JP6843013B2 - テラヘルツ波分光計測装置およびテラヘルツ波分光計測方法 - Google Patents

テラヘルツ波分光計測装置およびテラヘルツ波分光計測方法 Download PDF

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Description

本発明は、テラヘルツ波分光計測装置およびテラヘルツ波分光計測方法に関するものである。
テラヘルツ波は、光波と電波との中間領域に相当する0.01THz〜100THz程度の周波数を有する電磁波であり、光波と電波との間の中間的な性質を有している。このようなテラヘルツ波の応用として、測定対象物で透過または反射したテラヘルツ波の電場振幅の時間波形を測定することで該測定対象物の情報を取得する技術が研究されている。
また、特許文献1,2に開示されているように、プリズムの一平面(測定面)においてテラヘルツ波を全反射させてエバネセント成分を生じさせ、その測定面上の測定対象物に対してテラヘルツ波のエバネセント成分を照射することで、テラヘルツ波による測定対象物の情報の取得が行われる場合がある。このようなテラヘルツ波の全反射を利用する技術では測定対象物は固体に限定されない。
特開2008−224449号公報 特許第5607566号公報
上記のようなプリズムの測定面におけるテラヘルツ波の全反射を用いたテラヘルツ波分光計測技術では、プリズムの測定面上に直接に測定対象物を置くことができる。しかし、その場合には、次のような問題がある。プリズムの測定面上の測定対象物を測定後に拭き取る等の清浄化作業が容易でない。プリズムの測定面上の微量な測定対象物を測定後に回収することが困難である。また、粉体の測定対象物をプリズムの測定面に密着するように押し付けたときに測定面に傷がつくことがある。
本発明者は、このような問題を解消する為に、測定対象物を置くための計測補助部材をプリズムとは別に設けることを検討した。すなわち、プリズムの一平面上に計測補助部材を置き、その計測補助部材の上面に測定対象物を置く。プリズムに入力されたテラヘルツ波は、プリズムの内部から計測補助部材の内部へと伝搬し、計測補助部材の上面において全反射される。その全反射されたテラヘルツ波は、計測補助部材の内部から再びプリズムの内部へと伝搬して、プリズムから外部へ出力される。このような構成を採用することにより、プリズムを含む光学系をそのままの状態とした上で、プリズムに対して計測補助部材の着脱および交換を自在とすることができるので、上記の問題を解消することができる。
しかし、本発明者は、このような測定対象物を置くための計測補助部材をプリズムとは別に設けた構成を有するテラヘルツ波分光計測技術について更に研究を進めたところ、測定精度が悪くなる場合があることを見出した。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、測定対象物を置くための計測補助部材をプリズムとは別に設けた構成において測定精度の悪化を抑制することができるテラヘルツ波分光計測装置およびテラヘルツ波分光計測方法を提供することを目的とする。
本発明のテラヘルツ波分光計測装置は、(1) パルスレーザ光を出力する光源と、(2) パルスレーザ光を2分岐してポンプ光およびプローブ光を出力する分岐部と、(3) ポンプ光の入力によってテラヘルツ波を発生し出力するテラヘルツ波発生素子と、(4) 入力面、出力面および配置面を有し、テラヘルツ波発生素子から出力されて入力面に入力したテラヘルツ波を、入力面から配置面まで内部で伝搬させ、配置面から出力面まで内部で伝搬させて、そのテラヘルツ波を出力面から外部へ出力するプリズムと、(5) 入出力面および全反射面を有し、プリズムの配置面に入出力面が対向するようにして配置され、全反射面上に測定対象物が配置され、プリズムの配置面から入出力面に入力したテラヘルツ波を入出力面から全反射面まで内部で伝搬させて全反射面で全反射させ、その全反射させたテラヘルツ波を全反射面から入出力面まで内部で伝搬させて入出力面から出力して、そのテラヘルツ波を配置面からプリズムの内部へ入力させる計測補助部材と、(6) プリズムの出力面から出力されたテラヘルツ波と、分岐部から出力されたプローブ光とを入力し、これらテラヘルツ波とプローブ光との間の相関を検出するテラヘルツ波検出素子と、を備える。そして、テラヘルツ波の光路上にある何れの光学素子においても内部で多重反射せず且つ計測補助部材の全反射面で全反射したテラヘルツ波のパルス(メインパルス)と、テラヘルツ波の光路上にある何れかの光学素子において内部で多重反射し且つプリズムと計測補助部材との界面で反射したテラヘルツ波のパルス(ノイズパルス)とが、テラヘルツ波検出素子による相関の検出の際に時間的に互いに分離されるように、計測補助部材の厚さ又は屈折率が設定されている。
本発明のテラヘルツ波分光計測方法は、光源から出力されたパルスレーザ光を分岐部により2分岐してポンプ光およびプローブ光を出力し、ポンプ光が入力されたテラヘルツ波発生素子によりテラヘルツ波を発生させて出力し、測定対象物を経たテラヘルツ波とプローブ光との間の相関をテラヘルツ波検出素子により検出して、測定対象物についてテラヘルツ波分光計測を行う。本発明のテラヘルツ波分光計測方法は、(a) 入力面、出力面および配置面を有するプリズムと、入出力面および全反射面を有する計測補助部材とを、テラヘルツ波の光路上に配置し、プリズムの配置面に計測補助部材の入出力面を対向させ、計測補助部材の全反射面上に測定対象物を配置し、(b) テラヘルツ波発生素子から出力されてプリズムの入力面に入力したテラヘルツ波をプリズムの内部で入力面から配置面まで伝搬させた後、そのテラヘルツ波を計測補助部材の内部で入出力面から全反射面まで伝搬させて、そのテラヘルツ波を計測補助部材の全反射面で全反射させ、(c) その全反射させたテラヘルツ波を計測補助部材の内部で全反射面から入出力面まで伝搬させた後、そのテラヘルツ波をプリズムの内部で配置面から出力面まで伝搬させて、そのテラヘルツ波をプリズムの出力面からテラヘルツ波検出素子へ出力する。そして、本発明のテラヘルツ波分光計測方法は、このテラヘルツ波分光計測において、テラヘルツ波の光路上にある何れの光学素子においても内部で多重反射せず且つ計測補助部材の全反射面で全反射したテラヘルツ波のパルス(メインパルス)と、テラヘルツ波の光路上にある何れかの光学素子において内部で多重反射し且つプリズムと計測補助部材との界面で反射したテラヘルツ波のパルス(ノイズパルス)とが、テラヘルツ波検出素子による相関の検出の際に時間的に互いに分離されるように、厚さ又は屈折率が設定された計測補助部材を用いる。
