はじめに、クラウドソーシングを実現する、各実施形態の通信システムの概要について説明する。図1は、通信システムの概要を説明するための図である。
このうち、図1(a)は、スマート端末を用いた従来の通信システムによりクラウドソーシングを実現した様子を示している。図1(a)に示すように、従来の通信システムの場合、スマート端末110に送信された解析対象のデータ(対象データ)を、スマート端末110の利用者111が複数の解析内容について解析し、解析結果120をスマート端末110に入力する必要があった。このため、高い業務効率及び業務品質を実現することが困難であった。
これに対して、図1(b)に示すように、各実施形態の通信システムでは、まず、対象データについて解析内容を予め列挙する。続いて、各実施形態の通信システムでは、それぞれの解析内容について、解析結果を導くための簡単な質問内容(Q001等)と、想定される解析結果を示す複数の選択肢(S11〜S13等)とに分解する。更に、各実施形態の通信システムでは、質問内容(Q001等)と選択肢(S11〜S13等)とを対象データと対応付けてスマート端末140_1〜140_nに送信する。
これにより、スマート端末140_1〜140_nの利用者150_1〜150_nは、それぞれ、簡単な質問内容に基づいて対象データを解析し、選択肢を選択することで、解析結果を入力することができる。つまり、各実施形態の通信システムによれば、利用者150_1〜150_nは、簡単な質問内容に基づいて対象データを解析し、簡単な操作を行うだけで解析結果を入力することができる。また、委託者は、対象データについての詳細な解析結果160を取得することができる。
このように各実施形態の通信システムによれば、利用者150_1〜150_nのスキルレベルに関わらず、委託者は対象データについての詳細な解析結果を得ることができる。この結果、スマート端末の利用者を委託対象とするクラウドソーシングにおいて、高い業務効率及び業務品質を実現することができる。
以下、各実施形態の詳細について添付の図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態に係る明細書及び図面の記載に際して、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。
[第1の実施形態]
<1.通信システムの全体構成>
はじめに、クラウドソーシングを実現する通信システムの全体構成について説明する。図2は、通信システムの全体構成の一例を示す図である。
図2に示すように、通信システム200は、サーバ装置210、ネットワークカメラ220、端末230、スマート端末140_1〜140_nを有する。ネットワークカメラ220、端末230、スマート端末140_1〜140_nは、それぞれ、ネットワーク250を介して、サーバ装置210に接続される。
サーバ装置210は、クラウドソーシングにおいて、スマート端末140_1〜140_nの利用者150_1〜150_nに解析業務を委託するクラウドサーバである。サーバ装置210には、前処理プログラム、委託処理プログラム、後処理プログラムがそれぞれインストールされており、当該プログラムが実行されることで、サーバ装置210は、前処理部211、委託処理部212、後処理部213として機能する。
前処理部211は、対象データを生成し、対象データ格納部214に蓄積する。前処理部211は、例えば、ネットワークカメラ220から送信された画像データのうち、人物が映っているフレームを抽出し、対象データとして、対象データ格納部214に蓄積する。
また、前処理部211は、例えば、ネットワークカメラ220から送信された音声データのうち、所定の閾値以上の音量が含まれる時間範囲を抽出し、対象データとして、対象データ格納部214に蓄積する。更に、前処理部211は、端末230において生成されたテキストデータを取得し、対象データとして、対象データ格納部214に蓄積する。
また、前処理部211は、委託処理部212が委託処理を実行する際に用いる委託処理用情報を生成し、委託処理用情報格納部215に格納する。委託処理用情報格納部215は、第1の記憶手段、及び、第2の記憶手段の一例である。委託処理用情報には、委託対象としてサーバ装置210に登録した登録者を格納する「登録者情報」が含まれる。また、委託処理用情報には、対象データを解析するためのそれぞれの解析内容について、解析結果を導くための簡単な質問内容と、想定される解析結果を示す所定数の選択肢とが対応付けられた「質問情報」が含まれる。更に、委託処理用情報には、所定数の選択肢それぞれを選択するための操作内容と、所定数の選択肢が割り当てられた割り当て内容とを含む「操作割り当て情報」が含まれる。なお、委託処理用情報(登録者情報、質問情報、操作割り当て情報)の詳細は後述する。
委託処理部212は、対象データ格納部214に格納された対象データについて、スマート端末140_1〜140_nに対して、解析業務を委託する委託処理を実行する。委託処理部212は、対象データ、質問内容、割り当て内容等を含む送信データを生成し、生成した送信データを送信することで、スマート端末140_1〜140_nに対して、委託処理を実行する。
また、委託処理部212は、送信データを送信したことに応じて、スマート端末140_1〜140_nより作業結果データを受信する。作業結果データには、解析が行われた対象データを識別する識別子と、質問内容を識別する識別子と、所定数の選択肢から利用者150_1〜150_nにより選択された選択結果とが含まれる。委託処理部212は、選択結果を、対象データを識別する識別子及び質問内容を識別する識別子と対応付けて作業結果データ格納部216に格納する。これにより、委託処理部212は、対象データが解析内容に基づいて解析された場合の解析結果を作業結果データ格納部216に格納することができる。
なお、委託処理部212が、1の対象データについて、複数のスマート端末140_1〜140_nの利用者150_1〜150_nに同じ解析業務を委託したとする。この場合、委託処理部212は、複数のスマート端末140_1〜140_nから送信された作業結果データを取得する。更に、委託処理部212は、取得したそれぞれの作業結果データに含まれる選択結果を、対象データを識別する識別子及び質問内容を識別する識別子と対応付けて、作業結果データ格納部216に格納する。これにより、委託処理部212は、1の対象データが1の解析内容に基づいて解析された場合の解析結果を、複数収集することができる。
後処理部213は、作業結果データ格納部216に格納された選択結果(1の対象データが1の解析内容に基づいて解析された場合の複数の選択結果)を統計処理する。これにより、後処理部213は、1の対象データが1の解析内容に基づいて解析された場合の、1の解析結果を得ることができる。
ネットワークカメラ220は、例えば、クラウドソーシングの委託者の店舗等に設置されるネットワーク対応の監視カメラである。ネットワークカメラ220は、撮像した画像データと、検出した音声データとを、ネットワーク250を介してサーバ装置210に送信する。
端末230は、例えば、クラウドソーシングの委託者が利用する情報処理装置である。端末230は、委託者により生成されたテキストデータを、ネットワーク250を介してサーバ装置210に送信する。
スマート端末140_1〜140_nは、クラウドソーシングにおいて、解析業務を委託された利用者が作業を行う際に利用するスマートフォン、タブレット端末等の情報端末である。スマート端末140_1〜140_nには、いずれも、業務処理プログラムがインストールされており、当該プログラムが実行されることで、スマート端末140_1〜140_nは、業務処理部240として機能する。
