1.遊技機の構造
本発明の一実施形態であるパチンコ遊技機について、図面に基づいて説明する。図1に示すように、実施形態のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2とを備えている。遊技機枠50のうちの前面枠51には、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させるためのハンドル60、遊技球を貯留する打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が操作し得る演出ボタン63およびセレクトボタン(図示せず)が設けられている。また前面枠51には、装飾用の枠ランプ66およびスピーカ67が設けられている。
遊技盤2には、ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。また遊技盤2には、装飾用の盤ランプ5(図5参照)が設けられている。また遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技くぎが突設されている。
また遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置である画像表示装置7(演出手段の一例)が設けられている。画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示(可変表示)に同期した装飾図柄(演出図柄)8L,8C,8Rの変動表示を行う装飾図柄表示領域がある。装飾図柄表示領域は、例えば「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアからなる。左の図柄表示エリアには左装飾図柄8L(左演出図柄8L)が表示され、中の図柄表示エリアには中装飾図柄8C(中演出図柄8C)が表示され、右の図柄表示エリアには右装飾図柄8R(右演出図柄8R)が表示される。装飾図柄はそれぞれ、例えば「1」〜「9」までの数字をあらわした複数の図柄からなる。画像表示装置7は、左、中、右の装飾図柄の組み合わせによって、後述の第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41b(図3参照)にて表示される第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示の結果(つまりは大当たり抽選の結果)を、わかりやすく表示する。
例えば大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で装飾図柄を停止表示する。また、はずれであった場合には「263」などのバラケ目で装飾図柄を停止表示する。これにより、遊技者にとっては遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には大当たり抽選の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bにより把握するのではなく、画像表示装置7にて把握する。なお、図柄表示エリアの位置は固定的でなくてもよい。また、装飾図柄の変動表示の態様としては、例えば上下方向にスクロールする態様がある。また、各抽選結果に応じてどのような装飾図柄の組み合わせを停止表示するかは任意に変更可能である。
画像表示装置7は、上記のような装飾図柄を用いた装飾図柄変動演出(「演出図柄変動演出」や単に「変動演出」ともいう)のほか、大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出などを表示画面7aに表示する。なお装飾図柄変動演出では、数字等の装飾図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの装飾図柄以外の演出画像も表示される。
また画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留の記憶数に応じて演出保留画像9Aを表示する第1演出保留表示エリアと、後述の第2特図保留の記憶数に応じて演出保留画像9Bを表示する第2演出保留表示エリアとがある。演出保留画像の表示により、後述の第1特図保留表示器43a(図3参照)にて表示される第1特図保留の記憶数および第2特図保留表示器43bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことが可能となっている。
遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、センター装飾体10が配されている。センター装飾体10の下部には、上面を転動する遊技球を、後述の第1始動口20へと誘導可能なステージ部11が形成されている。またセンター装飾体10の左部には、入口から遊技球を流入させ、出口からステージ部11へ遊技球を流出させるワープ部12が設けられている。さらにセンター装飾体10の上部には、文字や図形等を表した装飾部材13が配されている。
遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口20を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20を、第1始動入賞口や固定入球口、第1入球口ともいう。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
また第1始動口20の下方には、第2始動口21を備える普通可変入賞装置(いわゆる電チュー)22が設けられている。第2始動口21を第2始動入賞口や可変入球口、第2入球口ともいう。第2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
電チュー22は、前後に進退可能な可動部材(入球口開閉部材)23を備え、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉するものである。可動部材23は、電チューソレノイド24(図4参照)により駆動される。第2始動口21は、可動部材23が開いているとき(つまり可動部材23が開状態をとっているとき)だけ遊技球が入球可能となる。すなわち、可動部材23が閉じているとき(つまり可動部材23が閉状態をとっているとき)には遊技球が入球不可能となっている。なお、第2始動口21は、可動部材23が閉じているときには開いているときよりも遊技球が入球困難となるものであれば、可動部材23が閉じているときに完全に入球不可能となるものでなくてもよい。なお本形態では、固定入賞装置19と電チュー22とはユニット化されており、1つの構造体として遊技盤2に対して着脱可能となっている。この構造体を始動入賞ユニットSUと称する。始動入賞ユニットSUの詳細については後述する。
また、遊技領域3における第1始動口20の右方には、第1大入賞口(他の特別入賞口)30を備えた第1大入賞装置(第1特別可変入賞装置、他の特別入賞手段)31が設けられている。第1大入賞装置31は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(他の特別入賞口開閉部材)32を備え、開閉部材32の作動により第1大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、前後に進退する進退式のものであり、第1大入賞口ソレノイド33(図4参照)により駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開いているとき(つまり開状態のとき)だけ遊技球が入球可能となる。
また、遊技領域3における第1大入賞口30の上方(センター装飾体10の右下部)には、第2大入賞口(特別入賞口)35を備えた第2大入賞装置(第2特別可変入賞装置、特別入賞手段)36が設けられている。第2大入賞装置36は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(特別入賞口開閉部材)37を備え、開閉部材37の作動により第2大入賞口35を開閉するものである。開閉部材37は、第2大入賞口ソレノイド38(図4参照)により駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開いているとき(つまり開状態のとき)だけ遊技球が入球可能となる。
より詳細には、図2−1に示すように、第2大入賞装置36の内部には、第2大入賞口35を通過した遊技球が通過可能な特定領域(V領域)39および非特定領域70が形成されている。なお、第2大入賞装置36において、特定領域39および非特定領域70の上流には、第2大入賞口35への遊技球の入賞を検知する第2大入賞口センサ35aが配されている。また、特定領域39には、特定領域39への遊技球の通過を検知する特定領域センサ39aが配されている。また、非特定領域70には、非特定領域70への遊技球の通過を検知する非特定領域センサ70aが配されている。また、第2大入賞装置36は、第2大入賞口35を通過した遊技球を特定領域39または非特定領域70のいずれかに振り分ける振分部材71と、振分部材71を駆動する振分部材ソレノイド73(図4参照)とを備えている。なお、振分部材71は、振分部材ソレノイド73の通電時には、遊技球を特定領域39に振り分ける第1の状態(通過許容状態)をとり、振分部材ソレノイド73の非通電時には、遊技球を非特定領域70に振り分ける第2の状態(通過阻止状態)をとる。
振分部材71は、図2−1に二点鎖線で示すように、振分部材ソレノイド73(図4参照)の通電時には、特定領域39への遊技球の通過を許容する通過許容状態にある。振分部材71が通過許容状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと特定領域39を通過する。この遊技球のルートを第1のルートという。
また振分部材71は、図2−1に破線で示すように、振分部材ソレノイド73(図4参照)の非通電時には、特定領域39への遊技球の通過を妨げる通過阻止状態にある。振分部材71が通過阻止状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと振分部材71上を転動して非特定領域70を通過する。この遊技球のルートを第2のルートという。
なお本パチンコ遊技機1では、特定領域39への遊技球の通過は、後述の大当たり遊技の実行契機となっている。つまり本形態では、特定領域39への遊技球の通過の有無によっても大当たり抽選を行っている。上述の第1特別図柄の抽選又は第2特別図柄の抽選により当選する大当たりを1種大当たりといい、特定領域39への遊技球の通過によって当選する大当たりを2種大当たりという。なお、1種大当たりを直撃大当たりともいう。
また図1に示すように、遊技領域3におけるセンター装飾体10の左方には、遊技球が通過可能な第1ゲート28が設けられており、遊技領域3におけるセンター装飾体10の右方には、遊技球が通過可能な第2ゲート29が設けられている。第1ゲート28への遊技球の通過、及び、第2ゲート29への遊技球の通過は、電チュー22を開放するか否かを決める普通図柄抽選(すなわち普通図柄乱数(当たり乱数)の取得と判定)の実行契機となっている。
さらに遊技領域3の左下部、及び第2始動口21の右方には、普通入賞口27が設けられている。また遊技領域3の最下部には、遊技領域3へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3外へ排出するアウト口6が設けられている。
このように各種の入賞口等が配されている遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちという。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本形態のパチンコ遊技機1では、左打ちにて遊技したときに遊技球が流下し得る流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技したときに遊技球が流下し得る流路を、第2流路R2という。
第1流路R1上には、第1ゲート28と、第1始動口20と、第2始動口21と、アウト口6とが設けられている。遊技者は第1流路R1を流下するように遊技球を打ち込むことで、第1ゲート28への通過や、第1始動口20への入賞を狙う。なお、第1流路R1を流下した遊技球が第2始動口21へ入賞することは、ほぼない。この点については後述する。
一方、第2流路R2上には、第2ゲート29と、第2大入賞装置36と、第1大入賞装置31と、電チュー22と、アウト口6とが設けられている。遊技者は第2流路R2を流下するように遊技球を打ち込むことで、第2ゲート29への通過、電チュー22に係る第2始動口21への入賞、第2大入賞口35への入賞(特定領域39への通過)、又は、第1大入賞口30への入賞を狙う。
ところで本形態では、固定入賞装置19と電チュー22とは始動入賞ユニットSUを構成している。図2−2に示すように、始動入賞ユニットSUにおける第1始動口20と第2始動口21との間には、第1流路R1を流下した遊技球が第2始動口21へ入賞するのを抑制するための入球抑制部ECが設けられている。入球抑制部ECは、第1始動口20と第2始動口21とを隔てるように、遊技盤2の前面2a(図1参照)に対してほぼ垂直に配された壁部である。
入球抑制部ECの左右方向の幅寸法(横幅)は、第1始動口20の横幅および第2始動口21の横幅よりも長く、入球抑制部ECの上面ECaは、右から左にかけて下方に傾斜している。よって、入球抑制部ECの上面ECaは、第1始動口20の右側を流下する遊技球B1を、第1始動口20の左下方に誘導する誘導面として機能する。入球抑制部ECの上面ECaに誘導された遊技球は、入球抑制部ECの近傍に配されたアウト口6(図1参照)へ入球する。また、第1始動口20の左側を流下する遊技球B2も、入球抑制部ECの上面ECaに至ると、その上面ECaを転動してアウト口6へ入球する。このように本パチンコ遊技機1は、第1流路R1を流下した遊技球が基本的には第2始動口21へ入球することがないようになっている。特に本形態では、後述するように第1ゲート28への通過時にはほぼ短開放図柄Bに当選し(図12(C)及び(D)参照)、通常遊技状態(非時短状態)において0.02秒の電チュー22の開放が頻繁に生じ得る構成であるため(図14参照)、入球抑制部ECによりこのような場合の電チュー22への入賞をほぼ生じないようにしている。なお入球抑制部ECは、第1流路R1を流下した遊技球が第2始動口21へ入球しないように誘導する第1の誘導路GP1を形成していると言える。
但し極稀に、第1流路R1を流下する遊技球が入球抑制部ECの右端部よりも右方に跳ね、始動入賞ユニットSUと、第1大入賞装置31を備えたユニット部品DUとの間の通路TPを流下することがある。この通路TPを流下する遊技球B3については、第2始動口21へ入賞する可能性が生じる。第2流路R2を流下する遊技球B4が、第1大入賞装置31の開閉部材32の上面を転動してユニット部品DUの出口部DUaから排出された場合と、同じ個所に至ることになるからである。つまり本形態では、始動入賞ユニットSUに入球抑制部ECを設けているものの、第1流路R1を流下する遊技球が第2始動口21へ入賞する可能性を完全になくしているわけではない。
ここで、始動入賞ユニットSUは、詳細には次のように構成されている。まず、始動入賞ユニットSUにおける入球抑制部ECの下方には、右側に開口した開口部SUaが設けられている。この開口部SUaは、第2始動口21へ遊技球を誘導する第2の誘導路GP2の入口となっている。遊技球B3あるいは遊技球B4がこの開口部SUaに入球した場合には、第2の誘導路GP2を通って第2始動口21へ誘導される。このときに可動部材23が前方に進出していれば、つまり第2始動口21が開放されていれば、遊技球B3あるいは遊技球B4は第2始動口21に入球する。なお、第2始動口21が閉塞されていればアウト口6(図1参照)に入球する。
また、始動入賞ユニットSUにおける開口部SUaの下方には、普通入賞口27が設けられている。よって、遊技球B3あるいは遊技球B4は、開口部SUaに入球しなかった場合には、この普通入賞口27に入賞する可能性がある。このように本形態では、始動入賞ユニットSUに普通入賞口27が設けられているため、第2始動口21への入賞に対する賞球の数を少なくしても、普通入賞口27への入賞に基づく賞球によって、後述する時短状態におけるベースが低くなり過ぎるのを防ぐことが可能となっている。
なお、遊技球B3あるいは遊技球B4が始動入賞ユニットSUの開口部SUaにも普通入賞口27にも入球しなかった場合には、アウト口6(図1参照)へ入球することとなる。
このように本形態では、第1流路R1と第2流路R2とは、それぞれの下流部で合流している。第1流路R1と第2流路R2とに共通している流路を合流部GRと称することとする。本形態ではこの合流部GRに、第2始動口21(電チュー22)、普通入賞口27、およびアウト口6が配されていることとなる。
また図1および図3に示すように、遊技盤2の右下部には表示器類40が配置されている。表示器類40には、第1特別図柄(第1図柄)を可変表示する第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄(第2図柄)を可変表示する第2特別図柄表示器41b、及び、普通図柄(補助図柄)を可変表示する普通図柄表示器42が含まれている。また表示器類40には、第1特別図柄表示器41aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43a、及び、第2特別図柄表示器41bの作動保留(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43bが含まれている。
第1特別図柄の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機として行われる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口21への遊技球の入賞を契機として行われる。なお以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄ということがある。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示器41ということがある。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示器43ということがある。
特別図柄表示器41では、特別図柄(識別情報)を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づく抽選(特別図柄抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた大当たり停止態様の特別図柄(大当たり図柄)である場合には、停止表示された大当たり図柄の種類に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技(第2特別遊技)が行われる。また、停止図柄が予め定めた小当たり停止態様の特別図柄(小当たり図柄)である場合には、停止表示された小当たり図柄の種類に応じた開放パターンにて第2大入賞口35を開放させる小当たり遊技(第1特別遊技)が行われる。なお、大当たり遊技又は小当たり遊技における大入賞口(第1大入賞口30及び第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。
具体的には特別図柄表示器41は、例えば横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯態様によって大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示するものである。例えば大当たり(後述の複数種類の大当たり図柄のうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。また、小当たり(後述の複数種類の小当たり図柄のうちの一つ)に当選した場合には、「●●●●○○●●」というように左から5,6番目にあるLEDが点灯した小当たり図柄を表示する。また、ハズレである場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様で表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(判定用情報)は、特図保留記憶部85(図4参照)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入賞であれば第1特図保留(特図1の保留)として第1特図保留記憶部85a(図4参照)に記憶され、第2始動口21への入賞であれば第2特図保留(特図2の保留)として第2特図保留記憶部85b(図4参照)に記憶される。各々の特図保留記憶部85に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本形態における上限値(上限記憶数)は第1特図保留記憶部85aが「4」、第2特図保留記憶部85bが「1」となっている。
特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐに行えない場合、すなわち特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技(大当たり遊技又は小当たり遊技)の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、特図保留表示器43に表示される。具体的には第1特図保留表示器43aは4個のLEDで構成されており、第2特図保留表示器43bは1個のLEDで構成されている。各特図保留表示器43は、特図保留の数だけLEDを点灯させることにより特図保留の数を表示する。
普通図柄の可変表示は、第1ゲート28又は第2ゲート29への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、第1ゲート28又は第2ゲート29への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、停止表示された普通当たり図柄の種類および現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的には普通図柄表示器42は、例えば2個のLEDから構成されており(図3参照)、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば抽選結果が当たりである場合には、普通当たり図柄を表示する。本形態の普通当たり図柄には、3種類ある。長開放図柄と、短開放図柄Aと、短開放図柄Bである。長開放図柄は、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように普通図柄表示器42の両LEDが点灯する図柄である。短開放図柄Aは、「○●」というように左のLEDのみが点灯する図柄である。短開放図柄Bは、「●○」というように右のLEDのみが点灯する図柄である。また抽選結果がハズレである場合には、「●●」というように両LEDが消灯する普通ハズレ図柄を表示する。普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様で表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
なお本パチンコ遊技機1は、第1ゲート28又は第2ゲート29への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐに行えない場合、すなわち普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に第1ゲート28又は第2ゲート29への通過があった場合には、その通過に基づく普通図柄乱数の取得を行わない構成である。すなわち、普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)を記憶しない構成である。なお、普図保留をRAM84(図4参照)内の所定の記憶領域に所定の上限数(例えば「4」)まで記憶可能な構成としてもよい。この場合、RAM84に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。またこの場合、普図保留の記憶数を表示する普図保留表示器を設けるとよい。
2.遊技機の電気的構成
次に図4及び図5に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。図4及び図5に示すようにパチンコ遊技機1は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う主制御基板(遊技制御基板)80、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行うサブ制御基板(演出制御基板)90、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110等を備えている。主制御基板80は、メイン制御部(主制御部)を構成し、サブ制御基板90は、後述する画像制御基板100、ランプ制御基板107、および音声制御基板106とともにサブ制御部99を構成する。なお、サブ制御部99は、少なくともサブ制御基板90を備え、演出手段(画像表示装置7や盤ランプ5、枠ランプ66、スピーカ67、装飾可動体15等)を用いた遊技演出を制御可能であればよい。
またパチンコ遊技機1は、電源基板150を備えている。電源基板150は、主制御基板80、サブ制御基板90、及び払出制御基板110に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板150には、バックアップ電源回路151が設けられている。バックアップ電源回路151は、本パチンコ遊技機1に対して電力が供給されていない場合に、後述する主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に対して電力を供給する。従って、主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に記憶されている情報は、パチンコ遊技機1の電断時であっても保持される。また、電源基板150には、電源スイッチ155が接続されている。電源スイッチ155のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切替えられる。なお、主制御基板80のRAM84に対するバックアップ電源回路を主制御基板80に設けたり、サブ制御基板90のRAM94に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板90に設けたりしてもよい。
図4に示すように、主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM83、ワークメモリとして使用されるRAM84、ROM83に記憶されたプログラムを実行するCPU82、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)87が含まれている。なお、ROM83は外付けであってもよい。
RAM84には、上述した特図保留記憶部85(第1特図保留記憶部85aおよび第2特図保留記憶部85b)が設けられている。さらに詳細には第1特図保留記憶部85aは、図6(a)に示すように、記憶可能な第1特図保留の数に対応した4つの記憶領域からなる。また図6(b)に示すように、第2特図保留記憶部85bは記憶可能な第2特図保留の数に対応した1つの記憶領域からなる。各記憶領域は図6(c)に示すように、4つの記憶領域に分かれている。これらの4つの記憶領域とは、後述の大当たり乱数を記憶する領域、当たり種別乱数を記憶する領域、リーチ乱数を記憶する領域、及び変動パターン乱数を記憶する領域である。
また主制御基板80には、図4に示すように、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1ゲートセンサ28a、第2ゲートセンサ29a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、特定領域センサ39a、非特定領域センサ70a、および普通入賞口センサ27aが接続されている。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入賞した遊技球を検出するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入賞した遊技球を検出するものである。第1ゲートセンサ28aは、第1ゲート28内に設けられて第1ゲート28を通過した遊技球を検出するものである。第2ゲートセンサ29aは、第2ゲート29内に設けられて第2ゲート29を通過した遊技球を検出するものである。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30内に設けられて第1大入賞口30に入賞した遊技球を検出するものである。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35内に設けられて第2大入賞口35に入賞した遊技球を検出するものである。特定領域センサ39aは、第2大入賞口35内の特定領域39に設けられて特定領域39を通過した遊技球を検出するものである。非特定領域センサ70aは、第2大入賞口35内の非特定領域70に設けられて非特定領域70を通過した遊技球を検出するものである。普通入賞口センサ27aは、各普通入賞口27内にそれぞれ設けられて普通入賞口27に入賞した遊技球を検出するものである。
またソレノイド類としては、電チューソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、第2大入賞口ソレノイド38、および振分部材ソレノイド73が接続されている。電チューソレノイド24は、電チュー22の可動部材23を駆動するものである。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動するものである。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動するものである。振分部材ソレノイド73は、第2大入賞装置36の振分部材71を駆動するものである。
さらに主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、および第2特図保留表示器43bが接続されている。すなわち、これらの表示器類40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出装置120、貸球払出装置130およびカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、ハンドル60(図1参照)が含まれる。
払出制御基板110は、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球払出装置130の球貸モータ131を駆動して貸球の払い出しを行ったりする。払い出される賞球は、その計数のため賞球センサ122により検知される。また払い出される貸球は、その計数のため球貸センサ132により検知される。なお遊技者による発射装置112のハンドル60(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114がハンドル60への接触を検知し、発射ボリューム115がハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動されることとなる。なお本パチンコ遊技機1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。
また主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図5に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)91が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM93、ワークメモリとして使用されるRAM94、ROM93に記憶されたプログラムを実行するCPU92、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)97が含まれている。なお、ROM93は外付けであってもよい。
RAM94には、図7(a)に示すように、第1始動口20への入賞に基づいて特定された第1始動入賞コマンド(後に詳述)等を記憶可能な第1特図保留演出記憶部95aと、第2始動口21への入賞に基づいて特定された第2始動入賞コマンド(後に詳述)等を記憶可能な第2特図保留演出記憶部95bと、第1特別図柄および第2特別図柄に共通の当該変動用演出記憶部(第0記憶領域)95cとが設けられている。第1特図保留演出記憶部95aは、図7(b)に示すように、記憶可能な第1特図保留の数に対応して4つの記憶領域(第1記憶領域〜第4記憶領域)からなる。また第2特図保留演出記憶部95bは、図7(c)に示すように、記憶可能な第2特図保留の数に対応して1つの記憶領域(第1記憶領域)からなる。
各記憶領域は、図7(d)に示すように、始動入賞コマンド記憶領域を含む複数の記憶領域に分かれている。始動入賞コマンド記憶領域は、始動入賞コマンドを記憶する記憶領域である。なお当該変動用演出記憶部95cも、同様の記憶領域を含んでいる。
サブ制御基板90には、図5に示すように、画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100のCPU102に画像表示装置7の表示制御を行わせる。画像制御基板100のRAM104は、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROM103には、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(装飾図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御基板100のCPU102は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROM103から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、サブ制御基板90のROM93に格納されている。なお、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROM103に音響データを格納してもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン91は、枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って枠ランプ66や盤ランプ5などのランプの発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。
さらに演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107に中継基板108を介して接続された装飾可動体15を動作させる。なお装飾可動体15は、図1では図示を省略したが、センター装飾体10に設けられた可動式のいわゆるギミックのことである。詳細には演出制御用マイコン91は、装飾可動体15の動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データともいう)を作成し、動作パターンデータに従って装飾可動体15の動作を制御する。動作パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。なお、ランプ制御基板107にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や装飾可動体15の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、ランプ制御基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
またサブ制御基板90には、演出ボタン検出スイッチ(SW)63a及びセレクトボタン検出スイッチ64aが接続されている。演出ボタン検出スイッチ63aは、演出ボタン63(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。演出ボタン63が押されると演出ボタン検出スイッチ63aからサブ制御基板90に対して検知信号が出力される。また、セレクトボタン検出スイッチ64aは、セレクトボタン(図示せず)が押下操作されたことを検出するものである。セレクトボタンが押されるとセレクトボタン検出スイッチ64aからサブ制御基板90に対して検知信号が出力される。
3.遊技状態の説明
次に、本形態のパチンコ遊技機1の遊技状態に関して説明する。遊技状態には、通常遊技状態(非時短状態)と、時短状態(特典遊技状態に相当)とがある。なお時短状態には、時短状態Aと時短状態Bの2種類がある。この点については後述する。
時短状態では、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能が作動する。普通図柄表示器42の変動時間短縮機能とは、普通図柄の平均変動時間が非時短状態のときよりも短くなる機能である。具体的には図12(E)に示すように、非時短状態においては、長開放図柄に当選した場合には変動時間が30秒に設定され、短開放図柄Aに当選した場合には変動時間が25秒に設定され、短開放図柄Bに当選した場合あるいはハズレである場合には変動時間が1秒に設定される。これに対して、時短状態においては、いずれの図柄である場合も変動時間が1秒に設定される。
また時短状態では、電チュー22の開放時間延長機能が作動する。電チュー22の開放時間延長機能とは、補助遊技における電チュー22の平均開放時間が非時短状態のときよりも長くなる機能である。具体的には図14に示すように、非時短状態においては、長開放図柄に当選した場合には開放時間が5秒に設定されるものの、短開放図柄A及び短開放図柄Bに当選した場合には開放時間が0.02秒と極めて短い時間に設定される。長開放図柄に当選する確率は普通図柄抽選での当たり時のおよそ1/2000程度(図12(D)参照)と低めであるため、非時短状態における平均開放時間は0.02秒〜0.03秒程度となる。これに対して、時短状態においては、長開放図柄、短開放図柄A、及び短開放図柄Bのいずれの普通当たり図柄に当選した場合であっても、開放時間が3秒に設定される(図14参照)。
普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、及び、電チュー22の開放時間延長機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー22が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。これらの機能が作動している状態(つまり時短状態)を「高ベース状態」ともいい、作動していない状態(つまり非時短状態)を「低ベース状態」ともいう。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。そのため、高ベース状態を電サポ制御状態ともいう。また低ベース状態を非電サポ制御状態ともいう。
