JP6816386B2 - 識別装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像から対象物を識別する識別装置に関する。
海洋監視等を目的として、海洋の画像を取得し、画像に基づいて船舶等の構造物を特定する手法が従来から知られている。例えば、特許文献1では、レーダー画像の画素を2値化した上で、画素の分布に基づいて対象の構造物の識別を行う手法が示されている。
特開平9−43348号公報
しかしながら、特許文献1に記載の手法では、画像の画素を2値化して識別を行うため、画像に含まれる情報を十分に活用することができず、改善の余地があった。
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、画像に基づいて対象物の識別をより精度よく行うことが可能な識別装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る識別装置は、対象物が含まれる画像に基づいて当該対象物を識別する識別装置であって、前記対象物を示す領域における輝度の分布に基づいて、当該対象物に係る特徴量を算出し、当該特徴量に基づいて前記対象物に係る大分類を特定する大分類特定手段と、前記大分類特定手段により大分類が特定された前記対象物について、前記大分類よりも細かな分類である小分類を特定する小分類特定手段と、を備えることを特徴とする。
上記の識別装置によれば、大分類特定手段において、対象物を示す領域における輝度の分布に基づいて対象物の大分類が特定されると共に、小分類特定手段において大分類が特定された対象物について、小分類が特定される。まず輝度の分布を利用して大分類を特定することで、より精度よく大分類を特定することができると共に、大分類を特定した後に小分類を特定する構成とすることで、小分類についてもより高い精度で特定することができる。
ここで、前記大分類特定手段は、前記対象物を示す領域を複数のブロックに分割し、分割されたブロックに含まれる領域の画素の輝度から得られるブロック毎の輝度の分布に基づいて、前記特徴量を算出する態様とすることができる。
上記のように、対象物を示す領域を複数のブロックに分割し、ブロック毎の輝度の分布に基づいて、特徴量を算出することで、画素単位の輝度の分布から特徴量を算出する場合と比較して、ノイズ等の影響を受けずに対象物の画像における輝度の分布の傾向をより正確に取得することができ、より高い精度で大分類の特定をすることができる。
また、前記大分類特定手段は、前記対象物を示す領域をその長手方向に沿って複数のブロックとなるように分割する態様とすることができる。
対象物が長手方向を有する場合、長手方向に沿った輝度の分布を評価することで、対象物の特徴をより具体的に把握しやすくなる。したがって、上記のように、対象物の長手方向に沿って複数のブロックとなるように分割することで、より高い精度で大分類の特定をすることができる。
また、前記大分類特定手段により大分類が特定された前記対象物について、小分類を特定するかを判定する判定手段をさらに備え、前記小分類特定手段は、前記判定手段により小分類を特定すると判定された前記対象物について、小分類を特定する態様とすることができる。
上記のように、小分類を特定するかを判定する判定手段をさらに備えることで、小分類を特定する必要がない場合には小分類を特定しない構成を実現することが可能となり、不要な処理等が発生することを抑制することができる。
また、前記小分類は、それぞれ前記大分類と対応付けられていて、前記小分類特定手段は、前記大分類特定手段により特定された前記対象物に係る大分類に属する小分類の中から、前記対象物に係る小分類を特定する態様とすることができる。
上記のように、小分類特定手段で特定する対象物に係る小分類は、大分類特定手段により特定された対象物に係る大分類に属する小分類の中から選ばれる構成とすることで、先に特定された対象物に係る大分類に基づいて、より高い精度で小分類の特定をすることができる。
本発明によれば、画像に基づいて対象物の識別をより精度よく行うことが可能な識別装置が提供される。
