JP6806396B1 - 災害予測システム、および災害予測方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】環境状況に影響されにくい、従来よりも安定した土砂災害発生の予測および検知が可能なシステムを提供する。【解決手段】災害予測システムは、対象地域における地物の状態の変化を検出する第1の検出手段と、前記第1の検出手段とは異なる検出原理により前記地物の状態の変化を検出する第2の検出手段と、前記第1の検出手段および前記第2の検出手段それぞれの検出結果により得られた前記地物の状態の変化に基づき、前記対象地域における土砂災害の発生の危険度を予測する予測手段と、前記対象地域と前記地物の状態の変化と前記土砂災害の発生の危険度とを表示する表示手段とを有する。【選択図】図1

Description

本願発明は、土砂災害の災害予測システム、および災害予測方法に関する。
近年の気候変動や自然災害の多発などを踏まえ、気象情報や地域の形状などに応じて、各地域における災害予測を行うことがより重要になってきている。災害予測を行うことで、災害の発生前に避難誘導を行うことや、地域における危険の程度を把握することなどが可能となり、災害による被害の抑制が可能となる。
例えば、特許文献1では、飛行機に搭載したレーザスキャナを用いて地上までの距離を計測し、飛行機の位置情報から、地上の標高や地形の形状を特定する技術が提案されている。また、特許文献2では、土砂災害の恐れがある監視対象斜面を異なる視点から複数のカメラで撮影して3次元座標データを取得し、その3次元座標データから監視対象斜面の微小変化を検出する方法が提案されている。また、特許文献3では、カメラの画像にて斜面の崩落を認識し、警報装置から警報を出力する方法が提案されている。
特開2014−35232号公報 特開2016−180681号公報 特開2003−219398号公報
特許文献1の方法によると、飛行機が飛行できない状況においては、各種情報を取得できず、例えば、台風による被害をリアルタイムに検出することができないという課題がある。また、特許文献2や特許文献3の方法によると、カメラにて撮像された画像を用いているが、大雨などで視界が効かない状況では監視対象斜面の画像を取得できないため、例えば、視界が効かない状況においてリアルタイムでは土砂崩れを検知できないという問題があった。
本願発明は、上記課題を鑑み、環境状況に影響されにくい、従来よりも安定した土砂災害発生の予測および検知が可能な災害予測システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本願発明は以下の構成を有する。すなわち、
災害予測システムであって、
対象地域における地物の状態の変化を検出する第1の検出手段と、
前記第1の検出手段とは検出原理が異なる検出手法により前記地物の状態の変化を検出する第2の検出手段と、
降水量および地表面形状を入力データとし、土砂災害の発生の危険度を出力データとして機械学習を行うことで生成される学習済みモデルを用いて、前記対象地域における前記第1の検出手段および前記第2の検出手段それぞれの検出結果に基づく前記対象地域における土砂災害の発生の危険度を予測する予測手段と、
前記対象地域と前記地物の状態の変化と前記土砂災害の発生の危険度とを表示する表示手段と
を有する。
本開示によれば、環境状況に影響されにくい、従来よりも安定した土砂災害発生の予測および検知が可能となる。
本願発明の一実施形態に係る災害予測システムの全体構成の例を示す概要図。 本願発明の一実施形態に係る各装置の機能構成の例を示す図。 本願発明の一実施形態に係る各装置の機能構成の例を示す図。 本願発明の一実施形態に係る各検出手段の特徴を説明するための図。 第1の実施形態に係る処理のフローチャート。 第2の実施形態に係る処理のフローチャート。 第3の実施形態に係る災害予測サーバの機能構成の例を示す図。 第3の実施形態に係る学習を説明するための図。 第3の実施形態に係る処理のフローチャート。 本願発明の一実施形態に係る表示例を示す図。
以下、本願発明を実施するための形態について図面などを参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本願発明を説明するための一実施形態であり、本願発明を限定して解釈されることを意図するものではなく、また、各実施形態で説明されている全ての構成が本願発明の課題を解決するために必須の構成であるとは限らない。また、各図面において、同じ構成要素については、同じ参照番号を付すことにより対応関係を示す。
<第1の実施形態>
以下、本願発明の第1の実施形態について説明を行う。なお、以下の説明において、監視対象となる地形や物標などをまとめて「地物」と称する。これは、車両などの移動体などを全て除外することを意図するものではなく、必要に応じてこれらを含めて地物として扱ってよい。
[システム構成]
図1は、本実施形態に係る災害予測システムの全体構成の例を示す概要図である。本実施形態に係る災害予測システムは、災害予測サーバ1、気象情報提供サーバ2、カメラ3、レーザスキャナ4、レーダ距離測定装置5、地表面位置測定装置6、および表示装置7を含んで構成される。各装置は、ネットワーク8を介して通信可能に接続される。ネットワーク8の通信規格や有線/無線は特に限定するものではなく、複数の通信規格が組み合わせて実現されてもよい。また、図1においては、各装置はそれぞれ1つずつが示されているが、複数の装置が含まれてよい。特に検出手段としてのカメラ3、レーザスキャナ4、レーダ距離測定装置5、および地表面位置測定装置6については、災害監視を行う地物の形状等に応じて、各検出手段が1または複数設置されるものとする。また、複数種類の検出手段それぞれに対し、複数存在することを示す添え字n(≧2)を付しているが、これは、各検出手段が同じ数であることを意味するものではなく、それぞれが異なる数であってよい。また、同一種類の検出手段について、包括的に説明する場合には添え字を省略し、個別に説明を要する場合には添え字を付して説明する。