なお、時短状態(高ベース状態)において、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動するようにしてもよい。すなわち、非時短状態(低ベース状態)における普通図柄抽選の当選確率を相対的に低く設定し、時短状態における普通図柄抽選の当選確率を相対的に高く設定してもよい。また、時短状態において、電チュー22の開放回数増加機能が作動するようにしてもよい。すなわち、非時短状態での補助遊技における電チュー22の開放回数を相対的に少なく設定し、時短状態での補助遊技における電チュー22の開放回数を相対的に多く設定してもよい。
また、時短状態(高ベース状態)は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、電チュー22の開放時間延長機能、普通図柄表示器42の確率変動機能、および電チュー22の開放回数増加機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー22に係る第2始動口21に遊技球が入賞し易くなっていればよい。
本形態のパチンコ遊技機1では、大当たり遊技後の遊技状態は、後述する「特図1_小当たり図柄a」に基づくイレギュラーなケース以外、時短状態(高ベース状態)に制御される。時短状態は、当選した特別図柄の種別および当選時の遊技状態に応じて設定される上限実行回数(時短回数)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
時短状態(高ベース状態)では、右打ちにより右遊技領域3B(図1参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御により非時短状態(低ベース状態)と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄抽選の契機となる第2ゲート29へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちを行う。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお本パチンコ遊技機1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技を行う。
これに対して、非時短状態(低ベース状態)では、左打ちにより左遊技領域3A(図1参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御が実行されていないため、時短状態(高ベース状態)と比べて電チュー22が開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口20へ遊技球を入賞させるべく左打ちを行う。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。なお、パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、通常遊技状態(非時短状態)である。また、大当たり遊技の実行中の状態を大当たり遊技状態といい、小当たり遊技の実行中の状態を小当たり遊技状態といい、これらの状態を総称して特別遊技状態という。
4.大当たり等の説明
本形態のパチンコ遊技機1では、大当たり抽選(特別図柄抽選)の結果として、「大当たり」、「小当たり」、「はずれ」がある。「大当たり」のときには、特別図柄表示器41に「大当たり図柄」が停止表示される。「小当たり」のときには、特別図柄表示器41に「小当たり図柄」が停止表示される。「はずれ」のときには、特別図柄表示器41に「ハズレ図柄」が停止表示される。
特別図柄抽選にて大当たりに当選すると、停止表示された大当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる「大当たり遊技(第2特別遊技)」が実行される。小当たりに当選すると、停止表示された小当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第2大入賞口35を開放させる「小当たり遊技(第1特別遊技)」が実行される。そして、小当たり遊技の実行中に第2大入賞口35内の特定領域39に遊技球が進入すると、当選している小当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる「大当たり遊技(第2特別遊技)」が実行される。なお、特別図柄抽選の結果が大当たり当選であることに基づいて実行される大当たり遊技を1種大当たり遊技と称する。また、特定領域39への通過に基づいて実行される大当たり遊技を2種大当たり遊技と称する。また、大当たり遊技と小当たり遊技とを総称して特別遊技と称する。
大当たり遊技は、本形態では、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、OPの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はEDの開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放のラウンド遊技に含まれる。
また小当たり遊技は、本形態では、第2大入賞口35を開放する小当たり開放遊技と、小当たり開放遊技が開始される前のオープニング(開放前インターバル)と、小当たり開放遊技が終了した後のエンディング(閉鎖後インターバル)とを含んでいる。
〈大当たり図柄の種別について〉
特別図柄抽選の結果、大当たりに当選すると(つまり1種大当たりに当選すると)、第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技(1種大当たり遊技)が実行される。本形態では図8に示すように、第1特別図柄(特図1)の抽選で当選可能な大当たり図柄(第1特別図柄表示器41aに停止表示される大当たり図柄)の種別には3種類ある。また図9に示すように、第2特別図柄(特図2)の抽選で当選可能な大当たり図柄(第2特別図柄表示器41bに停止表示される大当たり図柄)の種別には4種類ある。具体的には特図1の抽選では、振分率20%で「特図1_大当たり図柄A」に当選し、振分率30%で「特図1_大当たり図柄B」に当選し、振分率50%で「特図1_大当たり図柄C」に当選する。また特図2の抽選では、振分率40%で「特図2_大当たり図柄D」に当選し、振分率15%で「特図2_大当たり図柄E」に当選し、振分率15%で「特図2_大当たり図柄F」に当選し、振分率30%で「特図2_大当たり図柄G」に当選する。
各大当たり図柄は、全て15R(ラウンド)大当たりであり、1Rあたりの第1大入賞口30の開放回数は1回であり、その最大開放時間は29.5秒である。各図柄に当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、「時短状態(高ベース状態)」である。但し、当選した大当たり図柄の種別に応じて、設定される時短回数が異なる。時短回数とは、時短状態(高ベース状態)における特別図柄の変動表示の上限実行回数である。
設定される時短回数の詳細は、図10の表に示す通りである。本形態では、時短回数には、特図1(第1特別図柄)の変動回数だけを対象とする時短回数(第1時短回数)と、特図2(第2特別図柄)の変動回数だけを対象とする時短回数(第2時短回数)と、特図1の変動回数と特図2の変動回数との合計回数を対象とする時短回数(合計時短回数)と、がある。時短状態(高ベース状態)に制御される場合には、これらの3種類の時短回数(第1時短回数、第2時短回数、合計時短回数)のすべてが設定される。そして、時短状態における特別図柄の変動回数が、3種類の時短回数のうちのいずれかを満たすこととなった場合には、時短状態は終了する。
なお時短状態(高ベース状態)は、右打ちで遊技を行う遊技状態であり、第2始動口21への入賞に基づく特図2の変動ばかりが実行され、第1始動口20への入賞に基づく特図1の変動は基本的には実行されない予定の遊技状態である。従って、上記の3種類の時短回数のうち、時短状態の終了契機となり易いのは、第2時短回数である。第1時短回数や合計時短回数は、イレギュラーなケースとして時短状態において特図1の変動が実行されてしまった場合でも、規定回数分の特図2の変動を保障するために設定されるものである。このため、第1時短回数及び合計時短回数は、基本的には第2時短回数よりも大きい値に設定される。
なお図10に示すように、第1時短回数及び合計時短回数が第2時短回数と同じ値に設定される場合もある。第2時短回数が「99」回に設定される場合と、第2時短回数が「1」回に設定される場合である。第2時短回数が「99」回に設定される場合には、これよりも大きい値を第1時短回数及び合計時短回数として設定する必要がないため、第1時短回数及び合計時短回数が「99」回に設定される。なお、第2時短回数が「99」回であれば、正しく遊技している限り時短状態(高ベース状態)に制御されている間に、ほぼ必ず次の大当たり(2種大当たり又は1種大当たり)に当選することが可能である。
また第2時短回数が「1」回に設定される場合は、時短状態(高ベース状態)において特図1又は特図2のいずれかを1回変動させ、その変動中に特図2の保留を1つ貯めさせることが目的であるため(すなわち特図2の保留を1つ貯めさせる遊技期間を確保することが目的であるため)、第1時短回数、第2時短回数及び合計時短回数のすべてを「1」回に設定することとしている。なお、時短回数が「1」回に設定される場合、大当たり遊技の開始時に特図1の保留が残っていることも多いため、その特図1の保留に基づく特図1の変動によって、時短状態が終了することが多い。
非時短状態における特図1の抽選に基づく大当たり当選によって、第2時短回数99回の時短状態に制御される割合は50%であり、第2時短回数1回の時短状態に制御される割合は50%である。つまり本形態では、所謂初当たり(通常遊技状態における大当たり(時短状態の終了直後に特図2の保留に基づいて当選する大当たりを除く))の50%で、2連荘が確定する。なお、時短状態において特図1の抽選に基づいて大当たりに当選した場合には、50%の割合で、第2時短回数が2回に設定される。この2回という値は、時短状態における特図2の抽選に基づいて大当たり(2種大当たりも含む)に当選した場合の時短回数の最低値である。つまり本形態では、時短状態において特図1の抽選に基づいて大当たりに当選した場合に、時短回数に関して遊技者が不利になり過ぎないようにしている。
また、時短状態における特図2の抽選に基づく大当たり当選時には、55%の割合で第2時短回数が「2」回に設定され、15%の割合で第2時短回数が「5」回に設定され、30%の割合で第2時短回数が「99」回に設定される。これに対して、非時短状態における特図2の抽選に基づく大当たり当選時には、40%の割合で第2時短回数が「2」回に設定され、30%の割合で第2時短回数が「5」回に設定され、30%の割合で第2時短回数が「99」回に設定される。このように、特図2の抽選に基づく大当たり当選時の時短回数の振分は、時短状態での当選よりも、非時短状態での当選の方が、遊技者にとって有利となっている。このようにしているのは、時短状態が終了して通常遊技状態に戻ったときに、時短状態中に生じさせた特図2の保留に基づいて特図2の変動が実行されるところ、この特図2の変動に基づいて大当たりに当選した場合の特別感を出すためである。
〈小当たり図柄の種別について〉
また特別図柄抽選の結果、小当たりに当選すると、第2大入賞口35を1回開放させる小当たり遊技が実行される。小当たり遊技によって開放された第2大入賞口35へ遊技球が入賞し、その遊技球が第2大入賞装置36内の特定領域39を通過した場合には、大当たり当選となり、続けて第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技(2種大当たり遊技)が実行される。この大当たり遊技(特定領域39への通過を契機とする大当たり遊技)が実行された場合には、小当たり遊技としての第2大入賞口35の開放が1R目に相当することになる。なお、小当たり遊技において特定領域39への遊技球の通過がなければ、大当たり遊技は実行されない。また、大当たり遊技の1ラウンド中、又は小当たり遊技中に、複数回大入賞口を開放させることがあってもよい。
本形態では図8に示すように、特図1の抽選で当選可能な小当たり図柄(第1特別図柄表示器41aに停止表示される小当たり図柄)の種別は1種類である。また図9に示すように、特図2の抽選で当選可能な小当たり図柄(第2特別図柄表示器41bに停止表示される小当たり図柄)の種別は5種類である。具体的には特図1の抽選では、「特図1_小当たり図柄a」に当選する可能性がある。また特図2の抽選では、振分率30%で「特図2_小当たり図柄b」に当選し、振分率20%で「特図2_小当たり図柄c」に当選し、振分率20%で「特図2_小当たり図柄d」に当選し、振分率20%で「特図2_小当たり図柄e」に当選し、振分率10%で「特図2_小当たり図柄f」に当選する。
特図1の抽選に基づく小当たり(特図1_小当たり図柄a)は、特定領域39への通過(V通過ともいう)が実質的に不可能な小当たりである。これに対して、特図2の抽選に基づく小当たり(特図2_小当たり図柄b、特図2_小当たり図柄c、特図2_小当たり図柄d、特図2_小当たり図柄e、及び特図2_小当たり図柄f(以下、「小当たり図柄b」〜「小当たり図柄f」と表記する))は、V通過が必ず可能な小当たりである。つまり本形態では、特図1の抽選に基づく小当たり当選から大当たり遊技が実行されることは、イレギュラーなケースを除いてない。小当たり遊技の実行中にV通過可能か否かは、振分部材71の作動パターンおよび開閉部材37の開放パターンによって決まる。
各種別の小当たり図柄に基づく小当たり遊技では、第2大入賞口35の1.6秒開放が1回行われる。但し、各小当たり遊技におけるオープニングの時間は、小当たり図柄の種別に応じて異なっている。具体的には図8に示すように、「小当たり図柄a」ではおよそ4.6秒であり、図9に示すように、「小当たり図柄b」〜「小当たり図柄f」では0.008秒である。このように小当たり図柄の種別に応じて小当たり遊技のオープニングの時間が異なっているのは、このオープニングの開始から一定の動作で動いている振分部材71に対する第2大入賞口35の開放タイミングを変えるためである(図55参照)。これにより、小当たり遊技の実行中にV通過が可能な通過用開放パターンと、小当たり遊技の実行中にV通過が不可能(実質的を含む)な非通過用開放パターンとをつくり出している。通過用開放パターンおよび非通過用開放パターンの詳細については後述する。
また特定領域39への遊技球の通過に基づいて実行される大当たり遊技(2種大当たり遊技)では、小当たり図柄の種別に応じて定められている開放パターンで第1大入賞口30が開放される。具体的には、「小当たり図柄a」の当選に基づく2種大当たり遊技では、2R目から6R目までは1Rあたり1回、最大開放時間を29.5秒として第1大入賞口30を開放させ、6R目から16R目までは1Rあたり1回、最大開放時間を0.1秒として第1大入賞口30を開放させる。つまり実質的に5Rの2種大当たり遊技が実行される。そして、この2種大当たり遊技の実行後の遊技状態は、非時短状態と時短状態とのいずれで当選した場合でも「非時短状態(低ベース状態)」に制御される。但し、「小当たり図柄a」は、V通過が実質的に不可能な小当たりであるため、このような2種大当たり遊技が実行されることはイレギュラーなケースを除いてない。
また、「小当たり図柄b」〜「小当たり図柄f」の当選に基づく2種大当たり遊技では、2R目から16R目まで1Rあたり1回、最大開放時間を29.5秒として第1大入賞口30を開放させる。つまり実質的に15Rの2種大当たり遊技が実行される。そして、この2種大当たり遊技の実行後の遊技状態は、非時短状態と時短状態とのいずれで当選した場合でも「時短状態(高ベース状態)」に制御される。
但し、時短状態(高ベース状態)における時短回数は、当選した小当たり図柄の種別と、当選時の遊技状態とに応じて変わってくる。具体的には時短状態では、小当たり図柄b(振分率30%)に当選した場合には第2時短回数は2回に設定され、小当たり図柄c(振分率20%)に当選した場合には第2時短回数は3回に設定され、小当たり図柄d(振分率20%)に当選した場合には第2時短回数は4回に設定され、小当たり図柄e(振分率20%)に当選した場合には第2時短回数は5回に設定され、小当たり図柄f(振分率10%)に当選した場合には第2時短回数は99回に設定される。
これに対して、非時短状態(低ベース状態)では、小当たり図柄b(振分率30%)に当選した場合には第2時短回数は2回に設定され、小当たり図柄c(振分率20%)に当選した場合には第2時短回数は3回に設定され、小当たり図柄d、小当たり図柄e、及び小当たり図柄f(合計の振分率50%)に当選した場合には、第2時短回数は99回に設定される。このように特図2の抽選における小当たり当選を経て2種大当たりに当選した場合の時短回数の振分は、時短状態での当選よりも、非時短状態での当選の方が、遊技者にとって有利となっている。このようにしているのは、時短状態が終了して通常遊技状態に戻ったときに、1つだけ残っている特図2の保留に基づいて小当たりに当選する場合の特別感を出すためである。つまり、このように時短状態中の時短回数の振分よりも非時短状態中の時短回数の振分を有利にすることで、所謂「泣きの1回」に対する興趣を向上させている。「泣きの1回」とは、時短状態が終了して通常遊技状態に戻ったときの、1つだけある特図2の保留に基づく抽選のことである。なお、99回の時短回数は、第1の上限実行回数に相当し、2回、3回、4回、及び、5回の各時短回数は、第2の上限実行回数に相当する。
また、大当たり当選時又は小当たり当選時の変動演出における演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせは、図10に示す通りである。図10に示すように、特図1の抽選に基づく大当たり当選時、及び、特図2の抽選に基づく大当たり当選時には、第2時短回数が99回に設定されるケースであれば、基本的には演出図柄8L,8C,8Rは「3」又は「7」のゾロ目で停止表示され、第2時短回数が99回以外の回数に設定されるケースであれば、演出図柄8L,8C,8Rは「3」及び「7」以外の図柄(「1」、「2」、「4」、「5」、「6」、「8」又は「9」)のゾロ目で停止表示される。但し、第2時短回数が99回に設定される場合であっても、非時短状態において「特図1_大当たり図柄B」に当選した場合には、演出図柄8L,8C,8Rが「3」及び「7」以外の図柄のゾロ目で停止表示される。これにより、初当たり時の演出図柄8L,8C,8Rが「3」又は「7」のゾロ目で停止表示されない場合でも、第2時短回数が99回に設定される可能性が残るため、この場合の遊技興趣を向上させることが可能である。
また、特図1の抽選に基づく小当たり当選時には、演出図柄8L,8C,8Rは、ハズレのときと同様、バラケ目(例えば「1・4・5」等)で停止表示される。特図1の抽選に基づく小当たりは、V通過が不可能な小当たりだからである。
また、特図2の抽選に基づく小当たり当選時には、2種大当たり遊技後に第2時短回数が99回に設定されるケースであれば、演出図柄8L,8C,8Rは「3」又は「7」のゾロ目で停止表示され、2種大当たり遊技後に第2時短回数が99回以外の回数に設定されるケースであれば、演出図柄8L,8C,8Rは「3」及び「7」以外の図柄のゾロ目で停止表示される。このように本形態では、変動演出において演出図柄8L,8C,8Rが「3」又は「7」のゾロ目で停止表示されることは、第2時短回数が99回に設定されること、言い換えれば大当たりが2連荘する予定であることを遊技者に報知していることとなる。
〈大当たり乱数等について〉
ここで本パチンコ遊技機1では、大当たりの判定及び小当たりの判定は「大当たり乱数」に基づいて行われ、当選した当たりの種別の判定は「当たり種別乱数」に基づいて行われる。図11(A)に示すように、大当たり乱数は0〜65535までの範囲で値をとる。当たり種別乱数は、0〜99までの範囲で値をとる。なお、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得される乱数には、大当たり乱数および当たり種別乱数の他に、「リーチ乱数」および「変動パターン乱数」がある。
リーチ乱数は、当否判定の結果がはずれである場合に、その結果を示す装飾図柄変動演出においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは、複数の装飾図柄のうち変動表示されている装飾図柄が残り一つとなっている状態であって、変動表示されている装飾図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す装飾図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている装飾図柄は、表示画面7a内で多少揺れているように表示されていたり、拡大と縮小を繰り返すように表示されていたりしてもよい。このリーチ乱数は、0〜255までの範囲で値をとる。
また、変動パターン乱数は、変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0〜99までの範囲で値をとる。また、第1ゲート28又は第2ゲート29への通過に基づいて取得される乱数には、図11(B)に示す普通図柄乱数(当たり乱数)及び普図当たり種別乱数がある。普通図柄乱数は、電チュー22を開放させる補助遊技を行うか否かの抽選(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0〜255までの範囲で値をとる。また普図当たり種別乱数は、普通図柄抽選の結果が当たりである場合に普通当たり図柄の種別を決めるための乱数である。普図当たり種別乱数は、0〜65535までの範囲で値をとる。
5.始動入賞コマンドについて
本形態のパチンコ遊技機1は、後述するように所謂先読み演出を実行可能である。先読み演出とは、始動入賞によって取得された判定用情報(大当たり乱数等の乱数値)に基づいて特定された始動入賞コマンドを利用して、その始動入賞に基づく特図変動(特別図柄の変動表示)の開始直前の当否判定よりも前にその始動入賞に対する当選期待度を示唆する演出である。
図15に示すように、本形態において生成される始動入賞コマンドには、大当たり又は小当たりか否かの当否情報が含まれている。また本形態の始動入賞コマンドには、第1始動口20と第2始動口21とのどちらの始動口に入賞したのかの始動口情報が含まれている。なお、始動入賞コマンドには当否情報が含まれていればよく、当否情報の他に、始動入賞コマンドにどのような情報を含ませるかは適宜変更可能である。
6.遊技制御用マイコン81の動作
[主制御メイン処理]次に図16〜図39に基づいて遊技制御用マイコン81の動作について説明する。なお、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM84に設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM83から図16に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(ステップS001)。初期設定では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、CPU82の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等のリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお初期設定(S001)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
初期設定(S001)に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図11に示した種々の乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数カウンタの周期初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数の少なくとも一部は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。全ての乱数をハードウェア乱数とする場合、ソフトウェアによる乱数の更新処理は必要ない。また乱数発生回路は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期でCPU82に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、例えば4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときにCPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[メイン側タイマ割り込み処理]次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図17に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAM84に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、普通入賞口センサ27a等(図4参照))が検知した検出信号を読み込み、賞球情報としてRAM84の出力バッファに記憶する。また、下皿62の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAM84の出力バッファに記憶する。なお本形態では、第1始動口センサ20aの検知時の賞球は3球、第2始動口センサ21aの検知時の賞球は1球、第1大入賞口センサ30aの検知時の賞球は15球、第2大入賞口センサ35aの検知時の賞球は4球、普通入賞口センサ27aの検知時の賞球は7球である。各センサの検知時の賞球数は適宜変更可能である。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図16の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、図11に示した各種乱数カウンタ値の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、後述するセンサ検出処理(S104)、普通動作処理(S105)、特別動作処理(S106)、振分部材制御処理(S107)、および特定領域センサ検出処理(S108)を実行する。その後、その他の処理(S109)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S109)としては、後述の特図2保留球数に基づいて第2特図保留表示器43bをその数を示す表示態様に制御したり、後述の特図1保留球数に基づいて第1特図保留表示器43aをその数を示す表示態様に制御したりする。そして、次にCPU82に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002〜S004の処理が繰り返し実行され(図16参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)が実行される。再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S005)の出力処理(S101)においては、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)にてRAM84の出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[センサ検出処理]図18に示すように、センサ検出処理(S104)ではまず、第1ゲート28又は第2ゲート29に遊技球が通過したか否か、即ち、第1ゲートセンサ28a又は第2ゲートセンサ29aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S201)。第1ゲート28又は第2ゲート29を遊技球が通過していれば(S201でYES)、後述のゲート通過処理(S202)を行う。一方、遊技球が第1ゲート28又は第2ゲート29を通過していなければ(S201でNO)、ゲート通過処理(S202)をパスしてステップS203に進む。
ステップS203では、第2始動口21に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S203)。第2始動口21に遊技球が入賞していない場合(S203でNO)にはステップS209に進むが、第2始動口21に遊技球が入賞した場合には(S203でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「1」(上限記憶数)に達しているか否か判定する(S204)。そして、特図2保留球数が「1」に達している場合(S204でYES)には、ステップS209に進むが、特図2保留球数が「1」未満である場合には(S204でNO)、特図2保留球数に1を加算する(S205)。
続いて特図2関係乱数取得処理(S206)を行う。特図2関係乱数取得処理(S206)では、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図11(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第2特図保留記憶部85bのうち現在の特図2保留球数に応じた第2特図保留記憶部85bの記憶領域に格納する。
続いて第2始動入賞コマンド特定処理(S207)を行う。第2始動入賞コマンド特定処理(S207)では、ステップS206で格納した乱数値群に基づき、図15に示す始動入賞コマンド特定テーブルに従って第2始動入賞コマンド(入賞情報の一例)を特定する。具体的には、大当たり乱数が「65535」であれば、図15の始動入賞コマンド特定テーブルにおける第2始動口の箇所に従って、第2始動入賞コマンドとして「E2H01H」というコマンドを特定する。なおコマンドは、2バイトの情報(1バイトの上位コマンド(例えばE2H)と1バイトの下位コマンド(例えば01H))からなっている。
図15に示すテーブルにおける大当たり乱数の区分けは、大当たり判定テーブル(図12(A)参照)における区分けと対応している。詳細には、大当たり乱数値が65320〜65535であれば大当たりと判定されるため、そのこと(つまり取得した判定用情報が大当たり当選と判定される予定の大当たり当選情報であること)を示す第2始動入賞コマンド(下位コマンドの値が01H)が特定される。また、大当たり乱数値が0〜10500であれば小当たりと判定されるため、そのこと(つまり取得した判定用情報が小当たり当選と判定される予定の小当たり当選情報であること)を示す第2始動入賞コマンド(下位コマンドの値が02H)が特定される。また、大当たり乱数値が10501〜65319であればハズレと判定されるため、そのこと(つまり取得した判定用情報がハズレと判定される予定のハズレ情報であること)を示す第2始動入賞コマンド(下位コマンドの値が03H)が特定される。
なお本形態の始動入賞コマンドでは、16進数で二桁の上位コマンドのうち上の桁の値は、コマンドの種類(始動入賞コマンドであること)を指定する情報である。また、上位コマンドのうち下の桁の値は、始動口の種類(第1始動口20への入賞か第2始動口21への入賞か)を指定する始動口情報である。また、16進数で二桁の下位コマンドは、当否情報である。なお、このような始動入賞コマンドの生成に関するルールは、一例であり、任意に変更可能である。
続いて遊技制御用マイコン81は、ステップS207で特定した第2始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットする(S208)。
続いてセンサ検出処理(S104)では、第1始動口20に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検出されたか否かを判定する(S209)。第1始動口20に遊技球が入賞していない場合(S209でNO)には処理を終えるが、第1始動口20に遊技球が入賞した場合には(S209でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」に達しているか否か判定する(S210)。そして、特図1保留球数が「4」に達している場合(S210でYES)には、処理を終えるが、特図1保留球数が「4」未満である場合には(S210でNO)、特図1保留球数に「1」を加算する(S211)。
続いて特図1関係乱数取得処理(S212)を行う。特図1関係乱数取得処理(S212)では、特図2関係乱数取得処理(S206)と同様に、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図11(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部85aのうち現在の特図1保留球数に応じた第1特図保留記憶部85aの記憶領域に格納する。
続いて第1始動入賞コマンド特定処理(S213)を行う。第1始動入賞コマンド特定処理(S213)では、ステップS212で格納した乱数値群に基づき、図15に示す始動入賞コマンド特定テーブルに従って第1始動入賞コマンド(入賞情報の一例)を特定する。具体的には、大当たり乱数が「65535」であれば、図15の始動入賞コマンド特定テーブルにおける第1始動口の箇所に従って、第1始動入賞コマンドとして「E1H01H」というコマンドを特定する。特定された第1始動入賞コマンドには、当否情報が含まれている。
上述の第2始動入賞コマンドの場合と同様、図15に示すテーブルにおける大当たり乱数の区分けは、大当たり判定テーブル(図12(A)参照)における区分けと対応している。詳細には、大当たり乱数値が65320〜65535であれば大当たりと判定されるため、そのこと(つまり取得した判定用情報が大当たり当選と判定される予定の大当たり当選情報であること)を示す第1始動入賞コマンド(下位コマンドの値が01H)が特定される。また、大当たり乱数値が0〜650であれば小当たりと判定されるため、そのこと(つまり取得した判定用情報が小当たり当選と判定される予定の小当たり当選情報であること)を示す第1始動入賞コマンド(下位コマンドの値が02H)が特定される。また、大当たり乱数値が651〜65319であればハズレと判定されるため、そのこと(つまり取得した判定用情報がハズレと判定される予定のハズレ情報であること)を示す第1始動入賞コマンド(下位コマンドの値が03H)が特定される。
続いて遊技制御用マイコン81は、ステップS213で特定した第1始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットして(S214)、処理を終える。
[ゲート通過処理]図19に示すようにゲート通過処理(S202)ではまず、普通動作ステータスの値が「1」であるか否かを判定する(S221)。普通動作ステータスについては後述するが、普通動作ステータスが「1」であるとは、普通図柄の変動表示の実行中でも補助遊技の実行中でもないことを示している。普通動作ステータスの値が「1」でなければ(S221でNO)、直ちに本処理を終えるが、普通動作ステータスの値が「1」であれば(S221でYES)、普図関係乱数取得処理(S222)を行う。普図関係乱数取得処理(S222)では、普通図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−H)及び普図当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−HS)を取得し(つまり図11(B)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値をRAM84の所定の記憶領域に格納する。
[普通動作処理]遊技制御用マイコン81は、センサ検出処理(S104)に次いで、図20に示す普通動作処理(S105)を行う。普通動作処理(S105)では、普通図柄表示器42および電チュー22に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「普通動作ステータス1,2,3,4」を割り当てている。そして、「普通動作ステータス」が「1」である場合には(S301でYES)、普通図柄待機処理(S302)を行い、「普通動作ステータス」が「2」である場合には(S301でNO、S303でYES)、普通図柄変動中処理(S304)を行い、「普通動作ステータス」が「3」である場合には(S301,S303でともにNO、S305でYES)、普通図柄確定処理(S306)を行い、「普通動作ステータス」が「4」である場合には(S301,S303,S305の全てがNO)、普通電動役物処理(S307)を行う。なお普通動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[普通図柄待機処理]図21に示すように、普通図柄待機処理(S302)ではまず、上述のステップS222で取得した普図関係乱数(普通図柄乱数および普図当たり種別乱数)の記憶があるか否かを判定する(S401)。普図関係乱数の記憶がなければ本処理を終える。一方、普図関係乱数の記憶があれば、後述する普通図柄当たり判定処理(S402)を行う。
続いて遊技制御用マイコン81は、普通図柄変動パターン選択処理(S403)を行う。普通図柄変動パターン選択処理では、図12(E)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルに従って、普通図柄の変動パターン(普図変動パターン)を選択する。具体的には、遊技状態が非時短状態であるときには、普通図柄抽選(普図抽選)の結果がハズレ(普通ハズレ図柄)であれば、変動時間が1秒の普図変動パターンを選択する。また、普通図柄抽選の結果が長開放図柄であれば、変動時間が30秒の普図変動パターンを選択する。また、普通図柄抽選の結果が短開放図柄Aであれば、変動時間が25秒の普図変動パターンを選択する。また、普通図柄抽選の結果が短開放図柄Bであれば、変動時間が1秒の普図変動パターンを選択する。非時短状態における長開放図柄及び短開放図柄Aの当選時の変動時間が比較的長いのは、普通図柄の変動表示中に、後述する特殊演出(長開放図柄に当選したか否かを報知する演出、図56参照)を実行するためである。
また普通図柄変動パターン選択処理(S403)では、図12(E)に示すように遊技状態が時短状態であるときには、普通図柄抽選の結果がいずれの結果であっても、変動時間が1秒の普図変動パターンを選択する。
次に遊技制御用マイコン81は、普図関係乱数の記憶をクリアする(S404)。そして、普通図柄変動開始処理(S405)を行う。普通図柄変動開始処理では、ステップS403で選択した普図変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始するとともに、普通動作ステータスを「2」にセットする。また、普通図柄変動開始処理では、サブ制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。なお、普通図柄変動開始コマンドには、普通図柄当たり判定処理(S402)でセットした普図停止図柄データ(図12(D)参照)の情報や、普通図柄変動パターン選択処理(S403)で選択した普図変動パターンの情報(普通図柄の変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
