JP6803738B2 - 業務用調理釜の開閉機構 - Google Patents

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Description

本発明は、業務用調理釜の開閉機構に関する。
従来から営業用の大きな蓋付き釜において、蓋をスムースに、開き加減を自由に調節しながら開閉できるようにした釜蓋の開閉装置が知られている(下記特許文献1を参照)。特許文献1に記載された釜蓋の開閉装置は、支持アームによって中空に固定した釜と、この釜の上蓋と支持アーム間にばね機構からなる連結装置を配置して上蓋の開閉操作を助長するようにした釜の上蓋開閉装置である。
この従来の開閉装置は、上記釜の上蓋の連結装置と支持アーム間に抜差自在にした一対の結合筒を上下に配置し、上方となる外筒の中心に支持棒を貫通固定している。この支持棒の上端は、上蓋の連結装置の連結回動板に遊嵌させている。さらに、支持棒の下端には2枚の取付板に介装してゴム等の弾性板を設けている。この弾性板の側周は、パイプ内側面に圧接させている。
上記外筒を支持棒と共に回転したとき、上記2枚の取付板によって、弾性板は上下から圧縮されて拡張し、パイプ内側面の接触の具合を調整できるようにされている。下方の内筒に巻ばねが配置され、この巻ばねの上端で上記取付板の下部が支持され、さらに内筒の下端が長さ調整ボルトを介して支持アームに連結されている。
特許文献1の記載によれば、上記釜蓋の開閉装置によって、従来の上蓋開閉装置が付設したばねの作用で所定角度以上は急激に開閉して微妙な開閉度合を行うことができなかったのを改めることができる、とされている。
実開昭51−73390号公報
特許文献1に記載された従来の釜蓋の開閉装置は、上下に配置した一対の結合筒のパイプ内側面と、ゴム等の弾性板との間の摩擦抵抗によって、釜蓋が急激に開閉するのを防止している。しかし、弾性板は、温度によって膨張または収縮したり、結合筒のパイプ内側面に対する摺動によって摩耗したり、劣化して硬化したりすることで、結合筒のパイプ内側面との間の摩擦抵抗が大きく変動する。
そのため、釜蓋の最適な開閉度合を維持するのが困難であり、一対の結合筒の上部筒を回転させて支持棒を回転させ、弾性板の圧迫を調節する作業が頻繁に発生する。また、弾性板の摩耗や劣化により、弾性板の交換を比較的に短い周期で行う必要があり、メンテナンスの負担が増大する。このような問題に対処するために、上記結合筒と弾性板を、たとえば油圧式ダンパに置き換えることが考えられる。
しかし、上記結合筒と弾性板を油圧式ダンパに置き換えただけでは、家庭用調理器具と比較して重量が大きい業務用調理釜の蓋部の開閉に必要な力が過大になり、調理者の負担が著しく増大するおそれがある。また、調理者の安全を確保するために、蓋部を緩やかに開閉させることが可能な業務用調理釜の蓋部の開閉機構が求められている。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、重量の大きい業務用調理釜の蓋部の開閉を容易にするとともに、蓋部を緩やかに開閉させることが可能な業務用調理釜の開閉機構を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明の業務用調理釜の開閉機構は、釜部と蓋部を備えた業務用調理釜の開閉機構であって、基台と、該基台に水平方向に沿うブラケット軸を介して回動可能に支持され、前記蓋部を前記釜部に対して開閉可能に支持するブラケットと、前記基台と前記ブラケットの基端部に伸長状態で取り付けられた弾性部材と、前記基台にカム軸を介して回動可能に支持された駆動カムと、前記ブラケットの前記基端部にリンク上方軸を介して回動可能に連結され、前記基端部より下方で前記駆動カムにリンク下方軸を介して回動可能に連結された駆動リンクと、前記駆動カムにダンパ上方軸を介して回動可能に連結され、前記駆動カムより下方で前記基台にダンパ下方軸を介して回動可能に連結されたダンパと、を備える。
前記業務用調理釜の開閉機構は、家庭用調理器具と比較して重量の大きい業務用調理釜の前記蓋部の開閉動作を行うための機構である。前記業務用調理釜の開閉機構は、前記ブラケット軸を中心に、前記蓋部を上方に回動させて前記釜部の開口部を開放し、前記蓋部を下方に回動させて前記釜部の開口部を閉塞する。前記基台は、前記ブラケット軸を介して前記ブラケットを回動可能に支持するが、釜部用の回転軸を介して前記釜部を回動可能に支持することもできる。前記ブラケットは、先端部側で前記蓋部を支持し、前記基端部に前記弾性部材が連結されるとともに、前記基端部に前記リンク上方軸を介して前記駆動リンクが連結され、前記基端部に設置された前記ブラケット軸を介して前記基台に回動可能に支持されている。
前記業務用調理釜の開閉機構によって、前記蓋部を水平方向に沿う全閉状態から鉛直方向沿う全開状態まで上方に回動させ、前記釜部の開口部を開放する前記蓋部の開動作を行うことができる。このとき、前記蓋部を支持する前記ブラケットの前記基端部に伸長状態で取り付けられた前記弾性部材から、前記ブラケットの前記基端部に引張力が作用する。この引張力は、前記ブラケット軸を回転軸として前記蓋部を上方に回動させる回転力を生じさせる。これにより、重量の大きい前記蓋部を持ち上げるのに必要な力を低減し、前記蓋部の開動作を容易にすることができる。
前記蓋部の開動作において、前記蓋部を支持する前記ブラケットは、前記ブラケット軸を回転軸として回動するときに、前記基端部が水平方向に沿う最上方位置から鉛直方向に沿う最下方位置まで回動する。このとき、前記ブラケットの前記基端部に連結された前記駆動リンクは、鉛直方向において、最上方位置から最下方位置まで下方に駆動される。この駆動リンクの下方への駆動により、この駆動リンクが連結された前記駆動カムは、前記カム軸を回転軸として回動する。
この駆動カムの回動は、前記駆動カムに前記ダンパ上方軸を介して回動可能に連結され、前記駆動カムより下方で前記基台に前記ダンパ下方軸を介して回動可能に連結された前記ダンパを、伸長または収縮させる。このダンパの伸長または収縮によって、前記駆動カムの回動速度が緩和され、前記駆動リンクの駆動速度が緩和され、前記ブラケットの回動速度が緩和される。これにより、前記蓋部の開動作の開始直後の急な動作が抑制され、前記蓋部が緩やかに開き始める。したがって、たとえば前記蓋部の開動作の開始直後に釜部と蓋部との間から放出される蒸気の量を制限し、業務用調理釜の開閉操作を行う調理者が不意に大量の蒸気に晒されることを防止し、業務用調理釜の開動作時の安全性を向上させることができる。
前記蓋部がさらに開いて、前記蓋部の水平方向に対する角度が漸増すると、前記蓋部に作用して前記ブラケット軸を回転軸として前記蓋部を閉じる方向の回転力を発生させる重力が漸減する。これにより、前記弾性部材から前記ブラケットの前記基端部に作用する引張力によって、前記蓋部が迅速に開く。前記蓋部がさらに開いて鉛直方向に対する角度が漸減すると、前記ブラケットが最下方位置に漸近し、前記弾性部材の伸びが漸減して引張力が漸減し、前記蓋部の動作速度が漸減し、最終的に前記蓋部が鉛直方向に沿う全開状態になる。このときも、前記ダンパの伸長または収縮によって、前記駆動カムの回動速度が緩和され、前記駆動リンクの駆動速度が緩和され、前記ブラケットの回動速度が緩和される。これにより、前記蓋部の開動作の終了直前の急な動作が抑制され、蓋部が緩やかに開き終わる。
また、前記業務用調理釜の開閉機構によって、前記蓋部を鉛直方向に沿う全開状態から水平方向沿う全閉状態まで下方に回動させ、前記釜部の開口部を閉塞する前記蓋部の閉動作を行うことができる。このとき、前記ブラケットは、鉛直方向に沿う最下方位置から水平方向に沿う最上方位置まで回動する。前記蓋部の全開状態では、前記蓋部に作用して前記ブラケット軸を回転軸として前記蓋部を閉じる方向の回転力を前記ブラケットに発生させる重力が最小になるため、前記蓋部の閉動作の開始直後の急な動作が抑制され、前記蓋部が緩やかに閉じ始める。
前記蓋部が閉じ始めて前記ブラケットが回動を開始すると、前記ブラケットの前記基端部に連結された前記駆動リンクが最下方位置から上方へ駆動され、前記駆動リンクに連結された前記駆動カムが前記蓋部を開くときと逆方向に回動する。この駆動カムの回動により、前記駆動カムに連結された前記ダンパが、前記開動作のときとは逆に収縮または伸長する。このダンパの収縮または伸長によって、前記駆動カムの回動速度が緩和され、前記駆動リンクの駆動速度が緩和され、前記ブラケットの回動速度が緩和される。これにより、前記蓋部の閉動作の開始直後および終了直前の急な動作が抑制され、前記蓋部が緩やかに閉じる。
より具体的には、前記ダンパは、第1ダンパを含み、前記ダンパ上方軸は、前記リンク下方軸に隣接して配置され前記第1ダンパを前記駆動カムに回動可能に連結する第1ダンパ上方軸を含み、前記ブラケットが前記蓋部を水平方向に沿う全閉状態で支持した状態で、前記ブラケットの前記基端部は水平方向に沿う最上方位置に回動され、前記弾性部材は前記基台と前記ブラケットの前記基端部との間で伸びが最大になり、前記駆動リンクは最上方位置に駆動され、前記駆動カムは前記リンク下方軸および前記第1ダンパ上方軸が最上方位置に位置するように回動され、前記第1ダンパは伸長された状態であり、前記ブラケットが前記蓋部を鉛直方向に沿う全開状態で支持した状態で、前記ブラケットの前記基端部は鉛直方向に沿う最下方位置に回動され、前記弾性部材は前記基台と前記ブラケットの前記基端部との間で伸びが最小になり、前記駆動リンクは最下方位置に駆動され、前記駆動カムは前記リンク下方軸および前記第1ダンパ上方軸が最下方位置に位置するように回動され、前記第1ダンパは収縮された状態であるように、前記業務用調理釜の開閉機構が構成されていてもよい。
この場合、前記蓋部の開動作において、前記ブラケットが水平方向に沿う最上方位置から鉛直方向に沿う最下方位置まで回動するときに、前記ブラケットの前記基端部に連結された前記駆動リンクが下方へ駆動する。そして、前記駆動リンクに連結された前記駆動カムが回動し、前記駆動リンクに設けられた前記リンク下方軸が下方に移動し、このリンク下方軸に隣接して配置された前記第1ダンパ上方軸が下方へ移動する。この第1ダンパ上方軸の下方への移動は、前記駆動カムに前記第1ダンパ上方軸を介して連結された前記第1ダンパを収縮させる。この第1ダンパの収縮によって、前記駆動カムの回動速度が緩和され、前記駆動リンクの駆動速度が緩和され、前記ブラケットの回動速度が緩和される。これにより、前記蓋部の開動作における急な動作が抑制され、前記蓋部を緩やかに開くことができる。
