以下、本開示の一側面に係る制御方法、サーバおよび制御プログラムについて図を参照しつつ説明する。但し、本開示の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
(判決文管理システム1による処理の概要)
図1は、判決文管理システム1による処理の一例を説明するための模式図である。
判決文管理システム1は、1つ以上のコンピュータ2から複数の判決文、評釈、および訴状を受信し、サーバ3に記憶し、ユーザの端末装置4からの検索要求に応じて判決文、評釈、および訴状を提供する。判決文、評釈、および訴状は、裁判に関する文であり、通常はテキストデータからなる。判決文は、テキストデータ以外にも画像データ(動画像、静止画像)や音声データであってもよい。
サーバ3には、判決文データベース311、評釈データベース312、および訴状データベース313が記憶されている。判決文データベース311には複数の判決文が判決文識別情報(判決文ID)とともに記憶されている。評釈データベース312には複数の評釈が評釈識別情報(評釈ID)とともに記憶されている。訴訟データベース313には複数の訴状が訴状識別情報(訴状ID)とともに記憶されている。また、判決文データベース311、評釈データベース312、および訴状データベース313には、判決文識別情報、評釈識別情報、および訴状識別情報のそれぞれの関係を記憶している。この関係性は、別データベースに記憶していてもよい。また、判決文データベース311、評釈データベース312、および訴状データベース313は、本実施の形態においては、同一のサーバからなっているが、複数の別のサーバからなっていてもよく、判決文管理システム1の外部に存在してもよい。
ユーザは、サーバ3に記憶されている判決文、評釈、および訴状を検索したい場合には、端末装置4を用いて、検索要求をサーバ3に送信する。サーバ3は、受信した検索要求に応じてサーバ3の判決文データベース311、評釈データベース312、および訴状データベース313から判決文、評釈、および訴状を抽出して、ユーザの端末装置4に送信する。
なお、上述した図1の説明は、本発明の内容への理解を深めるための説明にすぎない。本発明は、具体的には、次に説明する各実施の形態において実施され、且つ、本発明の原則を実質的に超えずに、さまざまな変形例によって実施されてもよい。このような変形例はすべて、本発明および本明細書の開示範囲に含まれる。例えば、本実施の形態において、判決文を中心に評釈や訴状を検索する構成について説明しているが、評釈や訴状を元に判決文を検索する構成としてもよい。更に、本実施の形態にかかる文は、判決文、評釈、訴状に限定されて解釈される必要もない。すなわち、互いに関係性のある文章同士の検索に用いることができる。また、本発明の文は、判決文、評釈、および訴状に限定されず、答弁書などの他の文に適応することができる。例えば、法令にも適用することができる。民法に判決文、評釈、および訴状を対応付ける場合は、判決文、評釈、および訴状の小文章に第一編第一章第一条などが対応する文の小文章として対応付けられる。本発明において、判決文、評釈、および訴状の種別を問わずいずれか1つを第1の文、第1の文以外のいずれかを第2文とする。
(管理システム1の概略構成)
図2は、判決文管理システム1の概略構成の一例を示す図である。
判決文管理システム1は、複数のコンピュータ2、2、2・・・と、サーバ3と、ユーザの端末装置4とを有する。以下では、複数のコンピュータ2を単にコンピュータ2と称する場合がある。コンピュータ2、2、2・・・およびサーバ3は、例えば、インターネット5などの通信ネットワークを介してそれぞれ相互に接続される。更に、ユーザの端末装置4およびサーバ3は、例えば、インターネット5などの通信ネットワークを介してそれぞれ相互に接続される。また、ここではインターネット5が1つ例示されているが、インターネット5が複数のネットワークからなる場合は、それぞれのネットワーク間にゲートウェイ(図示しない)を適宜設けてもよい。コンピュータ2で実行されるプログラム(例えば、閲覧プログラム)と、サーバ3で実行されるプログラム(例えば、管理プログラム)とは、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)などの通信プロトコルを用いて通信を行う。
(コンピュータ2の概略構成)
