JP6821369B2 - 通信装置、その制御方法、およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、通信装置、その制御方法、およびプログラムに関する。
従来、無線通信を介して、二つ以上の機器間での通信が行われている。この無線通信において、一般的にネットワークの生成がどちらであるかによって、それぞれの装置の動作が異なる。例えば、無線LANのアクセスポイントの機能を搭載した機器においては、自らネットワークを生成し、他の装置からの接続要求を受け付ける。一方、無線LANのアクセスポイントの機能を搭載した機器に接続する他の装置は、アクセスポイント機能を搭載した機器が発信するビーコンを受信することで、周囲のアクセスポイント機能を搭載した機器をスキャンする。
近年、携帯機器に、上記のアクセスポイントの機能を搭載することで、他にアクセスポイントの機能を搭載している機器が存在していない状態でもインフラ接続を実現することが行われている。例えば特許文献1には、まず周囲のアクセスポイントをスキャンし、アクセスポイントが見つからなかった場合に、直接通信モードで無線接続を行う技術が開示されている。
特開2015−211456号公報
しかしながら、アクセスポイントのスキャンには、ある程度の時間を要する。そのため、アクセスポイントが存在しない場合に直接接続に移行するまで時間がかかるという問題があった。この点に鑑み、本発明は、無線通信において、通信相手との接続を確立するまでの時間を短くすることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、通信装置であって、外部装置と無線で通信する通信手段と、中継装置の形成する第一のネットワークへの参加する第一の機能と、前記通信装置が中継装置として第二のネットワークを形成する第二の機能とを、並行して実行するよう制御する制御手段と、前記第一のネットワーク内及び前記第二のネットワーク内から、所定の機器を検索する検索手段とを有し、前記第一のネットワーク及び前記第二のネットワークのうち、いずれかのネットワークから前記検索手段の検索により発見された場合、前記制御手段は、前記発見された前記所定の機器が参加していないネットワークに関する機能を停止するよう制御することを特徴とする通信装置。
本発明によれば、無線通信において、通信相手との接続を確立するまでの時間を短くすることができる。
第1の実施形態の通信装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態の通信相手の機器の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態における、ネットワークの構成を示す概略図である。 第1の実施形態における、通信装置の無線接続処理を示すフローチャートである。 第1の実施形態における、通信装置のディスカバリ処理を示すフローチャートである。 第1の実施形態の無線接続情報保存処理を行うためのGUI画面を例示する図である。 第2の実施形態における、通信装置の無線接続処理を示すフローチャートである。 第3の実施形態における、通信装置の無線接続処理を示すフローチャートである。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以下に説明する実施の形態は、本発明の実現手段としての一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正又は変更されてもよい。また、各実施の形態を適宜組み合せることも可能である。
[第1の実施形態]
<デジタルカメラ100の構成>
図1を参照して、本発明に係る実施形態の通信装置の一例であるデジタルカメラ100の構成及び機能の概略について説明する。
光学系101はズームレンズ、フォーカスレンズを含むレンズ群、絞り機能を有するシャッターからなる。撮像部102は被写体像を電気信号に変換するCCDやCMOSなどで構成される撮像素子である。撮像部102は、撮像素子から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器を含む。
揮発性メモリ104はRAMなどの一時記憶装置であり、撮像部102から出力される静止画データや動画データ(以下、画像データ)などを記憶する。また、揮発性メモリ104は、画像データの他に、ファイルシステムの情報や、管理情報など、各種の情報を記憶し、更に、制御部103のためのワークメモリなどの役割を果たす。さらに、揮発性メモリ104は、画像の記録時や再生時におけるバッファメモリの役割を果たす。なお、制御部103のワークエリアは、揮発性メモリ104に限られず、後述する外付けハードディスクやメモリカードなどであっても良い。
操作部107は、例えば、電源のオン/オフ、動画の記録開始/停止、静止画の撮影、ズーム操作、後述する動作モードの切り替え、GUI画面などによるユーザ操作を受け付けるスイッチ、カーソルキー、タッチパネルなどである。