また、前記蓋部の閉動作において、前記ブラケットが鉛直方向に沿う最下方位置から水平方向に沿う最上方位置まで回動するときに、前記ブラケットの前記基端部に連結された前記駆動リンクが上方へ駆動する。この駆動リンクに連結された前記駆動カムは、前記蓋部の開動作のときと逆方向に回動し、前記リンク下方軸が上方に移動し、このリンク下方軸に隣接して配置された前記第1ダンパ上方軸が上方へ移動する。この第1ダンパ上方軸の上方への移動は、前記駆動カムに前記第1ダンパ上方軸を介して連結された前記第1ダンパを伸長させる。この第1ダンパの伸長によって、前記駆動カムの回動速度が緩和され、前記駆動リンクの駆動速度が緩和され、前記ブラケットの回動速度が緩和される。これにより、前記蓋部の閉動作における急な動作が抑制され、前記蓋部を緩やかに閉じることができる。
また、前記ダンパは、第2ダンパを含み、前記ダンパ上方軸は、前記リンク下方軸に離隔して配置され前記第2ダンパを前記駆動カムに回動可能に連結する第2ダンパ上方軸を含み、前記ブラケットが前記蓋部を水平方向に沿う全閉状態で支持した状態で、前記ブラケットの前記基端部は水平方向に沿う最上方位置に回動され、前記弾性部材は前記基台と前記ブラケットの前記基端部との間で伸びが最大になり、前記駆動リンクは最上方位置に駆動され、前記駆動カムは前記リンク下方軸が最上方位置に位置し前記第2ダンパ上方軸が最下方位置に位置するように回動され、前記第2ダンパは収縮された状態であり、前記ブラケットが前記蓋部を鉛直方向に沿う全開状態で支持した状態で、前記ブラケットの前記基端部は鉛直方向に沿う最下方位置に回動され、前記弾性部材は前記基台と前記ブラケットの前記基端部との間で伸びが最小になり、前記駆動リンクは最下方位置に駆動され、前記駆動カムは前記リンク下方軸が最下方位置に位置し前記第2ダンパ上方軸が最上方位置に位置するように回動され、前記第2ダンパは伸長された状態であるように、前記業務用調理釜の開閉機構が構成されていてもよい。
この場合、前記蓋部の開動作において、前記ブラケットが水平方向に沿う最上方位置から鉛直方向に沿う最下方位置まで回動するときに、前記ブラケットの前記基端部に連結された前記駆動リンクが下方へ駆動する。そして、前記駆動リンクに連結された前記駆動カムが回動し、前記リンク下方軸が下方に移動し、このリンク下方軸に離隔して配置された前記第2ダンパ上方軸が上方へ移動する。この第2ダンパ上方軸の上方への移動は、前記駆動カムに前記第2ダンパ上方軸を介して連結された前記第2ダンパを伸長させる。この第2ダンパの伸長によって、前記駆動カムの回動速度が緩和され、前記駆動リンクの駆動速度が緩和され、前記ブラケットの回動速度が緩和される。これにより、前記蓋部の開動作における急な動作が抑制され、前記蓋部を緩やかに開くことができる。
また、前記蓋部の閉動作において、前記ブラケットが鉛直方向に沿う最下方位置から水平方向に沿う最上方位置まで回動するときに、前記ブラケットの前記基端部に連結された前記駆動リンクが上方へ駆動する。この駆動リンクに連結された前記駆動カムは、前記蓋部の開動作のときと逆方向に回動し、前記リンク下方軸が上方に移動し、このリンク下方軸に離隔して配置された前記第2ダンパ上方軸が下方へ移動する。この第2ダンパ上方軸の下方への移動は、前記駆動カムに前記第2ダンパ上方軸を介して連結された前記第2ダンパを収縮させる。この第2ダンパの収縮によって、前記駆動カムの回動速度が緩和され、前記駆動リンクの駆動速度が緩和され、前記ブラケットの回動速度が緩和される。これにより、前記蓋部の閉動作における急な動作が抑制され、前記蓋部を緩やかに閉じることができる。
また、前記ダンパは、第1ダンパおよび第2ダンパを含み、前記ダンパ上方軸は、前記リンク下方軸に隣接して配置され前記第1ダンパを前記駆動カムに回動可能に連結する第1ダンパ上方軸と、前記リンク下方軸に離隔して配置され前記第2ダンパを前記駆動カムに回動可能に連結する第2ダンパ上方軸を含み、前記ブラケットが前記蓋部を水平方向に沿う全閉状態で支持した状態で、前記ブラケットの前記基端部は水平方向に沿う最上方位置に回動され、前記弾性部材は前記基台と前記ブラケットの前記基端部との間で伸びが最大になり、前記駆動リンクは最上方位置に駆動され、前記駆動カムは前記第1ダンパ上方軸が最上方位置に位置しかつ前記第2ダンパ上方軸が最下方位置に位置するように回動され、前記第1ダンパは伸長され、前記第2ダンパは収縮された状態であり、前記ブラケットが前記蓋部を鉛直方向に沿う全開状態で支持した状態で、前記ブラケットの前記基端部は鉛直方向に沿う最下方位置に回動され、前記弾性部材は前記基台と前記ブラケットの前記基端部との間で伸びが最小になり、前記駆動リンクは最下方位置に駆動され、前記駆動カムは前記第1ダンパ上方軸が最下方位置に位置しかつ前記第2ダンパ上方軸が最上方位置に位置するように回動され、前記第1ダンパは収縮され、前記第2ダンパは伸長された状態であるように、前記業務用調理釜の開閉機構が構成されていてもよい。
この場合、前記蓋部の開動作において、前記ブラケットが水平方向に沿う最上方位置から鉛直方向に沿う最下方位置まで回動するときに、前記ブラケットの前記基端部に連結された前記駆動リンクが下方へ駆動する。そして、前記駆動リンクに連結された前記駆動カムが回動し、前記リンク下方軸が下方に移動し、このリンク下方軸に隣接して配置された前記第1ダンパ上方軸が下方へ移動し、当該リンク下方軸に離隔して配置された前記第2ダンパ上方軸が上方へ移動する。前記第1ダンパ上方軸の下方への移動は、前記駆動カムに前記第1ダンパ上方軸を介して連結された第1ダンパを収縮させる。前記第2ダンパ上方軸の上方への移動は、前記駆動カムに第2ダンパ上方軸を介して連結された前記第2ダンパを伸長させる。この第1ダンパの収縮および第2ダンパの伸長によって、前記駆動カムの回動速度が緩和され、前記駆動リンクの駆動速度が緩和され、前記ブラケットの回動速度が緩和される。これにより、前記蓋部の開動作における急な動作が抑制され、前記蓋部を緩やかに開くことができる。
また、前記蓋部の閉動作において、前記ブラケットが鉛直方向に沿う最下方位置から水平方向に沿う最上方位置まで回動するときに、前記ブラケットの前記基端部に連結された前記駆動リンクが上方へ駆動する。この駆動リンクに連結された駆動カムは、前記蓋部の開動作のときと逆方向に回動し、前記リンク下方軸が上方に移動し、このリンク下方軸に隣接して配置された前記第1ダンパ上方軸が上方へ移動し、当該リンク下方軸に離隔して配置された前記第2ダンパ上方軸が下方へ移動する。この第1ダンパ上方軸の上方への移動は、前記第1ダンパを伸長させ、この第2ダンパ上方軸の下方への移動は、前記第2ダンパを収縮させる。この第1ダンパの伸長および第2ダンパの収縮によって、前記駆動カムの回動速度が緩和され、前記駆動リンクの駆動速度が緩和され、前記ブラケットの回動速度が緩和される。これにより、前記蓋部の閉動作における急な動作が抑制され、前記蓋部を緩やかに閉じることができる。
たとえば、前記基台は、水平方向に沿うレバー軸を介して回動可能に支持された第1駆動レバーと、該第1駆動レバーの回動範囲を規制するストッパと、を有し、前記ダンパ下方軸は、前記第1ダンパと前記第1駆動レバーとを回動可能に連結する第1ダンパ下方軸を含み、前記ブラケットが前記蓋部を前記全閉状態で支持した状態で、前記第1駆動レバーは最上方位置に回動して前記ストッパに当接し、前記第1ダンパ下方軸は最上方位置に駆動された状態であり、前記ブラケットが前記蓋部を前記全開状態で支持した状態で、前記第1駆動レバーは最下方位置に回動して前記ストッパに当接し、前記第1ダンパ下方軸は最下方位置に駆動された状態であるように、前記業務用調理釜の開閉機構が構成されていてもよい。
この場合、前記蓋部の開動作において、前記ブラケットを水平方向に沿う最上方位置から鉛直方向に沿う最下方位置まで回動させるときに、まず、前記レバー軸を回転軸として、前記第1駆動レバーを最上方位置から最下方位置まで回動させる。この第1駆動レバーの下方への回動により、この第1駆動レバーに前記第1ダンパを連結する前記第1ダンパ下方軸が下方に移動し、前記第1ダンパが前記蓋部の全閉状態における伸長状態を維持した状態で下方に移動する。
この第1ダンパの下方への移動により、この第1ダンパに前記第1ダンパ上方軸を介して連結された前記駆動カムが回動され、この第1ダンパ上方軸に隣接する前記リンク下方軸が下方に移動される。このリンク下方軸の下方への移動により、このリンク下方軸を介して前記駆動カムに連結された前記駆動リンクが下方に駆動され、この駆動リンクに前記リンク上方軸を介して連結された前記ブラケットの前記基端部が水平方向に沿う最上方位置から下方へ回動する。このブラケットの前記基端部の下方への回動により、このブラケットに支持された前記蓋部が上方へ回動して開き始める。
このように、前記第1駆動レバーと前記第1ダンパと前記駆動カムと前記駆動リンクと前記ブラケットを含むリンク機構によって前記蓋部の開動作を開始することで、前記蓋部の開動作の開始時に必要な力を低減することができ、前記蓋部の開動作を容易にすることができる。また、前述のように、前記蓋部の開動作において、前記第1ダンパの収縮によって、前記駆動カムの回動速度が緩和され、前記駆動リンクの駆動速度が緩和され、前記ブラケットの回動速度が緩和される。したがって、前記蓋部の開動作において、前記蓋部を緩やかに動作させて開くことができる。
また、前記蓋部の閉動作において、前記ブラケットが鉛直方向に沿う最下方位置から水平方向に沿う最上方位置まで回動するときに、前記ブラケットの前記基端部に前記リンク上方軸を介して連結された前記駆動リンクが、最下方位置から上方へ移動する。この駆動リンクの上方への移動により、この駆動リンクに前記リンク下方軸を介して連結された前記駆動カムが、前記蓋部の開動作のときと逆方向に回動する。この駆動カムの回動により、前記リンク下方軸に隣接する前記第1ダンパ上方軸が上方に移動する。
この第1ダンパ上方軸の上方への移動により、前記第1ダンパが、鉛直方向において上方へ移動し、前記第1ダンパに前記第1ダンパ下方軸を介して連結された前記第1駆動レバーが最下方位置から上方へ回動し、最上方位置で前記ストッパに当接して回動が停止する。また、この第1ダンパ上方軸の上方への移動により、前記第1ダンパが伸長して前記駆動カムの回動速度が緩和され、前記駆動リンクの移動速度が緩和され、前記ブラケットの回動速度が緩和される。したがって、前記蓋部の閉動作において、前記蓋部を緩やかに動作させて閉じることができる。
なお、この第1駆動レバーの上方への回動と第1ダンパの伸長とは、同時に進行してもよいし、一方が先に進行して他方が後に進行してもよい。しかし、前記第1駆動レバーが前記ストッパに当接して上方への回動が停止した後に、前記第1ダンパが伸長することが好ましい。これにより、前記蓋部の閉動作において、開始から終了直前までは前記蓋部を迅速に動作させ、終了直前に前記蓋部を緩やかに動作させることができる。前記第1駆動レバーと前記第1ダンパの動作順序の変更は、たとえば、前記第1ダンパに用いられる液体の粘性係数やピストンバルブに設けられた穴の大きさを調節することなどによって、前記第1ダンパの粘性制動係数を調節することで実現可能である。
