JP6802108B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機、スロットマシン等の遊技機に関する。
遊技機として、例えば、遊技機などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、
遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞して始動条件が成立す
ると、識別情報(表示図柄)を変動可能に表示(可変表示)し、その表示結果により遊技
価値を付与するか否かを決定する、いわゆる可変表示ゲームによって遊技興趣を高めたも
のがある。こうした遊技機では、可変表示ゲームにおける表示図柄の可変表示が完全に停
止した際の停止図柄態様が特定表示態様となったときに、遊技者にとって有利な有利状態
(大当り遊技状態)となる。
こうした遊技機において、遊技者の操作によって可変表示の実行中も演出度合(音量、
輝度など)を調整可能なものがある(例えば特許文献1)。
特開2014−104089号公報
特許文献1に記載の技術のように、可変表示の実行中も演出度合の調整が可能な場合に
、遊技者の操作に応じて調整画像が表示されると、導出表示される可変表示結果の認識性
が低下する場合がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、導出表示される可変表示結果の認識
性の低下を抑えることができる遊技機を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本発明に係る遊技機は、識別情報の可変表示による遊技を実行可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、発光手段を含む複数種類の演出手段と、遊技者による調整動作に応じて演出度合を調整する調整手段と(例えば、遊技者による輝度調整の指示操作に応じて遊技効果ランプ9の輝度を調整する演出制御用CPU120等)、演出度合を調整可能であることの報知を行う報知手段と(例えば、遊技効果ランプ9の輝度を調整可能であることを報知する調整報知画像を画像表示装置5に表示する演出制御用CPU120等)、演出度合が調整されたことを示す所定画像を表示する所定画像表示手段と(例えば、輝度調整の指示操作に応じて、画像表示装置5に輝度調整目盛りを表示する演出制御用CPU120等)、識別情報の可変表示の実行中に特定演出画像を表示可能な特定演出実行手段と、を備え、前記報知手段は、遊技機がコールドスタートした場合と、ホットスタートした場合とで、電源投入時から前記報知までの期間が異なるように前記報知を行い(例えば、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合よりも、ホットスタートした場合の方が、調整報知画像が表示されるタイミングが早いこと等)、遊技機がホットスタートし、前記調整動作が行われなかった場合、動作可能な可動体の初期動作の終了後に前記報知を行い、前記所定画像表示手段は、変表示の実行中に前記調整動作が行われた場合、該調整動作に応じて演出度合が調整されたことを示す前記所定画像(例えば、図35(B)〜(D)に示す調整結果画像R等)を所定期間(例えば、所定期間T1等)表示し(例えば、ステップS708、S703、S704の処理を実行すること等)、前記所定期間内に可変表示の表示結果が導出表示される場合、表示結果が導出表示される期間(例えば、導出表示期間T2等)において、前記所定画像を視認不可又は視認困難(例えば、ステップS710〜S712の処理を実行すること等)とし(例えば、調整画像を半透明表示としたり、点滅表示とすること等)、前記報知が行われるまでの期間において前記調整動作が行われた場合、該調整動作に応じて演出度合が調整されたことを示す前記所定画像を表示し、前記発光手段は、遊技機がコールドスタートした場合、特定態様で発光し、前記調整手段は、前記発光手段が前記特定態様で発光しているときに前記調整動作が行われた場合、前記特定態様の発光が終了するまで、該発光手段の演出度合を変化させず、前記特定演出画像は、少なくとも識別情報の一部よりも前方側の重複する位置に配置可能であり、前記特定演出実行手段は、識別情報の可変表示の表示結果が導出される期間において、該識別情報よりも前方側にて重複する位置では前記特定演出画像の表示態様を静止態様とすることを特徴とする。
このような構成によれば、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることが
できる。また、演出度合を調整可能であることの報知や、報知に応じて実行される演出度
合の調整について、遊技機がコールドスタートしたかホットスタートしたかに応じて適切
に対処することができる。
(2)上記(1)の遊技機において、当該遊技機がコールドスタートした場合、所定の
遊技が可能な待機状態に移行したことに応じて前記報知を行う(例えば、パチンコ遊技機
1がコールドスタートした場合、デモンストレーション表示が開始されたことに応じて調
整報知画像を表示すること等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技機がコールドスタートして待機状態に移行するまでの処
理負荷を軽減することができる。
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、当該遊技機が電源投入されてから前記
所定期間が経過するまでの初期動作中である場合、通常の表示態様よりも視認性が低い特
定態様で前記所定画像を表示する(例えば、初期化処理中である場合、輝度調整目盛りを
半透明で表示すること等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、初期動作中に表示される他の画像等の視認性が損なわれない
ようにすることができる。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかの遊技機において、当該遊技機がコールドスター
トしたことに応じて特殊態様の出力を行い、前記特殊態様の出力に対する演出度合の調整
は制限される(例えば、パチンコ遊技機1がコールドスタートしたことに応じて遊技効果
ランプ9を特殊発光させ、特殊発光に対する輝度は変更されないこと等)ようにしてもよ
い。
このような構成によれば、遊技機がコールドスタートしたことに応じて特殊態様の出力
が適切に行われるようにすることができる。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかの遊技機において、前記報知の前に演出度合が調
整された場合、演出度合が調整されなかった場合よりも前記報知のタイミングが早い(例
えば、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合、遊技効果ランプ9の輝度調整が行わ
れなければ、可動体のイニシャライズ動作が終了したことに応じて調整報知画像を表示す
るところ、可動体のイニシャライズ動作が終了するまでに輝度調整が行われた場合、輝度
調整が行われたことに応じて調整報知画像を表示することや、パチンコ遊技機1がコール
ドスタートした場合、遊技効果ランプ9の輝度調整が行われなければ、デモンストレーシ
ョン表示が開始されたことに応じて調整報知画像を表示するところ、初期化処理中に輝度
調整が行われた場合、輝度調整が行われたことに応じて調整報知画像を表示すること等)
ようにしてもよい。
このような構成によれば、報知の前に演出度合の調整を行った遊技者に対し、演出度合
を調整可能であることを適切なタイミングで報知することができる。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかの遊技機において、動作可能な可動体(例えば、
演出用模型といった動作可能な可動体等)を更に備え、当該遊技機がホットスタートした
場合、前記可動体の初期動作が終了した後に前記報知を行う(例えば、パチンコ遊技機1
がホットスタートした場合、可動体のイニシャライズ動作が終了した後に調整報知画像を
表示すること等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、報知により可動体の初期動作が認識しづらくなってしまうこ
とを防止することができる。
(7)上記(1)〜(6)のいずれかの遊技機において、演出度合が調整されたときに
、前記所定画像を表示すると共に、調整後の演出度合に応じた出力が可能であり(例えば
、遊技効果ランプ9の輝度が調整されたときに、輝度調整目盛りを表示すると共に、遊技
効果ランプ9の輝度を調整後の輝度に変更すること等)、当該遊技機がコールドスタート
してから所定期間が経過するまでに演出度合が調整された場合、前記所定画像を表示し、
調整後の演出度合に応じた出力を制限する(例えば、パチンコ遊技機1がコールドスター
トしてから初期化処理が終了するまでに遊技効果ランプ9の輝度が調整された場合、輝度
調整目盛りを表示する一方、指示操作に応じた輝度に遊技効果ランプ9の輝度を変更しな
いこと等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技機がコールドスタートしてから所定期間が経過するまで
に演出度合が調整された場合、所定画像が表示されるため、演出度合を調整可能であるこ
とを報知しつつ、調整後の演出度合に応じた出力が制限されるため、コールドスタートし
てから所定期間が経過するまでの動作を邪魔しないようにすることができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。 ハズレ時変動パターンの判定例を示す図である。 各種コマンドの設定例を示す図である。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 この実施の形態における変動パターンを示す説明図である。 変動パターンの決定例を示す説明図である。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 保留表示データ記憶部の構成例を示す説明図である。 保留表示設定処理の一例を示すフローチャートである。 保留表示変化演出と表示変化有無の決定例を示す説明図である。 保留表示変化パターンと変化演出タイミングパターンの設定例を示す説明図である。 保留表示変化パターンの決定例を示す説明図である。 保留表示変化パターンの決定例を示す説明図である。 変化演出タイミングパターンの決定例を示す説明図である。 変化演出タイミングパターンの決定例を示す説明図である。 変化演出用キャラクタ表示処理の一例を示すフローチャートである。 各種画像を表示させる具体的な設定の一例を示す図である。 演出度合設定処理の一例を示すフローチャートである。 調整結果画像などの表示例を示す図である。 調整結果画像の表示期間と可変表示結果の導出表示期間との関係などを示すタイミングチャートである。 可変表示開始待ち処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 変化演出設定処理の一例を示すフローチャートなどである。 アイコン表示変化パターンの設定例を示す説明図である。 アイコン表示変化パターンの決定例を示す説明図である。 操作促進演出設定処理の一例を示すフローチャートなどである。 可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。 操作促進演出処理の一例を示すフローチャートである。 演出実行例を示す図である。 演出実行例を示す図である。 演出実行例を示す図である。 演出実行例を示す図である。 各演出の実行タイミングを示す図である。 演出実行例を示す図である。 各演出の実行タイミングを示す図である。 初期化処理内のコマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 初期化処理内の輝度調整割込み処理の一例を示すフローチャートである。 初期化処理内の輝度調整目盛り表示処理の一例を示すフローチャートである。 初期化処理内の調整報知画像表示処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示開始待ち処理内の調整報知画像表示処理の一例を示すフローチャートである。 調整報知画像の表示タイミング等を示すタイミングチャートである。 調整報知画像等の一例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形
態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ
遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤
2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレ
ールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊
技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示
装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4A
と第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLE
D(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて
、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」とも
いう)が、変動可能に表示(可変表示)される。以下では、第1特別図柄表示装置4Aに
おいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにお
いて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表
示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する
表示領域を形成している。画像表示装置5の画面上では、特図ゲームにおける第1特別図
柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の
可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表
示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が
可変表示される。それぞれの飾り図柄表示エリアにて可変表示される複数種類の飾り図柄
には、例えば「1」〜「9」のいずれかといった、互いに異なる図柄番号が付されていれ
ばよい。このような飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エ
リア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示
装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動の
うち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示
エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が
開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示さ
れるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5
L、5R、5Cにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停
止表示される。
このように、画像表示装置5の画面上では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特
図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特
図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示
結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例え
ば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄の可変表示が同期するとは、可変表示の
開始と終了が同程度(同一または近似)のタイミングにて行われ、可変表示の期間が同程
度(同一または近似)となることである。飾り図柄を示す演出画像は、識別情報画像とも
いう。したがって、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り
図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像の可
変表示が行われ、表示結果となる確定飾り図柄を示す演出画像が導出される。
例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等
の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させ
ることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確
定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となっ
て、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態と
なることがある。このような飾り図柄の表示状態は、飾り図柄の仮停止表示ともいい、飾
り図柄の可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示
や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお
、飾り図柄の仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1
秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
画像表示装置5の画面上には、第1保留表示部5HRと、第2保留表示部5HLと、ア
クティブ表示部AHAとが配置されている。第1保留表示部5HRは、第1特図保留記憶
数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第
1特図を用いた特図ゲームに対応する可変表示の保留数である。第2保留表示部5HLは
、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示
装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームに対応する可変表示の保留数である。特図
ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、
普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することに
よる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった
可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に
成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当
り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件
が未だ成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第1始動入賞の発生により、第1
特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が
成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始す
るための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント
)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技
球が通過(進入)する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2
特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条
件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しな
ければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲ
ームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始され
るときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図
ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され
る。なお、第1始動入賞が発生したときに、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば
「4」)に達していれば、第1始動条件は成立せず、その始動入賞に基づく特図ゲームは
無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。また、第2始動入賞が発生したときに
、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していれば、第2始動条件は
成立せず、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われて
もよい。
第1保留表示部5HRでは、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶に対応する保留表
示が行われる。第2保留表示部5HLでは、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶に対
応する保留表示が行われる。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変
表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というと
きには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも
含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶
数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
第1保留表示部5HRは、例えば左詰めで第1保留表示が行われるように構成されてい
ればよい。第1保留表示部5HRには、第1特図保留記憶数の上限値である「4」にあわ
せた4つの表示部位が設けられ、左端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」
と対応付けられていればよい。第1始動条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームの
保留数が増加したときには、第1保留表示部5HRに他の第1保留表示がなければ、第1
保留表示部5HRにおいて保留番号「1」に対応した左端の表示部位にて、増加分の第1
特図保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第1保留表示を追加する。第1保留表
示部5HRに他の第1保留表示があれば、新たな第1保留表示を、他の第1保留表示が行
われている表示部位の右隣にて非表示となっている表示部位(保留番号「2」〜「4」の
いずれかに対応)に追加する。第1保留表示部5HRに複数の第1保留表示がある場合に
、新たな第1開始条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、
第1保留表示部5HRにおいて保留番号「1」に対応した左端の表示部位における第1保
留表示を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位に
おける第1保留表示のそれぞれを、消去した表示部位の方向(左側)に移動(シフト)さ
せる。このように、第1保留表示部5HRは、未だ開始されていない第1特別図柄表示装
置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームに対応する保留表示が行われるように構成さ
れている。
第2保留表示部5HLは、例えば右詰めで第2保留表示が行われるように構成されてい
ればよい。第2保留記憶部5HLには、第2特図保留記憶数の上限値である「4」にあわ
せた4つの表示部位が設けられ、右端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」
と対応付けられていればよい。第2始動条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームの
保留数が増加したときには、第2保留表示部5HLに他の第2保留表示がなければ、第2
保留表示部5HLにおいて保留番号「1」に対応した右端の表示部位にて、増加分の第2
特図保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第2保留表示を追加する。第2保留表
示部5HLに他の第2保留表示があれば、新たな第2保留表示を、他の第2保留表示が行
われている表示部位の左隣にて非表示となっている表示部位(保留番号「2」〜「4」の
いずれかに対応)に追加する。第2保留表示部5HLに複数の第2保留表示がある場合に
、新たな第2開始条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、
第2保留表示部5HLにおいて保留番号「1」に対応した右端の表示部位における第2保
留表示を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位に
おける第2保留表示のそれぞれを、消去した表示部位の方向(右側)に移動(シフト)さ
せる。このように、第2保留表示部5HLは、未だ開始されていない第2特別図柄表示装
置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームに対応する保留表示が行われるように構成さ
れている。
アクティブ表示部AHAは、実行中の可変表示に対応して、保留表示と同一の演出画像
または異なる演出画像を表示する。アクティブ表示部AHAにおける表示は、アクティブ
表示(可変表示対応表示、消化時表示あるいは今回表示などともいう)と称する。アクテ
ィブ表示部AHAでは、例えば第1開始条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームが
開始されることに対応して、第1保留表示部5HRにて消去(消化)された第1保留表示
に応じたアクティブ表示が行われる。また、アクティブ表示部AHAでは、例えば第2開
始条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームが開始されることに対応して、第2保留
記憶部5HLにて消去(消化)された第2保留表示に応じたアクティブ表示が行われる。
なお、第1保留表示や第2保留表示とアクティブ表示とでは、色彩や模様が共通するもの
であればよく、例えばアクティブ表示は第1保留表示や第2保留表示よりも大きく表示さ
れるものであってもよい。ただし、この実施の形態におけるアクティブ表示の表示態様は
、アクティブ表示変化演出が実行されることにより、第1保留表示や第2保留表示の表示
態様とは異なる表示態様に変化する場合がある。このように、アクティブ表示部AHAは
、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの実行中または第2特
別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの実行中に、その特図ゲームに
対応する対応表示を実行可能に構成されている。
図1に示された画像表示装置5の表示領域には、第1保留表示部5HRと第2保留表示
部5HLとの間にアクティブ表示部AHAが配置されている。これに対し、アクティブ表
示部AHAは、第1保留表示部5HRと第2保留表示部5HLとの間に配置されるものに
限定されず、画像表示装置5の表示領域における任意の位置に配置されていればよい。ま
た、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLの配置も任意に変更可能であり、例え
ば第1保留表示部5HRと第2保留表示部5HLとを入れ替えて配置したものでもよい。
第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLとともに、あるいは第1保留表示部5H
Rや第2保留表示部5HLに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにし
てもよい。図1に示す例では、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLとともに、
第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特
定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられてい
る。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示
器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保
留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれ
における上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成さ
れている。
画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5
C、5Rよりも小さい小図柄表示エリア5Vが設けられている。図1に示す画像表示装置
5の画面上では、左上方部に小図柄表示エリア5Vが設けられている。小図柄表示エリア
5Vでは、特別図柄や飾り図柄の可変表示と同期して、小図柄の可変表示が行われる。小
図柄を示す演出画像は、報知情報画像ともいう。したがって、画像表示装置5の画面上に
設けられた小図柄表示エリア5Vでは、報知情報画像となる小図柄を示す演出画像の可変
表示が行われ、表示結果となる確定小図柄を示す演出画像が導出される。
このように、画像表示装置5の画面上では、飾り図柄とは異なる小図柄の可変表示が行
われる。飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定飾り図柄が導出される
までの期間では、小図柄の可変表示が一定の表示態様で継続して行われ、画面上から消え
たり遮蔽物で遮蔽されたりすることがない。したがって、小図柄表示エリア5Vは、常に
視認可能となるように構成され、遊技者は、小図柄表示エリア5Vにおける小図柄の可変
表示を、常に視認することができる。小図柄表示エリア5Vにて可変表示される小図柄は
、常時小図柄あるいは演出用小図柄ともいう。小図柄表示エリア5Vでは、例えば飾り図
柄において数字を示す部位と同様に数字を示す図柄といった、複数種類の飾り図柄のそれ
ぞれと一部または全部が共通する表示態様で、各々が識別可能な複数種類の小図柄を示す
演出画像が、報知情報画像として可変表示されてもよい。
なお、特別図柄と飾り図柄、さらには普通図柄とに次ぐ第4図柄が設けられ、特別図柄
や飾り図柄の可変表示と同期して、第4図柄の可変表示が行われることがある。第4図柄
の可変表示は、例えば画像表示装置5の画面上または画面外に設けられた第4図柄表示エ
リアにて、特定の表示色(例えば青色)で一定の時間間隔にて表示と非表示とを繰り返す
表示制御を継続することによって実現される。ただし、第4図柄の可変表示における表示
結果と比べた場合に、小図柄の可変表示における表示結果は、遊技者が認識しやすい態様
で表示されるようにしてもよい。
また、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bは、例えば図1に示すパ
チンコ遊技機1における遊技領域の右側方といった、画像表示装置5の表示画面とは離れ
た位置に設けられている。そのため、画像表示装置5における表示による演出に注目して
いる遊技者は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示状態
を確認しにくくなり、特別図柄の可変表示が進行中であるか否かや、表示結果が導出され
たか否かを認識することが困難になる場合がある。これに対し、画像表示装置5の画面上
に設けられた小図柄表示エリア5Vにて小図柄の可変表示を行い表示結果を導出すること
で、可変表示が進行中であるか否かや、表示結果が導出されたか否かを、遊技者が認識し
やすい態様で表示することができる。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設け
られている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態
に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞
球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖
状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型
役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状
態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(
進入)しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物
用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2
始動入賞口を遊技球が通過(進入)できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置6
Bは、ソレノイド81がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口を遊
技球が進入(通過)できる一方、ソレノイド81がオン状態であるときの拡大開放状態よ
りも遊技球が進入(通過)しにくいように構成してもよい。このように、普通可変入賞球
装置6Bは、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)可能な開放状態または拡大開放状態
といった第1可変状態と、遊技球が通過(進入)不可能な閉鎖状態または通過(進入)困
難な通常開放状態といった第2可変状態とに、変化できるように構成されている。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示
す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された
第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによっ
て検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所
定個数(例えば3個)の遊技球が賞球(景品遊技媒体)として払い出され、第1保留記憶
数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口
スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊
技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条
件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出さ
れる賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づい
て払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であって
もよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし
、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設
けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82
によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態
とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態で
あるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)で
きなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82が
オン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過
(進入)しやすくなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入
)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとっ
て不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状
態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開
放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によっ
て検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個
数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置
7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1
始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときより
も多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開
放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状
態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大
入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者
にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器2
0が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや
第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成
され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通
図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、
普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20の上方には、
図2のゲートスイッチ21を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する普
図保留表示器25Cが設けられている。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車
及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞
口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれ
る単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれ
かに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定
個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には
、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8R
が設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パ
チンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞
球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよ
い。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射す
るために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。
例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力
を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球
や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)
する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余
剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられて
いる。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下
皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31
Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を
含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛
かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティ
ックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、
所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作がで
きるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作な
どによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対す
る傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットを含むコントローラセンサユニット35A
が設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対
する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置され
た2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心
位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直セ
ンサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばス
ティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操
作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者か
らの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出
できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本
体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプ
ッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声
制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、
パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信
号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1
における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、イ
ンタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制
御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて
用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、
演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コ
マンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種
情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4A
と第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などに対し
点灯と消灯の制御を行い第1特図と第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示
器20に対し点灯と消灯と発色の制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の
可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えてい
る。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110
、ソレノイド回路111などが搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の
各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送
する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイ
ド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送
する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15
を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L
、8R及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を
制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装
置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊
技効果ランプ9や装飾用LEDなどを点灯する動作と消灯する動作の全部または一部とい
った、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を
備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基
板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8R
から音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ラ
ンプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基
板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9や
装飾用LEDなどを点灯および消灯するための駆動電流などを供給するランプドライバ回
路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動
口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23といった、
各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、
例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の
構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第
2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20などの表示制御を行うための指令信号を伝
送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によっ
て中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送され
る制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制
御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられ
る表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる
音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用
いられるランプ制御コマンドが含まれている。また、演出制御コマンドには、異常の報知
を指示する異常入賞報知コマンドも含まれる。異常報知コマンドが主基板11から演出制
御基板12に対して伝送されると、後述のように、演出制御基板12の制御の下でエラー
報知処理(ステップS57)が実行される(図12参照)。これらの演出制御コマンドは
いずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し
、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット
7)は必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定さ
れていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップの
マイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM
(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供する
RAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラ
ムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit
)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路1
04と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM10
1から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進
行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から
固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動
データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に
一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI
/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を
受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュ
ータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュ
ータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM1
01や乱数回路104、I/O105などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104などにより、遊技
の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウント
される。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱
数は、乱数回路104などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊
技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを
実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御
用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定
部など)に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設け
られたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定
期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよ
い。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプ
ログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブ
ルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定
や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル
