本発明にかかる遊技機の実施の形態について、図面を参照しながら以下の順序で説明する。
A.第1実施形態:
B.第2実施形態:
C.他の構成への適用:
D.上記各実施形態等から抽出される発明群について:
A.第1実施形態:
A1.遊技機の構造:
本実施形態における遊技機の構造について説明する。
図1は、第1実施形態におけるパチンコ機10の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。前扉枠14の窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる大当たり抽選時、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、操作受入手段としての演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
さらに、前扉枠14の正面視右側には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
また、上皿20の周縁部の正面視左側には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
なお、本実施形態においては、遊技球発射ボタン26は、上皿20の周縁部の正面視左側に配置される構成を採用したが、遊技球発射ボタン26が他の位置に配置される構成を採用してもよい。例えば、遊技球発射ボタン26を、ウェイトボタン25bと同様に、操作ハンドル25の内部(周縁部)に配置する構成を採用してもよい。このようにすることで、遊技者が、操作ハンドル25、ウェイトボタン25b、遊技球発射ボタン26を、右手のみで操作することを可能にする。
図2は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び、可変入賞装置36が設けられている。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する大当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技盤30の右側に設けられている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する大当たり抽選が実行される。また、第2始動口34には、電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35を遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aと、当該大入賞口36aを開閉する開閉扉36bとを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態となっている。第1始動口33又は第2始動口34に遊技球が入球すると、主制御装置60は、大当たり抽選(内部抽選)を実行する。大当たり抽選の結果、大当たり又は小当たりに当選すると、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。開閉実行モードとは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉処理を実行するモードである。具体的には、可変入賞装置36の開閉扉36bは、開閉実行モードに移行すると、遊技球が入球できない閉鎖状態から遊技球が入球可能な開放状態に遷移するとともに、所定の条件が満たされた後に、再び、閉鎖状態に遷移する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、各種入球口に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした大当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした大当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示又は所定の表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行なわせる。以下、第1始動口33への遊技球の入球を契機として大当たり抽選が実行される遊技回を第1始動口用遊技回とも呼ぶ。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした大当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした大当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示又は所定の表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行なわせる。以下、第2始動口34への遊技球の入球を契機として大当たり抽選が実行される遊技回を第2始動口用遊技回とも呼ぶ。
ここで、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cおよび第2保留表示部37dを備えている。
第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。
第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了した場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、及びラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、可変表示ユニット40が備える表示装置の構成は、図柄表示装置41に限定されず、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置によって構成されてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への遊技球の入球を契機とした図柄の変動表示又は所定の表示をすることに限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の演出表示なども行なう。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図3は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図3(a)は、図柄表示装置41において変動表示される液晶用図柄を示す説明図である。液晶用図柄は、図柄表示装置41に表示される画像であって、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄および第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄に対応した図柄である。第1始動口33への遊技球の入球を契機とした遊技回が実行されている場合には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄に対応した液晶用図柄が表示面41aに表示され、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした遊技回が実行されている場合には、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄に対応した液晶用図柄が表示面41aに表示される。
図3(a)に示すように、図柄表示装置41には、液晶用図柄として、数字の1〜8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される図柄として、数字の1〜8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図3(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、メイン表示領域MAが表示される。メイン表示領域MAには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3には、図3(a)に示した数字1〜8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図3(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL上に停止した状態で表示される。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入賞すると、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1〜Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による大当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、遊技回とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかの入賞に基づいて取得された特別情報についての大当たり抽選の抽選結果を、遊技者に報知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1回の大当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34への遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34への遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、第1液晶用図柄または第2液晶用図柄として図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
図3(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1と、第2保留表示領域Ds2とが表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33への入賞に基づく保留遊技回の数に対応した表示がされる。第2保留表示領域Ds2には、第2始動口34への入賞に基づく保留遊技回の数に対応した表示がされる。保留遊技回とは、未実行の遊技回であって、第1始動口33または第2始動口34への入賞に基づいて取得された特別情報について、大当たり抽選の抽選結果を報知するための変動表示が開始されていない遊技回を言う。第1始動口33への入賞に基づいて保留可能な保留遊技回の数は4つである。従って、図示するように、第1保留表示領域Ds1には4つの保留遊技回に対応した保留表示(以下、第1保留遊技回表示とも呼ぶ)が表示可能である。また、第2始動口34への入賞に基づいて保留可能な保留遊技回の数は4つである。従って、図示するように、第2保留表示領域Ds2には4つの保留遊技回に対応した保留表示(以下、第2保留遊技回表示とも呼ぶ)が表示可能である。
さらに、図柄表示装置41の表示面41aには、第1実行遊技回表示領域J1、第2実行遊技回表示領域J2、および、ステージStが表示される。第1実行遊技回表示領域J1および第2実行遊技回表示領域J2は、実行される遊技回(実行中の遊技回)が、第1始動口33への入賞に基づく遊技回か、第2始動口34への入賞に基づく遊技回かを示す。第1実行遊技回表示領域J1には第1始動口33への入賞に基づく遊技回が表示され、第2実行遊技回表示領域J2には第2始動口34への入賞に基づく遊技回が表示される。また、第1保留表示領域Ds1に表示されていた保留遊技回が遊技回として実行される場合には、第1保留表示領域Ds1に表示されていた保留遊技回を示す画像が第1実行遊技回表示領域J1に移動する。第2保留表示領域Ds2に表示されていた保留遊技回が遊技回として実行される場合には、第2保留表示領域Ds2に表示されていた保留遊技回を示す画像が第2実行遊技回表示領域J2に移動する。以下、第1実行遊技回表示領域J1に示す表示を第1実行遊技回表示とも呼び、第2実行遊技回表示領域J2に示す表示を第2実行遊技回表示とも呼ぶ。
ステージStは、後述するポイント付与演出に用いられる。ポイント付与演出およびステージStの用いられ方については、後で詳しく説明する。
また、図3(b)に示すように、表示面41aには、特図ユニット37の第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第1同期表示部Sync1と、特図ユニット37の第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第2同期表示部Sync2とを備える。具体的には、第1図柄表示部37aが変動表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点滅表示をし、第1図柄表示部37aが停止表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点灯表示をする。また、第2図柄表示部37bが変動表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点滅表示をし、第2図柄表示部37bが停止表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点灯表示をする。
なお、本実施形態においては、表示面41aは、メイン表示領域MA、第1実行遊技回表示領域J1、第2実行遊技回表示領域J2、ステージSt、第1同期表示部Sync1、および、第2同期表示部Sync2を表示する構成としたが、表示面41aがこれらの表示の一部または全部を表示しない構成を採用してもよい。
A2.遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図4は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。また、ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力側には、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また、主制御基板61の入力側には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36などの各種の入球口やスルーゲートに設けられた各種検出センサーが接続されている。主制御基板61のMPU62は、これらの検出センサーからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲートを通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて大当たり抽選を実行する。
主制御基板61の出力側には、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、開閉扉48aを開閉動作させる開閉扉駆動部48bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部44bの駆動制御を実行する。さらに、各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行するとともに、開閉実行モードにおいては、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
また、主制御基板61の送信側には、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入球判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63fを参照する。具体的には、一般入賞口32への遊技球の入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への遊技球の入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への遊技球の入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25が接続されている。上述のように、操作ハンドル25は、タッチセンサー25aと、ウェイトボタン25bと、可変抵抗器25cとを備える。遊技者が操作ハンドル25を握ることによって、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。さらに、発射制御装置80には、遊技球発射ボタン26が接続されている。遊技者によって遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63fを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、第1液晶用図柄や第2液晶用図柄が変動表示をしている間に実行される演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、第1液晶用図柄または第2液晶用図柄が停止表示している時間である停止時間は一定ある。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技回時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図5は、大当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が大当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、大当たり抽選には大当たり乱数カウンタC1が用いられる。大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
大当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1〜C3、CINI、CS、C4は、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
また、RAM64には保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。
大当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、上述のように大当たり抽選に用いられる。大当たり乱数カウンタC1は、例えば、0〜1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、大当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜1199)。
大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33または第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。そして、実行エリアAEに移動した大当たり乱数カウンタC1は、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0〜39の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて大当たり抽選を行なうとともに、大当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、大当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、大当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図3(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電動役物用実行エリア64eに移動した後、電動役物用実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C4=0,1であれば、電動役物34aを開放状態に制御し、C4=2〜465であれば、電動役物34aを閉鎖状態に維持する。
なお、取得された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、電動役物開放カウンタC4の値および変動種別カウンタCSの値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値および変動種別カウンタCSの値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、大当たり乱数カウンタC1に基づいて大当たり抽選を行う際に、当該大当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、大当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における大当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における大当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。また、本実施形態においては、パチンコ機10は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶された大当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルと、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで判定処理実行エリア64cに記憶された大当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルとを、それぞれ別のテーブルデータとして記憶している。具体的には、パチンコ機10は、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の4つの当否テーブルを、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶している。
図6は、第1始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図6(a)は第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図6(b)は第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図6(a)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0〜4の5個の値が設定されている。そして、0〜1199の値のうち、0〜4の5個の値以外の値(5〜1199)が外れである。一方、図6(b)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0〜15の16個の値が設定されている。そして、0〜1199の値のうち、0〜15の16個の値以外の値が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、大当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
図7は、第2始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図7(a)は第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図7(b)は第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図7(a)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0〜4の5個の値が設定されている。そして、0〜1199の値のうち、0〜4の5個の値以外の値(5〜1199)が外れである。一方、図7(b)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0〜15の16個の値が設定されている。そして、0〜1199の値のうち、0〜15の16個の値以外の値が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、大当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、大当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、大当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、抽選モードおよびサポートモードの両方について、移行契機とならない当否結果である。これに対して、「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉回数(ラウンド数)
(2)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(3)開閉実行モード終了後の大当たり抽選の抽選モード(低確率モード又は高確率モード)
上記の(2)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への遊技球の入球(入賞)の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードにおける開閉扉36bの1回の開放は30秒が経過するまで又は開閉扉36bへの遊技球の入球個数が10個となるまで継続するように設定することができる。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードにおける開閉扉36bの1回の開放が1.6秒が経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するよう設定することができる。
開閉扉36bの1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入賞が発生しない構成としてもよい。
なお、本実施形態においては、開閉実行モードとして複数種類の入賞モードは設けておらず、開閉実行モード中は、上述した高頻度入賞モードとなる。すなわち、開閉実行モードにおける開閉扉36bの1回の開放は、30秒が経過するまで又は開閉扉36bへの遊技球の入球個数が10個となるまで継続するように設定される。
本実施形態では、大当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図8は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図8(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図8(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり抽選の際に参照される。
図8(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、本実施形態のパチンコ機10では、第1始動口33に基づく大当たり種別として、8R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当否抽選モードが高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。
8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当否抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0〜39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜24」が8R確変大当たりに対応しており、「25〜39」が8R通常大当たりに対応している。
図8(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、本実施形態のパチンコ機10では、第2始動口34に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、16R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0〜39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜24」が16R確変大当たりに対応しており、「25〜39」が16R通常大当たりに対応している。
このように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりとなった場合の大当たり種別の振分態様は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合と、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、4種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この4種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、次に16R通常大当たり、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて大当たり抽選を行なうとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1結果表示部37a及び第2結果表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して遊技球の発射が同様の態様で継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、本実施形態におけるパチンコ機10は、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されている。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
図9は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図9(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図9(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2〜465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図9(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図9(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0〜461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462〜465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
A3.遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
図10は、本実施形態のパチンコ機10が実行するポイント付与演出(ケース1)を説明するタイムチャートである。ポイント付与演出は、遊技回の実行中に、所定のタイミングでポイントを付与する演出である。そして、付与されたポイントが10ポイント蓄積する毎に、ボタン押下演出が実行される。ボタン押下演出は、遊技者に演出操作ボタン24を押下することを促す演出である。そして、ボタン押下演出が実行されている期間に遊技者が演出操作ボタン24を押下することによって、または、ボタン押下演出が実行されている期間の経過後に、当該遊技回に係る大当たり抽選において大当たりに当選している可能性(期待度)を示唆する演出が実行される。なお、ボタン押下演出が実行されている期間に遊技者が演出操作ボタン24を押下することによってのみ、当該遊技回に係る大当たり抽選において大当たりに当選している可能性(期待度)を示唆する演出が実行されるとしてもよい。以下、ポイント付与演出(ケース1)をタイムチャートに沿って具体的に説明する。
図10には、1回の遊技回において実行されるポイント付与演出およびボタン押下演出がタイムチャートとして示されている。図10に示した遊技回においては、図柄の変動が開始されると同時に演出a1が実行される。演出a1が実行されることによって、表示面41aに液晶用図柄の変動を示す画像が表示されたり、所定のキャラクタ画像が表示される。また、これらの画像の表示に伴って、音声の出力やランプの点灯も実行される。変動の開始後、図示するように、所定のタイミングにおいて、ポイント付与演出X1が実行される。図示した[+4P]は、当該ポイント付与演出において4ポイントが付与されることを示す。
図11は、ポイント付与演出X1が実行される様子を示す説明図である。図11(a)に示すように、表示面41aのメイン表示領域MAにおいては演出a1に対応する画像が表示されている。その後、演出a1の実行中に、表示面41aの上部を、カメのキャラクタが右から左に向かって通過する。図11(b)に示すように、表示面41aの上部中央にカメのキャラクタが位置したタイミングで、付与されるポイント数が表示された真珠が投下される。その後、図11(c)に示すように、投下された真珠に対応する画像は、表示面41aの下部中央のステージStに到達したタイミングで、付与されたポイント数に対応する数の真珠の画像に変化し蓄積される。すなわち、ステージStに表示されている真珠の数は、蓄積しているポイント数に対応する。このとき、ステージStの色は白色から赤色に変化する。ステージStの色の変化については、後で詳しく説明する。
当該ポイント付与演出において付与されるポイント数は、カメのキャラクタが表示面41aの上部中央を通過し、付与されるポイント数が表示された真珠の画像が表示されたタイミングで初めて遊技者に報知される。よって、ポイント付与演出が開始されカメのキャラクタが表示面41aの上部中央を通過するまでの期間に、遊技者に対して、付与されるポイント数に対する期待感を与えることができる。なお、変形例として、カメのキャラクタが投下する真珠の画像に、付与されるポイント数が表示されない構成を採用してもよい。このようにすることで、投下された真珠がステージSt上に到達して付与されたポイント数に対応する数の真珠の画像が表示されるまでの期間、遊技者に対してポイント数に対する期待感を付与することができる。また、後述するが、本実施形態においては、ポイントが付与されないポイント付与演出が実行される場合がある(図18参照)。この場合は、カメのキャラクタは、ポイントの付与を意味する真珠の投下をせずに表示面41aの右端から左端に通過する。よって、本変形例のように、カメのキャラクタが投下する真珠の画像に、付与されるポイント数が表示されない構成を採用した場合、第1段階として、カメのキャラクタが表示面41aの右端から出現した時点で、ポイント付与演出が実行されることを遊技者に認識させることができ期待感を付与することができる。そして、第2段階として、カメのキャラクタが真珠を投下した時点で、実行されたポイント付与演出が、ポイントが付与されないポイント付与演出ではないことを遊技者に認識させることができ、さらに遊技者に期待感を付与することができる。その後、カメが投下した真珠がステージStに到達し、付与されたポイント数に対応する数の真珠の画像が表示された時点で、付与されたポイント数を認識した遊技者に対して期待感や高揚感を付与することができる。すなわち、本変形例を採用した場合には、カメのキャラクタが出現したタイミング、カメのキャラクタからポイントの付与を意味する真珠が投下されたタイミング、投下された真珠がステージStに到達して付与されたポイント数に対応する数の真珠の画像が表示されたタイミングの3つのタイミングにおいて段階的に遊技者に期待感を付与することができる。
説明を図10に戻す。図10には、ポイント付与演出が実行されることによって蓄積したポイント数を「蓄積ポイント」として示した。4ポイントを付与するポイント付与演出X1が実行されたことによって4ポイントが蓄積されたため、蓄積ポイントとして<4P>を図示している。
ポイント付与演出X1が実行された後、所定のタイミングでポイント付与演出X2が実行される。図10に示すように当該ポイント付与演出においては3ポイントが付与される。
図12は、ポイント付与演出X2が実行される様子を示す説明図である。図12(a)に示すように、ポイント付与演出X2においては、ポイント付与演出X1と同様に、演出a1の実行中に、表示面41aの上部を、カメのキャラクタが右から左に向かって通過する。そして、表示面41aの上部中央にカメのキャラクタが位置したタイミングで、付与されるポイント数が表示された真珠が投下される。その後、図12(c)に示すように、投下された真珠に対応する画像は、ステージStに到達したタイミングで、付与されたポイント数に対応する数の真珠の画像に変化し蓄積される。ポイント付与演出X2が実行されることによって、3ポイントが付与され、蓄積ポイントは7ポイントとなり、ステージStには蓄積ポイント数に対応した7個の真珠が表示される。
図10に示すように、ポイント付与演出X2が実行された後、所定のタイミングでポイント付与演出X3が実行される。図示するように当該ポイント付与演出においては5ポイントが付与される。
図13は、ポイント付与演出X3が実行される様子を示す説明図である。図13(a)に示すように、ポイント付与演出X3においては、ポイント付与演出X1およびポイント付与演出X2と同様に、演出a1の実行中に、表示面41aの上部を、カメのキャラクタが右から左に向かって通過する。そして、表示面41aの上部中央にカメのキャラクタが位置したタイミングで、付与されるポイント数が表示された真珠が投下される。その後、図13(c)に示すように、ステージSt上の画像は、投下された真珠に対応する画像がステージStに到達したタイミングで、1個の貝の画像と、2ポイントを示す2個の真珠の画像に変化して表示される。蓄積されたポイントの合計は12ポイントとなるが、蓄積ポイントが10ポイント以上となっているため、本実施形態においては、10ポイント分の蓄積ポイントは1個の貝の画像として表示する。また、貝の画像の下には、ボタン押下演出が実行されるまでの時間を示すタイマを表示する。貝およびタイマが表示される演出をタイマ演出とも呼ぶ。
図14は、タイマ演出およびボタン押下演出を説明する説明図である。図14(a)にはタイマ演出が実行される様子を示した。図示するように、ステージStの近傍に、蓄積ポイントの10ポイント分を示す貝の画像が表示される。当該貝の画像は、後にボタン押下演出が実行されることを示す。また、貝の画像の下には、ボタン押下演出が実行されるまでの時間を示すタイマが表示される。当該タイマは、時間の経過とともにカウントダウンされる。また、ポイント付与演出X3が実行されたことによって12ポイントとなった蓄積ポイントのうち、貝に変化した10個の真珠に相当する10ポイント以外の残りの2ポイント分は、ステージStに2個の真珠として表示される。
タイマ演出が実行されている期間中も、表示面41aのメイン表示領域MAでは、演出a1が実行される。そして、タイマ演出によって示されているタイマの残時間が0(ゼロ)になるとボタン押下演出が実行される。
図14(b)には、ボタン押下演出が実行される様子を示した。ボタン押下演出は、遊技者に対して演出操作ボタン24を押下することを促す演出である。具体的には、タイマ演出において表示されていた貝が開いた画像が表示されると共に、「押せ!」と言う文字が表示される。
また、本例においては、ボタン押下演出が開始される直前、すなわち、タイマ演出によるタイマの残時間が0になる直前に、演出a1としてメイン表示領域MAにおいて変動表示している液晶用図柄が擬似的に停止した状態(以下、擬似停止状態とも呼ぶ)となる。そして、液晶用図柄が擬似停止状態で、ボタン押下演出が実行され、遊技者が所定のタイミングで演出操作ボタン24を押下すると、図14(c)に示すように、演出a2が開始されるとともに、再び液晶用図柄が変動を開始する。
なお、擬似停止状態においては、液晶用図柄は完全には停止しておらず、わずかに変動しており、パチンコ機10の内部処理においては液晶用図柄が変動表示している状態である。液晶用図柄の擬似停止状態は、演出上、液晶用図柄があたかも停止表示に移行したかのように遊技者に認識させるための表示状態である。このように1遊技回の中で図柄の擬似的な停止と、再度の変動開始を行うことにより、あたかも遊技回を跨いで連続的に予告演出を実行しているかのように遊技者に認識させるための演出を、本実施形態においては擬似連続予告演出とも呼ぶ。
すなわち、本説明においては、ボタン押下演出は、擬似連続予告演出から演出a2の実行に切り替える契機として用いられている。ボタン押下演出をこのように用いることによって、擬似的に停止した液晶用図柄を視認することによって、大当たり抽選が外れであったと一時的に認識した遊技者に対して、ボタン押下演出の実行中に自らが演出操作ボタン24を押下することによって、大当たり抽選の外れ結果を一時的に回避できたように感じさせることができ、遊技者に安堵感や期待感を付与することができる。
また、遊技回の実行中に、ポイント付与演出が実行されると、ポイントが付与されるとともに、当該ポイントは蓄積される。そして、10ポイントが蓄積される毎にタイマ演出が開始され、タイマの残時間が0になるタイミングでボタン押下演出が実行される。よって、ポイント付与演出を遊技回において実行する毎に、遊技者に対して、期待感を付与することができる。また、10ポイントが蓄積されるとボタン押下演出が実行され、ボタン押下演出が実行されたタイミングで遊技者がボタンを押下することによって、その後に、擬似停止した外れ結果を示す液晶用図柄を再び変動させる演出や、当該遊技回の期待度を示唆する演出など、種々の演出が実行されるので、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができる。
なお、ボタン押下演出が実行された後は、タイマ演出およびボタン演出に対応する貝の画像の表示は消えて、残りの2ポイント分の蓄積ポイントを示す2個の真珠の画像が表示された状態となる。
ポイント付与演出が実行されポイントが蓄積された状態であるにも関わらず、10ポイント以上の蓄積がない状態で当該遊技回が終了した場合には、当該蓄積ポイントがリセット(蓄積ポイント:0)される場合と、次の遊技回に繰り越される場合とがある。蓄積ポイントが遊技回の終了時にリセットされるか繰り越されるかは、パチンコ機10による所定の処理によって決定される。当該処理については、後で詳しく説明する。
また、パチンコ機10は、全ての遊技回においてポイント付与演出を実行するのではなく、一部の遊技回においてポイント付与演出を実行する。特に、リーチ(大当たり抽選は「外れ」)である遊技回や、大当たりである遊技回において高い頻度で実行する。
図15は、本実施形態のパチンコ機10が実行するポイント付与演出(ケース2)を説明するタイムチャートである。本説明においては、ポイント付与演出において付与された蓄積ポイントが遊技回を跨いで蓄積される場合について説明する。
図示するように、遊技回U1では、変動が開始されるとともに、演出b1が実行される。演出b1では、表示面41aに液晶用図柄の変動を示す画像が表示されたり、所定のキャラクタ画像が表示される。その後、所定のタイミングにおいて、ポイント付与演出Y1が実行される。図示するように、当該ポイント付与演出においては5ポイントが付与される。よって、蓄積ポイントは5ポイントとなる。その後、遊技回U1の変動は終了する。この時、ポイント付与演出(ケース2)においては、遊技回U1の変動終了時に、蓄積ポイントは、リセットされずに、次に実行される遊技回U2に繰り越される。
また、本実施形態においては、図15の「ステージStの色」の欄に示したように、当該遊技回において当該蓄積ポイントが繰り越されるのか、繰り越されないのかを遊技者に示唆するために、ステージStの色を以下のように制御する。
(1)ポイントが蓄積されていない場合には、ステージStは白色に設定する。
(2)ポイントが蓄積されている場合であって、蓄積ポイントが繰り越される場合には、ステージStは黄色に設定する。
(3)ポイントが蓄積されている場合であって、蓄積ポイントが繰り越されない場合には、ステージStは橙色に設定する。
ステージStの色を上記(1)〜(3)のように制御する。
図15の「ステージStの色」の欄に示したように、ポイント付与演出(ケース2)の場合、遊技回U1において最初にポイントが蓄積された時点で、ステージStが白色から黄色に変化する。その後、遊技回U2においても、蓄積ポイントは遊技回U3に繰り越されるため、ステージStの色は黄色の状態が維持される。そして、遊技回U3が開始されると、遊技回U3では蓄積ポイントは次回の遊技回に繰り越されないため、ステージStの色は黄色から橙色に変化する。その後、遊技回U3では、最後までポイントが蓄積された状態で終了するため、遊技回U3が実行されている期間はステージStの色は橙色が維持される。
図16は、ステージStの色を説明する説明図である。図16(a)には、ポイントが蓄積されていない場合のステージStを示した。ステージStの色は白色に設定されている。図16(b)には、ポイントが蓄積されている場合であって、蓄積ポイントが繰り越される場合のステージStを示した。ステージStの色は黄色に設定されている。図16(c)には、ポイントが蓄積されている場合であって、蓄積ポイントが繰り越されない場合のステージStを示した。ステージStの色は橙色に設定されている。このように、蓄積ポイントが繰り越されるのか繰り越されないかを、ステージStの色を用いて遊技者に認識可能に示唆する。
蓄積ポイントが繰り越されるか繰り越されないかを遊技者に示唆することで、例えば、ステージStの色が蓄積ポイントが繰り越されることを示す黄色である場合には、実行中の遊技回において蓄積ポイントが10ポイント以上とならなかったとしても、当該遊技回から繰り越される蓄積ポイントと、次回の遊技回において付与されるポイントとによって、次回の遊技回において蓄積ポイントが10ポイント以上となる可能性が高くなったと遊技者に推測させ、遊技者に期待感を付与することができる。
説明を図15に戻す。遊技回U1が終了し、遊技回U2が開始されると、演出b2が実行される。その後、所定のタイミングでポイント付与演出Y2が実行される。図示するように、当該ポイント付与演出においては6ポイントが付与される。よって、蓄積ポイントは11ポイントとなる。このとき、蓄積ポイントが10ポイント以上となったため、10個分の真珠の画像は貝の画像に変化するが、遊技回U2の実行中には、ボタン押下演出までの時間を示すタイマは表示されず、「待機中」の文字が表示される。以下、「待機中」の文字が表示される演出を待機中演出とも呼ぶ。
図17は、待機中演出を説明する説明図である。図示するように、待機中演出が実行されると、貝の画像の下に「待機中」の文字が表示される。待機中演出は、当該遊技回ではボタン押下演出は実行されず、次回以降の遊技回において、当該10ポイント分の蓄積ポイントに対応するボタン押下演出が実行されることを示す。そして、10ポイント分の蓄積ポイントに対応するボタン押下演出が実行される遊技回に移行した時点で、待機中演出に代わってタイマ演出が実行され、当該10ポイント分の蓄積ポイントに対応するボタン押下演出が実行されるまでの時間のカウントダウンが実行される。
図15に示すように、ポイント付与演出Y2が終了したのち、所定のタイミングでポイント付与演出Y3が実行される。当該ポイント付与演出においては0ポイントが付与される。すなわち、ポイント付与演出は実行されるにも関わらず、ポイントは付与されない。よって、蓄積ポイントは11ポイントのままとなる。
図18は、ポイントが付与されないポイント付与演出を説明する説明図である。図18では、遊技回U2で実行されるポイント付与演出Y3を示した。
ポイント付与演出が開始されると、通常のポイント付与演出と同様に、カメのキャラクタが表示面41aの上部の右端から現れ、中央に向かって進行する。そして、図18(b)に示すように、カメのキャラクタが表示面41aの上部中央に位置したタイミングであっても、カメのキャラクタは何もせずに、図18(c)に示すように、そのまま左側に進行し表示面41aの上部左端に進出していく。このようにポイント付与演出[0P]を実行することによって、遊技者の期待感に抑揚を付与することができる。その後、図柄が停止し、遊技回U2は終了する。なお、遊技回U2における蓄積ポイントは次回の遊技回(遊技回U3)に繰り越されるように設定されている。
遊技回U3が開始されると、演出b3が実行されるとともに、遊技回U2において実行されていた待機中演出に代わって、タイマ演出が実行される。図15では、後に実行される別のタイマ演出と区別するためタイマ演出1と表記する。タイマ演出1は、直近に実行されるボタン押下演出1に対応する演出である。すなわち、タイマ演出1におけるタイマに表示される時間は、ボタン押下演出1が実行されるまでの時間である。
図15に示すように、遊技回U3が開始されてから所定のタイミングでポイント付与演出Y4[+3P]およびポイント付与演出Y5[+7P]が実行される。当該2回のポイント付与演出によって合計で10ポイントが付与される。よって、蓄積ポイントは21ポイントとなる。上述のように、ボタン押下演出は10ポイント分の蓄積ポイント毎に1回実行されるので、遊技回U3では、ボタン押下演出1に加え、ボタン押下演出2が実行される。よって、ポイント付与演出Y5が実行され21ポイントの蓄積ポイントが蓄積された時点で、ボタン押下演出2に対応するタイマ演出2が実行される。
図19は、遊技回U3で実行されるタイマ演出およびボタン押下演出を説明する説明図である。図19(a)には、タイマ演出1およびタイマ演出2が実行される様子を示した。図示するように、タイマ演出2に対応する貝の画像およびタイマは、タイマ演出1に対応する貝の画像およびタイマの左側に表示される。上述のように、タイマ演出1に対応するタイマには、ボタン押下演出1が実行されるまでの時間がカウントダウンされて表示される。タイマ演出2に対応するタイマには、ボタン押下演出2が実行されるまでの時間がカウントダウンされて表示される。よって、タイマ演出1に対応するタイマに表示されている時間と、タイマ演出2に対応するタイマに表示されている時間とは異なる。このように、タイマ演出に対応する画像を複数表示することによって、遊技者に対して、ボタン押下演出が2回実行されることを示すことができるとともに、より一層期待感を付与することができる。
その後、図15に示すように、ボタン押下演出1が実行される。図19(b)には、ボタン押下演出1が実行される様子を示した。ボタン押下演出1が開始されると、タイマ演出1において表示されていた貝が開いた画像が表示されると共に、「押せ!」と言う文字が表示される。なお、タイマ演出2に対応する画像はそのまま表示される。
図15に示すように、ボタン押下演出1が終了した後、演出b4が実行される。演出b4の実行中も、タイマ演出2は、ボタン押下演出2が実行されるまでの時間をカウントダウンして表示する。その後、タイマ演出2においてカウントダウンしていた時間が0を表示すると、ボタン押下演出2が実行される。図19(c)には、ボタン押下演出2が実行される様子を示した。ボタン押下演出2が実行されると、タイマ演出2において表示されていた貝が開いた画像が表示されると共に、「押せ!」と言う文字が表示される。
図15に示すように、ボタン押下演出2が実行された後、演出b5が実行され、その後、図柄が停止し遊技回U3は終了する。以上、ポイント付与演出(ケース2)について説明した。
なお、本実施形態においては、遊技回における大当たり抽選の結果が大当たりではない場合より、大当たりである場合の方が、当該遊技回においてボタン押下演出が実行される確率が高くなるように設定されている。
以上説明したように、本実施形態においては、ボタン押下演出を実行することによって、ボタン押下演出が実行された場合に大当たり抽選の結果が「大当たり」、または、「外れ(リーチ発生)」となる確率が高いことを遊技者に推測させ、遊技者に期待感を付与することができる。また、ポイント付与演出を実行することによって、蓄積ポイントが10ポイント以上となった場合にボタン押下演出が実行されることを認識した遊技者に対して、ポイント付与演出を実行する毎に期待感を付与することができる。
また、本実施形態においては、遊技回において蓄積した蓄積ポイントを、当該遊技回の終了の契機としてリセットする場合と、リセットせずに次回の遊技回に繰り越す場合とがある。蓄積ポイントが当該遊技回の終了の契機としてリセットする場合があることによって、遊技回が終了するまでに蓄積ポイントが10ポイント以上蓄積するように遊技者に所望させ、ポイント付与演出に対する遊技者の期待感をより一層増加させることができる。さらに、遊技回が開始され、ポイント付与演出の実行の実行によってポイントが蓄積されたことを認識した遊技者に対して、蓄積ポイントがリセットしてしまうかもしれない当該遊技回の終了する時期を意識させ、蓄積ポイントの蓄積する態様、すなわちポイント付与演出の実行の態様に注目させることができる。
また、蓄積ポイントが次回の遊技回に繰り越す場合があることによって、仮に実行中の遊技回において蓄積ポイントが10ポイント以上蓄積しなかった場合であっても、次回遊技回まで繰り越せば当該遊技回において蓄積したポイントは有効であるので、蓄積ポイントが10ポイント以上蓄積しないことに対する遊技者の期待感の低下を抑制することができる。
A4.主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において実行される具体的な処理の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<タイマ割込み処理>
図20は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップS10101では、各種検知センサの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。その後、ステップS10102に進む。
ステップS10102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップS10103に進む。
ステップS10103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップS10104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図26)において、その値を更新する。
ステップS10104では、第1始動口33及び第2始動口34への入賞に伴う始動口用の入賞処理を実行する。ステップS10104の始動口用の入賞処理の詳細については後述する。ステップS10104を実行した後、ステップS10105に進む。
ステップS10105では、スルーゲート35への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行する。ステップS10105におけるスルー用の入賞処理の詳細については後述する。ステップS10105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入賞処理>
次に、始動口用の入賞処理について説明する。始動口用の入賞処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図20:S10104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図21は、始動口用の入賞処理を示すフローチャートである。ステップS10201では、遊技球が第1始動口33に入賞(始動入賞)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップS10201において、遊技球が第1始動口33に入賞したと判定した場合には(S10201:YES)、ステップS10202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップS10203に進む。
ステップS10203では、第1始動口33に遊技球が入賞したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップS10204に進む。
ステップS10204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに記憶された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入賞に基づく保留個数を示す。その後、ステップS10209に進む。
ステップS10201において、遊技球が第1始動口33に入賞していないと判定した場合には(S10201:NO)、ステップS10205に進み、遊技球が第2始動口34に入賞したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップS10205において、遊技球が第2始動口34に入賞したと判定した場合には(S10205:YES)、ステップS10206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップS10207に進む。一方、ステップS10205において、遊技球が第2始動口34に入賞していないと判定した場合には(S10205:NO)、本始動口用の入賞処理を終了する。
ステップS10207では、第2始動口34に遊技球が入賞したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップS10208に進む。
ステップS10208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに記憶された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入賞に基づく保留個数を示す。その後、ステップS10209に進む。
ステップS10209では、上述したステップS10204又はステップS10208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップS10209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(S10209:NO)、本始動口用の入賞処理を終了する。
一方、ステップS10209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(S10209:YES)、ステップS10210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップS10211に進み、合計保留個数記憶エリアに記憶された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップS10212に進む。
ステップS10212では、ステップS10103(図20)において更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および、通常処理(図26)において更新している変動種別カウンタCSの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップS10210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに記憶する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップS10103(図20)にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS10210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに記憶する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップS10103(図20)にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS10210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに記憶する。ステップS10212を実行した後、ステップS10213に進む。
ステップS10213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値の情報(保留情報)に基づいて、大当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無、遊技回の変動時間などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による大当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップS10213を実行した後、ステップS10214に進む。
ステップS10214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果(先判定情報)を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入賞が発生したこと及び当該入賞に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による大当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図26:ステップS10703)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入賞に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入賞に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主側MPU62は、ステップS10214を実行した後、本始動口用の入賞処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入賞処理のサブルーチン(図21:S10213)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図22は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、大当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、遊技回の変動時間の判定などを、当該保留情報が主制御装置60による大当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップS10301では、大当たり・リーチ情報取得処理を実行する。当該処理は、大当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定を行う処理である。大当たり・リーチ情報取得処理の詳細については後述する。ステップS10301を実行した後、ステップS10302に進む。
ステップS10302では、変動時間情報取得処理を実行する。当該処理は、遊技回の変動時間の判定を行う処理である。変動時間情報取得処理の詳細については後述する。
ステップS10302を実行した後、本先判定処理を終了する。
<大当たり・リーチ情報取得処理>
次に、大当たり・リーチ情報取得処理について説明する。大当たり・リーチ情報取得処理は、先判定処理のサブルーチン(図22:S10301)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図23は、大当たり・リーチ情報取得処理を示すフローチャートである。ステップS10401では、始動口用の入賞処理(図21)における始動口への入賞によって記憶エリアに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値を読み出す。その後、ステップS10402に進み、今回の入賞による大当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入賞よりも前の入賞によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入賞による大当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無を判定することによって、今回の入賞による大当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップS10402において、今回の入賞による大当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(S10402:YES)、ステップS10403に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている低確率モード用の当否テーブルを参照する。その後、ステップS10405に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回読み出した大当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップS10402において、今回の入賞による大当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(S10402:NO)、ステップS10404に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回読み出した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。その後、ステップS10405に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回読み出した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップS10405において、今回読み出した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(S10405:YES)、ステップS10406に進み、今回の始動口への入賞によって記憶エリアに記憶された大当たり種別カウンタC2の値を読み出す。その後、ステップS10407に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入賞に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入賞に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップS10407を実行した後、ステップS10408に進む。
ステップS10408では、振分テーブルを参照した結果、今回読み出した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップS10408において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(S10408:YES)、ステップS10409に進み、先判定処理結果記憶エリア64fに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップS10408において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(S10408:NO)、ステップS10410に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。
ステップS10405において、今回読み出した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(S10405:NO)、ステップS10411に進み、今回の始動口への入賞によって記憶エリアに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値を読み出す。その後、ステップS10412に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップS10413に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回読み出したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップS10413において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(S10413:YES)、ステップS10414に進み、先判定処理結果記憶エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップS10413において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(S10413:NO)、そのまま先判定処理を終了する。
<変動時間情報取得処理>
次に、変動時間情報取得処理について説明する。変動時間情報取得処理は、先判定処理のサブルーチン(図22:S10302)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図24は、変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップS10501では、始動口用の入賞処理(図21)における始動口への入賞によって記憶エリアに記憶された変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップS10502に進む。
ステップS10502では、今回の遊技回に係る大当たり抽選が当選であるか否かを判定する。具体的には、大当たり・リーチ情報取得処理によって判定した大当たり抽選の抽選結果に基づいて大当たりの有無を判定し、大当たりである場合には(S10502:YES)、ステップS10503に進む。
ステップS10503では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップS10503を実行した後、ステップS10507に進む。
ステップS10507では、取得した変動時間情報をRAM64の先判定処理結果記憶エリア64hに記憶する。その後、本変動時間情報取得処理を終了する。
ステップS10502において、大当たり抽選の抽選結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップS10502:NO)、ステップS10504に進み、リーチが発生するか否かを判定する。ステップS10504において、リーチが発生すると判定した場合には(S10504:YES)、ステップS10505に進む。
ステップS10505では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップS10507に進み、取得した変動時間情報をRAM64の先判定処理結果記憶エリア64hに記憶した後、本変動時間情報取得処理を終了する。
ステップS10504において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(ステップS10504:NO)、ステップS10506に進み、変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ非発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。その後、ステップS10507に進み、取得した変動時間情報をRAM64の先判定処理結果記憶エリア64hに記憶した後、本変動時間情報取得処理を終了する。
本実施形態のパチンコ機10では、変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、第1始動保留個数RaNおよび第2始動保留個数RbNの値が大きいほど変動時間が短くなるように設定されている。すなわち、変動種別カウンタCSの値が同じであっても、当該遊技回の変動時間を決定するときの第1始動保留個数RaNおよび第2始動保留個数RbNの値によって、参照する変動時間テーブルのデータが異なる。先判定処理の一処理として変動時間取得処理を実行する時点、すなわち、先判定処理の対象となっている保留遊技回の変動時間を取得する時点においては、当該処理の対象となっている保留遊技回が遊技回として実行される時点における保留個数は不明である。そこで、本実施形態においては、第1始動保留個数RaN=0(および、第2始動保留個数RbN=0)と仮定した場合における変動時間を取得する。よって、本変動時間取得処理によって取得した変動時間は、先判定処理の対象となった保留遊技回が遊技回として実行される際の実際の変動時間(後述する変動時間設定処理において取得される変動時間)とは値が異なる場合がある。本実施形態においては、先判定処理の一処理として実行する変動時間取得処理において取得した変動時間を「仮変動時間」とも呼ぶ。本実施形態においては、ポイント付与演出を実行するにあたって行われる処理において、当該仮変動時間の値を用いる。仮変動時間を用いた処理については後述する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、第1始動保留個数RaNおよび第2始動保留個数RbNの値が大きいほど変動時間が短くなるように設定される構成としたが、その他、例えば、合計保留個数CRNの値が大きいほど、変動時間が短くなるように設定される構成としてもよい。また、これに限定されることはなく、例えば、合計保留個数CRNの数に依存しない構成としてもよく、合計保留個数CRNの数が少ないほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。また、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなり、第2始動保留個数RbNが「1」以上である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。また、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が長くなり、第2始動保留個数RbNが「1」以上である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が長くなる又は各保留個数RaN,RbNに依存することなく一定となるように設定されていてもよい。
また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い変動時間が選択されるようにリーチ非発生用変動時間テーブルが設定されていてもよい。ただし、これに限定されることはなく、選択される変動時間が同一であってもよく、上記の関係とは逆であってもよい。
さらには、リーチ発生時における変動時間に対して、上記構成を適用してもよく、大当たり当選時と外れリーチ時とで選択され易い変動時間と選択され難い変動時間とが異なっている構成としてもよい。また、確変大当たり用の変動時間テーブル、通常大当たり用の変動時間テーブル、外れリーチ用の変動時間テーブル及び完全外れ用の変動時間テーブルがそれぞれ個別に設定されている構成としてもよい。
<スルー用の入賞処理>
次に、スルー用の入賞処理について説明する。スルー用の入賞処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図20:ステップS10105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図25は、スルー用の入賞処理を示すフローチャートである。ステップS10601では、遊技球がスルーゲート35に入賞したか否かを判定する。ステップS10601において、遊技球がスルーゲート35に入賞したと判定した場合には(S10601:YES)、ステップS10602に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入賞数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップS10601において、スルーゲート35に遊技球が入賞しなかったと判定した場合には(S10601:NO)、本スルー用の入賞処理を終了する。
ステップS10602において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(S10602:YES)、ステップS10603に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップS10604に進む。
ステップS10604では、ステップS10103(図20)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64cの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに記憶する。その後、スルー用の入賞処理を終了する。
一方、ステップS10602において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(S10602:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を記憶することなく、スルー用の入賞処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源投入に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図26は、通常処理を示すフローチャートである。ステップS10701では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップS10702に進む。
ステップS10702では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップS10703に進む。
ステップS10703では、ステップS10702において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップS10703を実行した後、ステップS10704に進む。
ステップS10704では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップS10705に進む。
ステップS10705では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップS10706に進む。ステップS10706では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、大当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1結果表示部37a,第2結果表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップS10706を実行した後、ステップS10707に進む。
ステップS10707では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップS10708に進む。
ステップS10708では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップS10709に進む。
ステップS10709では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップS10703のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップS10709において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(S10709:NO)、ステップS10710及びステップS10711において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップS10710において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。また、ステップS10711において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。一方、ステップS10709において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(S10709:YES)、ステップS10703に戻り、ステップS10703からステップS10708までの各処理を実行する。
なお、ステップS10703からステップS10708の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図26:S10706)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図27は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップS10801では、特別遊技状態中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのオープニング期間フラグ、開閉実行モードフラグ、エンディング期間フラグのいずれかがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。エンディング期間フラグは、特別遊技状態における開閉実行モードの終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。
ステップS10801においてオープニング期間フラグ、開閉実行モードフラグ、エンディング期間フラグのいずれかがONであると判定した場合には(S10801:YES)、特別遊技状態中であると判定し、ステップS10802以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、特別遊技状態中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入賞が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップS10801において、特別遊技状態中でないと判定した場合には(S10801:NO)、ステップS10802に進む。
ステップS10802では、メイン表示部45が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、第1結果表示部37a又は第2結果表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける変動表示中フラグ記憶エリアの変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。変動表示中フラグは、第1結果表示部37a又は第2結果表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップS10802において、メイン表示部45が変動表示中でないと判定した場合には(S10802:NO)、ステップS10803〜ステップS10805の遊技回開始用の処理に進む。ステップS10803では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップS10803において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(S10803:YES)、本遊技回制御処理を終了する。一方、ステップS10803において、合計保留個数CRNが「0」でないと判定した場合には(S10803:NO)、ステップS10804に進む。
ステップS10804では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されているデータを変動開始後の状態に設定するためのデータ設定処理を実行し、ステップS10805に進む。データ設定処理の詳細は後述する。
ステップS10805では、メイン表示部45における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。その後、ステップS10806に進む。
ステップS10806では、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードにおいて実行された遊技回の数をカウントするためのカウンタである。ステップS10806を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップS10802において、メイン表示部45が変動表示中であると判定した場合には(S10802:YES)、ステップS10807〜ステップS10809の遊技回進行用の処理を実行する。
ステップS10807では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップS10807では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に記憶されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、後述する変動時間の設定処理(図30)において設定される。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップS10807において、変動時間が経過していないと判定した場合には(S10807:NO)、ステップS10808に進み、変動表示用処理を実行する。変動表示用処理は、今回の遊技回に係る結果表示部における表示態様を変更する処理である。ステップS10808を実行した後、遊技回制御処理を終了する。
ステップS10807において、変動時間が経過していると判定した場合には(S10807:YES)、ステップS10809に進み、変動終了処理を実行する。変動終了処理は、後述する変動開始処理(図29)において決定された結果表示部に表示させる図柄の態様が、今回の遊技回に係る結果表示部にて表示されるように当該結果表示部を表示制御する。ステップS10809を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<データ設定処理>
次に、データ設定処理について説明する。データ設定処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図27:S10804)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図28は、データ設定処理を示すフローチャートである。ステップS10901では、データ設定処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図5)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図5)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップS10901の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップS10901において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップS10901:YES)、ステップS10902〜ステップS10907の第1保留エリア用のデータ設定処理を実行する。一方、ステップS10901において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップS10901:NO)、ステップS10908〜ステップS10913の第2保留エリア用のデータ設定処理を実行する。
ステップS10902では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップS10903に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップS10904に進む。ステップS10904では、第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップS10905に進む。
ステップS10905では、第1保留エリアRaの記憶エリアに記憶されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに記憶されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップS10905を実行した後、ステップS10906に進む。
ステップS10906では、各種フラグ記憶エリア64gの第2結果表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2結果表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1結果表示部37a又は第2結果表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップS10907へ進む。
ステップS10907では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63fから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、データ設定処理を終了する。
ステップS10907において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図26)におけるステップS10703において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
ステップS10901において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップS10901:NO)、ステップS10908に進む。
ステップS10908では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップS10909に進む。ステップS10909では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップS10910に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップS10911に進む。
ステップS10911では、第2保留エリアRbの記憶エリアに記憶されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに記憶されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップS10911を実行した後、ステップS10912に進む。
ステップS10912では、各種フラグ記憶エリア64gの第2結果表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップS10913に進む。
ステップS10913では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63fから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本データ設定処理を終了する。
ステップS10913において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図26)におけるステップS10703において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図27:S10805)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図29は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップS11001では、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。高確率モードフラグは、当否抽選モードが高確率モードであるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、本実施形態では、確変大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してONにされ、その後に通常大当たりに当選した場合にOFFにされる。ステップS11001において、高確率モードであると判定した場合には(S11001:YES)、ステップS11002に進む。
ステップS11002では、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図6(b)に示す高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップS11004に進む。一方、ステップS11001において高確率モードではないと判定した場合には(S11001:NO)、ステップS11003に進む。
ステップS11003では、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図6(a)に示す低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップS11004に進む。
ステップS11004では、ステップS11002又はステップS11003における当否判定(大当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップS11004において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(S11004:YES)、ステップS11005〜ステップS11012において、大当たり当選である場合における遊技結果を設定するための処理及び停止結果を設定するための処理を実行する。
ステップS11005では、RAM64の第2結果表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップS11005において、第2結果表示部フラグがONではないと判定した場合には(S11005:NO)、ステップS11006に進み、第1始動口用の振分テーブル(図8(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、16R通常大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップS11005において、第2結果表示部フラグがONであると判定した場合には(S11005:YES)、ステップS11007に進み、第2始動口用の振分テーブル(図8(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。ステップS11006又はステップS11007の処理を実行した後。ステップS11008に進む。
ステップS11008では、ステップS11006又はステップS11007において振り分けた大当たりの種別が確変大当たりであるか否かを判定する。ステップS11008において、遊技結果が確変大当たりであると判定した場合には(S11008:YES)、ステップS11009に進む。
ステップS11009では、確変大当たり用の停止結果設定処理を実行する。確変大当たり用の停止結果設定処理とは、確変大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1結果表示部37a又は第2結果表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている確変大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップS11006又はステップS11007において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップS11009を実行した後、ステップS11010に進む。
ステップS11010では、ステップS11006又はステップS11007において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。具体的には、16R確変大当たりである場合には16R確変フラグをONにし、8R確変大当たりである場合には8R確変フラグをONにする。その後、ステップS11016に進む。
一方、ステップS11008において、ステップS11006又はステップS11007において振り分けた大当たりの種別が確変大当たりでないと判定した場合には(S11008:NO)、すなわち、振り分けた大当たりの種別が通常大当たりである場合には、ステップS11011に進む。
ステップS11011では、通常大当たり用の停止結果設定処理を実行する。通常大当たり用の停止結果設定処理とは、通常大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1結果表示部37a又は第2結果表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている通常大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップS11006又はステップS11007において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップS11011を実行した後、ステップS11012に進む。
ステップS11012では、ステップS11006又はステップS11007において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。具体的には、16R通常大当たりである場合には16R通常フラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常フラグをONにする。その後、ステップS11016に進む。
ステップS11004において、ステップS11002又はステップS11003における大当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(S11004:NO)、ステップS11013に進み、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定をする。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。
ステップS11013において、当該遊技回においてリーチが発生すると判定した場合には(S11013:YES)、ステップS11014に進む。
ステップS11014では、リーチ用の停止結果設定処理を実行する。リーチ用の停止結果となる今回の遊技回において、第1結果表示部37a又は第2結果表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eにおけるリーチ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップS11014を実行した後、ステップS11016に進む。
ステップS11013において、当該遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(S11013:NO)、ステップS11015に進む。
ステップS11015では、外れ用の停止結果設定処理を実行する。外れ時用の停止結果設定処理とは、外れ結果となる今回の遊技回において、第1結果表示部37a又は第2結果表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eにおける外れ時用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップS11015を実行した後、ステップS11016に進む。
ステップS11016では、変動時間の設定処理を実行する。変動時間の設定処理とは、大当たりの有無やリーチの発生の有無に基づいて、第1結果表示部37a又は第2結果表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間の設定処理の詳細については後述する。ステップS11016を実行した後、ステップS11017に進む。
ステップS11017では、RAM64の第2結果表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップS11017において、RAM64の第2結果表示部フラグがONではないと判定した場合には(S11017:NO)、ステップS11018に進み、第1変動用コマンドを設定する。第1変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入賞に基づいて取得された保留情報に係るものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップS11016で設定された変動時間の情報が含まれている。
一方、ステップS11017において、第2結果表示部フラグがONであると判定した場合には(S11017:YES)、ステップS11019に進み、第2変動用コマンドを設定する。第2変動用コマンドには、今回の遊技回が第2始動口34への入賞に基づいて取得された保留情報に係るものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップS11016で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップS11018又はステップS11019を実行した後、ステップS11020に進む。