たとえば、前記基台は、水平方向に沿うレバー軸を介して回動可能に支持された第2駆動レバーと、該第2駆動レバーの回動範囲を規制するストッパと、を有し、前記ダンパ下方軸は、前記第2ダンパと前記第2駆動レバーとを回動可能に連結する第2ダンパ下方軸を含み、前記ブラケットが前記蓋部を前記全閉状態で支持した状態で、前記第2駆動レバーは最下方位置に回動して前記ストッパに当接し、前記第2ダンパ下方軸は最下方位置に駆動された状態であり、前記ブラケットが前記蓋部を前記全開状態で支持した状態で、前記第2駆動レバーは最上方位置に回動して前記ストッパに当接し、前記第2ダンパ下方軸は最上方位置に駆動された状態であるように、前記業務用調理釜の開閉機構が構成されていてもよい。
この場合、前記蓋部の閉動作において、前記ブラケットを鉛直方向に沿う最下方位置から水平方向に沿う最上方位置まで回動させるときに、まず、前記レバー軸を回転軸として、前記第2駆動レバーを最上方位置から最下方位置まで回動させる。この第2駆動レバーの下方への回動により、この第2駆動レバーに前記第2ダンパを連結する前記第2ダンパ下方軸が下方に移動し、前記第2ダンパが前記蓋部の全開状態における伸長状態を維持した状態で下方に移動する。
この第2ダンパの下方への移動により、この第2ダンパに前記第2ダンパ上方軸を介して連結された前記駆動カムが回動され、この第2ダンパ上方軸に離隔する前記リンク下方軸が上方に移動される。このリンク下方軸の上方への移動により、このリンク下方軸を介して前記駆動カムに連結された前記駆動リンクが上方に駆動され、この駆動リンクに前記リンク上方軸を介して連結された前記ブラケットの前記基端部が鉛直方向に沿う最下方位置から上方へ回動する。このブラケットの基端部の上方への回動により、このブラケットに支持された前記蓋部が下方へ回動して閉じ始める。
このように、前記第2駆動レバーと前記第2ダンパと前記駆動カムと前記駆動リンクと前記ブラケットを含むリンク機構によって前記蓋部の閉動作を開始することで、前記蓋部の閉動作の開始時に必要な力を減少させることができ、前記蓋部の開動作を容易にすることができる。また、前述のように、前記蓋部の閉動作において、前記第2ダンパの収縮によって、前記駆動カムの回動速度が緩和され、前記駆動リンクの駆動速度が緩和され、前記ブラケットの回動速度が緩和される。したがって、前記蓋部の閉動作において前記蓋部を緩やかに動作させて閉じることができる。
また、前記蓋部の開動作において、前記ブラケットが水平方向に沿う最上方位置から鉛直方向に沿う最下方位置まで回動するときに、前記ブラケットの前記基端部に前記リンク上方軸を介して連結された前記駆動リンクが、最上方位置から下方へ移動する。この駆動リンクの下方への移動により、この駆動リンクに前記リンク下方軸を介して連結された前記駆動カムが前記蓋部の閉動作のときと逆方向に回動する。この駆動カムの回動により、前記リンク下方軸に離隔する前記第2ダンパ上方軸が、鉛直方向において上方に移動する。
この第2ダンパ上方軸の上方への移動により、前記第2ダンパが、鉛直方向において上方へ移動し、前記第2ダンパに前記第2ダンパ下方軸を介して連結された前記第2駆動レバーが最下方位置から上方へ回動し、最上方位置で前記ストッパに当接して回動が停止する。また、この第2ダンパ上方軸の上方への移動により、前記第2ダンパが伸長して前記駆動カムの回動速度が緩和され、前記駆動リンクの移動速度が緩和され、前記ブラケットの回動速度が緩和される。したがって、前記蓋部の開動作において、前記蓋部を緩やかに動作させて開くことができる。
なお、この第2駆動レバーの上方への回動と第2ダンパの伸長とは、同時に進行してもよいし、一方が先に進行して他方が後に進行してもよい。しかし、前記第2駆動レバーが前記ストッパに当接して上方への回動が完了した後に、前記第2ダンパが伸長することが好ましい。これにより、前記蓋部の開動作において、開始から終了直前までは前記蓋部を迅速に動作させ、終了直前に前記蓋部を緩やかに動作させることができる。前記第2駆動レバーと前記第2ダンパの動作順序の変更は、たとえば、前記第2ダンパに用いられる液体の粘性係数やピストンに設けられた穴の大きさを調節することなどによって、前記第2ダンパの粘性制動係数を調節することで実現可能である。
前記業務用調理釜の開閉機構は、たとえば、前記ブラケットの前記基端部に連結された開閉レバーをさらに備え、前記開閉レバーは、前記ブラケット軸に平行に延びる第1部分と、該第1部分に垂直に延びる第2部分とを有することができる。
この構成により、たとえば前記業務用調理釜の開閉操作を行う調理者は、前記蓋部の開動作を開始するときに、前記開閉レバーの前記第2部分を把持して、当該第2部分および前記第1部分に垂直な力を当該第2部分に加えることができる。これにより、前記開閉レバーによって前記ブラケットに対して前記ブラケット軸を回転軸として前記蓋部を上方へ回動させる回転力を加え、前記蓋部の開動作を開始することができる。
同様に、たとえば前記業務用調理釜の開閉操作を行う調理者は、前記蓋部の閉動作を開始するときに、前記開閉レバーの前記第2部分を把持して、前記開動作のときと反対方向の力を当該第2部分に作用させることができる。これにより、前記開閉レバーによって前記ブラケットに対して前記ブラケット軸を回転軸として前記蓋部を下方へ回動させる回転力を加え、前記蓋部の閉動作を開始することができる。
前記業務用調理釜の開閉機構は、たとえば、前記駆動カムに連結された開閉レバーをさらに備え、前記開閉レバーは、前記カム軸に平行に延びる第1部分と、該第1部分に垂直に延びる第2部分とを有することができる。
この構成により、たとえば前記業務用調理釜の開閉操作を行う調理者は、前記蓋部の開動作を開始するときに、前記開閉レバーの前記第2部分を把持して、当該第2部分および前記第1部分に垂直な力を当該第2部分に加えることができる。これにより、前記開閉レバーによって前記駆動カムを回転させ、前記駆動リンクを下方に駆動させ、前記ブラケット軸を回転軸として前記ブラケットの前記基端部を下方に回動させ、前記蓋部の開動作を開始することができる。
同様に、たとえば前記業務用調理釜の開閉操作を行う調理者は、前記蓋部の閉動作を開始するときに、前記開閉レバーの前記第2部分を把持して、前記開動作のときと反対方向の力を当該第2部分に作用させることができる。これにより、前記開閉レバーによって前記駆動カムを前記開動作のときと逆方向に回転させ、前記ブラケット軸を回転軸として前記ブラケットの前記基端部を上方に回動させ、前記蓋部の閉動作を開始することができる。
前記業務用調理釜の開閉機構は、たとえば、前記蓋部を開閉させる動力を発生させる電動モータを備えることができる。より具体的には、電動モータは、たとえば、回転軸が前記ブラケット軸、前記カム軸、または前記レバー軸に連結されることで、前記蓋部を開閉させる動力を発生させることができる。
本発明によれば、重量の大きい業務用調理釜の蓋部の開閉を容易にするとともに、蓋部を緩やかに開閉させることが可能な業務用調理釜の開閉機構を提供することができる。
本発明の実施形態1に係る業務用調理釜の開閉機構の正面図。 図1に示す開閉機構が蓋部を全閉状態で支持した状態を示す側面図。 図1に示す開閉機構が蓋部を半開状態で支持した状態を示す側面図。 図1に示す開閉機構が蓋部を全開状態で支持した状態を示す側面図。 図2に示す蓋部の全閉状態における開閉機構の駆動カム近傍の拡大図。 図3に示す蓋部の半開状態における開閉機構の駆動カム近傍の拡大図。 図4に示す蓋部の全開状態における開閉機構の駆動カム近傍の拡大図。 本発明の実施形態2に係る業務用調理釜の開閉機構の正面図。 図8に示す開閉機構が蓋部を全閉状態で支持した状態を示す側面図。 本発明の実施形態3に係る業務用調理釜の開閉機構の正面図。 図10に示す開閉機構が蓋部を全閉状態で支持した状態を示す側面図。
以下、図面を参照して本発明に係る業務用調理釜の開閉機構の実施の形態を説明する。
[実施形態1]
図1は、本発明の実施形態1に係る業務用調理釜の開閉機構100の正面図であり、業務用調理釜CPの蓋部Lを全閉状態で支持した状態を示している。図2は、図1に示す開閉機構100が蓋部Lを全閉状態で支持した状態を示す側面図である。図3は、図1に示す開閉機構100が蓋部Lを半開状態で支持した状態を示す側面図である。図4は、図1に示す開閉機構100が蓋部Lを全開状態で支持した状態を示す側面図である。
本実施形態の業務用調理釜の開閉機構100は、蓋部Lと釜部Pを備えた業務用調理釜CPの蓋部Lの開閉動作を行うための機構であり、主に、基台10と、ブラケット20と、弾性部材30と、駆動カム40と、駆動リンク50と、ダンパ60とを備えている。
業務用調理釜CPは、たとえば、学校給食、社員食堂、介護施設あるいはレストランなどの調理場、惣菜などの調理施設、またはその他の商業施設などにおいて、食品の煮炊きなどの加熱調理に用いられる業務用の調理器具である。業務用調理釜CPは、家庭用の調理器具と比較して、寸法および重量が格段に大きい釜部Pと蓋部Lとを備えている。
本実施形態の業務用調理釜の開閉機構100は、たとえば、業務用調理釜CPの蓋部Lを全閉状態から全開状態まで開く開動作と、全開状態から全閉状態まで閉じる閉動作とを行うことができる。業務用調理釜CPは、図1および図2に示すように、たとえば全閉状態において、蓋部Lが水平方向に沿って支持され、釜部Pの開口部が蓋部Lによって閉塞された状態になる。また、業務用調理釜CPは、たとえば図4に示す全開状態において、蓋部Lが鉛直方向に沿って支持され、釜部Pの開口部が開放された状態になる。
基台10は、たとえば、ステンレス鋼などの金属製のフレーム状の構造体である。基台10は、たとえば図1に示すように、釜部Pの両側に配置され、これら釜部Pの両側の部分が互いに連結された架台状に構成されている。基台10は、釜部Pの一側における上端部に、ブラケット軸20aを介してブラケット20を回動可能に支持している。具体的には、基台10は、たとえば釜部Pの一側における上端部に、ブラケット軸20aを回動可能に支持する軸受部10aを有している。また、基台10は、この上端部のブラケット軸20a用の軸受部10aの下方において、たとえば別の軸受部10bを介して釜部Pの回動軸Paを支持することができる。
