JP6824327B2 - 超音波診断装置及びその制御プログラム - Google Patents

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本発明は、被検体から取得されたエコー信号の信号強度プロファイルを作成する超音波診断装置及びその制御プログラムに関する。
近年、高度脂肪肝とそれに伴う脂肪肝炎(NASH)の疾患が増加しており、これらの早期発見が望まれている。超音波は簡便で頻回検査が可能なため、上記のようなびまん性疾患の診断やフォローアップには適したモダリティといえる。
例えば非特許文献1には、高度脂肪肝やNASHの症例におけるBモード画像には、すだれ状の特徴的なパタンが発生することに注目して、その発生メカニズムを解明するとともに、そのパタンが診断に寄与することが開示されている。この研究によれば、このすだれ状のパタンは超音波の屈折によって生じる音響陰影である。屈折は肝臓実質と血管内血液との境界によって生じている。脂肪肝の場合、肝臓に脂肪滴が蓄積しており、肝臓実質の音速は低下するため、血管内との音速比が大きくなるため、この音響陰影がより強く発生するようになる。すだれ状のパタンは、微小な血管の断面からも発生するため、結果的には3次元的で広範囲に、雨降りのようなパタンとなって表れる。
神山直久、住野泰清、丸山憲一、松清靖、和久井紀貴、篠原正夫,脂肪肝実質に出現する"簾状エコー"の発生機序に関する考察,超音波医学,Vol. 43 (2016) No. 5,p. 655-662,2016年9月
すだれ状のパタンを診断に利用する際の課題としては、視認の難しさ、定量化の難しさが挙げられる。前者に関しては、Bモード画像において肝臓実質内に発生する微妙な陰影によるムラを視認することは容易ではなく、軽微に発生するケースは熟練した検査者でないと読影に困難を伴うことがある。後者に関しては、このムラをどのように定量するかの手段が確立されていない。
そこで、本願発明者は、新たに以下のような方法を考案した。すなわち、すだれ状音響陰影が血管と肝実質との境界で音波の屈折によって起こるなら、肝臓内の比較的大きな血管の短軸断面からも音響陰影が発生するはずである。これは、腫瘤性病変の場合に発生する側方陰影(ラテラル・シャドー)と呼ばれる現象と類似する。このように比較的大きな構造物を用いれば、陰影のサイズも大きくなるため、同じ程度の脂肪肝であっても、音響陰影の視認性は向上する。
血管の短軸断面からの音響陰影は、円形である血管の短軸断面の方位方向の両端から後方(超音波プローブから音線方向に遠ざかる方向)に向かって音線方向に沿って発生する。ここで、Bモード画像において、血管の短軸断面の後方の領域は、周囲よりも高輝度で表示される。これは、いわゆる「後方エコー増強」と呼ばれる現象であり、血管内の血液の減衰が肝臓実質より小さいため、上述の後方領域だけ深さ方向の減衰補正(構造物の有無に関わらず、超音波プローブからの距離に応じて受信信号に対して行なわれる補正)が過大になることが原因で起きる。このような後方エコー増強が生じると、側方陰影が生じていないにも関わらず、観察者にとっては、目の錯覚によって後方エコー増強が生じている方位方向の両側に帯状の陰影が生じているように見えてしまい、これを側方陰影と判断してしまうことがある。したがって、側方陰影が生じているか否かについて目視での判断が困難な場合がありうる。
上記課題を解決するためになされた一の観点の発明は、被検体に対して、超音波を送信してエコー信号を取得する超音波プローブと、プロセッサと、ディスプレイと、を備え、前記プロセッサは、エコー信号の取得領域において周囲と比較して強度が小さいエコー信号が取得される第一領域よりも前記エコー信号の取得領域において音線方向における前記超音波プローブからの距離が遠く、なおかつ前記第一領域の方位方向における両端部から音線方向に延びる直線と交差するように延びる第二領域に対応するエコー信号を特定し、前記第二領域に対応する前記エコー信号の信号強度プロファイルを作成し、この信号強度プロファイルを前記ディスプレイに表示させる、ように構成される、超音波診断装置である。
上記観点の発明によれば、前記エコー信号の取得領域において周囲と比較して強度が小さいエコー信号が取得される第一領域よりも前記エコー信号の取得領域において音線方向における前記超音波プローブからの距離が遠く、なおかつ前記第一領域の方位方向における両端部から音線方向に延びる直線と交差するように延びる第二領域に対応するエコー信号が特定される。前記エコー信号の取得領域において、前記第一領域の方位方向における両端部から音線方向に延びる直線と交差する部分は、側方陰影が生じうる部分であるので、第二領域のエコー信号の信号強度プロファイルがディスプレイに表示されることにより、観察者は、側方陰影が生じているか否かを容易に判断することができる。