ステップS11020では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無及び振分け判定の結果、リーチ発生の有無の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、大当たりの種別の情報として、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、16R通常大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、または、リーチ発生の有無の情報および外れ結果の情報が含まれている。
ステップS11018〜ステップS11020にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図26)におけるステップS10703によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップS11020を実行後、ステップS11021に進む。
ステップS11021では、第1結果表示部37a及び第2結果表示部37bのうち今回の遊技回に対応した結果表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2結果表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した結果表示部が第1結果表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2結果表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した結果表示部が第2結果表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップS11021を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<変動時間の設定処理>
次に、変動時間の設定処理について説明する。変動時間の設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図29:S11016)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図30は、変動時間の設定処理を示すフローチャートである。ステップS11101では、実行エリアAEに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップS11102に進む。
ステップS11102では、今回の遊技回に係る大当たり抽選が当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(S11102:YES)、ステップS11103に進む。
ステップS11103では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップS11107に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間の設定処理を終了する。
ステップS11102において、今回の遊技回に係る大当たり抽選が当選ではないと判定した場合には(S11102:NO)、ステップS11104に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。上記ステップS11102において今回の遊技回に係る大当たり抽選が当選していない場合に本処理(S11104)を実行することから、ステップS11104においては、大当たり抽選に当選していない遊技回のうちリーチが発生する遊技回であるか否の判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチの発生に対応した値である場合に、リーチが発生すると判定して(S11104:YES)、ステップS11105に進む。なお、リーチ乱数カウンタC3の値を用いたリーチの発生の有無の特定に際しては、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。
ステップS11105では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。本実施形態のパチンコ機10においては、リーチ発生用の変動時間は一定である。その後、ステップS11107に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間の設定処理を終了する。
ステップS11104において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(S11104:NO)、ステップS11106に進み、変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ非発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。その後、ステップS11107に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間の設定処理を終了する。
なお、上述のように、本実施形態のパチンコ機10では、変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、第1始動保留個数RaNおよび第2始動保留個数RbNの値が大きいほど変動時間が短くなるように設定されている。すなわち、変動種別カウンタCSの値が同じであっても、当該遊技回の変動時間を決定するときの第1始動保留個数RaNおよび第2始動保留個数RbNの値によって、参照する変動時間テーブルのデータが異なる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、第1始動保留個数RaNおよび第2始動保留個数RbNの値が大きいほど変動時間が短くなるように設定される構成としたが、その他、例えば、合計保留個数CRNの値が大きいほど、変動時間が短くなるように設定される構成としてもよい。また、これに限定されることはなく、例えば、合計保留個数CRNの数に依存しない構成としてもよく、合計保留個数CRNの数が少ないほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。また、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなり、第2始動保留個数RbNが「1」以上である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。また、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が長くなり、第2始動保留個数RbNが「1」以上である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が長くなる又は各保留個数RaN,RbNに依存することなく一定となるように設定されていてもよい。
また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い変動時間が選択されるようにリーチ非発生用変動時間テーブルが設定されていてもよい。ただし、これに限定されることはなく、選択される変動時間が同一であってもよく、上記の関係とは逆であってもよい。
さらには、リーチ発生時における変動時間に対して、上記構成を適用してもよく、大当たり当選時と外れリーチ時とで選択され易い変動時間と選択され難い変動時間とが異なっている構成としてもよい。また、確変大当たり用の変動時間テーブル、通常大当たり用の変動時間テーブル、外れリーチ用の変動時間テーブル及び完全外れ用の変動時間テーブルがそれぞれ個別に設定されている構成としてもよい。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図26:S10707)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図31は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップS11201では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、特別遊技状態における開閉実行モードの終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、特別遊技状態においてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップS11201において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(S11201:NO)、ステップS11202に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。上述のように、開閉実行モードフラグは、遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップS11202において、開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(S11202:NO)、ステップS11203に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップS11203において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(S11203:NO)、ステップS11204に進み、第1結果表示部37a又は第2結果表示部37bにおける図柄の変動表示が終了したタイミングであるか否かを判定する。ステップS11204において、変動表示が終了したタイミングではないと判定した場合には(S11204:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS11204において、変動表示が終了したタイミングであると判定した場合には(S11204:YES)、ステップS11205に進み、今回の遊技回の遊技結果(大当たり抽選の結果)が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変フラグ、8R確変フラグ、16R通常フラグ、8R通常フラグのいずれかがONであるか否かを判定する。上記各フラグのいずれもがONではないと判定した場合には(S11205:NO)、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS11205において、今回の遊技回の遊技結果(大当たり抽選の結果)が開閉実行モードへの移行に対応したものであると判定した場合には(S11205:YES)、ステップS11206に進み、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップS11207に進む。
ステップS11207では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、特別遊技状態におけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップS11207を実行した後、ステップS11208に進む。
ステップS11208では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図26)におけるステップS10703にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップS11208を実行した後、ステップS11209に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS11203において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(S11203:YES)、ステップS11210に進む。
ステップS11210では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップS11210において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(S11210:YES)、ステップS11211に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップS11212に進む。
ステップS11212では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップS11212を実行した後、ステップS11213に進む。
ステップS11213では、今回の開閉実行モードのラウンド数を判定する。具体的には、RAM64に記憶されている大当たり種別フラグ(16R確変フラグ、8R確変フラグ、16R通常フラグ、8R通常フラグ)を確認する。ステップS11213において、RAM64に記憶されている大当たり種別フラグが16R確変フラグ又は16R通常フラグであると判定した場合には(S11213:YES)、ステップS11214に進み、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第1ラウンドカウンタエリアRC1に「16」をセットする。第1ラウンドカウンタエリアRC1は、開閉扉36bが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。
一方、ステップS11213において、RAM64に記憶されている大当たり種別フラグが8R確変フラグ又は8R通常フラグであると判定した場合には(S11213:NO)、ステップS11215に進み、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた第1ラウンドカウンタエリアRC1に「8」をセットする。ステップS11214又はステップS11215を実行した後、ステップS11216に進む。
ステップS11216では、開閉実行モードフラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS11202において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(S11202:YES)、ステップS11217に進み、大入賞口開閉処理を実行する。具体的には、大入賞口36aが閉鎖中である場合には、第1ラウンドカウンタエリアRC1が「1」以上であることを条件として、可変入賞駆動部36cを駆動状態とすることで大入賞口36aを開放させる。また、大入賞口36aが開放中である場合には、当該大入賞口36aの開放から開放限度時間が経過していること又は開放限度個数が入賞していることを条件として、可変入賞駆動部36cの駆動状態を停止し、大入賞口36aを閉鎖させる。大入賞口開閉処理の詳細は後述する。ステップS11217を実行した後、ステップS11218に進む。
ステップS11218では、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かを判定する。第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」でないと判定した場合には(S11219:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。一方、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であると判定した場合には(S11218:YES)、ステップS11219に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップS11219を実行した後、ステップS11220に進む。
ステップS11220では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップS11220を実行した後、ステップS11221に進む。
ステップS11221では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、特別遊技状態におけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップS11221を実行した後、ステップS11222に進む。
ステップS11222では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図26)におけるステップS10603において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップS11222を実行した後、ステップS11223に進む。
ステップS11223では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS11201において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(S11201:YES)、ステップS11224に進む。
ステップS11224では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(S11223)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップS11224において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(S11224:YES)、ステップS11225に進む。
ステップS11225では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップS11226に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップS11226を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
一方、ステップS11224において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(S11224:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図31:11217)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図32は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップS11301では、大入賞口36aを開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップS11301において、大入賞口36aが開放中でないと判定した場合には(S11301:NO)、ステップS11302に進み、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かを判定する。ステップS11302において、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であると判定した場合には(S11302:YES)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、ステップS11302において、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」でないと判定した場合には(S11302:NO)、ステップS11303に進む。
ステップS11303では、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第1タイマカウンタエリアT1は、大入賞口36aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップS11303において、第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」でないと判定した場合には(S11303:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、ステップS11303において、第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」であると判定した場合には(S11303:YES)、ステップS11304に進み、大入賞口36aを開放するために可変入賞駆動部36cを駆動状態とする。その後、ステップS11305に進む。
ステップS11305では、各ラウンド用の設定処理を実行する。本実施形態におけるパチンコ機10の場合、設定されている入賞モードは全て高頻度入賞モードであるので、第1タイマカウンタエリアT1に「15000」(すなわち30sec)をセットする。さらに、大入賞口36aへの遊技球の入賞数をカウントするために、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた入賞カウンタエリアPCに「10」をセットする。第1タイマカウンタエリアT1にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。なお、仮にパチンコ機10に低頻度入賞モードが設定されている場合には、例えば、第1タイマカウンタエリアT1に「100」(すなわち0.2sec)をセットするとともに、入賞カウンタエリアPCに「6」をセットしてもよい。ステップS11305を実行した後、ステップS11306に進む。
ステップS11306では、開放コマンドを設定する。その後、本大入賞口開閉処理を終了する。なお、開放コマンドは、大入賞口36aの開放が開始されたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90及び表示制御装置100に認識させるための情報を含むコマンドであり、通常処理の外部出力処理(図26:ステップS10703)によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した開放コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が開始されたことを特定するとともに、各種ランプ47やスピーカー46における演出内容を、大入賞口36aの開放が開始されたことに対応する内容に更新する。また、音声発光制御装置90は、上記開放コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は、受信した開放コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が開始されたことを特定するとともに、図柄表示装置41における演出内容を、大入賞口36aの開放が開始されたことに対応する内容に更新する。
ステップS11301において、大入賞口36aが開放中であると判定した場合には(ステップS11301:YES)、ステップS11307に進み、第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第1タイマカウンタエリアT1は、大入賞口36aの開放継続時間を計測するためのパラメータとして用いられる。ステップS11307において、第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」でないと判定した場合には(S11307:NO)、ステップS11308に進む。
ステップS11308では、大入賞口36aに遊技球が入賞したか否かを、可変入賞装置36に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップS11308において、入賞が発生していないと判定した場合には(S11308:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、ステップS11308において、入賞が発生していると判定した場合には(S11308:YES)、ステップS11309に進み、入賞カウンタエリアPCの値を1減算する。その後、ステップS11310に進む。
ステップS11310では、入賞カウンタエリアPCの値が「0」であるか否かを判定する。ステップS11310において、入賞カウンタエリアPCの値が「0」でないと判定した場合には(S11310:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS11307において第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」であると判定した場合には(S11307:YES)、又は、ステップS11310において入賞カウンタエリアPCの値が「0」であると判定した場合には(S11310:YES)、ステップS11311に進み、大入賞口閉鎖処理を実行する。具体的には、大入賞口36aを閉鎖するために可変入賞駆動部36cを非駆動状態とする。その後、ステップS11312に進む。
ステップS11312では、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値を1減算する。その後、ステップS11313に進み、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かを判定する。ステップS11313において、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であると判定した場合には(S11313:YES)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、ステップS11313において、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」でないと判定した場合には(S11313:NO)、第1タイマカウンタエリアT1に「1000」(すなわち2sec)をセットする。この場合、第1タイマカウンタエリアT1は、大入賞口36aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメータとして用いられる。ステップS11314を実行した後、ステップS11315に進み、閉鎖コマンドを設定する。その後、大入賞口開閉処理を終了する。
この設定された閉鎖コマンドは、大入賞口36aの開放が終了したことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90及び表示制御装置100に認識させるための情報を含むコマンドであり、通常処理の外部出力処理(図26:ステップS10703)において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が終了したことを特定するとともに、各種ランプ47やスピーカー46における演出内容を、大入賞口36aの開放が終了したことに対応する内容に更新する。また、音声発光制御装置90は、上記閉鎖コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は、受信した閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が終了したことを特定するとともに、図柄表示装置41における演出内容を、大入賞口36aの開放が終了したことに対応する内容に更新する
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図31:S11226)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図33は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップS11401では、RAM64に、大当たり種別フラグとして確変大当たりに対応するフラグがONにされているか否かを判定する。すなわち、RAM64の16R確変フラグ又は8R確変フラグがONであるか否かを判定する。
ステップS11401において、RAM64の16R確変フラグ又は8R確変フラグがONであると判定した場合には(S11401:YES)、ステップS11402に進み、フラグ消去処理を実行する。具体的には、16R確変フラグ、8R確変フラグ、16通常フラグ、8R通常フラグ、高頻度サポートモードフラグがONである場合にはOFFにするとともに、ONではない場合には、その状態を維持する。ステップS11402を実行した後、ステップS11403に進む。
ステップS11403では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップS11404に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、当否抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。なお、これら高確率モード及び高頻度サポートモードは少なくとも大当たり当選が次回発生するまで維持される。その後、ステップS11405に進む。
ステップS11405では、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、当該遊技回数を示す値である。その後、ステップS11406に進む。
ステップS11406では、当否抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップS11410に進む。
一方、ステップS11401において、RAM64に、16R通常フラグ又は8R通常フラグがONであると判定した場合には(S11401:NO)、ステップS11407に進み、フラグ消去処理を実行する。具体的には、16R確変フラグ、8R確変フラグ、16通常フラグ、8R通常フラグ、高頻度サポートモードフラグがONである場合にはOFFにするとともに、ONではない場合には、その状態を維持する。その後、ステップS11408に進む。
ステップS11408では、高頻度サポートモードフラグをONにした後、ステップS11409に進み、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。その後、ステップS11410に進む。
ステップS11410では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図26:S10708)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図34は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップS11501では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64eのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップS11501において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(S11501:NO)、ステップS11502に進む。
ステップS11502では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64eのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップS11502において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(S11502:NO)、ステップS11503に進む。
ステップS11503では、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップS11503において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(S11503:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(S11503:YES)、ステップS11504に進む。
ステップS11504では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップS11504において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(S11504:YES)、ステップS11505に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップS11504において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(S11504:NO)、ステップS11506に進む。
ステップS11506では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップS11506において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(S11506:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップS11506において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(S11506:YES)、ステップS11507に進む。
ステップS11507では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップS11508に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップS11507において開閉実行モードではなく(S11507:NO)、且つ、ステップS11508において高頻度サポートモードである場合には(S11508:YES)、ステップS11509に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0〜461であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる(図9(b)参照)。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップS11510に進む。
ステップS11510では、ステップS11509の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップS11510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(S11510:YES)、ステップS11511に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、ステップS11512に進む。一方、ステップS11510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(S11510:NO)、ステップS11511の処理を実行することなく、ステップS11512に進む。
ステップS11512では、当否抽選モードが低確率モードであるか否かを判定する。ステップS11512において、当否抽選モードが低確率モードであると判定した場合には(S11512:YES)、ステップS11513に進む。一方、ステップS11512において、当否抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(S11512:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。
ステップS11513では、遊技回数カウンタエリアが「0」となっているか否かを判定する。遊技回数カウンタは、低確率モードであって高頻度サポートモードである場合に1の遊技回が終了する度に1減算される。ステップS11513において、遊技回数カウンタエリアが「0」でないと判定した場合には(S11513:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップS11513において、遊技回数カウンタエリアが「0」であると判定した場合には、ステップS11514に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップS11515に進む。
ステップS11515では、サポートモードが低頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低頻度サポートコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、電役サポート用処理を終了する。
ステップS11515にて設定された低頻度サポートコマンドは、通常処理の外部出力処理(図26:ステップS10703)にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、低頻度サポートコマンドを受信することに基づいて、サポートモードが低頻度サポートモードであることを特定し、それに対応した処理を実行する。
ステップS11507において開閉実行モードであると判定した場合(S11507:YES)、又は、ステップS11518において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(S11508:NO)、ステップS11516に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0〜190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップS11517に進む。
ステップS11517では、ステップS11516の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップS11517において、サポート当選でないと判定した場合には(S11517:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップS11517において、サポート当選であると判定した場合には(S11517:YES)、ステップS11518に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップS11502において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(S11502:YES)、ステップS11519に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップS11519において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(S11519:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップS11519において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(S11519:YES)、ステップS11520に進む。
ステップS11520では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップS11521に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップS11501において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(S11501:YES)、ステップS11522に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図34:S11522)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図35は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップS11601では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(S11601:YES)、ステップS11602に進む。
ステップS11602では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップS11602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(S11602:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップS11602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(S11602:YES)、ステップS11603に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップS11603を実行した後、ステップS11604に進む。
ステップS11604では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップS11605に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップS11605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(S11605:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップS11605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(S11605:YES)、ステップS11606に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップS11601において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(S11601:NO)、ステップS11607に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップS11607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(S11607:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップS11507において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(S11607:YES)、ステップS11608に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップS11609に進む。
ステップS11609では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(S11609:NO)、ステップS11610に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップS11610において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(S11610:YES)、ステップS11611に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップS11609において開閉実行モードであると判定した場合(S11609:YES)、又は、ステップS11610において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(S11610:NO)、ステップS11612に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
A5.音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図36は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種大当たりフラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には主制御装置60が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、演出操作ボタン24、スピーカー46、各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
A6.音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図37は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップS11701では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップS11701を実行した後、ステップS11702に進む。
ステップS11702では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理は、主側MPU62から受信したコマンドに対応して実行される処理である。コマンド対応処理の詳細は後述する。ステップS11702を実行した後、ステップS11703に進む。
ステップS11703では、ポイント付与演出実行処理を実行する。ポイント付与演出実行処理は、遊技回の実行中におけるポイント付与演出に関する各種処理を実行するための処理である。ポイント付与演出実行処理の詳細は後述する。ステップS11703を実行した後、ステップS11704に進む。
ステップS11704では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記ステップS11702のコマンド対応処理およびステップS4703のポイント付与演出実行処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップS11704を実行した後、ステップS11705に進む。
ステップS11705では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記ステップS11702のコマンド対応処理において読み出された音声出力データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップS11705を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<コマンド対応処理>
次に、コマンド対応処理について説明する。コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図37:S11702)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図38は、コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップS11801では、主側MPU62から保留コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS11801において、保留コマンドを受信していると判定した場合には(S11801:YES)、ステップS11802に進む。一方、ステップS11801において、保留コマンドを受信していないと判定した場合には(S11801:NO)、ステップS11806に進む。
ステップS11802では、入賞時の更新処理を実行する。入賞時の更新処理では、第1始動口33への入賞に基づいて取得された保留情報の個数と、第2始動口34への入賞に基づいて取得された保留情報の個数と、これらの保留情報の合計個数とを音光側MPU92において特定可能とするための処理を実行する。ステップS11802の入賞時の更新処理の詳細については後述する。以下では、第1始動口33への入賞に基づいて取得された保留情報の個数を「第1保留個数」とも呼び、第2始動口34への入賞に基づいて取得された保留情報の個数を「第2保留個数」とも呼び、第1保留個数と第2保留個数との合計数を「合計保留個数」とも呼ぶ。ステップS11802を実行した後、ステップS11803に進む。
ステップS11803では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップS11802において特定された第1始動口33への入賞に基づいて取得された保留情報の個数と、第2始動口34への入賞に基づいて取得された保留情報の個数とに基づいて、第1保留表示領域Ds1および第2保留表示領域Ds2の表示態様を制御する。ステップS11803を実行した後、ステップS11804に進む。
ステップS11804では、保留コマンドの内容を遊技回設定情報記憶エリア94dに格納する。すなわち、主側MPU62によって実行された先判定処理によって取得された情報が保留コマンドによって音光側MPU92に送信され、当該送信された保留コマンドに含まれる先判定処理の情報を遊技回設定情報記憶エリア94dに格納する。
図39は、遊技回設定情報記憶エリア94dの構成を説明する説明図である。遊技回設定情報記憶エリア94dは、第1始動口用遊技回設定情報記憶エリアと第2始動口用遊技回設定情報記憶エリアとを有する。図39(a)には第1始動口用遊技回設定情報記憶エリアを示し、図39(b)には第2始動口用遊技回設定情報記憶エリアを示した。なお、第1始動口用遊技回設定情報記憶エリアと第2始動口用遊技回設定情報記憶エリアとは構成が同じであるので、図39(a)に示した第1始動口用遊技回設定情報記憶エリアについて説明し、図39(b)に示した第2始動口用遊技回設定情報記憶エリアについての説明は省略する。
図示するように、第1始動口用遊技回設定情報記憶エリアは、先判定情報エリアと、演出情報エリアとに区分されている。また、第1始動口用遊技回設定情報記憶エリアに記憶されている各情報は、各保留遊技回毎に記憶されている。第1始動口用遊技回設定情報記憶エリアに示された保留遊技回(n=1〜4)は、第1始動口の保留遊技回(n=1)から第1始動口の保留遊技回(n=4)の順に保留遊技回が実行される。
第1始動口用遊技回設定情報記憶エリアの先判定情報エリアには、第1始動口用の保留遊技回(n)毎に、主側MPU62が実行した先判定処理によって取得された情報(以下、先判定情報とも呼ぶ)が記憶される。先判定情報は、主側MPU62が実行した先判定処理によって取得された情報であり、保留コマンドによって主側MPU62から音光側MPU92に送信された情報である。音光側MPU92は、保留コマンドに含まれる情報を、第1始動口用遊技回設定情報記憶エリアの先判定情報エリアに記憶する。
第1始動口用遊技回設定情報記憶エリアの演出情報エリアは、先判定情報エリアに記憶された情報に基づいて、後述する演出情報設定処理によって設定された情報が記憶される記憶エリアである。演出情報エリアについては後述する。
第1始動口用遊技回設定情報記憶エリアの先判定情報エリアには、各保留遊技回毎に、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および、仮変動時間が記憶されている。上述のように、仮変動時間は、当該保留遊技回が遊技回として実行される時点において第1始動保留個数RaN=0および、第2始動保留個数RbN=0と仮定した場合における当該保留遊技回の変動時間である。
先判定情報エリアに記憶された先判定情報および演出情報エリアに記憶された演出情報は、各保留遊技回自体に紐付けされており、遊技回が実行される毎に、記憶されるエリアが隣の保留遊技回の記憶エリアにシフトする。例えば、図39(a)に示したように、遊技回が1回実行されると、保留遊技回(n=2)の記憶エリアに記憶されていた先判定情報および演出情報は保留遊技回(n=1)の記憶エリアにシフトし、保留遊技回(n=3)の記憶エリアに記憶されていた先判定情報および演出情報は保留遊技回(n=2)の記憶エリアにシフトし、保留遊技回(n=4)の記憶エリアに記憶されていた先判定情報および演出情報は保留遊技回(n=3)の記憶エリアにシフトする。
説明を図38に戻す。ステップS11804を実行した後、ステップS11805に進む。ステップS11805では、演出情報設定処理を実行する。演出情報設定処理は、遊技回設定情報記憶エリアに記憶された情報に基づいて種々の判定を行い、各遊技回において実行する演出に関する各種事項を設定する処理である。演出情報設定処理の詳細については後述する。ステップS11805を実行した後、ステップS11806に進む。
ステップS11806では、変動用コマンドおよび種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS11806において、変動用コマンドおよび種別コマンドを受信したと判定した場合には(S11806:YES)、ステップS11807に進む。
ステップS11807では、演出設定処理を実行する。演出設定処理は、当該遊技回において実行する演出を設定する処理である。演出設定処理については後述する。ステップS11807を実行した後、ステップS11808に進む。
一方、ステップS11806において、変動用コマンドおよび種別コマンドを受信していないと判定した場合には(S11806:NO)、ステップS11807を実行しないでステップS11808に進む。
ステップS11808では、主側MPU62から受信したその他のコマンドに対応するための処理を実行する。ステップS11808を実行した後、本コマンド対応処理を終了する。
<入賞時の更新処理>
次に、入賞時の更新処理について説明する。入賞時の更新処理は、コマンド対応処理のサブルーチン(図38:S11802)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図40は、入賞時の更新処理を示すフローチャートである。ステップS11901では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入賞に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップS11901において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入賞に基づいて送信されたものであると判定した場合には(S11901:YES)、ステップS11902に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入賞に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップS11902を実行した後、ステップS11904に進む。
ステップS11901において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入賞に基づいて送信されたものでないと判定した場合(S11901:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入賞に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップS11903に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入賞に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップS11903を実行した後、ステップS11904に進む。
ステップS11902及びステップS11903の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入賞に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップS11904では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入賞に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入賞に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップS11904を実行した後、本入賞時の更新処理を終了する。
<演出情報設定処理>
次に、演出情報設定処理について説明する。演出情報設定処理は、コマンド対応処理のサブルーチン(図38:S11805)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
上述のように、演出情報設定処理は、遊技回設定情報記憶エリアに記憶された情報に基づいて種々の判定を行い、各遊技回において実行する演出に関する各種事項を設定する処理である。そして、設定した各種事項は、遊技回設定情報記憶エリアの演出情報エリアに記憶される。説明の便宜上、先に、遊技回設定情報記憶エリア(第1始動口用遊技回設定情報記憶エリア、第2始動口用遊技回設定情報記憶エリア)の演出情報エリア(図39参照)について説明をする。その後、演出情報設定処理について説明をする。
図39(a)に示すように、第1始動口用遊技回設定情報記憶エリアの演出情報エリアは、各保留遊技回毎に、ポイント付与演出フラグ、連続演出最終遊技回フラグ、繰越遊技回フラグ、合計付与ポイント数、演出シナリオNo、ポイント付与シナリオNoの記憶エリアを有する。
ポイント付与演出フラグについて説明する。ポイント付与演出フラグは、遊技回がポイント付与演出を実行する遊技回に設定された場合にONになるフラグである。
連続演出最終遊技回フラグについて説明する。本実施形態において連続演出とは、蓄積ポイントが遊技回を跨いで繰り越され、蓄積ポイントが複数の遊技回に亘って用いられる場合のポイント付与演出である。そして、連続演出を実行する遊技回のうちの最後の遊技回を連続演出最終遊技回とも呼ぶ。連続演出最終遊技回フラグは、遊技回が連続演出最終遊技回に設定された場合にONとなるフラグである。
繰越遊技回フラグについて説明する。本実施形態において繰越遊技回とは、連続演出を実行する遊技回のうち連続演出最終遊技回より先に実行される遊技回、すなわち、蓄積ポイントが繰り越される遊技回である。繰越遊技回フラグは、遊技回が繰越遊技回に設定された場合にONとなるフラグである。
なお、演出情報エリアに記憶されている上記のポイント付与演出フラグ、連続演出最終遊技回フラグ、繰越遊技回フラグは、後述する演出設定処理において、これらのフラグに対応する遊技回の演出が設定された後に、遊技回設定情報記憶エリアの更新(図51:S12112)によって、OFFにされる(リセットされる)。
連続演出最終遊技回および繰越遊技回について、より具体的に説明すると、例えば図15のポイント付与演出(ケース2)の場合、蓄積ポイントは遊技回U1〜遊技回U3の一連の連続した3つの遊技回で用いられるため、当該ポイント付与演出は3つの遊技回に亘って実行される連続演出である。そして、遊技回U1および遊技回U2は、蓄積ポイントが繰り越される遊技回であるので繰越遊技回である。遊技回U3は、連続演出を実行する遊技回のうちの最後の遊技回であるので連続演出最終遊技回である。また、本実施形態においては、連続演出を実行する遊技回の数を実行遊技回数Npと呼ぶ。図15のポイント付与演出(ケース2)の場合、3回の遊技回を用いて連続演出を実行するのでNp=3となる。実行遊技回数Npは、当該処理(演出情報設定処理)において用いられる。
演出シナリオナンバー(以下、演出シナリオNoとも表記する)について説明する。本実施形態においては、演出シナリオとは、処理対象遊技回において実行する動画の種類や、当該動画を実行するタイミング、ポイント付与演出を実行するタイミング等、処理対象遊技回において実行される演出に関する種々の事項が設定されたプログラムである。音光側ROM93には、複数の演出シナリオが記憶されている。演出シナリオNoは、各演出シナリオに対応して付された符号であり、一の演出シナリオを特定するために用いられる。
ポイント付与シナリオナンバー(以下、ポイント付与シナリオNoとも表記する)について説明する。本実施形態においては、ポイント付与シナリオとは、各演出シナリオに設定されたポイント付与演出において付与されるポイント数が設定されたプログラムである。音光側ROM93には、複数のポイント付与シナリオが記憶されている。ポイント付与シナリオNoは、各ポイント付与シナリオに対応して付された符号であり、一のポイント付与シナリオを特定するために用いられる。以上、遊技回設定情報記憶エリアの演出情報エリアについて説明をした。
次に演出情報設定処理について説明をする。演出情報設定処理では、処理対象となっている保留遊技回に対応する演出情報エリアに記憶されている演出情報(ポイント付与演出フラグ、連続演出最終遊技回フラグ、繰越遊技回フラグ、合計付与ポイント数、演出シナリオNo、ポイント付与シナリオNo)を設定する処理である。
図41は、演出情報設定処理を示すフローチャートである。演出情報設定処理において実行される処理は、大きく3つの処理群から構成される。
ステップS12003〜ステップS12008の処理群は、処理対象遊技回の大当たり抽選の結果が「大当たり」または「外れ(リーチ発生)」である場合に、当該処理対象遊技回の演出情報を設定する処理群である。
ステップS12011〜ステップS12015の処理群は、処理対象遊技回の大当たり抽選の結果が「外れ(リーチ非発生)」である場合であって、当該処理対象遊技回を連続演出最終遊技回に設定した場合に、当該処理対象遊技回の演出情報を設定する処理群である。
ステップS12016〜ステップS12018の処理群は、処理対象遊技回の大当たり抽選の結果が「外れ(リーチ非発生)」である場合であって、処理対象遊技回において他の遊技回との連続性を有さないポイント付与演出を実行する場合(連続演出を実行しない場合)、または、ポイント付与演出を実行しない場合に、当該処理対象遊技回の演出情報を設定する処理群である。
以下に、演出情報設定処理の詳細を説明するが、説明の便宜上、上記の3つの処理群のいずれを実行するかの判断処理(ステップS12001、ステップS12002、ステップS12010)について説明した後、先に、ステップS12016〜ステップS12018の処理群について説明し、次に、ステップS12003〜ステップS12008の処理群について説明し、最後に、ステップS12011〜ステップS12015の処理群について説明する。
ステップS12001では、遊技回設定情報記憶エリアに記憶されている情報の読み込みを実行する。処理対象遊技回が第1始動口33への遊技球の入球に基づく場合には、第1始動口用遊技回設定情報記憶エリアに記録されている情報を読み込み、処理対象遊技回が第2始動口34への遊技球の入球に基づく場合には、第2始動口用遊技回設定情報記憶エリアに記録されている情報を読み込む。ステップS12001を実行した後、ステップS12002に進む。
ステップS12002では、遊技回設定情報記憶エリアの処理対象遊技回に対応する先判定情報エリアの情報に基づいて、処理対象遊技回の大当たり抽選の結果が「大当たり」または「外れ(リーチ発生)」であるかを判定する。ステップS12002において、処理対象遊技回の大当たり抽選の結果が「大当たり」および「外れ(リーチ発生)」のいずれでもないと判定した場合、すなわち、「外れ(リーチ非発生)」であると判定した場合には(S12002:NO)、ステップS12010に進む。
ステップS12010では、処理対象遊技回の1つ前の保留遊技回(先行保留遊技回)の連続演出最終遊技回フラグがONであるか否かを判定する。当該処理を実行することによって、処理対象遊技回の1つ前の保留遊技回(先行保留遊技回)を繰越遊技回に設定し、処理対象遊技回を連続演出最終遊技回に設定した連続演出が実行可能であるか否かを判定する。本実施形態においては、大当たり抽選の結果が「外れ(リーチ非発生)」である遊技回を連続演出最終遊技回に設定した連続演出を実行する場合は、連続演出を実行する遊技回の回数(実行遊技回数Np)を2に設定しているため、連続演出最終遊技回フラグがONであるか否かの判定の対象となる先行遊技回は、処理対象遊技回の1つ前の先行保留遊技回のみとなる。
処理対象遊技回における演出情報設定処理が実行される時点において、処理対象遊技回の1つ前の先行保留遊技回においてポイント付与演出を実行しない設定となっている場合、または、当該先行保留遊技回の1回でポイント付与演出を実行する(連続演出を実行しない)設定となっている場合に、先行保留遊技回の連続演出最終遊技回フラグはOFFに設定されている。なお、処理対象遊技回における演出情報設定処理が実行される時点において、処理対象遊技回の1つ前の先行保留遊技回が連続演出における繰越遊技回に設定されている場合はなく、処理対象遊技回の1つ前の先行保留遊技回が繰越遊技回であることによって先行保留遊技回の連続演出最終遊技回フラグがOFFに設定されている場合はない。以下、その理由を説明する。
処理対象遊技回における演出情報設定処理が実行される時点においては、既に、先行保留遊技回の演出情報が設定されているが、本実施形態においては、処理対象遊技回における演出情報設定処理の実行に伴って、既に設定された先行保留遊技回の演出情報が修正(再設定)される場合がある。本実施形態においては、連続演出最終遊技回が設定された後に、当該設定に伴って当該連続演出最終遊技回より先に実行される先行保留遊技回が繰越遊技回として設定(再設定)される。よって、処理対象遊技回における演出情報設定処理が実行される時点(つまり、処理対象遊技回の演出情報が未だ設定されていない時点)において、処理対象遊技回の1つ前の先行保留遊技回が連続演出における繰越遊技回に設定されていることはない。なお、既に設定された先行保留遊技回の演出情報が修正(再設定)される場合については、ステップS12003〜ステップS12008の処理群およびステップS12011〜ステップS12015の処理群について述べる際に詳しく説明する。
ステップS12010において、処理対象遊技回の1つ前の先行保留遊技回の連続演出最終遊技回フラグがONであると判定した場合には(S12010:YES)、ステップS12016に進む。すなわち、上記のステップS12016〜ステップS12018の処理群に進む。上述したように、ステップS12016〜ステップS12018の処理群は、処理対象遊技回の大当たり抽選の結果が「外れ(リーチ非発生)」である場合であって、処理対象遊技回において他の遊技回との連続性を有さないポイント付与演出を実行する場合(連続演出を実行しない場合)、または、ポイント付与演出を実行しない場合に、当該処理対象遊技回の演出情報を設定する処理群である。本実施形態においては、処理対象遊技回の演出を設定する時点において、既に連続演出最終遊技回に設定されている先行保留遊技回については、当該連続演出最終遊技回の設定が優先され、後で連続演出における繰越遊技回に修正(再設定)されることはない。よって、ステップS12010において、処理対象遊技回の1つ前の先行保留遊技回の連続演出最終遊技回フラグがONある場合には、処理対象遊技回において先行保留遊技回との連続性を有さない演出を設定する処理群(ステップS12016〜ステップS12018の処理群)を実行する。
ステップS12016では、処理対象遊技回においてポイント付与演出を実行するか否かを抽選によって決定する。当該処理におけるポイント付与演出は、他の遊技回との連続性を有さず処理対象遊技回1回で実行するポイント付与演出である。本実施形態においては、本処理における抽選は、所定の乱数を用いて実行し、ポイント付与演出を実行するという抽選結果になる確率が50%になるように設定されている。ステップS12016を実行した後、ステップS12017に進む。
ステップS12017では、ステップS12016の抽選の結果を判定し、処理対象遊技回においてポイント付与演出を実行するという抽選結果と判定した場合には(S12017:YES)、ステップS12018に進む。
ステップS12018では、処理対象遊技回1回で実行するポイント付与演出において付与するポイントの合計(合計付与ポイント)を決定する。本処理では、合計付与ポイントは、所定の抽選によって決定し、合計付与ポイントが0ポイントから9ポイントの間になるように設定されている。すなわち、当該処理対象遊技回において蓄積ポイントが10ポイント分蓄積されてボタン押下演出が実行されることのないように設定されている。大当たり抽選の結果が「大当たり」でもなく「外れ(リーチ発生)」でもない遊技回においてボタン押下演出を実行させて遊技者に不要な期待感を付与してしまうことを抑制するためである。ステップS12018を実行した後、ステップS12009に進む。
一方、ステップS12017においてステップS12016の抽選の結果を判定し、処理対象遊技回においてポイント付与演出を実行しないという抽選結果であると判定した場合には(S12017:NO)、ステップS12018を実行しないで、ステップS12009に進む。
ステップS12009では、遊技回設定情報記録エリアの演出情報エリアを更新する。具体的には、ステップS12016〜ステップS12018において決定した事項を、遊技回設定情報記録エリアの演出情報エリアに記録する。例えば、処理対象遊技回1回でポイント付与演出を実行すると決定した場合には、ポイント付与演出フラグをON、連続演出最終遊技回フラグをOFF、繰越遊技回フラグをOFFに設定する。合計付与ポイントは、ステップS12018において決定した合計付与ポイントの値に設定する。演出シナリオNo、および、ポイント付与シナリオNoはNULLに設定する。本実施形態においては、連続演出最終遊技回フラグがONである遊技回のみ、演出シナリオとポイント付与シナリオとから当該遊技回において実行する演出の演出パターンを生成する。連続演出最終遊技回フラグがONではない遊技回で実行する演出については、予め用意された演出パターンテーブルから所定の演出パターンを読み出して設定する。処理対象遊技回1回でポイント付与演出を実行する場合に設定する演出パターンテーブルについては後述する。
また、処理対象遊技回においてポイント付与演出を実行しないと決定した場合には、ポイント付与演出フラグをOFF、連続演出最終遊技回フラグをOFF、繰越遊技回フラグをOFFに設定する。合計付与ポイントは、設定せずNULLとなる。演出シナリオNo、および、ポイント付与シナリオNoは、設定せずNULLとなる。
ステップS12009において、遊技回設定情報記録エリアの演出情報エリアを更新した後、当該演出情報設定処理を終了する。
次に、ステップS12003〜ステップS12008の処理群について説明する。上述のように、ステップS12003〜ステップS12008の処理群は、処理対象遊技回の大当たり抽選の結果が「大当たり」または「外れ(リーチ発生)」である場合に、当該処理対象遊技回の演出情報を設定する処理群である。
上記したように、ステップS12002では、遊技回設定情報記憶エリアの処理対象遊技回に対応する先判定情報エリアの情報に基づいて、処理対象遊技回の大当たり抽選の結果が「大当たり」または「外れ(リーチ発生)」であるか否かを判定する。そして、ステップS12002において、処理対象遊技回の大当たり抽選の結果が「大当たり」または「外れ(リーチ発生)」であると判定した場合には(S12002:YES)、ステップS12003に進む。
ステップS12003では、遊技回設定情報記憶エリアにおける処理対象遊技回より前の先行保留遊技回の連続演出最終遊技回フラグを読み込み、処理対象遊技回から見て連続して連続演出最終遊技回フラグがOFFとなっている先行保留遊技回の数を特定する。本処理においては、処理対象遊技回から見て連続して連続演出最終遊技回フラグがOFFとなっている先行保留遊技回の数を特定することによって、処理対象遊技回より前の先行保留遊技回を繰越遊技回として用いるとともに、処理対象遊技回を連続演出最終遊技回として用いた連続演出が実行可能か判定をする。処理対象遊技回より前の先行保留遊技回の演出情報は既に設定されているが、本実施形態においては、当該処理対象遊技回から見て連続して連続演出最終遊技回フラグがOFFとなっている先行保留遊技回は、繰越遊技回として再設定可能な遊技回と判断する。以下、処理対象遊技回から見て連続して連続演出最終遊技回フラグがOFFとなっている先行保留遊技回の数を再設定可能遊技回数Fnとも呼ぶ。
例えば、図39(a)に示した第1始動口用遊技回設定情報記憶エリアの場合、処理対象遊技回が保留遊技回(n=4)である場合には、保留遊技回(n=4)から見て連続する遊技回である保留遊技回(n=3)と保留遊技回(n=2)の連続演出最終遊技回フラグが連続してOFFであるので、この場合、再設定可能遊技回数Fn=2である。なお、図39(a)に示した第1始動口用遊技回設定情報記憶エリアは、保留遊技回(n=4)が演出情報設定処理の処理対象遊技回である場合を示しているので、保留遊技回(n=4)の演出情報エリアの情報は未設定である。すなわち、本演出情報設定処理によって演出情報エリアの情報が設定される。
また、仮に、処理対象遊技回から見て連続して連続演出最終遊技回フラグがOFFとなっている先行保留遊技回の数が0である場合には、再設定可能遊技回数Fn=0に設定する。
ステップS12003を実行した後、ステップS12004に進む。
ステップS12004では、ステップS12003で特定した再設定可能遊技回数Fnに基づいて、連続演出に用いることができる遊技回の数(以下、実行遊技回数Np)を決定する。本実施形態においては、乱数を用いた抽選によって実行遊技回数Npを決定する。上述のように、再設定可能遊技回数Fnは、繰越演出として用いることが可能な遊技回の数であるので、実行遊技回数Npとして取り得る最大値は、再設定可能遊技回数Fnに連続演出最終遊技回として1を加えた値となる。よって、ステップS12004では、Fn+1以下の値となる実行遊技回数Npを所定の抽選によって決定する。当該抽選に用いる乱数は、当該処理対象遊技回に対応する始動口への遊技球の入球の際に取得してもよいし、当該抽選を実行する際に取得してもよい。なお、再設定可能遊技回数Fn=0の場合は、実行遊技回数Npは必然的に1となる。ステップS12004を実行した後、ステップS12005に進む。
ステップS12005では、処理対象遊技回の仮変動時間に基づいて、演出シナリオを決定する。上述したように、演出シナリオは、処理対象遊技回において実行する動画の種類や、当該動画を実行するタイミング、ポイント付与演出を実行するタイミング等、処理対象遊技回において実行される演出に関する種々の事項が設定されたプログラムである。本実施形態においては、音光側ROM93に記憶されている大当たり用演出シナリオテーブルまたはリーチ用の演出シナリオテーブルを参照して演出シナリオを決定する。処理対象遊技回の大当たり抽選の結果が「大当たり」の場合には大当たり用演出シナリオテーブルを用いて演出シナリオを決定し、大当たり抽選の結果が「外れ(リーチ発生)の場合にはリーチ用演出シナリオテーブルを用いて演出シナリオを決定する。
図42は、大当たり用演出シナリオテーブルを説明する説明図である。図示するように、大当たり用演出シナリオテーブルは、処理対象遊技回に設定され得る1つの変動時間(仮変動時間)に対して4種類の演出シナリオが対応している。図43は、リーチ用演出シナリオテーブルを説明する説明図である。大当たり用演出シナリオテーブルと同様に、処理対象遊技回に設定され得る1つの変動時間(仮変動時間)に対して4種類の演出シナリオが対応している。
図44は、一例として大当たり用演出シナリオテーブルの仮変動時間T=t4に対応する演出シナリオを説明する説明図である。図44(a)には、仮変動時間T=t4に対応する大当たり用の演出シナリオ(演出シナリオEsc(D1)〜演出シナリオEsc(D4))を示した。図示するように、4種類の各演出シナリオは、仮変動時間T=t4の長さに対応して設定されており、実行される演出の種類や、ポイント付与演出およびボタン押下演出が実行されるタイミング等が各々異なる。なお、図に示した「擬似連」は擬似連続演出を示し、「Bt」はボタン押下演出を示し、「Pe」はポイント付与演出を示す。
また、演出シナリオに対応する遊技回が実行される時点における保留遊技回の数によって、当該遊技回の変動時間は異なる。本実施形態においては、保留遊技回の数が多いほど、当該遊技回の変動時間は短くなる。よって、本実施形態においては、各演出シナリオは、保留遊技回の数毎に用意されている。
図44(b)には、1種類の演出シナリオ(演出シナリオEsc(D1))が、保留遊技回の数毎(第1始動保留個数RaN:0〜4)に用意されていることを説明する説明図である。図示するように、各演出シナリオは、実行される演出動画やポイント付与演出の実行回数等は同じであるが、保留遊技回の数が多い場合に適応される演出シナリオの方が実行時間が短くなるように設定されている。
ステップS12005(図41)においては、大当たり用演出シナリオテーブル(またはリーチ用演出シナリオテーブル)から、処理対象遊技回の仮変動時間に対応する演出シナリオを4種類特定し、特定した4種類の演出シナリオの中から1つの演出シナリオを、乱数を用いた所定の抽選によって決定する。なお、図44(b)に示した5つの演出シナリオから1つを選択する処理は、当該演出シナリオに対応する遊技回が実行される直前に保留遊技回の数に応じて選択される。ステップS12005を実行した後、ステップS12006に進む。
ステップS12006では、決定した演出シナリオに基づいて、実行遊技回数Npに対応したポイント付与シナリオを決定する。ポイント付与シナリオは、各演出シナリオに設定されたポイント付与演出において付与されるポイント数が設定されたプログラムである。本処理においては、音光側ROM93に記憶された大当たり・リーチ用ポイント付与シナリオテーブルに基づいて、ポイント付与シナリオを決定する。
図45は、大当たり・リーチ用ポイント付与シナリオテーブルを説明する説明図である。図示するように、各演出シナリオとステップS12004で決定された各実行遊技回数Np(1〜4)に対して2つのポイント付与シナリオが対応して設定されている。本処理においては、決定した演出シナリオと実行遊技回数Npに基づいて2つのポイント付与シナリオを特定し、特定した2つのポイント付与シナリオの中から1つのポイント付与シナリオを乱数を用いた所定の抽選によって決定する。実際には、図45に示すように、大当たり・リーチ用ポイント付与シナリオテーブルは、各実行遊技回数Npに対して2つのポイント付与シナリオNoが対応して設定されており、実行するポイント付与シナリオのポイント付与シナリオNoが決定すると、当該ポイント付与シナリオNoに対応したポイント付与シナリオを音光側ROM93から読み出す。
図46は、大当たり・リーチ用ポイント付与シナリオを説明する説明図である。図示するように、各ポイント付与シナリオには、処理対象遊技回で実行する演出シナリオに適合した付与ポイントの値が、演出シナリオに設定されたポイント付与演出の実行順に設定されるとともに、実行遊技回数Npに対応して、各先行遊技回において付与する合計ポイント数が設定されている。例えば、図45に示すように、ポイント付与シナリオPsc(A2g)は、処理対象遊技回で設定された演出シナリオがEsc(A2)である場合であって、実行遊技回数Np=4である場合に選択される。そして、Psc(A2g)は、処理対象遊技回において付与されるポイント数が、実行されるポイント付与演出毎に設定されている。具体的には、図46に示したように、処理対象遊技回における1回目のポイント付与演出では1ポイント、2回目のポイント付与演出では2ポイント、3回目のポイント付与演出では3ポイント、4回目のポイント付与演出では1ポイント、5回目のポイント付与演出では2ポイントが、各々付与される。
また、各ポイント付与シナリオには、先行遊技回1〜3において実行されるポイント付与演出において付与される合計付与ポイント数が設定されている。なお、図46においては、当該遊技回(処理対象遊技回)の1つ前に実行される遊技回を先行遊技回1と表記し、先行遊技回1の1つ前に実行される遊技回を先行遊技回2と表記し、先行遊技回2の1つ前に実行される遊技回を先行遊技回3と表記している。先ほど例に挙げた図46のポイント付与シナリオPsc(A2g)の場合、処理対象遊技回の1つ前に実行される先行遊技回1における合計付与ポイント数は5ポイントであり、先行遊技回1の1つ前に実行される先行遊技回2における合計付与ポイント数は4ポイントであり、先行遊技回2の1つ前に実行される先行遊技回3における合計付与ポイント数は1ポイントである。各先行遊技回1〜先行遊技回3におけるポイント付与演出を実行するタイミングや1回のポイント付与演出で付与するポイント数は、後述する演出設定処理において、各先行遊技回の変動時間と合計付与ポイント数に基づいて決定される。ステップS12006を実行した後、ステップS12007に進む。
ステップS12007では、ステップS12004で決定した実行遊技回数Npが2以上であるか否かの判定を行う。すなわち、処理対象遊技回を連続演出最終遊技回に設定し先行遊技回を繰越遊技回に設定した連続演出が実行されるか否かを判定する。より具体的に説明すると、先行遊技回を繰越遊技回に設定した連続演出が実行される場合には、既に設定されている先行遊技回の演出情報を再設定(修正)する必要があるため、実行遊技回数Npが2以上であるか否かの判定を行うことによって、再設定の必要があるか否かの判定をしている。ステップS12007において、実行遊技回数Npが2以上であると判定した場合には(S12007:YES)、ステップS12008に進む。
ステップS12008では、処理対象遊技回に設定したポイント付与シナリオに記憶されている各先行遊技回の合計付与ポイントを読み込む。すなわち、各先行遊技回で実行するポイント付与演出における合計付与ポイントを読み込む。ステップS12008を実行した後、ステップS12009に進む。
一方、ステップS12007において、実行遊技回数Npが2以上ではないと判定した場合には(S12007:NO)、ステップS12008を実行せずにステップS12009に進む。
ステップS12009では、遊技回設定情報記録エリアの演出情報エリアを更新する。具体的には、ステップS12003〜ステップS12008において決定した事項を、遊技回設定情報記録エリアの演出情報エリアに記録する。例えば、処理対象遊技回より前の先行保留遊技回を繰越遊技回として用いるとともに、処理対象遊技回を連続演出最終遊技回として用いた連続演出を実行すると決定した場合には、繰越遊技回として用いる先行遊技回に対応する演出情報のポイント付与演出フラグをON、連続演出最終遊技回フラグをOFF、繰越遊技回フラグをONに再設定する。合計付与ポイントは、ステップS12008において読み込んだ各先行遊技回における合計付与ポイントを再設定する。演出シナリオNo、および、ポイント付与シナリオNoは、NULLとして再設定する。上述のように、本実施形態においては、連続演出最終遊技回フラグがONである遊技回のみ、演出シナリオとポイント付与シナリオとから当該遊技回において実行する演出の演出パターンを作成する。連続演出最終遊技回フラグがONではない遊技回で実行する演出については、予め用意された演出パターンテーブルから所定の演出パターンを読み出して設定する。連続演出最終遊技回フラグがONではない遊技回で実行する演出のために用意された演出パターンテーブルについては後述する。
そして、連続演出最終遊技回として用いる処理対象遊技回に対応する演出情報のポイント付与演出フラグをON、連続演出最終遊技回フラグをON、繰越遊技回フラグをOFFに設定する。合計付与ポイントは、NULLに設定する。合計付与ポイントは、連続演出最終遊技回フラグがONではない遊技回で実行する演出を決定する際に用いるパラメータであり、連続演出最終遊技回においては、各ポイント付与演出に対して演出シナリオおよびポイント付与シナリオが設定されているため、合計付与ポイントの設定は不要である。演出シナリオNoは、ステップS12005で決定した演出シナリオに対応した演出シナリオNoを設定する。ポイント付与シナリオNoは、ステップS12006で決定したポイント付与シナリオに対応したポイント付与シナリオNoを設定する。
なお、本実施形態においては、処理対象遊技回の大当たり抽選の結果が「大当たり」または「外れ(リーチ発生)」である場合には、当該遊技回が連続演出を実行する際の連続演出最終遊技回に設定されていない場合、すなわち、実行遊技回数Np=1であっても、実行遊技回数Np=1の連続演出が実行されるとみなし、当該遊技回を連続演出最終遊技回として扱う。すなわち、処理対象遊技回の大当たり抽選の結果が「大当たり」または「外れ(リーチ発生)」である場合には、必ず、当該遊技回に対応する演出情報エリアの連続演出最終遊技回フラグはONに設定される。このようにすることで、大当たり抽選の結果が「大当たり」または「外れ(リーチ発生)」である遊技回が、当該遊技回より後に実行される遊技回の演出情報を決定する際に、繰越遊技回として再設定されることを回避している。よって、本実施形態においては、大当たり抽選の結果が「大当たり」または「外れ(リーチ発生)」である遊技回における蓄積ポイントが、後に実行される遊技回まで繰り越されることはない。
ステップS12009において、遊技回設定情報記録エリアの演出情報エリアを更新した後、当該演出情報設定処理を終了する。
次に、ステップS12011〜ステップS12015の処理群について説明する。上述のように、ステップS12011〜ステップS12015の処理群は、処理対象遊技回の大当たり抽選の結果が「外れ(リーチ非発生)」である場合であって、当該処理対象遊技回を連続演出最終遊技回に設定した場合に、当該処理対象遊技回の演出情報を設定する処理群である。
上記したように、ステップS12010では、処理対象遊技回の1つ前の保留遊技回(先行保留遊技回)の連続演出最終遊技回フラグがONであるか否かを判定する。そして、ステップS12010において、処理対象遊技回の1つ前の先行保留遊技回の連続演出最終遊技回フラグがONではないと判定した場合に(S12010:NO)、ステップS12011に進む。すなわち、処理対象遊技回の1つ前の保留遊技回(先行保留遊技回)を繰越遊技回に設定し、処理対象遊技回を連続演出最終遊技回に設定した連続演出が実行可能であると判定した場合に、ステップS12011に進む。
なお、上述のように、本実施形態においては、大当たり抽選の結果が「外れ(リーチ非発生)」である遊技回を連続演出最終遊技回に設定した連続演出を実行する場合は、連続演出を実行する遊技回の回数(実行遊技回数Np)を2に設定する。これは、大当たり抽選の結果が「外れ(リーチ非発生)」である場合に連続演出を実行する遊技回の回数を少なくすることで、遊技者に不要な期待感を付与しないためである。また、連続演出が実行される遊技回が3回以上になった時点で、連続演出最終遊技回の大当たり抽選の結果が「大当たり」または「外れ(リーチ発生)」であることを遊技者に認識させ、遊技者に対して、連続演出が実行される回数を数える楽しみを付与し、連続演出の実行回数の増加とともに遊技者の期待感を増幅させることができる。また、本実施形態においては、大当たり抽選の結果が「外れ(リーチ非発生)」である遊技回を連続演出最終遊技回に設定した連続演出を実行する場合は、連続演出を実行する遊技回の回数(実行遊技回数Np)を2に設定する構成を採用したが、そのような構成に限らず、実行遊技回数Npを3または4に設定する構成を採用してもよい。
ステップS12011では、処理対象遊技回の1つ前の保留遊技回(先行保留遊技回)を繰越遊技回に設定し、処理対象遊技回を連続演出最終遊技回に設定した連続演出、すなわち、実行遊技回数Np=2の連続演出を実行するか否かを決定する。本実施形態においては、乱数を用いた所定の抽選によって決定する。本実施形態においては、連続演出を実行するという抽選結果となる確率が20%になるように設定する。つまり、連続演出の実行(蓄積ポイントの繰越し)は、大当たり抽選の結果が「大当たり」または「外れ(リーチ発生)」の場合に高い確率で実行され、大当たり抽選の結果が「外れ(リーチ非発生)」の場合には低い確率で実行されるように設定する。このように設定することによって、遊技回の実行中に蓄積ポイントが繰り越されたことを認識した遊技者に強い期待感を付与することができる。ステップS12011を実行した後、ステップS12012に進む。
ステップS12012では、ステップS12011で連続演出(Np=2)を実行すると決定されたか否かを判定する。
ステップS12011において、連続演出(Np=2)を実行しないと判定した場合には(S12012:NO)、ステップS12016に進む。すなわち、処理対象遊技回の大当たり抽選の結果が「外れ(リーチ非発生)」である場合であって、処理対象遊技回において他の遊技回との連続性を有さないポイント付与演出を実行することが可能な場合であるので、ステップS12016〜ステップS12018の処理群による処理を実行する。ステップS12016〜ステップS12018の処理群については上述したので、説明を省略する。
一方、ステップS12011において、連続演出(Np=2)を実行すると判定した場合には(S12012:YES)、ステップS12013に進む。
ステップS12013では、処理対象遊技回の仮変動時間に基づいて、演出シナリオを決定する。本実施形態においては、音光側ROM93に記憶されている非リーチ用の演出シナリオテーブルを参照して演出シナリオを決定する。
図47は、非リーチ用演出シナリオテーブルを説明する説明図である。図示するように、非リーチ用演出シナリオテーブルは、処理対象遊技回に設定され得る1つの変動時間(仮変動時間)に対して2種類の演出シナリオが対応している。
図48は、一例として、非リーチ用演出シナリオテーブルの仮変動時間T=t24に対応する演出シナリオを説明する説明図である。図示するように、各演出シナリオは、変動時間がT=t24に対応して設定されており、実行される演出の種類や、ポイント付与演出が実行されるタイミング等が各々異なる。また、非リーチ用演出シナリオには、ボタン押下演出は設定されていない。すなわち、ポイント付与演出によって付与されるポイントが10ポイント以上蓄積されることがないように、後述するポイント付与シナリオに設定されている。換言すれば、蓄積ポイントが10ポイント以上蓄積されるのは、大当たり抽選の結果が「大当たり」または「外れ(リーチ発生)」の場合に限定される。このようにすることで、蓄積ポイントが10ポイント以上蓄積された場合に、遊技者に強い期待感を付与することができる。
また、上述した大当たり用の演出シナリオおよびリーチ用の演出シナリオと同様に、演出シナリオに対応する遊技回が実行される時点における保留遊技回の数によって、当該遊技回の変動時間は異なる。本実施形態においては、保留遊技回の数が多いほど、当該遊技回の変動時間は短くなる。よって、本実施形態においては、各演出シナリオは、保留遊技回の数毎に用意されている。ステップS12013を実行した後、ステップS12014に進む。
ステップS12014では、決定した演出シナリオに基づいて、ポイント付与シナリオを決定する。本処理においては、音光側ROM93に記憶された非リーチ用ポイント付与シナリオテーブルに基づいて、ポイント付与シナリオを決定する。
図49は、非リーチ用ポイント付与シナリオテーブルを説明する説明図である。図示するように、各演出シナリオに対応してポイント付与シナリオが1つ設定されている。実際には、図49に示すように、非リーチ用ポイント付与シナリオテーブルは、各演出シナリオに対して1つのポイント付与シナリオNoが対応して設定されており、実行するポイント付与シナリオのポイント付与シナリオNoに対応したポイント付与シナリオを音光側ROM93から読み出す。
図50は、非リーチ用の各ポイント付与シナリオを説明する説明図である。図示するように、各ポイント付与シナリオには、処理対象遊技回で実行する演出シナリオに適合した付与ポイントの値が、演出シナリオに設定されたポイント付与演出の実行順に設定されるとともに、1つ前に実行される先行遊技回において付与する合計ポイント数が設定されている。
ステップS12014を実行した後、ステップS12015に進む。
ステップS12015では、処理対象遊技回に設定したポイント付与シナリオに記憶されている先行遊技回の合計付与ポイントを読み込む。すなわち、先行遊技回で実行するポイント付与演出における合計付与ポイントを読み込む。ステップS12015を実行した後、ステップS12009に進む。
ステップS12009では、遊技回設定情報記録エリアの演出情報エリアを更新する。具体的には、ステップS12011〜ステップS12015において決定した事項を、遊技回設定情報記録エリアの演出情報エリアに記録する。すなわち、処理対象遊技回より1つ前の先行保留遊技回を繰越遊技回として用いるとともに、処理対象遊技回を連続演出最終遊技回として用いた連続演出を実行するので、繰越遊技回として用いる先行遊技回に対応する演出情報のポイント付与演出フラグをON、連続演出最終遊技回フラグをOFF、繰越遊技回フラグをONに再設定する。合計付与ポイントは、ステップS12015において読み込んだ先行遊技回における合計付与ポイントを再設定する。演出シナリオNo、および、ポイント付与シナリオNoは、NULLとして再設定する。上述のように、本実施形態においては、連続演出最終遊技回フラグがONである遊技回のみ、演出シナリオとポイント付与シナリオとから当該遊技回において実行する演出の演出パターンを作成する。連続演出最終遊技回フラグがONではない遊技回で実行する演出については、予め用意された演出パターンテーブルから所定の演出パターンを読み出して設定する。
そして、連続演出最終遊技回として用いる処理対象遊技回に対応する演出情報のポイント付与演出フラグをON、連続演出最終遊技回フラグをON、繰越遊技回フラグをOFFに設定する。合計付与ポイントは、NULLに設定する。上述のように、合計付与ポイントは、連続演出最終遊技回フラグがONではない遊技回で実行する演出を決定する際に用いるパラメータであり、連続演出最終遊技回においては、各ポイント付与演出に対して演出シナリオおよびポイント付与シナリオが設定されているため、合計付与ポイントの設定は不要である。演出シナリオNoは、ステップS12013で決定した演出シナリオに対応した演出シナリオNoを設定する。ポイント付与シナリオNoは、ステップS12014で決定したポイント付与シナリオに対応したポイント付与シナリオNoを設定する。
ステップS12009において、遊技回設定情報記録エリアの演出情報エリアを更新した後、当該演出情報設定処理を終了する。
<演出設定処理>
次に、演出設定処理について説明する。演出設定処理は、コマンド対応処理のサブルーチン(図38:S11807)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図51は、演出設定処理を示すフローチャートである。ステップS12101では、遊技回設定情報記憶エリア(図39)に基づいて、本処理の処理対象遊技回の連続演出最終遊技回フラグがONであるか否かを判定する。ステップS12101において、処理対象遊技回の連続演出最終遊技回フラグがONであると判定した場合には(S12101:YES)、ステップS12102に進む。
ステップS12102では、遊技回設定情報記憶エリア(図39)に基づいて、処理対象遊技回に設定された演出シナリオおよびポイント付与シナリオを読み込む。この際、演出シナリオは本処理時における保留遊技回の数に対応した演出シナリオを読み込む(図44(b)参照)。ステップS12102を実行した後、ステップS12103に進む。
ステップS12103では、処理対象遊技回に設定された演出シナリオとポイント付与シナリオとに基づいて演出パターンを生成する。
図52は、処理対象遊技回に設定された演出シナリオとポイント付与シナリオとに基づいて生成される演出パターンのイメージ図である。演出シナリオには、各ポイント付与演出の実行されるタイミングや、ボタン押下演出が実行されるタイミングが記録されている。ポイント付与シナリオには、当該演出シナリオに設定された各ポイント付与演出毎に付与されるポイント数が記録されている。音光側MPU92は、処理対象遊技回に設定された演出シナリオとポイント付与シナリオとを読み込みことによって、演出パターンを生成し、当該処理対象遊技回における演出パターンとして設定する。なお、上述したように、本実施形態においては、連続演出最終遊技回フラグがONである遊技回のみ、演出シナリオとポイント付与シナリオとから当該遊技回において実行する演出の演出パターンを生成する。連続演出最終遊技回フラグがONではない遊技回で実行する演出については、予め用意された演出パターンテーブルから所定の演出パターンを読み出して設定する。ステップS12103を実行した後、ステップS12107に進む。
一方、ステップS12101において、処理対象遊技回の連続演出最終遊技回フラグがONではないと判定した場合には(S12101:NO)、ステップS12104に進む。
ステップS12104では、遊技回設定情報記憶エリア(図39)に基づいて、本処理の処理対象遊技回のポイント付与演出フラグがONであるか否かを判定する。ステップS12104において、処理対象遊技回のポイント付与演出フラグがONであると判定した場合には(S12104:YES)、ステップS12105に進む。すなわち、処理対象遊技回が、連続演出が実行される場合における繰越遊技回に設定されている場合、または、当該処理対象遊技回の1回でポイント付与演出を実行するように設定されている場合に、ステップS12105に進む。
ステップS12105では、処理対象遊技回の変動時間と合計付与ポイント数とに基づいて当該処理対象遊技回における演出パターンを決定する。具体的には、音光側ROM93に予め記憶されたポイント付与演出用演出パターンテーブルから、変動時間と合計付与ポイント数に対応した演出パターンを特定し、当該処理対象遊技回における演出パターンに設定する。
図53は、ポイント付与演出用演出パターンテーブルを説明する説明図である。図示するように、ポイント付与演出用演出パターンテーブルには、遊技回の変動時間と合計付与ポイントに対応して一の演出パターン(ポイント付与演出用演出パターン)が対応して記憶されている。
図54は、ポイント付与演出用演出パターンテーブルに記録されているポイント付与演出用演出パターンの一例を示す説明図である。図示するように、ポイント付与演出用演出パターンテーブルに記録されている演出パターンには、ポイント付与演出が実行されるタイミングに加え、当該各ポイント付与演出において付与されるポイント数も設定されている。本実施形態においては、連続演出最終遊技回フラグがONである遊技回においては、演出シナリオとポイント付与シナリオとから当該遊技回において実行する演出の演出パターンを生成することによって、各ポイント付与演出において付与されるポイント数が設定されるが、連続演出最終遊技回フラグがONではない遊技回においては、図54に示すように、各ポイント付与演出において付与されるポイント数が予め設定された演出パターンが用意されている。
このように、処理対象遊技回が、連続演出が実行される場合における繰越遊技回に設定されている場合、または、当該処理対象遊技回の1回でポイント付与演出を実行するように設定されている場合に、同じ演出パターンテーブルを用いることができるので、データ容量を低減することができる。なお、連続演出が実行される場合における繰越遊技回に設定されている場合には蓄積ポイントを次回の遊技回に繰り越し、当該処理対象遊技回の1回でポイント付与演出を実行するように設定されている場合には蓄積ポイントは当該遊技回の終了時にリセットする必要があるが、蓄積ポイントを繰り越す際の表示制御および繰り越さない場合の表示制御は、後に説明するポイント蓄積処理において繰越遊技回フラグを用いて実現するので、連続演出が実行される場合における繰越遊技回に設定されている場合と、当該処理対象遊技回の1回でポイント付与演出を実行するように設定されている場合とで、同じ演出パターンを適用することができる。ステップS12105(図51)を実行した後、ステップS12107に進む。
一方、ステップS12104において、処理対象遊技回のポイント付与演出フラグがONではないと判定した場合には(S12104:NO)、ステップS12106に進む。すなわち、処理対象遊技回が、大当たり抽選の結果が「外れ(リーチ非発生)」であり、かつ、ポイント付与演出を実行しない遊技回である場合にステップS12106に進む。
ステップS12106では、当該処理対象遊技回の変動時間に基づいて、演出パターンを決定する。具体的には、音光側ROM93に予め記憶された通常演出用演出パターンテーブルから、変動時間に対応した演出パターンを特定し、当該処理対象遊技回における演出パターンに設定する。通常演出用演出パターンテーブルには、遊技回の変動時間毎に1つの演出パターンが対応して記憶されている。ステップS12016を実行した後、ステップS12107に進む。
ステップS12107では、停止する液晶用図柄の設定処理を実行する。液晶用図柄の設定処理では、今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、又は、8R通常大当たりである場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、16R確変大当たり又は8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、16R通常大当たり又は8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップS12107を実行した後、ステップS12108に進む。
ステップS12108では、変動表示パターンの設定処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップS12107において特定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動表示パターンを選択する。この変動表示パターンの選択に際しては、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動表示パターンテーブルが参照される。ステップS12108を実行した後、ステップS12109に進む。
ステップS12109では、ステップS12103、ステップS12105、S12106の処理において設定した演出パターン、停止する液晶用図柄、変動表示パターンを演出コマンドに設定し、ステップS12110に進む。
ステップS12110では、設定した演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。その後、ステップS12111に進む。