基台10は、たとえば、ブラケット軸20a用の軸受部10aが設けられた上端部とは反対側の釜部Pの側方における上端部に、釜部Pを傾動させる傾動部10cを支持している。傾動部10cは、たとえば、ウォームギアを含み、ウォームギアを構成するウォームホイールが釜部Pの回動軸Paに固定され、ウォームギアを構成するウォームが釜部Pの傾動用のハンドル10dに連結されている。これにより、傾動部10cは、釜部Pの傾動用のハンドル10dを回転させてウォームを回転させると、ウォームホイールが回動して釜部Pの回動軸Paが回動し、釜部Pを前後に傾動させるように構成されている。
基台10は、たとえば、水平方向に沿うレバー軸10eを介して回動可能に支持された第1駆動レバー11と、この第1駆動レバー11の回動範囲を規制するストッパ10fと、を有している。また、基台10は、たとえば、水平方向に沿うレバー軸10eを介して回動可能に支持された第2駆動レバー12と、この第2駆動レバー12の回動範囲を規制するストッパ10gと、を有している。
図示の例において、第1駆動レバー11および第2駆動レバー12は、共通のレバー軸10eによって基台10に回動可能に支持されている。しかし、第1駆動レバー11および第2駆動レバー12は、それぞれ独立したレバー軸を介して基台10に回動可能に支持されていてもよい。また、基台10は、第1駆動レバー11および第2駆動レバー12を有しなくてもよいし、第1駆動レバー11と第2駆動レバー12のいずれか一方のみを有してもよい。
第1駆動レバー11および第2駆動レバー12は、たとえば金属製の細長い板状の部材であり、基端部がレバー軸10eによって軸支され、それぞれの先端部にフットペダル11a,12aが設けられている。第1駆動レバー11および第2駆動レバー12は、基台10の下部に配置され、基台10および業務用調理釜CPの背面側から正面側へ延びて前方へ突出している。図1に示すように、ストッパ10f,10gは、たとえば、基台10の一側の正面側の下部に上下に延びるスリット状に形成され、第1駆動レバー11および第2駆動レバー12をそれぞれ挿通させている。
ブラケット20は、蓋部Lを釜部Pに対して開閉可能に支持している。ブラケット20は、水平方向に沿うブラケット軸20aを介して、基台10に回動可能に支持されている。ブラケット20は、たとえば、ステンレス鋼などの金属製の部材であり、ブラケット軸20aを介して基台10に回動可能に支持された基端部21と、蓋部Lを支持するアーム部22とを有している。
ブラケット20の基端部21は、たとえば、ブラケット軸20aに沿う方向に間隔をあけて対向して配置されブラケット軸20aに垂直に下方へ延びる一対の平板状の側壁部21aと、ブラケット軸20aに沿う方向に延び一対の側壁部21aを連結する平板状の上壁部21bとを有している。基端部21の側壁部21aと上壁部21bは、たとえば、互いに垂直である。基端部21は、図1および図2に示す蓋部Lが水平方向に沿って支持された蓋部Lの全閉状態において、上壁部21bが水平方向に沿う最上方位置に回動された状態になる。また、基端部21は、図4に示す蓋部Lが鉛直方向に沿って支持された蓋部Lの全開状態において、上壁部21bが鉛直方向に沿う最下方位置に回動された状態になる。
ブラケット20のアーム部22は、たとえば、ブラケット軸20aに沿う方向に間隔をあけて配置された2本の支持アーム22aと、これら2本の支持アーム22aの間を連結する平板状の連結部22bとを有している。アーム部22は、たとえば、連結部22bをボルトとナットなどの締結部材によって、業務用調理釜CPの蓋部Lに締結することによって、蓋部Lに固定されている。アーム部22は、蓋部Lの周縁部から蓋部Lの中央部へ向けて蓋部Lの上面に沿って延びている。
ブラケット軸20aは、たとえば、ブラケット20の基端部21の一対の側壁部21aのそれぞれに設けられている。ブラケット軸20aは、たとえば、側壁部21aに対して垂直であり、一対の側壁部21aから互いに反対方向へ突出している。ブラケット軸20aは、基台10の上端部の軸受部10aによって回動可能に支持されている。すなわち、ブラケット20の基端部21が基台10の上端部にブラケット軸20aを介して回動可能に支持されている。これにより、ブラケット20は、基端部21に設置されたブラケット軸20aを介して基台10に回動可能に支持されている。
ブラケット20は、たとえば、基端部21に対してアーム部22を回動可能に構成することができる。具体的には、たとえば、基端部21の上壁部21bに、アーム部22の平板状の連結部22bを重ね合せ、これら上壁部21bおよび連結部22bに設けられた貫通孔にボルトを挿通させる。そして、アーム部22の連結部22bおよび基端部21の上壁部21bの貫通孔に挿通させたボルトにナットを締結することで、基端部21に対してアーム部22を回動可能に、ブラケット20を構成することができる。
図示の例では、ブラケット20の基端部21の上壁部21bに固定されたボルトがアーム部22の連結部22bに設けられた貫通孔に挿通され、このボルトに締結されるナットがハンドル23に設けられている。ブラケット20は、ハンドル23をボルトとの締結が緩む方向に回転させることで、アーム部22と基端部21との締結を解除し、ボルトを中心にアーム部22を基端部21に対して回動させることができる。これにより、アーム部22に支持された蓋部Lを、ハンドル23を中心に回動させることができる。また、ブラケット20は、ハンドル23をナットがボルトに締結される方向に回転させることで、アーム部22と基端部21とを締結して、アーム部22を基端部21に対して固定することができる。
弾性部材30は、基台10とブラケット20の基端部21に伸長状態で取り付けられている。弾性部材30としては、たとえば金属製のコイルスプリングを用いることができるが、伸長させたときに収縮方向に弾性力が生じる部材であれば、特に限定されない。弾性部材30の一端は、たとえば図2に示すように、ブラケット20の基端部21の上壁部21bに設けられた上方係止部21cに係止され、弾性部材30の他端は、たとえば基台10に設けられた下方係止部10hに係止される。
弾性部材30の弾性係数は、たとえば図3に示すように、蓋部Lがおおむね45°の角度で開いた半開状態で、蓋部Lを静止させることができるように設定することができる。具体的には、蓋部Lの半開状態で、弾性部材30の弾性力によってブラケット20に作用する蓋部Lを開く方向の回転力と、蓋部Lに作用する重力によってブラケット20に作用する蓋部Lを閉じる方向の回転力とが均衡するように、弾性部材30の弾性係数を設定することができる。
図5、図6、および図7は、それぞれ、図2、図3、および図4に示す蓋部Lを全閉状態、半開状態、および全開状態で支持した開閉機構の駆動カム40の近傍の拡大図である。なお、図5、図6、および図7は、ダンパ60の一部の構成を切断した状態で表している。
駆動カム40は、基台10にカム軸40aを介して回動可能に支持されている。駆動カム40は、たとえば、おおむね円板状の金属製の部材であり、中央部にカム軸40aが設けられている。カム軸40aの軸方向の両端部は基台10に支持され、カム軸40aを回転軸として駆動カム40が回動する。駆動カム40は、たとえば、周縁部にねじ穴41を有している。図示の例において、駆動カム40は、周縁部に、周方向に互いに隣接する二つのねじ穴41a,41bと、これらの二つのねじ穴から周方向に離隔する一つのねじ穴41cを有している。
駆動カム40の周方向に互いに隣接する二つのねじ穴41a,41bの間の駆動カム40の回転方向の角度間隔は、たとえば35°である。駆動カム40の周方向に最も離隔する二つのねじ穴41a,41cの間の駆動カム40の回転方向の角度間隔は、たとえば160°である。なお、ねじ穴41a,41b,41cの位置およびねじ穴41a,41b,41cの間の角度間隔は、特に限定されず、開閉機構100を構成する各部材の寸法に応じて適宜変更することができる。
駆動リンク50は、図2に示すように、ブラケット20の基端部21にリンク上方軸51を介して回動可能に連結されている。また、駆動リンク50は、図2および図5に示すように、ブラケット20の基端部21より下方で駆動カム40にリンク下方軸52を介して回動可能に連結されている。駆動リンク50は、たとえば、金属製の棒状の部材である。リンク上方軸51およびリンク下方軸52は、たとえば、ユニバーサルジョイントやボールジョイントによって構成することができる。
より具体的には、駆動リンク50の上端部は、たとえばブラケット20の基端部21の上壁部21bに設けられたリンク連結部21dに取り付けられたリンク上方軸51を介して、ブラケット20の基端部21に回動可能に連結されている。また、駆動リンク50の下端部は、たとえば、駆動カム40のねじ穴41bに取り付けられたリンク下方軸52を介して、駆動カム40に回動可能に連結されている。なお、リンク下方軸52は、たとえば、駆動カム40の周縁部において周方向に離隔する二つのねじ穴41a,41cの間のねじ穴41bに取り付けることができる。
ダンパ60は、駆動カム40にダンパ上方軸61を介して回動可能に連結され、駆動カム40より下方で基台10にダンパ下方軸62を介して回動可能に連結されている。本実施形態の業務用調理釜の開閉機構100において、ダンパ60は、第1ダンパ60Aおよび第2ダンパ60Bを含み、ダンパ上方軸61は、第1ダンパ上方軸61Aおよび第2ダンパ上方軸61Bを含み、ダンパ下方軸62は、第1ダンパ下方軸62Aおよび第2ダンパ下方軸62Bを含んでいる。
なお、ダンパ60とダンパ上方軸61とダンパ下方軸62は、それぞれ、第1ダンパ60Aと第1ダンパ上方軸61Aと第1ダンパ下方軸62Aだけを含んでもよく、第2ダンパ60Bと第2ダンパ上方軸61Bと第2ダンパ下方軸62Bだけを含んでもよい。以下、第1ダンパ60Aと第2ダンパ60Bに共通する構成については、これらをダンパ60と総称して説明する。同様に、第1ダンパ上方軸61Aと第2ダンパ上方軸61Bに共通する構成、および、第1ダンパ下方軸62Aと第2ダンパ下方軸62Bに共通する構成については、これらをそれぞれダンパ上方軸61およびダンパ下方軸62と総称して説明する。
ダンパ60は、たとえば、シリンダ63と、該シリンダ63に収容されたフリーピストン64およびピストンバルブ65と、該ピストンバルブ65に固定されたピストンロッド65aと、を備える。フリーピストン64は、シリンダ63内を、オイルが充填されたオイル室63aとガスが充填されたガス室63bに仕切る。ピストンロッド65aは、基台10の下部にダンパ下方軸62を介して回動可能に連結されている。シリンダ63は、たとえば金属製のシャフト66に連結され、このシャフト66がダンパ上方軸61を介して駆動カム40に連結されている。ピストンロッド65aおよびシャフト66は、たとえば、調節ねじによって長さを調節することができるようにしてもよい。ダンパ上方軸61およびダンパ下方軸62は、たとえば、ユニバーサルジョイントやボールジョイントによって構成することができる。