業務処理部240は、サーバ装置210より送信データを受信し、送信データに含まれる対象データを含む表示画面を出力する(対象データが音声データの場合にあっては、当該音声データを含む音声を出力する)。業務処理部240は、対象データの出力に応じて、利用者150_1〜150_nが表示画面に対して行った操作を検出し、検出結果が示す操作内容を判定することで、対応する選択肢を特定し、選択結果を得る。業務処理部240は、当該選択結果を、解析が行われた対象データを識別する識別子、及び、質問内容を識別する識別子等と対応付けて、作業結果データとしてサーバ装置210に送信する。
<2.サーバ装置及びスマート端末のハードウェア構成>
次に、通信システム200を構成するサーバ装置210及びスマート端末140_1のハードウェア構成について説明する。図3は、通信システムを構成するサーバ装置及びスマート端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3(a)に示すように、サーバ装置210は、CPU(Central Processing Unit)301、ROM(Read Only Memory)302、RAM(Random Access Memory)303、補助記憶部304を備える。更にサーバ装置210は、入力部305、表示部306、通信部307、ドライブ部308を備える。なお、サーバ装置210の各ハードウェアは、バス309を介して相互に接続されている。
CPU301は、補助記憶部304に格納された各種プログラム(例えば、前処理プログラム、委託処理プログラム、後処理プログラム等)を実行するコンピュータである。
ROM302は不揮発性メモリである。ROM302は、補助記憶部304に格納された各種プログラムを、CPU301が実行するために必要な各種プログラム、データ等を格納する。具体的には、BIOS(Basic Input/Output System)やEFI(Extensible Firmware Interface)等のブートプログラムなどを格納する。
RAM303は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等の主記憶装置である。RAM303は、補助記憶部304に格納された各種プログラムがCPU301によって実行される際に展開される、作業領域として機能する。
補助記憶部304は、CPU301により実行される各種プログラム及び各種プログラムがCPU301により実行される際に利用される各種データを格納する。なお、対象データ格納部214、委託処理用情報格納部215、作業結果データ格納部216は、補助記憶部304において実現される。
入力部305は、サーバ装置210に各種情報を入力するためのデバイスである。表示部306は、サーバ装置210が有する各種情報を表示するためのデバイスである。
通信部307は、ネットワーク250を介して、ネットワークカメラ220、端末230、スマート端末140_1〜140_nと通信を行うためのデバイスである。
ドライブ部308は記録媒体310をセットするためのデバイスである。ここでいう記録媒体310には、CD−ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する媒体が含まれる。また、記録媒体310には、ROM、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等も含まれる。
なお、補助記憶部304に格納される各種プログラムは、例えば、配布された記録媒体310がドライブ部308にセットされ、該記録媒体310に記録された各種プログラムがドライブ部308により読み出されることでインストールされる。あるいは、補助記憶部304に格納される各種プログラムは、通信部307を介してネットワーク250からダウンロードされることでインストールされる。
また、図3(b)に示すように、スマート端末140_1〜140_nは、CPU311、ROM312、RAM313、EEPROM314を備える。更に、スマート端末140_1〜140_nは、タッチパネル部315、音声出力部316、通信部317を備える。
CPU311、ROM312、RAM313は、サーバ装置210のCPU301、ROM302、RAM303と同様であるため、ここでは詳細な説明は省略する。EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)314は、書き換え可能な不揮発性メモリである。EEPROM314は、CPU311により実行される各種プログラム(例えば、業務処理プログラム等)を格納する。
タッチパネル部315は、指先で画面に触れることで入力を行うデバイスであり、表示機能と入力機能とを有する。タッチパネル部315は、利用者150_1〜150_nによるスワイプ操作やタップ操作等を検出することで、スマート端末140_1〜140_nに対する入力を受け付ける。
音声出力部316は、スピーカ等のように、音声を出力するデバイスである。通信部317は、ネットワーク250に接続し、サーバ装置210にアクセスするためのデバイスである。
<3.サーバ装置に格納される情報の説明>
次に、サーバ装置210に格納される各種情報(対象データ格納部214に格納される対象データ一覧情報、委託処理用情報格納部215に格納される委託処理用情報、作業結果データ格納部216に格納される作業結果一覧情報)の詳細について説明する。
(1)対象データ一覧情報
はじめに、対象データ格納部214に格納される対象データ一覧情報について説明する。図4は、対象データ一覧情報の一例を示す図である。図4に示すように、対象データ一覧情報400は、情報の項目として、"データID"、"データ種類"、"ファイル名"を含む。
"データID"には、対象データを識別するための識別子が格納される。"データ種類"には、対象データの種類を示す情報が格納される。図2を用いて説明したとおり、サーバ装置210は、対象データとして、画像データ、音声データ、テキストデータを格納する。このため、図4の例では、"データ種類"として、"画像"、"文書"、"音声"が格納される。"ファイル名"には、それぞれの対象データのファイル名が格納される。
(2)委託処理用情報
次に、委託処理用情報格納部215に格納される委託処理用情報について説明する。図5は、委託処理用情報の一例を示す図である。図5に示すように、委託処理用情報には、登録者情報500、質問情報510、操作割り当て情報520が含まれる。
登録者情報500は、情報の項目として、"登録者ID"、"ログインパスワード"、"信頼度"が含まれる。"登録者ID"には、スマート端末の利用者のうち、サーバ装置210から解析業務の委託を受けるために事前に登録した利用者150_1〜150_nの識別子が格納される。
"ログインパスワード"には、利用者150_1〜150_nが、サーバ装置210から解析業務の委託を受けるために、サーバ装置210にアクセスする際に用いられるパスワードが格納される。サーバ装置210では、スマート端末140_1〜140_nからのアクセスにおいて、利用者150_1〜150_nにより入力されたパスワードと、"ログインパスワード"に格納されたパスワードとを対比することで、認証処理を行う。
"信頼度"には、登録した利用者150_1〜150_nそれぞれのスマート端末140_1〜140_nから送信される作業結果データに含まれる選択結果の信頼度を示す情報が格納される。
また、質問情報510は、情報の項目として、"質問ID"、"質問内容"、"選択肢"、"質問対象データ"が含まれる。