[普通図柄当たり判定処理]図22に示すように、普通図柄当たり判定処理(S402)ではまず、RAM84に記憶されている普通図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Hの値)を読み出す(S501)。次いで、普通図柄当たり判定テーブル(図12(C))をセットする(S502)。そして、セットした普通図柄当たり判定テーブルに従って、当たりか否かを判定する(S503)。
判定結果が当たりであれば(S503でYES)、普図当たりフラグをONするとともに(S504)、普図当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−HSの値)を読み出して、図12(D)に示す普図当たり種別判定テーブルに従って普図当たり種別(普通当たり図柄の種別)を判定する(S505)。普図当たり種別の判定では、ほとんどの場合、短開放図柄Bが選択されるが、およそ1/2000程度の確率で長開放図柄が選択され、およそ1/1000程度の確率で短開放図柄Aが選択される。普図当たり種別を判定した後は、普図当たり種別に応じた普図停止図柄データ(図12(D)参照)を、RAM84に設けた普図種別バッファにセットして(S506)、本処理を終える。
一方、ステップS503の判定結果がハズレであれば(S503でNO)、普通ハズレ図柄に応じた普図停止図柄データ(50H)を普図種別バッファにセットして(S507)、本処理を終える。
[普通図柄変動中処理]図23に示すように、普通図柄変動中処理(S304)ではまず、普通図柄の変動時間(ステップS403で選択された普図変動パターンに応じて決まる変動時間、図12(E)参照)が経過したか否か判定する(S601)。経過していなければ(S601でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより普通図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過していれば(S601でYES)、普通図柄変動停止コマンドをセットするとともに(S602)、普通動作ステータスを「3」にセットする(S603)。そして、普通図柄の変動表示を、セットされている普図停止図柄データに応じた図柄(長開放図柄、短開放図柄A、短開放図柄B、又は普通ハズレ図柄)で停止させる等のその他の処理を行い(S604)、本処理を終える。
[普通図柄確定処理]図24に示すように、普通図柄確定処理(S306)ではまず、普通図柄の停止時間(図12(E)参照)が経過したか否かを判定する(S701)。経過していなければ(S701でNO)、直ちにこの処理を終える。一方、停止時間が経過していれば(S701でYES)、続いて、普図当たりフラグがONであるか否かを判定する(S702)。
普図当たりフラグがONであれば(S702でYES)、続いて時短フラグの値が「1」又は「2」のいずれかであるか否かを判定する(S703)。なお本形態では、後述の時短状態Aにあるときには、時短フラグの値が「1」に設定され、後述の時短状態Bにあるときには、時短フラグの値が「2」に設定される(図35中の表参照)。また、非時短状態にあるときには、時短フラグの値が「0」に設定される。
ステップS703において、時短フラグの値が「1」又は「2」のいずれかであれば(S703でYES)、すなわち時短状態中(時短状態A中又は時短状態B中)であれば、電チュー22の開放パターンとして時短状態中の開放パターン(即ち、図14に示す時短中TBLの開放パターン)をセットして(S704)、ステップS706に進む。時短中TBLの開放パターンは、0.01秒の開放前インターバルを経て、3秒の開放時間で電チュー22を1回開放する開放パターンである。
一方、ステップS703において時短フラグの値が「1」又は「2」のいずれでもないと判定した場合(S703でNO)、つまり非時短状態中である場合には、電チュー22の開放パターンとして、非時短状態中の開放パターンを普通当たり図柄の種別に応じてセットして(S705)、ステップS706に進む。即ち、図14に示すように、長開放図柄に当選している場合には、長開放TBLの開放パターンをセットし、短開放図柄(短開放図柄A又は短開放図柄B)に当選している場合には、短開放TBLの開放パターンをセットする。長開放TBLの開放パターンは、7秒の開放前インターバルを経て、5秒の開放時間で電チュー22を1回開放する開放パターンである。7秒の開放前インターバルを設けているのは、この期間に、後述する電チュー打込報知演出(電チュー22を狙って遊技球を打ち込む旨を報知する演出、図56(C)参照)を実行するためである。また短開放TBLの開放パターンは、0.01秒の開放前インターバルを経て、0.02秒の開放時間で電チュー22を1回開放する開放パターンである。この開放パターンは、開放時間が0.02秒と極めて短いため、電チュー22への入賞はまず生じ得ない。つまりこの開放パターンは、電チュー22への入賞が困難な開放パターンである。なお開放パターンのセットの際には、補助遊技中の第2始動口21の開放回数をカウントする電チュー開放カウンタの値を、セットした開放パターンに応じた値に設定する。本形態ではいずれの開放パターンがセットされた場合も、電チュー開放カウンタの値は「1」に設定される。
なお、時短中TBLの開放パターンを、第1補助遊技開放パターンと称することとする。また、長開放TBLの開放パターンを、第2補助遊技開放パターンと称することとする。また、短開放TBLの開放パターンを、第3補助遊技開放パターンと称することとする。また、第1補助遊技開放パターンおよび第2補助遊技開放パターンを、入球用開放パターンと称することとする。また、第3補助遊技開放パターンを非入球用開放パターンと称することとする。長開放TBLの開放パターンは、時短中TBLの開放パターンよりも開放時間が2秒長いが、時短中TBLの開放パターンと同じように遊技者は楽に電チュー22への入賞を生じさせることが可能である。よって、長開放TBLの開放パターンは、時短中TBLの開放パターンと同等の入賞し易さの開放パターンといえる。
ステップS706では、遊技制御用マイコン81は、普通動作ステータスを「4」にセットする。そして、補助遊技の実行開始をサブ制御基板90に通知するための補助遊技開始コマンドをセットして(S707)、本処理を終える。なお補助遊技開始コマンドには、普通当たり図柄の種別の情報、及び、当選時の遊技状態の情報が含まれている。また遊技制御用マイコン81は、ステップS702において普図当たりフラグがONでないと判定した場合には(S702でNO)、補助遊技を開始しないため、普通動作ステータスを「1」にセットして(S708)、本処理を終える。
[普通電動役物処理]図25に示すように、普通電動役物処理(S307)ではまず、普図当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S801)。普図当たり終了フラグは、補助遊技において電チュー22の開放が終了したことを示すフラグである。
普図当たり終了フラグがONでなければ(S801でNO)、第2始動口21の開放中か否か(即ち、電チュー22の開放中か否か)を判定する(S802)。開放中でなければ(S802でNO)、続いて、第2始動口21を開放させる時間に至ったか否か、すなわち補助遊技のオープニング(開放前インターバル)の時間が経過して第2始動口21の開放を開始する時間に至ったか否かを判定する(S803)。第2始動口21を開放させる時間に至っていなければ(S803でNO)、そのまま本処理を終え、至っていれば(S803でYES)、セットされている開放パターンに従って第2始動口21を開放させる(S804)。
ステップS802において第2始動口21の開放中であれば(S802でYES)、補助遊技における第2始動口21への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では2個)に達しているか否かを判定する(S805)。規定入賞個数に達していなければ(S805でNO)、第2始動口21を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち第2始動口21を開放してから所定の開放時間(図14参照)が経過したか否か)を判定する(S806)。そして、第2始動口21の開放時間が経過していなければ(S806でNO)、本処理を終える。
これに対して、規定入賞個数に達している場合(S805でYES)又は第2始動口21の開放時間が経過した場合(S806でYES)、すなわち2つの電チュー開放終了条件のうちのいずれかが満たされている場合には、第2始動口21を閉鎖(閉塞)する(S807)。そして、電チュー開放カウンタの値を1ディクリメントし(S808)、電チュー開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S809)。「0」でなければ(S809でNO)、次の開放を開始するためにそのまま処理を終える。なお本形態では、いずれの開放パターンにおいても電チュー22の開放回数は1回であるため、ステップS809でNOと判定されることはない。
ステップS809の判定結果が「0」であれば(S809でYES)、補助遊技を終了させるべく、補助遊技終了コマンドをセットするなどの普図当たり終了処理(S810)を行い、普図当たり終了フラグをセットして(S811)、本処理を終える。
またステップS801において普図当たり終了フラグがONであれば(S801でYES)、補助遊技における第2始動口21の開放が全て終了しているので、補助遊技のエンディング(閉鎖後インターバル)の時間が経過したか否かを判定し(S812)、閉鎖後インターバルの時間(図14参照)が経過していなければ(S812でNO)、本処理を終える。一方、閉鎖後インターバルの時間が経過していれば(S812でYES)、普図当たり終了フラグをOFFするとともに(S813)、普図当たりフラグをOFFする(S814)。そして、普通動作ステータスを「1」にセットして(S815)、本処理を終える。これにより、次回のメイン側タイマ割り込み処理において、普通動作処理(図20)として再び普通図柄待機処理(S302)が実行されることになる。
なお本形態では、第2始動口21(電チュー22)の開放時間が5秒に設定される長開放TBLの開放パターン、又は、開放時間が3秒に設定される時短中TBLの開放パターンで電チュー22が開放された場合には、右打ちをすることにより遊技球を電チュー22に入賞させることができる。しかし、電チュー22の開放時間が0.02秒に設定される短開放TBLの開放パターンで電チュー22が開放された場合には、開放時間が極めて短いため、右打ちしても遊技球を電チュー22に入賞させることは極めて困難である。
[特別動作処理]遊技制御用マイコン81は、普通動作処理(S105)に次いで、図26に示す特別動作処理(S106)を行う。特別動作処理(S106)では、特別図柄表示器41および大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)に関する処理を5つの段階に分け、それらの各段階に「特別動作ステータス1,2,3,4,5」を割り当てている。そして、「特別動作ステータス」が「1」である場合には(S901でYES)、特別図柄待機処理(S902)を行い、「特別動作ステータス」が「2」である場合には(S901でNO、S903でYES)、特別図柄変動中処理(S904)を行い、「特別動作ステータス」が「3」である場合には(S901,S903で共にNO、S905でYES)、特別図柄確定処理(S906)を行い、「特別動作ステータス」が「4」である場合には(S901,S903,S905で共にNO、S907でYES)、大当たり遊技としての特別電動役物処理1(S908)を行い、「特別動作ステータス」が「5」である場合には(S901,S903,S905,S907の全てがNO)、小当たり遊技としての特別電動役物処理2(S909)を行う。なお特別動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[特別図柄待機処理]図27に示すように、特別図柄待機処理(S902)ではまず、第2始動口21の保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1001)。特図2保留球数が「0」である場合(S1001でYES)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶がない場合には、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1007)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1007でYES)、即ち、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶もない場合には、既に画像表示装置7の表示画面7aを待機画面(客待ち用のデモ画面)としたか否かを判定し(S1013)、そうであれば(S1013でYES)処理を終え、そうでなければ(S1013でNO)、待機画面設定処理(S1014)を行う。待機画面設定処理(S1014)では、所定の待機時間の経過を待って、待機画面を表示させるための客待ち待機コマンドをセットする。
ステップS1001において特図2保留球数が「0」でない場合(S1001でNO)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図2の保留情報)がある場合には、後述の特図2大当たり判定処理(S1002)及び特図2変動パターン選択処理(S1003)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1004)。そして、第2特図保留記憶部85bをクリアする(S1005)。続いて遊技制御用マイコン81は、特図2変動開始処理(S1006)を実行する。特図2変動開始処理(S1006)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図2変動開始処理(S1006)でセットされる変動開始コマンド(特図2変動開始コマンドともいう)には、特図2大当たり判定処理(S1002)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図2変動パターン選択処理(S1003)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
また、特図2保留球数が「0」であるが特図1保留球数が「0」でない場合(S1001でYES且つS1007でNO)、即ち、特図2の保留情報はないが、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図1の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図1大当たり判定処理(S1008)及び特図1変動パターン選択処理(S1009)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1010)。そして、第1特図保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第1特図保留記憶部85aにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1011)。このようにして、第1特図保留が保留された順に消化されるようにしている。続いて遊技制御用マイコン81は、特図1変動開始処理(S1012)を実行する。特図1変動開始処理(S1012)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図1変動開始処理(S1012)でセットされる変動開始コマンド(特図1変動開始コマンドともいう)には、特図1大当たり判定処理(S1008)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図1変動パターン選択処理(S1009)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
上記のように本形態では、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合(S1001でYESの場合)に限って行われる。すなわち第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に優先して実行される。そして本形態では、第2特図保留に基づく抽選にて小当たり当選となると、その小当たり遊技では必ず特定領域39を通過することができるようになっている。この点については後に詳述する。
[特図2大当たり判定処理(特図1大当たり判定処理)]特図2大当たり判定処理(S1002)と特図1大当たり判定処理(S1008)とは、処理の流れが同じであるため図28に基づいてまとめて説明する。図28に示すように、特図2大当たり判定処理(S1002)又は特図1大当たり判定処理(S1008)ではまず、判定値として、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Aの値)を読み出す(S1101)。詳細には、特図2大当たり判定処理(S1002)では、RAM84の第2特図保留記憶部85bに記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。また特図1大当たり判定処理(S1008)では、RAM84の第1特図保留記憶部85a(詳しくは第1特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。
次に、大当たり判定テーブル(図12(A))をセットする(S1102)。次いで、セットした大当たり判定テーブルに従って大当たりか否かを判定する(S1103)。すなわち、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)が、大当たり判定値である「65320」〜「65535」の何れかと一致するか否か判定する(図12(A)参照)。大当たり判定(S1103)の結果が「大当たり」であれば、大当たりフラグをONするとともに(S1104)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−ASの値)を読み出して、図8又は図9に示す当たり種別判定テーブルに従って大当たり種別を判定する(S1105)。大当たり種別を判定(S1105)した後は、大当たり種別(大当たり図柄の種別)に応じた特図停止図柄データ(図8又は図9参照)をRAM84に設けた特図種別バッファにセットして(S1106)処理を終える。
一方、大当たり判定(S1103)の結果が「大当たり」でなければ、小当たりか否かを判定する(S1107)。詳細には、特図2大当たり判定処理(S1002)では、大当たり乱数カウンタ値が、小当たり判定値である「0」〜「10500」の何れかと一致するか否か判定する(図12(A)の特図2の欄参照)。また特図1大当たり判定処理(S1008)では、大当たり乱数カウンタ値が、小当たり判定値である「0」〜「650」の何れかと一致するか否か判定する(図12(A)の特図1の欄参照)。なお小当たり当選確率は、特図1の抽選よりも特図2の抽選の方が高くなっている。より詳細には、特図1の抽選における小当たり当選確率がおよそ1/100程度であるのに対して、特図2の抽選における小当たり当選確率はおよそ1/6程度である。なお、小当たり当選確率をいくつにするかは適宜変更可能である。但し、特図2の抽選における小当たり当選確率は、小当たり当選確率と特図2の保留の上限記憶数との積が1/10よりも大きくなるような確率にするとよい。泣きの1回等において当選に期待を持ちやすくなるからである。
小当たり判定(S1107)の結果が「小当たり」であれば、小当たりフラグをONするとともに(S1108)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−ASの値)を読み出して、図8又は図9に示す当たり種別判定テーブルに従って小当たり種別を判定する(S1109)。小当たり種別を判定(S1109)した後は、小当たり種別(小当たり図柄の種別)に応じた特図停止図柄データ(図8又は図9参照)をRAM84に設けた特図種別バッファにセットして(S1110)処理を終える。なお、小当たりか否かを決める乱数を、大当たり乱数とは別に設けてもよい。
また、大当たりでなく(S1103でNO)、小当たりでもなければ(S1107でNO)、「ハズレ」であるので、ハズレ図柄に応じた特図停止図柄データ(01H)を特図種別バッファにセットして(S1111)、本処理を終える。
[特図2変動パターン選択処理(特図1変動パターン選択処理)]特図2変動パターン選択処理(S1003)と特図1変動パターン選択処理(S1009)とは、処理の流れが同じであるため図29及び図30に基づいてまとめて説明する。図29に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1003)又は特図1変動パターン選択処理(S1009)ではまず、遊技状態が時短状態か否か(時短フラグが「1」あるいは「2」のいずれかであるか否か)を判定する(S1301)。
時短状態でなければ(S1301でNO)、すなわち非時短状態であれば、続いて大当たりフラグがONか否かを判定する(S1302)。ONであれば(S1302でYES)、非時短状態中大当たりテーブル(図13に示す変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つ大当たりに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1の値)に基づいて変動パターンを選択する(S1303)。図13に示すように、変動パターンが決まれば変動時間も決まる。ここでSPリーチ(スーパーリーチ)とは、ノーマルリーチよりもリーチ後の変動時間が長いリーチであり、当選期待度(大当たり当選に対する期待度)がノーマルリーチよりも高くなるようにテーブルの振分率が設定されている。本形態では、スーパーリーチはノーマルリーチを経て発展的に実行される。
またステップS1302において、大当たりフラグがONでなければ(S1302でNO)、小当たりフラグがONか否かを判定する(S1304)。ONであれば(S1304でYES)、非時短状態中小当たりテーブル(図13に示す変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つ小当たりに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1305)。
またステップS1304において、小当たりフラグがONでなければ(S1304でNO)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RCの値)がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1306)。図12(B)に示すように、リーチ成立乱数値は時短状態であれば「0」〜「11」であり、非時短状態であれば「0」〜「27」である。すなわち、時短状態の方が非時短状態よりもハズレ時のリーチがかかりにくくなっている。リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値である場合(S1306でYES)、即ち、リーチ有りハズレの場合には、非時短状態中リーチ有りハズレテーブル(図13に示す変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つリーチ有りハズレに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1307)。
一方、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でない場合(S1306でNO)、即ち、リーチ無しハズレの場合には、非時短状態中リーチ無しハズレテーブル(図13に示す変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つリーチ無しハズレに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1308)。
なお、特図2変動パターン選択処理(S1003)ではステップS1307が実行されてもステップS1308が実行されても同じ変動パターンが選択される(図13の特図2且つ非時短状態の欄参照)。これは、非時短状態における特図2のハズレ変動時には、後述する所定の演出が実行されるためである。
また、特図1変動パターン選択処理(S1009)におけるリーチ無しハズレ時には、保留球数に応じた短縮変動の機能が働くようになっている。すなわち、特別図柄の保留球数が「3」又は「4」であるときは、特別図柄の保留球数が「0」〜「2」であるときに比して変動時間の短い変動パターンが選択されるようになっている。
またステップS1301において、遊技状態が時短状態であると判定した場合(S1301でYES)には、図30に示すように、続いて、時短状態Aであるか否かを判定する(S1309)。ここで、本形態の時短状態には、時短状態Aと時短状態Bとがある。時短状態Aは、第2時短回数が99回以外の回数に設定される時短状態である。時短状態Bは、特図2の時短回数が99回に設定される時短状態である。なお、時短状態Aに制御されているときには、時短フラグの値は「1」に設定され、時短状態Bに制御されているときには、時短フラグの値は「2」に設定される(図35中の表参照)。また、非時短状態に制御されているときには、時短フラグの値は「0」に設定される。
ステップS1309において時短状態Aであると判定した場合(S1309でYES)、上記ステップS1302〜S1308と同様の流れで処理(S1310〜S1316)を行う。すなわち、大当たりフラグがONであれば(S1310でYES)、時短状態A中大当たりテーブル(図13に示す変動パターン判定テーブルのうち時短状態A且つ大当たりに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1311)。
また小当たりフラグがONであれば(S1312でYES)、時短状態A中小当たりテーブル(図13に示す変動パターン判定テーブルのうち時短状態A且つ小当たりに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1313)。またリーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値であれば(S1314でYES)、時短状態A中リーチ有りハズレテーブル(図13に示す変動パターン判定テーブルのうち時短状態A且つリーチ有りハズレに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1315)。またリーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でなければ(S1314でNO)、時短状態A中リーチ無しハズレテーブル(図13に示す変動パターン判定テーブルのうち時短状態A且つリーチ無しハズレに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1316)。なお、時短状態Aに制御されている場合に選択される変動パターンは、後述する特殊変動演出パターンの演出を実行させるための変動パターンである。
また、ステップS1309の判定結果がNOである場合には、現在の遊技状態は時短状態Bであるため、時短状態B中テーブル(図13に示す変動パターン判定テーブルのうち時短状態Bに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1317)。なお、時短状態Bに制御されている場合に選択される変動パターンは、変動時間が1000msと極めて短い極短縮変動の変動パターンである。本形態では、時短状態B中は、特別図柄の変動に同期しない専用演出が画像表示装置7等によって実行される。したがって、遊技者は専用演出を見ながら、次の大当たり遊技の実行を狙うこととなる。
上記のようにして変動パターンの選択を行った後は、図29に示すように、選択した変動パターンをセットして(S1318)、本処理を終える。ステップS1318でセットした変動パターンの情報は、特別図柄待機処理(S902)におけるステップS1006又はS1012でセットされる変動開始コマンドに含められる。
[特別図柄変動中処理]図31に示すように、特別図柄変動中処理(S904)ではまず、特別図柄の変動時間(ステップS1003又はS1009で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図13参照)が経過したか否かを判定する(S1501)。経過していなければ(S1501でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過していれば(S1501でYES)、変動停止コマンドをセットするとともに(S1502)、特別動作ステータスを「3」にセットする(S1503)。そして、特別図柄の変動表示を、セットされている特図停止図柄データに応じた図柄(大当たり図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄)で停止させる等のその他の処理を行ってから(S1504)、この処理を終える。
[特別図柄確定処理]図32に示すように、特別図柄確定処理(S906)ではまず、特別図柄の停止時間(図13参照)が経過したか否かを判定する(S1601)。なお非時短状態における特図2の抽選に基づく小当たり当選時の停止時間は、15秒と比較的長く設定されている。これは、この期間に、後述するVアタッカー打込報知演出(第2大入賞装置36を狙って遊技球を打ち込む旨を報知する演出、図86参照)を実行するためである。ステップS1601において特別図柄の停止時間が経過していない場合は(S1601でNO)、直ちにこの処理を終える。一方、停止時間が経過している場合は(S1601でYES)、後述の遊技状態管理処理(S1602)を行う。
次に遊技制御用マイコン81は、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1603)。大当たりフラグがONであれば(S1603でYES)、特別動作ステータスを「4」にセットする(S1604)。そして、時短フラグの値が「1」又は「2」のいずれかであるかを判定し(S1605)、時短フラグの値が「1」又は「2」のいずれでもなければステップS1607に進むが、時短フラグの値が「1」又は「2」のいずれかであれば時短フラグの値を非時短状態に対応する値「0」にセットして(S1606)、ステップS1607に進む。これにより、大当たり遊技の実行中は非時短状態(低ベース状態)に制御される。なお、本形態における低ベース状態とは、電チュー22が頻繁に開放されることによる入賞サポートがないという意味での低ベース状態であり、大入賞装置の作動に基づくベースアップを考慮したものではない。
その後、遊技制御用マイコン81は、大当たり遊技を開始するべく、大当たりのオープニングコマンド(図10参照)をセットして(S1607)、大当たり遊技のオープニングを開始する(S1608)。ステップS1608に続いて、遊技制御用マイコン81は、当選した大当たり図柄の種別に応じた開放パターン(詳しくは図8又は図9を参照)をセットする(S1609)。このときに、特別遊技(大当たり遊技又は小当たり遊技)中の大入賞口の開放回数をカウントする大入賞口開放カウンタの値を、当選した大当たり図柄の種別に応じた値にセットする。なお、開放パターンのセット(開放パターンに応じたデータのセット)は、ラウンド毎に行うようにしてもよい。
一方、ステップS1603において大当たりフラグがONでなければ(S1603でNO)、続いて小当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1610)。小当たりフラグがONであれば(S1610でYES)、特別動作ステータスを「5」にセットする(S1611)。なお小当たりフラグがONである場合には、時短フラグの値が「1」や「2」であっても「0」に変更しない。その後、小当たり遊技を開始するべく、小当たりのオープニングコマンド(図10参照)をセットして(S1612)、小当たり遊技のオープニングを開始する(S1613)。
ステップS1613に続いて、遊技制御用マイコン81は、当選した小当たり図柄の種別に応じた開放パターン(詳しくは図8又は図9を参照)をセットする(S1614)。なおこのときに、大入賞口開放カウンタの値を、当選した小当たり図柄の種別に応じた値にセットする。その後遊技制御用マイコン81は、振分部材作動フラグをONにして(S1615)、本処理を終える。振分部材作動フラグは、振分部材71を作動させる期間であることを示すフラグである。つまり本形態では、振分部材71の作動は小当たり遊技のオープニングとともに開始される。なお、振分部材の作動パターンについては後に詳述する。
ステップS1610において小当たりフラグがONでなければ(S1610でNO)、大当たり遊技も小当たり遊技も開始しないため、特別動作ステータスを「1」にセットして(S1616)、本処理を終える。
[遊技状態管理処理]図33に示すように、遊技状態管理処理(S1602)ではまず、時短フラグの値が「1」又は「2」のいずれかであるか否か判定し(S1701)、判定結果がNOであれば本処理を終えるが、判定結果がYESであれば、時短状態中に実行した特別図柄変動の回数をカウントする時短カウンタの値を1ディクリメントするとともに(S1702)、時短カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S1703)。より詳細には、本形態では時短カウンタには、特図1の変動回数のみをカウントする特図1時短カウンタ(第1時短回数をカウントするカウンタ)と、特図2の変動回数のみをカウントする特図2時短カウンタ(第2時短回数をカウントするカウンタ)と、特図1の変動回数と特図2の変動回数との合計回数をカウントする合計時短カウンタ(合計時短回数をカウントするカウンタ)とがある。ステップS1702では、特図1の変動停止時であれば特図1時短カウンタおよび合計時短カウンタの値を1ディクリメントし、特図2の変動停止時であれば特図2時短カウンタおよび合計時短カウンタの値を1ディクリメントする。そして、ステップS1703では、特図1時短カウンタ、特図2時短カウンタ、又は合計時短カウンタのいずれか1つでも「0」となっていないかを判定する。ステップS1703において、3つの時短カウンタのうち1つでも「0」となっているものがあれば(S1703でYES)、時短フラグの値を「0」にする(S1704)。一方、ステップS1703において、3つの時短カウンタのうち1つも「0」となっているものがなければ(S1703でNO)、ステップS1704の処理を行うことなく、本処理を終える。なお、本形態において時短状態への移行時に各時短カウンタにセットされる値は、図10の表の「時短回数(回)」の欄に示す通りである。
[特別電動役物処理1(大当たり遊技)]特別電動役物処理1は、1種大当たり遊技や2種大当たり遊技といった大当たり遊技(第2特別遊技)の実行のための処理である。図34に示すように、特別電動役物処理1(S908)ではまず、大当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2001)。大当たり終了フラグは、大当たり遊技において第1大入賞装置31の開放が全て終了したことを示すフラグである。
大当たり終了フラグがONでなければ(S2001でNO)、第1大入賞口30の開放中か否か(すなわち第1大入賞装置31の開放中か否か)を判定する(S2002)。開放中でなければ(S2002でNO)、第1大入賞口30を開放させる時間に至ったか否か、すなわち大当たりのオープニングの時間が経過して第1大入賞口30の開放を開始する時間に至ったか、又は、開放間のインターバルの時間が経過して次の開放を開始する時間に至ったか否かを判定する(S2003)。
ステップS2003の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2003の判定結果がYESであれば、セットされている開放パターンに従って第1大入賞口30を開放させる(S2004)。
ステップS2002において第1大入賞口30の開放中であれば(S2002でYES)、単位開放遊技における第1大入賞口30への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では9個)に達しているか否かを判定する(S2005)。規定入賞個数に達していなければ(S2005でNO)、第1大入賞口30を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち第1大入賞口30を開放してから所定の開放時間(図8又は図9参照)が経過したか否か)を判定する(S2006)。そして、第1大入賞口30の開放時間が経過していなければ(S2006でNO)、本処理を終える。
これに対して、規定入賞個数に達している場合(S2005でYES)又は第1大入賞口30の開放時間が経過した場合(S2006でYES)、すなわち2つの開放終了条件のうちのいずれかが満たされている場合には、第1大入賞口30を閉鎖(閉塞)する(S2007)。そして、大入賞口開放カウンタの値を1ディクリメントし(S2008)、大入賞口開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2009)。「0」でなければ(S2009でNO)、次の開放を開始するためにそのまま処理を終える。
一方「0」であれば(S2009でYES)、大当たり遊技を終了させるべく、大当たりのエンディングコマンド(図10参照)をセットするとともに(S2010)、大当たりのエンディングを開始する(S2011)。そして、大当たり終了フラグをセットして(S2012)処理を終える。
またステップS2001において大当たり終了フラグがONであれば(S2001でYES)、大当たり遊技における第1大入賞口30の開放が全て終了しているので、大当たりのエンディングの時間が経過したか否かを判定し(S2013)、エンディング時間が経過していなければ(S2013でNO)、本処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S2013でYES)、大当たり終了フラグをOFFするとともに(S2014)、大当たりフラグをOFFする(S2015)。そして、特別動作ステータスを「1」にセットした後(S2016)、後述の遊技状態設定処理(S2017)を行って、本処理を終える。
[遊技状態設定処理]図35に示すように、遊技状態設定処理(S2017)ではまず、今回終了する大当たり遊技が、特図1の抽選で当選した小当たり(特1小当たり)に基づくものか否か、つまり「特図1_小当たり図柄a」(図8参照)に基づくものか否かを判定する(S2101)。判定結果がYESであれば(S2101でYES)、時短フラグの値を変更することなく、本処理を終える。