本発明において、計測補助部材の厚さ又は屈折率は、テラヘルツ波検出素子による相関の検出の際に時間的にノイズパルスの後にメインパルスが位置するように設定されてもよい。計測補助部材の厚さ又は屈折率は、テラヘルツ波検出素子による相関の検出の際に時間的にノイズパルスの前にメインパルスが位置するように設定されてもよい。また、計測補助部材の厚さ又は屈折率は、テラヘルツ波検出素子による相関の検出の際に時間的に複数のノイズパルスが互いに分離して存在する場合に、隣り合う2つのノイズパルスの間にメインパルスが位置するように設定されてもよい。
本発明において、計測補助部材がプリズムと同じ材料からなるのが好適である。計測補助部材をプリズムに押し付ける押し付け治具を用いるのが好適である。計測補助部材が平板状の部材であるのが好適である。計測補助部材の全反射面に測定対象物の密着性を高める層が形成されているのが好適である。計測補助部材の全反射面に測定対象物を流す流路が形成されており、その流路を流れる測定対象物についてテラヘルツ波分光計測を行うのが好適である。また、計測補助部材が容器の底部を構成する部材であるのが好適である。その場合に、容器の中へ測定対象物を供給する供給部と、容器の中から測定対象物を排出する排出部とを用い、供給部により容器の中へ供給される測定対象物についてテラヘルツ波分光計測を行うのが好適である。
本発明によれば、測定対象物を置くための計測補助部材をプリズムとは別に設けた構成において測定精度の悪化を抑制することができる。
図1は、テラヘルツ波分光計測装置1の構成を示す図である。 図2は、従来例のプリズム30の構成を示す図である。 図3は、実施形態のプリズム30および計測補助部材60の詳細構成を示す図である。 図4は、実施形態のプリズム30および計測補助部材60を備える構成において発生するメインパルスP11および界面反射パルスP12それぞれの伝搬経路を説明する図である。 図5は、プリズム30の配置面30c上に計測補助部材60を置かない場合のテラヘルツ波の電場時間波形の測定結果例を示す図である。 図6は、プリズム30の配置面30c上に計測補助部材60を置いた場合のテラヘルツ波の電場時間波形の測定結果例を示す図である。 図7は、測定対象物Sとして水を測定した場合に得られた吸収スペクトルの測定結果を示す図である。 図8は、測定対象物Sとして水を測定した場合に得られた吸収スペクトルの測定結果を示す図である。 図9は、テラヘルツ波検出素子40による相関の検出の際にメインパルスP11とノイズパルスP14とを時間的に互いに分離する第1態様の例を示す図である。 図10は、テラヘルツ波検出素子40による相関の検出の際にメインパルスP11とノイズパルスP14とを時間的に互いに分離する第2態様の例を示す図である。 図11は、テラヘルツ波検出素子40による相関の検出の際にメインパルスP11とノイズパルスP14とを時間的に互いに分離する第3態様の例を示す図である。 図12は、テラヘルツ波発生素子20、プリズム30、テラヘルツ波検出素子40および計測補助部材60の具体的構成例を説明する図である。 図13は、プリズム30および計測補助部材60の構成を示す斜視図である。 図14は、プリズム30、計測補助部材60および押し付け治具70の構成を示す斜視図である。 図15は、押し付け治具70の斜視図である。図15(a)は、斜め上方から見たときの斜視図である。図15(b)は、斜め下方から見たときの斜視図である。 図16は、第1変形例の計測補助部材61の構成を示す図である。 図17は、第2変形例の計測補助部材62の構成を示す図である。 図18は、第3変形例の計測補助部材63の構成を示す図である。 図19は、プリズム30、容器80、供給部81および排出部82の構成を示す図である。 図20は、第4変形例の計測補助部材64の構成を示す図である。図20(a)は斜め下方から見たときの斜視図である。図20(b)は断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
図1は、テラヘルツ波分光計測装置1の構成を示す図である。テラヘルツ波分光計測装置1は、テラヘルツ波を用いて全反射測定法により測定対象物Sの情報(例えば、吸収係数、屈折率)を取得するものであって、光源11、分岐部12、チョッパ13、光路長差調整部14、偏光子15、合波部16、テラヘルツ波発生素子20、プリズム30、テラヘルツ波検出素子40、1/4波長板51、偏光分離素子52、光検出器53a、光検出器53b、差動増幅器54、ロックイン増幅器55および計測補助部材60を備える。
光源11は、一定の繰返し周期でパルスレーザ光を出力する。光源11は好適にはフェムト秒パルスレーザ光源である。フェムト秒パルスレーザ光源は、パルス幅がフェムト秒程度であるパルスレーザ光を出力することができる。分岐部12は、例えばビームスプリッタであり、光源11から出力されたパルスレーザ光を2分岐する。分岐部12は、その2分岐したパルスレーザ光のうち一方をポンプ光としてミラーM1へ出力し、他方をプローブ光としてミラーM4へ出力する。
チョッパ13は、分岐部12とミラーM1との間のポンプ光の光路上に設けられている。チョッパ13は、一定の周期でポンプ光の通過および遮断を交互に繰り返す。分岐部12から出力されチョッパ13を通過したポンプ光は、ミラーM1〜M3により順次に反射されて、テラヘルツ波発生素子20に入力される。なお、分岐部12からテラヘルツ波発生素子20に到るまでのポンプ光の光学系を、以下では「ポンプ光学系」という。
テラヘルツ波発生素子20は、ポンプ光を入力することでパルステラヘルツ波を発生し出力する。テラヘルツ波発生素子20は、例えば、非線形光学結晶(例えばZnTe)、光導電アンテナ素子(例えばGaAsを用いた光スイッチ)、半導体(例えばInAs)および超伝導体の何れかを含んで構成される。テラヘルツ波発生素子20が非線形光学結晶を含む場合、このテラヘルツ波発生素子20は、ポンプ光入射に伴って発現する非線形光学現象によりテラヘルツ波を発生することができる。