不揮発性メモリ105は、電気的に消去・記録可能な、例えばフラッシュメモリなどの二次記憶装置である。不揮発性メモリ105には、制御部103の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいう、プログラムとは、後述する各種フローチャートを実行するためのプログラムのことである。また、不揮発性メモリ105には、撮影した画像ファイルや後述する無線接続情報などの接続履歴情報が保存される。
制御部103は、CPU、入出力回路、タイマー回路などを有し、CPUが不揮発性メモリ105に格納されたプログラムを揮発性メモリ104のワークエリアに展開し、実行することにより、装置全体の動作を制御する。
表示部106は、撮影時のビューファインダー画像の表示、撮影した画像の表示、対話的な操作のための文字表示などを行う。表示部106は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示デバイスである。表示部106は、デジタルカメラ100と一体化された構成であっても、デジタルカメラ100と接続された外部機器であっても良い。
通信部108は、外部装置と接続するためのインターフェースである。本実施形態のデジタルカメラ100は、通信部108を介して、外部装置とデータのやりとりを行うことができる。例えば、撮像部102で生成した画像データを、通信部108を介して外部装置に送信することができる。なお、本実施形態では、通信部108は外部装置とIEEE802.11の規格に従った、いわゆる無線LANで通信するためのインターフェースを含む。制御部103は、通信部108を制御することで外部装置との無線通信を実現する。なお、通信方式は無線LANに限定されるものではなく、例えば赤外通信方式も含む。なお、デジタルカメラ100は通信部108にアクセスするための手段を有していれば良く、必ずしも通信部を有している必要はない。また、通信部が外部アクセサリとして、デジタルカメラ100に追加されることでスマートフォン200と通信を行ってもよい。また、通信部108をアクセスポイント(以下、AP)モードで動作させることにより、本実施形態におけるデジタルカメラ100は、中継装置として動作することができる。なお、本実施形態におけるデジタルカメラ100はAPの一種であるものの、クライアント機器から受信したデータをインターネットプロバイダなどに転送するゲートウェイ機能は有していない、機能が限定された簡易的なAP(以下、簡易AP)である。したがって、自機が形成したネットワークに参加している他の装置からデータを受信しても、それをインターネットなどのネットワークに転送することはできない。デジタルカメラ100が簡易APとして動作すると、デジタルカメラ100は自身でネットワークを形成する。デジタルカメラ100の周辺の装置は、デジタルカメラ100をAP機器と認識し、デジタルカメラ100が形成したネットワークに参加することが可能となる。上記のようにデジタルカメラ100を動作させるためのプログラムは不揮発性メモリ105に保持されているものとする。
記録媒体110は、撮像部102から出力された画像データを記録することができる。記録媒体110は、デジタルカメラ100に着脱可能なよう構成してもよいし、デジタルカメラ100に内蔵されていてもよい。すなわち、デジタルカメラ100は少なくとも記録媒体110にアクセスする手段を有していればよい。記録媒体110には、揮発性メモリ104に格納された画像データが記録されたり、既に記録されている画像ファイルやカメラの制御に係る各種情報が読み出される。
<スマートフォン200の構成>
図2を参照して、本発明に係る実施形態のスマートフォン200の構成及び機能の概略について説明する。
本実施形態のスマートフォン200は、制御部201、揮発性メモリ202、不揮発性メモリ203、表示部204、操作部205、通信部206を備える。更に、光学系208、撮像部209も備える。これらの要素の基本的な機能はデジタルカメラ100と同様であり、詳細な説明は省略する。
<ネットワークシステムの構成>
図3は、本実施形態のネットワークシステムの一例について概略的に示した図である。本実施形態では、通信装置としてデジタルカメラを、情報端末としてスマートフォンを用い、両者を無線通信接続するシステムを例に説明する。
図3に示すように、ネットワークシステムは、通信装置100と情報端末200、アクセスポイント300で構成される。通信装置100と情報端末200はアクセスポイント300を介し無線LAN方式による近距離無線通信によって通信することが可能であり、これは第1の無線通信手段の一例である。また、通信装置100と情報端末200は、通信装置100の簡易APを介し無線LAN方式による近距離無線通信によって通信することも可能であり、これは第2の無線通信手段の一例である。
