本願の出願人は、2013年3月1日付けで出願した以下の特許出願を所有しており、これらそれぞれの全体を参照により本明細書に組み込む:
−米国特許出願第13/782,295号、名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS WITH CONDUCTIVE PATHWAYS FOR SIGNAL COMMUNICATION」;
−米国特許出願第13/782,323号、名称「ROTARY POWERED ARTICULATION JOINTS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」;
−米国特許出願第13/782,338号、名称「THUMBWHEEL SWITCH ARRANGEMENTS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」;
−米国特許出願第13/782,499号、名称「ELECTROMECHANICAL SURGICAL DEVICE WITH SIGNAL RELAY ARRANGEMENT」;
−米国特許出願第13/782,460号、名称「MULTIPLE PROCESSOR MOTOR CONTROL FOR MODULAR SURGICAL INSTRUMENTS」;
−米国特許出願第13/782,358号、名称「JOYSTICK SWITCH ASSEMBLIES FOR SURGICAL INSTRUMENTS」;
−米国特許出願第13/782,481号、名称「SENSOR STRAIGHTENED END EFFECTOR DURING REMOVAL THROUGH TROCAR」;
−米国特許出願第13/782,518号、名称「CONTROL METHODS FOR SURGICAL INSTRUMENTS WITH REMOVABLE IMPLEMENT PORTIONS」;
−米国特許出願第13/782,375号、名称「ROTARY POWERED SURGICAL INSTRUMENTS WITH MULTIPLE DEGREES OF FREEDOM」;及び
−米国特許出願第13/782,536号、名称「SURGICAL INSTRUMENT SOFT STOP」を、参照によりそれらの全体を本明細書に組み込む。
本願の出願人はまた、2013年3月14日付けで出願した以下の特許出願を所有しており、これらそれぞれの全体を参照により本明細書に組み込む:
−米国特許出願第13/803,097号、名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A FIRING DRIVE」;
−米国特許出願第13/803,193号、名称「CONTROL ARRANGEMENTS FOR A DRIVE MEMBER OF A SURGICAL INSTRUMENT」;
−米国特許出願第13/803,053号、名称「INTERCHANGEABLE SHAFT ASSEMBLIES FOR USE WITH A SURGICAL INSTRUMENT」;
−米国特許出願第13/803,086号、名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING AN ARTICULATION LOCK」;
−米国特許出願第13/803,210号、名称「SENSOR ARRANGEMENTS FOR ABSOLUTE POSITIONING SYSTEM FOR SURGICAL INSTRUMENTS」;
−米国特許出願第13/803,148号、名称「MULTI−FUNCTION MOTOR FOR A SURGICAL INSTRUMENT」;
−米国特許出願第13/803,066号、名称「DRIVE SYSTEM LOCKOUT ARRANGEMENTS FOR MODULAR SURGICAL INSTRUMENTS」;
−米国特許出願第13/803,117号、名称「ARTICULATION CONTROL SYSTEM FOR ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS」;
−米国特許出願第13/803,130号、名称「DRIVE TRAIN CONTROL ARRANGEMENTS FOR MODULAR SURGICAL INSTRUMENTS」;及び
−米国特許出願第13/803,159号、名称「METHOD AND SYSTEM FOR OPERATING A SURGICAL INSTRUMENT」。
本願の出願人はまた、本願と同日付けで出願した以下の特許出願を所有しており、これらそれぞれの全体を参照により本明細書に組み込む:
米国特許出願第__________号、名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A SENSOR SYSTEM」、代理人整理番号END7386USNP/130458;
米国特許出願第__________号、名称「STERILIZATION VERIFICATION CIRCUIT」、代理人整理番号END7388USNP/130460;
米国特許出願第__________号、名称「VERIFICATION OF NUMBER OF BATTERY EXCHANGES/PROCEDURE COUNT」、代理人整理番号END7389USNP/130461;
米国特許出願第__________号、名称「POWER MANAGEMENT THROUGH SLEEP OPTIONS OF SEGMENTED CIRCUIT AND WAKE UP CONTROL」、代理人整理番号END7390USNP/130462;
米国特許出願第__________号、名称「MODULAR POWERED SURGICAL INSTRUMENT WITH DETACHABLE SHAFT ASSEMBLIES」、代理人整理番号END7391USNP/130463;
米国特許出願第__________号、名称「FEEDBACK ALGORITHMS FOR MANUAL BAILOUT SYSTEMS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」、代理人整理番号END7392USNP/130464;
米国特許出願第__________号、名称「SURGICAL INSTRUMENT UTILIZING SENSOR ADAPTATION」、代理人整理番号END7393USNP/130465;
米国特許出願第__________号、名称「SURGICAL INSTRUMENT CONTROL CIRCUIT HAVING A SAFETY PROCESSOR」、代理人整理番号END7394USNP/130466;
米国特許出願第__________号、名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING INTERACTIVE SYSTEMS」、代理人整理番号END7395USNP/130467;
米国特許出願第__________号、名称「INTERFACE SYSTEMS FOR USE WITH SURGICAL INSTRUMENTS」、代理人整理番号END7396USNP/130468;
米国特許出願第__________号、名称「MODULAR SURGICAL INSTRUMENT SYSTEM」、代理人整理番号END7397USNP/130469;
米国特許出願第__________号、名称「SYSTEMS AND METHODS FOR CONTROLLING A SEGMENTED CIRCUIT」、代理人整理番号END7399USNP/130471;
米国特許出願第__________号、名称「POWER MANAGEMENT THROUGH SEGMENTED CIRCUIT AND VARIABLE VOLTAGE PROTECTION」、代理人整理番号END7400USNP/130472;
米国特許出願第__________号、名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT SYSTEM」、代理人整理番号END7401USNP/130473;及び
米国特許出願第__________号、名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A ROTATABLE SHAFT」、代理人整理番号END7402USNP/130474。
本明細書に開示する装置及び方法の構造、機能、製造、並びに使用の原理の総合的な理解のため、特定の例示的実施形態について以下に記載する。これらの実施形態の1つ又は2つ以上の実施例を、添付図面に例示している。当業者であれば、本明細書で具体的に記載され、添付図面に例示される装置及び方法は、非限定的な例示的実施形態であることを理解するであろう。1つの例示的実施形態との関連において例示又は記載される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わされてもよい。かかる修正及び変形は本発明の範囲内に含まれるものとする。
本明細書全体を通して、「様々な実施形態」、「いくつかの実施形態」、「一実施形態」、又は「ある実施形態」などと言う場合、その実施形態との関連において記載される特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の全体を通して、「様々な実施形態では」、「いくつかの実施形態では」、「一実施形態では」、又は「ある実施形態では」などの語句が所々に出現するが、これらは必ずしも全てが同じ実施形態を指すわけではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性は、1つ又は2つ以上の実施形態において任意の好適な方法で組み合わされてもよい。したがって、一実施形態との関連において例示又は記載される特定の特徴、構造、又は特性は、全体として若しくは部分的に、1つ又は2つ以上の他の実施形態の特徴、構造、又は特性と非限定的に組み合わされてもよい。かかる修正及び変形は本発明の範囲内に含まれるものとする。
「近位」及び「遠位」という用語は、本明細書において、外科用器具のハンドル部分を操作する臨床医を基準にして使用される。「近位」という用語は、臨床医に最も近い部分を指し、「遠位」という用語は、臨床医から離れた位置にある部分を指す。便宜上及び明確性のため、「垂直」、「水平」、「上」、及び「下」などの空間的用語は、本明細書において図面に対して使用されてもよいことが更に認識されるであろう。しかしながら、外科用器具は、多くの配向及び位置で使用されるものであり、これらの用語は、限定的及び/又は絶対的であることを意図するものではない。
腹腔鏡下及び低侵襲性の外科的処置を行うための、様々な例示的な装置及び方法が提供される。しかしながら、当業者であれば、本明細書に開示する様々な方法及び装置は、例えば開腹外科処置を含めて、多数の外科的処置及び用途で使用できることを容易に認識するであろう。本この「発明を実施するための形態」を読み進めるにしたがって、当業者であれば、天然のオリフィスを通して、組織に形成された切開孔又は穿刺孔を通してなど、本明細書に開示する様々な器具を任意の方法で体内に挿入できることを、更に認識するであろう。器具の作動部分若しくはエンドエフェクタ部分は、患者の体内に直接に挿入することができ、又は、外科用器具のエンドエフェクタ及び細長いシャフトを前進させるのに通すことができる作業チャネルを有する、アクセス装置を通して挿入することができる。
図1〜図6は、再使用されてもされなくてもよい、モータ駆動の外科用切断締結器具10を示す。図示される実施形態では、器具10は、臨床医によって握持、操作、及び作動されるように構成されているハンドル14を備える、ハウジング12を含む。ハウジング12は、1つ又は2つ以上の外科的タスク又は処置を行うように構成されている、外科用エンドエフェクタ300が動作可能に連結される、交換式シャフトアセンブリ200に動作可能に取り付けるように構成されている。この「発明を実施するための形態」を読み進めるにしたがって、本明細書に開示する様々な形態の交換式シャフトアセンブリの様々な独自の新規な構成はまた、ロボット制御式外科システムと関連して効果的に用いられてもよいことが理解されるであろう。したがって、「ハウジング」という用語はまた、本明細書に開示する交換式シャフトアセンブリ及びそのそれぞれの等価物を作動させるのに使用することができる、少なくとも1つの制御運動を発生させ適用するように構成された少なくとも1つの駆動システムを収容するか、又は別の形でそれを動作可能に支持する、ロボットシステムのハウジング又は類似の部分を包含してもよい。「フレーム」という用語は、手持型外科用器具の一部分を指してもよい。「フレーム」という用語はまた、ロボット制御式外科用器具の一部分、及び/又は外科用器具を動作可能に制御するのに使用されてもよいロボットシステムの一部分を表してもよい。例えば、本明細書に開示する交換式シャフトアセンブリは、米国特許出願第13/118,241号、名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENTS」、現在の米国特許出願公開第2012/0298719号に開示されている、様々なロボットシステム、器具、構成要素、及び方法と共に用いられてもよい。米国特許出願第13/118,241号、名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENTS」、現在の米国特許出願公開第2012/0298719号を、参照によりその全体を本明細書に組み込む。
図1〜図3に示されるハウジング12は、交換式シャフトアセンブリ200と接続された状態で示されており、アセンブリ200は、外科用ステープルカートリッジ304を中で動作可能に支持するように構成されている外科用切断締結装置を備える、エンドエフェクタ300を含む。ハハウジング12は、例えば、様々なサイズ及びタイプのステープルカートリッジを支持するように適合されたエンドエフェクタを含み、様々なシャフトの長さ、サイズ、及びタイプを有する、交換式シャフトアセンブリと接続して使用するように構成されてもよい。それに加えて、ハウジング12はまた、例えば高周波(RF)エネルギー、超音波エネルギー及び/又は運動など、他の運動及びエネルギー形態を、様々な外科的用途及び処置と関連して使用するように適合されたエンドエフェクタ装置に適用するように構成されているアセンブリを含む、他の様々な交換式シャフトアセンブリと共に効果的に用いられてもよい。更に、エンドエフェクタ、シャフトアセンブリ、ハンドル、外科用器具、及び/又は外科用器具システムは、任意の好適な締結具を利用して組織を締結することができる。例えば、複数の締結具が取外し可能に格納された締結具カートリッジを、シャフトアセンブリのエンドエフェクタに取外し可能に挿入及び/又は取り付けることができる。
図1は、交換式シャフトアセンブリ200が動作可能に連結された外科用器具10を示している。図2及び図3は、ハウジング12又はハンドル14に対する交換式シャフトアセンブリ200の取付けを示している。図4で分かるように、ハンドル14は、ねじ、スナップ機構、接着剤などによって相互接続されてもよい、一対の相互接続可能なハンドルハウジングセグメント16及び18を備えてもよい。図示される配置では、ハンドルハウジングセグメント16、18は協働して、臨床医が握持し操作することができるピストルグリップ部分19を形成する。以下で更に詳細に考察するように、ハンドル14はその中で、ハンドルに動作可能に取り付けられた交換式シャフトアセンブリの対応する部分に対して、様々な制御運動を発生させ適用するように構成されている、複数の駆動システムを動作可能に支持する。
次に図4を参照すると、ハンドル14は、複数の駆動システムを動作可能に支持するフレーム20を更に含んでもよい。例えば、フレーム20は、動作可能に取付け又は連結される交換式シャフトアセンブリ200に対して閉鎖及び開放運動を適用するのに用いられてもよい、全体が30として示される、「第1」の、即ち閉鎖駆動システムを動作可能に支持することができる。少なくとも1つの形態では、閉鎖駆動システム30は、フレーム20によって枢動的に支持される閉鎖トリガー32の形態をなす作動装置を含んでもよい。より具体的には、図4に示されるように、閉鎖トリガー32は、ピン33によってハウジング14に枢動的に連結される。かかる配置により、閉鎖トリガー32を臨床医が操作することが可能になるので、臨床医がハンドル14のピストルグリップ部分19を握持すると、閉鎖トリガー32を、開始位置、即ち「非作動」位置から「作動」位置へと、より詳細には完全圧縮又は完全作動位置へと簡単に枢動させることができる。閉鎖トリガー32は、ばね又は他の偏向装置(図示なし)によって、非作動位置へと偏向させてもよい。様々な形態では、閉鎖駆動システム30は、閉鎖トリガー32に枢動的に連結される閉鎖リンク機構アセンブリ34を更に含む。図4で分かるように、閉鎖リンク機構アセンブリ34は、ピン35によって閉鎖トリガー32に枢動的に連結される、第1の閉鎖リンク36及び第2の閉鎖リンク38を含んでもよい。第2の閉鎖リンク38は、本明細書では「取付け部材」とも呼ばれることがあり、横断方向の取付けピン37を含んでもよい。
なお図4を参照すると、第1の閉鎖リンク36は、フレーム20に枢動的に連結される閉鎖解除アセンブリ60と協働するように構成されている、ロック壁又は端部39を有してもよいことが観察できる。少なくとも1つの形態では、閉鎖解除アセンブリ60は、遠位側に突出するロック爪64が形成された解除ボタンアセンブリ62を備えてもよい。解除ボタンアセンブリ62は、解除ばね(図示なし)によって反時計方向に枢動させられてもよい。臨床医が閉鎖トリガー32を、その非作動位置からハンドル14のピストルグリップ部分19に向かって押下するにつれて、ロック爪64が落ち込んで第1の閉鎖リンク36上のロック壁39と保定係合される地点まで、第1の閉鎖リンク36が上方へと枢動し、それによって閉鎖トリガー32が非作動位置に戻ることを防ぐ。これについては、図18を参照されたい。したがって、閉鎖解除アセンブリ60は、閉鎖トリガー32を完全作動位置にロックするように働く。臨床医が閉鎖トリガー32をロック解除して非作動位置へと偏向させられるようにしたい場合は、臨床医は、ロック爪64が移動して、第1の閉鎖リンク36上のロック壁39との係合が外れるように、閉鎖解除ボタンアセンブリ62を単に枢動させる。ロック爪64が移動して第1の閉鎖リンク36との係合が外れていると、閉鎖トリガー32は枢動して非作動位置に戻ることができる。他の閉鎖トリガーロック及び解除装置も用いられてよい。
上記に加えて、図13〜図15は、組織をシャフトアセンブリ200の顎部の間に位置決めすることができる、シャフトアセンブリ200の開放構成、即ち非把持構成と関連付けられている非作動位置にある閉鎖トリガー32を示している。図16〜図18は、組織がシャフトアセンブリ200の顎部の間で把持される、シャフトアセンブリ200の閉鎖構成、即ち把持構成と関連付けられている作動位置にある閉鎖トリガー32を示している。図14及び図17を比較すると、閉鎖トリガー32を非作動位置(図14)から作動位置(図17)まで移動させると、閉鎖解除ボタン62が第1の位置(図14)と第2の位置(図17)との間で枢動することを、読者は認識するであろう。閉鎖解除ボタン62の回転は、上方への回転であるものとして言及することができるが、閉鎖解除ボタン62の少なくとも一部分は回路基板100に向かって回転している。図4を参照すると、閉鎖解除ボタン62は、そこから延在するアーム61と、例えばアーム61に装着された、永久磁石などの磁気要素63とを含むことができる。閉鎖解除ボタン62をその第1の位置から第2の位置まで回転させると、磁気要素63が回路基板100に向かって移動することができる。回路基板100は、磁気要素63の移動を検出するように構成された少なくとも1つのセンサを含むことができる。少なくとも1つの実施形態では、例えばホール効果センサ65を、回路基板100の下面に装着することができる。ホール効果センサ65は、磁気要素63の移動によって起こる、ホール効果センサ65を取り囲む磁界の変化を検出するように構成することができる。ホール効果センサ65は、マイクロコントローラ7004(図59)と信号通信することができ、マイクロコントローラ7004は、例えば、閉鎖解除ボタン62が、閉鎖トリガー32の非作動位置及びエンドエフェクタの開放構成と関連付けられる第1の位置、閉鎖トリガー32の作動位置及びエンドエフェクタの閉鎖構成と関連付けられる第2の位置、並びに/あるいは第1の位置と第2の位置との間の任意の位置のいずれにあるかを判断することができる。
少なくとも1つの形態では、ハンドル14及びフレーム20は、本明細書において発射駆動システム80と呼ばれる、それに装着された交換式シャフトアセンブリの対応する部分に発射運動を適用するように構成されている、別の駆動システムを動作可能に支持してもよい。発射駆動システム80はまた、本明細書において「第2の駆動システム」と呼ばれることもある。発射駆動システム80は、ハンドル14のピストルグリップ部分19に位置する電気モータ82を用いてもよい。様々な形態では、モータ82は、例えば約25,000RPMの最大回転数を有するブラシ付きDC駆動モータであってもよい。他の構成では、モータとしては、ブラシレスモータ、コードレスモータ、同期モータ、ステッパモータ、又は他の任意の好適な電気モータを挙げることができる。モータ82は、1つの形態では取り外し可能な電源パック92を備えてもよい、電源90によって電力供給されてもよい。図4で分かるように、例えば、電源パック92は、遠位側ハウジング部分96に取り付けるように構成されている、近位側ハウジング部分94を備えてもよい。近位側ハウジング部分94及び遠位側ハウジング部分96は、複数の電池98を中で動作可能に支持するように構成されている。電池98はそれぞれ、例えば、リチウムイオン(「LI」)又は他の好適な電池を含んでもよい。遠位側ハウジング部分96は、制御回路基板アセンブリ100に取外し可能かつ動作可能に取り付けられるように構成され、このアセンブリ100もまたモータ82に動作可能に連結される。直列に接続された多数の電池98が、外科用器具10の電源として使用されてもよい。それに加えて、電源90は交換式及び/又は充電式であってもよい。
他の様々な形態に関連して上記に概説したように、電気モータ82は、長手方向に移動可能な駆動部材120上の駆動歯122の組、即ちラックと噛合係合した状態で装着される、歯車減速機アセンブリ84と動作可能にインターフェースする、回転式シャフト(図示なし)を含むことができる。使用の際、電源90によって与えられる電圧極性により、電気モータ82を時計方向に動作させることができ、電気モータ82を反時計方向に動作させるために、電池によって電気モータに印加される電圧極性を逆転させることができる。電気モータ82を一方向に回転させると、駆動部材120は遠位方向「DD」で軸方向に駆動される。モータ82を反対の回転方向に駆動させると、駆動部材120は近位方向「PD」で軸方向に駆動される。ハンドル14は、電源90によって電気モータ82に印加される極性を逆転するように構成することができる、スイッチを含むことができる。本明細書に記載する他の形態と同様に、ハンドル14はまた、駆動部材120の位置及び/又は駆動部材120が移動させられている方向を検出するように構成されているセンサを含むことができる。
モータ82の作動は、ハンドル14上で枢動的に支持される発射トリガー130によって制御することができる。発射トリガー130は、非作動位置と作動位置との間で枢動してもよい。発射トリガー130は、ばね132又は他の偏向装置によって非作動位置へと偏向させられてもよく、それにより、臨床医が発射トリガー130を解除すると、ばね132又は偏向装置によって非作動位置へと枢動するか又は別の形でそこに戻されてもよい。少なくとも1つの形態では、発射トリガー130は、上述したように閉鎖トリガー32の「外側」に位置決めすることができる。少なくとも1つの形態では、発射トリガー安全ボタン134は、ピン35によって閉鎖トリガー32に枢動的に装着されてもよい。安全ボタン134は、発射トリガー130と閉鎖トリガー32との間に位置決めされると共に、そこから突出する枢動アーム136を有してもよい。これについては、図4を参照されたい。閉鎖トリガー32が非作動位置にあるとき、安全ボタン134はハンドル14に収容されて、臨床医が容易にはアクセスできず、発射トリガー130の作動を防止する安全位置と、発射トリガー130を発射させることができる発射位置との間で移動させることはできない。臨床医が閉鎖トリガー32を押下するにつれて、安全ボタン134及び発射トリガー130が下に枢動して、それによって臨床医が操作することが可能になる。
上述したように、ハンドル14は閉鎖トリガー32及び発射トリガー130を含むことができる。図14〜図18Aを参照すると、発射トリガー130を閉鎖トリガー32に枢動可能に装着することができる。閉鎖トリガー32は、そこから延在するアーム31を含むことができ、発射トリガー130は、枢動ピン33を中心にしてアーム31に枢動可能に装着することができる。閉鎖トリガー32をその非作動位置(図14)から作動位置(図17)まで移動させると、上記に概説したように、発射トリガー130が下方向に下降することができる。安全ボタン134がその発射位置まで移動した後、主に図18Aを参照すると、発射トリガー130を押下して、外科用器具発射システムのモータを動作させることができる。様々な例では、ハンドル14は、例えばシステム800など、閉鎖トリガー32の位置及び/又は発射トリガー130の位置を判断するように構成された、追跡システムを含むことができる。主に図14、図17、及び図18Aを参照すると、追跡システム800は、例えば永久磁石802など、発射トリガー130から延在するアーム801に装着されている磁気要素を含むことができる。追跡システム800は、例えば、第1のホール効果センサ803及び第2のホール効果センサ804など、磁石802の位置を追跡するように構成することができる、1つ又は2つ以上のセンサを備えることができる。図14及び図17を比較すると、閉鎖トリガー32を非作動位置から作動位置まで移動させると、磁石802が、第1のホール効果センサ803に隣接した第1の位置と第2のホール効果センサ804に隣接した第2の位置との間で移動できることを、読者は認識するであろう。図17及び図18Aを比較すると、発射トリガー130を未発射位置(図17)から発射位置(図18A)まで移動させると、磁石802が第2のホール効果センサ804に対して移動できることを、読者は更に認識するであろう。センサ803及び804は、磁石802の移動を追跡することができ、回路基板100上のマイクロコントローラと信号通信することができる。第1のセンサ803及び/又は第2のセンサ804からのデータを用いて、マイクロコントローラは、規定の経路に沿った磁石802の位置を判断することができ、その位置に基づいて、マイクロコントローラは、閉鎖トリガー32が、その非作動位置、作動位置、又はそれらの間の位置のどこにあるかを判断することができる。同様に、第1のセンサ803及び/又は第2のセンサ804を用いて、マイクロコントローラは、規定の経路に沿った磁石802の位置を判断することができ、その位置に基づいて、マイクロコントローラは、発射トリガー130が、その未発射位置、完全発射位置、又はそれらの間の位置のどこにあるかを判断することができる。
上述したように、少なくとも1つの形態では、長手方向に移動可能な駆動部材120は、その上に形成された、歯車減速機アセンブリ84の対応する駆動歯車86と噛合係合する歯122のラックを有する。少なくとも1つの形態はまた、モータ82が使用不能になった場合に、長手方向に移動可能な駆動部材120を臨床医が手動で退避させることを可能にするように構成されている、手動作動式の「脱出」アセンブリ140を含む。脱出アセンブリ140は、手動で枢動させて、やはり駆動部材120内に設けられた歯124とラチェット係合させるように構成されている、レバー又は脱出ハンドルアセンブリ142を有してもよい。したがって、臨床医は、脱出ハンドルアセンブリ142を使用して駆動部材120を近位方向「PD」にラチェット移動させることによって、駆動部材120を手動で退避させることができる。米国特許出願公開第2010/0089970号は、本明細書に開示する様々な器具とも共に用いられてもよい、脱出装置、並びに他の構成要素、装置、及びシステムを開示している。米国特許出願第12/249,117号、名称「POWERED SURGICAL CUTTING AND STAPLING APPARATUS WITH MANUALLY RETRACTABLE FIRING SYSTEM」、現在の米国特許出願公開第2010/0089970号を、参照によりその全体を本明細書に組み込む。
次に図1及び図7を参照すると、交換式シャフトアセンブリ200は、ステープルカートリッジ304を中で動作可能に支持するように構成された細長いチャネル302を備える、外科用エンドエフェクタ300を含む。エンドエフェクタ300は、ステープルカートリッジ302に対して枢動的に支持されるアンビル306を更に含んでもよい。交換式シャフトアセンブリ200は、エンドエフェクタ300をシャフト軸SA−SAに対して所望の位置で解放可能に保持するように構成することができる、関節継手270及び関節ロック350(図8)を更に含んでもよい。エンドエフェクタ300、関節継手270、及び関節ロック350の構造と動作に関する詳細は、米国特許出願第13/803,086号、2013年3月14日出願、名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING AN ARTICULATION LOCK」に説明されている。米国特許出願第13/803,086号、2013年3月14日出願、名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING AN ARTICULATION LOCK」の開示全体を、参照により本明細書に組み込む。図7及び図8で分かるように、交換式シャフトアセンブリ200は、ノズル部分202及び203で構成される近位側ハウジング又はノズル201を更に含むことができる。交換式シャフトアセンブリ200は、エンドエフェクタ300のアンビル306を閉鎖及び/又は開放するのに利用することができる、閉鎖チューブ260を更に含むことができる。次に主に図8及び図9を参照すると、シャフトアセンブリ200は、関節ロック350のシャフトフレーム部分212を固定可能に支持するように構成することができる、スパイン210を含むことができる。これについては、図8を参照されたい。スパイン210は、(1)中で発射部材220を摺動可能に支持し、(2)スパイン210の周りを延在する閉鎖チューブ260を摺動可能に支持するように構成することができる。スパイン210はまた、近位側関節ドライバ230を摺動可能に支持するように構成することができる。関節ドライバ230は、関節ロック350を動作可能に係合するように構成されている遠位端231を有する。関節ロック350は、エンドエフェクタフレーム(図示なし)上の駆動ピン(図示なし)を動作可能に係合するように適合されている、関節フレーム352とインターフェースする。上述したように、関節ロック350及び関節フレームの動作に関する更なる詳細は、米国特許出願第13/803,086号に見出すことができる。様々な状況において、スパイン210は、シャーシ240内で回転可能に支持されている近位端211を備えることができる。1つの配置では、例えば、スパイン210の近位端211は、シャーシ240内で支持されるように構成されたスパイン支承部216にねじ留め形成される、ねじ山214を有する。これについては、図7を参照されたい。かかる配置によって、スパイン210のシャーシ240への回転可能な取り付けを容易にするので、スパイン210を、シャーシ240に対してシャフト軸SA−SAを中心にして選択的に回転させることができる。
主に図7を参照すると、交換式シャフトアセンブリ200は、シャーシ240に対して軸方向に移動させられてもよいようにシャーシ240内で摺動可能に支持されている、閉鎖シャトル250を含む。図3及び図7で分かるように、閉鎖シャトル250は、更に詳細に以下で考察するように、第2の閉鎖リンク38に取り付けられている取付けピン37に取り付けるように構成されている、一対の近位側に突出するフック252を含む。閉鎖チューブ260の近位端261は、相対回転するように閉鎖シャトル250に連結されている。例えば、U字形のコネクタ263は、閉鎖チューブ260の近位端261にある環状スロット262に挿入されており、閉鎖シャトル250の垂直スロット253内に保定されている。これについては、図7を参照されたい。かかる配置は、閉鎖チューブ260がシャフト軸SA−SAを中心にして閉鎖シャトル250に対して回転できるようにしながら、閉鎖シャトル250と共に軸方向に移動するように閉鎖チューブ260を閉鎖シャトル250に取り付けるように働く。閉鎖ばね268は、閉鎖チューブ260上で軸支されており、閉鎖チューブ260を近位方向「PD」に偏向させるように働き、それが、シャフトアセンブリがハンドル14に動作可能に連結されるときに、閉鎖トリガーを非作動位置へと枢動させるように働くことができる。