本発明の一実施形態に係る識別装置の機能ブロックを示す図である。 識別装置による識別方法を説明するフロー図である。 カテゴリ特定部における処理を説明するフロー図である。 対象物に係る特徴量の算出を説明する図である。 個体の特定の要否を判断するための基準の例である。 個体特定部における処理を説明するフロー図である。 テンプレート集の有無について説明する図である。 テンプレートマッチングを説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係る識別装置の機能ブロックを示す図である。図1に示す識別装置1は、画像に基づいて、対象物の識別を行う。本実施形態では、識別装置1による対象物の識別に用いられる画像がレーダー画像である場合について説明する。識別装置1が利用するレーダー画像とは、例えば、情報収集衛星や航空機等に搭載された合成開口レーダー(Synthetic Aperture Radar:SAR)又は逆合成開口レーダー(Invers SAR:ISAR)を用いて撮像される画像である。また、識別装置1において識別を行う対象物は、人工的に作られた構造物である。具体的には、海上を撮像したレーダー画像を用いる場合には、識別対象となる対象物を船舶とすることができる。また、地上を対象としたレーダー画像を用いる場合には、識別対象となる対象物は、車両及び飛行機とすることができる。ただし、対象物は上記に限定されるものではない。
識別装置1では、2段階の識別を行うことができる。すなわち、識別装置1は、第1段階として対象物の「大分類」を特定し、第2段階として対象物の「小分類」を特定する機能を有する。対象物の「大分類」とは、対象物を大きく分類するための基準となるものである。対象物が海上の船舶である場合には、商船、漁船、艦艇等をカテゴリとして設定することができる。また、対象物が地上の車両及び航空機である場合には、大型車、小型車、飛行機等を大分類として設定することができる。また、対象物の「小分類」とは、各大分類に分類された対象物をさらに細かく分類するための基準となるものである。識別する対象物が海上の船舶である場合には、船舶の名称や船舶の型等を小分類として設定することができる。また、対象物が地上の車両及び航空機である場合には、車両の車種や、飛行機の機種等を小分類として設定することができる。なお、小分類は対象物をより細かく分類をすることを目的としたものであるが、船舶の名称を特定する場合のように、対象物を1つずつ個別に特定してもよい。上記の大分類及び小分類については適宜変更でき、識別装置1において対象物をどのくらい細かく識別したいかに応じて変更することができる。
以下の実施形態では、識別装置1がレーダー画像に基づいて海上の船舶を識別する場合について説明する。また、識別装置1において、「大分類」として船舶のカテゴリ(クラス)を特定すると共に、「小分類」として船舶の個体を特定する場合について説明する。
識別装置1は、CPU(Central Processing Unit)、主記憶装置であるRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)、他の機器との間の通信を行う通信モジュール、並びにハードディスク等の補助記憶装置等のハードウェアを備えるコンピュータとして構成される。そして、これらの構成要素が動作することにより、識別装置1としての機能が発揮される。
次に、識別装置1の各機能部について説明する。図1に示すように、識別装置1は、対象画像取得部2と、識別部3と、出力部4とを含んで構成される。また、識別部3は、カテゴリ特定部11(大分類特定手段、判定手段)と、カテゴリ情報格納部12と、個体特定部13(小分類特定手段)と、テンプレート情報格納部14と、を含んで構成される。
対象画像取得部2は、対象物が撮像されたレーダー画像を取得する機能を有する。レーダー画像は、レーダー画像を提供する外部装置との間での通信等により取得する構成としてもよいし、識別装置1の使用者等により提供されるレーダー画像を取得する構成としてもよい。
識別部3では、対象物の識別を行う。識別部3に含まれる4つの機能部のうち、カテゴリ特定部11及びカテゴリ情報格納部12は、上記の大分類に相当するカテゴリの特定に関する。また、個体特定部13及びテンプレート情報格納部14は、上記の小分類に相当する個体(個体名称)の特定に関する。
カテゴリ特定部11は、まず、レーダー画像に基づき特定される対象物の外形を特定する。この結果、レーダー画像における対象物の大きさ等に係る情報を取得することができる。その後、カテゴリ情報格納部12に格納される情報に基づいて、対象物のカテゴリを特定する。さらに、カテゴリ特定部11では、個体の特定を行うか否かの判定も行う。このように、カテゴリ特定部11は、大分類特定手段としての機能と、判定手段としての機能と、を有する。カテゴリ特定部11に処理の詳細については後述する。