これに対して、判定結果がNOであれば(S2101でNO)、当選時の遊技状態と、今回の大当たり遊技の実行契機となった特別図柄の種別とに応じて、時短カウンタ(特図1時短カウンタ、特図2時短カウンタ、及び合計時短カウンタ)の値をセットする(S2102)。セットする時短カウンタの値の詳細は、図10に示す通りである。なお、図10において、「時短回数(回)」の「特図1のみ」の欄に示す値が、特図1時短カウンタにセットされる時短回数であり、「時短回数(回)」の「特図2のみ」の欄に示す値が、特図2時短カウンタにセットされる時短回数であり、「時短回数(回)」の「特図1,2合計」の欄に示す値が、合計時短カウンタにセットされる時短回数である。
続いて遊技制御用マイコン81は、特図2時短カウンタにセットした値が「99」であるか否かを判定する(S2103)。この判定結果がNOであれば、時短状態Aに制御するべく、時短フラグの値を「1」にセットし(S2104)、判定結果がYESであれば、時短状態Bに制御するべく、時短フラグの値を「2」にセットする(S2105)。
ステップS2102、並びに、S2104若しくはS2105の処理が実行されることにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が時短状態(高ベース状態)になる。この遊技状態は、特別図柄の変動表示の実行回数が既定の時短回数に至ること(回数終了条件)、又は次の大当たり遊技が実行されること(当選終了条件)のいずれかの条件の成立により終了する。なお、特図1時短カウンタの値が「0」になることである回数終了条件を第1回数終了条件といい、特図2時短カウンタの値が「0」になることである回数終了条件を第2回数終了条件といい、合計時短カウンタの値が「0」になることである回数終了条件を合計回数終了条件という。
[特別電動役物処理2(小当たり遊技)]特別電動役物処理2は、特定領域39を備えた第2大入賞装置36を開放させる小当たり遊技(第1特別遊技)の実行のための処理である。図36及び図37に示すように、特別電動役物処理2(S909)ではまず、小当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2301)。小当たり終了フラグは、小当たり遊技において第2大入賞装置36の開放が終了したことを示すフラグである。
小当たり終了フラグがONでなければ(S2301でNO)、第2大入賞口35の開放中か否か(すなわち第2大入賞装置36の開放中か否か)を判定する(S2302)。開放中でなければ(S2302でNO)、第2大入賞口35を開放させる時間に至ったか否か、すなわち所定の開放前インターバル(小当たりのオープニング)の時間が経過して第2大入賞口35の開放を開始する時間に至ったか否かを判定する(S2303)。
ステップS2303の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2303の判定結果がYESであれば、当選している小当たり図柄の種別に応じた開放パターン(図8又は図9参照)に従って第2大入賞口35を開放させる(S2304)。
ステップS2302において第2大入賞口35の開放中であれば(S2302でYES)、第2大入賞口35への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では9個)に達しているか否かを判定する(S2305)。規定入賞個数に達していなければ(S2305でNO)、第2大入賞口35を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち第2大入賞口35を開放してから所定の開放時間(図8又は図9に示すように本形態では1.6秒)が経過したか否か)を判定する(S2306)。そして、第2大入賞口35の開放時間が経過していなければ(S2306でNO)、本処理を終える。
これに対して、規定入賞個数に達している場合(S2305でYES)又は第2大入賞口35の開放時間が経過した場合(S2306でYES)、すなわち2つの開放終了条件のうちのいずれかが満たされている場合には、第2大入賞口35を閉鎖(閉塞)する(S2307)。そして、大入賞口開放カウンタの値を1ディクリメントするとともに(S2308)、小当たり終了フラグをセットして(S2309)、本処理を終える。
またステップS2301において小当たり終了フラグがONであれば(S2301でYES)、図37に示すように、小当たり遊技における第2大入賞口35の閉鎖後の所定時間(閉鎖後インターバルの時間)が経過したか否かを判定し(S2310)、閉鎖後インターバルの時間が経過していなければ(S2310でNO)、本処理を終える。なお、小当たり遊技の閉鎖後インターバルの時間については後述する。一方、閉鎖後インターバルの時間が経過していれば(S2310でYES)、小当たり終了フラグをOFFするとともに(S2311)、小当たりフラグをOFFして(S2312)、ステップS2313に進む。
ステップS2313では、VフラグがONか否かを判定する。Vフラグは、小当たり遊技の実行中に特定領域39への遊技球の通過があったことを示すフラグであり、後述するステップS2603(図39参照)でONされるフラグである。このVフラグがONでなければ(S2313でNO)、2種大当たり遊技を実行しないため、大入賞口開放カウンタの値を「0」にクリアするとともに(S2314)、特別動作ステータスを「1」にセットして(S2315)、本処理を終える。
一方、VフラグがONであれば(S2313でYES)、2種大当たり遊技を実行するため、遊技制御用マイコン81は、VフラグをOFFするとともに(S2317)、大当たりフラグをONして(S2318)、特別動作ステータスを「4」にセットする(S2319)。続いて、時短フラグの値が「1」又は「2」のいずれかであれば(S2320でYES)、時短フラグの値を「0」にする(S2321)。そして、大当たりのオープニングコマンド(図8又は図9参照)をセットするとともに(S2322)、大当たりのオープニングを開始する(S2323)。これにより、第2大入賞口35を短時間にわたって開放する小当たり遊技から2種大当たり遊技に移行する。
[振分部材制御処理]遊技制御用マイコン81は、特別動作処理(S106)に次いで振分部材制御処理(S107)を行う(図17参照)。振分部材制御処理(S107)では図38に示すように、まず、振分部材作動フラグがONか否かを判定する(S2501)。振分部材作動フラグがONでなければ本処理を終える。一方、振分部材作動フラグがONであれば、小当たり遊技のオープニングが開始しているため(図32参照)、振分部材71を所定の作動パターンにて作動させるべく振分部材作動処理(S2502)を行うとともに、V有効期間設定処理(S2503)を行う。
振分部材作動処理(S2502)では、振分部材71の作動時間を計測するためのタイマをセットし、そのタイマを用いた計時に基づいて、振分部材71の開放タイミングになったら振分部材ソレノイド73をONし、振分部材71の閉鎖タイミングになったら振分部材ソレノイド73をOFFする。これにより、振分部材71は、小当たり遊技のオープニングの開始から一定の動作で動くこととなる。
具体的には図55(c)に示すように、振分部材71をまず、小当たり遊技のオープニングの開始から8msにわたって通過阻止状態(図2−1に破線で示す状態)に制御する。これを開放前インターバルという。続いて、4600msにわたって通過許容状態(図2−1に二点鎖線で示す状態)に制御する。これを、V開放という。次いで、3000msにわたって通過阻止状態に制御する。これを、閉鎖後インターバルという。このような、「開放前インターバル⇒V開放⇒閉鎖後インターバル」からなる一連の動作が振分部材71の一定動作である。
また、V有効期間設定処理(S2503)では、上記のような振分部材71の一定動作に対してV有効期間を設定する。V有効期間とは、特定領域センサ39aによる検知があった場合にその検知を有効なものとみてVフラグをONにする期間である。図55(d)に示すように、V有効期間は、特定領域39の開放開始(振分部材71を通過許容状態に制御した時点)から所定の時間が経過するまでである。所定の時間は、特定領域39の開放時間(振分部材71を通過許容状態に制御している時間)よりも長い時間に設定されている。これは、振分部材71の配置位置を通過した遊技球が特定領域39に至るまでのタイムラグを考慮してのことである。
具体的にはV有効期間設定処理(S2503)では、V有効期間を計測するためのタイマをセットし、そのタイマを用いた計時に基づいて、特定領域39を有効にするタイミングになったらV有効フラグをONし、特定領域39を無効にするタイミングになったらV有効フラグをOFFする。なお、後述する特定領域センサ検出処理(S108)のステップS2602では、このV有効フラグがONか否かを判断することにより、V有効期間中か否かを判定する。
V有効期間設定処理(S2503)に続いて遊技制御用マイコン81は、振分部材71の動作が終了したか否かを判定する(S2504)。具体的には、ステップS2502でセットした振分部材71の作動時間を計測するためのタイマに基づいて、振分部材71が一定動作を開始してから終了するまでの総作動時間(7608ms(図55(c)参照))が経過したか否かを判定する。そして、振分部材71の動作が終了していなければそのまま本処理を終える。これに対して、振分部材71の動作が終了していれば、振分部材作動フラグをOFFしてから(S2505)本処理を終える。
ここで図55に基づいて、上記のような振分部材71の一定動作と、小当たり遊技における第2大入賞口35(開閉部材37)の開放パターンとの関係について説明する。本形態では、小当たり遊技における第2大入賞口35の開放パターンとして、図55(b)及び(e)に示す2つの開放パターンがある。なお、図55(a)は、小当たり遊技の開始のタイミングをわかりやすくするために、特別図柄の変動表示および停止表示のタイミングを示したものである。
図55(b)に示す開放パターンは、特図2の抽選にて小当たりに当選した場合に選択される開放パターンである。つまり、「特図2_小当たり図柄b」、「特図2_小当たり図柄c」、「特図2_小当たり図柄d」、「特図2_小当たり図柄e」、及び「特図2_小当たり図柄f」(図9参照)に当選した場合に選択される開放パターンである。この開放パターンは、特定領域39への通過が可能な通過用開放パターンである。
より詳細には、この通過用開放パターンは、8msにわたって第2大入賞口35を閉塞した後に1600msにわたって第2大入賞口35を開放し、その後、6000msにわたって第2大入賞口35を閉塞する開放パターンである。言い換えれば、この開放パターンにて実行される小当たり遊技は、8msにわたって第2大入賞口35が閉塞されるオープニングと、1600msにわたって第2大入賞口35が開放される小当たり開放遊技と、6000msにわたって第2大入賞口35が閉塞される閉鎖後インターバルとを含んでいる。
このような開放パターンで第2大入賞口35が開放された場合、1600msにわたる第2大入賞口35の開放期間中および第2大入賞口35の閉鎖後の3000msの期間中は、振分部材71のV開放にあたり、振分部材71が通過許容状態をとっている(図55(b)及び(c)参照)。従って、どのような入賞タイミングで第2大入賞口35へ遊技球が入賞したとしても、その遊技球は特定領域39を通過することが可能である。なお本形態では、右打ちにて遊技球を連続的に発射し続けていれば、1.6秒にわたる開放期間中に必ず第2大入賞口35へ遊技球が入賞するように、第2大入賞装置36等の各装置が配されている。また、第2大入賞口35を通過した遊技球が振分部材71の配置位置に至るまでの所要時間は3000msよりも短い。
図55(e)に示す開放パターンは、特図1の抽選にて「特図1_小当たり図柄a」(図8参照)に当選した場合に選択される開放パターンである。この開放パターンは、特定領域39への通過が実質的に不可能な非通過用開放パターンである。
より詳細には、この非通過用開放パターンは、4568msにわたって第2大入賞口35を閉塞した後に1600msにわたって第2大入賞口35を開放し、その後、1440msにわたって第2大入賞口35を閉塞する開放パターンである。言い換えれば、この開放パターンにて実行される小当たり遊技は、4568msにわたって第2大入賞口35が閉塞されるオープニングと、1600msにわたって第2大入賞口35が開放される小当たり開放遊技と、1440msにわたって第2大入賞口35が閉塞される閉鎖後インターバルとを含んでいる。
このような開放パターンで第2大入賞口35が開放された場合、オープニング中に振分部材71のV開放がほぼ終了する(図55(e)及び(c)参照)。振分部材71のV開放と、第2大入賞口35の開放とが一致している期間は、第2大入賞口35の開放開始直後のわずか40msだけである。従って、仮に第2大入賞口35の開放開始とともに遊技球が入球しても、その遊技球が振分部材71の位置に到達する頃には振分部材71は通過阻止状態に制御されている。よって、この開放パターンが選択された場合には、遊技球が特定領域39を通過することはほぼない。つまり、遊技球が特定領域39を通過することは実質的に不可能となっている。
以上、図55に基づいて説明したように、本形態では小当たり遊技のオープニングの開始に伴って振分部材71の動作を開始するようにしている。そして、小当たり図柄の種別に応じた2つの開放パターンのいずれかにて小当たり遊技が実行される。各開放パターンは、オープニングの時間が異なっている。従って、それぞれの開放パターンでは、振分部材71の変位タイミングに対する第2大入賞口35の開放タイミングが異なることとなる。かくして、第2大入賞口35への入賞タイミングにかかわらず特定領域39を通過可能な小当たり遊技(図55(b)の特2V通過小当たり)と、どのようなタイミングで第2大入賞口35に入賞しても特定領域39を通過することができない小当たり遊技(図55(e)の特1V非通過小当たり)とを実行することが可能となっている。
なお本形態では、小当たり遊技中は、第2大入賞装置36内に入球した遊技球の数を第2大入賞口センサ35aによる検知に基づいてカウントしているとともに、第2大入賞装置36外へ排出された遊技球の数を特定領域センサ39a又は非特定領域センサ70aによる検知に基づいてカウントしている。つまり本形態では、特定領域センサ39a及び非特定領域センサ70aは、第2大入賞装置36外へ排出された遊技球の数をカウントする排出口センサとしても機能している。そして、振分部材71の一定動作の終了時点で、両カウント値が一致していないときにはエラー報知を行うようにしている。なお第2大入賞口35の閉鎖後、両カウント値が一致したときに振分部材71の作動を停止するようにしてもよい。このようにすれば、第2大入賞口35の閉鎖後に特別図柄の変動表示をスムーズに開始することが可能となる。
[特定領域センサ検出処理]遊技制御用マイコン81の動作の説明に戻る。遊技制御用マイコン81は、振分部材制御処理(S107)に次いで特定領域センサ検出処理(S108)を行う(図17参照)。特定領域センサ検出処理(S108)では図39に示すように、まず、特定領域センサ39aによる遊技球の検知があったか否かを判定する(S2601)。検知がなければ(S2601でNO)、本処理を終了するが、検知があれば(S2601でYES)、V有効期間中か否かを判定する(S2602)。V有効期間は、前述の振分部材制御処理(図38)におけるV有効期間設定処理(S2503)にて設定される期間である。具体的にはV有効期間は、図55(d)に示す期間である。
ステップS2602でV有効期間中であると判定した場合には(S2602でYES)、VフラグをONするとともに(S2603)、V通過コマンドをセットして(S2604)、本処理を終える。一方、ステップS2602でV有効期間中でないと判定した場合には(S2602でNO)、ステップS2603及びS2604の処理を行うことなく、特定領域センサ検出処理を終える。なお、V通過コマンドは、サブ制御基板90にV通過(特定領域39の通過)の報知を行わせるためのコマンドである。
7.演出制御用マイコン91の動作
[サブ制御メイン処理]次に図40〜図54に基づいて演出制御用マイコン91の動作について説明する。なお、演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM94に設けられている。サブ制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM93から図40に示したサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、まずCPU初期化処理を行う(S4001)。CPU初期化処理(S4001)では、スタックの設定、定数設定、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
続いて、電源断信号がONで且つRAM94の内容が正常であるか否かを判定する(S4002)。そしてこの判定結果がNOであれば、RAM94の初期化をして(S4003)、ステップS4004に進む。一方、判定結果がYESであれば(S4002でYES)、RAM94の初期化をせずにステップS4004に進む。すなわち、電源断信号がONでない場合、又は電源断信号がONであってもRAM94内容が正常でない場合には(S4002でNO)、RAM94を初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったがRAM94内容が正常に保たれている場合には(S4002でYES)、RAM94を初期化しない。なお、RAM94を初期化すれば、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等の値はリセットされる。また、このステップS4001〜S4003は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
ステップS4004では、割り込みを禁止する。次いで、乱数更新処理を実行する(S4005)。乱数更新処理(S4005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。なお、演出決定用乱数には、変動演出パターンを決定するための変動演出パターン決定用乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数更新処理(S4005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4006)。コマンド送信処理では、サブ制御基板90のRAM94内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板100に送信する。コマンドを受信した画像制御基板100は、コマンドに従い画像表示装置7を用いて各種の演出(装飾図柄変動演出や、特別遊技に伴うオープニング演出、開放遊技演出、エンディング演出等)を実行する。なお、画像制御基板100による各種の演出の実行に伴ってサブ制御基板90は、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声を出力したり、ランプ制御基板107を介して盤ランプ5や枠ランプ66を発光させたり、装飾可動体15を駆動させたりする。演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4007)。以降、ステップS4004〜S4007をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4008)、1msタイマ割り込み処理(S4009)、および10msタイマ割り込み処理(S4010)の実行が可能となる。
[受信割り込み処理]受信割り込み処理(S4008)は、ストローブ信号(STB信号)がONになると、すなわち主制御基板80から送られたストローブ信号が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されると、他の割り込み処理(S4009、S4010)に優先して実行される処理である。図41に示すように、受信割り込み処理(S4008)では、主制御基板80から送信されてきた各種のコマンドをRAM94の受信バッファに格納する(S4101)。
[1msタイマ割り込み処理]1msタイマ割り込み処理(S4009)は、サブ制御基板90に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図42に示すように、1msタイマ割り込み処理(S4009)ではまず、入力処理(S4201)を行う。入力処理(S4201)では、演出ボタン検出スイッチ63aやセレクトボタン検出スイッチ64a(図5参照)からの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する。
続いて、ランプデータ出力処理(S4202)を行う。ランプデータ出力処理(S4202)では、演出に合うタイミングで盤ランプ5や枠ランプ66を発光させるべく、後述の10msタイマ割り込み処理におけるその他の処理(S4304)で作成したランプデータをランプ制御基板107に出力する。つまり、ランプデータに従って盤ランプ5や枠ランプ66を所定の発光態様で発光させる。
次いで、駆動制御処理(S4203)を行う。駆動制御処理(S4203)では、演出に合うタイミングで装飾可動体15を駆動させるべく、駆動データ(装飾可動体15の駆動ためのデータ)を作成したり、出力したりする。つまり、駆動データに従って、装飾可動体15を所定の動作態様で駆動させる。
そして、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理(S4204)を行って、本処理を終える。
[10msタイマ割り込み処理]10msタイマ割り込み処理(S4010)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図43に示すように、10msタイマ割り込み処理(S4010)ではまず、後述する受信コマンド解析処理を行う(S4301)。次いで、1msタイマ割り込み処理で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとしてRAM94に格納するスイッチ状態取得処理を行う(S4302)。続いて、スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて表示画面7aの表示内容等を設定するスイッチ処理を行う(S4303)。具体的には例えば、演出ボタン63を遊技者に押させるボタン演出において、所定のボタン有効期間内に演出ボタン63が操作されたことに基づいて、表示画面7aに表示する画像を切り替えるためのコマンドをセットする等の処理を行う。
その後、演出制御用マイコン91は、ランプデータ(盤ランプ5や枠ランプ66の点灯を制御するデータ)を作成したり、音声データ(スピーカ67からの音声の出力を制御するデータ)の作成及び音声制御基板106への出力をしたり、各種の演出決定用乱数を更新したりするなどのその他の処理を実行する(S4304)。
[受信コマンド解析処理]図44に示すように、受信コマンド解析処理(S4301)ではまず、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から普通図柄変動開始コマンドを受信したか否か判定し(S4401)、受信していれば後述する普図演出開始処理(S4402)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から補助遊技開始コマンドを受信したか否か判定し(S4403)、受信していれば後述する補助遊技演出選択処理(S4404)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から始動入賞コマンド(第1始動入賞コマンド又は第2始動入賞コマンド)を受信したか否か判定し(S4405)、受信していれば後述する先読み演出判定処理(S4406)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からオープニングコマンドを受信したか否か判定し(S4407)、受信していれば後述する特別遊技演出選択処理(S4408)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からエンディングコマンドを受信したか否か判定し(S4409)、受信していれば後述するエンディング演出選択処理(S4410)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否か判定し(S4411)、受信していれば後述する変動演出開始処理(S4412)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否か判定し(S4413)、受信していれば後述する変動演出終了処理(S4414)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からV通過コマンドを受信したか否か判定し(S4415)、受信していればV通過報知演出開始処理(S4416)を行う。V通過報知演出開始処理(S4416)では、V通過報知演出の演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。ステップS4416でセットされた演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、V通過報知演出の演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。
V通過報知演出とは、V通過(特定領域39への通過)があったことを遊技者に報知するための演出である。本形態ではV通過報知演出は、「V」の文字を模った演出画像を表示画面7aに表示させる演出である。なお、V通過報知演出は、特別の効果音をスピーカ67から出力するなど、他の態様であってもよい。
続いて、その他の処理(S4417)として上記のコマンド以外の受信コマンド(例えば普通図柄変動停止コマンド)に基づく処理を行って、受信コマンド解析処理を終える。
[普図演出開始処理]図45に示すように、普図演出開始処理(S4402)ではまず、演出制御用マイコン91は、普通図柄変動開始コマンドを解析する(S4501)。これにより、普通図柄抽選の結果としての普通図柄の種別、及び、普通図柄の変動表示における変動時間の情報を取得する。続いて、モードステータスの値が「1」であるか否かを判定する(S4502)。モードステータスは、演出モードを制御するための変数であり、昼背景モードに制御している場合には、モードステータスの値は「1」に設定されている(図49中の表参照)。モードステータスや演出モードについては後述するが、昼背景モードは、通常遊技状態(大当たり遊技中および時短状態の終了直後の特図2の変動中を除く)に対応する演出モードである。
ステップS4502の判定結果がNOである場合には、つまり昼背景モードに制御されていない場合には、直ちに本処理を終える。これに対して、昼背景モードに制御されている場合には(S4502でYES)、続いて、長開放図柄に当選しているか否かを判定する(S4503)。この判定結果がYESである場合には、成功態様の特殊演出の普図演出パターンを選択し(S4504)、この演出パターンの普図演出(普通図柄の変動表示に並行して行われる演出)を実行するための普図演出開始コマンドを、RAM94の出力バッファにセットする(S4505)。
ステップS4503の判定結果がNOである場合には、続いて、短開放図柄Aに当選しているか否かを判定する(S4506)。この判定結果がYESである場合には、失敗態様の特殊演出の普図演出パターンを選択し(S4507)、この演出パターンの普図演出を実行するための普図演出開始コマンドを、RAM94の出力バッファにセットする(S4505)。なお、ステップS4506の判定結果がNOである場合、即ち短開放図柄Bに当選しているか、あるいはハズレである場合には、普図演出を実行しないため直ちに本処理を終える。
成功態様の特殊演出に係る普図演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、成功態様の特殊演出の演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。具体的には、図56(A)及び(B)に示すように、表示画面7aの左下部の表示領域(左下部領域7b)にて、ルーレット200が回転し、長開放図柄に当選したことを示す停止態様(「電チュー開放!」の文字図柄201)で停止する画像演出を実行する。
これに対して、失敗態様の特殊演出に係る普図演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、失敗態様の特殊演出の演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。具体的には、図56(A)及び(D)に示すように、表示画面7aの左下部領域7bにて、ルーレット200が回転し、長開放図柄に当選していないことを示す停止態様(「残念・・・」の文字図柄202)で停止する画像演出を実行する。
[補助遊技演出選択処理]図46に示すように、補助遊技演出選択処理(S4404)ではまず、演出制御用マイコン91は、補助遊技開始コマンドを解析する(S4601)。これにより、当選した普通当たり図柄の種別の情報を取得する。続いて、モードステータスの値が「1」であるか否か、つまり昼背景モードに制御されているか否かを判定する(S4602)。
昼背景モードに制御されていない場合には(S4602でNO)、直ちに本処理を終える。これに対して、昼背景モードに制御されている場合には(S4602でYES)、続いて、長開放図柄に当選しているか否かを判定する(S4603)。この判定結果がYESである場合には、図56(C)に示す電チュー打込報知演出の演出パターンを選択し(S4604)、この演出パターンの補助遊技演出(補助遊技に並行して行われる演出)を実行するための補助遊技演出開始コマンドを、RAM94の出力バッファにセットする(S4605)。なお、ステップS4603の判定結果がNOである場合には、直ちに本処理を終える。
電チュー打込報知演出に係る補助遊技演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、図56(C)に示す電チュー打込報知演出の演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。これにより、遊技者に対して右打ちにより電チュー22へ遊技球を入賞させるべき旨を報知する。なお、通常遊技状態(非時短状態)における長開放図柄に基づく補助遊技は、開放前インターバルの時間が7秒と長いため、図56(C)に示す電チュー打込報知演出をきっかけに右打ちを開始することで、十分に遊技球を電チュー22へ入賞させることが可能である。
[先読み演出判定処理]図47に示すように、先読み演出判定処理(S4406)ではまず、演出制御用マイコン91は、RAM94の受信バッファに格納されている始動入賞コマンドをRAM94の特図保留演出記憶部(図7に示す第1特図保留演出記憶部95a又は第2特図保留演出記憶部95b)に記憶する(S5001)。詳細には、受信したコマンドが第1始動入賞コマンドであれば、第1特図保留演出記憶部95a(図7(b)参照)に記憶し、第2始動入賞コマンドであれば、第2特図保留演出記憶部95b(図7(c)参照)に記憶する。なお、第1始動入賞コマンドは、第1特図保留演出記憶部95aにおいて第1〜第4まである記憶領域のうち当該コマンドが記憶されていない最も番号の小さい記憶領域に記憶される。これにより、特図保留の記憶順に対応した順で始動入賞コマンドが記憶されていくことになる。
続くステップS5002では、ステップS5001で記憶した始動入賞コマンドが第1始動入賞コマンドであれば、RAM94に設けられた第1特図保留演出カウンタの値を「1」加算して更新し、第2始動入賞コマンドであれば、RAM94に設けられた第2特図保留演出カウンタの値を「1」加算して更新する。なお、第1特図保留演出カウンタは、第1特図保留の数を計数するサブ側(サブ制御基板90側)のカウンタである。同様に、第2特図保留演出カウンタは、第2特図保留の数を計数するサブ側のカウンタである。
続いて演出制御用マイコン91は、先読み演出の実行抽選処理(S5003)を行う。先読み演出の実行抽選処理(S5003)では、ステップS5001で格納した始動入賞コマンドに基づいて、所謂連続予告や保留変化予告などの先読み演出を行うか否かを決定し、行う場合には、先読み演出に関する各種の設定を行う。なお、連続予告とは、複数回の特図変動にわたって実行され得る相互に関連した予告演出のことである。また、保留変化予告とは、通常表示態様の演出保留画像に代えて、通常表示態様よりも大当たり当選期待度が高い特別表示態様の演出保留画像を表示する予告演出のことである。
[特別遊技演出選択処理]図48に示す特別遊技演出選択処理(S4408)は、特別遊技(大当たり遊技又は小当たり遊技)時に実行する特別遊技演出のパターン(内容)を選択する処理である。ここで選択される特別遊技演出には、大当たり遊技又は小当たり遊技のオープニング中に実行するオープニング演出と、大入賞口の開放中および開放間のインターバル中に実行する開放遊技演出が含まれている。
図48に示すように、特別遊技演出選択処理(S4408)ではまず、オープニングコマンドを解析する(S5201)。なお本形態では、オープニングコマンドには、大当たり又は小当たりへの当選判定時にセットされた特図停止図柄データの情報と、当選時の遊技状態の情報とが含まれている(図10参照)。
続いて演出制御用マイコン91は、オープニングコマンドの解析結果に基づいて、通常遊技状態(非時短状態)における「特図1_小当たり図柄a」(図10参照)への当選に基づく小当たり遊技のオープニング開始時であるか否かを判定する(S5202)。この判定結果がYESであれば、小当たり時の特別遊技演出(小当たり演出)の演出パターンとして、ステージ変更演出の演出パターンを選択し(S5203)、この演出パターンの特別遊技演出を実行するための特別遊技演出開始コマンドを、RAM94の出力バッファにセットする(S5204)。
一方、ステップS5202の判定結果がNOであれば、当選した図柄(大当たり図柄又は小当たり図柄)及び当選時の遊技状態に応じて予め定められている特別遊技演出の演出パターンを選択し(S5205)、ステップS5205で選択した演出パターンの特別遊技演出を実行するための特別遊技演出開始コマンドを、RAM94の出力バッファにセットする(S5204)。
ステップS5204でセットされた特別遊技演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、コマンドに対応する特別遊技演出の演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示する。ステップS5203が実行されていたのであれば、ステージ変更演出が実行される。
ステージ変更演出は、複数種類のステージの中からランダムに決定したステージに移行させる演出である。本形態では、昼背景モード内のステージとして、キャラクタAをモチーフとした演出画像を主に表示するキャラAステージと、キャラクタBをモチーフとした演出画像を主に表示するキャラBステージと、キャラクタCをモチーフとした演出画像を主に表示するキャラCステージとがあるものとする。ステージが異なると、装飾図柄8L,8C,8Rがステージに応じたデザインの図柄に変わるとともに、遊技に伴うBGMがステージに応じたBGMに変わる。
このように本形態では、通常遊技状態での特図1の抽選での小当たり当選時に、ステージ変更演出が実行される。これにより、遊技者の意識をステージの変更に向けさせ、V通過が望めない特1V非通過小当たりに当選した場合に、遊技者に小当たり遊技の実行を意識させ難くしている。
[エンディング演出選択処理]図49に示すエンディング演出選択処理(S4410)は、大当たり遊技のエンディング中に実行するエンディング演出のパターン(内容)を選択する処理である。図49に示すように、エンディング演出選択処理(S4410)ではまず、エンディングコマンドを解析する(S5401)。なお本形態では、エンディングコマンドには、大当たり又は小当たりへの当選判定時にセットされた特図停止図柄データの情報と、当選時の遊技状態を示す情報とが含まれている(図10参照)。
続いて演出制御用マイコン91は、エンディングコマンドの解析結果に基づいて、「特図1_小当たり図柄a」(図10参照)への当選を経て実行された大当たり遊技のエンディング開始時であるか否かを判定する(S5402)。この判定結果がYESであれば、図57(A)に示す「またね!」の文字画像を表示画面7aに表示する演出パターンを、エンディング演出パターンとして選択して(S5403)、ステップS5404に進む。ステップS5404では、モードステータスの値を昼背景モードに対応する値「1」にセットする。そして、ステップS5414に進む。図57(A)に示す「またね!」のエンディング演出によって、遊技者に対して通常遊技状態(非時短状態)に移行する旨を報知することが可能である。なお、この演出は、昼背景モードへの移行示唆にもなっている。
ここでモードステータスについて説明する。モードステータスは、演出モードを制御するための変数である。演出モードとは、画像表示装置7、スピーカ67、盤ランプ5、及び枠ランプ66等を用いた演出の態様であり、演出モードが異なると、例えば画像表示装置7に表示されるキャラクタや背景画像等が異なり、変動演出も演出モードに応じた態様で実行される。
本形態の演出モードには、5種類ある。昼背景モード、泣きの1回モード、夜背景モード、宇宙背景モード、[超]夜背景モードである。図49中の表に示すように、昼背景モードに制御する場合は、モードステータスの値は「1」に設定され、泣きの1回モードに制御する場合は、モードステータスの値は「2」に設定され、夜背景モードに制御する場合は、モードステータスの値は「3」に設定され、宇宙背景モードに制御する場合は、モードステータスの値は「4」に設定され、[超]夜背景モードに制御する場合は、モードステータスの値は「5」に設定される。
昼背景モードは、通常遊技状態(大当たり遊技中および時短状態の終了直後の特図2の変動中を除く)に制御されているときの演出モードである。昼背景モードでは、図58(A)に示す昼の背景画像が表示画面7aに表示される。
泣きの1回モードは、時短回数が1回の時短状態に制御されているとき(つまり通常遊技状態において「特図1_大当たり図柄C」に当選して時短状態に制御されたとき、図10参照)、及び、時短状態の終了直後の特図2の変動中の演出モードである。泣きの1回モードでは、図85に示す泣きの1回モード専用の変動演出(2桁の特殊演出図柄18L,18Rを変動させる演出)が実行される。
夜背景モードは、第2時短回数が2回、3回、4回、又は5回の時短状態(すなわち時短状態A)に制御されているときの演出モードの1つである。なお、本形態では時短状態A中の演出モードとして、夜背景モードと宇宙背景モードの2つがある。夜背景モードでは、図58(B)に示す夜の背景画像(月は出ているが星が出ていない背景画像)が表示画面7aに表示される。
また、夜背景モードに制御されているときには、第2時短回数の残回数を示唆する残回数示唆表示ZIが、表示画面7aの右下部の表示領域(右下部領域7c)に表示される。残回数示唆表示ZIの表示回数は、特別図柄の変動表示が実行される度に1減算される。つまり、残回数示唆表示ZIの表示回数は、例えば「5」→「4」→「3」→「2」→「1」→「ラスト」といった具合に変化する。これにより、遊技者に対して時短状態の終了時期をわかりやすく示している。また、夜背景モードに制御されているときには、右打ちにて遊技を行うべき旨を報知する右打ち報知画像RIが、表示画面7aの右上部の表示領域(右上部領域7d)に表示される。
