JP6813768B2 - 缶口閉鎖具用取り外し治具 - Google Patents

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Description

本発明は、食品、塗料、化学品、燃料油などの運搬や保管に使われる缶の口元に装着される缶口閉鎖具用の取り外し治具に関するものである。
缶の口元に装着される缶口閉鎖具の代表的なものとして、弾性鉤止片付キャップユニットがある。弾性鉤止片付キャップユニットには、弾性鉤止片付キャップの不時の開放を防ぐためや、不正開封防止のために上壁と側壁を有する輪状の金属製の封緘部材を装着してなるものがあり、封緘部材が装着されていない弾性鉤止片付キャップユニットでも、缶口に嵌めた後に、封緘部材単体を後から被せて使用するケースがほとんどである。
本明細書で記載する、封緘部材付きの弾性鉤止片付キャップユニット、封緘部材が装着されていない弾性鉤止片付キャップユニット、封緘部材単体はすべて缶口閉鎖具である。
缶口に嵌められた封緘部材付の弾性鉤止片付キャップユニットを取り外す方法の一つとして、マイナスドライバー等の治工具類を使い、てこの作用を利用して取り外す方法がある。この方法では、マイナスドライバー等の先端を封緘部材単体あるいは弾性鉤止片付キャップユニットの周壁部下端に引っ掛け、この部分を作用点、缶の縁に当接させた部分を支点、マイナスドライバー等の把持部を力点とするてこの作用を利用し、マイナスドライバー等の把持部を押し下げることで封緘部材単体、あるいは封緘部材と弾性鉤止片付キャップユニットをまとめて持ち上げることで、取り外しを行っている。封緘部材単体を取り外した場合は、缶口に残った弾性鉤止片付キャップユニットの上壁を指で押すことで弾性鉤止片付キャップを開放し、缶口から取り外すことができる。
しかし、この方法では、缶口閉鎖具に上向きの力が加わるので、取り外した缶口閉鎖具が上方に勢いよく飛んでしまい、それがぶつかることによる怪我の危険や紛失の危険がある。また、缶口閉鎖具の取り外し時のマイナスドライバー等の回動方向は、その先端が上向きに移動する方向であるので、その先端が缶口閉鎖具の周壁部下端に十分に引っ掛からないまま回動させると、滑った拍子に、上向きになった先端が缶を押さえていた手や、上方にある顔などを傷付ける危険性があった。さらには、図6に示すようにマイナスドライバー等の先端の回動軌跡Qの膨らみが缶口をえぐるような膨らみになっているため、マイナスドライバー等の先端の回動軌跡Q上に缶口が深く干渉して缶口を傷つけてしまうという問題もあった。
他に考えられる方法としては、実開昭50−95374に開示されたようなビンの口元に嵌着された王冠を開栓するための栓抜き状のものを使用する方法がある。この場合は、栓抜きの開口部に形成された係合爪を封緘部材単体あるいは弾性鉤止片付キャップユニットの周壁部下端に引っ掛け、この部分を作用点、弾性鉤止片付キャップユニットの天面に当接させた部分を支点、栓抜きの把持部を力点とするてこの作用を使用することで取り外しを行うことが想定される。
しかし、この方法を採用しようとすると、栓抜きはほぼ平坦な形状をしているので、把持部が缶にぶつかり缶口閉鎖具の周壁部下端に係合爪を引っ掛けること自体ができなかった。