海上に対象物となる船舶がある場合、レーダーで検出する電波強度が大きくなるため、電波強度に応じて輝度を変化させて表示するレーダー画像においては、対象物が存在する領域が明るく(輝度が大きく)表示される。また、対象物の高さ等に応じて、レーダーで検出する電波強度が変化するため、レーダー画像における各領域の輝度が変化する。カテゴリ特定部11では、上記の特徴を利用して、レーダー画像における輝度の差、すなわち、レーダー画像の濃淡を利用して、海上とは異なる領域(すなわち対象物に対応する領域)を特定することで、対象物の外形を特定する。船舶が識別の対象である場合、上記の処理を行うことで、対象物の外形の長辺から船舶の長さを求めることができる。同様に、対象物の外形の短辺から船舶の幅を求めることができる。さらに、対象物の長辺が延びる方向か(長手方向)ら、船舶の向きを特定することができる。これらの情報は、対象物に係る基礎情報として用いられる。
カテゴリ情報格納部12には、カテゴリの特定に係る情報が格納される。カテゴリの特定の際に後述のように主成分分析を用いて算出される特徴量が用いられる。したがって、カテゴリ情報格納部12には、カテゴリの特定に係る情報として、主成分分析に利用する各カテゴリに対応する船舶の情報が格納される。また、個体の特定を行うか否かを判定するための情報も、カテゴリ情報格納部12に格納される。
個体特定部13は、対象物の個体を特定するための処理を行う小分類特定手段としての機能を有する。個体特定部13において個体を特定する際には、テンプレート情報格納部14に格納されたテンプレート情報を利用するが、処理の詳細は後述する。
テンプレート情報格納部14には、対象物の個体を特定する際に用いるテンプレート情報が格納される。テンプレート情報とは、対象物の個体を特定するために利用する画像情報であり、対象物の「大分類」であるカテゴリ毎又はそれよりも細かく区切った状態で格納されている。そして、テンプレート情報は、個体特定部13において対象物の個体を特定する際に利用される。
出力部4は、識別部3により識別された結果を出力する。出力部4による出力方法は特に限定されず、例えば、モニタ等に結果を表示する方法、データとして出力する方法等を用いることができる。
次に、図2を参照しながら、識別装置1における対象物の識別方法について説明する。図2に示すように、識別装置1では、まず、対象物が含まれるレーダー画像を対象画像取得部2で取得する(S01)。次に、識別部3のカテゴリ特定部11において、対象物に係るカテゴリの特定が行われる(S02)。その後、カテゴリ特定部11において、個体の特定を引き続き行うか否かが判定される(S03)。対象物に係る個体の特定を行う場合(S03−YES)、個体特定部13において個体の特定が行われる(S04)。その後、識別結果、すなわち、カテゴリを特定した結果及び個体を特定した結果が出力部4から出力される(S05)。なお、対象物に係る個体の特定を行わない場合(S03−NO)にも、カテゴリを特定した結果が出力部4から出力される(S05)。
上記の一連の処理のうち、カテゴリの特定(S02)及び個体の特定の要否の判定(S03)に係る処理は、カテゴリ特定部11において行われる。カテゴリ特定部11において行われる処理について、図3〜図5を参照しながら説明する。
図3に示すように、カテゴリ特定部11では、レーダー画像を取得すると、まず、対象物が示されている領域を特定すると共に、対象物の外形に係る情報を取得する(S11)。すなわち、本実施形態の場合には、船舶の長さ、幅及び向きを検出する。
次に、対象物が示されている領域の画像を複数のブロックに分割(S12)した後に、主成分分析(S13)を利用して、カテゴリを特定する(S14)。
図4を参照しながら、カテゴリ特定部11で行われている上記の処理を説明する。本実施形態の識別装置1では、対象物に係るレーダー画像における位置毎の濃淡を利用して、船舶の識別を行う。識別装置1での識別に用いられる対象物のレーダー画像とは、例えば、図4のレーダー画像F1のように、隣接する画素毎に輝度(濃淡)が異なる。したがって、この情報を利用して対象物のカテゴリを特定する構成とすることで、カテゴリ毎に異なる外形だけでなく、輝度(濃淡)の違いの原因となる船舶内の位置毎の高さの変化等を考慮した分類が可能となる。
ただし、レーダー画像は遠方からの電波の照射によって得られるものであり、電波の照射状況等によって画像の精度が大きく変化する可能性がある。したがって、画素毎の濃淡を厳密に評価したとしても、対象物に係るカテゴリを高い精度で特定できない可能性が考えられる。また、細かい輝度の差を考慮した評価を行うことは作業コストや装置の処理負荷にも大きく影響することが考えられる。