本発明の超音波装置の一例である超音波診断装置の構成を示すブロック図である。 超音波画像とともに、エコー信号の信号強度プロファイルが表示されたディスプレイを示す図である。 側方陰影が生じている場合のエコー信号の信号強度プロファイルの一例を示す図である。 側方陰影が生じていない場合のエコー信号の信号強度プロファイルの一例を示す図である。 エコー信号の信号強度プロファイルの作成及び表示の処理フローの一例を示すフローチャートである。 第二領域を説明する図である。 第二領域に対応するローデータの概念図である。 側方陰影及び後方エコー増強が生じているBモード画像を示す図である。 側方陰影が生じている場合のエコー信号の信号強度プロファイルにおける信号低下の程度、信号低下の幅及び後方エコー増強の幅に相当する幅を示す図である。 側方陰影が生じていないBモード画像を示す図である。 変形例における第二領域を示す図である。 エコー信号の信号強度プロファイルの作成及び表示の処理フローの変形例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1に示す超音波診断装置1は、超音波プローブ2内に配列された複数の振動素子2aをドライブしてパルス超音波信号を被検体(図示せず)に放射する送信ビームフォーマ3および送信機4を含む。パルス超音波信号は、被検体内において反射して振動素子2aに戻るエコーを生成する。エコーは、振動素子2aによって電気信号に変換され、電気信号は、受信機5によって受信される。受信されたエコーを表す電気信号、すなわちエコー信号は、受信ビームフォーマ6に入力され、この受信ビームフォーマ6において受信ビームフォーミングが行われる。受信ビームフォーマ6は、受信ビームフォーミング後の超音波データを出力する。
受信ビームフォーマ6は、ハードウェアビームフォーマであってもソフトウェアビームフォーマであってもよい。受信ビームフォーマ6がソフトウェアビームフォーマである場合、受信ビームフォーマ6は、グラフィックス処理ユニット(GPU)、マイクロプロセッサ、中央処理装置(CPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、または論理演算を実行することができる他の種類のプロセッサのうちの任意の1つまたは複数を含む1つまたは複数のプロセッサを備えることができる。受信ビームフォーマ6を構成するプロセッサは、後述のプロセッサ7とは別のプロセッサで構成されていてもよいし、プロセッサ7で構成されていてもよい。
超音波プローブ2は、送信ビームフォーミングおよび/または受信ビームフォーミングの全部または一部を行うための電気回路を含むことができる。例えば、送信ビームフォーマ3、送信機4、受信機5、および受信ビームフォーマ6の全部または一部は、超音波プローブ2内に設けられていてもよい。
超音波診断装置1は、送信ビームフォーマ3、送信機4、受信機5、および受信ビームフォーマ6を制御するためのプロセッサ7も含む。プロセッサ7は、超音波プローブ2と電子通信している。プロセッサ7は、超音波プローブ2を制御して超音波データを取得することができる。プロセッサ7は、振動素子2aのどれがアクティブであるか、および超音波プローブ2から送信される超音波ビームの形状を制御する。プロセッサ7はまた、ディスプレイ8とも電子通信しており、プロセッサ7は、超音波データを処理してディスプレイ8上に表示するための超音波画像にすることができる。「電子通信」という用語は、有線通信と無線通信の両方を含むように定義することができる。プロセッサ7は、一実施形態によれば中央処理装置(CPU)を含むことができる。他の実施形態によれば、プロセッサ7は、デジタル信号プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)、または他のタイプのプロセッサなど、処理機能を実行することができる他の電子構成要素を含むことができる。他の実施形態によれば、プロセッサ7は、処理機能を実行することができる複数の電子構成要素を含むことができる。例えばプロセッサ7は、中央処理装置、デジタル信号プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、およびグラフィックスプロセッシングユニットを含む電子構成要素のリストから選択された2つ以上の電子構成要素を含むことができる。