少なくとも1つの形態では、交換式シャフトアセンブリ200は関節継手270を更に含んでもよい。しかしながら、他の交換式シャフトアセンブリは関節運動可能でなくてもよい。図7で分かるように、例えば、関節継手270は双枢軸閉鎖スリーブアセンブリ271を含む。様々な形態によれば、双枢軸閉鎖スリーブアセンブリ271は、上部及び下部遠位側突出タング273、274を有するエンドエフェクタ閉鎖スリーブアセンブリ272を含む。エンドエフェクタ閉鎖スリーブアセンブリ272は、米国特許出願第13/803,086号、2013年3月14日出願、名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING AN ARTICULATION LOCK」に記載されている様々な方法で、アンビル306上の開放タブを係合する、馬蹄形アパーチャ275及びタブ276を含む。該出願で更に詳細に記載されているように、馬蹄形アパーチャ275及びタブ276は、アンビル306が開放されているとき、アンビル上のタブを係合する。上部双枢軸リンク277は、閉鎖チューブ260上にある上部近位側突出タング273の上部遠位側ピンホールと、上部遠位側突出タング264の上部近位側ピンホールとをそれぞれ係合する、上向きに突出する遠位側及び近位側枢動ピンを含む。下部双枢軸リンク278は、下部近位側突出タング274の下部遠位側ピンホールと、下部遠位側突出タング265の下部近位側ピンホールとをそれぞれ係合する、下向きに突出する遠位側及び近位側枢動ピンを含む。これについては、図8も参照されたい。
使用の際、例えば閉鎖トリガー32の作動に反応して、閉鎖チューブ260を遠位方向(方向「DD」)に並進させてアンビル306を閉鎖する。アンビル306は、閉鎖チューブ260を遠位方向に並進させることによって閉鎖され、そのようにしてシャフト閉鎖スリーブアセンブリ272が、上記参照文献の米国特許出願第13/803,086号に記載されている方法で、アンビル360上の近位面に衝突する。該参照文献でやはり詳細に記載されているように、アンビル306は、閉鎖チューブ260及びシャフト閉鎖スリーブアセンブリ272を近位側に並進させることによって開放されており、タブ276及び馬蹄形アパーチャ275をアンビルタブと接触させそれを押しやって、アンビル306を持ち上げる。アンビル開放位置では、シャフト閉鎖スリーブアセンブリ260はその近位位置へと移動させられる。
上述したように、外科用器具10は、エンドエフェクタ300を定位置で選択的にロックするように構成され動作させることができる、米国特許出願第13/803,086号に更に詳細に記載されているタイプ及び構成の関節ロック350を更に含んでもよい。かかる配置により、関節ロック350がそのロック解除状態にあるときに、エンドエフェクタ300をシャフト閉鎖チューブ260に対して回転させる、即ち関節接合させることができる。かかるロック解除状態では、エンドエフェクタ300を閉鎖チューブ260に対して関節接合させるために、エンドエフェクタ300を、例えば、患者の体内の手術部位を取り囲む軟組織及び/又は骨に対して位置決めし、押し付けることができる。エンドエフェクタ300はまた、関節ドライバ230によって閉鎖チューブ260に対して関節接合させてもよい。
やはり上述したように、交換式シャフトアセンブリ200は、シャフトスパイン210内で軸方向に移動するように支持される発射部材220を更に含む。発射部材220は、遠位側切断部分又はナイフバー280に取り付けるように構成されている中間発射シャフト部分222を含む。発射部材220はまた、本明細書において「第2のシャフト」及び/又は「第2のシャフトアセンブリ」と呼ばれることもある。図8及び図9で分かるように、中間発射シャフト部分222はその遠位端に、遠位側ナイフバー280の近位端282にあるタブ284を受け入れるように構成することができる、長手方向スロット223を含んでもよい。長手方向スロット223及び近位端282は、それらの間で相対運動が可能となるようにサイズ決めされ、構成することができ、スリップ継手286を備えることができる。スリップ継手286は、ナイフバー280を移動させることなく、又は少なくとも実質的に移動させることなく、発射駆動部220の中間発射シャフト部分222を移動させて、エンドエフェクタ300を関節接合させることができる。エンドエフェクタ300が好適に配向されると、中間発射シャフト部分222は、ナイフバー280を前進させ、チャネル302内に位置決めされたステープルカートリッジを発射するために、長手方向スロット223の近位側側壁がタブ284と接触するまで、遠位側に前進させることができる。図8及び図9で更に分かるように、シャフトスパイン210は、中間発射シャフト部分222をシャフトフレーム210に組み合わせて挿入するのを容易にする、細長い開口部又は窓213を有する。中間発射シャフト部分222が挿入されると、頂部フレームセグメント215がシャフトフレーム212と係合されて、中間発射シャフト部分222及びナイフバー280をその中に封入することができる。発射部材220の動作についての更なる説明を、米国特許出願第13/803,086号に見出すことができる。
上記に加えて、シャフトアセンブリ200は、関節ドライバ230を発射部材220に選択的かつ解放可能に連結するように構成することができる、クラッチアセンブリ400を含むことができる。1つの形態では、クラッチアセンブリ400は、発射部材220の周りに位置決めされたロックカラー、即ちスリーブ402を含み、ロックスリーブ402は、ロックスリーブ402が関節ドライバ360を発射部材220に連結する係合位置と、関節ドライバ360が発射部材200に動作可能に連結されない係合解除位置との間で回転させることができる。ロックスリーブ402が係合位置にあると、発射部材220が遠位側に移動することによって、関節ドライバ360を遠位側に移動させることができ、またそれに対応して、発射部材220が近位側に移動することによって、関節ドライバ230を近位側に移動させることができる。ロックスリーブ402が係合解除位置にあると、発射部材220の移動は関節ドライバ230に伝送されず、その結果、発射部材220は関節ドライバ230とは独立して移動することができる。様々な状況において、関節ドライバ230が発射部材220によって近位又は遠位方向に移動させられていないとき、関節ドライバ230を関節ロック350によって定位置で保持することができる。
主に図9を参照すると、ロックスリーブ402は、発射部材220を受け入れるように構成された長手方向アパーチャ403が画定された、円筒状の、又は少なくとも実質的に円筒状の本体を備えることができる。ロックスリーブ402は、対角線方向に対向する、内側に面するロック突出部404と外側に面するロック部材406とを備えることができる。ロック突出部404は、発射部材220と選択的に係合されるように構成することができる。より詳細には、ロックスリーブ402が係合位置にあるとき、ロック突出部404を、発射部材220に画定された駆動ノッチ224内に位置決めすることができ、それによって遠位方向の押力及び/又は近位方向の引張力を発射部材220からロックスリーブ402に伝送することができる。ロックスリーブ402が係合位置にあるとき、第2のロック部材406は、関節ドライバ232に画定された駆動ノッチ230内に受け入れられて、ロックスリーブ402に加えられた遠位方向の押力及び/又は近位方向の引張力を関節ドライバ230に伝送することができる。実際上、発射部材220、ロックスリーブ402、及び関節ドライバ230は、ロックスリーブ402が係合位置にあるときは共に移動する。他方で、ロックスリーブ402が係合解除位置にあるとき、ロック突出部404は、発射部材220の駆動ノッチ224内に位置決めされず、その結果、遠位方向の押力及び/又は近位方向の引張力は発射部材220からロックスリーブ402へと伝送されない。それに応じて、遠位方向の押力及び/又は近位方向の引張力は関節ドライバ230に伝送されない。かかる状況では、発射部材220を、ロックスリーブ402及び関節ドライバ230に対して近位方向及び/又は遠位方向に摺動させることができる。
図8〜図12で分かるように、シャフトアセンブリ200は、閉鎖チューブ260上に回転可能に受け入れられるスイッチドラム500を更に含む。スイッチドラム500は、外側に突出する作動ピン410を受け入れるシャフトボス504がその上に形成された、中空シャフトセグメント502を備える。様々な状況において、作動ピン410は、スロット267を通って、ロックスリーブ402に設けられた長手方向スロット408内へと延在して、ロックスリーブ402が関節ドライバ230と係合されたときの軸方向の移動を容易にする。回転ねじりばね420は、図10に示されるように、スイッチドラム500上のボス504及びノズルハウジング203の一部分を係合して、偏向力をスイッチドラム500に加えるように構成されている。スイッチドラム500には、少なくとも部分的に円周方向の開口部506を更に画定することができ、その開口部506は、図5及び図6を参照すると、ノズル半片202、203から延在する円周方向マウント204、205を受け入れると共に、スイッチドラム500と近位側ノズル201との間の相対回転は許容するが並進は許容しないように構成することができる。それらの図から分かるように、マウント204及び205はまた、シャフトスパイン210の陥凹部211に収められた閉鎖チューブ260の開口部266を通って延在する。しかしながら、マウント204、205がスイッチドラム500にあるそれぞれのスロット506の端部に達する地点まで、ノズル201が回転すると、スイッチドラム500がシャフト軸SA−SAを中心にして回転する。スイッチドラム500の回転によって、最終的に、作動ピン410及びロックスリーブ402がその係合位置と係合解除位置との間で回転する。したがって、本質的に、ノズル201は、米国特許出願第13/803,086号に更に詳細に記載されている様々な方法で、関節駆動システムを発射駆動システムと動作可能に係合し係合解除するのに用いられてもよい。
やはり図8〜図12に示すように、シャフトアセンブリ200は、例えば、エンドエフェクタ300との間での電力の伝導、及び/又はエンドエフェクタ300との間での信号の通信を行うように構成することができる、スリップリングアセンブリ600を備えることができる。スリップリングアセンブリ600は、シャフトハウジング202、203に画定されたスロット内に位置決めされる、シャーシ240から延在するシャーシフランジ242に装着された近位側コネクタフランジ604と、遠位側コネクタフランジ601とを備えることができる。近位側コネクタフランジ604は第1の面を備えることができ、遠位側コネクタフランジ601は、第1の面に隣接して位置決めされると共にそれに対して移動可能である、第2の面を備えることができる。遠位側コネクタフランジ601は、シャフト軸SA−SAを中心にして近位側コネクタフランジ604に対して回転することができる。近位側コネクタフランジ604は、その第1の面に画定された複数の同心の、又は少なくとも実質的に同心の導体602を備えることができる。コネクタ607は、コネクタフランジ601の近位面に装着することができ、複数の接点(図示なし)を有してもよく、各接点は導体602の1つに対応すると共にそれと電気的に接触する。かかる配置によって、近位側コネクタフランジ604と遠位側コネクタフランジ601との間の電気的接触を維持したまま、それらの相対回転が可能になる。近位側コネクタフランジ604は、例えば、シャフトシャーシ240に装着されたシャフト回路基板610と信号通信する導体602を配置することができる、電気コネクタ606を含むことができる。少なくとも1つの例では、複数の導体を含む配線ハーネスが、電気コネクタ606とシャフト回路基板610との間を延在することができる。電気コネクタ606は、シャーシ装着フランジ242に画定されたコネクタ開口部243を通って近位側に延在してもよい。これについては、図7を参照されたい。米国特許出願第13/800,067号、名称「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」、2013年3月13日出願を、参照によりその全体を組み込む。米国特許出願第13/800,025号、名称「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」、2013年3月13日出願を、参照によりその全体を組み込む。スリップリングアセンブリ600に関する更なる詳細を、米国特許出願第13/803,086号に見出すことができる。
上述したように、シャフトアセンブリ200は、ハンドル14に固定的に装着される近位部分と、長手方向軸を中心にして回転可能な遠位部分とを含むことができる。回転可能な遠位側シャフト部分は、上述したように、スリップリングアセンブリ600を中心にして近位部分に対して回転させることができる。スリップリングアセンブリ600の遠位側コネクタフランジ601は、回転可能な遠位側シャフト部分内に位置決めすることができる。更に、上記に加えて、スイッチドラム500も回転可能な遠位側シャフト部分内に位置決めすることができる。回転可能な遠位側シャフト部分を回転させると、遠位側コネクタフランジ601及びスイッチドラム500を互いに同時に回転させることができる。それに加えて、スイッチドラム500を、遠位側コネクタフランジ601に対する第1の位置と第2の位置との間で回転させることができる。スイッチドラム500がその第1の位置にあるとき、関節駆動システムは発射駆動システムから動作可能に係合解除されてもよく、したがって、発射駆動システムの動作によってシャフトアセンブリ200のエンドエフェクタ300が関節接合しなくてもよい。スイッチドラム500がその第2の位置にあるとき、関節駆動システムは発射駆動システムと動作可能に係合されてもよく、したがって、発射駆動システムの動作によってシャフトアセンブリ200のエンドエフェクタ300が関節接合してもよい。スイッチドラム500をその第1の位置と第2の位置との間で移動させると、スイッチドラム500は遠位側コネクタフランジ601に対して移動する。様々な例では、シャフトアセンブリ200は、スイッチドラム500の位置を検出するように構成された少なくとも1つのセンサを備えることができる。次に図11及び図12を参照すると、遠位側コネクタフランジ601は、例えばホール効果センサ605を備えることができ、スイッチドラム500は、例えば永久磁石505など、磁気要素を備えることができる。ホール効果センサ605は、永久磁石505の位置を検出するように構成することができる。スイッチドラム500をその第1の位置と第2の位置との間で回転させると、永久磁石505はホール効果センサ605に対して移動することができる。様々な例では、ホール効果センサ605は、永久磁石505を移動させたときに生じる磁界の変化を検出することができる。ホール効果センサ605は、例えば、シャフト回路基板610及び/又はハンドル回路基板100と信号通信することができる。ホール効果センサ605からの信号に基づいて、シャフト回路基板610及び/又はハンドル回路基板100上のマイクロコントローラは、関節駆動システムが発射駆動システムと係合されているか、又はそこから係合解除されているかを判断することができる。
再び図3及び図7を参照すると、シャーシ240は、その上に形成された少なくとも1つ、好ましくは2つの先細取付け部分244を含み、先細取付け部分244は、フレーム20の遠位側取付けフランジ部分700内に形成された対応するダブテールスロット702に受け入れられるように適合されている。各ダブテールスロット702は、取り付け部分244を中に受け入れるため、先細にされるか、又は換言すればある程度V字形にされてもよい。図3〜図7で更に分かるように、シャフト取付けラグ226が中間発射シャフト222の近位端に形成されている。以下で更に詳細に考察するように、交換式シャフトアセンブリ200がハンドル14に連結されると、シャフト取付けラグ226は、長手方向駆動部材120の遠位端125に形成された発射シャフト取付けクレードル126に受け入れられる。これについては、図3及び図6を参照されたい。
様々なシャフトアセンブリの実施形態は、シャフトアセンブリ200をハウジング12に、より具体的にはフレーム20に取外し可能に連結するため、ラッチシステム710を用いる。図7で分かるように、例えば、少なくとも1つの形態では、ラッチシステム710は、シャーシ240に移動可能に連結されているロック部材又はロックヨーク712を含む。図示される実施形態では、例えば、ロックヨーク712は、2つの離間した下向きに延在する脚体714を備えたU字形を有する。脚体714はそれぞれ、その上に形成された枢動ラグ716を有し、シャーシ240に形成された対応する穴245に受け入れられるように適合されている。かかる配置により、ロックヨーク712をシャーシ240に枢動的に取り付けることが容易になる。ロックヨーク712は、フレーム20の遠位側取付けフランジ700にある、対応するロック移動止め又は溝704と解放可能に係合するように構成されている、2つの近位側に突出するロックラグ714を含んでもよい。これについては、図3を参照されたい。様々な形態において、ロックヨーク712は、ばね又は偏向部材(図示なし)によって近位方向に偏向させられる。ロックヨーク712の作動は、シャーシ240に装着されているラッチ作動装置アセンブリ720上に摺動可能に装着されている、ラッチボタン722によって遂行されてもよい。ラッチボタン722は、ロックヨーク712に対して近位方向に偏向されてもよい。以下で更に詳細に考察するように、ロックヨーク712は、ラッチボタンを遠位方向に偏向することによってロック解除位置へと移動させられてもよく、それによってロックヨーク712も枢動して、フレーム20の遠位側取付けフランジ700との保定係合が外れる。ロックヨーク712がフレーム20の遠位側取付けフランジ700と「保定係合」状態にあるとき、ロックラグ716は、遠位側取付けフランジ700の対応するロック移動止め又は溝704内に保定的に収められる。
組織を切断し締結するように適合されている、本明細書に記載するタイプのエンドエフェクタ、並びに他のタイプのエンドエフェクタを含む、交換式シャフトアセンブリを用いた場合、エンドエフェクタの作動中に、交換式シャフトアセンブリがハウジングから意図せずに分離されるのを防ぐのが望ましいことがある。例えば、使用の際、臨床医は閉鎖トリガー32を作動させて、標的組織を握持し操作して所望の位置へと至らせてもよい。標的組織がエンドエフェクタ300内で所望の配向に位置決めされると、臨床医は次に閉鎖トリガー32を完全に作動させて、アンビル306を閉鎖し、標的組織を切断及びステープル留めのための位置で把持してもよい。その場合、第1の駆動システム30は完全に作動している。標的組織がエンドエフェクタ300に把持された後、シャフトアセンブリ200がハウジング12から意図せずに分離されるのを防ぐのが望ましいことがある。ラッチシステム710の1つの形態は、かかる意図しない分離を防ぐように構成されている。
図7で最も詳細に分かるように、ロックヨーク712は、閉鎖シャトル250上に形成された対応するロックラグ部分256に接触するように適合されている、少なくとも1つ、好ましくは2つのロックフック718を含む。図13〜図15を参照すると、閉鎖シャトル250が非作動位置にある(即ち、第1の駆動システム30が作動しておらず、アンビル306が開いている)とき、ロックヨーク712を遠位方向に枢動させて、交換式シャフトアセンブリ200をハウジング12からロック解除してもよい。その位置にあるとき、ロックフック718は閉鎖シャトル250上のロックラグ部分256に接触していない。しかしながら、閉鎖シャトル250を作動位置へと移動させる(即ち、第1の駆動システム30が作動しており、アンビル306が閉鎖位置にある)と、ロックヨーク712がロック解除位置へと枢動することが防止される。これについては、図16〜図18を参照されたい。換言すると、臨床医がロックヨーク712をロック解除位置まで枢動させようとした場合、又は例えば、ロックヨーク712に、別の方法では遠位側に枢動し得るような方法で意図せずに突き当たるか又は接触した場合、ロックヨーク712上のロックフック718が閉鎖シャトル250上のロックラグ256に接触し、ロックヨーク712がロック解除位置へと移動することが防止される。
ハンドル14に対する交換式シャフトアセンブリ200の取付けについて、次に図3を参照して記載する。連結プロセスを開始するため、臨床医は、シャーシ240上に形成された先細取付け部分244がフレーム20のダブテールスロット702と位置合わせされるようにして、交換式シャフトアセンブリ200のシャーシ240をフレーム20の遠位側取付けフランジ700の上方に、又はそれに隣接させて位置決めしてもよい。臨床医は次に、シャフトアセンブリ200を、シャフト軸SA−SAに垂直な設置軸IAに沿って移動させて、取付け部分244が対応するダブテール受入れスロット702と「動作可能に係合」した状態で収めてもよい。その際、中間発射シャフト222上のシャフト取付けラグ226も、長手方向に移動可能な駆動部材120のクレードル126に収められ、第2の閉鎖リンク38上にあるピン37の部分は閉鎖ヨーク250の対応するフック252に収められる。本明細書で使用するとき、2つの構成要素に関連した「動作可能な係合」という用語は、それら2つの構成要素が互いと十分に係合されて、作動運動をそれらの構成要素に加えると、それらの構成要素が目的の動作、機能、及び/又は手順を実行できることを意味する。
上述したように、交換式シャフトアセンブリ200の少なくとも5つのシステムを、ハンドル14の少なくとも5つの対応するシステムと動作可能に連結することができる。第1のシステムは、シャフトアセンブリ200のフレーム若しくはスパインをハンドル14のフレーム20と連結及び/又は位置合わせする、フレームシステムを含むことができる。別のシステムは、ハンドル14の閉鎖トリガー32と、閉鎖チューブ260と、シャフトアセンブリ200のアンビル306とを動作可能に接続することができる、閉鎖駆動システム30を含むことができる。上記に概説したように、シャフトアセンブリ200の閉鎖チューブ取付けヨーク250は、第2の閉鎖リンク38上のピン37と係合することができる。別のシステムは、ハンドル14の発射トリガー130をシャフトアセンブリ200の中間発射シャフト222と動作可能に接続することができる、発射駆動システム80を含むことができる。上記に概説したように、シャフト取付けラグ226は、長手方向駆動部材120のクレードル126と動作可能に接続することができる。別のシステムは、例えばシャフトアセンブリ200などのシャフトアセンブリがハンドル14と動作可能に係合されていることを、例えばマイクロコントローラなどのハンドル14内のコントローラに信号伝達することができ、並びに/あるいは、(2)電力及び/又は通信信号をシャフトアセンブリ200とハンドル14との間で伝導することができる、電気システムを含むことができる。例えば、シャフトアセンブリ200は、シャフト回路基板610に動作可能に装着されている電気コネクタ4010を含むことができる。電気コネクタ4010は、ハンドル制御基板100上の対応する電気コネクタ4000と噛合係合するように構成されている。回路類及び制御システムに関する更なる詳細は、開示全体を参照により本明細書に組み込んだ、米国特許出願第13/803,086号に見出すことができる。第5のシステムは、シャフトアセンブリ200をハンドル14に解放可能にロックするラッチシステムで構成されてもよい。
再び図2及び図3を参照すると、ハンドル14は、複数の電気接点を備える電気コネクタ4000を含むことができる。ここで図59を参照すると、電気コネクタ4000は、例えば、第1の接点4001aと、第2の接点4001bと、第3の接点4001cと、第4の接点4001dと、第5の接点4001eと、第6の接点4001fとを備えることができる。図示される実施形態は6つの接点を利用しているが、6つを超える接点又は6つ未満の接点を利用してもよい他の実施形態も考えられる。図59に示すように、第1の接点4001aはトランジスタ4008と電気通信することができ、接点4001b〜4001eはマイクロコントローラ7004と電気通信することができ、第6の接点4001fはアースと電気通信することができる。特定の状況では、ハンドル1042が電力供給状態にあるとき、電気接点4001b〜4001eの1つ又は2つ以上が、マイクロコントローラ7004の1つ又は2つ以上の出力チャネルと電気通信してもよく、また通電されるか、又はこれに適用される電位を有することができる。いくつかの状況では、電気接点4001b〜4001eの1つ又は2つ以上が、マイクロコントローラ7004の1つ又は2つ以上の入力チャネルと電気通信してもよく、またハンドル14が電力供給状態にあるとき、マイクロコントローラ7004は、かかる電気接点に電位がいつ印加されるかを検出するように構成することができる。例えば、シャフトアセンブリ200などのシャフトアセンブリがハンドル14に組み付けられるとき、電気接点4001a〜4001fは互いと通信しなくてもよい。しかしながら、シャフトアセンブリがハンドル14に組み付けられていない場合、電気コネクタ4000の電気接点4001a〜4001fは露出していてもよく、またいくつかの状況では、接点4001a〜4001fの1つ又は2つ以上が、互いと電気通信している状態で偶発的に配置されてもよい。かかる状況は、例えば、接点4001a〜4001fの1つ又は2つ以上が導電性材料と接触するときに生じる可能性がある。これが生じると、例えば、マイクロコントローラ7004が誤り入力を受信する場合があり、及び/又はシャフトアセンブリ200が誤り出力を受信する場合がある。この問題に対処するため、様々な状況では、ハンドル14は、例えばシャフトアセンブリ200などのシャフトアセンブリがハンドル14に取り付けられていないときは電力供給されなくてもよい。他の状況では、ハンドル1042は、例えばシャフトアセンブリ200などのシャフトアセンブリがハンドル1042に取り付けられているときに、電力供給することができる。かかる状況では、シャフトアセンブリがハンドル14に取り付けられるまで、マイクロコントローラ7004、即ち、例えば接点4001b〜4001eと電気通信している接点に印加される入力、即ち電位を無視するように、マイクロコントローラ7004を構成することができる。マイクロコントローラ7004には、かかる状況でハンドル14の他の機能を動作させるように、電力を供給してもよいものの、ハンドル14はパワーダウン状態であってもよい。ある意味では、電気接点4001b〜4001eに印加される電位はハンドル14の動作に影響しないことがあるので、電気コネクタ4000はパワーダウン状態であってもよい。接点4001b〜4001eはパワーダウン状態であってもよいものの、マイクロコントローラ7004と電気通信していない電気接点4001a及び4001fはパワーダウン状態であってもなくてもよいことを、読者は認識するであろう。例えば、第6の接点4001fは、ハンドル14がパワーアップ状態であるか又はパワーダウン状態であるかにかかわらず、アースと電気通信しているままであってもよい。更に、トランジスタ4008、及び/又は例えばトランジスタ4010などの他の任意の好適なトランジスタ装置、及び/又はスイッチは、ハンドル14がパワーアップ状態であるかパワーダウン状態であるかどうかにかかわらず、例えばハンドル14内の電池90などの電源4004から、第1の電気接点4001aへの電力の供給を制御するように構成されていてもよい。様々な状況では、シャフトアセンブリ200は、例えば、シャフトアセンブリ200がハンドル14と係合されるときに、トランジスタ4008の状態を変化させるように構成することができる。特定の状況では、以下に加えて、トランジスタ4010の状態を切り替えるようにホール効果センサ4002を構成することができ、トランジスタ4010はその結果、トランジスタ4008の状態を切り替え、最終的に電源4004から第1の接点4001aに電力を供給することができる。このようにして、コネクタ4000までの電源回路及び信号回路の両方は、シャフトアセンブリがハンドル14に設置されていないときにはパワーダウンし、シャフトアセンブリがハンドル14に設置されるときにはパワーアップすることができる。
様々な状況では、図59を再び参照すると、ハンドル14は、シャフトアセンブリがハンドル14に連結されると、例えばシャフトアセンブリ200などのシャフトアセンブリ上の、例えば磁気要素4007(図3)などの検出可能な要素を検出するように構成することができる、例えばホール効果センサ4002を含むことができる。ホール効果センサ4002は、実際上、ホール効果センサ4002の検出信号を増幅して、図59に示される回路を介してマイクロコントローラ7004の入力チャネルと通信することができる、例えば電池などの電源4006によって電力供給することができる。シャフトアセンブリがハンドル14に少なくとも部分的に連結されていること、またその結果として、電気接点4001a〜4001fがもう露出しなくなっていることを示す入力をマイクロコントローラ7004が受信すると、マイクロコントローラ7004は、通常の、即ちパワーアップされた、動作状態に入ることができる。かかる動作状態では、マイクロコントローラ7004は、その通常の使用時に、シャフトアセンブリから接点4001b〜4001eの1つ又は2つ以上に伝送された信号を評価し、かつ/又は、接点4001b〜4001eの1つ又は2つ以上を通ってシャフトアセンブリに信号を伝送する。様々な状況では、ホール効果センサ4002が磁気要素4007を検出できるまでは、シャフトアセンブリ1200が完全に収められていなければならないことがある。ホール効果センサ4002は、シャフトアセンブリ200の存在を検出するのに利用することができるが、例えば、シャフトアセンブリがハンドル14に組み付けられているか否かを検出するのに、センサ及び/又はスイッチの任意の好適なシステムを利用することができる。このようにして、上記に加えて、コネクタ4000までの電源回路及び信号回路の両方は、シャフトアセンブリがハンドル14に設置されていないときにはパワーダウンし、シャフトアセンブリがハンドル14に設置されるときにはパワーアップすることができる。
様々な実施形態では、例えば、シャフトアセンブリがハンドル14に組み付けられているか否かを検出するのに、任意の数の磁気感知要素が用いられてもよい。例えば、磁場感知に使用される技術としては、中でも、探りコイル、フラックスゲート、光ポンピング、核歳差運動(nuclear precession)、SQUID、ホール効果、異方性磁気抵抗、巨大磁気抵抗、磁気トンネル接合、巨大磁気インピーダンス、磁歪/圧電複合材、磁気ダイオード、磁気トランジスタ、光ファイバ、光磁気、及び微小電気機械システム系の磁気センサが挙げられる。
図59を参照すると、マイクロコントローラ7004は、一般に、マイクロプロセッサ(「プロセッサ」)と、プロセッサに動作可能に連結された1つ又は2つ以上のメモリユニットとを備えてもよい。メモリに格納された命令コードを実行することによって、プロセッサは、例えばモータ、様々な駆動システム、及び/又はユーザディスプレイなど、外科用器具の様々な構成要素を制御してもよい。マイクロコントローラ7004は、集積型及び/又は離散的なハードウェア要素、ソフトウェア要素、並びに/あるいはそれら両方の組み合わせを使用して実装されてもよい。集積型ハードウェア要素の例としては、プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理装置(PLD)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、論理ゲート、レジスタ、半導体素子、チップ、マイクロチップ、チップセット、マイクロコントローラ、システムオンチップ(SoC)、及び/又はシステムインパッケージ(SIP)を挙げることができる。離散的なハードウェア要素の例としては、論理ゲート、電界効果トランジスタ、バイポーラトランジスタ、抵抗器、コンデンサ、インダクタ、及び/又はリレーなどの、回路並びに/あるいは回路素子を挙げることができる。特定の例では、マイクロコントローラ7004は、例えば、1つ又は2つ以上の基板上に離散的かつ集積型の回路素子又は部品を備える、ハイブリッド回路を含んでもよい。
図59を参照すると、マイクロコントローラ7004は、例えば、Texas Instrumentsから入手可能なLM 4F230H5QRであってもよい。特定の例では、Texas InstrumentsのLM 4F230H5QRは、容易に利用可能な他の特徴の中でも、最大40MHz、256KBの単一サイクルフラッシュメモリ若しくは他の不揮発性メモリのオンチップメモリと、40MHz超の性能を改善するためのプリフェッチバッファと、32KBの単一サイクルシリアルランダムアクセスメモリ(SRAM)と、StellarisWare(登録商標)ソフトウェアを搭載した内部読出し専用メモリ(ROM)と、2KBの電気的消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EEPROM)と、1つ又は2つ以上のパルス幅変調(PWM)モジュールと、1つ又は2つ以上の直交エンコーダ入力(QEI)アナログと、12のアナログ入力チャネルを備えた1つ又は2つ以上の12ビットアナログ・デジタル変換器(ADC)とを備える、ARM Cortex−M4Fプロセッサコアである。他のマイクロコントローラが、本開示で使用するように容易に代用されてもよい。したがって、本開示はこの文脈に限定されるべきではない。