これらの問題を解決するために、特願2018−117421に記載されているように、缶の水平部に当接させるための押支え部が先端に備えられた柄で、この柄が途中から下方に枝分かれしてその先端に缶口閉鎖具の周壁部下端に係合可能な係合部を有する缶口閉鎖具用取り外し治具が提案されている。この取り外し治具では、係合部を缶口閉鎖具の周壁部下端に引っ掛け、押支え部を缶の水平部に当接させた状態で柄の後端側を上に引き上げる方向に回動させると、てこの作用により缶口閉鎖具を持ち上げ缶口から取り外すことができる。柄の先端側が缶口閉鎖具上方に通過するようになっているため、これがカバーの役割を担い、缶口閉鎖具が勢いよく取り外されたとしても、缶口閉鎖具が飛んでいってしまうことがない。また、取り外しの際の回動方向とは逆側に、係合部が柄についているので、係合部が缶を押さえていた手などにぶつかりにくく、万が一取り外し操作中に滑ったとしても、怪我をしにくくなるといった利点もある。
実開昭50−95374公報 特願2018−117421
しかし、特願2018−117421で提案されたような缶口閉鎖具用取り外し治具では、缶口閉鎖具の周壁部下端に係合部を引っ掛けて取り外そうとした際に、図7に示すように、係合部の回動の中心(支点S)に対して上向き(図7では反時計回り)のモーメントばかりが生じるので、4L缶等の重量が軽い缶であったり、あるいは重い缶であっても缶口閉鎖具の締め付けが強かったりして、係合部にかかる力が缶口閉鎖具の取り外しに必要な力を下回ると、缶口閉鎖具が取り外される前に缶が持ち上げられてしまう。最悪の場合は缶が倒れてしまうおそれがあった。そのため、取り外し操作中は缶が持ち上がらないように手で下に強く押さえつけながら缶口閉鎖具用取り外し治具を操作する必要があり、使いづらいという問題があった。
したがって、本発明の目的は、取り外し時に缶口閉鎖具が飛んでいかず、缶口を傷つけにくく、尚且つ、手で缶を下に強く押さえつける必要のない缶口閉鎖具用取り外し治具を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明に係る缶口閉鎖具用取り外し治具は、下記の特徴を有する。缶口に装着された缶口閉鎖具の周壁部下端に係合可能な係合部を有する取り外し治具であって、第一柄と第二柄が軸着あるいは枢着されている構造になっている。この缶口閉鎖具用取り外し治具は、第一柄と第二柄の一方の先端側にそれぞれ備えられた把持部と、第一柄の他方の先端に備えられた押支え部と、第二柄の他方の先端が鉤形に下方に湾曲されて延設されたその先端を把持部側に向けている係合部と、を有する。缶口閉鎖具の取り外しに際しては、缶口閉鎖具の周壁部下端で缶口閉鎖具の中心軸に対して把持部と反対側の位置に係合部を係合させる。このとき第一柄と第二柄の少なくとも一方が缶口閉鎖具の上方を通過するように位置し、押支え部が缶の縁もしくは缶の水平部に当接する。
このようにしたため、本発明に係る缶口閉鎖具用取り外し治具は、缶口閉鎖具の周壁部下端の、缶口閉鎖具の中心軸に対して把持部と反対側の位置に係合部を引っ掛け、押支え部を缶の縁もしくは缶の水平部に当接させた状態で第一柄と第二柄の把持部を握りこむと、第一柄と第二柄が交差する支点を中心に係合部が回動し、把持部を握りこんだ部分を力点、第一柄と第二柄が交差する部分を支点、係合部を缶口閉鎖具の周壁部下端に引っ掛けた部分を作用点とするてこの作用により、缶口閉鎖具を持ち上げ缶口から取り外すことができる。
また、缶口閉鎖具の取り外しの際、第一柄と第二柄の少なくとも一方が缶口閉鎖具の上方を通過するように位置させたため、これがカバーの役割を担い、缶口閉鎖具が勢いよく取り外されたとしても、缶口閉鎖具が飛んでいってしまうことがなくなる。第二柄11に係合部が付いている方向は、缶口閉鎖具2の取り外しの際の回動方向とは逆向きであるため、係合部14が缶3を押さえている手などにぶつかりにくく、万が一取り外し操作中に滑ったとしても怪我をしにくくなる。