なお、図3では、通信装置としてデジタルカメラを、情報端末としてスマートフォンを用いた例を示しているが、これらは本発明が適用できるシステム構成を限定するものではない。
<デジタルカメラ100の無線接続処理>
カメラ100の処理について説明する。
本実施形態では、ユーザ操作によって無線接続を開始してからデジタルカメラ100がスマートフォン200と接続するまでについて例を挙げて説明する。以下、上記の動作を実現するデジタルカメラ100の処理について、図4を用いて説明する。
図4は、本実施形態におけるデジタルカメラ100の動作を示すフローチャートである。なお、図4の処理は、デジタルカメラ100の電源がオンされると開始され、不揮発性メモリ105に格納されたプログラムを、揮発性メモリ104に読み出して制御部103が実行することにより実現される。
ステップS401では、制御部103は、操作部107を介して無線接続の開始操作が受け付けられたかを判定する。ここでは、図6(a)の無線接続モードの選択および、図6(b)の接続先の機器が選択されたか否かに基づき判定される。無線接続モードの選択には複数の通信モードがあり、ユーザは所望の無線接続モードを選択することができる。本実施形態では、接続相手となる機器のタイプ毎に、接続モードが異なり、ユーザは接続したい機器のタイプに応じたモードを選択する。以下の説明では、スマートフォンと接続可能な無線接続モードを選択されたことを想定して説明する。また、接続先の機器の選択は新たに接続する機器を登録する、または過去に接続したことのある機器を選択することができる。過去に接続したことのある機器は、GUID(Globally Unique Identifier)などの機器の識別情報をもとに作られる機器識別情報としてデジタルカメラ100の不揮発性メモリ105に保存されている。ここで過去に接続したことのある機器を選択することにより、後述するステップS406またはステップS408のディスカバリの処理の中で探索機器を指定して処理を行うことができる。
制御部103により開始操作が受け付けられたと判定された場合、処理はステップS402に進む。また、制御部103により開始操作がなされていないと判定された場合、処理はステップS401に戻り、ステップS401の判定を繰り返す。すなわち、ユーザ操作を待つ。
ステップS402からステップS404では、インフラ接続で使用するアクセスポイントを決定する。以下、ステップS402〜S404について説明する。
ステップS402では、制御部103は、インフラ接続で使用するアクセスポイントに関する情報(インフラ接続情報)がデジタルカメラ100に保存されているかを判定する。インフラ接続情報は以前に接続したことのあるアクセスポイントのSSIDや暗号キー等を含む情報であり、直近で接続した1台または複数のアクセスポイントについて、デジタルカメラ100の不揮発性メモリ105に保存される。
デジタルカメラ100が過去にインフラ接続をしたことのない、またはインフラ接続情報が消去されている場合は、過去に接続したインフラ接続情報が保存されていないと判断し、ステップS403に進む。
ステップS403では、制御部103は、通信部108により、周囲の無線LANネットワークを検索するように制御する。さらに同ステップにて、この検索結果をもとに、制御部103は、表示部106に接続先選択画面を表示するように制御する。ここで表示される画面は、例えば図6(c)のような接続先選択画面である。この接続先選択画面には、通信部108がビーコンを受信している無線LANのネットワーク名などが一覧表示され、ユーザはこのネットワーク名一覧から、インフラ接続で使用するネットワークを選択することができる。ここで選択したネットワークは、無線接続を行った後にインフラ接続情報としてデジタルカメラ100の不揮発性メモリ105に保存される。
一方、インフラ接続情報が保存されている場合は、ステップS404に進む。
ステップS404では制御部103は、アクセスポイントへの最終接続日時やアクセスポイントの電波強度など判断基準に基づき、使用するインフラ接続情報を選択する。
ステップS403またはステップS404でインフラ接続情報が決定すると、制御部103は、ステップS405のインフラ接続機能とステップS407の簡易AP機能を並行して開始する。これにより、各機能を順次実行するよりも早く通信相手と通信を開始することができる。
ステップS405では、制御部103は、ステップS403またはステップS404で決定したインフラ接続情報に基づきアクセスポイントへの接続を行う。インフラ接続が完了するとステップS406に進み、ディスカバリ(接続先の機器の検索)を開始する。ディスカバリの説明は後述する。