第1ダンパ60Aは、基台10が第1駆動レバー11を有している場合に、たとえばピストンロッド65aが第1ダンパ下方軸62Aを介して第1駆動レバー11に回動可能に連結される。なお、第1ダンパ60Aは、基台10が第1駆動レバー11を有しない場合、第1ダンパ下方軸62Aを介して基台10の下部の梁などに回動可能に連結することができる。また、第1ダンパ60Aは、第1ダンパ上方軸61Aを介して駆動カム40に回動可能に連結されている。第1ダンパ上方軸61Aは、駆動カム40において、リンク下方軸52が取り付けられたねじ穴41bに隣接するねじ穴41aに取り付けられ、リンク下方軸52に隣接して配置されている。
第2ダンパ60Bは、基台10が第2駆動レバー12を有している場合に、たとえばピストンロッド65aが第2ダンパ下方軸62Bを介して第2駆動レバー12に回動可能に連結される。なお、第2ダンパ60Bは、基台10が第2駆動レバー12を有しない場合、第2ダンパ下方軸62Bを介して基台10の下部の梁などに回動可能に連結することができる。また、第2ダンパ60Bは、第2ダンパ上方軸61Bを介して駆動カム40に回動可能に連結されている。第2ダンパ上方軸61Bは、駆動カム40において、リンク下方軸52が取り付けられたねじ穴41bに離隔するねじ穴41cに取り付けられ、リンク下方軸52に離隔して配置されている。
本実施形態の業務用調理釜の開閉機構100を構成する各部は、ブラケット20が蓋部Lを水平方向に沿う全閉状態で支持した状態で、以下の状態になるように構成されている。図1に示すように、ブラケット20の基端部21は、水平方向に沿う最上方位置に回動された状態になる。図2に示すように、弾性部材30は、基台10とブラケット20の基端部21との間で伸びが最大になる。駆動リンク50は、最上方位置に駆動された状態になる。図5に示すように、駆動カム40は、リンク下方軸52および第1ダンパ上方軸61Aが最上方位置に位置し、かつ第2ダンパ上方軸61Bが最下方位置に位置するように回動された状態になる。第1ダンパ60Aは、伸長された状態になり、第2ダンパ60Bは、収縮された状態になる。
また、本実施形態の業務用調理釜の開閉機構100を構成する各部は、ブラケット20が蓋部Lを全開状態で支持した状態で、以下の状態になるように構成されている。図4に示すように、ブラケット20の基端部21は鉛直方向に沿う最下方位置に回動された状態になる。弾性部材30は、基台10とブラケット20の基端部21との間で伸びが最小になる。駆動リンク50は、最下方位置に駆動された状態になる。図7に示すように、駆動カム40は、リンク下方軸52および第1ダンパ上方軸61Aが最下方位置に位置し、かつ第2ダンパ上方軸61Bが最上方位置にするように回動された状態になる。第1ダンパ60Aは、収縮された状態になり、第2ダンパ60Bは、伸長された状態になる。
また、本実施形態の業務用調理釜の開閉機構100を構成する各部は、基台10が第1駆動レバー11を有している場合に、ブラケット20が蓋部Lを全閉状態で支持した状態で、次の状態になるように構成されている。図1および図2に示すように、第1駆動レバー11は、最上方位置に回動してストッパ10fの上部に当接した状態になり、第1ダンパ下方軸62Aは、最上方位置に駆動された状態になる。同様に、本実施形態の業務用調理釜の開閉機構100を構成する各部は、基台10が第2駆動レバー12を有している場合に、ブラケット20が蓋部Lを全閉状態で支持した状態で、次の状態になるように構成されている。図1および図2に示すように、第2駆動レバー12は、最下方位置に回動してストッパ10gの下部に当接した状態になり、第2ダンパ下方軸62Bは、最下方位置に駆動された状態になる。
また、本実施形態の業務用調理釜の開閉機構100を構成する各部は、基台10が第1駆動レバー11を有している場合に、ブラケット20が蓋部Lを全開状態で支持した状態で、次の状態になるように構成されている。図1および図2に示す場合とは逆に、第1駆動レバー11は、最下方位置に回動して、ストッパ10fの下部に当接した状態になり、第1ダンパ下方軸62Aは、最下方位置に駆動された状態になる。同様に、本実施形態の業務用調理釜の開閉機構100を構成する各部は、基台10が第2駆動レバー12を有している場合に、ブラケット20が蓋部Lを全開状態で支持した状態で、次の状態になるように構成されている。図1および図2に示す場合とは逆に、第2駆動レバー12は、最上方位置に回動して、ストッパ10gの上部に当接した状態になり、第2ダンパ下方軸62Bは、最上方位置に駆動された状態になる。
以下、本実施形態に係る業務用調理釜の開閉機構100の作用について説明する。
本実施形態の業務用調理釜の開閉機構100は、前述のように、たとえば調理場、調理施設、その他の商業施設などにおいて、食品の煮炊きなどの加熱調理に用いられ、家庭用調理器具と比較して寸法および重量が格段に大きい業務用調理釜CPの蓋部Lを開閉する機構である。
従来の釜の上蓋開閉装置は、前述のように、ばね機構からなる連結装置を配置して上蓋の開閉操作を助長することができる。しかし、ばねの作用で所定角度以上は上蓋が急激に開閉して微妙な開閉度合を行うことができなかったのを改めるために、弾性板を用いている。そのため、従来の釜の上蓋開閉装置は、弾性板の調節作業に手間がかかるだけでなく、弾性板の摩耗や劣化等のメンテナンス上の課題を有している。このような課題を解決するために、前記従来の釜の上蓋開閉装置において、弾性板とそれに関連する部材を油圧式ダンパに置き換えることが考えられる。しかし、単に油圧式ダンパを用いただけでは、上蓋の開閉に必要な力が過大になり、調理者の負担が著しく増大するおそれがある。また、調理者の安全を確保するために、上蓋を緩やかに開閉させることが求められている。
これに対し、本実施形態の業務用調理釜の開閉機構100は、前述のように、釜部Pと蓋部Lを備えた業務用調理釜CPを開閉するための機構であって、主に、基台10と、ブラケット20と、弾性部材30と、駆動カム40と、駆動リンク50と、ダンパ60とを備えている。ブラケット20は、水平方向に沿うブラケット軸20aを介して基台10に回動可能に支持され、蓋部Lを釜部Pに対して開閉可能に支持している。弾性部材30は、基台10とブラケット20の基端部21に伸長状態で取り付けられている。駆動カム40は、基台10にカム軸40aを介して回動可能に支持されている。駆動リンク50は、ブラケット20の基端部21にリンク上方軸51を介して回動可能に連結され、基端部21より下方で駆動カム40にリンク下方軸52を介して回動可能に連結されている。ダンパ60は、駆動カム40にダンパ上方軸61を介して回動可能に連結され、駆動カム40より下方で基台10にダンパ下方軸62を介して回動可能に連結されている。
このような構成の業務用調理釜の開閉機構100によれば、蓋部Lを水平方向に沿う全閉状態から鉛直方向沿う全開状態まで上方に回動させ、釜部Pの開口部を開放する蓋部Lの開動作を行うことができる。このとき、蓋部Lを支持するブラケット20の基端部21に伸長状態で取り付けられた弾性部材30から、ブラケット20の基端部21に引張力が作用する。この引張力は、ブラケット軸20aを回転軸として蓋部Lを上方に回動させる回転力を生じさせる。これにより、重量の大きい蓋部Lを持ち上げるのに必要な力を低減し、蓋部Lの開動作を容易にすることができる。
蓋部Lの開動作において、蓋部Lを支持するブラケット20は、ブラケット軸20aを回転軸として回動し、基端部21が水平方向に沿う最上方位置から鉛直方向に沿う最下方位置まで回動する。このとき、ブラケット20の基端部21に連結された駆動リンク50は、鉛直方向における最上方位置から最下方位置まで下方に駆動される。また、駆動リンク50が連結された駆動カム40は、カム軸40aを回転軸として回動する。この駆動カム40の回動は、駆動カム40にダンパ上方軸61を介して回動可能に連結され、駆動カム40より下方で基台10にダンパ下方軸62を介して回動可能に連結されたダンパ60を、伸長または収縮させる。
このダンパ60の伸長または収縮によって、駆動カム40の回動速度が緩和され、駆動リンク50の駆動速度が緩和され、ブラケット20の回動速度が緩和される。これにより、蓋部Lの開動作の開始直後の急な動作が抑制され、蓋部Lが緩やかに開き始める。したがって、たとえば蓋部Lの開動作の開始直後に釜部Pと蓋部Lとの間から放出される蒸気の量を制限し、業務用調理釜CPの開閉操作を行う調理者が不意に大量の蒸気に晒されることを防止し、業務用調理釜CPの開動作時の安全性を向上させることができる。
蓋部Lがさらに開いて、蓋部Lの水平方向に対する角度が漸増すると、蓋部Lに作用してブラケット軸20aを回転軸として蓋部Lを閉じる方向の回転力を発生させる重力が漸減する。これにより、弾性部材30からブラケット20の基端部21に作用する引張力によって、蓋部Lが迅速に開く。蓋部Lがさらに開いて鉛直方向に対する角度が漸減すると、ブラケット20が最下方位置に漸近し、弾性部材30の伸びが漸減して引張力が漸減し、蓋部Lの動作速度が漸減し、最終的に蓋部Lが鉛直方向に沿う全開状態になる。このときも、ダンパ60の伸長または収縮によって、駆動カム40の回動速度が緩和され、駆動リンク50の駆動速度が緩和され、ブラケット20の回動速度が緩和される。これにより、蓋部Lの開動作の終了直前の急な動作が抑制され、蓋部Lの開動作が緩やか終了する。
また、開閉機構100によって、蓋部Lを鉛直方向に沿う全開状態から水平方向沿う全閉状態まで下方に回動させ、釜部Pの開口部を閉塞する蓋部Lの閉動作を行うことができる。このとき、ブラケット20は、鉛直方向に沿う最下方位置から水平方向に沿う最上方位置まで回動する。蓋部Lの全開状態では、蓋部Lに作用してブラケット軸20aを回転軸として蓋部Lを閉じる方向の回転力をブラケット20に発生させる重力が最小になるため、蓋部Lの閉動作の開始直後の急な動作が抑制され、蓋部Lの閉動作が緩やかに開始される。
蓋部Lの閉動作が開始されてブラケット20が回動を開始すると、ブラケット20の基端部21に連結された駆動リンク50が最下方位置から上方へ駆動され、駆動リンク50に連結された駆動カム40が蓋部Lの開動作のときと逆方向に回動する。この駆動カム40の回動により、開動作のときとは逆に、駆動カム40に連結されたダンパ60が収縮または伸長する。このダンパ60の収縮または伸長によって、駆動カム40の回動速度が緩和され、駆動リンク50の駆動速度が緩和され、ブラケット20の回動速度が緩和される。これにより、蓋部Lの閉動作の開始直後および終了直前の急な動作が抑制され、蓋部Lが緩やかに閉じる。