さらに、係合部の位置に対して、支点(第一柄と第二柄が交差する部分)と缶口閉鎖具が同じ側に位置しているので、係合部先端の回動軌跡の膨らみが、マイナスドライバー等を使用した方法でのマイナスドライバー等の先端の回動軌跡の膨らみと逆になり、係合部先端の回動軌跡が缶口に干渉しづらくなり、缶口を傷つけにくくなる。
本発明に係る缶口閉鎖具用取り外し治具では、缶口閉鎖具の取り外しの際、把持部を握りこむことで係合部の回動の中心(第一柄と第二柄が交差する部分)に対して反時計回りと時計回りの両方のモーメントが生じる。缶には押支え部に当接させた部分に下向きの荷重がかかり、缶口閉鎖具の周壁部下端には係合部を引っ掛けた部分に上向きの荷重がかかるので、これらの荷重がある程度相殺されることで、缶口閉鎖具の取り外しの際に缶が持ち上がりにくく、手で缶を強い力で下に押さえつけながら操作する必要がなくなる。4L缶等の重量が軽い缶である場合には、缶の重力よりも缶口閉鎖具の取り外しに必要な上向きの荷重が大きくなることがあるが、本発明に係る缶口閉鎖具用取り外し治具では、缶口閉鎖具の取り外しの際に缶を下に押さえつける下向きの荷重も同時にかかるので、缶が持ち上がりにくくなる。また、缶口閉鎖具の締め付けが強い場合には、缶口閉鎖具の取り外しに必要な上向きの荷重が大きくなるが、それと同時に缶を下に押さえつける下向きの荷重も大きくなるため、缶が持ち上がりにくくなる。
栓抜きで王冠を開栓する際は、下向きの荷重がかかる支点が王冠(取り外されるもの)天面に位置するので、王冠を変形させながら取り外すことになるが、本発明に係る缶口閉鎖具用取り外し治具で缶口閉鎖具を取り外す際は、下向きの荷重は缶の、押支え部を当接させた部分にかかるので、缶口閉鎖具を変形させない。そのため、缶口閉鎖具を再度缶口に嵌め直すこともできる。
好ましくは、第一柄に備えられた補助支え部を有し、缶口閉鎖具の取り外しに際しては、係合部を缶口閉鎖具の周壁部下端に引っ掛けたとき、この補助支え部が缶の縁もしくは缶の水平部に当接する。
押支え部と係合部で、第一柄と第二柄が交差する部分からの距離を比較して、押支え部の方が距離が大きい場合、缶口閉鎖具の取り外しの際に把持部を握りこむと、押支え部が缶を下に押えつける力は、係合部が缶口閉鎖具を上に押し上げる力よりも小さくなる。モーメントの和を考えると、第一柄と第二柄が交差する部分に対して把持部側の柄が下に回る向きの回転がかかるので、補助支え部を設けていない場合は、缶口閉鎖具の取り外しの際に、缶口閉鎖具用取り外し治具が回転してしまう可能性もある。
そこで第一柄に補助支え部を設けることで、缶口閉鎖具の取り外しの際に、第一柄と第二柄が交差する部分に対して把持部側の柄が下に回る向きの回転力がかかったとしても、この補助支え部が缶の縁もしくは缶の水平部に当接することで、回転しなくなる。この場合、押支え部が缶を下に押さえつける荷重と、補助支え部が缶の縁もしくは缶の水平部を下に押す荷重の和が、係合部が缶口閉鎖具を上に押し上げる荷重となる。
以上のように本発明によれば、取り外し時に缶口閉鎖具が飛んでいかず、缶口を傷つけにくく、尚且つ、手で缶を下に強く押さえつける必要のない缶口閉鎖具用取り外し治具を提供することができる。
本発明に係る缶口閉鎖具用取り外し治具の斜視図である。(第1実施形態) 図1の取り外し治具を缶口閉鎖具に引っ掛けた状態を示す斜視図である。(第1実施形態) 図2の工程の後、缶口閉鎖具を取り外した状態を示す斜視図である。(第1実施形態) 図1の取り外し治具を缶口閉鎖具に引っ掛けた状態を示す側面断面図である。(第1実施形態) 本発明に係る缶口閉鎖具用取り外し治具の斜視図である。(第2実施形態) マイナスドライバー等を缶口閉鎖具に引っ掛けた回動始めの状態を示す側面断面図である。(従来方法) 従来の缶口閉鎖具用取り外し治具を缶口閉鎖具に引っ掛けた回動始めの状態を示す側面図である。(従来方法)