"質問ID"には、質問内容を識別するための識別子が格納される。"質問内容"には、対象データを解析するためのそれぞれの解析内容(例えば、画像データ内の人物の性別、姿勢等)について、解析結果を導くための簡単な質問内容が格納される。
"選択肢"には、"質問内容"に格納されたそれぞれの質問内容について、想定される解析結果を表す複数の選択肢が格納される。
"質問対象データ"には、"質問内容"に格納されたそれぞれの質問内容が表示される対象となる対象データを識別するための識別子が格納される。図5の例は、"表示される人物は、男性ですか?女性ですか?"との質問内容について、"男性"、"女性"、"不明"の3つの選択肢が対応付けられ、当該質問内容が、I001〜I020により識別される対象データに対して表示されることを示している。
また、操作割り当て情報520は、情報の項目として、"質問ID"、"割り当て内容"が含まれる。"質問ID"には、質問内容を識別するための識別子が格納される。
"割り当て内容"には、質問内容に対して利用者150_1〜150_nがそれぞれ行う操作内容に割り当てられた選択肢が規定されている。例えば、質問ID="Q001"により識別される質問内容に対して、利用者150_1が右方向のスワイプ操作を行ったとする。この場合、サーバ装置210では、利用者150_1が選択肢として"男性"を選択したと判定する。
また、質問ID="Q001"により識別される質問内容に対して、利用者150_1が左方向のスワイプ操作を行ったとする。この場合、サーバ装置210では、利用者150_1が選択肢として"女性"を選択したと判定する。
また、質問ID="Q001"により識別される質問内容に対して、利用者150_1が下方向のスワイプ操作を行ったとする。この場合、サーバ装置210では、利用者150_1が選択肢として"不明"を選択したと判定する。
(3)作業結果一覧情報
次に、作業結果データ格納部216に格納される作業結果一覧情報について説明する。図6は、作業結果一覧情報の一例を示す図である。図6に示すように、作業結果一覧情報群600は、質問IDごとに分けて管理されており、作業結果一覧情報601は、質問ID="Q001"についての作業結果一覧情報であることを示している。
また、図6に示すように、作業結果一覧情報群600を構成する各作業結果一覧情報601等には、情報の項目として"データID"、"登録者ID"が含まれる。
"データID"には、対象データを識別するための識別子が格納される。"登録者ID"には、スマート端末の利用者のうち、サーバ装置210から解析業務の委託を受けるために事前に登録した利用者150_1〜150_nの識別子が格納される。
"データID"に格納されたそれぞれの識別子と、"登録者ID"に格納されたそれぞれの識別子とにより特定される領域には、対応する利用者が対応する対象データについて解析を行った場合の選択結果が格納される。
図6の例は、登録者ID="R001"〜"R005"により識別される利用者が解析業務の委託を受けていることを示している。また、図6の例は、登録者ID="R001"により識別される利用者が、データID="I001"により識別される対象データについて、質問ID="Q001"により識別される質問内容に対して、選択肢として"男性"を選択したことを示している。また、図6の例は、登録者ID="R001"により識別される利用者が、データID="I002"により識別される対象データについて、質問ID="Q001"により識別される質問内容に対して、選択肢として"女性"を選択したことを示している。更に、登録者ID="R001"により識別される利用者が、データID="I003"により識別される対象データについて、質問ID="Q001"により識別される質問内容に対して、選択肢として"不明"を選択したことを示している。
なお、作業結果一覧情報群600において、"未終了"とは、対応する対象データについて、対応する利用者が、未だ選択肢を選択するための所定の操作を行っておらず、選択肢が選択されていない状態であることを示している。作業結果一覧情報群600の各領域には、デフォルトとして、"未終了"が格納されており、各利用者から各対象データについての作業結果データを受信するごとに、対応する領域に選択結果が格納されていく。
<4.サーバ装置の機能構成>
次に、サーバ装置210が有する各部(前処理部211、委託処理部212、後処理部213)のうち、委託処理部212の機能構成について説明する。図7は、委託処理部の機能構成の一例を示す第1の図であり、第1の実施形態におけるサーバ装置210の委託処理部212の機能構成を示している。図7に示すように、委託処理部212は、要求受付部701、送信先特定部702、送信データ生成部703、送信部704、受信部705、格納制御部706を有する。
要求受付部701は、スマート端末(ここでは、スマート端末140_1として説明する)からアクセスを受けると、委託処理用情報格納部215に格納された登録者情報500を参照し、登録者IDとログインパスワードを用いて認証処理を行う。認証に成功すると、要求受付部701は、スマート端末140_1に認証成功の通知を行い、スマート端末140_1より解析業務の委託を要求する委託要求を受け付ける。なお、委託要求には、要求元を示す情報が含まれているものとする。要求受付部701は、受け付けた委託要求を、認証した登録者IDとともに送信先特定部702に通知する。
送信先特定部702は、要求受付部701からの委託要求を受信すると、委託要求に含まれる、要求元を示す情報を抽出し、送信データを送信すべき送信先を特定する。送信先特定部702は、特定した送信先を示す送信先情報を送信部704に通知する。また、送信先特定部702は、要求受付部701より通知された登録者IDを送信データ生成部703に通知する。
送信データ生成部703は、送信先特定部702から通知された登録者IDに基づいて、作業結果データ格納部216の作業結果一覧情報群600を参照し、登録者IDにより識別される利用者に未だ解析業務を委託していない質問IDを特定する。
また、送信データ生成部703は、質問情報510において、特定した質問IDを識別し、委託処理用情報格納部215の質問情報510を参照することで、送信データに組み込むべき"質問ID"、"質問内容"を特定する。
また、送信データ生成部703は、特定した"質問ID"に対応付けて格納された"質問対象データ"に基づいて、対象データ格納部214の対象データ一覧情報400を参照し、送信データに組み込むべき対象データ及びデータIDを特定する。
また、送信データ生成部703は、特定した"質問ID"に基づいて、操作割り当て情報520を参照し、送信データに組み込むべき"割り当て内容"を特定する。
更に、送信データ生成部703は、送信先特定部702より通知された登録者ID、特定した質問ID、質問内容、割り当て内容と、特定した対象データ及びデータIDとに基づき、送信データ710を生成する。図7に示すように、送信データ710には、登録者ID、データID、質問ID、質問内容、割り当て内容、対象データが含まれる。
送信データ生成部703は、特定した対象データの数だけ、送信データ710を生成する。送信データ生成部703は、生成した全ての送信データ710を送信部704に通知する。
送信部704は、送信手段の一例であり、送信先特定部702より通知された送信先情報に基づいて、送信データ生成部703より通知された全ての送信データを、スマート端末140_1に送信する送信処理を行う。具体的には、送信部704は、まず、1の送信データ710を送信する。そして、受信部705がスマート端末140_1より作業結果データを受信すると、送信部704は、次の送信データ710を送信する。送信部704は、これらの送信処理を、全ての送信データの送信が完了するまで繰り返す。
