「扉が開放しています」などの文字列を示す扉開放画像が、扉部材の開放が検知されてから、扉部材の開放が解除されるまで継続して表示される。なお、扉開放画像は、演出表示装置11の画像表示部GHの一部の表示領域である小ウインドウにより表示される。本実施形態において、扉開放画像が所定エラー報知画像に相当する。スピーカSPでは、扉部材の開放が検知されたことが特定可能な扉開放音声が、扉部材の開放が検知されてから規定時間が経過するまで、又は、扉部材の開放が解除されるまで、継続して出力される。つまり、本実施形態において、扉開放音声は、遊技可能状態であって扉部材の開放が検知されたときに開始され、出力が開始された後、規定時間が経過するまでに扉部材の開放が検知されると出力が終了する。扉開放報知を構成する専用音は、例えば「扉が開放しています」の文字列を読み上げた音声を1の単位報知とし、当該単位報知を繰返す(ループする)ことにより構成されている。本実施形態において、扉開放音声が所定エラー報知音に相当する。例えば、装飾ランプLA1,LA2では、扉部材の開放が検知されたことを特定可能な情報として、扉部材の開放が解除されるまで継続して専用の発光が行われる。扉開放報知を構成する専用発光は、例えば専用の発光パターン(具体的には白点滅など)による発光を1の単位報知とし、当該単位報知を繰返す(ループする)ことにより構成されている。扉開放報知は、設定状態及び設定確認状態の何れかであるときに扉部材の開放が検知されているときには実行されず、遊技可能状態であるときに扉部材の開放が検知されているときには実行される。
磁気発生報知では、例えば、演出表示装置11において、「磁気が発生しました」などの文字列を示す磁気発生画像が、電源断まで継続して表示される。なお、磁気発生画像は、演出表示装置11の画像表示部GHの全部の表示領域である全画面に表示される。本実施形態において、磁気発生画像が所定エラー報知画像に相当する。スピーカSPでは、磁気の発生が検知されたことが特定可能な磁気発生音声が、電源断まで継続して出力される。磁気発生報知を構成する専用音は、例えば「磁気が発生しました」の文字列を読み上げた音声を1の単位報知とし、当該単位報知を繰返す(ループする)ことにより構成されている。例えば、装飾ランプLA1,LA2では、磁気の発生が検知されたことを特定可能な情報として、電源断まで継続して専用の発光が行われる。磁気発生報知を構成する専用発光は、例えば専用の発光パターン(具体的には黄点滅など)による発光を1の単位報知とし、当該単位報知を繰返す(ループする)ことにより構成されている。磁気発生報知は、遊技可能状態においては実行される一方で、設定状態及び設定確認状態においては実行されない。
また、各種報知は、予め定めた優先順位(優先度)にしたがって行われる。本実施形態において、遊技可能状態となるまでの起動期間(図中では「起動」と示す)では、設定状態報知、設定確認状態報知、初期化報知及び復帰報知は、設定指示よりも優先順位が低く、磁気発生報知よりも優先順位が高い。また、起動期間では、扉開放報知は行われない。なお、本実施形態において、設定指示は、遊技不能状態となったときに行われる報知内容である。また、設定状態報知は、設定状態に制御されているときに行われる報知内容であり、設定確認状態報知は、設定確認状態に制御されているときに行われる報知内容である。また、初期化報知は、初期化制御が行われたときに行われる報知内容であり、復帰報知は、復帰制御が行われたときに行われる報知内容である。
本実施形態において、遊技可能状態(図中では「遊技」と示す)では、磁気発生報知のほうが、扉開放報知よりも優先順位が高い。設定指示、設定状態報知、設定確認状態報知、初期化報知、及び、復帰報知は行われない。
このように、設定状態報知、設定確認状態報知及び扉開放報知は、同じように、扉部材の開放が開始条件に含まれる報知内容であるが、起動期間においては、設定状態報知及び設定確認状態報知が実行可能である一方で、扉開放報知が実行不能である。そして、遊技可能状態においては、扉開放報知が実行可能である一方で、設定状態報知及び設定確認状態報知が実行不能である。このように、扉部材の開放が開始条件に含まれる報知としては、設定状態及び設定確認状態の何れかであって扉部材の開放が検知されているときと、遊技可能状態であって扉部材の開放が検知されているときとで態様が異なり、特に、その報知内容、実行が開始する開始条件、及び、実行が終了する終了条件が異なる。具体的に、扉部材の開放が開始条件に含まれる報知は、設定状態及び設定確認状態の何れかにおいて、実行が開始された後に扉部材の開放が検知されなくなっても規定時間に亘って実行が継続される一方で、遊技可能状態において、実行が開始された後に扉部材の開放が検知されなくなると実行が終了するといえる。
また、起動期間では、扉部材の開放が開始条件に含まれる設定状態報知及び設定確認状態報知は、磁気発生報知よりも優先順位が高い一方で、遊技可能状態では、扉部材の開放が開始条件に含まれる扉開放報知は、磁気発生報知よりも優先順位が低い。このように、扉部材の開放が開始条件に含まれる報知内容として、磁気発生報知との優先順位の関係が異なる。このように、設定状態及び設定確認状態の何れかであって扉部材の開放が検知されているときに、所定の強度を超える磁力が発生すると、磁気発生報知よりも優先されて、扉部材の開放が開始条件に含まれる報知が実行され、磁気発生報知が実行されない。一方、遊技可能状態であって扉部材の開放が検知されているときに、所定の強度を超える磁力が発生すると、磁気発生報知が優先されて、扉部材の開放が開始条件に含まれる報知が実行されず、磁力発生報知が実行される。
本実施形態において、遊技可能状態で扉部材の開放が検知されていること、所定の強度を超える磁力を検知した磁気エラーが所定エラーに相当する。扉部材の開放が検知されていることとは異なる磁気エラーが特定事象に、磁気発生報知が特定事象報知にそれぞれ相当する。
以下、副制御CPU50aが実行する電源投入処理について説明する。電源投入処理では、各状態への移行を制御する。
副制御CPU50aは、電源投入がなされ、副制御基板50への供給電圧が副制御CPU50aの動作に必要な電圧に達すると起動処理(ブート処理)を実行し、各種処理を実行可能な状態へ移行する。副制御CPU50aは、起動処理の終了後、バックアップされた各種情報が正常であると判定した場合、バックアップされた各種情報に基づいて復帰制御を行い、主制御基板40からの制御コマンドの入力を待ち受けする。バックアップされる各種情報には、設定値に関する履歴情報や電断に関する履歴情報が含まれている。一方、副制御CPU50aは、起動処理の終了後、バックアップされた各種情報が正常ではないと判定した場合、初期化制御を行い、主制御基板40からの制御コマンドの入力を待ち受けする。