なお、前述のように、弾性部材30の弾性係数は、たとえば、図3に示すように、蓋部Lが半開状態のときに、弾性部材30の弾性力によってブラケット20に作用する回転力と、蓋部Lに作用する重力によってブラケット20に作用する回転力とが均衡するように設定することができる。この場合、蓋部Lの開閉動作の途中で、蓋部Lを半開状態で停止させ、その状態に維持することが可能になる。
また、本実施形態の業務用調理釜の開閉機構100において、ダンパ60は、第1ダンパ60Aおよび第2ダンパ60Bを含んでいる。ダンパ上方軸61は、リンク下方軸52に隣接して配置され、第1ダンパ60Aを駆動カム40に回動可能に連結する第1ダンパ上方軸61Aと、リンク下方軸52に離隔して配置されて第2ダンパ60Bを駆動カム40に回動可能に連結する第2ダンパ上方軸61Bを含んでいる。
この場合、ブラケット20が蓋部Lを水平方向に沿う全閉状態で支持した状態で、開閉機構100の各部が以下の状態になる。すなわち、図2に示すように、ブラケット20の基端部21は、水平方向に沿う最上方位置に回動された状態になる。弾性部材30は、基台10とブラケット20の基端部21との間で伸びが最大になっている。駆動リンク50は、最上方位置に駆動された状態になる。図5に示すように、駆動カム40は、第1ダンパ上方軸61Aが最上方位置に位置し、かつ第2ダンパ上方軸61Bが最下方位置に位置するように回動された状態になる。第1ダンパ60Aは、伸長され、第2ダンパ60Bは、収縮された状態になる。
また、ブラケット20が蓋部Lを鉛直方向に沿う全開状態で支持した状態で、開閉機構100の各部が以下の状態になる。すなわち、図4に示すように、ブラケット20の基端部21は、鉛直方向に沿う最下方位置に回動された状態になる。弾性部材30は、基台10とブラケット20の基端部21との間で伸びが最小になっている。駆動リンク50は、最下方位置に駆動された状態になる。図7に示すように、駆動カム40は、第1ダンパ上方軸61Aが最下方位置に位置し、かつ第2ダンパ上方軸61Bが最上方位置に位置するように回動された状態になる。第1ダンパ60Aは、収縮され、第2ダンパ60Bは伸長された状態になる。
この場合、蓋部Lの開動作において、ブラケット20の基端部21が水平方向に沿う最上方位置から鉛直方向に沿う最下方位置まで回動するときに、ブラケット20の基端部21に連結された駆動リンク50が下方へ駆動する。そして、駆動リンク50に連結された駆動カム40が回動し、リンク下方軸52が下方に移動し、このリンク下方軸52に隣接して配置された第1ダンパ上方軸61Aが下方へ移動し、リンク下方軸52に離隔して配置された第2ダンパ上方軸61Bが上方へ移動する。
第1ダンパ上方軸61Aの下方への移動は、駆動カム40に第1ダンパ上方軸61Aを介して連結された第1ダンパ60Aを収縮させる。第2ダンパ上方軸61Bの上方への移動は、駆動カム40に第2ダンパ上方軸61Bを介して連結された第2ダンパ60Bを伸長させる。この第1ダンパ60Aの収縮および第2ダンパ60Bの伸長によって、駆動カム40の回動速度が緩和され、駆動リンク50の駆動速度が緩和され、ブラケット20の回動速度が緩和される。これにより、蓋部Lの開動作における急な動作が抑制され、蓋部Lを緩やかに開くことができる。
また、蓋部Lの閉動作において、ブラケット20が鉛直方向に沿う最下方位置から水平方向に沿う最上方位置まで回動するときに、ブラケット20の基端部21に連結された駆動リンク50が上方へ駆動する。この駆動リンク50に連結された駆動カム40は、蓋部Lの開動作のときと逆方向に回動し、リンク下方軸52が上方に移動し、このリンク下方軸52に隣接して配置された第1ダンパ上方軸61Aが上方へ移動し、当該リンク下方軸52に離隔して配置された第2ダンパ上方軸61Bが下方へ移動する。
第1ダンパ上方軸61Aの上方への移動は、第1ダンパ60Aを伸長させ、この第2ダンパ上方軸61Bの下方への移動は、第2ダンパ60Bを収縮させる。この第1ダンパ60Aの伸長および第2ダンパ60Bの収縮によって、駆動カム40の回動速度が緩和され、駆動リンク50の駆動速度が緩和され、ブラケット20の回動速度が緩和される。これにより、蓋部Lの閉動作における急な動作が抑制され、蓋部Lを緩やかに閉じることができる。
本実施形態の業務用調理釜の開閉機構100では、ダンパ60が第1ダンパ60Aおよび第2ダンパ60Bを含み、ダンパ上方軸61が第1ダンパ上方軸61Aおよび第2ダンパ上方軸61Bを含み、ダンパ下方軸62が第1ダンパ下方軸62Aおよび第2ダンパ下方軸62Bを含む構成について説明した。しかし、ダンパ60とダンパ上方軸61とダンパ下方軸62は、それぞれ、第1ダンパ60Aと第1ダンパ上方軸61Aと第1ダンパ下方軸62Aだけを含む場合や、第2ダンパ60Bと第2ダンパ上方軸61Bと第2ダンパ下方軸62Bだけを含む場合もある。ダンパ60とダンパ上方軸61とダンパ下方軸62がそれぞれ第1または第2の各構成だけを含む場合についての動作は、第1および第2の両方の構成を含む場合の各部の動作と同様であるため、説明は省略する。
さらに、本実施形態の業務用調理釜の開閉機構100において、基台10は、水平方向に沿うレバー軸10eを介して回動可能に支持された第1駆動レバー11と、該第1駆動レバー11の回動範囲を規制するストッパ10fと、を有している。また、ダンパ下方軸62は、第1ダンパ60Aと第1駆動レバー11とを回動可能に連結する第1ダンパ下方軸62Aを含んでいる。そして、開閉機構100は、ブラケット20が蓋部Lを全閉状態で支持した状態で、第1駆動レバー11は最上方位置に回動してストッパ10fに当接し、第1ダンパ下方軸62Aは最上方位置に駆動された状態になるように構成されている。また、開閉機構100は、ブラケット20が蓋部Lを全開状態で支持した状態で、第1駆動レバー11は最下方位置に回動してストッパ10fに当接し、第1ダンパ下方軸62Aは最下方位置に駆動された状態になるように構成されている。
この場合、蓋部Lの開動作において、ブラケット20を水平方向に沿う最上方位置から鉛直方向に沿う最下方位置まで回動させるときに、まず、基台10に支持されたレバー軸10eを回転軸として、第1駆動レバー11を最上方位置から最下方位置まで回動させる。たとえば、調理者が第1駆動レバー11の先端のフットペダル11aを足で踏むことによって第1駆動レバー11を最上方位置から最下方位置まで回動させる。この第1駆動レバー11の下方への回動により、図5から図7に示すように、第1駆動レバー11に第1ダンパ60Aを連結する第1ダンパ下方軸62Aが下方に移動し、第1ダンパ60Aが下方に移動する。このとき第1ダンパ60Aが伸長するようにしてもよい。
この第1ダンパ60Aの下方への移動により、この第1ダンパ60Aに第1ダンパ上方軸61Aを介して連結された駆動カム40が回動され、この第1ダンパ上方軸61Aに隣接するリンク下方軸52が下方に駆動される。このリンク下方軸52の下方への駆動により、このリンク下方軸52を介して駆動カム40に連結された駆動リンク50が下方に駆動され、この駆動リンク50にリンク上方軸51を介して連結されたブラケット20の基端部21が水平方向に沿う最上方位置から下方へ回動する。このブラケット20の基端部21の下方への回動により、このブラケット20に支持された蓋部Lが上方へ回動して開き始める。
このように、第1駆動レバー11と第1ダンパ60Aと駆動カム40と駆動リンク50とブラケット20を含むリンク機構によって蓋部Lの開動作を開始することで、蓋部Lの開動作の開始時に必要な力を低減することができ、蓋部Lの開動作を容易にすることができる。また、前述のように、蓋部Lの開動作において、図5から図7に示すように、第1ダンパ60Aの収縮によって、駆動カム40の回動速度が緩和され、駆動リンク50の駆動速度が緩和され、ブラケット20の回動速度が緩和される。そのため、蓋部Lの開動作において、蓋部Lを緩やかに動作させて開くことができる。
したがって、本実施形態の業務用調理釜の開閉機構100によれば、重量の大きい蓋部Lの開動作を容易に行うことができ、調理者の負担を軽減することができる。また、調理者が不意に大量の蒸気に晒されることを防止し、業務用調理釜CPの開動作時の安全性を向上させることができる。また、調理者が釜部Pの開口部から離れた位置で第1駆動レバー11の先端のフットペダル11aを踏んで蓋部Lの開動作を行うことができるので、業務用調理釜CPの開動作時の安全性をより向上させることができる。
また、蓋部Lの閉動作において、ブラケット20が鉛直方向に沿う最下方位置から水平方向に沿う最上方位置まで回動するときには、ブラケット20の基端部21にリンク上方軸51を介して連結された駆動リンク50が、最下方位置から上方へ移動する。この駆動リンク50の上方への移動により、図7から図5に示すように、この駆動リンク50にリンク下方軸52を介して連結された駆動カム40が、蓋部Lの開動作のときと逆方向に回動する。この駆動カム40の回動により、リンク下方軸52に隣接する第1ダンパ上方軸61Aが上方に駆動される。
この第1ダンパ上方軸61Aの上方への駆動により、第1ダンパ60Aが上方へ移動し、第1ダンパ60Aに第1ダンパ下方軸62Aを介して連結された第1駆動レバー11が最下方位置から上方へ回動し、最上方位置で基台10のストッパ10fに当接して回動が停止する。また、この第1ダンパ上方軸61Aの上方への移動により、図7から図5に示すように、第1ダンパ60Aが伸長して駆動カム40の回動速度が緩和され、駆動リンク50の移動速度が緩和され、ブラケット20の回動速度が緩和される。したがって、蓋部Lの閉動作において、蓋部Lを緩やかに動作させて閉じることができる。
なお、この第1駆動レバー11の上方への回動と第1ダンパ60Aの伸長とは、同時に進行してもよいし、一方が先行して他方が後で進行してもよい。しかし、第1駆動レバー11がストッパ10fに当接して上方への回動が停止した後に、第1ダンパ60Aが伸長することが好ましい。これにより、蓋部Lの閉動作において、開始から終了直前までは蓋部Lを迅速に動作させ、終了直前に蓋部Lを緩やかに動作させることができる。第1駆動レバー11と第1ダンパ60Aの動作順序の調節は、たとえば、第1ダンパ60Aに用いられる液体の粘性係数やピストンに設けられた穴の大きさを調節することなどによって、第1ダンパ60Aの粘性制動係数を調節することで実現可能である。
さらに、本実施形態の業務用調理釜の開閉機構100において、基台10は、水平方向に沿うレバー軸10eを介して回動可能に支持された第2駆動レバー12と、該第2駆動レバー12の回動範囲を規制するストッパ10gと、を有している。このダンパ下方軸62は、第2ダンパ60Bと第2駆動レバー12とを回動可能に連結する第2ダンパ下方軸62Bを含んでいる。そして、開閉機構100は、ブラケット20が蓋部Lを全閉状態で支持した状態で、第2駆動レバー12は最下方位置に回動してストッパ10gに当接し、第2ダンパ下方軸62Bは最下方位置に駆動された状態になるように構成されている。また、開閉機構100は、ブラケット20が蓋部Lを全開状態で支持した状態で、第2駆動レバー12は最上方位置に回動してストッパ10gに当接し、第2ダンパ下方軸62Bは最上方位置に駆動された状態になるように構成されている。