上述したように、ハンドル14及び/又はシャフトアセンブリ200は、シャフトアセンブリ200がハンドル14に組み付けられていないとき、又は完全に組み付けられていないときに、ハンドル電気コネクタ4000の接点及び/又はシャフト電気コネクタ4010の接点が短絡するのを防ぐか、あるいは少なくともその可能性を低減するように構成された、システム及び構成を含むことができる。図3を参照すると、ハンドル電気コネクタ4000は、ハンドルフレーム20に画定されたキャビティ4009内に少なくとも部分的に埋め込むことができる。電気コネクタ4000の6つの接点4001a〜4001fは、キャビティ4009内に完全に埋め込むことができる。かかる配置は、接点4001a〜4001fの1つ又は2つ以上に物体が偶然接触する可能性を低減することができる。同様に、シャフト電気コネクタ4010は、シャフトシャーシ240に画定された陥凹部内に位置決めすることができ、それによって、シャフト電気コネクタ4010の接点4011a〜4011fの1つ又は2つ以上に物体が偶然接触する可能性を低減することができる。図3に示される特定の実施形態に関して、シャフト接点4011a〜4011fは雄接点を含むことができる。少なくとも1つの実施形態では、各シャフト接点4011a〜4011fは、そこから延在する可撓性突起を備えることができ、これらの突起は、例えば対応するハンドル接点4001a〜4001fを係合するように構成することができる。ハンドル接点4001a〜4001fは雌接点を含むことができる。少なくとも1つの実施形態では、各ハンドル接点4001a〜4001fは、例えば、雄シャフト接点4001a〜4001fがそこに接してワイプする、即ち摺動することができる平坦面を備え、それらの間で導電性インターフェースを維持することができる。様々な例では、シャフトアセンブリ200がハンドル14に組み付けられる方向は、ハンドル接点4001a〜4001fに対して平行であるか、又は少なくとも実質的に平行であることができるので、シャフトアセンブリ200がハンドル14に組み付けられると、シャフト接点4011a〜4011fはハンドル接点4001a〜4001fに対して摺動する。様々な代替実施形態では、ハンドル接点4001a〜4001fは雄接点を含むことができ、シャフト接点4011a〜4011fは雌接点を含むことができる。特定の代替実施形態では、ハンドル接点4001a〜4001f及びシャフト接点4011a〜4011fは、任意の好適な接点配置を含むことができる。
様々な例では、ハンドル14は、ハンドル電気コネクタ4000を少なくとも部分的に覆うように構成されたコネクタガード、及び/又はシャフト電気コネクタ4010を少なくとも部分的に覆うように構成されたコネクタガードを備えることができる。コネクタガードは、シャフトアセンブリがハンドルに組み付けられていないか、又は部分的にしか組み付けられていないとき、電気コネクタの接点に物体が偶然触れるのを防ぐか、又は少なくともその可能性を低減することができる。コネクタガードは移動可能であることができる。例えば、コネクタガードは、コネクタを少なくとも部分的にガードするガード位置と、コネクタをガードしていない、又は少なくともガードしている部分が少ない非ガード位置との間で移動させることができる。少なくとも1つの実施形態では、シャフトアセンブリがハンドルに組み付けられるにしたがって、コネクタガードを変位させることができる。例えば、ハンドルがハンドルコネクタガードを備える場合、シャフトアセンブリは、シャフトアセンブリがハンドルに組み付けられるにしたがって、ハンドルコネクタガードに接触し、それを変位させることができる。同様に、シャフトアセンブリがシャフトコネクタガードを備える場合、ハンドルは、シャフトアセンブリがハンドルに組み付けられるにしたがって、シャフトコネクタガードに接触し、それを変位させることができる。様々な例では、コネクタガードは、例えばドアを含むことができる。少なくとも1つの例では、ドアは、ハンドル又はシャフトが接触すると、ドアを特定方向に変位させるのを容易にすることができる、傾斜面を備えることができる。様々な例では、コネクタガードは、例えば並進及び/又は回転させることができる。特定の例では、コネクタガードは、電気コネクタの接点を覆う少なくとも1つのフィルムを含むことができる。シャフトアセンブリがハンドルに組み付けられると、フィルムを断裂させることができる。少なくとも1つの例では、コネクタの雄接点は、フィルムの下方に位置決めされた対応する接点を係合する前に、フィルムを貫通することができる。
上述したように、外科用器具は、例えば電気コネクタ4000などの電気コネクタの接点を選択的にパワーアップする、即ち活性化することができるシステムを含むことができる。様々な例では、接点は、非活性化状態と活性化状態との間で遷移させることができる。特定の例では、接点は、監視状態、非活性化状態、及び活性化状態の間で遷移させることができる。例えば、マイクロコントローラ7004は例えば、シャフトアセンブリがハンドル14に組み付けられていないときに、接点4001a〜4001fを監視して、接点4001a〜4001fの1つ又は2つ以上が短絡していた可能性があるか否かを判断することができる。マイクロコントローラ7004は、低電位を接点4001a〜4001fのそれぞれに印加し、接点のそれぞれにおいて最小限の抵抗のみが存在するか否かを評価するように構成することができる。かかる動作状態は監視状態を含むことができる。接点で検出される抵抗が高い場合、即ち閾値抵抗を上回る場合、マイクロコントローラ7004はその接点を、1つを超える接点を、あるいは全ての接点を非活性化することができる。かかる動作状態は非活性化状態を含むことができる。シャフトアセンブリがハンドル14に組み付けられ、上述したように、それがマイクロコントローラ7004によって検出される場合、マイクロコントローラ7004は接点4001a〜4001fに対する電位を増加させることができる。かかる動作状態は活性化状態を含むことができる。
本明細書に開示する様々なシャフトアセンブリは、ハウジング内のコントローラとの電気通信を要する、センサ及び他の様々な構成要素を用いてもよい。これらのシャフトアセンブリは、一般に、ハウジングに対して回転できるように構成されており、互いに対して回転してもよい2つ以上の構成要素間でのかかる電気通信を容易にする接続を必要とする。本明細書に開示するタイプのエンドエフェクタを用いる場合、コネクタ装置は、本質的に比較的堅牢なものでなければならない一方で、シャフトアセンブリのコネクタ部分に嵌合するように、ある程度コンパクトでもある。
図19〜図22は、例えば交換式シャフトアセンブリ1200と共に、又は互いに対して回転する構成要素間の電気的接続を要する他の様々な用途で用いられてもよい、電気連結器又はスリップリングコネクタ1600の1つの形態を示している。シャフトアセンブリ1200は、本明細書に記載するシャフトアセンブリ200に類似していてもよく、閉鎖チューブ又は外側シャフト1260と、近位側ノズル1201(明瞭にするためにノズル1201の上半分を省略している)とを含んでもよい。図示される例では、外側シャフト1260はシャフトスパイン1210上に装着されて、外側チューブ1260がその上で選択的に軸方向に移動可能であってもよい。シャフトスパイン1210及び外側チューブ1260の近位端は、シャフト軸SA−SAを中心にしてシャーシ1240に対して回転するように、それに回転可能に連結されてもよい。上述したように、近位側ノズル1201は、ノズル部分から内側に突出すると共に、シャフトスパイン1210の対応する陥凹部1211に収められた外側チューブ1260の対応する開口部1266を通って延在する、マウント又は装着ラグ1204(図20)を含んでもよい。したがって、外側シャフト1260及びスパインシャフト1210を、またおそらくはそれに連結されたエンドエフェクタ(図示なし)を、シャフト軸SA−SAを中心にしてシャーシ1240に対して回転させるためには、臨床医は単に、図19の矢印「R」によって表されるようにノズル1201を回転させる。
エンドエフェクタで、又は例えばシャフトアセンブリの中若しくは上の位置でセンサが用いられる場合、ワイヤ及び/又はトレース(図示なし)などの導体が、外側チューブ1260内に受け入れられるか若しくは装着されてもよく、又は更には、センサからノズル1201内に装着された遠位側電気構成要素1800まで、外側チューブ1260に沿って経路指定することができる。したがって、遠位側電気構成要素1800は、シャフト軸SA−SAを中心にしてノズル1201と共に回転可能である。図20に示される実施形態では、電気構成要素1800は、互いから横方向に変位された接点1802、1804、1806、及び1808を含む、コネクタ、電池などを含む。
スリップリングコネクタ1600は、環状装着面1613を画定する円筒状本体部分1612を含む、装着部材1610を更に含む。遠位側フランジ1614が、円筒状本体部分1612の少なくとも一端に形成されていてもよい。装着部材1610の本体部分1612は、シャーシ1240の装着ハブ1241上に回転不能に装着されるようにサイズ決めされている。図示される実施形態では、1つの遠位側フランジ1614が本体部分1612の一端に設けられている。第2のフランジ1243は、本体部分1612がその上に固定的に(回転不能に)装着されると、第2のフランジ1243が本体部分1612の近位端に当接するようにして、シャーシ1240上に形成される。
スリップリングコネクタ1600はまた、第1及び第2のフランジ1614及び1243の間に受け入れられるようにして本体部分1612の環状装着面1613に巻き付けられる、独自の新規な環状回路トレースアセンブリ1620を用いる。次に図21及び図22を参照すると、回路トレースアセンブリ1620は、本体部分1612の周囲(即ち、環状装着面1613)に巻き付けられてもよい、接着剤で裏打ちされた可撓性基板1622を備えてもよい。本体部分1612に巻き付けられる前に、可撓性基板1622は、第1の環状部分1624及びリード部分1626と共に「T字形」を有してもよい。図19〜図21でも分かるように、回路トレースアセンブリ1620は、例えば、導電性の金めっきトレースを含んでもよい、回路トレース1630、1640、1650、1660を更に含んでもよい。しかしながら、他の導電性材料も使用されてもよい。各導電性回路トレースは、基板が本体部分1612に巻き付けられるとトレースの環状部を形成する「環状部分」、並びに環状部分から横断方向に、又は環状部分から垂直に延在する別の「リード部分」を含む。より具体的には、図22を参照すると、第1の導電性回路トレース1630は、第1の環状部分1632と第1のリード部分1634とを有する。第2の導電性回路トレース1640は、第2の環状部分1642と、そこから横断方向又は垂直方向に延在する第2のリード部分1644とを有する。第3の導電性回路トレース1650は、第3の環状部分1652と、そこから横断方向又は垂直方向に延在する第3のリード部分1654とを有する。第4の導電性回路トレースは、第4の環状部分1662と、そこから横断方向又は垂直方向に延在する第4のリード部分1664とを有する。導電性回路トレース1630、1640、1650、1660は、基板が平面配向の状態で(即ち、装着部材1610の環状本体部分1612上に巻き付けられる前に)、従来の製造技術を使用して、可撓性基板1622に適用されてもよい。図22で分かるように、環状部分1632、1642、1652、1662は互いから横方向に変位されている。同様に、リード部分1634、1644、1654、1664は互いから横方向に変位されている。
回路トレースアセンブリ1620が環状装着面1613に巻き付けられ、接着剤、両面テープなどによってそれに取り付けられると、環状部分1632、1642、1652、1664を含む基板の部分の端部が互いに突き合わされ、それによって環状部分1632、1642、1652、1664は、シャフト軸SA−SAの周りをそれぞれ延在する、離散的な連続した環状導電性経路1636、1646、1656、1666を形成する。したがって、導電性経路1636、1646、1656、及び1666は、シャフト軸SA−SAに沿って互いから横方向又は軸方向に変位されている。リード部分1626は、フランジ1243のスロット1245を通って延在してもよく、回路基板(例えば、図7の回路基板610を参照)又は他の好適な電気構成要素に電気的に連結されてもよい。
図示される実施形態では、例えば、電気構成要素1800は、装着部材1610を中心にして回転するようにノズル1261内に装着されるので、接点1802は第1の環状導電性経路1636と常に電気的に接触しており、接点1804は第2の環状導電性経路1646と常に電気的に接触しており、接点1806は第3の環状導電性経路1656と常に電気的に接触しており、接点1808は第4の導電性経路1666と常に電気的に接触している。しかしながら、スリップリングコネクタ1600の様々な利点は、装着部材1610がシャフト軸SA−SAを中心にして回転するように支持されており、電気構成要素1800がそれに対して固定的に装着されている適用例でも得られてもよいことが理解されるであろう。スリップリングコネクタ1600は、手術の分野以外の様々な異なる構成要素及び用途と関連して効果的に用いられていてもよく、その場合、互いに対して回転する構成要素間に電気的接続を提供するのが望ましいことが更に認識されるであろう。
スリップリングコネクタ1600は、信号及び電力を任意の半径方向位置との間でシャフト回転後にやり取りする導電性接点手段を提供する、半径方向スリップリングを備える。電気構成要素が電池接点を備える用途では、電池接点位置を装着部材に対して、それらの構成要素間での許容差の積み重ねを最小限に抑えるように載置することができる。連結器構成は、最小限の製造コストで組み立てることができる、低コスト連結構成を表してもよい。金めっきトレースも、腐食の可能性を最小限に抑えてもよい。独自の新規な接点構成により、対応する環状導電性経路と電気的に接触したまま、シャフト軸SA−SAを中心にした完全な時計回転及び反時計回転が容易になる。
図23〜図25は、例えば交換式シャフトアセンブリ1200’と共に、又は互いに対して回転する構成要素間の電気的接続を要する他の様々な用途と共に用いられてもよい、電気連結器又はスリップリングコネクタ1600’の1つの形態を示している。シャフトアセンブリ1200’は、本明細書に記載するシャフトアセンブリ1200に類似していてもよく、閉鎖チューブ又は外側シャフト1260と、近位側ノズル1201(明瞭にするためにノズル1201の上半分を省略している)とを含んでもよい。図示される例では、外側シャフト1260はシャフトスパイン1210上に装着されて、外側チューブ1260がその上で選択的に軸方向に移動可能であってもよい。シャフトスパイン1210及び外側チューブ1260の近位端は、シャフト軸SA−SAを中心にしてシャーシ1240’に対して回転するように、それに回転可能に連結されてもよい。上述したように、近位側ノズル1201は、ノズル部分から内側に突出すると共に、シャフトスパイン1210の対応する陥凹部1211に収められる外側チューブ1260の対応する開口部1266を通って延在する、マウント又は装着ラグを含んでもよい。したがって、外側シャフト1260及びスパインシャフト1210を、またおそらくはそれに連結されたエンドエフェクタ(図示なし)を、シャフト軸SA−SAを中心にしてシャーシ1240’に対して回転させるために、臨床医は単に、図23の矢印「R」によって表されるようにノズル1201を回転させる。
エンドエフェクタで、又は例えばシャフトアセンブリの中若しくは上の位置でセンサが用いられる場合、ワイヤ及び/又はトレース(図示なし)などの導体が、外側チューブ1260内に受け入れられるか若しくは装着されてもよく、又は更には、センサからノズル1201内に装着された遠位側電気構成要素1800’まで、外側チューブ1260に沿って経路指定することができる。したがって、遠位側電気構成要素1800’は、ノズル1201及びそれに取り付けられたワイヤ/トレースと共に回転可能である。図23に示される実施形態では、電気構成要素1800は、互いから横方向に変位されている接点1802’、1804’、1806’、及び1808’を含む、コネクタ、電池などを含む。
スリップリングコネクタ1600’は、共に積層された複数の導電性リングから作製されている、積層スリップリングアセンブリ1610’を更に含む。より具体的には、図25を参照すると、スリップリングアセンブリ1610’の1つの形態は、スリップリングアセンブリ1610’の遠位端を形成する、第1の非導電性フランジ1670を備えてもよい。フランジ1670は、例えば、高耐熱性材料から作製されてもよい。第1の導電性リング1680は、第1のフランジ1670に隣接して中間に位置決めされている。第1の導電性リング1680は、第1の金めっき1682をその上に有する第1の銅リング1681を備えてもよい。第2の非導電性リング1672は第1の導電性リング1680に隣接している。第2の導電性リング1684は第2の非導電性リング1672に隣接している。第2の導電性リング1684は、第2の金めっき1686をその上に有する第2の銅リング1685を備えてもよい。第3の非導電性リング1674は第2の導電性リング1684に隣接している。第3の導電性リング1688は第3の非導電性リング1674に隣接している。第3の導電性リング1688は、第3の金めっき1690をその上に有する第3の銅リング1689を備えてもよい。第4の非導電性リング1676は第3の導電性リング1688に隣接している。第4の導電性リング1692は第4の非導電性リング1676に隣接している。第4の導電性リング1692は第4の非導電性リング1676に隣接している。第5の非導電性リング1678は第4の導電性リング1692に隣接しており、装着部材1610’の近位端を形成する。非導電性リング1670、1672、1674、1676、及び1678は同じ材料から作製されていてもよい。第1の導電性リング1680は第1の環状導電性経路1700を形成する。第2の導電性リング1682は、第1の環状導電性経路1700から横方向又は軸方向に離間している、第2の環状導電性経路1702を形成する。第3の導電性リング1688は、第2の環状導電性経路1702から横方向又は軸方向に離間している、第3の環状導電性経路1704を形成する。第4の導電性リング1692は、第3の環状導電性経路1704から横方向又は軸方向に離間している、第4の環状導電性経路1706を形成する。スリップリングアセンブリ1610’は、銅リングを電磁成形(EMF磁気成形)するためのチャネル内で鋳型された、一個片で鋳型された高耐熱性非導電性材料を含む。
図24で分かるように、スリップリングコネクタ1600’は、リング1670、1680、1672、1684、1674、1688、1676、1692、及び1678のそれぞれにある軸方向に位置合わせされた切欠き1710に挿入されるように適合されている、非導電性の横断方向装着部材1720を更に含む。横断方向装着部材1720はその上に、横断方向装着部材1672が切欠き1710内に装着されると、第1の環状導電性経路1700と電気的に接触するように適合されている、第1の回路トレース1722を有する。同様に、第2の回路トレース1724は、横断方向装着部材1720に印刷されており、第2の環状導電性経1702と電気的に接触するように構成されている。第3の回路トレース1726は、横断方向装着部材1720に印刷されており、第3の環状導電性経路1704と電気的に接触するように構成されている。第4の回路トレース1728は、横断方向装着部材1720に印刷されており、第4の環状導電性経路1706と電気的に接触するように構成されている。
図23〜図25に示される配置では、スリップリングアセンブリ1610’は、シャーシ1240’上の装着ハブ1241’上に固定的に(回転不能に)受け入れられるように構成されている。横断方向装着部材1720は、装着ハブ1241’に形成された溝1243’内に受け入れられており、その装着ハブ1241’は、横断方向装着部材1720のキー溝として作用すると共に、スリップリングアセンブリ1610’が装着ハブ1241’に対して回転するのを防ぐように働く。
図示される実施形態では、例えば、電気構成要素1800’は、スリップリングアセンブリ1610’を中心にして回転するようにノズル1201内に装着されているので、接点1802’は第1の環状導電性経路1700と常に電気的に接触しており、接点1804’は第2の環状導電性経路1702と常に電気的に接触しており、接点1806’は第3の環状導電性経路1704と常に電気的に接触しており、接点1808’は第4の導電性経路1706と常に電気的に接触している。しかしながら、スリップリングコネクタ1600’の様々な利点は、スリップリングアセンブリ1610’がシャフト軸SA−SAを中心にして回転するように支持されており、電気構成要素1800’がそれに対して固定的に装着されている適用例でも得られてもよいことが理解されるであろう。スリップリングコネクタ1600’は、手術の分野以外の様々な異なる構成要素及び用途と関連して効果的に用いられてもよく、その場合、互いに対して回転する構成要素間に電気的接続を提供するのが望ましいことが更に認識されるであろう。
スリップリングコネクタ1600’は、信号及び電力を任意の半径方向位置との間でシャフト回転後にやり取りする導電性接点手段を提供する、半径方向スリップリングを備える。電気構成要素が電池接点を備える用途では、電池接点位置を装着部材に対して、それらの構成要素間での許容差の積み重ねを最小限に抑えるように載置することができる。スリップリングコネクタ1600’は、最小限の製造コストで組み立てることができる、低コスト連結構成を表す。金めっきトレースも、腐食の可能性を最小限に抑えてもよい。独自の新規な接点構成により、対応する環状導電性経路と電気的に接触したまま、シャフト軸を中心にした完全な時計回転及び反時計回転が容易になる。
図26〜図30は、例えば、交換式シャフトアセンブリ1200’’と共に、又は互いに対して回転する構成要素間の電気的接続を要する他の様々な用途で用いられてもよい、電気連結器又はスリップリングコネクタ1600’’の別の形態を示している。シャフトアセンブリ1200’’は、以下に示す違いを除いて、本明細書で記載するシャフトアセンブリ1200及び/又は1200’に類似していてもよい。シャフトアセンブリ1200’’は、閉鎖チューブ又は外側シャフト1260と、近位側ノズル1201(明瞭にするためにノズル1201の上半分を省略している)とを含んでもよい。図示される例では、外側シャフト1260はシャフトスパイン1210上に装着されて、外側チューブ1260がその上で選択的に軸方向に移動可能であってもよい。シャフトスパイン1210及び外側チューブ1260の近位端は、シャフト軸SA−SAを中心にしてシャーシ1240’’に対して回転するように、それに回転可能に連結されてもよい。上述したように、近位側ノズル1201は、ノズル部分から内側に突出すると共に、シャフトスパイン1210の対応する陥凹部1211に収められる外側チューブ1260の対応する開口部1266を通って延在する、マウント又は装着ラグを含んでもよい。したがって、外側シャフト1260及びスパインシャフト1210を、またおそらくはそれに連結されたエンドエフェクタ(図示なし)を、シャフト軸SA−SAを中心にしてシャーシ1240’’に対して回転させるために、臨床医は単にノズル1201を回転させる。
エンドエフェクタで、又は例えばシャフトアセンブリの中若しくは上の位置でセンサが用いられる場合、ワイヤ及び/又はトレース(図示なし)などの導体が、外側チューブ1260内に受け入れられるか若しくは装着されてもよく、又は更には、センサからノズル1201内に装着された遠位側電気構成要素1800’’まで、外側チューブ1260に沿って経路指定することができる。図示される実施形態では、例えば、電気構成要素1800’’は、シャフト軸SA−SAと実質的に位置合わせされるようにして、ノズル1201内に装着されている。遠位側電気構成要素1800’’は、ノズル1201及びそれに取り付けられたワイヤ/トレースと共に、シャフト軸SA−SAを中心にして回転可能である。電気構成要素1800’’は、互いから横方向に変位されている4つの接点1802’’、1804’’、1806’’、及び1808’’を含む、コネクタ、電池などを含んでもよい。
スリップリングコネクタ1600’’は、非導電性材料から作製されており、中を通る中央装着ボア1902を有するベースリング1900を含む、スリップリングアセンブリ1610’’を更に含む。装着ボア1902は、平坦面1904を有し、シャーシ1240’’の遠位端で支持されている装着フランジアセンブリ1930に非回転的に取り付けるように構成されている。ベースリング1900の遠位側1905は、そこに取り付けられるか又は積層された、一連の同心の導電性リング1906、1908、1910、及び1912を有する。リング1906、1908、1910、及び1912は、任意の好適な方法によってベースリング1900に取り付けられてもよい。
ベースリング1900は、導電性リング1906、1908、1910、及び1912のそれぞれに連結されている、中を通って延在する回路トレースを更に含んでもよい。次に図28〜図30を参照すると、第1の回路トレース1922は、ベースリング1900の第1の穴1920を通って延在し、第1の導電性リング1906に連結されている。第1の回路トレース1922は、ベースリング1900の近位側1907にある第1の近位側接点部分1924で終端する。これについては、図30を参照されたい。同様に、第2の回路トレース1928は、ベースリング1900の第2の穴1926を通って延在し、第2の導電性リング1908に連結されている。第2の回路トレース1928は、ベースリング1900の近位側1907にある第2の近位側接点1930で終端する。第3の回路トレース1934は、ベースリングの第3の穴1932を通って延在し、第3の導電性リング1910に取り付けられている。第3の回路トレース1934は、ベースリングの近位側1907にある第3の近位側接点1936で終端する。第4の回路トレース1940は、ベースリング1900の第4の穴1938を通って延在し、第4の導電性リング1912に取り付けられる。第4の回路トレース1940は、ベースリング1900の近位側1907にある第4の近位側接点部分1942で終端する。
次に図27を参照すると、ベースリング1900は、シャーシ1240’’の装着ハブ部分1241’’に回転不能に連結されている装着フランジ1950によって、ノズル1201内で回転不能に支持されるように構成されている。装着ハブ部分1241’’は、例えば、回路基板、又は本明細書並びに米国特許出願第13/803,086号に記載されている様々な方法及び配置でシャーシ上で支持される他の対応する電気構成要素に連結されてもよい、複数(好ましくは4つ)のリード線を含む、例えば上述したタイプの横断方向装着部材を支持する平坦面1243’’と共に形成されてもよい。横断方向支持部材は、図26及び図27では、明瞭にするために省略されている。しかしながら、図26及び図27で分かるように、装着フランジ1950は、装着ハブ部分1241’’上の平坦面1243’’の一部分を係合するように適合されている、切欠き1952をその中に有する。図27で分かるように、装着フランジ1950は、ベースリング1900を装着フランジ1950に固定的に取り付けるように働く一連のばねタブ1956を備える、フランジハブ部分1954を更に含んでもよい。閉鎖チューブ1260及びスパイン1210は、フランジハブ1954を通って延在し、それに対してノズル1201と共に回転可能であることが理解されるであろう。
図示される実施形態では、例えば、電気構成要素1800’’は、スリップリングアセンブリ1610’’を中心にして回転するようにノズル1201内に装着されているので、ノズル1201をシャーシ1240’’に対して回転させているときでも、例えば、構成要素1800’’の接点1802’’はリング1906と常に電気的に接触しており、接点1804’’はリング1908と接触しており、接点1806’’はリング1910と接触しており、接点1808’’はリング1912と接触している。しかしながら、スリップリングコネクタ1600’’の様々な利点は、スリップリングアセンブリ1610’’がシャフト軸SA−SAを中心にして回転するように支持されており、電気構成要素1800’’がそれに対して固定的に装着される適用例でも得られてもよいことが理解されるであろう。スリップリングコネクタ1600’’は、手術の分野以外の様々な異なる構成要素及び用途と関連して効果的に用いられてもよく、その場合、互いに対して回転する構成要素間に電気的接続を提供するのが望ましいことが更に認識されるであろう。
スリップリングコネクタ1600’’は、信号及び電力を任意の半径方向位置との間でシャフト回転後にやり取りする導電性接点手段を提供する、半径方向スリップリングを備える。電気構成要素が電池接点を備える用途では、電池接点位置を装着部材に対して、それらの構成要素間での許容差の積み重ねを最小限に抑えるように載置することができる。スリップリングコネクタ1600’’は、最小限の製造コストで組み立てることができる、低コスト連結構成を表す。独自の新規な接点構成により、対応する環状導電性リングと電気的に接触したまま、シャフト軸を中心にした完全な時計回転及び反時計回転が容易になる。
図31〜図36は、モータ駆動の外科用締結切断器具2000の全体を示している。図31及び図32に示されるように、外科用器具2000は、ハンドルアセンブリ2002と、シャフトアセンブリ2004と、電源アセンブリ2006(又は「電源」若しくは「電源パック」)とを含んでもよい。シャフトアセンブリ2004は、特定の状況では、組織を把持、切断、及び/又はステープル留めするためのエンドカッターとして作用するように構成することができる、エンドエフェクタ2008を含んでもよいが、他の例では、例えば、他のタイプの外科用装置、把持鉗子、カッター、ステープラー、クリップアプライヤ、アクセス装置、薬物/遺伝子治療用装置、超音波装置、RF装置、及び/又はレーザー装置のためのエンドエフェクタなど、異なるタイプのエンドエフェクタが使用されてもよい。いくつかのRF装置を、米国特許第5,403,312号、名称「ELECTROSURGICAL HEMOSTATIC DEVICE」、1995年4月4日発行、及び米国特許出願第12/031,573号、名称「SURGICAL FASTENING AND CUTTING INSTRUMENT HAVING RF ELECTRODES」、2008年2月14日出願に見出すことができる。米国特許第5,403,312号、名称「ELECTROSURGICAL HEMOSTATIC DEVICE」、1995年4月4日発行、及び米国特許出願第12/031,573号、名称「SURGICAL FASTENING AND CUTTING INSTRUMENT HAVING RF ELECTRODES」、2008年2月14日出願の開示全体を、参照によりその全体を本明細書に組み込む。
主に図32及び図33を参照すると、ハンドルアセンブリ2002は、例えばシャフトアセンブリ2004など、複数の交換式シャフトアセンブリと共に用いることができる。かかる交換式シャフトアセンブリは、例えば、1つ又は2つ以上の外科的タスク又は処置を行うように構成することができる、エンドエフェクタ2008などの外科用エンドエフェクタを備えてもよい。好適な交換式シャフトアセンブリの例が、米国仮特許出願第61/782,866号、名称「CONTROL SYSTEM OF A SURGICAL INSTRUMENT」、2013年3月14日出願に開示されている。米国仮特許出願第61/782,866号、名称「CONTROL SYSTEM OF A SURGICAL INSTRUMENT」、2013年3月14日出願の開示全体を、参照によりその全体を本明細書に組み込む。
主に図32を参照すると、ハンドルアセンブリ2002は、臨床医が把握し、操作し、作動させるように構成されてもよいハンドル2012からなる、ハウジング2010を備えてもよい。しかしながら、本明細書で開示する様々な形態の交換式シャフトアセンブリの様々な独自の新規な配置はまた、ロボット制御の外科用システムと関連して効果的に用いられてもよいことが理解されるであろう。したがって、「ハウジング」という用語はまた、本明細書で開示する交換式シャフトアセンブリ及びそれらそれぞれの等価物を作動させるのに利用することができる、少なくとも1つの制御運動を発生させて適用するように構成されている、少なくとも1つの駆動システムを収容するか又は別の方法で動作可能に支持する、ロボットシステムのハウジング又は類似の部分を包含してもよい。例えば、本明細書で開示する交換式シャフトアセンブリは、米国特許出願第13/118,241号、名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENTS」、現在の米国特許出願公開第2012/0298719号で開示されている様々なロボットシステム、器具、構成要素、及び方法と共に用いられてもよい。米国特許出願第13/118,241号、名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENTS」、現在の米国特許出願公開第2012/0298719号を、参照によりその全体を本明細書に組み込む。
図32を再び参照すると、ハンドルアセンブリ2002は、動作可能に取り付けられた交換式シャフトアセンブリの対応する部分に対して様々な制御運動を発生させて適用するように構成することができる、複数の駆動システムを動作可能に支持してもよい。例えば、ハンドルアセンブリ2002は、ハンドルアセンブリ2002に動作可能に取り付けられるか又は連結された状態でシャフトアセンブリ2004に対して開閉運動を適用するのに用いられてもよい、第1の、即ち閉鎖駆動システムを動作可能に支持することができる。少なくとも1つの形態では、ハンドルアセンブリ2002は、それに取り付けられた交換式シャフトアセンブリの対応する部分に対して発射動作を適用するように構成することができる、発射駆動システムを動作可能に支持してもよい。