テラヘルツ波は、光波と電波との中間領域に相当する0.01THz〜100THz程度の周波数を有する電磁波であり、光波と電波との間の中間的な性質を有している。また、パルステラヘルツ波は、一定の繰返し周期で発生し、パルス幅が数ピコ秒程度である。テラヘルツ波発生素子20から出力されたテラヘルツ波は、プリズム30に入力される。
プリズム30は、入力面30a、出力面30bおよび配置面30cを有する。プリズム30は、テラヘルツ波発生素子20から出力されたテラヘルツ波を入力面30aに入力する。プリズム30は、テラヘルツ波を内部で伝搬させ、テラヘルツ波を出力面30bから外部へ出力する。この出力面30bから出力されたテラヘルツ波は合波部16に入力される。なお、テラヘルツ波発生素子20から合波部16に到るまでのテラヘルツ波の光学系を、以下では「テラヘルツ波光学系」という。
計測補助部材60は、プリズム30の配置面30c上に置かれる。この計測補助部材60の上面に測定対象物Sが置かれる。計測補助部材60は、下面から内部へ入力したテラヘルツ波を上面で全反射させ、その全反射させたテラヘルツ波を下面から出力する。プリズム30および計測補助部材60の詳細については後述する。
分岐部12から出力されたプローブ光は、ミラーM4〜M8により順次に反射され、偏光子15を通過して、合波部16に入力される。なお、分岐部12から合波部16に到るまでのプローブ光の光学系を、以下では「プローブ光学系」という。4個のミラーM4〜M7は光路長差調整部14を構成している。すなわち、ミラーM5およびM6が移動することで、ミラーM4およびM7とミラーM5およびM6との間の光路長が調整され、プローブ光学系の光路長が調整される。これにより、光路長差調整部14は、分岐部12からテラヘルツ波発生素子20を経て合波部16に到るまでのポンプ光学系およびテラヘルツ波光学系の光路長と、分岐部12から合波部16に到るまでのプローブ光学系の光路長との差を、調整することができる。
合波部16は、プリズム30の出力面30bから出力されたテラヘルツ波と、分岐部12から出力されて到達したプローブ光とを入力する。そして、合波部16は、これら入力したテラヘルツ波およびプローブ光を互いに同軸となるように合波してテラヘルツ波検出素子40へ出力する。この合波部16は、堅固な支持枠に接着され薄く引き伸ばされたフィルム状のミラーであるペリクルであるのが好適である。
テラヘルツ波検出素子40は、テラヘルツ波とプローブ光との間の相関を検出する。テラヘルツ波検出素子40は、例えば、非線形光学結晶(例えばZnTe)および光導電アンテナ素子(例えばGaAsを用いた光スイッチ)の何れかを含んで構成される。テラヘルツ波検出素子40が非線形光学結晶を含む場合、このテラヘルツ波検出素子40は、合波部16から出力されたテラヘルツ波およびプローブ光を入力し、テラヘルツ波の伝搬に伴いポッケルス効果により誘起された複屈折によりプローブ光の偏光状態を変化させて、そのプローブ光を出力する。このときの複屈折量はテラヘルツ波の電場強度に依存するので、テラヘルツ波検出素子40におけるプローブ光の偏光状態の変化量はテラヘルツ波の電場強度に依存する。
偏光分離素子52は、例えばウォラストンプリズムである。偏光分離素子52は、テラヘルツ波検出素子40から出力され1/4波長板51を経たプローブ光を入力し、この入力したプローブ光を互いに直交する2つの偏光成分に分離して出力する。光検出器53a,53bは、例えばフォトダイオードを含み、偏光分離素子52により偏光分離されたプローブ光の2つの偏光成分のパワーを検出して、その検出したパワーに応じた値の電気信号を差動増幅器54へ出力する。
差動増幅器54は、光検出器53a,53bそれぞれから出力された電気信号を入力し、両電気信号の値の差に応じた値を有する電気信号をロックイン増幅器55へ出力する。ロックイン増幅器55は、チョッパ13におけるポンプ光の通過および遮断の繰返し周波数で、差動増幅器54から出力される電気信号を同期検出する。このロックイン増幅器55から出力される信号は、テラヘルツ波検出素子40に入力されたテラヘルツ波の電場強度に依存する値を有する。
光路長差調整部14においてミラーM4およびM7とミラーM5およびM6との間の光路長が調整されて、プローブ光学系の光路長が調整されることで、テラヘルツ波検出素子40に入力されるテラヘルツ波およびプローブ光それぞれのタイミングの時間差が調整される。前述したように、一般に、テラヘルツ波のパルス幅はピコ秒程度であるのに対して、プローブ光のパルス幅はフェムト秒程度であり、テラヘルツ波と比べてプローブ光のパルス幅は数桁狭い。このことから、光路長差調整部14によりテラヘルツ波検出素子40へのプローブ光の入射タイミングが掃引されることで、パルステラヘルツ波の電場振幅の時間波形が得られる。このテラヘルツ波の電場振幅の時間波形から、測定対象物Sの情報(例えば、吸収係数、屈折率)を得ることができる。
図2は、従来例のプリズム30の構成を示す図である。図3は、実施形態のプリズム30および計測補助部材60の詳細構成を示す図である。これらの図には、テラヘルツ波発生素子20およびテラヘルツ波検出素子40も示されている。
従来例(図2)では、プリズム30の配置面30c上に直接に測定対象物Sが置かれる。プリズム30の入力面30aから内部へ入力されたテラヘルツ波は、配置面30cにおいて全反射された後、出力面30bから外部へ出力される。配置面30cでのテラヘルツ波の全反射の際に生じたエバネセント成分は、配置面30c上に直接に置かれた測定対象物Sに照射される。これにより、テラヘルツ波による測定対象物Sの情報の取得が行われる。
しかし、この従来例では、プリズム30の配置面30c上の測定対象物Sを測定後に拭き取る等の清浄化作業が容易でない。プリズム30の配置面30c上の微量な測定対象物Sを測定後に回収することが困難である。また、粉体の測定対象物Sをプリズム30の配置面30c面に密着するように押し付けたときに配置面30cに傷がつくことがある。
これに対して、実施形態(図3)では、測定対象物Sを置くための計測補助部材60がプリズム30とは別に設けられる。