次に、図15に基づき、設定値関連処理について説明する。
図15に示すように、副制御CPU50aは、設定値に関する特定の制御コマンドの入力があったかを判定する(ステップS401)。特定の制御コマンドとしては、設定状態開始コマンド及び設定値コマンドと、設定状態終了コマンド及び設定値コマンドと、設定確認状態開始コマンド及び設定値コマンドと、設定確認状態終了コマンド及び設定値コマンドとの組み合わせが含まれている。設定値に関する特定の制御コマンドの入力がない場合(ステップS401:NO)、副制御CPU50aは、設定値関連処理を終了する。本実施形態において、設定された設定情報を特定可能な設定値コマンドが特定制御情報に相当する。
一方、設定値に関する特定の制御コマンドの入力があった場合(ステップS401:YES)、副制御CPU50aは、副制御CPU50aに内蔵されているリアルタイムクロックから時間情報を取得する(ステップS402)。そして、副制御CPU50aは、入力した特定の制御コマンドと、取得した時間情報とに基づく履歴情報を副制御RWM50cに累積して記憶し(ステップS403)、設定値関連処理を終了する。
具体的に、特定の制御コマンドとして設定状態開始コマンド及び設定値コマンドが入力した場合、副制御CPU50aは、副制御RWM50cに現在の設定値を記憶するとともに、取得した時間情報と設定状態が開始したこととそのときの設定値とを特定可能な設定履歴情報を履歴情報として副制御RWM50cに累積して記憶する。特定の制御コマンドとして設定状態終了コマンド及び設定値コマンドが入力した場合、副制御CPU50aは、副制御RWM50cに現在の設定値を記憶するとともに、取得した時間情報と設定状態が終了したこととそのときの設定値とを特定可能な設定履歴情報を履歴情報として副制御RWM50cに累積して記憶する。
特定の制御コマンドとして設定確認状態開始コマンド及び設定値コマンドが入力した場合、副制御CPU50aは、取得した時間情報と設定確認状態が開始したこととそのときの設定値とを特定可能な設定確認履歴情報を履歴情報として副制御RWM50cに累積して記憶する。特定の制御コマンドとして設定確認状態終了コマンド及び設定値コマンドが入力した場合、副制御CPU50aは、取得した時間情報と設定確認状態が終了したこととそのときの設定値とを特定可能な設定確認履歴情報を履歴情報として副制御RWM50cに累積して記憶する。
このように、副制御CPU50aは、設定値コマンドをはじめとする制御コマンドに基づいて、設定された設定値を特定可能な設定履歴情報と、設定確認状態において設定されていた設定値を特定可能な設定確認履歴情報を履歴情報として副制御RWM50cに累積して記憶する。特に、副制御CPU50aは、設定状態が終了するときの設定値が、電断時に設定されていた(バックアップされていた)設定値と同じであるかに関係なく、設定履歴情報を累積して記憶することとなる。また、副制御RWM50cもバックアップ機能を搭載しており、副制御CPU50aは、履歴情報をバックアップ可能に累積して記憶することとなる。本実施形態において、履歴情報を所定の記憶領域に記憶する副制御CPU50aが情報記憶手段に相当する。
副制御CPU50aは、設定状態開始コマンドを受信すると、設定状態中であることを特定可能な情報の報知(以下、設定状態報知という)を行い、設定状態終了コマンドを受信すると、設定状態報知を終了する。
副制御CPU50aは、設定確認状態開始コマンドを受信すると、設定確認状態中であることを特定可能な情報の報知(以下、設定確認状態報知という)を行い、設定確認状態終了コマンドを受信すると、設定確認状態報知を終了する。
具体的に、図13(b)に示すように、演出表示装置11の画像表示部GHには、設定確認状態中であることを特定可能な情報として、「設定確認中」などの文字列を示す画像が表示される。このように、「設定確認中」などの文字列を示す画像が表示される画面を初期画面とする。例えば、スピーカSPでは、設定確認状態中であることを特定可能な情報として、専用の音が出力される。設定確認状態報知を構成する専用音は、例えば「設定確認中」の文字列を読み上げた音声を1の単位報知とし、当該単位報知を繰返す(ループする)ことにより構成されている。
また、副制御CPU50aは、初期画面が表示されているときに所定時間(本実施形態では1s)に亘って演出ボタンBTが長押し操作されると、設定確認状態中であることを特定可能な情報の報知を行うとともに、副制御RWM50cに記憶されている各種の履歴情報から表示条件を満たす履歴情報を読み出し、演出表示装置11に表示させる。
具体的に、図13(c)に示すように、演出表示装置11の画像表示部GHには、設定確認状態中であることを特定可能な情報として、「設定確認中」などの文字列を示す画像が表示される。また、演出表示装置11の画像表示部GHには、複数個(本実施形態では10個)の履歴情報が表示されている。複数個の履歴情報のそれぞれには、履歴情報の履歴番号と、履歴情報の発生日時と、履歴情報の分類と、設定値と、備考情報とが対応付けられている。履歴情報には、設定履歴情報と、設定確認履歴情報と、電断履歴情報とがある。設定履歴情報は、設定状態の開始又は終了とそのときに設定されている設定値とを特定可能な履歴情報である。設定確認履歴情報は、設定確認状態の開始又は終了とそのときに設定されている設定値を特定可能な履歴情報である。電断履歴情報は、電断が発生したことを特定可能な履歴情報である。このように、履歴情報を示す画像が表示される画面を履歴画面とする。
また、副制御CPU50aは、履歴画面を表示させているときに十字ボタンJBTの上下ボタンが操作されると、履歴情報の頁切替を行い、履歴画面を表示させているときに十字ボタンJBTの左右ボタンが操作されると、履歴情報の分類表示を行う。履歴情報の分類表示には、全分類表示(図中では「全分類」と示す)、設定履歴情報表示(図中では「設定状態」と示す)、設定確認履歴情報表示(図中では「設定確認状態」と示す)、及び、電断履歴情報表示(図中では「電断」と示す)がある。また、副制御CPU50aは、履歴画面が表示されているときに所定時間(本実施形態では1s)に亘って演出ボタンBTが長押し操作されると、初期画面を演出表示装置11に表示させる。
具体的に、図14(a)に示すように、演出表示装置11の画像表示部GHにおいて履歴画面が表示されているときに、十字ボタンJBTの下ボタンが操作されると、1/5頁から2/5頁に頁切替が行われる。また、図14(b)に示すように、演出表示装置11の画像表示部GHにおいて全分類表示の履歴画面が表示されているときに、十字ボタンJBTの右ボタンが操作されると、設定履歴情報表示の履歴画面が表示される。また、演出表示装置11の画像表示部GHにおいて設定履歴情報表示の履歴画面が表示されているときに、十字ボタンJBTの下ボタンが操作されると、設定履歴情報表示での頁切替が行われる。