災害予測サーバ1は、本実施形態に係る検出手段にて検出された結果に基づいて、監視対象である地域における災害予測を行う。災害予測サーバ1は、負荷分散の目的や、監視対象の地域の差異などに応じて、複数が備えられてよい。気象情報提供サーバ2は、監視対象である地域における気象情報を提供する。表示装置7は、災害予測サーバ1による災害予測の結果を表示するための装置である。表示装置7は、例えば、PC(Personal Computer)などの情報処理装置、スマートフォンやタブレット端末などの携帯端末、もしくはHMD(Head Mounted Display)であってよい。
[機能構成]
図2は、本実施形態に係る各検出手段としての装置の機能構成の例を示す図である。図3は、本実施形態に係る検出手段以外の装置の機能構成の例を示す図である。
(カメラ)
図2(a)に示すように、本実施形態に係るカメラ3は、ネットワークカメラとして構成され、撮像部301、記憶部302、制御部303、および通信部304を含んで構成される。撮像部301は、カメラ3が設置された周辺の画像を取得するための撮像部であり、不図示のレンズや撮像素子などを備える。記憶部302は、撮像部301を介して撮像された画像を記憶する記憶部であり、例えば、フラッシュメモリやHDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性の記憶領域により構成される。記憶部302は、撮影画像と、撮影時の情報(撮影日時や撮影設定など)とを対応付けて記憶する。制御部303は、カメラ3の全体の制御を司る部位であり、例えば、処理部としてのCPU(Central Processing Unit)や専用回路などにより構成される。通信部304は、外部装置との通信を行うための部位であり、有線/無線や通信規格などは特に限定するものではない。
カメラ3は、撮影範囲が予め規定された構成であってもよいし、全方位を撮影可能な構成であってもよい。また、カメラ3は、撮影設定(例えば、明るさ、コントラスト、解像度など)を周辺環境の状況等に応じて切り替え可能な構成であってもよい。撮影範囲や撮影設定を切り替え可能な構成である場合には、制御部303が制御を行う。カメラ3による撮影タイミングは、予め規定された間隔にて行われてもよいし、外部(例えば、災害予測サーバ1)からの要求に起因して行われてもよい。または、所定のイベントが発生したことを検知したタイミングにて、撮影が行われてもよい。所定のイベントとしては、例えば所定値以上の揺れや発光を検知した場合などであってよく、これらは不図示の震度センサや受光素子を用いて検知してよい。
制御部303は、撮像部301にて撮影された撮影画像に対して、所定の画像処理を行う構成であってもよい。例えば、制御部303は、撮影画像に対してフィルタリングなどの画像処理を行うような構成であってもよい。また、撮像部301が動画を撮影可能な構成である場合には、制御部303は、撮影動画の中から所定間隔ごとにフレームを抽出して送信用の撮影画像とするような処理を行ってもよい。または、制御部303は、画像の内容に変化が生じたフレームを抽出して送信用の撮影画像とするような処理を行ってもよい。
通信部304は、記憶部302に記憶された撮影画像を外部(例えば、災害予測サーバ1)へ適時送信する。ここでの送信タイミングは、予め規定された間隔にて行われてもよいし、外部(例えば、災害予測サーバ1)からの要求に起因して行われてもよい。または、記憶部302に記憶された撮影画像の容量が所定の閾値を超えた場合に送信してもよい。記憶部302に記憶された撮影画像は、外部へ送信した後、時間が経過した際に削除されてもよい。なお、複数のカメラ3−1〜3−nが設置される場合において、複数のカメラ3−1〜3−nそれぞれの構成は同一である必要はない。設置位置や撮影対象となるエリアの特性などに応じて、異なる機能を備えたカメラ3が設けられてよい。
(レーザスキャナ)
図2(b)に示すように、本実施形態に係るレーザスキャナ4は、距離測定部401、記憶部402、制御部403、および通信部404を含んで構成される。距離測定部401は、測定対象に対してレーザ光線を照射し、その反射光により測定結果を算出する。ここでの測定結果として、予め規定された座標系における3次元座標(X,Y,Z)の他、カラー情報(R,G,B)、反射強度、反射率、角度情報などが測定対象を構成する点ごとに取得されてよい。なお、レーザスキャナ4による測定方法は、例えばタイムオブフライト方式やフェイズシフト方式など公知の方法を用いてよく、測定対象に合わせて用いられてよい。以下の説明において、測定対象を構成する複数の点のデータを点群データ(2次元点群データまたは3次元点群データ)とも称する。
記憶部402は、距離測定部401を介して取得された点群データを記憶する記憶部であり、例えば、フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶領域により構成される。記憶部402は、点群データと、測定時の情報(測定日時や測定設定など)とを対応付けて記憶する。制御部403は、レーザスキャナ4の全体の制御を司る部位であり、例えば、処理部としてのCPUや専用回路などにより構成される。通信部404は、外部装置との通信を行うための部位であり、有線/無線や通信規格などは特に限定するものではない。
レーザスキャナ4は、測定範囲が予め規定された構成であってもよいし、所定の範囲にて測定範囲や測定設定を切り替え可能な構成であってもよい。測定範囲や測定設定を切り替え可能な構成である場合には、制御部403が制御を行う。レーザスキャナ4による測定タイミングは、予め規定された間隔にて行われてもよいし、外部(例えば、災害予測サーバ1)からの要求に起因して行われてもよい。または、所定のイベントが発生したことを検知したタイミングにて、測定が行われてもよい。所定のイベントとしては、例えば所定値以上の揺れを検知した場合などであってよく、これらは不図示の震度センサを用いて検知してよい。