プリズム30は、テラヘルツ波発生素子から出力されて入力面30aに入力したテラヘルツ波を、入力面30aから配置面30cまで内部で伝搬させる。また、プリズム30は、テラヘルツ波を配置面30cから出力面30bまで内部で伝搬させ、そのテラヘルツ波を出力面30bから外部へ出力する。
計測補助部材60は、好適には、平板状の部材であって、互いに平行な入出力面60aおよび全反射面60bを有する。計測補助部材60は、プリズム30の配置面30cに入出力面60aが対向するよう配置される。計測補助部材60の全反射面60b上に測定対象物Sが置かれる。
計測補助部材60は、プリズム30の配置面30cから入出力面60aに入力したテラヘルツ波を入出力面60aから全反射面60bまで内部で伝搬させて、そのテラヘルツ波を全反射面60bで全反射させる。計測補助部材60は、その全反射させたテラヘルツ波を全反射面60bから入出力面60aまで内部で伝搬させて、そのテラヘルツ波を入出力面60aから出力する。計測補助部材60は、そのテラヘルツ波を配置面30cからプリズム30の内部へ再び入力させる。
プリズム30および計測補助部材60は、テラヘルツ波の波長域において透明である。計測補助部材60は、プリズム30と同じ材料であるのが好ましいが、プリズム30と異なる材料であってもよい。
計測補助部材60の材料として、例えば、サファイア、オレフィン系材料(例えばポリメチルペンテン)、PE(ポリエチレン)、SiO、Si、Ge、GaAsなどが用いられ得る。計測補助部材60は、プリズム30と同じ屈折率を有する材料であるのが好ましい。また、全反射面60bへのテラヘルツ波の入射角および計測補助部材60の屈折率は、全反射面60bにおいてテラヘルツ波が全反射するよう設定される。
テラヘルツ波発生素子20から出力されてプリズム30の入力面30aに入力したテラヘルツ波は、プリズム30の内部で入力面30aから配置面30cまで伝搬した後、計測補助部材60の内部で入出力面60aから全反射面60bまで伝搬して、計測補助部材60の全反射面60bで全反射する。その全反射したテラヘルツ波は、計測補助部材60の内部で全反射面60bから入出力面60aまで伝搬した後、プリズム30の内部で配置面30cから出力面30bまで伝搬して、プリズム30の出力面30bからテラヘルツ波検出素子40へ出力される。
計測補助部材60の全反射面60bでのテラヘルツ波の全反射の際に生じたエバネセント成分は、全反射面60b上に置かれた測定対象物Sに照射される。これにより、テラヘルツ波による測定対象物Sの情報の取得が行われる。
この実施形態では、プリズム30を含む光学系をそのままの状態とした上で、プリズム30に対して計測補助部材60の着脱および交換を自在とすることができるので、上記の従来例の問題を解消することができる。特に、プリズム30の入力面30aにテラヘルツ波発生素子20が一体に設けられている場合、および/または、プリズム30の出力面30bにテラヘルツ波検出素子40が一体に設けられている場合に、上記の従来例の問題を解消することができる効果は大きい。
ただし、図1および図3に示されるようにプリズム30の配置面30c上に計測補助部材60を置いた場合、図4に示されるように、計測補助部材60の全反射面60bで全反射されたテラヘルツ波のパルス(メインパルスP11)だけでなく、プリズム30と計測補助部材60との界面(配置面30cまたは入出力面60a)で反射されたテラヘルツ波のパルス(界面反射パルスP12)も、テラヘルツ波検出素子40に到達する。
図4は、実施形態のプリズム30および計測補助部材60を備える構成において発生するメインパルスP11および界面反射パルスP12それぞれの伝搬経路を説明する図である。テラヘルツ波のパルス幅がピコ秒程度であるので、テラヘルツ波検出素子40に到達するまでのメインパルスP11および界面反射パルスP12それぞれの光路長の差がパルス幅相当長(パルス幅の時間にテラヘルツ波が伝搬する光路長)より十分に大きければ、テラヘルツ波検出素子40において両パルスは時間的に互いに分離され得る。メインパルスP11と界面反射パルスP12とが時間的に互いに分離されていれば、メインパルスP11の電場時間波形に基づく測定対象物Sについてのテラヘルツ波分光計測の際に、界面反射パルスP12による測定精度の悪化が抑制される。
図5は、プリズム30の配置面30c上に計測補助部材60を置かない場合(図2)のテラヘルツ波の電場時間波形の測定結果例を示す図である。プリズム30の配置面30c上に計測補助部材60を置かない場合、テラヘルツ波検出素子40による相関の検出の際のテラヘルツ波の電場時間波形は、プリズム30の配置面30cでの反射によるパルスP21と、このパルスP21の後に存在するパルスP23と、を含む。
パルスP21は、テラヘルツ波の光路上にある何れの光学素子においても内部で多重反射していないのに対して、パルスP23は、テラヘルツ波の光路上にある何れかの光学素子において内部でパルスP21の一部が多重反射したことにより生じたものであると考えられる。
テラヘルツ波の光路上にあって内部で多重反射を生じさせ得る光学素子には、テラヘルツ波発生素子20およびテラヘルツ波検出素子40が含まれる。また、ポンプ光を選択的に遮断しテラヘルツ波を選択的に透過させるフィルタがテラヘルツ波発生素子20とプリズム30との間の光路上に設けられる場合には、このフィルタも含まれる。
図6は、プリズム30の配置面30c上に計測補助部材60を置いた場合(図3)のテラヘルツ波の電場時間波形の測定結果例を示す図である。プリズム30の配置面30c上に計測補助部材60を置いた場合、テラヘルツ波検出素子40による相関の検出の際のテラヘルツ波の電場時間波形は、計測補助部材60の全反射面60bでの全反射によるメインパルスP11と、プリズム30と計測補助部材60との界面での反射による界面反射パルスP12と、メインパルスP11の後に存在するパルスP13と、を含む。
メインパルスP11と界面反射パルスP12とは時間的に互いに分離されている。メインパルスP11および界面反射パルスP12は、テラヘルツ波の光路上にある何れの光学素子においても内部で多重反射していないのに対して、パルスP13は、テラヘルツ波の光路上にある何れかの光学素子において内部でメインパルスP11の一部が多重反射したことにより生じたものであると考えられる。