ステップS12111では、保留情報の更新処理を行う。具体的には、音光側RAM94の合計保留個数カウンタエリアに記憶されている合計保留個数が1減算されるように、当該合計保留個数カウンタエリアの情報を更新する。ステップS12111を実行した後、ステップS12112に進む。
ステップS12112では、遊技回設定情報記憶エリア94d(図39)の更新処理を実行する。処理対象である遊技回が第1始動口33への入球を契機とした遊技回の場合には、第1始動口用遊技回設定情報記憶エリアに記憶されている遊技回設定情報(先判定情報および演出情報)を図39(a)で図示したように隣の保留遊技回の記憶エリアにシフトする。処理対象である遊技回が第2始動口34への入球を契機とした遊技回の場合には、第2始動口用遊技回設定情報記憶エリアに記憶されている遊技回設定情報(先判定情報および演出情報)を図39(b)で図示したように隣の保留遊技回の記憶エリアにシフトする。ステップS12110を実行した後、演出設定処理を終了する。
<ポイント付与演出実行処理>
次に、ポイント付与演出実行処理について説明する。上述のように、ポイント付与演出実行処理は、遊技回の実行中におけるポイント付与演出に関する各種処理を実行するための処理である。ポイント付与演出実行処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図37:S11703)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図55は、ポイント付与演出実行処理を示すフローチャートである。ステップS12201では、ポイント蓄積処理を実行する。ポイント蓄積処理は、ポイント付与演出の実行の開始の制御、および、ポイント付与演出において付与されたポイントを、蓄積ポイントを示す真珠の画像として、ステージSt上に表示するための表示制御を行う処理である。ポイント蓄積処理の詳細は後述する。ステップS12201を実行した後、ステップS12202に進む。
ステップS12202では、ポイント充填時制御処理を実行する。ポイント充填時制御処理は、蓄積ポイントが10個分蓄積(充填)された場合に、当該充填を契機として待機中演出を実行するのか、または、タイマ演出を実行するのかを判定し、いずれかの演出を実行するように制御する処理である。ポイント充填時制御処理の詳細は後述する。ステップS12202を実行した後、ステップS12203を実行する。
ステップS12203では、ボタン押下演出処理を実行する。ボタン押下演出処理は、ボタン押下演出の実行を制御する処理である。ボタン押下演出処理の詳細は後述する。ステップS12203を実行した後、ステップS12204に進む。
ステップS12204では、ポイントリセット処理を実行する。ポイントリセット処理は、遊技回が終了するときに、蓄積ポイントをリセットするのか又は繰り越すのかを判定し、蓄積ポイントのリセットの実行を制御する処理である。ポイントリセット処理の詳細は後述する。ステップS12204を実行した後、ステップS12205に進む。
ステップS12205では、ステージ表示制御処理を実行する。ステージ表示制御処理は、ステージStの色を制御する処理である。ステージ表示制御処理の詳細は後述する。ステップS12205を実行した後、本ポイント付与演出実行処理を終了する。
<ポイント蓄積処理>
次に、ポイント蓄積処理について説明する。ポイント蓄積処理は、ポイント付与演出実行処理のサブルーチン(図55:S12201)として音声発光制御装置90の音光側MPU92によって実行される。
図56は、ポイント蓄積処理を示すフローチャートである。ステップS12301では、ポイント付与演出フラグがONであるか否かを判定する。ポイント付与演出フラグは、遊技回の実行中に1回のポイント付与演出の実行が開始されたことを契機としてONとなり、当該ポイント付与演出が終了したことを契機としてOFFとなるフラグである。ステップS12301において、ポイント付与演出フラグがONではないと判定した場合、すなわち、ポイント付与演出が開始されていないと判定した場合には(S12301:NO)、ステップS12302に進む。
ステップS12302では、処理対象遊技回に設定された演出パターンに基づいて、ポイント付与演出の開始のタイミングであるか否かを判定する。ステップS12302において、ポイント付与演出の開始のタイミングであると判定した場合には(S12302:YES)、ステップS12303に進む。一方、ステップS12302において、ポイント付与演出の開始のタイミングではないと判定した場合には(S12302:NO)、本ポイント蓄積処理を終了する。
ステップS12303では、処理対象遊技回に設定された演出パターンから、開始するポイント付与演出において付与するポイント数を読み込む。ステップS12303を実行した後、ステップS12304に進む。
ステップS12304では、付与するポイント数に対応したポイント付与演出用動画表示開始コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、当該ポイント付与演出用動画表示開始コマンドを受信すると、付与するポイント数に対応したポイント付与演出の演出動画を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップS12304を実行した後、ステップS12305に進む。
ステップS12305では、付与するポイント数に対応したポイント付与演出用動画に対応した音声の出力を開始するとともに、当該ポイント付与演出用動画に対応した発光を各種ランプ47に実行させるための制御を開始する。ステップS12305を実行した後、ステップS12306に進む。
ステップS12306では、ポイント付与演出実行フラグをONにする。ステップS12306を実行した後、本ポイント蓄積処理を終了する。
一方、ステップS12301において、ポイント付与演出フラグがONであると判定した場合、すなわち、ポイント付与演出が開始されていると判定した場合には(S12301:YES)、ステップS12307に進む。
ステップS12307では、開始されたポイント付与演出において、ポイントの付与が完了したタイミングであるか否かを判定する。具体的には、ポイント付与演出において、付与ポイント数が表示された真珠がカメのキャラクタによって投下された後(図11参照)、当該付与ポイント数が表示された真珠がステージStに到達したタイミングであるか否かを判定する。ステップS12307において、開始されたポイント付与演出において、ポイントの付与が完了したタイミングではないと判定した場合には(S12307:NO)、本ポイント蓄積処理を終了する。一方、ステップS12307において、開始されたポイント付与演出において、ポイントの付与が完了したタイミングであると判定した場合には(S12307:YES)、ステップS12308に進む。
ステップS12308では、付与ポイント数に応じて蓄積ポイントカウンタCpntの値を更新する。蓄積ポイントカウンタCpntは、蓄積ポイントの値をカウントするためのカウンタである。ステップS12308においては、ポイント付与演出においてポイントの付与が生じた場合に、当該付与されたポイント数に対応した値を蓄積ポイントカウンタCpntに加算する。ステップS12308を実行した後、ステップS12309に進む。
ステップS12309では、蓄積ポイントカウンタCpntの値が10以上であるか否かを判定する。すなわち、ポイント付与演出によってポイントが付与され、蓄積ポイントが10ポイント以上であるか否かを判定する。ステップS12309において、蓄積ポイントカウンタCpntの値が10ポイント以上ではないと判定した場合には(S12309:NO)、ステップS12310に進む。
ステップS12310では、蓄積ポイントカウンタCpntの値に対応したポイント蓄積動画表示開始コマンドを表示側MPU102に送信する。ポイント蓄積動画は、蓄積ポイントに対応した数の真珠の画像をステージStに表示する動画である。表示側MPU102は、当該ポイント蓄積動画表示開始コマンドを受信すると、蓄積ポイントカウンタCpntに対応した数の真珠の画像をステージStに表示する演出動画を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップS12310を実行した後、ステップS12311に進む。
ステップS12311では、ポイント蓄積動画に対応した音声の出力を開始するとともに、当該ポイント蓄積動画に対応した発光を各種ランプ47に実行させるための制御を開始する。ステップS12311を実行した後、ステップS12312に進む。
ステップS12312では、ポイント付与演出実行フラグをOFFにする。その後、本ポイント蓄積処理を終了する。
一方、ステップS12309において、蓄積ポイントカウンタCpntの値が10ポイント以上であると判定した場合には(S12309:YES)、ステップS12313に進む。
ステップS12313では、充填済カウンタCwの値を1加算(インクリメント)する。充填済カウンタCwは、蓄積ポイントが10ポイント蓄積される毎に1加算されるカウンタである。ステップS12313を実行した後、ステップS12314に進む。
ステップS12314では、蓄積ポイントカウンタCpntの値を10減算する。ステップS12314を実行した後、ステップS12315に進む。
ステップS12315では、未処理フラグをONにする。未処理フラグは、蓄積ポイントが10ポイント分蓄積された場合に、当該10ポイント分の蓄積ポイントに対して待機中演出を実行するのか、または、タイマ演出を実行するのかの判断処理が未だされていない場合にONにされ、当該判断処理が終了した場合にOFFにされるフラグである。なお、当該10ポイント分の蓄積ポイントに対して待機中演出を実行するのか、または、タイマ演出を実行するのかの判断処理は、後述するポイント充填時制御処理において実行される。ステップS12315を実行した後、再び、ステップS12309に進む。
すなわち、蓄積ポイントカウンタCpntの値が10未満となるまで、ステップS12313〜ステップS12315の処理が繰り返される。そして、ステップS12313〜ステップS12315の実行された回数だけ充填済カウンタCwの値は増加する。すなわち、10ポイント分の蓄積ポイントを1つの蓄積ポイント群と見た場合、ポイント付与演出によってポイントが付与された後の蓄積ポイントの中に含まれる蓄積ポイント群の数をカウントし、当該蓄積ポイント群の数を充填済カウンタCwとして加算し(S12313)、充填済カウンタCwに加算した蓄積ポイント群の数に対応する蓄積ポイントを蓄積ポイントカウンタCpntから減算(S12314)する。
そして、ステップS12313〜ステップS12315の処理を実行した後、再び、ステップS12309に進み、蓄積ポイントカウンタCpntの値が10ポイント以上ではないと判定した場合に(S12309:NO)、ステップS12310に進む。ステップS12310以降の処理については上述したので説明は省略する。
<ポイント充填時制御処理>
次に、ポイント充填時制御処理について説明をする。ポイント充填時制御処理は、ポイント付与演出実行処理のサブルーチン(図55:S12202)として音声発光制御装置90の音光側MPU92によって実行される。
図57は、ポイント充填時制御処理を示すフローチャートである。ステップS12401では、未処理フラグがONであるか否かを判定する。上述のように、未処理フラグは、蓄積ポイントが10ポイント分蓄積された場合に、当該10ポイント分の蓄積ポイントに対して待機中演出を実行するのか、または、タイマ演出を実行するのかの判断処理が未だされていない場合にONにされ、当該判断処理が終了した場合にOFFにされるフラグである。
ステップS12401において、未処理フラグがONであると判定した場合には(S12401:YES)、ステップS12404に進む。ステップS12404〜ステップS12411の処理は、10ポイント分の蓄積ポイントに対して待機中演出を実行するのか、または、タイマ演出を実行するのかの判断をし、いずれかの演出の実行を制御する処理である。よって、未処理フラグがONであると判定した場合、すなわち、蓄積ポイントが10ポイント分蓄積されたと判定された場合には、ステップS12404〜ステップS12411の処理を実行することによって、10ポイント分の蓄積ポイントに対して待機中演出を実行するのか、または、タイマ演出を実行するのかの判断をし、いずれかの演出の実行を制御する。
一方、ステップS12401において、未処理フラグがONではないと判定した場合には(S12401:NO)、ステップS12402に進む。
ステップS12402では、変動用コマンド・種別コマンドを受信したか否かの判定をする。すなわち、新たな遊技回が開始されるタイミングであるか否かを判定している。ステップS12402において、変動用コマンド・種別コマンドを受信したと判定した場合、すなわち、新たな遊技回が開始されるタイミングであると判定した場合には(S12402:YES)、ステップS12403に進む。
ステップS12403では、充填済カウンタCw=0であるか否かを判定する。ステップS12403において、充填済カウンタCw=0ではないと判定した場合には(S12403:NO)、ステップS12404に進む。すなわち、上述した10ポイント分の蓄積ポイントに相当する蓄積ポイント群が1つ以上存在する場合に、ステップS12404に進む。
ここで、ステップS12402において変動用コマンド・種別コマンドを受信したと判定をした場合であって(S12402:YES)、ステップS12403において充填済カウンタCw=0ではないと判定した場合に(S12403:NO)、ステップS12404に進む理由を説明する。
本実施形態においては、待機中演出またはタイマ演出のいずれかを実行する契機となるのは、蓄積ポイントが10ポイント以上蓄積されたタイミングに加えて、新たな遊技回が開始されたタイミングである。待機中演出が実行されている遊技回が終了し、次の新たな遊技回が開始されたタイミングであって、当該新たな遊技回が連続演出最終遊技回である場合に、当該待機中演出に代えてタイマ演出が実行される。図15を用いて説明すると、繰越遊技回である遊技回U2において実行が開始された待機中演出は、連続演出最終遊技回である遊技回U3が開始されたタイミングで、タイマ演出1に切り替わる。
従って、ステップS12401において未処理フラグがONではないと判定した場合であっても(S12401:NO)、ステップS12402を実行することによって新たな遊技回が開始されたタイミングであると判定し(S12402:YES)、かつ、ステップS12403を実行することによって蓄積ポイント群(10ポイント分の蓄積ポイント)が1つ以上存在すると判定した場合には(S12403:NO)、ステップS12404に進み、ステップS12404〜ステップS12411の処理を実行することによって、10ポイント分の蓄積ポイントに対して待機中演出を実行するのか、または、タイマ演出を実行するのかの判断をする必要がある。よって、ステップS12402において変動用コマンド・種別コマンドを受信したと判定をした場合であって(S12402:YES)、ステップS12403において充填済カウンタCw=0ではないと判定した場合には(S12403:NO)、ステップS12404に進む。
一方、ステップS12402において変動用コマンド・種別コマンドを受信していないと判定をした場合(S12402:NO)、および、ステップS12403において充填済カウンタCw=0であると判定した場合には(S12403:YES)、本ポイント充填時制御処理を終了する。
ステップS12404では、処理対象遊技回の繰越遊技回フラグがONであるか否かを判定する。ステップS12404において、処理対象遊技回の繰越遊技回フラグがONであると判定した場合には(S12404:YES)、ステップS12405に進む。
ステップS12405では、充填済カウンタCwの値に対応した待機中演出用動画表示開始コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、当該待機中演出用動画表示開始コマンドを受信すると、充填済カウンタCwの値に対応した待機中演出用動画を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。例えば、充填済カウンタCw=1の場合には、待機中演出を示す画像(図17参照)を1つ表示する。充填済カウンタCw=2の場合には、待機中演出を示す画像を2つ表示する。ステップS12405を実行した後、ステップS12406に進む。
ステップS12406では、待機中演出用動画に対応した音声の出力を開始するとともに、当該待機中演出用動画に対応した発光を各種ランプ47に実行させるための制御を開始する。ステップS12406を実行した後、ステップS12411に進む。
ステップS12411では、未処理フラグがONの場合には、当該未処理フラグをOFFにする。その後、本ポイント充填時制御処理を終了する。
一方、ステップS12404において、処理対象遊技回の繰越遊技回フラグがONではないと判定した場合には(S12404:NO)、ステップS12407に進む。
ステップS12407では、処理対象遊技回の演出パターンに基づいてボタン演出を実行するまでの時間を取得する。例えば、処理対象遊技回において1回のボタン押下演出が実行される場合には、当該ボタン押下演出を実行するまでの時間を取得し、処理対象遊技回において2回のボタン押下演出を実行する場合には、当該2回のボタン押下演出を実行するまでの時間を各々取得する。ステップS12407を実行した後、ステップS12408に進む。
ステップS12408では、各ボタン押下演出までの残時間に対応したタイマ演出用動画表示開始コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、当該タイマ演出用動画表示開始コマンドを受信すると、各ボタン押下演出までの残時間に対応したタイマ演出用動画を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。例えば、処理対象遊技回において1回のボタン押下演出が実行される場合には、当該ボタン押下演出を実行するまでの時間がカウントダウンされて表示されるタイマ演出用動画を表示する。処理対象遊技回において2回のボタン押下演出を実行する場合には、1回目のボタン押下演出を実行するまでの時間がカウントダウンされて表示されるタイマ演出用動画を表示するとともに、2回目のボタン押下演出を実行するまでの時間がカウントダウンされて表示されるタイマ演出用動画を表示する(図19(a)参照)。ステップS12408を実行した後、ステップS12409に進む。
ステップS12409では、各タイマ演出用動画に対応した音声の出力を開始するとともに、当該タイマ演出用動画に対応した発光を各種ランプ47に実行させるための制御を開始する。ステップS12409を実行した後、ステップS12410に進む。
ステップS12410では、充填済カウンタCwの値を0にリセットする。ステップS12410を実行した後、ステップS12411に進む。
上述のように、ステップS12411では、未処理フラグがONの場合には、当該未処理フラグをOFFにする。その後、本ポイント充填時制御処理を終了する。
<ボタン押下演出処理>
次に、ボタン押下演出処理について説明する。ボタン押下演出処理は、ポイント付与演出実行処理のサブルーチン(図55:S12203)として音声発光制御装置90の音光側MPU92によって実行される。
図58は、ボタン押下演出処理を示すフローチャートである。ステップS12501では、処理対象遊技回に設定されている演出パターンに基づいて、ボタン押下演出開始のタイミングであるか否かを判定する。ステップS12501において、ボタン押下演出開始のタイミングであると判定した場合には(S12501:YES)、ステップS12502に進む。一方、ステップS12501において、ボタン押下演出開始のタイミングではないと判定した場合には(S12501:NO)、本ボタン押下演出処理を終了する。
ステップS12502では、ボタン押下演出用動画表示開始コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、当該ボタン押下演出用動画表示開始コマンドを受信すると、ボタン押下演出用動画(図14(b)参照)を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップS12502を実行した後、ステップS12503に進む。
ステップS12503では、ボタン押下演出用動画に対応した音声の出力を開始するとともに、当該ボタン押下演出用動画に対応した発光を各種ランプ47に実行させるための制御を開始する。ステップS12503を実行した後、本ボタン押下演出処理を終了する。
<ポイントリセット処理>
次に、ポイントリセット処理について説明する。ポイントリセット処理は、ポイント付与演出実行処理のサブルーチン(図55:S12204)として音声発光制御装置90の音光側MPU92によって実行される。
図59は、ポイントリセット処理を示すフローチャートである。ステップS12601では、処理対象遊技回に設定されている演出パターンに基づいて、遊技回終了のタイミングであるか否かを判定する。ステップS12601において、遊技回終了のタイミングであると判定した場合には(S12601:YES)、ステップS12602に進む。
ステップS12602では、繰越遊技回フラグがONであるか否かを判定する。ステップS12602において、繰越遊技回フラグがONではないと判定した場合には(S12602:NO)、ステップS12603に進む。
ステップS12603では、蓄積ポイントカウンタCpntをリセット(Cpnt←0)する。すなわち、蓄積ポイントを繰り越す遊技回である繰越遊技回以外の遊技回は、蓄積ポイントを繰り越さないので、当該遊技回の終了時に当該遊技回における蓄積ポイントに対応する蓄積ポイントカウンタCpntを0にする。ステップS12603を実行した後、本ポイントリセット処理を終了する。
一方、ステップS12601において遊技回終了のタイミングではないと判定した場合(S12601:NO)、および、ステップS12602において繰越遊技回フラグがONであると判定した場合には(S12602:YES)、蓄積ポイントカウンタCpntをリセットせずに、本ポイントリセット処理を終了する。
<ステージ表示制御処理>
次に、ステージ表示制御処理について説明する。ステージ表示制御処理は、ステージStの色の制御をする処理である。ステージ表示制御処理は、ポイント付与演出実行処理のサブルーチン(図55:S12205)として音声発光制御装置90の音光側MPU92によって実行される。
図60は、ステージ表示制御処理を示すフローチャートである。ステップS12701では、蓄積ポイントカウンタCpntの値が0であるか否かを判定する。ステップS12701において、蓄積ポイントカウンタCpntの値が0であると判定した場合には(S12701:YES)、ステップS12702に進む。
ステップS12702では、ステージStの色を白色に設定したステージ用動画表示開始コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、当該ステージ用動画表示開始コマンドを受信すると、ステージStの色が白色に設定されたステージ用動画を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。本実施形態においては、ポイントが蓄積されていない場合には、処理対象遊技回が繰越遊技回や連続演出最終遊技回であってもステージStを白色に設定する。ステップS12702を実行した後、本ステージ表示制御処理を終了する。
一方、ステップS12701において、蓄積ポイントカウンタCpntの値が0ではないと判定した場合には(S12701:NO)、ステップS12703に進む。
ステップS12703では、処理対象遊技回の繰越遊技回フラグがONであるか否かを判定する。ステップS12703において、処理対象遊技回の繰越遊技回フラグがONであると判定した場合には(S12703:YES)、ステップS12704に進む。
ステップS12704では、ステージStの色を黄色に設定したステージ用動画表示開始コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、当該ステージ用動画表示開始コマンドを受信すると、ステージStの色が黄色に設定されたステージ用動画を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。上述のように、本実施形態においては、繰越遊技回においてポイントが蓄積されている場合にはステージStの色を黄色に設定する。ステップS12704を実行した後、本ステージ表示制御処理を終了する。
ステップS12703において、処理対象遊技回の繰越遊技回フラグがONではないと判定した場合には(S12703:NO)、ステップS12705に進む。
ステップS12705では、ステージStの色を橙色に設定したステージ用動画表示開始コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、当該ステージ用動画表示開始コマンドを受信すると、ステージStの色が橙色に設定されたステージ用動画を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。上述のように、本実施形態においては、連続演出最終遊技回においてポイントが蓄積されている場合にはステージStの色を橙色に設定する。ステップS12705を実行した後、本ステージ表示制御処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図61は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップS12801では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップS12802に進む。
ステップS12802では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図62は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップS12901では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド記憶エリアに、その抽出したコマンドデータを記憶する。コマンド記憶処理によってコマンド記憶エリアに記憶された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図63は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド記憶領域に記憶されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が記憶されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップS13001では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図62)によってコマンド記憶エリアに記憶されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが記憶されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが記憶されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(S13001)では、その時点でコマンド記憶エリアに記憶されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド記憶エリアに記憶されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド記憶エリアに記憶されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や液晶用図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップS13002では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(S13001)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップS13003に進む。
ステップS13003では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(S13002)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップS13004に進む。
ステップS13004では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(S13003)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップS13005に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態によれば、大当たり抽選の結果が「大当たり」、または、「外れ(リーチ発生)」の場合に、ボタン押下演出が実行されるように、演出シナリオによって設定している。よって、ボタン押下演出を実行することによって、ボタン押下演出が実行された場合に大当たり抽選の結果が「大当たり」、または、「外れ(リーチ発生)」となる確率が高いことを認識した遊技者に対して、期待感を付与することができる。
さらに、本実施形態においては、演出シナリオにボタン押下演出の実行が設定されている場合には、当該ボタン押下演出が実行されるまでに、ポイント付与演出を実行することによって、蓄積ポイントが10ポイント以上となるようにポイントの付与を行う。よって、ポイント付与演出を実行することによって、蓄積ポイントが10ポイント以上となった場合にボタン押下演出が実行されることを認識した遊技者に対して、ポイント付与演出を実行する毎に期待感を付与することができる。
また、本実施形態においては、遊技回において蓄積した蓄積ポイントを、当該遊技回の終了を契機としてリセットする場合と、リセットせずに次回の遊技回に繰り越す場合とがある。蓄積ポイントが当該遊技回の終了を契機としてリセットする場合があることによって、遊技回が終了するまでに蓄積ポイントが10ポイント以上蓄積するように遊技者に所望させ、ポイント付与演出に対する遊技者の期待感をより一層増加させることができる。さらに、遊技回が開始され、ポイント付与演出の実行によってポイントが蓄積されたことを認識した遊技者に対して、蓄積ポイントがリセットされてしまうかもしれない当該遊技回の終了する時期を意識させ、蓄積ポイントの蓄積する態様、すなわちポイント付与演出の実行の態様に注目させることができる。
また、蓄積ポイントが次回の遊技回に繰り越す場合があることによって、仮に実行中の遊技回において蓄積ポイントが10ポイント以上蓄積しなかった場合であっても、次回遊技回まで繰り越せば当該遊技回において蓄積したポイントは有効であるので、蓄積ポイントが10ポイント以上蓄積しないことに対する遊技者の期待感の低下を抑制することができる。
本実施形態においては、ステージStの色によって、蓄積ポイントが繰り越すか否かを遊技者に対し示唆するので、蓄積ポイントが10ポイント以上蓄積しない遊技回においても、次回の遊技回で蓄積ポイントが10ポイント以上蓄積する可能性があるといった期待感を付与することができ、蓄積ポイントが10ポイント以上蓄積しない遊技回における遊技者の期待感の低下を抑制することができる。
本実施形態においては、蓄積ポイントが10ポイント以上蓄積した場合に実行する処理としてボタン押下演出を採用している。蓄積ポイントが10ポイント以上蓄積し遊技者に対して達成感を付与したタイミングでさらにボタン押下演出の実行によって遊技者に能動的に遊技に関与させ、より一層遊技に注目させ、遊技者の期待感をさらに高めることができる。
本実施形態においては、蓄積ポイントはステージSt上の真珠の画像として遊技者に示唆するので、常に遊技者に蓄積ポイントを意識させることができる。
本実施形態においては、タイマ演出を実行するので、タイマ演出が実行されてからボタン押下演出が実行されるまでの期間中、継続的に、タイマ演出に示唆された時間の経過後に実行されるボタン押下演出について期待感を付与することができる。また、タイマ演出によって、ボタン押下演出までの残時間がカウントダウンされるので、示唆される残時間が減少し、ボタン押下演出が実行されるタイミングが近づくにつれ、遊技者の期待感を増大させることができる。
また、蓄積ポイントが10ポイント蓄積されても、待機中演出が開始され、蓄積ポイントが10ポイント蓄積した直後にタイマ演出が実行されない場合があるので、蓄積ポイントが10ポイント蓄積した直後にタイマ演出が実行されるか否かを認識することによって、ボタン押下演出の実行されるタイミングを推測させる楽しみを遊技者に付与することができる。
さらに、本実施形態においては、ボタン押下演出を実行する遊技回においてタイマ演出を実行するので、遊技回においてタイマ演出を実行した場合には、当該遊技回に遊技者を注目させることができ、期待感を付与することができる。
本実施形態においては、蓄積ポイントが10ポイント蓄積した場合であって、タイマ演出が次回以降の遊技回において実行される場合には、タイマ演出の実行に先立って待機中演出を実行する。よって、蓄積ポイントが10ポイント蓄積した時点からタイマ演出が実行されるまでに生じた期間においても、待機中演出の実行によって、後の遊技回においてタイマ演出が実行されることを意識させ、タイマ演出に対する遊技者の期待感を持続させることができる。
本実施形態においては、所定の遊技回におけるポイント付与演出の実行の有無、ポイント付与演出において付与するポイント数、蓄積ポイントの繰越の有無、待機中演出の実行の有無、タイマ演出の実行の有無、ボタン押下演出をいずれの遊技回で実行するか等、当該遊技回における各処理内容は、当該遊技回より後に実行される遊技回(以下、後発遊技回とも呼ぶ)の特別情報に基づいて決定する。より具体的には、後発遊技回の大当たり抽選の結果が「大当たり」または「外れ(リーチ発生)」の場合には、当該後発遊技回を連続演出最終遊技回に設定した連続演出が実行される場合があり、その場合には、当該遊技回は繰越遊技回に設定される。すなわち、後発遊技回の特別情報に基づいて当該遊技回の処理内容を決定する。このようにすることで、ポイント付与演出の実行の有無、ポイント付与演出において付与するポイント数、蓄積ポイントの繰越の有無、待機中演出の実行の有無、タイマ演出の実行の有無、ボタン押下演出等の各処理に関して、複数の遊技回に亘って関連性を持たせることができる。各遊技回の処理内容と他の遊技回の処理内容とに関連性を持たせることで、例えば、実行中の遊技回において所定の処理を実行した場合に、当該所定の処理と当該遊技回の進行との関連性について遊技者に推測をさせるだけでなく、当該所定の処理と後発遊技回の進行との関連性についても遊技者に推測をさせる。すなわち、実行中の遊技回において遊技がどのように進行したとしても、後発遊技回の進行に様々な可能性を残し、遊技者の期待感を持続させることができる。
また、本実施形態において、連続演出においてボタン押下演出が実行される回数が多いほど、各ボタン押下演出後に実行される演出が発展する(演出が示唆する大当たり抽選に当選していることの期待度が高くなる)ように設定された演出シナリオを用意することによって、ボタン押下演出において遊技者に演出操作ボタン24を押下させる毎に、遊技者の遊技に対する期待感を増加させることができる。よって、連続演出の実行期間が長い場合でも、当該連続演出の実行期間の長さに応じてボタン押下演出の回数を増やすことによって、遊技者の集中力の低下を抑制し、期待感をより一層増加させることができる。
A7.第1実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成及び処理については、説明を省略する。
A7−1.変形例1:
第1実施形態において、特定の演出を実行する場合には必ずポイントを付与する構成を採用してもよい。当該構成を実現する一例として、演出シナリオおよびポイント付与シナリオに予め設定しておくことで実現することができる。
具体的には、所定の演出(例えば、ノーマルリーチ演出)の後に、付与ポイントが0ではないポイント付与演出を実行する場合と、付与ポイントが0であるポイント付与演出を実行する場合とを、演出シナリオおよびポイント付与シナリオに設定する。この場合、付与ポイントが0ではないポイント付与演出を実行する場合と、付与ポイントが0であるポイント付与演出を実行する場合とを1つの演出シナリオおよびポイント付与シナリオに設定してもよいし、各々別の演出シナリオおよびポイント付与シナリオに設定してもよい。また、所定の演出の後に付与ポイントが0であるポイント付与演出を実行する構成に代えて、所定の演出の後にポイント付与演出を実行しない構成を採用してもよいし、その両方を採用してもよい。
一方、特定の演出(例えば、スーパーリーチ演出)の後には必ず付与ポイントが0ではないポイント付与演出を実行するように演出シナリオおよびポイント付与シナリオに設定する。特定の演出として、特定のリーチ演出や、特定のカットイン演出を採用してもよいし、付与ポイントが0ではないポイント付与演出を実行することを示唆するための専用の演出を採用してもよい。
このようにすることで、遊技回において特定の演出が実行された場合には、当該遊技回において、必ずポイントが付与されるので、ポイントの付与を望む遊技者に対して、特定の演出の実行に対する期待感を付与することができるとともに、遊技に注目させることができる。また、特定の演出が実行された場合には、ポイントの付与を望んでいた遊技者に対して高揚感を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
例えば、蓄積ポイントが9ポイントであり、あと1回、ポイントが付与されれば蓄積ポイントが10ポイント以上となりボタン押下演出が実行される場合に、特定の演出が実行されることに対して遊技者に強い期待感を付与することができる。また、このような状況で、特定の演出を実行しポイントを付与した場合には、遊技者に対して強い達成感を付与することができる。
A7−2.変形例2:
第1実施形態において、実行中の遊技回における蓄積ポイントが次回の遊技回に繰り越された場合には、当該遊技回より後の遊技回で必ずポイントが付与される構成を採用してもよい。当該構成を実現する一例として、演出シナリオおよびポイント付与シナリオに予め設定しておくことで実現することができる。
具体的には、連続演出最終遊技回に設定する演出シナリオおよびポイント付与シナリオに必ず付与ポイントが0ではないポイント付与演出を設定する。また、ポイント付与シナリオにおいて、連続演出における繰越遊技回のうち最初に実行される繰越遊技回以降の繰越遊技回に対して必ず合計付与ポイントが0ではないポイント数を設定する。
このようにすることで、ポイントの付与を望む遊技者に対して、遊技回の終了を契機として蓄積ポイントが繰り越されることについて期待感を付与することがきる。よって、遊技者に対して、当該遊技回の終了時点においても遊技に注目させることができる。また、遊技回の終了を契機として蓄積ポイントが繰り越された場合には、ポイントの付与を望んでいた遊技者に対して当該遊技回より後に実行される遊技回でポイントが付与されることについて期待感を付与することができるとともに、高揚感を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
例えば、蓄積ポイントが繰り越せば必ず次回以降の遊技回においてポイントが付与されることを遊技者が認識している場合であって、蓄積ポイントが9ポイントでありながら遊技回が終了しそうな状況である場合には、仮に蓄積ポイントが繰り越せば後の遊技回において必ずポイントが付与されてボタン押下演出が実行されるので、遊技者に対して、蓄積ポイントが繰り越すことへの強い期待感を付与することができ、実行中の遊技回において蓄積ポイントが10ポイントに達しないことに対しての期待感の低下を抑制することができる。また、このような状況で、蓄積ポイントが繰り越された場合には、遊技者に強い達成感を付与することができる。
また、実行中の遊技回における蓄積ポイントが次回の遊技回に繰り越された場合に、実行中の遊技回より後の遊技回で必ずポイントが付与される構成に限らず、実行中の遊技回において所定の演出(例えば、青色のザリガニのキャラクタが出現する演出)が実行された場合に、当該遊技回より後の遊技回で必ずポイントが付与される構成を採用してもよい。このようにすることで、実行中の遊技回において所定の演出が実行された遊技者に対して、後の遊技回への期待感を付与することができる。
A7−3.変形例3:
第1実施形態において、連続演出が実行される一連の遊技回において実行されるポイント付与演出において、付与ポイントが0であるポイント付与演出を実行する回数に制限を設ける構成を採用してもよい。または、遊技回1回のみで実行されるポイント付与演出において、付与ポイントが0であるポイント付与演出を実行する回数に制限を設ける構成を採用してもよい。当該構成を実現する一例として、演出シナリオおよびポイント付与シナリオに予め設定しておくことで実現することができる。
具体的に説明する。上述のように、ポイント付与シナリオには連続演出最終遊技回で実行する各ポイント付与演出ごとに、付与ポイント数が設定されている。よって、各ポイント付与演出ごとに設定する付与ポイント数の値として「0」を設定する数に制限を設ける。例えば、付与ポイント数として、「0」という値を3回以下で設定するように制限する。
また、繰越遊技回および遊技回1回のみでポイント付与演出を実行する遊技回に対して用いられる演出パターンにおいて、各ポイント付与演出に設定する付与ポイント数の値として「0」を設定する数に制限を設ける。
このようにすることで、付与ポイントが0であるポイント付与演出の実行回数が上限に達したことを認識した遊技者に対して、ポイント付与演出が実行されることについて強い期待感を付与することができる。なぜなら、付与ポイントが0であるポイント付与演出の実行回数が上限に達した場合には、その後にポイント付与演出が実行された場合には、必ず、ポイントが付与されるからである。よって、付与ポイントが0であるポイント付与演出を実行した場合であっても、遊技者に対して、付与ポイントが0であるポイント付与演出の実行回数が上限に達することについての期待感を付与することができる。
すなわち、ポイント付与演出が実行された場合において、付与ポイントが0ではなかった場合にはポイントが付与されるので遊技者に高揚感を付与することができ、また、付与ポイントが0であった場合であっても遊技者に期待感(付与ポイントが0であるポイント付与演出の実行回数が上限に達することについての期待感)を付与することができる。その結果、付与ポイントが0ではないポイント付与演出を実行した場合、および、付与ポイントが0であるポイント付与演出を実行した場合のいずれの場合であっても、遊技者の期待感を増大させることができる。
A7−4.変形例4:
所定の遊技回において蓄積ポイントが10ポイントに達しない場合に実行する演出(以下、未充填演出とも呼ぶ)を、遊技回において実行可能な構成としてもよい。また、未充填演出を、蓄積ポイントが10ポイントに達しない場合において、所定の割合で実行する構成としてもよい。
さらに、未充填演出が実行された場合には、当該未充填演出が実行される直前における蓄積ポイントが多ければ多いほど、当該遊技回における大当たり抽選の結果が「大当たり」である期待度(確率)が高くなる構成としてもよい。
具体的には、当該遊技回において大当たり抽選の結果が「大当たり」である場合に、未充填演出が実行される演出シナリオが選択されやすくなるように設定する。例えば、演出シナリオを、抽選用乱数と抽選用テーブルデータを用いた抽選によって選択する場合には、大当たり抽選の結果が「大当たり」である場合に、未充填演出が実行されるように抽選用テーブルデータを設定する。そして、大当たり抽選の結果が「大当たり」である場合以外で当該演出シナリオが選択される確率が低く(例えば30パーセント未満)なるように抽選用テーブルデータを設定する。さらに、大当たり抽選の結果が「大当たり」である場合には、当該演出シナリオに適用するポイント付与シナリオは、未充填演出が実行される直前の蓄積ポイントが比較的多く(例えば、8ポイントや9ポイント)なるように設定されたポイント付与シナリオを適用する。逆に、大当たり抽選の結果が「外れ(リーチ発生)」である場合には、当該演出シナリオに適用するポイント付与シナリオは、未充填演出が実行される直前の蓄積ポイントが比較的少なく(例えば、4ポイントや5ポイント)なるように設定されたポイント付与シナリオを適用する。
このようにすることで、所定の遊技回において蓄積ポイントが10ポイント以上に達せずボタン押下演出が実行されない場合であっても、未充填演出が実行された場合には、蓄積ポイントが多いほど、当該所定の遊技回において、大当たり抽選の結果が「大当たり」である期待度(確率)が高く、遊技者に対して期待感を付与することができる。すなわち、所定の遊技回において蓄積ポイントが10ポイント以上に達せずボタン押下演出が実行されない場合であって、蓄積ポイントが比較的多い場合には、未充填演出が実行されることについて遊技者に期待感を付与することができる。
また、未充填演出は、当該未充填演出が実行される前における蓄積ポイントの量に応じて、演出内容が異なる構成を採用してもよい。
このようにすることで、蓄積ポイントの量がどのような場合であっても当該未充填演出の内容に遊技者を注目させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、以下の構成を採用してもよい。すなわち、未充填演出が実行された後に実行する演出(以下、未充填発展演出とも呼ぶ)を、遊技回において実行可能な構成としてもよい。また、蓄積ポイントが10ポイント以上となりボタン押下演出が実行される場合よりも、蓄積ポイントが10ポイント未満であり、未充填演出が実行された後に未充填発展演出が実行される場合の方が、当該遊技回の大当たり抽選の結果が「大当たり」である期待度(確率)が高くなる構成を採用してもよい。例えば、演出シナリオを、乱数と抽選用テーブルデータを用いた抽選によって選択する場合には、大当たり抽選の結果が「大当たり」である場合に、未充填演出および未充填発展演出が実行されるように抽選用テーブルデータを設定する。そして、大当たり抽選の結果が「大当たり」以外の場合には、当該演出シナリオが選択される確率が低く(例えば5パーセント未満)なるように抽選用テーブルデータを設定する。さらに、大当たり抽選の結果が「大当たり」以外の場合には、当該演出シナリオが選択される確率がボタン押下演出を含む演出シナリオが選択される確率よりも低くなるように抽選用テーブルデータを設定することで当該構成を実現することができる。
このようにすることで、ボタン押下演出が実行される場合よりも、未充填発展演出が実行される場合の方が、当該遊技回の大当たり抽選の結果が「大当たり」である期待度(確率)が高い構成となる。よって、遊技回において蓄積ポイントが10ポイントに達せずボタン押下演出が実行されない場合であっても、未充填演出が実行された場合には、遊技者に対して、その後、未充填発展演出が実行されることについて強い期待感を付与することができる。さらに、未充填発展演出が実行された場合には、ボタン押下演出が実行される場合よりも遊技回の大当たり抽選の結果が「大当たり」である期待度(確率)が高いので、未充填発展演出が実行されたことを認識した遊技者に、より一層強い期待感を付与することができる。まとめると、蓄積ポイントが10ポイント以上に達した場合にはボタン押下演出が実行されるので遊技者に対して期待感を付与することができ、蓄積ポイントが10ポイントに達しない場合であっても、未充填演出が実行されることについて遊技者に期待感を付与し、さらに、未充填演出が実行された場合には、未充填発展演出が実行されることについて遊技者に強い期待感を付与することができる。よって、遊技がどのような状況であっても、遊技者に期待感を付与することができる。
A7−5.変形例5:
第1実施形態において、第1実行遊技回表示領域J1に示した第1実行遊技回表示、第1保留表示領域Ds1に示した第1保留遊技回表示、第2実行遊技回表示領域J2に示した第2実行遊技回表示、および、第2保留表示領域Ds2に示した第2保留遊技回表示の、各表示(以下、まとめて遊技回表示とも呼ぶ)の表示態様を変化させる構成を採用してもよい。さらに、ポイントを付与するタイミング(すなわち、ポイント付与演出を実行するタイミング)と、遊技回表示の表示態様を変化させるタイミングとに時間的な相関関係を有する構成を採用してもよい。
この場合、遊技回表示の表示態様は、各遊技回表示に対応する遊技回に係る大当たり抽選において大当たりに当選している可能性(期待度)を示唆するとしてもよい。
このように遊技回表示の表示態様の変化と、ポイントの付与とを、タイミングに相関関係を持たせて実行することで、遊技者の期待感を相乗的に増加させることができる。
例えば、遊技回の実行中に、遊技回表示の表示態様を変化させてから、所定時間内(例えば、1秒以内)に、ポイント付与演出を実行する構成を採用してもよい。この場合、遊技回表示の表示態様が変化したことを認識して期待感が増加した遊技者に対して、さらに所定時間内にポイント付与演出が実行されたことを認識させることで、より一層強い期待感や高揚感を付与することができる。なお、遊技回表示の表示態様を変化させる対象の遊技回が、実行中の遊技回であれば、さらに強い期待感や高揚感を遊技者に付与することができる。
また、遊技回の実行中に、遊技回表示の表示態様を変化させるタイミングと、ポイント付与演出を実行するタイミングとを同時にする構成を採用してもよい。この場合、遊技回表示の表示態様の変化とポイント付与演出の実行とを遊技者に同時に認識させることで、遊技者の期待感を相乗的に増加させることができる。なお、遊技回表示の表示態様を変化させる対象の遊技回が、実行中の遊技回であれば、さらに強い期待感や高揚感を遊技者に付与することができる。
その他、遊技回の実行中に、ポイント付与演出を実行してから、所定時間内(例えば、1秒以内)に、遊技回表示の表示態様を変化させる構成を採用してもよい。この場合、ポイント付与演出が実行されたことを認識して期待感が増加した遊技者に対して、さらに所定時間内に遊技回表示の表示態様が変化したことを認識させることで、より一層強い期待感や高揚感を付与することができる。なお、遊技回表示の表示態様を変化させる対象の遊技回が、実行中の遊技回であれば、さらに強い期待感や高揚感を遊技者に付与することができる。
さらに、遊技回表示の変化後の表示態様と、ポイント付与演出によって付与するポイント数とが相関関係を有する構成を採用してもよい。このようにすることで、遊技回表示の変化後の表示態様が遊技者の期待に沿う態様であった場合、すなわち、遊技回表示の変化後の表示態様が期待度が高いことを示唆する表示態様であった場合、および、ポイント付与演出によって付与されたポイント数が比較的多かった場合に、遊技者に対して、より一層強い期待感や優越感を付与することができる。
さらに、遊技回表示の変化後の表示態様が示唆する期待度が高いほど、当該遊技回表示の表示態様の変化と時間的な相関関係をもって実行されるポイント付与演出によって付与されるポイント数が多い構成を採用してもよい。すなわち、遊技回表示の変化後の表示態様が第1の表示態様である場合に、当該表示態様の変化と時間的な相関関係をもって実行されるポイント付与演出によって付与されるポイント数を第1のポイント数とし、遊技回表示の変化後の表示態様が第1の表示態様が示す期待度よりも高い期待度を示唆する第2の表示態様である場合に、当該表示態様の変化と時間的な相関関係をもって実行されるポイント付与演出によって付与されるポイント数を第2のポイント数とした場合に、第2のポイント数の平均値が第1のポイント数の平均値よりも大きくなる構成を採用してもよい。
このようにすることで、遊技回の大当たり抽選の結果が「大当たり」である期待度(確率)が高い場合には遊技回表示の表示態様を第2の表示態様に変化させる確率が高く、さらに、遊技回表示が第2の表示態様に変化した場合には、第1の表示態様に変化した場合よりも、当該遊技回表示の表示態様の変化と時間的な相関関係をもって実行されるポイント付与演出によって付与されるポイント数が多い場合が多いので、遊技回表示の表示態様の変化と、ポイント付与演出の実行とを、タイミングに相関関係を持たせて実行することで、大当たり抽選の結果に対する遊技者の期待感を相乗的に増大させることができる。
なお、上記構成は、いずれも遊技回表示の表示態様を演出シナリオに設定することで実現可能である。例えば、ポイント付与演出の実行と同時に遊技回表示の表示態様が白色から赤色に変化するように設定された演出シナリオを用いることで、上記した構成の一つである、遊技回の実行中に、遊技回表示の表示態様を変化させるタイミングと、ポイント付与演出を実行するタイミングとを同時にする構成を実現することができる。
また、期待度が高いことを示唆する表示態様に遊技回表示を変化させることが設定された演出シナリオに対して、当該遊技回表示の表示態様の変化と時間的な相関関係をもって実行されるポイント付与演出によって付与されるポイント数の値が大きい値に設定されたポイント付与シナリオを適用することで、上記した構成の一つである、遊技回表示の変化後の表示態様が示唆する期待度が高いほど、当該遊技回表示の表示態様の変化と時間的な相関関係をもって実行されるポイント付与演出によって付与されるポイント数が多い構成を実現することができる。なお、遊技回表示の表示態様として、形状、模様、色、キャラクタなどを採用することができる。
また、遊技回表示の表示態様を変化させるタイミングと時間的な相関関係を有する演出がポイント付与演出である構成に限定されず、遊技回表示の表示態様を変化させるタイミングと、遊技回において実行される所定の演出(例えば、リーチ演出)の実行されるタイミングとが、時間的な相関関係を有する構成を採用してもよい。このようにしても、大当たり抽選の結果に対する遊技者の期待感を相乗的に増大させることができる。
A7−6.変形例6:
第1実施形態においては、ポイント付与シナリオ(図46参照)に、連続演出最終遊技回において実行される各ポイント付与演出毎に、付与ポイント数が予め設定されていたが、連続演出最終遊技回の実行中に、各ポイント付与演出において付与するポイント数をリアルタイムに設定する構成を採用してもよい。例えば、ポイント付与シナリオには、連続演出最終遊技回において実行されるポイント付与演出の実行回数と、連続演出最終遊技回において付与するポイント数の合計値が情報として設定されており、連続演出最終遊技回の開始後に当該情報に基づいて抽選を行い、各ポイント付与演出において付与するポイント数を決定する構成としてもよい。このようにすることで、ポイントが付与されるパターンを遊技者に推測されにくく、遊技者を遊技に注目させることができる。
A7−7.変形例7:
第1実施形態において、蓄積ポイントを減らす演出を実行する構成としてもよい。このようにすることで、遊技者の遊技に対する期待感に抑揚を付与することができる。また、本実施形態においては、ポイントを増加させていき10ポイントに達したらボタン押下演出が実行される構成を採用したが、遊技回の開始時点から所定数のポイントが蓄積されており、ポイントが減算される演出が実行され、蓄積ポイントが所定のポイント数以下に達したらボタン押下演出が実行される構成を採用してもよい。例えば、遊技回の開始時に10ポイントが蓄積されており、ポイントが減算される演出によって随時ポイントが減っていき、0ポイントに達したらボタン押下演出が実行される構成を採用してもよい。
A7−8.変形例8:
上記実施形態においては、ポイント付与演出を実行するタイミングは、予め演出シナリオに設定されている構成を採用したが、そのような構成に限らず、他の構成を採用してもよい。以下、詳しく説明する。
上記第1実施形態においては、連続演出最終遊技回の演出を設定する際に、ポイント付与演出を実行するタイミングが予め設定されている演出シナリオを用いる構成を採用したが、本変形例においては、ポイント付与演出を実行することが可能なタイミング、すなわちポイント付与演出を実行するタイミングの候補となるタイミング(以下、候補タイミングとも呼ぶ)が一または複数設定された演出シナリオを用いる構成を採用する。また、上記第1実施形態においては、1回の遊技回のみを用いてポイント付与演出を実行する遊技回の演出を設定する際、および、繰越遊技回の演出を設定する際に、ポイント付与演出を実行するタイミングおよび各ポイント付与演出において付与するポイント数が予め設定された演出パターンを用いる構成を採用したが、本変形例においては、連続演出最終遊技回の演出を設定する場合と同様に、候補タイミングが一または複数設定された演出シナリオを用いる構成を採用する。
図64は、変形例8における連続演出最終遊技回の演出シナリオおよびポイント付与シナリオを説明する説明図である。図64には、一例として、実行遊技回数(Np)=2である連続演出に係る繰越遊技回と連続演出最終遊技回との演出シナリオおよびポイント付与シナリオを示した。本変形例においても上記第1実施形態と同様に、連続演出最終遊技回に設定された遊技回の仮変動時間に基づいて連続演出最終遊技回の演出シナリオが設定される。上述のように、本変形例における演出シナリオには、ボタン押下演出を実行するタイミングは設定されているが、ポイント付与演出を実行するタイミングは設定されておらず、ポイント付与演出を実行するタイミングの候補となる候補タイミングが複数設定されている。図64の演出シナリオには、候補タイミングを破線の矢印で示した。音光側MPU92は、後述するポイント付与シナリオに基づいて、演出シナリオに設定された複数の候補タイミングの中から、遊技回の実行時に実際にポイント付与演出を実行する一または複数のタイミング(以下、実行タイミングとも呼ぶ)を決定する。
また、上記第1実施形態においては、図45の大当たり・リーチ用ポイント付与シナリオテーブルに示すように、各演出シナリオに対応するポイント付与シナリオに関して、各実行遊技回数(Np)ごとに2つのポイント付与シナリオが設定されており、連続演出の実行回数の決定後に、当該実行回数に対応して設定されている2つのポイント付与シナリオから1つを抽選によって決定した。一方、本変形例においては、各演出シナリオに対応するポイント付与シナリオに関して、各実行遊技回数(Np)ごとに1つのポイント付与シナリオが設定されている。図64には、連続演出の実行遊技回数が2回(すなわち、実行遊技回数Np=2)のポイント付与シナリオを示した。図示するように、本変形例におけるポイント付与シナリオには、連続演出最終遊技回については、演出シナリオに設定されている各ボタン押下演出までの期間毎に付与すべきポイント数の合計値(以下、期間合計付与ポイントとも呼ぶ)が設定されており、繰越遊技回については、上記実施形態と同様に当該遊技回において付与すべきポイント数の合計値である合計付与ポイントの値が設定されている。
音光側MPU92は、連続演出最終遊技回については、期間合計付与ポイントと、演出シナリオに設定された各ボタン押下演出の期間までの複数の候補タイミングとに基づいて、ポイント付与演出の実行タイミングと、各ポイント付与演出において付与するポイント数とを決定する。図64に示した例の場合、連続演出最終遊技回の開始からボタン押下演出1(図のBt1)までの期間合計付与ポイントとして13ポイントがポイント付与シナリオに設定されており、当該期間内に候補タイミングが10箇所、演出シナリオに設定されている。よって、例えば、10箇所の候補タイミングから一または複数の実行タイミングを決定し、その後、決定した各実行タイミングにおいて実行するポイント付与演出において付与するポイント数を決定し、最後に、実行する各ポイント付与演出において付与するポイント数を乱数を用いた抽選によって決定する構成を採用する。
その他、種々の方法によって、各ポイント付与演出の実行タイミングと、各ポイント付与演出において付与するポイント数を決定することができる。例えば、連続演出最終遊技回の開始からボタン押下演出1までの期間の期間合計付与ポイントである13ポイントを上限とした任意の値を抽選により決定し、当該決定した値を1回目のポイント付与演出において付与するポイント数に決定する。次に、期間合計付与ポイントの13ポイントから1回目のポイント付与演出において付与するポイント数を減算した値を上限とした任意の値を抽選により決定し、当該決定した値を2回目のポイント付与演出によって付与するポイント数に決定する。このように、順に、抽選によってポイント付与演出において付与するポイント数を決定していき、決定したポイント数を期間合計付与ポイントの13ポイントから減算をしていき、最終的に残りのポイント数が0になるまで抽選を行う。連続演出最終遊技回の開始からボタン押下演出1までの候補タイミングの数は10箇所なので、仮に、9回目の抽選が終わった時点で残りの付与ポイントが0になっていない場合には、最後の10回目のポイント付与演出での付与ポイント数を自動的に当該残りのポイント数に決定する。このようにして、ポイント付与演出の実行回数と各ポイント付与演出において付与するポイント数を決定した後、ポイント付与演出の実行回数に対応する数の実行タイミングを、演出シナリオの候補タイミングの中から抽選によって決定する。
本変形例のように、ポイント付与演出を実行するタイミングと、各ポイント付与演出において付与するポイント数とを、抽選によって決定することによって、同じ演出シナリオであってもポイント付与演出の実行タイミングと付与されるポイント数とがパターン化しないため、遊技者が退屈するのを抑制するとともに、種々の推測をさせることが可能であり、期待感を付与することができる。このような理由から、本変形例においては、各演出シナリオに対応するポイント付与シナリオに関して、各実行遊技回数(Np)ごとに1つのポイント付与シナリオしか設定されていない。すなわち、本変形例においては、各演出シナリオに対応するポイント付与シナリオに関して、各実行遊技回数(Np)ごとに1つのポイント付与シナリオしか設定されていなくても、複数のポイント付与のパターンを設定することが可能である。
また、上記説明においては、連続演出最終遊技回におけるポイント付与演出を実行するタイミングと、各ポイント付与演出において付与するポイント数との決定方法について述べたが、当該決定方法は、連続演出における繰越遊技回においても採用することができる。上記第1実施形態においては、繰越遊技回においてポイント付与演出を実行する場合、および、1回の遊技回においてポイント付与演出を実行する場合におけるポイント付与演出の実行タイミングは、予め演出パターンに設定されていたが、本変形例のように、ポイント付与演出の実行タイミングと、各ポイント付与演出において付与するポイント数を、抽選によって決定してもよい。この場合、まず、繰越遊技回の変動時間に基づいて演出シナリオを決定する。図64に示すように、繰越遊技回用に用意された演出シナリオには、上記した連続演出最終遊技回における演出シナリオと同様に、複数の候補タイミングが設定されている。そして、当該遊技回の演出パターンに設定された候補タイミングと、当該遊技回に設定された合計付与ポイントとに基づいて、上記の連続演出最終遊技回と同様に、抽選によって、ポイント付与演出を実行するタイミングと、各ポイント付与演出において付与するポイント数とを決定する。上記の第1実施形態においては、予めポイント付与演出の実行タイミングと各ポイント付与演出において付与するポイント数が予め設定された演出パターンを用いたが本変形例のようにポイント付与演出を実行するタイミングと、各ポイント付与演出において付与するポイント数とを抽選によって決定することで、第1実施形態のような演出パターンを用いなくとも、本変形例の連続演出最終遊技回と同様に、複数の候補タイミングが設定されている演出シナリオを用いることができる。このようにすることで、同じ演出が実行される演出シナリオであってもポイント付与演出の実行タイミングと付与されるポイント数とがパターン化しないため、遊技者が退屈するのを抑制するとともに、遊技者に種々の推測をさせることが可能であり、期待感を付与することができる。
また、上記第1実施形態においては、繰越遊技回の演出パターンは、連続演出最終遊技回に基づいて決定されたポイント付与シナリオに設定された合計付与ポイントと繰越遊技回における変動時間とに対応する演出パターンを、ポイント付与演出パターンテーブルを参照して決定していた。一方、本変形例においては、合計付与ポイントに関わらず、繰越遊技回における変動時間に基づいて演出パターンを決定し、決定した当該演出パターンに設定されている候補タイミングと、合計付与ポイントとに基づいて、ポイント付与演出の実行タイミングと各ポイント付与演出において付与するポイント数を決定する。従って、繰越遊技回の変動時間と合計付与ポイントとに対応したポイント付与演出パターンテーブルを備える必要がなく、変動時間のみに対応したポイント付与演出パターンテーブルを備えることができる。すなわち、合計付与ポイントを考慮しない変動時間のみに適合した演出パターンを複数種類備えることが可能である。そして、各演出パターンに対して、ポイントの付与のタイミングは抽選によって決定されるので、演出パターンとポイントの付与されるタイミングとがパターン化せず、常に遊技者に期待感を付与することができる。
A7−9.変形例9:
上記変形例8においては、ポイント付与シナリオには、繰越遊技回に対応する期間については当該遊技回において付与する合計付与ポイントが記録されており、連続演出最終遊技回については、各ボタン押下演出が実行されるまでの期間合計付与ポイントが記録されていたが、そのような構成に限らず、例えば以下のような構成を採用することができる。
図65は、変形例9を説明する説明図である。本変形例においては、ポイント付与シナリオには、繰越遊技回に対応する期間についての合計付与ポイントは設定されておらず、繰越遊技回が開始されてから直近に実行されるボタン押下演出までに付与すべきポイント数、または、ボタン押下演出から次に実行されるボタン押下演出までに付与すべきポイント数、すなわち期間合計付与ポイントが設定されている。よって、図65に示した例の場合、繰越遊技回の開始から連続演出最終遊技回のボタン押下演出(Bt1)が実行されるまでの期間合計付与ポイントが設定されている。
演出シナリオの構成については上記変形例8と同じである。すなわち、繰越遊技回の演出シナリオ、および、連続演出最終遊技回の演出シナリオには、一または複数の候補タイミングが設定されている。そして、ポイント付与演出を実行するタイミングおよび各ポイント付与演出において付与するポイント数は、ポイント付与シナリオに設定されている各ボタン押下演出までに付与するポイント数と、演出シナリオに設定されている各ボタン押下演出までの候補タイミングに基づいて、上記変形例8と同様に抽選によって決定する。このようにすることで、繰越遊技回と連続演出最終遊技回とを跨いでポイント付与演出を実行するタイミングおよび各ポイント付与演出において付与するポイント数を抽選によって決定するので、上記変形例8と比較してより一層、ポイント付与演出の実行タイミングと付与されるポイント数とのパターン化を抑制することができる。
A7−10.変形例10:
ポイント付与演出は、上記第1実施形態で示した演出の態様(カメのキャラクタがポイントを付与する演出)に限定されず、種々の態様を採用することができる。
図66は、変形例10におけるポイント付与演出を説明する説明図である。図66(a)に示すように、例えば、付与されるポイントを決定するためのルーレットを示す画像を表示面41aに表示してもよい。ルーレットには、付与される可能性のあるポイント数に対応する数字(例えば、0〜19)が表示されている。ルーレットを回転させた後、図66(b)に示すように、ルーレットの回転を停止させ、図66(c)に示すように、ルーレット上に停止した矢印が指し示す数字に対応するポイント数を付与する。ポイント付与演出をこのような態様にすることによって、ルーレットが回転している期間において、遊技者に対して、付与されるポイントに対する期待感を付与することができる。また、ルーレットには、付与されるポイント数として「0(ゼロ)」が含まれるので、遊技者に対して、期待感に加え、緊迫感を付与することができる。
さらに、ポイント付与演出が複数の遊技回を跨ぐ構成を採用してもよい。例えば、ルーレットの回転を開始した遊技回においてはルーレットの回転を停止させず、当該遊技回より後の遊技回においてルーレットの回転を停止させる構成を採用してもよい。このように複数の遊技回を跨ぐポイント付与演出(以下、繰越ポイント付与演出とも呼ぶ)を実行することによって、遊技回を跨いで長期間、遊技者に付与されるポイントに対する期待感や緊迫感を付与することができる。
例えば、遊技回が保留されている場合において、当該遊技回においてポイントを付与することが決定した場合に、当該遊技回より先に実行される遊技回(先行遊技回)において、繰越ポイント付与演出を示すルーレットの動画を表示面41aに表示するように先行遊技回の演出シナリオに設定する処理を実行する。保留されている遊技回(保留遊技回)においてポイントを付与することが決定した時点において、先行遊技回がまだ実行されていない場合には、当該先行遊技回において繰越ポイント付与演出を実行するように演出シナリオに設定する。また、保留されている遊技回(保留遊技回)においてポイントを付与することが決定した時点において、既に当該保留遊技回より先に実行される先行遊技回が実行されている場合には、その時点からリアルタイムに、実行中の先行遊技回において繰越ポイント付与演出を示すルーレットの動画の表示を開始する。繰越ポイント付与演出を示すルーレットの動画レイヤを、先行遊技回における演出の動画レイヤより上位のレイヤとして表示することでポイント付与演出を先行遊技回から開始することができる。この場合、例えば、繰越ポイント付与演出を示すルーレットの動画を、表示面41aの周縁に近い位置に表示することで、先行遊技回における演出用動画の表示を遊技者が視認しにくくなることを抑制することができる。
なお、本変形例の繰越ポイント付与演出において、ルーレットを回転させて、その後にルーレットの回転が停止するまでの演出、すなわち、ポイントが付与されることを示唆する演出を第1の演出とし、ルーレットの回転が停止して付与されるポイントが報知され、ステージStの蓄積ポイントを示す真珠の画像が変化してポイントの付与がされた後の蓄積ポイントが表示される演出、すなわち、ポイントが付与されることを示す演出を第2の演出とした場合に、先行遊技回において第1の演出を開始し、先行遊技回より後に実行される遊技回において第2の演出を実行する構成であれば、種々の態様を採用することができる。
先行遊技回において第1の演出を開始し、先行遊技回より後に実行される遊技回において第2の演出を実行する構成を採用することによって以下のような効果を創出することができる。第1の演出は、遊技者に対して、ポイントが付与される可能性があるという期待感を付与することができる。第2の演出は、ポイントを付与することを示す演出であるので、第2の演出を認識した遊技者に対して、ポイントが付与されたことを認識させ、優越感や満足感を付与することができる。また、上記第1実施形態の構成と本変形例の構成とを組み合わせることによって、以下のような効果を創出することができる。先行遊技回を第1の遊技回、先行遊技回より後に実行される遊技回を第2の遊技回とすると、第2の遊技回において付与するポイントに対応する第1の演出を、第1の遊技回において開始する場合と、第2の遊技回において開始する場合とが生じる。換言すれば、所定の遊技回において、第1の演出が実行された場合には、ポイントが、当該所定の遊技回において付与される場合と、当該所定の遊技回より後に実行される遊技回において付与される場合とがあり、第1の演出が実行されたことを認識した遊技者に対して、そのいずれの場合であるのかといった推測をさせ、期待感を付与することができる。
なお、先行遊技回において第1の演出を開始し、先行遊技回より後に実行される遊技回において第2の演出を実行する構成としては、第1の演出の開始から終了までを第1の遊技回において実行し、第2の演出の開始から終了までを第2の遊技回において実行する構成を採用してもよいし、第1の演出におけるルーレットが回転している様子の演出を第1の遊技回において開始し、第1の演出における回転中のルーレットが停止する演出、および第2の演出の開始から終了までを第2の遊技回において実行する構成を採用してもよい。また、そのいずれの構成も同時に採用してもよい。いずれの構成も採用し、かつ、ポイント付与演出が遊技回を跨がない構成も組み合わせると、所定の遊技回において第1の演出が開始されたことを認識した遊技者に対して、まず、ルーレットの回転が当該遊技回において停止するのか否かを推測する楽しみや期待感を付与する。仮に、当該遊技回においてルーレットが停止した場合には、ルーレットが停止することによって示された付与ポイント数に対応するポイントが、当該遊技回において付与されるのか、当該遊技回より後の遊技回において付与されるのかを推測する楽しみや期待感を付与する。従って、遊技者に対して、段階的な楽しみや期待感を付与することができる。
また、上記第1実施形態で述べたように、蓄積ポイントは、遊技回の終了を契機としてリセットされる場合と、リセットされない場合とがあるので、遊技回の終了時点においても、遊技者に蓄積ポイントについて注目させることができる。さらに、本変形例によって、第1の演出が実行された場合に、ポイントが当該所定の遊技回において付与される場合と、当該所定の遊技回より後に実行される遊技回において付与される場合とがあり、遊技者に遊技回の移行時に注目をさせることができる。よって、遊技回の移行時における様々な期待感を遊技者に付与することができる。
なお、本変形例における第1の演出および第2の演出は、本変形例において説明した構成に限ることなく、種々の演出を採用することができる。例えば、上記第1実施形態におけるポイント付与演出のうち、表示面41aの右端からカメのキャラクタが表れて、付与されるポイント数が表示された真珠を投下するまでの演出を第1の演出として採用し、付与されるポイント数が表示された真珠をカメのキャラクタが投下し、当該真珠がステージStに到達して蓄積ポイントに対応する真珠の画像に変化しポイント付与演出が終了するまでの演出を第2の演出として採用してもよい。
A7−11.変形例11:
上記第1実施形態において、ポイント付与演出において付与されるポイント数の大きさに応じて、当該ポイント付与演出の態様が異なる構成を採用してもよい。例えば、ポイント付与演出において表示するキャラクタであるカメの甲羅の色を、付与されるポイントが0〜2ポイントの場合には白色で表示し、付与されるポイントが3〜6ポイントの場合には黄色で表示し、付与されるポイントが7〜9ポイントの場合には青色で表示し、付与されるポイントが10〜15ポイントの場合には緑色で表示し、付与されるポイントが16〜20ポイントの場合には赤色で表示する構成を採用してもよい。このような構成は例えば以下のような処理によって実現することが可能である。ポイント蓄積処理(図56)のステップS12303において、付与ポイント数の読み込みを実行した後に、読み込んだ付与ポイントの大きさに応じてポイント付与演出に表示させるカメの甲羅の色を判断する。そして、ステップS12304において、ポイント付与演出用動画表示開始コマンドに、ポイント付与演出に表示させるカメの甲羅の色の情報を含め、表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、当該ポイント付与演出用動画表示開始コマンドを受信すると、当該ポイント付与演出用動画表示開始コマンドに含まれるカメの甲羅の色の情報を読み込み、当該情報に応じた甲羅の色をしたカメを表示させたポイント付与演出の演出用動画を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。このようにすることで本構成を実現することができる。このような構成にすることで、ポイント付与演出において表示されるポイント数の表示に加え、カメの甲羅の色によって遊技者に期待感や優越感を付与することができる。
その他、例えば、上記第1実施形態においては、ポイント付与演出においてカメのキャラクタが投下する真珠には、当該ポイント付与演出によって付与されるポイント数が表示される構成を採用したが、当該真珠にポイント数を表示せず、さらに、ポイント付与演出において付与されるポイント数の大きさに応じてカメが投下する真珠の色が異なる構成を採用してもよい。このような構成も、上述の、ポイント付与演出において付与されるポイント数の大きさに応じてカメの甲羅の色を異なる色で表示する処理と同様の処理によって実現することができる。すなわち、ポイント蓄積処理(図56)のステップS12303において、付与ポイント数の読み込みを実行した後に、読み込んだ付与ポイントの大きさに応じてポイント付与演出に表示させる真珠の色を判断する。そして、ステップS12304において、ポイント付与演出用動画表示開始コマンドに、ポイント付与演出に表示させる真珠の色の情報を含め、表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、当該ポイント付与演出用動画表示開始コマンドを受信すると、当該ポイント付与演出用動画表示開始コマンドに含まれる真珠の色の情報を読み込み、当該情報に応じた色の真珠を表示させたポイント付与演出の演出用動画を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。なお、本変形例の場合、ポイント付与演出においてカメのキャラクタが投下する真珠にポイント数を表示しないので、表示側MPU102は、カメのキャラクタが投下する真珠にポイント数を表示しないポイント付与演出の演出動画を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。このようにすることで、ポイント付与演出の実行が開始されても遊技者は、付与されるポイントを明確に把握ことができないため、遊技者に対して付与されるポイント数について期待感を付与することができる。さらに、付与されるポイント数の大きさに応じて、カメが投下する真珠の色が異なるため、当該真珠の色に基づいて付与されるポイント数を推測する楽しみを遊技者に対して付与することができる。
また、その他、ポイント付与演出において付与されるポイント数の大きさに応じて、ポイント付与演出において表示されるキャラクタが異なる構成を採用してもよい。例えば、ポイント付与演出において表示するキャラクタを、付与されるポイントが0〜2ポイントの場合にはカメのキャラクタに設定し、付与されるポイントが3〜6ポイントの場合にはタコのキャラクタに設定し、付与されるポイントが7〜9ポイントの場合にはカニのキャラクタに設定し、付与されるポイントが10〜15ポイントの場合にはサメのキャラクタに設定し、付与されるポイントが16〜20ポイントの場合にはクジラのキャラクタに設定する構成を採用してもよい。当該構成も、上述した構成、すなわち、ポイント付与演出において付与されるポイント数の大きさに応じて、カメの甲羅の色、カメが投下する真珠の色を変化させる構成と同様の処理によって実現することができる。
その他、ポイント付与演出が実行されてポイントが付与されることによって蓄積ポイントが閾値(10ポイント)を超える場合に、当該実行されるポイント付与演出の態様を、それ以外の場合に実行するポイント付与演出と異なる態様に設定する構成を採用してもよい。例えば、蓄積ポイントが3ポイントである状態において、9ポイントが付与されるポイント付与演出が実行される場合には、蓄積ポイントが10ポイントを超えるので、当該ポイント付与演出において表示するキャラクタを、通常のポイント付与演出の際に表示するカメのキャラクタに代えてクジラのキャラクタに設定する構成を採用てもよい。また、ポイント付与演出が実行されてポイントが付与されることによって蓄積ポイントが閾値(10ポイント)を超える場合であって、かつ、当該ポイント付与演出によって付与されるポイント数が所定の大きさ以上の場合に、それ以外の場合に実行するポイント付与演出と異なる態様に設定する構成を採用してもよい。例えば、ポイント付与演出が実行されてポイントが付与されることによって蓄積ポイントが閾値(10ポイント)を超える場合であって、かつ、当該ポイント付与演出によって付与されるポイント数が8ポイント以上の場合に、当該ポイント付与演出において表示するキャラクタをカメのキャラクタに代えて、カニのキャラクタに設定し、かつ、当該カニのキャラクタが通常の場合よりも大きな真珠を投下するように設定する構成を採用してもよい。
このような構成は例えば以下のような処理によって実現することが可能である。ポイント蓄積処理(図56)において、演出シナリオおよびポイント付与シナリオに基づいて、実行するポイント付与演出がボタン押下演出までに実行される最後のポイント付与演出であるかを判定し、かつ、当該ポイント付与演出において付与されるポイントが所定の大きさ(例えば、8ポイント)以上であるかを判定することによって実現することができる。すなわち、ポイント蓄積処理(図56)において、演出シナリオおよびポイント付与シナリオに基づいて、実行するポイント付与演出がボタン押下演出までに実行される最後のポイント付与演出であり、かつ、当該ポイント付与演出において付与されるポイントが所定の大きさ(例えば、8ポイント)以上であると判定した場合に、カニのキャラクタが通常の場合よりも大きな真珠を投下するように設定されたポイント付与演出用動画表示開始コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、当該ポイント付与演出用動画表示開始コマンドを受信すると、カニのキャラクタが通常の場合よりも大きな真珠を投下するポイント付与演出の演出用動画を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。このようにすることで本構成を実現することができる。このような構成にすることで、カニのキャラクタが通常の場合よりも大きな真珠を投下するポイント付与演出を実行した場合に、通常のポイント付与演出が実行された場合よりも、より一層遊技者に期待感と優越感を付与することができる。また、遊技中に、ポイント付与演出が実行されないかといった期待感を遊技者に付与することができるとともに、さらに、カニのキャラクタが通常の場合よりも大きな真珠を投下するポイント付与演出が実行されないかといった期待感を遊技者に付与することができる。
その他、以下のような構成を採用してもよい。例えば、ポイント付与演出が実行されてポイントが付与されることによって蓄積ポイントが閾値(10ポイント)を超え、蓄積ポイントが閾値を超えたことによって実行されるボタン押下演出の後にスーパーリーチ演出が実行される場合に、当該スーパーリーチ演出が実行される前に実行されるポイント付与演出の態様を、それ以外の場合に実行されるポイント付与演出の態様と異なる態様に設定する構成を採用してもよい。より具体的には、蓄積ポイントが5ポイントである状態において、9ポイントが付与されるポイント付与演出が実行されて蓄積ポイントが閾値(10ポイント)を超え、かつ、蓄積ポイントが閾値を超えたことによって実行されるボタン押下演出の後にスーパーリーチ演出が実行される場合に、当該スーパーリーチ演出が実行される前に実行されるポイント付与演出において表示されるキャラクタを通常のポイント付与演出の際に表示するカメのキャラクタに代えてクジラのキャラクタに設定する構成を採用してもよい。なお、ノーマルリーチ演出は、図柄がリーチ状態になった際に実行される演出である。スーパーリーチ演出は、ノーマルリーチ演出のみが実行される場合と比較して、より大当たり抽選に当選する期待度(確率)が高いことを遊技者に示唆する演出である。なお、後述するスペシャルリーチ演出は、ノーマルリーチ演出のみが実行される場合、および、ノーマルリーチ演出に加えスーパーリーチ演出が実行される場合と比較して、より大当たり抽選に当選する期待度(確率)が高いことを遊技者に示唆する演出である。
また、本構成は、ポイント付与演出が実行されてポイントが付与されることによって蓄積ポイントが閾値(10ポイント)を超え、蓄積ポイントが閾値を超えたことによって実行されるボタン押下演出の後に実行される演出がスーパーリーチ演出である場合に限らず、蓄積ポイントが閾値を超えたことによって実行されるボタン押下演出の後に実行される演出がスペシャルリーチ演出である場合や、大当たり抽選に当選したことを即時に告知する演出(以下、一発告知演出とも呼ぶ)である場合等に適用してもよい。すなわち、ポイント付与演出が実行されてポイントが付与されることによって蓄積ポイントが閾値(10ポイント)を超え、蓄積ポイントが閾値を超えたことによって実行されるボタン押下演出の後に、スペシャルリーチ演出が実行される場合や、一発告知演出が実行される場合には、当該実行されるポイント付与演出の態様を、それ以外の場合に実行されるポイント付与演出の態様と異なる態様に設定する構成を採用する。
このような構成は例えば以下のような処理によって実現することが可能である。ポイント蓄積処理(図56)において、演出シナリオおよびポイント付与シナリオに基づいて、実行するポイント付与演出がボタン押下演出までに実行される最後のポイント付与演出であるかを判定する。そして、実行するポイント付与演出がボタン押下演出までに実行される最後のポイント付与演出であると判定した場合に、演出シナリオに基づいて、当該ポイント付与演出後のボタン押下演出が実行された後の演出の種類を判定し、当該演出が、ノーマルリーチ演出、スーパーリーチ演出、スペシャルリーチ演出、および、一発告知演出など、特定の種類の演出であると判定した場合には、各演出の種類に応じて、それ以外の場合とは異なる特別な態様のポイント付与演出を、ボタン押下演出前のポイント付与演出として設定する。このようにすることで上記構成を実現することができる。
このように、ポイント付与演出が実行されてポイントが付与されることによって蓄積ポイントが閾値(10ポイント)を超え、蓄積ポイントが閾値を超えたことによって実行されるボタン押下演出の後に実行される演出の種類に応じて、当該演出が実行される前に実行されるポイント付与演出の態様が、それ以外の場合に実行されるポイント付与演出と異なる構成を採用することによって、ポイントが付与されるといった期待感を遊技者に付与するだけでなく、その他の期待感や、その後の遊技を推測する楽しみを遊技者に付与することができる。また、ポイント付与演出の態様が複数種類存在することで、毎回実行されるポイント付与演出に対して遊技者を注目させることができる。
すなわち、本変形例においては、遊技回に設定される演出シナリオは、当該遊技回に対応する大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、変動種別カウンタCSに基づいて決定される。そして、遊技回に対応する大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、変動種別カウンタCSに基づいて決定された演出シナリオに基づいて、ポイント付与シナリオが決定され、当該演出シナリオとポイント付与シナリオに基づいて、当該遊技回において実行されるポイント付与演出の態様が決定される。
A7−12.変形例12:
上記第1実施形態において、ポイントの付与の態様が、その後の遊技の進行を示唆する構成を採用してもよい。例えば、3回の各ポイント付与演出よって、3ポイント、4ポイント、1ポイントが付与されるポイントの付与の態様が、その後に実行されるボタン押下演出後に、スペシャルリーチ演出が実行されることを示唆する構成や、3回の各ポイント付与演出よって、7ポイント、7ポイント、7ポイントが付与されるポイントの付与の態様が、その後に実行されるボタン押下演出後に、一発告知演出が実行されることを示唆する構成を採用することができる。このような構成は例えば以下のようにすることで実現することが可能である。
スペシャルリーチ演出や一発告知演出など特定の演出が実行されることが設定されている演出シナリオに対して紐付けされているポイント付与シナリオについて、当該ポイント付与シナリオに設定される各ポイント付与演出の付与ポイント数に、例えば、3、4、1の値を予め設定しておくことによって、当該構成を実現することができる。このようにすることで、各ポイント付与演出において付与されるポイント数に対して、より一層、遊技者を注目させることができる。また、ポイントの付与の態様に基づいて、その後の遊技の進行について遊技者に種々の推測をさせることができ、遊技者により一層期待感を付与することができる。
なお、ポイントの付与の態様によって示唆する内容は、その後に実行される演出に限定されず、例えば、さらにその後に実行されるポイント付与演出において付与されるポイント数を示唆するとしてもよいし、大当たり抽選の結果を示唆するとしてもよいし、蓄積ポイントの繰越を示唆するとしてもよい。
A7−13.変形例13:
上記第1実施形態において、既に付与されたポイントの付与の態様に関する情報(以下、ポイント付与態様情報とも呼ぶ)を表示する構成を採用してもよい。例えば、ポイント付与態様情報として、ポイントが付与された態様の履歴を表示してもよい。そして、当該ポイントが付与された態様の履歴を色やキャラクタ等によって表示してもよい。
図67は、変形例13を説明する説明図である。図67は、ポイント付与演出においてステージStに蓄積したポイントを示す真珠の画像が、ポイントが付与された態様の履歴を表示している様子を示している。
図67(a)には、蓄積ポイントがリセットされ新たな遊技回が開始された状態から最初(1回目)のポイント付与演出が実行され4ポイントが付与された後のステージStの蓄積ポイントを示した。本変形例においては、蓄積ポイントがリセットされ新たな遊技回が開始された状態から1回目のポイント付与演出が実行されたことによって蓄積したポイントは、ステージStに白色の真珠の画像として表示する。
図67(b)には、蓄積ポイントがリセットされ新たな遊技回が開始された状態から2回目のポイント付与演出が実行され2ポイントが付与された後のステージStの蓄積ポイントを示した。本変形例においては、蓄積ポイントがリセットされ新たな遊技回が開始された状態から2回目のポイント付与演出が実行されたことによって蓄積したポイントは、ステージStに黄色の真珠の画像として表示する。
図67(c)には、蓄積ポイントがリセットされ新たな遊技回が開始された状態から3回目のポイント付与演出が実行され3ポイントが付与された後のステージStの蓄積ポイントを示した。本変形例においては、蓄積ポイントがリセットされ新たな遊技回が開始された状態から3回目のポイント付与演出が実行されたことによって蓄積したポイントは、ステージStに黄緑色の真珠の画像として表示する。
このように、各ポイント付与演出が実行されたことによって蓄積したポイントを示す画像を、当該蓄積ポイントが付与される契機となったポイント付与演出ごとに色によって区別することによって、ポイントが付与された態様の履歴を表示することができる。例えば、図67(c)のステージStに示した蓄積ポイントを示す真珠の画像を遊技者が視認することで、遊技者は、4ポイント→2ポイント→3ポイントの順で、ポイントが付与されたことを認識することができる。
本変形例は、例えば、第1実施形態におけるパチンコ機10が付与されたポイントの履歴を記憶する記憶エリアである付与履歴記憶エリアを音声発光制御装置90の音光側RAM94に備えることによって実現することができる。
図68、図69は、付与履歴エリアを説明する説明図である。図68(a)に示すように、付与履歴記憶エリアには、蓄積ポイントがリセットされ新たな遊技回が開始された状態からのポイントの付与回数(ポイント付与演出の実行回数)と、各付与回数に対応するポイント付与演出によって蓄積されたポイントに対応する真珠の画像を表示する色(表示食)とが予め設定されており、実際にポイント付与演出が実行される毎に、付与ポイントの記憶エリア(以下、付与ポイント記憶エリアとも呼ぶ)に付与されたポイントを示す値が記憶される。図68(a)に示した付与履歴エリアの場合、1回目のポイント付与演出によって4ポイントが付与され、2回目のポイント付与演出によって2ポイントが付与され、3回目のポイント付与演出によって3ポイントが付与されたことがことがわかる。
図68(b)には、図68(a)の状態から、さらにポイント付与演出が1回実行され、6ポイントが付与された場合の付与履歴記憶エリアを示している。本変形例の付与履歴記憶エリアは、蓄積ポイントが10ポイント蓄積される毎に、付与ポイント記憶エリアの中で一つ右の記憶エリアに、付与されたポイントが記憶される。付与回数が1〜3回目において既にポイントが9ポイント蓄積されていたので、図68(b)に示すように、付与回数の4回目においては、付与された6ポイントのうち1ポイントは付与回数が1〜3回目と同列の記憶エリアに記憶され、残りの5ポイントは、一つ右の列の記憶エリアに記憶される。そして、ステージStに蓄積ポイントに対応する真珠の画像を表示する際には、付与ポイント記憶エリアの最も右の列の付与ポイントと、付与回数に対応する表示色を読み込み、ステージStに真珠の画像を表示する。このように、10ポイント毎に記憶エリアを区分することで、ポイントが10ポイント蓄積したことによってタイマ演出(または待機中演出)が実行され、蓄積ポイントが10ポイント分減算され、ステージStに新たにポイントが蓄積される場合であっても、蓄積ポイントがリセットされ新たな遊技回が開始された状態から実際に実行されたポイントの付与回数に対応した表示色で、ステージStに蓄積ポイントに対応する真珠の画像を表示することができる。また、本変形例に示した付与履歴記憶エリアは、1回のポイント付与演出において10ポイント以上のポイントが付与された場合にも対応することができる。
図69には、図68(b)の状態から、さらにポイント付与演出が1回実行され、17ポイントが付与された場合の付与履歴記憶エリアを示している。この場合、17ポイントのうち、5ポイントが付与ポイント記憶エリアの2列目に記憶されることによって、2列目の記憶エリアは10ポイントとなる。そして、残りの12ポイントのうち10ポイントは付与ポイント記憶エリアの3列目に記憶され、さらに残りの2ポイントは付与ポイント記憶エリアの4列目に記憶される。このように、1回のポイント付与演出において10ポイント以上のポイントが付与された場合であっても、付与ポイント記憶エリアの最も右の列の付与ポイントと、付与回数に対応する表示色を読み込むことによって、蓄積ポイントがリセットされ新たな遊技回が開始された状態から実際に実行されたポイントの付与回数に対応した表示色で、ステージStに蓄積ポイントに対応する真珠の画像を表示することができる。
また、当該付与履歴記憶エリアに付与されるポイントを記憶するタイミング、読み込むタイミング、および、リセットするタイミングについて説明する。付与されるポイントを付与履歴記憶エリアに記憶する場合には、例えば、ポイント蓄積処理(図56)のステップS12302において、実行される付与ポイント数を読み込んだときに、付与されるポイントを付与履歴記憶エリアに記憶する構成を採用することができる。このとき、上記説明したように、蓄積ポイントが10ポイント蓄積される毎に、付与ポイント記憶エリアの中で一つ右の記憶エリアに、付与されたポイントを記憶する。
付与履歴記憶エリアの読み込みについては、例えば、ポイント蓄積処理(図56)のステップS12310において、付与履歴記憶エリアにおける付与ポイント記憶エリアの最も右の列の付与ポイントと、付与回数に対応する表示色を読み込み、ポイントの付与回数に対応した表示色の真珠の画像(ポイント蓄積動画)を表示するためのポイント蓄積動画表示開始コマンドを表示側MPU102に送信する。当該ポイント蓄積動画表示開始コマンドを受信した表示側MPU102は、ポイントの付与回数に対応した表示色で、ステージStに蓄積ポイントに対応する真珠の画像を表示する。
付与履歴記憶エリアのリセットについては、例えば、ポイントリセット処理(図59)のステップS12603において蓄積ポイントカウンタCpntをリセットした後に、付与履歴記憶エリアをリセットする。このような処理を実行することで当該変形例における構成を実現することができる。
当該変形例の構成を採用することによって、ポイント付与演出の実行回数や1回のポイント付与演出における付与ポイント数等、ポイントが付与された態様の履歴を遊技者が確認することを可能にする。また、ポイントが付与された態様の履歴を確認した遊技者に対して、その後に実行されるポイント付与演出の回数や付与されるポイント数等を推測させ、遊技に対する期待感を付与することができる。また、上記変形例12のように、ポイントの付与の態様が、その後の遊技の進行を示唆する構成を採用した場合には、本変形例のようにポイントが付与された態様の履歴を遊技者が確認することを可能にすることで、遊技者に対して、より一層、その後の遊技の進行についての推測を促し、遊技者を遊技に注目させることができるとともに、遊技者に期待感を付与することができる。
なお、本変形例においては、ポイントが付与された態様の履歴を、蓄積ポイントを示す真珠の画像の色によって表示したが、各ポイント付与演出毎に付与されたポイントを区別するキャラクタによって表示してもよいし、マーク、模様等によって区別してもよい。また、各ポイント付与演出毎に付与されたポイントを、数字によって直接表示してもよい。例えば、3回の各ポイント付与演出によって、3ポイント、4ポイント、1ポイントが付与された場合には、表示面41aに、「3・4・1」と表示する。このように、ポイントが付与された態様の履歴が遊技者が認識可能であれば、種々の表示態様を採用することができる。
また、ポイント付与態様情報として、直近に実行されたポイント付与演出の実行時に付与されたポイント数のみが識別可能な情報が表示されるとしてもよい。例えば、ステージStに蓄積ポイントとして表示される真珠の画像のうち、直近に実行されたポイント付与演出の実行時に付与されたポイント数に対応する数の真珠の画像のみが、他の真珠の画像と色や模様や形などが異なる構成を採用してもよい。
A7−14.変形例14:
上記第1実施形態におけるポイント付与演出として、1回のポイント付与演出で複数回ポイントを付与する態様を採用してもよい。例えば、ポイント付与演出のうち、表示面41aの右端からカメのキャラクタが表れて、付与されるポイント数が表示された真珠を投下するまでの演出をポイント付与示唆演出と呼び、付与されるポイント数が表示された真珠をカメのキャラクタが投下し、当該真珠がステージStに到達して蓄積ポイントに対応する真珠の画像に変化しポイント付与演出が終了するまでの演出をポイント付与実行演出と呼ぶ場合において、ポイント付与示唆演出を1回実行した後に、ポイント付与実行演出を2回実行する。
図70は、変形例14におけるポイント付与演出の一例を示す説明図である。図示するように、図70(a)は、ポイント付与演出のうち、ポイント付与示唆演出が実行されている様子を示している。すなわち、表示面41aの右端からカメのキャラクタが表れて、付与されるポイント数が表示された真珠の投下を開始するまでの演出が実行される様子を示している。図70(b)は、ポイント付与示唆演出が実行された後、1回目のポイント付与実行演出が実行される様子を示している。図示するように、当該ポイント付与実行演出は、4ポイントが付与されることを示す演出である。図70(c)は、1回目のポイント付与実行演出が実行された後、2回目のポイント付与実行演出が実行される様子を示している。図示するように、当該ポイント付与実行演出は、5ポイントが付与されることを示す演出である。図70(d)は、2回目のポイント付与実行演出が終了するとともに当該ポイント付与演出が終了する様子を示している。
このような構成を採用することによって、ポイント付与示唆演出を認識した遊技者に対して、その後に、ポイント付与実行演出が何回実行されるのかといった期待感、すなわち、ポイントが何回付与されるのかといった期待感を付与することができる。また、ポイント付与示唆演出が1回実行された後にポイント付与実行演出が複数回実行された場合には、ポイント付与示唆演出が実行されたことを認識し、その後にポイント付与実行演出が1回実行されると推測していた遊技者に対して、意外性や驚きを付与することができる。
なお、図70においては、1回のポイント付与示唆演出に対して2回のポイント付与実行演出が実行される例について説明したが、1回のポイント付与示唆演出に対してN(N≧2の整数)回のポイント付与実行演出が実行されるとしてもよい。また、Nの値は、ポイント付与演出ごとに毎回異なっていてもよい。
本変形例におけるポイント付与演出は、例えば、以下のようにして実現することができる。例えば、1回のポイント付与示唆演出に対して2回のポイント付与実行演出を実行する場合には、上記第1実施形態において適用したポイント付与シナリオにおいて、1回のポイント付与演出に対応するポイントの値(例えば9ポイント)を2分割し(例えば、4ポイントと5ポイント)、1回目のポイント付与実行演出で分割したポイント値の一方のポイント(4ポイント)を付与し、2回目のポイント付与実行演出で分割したポイント値の他方のポイント(5ポイント)を付与することで実現することができる。このような処理によれば、実行するポイント付与示唆演出に対応してポイント付与シナリオに設定されているポイントの値を1つ取得すればよい。すなわち、1回のポイント付与示唆演出に対してポイント付与実行演出をN回実行する場合であっても、ポイント付与シナリオに設定されているポイントの値を1つ取得すればよい。そして、取得したポイントの値をN分割し、各ポイント付与実行演出に用いる。よって、1回のポイント付与演出においてポイント付与実行演出がN回実行される場合であっても、ポイント付与シナリオから付与するポイントの値を取得する処理までは、Nの値に関係無く同じであるので、処理を簡易化することができる。また、予めポイント付与シナリオに設定するポイントの値も、Nの値に関係無く設定することができ、ポイント付与シナリオへのポイント数の設定を簡易化することができる。