ステップS405に並行して実行されるステップS407では、制御部103は、簡易AP機能を起動し、ビーコンの発信を開始する。ここで使用するSSIDや暗号キーはデジタルカメラが自動的に生成したものでもユーザが任意に指定したものでもよい。簡易AP機能で使用するSSIDや暗号キーが決定すると、デジタルカメラ100の表示部106にSSIDと暗号キーを表示し、ユーザに接続先機器の操作を求める。ここで表示される画面は、図6(d)の画面である。この画面では、簡易AP機能のSSID、暗号キーとともに、インフラ接続で使用するAPのSSIDを表示してもよい。簡易AP機能の起動が完了すると、ステップ408に進み、ディスカバリを開始する。ディスカバリの説明は後述する。
ステップS406およびステップS408によって接続する機器が決定すると、ステップS409に進み、制御部103はデジタルカメラと機器の接続を確立する。ここで表示される画面は、図6(f)の画面である。
最後に、インフラ接続と簡易AP機能のうち、機器との通信に使用していない通信路を終了する。そのために、ステップS410で制御部103は、機器との接続方法を判定する。
制御部103により、機器との接続が、インフラ接続を介していると判定された場合は、ステップS411に進み、簡易AP機能を終了させる。
一方、制御部103により、機器との接続が、簡易AP機能を介していると判定された場合は、ステップS412に進み、インフラ接続を停止させる。これにより無駄な電力消費を抑えることが可能となる。
<ディスカバリについて>
次にディスカバリついて説明する。ディスカバリでは、UPnP(Universal Plug and Play)やBonjourなどのディスカバリプロトコルを用い、デジタルカメラが接続するネットワーク内に存在する機器を検索する。検索により発見された機器の中からユーザの操作などによって接続する機器を選択する。
図5のフローを用いてディスカバリの処理を説明する。ここで、インフラ接続、簡易AP機能ともにディスカバリのフローは同じである。
ステップS501では、接続先の機器に指定があるか否かを判定する。前述の図4ステップS401にてユーザが接続先の機器を指定している場合、ステップS502に進む。
ステップS502では接続しているネットワーク上に存在する機器の検索を開始する。例えばディスカバリプロトコルがUPnPだった場合、SSDP(Simple Service Discovery Protocol)を用いてネットワーク上のUPnPをサポートするデバイスを探索、発見を行う。ステップS503で機器の発見の有無を確認し、発見していない場合は、ステップS502に戻り、繰り返し探索を行う。機器を発見した場合はステップS504に進む。
ステップS504では、発見した機器とユーザが指定した接続先の機器が一致しているか否かを判定する。ステップS401でユーザが選択した接続先の機器に対応する保存済みの機器情報と、発見した機器のGUIDなどの識別番号とを比較する。一致している場合、所定の機器を発見したとしてフローを終了する。一致していない場合ステップS502に戻り、繰り返し探索を行う。
ステップS501で接続先の機器に指定がないと判定された場合、すなわちステップS401でユーザが接続先の機器を指定していない場合、ステップS505に進む。
ステップS505とステップS506は、ステップS502とステップS503と同じであるため説明は省略する。
ステップS507では、ステップS506で発見した機器に関する情報をデジタルカメラの表示部106に表示する。ここで表示される画面の一例を、図6(e)に示す。機器に関する情報とは、例えばスマートフォン200に設定されている名前の情報などである。なお、図6(e)の画面は、ひとつの機器が発見された場合の例であるが、ステップS505に進む場合は、ユーザはまだ所定のひとつの機器と接続しようとしているわけではない。そのため、機器の検索で複数の機器が発見された場合には、図6(e)の画面中に複数の機器に関する情報を表示する。また、図6(e)の画面に示すとおり、発見された機器が参加しているネットワークの情報も併せて表示される。もし、ステップS405で参加したアクセスポイントのネットワークと、ステップS407で形成したネットワークの両方から機器が発見された場合、それぞれのネットワークを区別可能な態様で表示される。
ステップS508ではユーザに発見した機器と接続するか否かを判断させる。発見した機器との接続をユーザが許可しない場合、ステップS505に戻り、繰り返し機器の検索を行う。発見した機器との接続を許可した場合、ステップS509に進み、発見した機器の機器情報をデジタルカメラの不揮発性メモリ105に保存する。複数の機器が発見されている場合には、いずれかの機器を選択することで、選択した機器との接続を指示することができる。
本実施形態によれば、インフラ接続と簡易AP機能の双方を起動しスマートフォンからの接続を待つため、各機能を順次実行するよりも早くお互いを接続することができる。さらに、デジタルカメラにおいて、スマートフォンとの接続が確立後、使用していない通信路を停止することで無駄な消費電力を抑えることが可能となる。