パルスP13の発生と同様の要因により、テラヘルツ波の光路上にある何れかの光学素子において内部で界面反射パルスP12の一部が多重反射したことにより生じるパルス(ノイズパルスP14)も存在すると考えられる。テラヘルツ波検出素子40による相関の検出の際にメインパルスP11とノイズパルスP14とが時間的に互いに重なっていると、測定精度が悪化することになる。このことを確認するために本発明者が行った実験の結果を次に説明する。
図7および図8は、測定対象物Sとして水を測定した場合に得られた吸収スペクトルの測定結果を示す図である。それぞれの図において、計測補助部材60を用いない場合(図2)の吸収スペクトルが破線で示され、計測補助部材60を用いる場合(図3)の吸収スペクトルが実線で示されている。プリズム30および計測補助部材60それぞれの材料はシリコンである。図7で用いた計測補助部材60と比べて図8で用いた計測補助部材60は厚い。
図7に示されるように、或る厚さの計測補助部材60を用いた場合に得られた吸収スペクトル(実線)は、計測補助部材60を用いない場合に得られた吸収スペクトル(破線)と比較して、略同様の傾向を有しているものの、変調が乗っている。これは、テラヘルツ波検出素子40による相関の検出の際にメインパルスP11とノイズパルスP14とが時間的に互いに重なっているからである。
これに対して、図8に示されるように、より厚い計測補助部材60を用いた場合に得られた吸収スペクトル(実線)は、計測補助部材60を用いない場合に得られた吸収スペクトル(破線)と略一致しており、変調が抑制されている。これは、テラヘルツ波検出素子40による相関の検出の際にメインパルスP11とノイズパルスP14とが時間的に互いに分離されているからである。
そこで、本実施形態のテラヘルツ波分光計測装置またはテラヘルツ波分光計測方法では、テラヘルツ波の光路上にある何れの光学素子においても内部で多重反射せず且つ計測補助部材60の全反射面60bで全反射したテラヘルツ波のメインパルスP11と、テラヘルツ波の光路上にある何れかの光学素子において内部で多重反射し且つプリズム30と計測補助部材60との界面で反射したテラヘルツ波のノイズパルスP14とが、テラヘルツ波検出素子40による相関の検出の際に時間的に互いに分離されるようにする。メインパルスP11とノイズパルスP14とが時間的に互いに分離されていれば、メインパルスP11の電場時間波形に基づく測定対象物Sについてのテラヘルツ波分光計測の際に、ノイズパルスP14による測定精度の悪化が抑制される。
このようなパルス分離は、計測補助部材60の厚さ又は屈折率を適切に設定して、メインパルスP11とノイズパルスP14との間の光路長差をパルス幅相当長より大きくすることで実現される。この光路長差はパルス幅相当長の2倍より大きいのが好ましい。パルス幅は、テラヘルツ波の電場時間波形の包絡線で描かれるパルスの半値全幅である。複数のノイズパルスP14が存在する場合には、メインパルスP11と全てのノイズパルスP14との間の光路長差をパルス幅相当長より大きくする。計測補助部材60の厚さ又は屈折率の設定に際しては、テラヘルツ波発生素子20の厚さ及び屈折率、テラヘルツ波検出素子40の厚さ及び屈折率、プリズム30の形状、大きさ及び屈折率、ならびに、これらにおけるテラヘルツ波の伝搬経路等が考慮される。
図9〜図11は、テラヘルツ波検出素子40による相関の検出の際にメインパルスP11とノイズパルスP14とを時間的に互いに分離する態様の例を示す図である。これらの図は、テラヘルツ波検出素子40による相関の検出の際の界面反射パルスP12およびノイズパルスP14の電場時間波形を模式的に示している。また、これらの図は、メインパルスP11の位置を矢印で示している。
図9は、テラヘルツ波検出素子40による相関の検出の際に時間的にノイズパルスP14の後にメインパルスP11を位置させる第1態様を示す。これは、ノイズパルスP14が界面反射パルスP12に近い場合に有効であり、例えば厚い計測補助部材60を用いることで実現される。テラヘルツ波発生素子20およびテラヘルツ波検出素子40それぞれの厚さ又は屈折率が互いに異なる場合には2つのノイズパルスP14が存在することになるが、その場合には2つのノイズパルスP14の後にメインパルスP11を位置させる。
図10は、テラヘルツ波検出素子40による相関の検出の際に時間的にノイズパルスP14の前(界面反射パルスP12とノイズパルスP14との間)にメインパルスP11を位置させる第2態様を示す。これは、ノイズパルスP14が界面反射パルスP12から遠い場合に有効であり、例えば薄い計測補助部材60を用いることで実現される。テラヘルツ波発生素子20およびテラヘルツ波検出素子40それぞれの厚さ又は屈折率が互いに異なる場合には2つのノイズパルスP14が存在することになるが、その場合には界面反射パルスP12と2つのノイズパルスP14との間にメインパルスP11を位置させる。
図11は、テラヘルツ波検出素子40による相関の検出の際に時間的に複数のノイズパルスP14が互いに分離して存在する場合に、隣り合う2つのノイズパルスP14の間にメインパルスP11を位置させる第3態様を示す。これは、例えば、テラヘルツ波発生素子20およびテラヘルツ波検出素子40それぞれの厚さ又は屈折率が互いに大きく異なり、2つのノイズパルスP14が互いに大きく離間している場合に有効である。
図12を用いて上記第1〜第3の態様の数値例について説明する。図12は、テラヘルツ波発生素子20、プリズム30、テラヘルツ波検出素子40および計測補助部材60の具体的構成例を説明する図である。ここでは、テラヘルツ波発生素子20は厚さ0.3mmで屈折率2.4のZnTe結晶であるとする。テラヘルツ波検出素子40は厚さ0.5mmで屈折率2.4のZnTe結晶であるとする。プリズム30および計測補助部材60は屈折率3.42のシリコンからなるとする。プリズム30の出力面30bと配置面30cとがなす角度を42.5度とする。計測補助部材60の全反射面60bへのテラヘルツ波の入射角を55度とする。また、テラヘルツ波発生素子20およびテラヘルツ波検出素子40の他に、テラヘルツ波の多重反射を生じさせ得る光学素子は存在しないとする。