そこで、本実施形態の識別装置1では、対象物を撮像した複数の画素を予め決められた数のブロックに分割して、輝度の平均化を行う。本実施形態では、対象物の船舶を撮像している複数の画素を、対象物の長手方向に沿って、すなわち、船舶の前後方向に沿って、5ブロックとなるように、輝度の平均化を行う。その結果、画像F2のようなブロック毎に輝度が算出された画像が得られる。このように、複数のブロックに分割して輝度の平均化を行うことにより、画素単位の細かい情報は失われてしまうが、ノイズ等に由来する輝度の変化等が突出することを防ぐこともでき、対象物のレーダー画像における輝度の分布の傾向をより正確に取得することができる。
船舶のような縦長の対象物については、対象物が示されている領域の画像を長手方向に複数の領域に分割すると、デッキやマスト等の特徴的な構造物が大きな輝度としてブロックに反映され、対象物の特徴が把握しやすくなる。その一方で短手方向に分割すると対象物の特徴が分割後のブロックの輝度には反映しづらいと考えられる。
なお、上記のような対象物が示されている領域の画像を分割する際の条件(例えば、対象物の長手方向に沿って5つに分割する、等)は、予め決めておくことが好ましい。
その後、主成分分析により、対象物に対応した特徴量を算出する。主成分分析による特徴量の算出とは、予め求められた主成分ローディングに対応するスコア値を算出することである。本実施形態の場合には、対象物のレーダー画像F1を5ブロックに分割した画像F2に変換したことで、対象物のレーダー画像を5つの輝度情報により表すことができる。そこで、主成分分析を利用して、画像F2を5つの主成分に対するスコア値で示される特徴量に変換する。
図4では、主成分分析により得られる特徴量を概念的に示している。図4において、パターン1は第1主成分に対応する固有ベクトルを5ブロックの画像として示したものである。同様に、パターン2は第2主成分に対応し、パターン3は第3主成分に対応し、パターン4は第4主成分に対応し、パターン5は第5主成分に対応する。画像F2の輝度情報が第1主成分〜第5主成分にどれくらい寄与しているかをそれぞれT〜Tの数値で示した結果を、対象物に係る特徴量T(T,T,T,T,T)とする。
なお、第1主成分〜第5主成分に対応する固有ベクトルは、カテゴリ情報格納部12において格納されている各カテゴリに属する船舶のレーダー画像から予め算出される。カテゴリ情報格納部12には、分類するカテゴリのそれぞれに属する船舶のレーダー画像が複数保持されている。そして、複数のレーダー画像について、対象物のレーダー画像と同様の条件で複数のブロックに分割して輝度を平均化した後、適切にカテゴリに分類することが可能な第1主成分〜第5主成分に対応する固有ベクトルが予め算出される。なお、分類するカテゴリのそれぞれに属する船舶のレーダー画像として、実際の船舶から得られたレーダー画像を用いてもよいし、シミュレーション等により得られた画像を利用してもよい。また、主成分に係る固有ベクトルの算出に用いたカテゴリが既知の船舶のレーダー画像のそれぞれについても、予め第1主成分〜第5主成分に対応した特徴量が算出されている。すなわち、カテゴリ情報格納部12には、第1主成分〜第5主成分に対応する固有ベクトルと、固有ベクトルの算出に用いた各カテゴリに属する複数の船舶のレーダー画像に対応した特徴量と、が格納されている。
その後、対象物に係る特徴量及び各カテゴリに属する複数の船舶のレーダー画像に対応した特徴量を用いて、カテゴリの特定を行う。以下にカテゴリの特定方法の一例を示す。
前提として、特徴量の次元がMである(本実施形態では、M=5)場合に、カテゴリAに属する船舶Ai(i=1〜X、Xは、カテゴリAに属する船舶の総数)に係る特徴量A_iは以下の数式(1)で示すことができる。
A_i=(A1i,A2i,A3i,…,AMi) …(1)
同様に、カテゴリBに属する船舶Bi(i=1〜Y、Yは、カテゴリBに属する船舶の総数)に係る特徴量B_i及びカテゴリCに属する船舶Ci(i=1〜Z、Zは、カテゴリCに属する船舶の総数)に係る特徴量C_iは、それぞれ以下の数式(2),(3)で示すことができる。
B_i=(B1i,B2i,B3i,…,BMi) …(2)
C_i=(C1i,C2i,C3i,…,CMi) …(3)
また、対象物に係る特徴量Tは、以下の数式(4)で示すことができる。
T=(T,T,T,…,T) …(4)