副制御CPU50aは、履歴画面を表示させる場合、各種の履歴情報から、表示条件を満たす履歴情報を検索することとなる。本実施形態において、表示条件としては、履歴情報の発生日時、履歴情報の分類などが含まれている。具体的に、全分類表示の履歴画面の1頁目においては、履歴情報の全分類のなかで、履歴情報の発生日時が新しい順に複数個(本実施形態では10個)の履歴情報を検索し、表示条件を満たす複数個の履歴情報を表示させることとなる。
このように、演出表示装置11は、累積して記憶された履歴情報を設定確認状態において表示し、履歴情報が表示されているときに終了条件が成立すると履歴情報の表示を終了する。また、演出表示装置11は、履歴情報が表示されているときに演出ボタンBT及び十字ボタンJBTの操作に応じて履歴情報の表示態様を変更することができる。本実施形態において、演出表示装置11が情報表示手段に相当する。
副制御CPU50aは、電源投入初期時指定コマンドを受信すると、初期化報知を行う。初期化報知では、装飾ランプLA1,LA2を所定の発光パターンで発光させるとともに、スピーカSPから初期化専用の音を出力させる。初期化報知は、規定時間(例えば30秒)の間、実行され、規定時間の経過を契機に終了する。また、副制御CPU50aは、電源投入初期時指定コマンドを受信すると、画像表示部GHに複数列の演出図柄の初期組み合わせ(初期図柄)や、所定の背景画像といった初期画面を表示させる。演出図柄の初期組み合わせは、パチンコ遊技機10のシリーズに依存した組み合わせである。また、副制御CPU50aは、電源投入初期時指定コマンドを受信すると、演出ゲームを実行可能な状態に制御する。なお、パチンコ遊技機10は、初期画面を表示してから、規定期間が経過しても特別ゲームを開始しない場合など、デモ演出の実行条件が成立したときには、デモ演出を実行するように構成されていてもよい。また、設定状態中であることを特定可能な情報の報知を行っているときに電源投入初期時コマンドを受信した場合、副制御CPU50aは、設定状態中であることを特定可能な情報の報知を終了する。つまり、演出表示装置11、スピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2では、設定状態報知が終了する。
また、同じように初期化報知が行われる場合であっても、設定状態に制御された後に初期化制御が行われるか、設定状態に制御されずに初期化制御が行われるかによって、電源投入(電力供給)が開始されてから電源投入初期時指定コマンドを受信するタイミングが異なる。つまり、同じようにRWMクリアスイッチ42が有効として操作(検知)されているときであっても、初期化報知は、設定状態に制御される条件が成立しているか否かにより、電源投入が開始されてから実行されるまでの時間が異なり、異なるタイミングで実行される報知であるといえる。設定状態に制御される条件としては、設定器43が有効として操作(検知)されており、且つ、扉部材の開放が検知されているときに成立し、このような条件が特定の制御条件に相当する。
副制御CPU50aは、電源投入復電時指定コマンドを受信すると、復帰報知を行う。復帰報知では、装飾ランプLA1,LA2を所定の発光パターンで発光させるとともに、スピーカSPから復電専用の音を出力させる。復帰報知は、所定時間(例えば30秒)の間、実行され、所定時間の経過を契機に終了する。本実施形態において復帰報知に含まれる装飾ランプLA1,LA2の所定の発光パターンは、RWMクリア報知に含まれる装飾ランプLA1,LA2の所定の発光パターンと同一である。また、副制御CPU50aは、電源投入復電時指定コマンドを受信すると、画像表示部GHに複数列の演出図柄の復電組み合わせ(復電図柄)や、所定の背景画像といった復電画像を表示させる。なお、RWMクリアを経由したときと復電を経由したときの画像表示部GHの表示内容は、演出図柄の組み合わせを表示させる点及び背景画像を表示させる点において同一であるといえる。演出図柄の復電組み合わせは、パチンコ遊技機10のシリーズに依存した組み合わせである。また、副制御CPU50aは、電源投入復電時指定コマンドを受信すると、演出ゲームを実行可能な状態に制御する。なお、パチンコ遊技機10は、復電画面を表示してから、所定期間が経過しても特別ゲームを開始しない場合など、デモ演出の実行条件が成立したときには、デモ演出を実行するように構成されていてもよい。また、設定確認状態中であることを特定可能な情報の報知を行っているときに電源投入初期時コマンドを受信した場合、副制御CPU50aは、設定確認状態中であることを特定可能な情報の報知を終了する。つまり、演出表示装置11、スピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2では、設定確認状態報知が終了する。
また、同じように復帰報知が行われる場合であっても、設定確認状態に制御された後に復帰制御が行われるか、設定確認状態に制御されずに復帰制御が行われるかによって、電源投入(電力供給)が開始されてから電源投入復電時指定コマンドを受信するタイミングが異なる。つまり、同じようにRWMクリアスイッチ42が有効として操作(検知)されていないときであっても、復帰報知は、設定確認状態に制御される条件が成立しているか否かにより、電源投入が開始されてから実行されるまでの時間が異なり、異なるタイミングで実行される報知であるといえる。設定確認状態に制御される条件としては、設定器43が有効として操作(検知)されており、且つ、扉部材の開放が検知されているときに成立する。
次に、図16に基づき、電断時処理について説明する。
図16に示すように、副制御CPU50aは、供給されている電源電圧が規定の電圧未満となったかにより電断時であるかを判定する(ステップS411)。電断時ではない場合(ステップS411:NO)、副制御CPU50aは、電断時処理を終了する。
一方、電断時である場合(ステップS411:YES)、副制御CPU50aは、副制御CPU50aに内蔵されているリアルタイムクロックから時間情報を取得する(ステップS412)。そして、副制御CPU50aは、取得した時間情報に基づく履歴情報を副制御RWM50cに累積して記憶し(ステップS413)、電断時処理を終了する。具体的に、副制御CPU50aは、取得した時間情報と電断が発生したこととを特定可能な電断履歴情報を履歴情報として副制御RWM50cに累積して記憶する。
副制御CPU50aは、設定エラーコマンドを受信すると、設定エラーであることを特定可能な情報の報知(設定指示)を行う。このような設定指示は、起動期間において他の報知内容よりも優先して行われる。