宇宙背景モードは、夜背景モードと同様、第2時短回数が2回、3回、4回、又は5回の時短状態(すなわち時短状態A)に制御されているときの演出モードの1つである。宇宙背景モードでは、図58(C)に示す宇宙の背景画像が表示画面7aに表示される。なお、宇宙背景モードにおいても、表示画面7aの右下部領域7cには残回数示唆表示ZIが表示され、表示画面7aの右上部領域7dには右打ち報知画像RIが表示される。
[超]夜背景モードは、第2時短回数が99回の時短状態に制御されているときの演出モードである。[超]夜背景モードでは、図58(D)に示す夜の背景画像(月も星も出ている背景画像)が表示画面7aに表示される。
また、[超]夜背景モードに制御されているときには、残回数示唆表示ZIが、図58(B)及び(C)に示す通常表示態様とは異なる特殊表示態様で右下部領域7cに表示される。通常表示態様の残回数示唆表示ZIが、特別図柄の変動表示が実行される度に表示回数を更新する表示態様であったのに対して、特殊表示態様の残回数示唆表示ZIは、特別図柄の変動表示が実行されても表示内容を変化させない表示態様である。本形態では、通常表示態様として、球体のオブジェクト画像に残回数を示す数字等を表示する態様を採用しており(図58(B)及び(C)参照)、特殊表示態様として、球体のオブジェクト画像を虹色で表示する態様を採用している(図58(D)参照)。この特殊表示態様の残回数示唆表示ZIによれば、特別図柄の変動表示が実行されても表示内容が変化しないため、遊技者に対して次の大当たり(1種大当たり又は2種大当たり)に当選するまで時短状態が続くことを予感させることが可能となっている。なお、[超]夜背景モードに制御されているときには、夜背景モードに制御されているときと同様、右打ち報知画像RIが右上部領域7dに表示される。
図49に戻って説明を続ける。エンディング演出選択処理(S4410)では、ステップS5402における判定結果がNOである場合には、続いて、第2時短回数を1回に設定するケースか否かを判定する(S5405)。つまり、非時短状態における「特図1_大当たり図柄C」への当選に基づく大当たり遊技のエンディングか否かを判定する。この判定結果がYESである場合には、図57(B)に示す「泣きの1回!」の文字画像を表示画面7aに表示する演出パターンを、エンディング演出パターンとして選択して(S5406)、ステップS5407に進む。ステップS5407では、モードステータスの値を「泣きの1回モード」に対応する値「2」にセットするとともに、演出モードカウンタMの値を「1」にセットする(S5407)。そして、ステップS5414に進む。図57(B)に示す「泣きの1回!」のエンディング演出によって、遊技者に対して第2時短回数が1回の時短状態に移行する旨を報知することが可能である。
ここで演出モードカウンタMについて説明する。演出モードカウンタMは、時短状態にて実行した特別図柄の変動表示の回数をカウントするためのカウンタである。詳細には、演出モードカウンタMには、時短状態にて実行した特図1の変動回数をカウントするための第1演出モードカウンタMaと、時短状態にて実行した特図2の変動回数をカウントするための第2演出モードカウンタMbと、時短状態にて実行した特図1の変動回数と特図2の変動回数との合計回数をカウントするための第3演出モードカウンタMcとがある。そして、第1演出モードカウンタMaには、第1時短回数(特図1時短カウンタの値)に対応する値をセットし、第2演出モードカウンタMbには、第2時短回数(特図2時短カウンタの値)に対応する値をセットし、第3演出モードカウンタMcには、合計時短回数(合計時短カウンタの値)に対応する値をセットする。なお図49では、演出モードカウンタMにセットする値として、第2演出モードカウンタMbにセットする値だけを示している。
ステップS5405の判定結果がNOである場合、続いて、第2時短回数を99回に設定するケース(つまり時短状態B)か否かを判定する(S5408)。第2時短回数を99回に設定するケースは、図10に示した通りである。この判定結果がNOである場合、すなわち、第2時短回数を2回、3回、4回、又は5回のいずれかに設定するケース(つまり時短状態A)である場合には、演出モード決定処理(S5409)を行う。
演出モード決定処理(S5409)では、夜背景モードと宇宙背景モードのうちいずれの演出モードに制御するかを、抽選により決定する。本形態では、どちらの演出モードも50%の確率で選択されるものとする。なお、時短状態Aにおける演出モードを夜背景モード又は宇宙背景モードのいずれとするかを、遊技者に選択させる構成としてもよい。この場合、エンディング演出として演出モードの選択画像を表示し、その演出中に、例えば演出ボタン63やセレクトボタン(図示せず)の操作に応じて演出モードが決定されるように構成すればよい。なお、演出モードの決定は所謂初当たりのときだけ行うものとする。
続いて演出制御用マイコン91は、ステップS5409で決定した演出モードに応じたエンディング演出パターンを選択する(S5410)。具体的には、ステップS5409において夜背景モードに決定した場合には、図57(C)に示す「夜背景モード!」の文字画像を表示画面7aに表示する演出パターンを、エンディング演出パターンとして選択する。また、ステップS5409において宇宙背景モードに決定した場合には、図57(D)に示す「宇宙背景モード!」の文字画像を表示画面7aに表示する演出パターンを、エンディング演出パターンとして選択する。
続いて演出制御用マイコン91は、モードステータスと演出モードカウンタの設定を行う(S5411)。具体的には、ステップS5409において夜背景モードに決定した場合には、モードステータスの値を「夜背景モード」に対応する値「3」にセットするとともに、演出モードカウンタM(第2演出モードカウンタMb)の値を、「2」〜「5」のうち第2時短回数に応じた値にセットする。そして、ステップS5414に進む。
また、ステップS5409において宇宙背景モードに決定した場合には、モードステータスの値を「宇宙背景モード」に対応する値「4」にセットするとともに、演出モードカウンタM(第2演出モードカウンタMb)の値を、「2」〜「5」のうち第2時短回数に応じた値にセットする。そして、ステップS5414に進む。
なおステップS5411では、第1演出モードカウンタMaの値は第1時短回数に応じた値にセットされ、第3演出モードカウンタMcの値は合計時短回数に応じた値にセットされる。図57(C)に示す「夜背景モード!」のエンディング演出や図57(D)に示す「宇宙背景モード!」のエンディング演出によって、遊技者に対して時短回数が2回〜5回のうちのいずれかの時短状態に移行する旨を報知することが可能である。
ステップS5408の判定結果がYESである場合、すなわち、第2時短回数を99回に設定するケース(つまり時短状態B)である場合には、図57(E)に示す「[超]夜背景モード!」の文字画像を表示画面7aに表示する演出パターンを、エンディング演出パターンとして選択して(S5412)、ステップS5413に進む。ステップS5413では、モードステータスの値を「[超]夜背景モード」に対応する値「5」にセットするとともに、演出モードカウンタM(第2演出モードカウンタMb)の値を、「99」にセットする。そして、ステップS5414に進む。なおステップS5413では、第1演出モードカウンタMa及び第3演出モードカウンタMcの値も「99」にセットされる。図57(E)に示す「[超]夜背景モード!」のエンディング演出によって、遊技者に対して時短回数が99回の時短状態に移行する旨を報知することが可能である。このエンディング演出は、遊技者に次の大当たり当選まで時短状態が続くことを示す意義がある。よって、エンディング演出において「超」の文字画像が表示されるか否かは遊技者の関心の高まるところであり、このような演出を搭載することによって、大当たり遊技時(詳しくはエンディング時)の遊技興趣が高められている。
ステップS5414では演出制御用マイコン91は、上記の処理にて選択した演出パターンにてエンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドを、RAM94の出力バッファにセットする。ステップS5414でセットされたエンディング演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、コマンドに対応するエンディング演出の画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示する。つまり、図57に示す各演出画像のいずれかが表示画面7aに表示されることとなる。
なお本形態では、演出制御用マイコン91は、モードステータスの値を設定した際に、そのモードステータスを示すモード指定コマンドを画像制御基板100に送信するものとする。これを受信した画像制御基板100は、モード指定コマンドに示されている演出モードに対応する背景画像を表示画面7aに表示させる。なお、上述のステージが設定された際にも演出制御用マイコン91から画像制御基板100にステージを示すステージ指定コマンドが送られ、これを受信した画像制御基板100が、そのステージ指定コマンドに示されたステージに対応した画像を表示画面7aに表示させるものとする。
[変動演出開始処理]図50に示すように、変動演出開始処理(S4412)ではまず、演出制御用マイコン91は、変動開始コマンドを解析する(S5601)。変動開始コマンドには、特図2変動パターン選択処理(S1003)でセットされた変動パターンの情報、又は、特図1変動パターン選択処理(S1009)でセットされた変動パターンの情報が含まれている。また、特図1又は特図2の大当たり判定処理の判定結果としての図柄を指定する図柄情報が含まれている。なお変動パターンの情報には、現在の遊技状態を指定する遊技状態情報が含まれている(図13参照)。ここで演出制御用マイコン91が取得した各種の情報は、これ以降に実行する処理においても適宜利用可能である。
続くステップS5602では、ステップS5601で解析した変動開始コマンドが特図1変動開始コマンドであれば、第1特図保留演出カウンタのカウンタ値を「1」減算し、特図2変動開始コマンドであれば、第2特図保留演出カウンタのカウンタ値を「1」減算する。そして、特図保留演出記憶部(第1特図保留演出記憶部95a又は第2特図保留演出記憶部95b)に記憶されているデータのシフト処理を行う(S5603)。
特図1に関するシフト処理では、第1記憶領域〜第4記憶領域に記憶されている第1始動入賞コマンド等の各データを1つ前の記憶領域にシフトさせるとともに、第4記憶領域をクリアする。例えば、第1特図保留演出記憶部95aの第4記憶領域に記憶されているデータは、第1特図保留演出記憶部95aの第3記憶領域にシフトされ、第4記憶領域はクリアされる。また、第1特図保留演出記憶部95aの第1記憶領域に記憶されているデータは、第1特図保留演出記憶部95aおよび第2特図保留演出記憶部95bに共通の当該変動用演出記憶部(第0記憶領域)95c(図7(a))にシフトされ、当該変動用演出記憶部95cに記憶されていたデータは消去される。また、特図2に関するシフト処理では、第2特図保留演出記憶部95bに記憶されている第2始動入賞コマンド等の各データは、当該変動用演出記憶部95cにシフトされ、当該変動用演出記憶部95cに記憶されていたデータは消去される。また、第2特図保留演出記憶部95bはクリアされる。
次に演出制御用マイコン91は、モードステータスを参照する(S5604)。そして、後述する変動演出パターン選択処理(S5605)を行う。なお、変動演出パターン選択処理(S5605)は、ステップS5604で参照したモードステータス及びステップS5601で解析した変動開始コマンドが示す変動パターンに基づいて変動演出パターンを選択する処理である。
その後、演出制御用マイコン91は、ステップS5605で選択した変動演出パターンの変動演出を開始するための変動演出開始コマンドを、RAM94の出力バッファにセットして(S5606)、本処理を終える。ステップS5606でセットされた変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、受信した変動演出開始コマンドに基づいて画像表示装置7の表示画面7aにて変動演出を行う。
[変動演出パターン選択処理]図51−1〜図53に基づいて変動演出パターン選択処理(S5605)について説明する。変動演出パターン選択処理(S5605)では、特別図柄の変動表示および停止表示に同期した変動演出の演出パターンを選択する。
特に本形態では、夜背景モードに制御されているときには夜背景モード用の特殊変動演出パターンの変動演出を選択し、宇宙背景モードに制御されているときには宇宙背景モード用の特殊変動演出パターンの変動演出を選択する。どちらの演出モードにおける特殊変動演出パターンも、疑似連演出を生じさせる演出パターンとなっている(図63、図80参照)。
疑似連演出とは、1回の特別図柄の変動表示の実行期間中に、演出図柄8L,8C,8Rを変動表示(再変動表示を含む)させたあと停止表示(仮停止表示を含む)させる単位変動演出を、複数回繰り返す演出である。仮停止表示とは、全ての演出図柄8L,8C,8Rがある図柄で表示画面7a内に留まっている表示態様(スクロールしていない態様すなわち所定の位置で僅かに揺れたり拡大と縮小を繰り返したりしている態様)であり、再変動表示とは、仮停止表示された演出図柄8L,8C,8Rが再び変動表示することである。なお、特別図柄の停止表示のタイミングに合わせて、全ての演出図柄8L,8C,8Rが確定的に停止表示されること(全ての演出図柄8L,8C,8Rの変動速度が零になること)を、確定停止表示又は最終停止表示ということとする。
既に述べたように時短状態Aでは、時短回数が2回〜5回と比較的少ない回数に設定される(図10参照)。そのため、時短状態Aでの遊技時間をある程度確保するには、各変動の変動時間を長くする必要がある。そこで本形態では、図13に示すように、時短状態Aにおける変動時間を36秒以上としている。そして、この36秒以上の変動時間を利用して、特殊変動演出パターンの変動演出(疑似連演出を生じさせる変動演出)を実行する。これにより、実際の変動回数よりも多くの図柄変動がなされているように見せている。
なお本形態では、演出図柄8L,8C,8Rの変動演出に並行して、図58の各図に示すように表示画面7aの左上部の表示領域(左上部領域7e)で、3ケタの小図柄の変動演出(以下「小図柄変動演出」という)を行うこととしている。3ケタの小図柄の各々は、1〜9までの数字をデザインした図柄のいずれかで停止表示されるようになっている。この3桁の小当たり図柄は、演出図柄8L,8C,8Rが仮停止表示されても、変動表示され続ける。3桁の小図柄が停止表示されるのは、演出図柄8L,8C,8Rが確定停止表示されるとき(特別図柄が停止表示するとき)である。よって、この小図柄変動演出を見ることで、演出図柄8L,8C,8Rの停止表示が仮停止表示であるのか、確定停止表示であるのかを正しく区別することが可能となっている。
次に、夜背景モード用の特殊変動演出パターンの変動演出について説明する。夜背景モード用の特殊変動演出パターンは、変動表示の回数が1回〜5回(再変動表示の回数が0回〜4回)の疑似連演出と、演出時間の異なる5種類の予告演出とを、一定の時間(本形態では21秒)となるように組み合わせている点に特徴がある(図59参照)。なお、各予告演出は、成功態様と失敗態様とがあり、成功態様の予告演出が実行されると、その後、バトル演出(夜背景モード用のバトル演出)に発展する。
疑似連演出と予告演出との組み合わせのパターンは、図59に示すように、全部で5種類ある。第1の組み合わせパターン(図59(A))は、変動回数が5回の疑似連演出(再変動表示の回数が4回の疑似連演出、以下「疑似連5回」ともいう)と、演出時間が9秒の予告演出1とを組み合わせたパターンである。より詳細には、3秒の変動を4回行って、5回目の変動に伴って9秒の予告演出1を実行するパターンである。
予告演出1は、図64に示す演出である。この演出では、主人公キャラクタと花びらの画像が表示画面7aに表示される。花びらの画像が主人公キャラクタの周りを囲み続ける態様の演出、すなわち、図64(A)→(B)→(C)に示す一連の演出が、成功態様の予告演出1であり、花びらの画像が途中で消えてしまう態様の演出、すなわち、図64(A)→(B)→(D)に示す一連の演出が、失敗態様の予告演出1である。第1の組み合わせパターンの演出では、図63(A)〜(I)に示す5回の変動表示(再変動表示を含む)が行われて、図64に示す予告演出1が行われる。
第2の組み合わせパターン(図59(B))は、変動回数が4回の疑似連演出(再変動表示の回数が3回の疑似連演出、以下「疑似連4回」ともいう)と、演出時間が12秒の予告演出2とを組み合わせたパターンである。より詳細には、3秒の変動を3回行って、4回目の変動に伴って12秒の予告演出2を実行するパターンである。
予告演出2は、図65に示す演出である。この演出は、ヒロインキャラクタが主人公キャラクタを呼び出せるかどうかを内容とする演出である。ヒロインキャラクタが主人公キャラクタを呼び出せる態様の演出、すなわち、図65(A)→(B)→(C)に示す一連の演出が、成功態様の予告演出2であり、ヒロインキャラクタが主人公キャラクタを呼び出せない態様の演出、すなわち、図65(A)→(B)→(D)に示す一連の演出が、失敗態様の予告演出2である。第2の組み合わせパターンの演出では、図63(A)〜(G)に示す4回の変動表示(再変動表示を含む)が行われて、図65に示す予告演出2が行われる。
第3の組み合わせパターン(図59(C))は、変動回数が3回の疑似連演出(再変動表示の回数が2回の疑似連演出、以下「疑似連3回」ともいう)と、演出時間が15秒の予告演出3とを組み合わせたパターンである。より詳細には、3秒の変動を2回行って、3回目の変動に伴って15秒の予告演出3を実行するパターンである。
予告演出3は、図66に示す演出である。この演出は、主人公キャラクタが力を溜められるかどうかを内容とする演出である。ちなみにこの予告演出3は、演出ボタン63の操作が有効となるボタン演出である。すなわち、この予告演出3の演出期間中には、演出ボタン63の操作が有効となるボタン有効期間が設けられ、このボタン有効期間中は、遊技者による演出ボタン63の連打操作が受け付けられる。そして、この連打操作に応じて、主人公キャラクタの力を示すエフェクト画像の表示量が変化する。
主人公キャラクタが力を溜めることに成功する態様の演出、すなわち、図66(A)→(B)→(C)→(D)→(E)に示す一連の演出が、成功態様の予告演出3であり、主人公キャラクタが力を溜めることに失敗する態様の演出、すなわち、図66(A)→(B)→(C)→(D)→(F)に示す一連の演出が、失敗態様の予告演出3である。第3の組み合わせパターンの演出では、図63(A)〜(E)に示す3回の変動表示(再変動表示を含む)が行われて、図66に示す予告演出3が行われる。
第4の組み合わせパターン(図59(D))は、変動回数が2回の疑似連演出(再変動表示の回数が1回の疑似連演出、以下「疑似連2回」ともいう)と、演出時間が18秒の予告演出4とを組み合わせたパターンである。より詳細には、3秒の変動を1回行って、2回目の変動に伴って18秒の予告演出4を実行するパターンである。
予告演出4は、図67に示す演出である。この演出は、主人公キャラクタが魔法を使って敵キャラクタを発見することができるかどうかを内容とする演出である。主人公キャラクタが敵キャラクタを発見することができる態様の演出、すなわち、図67(A)→(B)→(C)→(D)→(E)に示す一連の演出が、成功態様の予告演出4であり、主人公キャラクタが敵キャラクタを発見することができない態様の演出、すなわち、図67(A)→(B)→(C)→(D)→(F)に示す一連の演出が、失敗態様の予告演出4である。第4の組み合わせパターンの演出では、図63(A)〜(C)に示す2回の変動表示(再変動表示を含む)が行われて、図67に示す予告演出4が行われる。
第5の組み合わせパターン(図59(E))は、変動回数が1回の演出(再変動表示の回数が0回つまり再変動表示なしの演出、以下「疑似連1回」ともいう)と、演出時間が21秒の予告演出5とを組み合わせたパターンである。より詳細には、1回目の変動に伴って21秒の予告演出5を実行するパターンである。
予告演出5は、図68〜図71に示す演出である。この演出は、二人のヒロインキャラクタのうちの一方が選ばれて、そのキャラクタが3回の攻撃で敵キャラクタを100体倒せるかどうかを内容とする演出である。ちなみに、予告演出5にもボタン演出が含まれており、各攻撃のタイミングで遊技者に演出ボタン63の操作が促され、この操作に応じて、演出が進行するようになっている。
ヒロインキャラクタが100体の敵キャラクタを倒すことに成功する態様の演出、すなわち、図68(A)〜図71(P)、図71(Q)、図71(R)に示す一連の演出が、成功態様の予告演出5であり、ヒロインキャラクタが100体の敵キャラクタを倒すことに失敗する態様の演出、すなわち、図68(A)〜図71(P)、図71(S)、図71(T)に示す一連の演出が、失敗態様の予告演出5である。第5の組み合わせパターンの演出では、図63(A)に示す1回の変動表示が行われて、図68〜図71に示す予告演出5が行われる。
このような第1〜第5の組み合わせパターンの演出を、疑似連予告組み合わせ演出と称することとする。そして、疑似連予告組み合わせ演出における最後以外の変動を、第1パートの演出と称し、疑似連予告組み合わせ演出における最後の変動と予告演出を、第2パートの演出と称することとする。疑似連予告組み合わせ演出は、リーチ無しハズレ、リーチ有りハズレ、大当たり、小当たりの各変動パターン(図13のP11〜P14、P31〜P37)が選択された場合に、様々な態様で実行される。まず、リーチ無しハズレの変動パターン(図13のP37,P14)が選択された場合について説明する。この場合には、図60に示すように、大きく分けて4種類の態様(パターン)がある。どはずれのパターン(図60(A))と、予告演出失敗1のパターン(図60(B))と、予告演出失敗2のパターン(図60(C))と、予告演出失敗3のパターン(図60(D))である。なお、夜背景モード(時短状態A)において特図1の抽選に基づいて小当たりの変動パターン(図13のP12)が選択された場合も、リーチ無しハズレの変動パターンが選択された場合と同様の演出が実行されるものとする。
どはずれのパターン(図60(A))は、3秒の変動を12回行う疑似連12回の演出パターンである。予告演出失敗1のパターン(図60(B))は、まず疑似連予告組み合わせ演出(予告演出は失敗態様)を行い、続いて3秒の変動を5回含む疑似連5回の演出を行う演出パターンである。予告演出失敗2のパターン(図60(C))は、まず3秒の変動を3回含む疑似連3回の演出を行い、次に疑似連予告組み合わせ演出(予告演出は失敗態様)を行い、続いて3秒の変動を2回含む疑似連2回の演出を行う演出パターンである。予告演出失敗3のパターン(図60(D))は、まず3秒の変動を5回含む疑似連5回の演出を行い、続いて疑似連予告組み合わせ演出(予告演出は失敗態様)を行う演出パターンである。なお、疑似連予告組み合わせ演出には上述した通り5つのパターンがあるため、予告演出失敗1のパターン(図60(B))、予告演出失敗2のパターン(図60(C))、予告演出失敗3のパターン(図60(D))には、それぞれ5つのパターンがあることとなる。
次に、リーチ無しハズレ以外の変動パターン、つまり、リーチ有りハズレの変動パターン(図13のP35、P36、P13)、大当たりの変動パターン(図13のP31、P32、P11)、特図2の抽選に基づく小当たりの変動パターン(図13のP33、P34)が選択された場合について、図61及び図62に基づいて説明する。これらの場合には、疑似連予告組み合わせ演出における予告演出が成功態様をとり、バトル演出に発展する。
またこれらの場合には、1回目の予告演出で成功態様となりバトル演出に発展するパターン(図61参照)と、1回目の予告演出は失敗態様となり2回目の予告演出で成功態様となってバトル演出に発展するパターン(図62参照)とがある。すなわち、疑似連予告組み合わせ演出が1回実行されるパターン(図61参照)と、2回実行されるパターン(図62参照)とがある。前者のパターンが実行されるのは、遊技制御用マイコン81が51秒あるいは61秒の変動パターン(P32,P34,P36,P11,P13)を選択した場合である。後者のパターンが実行されるのは、遊技制御用マイコン81が72秒あるいは82秒の変動パターン(P31,P33,P35)を選択した場合である。
なお、疑似連予告組み合わせ演出には上述した通り5つのパターンがある。よって、図61に示すリーチ有りハズレ(図61(A))、大当たり(図61(B))、小当たり(図61(C))の各パターンには、それぞれ5つのパターンがあることとなる。
また、図62に示すリーチ有りハズレ(図62(A))、大当たり(図62(B))、小当たり(図62(C))の各パターンには、それぞれ25のパターン(5パターンと5パターンの組み合わせ)があることとなる。つまり、疑似連予告組み合わせ演出が2回実行されるパターンでは、1回目の疑似連予告組み合わせ演出での疑似連回数および予告演出の種類と、2回目の疑似連予告組み合わせ演出での疑似連回数および予告演出の種類とが異なる場合がある(図62中の具体例1や具体例2を参照)。このことは、1回の特別図柄の変動表示の区切りを分かり難くし、疑似連演出における演出図柄8L,8C,8Rの各変動表示(再変動表示を含む)のどれからでも、チャンスが生じるように見せる効果を発揮している。
なお、バトル演出(当落分岐演出)は、主人公キャラクタが敵キャラクタとバトルを行う演出であり、主人公キャラクタが敵キャラクタに勝利する勝利態様(当選態様)と、主人公キャラクタが敵キャラクタに敗北する敗北態様(落選態様)とがある。大当たりあるいは小当たりに当選している場合には、勝利態様のバトル演出が実行される。これにより、遊技者は大当たりあるいは小当たりの当選を認識する。ハズレの場合には、敗北態様のバトル演出が実行される。これにより、遊技者はハズレを認識する。
本形態では、夜背景モードにおけるバトル演出として、図72〜図74に示す演出を実行する。図72(A),(B),(C)の後、図72(D)、図73(E)〜(G)、図74(H),(I)と続く演出が、失敗態様のバトル演出である。失敗態様のバトル演出が終わると、図74(J)に示すように夜の背景に戻す(表示画面7aに夜の背景画像を表示する)。夜の背景画像が表示されると、演出図柄8L,8C,8Rはバラケ目で停止表示される。
また、図72(A),(B),(C)の後、図72(K)、図73(L)〜(N)、図74(O),(P)と続く演出が、成功態様のバトル演出である。特図2の抽選に基づく小当たり当選時には、成功態様のバトル演出が終わると、図74(Q),(R)に示すように、Vアタッカー(第2大入賞装置36)への入賞を狙って右打ちを行うべき旨を報知するVアタッカー打込報知演出を実行する。Vアタッカー打込報知演出は、演出図柄8L,8C,8Rの確定停止表示の前から実行される(図74(Q)参照)。これにより、特図2の抽選に基づく小当たり当選時に、第2大入賞口35内の特定領域39への通過のチャンスを遊技者が逃すのを防止している。なお、大当たり当選時には、Vアタッカー打込報知演出は実行されず、成功態様のバトル演出が終わると夜の背景に戻り(夜の背景画像が表示され)、演出図柄8L,8C,8Rがゾロ目で停止表示される。
このような夜背景モードにおける変動演出パターンを決定する処理が、図51−1に示す処理である。図51−1に示すように、変動演出パターン選択処理(S5605)ではまず、演出制御用マイコン91は、モードステータスの値が夜背景モードに対応する値「3」であるか否かを判定する(S5611)。夜背景モードであれば(S5611でYES)、続いて、大当たり変動(図13の変動パターンP31,P32,P11)か否かを判定する(S5612)。大当たり変動とは、大当たり当選の当否判定結果に基づく図柄変動である。
ステップS5612の判定結果がYESであれば、図51−2に示す夜背景モード用の特殊変動演出パターンの選択テーブル(判定基準)における大当たり用の基準に従って、夜背景モードでの大当たり変動用の特殊変動演出パターンを選択する(S5613)。これにより、遊技制御用マイコン81が変動パターンP31を選択している場合には、演出制御用マイコン91は、図62(B)に示す疑似連予告組み合わせ演出を2回行うパターン(全25通り)の中の1つを選択し(つまり図51−2に示すサブ変動パターン(変動演出パターン)Q001〜Q025のうちの1つを選択し)、遊技制御用マイコン81が変動パターンP32あるいはP11を選択している場合には、演出制御用マイコン91は、図61(B)に示す疑似連予告組み合わせ演出を1回行うパターン(全5通り)の中の1つを選択する(つまり図51−2に示すサブ変動パターンQ026〜Q030のうちの1つを選択する)。
なお、大当たり変動用の特殊変動演出パターンが選択された場合には、小図柄変動演出として、3ケタの小図柄を一斉に変動表示させたあと、例えば「7・7・7」のようなゾロ目で停止表示させる演出が実行される。
ステップS5612の判定結果がNOであれば、続いて、特図2の抽選に基づく小当たり変動(図13の変動パターンP33,P34)か否かを判定する(S5614)。小当たり変動とは、小当たり当選の当否判定結果に基づく図柄変動である。ステップS5614の判定結果がYESであれば、図51−2に示す夜背景モード用の特殊変動演出パターンの選択テーブル(判定基準)における小当たり用の基準に従って、夜背景モードでの小当たり変動用の特殊変動演出パターンを選択する(S5615)。
これにより、遊技制御用マイコン81が変動パターンP33を選択している場合には、演出制御用マイコン91は、図62(C)に示す疑似連予告組み合わせ演出を2回行うパターン(全25通り)の中の1つを選択し(つまり図51−2に示すサブ変動パターンQ031〜Q055のうちの1つを選択し)、遊技制御用マイコン81が変動パターンP34を選択している場合には、演出制御用マイコン91は、図61(C)に示す疑似連予告組み合わせ演出を1回行うパターン(全5通り)の中の1つを選択する(つまり図51−2に示すサブ変動パターンQ056〜Q060のうちの1つを選択する)。
なお、小当たり変動用の特殊変動演出パターンが選択された場合には、大当たり変動用の特殊変動演出パターンが選択された場合と同様、小図柄変動演出として、3ケタの小図柄を一斉に変動表示させたあと、例えば「7・7・7」のようなゾロ目で停止表示させる演出が実行される。
ステップS5614の判定結果がNOであれば、続いて、リーチ有りハズレのハズレ変動(図13の変動パターンP35,P36,P13)か否かを判定する(S5616)。ハズレ変動とは、ハズレの当否判定結果に基づく図柄変動である。ステップS5616の判定結果がYESであれば、図51−2に示す夜背景モード用の特殊変動演出パターンの選択テーブル(判定基準)におけるリーチ有りハズレ用の基準に従って、夜背景モードでのリーチ有りハズレ用の特殊変動演出パターンを選択する(S5617)。
これにより、遊技制御用マイコン81が変動パターンP35を選択している場合には、演出制御用マイコン91は、図62(A)に示す疑似連予告組み合わせ演出を2回行うパターン(全25通り)の中の1つを選択し(つまり図51−2に示すサブ変動パターンQ061〜Q085のうちの1つを選択し)、遊技制御用マイコン81が変動パターンP36あるいはP13を選択している場合には、演出制御用マイコン91は、図61(A)に示す疑似連予告組み合わせ演出を1回行うパターン(全5通り)の中の1つを選択する(つまり図51−2に示すサブ変動パターンQ086〜Q090のうちの1つを選択する)。
なお、リーチ有りハズレ用の特殊変動演出パターンが選択された場合には、小図柄変動演出として、3ケタの小図柄を一斉に変動表示させたあと、例えば「7・6・7」のようなバラケ目で停止表示させる演出が実行される。
ステップS5616の判定結果がNOであれば、リーチ無しハズレのハズレ変動(図13の変動パターンP37,P14)あるいは特図1の抽選に基づく小当たり変動(図13の変動パターンP12)であるため、図51−2に示す夜背景モード用の特殊変動演出パターンの選択テーブル(判定基準)におけるリーチ無しハズレ用の基準に従って、夜背景モードでのリーチ無しハズレ用の特殊変動演出パターンを選択する(S5618)。
これにより、遊技制御用マイコン81が変動パターンP37,P14,P12を選択している場合には、演出制御用マイコン91は、図60(A)に示すどはずれのパターン(つまり図51−2に示すサブ変動パターンQ091)、図60(B)に示す予告演出失敗1のパターン(全5通り、つまり図51−2に示すサブ変動パターンQ092〜Q096)、図60(C)に示す予告演出失敗2のパターン(全5通り、つまり図51−2に示すサブ変動パターンQ097〜Q101)、図60(D)に示す予告演出失敗3のパターン(全5通り、つまり図51−2に示すサブ変動パターンQ102〜Q106)のうちの1つを選択する。
なお、リーチ無しハズレ用の特殊変動演出パターンが選択された場合には、リーチ有りハズレ用の特殊演出パターンが選択された場合と同様、小図柄変動演出として、3ケタの小図柄を一斉に変動表示させたあと、例えば「7・6・7」のようなバラケ目で停止表示させる演出が実行される。
なお本形態では、小当たり変動であっても大当たり変動であっても、疑似連演出を生じさせる特殊変動演出パターンを選択する。そのため、小当たり変動中又は大当たり変動中であっても、バトル演出が実行されるまではリーチ無しハズレ変動と区別がつき難い。従って、遊技者が遊技球の発射を停止せずに右打ちをし続けることが期待できる。その結果、遊技者に違和感を与えることなく、大当たり遊技の実行開始までに特図2の保留を1つ貯めさせることが可能となっている。
ステップS5611において判定結果がNOであれば、図52−1に示すように、モードステータスの値が宇宙背景モードに対応する値「4」であるか否かを判定する(S5621)。宇宙背景モードであれば(S5621でYES)、ステップS5622に進む。
ここで、宇宙背景モード用の特殊変動演出パターンの変動演出について説明する。宇宙背景モード用の特殊変動演出パターンは、図80に示すように、10段階の目盛りが付されたメーター画像G1を表示し、このメーター画像G1における10段階の目盛りを、疑似連演出における仮停止表示の出目(以下「疑似連の仮停止出目」ともいう)や、予告演出(図81に示すメーターMAX化予告)の成否に応じて変化させていく点に特徴がある。
つまり、メーター画像G1における目盛りの最小値は「0」であり、最大値は「10」である(図78(A)参照)。また図78(B)に示すように、疑似連の仮停止出目の種類に応じて、メーター画像G1の増加量(変化量)は異なる。詳細には、疑似連の仮停止出目が、「2」「4」「6」又は「8」のゾロ目である場合、メーター画像G1の目盛りを1増加させる。本形態では、「2」「4」「6」又は「8」の演出図柄8L,8C,8Rは、青色である。このため、これらの図柄のゾロ目を青図柄揃い(図80(A)及び(B)参照)という。また、疑似連の仮停止出目が、「1」「5」又は「9」のゾロ目である場合、メーター画像G1の目盛りを2増加させる。本形態では、「1」「5」又は「9」の演出図柄8L,8C,8Rは、緑色である。このため、これらの図柄のゾロ目を緑図柄揃い(図80(C)及び(D)参照)という。また、疑似連の仮停止出目が、「3」又は「7」のゾロ目である場合、メーター画像G1の目盛りを3増加させる。本形態では、「3」又は「7」の演出図柄8L,8C,8Rは、赤色である。このため、これらの図柄のゾロ目を赤図柄揃い(図80(E)及び(F)参照)という。なお、仮停止出目における演出図柄8L,8C,8Rが同色揃いでない場合、メーター画像G1は変化しない(つまり目盛りは増加しない、図80(G)及び(H)参照)。
また、メーターMAX化予告が成功態様で実行されると、そのときのメーター画像G1の目盛りにかかわらず、メーター画像G1の目盛りを最大値「10」に変化させる(図78(C)参照)。メーターMAX化予告には、成功態様と失敗態様とがある。成功態様のメーターMAX化予告は、主人公キャラクタのシルエットを表示した後、主人公キャラクタが魔法を使う様子を表示し、メーター画像G1の目盛りを最大値に変化させる演出(図81(A)→(B)→(C)に示す演出)である。一方、失敗態様のメーターMAX化予告は、主人公キャラクタのシルエットを表示するが、主人公キャラクタが魔法を使う様子は表示せず、メーター画像G1の目盛りを変化させない演出(図81(A)→(D)→(E)に示す演出)である。
メーター画像G1の目盛りがMAX(10段階中の10)になると、図82に示すメーターボタン変化演出を実行する。メーターボタン変化演出は、メーター画像G1を、ボタン操作指示画像G2(演出ボタン63の操作を促す画像)に変化させ、遊技者による演出ボタン63の操作に応じて成功態様と、失敗態様とに分岐する演出である。成功態様のメーターボタン変化演出は、図82(A)→(B)→(C)→(D)に示す一連の演出である。つまり、成功態様のメーターボタン変化演出では、演出ボタン63が操作されると、主人公キャラクタが変身する内容の演出が実行される(図82(D))。失敗態様のメーターボタン変化演出は、図82(A)→(B)→(C)→(E)に示す一連の演出である。つまり、失敗態様のメーターボタン変化演出では、演出ボタン63が操作されると、「残念」の文字画像が表示される(図82(E))。このとき、メーター画像G1の目盛りは「0」に戻っている。
成功態様のメーターボタン変化演出が実行されると、これに続いて、宇宙背景モード用のバトル演出(図83あるいは図84参照)が実行される。宇宙背景モード用のバトル演出(当落分岐演出)は、変身した主人公キャラクタ「ロゴ」が敵キャラクタとバトルを行う演出である。バトル演出には、変身後の主人公キャラクタ「ロゴ」が敵キャラクタに勝利する勝利態様(当選態様)と、敵キャラクタに敗北する敗北態様(落選態様)とがある。勝利態様のバトル演出は、図83(A)〜(F)に示す演出、あるいは、図84(A)〜(D)に示す演出である。敗北態様のバトル演出は、図83(A)〜(C)及び(G)〜(I)に示す演出、あるいは、図84(A),(B),(E),(F)に示す演出である。なお、図83に示すバトル演出は、宇宙背景モード用の通常のバトル演出であり、図84に示すバトル演出は、通常のバトル演出よりも演出時間の短い短縮バトル演出である。本形態では、通常のバトル演出の演出時間は、32秒程度であり、短縮バトル演出の演出時間は、11秒程度である。
宇宙背景モードでは、このように演出が進行する。そのため、遊技者の関心は、まず、メーター画像G1の目盛りがMAXに到達して、メーターボタン変化演出(図82参照)が実行されることに向けられる。本形態では、疑似連演出における各変動のどれからでも、メーター画像G1の目盛りがMAXになることに期待がもてるように、様々な態様(パターン)で疑似連演出、メーターMAX化予告、メーターボタン変化演出が実行される。以下では、このことについて具体的に説明する。
まず、リーチ無しハズレの変動パターン(図13のP37,P14)が選択された場合について、図75に基づいて説明する。この場合には、図75に示すように、大きく分けて9種類の態様(パターン)がある。どのパターンが選択された場合も、演出時間は36秒である。なお、宇宙背景モード(時短状態A)において特図1の抽選に基づいて小当たりの変動パターン(図13に示す変動時間36秒の変動パターンP12)が選択された場合も、リーチ無しハズレの変動パターンが選択された場合と同様の演出が実行されるものとする。