その他、本変形例におけるポイント付与演出は、例えば、以下のようにして実現することができる。例えば、1回のポイント付与示唆演出に対して2回のポイント付与実行演出を実行する場合には、上記第1実施形態において適用したポイント付与シナリオにおいて、2回分のポイント付与演出に対応するポイントの値を取得する。例えば、ポイント付与シナリオにおいて1回目のポイント付与演出として設定されていたポイント数が4ポイントであり、ポイント付与シナリオにおいて2回目のポイント付与演出として設定されていたポイント数が5ポイントである場合には、その2回分のポイント付与演出に対応するポイントの値を取得する。そして、1回のポイント付与示唆演出を実行した後に、ポイント付与シナリオにおいて1回目のポイント付与演出として設定されていたポイント数の4ポイントを用いて1回目のポイント付与実行演出を実行し、その後に、ポイント付与シナリオにおいて2回目のポイント付与演出として設定されていたポイント数の5ポイントを用いて2回目のポイント付与実行演出を実行する。このようにしても上記構成を実現することができる。このような処理によれば、1回のポイント付与示唆演出に対してN回のポイント付与実行演出を実行する場合には、ポイント付与シナリオから、実行するポイント付与実行演出の回数(N回)に応じた個数(N個)のポイントの値を取得すればよいので、上記の構成のように、1回のポイント付与演出に対応するポイントの値をN分割するといった処理を実行する必要がなく、処理を簡易化することができる。
A7−15.変形例15:
上記第1実施形態においては、ポイント付与演出の態様は、既にステージStに蓄積されている蓄積ポイントに加算処理が実行されることを示唆する態様であった。例えば、図12に示したポイント付与演出を例に説明すると、蓄積ポイントとして既にステージStに4ポイントが蓄積されており、さらに、ポイント付与演出が実行された場合には、カメが投下した真珠に表示されたポイント数(3ポイント)を、既に蓄積されているポイント数(4ポイント)に加算することを示す態様のポイント付与演出が実行される。このように、上記第1実施形態におけるポイント付与演出の態様は、既にステージStに蓄積されている蓄積ポイントに、新たに付与されるポイントが加算されることを示唆する態様(以下、加算態様とも呼ぶ)であった。そして加算態様のポイント付与演出が実行された場合には、蓄積ポイントとして表示されているポイントに、加算態様のポイント付与演出によって付与されるポイントが加算された結果のポイント数が、新たな蓄積ポイントとして表示される。しかしながら、ポイント付与演出の態様として、加算態様に限らず、他の態様を採用してもよい。例えば、既にステージStに蓄積されている蓄積ポイントに乗算処理が実行されることを示唆する態様(以下、乗算態様とも呼ぶ)のポイント付与演出を採用してもよい。
図71は、乗算態様のポイント付与演出を説明する説明図である。乗算態様のポイント付与演出は、図71(a)に示すように、表示面41aの右端からカメのキャラクタが出現した後、図71(b)に示すように、カメのキャラクタが真珠を投下するが、当該真珠には乗算処理を示す「×2」と表示されている。そして、図71(c)に示すように、「×2」と表示された真珠がステージStに到達すると、真珠に表示されていた「×2」に対応して、蓄積ポイントとして既にステージStに表示されている4ポイントに対して2が乗算された結果のポイント数(8ポイント)が、新たな蓄積ポイントとして表示される。
このような構成は以下のようにして実現することができる。例えば、ポイント付与シナリオにおいて、乗算態様のポイント付与演出に対応するポイントの値を設定する。このとき、当該乗算態様のポイント付与演出までの蓄積ポイントの値をXとし、当該乗算態様のポイント付与演出において蓄積ポイントに乗算する値をAとし、ポイント付与シナリオに設定する乗算態様のポイント付与演出に対応するポイントの値をYとした場合、Y=XA−Xとして算出したYの値を乗算態様のポイント付与演出に対応するポイントの値としてポイント付与シナリオに設定する。また、演出シナリオには、乗算態様のポイント付与演出が実行されるように設定する。このようにすることによって上記構成を実現することができる。
このような構成とすることで、乗算態様のポイント付与演出を認識した遊技者に対して、蓄積ポイントに乗算する値に対する期待感を付与することができ、乗算態様のポイント付与演出に対して遊技者を注目させることができる。また、乗算態様のポイント付与演出が実行された場合には、表示面41aにカメのキャラクタが出現したことを認識し加算態様のポイント付与演出が実行されると推測していた遊技者に対して、驚きを付与し、期待感を大きく向上させることができる。
また、乗算態様のポイント付与演出の態様を、蓄積ポイントに乗算する値の大きさに応じた態様に制御する(変化させる)構成を採用してもよい。例えば、蓄積ポイントに乗算する値の大きさに応じて、カメが投下する真珠の色が異なる構成や、出現するキャラクタが異なる構成(例えば、カメに代えてタコが出現する構成)を採用してもよい。このようにすることで、より一層、乗算態様のポイント付与演出に遊技者を注目させることができる。
さらに、乗算態様のポイント付与演出を実行した場合に、既に蓄積されている蓄積ポイントに乗算した結果のポイント数より多いポイント数を、新たな蓄積ポイントとして表示する構成を採用してもよい。例えば、既に4ポイントが蓄積されている場合において、乗算態様のポイント付与演出を実行する。乗算態様のポイント付与演出においては、カメが投下する真珠に乗算処理を示す「×2」と表示されている。この場合、通常であれば、乗算処理を示す「×2」がステージStに到達した時点で、新たな蓄積ポイントとして8ポイント(4ポイント×2)が表示されるが、本ポイント付与演出においては、蓄積ポイントが8ポイントより多いポイント数(例えば10ポイント)が表示される。このようにすることで、既に蓄積されている蓄積ポイントに乗算した結果の蓄積ポイントより多い新たな蓄積ポイントを認識した遊技者に意外性と幸福感を付与することができる。
また、ポイント付与演出の態様として、加算態様のポイント付与演出を実行する場合と、乗算態様のポイント付与演出を実行する場合とがあることで、遊技者に対して、加算態様のポイント付与演出が実行されるのか乗算態様のポイント付与演出が実行されるのかといった緊迫感や緊張感を付与することができる。
さらに、加算態様のポイント付与演出を実行した場合に、既に蓄積されている蓄積ポイントに加算した結果のポイント数より多いポイント数を、新たな蓄積ポイントとして表示する構成を採用してもよい。このようにすることで、既に蓄積されている蓄積ポイントに加算した結果の蓄積ポイントより多い新たな蓄積ポイントを認識した遊技者に意外性と幸福感を付与することができる。
なお、ポイント付与演出の態様は、加算態様や乗算態様に限らず、減算態様や除算態様のポイント付与演出など、種々の演算態様のポイント付与演出を実行する構成を採用してもよい。このようにすることで、実行されるポイント付与演出に対して遊技者を注目させることができるとともに、遊技者の期待感に抑揚を付与することができる。
その他、1回のポイント付与演出の実行中に、当該ポイント付与演出の態様が変化する構成を採用してもよい。例えば、1回のポイント付与演出の実行中に、加算態様から乗算態様に変化したり、乗算態様から加算態様に変化したり、または、1回のポイント付与演出の実行中に当該ポイント付与演出の態様が複数回変化する構成を採用してもよい。このように、ポイント付与演出によって実行される演算方法が変化したと認識させることができ、遊技者に意外性を付与することができる。また、ポイント付与演出によって実行される演算方法によって、演算処理が実行された後の新たな蓄積ポイントの値が大きく異なる場合があることから、ポイント付与演出の態様を変化させることによって、遊技者に対して緊迫感を付与するとともに、遊技者の期待感に抑揚を付与することができる。
図72は、一例として、1回のポイント付与演出の実行中に加算態様と乗算態様との間で態様が変化する場合における、カメが投下した真珠の画像(以下、単に真珠の画像とも呼ぶ)の表示態様を説明する説明図である。図72(a)には、ポイント付与演出の態様が加算態様である場合における、真珠の画像を示している。当該真珠の画像には、加法を示す算術記号である「+」が表示されることによって、ポイント付与演出が加算態様であることを示唆している。図72(b)には、ポイント付与演出の態様が乗算態様である場合における、真珠の画像を示している。当該真珠の画像には、乗法を示す算術記号である「×」が表示されることによって、ポイント付与演出が乗算態様であることを示唆している。
例えば、ポイント付与演出の実行中に加算態様から乗算態様に態様を変化させる場合には、図72(a)の真珠の画像に表示されている加法を示す算術記号である「+」を回転させて、図72(b)の真珠の画像に表示されている乗法を示す算術記号である「×」に変化させる。逆に、ポイント付与演出の実行中に乗算態様から加算態様に態様を変化させる場合には、図72(b)の真珠の画像に表示されている乗法を示す算術記号である「×」を回転させて、図72(a)の真珠の画像に表示されている加法を示す算術記号である「+」に変化させる。このような構成を採用することによって、「+」と「×」といった、ほぼ同じ線画の記号を回転させる処理により、その意味を大きく変えることができ、簡易な処理にも関わらず、遊技者に対して大きな緊迫感を付与するとともに、遊技者の期待感に抑揚を付与することができる。
なお、1回のポイント付与演出の実行中に加算態様と乗算態様との間で態様を複数回変化させる場合には、カメが投下し落下中の真珠の画像に表示されている算術記号である「+」(または「×」)を継続的に回転させてもよい。そして、所定のタイミング(例えば、真珠がステージStに到達したタイミング)で当該算術記号の回転を停止させ、停止時に算術記号が示す演算(加算または乗算)によって、蓄積ポイントに演算を実行した量に相当するポイント(蓄積ポイントを示す真珠の画像)を、ステージStに表示する。このようにすることで、より一層、ポイント付与演出に対して遊技者を注目させることができる。
A7−16.変形例16:
上記第1実施形態においては、蓄積されるポイントの表示態様として、1ポイント分をステージSt上の1個の真珠の画像として表示したが、そのような構成に限定されず、蓄積されるポイントを種々の態様によって表示することができる。
図73は、蓄積されるポイントの表示態様の一例を示す説明図である。本変形例において示した蓄積されるポイントの表示態様は、蓄積ポイントのポイント数が閾値(10ポイント)に達して初めて1つの意味をなす形状(画像)となる表示態様である。図73(a)〜図73(j)の順に、ポイントが1ポイント〜10ポイントまで蓄積される様子を示している。図73に示した表示態様の場合、蓄積ポイントのポイント数が10ポイントに達して初めて1つの真珠の画像となる表示態様である。このような表示態様を採用することによって、遊技者に対して、部分的な画像から、1つの意味のある画像を形成していくという向上心を付与することや、蓄積ポイントのポイント数が10ポイントに達して1つの意味のある画像が形成された場合に、遊技者に達成感を付与することができる。
その他、図73においては、1ポイント分に対応する真珠の部分的な画像の境界線(輪郭線)を表示したが、そのような表示態様に限定されることなく、1ポイント分に対応する真珠の部分的な画像の境界線を表示しない表示態様を採用してもよい。
図74は、蓄積されるポイントの表示態様として、1ポイント分に対応する真珠の部分的な画像の境界線を表示しない表示態様を説明する説明図である。図示するように、1ポイント分に対応する真珠の部分的な画像の境界線を表示しないので、蓄積しているポイント数を遊技者が認識しにくい。よって、遊技者が無意識のうちに蓄積ポイントが閾値に達する場合があり、遊技者に驚きを付与することができる。
その他、蓄積されるポイントの表示態様として、図73や図74において説明したように、蓄積ポイントのポイント数が閾値(10ポイント)に達して初めて1つの意味をなす形状(画像)を表示する態様を採用するが、当該蓄積ポイントのポイント数が閾値(10ポイント)に達して初めて1つの意味をなす形状(画像)を、所定のタイミングで変更する態様を採用してもよい。例えば、図73に示すように、蓄積ポイントのポイント数が10ポイントに達して初めて1つの真珠の画像となる表示態様で蓄積ポイントを表示し、その後、蓄積ポイントが閾値に達したことにより当該真珠の画像がタイマ演出を示す貝の画像または待機中演出を示す貝の画像に変化しステージSt上の蓄積ポイントが再び0ポイントの状態に移行し、当該0ポイントの状態から新たに蓄積ポイントを蓄積する場合に、図75に示すように、当該新たな蓄積ポイントの表示態様として、蓄積ポイントのポイント数が10ポイントに達して初めて1頭のクジラの画像となる表示態様で蓄積ポイントを表示する構成を採用してもよい。このようにすることで、ステージStの蓄積ポイントに対して遊技者を注目させることができる。また、蓄積ポイントのポイント数が閾値(10ポイント)に達して初めて1つの意味をなす形状(画像)が変更されるごとに、どのような形状(画像)が形成されるのかを遊技者に想像させ、遊技者に新たな期待感を付与することができる。
また、例えば、遊技回において大当たり抽選に当選する期待度(確率)に応じて、当該蓄積ポイントが蓄積する過程で形成されていく形状(画像)が異なる構成を採用してもよい。例えば、蓄積ポイントが閾値に達しボタン押下演出が実行された後に一発告知演出が実行される場合には、当該蓄積ポイントが蓄積する過程で形成されていく形状として1匹のマンボ―の画像を採用する。そして、例えば、蓄積ポイントが閾値に達しボタン押下演出が実行された後にスペシャルリーチ演出が実行される場合には、当該蓄積ポイントが蓄積する過程で形成されていく形状として1匹のサメの画像を採用する。このような構成を採用することによって、ステージStの蓄積ポイントに対して、より一層遊技者を注目させることができるとともに、蓄積ポイントを示す画像が形成されていく過程において遊技者の期待感を増加させることができる。
A7−17.変形例17:
第1実施形態においては、付与する対象として、「ポイント」という数えることのできる量を採用したが、数えることのできない量を採用してもよい。例えば、ポイント付与演出に代えて、ステージSt上に表示された容器に液体が追加される演出を採用してもよい。
A7−18.変形例18:
第1実施形態においては、ボタン押下演出が実行されるための蓄積ポイントの閾値を10ポイントとする構成を採用したが、そのような構成に限らず、ボタン押下演出が実行されるための蓄積ポイントの閾値として任意の正の値を採用することができる。
A7−19.変形例19:
第1実施形態においては、蓄積ポイントが閾値に達した場合には、ボタン押下演出を実行する構成を採用したが、ボタン押下演出に限らず、他の演出を実行する構成を採用してもよい。例えば、蓄積ポイントが閾値に達した場合に、ボタン押下演出に代えて、所定のリーチ演出が実行されるとしてもよい。すなわち、蓄積ポイントが10ポイント蓄積した場合には必ずリーチになるので、ポイントが付与されるごとに遊技者に対してリーチへの期待感を付与することができる。また、蓄積ポイントが閾値に達しても、ボタン押下演出などの特定の処理を実行しない構成を採用してもよい。このようにすることで、蓄積ポイントが閾値に達した後に、ボタン押下演出などの特定の処理が実行されるか否かを遊技者に推測させ、遊技者に緊迫感を付与することができる。
A7−20.変形例20:
第1実施形態においては、蓄積ポイントが繰り越すか否かの示唆をステージStの色の変化によって行ったが、ステージStの点灯、点滅、形状の変化など、他の方法によって行ってもよい。その他、蓄積ポイントが繰り越すか否かを示唆するための専用のランプ等を設けてもよい。
A7−21.変形例21:
上記第1実施形態において、ボタン押下演出に割り振られている期間(以下、ボタン押下演出期間とも呼ぶ)において、遊技者が演出操作ボタン24を押下するタイミングに応じて、演出操作ボタン24が操作された後からボタン押下演出期間が終了するまでの期間に実行される演出を変更する態様を採用してもよい。ボタン押下演出期間の開始のタイミングから遊技者が演出操作ボタン24を押下するタイミングまでの時間を計測し、当該計測した値に応じて、演出操作ボタン24が操作された後からボタン押下演出期間が終了するまでの期間に対応した演出が記録されている演出用記憶エリアからに演出用の画像データを読み出して実行することにより実現することができる。このようにすることによって、ボタン押下演出がパターン化することを抑制し、遊技者をボタン押下演出に注目させることができる。
A7−22.変形例22:
上記第1実施形態においては、付与されたポイントを蓄積する機能を有する位置(画像)は、表示面41aに表示されるステージStのみであったが、付与されたポイントを蓄積する機能を有する位置(画像)が表示面41aに複数個(複数箇所)表示される構成を採用してもよい。
図76は、付与されたポイントを蓄積する機能を有する位置(画像)が表示面41aに複数個(複数箇所)表示される構成を説明する説明図である。図76(a)に示すように、付与されたポイントを蓄積する機能を有する位置(画像)として、第1ステージSt1と、第2ステージSt2と、第3ステージSt3とが、表示面41aに表示されている。本変形例においては、各ステージStは、各々、演出上の機能が異なる。具体的には、各ステージStに蓄積されるポイント数が閾値に達したことを契機として実行される演出が、各々異なる。
第1ステージSt1に蓄積されるポイントが閾値に達した場合には、その後に、タイマ演出(または待機中演出)、およびボタン押下演出が実行される。そして、当該ボタン押下演出が実行された後に、一発告知演出が実行される。上述のように、一発告知演出は、大当たり抽選に当選したことを即時に告知する演出である。従って、第1ステージSt1に蓄積されるポイントが閾値に達したことを認識した遊技者は、第1ステージSt1に蓄積されたポイントが閾値に達したことを契機とするボタン押下演出が実行される遊技回における大当たり抽選に当選していることを認識することができる。
第2ステージSt2に蓄積されるポイントが閾値に達した場合には、その後に、タイマ演出(または待機中演出)、およびボタン押下演出が実行される。そして、当該ボタン押下演出が実行された後に、スペシャルリーチ演出が実行される。上述のように、スペシャルリーチ演出は、ノーマルリーチ演出のみが実行される場合、および、ノーマルリーチ演出に加えスーパーリーチ演出が実行される場合と比較して、より大当たり抽選に当選する期待度(確率)が高いことを遊技者に示唆する演出である。従って、第2ステージSt2に蓄積されるポイントが閾値に達したことを認識した遊技者は、第2ステージSt2に蓄積されたポイントが閾値に達したことを契機とするボタン押下演出が実行される遊技回における大当たり抽選に当選する期待度(確率)が高いことを認識することができる。
第3ステージSt3に蓄積されるポイントが閾値に達した場合には、その後に、タイマ演出(または待機中演出)、およびボタン押下演出が実行される。そして、当該ボタン押下演出が実行された後に、ノーマルリーチ演出が実行される。ノーマルリーチ演出は、ノーマルリーチ演出が実行されない場合と比較して、大当たり抽選に当選する期待度(確率)が高いことを遊技者に示唆する演出である。従って、第3ステージSt3に蓄積されるポイントが閾値に達したことを認識した遊技者は、第3ステージSt3に蓄積されたポイントが閾値に達したことを契機とするボタン押下演出が実行される遊技回において、少なくともノーマルリーチ演出が実行されること認識することができる。
このような各ステージStの特性から、遊技者は、ポイントが付与される場合には、3つのステージStのうち、第1ステージSt1に最もポイントが蓄積されることを所望し、次に、第2ステージSt2にポイントが蓄積されることを所望し、最後に、第3ステージSt3にポイントが蓄積されることを所望する。
図76に示したポイント付与演出においては、表示面41aの右端からカメのキャラクタが出現した際には、付与されるポイント数が表示された真珠の画像は表示されない。当該カメのキャラクタは、表示面41aを右端から左端に進行する。
その後、図76(b)に示すように、当該カメのキャラクタは、当該ポイント付与演出において付与するポイントを蓄積させる対象のステージStの上を通過する際に、付与されるポイント数が表示された真珠を投下する。投下された真珠は、図76(c)に示すように、当該ポイント付与演出において付与するポイントを蓄積させる対象のステージStに到達した後に、蓄積ポイントを示す真珠の画像に変化し、当該ステージStに蓄積ポイントとして蓄積される。
このような演出は、当該演出を実行する遊技回に設定される演出シナリオとポイント付与シナリオに、当該遊技回において実行される各ポイント付与演出においてポイントを蓄積させる対象のステージSt(第1ステージSt1、第2ステージSt2、第3ステージSt3)を、予め設定しておくことで実現することができる。
このような構成を採用することによって、ポイント付与演出において、ポイントが蓄積される位置(ステージSt)についても、遊技者に注目させることができ、遊技者に新たな楽しみを提供することができる。より具体的には、図76(a)に示したように、ポイント付与演出においてカメのキャラクタが表示面41aに出現したことを認識した遊技者に対して、いずれのステージStにポイントが蓄積されるのかといった期待感を付与することができるとともに、付与されるポイント数についての期待感を付与することができる。その後、図76(b)に示したように、カメのキャラクタが各ステージStの上部を通過している様子を認識した遊技者に対して、ポイントが蓄積される位置(ステージSt)についての期待感および緊迫感を付与し、さらに、付与されるポイント数に対する期待感も付与することができる。さらに、例えば、カメのキャラクタから付与されるポイント数が表示された真珠が、遊技者が期待していたステージSt(例えば、第1ステージSt1)に投下された場合には、遊技者に対して、優越感を付与することができる。
なお、図76に説明したポイント付与演出においては、図76(a)に示したように、カメのキャラクタが表示面41aの右端から出現する際に、付与されるポイント数が表示された真珠の画像が表示されない構成であったが、そのような構成に限らず、例えば、カメのキャラクタが表示面41aの右端から出現する際に、付与されるポイント数が表示された真珠の画像が表示される構成を採用してもよい。
図77は、開始時に付与ポイント数が表示されるポイント付与演出について説明する説明図である。図77(a)に示すように、本ポイント付与演出においては、カメのキャラクタが表示面41aの右端から出現する際に、付与されるポイント数が表示された真珠が表示される。その後、図77(b)に示すように、カメのキャラクタが各ステージStの上部を通過する際に、付与されるポイント数が表示された真珠が、3つのステージSt(第1ステージSt1、第2ステージSt2、第3ステージSt3)のいずれかに投下される。そして、図77(c)に示すように、付与されるポイント数が表示された真珠が当該ポイント付与演出において付与するポイントを蓄積させる対象のステージStに到達した後に、蓄積ポイントを示す真珠の画像に変化し、当該ステージStに蓄積ポイントとして蓄積される。
このような演出は、図76に示したポイント付与演出と異なって、ポイント付与演出の開始時に付与ポイント数が表示される。この場合、当該付与ポイント数を認識した遊技者は、第1ステージSt1にポイントが蓄積されることを所望するとは限らず、今回実行されるポイント付与演出によって、蓄積ポイントが閾値に達するステージStがある場合には(例えば、図77に示した第2ステージSt2)、当該ステージStにポイントが蓄積されることを所望する場合がある。このように、図77に示したポイント付与演出の場合、遊技者は、蓄積ポイントが閾値に達した場合に大当たり抽選に当選している期待度(確率)が高いステージStがいずれであるのかを考慮することに加えて、現時点における各ステージStのポイントの蓄積状況についても考慮して、ポイントが蓄積されることを所望するステージStを決定する。よって、このようなポイント付与演出を実行することによって、遊技者に対して、遊技の状態を多角的に把握する楽しみを付与することができる。
その他、ポイントを付与する演出(ポイント付与演出)に加え、ポイントに関する他の演出を実行する構成を採用してもよい。例えば、実行された場合に3つのステージStのいずれかの蓄積ポイントを必ず閾値に到達させる演出(以下、閾値到達演出とも呼ぶ)を実行してもよい。
図78は、閾値到達演出の一例を説明する説明図である。図78(a)に示すように、閾値到達演出が開始されると、カニのキャラクタが真珠を持って表示面41aの右端から左端に通過する。その後、図78(b)に示すように、カニのキャラクタは、蓄積ポイントを閾値に到達させる対象のステージSt上で真珠を投下する。投下された真珠がステージStに到達すると、図78(c)に示すように、蓄積ポイントを閾値に到達させる対象のステージStの蓄積ポイントは閾値に到達した表示に変化する。その後、図78(d)に示すように、閾値に達したステージStに対応するタイマ演出が実行される。図78の例では、第1ステージSt1の蓄積ポイントが閾値に到達し、第1ステージSt1用に用意されたタイマ演出画像(クジラのキャラクタとタイマの画像)が表示される。上述のように、第1ステージSt1に蓄積されるポイントが閾値に達した場合には、その後に、タイマ演出(または待機中演出)、およびボタン押下演出が実行され、当該ボタン押下演出が実行された後に、一発告知演出が実行される。
このような構成は、閾値到達演出を実行する遊技回に設定される演出シナリオとポイント付与シナリオに、予め、閾値到達演出に関する設定をしておくことで実現することができる。
このような構成を採用することによって、ポイント付与演出に加え、ポイントに関する新たな期待感を遊技者に付与することができる。具体的には、実行された閾値到達演出が閾値に到達させる対象のステージStがいずれであるのかによって、遊技の結果が大きく異なるので、遊技者に対して、大きな期待感や緊迫感を付与することができる。
なお、第1ステージSt1、第2ステージSt2、第3ステージSt3は、当該ステージStに蓄積されたポイントが閾値に達したことを契機として実行される演出が、各々、一発告知演出、スペシャルリーチ演出、ノーマルリーチ演出であったが、そのような構成に限定されず、他の演出や処理が実行される構成を採用してもよい。
また、第1ステージSt1、第2ステージSt2、第3ステージSt3の各々に蓄積されたポイントは、上記第1実施形態と同様に、遊技回を跨いで繰り越す場合と繰り越さない場合とがある構成を採用してもよい。第1実施形態と同様に、蓄積ポイントが繰り越さない場合があることによって、遊技回が終了するまでに各ステージ上の蓄積ポイントが閾値に達するように遊技者に期待感を付与することができる。また、各ステージの少なくとも一つにポイントの蓄積が開始されたことを認識した遊技者に対して、遊技回の終了する時期を意識させ、各ステージ上の蓄積ポイントの付与される態様に注目させることができる。また、蓄積ポイントが遊技回を跨いで繰り越す場合があることによって、遊技回において3つのステージ上の蓄積ポイントのうちの少なくともいずれかのステージ上の蓄積ポイントが閾値に達しなかった場合であっても、当該蓄積ポイントが遊技回の終了時にリセットされずに次回の遊技回まで維持され、次回の遊技回において閾値に達する可能性があるといった期待感を遊技者に付与することができる。すなわち、3つのステージ上の各蓄積ポイントに対して、このような期待感を付与することができ、上記第1実施形態に増して、遊技者に対して期待感を付与することができる機会を増やすことができる。
A7−23.変形例23:
上記第1実施形態において、実行中の遊技回が繰越遊技回ではない遊技回から繰越遊技回に変更されたように見せる演出(以下、繰越変更演出とも呼ぶ)を実行してもよい。
図79は、繰越変更演出の一例を説明する説明図である。図79(a)に示した遊技回においては、ステージStの色が橙色であり、当該遊技回が繰越遊技回ではないことを示している。当該遊技回において繰越変更演出が実行されると、黄色のステージに乗ったタコのキャラクタが、表示面41aの右端から出現する。なお、黄色のステージは、表示面41aのステージStの位置に表示されている場合には、当該遊技回が繰越遊技回であることを示す。
黄色のステージに乗ったタコのキャラクタが出現した後、図79(b)に示すように、黄色のステージおよびタコのキャラクタがステージStの上部を通過するタイミングにおいて、黄色のステージが落下する。その後、図79(c)に示すように、黄色のステージの画像は、橙色のステージStに重畳し、その後、ステージStの色が橙色から黄色に変化する。すなわち、繰越変更演出が実行されることによって、ステージStの色が、繰越遊技回ではないことを示す色(橙色)から、繰越遊技回であることを示す色(黄色)に変化する。
このような構成を採用することによって、繰越変更演出の実行を認識した遊技者に対して、当該遊技回が繰越遊技回ではない遊技回から繰越遊技回に変更されたと認識させ、驚きと、次回の遊技回への期待感を付与することができる。
また、本変形例においては、繰越変更演出と同様に黄色のステージに乗ったタコのキャラクタが出現し、黄色のステージおよびタコのキャラクタがステージStの上部を通過するが、黄色のステージが落下せずに、黄色のステージおよびタコのキャラクタが表示面41aの右端から左端に通過するだけの演出、すなわち、繰越変更演出に見せかけたダミーの演出も実行する。繰越変更演出に見せかけたダミーの演出を実行することで、黄色のステージに乗ったタコのキャラクタが出現したことを認識した遊技者に対して、黄色のステージの画像が落下するのかしないのかを推測させることによって、当該遊技回が繰越遊技回に変化するのか変化しないのかを推測させ、緊迫感を付与することができる。そして、黄色のステージが落下した場合には、遊技者に対して、優越感や期待感を付与することができる。
このような構成は、繰越変更演出を実行する遊技回に設定される演出シナリオとポイント付与シナリオに、予め、繰越変更演出に関する設定をし、かつ、ステージ表示制御処理(図60)において、繰越変更演出が実行される場合には、ポイントの蓄積が開始されたときのステージStの色を繰越遊技回ではない場合のステージStの色(橙色)に設定する処理を実行することで実現することができる。
A7−24.変形例24:
上記第1実施形態において、タイマ演出が示す残時間が延長される演出(以下、タイマ時間延長演出とも呼ぶ)を実行してもよい。
図80は、タイマ時間延長演出の一例を示す説明図である。図80(a)に示した遊技回においては、タイマ演出が実行中である。タイマ時間延長演出が開始されると、図80(a)に示すように、タイマ(以下、延長用タイマとも呼ぶ)をぶら下げた魚のキャラクタが表示面41aの右端から出現する。そして、図80(b)に示すように、延長用タイマをぶら下げた魚のキャラクタが、タイマ演出を示す貝とタイマの画像の上部を通過する際に、魚のキャラクタがぶら下げていた延長用タイマが落下し、タイマ演出を示すタイマの画像と重畳する。その後、図80(c)に示すように、タイマ演出を表すタイマの画像が示すボタン押下演出までの残時間が延長される。
すなわち、処理上、延長される前のボタン押下演出までの残時間は、ダミーの残時間として設定された時間(以下、ダミー残時間とも呼ぶ)である。そして、ダミー残時間の残り時間が0(ゼロ)に近づいたタイミング、または、0(ゼロ)になった後に、タイマ時間延長演出を実行し、タイマ演出のタイマが示す残時間を、真の残時間に更新する。このようにすることで、本変形例の構成を実現することができる。
このようなタイマ時間延長演出は、ダミー残時間が示す残時間が、実行中の演出の中間的な区切れ部分や、実行中の演出の終端部分までの時間を示すことによって、当該ダミー残時間に対する信憑性を付与することができ、ダミー残時間に対して遊技者を信用させることができる。そして、タイマ時間延長演出を実行し、タイマ演出のタイマが示す残時間をダミー残時間から真の残時間に更新することによって、遊技者に意外性や、期待感を付与することができる。
また、本変形例においては、タイマ時間延長演出と同様に延長用タイマをぶら下げた魚のキャラクタが出現し、当該延長用タイマをぶら下げた魚のキャラクタがステージStの上部を通過するが、延長用タイマが落下せずに、延長用タイマをぶら下げた魚のキャラクタが表示面41aの右端から左端に通過するだけの演出、すなわち、タイマ時間延長演出に見せかけたダミーの演出も実行する。タイマ時間延長演出に見せかけたダミーの演出を実行することで、タイマをぶら下げた魚のキャラクタが出現したことを認識した遊技者に対して、タイマが落下するのかしないのかを推測させることによって、タイマ演出が示す残時間が延長するのかしないのかを推測させ、緊迫感を付与することができる。そして、延長用タイマが落下した場合には、遊技者に対して、優越感や期待感を付与することができる。
A7−25.変形例25:
上記第1実施形態において、蓄積ポイントが連続して遊技回を繰り越す回数、すなわち、繰越遊技回が連続して実行される回数が多いほど、その後に実行される連続演出最終遊技回の大当たり抽選において大当たりに当選している期待度が高くなる制御を実行してもよい。具体例としては、1回の繰越遊技回が実行された後に連続演出最終遊技回が実行される場合と比較して、3回の繰越遊技回が継続して実行された後に連続演出最終遊技回が実行される場合の方が、当該連続演出最終遊技回の大当たり抽選において大当たりに当選している期待度が高くなるように制御する。
例えば、先判定処理によって保留遊技回の大当たり抽選において大当たりに当選していると判定した場合に、当該保留遊技回より先に実行される遊技回(先行遊技回)の数が多いほど、当該先判定処理によって保留遊技回の大当たり抽選において大当たりに当選していると判定した以降に実行される遊技回から当該保留遊技回にかけて連続演出が実行されやすくなるように制御する。具体的には、演出情報設定処理において、再設定可能遊技回数Fnに基づいて実行遊技回数Npを抽選によって決定する際に、当該保留遊技回(処理対象遊技回)が大当たりである場合の方が、外れ(リーチ発生)の場合と比較して、実行遊技回数Npの値が大きくなる確率が高くなるように、実行遊技回数Npを決定するための抽選用のテーブルデータを設定する。このようにすることで、繰越遊技回が連続して実行される回数が多いほど、その後に実行される連続演出最終遊技回の大当たり抽選において大当たりに当選している期待度が高くなるように制御することができる。このような構成を採用することによって、繰越遊技回が連続して実行されるほど、遊技者の期待感を増大させることができる。
さらに、蓄積ポイントが閾値(10ポイント)まで達しない状態を維持したまま蓄積ポイントが連続して遊技回を繰り越す回数が多いほど、その後に実行される連続演出最終遊技回の大当たり抽選において大当たりに当選している期待度が高くなる制御を実行してもよい。例えば、先判定処理によって保留遊技回の大当たり抽選において大当たりに当選していると判定した場合であって、演出情報設定処理において、実行遊技回数Npに対応した演出シナリオおよびポイント付与シナリオを決定する際に、当該保留遊技回(処理対象遊技回)が大当たりである場合の方が、外れ(リーチ発生)の場合と比較して、繰越遊技回から連続演出最終遊技回に亘って、蓄積ポイントが閾値(10ポイント)に達しない演出シナリオおよびポイント付与シナリオに決定される確率が高くなるように、演出シナリオおよびポイント付与シナリオを決定するための抽選用のテーブルデータを設定する。このようにすることで、蓄積ポイントが閾値(10ポイント)まで達しない状態を維持したまま蓄積ポイントが連続して遊技回を繰り越す回数が多いほど、その後に実行される連続演出最終遊技回の大当たり抽選において大当たりに当選している期待度が高くなる制御を実行することができる。
このようにすることで、蓄積ポイントが閾値(10ポイント)まで達しない状態を維持したまま蓄積ポイントが連続して遊技回を繰り越していることを認識した遊技者に期待感を付与することができる。その結果、蓄積ポイントが閾値に達していない状態において遊技者の期待感が減退してしまうことを抑制することができる。
A7−26.変形例26:
上記第1実施形態において、ボタン押下演出が実行されるための蓄積ポイントの閾値が変更される構成を採用してもよい。具体的には、蓄積ポイントが10ポイント蓄積されたにも関わらずタイマ演出または待機中演出が実行されず、10ポイントを超えて蓄積ポイントが蓄積され、10ポイントを超えた所定のポイント数が蓄積されたタイミング(例えば15ポイント)でタイマ演出、待機中演出またはボタン押下演出が実行される構成や、蓄積ポイントが10ポイント蓄積されていない状態にも関わらずタイマ演出、待機中演出またはボタン押下演出が実行される構成を採用してもよい。また、この場合、ボタン押下演出が実行されるための蓄積ポイントの閾値が変更されたことは遊技者には報知しない構成を採用することが好ましい。このような構成は、閾値を変更した処理に特化した演出シナリオおよびポイント付与シナリオを予め用意し、さらに、当該処理を実行する場合にのみ、各種処理において閾値として設定している値(通常は「10」)を、変更後の閾値の値(例えば「15」)に設定し実行することによって当該処理を実行することができる。このような構成を採用することによって、遊技者が予想しないタイミングでボタン押下演出を実行することができ、その結果、遊技者に意外性を付与することができる。
また、このような閾値を変更した処理を、当該処理を実行する遊技回における大当たり抽選の抽選結果が大当たりまたは外れ(リーチ発生)である場合に実行する構成を採用してもよい。このような構成を採用することによって、閾値が変更されたことを認識した遊技者、すなわち、10ポイントを超えて蓄積ポイントが蓄積されていることを認識した遊技者、および、蓄積ポイントが10ポイント蓄積されていない状態にも関わらずボタン押下演出が実行されたことを認識した遊技者に対して期待感を付与することができる。
その他、ボタン押下演出が実行されるための蓄積ポイントの閾値が変更されることを演出によって遊技者に報知する構成を採用してもよい。例えば、ボタン押下演出が実行されるための蓄積ポイントの閾値が10ポイントから5ポイントに変更されることを示唆する演出を実行する。このようにすることで、ボタン押下演出が実行されるための蓄積ポイントの閾値が10ポイントである場合よりも容易にボタン押下演出が実行されることを遊技者に期待させることができる。また、既に所定ポイント数のポイントが蓄積されている状態(例えば6ポイントが蓄積されている状態)で、ボタン押下演出が実行されるための蓄積ポイントの閾値が10ポイントから5ポイントに変更されることを示唆する演出が実行された場合には、既に、ボタン押下演出が実行されるために必要なポイント数が蓄積されていることになる。この場合、ボタン押下演出が実行されるための蓄積ポイントの閾値が10ポイントから5ポイントに変更されることを示唆する演出が実行された後すぐに当該ボタン押下演出に先立ってタイマー演出を実行した場合、遊技者に意外性と期待感を付与することができる。このような構成は、演出シナリオおよびポイント付与シナリオに予め設定しておくことによって実現することができる。
A7−27.変形例27:
上記第1実施形態において、第1実行遊技回表示領域J1に示した第1実行遊技回表示、第1保留表示領域Ds1に示した第1保留遊技回表示、第2実行遊技回表示領域J2に示した第2実行遊技回表示、および、第2保留表示領域Ds2に示した第2保留遊技回表示の、各表示(以下、まとめて遊技回表示とも呼ぶ)に対応付けて、各遊技回において付与される付与ポイント数を表示する構成を採用してもよい。より具体的には、所定の遊技回においてポイントの付与が実行される場合に、当該所定の遊技回に対応する遊技回表示の近傍(例えば、当該遊技回表示の真上)に当該遊技回において付与されるポイント数に対応する表示(付与ポイント示唆表示)を表示してもよい。この場合、表示されている全ての遊技回表示に対応して、付与ポイント示唆表示を表示してもよいし、表示されている一部の遊技回表示に対応して、付与ポイント示唆表示を表示してもよい。このような構成を採用することによって、付与ポイント示唆表示を認識した遊技者に対して、表示された付与ポイント示唆表示に対応する遊技回に対する種々の推測や期待感を付与することができる。例えば、保留中の遊技回に対応する遊技回表示に対応付けて付与ポイント示唆表示が表示された場合、当該付与ポイント示唆表示を認識した遊技者に対して、保留中の遊技回に対する種々の推測や期待感を付与することができる。また、例えば、実行中の遊技回において10ポイント未満の範囲でポイントが付与されており、次に実行される遊技回に対応する遊技回表示に対応して表示されている付与ポイント示唆表示に対応するポイント数と現在付与されているポイント数とを合算すると10ポイント以上になる場合、次に実行される遊技回に対応する遊技回表示に対応して表示されている付与ポイント示唆表示が表示されない場合と比較して、より一層、次回の遊技回までポイントを繰り越して欲しいと遊技者に切望させることができ、仮にポイントが繰り越された場合には、遊技者に大きな期待感を遊技者に付与することができる。
また、所定の遊技回に対応する付与ポイント示唆表示を、所定の遊技回とは異なる遊技回に対応する遊技回表示に対応付けて表示した後に、所定の遊技回に対応する遊技回表示に対応付けて表示する構成を採用してもよい。例えば、第1始動口用の保留遊技回(n=1)に対応する遊技回表示の真上に、付与ポイント示唆表示として表示していた数字の画像を、所定のタイミングで、保留遊技回(n=2)に対応する遊技回表示の真上に移動させる。
このような構成を採用することによって、所定の遊技回とは異なる遊技回に対応する遊技回表示に対応付けて表示した付与ポイント示唆表示に基づいた遊技者の推測を覆すことができ、遊技者に対して、意外性を付与することができる。
このような構成は、所定の遊技回に対応する付与ポイント示唆表示を、所定の遊技回とは異なる遊技回に対応する遊技回表示に対応付けて表示した後に、所定の遊技回に対応する遊技回表示に対応付けて表示するように、演出シナリオおよびポイント付与シナリオに予め設定しておくことによって実現することができる。
その他、所定の遊技回において付与するポイント数とは異なるポイント数に対応する付与ポイント示唆表示を表示した後に、所定の遊技回において付与するポイント数に対応する付与ポイント示唆表示を表示する構成を採用してもよい。例えば、第1始動口用の保留遊技回(n=1)に対応する遊技回表示の真上に、付与ポイント示唆表示として表示していた数字「5」の画像を、所定のタイミングで、数字「7」の画像に変化させる。
所定の遊技回において付与するポイント数とは異なるポイント数に対応する付与ポイント示唆表示に基づいた遊技者の推測を覆すことができ、遊技者に対して、意外性を付与することができるともに、遊技者の期待感に抑揚を付与することができる。
このような構成も、演出シナリオおよびポイント付与シナリオに予め設定しておくことによって実現することができる。
B.第2実施形態:
B1.遊技機の構造:
本実施形態における遊技機の構造について説明する。なお、上記実施形態と同じ機能を備える構成要素には同じ符号を用いて説明する。
図81は、第2実施形態におけるパチンコ機10の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。前扉枠14の窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる当たり抽選時、当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、操作受入手段としての演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
さらに、前扉枠14の正面視右側には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
また、上皿20の周縁部の正面視左側には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。また、以降の説明においては、操作ハンドル25が操作されることによって遊技球が発射され、遊技球が遊技盤の正面視左側に流れるとともに遊技盤の左側を流下する場合を、遊技者が「左打ち」をすると表現する場合がある。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
なお、本実施形態においては、遊技球発射ボタン26は、上皿20の周縁部の正面視左側に配置される構成を採用したが、遊技球発射ボタン26が他の位置に配置される構成を採用してもよい。例えば、遊技球発射ボタン26を、ウェイトボタン25bと同様に、操作ハンドル25の内部(周縁部)に配置する構成を採用してもよい。このようにすることで、遊技者が、操作ハンドル25、ウェイトボタン25b、遊技球発射ボタン26を、右手のみで操作することを可能にする。
図82は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、一般入賞口32、上側第1始動口33(以下、単に第1始動口33とも呼ぶ)、下側第1始動口44(以下、単に第1始動口44とも呼ぶ)、第2始動口34、スルーゲート35、及び、可変入賞装置36が設けられている。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出される。
上側第1始動口33、および、下側第1始動口44は、遊技球が入球可能な入球口である。上側第1始動口33は、遊技盤30の中央上方に設けられており、下側第1始動口44は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、上側第1始動口33、または、下側第1始動口44に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、下側第1始動口44には、左右一対の可動片よりなる電動役物44aが設けられている。電動役物44aが閉鎖状態のときには、遊技球は下側第1始動口44に入球することはできない。一方、電動役物44aが開放状態のときには、遊技球は下側第1始動口44に入球することができる。電動役物44aは、スルーゲート35に遊技球が通過することを契機として実行される抽選に当選した場合に、所定の期間、開放状態となるように構成されている。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技盤30の右側上方に設けられている。よって、第2始動口34は、遊技者が操作ハンドル25を操作することによって右打ちをした場合に遊技球が入球する位置に設けられている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、1個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
スルーゲート35は、電動役物44aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具多的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行なう。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物44aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して下側第1始動口44よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して下側第1始動口44へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35を遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aと、当該大入賞口36aを開閉する開閉扉36bとを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態となっている。上述したように、上側第1始動口33、下側第1始動口44又は第2始動口34に遊技球が入球すると、主制御装置60は、当たり抽選(内部抽選)を実行する。当たり抽選の結果、大当たり又は小当たりに当選すると、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。開閉実行モードとは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉処理を実行するモードである。具体的には、可変入賞装置36の開閉扉36bは、開閉実行モードに移行すると、遊技球が入球できない閉鎖状態から遊技球が入球可能な開放状態に遷移するとともに、所定の条件が満たされた後に、再び、閉鎖状態に遷移する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、各種入球口に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、上側第1始動口33または下側第1始動口44への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、上側第1始動口33または下側第1始動口44への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示又は所定の表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行なわせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示又は所定の表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行なわせる。
ここで、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間という。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間といい、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間という。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。
第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口(上側第1始動口33と下側第1始動口44)の保留個数を表示する。本実施形態では、上側第1始動口33または下側第1始動口44に入球した遊技球は、当該2つの第1始動口の合計として最大4個まで保留される。
第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35を遊技球が通過したことを契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了した場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、及びラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、液晶表示装置41を備える。液晶表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。液晶表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、可変表示ユニット40が備える表示装置の構成は、液晶表示装置41に限定されず、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置によって構成されてもよい。
液晶表示装置41は、上側第1始動口33または下側第1始動口44への遊技球の入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、液晶表示装置41は、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。液晶表示装置41は、上側第1始動口33、下側第1始動口44又は第2始動口34への遊技球の入球を契機とした図柄の変動表示又は所定の表示をすることに限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の演出表示なども行なう。以下、液晶表示装置41の詳細について説明する。
図83は、液晶表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図83(a)は、液晶表示装置41において変動表示される第1液晶用図柄または第2液晶用図柄を示す説明図である。第1液晶用図柄は、液晶表示装置41に表示される画像であって、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄に対応した図柄である。第2液晶用図柄は、液晶表示装置41に表示される画像であって、第2図柄表示部37bに表示される第1の図柄に対応した図柄である。
図83(a)に示すように、液晶表示装置41には、第1液晶用図柄または第2液晶用図柄として、数字の1〜8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される図柄として、数字の1〜8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図83(b)は、液晶表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、メイン表示領域MAと、サブ表示領域SAとが表示される。メイン表示領域MAには、第1液晶用図柄の画像が表示される場合と、第2液晶用図柄の画像が表示される場合とがある。同様に、サブ表示領域SAには、メイン表示領域MAと同様に、第1液晶用図柄の画像が表示される場合と、第2液晶用図柄の画像が表示される場合とがある。メイン表示領域MAに第1液晶用図柄の画像が表示される場合には、サブ表示領域SAに第1液晶用図柄の画像が表示され、メイン表示領域MAに第2液晶用図柄の画像が表示される場合には、サブ表示領域SAに第1液晶用図柄の画像が表示される。メイン表示領域MAおよびサブ表示領域SAに、第1液晶用図柄および第2液晶用図柄のいずれが表示されるかは、遊技の状態によって決定される。
メイン表示領域MAには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3には、図83(a)に示した第1液晶用図柄または第2液晶用図柄として数字1〜8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図83(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。
具体的には、第1始動口(上側第1始動口33、下側第1始動口44)又は第2始動口34に遊技球が入球すると、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1〜Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。なお、メイン表示領域MAにおける第1液晶用図柄および第2液晶用図柄の態様は、上述の態様に限定されることはない。例えば、メイン表示領域MAにおける図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、第1液晶用図柄および第2液晶用図柄の表示の態様は種々の態様を採用可能である。
サブ表示領域SAには、左、中、右の3つの図柄列Z4、Z5、Z6が表示される。各図柄列Z4〜Z6には、図83(a)に示した第1液晶用図柄または第2液晶用図柄として数字1〜8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図83(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL2上に停止した状態で表示される。
具体的には、第1始動口(上側第1始動口33、下側第1始動口44)に遊技球が入球すると、各図柄列Z4〜Z6の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z4、図柄列Z6、図柄列Z5の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z4〜Z6に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL2上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL2上に形成される。なお、サブ表示領域SAにおける第1液晶用図柄および第2液晶用図柄の態様は、上述の態様に限定されることはない。例えば、サブ表示領域SAにおける図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、第1液晶用図柄および第2液晶用図柄の表示の態様は種々の態様を採用可能である。
さらに、図83(b)に示すように、液晶表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1と、第2保留表示領域Ds2とが表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口(上側第1始動口33、下側第1始動口44)への入賞に基づく保留個数が表示される。第2保留表示領域Ds2には、第2始動口34への入賞に基づく保留個数が表示される。なお、上述したように、本実施形態では、第1始動口(上側第1始動口33、下側第1始動口44)及び第2始動口34に入賞した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。
また、図83(b)に示すように、表示面41aには、特図ユニット37の第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第1同期表示部Sync1と、特図ユニット37の第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第2同期表示部Sync2とを備える。具体的には、第1図柄表示部37aが変動表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点滅表示をし、第1図柄表示部37aが停止表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点灯表示をする。また、第2図柄表示部37bが変動表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点滅表示をし、第2図柄表示部37bが停止表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点灯表示をする。
なお、本実施形態においては、表示面41aは、メイン表示領域MA、サブ表示領域SA、第1同期表示部Sync1、および、第2同期表示部Sync2を表示する構成としたが、表示面41aがこれらの表示の一部または全部を表示しない構成を採用してもよい。
B2.遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図84は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。また、ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力側には、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また、主制御基板61の入力側には、一般入賞口32、第1始動口(上側第1始動口33、下側第1始動口44)、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36などの各種の入球口やスルーゲートに設けられた各種検出センサーが接続されている。主制御基板61のMPU62は、これらの検出センサーからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲートを通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口(上側第1始動口33、下側第1始動口44)、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行する。
主制御基板61の出力側には、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、下側第1始動口44の電動役物44aを開閉動作させる電動役物駆動部44bと、開閉扉48aを開閉動作させる開閉扉駆動部48bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物44aが開放されるように電動役物駆動部44bの駆動制御を実行する。さらに、各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行するとともに、開閉実行モードにおいては、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
また、主制御基板61の送信側には、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入球判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63fを参照する。具体的には、一般入賞口32への遊技球の入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口(上側第1始動口33、下側第1始動口44)への遊技球の入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への遊技球の入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25が接続されている。上述のように、操作ハンドル25は、タッチセンサー25aと、ウェイトボタン25bと、可変抵抗器25cとを備える。遊技者が操作ハンドル25を握ることによって、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。さらに、発射制御装置80には、遊技球発射ボタン26が接続されている。遊技者によって遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63fを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、液晶表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、液晶表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、第1液晶用図柄や第2液晶用図柄が変動表示をしている間に実行される演出の内容等を把握する。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図85は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、液晶表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には大当たり乱数カウンタC1が用いられる。大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。液晶表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
大当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに液晶表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物44aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1〜C3、CINI、CS、C4は、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
また、RAM64には保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、上側第1始動口33または下側第1始動口44に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。
大当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。大当たり乱数カウンタC1は、例えば、0〜1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、大当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜1199)。
大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口(上側第1始動口33と下側第1始動口44)に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの第1実行エリアに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの第2実行エリアに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1始動口(上側第1始動口33と下側第1始動口44)に遊技球が入球した場合に、第1保留エリアRaに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの第1実行エリアに移動して、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合し、大当たりとなるか否かの判定を行う処理と、第2始動口34に遊技球が入球した場合に、第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの第2実行エリアに移動して、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合し、大当たりとなるか否かの判定を行う処理とを、並列的に実行する。以下では、第1始動口(上側第1始動口33と下側第1始動口44)への遊技球の入球を契機とした大当たりとなるか否かの判定処理と、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした大当たりとなるか否かの判定処理とを並列的に実行するとともに、第1図柄表示部37aの変動表示と第2図柄表示部37bの変動表示とを並列的に実行することが可能なパチンコ機を同時変動機とも呼ぶ。
なお、以降の説明において、第1始動口(上側第1始動口33と下側第1始動口44)への遊技球の入球を契機として実行される遊技(遊技回とも呼ぶ)を第1始動口用遊技回と表現し、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技(遊技回とも呼ぶ)を第2始動口用遊技回と表現する場合がある。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0〜39の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行なうとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口(上側第1始動口33と下側第1始動口44)に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、液晶表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図83(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
その他の具体例としては、図83(b)の表示面41aのサブ表示領域SAにおいて、最初に図柄列Z4において図柄が停止表示され、次に図柄列Z6においてZ4と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z5において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z5に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、液晶表示装置41における図柄の変動時間とをMPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び液晶表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電動役物用実行エリア64eに移動した後、電動役物用実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物44aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C4=0〜463であれば、電動役物44aを開放状態に制御し、C4=464,465であれば、電動役物44aを閉鎖状態に維持する。
なお、取得された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値及び電動役物開放カウンタC4の値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値およびリーチ乱数カウンタC3の値を保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、大当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該大当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。また、本実施形態においては、パチンコ機10は、第1始動口(上側第1始動口33と下側第1始動口44)に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶された大当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルと、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで判定処理実行エリア64cに記憶された大当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルとを、それぞれ別のテーブルデータとして記憶している。具体的には、パチンコ機10は、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の4つの当否テーブルを、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶している。
図86は、第1始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図86(a)は第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図86(b)は第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図86(a)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0〜3の4個の値が設定されている。そして、0〜1199の値のうち、0〜3の4個の値以外の値(4〜1199)が外れである。一方、図86(b)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0〜19の20個の値が設定されている。そして、0〜1199の値のうち、0〜19の20個の値以外の値が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
図87は、第2始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図87(a)は第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図87(b)は第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図87(a)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として0〜3の4個の値が設定されている。また、小当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として4〜1195の1192個の値が設定され、外れとなる大当たり乱数カウンタC1の値として1196〜1199の4個の値が設定されている。
ここで、「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、後述する抽選モードおよびサポートモードの両方について、移行契機とならない当否結果である。これに対して、「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。また、本実施形態においては、小当たりは、開閉実行モードとして、開放期間が1.6secの可変入賞装置36の開放が1回発生する。
図87(b)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として0〜19の20個の値が設定されている。また、小当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として20〜1195の1176個の値が設定され、外れとなる大当たり乱数カウンタC1の値として1196〜1199の4個の値が設定されている。
このように、第2始動口用の当否テーブルにおいても、第1始動口用の当否テーブルと同様に、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。さらに、第2始動口用の当否テーブルにおいては、低確率モード用の当否テーブルおよび高確率モード用の当否テーブルのいずれにおいても、小当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値が設定されており、第2始動口に遊技球が入球したことを契機として当たり抽選が実行された場合には、所定の確率で小当たりとなるように設定されている。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉回数(ラウンド数)
(2)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(3)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード(低確率モード又は高確率モード)
上記の(2)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への遊技球の入球(入賞)の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。
上記の(1)から(3)のほか、当選した場合に特定の処理の実行を伴う大当たりを設定することもできる。後述するように、本実施形態においては、「特定確変大当たり」という大当たり種別を設定する。特定確変大当たりは、当選した場合に、特定の処理の実行を伴う。詳細は後述する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図88は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図88(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図88(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口(上側第1始動口33と下側第1始動口44)への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図88(a)に示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口(上側第1始動口33と下側第1始動口44)への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、10R確変大当たり、10R特定確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
10R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が10回(10ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、10R確変大当たりは、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードであり、その後に実行される当たり抽選において大当たりに当選するまで、高確率モードは継続する。さらに、10R確変大当たりは、開閉実行モード終了後に、後述する高頻度サポートモードの状態となり、低頻度サポートモードの状態より電動役物44aが開放しやすい状態となる。10R確変大当たりの場合、その後に実行される当たり抽選において大当たりに当選するまで、高頻度サポートモードは継続する。高頻度サポートモードおよび低頻度サポートモードの詳細は後述する。
10R特定確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が10回(10ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、10R特定確変大当たりは、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードであり、その後に実行される当たり抽選において大当たりに当選するまで、高確率モードは継続する。さらに、10R特定確変大当たりは、開閉実行モード終了後に、高頻度サポートモードの状態となり、低頻度サポートモードの状態より電動役物44aが開放しやすい状態となる。10R特定確変大当たりの場合、その後に実行される当たり抽選において大当たりに当選するまで、高頻度サポートモードは継続する。
また、10R特定確変大当たりは、上述したように、当選した場合に、特定の処理の実行を伴う。詳細は後述する。
8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が8回(8ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、8R通常大当たりは、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが低確率モードである。また、8R通常大当たりは、開閉実行モード終了後に、高頻度サポートモードの状態となり、低頻度サポートモードの状態より電動役物44aが開放しやすい状態となる。但し、8R通常大当たりの場合、高頻度サポートモードにおいて実行される遊技回の回数は100回に制限されており、高頻度サポートモードにおいて実行される遊技回の実行回数の合計が100回に達すると、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0〜39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜11」が10R確変大当たりに対応し、「12〜19」が10R特定確変大当たりに対応し、「20〜39」が8R通常大当たりに対応するように設定されている。
図88(b)に示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、2R確変大当たり、及び、2R通常大当たりが設定されている。
2R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が2回(2ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、2R確変大当たりは、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードであり、その後に実行される当たり抽選において大当たりに当選するまで、高確率モードは継続する。さらに、2R確変大当たりは、開閉実行モード終了後に、後述する高頻度サポートモードの状態となり、低頻度サポートモードの状態より電動役物44aが開放しやすい状態となる。2R確変大当たりの場合、その後に実行される当たり抽選において大当たりに当選するまで、高頻度サポートモードは継続する。高頻度サポートモードおよび低頻度サポートモードの詳細は後述する。
2R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が2回(2ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、2R通常大当たりは、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが低確率モードである。また、2R通常大当たりは、開閉実行モード終了後に、高頻度サポートモードの状態となり、低頻度サポートモードの状態より電動役物44aが開放しやすい状態となる。但し、2R通常大当たりの場合、高頻度サポートモードにおいて実行される遊技回の回数は100回に制限されており、高頻度サポートモードにおいて実行される遊技回の実行回数の合計が100回に達すると、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。
第2始動口用の振分テーブルでは、「0〜39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜19」が2R確変大当たりに対応し、「20〜39」が2R通常大当たりに対応するように設定されている。
このように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりとなった場合の大当たり種別の振分態様は、第1始動口(上側第1始動口33と下側第1始動口44)への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合と、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の下側第1始動口44の電動役物44aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して遊技球の発射が同様の態様で継続されている状況で比較した場合に、下側第1始動口44の電動役物44aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、本実施形態におけるパチンコ機10は、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物44aの1回の開放時間が長く設定されている。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物44aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間が短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下側第1始動口44への遊技球の入球が発生する確率が高くなり、遊技球が下側第1始動口44へ入球しやすくなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
図89は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図89(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図89(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2〜465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物44aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図89(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図89(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0〜461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462〜465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物44aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
B3.遊技の流れ:
次に、本実施形態における遊技機の遊技の大凡の流れについて図90を用いて説明をする。
図90は、遊技機における遊技の流れを示す説明図である。
遊技を開始すると、ステップF101において、遊技者に左打ちをさせ、遊技領域PAの左側に遊技球を流下させ、上側第1始動口33に遊技球を入球させる。このとき、抽選モードは低確率モードであり、サポートモードは低頻度サポートモードである。上側第1始動口33に遊技球が入球すると第1始動口用遊技回が実行され当たり抽選が行われる。
第1始動口用遊技回における当たり抽選が外れの場合には(F101:NO)、繰り返し上側第1始動口33に遊技球を入球させ第1始動口用遊技回を実行させる。
第1始動口用遊技回で実行される当たり抽選において大当たりに当選した場合(F102:YES)、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には(F103:NO)、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典としてラウンド遊技が実行される(F104)。具体的には、遊技者に対して右打ちを促す示唆演出を実行する。遊技者は当該示唆演出に従って第1始動口用遊技回の終了後に右打ちを実行し、大入賞口36aに遊技球を入球させ賞球を得る。
ラウンド遊技が終了すると、抽選モードは低確率モード、サポートモードは高頻度サポートモード(遊技回100回限定)となる。遊技者に対して左打ちを促す示唆演出が実行され、遊技者は左打ちを行い、第1始動口(上側第1始動口33と下側第1始動口44)に遊技球を入球させ第1始動口用遊技回を実行させる(F105)。
高頻度サポートモードは遊技回が100回実行されるまで継続され(F106:NO→F107:NO)、100回以内に大当たりに当選した場合には(F106:YES)、ステップF103から遊技が進行する。
一方、高頻度サポートモードにおける遊技回100回以内に大当たりに当選しなかった場合には(F106:NO→F107:YES)、ステップF101から遊技が進行する。
説明をステップF103に戻す。ステップF103において、当選した大当たりの大当たり種別が確変大当たりであった場合であって(F103:YES)、特定確変大当たりではない場合には(F108:NO)、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典としてラウンド遊技が実行される(F109)。具体的には、遊技者に対して右打ちを促す示唆演出を実行する。遊技者は当該示唆演出に従って第1始動口用遊技回の終了後に右打ちを実行し、大入賞口36aに遊技球を入球させ賞球を得る。
ラウンド遊技が終了すると、抽選モードは高確率モード、サポートモードは高頻度サポートモード(次回大当たり当選まで)となる。遊技者に対して左打ちを促す示唆演出が実行され、遊技者は左打ちを行い、第1始動口(上側第1始動口33と下側第1始動口44)に遊技球を入球させ第1始動口用遊技回を実行させる(F110)。
高頻度サポートモードは当たり抽選において大当たりに当選するまで継続される(F110→F111:NO)。
第1始動口用遊技回を実行し、大当たりに当選した場合には(F110→F111:YES)、ステップF103から遊技が進行する。
説明をステップF108に戻す。ステップF108において、当選した大当たりの大当たり種別が特定確変大当たりであった場合には(F108:YES)、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典としてラウンド遊技が実行される(F112)。具体的には、遊技者に対して右打ちを促す示唆演出を実行する。遊技者は当該示唆演出に従って第1始動口用遊技回の終了後に右打ちを実行し、大入賞口36aに遊技球を入球させ賞球を得る。
ラウンド遊技が終了すると、抽選モードは高確率モード、サポートモードは高頻度サポートモードとなる。遊技者に対して左打ちを促す示唆演出が実行され、遊技者は左打ちを行い、第1始動口(上側第1始動口33と下側第1始動口44)に遊技球を入球させ第1始動口用遊技回を実行させる(F113)。
第1始動口用遊技回を実行し、実行される第1始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選している場合には(F114:YES)、当該第1始動口用遊技回の開始時に、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度ポートモードに移行する(F115)。通常の遊技機においては実行される第1始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選している場合には、当該第1始動口用遊技回の終了後に高頻度サポートモードから低頻度ポートモードに移行するが、本実施形態のパチンコ機10においては、当該第1始動口用遊技回の開始時に、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度ポートモードに移行する。
またこのとき、当該第1始動口用遊技回の開始時に、遊技者に対して右打ちを促す示唆演出が実行される。
当たり抽選において大当たりに当選している第1始動口用遊技回が実行されている期間に、遊技者は、右打ちを促す示唆演出に従って右打ちを行い、第2始動口34に遊技球を入球させ、第2始動口用遊技回を実行させる(F116)。このとき、抽選モードは高確率モードであり、サポートモードは低頻度サポートモードである。
当たり抽選において大当たりに当選している第1始動口用遊技回が実行されている期間(以下、第1始動口用当選遊技回実行期間とも呼ぶ)に実行される第2始動口用遊技回において小当たりに当選すると(F117:YES)、小当たりに対する特典として1ラウンドのラウンド遊技が実行される(F118)。遊技者は、大入賞口36aに遊技球を入球させ賞球を得る。
一方、実行される第2始動口用遊技回において小当たりに当選しなかった場合であっても(F117:NO)、第2始動口34に遊技球が入球すれば、再び、第2始動口用遊技回が実行される。
当該第1始動口用当選遊技回実行期間においては、第2始動口用遊技回の遊技時間の平均値が、他の期間における第2始動口用遊技回の遊技時間の平均値と比較して短くなるように設定されており、第1始動口用当選遊技回実行期間に複数回の第2始動口用遊技回が実行可能である。また、図87(b)の第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)からもわかるように、第2始動口用遊技回が実行された場合には、高い確率で小当たりに当選する。よって、第1始動口用当選遊技回実行期間に第2始動口用遊技回を複数回実行し、小当たりに複数回当選することが可能であり、遊技者は、小当たりによって付与される特典を複数回取得することが可能である。以下、第1始動口用当選遊技回実行期間に第2始動口用遊技回による小当たり当選によって遊技者に特典を付与する処理を「特別ボーナス処理」とも呼ぶ。
特別ボーナス処理は、第1始動口用当選遊技回実行期間が終了するまで実行される。すなわち、ステップF114において開始された大当たりに当選している第1始動口用遊技回が終了するまで実行される(F119:NO)。大当たりに当選している第1始動口用遊技回が終了すると(F119:YES)、ステップF103から遊技が進行する。すなわち、当該大当たりに当選している第1始動口用遊技回の大当たりの種別が、通常大当たりであるか、確変大当たりであるか、特定確変大当たりであるかによって、異なる方向へ遊技が進行する。以下、特別ボーナス処理についてタイムチャートを用いて説明する。
図91は、特別ボーナス処理を説明するタイムチャートである。
図91においては、時刻T0から遊技者が遊技を開始し、特別ボーナス処理が終了するまでを示している。図示した時刻T0は、図90におけるステップF101の遊技の進行状態に対応する。遊技者が時刻T0において遊技を開始し、上側第1始動口33に遊技球を入球させ第1始動口用遊技回を実行させる。このとき、図91に示すように、液晶表示装置41における表示面41a(図83(b)参照)のメイン表示領域MAには第1始動口用遊技回に対応する演出画像(以下、第1始動口用演出画像とも呼ぶ)が表示され、サブ表示領域SAには第2始動口用遊技回に対応する演出画像(以下、第2始動口用演出画像とも呼ぶ)が表示される。
時刻T1において第1始動口用遊技回において8R特定確変大当たりに当選すると(図90のF108:YESに対応)、8R特定確変大当たりに当選した第1始動口用遊技回の終了後に(時刻T2)、ラウンド遊技が実行される(図90のF112に対応)。主制御装置60による内部処理としては、ラウンド遊技を実行することを示す開閉実行モードフラグがONになる。このとき、液晶表示装置41には第1始動口用遊技回の大当たりを契機とするラウンド演出画像が表示される。
時刻T3において、開閉実行モードフラグがOFFとなりラウンド遊技が終了すると、主制御装置60による内部処理としては高頻度サポートモードであることを示す高頻度サポートモードフラグがONになる。また、主制御装置60による内部処理としては高確率モードであることを示す高確率モードフラグがONになる。なお、図91における時刻T3の状態は、図90におけるステップF113の遊技進行状態に対応する。
高頻度サポートモードおよび高確率モードの状態において、遊技者が左打ちをして第1始動口(上側第1始動口33、下側第1始動口44)に遊技球を入球させると、第1始動口用遊技回が実行される。このとき実行される第1始動口用遊技回は、他の期間と比較して遊技回の遊技時間の平均値が短い。
その後、時刻T4において大当たりに当選している第1始動口用遊技回が開始されると、特別ボーナス処理が開始される。具体的には、大当たりに当選している第1始動口用遊技回が開始されると、高頻度サポートモードフラグがOFFとなる。また、第1始動口用当選遊技回実行期間においては、第2始動口用遊技回の遊技時間の平均値が、他の期間における第2始動口用遊技回の遊技時間の平均値と比較して短くなるように設定される。また、遊技者に右打ちをするように促す示唆演出が実行される。なお、図91における時刻T4における処理は、図90におけるステップF114およびステップF115に対応する。さらに、図91の液晶表示装置の欄に示すように、特別ボーナス処理が開始されると、メイン表示領域MAに第2始動口用演出画像が表示され、サブ表示領域SAに第1始動口用演出画像が表示される。
遊技者が、右打ちを行い第2始動口34に遊技球を入球させ第2始動口用遊技回を実行し小当たりに当選すると、小当たりに当選した各第2始動口用遊技回の終了後に1ラウンドのラウンド遊技が実行され、主制御装置60における内部処理として、各小当たりとなった第2始動口用遊技回の終了後に開閉実行モードフラグがONとなり、ラウンド遊技の終了後にOFFとなる。
このとき、図91に示すように第1始動口用遊技回は実行中であるが、第2始動口用遊技回の小当たりに伴ってラウンド遊技が実行されている期間は、主制御装置60の内部処理として、第1始動口用遊技回の遊技時間の計測を中断する。第1始動口用遊技回の遊技時間の計測が中断されている期間を、図91における第1始動口用遊技回を示すチャートに斜線で示した。図示するように、第1始動口用当選遊技回実行期間において第2始動口用遊技回の小当たりに伴って開閉実行モードフラグがONになっている期間は、第1始動口用遊技回の実行時間の計測は中断される。
そして、内部処理によって計測されていた第1始動口用遊技回の遊技時間が、あらかじめ定められた所定時間を経過すると、時刻T5において、第1始動口用遊技回は終了し、特別ボーナス処理は終了する。
第1始動口用遊技回の遊技時間が、あらかじめ定められた所定時間を経過すると、大当たりに当選していた第1始動口用遊技回に対応するラウンド遊技が時刻T5〜時刻T6の期間において実行され、開閉実行モードフラグが時刻T5でONになり、時刻T6でOFFになる。
なお、時刻T5以降は、第2始動口用遊技回に設定される遊技時間は5分〜10分の間の値に設定される。よって、遊技者が右打ちをして第2始動口用遊技回を実行させ小当たりに当選させても、1回の遊技時間が非常に長いため遊技者に不利な状態となる。このようにすることで、パチンコ機10の正当な遊技の流れに沿わない遊技者の行為を抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態におけるパチンコ機10は、大当たりに当選している第1始動口用遊技回の実行中に特典を付与する処理である特別ボーナス処理を実行するので、遊技者に対して、大当たりに当選している遊技回の終了後に付与される特典としてのラウンド遊技(開閉実行モード)についての期待感を付与するだけでなく、さらに、大当たりに当選している遊技回の実行中にも期待感を付与することができる。
また、特別ボーナス処理が実行される期間においては、大当たりに当選している第1始動口用遊技回の実行中に、第2始動口用遊技回において小当たりに当選したことを契機として特別ボーナスとしての特典(1Rのラウンド遊技)が付与されるので、第1始動口用遊技回において大当たりに当選した場合であっても、さらに、第2始動口用遊技回を実行させ、かつ、小当たりに当選させることによる、より一層大きな期待感を付与することができる。
さらに、特別ボーナス処理が実行される第1始動口用遊技回の終了後には、当該第1始動口用遊技回における大当たり当選に対応してラウンド遊技が実行されるので、さらに大きな期待感を遊技者に付与することができる。
さらに、本実施形態におけるパチンコ機10は、特別ボーナス処理が実行される第1始動口用遊技回の開始時に、サポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに切り替えるので、特別ボーナス処理が実行される場合に、遊技者に過度に有利な状態になることを抑制することができる。
また、本実施形態においては、特別ボーナス処理において第2始動口遊技回の実行可能な回数の上限は、特別ボーナス処理の期間に対応する第1始動口用遊技回の遊技時間に基づく。換言すれば、特定確変大当たりに当選した後、次に大当たりに当選する遊技回の遊技時間を制御することによって、特別ボーナス処理によって遊技者に付与する特典の上限を制御することができる。
なお、図90に示した時刻T1における大当たりの種別が特定確変大当たりであれば、時刻T4における大当たりの大当たり種別に関係無く、時刻T1における大当たり当選の第1始動口遊技回の開始を契機として特別ボーナス処理は開始される。
B4.主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において実行される具体的な処理の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<タイマ割込み処理>
図92は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップS20101では、各種検知センサの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップS20102に進む。
ステップS20102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップS20103に進む。
ステップS20103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップS20104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図94)において、その値を更新する。
ステップS20104では第1始動口(上側第1始動口33、下側第1始動口44)及び第2始動口34への遊技球の入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップS20104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップS20104を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図92:S20104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図93は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップS20201では、遊技球が第1始動口(上側第1始動口33、下側第1始動口44)に入球(始動入賞)したか否かを、第1始動口(上側第1始動口33、下側第1始動口44)に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップS20201において、遊技球が第1始動口(上側第1始動口33、下側第1始動口44)に入球したと判定した場合には(S20201:YES)、ステップS20202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップS20203に進む。
ステップS20203では、第1始動口(上側第1始動口33、下側第1始動口44)に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップS20204に進む。
ステップS20204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに記憶された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口(上側第1始動口33、下側第1始動口44)への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップS20209に進む。