コンピュータ2は、判決文、評釈、および訴状をサーバ3に送信するコンピュータである。コンピュータ2は、例えばパーソナルコンピュータであり、サーバ3と接続される。コンピュータ2は、サーバ3からの要求に応じて判決文、評釈、および訴状のデータをサーバ3に送信し、または、コンピュータ2の操作に応じてコンピュータ2からサーバ3に判決文、評釈、および訴状のデータをサーバ3に送信する。この判決文、評釈、および訴状のデータの取得要求は、サーバ3の管理者端末(図示しない)によって行われてもよく、端末装置4から要求を受けてもよい。
(サーバ3の概略構成)
図3は、サーバ3の概略構成の一例を示す図である。
サーバ3には、複数の判決文を記憶するデータベースと、複数の評釈を記憶する評釈データベースと、複数の訴状を記憶する訴状データベースが記憶されている。判決文データベース311には複数の判決文が判決文識別情報(判決文ID)とともに記憶されている。評釈データベース312には複数の評釈が評釈識別情報(評釈ID)とともに記憶されている。訴訟データベース313には複数の訴状が訴状識別情報(訴状ID)とともに記憶されている。また、判決文データベース311、評釈データベース312、および訴状データベース313には、判決文識別情報、評釈識別情報、および訴状識別情報のそれぞれの関係を記憶している。これらの判決文、評釈、および訴状は、サーバ3がコンピュータ2から受信し、端末装置4により検索される。そして、サーバ3は、端末装置4により入力された検索条件に基づいて判決文、評釈、および訴状を検索し、端末装置4に送信する。以上のような機能を実現するために、サーバ3は、サーバ通信部314、サーバ記憶部315、およびサーバ処理部316を更に備える。
サーバ通信部314は、サーバ3をインターネット5に接続するための通信インターフェース回路を有する。サーバ通信部314は、コンピュータ2から判決文、評釈、訴状、などの文を受信する。場合によって、サーバ通信部は、コンピュータ2に判決文、評釈、訴状、などの文の取得要求を送信する。更に、サーバ通信部314は、端末装置4から受信した検索条件などのデータをサーバ処理部316に送信する。そして、サーバ通信部314は、サーバ処理部316から得られた抽出結果や生成された画面構成を端末装置4に送信する。サーバ通信部314は、上述以外の情報をコンピュータ2や端末装置4に送信または受信することができる。
サーバ記憶部315は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置および光ディスク装置の内の少なくとも一つを有し、バスを介してサーバ3と接続される。サーバ記憶部315は、サーバ処理部316による処理に用いられるドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム、データなどを記憶する。例えば、サーバ記憶部315は、ドライバプログラムとして、サーバ通信部314を制御する通信デバイスドライバプログラムなどを記憶する。コンピュータプログラムは、例えばCD−ROM、DVD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラムなどを用いてサーバ記憶部315にインストールされてもよい。また、サーバ記憶部315は、判決文データベース311、評釈データベース312、および訴状データベース313などを記憶する。
サーバ処理部316は、コンピュータ2から受信した文を章立てしたり、項目分けしたり、種類分けしたりして、文、小文章、項目、および種類を対応付けてサーバ記憶部315に記憶する。更にサーバ処理部316は、ユーザの端末装置4から受信した各種検索要求に応じて検索結果を抽出したり、抽出した検索結果をユーザの端末装置4に送信すべく画面構成を生成したり、生成された画面構成をサーバ通信部314に送ったりする。これらの機能は、サーバ処理部316が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、これらの各部は、独立した集積回路、マイクロプロセッサ、またはファームウェアとしてサーバ3に実装されてもよい。なお、サーバ処理部316の処理内容は後述する。
(データベースのデータ構造)
図4A〜4Cは、各種データベースのデータ構造の一例を示す図である。