主に図33を参照すると、ハンドルアセンブリ2002は、モータドライバ2015によって制御することができるモータ2014を含んでもよく、外科用器具2000の発射システムによって用いることができる。様々な形態では、モータ2014は、例えば約25,000RPMの最大回転数を有する、ブラシ付きDC駆動モータであってもよい。他の構成では、モータ2014としては、ブラシレスモータ、コードレスモータ、同期モータ、ステッパモータ、又は他の任意の好適な電気モータを挙げることができる。特定の状況では、モータドライバ2015は、例えば図33に示されるような、HブリッジFET 2019を含んでもよい。モータ2014は、ハンドルアセンブリ2002に解放可能に装着することができる電源アセンブリ2006(図35)によって電力供給することができ、電源アセンブリ2006は、外科用器具2000に制御電力を供給するように構成されている。電源アセンブリ2006は、外科用器具2000に電力供給する電源として使用することができる、直列に接続された多数の電池セルを含んでもよい、電池2007(図36)を含んでもよい。かかる構成では、電源アセンブリ2006は電池パックと呼ばれることがある。特定の状況では、電源アセンブリ2006の電池セルは交換式及び/又は充電式であってもよい。少なくとも1つの例では、電池セルは、電源アセンブリ2006に分離可能に連結可能であることができる、リチウムイオン電池であることができる。
外科用器具2000と共に使用するのに適した駆動システム及び閉鎖システムの例が、米国仮特許出願第61/782,866号、名称「CONTROL SYSTEM OF A SURGICAL INSTRUMENT」、2013年3月14日出願に開示されており、参照によりその開示全体を本明細書に組み込む。例えば、電気モータ2014は、長手方向に移動可能な駆動部材の駆動歯の組、即ちラックと噛合係合した状態で装着することができる、歯車減速機アセンブリと動作可能にインターフェースしてもよい、回転式シャフト(図示なし)を含むことができる。使用の際、電池2007(図36)によって与えられる電圧極性により、電気モータ2014を動作させて、長手方向に移動可能な駆動部材を駆動してエンドエフェクタ2008を実施することができる。例えば、モータ2014は、例えば、発射機構を前進させて、エンドエフェクタ2008と組み合わされたステープルカートリッジからステープルを発射して、エンドエフェクタ2008によって捕捉された組織に打ち込むことができるように、並びに/あるいは切断部材2011(図34)を前進させて、エンドエフェクタ2008によって捕捉された組織を切断するように、長手方向に移動可能な駆動部材を駆動するように構成することができる。
特定の状況では、外科用器具2000は、ユーザが適合しないハンドルアセンブリ及び電源アセンブリを連結するのを防ぐ、ロックアウト機構を備えてもよい。例えば、図35に示されるように、電源アセンブリ2006は噛合要素2011を含んでもよい。特定の状況では、噛合要素2011は、電源アセンブリ2006から延在するタブであることができる。特定の例では、ハンドルアセンブリ2002は、噛合要素2011と噛合係合する、対応する噛合要素(図示なし)を備えてもよい。かかる配置は、ユーザが適合しないハンドルアセンブリ及び電源アセンブリを連結するのを防ぐのに有用であり得る。
異なる交換式シャフトアセンブリが異なる電力要求を有することがあることを、読者は認識するであろう。エンドエフェクタを通して切断部材を前進させる、かつ/又はステープルを発射するのに要する電力は、例えば、切断部材が移動する距離、使用されるステープルカートリッジ、及び/又は治療される組織のタイプに応じて変わることがある。それでもやはり、電源アセンブリ2006は、様々な交換式シャフトアセンブリの電力要求を満たすように構成することができる。例えば、図34に示されるように、シャフトアセンブリ2004の切断部材2011は、エンドエフェクタ2008に沿って距離D1を移動するように構成することができる。他方で、別の交換式シャフトアセンブリ2004’は、交換式シャフトアセンブリ2004’のエンドエフェクタ2008’に沿って、距離D1とは異なる距離D2を移動するように構成することができる、切断部材2011’を含んでもよい。電源アセンブリ2006は、例えば、交換式シャフトアセンブリ2004がハンドルアセンブリ2002に連結されている状態で、切断部材2011を距離D1前進させるためにモータ2014に電力供給するのに十分な、第1の電力出力を提供するように構成することができ、また、例えば、交換式シャフトアセンブリ2004’がハンドルアセンブリ2002に連結されている状態で、切断部材2011’を距離D2前進させるためにモータ2014に電力供給するのに十分な、第1の電力出力とは異なる第2の電力出力を提供するように構成することができる。図33に示されるように、また更に詳細に後述するように、例えば、電源アセンブリ2006は、交換式シャフトアセンブリ2004がハンドルアセンブリ2002に連結されている状態で、切断部材2011を距離D1前進させるためにモータ2014に電力供給する第1の電力出力を送達するように、また、交換式シャフトアセンブリ2004’がハンドルアセンブリ2002に連結されている状態で、切断部材2011’を距離D2前進させるためにモータ2014に電力供給する第2の電力出力を送達するように、電源アセンブリ2006の電力出力を変調するように構成することができる、電源管理コントローラ2016(図36)を含んでもよい。かかる変調は、ハンドルアセンブリ2002に連結された交換式シャフトアセンブリの要求を超える過大な電力がモータ2014に伝送されるのを回避するのに有益であり得る。
再び図32〜図36を参照すると、ハンドルアセンブリ2002は、例えばシャフトアセンブリ2004などの交換式シャフトアセンブリに解放可能に連結するか又は取り付けることができる。特定の例では、ハンドルアセンブリ2002は、電源アセンブリ2006に解放可能に連結するか又は取り付けることができる。ハンドルアセンブリ2002をシャフトアセンブリ2004及び/又は電源アセンブリ2006に解放可能に連結する、様々な連結手段を利用することができる。例示の連結機構が、米国仮特許出願第61/782,866号、名称「CONTROL SYSTEM OF A SURGICAL INSTRUMENT」、2013年3月14日出願に記載されている。例えば、シャフトアセンブリ2004は、ロックヨークと協働するように構成されてもよいラッチ作動装置アセンブリを更に含んでもよいシャフト取付けモジュール2018(図32)を含んでもよく、ラッチヨークは、シャフト取付けモジュール2018に対して選択的に枢動移動するようにそれに枢動的に連結されており、ロックヨークは、ハンドルアセンブリ2002のハンドアセンブリ取付けモジュール2020に形成された、対応するロック移動止め又は溝と解放可能に係合するように構成されている、近位側に突出するロックラグを含んでもよい。
次に主に図33〜図36を参照すると、シャフトアセンブリ2004は、インターフェース2024を通して電源管理コントローラ2016と通信することができる、シャフトアセンブリコントローラ2022を含んでもよく、シャフトアセンブリ2004及び電源アセンブリ2006はハンドルアセンブリ2002に連結されている。例えば、インターフェース2024は、対応するシャフトアセンブリの電気コネクタ2028と連結係合する1つ又は2つ以上の電気コネクタ2026を含んでもよい、第1のインターフェース部分2025と、電源アセンブリの電気コネクタ2032と連結係合する対応する1つ又は2つ以上の電気コネクタ2030を含んでもよい、第2のインターフェース部分2027とを備えており、シャフトアセンブリ2004及び電源アセンブリ2006がハンドルアセンブリ2002に連結されている間、シャフトアセンブリコントローラ2022と電源管理コントローラ2016との間の電気通信を可能にしてもよい。1つ又は2つ以上の通信信号を、インターフェース2024を通して伝送して、取り付けられた交換式シャフトアセンブリ2004の電力要求の1つ又は2つ以上を電源管理コントローラ2016に通信することができる。それに反応して、電源管理コントローラは、更に詳細に後述するように、取り付けられたシャフトアセンブリ2004の電力要求にしたがって、電源アセンブリ2006の電池2007の電力出力を変調してもよい。特定の状況では、電気コネクタ2026、2028、2030、及び/又は2032の1つ又は2つ以上は、ハンドルアセンブリ2002をシャフトアセンブリ2004及び/又は電源アセンブリ2006に機械的に連結係合した後で活性化することができる、スイッチを備えてもよく、それによってシャフトアセンブリコントローラ2022と電源管理コントローラ2016との間の電気通信を可能にしている。
特定の状況では、インターフェース2024は、例えば、1つ又は2つ以上の通信信号を、ハンドルアセンブリ2002に常駐している主コントローラ2017(図33)を通して経路指定することによって、かかる通信信号の電源管理コントローラ2016とシャフトアセンブリコントローラ2022との間の伝送を容易にすることができる。他の状況では、インターフェース2024は、シャフトアセンブリ2004及び電源アセンブリ2006がハンドルアセンブリ2002に連結されている間、ハンドルアセンブリ2002を通して電源管理コントローラ2016とシャフトアセンブリコントローラ2022との間の直接通信ラインを容易にすることができる。
1つの例では、主マイクロコントローラ2017は、Texas InstrumentsによるARM Cortexの商品名で知られているものなど、任意のシングルコア又はマルチコアプロセッサであってもよい。1つの例では、外科用器具2000は、例えば、やはりTexas InstrumentsによるHercules ARM Cortex R4の商品名で知られているTMS570及びRM4xなど、2つのマイクロコントローラベースの系統を含む安全マイクロコントローラプラットフォームなど、電源管理コントローラ2016を備えてもよい。それでもやはり、マイクロコントローラ及び安全プロセッサに対する他の好適な代用品が、非限定的に用いられてもよい。1つの例では、安全プロセッサ1004は、スケーラブルな性能、接続性、及びメモリオプションを供給しながら高度に統合された安全機能を提供するため、中でも、IEC 61508及びISO 26262のセーフティクリティカル用途向けに具体的に構成されてもよい。
特定の状況では、マイクロコントローラ2017は、例えば、Texas Instrumentsから入手可能なLM 4F230H5QRであってもよい。少なくとも1つの例では、Texas InstrumentsのLM4F230H5QRは、製品データシートから容易に利用可能な他の特徴の中でも、最大40MHz、256KBの単一サイクルフラッシュメモリ若しくは他の不揮発性メモリのオンチップメモリと、40MHz超の性能を改善するためのプリフェッチバッファと、32KBの単一サイクルシリアルランダムアクセスメモリ(SRAM)と、StellarisWare(登録商標)ソフトウェアを搭載した内部読出し専用メモリ(ROM)と、2KBの電気的消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EEPROM)と、1つ又は2つ以上のパルス幅変調(PWM)モジュールと、1つ又は2つ以上の直交エンコーダ入力(QEI)アナログと、12のアナログ入力チャネルを備えた1つ又は2つ以上の12ビットアナログ・デジタル変換器(ADC)とを備える、ARM Cortex−M4Fプロセッサコアである。本開示はこの文脈に限定されるべきではない。
ここで主に図36及び図37を参照すると、電源アセンブリ2006は、電源管理コントローラ2016、電力変調器2038、及び電流センス回路2036を備えてもよい、電源管理回路2034を含んでもよい。電源管理回路2034は、シャフトアセンブリ2004及び電源アセンブリ2006がハンドルアセンブリ2002に連結されている間のシャフトアセンブリ2004の電力要求に基づいて、電池2007の電力出力を変調するように構成することができる。例えば、電源管理コントローラ2016は、電源アセンブリ2006の電力出力の電力変調器2038を制御するようにプログラムすることができ、電流センス回路2036は、電源アセンブリ2006の電力出力を監視して、電源管理コントローラ2016に対して電池2007の電力出力に関するフィードバックを提供するのに用いることができ、それによって電源管理コントローラ2016は、図37に示されるように、所望の出力を維持するように電源アセンブリ2006の電力出力を調節してもよい。
電源管理コントローラ2016及び/又はシャフトアセンブリコントローラ2022はそれぞれ、多数のソフトウェアモジュールを格納してもよい、1つ又は2つ以上のプロセッサ及び/又はメモリユニットを備えてもよいことに注目すべきである。外科用器具2000の特定のモジュール及び/又はブロックが例として記載されることがあるが、より多数若しくはより少数のモジュール及び/又はブロックが使用されてもよいことを認識することができる。更に、記載を容易にするため、モジュール及び/又はブロックの観点で様々な例が記載されることがあるが、かかるモジュール及び/又はブロックは、1つ又は2つ以上のハードウェアコンポーネント、例えばプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、プログラマブル論理装置(PLD)、特定用途向け集積回路(ASIC)、回路、レジスタ、及び/又はソフトウェアコンポーネント、例えばプログラム、サブルーチン、論理、及び/又はハードウェアコンポーネントとソフトウェアコンポーネントとの組み合わせによって実装されてもよい。
特定の例では、外科用器具2000は、感覚フィードバックをユーザに提供する1つ又は2つ以上の装置を含んでもよい、出力装置2042を備えてもよい。かかる装置は、例えば、視覚フィードバック装置(例えば、LCDディスプレイスクリーン、LEDインジケータ)、音声フィードバック装置(例えば、スピーカー、ブザー)、又は触覚フィードバック装置(例えば、触覚作動装置)を含んでもよい。特定の状況では、出力装置2042は、図36に示されるように、ハンドルアセンブリ2002に含まれてもよいディスプレイ2043を備えてもよい。シャフトアセンブリコントローラ2022及び/又は電源管理コントローラ2016は、出力装置2042を通して、外科用器具2000のユーザにフィードバックを提供することができる。インターフェース2024は、シャフトアセンブリコントローラ2022及び/又は電源管理コントローラ2016を出力装置2042に接続するように構成することができる。代わりに、出力装置2042を電源アセンブリ2006と統合できることを、読者は認識するであろう。かかる状況では、出力装置2042とシャフトアセンブリコントローラ2022との間の通信は、シャフトアセンブリ2004がハンドルアセンブリ2002に連結されている間、インターフェース2024を通して遂行されてもよい。
図38〜図39を参照すると、外科用器具2050が示されている。外科用器具2050は、多くの観点で、外科用締結切断器具2000(図31)に類似している。例えば、外科用器具2050は、多くの観点でエンドエフェクタ2008に類似しているエンドエフェクタ2052を含んでもよい。例えば、エンドエフェクタ2052は、組織を把持、切断、及び/又はステープル留めするエンドカッターとして作用するように構成することができる。
上記に加えて、外科用器具2050は、図38に示されるように、ハンドルアセンブリ2053と、ハンドルアセンブリ2053とエンドエフェクタ2052との間を延在するシャフト2055とを含んでもよい、交換式作動アセンブリ2054を含んでもよい。特定の状況では、外科用器具2050は、例えば交換式作動アセンブリ2054など、複数の交換式作動アセンブリと共に用いることができる、電源アセンブリ2056を含んでもよい。かかる交換式作動アセンブリは、例えば、1つ又は2つ以上の外科的タスク又は処置を行うように構成することができる、エンドエフェクタ2052などの外科用エンドエフェクタを含んでもよい。特定の状況では、ハンドルアセンブリ2053及びシャフト2055は単一のユニットに統合されてもよい。他の状況では、ハンドルアセンブリ2053及びシャフト2055は互いに対して分離可能に連結可能であってもよい。
外科用器具2000と同様に、外科用器具2050は、電源アセンブリ2056が交換式作動アセンブリ2054に連結されている間、電源アセンブリ2056によって電力供給することができる、複数の駆動システムを動作可能に支持してもよい。例えば、交換式作動アセンブリ2054は、エンドエフェクタ2052に開閉運動を適用するのに用いられてもよい、閉鎖駆動システムを動作可能に支持することができる。少なくとも1つの形態では、交換式作動アセンブリ2054は、エンドエフェクタ2052に発射運動を適用するように構成することができる、発射駆動システムを動作可能に支持してもよい。外科用器具2050と共に使用するのに適した駆動システムの例が、米国仮特許出願第61/782,866号、名称「CONTROL SYSTEM OF A SURGICAL INSTRUMENT」、2013年3月14日出願に記載されており、参照によりその開示全体を本明細書に組み込む。
図39を参照すると、外科用器具2050の電源アセンブリ2056は、例えば交換式作動アセンブリ2054などの、交換式作動アセンブリに分離可能に連結することができる。様々な連結手段を利用して、電源アセンブリ2056を交換式作動アセンブリ2054に解放可能に連結することができる。例示の連結機構が、本明細書に記載されると共に、米国仮特許出願第61/782,866号、名称「CONTROL SYSTEM OF A SURGICAL INSTRUMENT」、2013年3月14日出願に記載されており、参照によりその開示全体を本明細書に組み込む。
なお図39を参照すると、電源アセンブリ2056は、例えば、電源アセンブリ2056に連結されている状態で交換式作動アセンブリ2054に電力供給するように構成することができる、電池などの電源2058を含んでもよい。特定の例では、電源アセンブリ2056は、例えば、電池2058の充電状態、電池2058を使用して行われた治療サイクル数、及び/又は電池2058の寿命期間の間に電源アセンブリ2056に連結された交換式作動アセンブリの識別情報など、電池2058及び/又は交換式作動アセンブリ2054に関する情報を受信し格納するように構成することができる、メモリ2060を含んでもよい。上記に加えて、交換式作動アセンブリ2054は、電池2058及び/又は交換式作動アセンブリ2054に関する、かかる情報をメモリ2060に提供するように構成することができる、コントローラ2062を含んでもよい。
なお図39を参照すると、電源アセンブリ2056は、電源アセンブリ2056のメモリ2060と、例えば、交換式作動アセンブリ2054のコントローラ2062など、電源アセンブリ2056に連結された交換式作動アセンブリのコントローラとの間の電気通信を容易にするように構成することができる、インターフェース2064を含んでもよい。例えば、インターフェース2064は、交換式作動アセンブリ2054が電源アセンブリ2056に連結されている間のコントローラ2062とメモリ2060との間の電気通信を可能にするため、対応する作動アセンブリコネクタ2068と連結係合する1つ又は2つ以上のコネクタ2066を備えてもよい。特定の状況では、電気コネクタ2066及び/又は2068の1つ又は2つ以上は、交換式作動アセンブリ2054と電源アセンブリ2056との連結係合後に活性化して、コントローラ2062とメモリ2060との間の電気通信を可能にすることができる、スイッチを備えてもよい。
なお図39を参照すると、電源アセンブリ2056は、充電状態監視回路2070を含んでもよい。特定の状況では、充電状態監視回路2070はクーロンカウンタを含んでもよい。コントローラ2062は、交換式作動アセンブリ2054が電源アセンブリ2056に連結されている間、充電状態監視回路2070と通信することができる。充電状態監視回路2070は、電池2058の充電状態を正確に監視するように動作可能であることができる。
図40は、例えば、電源アセンブリ2056に連結された状態で、交換式作動アセンブリ2054のコントローラ2062など、交換式作動アセンブリのコントローラと共に使用する例示のモジュール2072を示している。例えば、コントローラ2062は、例えばモジュール2072など、多数のソフトウェアモジュールを格納してもよい、1つ又は2つ以上のプロセッサ及び/又はメモリユニットを備えてもよい。外科用器具2050の特定のモジュール及び/又はブロックが例として記載されることがあるが、より多数若しくはより少数のモジュール及び/又はブロックが使用されてもよいことを認識することができる。更に、記載を容易にするため、モジュール及び/又はブロックの観点で様々な例が記載されることがあるが、かかるモジュール及び/又はブロックは、1つ又は2つ以上のハードウェアコンポーネント、例えばプロセッサ、DSP、PLD、ASIC、回路、レジスタ、及び/又はソフトウェアコンポーネント、例えばプログラム、サブルーチン、論理、及び/又はハードウェアコンポーネントとソフトウェアコンポーネントとの組み合わせによって実装されてもよい。
いずれの場合も、交換式作動アセンブリ2054を電源アセンブリ2056に連結する際、インターフェース2064は、図40に示されるようなモジュール2072を実行するため、コントローラ2062とメモリ2060及び/又は充電状態監視回路2070との間の通信を容易にしてもよい。例えば、交換式作動アセンブリ2054のコントローラ2062は、充電状態監視回路2070を利用して、電池2058の充電状態を測定してもよい。コントローラ2062は、次に、メモリ2060にアクセスし、電池2058の充電状態の以前の値がメモリ2060に格納されているか否かを判断してもよい。過去の値が検出されると、コントローラ2060は測定値を過去に格納された値と比較してもよい。測定値が過去に格納された値と異なる場合、コントローラ2060は過去に格納された値を更新してもよい。値が過去に記録されていない場合、コントローラ2060は測定値をメモリ2060に格納してもよい。特定の状況では、コントローラ2060は、電池2058の測定された充電状態に関して、外科用器具2050のユーザに視覚フィードバックを提供してもよい。例えば、コントローラ2060は、電池2058の充電状態の測定値を、いくつかの状況では、交換式作動アセンブリ2054に統合することができる、LCDディスプレイスクリーンに表示してもよい。
上記に加えて、モジュール2072は、他のコントローラの交換式作動アセンブリを電源アセンブリ2056に連結する際に、他のコントローラによって実行することもできる。例えば、ユーザは、交換式作動アセンブリ2054を電源アセンブリ2056から切り離してもよい。ユーザは、次に、別のコントローラを備える別の交換式作動アセンブリを電源アセンブリ2056に接続してもよい。かかるコントローラは、次いで、クーロン計数回路2070を利用して電池2058の充電状態を測定してもよく、次にメモリ2060にアクセスし、例えば、交換式作動アセンブリ2054が電源アセンブリ2056に連結されていた間にコントローラ2060によって入力された値など、電池2058の充電状態の過去の値がメモリ2060に格納されているかを判断してもよい。過去の値が検出されると、コントローラは測定値を過去に格納された値と比較してもよい。測定値が過去に格納された値と異なる場合、コントローラは過去に格納された値を更新してもよい。
図41は、多くの観点で外科用器具2000(図31)及び/又は外科用器具2050(図38)に類似している、外科用器具2090を示している。例えば、外科用器具2090は、多くの観点でエンドエフェクタ2008及び/又はエンドエフェクタ2052に類似している、エンドエフェクタ2092を含んでもよい。例えば、エンドエフェクタ2092は、組織を把持、切断、及び/又はステープル留めするエンドカッターとして作用するように構成することができる。
上記に加えて、外科用器具2090は、ハンドルアセンブリ2093と、ハンドルアセンブリ2093とエンドエフェクタ2092との間を延在してもよいシャフト2095とを含んでもよい、交換式作動アセンブリ2094を含んでもよい。特定の状況では、外科用器具2090は、例えば交換式作動アセンブリ2094など、複数の交換式作動アセンブリと共に用いることができる、電源アセンブリ2096を含んでもよい。かかる交換式作業アセンブリは、例えば、1つ又は2つ以上の外科的タスク又は処置を行うように構成することができる、エンドエフェクタ2092などの外科用エンドエフェクタを備えてもよい。特定の状況では、ハンドルアセンブリ2093及びシャフト2095は単一のユニットに統合されてもよい。他の状況では、ハンドルアセンブリ2093及びシャフト2095は互いに対して分離可能に連結可能であることができる。
更に、外科用器具2090の電源アセンブリ2096は、例えば、交換式作動アセンブリ2094などの交換式作動アセンブリに分離可能に連結可能であることができる。様々な連結手段を利用して、電源アセンブリ2096を交換式作動アセンブリ2094に解放可能に連結することができる。外科用器具2050及び/又は外科用器具2000と同様に、外科用器具2090は、電源アセンブリ2096が交換式作動アセンブリ2094に連結されている間、電源アセンブリ2096によって電力供給することができる、1つ又は2つ以上の駆動システムを動作可能に支持してもよい。例えば、交換式作動アセンブリ2094は、閉鎖及び/又は開放運動をエンドエフェクタ2092に適用するのに用いられてもよい、閉鎖駆動システムを動作可能に支持してもよい。少なくとも1つの形態では、交換式作動アセンブリ2094は、エンドエフェクタ2092に発射運動を適用するように構成することができる、発射駆動システムを動作可能に支持してもよい。外科用器具2090と共に使用する例示の駆動システム及び連結機構が、米国仮特許出願第61/782,866号、名称「CONTROL SYSTEM OF A SURGICAL INSTRUMENT」、2013年3月14日出願に更に詳細に記載されており、参照によりその開示全体を本明細書に組み込む。
図41〜図45を参照すると、交換式作動アセンブリ2094は、例えば、交換式作動アセンブリ2094の閉鎖駆動システム及び/又は発射駆動システムを誘導するのに用いることができる、例えばモータ2014(図44)などのモータと、例えばモータドライバ2015(図44)などのモータドライバとを含んでもよい。モータ2014は、電源アセンブリ2096内に常駐していてもよい、電池2098(図42)によって電力供給することができる。図42及び図43に示されるように、電池2098は、モータ2014に電力供給する電源として使用することができる、直列に接続された多数の電池セルを含んでもよい。特定の例では、電源アセンブリ2096の電池セルは交換式及び/又は充電式であってもよい。電池セルは、例えば、電源アセンブリ2096に分離可能に連結可能であることができる、リチウムイオン電池であることができる。使用の際、電源アセンブリ2096によって与えられる電圧極性により、モータ2014を動作させて、長手方向に移動可能な駆動部材を駆動してエンドエフェクタ2092を実施することができる。例えば、モータ2014は、例えば、切断部材を前進させて、エンドエフェクタ2092によって捕捉された組織を切断するように、並びに/あるいは発射機構を前進させて、エンドエフェクタ2092と組み合わされたステープルカートリッジからステープルを発射するように、長手方向に移動可能な駆動部材を駆動するように構成することができる。ステープルは、例えば、エンドエフェクタ2092によって捕捉された組織内へと発射することができる。
次に図41〜図45を参照すると、交換式作動アセンブリ2094は作動アセンブリコントローラ2102(図44及び図45)を含んでもよく、電源アセンブリ2096は電源アセンブリコントローラ2100(図42及び図43)を含んでもよい。作動アセンブリコントローラ2102は、1つ又は2つ以上の信号を生成して、電源アセンブリコントローラ2100と通信するように構成することができる。特定の例では、作動アセンブリコントローラ2102は、電源アセンブリ2096が交換式作動アセンブリ2094に連結されている状態で、電源アセンブリ2096から交換式作動アセンブリ2094への送電を変調することによって、1つ又は2つ以上の信号を生成して電源アセンブリコントローラ2100と通信してもよい。
更に、電源アセンブリコントローラ2100は、作動アセンブリコントローラ2102によって生成された1つ又は2つ以上の信号の受信に反応して、1つ又は2つ以上の機能を行うように構成することができる。例えば、交換式作動アセンブリ2094は電力要求を含んでもよく、作動アセンブリコントローラ2102は、交換式作動アセンブリ2094の電力要求にしたがって電池2098の電力出力を選択するように、電源アセンブリコントローラ2100に指示する信号を生成するように構成されてもよく、信号は、上述したように、電源アセンブリ2096が交換式作動アセンブリ2094に連結されている状態で、電源アセンブリ2096から交換式作動アセンブリ2094への送電を変調することによって生成することができる。信号の受信に反応して、電源アセンブリコントローラ2100は、交換式作動アセンブリ2094の電力要求に適応するように、電池2098の電力出力を設定してもよい。様々な交換式作動アセンブリが電源アセンブリ2096と共に利用されてもよいことを、読者は認識するであろう。様々な交換式作動アセンブリは、様々な電力要求を備えてもよく、それらが電源アセンブリ2096と連結係合している間、それらの電力要求に対して一意の信号を生成して、それらの電力要求にしたがって電池2098の電力出力を設定するように電源アセンブリコントローラ2100に警告してもよい。
次に主に図42及び図43を参照すると、電源アセンブリ2096は、例えば、1つ又は2つ以上の電界効果トランジスタ(FET)、ダーリントンアレイ、調節可能増幅器(adjustable amplifier)、及び/又は他の任意の電力変調器を含んでもよい、電力変調器制御部2106を含んでもよい。電源アセンブリコントローラ2100は、交換式作動アセンブリ2094が電源アセンブリ2096に連結されている状態で作動アセンブリコントローラ2102が生成した信号に反応して、電力変調器制御部2106を作動させて、交換式作動アセンブリ2094の電力要求に合わせて電池2098の電力出力を設定してもよい。
なお主に図42及び図43を参照すると、電源アセンブリコントローラ2100は、交換式作動アセンブリ2094が電源アセンブリ2096に連結されている間、交換式作動アセンブリ2094の作動アセンブリコントローラ2102が生成した1つ又は2つ以上の信号に関して、電源アセンブリ2096から交換式作動アセンブリ2094への送電を監視するように構成することができる。図42に示されるように、電源アセンブリコントローラ2100は、例えば、電圧監視機構を利用して、電池2098の両端間の電圧を監視して、作動アセンブリコントローラ2102が生成した1つ又は2つ以上の信号を検出してもよい。特定の例では、電圧調整器を利用して、電源アセンブリコントローラ2100のアナログ・デジタル変換器(ADC)によって読み取り可能な電池2098の電圧をスケーリングすることができる。図42に示されるように、電圧調整器は、例えば、測定し、ADCを通して電源アセンブリコントローラ2100に報告することができる、電池2098の電圧に比例する基準電圧又は低電圧信号を作り出すことができる、分圧器2108を備えてもよい。
他の状況では、図43に示されるように、電源アセンブリ2096は、交換式作動アセンブリ2094に伝送される電流を監視して、例えば、作動アセンブリコントローラ2102によって生成された1つ又は2つ以上の信号を検出する、電流監視機構を備えてもよい。特定の例では、電源アセンブリ2096は、交換式作動アセンブリ2094に伝送される電流を監視するのに利用することができる、電流センサ2110を備えてもよい。監視された電流は、例えば、ADCを通して電源アセンブリコントローラ2100に報告することができる。他の状況では、電源アセンブリコントローラ2100は、交換式作動アセンブリ2094に伝送される電流と、それに対応する電池2098の両端間の電圧の両方を同時に監視して、作動アセンブリコントローラ2102によって生成された1つ又は2つ以上の信号を検出するように構成されてもよい。電流及び/又は電圧を監視する他の様々な機構は、電源アセンブリコントローラ2100によって利用され、作動アセンブリコントローラ2102によって生成された1つ又は2つ以上の信号を検出することができることを読者が認識するが、かかる機構は全て、本開示によって企図される。
図44に示されるように、作動アセンブリコントローラ2102は、モータドライバ2015を有効にして電池2098からモータ2014に伝送された電力を変調することによって、電源アセンブリコントローラ2100と通信する1つ又は2つ以上の信号を生成するように構成することができる。その結果、電池2098の両端間の電圧、及び/又はモータ2014に電力供給するために電池2098から引き出される電流は、1つ又は2つ以上の信号を表す離散的なパターン又は波形を形成してもよい。上述したように、電源アセンブリコントローラ2100は、作動アセンブリコントローラ2102によって生成された1つ又は2つ以上の信号に対して、電池2098の両端間の電圧、及び/又は電池2098から引き出される電流を監視するように構成することができる。