以下、本発明に係る第1実施形態について、図1、図2、図3、図4を用いて説明する。はじめに、第1実施形態における缶口閉鎖具用取り外し治具の構成について図1、図2、図3、図4を用いて説明する。
第1実施形態における缶口閉鎖具用取り外し治具1は、第一柄10、第二柄11、押支え部13、係合部14、把持部12および補助支え部15を備える。
第一柄10は2本の長い金属製角材を含む枠組みがベースになっており、この一方の先端に位置する角材には、枠組みの下面に押支え部13が取り付けられている。もう一方の側は一段高さを下げてあり、その先には枠組みの長手方向に延びるように把持部12が備え付けられている。第一柄10には、押支え部13が取り付けられた面と同じ側に出っ張るように補助支え部15が取り付けられている。枠組みの2本の長い角材を繋ぐように垂直に1本のピンが通してあり、このピンによって第二柄11と回転可能に軸着されている。
第二柄11は1本の金属製角材がベースになっており、長手方向に延びるように金属製丸棒材の把持部12が備えつけられている。その反対側の先端には、下方向に部品が取り付けられており、その先端には把持部12の方向に延びる細い係合部14が延設されている。第二柄11と係合部14を有する部品を一体ものとしてみれば、第二柄の先端が鉤形に湾曲され、その先端に把持部12の方向に延びる係合部14が延設されている形となる。
缶口閉鎖具2の取り外しの際には、第一柄10と第二柄11の把持部12を握りこむことで、軸着部16を中心に係合部14が上方向に回動される。缶口閉鎖具2の取り外しの際には、第一柄10と第二柄11の一部が常に缶口閉鎖具2の上方を通過するように位置しているので、これらが缶口閉鎖具2の飛び出し防止カバーの役割も担う。軸着部16から係合部14までの距離は、缶口閉鎖具の周壁部下端20に係合部14を引っ掛けた後、把持部12を握りこみ係合部14を回動させ始めてから缶口閉鎖具2が取り外されるまで、係合部14が缶口閉鎖具の周壁部下端20に引っ掛かり続けるように設定されている。
押支え部13は缶を傷つけないようウレタンの丸棒材でできており、缶口閉鎖具2の取り外しの際に丸棒の面が缶の縁33もしくは缶の水平部31(図2、図3、図4では缶の水平部31)に当接されるようになっている。
補助支え部15は缶を傷つけないようウレタン材でできており、缶口閉鎖具2の取り外しの際に缶の縁33もしくは缶の水平部31(図2、図3、図4では缶の縁33)に当接されるようになっている。補助支え部15は第一柄10にぶら下がるように引っ掛けられている。これにより、補助支え部15の位置を第一柄10の枠組みの長手方向にスライド調整できるようになっており、様々な種類の缶や缶口閉鎖具に対応できるようになっている。
第1実施形態では軸着部16から押支え部13までの距離は、軸着部16から係合部14までの距離と比較して大きいので、缶口閉鎖具2の取り外しの際に把持部12を握りこむと、押支え部13が缶の水平部31を下に押さえつける力(図4のFa)は、係合部14が缶口閉鎖具2を上に押し上げる力(図4のFb)よりも小さくなる。モーメントの和を考えると、図4では時計回りのモーメント力が生じるが、補助支え部15を設けたことで、缶口閉鎖具用取り外し治具1は缶の縁33にぶつかり、回転が防止される。この場合、押支え部13が缶の水平部31を下に押さえつける荷重(図4のFa)と、補助支え部15が缶の縁33を下に押す荷重(図4のFc)の和が、係合部14が缶口閉鎖具2を上に押し上げる荷重(図4のFb)となる。