なお、サーバ記憶部315が各種データベースを記憶するのではなく、サーバ3と接続可能な記憶部を有する他の装置(データベースなど)がこれらの各種データベースを記憶してもよい。この場合、サーバ3は、これらの各種データベースに記憶された情報を使用する際に、当該データベースを記憶する他の装置にアクセスして、当該データベースに記憶された情報を取得する。また、各データベースに含まれる各情報は、データベース以外の形式で記憶されてもよく、例えばそれぞれ独立して記憶されてもよい。
図4Aは、判決文データベース311の構成を説明する表である。判決文データベース311は、前述の判決文識別情報、判決文が章立てされた第1小文章および第1小文章識別情報(第1小文章ID)、当該第1小文章が予め定められた複数の第1項目ごとに項目分けされた第1項目識別情報(第1項目ID)、および項目分けされた第1小文章がそれぞれの第1項目において複数の第1種類のいずれに属するかを種類分けされた第1種類識別情報(第1種類ID)をそれぞれ対応付けて記憶している。判決文データベース311においては、判決文識別情報、第1小文章識別情報、第1項目識別情報、および第1種類識別情報のうち2つ以上を対応付けて記憶していればよい。すなわち、判決文データベース311の使用用途に応じて記憶する識別情報を適宜設定することができる。
この判決文データベース311は、サーバ3とは別に存在するコンピュータ2から判決文を受信し、サーバ処理部316によって章立てされる。サーバ処理部316は、判決文に判決文識別情報を付与し、更に章立てされた第1小文章に第1小文章識別情報を付与し、これらの識別情報を対応付けて判決文データベース311に記憶する。また、判決文データベース311は、判決文識別情報と、後述する評釈データベース312の判決文識別情報や訴状データベース313の訴状識別情報との対応付けについて記憶している。この対応付けは、評釈データベース312または訴状データベース313が記憶していてもよく、他の記憶部が記憶していてもよい。
図4Bは、評釈データベース312の構成を説明する表である。評釈データベース312は、前述の評釈識別情報、評釈が章立てされた第2小文章および第2小文章識別情報(第2小文章ID)、当該第2小文章が予め定められた複数の第2項目ごとに項目分けされた第2項目識別情報(第2項目ID)、および項目分けされた第2小文章がそれぞれの第2項目において複数の第2種類のいずれに属するかを種類分けされた第2種類識別情報(第2種類ID)をそれぞれ対応付けて記憶している。評釈データベース312においては、評釈識別情報、第2小文章識別情報、第2項目識別情報、および第2種類識別情報のうち2つ以上を対応付けて記憶していればよい。すなわち、評釈データベース312の使用用途に応じて記憶する識別情報を適宜設定することができる。
この評釈データベース312は、サーバ3とは別に存在するコンピュータ2から評釈を受信し、サーバ処理部316によって章立てされる。サーバ処理部316は、評釈に評釈識別情報を付与し、更に章立てされた第2小文章に第2小文章識別情報を付与し、これらの識別情報を対応付けて評釈データベース312に記憶する。また、評釈データベース312は、評釈識別情報と、判決文データベース311の判決文識別情報や後述する訴状データベース313の訴状識別情報との対応付けについて記憶している。この対応付けは、判決文データベース311または訴状データベース313が記憶していてもよく、他の記憶部が記憶していてもよい。
図4Cは、訴状データベース313の構成を説明する表である。訴状データベース313は、前述の訴状識別情報、訴状が章立てされた第3小文章および第3小文章識別情報(第3小文章ID)、当該第3小文章が予め定められた複数の第3項目ごとに項目分けされた第3項目識別情報(第3項目ID)、および項目分けされた第3小文章がそれぞれの第3項目において複数の第3種類のいずれに属するかを種類分けされた第3種類識別情報(第3種類ID)をそれぞれ対応付けて記憶している。訴状データベース313においては、訴状識別情報、第3小文章識別情報、第3項目識別情報、および第3種類識別情報のうち2つ以上を対応付けて記憶していればよい。すなわち、訴状データベース313の使用用途に応じて記憶する識別情報を適宜設定することができる。