このとき、テラヘルツ波発生素子20におけるテラヘルツ波の多重反射による光路長の増分Δpは1.44mm(=0.3×2×2.4)である。テラヘルツ波検出素子40におけるテラヘルツ波の多重反射による光路長の増分Δpは2.40mm(=0.5×2×2.4)である。界面反射パルスP12に対するメインパルスP11の光路長の増分Δpは、計測補助部材60におけるメインパルスP11の光路長2x、プリズム30の内部における両パルスの光路長差y、および、プリズム30の出力面30bとテラヘルツ波検出素子40との間における両パルスの光路長差zにより、下記式で表される。この式において、dは計測補助部材60の厚さである。
Figure 0006843013
テラヘルツ波のパルス幅相当長をdとすると、第1態様では、Δpは、ΔpおよびΔpのうち大きい値(2.40mm)にdを加えた値より大きければよい。すなわち、第1態様では、計測補助部材60の厚さdは、4.0mm+d/0.6(=(2.40+d)/0.6)より大きければよい。第2態様では、Δpは、ΔpおよびΔpのうち小さい値(1.44mm)からdを減じた値より小さければよい。すなわち、第2態様では、計測補助部材60の厚さdは、2.4mm−d/0.6(=(1.44−d)/0.6)より小さければよい。また、第3態様では、計測補助部材60の厚さdは、2.4mm+d/0.6 より大きく、且つ、4.0mm−d/0.6 より小さければよい。
なお、テラヘルツ波のパルスの一部は、テラヘルツ波発生素子20の内部において繰り返し多重反射する場合があり、テラヘルツ波検出素子40の内部においても繰り返し多重反射する場合がある。また、テラヘルツ波のパルスの一部は、テラヘルツ波発生素子20およびテラヘルツ波検出素子40の双方の内部において多重反射する場合がある。これらのテラヘルツ波のパルスについてもメインパルスP11と重ならないようにするのが好ましいが、これらのテラヘルツ波のパルスはピークが小さいので無視することができる。
図13は、プリズム30および計測補助部材60の構成を示す斜視図である。プリズム30から計測補助部材60へテラヘルツ波が高効率に伝搬し、計測補助部材60からプリズム30へテラヘルツ波が高効率に伝搬する為には、計測補助部材60の入出力面60aとプリズム30の配置面30cとは互いに密着しているのが好ましい。両者間の密着性を高めるために、図14および図15に示されるような押し付け治具70を用いるのが好ましい。
図14は、プリズム30、計測補助部材60および押し付け治具70の構成を示す斜視図である。図15は、押し付け治具70の斜視図である。図15(a)は、斜め上方から見たときの斜視図である。図15(b)は、斜め下方から見たときの斜視図である。押し付け治具70は、計測補助部材60をプリズム30に押し付けるための治具である。押し付け治具70は、上方または下方から見たとき中央領域に開口70aを有する。また、図15(b)に示されるように、押し付け治具70は、下面側に、開口70aの周囲に第1領域70bを有し、第1領域70bの周囲に第2領域70cを有し、第2領域70cの周囲に第3領域70dを有する。第1領域70bの外枠は計測補助部材60のサイズの程度またはこれより幾らか大きい。第2領域70cの外枠はプリズム30の配置面30cのサイズの程度またはこれより幾らか大きい。第1領域70bと第2領域70cとの間に、計測補助部材60の厚さの程度またはこれより幾らか小さい段差が設けられている。第2領域70cと第3領域70dとの間にも段差が設けられている。
図14に示されるようにプリズム30の配置面30c上に計測補助部材60が置かれ更に押し付け治具70が被された状態では、押し付け治具70の第3領域70dに囲われた第2領域70cにプリズム30の配置面30cが嵌め込まれ、押し付け治具70の第2領域70cに囲われた第1領域70bに計測補助部材60が嵌め込まれる。押し付け治具70の開口70aにおいて露出している計測補助部材60の全反射面60bの領域に測定対象物Sが置かれる。そして、この押し付け治具70をプリズム30に押し付けることで、計測補助部材60の入出力面60aとプリズム30の配置面30cとの間の密着性を高めることができる。
押し付け治具70の材料は任意である。押し付け治具70が金属およびセラミックス等の硬い材料からなる場合には、押し付け治具70の下面側の第1領域70bと計測補助部材60との間、および、第2領域70cとプリズム30との間に、弾性を有する樹脂等からなる膜を挿入するのが好ましい。これにより、プリズム30および計測補助部材60を保護することができる。
次に、本実施形態のテラヘルツ波分光計測装置またはテラヘルツ波分光計測方法で用いることができる計測補助部材の様々な変形例について説明する。
図16は、第1変形例の計測補助部材61の構成を示す図である。計測補助部材61は、テラヘルツ波の波長域において透明である平板状の部材であって、互いに平行な入出力面61aおよび全反射面61bを有する。計測補助部材61は、プリズム30の配置面30cに入出力面61aが対向するよう配置される。計測補助部材61の全反射面61b上に測定対象物が置かれる。テラヘルツ波検出素子40による相関の検出の際にメインパルスP11とノイズパルスP14とが時間的に互いに分離されるように、計測補助部材61の厚さ又は屈折率が設定されている。
計測補助部材61の全反射面61bに測定対象物の密着性を高める層61cが形成されている。例えば層61cがハードコーティング層であれば、計測補助部材61に測定対象物を強く押し付けることができるので、計測補助部材61の全反射面61bに対して測定対象物の密着性を高めることができる。また、層61cが測定対象物に適した表面処理層(例えば親水化処理層)であれば、測定対象物が液体である場合、および、測定対象物が培養液中の細胞である場合などにおいて、計測補助部材61の全反射面61bに対して測定対象物の密着性を高めることができる。
図17は、第2変形例の計測補助部材62の構成を示す図である。計測補助部材62は、テラヘルツ波の波長域において透明である平板状の部材であって、互いに平行な入出力面62aおよび全反射面62bを有する。計測補助部材62は、プリズム30の配置面30cに入出力面62aが対向するよう配置される。計測補助部材62の全反射面62b上に測定対象物が置かれる。テラヘルツ波検出素子40による相関の検出の際にメインパルスP11とノイズパルスP14とが時間的に互いに分離されるように、計測補助部材62の厚さ又は屈折率が設定されている。