以下、本発明による缶口閉鎖具用取り外し治具により、缶口閉鎖具を取り外す手順について、第1実施形態を例に図2、図3および図4を用いて説明する。まず、把持部12を持ち、押し支え部13を缶の水平部31に当接させ、かつ補助支え部15を缶の縁33に当接させた状態で、係合部14を缶口閉鎖具の周壁部下端20に引っ掛ける(図2参照)。次に第一柄10と第二柄11の把持部12を閉じるように握りこむ。すると、第一柄10と第二柄11の交差する部分を中心にした二つのてこの作用が働く(図4参照)。一つ目は、第二柄11の把持部12を掴んだ部分を力点、第一柄10と第二柄11の交差する部分を支点S、係合部14を缶口閉鎖具の周壁部下端20に引っ掛けた部分を作用点A1とするてこの作用で、缶口閉鎖具の周壁部下端20に位置する作用点A1には上向き(図4では時計回り)の力がかかり、これにより缶口閉鎖具2が持ち上げられ、缶口30から取り外される。二つ目は、第一柄10の把持部12を掴んだ部分を力点、第一柄10と第二柄11の交差する部分を支点S、押支え部13を缶の水平部31に当接させた部分を作用点A2とするてこの作用で、缶の水平部31に位置する作用点A2には下向き(図4では反時計周り)の力がかかる。これにより第一柄10と第二柄11の交差する部分に対して、反時計回りと時計回りの両方のモーメントがかかり、上向きの荷重と下向きの荷重がある程度相殺されるので、缶口閉鎖具2の取り外しの際に缶3が持ち上がりにくくなり、手で缶3を強い力で下に押さえつけながら操作する必要がなくなる。
缶口閉鎖具2の取り外しの際の回動方向は、第二柄の係合部が付いている方向とは逆向きであるため、係合部14が缶3を押さえている手などにぶつかりにくく、万が一取り外し操作中に滑ったとしても怪我をしにくくなる。
図4に示した第1実施形態における缶口閉鎖具用取り外し治具1を用いた方法での回動始めの状態を、図6に示したマイナスドライバー等を用いた方法での回動始めの状態と比較すると、マイナスドライバー等を用いた方法では、支点Sと缶口30の位置が作用点A1に対して反対側に位置するのに対して、本発明に係る缶口閉鎖具用取り外し治具1を用いた方法では、支点Sと缶口30の位置が作用点A1に対して同じ側に位置している。これにより、係合部14の先端の回動軌跡Qの膨らみが、マイナスドライバー等を使用した方法でのマイナスドライバー等の先端の回動軌跡Qとは逆の膨らみになっており、係合部14の先端の回動軌跡Qが缶口30に干渉しづらくなり、缶口30を傷つけにくくなっている。
以上、本発明の第1実施形態について説明したが、本発明の適用範囲はこれに限られるものではない。
例えば、第1実施形態では第一柄10の枠組みの2本の長い角材の間に第二柄11を通す構造にしているが、図5に示した第2実施形態のように、1本の第一柄10と1本の第二柄11を枢着したハサミ構造にすることもできる。さらに、第二柄11にスライド長孔17を形成すれば、第一柄10の枢着部18をスライド移動調整自在に枢着して、係合部14の先端から枢着部18までの距離を調整することもできる。
係合部14を缶口閉鎖具の周壁部下端20に最初に引っ掛けた点と係合部14の回動の中心を結ぶ線と、垂直線とがなす傾斜角度θが大きい程、係合部14の回動途中での外側への移動量が小さくなり、缶口閉鎖具の周壁部下端20への引っ掛かりがよくなる傾向にある(図4)。この傾斜角度θは係合部14の回動半径を大きくすると大きくなるため、もし缶口閉鎖具の周壁部下端20への引っ掛かりがよくない場合は、第2実施形態のように調整可能な構造にしておけば係合部14から支点S(図5では枢着部18)までの距離を変えて対応することができる。