この訴状データベース313は、サーバ3とは別に存在するコンピュータ2から訴状を受信し、サーバ処理部316によって章立てされる。サーバ処理部316は、訴状に訴状識別情報を付与し、更に章立てされた第3小文章に第3小文章識別情報を付与し、これらの識別情報を対応付けて訴状データベース313に記憶する。また、訴状データベース313は、訴状識別情報と、判決文データベース311の判決文識別情報や評釈データベース312の評釈識別情報との対応付けについて記憶している。この対応付けは、判決文データベース311または評釈データベース312が記憶していてもよく、他の記憶部が記憶していてもよい。なお、本発明においては、判決文、評釈、または訴状の種類を問わず、任意の1つの文の小文章を第1小文章と呼び、任意の他の文の小文章を第2小文章と呼ぶ。これは、項目および種類についても同様である。
(判決文データベースの作成方法)
図4Aに示される判決文データベース311の作成方法について説明する。判決文データベースの作成処理は、サーバ処理部316によって行われ、コンピュータ2から判決文を受信したタイミングで適宜処理が行われる。なお、コンピュータ2から受信した判決文が予め章立てされていたり、項目分けされていたり、種類分けされていたりする場合、サーバ3は、受信した判決文を適宜記憶するだけでよい。
図5は、サーバ処理部316によって行われる判決文データベース311を作成するフローチャートを示す図である。
まず、サーバ処理部316は、コンピュータ2が受信したファイルが文章ファイル以外であって、章立てが困難であるか否かを判断する。そして、ファイルが文章ファイルではないと判断された場合(S501がNO)は、エラー処理として受信した判決文を判決文データベース311に記憶しない。
一方、コンピュータ2から受信したファイルが文章ファイルであった場合(S501がYES)は、S502にて判決文識別情報を付与する。なお、この判決文識別番号は、コンピュータ2から受信した際のファイル名などであってもよいことから、必ずしもサーバ処理部316が付与しなくてもよい。
次にサーバ処理部316は、S503にて章立て処理を行う。具体的にサーバ処理部316は、判決文を第1小文章に章立てを行い、それぞれの第1小文章に第1小文章識別情報を付与する。
ここで章立てとは、文を章や節に分けて、それらの章や節にタイトルを列挙することである。通常、章立てとは、文を作成する前に行われるが、本実施の形態では、作成された文について後から章立てを行う処理とする。具体的には、サーバ処理部316が受信した文章を段落ごとに出現する単語に応じてタイトルを付記したり、文章の所定箇所に出現する単語をタイトルとして識別したりする。本実施の形態において、このタイトルとは項目や種類を意図している。また、章立ての手法は、出現単語を用いる以外にも特定の文字列を抽出して行ったり、文の長さや文の数によって行ったり、あらゆる手法を採用することができる。
続くS504において、サーバ処理部316は、S503にて第1小文章に章立てされた判決文のそれぞれを予め定められた複数の第1項目ごとに項目分けを行う。具体的にサーバ処理部316は、第1小文章のそれぞれがいずれの項目に項目分けされたかの第1項目識別情報を付与する。項目分けは、第1小文章ごとに、出現単語を用いる以外にも特定の文字列を抽出して行ったり、文の長さや文の数によって行ったり、あらゆる手法を採用することができる。ここで項目とは、判決文の構成要素である、主文、理由、事実の概要、争点、争点に対する判断、結論、などからなる。また、例えば、争点は、通常複数の争点から成り立っていることが多い。よって、争点などの文章量の多い項目は、争点1、争点2・・・のように分割して項目分けしてもよい。本発明の項目分けの手法は、この構成に限定されるものではない。すなわち、判決文は、図6に示すようなツリー構造を有すると仮定することができる。
また、サーバ処理部316は、項目を一覧としてユーザの端末装置4に表示することで、目次を作成することができる。この目次を第1小文章の替わりに表示したり、目次と第1小文章を共に表示したりすることでも本発明は成り立つ。なお、目次とは、当業者の間ではTOC(Table of Contents)と呼ばれることがある。目次の使用用途としては、目次を選択することで選択された目次に対応する小文章を表示できたり、表示または選択中の小文章に対応する目次を表示したりすることができる。目次を本発明に追加した場合の例や、小文章の替わりに目次を適応した場合の例は、変形例として後述する。