などを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基
板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマン
ドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターン
テーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。遊技制御用マイクロコンピ
ュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制
御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1
における遊技の進行等を制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶され
る。RAM102は、その一部又は全部が電源基板において作成されるバックアップ電源
によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。
即ち、例えば、停電等があってパチンコ遊技機1に対する電力供給が不足の停電等で一時
停止しても、所定期間は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少な
くとも、遊技状態、即ち、遊技制御手段の制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示す
データは、バックアップされて保存される。バックアップされたデータを適宜バックアッ
プデータという。このバックアップデータによって、電断後の電力供給の再開時に、電断
の発生時の状態で復旧が成される。なお、電断後の電力供給の再開時に使用されるデータ
は全てバックアップデータとしてRAM102に保存される。
I/O105は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号が
入力される入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を
伝送するための出力するための出力ポートとを含んで構成される。
次に、主基板11から演出制御基板12に送信される演出制御コマンドについて説明す
る。主基板11は、遊技の進行を制御する。そして、主基板11は、遊技の進行に応じて
演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する。演出制御基板12は、主基板11から
送信される演出制御コマンドに基づいて画像表示装置5等を制御する演出制御を実行する
ことで各種演出を行う。このようなことによって、主基板11によって実行される遊技と
、演出制御基板12によって実行される各種演出との同期が取られることになる。
以下、図3を参照して、演出制御コマンドを説明する。なお、「(H)」は16進数で
あることを示す。図3(A)は、遊技制御マイクロコンピュータ100が送信する演出制
御コマンドの一例を示す図である。
この実施の形態では、始動口入賞指定コマンドとして、第1始動口入賞指定コマンドと
なるコマンドB100(H)と、第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB200(
H)とが、予め用意されている。また、保留記憶数通知コマンドとして、第1保留記憶数
通知コマンドとなるコマンドC1XX(H)と、第2保留記憶数通知コマンドとなるコマ
ンドC2XX(H)とが、予め用意されている。なお、XX(H)は不特定の16進数で
あることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であれば
よい。保留記憶数通知コマンドでは、特図保留記憶数に応じて、異なるEXTデータ(例
えば00(H)〜04(H)のいずれか)が設定される。さらに、入賞時判定結果コマン
ドとなるコマンドC4XX(H)が、予め用意されている。
普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口
スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したときには、図5に
示すステップS202の処理で第1特図保留記憶数が上限値に達していないと判定される
ことにより、第1始動条件が成立する。第1始動条件は、第1特別図柄表示装置4Aによ
る第1特図を用いた特図ゲームを実行するための条件である。第1始動条件が成立したと
きには、図5に示すステップS203の処理で始動口バッファ値を「1」に設定してから
ステップS211の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12
に対して第1始動口入賞指定コマンドが送信される。また、図6に示すステップS408
の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して入賞時判
定結果コマンドが送信される。さらに、始動口バッファ値が「1」であるときに図5に示
すステップS213の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板1
2に対して第1保留記憶数通知コマンドが送信される。
普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始
動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したときには、図
4に示すステップS205の処理で第2特図保留記憶数が上限値に達していないと判定さ
れることにより、第2始動条件が成立する。第2始動条件は、第2特別図柄表示装置4B
による第2特図を用いた特図ゲームを実行するための条件である。第2始動条件が成立し
たときには、図5に示すステップS206の処理で始動口バッファ値を「2」に設定して
からステップS211の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板
12に対して第2始動口入賞指定コマンドが送信される。また、図6に示すステップS4
08の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して入賞
時判定結果コマンドが送信される。さらに、始動口バッファ値が「2」であるときに図5
に示すステップS213の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基
板12に対して第2保留記憶数通知コマンドが送信される。
演出制御基板12の側では、第1始動口入賞指定コマンドを受信することで第1始動条
件の成立を検知でき、第2始動口入賞指定コマンドを受信することで第2始動条件の成立
を検知できる。このように、第1始動口入賞指定コマンドは、第1始動条件の成立を通知
する演出制御コマンドである。第2始動口入賞指定コマンドは、第2始動条件の成立を通
知する演出制御コマンドである。入賞時判定結果コマンドは、第1始動入賞口を通過(進
入)した遊技球の検出時である第1始動入賞時や、第2始動入賞口を通過(進入)した遊
技球の検出時である第2始動入賞時に、乱数回路104等から抽出した遊技用乱数(特図
表示結果決定用の乱数値MR1など)を用いた比較結果(入賞時判定結果)を、演出制御
基板12の側に対して通知する。第1保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数を
通知する。第2保留記憶数通知コマンドは、第2特図保留記憶数を通知する。この実施の
形態において、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1始動
入賞口と第2始動入賞口とのいずれを遊技球が通過(進入)して始動入賞が発生したかを
通知するとともに、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とのいずれが増加したかを
指定する保留通知情報として送信される。
なお、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と
第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されることなどに対
応して送信されるようにしてもよい。あるいは、保留記憶数が増加したときに、第1特図
保留記憶数または第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド
(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する
一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が減
少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは
第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。第1保留記憶数通知コ
マンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、あるいは第1保留記憶数通知コマンドや
第2保留記憶数通知コマンドとともに、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コ
マンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を
通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
図3(B)は、入賞時判定結果コマンドによる通知内容を例示している。図3(B)に
示す入賞時判定結果コマンドのうち、コマンドC402(H)、コマンドC203(H)
、コマンドC404(H)は、特図表示結果判定用の乱数値MR1が大当り判定範囲内で
はない場合に送信されることがあり、可変表示結果が「ハズレ」に決定されて大当り遊技
状態には制御されないとの入賞時判定結果を通知する。一方、コマンドC401(H)は
、特図表示結果判定用の乱数値MR1が大当り判定範囲内である場合に送信され、可変表
示結果が「大当り」に決定されて大当り遊技状態に制御されるとの入賞時判定結果(可変
表示内容が「大当り」)を通知する。コマンドC402(H)は、変動パターン決定用の
乱数値MR3がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時に
スーパーリーチを伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「
ハズレ時スーパーリーチ確定」)を通知する。コマンドC403(H)は、変動パターン
決定用の乱数値MR3がハズレ時のリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時に
リーチ演出を伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズ
レ時リーチ確定」)を通知する。コマンドC404(H)は、変動パターン決定用の乱数
値MR3がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内でもリーチ確定範囲内でもない場合に送
信され、リーチ演出を伴う変動パターンに決定されない可能性があるとの入賞時判定結果
(可変表示内容が「ハズレ時一般」)を通知する。このように、入賞時判定結果コマンド
は、始動入賞時に抽出された遊技用乱数を用いて、可変表示結果が「大当り」に決定され
るか否かや特定の変動パターンに決定されるか否かの入賞時判定結果を通知する判定結果
情報として送信される。
コマンド9F00(H)は、デモ表示を指定する演出制御コマンドである。デモ表示指
定コマンドは、デモ表示を行う際に送信される。
コマンドD100(H)は、主基板11側が初期化されたことを指定する演出制御コマ
ンドである。初期化指定コマンドは、初期化時に送信される。
コマンドD200(H)は、電源復旧が成されたことを指定する演出制御コマンドであ
る。電源復旧指定コマンドは、電源復旧時に送信される。
コマンドD3XX(H)は、電源復旧後のパチンコ遊技機1の状態を指定する演出制御
コマンドである。当該コマンドの「XX」には、電源復旧後のパチンコ遊技機1の状態に
対応する数値が設定される。
ここで、図3(C)を用いて、復旧状態指定コマンドの内容について説明する。図3(
C)は、復旧状態指定コマンドの内容の一例を示す図である。図3(C)に示すように、
電源復旧後のパチンコ遊技機1の状態が第1特図ゲームの実行中であれば、「XX」には
「01」が設定される。電源復旧後のパチンコ遊技機1の状態が第2特図ゲームの実行中
であれば、「XX」には「02」が設定される。電源復旧後のパチンコ遊技機1の状態が
第1特図ゲームの大当りに基づく大当り遊技状態中であれば、「XX」には「03」が設
定される。電源復旧後のパチンコ遊技機1の状態が第2特図ゲームの大当りに基づく大当
り遊技状態中であれば、「XX」には「04」が設定される。電源復旧後のパチンコ遊技
機1の状態が上記以外のその他の状態であれば、「XX」には「05」が設定される。復
旧状態指定コマンドは、電源復旧時に送信される。
図2に戻って、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用
CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演
出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5におけ
る表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制
御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、
I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み
出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作
を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM1
21から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM
122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用
CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動デー
タ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部か
ら各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介し
て演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。こうして、
演出制御用CPU120は、主基板11から演出制御コマンドとして伝送された各種情報
に基づいて、パチンコ遊技機1が備える演出用の電気部品としての演出装置を制御する。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載さ
れた1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12に
は、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対し
て音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基
板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線など
が接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対
する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントロ
ーラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊
技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ
35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域に設けられた
演出用ランダムカウンタなどにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値
を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用い
られる乱数は、演出用乱数ともいう。一例として、演出制御基板12の側では、飾り図柄
の可変表示における停止図柄決定用の乱数値や、予告演出決定用の乱数値といった、各種
の演出決定用の乱数値を示す数値データがカウント可能に制御される。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラム
の他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されて
いる。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を
行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各
種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御パター
ンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データ(表示
制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データなど)や終了コー
ドなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御基板12に搭載されたRA
M122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御パターンに含まれる演出制御実行データにおいて、表示制御データは、例えば
画像表示装置5の画面上における各種画像の表示態様を示している。より具体的に、表示
制御データは、画像表示装置5の画面上に表示される各フレーム(フレーム周期で切替表
示される単位となる画像)を構成する背景、飾り図柄や小図柄などの各種図柄、キャラク
タ等を示す演出画像の種類、位置、サイズなどを指定するデータや、複数の演出画像を重
畳して表示させる場合の表示順序(優先度)を指定するデータなどを含んでいればよい。
演出画像の表示順序(優先度)を示すデータは、複数の演出画像のうち、いずれの演出画
像を遊技者からみて前方側に配置するかを示すデータであればよい。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表
示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例え
ば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示画面内に表示させる演出画像の切換タイ
ミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるた
めの制御を行う。一例として、表示制御部123には、VDP(Video Displ
ay Processor)、CGROM(Character Generator
ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよ
い。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、
GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的に
DSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用の
マイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであ
ってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるい
は、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成された
画像データメモリであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された
演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号
を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポート
からは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指
令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)などが出力され
る。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、
その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例と
して、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技
者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備
える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊
技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口(第1始動
領域)を通過(進入)すると、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検
出されたことなどにより第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大
当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特
別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口(第2始動領域)
を通過(進入)すると、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出され
たことなどにより第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊
技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄
表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。ただし、普通可変入賞球
装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞
口を遊技球が通過困難または通過不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出された
ことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動
条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の
可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20
による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、
所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表
示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示さ
れれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として
普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズ
レ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変
入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大
開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行わ
れる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第
2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別
図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが
、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結
果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定などが行われ、可変表示結果や変動パ
ターンを指定する演出制御コマンドが、図2に示す主基板11の遊技制御用マイクロコン
ピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例
えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示
結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表
示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の画面上に配置された
「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異な
る飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われる。「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示
エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄は、それぞれ左図柄、中図柄、右図柄
ともいう。第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図
柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果と
なる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表
示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、
可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有
利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。すなわち、大当り遊技状態に制
御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表
示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。特別図柄の可変表示結果として、
大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特
図表示結果)が「ハズレ」(非特定表示結果)となる。
第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに大当り図柄が停止表示(
導出)されて可変表示結果が「大当り」となる場合には、画像表示装置5の画面上におい
て、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、「
左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン
上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図
柄が導出表示されればよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にと
って有利な第1状態となる。そして、所定の開放上限時間(例えば29.5秒間または0
.1秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口
に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウン
ド遊技(単に「ラウンド」ともいう)が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以
外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難または発生不可能となる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、
その検出ごとに所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊
技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「2」または「15」など)に
達するまで繰返し実行される。
可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突
確」のいずれかとなる場合が含まれていればよい。大当り種別が「非確変」または「確変
」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置
7を遊技者にとって有利な第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に長
い時間(例えば29.5秒間など)となる通常開放ラウンドが実行される。一方、大当り
種別が「突確」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可
変入賞球装置7を第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(
例えば0.1秒間など)となる短期開放ラウンドが実行される。通常開放ラウンドが実行
される大当り遊技状態は、第1特定遊技状態ともいう。短期開放ラウンドが実行される大
当り遊技状態は、第2特定遊技状態ともいう。
大当り種別が「突確」である場合の大当り遊技状態では、短期開放ラウンドにて特別可
変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉によ
り大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放ラウンドにおける第1期間よりも
短い第2期間(例えば0.1秒間)となる。なお、短期開放ラウンドにて大入賞口の開放
期間が第2期間となるように制御される以外は、通常開放ラウンドが実行される場合と同
様の制御が行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放ラウンドが実行される場合に
は、ラウンド遊技の実行回数が、通常開放ラウンドの実行回数である第1ラウンド数(例
えば「15」)よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となるようにしてもよい。
すなわち、短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、通常開放ラウンドが実行さ
れる大当り遊技状態に比べて、各ラウンド遊技にて大入賞口を遊技球が通過(進入)しや
すい第1状態に変化させる期間が第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンド遊
技の実行回数が第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくと
もいずれか一方となるものであればよい。
このような短期開放ラウンドが実行される場合には、大入賞口に遊技球が入賞すれば所
定個数(例えば15個)の出玉(賞球)が得られる。しかし、大入賞口の開放期間が第2
期間(0.1秒間など)であることなどにより、実質的には出玉(賞球)が得られない大
当り遊技状態となる。したがって、大当り種別が「突確」となったことに基づく大当り遊
技状態(第2特定遊技状態)は、大当り種別が「非確変」または「確変」となったことに
基づく大当り遊技状態(第1特定遊技状態)よりも、遊技者にとって不利な遊技状態とな
る。こうして、大当り種別が「非確変」または「確変」となったことに基づいて、通常開
放ラウンドが実行される大当り遊技状態となった場合には、大入賞口を遊技球が通過しや
すい第1変化態様で、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)と第2状態(閉鎖状
態)とに変化させる制御が行われる。一方、大当り種別が「突確」となったことに基づい
て、短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態となった場合には、大入賞口を遊技球
が通過しにくい第2変化態様で、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)と第2状
態(閉鎖状態)とに変化させる制御が行われる。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可
変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に
制御されることがある。確変状態は、所定回数(例えば200回)の可変表示が実行され
ること、または可変表示の実行回数が所定回数に達する以前に大当り遊技状態が開始され
ることなど、所定の確変終了条件が成立するまで継続するように制御される。なお、確変
終了条件は、可変表示の実行回数にかかわらず、次回の大当り遊技状態が開始されるとき
に成立するようにしてもよい。大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間
が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数(例
えば100回)の可変表示が実行されたこと、または可変表示の実行回数が所定回数に達
する以前に大当り遊技状態が開始されることなど、所定の時短終了条件が成立するまで継
続するように制御される。一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技
状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」または
「突確」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態となる。
確変状態や時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しや
すい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態(開放状態または拡大開放
状態)と第2可変状態(閉鎖状態または通常開放状態)とに変化させる。例えば、普通図
柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態
のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り
」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」とな
ったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時
間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させ
る制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態と
に変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし
、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞
球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放
制御(「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした確変状態や時短状態に制御され
ることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状
態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。なお、確変状態にて確変制御が行わ
れるときでも、高開放制御が行われない場合があってもよい。
画像表示装置5において、最終停止図柄(例えば左図柄、中図柄、右図柄のうちの中図
柄)となる図柄以外の飾り図柄が、所定時間継続して大当り組合せと一致している状態で
停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の飾り図柄が同一図柄で
同期して変動したり、表示位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大
当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)にお
いて行われる演出を、リーチ演出という。リーチ演出として、画像表示装置5の画面上に
飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させることや、背
景画像の表示態様を変化させること、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させることと
いった、飾り図柄の変動態様を変化させることとは異なる演出動作が実行されてもよい。
画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や
、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ態様とな
る以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、リーチ演出に含まれていてもよい。
リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ
可変表示という。そして、画像表示装置5の画面上で変動表示される図柄の表示結果が大
当り組合せでない場合には「ハズレ」となり、変動表示状態は終了する。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(演出態様)が異なる複数種類
の演出パターン(リーチパターンともいう)が、予め用意されていればよい。そして、そ
れぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性(信頼度、ある
いは大当り信頼度ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行
されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
この実施の形態では、一例として、ノーマルのリーチ演出(ノーマルリーチ)とスーパー
のリーチ演出(スーパーリーチ)が予め設定されている。そして、スーパーリーチにおけ
るリーチ演出が実行された場合には、ノーマルリーチにおけるリーチ演出が実行された場
合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。なお
、スーパーリーチとなるリーチ演出には、他のスーパーリーチに比べて大当り期待度が高
くなる特定のリーチ演出を実行するスーパーリーチを含む複数種類のリーチ演出があって
もよい。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ
状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなど
を、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行され
ることがある。一例として、飾り図柄の可変表示中には「擬似連」の可変表示演出が実行
可能であればよい。「擬似連」の可変表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定
されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの開始条件が1回成立したことに対応して
、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄
)が導出表示されるまでに一旦仮停止させた後、再び変動(擬似連変動)させる演出表示
を、所定回(例えば最大3回)まで行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の
可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く
、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り
図柄が再変動する回数であればよい。
「擬似連」の可変表示演出では、一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示
エリア5L、5C、5Rにて、特殊組合せの擬似連チャンス目として予め定められた複数
種類のハズレ組合せのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。「擬似連」の可変表
示演出において初回変動を含む複数回の変動表示に伴って、再変動演出となる画像表示な
どの所定演出が実行されてもよい。なお、再変動演出は、画像表示装置5の画面上にて画
像表示を行うことによるものに限定されず、各種の演出装置を用いた任意の演出動作を含
んでいてもよい。
画像表示とは異なる再変動演出の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動
表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部または外部に設けられた複数の装飾
用LEDのうちで点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されてもよい。また、
各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、装飾用LEDの表示色が変化するように制御
されてもよいし、複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが変化するように制御され
てもよい。
画像表示とは異なる再変動演出のさらなる一例として、「擬似連」の可変表示演出によ
る各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部または外部に設けられた演
出用模型(可動部材)が動作するように制御されてもよい。このとき、各変動表示(初回
変動を含む)の期間中に、演出用模型(可動部材)の動作態様が変化するように制御され
てもよいし、複数の演出用模型(可動部材)のうちで動作するものが変化するように制御
されてもよい。
「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、画像表示
装置5の画面上に特定のキャラクタ画像といった所定の演出画像を表示するように制御さ
れてもよい。また、再変動演出として、例えば擬似連チャンス目となる飾り図柄が仮停止
表示されるときなどに、特殊な効果音となる音声をスピーカ8L、8Rから出力するよう
に制御されてもよい。こうした再変動演出の一部または全部に加えて、あるいは、これら
の再変動演出の一部または全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、演出用模型の動作
、演出画像の表示、効果音の出力のうち、一部または全部を組み合わせた再変動演出を実
行するように制御されてもよい。このとき、1種類の演出態様のみで再変動演出が実行さ
れる場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた再変動演出が実行される期間を含ん
でいる場合や、複数回の再変動演出における演出態様が変化する場合に、可変表示結果が
「大当り」となる可能性(大当り期待度)といった、所定の遊技価値が付与される可能性
が高まるようにしてもよい。
この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1
回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに
基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せるこ
とができる。そして、擬似連変動(再変動)の繰返し実行回数(擬似連回数)が多くなっ
たときには、擬似連回数が少ないときよりも、可変表示結果が「大当り」となる可能性(
大当り期待度)が高くなる。また、擬似連変動の繰返し実行回数(擬似連回数)によって
演出の発生割合が変化するように制御されてもよい。例えば擬似連変動が2回行われるこ
とにより「リーチ確定」となり、擬似連変動が3回行われることにより「スーパーリーチ
確定」となるようにしてもよい。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(
再変動)の回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行で
きるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「擬似連」の他に
も、例えば「滑り」や「発展チャンス目」、「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止
後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「滑り」の可変表示演
出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表
示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおけ
る全部にて飾り図柄を変動させてから、単一または複数の飾り図柄表示エリア(例えば「
左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた
後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)
の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示
エリア5Rのいずれか一方または双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させ
ることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表
示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄
表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発
展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリー
チ状態として所定のリーチ演出が開始される。一方、「発展チャンス目終了」の可変表示
演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表
示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合
せの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目
停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変
表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」
、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャン
ス目となるハズレ組合せ(特殊組合せ)の飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄
表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる「擬似連」の可変表示
演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動さ
せることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「擬似連」などの可変表示演出とは異
なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力な
どのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状
態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行され
る可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者
に予め告知するための予告演出が実行されることがある。
予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C
、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示態様がリー
チ態様となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が
仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果
が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示態様
がリーチ態様となった後に実行されるものが含まれていてもよい。このように、予告演出
は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定特別図柄や
確定飾り図柄が導出されるまでの所定タイミングにて、大当り遊技状態となる可能性を予
告できるものであればよい。こうした予告演出を実行する場合における演出動作の内容(
演出態様)に対応して、複数の予告パターンが予め用意されている。
予告演出のうちには、先読み予告演出(先読み演出ともいう)となるものが含まれてい
る。先読み予告演出は、可変表示結果が「大当り」となる可能性などが予告される対象(
予告対象)となる可変表示が実行されるより前に、演出態様に応じて可変表示結果が「大
当り」となる可能性を予告可能な予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して
複数回実行される飾り図柄の可変表示にわたり連続して予告する先読み予告演出は、連続
予告演出ともいう。先読み予告演出では、予告対象となる可変表示が開始されるより前に
、例えば始動入賞の発生による特図ゲームの保留記憶などに基づいて可変表示結果が「大
当り」となる可能性などを予告するための演出動作が開始される。先読み予告演出との対
比において、予告対象となる可変表示が開始された後に実行が開始される予告演出は、単
独予告演出(単独予告、当該変動予告、あるいは可変表示中予告演出ともいう)と称され
る。
この実施の形態では、先読み予告演出の一例として、第1保留表示部5HRにおける第
1保留表示の表示部位や第2保留表示部5HLにおける第2保留表示の表示部位を、通常
時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、予告対象となる可変表
示において「大当り」となる可能性などを予告する「保留表示変化」の先読み予告演出が
実行される。より具体的には、特図保留記憶数を特定可能に表示する表示部位における表
示色を、通常時における所定色(例えば白色)とは異なる特定色(例えば赤色、緑色、青
色のいずれかなど)とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通常よ
りも高いことを報知できればよい。また、第1保留表示や第2保留表示における表示柄を
通常時とは異なる特定柄(例えばサクラ柄など)とすることにより、可変表示結果が「大
当り」となる可能性が通常よりも高いことを報知できるようにしてもよい。あるいは、第
1保留表示や第2保留表示として所定のメッセージ(例えば「秘」など)を示す表示態様
とすることにより、表示色が特定色に変化する可能性が通常よりも高いことを報知(示唆
)できるようにしてもよい。こうした表示態様が特定態様に変化する可能性が高いことを
示唆する保留表示は、示唆保留表示ともいう。「保留表示変化」の先読み予告演出は、保
留表示変化演出ともいう。
始動入賞の発生に基づいて実行される先読み予告演出は、始動入賞が発生した後に、先
読み予告演出による予告内容が実現されるか否かを遊技者が判別できるよりも前に実行(
開始)されるものであればよい。例えば、ある始動入賞の発生によりリーチ状態となる可
能性があることを予告する先読み予告演出は、少なくとも始動入賞の発生に基づく飾り図
柄の可変表示状態がリーチ状態(または非リーチ状態)となるより前に実行(開始)され
るものであればよい。また、ある始動入賞の発生により可変表示結果が「大当り」となる
可能性があることを予告する先読み予告演出は、少なくとも始動入賞の発生に基づく可変
表示において確定飾り図柄が停止表示されるよりも前に実行(開始)されるものであれば
よい。
保留表示変化演出が実行されるときには、保留表示の表示態様が変化する場合と変化し
ない場合とがある。保留表示変化演出のうち、保留表示の表示態様が変化する演出は、保
留表示変化成功演出ともいう。保留表示変化演出のうち、保留表示の表示態様が変化しな
い演出は、保留表示変化失敗演出ともいう。その他、保留表示変化演出には、保留表示変
化共通演出が含まれている。保留表示変化演出が実行されるときには、まず、保留表示の
表示態様を変化させるときと変化させないときとで共通で実行される保留表示変化共通演
出が実行される。保留表示変化共通演出は、例えば予め用意されたキャラクタ(変化演出
用キャラクタ)を示す演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させ、予告対象となる可
変表示に対応する保留表示に作用を及ぼすような作用演出を含んでいればよい。
保留表示変化共通演出におけるキャラクタを示す演出画像は、特定演出画像の一例であ