制御部403は、距離測定部401にて測定された点群データに対して、所定の処理を行う構成であってもよい。例えば、制御部403は、点群データに対して所定の解析処理を行うような構成であってもよい。
通信部404は、記憶部402に記憶された点群データを外部(例えば、災害予測サーバ1)へ適時送信する。ここでの送信タイミングは、予め規定された間隔にて行われてもよいし、外部(例えば、災害予測サーバ1)からの要求に起因して行われてもよい。または、記憶部402に記憶された点群データの容量が所定の閾値を超えた場合に送信してもよい。記憶部402に記憶された点群データは、外部へ送信した後、所定時間が経過した際に削除されてもよい。なお、複数のレーザスキャナ4−1〜4−nが設置される場合において、複数のレーザスキャナ4−1〜4−nそれぞれの構成は同一である必要はない。設置位置や測定対象の特性などに応じて、異なる機能を備えたレーザスキャナ4が設けられてよい。
(レーダ距離測定装置)
図2(c)に示すように、本実施形態に係るレーダ距離測定装置5は、距離測定部501、記憶部502、制御部503、および通信部504を含んで構成される。距離測定部501は、送信機(不図示)から所定の波長の電波を送信し、その反射波を受信機(不図示)にて受信することで、対象物との距離、速度、および角度情報などを算出する。ここでは、周波数が30〜300GHz帯の電波であるミリ波が用いられる。なお、利用可能なミリ波の帯域幅は地域等によって異なるため、ここでは特に限定しない。以下の説明において便宜上、レーダ距離測定装置5にて測定された結果をレーダ測定データとも称する。
記憶部502は、距離測定部501を介して取得されたレーダ測定データを記憶する記憶部であり、例えば、フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶領域により構成される。記憶部502は、レーダ測定データと、測定時の情報(測定日時や測定設定など)とを対応付けて記憶する。制御部503は、レーダ距離測定装置5の全体の制御を司る部位であり、例えば、処理部としてのCPUや専用回路などにより構成される。通信部504は、外部装置との通信を行うための部位であり、有線/無線や通信規格などは特に限定するものではない。
レーダ距離測定装置5による測定タイミングは、予め規定された間隔にて行われてもよいし、外部(例えば、災害予測サーバ1)からの要求に起因して行われてもよい。または、所定のイベントが発生したことを検知したタイミングにて、測定が行われてもよい。所定のイベントとしては、例えば所定値以上の揺れや発光を検知した場合などであってよく、これらは不図示の震度センサや受光素子を用いて検知してよい。
制御部503は、距離測定部501にて測定されたレーダ測定データに対して、所定の処理を行う構成であってもよい。例えば、制御部503は、レーダ測定データに対して所定の解析処理やフィルタリング処理などを行うような構成であってもよい。
通信部504は、記憶部502に記憶されたレーダ測定データを外部(例えば、災害予測サーバ1)へ適時送信する。ここでの送信タイミングは、予め規定された間隔にて行われてもよいし、外部(例えば、災害予測サーバ1)からの要求に起因して行われてもよい。または、記憶部502に記憶されたレーダ測定データの容量が所定の閾値を超えた場合に送信してもよい。記憶部502に記憶されたレーダ測定データは、外部へ送信した後、所定時間が経過した際に削除されてもよい。なお、複数のレーダ距離測定装置5−1〜5−nが設置される場合において、複数のレーダ距離測定装置5−1〜5−nそれぞれの構成は同一である必要はない。設置位置の特性などに応じて、異なる機能を備えたレーダ距離測定装置5が設けられてよい。
(地表面変位測定装置)
図2(d)に示すように、本実施形態に係る地表面位置測定装置6は、衛星信号受信部601、記憶部602、制御部603、および通信部604を含んで構成される。衛星信号受信部601は、測位衛星から送信された信号を受信し、自装置の位置を検出する。ここでは、GPS(Global Positioning System)などの測位衛星を利用する全世界測位システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)が用いられる。複数の測位衛星が用いられてよい。受信した信号(電波)には衛星からの送信時刻が含まれており、衛星信号受信部601は、この送信時間と受信時間から得られる電波の伝搬時間と、電波の速度とを用いて、自装置の位置を検出する。自装置の位置としては、緯度、経度、および標高が該当する。下の説明において便宜上、地表面位置測定装置6にて測定された結果を位置データとも称する。
記憶部602は、衛星信号受信部601を介して取得された位置データを記憶する記憶部であり、例えば、フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶領域により構成される。記憶部402は、位置データと、測定時の情報(測定日時など)とを対応付けて記憶する。制御部603は、地表面位置測定装置6の全体の制御を司る部位であり、例えば、処理部としてのCPUや専用回路などにより構成される。通信部604は、外部装置との通信を行うための部位であり、有線/無線や通信規格などは特に限定するものではない。
地表面位置測定装置6による測定タイミングは、予め規定された間隔にて行われてもよいし、外部(例えば、災害予測サーバ1)からの要求に起因して行われてもよい。または、所定のイベントが発生したことを検知したタイミングにて、測定が行われてもよい。所定のイベントとしては、例えば所定値以上の揺れや発光を検知した場合などであってよく、これらは不図示の震度センサや受光素子を用いて検知してよい。