副制御CPU50aは、磁気エラーコマンドを受信すると、磁気エラーであることを特定可能な情報の報知(磁気発生報知)を行う。このような磁気発生報知は、起動期間においては、扉部材の開放が開始条件に含まれる設定状態報知及び設定確認状態報知よりも優先順位が低く、設定状態報知及び設定確認状態報知が優先して行われる。一方、磁気発生報知は、遊技可能状態においては、扉部材の開放が開始条件に含まれる扉開放報知よりも優先順位が高く、磁気発生報知が優先して行われる。本実施形態において、扉部材の開放が検知されたときに、扉部材の開放が開始条件に含まれる報知が実行可能であり、このような扉部材の開放が開始条件に含まれる報知が特定報知に相当する。
以下、本実施形態の効果について説明する。
(1)大当り確率を定めた設定値が設定されることから、遊技機ごとに遊技に変化を与えることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(2)RWMクリアスイッチ42及び設定器43が有効として操作されているからといって設定状態に制御可能に構成しては、例えば、扉部材を開放させることなく、不正にRWMクリアスイッチ42及び設定器43が有効として操作されて設定値が設定されてしまうこともあり得る。このため、RWMクリアスイッチ42及び設定器43が有効として操作されている場合であっても、扉部材の開放が検知されているときに限って、設定状態となるように構成することで、扉部材を開放せずにRWMクリアスイッチ42及び設定器43が有効として操作されて設定状態となることを抑制できる。この結果、例えば、不正による設定値の変更を抑制できる。
(3)扉部材の開放が検知されていない状況では、RWMクリアスイッチ42及び設定器43が有効として操作されている場合、設定状態とならず、遊技可能状態となる。このように、扉部材の開放が検知されていない状況では、RWMクリアスイッチ42及び設定器43が有効として操作されていたとしても、遊技可能状態となることで、不正行為に限らず、例えば、扉部材に何かが挟まってRWMクリアスイッチ42及び設定器43が有効として操作されている状況となった場合であっても遊技を行うことが可能となる。そして、不正を行っていないにもかかわらず遊技を行うことができない状況に陥ることを抑制でき、更に、そのような状況に陥ることによって遊技機が故障したと勘違いさせることを抑制できる。
(4)電源投入に伴って、RWMクリアスイッチ42及び設定器43のうち設定器43のみが有効として操作されているときに、設定中の設定値を確認可能な設定確認状態となり得るようにした。これにより、設定確認状態となれば、設定中の設定値を確認することが可能となる。
(5)また、RWMクリアスイッチ42及び設定器43のうち設定器43のみが有効として操作されているからといって設定中の設定値を確認可能に構成しては、例えば、扉部材を開放させることなく、不正に設定器43が操作されて設定中の設定値が確認されてしまうこともあり得る。このため、遊技可能状態であるときに電源断された後、電源投入に伴って、設定器43のみが操作されている場合であっても、扉部材の開放が検知されているときに限って、設定確認状態となるように構成することで、扉部材を開放せずに設定器43のみが有効として操作されて設定確認状態となることを抑制できる。この結果、例えば、不正によって設定中の設定値が確認されることを抑制できる。
(6)また、設定状態において設定された設定値を特定可能な設定履歴情報と、設定確認状態が終了するときに設定されていた設定値を特定可能な設定確認履歴情報とが履歴情報として累積して記憶され、累積して記憶された履歴情報が表示される。このため、設定履歴情報と設定確認履歴情報とが表示されることによって、現在設定されている設定値だけではなく、以前に設定されていた設定値も遊技場の管理者などにより特定可能となり、設定情報について把握し易い状況を提供することができる。
(7)設定値がバックアップ可能に記憶されており、設定状態が終了するときに設定された設定値がバックアップされていた設定値と同じであるかに関係なく、設定履歴情報が累積して記憶される。このため、操作に応じて設定値が変更可能に設定される設定状態に制御されたときには、設定値が同じであるかに関係なく、設定履歴情報が累積して記憶される。したがって、設定値が同じであるかに関係なく、設定状態に制御されたこととその設定状態において設定された設定値とが遊技場の管理者などにより特定可能となり、設定値について把握し易い状況を提供することができる。
(8)電断されたことを特定可能な電断履歴情報が履歴情報として累積して記憶され、電断履歴情報が表示される。このため、電断されたことが遊技場の管理者などにより特定可能となり、設定状態及び設定確認状態に制御されていなくても、初期化制御や復帰制御が実行されたことが特定可能となる。
(9)また、設定履歴情報と設定確認履歴情報とが履歴情報として表示されているときに終了条件が成立すると履歴情報の表示が終了し、終了条件は、設定器43が有効から無効に操作されたときに成立する条件である。このため、扉部材を開放したときに操作することが可能な設定器43が有効から無効に操作されたことにより履歴情報の表示が終了することとなり、設定器43が操作不能となる扉部材が閉鎖している状態で履歴情報の表示が終了しないように制御することができる。
(10)終了条件は、履歴情報が表示されているときに扉部材の開放が検知された状態から扉部材の開放が検知されない状態となっても成立しない条件である。このため、履歴情報が表示されているときに意図せず扉部材が閉鎖してしまった場合であっても、履歴情報の表示が終了しないように制御することができる。
(11)扉部材を閉鎖したときであっても操作可能な演出ボタンBT及び十字ボタンJBTを備え、終了条件は、履歴情報が表示されているときに演出ボタンBT及び十字ボタンJBTの操作に応じて成立しない条件である。このため、扉部材を閉鎖したときでも操作することが可能な演出ボタンBT及び十字ボタンJBTの操作に応じて、履歴情報の表示が終了しないように制御することができる。
(12)履歴情報が表示されているときに演出ボタンBT及び十字ボタンJBTの操作に応じて履歴情報の表示態様が変更される。このため、演出ボタンBT及び十字ボタンJBTの操作に応じて履歴情報の表示態様を変更させることができる。そして、意図して演出ボタンBT及び十字ボタンJBTが操作された場合であっても意図せずに演出ボタンBT及び十字ボタンJBTが操作された場合であっても、扉部材を閉鎖したときでも操作することが可能な演出ボタンBT及び十字ボタンJBTの操作に応じて、履歴情報の表示が終了しないように制御することができる。
(13)また、設定器43を有する主制御基板40が主制御基板ケース46により覆われていても、その主制御基板ケース46に透かし孔48bが設けられており、その透かし孔48bから設定器43の操作が可能となり、主制御基板ケース46自体を取り外す煩雑な作業を行うことなく、設定値に関する操作を行うことができる。