送信部704は、送信データ710を送信するごとに、受信部705に送信データ710を送信したことを通知する。送信部704は、全ての送信データの送信が完了した場合であって、受信部705が、全ての作業結果データを受信した場合に、スマート端末140_1に、業務完了メッセージを送信する。
なお、送信部704は、送信処理の途中で受信部705より終了メッセージの送信指示を受けた場合には、送信処理を終了し、スマート端末140_1に終了メッセージを送信する。
受信部705は、取得手段の一例であり、送信部704が送信データ710を送信したことに応じて、スマート端末140_1より作業結果データ720を受信する。図7に示すように、作業結果データ720には、登録者ID、データID、質問ID、選択結果が含まれる。受信部705は、受信した作業結果データ720を格納制御部706に通知するとともに、作業結果データ720を受信したこと(次の送信データの送信指示)を、送信部704に通知する。
また、受信部705は、送信部704が送信データ710を送信したことに応じて、スマート端末140_1より作業意思がないことを示す情報が送信された場合、これを受信する。受信部705は、作業意思がないことを示す情報を受信した場合、送信部704に終了メッセージの送信指示を通知する。
更に、受信部705は、送信部704が全ての送信データを送信したことで、全ての作業結果データを受信すると、送信部704に業務完了メッセージの送信指示を通知する。
格納制御部706は、格納手段の一例であり、受信部705から通知された作業結果データ720を作業結果データ格納部216に格納する。格納制御部706は、作業結果データ720に含まれる質問IDにより特定される作業結果一覧情報において、作業結果データ720に含まれる登録者ID及びデータIDに対応する領域に、作業結果データ720に含まれる選択結果を格納する。
<5.委託処理部における処理の流れ>
次に、サーバ装置210の委託処理部212により実行される処理(送信データ710を生成する生成処理、送信データ710を送信する送信処理、作業結果データ720を受信する受信処理)の流れについて図8を用いて説明する。
(1)生成処理の流れ
図8(a)は、生成処理の流れ示すフローチャートである。要求受付部701が委託要求を受け付けると、図8(a)に示す生成処理が開始される。
ステップS801において、送信先特定部702は、要求受付部701より通知された委託要求に含まれる、要求元を示す情報を抽出し、送信データを送信すべき送信先を特定する。また、送信先特定部702は、特定した送信先情報を送信部704に通知する。更に、送信先特定部702は、委託要求とともに通知された登録者IDを、送信データ生成部703に通知する。
ステップS802において、送信データ生成部703は、ステップS801において特定された登録者IDに基づいて作業結果一覧情報群600を参照し、登録者IDにより識別される利用者に未だ解析業務を委託していない質問IDを判定する。また、送信データ生成部703は、特定した質問IDに基づいて、質問情報510を参照し、質問内容を決定する。更に、送信データ生成部703は、判定した質問ID及び決定した質問内容を、質問情報510より読み出す。
ステップS803において、送信データ生成部703は、ステップS802において特定した質問IDに基づいて、操作割り当て情報520を参照し、割り当て内容を読み出す。
ステップS804において、送信データ生成部703は、ステップS802において特定した質問IDに対応付けられた質問情報510の"質問対象データ"を識別し、対象データ一覧情報400を参照することで、対象データ及びデータIDを読み出す。
ステップS805において、送信データ生成部703は、読み出したデータID及び対象データについて、通知された登録者ID、質問ID、質問内容、割り当て内容を用いて送信データ710を生成し、送信部704に通知する。
(2)送信処理の流れ
図8(b)は、送信処理の流れを示すフローチャートであり、1の送信データ710を送信する場合の流れを示している。送信部704が送信データ生成部703より送信データの通知を受けると、図8(b)に示す送信処理が開始される。なお、送信データ生成部703より複数の送信データが通知された場合には、図8(b)に示す送信処理が複数回実行される。
ステップS811において、送信部704は、受信部705より送信データ710の送信指示の通知を受けたか否かを判定する。送信データ710の送信指示の通知を受けたと判定した場合には、ステップS812に進み、送信部704は、送信データ710を送信先に送信する。
既に、送信部704が送信データ710を送信しており、受信部705が作業結果データ720を受信している場合には、受信部705より次の送信データの送信指示が通知される。この場合、送信部704は、ステップS812に進み、次の送信データを送信先に送信する。
一方、ステップS811において、送信データ710の送信指示の通知を受けていないと判定した場合には、ステップS813に進む。ステップS813において、送信部704は、受信部705より業務完了メッセージの送信指示を受信したか否かを判定する。
全ての送信データについて送信が完了し、受信部705が全ての作業結果データを受信した場合には、受信部705より業務完了メッセージの送信指示が通知される。この場合、業務完了メッセージの送信指示の通知を受けたと判定し、ステップS814では、送信部704が、業務完了メッセージを送信先に送信する。
一方、ステップS813において、業務完了メッセージの送信指示の通知を受けていないと判定した場合には、ステップS815に進む。ステップS815において、送信部704は、受信部705より終了メッセージの送信指示を受信したか否かを判定する。送信部704が送信データを送信したことに応じて、受信部705が、送信先より作業意思がないことを示す情報を受信した場合には、受信部705より終了メッセージの送信指示が通知される。この場合、送信部704は、終了メッセージの送信指示の通知を受けたと判定し、ステップS816では、終了メッセージを送信先に送信する。
一方、終了メッセージの送信指示の通知を受けていないと判定した場合には、ステップS812に進む。送信部704が送信データ生成部703より送信データの通知を受けた直後は、受信部705から、送信データの送信指示も、業務完了メッセージの送信指示も、終了メッセージの送信指示も通知されない。このため、ステップS812において、送信部704は、送信データ生成部703より通知を受けた複数の送信データのうち、1番目の送信データを送信先に送信する。
(3)受信処理の流れ
図8(c)は、受信処理の流れを示すフローチャートである。送信部704により、送信データ710が送信されるごとに、図8(c)に示す受信処理が実行される。
ステップS821において、受信部705は、作業結果データ720を受信したか否かを判定する。ステップS821において、作業結果データを受信したと判定した場合には、ステップS822に進む。
ステップS822において、格納制御部706は、受信した作業結果データ720を作業結果データ格納部216の作業結果一覧情報群600に格納する。
ステップS823において、受信部705は、すべての作業結果データ720を受信したか否かを判定する。受信部705は、作業結果データ720に含まれる質問IDに基づいて、質問情報510の"質問対象データ"を参照することで、受信すべきデータIDを特定することができる。受信部705は、受信すべきデータIDを含む全ての作業結果データを受信していないと判定した場合には、ステップS824に進む。