このとき、対象物の特徴量Tと、その他の全ての船舶に係る特徴量とのユークリッド距離を、以下の数式(5),(6),(7)のように算出する。
DistA_i=||A_i−T|| …(5)
DistB_i=||B_i−T|| …(6)
DistC_i=||C_i−T|| …(7)
その後、算出されたユークリッド距離が短い順に上位の特定の数の船舶を抽出する。表1では、10位までの船舶を抽出した場合に、各船舶が属するカテゴリを順位に対応付けて示している。
上記の表に基づいて、対象物が属するカテゴリを決定することができるが、その手法はいくつか考えられる。第1の方法としては、対象物の特徴量とのユークリッド距離が最も短い特徴量を有する船舶が属するカテゴリを、対象物の属するカテゴリとして特定する方法が挙げられる。この場合、上記の例によれば、対象物はカテゴリAであると判定することができる。
また、第2の方法としては、表1に含まれる船舶のカテゴリの中で最も多く出現するカテゴリを、対象物の属するカテゴリとして特定する方法が挙げられる。この場合、上記の例によれば、対象物はカテゴリBであると判定することができる。
また、第3の方法としては、抽出した船舶についてそれぞれ順位に対応する重み付け係数を付与した上で、カテゴリ毎のスコアを算出する方法が挙げられる。上記の例において、1位から順に10,9,…,1という重み付け係数を付与した場合、カテゴリAのスコアは、10+7+5+2=24と算出することができる。同様にカテゴリBのスコアは28となり、カテゴリCのスコアは3となる。したがって、対象物はカテゴリBであると判定することができる。この方法において、スコアが同一になる場合には、より高い順位の船舶が含まれるカテゴリを選択する、又は、重み付けを変更して再度スコアを算出する等別の基準を予め設定しておくこともできる。
このように、主成分分析により得られる主成分に対応した特徴量を利用して、対象物がどのカテゴリに属するかを特定することができる。なお、主成分に対応した特徴量を利用して対象物のカテゴリを特定する方法は、上記の方法に限定されず、適宜変更することができる。また、主成分の固有ベクトルの算出に用いたカテゴリが既知の船舶に係る特徴量を利用せずに、対象物の特徴量のみを利用して対象物のカテゴリを特定する構成としてもよい。その場合には、特徴量からカテゴリを特定するための閾値等を予め求めておき、カテゴリ情報格納部12に格納しておくことが考えられる。
図3に戻り、対象物のカテゴリを特定(S14)した後には、当該対象物について個体の特定を行うかの要否の判定が行われる(S15)。
識別装置1では、識別対象となる対象物の全てについて、個体の特定を行う構成としてもよい。ただし、識別装置1において特定のカテゴリに属すると判定された対象物については、それ以上の詳細な分類を必要としない場合も考えられる。したがって、全ての対象物について個体の特定を行わずに、個体の特定をするか否かの判定をした上でその結果に基づいて処理を行う構成を備えることで、識別装置1における処理数を減らすことが可能となる。
個体を特定するか否かを判定する基準としては、上述したようにカテゴリに応じて「カテゴリAは個体の特定を行う」等、カテゴリに対応して決定する方法を用いることができる。また、より詳細に条件を設定する方法としては、予めカテゴリ特定部11で算出した外形の情報とカテゴリとを組み合わせて判定する方法がある。
図5は、対象物の外形の情報と特定されたカテゴリとを組み合わせて個体の特定の要否を判定する場合の判定基準の一例である。図5に示す例では、カテゴリA〜Cと、船舶の長さと、船舶の幅とを組み合わせて、それぞれに個体の特定が必要(TRUE)か不要(FALSE)かを示している。図5に示す基準に則って判定する場合には、前段で特定された対象物のカテゴリに加えて、対象物の外形に係る情報に基づいて、個体の特定の要否を判定する。個体の特定が不要であると判定された対象物に関しては、上述したように、識別部3における以降の処理を終了し、出力部4により結果の出力を行う(S05)。
以上により、カテゴリ特定部11による処理が終了する。
次に、個体特定部13により行われる個体の特定(S04)に係る処理について、図6〜図8を参照しながら説明する。