この場合、蓋部Lの閉動作において、ブラケット20を鉛直方向に沿う最下方位置から水平方向に沿う最上方位置まで回動させるときに、まず、基台10に支持されたレバー軸10eを回転軸として、第2駆動レバー12を最上方位置から最下方位置まで回動させる。たとえば、調理者が第2駆動レバー12の先端のフットペダル12aを足で踏むことによって第2駆動レバー12を最上方位置から最下方位置まで回動させる。この第2駆動レバー12の下方への回動により、図7から図5に示すように、第2駆動レバー12に第2ダンパ60Bを連結する第2ダンパ下方軸62Bが下方に移動し、第2ダンパ60Bが下方に移動する。このとき第2ダンパ60Bを伸長させてもよい。
この第2ダンパ60Bの下方への移動により、この第2ダンパ60Bに第2ダンパ上方軸61Bを介して連結された駆動カム40が回動され、この第2ダンパ上方軸61Bに離隔するリンク下方軸52が上方に駆動される。このリンク下方軸52の上方への駆動により、このリンク下方軸52を介して駆動カム40に連結された駆動リンク50が上方に駆動され、この駆動リンク50にリンク上方軸51を介して連結されたブラケット20の基端部21が鉛直方向に沿う最下方位置から上方へ回動する。このブラケット20の基端部21の上方への回動により、このブラケット20に支持された蓋部Lが下方へ回動して閉じ始める。
このように、第2駆動レバー12と第2ダンパ60Bと駆動カム40と駆動リンク50とブラケット20を含むリンク機構によって蓋部Lの閉動作を開始することで、蓋部Lの閉動作の開始時に必要な力を低減することができ、蓋部Lの開動作を容易にすることができる。また、前述のように、蓋部Lの開動作において、図7から図5に示すように、第2ダンパ60Bの収縮によって、駆動カム40の回動速度が緩和され、駆動リンク50の駆動速度が緩和され、ブラケット20の回動速度が緩和される。そのため、蓋部Lの閉動作において、蓋部Lを緩やかに動作させて閉じることができる。
したがって、本実施形態の業務用調理釜の開閉機構100によれば、重量の大きい蓋部Lの閉動作を容易に行うことができ、調理者の負担を軽減することができる。また、調理者が急に閉じた蓋部Lによって危険にさらされるのを防止し、業務用調理釜CPの閉動作時の安全性を向上させることができる。また、調理者が釜部Pの開口部から離れた位置で第2駆動レバー12の先端のフットペダル12aを踏んで蓋部Lの開動作を行うことができるので、業務用調理釜CPの閉動作時の安全性をより向上させることができる。
また、蓋部Lの開動作において、ブラケット20が水平方向に沿う最上方位置から鉛直方向に沿う最下方位置まで回動するときに、ブラケット20の基端部21にリンク上方軸51を介して連結された駆動リンク50が、最上方位置から下方へ移動する。この駆動リンク50の下方への移動により、図5から図7に示すように、この駆動リンク50にリンク下方軸52を介して連結された駆動カム40が蓋部Lの閉動作のときと逆方向に回動する。この駆動カム40の回動により、リンク下方軸52に離隔する第2ダンパ上方軸61Bが、鉛直方向において上方に移動する。
この第2ダンパ上方軸61Bの上方への移動により、第2ダンパ60Bが、鉛直方向において上方へ移動し、第2ダンパ60Bに第2ダンパ下方軸62Bを介して連結された第2駆動レバー12が最下方位置から上方へ回動し、最上方位置で前記ストッパ10gに当接して回動が停止する。また、この第2ダンパ上方軸61Bの上方への移動により、図5から図7に示すように、第2ダンパ60Bが伸長して駆動カム40の回動速度が緩和され、駆動リンク50の移動速度が緩和され、ブラケット20の回動速度が緩和される。したがって、蓋部Lの開動作において、蓋部Lを緩やかに動作させて開くことができる。
なお、この第2駆動レバー12の上方への回動と第2ダンパ60Bの伸長とは、同時に進行してもよいし、一方が先行して他方が後に進行してもよい。しかし、第2駆動レバー12がストッパ10gに当接して上方への回動が完了した後に、第2ダンパ60Bが伸長することが好ましい。これにより、蓋部Lの開動作において、開始から終了直前までは蓋部Lを迅速に動作させ、終了直前に蓋部Lを緩やかに動作させることができる。第2駆動レバー12と第2ダンパ60Bの動作順序の調節は、たとえば、第2ダンパ60Bに用いられる液体の粘性係数やピストンに設けられた穴の大きさを調節することなど、第2ダンパ60Bの粘性制動係数を調節することで実現可能である。
以上説明したように、本実施形態の業務用調理釜の開閉機構100によれば、重量の大きい業務用調理釜CPの蓋部Lの開閉を容易にするとともに、蓋部Lを緩やかに開閉させることができる。特に、本実施形態の業務用調理釜の開閉機構100は、第1ダンパ60Aおよび第2ダンパ60Bの双方を備えることで、蓋部Lの開動作と閉動作の双方において、第1ダンパ60Aと第2ダンパ60Bの協働による最適な蓋部Lの開閉速度の緩和効果を得ることができる。
したがって、本実施形態の業務用調理釜の開閉機構100によれば、蓋部Lの開閉動作の開始直後と終了直前に蓋部Lをゆっくりと動作させるとともに、その間は蓋部Lをスムースかつ迅速に動作させることが可能になる。また、ダンパ60を用いることで、従来の釜蓋の開閉装置におけるメンテナンス上の課題を解決することができる。
なお、本実施形態の業務用調理釜の開閉機構100では、調理者が第1駆動レバー11または第2駆動レバー12の先端のフットペダル12aを踏むことによって蓋部Lを開閉させる構成について説明した。しかし、本実施形態の開閉機構100は、蓋部Lを開閉させる動力を発生させる電動モータを備えてもよい。具体的には、電動モータの回転軸をレバー軸10eに連結し、レバー軸10eを電動モータによって回動させ、レバー軸10eに固定された第1駆動レバー11または第2駆動レバー12を回動させることができる。これにより、たとえば、調理者が、電動モータの起動スイッチを押すだけで、業務用調理釜CPの開閉を行うことが可能になる。
[実施形態2]
次に、本発明に係る業務用調理釜の開閉機構の実施形態2について、前述の実施形態1に係る開閉機構100の図3から図7を援用し、図8および図9を用いて説明する。図9は、本発明の実施形態2に係る業務用調理釜の開閉機構200の正面図であり、業務用調理釜CPの蓋部Lを全閉状態で支持した状態を示している。図9は、図8に示す開閉機構200が蓋部Lを全閉状態で支持した状態を示す側面図である。
本実施形態の業務用調理釜の開閉機構200は、ブラケット20の基端部21に連結された開閉レバー70をさらに備える点で、前述の実施形態1で説明した開閉機構100と異なっている。本実施形態の開閉機構200のその他の点は、前述の実施形態1の開閉機構100と同様であるので、同様の部分には同一の符号を付して説明を省略する。開閉レバー70は、たとえば金属製の棒状の部材であり、ブラケット軸20aに平行に延びる第1部分71と、この第1部分71に垂直に延びる第2部分72と、第1部分71をブラケット20の基端部21に連結する連結部73とを有している。
本実施形態の業務用調理釜の開閉機構200において、たとえば調理者が蓋部Lを全閉状態から全開状態まで開く開動作を行うときには、蓋部Lの全閉状態で鉛直方向に沿って配置された開閉レバー70の第2部分72を把持し、この第2部分72を水平方向に沿う位置まで倒す。これにより、第2部分72に接続された第1部分71、および第1部分71に連結された連結部73を介して、ブラケット20の基端部21に対し、回転力が作用する。この回転力は、ブラケット20の基端部21を水平方向に沿う最上方位置から鉛直方向に沿う最下方位置へブラケット軸20aを回転軸として回動させる。これにより、前述の実施形態1の開閉機構100と同様に蓋部Lの開動作が行われる。
また、本実施形態の業務用調理釜の開閉機構200において、たとえば調理者が蓋部Lを全開状態から全閉状態まで閉じる閉動作を行うときには、蓋部Lの全開状態で水平方向に沿って配置された開閉レバー70の第2部分72を把持し、この第2部分72を鉛直方向に沿う位置まで起こす。これにより、第2部分72に接続された第1部分71、および第1部分に連結された連結部73に対し、開動作のときと逆方向の回転力が作用する。この回転力は、ブラケット20を鉛直方向に沿う最下方位置から水平方向に沿う最上方位置へブラケット20軸を回転軸として回転させる。これにより、前述の実施形態1の開閉機構100と同様に蓋部Lの閉動作が行われる。
したがって、本実施形態の業務用調理釜の開閉機構200によれば、前述の実施形態1の開閉機構100と同様の効果を得ることができる。また、開閉機構200が開閉レバー70を備えることで、調理者が釜部Pの開口部から離れた位置で開閉レバー70によって蓋部Lの開閉動作を行うことができるので、業務用調理釜CPの蓋部Lの開閉時の安全性をより向上させることができる。なお、本実施形態の開閉機構200においては、第1駆動レバー11および第2駆動レバー12を省略し、基台10の下部によってダンパ下方軸62を回動可能に支持してもよい。
本実施形態の業務用調理釜の開閉機構200では、調理者が開閉レバー70によって蓋部Lを開閉させる構成について説明した。しかし、本実施形態の開閉機構200は、蓋部Lを開閉させる動力を発生させる電動モータ80を備えてもよい。具体的には、電動モータ80の回転軸をブラケット軸20aに連結し、ブラケット軸20aを電動モータ80によって回動させ、ブラケット軸20aに固定されたブラケット20を回動させることができる。これにより、たとえば、調理者が、電動モータ80のスイッチを押すだけで、業務用調理釜CPの開閉を行うことが可能になる。
[実施形態3]
次に、本発明に係る業務用調理釜の開閉機構の実施形態3について、前述の実施形態1に係る開閉機構100の図3から図7を援用し、図10および図11を用いて説明する。図10は、本発明の実施形態3に係る業務用調理釜の開閉機構300の正面図である。図11は、図10に示す開閉機構が蓋部を全閉状態で支持した状態を示す側面図である。
本実施形態の業務用調理釜の開閉機構300は、カム軸40aに連結された開閉レバー90をさらに備える点で、前述の実施形態1で説明した開閉機構100と異なっている。本実施形態の開閉機構300のその他の点は、前述の実施形態1の開閉機構100と同様であるので、同様の部分には、同一の符号を付して説明を省略する。開閉レバー90は、たとえば金属製の棒状の部材であり、カム軸40aに平行に延びる第1部分91と、該第1部分91に垂直に延びる第2部分92とを有している。図示の例において、開閉レバーは、第2部分92の先端に、第1部分91と平行で第2部分92に対して第1部分91と反対方向に延びる第3部分93を有している。