る。なお、後述する促進表示画像Pなども特定演出画像の一例である。キャラクタを示す
演出画像は、保留表示変化演出を実行する決定結果に応じた設定に基づいて、複数回の可
変表示にわたり継続して画像表示装置5の画面上に表示されてもよい。特定演出画像とな
るキャラクタを示す演出画像は、少なくとも識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像
の一部よりも遊技者からみて前方側の重複する位置に配置可能であればよい。この場合、
飾り図柄の可変表示における表示結果が導出される期間において、飾り図柄を示す演出画
像よりも前方側にて重複する位置では、特定演出画像となるキャラクタを示す演出画像の
表示態様を静止態様とする。
保留表示変化共通演出における作用演出は、第1保留表示部5HRにおける第1保留表
示や第2保留表示部5HLにおける第2保留表示のいずれかに作用を及ぼすことにより、
その保留表示の表示態様が変化する可能性があることを示唆する表示演出であればよい。
このような表示演出に伴い、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させたり、遊技
効果ランプ9や装飾用LEDといった発光体の一部または全部を所定の点灯態様で点灯さ
せたり、演出用の可動部材を所定の動作態様で動作させたりしてもよい。
保留表示変化共通演出が実行された後、保留表示変化成功演出を実行したときには、作
用演出により作用を及ぼした保留表示の表示態様を変化させる。このように、保留表示変
化共通演出における作用演出が実行された後、作用を及ぼした保留表示の表示態様が変化
する演出は、第1成功演出としての保留変化演出ともいう。一方、保留表示変化共通演出
が実行された後、保留表示変化失敗演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼ
した保留表示の表示態様を変化させない。このように、保留表示変化共通演出における作
用演出が実行されたものの、作用を及ぼした保留表示の表示態様が変化しない演出は、第
1失敗演出としての保留変化ガセ演出ともいう。
この実施の形態では、単独予告演出の一例として、アクティブ表示部AHAにおける演
出画像の表示を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、
開始条件が成立した可変表示において「大当り」となる可能性などを予告する「アクティ
ブ表示変化」の予告演出が実行される。より具体的には、アクティブ表示部AHAにおけ
る表示色を、通常時における所定色(例えば白色)とは異なる特定色(例えば赤色、緑色
、青色のいずれかなど)とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通
常よりも高いことを報知できればよい。また、アクティブ表示部AHAに表示されるアイ
コンを、通常時における丸型無地とは異なる特定アイコンとすることにより、例えば「?
」、「チャンス」、「激熱」などのメッセージを報知して、可変表示結果が「大当り」と
なる可能性を示唆できればよい。その他、アクティブ表示部AHAに表示されるアイコン
には、例えば「NEXT」などのメッセージを報知して、「擬似連」の可変表示演出にお
ける擬似連変動が実行されることを報知するアイコンがあってもよい。「アクティブ表示
変化」の予告演出は、アクティブ表示変化演出ともいう。
アクティブ表示変化演出が実行されるときには、アクティブ表示部AHAにおけるアク
ティブ表示の表示色やアイコンなどの表示態様が変化する場合と変化しない場合とがある
。アクティブ表示変化演出のうち、アクティブ表示の表示態様が変化する演出は、アクテ
ィブ表示変化成功演出ともいう。アクティブ表示変化演出のうち、アクティブ表示の表示
態様が変化しない演出は、アクティブ表示変化失敗演出ともいう。その他、アクティブ表
示変化演出には、アクティブ表示変化共通演出が含まれている。アクティブ表示変化演出
が実行されるときには、まず、アクティブ表示の表示態様を変化させるときと変化させな
いときとで共通で実行されるアクティブ表示変化共通演出が実行される。
アクティブ表示変化共通演出は、保留表示変化共通演出と同様に、例えば特定演出画像
となるキャラクタ(変化演出用キャラクタ)を示す演出画像を画像表示装置5の画面上に
表示させ、アクティブ表示に作用を及ぼすような作用演出を含んでいればよい。アクティ
ブ表示変化共通演出における作用演出は、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表
示に作用を及ぼすことにより、アクティブ表示の表示態様が変化する可能性があることを
示唆する表示演出であればよい。このような表示演出に伴い、スピーカ8L、8Rから所
定の効果音を出力させたり、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光体の一部また
は全部を所定の点灯態様で点灯させたり、演出用の可動部材を所定の動作態様で動作させ
たりしてもよい。
アクティブ表示変化共通演出が実行された後、アクティブ表示変化成功演出を実行した
ときには、作用演出により作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様を変化させる。この
ように、アクティブ表示変化共通演出における作用演出が実行された後、作用を及ぼした
アクティブ表示の表示態様が変化する演出は、第2成功演出としてのアクティブ変化演出
ともいう。一方、アクティブ表示変化共通演出が実行された後、アクティブ表示変化失敗
演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様を変
化させない。このように、アクティブ表示変化共通演出における作用演出が実行されたも
のの、作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様が変化しない演出は、第2失敗演出とし
てのアクティブ変化ガセ演出ともいう。
保留表示の表示色やアクティブ表示の表示色を変化させる演出は、表示色変化演出とも
いう。保留表示の表示態様を、所定のメッセージ(例えば「秘」など)を示す表示態様に
変化させる演出は、特殊表示変化演出ともいう。アクティブ表示部AHAに表示されるア
イコンを通常時の丸型無地とは異なる特定アイコンに変化させる演出は、アイコン表示変
化演出ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにハズレ図柄が停止表示(
導出)されて可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、可変表示態様が「非リーチ」(
「通常ハズレ」ともいう)となる場合と、可変表示態様が「リーチ」(「リーチハズレ」
ともいう)となる場合とが含まれている。可変表示態様が「非リーチ」となる場合には、
飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに
、リーチにならない所定の飾り図柄の組合せ(非リーチ組合せ)が停止表示(導出)され
る。可変表示態様が「リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、
飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当
り組合せとはならない所定の飾り図柄の組合せ(リーチ組合せ)が停止表示(導出)され
る。非リーチ組合せやリーチ組合せを構成する飾り図柄は、ハズレ図柄となる特別図柄と
ともに、非特定表示結果に含まれればよい。
次に、本実施形態におけるパチンコ遊技機1の主要な動作を説明する。なお、以下では
、フローチャート等を参照して動作を説明するが、各動作では、フローチャートに現れて
いない処理等が適宜行われる場合がある。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロ
コンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処
理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定
した後、必要な初期設定を行う。初期設定では、例えば、遊技制御用マイクロコンピュー
タ100の内蔵デバイスの初期化やRAM102をアクセス可能状態に設定すること等が
行われる。
次いで、CPU103は、図示しないクリアスイッチが押されてオンされているかを判
定する。オンされているかの判定は、例えば、クリアスイッチから出力されるオン信号が
I/O105の入力ポートを介して入力されているか等によって行われる。
CPU105は、オン信号が入力されている等して、クリアスイッチがオンされている
場合、パチンコ遊技機1の状態はクリアされるので、CPU103は、通常の電源投入時
に実行される処理を行う。
クリアスイッチがオフの場合、CPU103は、データ保護処理が実行されているかを
判定する。データ保護処理は、遊技機への電力供給が停止したときにCPU103によっ
て実行される処理であって、電断等が発生したときにRAM102が記憶するデータを保
護するための処理である。データ保護処理は、この実施の形態では、パリティデータの付
加等の電力供給停止時処理を含む。データ保護処理が実行されたかは、電力供給停止処理
等においてRAM102に設定されるバックアップフラグの状態によって判定すればよい
。データ保護処理が実行されていない場合、パチンコ遊技機1の状態を電力供給停止時の
状態に戻すことができないので、CPU103は、通常の電源投入時に実行される処理を
行う。
一方、クリアスイッチが押されず、データ保護処理が実行された場合、電断による電力
供給の停止及び再開があった可能性があるため、CPU103は、RAM102のデータ
チェックを行って、正常であるか否かを判定する。この実施の形態では、データチェック
として電力供給停止時処理で付加されたパリティデータを用いたパリティチェックを行う
。なお、電力供給停止処理においてRAM102のデータについてチェックサムを算出し
てRAM102に格納しておき、RAM102のデータについて電力供給停止時処理と同
一の処理によってチェックサムを算出し、両チェックサムを比較することで、データチェ
ックを行ってもよい。
不測の停電等の電力供給停止が生じた後に電力供給が再開した場合には、RAM102
のデータはバックアップされている筈であるから、チェック結果は正常になる。チェック
結果が正常でないということは、バックアップデータが、電力供給の停止時のデータとは
異なっていることになる。データチェックが異常の場合、パチンコ遊技機1の状態を電力
供給停止時の状態に戻すことができないので、通常の電源投入時に実行される処理を実行
する。
チェック結果が正常であれば、電断による電力供給の停止及び再開があったと判定でき
るので、CPU103は、パチンコ遊技機1の状態を電力供給停止時の状態に復旧するた
めの復旧処理を行う。具体的には、ROM101に格納されているバックアップ時設定テ
ーブルを参照して、バックアップ時設定テーブルの内容をRAM102に設定する。RA
M102はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時テー
ブルには、RAM102の記憶内容のうち初期化してもよい領域についての初期化データ
が設定されている。バックアップ時設定テーブルの内容をRAM102に設定することで
、RAM102のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がその
まま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止時の遊技状態を示すデ
ータ、I/O105の出力ポートの出力状態が保存されている領域、未払出賞球数を示す
データが設定されている部分等である。
なお、バックアップされる可変表示結果は、特図ゲームが実行中であれば、実行中の特
図ゲームの可変表示結果を示し、特図ゲームが実行されていない状態であれば、直近の特
図ゲームの可変表示結果を示す。なお、直近の特図ゲームがない場合には、可変表示結果
は、ハズレを示すものであってもよい。
この実施の形態では、電源復旧した場合には、後述の特別図柄プロセス処理や普通図柄
プロセス処理等にて、バックアップデータが用いられ、遊技制御が実行されるので、電断
後の電力供給の再開時に、電断の発生時の状態での処理が再開され、電力停止時に停止さ
れた状態からの遊技制御が再開される。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとデータチェックとの双方を用いてR
AM102のデータが保存されているか否かを確認しているが、いずれか一方のみを用い
てもよい。即ち、バックアップフラグとデータチェックとのいずれかを、電源停止からの
復旧処理を実行するための契機としてもよい。
電源停止からの復旧処理の後、CPU103は、復旧処理によって復旧された復旧後の
パチンコ遊技機1の状態に応じて、電源復旧時コマンドを送信する。
復旧後には、電源復旧時コマンドとして、電源復旧指定コマンドと、表示結果指定コマ
ンドと、復旧状態指定コマンドと、特図保留記憶数指定コマンドと、を送信する処理を行
う。
通常の電源投入時に実行される処理では、CPU103は、初期化処理を行う。例えば
、RAM102のクリア処理を行う。クリア処理によって、所定のデータは0に初期化さ
れるが、任意の値、又は予め決められている値に初期化するようにしてもよい。また、R
AM102の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM
101に格納されている初期化時設定テーブルを参照し、初期化時設定テーブルの内容を
順次RAM102に設定する。このようにして、各種フラグの状態、各種タイマの値、各
種データ等が初期化される。
その後、CPU103は、初期化指定コマンドを送信する。例えば、演出制御基板12
側では、初期化指定コマンドを受信すると、画像表示装置5において、パチンコ遊技機1
の制御の初期化が成されたことを報知するための画面表示、即ち初期化報知を行うように
してもよい。
復旧時の状態に応じて電源復旧時コマンドを送信した後、又は初期化指定コマンドを送
信した後、CPU103は、乱数回路104の初期化設定を行う。
その後、タイマ割込みの設定を行う。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100
に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後
、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出
され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終
了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パ
チンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理
を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
このような遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信
号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用
タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込処理には、例えばスイッチ処理やメ
イン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図
柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行など
を制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッ
チ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから
入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技
機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理であ
る。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュ
ータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理であ
る。遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、
少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数
値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3と
、普図表示結果決定用の乱数値MR5とが含まれていればよい。特図表示結果決定用の乱
数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当
り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。大当り種別決定用の乱数
値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り種別を「非確変」、「確変
」、「突確」のいずれかといった、複数種別のいずれかに決定するために用いられる乱数
値である。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示におけ
る変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる
乱数値である。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける普通図柄の可
変表示結果を「普図当り」として普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を
閉鎖状態(通常開放状態)よりも高い頻度で遊技球が通過(進入)しやすい開放状態(拡
大開放状態)に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設け
られた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新
し、特別図柄表示装置4における表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入
賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行され
る。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメント
LEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bに
おける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする処理である。普通図柄プロセス処理では
、時短制御に伴う高開放制御として、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通
図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲ
ームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上さ
せる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bに
おける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、そ
の傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御の一部または全部が行われる。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対し
て制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、コマンド制御処理では、RAM1
02に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルに
おける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に
対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出
制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定
時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブル
での設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後
には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図4は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロ
セス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS1
01)。始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域(遊
技制御フラグ設定部など)に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS1
10〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
図5は、始動入賞判定処理として、図4のステップS101にて実行される処理の一例
を示すフローチャートである。図5に示す始動入賞判定処理を開始すると、CPU103
は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動
口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否
かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれ
ば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1
特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステ
ップS202)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウン
タ設定部など)に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウ
ント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS20
2にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、RA
M102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた始動口バッファの格納
値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS20
1;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(
ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応
して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ
22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイ
ッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲーム
の保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっている
か否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、RAM102の所
定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値で
ある第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できれ
ばよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップ
S205;No)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に
応じた保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば
、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方
で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。
こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第
1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加(インクリ
メント)するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を
遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立し
たときに、1増加(インクリメント)するように更新される。こうして、第1始動条件が
成立したときには第1特図保留記憶数が1増加するように更新され、第2始動条件が成立
したときには第2特図保留記憶数が1増加するように更新される。このときには、RAM
102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた合計保留記憶数カウンタ
の格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS2
08)。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、始動入賞の発生時に対応し
た所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS209)。一例として、ステップS209の
処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に
設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果
決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値
MR3を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが
保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先
頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。
ステップS210の処理では、例えば始動口バッファ値が「1」であるときに、保留デ
ータが第1特図保留記憶部にセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときに
、保留データが第2特図保留記憶部にセットされる。第1特図保留記憶部は、普通入賞球
装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動入賞が発生した
ものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図
を用いた特図ゲーム)について保留記憶として記憶する。第2特図保留記憶部は、普通可
変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動入賞が
発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける
第2特図を用いた特図ゲーム)について保留記憶として記憶する。
第1特図保留記憶部は、例えば第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番
号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)による第1始動条件の成立に基づいてCPU
103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別
決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留
データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こう
して第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行
が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に
基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、可変表示結果が「大当り」とな
る場合の大当り種別が複数種別のいずれとなるか、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(
例えばスーパーリーチのリーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情
報となる。このように、第1特図保留記憶部は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1
特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件は成立したが、未だ開始されてい
ない第1特別図柄表示装置4Aにおける特図ゲームの保留記憶情報を記憶する。
第2特図保留記憶部は、例えば第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番
号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)による第2始動条件の成立に基づいてCPU
103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別
決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留
データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こう
して第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行
が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に
基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、可変表示結果が「大当り」とな
る場合の大当り種別が複数種別のいずれとなるか、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(
例えばスーパーリーチのリーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情
報となる。このように、第2特図保留記憶部は、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2
特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件は成立したが、未だ開始されてい
ない第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームの保留記憶情報を記憶する。
ステップS210の処理に続いて、予め用意された始動口入賞指定コマンドを演出制御
基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS211)。続いて、入賞時乱数
値判定処理を実行する(ステップS212)。その後、予め用意された保留記憶数通知コ
マンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS213)。さ
らに、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214
)。このとき、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS214;「2」)、始動
口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、
始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であるときには
(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初
期化してから(ステップS216)、ステップS204の処理に進む。これにより、第1
始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入
賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図6は、入賞時乱数値判定処理として、図5のステップS212にて実行される処理の
一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変
表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図4のステップS110、図8
)において、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定や
、変動パターンの決定などが行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞
口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出された始動入賞タイミングで、CP
U103がステップS212の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結
果として大当り図柄を導出すると決定される乱数値MR1であるか否かの判定や、飾り図
柄の可変表示状態をリーチ状態とする変動パターンに決定される乱数値MR3であるか否
かの判定などを行う。これにより、始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づく
特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」となる
か否かや、飾り図柄の可変表示中にリーチ状態となるか否かを予測し、この予測結果に基
づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120などにより、先読み演出となる
予告演出を実行するか否かを、決定することができる。
図6に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えばRAM10
2の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた時短フラグや確変フラグの状態
を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステ
ップS401)。より具体的には、確変フラグがオンであるときには遊技状態が確変状態
であること、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには遊技状態が時短状態で
あること、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを、
それぞれ特定すればよい。また、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ制御部など)
に設けられた特図プロセスフラグの値を確認することなどにより、パチンコ遊技機1にお
ける現在の遊技状態が大当り遊技状態であるか否かを特定できればよい。
CPU103は、こうして特定された遊技状態が大当り遊技状態となっている大当り中
であるか否かを判定する(ステップS402)。このとき、大当り中でないと判定された
場合には、さらに確変状態や時短状態において時短制御に伴う高開放制御が行われている
高ベース中であるか否かを判定する(ステップS403)。ステップS402にて大当り
中であると判定されたときや(ステップS402;Yes)、ステップS403にて高ベ
ース中であると判定されたときには(ステップS403;Yes)、始動口バッファ値が
「2」であるか否かを判定する(ステップS404)。
ステップS403にて高ベース中ではないと判定されたときや(ステップS403;N
o)、ステップS404にて始動口バッファ値が「2」であると判定されたときには(ス
テップS404;Yes)、図5に示されたステップS209の処理で抽出した乱数値を
用いて、各種の可変表示内容を判定する。この実施の形態において、始動入賞時に判定す
る可変表示内容には、「大当り」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ
確定」、「ハズレ時一般」がある。
CPU101は、可変表示内容が「大当り」であるか否かを判定するために、大当り判
定範囲を設定する。例えば、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された
特定表示結果決定テーブルから、現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いら
れるデータ(特図表示結果決定用テーブルデータ)を選択する。この特図表示結果決定用
テーブルデータにおいて、特図表示結果が「大当り」に割り当てられた決定値の範囲が、
大当り判定範囲として設定されればよい。この大当り判定範囲は、ステップS209の処
理で抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される。このとき、乱数値MR1
が大当り判定範囲の範囲内であれば、可変表示内容が「大当り」と判定される。
乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲外であることに対応して、可変表示内容が「大当
り」ではないと判定された場合には、ハズレ時のスーパーリーチ確定範囲やリーチ確定範
囲を設定する。ハズレ時のスーパーリーチ確定範囲やリーチ確定範囲は、特図保留記憶数
にかかわらず、スーパーリーチあるいはノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パ
ターンに決定することができる乱数値(変動パターン決定用の乱数値MR3)の範囲とし
て、予め定められていればよい。
特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、変動パターン決定用の乱数値M
R3と、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された変動パターン決定テ
ーブルとを用いて、予め用意された複数の変動パターンのうちから、今回の可変表示で使
用される変動パターンが決定される。変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定
用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、複数の変動パターンのいずれかに割り
当てられている。CPU103は、乱数値MR3と合致する決定値が割り当てられた変動
パターンを、今回の可変表示で使用される変動パターンに決定する。例えば可変表示結果
が「ハズレ」となるハズレ時に用いられる変動パターン決定テーブルでは、複数の変動パ
ターンに対する決定値の割当てが、図11(B1)や図11(B2)に示すように、第1
特図保留記憶数や第2特図保留記憶数に応じて異なっている。ただし、一部の決定値は、
第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数にかかわらず同一(あるいは同一種)の変動パ
ターンに割り当てられている。こうした変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデ
ータにおいて、スーパーリーチを伴う変動パターンに割り当てられた決定値のうちで、特
図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチを伴う変動パターンに割り当てられた決定値の
範囲が、スーパーリーチ確定範囲として予め定められていればよい。また、変動パターン
決定テーブルを構成するテーブルデータにおいて、ノーマルリーチを含めたリーチ演出を
伴う変動パターンに割り当てられた決定値のうちで、特図保留記憶数にかかわらずリーチ
演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値の範囲が、リーチ確定範囲として予め定
められていればよい。
図7は、可変表示結果が「ハズレ」となるハズレ時における変動パターンの判定例を示
している。パチンコ遊技機1における遊技状態が時短制御のない通常状態である通常時に
は、図11(B1)に示すような決定値が変動パターンに割り当てられた変動パターン決
定テーブルが用いられる。この場合、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜
「300」の範囲内であれば、第1特図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチを伴う変
動パターンに決定されることが確定する。これに対し、変動パターン決定用の乱数値MR
3が「271」〜「300」の範囲内であれば、第1特図保留記憶数に応じてスーパーリ
ーチを伴うか否かは不確定であるものの、少なくとも第1特図保留記憶数にかかわらずノ
ーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに決定されることが確定する。
また、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短制御を伴う確変状態や時短状態である
時短中には、図11(B2)に示すような決定値が変動パターンに割り当てられた変動パ
ターン決定テーブルが用いられる。この場合、変動パターン決定用の乱数値MR3が「2
95」〜「300」の範囲内であれば、第2特図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチ
を伴う変動パターンに決定されることが確定する。これに対し、変動パターン決定用の乱
数値MR3が「289」〜「300」の範囲内であれば、第2特図保留記憶数にかかわら
ずノーマルリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定する。
始動入賞が発生したときの特図保留記憶数(第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数
)は、実際に可変表示が開始されるときの特図保留記憶数と一致するとはかぎらず、始動
入賞が発生した後に可変表示の実行や新たな始動入賞の発生により変化することがある。
そのため、始動入賞時の判定結果と可変表示開始時における変動パターンの決定とで、特
図保留記憶数の相違により選択されるテーブルデータが一致しない場合があり、始動入賞
時に前もって特定の変動パターンに決定されるか否かを判定して予測することは一般に難
しい。一方、この実施の形態における変動パターン決定テーブルでは、可変表示結果が「
ハズレ」となる場合に少なくともスーパーリーチを伴う変動パターンあるいはノーマルリ
ーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値は、特図保留記憶数
にかかわらず共通の決定値を含んでいる。したがって、パチンコ遊技機1における始動入
賞時あるいは可変表示開始時における特図保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチを伴
う変動パターンに決定されることが確定したか否かや、ノーマルリーチを含めたリーチ演
出を伴う変動パターンに決定されることが確定したか否かを、判定することができる。
時短制御が行われていない通常時において、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には
、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、可変
表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であると判定し、変動パターン決定用の乱数
値MR3が「271」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時リーチ
確定」であると判定する。時短制御が行われている時短中において、可変表示結果が「ハ
ズレ」となる場合には、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の
範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であると判定し、変動
パターン決定用の乱数知MR3が「289」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内
容が「ハズレ時リーチ確定」であると判定する。
図6に示すステップS404にて始動口バッファ値が「2」ではなく「1」であると判
定されたときには(ステップS404;No)、ステップS405の処理における入賞時
判定を制限するための設定を行う(ステップS406)。こうして、時短制御に伴う高開
放制御が行われるときや、大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞口を遊技球が通
過(進入)したことによる始動入賞(第1始動入賞)の発生に基づく可変表示内容の判定
が行われないように制限する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用
いた特図ゲームよりも優先して実行される場合に、高開放制御中や大当り遊技状態である
ときには、第1始動入賞に基づく先読み予告が実行されないように制限して、遊技の健全
性を確保することができる。
その後、ステップS405の処理による判定結果やステップS406の処理による設定
に応じた始動入賞時の通知内容を設定する(ステップS407)。こうした通知内容に応
じて、予め用意された入賞時判定結果コマンドを演出制御基板12に対して送信するため
の設定を行ってから(ステップS408)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図4に戻って、ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“
0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保
留記憶部といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データの有無などに基
づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始
するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数
値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」と
するか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。このと
き、可変表示結果が「大当り」に決定された場合には、大当り種別を複数種別のいずれか
に決定する。大当り種別の決定結果を示すデータがRAM102の所定領域(例えば遊技
制御バッファ設定部)に設けられた大当り種別バッファに格納されることにより、大当り
種別が記憶される。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変
表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図
ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別
図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロ
セスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のとき
に実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否か
の事前決定結果などに基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理など
が含まれている。特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、変動パターンに対応して予め設
定されている。したがって、変動パターン設定処理にて変動パターンを決定することによ
り、特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄を導出するまで
の可変表示時間が決定される。また、変動パターン設定処理は、可変表示結果が「ハズレ
」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かを決定する処理を含
んでもよい。あるいは、変動パターン設定処理にて可変表示結果が「ハズレ」となる場合
の変動パターンを所定割合で決定することにより、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」
とするか否かが決定されてもよい。さらに、変動パターン設定処理は、特別図柄表示装置
4において特別図柄の変動を開始させるための設定を行う処理を含んでもよい。変動パタ
ーン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実
行される。この特別図柄変動処理には、特別図柄表示装置4において特別図柄を変動させ
るための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処
理などが含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時
間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実
行される。この特別図柄停止処理には、特別図柄表示装置4にて特別図柄の変動を停止さ
せ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理
が含まれている。確定特別図柄を停止表示させるときには、可変表示における表示結果が
導出されることを特定可能な演出制御コマンドとして、図柄確定コマンドを演出制御基板
12に対して送信するための設定が行われる。そして、RAM102の所定領域(例えば
遊技制御フラグ設定部)に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定など
が行われる。大当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「大当り」であること
に基づく大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドの送信設定を行うととも
に、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。大当りフラグがオフである場合には、
特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実
行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基
づき、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とする
ための設定を行う処理などが含まれている。大当り開放前処理が実行されたときには、特
図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実
行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測
する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の
個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否か
を判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特
図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実
行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回
数が所定の上限回数(例えば大当り種別に応じた「2」または「15」など)に達したか
否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に次回のラウンド遊技が開始される
まで待機する処理などが含まれている。そして、次回のラウンド遊技が開始されるときに
は、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、ラウンド遊技の実行回数が上限
回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行
される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ラン
プ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエ
ンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、確
変制御条件の成否に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理
などが含まれている。そして、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われたとき
には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図8は、特別図柄通常処理として、図4のステップS110にて実行される処理の一例
を示すフローチャートである。図8に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、
まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2
特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留
記憶数である。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「
0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS2
31;No)、第2特図保留記憶部の先頭領域(保留番号「1」に対応する記憶領域)に
記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップ
S232)。これにより、図5に示すステップS209の処理で第2始動入賞口における
始動入賞(第2始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。この
とき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶
されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新
することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2
特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特
図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応す
る記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステ
ップS233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、
RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた変動特図指定バッ
ファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231
;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)
。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム
の保留記憶数である。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出
値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ス
テップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、
第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特
図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入
賞口を通過(進入)した順番で、特図ゲームが実行される場合には、第1始動入賞口と第
2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを、保留データ
とともに、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM102の所定領
域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が
成立した順番を特定可能にすればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新
することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1
特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特
図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応す
る記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステ
ップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、
変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示
結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」のいずれかに決定する(ステップS
239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記
憶するなどして用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定する
ための使用テーブルに設定する。特図表示結果決定テーブルでは、特図表示結果決定用の
乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」の
いずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数
バッファから読み出した特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて
、特図表示結果決定テーブルを参照することにより、特図表示結果を決定すればよい。ス
テップS239の処理にて特図表示結果が「大当り」に決定された場合には、特図ゲーム
において導出される特別図柄の表示結果が特定表示結果としての大当り図柄になるととも
に、飾り図柄の可変表示において導出される表示結果が大当り組合せの確定飾り図柄にな
った後、パチンコ遊技機1における遊技状態が、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に
制御される。このように、CPU103がステップS239の処理を実行することにより
、遊技者にとって有利な有利状態に制御するか否かを決定することができる。
ステップS239の処理において、パチンコ遊技機1の遊技状態が確変状態であり確変
制御が行われているときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよ
りも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。確変状態は、例えば図4に示
すステップS117の大当り終了処理により、大当り種別が「確変」、「突確」のいずれ
かであった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされることで開始される。確変
状態であるときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも、特
図表示結果が「大当り」になりやすく、大当り遊技状態になりやすい。
CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」
であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された
場合には(ステップS240;Yes)、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定
部など)に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。また
、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステ
ップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大
当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。
大当り種別決定テーブルでは、変動特図が第1特図と第2特図のいずれであるかに応じて
、大当り種別決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、大当り種別を複数種類のい
ずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バ
ッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、大
当り種別決定テーブルを参照することにより、大当り種別を決定すればよい。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS24
3)。CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設け
られた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示すデータを格納することにより
、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合や(ステップS240;
No)、ステップS243の処理を実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変
表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS244)。一例として、ステップS
240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として
予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表
示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別
の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを
確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS244の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新し
てから(ステップS245)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS245にて特図
プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したと
きには、図4に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合に
は(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS246
)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5におい
て所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)
を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基
板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのま
まデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを
送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図9は、変動パターン設定処理として、図4のステップS111にて実行される処理の
一例を示すフローチャートである。図9に示す変動パターン設定処理において、CPU1
03は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そし
て、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;Yes)、特図表示結果が
「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS262)。一
方、大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、特図表示結果が「
ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを決定する(ステップS263)。
ステップS262の処理では、例えばROM101の所定領域に記憶するなどして用意
された大当り変動パターン決定テーブルを用いて、大当り時の変動パターンが決定される
。大当り変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較され
る数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU1
03は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数
値データに基づいて、大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、可変表示
結果が「大当り」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。また、ステップ
S263の処理では、例えばROM101の所定領域に記憶するなどして用意されたハズ
レ変動パターン決定テーブルを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。ハズレ変
動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決
定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変
動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに
基づいて、ハズレ変動パターン決定テーブルを参照することにより、可変表示結果が「ハ
ズレ」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。
図10は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、
可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示状態
がリーチ状態にはならない「非リーチ」である場合とリーチ状態になる「リーチ」である
場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」である場
合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。可変表示内容が「非リー
チ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(非リーチハズレ変動
パターンともいう)と称され、可変表示内容が「リーチ」である場合に対応した変動パタ
ーンは、リーチ変動パターン(リーチハズレ変動パターンともいう)と称される。非リー
チ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応し
たハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動
パターンは、大当り変動パターンと称される。大当り変動パターンやリーチ変動パターン
には、ノーマルリーチにおけるリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、
スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。
図11は、大当り変動パターンやハズレ変動パターンの決定例を示している。図9に示
すステップS262の処理では、例えば図11(A)に示すような割合で、大当り時の変
動パターンが決定される。図11(A)に示す例では、大当り時の変動パターンとして、
変動パターンPA3−1〜変動パターンPA3−3、変動パターンPB3−1〜変動パタ
ーンPB3−4のいずれかが、所定割合で使用パターンに決定される。図9に示すステッ
プS263の処理では、時短制御が行われていない通常時であるときに、例えば図11(
B1)に示すような割合で、ハズレ時の変動パターンが決定される。また、図9に示すス
テップS263の処理では、時短制御が行われている時短中であるときに、例えば図11
(B2)に示すような割合で、ハズレ時の変動パターンが決定される。ステップS263
の処理では、ハズレ時の変動パターンを決定することにより、可変表示結果が「ハズレ」
となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かが決定される。なお、
変動パターンの決定とは別個の処理により、可変表示結果が「ハズレ」となる場合にリー
チ状態とするか否かが決定されてもよい。
図11(A)に示す例では、変動パターンPB3−1〜変動パターンPB3−4といっ
た、スーパーリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンに対して割り当てられた決定
値が、変動パターンPA3−1〜変動パターンPA3−3といった、ノーマルリーチにお
けるリーチ演出を伴う変動パターンに対して割り当てられた決定値よりも多くなるように
設定されている。一方、図11(B1)や図11(B2)に示す例では、変動パターンP
A2−1〜変動パターンPA2−3といった、ノーマルリーチにおけるリーチ演出を伴う
変動パターンに対して割り当てられた決定値が、変動パターンPB2−1〜変動パターン
PB2−4といった、スーパーリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンに割り当て
られた決定値よりも多くなるように設定されている。これにより、スーパーリーチにおけ
るリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出されるときには、その可変表示結果が
「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高められる。
図11(B1)に示す決定例では、第1特図保留記憶数が0、1または2以上のいずれ
であるかに応じて、異なる変動パターンに割り当てられる決定値が含まれている。具体的
な一例として、「151」〜「180」の範囲の決定値は、第1特図保留記憶数が0であ
れば変動パターンPA1−1に割り当てられ、第1特図保留記憶数が1であれば変動パタ
ーンPA1−2に割り当てられ、第1特図保留記憶数が2以上であれば変動パターンPA
1−3に割り当てられている。このような設定により、第1特図保留記憶数に応じて、特
別図柄や飾り図柄の平均的な可変表示時間を異ならせることができる。特に、第1特図保
留記憶数が所定値(例えば「2」)以上であるときには、第1特図保留記憶数が所定値未
満であるときよりも、平均的な可変表示時間を短くすることができるように、各変動パタ
ーンに決定値が割り当てられていればよい。時短制御が行われない通常時には、第2始動
入賞口を遊技球が通過(進入)しにくく、第2特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が
低い。そのため、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、第2特図
保留記憶数にかかわらず、第1特図保留記憶数が所定値(例えば「0」)である場合と同
様のテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2
特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときの第2特図保留記憶数にかかわらず、
その時点における第1特図保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターン
の決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特
図ゲームよりも優先して実行されることに対応して、第2特図保留記憶数にかかわらず図
11(B1)とは決定値の割当てが異なるテーブルデータを参照して、変動パターンの決
定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したとき
には、図11(B1)に示す「第1特図保留記憶数」を「第2特図保留記憶数」に読み替
えて、第2特図保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行
われてもよい。
図11(B2)に示す決定例では、第2特図保留記憶数が0、1または2以上のいずれ
であるかに応じて、異なる変動パターンに割り当てられる決定値が含まれている。このよ
うな設定により、第2特図保留記憶数に応じて、特別図柄や飾り図柄の平均的な可変表示
時間を異ならせることができる。特に、第2特図保留記憶数が所定値(例えば「2」)以
上であるときには、第2特図保留記憶数が所定値未満であるときよりも、平均的な可変表
示時間を短くすることができるように、各変動パターンに決定値が割り当てられていれば
よい。時短制御が行われている時短中には、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しや
すく、第2特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が高い。第2特図を用いた特図ゲーム
が第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合には、時短中であれば第2
特図を用いた特図ゲームが繰り返し実行される可能性が高く、第1特図を用いた特図ゲー
ムを実行する頻度が低い。そして、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立すると
きには、第2特図保留記憶数が0になっている。そのため、第1特図を用いた特図ゲーム
の開始条件が成立したときには、第1特図保留記憶数にかかわらず、第2特図保留記憶数
が所定値(例えば「0」)である場合と同様のテーブルデータを参照して、変動パターン
の決定が行われてもよい。あるいは、第1特図保留記憶数にかかわらず図11(B2)と
は決定値の割当てが異なるテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われても
よい。あるいは、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、図11(
B2)に示す「第2特図保留記憶数」を「第1特図保留記憶数」に読み替えて、第1特図
保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。
ステップS262、S263の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示
時間である特図変動時間を設定する(ステップS264)。特別図柄の可変表示時間とな
る特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特
図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間
は、図10に示すように、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められ
ている。したがって、ステップS262、S263の処理にて変動パターンを決定するこ
とにより、特図変動時間が決定される。CPU103は、特図変動時間を設定することに
より、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。
ステップS264の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用い
た特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち
、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始
させるための設定を行う(ステップS265)。一例として、変動特図指定バッファ値が
「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信
号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2
特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設
定を行う。
ステップS265の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの
送信設定が行われる(ステップS266)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」で
ある場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コ
マンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コ
マンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのRO
M101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する。他方、変動特図指定バッフ
ァ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して
第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保
留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンド
テーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。
第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける
第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第
2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。第1
変動開始コマンドと第2変動開始コマンドは、単に変動開始コマンドともいう。変動パタ
ーン指定コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5
における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示さ
れる飾り図柄などの変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知
コマンドは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである
ステップS266の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新し
てから(ステップS267)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS267にて
特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生し
たときには、図4に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU
120が起動して、図12に示す演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を
開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行し(ステップS
51)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載された
CTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグ
がオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS52)。タイマ割込みフラグは、例
えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン
状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS52;
No)、待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みと
は別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込
みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する
割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演
出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態に
ならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望
ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割
込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割
込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基
板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとな
る制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122
に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU1
20は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS52;Yes)、タイマ割込み
フラグをクリアしてオフ状態にするとともに、コマンド解析処理を実行する(ステップS
54)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ1
00から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コ
マンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御など
が行われる。
一例として、コマンド解析処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納された受
信コマンドがある場合に、その受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより
、いずれの演出制御コマンドを受信したかを判定する。このとき、第1始動口入賞指定コ
マンドとともに入賞時判定結果コマンドおよび第1保留記憶数通知コマンドを受信した場
合には、RAM122の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部)などに設けられた第
1始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示
番号が最も小さい格納領域に、第1始動口入賞指定コマンドと第1保留記憶数通知コマン
ドを順番に記憶させる。一方、第2始動口入賞指定コマンドとともに第2保留記憶数通知
コマンドを受信したときには、RAM122の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部
)などに設けられた第2始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッフ
ァ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第2始動口入賞指定コマンドと第2
保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。
第1始動入賞時コマンドバッファには、第1始動入賞の発生に対応して送信された1セ
ットの演出制御コマンド(第1始動口入賞指定コマンドおよび第1保留記憶数通知コマン
ド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU12
0は、第1始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従っ
て、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域
における空き領域の先頭から順番に格納していく。第1始動入賞時コマンドバッファにお
ける保留表示番号は、第1特図保留記憶数に対応している。
第2始動入賞時コマンドバッファには、第2始動入賞の発生に対応して送信された1セ
ットの演出制御コマンド(第2始動口入賞指定コマンドおよび第2保留記憶数通知コマン
ド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU12
0は、第2始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従っ
て、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域
における空き領域の先頭から順番に格納していく。第2始動入賞時コマンドバッファにお
ける保留表示番号は、第2特図保留記憶数に対応している。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS5
5)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表
示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LED
などの発光体における点灯動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容に
ついて、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが
行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS
56)、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによっ
てカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。
続いて、主基板11から演出制御コマンドに含まれる異常報知コマンドを受信した場合
には、当該コマンドに応じて異常の発生を報知するエラー報知処理(ステップS57)が
実行される。エラー報知処理では、例えば、演出制御用CPU120の制御の下で、異常
の発生を報知するエラー画像を画像表示装置5に表示させたり、異常の発生を報知するた
めの音声をスピーカ8L、8Rから出力させたりする。エラー報知処理の実行後はステッ
プS52に戻る。
エラー画像は、図25(D1)に示すように、画像表示装置5の表示領域の全面に渡っ
て表示されるもの(全画面表示)であってもよいし、図25(D2)に示すように、画像
表示装置5の表示領域の一部に表示されるもの(部分表示)であってもよい。また、例え
ば、異常報知コマンドが異常入賞を示す場合であればエラー画像を全画面表示の態様にて
表示し、異常報知コマンドが玉抜きエラー(下皿に貯留されている遊技球が規定量を超え
た場合のエラー)を示す場合であれば部分表示の態様にて表示するといったように、エラ
ーの種類(重大度)に応じてエラー画像の表示態様を変更させてもよい。
この実施の形態においては、エラー画像は、異常報知コマンドが示すエラーが解消され
るまでは画像表示装置5から消去されない。したがって、可変表示結果の導出表示中(図
25(D2)参照)もエラー画像は消去されず、また、後述する調整結果画像Rの表示よ
りもエラー画像の表示が優先されるようになっている。また、この実施の形態においては
、後述のように演出度合としての音量が、遊技者の操作によって調整可能となっているが
、エラー音については初期設定のままで調整不能となっている。これにより、なんらかの
エラーが発生したにも関わらず遊技者や遊技店店員がエラー発生に気付かないといったこ
とを防止できる。
図13は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図13に示す演
出制御プロセス処理では、まず、保留表示設定処理を実行する(ステップS161)。保
留表示設定処理は、第1始動入賞や第2始動入賞が発生した始動入賞時に、第1保留表示
部5HRでの第1保留表示や第2保留表示部5HLでの第2保留表示を更新するための処
理を含んでいる。また、保留表示設定処理は、例えばRAM121の所定領域に設けられ
た保留表示データ記憶部の記憶データなどを用いて、「保留表示変化」の先読み予告演出
を実行するための決定処理や設定処理などを含んでいる。
図14は、保留表示データ記憶部の構成例を示している。保留表示データ記憶部は、第
1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることや、第2特図を用いた特図ゲーム
の実行が保留されていることに対応して、第1保留表示部5HRにて第1保留表示を行う
ための各種データや、第2保留表示部5HLにて第2保留表示を行うための各種データを
、保留表示データとして記憶する。保留表示データ記憶部として、第1特図を用いた特図
ゲームの保留記憶表示に対応する第1保留表示データ記憶部と、第2特図を用いた特図ゲ
ームの保留記憶表示とに対応する第2保留表示データ記憶部とが設けられていればよい。
保留表示データ記憶部には、例えば第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部と同様の保
留番号に関連付けて、入賞時判定結果、保留表示変化パターン、変化演出タイミングパタ
ーンを特定可能に示すデータを記憶するための格納領域が確保されている。入賞時判定結
果は、入賞時判定結果コマンドに基づいて特定される特別図柄や飾り図柄の可変表示内容
を示している。保留表示変化パターンは、「保留表示変化」の先読み予告演出において変
化させる保留表示の表示態様の指定を含む演出パターンである。変化演出タイミングパタ
ーンは、「保留表示変化」の先読み予告演出を実行するタイミングの指定を含む演出パタ
ーンである。
図15は、保留表示設定処理として、図13のステップS161にて実行される処理の
一例を示すフローチャートである。図15に示す保留表示設定処理において、演出制御用
CPU120は、まず、始動入賞時に伝送される演出制御コマンド(始動口入賞指定コマ
ンド、入賞時判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドなど)の受信があったか否かを
判定する(ステップS301)。ステップS301の処理では、例えば第1始動入賞時コ
マンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファに、始動口入賞指定コマンドや入賞時
判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドが新たに格納されているか否かを確認するこ
とにより、始動入賞時におけるコマンド受信の有無を判定すればよい。
ステップS301にてコマンド受信がない場合には(ステップS301;No)、保留
表示設定処理を終了する。一方、コマンド受信があると判定された場合には(ステップS
301;Yes)、受信した入賞時判定結果コマンドに応じた入賞時判定結果を特定する
(ステップS302)。このときには、「入賞時判定制限中」が特定されたか否かを判定
する(ステップS303)。「入賞時判定制限中」以外の入賞時判定結果である場合には
(ステップS303;No)、保留表示変化演出を実行するか否かという保留表示変化演
出の有無や、保留表示変化演出を実行する場合における演出種別を決定する(ステップS
304)。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタな
どにより更新される保留表示変化演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM
121に予め記憶されて用意された保留表示変化演出決定テーブルを参照することなどに
より、保留表示変化演出の有無や種別を決定すればよい。ステップS304の処理では、
保留表示変化演出を実行しない場合における「変化演出なし」、あるいは保留表示変化演
出を実行する場合における「変化演出あり(1)」または「変化演出あり(2)」の演出
種別のいずれかに、決定される。
続いて、ステップS304の処理による決定結果が「変化演出なし」であるか否かを判
定する(ステップS305)。このとき、決定結果が「変化演出あり(1)」または「変
化演出(2)」であって「変化演出なし」ではない場合には(ステップS305;No)
、表示変化の有無を決定する(ステップS307)。ステップS307の処理で決定され
る表示変化の有無は、保留表示変化演出の実行結果として保留表示の表示態様を変化させ
るか否かを示している。例えば、保留表示変化演出において保留表示変化共通演出を実行
した後に、保留表示変化成功演出を実行する場合には、保留表示の表示態様が変化するこ
とから、表示変化がある。これに対し、保留表示変化演出において保留表示変化共通演出
を実行した後に、保留表示変化失敗演出を実行する場合には、保留表示の表示態様が変化
しないことから、表示変化がない。すなわち、ステップS307の処理で表示変化の有無
を決定することにより、保留表示変化成功演出を実行するか保留表示変化失敗演出を実行
するかが決定される。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダム
カウンタなどにより更新される表示変化決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、RO
M121に予め記憶されて用意された表示変化決定テーブルを参照することなどにより、
表示変化の有無を決定すればよい。ステップS307の処理では、「表示変化あり」また
は「表示変化なし」のいずれかに、決定される。
ステップS307の処理を実行した後には、決定結果が「表示変化なし」であるか否か
を判定する(ステップS308)。このとき、決定結果が「表示変化あり」であって「表
示変化なし」ではない場合には(ステップS308;No)、予め用意された複数の保留
表示変化パターンのいずれかに決定する(ステップS309)。ステップS308にて決
定結果が「表示変化なし」と判定された場合や(ステップS308;Yes)、ステップ
S309の処理を実行した後には、予め用意された複数の変化演出タイミングパターンの
いずれかに決定する(ステップS310)。そして、ステップS309の処理による保留
表示変化パターンの決定結果や、ステップS310の処理による変化演出タイミングパタ
ーンの決定結果を特定可能に示すデータを、保留表示データ記憶部にて新たな始動入賞に
応じた保留番号と関連付けて記憶させる(ステップS311)。ただし、ステップS30
7の処理にて「表示変化なし」に決定されたことにより、ステップS309の処理が実行
されなかった場合には、保留表示データ記憶部にて新たな始動入賞に応じた保留番号と関
連付けて、変化演出タイミングパターンの決定結果を示すデータが記憶される一方、保留
表示変化パターンの決定結果を示すデータは記憶されない。
ステップS303にて「入賞時判定制限中」であると判定された場合や(ステップS3
03;Yes)、ステップS305にて「変化演出なし」と判定された場合(ステップS
305;Yes)、あるいはステップS311の処理を実行した後には、始動入賞時にお
ける保留表示の更新設定を行ってから(ステップS312)、保留表示設定処理を終了す
る。例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことにより第1特図保留記憶数
が1増加したときには、第1保留表示部5HRでの第1保留表示を1増加させるように、
新たな第1保留表示を追加する。一方、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したこと
により第2特図保留記憶数が1増加したときには、第2保留表示部5HLでの第2保留表
示を1増加させるように、新たな第2保留表示を追加する。この実施の形態において、第
1保留表示や第2保留表示における通常の表示態様は、丸型無地の白色表示となっている
。ステップS312の処理では、第1保留表示や第2保留表示の初期表示として、丸型無
地の白色表示となる保留表示を追加するように更新する。
図16は、保留表示変化演出と表示変化有無の決定例を示している。図15に示すステ
ップS304の処理では、例えば図16(A)に示すような決定割合で、「変化演出なし
」、「変化演出あり(1)」、「変化演出あり(2)」のいずれかに決定する。図16(
A)に示す決定例では、保留番号や入賞時判定結果に応じて、決定可能な保留表示変化演
出の種別や決定割合が異なっている。保留番号が「2」〜「4」のいずれかである場合に
は、入賞時判定結果に応じて異なる割合で「変化演出なし」、「変化演出あり(1)」、
「変化演出あり(2)」のいずれかに決定する。保留番号が「1」である場合には、入賞
時判定結果に応じて異なる割合で「変化演出なし」、「変化演出あり(1)」のいずれか
に決定し、「変化演出あり(2)」には決定しない。入賞時判定結果が「大当り」である
場合に、「変化演出なし」の決定割合が最も低くなり、「ハズレ時スーパーリーチ確定」
、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」の順に「変化演出なし」の決定割合が高く
なる。したがって、保留表示変化演出が実行されたときには、実行されなかったときに比
べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性や、スーパーリーチにおけるリーチ演出が
実行される可能性、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性などが高くなる。
保留表示変化演出の種別は、複数の保留表示変化演出パターンを保留表示の変化態様な
どに応じて分類したものであればよい。保留表示変化演出の種別のうち、「変化演出あり
(1)」の演出種別は、保留表示の表示色を変化可能とする一方、「秘」などのメッセー
ジを示す表示態様には変化しない保留表示変化演出パターンが分類されている。保留表示
変化演出の種別のうち、「変化演出あり(2)」の演出種別は、保留表示の表示態様を「
秘」などのメッセージを示す表示態様に変化可能な保留表示変化演出パターンが分類され
ている。
図15に示すステップS307の処理では、例えば図16(B)に示すような決定割合
で、表示変化の有無を決定する。図16(B)に示す決定例では、入賞時判定結果に応じ
て、「表示変化あり」とする決定割合が異なっている。入賞時判定結果が「大当り」であ
る場合には、必ず(100/100の決定割合で)表示変化を行う「表示変化あり」に決
定される。入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」や「ハズレ時リーチ確定」
、「ハズレ時一般」のいずれかである場合には、表示変化を行わない「表示変化なし」に
決定される場合があり、この順に「表示変化なし」の決定割合が高くなる。したがって、
保留表示変化演出により保留表示の表示態様が変化したときには、変化しなかったときに
比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性や、スーパーリーチにおけるリーチ演出
が実行される可能性、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性などが高くなる
なお、入賞時判定結果が「大当り」である場合に必ず「表示変化あり」に決定してしま
うと、「表示変化なし」に対応して保留表示変化演出が実行されても保留表示の表示態様
が変化しなかった場合に、予告対象となる可変表示において「大当り」とならないことが
確定し、遊技興趣が減退するおそれがある。そこで、入賞時判定結果が「大当り」である
場合にも、所定割合で「表示変化なし」に決定されることがあるように設定してもよい。
この場合には、他の入賞時判定結果に比べて十分に低い割合で「表示変化なし」に決定さ
れるように設定してもよい。
図17は、保留表示変化パターンと変化演出タイミングパターンの設定例を示している
。図17(A)に示すように、この実施の形態では、保留表示変化パターンZHP1−1
〜保留表示変化パターンZHP1−3、保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変
化パターンZHP2−3、保留表示変化パターンZHP3−1と、保留表示変化パターン
ZHP10〜保留表示変化パターンZHP13とが、予め用意されている。保留表示変化
パターンZHP1−1〜保留表示変化パターンZHP1−3、保留表示変化パターンZH
P2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3、保留表示変化パターンZHP3−1は、
「変化演出あり(1)」の演出種別に分類され、保留表示の表示色を変化させる一方、「
秘」などのメッセージを示す表示態様には変化させない。保留表示変化パターンZHP1
0〜保留表示変化パターンZHP13は、「変化演出あり(2)」の演出種別に分類され
、保留表示の表示態様を、「秘」などのメッセージを示す表示態様に変化させることがで
きる。このように、複数の保留表示変化パターンは、保留表示変化演出を実行した後に表
示される保留表示の表示態様などに応じて、複数の演出種別のいずれかに分類されるよう
に設定されてもよい。
図17(B)に示すように、この実施の形態では、変化演出タイミングパターンTP0
−1、変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP1−2
、変化演出タイミングパターンTP2−1〜変化演出タイミングパターンTP2−4、変
化演出タイミングパターンTP3−1〜変化演出タイミングパターンTP3−7が、予め
用意されている。各変化演出タイミングパターンは、保留表示変化演出の実行タイミング
に対応する1または複数の保留番号(図17(B)にて「1」〜「3」で示す)、あるい
はアクティブ表示変化演出の実行タイミングに対応するアクティブ表示部AHAにおける
アクティブ表示中(図17(B)にて「A」で示す)を指定している。図14に示す保留
表示データ記憶部では、保留番号に関連付けて変化演出タイミングパターンを示すデータ
が記憶される。この記憶データが示す変化演出タイミングパターンで指定される保留番号
と、保留データ記憶部にて関連付けられた保留番号とが合致したときに、保留表示変化演
出の実行条件が成立する。可変表示の開始条件が成立したことにより保留データ記憶部に
て保留番号「1」に対応する記憶データを消去するときに、この記憶データが示す変化演
出タイミングパターンでアクティブ表示中が指定されていれば、アクティブ表示変化演出
の実行条件が成立する。こうして保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行条件
が成立した後、例えば飾り図柄の可変表示が開始されてから所定時間が経過したときに、
保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行タイミングとなり、保留表示変化演出
やアクティブ表示変化演出が実行(開始)される。
このような保留表示変化パターンと変化演出タイミングパターンとの組合せにより、保
留表示の表示態様として表示色を通常とは異なる特定色に変化させる保留表示変化演出と
、アクティブ表示の表示態様として表示色を通常とは異なる特定色に変化させるアクティ
ブ表示変化演出とについて、それぞれの実行の有無と実行後における表示色(特定色)な
どを、始動入賞が発生したときに一括して決定することができる。すなわち、この実施の
形態では、表示色変化演出について、実行の有無、実行タイミング、実行内容(変化後の
表示色)などを、遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)したときに、
一括して決定することができる。
図15に示すステップS309の処理において、演出制御用CPU120は、乱数回路
124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される保留表示変化パターン決定用
の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された保留表示
変化パターン決定テーブルを参照することなどにより、複数の保留表示変化パターンのい
ずれかに決定すればよい。
図18は、保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(1)」に応じた保留表示変
化パターンの決定例を示している。保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(1)
」で入賞時判定結果が「大当り」である場合に、図15に示すステップS309の処理で
は、図18(A)に示すような決定割合で、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決
定する。これに対し、保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(1)」で入賞時判
定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」である場合に、図15に示すステップS309
の処理では、図18(B)に示すような決定割合で、複数の保留表示変化パターンのいず
れかに決定する。図18(A)および図18(B)に示す決定例では、保留番号に応じて
、決定可能な保留表示変化パターンや決定割合が異なっている。例えば、保留番号が「3
」または「4」である場合には、所定割合で保留表示変化パターンZHP3−1に決定可
能となる一方、保留番号が「1」または「2」である場合には、保留表示変化パターンZ
HP3−1に決定不可となる。また、保留番号が「2」〜「4」のいずれかである場合に
は、所定割合で保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3
のいずれかに決定可能となる一方、保留番号が「1」である場合には、これらの保留表示
変化パターンに決定不可となる。
図17(A)に示すように、保留表示変化パターンZHP3−1は、通常の表示態様で
ある白色表示となる保留表示を開始した後、保留表示の表示色(対応するアクティブ表示
の表示色を含む)を青色、緑色、赤色の順に3段階で変化させる。保留表示変化演出やア
クティブ表示変化演出は、可変表示が開始されるごとに実行条件が成立し得る。したがっ
て、保留表示の表示色を3段階で変化させるためには、保留表示を開始した後に、少なく
とも3回の可変表示が実行(開始)される必要がある。そこで、保留番号が「3」または
「4」である場合には保留表示変化パターンZHP3−1に決定可能とする一方、保留番