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、機器との接続確立後に使用していない通信路を停止することにより消費電力を抑えた。しかし、接続先の機器をあらかじめ指定している場合、接続が確立する前の機器が発見したタイミングで通信路を停止することも可能である。接続先の機器に指定がない場合でも、ユーザが接続の許可を出したタイミングで通信路を停止することができる。より早いタイミングで通信路を停止することによりさらに消費電力を抑えることが可能となる。上記の動作を実現するデジタルカメラ100の処理について、図7を用いて説明する。
図7は、本実施形態におけるデジタルカメラ100の動作を示すフローチャートである。
ステップS701からステップS708までは、図4のステップS401からステップS408と同じであるため説明は省略する。
ステップS706においてインフラ接続でのディスカバリにより接続先機器を発見した場合、ステップS709に進み、簡易AP機能を終了させる。また、ステップS708において簡易AP機能でのディスカバリにより接続先機器を発見した場合、ステップS710に進み、インフラ接続を終了させる。インフラ接続のディスカバリと簡易AP機能のディスカバリは並列に処理されるため、先に機器を発見した通信路が、機器を発見したタイミングで他方の通信路を終了させることになる。
最後にステップS711に進み、機器との接続を確立してフローを終了する。ステップS711はステップS409と同じ動きである。
本実施形態によれば、インフラ接続と簡易AP機能の双方を起動しスマートフォンからの接続を待つデジタルカメラにおいて、スマートフォンの発見のタイミングで、使用していない通信路を停止することで、無駄な消費電力をより抑えることが可能となる。
[第3の実施形態]
上述の実施形態に加えて、本実施形態では、無線通信におけるチャネルの概念を考慮した処理について説明する。1つの無線通信部(無線チップ)を使用して2つ以上のインターフェースを同時に(並行して)通信動作させる場合、インターフェース別に異なるチャネルを割り当てると処理が複雑になる。例えば、異なるチャネルで実行される通信を時分割処理するためのソフトウェア構成やハードウェアを含めた装置全体のシステム構成が複雑化してしまう。そのため、1つの無線通信部で構成する通信装置が別々の通信処理を並行して実行する場合は、それぞれの通信のために共通のチャネルを割り当てておくことが望ましい。
インフラ接続と簡易AP機能の通信に同じチャネルを割り当てる方法として、インフラ接続でのチャネルが確定してから同じチャネルで簡易AP機能を起動する方法が考えられる。上記の動作を実現するデジタルカメラ100の処理について、図8を用いて説明する。
図8は、本実施形態におけるデジタルカメラ100の動作を示すフローチャートである。
ステップS801からステップS804までは、図4のステップS401からステップS404と同じであるため説明は省略する。
ステップS805は図4ステップS405と同じだが、図4とは異なり並行して簡易AP機能を起動せず、インフラ接続のみを行う。ステップS806でインフラ接続のチャネルが確定したか否かの判定を行う。本実施形態では、デジタルカメラとアクセスポイントがインフラ接続完了したことをインフラ接続のチャネルの確定とする。インフラ接続が完了すると、ステップS806はYESとなり、ステップS807のインフラ接続のディスカバリと、ステップS808の簡易AP機能とを並行して実行する。
ステップS807の処理はステップS406と同じため省略する。ステップS808の簡易AP機能起動も、使用するチャネルをインフラと同じにする以外はステップS408と同じである。ステップS809からステップS813までは、ステップS408からステップS412までと同じため説明は省略する。
本実施形態では、インフラ接続と簡易AP機能とで、同じチャネルを用いて通信する構成について述べた。これにより、インフラ接続と簡易AP機能とを並行して起動する際の通信処理の負荷を軽減することができる。なお、インフラ接続と簡易AP機能を同時に起動してから、インフラ接続で接続するネットワークのチャネルが判明したタイミングでインフラ接続のチャネルと簡易AP機能で使用しているチャネルを比較してもよい。ここで、チャネルが異なっていたら、簡易AP機能をインフラ接続と同じチャネルで起動し直す。このようにした場合、インフラ接続の完了を待たずに簡易AP機能の起動ができる場合もあるため、接続先の機器が簡易AP機能に接続した場合の機器の発見および接続確立を早めることができる可能性が高まる。
[その他の実施形態]
上述の実施形態では、一方の通信路で機器との接続が確立したまたは機器を発見したタイミングで、他方の通信路を終了させる方法について説明した。しかしながら、無線チップの制限によっては、一方の通信路のみを終了することができないものもある。この場合、機器との接続が確立または、発見したタイミングで、一度双方の通信路を終了させ、必要な通信路のみを改めて立ち上げるようにする。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。