ステップS824において、受信部705は、送信部704に対して次の送信データの送信指示を通知する。
一方、ステップS823において、受信すべきデータIDを含む全ての作業結果データを受信したと判定した場合には、受信部705は、ステップS825に進む。
ステップS825において、受信部705は、送信部704に対して、業務完了メッセージの送信指示を通知する。
一方、ステップS821において、作業結果データ720を受信してないと判定した場合には、ステップS826に進む。ステップS826において、受信部705は、送信データ710を送信した送信先のスマート端末140_1から、作業意思がないことを示す情報を受信したか否かを判定する。作業意思がないことを示す情報は、対象データを含む表示画面がスマート端末140_1のタッチパネル部315に表示されてから、利用者150_1が、所定時間、操作を行わなかった場合に、スマート端末140_1から送信される。
ステップS826において、作業意思がないことを示す情報を受信していないと判定した場合には、ステップS821に戻る。一方、ステップS826において、作業意思がないことを示す情報を受信したと判定した場合には、ステップS827に進む。ステップS827において、受信部705は、送信部704に対して、終了メッセージの送信指示を通知する。
<6.スマート端末の機能構成>
次に、スマート端末140_1の業務処理部240の機能構成について説明する。図9は、業務処理部の機能構成の一例を示す図である。図9に示すように、業務処理部240は、要求部901、送信データ受信部902、送信データ表示部903、操作受付部904、作業結果データ生成部905、作業結果データ送信部906を有する。
要求部901は、サーバ装置210にアクセスし、登録者IDとログインパスワードを送信する。また、要求部901は、登録者IDとログインパスワードを送信したことに応じて、サーバ装置210より認証成功の通知を受けた場合、サーバ装置210に委託要求を送信する。更に、要求部901は、委託要求を送信したことを送信データ受信部902に通知する。
送信データ受信部902は、要求部901が委託要求を送信したことに応じてサーバ装置210が送信した送信データ710を受信する。送信データ受信部902は、受信した送信データ710に含まれる、質問内容、割り当て内容に含まれる選択肢、対象データを送信データ表示部903に通知する。
送信データ表示部903は、出力手段の一例であり、送信データ受信部902より通知された質問内容と、選択肢と、対象データとを含む表示画面を生成し、生成した表示画面をタッチパネル部315に表示する。送信データ表示部903は、表示画面を表示したことを操作受付部904に通知する。
操作受付部904は、検出手段の一例であり、送信データ表示部903がタッチパネル部315に表示画面を表示したことに応じて、利用者150_1による操作を検出することで、スマート端末140_1に対する入力を受け付ける。操作受付部904は、タッチパネル部315に表示した表示画面に対して、利用者150_1が行った操作を検出し、検出結果を作業結果データ生成部905に通知する。
なお、操作受付部904は、送信データ表示部903がタッチパネル部315に表示画面を表示したにも関わらず、所定時間、利用者150_1による操作がなかった場合には、作業意思がないことを示す情報を作業結果データ生成部905に通知する。
また、操作受付部904は、送信データ表示部903がタッチパネル部315に表示画面を表示したことに応じて、利用者150_1が行った操作が、割り当て内容に含まれる操作内容のいずれにも該当しなかった場合には、操作エラーメッセージを表示する。
作業結果データ生成部905は、特定手段の一例であり、操作受付部904から通知された検出結果に基づいて、割り当て内容を参照することで、利用者150_1が選択した選択肢を判定し、選択結果を特定する。
作業結果データ生成部905は、特定した選択結果と、登録者ID、データID、質問IDとに基づいて、作業結果データ720を生成する。作業結果データ生成部905は、生成した作業結果データ720を作業結果データ送信部906に通知する。
なお、作業結果データ生成部905は、操作受付部904より、作業意思がないことを示す情報が通知された場合には、当該情報を、作業結果データ送信部906に通知する。
作業結果データ送信部906は、作業結果データ生成部905において生成された作業結果データ720を、サーバ装置210に送信する。また、作業結果データ送信部906は、作業結果データ生成部905より、作業意思がないことを示す情報が通知された場合にあっては、当該情報をサーバ装置210に送信する。
<7.業務処理部における処理の流れ>
次に、スマート端末140_1の業務処理部240により実行される処理(作業結果データを生成し送信するための業務処理)の流れについて説明する。図10は、業務処理の流れを示すフローチャートであり、1の送信データ710に対して行う業務処理の流れを示している。スマート端末140_1において業務処理プログラムが起動し、要求部901がサーバ装置210に委託要求を送信すると、図10に示すフローチャートが開始される。なお、サーバ装置210より、順次、複数の送信データが送信される場合には、図10に示す業務処理が複数回実行される。
ステップS1001において、送信データ受信部902は、送信データ710を受信したか否かを判定する。ステップS1001において、送信データ710を受信していないと判定した場合には、送信データ710を受信するまで待機する。
一方、ステップS1001において、送信データ710を受信したと判定した場合には、ステップS1002に進む。ステップS1002において、送信データ表示部903は、送信データ710に含まれる質問内容と、選択肢と、対象データとを含む表示画面を生成し、生成した表示画面をタッチパネル部315に表示する。また、送信データ表示部903が表示画面をタッチパネル部315に表示したことに応じて、操作受付部904は、スマート端末140_1に対する入力の受け付けを開始する。
ステップS1003において、操作受付部904は、表示画面に対して利用者150_1が行った操作を検出したか否かを判定する。操作受付部904は、操作の受け付けを開始してから所定時間が経過するまでの間に、利用者150_1による操作を検出できなかった場合には、ステップS1004に進む。
ステップS1004において、操作受付部904は、作業意思がないことを示す情報を通知し、作業結果データ送信部906は、当該情報をサーバ装置210に送信する。
一方、ステップS1003において、タッチパネル部315に表示された表示画面に対して利用者150_1が行った操作を検出した場合、ステップS1005に進む。ステップS1005において、操作受付部904は、検出した操作を識別し、送信データ710に含まれる操作内容のいずれに該当するかを判定する。
ステップS1005において、送信データ710に含まれる操作内容のいずれにも該当しないと判定した場合には、ステップS1006に進む。ステップS1006において、操作受付部904は、タッチパネル部315に操作エラーメッセージを表示し、ステップS1003に戻る。
一方、ステップS1005において、送信データ710に含まれる操作内容のいずれかに該当すると判定した場合には、ステップS1007に進む。
ステップS1007において、操作受付部904は、検出結果を作業結果データ生成部905に通知するとともに、入力の受け付けを終了する。また、作業結果データ生成部905は、通知された検出結果に基づいて割り当て内容を参照し、利用者150_1が選択した選択肢を判定することで、選択結果を特定する。