号が「1」または「2」である場合には保留表示変化パターンZHP3−1に決定不可と
することで、保留表示の表示色を確実に3段階で変化させることができる。保留表示変化
パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3は、それぞれ保留表示の表示
色を2段階で変化させる。そこで、保留番号が「2」〜「4」である場合には保留表示変
化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3のいずれかに決定可能とす
る一方、保留番号が「1」である場合にはこれらの保留表示変化パターンに決定不可とす
ることで、保留表示の表示色を確実に2段階で変化させることができる。
また、図18(A)および図18(B)に示す決定例では、入賞時判定結果が「大当り
」であるか「ハズレ時スーパーリーチ確定」であるかに応じて、保留表示変化パターンの
決定割合が異なっている。例えば保留番号が「3」または「4」である場合に、入賞時判
定結果が「大当り」であるときには、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」
であるときよりも高い割合で、保留表示変化パターンZHP2−2、保留表示変化パター
ンZHP2−3、保留表示変化パターンZHP3−1のいずれかに決定される。図17(
A)に示すように、保留表示変化パターンZHP2−2、保留表示変化パターンZHP2
−3、保留表示変化パターンZHP3−1はいずれも、保留表示の表示色が最終的に赤色
となるように変化させる。このような設定により、保留表示の表示色が赤色に変化したと
きには、他の表示色に変化したときよりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高い
ことを示唆できる。
図19は、保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(2)」に応じた保留表示変
化パターンの決定例を示している。保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(2)
」で入賞時判定結果が「大当り」である場合に、図15に示すステップS309の処理で
は、図19(A)に示すような決定割合で、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決
定する。これに対し、保留変化演出の演出種別が「変化演出あり(2)」で入賞時判定結
果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」である場合に、図15に示すステップS309の処
理では、図19(B)に示すような決定割合で、複数の保留表示変化パターンのいずれか
に決定する。図19(A)および図19(B)に示す決定例では、保留番号にかかわらず
、所定割合で保留表示変化パターンZHP10〜保留表示変化パターンZHP13のいず
れかに決定される。
図16(A)に示すように、保留番号が「2」〜「4」のいずれかである場合には、入
賞時判定結果に応じて異なる割合で「変化演出あり(2)」の演出種別に決定可能となる
一方、保留番号が「1」である場合には、「変化演出あり(2)」の演出種別に決定不可
となる。したがって、図15に示すステップS309の処理にて保留表示変化パターンZ
HP10〜保留表示変化パターンZHP13のいずれかに決定する場合には、保留番号が
「2」〜「4」のいずれかとなっている。図17(A)に示すように、保留表示変化パタ
ーンZHP11〜保留表示変化パターンZHP13は、それぞれ通常の表示態様である白
色表示となる保留表示を開始した後、保留表示の表示態様を、「秘」のメッセージを示す
表示態様に変化させる段階と、保留表示の表示色を、青色、緑色、赤色のいずれかに変化
させる段階とからなる2段階の変化を含んでいる。保留表示変化パターンZHP10は、
保留表示の表示態様を、1段階で「秘」のメッセージを示す表示態様に変化させる。した
がって、保留番号が「2」〜「4」のいずれかであれば、保留表示の表示態様を確実に2
段階で変化させることができる。
また、図19(A)および図19(B)に示す決定例では、入賞時判定結果にかかわら
ず、保留表示変化パターンZHP10の決定割合が、他の保留表示変化パターンの決定割
合よりも十分に低くなるように設定されている。したがって、保留表示の表示態様が「秘
」のメッセージを示す表示態様に変化した後には、さらに保留表示の表示色が青色、緑色
、赤色のいずれかに変化する可能性が高くなる。こうして、保留表示の表示態様が「秘」
のメッセージを示す表示態様に変化したときには、保留表示の表示態様が特定態様に変化
する可能性が高いことを示唆できる。
図15に示すステップS310の処理において、演出制御用CPU120は、乱数回路
124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される変化演出タイミングパターン
決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された変
化演出タイミングパターン決定テーブルを参照することなどにより、複数の変化演出タイ
ミングパターンのいずれかに決定すればよい。
図20は、入賞時判定結果が「大当り」の場合に対応した変化演出タイミングパターン
の決定例を示している。図15に示すステップS310の処理では、入賞時判定結果が「
大当り」の場合に、図20に示すような決定割合で、複数の変化演出タイミングパターン
のいずれかに決定する。
図21は、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」の場合に対応した変化演
出タイミングパターンの決定例を示している。図15に示すステップS310の処理では
、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」の場合に、図21に示すような決定
割合で、複数の変化演出タイミングパターンのいずれかに決定する。
図20および図21に示す決定例では、図15に示すステップS309の処理により決
定された保留表示変化パターンや、保留番号に応じて、決定可能な変化演出タイミングパ
ターンや決定割合が異なっている。なお、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確
定」の場合には、図15に示すステップS307の処理にて所定割合で「変化演出なし」
に決定される。このときには、図15に示すステップS309の処理が実行されないこと
から、保留表示変化パターンが「なし」となる。
図20および図21に示す決定例において、ステップS309の処理により保留表示変
化パターンZHP1−1〜保留表示変化パターンZHP1−3のいずれかに決定された場
合のうち、保留番号が「4」である場合には、所定割合で変化演出タイミングパターンT
P3−1に決定可能となる一方、保留番号が「1」〜「3」のいずれかである場合には、
変化演出タイミングパターンTP3−1に決定不可となる。図17(B)に示すように、
変化演出タイミングパターンTP3−1は、保留番号が「3」のときに、保留表示変化タ
イミングとなる。保留表示変化演出は、可変表示が開始されるごとに実行条件が成立し得
る。したがって、保留番号が「3」のときに保留表示変化演出を実行するためには、始動
入賞が発生したときに保留番号「4」と関連付けて変化演出タイミングパターンが保留表
示データ記憶部に記憶される必要がある。そこで、保留番号が「4」である場合には変化
演出タイミングパターンTP3−1に決定可能とする一方、保留番号が「1」〜「3」の
いずれかである場合には変化演出タイミングパターンTP3−1に決定不可とすることで
、保留番号が「3」のときに実行(開始)される可変表示に対応して保留表示変化演出を
実行することができる。
図21に示す決定例において、保留表示変化パターンが「なし」の場合には、保留番号
に応じて、変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP2
−1、変化演出タイミングパターンTP3−1のいずれかに決定される。図17(B)に
示すように、変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP
2−1、変化演出タイミングパターンTP3−1は、1の保留番号を保留表示変化タイミ
ングとして指定する。保留表示変化パターンが決定されない場合は、保留表示変化演出が
実行されても保留表示の表示態様が変化しない。したがって、1の保留表示に対する保留
変化ガセ演出は、その保留表示に対応する可変表示が開始されるまでに1回実行すること
ができる。なお、1の保留表示に対する保留変化ガセ演出を複数回実行できるように、変
化演出タイミングパターンが決定されてもよい。
図20および図21に示す決定例において、保留表示変化パターンZHP10の場合に
は、保留番号に応じて、変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパ
ターンTP2−1、変化演出タイミングパターンTP3−1のいずれかに決定される一方
、保留番号にかかわらず、変化演出タイミングパターンTP0−1に決定不可となる。図
17(A)に示すように、保留表示変化パターンZHP10は、通常の表示態様である白
色表示となる保留表示を開始した後、保留表示の表示態様を、「秘」のメッセージを示す
表示態様に変化させる。図17(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP0
−1は、保留表示変化タイミングとしてアクティブ表示中を指定する。このように、保留
表示変化パターンZHP10の場合には変化演出タイミングパターンTP0−1に決定不
可とすることで、アクティブ表示変化演出が実行されたときにアクティブ表示の表示態様
が「秘」のメッセージを示す表示態様には変化しないように制限を設けることができる。
すなわち、「秘」のメッセージを示す表示態様は、保留表示変化演出が実行された後に表
示される保留表示の表示態様に含まれる一方、アクティブ表示変化演出が実行された後に
はアクティブ表示の表示態様として表示されない特殊態様となる。
図13に示すステップS161にて保留表示設定処理を実行した後には、変化演出用キ
ャラクタ表示処理を実行する(ステップS162)。変化演出用キャラクタ表示処理は、
保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行する決定結果に応じた設定に基づいて
、保留表示変化共通演出やアクティブ表示変化共通演出におけるキャラクタを示す演出画
像を、画像表示装置5の画面上に表示するための処理を含んでいる。また、変化演出用キ
ャラクタ表示処理は、主基板11から伝送される変動開始コマンド(第1変動開始コマン
ドまたは第2変動開始コマンド)や図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する処
理や、これらの判定結果に応じてキャラクタを示す演出画像の表示制御を行うための処理
などを含んでいる。
図22は、図13のステップS162にて実行される変化演出用キャラクタ表示処理の
一例を示すフローチャートである。図22に示す変化演出用キャラクタ表示処理において
、演出制御用CPU120は、まず、キャラクタ表示中であるか否かを判定する(ステッ
プS601)。例えば演出制御用CPU120は、保留表示変化共通演出やアクティブ表
示変化共通演出で用いられるキャラクタ(変化演出用キャラクタ)を示す演出画像が表示
されている場合に、キャラクタ表示中であると判定すればよい。
ステップS601にてキャラクタ表示中ではない場合には(ステップS601;No)
、変化演出の設定があるか否かを判定する(ステップS602)。例えば演出制御用CP
U120は、保留表示データ記憶部における保留表示変化パターンや変化演出タイミング
パターンの記憶内容を特定して、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行する
決定結果に対応する情報が記憶されていれば、変化演出の設定があると判定すればよい。
変化演出の設定がない場合には(ステップS602;No)、変化演出用キャラクタ表示
処理を終了する。
ステップS602にて変化演出の設定がある場合には(ステップS602;Yes)、
変化演出用キャラクタを示す演出画像について、画像表示装置5の画面上にて表示を開始
させる制御を行ってから(ステップS603)、変化演出用キャラクタ表示処理を終了す
る。ステップS603の処理において、演出制御用CPU120は、飾り図柄の可変表示
中であるか否かの判定結果に応じて、変化演出用キャラクタの表示態様を異ならせてもよ
い。飾り図柄の可変表示中であるか否かは、RAM122の所定領域(演出制御フラグ設
定部など)に設けられた演出プロセスフラグの値から特定すればよい。より具体的に、演
出プロセスフラグの値が“2”のときには、飾り図柄の可変表示中であると判定すればよ
い。これに対し、演出プロセスフラグの値が“2”以外のときには、飾り図柄の可変表示
中ではないと判定すればよい。飾り図柄の可変表示中であると判定したときには、変化演
出用キャラクタの表示態様をアクション態様とすることを指示する表示制御指令を、例え
ば表示制御部123のVDPに対して出力する。一方、飾り図柄の可変表示中ではないと
判定したときには、変化演出用キャラクタの表示態様を静止態様とすることを指示する表
示制御指令を、例えば表示制御部123のVDPに対して出力する。
アクション態様は、予め用意されたアニメーションパターンに従って、変化演出用キャ
ラクタの表示位置、大きさ、回転量、移動方向、移動速度、移動量、あるいは変化演出用
キャラクタにおける形状、模様、色彩の一部または全部が、時間経過に伴い変化する変化
表示(動作表示)の表示態様であればよい。アニメーションパターンに従った変化演出用
キャラクタの変化は、所定周期で繰り返されてもよい。このようなアクション態様に対し
、静止態様は、変化演出用キャラクタが時間経過によっても変化しない静止表示の表示態
様であればよい。静止態様との対比において、アクション態様は、非静止態様あるいは行
動態様ともいう。
ステップS603の処理が実行されることにより表示が開始される変化演出用キャラク
タを示す演出画像は、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出における作用演出など
で用いられるキャラクタを示す画像である。ステップS603の処理が実行されることで
、変化演出用キャラクタを示す演出画像は、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出
が実行される可変表示が開始されるより前でも、その表示を開始することができる。この
場合、変化演出用キャラクタを示す演出画像は、複数回の可変表示にわたり画像表示装置
5の画面上に表示することができる。
ステップS601にてキャラクタ表示中である場合には(ステップS601;Yes)
、予め定められた表示終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS604)。表
示終了タイミングは、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったときや、スー
パーリーチにおけるリーチ演出の実行が開始されたとき、保留表示変化パターンによる保
留表示変化演出やアクティブ表示変化演出あるいはアイコン表示変化パターンパターンに
よるアクティブ表示変化演出の実行が終了したときのいずれかといった、予め定められた
変化演出用キャラクタの表示終了条件が成立するタイミングであればよい。表示終了タイ
ミングである場合には(ステップS604;Yes)、変化演出用キャラクタとなるキャ
ラクタを示す演出画像について、画像表示装置5の画面上における表示を終了させる制御
を行ってから(ステップS605)、変化演出用キャラクタ表示処理を終了する。
変動終了タイミングではない場合には(ステップS604;No)、主基板11から伝
送される変動開始コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS606)。ステ
ップS606の処理では、第1変動開始コマンドと第2変動開始コマンドのいずれかを受
信したときに、変動開始コマンドの受信があったと判定すればよい。変動開始コマンドの
受信があった場合には(ステップS606;Yes)、変動中表示制御を開始させる設定
を行ってから(ステップS607)、変化演出用キャラクタ表示処理を終了する。ステッ
プS607の処理では、例えばステップS603の処理において飾り図柄の可変表示中で
あると判定されたときと同様に、変化演出用キャラクタの表示態様をアクション態様とす
ることを指示する表示制御指令を、表示制御部123のVDPに対して出力すればよい。
これにより、可変表示の開始を特定可能な変動開始コマンドの受信を契機として、変化演
出用キャラクタを示す演出画像の表示態様を、アクション態様にすることができる。
ステップS606にて変動開始コマンドの受信がない場合には(ステップS606;N
o)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ス
テップS608)。図柄確定コマンドの受信がない場合には(ステップS608;No)
、変化演出用キャラクタ表示処理を終了する。これに対し、図柄確定コマンドの受信があ
った場合には(ステップS608;Yes)、図柄確定時表示制御を開始させる設定を行
ってから(ステップS609)、変化演出用キャラクタ表示処理を終了する。ステップS
609の処理では、例えばステップS603の処理において飾り図柄の可変表示中ではな
いと判定されたときと同様に、変化演出用キャラクタの表示態様を静止態様とすることを
指示する表示制御指令を、表示制御部123のVDPに対して出力すればよい。これによ
り、可変表示における表示結果が導出される期間において、変化演出用キャラクタを示す
演出画像の表示態様を、静止態様にすることができる。
図23は、画像表示装置5の画面上に各種画像を表示させる具体的な設定の一例を示し
ている。図23(A)は、複数の表示レイヤにZ値を割り当てるZ値設定テーブルの構成
例を示している。図23(B)は、Z値設定テーブルによるZ値の設定に基づく各表示レ
イヤの配置例を示している。この実施の形態において、複数のレイヤには、小図柄表示レ
イヤと、変化演出表示レイヤと、飾り図柄表示レイヤとが含まれている。小図柄表示レイ
ヤには、小図柄表示エリア5Vにて可変表示される小図柄を示す演出画像が描画される。
変化演出表示レイヤには、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出で用いられるキャ
ラクタなどを示す演出画像が描画される。飾り図柄表示レイヤには、「左」、「中」、「
右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄を示す演出画像
が描画される。各表示レイヤに描画される演出画像の画像データには、それぞれの演出画
像を重畳して描画するときに用いる奥行き値となるZ値が設定されている。図23(A)
に示すようなZ値設定テーブルによるZ値の設定により、小図柄表示レイヤ、変化演出表
示レイヤ、飾り図柄表示レイヤのそれぞれに描画される演出画像のZ値は、その演出画像
が描画される表示レイヤに応じて異なる値となっている。
例えば表示制御部123のVDPは、CGROMから読み出した画像データをVRAM
のフレームバッファなどに書き込むときに、Z値の比較演算を行うことで、優先度の判定
を行えばよい。そして、Z値が小さい値である演出画像の画像データは、Z値が大きい値
である演出画像の画像データよりも優先してフレームバッファに書き込まれる。これによ
り、Z値として小さい値が割り当てられた表示レイヤに描画する演出画像は、Z値として
大きい値が割り当てられた表示レイヤに描画する演出画像よりも優先度が高くなり、遊技
者からみて前方側に配置することができる。
図23(B)に示すように、小図柄表示エリア5Vにて可変表示される小図柄を示す演
出画像が描画される小図柄表示レイヤは、遊技者からみて最も前方側に配置されるように
、Z値が設定される。したがって、画像表示措置5の画面上にて任意の演出画像を表示す
ることによる表示演出が実行される場合でも、小図柄表示エリア5Vにおける小図柄の表
示は、常に遊技者が視認可能となる。また、変化演出表示レイヤは、保留表示変化演出や
アクティブ表示変化演出で用いられる演出画像が表示される演出領域を提供する表示レイ
ヤであり、小図柄表示レイヤよりも後方側であるが、飾り図柄表示レイヤよりも前方側に
配置されるように、Z値が設定される。これにより、保留表示変化演出やアクティブ表示
変化演出で用いられる演出画像は、飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置
に配置することができる。このように、変化演出用キャラクタを示す演出画像は、識別情
報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置することができ
る。なお、複数のレイヤは、エラー画像表示レイヤを含んでいてもよい。そして、例えば
、エラー画像表示レイヤについて、小図柄表示レイヤよりも前方側に配置されるようにZ
値を設定することで、エラー画像(図25(D1)(D2)参照)の優先度を他の演出画
像よりも高くするようにしてもよい。
図24は、図13のステップS163にて実行される演出度合設定処理の一例を示すフ
ローチャートである。この実施の形態では、以下に説明する演出度合設定処理を実行する
ことで、遊技中(図25(A))や客待ちデモンストレーション表示中(図25(B))
に、遊技者の調整操作により、演出度合としての音量を調整可能となっている。また、音
量が調整されると、音量の調整結果を示す調整結果画像Rが、画像表示装置5の所定領域
において演出画像やデモ画像と重畳した態様で表示される。調整結果画像Rは、図25(
A)(B)(C2)などに示すように、例えば、左右方向に増減するバーグラフ表示の態
様にて表示される。なお、調整結果画像Rの態様は、遊技者などに現在の音量を認識させ
ることができれば任意であり、音量に対応した数値や文字を表示する態様や、円グラフ態
様などであってもよい。
なお、この実施の形態では、メニューモード中においては、メニュー画面(図25(C
1))から「音量調整」の項目が選択されて音量調整モード選択中(図25(C2))と
なったときにのみ音量の調整が可能となっている。音量調整モード選択中には、調整結果
画像Rが常に表示される。また、後述するように、客待ちデモ表示中に所定操作を受け付
けたことに応じて、客待デモ表示中からメニューモードへと移行する。
図24に示す演出度合設定処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、メニ
ューモード実行中であるか否かを判定する(ステップS701)。例えば、演出制御用C
PU120は、メニューモード実行中フラグがオン状態であればメニューモード実行中と
判定し、オフ状態であればメニューモード実行中でないと判定する。なお、メニューモー
ド実行中フラグは、後述のステップS662でオン状態にセットされ、ステップS661
でオフ状態にクリアされる(図27参照)。
メニューモード実行中でない場合(ステップS701;No)、演出制御用CPU12
0は、調整結果画像表示中フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS702
)。なお、調整結果画像表示中フラグは、後述のステップS708やS715でオン状態
にセットされ、ステップS704、S712でオフ状態にクリアされる。
調整結果画像表示中フラグがオン状態である場合(ステップS702;Yes)、演出
制御用CPU120は、調整操作受付時から予め定められた所定期間T1が経過したか否
かを判定する(ステップS703)。ここで、調整操作(調整動作)は、例えばスティッ
クコントローラ31Aなどの操作手段を用いて遊技者によってなされる操作であり、この
実施の形態では、演出度合としての音量を調整するための操作である。遊技者は、例えば
、スティックコントローラ31Aを左右に傾倒操作することにより、音量を予め定められ
た範囲内(例えば、1〜6の6段階)から調整し、傾倒操作を止めた時点での音量が調整
結果としての音量として決定される。
なお、音量の決定操作は、調整操作とは別個にスティックコントローラ31Aのトリガ
ボタンを押引操作したり、プッシュボタン31Bを押下操作したりすることによってなさ
れてもよい。また、音量調整のための操作手段はスティックコントローラ31Aに限られ
ず、図示しない十字キーやダイヤル式の操作手段などであってもよい。また、操作手段の
代わりに、非接触型のセンサ(例えばフォトセンサなど)を用いて、当該センサによって
検出される遊技者の調整動作によって演出度合の調整が可能であってもよい。
所定期間T1は、音量の調整結果を示す調整結果画像Rの表示期間として予め定められ
ている。所定期間T1は、遊技者が調整結果を確認するのに適切な期間であれば任意であ
り、この実施形態では、数秒程度(例えば2〜10秒)に設定されている。なお、調整操
作受付時から所定期間T1が経過したか否かは、例えば、後述のステップS706で調整
操作あり(ステップS706;Yes)と判定したことに伴って、所定のタイマに所定期
間T1に相当する値をセットし、そのタイマがタイムアウトしたか否かを判定すればよい
なお、調整操作(調整動作)は、演出度合としての画像表示装置5や演出効果ランプの
表示輝度(光量)を調整するための操作であってもよい。そして、調整結果画像Rは輝度
の調整結果を示すものであってもよい。また、調整操作に応じて、音量と輝度との少なく
とも一方が調整可能であればよい。また、音量に応じた調整結果画像が表示される所定期
間と、輝度に応じた調整結果画像が表示される所定期間とは、同じ長さに設定されていて
もよいし、異なる長さに設定されていてもよい。
ステップS703において、調整操作受付時から所定期間T1が経過していた場合(ス
テップS703;Yes)、演出制御用CPU120は、調整結果画像Rを画像表示装置
5から消去し、調整結果画像表示中フラグをオフ状態にクリアする(ステップS704)
。このステップS704の処理により、遊技中や、デモ表示中の場合には、調整操作から
所定期間T1が経過すると、調整結果画像Rが消去されることになる。ステップS704
の処理に続いて、演出制御用CPU120は、ステップS706の処理を実行する。また
、ステップS702やS703の処理でNo判定の場合にも、ステップS706の処理を
実行する。
ステップS701において、メニューモード実行中である場合には(ステップS701
;Yes)、音量調整モード選択中であれば(ステップS705;Yes)、ステップS
706の処理を実行する。例えば、演出制御用CPU120は、音量調整モード選択中フ
ラグがオン状態であれば音量調整モード選択中であると判定し、オフ状態であれば音量調
整モード選択中でないと判定する。なお、音量調整モード選択中フラグは、後述のステッ
プS664でオン状態にセットされ、所定の場合にオフ状態にクリアされる。例えば、メ
ニューモード実行中に音量調整以外のモード選択がなされた場合や、メニューモード実行
中フラグがオフされるのに伴って、音量調整モード選択中フラグはオフ状態にクリアされ
る。また、音量調整モードが選択されている場合には(ステップS705;Yes)、ス
テップS704の処理を経ず、調整結果画像Rが常に表示される。また、デモ表示中の場
合にも調整結果画像Rは所定期間T1を経過しても消去されないようにしてもよい。メニ
ューモード実行中であっても(ステップS701;Yes)、音量調整モード選択中でな
い場合は(ステップS705;No)、演出度合設定処理を終了する。
ステップS706では、演出制御用CPU120は、調整操作があったか否かを判定す
る。演出制御用CPU120は、例えばスティックコントローラ31Aからの操作信号(
例えば左右方向の傾倒操作を示す操作信号)が入力されている場合には、調整操作ありと
判定し(ステップS706;Yes)、調整操作に応じた音量設定値をRAM122に設
けられた設定値格納領域に格納する(ステップS707)。なお、ステップS707の処
理においても、RAM122に設けられた設定値格納領域に格納された、エラー音につい
ての音量設定値は変更されず、初期設定値のままである。
続いて、演出制御用CPU120は、調整操作に応じた音量設定値を報知する調整結果
画像Rを画像表示装置5に表示させ、調整結果画像表示中フラグをオン状態にセットする
(ステップS708)。なお、既に調整結果画像Rが表示中である場合(ステップS70
2でYes、ステップS703でNo、ステップS706でYesと処理が推移した場合
)は、今回の調整操作に応じた音量設定値を報知する調整結果画像Rを画像表示装置5に
表示させ(前回の調整操作に応じた調整結果画像Rから更新表示し)、調整結果画像表示
中フラグをオン状態のまま保つ。
ステップS708の処理の実行後や、ステップS706の処理で調整操作なしと判定し
た場合は(ステップS706;No)、ステップS710の処理を実行する。
ステップS710では、演出制御用CPU120は、可変表示結果導出表示期間T2(
以下、単に「導出表示期間」とも言う)であるか否かを判定する。例えば、演出制御用C
PU120は、後述の可変表示中演出処理において、飾り図柄の可変表示結果となる最終
停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させる処理を開始した際にオ
ン状態にセットされ、当該処理を終了した際にオフ状態にクリアされるフラグに基づいて
、導出表示期間T2であるか否かを判定する。導出表示期間T2は、飾り図柄の可変表示
結果となる最終停止図柄の表示期間に相当するものであり、数秒程度(例えば、0.5〜
1秒)に設定されている。したがって、この実施の形態では、導出表示期間T2は、前述
の所定期間T1よりも短くなる。なお、導出表示期間T2は一定でなくともよく、例えば
、通常状態のときよりも時短状態のときのほうが短くなるように設定するなどしてもよい
可変表示結果の導出表示期間T2である場合(ステップS710;Yes)、演出制御
用CPU120は、調整結果画像表示中フラグがオンであるか否かを判定し(ステップS
711)、オンであれば(ステップS711;Yes)、調整結果画像Rを消去し、調整
結果画像表示中フラグをオフ状態にクリアする(ステップS712)。これにより、調整
操作から所定期間T1が経過していなくとも、導出表示期間T2であれば、調整結果画像
Rが消去されることになる(後述の図26(A)(B)参照)。
一方で、可変表示結果の導出表示期間T2でない場合(ステップS710;No)、演
出制御用CPU120は、調整結果画像表示中フラグがオンであるか否かを判定し(ステ
ップS713)、オフであれば(つまり、調整結果画像Rが表示されていなければ)(ス
テップS713;No)、ステップS714の処理を実行する。
ステップS714の処理では、演出制御用CPU120は、可変表示の導出表示期間T
2が経過し、且つ、所定期間T1内であるか否か(所定期間T1が経過していないか否か
)を判定する。導出表示期間T2が経過し、且つ、所定期間T1内である場合(ステップ
S714;Yes)、演出制御用CPU120は、調整結果画像Rを復帰表示(再び表示
)し、調整結果画像表示中フラグをオン状態にセットする(ステップS715)。これに
より、ステップS712の処理で調整結果画像Rが消去されていたとしても、導出表示期
間T2でなく(ステップS710;No)、導出表示期間T2が経過したが所定期間T1
内である場合(ステップS714;Yes)には、図26(B)に示すように、調整結果
画像Rが復帰して表示される。
ステップS713でYes判定であった場合や、ステップS705、S711、S71
4でNo判定であった場合や、ステップS712、S715の実行後は、演出制御用CP
U120は、演出度合設定処理を終了する。
なお、導出表示期間T2において調整結果画像Rが消去されている場合は、ステップS
706あるいはS707の処理を経ないようにして、調整操作を無効としたり、調整操作
に応じた音量設定を無効としたりしてもよい。また、RAM122に設けられた設定値格
納領域に格納された音量設定値を、所定のタイミングでデフォルト(初期設定値)に戻る
ように構成してもよい。当該所定のタイミングとしては、例えば、特定の変動後や、変動
を特定回数実行後や、客待ちデモ表示復帰タイミングや、パチンコ遊技機1の再起動時な
どであればよい。また、所定期間T1は、互いに長さの異なる複数種類用意され、例えば
遊技状態ごとに使い分けてもよい。例えば、時短状態では所定期間を10秒とし、通常状
態では所定期間を5秒とするなどしてもよい。
ここで、導出表示期間T2に調整結果画像Rが消去される場合の主な例を、図26(A
)(B)のタイミングチャートを参照して説明する。図26(A)(B)に示すように、
直近の調整操作があった時点から所定期間T1は調整結果画像Rの表示期間となるが、所
定期間T1と導出表示期間T2の少なくとも一部が重なる場合には、調整結果画像Rは消
去される(ステップS712に相当)。図26(A)に示す例は、導出表示期間T2が所
定期間T1の後端部と重なる場合であり、この場合は次回の調整操作があるまで調整結果
画像Rは表示されない。一方で、図26(B)に示す例は、導出表示期間T2が所定期間
T1内にある場合であり、この場合は導出表示期間T2が終了すると、調整結果画像Rが
再び表示され(ステップS715に相当)、所定期間T1が経過するまで表示が継続され
る。なお、図示しないが、導出表示期間T2が所定期間T1の前端部と重なる場合は、導
出表示期間T2の終了を待って、調整結果画像Rが表示されることになる。このように、
この実施の形態によれば、導出表示期間T2においては調整結果画像Rが消去されるため
、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることができる。
図25(A)は、遊技中における調整結果画像Rの表示例である。遊技中においては、
調整結果画像Rは画像表示装置5の右下端部に表示される。そして、この実施の形態にお
いては、調整結果画像Rの表示領域は、図25(A)に示すように、飾り図柄の表示領域
Ar(前記の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rを含む領域)の一部と重なるようにな
っている。
図25(B)は、デモ表示中(客待ちデモンストレーション表示中)における調整結果
画像Rの表示例である。デモ表示中は、同図に示すように、例えば「デモ表示中」などの
客待ちデモンストレーション中であることを示す画像が画像表示装置5に表示されると共
に、調整操作が行われた場合には、デモ表示画像に調整結果画像Rが重畳表示される。
図25(C1)は、メニューモード中におけるメニュー画面の表示例である。この実施
の形態では、メニューモード中においては、遊技者による音量調整モード選択操作があり
、図25(C2)に表示例を示す音量調整モード選択中の画面に切り替わった際にのみ音
量調整が可能となっている。メニューモードにおける項目の選択は、例えばスティックコ
ントローラ31Aの傾倒操作により可能となっており、「音量調整」の項目を選択した状
態でスティックコントローラ31Aのトリガボタンを押引操作したり、プッシュボタン3
1Bを押下操作したりすることによって、図25(C2)に示すような音量調整モード選
択中の画面に遷移する。なお、項目選択のための操作手段はスティックコントローラ31
Aに限られず、図示しない十字キーなどであってもよい。
なお、図25(A)に示す遊技中と、図25(C2)に示す音量調整モード選択中とで
、調整結果画像Rの表示態様を異ならせてもよい。例えば、音量調整モード選択中の場合
は、遊技中に比べて調整結果画像Rを大きく表示したり、画像表示装置5の中央に表示さ
せたり等してもよい。
図25(D1)、(D2)は、前述したようにエラー報知処理(S57)において表示
可能なエラー画像の例であり、この実施の形態においては、エラー画像は、(i)可変表
示結果の導出表示中も消去されず、(ii)調整結果画像Rよりも優先して表示される。
図13に示すステップS163にて演出度合設定処理を実行した後には、例えばRAM
122の所定領域(演出制御フラグ設定部など)に設けられた演出プロセスフラグの値に
応じて、以下のようなステップS170〜S175の処理のいずれかを選択して実行する
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のとき
に実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始
コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5
の画面上における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる
。そして、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信したときには、演出プロ
セスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のとき
に実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第
2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されること
に対応して、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出
動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄
や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。可変表示開始設定処理が実
行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに
実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、
RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタ
イマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、
飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。また、
可変表示中演出処理には、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことな
どに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全
停止表示(導出表示)させる処理が含まれている。なお、所定の演出制御パターンから終
了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させ
るようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パ
ターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドに
よらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結
果を確定させることができる。こうした演出制御などを行った後に、演出プロセスフラグ
の値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実
行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基
板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、
当り開始指定コマンドを受信した場合には、演出プロセスフラグの値をアタッカ開放時演
出処理に対応した値である“4”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受
信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特
図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“
0”に更新する。
ステップS174のアタッカ開放時演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のと
きに実行される処理である。このアタッカ開放時演出処理において、演出制御用CPU1
20は、例えば大当り遊技状態での演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、そ
の設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基
板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を
出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ラ
ンプ9や装飾用LEDを点灯、消灯、点滅させることといった、アタッカとしての大入賞
口扉が開放状態となる所定期間における各種の演出動作を制御する。アタッカ開放時演出
処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演
出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のとき
に実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120
は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定
内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13
に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力さ
せること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9
や装飾用LEDを点灯、消灯、点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時におけ
る各種の演出制御を実行する。
図27は、可変表示開始待ち処理として、図13のステップS170にて実行される処
理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始待ち処理において、まず演出制御用
CPU120は、変動パターン指定コマンド受信フラグがオン状態であるか否かを判定す
る(ステップS651)。変動パターン指定コマンド受信フラグがオンであれば(ステッ
プS651;Yes)、変動パターン指定コマンド受信フラグをオフ状態にクリアする(
ステップS652)。そして、演出プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(ステッ
プS171)に対応した値“1”に更新する(ステップS653)。
変動パターン指定コマンド受信フラグがオンでない(すなわち、変動パターン指定コマ
ンドを受信していない)場合(ステップS651;No)には、演出制御用CPU120
は、客待ちデモンストレーション(客待ちデモ)表示中であるか否かを判定する(ステッ
プS654)。なお、客待ちデモ表示中であるか否かは、例えば、後述するステップS6
58の実行に伴ってオン状態にセットされる客待ちデモ表示中フラグに基づいて判定すれ
ばよい。
客待ちデモ表示中でなければ(ステップS654;No)、演出制御用CPU120は
、客待ちデモ指定コマンド受信フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS655
)。客待ちデモ指定コマンド受信フラグがオンの場合(すなわち、客待ちデモ指定コマン
ドを受信している)(ステップS655;Yes)には、演出制御用CPU120は、客
待ちデモ指定コマンドを受信してからの経過時間が30秒を経過したか否かを判定する(
ステップS656)。なお、客待ちデモ指定コマンドを受信してからの経過時間が30秒
を経過したか否かは、例えば、図12に示すコマンド解析処理(S54)内にて客待ちデ
モ指定コマンド受信フラグをオン状態にセットしたときに、所定のタイマに30秒に相当
する値をセットするようにし、そのタイマがタイムアウトしたか否かを判定すればよい。
客待ちデモ指定コマンドを受信してから30秒が経過していれば(ステップS656;
Yes)、演出制御用CPU120は、客待ちデモ指定コマンド受信フラグをオフする(
ステップS657)とともに、画像表示装置5において所定の客待ちデモンストレーショ
ン表示を開始する(ステップS658)。客待ちデモ表示としては、図25(B)に示し
たように「デモ表示中」などの文字列を表示する態様に限られず任意であり、例えば、所
定の初期出目(例えば、「123」などの図柄の組み合わせや、「777」などの大当り
を連想させる図柄の組み合わせ)を表示したり、所定のキャラクタを表示させたり、遊技
機メーカのロゴタイプを表示させたりしてもよい。
なお、この実施の形態では、客待ちデモ指定コマンドを受信してから(可変表示が途切
れたときに相当)30秒を経過したタイミングで客待ちデモ表示を開始する場合を示して
いるが、このような態様に限定されない。例えば、客待ちデモ指定コマンドを受信してか
ら20秒や1分が経過したタイミングで客待ちデモ表示を開始するようにしてもよい。ま
た、例えば、客待ちデモ指定コマンドを受信すると直ちに客待ちデモ表示を開始するよう
にしてもよい。
ステップS658の処理に続いて、あるいは客待ちデモ表示中であった場合(ステップ
S654;Yes)、演出制御用CPU120は、メニュー切替操作があったか否かを判
定する(ステップS659)。メニュー切替操作は、例えば、客待ちデモ表示中に受け付
け可能なプッシュボタン31Bの押下操作であり、演出制御用CPU120は、プッシュ
ボタン31Bからの操作信号が入力されている場合にはメニュー切替操作があったと判定
する。なお、メニュー切替操作を受け付け可能な操作手段は任意であり、プッシュボタン
31Bに限られない。
メニュー切替操作があった場合は、演出制御用CPU120は、メニューモード実行中
フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS660)。メニューモード実行中
フラグがオフであれば(ステップS660;No)、客待ちデモ表示を消去してメニュー
表示を開始し(画像表示装置5における表示を、図25(B)から図25(C1)のよう
な態様に切り替え)、メニューモード実行中フラグをオン状態にセットする(ステップS
662)。一方、メニューモード実行中フラグがオンであれば(ステップS660;Ye
s)、メニュー表示を消去して客待ちデモ表示を復帰させ(画像表示装置5における表示
を、図25(C1)から図25(B)のような態様に切り替え)、メニューモード実行中
フラグをオフ状態にクリアする(ステップS661)。
ステップS662の処理に続き、演出制御用CPU120は、音量調整モード選択操作
があったか否かを判定する(ステップS663)。音量調整モード選択操作があったか否
かは、例えば、当該操作を受け付ける操作手段(前記のようにスティックコントローラ3
1Aのトリガボタンや、プッシュボタン31Bなど)からの操作信号が入力されているか
否かを判定すればよい。音量調整モード選択操作があった場合(ステップS663;Ye
s)、演出制御用CPU120は、音量調整モード選択中フラグをオン状態にセットする
(ステップS664)。ステップS653、S661、S664の実行後や、ステップS
655、S656、S659、S663でNo判定の場合は、可変表示開始待ち処理を終
了する。
図28は、可変表示開始設定処理として、図13のステップS171にて実行される処
理の一例を示すフローチャートである。図28に示す可変表示開始設定処理において、演
出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最
終停止図柄などを決定する(ステップS321)。ステップS321の処理として、演出
制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された
変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果といった、可変表示
内容に基づいて、最終停止図柄を決定する。一例として、変動パターンや可変表示結果の
組合せに応じた可変表示内容には、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「
非確変(大当り)」、「確変(大当り)」がある。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ
状態にはならずに、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「
ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示
状態がリーチ状態となった後に、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、
可変表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合には、可
変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が時短状態と
なる。可変表示内容が「確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり
、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変状態となる。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、演出制御用CPU120は、「
左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて異なる(不一致の)飾り図柄を最終
停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダム
カウンタなどにより更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、R
OM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照することなどによ
り、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」の飾り図柄表示エリア5
Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、乱数回路124または演出用ラン
ダムカウンタなどにより更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し
、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照することなど
により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「右」の飾り図柄表示エリ
ア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テー
ブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号と
は異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124または演出用ランダムカウ
ンタなどにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM
121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、
確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに
停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左
」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停
止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカ
ウンタなどにより更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、R
OM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照することなどに
より、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」と「右」の飾り図柄表
示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さ
らに、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される中確定図柄決
定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確
定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画
面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定
する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の
図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合に
は、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することな
どにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよ
い。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄
の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定し
てもよい。
可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合に、演出制御用
CPU120は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同
一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数
回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の
乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された
大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上におけ
る「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示され
る図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、可変表示内容が「非確変(大当