続くS505にて、サーバ処理部316は、項目分けされた第1小文章において複数の第1種類のいずれに属するかを種類分けする。具体的にサーバ処理部316は、第1項目のそれぞれがいずれの第1種類に属しているかを示す第1種類識別情報を付与する。このステップ505は、項目分けされた第1小文章を他の文の小文章と対応付ける場合に必要な処理であって、章立てのみを目的とする処理の場合は割愛できる。更にこのステップS505は、コンピュータ2が受信した判決文に他の文が対応付けられている場合は、割愛できる。すなわち、判決文および他の文の項目同士が一致している場合は、小文章同士の種類が一致していると仮定できる。種類分けは、特定の項目における文字列や数値などを抽出することで行われる。ここで種類とは、任意に設定することができ、例えば、判断が肯定的か否定的か、争点に用いられる法律の種類、訴額、などの少なくとも1つである。本発明の種類分けの手法は、この構成に限定されるものではない。
そして、S506にて、サーバ処理部316は、受信した判決文の識別情報である判決文識別情報と、第1小文章識別情報、第1項識別情報、および第1種類識別情報とを対応付けて判決文データベース311に記憶する。更に、サーバ処理部316は、判決文に対応付けられた他の文が存在する場合は、判決文識別情報に評釈識別情報や訴状識別情報を対応付けて記憶する。S506は、項目分けされた第1小文章識別情報を他の文の小文章と対応付けない場合は、判決文識別情報、第1小文章識別情報を、および第1項目識別情報を対応付けて記憶すればよい。
(評釈データベースの作成方法)
図4Bに示される評釈データベース312の作成方法について説明する。評釈データベースの作成処理は、サーバ処理部316によって行われ、コンピュータ2から評釈を受信したタイミングで適宜処理が行われる。なお、コンピュータ2から受信した評釈が予め章立てされていたり、項目分けされていたり、種類分けされていたりする場合、サーバ3は、受信した評釈を適宜記憶するだけでよい。
図7は、サーバ処理部316によって行われる評釈データベース312を作成するフローチャートを示す図である。
まず、サーバ処理部316は、コンピュータ2が受信したファイルが文章ファイル以外であって、章立てが困難であるか否かを判断する。そして、ファイルが文章ファイルではないと判断された場合(S701がNO)は、エラー処理として受信した評釈を評釈データベース312に記憶しない。
一方、コンピュータ2から受信したファイルが文章ファイルであった場合(S701がYES)は、S702にて評釈識別情報を付与する。なお、この評釈識別番号は、コンピュータ2から受信した際のファイル名などであってもよいことから、必ずしもサーバ処理部316が付与しなくてもよい。
次にサーバ処理部316は、S703にて章立て処理を行う。具体的にサーバ処理部316は、評釈を第2小文章に章立てを行い、それぞれの第2小文章に第2小文章識別情報を付与する。受信したファイルが文章ファイル以外であって、章立てが困難である場合などは、エラー処理として受信した評釈を評釈データベース312に記憶しない。
ここで章立てとは、文を章や節に分けて、それらの章や節にタイトルを列挙することである。通常、章立てとは、文を作成する前に行われるが、本実施の形態では、作成された文について後から章立てを行う処理とする。具体的には、サーバ処理部316が受信した文章を段落ごとに出現する単語に応じてタイトルを付記したり、文章の所定箇所に出現する単語をタイトルとして識別したりする。本実施の形態において、このタイトルとは項目や種類を意図している。また、章立ての手法は、出現単語を用いる以外にも特定の文字列を抽出して行ったり、文の長さや文の数によって行ったり、あらゆる手法を採用することができる。
続くS704において、サーバ処理部316は、S704にて第2小文章に章立てされた評釈のそれぞれを予め定められた複数の第2項目ごとに項目分けを行う。具体的にサーバ処理部316は、第2小文章のそれぞれがいずれの項目に項目分けされたかの第2項目識別情報を付与する。項目分けは、第2小文章ごとに、出現単語を用いる以外にも特定の文字列を抽出して行ったり、文の長さや文の数によって行ったり、あらゆる手法を採用することができる。ここで項目とは、評釈の構成要素である、主文、理由、事実の概要、争点、争点に対する判断、結論、などからなる。また、例えば、争点は、通常複数の争点から成り立っていることが多い。よって、争点などの文章量の多い項目は、争点1、争点2・・・のように分割して項目分けしてもよい。本発明の項目分けの手法は、この構成に限定されるものではない。また、評釈は判決文同様に、図6に示すようなツリー構造を有すると仮定することができる。