識別装置1では、テンプレートマッチングにより、対象物の個体を特定する。本実施形態におけるテンプレートマッチングとは、予め、個体に対応したレーダー画像のテンプレートとして準備しておき、テンプレートと対象物のレーダー画像とを比較することで、対象物がどの個体であるかを特定するものである。テンプレートの画像はカテゴリ毎に、又は、カテゴリと船体の外形(長さ、幅)とを組み合わせた分類毎に、テンプレート情報格納部14に格納される。テンプレートの画像とは、実際に取得したレーダー画像から切り出して作成してもよいし、シミュレーション等により得られた画像を利用してもよい。
ただし、識別装置1が全てのカテゴリに対応するテンプレートを保持しておらず、テンプレートが準備されていないカテゴリ(又はさらに細かい分類)がある場合も考えられる。したがって、対象物に係る個体の特定を行う場合には、まず、使用するテンプレート集を選択する処理を行い(S21)、テンプレートがあるか否かを判断する(S22)。
テンプレート集を選択する際には、図7に示すような表を利用することができる。図7に示す表は、2つのカテゴリA,Bの船舶について、船の長さ及び船の向きに対応してそれぞれテンプレートの有無を示している。図7では、カテゴリAについては、船の向きに関係なく、船の長さが60m〜100mであればテンプレートがあるが、カテゴリBについては、船の長さが80m〜100mの場合にはテンプレートがないことを示している。識別装置1におけるテンプレート集の有無が図7に示すような状態の場合には、対象物に係る個体の特定ができない場合がある。したがって、テンプレート集を選択する処理を行っても、テンプレートが取得できない場合が存在するので、上記のようにテンプレートがあるか否かの判断を行う。
なお、対象物に対応したテンプレートがある場合(S22−YES)には、テンプレートマッチングを行い(S23)、その結果を個体の特定結果として個体特定部13として出力して終了する。また、テンプレートがない場合(S22−NO)には、テンプレートマッチングは行うことができないので、個体の特定ができなかった旨を個体特定部13から結果として出力して終了する。
テンプレートマッチングは、具体的には以下の方法で行うことができる。図8に示すように、対象物のカテゴリ(及び船の長さ、向き等)に基づいて選択されたテンプレート集には、4隻の船舶(船舶V1〜船舶V4)に係るテンプレート画像が含まれていたとする。このとき、個体特定部13では、対象物のレーダー画像と船舶V1〜V4のテンプレート画像との類似度をそれぞれ評価し、より類似性が高いテンプレート画像に対応する船舶が対象物であるとして、対象物の個体を特定する。
なお、対象物のレーダー画像とテンプレート画像との類似度は、以下の数式(8)に基づいて算出することができる。
上記の類似度RZNCCを船舶V1〜4のテンプレート画像それぞれについて算出し、最も大きな値を有する船舶が対象物と一致する船舶であると判定する。
なお、テンプレート画像との類似度を算出した結果、類似度が十分に大きくなく、一致していると判断することが難しい場合等を考慮し、個体を特定した結果を出力することに代えて、テンプレート集に含まれるテンプレートとの類似度を算出した結果を出力する構成としてもよい。
以上のように、本実施形態に係る識別装置1によれば、大分類特定手段として機能するカテゴリ特定部11において、対象物を示す領域における輝度の分布に基づいて対象物の大分類に相当するカテゴリが特定される。また、小分類特定手段として機能する個体特定部13において、カテゴリが特定された対象物について小分類に相当する個体が特定される。このように、まず、輝度の分布を利用して大分類を特定することで、より精度よく大分類を特定することができると共に、大分類を特定した後に小分類を特定する構成とすることで、小分類についてもより高い精度で特定することができる。
また、対象物を示す領域を複数のブロックに分割し、ブロック毎の輝度の分布に基づいて、特徴量を算出することで、画素単位の輝度の分布から特徴量を算出する場合と比較して、ノイズ等の影響を受けずに対象物の画像における輝度の分布の傾向をより正確に取得することができ、より高い精度で大分類の特定をすることができる。
さらに、本実施形態における船舶のように、対象物が長手方向を有する場合、長手方向に沿った輝度の分布を評価することで、対象物の特徴をより具体的に把握しやすくなる。したがって、上記のように、対象物の長手方向に沿って複数のブロックに分割することで、より高い精度で大分類の特定をすることができる。
また、カテゴリ特定部11のように、小分類を特定するかを判定する判定手段として機能する機能部をさらに備えることで、小分類を特定する必要がない場合には小分類を特定しない構成を実現することが可能となり、不要な処理等が発生することを抑制することができる。