計測補助部材62の全反射面62bに測定対象物を流す流路62cが形成されている。流路62cの底面が全反射面62bである。流路62cの深さは、計測補助部材62の上面でのテラヘルツ波の反射がメインパルスに対しノイズとして重畳しない程度とされる。この変形例では、流路の底面でテラヘルツ波が全反射する。計測補助部材62の流路を流れる測定対象物についてテラヘルツ波分光計測を行うことができる。
図18は、第3変形例の計測補助部材63の構成を示す図である。計測補助部材63は、テラヘルツ波の波長域において透明である平板状の部材であって、容器80の底部を構成している。計測補助部材63は、互いに平行な入出力面(容器80の底部の外側の面)および全反射面(容器80の底部の内側の面)を有する。容器80は、プリズム30の配置面30cに配置され、その中に測定対象物が入れられる。テラヘルツ波検出素子40による相関の検出の際にメインパルスP11とノイズパルスP14とが時間的に互いに分離されるように、計測補助部材63の厚さ又は屈折率が設定されている。この変形例は、液体の測定対象物についてテラヘルツ波分光計測を行うのに好適である。容器80が封止されていれば、液体だけでなく気体の測定対象物についてもテラヘルツ波分光計測を行うのに好適である。
図19に示されるように、容器80に対し測定対象物を供給および排出する機構を設けるのも好適である。図19は、プリズム30、容器80、供給部81および排出部82の構成を示す図である。供給部81は、配管83を介して容器80と接続されており、容器80の中へ測定対象物を供給することができる。排出部82は、配管84を介して容器80と接続されており、容器80の中から測定対象物を排出することができる。この変形例では、供給部81により容器80の中へ供給される測定対象物についてテラヘルツ波分光計測を行うことができるので、測定対象物の性質の変化を測定することができる。例えば、反応中の液体から一部を採取して測定対象物として反応の進み具合を判断し、その後に測定対象物を廃棄することなく元に戻すことができる。
図20は、第4変形例の計測補助部材64の構成を示す図である。図20(a)は斜め下方から見たときの斜視図である。図20(b)は断面図である。計測補助部材64は、テラヘルツ波の波長域において透明である平板状の部材である。計測補助部材64は、容器90の底部の中央領域に設けられた開口91を外側から覆うように底部に接合されており、容器90の底部の一部を構成している。計測補助部材64は、互いに平行な入出力面(容器90の底部の外側の面)および全反射面(容器90の底部の内側の面)を有する。容器90は、プリズム30の配置面30cに配置され、その中に測定対象物Sが入れられる。容器90に入れられた測定対象物Sは、容器90の底部のうち計測補助部材64上に選択的に配置される。テラヘルツ波検出素子40による相関の検出の際にメインパルスP11とノイズパルスP14とが時間的に互いに分離されるように、計測補助部材64の厚さ又は屈折率が設定されている。また、容器90の上部を覆う蓋92が設けられる。
この変形例は、測定対象物Sが培養液中の細胞である場合にテラヘルツ波分光計測を行うのに好適である。すなわち、培養液中の細胞は容器90の底部のうち計測補助部材64上に選択的に配置されるので、その細胞について容易にテラヘルツ波分光計測を行うことができる。また、容器90の上部を蓋92で覆うことにより、培養液の蒸発を抑制することができるので、培養液中の細胞について安定したテラヘルツ波分光計測を行うことができる。
1…テラヘルツ波分光計測装置、11…光源、12…分岐部、13…チョッパ、14…光路長差調整部、15…偏光子、16…合波部、20…テラヘルツ波発生素子、30…プリズム、30a…入力面、30b…出力面、30c…配置面、40…テラヘルツ波検出素子、51…1/4波長板、52…偏光分離素子、53a,53b…光検出器、54…差動増幅器、55…ロックイン増幅器、60…計測補助部材、60a…入出力面、60b…全反射面、61〜64…計測補助部材、70…押し付け治具、80…容器、90…容器、M1〜M8…ミラー、S…測定対象物。

Claims (22)

  1. パルスレーザ光を出力する光源と、
    前記パルスレーザ光を2分岐してポンプ光およびプローブ光を出力する分岐部と、
    前記ポンプ光の入力によってテラヘルツ波を発生し出力するテラヘルツ波発生素子と、
    入力面、出力面および配置面を有し、前記テラヘルツ波発生素子から出力されて前記入力面に入力したテラヘルツ波を、前記入力面から前記配置面まで内部で伝搬させ、前記配置面から前記出力面まで内部で伝搬させて、そのテラヘルツ波を前記出力面から外部へ出力するプリズムと、
    入出力面および全反射面を有し、前記プリズムの前記配置面に前記入出力面が対向するようにして配置され、前記全反射面上に測定対象物が配置され、前記プリズムの前記配置面から前記入出力面に入力したテラヘルツ波を前記入出力面から前記全反射面まで内部で伝搬させて前記全反射面で全反射させ、その全反射させたテラヘルツ波を前記全反射面から前記入出力面まで内部で伝搬させて前記入出力面から出力して、そのテラヘルツ波を前記配置面から前記プリズムの内部へ入力させる計測補助部材と、
    前記プリズムの前記出力面から出力されたテラヘルツ波と、前記分岐部から出力されたプローブ光とを入力し、これらテラヘルツ波とプローブ光との間の相関を検出するテラヘルツ波検出素子と、
    を備え、
    前記テラヘルツ波の光路上にある何れの光学素子においても内部で多重反射せず且つ前記計測補助部材の前記全反射面で全反射したテラヘルツ波のパルス(以下「メインパルス」という。)と、前記テラヘルツ波の光路上にある何れかの光学素子において内部で多重反射し且つ前記プリズムと前記計測補助部材との界面で反射したテラヘルツ波のパルス(以下「ノイズパルス」という。)とが、前記テラヘルツ波検出素子による前記相関の検出の際に時間的に互いに分離されるように、前記計測補助部材の厚さ又は屈折率が設定されている、
    テラヘルツ波分光計測装置。
  2. 前記テラヘルツ波検出素子による前記相関の検出の際に時間的に前記ノイズパルスの後に前記メインパルスが位置するように前記計測補助部材の厚さ又は屈折率が設定されている、