また、サーバ処理部316は、項目を一覧としてユーザの端末装置4に表示することで、目次を作成することができる。この目次を第2小文章の替わりに表示したり、目次を第2小文章と共に表示したりすることでも本発明は成り立つ。なお、目次とは、当業者の間ではTOC(Table of Contents)と呼ばれることがある。目次の使用用途としては、目次を選択することで選択された目次に対応する小文章を表示できたり、表示または選択中の小文章に対応する目次を表示したりすることができる。目次を本発明に追加した場合の例や、小文章の替わりに目次を適応した場合の例は、変形例として後述する。
続くS705にて、サーバ処理部316は、項目分けされた第2小文章において複数の第2種類のいずれに属するかを種類分けする。具体的にサーバ処理部316は、第2項目のそれぞれがいずれの第2種類に属しているかを示す第2種類識別情報を付与する。このステップS705は、項目分けされた第2小文章を他の文の小文章と対応付ける場合に必要な処理であって、章立てのみを目的とする処理の場合は割愛できる。更にこのステップS705は、コンピュータ2が受信した評釈に他の文が対応付けられている場合は、割愛できる。すなわち、評釈および他の文の項目同士が一致している場合は、小文章同士の種類が一致していると仮定できる。種類分けは、特定の項目における文字列や数値などを抽出することで行われる。ここで種類とは、任意に設定することができ、例えば、判断が肯定的か否定的か、争点に用いられる法律の種類、訴額、などの少なくとも1つである。本発明の種類分けの手法は、この構成に限定されるものではない。
そして、S706にて、サーバ処理部316は、受信した評釈の識別情報である評釈識別情報と、第2小文章識別情報、第2項識別情報、および第2種類識別情報とを対応付けて評釈データベース312に記憶する。更に、サーバ処理部316は、評釈に対応付けられた他の文が存在する場合は、評釈識別情報に判決文識別情報や訴状識別情報を対応付けて記憶する。S706は、項目分けされた第2小文章識別情報を他の文の小文章と対応付けない場合は、評釈識別情報、第2小文章識別情報を、および第2項目識別情報を対応付けて記憶すればよい。
(訴状データベースの作成方法)
図4Cに示される訴状データベース313の作成方法について説明する。訴状データベースの作成処理は、サーバ処理部316によって行われ、コンピュータ2から訴状を受信したタイミングで適宜処理が行われる。なお、コンピュータ2から受信した訴状が予め章立てされていたり、項目分けされていたり、種類分けされていたりする場合、サーバ3は、受信した訴状を適宜記憶するだけでよい。
図8は、サーバ処理部316によって行われる訴状データベース313を作成するフローチャートを示す図である。
まず、サーバ処理部316は、コンピュータ2が受信したファイルが文章ファイル以外であって、章立てが困難であるか否かを判断する。そして、ファイルが文章ファイルではないと判断された場合(S801がNO)は、エラー処理として受信した訴状を訴状データベース313に記憶しない。
一方、コンピュータ2から受信したファイルが文章ファイルであった場合(S801がYES)は、S802にて訴状識別情報を付与する。なお、この訴状識別番号は、コンピュータ2から受信した際のファイル名などであってもよいことから、必ずしもサーバ処理部316が付与しなくてもよい。
次にサーバ処理部316は、S803にて章立て処理を行う。具体的にサーバ処理部316は、訴状を第3小文章に章立てを行い、それぞれの第3小文章に第3小文章識別情報を付与する。受信したファイルが文章ファイル以外であって、章立てが困難である場合などは、エラー処理として受信した訴状を訴状データベース313に記憶しない。