ステップS1008において、作業結果データ生成部905は、特定した選択結果を、送信データ710と対応付けて、ログデータとしてRAM313に保持する。
ステップS1009において、作業結果データ生成部905は、特定した選択結果と、送信データ710に含まれる、登録者ID、データID、質問IDとを用いて、作業結果データ720を生成する。
ステップS1010において、作業結果データ送信部906は、作業結果データ生成部905により生成された作業結果データ720をサーバ装置210に送信する。
ステップS1011において、作業結果データ送信部906は、RAM313に保持されたログデータを消去し、業務処理を終了する。
<8.委託処理及び受託処理のシーケンス>
次に、通信システム200においてサーバ装置210により実行される委託処理と、スマート端末140_1により実行される受託処理のシーケンスについて説明する。図11は、通信システムにおける委託処理及び受託処理の第1のシーケンス図である。
ステップS1101において、スマート端末140_1の要求部901は、サーバ装置210にアクセスし、ログイン処理を行うことで、登録者IDとログインパスワードをサーバ装置210に送信する。
ステップS1102において、サーバ装置210の要求受付部701は、認証処理を行い、認証に成功すると、スマート端末140_1に認証成功の通知を行う。
ステップS1103において、スマート端末140_1の要求部901は、要求処理を行い、サーバ装置210に委託要求を送信する。
ステップS1104において、サーバ装置210の送信先特定部702及び送信データ生成部703は、送信データ710を生成する生成処理を行う。なお、生成処理の詳細は、図8(a)を用いて説明済みであるため、ここでは詳細な説明は省略する。
ステップS1105_1において、サーバ装置210の送信部704は、生成した複数の送信データのうち、1の送信データをスマート端末140_1に送信する送信処理を行う。なお、送信処理の詳細は、図8(b)を用いて説明済みであるため、ここでは詳細な説明は省略する。
ステップS1106_1において、スマート端末140_1の送信データ受信部902〜作業結果データ送信部906は、作業結果データを生成し送信するための業務処理を行う。なお、業務処理の詳細は、図10を用いて説明済みであるため、ここでは詳細な説明は省略する。
ステップS1107_1において、サーバ装置210の受信部705及び格納制御部706は、受信処理を行う。なお、受信処理の詳細は、図8(c)を用いて説明済みであるため、ここでは詳細な説明は省略する。
ステップS1105_2において、サーバ装置210の送信部704は、生成した複数の送信データのうち、ステップS1105_1において送信した送信データの次の送信データをスマート端末140_1に送信する送信処理を行う。
ステップS1106_2において、スマート端末140_1の送信データ受信部902〜作業結果データ送信部906は、ステップS1105_2において送信部704により送信された1の送信データについて業務処理を行う。
以下、同様に、サーバ装置210の送信部704により送信データが送信されるごとに、スマート端末140_1の送信データ受信部902〜作業結果データ送信部906は、業務処理を行う。また、スマート端末140_1の操作受付部904により操作が検出され、作業結果データ送信部906により作業結果データが送信されるごとに、サーバ装置210の受信部705及び格納制御部706は、受信処理を行う。
ステップS1107_iにおいて、サーバ装置210の受信部705が、生成された複数の送信データ(ここでは、i個の送信データ)に対応する全ての作業結果データを受信したと判定すると、送信部704に業務完了メッセージの送信指示が通知される。
これを受けて、ステップS1105_i+1では、サーバ装置210の送信部704が、スマート端末140_1に業務完了メッセージを送信する。これにより、サーバ装置210により実行される委託処理と、スマート端末140_1により実行される受託処理が終了する。
<9.スマート端末の表示画面の画面遷移>
次に、業務処理実行中のスマート端末140_1のタッチパネル部315に表示される表示画面の画面遷移について説明する。図12〜図14は、スマート端末における表示画面の画面遷移の一例を示す図である。
(1)表示画面の画面遷移その1(図12)
図12(a)は、スマート端末140_1のタッチパネル部315に、質問内容1201と、選択肢1202と、対象データ1203とを含む表示画面が表示された様子を示している。
図12(b)は、図12(a)に示す表示画面が表示されたことに応じて、利用者150_1が、対象データ1203について、質問内容1201に対する解析結果を入力すべく、表示画面に対してスワイプ操作1211を行った様子を示している。このように、利用者150_1は、対象データ1203に対する解析結果("男性")を、スワイプ操作1211を行うだけで入力することができる。
図12(c)は、利用者150_1がスワイプ操作1211を行ったことに応じて、サーバ装置210より次の対象データ1204を含む送信データが送信され、タッチパネル部315に表示画面が表示された様子を示している。
図12(d)は、図12(c)に示す表示画面が表示されたことに応じて、利用者150_1が、対象データ1204について、質問内容1201に対する解析結果を入力すべく、表示画面に対してスワイプ操作1212を行った様子を示している。このように、利用者150_1は、対象データ1204に対する解析結果("女性")を、スワイプ操作1212を行うだけで入力することができる。
図12(e)は、利用者150_1がスワイプ操作1212を行ったことに応じて、サーバ装置210より次の対象データ1205を含む送信データが送信され、タッチパネル部315に表示画面が表示された様子を示している。
図12(f)は、図12(e)に示す表示画面が表示されたことに応じて、利用者150_1が、対象データ1205について、質問内容1201に対する解析結果を入力すべく、表示画面に対してスワイプ操作1213を行った様子を示している。このように、利用者150_1は、対象データ1205に対する解析結果("不明")を、スワイプ操作1213を行うだけで入力することができる。
図12(g)は、委託された解析業務において解析すべき全ての対象データについて、作業が完了した場合に表示される、業務完了メッセージ1220を含む表示画面を示している。スマート端末140_1に業務完了メッセージ1220を含む表示画面が表示されることで、利用者150_1は、委託された解析業務において解析すべき全ての対象データについて、作業が完了したことを認識することができる。
(2)表示画面の画面遷移その2(図13)
図13(a)〜図13(g)は、表示画面に含まれる対象データ1203〜1205が、図12(a)〜図12(g)に示した表示画面に含まれる対象データと同じで、質問内容1301が異なる場合の画面遷移を示している。
図13(b)、(d)、(f)に示すように、表示画面に表示された対象データ1203〜1205が同じであっても、質問内容1301が異なることで、利用者150_1は、異なる解析結果を入力することができる。
なお、図13の例では、異なる解析結果を入力する場合でもあっても、操作内容が同じになるように選択肢が割り当てられている。このため、操作内容(図13の例では、スワイプ操作1211〜1212)は、図12(b)、(d)に示した操作内容(スワイプ操作1211〜1212)と同じになる。つまり、図13の例によれば、異なる解析結果を同じ操作内容で入力することができる。この結果、利用者150_1は、解析業務を効率的に行うことができる。