り)」と「確変(大当り)」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否か
などに応じて、通常図柄(例えば偶数を示す飾り図柄)と確変図柄(例えば奇数を示す飾
り図柄)のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。大当り中昇格演出は、画
像表示装置5において大当りを想起させるが確変状態を想起させないような飾り図柄の組
合せ(非確変大当り組合せ)が一旦は停止表示されてから、大当り遊技状態中や大当り遊
技状態の終了時に確変状態となるか否かを報知する演出である。
具体的な一例として、可変表示内容が「非確変(大当り)」である場合には、複数種類
の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。また、可変表示内容が「確
変(大当り)」で大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときには、複数種類の確変
図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これに対して、可変表示内容が「
確変(大当り)」であっても大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種
類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これにより、確定飾り図
柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行され
てしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすればよい。
このように、ステップS321の処理により可変表示内容に応じた最終停止図柄を決定
することで、特図ゲームにおける確定特別図柄の決定結果に基づいて、遊技状態を大当り
遊技状態に制御するか否かの決定結果に関連する飾り図柄の可変表示結果を決定すること
ができる。また、ステップS321の処理では、確定飾り図柄に対応する小図柄を、小図
柄の可変表示における表示結果として決定すればよい。
なお、ステップS321の処理では、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確
変(大当り)」である場合に、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実
行するか否かが決定されてもよい。再抽選演出では、飾り図柄の可変表示中に同一の通常
図柄からなる非確変大当り組合せの飾り図柄が一旦表示されることによって、確変状態に
制御されることを一旦は認識困難または認識不能とし、飾り図柄を再び可変表示(再変動
)させて同一の確変図柄からなる確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることによ
って確変状態に制御されることを報知できる。なお、再抽選演出にて飾り図柄を再変動さ
せた後に非確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることにより、確変状態に制御さ
れることを報知しない場合もある。ステップS321の処理にて再抽選演出を実行すると
決定された場合には、再抽選演出の実行前に仮停止表示する飾り図柄の組合せなどを決定
すればよい。
ステップS321の処理における最終停止図柄などの決定に続いて、保留表示変化演出
やアクティブ表示変化演出の実行設定を行う変化演出設定処理が実行される(ステップS
322)。変化演出設定処理では、保留表示データ記憶部の記憶内容などに基づいて保留
表示変化演出の実行条件が成立したときに、保留表示変化演出の実行設定が行われる。ま
た、変化演出設定処理では、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かなどに基づい
てアクティブ表示変化演出の実行条件が成立したときに、アクティブ表示変化演出の実行
設定が行われる。
ステップS322の処理に続いて、演出制御用CPU120は、操作促進演出設定処理
(ステップS322A)を実行する。操作促進演出設定処理については、後に図32を参
照して説明する。ステップS322Aの処理に続いて、演出制御パターンを予め用意され
た複数パターンのいずれかに決定する(ステップS323)。例えば、演出制御用CPU
120は、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意
された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パタ
ーンとしてセットする。また、演出制御用CPU120は、ステップS322の変化演出
設定処理による保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行設定に対応して、複数
用意された演出制御パターン(表示変化演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パ
ターンとしてセットする。
ステップS323の処理に続いて、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された
変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設け
られた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS324)。そして、画像
表示装置5の画面上にて飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS
325)。このときには、例えばステップS323の処理にて決定された演出制御パター
ン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を
表示制御部123のVDPに対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領
域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾
り図柄の変動を開始させればよい。
また、ステップS325の処理では、飾り図柄の変動を開始させるとともに、小図柄表
示エリア5Vにおいて小図柄の変動を開始させるための設定を行う。これにより、小図柄
表示エリア5Vでは、第1特図を用いた特図ゲームと第2特図を用いた特図ゲームのそれ
ぞれに同期して飾り図柄の可変表示が開始されるときに、小図柄の可変表示も開始させる
ことができる。なお、小図柄表示エリア5Vでは、第1特図を用いた特図ゲームに同期し
て可変表示が開始される小図柄(第1小図柄)と、第2特図を用いた特図ゲームに同期し
て可変表示が開始される小図柄(第2小図柄)とが、別個に配置されてもよい。一例とし
て、第1特図を用いた特図ゲームに対応して可変表示される第1小図柄を小図柄表示エリ
ア5Vにおける右側に配置し、第2特図を用いた特図ゲームに対応して可変表示される第
2小図柄を小図柄表示エリア5Vにおける左側に配置してもよい。こうして、第1小図柄
と第2小図柄のいずれが可変表示されるかを確認することで、第1特図を用いた特図ゲー
ムと第2特図を用いた特図ゲームのいずれが実行されているかを遊技者などが特定できれ
ばよい。第1小図柄と第2小図柄を別個に配置した場合には、例えば主基板11から伝送
された変動開始コマンドなどに基づいて、第1特図を用いた特図ゲームと、第2特図を用
いた特図ゲームとのうち、いずれの特図ゲームにおける可変表示が開始されるかを判定す
ればよい。そして、第1特図を用いた特図ゲームが開始される場合には第1小図柄の可変
表示を開始させる一方、第2特図を用いた特図ゲームが開始される場合には第2小図柄の
可変表示を開始させればよい。このように、小図柄表示エリア5Vでは、第1特図を用い
た特図ゲームに同期して第1報知情報画像となる第1小図柄を示す演出画像の可変表示を
行い表示結果が導出され、第2特図を用いた特図ゲームに同期して第2報知情報画像とな
る第2小図柄を示す演出画像の可変表示を行い表示結果が導出されてもよい。
ステップS325の処理を実行した後には、飾り図柄の可変表示が開始されることに対
応して、第1保留表示部5HRにおける第1保留表示や第2保留表示部5HLにおける第
2保留表示などを更新するための設定を行う(ステップS326)。例えば、第1特図を
用いた特図ゲームが実行(開始)される場合には、第1保留表示部5HRにおいて、保留
番号が「1」に対応した表示部位(左端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の
保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第1保留表示を1つずつ左方向に移
動(シフト)させる。一方、第2特図を用いた特図ゲームが実行(開始)される場合には
、第2保留表示部5HLにおいて、保留番号が「1」に対応した表示部位(右端の表示部
位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位にお
ける第2保留表示を1つずつ右方向に移動(シフト)させる。また、ステップS326の
処理では、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示を更新するための設定も行わ
れる。例えば第1保留表示部5HRにて保留番号「1」に対応した第1保留表示が消去(
消化)されたときには、その消去(消化)された第1保留表示と同様のアクティブ表示を
アクティブ表示部AHAにて開始させる。一方、第2保留表示部5HLにて保留番号「1
」に対応した第2保留表示が消去(消化)されたときには、その消去(消化)された第2
保留表示と同様のアクティブ表示をアクティブ表示部AHAにて開始させる。その後、演
出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(
ステップS327)、可変表示開始設定処理を終了する。
図29(A)は、図28のステップS322にて実行される変化演出設定処理の一例を
示すフローチャートである。図29(A)に示す変化演出設定処理では、まず、保留表示
データ記憶部における記憶内容を更新する(ステップS501)。すなわち、飾り図柄の
可変表示が開始されることに対応して、保留表示データ記憶部にて保留番号「1」の記憶
領域における記憶データを消去するとともに、保留番号「1」より下位の記憶領域(保留
番号「2」〜「4」の記憶領域)における記憶データを、1エントリずつ上位にシフトす
る。
ステップS501の処理に続いて、保留表示変化演出の実行タイミングである保留表示
変化タイミングになるか否かを判定する(ステップS502)。ステップS502の処理
では、ステップS501の処理により記憶内容を更新した保留表示データ記憶部に記憶さ
れている1または複数の変化演出タイミングパターンについて、それぞれの変化演出タイ
ミングパターンと関連付けられた保留番号に合致する保留表示変化タイミングの指定を含
んでいるか否かを判定する。例えば図17(B)に示す変化演出タイミングパターンTP
3−1〜変化演出タイミングパターンTP3−7のいずれかが保留表示データ記憶部にて
保留番号「3」と関連付けて記憶されることになったときには、保留番号「3」に合致す
る保留表示変化タイミングの指定を含んでいることから、保留表示変化タイミングとなる
旨の判定が行われる。変化演出タイミングパターンTP2−1〜変化演出タイミングパタ
ーンTP2−4、変化演出タイミングパターンTP3−4、変化演出タイミングパターン
TP3−6、変化演出タイミングパターンTP3−7のいずれかが保留表示データ記憶部
にて保留番号「2」と関連付けて記憶されることになったときには、保留番号「2」に合
致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいることから、保留表示変化タイミングと
なる旨の判定が行われる。変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミング
パターンTP1−2、変化演出タイミングパターンTP2−3、変化演出タイミングパタ
ーンTP2−4、変化演出タイミングパターンTP3−3、変化演出タイミングパターン
TP3−5、変化演出タイミングパターンTP3−7のいずれかが保留表示データ記憶部
にて保留番号「1」と関連付けて記憶されることとなったときには、保留番号「1」に合
致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいることから、保留表示変化タイミングに
なる旨の判定が行われる。
ステップS502にて保留表示変化タイミングになると判定された場合には(ステップ
S502;Yes)、保留表示変化演出の実行設定を行う(ステップS503)。例えば
ステップS503の処理では、保留表示データ記憶部における保留表示変化パターンの記
憶内容や現状の保留表示における表示態様を特定して、表示態様を変化させるか否かの設
定や、変化させる場合における変化後の表示態様の設定などが行われるようにすればよい
。また、ステップS503の処理では、アクティブ表示変化演出のうちで、保留表示変化
パターンの決定結果に基づきアクティブ表示の表示色を変化させる表示色変化演出の実行
設定が行われてもよい。この場合には、ステップS501の処理にて保留表示データ記憶
部から消去した記憶データに示された保留表示変化パターンを特定して、アクティブ表示
変化演出を実行した後に表示させる表示態様の設定などが行われるようにすればよい。な
お、保留表示変化共通演出やアクティブ表示変化共通演出のうち、キャラクタ(変化演出
用キャラクタ)を示す演出画像の表示を開始するための設定は、図22に示されたステッ
プS603の処理で行えばよく、ステップS503の処理では行われなくてもよい。これ
に対し、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出において作用演出を実行するための
設定は、ステップS503の処理で行うようにしてもよい。
ステップS502にて保留表示変化タイミングではないと判定された場合や(ステップ
S502;No)、ステップS503の処理を実行した後には、変動パターン指定コマン
ドで指定された変動パターンに応じて、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かを
判定する(ステップS504)。このとき、「擬似連」の可変表示演出が実行されると判
定した場合には(ステップS504;Yes)、アクティブ表示変化演出のうちでアイコ
ン表示変化演出を実行するか否かというアイコン表示変化演出の有無を決定する(ステッ
プS505)。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウン
タなどにより更新されるアイコン表示変化演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し
、ROM121に予め記憶されて用意されたアイコン表示変化演出決定テーブルを参照す
ることなどにより、アイコン表示変化演出の有無を決定すればよい。ステップS505の
処理では、アイコン表示変化演出を実行しない「変化演出なし」、またはアイコン表示変
化演出を実行する「変化演出あり」のいずれかに、決定される。
ステップS504にて「擬似連」の可変表示演出が実行されないと判定した場合には(
ステップS505;No)、アクティブ表示中における表示色変化演出の実行があるか否
かを判定する(ステップS506)。このとき、表示色変化演出の実行があると判定され
た場合には(ステップS506;Yes)、変化演出設定処理を終了する。これに対し、
表示色変化演出の実行がないと判定された場合には(ステップS506;No)、ステッ
プS505の処理に進み、アイコン表示変化演出の有無を決定する。
ステップS505の処理を実行した後には、決定結果が「変化演出なし」であるか否か
を判定する(ステップS507)。決定結果が「変化演出なし」となる場合には(ステッ
プS507;Yes)、変化演出設定処理を終了する。決定結果が「変化演出あり」とな
る場合には(ステップS507;No)、予め用意された複数のアイコン表示変化パター
ンのいずれかに決定してから(ステップS508)、変化演出設定処理を終了する。
図29(B)は、アイコン表示変化演出の決定例を示している。図29(A)に示すス
テップS505の処理では、例えば図29(B)に示すような決定割合で、アイコン表示
変化演出の有無を決定する。図29(B)に示す決定例では、可変表示内容に応じて、「
変化演出あり」とする決定割合が異なっている。例えば可変表示内容が「確変(大当り)
」である場合に、「変化演出なし」の決定割合が最も低くなり、「非確変(大当り)」、
「リーチ(ハズレ)」、「非リーチ(ハズレ)」の順に「変化演出なし」の決定割合が高
くなる。したがって、アイコン表示変化演出が実行されたときには、実行されなかったと
きに比べて、大当り遊技状態の終了後に確変制御が行われる可能性や、可変表示結果が「
大当り」となる可能性、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性などが高くな
る。
図30は、アイコン表示変化パターンの設定例を示している。ここでは、「擬似連」の
可変表示が実行されない擬似連変動なしの場合と、「擬似連」の可変表示演出が実行され
て擬似連変動が3回実行される場合とに対応して、予め用意された複数のアイコン表示変
化パターンを示している。擬似連変動なしの場合には、図30(A)に示すように、アイ
コン表示変化パターンYAP1〜アイコン表示変化パターンYAP3のいずれかによるア
イコン表示変化演出を実行することができる。なお、アイコン表示変化演出を実行する「
変化演出あり」に決定されても、アイコン表示変化パターンが決定されない場合もある。
この場合には、アクティブ表示変化演出においてアクティブ表示変化共通演出を実行した
後に、アクティブ表示変化失敗演出を実行することになり、アクティブ表示の表示態様が
変化しない。アイコン表示変化パターンYAP1〜アイコン表示変化パターンYAP3は
、アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンを、それぞれ「?」、「チャンス」、「
激熱」のメッセージを報知する特定アイコンに変化させる。
擬似連変動3回の場合には、図30(B)に示すように、アイコン表示変化パターンY
DP1−1〜アイコン表示変化パターンYDP1−4、アイコン表示変化パターンYDP
2−1〜アイコン表示変化パターンYDP2−4、アイコン表示変化パターンYDP3−
1〜アイコン表示変化パターンYDP3−4のいずれかによるアイコン表示変化演出を実
行することができる。「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、初回変動と各回
の擬似連変動に対応してアイコン表示変化演出を実行する。これにより、飾り図柄の可変
表示が開始されてから表示結果となる確定飾り図柄が導出されるまでに、複数回のアクテ
ィブ表示変化演出を実行して、アクティブ表示の表示態様を変化させることができる。な
お、図15に示された保留表示設定処理のステップS310にてアクティブ表示中に表示
変化させる変化演出タイミングパターンが決定された場合には、初回変動で表示色変化演
出を実行する場合がある。
図30(B)に示す設定例において、「NEXT」のメッセージを報知するアイコンは
、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合にのみ、アクティブ表示変化演出が実行さ
れた後に表示されるアクティブ表示の表示態様となる。さらに、「NEXT」のメッセー
ジを報知するアイコンは、図30(B)に示す設定例の擬似連変動3回目といった、「擬
似連」の可変表示演出が実行される場合の最終変動でアクティブ表示変化演出が実行され
た後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない表示態様となる。すなわち、「N
EXT」のメッセージを報知するアイコンは、「擬似連」の可変表示演出にて飾り図柄が
一旦仮停止(擬似連変動)する以前の可変表示中にアクティブ表示変化演出が実行された
後に表示可能なアクティブ表示の表示態様に含まれる一方、所定回の擬似連変動が行われ
た後の可変表示中にアクティブ表示変化演出が実行された後にはアクティブ表示の表示態
様として表示されない表示態様となる。
図30(A)および図30(B)に示す設定例において、「?」、「チャンス」、「激
熱」、「NEXT」などのメッセージを報知するアイコンは、アクティブ表示変化演出が
実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様に含まれる一方、保留表示変化演出
が実行された後には保留表示の表示態様として表示されない特殊態様となる。
図31は、アイコン表示変化パターンの決定例を示している。図29(A)に示すステ
ップS508の処理において、演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用
ランダムカウンタなどにより更新されるアイコン表示変化パターン決定用の乱数値を示す
数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたアイコン表示変化パター
ン決定テーブルを参照することなどにより、複数のアイコン表示変化パターンのいずれか
に決定すればよい。
「擬似連」の可変表示演出が実行されない擬似連変動なしの場合には、図29(A)に
示すステップS508の処理により、図31(A)に示すような決定割合で、複数のアイ
コン表示変化パターンのいずれかに決定する。これに対し、「擬似連」の可変表示演出に
おいて擬似連変動が3回実行される擬似連変動3回の場合には、図29(A)に示すステ
ップS508の処理により、図31(B)に示すような決定割合で、複数のアイコン表示
変化パターンのいずれかに決定する。図31(A)および図31(B)に示す決定例では
、可変表示内容に応じて、決定可能なアイコン表示変化パターンや決定割合が異なってい
る。例えば図31(A)に示す決定例において、可変表示内容が「非確変(大当り)」ま
たは「確変(大当り)」である場合には、アイコン表示変化パターンYAP3に決定可能
となる一方、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」または「リーチ(ハズレ)」である
場合には、アイコン表示変化パターンYAP3に決定不可となる。また、可変表示内容が
「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合には、所定割合でアイコン表
示変化パターンYAP1〜アイコン表示変化パターンYAP3のいずれかに決定される一
方、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」または「リーチ(ハズレ)」である場合には
、所定割合でアイコン表示変化パターンが「なし」となる。
このような設定により、擬似連変動なしの場合に、アクティブ表示変化演出が実行され
、アイコン表示変化パターンYAP3により変化後の表示態様として「激熱」のメッセー
ジを報知する表示態様が表示されたときには、アクティブ表示に対応する今回の可変表示
において可変表示結果が「大当り」となることが確定する。また、擬似連変動なしの場合
に、アクティブ表示変化演出が実行され、アイコン表示変化パターンが「なし」に対応し
てアクティブ表示の表示態様が変化しないアクティブ変化ガセ演出となったときには、ア
クティブ表示に対応する今回の可変表示において可変表示結果が「大当り」にはならず「
ハズレ」となることが確定する。
なお、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様
に応じて、アクティブ表示に対応する今回の可変表示において可変表示結果が「大当り」
となることや「ハズレ」となることが確定してしまうと、可変表示が終了するまでの遊技
興趣が減退するおそれがある。そこで、例えば可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」ま
たは「リーチ(ハズレ)」の場合にも、所定割合でアイコン表示変化パターンYAP3に
決定されることがあるように設定してもよい。この場合には、可変表示内容が「非確変(
大当り)」や「確変(大当り)」の場合に比べて十分に低い割合でアイコン表示変化パタ
ーンYAP3に決定されるように設定してもよい。また、例えば可変表示内容が「非確変
(大当り)」または「確変(大当り)」の場合にも、所定割合でアイコン表示変化パター
ンが「なし」に決定されるように設定してもよい。この場合には、可変表示内容が「非リ
ーチ(ハズレ)」や「リーチ(ハズレ)」の場合に比べて十分に低い割合でアイコン表示
変化パターンが「なし」に決定されるように設定してもよい。
図29(A)に示すステップS508の処理にてアイコン表示変化パターンが「なし」
に決定される割合は、図15に示すステップS307の処理にて「表示変化なし」に決定
される割合よりも低くなるように設定されている。例えば図16(B)に示すように、ス
テップS307の処理では、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」の場合に20/100の
割合で「表示変化あり」に決定される。すなわち、この場合には、80/100の割合で
「表示変化なし」に決定される。これに対し、例えば図31(A)に示すように、ステッ
プS508の処理では、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合に5/100の割
合でアイコン表示変化パターンが「なし」に決定される。ステップS307にて「表示変
化なし」に決定された場合には保留変化ガセ演出が実行され、ステップS508にてアイ
コン表示変化パターンが「なし」に決定された場合にはアクティブ変化ガセ演出が実行さ
れる。このような設定により、アクティブ表示変化演出が実行された後にアクティブ表示
の表示態様が変化しないアクティブ変化ガセ演出が実行される割合は、保留表示変化演出
が実行された後に保留表示の表示態様が変化しない保留変化ガセ演出が実行される割合よ
りも低くなる。したがって、保留表示変化演出において第1成功演出となる保留表示変化
成功演出が実行される割合よりも高い割合で、アクティブ表示変化演出において第2成功
演出となるアクティブ表示変化成功演出を実行することができる。
図17(B)に示された複数の変化演出タイミングパターンのうち、変化演出タイミン
グパターンTP0−1、変化演出タイミングパターンTP1−2、変化演出タイミングパ
ターンTP2−2、変化演出タイミングパターンTP2−4、変化演出タイミングパター
ンTP3−2、変化演出タイミングパターンTP3−5、変化演出タイミングパターンT
P3−6に決定された場合には、アクティブ表示中に保留表示変化タイミングとなり、ア
クティブ表示の表示態様として表示色を特定色に変化させる表示色変化演出となるアクテ
ィブ表示変化演出が実行される。図15に示すステップS310の処理では、これらのア
クティブ表示中に保留表示変化タイミングとなる変化演出タイミングパターンの決定割合
が、アクティブ表示中に保留変化タイミングとならない変化演出タイミングパターンの決
定割合よりも低くなるように設定された決定テーブルを用いて、いずれかの変化演出タイ
ミングパターンに決定されてもよい。図29(A)に示すステップS506の処理では、
アクティブ表示中に表示色変化演出の実行があると判定すると、ステップS505の処理
には進まず、アイコン表示変化演出を実行しないように制限する。そのため、アクティブ
表示中に表示色変化演出が実行される割合が高くなると、アイコン表示変化演出が実行さ
れにくくなってしまうおそれがある。そこで、アクティブ表示中に保留表示変化タイミン
グとなる変化演出タイミングパターンの決定割合を低下させることで、アイコン表示変化
演出が実行される割合を高められるようにしてもよい。
図29(A)に示すステップS506にてアクティブ表示中に表示色変化演出の実行が
あると判定された場合には、ステップS505の処理に進むことなく変化演出設定処理を
終了することで、アイコン表示変化演出が実行されないように制限する。これにより、表
示色変化演出となるアクティブ表示変化演出と、アイコン表示変化演出となるアクティブ
表示変化演出とが、重複して実行されることがないようにして、複雑な演出の防止により
、遊技興趣を向上させることができる。
図32(A)は、操作促進演出設定処理として、図28のステップS322Aにて実行
される処理の一例を示すフローチャートである。操作促進演出設定処理では、演出制御用
CPU120は、まず、可変表示結果と変動パターンとを特定する(ステップS801)
。可変表示結果は主基板11から送信される入賞時判定結果コマンドにより特定すること
ができ、変動パターンは主基盤11から送信される変動パターン指定コマンドにて特定で
きる。
続いて、演出制御用CPU120は、ステップS801で特定した変動パターンがスー
パーリーチの実行を伴うものであるか否かを判定する(ステップS802)。スーパーリ
ーチ変動パターンである場合には(ステップS802;Yes)、演出制御用CPU12
0は、操作促進演出実行決定フラグをオン状態にセットする(ステップS803)。など
、当該フラグは、後述のステップS858の処理(図34)においてオフ状態にクリアさ
れる。
続いて、演出制御用CPU120は、カットイン演出の種別を決定する(ステップS8
04)。例えば、演出制御用CPU120は、カットイン演出実行決定用乱数を抽出する
とともに、カットイン演出種別決定用テーブル(図32(B)参照)を用いてカットイン
演出の種別を決定する。例えば、演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出
用ランダムカウンタなどにより更新されるカットイン演出種別決定用の乱数値を示す数値
データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたカットイン演出種別決定用テ
ーブルを参照することなどにより、カットイン演出の種別を決定すればよい。
カットイン演出は、スーパーリーチ演出内のボタン操作の有効期間に、遊技者によるボ
タン操作(例えばプッシュボタン31Bの操作)があると挿入される演出であり、例えば
エフェクトが施された動画や、キャラクタが登場する場面が挿入される演出である。この
実施の形態では、図32(B)に示すようにカットイン演出として、互いに態様の異なる
カットイン演出Aとカットイン演出Bとが用意されている。なお、ボタン操作の有効期間
においては、プッシュボタン31Bの操作を促す操作促進表示がなされる(図35(C)
に示すような操作促進画像Pが画像表示装置5に表示される)。ステップS804の実行
後や、スーパーリーチ変動パターンでない場合(ステップS802;No)には、演出制
御用CPU120は、操作促進演出設定処理を終了する。
図32(B)に一例を示すカットイン演出種別決定用テーブルは、変動パターンがスー
パーリーチ大当りとなる場合については、「カットイン演出A」が20%の確率で決定さ
れ、「カットイン演出B」が80%の確率で決定されるように構成されている。また、変
動パターンがスーパーリーチハズレである場合については、「カットイン演出A」が70
%の確率で決定され、「カットイン演出B」が30%の確率で決定されるように構成され
ている。このように決定確率が設定されていることにより、変動表示においてスーパーリ
ーチ大当りとなる場合には、スーパーリーチハズレとなる場合よりも「カットイン演出B
」が実行され易くなっている。また、ノーマルリーチハズレや非リーチハズレである場合
については、カットイン演出が実行されないようになっている。つまり、カットイン演出
が実行される場合の方が実行されない場合よりも大当りとなる可能性が高く、カットイン
演出が実行される場合にはカットイン演出Bの方がカットイン演出Aよりも大当りとなる
可能性が高いようになっている。なお、図32(B)に示す決定割合はあくまで一例であ
り、適宜変更が可能である。例えば、スーパーリーチハズレである場合は、「カットイン
演出A」と「カットイン演出B」とが同じ確率で実行されるようにしてもよい。また、カ
ットイン演出は、二種類以上用意されてもよいし、一種類であってもよい。
図33は、可変表示中演出処理として、図13のステップS172にて実行される処理
の一例を示すフローチャートである。図33に示す可変表示中演出処理では、まず、例え
ば演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示
時間が経過したか否かを判定する(ステップS341)。一例として、ステップS341
の処理では、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演
出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたとき
などに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS341にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS341;N
o)、保留表示変化演出を実行するための保留表示変化演出期間であるか否かを判定する
(ステップS342)。保留表示変化演出期間は、例えば図28に示すステップS323
の処理にて決定された演出制御パターン(表示変化演出制御パターン)において、予め定
められていればよい。保留表示変化演出期間である場合には(ステップS342;Yes
)、保留表示変化演出を実行するための制御が行われる(ステップS343)。ステップ
S343の処理では、表示変化演出制御パターンの設定に基づいて作成した各種指令を、
表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させる。こ
れにより、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L
、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDを点灯
または点滅または消灯させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせるこ
とで、所定の演出装置にて保留表示変化演出を実行できればよい。
なお、保留表示変化演出のうちで保留表示変化共通演出におけるキャラクタ(変化演出
用キャラクタ)を示す演出画像は、図22に示されたステップS603の処理が実行され
ることで表示が開始され、ステップS607、S609の処理が実行されることで可変表
示中や図柄確定時における表示制御を行い、ステップS605の処理が実行されることで
表示が終了する。したがって、ステップS343の処理では、変化演出用キャラクタに関
する表示制御が行われなくてもよい。あるいは、保留表示変化演出における作用演出が実
行される可変表示では、ステップS343の処理にて変化演出用キャラクタの表示制御を
行い、作用演出が実行されない可変表示では、ステップS343の処理にて変化演出用キ
ャラクタの表示制御が行われないようにしてもよい。
ステップS342にて保留表示変化演出期間ではないと判定されたときや(ステップS
342;No)、ステップS343の処理を実行した後には、アクティブ表示変化演出を
実行するためのアクティブ表示変化演出期間であるか否かを判定する(ステップS344
)。アクティブ表示変化演出期間は、例えば図22に示すステップS323の処理にて決
定された演出制御パターン(表示変化演出制御パターン)において、予め定められていれ
ばよい。アクティブ表示変化演出期間である場合には(ステップS344;Yes)、ア
クティブ表示変化演出を実行するための制御が行われる(ステップS345)。なお、保
留表示変化演出とアクティブ表示変化演出は、共通の演出制御を行うことにより実行され
てもよい。この場合、ステップS342〜S345の処理に代えて、保留表示変化演出と
アクティブ表示変化演出に共通する表示変化演出期間であるか否かを判定し、表示変化演
出期間であると判定された場合には、表示変化演出制御パターンに従って保留表示変化演
出やアクティブ表示変化演出を実行するための制御が行われればよい。
また、アクティブ表示変化演出のうちでアクティブ表示変化共通演出におけるキャラク
タ(変化演出用キャラクタ)を示す演出画像は、図22に示されたステップS603の処
理が実行されることで表示が開始され、ステップS607、S609の処理が実行される
ことで可変表示中や図柄確定時における表示制御を行い、ステップS605の処理が実行
されることで表示が終了する。したがって、ステップS345の処理では、変化演出用キ
ャラクタに関する表示制御が行われなくてもよい。あるいは、アクティブ表示変化演出に
おける作用演出が実行される可変表示では、ステップS345の処理にて変化演出用キャ
ラクタの表示制御を行い、作用演出が実行されない可変表示では、ステップS345にて
変化演出用キャラクタの表示制御が行われないようにしてもよい。
ステップS344にてアクティブ表示変化演出期間ではないと判定されたときや(ステ
ップS344;No)、ステップS345の処理を実行した後には、リーチ演出を実行す
るためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS346)。リーチ演出期間
は、例えば変動パターンに応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められて
いればよい。ステップS346にてリーチ演出期間であると判定されたときには(ステッ
プS346;Yes)、リーチ演出を実行するための制御が行われる(ステップS347
)。
ステップS346にてリーチ演出期間ではないと判定されたときや(ステップS346
;No)、ステップS347の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、操作
促進演出実行決定フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS347A)。な
お、操作促進演出実行決定フラグは、前述のステップS803の処理でオン状態にセット
され、後述のステップS858の処理でオフ状態にクリアされる。操作促進演出実行決定
フラグがオンである場合(ステップS347A;Yes)、演出制御用CPU120は、
操作促進演出処理を実行する(ステップS347B)。操作促進演出処理については、後
に図34を参照して説明する。操作促進演出処理の実行後や、操作促進演出実行決定フラ
グがオフである場合(ステップS347A;No)には、例えば変動パターンに対応して
決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示
動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御が行われる(ステップS34
8)。
ステップS341にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS341;Yes)
、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステッ
プS349)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS349;No
)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確
定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に
受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS349にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS349;
Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させる
ことといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄
)を導出表示させる制御を行う(ステップS350)。また、ステップS350の処理で
は、飾り図柄の可変表示における最終停止図柄を導出表示させるとともに、小図柄表示エ
リア5Vにおいて小図柄の変動を終了させる小図柄変動終了制御を行う。この小図柄変動
終了制御では、小図柄の可変表示における表示結果として、図28に示すステップS32
1の処理で決定された確定飾り図柄に対応する小図柄を、小図柄表示エリア5Vにて停止
表示させればよい。これにより、小図柄表示エリア5Vでは、第1特図を用いた特図ゲー
ムと第2図柄を用いた特図ゲームのそれぞれに同期して飾り図柄の可変表示における表示
結果となる確定飾り図柄が導出されて可変表示が終了するときに、小図柄の可変表示も終
了させることができる。このときには、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定
められた一定時間を設定する(ステップS351)。また、演出プロセスフラグの値を特
図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS352)、可変表
示中演出処理を終了する。
なお、例えば図33に示すステップS348の処理では、飾り図柄の可変表示状態にか
かわらず、小図柄が常に一定の変動態様で可変表示されるように、小図柄表示エリア5V
における表示制御が行われるようにすればよい。例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ
状態となる場合や、「擬似連」などの可変表示演出が実行される場合に、「左」、「中」
、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部または全部にて飾り図柄が
仮停止表示されるときでも、小図柄表示エリア5Vでは、小図柄が仮停止表示などされる
ことはなく、継続して一定速度で変動する可変表示が行われるようにすればよい。
図34は、図33のステップS347Bにて実行される操作促進演出処理の一例を示す
フローチャートである。操作促進演出処理において、まず演出制御用CPU120は、操
作促進表示中であるか否かを判定する(ステップS851)。例えば、操作促進表示中で
あるか否かは、後述のステップS853の処理の実行に伴いオン状態にセットされ、後述
のステップS855やS857の処理の実行に伴いオフ状態にクリアされる操作促進表示
中フラグがオンであるか否かを判定すればよい。
操作促進表示中でない場合には(ステップS851;No)、演出制御用CPU120
は、操作促進表示の実行開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS852)。
操作促進表示の実行開始タイミングである場合には(ステップS852;Yes)、演出
制御用CPU120は、図35(C)に示すような操作促進画像Pを画像表示装置5に表
示させる(操作促進表示を開始する)(ステップS853)。なお、操作促進表示の実行
及び終了のタイミングは、操作促進演出用のプロセステーブルに記述されている。
一方、操作促進表示中である場合には(ステップS851;Yes)、演出制御用CP
U120は、操作促進表示の終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS854
)。操作促進表示の終了タイミングである場合には(ステップS854;Yes)、操作
促進画像Pを消去し(操作促進表示を終了し)、カットインなし演出を実行する(ステッ
プS855)。つまり、前記のステップS804で決定したカットイン演出を実行するこ
となく、所定のリーチ演出を実行する。
ステップS854にて、操作促進表示の終了タイミングである場合(ステップS854
;Yes)、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bの操作の有無を判定する
(ステップS856)。プッシュボタン31Bの操作有りの場合(ステップS854;Y
es)、演出制御用CPU120は、操作促進表示を終了し、カットインあり演出を実行
する(ステップS857)。つまり、前記のステップS804で決定したカットイン演出
A又はBを実行し、所定のリーチ演出を実行する。
ステップS855又はS857の処理に続いて、演出制御用CPU120は、操作促進
演出実行決定フラグをオフ状態にクリアする(ステップS858)。ステップS858の
実行後や、ステップS852又はS856でNo判定である場合には、操作促進演出処理
を終了する。
以下、パチンコ遊技機1における具体的な制御の一例について説明する。
パチンコ遊技機1では、例えば遊技領域に打ち込まれた遊技球が第1始動入賞口や第2
始動入賞口を通過(進入)して第1始動入賞や第2始動入賞といった始動入賞が発生した
後、特別図柄や飾り図柄の可変表示の開始を許容する開始条件の成立に基づいて、第1特
別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可
変表示が開始される。画像表示装置5の画面上では、特別図柄の可変表示に同期して、飾
り図柄や小図柄の可変表示が行われる。
遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)したことによる第1始動入賞の発生に基づいて
第1始動条件が成立したときには、図5に示すステップS203、S207の処理が実行
されることにより、第1特図保留記憶数が1加算される。遊技球が第2始動入賞口を通過
(進入)したことによる第2始動入賞の発生に基づいて第2始動条件が成立したときには
、図5に示すステップS206、S207の処理が実行されることにより、第2特図保留
記憶数が1加算される。このときには、ステップS209の処理により特図表示結果決定
用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR
3を示す数値データが抽出される。そして、ステップS212にて図6に示すような入賞
時乱数値判定処理を実行することにより、可変表示結果が「大当り」になるか否かなどの
可変表示内容を判定して、入賞時判定結果を示す入賞時判定結果コマンドが、主基板11
から演出制御基板12に対して伝送される。
図15に示すステップS301では、入賞時判定結果コマンドを含めた始動入賞時に伝
送される演出制御コマンドの受信があったか否かが判定される。そして、コマンド受信が
あると判定された場合には、ステップS302の処理にて特定した入賞時判定結果に基づ
いて、ステップS304の処理により保留表示変化演出の有無や種別が決定される。この
とき、保留表示変化演出を実行することに決定されると、ステップS307の処理により
表示変化の有無が決定される。表示変化ありに決定された場合にはステップS309の処
理により保留表示変化パターンを決定し、表示変化なしに決定された場合にはステップS
309の処理を実行せずに、ステップS310の処理により変化演出タイミングパターン
が決定される。保留表示変化パターンや変化演出タイミングパターンの決定結果は、ステ
ップS311の処理により、保留表示データ記憶部にて保留番号と関連付けて記憶される
図22に示すステップS602では、保留表示データ記憶部における記憶内容に基づい
て、保留表示変化演出といった変化演出を実行するための設定があるか否かが判定される
。そして、設定があると判定された場合には、ステップS603の表示開始制御によりキ
ャラクタ(変化演出用キャラクタ)を示す演出画像の表示が開始される。変化演出用キャ
ラクタを示す演出画像は、ステップS604にて表示終了タイミングであると判定される
まで、複数回の可変表示にわたり継続して表示することができる。各可変表示が開始され
るときには、ステップS606にて変動開始コマンドの受信があったと判定されることで
、ステップS607の制御開始設定が行われ、変化演出用キャラクタを示す演出画像の表
示態様が飾り図柄の可変表示中(変動中)に対応したアクション態様となる。これに対し
、各可変表示における表示結果が導出されるときには、ステップS608にて図柄確定コ
マンドの受信があったと判定されることで、ステップS609の制御開始設定が行われ、
変化演出用キャラクタを示す演出画像の表示態様が飾り図柄の確定表示時に対応した静止
態様となる。こうして、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像の表示結果が導出さ
れる期間では、キャラクタを示す演出画像の表示態様を静止態様とすることができる。
開始条件の成立に基づいて特図ゲームや飾り図柄の可変表示が開始されるときには、図
3に示すステップS111にて図9に示すような変動パターン設定処理を実行することに
より、複数の変動パターンのいずれかを決定して、決定された変動パターンを特定可能に
示す変動パターン指定コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される
図28に示すステップS321では、変動パターン指定コマンドに示された変動パター
ンなどに基づいて最終停止図柄などが決定され、続いてステップS322の変化演出設定
処理として、図29(A)に示すような処理が実行される。変化演出設定処理では、ステ
ップS502にて保留表示変化タイミングであると判定されたときに、ステップS503
にて保留表示変化演出の実行設定が行われる。なお、表示色変化演出となるアクティブ表
示変化演出の実行設定もステップS503にて行われてもよい。ステップS504にて「
擬似連」の可変表示演出が実行ありと判定された場合や、「擬似連」の可変表示演出は実
行されないがステップS506にてアクティブ表示中に表示色変化演出の実行がないと判
定された場合には、ステップS506にてアイコン表示変化演出の有無を決定する。アイ
コン表示変化演出を実行する場合には、ステップS508にてアイコン表示変化パターン
が決定される。
ここで、図35を参照して、所定の演出中に調整結果画像Rが表示される場合の一例を
説明する。図35は、図32(A)に示す操作促進演出設定処理において、スーパーリー
チ変動パターンであると判定され(ステップS802;Yes)、カットイン演出の種別
が決定された場合(ステップS804)の実行例を示している。
飾り図柄の可変表示(変動)が実行され、図35(A)に示すように飾り図柄の可変表
示状態がリーチ状態となると、ノーマルリーチにおける所定のリーチ演出が実行され、そ
の後、図35(B)に示すような発展報知画像(図示例では「スーパーリーチ!」)を画
像表示装置5に表示することにより、スーパーリーチへの発展報知が行われる。変動中に
おいて、遊技者による調整操作がなされると、図35(B)に示すように画像表示装置5
の右下端に調整結果画像Rが表示される(ステップS710に相当)。
このような発展報知に続いて、図35(C)に示すようなスーパーリーチにおけるリー
チ演出の実行中に操作促進画像Pが表示される(操作促進表示の開始。図34に示すステ
ップS853に相当)。そして、プッシュボタン31Bによる操作がなされると、図35
(D)に示すように、所定のカットイン演出(図32(B)に示すカットイン演出A又は
B)が実行される(図34のステップS856でYes判定後、ステップS858が実行
された場合に相当)。なお、操作促進画像Pの表示期間中にプッシュボタン31Bによる
操作がなされない場合には、カットイン演出は実行されない(図34のステップS854
でYes判定後、ステップS855が実行された場合に相当)。その後、図35(E)に
示すように、例えば大当り組み合わせの最終停止図柄が導出表示される。
調整操作がなされてから所定期間T1が経過するまでは、図35(B)〜(D)に示す
ように、調整結果画像Rは画像表示装置5に表示されたままである。この場合、調整結果
画像Rは、発展報知画像や操作促進画像P(特定演出画像の一例)とは重畳しない位置に
表示される。しかし、可変表示結果導出期間T2においては、所定期間T1が経過してい
なくとも、図35(E)に示すように調整結果画像Rは消去される(ステップS712に
相当)。これにより、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることができる
図36は、図15に示すステップS310の処理により変化演出タイミングパターンT
P3−1に決定された場合における保留表示変化演出の実行例を示している。この実行例
では、図36(A)に示すように、第2保留表示部5HLにおいて保留番号が「1」〜「
4」に対応した保留表示が行われ、アクティブ表示部AHAにおいて今回の可変表示に対
応するアクティブ表示が行われている。小図柄表示エリア5Vでは、特別図柄や飾り図柄
の可変表示に同期して、小図柄の可変表示が行われている。第2保留表示部5HLにおけ
る保留表示のうち、保留番号「3」(右端から3番目)の保留表示は、図15に示すステ
ップS304の処理にて、保留表示変化演出の種別が「変化演出あり(1)」に決定され
たものとする。図17(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP3−1は保
留番号が「3」のときに保留表示変化タイミングとなる。ステップS310の処理におけ
る決定結果に対応して、ステップS311の処理では、変化演出タイミングパターンTP
3−1を示すデータが、保留表示変化パターンの決定結果を示すデータとともに、保留表
示データ記憶部に記憶される。
図22に示す変化演出用キャラクタ表示処理では、ステップS601にてキャラクタ表
示中ではないと判定されたときに、ステップS602にて変化演出を実行するための設定
があるか否かが判定される。このとき、保留表示データ記憶部の記憶内容に基づいて変化
演出を実行するための設定があると判定されることで、ステップS603の処理が実行さ
れる。これにより、例えば図36(A)に示すようなキャラクタCH1を示す演出画像が
画像表示装置5の画面上に表示される。
その後、例えば図36(B)に示すように、キャラクタCH1の演出画像が保留番号「
3」の保留表示に作用するような作用演出を含む保留表示変化共通演出が実行される。続
いて、表示変化の有無や保留表示変化パターンの決定結果に応じた保留表示変化演出が実
行される。例えば、図15に示すステップS307の処理にて「表示変化あり」に決定さ
れているとともにステップS309の処理にて保留表示変化パターンZHP1−1に決定
されている場合には、図36(C1)に示すように、保留表示の表示態様として表示色が
特定色のうち青色に変化する保留表示変化成功演出が実行される。これに対し、図15に
示すステップS307の処理にて「表示変化なし」に決定されていた場合には、図36(
C2)に示すように、保留表示の表示態様が変化しない保留表示変化失敗演出(保留変化
ガセ演出)が実行される。
図36(C1)や図36(C2)に示すように、飾り図柄の可変表示における表示結果
となる確定飾り図柄が導出されるときにも、図22に示すステップS604の処理にて表
示終了タイミングと判定されるまでは、キャラクタCH1を示す演出画像が継続して表示
される。このときには、ステップS608の処理にて図柄確定コマンドの受信があったと
判定されることで、ステップS609の処理が実行される。これにより、確定飾り図柄が
導出される期間において、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様が静止態様となる