ステップS20201において、遊技球が第1始動口(上側第1始動口33、下側第1始動口44)に入球していないと判定した場合には(S20201:NO)、ステップS20205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップS20205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(S20205:YES)、ステップS20206に進み、払出制御装置70に遊技球を1個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップS20207に進む。一方、ステップS20205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(S20205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップS20207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップS20208に進む。
ステップS20208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに記憶された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップS20209に進む。
ステップS20209では、上述したステップS20204又はステップS20208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップS20209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(S20209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップS20209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(S20209:YES)、ステップS20210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップS20211に進み、合計保留個数記憶エリアに記憶された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップS20212に進む。
ステップS20212では、ステップS20103(図92)において更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップS20210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに記憶する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップS20103(図92)にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS20210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに記憶する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップS20103(図92)にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS20210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに記憶する。ステップS20212を実行した後、ステップS20213に進む。
ステップS20213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。ステップS20213を実行した後、ステップS20214に進む。
ステップS20214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果(先判定情報)を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口(上側第1始動口33、下側第1始動口44)又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図94:ステップS20302)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口(上側第1始動口33、下側第1始動口44)への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、液晶表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、液晶表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、液晶表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、液晶表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主側MPU62は、ステップS20214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源投入に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図94は、通常処理を示すフローチャートである。ステップS20301では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップS20302に進む。
ステップS20302では、タイマー割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップS20302を実行した後、ステップS20303に進む。
ステップS20303では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップS20304に進む。
ステップS20304では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップS20305に進む。ステップS20305では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、液晶表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップS20305を実行した後、ステップS20306に進む。
ステップS20306では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップS20307に進む。
ステップS20307では、右側第1始動口44に設けられた電動役物44aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物44aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップS20308に進む。
ステップS20308では、今回の通常処理の開始(2巡目以降では、ステップS20302のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。
ステップS20308において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(S20308:NO)、ステップS20309及びステップS20310において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップS20309において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。また、ステップS20310おいて、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。
一方、ステップS20308において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(S20308:YES)、ステップS20302に戻り、ステップS20302からステップS20307までの各処理を実行する。
なお、ステップS20302からステップS20307の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図94:S20305)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図95は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップS20401では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述するように、大当たりに当選した遊技回における図柄の変動が終了し、開閉実行モードに移行するタイミングでONにされ、開閉実行モードが終了するタイミングでOFFにされる。ステップS20401において開閉実行モードが実行されているか否かを判定することによって、以下の2つの機能を実現する。1つ目の機能として、開閉実行モードが実行されている期間にステップS20403(およびステップS20406)を実行しないようにすることによって、開閉実行モードが実行されている期間に遊技回を開始しないようにすることができる。また、2つ目の機能として、遊技回の実行中に開閉実行モードが実行された場合に、後述するステップS20404(およびステップS20407)を実行しないようにすることによって、開閉実行モードが実行されている期間に当該実行中の遊技回の変動時間の計測を中断するようにすることができる。以下、詳細を説明する。
ステップS20401において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(S20401:YES)、開閉実行モード中であると判定し、ステップS20402以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口(上側第1始動口33と下側第1始動口44)又は第2始動口34への遊技球の入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップS20401において、開閉実行モード中ではないと判定した場合には(S20401:NO)、ステップS20402に進む。
ステップS20402では、第1遊技実行中フラグがONであるか否かを判定する。第1遊技実行中フラグは、第1始動口用遊技回が開始されるとONになり、第1始動口用遊技回が終了するとOFFになるフラグである。ステップS20402において、第1遊技実行中フラグがONではないと判定した場合には(S20402:NO)、ステップS20403に進む。
ステップS20403では、第1始動口用の変動開始処理を実行する。第1始動口用の変動開始処理は、第1始動口用遊技回を開始するための処理である。第1始動口用の変動開始処理の詳細は後述する。ステップS20403を実行した後、ステップS20405に進む。
一方、ステップS20402において、第1遊技実行中フラグがONである判定した場合には(S20402:YES)、ステップS20404に進む。
ステップS20404では、第1変動停止処理を実行する。第1変動停止処理は、開始された第1始動口用遊技回の図柄の変動を停止させるための処理である。第1変動停止処理の詳細は後述する。ステップS20404を実行した後、ステップS20405に進む。
ステップS20405では、第2遊技実行中フラグがONであるか否かを判定する。第2遊技実行中フラグは、第2始動口用遊技回が開始されるとONになり、第2始動口用遊技回が終了するとOFFになるフラグである。ステップS20405において、第2遊技実行中フラグがONではないと判定した場合には(S20405:NO)、ステップS20406に進む。
ステップS20406では、第2始動口用の変動開始処理を実行する。第2始動口用の変動開始処理は、第2始動口用遊技回を開始するための処理である。第2始動口用の変動開始処理の詳細は後述する。ステップS20406を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップS20405において、第2遊技実行中フラグがONであると判定した場合には(S20405:YES)、ステップS20407に進む。
ステップS20407では、第2変動停止処理を実行する。第2変動停止処理は、開始された第2始動口用遊技回の図柄の変動を停止させるための処理である。第2変動停止処理の詳細は後述する。ステップS20407を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<第1始動口用の変動開始処理>
次に、第1始動口用の変動開始処理について説明する。第1始動口用の変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図95:S20403)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図96は、第1始動口用の変動開始処理を示すフローチャートである。ステップS20501では、第1始動保留個数RaN=0であるか否かを判定する。ステップS20501において、第1始動保留個数RaN=0ではないと判定した場合には(S20501:NO)、ステップS20502に進む。一方、ステップS20501において、第1始動保留個数RaN=0であると判定した場合には(S20501:YES)、本第1始動口用の変動開始処理を終了する。
ステップS20502では、第1始動口用保留情報シフト処理を実行する。第1始動口用保留情報シフト処理では、第1保留エリアRaに記憶された保留情報をシフトさせる。第1始動口用保留情報シフト処理の詳細については後述する。ステップS20502を実行した後、ステップS20503に進む。
ステップS20503では、第1始動口用の判定処理を実行する。第1始動口用の判定処理では、判定処理実行エリア64cに記憶された特別情報に基づいて当たり抽選を実行する。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶された大当たり乱数カウンタC1や大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の値に基づいて、大当たりや小当たりの有無を判定する当否判定、大当たり種別を振り分ける振分判定、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定を行なう。第1始動口用の判定処理の詳細については後述する。ステップS20503を実行した後、ステップS20504に進む。
ステップS20504では、第1始動口用の変動時間の設定処理を実行する。第1始動口用の変動時間の設定処理では、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間を設定する。第1始動口用の変動時間の設定処理の詳細については後述する。ステップS20504を実行した後、ステップS20505に進む。
ステップS20505では、第1変動用コマンドを設定する。第1変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口(上側第1始動口33、下側第1始動口44)への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報に係るものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチ発生の有無の情報及びステップS20504において設定された変動時間の情報が含まれている。ステップS20505を実行した後、ステップS20506に進む。
ステップS20506では、第1種別コマンドを設定する。第1種別コマンドには、大当たりの有無の情報及び大当たり種別の情報が含まれている。具体的には、第1種別コマンドには、10R確変大当たりの情報、10R特定確変大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、または外れの情報が含まれる。
ステップS20505及びステップS20506において設定された変動用コマンド及び第1種別コマンドは、通常処理(図94)におけるステップS20302によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び第1種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップS20506を実行後、ステップS20507に進む。
ステップS20507では、第1図柄表示部37aにおける変動表示を開始させ、ステップS20508に進み、第1遊技実行中フラグをONにする。その後、ステップS20509に進み、第1変動中フラグをONにする。
第1遊技実行中フラグは、第1始動口用遊技回が開始される場合にONにされ、第1図柄表示部37aにおける変動表示が停止表示となり、図柄の表示が停止している期間である第1図柄表示停止時間が終了した場合にOFFにされるフラグである。一方、第1変動中フラグは、第1始動口用遊技回が開始される場合にONにされ、第1図柄表示部37aにおける変動表示が停止表示となった場合にOFFにされるフラグである。
ステップS20509を実行した後、ステップS20510に進む。
ステップS20510では、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードが開始された場合に、遊技回数カウンタPNCに値が設定され、遊技回が実行される毎にカウンタ値が1減算される。ステップS20510を実行した後、本第1始動口用の変動開始処理を終了する。
<第1始動口用保留情報シフト処理>
次に、第1始動口用保留情報シフト処理について説明する。第1始動口用保留情報シフト処理は、第1始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図96:S20502)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図97は、第1始動口用保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップS20601では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算する。その後、ステップS20602に進む。
ステップS20602では、第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されているデータ(保留情報)を判定処理実行エリア64cの第1実行エリアに移動させる。その後、ステップS20603に進む。
ステップS20603では、第1保留エリアRaの記憶エリアに記憶されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに記憶されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップS20603を実行した後、本保留情報シフト処理を終了する。
<第1始動口用の判定処理>
次に、第1始動口用の判定処理について説明する。第1始動口用の判定処理は、第1始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図96:S20503)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図98は、第1始動口用の判定処理を示すフローチャートである。ステップS20701では、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。高確率モードフラグは、当否抽選モードが高確率モードであるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、本実施形態では、確変大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してONにされ、次回の大当たりの当選に係る開閉実行モードの開始に際してOFFにされる。ステップS20701において、高確率モードであると判定した場合には(S20701:YES)、ステップS20702に進む。
ステップS20702では、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図86(b)に示す第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップS20704に進む。一方、ステップS20701において高確率モードではないと判定した場合には(S20701:NO)、ステップS20703に進む。
ステップS20703では、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図86(a)に示す第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップS20704に進む。
ステップS20704では、ステップS20702又はステップS20703における当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。ステップS20704において、当否判定の結果が大当たりであると判定した場合には(S20704:YES)、ステップS20705に進む。
ステップS20705では、第2始動口用の確変または通常の大当たりフラグがONであるか否かを判定する。ステップS20705において、第2始動口用の確変または通常の大当たりフラグがONであると判定した場合には(S20705:YES)、ステップS20722に進み、第1始動口用遊技回の抽選結果を示す停止図柄を外れ用の停止図柄に設定する。その後、本第1始動口用の判定処理を終了する。すなわち、第1始動口用遊技回の変動の開始時に、大当たり当選した第2始動口用遊技回が実行中の場合には、第1始動口用遊技回の停止図柄を開閉実行モードが実行されない図柄の組み合わせに設定する。
一方、ステップS20705において、第2始動口用の確変または通常の大当たりフラグがONではないと判定した場合には(S20705:NO)、ステップS20706に進み、特定処理フラグがONであるか否かを判定する。特定処理フラグは、判定対象となっている第1始動口用の遊技回よりも前に実行された遊技回において、特定確変大当たりに当選している場合にONにされ、当該特定確変大当たりに対して特別ボーナス処理が実行された場合にOFFにされるフラグである。ステップS20706において、特定処理フラグがONであると判定した場合には(S20706:YES)、ステップS20707に進む。
ステップS20707では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。すなわち、特別ボーナス処理に対応する処理を実行する。ステップS20707を実行した後、ステップS20708に進む。
ステップS20708では、特別ボーナス開始コマンドを設定する。特別ボーナス開始コマンドは、音声発光制御装置90に、特別ボーナス処理が開始されることを通知するためのコマンドである。当該コマンドは、通常処理(図94)のコマンド出力処理(S20302)によって、音声発光制御装置90に送信される。ステップS20708を実行した後、ステップS20709に進む。
ステップS20709では、特定処理フラグをOFFにする。その後、ステップS20710に進む。
一方、ステップS20706において、特定処理フラグがONではないと判定した場合には(S20706:NO)、そのままステップS20710に進む。
ステップS20710では、では、第1始動口用の振分テーブル(図88(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値が、いずれの大当たり種別の数値範囲に含まれているかを判定する。ステップS20710を実行した後、ステップS20711に進む。
ステップS20711では、ステップS20710における振分判定の結果(大当たり種別)が確変大当たりであるか否かを判定する。ステップS20711において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりであると判定した場合には(S20711:YES)、ステップS20712に進む。
ステップS20712では、ステップS20711において振り分けた大当たり種別に対応した確変大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップS20712を実行した後、ステップS20713に進む。
ステップS20713では、当該確変大当たりが特定確変大当たりであるか否かを判定する。ステップS20713において、当該確変大当たりが特定確変大当たりであると判定した場合には(ステップS20713:YES)、ステップS20714に進む。
ステップS20714では、特定確変大当たりフラグをONにする。その後、ステップS20715に進み、特定確変大当たりコマンドを設定する。特定確変大当たりコマンドは、判定対象の第1始動口用遊技回において特定確変大当たりに当選したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。当該コマンドは、通常処理(図94)のコマンド出力処理(S20302)によって、音声発光制御装置90に送信される。ステップS20715を実行した後、ステップS20716に進む。
一方、ステップS20713において、当該確変大当たりが特定確変大当たりではないと判定した場合には(ステップS20713:NO)、そのままステップS20716に進む。
ステップS20716では、確変大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。確変大当たり用の停止図柄設定処理では、確変大当たりとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37aに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている確変大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップS20711において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップS20716を実行した後、本第1始動口用の判定処理を終了する。
ステップS20711において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりではないと判定した場合には(S20711:NO)、すなわち、振り分けた大当たり種別が通常大当たりである場合には、ステップS20717に進む。
ステップS20717では、ステップS20711において振り分けた大当たり種別に対応した通常大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップS20717を実行した後、ステップS20718に進む。
ステップS20718では、通常大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。通常大当たり用の停止図柄設定処理では、通常大当たりとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37aに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている通常大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップS20711において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップS20718を実行した後、本第1始動口用の判定処理を終了する。
ステップS20704において、ステップS20702又はステップS20703における当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(S20704:NO)、ステップS20719に進み、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照して、リーチが発生するか否かのリーチ判定を行なう。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、参照したリーチ判定用テーブルにおいてリーチ発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。このステップS20719の処理は、上記ステップS20704における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たりでない場合に実行される。すなわち、ステップS20719においては、当否判定の結果が大当たりではない遊技回のうち、リーチが発生する遊技回であるか否かの判定を行う。ステップS20719を実行した後、ステップS20720に進む。
ステップS20720では、ステップS20719におけるリーチ判定の結果がリーチ発生であるか否かを判定する。ステップS20720において、リーチ発生であると判定した場合には(S20720:YES)、ステップS20721に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONにする。ステップS20721を実行した後、ステップS20722に進む。
ステップS20722では、外れ用の停止図柄設定処理を実行する。外れ用の停止図柄設定処理では、外れとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37aに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することによって、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップS20722を実行した後、本第1始動口用の判定処理を終了する。
<第1始動口用の変動時間の設定処理>
次に、第1始動口用の変動時間の設定処理について説明する。第1始動口用の変動時間の設定処理は、第1始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図96:S20504)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図99は、第1始動口用の変動時間の設定処理を示すフローチャートである。ステップS20801では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップS20802に進む。
ステップS20802では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(S20802:YES)、ステップS20803に進む。
ステップS20803では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップS20803を実行した後、ステップS20807に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本第1始動口用の変動時間の設定処理を終了する。
ステップS20802において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(S20802:NO)、ステップS20804に進み、今回の遊技回に係るリーチ判定の結果がリーチ発生であるか否かを判定する。具体的には、リーチ発生フラグがONであるか否かを判定し、リーチ発生フラグがONであると判定した場合には(S20804:YES)、ステップS20805に進む。
ステップS20805では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップS20805を実行した後、ステップS20807に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本第1始動口用の変動時間の設定処理を終了する。
ステップS20804において、今回の遊技回に係るリーチ判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(S20804:NO)、ステップS20806に進み、変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ非発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。ステップS20806を実行した後、ステップS20807に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本第1始動口用の変動時間の設定処理を終了する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、リーチ非発生用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されている。但し、これに限定されることはなく、例えば、第1始動保留個数RaNの数に依存しない構成としてもよく、第1始動保留個数RaNの数が少ないほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。
さらには、リーチ発生時における変動時間に対して、上記構成を適用してもよく、大当たり当選時と外れリーチ時とで選択され易い変動時間と選択され難い変動時間とが異なっている構成としてもよい。また、確変大当たり用の変動時間テーブル、通常大当たり用の変動時間テーブルがそれぞれ個別に設定されている構成としてもよい。
<第1変動停止処理>
次に、第1変動停止処理について説明する。第1変動停止処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図95:S20404)として主制御装置60の主側MPU62によって実行される。
図100は、第1変動停止処理を示すフローチャートである。ステップS20901では、第1変動中フラグがONであるか否かを判定する。ステップS20901において、第1変動中フラグがONであると判定した場合には(S20901:YES)、ステップS20902に進む。
ステップS20902では、第1変動時間計測処理を実行する。具体的には、第1始動口用遊技回の変動時間(第1図柄表示部の変動時間)を計測するための第1変動時間用カウンタPTC1をダウンカウントする。当該処理は、ステップS20902のスレッドを通る度に第1変動時間用カウンタPTC1の値をダウンカウントする。すなわち、ステップS20902のスレッドを通ったときのみ、第1変動時間用カウンタPTC1の値をダウンカウントする。ステップS20902を実行した後、ステップS20903に進む。
ステップS20903では、第1図柄表示部の変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、ステップS20902の処理によってダウンカウントされる第1変動時間用カウンタPTC1が0になったか否かを判定する。ステップS20903において、第1図柄表示部の変動時間が終了したと判定した場合には(S20903:YES)、ステップS20904に進み、第1図柄表示部の変動を停止する。その後、ステップS20905に進む。
ステップS20905では、第1変動中フラグをOFFにする。その後、ステップS20906に進む。
一方、ステップS20903において、第1図柄表示部の変動時間が終了していないと判定した場合には(S20903:NO)、そのまま本第1変動停止処理を終了する。
ステップS20901において、第1変動中フラグがONではないと判定した場合には(S20901:NO)、そのままステップS20906に進む。
ステップS20906では、第1図柄停止表示時間設定処理を実行する。第1図柄停止表示時間は、第1図柄が停止表示している時間である。ステップS20906では、第1図柄停止表示時間を設定する。但し、既に第1図柄停止表示時間が設定されている場合には、当該設定は行わない。本実施形態においては、全ての第1始動口用遊技回の第1図柄停止表示時間を同じ長さの時間に設定する。ステップS20906を実行した後、ステップS20907を実行する。
ステップS20907では、第1図柄停止表示時間計測処理を実行する。具体的には、第1図柄停止表示時間を計測するためのカウンタのダウンカウントを行う。当該処理は、ステップS20907のスレッドを通る度に第1図柄停止表示時間を計測するためのカウンタの値をダウンカウントする。ステップS20907を実行した後、ステップS20908に進む。
ステップS20908では、第1図柄停止表示時間が終了したか否かを判定する。具体的には、第1図柄停止表示時間を計測するためのカウンタの値が0になったか否かを判定する。ステップS20908において。第1図柄停止表示時間が終了したと判定した場合には(S20908:YES)、ステップS20909に進む。一方、ステップS20908において。第1図柄停止表示時間が終了していないと判定した場合には(S20908:NO)、そのまま本第1変動停止処理を終了する。
ステップS20909では、第1遊技実行中フラグをOFFにする。その後、ステップS20910に進む。
ステップS20910では、大当たりフラグ(各大当たり種別に応じた大当たりフラグ)または小当たりフラグがONであるか否かを判定する。ステップS20910において、大当たりフラグまたは小当たりフラグがONであると判定した場合には(S20910:YES)、ステップS20911に進む。一方、ステップS20910において、大当たりフラグおよび小当たりフラグのいずれもONではないと判定した場合には(S20910:NO)、そのまま本第1変動停止処理を終了する。
ステップS20911では、開閉実行モードフラグをONにする。その後、ステップS20912に進み、開閉実行モード開始コマンドを設定した後、本第1変動停止処理を終了する。
<第2始動口用の変動開始処理>
次に、第2始動口用の変動開始処理について説明する。第2始動口用の変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図95:S20406)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図101は、第2始動口用の変動開始処理を示すフローチャートである。ステップS21001では、第2始動保留個数RbN=0であるか否かを判定する。ステップS21001において、第2始動保留個数RbN=0ではないと判定した場合には(S21001:NO)、ステップS21002に進む。一方、ステップS21001において、第2始動保留個数RbN=0であると判定した場合には(S21001:YES)、本第2始動口用の変動開始処理を終了する。
ステップS21002では、第2始動口用保留情報シフト処理を実行する。第2始動口用保留情報シフト処理では、第2保留エリアRbに記憶された保留情報をシフトさせる。第2始動口用保留情報シフト処理の詳細については後述する。ステップS21002を実行した後、ステップS21003に進む。
ステップS21003では、第2始動口用の判定処理を実行する。第2始動口用の判定処理では、判定処理実行エリア64cに記憶された特別情報に基づいて当たり抽選を実行する。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶された大当たり乱数カウンタC1や大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の値に基づいて、大当たりや小当たりの有無を判定する当否判定、大当たり種別を振り分ける振分判定、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定を行なう。第2始動口用の判定処理の詳細については後述する。ステップS21003を実行した後、ステップS21004に進む。
ステップS21004では、第2始動口用の変動時間の設定処理を実行する。第2始動口用の変動時間の設定処理では、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間を設定する。第2始動口用の変動時間の設定処理の詳細については後述する。ステップS21004を実行した後、ステップS21005に進む。
ステップS21005では、第2変動用コマンドを設定する。第2変動用コマンドには、今回の遊技回が第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報に係るものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチ発生の有無の情報及びステップS21004において設定された変動時間の情報が含まれている。ステップS21005を実行した後、ステップS21006に進む。
ステップS21006では、第2種別コマンドを設定する。第2種別コマンドには、大当たりの有無の情報及び大当たり種別の情報が含まれている。具体的には、第2種別コマンドには、2R確変大当たりの情報、2R通常大当たりの情報、小当たりの情報、または外れの情報が含まれる。
ステップS21005及びステップS21006において設定された変動用コマンド及び第2種別コマンドは、通常処理(図94)におけるステップS20302によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び第2種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップS21006を実行後、ステップS21007に進む。
ステップS21007では、第2図柄表示部37bにおける変動表示を開始させ、ステップS21008に進み、第2遊技実行中フラグをONにする。その後、ステップS21009に進み、第2変動中フラグをONにする。
第2遊技実行中フラグは、第2始動口用遊技回が開始される場合にONにされ、第2図柄表示部37bにおける変動表示が停止表示となり、図柄の表示が停止している期間である第2図柄表示停止時間が終了した場合にOFFにされるフラグである。一方、第2変動中フラグは、第2始動口用遊技回が開始される場合にONにされ、第2図柄表示部37bにおける変動表示が停止表示となった場合にOFFにされるフラグである。
ステップS21009を実行した後、ステップS21010に進む。
ステップS21010では、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードが開始された場合に、遊技回数カウンタPNCに値が設定され、遊技回が実行される毎にカウンタ値が1減算される。ステップS21010を実行した後、本第2始動口用の変動開始処理を終了する。
<第2始動口用保留情報シフト処理>
次に、第2始動口用保留情報シフト処理について説明する。第2始動口用保留情報シフト処理は、第2始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図101:S21002)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図102は、第2始動口用保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップS21101では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップS21102に進む。
ステップS21102では、第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されているデータ(保留情報)を判定処理実行エリア64cの第2実行エリアに移動させる。その後、ステップS21103に進む。
ステップS21103では、第2保留エリアRbの記憶エリアに記憶されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに記憶されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップS21103を実行した後、本保留情報シフト処理を終了する。
<第2始動口用の判定処理>
次に、第2始動口用の判定処理について説明する。第2始動口用の判定処理は、第2始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図101:S21003)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図103は、第2始動口用の判定処理を示すフローチャートである。ステップS21201では、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。高確率モードフラグは、当否抽選モードが高確率モードであるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、本実施形態では、確変大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してONにされ、通常大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してOFFにされる。ステップS21201において、高確率モードであると判定した場合には(S21201:YES)、ステップS21202に進む。
ステップS21202では、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図87(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップS21204に進む。一方、ステップS21201において高確率モードではないと判定した場合には(S21201:NO)、ステップS21203に進む。
ステップS21203では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図87(a)に示す第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップS21204に進む。
ステップS21204では、ステップS21202又はステップS21203における当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。ステップS21204において、当否判定の結果が大当たりであると判定した場合には(S21204:YES)、ステップS21205に進む。
ステップS21205では、第1始動口用の確変または通常の大当たりフラグがONであるか否かを判定する。ステップS21205において、第1始動口用の確変または通常の大当たりフラグがONであると判定した場合には(S21205:YES)、ステップS21218に進み、第2始動口用遊技回の抽選結果を示す停止図柄を外れ用の停止図柄に設定する。その後、本第2始動口用の判定処理を終了する。すなわち、第2始動口用遊技回の変動の開始時に、大当たり当選した第1始動口用遊技回が実行中の場合には、第2始動口用遊技回の停止図柄を開閉実行モードが実行されない図柄の組み合わせに設定する。
一方、ステップS21205において、第1始動口用の確変または通常の大当たりフラグがONではないと判定した場合には(S21205:NO)、ステップS21206に進む。
ステップS21206では、では、第2始動口用の振分テーブル(図88(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値が、いずれの大当たり種別の数値範囲に含まれているかを判定する。ステップS21206を実行した後、ステップS21207に進む。
ステップS21207では、ステップS21206における振分判定の結果(大当たり種別)が確変大当たりであるか否かを判定する。ステップS21207において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりであると判定した場合には(S21207:YES)、ステップS21208に進む。
ステップS21208では、ステップS21206において振り分けた大当たり種別に対応した確変大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップS21208を実行した後、ステップS21209に進む。
ステップS21209では、確変大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。確変大当たり用の停止図柄設定処理では、確変大当たりとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている確変大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップS21206において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップS21209を実行した後、本第2始動口用の判定処理を終了する。
ステップS21207において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりではないと判定した場合には(S21207:NO)、すなわち、振り分けた大当たり種別が通常大当たりである場合には、ステップS21210に進む。
ステップS21210では、ステップS21206において振り分けた大当たり種別に対応した通常大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップS21210を実行した後、ステップS21211に進む。
ステップS21211では、通常大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。通常大当たり用の停止図柄設定処理では、通常大当たりとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている通常大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップS21206において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップS21211を実行した後、本第2始動口用の判定処理を終了する。
ステップS21204において、ステップS21202又はステップS21203における当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(S21204:NO)、ステップS21212に進む。
ステップS21212では、ステップS21202又はステップS21203における当否判定の結果が小当たりであるか否かを判定する。ステップS21212において、当否判定の結果が小当たりであると判定した場合には(S21212:YES)、ステップS21213に進む。
ステップS21213では、小当たりフラグをONにする。ステップS21213を実行した後、ステップS21214に進む。
ステップS21214では、小当たり用の停止図柄設定処理を実行する。小当たり用の停止図柄設定処理では、小当たりとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている小当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、小当たりに対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップS21214を実行した後、本第2始動口の判定処理を終了する。
ステップS21212において、当否判定の結果が小当たりではないと判定した場合には(S21212:NO)、ステップS21215に進む。
ステップS21215では、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照して、リーチが発生するか否かのリーチ判定を行なう。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、参照したリーチ判定用テーブルにおいてリーチ発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。このステップS21215の処理は、上記ステップS21204における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たりでない場合に実行される。すなわち、ステップS21215においては、当否判定の結果が大当たりではない遊技回のうち、リーチが発生する遊技回であるか否かの判定を行う。ステップS21215を実行した後、ステップS21216に進む。
ステップS21216では、ステップS21215におけるリーチ判定の結果がリーチ発生であるか否かを判定する。ステップS21216において、リーチ発生であると判定した場合には(S21216:YES)、ステップS21217に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONにする。ステップS21217を実行した後、ステップS21218に進む。
ステップS21218では、外れ用の停止図柄設定処理を実行する。外れ用の停止図柄設定処理では、外れとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することによって、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップS21218を実行した後、本第2始動口用の判定処理を終了する。
<第2始動口用の変動時間の設定処理>
次に、第2始動口用の変動時間の設定処理について説明する。第2始動口用の変動時間の設定処理は、第2始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図101:S21004)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図104は、第2始動口用の変動時間の設定処理を示すフローチャートである。ステップS21301では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップS21302に進む。
ステップS21302では、高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップS21302において、高確率モードフラグがONではないと判定した場合には(S21302:NO)、ステップS21303に進む。
ステップS21303では、低確時変動時間情報取得処理を実行する。低確時変動時間情報取得処理は、抽選モードが低確率モードの時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図90におけるステップF101の遊技の進行状態のとき、および、ステップF105の遊技の進行状態のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。低確時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップS21303を実行した後、ステップS21307に進む。
一方、ステップS21302において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(S21302:YES)、ステップS21304に進む。
ステップS21304では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップS21304において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(S21304:YES)、ステップS21305に進む。
ステップS21305では高確高頻度時変動時間情報取得処理を実行する。高確高頻度時変動時間情報取得処理は、抽選モードが高確率モードであってサポートモードが高頻度サポートモードの時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図90におけるステップF110の遊技の進行状態のとき、および、ステップF113の遊技の進行状態のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。高確高頻度時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップS21305を実行した後、ステップS21307に進む。
一方、ステップS21304において、高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(S21304:NO)、ステップS21306に進む。
ステップS21306では高確低頻度時変動時間情報取得処理を実行する。高確低頻度時変動時間情報取得処理は、抽選モードが高確率モードであってサポートモードが低頻度サポートモードの時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図90におけるステップF116の遊技の進行状態のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。高確低頻度時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップS21306を実行した後、ステップS21307に進む。
ステップS21307では、ステップS21303、ステップS21305、ステップS21306の各処理で取得した変動時間情報を、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本第2始動口用の変動時間の設定処理を終了する。
<低確時変動時間情報取得処理>
次に、低確時変動時間情報取得処理について説明する。低確時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図104:S21303)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
上述したように、低確時変動時間情報取得処理は、図90におけるステップF101の遊技の進行状態のとき、および、ステップF105の遊技の進行状態のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。すなわち、本来なら左打ちをして第1始動口(上側第1始動口33、下側第1始動口44)に遊技球を入球させて第1始動口用遊技回が実行されるべき期間に、右打ちをして第2始動口34に遊技球を入球させ第2始動口用遊技回が実行された場合に実行される処理であり、遊技者が第2始動口用遊技回を実行させ小当たり当選によって本来なら得るべきではない期間に特典を得ようとする行為が行われている可能性があるので、当該行為を防ぐために、低確時変動時間情報取得処理において取得される変動時間情報(変動時間)は比較的長い時間に設定されている。以下、本低確時変動時間情報取得処理について説明する。
図105は、低確時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップS21401では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(S21401:YES)、ステップS21402に進む。
ステップS21402では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確時大当たり用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。本実施形態においては低確時大当たり用変動時間テーブルに設定されている変動時間は5分〜10分の間の値であり、変動時間として取得される値の平均値は7分である。ステップS21402を実行した後、本低確時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップS21401において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップS21401:NO)、ステップS21403に進む。
ステップS21403では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップS21403において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップS21403:YES)、ステップS21404に進む。
ステップS21404では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確時リーチ発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。本実施形態においては低確時リーチ発生用変動時間テーブルに設定されている変動時間は5分〜10分の間の値であり、変動時間として取得される値の平均値は7分である。ステップS21404を実行した後、本低確時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップS21403において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップS21403:NO)、ステップS21405に進む。
ステップS21405では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確時リーチ非発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。本実施形態においては低確時リーチ非発生用変動時間テーブルに設定されている変動時間は5分〜10分の間の値であり、変動時間として取得された値の平均値は7分である。ステップS21405を実行した後、本低確時変動時間情報取得処理を終了する。
このように、低確時変動時間情報取得処理において取得される変動時間情報は比較的長い時間に設定されている。
<高確高頻度時変動時間情報取得処理>
次に、高確高頻度時変動時間情報取得処理について説明する。高確高頻度時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図104:S21305)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
上述したように、高確高頻度時変動時間情報取得処理は、図90におけるステップF110の遊技の進行状態のとき、および、ステップF113の遊技の進行状態のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。すなわち、本来なら左打ちをして第1始動口(上側第1始動口33、下側第1始動口44)に遊技球を入球させて第1始動口用遊技回が実行されるべき期間に、右打ちをして第2始動口34に遊技球を入球させ第2始動口用遊技回が実行された場合に実行される処理であり、遊技者が第2始動口用遊技回を実行させ小当たり当選によって本来なら得るべきではない期間に特典を得ようとする行為が行われている可能性があるので、当該行為を防ぐために、高確高頻度時変動時間情報取得処理において取得される変動時間情報(変動時間)は比較的長い時間に設定されている。なお、高確高頻度時変動時間情報取得処理において取得される変動時間の平均値は、低確時変動時間情報取得処理において取得される変動時間の平均値よりも短い値に設定されている。これは、低確時変動時間情報取得処理が実行されれる期間と比較した場合、高確高頻度時変動時間情報取得処理が実行される期間の方が遊技者に有利な状態であるので、低確時変動時間情報取得処理の場合ほど、遊技者が第2始動口用遊技回を実行させ小当たり当選によって利益を得る行為の不当性が大きくないことを理由とする。以下、本高確高頻度時変動時間情報取得処理について説明する。
図106は、高確高頻度時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップS21501では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(S21501:YES)、ステップS21502に進む。
ステップS21502では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高頻度時大当たり用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。本実施形態においては高確高頻度時大当たり用変動時間テーブルに設定されている変動時間は2分〜5分の間の値であり、変動時間として取得された値の平均値は3分である。ステップS21502を実行した後、本高確高頻度時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップS21501において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップS21501:NO)、ステップS21503に進む。
ステップS21503では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップS21503において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップS21503:YES)、ステップS21504に進む。
ステップS21504では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高頻度時リーチ発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。本実施形態においては高確高頻度時リーチ発生用変動時間テーブルに設定されている変動時間は2分〜5分の間の値であり、変動時間として取得された値の平均値は3分である。ステップS21504を実行した後、本高確高頻度時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップS21503において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップS21503:NO)、ステップS21505に進む。
ステップS21505では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高頻度時リーチ非発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。本実施形態においては高確高頻度時リーチ非発生用変動時間テーブルに設定されている変動時間は2分〜5分の間の値であり、変動時間として取得された値の平均値は3分である。ステップS21505を実行した後、本高確高頻度時変動時間情報取得処理を終了する。
このように、高確高頻度時変動時間情報取得処理において取得される変動時間情報は比較的長い時間に設定されているが、高確高頻度時変動時間情報取得処理において取得される変動時間の平均値は、低確時変動時間情報取得処理において取得される変動時間の平均値よりも短い値に設定されている。
<高確低頻度時変動時間情報取得処理>
次に、高確低頻度時変動時間情報取得処理について説明する。高確低頻度時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図104:S21306)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
上述したように、高確低頻度時変動時間情報取得処理は、図90におけるステップF116の遊技の進行状態のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。すなわち、特別ボーナス処理が実行されている期間に、右打ちをして第2始動口34に遊技球を入球させ第2始動口用遊技回が実行された場合に実行される処理であるので、本来の遊技の流れに沿った処理である。高確低頻度時変動時間情報取得処理において取得される変動時間情報(変動時間)は非常に短い時間に設定されている。以下、本高確低頻度時変動時間情報取得処理について説明する。
図107は、高確低頻度時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップS21601では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が小当たりであるか否かを判定する。具体的には、小当たりフラグがONであるか否かを判定し、小当たりフラグがONである場合には(S21601:YES)、ステップS21602に進む。なお、本高確低頻度時変動時間情報取得処理が実行される特別ボーナス処理の期間は、第2始動口用遊技回の変動の開始時に、大当たり当選した第1始動口用遊技回が実行中であるので、第2始動口用遊技回の図柄を開閉実行モードが実行されない図柄の組み合わせで停止表示させる(図103/S21205:NOを参照)。よって、本高確低頻度時変動時間情報取得処理が実行される特別ボーナス処理の期間には第2始動口用遊技回が大当たり当選をすることがないので、図104および図105の処理と異なり、大当たり当選しているか否かの判定処理がない。
ステップS21602では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低頻度時小当たり用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。本実施形態においては高確低頻度時小当たり用変動時間テーブルに設定されている変動時間は2秒〜5秒の間の値であり、変動時間として取得された値の平均値は3秒である。ステップS21502を実行した後、本高確低頻度時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップS21601において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が小当たりではないと判定した場合には(ステップS21601:NO)、ステップS21603に進む。
ステップS21603では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低頻度時非小当たり用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。本実施形態においては高確低頻度時非小当たり用変動時間テーブルに設定されている変動時間は1秒〜3秒の間の値であり、変動時間として取得された値の平均値は2秒である。ステップS21603を実行した後、本高確低頻度時変動時間情報取得処理を終了する。
このように、高確低頻度時変動時間情報取得処理において取得される変動時間情報(変動時間)は非常に短い時間に設定されている。そのため、特別ボーナス処理の実行期間中、すなわち、大当たり当選している第1始動口用遊技回が実行されている期間に複数回の第2始動口遊技回を実行することができる。その結果、複数回の小当たりへの当選によって、第1始動口用遊技回の実行中に遊技者は特典を取得することができる。
<第2変動停止処理>
次に、第2変動停止処理について説明する。第2変動停止処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図95:S20407)として主制御装置60の主側MPU62によって実行される。
図108は、第2変動停止処理を示すフローチャートである。ステップS21701では、第2変動中フラグがONであるか否かを判定する。ステップS21701において、第2変動中フラグがONであると判定した場合には(S21701:YES)、ステップS21702に進む。
ステップS21702では、第2変動時間計測処理を実行する。具体的には、第2始動口用遊技回の変動時間(第2図柄表示部の変動時間)を計測するための第2変動時間用カウンタPTC2をダウンカウントする。当該処理は、ステップS21702のスレッドを通る度に第2変動時間用カウンタPTC2の値をダウンカウントする。すなわち、ステップS21702のスレッドを通った後に継続的にダウンカウントを行うのではなく、当該スレッドを通ったときのみ、第2変動時間用カウンタPTC2の値をダウンカウントする。ステップS21702を実行した後、ステップS21703に進む。
ステップS21703では、第2図柄表示部の変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、ステップS21702の処理によってダウンカウントされる第2変動時間用カウンタPTC2が0になったか否かを判定する。ステップS21703において、第2図柄表示部の変動時間が終了したと判定した場合には(S21703:YES)、ステップS21704に進み、第2図柄表示部の変動を停止する。その後、ステップS21705に進む。
ステップS21705では、第2変動中フラグをOFFにする。その後、ステップS21706に進む。
一方、ステップS21703において、第2図柄表示部の変動時間が終了していないと判定した場合には(S21703:NO)、そのまま本第2変動停止処理を終了する。
ステップS21701において、第2変動中フラグがONではないと判定した場合には(S21701:NO)、そのままステップS21706に進む。
ステップS21706では、第2図柄停止表示時間設定処理を実行する。第2図柄停止表示時間は、第2図柄が停止表示している時間である。ステップS21706では、第2図柄停止表示時間を設定する。但し、既に第2図柄停止表示時間が設定されている場合には、当該設定は行わない。本実施形態においては、全ての第2始動口用遊技回の第2図柄停止表示時間を同じ長さの時間に設定する。ステップS21706を実行した後、ステップS21707を実行する。
ステップS21707では、第2図柄停止表示時間計測処理を実行する。具体的には、第2図柄停止表示時間を計測するためのカウンタのダウンカウントを行う。当該処理は、ステップS21707のスレッドを通る度に第2図柄停止表示時間を計測するためのカウンタの値をダウンカウントする。ステップS21707を実行した後、ステップS21708に進む。
ステップS21708では、第2図柄停止表示時間が終了したか否かを判定する。具体的には、第2図柄停止表示時間を計測するためのカウンタの値が0になったか否かを判定する。ステップS21708において。第2図柄停止表示時間が終了したと判定した場合には(S21708:YES)、ステップS21709に進む。一方、ステップS21708において。第2図柄停止表示時間が終了していないと判定した場合には(S21708:NO)、そのまま本第2変動停止処理を終了する。
ステップS21709では、第2遊技実行中フラグをOFFにする。その後、ステップS21710に進む。
ステップS21710では、大当たりフラグ(各大当たり種別に応じた大当たりフラグ)または小当たりフラグがONであるか否かを判定する。ステップS21710において、大当たりフラグまたは小当たりフラグがONであると判定した場合には(S21710:YES)、ステップS21711に進む。一方、ステップS21710において、大当たりフラグおよび小当たりフラグのいずれもONではないと判定した場合には(S21710:NO)、そのまま本第2変動停止処理を終了する。
ステップS21711では、開閉実行モードフラグをONにする。その後、ステップS21712に進み、開閉実行モード開始コマンドを設定した後、本第2変動停止処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図94:S20306)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図109は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップS21801では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップS21801において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(S21801:NO)、ステップS21802に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。上述のように、開閉処理期間フラグは、遊技状態を開閉処理期間に移行させる場合にONにされ、開閉処理期間を終了させる場合にOFFにされる。
ステップS21802において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(S21802:NO)、ステップS21803に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップS21803において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(S21803:NO)、ステップS21804に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、開閉実行モードが開始される契機となった遊技回が終了する場合にONにされ、開閉実行モードが終了する場合にOFFにされる。
ステップS21804において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(S21804:YES)、ステップS21805に進む。一方、ステップS21804において、開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(S21804:NO)、そのまま遊技状態移行処理を終了する。
ステップS21805では、小当たりであるか否かを判定する。具体的には、小当たりフラグがONであるか否かを判定することにより、開閉実行モードが開始される契機が小当たりの当選であるか否かを判定する。ステップS21805において、小当たりではないと判定した場合には(S21805:NO)、ステップS21806に進む。
ステップS21806では、高確率モードフラグをOFFにする。ステップS21805において、今回の遊技回の遊技結果(当たり抽選の結果)が小当たりではないと判定されているため、今回の遊技回における当たり抽選の結果は大当たりである。大当たりに当選したことを契機として実行される開閉実行モードの実行中の抽選モードを低確率モードにするため、高確率モードフラグをOFFにする。ステップS21806を実行した後、ステップS21807に進む。
ステップS21807では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。ステップS21805において、今回の遊技回の遊技結果(当たり抽選の結果)が小当たりではないと判定されているため、今回の遊技回における当たり抽選の結果は大当たりである。大当たりに当選したことを契機として実行される開閉実行モードの実行中のサポートモードを低頻度サポートモードにするため、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。ステップS21807を実行した後、ステップS21808に進む。
ステップS21808では、大当たり開閉実行モードコマンドを設定する。大当たり開閉実行モードコマンドは、大当たり当選を契機として開閉実行モードが開始されることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。大当たり開閉実行モードコマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図94:ステップS20302)において音声発光制御装置90に送信される。ステップS21808を実行した後、ステップS21809に進む。
ステップS21809では、開閉実行モード開始コマンドを設定する。開閉実行モード開始コマンドは、大当たり当選を契機として、または、小当たりを契機として開閉実行モードが開始されることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。すなわち、開閉実行モード開始コマンドは、大当たりまたは小当たりに関係無く開閉実行モードが開始された場合に設定される。開閉実行モード開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図94:ステップS20302)において音声発光制御装置90に送信される。ステップS21809を実行した後、ステップS21810に進む。
ステップS21810では、開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオ設定処理は、ラウンド遊技における開閉扉36bの開放パターンが設定された開閉シナリオを設定するための処理である。開閉シナリオ設定処理については後述する。ステップS21810を実行した後、ステップS21811に進む。
ステップS21811では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、特別遊技状態におけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、オープニング時間として第3タイマカウンタエリアT3に所定の値を設定する。オープニング時間設定処理については後述する。ステップS21811を実行した後、ステップS21812に進む。
ステップS21812では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図94)におけるステップS20302にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間の情報、大当たり種別の情報、および、今回の開閉実行モードが実行される契機となった大当たりまたは小当たりに関する情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップS21812を実行した後、ステップS21813に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS21803において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(S21803:YES)、ステップS21814に進む。
ステップS21814では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、オープニング時間設定処理において設定した第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップS21814において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(S21814:YES)、ステップS21815に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップS21816に進む。
ステップS21816では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、大当たり種別をラウンド表示部39に表示させる。ステップS21816を実行した後、ステップS21817に進む。
ステップS21817では、開閉処理期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS21802において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(S21802:YES)、ステップS21818に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップS21818を実行した後、ステップS21819に進む。
ステップS21819では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定し、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(S21819:YES)、ステップS21820に進む。一方、ステップS21819において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(S21819:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS21820では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップS21821に進む。
ステップS21821では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップS21821を実行した後、ステップS21822に進む。
ステップS21822では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、エンディング時間として第4タイマカウンタエリアT4に所定の値を設定する。ステップS21822を実行した後、ステップS21823に進む。
ステップS21823では、エンディングコマンドを設定する。設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図94)におけるステップS20302にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、当該エンディング期間に対応した演出を開始させる。ステップS21823を実行した後、ステップS21824に進む。
ステップS21824では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS21801において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(S21801:YES)、ステップS21825に進む。
ステップS21825では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(S21822)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップS21825において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(S21825:YES)、ステップS21826に進む。
ステップS21826では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップS21827に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップS21827を実行した後、ステップS21828に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。その後、ステップS21829に進み、開閉実行モード終了コマンドを設定する。開閉実行モード終了コマンドは、開閉実行モードが終了したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。開閉実行モード終了コマンドは、通常処理(図94)におけるステップS20302にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
一方、ステップS21825において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(S21825:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<開閉シナリオ設定処理>
次に、開閉シナリオ設定処理について説明する。開閉シナリオ設定処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図109:S21810)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図110は、開閉シナリオ設定処理を示すフローチャートである。ステップS21901では、大当たりフラグがONであるか否かを判定する。ステップS21901において、大当たりフラグがONであると判定した場合には(S21901:YES)、ステップS21902に進む。
ステップS21902では、大当たりの種別に応じた大当たり用開閉シナリオに設定する。なお、開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開放パターンが設定されたプログラムである。ステップS21902を実行した後、本開閉シナリオ設定処理を終了する。
ステップS21901において、大当たりフラグがONではないと判定した場合には(S21901:NO)、ステップS21903に進む。
ステップS21903では、小当たり用開閉シナリオに設定する。なお、本実施形態においては、小当たり用開閉シナリオには、ラウンド遊技において開閉扉36bが1回開閉する開閉パターンが設定されている。ステップS21903を実行した後、本開閉シナリオ設定処理を終了する。
<オープニング時間設定処理>
次に、オープニング時間設定処理について説明する。オープニング時間設定処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図109:S21811)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図111は、オープニング時間設定処理を示すフローチャートである。ステップS22001では、今回の開閉実行モードの契機が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、大当たりフラグがONであるか否かを判定する。
ステップS22001において、今回の開閉実行モードの契機が大当たり当選であると判定した場合には(S22001:YES)、ステップS22002に進む。
ステップS22002では、オープニング時間として第3タイマカウンタエリアT3に3000(約6.0sec)を設定する。その後、本オープニング時間設定処理を終了する。
一方、ステップS22001において、今回の開閉実行モードの契機が大当たり当選ではないと判定した場合、すなわち、今回の開閉実行モードの契機が小当たりであると判定した場合には(S22001:NO)、ステップS22003に進む。
ステップS22003では、オープニング時間として第3タイマカウンタエリアT3に0(0sec)を設定する。その後、本オープニング時間設定処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図109:S21818)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図112は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップS22101では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。ステップS22101において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(S22101:NO)、ステップS22102に進む。
ステップS22102では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップS22102において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(S22102:YES)、ステップS22103に進む。
ステップS22103では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップS22104に進む。
ステップS22104では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図94:S20302)において音声発光制御装置90に送信される。ステップS22104を実行した後、本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS22102において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(S22102:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS22101において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(S22101:YES)、ステップS22105に進む。
ステップS22105では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。開閉扉36bの閉鎖条件は、開閉シナリオに設定された開閉扉36bの継続開放時間が経過したか、または、大入賞口36aに予め設定された数の遊技球が入球したことが検出された場合に成立する。ステップS22105において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(S22105:YES)、ステップS22106に進む。
ステップS22106では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップS22107に進む。
ステップS22107では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図94:S20302)において音声発光制御装置90に送信される。ステップS22107を実行した後、本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS22105において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(S22105:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図109:S21827)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図113は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップS22201では、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、RAM64に記憶されている大当たり種別フラグのいずれかがONである場合には、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりであると判定する。
ステップS22201において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりであると判定した場合には(S22201:YES)、ステップS22202に進み、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりであるか否かを判定する。具体的には、RAM64に記憶されている確変大当たりフラグがONである場合には、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりであると判定する。
ステップS22202において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりであると判定した場合には(S22202:YES)、ステップS22203に進む。一方、ステップS22202において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりではないと判定した場合には(S22202:NO)、ステップS22212に進む。
ステップS22203では、対応する確変大当たりフラグをOFFにする。具体的には、10R確変大当たりフラグ、2R確変フラグのうち、ONになっているフラグをOFFにする処理を実行する。ステップS22203を実行した後、ステップS22204に進む。
ステップS22204では、RAM64に記憶されている高確率モードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、当否抽選モードが高確率モードに移行する。ステップS22204を実行した後、ステップS22205に進む。
ステップS22205では、特定確変大当たりフラグがONであるか否かを判定する。ステップS22205において、特定確変大当たりフラグがONであると判定した場合には(S22205:YES)、ステップS22209に進む。
ステップS22209では、特定確変大当たりフラグをOFFにする。その後、ステップS22210において、特定処理フラグをONにする。ステップS22210を実行した後、ステップS22211に進み、特定処理コマンドを設定する。特定処理コマンドは、特定処理(特別ボーナス処理)が実行されることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。特定処理コマンドは、通常処理(図94)におけるステップS20302にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップS22211を実行した後、ステップS22206に進む。
一方、ステップS22205において、特定確変大当たりフラグがONではないと判定した場合には(S22205:NO)、そのままステップS22206に進む。
ステップS22206では、高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。高確率モードコマンドは、開閉実行モードの終了後の当否抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。ステップ06を実行した後、ステップ07に進む。
ステップS22207では、高頻度サポートモードフラグをONにする。その後、ステップS22208に進み、高頻度サポートモードコマンドを設定する。高頻度サポートモードコマンドは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。高頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図94)におけるステップS20302にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
ステップS22202において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりではないと判定した場合には(S22202:NO)、ステップS22212に進み、対応する通常大当たりフラグをOFFにする。ステップS22212を実行した後、ステップS22213に進む。
ステップS22213では、低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。低確率モードコマンドは、開閉実行モードの終了後の当否抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである。ステップS22213を実行した後、ステップS22214に進む。
ステップS22214では、高頻度サポートモードフラグをONにする。その後、ステップS22215に進み、遊技回数カウンタPNCにカウンタ値として100を設定する。ステップS22215を実行した後、ステップS22216に進む。
ステップS22216では、高頻度サポートモードコマンドを設定する。高頻度サポートモードコマンドは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。高頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図94)におけるステップS20302にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
ステップS22201において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりではないと判定した場合(S22201:NO)、すなわち、今回の開閉実行モードへの移行の契機が小当たりである場合には、ステップS22217に進み、小当たりフラグをOFFにする。ステップS22217を実行した後、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図94:S20307)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図114は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップS22301では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、下側第1始動口44の電動役物44aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップS22301において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(S22301:NO)、ステップS22302に進む。
ステップS22302では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物44aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップS22302において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(S22302:NO)、ステップS22303に進む。