(3)表示画面の画面遷移その3(図14)
図14(a)〜図14(g)は、表示画面に表示する対象データが、テキストデータである場合の、画面遷移を示している。
図14(a)、(c)、(e)に示すように、表示された対象データ1403〜1405がテキストデータであっても、利用者150_1は、質問内容1401に対応する選択肢を選択することで、テキストデータに対する解析結果を入力することができる。
なお、図14の例においても、操作内容が同じになるように選択肢が割り当てられている。このため、利用者150_1による操作内容(図14の例では、スワイプ操作1411〜1413)は、図12(b)、(d)、(f)に示した操作内容(スワイプ操作1211〜1213)と同じになる。
つまり、図14の例によれば、異なる対象データについての異なる解析結果を、同じ操作内容で入力することができる。この結果、利用者150_1は、解析業務を効率的に行うことができる。
<10.まとめ>
以上の説明から明らかなように、本実施形態の通信システムは、種々の対象データについて、解析内容を予め列挙し、それぞれの解析内容について、解析結果を導くための簡単な質問内容と、想定される解析結果を表す所定数の選択肢とを生成する。更に、本実施形態の通信システムでは、
・サーバ装置が、種々の対象データについて生成した質問内容と、所定数の選択肢とを対応付けて記憶する。
・サーバ装置が、所定数の選択肢と、それぞれの選択肢を選択するための操作内容とを対応付けて記憶する。
・スマート端末が、対象データと選択肢とを含む表示画面をタッチパネル部に表示したことに応じて利用者が行った操作を検出し、検出結果に基づき利用者が選択した選択結果を特定する。
・サーバ装置が、スマート端末により特定された選択結果を取得し、質問内容を示す識別子及び対象データを示す識別子と対応付けて、対象データについての解析結果として記憶する。
このように、委託対象(スマート端末の利用者)に適した通信システムを構築することで、本実施形態によれば、スマート端末の利用者は、簡単な質問内容に対して所定の操作を行うだけで、対象データについての解析結果を効率的に入力することができる。
この結果、サーバ装置では、利用者のスキルレベルに関わらず、詳細な解析結果を得ることができる。つまり、スマート端末の利用者を委託対象とするクラウドソーシングにおいて、業務効率及び業務品質の向上を実現することができる。
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、スマート端末のタッチパネル部に表示された表示画面に対して利用者が行った操作を検出し、検出結果に対応する選択肢をスマート端末が判定することで、選択結果を特定した。これに対して、第2の実施形態では、スマート端末が検出結果をサーバ装置に送信し、サーバ装置が、検出結果に対応する選択肢を判定し、選択結果を特定する。以下、第2の実施形態について、上記第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
図15は、委託処理部の機能構成の一例を示す第2の図であり、第2の実施形態におけるサーバ装置の委託処理部の機能構成を示している。図7に示した機能構成(第1の実施形態におけるサーバ装置の委託処理部の機能構成)との相違点は、送信データ1510に、割り当て内容の代わりに選択肢が含まれている点及び作業結果データ1520に、選択結果の代わりに検出結果が含まれている点である。更に、図7との相違点は、委託処理部212が選択結果特定部1501を有している点である。
受信部705は、スマート端末140_1から作業結果データ1520を受信すると、受信した作業結果データ1520を、選択結果特定部1501に通知する。
選択結果特定部1501は、特定手段の一例である。選択結果特定部1501は、作業結果データ1520に含まれる質問ID及び検出結果に基づいて、操作割り当て情報520の割り当て内容を参照し、検出結果が示す操作内容に対応付けて格納された選択肢を判定することで、選択結果を特定する。また、選択結果特定部1501は、特定した選択結果を格納制御部706に通知する。
このように、選択結果を特定する処理は、サーバ装置で実行されてもよく、サーバ装置で実行された場合であっても、上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
[第3の実施形態]
上記第1の実施形態では、送信先特定部702及び送信データ生成部703が生成処理(図8(a))を行うことで生成した複数の送信データについて、送信部704は、受信部705が作業結果データを受信するごとに、順次、送信する構成とした。これに対して、第3の実施形態では、送信先特定部702及び送信データ生成部703が生成処理を行うことで生成した複数の送信データを、送信部704がまとめて送信する構成とする。
図16は、通信システムにおける委託処理及び受託処理の第2のシーケンス図である。図11に示したシーケンス図との相違点は、ステップS1601〜ステップS1603_i、S1601_i+1に示す処理である。
ステップS1601_1において、サーバ装置210の送信部704は、生成された複数の送信データを全てスマート端末140_1に送信する。
ステップS1602_1において、スマート端末140_1の送信データ受信部902〜作業結果データ送信部906は、作業結果データを生成し送信するための業務処理を行う。なお、ステップS1602_1では、1の送信データについて業務処理が行われる。これにより、ステップS1602_1では、1の対象データについての選択結果を含む作業結果データが、サーバ装置210に送信されることになる。
ステップS1603_1において、サーバ装置210の受信部705は、受信処理を行う。なお、ステップS1603_1における受信処理では、送信データの送信指示は行われない。
ステップS1601_2において、サーバ装置210の送信部704は、受信部705より、終了メッセージの送信指示または業務完了メッセージの送信指示の通知を受けた場合に、スマート端末140_1に終了メッセージまたは業務完了メッセージを送信する。なお、ここでは、いずれの送信指示も通知されていないため、終了メッセージ及び業務完了メッセージのいずれも送信されない。
以降、ステップS1602_2〜ステップS1602_iでは、それぞれ、1の送信データについて業務処理が行われる。これにより、ステップS1602_2〜ステップS1602_iでは、それぞれ、1の対象データについての選択結果を含む作業結果データが、サーバ装置210に送信されることになる。操作受付部904により操作が検出され、作業結果データ送信部906により作業結果データが送信されるごとに、次の業務処理が行われる。
ステップS1603_iにおいて、サーバ装置210の受信部705が、生成された複数の送信データ(ここでは、i個の送信データ)に対応する全ての作業結果データを受信したと判定すると、送信部704に業務完了メッセージの送信指示を通知する。
これを受けて、ステップS1601_i+1では、サーバ装置210の送信部704が、スマート端末140_1に業務完了メッセージを送信する。これにより、サーバ装置210により実行される委託処理と、スマート端末140_1により実行される受託処理が終了する。
このように、生成された複数の送信データは、サーバ装置からスマート端末に対してまとめて送信してもよく、まとめて送信した場合であっても、上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