制御部603は、衛星信号受信部601にて測定された位置データに対して、所定の処理を行う構成であってもよい。例えば、制御部603は、位置データの変化を検出し、変化が生じた場合に通信部604に対して外部への送信を指示するような構成であってもよい。
通信部604は、記憶部602に記憶された位置データを外部(例えば、災害予測サーバ1)へ適時送信する。ここでの送信タイミングは、予め規定された間隔にて行われてもよいし、外部(例えば、災害予測サーバ1)からの要求に起因して行われてもよい。または、記憶部602に記憶された位置データの容量が所定の閾値を超えた場合に送信してもよい。記憶部602に記憶された位置データは、外部へ送信した後、所定時間が経過した際に削除されてもよい。
なお、本実施形態に係る検出手段の例として、4つの種類の検出手段を示した。これらは、別個に構成される必要はなく、1の装置が複数の検出部を備える構成であってもよい。例えば、1の装置にて、撮像部とレーザによる距離測定部を備える構成であってもよい。また、各検出手段は、固定された状態で設置される構成に限定されるものではない。例えば、カメラ3は移動体(例えば、ドローンなどの無人航空機)に搭載された構成にて実現されてもよい。このように、移動体に検出手段が搭載された構成では、GNSS装置などにより、測定時において自装置の位置情報を併せて取得することが望ましい。
(災害予測サーバ)
図3(a)に示すように、本実施形態に係る災害予測サーバ1は、データ収集部101、3次元モデル生成部102、気象情報解析部103、通信制御部104、形状変化検出部105、履歴情報管理部106、危険範囲特定部107、および表示制御部108を含んで構成される。
データ収集部101は、本実施形態に係る各種検出手段から測定データを収集する。収集するタイミングは、各種検出手段から送信されてきたタイミングにて受信することで収集してもよいし、データ収集部101が各種検出手段に要求を行うことで収集してもよい。また、収集するタイミングは、検出手段ごとに異なっていてもよい。また、データ収集部101は、気象情報提供サーバ2から気象情報を取得する。
3次元モデル生成部102は、各種検出手段から収集した測定データに基づいて、3次元モデルを生成する。例えば、カメラ3から取得した撮影画像や、レーザスキャナ4から取得した点群データを用いて、3次元モデルを生成する。3次元モデルの生成方法は公知の方法を用いてよく、特に限定するものではない。ここでは、3次元モデルの生成方法の一例について説明する。
3次元モデルを作成する際に、同一対象物を含む可能性のある複数枚の撮影画像を収集し、各撮影画像の特徴点の候補を、特徴量計算関数を用いて検出する。この関数としては、Harris、AKAZE、またはORB(Oriented FAST and Rotated BRIEF)などを利用することができる。次に、検出した特徴点の候補の特徴量の値が予め設定された閾値を越えた場合にその候補を特徴点とする(特徴点抽出)。
各画像にて検出された特徴点が同一対象物に起因している場合には、それらの特徴点は点群データ間で対応している。そこで、画像間における特徴点の対応付けを行う(特徴点マッチング)。特徴点マッチングができた特徴点は同一対象物のある箇所を示しているため、その対象物の3次元座標を、測定結果に含まれる各種情報に基づいて算出する。ここでの情報としては、検出手段の向きや位置情報などが挙げられる。このようにして算出した複数の3次元座標点が3次元点群を形成することとなる。
3次元点群は、単なる3次元座標点の集まりであるため、これを人が視認しやすいように、3次元モデルに変換する。その場合には、画像の近傍3点の特徴点で囲まれる領域を、その特徴点の3点で形成された3次元座標の3点に張り付ける(テキスチャーマッピング)。これにより三角ポリゴン面で構成された3次元モデルが形成できる。なお、レーザスキャナ4から取得した点群データを用いて、同様に3次元モデルを生成することも可能である。
気象情報解析部103は、気象情報提供サーバ2から収集した気象情報を用いて、測定対象の地域における気象の変動などを解析する。ここでの解析内容は特に限定するものではなく、例えば、測定範囲のうちの所定領域ごとの降水量の変化などであってよい。通信制御部104は、外部装置との通信を行うための部位であり、有線/無線や通信規格などは特に限定するものではない。形状変化検出部105は、各種検出手段から収集した測定データに基づいて、地表形状の変化を検出する。ここでの変化は、過去の測定データを蓄積し、その変化に基づいて検出してよい。例えば、形状変化検出部105は、生成された3次元モデルの比較により変化量を検出してもよいし、位置情報の変化に応じて変化量を検出してもよい。
履歴情報管理部106は、過去の気象情報、地表面形状、測定データなどを履歴情報として管理する。履歴情報管理部106は、履歴情報により、測定範囲それぞれの変化を管理してよい。危険範囲特定部107は、各測定データや解析結果を用いて、測定範囲のうちの危険範囲を特定する。ここでの危険範囲の特定は、予め規定された大きさの範囲ごとに特定してもよいし、地形の形状に応じて決定してもよい。また、危険範囲特定部107は、発生が予測される土砂災害の種類(斜面崩壊、地滑り、土石流、水害、雪崩など)ごとに危険範囲を特定してよい。本実施形態においては、危険度として4段階(レベル1〜レベル4)の例を挙げて説明する。レベル1は、災害発生の可能性が無い、もしくは、極めて低い状態を示す。レベルが上がるにつれて、災害発生の可能性が高くなることを示す。なお、危険度の粒度は一例であり、これに限定するものではない。また、対象とする災害に応じて、異なるレベルが用いられてよい。
表示制御部108は、3次元モデル生成部102にて生成された3次元モデルや危険範囲特定部107にて特定された危険範囲の表示を制御する。ここでの表示制御は、危険範囲特定部107にて特定された危険範囲を、3次元モデル上に重畳して表示したり、危険度に応じて表示内容を切り替えたりすることが挙げられる。表示の例については、図10を用いて後述する。表示制御部108は、表示装置7からの要求に応じて、3次元モデルや危険範囲データを含む表示データを表示装置7に提供する。