(14)主制御基板ケース46の透かし孔48bを開閉可能な蓋部材49を備えており、蓋部材49により主制御基板ケース46の透かし孔48bを閉鎖することができ、異物の混入等の事象の発生を抑制することができる。
(15)履歴情報がバックアップ可能に累積して記憶される。このため、電断した場合であっても、設定値が設定される主制御基板40において履歴情報を管理しなくても、副制御基板50において履歴情報自体をバックアップすることができる。
(16)主制御基板40は、設定状態及び設定確認状態において設定値を表示可能な表示器45を有し、主制御基板ケース46は、主制御基板40が主制御基板ケース46により覆われた状態であっても表示器45が視認可能であり、表示器45は、扉部材を開放したときに、表示する設定値が視認可能となるように設けられている。一方、演出表示装置11は、扉部材を開放することなく、表示する情報が視認可能となるように設けられている。このため、扉部材を開放すれば、主制御基板40が主制御基板ケース46により覆われた状態であっても、煩雑な作業を行うことなく設定情報表示手段に表示される設定情報が視認可能である。
(17)また、設定器43は、設定キーが鍵穴43aに挿入された状態で、所定角度に回転されることにより有効として検知されるものであって、設定キーが鍵穴に挿入された状態で、有効として検知される角度であるときには設定キーが抜けないが、無効として検知される角度であるときには設定キーが抜けるように構成されている。このため、設定状態及び設定確認状態に制御するためには、設定キーが必要となり、設定値に関するセキュリティを高めることができるとともに、設定器43が有効として検知されている状態で、設定キーの脱落や紛失を抑制することができる。
(18)特に、履歴情報の表示を終了させることなく、鍵穴43aから設定キーを抜くことができず、設定確認状態において履歴情報が表示されているときに、設定キーの脱落や紛失を抑制することができる。
(19)設定器43は、設定キーが鍵穴43aに挿入された状態で、有効と検知される角度以外の角度であるときにも設定キーが鍵穴43aから抜けないように構成されている。このため、設定器43が有効として検知されていない状態とすることではじめて鍵穴から設定キーが抜けるようにすることができる。
(20)また、扉部材の開放が開始条件に含まれる報知は、設定状態及び設定確認状態の何れかであるときと、遊技可能状態であるときとで態様が異なる。このため、同じように扉部材の開放が検知されているときであっても、扉部材の開放が検知されているときに制御される設定状態及び設定確認状態の何れかであるときと、遊技可能状態であるときとに応じて特定報知の態様を異ならせることができる。
(21)扉部材の開放が開始条件に含まれる報知は、設定状態及び設定確認状態の何れかであるときと、遊技可能状態であるときとで報知内容が異なる。このため、同じように扉部材の開放が検知されているときであっても、扉部材の開放が検知されているときに制御される設定状態及び設定確認状態の何れかであるときと、遊技可能状態であるときとに応じて特定報知の報知内容を異ならせることができる。
(22)扉部材の開放が開始条件に含まれる報知は、設定状態及び設定確認状態の何れかであるときと、遊技可能状態であるときとで、実行が終了する終了条件が異なる。このため、同じように扉部材の開放が検知されているときであっても、扉部材の開放が検知されているときに制御される設定状態及び設定確認状態の何れかであるときと、遊技可能状態であるときとに応じて特定報知の終了条件を異ならせることができる。
(23)扉部材の開放が開始条件に含まれる報知は、扉部材の開放が検知されており、設定状態及び設定確認状態の何れかに制御されたときに実行が開始された後、扉部材の開放が検知されなくなっても規定時間に亘って実行が継続される。一方、扉部材の開放が開始条件に含まれる報知は、遊技可能状態において扉部材の開放が検知されているときに実行が開始された後、扉部材の開放が検知されなくなると実行が終了する。このため、同じように扉部材の開放が検知されているときに実行が開始された後に扉部材の開放が検知されなくなっても、扉部材の開放が検知されているときに制御される設定状態及び設定確認状態の何れかであるときと、遊技可能状態であるときとに応じて扉部材の開放が開始条件に含まれる報知が継続されるか終了されるかを異ならせることができる。
(24)扉部材の開放が開始条件に含まれる報知は、設定状態及び設定確認状態の何れかであるときに、扉部材の開放が開始条件に含まれない所定の強度を超える磁力が発生すると、磁気の発生を特定可能な磁気発生報知よりも優先される。一方、遊技可能状態であって扉部材の開放が検知されているときに所定の強度を超える磁力が発生すると、扉部材の開放が開始条件に含まれる報知は、磁気発生報知よりも優先されない。このため、同じように扉部材の開放が検知されており、扉部材の開放が開始条件に含まれない所定の強度を超える磁力が発生するときであっても、扉部材の開放が検知されているときに制御される設定状態及び設定確認状態の何れかであるときと、遊技可能状態であるときとに応じて、何れの報知が優先されるかを異ならせることができる。
(25)扉開放報知は、設定状態及び設定確認状態の何れかであるときに扉部材の開放が検知されていても実行されず、遊技可能状態であるときに扉部材の開放が検知されていると実行される。このため、同じように扉部材の開放が検知されているときであっても、扉部材の開放が検知されているときに制御される設定状態及び設定確認状態の何れかであるときと、設定状態及び設定確認状態ではない遊技可能状態であるときとに応じて扉開放報知が実行されるか否かを異ならせることができる。
(26)設定状態において、扉部材の開放が開始条件に含まれる設定状態報知を実行することができ、設定確認状態であるときに、扉部材の開放が開始条件に含まれる設定確認状態報知を実行することができる。このため、同じように扉部材の開放が検知されているときであっても、扉部材の開放が検知されているときに制御される設定状態及び設定確認状態の何れかであるときには、設定状態報知及び設定確認状態報知を実行させることができ、設定状態報知及び設定確認状態報知の何れかに制御されていることが特定し易くなる。
(27)また、遊技可能状態であるときには、扉開放画像及び磁気発生画像を表示することができる一方で、設定確認状態において履歴情報が表示されているときには、扉開放画像及び磁気発生画像を表示しない。このため、設定確認状態において履歴情報が表示されているときには、遊技可能状態であるときとは異なり、扉開放画像及び磁気発生画像が表示されず、履歴情報の表示に集中させることができ、状況に応じて適切な報知を行うことができる。