信号を検出すると、電源アセンブリコントローラ2100は、検出された信号に対応する1つ又は2つ以上の機能を行うように構成することができる。少なくとも1つの例では、第1の信号を検出すると、電源アセンブリコントローラ2100は、電力変調器制御部2106を作動させて、第1のデューティサイクルに対する電池2098の電力出力を設定するように構成することができる。少なくとも1つの例では、第2の信号を検出すると、電源アセンブリコントローラ2100は、電力変調器制御部2106を作動させて、第1のデューティサイクルとは異なる第2のデューティサイクルに対する電池2098の電力出力を設定するように構成することができる。
特定の状況では、図45に示されるように、交換式作動アセンブリ2094は、作動アセンブリコントローラ2102によって制御して、電源アセンブリコントローラ2100が認識可能な信号又は波形を生成することができる、1つ又は2つ以上の電界効果トランジスタ(FET)を備えてもよい、電力変調回路2012を含んでもよい。例えば、特定の状況では、作動アセンブリコントローラ2102は、例えば、電力変調回路2012を動作させて、電池2098の電圧よりも高く電圧を増幅させて、電源アセンブリ2096の新しい電力モードをトリガーしてもよい。
ここで主に図42及び図43を参照すると、電源アセンブリ2096は、開放位置と閉鎖位置との間で切り替え可能であることができる、スイッチ2104を備えてもよい。スイッチ2104は、例えば、電源アセンブリ2096が交換式作動アセンブリ2094と連結されているときに、開放位置から閉鎖位置へと移行させることができる。特定の例では、スイッチ2104は、例えば、電源アセンブリ2096が交換式作動アセンブリ2094と連結された後、開放位置から閉鎖位置へと手動で移行させることができる。スイッチ2104が開放位置にある間、電源アセンブリ2096の構成要素は、臨床での使用に向けて電池2098の容量を保持するため、引き出す電力が十分に低いか、又は電力を引き出さなくてもよい。スイッチ2104は、機械的スイッチ機構、リードスイッチ機構、ホールスイッチ機構、又は他の任意の好適な切替え機構であることができる。更に、特定の状況では、電源アセンブリ2096は、電池2098の使用中に電源アセンブリ2096の様々な構成要素に十分な電力を提供するように構成されてもよい、任意選択の電源2105を含んでもよい。同様に、交換式作動アセンブリ2094も、交換式作動アセンブリ2094の様々な構成要素に十分な電力を提供するように構成することができる、任意選択の電源2107を含んでもよい。
使用の際、図46に示されるように、電源アセンブリ2096は交換式作動アセンブリ2094に連結することができる。特定の例では、上述したように、スイッチ2104を閉鎖構成へと移行させて、交換式作動アセンブリ2094を電源アセンブリ2096に電気的に接続することができる。それに反応して、交換式作動アセンブリ2094は、パワーアップしてもよく、少なくとも最初は、電池2098から比較的低い電流を引き出してもよい。例えば、交換式作動アセンブリ2094は、1アンペア以下を引き出して、交換式作動アセンブリ2094の様々な構成要素に電力供給する。特定の例では、電源アセンブリ2096も、スイッチ2014が閉鎖位置へと移行されるとパワーアップしてもよい。それに反応して、電源アセンブリコントローラ2100は、例えば、更に詳細に上述したように、電池2098の両端間の電圧、及び/又は電池2098から交換式作動アセンブリ2094への電流伝送を監視することによって、交換式作動アセンブリ2094からの電流の引出しを監視し始めることができる。
通信信号を生成し、電力変調を介して電源アセンブリコントローラ2100に伝送するため、例えば、作動アセンブリコントローラ2102は、モータドライブ2015を用いて、電力スパイクのパターン又は波形の形でモータ2014にパルス電力を供給してもよい。特定の状況では、作動アセンブリコントローラ2102は、モータドライバ2015と通信して、モータ2014の巻線を横切る電圧極性を迅速に切り替えて、電力スパイクによってもたらされるモータ2014への実効電流伝送を制限することによって、モータ2014の運動方向を迅速に切り替えるように構成することができる。その結果、図47Cに示されるように、電力スパイクによってもたらされる実効モータ変位を低減して、電力スパイクに反応して、モータ2014に連結されている外科用器具2090の駆動システムの実効変位を最小限に抑えることができる。
上記に加えて、作動アセンブリコントローラ2102は、モータドライバ2015を用いて、電源アセンブリコントローラ2100によって検出可能なパターンを形成するため、所定の期間にわたって繰り返すことができる所定のパケット又は群の形で配置されたスパイクの形で、電池2098から電力を引き出すことによって、電源アセンブリコントローラ2100と通信してもよい。例えば、図47A及び図47Bに示されるように、電源アセンブリコントローラ2100は、例えば電圧パターン2103(図47A)などの所定の電圧パターン、及び/又は例えば電流パターン2109(図47B)などの所定の電流パターンに関して、更に詳細に上述したような電圧及び/又は電流監視機構を使用して、電池2100の両端間の電圧を監視するように構成することができる。更に、電源アセンブリコントローラ2100は、パターンを検出する際に1つ又は2つ以上の機能を行うように構成することができる。送電変調を介した電源アセンブリコントローラ2100と作動アセンブリコントローラ2102との間の通信によって、交換式作動アセンブリ2094と電源アセンブリ2096との間で必要な通信ラインの数が低減されてもよいことを、読者は認識するであろう。
特定の状況では、電源アセンブリ2096を、異なる電力要求を備えることがある複数世代の様々な交換式作動アセンブリと共に用いることができる。様々な交換式作動アセンブリの一部は、上述したような通信システムを備えてもよく、他のものはかかる通信システムを欠いてもよい。例えば、電源アセンブリ2096を、上述した通信システムを欠く第1世代の交換式作動アセンブリと共に利用することができる。あるいは、電源アセンブリ2096を、例えば、上述したような通信システムを備える交換式作動アセンブリ2094など、第2世代の交換式作動アセンブリと共に利用することができる。
上記に加えて、第1世代の交換式作動アセンブリは第1の電力要求を備えてもよく、第2世代の交換式作動アセンブリは、第1の電力要求とは異なる場合がある第2の電力要求を備えてもよい。例えば、第1の電力要求は第2の電力要求よりも低くてもよい。第1世代の交換式作動アセンブリの第1の電力要求及び第2世代の交換式作動アセンブリの第2の電力要求に適応するため、電源アセンブリ2096は、第1世代の交換式作動アセンブリと共に使用する第1の電力モードと、第2世代の交換式作動アセンブリと共に使用する第2の電力モードとを備えてもよい。特定の例では、電源アセンブリ2096は、第1世代の交換式作動アセンブリの電力要求に対応するデフォルトの第1の電力モードで動作するように構成することができる。そのため、第1世代の交換式作動アセンブリが電源アセンブリ2096に接続されると、電源アセンブリ2096のデフォルトの第1の電力モードは、第1世代の交換式作動アセンブリの第1の電力要求に適応してもよい。しかしながら、例えば交換式作動アセンブリ2094など、第2世代の交換式作動アセンブリが電源アセンブリ2096に接続されると、交換式作動アセンブリ2094の作動アセンブリコントローラ2102は、上述したように、電源アセンブリ2096の電源アセンブリコントローラ2100と通信して、交換式作動アセンブリ2094の第2の電力要求に適応するように電源アセンブリ2096を第2の電力モードに切り替えてもよい。第1世代の交換式作動アセンブリは通信信号を生成する能力を欠くので、電源アセンブリ2096は、第1世代の交換式作動アセンブリに接続されている間はデフォルトの第1の電力モードのままであることを、読者は認識するであろう。
上述したように、電池2098は充電式であることができる。特定の状況では、電源アセンブリ2096の運送に先立って、電池2098を排流させるのが望ましいことがある。電源アセンブリ2096の運送を準備する際に、専用の排流回路を活性化して電池2098を排流させることができる。電池2098は、その最終目的地に着くと、外科的処置の間に使用するために充電することができる。しかしながら、排流回路は、臨床使用の間、電池2098からエネルギーを消費し続けることがある。特定の状況では、交換式作動アセンブリコントローラ2102は、更に詳細に上述したように、電池2098からモータ2014への送電を変調することによって、排流回路非活性化信号を電源アセンブリコントローラ2100に伝送するように構成することができる。電源アセンブリコントローラ2100は、例えば、排流回路非活性化信号に反応して、排流回路を非活性化して、排流回路による電池2098の排流を防ぐようにプログラムすることができる。電源アセンブリ2096が交換式作動アセンブリ2094に連結されている間、様々な機能を行うように電源アセンブリコントローラ2100に指示するため、作動アセンブリコントローラ2102によって様々な通信信号を生成できることを、読者は認識するであろう。
再び図42〜図45を参照すると、電源アセンブリコントローラ2100及び/又は作動アセンブリコントローラ2102は、多数のソフトウェアモジュールを格納してもよい、1つ又は2つ以上のプロセッサ及び/又はメモリユニットを備えてもよい。外科用器具2050の特定のモジュール及び/又はブロックが例として記載されることがあるが、より多数若しくはより少数のモジュール及び/又はブロックが使用されてもよいことを認識することができる。更に、記載を容易にするため、モジュール及び/又はブロックの観点で様々な例が記載されることがあるが、かかるモジュール及び/又はブロックは、1つ又は2つ以上のハードウェアコンポーネント、例えばプロセッサ、DSP、PLD、ASIC、回路、レジスタ、及び/又はソフトウェアコンポーネント、例えばプログラム、サブルーチン、論理、及び/又はハードウェアコンポーネントとソフトウェアコンポーネントとの組み合わせによって実装されてもよい。
図48は、全体として、モータ駆動の外科用器具2200を示している。特定の状況では、外科用器具2200は、ハンドルアセンブリ2202と、シャフトアセンブリ2204と、電源アセンブリ2206(又は「電源」若しくは「電源パック」)とを含んでもよい。シャフトアセンブリ2204は、特定の状況では、組織を把持、切断、及び/又はステープル留めするためのエンドカッターとして作用するように構成することができる、エンドエフェクタ2208を含んでもよいが、他の状況では、他のタイプの外科用装置、把持鉗子、カッター、ステープラー、クリップアプライヤ、アクセス装置、薬物/遺伝子治療用装置、超音波装置、RF装置、及び/又はレーザー装置のためのエンドエフェクタなど、異なるタイプのエンドエフェクタが使用されてもよい。いくつかのRF装置を、米国特許第5,403,312号、名称「ELECTROSURGICAL HEMOSTATIC DEVICE」、1995年4月4日発行、及び米国特許出願第12/031,573号、名称「SURGICAL FASTENING AND CUTTING INSTRUMENT HAVING RF ELECTRODES」、2008年2月14日出願に見出すことができる。
特定の状況では、ハンドルアセンブリ2202は、例えば、シャフトアセンブリ2204に個別に連結可能であることができる。かかる状況では、ハンドルアセンブリ2202は、例えば、1つ又は2つ以上の外科的タスク又は処置を行うように構成することができる、エンドエフェクタ2208などの外科用エンドエフェクタを備えてもよい、複数の交換式シャフトアセンブリと共に用いることができる。例えば、交換式シャフトアセンブリの1つ又は2つ以上は、異なるサイズ及びタイプのステープルカートリッジを支持するように適合され、異なるシャフト長さ、サイズ、及びタイプなどを有する、エンドエフェクタを用いてもよい。好適な交換式シャフトアセンブリの例が、米国仮特許出願第61/782,866号、名称「CONTROL SYSTEM OF A SURGICAL INSTRUMENT」、2013年3月14日出願に開示されており、参照によりその開示全体を本明細書に組み込む。
なお図48を参照すると、ハンドルアセンブリ2202は、臨床医が把握、操作、及び/又は作動させるように構成されてもよいハンドル2212からなる、ハウジング2210を備えてもよい。しかしながら、ハウジング2210の様々な独自の新規な配置はまた、ロボット制御の外科用システムと関連して効果的に用いられてもよいことが理解されるであろう。したがって、「ハウジング」という用語はまた、本明細書で開示するシャフトアセンブリ2204及びそのそれぞれの等価物を作動させるのに使用することができる、少なくとも1つの制御運動を発生させ適用するように構成されている、少なくとも1つの駆動システムを収容するか又は別の方法で動作可能に支持する、ロボットシステムのハウジング又は類似の部分を包含してもよい。例えば、本明細書で開示するハウジング2210は、米国特許出願第13/118,241号、名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENTS」、現在の米国特許出願公開第2012/0298719号に開示されている様々なロボットシステム、器具、構成要素、及び方法と共に用いられてもよく、参照によりその全体を本明細書に組み込む。
少なくとも1つの形態では、外科用器具2200は外科用締結切断器具であってもよい。更に、ハウジング2210は1つ又は2つ以上の駆動システムを動作可能に支持してもよい。例えば、図50に示されるように、ハウジング2210は、発射運動をエンドエフェクタ2208に適用するように構成されている、本明細書では発射駆動システム2214と呼ばれる駆動システムを支持してもよい。発射駆動システム2214は、例えばハンドル2212内に配置することができる、電気モータ2216を用いてもよい。様々な形態では、モータ2216は、例えば約25,000RPMの最大回転数を有する、ブラシ付きDC駆動モータであってもよい。他の構成では、モータとしては、ブラシレスモータ、コードレスモータ、同期モータ、ステッパモータ、又は他の任意の好適な電気モータを挙げることができる。制御回路基板アセンブリ2220に、また最終的にはモータ2216に電力供給するため、例えば、リチウムイオン電池などの電池2218(又は「電源」若しくは「電源パック」)がハンドル2212に連結されてもよい。
特定の状況では、なお図50を参照すると、電気モータ2216は、長手方向に移動可能な駆動部材2226の駆動歯2224の組、即ちラックと噛合係合した状態で装着されてもよい、歯車減速機アセンブリ2222と動作可能にインターフェースしてもよい、回転式シャフト(図示なし)を含むことができる。使用の際、電池2218によって与えられる電圧極性により、電気モータ2216を時計方向に動作させることができ、電気モータ2216を反時計方向に動作させるために、電池2218によって電気モータに印加される電圧極性を逆転させることができる。電気モータ2216を一方向に回転させると、駆動部材2226は、例えば遠位方向「D」で軸方向に駆動され、モータ2216を反対の回転方向に駆動すると、駆動部材2226は、図50に示されるように、例えば近位方向「P」で軸方向に駆動される。ハンドル2212は、電池2218によって電気モータ2216に印加される極性を逆転するように構成することができる、スイッチを含むことができる。本明細書に記載する他の形態と同様に、ハンドル2212はまた、駆動部材2226の位置及び/又は駆動部材2226が移動させられている方向を検出するように構成されている、センサを含むことができる。
上述したように、少なくとも1つの形態では、長手方向に移動可能な駆動部材2226は、その上に形成された、歯車減速機アセンブリ2222と噛合係合する駆動歯2224のラックを含んでもよい。特定の状況では、図50に示されるように、外科用器具2200は、例えば、外科用器具2200の動作中にモータ2216が誤作動を起こして、エンドエフェクタ2208によって捕捉された組織が動かなくなる恐れがあるときなど、脱出エラーが検出されたときに、長手方向に移動可能な駆動部材2226を臨床医が手動で退避させることを可能にするように構成することができる、手動作動式の「脱出」アセンブリ2228を含んでもよい。
上記に加えて、図50に示されるように、脱出アセンブリ2228は、手動で移動又は枢動させて、駆動部材2226の歯2224とラチェット係合するように構成された、レバー又は脱出ハンドル2230を含んでもよい。かかる状況では、臨床医は、脱出ハンドル2230を使用して駆動部材2226を例えば近位方向「P」でラチェット移動させることによって、駆動部材2226を手動で退避させて、例えば、捕えられた組織をエンドエフェクタ2208から解放することができる。例示の脱出構成、並びに本明細書に開示する様々な器具と共に用いられてもよい他の構成要素、構成、及びシステムが、米国特許出願第12/249,117号、名称「POWERED SURGICAL CUTTING AND STAPLING APPARATUS WITH MANUALLY RETRACTABLE FIRING SYSTEM」、現在の米国特許出願公開第2010/0089970号に開示されており、参照によりその全体を本明細書に組み込む。
上記に加えて、次に主に図48及び図50を参照すると、脱出アセンブリ2228の脱出ハンドル2230は、ハンドルアセンブリ2202のハウジング2210内に常駐してもよい。特定の状況では、脱出ハンドル2230に対するアクセスは脱出ドア2232によって制御することができる。脱出ドア2232は、ハウジング2210に解放可能にロックして、脱出ハンドル2230に対するアクセスを制御してもよい。図48に示されるように、脱出ドア2232は、例えば、ハウジング2210とロック係合するスナップ式ロック機構2234などのロック機構を含んでもよい。脱出ドア2232をハウジング2210にロックする他のロック機構が、本開示によって企図される。使用の際、臨床医は、ロック機構2234をロック解除し、脱出ドア2232を開放することによって、脱出ハンドル2230へのアクセスを得てもよい。少なくとも1つの例では、脱出ドア2232は、ハウジング2232に個別に連結することができ、例えば、ハウジング2210から分離して、脱出ハンドル2230へのアクセスを提供することができる。別の例では、脱出ドア2232は、ヒンジ(図示なし)を介してハウジング2210に枢動的に連結することができ、例えば、ハウジング2210に対して枢動させて、脱出ハンドル2230へのアクセスを提供することができる。更に別の例では、脱出ドア2232は、脱出ハンドル2230へのアクセスを提供するため、ハウジング2210に対して摺動可能に移動可能であることができる、スライドドアであることができる。
ここで図51を参照すると、外科用器具2200は、更に詳細に後述するように、脱出アセンブリ2228を利用する様々なステップを通して、臨床医をガイドし、かつ/又は臨床医にフィードバックを提供するように構成することができる、脱出フィードバックシステム2236を含んでもよい。特定の例では、脱出フィードバックシステム2236は、マイクロコントローラ2238及び/又は1つ又は2つ以上の脱出フィードバック要素を含んでもよい。脱出フィードバックシステム2236及び/又は脱出フィードバック要素と関連付けられた電気及び電子回路素子は、例えば、制御回路基板アセンブリ2220によって支持されてもよい。マイクロコントローラ2238は、一般に、メモリ2240と、メモリ2240に動作可能に連結されたマイクロプロセッサ2242(「プロセッサ」)とを備えてもよい。プロセッサ2242は、モータ2216の位置及び速度を制御するのに一般に利用される、モータドライバ2244の回路を制御してもよい。特定の例では、プロセッサ2242は、モータドライバ2244に信号を送って、更に詳細に後述するように、モータ2216を停止及び/又は使用不能にすることができる。特定の例では、プロセッサ2242は、プロセッサ2242からのオーバーライド信号に反応して、外科用器具2200の操作中にモータ2216を停止及び/又は使用不能にすることができるモータオーバーライドスイッチを備えてもよい、別個のモータオーバーライド回路を制御してもよい。プロセッサという用語は、本明細書で使用するとき、任意の好適なマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、又はコンピュータの中央処理装置(CPU)の機能を1つの集積回路上に、若しくは最大数個の集積回路上に組み込んだ、他の基本的なコンピューティング装置を含むことが理解されるべきである。プロセッサは、デジタルデータを入力として受理し、そのメモリに格納された命令にしたがってそれを処理し、結果を出力として提供する、多目的のプログラマブル装置である。内部メモリを有するという理由で、順序デジタル論理はその一例である。プロセッサは、二進数システムで表される数字及び記号で動作する。
1つの例では、プロセッサ2242は、Texas InstrumentsによるARM Cortexの商品名で知られているものなど、任意のシングルコア又はマルチコアプロセッサであってもよい。1つの例では、外科用器具2200は、例えば、やはりTexas InstrumentsによるHercules ARM Cortex R4の商品名で知られているTMS570及びRM4xなど、2つのマイクロコントローラベースの系統を含む安全マイクロコントローラプラットフォームなど、安全プロセッサを備えてもよい。それでもやはり、マイクロコントローラ及び安全プロセッサに対する他の好適な代用品が、非限定的に用いられてもよい。1つの例では、安全プロセッサ1004は、スケーラブルな性能、接続性、及びメモリオプションを供給しながら高度に統合された安全機能を提供するため、中でも、IEC 61508及びISO 26262のセーフティクリティカル用途向けに具体的に構成されてもよい。
特定の状況では、マイクロコントローラ2238は、例えば、Texas Instrumentsから入手可能なLM 4F230H5QRであってもよい。少なくとも1つの例では、Texas InstrumentsのLM4F230H5QRは、製品データシートから容易に利用可能な他の特徴の中でも、最大40MHz、256KBの単一サイクルフラッシュメモリ若しくは他の不揮発性メモリのオンチップメモリ2240と、40MHz超の性能を改善するためのプリフェッチバッファと、32KBの単一サイクルシリアルランダムアクセスメモリ(SRAM)と、StellarisWare(登録商標)ソフトウェアを搭載した内部読出し専用メモリ(ROM)と、2KBの電気的消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EEPROM)と、1つ又は2つ以上のパルス幅変調(PWM)モジュールと、1つ又は2つ以上の直交エンコーダ入力(QEI)アナログと、12のアナログ入力チャネルを備えた1つ又は2つ以上の12ビットアナログ・デジタル変換器(ADC)とを備える、ARM Cortex−M4Fプロセッサコアである。他のマイクロコントローラが、脱出フィードバックシステム2236で使用するように容易に代用されてもよい。したがって、本開示はこの文脈に限定されるべきではない。
再び図51を参照すると、脱出フィードバックシステム2236は、例えば、脱出ドアフィードバック要素2246を含んでもよい。特定の例では、脱出ドアフィードバック要素2246は、ロック機構2234がロック解除されていることをプロセッサ2242に警告するように構成することができる。少なくとも1つの例では、脱出ドアフィードバック要素2246は、プロセッサ2242に動作可能に連結されたスイッチ回路(図示なし)を備えてもよく、スイッチ回路は、例えば、ロック機構2234が臨床医によってロック解除されると開放構成へと遷移し、かつ/又はロック機構2234が臨床医によってロックされると閉鎖構成へと遷移するように構成することができる。少なくとも1つの例では、脱出ドアフィードバック要素2246は、プロセッサ2242に動作可能に連結された少なくとも1つのセンサ(図示なし)を備えてもよく、センサは、例えば、ロック機構2234が臨床医によってロック解除及び/又はロック構成へと遷移されると、トリガーされるように構成することができる。脱出ドアフィードバック要素2246は、臨床医によるロック機構2234のロック及び/又はロック解除を検出する他の手段を含んでもよいことを、読者は認識するであろう。
特定の例では、脱出ドアフィードバック要素2246は、プロセッサ2242に動作可能に連結されたスイッチ回路(図示なし)を備えてもよく、スイッチ回路は、例えば、脱出ドア2232が除去若しくは開放されると開放構成へと遷移し、かつ/又は例えば、脱出ドア2232が設置若しくは閉鎖されると閉鎖構成へと遷移するように構成することができる。少なくとも1つの例では、脱出ドアフィードバック要素2246は、プロセッサ2242に動作可能に連結された少なくとも1つのセンサ(図示なし)を備えてもよく、センサは、例えば、脱出ドア2232が除去若しくは開放されると、かつ/又は例えば、脱出ドア2232が閉鎖若しくは設置されると、トリガーされるように構成することができる。脱出ドアフィードバック要素2246は、臨床医による、ロック機構2234のロック及び/又はロック解除、並びに/あるいは脱出ドア2232の開放及び/又は閉鎖を検出する他の手段を含んでもよいことを、読者は認識するであろう。
特定の例では、図51に示されるように、脱出フィードバックシステム2236は、プロセッサ2242と動作可能に通信してもよい追加のスイッチ回路及び/又はセンサを備えてもよい、1つ又は2つ以上の追加のフィードバック要素2248を備えてもよく、追加のスイッチ回路及び/又はセンサは、プロセッサ2242によって、脱出フィードバックシステム2236と関連付けられた他のパラメータを測定するのに用いられてもよい。特定の例では、脱出フィードバックシステム2236は、感覚フィードバックをユーザに提供する1つ又は2つ以上の装置を含んでもよい、1つ又は2つ以上のインターフェースを備えてもよい。例えば、かかる装置は、例えばディスプレイスクリーン及び/又はLEDインジケータなど、視覚フィードバック装置を備えてもよい。特定の例では、かかる装置は、例えばスピーカー及び/又はブザーなど、音声フィードバック装置を備えてもよい。特定の例では、かかる装置は、例えば触覚作動装置など、触覚フィードバック装置を備えてもよい。特定の例では、かかる装置は、視覚フィードバック装置、音声フィードバック装置、及び/又は触覚フィードバック装置の組み合わせを備えてもよい。特定の状況では、図48に示されるように、1つ又は2つ以上のインターフェースは、例えばハンドルアセンブリ2202に含まれてもよい、ディスプレイ2250を備えてもよい。特定の例では、プロセッサ2242は、脱出アセンブリ2228を使用して外科用器具2200の手動脱出を行うことに関して、外科用器具2200のユーザに対して警告し、ガイドし、及び/又はフィードバックを提供するため、ディスプレイ2250を用いてもよい。
特定の例では、脱出フィードバックシステム2236は、ファームウェア、ソフトウェア、ハードウェア、又はそれらの任意の組み合わせとして実装される、1つ又は2つ以上の埋込みアプリケーションを備えてもよい。特定の例では、脱出フィードバックシステム2236は、例えば、ソフトウェア、プログラム、データ、ドライバ、及び/又はアプリケーションプログラムインターフェース(API)など、様々な実行可能モジュールを備えてもよい。図52は、例えば、メモリ2240に格納することができる、例示のモジュール2252を示している。モジュール2252は、脱出アセンブリ2228を使用して外科用器具2200の手動脱出を行うことに関して、例えば、外科用器具2200のユーザに対して警告し、ガイドし、及び/又はフィードバックを提供するため、プロセッサ2242によって実行することができる。
図52に示されるように、モジュール2252は、例えば、外科用器具2200の手動脱出を行うための、脱出アセンブリ2228のアクセス及び/又は使用の方法に関して命令をユーザに提供するため、プロセッサ2242によって実行されてもよい。様々な例では、モジュール2252は、例えば、外科用器具2200の手動脱出を要する1つ又は2つ以上のエラーの検出に関する意思決定ステップ2254など、1つ又は2つ以上の意思決定ステップを含んでもよい。
様々な例では、プロセッサ2242は、例えば、外科用器具2200の通常の動作中に1つ又は2つ以上の介在イベントが発生したことに反応して、脱出エラーを検出するように構成されてもよい。特定の例では、プロセッサ2242は、1つ又は2つ以上の脱出エラー信号がプロセッサ2242によって受信されると、脱出エラーを検出するように構成されてもよく、脱出エラー信号は、例えば、外科用器具2200の他のプロセッサ及び/又はセンサによって、プロセッサ2242に通信することができる。特定の例では、例えば、センサ(図示なし)によって検出された外科用器具2200の温度が閾値を超過すると、プロセッサ2242によって脱出エラーを検出することができる。特定の例では、外科用器具2200は、発射駆動システム2214の発射行程中の、長手方向に移動可能な駆動部材2226の位置を感知し記録する、位置決めシステム(図示なし)を備えてもよい。少なくとも1つの例では、プロセッサ2242は、例えば、長手方向に移動可能な駆動部材2226の記録された位置の1つ又は2つ以上が、所定の閾値と一致しないとき、脱出エラーを検出するように構成することができる。
いずれの場合も、再び図52を参照すると、プロセッサ2242が意思決定ステップ2254で脱出エラーを検出すると、プロセッサ2242は、例えば、モータ2216を停止及び/又は使用不能にすることによって応答してもよい。それに加えて、特定の例では、プロセッサ2242はまた、図52に示されるように、脱出エラーの検出後の脱出済み状態をメモリ2240に格納してもよい。換言すると、プロセッサ2242は、脱出エラーが検出されていることを示す状態をメモリ2240に格納してもよい。上述したように、メモリ2240は、例えば、外科用器具2200がユーザによってリセットされるとき、脱出エラーが検出されているという格納された状態を保存してもよい、不揮発性メモリであることができる。
様々な例では、モータ2216は、例えば、電池2218をモータ2216から切り離すことによって、停止及び/又は使用不能にすることができる。様々な例では、プロセッサ2242はドライバ2244を用いて、モータ2216を停止及び/又は使用不能にしてもよい。特定の例では、モータオーバーライド回路が利用される場合、プロセッサ2242はモータオーバーライド回路を用いて、モータ2216を停止及び/又は使用不能にしてもよい。特定の例では、モータ2216を停止及び/又は使用不能にすることで、例えば、少なくとも手動脱出が行われるまで、外科用器具2200のユーザがモータ2216を使用することを防止してもよい。脱出エラーの検出に反応してモータ2216を停止及び/又は使用不能にすることは、外科用器具2200によって捕捉された組織を保護するのに有利であり得る。
上記に加えて、なお図52を参照すると、モジュール2252は、脱出ドア2232が除去されたか否かを検出する意思決定ステップ2256を含んでもよい。上述したように、プロセッサ2242は、脱出ドア2232が除去されたか否かに関してプロセッサ2242に警告するように構成することができる、脱出ドアフィードバック要素2246に動作可能に連結することができる。特定の例では、プロセッサ2242は、例えば、ロック機構2234がロック解除されたことを脱出ドアフィードバック要素2246が報告すると、脱出ドア2232が除去されたことを検出するようにプログラムすることができる。特定の例では、プロセッサ2242は、例えば、脱出ドア2232が開放されたことを脱出ドアフィードバック要素2246が報告すると、脱出ドア2232が除去されたことを検出するようにプログラムすることができる。特定の例では、プロセッサ2242は、例えば、ロック機構2234がロック解除され、脱出ドア2232が開放されたことを脱出ドアフィードバック要素2246が報告すると、脱出ドア2232が除去されたことを検出するようにプログラムすることができる。
様々な例では、なお図52を参照すると、プロセッサ2242が、意思決定ステップ2254で脱出エラーを検出せず、また意思決定ステップ2256で脱出ドア2232が除去されたことを検出しなかった場合、プロセッサ2242は、外科用器具2200の通常の動作を中断しなくてもよく、様々な臨床アルゴリズムを進行してもよい。特定の例では、プロセッサ2242が、意思決定ステップ2254で脱出エラーを検出しないが、意思決定ステップ2256で脱出ドア2232が除去されたことを検出した場合、プロセッサ2242は、上述したように、モータ2216を停止及び/又は使用不能にすることによって反応してもよい。それに加えて、特定の例では、プロセッサ2242はまた、更に詳細に後述するように、脱出ドア2232を再設置する命令をユーザに提供してもよい。特定の例では、プロセッサ2242が、脱出ドア2232が再設置されたことを検出したが、脱出エラーは検出されなかった場合、電力をモータ2216に再接続し、ユーザが、図52に示されるような臨床アルゴリズムを継続できるように、プロセッサ2242を構成することができる。
特定の例では、ユーザが脱出ドア2232を再設置しない場合、プロセッサ2242は、電力をモータ2216に再接続しなくてもよく、脱出ドア2232を再設置する命令をユーザに提供し続けてもよい。特定の例では、ユーザが脱出ドア2232を再設置しない場合、プロセッサ2242は、外科用器具2200の通常の動作を継続するために、脱出ドア2232が再設置を必要としているという注意をユーザに提供してもよい。特定の例では、外科用器具2200は、脱出ドア2216が設置されていない場合であっても、ユーザが電力をモータ2216に再接続できるように、オーバーライド機構(図示なし)を装備していてもよい。