(気象情報提供サーバ)
図3(b)に示すように、本実施形態に係る気象情報提供サーバ2は、気象情報提供部201、気象情報管理部202、および通信制御部203を含んで構成される。気象情報提供部201は、地域ごとの気象情報を提供する。ここでの提供方法は、外部(例えば、災害予測サーバ1)からの要求に応じて提供してもよいし、所定の間隔ごとに提供してもよい。または、緊急の気象情報が発生した場合には、そのタイミングにて提供してもよい。
気象情報管理部202は、気象情報を管理する。気象情報は、過去の情報の他、将来の予測情報が含まれてよい。また、土砂災害の発生に影響を与えるような情報を気象情報に含めてもよい。例えば、地震の発生情報、火山活動の情報などが気象情報に含まれてもよい。また、気象情報が示す粒度(時間間隔や範囲)は特に限定するものではなく、地域などに応じて異なっていてもよい。通信制御部203は、外部装置との通信を行うための部位であり、有線/無線や通信規格などは特に限定するものではない。
(表示装置)
図3(c)に示すように、本実施形態に係る表示装置7は、3次元モデル表示部701、操作受付部702、および通信制御部703を含んで構成される。3次元モデル表示部701は、災害予測サーバ1から提供された表示データを表示装置7のディスプレイ(不図示)に表示する。3次元モデルの表示は、プロジェクタ(不図示)などの投影により表示されてもよいし、仮想現実(VR:Virtual Reality)として表示されてもよい。操作受付部702は、表示装置7の操作部(不図示)を介してユーザからの操作を受け付ける。ここでの操作は、ディスプレイ上に表示している3次元モデルの表示の切り替えなどの操作が挙げられる。通信制御部703は、外部装置との通信を行うための部位であり、有線/無線や通信規格などは特に限定するものではない。なお、表示装置7における各部位は、表示装置7にインストールされたアプリケーションにより実現されてよい。
[検出手段の特性]
上述したように、本実施形態に係る災害予測システムでは、複数種類の検出手段を組み合わせて用いる。各検出手段は、検出原理が異なるため、検出に関する特性が異なる。以下、複数種類の検出手段それぞれの特性を踏まえた長所、短所について説明する。
図4は、複数種類の検出手段それぞれの特性の概要を示す。カメラ3は、撮像部301により周辺画像を取得する。このとき、カメラ3により取得される測定データ(撮影画像)からは高分解能の点群データを取得することができる。一方、カメラ3は、撮影時の気象状況(雨や霧など)や視界変化(照度変化など)によっては測定が不可、もしくは、低画質の撮影画像が取得されることが想定される。
レーザスキャナ4は、中程度の分解能での点群データを取得することができる。ここでの中程度とは相対的な関係を示し、カメラ3とレーダ距離測定装置5の間とする。一方、レーザスキャナ4は、測定時の気象状況(雨や霧など)によっては測定が不可、もしくは、低精度の点群データが取得されることが想定される。
レーダ距離測定装置5は、気象状況に影響されずに測定可能である。一方、レーダ距離測定装置5は、カメラ3やレーザスキャナ4の測定データと比較して、低分解能のレーダ測定データが取得される。
地表面位置測定装置6は、気象状況に影響されずに測定可能である。また、地表面位置測定装置6は、高精度に自装置の位置を測定することが可能である。一方、地表面位置測定装置6は、自装置の位置を検出するため、他の装置の位置を検出することはできない。
本実施形態では、上記のようにそれぞれ特性の異なる複数種類の検出手段を組み合わせて用いることで、システム全体としての検出精度を向上させ、かつ検出の見逃しを低減している。また、これらの複数種類の検出手段を組み合わせることで、測定の際の環境変化に対応可能としつつ、3次元モデルの生成の際の情報の補完も可能となる。そして、システム全体としての検出精度を向上させ、検出の見逃しを低減することで、検出結果として得られたデータから生成される3次元モデルの生成の精度および災害予測の精度を向上させる。
なお、本実施形態において、4種類の検出手段を示した。この中から少なくとも2種類の検出手段を組み合わせて用いるパターンは、11の組み合わせが存在するが、各検出手段の特性を考慮して、対象地域に適した組み合わせを用いてよい。また、対象地域に応じて、用いる各検出手段の数は変動してよい。
[処理フロー]
以下、本実施形態に係る災害予測サーバ1の処理フローについて説明する。以下に示す処理は、例えば、災害予測サーバ1が備えるCPU(不図示)が記憶装置に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。なお、以下の処理は、所定間隔ごとに開始されてもよい。また、各検出手段は測定対象の地域周辺に設置され、測定データを災害予測サーバ1に提供可能な状況とする。
S501にて、災害予測サーバ1は、測定対象の地域における変化量に対する危険度を設定する。また、災害の種類に応じて、複数の危険度が設定されてよい。危険度の設定方法は特に限定するものではなく、測定対象の地域における形状に応じて規定されてよい。例えば、ある時点を基準として、その時点からの所定時間内での変化量に対する危険度が設定されてよい。または、ある時点における地形の基準位置からの変化量に対する危険度が設定されてよい。本実施形態では、複数種類の検出手段それぞれにて検出された検出結果に基づいて得られる変化量に対する危険度が設定される。
S502にて、災害予測サーバ1は、設置されている各検出手段から測定データを取得する。このとき、取得した測定データの内容に応じて、以降の処理に利用する測定データを抽出するような構成であってもよい。例えば、カメラ3から取得した撮影画像の画質が低い場合には、以降の処理に利用するデータからは除くような構成であってもよい。または、あるタイミングにて検出手段から測定データを取得できない場合には、災害予測サーバ1は、測定データをその検出手段に要求してもよい。もしくは、測定データを取得できない場合には、その測定範囲にて何らかの災害が発生している可能性があるものとして、その情報を測定データとして扱ってもよい。