プロセッサ7は、RFデータを復調する複合復調器(図示せず)を含むこともできる。別の実施形態では、処理チェーンの早いうちに復調を実行することができる。
プロセッサ7は、複数の選択可能な超音波モダリティに従った1つまたは複数の処理動作をデータに行うように構成されている。エコー信号が受信されるとき、データは走査セッション中にリアルタイムで処理することができる。この開示のために、「リアルタイム」という用語は、いかなる意図的な遅延もなく行われる手順を含むように定義される。
また、データは、超音波の走査中に一時的にバッファ(図示せず)に格納し、ライブ操作またはオフライン操作でリアルタイムではなく処理することができる。この開示において、「データ」という用語は、本開示においては、超音波装置を用いて取得される1つまたは複数のデータセットを指すように使用することができる。
超音波データ(ローデータ(raw data))は、プロセッサ7によって他のまたは異なるモード関連モジュール(例えば、Bモード、カラードップラ、Mモード、カラーMモード、スペクトルドップラ、エラストグラフィ、TVI、歪み、歪み速度、など)で処理して超音波画像のデータを作ることができる。例えば、1つまたは複数のモジュールが、Bモード、カラードップラ、Mモード、カラーMモード、スペクトルドップラ、エラストグラフィ、TVI、歪み、歪み速度、およびそれらの組合せ、などの超音波画像を生成することができる。画像ビームおよび/または画像フレームは保存され、データがメモリに取得された時を示すタイミング情報を記録することができる。前記モジュールは、例えば、画像フレームを座標ビーム空間から表示空間座標に変換するために走査変換演算を実行する走査変換モジュールを含むことができる。被検体に処置が実施されている間にメモリから画像フレームを読み取り、その画像フレームをリアルタイムで表示する映像プロセッサモジュールが設けられてもよい。映像プロセッサモジュールは画像フレームを画像メモリに保存することができ、超音波画像は画像メモリから読み取られディスプレイ8に表示される。
プロセッサ7が複数のプロセッサを含む場合、プロセッサ7が担当する上述の処理タスクを、複数のプロセッサが担当してもよい。例えば、第1のプロセッサを使用して、RF信号を復調および間引きすることができ、第2のプロセッサを使用して、データをさらに処理した後、画像を表示することができる。
また、例えば受信ビームフォーマ6がソフトウェアビームフォーマである場合、その処理機能は、単一のプロセッサで実行されてもよいし、複数のプロセッサで実行されてもよい。
ディスプレイ8は、LED(Light Emitting Diode)ディスプレイ、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイなどである。
メモリ9は、任意の既知のデータ記憶媒体であり、非一過性の記憶媒体及び一過性の記憶媒体を含む。非一過性の記憶媒体は、例えば、HDD(Hard Disk Drive:ハードディスクドライブ)、ROM(Read Only Memory)などの不揮発性の記憶媒体である。非一過性の記憶媒体は、CD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)などの可搬性の記憶媒体を含んでいてもよい。プロセッサ7によって実行されるプログラムは、非一過性の記憶媒体に記憶されている。
一過性の記憶媒体は、RAM(Random Access Memory)などの揮発性の記憶媒体である。
ユーザインタフェース10は、超音波装置1の動作を制御するための操作者の入力を受け付けることができる。例えば、ユーザインタフェース10は、ユーザーからの指示や情報の入力を受け付ける。ユーザインタフェース10は、キーボード(keyboard)、ハードキー(hard key)、トラックボール(trackball)、ロータリーコントロール(rotary control)及びソフトキー等を含んで構成されている。ユーザインタフェース10は、ソフトキー等を表示するタッチスクリーンを含んでいてもよい。
次に、本例の超音波診断装置の作用について説明する。以下では、図2に示すエコー信号の信号強度プロファイルPrの表示について説明する。エコー信号の信号強度プロファイルPrは、ディスプレイ8においてBモード画像BIとともに表示されている。エコー信号の信号強度プロファイルPrは、第二領域R2におけるエコー信号の信号強度プロファイルである。図2においては、第二領域R2はBモード画像BIに示されているが、必ずしも表示される必要はない。