(28)スピーカSPは、遊技可能状態であって扉部材の開放が検知されているときには、扉開放音声を出力することができる一方で、設定確認状態において履歴情報が表示されており、扉部材の開放が検知されているときには、扉開放音声を出力しない。このため、設定確認状態において履歴情報が表示されているときには、遊技可能状態であるときとは異なり、扉開放音声が出力されず、履歴情報の表示に集中させることができ、状況に応じて適切なエラー報知を行うことができる。
(29)扉開放音声は、遊技可能状態であって扉部材の開放が検知されているときに出力が開始され、出力が開始された後に扉部材の開放が検知されなくなると出力が終了する。このため、遊技可能状態においては、扉部材の開放が検知されているときに限り、扉開放音声を出力させることができ、状況に応じて適切な報知を行うことができる。
(30)磁気発生報知は、扉部材の開放が検知されていることとは異なる所定の強度を超える磁力が発生しているときに行われる報知である。スピーカSPは、遊技可能状態であって扉部材の開放が検知されているときに所定の強度を超える磁力が発生していると、所定の強度を超える磁力が発生していることを特定可能な磁気発生音声を出力する。一方、設定確認状態において履歴情報が表示されており、扉部材の開放が検知されているときに所定の強度を超える磁力が発生していると、磁力発生音声を出力しない。このため、扉部材の開放が検知されているときに所定の強度を超える磁力が発生していると、遊技可能状態においては、磁力発生音声の出力により所定の強度を超える磁力が発生していることを特定可能となり、履歴情報が表示されているときには、磁力発生音声が出力されず、履歴情報の表示に集中させることができる。したがって、状況に応じて適切な報知を行うことができる。
(31)また、初期化制御が行われたことを特定可能な初期化報知は、RWMクリアスイッチ42が有効として検知されているときに、特定の制御条件が成立しているか否かにより異なるタイミングで実行され、特定の制御条件は、設定器43が有効として検知されており、且つ、扉部材の開放が検知されているときに成立する。このため、電力供給が開始された後に設定状態に制御されるときと設定状態に制御されないときとで初期化報知が異なるタイミングで実行され、設定状態に制御されるか否かに応じたタイミングで初期化制御が行われたことが特定可能となる。
(32)RWMクリアスイッチ42が有効として検知されているときに、特定の制御条件が成立しているか否かにより、電力供給が開始されてから遊技可能状態に制御されるまでの時間が異なる。このため、電力供給が開始された後に設定状態に制御されるときと設定状態に制御されないときとで、電力供給が開始されてから遊技可能状態に制御されるまでの時間を異ならせることができ、設定状態に制御されるか否かに応じたタイミングで遊技可能状態に制御させることができる。
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態において、設定確認状態で履歴情報が表示可能であったが、これに限らず、例えば、設定状態で履歴情報が表示可能であってもよく、例えば、遊技可能状で履歴情報が表示可能であってもよい。また、これらの組み合わせであってもよい。
・上記実施形態において、履歴情報として、設定履歴情報、設定確認履歴情報及び電断履歴情報が累積して記憶されたが、これに限らず、例えば、初期化制御が行われたことを特定可能な初期化履歴情報、及び、復帰制御が行われたことを特定可能な復帰履歴情報が累積して記憶されてもよい。つまり、副制御CPU50aは、初期化制御が行われた場合、初期化制御が行われたことを特定可能な初期化履歴情報を履歴情報として累積して記憶してもよく、復帰制御が行われた場合、復帰制御が行われたことを特定可能な復帰履歴情報を履歴情報として累積して記憶してもよい。また、例えば、履歴情報としては、上記の何れかであっても組み合わせであってもよい。
・上記実施形態において、遊技情報に設定値が含まれたが、これに限らず、例えば、遊技情報に設定値が含まれなくてもよい。
・上記実施形態において、例えば、初期化制御が実行されることにより遊技情報の全部が初期化されてもよい。
・上記実施形態において、設定値を初期化する場合、予め定められた[設定1]を設定したが、これに限らず、例えば、[設定2]〜[設定6]の何れかであってもよい。
・上記実施形態において、例えば、設定値が6段階で区分されていたが、これに限らず、例えば、3段階や8段階など、設定値が複数段階に区分されていてもよく、例えば、設定値が1段階であってもよい。
・上記実施形態において、主制御CPU41aは、設定状態において設定値が変更されたときに、変更された設定値を設定したが、これに限らず、例えば、設定状態において設定値が変更されているか否かに関係なく、設定状態の終了を契機として設定値を設定してもよい。つまり、主制御CPU41aは、設定状態が終了するときに設定情報を設定してもよい。
・上記実施形態において、設定状態及び設定確定状態の開始及び終了を契機として設定値コマンドが副制御基板50に出力されたが、これに限らず、例えば、設定状態及び設定確定状態の開始及び終了のうち何れかを契機として設定値コマンドが副制御基板50に出力されてもよい。また、例えば、設定状態において設定値が変更されたことを契機として設定値コマンドが副制御基板50に出力されてもよく、設定状態において設定値が変更されないときに設定値コマンドが副制御基板50に出力されなくてもよい。また、例えば、設定確認状態において、設定値コマンドが副制御基板50に出力されなくてもよい。
・上記実施形態において、例えば、履歴情報が累積して記憶される契機としての特定の制御コマンドとして、設定状態開始コマンド及び設定値コマンドと、設定状態終了コマンド及び設定値コマンドと、設定確認状態開始コマンド及び設定値コマンドと、設定確認状態終了コマンド及び設定値コマンドの少なくとも何れかが含まれていればよい。つまり、副制御CPU50aは、設定状態が開始するときに設定値を特定可能な設定履歴情報を履歴情報として累積して記憶してもよく、設定状態が終了するときに設定値を特定可能な設定履歴情報を履歴情報として累積して記憶してもよい。また、副制御CPU50aは、設定確認状態が開始するときに設定値を特定可能な設定確認履歴情報を履歴情報として累積して記憶してもよく、設定確認状態が終了するときに設定値を特定可能な設定確認履歴情報を履歴情報として累積して記憶してもよい。