様々な例では、プロセッサ2242は、脱出ドア2232が除去されたことをプロセッサ2242が検出すると、感覚フィードバックをユーザに提供するように構成することができる。様々な例では、プロセッサ2242は、脱出ドア2232が再設置されたことをプロセッサ2242が検出すると、感覚フィードバックをユーザに提供するように構成することができる。プロセッサ2242は、様々な装置を用いて、感覚フィードバックをユーザに提供することができる。例えば、かかる装置は、例えばディスプレイスクリーン及び/又はLEDインジケータなど、視覚フィードバック装置を備えてもよい。特定の例では、かかる装置は、例えばスピーカー及び/又はブザーなど、音声フィードバック装置を備えてもよい。特定の例では、かかる装置は、例えば触覚作動装置など、触覚フィードバック装置を備えてもよい。特定の例では、かかる装置は、視覚フィードバック装置、音声フィードバック装置、及び/又は触覚フィードバック装置の組み合わせを備えてもよい。特定の例では、プロセッサ2242は、ディスプレイ2250を用いて、脱出ドア2232を再設置するようにユーザに指示してもよい。例えば、プロセッサ2242は、例えばディスプレイ2250を通して、ユーザに対して、脱出ドア2232の画像の隣に警告記号を提示してもよい。特定の例では、プロセッサ2242は、例えば、脱出ドア2232が設置されているアニメーション画像を提示してもよい。他の画像、記号、及び/又は単語を、ディスプレイ2250を通して表示して、外科用器具2200のユーザに脱出ドア2232を再設置するように警告することができる。
再び図52を参照すると、脱出エラーが検出されると、プロセッサ2242は、脱出ハンドル2230を使用して手動脱出を行うように、外科用器具2200のユーザに信号を送ってもよい。様々な例では、プロセッサ2242は、例えば、視覚、音声、及び/又は触覚フィードバックをユーザに提供することによって、手動脱出を行うようにユーザに信号を送ることができる。特定の例では、図52に示されるように、プロセッサ2242は、ディスプレイ2250のバックライトを点滅させることによって、手動脱出を行うように、外科用器具2200のユーザに信号を送ることができる。いずれの場合も、プロセッサ2242は次に、手動脱出を行うようにユーザに命令を提供してもよい。様々な例では、図52に示されるように、命令は、脱出ドア2232が設置されているか否かに応じて決まってもよく、意思決定ステップ2258は、ユーザに提供される命令のタイプを判断してもよい。特定の例では、脱出ドア2232が設置されていることをプロセッサ2242が検出すると、プロセッサ2242は、例えば、脱出ドア2232を除去する命令、及び脱出ハンドル2230を操作する命令をユーザに提供してもよい。しかしながら、脱出ドア2232が除去されていることをプロセッサ2242が検出すると、プロセッサ2242は、例えば、脱出ハンドル2230を操作する命令をユーザに提供するが、脱出ドア2232を除去する命令は提供しなくてもよい。
再び図52を参照すると、様々な例では、脱出ドア2232を除去するように、及び/又は脱出ハンドル2230を操作するように、プロセッサ2242によってユーザに提供される命令は、1つ又は2つ以上のステップを含んでもよく、それらステップは、経時的順序でユーザに提示されてもよい。特定の例では、ステップは、ユーザによって行われる動作を含んでもよい。かかる例では、ユーザは、ステップのそれぞれで提示される動作を行うことによって、手動脱出のステップ全体を進行してもよい。特定の例では、ステップの1つ又は2つ以上で求められる動作は、例えば、ディスプレイ2250に表示されるアニメーション画像の形態で、ユーザに提示することができる。特定の例では、ステップの1つ又は2つ以上は、手動脱出にユーザをガイドする単語、記号、及び/又は画像を含んでもよいメッセージとして、ユーザに提示することができる。特定の例では、手動脱出を行うステップの1つ又は2つ以上を、例えば、1つ又は2つ以上のメッセージと組み合わせることができる。特定の例では、例えば、各メッセージは別個のステップを含んでもよい。
特定の例では、手動脱出に対する命令を提供するステップ及び/又はメッセージは、例えば、提示されたステップ及び/又はメッセージに応じるのに十分な時間をユーザに与えるため、所定の時間間隔でユーザに提示することができる。特定の例では、プロセッサ2242は、ステップが行われたことのフィードバックがプロセッサ2242によって受信されるまで、ステップ及び/又はメッセージを提示し続けるようにプログラムすることができる。特定の例では、フィードバックは、例えば、脱出ドアフィードバック要素2246によってプロセッサ2242に提供することができる。他の機構及び/又はセンサをプロセッサ2242が用いて、ステップが完了していることのフィードバックを得ることができる。少なくとも1つの例では、例えば、警告ボタンを押圧することによって、ステップが完了するとプロセッサ2242に警告するように、ユーザに指示することができる。特定の例では、ディスプレイ2250は、ステップが完了するとプロセッサ2242に警告するように、インターフェースをユーザに提供してもよい、容量式スクリーンを備えてもよい。例えば、ユーザは、現在のステップが完了すると、容量式スクリーンを押圧して、手動脱出命令の次のステップへと移ってもよい。
特定の例では、図52に示されるように、脱出ドア2232が設置されていることを検出した後、プロセッサ2242は、ディスプレイ2250を用いて、脱出ドア2232に向かって移動している手を描くアニメーション画像2260を提示するように構成することができる。プロセッサ2242は、例えば、ユーザが脱出ドア2232を係合するのに十分な時間間隔の間、アニメーション画像2260を表示し続けてもよい。特定の例では、プロセッサ2242は、次に、アニメーション画像2260を、例えば、脱出ドアロック機構2234を係合している指を描くアニメーション画像2262と置き換えてもよい。プロセッサ2242は、例えば、ユーザがロック機構2234をロック解除するのに十分な時間間隔の間、アニメーション画像2262を表示し続けてもよい。特定の例では、プロセッサ2242は、例えば、ロック機構2234がロック解除されたことを脱出ドアフィードバック要素2246が報告するまで、アニメーション画像2262を表示し続けてもよい。特定の例では、プロセッサ2242は、ロック機構2234をロック解除するステップが完了したことをユーザがプロセッサ2242に警告するまで、アニメーション画像2262を表示し続けてもよい。
いずれの場合も、プロセッサ2242は、次に、アニメーション画像2262を、例えば、脱出ドア2232を除去している指を描くアニメーション画像2264と置き換えてもよい。プロセッサ2242は、例えば、ユーザが脱出ドア2232を除去するのに十分な時間間隔の間、アニメーション画像2264を表示し続けてもよい。特定の例では、プロセッサ2242は、例えば、脱出ドア2232が除去されたことを脱出ドアフィードバック要素2246が報告するまで、アニメーション画像2264を表示し続けてもよい。特定の例では、プロセッサ2242は、例えば、脱出ドア2232を除去するステップが除去されていることをユーザがプロセッサ2242に警告するまで、アニメーション画像2264を表示し続けてもよい。特定の例では、プロセッサ2242は、例えば、意思決定ステップ2258で脱出ドアが設置されたことをプロセッサ2242が検出し続けているとき、アニメーション画像2260、2262、及び2246をその順序で繰返し表示し続けるように構成することができる。
上記に加えて、脱出ドア2232が除去されたことを検出した後、プロセッサ2242は、ユーザをガイドして、脱出ハンドル2230を動作させるステップを進行してもよい。特定の例では、プロセッサ2242は、アニメーション画像2264を、例えば、脱出ハンドル2230を持ち上げて、上述したように、駆動部材2226の歯2224とラチェット係合させる指を描く、アニメーション画像2266と置き換えてもよい。プロセッサ2242は、例えば、ユーザが脱出ハンドル2230を持ち上げるのに十分な時間間隔の間、アニメーション画像2266を表示し続けてもよい。特定の例では、プロセッサ2242は、脱出ハンドル2230が持ち上げられていることのフィードバックをプロセッサが受信するまで、アニメーション画像2266を表示し続けてもよい。例えば、プロセッサ2242は、脱出ハンドル2230を持ち上げるステップが除去されていることをユーザがプロセッサ2242に警告するまで、アニメーション画像2266を表示し続けてもよい。
特定の例では、上述したように、ユーザは、脱出ハンドル2230を使用して駆動部材2226を例えば近位方向「P」でラチェット移動させることによって、駆動部材2226を手動で退避させて、例えば、エンドエフェクタ2208に捕えられた組織を解放することができる。かかる例では、プロセッサ2242は、アニメーション画像2266を、例えば、脱出ハンドル2230を引っ張り、次に押すことを繰り返して、脱出ハンドル2230のラチェット移動をシミュレートする指を描く、アニメーション画像2268と置き換えてもよい。プロセッサ2242は、例えば、ユーザが駆動部材2226をデフォルト位置へとラチェット移動させるのに十分な時間間隔の間、アニメーション画像2268を表示し続けてもよい。特定の例では、プロセッサ2242は、駆動部材2226が退避されていることのフィードバックをプロセッサ2242が受信するまで、アニメーション画像2268を表示し続けてもよい。
図53は、多くの観点でモジュール2258と類似しているモジュール2270を示している。例えば、モジュール2252はまた、外科用器具2200の手動脱出を行うことに関して、例えば、外科用器具2200のユーザに対して警告し、ガイドし、及び/又はフィードバックを提供するため、メモリ2240に格納し、かつ/又はプロセッサ2242によって実行することができる。特定の例では、外科用器具2200は脱出ドアを備えていなくてもよい。かかる状況では、モジュール2270をプロセッサ2242が用いて、例えば、脱出ハンドル2230の操作方法に関する命令をユーザに提供することができる。
やはり図53に示されるモジュール2270を参照すると、プロセッサ2242が、モジュール2270の意思決定ステップ2254において脱出エラーを検出しなかった場合、プロセッサ2242は、外科用器具2200の通常の動作を中断しなくてもよく、様々な臨床アルゴリズムを進行してもよい。しかしながら、プロセッサ2242がモジュール2270の意思決定ステップ2254において脱出エラーを検出すると、プロセッサ2242は、例えば、モータ2216を停止及び/又は使用不能にすることによって反応してもよい。それに加えて、特定の例では、プロセッサ2242はまた、図53に示されるように、脱出エラーの検出後の脱出済み状態をメモリ2240に格納してもよい。脱出ドアがない場合、プロセッサ2242は、例えば、ディスプレイ2250のバックライトを点滅させることによって、手動脱出を行うように、外科用器具2200のユーザに信号を送ってもよく、プロセッサ2242は、次に、上述したように、脱出ハンドル2230を動作させる命令をユーザに提供するように直接進行してもよい。
図52及び/又は図53に示されるステップは、手動脱出を行うために外科用器具2200のユーザに提供することができる命令の例証であることを、読者は認識するであろう。モジュール2252及び/又は2270は、図52及び図53に示されているよりも多数又は少数のステップを提供するように構成することができる。読者はまた、モジュール2252及び/又は2270は例示のモジュールであることも認識するが、外科用器具2200のユーザに、手動脱出を行う命令を提供するため、他の様々なモジュールをプロセッサ2242によって実行することができる。
様々な例では、上述したように、プロセッサ2242は、外科用器具2200のユーザに対して、手動脱出を所定の時間間隔で行うステップ及び/又はメッセージを提示するように構成することができる。かかる時間間隔は、同じであってもよく、又は例えば、ユーザが行うタスクの複雑さに応じて変動してもよい。特定の例では、かかる時間間隔は、例えば約1秒から、例えば約10分の範囲の任意の時間間隔であることができる。特定の例では、かかる時間間隔は、例えば約1秒から、例えば約1分の範囲の任意の時間間隔であることができる。他の時間間隔が本開示によって企図される。
いくつかの例では、例えば、図31〜図33に示される電源アセンブリ2006などの電源アセンブリは、電源アセンブリ2006及び/又は電源アセンブリ2006に連結された外科用器具2000の使用回数を監視するように構成されている。電源アセンブリ2006は、使用回数に対応する利用サイクル計数を維持する。電源アセンブリ2006及び/又は外科用器具2000は、利用サイクル計数に基づいて、1つ又は2つ以上の動作を行う。例えば、いくつかの例では、利用サイクル計数が所定の利用限界を超過すると、電源アセンブリ2006及び/又は外科用器具2000は、電源アセンブリ2006を使用不能にし、外科用器具2000を使用不能にし、再調整及び/又は点検サイクルを要していることを示し、利用サイクル計数をオペレータ及び/又は遠隔システムに提供し、並びに/あるいは他の任意の好適な動作を行ってもよい。利用サイクル計数は、例えば、機械的リミッタ、利用サイクル回路、並びに/あるいは電池2006及び/又は外科用器具2000に連結された他の任意の好適なシステムなど、任意の好適なシステムによって判断される。
図54は、電源アセンブリ2400の利用サイクル計数を監視するように構成された利用サイクル回路2402を備える、電源アセンブリ2400の一例を示している。電源アセンブリ2400は外科用器具2410に連結されてもよい。利用サイクル回路2402は、プロセッサ2404及び使用インジケータ2406を備える。使用インジケータ2406は、電源アセンブリ2400に連結された電池バック2400及び/又は外科用器具2410の使用を示す信号を、プロセッサ2404に提供するように構成されている。「使用」は、例えば、外科用器具2410のモジュール式構成要素を変更すること、外科用器具2410に連結された使い捨て構成要素を配備又は発射すること、外科用器具2410から電気外科エネルギーを送達すること、外科用器具2410及び/又は電源アセンブリ2400を再調整すること、電源アセンブリ2400を交換すること、電源アセンブリ2400を充電すること、並びに/あるいは外科用器具2410及び/又は電池バック2400の安全限界を超過することなど、任意の好適な動作、条件、及び/又はパラメータを含んでもよい。
いくつかの例では、利用サイクル、即ち使用は、1つ又は2つ以上の電源アセンブリ2400のパラメータによって定義される。例えば、1つの例では、利用サイクルは、電源アセンブリ2400が満充電レベルのとき、電源アセンブリ2400から利用可能な総エネルギーの5%超過を使用することを含む。別の例では、利用サイクルは、所定の時間限界を超過する、電源アセンブリ2400からの連続的なエネルギー排出を含む。例えば、利用サイクルは、電源アセンブリ2400からの5分間連続の、かつ/又は総エネルギーの引出しに対応してもよい。いくつかの例では、電源アセンブリ2400は、例えば、活性状態にある使用インジケータ2406及び/又はカウンタ2408など、利用サイクル回路2402の1つ又は2つ以上の構成要素を維持する、連続的な電力引出しを有する利用サイクル回路2402を備える。
プロセッサ2404は利用サイクル計数を維持する。利用サイクル計数は、電源アセンブリ2400及び/又は外科用器具2410に関して、使用インジケータ2406によって検出された使用回数を示す。プロセッサ2404は、使用インジケータ2406からの入力に基づいて、利用サイクル計数を増分及び/又は減分してもよい。利用サイクル計数は、電源アセンブリ2400及び/又は外科用器具2410の1つ又は2つ以上の動作を制御するのに使用される。例えば、いくつかの例では、利用サイクル計数が所定の利用限界を超過すると、電源アセンブリ2400は使用不能にされる。本明細書で考察する例は、所定の利用限界を上回って利用サイクル計数を増分することに関して考察しているが、当業者であれば、利用サイクル計数は所定の量で始まってもよく、プロセッサ2404によって減分されてもよいことを認知するであろう。この例では、プロセッサ2404は、利用サイクル計数が所定の利用限界を下回ると、電源アセンブリ2400の1つ又は2つ以上の動作を開始及び/又は防止する。
利用サイクル計数はカウンタ2408によって維持される。カウンタ2408は、例えば、メモリモジュール、アナログカウンタ、及び/又は利用サイクル計数を維持するように構成された任意の回路など、任意の好適な回路を備える。いくつかの例では、カウンタ2408はプロセッサ2404と一体的に形成される。他の例では、カウンタ2408は、例えば固体メモリモジュールなど、別個の構成要素を備える。いくつかの例では、利用サイクル計数は、例えば集中データベースなど、遠隔システムに提供される。利用サイクル計数は、通信モジュール2412によって遠隔システムに伝送される。通信モジュール2412は、例えば、有線及び/又は無線通信など、任意の好適な通信媒体を使用するように構成されている。いくつかの例では、通信モジュール2412は、例えば、利用サイクル計数が所定の利用限界を超過したときの制御信号など、1つ又は2つ以上の命令を遠隔システムから受信するように構成されている。
いくつかの例では、使用インジケータ2406は、電源アセンブリ2400に連結された外科用器具2410と共に使用するモジュール式構成要素の数を監視するように構成されている。モジュール式構成要素は、例えば、モジュール式シャフト、モジュール式エンドエフェクタ、及び/又は他の任意のモジュール式構成要素を含んでもよい。いくつかの例では、使用インジケータ2406は、例えば、外科用器具2410に連結されたエンドエフェクタ内へのステープルカートリッジの挿入及び/又は配備など、1つ又は2つ以上の使い捨て構成要素の使用を監視する。使用インジケータ2406は、外科用器具2410の1つ又は2つ以上のモジュール式及び/又は使い捨ての構成要素の交換を検出する、1つ又は2つ以上のセンサを備える。
いくつかの例では、使用インジケータ2406は、電源アセンブリ2400が設置された状態で行われる単一患者外科的処置を監視するように構成されている。例えば、使用インジケータ2406は、電源アセンブリ2400が外科用器具2410に連結されている間の、外科用器具2410の発射を監視するように構成されていてもよい。発射は、ステープルカートリッジの配備、電気外科エネルギーの適用、及び/又は他の任意の好適な外科的イベントに対応してもよい。使用インジケータ2406は、電源アセンブリ2400が設置されている間の発射回数を測定する1つ又は2つ以上の回路を備えてもよい。使用インジケータ2406は、単一患者処置が行われるとプロセッサ2404に信号を提供し、プロセッサ2404は利用サイクル計数を増分する。
いくつかの例では、使用インジケータ2406は、例えば、電源2414からの電流引出しなど、電源2414の1つ又は2つ以上のパラメータを監視するように構成された回路を備える。電源2414の1つ又は2つ以上のパラメータは、例えば、切断及び封止動作など、外科用器具2410によって実行可能な1つ又は2つ以上の動作に対応する。使用インジケータ2406は、1つ又は2つ以上のパラメータをプロセッサ2404に提供し、それによって、処置が行われたことを1つ又は2つ以上のパラメータが示すと、利用サイクル計数が増分される。
いくつかの例では、使用インジケータ2406は、所定の期間後に利用サイクル計数を増分するように構成されたタイミング回路を備える。所定の期間は、例えば、オペレータが切断及び封止処置を行うのに要する時間である、単一患者処置時間に対応する。電源アセンブリ2400が外科用器具2410に連結されると、プロセッサ2404は、使用インジケータ2406をポーリングして、単一患者処置時間が経過したときを判断する。所定の期間が経過していると、プロセッサ2404は利用サイクル計数を増分する。利用サイクル計数を増分した後、プロセッサ2404は、使用インジケータ2406のタイミング回路をリセットする。
いくつかの例では、使用インジケータ2406は、単一患者処置時間に近似する時定数を含む。図55は、抵抗容量(RC)タイミング回路2506を有する利用サイクル回路2502を備える、電源アセンブリ2500の1つの例を示している。RCタイミング回路2506は、抵抗容量対によって定義される時定数を含む。時定数は、抵抗器2516及びコンデンサ2518の値によって定義される。電源アセンブリ2500が外科用器具に設置されると、プロセッサ2504はRCタイミング回路2506をポーリングする。RCタイミング回路2506の1つ又は2つ以上のパラメータが所定の閾値を下回る場合、プロセッサ2504は利用サイクル計数を増分する。例えば、プロセッサ2504は、抵抗容量対2506のコンデンサ2518の電圧をポーリングしてもよい。コンデンサ2518の電圧が所定の閾値を下回る場合、プロセッサ2504は利用サイクル計数を増分する。プロセッサ2504は、例えばA/D 2520によって、RCタイミング回路2506に連結されてもよい。利用サイクル計数を増分した後、プロセッサ2504は、トランジスタ2522をオンにして、RCタイミング回路2506を電源2514に接続して、RCタイミング回路2506のコンデンサ2518を充電する。コンデンサ2518が満充電されると、トランジスタ2522が開放され、時定数によって決定されるように、RCタイミング回路2506を放電することが可能になって、その後の単一患者処置が示される。
図56は、充電式電池2564及びクロック2560を有する利用サイクル回路2552を備える、電源アセンブリ2550の一例を示している。電源アセンブリ2550が外科用器具に設置されると、充電式電池2564が電源2558によって充電される。充電式電池2564は、少なくとも単一患者処置時間の間、クロック2560を稼働させるのに十分な電力を含む。クロック2560は、リアルタイムクロック、時間機能を実装するように構成されたプロセッサ、又は他の任意の好適なタイミング回路を含んでもよい。プロセッサ2554は、信号をクロック2560から受信し、単一患者処置時間を超過していることをクロック2560が示していると、利用サイクル計数を増分する。プロセッサ2554は、利用サイクル計数を増分した後、クロック2560をリセットする。例えば、1つの例では、プロセッサ2554は、トランジスタ2562を閉鎖して、充電式電池2564を再充電する。充電式電池2564が満充電されると、プロセッサ2554はトランジスタ2562を開放し、充電式電池2564が放電する間、クロック2560が稼働することが可能になる。
再び図54を参照すると、いくつかの例では、使用インジケータ2406は、電源アセンブリ2400が経験する1つ又は2つ以上の環境条件を監視するように構成されたセンサを備える。例えば、使用インジケータ2406は加速度計を含んでもよい。加速度計は、電源アセンブリ2400の加速を監視するように構成されている。電源アセンブリ2400は最大許容加速度を含む。所定の閾値を上回る加速は、例えば、電源アセンブリ2400が電圧降下していることを示す。使用インジケータ2406が最大許容加速度を上回る加速を検出すると、プロセッサ2404は利用サイクル計数を増分する。いくつかの例では、使用インジケータ2406は水分センサを備える。水分センサは、電源アセンブリ2400が水分に暴露されているときにそれを示すように構成されている。水分センサは、例えば、電源アセンブリ2400が洗浄流体に完全に浸漬しているときにそれを示すように構成された浸漬センサ、使用中に水分が電源アセンブリ2400と接触しているときにそれを示すように構成された水分センサ、及び/又は他の任意の好適な水分センサを含んでもよい。
いくつかの例では、使用インジケータ2406は化学暴露センサを含む。化学暴露センサは、電源アセンブリ2400が有害及び/又は危険な化学物質と接触しているときにそれを示すように構成されている。例えば、滅菌処置の間、電源アセンブリ2400の劣化に結び付く、不適切な化学物質が使用されることがある。プロセッサ2404は、使用インジケータ2406が不適切な化学物質を検出すると、利用サイクル計数を増分する。
いくつかの例では、利用サイクル回路2402は、電源アセンブリ2400が経験する再調整サイクルの回数を監視するように構成されている。再調整サイクルは、例えば、洗浄サイクル、滅菌サイクル、充電サイクル、定期的及び/又は予防的整備、並びに/あるいは他の任意の好適な再調整サイクルを含んでもよい。使用インジケータ2406は、再調整サイクルを検出するように構成されている。例えば、使用インジケータ2406は、洗浄及び/又は滅菌サイクルを検出する水分センサを備えてもよい。いくつかの例では、利用サイクル回路2402は、電源アセンブリ2400が経験する再調整サイクルの回数を監視し、再調整サイクルの回数が所定の閾値を超過した後、電源アセンブリ2400を使用不能にする。
利用サイクル回路2402は、電源アセンブリ2400の交換回数を監視するように構成されていてもよい。利用サイクル回路2402は、電源アセンブリ2400が交換される毎に利用サイクル計数を増分する。最大交換回数を超過すると、利用サイクル回路2402は、電源アセンブリ2400及び/又は外科用器具2410をロックアウトする。いくつかの例では、電源アセンブリ2400が外科用器具2410に連結されると、利用サイクル回路2402は、電源アセンブリ2400のシリアルナンバーを識別し、電源アセンブリ2400が外科用器具2410のみと共に使用可能であるように、電源アセンブリ2400をロックする。いくつかの例では、利用サイクル回路2402は、電源アセンブリ2400が外科用器具2410から除去される毎に、かつ/又は外科用器具2410に連結される毎に、利用サイクルを増分する。
いくつかの例では、利用サイクル計数は電源アセンブリ2400の滅菌に対応する。使用インジケータ2406は、例えば、温度パラメータ、化学パラメータ、水分パラメータ、及び/又は他の任意の好適なパラメータなど、滅菌サイクルの1つ又は2つ以上のパラメータを検出するように構成されたセンサを備える。プロセッサ2404は、滅菌パラメータが検出されると、利用サイクル計数を増分する。利用サイクル回路2402は、所定の滅菌回数後、電源アセンブリ2400を使用不能にする。いくつかの例では、滅菌サイクルの間に、利用サイクル回路2402、充電サイクルを検出する電圧センサ、及び/又は任意の好適なセンサはリセットされる。プロセッサ2404は、再調整サイクルが検出されると、利用サイクル計数を増分する。利用サイクル回路2402は、滅菌サイクルが検出されると使用不能にされる。利用サイクル回路2402は、電源アセンブリ2400が外科用器具2410に連結されると、再始動及び/又はリセットされる。いくつかの例では、使用インジケータはゼロ電力インジケータを含む。ゼロ電力インジケータは、滅菌サイクル中に状態を変化させ、電源アセンブリ2400が外科用器具2410に連結されると、プロセッサ2404によってチェックされる。ゼロ電力インジケータが、滅菌サイクルが発生していることを示すと、プロセッサ2404は利用サイクル計数を増分する。
カウンタ2408は利用サイクル計数を維持する。いくつかの例では、カウンタ2408は不揮発性メモリモジュールを含む。プロセッサ2404は、利用サイクルが検出される毎に、不揮発性メモリモジュールに格納された利用サイクル計数を増分する。メモリモジュールは、例えば、制御回路1100など、プロセッサ2404及び/又は制御回路によってアクセスされてもよい。利用サイクル計数が所定の閾値を超過すると、プロセッサ2404は電源アセンブリ2400を使用不能にする。いくつかの例では、利用サイクル計数は複数の回路構成要素によって維持される。例えば、1つの例では、カウンタ2408は抵抗器(又はヒューズ)パックを備える。電源アセンブリ2400の各使用後に、抵抗器(又はヒューズ)は焼き付いて開放位置へと至って、抵抗器パックの抵抗が変化する。電源アセンブリ2400及び/又は外科用器具2410は残りの抵抗を読み取る。抵抗器パックの最後のレジスタが焼損すると、抵抗器パックは、例えば、電源アセンブリ2400がその利用限界に達していることを示す、開回路に対応する無限抵抗など、所定の抵抗を有する。いくつかの例では、抵抗器パックの抵抗は、残りの使用回数を導き出すのに使用される。
いくつかの例では、利用サイクル回路2402は、利用サイクル計数が所定の利用限界を超過したとき、電源アセンブリ2400及び/又は外科用器具2410の更なる使用を防ぐ。1つの例では、電源アセンブリ2400と関連付けられた利用サイクル計数は、例えば、外科用器具2410と一体的に形成されたスクリーンを利用して、オペレータに提供される。外科用器具2410は、利用サイクル計数が電源アセンブリ2400に関する所定の限界を超過していることの指示をオペレータに対して提供し、外科用器具2410の更なる動作を防ぐ。
いくつかの例では、利用サイクル回路2402は、所定の利用限界に達すると、動作を物理的に防ぐように構成されている。例えば、電源アセンブリ2400は、利用サイクル計数が所定の利用限界を超過すると、電源アセンブリ2400の接点の上に配備するように構成されたシールドを備えてもよい。シールドは、電源アセンブリ2400の電気的接続を覆うことによって、電源アセンブリ2400の再充電及び使用を防ぐ。
いくつかの例では、利用サイクル回路2402は、少なくとも部分的に外科用器具2410の内部に配置され、外科用器具2410に関する利用サイクル計数を維持するように構成されている。図54は、利用サイクル回路2402の代替の位置決めを示す、外科用器具2410内の利用サイクル回路2402の1つ又は2つ以上の構成要素を仮想線で示している。外科用器具2410の所定の利用限界を超過すると、利用サイクル回路2402は、外科用器具2410を使用不能にし、かつ/又はその動作を防ぐ。利用サイクル計数は、1つ又は2つ以上の所定の閾値が満たされたことをシステム診断が示したことに反応して、外科用器具2410の1つ又は2つ以上のモータパラメータに基づいた、例えば、外科用器具2410の発射、単一患者処置時間に対応する所定の期間など、特定のイベント及び/又は要求、並びに/あるいは他の任意の好適な要求を、使用インジケータ2406が検出すると、利用サイクル回路2402によって増分される。上述したように、いくつかの例では、使用インジケータ2406は、単一患者処置時間に対応するタイミング回路を備える。他の例では、使用インジケータ2406は、外科用器具2410の特定のイベント及び/又は条件を検出するように構成された、1つ又は2つ以上のセンサを備える。
いくつかの例では、利用サイクル回路2402は、所定の利用限界に達した後、外科用器具2410の動作を防ぐように構成されている。いくつかの例では、外科用器具2410は、所定の利用限界に達しているとき及び/又はそれを超過しているときにそれを示す、可視インジケータを備える。例えば、赤色のフラッグなどのフラッグが、ハンドルからなど、外科用器具2410から飛び出して、外科用器具2410が所定の利用限界を超過していることの視覚的指示をオペレータに対して提供してもよい。別の例として、利用サイクル回路2402は、外科用器具2410と一体的に形成されたディスプレイに連結されてもよい。利用サイクル回路2402は、所定の利用限界を超過していることを示すメッセージを表示する。外科用器具2410は、所定の利用限界を超過していることの可聴指示をオペレータに提供してもよい。例えば、1つの例では、外科用器具2410は、所定の利用限界を超過していると可聴音を発し、電源アセンブリ2400が外科用器具2410から除去される。可聴音は、外科用器具2410の最後の使用を示し、外科用器具2410を廃棄又は再調整すべきであることを示す。
いくつかの例では、利用サイクル回路2402は、外科用器具2410の利用サイクル計数を、例えば集中データベースなどの遠隔位置に伝送するように構成されている。利用サイクル回路2402は、利用サイクル計数を遠隔位置に伝送するように構成された、通信モジュール2412を備える。通信モジュール2412は、例えば、有線又は無線通信システムなど、任意の好適な通信システムを利用してもよい。遠隔位置は、利用情報を維持するように構成された集中データベースを含んでもよい。いくつかの例では、電源アセンブリ2400が外科用器具2410に連結されると、電源アセンブリ2400は、外科用器具2410のシリアルナンバーを記録する。シリアルナンバーは、例えば、電源アセンブリ2400が充電器に連結されると、集中データベースに伝送される。いくつかの例では、集中データベースは、外科用器具2410の各使用に対応する計数を維持する。例えば、外科用器具2410と関連付けられたバーコードは、外科用器具2410が使用される毎にスキャンされてもよい。使用計数が所定の利用限界を超過すると、集中データベースは、外科用器具2410を処分すべきであることを示す信号を外科用器具2410に提供する。
外科用器具2410は、利用サイクル計数が所定の利用限界を超過すると、外科用器具2410の動作をロック及び/又は防止するように構成されてもよい。いくつかの例では、外科用器具2410は使い捨て器具を含み、利用サイクル計数が所定の利用限界を超過した後で処分される。他の例では、外科用器具2410は、利用サイクル計数が所定の利用限界を超過した後で再調整されてもよい、再使用可能な外科用器具を含む。外科用器具2410は、所定の利用限界に達した後、可逆的なロックアウトを開始する。技術者は、例えば、利用サイクル回路2402をリセットするように構成された専用の技術者キーを利用して、外科用器具2410を再調整し、ロックアウトを解放する。