エコー信号の信号強度プロファイルPrは、横軸が被検体におけるエコー信号の取得領域における方位方向を示し、縦軸が信号強度を示すグラフによって構成される。図3及び図4にエコー信号の信号強度プロファイルの一例を拡大して示す。図3には、側方陰影が生じている場合のエコー信号の信号強度プロファイルPr1が示され、図4には、側方陰影が生じていない場合のエコー信号の信号強度プロファイルPr2が示されている。
のフローチャートに基づいてエコー信号の信号強度プロファイルの作成及び表示について説明する。先ず、ステップS1では、プロセッサ7は、送信ビームフォーマ3および送信機4を介して、超音波プローブ2における複数の素子2aをドライブすることにより、被検体に対して超音波を送信させる。また、超音波プローブ2は、被検体に対して送信された超音波のエコー信号を取得する。一例では、超音波プローブ2はリニアプローブである。
次に、ステップS2では、プロセッサ7は、エコー信号に基づいて作成されたローデータに基づいて、エコー信号の取得領域において周囲と比較して強度が小さいエコー信号が取得される第一領域R1を検出する。例えば、プロセッサ7は、エコー信号の取得領域において得られたローデータに基づいて相対的な閾値を設定し、ローデータを二値化する公知の手法により、第一領域R1を検出する。
プロセッサ7は、第一領域R1として、図2に示すように、円形の領域を検出する。図2では、第一領域R1は、真円の領域である。第一領域R1は、血管の短軸断面である。プロセッサ7は、第一領域R1として、楕円の領域を検出してもよい。
次に、ステップS3では、第一領域R1の位置に基づいて第二領域R2に対応するエコー信号を特定する。第二領域R2について、図6に基づいて説明する。図6には、説明の便宜上、被検体におけるエコー信号の取得領域Reにおいて、破線で示された直線L1、L2が示されている。図6において、上下方向が音線方向であり、左右方向が音線方向と直交する方位方向である。また、図6において上側が超音波プローブ2側である。直線L1、L2は、第一領域R1の方位方向の両端部から音線方向に延びている。直線L1、L2は、円形領域である第一領域R1の接線を構成する。側方陰影は、直線L1、L2の位置に生じる。
第二領域R2は、第一領域R1よりもエコー信号の取得領域において音線方向における超音波プローブ2からの距離が遠く、なおかつ直線L1、L2と交差するように直線状に延びている。本例では、第二領域R2は、音線方向と直交する方位方向に延びている。また、第二領域R2は、音線方向に所要の幅を有する。プロセッサ7は、このような位置の第二領域R2に対応するエコー信号を特定する。本例では、プロセッサ7は、第二領域R2に対応するローデータを特定する。
次に、ステップS4では、プロセッサ7は、第二領域R2に対応するローデータの信号強度プロファイルPrを作成する。ここで、第二領域R2に対応するローデータを図7に示す。図7は、ローデータRDが正方形で示された概念図である。第二領域R2は、音線方向において所要の幅を有し、第二領域R2に対応するローデータは、方位方向及び音線方向における複数のローデータ群RDGで構成される。図7において、一列分のローデータ群RDGが、一音線のローデータ群である。プロセッサ7は、例えば音線方向における一音線のローデータ群RDGの平均値を、その音線のデータ値として用いてローデータの信号強度プロファイルPrを作成する。従って、信号強度プロファイルPrは、複数音線の各々における音線方向のデータ群RDGの平均値からなる。
次に、ステップS5では、プロセッサ7は、信号強度プロファイルPrをディスプレイ8に表示させる。プロセッサ7は、ステップS1において取得されるエコー信号に基づいて作成したBモード画像BIと並べて信号強度プロファイルPrを表示させる。Bモード画像BIは、ステップS1においてエコー信号が取得された後であれば、ステップS2以降のどのタイミングで表示されてもよい。
例えば、図8に示すように、Bモード画像BIにおいて、血管の短軸断面である第一領域R1の方位方向における両端部から後方に向かって側方陰影SH1、SH2が音線方向に生じている場合、図3に示す信号強度プロファイルPr1が表示される。第二領域R2は、側方陰影SH1、SH2と交差するので、信号強度プロファイルPr1において、第二領域R2における側方陰影SH1、SH2との交点に対応する部分P1、P2は、信号強度が低くなる。従って、観察者は、信号強度プロファイルPr1を見ることで、側方陰影が生じていることを容易に確認することができる。