・上記実施形態において、特定事象の発生として磁気の発生が採用されたが、例えば、誘導磁界の発生、振動の発生、特別電動役物不正入賞の発生、普通電動役物不正入賞の発生、満杯の発生であってもよく、これらの何れかであっても、これらの組み合わせであってもよい。また、特定事象の発生による特定事象報知としても、誘導磁界報知、振動報知、特別電動役物不正入賞報知、普通電動役物不正入賞報知、満杯報知であってもよく、これらの何れかであっても、これらの組み合わせであってもよい。
・上記実施形態において、例えば、ブート処理が実行された後に、磁気センサSE8の検知結果が有効として制御されなくてもよく、初期化制御及び復帰制御が行われるときに、磁気センサSE8の検知結果が有効として制御されてもよい。
・上記実施形態において、所定エラーとして扉開放(扉開放エラー)と磁気エラーとが採用されたが、これに限らず、例えば、上記のような特定事象の発生によるエラーであってもよく、これらの何れかであってもよく、これらの組み合わせであってもよい。また、所定エラー報知画像として扉開放画像と磁気発生画像とが採用され、所定エラー報知音として扉開放音声と磁気発生音声とが採用されたが、これに限らず、例えば、上記のような特定事象の発生によるエラーについての画像や音声であってもよく、これらの何れかであってもよく、これらの組み合わせであってもよい。また、例えば、所定エラーとして設定状態報知及び設定確認状態報知が含まれていても含まれなくてもよい。
・上記実施形態において、扉部材が開放されずに、RWMクリアスイッチ42及び設定器43が操作され、遊技可能状態となった場合には、扉部材が開放されていなかったことにより設定制御状態とならなかったことを特定可能な報知を行なってもよい。
・上記実施形態において、例えば、初期化制御の実行時間と復帰制御の実行時間とが同じであっても異なってもよい。また、例えば、RWMクリアスイッチ42が有効として操作されているかによって、ブート処理の実行時間が同じであっても異なってもよく、RWMクリアスイッチ42が有効として操作されているときのほうが、RWMクリアスイッチ42が有効として操作されていないときよりも、ブート処理の実行時間が長くなっても短くなってもよい。
・上記実施形態において、設定状態の終了後に初期化制御が行われたが、これに限らず、例えば、設定状態の開始前に初期化制御が行われてもよく、例えば、設定状態の開始前と終了後との両方で初期化制御が行われてもよい。
・上記実施形態において、設定確認状態の終了後に復帰制御が行われたが、これに限らず、例えば、設定確認状態の開始前に復帰制御が行われてもよく、例えば、設定確認状態の開始前と終了後との両方で復帰制御が行われてもよい。
・上記実施形態において、電源投入初期時指定コマンドの入力を契機として初期化報知が行われたが、これに限らず、例えば、電源投入初期時指定コマンドが入力した後に、遊技可能状態に制御されるタイミングで初期化報知が行われてもよい。
・上記実施形態において、電源投入復電時指定コマンドの入力を契機として復帰報知が行われたが、これに限らず、例えば、電源投入復電時指定コマンドが入力した後に、遊技可能状態に制御されるタイミングで復帰報知が行われてもよい。
・上記実施形態において、RWMクリアスイッチ42が操作可能な透かし孔48aが主制御基板ケース46に形成されていたが、これに限らず、例えば、透かし孔48aを開閉可能な蓋部材が設けられてもよい。また、例えば、RWMクリアスイッチ42が操作可能となれば、RWMクリアスイッチ42が主制御基板ケース46に覆われていなくてもよく、透かし孔48aが形成されていなくてもよい。このように、主制御基板ケース46を主制御基板40から取り外すことなく、RWMクリアスイッチ42が操作可能な構成が好ましい。
・上記実施形態において、設定器43が操作可能な透かし孔48bが主制御基板ケース46に形成され、透かし孔48bを開閉可能な蓋部材49が設けられていたが、これに限らず、例えば、蓋部材49が設けられていなくてもよい。また、例えば、設定器43が操作可能となれば、設定器43が主制御基板ケース46に覆われていなくてもよく、透かし孔48bが形成されていなくてもよい。このように、主制御基板ケース46を主制御基板40から取り外すことなく、設定器43が操作可能な構成が好ましい。また、例えば、蓋部材49を備える場合、蓋部材49が回動可能ではなくても直線的に変位可能であってもよい。
・上記実施形態において、表示器45が視認可能なように、表示器45が主制御基板ケース46に覆われないように構成したが、これに限らず、例えば、表示器45が視認可能なように、透過性を有する主制御基板ケース46により表示器45が主制御基板ケース46に覆われるように構成されてもよい。また、例えば、主制御基板ケース46を主制御基板40から取り外すことなく、表示器45が視認可能な構成が好ましい。
・上記実施形態において、主制御基板ケース46が主制御基板40の一部を覆うように取り付けられたが、これに限らず、例えば、主制御基板ケース46が主制御基板40の全部を覆うように取り付けられてもよい。
・上記実施形態において、主制御基板ケース46の全部が透過性を有する部材で形成されたが、これに限らず、例えば、主制御基板ケース46の一部が透過性を有する部材で形成されてもよく、主制御基板ケース46の全部が透過性を有する部材で形成されなくてもよい。
・上記実施形態において、設定器43が無効として操作される角度でのみ設定キーが抜けるように構成したが、これに限らず、例えば、設定器43が無効として操作される角度で設定キーが抜けず、設定器43が有効としても無効としても検知されない角度で設定キーが抜けるように構成してもよい。また、例えば、設定器43が有効として操作される角度で設定キーが抜けるように構成してもよい。
・上記実施形態において、例えば、表示器45は、ベース値に関する情報など、設定値とは異なる情報と兼用して表示されてもよい。
・上記実施形態において、設定スイッチは、RWMクリアスイッチ42などの他のスイッチと兼用せず、専用の操作手段であってもよい。また、設定スイッチの操作は、押しボタン式に限らず、レバー式、ダイアル式など、任意に変更してもよい。
・上記実施形態において、設定値の変更操作は設定スイッチの操作毎に行なわれたが、特定の設定値を設定可能な操作手段を備えていてもよい。具体的には、「1」と示されたスイッチを押すことで、「設定1」に設定可能、「2」と示されたスイッチを押すことで、「設定2」に設定可能、というように制御してもよい。
・上記実施形態において、設定制御に関わる構成を、主制御基板40とは別の基板に備えていてもよい。具体的には、設定制御用の基板に備えてもよいし、主制御基板40に情報を送信可能な払出制御基板に備えてもよい。
・施錠装置SSを解錠する枠キーと、設定器43を操作する設定キーと、は同一であってもよい。具体的に、設定器43の操作を行うためには、施錠装置SSを解錠したキーを抜く必要があり、施錠装置SSを施錠するためには、設定器43を操作したキーを抜く必要があるように構成されていてもよい。