本実施形態の業務用調理釜の開閉機構300において、たとえば調理者が蓋部Lを全閉状態から全開状態まで開く開動作を行うときには、以下の手順により行うことができる。まず、蓋部Lの全閉状態で、開閉レバー90の第2部分92の先端および第3部分93が鉛直方向の最下方位置に配置された状態で、開閉レバー90の第2部分92または第3部分93を把持し、第2部分92の先端を上方に移動させる。これにより、第2部分92に接続された第1部分91に対し、駆動カム40を回動させる回転力が作用し、前述の実施形態1の開閉機構100と同様に蓋部Lの開動作が行われる。
また、本実施形態の業務用調理釜の開閉機構300において、たとえば調理者が蓋部Lを全開状態から全閉状態まで閉じる閉動作を行うときには、以下の手順により行うことができる。まず、蓋部Lの全開状態で、開閉レバー90の第2部分92の先端および第3部分93が鉛直方向の最上方位置に配置された状態で、開閉レバー90の第2部分92または第3部分93を把持し、第2部分92の先端を下方に移動させる。これにより、第2部分92に接続された第1部分91に対し、駆動カム40を開動作のときと反対方向に回転させる回転力が作用し、前述の実施形態1の開閉機構100と同様に蓋部Lの閉動作が行われる。
したがって、本実施形態の業務用調理釜の開閉機構300によれば、前述の実施形態1の開閉機構100と同様の効果を得ることができる。また、開閉機構300が開閉レバー90を備えることで、調理者が釜部Pの開口部から離れた位置で開閉レバー90によって蓋部Lの開閉動作を行うことができるので、業務用調理釜CPの蓋部Lの開閉時の安全性をより向上させることができる。なお、本実施形態の開閉機構300においては、第1駆動レバー11および第2駆動レバー12を省略し、基台10の下部によってダンパ下方軸62を回動可能に支持してもよい。
また、本実施形態の業務用調理釜の開閉機構300では、調理者が開閉レバーによって蓋部Lを開閉させる構成について説明した。しかし、本実施形態の開閉機構300は、蓋部Lを開閉させる動力を発生させる電動モータ80を備えてもよい。具体的には、電動モータ80の回転軸をカム軸40aに連結し、カム軸40aを電動モータ80によって回動させ、カム軸40aに固定された駆動カム40を回動させることができる。これにより、たとえば、調理者が、電動モータ80のスイッチを押すだけで、業務用調理釜CPの開閉を行うことが可能になる。
以上、図面を用いて本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
10:基台、10f:ストッパ、10g:ストッパ、11:第1駆動レバー、12:第2駆動レバー、20:ブラケット、20a:ブラケット軸、21:基端部、30:弾性部材、40:駆動カム、40a:カム軸、50:駆動リンク、51:リンク上方軸、52:リンク下方軸、60:ダンパ、60A:第1ダンパ、60B:第2ダンパ、61:ダンパ上方軸、61A:第1ダンパ上方軸、61B:第2ダンパ上方軸、62:ダンパ下方軸、62A:第1ダンパ下方軸、62B:第2ダンパ下方軸、70:開閉レバー、71:第1部分、72:第2部分、80:電動モータ、90:開閉レバー、91:第1部分、92:第2部分、100:開閉機構、200:開閉機構、300:開閉機構、CP:業務用調理釜、L:蓋部、P:釜部

Claims (9)

  1. 釜部と蓋部を備えた業務用調理釜の開閉機構であって、
    基台と、該基台に水平方向に沿うブラケット軸を介して回動可能に支持され、前記蓋部を前記釜部に対して開閉可能に支持するブラケットと、前記基台と前記ブラケットの基端部に伸長状態で取り付けられた弾性部材と、前記基台にカム軸を介して回動可能に支持された駆動カムと、前記ブラケットの前記基端部にリンク上方軸を介して回動可能に連結され、前記基端部より下方で前記駆動カムにリンク下方軸を介して回動可能に連結された駆動リンクと、前記駆動カムにダンパ上方軸を介して回動可能に連結され、前記駆動カムより下方で前記基台にダンパ下方軸を介して回動可能に連結されたダンパと、を備えることを特徴とする業務用調理釜の開閉機構。
  2. 前記ダンパは、第1ダンパを含み、
    前記ダンパ上方軸は、前記リンク下方軸に隣接して配置され前記第1ダンパを前記駆動カムに回動可能に連結する第1ダンパ上方軸を含み、
    前記ブラケットが前記蓋部を水平方向に沿う全閉状態で支持した状態で、前記ブラケットの前記基端部は水平方向に沿う最上方位置に回動され、前記弾性部材は前記基台と前記ブラケットの前記基端部との間で伸びが最大になり、前記駆動リンクは最上方位置に駆動され、前記駆動カムは前記リンク下方軸および前記第1ダンパ上方軸が最上方位置に位置するように回動され、前記第1ダンパは伸長された状態であり、
    前記ブラケットが前記蓋部を鉛直方向に沿う全開状態で支持した状態で、前記ブラケットの前記基端部は鉛直方向に沿う最下方位置に回動され、前記弾性部材は前記基台と前記ブラケットの前記基端部との間で伸びが最小になり、前記駆動リンクは最下方位置に駆動され、前記駆動カムは前記リンク下方軸および前記第1ダンパ上方軸が最下方位置に位置するように回動され、前記第1ダンパは収縮された状態であることを特徴とする請求項1に記載の業務用調理釜の開閉機構。
  3. 前記ダンパは、第2ダンパを含み、
    前記ダンパ上方軸は、前記リンク下方軸に離隔して配置され前記第2ダンパを前記駆動カムに回動可能に連結する第2ダンパ上方軸を含み、
    前記ブラケットが前記蓋部を水平方向に沿う全閉状態で支持した状態で、前記ブラケットの前記基端部は水平方向に沿う最上方位置に回動され、前記弾性部材は前記基台と前記ブラケットの前記基端部との間で伸びが最大になり、前記駆動リンクは最上方位置に駆動され、前記駆動カムは前記リンク下方軸が最上方位置に位置し前記第2ダンパ上方軸が最下方位置に位置するように回動され、前記第2ダンパは収縮された状態であり、
    前記ブラケットが前記蓋部を鉛直方向に沿う全開状態で支持した状態で、前記ブラケットの前記基端部は鉛直方向に沿う最下方位置に回動され、前記弾性部材は前記基台と前記ブラケットの前記基端部との間で伸びが最小になり、前記駆動リンクは最下方位置に駆動され、前記駆動カムは前記リンク下方軸が最下方位置に位置し前記第2ダンパ上方軸が最上方位置に位置するように回動され、前記第2ダンパは伸長された状態であることを特徴とする請求項1に記載の業務用調理釜の開閉機構。
  4. 前記ダンパは、第1ダンパおよび第2ダンパを含み、
    前記ダンパ上方軸は、前記リンク下方軸に隣接して配置され前記第1ダンパを前記駆動カムに回動可能に連結する第1ダンパ上方軸と、前記リンク下方軸に離隔して配置され前記第2ダンパを前記駆動カムに回動可能に連結する第2ダンパ上方軸を含み、
    前記ブラケットが前記蓋部を水平方向に沿う全閉状態で支持した状態で、前記ブラケットの前記基端部は水平方向に沿う最上方位置に回動され、前記弾性部材は前記基台と前記ブラケットの前記基端部との間で伸びが最大になり、前記駆動リンクは最上方位置に駆動され、前記駆動カムは前記第1ダンパ上方軸が最上方位置に位置しかつ前記第2ダンパ上方軸が最下方位置に位置するように回動され、前記第1ダンパは伸長され、前記第2ダンパは収縮された状態であり、
    前記ブラケットが前記蓋部を鉛直方向に沿う全開状態で支持した状態で、前記ブラケットの前記基端部は鉛直方向に沿う最下方位置に回動され、前記弾性部材は前記基台と前記ブラケットの前記基端部との間で伸びが最小になり、前記駆動リンクは最下方位置に駆動され、前記駆動カムは前記第1ダンパ上方軸が最下方位置に位置しかつ前記第2ダンパ上方軸が最上方位置に位置するように回動され、前記第1ダンパは収縮され、前記第2ダンパは伸長された状態であることを特徴とする請求項1に記載の業務用調理釜の開閉機構。
  5. 前記基台は、水平方向に沿うレバー軸を介して回動可能に支持された第1駆動レバーと、該第1駆動レバーの回動範囲を規制するストッパと、を有し、
    前記ダンパ下方軸は、前記第1ダンパと前記第1駆動レバーとを回動可能に連結する第1ダンパ下方軸を含み、
    前記ブラケットが前記蓋部を前記全閉状態で支持した状態で、前記第1駆動レバーは最上方位置に回動して前記ストッパに当接し、前記第1ダンパ下方軸は最上方位置に駆動された状態であり、
    前記ブラケットが前記蓋部を前記全開状態で支持した状態で、前記第1駆動レバーは最下方位置に回動して前記ストッパに当接し、前記第1ダンパ下方軸は最下方位置に駆動された状態であることを特徴とする請求項2または請求項4に記載の業務用調理釜の開閉機構。
  6. 前記基台は、水平方向に沿うレバー軸を介して回動可能に支持された第2駆動レバーと、該第2駆動レバーの回動範囲を規制するストッパと、を有し、
    前記ダンパ下方軸は、前記第2ダンパと前記第2駆動レバーとを回動可能に連結する第2ダンパ下方軸を含み、
    前記ブラケットが前記蓋部を前記全閉状態で支持した状態で、前記第2駆動レバーは最下方位置に回動して前記ストッパに当接し、前記第2ダンパ下方軸は最下方位置に駆動された状態であり、
    前記ブラケットが前記蓋部を前記全開状態で支持した状態で、前記第2駆動レバーは最上方位置に回動して前記ストッパに当接し、前記第2ダンパ下方軸は最上方位置に駆動された状態であることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の業務用調理釜の開閉機構。
  7. 前記ブラケットの前記基端部に連結された開閉レバーをさらに備え、
    前記開閉レバーは、前記ブラケット軸に平行に延びる第1部分と、該第1部分に垂直に延びる第2部分とを有することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の業務用調理釜の開閉機構。
  8. 前記駆動カムに連結された開閉レバーをさらに備え、
    前記開閉レバーは、前記カム軸に平行に延びる第1部分と、該第1部分に垂直に延びる第2部分とを有することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の業務用調理釜の開閉機構。
  9. 前記蓋部を開閉させる動力を発生させる電動モータを備える請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の業務用調理釜の開閉機構。
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