。続いて、保留記憶数が「0」以外であることに基づいて特別図柄や飾り図柄などの可変
表示が開始されるときには、図15に示すステップS606の処理にて変動開始コマンド
の受信があったと判定されることで、ステップS607の処理が実行される。これにより
、可変表示が開始されることを特定可能な表示制御情報となる変動開始コマンドの受信を
契機として、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様がアクション態様となる。
図37は、アクティブ表示中における表示色変化演出やアイコン表示変化演出の実行例
を示している。この実行例では、図37(A)に示すような飾り図柄の可変表示やキャラ
クタCH1を示す演出画像の表示が行われた後、例えば図37(B)に示すように、キャ
ラクタCH1の演出画像がアクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示に作用するよ
うな作用演出を含むアクティブ表示変化共通演出が実行される。図37(B)に示すアク
ティブ表示変化共通演出は、作用対象が保留表示であるかアクティブ表示であるかという
点で相違するものの、キャラクタCH1の演出画像が作用するような作用演出を含んでい
ることなどにおいて、図36(B)に示された保留表示変化共通演出と共通する演出態様
となっている。アクティブ表示に対応して、図15に示すステップS309の処理にて保
留表示変化パターンZHP1−1に決定されているとともにステップS310の処理にて
変化演出タイミングパターンTP0−1に決定されている場合には、図37(C1)に示
すように、アクティブ表示の表示態様として表示色が特定色のうち青色に変化するアクテ
ィブ表示変化成功演出が実行される。これに対し、図29(A)に示すステップS505
の処理にて「変化演出あり」に決定されるとともにステップS508の処理にてアイコン
表示変化パターンYAP2に決定されていた場合には、図37(C2)に示すように、ア
クティブ表示の表示態様が「チャンス」のメッセージを報知する表示態様に変化するアク
ティブ表示変化成功演出が実行される。
アクティブ表示変化成功演出が実行された後、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ
状態となったときには、図22に示すステップS604の処理にて表示終了タイミングで
あると判定されることで、ステップS605の処理が実行される。これにより、例えば図
37(C1)や図37(C2)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とな
ったときには、キャラクタCH1を示す演出画像の表示を終了させることができる。
図38は、1の保留表示に対応して複数回の保留表示変化演出が実行される演出実行例
を示している。図39は、図38に示す各演出の実行タイミングを示している。図38に
示す演出実行例では、第2保留表示部5HLにおける保留表示のうち、保留番号「3」の
保留表示に対応して、図15に示すステップS309の処理により保留表示変化パターン
ZHP12に決定されているとともにステップS310の処理により変化演出タイミング
パターンTP3−3に決定されている。図17(B)に示すように、変化演出タイミング
パターンTP3−3は、保留番号「3」と保留番号「1」のときに保留表示変化タイミン
グとなる。これらの保留表示変化パターンや変化演出タイミングパターンの決定結果に基
づいて、図22に示すステップS602の処理により変化演出を実行するための設定があ
ると判定される。こうした判定結果に応じてステップS603の表示開始制御が行われる
ことで、キャラクタCH1を示す演出画像が画像表示装置5の画面上に表示される。
図39に示すタイミングT01にて、図38(A)に示すような飾り図柄や小図柄の可
変表示が開始されるときには、図22に示すステップS606の処理により変動開始コマ
ンドの受信があったと判定され、ステップS607の処理が実行される。これにより、主
基板11から伝送された変動開始コマンドの受信を契機として、キャラクタCH1を示す
演出画像の表示態様がアクション態様になる。また、図29(A)に示すステップS50
2の処理では、保留表示変化タイミングであると判定される。そこで、ステップS503
の処理による実行設定に基づいて、飾り図柄の可変表示中に保留表示変化演出が実行され
る。
例えば図39に示すタイミングT02からタイミングT03までの期間では、図33に
示すステップS342の処理にて保留表示変化演出期間であると判定され、ステップS3
43の処理が実行される。これにより、図38(B)に示すような保留表示変化共通演出
が実行可能になる。図38(B)に示す演出が実行された後には、保留番号「3」に対応
する保留表示の表示態様が、図38(C)に示すような「秘」のメッセージを示す表示態
様に変化する。図39に示すタイミングT04に達すると、図38(D)に示すように、
飾り図柄の最終停止図柄が停止表示されて確定表示されるとともに、小図柄が停止表示さ
れることで、可変表示が終了する。このときには、図22に示すステップS608の処理
により図柄確定コマンドの受信があったと判定され、ステップS609の処理が実行され
る。これにより、飾り図柄や小図柄における可変表示の表示結果が導出されるときに、キ
ャラクタCH1を示す演出画像の表示態様が停止態様になる。
図38(D)に示すような可変表示の終了に続いて、図39に示すタイミングT05で
は、図38(E)に示すような飾り図柄や小図柄の可変表示が開始される。このとき、図
29(A)に示すステップS501の処理により、保留表示データ記憶部では、保留表示
変化パターンZHP12や変化演出タイミングパターンTP3−3を示す記憶データが移
動(シフト)して、保留番号「2」と関連付けて記憶される。変化演出タイミングパター
ンTP3−3は保留番号「2」に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいない
ことから、ステップS502にて保留表示変化タイミングではないと判定される。そのた
め、今回の可変表示中には保留表示変化演出が実行されない。また、図38(E)に示す
ような飾り図柄や小図柄の可変表示が開始されるときには、図22に示すステップS60
6の処理により変動開始コマンドの受信があったと判定され、ステップS607の処理が
実行されることにより、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様がアクション態様に
なる。
図38(E)に示すような可変表示が開始された後、図39に示すタイミングT06で
は、図38(F)に示すように、飾り図柄の最終停止図柄が停止表示されて確定表示され
るとともに、小図柄が停止表示されることで、可変表示が終了する。このときには、主基
板11から伝送された図柄確定コマンドを受信したことに応じて、キャラクタCH1を示
す演出画像の表示態様が静止態様になる。続いて、図39に示すタイミングT07では、
図38(G)に示すような飾り図柄や小図柄の可変表示が開始される。このとき、主基板
11から伝送された変動開始コマンドを受信したことに応じて、キャラクタCH1を示す
演出画像の表示態様はアクション態様になる。また、図29(A)に示すステップS50
1の処理により、保留表示データ記憶部では、保留表示変化パターンZHP12や変化演
出タイミングパターンTP3−3を示す記憶データが移動(シフト)して、保留番号「1
」と関連付けて記憶される。変化演出タイミングパターンTP3−3は保留番号「1」に
合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいることから、ステップS502にて保
留表示変化タイミングであると判定される。そこで、ステップS503の処理による実行
設定に基づいて、飾り図柄の可変表示中に保留表示変化演出が実行される。
例えば図39に示すタイミングT08からタイミングT09までの期間では、保留表示
変化演出期間となり、図38(H)に示すような保留表示変化共通演出が実行される。こ
うした保留表示変化共通演出が実行された後には、図38(I)に示すように、保留番号
「1」に対応する保留表示の表示態様として表示色が特定色のうち緑色に変化する保留表
示変化成功演出が実行される。図39に示すタイミングT10に達すると、飾り図柄の最
終停止図柄が停止表示されて確定表示されるとともに、小図柄が停止表示されることで、
可変表示が終了する。このときには、主基板11から伝送された図柄確定コマンドを受信
したことに応じて、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様が静止態様になる。
図40は、擬似連変動3回の場合における保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出
(アイコン表示変化演出)の実行例を示している。図41は、図40に示す各演出の実行
タイミングを示している。図41に示すタイミングT11にて、図40(A)に示すよう
な飾り図柄や小図柄の可変表示が開始されるときには、アクティブ表示部AHAにて表示
色が特定色のうち緑色となるアクティブ表示が行われるものとする。このアクティブ表示
に対応して、図15に示すステップS309の処理により保留表示変化パターンZHP2
−3または保留表示変化パターンZHP3−1に決定されているとともにステップS31
0の処理によりアクティブ表示中の保留表示変化タイミングを含む変化演出タイミングパ
ターンが決定されている。図40(A)に示すアクティブ表示に対応する可変表示が開始
されるときには、図29(A)に示すステップS501の処理により、保留表示データ記
憶部にて保留番号「1」に対応する記憶データが消去(消化)される。このとき消去した
記憶データに示された変化演出タイミングパターンに応じて、ステップS502にてアク
ティブ表示中における保留表示変化タイミングであると判定される。また、ステップS5
04の処理により「擬似連」の可変表示演出の実行があると判定されたことに基づいて、
ステップS505の処理により「変化演出あり」に決定されるとともにステップS508
の処理により図30(B)に示すアイコン表示変化パターンYDP2−4に決定される。
図41に示すタイミングT11では、図22に示すステップS606の処理により変動
開始コマンドの受信があったと判定され、ステップS607の処理が実行される。これに
より、主基板11から伝送された変動開始コマンドの受信を契機として、キャラクタCH
1を示す演出画像の表示態様がアクション態様になる。その後、例えば図41に示すタイ
ミングT12からタイミングT13までの期間では、図33に示すステップS344の処
理にてアクティブ表示変化演出期間であると判定され、ステップS345の処理が実行さ
れる。これにより、図40(B)に示すようなアクティブ表示変化共通演出が実行可能に
なる。このアクティブ表示変化共通演出は、表示色変化演出に含まれ、図40(C)に示
すように、アクティブ表示の表示態様として表示色が特定色のうち赤色に変化する。図4
1に示すタイミングT14に達すると、擬似連チャンス目を構成する飾り図柄が一旦仮停
止表示され、飾り図柄の可変表示が一旦仮停止する。このときには、主基板11から図柄
確定コマンドが伝送されない。そのため、小図柄表示エリア5Vでは小図柄の可変表示が
一定速度の変動態様で継続して行われ、また、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態
様はアクション態様のまま維持される。
図40(C)に示すような飾り図柄の可変表示における仮停止に続いて、図41に示す
タイミングT15では、図40(D)に示すように飾り図柄の可変表示を再開させて1回
目の擬似連変動が実行される。図41に示すタイミングT16からタイミングT17まで
の期間では、アイコン表示変化パターンYDP2−4に応じて、アクティブ表示変化演出
期間となり、アクティブ表示変化演出が実行される。このアクティブ表示変化演出は、ア
イコン変化演出として実行され、図40(E)に示すように、アクティブ表示の表示態様
が「NEXT」のメッセージを報知する表示態様に変化する。図41に示すタイミングT
18に達すると、擬似連チャンス目を構成する飾り図柄が一旦仮停止表示され、飾り図柄
の可変表示が一旦仮停止する。このときには、小図柄の可変表示が継続して行われ、また
、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様はアクション態様のまま維持される。
図40(E)に示すような飾り図柄の可変表示における仮停止に続いて、図41に示す
タイミングT19では、図40(F)に示すように飾り図柄の可変表示を再開させて2回
目の擬似連変動が実行される。図41に示すタイミングT20からタイミングT21まで
の期間では、アイコン表示変化パターンYDP2−4に応じて、アクティブ表示変化演出
期間となり、アクティブ表示変化演出が実行される。このアクティブ表示変化演出は、ア
イコン変化演出として実行され、図40(G)に示すように、アクティブ表示の表示態様
が「チャンス」のメッセージを報知する表示態様に変化する。図41に示すタイミングT
22に達すると、擬似連チャンス目を構成する飾り図柄が一旦仮停止表示され、飾り図柄
の可変表示が一旦仮停止する。このときには、小図柄の可変表示が継続して行われ、また
、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様はアクション態様のまま維持される。
図40(G)に示すような飾り図柄の可変表示における仮停止に続いて、図41に示す
タイミングT23では、図40(H)に示すように飾り図柄の可変表示を再開させて3回
目の擬似連変動が実行される。図41に示すタイミングT24からタイミングT25まで
の期間では、アイコン表示変化パターンYDP2−4に応じて、アクティブ表示変化演出
期間となり、アクティブ表示変化演出が実行される。このアクティブ表示変化演出は、ア
イコン変化演出として実行され、図40(I)に示すように、アクティブ表示の表示態様
が「激熱」のメッセージを報知する表示態様に変化する。図41に示すタイミングT26
では、図40(J)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となってリーチ
成立となる。このときには、図22に示すステップS604の処理により表示終了タイミ
ングであると判定され、ステップS605の処理が実行されることにより、変化演出用キ
ャラクタとなるキャラクタCH1を示す演出画像の表示を終了させる。その後、ノーマル
リーチやスーパーリーチなどにおけるリーチ演出が実行され、図41に示すタイミングT
27に達すると、図40(K)に示すように、大当り組合せの飾り図柄が最終停止図柄と
して停止表示されて確定表示されてもよい。このときには、主基板11から伝送された図
柄確定コマンドを受信したことに応じて、小図柄が停止表示される。
図38(D)、図38(F)、図38(I)に示すように、飾り図柄の最終停止図柄が
停止表示されるとともに、小図柄が停止表示されて、飾り図柄や小図柄の可変表示におけ
る表示結果が導出される期間では、変化演出用キャラクタとなるキャラクタCH1を示す
演出画像の表示態様が静止態様となる。図23(B)に示すような表示レイヤの設定によ
り、キャラクタCH1を示す演出画像は、飾り図柄を示す演出画像よりも遊技者からみて
前方側の重複する位置に配置可能であり、飾り図柄を示す演出画像よりも優先して表示さ
れる。このような飾り図柄を示す演出画像よりも前方側にて重複する位置に配置されるキ
ャラクタCH1を示す演出画像の表示態様を静止態様とすることにより、遊技者は、飾り
図柄の可変表示における表示結果が導出されたことを明確に認識することができ、表示結
果の誤認を防止することができる。
次に、パチンコ遊技機1において、遊技効果ランプ9の輝度といった演出度合を遊技者
に調整させるために必要な処理について詳細に説明する。
演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1が起動した後の所定のタイミングになる
と、遊技効果ランプ9の輝度を調整可能であることを報知する調整報知画像を画像表示装
置5に表示する。このような調整報知画像が表示されることにより、遊技者は、遊技効果
ランプ9の輝度を調整可能であることを把握することができる。
また、この実施の形態のパチンコ遊技機1では、所定のタイミングになって調整報知画
像が表示される前であっても、遊技効果ランプ9の輝度を調整することができるようにな
っている。
以下の説明では、パチンコ遊技機1が起動した後の所定のタイミングとなるまでに、遊
技効果ランプ9の輝度が調整された場合と、調整されなかった場合の動作について詳述す
る。
上述したように、主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊
技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処
理となる所定の処理が実行される。
そして、遊技制御メイン処理において、電断による電力供給の停止及び再開があったと
判定され、パチンコ遊技機1の状態を電力供給停止時の状態に復旧するための復旧処理が
行われた場合、復旧処理によって復旧された復旧後のパチンコ遊技機1の状態に応じて、
電源復旧時コマンドが送信される。
遊技制御メイン処理において、例えば図示しないクリアスイッチが押されてオンされた
こと等により、パチンコ遊技機1の状態がクリアされる通常の電源投入時の処理として、
RAM102のクリア処理が行われた場合、初期化指定コマンドが送信される。
また、上述したように、演出制御用CPU120では、電源基板等から電源電圧の供給
を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する
。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処
理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載
されたCTCのレジスタ設定等を行う。
このような初期化処理において演出制御コマンドを受信した場合、演出制御用CPU1
20は、初期化処理を実行する。例えば、初期化処理には、例えば、演出用模型といった
動作可能な可動体のイニシャライズ動作の他、遊技店員による音量等のチェックのために
スピーカ8L、8Rから音を出力する処理や、遊技店員による輝度等のチェックのために
遊技効果ランプ9を点灯又は点滅させる処理等が含まれる。このような初期化処理を実行
するにあたり、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドが電源復旧時コマ
ンドであるか初期化指定コマンドであるかに応じて、異なる処理を実行する場合がある。
例えば、初期化指定コマンドを受信した場合、演出制御用CPU120は、スピーカ8L
、8Rから特殊音を出力させ、遊技効果ランプ9を特殊発光させる。このような特殊音の
出力や特殊発光により、遊技店員に対して、パチンコ遊技機1の状態がクリアされる通常
の電源投入時の初期化処理が実行されていることを分かり易く報知することができる。
図42は、初期化処理内のコマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。初期
化処理内のコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、電源復旧指定
コマンドの受信があったかを判定する(ステップS141)。
ステップS141において、電源復旧指定コマンドの受信がなかったと判定された場合
(ステップS141;NO)、演出制御用CPU120は、初期化指定コマンドの受信が
あったかを判定する(ステップS142)。
ステップS142において、初期化指定コマンドの受信がなかったと判定された場合(
ステップS142;NO)、演出制御用CPU120は、コマンド解析処理を終了する。
ステップS142において、初期化指定コマンドの受信があったと判定された場合(ス
テップS142;YES)、演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1がコールドス
タートしたことを報知するためのコールドスタート報知を行う(ステップS143)。こ
こで、コールドスタートとは、広義には、パチンコ遊技機1の電源が完全に切れている状
態から起動することを意味し、狭義には、遊技制御メイン処理において、例えば図示しな
いクリアスイッチが押されてオンされたこと等により、パチンコ遊技機1の状態がクリア
される通常の電源投入時の処理として、RAM102のクリア処理が行われたことを意味
する。パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合、完全な初期化作業を行うため、起
動にかかる時間は後述するホットスタートよりも長くなる。
ステップS143の処理では、画像表示装置5のコールドスタート画面の表示開始設定
を行う。コールドスタート画面は、パチンコ遊技機1の制御の初期化が成されたことを報
知する画面である。例えば、画像表示装置5には、黒色の背景画像上に「初期化中です」
等の白色文字を重畳した合成画像から成るコールドスタート画面の表示が成される。なお
、演出制御用CPU120は、初期化処理が終了するまでコールドスタート画面を表示し
続ければよい。そして、演出制御用CPU120は、初期化処理が終了したことに応じて
コールドスタート画面の表示を終了し、通常の遊技画面を表示する。ここで、パチンコ遊
技機1がコールドスタートして初期化処理が終了した後に表示される通常の遊技画面とし
ては、例えば、遊技状態が通常状態に対応する背景画像に、所定の初期出目の飾り図柄が
表示され、保留表示がない状態の画面が表示されればよい。
また、ステップS143の処理では、遊技効果ランプ9の特殊発光の開始設定を行う。
特殊発光は、パチンコ遊技機1の制御の初期化が成されたことを報知する発光である。例
えば、遊技効果ランプ9は、初期値の輝度により白色点滅するように制御される。
ステップS143の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、コールドスタート
フラグをオン状態とする(ステップS144)。コールドスタートフラグは、パチンコ遊
技機1がコールドスタートしたときにオン状態となるフラグであって、RAM122の所
定領域に設けられる。
ステップS141において電源復旧指定コマンドの受信があったと判定された場合(ス
テップS141;YES)、演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1がホットスタ
ートしたことを報知するためのホットスタート報知を行う(ステップS145)。ここで
、ホットスタートとは、広義には、高速に再起動することを意味し、狭義には、遊技制御
メイン処理において、電断による電力供給の停止及び再開があったと判定され、パチンコ
遊技機1の状態を電力供給停止時の状態に復旧するための復旧処理が行われたことを意味
する。
ステップS145の処理では、画像表示装置5のホットスタート画面の表示開始設定を
行う。ホットスタート画面は、電源復旧があったことを報知する画面である。例えば、画
像表示装置5には、黒色の背景画像上に、「復旧中です」等の白色文字を重畳した合成画
像から成るホットスタート画面の表示が成される。なお、演出制御用CPU120は、初
期化処理が終了するまでホットスタート画面を表示し続ければよい。そして、演出制御用
CPU120は、初期化処理が終了したことに応じてホットスタート画面の表示を終了し
、電断等が発生したときの遊技状態に応じた遊技画面を表示する。但し、電断等が発生し
たときの遊技状態が可変表示中であった場合、その可変表示結果について演出制御基板1
2側ではバックアップが行われていない。その場合、演出制御用CPU120は、初期化
処理の終了後に、電断等が発生したときの可変表示に対応する可変表示が終了するまでホ
ットスタート画面を継続して表示し、可変表示結果を指定するコマンド等の新たなコマン
ドを受信したことに応じて、そのコマンドに応じた演出表示を開始する。
この実施の形態では、コールドスタートした場合にはコールドスタート報知として遊技
効果ランプ9を特殊発光させる一方、ホットスタートした場合にはホットスタート報知と
してそのような報知は行われない。このように遊技効果ランプ9が特殊発光することによ
り、画像表示装置5の報知画面を視認することができない位置にいる遊技店員等に対して
も、パチンコ遊技機1がコールドスタートしたことを報知することができる。但し、ホッ
トスタートした場合に特殊発光以外の態様で遊技効果ランプ9を発光させるようにしても
よい。
ステップS145の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ホットスタートフ
ラグをオン状態とする(ステップS146)。ホットスタートフラグは、パチンコ遊技機
1がホットスタートしたときにオン状態となるフラグであって、RAM122の所定領域
に設けられる。
ステップS144又はステップS146の処理を実行した後、演出制御用CPU120
は、調整報知画像表示待ちフラグをオン状態として(ステップS147)、コマンド解析
処理を終了する。調整報知画像表示待ちフラグは、調整報知画像をパチンコ遊技機1の起
動後に未だ表示していないときにオン状態となるフラグであって、RAM122の所定領
域に設けられる。
次に、初期化処理中に遊技効果ランプ9の輝度調整の指示操作が行われた場合の処理に
ついて説明する。
図43は、初期化処理内の輝度調整割込み処理の一例を示すフローチャートである。初
期化処理内の輝度調整割込み処理において、演出制御用CPU120は、まず、遊技効果
ランプ9の輝度調整の指示操作が検知されたか否かを判定する(ステップS181)。こ
こで、輝度調整の指示操作は、例えば遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能な
図示しない十字ボタン等の操作手段を用いて遊技者によって成される操作である。十字ボ
タンの設置位置には、十字ボタンに対して成された遊技者の操作行為を検知するセンサが
設けられていればよい。
ステップS181において輝度調整の指示操作が検知されなかった場合(ステップS1
81;NO)、演出制御用CPU120は、輝度調整割込み処理を終了する。
ステップS181において輝度調整の指示操作が検知された場合(ステップS181;
YES)、演出制御用CPU120は、コールドスタートフラグがオンであるか否かを判
定する(ステップS182)。
ステップS182においてコールドスタートフラグがオフである場合(ステップS18
2;NO)、即ち、主基板11から初期化指定コマンドを受信していない場合、演出制御
用CPU120は、ホットスタートフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS1
83)。
ステップS183においてホットスタートフラグがオフである場合(ステップS183
;NO)、即ち、主基板11から電源復旧指定コマンドを受信していない場合、演出制御
用CPU120は、輝度調整割込み処理を終了する。このように、輝度調整の指示操作が
検知された場合でも、主基板11から初期化指定コマンド、電源復旧指定コマンドのいず
れも受信していない場合には、輝度調整の指示操作に応じた処理は行われない。
ステップS183においてホットスタートフラグがオンである場合(ステップS183
;YES)、即ち、主基板11から電源復旧指定コマンドを受信している場合、演出制御
用CPU120は、指示操作に応じた輝度に遊技効果ランプ9の輝度を変更するよう命令
する電飾信号を、ランプ制御基板14に対して送信する。ランプ制御基板14は、演出制
御用CPU120から送信された電飾信号を受信すると、電飾信号の命令に従って、遊技
効果ランプ9を点灯又は点滅させていた場合、その輝度を指示操作に応じた輝度に調整し
、遊技効果ランプ9が消灯していた場合、指示操作に応じた輝度で遊技効果ランプ9を点
灯又は点滅させる。
ステップS182においてコールドスタートフラグがオンである場合(ステップS18
2;YES)、即ち、主基板11から初期化指定コマンドを受信している場合や、ステッ
プS184の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、輝度調整の指示操作に
応じて、画像表示装置5に輝度調整目盛りを半透明で表示し(ステップS185)、輝度
調整割込み処理を終了する。輝度調整目盛りとは、調整された後の輝度を目盛りで示す指
標である。ここで、上述したように、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合には
、コールドスタート報知として画像表示装置5にコールドスタート画面が表示され、パチ
ンコ遊技機1がホットスタートした場合には、ホットスタート報知として画像表示装置5
にホットスタート画面が表示される。ステップS185の処理では、このようなコールド
スタート画面又はホットスタート画面が画像表示装置5に表示されているときに輝度調整
目盛りを表示するにあたり、輝度調整目盛りを半透明で表示するため、初期化処理中に表
示されるコールドスタート画面又はホットスタート画面の視認性が損なわれないようにす
ることができる。
また、輝度調整割込み処理では、ステップS182においてコールドスタートフラグが
オンである場合には、ステップS184の処理が実行されない。ここで、上述したように
、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合、コールドスタート報知として、遊技効
果ランプ9を初期値の輝度により白色点滅させる等して特殊発光させている。しかしなが
ら、主基板11から初期化指定コマンドを受信している場合、即ち、パチンコ遊技機1が
コールドスタートした場合には、ステップS184の処理が実行されないことから、コー
ルドスタート報知として実行されている遊技効果ランプ9の特殊発光の輝度は調整されな
い。このような構成によれば、パチンコ遊技機1がコールドスタートしたことに応じて実
行される遊技効果ランプ9の特殊発光が適切に行われるようにすることができ、コールド
スタートしてから所定期間が経過するまでの動作を邪魔しないようにすることができる。
但し、その場合でも、パチンコ遊技機1がコールドスタートしたときの初期化処理が終
了した後には、輝度調整の指示操作に応じて遊技効果ランプ9の輝度が調整されるような
制御が行われる。例えば、演出制御用CPU120は、指示操作に応じて調整されるべき
調整後の輝度をRAM122の所定領域に記憶しておき、初期化処理が終了したことに応
じて、その輝度に変更するよう命令する電飾信号を、ランプ制御基板14に対して送信す
ればよい。また、例えば、演出制御用CPU120は、指示操作が行われたタイミングで
、指示操作に応じた輝度に遊技効果ランプ9の輝度を変更するよう命令する電飾信号を、
ランプ制御基板14に対して送信し、ランプ制御基板14側で指示操作に応じて調整され
るべき調整後の輝度をRAM122の所定領域に記憶しておき、初期化処理が終了したこ
とに応じて、その輝度に変更すればよい。
次に、初期化処理において輝度調整目盛りを表示する処理について説明する。
図44は、初期化処理内の輝度調整目盛り表示処理の一例を示すフローチャートである
。初期化処理内の輝度調整目盛り表示処理において、演出制御用CPU120は、まず、
輝度調整目盛りの表示中であるか否かを判定する(ステップS191)。ステップS19
1の処理では、例えば、RAM122の所定領域に設けられて、輝度調整目盛りが表示さ
れていることに応じてオン状態となる目盛り表示中フラグがオンであるか否かを判定する
ことにより、輝度調整目盛りの表示中であるか否かを判定すればよい。
ステップS191において輝度調整目盛りの表示中でないと判定された場合(ステップ
S191;NO)、演出制御用CPU120は、輝度調整目盛り表示処理を終了する。
ステップS191において輝度調整目盛りの表示中であると判定された場合(ステップ
S191;YES)、演出制御用CPU120は、輝度調整目盛りを表示すべき期間であ
る目盛り表示期間が経過したか否かを判定する(ステップS192)。ステップS192
の処理では、例えば、RAM122の所定領域に設けられて、目盛り表示期間に対応する
目盛り表示タイマがタイムアウトしたか否かを判定することにより、目盛り表示期間が経
過したか否かを判定すればよい。
ステップS192にて目盛り表示期間が経過していないと判定された場合(ステップS
192;NO)演出制御用CPU120は、輝度調整目盛り表示処理を終了する。このよ
うにして、初期化処理において輝度調整目盛りが表示された場合、輝度調整目盛りは、輝
度調整目盛り表示期間が経過するまで、半透明で表示され続ける。
ステップS192にて目盛り表示期間が経過したと判定された場合(ステップS192
;YES)、演出制御用CPU120は、輝度調整目盛りを消去した後に(ステップS1
93)、調整報知画像を表示し(ステップS194)、調整報知画像表示待ちフラグをク
リアしてオフ状態にして(ステップS195)、輝度調整目盛り表示処理を終了する。な
お、ステップS194において表示された調整報知画像は、輝度調整目盛りと同様、所定
の表示期間が経過したことに応じて消去されるようにすればよい。
このように、この実施の形態では、初期化処理中に輝度調整の指示操作が行われた場合
、輝度調整目盛りが所定期間にわたって表示された後に、輝度調整目盛りが消去され、調
整報知画像が表示される。一方、後述するように、調整報知画像は、パチンコ遊技機1が
ホットスタートした場合、輝度調整の指示操作が行われなくても、所定のタイミングとし
て、演出用模型といった動作可能な可動体のイニシャライズ動作が終了したことを契機に
表示される。また、後述するように、調整報知画像は、パチンコ遊技機1がコールドスタ
ートした場合、輝度調整の指示操作が行われなくても、所定のタイミングとして、例えば
画像表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表
示が行われたことを契機に表示される。このような構成によれば、遊技効果ランプ9の輝
度を調整可能であることを報知する前に調整が行われた場合、調整を行った遊技者に対し
、遊技効果ランプ9の輝度を調整可能であることを適切なタイミングで報知することがで
きる。
次に、所定のタイミングとして演出用模型といった動作可能な可動体のイニシャライズ
動作が終了したことを契機に、調整報知画像を表示する処理について説明する。
図45は、初期化処理内の調整報知画像表示処理の一例を示すフローチャートである。
初期化処理内の調整報知画像表示処理において、演出制御用CPU120は、まず、可動
体のイニシャライズ動作が終了したか否かを判定する(ステップS251)ステップS2
51の処理では、例えば、RAM122の所定領域に設けられて、可動体のイニシャライ
ズ動作が行われていることに応じてオン状態となるイニシャライズ動作中フラグがオンで
あるか否かを判定することにより、可動体のイニシャライズ動作が終了したか否かを判定
すればよい。
ステップS251において可動体のイニシャライズ動作が終了していないと判定された
場合(ステップS251;NO)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を
終了する。
ステップS251において可動体のイニシャライズ動作が終了したと判定された場合(
ステップS251;YES)、演出制御用CPU120は、輝度調整目盛りの表示中であ
るか否かを判定する(ステップS252)。ステップS252の処理では、例えば、上述
した目盛り表示中フラグがオンであるか否かを判定することにより、輝度調整目盛りの表
示中であるか否かを判定すればよい。
ステップS252において輝度調整目盛りの表示中であると判定された場合(ステップ
S252;YES)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終了する。こ
こで、可動体のイニシャライズ動作が終了したタイミングで輝度調整目盛りの表示中であ
るということは、既に、輝度調整の指示操作が行われたことに応じて輝度調整目盛りが表
示されたということである。その場合、上述したように、輝度調整目盛りが消去された後
に調整報知画像が表示されるので、調整報知画像表示処理を継続する必要はない。
ステップS252において輝度調整目盛りの表示中でないと判定された場合(ステップ
S252;NO)、演出制御用CPU120は、調整報知画像の表示中であるか否かを判
定する(ステップS253)。ステップS253の処理では、例えば、RAM122の所
定領域に設けられて、調整報知画像が表示されていることに応じてオン状態となる調整報
知画像表示中フラグがオンであるか否かを判定することにより、調整報知画像の表示中で
あるか否かを判定すればよい。
ステップS253において調整報知画像の表示中であると判定された場合(ステップS
253;YES)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終了する。ここ
で、可動体のイニシャライズ動作が終了したタイミングで調整報知画像の表示中であると
いうことは、既に、輝度調整の指示操作が行われたことに応じて調整報知画像が表示され
たということであり、調整報知画像表示処理を継続する必要はない。
ステップS253において調整報知画像の表示中でないと判定された場合(ステップS
253;NO)、演出制御用CPU120は、ホットスタートフラグがオンであるか否か
を判定する(ステップS254)。
ステップS254においてホットスタートフラグがオフである場合(ステップS254
;NO)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終了する。このようにし
て、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合には、可動体のイニシャライズ動作が
終了した後であっても、調整報知画像は表示されない。
ステップS254においてホットスタートフラグがオンである場合(ステップS254
;YES)、演出制御用CPU120は、ホットスタートフラグをクリアしてオフ状態に
した後(ステップS255)、調整報知画像表示待ちフラグがオンであるか否かを判定す
る(ステップS256)。
ステップS256において調整報知画像表示待ちフラグがオフである場合(ステップS
256;NO)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終了する。ここで
、調整報知画像表示待ちフラグがオフであるということは、既に、輝度調整の指示操作が
行われたことに応じて調整報知画像が表示されたということであり、調整報知画像表示処
理を継続する必要はない。
ステップS256において報知画像表示待ちフラグがオンである場合(ステップS25
6;YES)、演出制御用CPU120は、調整報知画像を表示し(ステップS257)
、調整報知画像表示待ちフラグをクリアしてオフ状態にして(ステップS258)、調整
報知画像表示処理を終了する。なお、ステップS257において表示された調整報知画像
は、輝度調整目盛りと同様、所定の表示期間が経過したことに応じて消去されるようにす
ればよい。
このように、この実施の形態では、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合、遊技
効果ランプ9の輝度調整が行われなければ、可動体のイニシャライズ動作が終了したこと
に応じて調整報知画像を表示する。このような構成によれば、遊技効果ランプ9の輝度を
調整可能であることを報知することにより、可動体のイニシャライズ動作が認識しづらく
なってしまうことを防止することができる。
次に、所定のタイミングとして例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示す
ること等によるデモンストレーション表示が開始されたことを契機に、調整報知画像を表
示する処理について説明する。
図46は、可変表示開始待ち処理内の調整報知画像表示処理の一例を示すフローチャー
トである。可変表示開始待ち処理内の調整報知画像表示処理において、演出制御用CPU
120は、まず、デモンストレーション表示が開始されか否かを判定する(ステップS2
71)。ステップS271の処理では、例えば、主基板11からデモ表示指定コマンドを
受信したか否かを判定することにより、デモンストレーション表示が開始されたか否かを
判定すればよい。もしくは、例えば、RAM122の所定領域に設けられて、デモンスト
レーション表示が行われていることに応じてオン状態となるデモ表示中フラグがオンであ
るか否かを判定することにより、デモンストレーション表示が開始されたか否かを判定す
ればよい。
ステップS271においてデモンストレーション表示が開始されてないと判定された場
合(ステップS271;NO)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終
了する。
ステップS271においてデモンストレーション表示が開始されたと判定された場合(
ステップS271;YES)、演出制御用CPU120は、輝度調整目盛りの表示中であ
るか否かを判定する(ステップS272)。ステップS272の処理では、例えば、上述
した目盛り表示中フラグがオンであるか否かを判定することにより、輝度調整目盛りの表
示中であるか否かを判定すればよい。
ステップS272において輝度調整目盛りの表示中であると判定された場合(ステップ
S272;YES)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終了する。こ
こで、デモンストレーション表示が開始されたタイミングで輝度調整目盛りの表示中であ
るということは、初期化処理中に輝度調整の指示操作が行われたことに応じて輝度調整目
盛りが表示されたということである。その場合、上述したように、輝度調整目盛りが消去
された後に調整報知画像が表示されるので、調整報知画像表示処理を継続する必要はない
ステップS272において輝度調整目盛りの表示中でないと判定された場合(ステップ
S272;NO)、演出制御用CPU120は、調整報知画像の表示中であるか否かを判
定する(ステップS273)。ステップS273の処理では、例えば、上述した調整報知
画像表示中フラグがオンであるか否かを判定することにより、調整報知画像の表示中であ
るか否かを判定すればよい。
ステップS273において調整報知画像の表示中であると判定された場合(ステップS
273;YES)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終了する。ここ
で、デモンストレーション表示が開始されたタイミングで調整報知画像の表示中であると
いうことは、初期化処理中に輝度調整の指示操作が行われたことに応じて調整報知画像が
表示されたということであり、調整報知画像表示処理を継続する必要はない。
ステップS273において調整報知画像の表示中でないと判定された場合(ステップS
273;NO)、演出制御用CPU120は、コールドスタートフラグがオンであるか否
かを判定する(ステップS274)。
ステップS274においてコールドスタートフラグがオフである場合(ステップS27
4;NO)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終了する。
ステップS274においてコールドスタートフラグがオンである場合(ステップS27
4;YES)、演出制御用CPU120は、コールドスタートフラグをクリアしてオフ状
態にした後(ステップS275)、調整報知画像表示待ちフラグがオンであるか否かを判
定する(ステップS276)。
ステップS276において調整報知画像表示待ちフラグがオフである場合(ステップS
276;NO)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終了する。ここで
、調整報知画像表示待ちフラグがオフであるということは、初期化処理中に輝度調整の指
示操作が行われたことに応じて調整報知画像が表示されたということであり、調整報知画
像表示処理を継続する必要はない。
ステップS276において報知画像表示待ちフラグがオンである場合(ステップS27
6;YES)、演出制御用CPU120は、調整報知画像を表示し(ステップS277)
、調整報知画像表示待ちフラグをクリアしてオフ状態にして(ステップS278)、調整
報知画像表示処理を終了する。なお、ステップS277において表示された調整報知画像
は、輝度調整目盛りと同様、所定の表示期間が経過したことに応じて消去されるようにす
ればよい。
このように、この実施の形態では、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合、遊技
効果ランプ9の輝度調整が行われなければ、デモンストレーション表示が開始されたこと
に応じて調整報知画像を表示する。このような構成によれば、パチンコ遊技機1がコール
ドスタートしてデモンストレーション表示が開始されるいまでの処理負荷を軽減すること
ができる。
また、この実施の形態では、遊技効果ランプ9の輝度調整の指示操作が行われなければ
、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合には可動体のイニシャライズ動作が終了し
たことを契機に調整報知画像が表示されるのに対し、パチンコ遊技機1がコールドスター
トした場合にはデモンストレーション表示が開始されたことを契機に調整報知画像が表示
される。即ち、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合よりも、パチンコ遊技機1
がホットスタートした場合の方が、調整報知画像が表示されるタイミングが早い。このよ
うな構成によれば、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合には、そのパチンコ遊技
機1にて遊技を行おうとしている遊技者が居る状況が想定されるところ、より早いタイミ
ングで調整報知画像を表示することにより、そのような状況に適切に対応することができ
る。
次に、パチンコ遊技機1が起動した後の所定のタイミングとなるまでに、遊技効果ラン
プ9の輝度が調整された場合と、調整されなかった場合の具体例について詳述する。図4
7は、調整報知画像の表示タイミング等を示すタイミングチャートである。
まず、図47(A)を参照して、パチンコ遊技機1がホットスタートして、初期化処理
中における可動体のイニシャライズ動作が終了するまでに輝度調整が行われた場合の例に
ついて説明する。パチンコ遊技機1がホットスタートすると、演出制御用CPU120は
、初期化処理を開始する。初期化処理において、演出制御用CPU120は、電源復旧指
定コマンドを受信したことに応じて、遊技効果ランプ9を初期設定の輝度で点滅又は点灯
させる。なお、ホットスタートしたときの遊技効果ランプ9の発光態様は、コールドスタ
ートしたときの特殊発光と異なれば、どのような態様でもよい。そして、遊技効果ランプ
9の輝度調整の指示操作を検出すると、演出制御用CPU120は、指示操作に応じた輝
度に遊技効果ランプ9の輝度を調整すると共に、調整後の輝度を示す輝度調整目盛りを、
画像表示装置5に半透明で表示する。その後、所定期間が経過した後、演出制御用CPU
120は、輝度調整目盛りを消去して、調整報知画像を表示する。
このように、初期化処理中に遊技効果ランプ9の輝度調整が行われた場合、輝度調整目
盛りを半透明で表示することにより、初期化処理中に表示されるホットスタート画面の視
認性が損なわれないようにすることができる。
次に、図47(B)を参照して、パチンコ遊技機1がコールドスタートして、初期化処
理中における可動体のイニシャライズ動作が終了するまでに輝度調整が行われた場合の例
について説明する。パチンコ遊技機1がコールドスタートすると、演出制御用CPU12
0は、初期化処理を開始する。初期化処理において、演出制御用CPU120は、初期化
指定コマンドを受信したことに応じて、遊技効果ランプ9を初期設定の輝度で白色点滅さ
せる等して特殊発光させる。そして、遊技効果ランプ9の輝度調整の指示操作を検出する
と、演出制御用CPU120は、調整後の輝度を示す輝度調整目盛りを、画像表示装置5
に半透明で表示する一方、指示操作に応じた輝度に遊技効果ランプ9の輝度を変更しない
。その後、所定期間が経過した後、演出制御用CPU120は、輝度調整目盛りを消去し
て、調整報知画像を表示する。また、演出制御用CPU120は、初期化処理が終了した
ことに応じて、初期化処理中に行われた輝度調整に応じた輝度となるように、遊技効果ラ
ンプ9の輝度を調整する。
このように、初期化処理中に遊技効果ランプ9の輝度調整が行われた場合、輝度調整目
盛りを半透明で表示することにより、初期化処理中に表示されるコールドスタート画面の
視認性が損なわれないようにすることができる。また、初期化処理中に遊技効果ランプ9
の輝度調整の指示操作が行われても、パチンコ遊技機1がコールドスタートしたことに応
じて実行される遊技効果ランプ9の特殊発光の輝度を変更しないことにより、遊技効果ラ
ンプ9の特殊発光が適切に行われるようにすることができ、コールドスタートしてから所
定期間が経過するまでの動作を邪魔しないようにすることができる。
次に、図47(C)を参照して、パチンコ遊技機1がホットスタートして、初期化処理
中における可動体のイニシャライズ動作が終了するまでに輝度調整が行われなかった場合
の例について説明する。パチンコ遊技機1がホットスタートすると、演出制御用CPU1
20は、初期化処理を開始する。初期化処理において、演出制御用CPU120は、電源
復旧指定コマンドを受信したことに応じて、遊技効果ランプ9を初期設定の輝度で点滅又
は点灯させる。なお、ホットスタートしたときの遊技効果ランプ9の発光態様は、コール
ドスタートしたときの特殊発光と異なれば、どのような態様でもよい。そして、可動体の
イニシャライズ動作が終了しても遊技効果ランプ9の輝度調整の指示操作が検出されなけ
れば、調整報知画像を表示する。
このように、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合、遊技効果ランプ9の輝度調
整が行われなければ、初期化処理中における可動体のイニシャライズ動作が終了したこと
に応じて調整報知画像を表示することにより、遊技効果ランプ9の輝度を調整可能である
ことの報知により、可動体のイニシャライズ動作が認識しづらくなってしまうことを防止
することができる。
また、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合、遊技効果ランプ9の輝度調整が行
われなければ、図47(C)に示すように可動体のイニシャライズ動作が終了したことに
応じて調整報知画像を表示するところ、図47(A)に示すように可動体のイニシャライ
ズ動作が終了するまでに輝度調整が行われた場合、輝度調整が行われたことに応じて調整
報知画像を表示するため、調整報知画像が表示される前に輝度調整を行った遊技者に対し
、遊技効果ランプ9の輝度を調整可能であることを適切なタイミングで報知することがで
きる。
次に、図48(D)を参照して、パチンコ遊技機1がコールドスタートして、例えば画
像表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示
が開始されるまで輝度調整が行われなかった場合の例について説明する。パチンコ遊技機
1がコールドスタートすると、演出制御用CPU120は、初期化処理を開始する。初期
化処理において、演出制御用CPU120は、初期化指定コマンドを受信したことに応じ
て、遊技効果ランプ9を初期設定の輝度で白色点滅させる等して特殊発光させる。そして
、演出制御用CPU120は、初期化処理が終了したことに応じて、遊技効果ランプ9を
初期設定の輝度で点滅又は点灯させる。なお、初期化処理が終了した後の遊技効果ランプ
9の発光態様は、コールドスタートしたときの特殊発光と異なれば、どのような態様でも
よい。そして、デモンストレーション表示が開始されても遊技効果ランプ9の輝度調整の
指示操作が検出されなければ、調整報知画像を表示する。
このように、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合、遊技効果ランプ9の輝度
調整が行われなければ、デモンストレーション表示が開始されたことに応じて調整報知画
像を表示することにより、パチンコ遊技機1がコールドスタートしてデモンストレーショ
ン表示が開始されるまでの処理負荷を軽減することができる。
また、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合、遊技効果ランプ9の輝度調整が
行われなければ、図47(D)に示すようにデモンストレーション表示が開始されたこと
に応じて調整報知画像を表示するところ、図47(B)に示すように可動体のイニシャラ
イズ動作が終了するまでに輝度調整が行われた場合、輝度調整が行われたことに応じて調
整報知画像を表示するため、調整報知画像が表示される前に輝度調整を行った遊技者に対
し、遊技効果ランプ9の輝度を調整可能であることを適切なタイミングで報知することが
できる。
また、遊技効果ランプ9の輝度調整が行われなければ、図47(C)、(D)に示すよ
うに、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合よりも、パチンコ遊技機1がホット
スタートした場合の方が早いタイミングで調整報知画像が表示されるため、パチンコ遊技
機1がホットスタートした場合には、そのパチンコ遊技機1にて遊技を行おうとしている
遊技者が居る状況が想定されるところ、そのような状況に適切に対応することができる。
次に、調整報知画像や輝度調整目盛りの表示例について説明する。
図48は、調整報知画像等の一例を示す図である。図48(A)は、調整報知画像51
の一例を示す。図48(A)に示す調整報知画像51では、十字ボタンの上ボタンや下ボ
タンを押下することにより、遊技効果ランプ9の輝度を調整できることを報知している。
また、図48(A)に示す調整報知画像51では、十字ボタンの左ボタンや下ボタンを押
下することにより、音量を調整できることを報知している。
図48(B)は、初期化処理中ではないときに遊技効果ランプ9の輝度が調整されたこ
とに応じて表示される輝度調整目盛り52の一例を示す。輝度調整目盛り52は、遊技効
果ランプ9の輝度を示すために記された複数の目盛り線から成り、これらの目盛り線のう
ち、淡色の目盛り線が多い程、遊技効果ランプ9の輝度が低いことを示し、濃色の目盛り
線が多い程、遊技効果ランプ9の輝度が高いことを示す。即ち、遊技効果ランプ9の輝度
が調整された結果、調整前の輝度よりも調整後の輝度の方が低くなれば、輝度調整目盛り
52の複数の目盛り線のうち、淡色の目盛り線が増え、濃色の目盛り線が減る。また、遊
技効果ランプ9の輝度が調整された結果、調整前の輝度よりも調整後の輝度の方が高くな
れば、輝度調整目盛り52の複数の目盛り線のうち、淡色の目盛り線が減り、濃色の目盛
り線が増える。
なお、初期化処理中ではないときに遊技効果ランプ9の輝度が調整されれば、図48(
B)に示すように、輝度調整目盛り52は不透明で表示される。これに対し、初期化処理
中に遊技効果ランプ9の輝度が調整された場合、図48(C)、(D)に示すように、輝
度調整目盛り52は半透明で表示される。このようにして、パチンコ遊技機1がコールド
スタートした場合、図48(C)に示すように、初期化処理中にコールドスタート報知と
して表示される、例えば、黒色の背景画像上に「初期化中です」等の白色文字を重畳した
合成画像から成るコールドスタート画面53の視認性が損なわれないようにすることがで