・上記実施形態において、確率変動機能を搭載したパチンコ遊技機10として、次回の当りに当選するまで確変状態を付与する仕様や、転落抽選に当選するまで確変状態を付与する仕様(所謂、転落機)、あるいは予め定めた回数分の図柄変動ゲームが終了するまで確率変動状態を付与する仕様(所謂、ST機)であってもよい。また、例えば、確率変動機能を搭載したパチンコ遊技機として、遊技球が特定領域を通過することを契機に確変状態を付与する仕様(所謂、V確変機)であってもよい。また、例えば、遊技球が特定領域を通過することを契機に大当り遊技を付与する遊技機(所謂1種2種混合機)であってもよい。また、例えば、これらの組み合わせであってもよい。
・当り抽選にて大当りに当選した後、大当り遊技の付与開始を待機する大当り待機状態に制御されるように構成してもよい。そして、大当り待機状態において所定の入球口(例えば、ゲート17)への入球を契機に、大当り待機状態を終了し、大当り遊技の付与が開始されるように構成してもよい。このように構成する場合であっても、少なくとも当り抽選に当選したことが、大当り遊技の付与の条件となる。
・実施形態の遊技機は、大当り抽選(当り抽選)の他、小当り抽選(当り抽選)を行うパチンコ遊技機に具体化してもよい。一般的に、当り抽選にて小当りに当選した場合、特別ゲームの終了後に小当り遊技(当り遊技)が付与される。実施形態の遊技機は、例えば、通常の遊技状態(例えば、低確率状態且つ低ベース状態)に比して、単位時間あたりに小当りに当選する回数(頻度)、又は、単位時間あたりに小当り遊技が付与される回数(頻度)が向上する状態(所謂、小当りRUSH)に制御可能なパチンコ遊技機に具体化してもよい。
・実施形態は、パチンコ遊技機として、「羽根もの」、「ヒコーキタイプ」ともいわれる第2種に分類されるパチンコ遊技機に具体化してもよい。この種のパチンコ遊技機では、始動口への遊技球の入球を契機に入球装置(大入賞口)の開閉羽根(開閉部材)が開き、入球装置へ入球した遊技球が特別入賞口へ入球することによって大当り遊技が生起される。
・主制御基板40に搭載される遊技の進行を制御する手段をワンチップマイクロコンピュータとしてもよい。
・実施形態のパチンコ遊技機10を、特別図柄のみを用いるパチンコ遊技機に具体化してもよい。また、実施形態のパチンコ遊技機10を、複数の大入賞口を有するパチンコ遊技機、単一の始動口を有し、単一の特別図柄を用いるパチンコ遊技機、又は、複数の始動口を有し、単一の特別図柄を用いるパチンコ遊技機に具体化してもよい。すなわち、パチンコ遊技機10の構成、特に遊技盤YBの具体的な構成は任意に変更してもよい。
・第1特別ゲームよりも第2特別ゲームが優先して実行されるように構成してもよいし、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの特別ゲームの種類に関係なく実行が保留された順序で実行されるように構成してもよい。また、第2特別ゲームよりも第1特別ゲームが優先して実行されるように構成してもよい。また、第1特別ゲームと第2特別ゲームを同時に実行可能に構成してもよい。
・副制御基板50をサブ統括制御基板とし、副制御基板50とは別に演出表示装置11を専門に制御する表示制御基板、装飾ランプLA1,LA2を専門に制御する発光制御基板、スピーカSPを専門に制御する音制御基板を設けてもよい。このようなサブ統括制御基板とその他の演出を制御する基板を含めて副基板としてもよい。また、実施形態において、単一の基板に主制御基板40の主制御CPU41a及び副制御基板50の副制御CPU50aを搭載してもよい。また、表示制御基板、発光制御基板及び音制御基板を任意に組み合わせて単数又は複数の基板としてもよい。
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(1)所定の報知を行う報知手段を備え、前記報知手段は、前記扉開放検知手段によって前記扉部材の開放が検知されたときに、前記扉部材の開放が開始条件に含まれる特定報知を実行することができることを特徴とする。
(2)前記扉部材を閉鎖したときであっても操作可能であって、前記初期化操作手段及び前記設定操作手段とは異なる所定操作手段を備え、前記情報表示手段は、前記設定確認状態において、前記履歴情報が表示されているときに前記所定操作手段の操作に応じて前記履歴情報の表示態様を変更することを特徴とする。
(3)前記初期化制御手段は、前記初期化操作手段が有効として検知されており、前記特定の制御条件が成立しているときには、前記設定状態に制御された後、前記設定状態の制御が終了すると、前記初期化制御を行う一方で、前記初期化操作手段が有効として検知されており、前記特定の制御条件が成立していないときには、前記設定状態に制御されることなく、前記初期化制御を行うことを特徴とする。
(4)前記特定報知は、前記複数の報知手段の少なくとも何れかにおいて、前記設定状態及び前記設定確認状態の何れかであるときに前記扉開放検知手段によって前記扉部材の開放が検知されているときに実行されず、前記遊技可能状態であるときに前記扉開放検知手段によって前記扉部材の開放が検知されているときには実行されることを特徴とする。
(5)前記複数の報知手段の少なくとも何れかは、前記設定状態であるときであって前記扉開放検知手段によって前記扉部材の開放が検知されたときに、前記扉部材の開放が開始条件に含まれる設定状態報知を実行することができ、前記設定確認状態であるときであって前記扉開放検知手段によって前記扉部材の開放が検知されたときに、前記扉部材の開放が開始条件に含まれる設定確認状態報知を実行することができることを特徴とする。
(6)スピーカを備え、前記所定エラーは、前記扉開放検知手段によって前記扉部材の開放が検知されていることとは異なる特定事象が発生しているエラーであり、前記情報表示手段は、前記遊技可能状態であって前記扉開放検知手段によって前記扉部材の開放が検知されているときに前記特定事象が発生していると、前記扉部材の開放が開始条件に含まれる報知画像よりも優先して、前記所定エラーとして前記特定事象が発生していることを特定可能な所定エラー報知画像を表示し、前記スピーカは、前記遊技可能状態であって前記扉開放検知手段によって前記扉部材の開放が検知されているときに前記特定事象が発生していると、前記扉部材の開放が開始条件に含まれる報知音よりも、前記所定エラーとして前記特定事象が発生していることを特定可能な所定エラー報知音を出力する一方で、前記設定確認状態において前記履歴情報が表示されており、前記扉開放検知手段によって前記扉部材の開放が検知されているときに前記特定事象が発生していると、前記所定エラー報知音を出力せず、前記設定状態及び前記設定確認状態の何れかであることを特定可能な状態報知音を出力することができることを特徴とする。