ステップS22303では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマーカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマー割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップS22303において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(S22303:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(S22303:YES)、ステップS22304に進む。
ステップS22304では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップS22304において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(S22304:YES)、ステップS22305に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップS22304において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(S22304:NO)、ステップS22306に進む。
ステップS22306では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップS22306において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(S22306:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップS22306において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(S22306:YES)、ステップS22307に進む。
ステップS22307では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップS22308に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップS22307において開閉実行モードではなく(S22307:NO)、且つ、ステップS22308において高頻度サポートモードである場合には(S22308:YES)、ステップS22309に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0〜190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマーカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマーカウンタエリアT2は、タイマー割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップS22310に進む。
ステップS22310では、ステップS22309の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップS22310において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(S22310:YES)、ステップS22311に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物44aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、ステップS22312に進む。一方、ステップS22310において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(S22310:NO)、ステップS22311の処理を実行することなく、ステップS22312に進む。
ステップS22312では、当否抽選モードが低確率モードであるか否かを判定する。ステップS22312において、当否抽選モードが低確率モードであると判定した場合には(S22312:YES)、ステップS22313に進む。一方、ステップS22312において、当否抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(S22312:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。
ステップS22313では、遊技回数カウンタエリアが「0」となっているか否かを判定する。遊技回数カウンタは、低確率モードであって高頻度サポートモードである場合に1の遊技回が終了する度に1減算される。ステップS22313において、遊技回数カウンタエリアが「0」でないと判定した場合には(S22313:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップS22313において、遊技回数カウンタエリアが「0」であると判定した場合には、ステップS22314に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップS22315に進む。
ステップS22315では、サポートモードが低頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低頻度サポートコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、電役サポート用処理を終了する。
ステップS22315にて設定された低頻度サポートコマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図94:S20302)にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、低頻度サポートコマンドを受信することに基づいて、サポートモードが低頻度サポートモードであることを特定し、それに対応した処理を実行する。
ステップS22307において開閉実行モードであると判定した場合(S22307:YES)、又は、ステップS22308において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(S22308:NO)、ステップS22316に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0〜190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマーカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップS22317に進む。
ステップS22317では、ステップS22316の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップS22317において、サポート当選でないと判定した場合には(S22317:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップS22317において、サポート当選であると判定した場合には(S22317:YES)、ステップS22318に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップS22302において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(S22302:YES)、ステップS22319に進み、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップS22319において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(S22319:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップS22319において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(S22319:YES)、ステップS22320に進む。
ステップS22320では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップS22321に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップS22301において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(S22301:YES)、ステップS22322に進み、電動役物44aを開閉制御するための電役開閉処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉処理>
次に、電役開閉処理について説明する。電役開閉処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図114:S22322)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図115は、電役開閉処理を示すフローチャートである。ステップS22401では、電動役物44aが開放中であるか否かを判定する。電動役物44aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部44bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物44aが開放されていると判定した場合には(S22401:YES)、ステップS22402に進む。
ステップS22402では、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、電動役物44aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップS22402において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(S22402:NO)、そのまま本電役開閉処理を終了する。すなわち、電動役物44aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉処理を終了する。
ステップS22402において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(S22402:YES)、ステップS22403に進み、電動役物44aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマーカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物44aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマーカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物44aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマーカウンタエリアT2を電動役物44aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマーカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップS22403を実行した後、ステップS22404に進む。
ステップS22404では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップS22405に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップS22405において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(S22405:NO)、そのまま本電役開閉処理を終了する。一方、ステップS22405において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(S22405:YES)、ステップS22406に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉処理を終了する。
ステップS22401において、電動役物44aが開放中でないと判定した場合には(S22401:NO)、ステップS22407に進み、第2タイマーカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、電動役物44aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップS22407において、第2タイマーカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(S22407:NO)、そのまま本電役開閉処理を終了する。一方、ステップS22407において、第2タイマーカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(S22407:YES)、ステップS22408に進み、電動役物44aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップS22409に進む。
ステップS22409では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(S22409:NO)、ステップS22410に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップS22410において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(S22410:YES)、ステップS22411に進み、第2タイマーカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉処理を終了する。
一方、ステップS22409において開閉実行モードであると判定した場合(S22409:YES)、又は、ステップS22410において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(S22410:NO)、ステップS22412に進み、第2タイマーカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉処理を終了する。
B5.音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図116は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85等の一部の構成は省略されている。
音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には主制御装置60が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、演出操作ボタン24、スピーカー46、各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、液晶表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して液晶表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、液晶表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、液晶表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより液晶表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
B6.音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音声発光制御装置90のMPU92において実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図117は、音声発光制御装置90のMPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップS23101では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップS23101を実行した後、ステップS23102に進む。
ステップS23102では、状態記憶処理を実行する。状態記憶処理は、主側MPU62から受信したコマンドに基づいて、実行中の遊技の状態をフラグを用いて記憶する処理である。フラグとして記憶された遊技の状態は、実行する演出の決定に用いられる。状態記憶処理の詳細については後述する。ステップS23102を実行した後、ステップS23103に進む。
ステップS23103では、表示態様切替処理を実行する。表示態様切替処理は、第1始動口用演出画像と第2始動口用演出画像とを表示する領域を切り替える処理である。具体的には、メイン表示領域MAに第1始動口用演出画像を表示してサブ表示領域SAに第2始動口用演出画像を表示する場合と、メイン表示領域MAに第2始動口用演出画像を表示してサブ表示領域SAに第1始動口用演出画像を表示する場合とを切り替える処理を実行する。なお、第1始動口用演出画像には第1液晶用図柄が含まれ、第2始動口用演出画像には第2液晶用図柄が含まれる。表示態様切替処理の詳細については後述する。ステップS23103を実行した後、ステップS23104に進む。
ステップS23104では、特1用遊技回演出用処理を実行する。特1用遊技回演出用処理は、第1始動口用遊技回に対応する演出の設定および実行を行う処理である。特1用遊技回演出用処理の詳細については後述する。ステップS23104を実行した後、ステップS23105に進む。
ステップS23105では、特2用遊技回演出用処理を実行する。特2用遊技回演出用処理は、第2始動口用遊技回に対応する演出の設定および実行を行う処理である。特2用遊技回演出用処理の詳細については後述する。ステップS23105を実行した後、ステップS23106に進む。
ステップS23106では、特別ボーナス演出設定処理を実行する。特別ボーナス演出設定処理は、特別ボーナス処理が実行されている期間に実行する演出を設定するための処理である。特別ボーナス演出設定処理の詳細については後述する。ステップS23106を実行した後、ステップS23107に進む。
ステップS23107では、その他の表示用処理を実行する。その他の表示用処理は、主側MPU62から受信した種々のコマンドに基づいて、表示に関する種々の設定等を実行する処理である。例えば、主側MPU62から保留コマンドを受信した場合に、第1保留表示領域Ds1および第2保留表示領域Ds2に表示している保留の個数を更新するための処理を行う。ステップS23107を実行した後、ステップS23108に進む。
ステップS23108では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記ステップS23103からステップS23107の処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。すなわち、上記ステップS23103からステップS23107において設定された演出に対応した発光態様となるように、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップS23108を実行した後、ステップS23109に進む。
ステップS23109では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記ステップS23103からステップS23107の処理において読み出された音声出力データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。すなわち、上記ステップS23103からステップS23107において設定された演出に対応した音声が出力されるように、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップS23109を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<状態記憶処理>
次に、状態記憶処理について説明する。状態処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図117:S23102)として音声発光制御装置90の音光側MPU92によって実行される。
図118は、状態記憶処理を示すフローチャートである。ステップS23201では、主側MPU62から特定確変大当たりコマンドを受信したか否かを判定する。特定確変大当たりコマンドは、特定確変大当たりに当選した遊技回の開始時に、主側MPU62から送信される。ステップS23201において、主側MPU62から特定確変大当たりコマンドを受信したと判定した場合には(S23201:YES)、ステップS23202に進み、音光側特定確変大当たりフラグをONにする。ステップS23202を実行した後、ステップS23203に進む。
一方、ステップS23201において、主側MPU62から特定確変大当たりコマンドを受信していないと判定した場合には(S23201:NO)、そのままステップS23203に進む。
ステップS23203では、主側MPU62から特定処理コマンドを受信したか否かを判定する。特定処理コマンドは、特定確変大当たりに当選した遊技回が終了し、当該特定確変大当たり当選に対応する開閉実行モードの終了時に、主側MPU62から送信される。ステップS23203において、主側MPU62から特定処理コマンドを受信したと判定した場合には(S23203:YES)、ステップS23204に進み、音光側特定処理フラグをONにする。ステップS23204を実行した後、ステップS23205に進む。
一方、ステップS23203において、主側MPU62から特定処理コマンドを受信していないと判定した場合には(S23203:NO)、そのままステップS23205に進む。
ステップS23205では、主側MPU62から特別ボーナス開始コマンドを受信したか否かを判定する。特別ボーナス開始コマンドは、特定確変大当たりに当選した後、その後の遊技回において大当たりに当選した場合に、当該遊技回の開始時に主側MPU62から送信される。ステップS23205において、主側MPU62から特別ボーナス開始コマンドを受信したと判定した場合には(S23205:YES)、ステップS23206に進み、音光側特定処理フラグをOFFにする。その後、ステップS23207に進み、特別ボーナス開始フラグをONにする。ステップS23207を実行した後、ステップS23208に進む。
一方、ステップS23205において、主側MPU62から特別ボーナス開始コマンドを受信していないと判定した場合には(S23205:NO)、そのままステップS23208に進む。
ステップS23208では、主側MPU62から大当たり開閉実行モードコマンドを受信したか否かを判定する。大当たり開閉実行モードコマンドは、大当たり当選を契機とした開閉実行モードの開始時に主側MPU62から送信される。ステップS23208において、主側MPU62から大当たり開閉実行モードコマンドを受信したと判定した場合には(S23208:YES)、ステップS23209に進む。
ステップS23209では、特別ボーナス開始フラグがONであるか否かを判定する。ステップS23209において、特別ボーナス開始フラグがONであると判定した場合には(S23209:YES)、ステップS23210に進む。ステップS23210では、特別ボーナス開始フラグをOFFにする。その後、本状態記憶処理を終了する。
一方、ステップS23208において主側MPU62から大当たり開閉実行モードコマンドを受信していないと判定した場合(S23208:NO)、および、ステップS23209において特別ボーナス開始フラグがONではないと判定した場合には(S23209:NO)、そのまま本状態記憶処理を終了する。
<表示態様切替処理>
次に、表示態様切替処理について説明する。表示態様切替処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図117:S23103)として音声発光制御装置90の音光側MPU92によって実行される。
図119は、表示態様切替処理を示すフローチャートである。ステップS23301では、特別ボーナス開始コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS23301において、特別ボーナス開始コマンドを受信したと判定した場合には(S23301:YES)、S23302に進む。ステップS23302では、特2メイン表示フラグをONにする。特2メイン表示フラグは、第1液晶用図柄を含む第1始動口用演出画像を液晶表示装置41のメイン表示領域MAに表示するとともに第2液晶用図柄を含む第2始動口用演出画像を液晶表示装置41のサブ表示領域SAに表示する場合にはOFFにされ、第2液晶用図柄を含む第2始動口用演出画像を液晶表示装置41のメイン表示領域MAに表示するとともに、第1液晶用図柄を含む第1始動口用演出画像を液晶表示装置41のサブ表示領域SAに表示する場合にはONにされるフラグである。ステップS23302においては、特別ボーナス処理が開始される場合に、特2メイン表示フラグをONにする。図91に示すように、特別ボーナス処理が実行されている期間は、第2始動口用遊技回が複数回実行され、遊技者にとっても第2始動口用遊技回における抽選結果が小当たりであるかに注目しているため、本実施形態においては、特別ボーナス処理が開始される場合に、特2メイン表示フラグをONにする。ステップS23302を実行した後、ステップS23303に進む。
ステップS23303では、特2メイン表示コマンドを表示制御装置100に送信する。特2メイン表示コマンドを受信した表示制御装置100は、液晶表示装置41の表示制御をすることによって、第2始動口用演出画像を液晶表示装置41のメイン表示領域MAに表示するとともに、第1液晶用図柄を含む第1始動口用演出画像を液晶表示装置41のサブ表示領域SAに表示する。ステップS23303を実行した後、ステップS23304に進む。
一方、ステップS23301において、特別ボーナス開始コマンドを受信していないと判定した場合には(S23301:NO)、そのままステップS23304に進む。
ステップS23304では、大当たり開閉実行モードコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS23304において、大当たり開閉実行モードコマンドを受信したと判定した場合には(S23304:YES)、ステップS23305に進む。
ステップS23305では、特2メイン表示フラグがONであるか否かを判定する。ステップS23305において、特2メイン表示フラグがONであると判定した場合には(S23305:YES)、S23306に進み、特2メイン表示フラグをOFFにする。その後、ステップS23307に進み、特1メイン表示コマンドを表示制御装置100に送信する。すなわち、大当たり当選を契機として開閉実行モードが開始された場合には、第1液晶用図柄を含む第1始動口用演出画像を液晶表示装置41のメイン表示領域MAに表示するとともに第2液晶用図柄を含む第2始動口用演出画像を液晶表示装置41のサブ表示領域SAに表示する表示態様にする。
本実施形態においては、正当な遊技の流れに沿って遊技を実行した場合、第2始動口用遊技回における当たり抽選で大当たりに当選する確率は低く、大当たり当選を契機として実行された開閉実行モードは、高い確率で第1始動口用遊技回における大当たりに当選である。したがって、大当たり当選に起因して開閉実行モードが実行される場合には、第1液晶用図柄を含む第1始動口用演出画像を液晶表示装置41のメイン表示領域MAに表示する。
ステップS23307では、上述したように、特1メイン表示コマンドを表示制御装置100に送信する。特1メイン表示コマンドを受信した表示制御装置100は、液晶表示装置41の表示制御をすることによって、第1始動口用演出画像を液晶表示装置41のメイン表示領域MAに表示するとともに、第2液晶用図柄を含む第2始動口用演出画像を液晶表示装置41のサブ表示領域SAに表示する。ステップS23307を実行した後、本表示態様切替処理を終了する。
一方、ステップS23304において大当たり開閉実行モードコマンドを受信していないと判定した場合(S23304:NO)、および、ステップS23305において特2メイン表示フラグがONではないと判定した場合には(S23305:NO)、そのまま本表示態様切替処理を終了する。
<特1用遊技回演出用処理>
次に、特1用遊技回演出用処理について説明する。特1用遊技回演出用処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図117:S23104)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図120は、特1用遊技回演出用処理を示すフローチャートである。ステップS23401では、主側MPU62から特1変動用コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS23401において、特1変動用コマンドを受信していると判定した場合には(S23401:YES)、ステップS23402に進む。
ステップS23402では、今回受信した特1変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および、変動時間の情報を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップS23403に進む。
ステップS23403では、特2メイン表示フラグがONであるか否かを判定する。ステップS23403において、特2メイン表示フラグがONではないと判定した場合には(S23403:NO)、ステップS23404に進み、メイン表示領域用の特1演出パターンの設定処理を実行する。メイン表示領域用の特1演出パターンの設定処理は、ステップS23402において読み出した情報に基づいて、メイン表示領域MAに表示する予告演出およびリーチ演出の内容を設定する処理である。メイン表示領域用の特1演出パターンの設定処理の詳細は後述する。ステップS23404を実行した後、ステップS23406に進む。
一方、ステップS23403において、特2メイン表示フラグがONであると判定した場合には(S23403:YES)、ステップS23405に進み、サブ表示領域用の特1演出パターンの設定処理を実行する。具体的には、ステップS23402において読み出した情報に基づいて、サブ表示領域SAに表示する予告演出およびリーチ演出の内容を設定する。
ここで、ステップS23405の処理、つまり、サブ表示領域用の特1演出パターンの設定処理を実行するのは、特別ボーナス処理が実行されている期間である。つまり、特別ボーナス処理を実行して期間に、サブ表示領域SAに第1始動口用演出画像を表示する。図91において説明したように、特別ボーナス処理を実行している期間は、大当たり当選している第1始動口用遊技回の実行中に、第2始動口用遊技回が実行され高い確率で小当たりに当選し1ラウンドのラウンド遊技が実行される。そして、第2始動口用遊技回の小当たりに伴ってラウンド遊技が実行されている期間は、主制御装置60の内部処理として、第1始動口用遊技回の遊技時間の計測を中断する。従って、この期間にサブ表示領域SAに表示する第1始動口用演出画像の表示時間は、可変的であり、サブ表示領域SAに第1始動口用演出画像の表示を開始した時点では特定できない。そこで、サブ表示領域SAに表示する第1始動口用演出画像として、どのようなタイミングで表示が終了しても遊技者に違和感を与えないような画像を設定する。例えば、物語性がなく第1液晶用図柄が単調に変化している画像や、所定のキャラクターが単調な動作を繰り返しているような画像を設定する。このようにすることで、表示時間が可変的であるサブ表示領域SAの第1始動口用演出画像の表示を、遊技者に違和感のない表示にすることが可能である。
ステップS23405を実行した後、ステップS23406に進む。
ステップS23406では、停止する液晶用図柄の設定処理を実行する。液晶用図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、大当たりである場合には、有効ラインL(L1またはL2)上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の液晶用図柄の情報として設定する。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、外れである場合には、特1変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL(L1またはL2)上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL(L1またはL2)上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL(L1またはL2)上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL(L1またはL2)上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の液晶用図柄の情報として設定する。ステップS23406を実行した後、ステップS23407に進む。
ステップS23407では、今回の遊技回の変動表示パターンを決定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している特1変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップS23406において特定した液晶用図柄の情報の組合せに対応した変動表示パターンを選択する。この変動表示パターンの選択に際しては、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動表示パターンテーブルが参照される。ステップS23407を実行した後、ステップS23408に進む。
ステップS23408では、保留情報の更新処理を実行する。保留情報の更新処理では、音光側RAM94の第1保留個数カウンタエリアに記憶されている第1保留個数が1減算されるように、当該第1保留個数カウンタエリアの情報を更新する。ステップS23408を実行した後、ステップS23409に進む。
ステップS23409では、特1演出設定フラグをONにする。特1演出設定フラグは、第1始動口用遊技回における演出パターン、停止液晶図柄、変動表示パターン等が設定されたことを示すフラグである。ステップS23409を実行した後、ステップS23410に進む。
一方、ステップS23401において、特1変動用コマンドを受信していないと判定した場合には、そのままステップS23410に進む。
ステップS23410では、特1用遊技回演出実行処理を実行する。特1用遊技回演出実行処理は、第1始動口用遊技回に対応する液晶用図柄の変動の開始や変動の終了を制御する処理である。特1用遊技回演出実行処理の詳細については後述する。ステップS23410を実行した後、ステップS23411に進む。
ステップS23411では、特1変動用時間計測処理を実行する。特1変動用時間計測処理は、第1始動口用遊技回の液晶用図柄を変動表示させる時間を計測する処理である。特1変動用時間計測処理の詳細については後述する。ステップS23411を実行した後、本特1用遊技回演出用処理を終了する。
<メイン表示領域用の特1演出パターンの設定処理>
次に、メイン表示領域用の特1演出パターンの設定処理について説明する。メイン表示領域用の特1演出パターンの設定処理は、特1用遊技回演出用処理のサブルーチン(図120:S23404)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図121は、メイン表示領域用の特1演出パターンの設定処理を示すフローチャートである。ステップS23501では、受信した特1変動用コマンドに基づいて、処理対象である遊技回が大当たりに当選した遊技回であるか否かを判定する。ステップS23501において、処理対象である遊技回が大当たり当選した遊技回であると判定した場合には(S23501:YES)、ステップS23502に進む。
ステップS23502では、受信した特1変動用コマンドに基づいて、処理対象である遊技回が確変大当たりに当選した遊技回であるか否かを判定する。ステップS23502において、処理対象である遊技回が確変大当たりに当選した遊技回であると判定した場合には(S23502:YES)、ステップS23503に進む。
ステップS23503では、音光側特定確変大当たりフラグがONであるか否かを判定する。ステップS23503において、音光側特定確変大当たりフラグがONではないと判定した場合、すなわち、10R確変大当たりであると判定した場合には(ステップS23503:NO)、ステップS23504に進む。
ステップS23504では、メイン表示領域MAに表示する特1演出パターン(第1始動口用演出画像)として、確変大当たり用の演出パターンを設定する。その後、本メイン表示領域用の特1演出パターンの設定処理を終了する。
ステップS23503において、音光側特定確変大当たりフラグがONであると判定した場合には(S23503:YES)、ステップS23505に進む。ステップS23505では、メイン表示領域MAに表示する特1演出パターン(第1始動口用演出画像)として、特定確変大当たり用の演出パターンを設定する。ステップS23505を実行した後、ステップS23506に進む。
ステップS23506では、音光側特定確変大当たりフラグをOFFにする。その後、本メイン表示領域用の特1演出パターンの設定処理を終了する。
なお、ステップS23504で設定する確変大当たり用の演出パターンと、ステップS23506で設定する特定確変大当たり用の演出パターンとを、同じまたは類似した演出パターンにする構成を採用してもよい。このようにすることで、今回の大当たりが確変大当たりであるのか特定確変大当たりであるのかを識別しにくいようにして、いずれの種別の大当たりであるのかといった期待感を遊技者に対して付与することができる。
ステップS23502において、処理対象である遊技回が確変大当たりに当選した遊技回ではないと判定した場合には(S23502:NO)、ステップS23507に進む。
ステップS23507では、メイン表示領域MAに表示する特1演出パターン(第1始動口用演出画像)として、通常大当たり用の演出パターンを設定する。その後、本メイン表示領域用の特1演出パターンの設定処理を終了する。
ステップS23501において、処理対象である遊技回が大当たりに当選した遊技回ではないと判定した場合には(S23501:NO)、ステップS23508に進む。
ステップS23508では、音光側特定処理フラグがONであるか否かを判定する。ステップS23508において、音光側特定処理フラグがONではないと判定した場合には(S23508:NO)、ステップS23509に進む。
ステップS23509では、メイン表示領域MAに表示する特1演出パターン(第1始動口用演出画像)として、外れ用の演出パターンを設定する。その後、本メイン表示領域用の特1演出パターンの設定処理を終了する。
ステップS23508において、音光側特定処理フラグがONであると判定した場合には(S23508:YES)、ステップS23510に進む。
ステップS23510では、特定処理用の外れ用の演出パターンの設定処理を実行する。当該処理が実行されるのは、第1始動口用遊技回において特定確変大当たりに当選し、当該当選に対応する開閉実行モードが終了した後に、第1始動口用遊技回が実行される場合である。すなわち、当該処理は、図91の時刻T3〜時刻T4の期間に実行される第1始動口用遊技回における外れ用の演出パターンを設定する処理である。本実施形態においては、当該期間に実行される第1始動口用遊技回における外れ用の演出パターンとして、次に大当たりに当選した場合には特別ボーナス処理が開始されることを示唆する演出パターンを採用する。このようにすることで、遊技者に対して、期待感を付与することができる。その後、本メイン表示領域用の特1演出パターンの設定処理を終了する。
<特1用遊技回演出実行処理>
次に、特1用遊技回演出実行処理について説明する。特1用遊技回演出実行処理は、特1用遊技回演出用処理のサブルーチン(図120:S23410)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図122は、特1用遊技回演出実行処理を示すフローチャートである。ステップS23601では、特1演出設定フラグがONであるか否かを判定する。ステップS23601において、特1演出設定フラグがONであると判定した場合には(ステップS23601:YES)、ステップS23602に進む。一方、ステップS23601において、特1演出設定フラグがONではないと判定した場合には(ステップS23601:NO)、そのまま本特1用遊技回演出実行処理を終了する。
ステップS23602では、特1変動表示開始フラグがONであるか否かを判定する。ステップS23602において、特1変動表示開始フラグがONではないと判定した場合には(S23602:NO)、ステップS23603に進む。
ステップS23603では、第1液晶用図柄の変動を開始する処理を実行する。具体的には、特1用遊技回演出用処理のステップS23404からステップS23408において設定した今回の遊技回の演出パターン、停止液晶用図柄、変動表示パターンに基づいて、スピーカー46、各種ランプ47、表示制御装置100などの動作内容の設定を行う。ステップS23603を実行した後、ステップS23604に進む。
ステップS23604では、第1液晶用図柄変動開始コマンドを表示制御装置100に送信する。具体的には、今回の遊技回において設定された演出パターン、停止液晶用図柄、変動表示パターンの情報を第1液晶用図柄変動開始コマンドに設定し、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、第1液晶用図柄変動開始コマンドの内容に基づいた演出パターン、停止液晶用図柄、変動表示パターンを、第1始動口用演出画像として液晶表示装置41の表示面41aに表示する。ステップS23604を実行した後、ステップS23605に進む。
ステップS23605では、特1変動表示開始フラグをONにする。その後、本特1用遊技回演出実行処理を終了する。
ステップS23602において、特1変動表示開始フラグがONであると判定した場合には(S23602:YES)、ステップS23606に進む。
ステップS23606では、音光側変動時間カウンタSPTC1の値が0であるか否かを判定する。音光側変動時間カウンタSPTC1は、第1始動口用遊技回における変動時間を計測するためのカウンタである。音光側変動時間カウンタSPTC1は、後述する特1用変動時間計測処理においてダウンカウントされ、音光側変動時間カウンタSPTC1が0となるタイミングを認識することで、音光側MPU92は、第1始動口用遊技回における変動時間の終了するタイミングを特定する。ステップS23606において、音光側変動時間カウンタSPTC1の値が0であると判定した場合には(S23606:YES)、ステップS23607に進む。一方、ステップS23606において、音光側変動時間カウンタSPTC1の値が0ではないと判定した場合には(S23606:NO)、そのまま本特1用遊技回演出実行処理を終了する。
ステップS23607では、第1液晶用図柄の変動を終了する処理を実行する。具体的には、第1液晶用図柄の変動を終了(停止図柄を表示)するためのスピーカー46、各種ランプ47、表示制御装置100などの動作内容の設定を行う。ステップS23603を実行した後、ステップS23608に進む。
ステップS23608では、第1液晶用図柄変動終了コマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、第1液晶用図柄変動開始コマンドの内容に基づいて、液晶表示装置41の表示面41aに表示している第1液晶用図柄を停止させる。ステップS23608を実行した後、ステップS23609に進む。
ステップS23609では、特1演出設定フラグおよび特1変動表示開始フラグをOFFにする。その後、本特1用遊技回演出実行処理を終了する。
<特1用変動時間計測処理>
次に、特1用変動時間計測処理について説明する。特1用変動時間計測処理は、特1用遊技回演出用処理のサブルーチン(図120:S23411)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
本特1用変動時間計測処理は、第1始動口用遊技回の変動時間を計測する処理である。また、本処理は、開閉実行モードが実行されている期間には変動時間の計測を中断する機能を備える。
図123は、特1用変動時間計測処理を示すフローチャートである。ステップS23701では、特1変動表示開始フラグがONであるか否かを判定する。ステップS23701において、特1変動表示開始フラグがONであると判定した場合には(S23701:YES)、ステップS23702に進む。一方、ステップS23701において、特1変動表示開始フラグがONではないと判定した場合には(S23701:NO)、そのまま本特1用変動時間計測処理を終了する。
ステップS23702では、開閉実行モード開始コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS23702において、開閉実行モード開始コマンドを受信したと判定した場合には(S23702:YES)、ステップS23703に進む。
ステップS23703では、特1用カウント停止フラグをONにする。その後、ステップS23706に進む。
一方、ステップS23702において、開閉実行モード開始コマンドを受信していないと判定した場合には(S23702:NO)、ステップS23704に進む。
ステップS23704では、開閉実行モード終了コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS23704において、開閉実行モード終了コマンドを受信したと判定した場合には(S23704:YES)、ステップS23705に進み、特1用カウント停止フラグをOFFにする。ステップS23705を実行した後、ステップS23706に進む。一方、ステップS23704において、開閉実行モード終了コマンドを受信していないと判定した場合には(S23704:NO)、そのままステップS23706に進む。
ステップS23706では、特1用カウント停止フラグがONであるか否かを判定する。ステップS23706において、特1用カウント停止フラグがONではないと判定した場合には(S23706:NO)、ステップS23707に進む。
ステップS23707では、音光側変動時間カウンタSPTC1をダウンカウントする。当該処理は、ステップS23707のスレッドを通る度に音光側変動時間カウンタSPTC1の値をダウンカウントする。すなわち、ステップS23707のスレッドを通ったときのみ、音光側変動時間カウンタSPTC1の値をダウンカウントする。ステップS23707を実行した後、本特1用変動時間計測処理を終了する。
一方、ステップS23706において、特1用カウント停止フラグがONである判定した場合には(S23706:YES)、そのまま本特1用変動時間計測処理を終了する。
このような処理を実行することによって、本特1用変動時間計測処理は、開閉実行モードが実行されている期間に変動時間の計測を中断する機能を備えた第1始動口用遊技回の変動時間の計測を実現することができる。
このように、遊技回の実行中に開閉実行モードの開始を示す開閉実行モード開始コマンドを主側MPU62から受信することによって、音光側MPU92における遊技回の変動時間の計測を中断し、遊技回の実行中に開閉実行モードの終了を示す開閉実行モード終了コマンドを主側MPU62から受信することによって、中断していた音光側MPU92における遊技回の変動時間の計測を再開する。このような処理を実行した場合、例えば、特別ボーナス処理が実行されている期間など、頻繁に変動時間の計測の停止と再開が繰り返されると、主側MPU62において計測している変動時間と、音光側MPU92において計測している変動時間とにズレが生じてしまう可能性もある。従って、例えば、主側MPU62が送信する開閉実行モード開始コマンドや、開閉実行モード終了コマンドに、主側MPU62で計測している変動時間の現在の値に関する情報を含める構成を採用してもよい。音光側MPU92は、受信した開閉実行モード開始コマンドおよび開閉実行モード終了コマンドに含まれる主側MPU62で計測している変動時間の現在の値に関する情報に基づいて、音光側MPU92で計測している変動時間の値を補正する構成を採用してもよい。その他、主側MPU62で計測している変動時間と比較して音光側MPU92で計測している変動時間に誤差が生じることが分かっている場合には、予めその誤差の値、または誤差の値の平均値を特定し、音光側MPU92において変動時間の計測を実行する場合に、その誤差の値を補正する構成を採用してもよい。このようにすることで、主側MPU62と音光側MPU92との間で、変動時間の計測について精度良く同期させることができる。
<特2用遊技回演出用処理>
次に、特2用遊技回演出用処理について説明する。特2用遊技回演出用処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図117:S23105)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図124は、特2用遊技回演出用処理を示すフローチャートである。ステップS23801では、主側MPU62から特2変動用コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS23801において、特2変動用コマンドを受信していると判定した場合には(S23801:YES)、ステップS23802に進む。
ステップS23802では、今回受信した特2変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、小当たりの有無、および、変動時間の情報を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップS23803に進む。
ステップS23803では、特2メイン表示フラグがONであるか否かを判定する。ステップS23803において、特2メイン表示フラグがONではないと判定した場合には(S23803:NO)、ステップS23804に進み、メイン表示領域用の特2演出パターンの設定処理を実行する。メイン表示領域用の特2演出パターンの設定処理は、ステップS23802において読み出した情報に基づいて、メイン表示領域MAに表示する予告演出およびリーチ演出の内容を設定する処理である。メイン表示領域用の特2演出パターンの設定処理の詳細は後述する。ステップS23804を実行した後、ステップS23806に進む。
一方、ステップS23803において、特2メイン表示フラグがONであると判定した場合には(S23803:YES)、ステップS23805に進み、サブ表示領域用の特2演出パターンの設定処理を実行する。具体的には、ステップS23802において読み出した情報に基づいて、サブ表示領域SAに表示する予告演出およびリーチ演出の内容を設定する。
ステップS23805を実行した後、ステップS23806に進む。
ステップS23806では、停止する液晶用図柄の設定処理を実行する。液晶用図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、大当たりである場合には、有効ラインL(L1またはL2)上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の液晶用図柄の情報として設定する。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、外れである場合には、特2変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL(L1またはL2)上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL(L1またはL2)上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL(L1またはL2)上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL(L1またはL2)上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の液晶用図柄の情報として設定する。ステップS23806を実行した後、ステップS23807に進む。
ステップS23807では、今回の遊技回の変動表示パターンを決定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している特2変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップS23806において特定した液晶用図柄の情報の組合せに対応した変動表示パターンを選択する。この変動表示パターンの選択に際しては、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動表示パターンテーブルが参照される。ステップS23807を実行した後、ステップS23808に進む。
ステップS23808では、保留情報の更新処理を実行する。保留情報の更新処理では、音光側RAM94の第2保留個数カウンタエリアに記憶されている第2保留個数が1減算されるように、当該第2保留個数カウンタエリアの情報を更新する。ステップS23808を実行した後、ステップS23809に進む。
ステップS23809では、特2演出設定フラグをONにする。特2演出設定フラグは、第2始動口用遊技回における演出パターン、停止液晶図柄、変動表示パターン等が設定されたことを示すフラグである。ステップS23809を実行した後、ステップS23810に進む。
一方、ステップS23801において、特2変動用コマンドを受信していないと判定した場合には、そのままステップS23810に進む。
ステップS23810では、特2用遊技回演出実行処理を実行する。第2始動口用遊技回に対応する液晶用図柄の変動の開始や変動の終了を制御する処理である。特2用遊技回演出実行処理の詳細については後述する。ステップS23810を実行した後、ステップS23811に進む。
ステップS23811では、特2変動用時間計測処理を実行する。特2変動用時間計測処理は、第2始動口用遊技回の液晶用図柄を変動表示させる時間を計測する処理である。特2変動用時間計測処理の詳細については後述する。ステップS23811を実行した後、本特2用遊技回演出用処理を終了する。
<メイン表示領域用の特2演出パターンの設定処理>
次に、メイン表示領域用の特2演出パターンの設定処理について説明する。メイン表示領域用の特2演出パターンの設定処理は、特2用遊技回演出用処理のサブルーチン(図124:S23804)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図125は、メイン表示領域用の特2演出パターンの設定処理を示すフローチャートである。ステップS23901では、受信した特2変動用コマンドに基づいて、処理対象である遊技回が大当たりに当選した遊技回であるか否かを判定する。ステップS23901において、処理対象である遊技回が大当たりに当選した遊技回であると判定した場合には(S23901:YES)、ステップS23902に進む。
ステップS23902では、確変大当たりおよび通常大当たりを含む大当たり用の演出パターンの設定をする。その後、本メイン表示領域用の特2演出パターンの設定処理を終了する。
ステップS23901において、処理対象である遊技回が大当たりに当選した遊技回ではないと判定した場合には(S23901:NO)、ステップS23903に進む。
ステップS23903では、特別ボーナス開始フラグがONであるか否かを判定する。ステップS23903において、特別ボーナス開始フラグがONではないと判定した場合には(S23903:NO)、ステップS23904に進む。
ステップS23904では、受信した特2変動用コマンドに基づいて、処理対象である遊技回が小当たりに当選した遊技回であるか否かを判定する。ステップS23904において、受信した特2変動用コマンドに基づいて、処理対象である遊技回が小当たりに当選した遊技回であると判定した場合には(S23904:YES)、ステップS23905に進む。
ステップS23905では、通常時(特別ボーナス時ではない時)の小当たり用の演出パターンの設定をする。その後、本メイン表示領域用の特2演出パターンの設定処理を終了する。
ステップS23904において、受信した特2変動用コマンドに基づいて、処理対象である遊技回が小当たりに当選した遊技回ではないと判定した場合には(S23904:NO)、ステップS23906に進む。
ステップS23906では、通常時(特別ボーナス時ではない時)の外れ用の演出パターンの設定をする。その後、本メイン表示領域用の特2演出パターンの設定処理を終了する。
ステップS23903において、特別ボーナス開始フラグがONであると判定した場合には(S23903:YES)、ステップS23907に進む。
ステップS23907では、受信した特2変動用コマンドに基づいて、処理対象である遊技回が小当たりに当選した遊技回であるか否かを判定する。ステップS23907において、受信した特2変動用コマンドに基づいて、処理対象である遊技回が小当たりに当選した遊技回であると判定した場合には(S23907:YES)、ステップS23908に進む。
ステップS23908では、特別ボーナス時の小当たり用の演出パターンの設定をする。特別ボーナス時の小当たり用の演出パターンの設定は、当該処理の実行時の遊技の状態に応じて設定方法が異なる。特別ボーナス時の小当たり用の演出パターンの設定処理の詳細については後述する。ステップS23908を実行した後、本メイン表示領域用の特2演出パターンの設定処理を終了する。
ステップS23907において、受信した特2変動用コマンドに基づいて、処理対象である遊技回が小当たりに当選した遊技回ではないと判定した場合には(S23907:NO)、ステップS23909に進む。
ステップS23909では、特別ボーナス時の外れ用の演出パターンの設定をする。その後、本メイン表示領域用の特2演出パターンの設定処理を終了する。
図126は、ステップS23908における特別ボーナス時の小当たり用の演出パターンの設定処理を説明する説明図である。
特別ボーナス時の小当たり用の演出パターンの設定処理では、当該処理対象である遊技回の変動時間と演出パターンとを対応付けた演出パターンテーブルデータ(TB1〜TB9)を参照して演出パターンを設定する。図126は、特別ボーナス時の小当たり用の演出パターンの設定処理の実行時の遊技の状態ごとに、参照する演出パターンテーブルデータを対応付けた対応表である。
図示するように、特別ボーナス処理の開始の契機となった第1始動口用遊技回の大当たりの種別(図91の時刻T4における第1始動口用遊技回の大当たりの種別)と、当該大当たりとなった第1始動口用遊技回の変動が開始されてからの残時間RTごとに、特別ボーナス処理が実行されている期間に実行される第2始動口用遊技回の演出の設定に用いられる演出パターンテーブルデータが対応付けて設定されている。
例えば、特別ボーナス処理の開始の契機となった第1始動口用遊技回の大当たりの種別(図91の時刻T4における第1始動口用遊技回の大当たりの種別)が10R特定確変大当たりである場合であって、第2始動口用遊技回の演出を設定するタイミングにおける第1始動口用遊技回の変動時間の残時間RTが30秒以上であって60秒未満の場合には、演出パターンテーブルデータTB2を参照して小当たりとなった第2始動口用遊技回の演出パターンを決定する。
図示するように、各演出パターンテーブルデータは、第2始動口用遊技回の変動時間UTごとに演出パターンが対応付けて設定されており、当該変動時間に応じた演出パターンが選択され設定される。
このように、特別ボーナス時における第2始動口用遊技回の演出パターンの設定方法を、当該演出パターンを設定するときの遊技の状態によって決定することで、遊技者に対して種々の示唆演出を実行することができる。
例えば、特別ボーナス処理が実行されている期間における第1始動口用遊技回の残時間RTが少なくなった場合に、特別ボーナス処理の残時間が少ないことを示唆する演出を実行し、遊技者に焦燥感を付与することができる。その他、第1始動口用遊技回の残時間RTが十分にある場合に、特別ボーナス処理の残時間が少ないことを示唆する演出を実行し、その後、特別ボーナス処理の残時間が十分に残っていことを示唆する演出を実行することで、遊技者に期待感を付与することができる。
また、特別ボーナス処理の開始の契機となった第1始動口用遊技回の大当たりの種別毎に、演出パターンの設定方法を変えることによって、当該第1始動口用遊技回の大当たりの種別を示唆する演出を実行することができる。
<特2用遊技回演出実行処理>
次に、特2用遊技回演出実行処理について説明する。特2用遊技回演出実行処理は、特2用遊技回演出用処理のサブルーチン(図124:S23810)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図127は、特2用遊技回演出実行処理を示すフローチャートである。ステップS24001では、特2演出設定フラグがONであるか否かを判定する。ステップS24001において、特2演出設定フラグがONであると判定した場合には(ステップS24001:YES)、ステップS24002に進む。一方、ステップS24001において、特2演出設定フラグがONではないと判定した場合には(ステップS24001:NO)、そのまま本特2用遊技回演出実行処理を終了する。
ステップS24002では、特2変動表示開始フラグがONであるか否かを判定する。ステップS24002において、特2変動表示開始フラグがONではないと判定した場合には(S24002:NO)、ステップS24003に進む。
ステップS24003では、第2液晶用図柄の変動を開始する処理を実行する。具体的には、特2用遊技回演出用処理のステップS23404からステップS23408において設定した今回の遊技回の演出パターン、停止液晶用図柄、変動表示パターンに基づいて、スピーカー46、各種ランプ47、表示制御装置100などの動作内容の設定を行う。ステップS24003を実行した後、ステップS24004に進む。
ステップS24004では、第2液晶用図柄変動開始コマンドを表示制御装置100に送信する。具体的には、今回の遊技回において設定された演出パターン、停止液晶用図柄、変動表示パターンの情報を第2液晶用図柄変動開始コマンドに設定し、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、第2液晶用図柄変動開始コマンドの内容に基づいた演出パターン、停止液晶用図柄、変動表示パターンを、第2始動口用演出画像として液晶表示装置41の表示面41aに表示する。ステップS24004を実行した後、ステップS24005に進む。
ステップS24005では、特2変動表示開始フラグをONにする。その後、本特1用遊技回演出実行処理を終了する。
ステップS24002において、特2変動表示開始フラグがONであると判定した場合には(S24002:YES)、ステップS24006に進む。
ステップS24006では、音光側変動時間カウンタSPTC2の値が0であるか否かを判定する。音光側変動時間カウンタSPTC2は、第2始動口用遊技回における変動時間を計測するためのカウンタである。音光側変動時間カウンタSPTC2は、後述する特2用変動時間計測処理においてダウンカウントされ、音光側変動時間カウンタSPTC2が0となるタイミングを認識することで、音光側MPU92は、第2始動口用遊技回における変動時間の終了するタイミングを特定する。ステップS24006において、音光側変動時間カウンタSPTC2の値が0であると判定した場合には(S24006:YES)、ステップS24007に進む。一方、ステップS24006において、音光側変動時間カウンタSPTC2の値が0ではないと判定した場合には(S24006:NO)、そのまま本特2用遊技回演出実行処理を終了する。
ステップS24007では、第2液晶用図柄の変動を終了する処理を実行する。具体的には、第2液晶用図柄の変動を終了(停止図柄を表示)するためのスピーカー46、各種ランプ47、表示制御装置100などの動作内容の設定を行う。ステップS24003を実行した後、ステップS24008に進む。
ステップS24008では、第2液晶用図柄変動終了コマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、第2液晶用図柄変動開始コマンドの内容に基づいて、液晶表示装置41の表示面41aに表示している第2液晶用図柄を停止させる。ステップS24008を実行した後、ステップS24009に進む。
ステップS24009では、特2演出設定フラグおよび特2変動表示開始フラグをOFFにする。その後、本特2用遊技回演出実行処理を終了する。
<特2用変動時間計測処理>
次に、特2用変動時間計測処理について説明する。特2用変動時間計測処理は、特2用遊技回演出用処理のサブルーチン(図124:S23811)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
本特2用変動時間計測処理は、第2始動口用遊技回の変動時間を計測する処理である。また、本処理は、開閉実行モードが実行されている期間には変動時間の計測を中断する機能を備える。
図128は、特2用変動時間計測処理を示すフローチャートである。ステップS24101では、特2変動表示開始フラグがONであるか否かを判定する。ステップS24101において、特2変動表示開始フラグがONであると判定した場合には(S24101:YES)、ステップS24102に進む。一方、ステップS24101において、特2変動表示開始フラグがONではないと判定した場合には(S24101:NO)、そのまま本特2用変動時間計測処理を終了する。
ステップS24102では、開閉実行モード開始コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS24102において、開閉実行モード開始コマンドを受信したと判定した場合には(S24102:YES)、ステップS24103に進む。
ステップS24103では、特2用カウント停止フラグをONにする。その後、ステップS24106に進む。
一方、ステップS24102において、開閉実行モード開始コマンドを受信していないと判定した場合には(S24102:NO)、ステップS24104に進む。
ステップS24104では、開閉実行モード終了コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS24104において、開閉実行モード終了コマンドを受信したと判定した場合には(S24104:YES)、ステップS24105に進み、特2用カウント停止フラグをOFFにする。ステップS24105を実行した後、ステップS24106に進む。一方、ステップS24104において、開閉実行モード終了コマンドを受信していないと判定した場合には(S24104:NO)、そのままステップS24106に進む。
ステップS24106では、特2用カウント停止フラグがONであるか否かを判定する。ステップS24106において、特2用カウント停止フラグがONではないと判定した場合には(S24106:NO)、ステップS24107に進む。
ステップS24107では、音光側変動時間カウンタSPTC2をダウンカウントする。当該処理は、ステップS24107のスレッドを通る度に音光側変動時間カウンタSPTC2の値をダウンカウントする。すなわち、ステップS24107のスレッドを通ったときのみ、音光側変動時間カウンタSPTC2の値をダウンカウントする。ステップS24107を実行した後、本特2用変動時間計測処理を終了する。
一方、ステップS24106において、特2用カウント停止フラグがONである判定した場合には(S24106:YES)、そのまま本特2用変動時間計測処理を終了する。
このような処理を実行することによって、本特2用変動時間計測処理は、開閉実行モードが実行されている期間に変動時間の計測を中断する機能を備えた第2始動口用遊技回の変動時間の計測を実現することができる。
<特別ボーナス演出設定処理>
次に、特別ボーナス演出設定処理について説明する。特別ボーナス演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図117:S23106)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図129は、特別ボーナス演出設定処理を示すフローチャートである。ステップS24201では、特別ボーナス開始コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS24201において、特別ボーナス開始コマンドを受信したと判定した場合には(S24201:YES)、ステップS24202に進む。
ステップS24202では、特別ボーナス用演出を設定する。特別ボーナス用演出は、特別ボーナス処理の実行されている期間に、表示面41aのメイン表示領域MAおよびサブ表示領域SA以外の領域において特別ボーナス処理の期間用の画像の表示、音声の出力、ランプの点灯等を実行するための設定処理である。ステップS24202を実行した後、本特別ボーナス演出設定処理を終了する。
一方、ステップS24201において、特別ボーナス開始コマンドを受信していないと判定した場合には(S24201:NO)、そのまま本特別ボーナス演出設定処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図130は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップS24301では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップS24302に進む。
ステップS24302では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図131は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップS24401では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド記憶エリアに、その抽出したコマンドデータを記憶する。コマンド記憶処理によってコマンド記憶エリアに記憶された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図132は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド記憶領域に記憶されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が記憶されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップS24501では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図131)によってコマンド記憶エリアに記憶されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが記憶されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが記憶されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(S24501)では、その時点でコマンド記憶エリアに記憶されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド記憶エリアに記憶されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド記憶エリアに記憶されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や液晶用図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップS24502では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(S24501)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップS24503に進む。
ステップS24503では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(S24502)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップS24504に進む。
ステップS24504では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(S24503)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップS24505に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態におけるパチンコ機10は、大当たりに当選している第1始動口用遊技回の実行中に特典を付与する処理である特別ボーナス処理を実行するので、遊技者に対して、大当たりに当選している遊技回の終了後に付与される特典としてのラウンド遊技(開閉実行モード)についての期待感を付与するだけでなく、さらに、大当たりに当選している遊技回の実行中にも期待感を付与することができる。
また、第1始動口用遊技回において大当たりに当選している場合であっても、当該遊技回の実行中に特別ボーナス処理が実行される場合と実行されない場合とがあるので、大当たりに当選している第1始動口用遊技回が開始された場合に、特別ボーナス処理が実行されるのか否かといった緊迫感を遊技者に付与することができる。
また、特別ボーナス処理が実行される期間においては、大当たりに当選している第1始動口用遊技回の実行中に、第2始動口用遊技回において小当たりに当選したことを契機として特別ボーナスとしての特典(1Rのラウンド遊技)が付与されるので、第1始動口用遊技回において大当たりに当選した場合であっても、さらに、第2始動口用遊技回を実行させ、かつ、小当たりに当選させることによる、より一層大きな期待感を付与することができる。
さらに、特別ボーナス処理が実行される第1始動口用遊技回の終了後には、当該第1始動口用遊技回における大当たり当選に対応してラウンド遊技が実行されるので、さらに大きな期待感を遊技者に付与することができる。
また、特別ボーナス処理が実行されている期間に実行可能な第2始動口用遊技回の実行回数の上限値は、当該期間に実行中である第1始動口用遊技回が実行されている時間に依存する。すなわち、特別ボーナスとして付与される特典の量の上限値は、当該期間に実行中である第1始動口遊技回が実行されている時間によって決定される。従って、遊技者に対して、特別ボーナス処理が実行されている期間に実行中の第1始動口用遊技回がより長く続いて欲しいといった期待感を付与することができる。また、当該第1始動口用遊技回の終了が近づくにつれて特別ボーナスとしての特典を少しでも多く獲得したい、すなわち、第2始動口用遊技回を実行し小当たりに少しでも多く当選させたいといった期待感や、第1始動口用遊技回の終了時期に関する焦燥感を付与することができ、る、遊技者の感情に抑揚を付与することができる。
さらに、本実施形態におけるパチンコ機10は、特別ボーナス処理が実行される第1始動口用遊技回の開始時に、サポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに切り替えるので、特別ボーナス処理が実行される場合に、遊技者に過度に有利な状態になることを抑制することができる。
また、当たり抽選に当選した第1始動口用遊技回において、特別ボーナス処理を実行するか否かは、特別ボーナス処理が実行される当該第1始動口用遊技回よりも先に実行され大当たりに当選した第1始動口用遊技回に対応する大当たり種別に基づいて決定する。具体的には、本実施形態においては、特別ボーナス処理が実行される当該第1始動口用遊技回よりも先に実行され大当たりに当選した第1始動口用遊技回に対応する大当たり種別が特定確変大当たりである場合に、その後に大当たりに当選した第1始動口用遊技回において特別ボーナス処理が実行される。すなわち、特別ボーナス処理が実行されるよりも前に予め、次に第1始動口用遊技回において大当たりに当選した場合には特別ボーナス処理が実行されることを特定することができる。その結果、例えば、特定確変大当たりに当選した第1始動口用遊技回の実行中に、次に第1始動口用遊技回で大当たりに当選したら特別ボーナス処理が実行されることを予告(示唆)する演出を実行したり、特定確変大当たりに当選した第1始動口用遊技回の実行後から特別ボーナス処理が実行される第1始動口用遊技回の開始時までの間に、特別ボーナス処理が実行されることを予告(示唆)する演出を実行することができる。その他、第1始動口用遊技回において特定確変大当たりに当選したことを、次に第1始動口用遊技回において大当たりに当選した場合にサポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに切り替える条件の一つとすることができる。このように、当たり抽選に当選した第1始動口用遊技回において、特別ボーナス処理を実行するか否かの判定を、特別ボーナス処理が実行される当該第1始動口用遊技回よりも先に実行され大当たりに当選した第1始動口用遊技回に対応する大当たり種別に基づいて決定することで、特別ボーナス処理が実行されることに対する種々の対応処理を実行することができる。
また、本実施形態におけるパチンコ機10は、特別ボーナス処理を実行する期間と、それ以外の期間とで、第2始動口用遊技回の変動時間の設定方法を切り替える。より具体的には、特別ボーナス処理を実行する期間に設定される第2始動口用遊技回の変動時間の平均値は、他の期間に設定される第2始動口用遊技回の変動時間の平均値よりも短い。従って、特別ボーナス処理を実行する期間を、遊技者に有利な状態にすることができる。またこのような処理を実行する場合、遊技者に過度に有利になってしまう虞があるが、本実施形態においては、特別ボーナス処理を実行する期間は、サポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに切り替えるので、遊技者に過度に有利な状態になることを抑制することができる。
さらに本実施形態のパチンコ機10は、特別ボーナス処理が実行される期間に実行される第1始動口用遊技回の大当たり種別に基づいて、当該期間に実行される第2始動口用遊技回の演出パターンを決定する。よって、第2始動口用遊技回の演出を介して間接的に第1始動口用遊技回の抽選結果(大当たり種別)について遊技者に推測させることできる。すなわち、第2始動口用遊技回において実行する演出を利用して第1始動口用遊技回に対する期待感を付与することができる。また、特別ボーナス処理が実行される期間に実行される第1始動口用遊技回の終了後の抽選モード(高確率モードまたは低確率モード)に基づいて、特別ボーナス処理が実行される期間に実行される第2始動口用遊技回の演出パターンを決定する。従って、第2始動口用遊技回において実行する演出を利用して、第1始動口用遊技回の終了後の抽選モードについて遊技者に期待感を付与することができる。
また、本実施形態のパチンコ機10は、特別ボーナス処理が実行される期間に実行される第2始動口用遊技回の演出の設定について、当該演出の設定をするタイミングにおける第1始動口用遊技回の経過時間に基づいて当該第2始動口用遊技回の演出パターンの設定を行う。よって、実行された第2始動口用遊技回に対応する演出を認識した遊技者に対して、第1第1始動口用遊技回が実行されてからの経過時間や第1始動口用遊技回が終了するまでの残時間を推測させ、第2始動口用特別情報遊技回に対応する演出を介して間接的に第1始動口用特別情報遊技回に対する期待感を付与することができる。また、このような処理、すなわち、第1始動口用遊技回の経過時間に基づいて当該第2始動口用遊技回の演出パターンの設定を行う処理を実行する条件の一つとして、当該第1始動口用遊技回が大当たりに当選していることが条件となっている。従って、仮に第1始動口用遊技回の実行中に第2始動口用遊技回を実行し、第2始動口用遊技回の演出が第1始動口用遊技回の経過時間に基づいているか否かを遊技者に推測させることによって、第1始動口用遊技回が大当たりに当選しているか否かを推測させることができる。すなわち、第2始動口用遊技回の演出を介して第1始動口用遊技回の当たり抽選の当否について期待感を付与することができる。また、このような処理、すなわち、第1始動口用遊技回の経過時間に基づいて当該第2始動口用遊技回の演出パターンの設定を行う処理を実行する条件の一つとして、当該第1始動口用遊技回より先に実行された第1始動口用遊技回において特定確変大当たりに当選していることが条件となっている。従って、仮に第1始動口用遊技回の実行中に第2始動口用遊技回を実行し、第2始動口用遊技回の演出が第1始動口用遊技回の経過時間に基づいているか否かを遊技者に推測させることによって、当該第1始動口用遊技回より先に実行された第1始動口用遊技回において特定確変大当たりに当選していたか否か、すなわち、当該実行中の第1始動口用遊技回において特別ボーナス処理が実行されるのかを推測させることができ、遊技者に大きな期待感を付与することができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口用遊技回において大当たりに当選した場合であっても、当該第1始動口用遊技回が実行された状態によって、第1液晶用図柄を表示する表示領域と第2液晶用図柄を表示する表示領域とを入れ替える処理が実行される場合と実行されない場合とがある。具体的には、大当たりに当選した第1始動口用遊技回が実行されるより先に、特定確変大当たりに当選していた状態の場合、大当たりに当選した第1始動口用遊技回が開始されたことを契機として第1液晶用図柄と第2液晶用図柄を表示する表示領域を入れ替える処理を行う。一方、大当たりに当選した第1始動口用遊技回が実行されるより先に、特定確変大当たり以外の大当たりに当選していた状態の場合、大当たりに当選した第1始動口用遊技回が開始されたことを契機として第1液晶用図柄と第2液晶用図柄を表示する表示領域を入れ替える処理は行われない。従って、表示領域の入れ替えが実行されたか否かを遊技者に認識させることによって、当該第1始動口用遊技回が実行された状態が、特定確変大当たりに当選した遊技回の後であるのか、または、特定確変大当たり以外の大当たりに当選した遊技回の後であるのかを推測させることができる。結果として、表示領域の入れ替えが実行されたか否かを遊技者に認識させることによって、特別ボーナス処理が実行されるのか否かを遊技者に推測させ、大きな期待感を付与することができる。また、表示領域の入れ替えの可否を利用した演出を実行することによって、遊技者に、特別ボーナス処理が実行されるのか否かといった期待感をより一層付与することができる。
B6.第2実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
B6−1.変形例1:
上記第2実施形態において、大当たりに当選した第1始動口用遊技回において特別ボーナス処理を実行するか否かの判定を、当該特別ボーナス処理を実行する第1始動口用遊技回の開始時に抽選よって行ってもよいし、当該第1始動口用遊技回における大当たり種別に基づいて行ってもよい。すなわち、上記実施形態においては、大当たりに当選した第1始動口用遊技回において特別ボーナス処理を実行するか否かの判定は、当該大当たりに当選した第1始動口用遊技回(後実行第1始動口用遊技回)より先に実行された大当たりに当選した第1始動口用遊技回(先実行第1始動口用遊技回)において特定確変大当たりに当選しているか否かに基づいて決定したが、本変形例においては、先実行第1始動口用遊技回における大当たり種別は参照せず、後実行第1始動口用遊技回における大当たり種別による判定や、後実行第1始動口用遊技回の開始時に抽選による判定を行う。このようにすることで、先に実行され大当たりに当選した第1始動口用遊技回の大当たり種別を記憶しておく処理(例えば、フラグによる記憶)を実行する必要がなく、処理負荷の軽減を図ることができる。
その他、大当たり種別の種類として確変大当たりと通常大当たりが設定可能であり、第1始動口用遊技回において確変大当たりに当選した場合には、次に第1始動口用遊技回において確変大当たりまたは通常大当たりに当選したタイミングで特別ボーナス処理を実行する構成を採用してもよい。このようにすることで、特定確変大当たりといった大当たり種別の設定および特定確変大当たりフラグの設定が不要となり、処理を簡易化することができる。
その他、大当たり種別として、高頻度サポートモードに種類を設け、大当たりに当選し開閉実行モードが終了した後に実行される遊技回において設定される高頻度サポートモードが特定の高頻度サポートモードである場合であって、当該特定の高頻度サポートモードの実行中に第1始動口用遊技回において大当たりに当選した場合に、特別ボーナス処理を実行する構成を採用してもよい。具体的には、大当たり種別として、電動役物44aの開放パターンがパターンAである高頻度サポートモードAが実行される10R確変大当たりAと、電動役物44aの開放パターンがパターンBである高頻度サポートモードBが実行される10R確変大当たりBとが設定可能な構成を採用する。そして、例えば、当該高頻度サポートモードBの実行中に第1始動口用遊技回において大当たりに当選した場合に、特別ボーナス処理を実行するといった構成を採用する。
より具体的には、高頻度サポートモードの種類に応じた高頻度サポートモードフラグを用意する。そして、10R確変大当たりBに当選した場合に、当該大当たりに対応するラウンド遊技(開閉実行モード)の終了時に実行されるエンディング期間終了時の移行処理:図113)において、高頻度サポートモードBに対応する高頻度サポートモードフラグ(以下、パターンB用高頻度サポートモードフラグ)をONにする。その後、電動役物44aの開放パターンがパターンBである高頻度サポートモードBの実行中に、第1始動口用遊技回が実行され大当たりの当否の判定を行い大当たりに当選していると判定した場合には、パターンB用高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定し、当該フラグがONであると判定した場合には、特別ボーナス処理を実行することを決定する。すなわち、大当たりに当選している第1始動口用遊技回の開始時にパターンB用高頻度サポートモードフラグをOFFにする。なお、第1始動口用遊技回における大当たりの当否の判定を行ってからパターンB用高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する構成を採用してもよいし、パターンB用高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定してから第1始動口用遊技回における大当たりの当否の判定を行う構成を採用してもよく、高頻度サポートモードBの実行中に、第1始動口用遊技回において大当りに当選したことが認識可能な処理であれば、種々の処理の態様を採用することができる。
このような構成を採用することによって、特定確変大当たりに当選した後の遊技回において、特定処理フラグを用いずに、先の遊技回において特定確変大当たりに当選していたことを認識することができる。すなわち、高頻度サポートモードを複数種類設け、高頻度サポートモードが特定の高頻度サポートモードであるか否か(上記の例では、高頻度サポートモードBであるか否か)を判定することによって、先の遊技回において特定確変大当たりに当選していたことを認識することができる。
また、このような構成を採用した場合、遊技者に実行される高頻度サポートモードの種類に注目させることができる。そして、特定の高頻度サポートモード(上記の例では、高頻度サポートモードB)が実行されている場合には、遊技者に対して、第1始動口用遊技回の開始時に、当該遊技回における大当たりの当否結果についてより一層大きな期待感を付与することができる。すなわち、特定の高頻度サポートモードの実行中の第1始動口用遊技回において大当たりに当選した場合には、特別ボーナス処理が実行されるので、特定の高頻度サポートモードが実行されていない場合に実行される第1始動口用遊技回の大当たりの当否と比較して、遊技者により一層大きな期待感を付与することができる。
さらに、特定の高頻度サポートモード(上記の例では、高頻度サポートモードB)の実行中に第1始動口用遊技回において大当たりに当選し特別ボーナス処理が実行される場合には、高頻度サポートモードフラグ(パターンB用高頻度サポートモードフラグ)がOFFになり、サポートモードが切り替わる。具体的には、低頻度サポートモードに切り替わる。よって、特定の高頻度サポートモードの実行中にサポートモードが切り替わるか否かといった期待感を遊技者に付与することができる。また、特定の高頻度サポートモード(上記の例では、高頻度サポートモードB)の実行中に第1始動口用遊技回において大当たりに当選し特別ボーナス処理が実行された場合には、第2始動口用遊技回の変動時間の設定方法が切り替わる(図91、図104参照)。従って、特定の高頻度サポートモードの実行中に第2始動口用遊技回の変動時間の設定方法が切り替わるか否かといった期待感を遊技者に付与することができる。
なお、高頻度サポートモードとして1種類のみ実行可能であり、高頻度サポートモードの実行中に第1始動口用遊技回において大当たりに当選した場合に、特別ボーナス処理を実行するといった構成を採用してもよい。具体的には、高頻度サポートモードの実行中に第1始動口用遊技回において大当たりに当選した場合に、当該大当たりとなった第1始動口用遊技回の開始時に高頻度サポートモードを低頻度サポートモードに切り替える。また、高頻度サポートモードの実行中に第1始動口用遊技回において大当たりに当選した場合に、当該大当たりとなった第1始動口用遊技回の開始時に、第2始動口用遊技回の変動時間の設定方法を切り替える。このような構成を採用してもよい。
B6−2.変形例2:
上記実施形態においては、第1始動口用遊技回の開始時にサポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに切り替える構成を採用したが、第1始動口用遊技回の開始時にサポートモードを低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに切り替える処理を実行する構成を採用してもよい。このような構成を採用することで、第1始動口用遊技回の実行中に、過度に遊技者が不利になることを抑制することができる。
B6−3.変形例3:
上記実施形態においては、特別ボーナス処理を、大当たりに当選した第1始動口用遊技回の第1の図柄の変動開始時に開始したが、変形例として、大当たりに当選した第1始動口用遊技回の第1の図柄の変動表示が終了し、第1の図柄が停止した時点から開始する構成を採用してもよい。すなわち、大当たりに当選した第1始動口用遊技回の第1の図柄の変動が停止した時点から当該停止した第1の図柄の表示が終了するまでの期間(以下、停止表示期間とも呼ぶ)において、特別ボーナス処理を実行する構成を採用してもよい。具体的には、停止表示期間の開始時に第2始動口用遊技回の変動時間の設定方法を変更し、変動時間として比較的長い時間(5分〜10分)が設定される設定方法から、比較的短い時間(2秒〜5秒)が設定される設定方法に切り替える。そして、停止表示期間の開始時に、サポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに切り替える。また、特別ボーナス処理を実行する場合の停止表示期間を30秒〜1分といった比較的長い時間に設定する。このようにすることで、当該変形例の構成を実現することができる。
B6−4.変形例4:
上記実施形態においては、確変大当たりに当選した場合には、当該当選した遊技回の後に実行される開閉実行モードの終了時から抽選モードが高確率モードとなり、次に大当たりに当選するまで高確率モードが維持されたが、このような構成に限定されず、変形例として、確変大当たりに当選した場合に、当該当選した遊技回の後に実行される開閉実行モードの終了時から抽選モードが高確率モードとなり、所定回数の遊技回が実行された後に低確率モードに移行する構成を採用してもよい。すなわち高確率モードで実行される遊技回の回数に制限が設けられている構成である。このようにすることで、例えば、特定確変大当たりに当選した場合に、その後に大当たりに当選すれば特別ボーナス処理が実行されるが、本変形例の構成は、高確率モードで実行可能な遊技回の回数に制限があるため、制限回数の遊技回が実行されるまでに大当たりに当選しなければ特別ボーナス処理が実行されない。よって、特定確変大当たりに当選し、その後に高確率モードで遊技回が実行されている期間に、遊技者に緊迫感や焦燥感を付与することができ、感情に抑揚を付与することができる。
B6−5.変形例5:
上記実施形態においては、第1始動口用遊技回においていずれの大当たり種別の大当たりに当選しても、その後に、高頻度サポートモードが実行される。従って、高頻度サポートモードを実行している期間に、当該高頻度サポートモードが実行される契機となった大当たりの大当たり種別を示唆する演出を実行することによって、高頻度サポートモード中に遊技者に期待感を付与することができる。例えば、高頻度サポートモードを実行している期間に、当該当選した大当たりの大当たり種別が10R特定確変大当たり又は10R確変大当たりであることを示唆する演出を実行した場合、当該演出を認識した遊技者に対して、次に大当たりに当選した場合に特別ボーナス処理が開始される可能性があるといった期待感を付与することができる。
また、高頻度サポートモードを実行している期間に、当該高頻度サポートモードが実行される契機となった大当たりの大当たり種別が10R特定確変大当たり又は8R通常大当たりのいずれであるのかを遊技者に推測させる演出を実行した場合、第1始動口用遊技回の開始時に高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行したことを認識した遊技者は、当該サポートモードの移行が、特別ボーナス処理が開始されたことに起因するものであるのか、高頻度サポートモードとして実行される遊技回数(100回)が終了したことに起因するのかを判別しにくく、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができる。
B6−6.変形例6:
上記実施形態においては、先に大当たりに当選した第1始動口用遊技回における大当たり種別が特定確変大当たりであった場合に、後に実行された第1始動口用遊技回において大当たりに当選したことを契機として、当該第1始動口用遊技回の開始時に高頻度サポートモードを低頻度サポートモードに切り替えたが、そのような構成に限らず、他の構成を採用してもよい。例えば、先に大当たりに当選した第1始動口用遊技回における大当たり種別に関わりなく、実行された第1始動口用遊技回において大当たりに当選したこと、または、特定の大当たり種別の大当たりに当選したことを契機として、当該第1始動口用遊技回の開始時に高頻度サポートモードを低頻度サポートモードに切り替える構成を採用してもよい。このようにすることで、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードに切り替わったことを認識した遊技者に、その後の遊技の進行に対する期待感を付与することができる。
B6−7.変形例7:
上記実施形態では、大当たりに当選した第1始動口用遊技回の開始時の処理は先に大当たりに当選した第1始動口用遊技回における大当たり種別が特定確変大当たりであるか否かによって、後に大当たりに当選した第1始動口用遊技回の開始時に特別ボーナス処理が開始されるか否かが決定されたが、このような構成に限らず、先に大当たりに当選した遊技回における大当たり種別に基づいて、後に大当たりに当選した遊技回の開始時の処理を決定する構成であれば他の構成を採用してもよい。例えば、先に大当たりに当選した遊技回における大当たり種別が確変大当たりである場合には、後に大当たりに当選した遊技回の開始時に、特定の演出を開始する構成や、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードに切り替える構成や、低頻度サポートモードを高頻度サポートモードに切り替える構成や、遊技回の変動時間の設定方法を変更する構成など、種々の構成を採用してもよい。
B6−8.変形例8:
本実施形態においては、特別ボーナス処理の開始を契機として、第2始動口用遊技回の変動時間は他の期間と比較して設定された変動時間の平均値が短くなるにも関わらず、高頻度サポートモードを低頻度サポートに切り替えたが、そのような構成に限定されず、特定の契機に基づいて設定される遊技回の変動時間の平均値が短くなるにも関わらず高頻度サポートモードを低頻度サポートに切り替える構成であれば他の構成を採用してもよい。例えば、高確率モードから低確率モードに移行したことを契機として、設定される遊技回の変動時間の平均値が短くなるように変動時間の設定方法を切り替え、かつ、高頻度サポートモードを低頻度サポートに切り替える構成を採用してもよい。このような構成を採用しても、遊技者に過度に有利な状態になることを抑制することができる。
B6−9.変形例9:
上記実施形態においては、第1始動口用遊技回において大当たりに当選した場合、特に、第1始動口用遊技回において大当たりに当選し特別ボーナス処理が実行される場合には、当該第1始動口用遊技回が実行されている期間に実行される第2始動口用遊技回は、他の期間に実行される第2始動口用遊技回に対して第2始動口用遊技回において実行する演出の決定方法が異なる構成であったが、そのような構成に限定されず、1回の第1始動口用遊技回が開始されてから終了するまでの期間に実行される第2始動口用遊技回において実行する演出を、当該1回の第1始動口用遊技回に対応する図柄(抽選結果)に基づいて決定する構成であれば他の構成を採用してもよい。例えば、当該1回の第1始動口用遊技回に対応する抽選結果が確変大当たりである場合と通常大当たりである場合とで、当該1回の第1始動口用遊技回が開始されてから終了するまでの期間に実行される第2始動口用遊技回において実行する演出(または演出の設定方法)が異なる構成を採用してもよい。このようにしても、第2始動口用遊技回において実行する演出を利用して第1始動口用遊技回に対する期待感を付与することができる。
B6−10.変形例10:
上記実施形態においては、大当たりに当選している第1始動口用遊技回が実行されている期間に、特別ボーナス処理という形態で遊技者に特典が付与される構成を採用したが、大当たりに当選している遊技回が実行されている期間に遊技者に特典が付与される構成であれば他の構成を採用してもよい。例えば、大当たりに当選している第1始動口用遊技回の実行中に、低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに切り替わり遊技者に特典が付与される構成を採用してもよい。その他、本実施形態におけるパチンコ機は、第1始動口用遊技回と第2始動口用遊技回とが並行して実行されるいわゆる同時変動機のパチンコ機であったが、第1始動口用遊技回と第2始動口用遊技回とが排他的に実行されるパチンコ機を採用してもよい。この場合において、大当たりに当選している第1始動口用遊技回の実行中に、低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに切り替わり、第2始動口に遊技球が入球しやすくなり、特典として当該第2始動口に遊技球が入球することによって賞球を払い出す構成を採用してもよい。
B6−11.変形例11:
上記実施形態において、第1始動口用遊技回が開始されてから所定のタイミングまでの経過時間に関する情報である経過時間情報、または、第1始動口用遊技回の残時間に関する情報(残時間RT)を取得し、当該経過時間情報に基づいて、当該経過時間情報の取得対象である第1始動口用遊技回が実行されている期間に実行される第2始動口用遊技回に対応する演出を設定する構成であれば、他の構成を採用してもよい。例えば、第1始動口用遊技回の残時間に基づいて、第1始動口用遊技回が実行されている期間に実行される第2始動口用遊技回において残時間に対応する情報を表示したり、実際の第1始動口用遊技回の残時間よりも多くの時間が残時間として残っていることを示唆する演出を当該実際の残時間に基づいて実行する構成を採用してもよい。このようにしても、実行された第2始動口用遊技回に対応する演出を認識した遊技者に対して、第1始動口用遊技回が実行されてからの経過時間や第1始動口用遊技回が終了するまでの残時間を推測させ、第2始動口用遊技回に対応する演出を介して間接的に第1始動口用遊技回に対する期待感を付与することができる。
B6−12.変形例12:
上記実施形態において、特別ボーナス処理が実行されている期間中に、大当たりに当選している第1始動口用遊技回の図柄の変動を、第2始動口用遊技回において特定の小当たりに当選したことを契機として停止させる構成を採用してもよい。例えば、第2始動口用当否テーブル(図87参照)に、小当たりとして第1小当たりと、第2小当たりの2種類が設定されている構成を採用する。そして、特別ボーナス処理が実行されている期間中、すなわち、大当たりに当選している第1始動口用遊技回の図柄が変動中に、第2始動口用遊技回が実行され、抽選結果が第2小当たりであった場合には、上記実施形態と同様に、第1始動口用遊技回の変動は停止せずに、変動が継続される。一方、大当たりに当選している第1始動口用遊技回の図柄が変動中に、第2始動口用遊技回が実行され、抽選結果が第1小当たりであった場合には、当該第2始動口用遊技回の図柄の変動が停止するタイミングで、第1始動口用遊技回の図柄の変動も停止させる。このとき、第1始動口用遊技回の図柄は外れを示す図柄で停止させる。すなわち、第1始動口用遊技回が終了し、特別ボーナス処理は終了する。また、このとき、第1始動口用遊技回の図柄は外れを示す図柄で停止するので、当該第1始動口用遊技回の終了後に、開閉実行モードは実行されず、特別ボーナス処理としての第1始動口用遊技回が終了した後のサポートモードも、低頻度サポートモードとなる。