S503にて、災害予測サーバ1は、各検出手段から取得した測定データに基づいて、対象地域の地表面形状の変化量を算出する。例えば、災害予測サーバ1は、S502にて取得した測定データから新たに3次元モデルを生成し、これとすでに生成されている3次元モデルとを比較することで得られる差分から、対象地域の地表面形状の変化量を算出してよい。なお、生成した3次元モデルは、その都度、記憶装置(不図示)に保持されているものとする。または、災害予測サーバ1は、測定データに基づいて、測定対象の位置の変化量(変動)を算出してよい。
S504にて、災害予測サーバ1は、S503にて算出した地表面形状の変化量と、S501にて設定した危険度とに基づき、対象地域における危険度を予測する。本実施形態では、複数種類の検出手段による検出結果のうち、最も危険度が高い値をその地域の危険度として予測する。なお、予測方法はこれに限定するものではなく、複数種類の検出手段による検出結果に対応して設定された危険度の組み合わせや、検出結果の総合評価に基づいて、危険度を予測してもよい。ここでの総合評価は、検出結果それぞれに対して重みづけを行うことで判定してもよいし、予め規定された基準に基づいて評価してもよい。
S505にて、災害予測サーバ1は、S504における予測結果に基づいて、対象地域の3次元モデルの表示を制御する。ここでの表示は、3次元モデルに対して危険度に応じた表示を重畳表示して、表示装置7に表示データとして提供することで行われる。
S506にて、災害予測サーバ1は、S504における予測結果に基づいて警報を行う。ここでの警報は、表示装置7における表示の際に点滅や避難警報を行うような構成であってもよい。もしくは、表示装置7の周辺に設置されたスピーカーなどの警報装置(不図示)などを介して避難警報や危険と予測された地域の情報を報知するような構成であってもよい。そして、本処理フローを終了する。
以上、本実施形態により、対象地域に対して設けられる検出手段の長所、短所を考慮した上で、環境状況に影響されにくい、従来よりも安定した土砂災害発生の予測および検知が可能となる。
<第2の実施形態>
以下、本願発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態として、過去の土砂災害の発生地域の地表面形状と降水量との関係を示す相関データを用いて、土砂災害が発生する危険性があるか否かを判定する実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と重複する構成については説明を省略し、差分に着目して説明を行う。
本実施形態に係る相関データとは、過去の降水量および降水予測量と、地表面形状とに基づき、災害の発生の相関を示すデータである。本実施形態に係る相関データは、例えば、公的機関や所定の組織などから提供されているものを利用できるものとする。相関データの一例としては、対象地域の管轄する行政機関が提供するハザードマップなどが挙げられる。
[処理フロー]
以下、本実施形態に係る災害予測サーバ1の処理フローについて説明する。以下に示す処理は、例えば、災害予測サーバ1が備えるCPU(不図示)が記憶装置に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。なお、以下の処理は、所定間隔ごとに開始されてもよい。また、各検出手段は測定対象の地域周辺に設置され、測定データを災害予測サーバ1に提供可能な状況とする。
S601にて、災害予測サーバ1は、所定の提供元から相関データを取得する。相関データの提供元は予め規定され、その提供元に関する情報が保持されているものとする。なお、相関データは、本処理が実行されるごとに取得する必要はなく、相関データが更新されたタイミングにて取得するような構成であってもよい。
S602にて、災害予測サーバ1は、設置されている各検出手段から測定データを取得する。このとき、取得した測定データの内容に応じて、以降の処理に利用する測定データを抽出するような構成であってもよい。例えば、カメラ3から取得した撮影画像の画質が低い場合には、以降の処理に利用するデータからは除くような構成であってもよい。また、あるタイミングにて検出手段から測定データを取得できない場合には、災害予測サーバ1は、測定データをその検出手段に要求してもよい。もしくは、測定データを取得できない場合には、その測定範囲において何らかの災害が発生している可能性があるものとして、その情報を測定データとして扱ってもよい。
S603にて、災害予測サーバ1は、各検出手段から取得した測定データに基づいて、3次元モデルを生成することにより、対象地域の地表面形状を特定する。災害予測サーバ1は、S602にて取得した測定データにより新たに3次元モデルを生成する。なお、生成した3次元モデルは、その都度、記憶装置に保持されているものとする。
S604にて、災害予測サーバ1は、S601にて取得した相関データと、S603にて生成した地表面形状とに基づき危険度を設定する。また、災害の種類に応じて、複数の危険度が設定されてよい。本実施形態では、複数種類の検出手段それぞれにて検出された検出結果に基づいて得られる変化量に対する危険度が設定される。
S605にて、災害予測サーバ1は、対象地域における気象情報を気象情報提供サーバ2から取得する。ここで取得する気象情報は、対象地域における過去の降水量およびこれからの降水予測量を含む。なお、気象情報に含まれる期間(過去分の期間、予測分の期間)は特に限定するものではない。例えば、地表形状や過去の降水総量などに応じて対象期間が変動するような構成であってもよい。