ちなみに、信号強度プロファイルPr1において、部分P1、P2の間の部分P3は、他の部分と比べて信号強度が大きくなっている。この部分P3は、図8に示された側方陰影SH1、SH2の間における後方エコー増強の領域EEに対応する部分である。
プロセッサ7は、信号強度プロファイルPr1において、図9に示すように、部分P1、P2における信号低下の程度X1及び信号低下の幅X2の少なくとも一方を計測し、計測値をディスプレイ8に表示してもよい。また、プロセッサ7は、信号強度プロファイルPr1における部分P1、P2の間の部分P3の幅X3を計測し、計測値をディスプレイ8に表示してもよい。幅X3は、後方エコー増強の幅に相当する。
一方、図10に示すように、Bモード画像BIにおいて側方陰影が生じていない場合、図4に示す信号強度プロファイルPr2が表示される。ここで、図10のBモード画像BIにおいても、後方エコー増強の領域EEが存在している。観察者は、この後方エコー増強の領域EEの方位方向における両側の斜線で示した部分H1、H2に、目の錯覚によって側方陰影が生じているように見える場合がある。
しかし、信号強度プロファイルPr2は、後方エコー増強に対応する部分P3の両側に、側方陰影に対応する信号強度が低下した部分P1、P2を有しない。従って、観察者は、信号強度プロファイルPr2を見ることで、側方陰影が生じていないことを容易に確認することができる。
次に、実施形態の変形例について説明する。第二領域R2は、上述した直線的なものに限られない。例えば、図11に示すように、音線方向と交差する方向に円弧状に延びていてもよい。この図11では、超音波プローブ2がコンベックスプローブである場合におけるエコー信号の取得領域Reが示されている。このエコー信号の取得領域Reにおいて、第一領域R1の方位方向の両端部から音線方向に延びる直線L1、L2は平行ではない。このような場合であっても、第二領域R2は、第一領域R1よりもエコー信号の取得領域において音線方向における超音波プローブ2からの距離が遠く、なおかつ直線L1、L2と交差するように延びている。
また、プロセッサ7は、ローデータではなく、ローデータに基づいて作成されたBモード画像データなどの超音波画像データに基づいて、第一領域R1を検出してもよい。また、プロセッサ7は、第二領域R2に対応する超音波画像データを特定し、信号強度プロファイルPrとして、第二領域R2に対応する超音波画像データの信号強度プロファイルを作成してもよい。
また、第二領域R2は、操作者がユーザインタフェース10を用いることによって設定されてもよい。この場合の処理フローを図12に示す。ステップS11では、ステップS1と同様に超音波の送受信が行なわれる。次に、ステップS12では、プロセッサ7は、ステップS1で取得された超音波のエコー信号に基づくBモード画像をディスプレイに表示させる。また、ユーザインタフェース10が、Bモード画像に対して第二領域R2を設定する操作者の入力を受け付ける。操作者は、Bモード画像において第一の領域R1の位置を確認して、第一領域R1よりもエコー信号の取得領域において音線方向における超音波プローブ2からの距離が遠く、なおかつ第一領域R1の方位方向の両端部から音線方向に延びる直線L1、L2と交差するように、ユーザインタフェース10を用いて第二領域R2を設定する。
次に、ステップS13では、プロセッサ7は、ステップS12において設定された第二領域R2に対応するエコー信号を特定する。ステップS14、S15については、ステップS4、S5と同様である。
以上、本発明を前記実施形態によって説明したが、本発明はその主旨を変更しない範囲で種々変更実施可能なことはもちろんである。
また、上記実施形態は、
被検体に対して、超音波を送信してエコー信号を取得する超音波プローブと、
プロセッサと、
ディスプレイと、を備える超音波診断装置の制御方法であって、
前記プロセッサが、
エコー信号の取得領域において周囲と比較して強度が小さいエコー信号が取得される第一領域よりも前記エコー信号の取得領域において音線方向における前記超音波プローブからの距離が遠く、なおかつ前記第一領域の方位方向における両端部から音線方向に延びる直線と交差するように延びる第二領域に対応するエコー信号を特定し、
前記第二領域に対応する前記エコー信号の信号強度プロファイルを作成し、