つまり、このような構成を採用することによって、特別ボーナス処理が実行されている期間中、すなわち、大当たりに当選している第1始動口用遊技回の図柄が変動中の第2始動口用遊技回の抽選結果が第1小当たりであった場合には、遊技者に付与される特典が、抽選結果が第1小当たりとならなかった場合と比較して減少してしまう。よって、遊技者に対して、特別ボーナス処理が実行されている期間中、すなわち、大当たりに当選している第1始動口用遊技回の図柄が変動中であっても、緊迫感や期待感を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、本変形例においても、上記実施形態と同様に、特別ボーナス処理が実行されている期間中、すなわち、大当たりに当選している第1始動口用遊技回の図柄が変動中の第2始動口用遊技回の抽選結果が大当たりとならない構成を採用することができる。
B6−13.変形例13:
上記実施形態においては、大当たりに当選している第1始動口用遊技回の変動中に第2始動口用遊技回が実行された場合、当該第2始動口用遊技回が大当たりに当選していた場合には大当たりに当選していないことを示す図柄で停止するように設定されているにも関わらず、小当たりに当選していた場合には小当たりに当選していることを示す図柄で停止する構成であったが、特定の小当たりに当選している場合のみ当該小当たりに当選していることを示す図柄で停止し、それ以外の小当たりに当選していたとしても小当たりに当選していないことを示す図柄で停止するように設定される構成を採用してもよい。
B6−14.変形例14:
上記実施形態においては、先に当選した第1始動口用遊技回において特定確変大当たりに当選している状態において、第1始動口用遊技回において大当たりに当選した場合、すなわち、特別ボーナス処理が実行される場合には、第1液晶用図柄と第2液晶用図柄が表示される表示領域が切り替わる構成を採用したが、そのような構成に限らず他の構成を採用してもよい。例えば、高確率モードの状態において大当たりに当選する遊技回が実行された場合に、第1液晶用図柄と第2液晶用図柄が表示される表示領域が切り替わる構成を採用してもよいし、高頻度サポートモードの状態において大当たりに当選する遊技回が実行された場合に、第1液晶用図柄と第2液晶用図柄が表示される表示領域が切り替わる構成を採用してもよい。その他、先に実行された遊技回において特定の小当たりに当選していた状態において大当たりに当選する遊技回が実行された場合に、第1液晶用図柄と第2液晶用図柄が表示される表示領域が切り替わる構成を採用してもよい。また、表示領域が切り替わる図柄の対象は、第1液晶用図柄と第2液晶用図柄に限定されず、第1液晶用図柄と電役開放抽選用の図柄や、第2液晶用図柄と電役開放抽選用の図柄であってもよい。このようにしても、表示領域の入れ替えが実行されたか否かを遊技者に認識させることによって、遊技者に種々の推測をさせ、遊技者に期待感を付与することができる。
その他、大当たりに当選した先の第1始動口用遊技回における大当たり種別に関係無く、各第1始動口用遊技回において大当りに当選した場合には、当該遊技回における大当たり種別に基づいて、メイン表示領域MAとサブ表示領域SAに表示する演出画像の入れ替えを実行する構成を採用してもよいし、大当たりに当選していない場合であっても、例えば、リーチが発生する遊技回において、当該遊技回の開始時にメイン表示領域MAとサブ表示領域SAに表示する演出画像の入れ替えを実行する構成を採用してもよい。また、これらの構成を組み合わせてもよい。組み合わせることによって、メイン表示領域MAとサブ表示領域SAに表示する演出画像の入れ替えを認識した遊技者に対して、開始された遊技回における種々の推測を促し、期待感を付与することができる。
B6−15.変形例15:
上記実施形態においては、特別ボーナス処理が実行される期間には、特典として付与される特典の量の上限値、すなわち、小当たりに当選することができる第2始動口用遊技回の実行可能回数は、特別ボーナス処理に対応する第1始動口用遊技回の変動時間の長さに基づいて決定される構成であったが、特典の量の上限値が、特定の条件を満たす遊技回の変動時間の長さに基づいて決定されていれば、他の構成を採用してもよい。例えば、第1始動口用遊技回の実行中に第2始動口に入球可能な遊技球の個数の上限値が、当該第1始動口用遊技回の変動時間の長さに基づいて決定される構成を採用してもよい。このようにしても、遊技者に対して、遊技回の終了が近づくにつれて特典を少しでも多く取得したいといった期待感や、当該遊技回の終了時期に関する焦燥感を付与することができ、遊技者の感情に抑揚を付与することができる。
B6−16.変形例16:
上記実施形態においては、大当たりに当選している第1始動口用遊技回の開始時に、高頻度サポートモードフラグをONからOFFにする構成を採用したが、さらに、第1始動口用遊技回の当たり抽選を実行する前に転落抽選を実行する構成を採用してもよい。ここで転落抽選とは、抽選モードが高確率モードである場合に、低確率モードにするか否かを決定する抽選である。本変形例においては、転落抽選は、遊技回における当たり抽選の前に実行する。既に高頻度サポートモードにおいて遊技回が100回以上実行された後である場合には、第1始動口用遊技回において転落抽選に当選すると、当該遊技回の開始時に、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行するとともに、高頻度サポートモードフラグがONからOFFになる。
このような構成を採用すると、先に実行された第1始動口用遊技回において特定確変大当たりに当選しており、次に第1始動口用遊技回において大当たりに当選すれば特別ボーナス処理が実行される状態であって、かつ、既に高頻度サポートモードにおいて遊技回が100回以上実行されている状態において、第1始動口用遊技回が開始されたと同時にサポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行した場合には、遊技者に対して、大当たりに当選して特別ボーナス処理が開始されたことに起因してサポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行したのか、転落抽選に当選して高確率モードから低確率モードに移行したことに起因してサポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行したのかといった推測をさせることができ、遊技者に大きな緊迫感を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
B6−17.変形例17:
上記実施形態において、第1始動口用遊技回において大当たりに当選した場合に、当該遊技回において、先に大当たりに当選した第1始動口用遊技回における当該大当たりの種別に関する情報を示唆する演出を実行してもよい。すなわち、大当たりに当選した第1始動口用遊技回において実行する演出を、当該第1始動口用遊技回よりも先に大当たりに当選した第1始動口用遊技回における大当たりの種別に基づいて決定する。
例えば、第1始動口用遊技回において大当たりに当選した場合に一つ前に大当たりに当選した第1始動口用遊技回における当該大当たりの種別が特定確変大当たりであったことを示唆する演出を実行した場合、現在実行中である第1始動口用遊技回は、特別ボーナス処理が実行される対象である遊技回であることを遊技者に認識させることができ、遊技者に期待感を付与することができる。その他、先に大当たりに当選した第1始動口用遊技回における当該大当たりの種別が特定確変大当たりであった場合に、後に大当たりに当選した第1始動口用遊技回において、先に大当たりに当選した第1始動口用遊技回における当該大当たりの種別が、特定確変大当たりであったのか、または、通常大当たりであったのかを遊技者に推測させるような演出を実行してもよい。このような演出を実行することによって、遊技者に対して、現在実行中である第1始動口用遊技回は、特別ボーナス処理が実行される対象である遊技回であるのか否かを推測させることができ、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができる。
B6−18.変形例18:
上記実施形態においては、特別ボーナス処理の開始時に、第2始動口用遊技回の変動時間の設定方法を切り替える構成を採用した。具体的には、高確高頻度変動時間情報取得処理(図104:S21305)から、高確低頻度時変動時間取得処理(図104:S21306)に処理を移行し、特別ボーナス処理として実行される第1始動口用遊技回が実行されている期間における第2始動口用遊技回に対して設定される変動時間の平均値が、特別ボーナス処理が実行される前に第2始動口用遊技回に対して設定される変動時間の平均値より短くなる構成であったが、さらに、特別ボーナス処理として実行される第1始動口用遊技回が実行されている期間における第2始動口用遊技回の変動時間の設定方法を複数種類有する構成を採用してもよい。
具体的には、高確低頻度時変動時間取得処理(図107参照)において、小当たりであった場合に選択される高確低頻度時小当たり用変動時間テーブルを複数種類備える。各高確低頻度時小当たり用変動時間テーブルは、第2始動口用遊技回に設定される変動時間の平均値が互いに異なる。例えば、第1高確低頻度時小当たり用変動時間テーブル、第2高確低頻度時小当たり用変動時間テーブル、第3高確低頻度時小当たり用変動時間テーブルを備える。第1高確低頻度時小当たり用変動時間テーブルの方が第2高確低頻度時小当たり用変動時間テーブルよりも第2始動口用遊技回に設定される変動時間の平均値が短く、第2高確低頻度時小当たり用変動時間テーブルの方が第3高確低頻度時小当たり用変動時間テーブルよりも第2始動口用遊技回に設定される変動時間の平均値が短い。そして、特別ボーナス処理として実行される第1始動口用遊技回が実行されている期間における第2始動口用遊技回において当たり抽選の結果が小当たりとなる場合には、当該小当たりとなる第2始動口用遊技回における変動時間を設定するための変動時間テーブルは、当該特別ボーナス処理に対応する第1始動口用遊技回の大当たり種別や、変動時間など、当該第1始動口用遊技回において取得された所定のパラメーター(大当たり種別カウンタC2、変動種別カウンタCS)に基づいて決定する。
例えば、特別ボーナス処理として実行される第1始動口用遊技回の大当たり種別が、10R確変大当たりである場合には、当該特別ボーナス処理として実行される第1始動口用遊技回が実行されている期間における第2始動口用遊技回において当たり抽選の結果が小当たりとなる場合の当該第2始動口用遊技回の変動時間を、第1高確低頻度時小当たり用変動時間テーブルに基づいて決定する。また、特別ボーナス処理として実行される第1始動口用遊技回の大当たり種別が10R特定確変大当たりである場合には、当該特別ボーナス処理として実行される第1始動口用遊技回が実行されている期間における第2始動口用遊技回において当たり抽選の結果が小当たりとなる場合の当該第2始動口用遊技回の変動時間を、第2高確低頻度時小当たり用変動時間テーブルに基づいて決定する。さらに、特別ボーナス処理として実行される第1始動口用遊技回の大当たり種別が8R通常大当たりである場合には、当該特別ボーナス処理として実行される第1始動口用遊技回が実行されている期間における第2始動口用遊技回において当たり抽選の結果が小当たりとなる場合の当該第2始動口用遊技回の変動時間を、第3高確低頻度時小当たり用変動時間テーブルに基づいて決定する。
このような構成を採用すると、選択される高確低頻度時小当たり用変動時間テーブルの種類によって、特別ボーナス処理が実行されている期間中の第2始動口用遊技回の実行回数の上限値が異なることとなる。よって、特別ボーナス処理が開始されたことに対する期待感とは別に、遊技者に対して、特別ボーナス処理期間中の第2始動口用遊技回の変動時間の設定方法について期待感を付与することができる。
B6−19.変形例19:
上記実施形態において、特別ボーナス処理の開始時には、高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなり、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへと移行する。高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなった時点から、電動役物44aの動作が低頻度サポートモードの動作態様で動作する時点までの期間(以下、サポートモード移行期間とも呼ぶ)における電動役物44aの動作の態様は、種々の態様を採用することができる。例えば、上記実施形態の場合、高頻度サポートモード中における1回の電役開放当選で電動役物44aが3回開閉動作を実行する。1回の電役開放当選に対する電動役物44aの開閉回数は第2ラウンドカウンタエリアRC2(図115:電役開閉処理参照)の値によって決定される。すなわち、上記実施形態においては、高頻度サポートモード中に電役開放抽選に当選すると第2ラウンドカウンタエリアRC2に値「3」が設定される。
上記実施形態の電役開閉処理(図115)の処理態様の場合、仮に高頻度サポートモードでの3回の電動役物44aの開放動作が実行されている途中に、高頻度サポートモードフラグがOFFとなった場合、残りの開閉回数分は、低頻度サポートモードが設定された場合の電動役物44aの開放時間で開閉処理が実行される。例えば、高頻度サポートモード中に電役開放抽選に当選して、電動役物44aが1回開閉動作をした時点で、高頻度サポートモードフラグがOFFとなった場合、残りの開放回数(以下、残開放回数とも呼ぶ)2回分の電動役物44aの開放動作は、開放時間が低頻度サポートモードが設定された場合の電動役物44aの開放時間で実行される。以下、サポートモード移行期間における電動役物44aのこのような動作態様を第1動作態様とも呼ぶ。すなわち、高頻度サポートモードフラグがOFFになった時点で、残開放回数が「0」ではない場合に、残開放回数分の電動役物44aの開放動作を、開放時間が低頻度サポートモードが設定された場合の電動役物44aの開放時間で実行する。この場合、高頻度サポートモードフラグがOFFとなったと同時、または直後に、電動役物44aの動作が急に変更される。したがって、電動役物44aの動作が急に変更されたことを認識した遊技者は、特別ボーナス処理が開始されたことを認識し、すぐに右打ちを開始する。
しかし上記実施形態の構成に限らず、例えば、高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなった時点で、残開放回数すなわち第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」ではない場合、残開放回数分の電動役物44aの動作を、高頻度サポートモードが設定されている場合の開放時間で実行する構成を採用してもよい。以下、サポートモード移行期間における電動役物44aのこのような動作態様を第2動作態様とも呼ぶ。このようにすることで、高頻度サポートモードフラグがONからOFFになっても、電動役物44aの動作が急に変更されることがなく、遊技者に、高頻度サポートモードフラグがONからOFFになったことを認識させるまでの時間を遅らせることができ、その結果、特別ボーナス処理が開始されたことを遊技者に認識させるまでの時間を遅らせることができる。よって、特別ボーナス処理が開始されてから遊技者が右打ちを開始するまでの時間を遅らせることができる。結果として、特別ボーナス処理によって遊技者が得ることができる特典の量を抑制(減少)させることができる。なお、特別ボーナス処理によって遊技者が得ることができる特典の量は減少するが、特別ボーナス処理の開始後も、電動役物44aの残回数分は高頻度サポートモードにおける開放時間で開閉処理を実行するので、第1始動口44に遊技球を入球させることによって遊技者は特典を得ることができる。
さらに、上記実施形態の構成と、本変形例に示した構成を組み合わせてもよい。すなわち、電動役物44aがサポートモード移行期間において第1動作態様で動作する場合と、第2動作態様で動作する場合がある。例えば、特別ボーナス処理に対応する第1始動口用遊技回の大当たり種別に基づいて、サポートモード移行期間において、電動役物44aを、第1動作態様で動作させるか、または、第2動作態様で動作させるかを決定してもよい。より具体的には、特別ボーナス処理に対応する第1始動口用遊技回の大当たり種別が10R確変大当たり、または、10R特定確変大当たりの場合には、サポートモード移行期間において、電動役物44aを、第1動作態様で動作させ、特別ボーナス処理に対応する第1始動口用遊技回の大当たり種別が8R通常大当たりの場合には、サポートモード移行期間において、電動役物44aを、第2動作態様で動作させるなどの構成を採用してもよい。このように、サポートモード移行期間における電動役物44aの動作態様を制御することによって、特別ボーナス処理期間において、遊技者が取得することができる特典の量を制御することができる。
その他、サポートモード移行期間における電動役物44aの動作態様として、第1動作態様、第2動作態様の他に、さらに異なる動作態様を実行可能であるとしてもよい。そして、例えば、特別ボーナス処理に対応する第1始動口用遊技回の大当たり種別に基づいて、サポートモード移行期間において、電動役物44aを、第1動作態様で動作させるか、第2動作態様で動作させるか、または、他の動作態様で動作させるのかを決定する構成を採用してもよい。このように、サポートモード移行期間における電動役物44aの動作態様を制御することによって、特別ボーナス処理期間において、遊技者が取得することができる特典の量を制御することができる。さらに、サポートモード移行期間における電動役物44aを認識した遊技者に対して種々の推測をさせ、遊技者に期待感を付与することができる。
C.他の構成への適用:
上記各実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種類の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
また、上記実施形態においてソフトウェアで実現されている機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現されている機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
D.上記各実施形態等から抽出される発明群について:
以下、上述した各実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお、以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴A1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
を備える遊技機であって、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、
前記遊技回において所定の量(第1実施形態における蓄積ポイント)を変化させる変化手段(ポイント付与演出を実行する機能)を備え、
前記変化手段は、
前記所定の量(蓄積ポイント)を、予め設定された閾値(10ポイント)に達するように変化させる変化制御手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、遊技回において所定の量が予め設定された閾値に達するように変化させる変化制御手段を備えるので、所定の量が閾値に達するまでの所定の量の変化の態様に遊技者を注目させることができる。また、所定の量が閾値に達した後の遊技について遊技者に期待感を付与することができる。
[特徴A2]
特徴A1に記載の遊技機であって、
特定の処理(第1実施形態におけるボタン押下演出)を実行する特定処理実行手段を備え、
前記特定処理実行手段は、
前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たさない場合より、前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合の方が、前記遊技回において前記特定の処理を実行する確率が高く、
前記変化制御手段は、
前記特定処理実行手段が前記特定の処理を実行する場合に、前記特定の処理(ボタン押下演出)が実行されるまでに、前記所定の量(蓄積ポイント)を、前記閾値(10ポイント)に達するように変化させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴A2によれば、遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たさない場合より、遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たす場合の方が、遊技回において特定の処理を実行する確率が高いので、特定の処理を実行することによって、遊技者に対して、大きな期待感を付与することができる。また、変化制御手段は、特定処理実行手段が特定の処理を実行する場合には、特定の処理が実行されるまでに、所定の量を、予め設定された閾値に達するように変化させるので、所定の量を変化させる毎に遊技者に期待感を付与することができる。従って、所定の量の変化、および、特定の処理の実行によって、遊技者に対して、段階的に期待感を付与することができる。
[特徴A3]
特徴A1または特徴A2に記載の遊技機であって、
遊技回において変化した前記所定の量を、当該遊技回の終了を契機として、予め設定された初期値に戻すリセット処理(第1実施形態におけるポイントリセット処理)を実行するリセット手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴A3によれば、遊技回において変化した所定の量を、当該遊技回の終了を契機として、予め設定された初期値に戻すリセット処理を実行するリセット手段を備えるので、遊技回が終了するまでに所定の量が予め設定された閾値に達するように遊技者に期待感を付与することができる。また、遊技回が開始され、所定の量が変化を開始したことを認識した遊技者に対して、遊技回の終了する時期を意識させ、所定の量の変化する態様に注目させることができる。
[特徴A4]
特徴A3に記載の遊技機であって、
前記リセット手段は、
第1の場合(遊技回が繰越遊技回ではない場合)には、遊技回において変化した前記所定の量(蓄積ポイント)を、当該遊技回の終了を契機として初期値に戻し、第2の場合(遊技回が繰越遊技回である場合)には、遊技回において変化した前記所定の量(蓄積ポイント)を、当該遊技回の終了を契機として初期値に戻さない(蓄積ポイントを繰り越す)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴A4によれば、所定の量は、遊技回の終了を契機として初期値に戻る場合と、戻らない場合とがあるので、遊技回において所定の量が閾値に達しなかった場合であっても、所定の量が当該遊技回の終了時に初期値に戻らず次回の遊技回まで維持され、次回の遊技回において所定の量が閾値に達する可能性があるといった期待感を遊技者に付与することができる。すなわち、遊技回の終了する時点においても、遊技者に期待感を付与することができる。
[特徴A5]
特徴A3または特徴A4に記載の遊技機であって、
前記リセット手段は、
第1の遊技回より後に実行される第2の遊技回に対応する前記特別情報に基づいて、前記第1の遊技回の終了を契機として前記リセット処理を実行するか否かを決定するリセット実行制御手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴A5によれば、第1の遊技回より後に実行される第2の遊技回に対応する特別情報に基づいて、第1の遊技回の終了を契機としてリセット処理を実行するか否かを決定するので、所定の量を初期値に戻すまたは維持する態様を、複数の遊技回に亘って関連性を有する態様にすることができる。すなわち、第1の遊技回における所定の量の変化を認識した遊技者に対して、当該第1の遊技回における期待感を付与するだけでなく、さらに、第2の遊技回における期待感を付与することができ、新たな遊技性を創出することができる。
[特徴A6]
特徴A3から特徴A5のいずれか一つに記載の遊技機であって、
所定の遊技回において変化した前記所定の量を前記リセット手段が当該所定の遊技回の終了を契機として初期値に戻すか否かを、当該所定の遊技回において示唆するリセット処理実行示唆手段(ステージ表示制御処理を実行する機能)を備える
ことを特徴する遊技機。
特徴A6によれば、所定の遊技回において変化した所定の量をリセット手段が当該所定の遊技回の終了を契機として初期値に戻すか否かを、当該所定の遊技回において示唆するので、リセット処理実行示唆手段による示唆によって、所定の量が遊技回の終了を契機として初期値に戻らないと認識した遊技者に対して、初期値に戻らなかった所定の量が次回の遊技回において閾値に達する可能性があるといった期待感を付与することができる。
<特徴B群>
特徴B群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴B1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
を備える遊技機であって、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、
前記遊技回において所定の量(第1実施形態における蓄積ポイント)を変化させる変化手段(ポイント付与演出を実行する機能)と、
前記変化手段が変化させることによって前記所定の量が予め設定された閾値に達した場合に特定の処理(第1実施形態におけるボタン押下演出)を実行する特定処理実行手段と、
前記変化手段が変化させた前記所定の量を、予め設定された初期値に戻すリセット処理(第1実施形態におけるポイントリセット処理)を実行するリセット手段と、
を備え、
前記リセット手段は、
第1の場合(遊技回が繰越遊技回ではない場合)には、遊技回において変化した前記所定の量を、当該遊技回の終了を契機として初期値に戻し、第2の場合(遊技回が繰越遊技回である場合)には、遊技回において変化した前記所定の量を、当該遊技回の終了を契機として初期値に戻さない手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、所定の量は、遊技回の終了を契機として初期値に戻る場合と、戻らない場合とがあるので、遊技回の終了時点においても、遊技者に所定の量について注目させることができる。また、遊技回において所定の量が閾値に達しなかった場合であっても、所定の量が当該遊技回の終了時に初期値に戻らず次回の遊技回まで維持され、次回の遊技回において所定の量が閾値に達する可能性があるといった期待感を遊技者に付与することができる。すなわち、遊技回の終了する時点においても、遊技者に期待感を付与することができる。
[特徴B2]
特徴B1に記載の遊技機であって、
前記リセット手段は、
第1の遊技回より後に実行される第2の遊技回に対応する前記特別情報に基づいて、前記第1の遊技回の終了を契機として前記リセット処理を実行するか否かを決定するリセット実行制御手段を備える(第1実施形態における演出情報設定処理)
ことを特徴とする遊技機。
特徴B2によれば、第1の遊技回より後に実行される第2の遊技回に対応する特別情報に基づいて、第1の遊技回の終了を契機としてリセット処理を実行するか否かを決定するので、所定の量の変化する態様を、複数の遊技回に亘って関連性を有する態様にすることができる。すなわち、第1の遊技回における所定の量の変化を認識した遊技者に対して、当該第1の遊技回における期待感を付与するだけでなく、さらに、第2の遊技回における期待感を付与することができ、新たな遊技性を創出することができる。
[特徴B3]
特徴B1または特徴B2に記載の遊技機であって、
前記所定の量(蓄積ポイント)が前記閾値(10ポイント)に達する所定の遊技回を第3の遊技回とした場合に、
前記特定処理実行手段は、
前記第3の遊技回より後に実行される第4の遊技回に対応する前記特別情報に基づいて、前記特定の処理(ボタン押下演出)を前記第3の遊技回において実行するか前記第3の遊技回より後に実行される遊技回において実行するかを決定する特定処理実行制御手段を備える(第1実施形態における演出情報設定処理)
ことを特徴とする遊技機。
特徴B3によれば、第3の遊技回より後に実行される第4の遊技回に対応する特別情報に基づいて、特定の処理を第3の遊技回において実行するか第3の遊技回より後に実行される遊技回において実行するかを決定するので、特定の処理を実行するタイミングに関して複数の遊技回に亘る関連性を付与することができる。よって、特定の処理が実行されたタイミングに基づいて、第3の遊技回に対応する特別情報および第3の遊技回より後に実行される遊技回に対応する特別情報に関して、遊技者に様々な推測をさせることができる。例えば、遊技回において特定の処理が実行されない場合であっても、次回の遊技回において特定の処理が実行されるから当該遊技回では特定の処理が実行されない可能性があるといった推測など、様々な推測を遊技者にさせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴B4]
特徴B1から特徴B3いずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定処理実行手段は、前記特定の処理として、特定の演出(ボタン押下演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴B4によれば、特定の処理として、特定の演出を実行するので、遊技回の実行中に実行される演出に遊技者を注目させることができる。また、特定の演出の実行によって、遊技者に期待感を付与することができる。
[特徴B5]
特徴B1から特徴B4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技者からの入力操作を受け入れる操作受入手段(演出操作ボタン)を備え、
前記特定の処理は、前記入力操作を受け入れたことを契機として予め設定された処理(ボタン押下後に実行される演出)の実行を開始する処理を含む
ことを特徴する遊技機。
特徴B5によれば、特定の処理は、入力操作を受け入れたことを契機として予め設定された処理の実行を開始する処理を含むので、特定の処理の実行によって遊技者に期待感を付与したタイミングで、さらに入力操作を介して遊技者に能動的に遊技に関与させることで、より一層遊技に注目させ、遊技者の期待感をさらに高めることができる。
[特徴B6]
特徴B1から特徴B5のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定の量(蓄積ポイント)に対応する表示をする所定量表示手段(ポイント蓄積処理を実行する機能/ステージ上に真珠の画像を表示する機能)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴B6によれば、所定の量に対応する表示をする所定量表示手段を備えるので、常に遊技者に所定の量を意識させることができ、遊技に注目させることができる。
[特徴B7]
特徴B1から特徴B6のいずれか一つに記載の遊技機であって、
所定の遊技回において変化した前記所定の量を前記リセット手段が当該所定の遊技回の終了を契機として初期値に戻すか否かを、当該所定の遊技回において示唆するリセット処理実行示唆手段を備える(第1実施形態における演出情報設定処理)
ことを特徴する遊技機。
特徴B7によれば、所定の遊技回において変化した所定の量をリセット手段が当該所定の遊技回の終了を契機として初期値に戻すか否かを、当該所定の遊技回において示唆するので、リセット処理実行示唆手段による示唆によって、所定の量が遊技回の終了を契機として初期値に戻らないと認識した遊技者に対して、初期値に戻らなかった所定の量が次回の遊技回において閾値に達する可能性があるといった期待感を付与することができる。
<特徴C群>
特徴C群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴C1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
を備える遊技機であって、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、
前記遊技回において所定の量(第1実施形態における蓄積ポイント)を変化させる変化手段(ポイント付与演出を実行する機能)と、
特定の処理(第1実施形態におけるボタン押下演出)を実行する特定処理実行手段と、
を備え、
前記変化手段は、
前記特定処理実行手段が前記特定の処理(ボタン押下演出)を実行する場合には、前記特定の処理が実行されるまでに、前記所定の量を、予め設定された閾値に達するように変化させる変化制御手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、変化手段は、特定処理実行手段が特定の処理を実行する場合には、特定の処理が実行されるまでに、所定の量を、予め設定された閾値に達するように変化させるので、変化手段が所定の量を変化させる毎に遊技者に期待感を付与することができる。
[特徴C2]
特徴C1に記載の遊技機であって、
前記変化手段は、第1の遊技回において変化させる前記所定の量を、前記第1の遊技回より後に実行される第2の遊技回に対応する特別情報に基づいて決定する変化量決定手段を備える(第1実施形態における演出情報設定処理)
ことを特徴とする遊技機。
特徴C2によれば、第1の遊技回において変化させる所定の量を、第1の遊技回より後に実行される第2の遊技回に対応する特別情報に基づいて決定するので、各遊技回において変化する所定の量を、複数の遊技回に亘って関連性を有する態様にすることができる。すなわち、第1の遊技回における所定の量の変化を認識した遊技者に対して、当該第1の遊技回における期待感を付与するだけでなく、さらに、第2の遊技回における期待感を付与することができ、新たな遊技性を創出することができる。
[特徴C3]
特徴C1または特徴C2に記載の遊技機であって、
前記変化手段は、遊技回において前記所定の量を変化させるタイミングを、当該遊技回に対応する特別情報に基づいて決定する変化タイミング決定手段を備える(第1実施形態における演出情報設定処理および演出設定処理)
ことを特徴する遊技機。
特徴C3によれば、遊技回において所定の量を変化させるタイミングを、当該遊技回に対応する特別情報に基づいて決定するので、当該遊技回の変動時間を決定付ける特別情報やその他の特別情報によって決定する種々の要素に適合したタイミングで所定の量を変化させることができる。
[特徴C4]
特徴C1から特徴C3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技回において変化した前記所定の量を、当該遊技回の終了を契機として、予め設定された初期値に戻すリセット処理(第1実施形態におけるポイントリセット処理)を実行するリセット手段を備え、
前記リセット手段は、
第1の遊技回より後に実行される第2の遊技回に対応する前記特別情報に基づいて、前記第1の遊技回の終了を契機として前記リセット処理を実行するか否かを決定する手段を備える(第1実施形態における演出情報設定処理)
ことを特徴とする遊技機。
特徴C4によれば、第1の遊技回より後に実行される第2の遊技回に対応する特別情報に基づいて、第1の遊技回の終了を契機としてリセット処理を実行するか否かを決定するので、所定の量を初期値に戻すまたは維持する態様を、複数の遊技回に亘って関連性を有する態様にすることができる。すなわち、第1の遊技回における所定の量の変化を認識した遊技者に対して、当該第1の遊技回における期待感を付与するだけでなく、さらに、第2の遊技回における期待感を付与することができ、新たな遊技性を創出することができる。
[特徴C5]
特徴C1から特徴C4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技回において変化した前記所定の量を、当該遊技回の終了を契機として、予め設定された初期値に戻すリセット処理を実行するリセット手段を備え、
前記リセット手段は、
遊技回に対応する前記特別情報に基づいて、当該遊技回の終了を契機として前記リセット処理を実行するか否かを決定する手段を備える(第1実施形態における演出情報設定処理)
ことを特徴とする遊技機。
特徴C5によれば、遊技回に対応する特別情報に基づいて、当該遊技回の終了を契機としてリセット処理を実行するか否かを決定するので、当該遊技回の変動時間を決定付ける特別情報やその他の特別情報によって決定する種々の要素を考慮して、当該遊技回において変化させた所定の量を初期値に戻すか否かを決定することができる。
[特徴C6]
特徴C1から特徴C5いずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定処理実行手段は、前記特定の処理として、特定の演出(ボタン押下演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴C6によれば、特定の処理として、特定の演出を実行するので、遊技回の実行中に実行される演出に遊技者を注目させることができる。また、特定の演出の実行によって、遊技者に期待感を付与することができる。
[特徴C7]
特徴C1から特徴C6のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技者からの入力操作を受け入れる操作受入手段(演出操作ボタン)を備え、
前記特定の処理は、前記入力操作を受け入れたことを契機として予め設定された処理(ボタン押下後に実行される演出)の実行を開始する実行開始処理を含む
ことを特徴する遊技機。
特徴C7によれば、特定の処理は、入力操作を受け入れたことを契機として予め設定された処理の実行を開始する処理を含むので、特定の処理の実行によって遊技者に期待感を付与したタイミングで、さらに入力操作を介して遊技者に能動的に遊技に関与させることで、より一層遊技者に対して遊技に注目させ、遊技者の期待感をさらに高めることができる。
<特徴D群>
特徴D群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴D1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
を備える遊技機であって、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、
前記遊技回において所定の量(第1実施形態における蓄積ポイント)を変化させる変化手段(ポイント付与演出を実行する機能)と、
前記変化手段が変化させることによって前記所定の量(蓄積ポイント)が予め設定された閾値(10ポイント)に達した場合に特定の処理(ボタン押下演出)を実行する特定処理実行手段と、
前記所定の量が前記閾値に達した場合に、前記特定の処理(ボタン押下演出)が実行されるまでの時間を示唆する時間示唆処理(タイマ演出)を実行する時間示唆手段(ポイント充填時制御処理を実行する機能)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、所定の量が閾値に達した場合に、特定の処理が実行されるまでの時間を示唆する時間示唆処理を実行する時間示唆手段を備えるので、特定の処理が実行されるまでの時間が示唆されてから、特定の処理が実行されるまでの期間中、継続的に、当該示唆された時間の経過後に実行される特定の処理について遊技者に期待感を付与することができる。また、時間の経過とともに特定の処理が実行されるまでの時間が短くなる様子が時間示唆手段によって示唆されるので、時間の経過とともに、遊技者の期待感を増大させることができる。
[特徴D2]
特徴D1に記載の遊技機であって、
前記所定の量が前記閾値に達する遊技回を第1の遊技回とした場合に、
前記時間示唆手段(ポイント充填時制御処理を実行する機能)は、
第1の場合には、前記第1の遊技回において前記時間示唆処理(タイマ演出)の実行を開始し、
第2の場合には、前記第1の遊技回において前記時間示唆処理(タイマ演出)の実行を開始せず、前記第1の遊技回より後に実行される遊技回である第2の遊技回において前記時間示唆処理の実行を開始する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴D2によれば、第1の遊技回において所定の量が閾値に達した場合に、時間示唆処理の実行を、第1の遊技回において開始する場合と、第1の遊技回より後に実行される遊技回である第2の遊技回において実行する場合とがあるので、所定の量が閾値に達した場合に、当該遊技回で時間示唆処理が実行されるか否かを認識することによって、特定の処理がいつ実行されるのかを推測する楽しみを遊技者に付与することができる。
[特徴D3]
特徴D2に記載の遊技機であって、
前記第1の場合は、前記特定処理実行手段が前記第1の遊技回において前記特定の処理(ボタン押下演出)を実行する場合であり、
前記第2の場合は、前記特定処理実行手段が前記第1の遊技回より後に実行される遊技回において前記特定の処理(ボタン押下演出)を実行する場合である
ことを特徴とする遊技機。
特徴D3によれば、所定の量が閾値に達した場合であって、時間示唆処理の実行が第1の遊技回において開始された場合には、遊技者に対して、第1の遊技回において特定の処理が実行されることを認識させ、第1の遊技回に対して遊技者に期待感を付与することができる。また、所定の量が閾値に達した場合であって、時間示唆処理の実行が第1の遊技回において開始されなかった場合には、遊技者に対して、第1の遊技回より後の遊技回において特定の処理が実行されることを認識させ、当該後の遊技回に対して遊技者に期待感を付与することができる。
[特徴D4]
特徴D1から特徴D3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定の量が前記閾値に達する遊技回を第3の遊技回とした場合に、
前記特定処理実行手段は、
前記第3の遊技回より後に実行される第4の遊技回に対応する前記特別情報に基づいて、前記特定の処理を前記第3の遊技回において実行するか前記第3の遊技回より後に実行される遊技回において実行するかを決定する特定処理実行制御手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴D4によれば、特定の処理を実行するタイミングに関して複数の遊技回に亘る関連性を付与することができる。よって、特定の処理が実行されるまでの時間を示唆する時間示唆処理が実行されるタイミングに基づいて、遊技者に、どの遊技回に期待できるかを推測させることができ、新たな遊技性を創出することができる。
[特徴D5]
特徴D1から特徴D4いずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定処理実行手段は、前記特定の処理として、特定の演出(ボタン押下演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴D5によれば、特定の処理として、特定の演出を実行するので、遊技回の実行中に実行される演出に遊技者を注目させることができる。また、特定の演出の実行によって、遊技者に期待感を付与することができる。
[特徴D6]
特徴D1から特徴D5のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技者からの入力操作を受け入れる操作受入手段(演出操作ボタン)を備え、
前記特定の処理は、前記入力操作を受け入れたことを契機として予め設定された処理(ボタン押下後に実行される演出)の実行を開始する実行開始処理を含む
ことを特徴する遊技機。
特徴D6によれば、特定の処理は、入力操作を受け入れたことを契機として予め設定された処理の実行を開始する処理を含むので、特定の処理の実行によって遊技者に期待感を付与したタイミングで、さらに入力操作を介して遊技者に能動的に遊技に関与させることで、より一層遊技に注目させ、遊技者の期待感をさらに高めることができる。
<特徴E群>
特徴E群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴E1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
を備える遊技機であって、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、
特定の条件が満たされた場合に(第1実施形態において、蓄積ポイントが10ポイント以上蓄積された場合に)、第1の処理(待機中演出)を実行する第1処理実行手段と、
前記特定の条件が満たされた場合に(蓄積ポイントが10ポイント以上蓄積された場合に)、第2の処理(タイマ演出)を実行する第2処理実行手段と、
を備え、
第1の遊技回において前記特定の条件が満たされた場合に、
前記第1処理実行手段は、
前記第2処理実行手段が前記第1の遊技回より後に実行される第2の遊技回において前記第2の処理(タイマ演出)を実行する場合には、前記第1の遊技回において前記第1の処理(待機中演出)を実行し、
前記第2処理実行手段が前記第1の遊技回において前記第2の処理(タイマ演出)を実行する場合には、前記第1の処理(待機中演出)を実行しない
ことを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、第1の遊技回において特定の条件が満たされた場合であって、第2の遊技回において第2の処理が実行される場合には、特定の条件が満たされてから第2の処理が実行されるまでに期間が生じる。このような場合に、第1処理実行手段は第1の遊技回において第1の処理を実行するので、特定の条件が満たされてから第2の処理が実行されるまでに生じた期間においても、遊技者に対して、後に第2の処理が実行されることを意識させることができ、第2の処理に対する期待感を持続させることができる。
[特徴E2]
特徴E1に記載の遊技機であって、
前記特定の条件が満たされた場合に(蓄積ポイントが10ポイント以上蓄積された場合に)、特定の処理(ボタン押下演出)を実行する特定処理実行手段を備え、
前記第1の遊技回において前記特定の条件が満たされ、前記第1の遊技回において前記特定の処理(ボタン押下演出)が実行される場合には、前記第1の遊技回において前記第2の処理(タイマ演出)が実行され、
前記第1の遊技回において前記特定の条件が満たされ、前記第2の遊技回において前記特定の処理(ボタン押下演出)が実行される場合には、前記第2の遊技回において前記第2の処理(タイマ演出)が実行される
ことを特徴とする遊技機。
特徴E2によれば、第1の遊技回において特定の条件が満たされた場合に、遊技者は、第2の処理がどの遊技回において実行されるかを認識することによって、特定の処理が実行される遊技回を推測することができるので、遊技者に対して、第2の処理が実行されるタイミングに集中させることができるとともに、第2の処理の実行を認識した遊技者に対して期待感を付与することができる。
[特徴E3]
特徴E2に記載の遊技機であって、
前記特定処理実行手段は、前記第2の遊技回に対応する特別情報に基づいて、前記第1の遊技回において前記特定の処理(ボタン押下演出)を実行するか前記第2の遊技回において前記特定の処理(ボタン押下演出)を実行するかを決定する特定処理実行制御手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴E3によれば、第1の遊技回より後に実行される第2の遊技回に対応する特別情報に基づいて、特定の処理を第1の遊技回において実行するか第2の遊技回において実行するかを決定するので、特定の処理を実行するタイミングに関して複数の遊技回に亘る関連性を付与することができる。よって、第2の処理の実行を認識した遊技者に特定の処理が実行されるタイミングを推測させることができるとともに、推測した特定の処理が実行されるタイミングに基づいて、各遊技回における特別情報が所定の条件を満たすか否かを推測させることができる。従って、遊技者に対して、様々な要素によって、各遊技回における特別情報が所定の条件を満たすか否かを推測させることができ、遊技者の期待感を維持することができる。
[特徴E4]
特徴E2または特徴E3に記載の遊技機であって、
前記第2の処理(タイマ演出)は、前記特定の条件が満たされた場合に(蓄積ポイントが10ポイント以上蓄積された場合に)、前記特定の処理(ボタン押下演出)が実行されるまでの時間を示唆する処理である
ことを特徴とする遊技機。
特徴E4によれば、第2の処理の実行によって特定の処理が実行されるまでの時間が示唆されてから、特定の処理が実行されるまでの期間中、当該示唆された時間の経過後に実行される特定の処理について遊技者に期待感を付与することができる。また、時間の経過とともに特定の処理が実行されるまでの時間が短くなる様子が示唆されるので、時間の経過とともに、遊技者の期待感を増大させることができる。
[特徴E5]
特徴E1から特徴E4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1の処理(待機中演出)は、前記第2の処理(タイマ演出)が実行されることを示唆する処理である
ことを特徴とする遊技機。
特徴E5によれば、第1の処理は、第2の処理が実行されることを示唆する処理であるので、第1の処理が実行されたことを認識した遊技者に対して、第2の処理の実行について期待感を付与することができる。
<特徴F群>
特徴F群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴F1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
を備える遊技機であって、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、
前記遊技回において所定の量(第1実施形態における蓄積ポイント)を変化させる変化手段(ポイント付与演出を実行する機能)を備え、
前記変化手段は、
前記遊技回において第1の処理(第1実施形態の変形例1における所定の演出)が実行された場合には、当該遊技回の前記第1の処理が実行された後に、前記所定の量を変化させる場合と、前記所定の量を変化させない場合とがあり、
前記遊技回において第2の処理(第1実施形態の変形例1における特定の演出)が実行された場合には、当該遊技回の前記第2の処理が実行された後に、前記所定の量を必ず変化させる
ことを特徴とする遊技機。
特徴F1によれば、遊技回において第2の処理が実行された場合には、当該遊技回において、必ず所定の量が変化するので、所定の量の変化を望む遊技者に対して、第2の処理の実行に対する期待感を付与することができるとともに、遊技に注目させることができる。また、第2の処理が実行された場合には、所定の量の変化を望んでいた遊技者に対して高揚感を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴F2]
特徴F1に記載の遊技機であって、
特定の処理(ボタン押下演出)を実行する特定処理実行手段を備え、
前記変化手段は、
前記特定処理実行手段が前記特定の処理(ボタン押下演出)を実行する場合には、前記特定の処理が実行されるまでに、前記所定の量(蓄積ポイント)を、予め設定された閾値(10ポイント)に達するように変化させる変化制御手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴F2によれば、変化手段は、特定処理実行手段が特定の処理を実行する場合には、特定の処理が実行されるまでに、所定の量を、予め設定された閾値に達するように変化させるので、変化手段が所定の量を変化させる毎に遊技者に期待感を付与することができる。また、第2の処理が実行された場合には、当該遊技回において、必ず所定の量が変化するので、第2の処理が実行されたことを認識した遊技者に対して、特定の処理の実行についての期待感を付与することができる。
[特徴F3]
特徴F2に記載の遊技機であって、
前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たさない場合より、前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合の方が、前記遊技回において前記特定の処理(ボタン押下演出)が実行される確率が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴F3によれば、特定の処理を実行することによって、遊技者に対して、大きな期待感を付与することができる。従って、第2の処理、所定の量の変化、および、特定の処理の実行によって、遊技者に対して、段階的に期待感を付与することができる。
[特徴F4]
特徴F3に記載の遊技機であって、
前記第1の処理は、所定の演出(第1実施形態の変形例1における所定の演出)であり、
前記第2の処理は、予め設定された特定の演出(第1実施形態の変形例1における特定の演出)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴F4によれば、遊技者に対して、遊技回において実行される演出に注目させることができる。そして、特定の演出が実行された際には、遊技者に対して大きな期待感や高揚感を付与することができる。
[特徴F5]
特徴F2から特徴F4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技者からの入力操作を受け入れる操作受入手段(演出操作ボタン)を備え、
前記特定の処理は、前記入力操作を受け入れたことを契機として予め設定された処理(ボタン押下後に実行される演出)の実行を開始する実行開始処理を含む
ことを特徴とする遊技機。
特徴F5によれば、特定の処理は、入力操作を受け入れたことを契機として予め設定された処理の実行を開始する処理を含むので、特定の処理の実行によって遊技者に期待感を付与したタイミングで、さらに入力操作を介して遊技者に能動的に遊技に関与させることで、より一層遊技に注目させ、遊技者の期待感をさらに高めることができる。
<特徴G群>
特徴G群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴G1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
を備える遊技機であって、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、
前記遊技回において所定の処理(第1実施形態におけるポイントの付与)を実行する所定処理実行手段(ポイント付与演出を実行する機能)を備え、
前記所定処理実行手段は、
前記遊技回の態様が第1の態様である場合には、当該遊技回より後に実行される遊技回において、前記所定の処理を実行する場合と、前記所定の処理を実行しない場合とがあり、
前記遊技回の態様が第2の態様である場合には、当該遊技回より後に実行される遊技回において、前記所定の処理を必ず実行する
ことを特徴とする遊技機。
特徴G1によれば、遊技回の態様が第2の態様である場合には、当該遊技回より後に実行される遊技回において、必ず所定の処理が実行されるので、所定の処理を望む遊技者に対して、当該遊技回における態様について期待感を付与することができるとともに、当該遊技回における遊技に注目させることができる。また、遊技回の態様が第2の態様であった場合には、所定の処理の実行を望んでいた遊技者に対して当該遊技回より後に実行される遊技回で所定の処理が実行されることについて期待感を付与することができるとともに、高揚感を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴G2]
特徴G1に記載の遊技機であって、
前記所定処理実行手段は、
前記遊技回において所定の量(第1実施形態における蓄積ポイント)を変化させる変化手段(ポイント付与演出を実行する機能)を備え、
前記変化手段(第1実施形態の変形例2におけるポイント付与演出を実行する機能)は、
前記遊技回の態様が第1の態様である場合には、当該遊技回より後に実行される遊技回において、前記所定の量を変化させる場合と、前記所定の量を変化させない場合とがあり、
前記遊技回の態様が第2の態様である場合には、当該遊技回より後に実行される遊技回において、前記所定の量を必ず変化させる
ことを特徴とする遊技機。
特徴G2によれば、遊技回の態様が第2の態様である場合には、当該遊技回より後に実行される遊技回において、必ず所定の量が変化するので、所定の量の変化を望む遊技者に対して、当該遊技回における態様について期待感を付与することができるとともに、当該遊技回における遊技に注目させることができる。また、遊技回の態様が第2の態様であった場合には、所定の量の変化を望んでいた遊技者に対して当該遊技回より後に実行される遊技回で所定の量が変化することについて期待感を付与することができるとともに、高揚感を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴G3]
特徴G2に記載の遊技機であって、
前記変化手段が変化させた前記所定の量を、予め設定された初期値に戻すリセット処理(第1実施形態におけるポイントリセット処理)を実行するリセット手段を備え、
前記遊技回の前記第1の態様は、前記リセット手段が当該遊技回の終了を契機として前記所定の量を初期値に戻す態様であり、
前記遊技回の前記第2の態様は、前記リセット手段が当該遊技回の終了を契機として前記所定の量を初期値に戻さない態様である
ことを特徴とする遊技機。
特徴G3によれば、リセット手段が当該遊技回の終了を契機として所定の量を初期値に戻さない場合には、当該遊技回より後に実行される遊技回において、必ず所定の量が変化するので、所定の量の変化を望む遊技者に対して、当該遊技回の終了を契機として所定の量が初期値に戻らないことについて期待感を付与することがきる。よって、遊技者に対して、当該遊技回の終了時点においても遊技に注目させることができる。また、遊技回の終了を契機として所定の量が初期値に戻らなかった場合には、所定の量の変化を望んでいた遊技者に対して当該遊技回より後に実行される遊技回で所定の量が変化することについて期待感を付与することができるとともに、高揚感を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴G4]
特徴G2または特徴G3に記載の遊技機であって、
特定の処理(ボタン押下演出)を実行する特定処理実行手段を備え、
前記変化手段は、
前記特定処理実行手段が前記特定の処理を実行する場合には、前記特定の処理が実行されるまでに、前記所定の量を、予め設定された閾値に達するようにに変化させる変化制御手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴G4によれば、変化手段は、特定処理実行手段が特定の処理を実行する場合には、特定の処理が実行されるまでに、所定の量を、予め設定された閾値に達するように変化させるので、変化手段が所定の量を変化させる毎に遊技者に期待感を付与することができる。また、遊技回の終了を契機として所定の量が初期値に戻らなかった場合は、当該遊技回より後に実行される遊技回において、必ず所定の量が変化するので、当該遊技回の終了を契機として所定の量が初期値に戻らなかったことを認識した遊技者に対して、特定の処理の実行についての期待感を付与することができる。
[特徴G5]
特徴G4に記載の遊技機であって、
前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たさない場合より、前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合の方が、前記遊技回において前記特定の処理(ボタン押下演出)が実行される確率が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴G5によれば、特定の処理を実行することによって、遊技者に対して、大きな期待感を付与することができる。従って、リセット処理の有無、所定の量の変化、および、特定の処理の実行によって、遊技者に対して、段階的に期待感を付与することができる。
[特徴G6]
特徴G3から特徴G5のいずれか一つに記載の遊技機であって、
所定の遊技回において変化した前記所定の量を前記リセット手段が当該所定の遊技回の終了を契機として初期値に戻すか否かを、当該所定の遊技回において示唆するリセット処理実行示唆手段(ステージ表示制御処理を実行する機能)を備える
ことを特徴する遊技機。
特徴G6によれば、所定の遊技回において変化した所定の量をリセット手段が当該所定の遊技回の終了を契機として初期値に戻すか否かを、当該所定の遊技回において示唆するので、リセット処理実行示唆手段による示唆によって、所定の量が遊技回の終了を契機として初期値に戻らないと認識した遊技者に対して、当該所定の遊技回より後の遊技回で必ず所定の量が変化するといった期待感、および、初期値に戻らなかった所定の量が当該所定の遊技回より後の遊技回において閾値に達する可能性があるといった期待感を付与することができる。
[特徴G7]
特徴G4から特徴G6のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技者からの入力操作を受け入れる操作受入手段(演出操作ボタン)を備え、
前記特定の処理は、前記入力操作を受け入れたことを契機として予め設定された処理(ボタン押下後に実行される演出)の実行を開始する実行開始処理を含む
ことを特徴とする遊技機。
特徴G7によれば、特定の処理は、入力操作を受け入れたことを契機として予め設定された処理の実行を開始する処理を含むので、特定の処理の実行によって遊技者に期待感を付与したタイミングで、さらに入力操作を介して遊技者に能動的に遊技に関与させることで、より一層遊技に注目させ、遊技者の期待感をさらに高めることができる。
<特徴H群>
特徴H群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴H1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
を備える遊技機であって、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、
前記遊技回において所定の処理を実行する所定処理実行手段と、
前記所定処理実行手段が前記所定の処理を実行することに先立って、所定の演出(ポイント付与演出)を実行する所定演出実行手段と、
を備え、
前記所定処理実行手段は、
前記所定演出実行手段が前記所定の演出を実行したにも関わらず、前記所定の処理を実行しない無実行処理(付与ポイントが0であるポイント付与演出)を実行する無実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴H1によれば、所定処理実行手段は、所定演出実行手段が所定の演出を実行したにも関わらず、所定の処理を実行しない無実行処理を実行する無実行手段を備えるので、所定の演出が実行されたことを認識した遊技者に対して、無実行処理が実行されないように期待させることができる。また、無実行処理を実行しなかった場合には遊技者に高揚感を付与することができ、無実行処理を実行した場合には遊技者を落胆させる。すなわち、無実行処理の実行の有無によって、遊技者の期待感に抑揚を付与することができ遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴H2]
特徴H1に記載の遊技機であって、
前記所定処理実行手段は、
前記所定の処理として、前記遊技回において所定の量(第1実施形態における蓄積ポイント)を変化させる変化手段を備え、
前記無実行手段は、
前記所定演出実行手段が前記所定の演出を実行したにも関わらず、前記所定の量を変化させない無変化処理(付与ポイントが0であるポイント付与演出)を実行する無変化手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴H2によれば、所定演出実行手段が所定の演出を実行したにも関わらず、所定の量を変化させない無変化処理を実行する無変化手段を備えるので、所定の演出が実行されたことを認識した遊技者に対して、無変化処理が実行されないように期待させることができる。また、無変化処理を実行しなかった場合には遊技者に高揚感を付与することができ、無変化処理を実行した場合には遊技者を落胆させる。すなわち、無変化処理の実行の有無によって、遊技者の期待感に抑揚を付与することができ遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴H3]
特徴H2に記載の遊技機であって、
遊技回において変化した前記所定の量を、当該遊技回の終了を契機として、予め設定された初期値に戻すリセット処理(第1実施形態におけるポイントリセット処理)を実行するリセット手段を備え、
遊技回が開始されてから前記リセット手段が前記リセット処理を実行するまでの期間に、前記無変化手段が前記無変化処理(付与ポイントが0であるポイント付与演出)を実行する回数に上限が設けられている(第1実施形態における変形例3)
ことを特徴とする遊技機。
特徴H3によれば、遊技回が開始されてからリセット手段がリセット処理を実行するまでの期間に、無変化手段が無変化処理を実行する回数に上限が設けられているので、無変化処理の実行回数が上限に達したことを認識した遊技者に対して、所定の演出が実行されることについて強い期待感を付与することができる。なぜなら、無変化処理の実行回数が上限に達した場合には、その後に所定の演出が実行された場合には、必ず、所定の量が変化するからである。よって、無変化処理を実行した場合であっても、遊技者に対して、実行回数が上限に達することについての期待感を付与することができる。すなわち、所定の演出が実行された場合において、無変化処理を実行しなかった場合には所定の量が変化するので遊技者に高揚感を付与することができ、また、無変化処理を実行した場合であっても遊技者に期待感(実行回数が上限に達することについての期待感)を付与することができる。その結果、無変化処理を実行しなかった場合、および、無変化処理を実行した場合のいずれの場合であっても遊技者の期待感を増大させることができる。
[特徴H4]
特徴H2または特徴H3に記載の遊技機であって、
特定の処理を実行する特定処理実行手段を備え、
前記特定処理実行手段は、
前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たさない場合より、前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合の方が、前記遊技回において前記特定の処理を実行する確率が高く、
前記変化手段は、
前記特定処理実行手段が前記特定の処理を実行する場合には、前記特定の処理が実行されるまでに、前記所定の量を、予め設定された閾値に達するように変化させる変化制御手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴H4によれば、変化手段は、特定処理実行手段が特定の処理を実行する場合には、特定の処理が実行されるまでに、所定の量を、予め設定された閾値に達するように変化させる変化制御手段を備えるので、変化手段が所定の量を変化させる毎に遊技者に期待感を付与することができる。また、特定の処理を実行することによって、遊技者に対して、より一層大きな期待感を付与することができる。従って、所定の演出、無変化処理の有無、無変化処理の実行回数、所定の量の変化、および、特定の処理の実行によって、遊技者に対して、段階的に期待感を付与することができる。
[特徴H5]
特徴H3または特徴H4に記載の遊技機であって、
前記リセット手段は、
第1の場合(遊技回が繰越遊技回ではない場合)には、遊技回において変化した前記所定の量を、当該遊技回の終了を契機として初期値に戻し、第2の場合(遊技回が繰越遊技回である場合)には、遊技回において変化した前記所定の量を、当該遊技回の終了を契機として初期値に戻さない手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴H5によれば、所定の量は、遊技回の終了を契機として初期値に戻る場合と、戻らない場合とがあるので、遊技回において所定の量が閾値に達しなかった場合であっても、所定の量が当該遊技回の終了時に初期値に戻らず次回の遊技回まで維持され、次回の遊技回において所定の量が閾値に達するように遊技者に期待をさせることができる。すなわち、遊技回の終了する時点においても、遊技者に期待感を付与することができる。
<特徴I群>
特徴I群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴I1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
を備える遊技機であって、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、
前記遊技回において所定の量(第1実施形態における蓄積ポイント)を変化させる変化手段(ポイント付与演出を実行する機能)と、
前記変化手段が変化させることによって前記所定の量が予め設定された閾値に達した場合に、第1の特定の処理(第1実施形態におけるボタン押下演出)を実行する第1特定処理実行手段と、
前記所定の量が前記閾値に達しない場合に、第2の特定の処理(第1実施形態の変形例4における未充填演出)を実行する第2特定処理実行手段と、
を備え、
前記第2の特定の処理(未充填演出)が実行された場合には、前記第2の特定の処理が実行される前における前記所定の量の初期値からの変化量(蓄積ポイント)が、第1の変化量である場合よりも、前記第1の変化量よりも大きい第2の変化量である場合の方が、前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たしている期待度が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴I1によれば、所定の量が予め設定された閾値に達せず第1の特定の処理が実行されない場合であっても、第2の特定の処理が実行された場合には、所定の量の初期値からの変化量が大きいほど、特別情報が所定の条件を満たしている期待度が高く、遊技者に対して期待感を付与することができる。すなわち、所定の量が予め設定された閾値に達せず第1の特定の処理が実行されない場合であって、所定の量の初期値からの変化量が比較的大きい場合には、第2の特定の処理が実行されることについて遊技者に期待感を付与することができる。
[特徴I2]
特徴I1に記載の遊技機であって、
前記第1の特定の処理(ボタン押下演出)は、前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たさない場合より、前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合の方が実行される確率が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴I2によれば、第1の特定の処理が実行されたことを認識した遊技者に対して、遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たすことについて、強い期待感を付与することができる。また、第1の特定の処理は、所定の量が閾値に達することで実行されるので、変化手段が所定の量を変化させる毎に遊技者に期待感を付与することができる。
[特徴I3]
特徴I1または特徴I2に記載の遊技機であって、
前記第2の特定の処理(未充填演出)は、当該第2の特定の処理が実行される前における前記所定の量(蓄積ポイント)に応じて、処理の内容が異なる(第1実施形態の変形例4)
ことを特徴とする遊技機。
特徴I3によれば、第2の特定の処理が実行される前における所定の量に応じて処理の内容が異なるので、所定の量がどのような場合であっても第2の特定の処理の内容に遊技者を注目させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴I4]
特徴I1から特徴I3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2の特定の処理(未充填演出)が実行された後に、第3の特定の処理(第1実施形態の変形例4における未充填発展演出)を実行する第3特定処理実行手段を備え、
遊技回において、前記第1の特定の処理(ボタン押下演出)が実行される場合よりも、前記第3の特定の処理(未充填発展演出)が実行される場合の方が、当該遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たしている期待度が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴I4によれば、第1の特定の処理が実行される場合よりも、第3の特定の処理が実行される場合の方が、当該遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たしている期待度が高い。よって、所定の量が予め設定された閾値に達せず第1の特定の処理が実行されない場合であっても、第2の特定の処理が実行された場合には、遊技者に対して、その後、第3の特定の処理が実行されることについて強い期待感を付与することができる。さらに、第3の特定の処理が実行された場合には、第1の特定の処理が実行される場合よりも遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たしている期待度が高いので、第3の特定の処理が実行されたことを認識した遊技者に、より一層強い期待感を付与することができる。まとめると、所定の量が閾値に達した場合には第1の特定の処理が実行されるので遊技者に対して期待感を付与することができ、所定の量が閾値に達しない場合であっても、第2の特定の処理が実行されることについて遊技者に期待感を付与し、さらに、第2の特定の処理が実行された場合には、第3の特定の処理が実行されることについて遊技者に強い期待感を付与することができる。よって、遊技がどのような状況であっても、遊技者に期待感を付与することができる。
<特徴J群>
特徴J群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴J1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
を備える遊技機であって、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、
保留中または実行中の1回の遊技回を示す表示である遊技回表示を表示する遊技回表示手段と、
表示中の前記遊技回表示の表示態様を変化させる表示態様変化処理を実行する表示態様変化手段(第1実施形態の変形例5において遊技回表示の表示態様を変化させる処理を実行する機能)と、
前記遊技回において所定の処理(第1実施形態におけるポイントの付与)を実行する所定処理実行手段(ポイント付与演出を実行する機能)と、
を備え、
前記表示態様変化手段が前記表示態様変化処理を実行するタイミングと、前記所定処理実行手段が前記所定の処理を実行するタイミングとは、時間的な相関関係を有する
ことを特徴とする遊技機。
特徴J1によれば、遊技回表示の表示態様の変化と、所定の処理の実行とを、タイミングに相関関係を持たせて実行することで、遊技者の期待感を相乗的に増加させることができる。
[特徴J2]
特徴J1に記載の遊技機であって、
前記所定処理実行手段は、
遊技回において所定の量(第1実施形態における蓄積ポイント)を変化させる変化手段を備え(第1実施形態における変形例5)、
前記表示態様変化手段が前記表示態様変化処理を実行するタイミングと、前記変化手段が前記所定の量を変化させるタイミングとは、時間的な相関関係を有する
ことを特徴とする遊技機。
特徴J2によれば、遊技回表示の表示態様の変化と、所定の量の変化とを、タイミングに相関関係を持たせて実行することで、遊技者の期待感を相乗的に増加させることができる。
[特徴J3]
特徴J2に記載の遊技機であって、
前記変化手段は、
前記表示態様変化手段が前記表示態様変化処理を実行してから、所定時間内に、前記所定の量を変化させる
ことを特徴とする遊技機。
特徴J3によれば、遊技回表示の表示態様が変化したことを認識して期待感が増加した遊技者に対して、さらに所定時間内に所定の量が変化したことを認識させることで、より一層強い期待感や高揚感を付与することができる。
[特徴J4]
特徴J2に記載の遊技機であって、
前記表示態様変化手段が前記表示態様変化処理を実行するタイミングと、前記変化手段が前記所定の量を変化させるタイミングとは、同時である
ことを特徴とする遊技機。
特徴J4によれば、遊技回表示の表示態様の変化と所定の量の変化とを遊技者に同時に認識させることで、遊技者の期待感を相乗的に増加させることができる。
[特徴J5]
特徴J2に記載の遊技機であって、
前記表示態様変化手段は
前記変化手段が前記所定の量を変化させてから、所定時間内に、記表示態様変化処理を実行する
ことを特徴とする遊技機。
特徴J5によれば、所定の量が変化したことを認識して期待感が増加した遊技者に対して、さらに所定時間内に遊技回表示の表示態様が変化したことを認識させることで、より一層強い期待感や高揚感を付与することができる。
[特徴J6]
特徴J2から特徴J5のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記表示態様変化手段が変化させた後の遊技回表示の表示態様と、前記変化手段が変化させた所定の量の変化量とは相関関係を有する(第1実施形態における変形例5)
ことを特徴とする遊技機。
特徴J6によれば、表示態様変化手段が変化させた後の遊技回表示の表示態様と、変化手段が変化させた所定の量の変化量とに相関関係を持たせることで、表示態様変化手段が変化させた後の遊技回表示の表示態様が遊技者の期待に沿う態様であった場合、および、変化手段が変化させた所定の量の変化量が大きい場合に、遊技者に対して、より一層強い期待感や優越感を付与することができる。
[特徴J7]
特徴J2から特徴J6のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記表示態様変化手段は、
前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合には、前記遊技回表示の表示態様を第1の表示態様に変化させるよりも、前記遊技回表示の表示態様を第2の表示態様に変化させる確率が高く、
前記表示態様変化手段が前記遊技回表示を前記第1の表示態様に変化させる場合に前記変化手段が変化させる前記所定の量の変化量を第1の変化量とし、
前記表示態様変化手段が前記遊技回表示を前記第2の表示態様に変化させる場合に前記変化手段が変化させる前記所定の量の変化量を第2の変化量とした場合に、
前記第2の変化量の平均値は、前記第1の変化量の平均値よりも大きい(第1実施形態における変形例5)
ことを特徴とする遊技機。
特徴J7によれば、特別情報が所定の条件を満たす場合には遊技回表示の表示態様を第2の表示態様に変化させる確率が高く、さらに、表示態様変化手段が遊技回表示を、第2の表示態様に変化させた場合には、第1の表示態様に変化させた場合よりも、所定の量の変化量が大きい場合が多いので、遊技回表示の表示態様の変化と、所定の量の変化とを、タイミングに相関関係を持たせて実行することで、特別情報が所定の条件を満たすことについての遊技者の期待感を相乗的に増大させることができる。
<特徴K群>
特徴K群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴K1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
を備える遊技機であって、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、
前記遊技回において所定の量(第1実施形態における蓄積ポイント)を変化させる変化手段(ポイント付与演出を実行する機能)と、
既に変化させた前記所定の量の変化の態様に関する情報である変化態様情報を表示する変化態様情報表示手段(第1実施形態の変形例13において蓄積ポイントを示すステージSt上の真珠の画像を表示する機能)と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴K1によれば、既に変化させた所定の量の変化の態様に関する情報である変化態様情報を表示する変化態様情報表示手段を備えるので、所定の量がどのように変化したのかを遊技者が容易に把握することを可能とし、変化態様情報に基づいて遊技者に種々の推測を促し、遊技者に対して期待感を付与することができる。
[特徴K2]
特徴K1に記載の遊技機であって、
前記変化手段は、所定の量を複数のタイミングで変化させる手段を備え、
前記変化態様情報表示手段は、
前記変化手段が前記各タイミングにおいて変化させた前記所定の量の変化量が識別可能な態様で、前記変化態様情報を表示する手段(第1実施形態の変形例13において蓄積ポイントを示すステージSt上の真珠の画像を表示する機能)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴K2によれば、変化手段が各タイミングにおいて変化させた所定の量の変化量が識別可能な態様で、変化態様情報を表示するので、当該変化態様情報を認識した遊技者に対して、例えば、これまでの各タイミングにおいて変化した所定の量の変化量について規則性を見出そうとすることを促したり、次回以降のタイミングにおける所定の量の変化量を推測することを促したりすることを可能にし、遊技者に対して、変化態様情報に基づいた新たな楽しみを提供することができる。
[特徴K3]
特徴K1または特徴K2に記載の遊技機であって、
前記変化手段は、
前記遊技回に対応する特別情報に基づいて、前記所定の量の変化の態様を決定する手段(第1実施形態の変形例12において演出シナリオに基づいてポイント付与シナリオを決定する機能)を備える
ことを特徴する遊技機。
特徴K3によれば、遊技回に対応する特別情報に基づいて、所定の量の変化の態様を決定するので、既に変化させた所定の量の変化の態様に関する情報である変化態様情報を認識した遊技者に対して、当該遊技回に対応する特別情報について期待感を付与することができる。
[特徴K4]
特徴K3に記載の遊技機であって、
前記遊技回に対応する特別情報に基づいて、当該遊技回において実行する演出を決定する演出決定手段を備え、
前記変化手段は、
前記決定された前記演出(第1実施形態の変形例12において演出シナリオ)に基づいて、前記所定の量の変化の態様(第1実施形態の変形例12においてポイント付与シナリオ)を決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴K4によれば、遊技回に対応する特別情報に基づいて当該遊技回において実行する演出を決定し、決定された演出に基づいて所定の量の変化の態様を決定するので、既に変化させた所定の量の変化の態様に関する情報である変化態様情報を認識した遊技者に対して、当該遊技回において後に実行される演出の内容について種々の推測をさせ、変化態様情報に基づいた期待感を付与することができる。
<特徴L群>
特徴L群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴L1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
を備える遊技機であって、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、
前記遊技回において所定の量(第1実施形態における蓄積ポイント)を変化させる変化手段(ポイント付与演出を実行する機能)と、
前記所定の量を変化させることを示唆する演出である第1の演出(第1実施形態の変形例14におけるポイント付与示唆演出)を実行する第1演出実行手段と、
前記第1の演出が実行された後に、前記所定の量を変化させることを示す演出である第2の演出(第1実施形態の変形例14におけるポイント付与実行演出)を実行する第2演出実行手段と、
を備え、
前記第2演出実行手段は、
第1の場合には、前記第1の演出が1回実行された後に、前記第2の演出を1回実行し、第2の場合には、前記第1の演出が1回実行された後に、前記第2の演出をN(N≧2の整数)回実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴L1によれば、第1の演出は所定の量を変化させることを示唆する演出であるので、第1の演出を認識した遊技者に対して、所定の量が変化する可能性があるという期待感を付与することができる。第2の演出は所定の量を変化させることを示す演出であるので、第2の演出を認識した遊技者に対して、所定の量が変化したことを認識させ、優越感や満足感を付与することができる。よって、第1の演出が1回実行された後に第2の演出がN回実行された場合には、遊技者に対して、第1の演出が1回実行された後に所定の量がN回変化したと認識させることができる。その結果、第1の演出を認識した遊技者に対して、その後に、所定の量が何回変化するのかといった期待感を付与することができる。また、第1の演出が1回実行された後に第2の演出がN回実行された場合には、第1の演出が実行されたことを認識し、その後に第2の演出が1回実行されると推測していた遊技者に対して、意外性や驚きを付与することができる。
[特徴L2]
特徴L1に記載の遊技機であって、
前記変化手段は、変化させる前記所定の量の変化量に対応する情報である変化量情報を取得する変化量情報取得手段を備え、
前記第2演出実行手段は、
前記第1の場合には、前記第1の演出が1回実行された後に、前記変化量情報に対応する変化量だけ前記所定の量を変化させることを示す前記第2の演出を1回実行し、
前記第2の場合には、前記変化量情報に対応する変化量をN個に分割し、前記第1の演出が1回実行された後に、前記N個に分割した各1個ずつの変化量である分割変化量だけ前記所定の量を変化させることを示す前記第2の演出をN回実行する手段を備える(第1実施形態の変形例14)
ことを特徴とする遊技機。
特徴L2によれば、第1の場合も第2の場合も、実行する第1の演出に対応して変化量情報を取得すればよいので、第2の場合のように第2の演出をN回実行する場合であっても、変化量情報を取得する処理までは第1の場合と同じであり、処理を簡易化することができる。また、変化量情報は、当該情報が第1の場合として用いられる場合と第2の場合として用いられる場合とを区別することなく設定することができ、変化量情報の設定を簡易化することができる。
[特徴L3]
特徴L1に記載の遊技機であって、
前記変化手段は、1回の前記第2の演出において変化させることを示す所定の量の変化量に対応する情報である第2演出用変化量情報を取得する第2演出用変化量情報取得手段を備え、
前記第2演出実行手段は、
前記第1の場合には、1個の前記第2演出用変化量情報を取得し、前記第1の演出が1回実行された後に、取得した前記第2演出用変化量情報に対応する変化量分の前記所定の量を変化させることを示す前記第2の演出を1回実行し、
前記第2の場合には、N個の前記第2演出用変化量情報を取得し、前記第1の演出が1回実行された後に、取得したN個の前記各第2演出変化量情報に対応する変化量分の前記所定の量を変化させることを示す前記第2の演出を、前記取得したN個の前記各第2演出変化量情報に対応してN回実行する(第1実施形態の変形例14)
ことを特徴とする遊技機。
特徴L3によれば、第2の場合には、実行する第2の演出の回数に応じた個数の第2演出用変化量情報を取得すればよいので、例えば、取得した1個の第2演出用変化量情報に対応する変化量を、実行する第2の演出の回数に応じてN個に分割するといった処理を実行する必要がなく、処理を簡易化することができる。
[特徴L4]
特徴L1または特徴L2に記載の遊技機であって、
特定の処理(第1実施形態におけるボタン押下演出)を実行する特定処理実行手段を備え、
前記特定処理実行手段は、
前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たさない場合より、前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合の方が、前記遊技回において前記特定の処理を実行する確率が高く、
前記変化手段は、
前記特定処理実行手段が前記特定の処理を実行する場合に、前記特定の処理(ボタン押下演出)が実行されるまでに、前記所定の量(蓄積ポイント)を、予め設定された閾値(10ポイント)に達するように変化させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴L4によれば、遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たさない場合より、遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たす場合の方が、遊技回において特定の処理を実行する確率が高いので、特定の処理を実行することによって、遊技者に対して、大きな期待感を付与することができる。また、変化手段は、特定処理実行手段が特定の処理を実行する場合に、特定の処理が実行されるまでに、所定の量を、予め設定された閾値に達するように変化させるので、所定の量を変化させる毎に遊技者に期待感を付与することができる。すなわち、第2の演出を実行するたびに、遊技者に期待感を付与することができる。従って、所定の量の変化(第2の演出の実行)、および、特定の処理の実行によって、遊技者に対して、段階的に期待感を付与することができる。
<特徴M群>
特徴M群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴M1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
を備える遊技機であって、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、
前記遊技回において所定の量(第1実施形態における蓄積ポイント)を変化させる変化手段(ポイント付与演出を実行する機能)と、
前記所定の量を変化させることを示唆する演出である第1の演出(第1実施形態の変形例10における第1の演出)を実行する第1演出実行手段と、
前記第1の演出が実行された後に、前記所定の量を変化させることを示す演出である第2の演出(第1実施形態の変形例10における第2の演出)を実行する第2演出実行手段と、
を備え、
前記第1演出実行手段は、
第1の遊技回より後に実行される遊技回である第2の遊技回において前記変化手段が前記所定の量を変化させる場合に、
前記第2の遊技回において前記変化手段が前記所定の量を変化させることに対応する前記第1の演出を、前記第1の遊技回において開始する手段と、
前記第2の遊技回において前記変化手段が前記所定の量を変化させることに対応する前記第1の演出を、前記第2の遊技回において開始する手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴M1によれば、第1の演出は所定の量を変化させることを示唆する演出であるので、第1の演出を認識した遊技者に対して、所定の量が変化する可能性があるという期待感を付与することができる。第2の演出は所定の量を変化させることを示す演出であるので、第2の演出を認識した遊技者に対して、所定の量が変化したことを認識させ、優越感や満足感を付与することができる。また、第2の遊技回において変化手段が所定の量を変化させることに対応する第1の演出を、第1の遊技回において開始する場合と、第2の遊技回において実行する場合とがある。換言すれば、所定の遊技回において、第1の演出が実行された場合には、所定の量が当該所定遊技回において変化する場合と、当該所定の遊技回より後に実行される遊技回において変化する場合とがあり、第1の演出が実行されたことを認識した遊技者に対して、そのいずれの場合であるのかといった推測をさせ、期待感を付与することができる。
[特徴M2]
特徴M1に記載の遊技機であって、
前記第1演出実行手段は、
前記第2の遊技回において前記変化手段が前記所定の量を変化させる場合に、
前記第2の遊技回において前記変化手段が変化させる前記所定の量の変化量を前記第1の遊技回において報知する手段と、
前記第2の遊技回において前記変化手段が変化させる前記所定の量の変化量を前記第2の遊技回において報知する手段と、
を備える(第1実施形態の変形例10)
ことを特徴とする遊技機。
特徴M2によれば、第2の遊技回において所定の量を変化させる場合に、第2の遊技回において変化させる所定の量の変化量を第1の遊技回において報知する場合と、第2の遊技回において変化させる所定の量の変化量を第2の遊技回において報知する場合とがある。換言すれば、所定の遊技回において、所定の量の変化量が報知された場合に、当該所定の遊技回において、報知された変化量に対応する所定の量が変化する場合と、当該所定の遊技回より後に実行される遊技回において、報知された変化量に対応する所定の量が変化する場合とがあり、所定の量の変化量が報知されたことを認識した遊技者に対して、そのいずれの場合であるのかといった推測をさせ、期待感を付与することができる。
[特徴M3]
特徴M1または特徴M2に記載の遊技機であって、
前記変化手段が変化させることによって前記所定の量が予め設定された閾値に達した場合に特定の処理(第1実施形態におけるボタン押下演出)を実行する特定処理実行手段と、
前記変化手段が変化させた前記所定の量を、予め設定された初期値に戻すリセット処理(第1実施形態におけるポイントリセット処理)を実行するリセット手段と、
を備え、
前記リセット手段は、
第1の場合(遊技回が繰越遊技回ではない場合)には、遊技回において変化した前記所定の量を、当該遊技回の終了を契機として初期値に戻し、第2の場合(遊技回が繰越遊技回である場合)には、遊技回において変化した前記所定の量を、当該遊技回の終了を契機として初期値に戻さない手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴M3によれば、所定の量は、遊技回の終了を契機として初期値に戻る場合と、戻らない場合とがあるので、遊技回の終了時点においても、遊技者に所定の量について注目させることができる。また、遊技回において所定の量が閾値に達しなかった場合であっても、所定の量が当該遊技回の終了時に初期値に戻らず次回の遊技回まで維持され、次回の遊技回において所定の量が閾値に達する可能性があるといった期待感を遊技者に付与することができる。よって、特徴M1によって、第1の演出が実行された場合に、所定の量が当該所定遊技回において変化する場合と、当該所定の遊技回より後に実行される遊技回において変化する場合とがあり、さらに、当該特徴M3によって、所定の量が変化した場合に、当該所定の量が遊技回の終了を契機として初期値に戻る場合と戻らない場合とがあるので、遊技回の移行時における様々な期待感を遊技者に付与することができる。
<特徴N群>
特徴N群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴N1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、
前記遊技回において所定の量(第1実施形態における蓄積ポイント)を変化させる変化手段(ポイント付与演出を実行する機能)を備え、
前記演出実行手段は、前記変化手段が所定の量を変化させる場合に、前記所定の量が変化することを示す演出である変化演出(ポイント付与演出)を実行する変化演出実行手段を備え、
前記変化演出実行手段は、前記変化手段が前記所定の量を変化させる前記遊技回に対応する前記特別情報に基づいて、前記変化演出(第1実施形態の変形例11におけるポイント付与演出)の態様を決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴N1によれば、変化演出実行手段は変化手段が所定の量を変化させる遊技回に対応する特別情報に基づいて変化演出の態様を決定するので、実行される変化演出の態様に対して遊技者を注目させることができ。また、変化演出が実行されたことを認識した遊技者に対して、所定の量が変化する遊技回に対する期待感を付与することができる。
[特徴N2]
特徴N1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記遊技回に対応する前記特別情報に基づいて、前記遊技回において実行する演出である遊技回演出(第1実施形態の変形例11における演出シナリオ)を決定する遊技回演出決定手段を備え、
前記変化演出実行手段は、前記遊技回演出(第1実施形態の変形例11における演出シナリオ)の内容に基づいて、前記変化演出(第1実施形態の変形例11におけるポイント付与演出)の態様を決定する手段を備える
ことを特徴する遊技機。
特徴N2によれば、変化演出実行手段は、遊技回演出の内容に基づいて、変化演出の態様を決定するので、変化演出が実行されたことを認識した遊技者に対して、その変化演出の態様に基づいて、その後に実行される遊技回演出の内容について推測させることができ、遊技者に期待感を付与することができる。
[特徴N3]
特徴N2に記載の遊技機であって、
前記変化演出実行手段は、
前記遊技回演出に特定の演出が含まれる場合であって、前記特定の演出が実行されるよりも前に前記変化手段が前記所定の量を変化させる場合には、当該所定の量が変化することを示す前記変化演出を特定の態様で実行する手段を備える(第1実施形態の変形例11)
ことを特徴する遊技機。
特徴N3によれば、変化演出実行手段は、遊技回演出に特定の演出が含まれる場合であって、特定の演出が実行されるよりも前に変化手段が所定の量を変化させる場合には、当該所定の量が変化することを示す変化演出を特定の態様で実行するので、実行される各変化演出の態様と、その後に実行される遊技回演出の内容との関係性を遊技者に考察させ、変化演出が実行されるたびに、その後に実行される遊技回演出の内容を推測させる。さらに、推測した遊技回演出の内容に基づいて、当該遊技回に対応する特別情報に対する期待感を付与することができる。
<特徴O群>
特徴O群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴O1]
所定の量を表示する所定量表示手段と、
前記表示されている前記所定の量に演算処理が実行されることを示唆する態様の演出である演算示唆演出を実行する演算示唆演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演算示唆演出実行手段は、
1回の前記演算示唆演出として、前記表示されている前記所定の量に加算処理が実行されることを示唆する態様または前記表示されている前記所定の量に乗算処理が実行されることを示唆する態様のいずれか一方の態様から、前記表示されている前記所定の量に加算処理が実行されることを示唆する態様または前記表示されている前記所定の量に乗算処理が実行されることを示唆する態様のいずれか他方の態様に変化させる演出である演算処理態様変化演出を実行する演算処理態様変化演出実行手段を備える(第1実施形態における変形例15)、
ことを特徴とする遊技機。
特徴O1によれば、演算示唆演出の態様を変化させることによって、表示されている所定の量に対して実行される演算方法が変化したと認識させることができ、意外性を付与することができる。また、所定の量に対して実行される演算方法によって、演算処理が実行された後の新たな所定の量が大きく異なる場合があることから、演算示唆演出の態様を変化させることによって、遊技者に対して緊迫感を付与するとともに、遊技者の期待感に抑揚を付与することができる。
[特徴O2]
特徴O1に記載の遊技機であって、
前記表示されている前記所定の量に加算処理が実行されることを示唆する態様は、加法を示す算術記号である「+」を表示する態様である加法記号表示態様であり、
前記表示されている前記所定の量に乗算処理が実行されることを示唆する態様は、乗法を示す算術記号である「×」を表示する態様である乗法記号表示態様であり、
前記演算処理態様変化演出実行手段は、
前記演算処理態様変化演出として、表示されている加法を示す算術記号である「+」または乗法を示す算術記号である「×」のいずれか一方の記号を回転させて、加法を示す算術記号である「+」または乗法を示す算術記号である「×」のいずれか他方の表示に変化させる演出を実行する手段を備える(第1実施形態における変形例15)
ことを特徴とする遊技機。
特徴O2によれば、「+」と「×」といった、ほぼ同じ線画の記号を回転させる処理を実行することで、その意味を大きく変えることができるので、簡易な処理にも関わらず、遊技者に対して大きな緊迫感を付与するとともに、遊技者の期待感に抑揚を付与することができる。
[特徴O3]
特徴O1または特徴O2のいずれか一つに記載の遊技機であって、
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、
前記遊技回において前記所定の量(第1実施形態における蓄積ポイント)を変化させる変化手段(ポイント付与演出を実行する機能)と、
特定の処理(第1実施形態におけるボタン押下演出)を実行する特定処理実行手段と、
を備え、
前記特定処理実行手段は、
前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たさない場合より、前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合の方が、前記遊技回において前記特定の処理を実行する確率が高く、
前記変化手段は、