S606にて、災害予測サーバ1は、S605にて取得した気象情報とS604にて設定した危険度とに基づき、対象地域における危険度を予測する。本実施形態では、複数種類の検出手段による検出結果のうち、最も危険度が高い値をその地域の危険度として予測する。なお、予測方法はこれに限定するものではなく、複数種類の検出手段による検出結果に対応して設定された危険度の組み合わせや、検出結果の総合評価に基づいて、危険度を予測してもよい。ここでの総合評価は、検出結果それぞれに対して重みづけを行うことで判定してもよいし、予め規定された基準に基づいて評価してもよい。
S607にて、災害予測サーバ1は、S606における予測結果に基づいて、対象地域の3次元モデルの表示を制御する。ここでの表示は、3次元モデルに対して危険度に応じた表示を重畳表示して、表示装置7に表示データとして提供することで行われる。
S608にて、災害予測サーバ1は、S607における予測結果に基づいて警報を行う。ここでの警報は、表示装置7における表示の際に点滅や避難警報を行うような構成であってもよい。もしくは、表示装置7の周辺に設置されたスピーカーなどの警報装置(不図示)などを介して避難警報や危険と予測された地域の情報を報知するような構成であってもよい。そして、本処理フローを終了する。
以上、本実施形態では、対象地域に対して設けられる検出手段の長所、短所を考慮した上で、複数種類の検出手段を組わせて3次元モデルを生成し、その3次元モデルにて得られる地表面形状と、相関データから得られる危険度とから災害予測を行う。これにより、環境状況に影響されにくい、従来よりも安定した土砂災害発生の予測および検知が可能となる。
<第3の実施形態>
以下、本願発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態では、危険度の設定の際に学習済みモデルを用いる実施形態について説明する。なお、第2の実施形態と重複する構成については説明を省略し、差分に着目して説明を行う。
[機能構成]
図7は、本実施形態に係る災害予測サーバ1の機能構成の例を示す図である。第1の実施形態にて、図3(a)を用いて説明した構成に代えて用いられる。本実施形態に係る災害予測サーバ1は、気象情報解析部103、形状変化検出部105、および危険範囲特定部107に代えて、学習用データ生成部111、学習処理部112、および災害予測部113を含んで構成される。
学習用データ生成部111は、データ収集部101にて収集した測定情報や気象情報などを用いて、後述する学習用データを生成する。学習処理部112は、学習用データ生成部111にて生成された学習用データを用いて学習処理を行い、学習済みモデルを生成する。災害予測部113は、学習処理部112にて生成された学習済みモデルを用いて、災害予測を行う。
[学習処理]
本実施形態では、過去の土砂災害の発生地域の地表面形状および降水量の履歴情報を入力データとし、危険度を出力するための学習済みモデルを生成する。本実施形態に係る学習方法は、ニューラルネットワークによる教師あり学習を用いるものとして説明するが、これ以外の手法が用いられてよい。
図8は、本実施形態に係る学習処理の概念を説明するための図である。本実施形態にて用いる学習用データは、入力データと教師データとの対から構成される。入力データは、例えば、対象地域の土地の傾斜角度、土地表面の種類、ロート状の土地面積、降水量、積算降水量、および降水予測量を含む。土地表面の種類は、土地表面の構成材質(樹木、石、砂など)を示す。降水量は、所定期間(時間、日など)における過去の降水量を示す。積算降水量は、所定期間における降水量の総和を示す。降水予測量は、所定の時点における将来の降水予測量を示す。なお、入力データは上記に限定するものではなく、他の情報が含まれてもよい。また、教師データは、災害発生の危険度を示すレベルである。この危険度のレベルは、過去に発生した災害の規模により規定されてよい。
学習モデルに入力データを入力すると、危険度のレベル1〜レベル4のいずれに分類されるかの確率を示す出力データが出力される。そして、損失関数を用いて、出力データと、教師データとの比較が行われ、学習モデルにおける重みが調整されることで、学習モデルのパラメータが更新される。この処理を繰り返すことで学習済みモデルが生成される。つまり、本実施形態において、学習済みモデルは、分類器としての動作を行うこととなる。なお、学習処理は、学習用データが追加されるごとに繰り返されてよく、その学習結果により学習済みモデルが更新されてよい。
[処理フロー]
以下、本実施形態に係る災害予測サーバ1の処理フローについて説明する。以下に示す処理は、例えば、災害予測サーバ1が備えるCPU(不図示)が記憶装置に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。なお、以下の処理は、所定間隔ごとに開始されてもよい。また、各検出手段は測定対象の地域周辺に設置され、測定データを災害予測サーバ1に提供可能な状況とする。また、上述した学習処理が行われ、学習済みモデルがすでに生成されているものとする。
S901にて、災害予測サーバ1は、設置されている各検出手段から測定データを取得する。
S902にて、災害予測サーバ1は、対象地域における気象情報を気象情報提供サーバ2から取得する。ここで取得する気象情報は、対象地域における過去の降水量およびこれからの降水予測量を含む。
S903にて、災害予測サーバ1は、S901にて取得した測定データ、および、S902にて取得した気象情報を用いて、学習済みモデルに入力される入力データを生成する。入力データに含まれる情報は、例えば、図8に示した項目が含まれるものとする。
S904にて、災害予測サーバ1は、S903にて生成した入力データを学習済みモデルに入力することで、対象地域の災害の危険度の予測を行う。より具体的には、入力データを学習済みモデルに適用することで、出力データとして、対象地域が、危険度として設定されている複数のレベルのいずれに該当するかが出力される。
S905にて、災害予測サーバ1は、S904における予測結果に基づいて、対象地域の3次元モデルの表示を制御する。ここでの表示は、3次元モデルに対して危険度に応じた表示を重畳表示して、表示装置7に表示データとして提供することで行われる。