また、本実施形態で説明したように、個体特定部13において特定する個体に係る情報(テンプレート)は、カテゴリ特定部11により特定するカテゴリ及びその他の情報(本実施形態では、図7に示すように船体の長さに対応している)と予め対応付けられている場合、対象物のカテゴリが特定された後に、当該カテゴリに対応した個体の情報(カテゴリに属するテンプレート)から、個体を特定することができる。このように、小分類特定手段に相当する個体特定部13において特定される対象物に係る小分類(個体)は、大分類特定手段に相当するカテゴリ特定部11において特定された対象物に係る大分類(カテゴリ)に属する小分類の中から選ばれる構成とすることができる。上記のような構成とすることで、先に特定された対象物に係る大分類に基づいて、より高い精度で小分類の特定をすることができる。また、先に特定された対象物に係る大分類とは関係なく、小分類を特定する場合と比較して、小分類の特定に係る処理を減らすこともできる。ただし、上記実施形態の構成に代えて、大分類と小分類とが対応付けられていない構成とすることもできる。
以上、本発明の実施形態に係る識別装置1について説明したが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
例えば、上記実施形態では、識別装置1が1台の装置により実現されている場合について説明したが、識別装置1は複数の装置により構成されていてもよい。
また、上記実施形態では、識別装置1による対象物の識別に用いられる画像がレーダー画像である場合について説明したが、識別装置1による対象物の識別に用いられる画像はレーダー画像に限定されない。識別装置1による対象物の識別に用いられるその他の種類の画像としては、例えば、CMOS(Complementary MOS)等の撮像素子による画像が挙げられる。
また、上記実施形態では、識別装置1のカテゴリ特定部11では、主成分分析を用いて特徴量を算出していたが、主成分分析とは異なる手法で特徴量を算出してもよい。具体的には、分割後のブロックにおける輝度の平均値をそのまま特徴量として用いてもよいし、スパースコーディングを利用して特徴量を求める構成としてもよい。
また、個体特定部13において個体を特定する際には、テンプレートマッチングとは異なる手法を用いてもよい。例えば、カテゴリ特定部11において用いられたブロックよりもより細かいブロックに分割した後に、カテゴリの特定と同様に、ブロック毎の特徴量を算出して個体を特定する構成としてもよい。また、HOG(Histogram of Oriented Gradient)特徴量を利用することもできる。このように、小分類を特定する際には、大分類よりも細かい分類を特定することが可能であれば、その手法は特に限定されない。
1 識別装置
2 対象画像取得部
3 識別部
4 出力部
11 カテゴリ特定部
12 カテゴリ情報格納部
13 個体特定部
14 テンプレート情報格納部

Claims (3)

  1. 対象物が含まれる画像に基づいて当該対象物を識別する識別装置であって、
    前記対象物を示す領域における輝度の分布に基づいて、当該対象物に係る特徴量を算出し、当該特徴量に基づいて前記対象物に係る大分類を特定する大分類特定手段と、
    前記大分類特定手段により大分類が特定された前記対象物について、前記大分類よりも細かな分類である小分類を特定する小分類特定手段と、
    を備え、
    前記大分類特定手段は、前記画像の濃淡を利用して、前記対象物に対応する領域を特定することで、前記対象物の外形を特定し、前記対象物の向きを検出した後、前記対象物を示す領域を長手方向に沿って複数のブロックとなるように分割し、分割毎のブロックに含まれる領域の画素の輝度から得られるブロック毎の輝度の分布に基づいて、前記特徴量を算出する識別装置。
  2. 前記大分類特定手段により大分類が特定された前記対象物について、小分類を特定するかを判定する判定手段をさらに備え、
    前記小分類特定手段は、前記判定手段により小分類を特定すると判定された前記対象物について、小分類を特定する請求項1に記載の識別装置。
  3. 前記小分類は、それぞれ前記大分類と対応付けられていて、
    前記小分類特定手段は、前記大分類特定手段により特定された前記対象物に係る大分類に属する小分類の中から、前記対象物に係る小分類を特定する請求項1または2に記載の識別装置。
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