9種類のパターンのうち1つ目のパターンは、メーターMAX化予告を行わない「予告なし」のパターン(図75(A))である。「予告なし」のパターン(図75(A))は、3秒の変動を12回行う疑似連12回の演出パターン(図52−2のサブ変動パターンQ261)である。
2つ目のパターンは、失敗態様のメーターMAX化予告を1回行う「予告失敗1回」のパターン(図75(B))である。このパターンでは、疑似連回数が全10回となるように、メーターMAX化予告(演出時間6秒)の前に、疑似連0回〜8回のいずれかの演出(疑似連0回は疑似連演出なしの意味)を行って、メーターMAX化予告の後に、疑似連10回〜2回のいずれかの演出を行う。つまり、メーターMAX化予告の前に、疑似連2回の演出を行っていれば、メーターMAX化予告の後に、疑似連8回の演出を行うといった具合に、疑似連演出と、メーターMAX化予告とを組み合わせて実行するパターンである。よって、この「予告失敗1回」のパターンは、全部で9パターン(図52−2のサブ変動パターンQ271〜Q279)ある。
3つ目のパターンは、失敗態様のメーターMAX化予告を2回行う「予告失敗2回(1)」のパターン(図75(C))であり、4つ目のパターンは、同様に、失敗態様のメーターMAX化予告を2回行う「予告失敗2回(2)」のパターン(図75(D))である。「予告失敗2回(1)」のパターン(図75(C))では、まず1回目のメーターMAX化予告(失敗態様)を行う。そして、疑似連回数が全8回となるように、2回目のメーターMAX化予告(失敗態様)の前に、疑似連1回〜6回のいずれかの演出を行い、メーターMAX化予告の後に、疑似連7回〜2回のいずれかの演出を行う。この「予告失敗2回(1)」のパターンは、全部で6パターン(図52−2のサブ変動パターンQ281〜Q286)ある。
「予告失敗2回(2)」のパターン(図75(D))では、疑似連回数が全8回となるように、まず疑似連1回〜6回のいずれかの演出を行って1回目のメーターMAX化予告(失敗態様)を行い、続いて疑似連0回〜5回のいずれかの演出を行って2回目のメーターMAX化予告(失敗態様)を行い、続いて疑似連7回〜2回のいずれかの演出を行う。なお、この「予告失敗2回(2)」のパターン(図75(D))では、1回目のメーターMAX化予告の前に疑似連1回の演出を行った場合、残りの疑似連回数が7回となるように、2回目のメーターMAX化予告の前には、疑似連0回〜5回のいずれかの演出を行い、2回目のメーターMAX化予告の後には、疑似連7回〜2回のいずれかの演出を行う。このパターンが6パターンある。
また、1回目のメーターMAX化予告の前に疑似連2回の演出を行った場合、残りの疑似連回数が6回となるように、2回目のメーターMAX化予告の前には、疑似連0回〜4回のいずれかの演出を行い、2回目のメーターMAX化予告の後には、疑似連6回〜2回のいずれかの演出を行う。このパターンが5パターンある。また、1回目のメーターMAX化予告の前に疑似連3回の演出を行った場合、残りの疑似連回数が5回となるように、2回目のメーターMAX化予告の前には、疑似連0回〜3回のいずれかの演出を行い、2回目のメーターMAX化予告の後には、疑似連5回〜2回のいずれかの演出を行う。このパターンが4パターンある。また、1回目のメーターMAX化予告の前に疑似連4回の演出を行った場合、残りの疑似連回数が4回となるように、2回目のメーターMAX化予告の前には、疑似連0回〜2回のいずれかの演出を行い、2回目のメーターMAX化予告の後には、疑似連4回〜2回のいずれかの演出を行う。このパターンが3パターンある。
また、1回目のメーターMAX化予告の前に疑似連5回の演出を行った場合、残りの疑似連回数が3回となるように、2回目のメーターMAX化予告の前には、疑似連0回〜1回のいずれかの演出を行い、2回目のメーターMAX化予告の後には、疑似連3回〜2回のいずれかの演出を行う。このパターンが2パターンある。また、1回目のメーターMAX化予告の前に疑似連6回の演出を行った場合、残りの疑似連回数が2回となるように、2回目のメーターMAX化予告の前には、疑似連演出を行わず(疑似連0回)、2回目のメーターMAX化予告の後には、疑似連2回の演出を行う。このパターンが1パターンある。つまり、「予告失敗2回(2)」のパターン(図75(D))は、全部で21パターン(図52−2のサブ変動パターンQ290〜Q310)ある。
5つ目のパターンは、メーターMAX化予告を行わず失敗態様のメーターボタン変化演出を行う「予告なしボタン変化失敗」のパターン(図75(E))である。このパターンでは、疑似連回数が全7回となるように、メーターボタン変化演出(演出時間15秒)の前に、疑似連5回〜7回のいずれかの演出を行って、メーターボタン変化演出の後に、疑似連2回〜0回のいずれかの演出を行う。つまり、メーターボタン変化演出の前に、疑似連5回の演出を行っていれば、メーターボタン変化演出の後に、疑似連2回の演出を行うといった具合に、疑似連演出と、メーターボタン変化演出とを組み合わせて実行するパターンである。この「予告なしボタン変化失敗」のパターンは、全部で3パターン(図52−2のサブ変動パターンQ311〜Q313)ある。
6つ目のパターンは、失敗態様のメーターMAX化予告を行って失敗態様のメーターボタン変化演出を行う「予告失敗ボタン変化失敗」のパターン(図75(F))である。このパターンでは、疑似連回数が全5回となるように、メーターMAX化予告(失敗態様)の前に、疑似連1回〜4回のいずれかの演出を行って、メーターMAX化予告(失敗態様)の後に、疑似連4回〜1回のいずれかの演出を行う。その後、メーターボタン変化演出を行う。この「予告失敗ボタン変化失敗」のパターンは、全部で4パターン(図52−2のサブ変動パターンQ321〜Q324)ある。
7つ目のパターンは、成功態様のメーターMAX化予告を行って失敗態様のメーターボタン変化演出を行う「予告1回目成功ボタン変化失敗」のパターン(図75(G))である。このパターンでは、まず、疑似連3回〜5回のいずれかの演出を行う。そして、成功態様のメーターMAX化予告を行って、失敗態様のメーターボタン変化演出を行い、続いて、疑似連2回〜0回のいずれかの演出を行う。このパターンでは、疑似連回数が全5回となるように、疑似連回数が決定される。この「予告1回目成功ボタン変化失敗」のパターンは、全部で3パターン(図52−2のサブ変動パターンQ331〜Q333)ある。
8つ目のパターンは、失敗態様のメーターMAX化予告のあと成功態様のメーターMAX化予告を行って失敗態様のメーターボタン変化演出を行う「予告2回目成功ボタン変化失敗(1)」のパターン(図75(H))であり、9つ目のパターンは、同様に、失敗態様のメーターMAX化予告のあと成功態様のメーターMAX化予告を行って失敗態様のメーターボタン変化演出を行う「予告2回目成功ボタン変化失敗(2)」のパターン(図75(I))である。
「予告2回目成功ボタン変化失敗(1)」のパターン(図75(H))では、まず1回目のメーターMAX化予告(失敗態様)を行う。そして、疑似連1回〜3回のいずれかの演出を行い、2回目のメーターMAX化予告(成功態様)を行って、失敗態様のメーターボタン変化演出を行う。続いて、疑似連2回〜0回のいずれかの演出を行う。このパターンでは、疑似連回数が全3回となるように、疑似連回数が決定される。この「予告2回目成功ボタン変化失敗(1)」のパターンは、全部で3パターン(図52−2のサブ変動パターンQ341〜Q343)ある。
「予告2回目成功ボタン変化失敗(2)」のパターン(図75(I))では、まず疑似連1回〜3回のいずれかの演出を行い、1回目のメーターMAX化予告(失敗態様)を行う。そして、疑似連0回〜2回のいずれかの演出を行って、2回目のメーターMAX化予告(成功態様)および失敗態様のメーターボタン変化演出を行う。続いて、疑似連2回〜0回のいずれかの演出を行う。このパターンでは、疑似連回数が全3回となるように、疑似連回数が決定される。
なお、この「予告2回目成功ボタン変化失敗(2)」のパターン(図75(I))では、1回目のメーターMAX化予告の前に疑似連1回の演出を行った場合、残りの疑似連回数が2回となるように、2回目のメーターMAX化予告の前には、疑似連0回〜2回のいずれかの演出を行い、2回目のメーターMAX化予告の後には、疑似連2回〜0回のいずれかの演出を行う。このパターンが3パターンある。
また、1回目のメーターMAX化予告の前に疑似連2回の演出を行った場合、残りの疑似連回数が1回となるように、2回目のメーターMAX化予告の前には、疑似連0回〜1回のいずれかの演出を行い、2回目のメーターMAX化予告の後には、疑似連1回〜0回のいずれかの演出を行う。このパターンが2パターンある。また、1回目のメーターMAX化予告の前に疑似連3回の演出を行った場合、残りの疑似連回数を0回とするため、2回目のメーターMAX化予告の前にも後にも、疑似連演出を行わない(疑似連0回)。このパターンが1パターンある。つまり、「予告2回目成功ボタン変化失敗(2)」のパターン(図75(I))は、全部で6パターン(図52−2のサブ変動パターンQ351〜Q356)ある。
なお、図75(E)の「予告なしボタン変化失敗」および図75(F)の「予告失敗ボタン変化失敗」のパターンでは、成功態様のメーターMAX化予告を行わないため、疑似連演出における仮停止表示の出目(仮停止出目)によるメーター増加だけで、メーターボタン変化演出の実行前にメーター画像G1の目盛りをMAXに到達させる必要がある。つまり、これらのパターンが選択された場合には、仮停止出目だけでメーター画像G1の目盛りがMAXに到達するように、仮停止出目が決定される。
また、図75(G)の「予告1回目成功ボタン変化失敗」、図75(H)の「予告2回目成功ボタン変化失敗(1)」、および図75(I)の「予告2回目成功ボタン変化失敗(2)」のパターンでは、成功態様のメーターMAX化予告によってメーター画像G1の目盛りをMAXに到達させる。よって、これらのパターンが選択された場合には、仮停止出目だけでメーター画像G1の目盛りがMAXに到達しないように、仮停止出目が決定される。
また、メーターボタン変化演出を実行しないパターン(図75(A)〜(D))では、メーター画像G1の目盛りをMAXに到達させない範囲で、疑似連の仮停止出目が決定される。
以上説明したように本形態では、主制御基板80が例えばP37という1つの変動パターンを選択した場合に、サブ制御基板90は、図75および図52−2に示すように、56パターンのうちの1つの変動演出パターン(サブ変動パターン)を選択する。しかも、どのパターンも、疑似連演出を生じさせる変動演出パターンでありながら、疑似連の回数、メーターMAX化予告の回数や実行タイミング、メーターボタン変化演出の実行の有無や実行タイミングが異なっている。よって、遊技者に、変動時間が異なる様々な種類の変動パターンが実行されているように感じさせることが可能となっている。また、メーターMAX化予告の実行タイミングやメーターボタン変化演出の実行タイミングも様々であるため、どの変動(再変動を含む)でもメーター画像G1がMAXになるチャンスがあるように見せることが可能である。よって、宇宙背景モードにおける遊技興趣を向上させることが可能である。
次に、リーチ無しハズレ以外の変動パターン、つまり、リーチ有りハズレの変動パターン(図13のP35、P36、P13)、大当たりの変動パターン(図13のP31、P32、P11)、特図2の抽選に基づく小当たりの変動パターン(図13のP33、P34)が選択された場合について、図76及び図77に基づいて説明する。これらの場合には、メーターボタン変化演出が成功態様をとり、バトル演出(通常のバトル演出あるいは短縮バトル演出)に発展する。
本形態では、宇宙背景モードにおいて、リーチ無しハズレ以外の変動パターンが選択された場合、変動開始から36秒の期間で、成功態様のメーターボタン変化演出までを実行し(図76参照)、残りの期間で、バトル演出を実行する(図77参照)。バトル演出の発展前までのパターンは、図76に示すように、大きく分けて5種類ある。なお本形態では、宇宙背景モードでのリーチ無しハズレ以外の変動パターンにおけるバトル演出の発展前までの演出時間を、36秒だけとしたが、バトル演出の発展前までの演出時間として様々な演出時間をもつ構成としてもよい。
5種類のパターンのうち1つ目のパターンは、メーターMAX化予告を行わない「予告なしボタン変化成功」のパターン(図76(A))である。「予告なしボタン変化成功」のパターン(図76(A))は、3秒の変動を7回行う疑似連7回の演出を行って、成功態様のメーターボタン変化演出を行うパターンである。
2つ目のパターンは、失敗態様のメーターMAX化予告を1回行う「予告失敗ボタン変化成功」のパターン(図76(B))である。このパターンでは、疑似連回数が全5回となるように、メーターMAX化予告(失敗態様)の前に、疑似連1回〜4回のいずれかの演出を行って、メーターMAX化予告の後に、疑似連4回〜1回のいずれかの演出を行う。そして、成功態様のメーターボタン変化演出を行う。この「予告失敗ボタン変化成功」のパターンは、全部で4パターンある。
3つ目のパターンは、成功態様のメーターMAX化予告を1回行う「予告1回目成功ボタン変化成功」のパターン(図76(C))である。このパターンでは、3秒の変動を5回行う疑似連5回の演出を行った後、成功態様のメーターMAX化予告を行う。そして、成功態様のメーターボタン変化演出を行う。
4つ目のパターンは、2回目のメーターMAX化予告で成功態様となる「予告2回目成功ボタン変化成功(1)」のパターン(図76(D))である。このパターンでは、まず失敗態様のメーターMAX化予告を行い、疑似連3回の演出を行う。そして、成功態様のメーターMAX化予告を行って、成功態様のメーターボタン変化演出を行う。
5つ目のパターンは、2回目のメーターMAX化予告で成功態様となる「予告2回目成功ボタン変化成功(2)」のパターン(図76(E))である。このパターンでは、疑似連回数が全3回となるように、1回目のメーターMAX化予告(失敗態様)の前に、疑似連1回〜3回の演出を行い、1回目のメーターMAX化予告(失敗態様)の後に、疑似連回数2回〜0回の演出を行う。そして、成功態様のメーターMAX化予告を行って、成功態様のメーターボタン変化演出を行う。この「予告2回目成功ボタン変化成功(2)」のパターンは、全部で3パターンある。
このようにバトル演出の発展前までのパターンは、全部で10パターンある(図76(A)〜(E)。そして、これらの各パターンに続いて、宇宙背景モードにおけるバトル演出が実行される。詳細には、72秒のリーチ有りハズレの変動パターン(図13に示すP35)、72秒の大当たりの変動パターン(図13に示すP31)、82秒の小当たりの変動パターン(図13に示すP33)が選択された場合には、バトル演出として、通常のバトル演出が実行される(図77(A)〜(C)参照)。また、51秒のリーチ有りハズレの変動パターン(図13に示すP36,P13)、51秒の大当たりの変動パターン(図13に示すP32,P11)、61秒の小当たりの変動パターン(図13に示すP34)が選択された場合には、バトル演出として、短縮バトル演出が実行される(図77(D)〜(F)参照)。
すなわち本形態では、主制御基板80が72秒のリーチ有りハズレの変動パターン(変動パターンP35)を選択した場合には、サブ制御基板90は図77(A)に示すパターンで演出を行う。このパターンには、バトル演出の発展前の演出内容が異なる10種類のパターンがある。これが図52−2に示すサブ変動パターンQ241〜Q250である。
また、主制御基板80が72秒の大当たりの変動パターン(変動パターンP31)を選択した場合には、サブ制御基板90は図77(B)に示すパターンで演出を行う。このパターンにも、バトル演出の発展前の演出内容が異なる10種類のパターンがある。これが図52−2に示すサブ変動パターンQ201〜Q210である。
また、主制御基板80が82秒の小当たりの変動パターン(変動パターンP33)を選択した場合には、サブ制御基板90は図77(C)に示すパターンで演出を行う。このパターンにも、バトル演出の発展前の演出内容が異なる10種類のパターンがある。これが図52−2に示すサブ変動パターンQ221〜Q230である。
また、主制御基板80が51秒のリーチ有りハズレの変動パターン(変動パターンP36,P13)を選択した場合には、サブ制御基板90は図77(D)に示すパターンで演出を行う。このパターンにも、バトル演出の発展前の演出内容が異なる10種類のパターンがある。これが図52−2に示すサブ変動パターンQ251〜Q260である。
また、主制御基板80が51秒の大当たりの変動パターン(変動パターンP32,P11)を選択した場合には、サブ制御基板90は図77(E)に示すパターンで演出を行う。このパターンにも、バトル演出の発展前の演出内容が異なる10種類のパターンがある。これが図52−2に示すサブ変動パターンQ211〜Q220である。
また、主制御基板80が61秒の小当たりの変動パターン(変動パターンP34)を選択した場合には、サブ制御基板90は図77(F)に示すパターンで演出を行う。このパターンにも、バトル演出の発展前の演出内容が異なる10種類のパターンがある。これが図52−2に示すサブ変動パターンQ231〜Q240である。
なお、宇宙背景モードにおいても、夜背景モードと同様、リーチ有りハズレや大当たりの変動では、バトル演出(通常のバトル演出又は短縮バトル演出)が終わると、背景画像(宇宙の背景画像)が表示され、そこで、演出図柄8L,8C,8Rが停止表示される(図83(I)や図84(F)参照)。また、小当たりの変動では、バトル演出(通常のバトル演出又は短縮バトル演出)が終わると、Vアタッカー打込報知演出が実行される(図77参照)。
ちなみに本形態では、宇宙背景モードにおけるバトル演出と、夜背景モードにおけるバトル演出とは演出内容が異なっている。具体的には、宇宙背景モードでは、変身した主人公キャラクタが敵キャラクタとバトルを行う(図83及び図84参照)。これに対して、夜背景モードでは、変身していない主人公キャラクタが敵キャラクタとバトルを行う(図72〜図74参照)。また、両モードにおける敵キャラクタも種類が異なっている。このように本形態では、宇宙背景モードに制御されている場合でも、夜背景モードに制御されている場合でも、主制御基板80が選択する変動パターンは同じ(例えば変動パターンP31)であるにもかかわらず、実行される演出内容は、まったく異なったものとなる。このことは、バトル演出の発展前の演出内容についても言えるし、バトル演出の演出内容についても言える。よって、主制御基板80が選択可能な変動パターンの種類を増やすことなく、実行可能な演出のバリエーションが増えることとなり、遊技興趣を向上させることが可能となっている。
次に、宇宙背景モードにおける演出制御の具体例を図79に基づいて説明する。宇宙背景モードでは、演出制御用マイコン91は、変動演出パターン(サブ変動パターン)を選択すると、その選択した変動演出パターンにおけるメーターボタン変化演出の有無、メーターMAX化予告の有無、メーターボタン変化演出の実行前の疑似連回数に基づいて、同色図柄揃いの仮停止出目によるメーター増加演出(仮停止出目演出やチャンス目演出という)のみによるメーター画像G1の最終的な態様(メーター最終値)を抽選により決定する。そして、その最終値となるように、各疑似連における仮停止出目を抽選により決定する。
具体的には例えば、図79の具体例1に示すように、メーターボタン変化演出も成功態様のメーターMAX化予告も実行する変動演出パターンであって、メーターボタン変化演出の実行前の疑似連回数が5回の変動演出パターン(例えば図75(G)に示すパターンの1つ)を選択した場合、同色図柄揃いのみによるメーター最終値を例えば「4」に決定するとともに、1回目の仮停止出目を「青図柄揃い」、2回目の仮停止出目を「緑図柄揃い」、3回目の仮停止出目を「青図柄揃い」、4回目の仮停止出目を「バラケ目」、5回目の仮停止出目を「バラケ目」に決定する。これにより、仮停止出目によりメーター画像G1の目盛りが「4」となり、その後、成功態様のメーターMAX化予告が実行されてメーター画像G1の目盛りが最大値となり、メーターボタン変化演出が実行されることとなる。
また、図79の具体例2に示すように、メーターボタン変化演出を実行するが成功態様のメーターMAX化予告を実行しない変動演出パターンであって、メーターボタン変化演出の実行前の疑似連回数が7回の変動演出パターン(例えば図75(E)に示すパターンの1つ)を選択した場合、同色図柄揃いのみによるメーター最終値を「10」(MAX)に決定するとともに、例えば、1回目の仮停止出目を「青図柄揃い」、2回目の仮停止出目を「緑図柄揃い」、3回目の仮停止出目を「赤図柄揃い」、4回目の仮停止出目を「青図柄揃い」、5回目の仮停止出目を「バラケ目」、6回目の仮停止出目を「バラケ目」、7回目の仮停止出目を「赤図柄揃い」に決定する。これにより、仮停止出目によりメーター画像G1の目盛りが「10」(MAX)に至り、メーターボタン変化演出が実行されることとなる。
また、図79の具体例3に示すように、メーターボタン変化演出も成功態様のメーターMAX化予告も実行しない変動演出パターンであって、疑似連回数が10回の変動演出パターン(例えば図75(B)に示すパターンの1つ)を選択した場合、同色図柄揃いのみによるメーター最終値を例えば「5」に決定するとともに、1回目の仮停止出目を「青図柄揃い」、2回目の仮停止出目を「バラケ目」、3回目の仮停止出目を「緑図柄揃い」、4回目及び5回目の仮停止出目を「バラケ目」、6回目の仮停止出目を「青図柄揃い」、7回目及び8回目の仮停止出目を「バラケ目」、9回目の仮停止出目を「青図柄揃い」、10回目の仮停止出目を「バラケ目」に決定する。これにより、仮停止出目によるメーター画像G1の目盛りの増加は「5」までとなり、成功態様のメーターMAX化予告も、メーターボタン変化演出も実行されないこととなる。
また、図79の具体例4に示すように、メーターボタン変化演出も成功態様のメーターMAX化予告も実行しない変動演出パターンであって、疑似連回数が12回の変動演出パターン(例えば図75(A)に示すパターンの1つ)を選択した場合、同色図柄揃いのみによるメーター最終値を例えば「7」に決定するとともに、1回目の仮停止出目を「青図柄揃い」、2回目の仮停止出目を「緑図柄揃い」、3回目の仮停止出目を「赤図柄揃い」、4回目から8回目までの仮停止出目を「バラケ目」、9回目の仮停止出目を「青図柄揃い」、10回目から12回目までの仮停止出目を「バラケ目」に決定する。これにより、仮停止出目によるメーター画像G1の目盛りの増加は「7」までとなり、成功態様のメーターMAX化予告もメーターボタン変化演出も実行されないこととなる。
なお、メーター画像G1の目盛りを「0」に戻すタイミングは、基本的には、演出図柄8L,8C,8Rを確定停止表示したタイミングであるが、メーターボタン変化演出を実行する場合には、メーターボタン変化演出を終了したタイミングである。また、バトル演出に発展する変動演出パターンを選択した場合も、上述したのと同様の方法で、疑似連の仮停止出目が決定される。
このような宇宙背景モードにおける変動演出パターンを決定する処理が、図52−1に示す処理である。図52−1に示すように、演出制御用マイコン91は、モードステータスの値が宇宙背景モードに対応する値「4」であると判定した場合(S5621でYES)、続いて、大当たり変動(図13の変動パターンP31,P32,P11)か否かを判定する(S5622)。
ステップS5622の判定結果がYESであれば、図52−2に示す宇宙背景モード用の特殊変動演出パターンの選択テーブル(判定基準)における大当たり用の基準に従って、宇宙背景モードでの大当たり変動用の特殊変動演出パターンを選択する(S5623)。これにより、遊技制御用マイコン81が変動パターンP31を選択している場合には、演出制御用マイコン91は、図77(B)に示す通常のバトル演出を行うパターン(全10通り)の中の1つを選択し(つまり図52−2に示すサブ変動パターンQ201〜Q210のうちの1つを選択し)、遊技制御用マイコン81が変動パターンP32あるいはP11を選択している場合には、演出制御用マイコン91は、図77(E)に示す短縮バトル演出を行うパターン(全10通り)の中の1つを選択する(つまり図51−2に示すサブ変動パターンQ211〜Q220のうちの1つを選択する)。
ステップS5622の判定結果がNOであれば、続いて、特図2の抽選に基づく小当たり変動(図13の変動パターンP33,P34)か否かを判定する(S5624)。ステップS5624の判定結果がYESであれば、図52−2に示す宇宙背景モード用の特殊変動演出パターンの選択テーブル(判定基準)における小当たり用の基準に従って、宇宙背景モードでの小当たり変動用の特殊変動演出パターンを選択する(S5625)。
これにより、遊技制御用マイコン81が変動パターンP33を選択している場合には、演出制御用マイコン91は、図77(C)に示す通常のバトル演出を行うパターン(全10通り)の中の1つを選択し(つまり図52−2に示すサブ変動パターンQ221〜Q230のうちの1つを選択し)、遊技制御用マイコン81が変動パターンP34を選択している場合には、演出制御用マイコン91は、図77(F)に示す短縮バトル演出を行うパターン(全10通り)の中の1つを選択する(つまり図52−2に示すサブ変動パターンQ231〜Q240のうちの1つを選択する)。
ステップS5624の判定結果がNOであれば、続いて、リーチ有りハズレのハズレ変動(図13の変動パターンP35,P36,P13)か否かを判定する(S5626)。ステップS5626の判定結果がYESであれば、図52−2に示す宇宙背景モード用の特殊変動演出パターンの選択テーブル(判定基準)におけるリーチ有りハズレ用の基準に従って、宇宙背景モードでのリーチ有りハズレ用の特殊変動演出パターンを選択する(S5627)。
これにより、遊技制御用マイコン81が変動パターンP35を選択している場合には、演出制御用マイコン91は、図77(A)に示す通常のバトル演出を行うパターン(全10通り)の中の1つを選択し(つまり図52−2に示すサブ変動パターンQ241〜Q250のうちの1つを選択し)、遊技制御用マイコン81が変動パターンP36あるいはP13を選択している場合には、演出制御用マイコン91は、図77(D)に示す短縮バトル演出を行うパターン(全10通り)の中の1つを選択する(つまり図52−2に示すサブ変動パターンQ251〜Q260のうちの1つを選択する)。
ステップS5626の判定結果がNOであれば、リーチ無しハズレのハズレ変動(図13の変動パターンP37,P14)あるいは特図1の抽選に基づく小当たり変動(図13の変動パターンP12)であるため、図52−2に示す宇宙背景モード用の特殊変動演出パターンの選択テーブル(判定基準)におけるリーチ無しハズレ用の基準に従って、宇宙背景モードでのリーチ無しハズレ用の特殊変動演出パターンを選択する(S5628)。
これにより、遊技制御用マイコン81が変動パターンP37,P14,P12を選択している場合には、演出制御用マイコン91は、図75(A)に示す「予告なし」のパターン(つまり図52−2に示すサブ変動パターンQ261)、図75(B)に示す「予告失敗1回」のパターン(全9通り、つまり図52−2に示すサブ変動パターンQ271〜Q279)、図75(C)に示す「予告失敗2回(1)」のパターン(全6通り、つまり図52−2に示すサブ変動パターンQ281〜Q286)、図75(D)に示す「予告失敗2回(2)」のパターン(全21通り、つまり図52−2に示すサブ変動パターンQ290〜Q310)、図75(E)に示す「予告なしボタン変化失敗」のパターン(全3通り、つまり図52−2に示すサブ変動パターンQ311〜Q313)、図75(F)に示す「予告失敗ボタン変化失敗」のパターン(全4通り、つまり図52−2に示すサブ変動パターンQ321〜Q324)、図75(G)に示す「予告1回目成功ボタン変化失敗」のパターン(全3通り、つまり図52−2に示すサブ変動パターンQ331〜Q333)、図75(H)に示す「予告2回目成功ボタン変化失敗(1)」のパターン(全3通り、つまり図52−2に示すサブ変動パターンQ341〜Q343)、図75(I)に示す「予告2回目成功ボタン変化失敗(2)」のパターン(全6通り、つまり図52−2に示すサブ変動パターンQ351〜Q356)、のうちの1つを選択する。
このように宇宙背景モードにおける特殊変動演出パターンを選択した後、演出制御用マイコン91は、各停止表示(仮停止表示を含む)における演出図柄を決定する(S5629)。具体的には、選択した特殊変動演出パターンにおけるメーターボタン変化演出の実行の有無、成功態様のメーターMAX化予告の実行の有無、メーターボタン変化演出の実行前の疑似連回数などに基づいて、メーターボタン変化演出を実行するまでにメーター画像G1の目盛りが最大値「10」となるように、あるいは、メーターボタン変化演出を実行しないのにメーター画像G1の目盛りが最大値「10」となることがないように、さらには、成功態様のメーターボタン変化演出の実行前にメーター画像G1の目盛りが最大値「10」となることがないように、各停止表示(仮停止表示を含む)における演出図柄を決定する。これにより例えば、図79の具体例1〜4に示したような態様で、演出図柄8L,8C,8Rが停止表示されることとなる。
なお、ステップS5623、S5625、S5627、又はS5628と、S5629とを行った後にセットする変動演出開始コマンド(ステップS5606)には、これらの処理で決定した演出内容の情報(つまり、各仮停表示における停止態様(出目)の情報、メーターMAX化予告の実行
関する情報、メーターボタン変化演出の実行に関する情報等)が含まれている。また、変動演出開始コマンドを受信した画像制御基板100は、受信したコマンドに指定された情報に従って演出を実行する。つまり画像制御基板100は、青図柄揃い、緑図柄揃い、又は赤図柄揃いでの仮停止表示時のタイミングで、メーター画像G1の目盛りを各仮停止出目に応じた目盛り数分、増加させる。また、成功態様のメーターMAX化予告において、メーター画像G1の目盛りを最大値まで増加させる。
次に、夜背景モード及び宇宙背景モード以外の演出モードにおける変動演出パターンの選択について説明する。図52−1のステップS5621において判定結果がNOである場合には、図53に示すように、モードステータスの値が[超]夜背景モードに対応する値「5」であるか否かを判定する(S5630)。この判定結果がYESであれば、[超]夜背景モード専用の変動演出パターンを選択する(S5631)。[超]夜背景モード専用の変動演出パターンとは、具体的には、演出図柄8L,8C,8Rの変動演出を表示せずに小図柄変動演出だけを表示しつつ、本パチンコ遊技機1のモチーフとなっている作品に登場するキャラクタを紹介する画像を表示画面7aに表示する演出パターンである。[超]夜背景モードに設定されているときには、次の大当たり当選がほぼ確定していることから、演出図柄8L,8C,8Rの変動演出を表示しないことにより、次の大当たり当選までの間に行われる特別図柄の変動表示を遊技者に意識させ難くしている。これにより、連続する2回の大当たり遊技が、あたかも1回の大当たり遊技であるかのように感じられ易くすることが可能である。なお、[超]夜背景モードにおけるキャラクタを紹介する画像の表示開始時期は、[超]夜背景モードへの移行を示すモード指定コマンドを画像制御基板100が受信したとき(エンディング演出の終了時)とする。
ステップS5630の判定結果がNOである場合には、モードステータスの値が泣きの1回モードに対応する値「2」であるか否かを判定する(S5632)。この判定結果がYESであれば、続いて、特図2の変動であるか否かを判定する(S5633)。特図2の変動である場合には、泣きの1回モードにおける特図2専用の変動演出パターンを選択する(S5634)。
泣きの1回モードにおける特図2専用の変動演出パターンとは、図85に示す変動演出パターンである。即ち、2桁の特殊演出図柄18L,18Rを変動表示させ、特図2の抽選結果に応じた停止態様で停止表示させる演出パターンである。特図2の抽選結果が小当たり当選又は大当たり当選である場合には、図85(A)及び(B)に示すように特殊演出図柄18L,18Rを「V」のゾロ目(当たり停止態様)で停止表示させる。そして、これに続いて、図85(C)に示すように演出図柄8L,8C,8Rを「7」のゾロ目で停止表示するとともに、左上部領域7eに表示している小図柄も「7」のゾロ目で停止表示させる。これにより、小当たり又は大当たりに当選したことを遊技者に報知する。
これに対して、特図2の抽選結果がハズレである場合には、図85(A)及び(D)に示すように特殊演出図柄18L,18Rを「V・0」といったバラケ目(ハズレ停止態様)で停止表示させる。そして、これに続いて、図85(E)に示すように演出図柄8L,8C,8Rを「7・6・7」のリーチハズレ目(バラケ目の一種)で停止表示するとともに、左上部領域7eに表示している小図柄も「7・6・7」のリーチハズレ目で停止表示させる。これにより、ハズレであることを遊技者に報知する。
なお本形態では、非時短状態における特図2の変動時間は、大当たりである場合も、小当たりである場合も、ハズレである場合も、40秒に設定される(図13参照)。この40秒の時間を使って、図85に示す泣きの1回モードにおける特図2専用の変動演出が実行されることとなる。
ステップS5633における判定結果がNOである場合、泣きの1回モードにおける特図1用の変動演出パターンを選択する(S5635)。泣きの1回モードにおいて特図1の変動が生じるケースとしては、初当たり後に特図2の保留がない状態で時短回数1回の時短状態に制御され、大当たり遊技前から貯まっていた特図1の保留に基づいて変動表示が実行されるケースが考えられる。このときには、特殊演出図柄18L,18Rを変動させない方が好ましい。特図2の抽選とは異なり、V通過可能な小当たりに当選することがないからである。よって本形態では、泣きの1回モードにおける特図1用の変動演出パターンとして、特殊演出図柄18L,18Rを変動表示させずに小図柄変動演出だけを実行する演出パターンを採用している。
また、ステップS5632における判定結果がNOである場合、つまりモードステータスの値が昼背景モードに対応する値「1」である場合には、続いて、特図2の変動であるか否かを判定する(S5636)。特図2の変動である場合には、昼背景モードにおける特図2専用の変動演出パターンを選択する(S5637)。
昼背景モードにおける特図2専用の変動演出パターンとは、図58(E)に示すように、昼の背景画像の前に炎のエフェクト画像を重ねて表示しつつ、演出図柄8L,8C,8Rの変動演出を表示する演出パターンである。本形態では、特図2の抽選における小当たり当選確率は約1/6であり(図12(A)参照)、小当たり当選時には正しく遊技している限り必ず特定領域39への通過が可能であり、2種大当たり遊技を実行させることができる(図55(b)及び(c)参照)。よって、特図2の抽選は特図1の抽選に比べて圧倒的に大当たり遊技を実行させ易い。言い換えれば、特図2の抽選がなされている間だけは、通常遊技状態において突然、大当たり遊技の獲得確率が高確率になっているということである。よって、図58(E)に示すように昼の背景画像に炎のエフェクト画像を重ねて表示することにより、有利な遊技期間であること(当たり易い抽選がなされていること)を遊技者に報知し、遊技興趣を高めている。この図58(E)に示す演出は、特別演出に相当する。なお、特別演出の演出内容は、適宜変更可能である。
ステップS5636における判定結果がNOである場合、昼背景モードにおける特図1用の変動演出パターンを選択する(S5638)。この場合、図58(A)に示すように、昼の背景画像とともに、演出図柄8L,8C,8Rの変動演出が表示される。
[変動演出終了処理]次に変動演出終了処理について説明する。図54に示すように、変動演出終了処理(S4414)ではまず、演出制御用マイコン91は、変動停止コマンドを解析するとともに(S5801)、モードステータスを参照する(S5802)。次に、モードステータスの値が「1」か否か、即ち昼背景モードか否かを判定する(S5803)。そして、モードステータスの値が「1」であれば、ステップS5809に進む。
一方、モードステータスの値が「1」でなければ、RAM94に設けられた演出モードカウンタMの値を1ディクリメントして(S5804)、その値が「0」になったか否かを判定する(S5805)。詳細には、特図1の変動停止時であれば、ステップS5804では第1演出モードカウンタMaおよび第3演出モードカウンタMcの値をそれぞれ1ディクリメントし、ステップS5805ではいずれか1つでも値が「0」になっていないかを判定する。また、特図2の変動停止時であれば、ステップS5804では第2演出モードカウンタMbおよび第3演出モードカウンタMcの値をそれぞれ1ディクリメントし、ステップS5805ではいずれか1つでも値が「0」になっていないかを判定する。
ステップS5805の判定結果がNOであれば、ステップS5809に進む。これに対して、ステップS5805の判定結果がYESであれば、続いて、現在の第2特図保留が「0」であるか否かを判定する(S5806)。この判定では、RAM94の第2特図保留演出カウンタの値を参照する。なおこれ以外の処理においても、演出制御用マイコン91が第2特図保留の有無を確認する際には、第2特図保留演出カウンタの値が参照されるものとする。ステップS5806において現在の第2特図保留が「0」でないと判定した場合には(S5806でNO)、設定された時短回数分の特図変動の実行によって時短状態(高ベース状態)は終了したがまだ第2特図保留が残っているため、モードステータスの値を泣きの1回モードに対応する値「2」にセットするとともに、演出モードカウンタM(第1演出モードカウンタMa、第2演出モードカウンタMb、及び第3演出モードカウンタMc)の値を「1」にセットして(S5807)、ステップS5809に進む。
これに対して、ステップS5806において現在の第2特図保留が「0」であると判定した場合には、第2特図保留のない通常遊技状態であるため、昼背景モード以外のモードから昼背景モードに戻すべく、モードステータスの値を「1」にセットして(S5808)、ステップS5809に進む。
ステップS5809では、演出制御用マイコン91は、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをセットする。このコマンドを受信した画像制御基板100は、演出図柄8L,8C,8Rを確定停止表示させたり、小図柄(小図柄変動演出における図柄)を確定停止表示させたりする。
ステップS5809に続いて、演出制御用マイコン91は、今回終了させる変動演出が、通常遊技状態(非時短状態)における特図2の小当たり変動に伴う変動演出であるか否かを判定する(S5810)。本形態では、通常遊技状態における特図2の小当たり変動の際の停止時間は、15秒と他の場合の停止時間よりも長い時間に設定されている(図13参照)。ステップS5810の判定結果がNOであれば本処理を終える。これに対して、ステップS5810の判定結果がYESであれば、図86に示すVアタッカー打込報知演出の演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S5811)。