該信号強度プロファイルを前記ディスプレイに表示させる、超音波診断装置の制御方法としてもよい。
1 超音波診断装置
2 超音波プローブ
7 プロセッサ
8 ディスプレイ
10 ユーザインタフェース

Claims (11)

  1. 被検体に対して、超音波を送信してエコー信号を取得する超音波プローブと、
    プロセッサと、
    ディスプレイと、を備え、
    前記プロセッサは、
    エコー信号の取得領域において周囲と比較して強度が小さいエコー信号が取得される第一領域よりも前記エコー信号の取得領域において音線方向における前記超音波プローブからの距離が遠く、なおかつ前記第一領域の方位方向における両端部から音線方向に延びる直線と交差するように延びる第二領域に対応するエコー信号を特定し、
    前記第二領域に対応する前記エコー信号の信号強度プロファイルを作成し、
    該信号強度プロファイルを前記ディスプレイに表示させる、ように構成される、超音波診断装置。
  2. 前記プロセッサは、前記エコー信号に基づいて前記第一領域を検出する、請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記プロセッサは、前記第一領域を検出した後に、該第一領域の位置に基づいて前記第二領域に対応する前記エコー信号を特定する、請求項2に記載の超音波診断装置。
  4. 前記プロセッサは、前記第一領域として円形の領域を検出する、請求項2又は3に記載の超音波診断装置。
  5. 前記円形の領域は、真円又は楕円の領域である、請求項4に記載の超音波診断装置。
  6. 前記第一領域の方位方向における両端部から音線方向に延びる直線は、前記円形領域の接線であって音線方向に延びる接線によって構成される、請求項4又は5に記載の超音波診断装置。
  7. 前記第二領域は、音線方向における所要の幅を有し、前記第二領域に対応するエコー信号は、複数の音線の各々における音線方向のデータ群を含んでおり、
    前記プロセッサは、前記信号強度プロファイルとして、前記複数の音線の各々における音線方向のデータ群の平均値からなる信号強度プロファイルを作成する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
  8. 前記エコー信号に基づいて作成された超音波画像を表示するディスプレイと、
    前記超音波画像に対して前記第二領域を設定する操作者の入力を受け付けるユーザインタフェースと、
    をさらに備え、
    前記プロセッサは、前記ユーザインタフェースが、前記入力を受け付けると、前記第二領域に対応する前記エコー信号を特定する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
  9. 前記プロセッサは、エコー信号に基づいて作成される前記エコー信号の取得領域のローデータのうち、前記第二領域に対応するローデータを特定し、前記エコー信号の信号強度プロファイルとして、前記ローデータの信号強度プロファイルを作成する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
  10. 前記プロセッサは、エコー信号に基づいて作成される前記エコー信号の取得領域の超音波画像データのうち、前記第二領域に対応する超音波画像データを特定し、前記エコー信号の信号強度プロファイルとして、前記超音波画像データの信号強度プロファイルを作成する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
  11. 被検体に対して、超音波を送信してエコー信号を取得する超音波プローブと、
    プロセッサと、
    ディスプレイと、を備える超音波診断装置の制御プログラムであって、
    前記プロセッサに、
    エコー信号の取得領域において周囲と比較して強度が小さいエコー信号が取得される第一領域よりも前記エコー信号の取得領域において音線方向における前記超音波プローブからの距離が遠く、なおかつ前記第一領域の方位方向における両端部から音線方向に延びる直線と交差するように延びる第二領域に対応するエコー信号を特定する機能と、
    前記第二領域に対応する前記エコー信号の信号強度プロファイルを作成する機能と、
    該信号強度プロファイルを前記ディスプレイに表示させる機能と、を実行させる、超音波診断装置の制御プログラム。
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