前記特定処理実行手段が前記特定の処理を実行する場合に、前記特定の処理(ボタン押下演出)が実行されるまでに、前記所定の量(蓄積ポイント)を、予め設定された閾値(10ポイント)に達するように変化させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴O3によれば、遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たさない場合より、遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たす場合の方が、遊技回において特定の処理を実行する確率が高いので、特定の処理を実行することによって、遊技者に対して、大きな期待感を付与することができる。また、変化手段は、特定処理実行手段が特定の処理を実行する場合に、特定の処理が実行されるまでに、所定の量を、予め設定された閾値に達するように変化させるので、所定の量を変化させる毎に遊技者に期待感を付与することができる。よって、演算示唆演出の態様が変化することに対する遊技者の緊迫感をより一層増大させることができるとともに、演算示唆演出の態様を変化させた場合に、遊技者の遊技に対する期待感に大きな抑揚を付与することができる。
<特徴P群>
特徴P群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴P1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
を備える遊技機であって、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、
前記遊技回において所定の量(第1実施形態における蓄積ポイント)を変化させる変化手段(ポイント付与演出を実行する機能)と、
前記所定の量を表示する所定量表示手段と、
前記所定の量が変化することに先立って、前記表示されている前記所定の量に乗算処理が実行されることを示唆する態様の演出である乗算態様演出を実行する乗算態様演出実行手段と、
を備え(第1実施形態における変形例15)、
前記所定量表示手段は、
前記乗算態様演出実行手段が前記乗算態様演出を実行した場合に、前記表示されている前記所定の量を乗算した結果の量である乗算結果量を新たな所定の量として表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴P1によれば、乗算態様演出を実行する乗算態様演出実行手段を備えるので、乗算態様演出の実行を認識した遊技者に対して、所定の量に乗算される値に対する期待感を付与することができ、乗算態様演出に対して注目させることができる。
[特徴P2]
特徴P1に記載の遊技機であって、
前記乗算態様演出実行手段は、
前記表示されている前記所定の量に乗算する値の大きさに応じて、実行する前記乗算態様演出の態様を制御する手段を備える(第1実施形態における変形例15)
ことを特徴する遊技機。
特徴P2によれば、乗算態様演出実行手段は、表示されている所定の量に乗算する値の大きさに応じて、実行する乗算態様演出の態様を制御するので、乗算態様演出の態様に注目させることができる。
[特徴P3]
特徴P1または特徴P2に記載の遊技機であって、
前記所定量表示手段は、
前記乗算態様演出実行手段が前記乗算態様演出を実行した場合に、前記表示されている前記所定の量を乗算した結果の量である乗算結果量より多い量を新たな所定の量として表示する手段を備える(第1実施形態における変形例15)
ことを特徴とする遊技機。
特徴P3によれば、乗算態様演出実行手段が乗算態様演出を実行した場合に、表示されている所定の量を乗算した結果の量である乗算結果量より多い量を新たな所定の量として表示するので、当該乗算結果量より多い新たな所定の量を認識した遊技者に意外性と幸福感を付与することができる。
[特徴P4]
特徴P1から特徴P3のいずれか一つに記載の遊技機であって
前記所定の量が変化することに先立って、前記表示されている前記所定の量に加算処理が実行されることを示唆する態様の演出である加算態様演出を実行する加算態様演出実行手段を備え、
前記所定量表示手段は、
前記加算態様演出実行手段が前記加算態様演出を実行した場合に、前記表示されている前記所定の量を加算した結果の量である加算結果量を新たな所定の量として表示する手段を備える(第1実施形態)
ことを特徴とする遊技機。
特徴P4によれば、加算態様演出実行手段を備えるので、遊技者に対して、加算態様演出が実行されるのか乗算態様演出が実行されるのかといった緊迫感や緊張感を付与することができる。
[特徴P5]
特徴P1から特徴P4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定の量が変化することに先立って、前記表示されている前記所定の量に加算処理が実行されることを示唆する態様の演出である加算態様演出を実行する加算態様演出実行手段を備え、
前記所定量表示手段は、
前記加算態様演出実行手段が前記加算態様演出を実行した場合には、前記表示されている前記所定の量を加算した結果の量である加算結果量より多い量を新たな所定の量として表示する手段を備える(第1実施形態における変形例15)
ことを特徴とする遊技機。
特徴P5によれば、加算態様演出実行手段が加算態様演出を実行した場合に、表示されている所定の量を乗算した結果の量である加算結果量より多い量を新たな所定の量として表示するので、当該加算結果量より多い新たな所定の量を認識した遊技者に意外性と幸福感を付与することができる。
<特徴Q群>
特徴Q群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴Q1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
を備える遊技機であって、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、
前記遊技回において第1の量を変化させる第1変化手段(第1実施形態の変形例22においてポイントを付与する機能)と、
前記遊技回において第2の量を変化させる第2変化手段(第1実施形態の変形例22においてポイントを付与する機能)と、
第1の特定の処理を実行する第1特定処理実行手段と、
第2の特定の処理を実行する第2特定処理実行手段と、
を備え、
前記第1変化手段は、
前記第1特定処理実行手段が前記第1の特定の処理を実行する場合に、前記第1の特定の処理が実行されるまでに、前記第1の量を予め設定された第1の閾値(10ポイント)に達するように変化させる手段を備え、
前記第2変化手段は、
前記第2特定処理実行手段が前記第2の特定の処理を実行する場合に、前記第2の特定の処理が実行されるまでに、前記第2の量を予め設定された第2の閾値(10ポイント)に達するように変化させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴Q1によれば、第1変化手段は、第1特定処理実行手段が第1の特定の処理を実行する場合に、第1の特定の処理が実行されるまでに、第1の量を予め設定された第1の閾値に達するように変化させ、第2変化手段は、第2特定処理実行手段が第2の特定の処理を実行する場合に、第2の特定の処理が実行されるまでに、第2の量を予め設定された第2の閾値に達するように変化させるので、第1の量が変化した場合に遊技者に期待感を付与することができ、さらに、第2の量が変化した場合に遊技者に期待感を付与することができる。すなわち、遊技回において、少なくとも2つの量の変化について遊技者に注目させることができるとともに、期待感を付与することができる。
[特徴Q2]
特徴Q1に記載の遊技機であって、
前記第1の特定の処理が実行された遊技回は、前記第1の特定の処理が実行されない遊技回よりも、当該遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たしている期待度が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴Q2によれば、遊技回において第1の特定の処理が実行されたことを認識した遊技者に対して、当該遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たすことについて期待感を付与することができる。
[特徴Q3]
特徴Q1または特徴Q2に記載の遊技機であって、
遊技回において変化した前記第1の量および前記第2の量の少なくとも一方を、当該遊技回の終了を契機として、予め設定された初期値に戻すリセット処理(第1実施形態におけるポイントリセット処理)を実行するリセット手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴Q3によれば、リセット手段を備えるので、遊技回が終了するまでに第1の量および第2の量の少なくとも一方が、各々の量に対応した閾値(第1閾値、第2の閾値)に達するように遊技者に期待感を付与することができる。また、遊技回が開始され、第1の量および第2の量の少なくとも一方が変化を開始したことを認識した遊技者に対して、遊技回の終了する時期を意識させ、第1の量および第2の量の変化する態様に注目させることができる。
[特徴Q4]
特徴Q3に記載の遊技機であって、
前記リセット手段は、
第1の場合には、遊技回において変化した前記第1の量および前記第2の量の少なくとも一方を、当該遊技回の終了を契機として初期値に戻し、第2の場合(遊技回が繰越遊技回である場合)には、遊技回において変化した前記第1の量および前記第2の量の少なくとも一方を、当該遊技回の終了を契機として初期値に戻さない(蓄積ポイントを繰り越す)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴Q4によれば、第1の量および第2の量の少なくとも一方は、遊技回の終了を契機として初期値に戻る場合と、戻らない場合とがあるので、遊技回において第1の量および第2の量の少なくとも一方が各々の量に対応する閾値に達しなかった場合であっても、当該量が当該遊技回の終了時に初期値に戻らず次回の遊技回まで維持され、次回の遊技回において閾値に達する可能性があるといった期待感を遊技者に付与することができる。すなわち、遊技回の終了する時点においても、遊技者に期待感を付与することができる。
<特徴R群>
特徴R群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴R1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
を備える遊技機であって、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、
前記遊技回において所定の量(第1実施形態における蓄積ポイント)を変化させる変化手段(ポイント付与演出を実行する機能)と、
前記変化手段が変化させることによって前記所定の量が予め設定された閾値に達した場合に特定の処理(第1実施形態におけるボタン押下演出)を実行する特定処理実行手段と、
前記変化手段が変化させた前記所定の量を、予め設定された初期値に戻すリセット処理(第1実施形態におけるポイントリセット処理)を実行するリセット手段と、
を備え、
前記リセット手段は、
第1の場合(遊技回が繰越遊技回ではない場合)には、遊技回において変化した前記所定の量を、当該遊技回の終了を契機として初期値に戻し、第2の場合(遊技回が繰越遊技回である場合)には、遊技回において変化した前記所定の量を、当該遊技回の終了を契機として初期値に戻さない手段を備え、
前記リセット手段が、所定の遊技回において変化させた前記所定の量を、遊技回の終了を契機として初期値に戻さない当該遊技回の終了の契機の数が多いほど、前記所定の遊技回より後に実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たしている期待度が高い(第1実施形態における変形例25)
ことを特徴とする遊技機。
特徴R1によれば、リセット手段が、所定の遊技回において変化させた所定の量を、遊技回の終了を契機として初期値に戻さない当該遊技回の終了の契機の数が多いほど、所定の遊技回より後に実行される遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たしている期待度が高いので、所定の量が遊技回の終了を契機として初期値に戻らない遊技回の終了の契機が続くほど、遊技者に対して大きな期待感を付与することができる。
[特徴R2]
特徴R1に記載の遊技機であって、
第1の遊技回より後に実行される第2の遊技回における前記特別情報が所定の条件を満たす場合に、
前記リセット手段は、
前記第1の遊技回において変化させた前記所定の量を前記第2の遊技回まで初期値に戻さない手段を備え、
前記変化手段は、
前記第1の遊技回から前記第2の遊技回までの間において前記所定の量が前記閾値に達しないように前記所定の量の変化量を制限する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴R2によれば、所定の量が遊技回の終了を契機として初期値に戻らない遊技回の終了の契機が続き、かつ、所定の量が閾値に達しないことを認識した遊技者に対して、期待感を付与することができる。その結果、所定の量が閾値に達していない状態における遊技者の期待感が減退してしまうことを抑制することができる。
<特徴S群>
特徴S群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴S1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
を備える遊技機であって、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、
前記遊技回において所定の量(第1実施形態における蓄積ポイント)を、予め設定された初期値から変化させる変化手段(ポイント付与演出を実行する機能)と、
前記変化手段が変化させることによって前記所定の量が予め設定された閾値に達した場合に特定の処理(第1実施形態におけるボタン押下演出)を実行する特定処理実行手段と、
前記閾値の値を変更する閾値変更処理を実行する閾値変更手段と(第1実施形態における変形例26)、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴S1によれば、遊技回において所定の量を変化させ、所定の量が予め設定された閾値に達した場合に特定の処理を実行するので、所定の量の変化の態様に遊技者を注目させることができる。また、所定の量が閾値に達して特定の処理が実行された場合には、遊技者に優越感や期待感を付与することができる。さらに、閾値は変更される場合があるので、特定の処理が実行されるタイミングを遊技者が推測しにくく、遊技者の予想しないタイミングで特定の処理を実行することが可能となる。その結果、遊技者に意外性を付与することができる。
[特徴S2]
特徴S1に記載の遊技機であって、
前記閾値変更手段は、
遊技回に対応する前記特別情報に基づいて、当該遊技回において前記閾値変更処理を実行するか否かを判定する閾値変更処理判定手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴S2によれば、遊技回に対応する前記特別情報に基づいて、当該遊技回において閾値変更処理を実行するか否かを判定するので、閾値が変更されたことを認識した遊技者、または、特定の処理が実行された際に閾値が変更されたことを認識した遊技者に対して、当該遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たしているのか否かについて期待感を付与することができる。
[特徴S3]
特徴S1または特徴S2に記載の遊技機であって、
前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たさない場合より、前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合の方が、前記遊技回において前記特定の処理を実行する確率が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴S3によれば、遊技回に対応する特別情報が前記所定の条件を満たさない場合より、遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たす場合の方が、遊技回において特定の処理を実行する確率が高いので、特定の処理が実行された場合には、遊技者に対して期待感を付与することができる。また、所定の量が閾値に達した場合に特定の処理が実行されるので、所定の量が変化した場合にも、遊技者に対して期待感を付与することができる。
<特徴T群>
特徴T群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴T1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
を備える遊技機であって、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、
前記遊技回において所定の量(第1実施形態における蓄積ポイント)を変化させる変化手段(ポイント付与演出を実行する機能)と、
前記所定の量を変化させるよりも前に、前記変化手段が変化させる前記所定の量の変化量に関する情報を示す変化量表示(第1実施形態の変形例27における付与ポイント示唆表示)を表示する変化量表示手段と、
を備える遊技機。
特徴T1によれば、所定の量を変化させるよりも前に、変化手段が変化させる所定の量の変化量に関する情報を示す変化量表示を表示するので、変化量表示を認識した遊技者に対して、当該変化量表示に対応する遊技回に対する種々の推測や期待感を付与することができる。
[特徴T2]
特徴T1に記載の遊技機であって、
保留中または実行中の1回の遊技回を示す表示である遊技回表示を表示する遊技回表示手段を備え、
前記変化量表示手段は、
所定の遊技回に対応する前記変化量表示を、前記所定の遊技回に対応する前記遊技回表示に対応付けて表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴T2によれば、所定の遊技回に対応する変化量表示を、所定の遊技回に対応する遊技回表示に対応付けて表示するので、遊技回表示に対応付けて表示された変化量表示を認識した遊技者に対して、表示された変化量表示に対応する遊技回に対する種々の推測や期待感を付与することができる。例えば、保留中の遊技回に対応する遊技回表示に対応付けて変化量表示が表示された場合、当該変化量表示を認識した遊技者に対して、保留中の遊技回に対する種々の推測や期待感を付与することができる。
[特徴T3]
特徴T2に記載の遊技機であって、
前記変化量表示手段は、
所定の遊技回に対応する前記変化量表示を、前記所定の遊技回とは異なる遊技回に対応する前記遊技回表示に対応付けて表示した後に、前記所定の遊技回に対応する前記遊技回表示に対応付けて表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴T3によれば、所定の遊技回に対応する変化量表示を、所定の遊技回とは異なる遊技回に対応する遊技回表示に対応付けて表示した後に、所定の遊技回に対応する遊技回表示に対応付けて表示するので、所定の遊技回とは異なる遊技回に対応する遊技回表示に対応付けて表示した変化量表示に基づいた遊技者の推測を覆すことができ、遊技者に対して、意外性を付与することができる。
[特徴T4]
特徴T2または特徴T3に記載の遊技機であって、
前記変化量表示手段は、
前記所定の遊技回において前記変化手段が変化させる前記変化量とは異なる変化量に対応する変化量表示を表示した後に、前記所定の遊技回において前記変化手段が変化させる前記変化量に対応する変化量表示を表示する
ことを特徴とする遊技機。
特徴T4によれば、所定の遊技回において変化手段が変化させる変化量とは異なる変化量に対応する変化量表示を表示した後に、所定の遊技回において変化手段が変化させる変化量に対応する変化量表示を表示するので、所定の遊技回において変化手段が変化させる変化量とは異なる変化量に対応する変化量表示に基づいた遊技者の推測を覆すことができ、遊技者に対して、意外性を付与することができるともに、遊技者の期待感に抑揚を付与することができる。
[特徴T5]
特徴T1から特徴T4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
特定の処理(第1実施形態におけるボタン押下演出)を実行する特定処理実行手段を備え、
前記変化手段は、
前記所定の量(蓄積ポイント)を、予め設定された閾値(10ポイント)に達するように変化させる変化制御手段を備え、
前記特定処理実行手段は、
前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たさない場合より、前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合の方が、前記遊技回において前記特定の処理を実行する確率が高く、
前記変化制御手段は、
前記特定処理実行手段が前記特定の処理を実行する場合に、前記特定の処理(ボタン押下演出)が実行されるまでに、前記所定の量(蓄積ポイント)を、前記閾値(10ポイント)に達するように変化させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴T5によれば、遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たさない場合より、遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たす場合の方が、遊技回において特定の処理を実行する確率が高いので、特定の処理を実行することによって、遊技者に対して、大きな期待感を付与することができる。また、変化制御手段は、特定処理実行手段が特定の処理を実行する場合には、特定の処理が実行されるまでに、所定の量を、予め設定された閾値に達するように変化させるので、所定の量を変化させる毎に遊技者に期待感を付与することができる。従って、所定の量の変化、および、特定の処理の実行によって、遊技者に対して、段階的に期待感を付与することができる。
なお、上記特徴A群〜特徴T群の発明は、以下の課題を解決する。
パチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化等を目的として、構造、制御、演出等の様々な観点から技術的な改良が行われている。
また、遊技者による不正な行為や遊技機に対する不正な改造の発見や抑止といった遊技の健全性の向上を目的とした様々な技術的な改良も行われている。
上記のような遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、より健全な遊技の提供等を目的として、さらなる技術の向上が望まれている。
<特徴U群>
特徴U群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態から抽出される。
[特徴U1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が入球可能な入球部と、
前記入球部への遊技球の入球を補助する補助手段(第2実施形態における電動役物44a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球部への遊技球の入球を不可能または困難にする状態である第1の状態(電動役物44aが閉鎖した状態)と、前記入球部への遊技球の入球を可能または容易にする状態である第2の状態(電動役物44aが開放した状態)との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして少なくとも第1の制御モード(高頻度サポートモード)と第2の制御モード(低頻度サポートモード)とを実行可能な制御手段と、
を備える遊技機であって、
前記制御手段は、
前記判定手段による前記判定の結果に基づいて、当該判定の結果を報知する遊技回の開始時に、前記制御モードを前記第1の制御モード(高頻度サポートモード)から前記第2の制御モード(低頻度サポートモード)に切り替える手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴U1によれば、判定手段による判定の結果に基づいて、判定の結果を報知する遊技回の開始時に、制御モードを第1の制御モードから第2の制御モードに切り替える手段を備えるので、遊技回の開始後に実行する処理と、状態遷移手段の制御モードとによって、過度に遊技者に有利または不利な状態になることを抑制することができる。例えば、状態遷移手段の制御モードが遊技者に有利な制御モードであった場合に、さらに、遊技回の開始後に実行する処理によって遊技者に有利な状態となると、遊技者に過度に有利な状態となってしまう可能性がある。しかしながら、本特徴による遊技機は、遊技回の開始時に判定手段による判定の結果に基づいて制御モードを切り替える手段を備えるので、例えば、遊技回の開始後に実行する処理によって遊技者に有利な状態となる場合には、それに合わせて制御モードを遊技者に有利な制御モードから遊技者に有利となりすぎない制御モードに切り替えることによって、遊技者に過度に有利な状態になることを抑制することができる。
[特徴U2]
特徴U1に記載の遊技機であって、
前記発射手段によって所定の発射強度で遊技球が連続して発射されている状況においては、
前記制御手段が前記第1の制御モード(高頻度サポートモード)で前記状態遷移手段を制御する場合の方が、前記制御手段が前記第2の制御モード(低頻度サポートモード)で前記状態遷移手段を制御する場合よりも、前記入球部に遊技球が入球しやすい
ことを特徴とする遊技機。
特徴U2によれば、状態遷移手段を第1の制御モードで制御する場合の方が第2の制御モードで制御する場合よりも入球部に遊技球が入球しやすい。すなわち、第1の制御モードは第2の制御モードよりも遊技者に有利な制御モードである。従って、本特徴の遊技機によれば、遊技回の開始後に実行する処理によって遊技者に有利な状態となる場合には、それに合わせて制御モードを遊技者に有利な制御モードから遊技者に有利となりすぎない制御モードに切り替えることができるので、遊技者に過度に有利な状態になることを抑制することができる。
[特徴U3]
特徴U1または特徴U2に記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすと前記判定手段が判定した場合に、当該判定の結果を報知する遊技回の終了後に特典を付与する遊技回終了後特典付与手段(ラウンド遊技を実行する機能)と、
前記所定の条件を満たす前記特別情報に対応する遊技回が特定の条件を満たす場合に、当該遊技回の実行中に特典を付与する遊技回実行中特典付与手段(特別ボーナス処理を実行する機能)とを備え、
前記制御手段は、
実行される遊技回が前記特定の条件を満たす場合(特定処理フラグがONである場合)に、当該遊技回の開始時に、前記制御モードを前記第1の制御モードから前記第2の制御モードに切り替える手段(高頻度サポートモードフラグをOFFにする機能)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴U3によれば、実行される遊技回が特定の条件を満たす場合には遊技回実行中特典付与手段によって当該遊技回の実行中に特典が付与され遊技者に有利な状態となる。その一方で、制御手段は、当該遊技回が特定の条件を満たす場合に、当該遊技回の開始時に、制御モードを第1の制御モードから第2の制御モードに切り替える手段を備えるので、遊技回実行中特典付与手段によって特典が付与されている期間であっても、遊技者に過度に有利な状態になることを抑制することができる。
[特徴U4]
特徴U1から特徴U3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
発射された遊技球が入球可能な入球部である第1の入球部と、
発射された遊技球が入球可能な入球部である第2の入球部と、
を備え、
前記補助手段は、
前記第1の入球部または前記第2の入球部のいずれか一方に配置され、
前記情報取得手段は、
前記第1の入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する手段と、前記第2の入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する手段とを備え、
前記取得情報記憶手段は、
前記第1の入球部に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報、および、前記第2の入球部に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報を、各々、記憶する手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1の特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2の特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回とを並行して実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴U4によれば、第1特別情報遊技回と第2特別情報遊技回とを並行して実行する手段を備えるので、例えば、第1特別情報遊技回の実行中に第2特別情報遊技回の判定結果に対する特典を付与する処理が可能となる。このような場合、第1特別情報遊技回の開始後に実行する処理によって遊技者に有利な状態となるが、本特徴の遊技機は、第1特別情報遊技回の開始時に制御モードを第1の制御モードから第2の制御モードに切り替える手段を備えるので、第1特別情報遊技回の実行中に遊技者に過度に有利な状態になることを抑制することができる。
<特徴V群>
特徴V群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態から抽出される。
[特徴V1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすと前記判定手段が判定した場合に、当該判定の結果を報知する遊技回の終了後に、特典を付与する特典付与手段(ラウンド遊技を実行する機能)と、
前記所定の条件を満たす前記特別情報に対応する遊技回(大当たりに当選している遊技回)を条件成立遊技回とし、2つの前記条件成立遊技回のうち先に実行される前記条件成立遊技回を先条件成立遊技回とし、前記先条件成立遊技回よりも後に実行される前記条件成立遊技回を後条件成立遊技回とした場合に、前記後条件成立遊技回の開始時における処理を、前記先条件成立遊技回に対応する前記特別情報に基づいて決定する処理決定手段(大当たりに当選した先の遊技回の大当たり種別に基づいて、大当たりに当選した後の遊技回の開始時に特別ボーナス処理に関わる処理を実行するか否かを決定する機能)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴V1によれば、後条件成立遊技回の開始時における処理を、先条件成立遊技回に対応する特別情報に基づいて決定する処理決定手段を備えるので、後条件成立遊技回が実行されるよりも前に予め、後条件成立遊技回の開始時に実行する処理に対する対応処理を実行することができる。例えば、先条件成立遊技回において後条件成立遊技回の開始時に実行する処理を示唆する演出を実行することや、先条件成立遊技回と後条件成立遊技回との間に実行される遊技回において後条件成立遊技回の開始時に実行する処理を示唆する演出を実行することなど、後条件成立遊技回の開始時に実行する処理に対する様々な対応処理を実行することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、後条件成立遊技回の開始時における処理を、先条件成立遊技回に対応する特別情報に基づいて決定するので、例えば、後条件成立遊技回の開始時における処理として決定した処理が遊技者に有利な処理である場合には、当該処理に対する対応処理として、条件成立遊技回に対応する特別情報に基づいて当該処理によって遊技者に過度に有利にならないような処理を後条件成立遊技回の開始時に実行することができる。
[特徴V2]
特徴V1に記載の遊技機であって、
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が入球可能な入球部と、
前記入球部への遊技球の入球を補助する補助手段(第2実施形態における電動役物44a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球部への遊技球の入球を不可能または困難にする状態である第1の状態(電動役物44aが閉鎖した状態)と、前記入球部への遊技球の入球を可能または容易にする状態である第2の状態(電動役物44aが開放した状態)との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして少なくとも第1の制御モード(高頻度サポートモード)と第2の制御モード(低頻度サポートモード)とを実行可能な制御手段と、
を備え、
前記処理決定手段は、
前記後条件成立遊技回の開始時に前記制御モードを前記第1の制御モードから前記第2の制御モードに切り替えるか否かの判定(高頻度サポートモードフラグをOFFにするか否かの判定)を、前記先条件成立遊技回に対応する前記特別情報に基づいて実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴V2によれば、処理決定手段は、後条件成立遊技回の開始時に制御モードを第1の制御モードから第2の制御モードに切り替えるか否かの判定を、先条件成立遊技回に対応する特別情報に基づいて実行するので、例えば、先条件成立遊技回に対応する特別情報に基づいて後条件成立遊技回の開始時に遊技者に有利な処理が実行される場合には、当該処理に対する対応処理として、先条件成立遊技回に対応する特別情報に基づいて後条件成立遊技回の開始時に制御モードを遊技者に有利な制御モードから遊技者に有利となりすぎない制御モードに切り替えるか否かの判定を実行することが可能となり、その結果、遊技者に過度に有利な状態になることを抑制することができる。
[特徴V3]
特徴V2に記載の遊技機であって、
発射された遊技球が入球可能な入球部である第1の入球部と、
発射された遊技球が入球可能な入球部である第2の入球部と、
を備え、
前記情報取得手段は、
前記第1の入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する手段と、前記第2の入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する手段とを備え、
前記取得情報記憶手段は、
前記第1の入球部に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報、および、前記第2の入球部に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報を、各々、記憶する手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1の特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2の特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回とを並行して実行する手段を備え、
前記遊技機は、さらに、
前記遊技回実行手段が実行する遊技回の時間を遊技時間とした場合に、前記遊技時間を設定する遊技時間設定手段を備え、
前記所定の条件を満たす前記第1の特別情報に対応する遊技回を第1条件成立遊技回とし、2つの前記第1条件成立遊技回のうち先に実行される前記第1条件成立遊技回を第1先条件成立遊技回とし、前記第1先条件成立遊技回よりも後に実行される前記第1条件成立遊技回を第1後条件成立遊技回とした場合に、
前記遊技時間決定手段は、
前記第1後条件成立遊技回が実行されている期間に実行される前記第2特別情報遊技回の前記遊技時間の設定方法を、前記第1先条件成立遊技回に対応する前記特別情報に基づいて決定する手段(第2実施形態における第2始動口用の変動時間の設定処理/先に大当たりに当選した第1始動口用遊技回の大当たり種別に基づいて、後に大当たりに当選した第1始動口用遊技回の開始時に、高頻度サポートモードフラグのON/OFFを判定し、高頻度サポートモードフラグの状態に基づいて、後に大当たりに当選した第1始動口用遊技回が実行されている期間に実行される第2始動口用遊技回の変動時間の設定方法を決定する機能)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴V3によれば、第1後条件成立遊技回が実行されている期間に実行される第2特別情報遊技回の遊技時間の設定方法を、第1先条件成立遊技回に対応する特別情報に基づいて決定するので、例えば、第1先条件成立遊技回に対応する特別情報に基づいて第1後条件成立遊技回が実行されている期間に実行される第2特別情報遊技回の遊技時間の設定方法を遊技者に有利な設定方法に決定することができる。より具体的には、第2特別情報遊技回の遊技時間の設定方法として、遊技時間の平均値が比較的短くなる設定方法に決定することができる。この場合、第1後条件成立遊技回が実行されている期間が、遊技者に過度に有利になってしまう虞があるが、例えば、上記特徴V2に示したように、当該処理に対する対応処理として、第1先条件成立遊技回に対応する特別情報に基づいて第1後条件成立遊技回の開始時に制御モードを切り替えることができるので、例えば、遊技者に有利な制御モードから遊技者に有利となりすぎない制御モードに切り替えることによって、第1後条件成立遊技回が実行されている期間に遊技者に過度に有利な状態になることを抑制することができる。
<特徴W群>
特徴W群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態から抽出される。
[特徴W1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回実行手段が実行する遊技回の時間を遊技時間とした場合に、前記遊技時間を設定する遊技時間設定手段と、
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が入球可能な入球部と、
前記入球部への遊技球の入球を補助する補助手段(第2実施形態における電動役物44a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球部への遊技球の入球を不可能または困難にする状態である第1の状態(電動役物44aが閉鎖した状態)と、前記入球部への遊技球の入球を可能または容易にする状態である第2の状態(電動役物44aが開放した状態)との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして少なくとも第1の制御モード(高頻度サポートモード)と第2の制御モード(低頻度サポートモード)とを実行可能な制御手段と、
を備える遊技機であって、
前記発射手段によって所定の発射強度で遊技球が連続して発射されている状況においては、前記制御手段が前記第1の制御モード(高頻度サポートモード)で前記状態遷移手段を制御する場合の方が、前記制御手段が前記第2の制御モード(低頻度サポートモード)で前記状態遷移手段を制御する場合よりも前記入球部に遊技球が入球しやすく、
前記遊技時間設定手段は、
前記遊技時間の設定方法として少なくとも第1の設定方法と、前記第1の設定方法よりも設定する遊技時間の平均値が短い第2の設定方法とを実行可能であり、
前記制御手段は、
前記遊技時間設定手段が、特定の契機に基づいて前記遊技時間の設定方法を前記第1の設定方法から前記第2の設定方法に切り替える(特定ボーナス処理の開始時に第2始動口用遊技回の変動時間の設定方法を切り替える/高確高頻度時変動時間情報取得処理から高確低頻度時変動時間情報取得処理に切り替える)にも関わらず、当該特定の契機に基づいて、前記制御モードを前記第1の制御モードから前記第2の制御モードに切り替える手段(高頻度サポートモードフラグをOFFにする機能)を備える
ことを特徴とする遊技機。
一般的な遊技機においては、遊技時間の設定方法を第1の設定方法から、第1の設定方法よりも設定する遊技時間の平均値が短い第2の設定方法に切り替えた場合には、状態遷移手段の制御モードを、第2の制御モードから、第2の制御モードよりも入球部に遊技球が入球しやすい第1の制御モードに切り替える。しかしながら、この場合、遊技者に過度に有利な状態になる可能性がある。
特徴W1の遊技機によれば、特定の契機に基づいて遊技時間の設定方法を第1の設定方法から第2の設定方法に切り替えるにも関わらず、特定の契機に基づいて、制御モードを第1の制御モードから第2の制御モードに切り替えるので、遊技者に過度に有利な状態になることを抑制することができる。
[特徴W2]
特徴W1に記載の遊技機であって、
発射された遊技球が入球可能な入球部である第1の入球部と、
発射された遊技球が入球可能な入球部である第2の入球部と、
を備え、
前記情報取得手段は、
前記第1の入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する手段と、前記第2の入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する手段とを備え、
前記取得情報記憶手段は、
前記第1の入球部に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報、および、前記第2の入球部に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報を、各々、記憶する手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1の特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2の特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回とを並行して実行する手段を備え、
前記特定の契機は、前記所定の条件を満たす前記第1の特別情報に対応する前記第1特別情報遊技回の開始であり、
前記制御手段は、
前記遊技時間設定手段が、前記所定の条件を満たす前記第1の特別情報に対応する前記第1特別情報遊技回が実行されている期間に実行される前記第2特別情報遊技回の前記遊技時間の設定方法を、前記第1の設定方法から前記第2の設定方法に切り替えるにも関わらず、
前記特定の契機に基づいて前記制御モードを前記第1の制御モード(高頻度サポートモード)から前記第2の制御モード(低頻度サポートモード)に切り替える
ことを特徴とする遊技機。
特徴W2によれば、所定の条件を満たす第1の特別情報に対応する第1特別情報遊技回が実行されている期間に実行される第2特別情報遊技回の遊技時間の設定方法を、第1の設定方法から第2の設定方法に切り替えることによって遊技者に有利な状態となった場合であっても、所定の条件を満たす第1の特別情報に対応する第1特別情報遊技回の開始を契機として制御モードを第1の制御モードから第2の制御モードに切り替えるので、遊技者に過度に有利な状態になることを抑制することができる。
さらに、制御モードを切り替える契機は、所定の条件を満たす第1の特別情報に対応する第1特別情報遊技回の開始であるので、当該第1特別情報遊技回が終了した後には特典が付与される処理を実行することも可能であり、遊技者に種々の遊技の状態の変化を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴X群>
特徴X群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態から抽出される。
[特徴X1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
発射された遊技球が入球可能な入球部である第1の入球部と、
発射された遊技球が入球可能な入球部である第2の入球部と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記情報取得手段は、
前記第1の入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する手段と、前記第2の入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する手段とを備え、
前記取得情報記憶手段は、
前記第1の入球部に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報、および、前記第2の入球部に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報を、各々、記憶する手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1の特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2の特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回とを並行して実行する手段を備え、
前記演出実行手段は、
1回の前記第1特別情報遊技回が開始されてから終了するまでの期間に実行される前記第2特別情報遊技回において実行する演出を、当該1回の前記第1特別情報遊技回に対応する前記第1の特別情報に基づいて決定する手段(第2実施形態において、特別ボーナス時の小当たり用の演出パターンの設定処理を実行する機能)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴X1によれば、1回の前記第1特別情報遊技回が開始されてから終了するまでの期間に実行される前記第2特別情報遊技回において実行する演出を、当該1回の前記第1特別情報遊技回に対応する前記第1の特別情報に基づいて決定するので、第2特別情報遊技回において実行する演出を介して間接的に第1特別情報遊技回について遊技者に推測させることでき、第2特別情報遊技回において実行する演出を利用して第1特別情報遊技回に対する期待感を付与することができる。
[特徴X2]
特徴X1に記載の遊技機であって、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすと前記判定手段が判定した場合に、当該判定の結果を報知する遊技回の終了後に特典を付与する特典付与手段と、
前記特典付与手段が付与する前記特典の種別を、複数種類の前記特典の種別の中から決定する特典種別決定手段と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記第1特別情報遊技回に対応する前記第1の特別情報が前記所定の条件を満たす場合に、前記第1特別情報遊技回の終了後に付与される前記特典の種別に基づいて、当該第1特別情報遊技回が開始されてから終了するまでの期間に実行される前記第2特別情報遊技回において実行する演出を決定する手段(特別ボーナス処理に対応する第1始動口用遊技回における大当たり種別に基づいて、当該特別ボーナス処理の期間に実行される第2始動口用遊技回の小当たり用の演出パターンテーブルを設定する機能)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴X2によれば、第2特別情報遊技回において実行する演出を利用して第1特別情報遊技回の終了後に付与される特典の種別について遊技者に期待感を付与することできる。
[特徴X3]
特徴X1または特徴X2に記載の遊技機であって、
前記判定手段は前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定するための判定モードとして少なくとも第1の判定モード(低確率モード)と第2の判定モード(高確率モード)の2種類の判定モードを実行可能であり、
前記判定手段が前記第2の判定モードを実行している場合の方が、前記第1の判定モードを実行している場合より、前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高く、
前記演出実行手段は、
前記第1特別情報遊技回に対応する前記第1の特別情報が前記所定の条件を満たす場合に、当該第1特別情報遊技回の終了後に実行される遊技回において前記判定手段が実行する判定モードの種類に基づいて、当該第1特別情報遊技回が開始されてから終了するまでの期間に実行される前記第2特別情報遊技回において実行する演出を決定する手段(特別ボーナス処理に対応する第1始動口用遊技回における大当たり種別が確変大当たりか通常大当たりかによって、当該特別ボーナス処理の期間に実行される第2始動口用遊技回の小当たり用の演出パターンテーブルを設定する機能)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴X3によれば、第2特別情報遊技回において実行する演出を利用して、第1の特別情報が所定の条件を満たす第1特別情報遊技回の終了後に実行される遊技回の判定モードの種類について遊技者に期待感を付与することできる。
<特徴Y群>
特徴Y群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態から抽出される。
[特徴Y1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
発射された遊技球が入球可能な入球部である第1の入球部と、
発射された遊技球が入球可能な入球部である第2の入球部と、
遊技者に特典を付与する特典付与手段と、
を備える遊技機であって、
前記情報取得手段は、
前記第1の入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する手段と、前記第2の入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する手段とを備え、
前記取得情報記憶手段は、
前記第1の入球部に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報、および、前記第2の入球部に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報を、各々、記憶する手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1の特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回(第2実施形態における第1始動口用遊技回)と、前記第2の特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回(第2始動口用遊技回)とを並行して実行する手段を備え、
前記特典付与手段は、
前記第1特別情報遊技回に対応する前記第1の特別情報が前記所定の条件を満たす場合に、前記第1特別情報遊技回の終了後に、特典である遊技回終了後特典を付与する遊技回終了後特典付与手段(第2実施形態における開閉実行モードを実行する機能)と、
前記第1特別情報遊技回に対応する前記第1の特別情報が前記所定の条件を満たす場合に、前記第1特別情報遊技回が実行されている期間に、特典である遊技回実行中特典を付与する遊技回実行中特典付与手段(第2実施形態における特別ボーナス処理を実行する機能)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴Y1によれば、遊技回終了後特典付与手段と遊技回実行中特典付与手段とを備えるので、遊技回終了後特典および遊技回実行中特典について遊技者に期待感を付与することができる。また、例えば、遊技回実行中特典を付与する場合と付与しない場合とを設定することで、所定の条件を満たす第1の特別情報に対応する第1特別情報遊技回が実行されている期間であっても、遊技回実行中特典が付与されるのか否かを推測させ、遊技者に緊迫感を付与することができる。
[特徴Y2]
特徴Y1に記載の遊技機であって、
前記遊技回実行中特典付与手段は、
前記遊技回実行中特典を付与する前記第1特別情報遊技回が実行されている期間に実行される前記第2特別情報遊技回(第2始動口用遊技回)を契機として、前記遊技回実行中特典(第2始動口用遊技回における小当たりを契機としたラウンド遊技による特典)を付与する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴Y2によれば、遊技回実行中特典を付与する第1特別情報遊技回が実行されている期間に実行される第2特別情報遊技回を契機として、遊技回実行中特典を付与するので、第1特別情報遊技回に対応する第1の特別情報が所定の条件を満たす場合であっても、さらに第2特別情報遊技回を実行させることによる、より一層大きな期待感を遊技者に付与することができる。
[特徴Y3]
特徴Y1または特徴Y2に記載の遊技機であって、
前記特別情報に基づいて前記遊技回実行手段が実行する遊技回の時間である遊技時間を設定する遊技時間設定手段を備え、
前記遊技回実行中特典として付与される特典の量の上限値は、前記遊技回実行中特典を付与する前記第1特別情報遊技回に対して前記遊技時間設定手段が設定した前記遊技時間の長さ(特別ボーナス処理として実行される第1始動口用遊技回の変動時間の長さ)に基づいて決定される
ことを特徴とする遊技機。
特徴Y3によれば、遊技回実行中特典として付与される特典の量の上限値は、遊技回実行中特典を付与する第1特別情報遊技回に対して遊技時間設定手段が設定した遊技時間の長さに基づいて決定されるので、遊技者に対して、第1特別情報遊技回がより長く続いて欲しいといった期待感を付与することができる。また、第1特別情報遊技回の終了が近づくにつれて遊技回実行中特典を少しでも多く取得したいといった期待感や、第1特別情報遊技回の終了時期に関する焦燥感を付与することができ、遊技者の感情に抑揚を付与することができる。
<特徴Z群>
特徴Z群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態から抽出される。
[特徴Z1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
発射された遊技球が入球可能な入球部である第1の入球部と、
発射された遊技球が入球可能な入球部である第2の入球部と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記情報取得手段は、
前記第1の入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する手段と、前記第2の入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する手段とを備え、
前記取得情報記憶手段は、
前記第1の入球部に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報、および、前記第2の入球部に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報を、各々、記憶する手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1の特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2の特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回とを並行して実行する手段を備え、
前記演出実行手段は、
前記第1特別情報遊技回が開始されてから所定のタイミングまでの経過時間に関する情報である経過時間情報を取得し、前記経過時間情報に基づいて、当該経過時間情報の取得対象である前記第1特別情報遊技回が実行されている期間に実行される前記第2特別情報遊技回に対応する演出を設定する演出設定処理を実行する演出設定処理実行手段(第2実施形態において、特別ボーナス時の小当たり用の演出パターンの設定処理を実行する機能)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴Z1によれば、第1特別情報遊技回が開始されてから所定のタイミングまでの経過時間に関する情報である経過時間情報に基づいて、当該第1特別情報遊技回が実行されている期間に実行される第2特別情報遊技回に対応する演出を設定するので、実行された第2特別情報遊技回に対応する演出を認識した遊技者に対して、第1特別情報遊技回が実行されてからの経過時間や第1特別情報遊技回が終了するまでの残時間を推測させ、第2特別情報遊技回に対応する演出を介して間接的に第1特別情報遊技回に対する期待感を付与することができる。
[特徴Z2]
特徴Z1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記経過時間情報の取得対象である前記第1特別情報遊技回に対応する前記第1の特別情報に基づいて、前記演出設定処理を実行するか否かを決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴Z2によれば、経過時間情報の取得対象である第1特別情報遊技回に対応する第1の特別情報に基づいて、演出設定処理を実行するか否かを決定する。よって、遊技者に対して、第1特別情報遊技回が実行されている期間に実行される第2特別情報遊技回に対応する演出に基づいて、第1特別情報遊技回に対応する第1の特別情報が所定の条件を満たしているのかを推測させることを可能にし、第2特別情報遊技回に対応する演出を介して間接的に第1特別情報遊技回に対する期待感を付与することができる。
[特徴Z3]
特徴Z1または特徴Z2に記載の遊技機であって、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に、前記遊技回の終了後に特典を付与する特典付与手段を備え、
前記演出実行手段は、
前記所定の条件を満たす前記第1特別情報に対応する前記第1特別情報遊技回が特定の条件を満たす場合に、当該特定の条件を満たす前記第1特別情報遊技回が開始されてから所定のタイミングまでの経過時間(第1始動口用遊技回の変動時間の残時間RT)に関する情報である経過時間情報を取得し、前記経過時間情報の取得対象である前記第1特別情報遊技回が実行されている期間に実行する前記第2特別情報遊技回に対応する演出を設定する演出設定処理を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴Z3によれば、遊技者に対して、第1特別情報遊技回が実行されている期間に実行される第2特別情報遊技回に対応する演出に基づいて、第1特別情報遊技回が特定の条件を満たしているのか否かを推測させることを可能にし、第2特別情報遊技回に対応する演出を介して間接的に第1特別情報遊技回に対する期待感を付与することができる。
[特徴Z4]
特徴Z3に記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすと前記判定手段が判定した場合に、当該判定の結果を報知する遊技回の終了後に特典を付与する遊技回終了後特典付与手段(ラウンド遊技を実行する機能)と、
前記所定の条件を満たす前記特別情報に対応する遊技回が前記特定の条件を満たす場合に、当該遊技回の実行中に特典を付与する遊技回実行中特典付与手段(特別ボーナス処理を実行する機能)とを備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴Z4によれば、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回が特定の条件を満たす場合に、当該遊技回の実行中に特典を付与するので、遊技者に対して、第1特別情報遊技回が実行されている期間に実行される第2特別情報遊技回に対応する演出に基づいて、第1特別情報遊技回が特定の条件を満たしているのか否かを推測させることを可能にし、第2特別情報遊技回に対応する演出を介して間接的に、第1特別情報遊技回の実行中に付与される可能性がある特典についてより一層大きな期待感を付与することができる。
<特徴αA群>
特徴αA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態から抽出される。
[特徴αA1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を図柄を用いて報知する判定結果報知手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を図柄を用いて報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
発射された遊技球が入球可能な入球部である第1の入球部と、
発射された遊技球が入球可能な入球部である第2の入球部と、
特典を付与する特典付与手段と、
を備える遊技機であって、
前記情報取得手段は、
前記第1の入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する手段と、前記第2の入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する手段とを備え、
前記取得情報記憶手段は、
前記第1の入球部に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報、および、前記第2の入球部に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報を、各々、記憶する手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1の特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2の特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回とを並行して実行する手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(小当たりの場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段とを備え、
前記判定結果報知手段は、
前記所定の条件を満たす前記第1の特別情報に対応する前記第1特別情報遊技回が実行されている期間に実行される前記第2特別情報遊技回に対応する前記第2の特別情報が前記所定の条件を満たしていると前記判定手段が判定した場合には、前記第2の特別情報が前記所定の条件を満たしていないことを示す判定の結果に対応する前記図柄を用いて当該判定の結果を報知するにも関わらず、前記所定の条件を満たす前記第1の特別情報に対応する前記第1特別情報遊技回が実行されている期間に実行される前記第2特別情報遊技回に対応する前記第2の特別情報が前記特定の条件を満たしていると前記判定手段が判定した場合には、前記第2の特別情報が前記特定の条件を満たしていることを示す判定の結果に対応する前記図柄を用いて当該判定の結果を報知する特定条件成立報知処理を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴Z1によれば、第1の特別情報が所定の条件を満たしていることを示す判定の結果に対応する図柄が表示されることを契機として実行される処理と、第2の特別情報が所定の条件を満たしていることを示す判定の結果に対応する図柄が表示されることを契機として実行される処理とが、同時期に競合してしまうことを回避することができる。
[特徴αA2]
特徴αA1に記載の遊技機であって、
前記入球部への遊技球の入球を補助する補助手段(第2実施形態における電動役物44a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球部への遊技球の入球を不可能または困難にする状態である第1の状態(電動役物44aが閉鎖した状態)と、前記入球部への遊技球の入球を可能または容易にする状態である第2の状態(電動役物44aが開放した状態)との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして少なくとも第1の制御モード(高頻度サポートモード)と第2の制御モード(低頻度サポートモード)とを実行可能な制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記所定の条件を満たす前記第1の特別情報に対応する前記第1特別情報遊技回の開始時に、前記制御モードを前記第1の制御モード(高頻度サポートモード)から前記第2の制御モード(低頻度サポートモード)に切り替える手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴αA2によれば、所定の条件を満たす第1の特別情報に対応する第1特別情報遊技回の開始時に、制御モードを第1の制御モードから第2の制御モードに切り替える手段を備えるので、第1特別情報遊技回の開始後に実行する処理と、状態遷移手段の制御モードとによって、過度に遊技者に有利または不利な状態になることを抑制することができる。
<特徴αB群>
特徴αB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態から抽出される。
[特徴αB1]
遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、
前記遊技領域を流通する遊技球が入球可能な第1の入球部(第1始動口33)と、
前記遊技領域を流通する遊技球が入球可能な第2の入球部(第2始動口34)と、
前記第1の入球部および前記第2の入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球部に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報、および、前記第2の入球部に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報を、各々、記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が、所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記判定の結果を示すための識別情報を表示する表示手段(第2実施形態における液晶表示装置41)と、
を備える遊技機であって、
前記遊技回実行手段は、
前記第1の特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2の特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回とを並行して実行する手段を備え、
前記表示手段は、
前記第1の特別情報に基づく前記判定の結果を示すための識別情報である第1識別情報(第2実施形態における第1液晶用図柄)と、前記第2の特別情報に基づく前記判定の結果を示すための識別情報である第2識別情報(第2実施形態における第2液晶用図柄)とを、各々、当該表示手段の異なる表示領域に表示する領域別表示手段を備え、
前記領域別表示手段は、
前記第1の特別情報が前記所定の条件を満たす前記第1特別情報遊技回が第1の状態(先に当選した第1始動口用遊技回において特定確変大当たりに当選していない状態)において実行された場合には、前記第1の特別情報に対応する前記第1識別情報を表示する表示領域と前記第2の特別情報に対応する前記第2識別情報を表示する表示領域とを入れ替える処理を実行しないにも関わらず、前記第1の特別情報が前記所定の条件を満たす前記第1特別情報遊技回が第2の状態(先に当選した第1始動口用遊技回において特定確変大当たりに当選している状態)において実行された場合には、前記第1の特別情報に対応する前記第1識別情報を表示する表示領域と前記第2の特別情報に対応する前記第2識別情報を表示する表示領域とを所定のタイミングで入れ替える処理を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴αB1によれば、第1の特別情報が所定の条件を満たす場合であっても、当該第1の特別情報に対応する第1特別情報遊技回が実行された状態によって、第1識別情報を表示する表示領域と第2識別情報を表示する表示領域とを入れ替える処理が実行される場合と実行されない場合とがあるので、第1の特別情報が所定の条件を満たす第1特別情報遊技回が実行された場合に、表示領域の入れ替えが実行されたか否かを遊技者に認識させることによって、当該第1特別情報遊技回が実行された状態が、第1の状態であったのか第2の状態であったのかを推測させることができる。
[特徴αB2]
特徴αB1に記載の遊技機であって
前記第1の特別情報が前記所定の条件を満たす前記第1特別情報遊技回が実行される状態が前記第1の状態であるか前記第2の状態であるかを判定する状態判定処理を実行する状態判定処理実行手段を備え、
前記状態判定手段は、
前記第1の特別情報が前記所定の条件を満たす前記第1特別情報遊技回よりも先に実行された第1特別情報遊技回である先実行第1特別情報遊技回に対応する特別情報に基づいて前記状態判定処理を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴αB2によれば、第1の特別情報が所定の条件を満たす第1特別情報遊技回が実行される状態が第1の状態であるか第2の状態であるかの判定は、先実行第1特別情報遊技回に対応する特別情報に基づいて行われるので、例えば、所定の条件を満たす第1特別情報遊技回において、先実行第1特別情報遊技回に対応する特別情報に基づいた処理を、表示領域の入れ替えの実行の可否を利用した処理にすることができる。例えば、表示領域を入れ替えるか入れ替えないかといった演出を実行することによって、先実行第1特別情報遊技回に対応する特別情報に関する情報を示唆することができる。
<特徴αC群>
特徴αC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態から抽出される。
[特徴αC1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記特別情報に基づいて前記遊技回実行手段が実行する遊技回の時間である遊技時間を設定する遊技時間設定手段と、
前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に、特典を付与する特典付与手段(第2実施形態における特別ボーナス処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記特典として付与される特典の量の上限値は、前記所定の条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回に対して前記遊技時間設定手段が設定した前記遊技時間の長さ(特別ボーナス処理として実行される第1始動口用遊技回の変動時間の長さ)に基づいて決定される
ことを特徴とする遊技機。
特徴αC1によれば、特典として付与される特典の量の上限値は、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回に対して遊技時間設定手段が設定した遊技時間の長さに基づいて決定されるので、遊技者に対して、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回の遊技時間が、より長く続いて欲しいといった期待感を付与することができる。また、当該遊技回の終了が近づくにつれて特典を少しでも多く取得したいといった期待感や、当該遊技回の終了時期に関する焦燥感を付与することができ、遊技者の感情に抑揚を付与することができる。
[特徴αC2]
特徴αC1に記載の遊技機であって、
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が入球可能な入球部と、
前記入球部への遊技球の入球を補助する補助手段と、
前記補助手段の状態を、前記入球部への遊技球の入球を不可能または困難にする状態である第1の状態と、前記入球部への遊技球の入球を可能または容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして少なくとも第1の制御モードと第2の制御モードとを実行可能な制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記特典付与手段が前記特典を付与する場合には、前記所定の条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回の開始時に、前記制御モードを前記第1の制御モード(高頻度サポートモード)から前記第2の制御モード(低頻度サポートモード)に切り替える手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴αC2によれば、特典付与手段が特典を付与する場合には、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回の開始時に、制御モードを第1の制御モードから第2の制御モードに切り替えるので、当該遊技回の開始後に付与される特典と、状態遷移手段の制御モードとによって、過度に遊技者に有利または不利な状態になることを抑制することができる。
[特徴αC3]
特徴αC2に記載の遊技機であって、
前記発射手段によって所定の発射強度で遊技球が連続して発射されている状況においては、
前記制御手段が前記第1の制御モード(高頻度サポートモード)で前記状態遷移手段を制御する場合の方が、前記制御手段が前記第2の制御モード(低頻度サポートモード)で前記状態遷移手段を制御する場合よりも、前記入球部に遊技球が入球しやすい
ことを特徴とする遊技機。
特徴αC3によれば、状態遷移手段を第1の制御モードで制御する場合の方が第2の制御モードで制御する場合よりも入球部に遊技球が入球しやすい。すなわち、第1の制御モードは第2の制御モードよりも遊技者に有利な制御モードである。従って、本特徴の遊技機によれば、特典付与手段によって特典が付与される遊技回の開始時に、制御モードを遊技者に有利な制御モードから遊技者に有利となりすぎない制御モードに切り替えることができるので、遊技者に過度に有利な状態になることを抑制することができる。
<特徴αD群>
特徴αD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態から抽出される。
[特徴αD1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回実行手段が実行する遊技回の時間を遊技時間とした場合に、前記遊技時間を設定する遊技時間設定手段と、
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が入球可能な入球部である第1の入球部と、
発射された遊技球が入球可能な入球部である第2の入球部と、
を備える遊技機であって、
前記情報取得手段は、
前記第1の入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する手段と、前記第2の入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する手段とを備え、
前記取得情報記憶手段は、
前記第1の入球部に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報、および、前記第2の入球部に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報を、各々、記憶する手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1の特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2の特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回とを並行して実行する手段を備え、
前記遊技時間設定手段は、
前記第1の特別情報が前記所定の条件を満たす前記第1特別情報遊技回が開始されたこと(大当たりに当選している第1始動口用遊技回が開始されたこと)を契機として、前記第2特別情報遊技回の前記遊技時間の設定方法を、第1の設定方法(第2実施形態における高確高頻度時変動時間情報取得処理/ステップS21305)から、設定する遊技時間の平均値が前記第1の設定方法と異なる第2の設定方法(第2実施形態における高確低頻度時変動時間情報取得処理/ステップS21306)に切り替える手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴αD1によれば、第1の特別情報が所定の条件を満たす第1特別情報遊技回が開始されたことを契機として、第2特別情報遊技回の遊技時間の設定方法を、第1の設定方法から、設定する遊技時間の平均値が第1の設定方法と異なる第2の設定方法に切り替える手段を備えるので、第1の特別情報が所定の条件を満たす第1特別情報遊技回の開始前と開始後で、単位時間当たりの第2特別情報遊技回の実行回数を変更することができ、遊技における遊技者の有利・不利の度合いを変更することができる。すなわち、第1の特別情報が所定の条件を満たす第1特別情報遊技回が開始されたことを契機として、遊技における遊技者の有利・不利の度合いを変更することができる。
[特徴αD2]
特徴αD1に記載の遊技機であって、
前記第2の設定方法は、前記第1の設定方法よりも設定される遊技時間の平均値が短い
ことを特徴とする遊技機。
特徴αD2によれば、第2の設定方法は、第1の設定方法よりも設定される遊技時間の平均値が短いので、第1の特別情報が所定の条件を満たす第1特別情報遊技回の開始前と比較して、開始後における単位時間当たりの第2特別情報遊技回の実行回数を多くすることができ、有利な遊技の状態にすることができる。すなわち、第1の特別情報が所定の条件を満たす第1特別情報遊技回が開始されたことを契機として、有利な遊技の状態にすることができる。
[特徴αD3]
特徴αD1または特徴αD2に記載の遊技機であって、
前記遊技時間設定手段は、
前記第2特別情報遊技回の前記遊技時間の設定方法として、設定する遊技時間の平均値が異なる複数種類の遊技時間の設定方法を選択可能であり、
前記第1の特別情報が前記所定の条件を満たす前記第1特別情報遊技回が開始されたことを契機として、前記第2特別情報遊技回の前記遊技時間の設定方法を、前記第1の設定方法から、前記複数種類の遊技時間の設定方法のうちの一の遊技時間の設定方法に切り替え、
前記一の遊技時間の設定方法は、前記設定する遊技時間の平均値が異なる複数種類の遊技時間の設定方法の中から、前記所定の条件を満たす前記第1特別情報遊技回に対応する前記第1の特別情報に基づいて決定される
ことを特徴とする遊技機(第2実施形態の変形例18における遊技機)。
特徴αD3によれば、第1の特別情報が所定の条件を満たす第1特別情報遊技回が開始されたことを契機として切り替える第2特別情報遊技回の遊技時間の設定方法は、所定の条件を満たす第1特別情報遊技回に対応する第1の特別情報に基づいて決定されるので、遊技者に対して、第1特別情報遊技回が所定の条件を満たしたことによる期待感とは別に、第1特別情報遊技回が開始されたことを契機として切り替えられる第2特別情報遊技回の遊技時間の設定方法についての期待感も付与することができる。
<特徴αE群>
特徴αE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態から抽出される。
[特徴αE1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が入球可能な入球部と、
前記入球部への遊技球の入球を補助する補助手段(第2実施形態における電動役物44a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球部への遊技球の入球を不可能または困難にする状態である第1の状態(電動役物44aが閉鎖した状態)と、前記入球部への遊技球の入球を可能または容易にする状態である第2の状態(電動役物44aが開放した状態)との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードを複数種類実行可能な制御手段と、
を備える遊技機であって、
前記制御手段は、
当該制御手段が実行可能な前記複数種類の制御モード(第2実施形態の変形例1における高頻度サポートモードAと高頻度サポートモードB)のうちの特定の制御モード(高頻度サポートモードB)を実行中である場合には、前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回の開始時に、前記判定の結果に基づいて、実行中の前記特定の制御モードから当該特定の制御モードとは異なる他の種類の制御モードに切り替えるか否かを判定する処理である制御モード切替判定処理を実行するにも関わらず、当該制御手段が実行可能な前記複数種類の制御モードのうちの前記特定の制御モードではない制御モードを実行中である場合には、前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回の開始時に、前記制御モード切替判定処理を実行しない手段を備える
ことを特徴とする遊技機(第2実施形態の変形例1における遊技機)。
特徴αE1によれば、特定の制御モードを実行中である場合には、判定手段による判定の結果を報知する遊技回の開始時に、判定の結果に基づいて、実行中の特定の制御モードから当該特定の制御モードとは異なる他の種類の制御モードに切り替えるか否かを判定する処理である制御モード切替判定処理を実行するので、制御手段によって特定の制御モードが実行されている場合には、遊技者に対して、遊技回の開始時に、判定の結果について期待感を付与することに加えて、制御モードが切り替わるか否かといった期待感を付与することができる。
[特徴αE2]
特徴αE1に記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モード切替判定処理を実行し、前記制御モードを切り替えると判定した場合には、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回の開始時に、前記制御モードを前記特定の制御モードから所定の制御モードに切り替える手段を備え、
前記発射手段によって所定の発射強度で遊技球が連続して発射されている状況においては、
前記制御手段が前記特定の制御モード(第2実施形態の変形例1における高頻度サポートモードB)で前記状態遷移手段を制御する場合の方が、前記制御手段が前記所定の制御モード(低頻度サポートモード)で前記状態遷移手段を制御する場合よりも、前記入球部に遊技球が入球しやすい
ことを特徴とする遊技機。
特徴αE2によれば、制御手段が特定の制御モードで状態遷移手段を制御する場合の方が、所定の制御モードで状態遷移手段を制御する場合よりも入球部に遊技球が入球しやすい。よって、制御手段によって制御モードが切り替えられた際に、なんらかの処理が実行されることによって遊技の状態が遊技者に有利な状態に移行する場合であっても、制御モードが特定の制御モードから所定の制御モードに切り替わるので、遊技者に対して過度に有利となることを抑制することができる。
[特徴αE3]
特徴αE1または特徴αE2に記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モード切替判定処理において、前記判定手段による前記判定の結果として前記判定の対象となる特別情報が所定の条件を満たしている場合に、前記制御モードを切り替えると判定する
ことを特徴とする遊技機。
特徴αE3によれば、判定手段による判定の結果として判定の対象となる特別情報が所定の条件を満たしている場合に制御モードを切り替えると判定するので、制御モードが切り替わったことを認識した遊技者に対して、判定の対象となる特別情報が所定の条件を満たしたことを認識させることができる。よって、制御モードの切り替わりを用いて遊技者に期待感を付与することができる。
<特徴αF群>
特徴αF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態から抽出される。
[特徴αF1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回実行手段が実行する遊技回の時間を遊技時間とした場合に、前記遊技時間を設定する遊技時間設定手段と、
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が入球可能な入球部である第1の入球部と、
発射された遊技球が入球可能な入球部である第2の入球部と、
前記第1の入球部または前記第2の入球部への遊技球の入球を補助する補助手段(第2実施形態における電動役物44a)と、
前記補助手段の状態を、前記第1の入球部または前記第2の入球部への遊技球の入球を不可能または困難にする状態である第1の状態(電動役物44aが閉鎖した状態)と、前記第1の入球部または前記第2の入球部への遊技球の入球を可能または容易にする状態である第2の状態(電動役物44aが開放した状態)との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードを複数種類実行可能な制御手段と、
を備える遊技機であって、
前記情報取得手段は、
前記第1の入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する手段と、前記第2の入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する手段とを備え、
前記取得情報記憶手段は、
前記第1の入球部に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報、および、前記第2の入球部に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報を、各々、記憶する手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1の特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2の特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回とを並行して実行する手段を備え、
前記遊技時間設定手段は、
前記制御手段が実行可能な前記複数種類の制御モード(第2実施形態の変形例1における高頻度サポートモードAと高頻度サポートモードB)のうちの特定の制御モード(高頻度サポートモードB)を実行中である場合には、前記判定手段による前記第1の特別情報に対する前記判定の結果を報知する前記第1特別情報遊技回の開始時に、当該第1の特別情報に対する前記判定の結果に基づいて、前記第2特別情報遊技回の前記遊技時間の設定方法を、第1の設定方法から、設定する遊技時間の平均値が前記第1の設定方法と異なる第2の設定方法に切り替えるか否かを判定する設定方法切替判定処理を実行するにも関わらず、当該制御手段が実行可能な前記複数種類の制御モードのうちの前記特定の制御モードとは異なる制御モードを実行中である場合には、前記判定手段による前記第1の特別情報に対する前記判定の結果を報知する前記第1特別情報遊技回の開始時に、前記設定方法切替判定処理を実行しない手段を備える
ことを特徴とする遊技機(第2実施形態の変形例1における遊技機)。
第2特別情報遊技回の遊技時間の設定方法を、第1の設定方法から、設定する遊技時間の平均値が第1の設定方法と異なる第2の設定方法に切り替えた場合、単位時間当たりの第2特別情報遊技回の実行回数を変更することができ、遊技における遊技者の有利・不利の度合いを変更することができる。
よって、特徴αF1によれば、制御手段が実行可能な複数種類の制御モードのうちの特定の制御モードを実行中である場合には、判定手段による第1の特別情報に対する判定の結果を報知する第1特別情報遊技回の開始時に、当該第1の特別情報に対する判定の結果に基づいて、第2特別情報遊技回の遊技時間の設定方法を、第1の設定方法から、設定する遊技時間の平均値が第1の設定方法と異なる第2の設定方法に切り替えるか否かを判定する設定方法切替判定処理を実行するので、制御手段が特定の制御モードを実行していることを認識した遊技者に対して、第1特別情報遊技回の開始時に、第2特別情報遊技回の遊技時間の設定方法が切り替わるか、すなわち、遊技における遊技者の有利・不利の度合いが変更されるかといった期待感や緊迫感を付与することができる。
[特徴αF2]
特徴αF1に記載の遊技機であって、
前記第2の設定方法は、前記第1の設定方法よりも設定される遊技時間の平均値が短い
ことを特徴とする遊技機。
特徴αF2によれば、第2の設定方法は、第1の設定方法よりも設定される遊技時間の平均値が短いので、第2特別情報遊技回の遊技時間の設定方法が第1の設定方法から第2の設定方法に切り替わった場合には、単位時間当たりの第2特別情報遊技回の実行回数を多くすることができ、遊技者にとって有利な状態に移行することができる。よって、制御手段が特定の制御モードを実行していることを認識した遊技者に対して、第1特別情報遊技回の開始時に、第2特別情報遊技回の遊技時間の設定方法が第1の設定方法から第2の設定方法に切り替わって有利な状態に移行しないかといった期待感を付与することができる。
[特徴αF3]
特徴αF1または特徴αF2に記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
当該制御手段が実行可能な前記複数種類の制御モードのうちの特定の制御モードを実行中である場合には、前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回の開始時に、前記判定の結果に基づいて、実行中の前記特定の制御モードから当該特定の制御モードとは異なる他の種類の制御モードに切り替えるか否かを判定する処理である制御モード切替判定処理を実行するにも関わらず、当該制御手段が実行可能な前記複数種類の制御モードのうちの前記特定の制御モードとは異なる制御モードを実行中である場合には、前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回の開始時に、前記制御モード切替判定処理を実行しない手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴αF3によれば、特定の制御モードを実行中である場合には、判定手段による判定の結果を報知する遊技回の開始時に、判定の結果に基づいて、実行中の特定の制御モードから当該特定の制御モードとは異なる他の種類の制御モードに切り替えるか否かを判定する処理である制御モード切替判定処理を実行するので、遊技者は、制御手段によって特定の制御モードが実行されている場合には、遊技者に対して、遊技回の開始時に、判定の結果について期待感を付与することに加えて、制御モードが切り替わるか否かといった期待感を付与することができる。
<特徴αG群>
特徴αG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態から抽出される。
[特徴αG1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が入球可能な入球部と、
前記入球部への遊技球の入球を補助する補助手段(第2実施形態における電動役物44a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球部への遊技球の入球を不可能または困難にする状態である第1の状態(電動役物44aが閉鎖した状態)と、前記入球部への遊技球の入球を可能または容易にする状態である第2の状態(電動役物44aが開放した状態)との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして少なくとも第1の制御モード(高頻度サポートモード)と第2の制御モード(低頻度サポートモード)とを実行可能な制御手段と、
を備える遊技機であって、
前記制御手段は、
前記第1の制御モードから前記第2の制御モードに切り替えた時点(高頻度サポートモードフラグをONからOFFに切り替えた時点)から、前記補助手段が前記第2の制御モードで状態遷移を開始する時点までの期間である制御モード移行期間(第2実施形態の変形例19におけるサポートモード移行期間)において、前記補助手段を複数種類の動作態様で制御可能である
ことを特徴とする遊技機(第2実施形態の変形例19における遊技機)。
特徴αG1によれば、制御モード移行期間において、補助手段を複数種類の動作態様で制御することによって、第1の制御モードから第2の制御モードへの切り替え時に、遊技者に種々の推測をさせたり期待感を付与したりすることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。例えば、制御モード移行期間に、第1の制御モードや第2の制御モードにおける動作態様とは異なる動作態様で補助手段を制御することによって、遊技者に一時的な混乱を付与することや、意外性を付与することができる。
[特徴αG2]
特徴αG1に記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モード移行期間における前記補助手段の動作態様を、前記第1の制御モードの実行を継続した場合の動作態様である第1の動作態様で制御する手段と、
前記制御モード移行期間における前記補助手段の動作態様を、前記第1の動作態様とは異なる動作態様で制御する手段とを備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴αG2によれば、制御モード移行期間における補助手段の動作態様を、第1の制御モードの実行を継続した場合の動作態様である第1の動作態様で制御する手段を備えるので、第1の制御モードから第2の制御モードへ切り替わったことを遊技者に認識させることを遅らせることができ、遊技者の推測を覆したり、遊技者に意外性を付与することができる。また、制御モード移行期間における補助手段の動作態様を、第1の動作態様とは異なる動作態様で制御する手段を備えるので、制御部が制御モードを第1の制御モードから第2の制御モードに切り替えたタイミングで制御モードが切り替わったことを遊技者に認識させることや、遊技がどのような状態に移行したのかを遊技者が一時的に認識させにくくすることなど、興趣の向上につながる種々の制御をすることができる。さらに、これらの手段を組み合わせて用いることによって、制御モード移行期間において、遊技者に種々の感情を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴αH群>
特徴αH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態から抽出される。
[特徴αH1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を図柄を用いて報知する判定結果報知手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を図柄を用いて報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
発射された遊技球が入球可能な入球部である第1の入球部と、
発射された遊技球が入球可能な入球部である第2の入球部と、
発射された遊技球が入球可能な入球部であって、所定の役物が作動した場合に入球が容易になる第3の入球部と、
前記所定の役物(第2実施形態の可変入賞装置36、開閉扉36b)の動作を制御する役物制御手段と、
特典を付与する特典付与手段と、
を備える遊技機であって、
前記情報取得手段は、
前記第1の入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する手段と、前記第2の入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する手段とを備え、
前記取得情報記憶手段は、
前記第1の入球部に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報、および、前記第2の入球部に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報を、各々、記憶する手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1の特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2の特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回とを並行して実行する手段を備え、
前記役物制御手段は、
前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、前記所定の役物(第2実施形態の可変入賞装置36、開閉扉36b)を作動させる所定条件作動手段と、前記所定の条件とは異なる特定の条件を満たす場合に(小当たりに当選した場合に)、前記所定の役物(第2実施形態の可変入賞装置36、開閉扉36b)を作動させる特定条件作動手段とを備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、当該遊技回の終了時に前記所定条件作動手段に前記所定の役物を動作させることによって特典を付与する所定条件成立時特典付与手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記所定の条件を満たす前記第1の特別情報に対応する前記第1特別情報遊技回が実行されている期間に実行される前記第2特別情報遊技回に対応する前記第2の特別情報が前記特定の条件として第1の特定の条件を満たす場合には(第2実施形態の変形例12における第1小当たりに当選した場合には)、前記第1の特定の条件を満たす前記第2の特別情報に対応する前記第2特別情報遊技回の終了時に、前記所定の条件を満たす前記第1の特別情報に対応する前記第1特別情報遊技回を終了させる手段と、
前記所定の条件を満たす前記第1の特別情報に対応する前記第1特別情報遊技回が実行されている期間に実行される前記第2特別情報遊技回に対応する前記第2の特別情報が前記特定の条件として第2の特定の条件を満たす場合には(第2実施形態の変形例12における第2小当たりに当選した場合には)、前記第2の特定の条件を満たす前記第2の特別情報に対応する前記第2特別情報遊技回の終了時に、前記所定の条件を満たす前記第1の特別情報に対応する前記第1特別情報遊技回を終了させない手段とを備える
ことを特徴とする遊技機(第2実施形態の変形例12における遊技機)。
特徴αH1によれば、第2特別情報遊技回に対応する特別情報が第1の特定の条件を満たす場合には、当該第2特別情報遊技回の終了時に所定の条件を満たす第1の特別情報に対応する第1特別情報遊技回を終了させてしまうので、当該第1特別情報遊技回が実行されている期間に第2特別情報遊技回が実行された場合に、当該第2特別情報遊技回に対応する第2の特別情報が特定の条件を満たす場合であっても、当該特定の条件のうち第1の特定の条件を満たすのか第2の特定の条件を満たすのかを遊技者に推測させ、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができる。
[特徴αH2]
特徴αH1に記載の遊技機であって、
前記判定結果報知手段は、
前記所定の条件を満たす前記第1の特別情報に対応する前記第1特別情報遊技回が実行されている期間に実行される前記第2特別情報遊技回に対応する前記第2の特別情報が前記所定の条件を満たしていると前記判定手段が判定した場合には、前記第2の特別情報が前記所定の条件を満たしていないことを示す判定の結果に対応する前記図柄を用いて当該判定の結果を報知するにも関わらず、前記所定の条件を満たす前記第1の特別情報に対応する前記第1特別情報遊技回が実行されている期間に実行される前記第2特別情報遊技回に対応する前記第2の特別情報が前記特定の条件を満たしていると前記判定手段が判定した場合には、前記第2の特別情報が前記特定の条件を満たしていることを示す判定の結果に対応する前記図柄を用いて当該判定の結果を報知する特定条件成立報知処理を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴αH2によれば、第1の特別情報が所定の条件を満たしていることを示す判定の結果に対応する図柄が表示されることを契機として実行される処理と、第2の特別情報が所定の条件を満たしていることを示す判定の結果に対応する図柄が表示されることを契機として実行される処理とが、同時期に競合してしまうことを回避することができる。
なお、上記特徴U群〜特徴αH群の発明は、以下の課題を解決する。
パチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化等を目的として、構造、制御、演出等の様々な観点から技術的な改良が行われている。
また、遊技者による不正な行為や遊技機に対する不正な改造の発見や抑止といった遊技の健全性の向上を目的とした様々な技術的な改良も行われている。
上記のような遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、より健全な遊技の提供等を目的として、さらなる技術の向上が望まれている。
なお、上記特徴A群〜特徴αH群に含まれる1又は複数の構成を適宜組み合わせた構成を採用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
以下に、上記の各特徴を適用し得る又は各特徴に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部と、前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段が取得した特別情報を記憶する取得情報記憶手段とを備える遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示手段と、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示を始動させる始動手段と、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間の経過に起因して前記複数の絵柄の可変表示を停止させる停止手段と、停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。