このコマンドを受信した画像制御基板100は、15秒と長めの停止時間を利用して、図86に示すVアタッカー打込報知演出の演出画像を表示画面7aに表示する。なお、図86に示す演出画像は、特定領域39を備える第2大入賞装置36(Vアタッカー)を狙って右打ちにて遊技球を発射すべき旨を示唆する演出画像である。つまり、第2大入賞口35への入賞(特定領域39への通過)を狙って右打ちにて遊技球を発射すべき旨を示唆する演出画像である。このように本形態では、小当たり遊技の実行前から遊技者に第2大入賞口35への入賞を促している。従って、小当たり遊技において余裕をもって遊技球を第2大入賞口35へ入賞させることが可能となっている。
8.本形態における遊技の流れ
次に、本形態のパチンコ遊技機1における遊技の進行の流れについて、図87に基づいて説明する。まず、通常遊技状態において左打ちにて遊技を進行する。これにより、第1始動口20へ入球させ、特図1の抽選に基づく大当たり当選を狙う。これが図87に示す通常ゲームである。
通常ゲーム中は、第1ゲート28への通過が生じる(図1参照)。これにより普通図柄抽選が実行され、長開放図柄(図12(D)参照)に当選する場合がある。この場合、電チュー22が5秒にわたって開放される(図14に示す長開放TBLの開放パターン)。従って、右打ちすることにより、電チュー22(第2始動口21)に遊技球を入賞させ、特図2の保留を生じさせることができる。
特図2の保留が生じれば、特図1の変動表示が終了していることを条件に、特図2の変動表示が開始される。つまり、特図2の抽選が実行される。これにより、小当たり当選を狙うことができる。小当たりに当選すれば、正しく遊技している限り必ず第2大入賞装置36内の特定領域39へ遊技球を通過させることが可能である(図55(b)及び(c)参照)。つまり、2種大当たりに当選することが可能である。特図2の抽選に基づく小当たり確率はおよそ1/6である(図12(A)参照)。これは、大当たり当選確率(およそ1/300)に比べて、非常に高い。言い換えれば、特図2の抽選は、特図1の抽選に比べて、大当たり遊技を実行させることができる確率(大当たり獲得確率という)が非常に高い。この特図2の抽選に基づく大当たり獲得確率の高いゲームが、図87に示すハイチャンスゲームである。なお、通常ゲーム及びハイチャンスゲーム中は昼背景モードに設定されている。
ハイチャンスゲームにおいて小当たりに当選し、2種大当たり遊技が実行された場合、2種大当たり遊技後の遊技状態は、50%の割合で時短回数99回の時短状態([超]夜背景モード)に制御され、残りの50%の割合で時短回数2回〜5回の時短状態(夜背景モード又は宇宙背景モード)に制御される(図10参照)。ちなみに、ハイチャンスゲームにおいて1種大当たり(直撃大当たり)に当選した場合には、30%の割合で時短回数99回の時短状態([超]夜背景モード)に制御され、残りの70%の割合で時短回数2回又は5回の時短状態(夜背景モード又は宇宙背景モード)に制御される(図10参照)。また、ハイチャンスゲームにおいて小当たりにも1種大当たりにも当選できなかった場合には、通常ゲームに戻る。
一方、通常ゲームにおいて特図1の抽選にて大当たりに当選した場合、大当たり遊技後の遊技状態は、50%の割合で時短回数99回の時短状態([超]夜背景モード)に制御され、残りの50%の割合で時短回数1回の時短状態(泣きの1回モード)に制御される(図10参照)。
時短回数99回の時短状態に制御された場合には、実質的に次回の大当たりが確定する。つまり本パチンコ遊技機1は、基本的には初当たりの50%で大当たりの2連荘が確定する仕様となっている。但し、ハイチャンスゲームにおける特図2の抽選に基づく直撃大当たりが初当たりとなった場合には、大当たりの2連荘が確定する割合は30%である(図10参照)。
時短回数99回の時短状態に制御された場合、又は、時短回数2回〜5回の時短状態に制御された場合には、特図2の抽選に基づく小当たり当選を狙う。時短状態中に小当たりに当選し、2種大当たり遊技が実行された場合には、2種大当たり遊技後の遊技状態は、10%の割合で時短回数99回の時短状態([超]夜背景モード)に制御され、残りの90%の割合で時短回数2回〜5回の時短状態(夜背景モード又は宇宙背景モード)に制御される(図10参照)。
ちなみに時短状態中に特図2の抽選に基づいて1種大当たりに当選した場合には、通常遊技状態(非時短状態)中に特図2の抽選に基づいて1種大当たりに当選した場合よりも、時短回数が2回に設定される割合が高くなっている(図10参照)。また、時短状態中に特図1の抽選に基づいて1種大当たりに当選した場合は、時短回数が1回に設定されることはなく、最低でも2回に設定される(図10参照)。
大当たり(2種大当たり又は1種大当たり)に当選することなく、時短状態が終了した場合には、特図2の保留があれば、泣きの1回モードに制御される。また、通常ゲームにおいて特図1の抽選にて大当たりに当選した場合にも、50%の割合で時短回数1回の時短状態(泣きの1回モード)に制御される。時短回数1回の時短状態に制御された場合には、時短状態に制御されている間に、特図2の保留を1つ貯めることができる。よって、時短状態終了後にその特図2の保留に基づいて、小当たり当選経由の大当たり(2種大当たり)を狙うことができる。
時短状態終了後に特図2の保留に基づいて2種大当たりに当選した場合には、50%の割合で時短回数99回の時短状態に制御され、残りの50%の割合で時短回数2回〜5回の時短状態に制御される(図10参照)。つまり本形態では、時短状態において2種大当たりに当選するよりも、通常遊技状態(非時短状態)において2種大当たりに当選した方が、時短回数の振分が有利であり、大当たりの2連荘が確定する割合が高くなっている。これにより、泣きの1回(時短状態終了後の特図2の保留に基づく抽選)に対する関心を高め、遊技興趣を向上させている。なお泣きの1回モードにおいて特図2の保留に基づいて大当たりに当選しなかった場合には、通常ゲームに戻る。
9.本形態の効果
<夜背景モードにおける効果>
本形態のパチンコ遊技機1によれば、夜背景モードでは、1回(再変動0回)〜5回(再変動4回)までの異なる回数の疑似連演出のうちの1つと、予告演出1〜予告演出5までのうちの1つとが組み合わされた疑似連予告組み合わせ演出が実行されるため、演出のバリエーションが増え、遊技興趣を向上することが可能となっている(図59参照)。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、特別図柄の変動時間が同じであっても、疑似連演出の演出時間が異なったり、予告演出の演出時間が異なったりするため、様々な種類の変動時間が選択されているように感じさせることが可能となっている(図51−2参照)。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、主制御基板80に選択される変動パターンが同じでも、サブ制御基板90に選択される疑似連予告組み合わせ演出の演出パターンを多様化することが可能となっている(図51−2参照)。したがって、サブ制御基板90によって選択される演出パターンの数と同数の変動パターンを主制御基板80に記憶させておくことなく、種々の演出を実行することが可能となっており、遊技興趣を向上させることが可能となっている。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、疑似連予告組み合わせ演出における第1パート(図59に示す各予告演出の前のパート)において演出図柄8L,8C,8Rが再変動表示されることがあるため、実際の特別図柄の変動表示(図柄変動)の回数よりも多くの特図変動が実行されているように見せかけることが可能となっている。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、予告演出に続いてバトル演出が実行されることになるが、疑似連演出と予告演出とがどのような種類の組み合わせで実行されたとしても、バトル演出の開始タイミングを同じにする(予告演出の終了タイミングを同じにする)ことが可能となっている(図61や図62参照)。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、疑似連演出における再変動表示の回数(疑似連回数)毎に異なる種類の予告演出が実行されるため(図59参照)、遊技興趣を向上可能となっている。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、第2時短回数が比較的少ない回数に設定される時短状態Aにおいて、疑似連演出が行われる。よって、時短状態Aにおいて、実際の特別図柄の変動表示(特図変動)の回数よりも多くの特図変動が実行されているように見せることが可能となっている。そのため、時短状態Aの第2時短回数が比較的少なくても(つまり2回〜5回程度しかなくても)、時短状態での遊技に対する満足感を満たしやすくすることが可能となっている。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、時短状態Aにおける特別図柄の変動時間は、時短状態Bよりも長い時間に設定される(図13参照)。よって、時短状態Aの第2時短回数が比較的少なくても、時短状態に制御されている期間をある程度確保することが可能となっている。よって、時短状態での遊技に対する満足感を一層満たしやすくすることが可能となっている。
<宇宙背景モードにおける効果>
本形態のパチンコ遊技機1は、宇宙背景モードでは、疑似連演出の仮停止出目によってメーター画像G1の目盛りを増加させる演出(仮停止出目演出)だけでなく、メーターMAX化予告も実行することが可能となっている。そのため、仮停止出目演出があまり実行されていない状況でも、メーターMAX化予告の実行によるメーター画像G1の態様変化(目盛りの増加)に期待を持たせることが可能であり、遊技興趣を向上可能となっている(図75参照)。なお、仮停止出目演出は、第1の態様変化演出に相当し、メーターMAX化予告は、第2の態様変化演出に相当する。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、互いに異なる演出時間の仮停止出目演出(1回3秒)とメーターMAX化予告(6秒)とが、メーターボタン変化演出の実行までの演出時間に応じて、種々のバリエーションで実行される(図75参照)。したがって、メーターボタン変化演出が実行されるタイミングを遊技者が予測しにくくなり、どのような状況からでもメーターボタン変化演出の実行に期待を持たせるという効果を一層高めることが可能となっている(図75及び図76参照)。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、成功態様のメーターMAX化予告を経てバトル演出に発展するタイミングが一定でも、それまでに実行される再変動表示の回数や、仮停止出目演出の回数、メーターMAX化予告の回数等が様々となるため(図76及び図79参照)、異なる変動時間の複数の変動が実行されているように見せかけることが可能となっている。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、疑似連演出における各変動表示において、仮停止出目演出の実行によるメーター画像G1の段階的な変化に期待させつつ、メーターMAX化予告の実行によるメーター画像G1の変化に期待させることが可能となっている。よって、メーター画像G1がMAX表示になるタイミングを予測し難くするとともに、常にメーター画像G1がMAX表示になることに対して期待をもてるようにすることが可能となっている。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、仮停止出目の種類(青図柄揃いか、緑図柄揃いか、赤図柄揃いか)によってメーター画像G1の目盛りの増加量が異なる(図80参照)。よって、疑似連演出における仮停止表示の出目(演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせ態様)に遊技者の関心を向けることが可能となっており、遊技興趣を向上可能となっている。また、赤図柄揃いのように目盛りの増加量の多い演出もあるため、目盛りが大きく増加する可能性に期待を持たせることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、第2時短回数が2回〜5回と少ない時短状態Aに制御されている場合に、仮停止出目演出を含む疑似連演出が実行される。したがって、時短状態Aにおいて、実際の第2時短回数よりも多くの変動がなされているように見せかけることが可能となっており、時短状態Aにおける遊技興趣を向上可能となっている。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、時短状態Bよりも第2時短回数が小さい時短状態Aに制御された場合でも、各特別図柄の変動時間として長い時間が選ばれ易い(図13参照)。よって、時短状態への制御期間が短くなり過ぎるのを防止することが可能となっている。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、再変動表示が何度実行されたかにかかわらず、常にメーター画像G1がMAX表示に変化してメーターMAX化予告が実行されることに期待を持たせることが可能となっており(図75及び図76参照)、遊技興趣を向上可能となっている。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、バトル演出への発展に期待させるメーターMAX化予告が、1回の特別図柄の変動表示中に複数回生じる可能性がある(図75及び図76参照)。よって、擬似連演出、仮停止出目演出、メーターMAX化予告が不規則に実行されているように見せることが可能となっている。そのため、常に演出発展のチャンスがあるように見せ易くすることが可能となっている。
<時短状態A(夜背景モードと宇宙背景モード)における効果>
本形態のパチンコ遊技機1によれば、時短状態Aでは、主制御基板80に選択される変動パターンが共通でも(図13参照)、サブ制御基板90に選択される演出パターンを多様化することが可能となっている(図51−2及び図52−2参照)。したがって、サブ制御基板90によって選択される演出パターンの数と同数の変動パターンを主制御基板80に記憶させておくことなく、種々の演出を実行することが可能となっており、遊技興趣を向上させることが可能となっている。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、夜背景モードに制御されているときと、宇宙背景モードに制御されているときとで、主制御基板80によって決定される変動パターンの種類は同じであるにもかかわらず、サブ制御基板90によって実行される演出の内容を変えることが可能となっている。よって、時短状態Aにおいて実行される演出の種類を多様化させることが可能となっており、遊技興趣を向上可能となっている。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、主制御基板80によって決定される変動パターンの種類が同じであっても、サブ制御基板90は、夜背景モードでは疑似連演出における再変動表示の実行回数と、夜背景モード用の予告演出(予告演出1〜予告演出5)の種類を変化させることが可能であり、宇宙背景モードでは、疑似連演出における再変動表示の実行回数と、宇宙背景モード用の予告演出(メーターMAX化予告)の実行タイミングを変化させることが可能となっている。よって、どちらのモードに制御されているときであっても、複数の変動パターンがあるように見せかけることが可能となっている。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、夜背景モードに制御されているときの予告演出の演出時間は9秒、12秒、15秒、18秒、21秒のいずれかであり(図59参照)、宇宙背景モードに制御されているときの予告演出(メーターMAX化予告)の演出時間は6秒である(図75参照)。つまり、演出モードによって予告演出の演出時間が異なっている。そのため、各演出モードにおいて、遊技者が感じる変動時間を異ならせることが可能となっている。よって、主制御基板80に記憶させる変動パターンの種類を増やすことなく、すなわち、夜背景モードと宇宙背景モードの両モードにおいて主制御基板80は同じ変動パターンを選択しているにもかかわらず、遊技者には、両モードにおいて異なった変動時間の変動パターンが選択されているように感じさせることが可能となっている。
なお本形態のパチンコ遊技機1では、[超]夜背景モード(第2時短回数が99回の時短状態B)では、疑似連演出を行わず、大当たりに当選するまで、本パチンコ遊技機1のモチーフとなっている作品に登場するキャラクタを順次紹介する演出を実行することとしている。よって、[超]夜背景モードでは、特図変動の開始や終了を意識せずに、大当たりに当選するまでの遊技を楽しむことが可能となっている。本形態における夜背景モードを第1演出モードといい、宇宙背景モードを第2演出モードといい、[超]夜背景モードを第3演出モードともいうこととする。
<その他の効果>
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、通常遊技状態において普通図柄抽選にて長開放図柄に当選すれば、第2始動口21への入球が可能となり、この入球により特図2の保留を生じさせることが可能である。そして、この特図2の保留に基づく抽選は、特図1の抽選よりも小当たりに当選し易くなっているとともに、特図2の抽選において小当たりに当選すれば、小当たり遊技が実行されて第2大入賞口35が開放されるため、遊技者にとっては有利である。つまり本形態では、通常遊技状態において長開放図柄に当選すれば、特図2の保留の上限数(本形態では「1」)の分だけ、第2大入賞口35が開放され易いチャンス変動をつくることが可能となっている。
特に本形態のパチンコ遊技機1は、第2大入賞口35内の特定領域39への通過に基づいて大当たり遊技が実行される所謂1種2種混合機である。よって、通常遊技状態において長開放図柄に当選すれば、特図2の保留の上限数の分だけ、大当たり遊技を発生させ易いチャンス変動を生じさせることが可能となっている。したがって、所謂1種2種混合機での通常遊技状態において突然、大当たり遊技を実行させ易い遊技期間が生じるという新たなゲーム性をつくりだすことが可能となっている。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、特図2の抽選において小当たりに当選した場合には、必ず特定領域39へ遊技球を通過させることが可能である(図55(b)及び(c)参照)。すなわち、特図2の抽選における小当たり当選は実質的には大当たり当選といえる。したがって、通常遊技状態における第2始動口21への入球に基づくチャンス変動を、より大当たり遊技の実行に対する期待度の高いものとすることが可能となっており、このときの遊技興趣を一層向上させることが可能となっている。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、昼背景モードにおいて特図2の抽選が実行された場合には、特図2の変動表示に伴って、図58(E)に示すように炎のエフェクト画像を表示する特別演出を実行する。よって、通常遊技状態において突然、当たり易くなったかのように感じさせることが可能となっており(言い換えれば熱い変動であると認識させることが可能となっており)、遊技興趣を向上可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、通常遊技状態における特図2の抽選の方が、時短状態中の特図2の抽選よりも、時短回数が大きい値に設定され易い(図10参照)。よって、通常遊技状態における特図2の抽選(図87に示す「ハイチャンスゲーム」や「泣きの1回」)に対する遊技者の関心を一層高めることが可能となっている。
特に本形態のパチンコ遊技機1によれば、泣きの1回において小当たりに当選し、2種大当たり遊技を実行させることができれば、2種大当たり遊技後の時短状態における時短回数が、99回に設定され易くなっている(図10参照)。つまり、大当たりの連荘が確定し易くなっている。よって、泣きの1回に対する関心を一層強めることが可能となっている。
そして逆に、時短状態(高ベース状態)における特図2の抽選で小当たりに当選し、2種大当たり遊技が実行された場合には、2種大当たり遊技後の時短状態における時短回数が、99回以外の回数(2回、3回、4回、又は5回のいずれか)に設定され易くなっている(図10参照)。そのため、泣きの1回において大当たり遊技を獲得することに対する特別感を強めることが可能となっている。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、特図2の保留の上限記憶数は「1」である。よって、時短状態(高ベース状態)が終了して通常遊技状態に戻ってからの特図2の保留に基づく抽選は1回しか行われない。そのため、この1回の変動に対する関心を一層強めることが可能となっている。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、特図1の抽選にて当選する小当たりは、特定領域39への通過が生じ得ない小当たりである(図55(c)及び(e)参照)。よって、特図2の抽選における小当たり当選時の特定領域39の通過率を高めた場合でも、遊技機全体としての特定領域39の通過率(V通過率)が高くなり過ぎるのを防ぐことが可能となっている。
より詳細には、本形態では、特図1の抽選における小当たり当選確率がおよそ1/100程度であり、特図2の抽選における小当たり当選確率がおよそ1/6程度である(図12(A)参照)。また、特図1の抽選にて当選可能な小当たりは必ずV通過不可能な小当たりであり、特図2の抽選にて当選可能な小当たりは必ずV通過可能な小当たりである(図8及び図9参照)。このような設定によって、本パチンコ遊技機1におけるV通過率が1/10を超えないようにしている。
10.変更例
以下、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、上記形態のパチンコ遊技機1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。また、上記形態および下記変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
上記形態では、夜背景モードと宇宙背景モードとは、初当たりにおけるエンディング時に抽選により決定される構成としたが、遊技者の選択操作に応じて決定される構成としてもよい。この場合、例えばエンディング演出として、表示画面7aに、夜背景モードを示すアイコンと、宇宙背景モードを示すアイコンと、セレクトボタンの操作に応じて移動表示されるカーソル画像とを表示すればよい。そして、例えばセレクトボタンにより好みのモードのアイコンにカーソル画像を合わせ、演出ボタンにより決定する操作を、選択操作とすればよい。
また上記形態では、夜背景モードでは成功態様の予告演出に続いて、夜背景モード用のバトル演出(図72〜図74参照)を当落分岐演出として行い、宇宙背景モードでは成功態様のメーターボタン変化演出に続いて、宇宙背景モード用のバトル演出(図83、図84参照)を当落分岐演出として行う構成としたが、当落分岐演出(発展演出)の演出内容は、大当たりや小当たりに当選したか否かを示すことができれば、どのような内容であってもよい。また、両演出モードのうち少なくとも一方において、複数種類の発展演出を実行可能に構成し、抽選によりどの発展演出を実行するかが決定される構成としてもよい。バトル演出以外の発展演出としては例えば、ミッションをクリアすることができるか否かで当落を報知するミッション演出等が挙げられる。
また上記形態において、夜背景モードでの予告演出の演出時間の長さと、バトル演出への発展期待度(あるいは大当たりや小当たりの当選期待度)とを対応付けてもよい。例えば、予告演出の演出時間が長い方がバトル演出への発展期待度(大当たりや小当たりの当選期待度)が高い構成としてもよい。
また上記形態において、夜背景モードでの1回の疑似変動(変動表示(再変動表示を含む)から停止表示(仮停止表示を含む)まで)に伴って、予告煽りガセ演出(ガセ予告演出)を実行するようにしてもよい。予告煽りガセ演出とは、予告演出が実行されるように見せかける演出である(実際には予告演出は実行されない)。この場合、予告煽りガセ演出として、予告演出の一部(開始部分)を実行するとよい。このように構成すれば、今が何回目の変動表示か(もしくは停止表示か)を一層認識し難くすることが可能となるため、予告演出の発生タイミングをより予測し難くすることが可能となる。
また、予告煽りガセ演出を、予告演出が実行されることの前兆として複数回の疑似変動にわたって繰り返し実行することとしてもよい。すなわち、予告煽りガセ演出を前兆演出として機能させてもよい。具体的には例えば、予告演出1の前兆演出として、予告演出1の開始部分(図64(A)に示す部分)を実行したり、予告演出3の前兆演出として、予告演出3の開始部分(図66(A)に示す部分)を実行したりしてもよい。なお、1回の予告煽りガセ演出が、複数回の疑似変動にわたって実行されるものであってもよい。
また、夜背景モードにおいて、予告演出1〜予告演出5(これらを「メイン予告演出」という)とは別に、他の予告演出を適宜入れてもよい。他の予告演出としては例えば、セリフ予告や保留変化予告等が挙げられる。また、他の予告演出は、所謂先読み演出(先読みに基づく演出)であってもよい。先読み演出を行うように構成する場合、1回の特別図柄の変動表示中に複数回の先読み演出が実行される構成(つまり疑似連演出における各変動(疑似変動)に対して先読み演出の実行タイミングがある構成)とするとよい。疑似連演出における各変動のどれからでも当選に期待がもてるようになるからである。また、疑似連演出における各変動が何回目の疑似変動であるかを認識し難くすることが可能だからである。
また上記形態において、夜背景モードにおけるメイン予告演出の内容は、適宜変更可能である。例えば、夜背景モードにおけるメイン予告演出は、SU1→SU2→SU3と順次進展するステップアップ予告であってもよい。この場合、SU3の予告までステップアップすることを成功態様とすればよい
また、図60(C)に示す疑似連3回の演出の後、疑似連予告組み合わせ演出を実行するパターンや、図60(D)に示す疑似連5回の演出の後、疑似連予告組み合わせ演出を実行するパターンにおいて、疑似連予告組み合わせ演出における予告演出が成功するパターンを設けてもよい。また、疑似連予告組み合わせ演出での疑似連回数を除く疑似連回数が全7回や全10回など5回以外の回数となるパターンがあってもよい。
また、宇宙背景モードにおける予告演出(メーターMAX化予告)の内容、メーターボタン変化演出(成否分岐演出)の内容、バトル演出(当落分岐演出)の内容は適宜変更可能である。また宇宙背景モードでは、仮停止表示の出目にてメーター画像G1を変化させたが、複数のチャンスキャラクタのうちのいずれかのチャンスキャラクタが出現することにより、出現したキャラクタに応じた量の変化がメーター画像G1に生じる構成としてもよい。また、変化する演出部として、メーター画像G1を用いたが、演出部はこれに限られない。例えば、10段階で変形し、最終形態に到達するようなキャラクタやアイテムの画像などでもよい。具体的には、10ピースのパズルの画像を演出部とし、そのパズルが完成すると、つまり最終態様に到達すると、成否分岐演出を実行するように構成してもよい。この場合、パズルの絵を、武道会の観戦チケットとすると、その後に実行され得るバトル演出との繋がりができ、演出効果が向上する。また演出部は、表示画面7aに表示される画像でなくてもよい。つまり、LEDなどを有する発光部でもよい。また、演出部の変形が何段階で可能かは適宜変更可能である。
また上記形態において、1回の特別図柄の変動表示中に、一旦、メーター画像G1の目盛りを最大値にして、失敗態様のメーターボタン変化演出を実行した後で、再びメーター画像G1の目盛りを最大値にして、メーターボタン変化演出を実行することがある構成としてもよい。
また上記形態の夜背景モードでは、第1パートの演出を疑似連演出とし、第2パートの演出を予告演出としたが、各パートの演出の内容は適宜変更可能である。例えば、あるストーリーを内容とする演出を第1パートの演出とし、そのストーリーに関連するストーリーを内容とする演出を第2パートの演出としてもよい。また、複数の第1パートの演出の演出時間が異なっていなくてもよく、複数の第2パートの演出の演出時間が異なっていなくてもよい。
また、第1の態様変化演出(仮停止出目演出)と、第2の態様変化演出(メーターボタン変化演出)の演出時間は、異なっていなくてもよい。また、第1の態様変化演出や第2の態様変化演出の演出内容は適宜変更可能である。
また、夜背景モードにおける予告演出(予告演出1〜5)の各演出と、宇宙背景モードにおける予告演出(メーターMAX化予告)との演出時間は、異なっていなくてもよい。
また上記形態では、特別図柄の変動表示に伴って疑似連予告組み合わせ演出(特定演出)や、メーター画像G1の目盛りを変化させる演出を実行する構成としたが、普通図柄の変動表示に伴ってこれらの演出を実行する構成としてもよい。この場合、普通図柄が識別図柄に相当する。
また上記形態では、1種2種混合機としたが、いわゆる確変ループ機やST機など他の遊技性の遊技機でもよい。この場合、いわゆるV確機(大入賞装置内の特定領域への通過を契機に、通常確率状態よりも大当たりに当選し易い高確率状態への移行が決定される機械)であってもよいし、当選した大当たり図柄の種類に応じて高確率状態への移行が決定される図柄確変機であってもよい。またこの場合、高確率状態が特典遊技状態(通常遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態)に相当する。
また上記形態では、特図2の保留の上限数を「1」としたが、例えば「4」など他の値にしてもよい。特図2の保留の上限数を大きくするほど、遊技者にとって有利な遊技期間を長くすることが可能となる。
また上記形態では、特図2の抽選に基づいて小当たりに当選した場合には、正しく遊技していれば必ず特定領域39への通過を生じさせることが可能な通過用開放パターンで第2大入賞口35を開放させる構成とした。これに対して、右打ちを継続していても特定領域39への通過が生じないこともある開放パターン(つまり第2大入賞口35への入賞タイミングが振分部材71が通過許容状態をとっているタイミングとうまく合えば特定領域39への通過が生じるが、合わなければ特定領域39への通過が生じない開放パターン)で開放させる構成としてもよい。なおこのような開放パターンは、特図2の抽選における全部の小当たり図柄に対して適用することとしてもよいし、一部の小当たり図柄に対して適用することとしてもよい。
また上記形態では、特図2の抽選に基づく小当たり遊技の開放パターンを、第2大入賞口35に入賞した遊技球がその入賞タイミングにかかわらず特定領域39を通過する開放パターン(図55(b)及び(c)参照)とした。しかしながら、正しく遊技している限り(右打ちを継続している限り)小当たり遊技中に必ず特定領域39への通過を生じさせることができるのであれば、第2大入賞口35に入賞した遊技球の全てが特定領域39を通過することができる開放パターンでなくてもよい。具体的には例えば、0.1秒開放を12回繰り返す開放パターンとし、1回〜9回までの開放時に入賞した遊技球は特定領域39を通過するが、10回〜12回までの開放時に入賞した遊技球は非特定領域70を通過するように構成してもよい。つまり通過用開放パターンは、第2大入賞口35への入賞が可能であって第2大入賞口35へ入賞した遊技球の少なくとも1球が特定領域39を通過する開放パターンであればよい。なお、この変更例のような開放パターンとする場合には、各開放時に第2大入賞口35に遊技球が入賞し易くなるように、第2大入賞装置の開閉部材を次のようなものにするとよい。即ち、前後に進退可能であり、前方に出ているときには第2大入賞口を閉塞し、後方に退いているときには第2大入賞口を開放する進退式のものとするとよい。そして第2流路R2を流下する遊技球が開閉部材の上面を転動するように配置するとよい。すなわち上記形態の第1大入賞装置31のようなものとすればよい。その上で、開閉部材の上面の摩擦係数を高くして(例えばゴムのような弾性力の高い部材を利用した面として)、遊技球が開閉部材の上面をゆっくりと転動するようにしておくとよい。若しくは、開閉部材の上面を床面とする遊技球の通路上に、遊技球の転動速度を遅くするための突起(例えば図2−2に示す突起TR)を設けておいてもよい。
また上記形態では、小当たり遊技の開始時点を基準に、時間で管理された所定の作動パターンに従って、特定領域39が開放されるように構成した。これに対して、第2大入賞口35への入賞球数が予め定められた作動契機入賞球数(例えば1球)になったときに、特定領域39を開放させる構成としてもよい。この場合、特2V通過小当たりでは、作動契機入賞球数を例えば「1」とし、特1V非通過小当たりでは、作動契機入賞球数を例えば「7」とするとよい。このようにすれば、特2V通過小当たり時には、第2大入賞口35への入賞球を特定領域39に通過させることができる。一方、特1V非通過小当たりでは、1.6秒の開放期間中に第2大入賞口35への入賞球数が7球になることはないため、特定領域39への通過が生じないようにすることができる。この場合も、特2V通過小当たり時の開放パターンを、通過用開放パターンと称し、特1V非通過小当たり時の開放パターンを、非通過用開放パターンと称する。また、作動契機入賞球数に基づいて振分部材71が作動する構成であっても、特定領域39が予め定められたタイミングで通過の可否が切り替えられていることにかわりはない。
また上記形態では、時短回数として、第1時短回数、第2時短回数、合計時短回数の3種類を設け、これらのうちのいずれかの回数が満たされると、時短状態を終了するように構成した。これに対して、合計時短回数、第1時短回数、又は第2時短回数のうち1つだけを設定し、その回数が満たされると時短状態が終了するようにしてもよい。また、合計時短回数と第1時短回数だけを設定したり、合計時短回数と第2時短回数だけを設定したりして、いずれかの回数が満たされると時短状態が終了するようにしてもよい。
また上記形態では、特図2の抽選に関して、非時短状態で当選した方が時短状態で当選するよりも時短回数の振分が有利となるように構成した(図10参照)。これに対して、非時短状態で当選した場合も時短状態で当選した場合も時短回数の振分が変わらない構成としたり、時短状態で当選した方が時短回数の振分が有利となるように構成したりしてもよい。
また上記形態において時短回数を何回に設定するかは、任意に変更可能である。
また上記形態では、特図2の抽選において時短状態中に大当たり(1種大当たり又は2種大当たり)に当選した場合と、非時短状態中に大当たりに当選した場合とで、大当たり遊技後の時短状態における時短回数の振分を変えた(図10参照)。これに対して、時短状態中に大当たりに当選した場合には時短状態に制御される割合が50%であり、非時短状態中に大当たりに当選した場合には100%であるといった具合に、時短状態への移行確率を変えてもよい。
また上記形態では、大当たり遊技後の遊技状態や時短回数を、特別図柄の種別と、当選時の遊技状態との組み合わせに基づいて決定したが、特別図柄の種別だけに基づいて決定してもよい。
また上記形態では、時短回数が99回に設定されたときの残回数示唆表示ZIの表示態様(特殊表示態様)を、球体のオブジェクト画像を虹色で表示する表示態様としたが、特殊表示態様はこれに限られるものではない。例えば、球体のオブジェクト画像に無限大のマーク(∞)を表示する表示態様とするなど、適宜変更可能である。
また上記形態では、特図1の抽選において「特図1_小当たり図柄a」に当選した場合には、遊技球が第2大入賞口35へ入賞しても特定領域39を通過することが実質的に不可能な開放パターンに設定するように構成した。これに対して、特定領域39を通過することが完全に不可能な開放パターン(例えば、振分部材71のV開放の終了直後に、1.6秒にわたる第2大入賞口35の開放が開始される開放パターン)としてもよい。
また上記形態では、第1特別図柄の抽選において小当たりに当選し得るように構成したが、第1特別図柄の抽選における小当たりの当選確率を零にしてもよい。この場合、特図1大当たり判定処理(S1008)において、ステップS1107〜S1110までの処理を行わないように構成する。
また上記形態では、小当たり遊技における第2大入賞口35の総開放時間を1.6秒としたが、この時間は適宜変更可能である。但し意図しない量の賞球がなされないように、1.8秒以下としておくことが望ましい。
また上記形態では、大当たり遊技においては第1大入賞口30を開放し、小当たり遊技においては第2大入賞口35を開放するように構成した。これに対して、大当たり遊技の少なくとも一部のラウンドに、第2大入賞口35を開放するラウンドがある構成としてもよい。この場合には、大当たり遊技の実行中のV通過によってさらに大当たり遊技が実行されることがないように構成する。
また上記形態では、変動演出を行う表示部を、1つの表示装置の表示画面(画像表示装置7の表示画面7a)によって構成したが、2つ以上の表示装置の各表示画面によって構成してもよい。例えば、メイン表示装置としての画像表示装置7の他に、サブ表示装置を備えている構成では、メイン表示装置の表示画面にて演出図柄8L,8C,8Rの変動演出を行い、サブ表示装置の表示画面にて小図柄変動演出を行うように構成してもよい。また、普図演出をサブ表示装置の表示画面にて行うように構成してもよい。なお、タッチセンサと液晶表示装置からなるタッチパネルを遊技機枠50に搭載し、このタッチパネルにおける液晶表示装置をサブ表示装置としてもよい。
また上記形態では、長開放図柄に当選していないのに非時短状態中に右打ちがなされると、第2ゲート29への通過に基づく短開放図柄Bへの当選から、電チュー22への入賞が生じてしまう可能性が考えられる。そこで、時短状態中又は特別遊技中ではないのに右打ちされた場合には、左打ちで遊技するべき旨を報知する警告画像を表示画面7aに表示する等の注意喚起を行うようにしてもよい。この場合には、例えば第2ゲートセンサ29aを右打ち検知センサとして機能させてもよいし(つまり第2ゲートセンサ29aによる検知に基づいて警告画像を表示画面7aに表示するようにしてもよいし)、別途、右打ち検知センサを設けてもよい。なお、長開放図柄に当選して電チュー22が開放される場合には、右打ちによって警告画像が表示されないよう、警告画像の表示の禁則処理を行うとよい。つまり、演出制御用マイコン91は、原則として非時短状態において右打ちされた場合には警告画像を表示画面7aに表示するが、非時短状態における長開放図柄に基づく補助遊技中は、警告画像を表示画面7aに表示させないものであるとよい。
また上記形態では、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得する乱数(判定用情報)として、大当たり乱数等の4つの乱数を取得することとしたが、一つの乱数を取得してその乱数に基づいて、大当たり又は小当たりか否か、大当たり又は小当たりの種別、リーチの有無、及び変動パターンの種類を決めるようにしてもよい。すなわち、始動入賞に基づいて取得する乱数の個数および各乱数において何を決定するようにするかは任意に設定可能である。
また上記形態では、第1ゲート28又は第2ゲートセンサ29aへの通過に基づいて取得する乱数として、普通図柄乱数および普図当たり種別乱数の2つの乱数を取得することとしたが、一つの乱数を取得してその乱数に基づいて、当たりか否か、及び普通当たり図柄の種別を決めるようにしてもよい。