[第4の実施形態]
上記第1の実施形態では、スマート端末からの委託要求に対して、サーバ装置側で決定した業務内容(対象データ、質問内容)について、スマート端末の利用者が解析業務を行うものとして説明した。これに対して、第4の実施形態では、サーバ装置にアクセスした際に、利用者が業務内容を選択し、選択した業務内容について、解析業務を行う。以下、第4の実施形態について、上記第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
図17は、通信システムにおける委託処理及び受託処理の第3のシーケンス図である。図11に示したシーケンス図との相違点は、ステップS1701〜ステップS1703である。
ステップS1701において、スマート端末140_1の要求部901は、一覧要求処理を行い、サーバ装置210に対して委託業務一覧要求を送信する。
ステップS1702において、サーバ装置210の要求受付部701は、委託業務一覧を送信する。
ステップS1703において、スマート端末140_1の要求部901は、委託業務一覧1711をタッチパネル部315に表示する。委託業務一覧1711は、対象データの種類と、対象データの数、選択肢の数とを含む。スマート端末140_1の利用者150_1は、委託業務一覧1711の中から1の業務内容を選択する。これにより、スマート端末140_1の要求部901は、選択した1の業務内容を示す情報を含む委託要求を、サーバ装置210に送信する。
このように、サーバ装置210にアクセスした際に、利用者が業務内容を選択する構成とすることで、利用者は、所望の解析業務を行うことができる。
[第5の実施形態]
上記第1の実施形態では、複数の送信データそれぞれに、質問ID、質問内容、操作内容を組み込む構成とした。しかしながら、複数の対象データについて、共通の質問ID、質問内容、割り当て内容で業務処理を実行させる場合には、最初に送信する送信データにのみ、質問ID、質問内容、割り当て内容を組み込む構成としてもよい。
この場合、スマート端末140_1では、質問内容と選択肢とをはじめに表示し、以降、質問内容と選択肢とは表示せず、対象データのみを切り替えて表示するように構成してもよい。
図18は、スマート端末における表示画面の画面遷移の一例を示す図である。図18(a)は、利用者150_1が解析業務を開始する前に表示される表示画面を示している。図18(a)に示すように、表示画面には、質問内容1801と選択肢1802とが含まれる。
図18(b)は、対象データを解析する際に表示される表示画面を示している。図18(b)に示すように、表示画面には、対象データ1203のみが含まれ、質問内容1801及び選択肢1802は含まれない。
図18(c)は、図18(b)に示す表示画面が表示されたことに応じて、利用者150_1が、対象データ1203について、質問内容1801に対する解析結果を入力すべく、表示画面に対してスワイプ操作1211を行った様子を示している。図18(a)において、質問内容1801と選択肢1802とを把握しておくことで、利用者150_1は、対象データ1203が表示された際に、スワイプ操作1211を行うことができる。
以下、同様に、図18(d)、(f)は、対象データ1204または1205を含む表示画面が表示された様子を示している。また、図18(e)、(g)は、利用者150_1が、対象データ1204、1205に応じたスワイプ操作1212、1213を行った様子を示している。
このように、表示画面に含まれる情報を少なくすることで、利用者は効率的に解析業務を行うことができる。
[第6の実施形態]
上記第1乃至第5の実施形態では、スワイプ操作について複数の方向を規定し、それぞれの方向に選択肢を対応付ける構成とした。しかしながら、操作内容に対する選択肢の割り当てはこれに限定されず、スワイプ操作の始点の位置を複数規定し、それぞれの位置に選択肢を対応付ける構成としてもよい。あるいは、操作の種類として、スワイプ操作以外の操作を規定し、それぞれの種類の操作に選択肢を対応付ける構成としてもよい。
図19は、操作割り当て情報の一例を示す図である。図19(a)の例は、操作内容として、スワイプ操作の方向を"左右方向"に固定する一方で、スワイプ操作の始点の位置を複数規定し(上領域、中領域、下領域)、それぞれの位置に選択肢を対応付けた様子を示している。
これにより、図19(b−1)に示すように、利用者150_1が、表示画面の上領域を始点として、右方向のスワイプ操作1911を行った場合、スマート端末140_1では、利用者150_1が選択肢として"男性"を選択したと判定する。
また、図19(b−2)に示すように、利用者150_1が、表示画面の中領域を始点として、右方向のスワイプ操作1912を行った場合、スマート端末140_1では、利用者150_1が選択肢として"女性"を選択したと判定する。
更に、図19(b−3)に示すように、利用者150_1が、表示画面の下領域を始点として、右方向のスワイプ操作1913を行った場合、スマート端末140_1では、利用者150_1が選択肢として"不明"を選択したと判定する。
図20は、操作割り当て情報の他の一例を示す図である。図20(a)の例は、操作内容として、スワイプ操作以外の種類の操作(タップ操作)を規定し、それぞれの種類の操作に選択肢を対応付けた様子を示している。
これにより、図20(b−1)に示すように、利用者150_1が、表示画面において、右方向のスワイプ操作2011を行った場合、スマート端末140_1では、利用者150_1が選択肢として"男性"を選択したと判定する。
また、図20(b−2)に示すように、利用者150_1が、表示画面において、下方向のスワイプ操作2012を行った場合、スマート端末140_1では、利用者150_1が選択肢として"女性"を選択したと判定する。
更に、図20(b−3)に示すように、利用者150_1が、タップ操作2013を行った場合、スマート端末140_1では、利用者150_1が選択肢として"不明"を選択したと判定する。
このように、操作内容として、操作の方向、操作を行う位置、操作の種類等をそれぞれ規定し、それぞれの操作内容に選択肢を対応付けることで、利用者のニーズに適した操作に基づく解析業務を委託することができる。
[その他の実施形態]
上記第1の実施形態では、サーバ装置210側で業務内容を決定するにあたり、登録者IDにより特定される利用者に未だ解析業務を委託していない質問IDを特定することで、質問内容及び対象データを特定する構成とした。しかしながら、業務内容の特定方法はこれに限定されず、例えば、作業結果一覧情報群600に基づいて、選択結果の収集数が少ない質問IDを特定することで、業務内容を特定するように構成してもよい。あるいは、登録者情報500に格納されている、各利用者の信頼度に基づいて、業務内容を特定するように構成してもよい。
また、上記第1乃至第6の実施形態では、タッチパネル部315に表示された表示画面に対して利用者が行った操作を検出する構成について説明したが、音声出力部316により出力された音声に対して利用者が行った操作を検出する場合も同様である。
また、上記第1乃至第6の実施形態では、利用者が行った操作をタッチパネル部315を介して操作受付部904が検出する構成について説明したが、タッチパネル部315以外のデバイスを介して操作受付部904が検出する構成としてもよい。例えば、操作受付部904が検出する操作には、ジェスチャ等が含まれていてもよい。
なお、上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。