きる。また、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合、図48(D)に示すように、
初期化処理中にホットスタート報知として表示される、例えば、黒色の背景画像上に、「
復旧中です」等の白色文字を重畳した合成画像から成るホットスタート画面54の視認性
が損なわれないようにすることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形および応用が可能である。例え
ばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示された全ての技術的特徴を備えるものでなく
てもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態
で示された構成の一部を備えたものであってもよい。
上記実施形態では、この発明における「演出度合」の例として、遊技効果ランプ9の輝
度を調整するものとしているが、遊技効果ランプ9の輝度を調整するものに限られない。
この発明における「演出度合」は、例えば、スピーカ8L、8Rの音量や、画像表示装置
5の輝度や、図示しないバーサライタの輝度等であってもよい。ここで、バーサライタと
は、縦一列に並んだLEDを左右に振ったり回転させたり等しながら、あるパターンで点
滅させることで、文字や図形を表示させる装置である。このような構成によれば、様々な
演出度合を調整可能な遊技機に対して本願発明を適用することができる。
上記実施形態では、この発明における「調整動作」の例として、図示しない十字ボタン
に対する操作としているが、十字ボタンに対する操作に限られない。この発明における「
調整動作」は、例えば、スティックコントローラ31Aに対する操作や、プッシュボタン
31Bに対する操作や、ダイヤル式の操作手段に対する操作や、非接触型のセンサに手を
かざすこと等であってもよい。このような構成によれば、様々な入力手段を備える遊技機
に対して本願発明を適用することができる。
上記実施形態では、この発明における「所定画像」の例として、輝度調整目盛りを表示
するものとしているが、輝度調整目盛りを表示するものに限られない。この発明における
「演出度合が調整されたことを示す所定画像」は、例えば、調整後の演出度合を指標で示
すものではなく、「遊技効果ランプの輝度が調整されました」といった、単に、演出度合
が調整されたことを報知するメッセージ等を表示するものであってもよい。また、この発
明における「演出度合が調整されたことを示す所定画像」は、例えば、調整後の演出度合
に応じて、所定のキャラクタ画像の態様が変化するものや、背景画像の態様が変化するも
のであってもよい。このような構成によれば、演出度合が調整されたことを様々な態様で
報知する遊技機に対して本願発明を適用することができる。
上記実施形態では、この発明における「遊技機がコールドスタートした場合と、ホット
スタートした場合とで、報知のタイミングが異なる」ことの例として、パチンコ遊技機1
がコールドスタートした場合よりも、ホットスタートした場合の方が、調整報知画像が表
示されるタイミングが早いものとしているが、パチンコ遊技機1がホットスタートした場
合よりも、コールドスタートした場合の方が、調整報知画像が表示されるタイミングが早
いものであってもよい。このような構成によれば、パチンコ遊技機1がホットスタートし
た場合には、何らかのトラブル等が生じたことにより再起動されたことが想定されるとこ
ろ、より遅いタイミングで調整報知画像を表示することにより、遊技開始時には演出度合
を調整した遊技者に対して、再起動中の時間を利用した休憩時間等を好適に確保させるこ
とができる。
また、ホットスタートした場合の報知のタイミングや、コールドスタートした場合の報
知のタイミングについても、ホットスタートした場合に、初期化処理中における可動体の
イニシャライズ動作が終了したことに応じて調整報知画像を表示するものや、コールドス
タートした場合に、デモンストレーション表示が開始されたことに応じて調整報知画像を
表示するものに限られない。例えば、初期化処理中における負荷が大きい処理が終了した
ことに応じて、ホットスタートした場合の報知のタイミングや、コールドスタートした場
合の報知のタイミングが適宜設定されてもよい。このような構成によれば、ホットスター
トした場合の初期化処理中における負荷や、コールドスタートした場合の初期化処理中に
おける負荷が異なる様々な遊技機に対して本願発明を適用することができる。
上記実施形態では、この発明における「調整後の演出度合に応じた出力を制限する」こ
とや、「特殊態様の出力に対する演出度合の調整は制限される」ことの例として、遊技効
果ランプ9の特殊発光の輝度を変更しないものとしているが、遊技効果ランプ9の特殊発
光の輝度を変更しないものに限られない。この発明における「調整後の演出度合に応じた
出力を制限する」ことや、「特殊態様の出力に対する演出度合の調整は制限される」こと
には、例えば、遊技効果ランプ9の特殊発光の輝度が調整されたことを遊技者が認識可能
な期間にわたって調整後の輝度に変更した後に、初期化処理が終了するまでは、初期設定
の輝度に戻すようにしてもよい。このような構成によれば、パチンコ遊技機1がコールド
スタートしたことに応じて実行される遊技効果ランプ9の特殊発光を概ね適切に行いつつ
、遊技効果ランプ9の特殊発光の輝度が調整されたことを遊技者に分かり易く認識させる
ことができる。
上記実施形態では、この発明における「通常の表示態様よりも視認性が低い特定態様で
所定画像を表示する」ことの例として、輝度調整目盛りを半透明で表示するものとしてい
るが、輝度調整目盛りを半透明で表示するものに限られない。この発明における「通常の
表示態様よりも視認性が低い特定態様で所定画像を表示する」ことは、例えば、画像表示
装置5に表示される画像を複数のレイヤに分割して表示するものにおいて、ホットスター
ト画面やコールドスタート画面が表示されるレイヤよりも背景側のレイヤといった、優先
度の低いレイヤに表示することや、所定画像を通常態様よりも小さい態様で表示すること
としてもよい。このような構成によれば、ホットスタート画面やコールドスタート画面の
表示態様が異なる様々な遊技機に対して本願発明を適用することができる。
上記実施形態では、この発明における「報知の前に演出度合が調整された場合、演出度
合が調整されなかった場合よりも報知のタイミングが早い」ことの例として、遊技効果ラ
ンプ9の輝度調整が行われたことに応じて調整報知画像を表示するものとしているが、遊
技効果ランプ9の輝度調整が行われたことに応じて調整報知画像を表示するものに限られ
ない。この発明における「報知の前に演出度合が調整された場合、演出度合が調整されな
かった場合よりも報知のタイミングが早い」ことは、例えば、遊技効果ランプ9の輝度調
整が行われた後に、所定期間が経過したことに応じて調整報知画像を表示するものや、遊
技効果ランプ9の輝度調整が行われた後に実行される初期化処理のうち、負荷の大きい処
理が終了した後に調整報知画像を表示するものとしてもよい。このような構成によれば、
報知の前に演出度合が調整された場合に、初期化処理における処理の負荷等に鑑みた適切
なタイミングで報知を行うことができる。また、例えば、報知の前に演出度合が調整され
なかった場合のタイミングは、デモンストレーション表示が開始されたタイミング等に限
られず、可変表示が行われていない期間等であってもよい。また、例えば、報知の前に演
出度合が調整されなかった場合のタイミングをデモンストレーション表示が開始されたタ
イミングとするものにおいて、デモンストレーション表示が開始されるよりも前に演出度
合が調整された場合、デモンストレーション表示が開始されるよりも前の可変表示が行わ
れていないタイミングに報知を行うようにしてもよい。このような構成によれば、可変表
示中の演出を邪魔することなく報知を行うことができる。
上記実施の形態では、画像表示装置5の画面上に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄
表示エリア5L、5C、5Rが設けられて飾り図柄の可変表示が行われるとともに、小図
柄表示エリア5Vが設けられて小図柄の可変表示が行われるものとして説明した。しかし
ながら、この発明はこれに限定されず、例えば小図柄表示エリア5Vが設けられていない
パチンコ遊技機1において、画像表示装置5の画面上に飾り図柄を示す演出画像を表示す
ることで、飾り図柄の可変表示を実行可能なものであってもよい。この場合でも、特定演
出画像となるキャラクタなどを示す演出画像を、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出
画像よりも前方側の重複する位置に配置可能とし、飾り図柄の可変表示における表示結果
が導出される期間では、飾り図柄を示す演出画像よりも前方側にて重複する位置で表示さ
れる特定演出画像の表示態様を静止態様とすればよい。これにより、飾り図柄の可変表示
における表示結果の誤認を防止することができる。
また、飾り図柄を示す演出画像を可変表示することに代えて、あるいは、このような可
変表示とともに、予め用意された演出画像をアニメーション表示することにより、特図ゲ
ームにおける特別図柄の可変表示に対応した表示演出を行い、特別図柄の可変表示におけ
る表示結果が導出されるときには、演出画像のアニメーション表示を中断あるいは一時停
止して、可変表示の表示結果を認識可能な表示を行うことで、可変表示とは別個に表示結
果を導出するものであってもよい。こうして、例えば大当り遊技状態といった遊技者にと
って有利な有利状態に制御するか否かの決定結果に関連して表示結果を導出する関連表示
を実行可能とし、この関連表示における演出画像よりも前方側の重複する位置に特定演出
画像を配置可能とした場合に、関連表示における表示結果が導出される期間では、特定演
出画像の表示態様を静止態様とするものであってもよい。
上記実施の形態では、「保留表示変化」の先読み予告演出や「アクティブ表示変化」の
予告演出が実行される場合に、特定演出画像として、保留表示変化演出やアクティブ表示
変化演出で用いられるキャラクタを示す演出画像を、複数回の可変表示にわたり表示可能
であるものとして説明した。これに対し、例えば「保留表示変化」の先読み予告演出とと
もに、これとは異なる先読み予告演出を複数回の可変表示にわたり同時に実行可能とし、
一部または全部の先読み予告演出で用いられるキャラクタなどを示す演出画像を、識別情
報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置可能としてもよ
い。この場合には、先読み予告演出で用いられる演出画像のうち、識別情報画像よりも前
方側の重複する位置に配置される演出画像を特定演出画像として、可変表示中であるか表
示結果が導出される期間であるかに応じて、表示態様をアクション態様にするか静止態様
にするかを異ならせてもよい。
上記実施の形態では、特定演出画像の一例として、保留表示変化演出やアクティブ表示
変化演出で用いられるキャラクタを示す演出画像が表示されるものとして説明した。これ
に対し、特定演出画像として、飾り図柄の可変表示などが実行される可変表示中または可
変表示の開始前に表示が開始され、可変表示における表示結果が導出される期間でも継続
して表示される任意の演出画像が用いられてもよい。例えばパチンコ遊技機1における遊
技状態が確変状態(高確率高ベース状態または高確率低ベース状態)である期間に対応し
て、複数回の可変表示にわたり特別なキャラクタなどを示す演出画像が、飾り図柄を示す
演出画像よりも前方側の重複する位置にも配置可能に表示されてもよい。あるいは、パチ
ンコ遊技機1における演出状態が通常演出モードとは異なる特別演出モードである期間に
対応して、複数回の可変表示にわたり特別なキャラクタなどを示す演出画像が、飾り図柄
を示す演出画像よりも前方側の重複する位置にも配置可能に表示されてもよい。このよう
に、特定演出画像として、複数回の可変表示にわたり特別なキャラクタなどを示す演出画
像が、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置にも配置
可能に表示され、可変表示における表示結果が導出される期間では、特定演出画像の表示
態様を静止態様にしてもよい。
キャラクタを示す演出画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字
などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す演出画像であればよい。飾り図柄の可
変表示などが実行される可変表示中には、特定演出画像として動画像を再生表示すること
で、特定演出画像の表示態様をアクション態様としてもよい。この場合、可変表示におけ
る表示結果が導出される期間では、動画像の再生を一時停止することで、特定演出画像の
表示態様を静止態様としてもよい。
1の飾り図柄を示す演出画像が識別情報画像となる場合に、特定演出画像となる演出画
像は、その1の飾り図柄のうち一部分を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置
されるものであってもよいし、1の飾り図柄の全体を示す演出画像よりも前方側の重複す
る位置に配置されるものであってもよい。複数の飾り図柄を示す演出画像が識別情報画像
となる場合に、特定演出画像となる演出画像は、それら複数の飾り図柄のうち一部の飾り
図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置されるものであってもよいし、全
部の飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置されるものであってもよ
い。
特定演出画像となる演出画像が前方側に配置可能な識別情報画像の種類や部分は、パチ
ンコ遊技機1における遊技状態と演出状態のうち、少なくともいずれか一方に応じて異な
らせてもよい。例えばパチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態(低確率低ベース状
態)であるときには、飾り図柄が通常図柄であるか確変図柄であるかにかかわらず、飾り
図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に特定演出画像となる演出画像を配置可
能とする。これに対し、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確率高ベース
状態または高確率低ベース状態)であるときには、複数の飾り図柄のうち通常図柄を示す
演出画像よりも前方側の重複する位置に特定演出画像となる演出画像を配置可能とする一
方、複数の飾り図柄のうち確変図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置には特定
演出画像となる演出画像が配置されないようにしてもよい。この場合には、遊技状態が確
変状態であるときに、確変図柄が大当り組合せで導出されて確変状態が継続することに対
する遊技者の注目が特定演出画像の表示によって妨げられてしまうことを防止して、遊技
の興趣を向上させることができる。
また、例えばパチンコ遊技機1における演出状態が通常演出モードであるときには、飾
り図柄の図柄番号にかかわらず、飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に
特定演出画像となる演出画像を配置可能とする。これに対し、パチンコ遊技機1における
演出状態が複数回の可変表示にわたり通常演出モードとは異なる特別演出モードであると
きには、例えば特定の人物と関連する特定の図柄番号が付された飾り図柄を示す演出画像
よりも前方側の重複する位置には特定演出画像となる演出画像が配置されないようにして
もよい。このように、特定演出画像は、少なくとも識別情報画像の一部よりも前方側の重
複する位置に配置できるものであればよい。
上記実施の形態では、識別情報画像となる飾り図柄などの可変表示における表示結果が
導出される期間にて、特定演出画像となる演出画像の全部について表示態様を静止態様に
するものとして説明した。これに対し、少なくとも識別情報画像となる飾り図柄の演出画
像よりも前方側の重複する位置に配置された特定演出画像の一部について、表示態様を静
止態様にできるものであればよい。
上記実施の形態では、飾り図柄などの可変表示における表示結果が導出される期間にて
、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置された
特定演出画像となる演出図柄の表示態様を、静止態様にするものとして説明した。これに
対し、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも後方側に配置される演出画像(
後方配置画像)がある場合に、可変表示における表示結果が導出される期間では、飾り図
柄の可変表示などが実行される可変表示中と同様の表示態様で、後方配置画像が表示され
てもよい。例えば図23(B)に示された飾り図柄表示レイヤに描画される演出画像のZ
値よりも大きい値が割り当てられて表示の優先度が低くなる表示レイヤとして、背景画像
表示レイヤが設けられてもよい。背景画像レイヤには、背景画像となる演出画像が描画さ
れる。背景画像表示レイヤは、遊技者からみて最も後方側に配置されるように、Z値が設
定されてもよい。この場合、可変表示における表示結果が導出される期間では、識別情報
画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも後方側の重複する位置または重複しない位置に
配置された背景画像となる演出画像の表示態様を、可変表示中と同様の表示態様としても
よい。これにより、特定演出画像のように表示結果に誤認を生じさせ得る演出画像につい
ては静止態様とする一方、背景画像のように表示結果の誤認を生じさせない演出画像につ
いては可変表示中と同様の表示態様とすることで、演出画像の表示に対する違和感を低減
できる。
上記実施の形態では、飾り図柄の可変表示などが実行される可変表示中において、特定
演出画像となる演出画像の表示態様をアクション態様とする一方、可変表示における表示
結果が導出される期間にて、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側に
配置された特定演出画像となる演出画像の表示態様を、静止態様にするものとして説明し
た。しかしながら、この発明はこれに限定されず、可変表示における表示結果が導出され
る期間では、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に
配置された特定演出画像となる演出画像の表示態様を、静止態様とは異なるアイドリング
態様にしてもよい。アイドリング態様として、表示結果の誤認が生じない範囲で、上記実
施の形態におけるアクション態様のときとは特定演出画像の表示態様が異なるように設定
された仮停止態様にしてもよい。
その他、飾り図柄の可変表示などが実行される可変表示中において、例えば「図柄変動
中」のメッセージをキャラクタのセリフとして報知する演出画像が、特定演出画像として
表示されてもよい。これに対し、飾り図柄の可変表示などにおける表示結果が導出される
期間では、例えば「図柄確定」のメッセージをキャラクタのセリフとして報知する演出画
像が、特定演出画像として表示されてもよい。このように、可変表示中であるか表示結果
が導出される期間であるかに応じて、キャラクタのセリフとして報知されるメッセージの
内容を異ならせることにより、特定演出画像の表示態様を異ならせてもよい。
特定演出画像として複数部位からなるキャラクタを示す演出画像(キャラクタ画像)が
表示される場合に、可変表示における表示結果が導出される期間では、飾り図柄の可変表
示などが実行される可変表示中とは異なる表示態様で、特定演出画像が表示されてもよい
パチンコ遊技機1としては、特別図柄や飾り図柄の可変表示を行わないものであっても
よい。一例として、遊技領域に設けられた始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出さ
れたことに基づいて、遊技領域に設けられた可変入賞装置を閉鎖状態(第2状態)から開
放状態(第1状態)へと変化させ、可変入賞装置の内部に進入した遊技球が複数の領域の
うちの特定領域(V入賞口)に進入したときに、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に
制御されるように構成されたものであってもよい。このような構成において、始動入賞口
を通過(進入)した遊技球が検出されたことに基づいて、可変入賞装置を第1状態に変化
させるか否かの決定結果や、第1状態に変化させるときの変化態様を複数態様のいずれか
とする決定結果、あるいは、可変入賞装置の内部における遊技球の通過状況に応じて大当
り遊技状態に制御するか否かの決定結果の少なくともいずれかに関連して、表示結果を導
出する関連演出を実行可能とし、この関連表示における演出画像よりも前方側の重複する
位置に特定演出画像を配置可能とした場合に、関連表示における表示結果が導出される期
間では、特定演出画像の表示態様を静止態様とするものであってもよい。
上記実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態として、可変表示結果が「大当り
」となったことに基づいて大当り遊技状態に制御されるものとして説明した。しかしなが
ら、この発明はこれに限定されず、確変状態などの特別遊技状態を有利状態としてもよい
し、複数の大当り遊技状態のうちで実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数(例
えば「7」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となる大当り遊技状態を有利
状態としてもよい。あるいは、複数の時短状態のうちで実行可能な可変表示の上限回数が
第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となる時短状態を
有利状態としてもよいし、複数の確変状態のうち大当り確率が第2確率(例えば1/50
)よりも高い第1確率(例えば1/20)となる確変状態を有利状態としてもよい。その
他、遊技者にとって有利な任意の遊技状態を有利状態としたものであればよい。
上記実施の形態では、保留表示変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態
様は、アクティブ表示変化演出を実行した後にはアクティブ表示の表示態様として表示さ
れない表示態様を含むとともに、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるア
クティブ表示の表示態様は、保留表示変化演出を実行した後には保留表示の表示態様とし
て表示されない表示態様を含むものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限
定されず、保留表示の表示態様とアクティブ表示の表示態様のうち一方のみが、他方の表
示態様として表示されない表示態様を含むように構成されたものであってもよい。例えば
、保留表示の表示態様には、アクティブ表示の表示態様として表示されない固有の表示態
様が含まれる一方で、アクティブ表示の表示態様には、保留表示の表示態様としても表示
可能な共通の表示態様のみが含まれ、保留表示の表示態様として表示されない固有の表示
態様を設けないようにしてもよい。また、アクティブ表示の表示態様には、保留表示の表
示態様として表示されない固有の表示態様が含まれる一方で、保留表示の表示態様には、
アクティブ表示の表示対応としても表示可能な共通の表示態様のみが含まれ、アクティブ
表示の表示態様として表示されない固有の表示態様を設けないようにしてもよい。
保留表示変化演出が実行されるときと、アクティブ表示変化演出が実行されるときには
、保留表示とアクティブ表示とのうち少なくとも一部に制限を設ける制限演出が実行され
てもよい。制限演出は、例えば画像表示装置5の表示領域に表示制限用の演出画像を表示
すること、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLやアクティブ表示部AHAにて
半透明表示や透明表示や縮小表示を行うこと、あるいは演出用模型(可動部材)を退避状
態から進出状態に移行させて進出状態のときに保留表示やアクティブ表示を隠蔽すること
などにより、保留表示やアクティブ表示の一部または全部を遊技者が視認不可能または視
認困難となるように制限するものであればよい。
上記実施の形態では、図8に示すステップS242の処理にて決定される大当り種別に
「確変」が含まれており、大当り種別の決定結果が「確変」であることに基づいて確変制
御条件が成立し、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御されるものとして説明した
。しかしながら、この発明はこれに限定されず、遊技領域における所定位置に設けられた
確変アタッカーにおいて大入賞口(第2大入賞口)に入賞(進入)した遊技球が確変検出
スイッチによって検出されたことに基づいて確変制御条件が成立し、大当り遊技状態の終
了後における遊技状態を確変状態に制御してもよい。確変アタッカーの大入賞口(第2大
入賞口)は、大当り遊技状態におけるラウンド遊技の実行回数が所定回数(例えば「16
」)であるときに、閉鎖状態から開放状態に変化可能であり、ラウンド遊技の実行回数が
所定回数以外であるときには、閉鎖状態のまま開放状態には変化不能であるとしてもよい
。このように、パチンコ遊技機1は、遊技領域に設けられた特別可変入賞装置の一例とな
るアタッカー内にて遊技球が特定領域を通過したことに基づいて、確変制御条件を成立さ
せることが可能となるように構成されてもよい。
特別図柄や飾り図柄は、複数種類の識別情報として可変表示されるものに限定されない
。例えば第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bは、複数のLEDを用い
て構成され、特別図柄の可変表示中には、複数のLEDのうちで特定(単一)のLEDの
みが点灯と消灯とを繰り返し、他のLEDは消灯された状態を維持する。そして、可変表
示結果が「ハズレ」となる場合には、点灯と消灯とを繰り返したLEDが所定の発光色で
発光(点灯)した状態を維持すること、あるいは消灯した状態を維持することで、特別図
柄を停止表示する。このとき、他のLEDは消灯された状態を維持する。これに対し、可
変表示結果が「大当り」となる場合には、複数のLEDのうちで一部または全部のLED
が点灯する所定の点灯パターンとなることで、特別図柄を停止表示する。このように、特
別図柄や飾り図柄の可変表示中には、特定(単一)の図柄が表示と非表示とに切り替えら
れる一方、他の図柄は非表示の状態が維持されるようにしてもよい。そして、特別図柄や
飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄(確定特別図柄や確定飾り図柄)として、複
数種類の図柄のいずれかが導出表示(停止表示)されるものであってもよい。また、例え
ば第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bは、7セグメントLEDを用い
て構成され、特別図柄の可変表示中には、「−」を示す記号の表示(点灯)と非表示(消
灯)とを繰り返し、他の数字や記号は表示されないようにしてもよい。そして、特別図柄
の可変表示結果としては、「−」を示す記号が停止表示されることはなく、「1」〜「9
」を示す数字や、その他の記号などを含む所定の点灯パターンとなることで、特別図柄を
停止表示する。このように、特別図柄や飾り図柄の可変表示中には、可変表示結果として
は停止表示されない図柄が表示と非表示とに切り替えられる一方、他の図柄は非表示の状
態が維持されるようにしてもよい。
上記実施の形態において、各種の決定が行われる「割合」や「確率」は、例えば70:
30といった、各決定結果となる可能性が0%(決定されることがない)や100%(必
ず決定される)にはならないように設定されてもよいし、少なくともいずれかの決定結果
となる可能性が0%(決定されることがない)や100%(必ず決定される)となるよう
に設定されてもよい。例えば、各種の決定を行う場合において、複数の決定結果のうちい
ずれか1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなることには、1
の決定結果とする割合が100%となることが含まれてもよいし、他の決定結果とする割
合が0%となることが含まれてもよい。1の決定結果とする割合が100%となるときに
は、他の決定結果とする割合が0%となる。また、他の決定結果とする割合が0%となる
ときには、1の決定結果とする割合が100%以外でも0%でない所定割合であれば、1
の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなる。
上記実施の形態では、可変表示時間や飾り図柄の可変表示態様などを示す変動パターン
を演出制御基板12の側に通知するために、可変表示を開始するときに1つの変動パター
ン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パター
ンを演出制御基板12の側に通知してもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知す
る場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、1つ目のコマンドで
は擬似連変動の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には
、いわゆる第2停止の前)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信し、2つ
目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとな
らない場合には、いわゆる第2停止の後)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンド
を送信してもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120が
2つのコマンドの組合せから導かれる可変表示時間に基づいて可変表示における演出制御
を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つの
コマンドのそれぞれにより可変表示時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具
体的な可変表示態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよ
い。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信してもよい
し、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込に
おいて)2つ目のコマンドを送信してもよい。なお、それぞれのコマンドで示される可変
表示態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能であ
る。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知することで、変動
パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することがで
きる。
また、以上では、メイン側で先読み判定をしてその判定結果に対応したコマンドをサブ
側に送信した例を示したが、メイン側から乱数値を示すコマンドを送信してサブ側で先読
み判定をするようにしてもよい。
本発明は、パチンコ遊技機1に限らずスロットマシンなどにも適用できる。スロットマ
シンは、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、そ
の遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機であり、より具体的
に、1ゲームに対して所定の賭数(メダル枚数またはクレジット数)を設定することによ
りゲームが開始可能になるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を可
変表示する可変表示装置(例えば複数のリールなど)の表示結果が導出表示されることに
より1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞(例えばチェリー入賞、スイカ入賞、
ベル入賞、リプレイ入賞、BB入賞、RB入賞など)が発生可能とされた遊技機である。
このようなスロットマシンにおいて、スロットマシンの前面側に設けられた演出可動機構
を含めたハードウェア資源と、所定の処理を行うソフトウェアとが協働することにより、
上記実施の形態で示されたパチンコ遊技機1が有する特徴の全部または一部を備えるよう
に構成されていればよい。具体的には、識別情報となる図柄が可変表示される表示面より
も前方側の重複する位置にて特定演出を実行可能に構成されたものにおいて、識別情報の
可変表示における表示結果が導出される期間にて、識別情報よりも前方側の重複する位置
では、特定演出の演出態様を、例えば静止態様や仮停止態様といった、可変表示中におけ
る演出態様とは異なる態様とするものであればよい。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、画像表示
装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプおよ
び装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱し
ない範囲で、任意に変更および修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発
生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものでは
なく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用する
ことができる。スロットマシンは、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭
数が設定されるものに限定されず、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロ
ットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジッ
ト式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、
メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、例えば賭数として3を設定する場
合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。パチンコ遊技機1やスロ
ットマシンは、メダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちのいずれか一種類の
みを用いるものに限定されるものではなく、例えばメダルおよび遊技球等の複数種類の遊
技用価値を併用できるものであってもよい。例えばスロットマシンは、メダルおよび遊技
球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能
であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれ
をも払い出し得るものであってもよい。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、例えばパチンコ遊技機1やスロッ
トマシンといった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒
体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの
有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。
さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくこ
とにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロード
することによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するもの
だけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メ
モリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネ
ットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態として
もよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行う
ことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(1−1)以上に説明したパチンコ遊技機1は、演出制御用CPU120が各部と協働し
て実現される調整手段と、調整画像表示手段とを備える。調整手段は、少なくとも可変表
示の実行中に、遊技者による調整動作(調整操作)に応じて演出度合を調整可能であり、
調整画像表示手段は、調整手段による調整に対応する調整結果画像R(調整画像の一例)
を所定期間T1表示する。そして、調整画像表示手段は、所定期間T1内に可変表示結果
が導出表示される場合に、該所定期間T1のうち、可変表示結果の導出表示期間T2で調
整結果画像Rを視認不可とする。このようにしたから、導出表示される可変表示結果の認
識性の低下を抑えることができる。
なお、以上では、音量が調整可能な例を説明したが、調整可能な演出度合は、前述した
ように画像表示装置5などの表示輝度などであってもよい。また、調整可能な演出度合は
、音量と輝度との少なくともいずれか一方であってもよい(つまり、音量及び輝度の双方
を調整可能であってもよい)。また、調整画像は、調整操作によって音量などが変更され
た場合だけでなく、変更されない場合に表示されるものであってもよい。また、調整画像
表示手段は、導出表示期間T2で調整画像を視認不可とするだけでなく、導出表示期間T
2において、調整画像を半透明の態様で表示させたり、点滅表示させたりなどすることで
、視認困難としてもよい。このようにしても、導出表示される可変表示結果の認識性の低
下を抑えることができる。この場合、例えば、図24のステップS712の代わりに調整
結果画像を視認困難な態様で表示する処理を実行し、ステップS715にて視認困難な態
様での表示から復帰する(所定期間T1内であれば調整画像が復帰する)といったように
演出度合設定処理を変形して構成すればよい。
(1−2)また、調整画像表示手段は、所定期間T1内に可変表示結果が導出表示される
場合に、該所定期間T1のうち、可変表示結果の導出表示期間T2で調整結果画像Rを視
認不可又は視認困難とし、調整画像は、促進表示画像Pなどの特定演出画像とは重畳しな
い位置に表示されてもよい。このようにしても、導出表示される可変表示結果の認識性の
低下を抑えることができる。また、特定演出画像の視認性を担保しつつも調整画像を表示
することができるため、画像表示装置5に表示される情報の認識性が低下することを抑え
ることができる。
なお、調整画像と重ならない位置に表示される特定演出画像は、促進表示画像Pや、発
展報知画像(図35(B)参照)だけでなく、キャラクタCH1を示す画像や、前記した
第4図柄を示す画像、保留表示を示す画像などであってもよい。
(1−3)また、調整画像表示手段は、所定期間T1内に可変表示結果が導出表示される
場合に、該所定期間T1のうち、可変表示結果の導出表示期間T2で調整結果画像Rを視
認不可又は視認困難とし、調整手段は、エラー報知に関する演出度合については調整しな
い、ようにしてもよい。このようにしても、導出表示される可変表示結果の認識性の低下
を抑えることができる。また、エラー音や、エラー画像の表示輝度などは規定値のままと
することができるため、なんらかのエラーが発生したにも関わらず遊技者や遊技店店員が
エラー発生に気付かないといったことを防止できる。
なお、調整手段が調整しないエラー報知に関する演出度合は、エラー音量だけでなく、
エラー画像が表示される際の輝度(光量)や、エラー発生時に点灯するランプ(遊技効果
ランプ9など)の輝度などであってもよい。
(2)また、調整画像の表示領域の少なくとも一部が、可変表示結果の導出表示領域の少
なくとも一部と重なる(例えば図25(A)参照)、ようにしてもよい。このようにすれ
ば、可変表示結果の導出表示領域の少なくとも一部と重なる調整画像結果画像を消去する
ため、可変表示結果の視認性の低下を抑えることができる。
なお、調整画像の表示領域の少なくとも一部が重なる可変表示結果の導出表示領域は、
飾り図柄の表示領域Ar(図25(A)参照)に限られず、小図柄を示す演出画像の可変
表示が行われ表示結果が導出される小図柄表示エリア5Vなどであってもよい。
(3)また、可変表示結果の導出表示中もエラー画像は消去しない(例えば図25(D2
)参照)、ようにしてもよい。このようにすれば、エラー画像の視認性を確保することが
できる。
(4)また、調整画像の表示よりもエラー画像の表示を優先する(例えばステップS57
の処理で、異常報知コマンドを受信した演出制御用CPU120が、当該コマンドが示す
エラーが解消されるまでは図25(D1)、(D2)に示すようなエラー画像の表示を継
続させることなど)、ようにしてもよい。このようにしても、エラー画像の視認性を確保
することができる。
(5)また、調整操作が行われた場合はデモ表示を視認可能に維持するが(例えば図25
(B)参照)、メニュー表示操作が行われた場合はデモ表示を消去する(例えば演出制御
用CPU120が、ステップS659、S660、S662の処理を実行することなど)
、ようにしてもよい。こうすれば、好適にデモ表示を行うことができる。
(6)また、識別情報の可変表示の実行中に特定演出画像を表示可能な特定演出実行手段
(例えばステップS162の変化演出用キャラクタ表示処理を実行する演出制御用CPU
120など)を備え、特定演出画像は、少なくとも識別情報の一部よりも前方側の重複す
る位置に配置可能であり(例えば図23(B)参照)、特定演出実行手段は、識別情報の
可変表示結果が導出される期間において、該識別情報よりも前方側にて重複する位置では
前記特定演出画像の表示態様を静止態様とする(例えば演出制御用CPU120がステッ
プS609の処理を実行する部分など)、ようにしてもよい。このようにすれば、表示結
果の誤認を防止することができる。
また、遊技機は、識別情報画像が表示される第1領域(例えば「左」、「中」、「右」
の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rなど)よりも小さく常に視認可能な第2領域(例
えば小図柄表示エリア5Vなど)にて、識別情報画像の可変表示に同期して報知情報画像
の可変表示を行い表示結果を導出する常時表示手段(例えばステップS325、S350
の処理を実行する演出制御用CPU120など)を備えてもよい。このような構成におい
ては、表示結果の誤認を防止することができる。
また、決定手段の決定結果に応じて可変表示が開始されることを特定可能な表示制御情
報(例えば第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドなど)を出力する情報出力手段
(例えばステップS266の処理を実行するCPU103など)を備え、演出実行手段は
、表示制御情報の受信を契機として、前記特定演出画像の表示態様を非静止態様としても
よい(例えば演出制御用CPU120がステップS607の処理を実行する部分など)。
こうすれば、特定演出の違和感を抑制しつつ、表示結果の誤認を防止することができる。
また、識別情報画像の可変表示の実行中に該識別情報画像の可変表示に対応する対応表
示(例えばアクティブ表示など)を実行可能な対応表示手段(例えばアクティブ表示部A
HAなど)と、未だ開始されていない識別情報画像の可変表示に対応する保留表示を行う
保留表示手段(例えば第1始動入賞記憶表示エリア5HR、第2始動入賞記憶表示エリア
5HLなど)と、保留表示の表示態様を変化させる第1変化演出(例えば保留表示変化演
出など)を実行可能な第1変化演出手段(例えばステップS343の処理を実行する演出
制御用CPU120など)と、対応表示の表示態様を変化させる第2変化演出(例えばア
イコン表示変化演出など)を実行可能な第2変化演出手段(例えばステップS345の処
理を実行する演出制御用CPU120など)とを備え、第1変化演出が実行された後に表
示される保留表示の表示態様は、第2変化演出が実行された後には前記対応表示の表示態
様として表示されない特殊態様(例えば「秘」の表示など)を含んでもよい。このような
構成においては、保留表示の表示態様を特殊態様に変化させる第1変化演出を実行可能と
しつつ、表示結果の誤認を防止することができる。
また、第2変化演出が実行された後に表示される前記対応表示の表示態様は、前記第1
変化演出が実行された後には前記保留表示の表示態様として表示されない特殊態様(例え
ば「チャンス」や「NEXT」、「激熱」の表示など)を含んでもよい。このような構成
においては、対応表示の表示態様を特殊態様に変化させる第2変化演出を実行可能としつ
つ、表示結果の誤認を防止することができる。
また、前記特定演出画像は、少なくとも前記識別情報画像の一部よりも前方側の重複す
る位置に配置可能であり(例えば図23(B)を参照)、前記特定演出実行手段は、前記
識別情報画像の表示結果が導出される期間において、該識別情報画像よりも前方側にて重
複する位置では前記特定演出画像の表示態様を仮停止態様としてもよい。このような構成
によれば、表示結果の誤認を防止しつつ、演出の興趣を向上させることができる。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範
囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば、本発明は、上記の(1−1
)〜(1−3)、(2)〜(6)において説明したパチンコ遊技機1の各構成の全てを備
えていなくともよく、目的を達成することができれば、構成要素の削除や追加は任意であ
る。例えば、調整画像が視認不可又は視認困難な期間は、可変表示結果の導出表示期間T
2に限られない。リーチアクション(例えば全回転中)の期間などにおいて調整画像を視
認不可又は視認困難としてもよい。つまり、調整画像を視認不可などにする期間は、遊技
者に認識させたい対象が報知される所定の期間であればよい。また、調整画像は、促進表
示画像Pなどの特定演出画像と重畳する位置に表示されてもよい。また、エラー報知に関
する演出度合は、調整手段によって調整可能としてもよい。また、調整画像の表示領域は
、可変表示結果の導出表示領域と重なっていなくともよい。
以上説明したように、本願発明に係る遊技機は、所定の遊技を行うことが可能な遊技機
(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、遊技者による調整動作に応じて演出度合を調
整する調整手段と(例えば、遊技者による輝度調整の指示操作に応じて遊技効果ランプ9
の輝度を調整する演出制御用CPU120等)、演出度合を調整可能であることを報知す
る報知手段と(例えば、遊技効果ランプ9の輝度を調整可能であることを報知する調整報
知画像を画像表示装置5に表示する演出制御用CPU120等)、演出度合が調整された
ことを示す所定画像を表示する所定画像表示手段と(例えば、輝度調整の指示操作に応じ
て、画像表示装置5に輝度調整目盛りを表示する演出制御用CPU120等)を備え、当
該遊技機がコールドスタートした場合と、ホットスタートした場合とで、前記報知のタイ
ミングが異なり(例えば、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合よりも、ホット
スタートした場合の方が、調整報知画像が表示されるタイミングが早いこと等)、可変表
示の実行中に演出度合が調整された場合、前記所定画像(例えば、図35(B)〜(D)
に示す調整結果画像R等)を所定期間(例えば、所定期間T1等)表示し(例えば、ステ
ップS708、S703、S704の処理を実行すること等)、前記所定期間内に可変表
示結果が導出表示される場合、可変表示結果が導出表示される期間(例えば、導出表示期
間T2等)で前記所定画像を視認不可(例えば、ステップS710〜S712の処理を実
行すること等)又は視認困難とする(例えば、調整画像を半透明表示としたり、点滅表示
とすること等)ことを特徴とする。これにより、導出表示される可変表示結果の認識性の
低下を抑えることができる。また、演出度合を調整可能であることの報知や、報知に応じ
て実行される演出度合の調整について、遊技機がコールドスタートしたかホットスタート
したかに応じて適切に対処することができる。
当該遊技機がコールドスタートした場合、所定の遊技が可能な待機状態に移行したこと
に応じて前記報知を行う(例えば、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合、デモ
ンストレーション表示が開始されたことに応じて調整報知画像を表示すること等)ように
してもよい。これにより、遊技機がコールドスタートして待機状態に移行するまでの処理
負荷を軽減することができる。
当該遊技機が電源投入されてから前記所定期間が経過するまでの初期動作中である場合
、通常の表示態様よりも視認性が低い特定態様で前記所定画像を表示する(例えば、初期
化処理中である場合、輝度調整目盛りを半透明で表示すること等)ようにしてもよい。こ
れにより、初期動作中に表示される他の画像等の視認性が損なわれないようにすることが
できる。
当該遊技機がコールドスタートしたことに応じて特殊態様の出力を行い、前記特殊態様
の出力に対する演出度合の調整は制限される(例えば、パチンコ遊技機1がコールドスタ
ートしたことに応じて遊技効果ランプ9を特殊発光させ、特殊発光に対する輝度は変更さ
れないこと等)ようにしてもよい。これにより、遊技機がコールドスタートしたことに応
じて特殊態様の出力が適切に行われるようにすることができる。
前記報知の前に演出度合が調整された場合、演出度合が調整されなかった場合よりも前
記報知のタイミングが早い(例えば、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合、遊技
効果ランプ9の輝度調整が行われなければ、可動体のイニシャライズ動作が終了したこと
に応じて調整報知画像を表示するところ、可動体のイニシャライズ動作が終了するまでに
輝度調整が行われた場合、輝度調整が行われたことに応じて調整報知画像を表示すること
や、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合、遊技効果ランプ9の輝度調整が行わ
れなければ、デモンストレーション表示が開始されたことに応じて調整報知画像を表示す
るところ、初期化処理中に輝度調整が行われた場合、輝度調整が行われたことに応じて調
整報知画像を表示すること等)ようにしてもよい。これにより、報知の前に演出度合の調
整を行った遊技者に対し、演出度合を調整可能であることを適切なタイミングで報知する
ことができる。
動作可能な可動体(例えば、演出用模型といった動作可能な可動体等)を更に備え、当
該遊技機がホットスタートした場合、前記可動体の初期動作が終了した後に前記報知を行
う(例えば、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合、可動体のイニシャライズ動作
が終了した後に調整報知画像を表示すること等)ようにしてもよい。これにより、報知に
より可動体の初期動作が認識しづらくなってしまうことを防止することができる。
演出度合が調整されたときに、前記所定画像を表示すると共に、調整後の演出度合に応
じた出力が可能であり(例えば、遊技効果ランプ9の輝度が調整されたときに、輝度調整
目盛りを表示すると共に、遊技効果ランプ9の輝度を調整後の輝度に変更すること等)、
当該遊技機がコールドスタートしてから所定期間が経過するまでに演出度合が調整された
場合、前記所定画像を表示し、調整後の演出度合に応じた出力を制限する(例えば、パチ
ンコ遊技機1がコールドスタートしてから初期化処理が終了するまでに遊技効果ランプ9
の輝度が調整された場合、輝度調整目盛りを表示する一方、指示操作に応じた輝度に遊技
効果ランプ9の輝度を変更しないこと等)ようにしてもよい。これにより、遊技機がコー
ルドスタートしてから所定期間が経過するまでに演出度合が調整された場合、所定画像が
表示されるため、演出度合を調整可能であることを報知しつつ、調整後の演出度合に応じ
た出力が制限されるため、コールドスタートしてから所定期間が経過するまでの動作を邪
魔しないようにすることができる。
1 パチンコ遊技機
4A、4B 特別図柄表示装置
5 画像表示装置
R 調整結果画像
P 操作促進画像
Ar 飾り図柄の表示領域
7 特別可変入賞球装置
8L、8R スピーカ
9 遊技効果ランプ
11 主基板
12 演出制御基板
13 音声制御基板
14 ランプ制御基板
100 遊技制御用マイクロコンピュータ
103 CPU
120 演出制御用CPU
123 表示制御部

Claims (1)

  1. 識別情報の可変表示による遊技を実行可能な遊技機であって、
    発光手段を含む複数種類の演出手段と、
    遊技者による調整動作に応じて演出度合を調整する調整手段と、
    演出度合を調整可能であることの報知を行う報知手段と、
    演出度合が調整されたことを示す所定画像を表示する所定画像表示手段と、
    識別情報の可変表示の実行中に特定演出画像を表示可能な特定演出実行手段と、を備え、
    前記報知手段は、
    技機がコールドスタートした場合と、ホットスタートした場合とで、電源投入時から前記報知までの期間が異なるように前記報知を行い、
    遊技機がホットスタートし、前記調整動作が行われなかった場合、動作可能な可動体の初期動作の終了後に前記報知を行い、
    前記所定画像表示手段は、
    可変表示の実行中に前記調整動作が行われた場合、該調整動作に応じて演出度合が調整されたことを示す前記所定画像を所定期間表示し、
    前記所定期間内に可変表示の表示結果が導出表示される場合、表示結果が導出表示される期間において、前記所定画像を視認不可又は視認困難とし、
    前記報知が行われるまでの期間において前記調整動作が行われた場合、該調整動作に応じて演出度合が調整されたことを示す前記所定画像を表示し、
    前記発光手段は、遊技機がコールドスタートした場合、特定態様で発光し、
    前記調整手段は、前記発光手段が前記特定態様で発光しているときに前記調整動作が行われた場合、前記特定態様の発光が終了するまで、該発光手段の演出度合を変化させず、
    前記特定演出画像は、少なくとも識別情報の一部よりも前方側の重複する位置に配置可能であり、
    前記特定演出実行手段は、識別情報の可変表示の表示結果が導出される期間において、該識別情報よりも前方側にて重複する位置では前記特定演出画像の表示態様を静止態様とする
    ことを特徴とする遊技機。
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