また、始動入賞コマンドの生成に関するルール(図15参照)は、適宜変更してもよい。例えば、始動入賞コマンドに特図保留の数の情報や遊技状態の情報、変動パターンの情報等を含めるようにしてもよい。
11.上記した実施の形態に示されている発明
上記した実施の形態には、以下の各手段の発明が示されている。以下に記す手段の説明では、上記した実施の形態における対応する構成名や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
〈A〉
手段1Aに係る発明は、
所定の判定条件の成立に基づいて、当たりの判定を行う当たり判定手段(ステップS1002, S1008を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記当たりの判定の結果を示す識別図柄(特別図柄)を変動表示させて停止表示させる識別図柄表示制御手段(ステップS1006,S1012,S1504等を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記識別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定手段(ステップS1003,S1009を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記変動パターンに応じた変動時間内の所定の演出時間の中で(例えば図13の変動パターンP32に応じた変動時間51秒のうち変動開始から21秒間で)、第1パートの演出(例えば疑似連3回のうちの最初の2回)と、前記第1パートの演出に続いて実行される第2パートの演出(例えば疑似連3回のうちの残りの1回と予告演出3)とを含む特定演出(疑似連予告組み合わせ演出、図59参照)を実行可能な演出制御手段(ステップS5611〜S5618,S5606等を実行する演出制御用マイコン91)と、を備えた遊技機(パチンコ遊技機1)において、
前記演出制御手段は、前記第1パートの演出の演出時間と前記第2パートの演出の演出時間との合計時間が一定(例えば21秒、図59参照)となるように、複数種類の前記第1パートの演出のうちのいずれかの演出(疑似連5回〜1回のうちのいずれかの演出)と、複数種類の前記第2パートの演出のうちのいずれかの演出(予告演出1〜5のうちのいずれかの演出)とを組み合わせて実行するものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、複数ある第1パートの演出のうちの1つと、複数ある第2パートの演出のうちの1つとが組み合わされた特定演出が実行されるため、演出のバリエーションが増え、遊技興趣を向上することが可能である。
手段2Aに係る発明は、
手段1Aに記載の遊技機であって、
前記第1パートの演出および前記第2パートの演出にはそれぞれ、演出時間が互いに異なる複数種類の演出(疑似連5回〜1回と予告演出1〜5)があり、
前記演出制御手段は、前記第1パートの演出の演出時間が長いほど前記第2パートの演出の演出時間が短くなるように両パートの演出を組み合わせて実行するものである(図59参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、識別図柄の変動時間が同じであっても、第1パートの演出の演出時間が異なったり、第2パートの演出の演出時間が異なったりするため、様々な種類の変動時間が選択されているように感じさせることが可能となる。
手段3Aに係る発明は、
手段1A又は手段2Aに記載の遊技機であって、
遊技の進行を制御する主制御部(主制御基板80)と、
演出を制御するサブ制御部(99)と、を備え、
前記主制御部は、前記当たり判定手段、前記識別図柄表示制御手段、及び前記変動パターン決定手段を備え、
前記サブ制御部は、前記演出制御手段を備え、
前記演出制御手段は、前記変動パターン決定手段により1の変動パターンが決定された場合に、前記第1パートの演出の種類および前記第2パートの演出の種類が異なる複数種類の特定演出のうちのいずれかを実行可能なものである(図59参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、主制御部に選択される変動パターンが共通でも、サブ制御部に選択される特定演出の演出パターンを多様化することが可能である。したがって、サブ制御部によって選択される演出パターンの数と同数の変動パターンを主制御部に記憶させておくことなく、種々の演出を実行することが可能となり、遊技興趣を向上させることが可能である。
手段4Aに係る発明は、
手段1Aから手段3Aまでのいずれかに記載の遊技機であって、
前記第1パートの演出は、仮停止表示された演出図柄(8L,8C,8R)を再び変動表示させる再変動表示が1又は複数回にわたって実行され得る疑似連演出(図63参照)であり、
前記疑似連演出における再変動表示の回数は、前記第1パートの演出の演出時間が長いほど多くなる(図59参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、特定演出における第1パートにおいて演出図柄が再変動表示されることがあるため、実際の識別図柄の変動表示(図柄変動)の回数よりも多くの図柄変動が実行されているように見せかけることが可能となる。
手段5Aに係る発明は、
手段1Aから手段4Aまでのいずれかに記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、前記第2パートの演出に続いて、前記当たりの判定の結果を報知する当落分岐演出(夜背景モード用のバトル演出、図72〜図74参照)を実行可能なものであり、
前記第2パートの演出は、前記当落分岐演出に発展するか否かを示す予告演出(図64〜図71参照)であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、予告演出に続いて当落分岐演出が実行されることになるが、第1パートの演出と第2パートの演出とがどのような種類の組み合わせで実行されたとしても、当落分岐演出の開始タイミングを同じにする(第2パートの演出の終了タイミングを同じにする)ことが可能となる。
手段6Aに係る発明は、
手段4Aを引用する手段5Aに記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、前記疑似連演出における再変動表示の回数に応じた種類の前記予告演出を実行するものである(図59参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、疑似連演出における再変動表示の回数(疑似連回数)毎に異なる種類の予告演出が実行されるため、遊技興趣を向上可能である。
手段7Aに係る発明は、
手段4Aを引用する手段5A、又は、手段6Aに記載の遊技機であって、
遊技球の入球し易さが変化可能な可変入球口(第2始動口21)と、
所定の終了条件が成立するまで、通常遊技状態よりも前記可変入球口に遊技球が入球し易い特典遊技状態(時短状態)に制御可能な遊技状態制御手段(ステップS2104,S2105等を実行する遊技制御用マイコン81)と、を備え、
前記当たり判定手段は、前記可変入球口への入球に基づいて、前記当たりの判定を行うものであり、
前記終了条件には、前記特典遊技状態における前記識別図柄の変動表示の実行回数が所定の上限実行回数に至ること(例えば時短状態における第2特別図柄の変動表示の実行回数が第2時短回数に至ること)が含まれており、
前記特典遊技状態には、
前記上限実行回数が第1の上限実行回数に設定される第1特典遊技状態(第2時短回数が2回〜5回のいずれかに設定される時短状態A)と、
前記上限実行回数が前記第1の上限実行回数よりも大きい第2の上限実行回数に設定される第2特典遊技状態(第2時短回数が99回に設定される時短状態B)とがあり、
前記演出制御手段は、前記第1特典遊技状態に制御されている場合に、前記特定演出を実行可能なものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、上限実行回数が比較的小さい回数に設定される第1特典遊技状態において、再変動表示が実行され得る疑似連演出が行われる。よって、第1特典遊技状態において、実際の識別図柄の変動表示(図柄変動)の回数よりも多くの図柄変動が実行されているように見せることが可能となる。そのため、第1特典遊技状態の上限実行回数が比較的小さくても、特典遊技状態での遊技に対する満足感を満たしやすくすることが可能である。
手段8Aに係る発明は、
手段7Aに記載の遊技機であって、
前記変動パターン決定手段は、前記第1特典遊技状態に制御されている場合には、前記第2特典遊技状態に制御されている場合よりも、前記識別図柄の変動時間が長い変動パターンに決定し易いものである(図13参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第1特典遊技状態の上限実行回数が比較的小さくても、特典遊技状態に制御されている期間をある程度確保することが可能である。よって、特典遊技状態での遊技に対する満足感を一層満たしやすくすることが可能となる。
手段9Aに係る発明は、
遊技球が流下可能な遊技領域(3)を備えた遊技盤(2)と、
前記遊技領域に配された入球口(第1始動口20、第2始動口21)と、
前記入球口への遊技球の入球に基づいて判定用情報(大当たり乱数等の乱数値)を取得する判定用情報取得手段(ステップS206,S212を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記判定用情報取得手段により取得された判定用情報に基づいて、当たりの判定を行う当たり判定手段(ステップS1002,S1008を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記当たりの判定の結果を示す識別図柄(特別図柄)を変動表示させて停止表示させる識別図柄表示制御手段(ステップS1006,S1012,S1504等を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記識別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定手段(ステップS1003,S1009を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記当たりの判定の結果に基づいて、前記遊技領域に配された特別入賞口(第1大入賞口30、第2大入賞口35)を開放させる特別遊技を実行する特別遊技実行手段(ステップS908,S909を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記特別遊技の実行後の遊技状態を、通常遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態(時短状態)に制御可能な遊技状態制御手段(ステップS2104,S2105を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記変動パターン決定手段により決定された変動パターンに基づいて、所定の演出手段(画像表示装置7)に演出を実行させることが可能な演出制御手段(ステップS4412等を実行する演出制御用マイコン91)と、
前記遊技状態制御手段によって制御される遊技状態に応じて、演出モードを設定可能な演出モード設定手段(ステップS5411等を実行する演出制御用マイコン91)と、を備えた遊技機(パチンコ遊技機1)において、
前記演出制御手段は、前記演出モードが所定の演出モード(夜背景モード)に設定されている場合に、複数種類の第1パートの演出のうちのいずれかの演出と、複数種類の第2パートの演出のうちのいずれかの演出とを、前記第1パートの演出の演出時間と前記第2パートの演出の演出時間との合計時間が一定となるように組み合わせて前記演出手段に実行させるものであり、
前記第1パートの演出は、仮停止表示された演出図柄(8L,8C,8R)を再び変動表示させる再変動表示が1又は複数回にわたって実行され得る疑似連演出であり、
前記疑似連演出における再変動表示の回数は、前記第1パートの演出の演出時間が長いほど多くなる(図59参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、ある演出モードに制御されている場合には、第1パートの演出である疑似連演出と第2パートの演出とが、それぞれ複数の種類の中から組み合わせられて一定の演出時間の中で実行されるため、演出のバリエーションが増え、遊技興趣を向上することが可能である。
〈B〉
手段1Bに係る発明は、
所定の判定条件の成立に基づいて、当たりの判定を行う当たり判定手段(ステップS1002, S1008を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記当たりの判定の結果を示す識別図柄(特別図柄)を変動表示させて停止表示させる識別図柄表示制御手段(ステップS1006,S1012,S1504等を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記識別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定手段(ステップS1003,S1009を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記変動パターンに応じた変動時間内の所定の演出時間の中で(例えば変動開始から36秒間で、図75参照)、所定の演出部(メーター画像G1、図80参照)が特定の態様(目盛りMAX)になると、特定の演出(メーターボタン変化演出、図82参照)を実行する演出制御手段(ステップS5621〜S5629,S5606等を実行する遊技制御用マイコン81)と、を備え、
前記演出制御手段は、前記特定の演出の実行前に、前記演出部を段階的に前記特定の態様に近づける第1の態様変化演出(疑似連の仮停止出目によってメーター画像G1の目盛りを増加させる演出、図80参照)と、前記演出部を一度に前記特定の態様に変化させ得る第2の態様変化演出(メーターMAX化予告、図81参照)とを実行可能なものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第1の態様変化演出だけでなく、第2の態様変化演出も実行することが可能である。そのため、第1の態様変化演出があまり実行されていない状況でも、第2の態様変化演出の実行による演出部の態様変化に期待を持たせることが可能であり、遊技興趣を向上可能である。
手段2Bに係る発明は、
手段1Bに記載の遊技機であって、
前記第1の態様変化演出の演出時間(実施形態では3秒)と、前記第2の態様変化演出の演出時間(実施形態では6秒)とは異なっており、
前記演出制御手段は、前記特定の演出を実行する場合、当該特定の演出の開始タイミングを決定するとともに、当該特定の演出の開始までに前記演出部が前記特定の態様になるように、前記第1の態様変化演出および前記第2の態様変化演出の実行回数および実行順序を決定するものである(図75、図79参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、互いに異なる演出時間の第1の態様変化演出と第2の態様変化演出とが、特定の演出の実行までの演出時間に応じて、種々のバリエーションで実行される。したがって、特定の演出が実行されるか否かを遊技者が予測しにくくなり、どのような状況からでも特定の演出の実行に期待を持たせるという効果を一層高めることが可能となる。
手段3Bに係る発明は、
手段1B又は手段2Bに記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、前記識別図柄の変動表示に並行して、複数の演出図柄(8L,8C,8R)を仮停止表示したあと再び変動表示させる再変動表示が1又は複数回にわたって実行され得る疑似連演出(図80参照)を実行可能なものであり、
前記第1の態様変化演出は、前記疑似連演出において前記複数の演出図柄が所定の組み合わせ態様(図80(B)の青図柄揃い、図80(D)の緑図柄揃い、あるいは、図80(F)の赤図柄揃い)で仮停止表示される演出であり、
前記特定の演出は、前記当たりの判定の結果を報知する当落分岐演出(図83あるいは図84に示す宇宙背景モード用のバトル演出)に発展することを示す成功態様(図82(A)〜(D))と、発展しないことを示す失敗態様(図82(A)〜(C),(E))とをとり得る成否分岐演出であり、
前記成功態様の成否分岐演出が開始されるまでの前記再変動表示の回数には複数の種類がある(図76参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、成功態様の成否分岐演出を経て当落分岐演出に発展するタイミングが一定でも、それまでに実行される再変動表示の回数や、第1の態様変化演出の回数、第2の態様変化演出の回数等が様々となるため、異なる変動時間の複数の変動が実行されているように見せかけることが可能となる。
手段4Bに係る発明は、
手段3Bに記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、前記第1の態様変化演出では、仮停止表示された前記複数の演出図柄の組み合わせ態様の種類に応じた変化量で(図80(B)の青図柄揃いであれば1目盛り、図80(D)の緑図柄揃いであれば2目盛り、図80(E)の赤図柄揃いであれば3目盛り)、前記演出部の態様を前記特定の態様に向けて変化させるものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、疑似連演出における仮停止表示の出目(演出図柄の組み合わせ態様)に遊技者の関心を向けることが可能となり、遊技興趣を向上可能である。
手段5Bに係る発明は、
手段3B又は手段4Bに記載の遊技機であって、
遊技球の入球し易さが変化可能な可変入球口(第2始動口21)と、
所定の終了条件が成立するまで、通常遊技状態よりも前記可変入球口に遊技球が入球し易い特典遊技状態(時短状態)に制御可能な遊技状態制御手段(ステップS2104,S2105等を実行する遊技制御用マイコン81)と、を備え、
前記当たり判定手段は、前記可変入球口への入球に基づいて、前記当たりの判定を実行可能なものであり、
前記終了条件には、前記特典遊技状態における前記識別図柄の変動表示の実行回数が所定の上限実行回数に至ること(例えば時短状態における第2特別図柄の変動表示の実行回数が第2時短回数に至ること)が含まれており、
前記特典遊技状態には、
前記上限実行回数が第1の上限実行回数に設定される第1特典遊技状態(第2時短回数が2回〜5回のいずれかに設定される時短状態A)と、
前記上限実行回数が前記第1の上限実行回数よりも大きい第2の上限実行回数に設定される第2特典遊技状態(第2時短回数が99回に設定される時短状態B)とがあり、
前記演出制御手段は、前記第1特典遊技状態に制御されている場合に、前記第1の態様変化演出および前記第2の態様変化演出を実行可能なものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、識別図柄の変動表示の上限実行回数が比較的小さい第1特典遊技状態に制御されている場合に、第1の態様変化演出を含む疑似連演出が実行される。したがって、第1特典遊技状態において、実際の上限実行回数よりも多くの変動がなされているように見せかけることが可能となり、第1特典遊技状態における遊技興趣を向上可能である。
手段6Bに係る発明は、
手段5Bに記載の遊技機であって、
前記変動パターン決定手段は、前記第1特典遊技状態に制御されている場合には、前記第2特典遊技状態に制御されている場合よりも、前記識別図柄の変動時間が長い変動パターンに決定し易いものである(図13参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、識別図柄の変動表示の上限実行回数が小さい第1特典遊技状態に制御された場合でも、各識別図柄の変動時間として長い時間が選ばれ易い。よって、特典遊技状態への制御期間が短くなり過ぎるのを防止することが可能である。
手段7Bに係る発明は、
手段3Bから手段6Bまでのいずれかに記載の遊技機であって、
前記第2の態様変化演出の実行前の前記再変動表示の実行回数には複数の種類がある(例えば図76(B)に示すパターンでは失敗態様のメーターMAX化予告の前に疑似連1回〜4回のいずれかの演出が実行される)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、再変動表示が何度実行されたかにかかわらず、常に演出部が特定の態様に変化して成否分岐演出が実行されることに期待を持たせることが可能となり、遊技興趣を向上可能である。
手段8Bに係る発明は、
手段3Bから手段7Bまでのいずれかに記載の遊技機であって、
前記第2の態様変化演出には、前記演出部を前記特定の態様に変化させることに成功する成功態様(図81(A)〜(C))と、前記演出部を前記特定の態様に変化させることに失敗する失敗態様(図81(A),(D),(E))とがあり、
前記演出制御手段は、1回の前記識別図柄の変動表示中に、一旦、前記失敗態様の第2の態様変化演出を実行した後で、前記成功態様の第2の態様変化演出を実行することがある(図75に示す(H)のパターン等参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、成否分岐演出への発展に期待させる第2の態様変化演出が、1回の識別図柄の変動表示中に複数回生じる可能性がある。よって、擬似連演出、第1の態様変化演出、第2の態様変化演出が不規則に実行されているように見せることが可能である。そのため、常に演出発展のチャンスがあるように見せ易くすることが可能である。
手段9Bに係る発明は、
手段1Bから手段8Bまでのいずれかに記載の遊技機であって、
遊技の進行を制御する主制御部(主制御基板80)と、
演出を制御するサブ制御部(99)と、を備え、
前記主制御部は、前記当たり判定手段、前記識別図柄表示制御手段、及び前記変動パターン決定手段を備え、
前記サブ制御部は、前記演出制御手段を備え、
前記演出制御手段は、前記変動パターン決定手段により1の変動パターンが決定された場合に、前記第1の態様変化演出の実行回数と前記第2の態様変化演出の実行回数のうちの少なくとも一方が異なる複数種類の演出パターンの中から1の演出パターンを選択可能なものである(図75参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、主制御部に選択される変動パターンが共通でも、サブ制御部に選択される演出パターンを多様化することが可能である。したがって、サブ制御部によって選択される演出パターンの数と同数の変動パターンを主制御部に記憶させておくことなく、種々の演出を実行することが可能となり、遊技興趣を向上させることが可能である。
手段10Bに係る発明は、
遊技球が流下可能な遊技領域(3)を備えた遊技盤(2)と、
前記遊技領域に配された入球口(第1始動口20、第2始動口21)と、
前記入球口への遊技球の入球に基づいて判定用情報(大当たり乱数等の乱数値)を取得する判定用情報取得手段(ステップS206,S212を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記判定用情報取得手段により取得された判定用情報に基づいて、当たりの判定を行う当たり判定手段(ステップS1002,S1008を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記当たりの判定の結果を示す識別図柄(特別図柄)を変動表示させて停止表示させる識別図柄表示制御手段(ステップS1006,S1012,S1504等を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記識別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定手段(ステップS1003,S1009を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記当たりの判定の結果に基づいて、前記遊技領域に配された特別入賞口(第1大入賞口30、第2大入賞口35)を開放させる特別遊技を実行する特別遊技実行手段(ステップS908,S909を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記特別遊技の実行後の遊技状態を、通常遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態(時短状態)に制御可能な遊技状態制御手段(ステップS2104,S2105を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記変動パターン決定手段により決定された変動パターンに基づいて、所定の演出手段(画像表示装置7)に演出を実行させることが可能な演出制御手段(ステップS4412等を実行する演出制御用マイコン91)と、
前記遊技状態制御手段によって制御される遊技状態に応じて、演出モードを設定可能な演出モード設定手段(ステップS5411等を実行する演出制御用マイコン91)と、を備えた遊技機(パチンコ遊技機1)において、
前記演出制御手段は、前記演出モードが所定の演出モード(宇宙背景モード)に設定されている場合に、
複数の演出図柄(8L,8C,8R)を仮停止表示したあと再び変動表示させる再変動表示が1又は複数回にわたって実行され得る疑似連演出と、
前記疑似連演出において前記複数の演出図柄を所定の組み合わせ態様(同色図柄揃い)で仮停止表示させて、所定の演出部(メーター画像G1)を段階的に特定の態様(目盛りMAX)に近づける第1の態様変化演出(仮停止出目演出、図80参照)と、
前記演出部を一度に前記特定の態様に変化させ得る第2の態様変化演出(メーターMAX化予告、図81参照)と、
特定の演出(メーターボタン変化演出、図82参照)と、を前記演出手段に実行させることが可能なものであり、
前記特定の演出の開始までに前記演出部が前記特定の態様になるように、前記第1の態様変化演出と前記第2の態様変化演出とを実行するものである(図75参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、ある演出モードに制御されている場合には、疑似連演出において仮停止表示された演出図柄の組み合わせで演出部の態様が段階的に変化することに期待させている中で、第2の態様変化演出により演出部の態様が一度に特定の態様に変化することがある。よって、疑似連演出における各変動のどれからでも演出部が特定の態様になることに期待をもたせることが可能であり、遊技興趣を向上可能である。
〈C〉
手段1Cに係る発明は、
遊技の進行を制御する主制御部(主制御基板80)と、
演出を制御するサブ制御部(99)と、を備え、
前記主制御部は、
所定の判定条件の成立に基づいて、当たりの判定を行う当たり判定手段(ステップS1002, S1008を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記当たりの判定の結果を示す識別図柄(特別図柄)を変動表示させて停止表示させる識別図柄表示制御手段(ステップS1006,S1012,S1504等を実行する遊技制御用マイコン81)と、
特定の遊技状態(時短状態A)において、1の判定基準(図13に示す時短状態A中のテーブル)に従って前記識別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定手段(ステップS1003,S1009を実行する遊技制御用マイコン81)と、を備え、
前記サブ制御部は、
前記変動パターン決定手段により決定された変動パターンに基づいて演出を決定する演出決定手段(ステップS5605を実行する演出制御用マイコン91)と、
前記演出決定手段によって決定された演出を実行する演出実行制御手段(ステップS5606,S4006を実行する演出制御用マイコン91)と、を備え、
前記演出決定手段は、
前記特定の遊技状態において予め定められた第1演出モード(夜背景モード)に制御されているときには、第1の演出決定基準(図51−2に示す特殊変動演出パターンの選択テーブル)に従って演出を決定し、前記第1演出モードとは異なる第2演出モード(宇宙背景モード)に制御されているときには、第2の演出決定基準(図52−2に示す特殊変動演出パターンの選択テーブル)に従って演出を決定するものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第1演出モードに制御されているときと、第2演出モードに制御されているときとで、主制御部によって決定される変動パターンの種類は同じであるにもかかわらず、サブ制御部によって実行される演出の内容を変えることが可能となる。よって、特定の遊技状態において実行される演出の種類を多様化させることが可能となり、遊技興趣を向上可能である。
手段2Cに係る発明は、
手段1Cに記載の遊技機であって、
前記演出実行制御手段は、前記特定の遊技状態において、前記識別図柄の変動表示に並行して、複数の演出図柄(8L,8C,8R)を仮停止表示したあと再び変動表示させる再変動表示が1又は複数回にわたって実行され得る疑似連演出(図63、図80参照)を実行可能なものであり、
前記演出決定手段は、
前記第1演出モードに制御されているときには、前記第1の演出決定基準に従って、前記再変動表示の実行回数と、第1演出モード用予告演出(予告演出1〜5、図64〜図71参照)の種類との組み合わせを決定可能なものであるとともに(図59参照)、
前記第2演出モードに制御されているときには、前記第2の演出決定基準に従って、前記再変動表示の実行回数と、第2演出モード用予告演出(メーターMAX化予告、図81参照)の実行タイミングとの組み合わせを決定可能なものである(図75参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、主制御部によって決定される変動パターンの種類が同じであっても、サブ制御部は、第1演出モードでは疑似連演出における再変動表示の実行回数と、第1演出モード用予告演出の種類を変化させることが可能であり、第2演出モードでは、疑似連演出における再変動表示の実行回数と、第2演出モード用予告演出の実行タイミングを変化させることが可能である。よって、どちらのモードに制御されているときであっても、複数の変動パターンがあるように見せかけることが可能である。
手段3Cに係る発明は、
手段2Cに記載の遊技機であって、
前記第1演出モード用予告演出は、その種類毎に演出時間が異なるものである(図59参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第1演出モードにおいて、主制御部によって決定される変動パターンの種類が同じであっても、変動時間の異なる種々の変動パターンが選択されているように見せかけることが可能となる。
手段4Cに係る発明は、
手段2C又は手段3Cに記載の遊技機であって、
前記第1演出モード用予告演出のうちの少なくとも一部の種類の演出(実施形態では予告演出1〜5)と、前記第2演出モード用予告演出(メーターMAX化予告)とは、演出時間が異なるものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第1演出モードに制御されているときと、第2演出モードに制御されているときとで、予告演出の演出時間が異なるため、遊技者が感じる変動時間を異ならせることが可能となる。よって、主制御部に記憶させる変動パターンの種類を増やすことなく、すなわち、第1演出モードと第2演出モードの両モードにおいて主制御部は同じ変動パターンを選択しているにもかかわらず、遊技者には、両モードにおいて異なった変動時間の変動パターンが選択されているように感じさせることが可能となる。
手段5Cに係る発明は、
遊技球の入球し易さが変化可能な可変入球口(第2始動口21)を少なくとも含む1又は複数の入球口(第1始動口20、第2始動口21)と、
遊技の進行を制御する主制御部(主制御基板80)と、
演出を制御するサブ制御部(99)と、を備え、
前記主制御部は、
前記入球口への遊技球の入球に基づいて判定用情報(大当たり乱数等の乱数値)を取得する判定用情報取得手段(ステップS206,S212を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記判定用情報取得手段により取得された判定用情報に基づいて、当たりの判定を行う当たり判定手段(ステップS1002,S1008を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記当たりの判定の結果を示す識別図柄(特別図柄)を変動表示させて停止表示させる識別図柄表示制御手段(ステップS1006,S1012,S1504等を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記識別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定手段(ステップS1003,S1009を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記当たりの判定の結果に基づいて、特別入賞口(第1大入賞口30、第2大入賞口35)を開放させる特別遊技を実行する特別遊技実行手段(ステップS908,S909を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記特別遊技の実行後の遊技状態を、所定の終了条件が成立するまで、通常遊技状態よりも前記可変入球口に遊技球が入球し易い特典遊技状態(時短状態)に制御可能な遊技状態制御手段(ステップS2104,S2105を実行する遊技制御用マイコン81)と、を備え、
前記サブ制御部は、
前記変動パターン決定手段により決定された変動パターンに基づいて演出を決定する演出決定手段(ステップS5605等を実行する演出制御用マイコン91)と、
前記演出決定手段によって決定された演出を、所定の演出手段(画像表示装置7)に実行させる演出実行制御手段(ステップS5606,S4006を実行する演出制御用マイコン91)と、を備え、
前記終了条件には、前記特典遊技状態における前記識別図柄の変動表示の実行回数が所定の上限実行回数に至ること(例えば時短状態における第2特別図柄の変動表示の実行回数が第2時短回数に至ること)が含まれており、
前記特典遊技状態には、
前記上限実行回数が第1の上限実行回数に設定される第1特典遊技状態(第2時短回数が2回〜5回のいずれかに設定される時短状態A)と、
前記上限実行回数が前記第1の上限実行回数よりも大きい第2の上限実行回数に設定される第2特典遊技状態(第2時短回数が99回に設定される時短状態B)とがある遊技機(パチンコ遊技機1)において、
前記変動パターン決定手段は、前記第1特典遊技状態において、1の判定基準(図13に示す時短状態A中のテーブル)に従って前記識別図柄の変動パターンを決定するものであり、
前記演出実行制御手段は、複数の演出図柄(8L,8C,8R)を仮停止表示したあと再び変動表示させる再変動表示が1又は複数回にわたって実行され得る疑似連演出を実行可能なものであり、
前記演出決定手段は、
前記第1特典遊技状態において予め定められた第1演出モード(夜背景モード)に制御されているときには、第1の演出決定基準(図51−2に示す特殊変動演出パターンの選択テーブル)に従って、前記再変動表示の実行回数と、第1演出モード用予告演出(予告演出1〜5、図64〜図71参照)の種類との組み合わせを決定可能なものであるとともに、
前記第1特典遊技状態において前記第1演出モードとは異なる第2演出モード(宇宙背景モード)に制御されているときには、第2の演出決定基準(図52−2に示す特殊変動演出パターンの選択テーブル)に従って、前記再変動表示の実行回数と、第2演出モード用予告演出(メーターMAX化予告、図81参照)の実行タイミングとの組み合わせを決定可能なものであり、
前記第1演出モード用予告演出のうちの少なくとも一部の種類の演出と、前記第2演出モード用予告演出とは、演出時間が異なるものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第1演出モードであっても第2演出モードであっても主制御部によって決定される変動パターンの種類は変わらないのに、サブ制御部が、第1演出モードでは疑似連演出における再変動表示の実行回数と、第1演出モード用予告演出の種類を変化させ、第2演出モードでは疑似連演出における再変動表示の実行回数と、第2演出モード用予告演出の実行タイミングを変化させる。しかも、両演出モードにおける予告演出の演出時間は異なっている。よって、遊技者には、両モードにおいて異なった変動時間の変動パターンが選択されているように感じさせることが可能となり、第1特典遊技状態において識別図柄の変動表示の上限実行回数が比較的少なくても、遊技興趣を向上可能である。
なお、本明細書における「所定の判定条件」とは、上記形態では、特別図柄の変動中および特別遊技の実行中でなく、特図保留の数が「0」でないことである。
また、本明細書における「所定の終了条件」とは、上記形態では、大当たり遊技の実行が開始されること、又は、予め定めた上限実行回数に及ぶ特別図柄の変動表示の実行が終了することである。
また、本明細書における「識別図柄」とは、上記形態では、特別図柄である。
また、本明細書における「特定演出」とは、上記形態では、疑似連予告組み合わせ演出である。
また、本明細書における「第1パートの演出」とは、上記形態では、疑似連予告組み合わせ演出における最後以外の変動である。
また、本明細書における「第2パートの演出」とは、上記形態では、疑似連予告組み合わせ演出における最後の変動と予告演出である。
また、本明細書における「当落分岐演出」とは、上記形態では、夜背景モード用のバトル演出や、宇宙背景モード用のバトル演出である。
また、本明細書における「特典遊技状態」とは、上記形態では、時短状態であり、「第1特典遊技状態」及び「特定の遊技状態」とは、上記形態では、時短状態Aであり、「第2特典遊技状態」とは、上記形態では、時短状態Bである。
また、本明細書における「第1の上限実行回数」とは、上記形態では、第2時短回数についての2回〜5回のいずれかの回数であり、「第2の上限実行回数」とは、上記形態では、第2時短回数についての99回である。
また、本明細書における「演出部」とは、上記形態では、メーター画像G1である。
また、本明細書における「特定の態様」とは、上記形態では、メーター画像G1の目盛りが最大値である態様である。
また、本明細書における「特定の演出」および「成否分岐演出」とは、上記形態では、メーターボタン変化演出である。
また、本明細書における「第1の態様変化演出」とは、上記形態では、疑似連演出における仮停止出目によってメーター画像G1の目盛りを増加させる演出であり、「第2の態様変化演出」とは、上記形態では、メーターMAX化予告である。
また、本明細書における「複数の演出図柄の組み合わせ態様」とは、上記形態では、演出図柄8L,8C,8Rの青図柄揃い、緑図柄揃い、あるいは、赤図柄揃いである。
また、本明細書における「第1演出モード」とは、上記形態では、夜背景モードであり、「第2演出モード」とは、宇宙背景モードである。
また、本明細書における「1の判定基準」とは、図13に示す時短状態A中のテーブルであり、「第1の演出決定基準」とは、図51−2に示す特殊変動演出パターンの選択テーブルであり、「第2の演出決定基準」とは、図52−2に示す特殊変動演出パターンの選択テーブルである。
また、本明細書における「第1演出モード用予告演出」とは、予告演出1〜5であり、「第2演出モード用予告演出」とは、メーターMAX化予告である。