S906にて、災害予測サーバ1は、S907における予測結果に基づいて警報を行う。ここでの警報は、表示装置7における表示の際に点滅や避難警報を行うような構成であってもよい。もしくは、表示装置7の周辺に設置されたスピーカーなどの警報装置(不図示)などを介して避難警報や危険と予測された地域の情報を報知するような構成であってもよい。そして、本処理フローを終了する。
[表示例]
図10は、本実施形態に係る表示装置7にて表示される画面の構成例を示す図である。図10において、領域1001は、危険度がレベル3として予測された範囲を示す。領域1002は、危険度がレベル2として予測された範囲を示す。図10において領域1001、および領域1002以外の領域は、レベル1として予測された範囲を示す。図10に示すように、危険度のレベルに応じて、表示内容を切り替える。表示方法は、色を変えて表示したり、点滅させたりする方法であってもよい。
また、表示装置7にて、危険度のレベルに応じた避難経路を表示してよい。このときの経路は、危険度の高いエリアに近づかないよう経路を算出し、被害が及びにくい場所を目的地として設定してよい。経路を算出する際には、例えば地図情報を用いたナビゲーションシステム(不図示)と連携してもよい。さらに、表示装置7が携帯端末などである場合には、表示装置7に搭載されたナビゲーションアプリケーションなどと連動して、避難誘導を行うような構成であってもよい。なお、表示方法や報知方法は、本実施形態に係るシステムの利用者が任意に設定可能な構成であってもよい。
以上、本実施形態では、第1の実施形態の効果に加え、学習処理により得られた学習済みモデルを用いることで、予測時の処理を高速化することが可能となる。
また、本願発明において、上述した1以上の実施形態の機能を実現するためのプログラムやアプリケーションを、ネットワーク又は記憶媒体等を用いてシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。
また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array))によって実現してもよい。さらには、機械学習においては、CPU(Central Processing Unit)の他、GPU(Graphical Processing Unit)などが用いられてよい。
1 災害予測サーバ
2 気象情報提供サーバ
3 カメラ
4 レーザスキャナ
5 レーダ距離測定装置
6 地表面位置測定装置
7 表示装置
8 ネットワーク
101 データ収集部
102 3次元モデル生成部
103 気象情報解析部
104 通信制御部
105 形状変化検出部
106 履歴情報管理部
107 危険範囲特定部
108 表示制御部

Claims (7)

  1. 対象地域における地物の状態の変化を検出する第1の検出手段と、
    前記第1の検出手段とは異なる検出原理により前記地物の状態の変化を検出する第2の検出手段と、
    降水量および地表面形状を入力データとし、土砂災害の発生の危険度を出力データとして機械学習を行うことで生成される学習済みモデルを用いて、前記対象地域における前記第1の検出手段および前記第2の検出手段それぞれの検出結果に基づく前記対象地域における土砂災害の発生の危険度を予測する予測手段と、
    前記対象地域と前記地物の状態の変化と前記土砂災害の発生の危険度とを表示する表示手段と
    を有することを特徴とする災害予測システム。
  2. 前記第1の検出手段と前記第2の検出手段との組み合わせは、
    画像データを取得するカメラ、点群データを導出するレーザスキャナ、位置データを検出するGNSS(Global Navigation Satellite System)装置、および距離データを測定するレーダ距離測定装置、のうちの少なくとも2つの組み合わせから構成されることを特徴とする請求項に記載の災害予測システム。
  3. 前記第1の検出手段と前記第2の検出手段により得られた情報を用いて、3次元地表面形状をモデル化するモデル化手段を更に有し、
    前記表示手段は、前記予測手段にて予測した土砂災害の発生の危険度を、前記モデル化手段にてモデル化した3次元地表面形状に可視化して表示することを特徴とする請求項1または2に記載の災害予測システム。
  4. 前記表示手段は、記予測手段にて予測した土砂災害の発生の危険度を、前記モデル化手段にてモデル化した3次元地表面形状に可視化して表示することを特徴とする請求項に記載の災害予測システム。
  5. 前記表示手段は、前記モデル化手段にてモデル化した3次元地表面形状を、仮想空間にて構築して出力、または、実空間に投影して表示させることを特徴とする請求項3または4に記載の災害予測システム。
  6. 前記予測手段にて予測した危険度に応じて、前記対象地域における避難行動に関する報知を行う報知手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の災害予測システム。
  7. 第1の検出手段にて検出した対象地域における地物の状態の変化を取得する工程と、
    前記第1の検出手段とは異なる検出原理の第2の検出手段にて検出した前記地物の状態の変化を取得する工程と、
    降水量および地表面形状を入力データとし、土砂災害の発生の危険度を出力データとして機械学習を行うことで生成される学習済みモデルを用いて、前記対象地域における前記第1の検出手段および前記第2の検出手段それぞれの検出結果に基づく前記対象地域における土砂災害の発生の危険度を予測する工程と、
    前記対象地域と前記地物の状態の変化と前記土砂災害の発生の危険度とを表示する表示工程と
    を有することを特徴とする災害予測方法。
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