いくつかの例では、電源アセンブリ2400は、使用に先立って、充電及び滅菌が同時に行われる。図57は、電池2602の充電及び滅菌を同時に行うように構成された、組み合わされた滅菌及び充電システム2600の一例を示している。組み合わされた滅菌及び充電システム2600は、滅菌チャンバ2604を備える。電池2602は滅菌チャンバ2604内に配置される。いくつかの例では、電池2602は外科用器具に連結される。充電ケーブル2606は、滅菌チャンバ2604の壁2608を通って装着される。壁2608は、滅菌中の滅菌チャンバ2604内の滅菌環境を維持するため、充電ケーブル2606の周りで封止される。充電ケーブル2606は、滅菌チャンバ2604内の電源アセンブリ2602に連結するように構成された第1の端部と、滅菌チャンバ2604の外部に位置する電池充電器2610に連結される第2の端部とを備える。充電ケーブル2606は、滅菌チャンバ2604内の滅菌環境を維持した状態で滅菌チャンバ2604の壁2608を通るので、電源アセンブリ2602は、充電及び滅菌が同時に行われてもよい。
電池充電器2610によって適用される充電プロファイルは、滅菌チャンバ2604の滅菌サイクルに合致するように構成されている。例えば、1つの例では、滅菌処置時間は約28〜38分である。電池充電器2610は、滅菌処置時間の間、電池を充電する充電プロファイルを提供するように構成されている。いくつかの例では、充電プロファイルは、滅菌処置に続く冷却期間にわたって延びてもよい。充電プロファイルは、電源アセンブリ2602及び/又は滅菌チャンバ2604からのフィードバックに基づいて、電池充電器2610によって調節されてもよい。例えば、1つの例では、センサ2612は滅菌チャンバ2604内に位置する。センサ2612は、例えば、滅菌チャンバ2604内に存在する化学物質、滅菌チャンバ2604の温度、及び/又は滅菌チャンバ2604の他の任意の好適な特性など、滅菌チャンバ2604の1つ又は2つ以上の特性を監視するように構成されている。センサ2612は、滅菌チャンバ2604の壁2608を通って延在するケーブル2614によって、電池充電器2610に連結される。ケーブル2614は、滅菌チャンバ2604が滅菌環境を維持できるように封止される。電池充電器2610は、センサ2614からのフィードバックに基づいて、充電プロファイルを調節する。例えば、1つの例では、電池充電器2610は、センサ2612から温度データを受信し、滅菌チャンバ2604及び/又は電源アセンブリ2602の温度が所定の温度を超過すると、充電プロファイルを調節する。別の例として、電池充電器2610は、センサ2612から化学組成情報を受信し、例えば、H2O2などの化学物質が爆発限界に近付くと、電源アセンブリ2602の充電を防ぐ。
図58は、電池充電器2660が一体的に形成された電源アセンブリ2652のために構成された、組み合わせの滅菌及び充電システム2650の一例を示している。交流電流(AC)源2666は、滅菌チャンバ2654の外部に位置しており、滅菌チャンバ2654の壁2658を通って装着されたACケーブル2656によって、電池充電器2660に連結される。壁2658は、ACケーブル2656の周りで封止される。電池充電器2660は、図57に示される電池充電器2610と同様に動作する。いくつかの例では、電池充電器2660は、滅菌チャンバ2654内に位置すると共に、ケーブル2664によって電池充電器2660に連結された、センサ2662からのフィードバックを受信する。
様々な例では、外科用システムは磁石及びセンサを含むことができる。磁石及びセンサは、組み合わせて協働して、例えば、外科用器具のエンドエフェクタ内における締結具カートリッジの存在、エンドエフェクタに装填された締結具カートリッジのタイプ、及び/又は装填された締結具カートリッジの発射状態など、締結具カートリッジの様々な条件を検出する。次に図62を参照すると、エンドエフェクタ900の顎部902は、例えば磁石910を備えることができ、締結具カートリッジ920は、例えばセンサ930を備えることができる。様々な例では、磁石910は、締結具カートリッジ920を受け入れるようにサイズ決めされ構成された、細長いチャネル904の遠位端906に位置決めすることができる。更に、センサ930は、例えば、締結具カートリッジ920のノーズ924の遠位端926に、少なくとも部分的に埋め込まれるか又はそこで保定することができる。様々な例では、センサ924は、外科用器具のマイクロコントローラと信号通信することができる。
様々な状況では、センサ930は、締結具カートリッジ920が顎部902の細長いチャネル904に位置決めされると、磁石910の存在を検出することができる。センサ930は、例えば、締結具カートリッジ920が、細長いチャネル904内で不適当に位置決めされているとき、及び/又は細長いチャネル904に装填されていないときにそれを検出することができ、例えば、外科用システムのマイクロコントローラに対して、カートリッジ装填状態を通信することができる。特定の例では、磁石910は、例えば、締結具カートリッジ920内に位置決めすることができ、センサ930は、例えば、エンドエフェクタ900内に位置決めすることができる。様々な例では、センサ930は、エンドエフェクタ900に装填された締結具カートリッジ920のタイプを検出することができる。例えば、異なるタイプの締結具カートリッジは、例えば、カートリッジ本体若しくは他のカートリッジ構成要素に対する異なる配置、異なる極性、及び/又は異なる磁気強度など、異なる磁気配置を有することができる。かかる例では、センサ930は、検出された磁気信号に基づいて、顎部902内に位置決めされた、カートリッジのタイプ、例えば、カートリッジ長さ、締結具の数及び/又は締結具高さを検出することができる。それに加えて、又はその代わりに、センサ930は、締結具カートリッジ920がエンドエフェクタ900に適切に収められているかを検出することができる。例えば、エンドエフェクタ900及び締結具カートリッジ920は、複数の磁石及び/又は複数のセンサを備えることができ、特定の例では、センサは、例えば、センサに対する複数の磁石の位置に基づいて、締結具カートリッジ920が適切に位置決め及び/又は位置合わせされているか否かを検出することができる。
次に図63を参照すると、特定の例では、エンドエフェクタ3000は、複数の磁石及び複数のセンサを含むことができる。例えば、顎部3002は、その遠位端3006に位置決めされた複数の磁石3010、3012を含むことができる。更に、締結具カートリッジ3020は、例えば、ノーズ3024の遠位端3026に位置決めされた、複数のセンサ3030、3032を含むことができる。特定の例では、センサ3030、3032は、顎部3002の細長いチャネル3004内に締結具カートリッジ3020が存在することを検出することができる。様々な例では、センサ3030、3032は、例えば、ホール効果センサを含むことができる。様々なセンサが、米国特許第8,210,411号、2008年9月23日出願、名称「MOTOR−DRIVEN SURGICAL CUTTING INSTRUMENT」に記載されている。米国特許第8,210,411号、2008年9月23日出願、名称「MOTOR−DRIVEN SURGICAL CUTTING INSTRUMENT」の全体を参照により本明細書に組み込む。追加の1つ又は2つ以上のセンサを追加することにより、例えば、更なる情報及び/又は改善された情報を外科用器具のマイクロコントローラに提供することができる、より広い帯域幅の信号を提供することができる。それに加えて、又はその代わりに、追加のセンサは、例えば、締結具カートリッジ3020が顎部3002の細長いチャネルに適切に収められているかを判断することができる。
様々な例では、磁石は、締結具カートリッジの移動可能な構成要素上に位置決めすることができる。例えば、磁石は、発射行程の間移動する締結具カートリッジの構成要素上に位置決めすることができる。かかる例では、エンドエフェクタ内のセンサは、締結具カートリッジの発射状態を検出することができる。例えば、ここで図64を参照すると、磁石3130は、締結具カートリッジ3120のスレッド3122上に位置決めすることができる。更に、センサ1110は、エンドエフェクタ3100の顎部3102内に位置決めすることができる。様々な状況では、スレッド3122は発射行程の間、並進することができる。更に、特定の例では、スレッド3120は、発射行程後、締結具カートリッジ3120の遠位端に留まることができる。換言すると、カートリッジが発射された後、スレッド3120は締結具カートリッジ3120の遠位端に留まることができる。したがって、センサ3110は、磁石3130及びそれに対応するスレッド3120の位置を検出して、締結具カートリッジ3120の発射状態を判断することができる。例えば、センサ3110が磁石3130の近位側位置を検出すると、例えば、締結具カートリッジ3120は未発射であって発射できる状態であり得、センサ3110が磁石3130の遠位側位置を検出すると、例えば、締結具カートリッジ3120は使用済みであり得る。次に図65を参照すると、様々な例では、エンドエフェクタ3200の顎部3202は、複数のセンサ3210、3212を含むことができる。例えば、近位側センサ3212は、顎部3202の近位側位置に位置決めすることができ、遠位側センサ3210は、例えば、顎部3202の遠位側位置に位置決めすることができる。かかる例では、センサ3210、3212は、例えば、スレッド3122が発射行程の間移動するにつれて、スレッド3122の位置を検出することができる。様々な例では、センサ3210、3212は、例えば、ホール効果センサを含むことができる。
それに加えて、又はその代わりに、エンドエフェクタは、締結具カートリッジの存在及び/又は発射状態を検出することができる、複数の電気接点を含むことができる。次に図66を参照すると、エンドエフェクタ3300は、締結具カートリッジ3320を受け入れるように構成されたチャネル3304を画定する、顎部3302を含むことができる。様々な例では、顎部3302及び締結具カートリッジ3320は電気接点を備えることができる。例えば、細長いチャネル3304は底面3306を画定することができ、電気接点3310は底面3306上に位置決めすることができる。様々な例では、複数の電気接点3310を細長いチャネル3304内に画定することができる。電気接点3310は、外科用システムのマイクロコントローラと信号通信することができる、発射状態回路3340の一部を形成することができる。例えば、電気接点3310は、電源に電気的に連結し、かつ/又はそれと通信することができ、例えば、開回路の電気的に活性の端部を形成することができる。いくつかの例では、電気接点3310の中間に電位が作り出されるように、電気接点3310の1つに電力供給することができる。特定の例では、接点の1つを、例えば電位を接点に印加することができる、マイクロプロセッサの出力チャネルに連結することができる。別の接点を、例えば、マイクロプロセッサの入力チャネルに連結することができる。特定の例では、電気接点3310は、顎部3302のフレーム3306から絶縁することができる。なお図66を参照すると、締結具カートリッジ3320はまた、電気接点3330、又は複数の電気接点を含むことができる。様々な例では、電気接点3330は、締結具カートリッジ3320の移動可能な要素上に位置決めすることができる。例えば、電気接点3330は、締結具カートリッジ3320のスレッド3322上に位置決めすることができ、したがって、発射行程の間、電気接点3330は締結具カートリッジ3320内で移動することができる。
様々な例では、電気接点3330は、例えば、スレッド3320上に金属のバー又はプレートを備えることができる。締結具カートリッジ3320の電気接点3330は、例えば、エンドエフェクタ3300の1つ又は2つ以上の電気接点3310と協働することができる。特定の状況では、電気接点3330は、スレッド3322が締結具カートリッジ3320内の特定の位置に、又は位置範囲に位置決めされると、1つ又は2つ以上の電気接点3310に接触することができる。例えば、電気接点3330は、スレッド3322が未発射のとき、したがって締結具カートリッジ3320の近位側位置に位置決めされているとき、電気接点3310に接触することができる。かかる状況では、電気接点3330は、例えば、電気接点3310の間で回路を閉鎖することができる。更に、発射状態回路3340は、閉回路を、即ち未発射カートリッジの指示を、外科用システムのマイクロコントローラに通信することができる。かかる例では、スレッド3322が発射行程中に遠位方向に発射されると、電気接点3330は、例えば、電気接点3310との電気接触状態から外れることができる。したがって、発射状態回路3340は、開回路を、即ち発射済みカートリッジの指示を、外科用システムのマイクロコントローラに通信することができる。特定の状況では、マイクロコントローラは、例えば、未使用のカートリッジが発射状態回路3340によって示されたときのみ、発射行程を開始してもよい。様々な例では、電気接点3330は電気機械ヒューズを備えることができる。かかる例では、ヒューズは、例えば、スレッド3322が発射行程を通して発射されると、破損又は短絡する場合がある。
それに加えて、又はその代わりに、次に図67を参照すると、エンドエフェクタ3400は、顎部3402及びカートリッジ存在回路3440を含むことができる。様々な例では、顎部3402は、例えばその細長いチャネル3404内に、電気接点3410、又は複数の電気接点3410を備えることができる。更に、締結具カートリッジ3420は、締結具カートリッジ3420の外表面上に、電気接点3430、又は複数の電気接点3430を含むことができる。様々な例では、電気接点3430は、例えば、締結具カートリッジ3420の固定若しくは定置の構成要素に位置決め及び/又は装着することができる。様々な状況では、締結具カートリッジ3420の電気接点3430は、例えば、締結具カートリッジ3420が細長いチャネル3404上に装填されると、エンドエフェクタ3400の電気接点3410に接触することができる。締結具カートリッジ3420の細長いチャネル3404内に配置される前は、例えば、カートリッジ存在回路3440は開回路であることができる。締結具カートリッジ3420が顎部3402に適切に収まると、電気接点3410及び3430は、閉鎖されたカートリッジ存在回路3440を形成することができる。顎部3402及び/又は締結具カートリッジ3420が複数の電気接点3410、3430を備える場合、カートリッジ存在回路3440は複数の回路を備えることができる。更に、特定の例では、カートリッジ存在回路3440は、例えば、締結具カートリッジ3420上における電気接点3430の数及び/又は配置、並びに例えば、それに対応するカートリッジ存在回路3440の開及び/又は閉回路に基づいて、顎部3402に装填されたカートリッジのタイプを識別することができる。
更に、顎部3402の電気接点3410は、外科用システムのマイクロコントローラと信号通信することができる。電気接点3410は、例えば、電源に配線接続することができ、並びに/あるいは、例えば、有線及び/又は無線接続を介して、マイクロコントローラと通信することができる。様々な例では、カートリッジ存在回路3440は、カートリッジが存在すること又はしないことを、外科用システムのマイクロコントローラに通信することができる。様々な例では、例えば、エンドエフェクタの顎部3402内に締結具カートリッジが存在しないことをカートリッジ存在回路3440が示すと、発射行程は防止されてもよい。更に、エンドエフェクタの顎部3402内に締結具カートリッジ3420が存在することをカートリッジ存在回路3440が示すと、発射行程が許可されてもよい。
本開示を通して記載するように、様々なセンサ、プログラム、及び回路が、外科用器具及び/又はその構成要素の多数の特性、外科的使用又は動作、並びに/あるいは組織及び/又は手術部位を検出し測定することができる。例えば、組織の厚さ、外科用構成要素の識別情報、外科的機能からの利用及びフィードバックデータ、並びにエラー又は故障の指示を、外科用器具によって検出することができる。特定の例では、締結具カートリッジは、例えば、締結具カートリッジに埋め込むか又は除去可能に連結することができる、不揮発性メモリユニットを含むことができる。かかる不揮発性メモリユニットは、本明細書に記載する電気接点、高周波、又は他の様々な好適なデータ伝送形態などのハードウェアを介して、マイクロコントローラと信号通信することができる。かかる例では、マイクロコントローラは、締結具カートリッジ内の不揮発性メモリユニットに対してデータ及びフィードバックを通信することができ、またしたがって、締結具カートリッジは情報を格納することができる。様々な例では、情報を安全に格納することができ、それに対するアクセスを、状況に対して好適かつ適切に制限することができる。
特定の例では、不揮発性メモリユニットは、締結具カートリッジの特性、及び/又はモジュール式外科用システムの他の様々な構成要素に対するその適合性に関する情報を含むことができる。例えば、締結具カートリッジがエンドエフェクタに装填されると、不揮発性メモリユニットは、外科用システムのマイクロコントローラに対して適合性情報を提供することができる。かかる例では、マイクロコントローラは、モジュール式アセンブリの妥当性又は適合性を検証することができる。例えば、マイクロコントローラは、例えば、ハンドル構成要素が締結具カートリッジを発射できること、及び/又は締結具カートリッジがエンドエフェクタに適切に嵌合することを確認することができる。特定の状況では、マイクロコントローラは、外科用システムのオペレータに対して、適合性又はその欠落を通信することができ、並びに/あるいは、例えば、モジュール式構成要素が不適合の場合、外科的機能を防止してもよい。
本明細書に記載するように、外科用器具は、磁石と協働して、外科用器具の様々な特性、動作、及び手術部位を検出することができる、センサを含むことができる。特定の例では、センサは、ホール効果センサを含むことができ、他の例では、センサは、例えば、図68A〜図68Cに示されるような磁気抵抗センサを含むことができる。本明細書に更に詳細に記載するように、外科用エンドエフェクタは、締結具カートリッジを受け入れるように構成することができる第1の顎部と、第2の顎部とを備えることができる。第1の顎部及び/又は締結具カートリッジは、例えば永久磁石などの磁気要素を備えることができ、第2の顎部は、例えば磁気抵抗センサを備えることができる。他の例では、第1の顎部及び/又は締結具カートリッジは、例えば磁気抵抗センサを備えることができ、第2の顎部は、磁気要素を備えることができる。磁気抵抗センサは、例えば、図68Cの表に列挙される様々な特性、及び/又は例えば類似の仕様を有することができる。特定の例では、磁気要素が磁気抵抗センサに対して移動することによって起こる抵抗の変化は、例えば、図68Bに示される、磁気回路の性質に影響を及ぼし、かつ/又はそれを変動させることができる。
様々な例では、磁気抵抗センサは、磁気要素の位置を検出することができ、またしたがって、例えば、対抗する第1及び第2の顎部の間に把持された組織の厚さを検出することができる。磁気抵抗センサは、マイクロコントローラと信号通信することができ、磁気抵抗センサは、例えば、マイクロコントローラと信号通信しているアンテナに、データを無線で伝送することができる。様々な例では、受動回路が磁気抵抗センサを含むことができる。更に、アンテナは、エンドエフェクタ内に位置決めすることができ、例えば、磁気抵抗センサ及び/又はそれに動作可能に連結されたマイクロプロセッサからの無線信号を検出することができる。かかる状況では、例えばアンテナを備えるエンドエフェクタと、例えば磁気抵抗センサを備える締結具カートリッジとの間の、露出した電気的接続を回避することができる。更に、様々な例では、アンテナは、外科用器具のマイクロコントローラと有線及び/又は無線で通信することができる。
組織は流体を含む場合があり、組織が圧縮されると、流体が圧縮された組織から押し出されることがある。例えば、組織が外科用エンドエフェクタの対向する顎部の間で把持されているとき、流体は、把持された組織から流れ、かつ/又はそこから変位することがある。把持された組織内における流体のフロー又は変位は、組織の厚さ及び/又はタイプなど、組織の様々な特性、並びに例えば、所望の組織圧縮及び/又は経過した把持時間など、外科的動作の様々な特性に応じて決まる場合がある。様々な例では、エンドエフェクタの対向する顎部の間における流体の変位は、対抗する顎部の間に形成されるステープルの形状異常に寄与することがある。例えば、ステープル形成中及び/又は形成後の流体の変位によって、ステープルの曲り及び/又は他の制御されない移動が、その所望又は目的の形成から離れることが誘発される場合がある。したがって、様々な例では、外科用エンドエフェクタの対向する顎部の中間における、検出された流体フロー又はその欠落に関係して、発射行程を制御すること、例えば発射速度を制御することが望ましいことがある。
様々な例では、把持された組織内における流体の変位は、様々な測定可能及び/又は検出可能な組織特性によって、判断若しくは概算することができる。例えば、組織の圧縮の程度は、把持された組織内における流体の変位の程度に対応する可能性がある。様々な例では、組織の圧縮の程度が高い場合、例えば、より多くの流体のフローに対応する可能性があり、組織の圧縮の程度が低い場合、例えば、より少ない流体のフローに対応する可能性がある。様々な状況では、エンドエフェクタの顎部内に位置決めされたセンサは、圧縮された組織によって顎部に働く力を検出することができる。それに加えて、又は別の方法として、切断要素上の、又はそれと動作可能に関連付けられたセンサは、把持された組織を通して切断要素を前進させ、それを横切開したときの、切断要素に対する抵抗を検出することができる。かかる状況では、検出された切断及び/又は発射抵抗は、組織の圧縮の程度に対応する可能性がある。例えば組織の圧縮が大きい場合、切断要素の抵抗が大きくなる可能性があり、例えば組織の圧縮が小さい場合、切断要素の抵抗が低減される可能性がある。それに対応して、切断要素の抵抗は、流体の変位の量を示すことができる。
特定の例では、把持された組織内における流体の変位は、切断要素を発射するのに要する力、即ち発射力によって判断又は概算することができる。発射力は、例えば、切断要素の抵抗に対応することができる。更に、発射力は、切断要素を駆動する電気モータと信号通信しているマイクロコントローラによって、測定又は概算することができる。例えば、切断要素の抵抗が大きい場合、電気モータは、組織を通して切断要素を駆動するのにより多くの電流を要する可能性がある。同様に、切断要素の抵抗が小さい場合、電気モータは、組織を通して切断要素を駆動するのにより少ない電流を要する可能性がある。かかる例では、マイクロコントローラは、発射行程の間に電気モータによって引き出される電流の量を検出することができる。例えば、マイクロコントローラは、例えば組織を通して切断要素を発射するのに利用される電流を検出することができる、電流センサを含むことができる。
次に図60を参照すると、外科用器具アセンブリ又はシステムは、把持された組織における圧縮力を検出するように構成することができる。例えば、様々な例では、電気モータは発射要素を駆動することができ、マイクロコントローラは電気モータと信号通信することができる。電気モータが発射要素を駆動すると、マイクロコントローラは、例えば、電気モータによって引き出される電流を判断することができる。かかる例では、発射力は、上述したように、発射行程を通して電気モータによって引き出される電流に対応する可能性がある。なお図60を参照すると、ステップ3501で、外科用器具のマイクロコントローラは、電気モータによって引き出される電流が発射行程の間に増加するかを判断することができ、またその場合、電流の増加割合を計算することができる。
様々な例では、マイクロコントローラは、発射行程中の電流引出しの増加を、所定の閾値と比較することができる。例えば、所定の閾値は、例えば、5%、10%、25%、50%、及び/又は100%であることができ、マイクロコントローラは、発射行程中の電流の増加を規定の閾値と比較することができる。他の例では、閾値の増加は、5%〜100%の値又はその範囲の値であることができ、更に他の例では、閾値の増加は、例えば、5%未満又は100%超過であることができる。例えば、規定の閾値が50%である場合、マイクロコントローラは、例えば、電流引出しの変化の割合を50%と比較することができる。特定の例では、マイクロコントローラは、発射行程中に電気モータによって引き出される電流が、最大電流の割合又はベースライン値を超過するかを判断することができる。例えば、マイクロコントローラは、電流が最大モータ電流の5%、10%、25%、50%、及び/又は100%を超過するかを判断することができる。他の例では、マイクロコントローラは、例えば、発射行程中に電気モータから引き出される電流を規定のベースライン値と比較することができる。
様々な例では、マイクロコントローラは、アルゴリズムを利用して、発射行程中に電気モータによって引き出される電流の変化を判断することができる。例えば、電流センサは、発射行程中の様々な時間及び/又は間隔において、電気モータによって引き出される電流を検出することができる。電流センサは、電気モータによって引き出される電流を継続的に検出することができ、かつ/又は電気モータによって引き出される電流を断続的に検出することができる。様々な例では、アルゴリズムは、例えば、最近の電流読取り値をその直後の電流読取り値と比較することができる。それに加えて、又はその代わりに、アルゴリズムは、期間X内のサンプル読取り値を過去の電流読取り値と比較することができる。例えば、アルゴリズムは、サンプル読取り値を、例えば直後の期間Xなど、過去の期間X内の過去のサンプル読取り値と比較することができる。他の例では、アルゴリズムは、モータによって引き出される電流のトレンド平均を計算することができる。アルゴリズムは、例えば、最近の電流読取り値を含む、期間Xの間の平均電流引出しを計算することができ、その平均電流引出しを、例えば、直後の期間Xの間の平均電流引出しと比較することができる。
なお図60を参照すると、マイクロコントローラが閾値の変化又は値よりも大きい電流増加を検出した場合、マイクロコントローラはステップ3503に進むことができ、発射要素の発射速度を低減することができる。例えば、マイクロコントローラは、電気モータと通信して、発射要素の発射速度を遅らせることができる。例えば、発射速度は、規定の段階単位及び/又は規定の割合で低減させることができる。様々な例では、マイクロコントローラは、切断要素速度の変化に影響を及ぼすことができ、かつ/又は切断要素速度を維持することができる、速度制御モジュールを備えることができる。速度制御モジュールは、例えば、抵抗器、可変抵抗器、パルス幅変調回路、及び/又は周波数変調回路を備えることができる。なお図60を参照すると、電流増加が閾値未満である場合、マイクロコントローラはステップ3505に進むことができ、例えば、発射要素の発射速度を維持することができる。様々な状況では、マイクロコントローラは、発射行程の少なくとも一部分の間、電気モータによって引き出される電流及びそれに対する変化を監視し続けることができる。更に、マイクロコントローラ及び/又はその速度制御モジュールは、発射行程全体を通して、検出された電流引出しにしたがって、発射要素速度を調節することができる。かかる例では、例えば、把持された組織内における概算した流体のフロー又は変位に基づいて、発射速度を制御することによって、把持された組織内でステープルの形成異常が発生するのを低減することができる。
次に図61を参照すると、様々な例では、マイクロコントローラは、所定の期間の間発射要素を一時停止することによって、発射要素を調節することができる。例えば、図60に示される実施形態と同様に、ステップ3511で、電流引出しが規定の閾値を超過することをマイクロコントローラが検出した場合、マイクロコントローラはステップ3513に進むことができ、発射要素を一時停止させることができる。例えば、マイクロコントローラは、マイクロコントローラによって測定した電流増加が閾値を超過する場合、発射要素の移動及び/又は並進を1秒間一時停止させることができる。他の例では、例えば、数分の1秒、及び/又は1秒超の間、発射行程を一時停止させることができる。上述したプロセスと同様に、電流引出しが閾値未満である場合、マイクロコントローラは、ステップ3515に進むことができ、発射要素は、発射要素の速度を調節することなく、発射行程を通して前進し続けることができる。特定の例では、マイクロコントローラは、発射行程の間、発射要素を一時停止させ減速させるように構成することができる。例えば、電流引出しの第1の増加に対して、発射要素を一時停止させることができ、電流引出しの第2の異なる増加に対して、発射要素の速度を低減させることができる。更に他の状況では、マイクロコントローラは、例えば、電流引出しが閾値を下回った場合、発射要素の速度の増加を命令することができる。
以下のすべての開示内容が参照によって本明細書に組み込まれる。
1995年4月4日に発行された米国特許第5,403,312号、名称「ELECTROSURGICAL HEMOSTATIC DEVICE」;
2006年2月21日に発行された米国特許第7,000,818号、名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING SEPARATE DISTINCT CLOSING AND FIRING SYSTEMS」;
2008年9月9日に発行された米国特許第7,422,139号、名称「MOTOR−DRIVEN SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT WITH TACTILE POSITION FEEDBACK」;
2008年12月16日に発行された米国特許第7,464,849号、名称「ELECTRO−MECHANICAL SURGICAL INSTRUMENT WITH CLOSURE SYSTEM AND ANVIL ALIGNMENT COMPONENTS」;
2010年3月2日に発行された米国特許第7,670,334号、名称「SURGICAL INSTRUMENT HAVING AN ARTICULATING END EFFECTOR」;
2010年7月13日に発行された米国特許第7,753,245号、名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS」;
2013年3月12日に発行された米国特許第8,393,514号、名称「SELECTIVELY ORIENTABLE IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE」;
米国特許出願第11/343,803号、名称「SURGICAL INSTRUMENT HAVING RECORDING CAPABILITIES」;
2008年2月14日に出願された米国特許出願第12/031,573号、名称「SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT HAVING RF ELECTRODES」;
2008年2月15日に出願された米国特許出願第12/031,873号、名称「END EFFECTORS FOR A SURGICAL CUTTING AND STAPLING INSTRUMENT」、現在の米国特許第7,980,443号;
米国特許出願第12/235,782号、名称「MOTOR−DRIVEN SURGICAL CUTTING INSTRUMENT」、現在の米国特許第8,210,411号;
米国特許出願第12/249,117号、名称「POWERED SURGICAL CUTTING AND STAPLING APPARATUS WITH MANUALLY RETRACTABLE FIRING SYSTEM」、現在の米国特許出願公開第2010/0089970号;
2009年12月24日に出願された米国特許出願第12/647,100号、名称「MOTOR−DRIVEN SURGICAL CUTTING INSTRUMENT WITH ELECTRIC ACTUATOR DIRECTIONAL CONTROL ASSEMBLY」;
2012年9月29日に出願された米国特許出願第12/893,461号、名称「STAPLE CARTRIDGE」、現在の米国特許出願公開第2012/0074198号;
2011年2月28日に出願された米国特許出願第13/036,647号、名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT」、現在の米国特許出願公開第2011/0226837号;
米国特許出願第13/118,241号、名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENTS」、現在の米国特許出願公開第2012/0298719号;
2012年6月15日に出願された米国特許出願第13/524,049号、名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A FIRING DRIVE」;
2013年3月13日に出願された米国特許出願第13/800,025号、名称「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」;
2013年3月13日に出願された米国特許出願第13/800,067号、名称「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」;