    請求項1に記載のテラヘルツ波分光計測装置。
  3. 前記テラヘルツ波検出素子による前記相関の検出の際に時間的に前記ノイズパルスの前に前記メインパルスが位置するように前記計測補助部材の厚さ又は屈折率が設定されている、
    請求項1に記載のテラヘルツ波分光計測装置。
  4. 前記テラヘルツ波検出素子による前記相関の検出の際に時間的に複数の前記ノイズパルスが互いに分離して存在する場合に、隣り合う2つのノイズパルスの間に前記メインパルスが位置するように前記計測補助部材の厚さ又は屈折率が設定されている、
    請求項1に記載のテラヘルツ波分光計測装置。
  5. 前記計測補助部材が前記プリズムと同じ材料からなる、
    請求項1〜4の何れか1項に記載のテラヘルツ波分光計測装置。
  6. 前記計測補助部材を前記プリズムに押し付ける押し付け治具を更に備える、
    請求項1〜5の何れか1項に記載のテラヘルツ波分光計測装置。
  7. 前記計測補助部材が平板状の部材である、
    請求項1〜6の何れか1項に記載のテラヘルツ波分光計測装置。
  8. 前記計測補助部材の前記全反射面に前記測定対象物の密着性を高める層が形成されている、
    請求項1〜7の何れか1項に記載のテラヘルツ波分光計測装置。
  9. 前記計測補助部材の前記全反射面に前記測定対象物を流す流路が形成されている、
    請求項1〜8の何れか1項に記載のテラヘルツ波分光計測装置。
  10. 前記計測補助部材が容器の底部を構成する部材である、
    請求項1〜9の何れか1項に記載のテラヘルツ波分光計測装置。
  11. 前記容器の中へ前記測定対象物を供給する供給部と、前記容器の中から前記測定対象物を排出する排出部と、を更に備える、
    請求項10に記載のテラヘルツ波分光計測装置。
  12. 光源から出力されたパルスレーザ光を分岐部により2分岐してポンプ光およびプローブ光を出力し、前記ポンプ光が入力されたテラヘルツ波発生素子によりテラヘルツ波を発生させて出力し、測定対象物を経た前記テラヘルツ波と前記プローブ光との間の相関をテラヘルツ波検出素子により検出して、前記測定対象物についてテラヘルツ波分光計測を行う方法であって、
    入力面、出力面および配置面を有するプリズムと、入出力面および全反射面を有する計測補助部材とを、前記テラヘルツ波の光路上に配置し、前記プリズムの前記配置面に前記計測補助部材の前記入出力面を対向させ、前記計測補助部材の前記全反射面上に前記測定対象物を配置し、
    前記テラヘルツ波発生素子から出力されて前記プリズムの前記入力面に入力したテラヘルツ波を前記プリズムの内部で前記入力面から前記配置面まで伝搬させた後、そのテラヘルツ波を前記計測補助部材の内部で前記入出力面から前記全反射面まで伝搬させて、そのテラヘルツ波を前記計測補助部材の前記全反射面で全反射させ、
    その全反射させたテラヘルツ波を前記計測補助部材の内部で前記全反射面から前記入出力面まで伝搬させた後、そのテラヘルツ波を前記プリズムの内部で前記配置面から前記出力面まで伝搬させて、そのテラヘルツ波を前記プリズムの前記出力面から前記テラヘルツ波検出素子へ出力し、
    このテラヘルツ波分光計測において、前記テラヘルツ波の光路上にある何れの光学素子においても内部で多重反射せず且つ前記計測補助部材の前記全反射面で全反射したテラヘルツ波のパルス(以下「メインパルス」という。)と、前記テラヘルツ波の光路上にある何れかの光学素子において内部で多重反射し且つ前記プリズムと前記計測補助部材との界面で反射したテラヘルツ波のパルス(以下「ノイズパルス」という。)とが、前記テラヘルツ波検出素子による前記相関の検出の際に時間的に互いに分離されるように、厚さ又は屈折率が設定された前記計測補助部材を用いる、
    テラヘルツ波分光計測方法。
  13. 前記テラヘルツ波検出素子による前記相関の検出の際に時間的に前記ノイズパルスの後に前記メインパルスが位置するように厚さ又は屈折率が設定された前記計測補助部材を用いる、
    請求項12に記載のテラヘルツ波分光計測方法。
  14. 前記テラヘルツ波検出素子による前記相関の検出の際に時間的に前記ノイズパルスの前に前記メインパルスが位置するように厚さ又は屈折率が設定された前記計測補助部材を用いる、
    請求項12に記載のテラヘルツ波分光計測方法。
  15. 前記テラヘルツ波検出素子による前記相関の検出の際に時間的に複数の前記ノイズパルスが互いに分離して存在する場合に、隣り合う2つのノイズパルスの間に前記メインパルスが位置するように厚さ又は屈折率が設定された前記計測補助部材を用いる、
    請求項12に記載のテラヘルツ波分光計測方法。
  16. 前記計測補助部材が前記プリズムと同じ材料からなる、
    請求項12〜15の何れか1項に記載のテラヘルツ波分光計測方法。
  17. 前記計測補助部材を前記プリズムに押し付ける押し付け治具を用いる、
    請求項12〜16の何れか1項に記載のテラヘルツ波分光計測方法。
  18. 前記計測補助部材が平板状の部材である、
    請求項12〜17の何れか1項に記載のテラヘルツ波分光計測方法。
  19. 前記計測補助部材の前記全反射面に前記測定対象物の密着性を高める層が形成されている、
    請求項12〜18の何れか1項に記載のテラヘルツ波分光計測方法。
  20. 前記計測補助部材の前記全反射面に前記測定対象物を流す流路が形成されており、その流路を流れる前記測定対象物についてテラヘルツ波分光計測を行う、
    請求項12〜19の何れか1項に記載のテラヘルツ波分光計測方法。
  21. 前記計測補助部材が容器の底部を構成する部材である、
    請求項12〜20の何れか1項に記載のテラヘルツ波分光計測方法。
  22. 前記容器の中へ前記測定対象物を供給する供給部と、前記容器の中から前記測定対象物を排出する排出部とを用い、前記供給部により前記容器の中へ供給される前記測定対象物についてテラヘルツ波分光計測を行う、
    請求項21に記載のテラヘルツ波分光計測方法。
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