他にも、図示はしていないが、第一柄10にスライド長孔を設けて、係合部14から枢着部18までの距離を変えずに枢着部18の位置を移動したり、スライド長孔ではなく複数の孔で調整可能にしたりと様々な方法が考えられるが、距離の調整をすること以外の機能は第1実施形態と同じである。第一柄10と第二柄11が、第一柄10と第二柄11が交差する点に対して互いに回転自在に取り付けられていれば問題はない。
また、第1実施形態と第2実施形態では第二柄11は把持部12側に向かって長手方向に一直線上に延びており、第一柄10は第一柄10と第二柄11が交差する点より把持部12側を下方に曲げて段差をつけているが、形状はこの限りではない。第一柄10を長手方向に一直線上に延ばしたり、第二柄11を曲げて段差をつける等してもよい。第一柄10を下方に曲げる等して段差をつけている場合は、この段差の大きさによっては、缶口閉鎖具2の取り外しの際に下方に曲げた段差の下側が缶の縁33にあたり、段差の下側を補助支え部15として機能させることもできる。
把持部12には第2実施形態のように指を通す孔を設けることもできる。把持部12の開閉がスムーズにできれば形状は自由である。
第一柄10、第二柄11は金属製に限らず木材や樹脂等、想定される使用に耐え得る強度があれば、どの材質を選択してもよいし、第1実施形態では角材と丸棒を使用しているが、パイプ材等を選択してもよい。押支え部13や補助支え部15の材質もウレタンに限られるものではない。また、第1実施形態では、押支え部13、補助支え部15、把持部12、係合部14は別部材として取り付けられているが、これらは第2実施形態の押支え部13、把持部12、係合部14のように第一柄10や第二柄11と一体成形しても問題はない。
押支え部13の形状は、缶口閉鎖具2の取り外し操作中に支障がでなければどのような形状でもよいが、缶の水平部31に当接させた部分が、面や線、あるいは複数個の点になるようにしておけば、支点が缶の縁に当接させた1点になるマイナスドライバー等を用いる方法(図6参照)よりも安定する。特願2018−117421では押支え部13が回動の支点Sとなるので、回動前は缶の水平部31に面で当接させていても、回動途中には線や点で当接することになっていたが、本発明に係る缶口閉鎖具用取り外し治具1では、押支え部13は回動の中心ではないため、回動前に缶の水平部31に面で当接していれば回動途中も面で当接し続け、より安定した取り外し操作が可能であり、缶に傷もつきにくい。
押支え部13を当接させる缶の水平部31と、係合部14を引っ掛ける缶口閉鎖具の周壁部下端20との高さ位置の差は、使用する缶3や缶口閉鎖具2によって異なる。図示はしていないが、必要な場合は、第一柄10に押支え部13をネジ止めしておき、このネジの回し量によって押支え部13の出っ張り量を調整することで、缶の水平部31から第一柄10までの高さ距離を調整して、缶3や缶口閉鎖具2の違いに対応する方法をとることができる。缶の水平部31から第一柄10までの高さ距離の調整は、このネジによる調整方法に限られるものではない。
第1実施形態では、補助支え部15がスライド調整可能な状態で第一柄10に備え付けられているが、補助支え部15の位置調整ができれば第1実施形態と同じ構造でなくともよい。また、位置調整の必要がなければ調整機能をつける必要はなく、決まった位置に固定していてもよい。補助支え部15の形状や大きさ等は、缶口閉鎖具2の取り外しの際に、缶の縁33に当接され、取り外し操作に支障をきたさなければ自由に選択してよい。また、補助支え部15の高さを調節する機能をつけてもよい。