2006年1月31日に出願された米国特許出願公開第2007/0175955号、名称「SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT WITH CLOSURE TRIGGER LOCKING MECHANISM」;
2010年4月22日に出願された米国特許出願公開第2010/0264194号、名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT WITH AN ARTICULATABLE END EFFECTOR」。
様々な実施形態によれば、本明細書に記載する外科用器具は、様々なセンサに連結された1つ又は2つ以上のプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ)を備えてもよい。それに加えて、プロセッサに対して、格納(動作論理を有する)及び通信インターフェースが互いに連結される。
プロセッサは、動作論理を実行するように構成されてもよい。プロセッサは、当該技術分野で知られている多数のシングル又はマルチコアプロセッサのうちの任意の1つであってもよい。記憶装置は、動作論理の永続的及び一時的な(作業)コピーを格納するように構成された、揮発性及び不揮発性記憶媒体を含んでもよい。
様々な実施形態では、動作論理は、上述したように、ユーザの運動データと関連付けられた、収集された生物統計を処理するように構成されてもよい。様々な実施形態では、動作論理は、初期の処理を行い、アプリケーションをホストするコンピュータにそのデータを伝送して、命令を判断及び生成するように構成されてもよい。これらの実施形態の場合、動作論理は、ホストコンピュータから情報を受信し、ホストコンピュータにフィードバックを提供するように更に構成されてもよい。代替実施形態では、動作論理は、情報を受信しフィードバックを判断する上で、より大きな役割を負うように構成されてもよい。いずれの場合も、それ自体で判断するか、又はホストコンピュータからの命令に反応するかにかかわらず、動作論理は、ユーザに対するフィードバックを制御し提供するように更に構成されてもよい。
様々な実施形態では、動作論理は、プロセッサの命令セットアーキテクチャ(ISA)によってサポートされる命令の形で、又は高水準言語の形で、またサポートされるISAにコンパイルされて実装されてもよい。動作論理は、1つ又は2つ以上の論理ユニット又はモジュールを含んでもよい。動作論理は、オブジェクト指向の方式で実装されてもよい。動作論理は、マルチタスキング及び/又はマルチスレッド方式で実行されるように構成されてもよい。他の実施形態では、動作論理は、ゲートアレイなどのハードウェアに実装されてもよい。
様々な実施形態では、通信インターフェースは、周辺装置とコンピューティングシステムとの間の通信を容易にするように構成されてもよい。通信は、ユーザの身体部位の位置、姿勢、及び/又は運動データと関連付けられる収集された生体データをホストコンピュータに伝送すること、並びに触覚フィードバックと関連付けられるデータをホストコンピュータから周辺装置に伝送することを含んでもよい。様々な実施形態では、通信インターフェースは、有線又は無線通信インターフェースであってもよい。有線通信インターフェースの一例としては、ユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェースを挙げることができるが、それに限定されない。無線通信インターフェースの一例としては、Bluetoothインターフェースを挙げることができるが、それに限定されない。
様々な実施形態に関して、プロセッサは動作論理と共にパッケージ化されてもよい。様々な実施形態では、プロセッサは、動作論理と共にパッケージ化されてシステムインパッケージ(SiP)を形成してもよい。様々な実施形態では、プロセッサは、動作論理と同じダイ上で統合されてもよい。様々な実施形態では、プロセッサは、動作論理と共にパッケージ化されてシステムオンチップ(SoC)を形成してもよい。
様々な実施形態が、本明細書において、プロセッサによって実行されているソフトウェア、プログラムモジュール、及び/又はエンジンなど、コンピュータ実行可能命令の一般的な文脈で記載されていることがある。一般に、ソフトウェア、プログラムモジュール、及び/又はエンジンは、特定の動作を行うか、又は特定の抽象データタイプを実現するように構成された、任意のソフトウェア要素を含む。ソフトウェア、プログラムモジュール、及び/又はエンジンは、特定のタスクを行うか、又は特定の抽象データタイプを実現する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含むことができる。ソフトウェア、プログラムモジュール、及び/又はエンジンのコンポーネント並びに技術の実現例は、コンピュータ可読媒体のいくつかの形態にわたって格納及び/又は伝送されてもよい。この点に関して、コンピュータ可読媒体は、情報を格納するのに使用可能であってコンピューティング装置がアクセス可能である、任意の利用可能な媒体であることができる。いくつかの実施形態はまた、通信ネットワークを通してリンクされた1つ又は2つ以上の遠隔処理装置によって動作が行われる、分散コンピューティング環境において実施されてもよい。分散コンピューティング環境では、ソフトウェア、プログラムモジュール、及び/又はエンジンは、メモリ記憶装置を含むローカル及び遠隔両方のコンピュータ記憶媒体に配置されてもよい。情報及びプロセッサで実行される命令を記憶するため、ランダムアクセスメモリ(RAM)又は他の動的記憶装置などのメモリが用いられてもよい。メモリはまた、プロセッサによって命令を実行する間、一時変数又は他の中間情報を格納するのに使用されてもよい。
いくつかの実施形態は、様々な動作を行う機能コンポーネント、ソフトウェア、エンジン、及び/又はモジュールを備えるものとして例示され記載されることがあるが、かかるコンポーネント又はモジュールは、1つ又は2つ以上のハードウェアコンポーネント、ソフトウェアコンポーネント、及び/又はそれらの組み合わせによって実現されてもよいことを認識することができる。機能コンポーネント、ソフトウェア、エンジン、及び/又はモジュールは、例えば、論理装置(例えば、プロセッサ)によって実行される論理(例えば、命令、データ、及び/又はコード)によって実現されてもよい。かかる論理は、1つ又は2つ以上のタイプのコンピュータ可読記憶媒体上の論理装置の内部又は外部に格納されてもよい。他の実施形態では、ソフトウェア、エンジン、及び/又はモジュールなどの機能コンポーネントは、プロセッサ、マイクロプロセッサ、回路、回路素子(例えば、トランジスタ、抵抗器、コンデンサ、インダクタなど)、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理装置(PLD)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、論理ゲート、レジスタ、半導体装置、チップ、マイクロチップ、チップセットなどを含んでもよい、ハードウェア要素によって実装されてもよい。
ソフトウェア、エンジン、及び/又はモジュールの例としては、ソフトウェアコンポーネント、プログラム、アプリケーション、コンピュータプログラム、アプリケーションプログラム、システムプログラム、機械プログラム、オペレーティングシステムソフトウェア、ミドルウェア、ファームウェア、ソフトウェアモジュール、ルーチン、サブルーチン、機能、方法、手順、ソフトウェアインターフェース、アプリケーションプログラムインターフェース(API)、命令セット、コンピューティングコード、コンピュータコード、コードセグメント、コンピュータコードセグメント、単語、値、記号、又はそれらの任意の組み合わせを挙げることができる。ある実施形態がハードウェア要素及び/又はソフトウェア要素を使用して実現されているか否かの判断は、所望の計算率、電力レベル、耐熱性、処理サイクル予算、入力データレート、出力データレート、メモリリソース、データバス速度、及び他の設計又は性能上の制限などの、任意の数の要因によって変動することがある。
本明細書に記載するモジュールの1つ又は2つ以上は、ファームウェア、ソフトウェア、ハードウェア、又はそれらの任意の組み合わせとして実現された1つ又は2つ以上の組込みアプリケーションを含んでもよい。本明細書に記載するモジュールの1つ又は2つ以上は、ソフトウェア、プログラム、データ、ドライバ、アプリケーションプログラムインターフェース(API)など、様々な実行可能モジュールを含んでもよい。ファームウェアは、ビットマスクされた読出し専用メモリ(ROM)又はフラッシュメモリなど、不揮発性メモリ(NVM)を含んでもよいコントローラ2016及び/又はコントローラ2022のメモリに格納されてもよい。様々な実現例では、ファームウェアをROMに格納することで、フラッシュメモリを保護してもよい。不揮発性メモリ(NVM)は、例えば、プログラマブルROM(PROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、又は、ダイナミックRAM(DRAM)、ダブルデータレートDRAM(DDRAM)、及び/若しくはシンクロナスDRAM(SDRAM)などのバッテリバックアップ型のランダムアクセスメモリ(RAM)を含む、他のタイプのメモリを含んでもよい。
いくつかの場合において、様々な実施形態は製品として実現されてもよい。製品は、1つ又は2つ以上の実施形態の様々な動作を行うための論理、命令、及び/又はデータを格納するように構成された、コンピュータ可読記憶媒体を含んでもよい。様々な実施形態では、例えば、製品は、汎用プロセッサ又は特定用途向けプロセッサによって実行するのに好適な、コンピュータプログラム命令を収容した磁気ディスク、光学ディスク、フラッシュメモリ、又はファームウェアを備えてもよい。しかしながら、実施形態はこの文脈に限定されない。
本明細書に開示する実施形態に関連して記載した様々な機能的要素、論理ブロック、モジュール、及び回路素子の機能は、処理装置によって実行されるソフトウェア、制御モジュール、論理、及び/又は論理モジュールなど、コンピュータ実行可能命令の一般的な文脈で実現されていてもよい。一般に、ソフトウェア、制御モジュール、論理、及び/又は論理モジュールは、特定の動作を行うように構成された任意のソフトウェア要素を含む。ソフトウェア、制御モジュール、論理、及び/又は論理モジュールは、特定のタスクを行うか又は特定の抽象データタイプを実現する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含むことができる。ソフトウェア、制御モジュール、論理、及び/又は論理モジュール、並びに技術の実現形態は、何らかの形態のコンピュータ可読媒体に格納され、かつ/又はそのコンピュータ可読媒体を介して伝送されてもよい。この点に関して、コンピュータ可読媒体は、情報を格納するのに使用可能であってコンピューティング装置がアクセス可能である、任意の利用可能な媒体であることができる。いくつかの実施形態はまた、通信ネットワークを通してリンクされた1つ又は2つ以上の遠隔処理装置によって動作が行われる、分散コンピューティング環境において実施されてもよい。分散コンピューティング環境では、ソフトウェア、制御モジュール、論理、及び/又は論理モジュールは、メモリ記憶装置を含むローカル及び遠隔両方のコンピュータ記憶媒体に配置されてもよい。
それに加えて、本明細書で説明した実施形態は例示的な実現形態を示すものであり、また、機能要素、論理ブロック、モジュール、及び回路素子は、説明した実施形態と調和する様々な他の方式で実現され得ることが明らかとなろう。更に、かかる機能要素、論理ブロック、モジュール、及び回路素子によって行われる動作は、所与の実現形態に対して結合及び/又は分離されてもよく、また、より多数又はより少数の構成要素若しくはモジュールによって行われてもよい。本開示を読むことで当業者には明白となるように、本明細書に記載し例示する個々の実施形態はそれぞれ、本開示の範囲から逸脱することなく、容易に他のいくつかの態様のうちいずれかの特徴から分離され、又はそれらの特徴と結合されてもよい、別個の構成要素及び特徴を有する。説明したいずれの方法も、説明したイベントの順序で、又は論理的に可能な他の任意の順序で実施することができる。
「一実施形態」又は「ある実施形態」に対するいずれの言及も、その実施形態に関連して記載した特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味することに注目すべきである。「一実施形態では」又は「1つの態様では」という語句が本明細書に出現するが、これは必ずしも全てが同じ実施形態を指すものではない。
特段の指定がない限り、「処理する(processing)」、「計算する(computing)」、「算出する(calculating)」、「判断する(determining)」などの用語は、レジスタ及び/又はメモリ内の物理量(例えば、電子)として表現されるデータを、メモリ、レジスタ、又は他のかかる情報記憶装置、伝送又はディスプレイ装置内の物理量として同様に表現される他のデータへと操作及び/又は変換する、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGA、又は本明細書に記載する機能を行うように設計された、他のプログラマブル論理装置、離散的なゲート若しくはトランジスタ論理、離散的なハードウェアコンポーネント、又はそれらの任意の組み合わせなどの、コンピュータ又はコンピューティングシステム、あるいは類似の電子コンピューティング装置の、動作及び/又はプロセスを指すことが認識されるであろう。
いくつかの実施形態は、「連結された」及び「接続された」という表現を、それらの派生語と共に使用して記載されることがあることに注目すべきである。これらの用語は、互いに対する同義語として意図されるものではない。例えば、いくつかの実施形態は、2つ以上の要素が互いに直接物理的又は電気的に接触していることを示すため、「接続された」及び/又は「連結された」という用語を使用して記載されることがある。しかしながら、「連結された」という用語はまた、2つ以上の要素が互いに直接は接触しないが、それでも互いに協働又は相互作用することを意味することもある。例えば、ソフトウェア要素に関して言えば、「連結された」という用語は、インターフェース、メッセージインターフェース、アプリケーションプログラムインターフェース(API)、交換メッセージなどを指すことがある。
参照により本明細書に組み込むと述べられている任意の特許、公報、又は他の開示資料は、全体的又は部分的に、その組み込まれた資料が既存の定義、記述、又は本開示に示す他の開示資料と矛盾しない範囲でのみ、本明細書に組み込まれることを認識されたい。そのため、必要な範囲で、本明細書に明示的に示されている開示は、参照により本明細書に組み込まれる任意の矛盾する資料に取って代わるものとする。参照により本明細書に組み込むと述べられているが、既存の定義、記述、又は本開示に示す他の開示資料と矛盾する、あらゆる資料又はその一部は、その組み込まれた資料と既存の開示資料との間で矛盾が生じない範囲でのみ、組み込まれるものとする。
開示する実施形態は、従来の内視鏡及び開放外科用器具における適用性、並びにロボット支援手術における適用性を有する。
本明細書に開示する装置の実施形態は、1回の使用後に廃棄されるように設計することができ、又は複数回使用されるように設計することができる。実施形態は、いずれの場合も、少なくとも1回の使用後に再使用のために再調整されてもよい。再調整は、装置の分解ステップ、それに続く特定の部品の洗浄又は交換ステップ、並びにその後の再組み立てステップの任意の組み合わせを含んでもよい。特に、装置の実施形態は、分解されてもよく、また装置の任意の個数の特定の部片又は部品が、任意の組み合わせで選択的に交換又は除去されてもよい。特定の部品の洗浄及び/又は交換の際、装置の実施形態は、再調整設備で、又は外科的処置の直前に外科チームによって、後の使用のために再組み立てされてもよい。当業者であれば、装置の再調整は、分解、洗浄/交換、及び再組み立てのための様々な技術を利用してもよいことを認識するであろう。かかる技術の使用、及びその結果として得られる再調整された装置は、全て本出願の範囲内にある。
単なる例として、本明細書に記載した実施形態は手術前に処理されてもよい。最初に、新品又は使用済みの器具を入手し、必要に応じて洗浄してもよい。次に器具を滅菌してもよい。1つの滅菌技術では、器具は、プラスチックバッグ又はTYVEKバッグなど、閉鎖され封止される容器に入れられる。次に、容器及び器具を、ガンマ放射線、X線、又は高エネルギー電子など、容器を透過することができる放射線場に入れてもよい。放射線によって、器具上及び容器内の細菌を死滅させてもよい。次に、滅菌された器具は、滅菌容器内に格納されてもよい。密封容器は、医療施設で開けられるまで、器具を滅菌状態に保ってもよい。装置はまた、β線若しくはγ線、エチレンオキシド、又は水蒸気を含むがそれらに限定されない、当該技術分野で知られている他の任意の技術を使用して滅菌されてもよい。
当業者であれば、本明細書に記載した構成要素(例えば、動作)、装置、目的、及びそれらに伴う議論は、概念を明瞭にするための例として使用されているものであり、様々な構成の変更が企図されることを認識するであろう。結果として、本明細書で使用するとき、記述した特定の例及びそれらに伴う議論は、より一般的な種類を代表することを意図したものである。一般に、特定の代表例を使用することは、その種類を代表することを意図したものであり、また、特定の構成要素(例えば、動作)、装置、及び目的を含めないことは、限定的と見なされるべきではない。
実質的に任意の複数及び/又は単数の用語を本明細書で使用することに関して、当業者であれば、文脈及び/又は用途に対して適切となるように、複数から単数に、かつ/又は単数から複数に置き換えることができる。様々な単数/複数の置換えは、簡潔にするため、本明細書では明示的には記述されない。
本明細書に記載する主題は、場合によっては、他の異なる構成要素の中に含まれる、又はそれらと接続された、異なる構成要素を示す。そのように描写されるアーキテクチャは単なる例であり、実際には、同じ機能性を達成する他の多数のアーキテクチャが実現されてもよいことを理解されたい。概念的な意味で、同じ機能性を達成する構成要素の任意の配置は、所望の機能性を達成するように効果的に「関連付け」られる。したがって、本明細書で特定の機能性を達成するように組み合わされた任意の2つの構成要素は、アーキテクチャ又は中間の構成要素にかかわらず、所望の機能性を達成するように互いに「関連付け」られていると見なすことができる。同様に、そのように関連付けられた任意の2つの構成要素はまた、所望の機能性を達成するように互いに「動作可能に接続」又は「動作可能に連結」されているものと見ることができ、また、そのように関連付けることが可能な任意の2つの構成要素はまた、所望の機能性を達成するように互いに「動作可能に連結可能」であるものと見ることができる。動作可能に連結可能である特定の例としては、物理的に噛合可能な及び/又は物理的に相互作用する構成要素、並びに/あるいは無線で相互作用可能な、及び/又は無線で相互作用可能な構成要素、並びに/あるいは論理的に相互作用する、及び/又は論理的に相互作用可能な構成要素が挙げられる。
いくつかの態様は、「連結された」及び「接続された」という表現を、それらの派生語と共に使用して記載されることがある。これらの用語は、互いに対する同義語として意図されるものではないことを理解されたい。例えば、いくつかの態様は、2つ以上の要素が互いに直接物理的又は電気的に接触していることを示すため、「接続された」という用語を使用して記載されることがある。別の例では、いくつかの態様は、2つ以上の要素が直接物理的又は電気的に接触していることを示すため、「連結された」という用語を使用して記載されることがある。しかしながら、「連結された」という用語はまた、2つ以上の要素が互いに直接は接触しないが、それでも互いに協働又は相互作用することを意味することもある。
いくつかの例では、1つ又は2つ以上の構成要素は、本明細書では、「〜するように構成されている」、「〜するように構成可能である」、「〜するように動作可能である/動作する」、「適合される/適合可能である」、「〜することが可能である」、「〜するように順応可能である/順応される」などと言及されることがある。当業者であれば、「〜するように構成されている」は、一般に、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除いて、活性状態の構成要素及び/又は不活性状態の構成要素及び/又は待機状態の構成要素を包含することができる。
本明細書に記載した本発明の主題の特定の態様について図示し記載してきたが、本明細書における教示に基づいて、本明細書に記載した主題及びその広範な態様から逸脱することなく、変更及び修正が行われてもよく、したがって、添付の特許請求の範囲は、全てのかかる変更及び修正を、本明細書に記載した主題の真の範囲内にあるものとしてその範囲内に包含することが、当業者には明白となるであろう。一般に、本明細書で、また特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本文)で使用される用語は、概して、「開放的」用語として意図されるものである(例えば、「含む(including)」という用語は、「それに限定しないが〜を含む(including but not limited to)」と解釈されるべきであり、「有する(having)」という用語は、「少なくとも〜を有する(having at least)」と解釈されるべきであり、「含む(includes)」という用語は、「それに限定しないが〜を含む(includes but is not limited to)」と解釈されるべきである、など)ことが、当業者には理解されるであろう。更に、導入されたクレーム記載(introduced claim recitation)において特定の数が意図される場合、かかる意図は当該クレーム中に明確に記載され、かかる記載がない場合は、かかる意図も存在しないことが、当業者には理解されるであろう。例えば、理解を助けるものとして、以下に添付される特許請求の範囲は、クレーム記載を導入するために、「少なくとも1つの(at least one)」及び「1つ又は2つ以上の(one or more)」という導入句の利用を含んでもよい。しかしながら、かかる語句の使用は、「a」又は「an」という不定冠詞によってクレーム記載を導入した場合に、同じクレームが、「1つ又は2つ以上の」又は「少なくとも1つの」などの導入句、及び「a」又は「an」などの不定冠詞を含む場合であっても、かかる導入されたクレーム記載を含む任意の特定のクレームが、1つのかかる記載事項のみを含むクレームに限定されることを示唆するものと解釈すべきではなく(例えば、「a」及び/又は「an」は、一般的に、「少なくとも1つの」又は「1つ又は2つ以上の」を意味するものと解釈されるべきである)、同じことが、定冠詞を使用してくれーう記載を導入する場合にも当てはまる。同じことが、定冠詞を使用してクレーム記載を導入する場合にも当てはまる。
それに加えて、導入されたクレーム記載において特定の数が明示的に記載されている場合であっても、かかる記載は、一般的に、少なくとも記載された数を意味するように解釈されるべきであることを、当業者であれば認識するであろう(例えば、他の修飾語がなく単に「2つの記載事項」という記載がある場合、一般的に、少なくとも2つの記載事項、又は2つ以上の記載事項を意味する)。更に、「A、B、及びCなどの少なくとも1つ」に類する表記が使用される場合、概して、かかる構文は、当業者がその表記を理解するであろう意味が意図される(例えば、「A、B、及びCの少なくとも1つを有するシステム」は、非限定的に、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBの両方、AとCの両方、BとCの両方、及び/又はAとBとCの全てなどを有するシステムを含む)。「A、B、又はCなどの少なくとも1つ」に類する表記が使用される場合、概して、かかる構文は、当業者がその表記を理解するであろう意味が意図される(例えば、「A、B、又はCの少なくとも1つを有するシステム」は、非限定的に、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBの両方、AとCの両方、BとCの両方、及び/又はAとBとCの全てなどを有するシステムを含む)。一般的に、2つ以上の代替用語を表す選言的な単語及び/又は語句は、明細書中、クレーム中、又は図面中にかかわらず、文脈において特段の指示がない限り、用語の1つ、用語のいずれか、又は両方の用語を含む可能性を企図することが理解されるべきであることが、当業者には更に理解されるであろう。例えば、「A又はB」という語句は、一般的に、「A」又は「B」又は「A及びB」の可能性を含むと理解されるであろう。
添付の特許請求の範囲に関して、本明細書で引用した動作は一般に、任意の順序で行われてもよいことを、当業者であれば認識するであろう。また、様々な動作上のフローがシーケンスで提示されているが、それらの様々な動作は、例示した以外の順序で行われてもよく、又は同時に行われてもよいことを理解されたい。かかる代替の順序付けの例としては、文脈において特段の指示がない限り、重複、交互配置、割込み、再順序付け、増分的、予備的、補完的、同時的、逆行的、又は他の異なる順序付けを挙げることができる。更に、「〜に反応して」、「〜に関連して」のような用語、又は他の過去時制の形容詞は、概して、文脈において特段の指示がない限り、かかる変化形を除外するようには意図されない。
手短に言えば、本明細書に記載した概念を用いた結果として得られる、多数の利益について記載してきた。1つ又は複数の実施形態についての上述の記載は、例示及び説明を目的として提示されてきた。網羅的であること、又は開示した正確な形態に限定することを意図しない。上述の教示を鑑みて、修正又は変形が可能である。原理及び実際の応用を例示し、それによって当業者が、様々な実施形態を様々な修正と共に、企図される特定の使用に適したものとして利用できるようにするため、1つ又は複数の実施形態を選択し記載した。本明細書と共に提出される特許請求の範囲によって、全体的な範囲を定義するものとする。
〔実施の態様〕
(1) 外科用器具であって、
交換式シャフトアセンブリであって、
細長いシャフトと、
前記細長いシャフトから遠位側に延在するエンドエフェクタと、を備える、交換式シャフトアセンブリと、
前記交換式シャフトアセンブリに分離可能に連結可能なハンドルアセンブリであって、前記ハンドルアセンブリが、前記交換式シャフトアセンブリに連結された状態で、前記エンドエフェクタにおける少なくとも1つの運動を実施するように構成されたモータを含む、ハンドルアセンブリと、
前記ハンドルアセンブリに分離可能に連結可能な電源アセンブリであって、前記電源アセンブリが、
前記電源アセンブリが前記ハンドルアセンブリに連結された状態で、前記モータに電力供給するように構成された電源と、
前記電源と通信している電源管理コントローラであって、前記電源管理コントローラが、前記ハンドルアセンブリが前記交換式シャフトアセンブリに連結されている状態、及び前記ハンドルアセンブリが前記電源アセンブリに連結されている状態で、前記交換式シャフトアセンブリの少なくとも1つの電力要求に対応する入力信号を受信するように構成されており、前記電源管理コントローラが、前記モータに対する前記電源の電力出力を変調して、前記電力出力を前記交換式シャフトアセンブリの前記少なくとも1つの電力要求と整合するように構成されている、電源管理コントローラと、を備える、電源アセンブリと、
を備える、外科用器具。
(2) 前記交換式シャフトアセンブリがシャフトアセンブリコントローラを備える、実施態様1に記載の外科用器具。
(3) 前記ハンドルアセンブリが、前記交換式シャフトアセンブリと前記電源アセンブリとの間にインターフェースを備える、実施態様2に記載の外科用器具。
(4) 前記インターフェースが、シャフトアセンブリコネクタと電源アセンブリコネクタとを備える、実施態様3に記載の外科用器具。
(5) 前記インターフェースが、前記シャフトアセンブリコントローラと前記電源管理コントローラとの間の通信を可能にするように構成されている、実施態様3に記載の外科用器具。
(6) 前記入力信号が前記インターフェースを通って移動するように構成されている、実施態様3に記載の外科用器具。
(7) 前記電源が電池を含む、実施態様1に記載の外科用器具。
(8) 前記電池が充電式である、実施態様7に記載の外科用器具。
(9) 前記エンドエフェクタが、前記エンドエフェクタによって捕捉された組織を切断するため、前記エンドエフェクタに沿ったある距離を摺動可能に移動可能である切断部材を備え、前記少なくとも1つの電力要求が前記距離に応じて変わる、実施態様1に記載の外科用器具。
(10) ロックアウト機構を更に備え、前記ロックアウト機構が、
前記電源アセンブリ上の第1の噛合要素と、
前記電源アセンブリが前記ハンドルアセンブリに連結されると、前記第1の噛合要素と噛合係合するための、前記ハンドルアセンブリ上の第2の噛合要素と、
を備える、実施態様1に記載の外科用器具。
(11) 複数の交換式外科用器具と共に使用する電源アセンブリであって、前記複数の交換式外科用器具それぞれがコントローラを備え、前記電源アセンブリが、
前記電源アセンブリを前記複数の交換式外科用器具に分離可能に連結するためのインターフェースと、
連結された交換式外科用器具に電力供給するように構成された電源と、
前記電源の少なくとも1つのパラメータのうちの少なくとも1つの値を格納するように構成されたメモリであって、前記インターフェースが、前記メモリと前記連結された交換式外科用器具の前記コントローラとの間の電気通信を容易にするように構成されており、前記メモリが、前記電源の前記少なくとも1つのパラメータのうちの前記少なくとも1つの値を、前記連結された交換式外科用器具の前記コントローラから前記インターフェースを通して受信するように構成されている、メモリと、
を備える、電源アセンブリ。
(12) 前記複数の交換式外科用器具が、第1のコントローラを含む第1の外科用器具と、第2のコントローラを含む第2の外科用器具とを含み、前記メモリが、前記電源アセンブリが前記第1の外科用器具に連結されている間、前記少なくとも1つのパラメータのうちの前記少なくとも1つの値の第1の更新を前記第1のコントローラから受信するように構成されており、前記メモリが、前記電源アセンブリが前記第2の外科用器具に連結されている間、前記少なくとも1つのパラメータのうちの前記少なくとも1つの値の第2の更新を前記第2のコントローラから受信するように構成されている、実施態様11に記載の電源アセンブリ。
(13) 前記第1の更新が、前記電源アセンブリが前記第1の外科用器具に連結されている間に前記第1のコントローラによって受信された第1の入力に基づいた、第1の値を含む、実施態様12に記載の電源アセンブリ。
(14) 前記第2の更新が、前記電源アセンブリが前記第2の外科用器具に連結されている間に前記第2のコントローラによって受信された第2の入力に基づいた、第2の値を含む、実施態様13に記載の電源アセンブリ。
(15) 前記電源の前記少なくとも1つのパラメータが前記電源の充電状態である、実施態様11に記載の電源アセンブリ。
(16) 前記電源の前記充電状態を測定するように構成されたクーロンカウンタを更に備える、実施態様15に記載の電源アセンブリ。
(17) 外科的処置に使用する外科用器具であって、
作動アセンブリであって、
エンドエフェクタと、
作動アセンブリコントローラと、を備える、作動アセンブリと、
前記作動アセンブリに分離可能に連結可能な電源アセンブリと、
電源と、
電源アセンブリコントローラであって、前記作動アセンブリコントローラが、前記電源から前記作動アセンブリへの送電を変調することによって、前記電源アセンブリコントローラと通信するために信号を生成するように構成されている、電源アセンブリコントローラと、
を備える、外科用器具。
(18) 前記作動アセンブリコントローラが、前記電源から前記作動アセンブリへと引き出される電流を変調することによって、前記電源アセンブリコントローラと通信するために前記信号を生成するように構成されている、実施態様17に記載の外科用器具。
(19) 前記作動アセンブリがモータを備え、前記モータが、前記エンドエフェクタにおける少なくとも1つの運動を実施するように構成されている、実施態様17に記載の外科用器具。
(20) 前記作動アセンブリコントローラが、前記電源から前記モータへの送電を変調することによって、前記電源アセンブリコントローラと通信するために前記信号を生成するように構成されている、実施態様18に記載の外科用器具。
(21) 前記電源アセンブリコントローラが、前記作動アセンブリコントローラからの前記信号に反応して、機能を行うように構成されている、実施態様17に記載の外科用器具。
(22) 前記機能が電源特性を指定することを含む、実施態様21に記載の外科用器具。
(23) 前記電源特性が前記電源の最大電力出力を含む、実施態様22に記載の外科用器具。
(24) 作動アセンブリと、前記作動アセンブリに分離可能に連結可能な電源アセンブリとを備える外科用器具と共に使用する通信システムであって、
前記作動アセンブリと関連付けられ、第1のコントローラを備える、第1の通信部分と、
前記電源アセンブリと関連付けられ、第2のコントローラを備える、第2の通信部分であって、前記第1のコントローラが前記第2のコントローラに電気的に接続可能であり、前記第1のコントローラが、前記電源アセンブリから前記作動アセンブリへの送電を変調することによって、前記第2のコントローラと通信するために信号を生成し伝送するように構成されている、第2の通信部分と、
を備える、通信システム。