Claims (10)

  1. 通信装置であって、
    外部装置と無線で通信する通信手段と、
    中継装置の形成する第一のネットワークへの参加する第一の機能と、前記通信装置が中継装置として第二のネットワークを形成する第二の機能とを、並行して実行するよう制御する制御手段と、
    前記第一のネットワーク内及び前記第二のネットワーク内から、所定の機器を検索する検索手段とを有し、
    前記第一のネットワーク及び前記第二のネットワークのうち、いずれかのネットワークから前記検索手段の検索により発見された前記所定の機器との接続が確立した場合、前記制御手段は、前記所定の機器が参加していないネットワークに関する機能を停止するよう制御することを特徴とする通信装置。
  2. 通信装置であって、
    外部装置と無線で通信する通信手段と、
    中継装置の形成する第一のネットワークへの参加する第一の機能と、前記通信装置が中継装置として第二のネットワークを形成する第二の機能とを、並行して実行するよう制御する制御手段と、
    前記第一のネットワーク内及び前記第二のネットワーク内から、所定の機器を検索する検索手段とを有し、
    前記第一のネットワーク及び前記第二のネットワークのうち、いずれかのネットワークから前記検索手段の検索により発見された場合、前記制御手段は、前記発見された前記所定の機器が参加していないネットワークに関する機能を停止するよう制御することを特徴とする通信装置。
  3. 前記通信手段により過去に接続したことのある機器に関する情報を保持する保持手段を更に有し、
    前記所定の機器は、前記保持手段により情報が記録されている過去に接続したことのある機器であることを特徴とする請求項1または2に記載の通信装置。
  4. 通信装置であって、
    表示手段と、
    外部装置と無線で通信する通信手段と、
    中継装置の形成する第一のネットワークへの参加する第一の機能と、前記通信装置が中継装置として第二のネットワークを形成する第二の機能とを、並行して実行するよう制御する制御手段と、
    前記第一のネットワーク内及び前記第二のネットワーク内から、所定の機器を検索する検索手段とを有し、
    前記第一のネットワーク及び前記第二のネットワークのうち、いずれかのネットワークから前記検索手段の検索により発見された場合、前記制御手段は、前記発見された前記所定の機器を示す情報を前記表示手段に表示し、
    前記表示手段に表示された所定の機器と接続する指示をユーザから受け付けた場合、前記接続する指示を受け付けた所定の機器が参加していないネットワークに関する機能を停止するよう制御することを特徴とする通信装置。
  5. 前記表示手段に前記発見された前記所定の機器を示す情報を表示する場合、前記所定の機器が参加しているネットワークに関する情報も併せて表示することを特徴とする請求項4に記載の通信装置。
  6. 前記所定の機器が参加しているネットワークに関する情報は、SSIDを含むことを特徴とする請求項5に記載の通信装置。
  7. 前記第二の機能を実行する場合、前記制御手段は、前記第一の機能の実行により参加した前記中継装置の形成するネットワークが用いるチャネルと同じチャネルを用いて、ネットワークを形成するよう制御することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の通信装置。
  8. 前記通信手段は、無線LANにより前記外部装置と通信することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の通信装置。
  9. 外部装置と無線で通信する通信手段を有する通信装置の制御方法であって、
    中継装置の形成する第一のネットワークへの参加する第一の機能と、前記通信装置が中継装置として第二のネットワークを形成する第二の機能とを、並行して実行するよう制御する制御ステップと、
    前記第一のネットワーク内及び前記第二のネットワーク内から、所定の機器を検索する検索ステップと、
    前記第一のネットワーク及び前記第二のネットワークのうち、いずれかのネットワークから前記検索ステップの検索により発見された前記所定の機器との接続が確立した場合、前記所定の機器が参加していないネットワークに関する機能を停止するよう制御するステップとを有する通信装置の制御方法。
  10. コンピュータを、請求項1乃至のいずれか1項に記載の通信装置として機能させるための、コンピュータが読み取り可能なプログラム。
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