補助支え部15がなくとも、缶口閉鎖具2の取り外しの際に把持部12を上向き(図2だと反時計回り)に持ち上げながら操作をすれば、本発明に係る缶口閉鎖具用取り外し治具1は回転しなくなる。この場合は補助支え部15はなくとも缶口閉鎖具2を取り外すことができる。しかし、把持部12を上向きに持ち上げる分たけ缶を手で下に押さえる力を強くしなければならなくなったり、押支え部13に過剰な負荷がかかったりするので、補助支え部15は備え付けてある方が望ましい。
また、第1実施形態では軸着部16から押支え部13までの距離が、軸着部16から係合部14までの距離と比較して大きいが、もしこの距離の差がほとんどなければ、缶口閉鎖具用取り外し治具1が把持部12が下向きに回転するような回転がかからないので、この場合は補助支え部15を設けなくとも問題はない。
係合部14の先端の形状は、第1実施形態の形状に限定されるものではなく、缶口閉鎖具2の取り外しの際に缶口閉鎖具の周壁部下端20に係合部14が引っ掛かり、取り外し操作に支障がなければ、どのような形状でもよい。
押支え部13と補助支え部15は缶の水平部31もしくは缶の縁33に当接させていればよいので、上記では押支え部13を缶の水平部31に、補助支え部15を缶の縁33に当接させて缶口閉鎖具2を取り外す方法を例として挙げたが、これに限定されるものではない。押支え部13を缶の縁33に当接させてもよいし、補助支え部15を缶の水平部31に当接させてもよい。
また、図2、図3、図4および図5は、缶口閉鎖具として、代表的な金属製の封緘部材付きの弾性鉤止片付キャップユニットを図示している。封緘部材単体を取り外すケースを例に図示したが、封緘部材を弾性鉤止片付キャップとまとめて取り外すことも可能である。弾性鉤止片付キャップユニット以外の缶口閉鎖具でも、係合部14を引っ掛ける箇所があれば本発明に係る缶口閉鎖具用取り外し治具を適用することができる。また、缶には、缶口を取り付けた場所が一段低くなっているお椀絞り32とよばれる部分があるものとないものがあるが、いずれの場合も本発明に係る缶口閉鎖具用取り外し治具を適用することができる。
1 缶口閉鎖具用取り外し治具
10 第一柄
11 第二柄
12 把持部
13 押支え部
14 係合部
15 補助支え部
16 軸着部
17 スライド長孔
18 枢着部
2 缶口閉鎖具
20 缶口閉鎖具の周壁部下端
3 缶
30 缶口
31 缶の水平部
32 缶のお椀絞り
33 缶の縁
S 支点
A1 作用点(係合部側)
A2 作用点(押支え部側)
θ 傾斜角度
Q 回動軌跡

Claims (2)

  1. 缶口に装着された缶口閉鎖具の周壁部下端に係合可能な係合部を有する取り外し治具において、第一柄と第二柄が軸着あるいは枢着されており、前記第一柄と前記第二柄の一方の先端側にそれぞれ備えられた把持部と、前記第一柄の他方の先端に備えられた押支え部と、前記第二柄の他方の先端が鉤形に下方に湾曲されて延設されたその先端を前記把持部側に向けている前記係合部と、を有するとともに、缶口閉鎖具の取り外しに際しては、缶口閉鎖具の周壁部下端で缶口閉鎖具の中心軸に対して前記把持部と反対側の位置に前記係合部を係合させ、このとき前記第一柄と前記第二柄の少なくとも一方が缶口閉鎖具の上方を通過するように位置し、前記押支え部が缶の縁もしくは缶の水平部に当接することを特徴とする缶口閉鎖具用取り外し治具。
  2. 請求項1に記載の缶口閉鎖具用取り外し治具において、前記第一柄に備えられた補助支え部を有するとともに、缶口閉鎖具の取り外しに際しては、前記係合部を缶口閉鎖具の周壁部下端に係合させたとき、前記補助支え部が缶の縁もしくは缶の水平部に当接することを特徴とする缶口閉鎖具用取り外し治具。
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