ここで章立てとは、文を章や節に分けて、それらの章や節にタイトルを列挙することである。通常、章立てとは、文を作成する前に行われるが、本実施の形態では、作成された文について後から章立てを行う処理とする。具体的には、サーバ処理部316が受信した文章を段落ごとに出現する単語に応じてタイトルを付記したり、文章の所定箇所に出現する単語をタイトルとして識別したりする。本実施の形態において、このタイトルとは項目や種類を意図している。また、章立ての手法は、出現単語を用いる以外にも特定の文字列を抽出して行ったり、文の長さや文の数によって行ったり、あらゆる手法を採用することができる。
続くS804において、サーバ処理部316は、S804にて第3小文章に章立てされた訴状のそれぞれを予め定められた複数の第3項目ごとに項目分けを行う。具体的にサーバ処理部316は、第3小文章のそれぞれがいずれの項目に項目分けされたかの第3項目識別情報を付与する。項目分けは、第3小文章ごとに、出現単語を用いる以外にも特定の文字列を抽出して行ったり、文の長さや文の数によって行ったり、あらゆる手法を採用することができる。ここで項目とは、訴状の構成要素である、趣旨、原因、事実の概要、争点、争点に対する判断、結論、などからなる。また、例えば、争点は、通常複数の争点から成り立っていることが多い。よって、争点などの文章量の多い項目は、争点1、争点2・・・のように分割して項目分けしてもよい。本発明の項目分けの手法は、この構成に限定されるものではない。また、訴状は判決文同様に、図6に示すようなツリー構造を有すると仮定することができる。
また、サーバ処理部316は、項目を一覧としてユーザの端末装置4に表示することで、目次を作成することができる。この目次を第3小文章の替わりに表示したり、目次を第3小文章と共に表示したりすることでも本発明は成り立つ。なお、目次とは、当業者の間ではTOC(Table of Contents)と呼ばれることがある。目次の使用用途としては、目次を選択することで選択された目次に対応する小文章を表示できたり、表示または選択中の小文章に対応する目次を表示したりすることができる。目次を本発明に追加した場合の例や、小文章の替わりに目次を適応した場合の例は、変形例として後述する。
続くS805にて、サーバ処理部316は、項目分けされた第3小文章において複数の第3種類のいずれに属するかを種類分けする。具体的にサーバ処理部316は、第3項目のそれぞれがいずれの第3種類に属しているかを示す第3種類識別情報を付与する。このステップS805は、項目分けされた第3小文章を他の文の小文章と対応付ける場合に必要な処理であって、章立てのみを目的とする処理の場合は割愛できる。更にこのステップS805は、コンピュータ2が受信した訴状に対応付けられた他の文の小文章と対応付ける場合は、割愛できる。更にこのステップS805は、コンピュータ2が受信した評釈に他の文が対応付けられている場合は、割愛できる。種類分けは、特定の項目における文字列や数値などを抽出することで行われる。ここで種類とは、任意に設定することができ、例えば、判断が肯定的か否定的か、争点に用いられる法律の種類、訴額、などの少なくとも1つである。本発明の種類分けの手法は、この構成に限定されるものではない。
そして、S806にて、サーバ処理部316は、受信した訴状の識別情報である訴状識別情報と、第3小文章識別情報、第3項識別情報、および第3種類識別情報とを対応付けて訴状データベース313に記憶する。更に、サーバ処理部316は、訴状に対応付けられた他の文が存在する場合は、訴状識別情報に判決文識別情報や評釈識別情報を対応付けて記憶する。S806は、項目分けされた第3小文章識別情報を他の文の小文章と対応付けない場合は、訴状識別情報、第3小文章識別情報を、および第3項目識別情報を対応付けて記憶すればよい。
(端末装置4の概略構成)
図9は、端末装置4の概略構成の一例を示す図である。
端末装置4は、無線通信ネットワークへの接続、Webアクセスなどを実行する。そのために、端末装置4は、端末通信部411と、端末記憶部412と、端末操作部413と、端末表示部414と、端末処理部415とを備える。
なお、端末装置4としては、タブレットPCやノートPCを想定するが、本発明はこれに限定されない。端末装置4は、本発明が適用可能であればよく、例えば、多機能携帯電話(所謂「スマートフォン」)、携帯電話(所謂「フィーチャーフォン」)、携帯情報端末(PDA)、携帯ゲーム機、携帯音楽プレイヤ、タブレット端末、などでもよい。
端末通信部411は、通信インターフェース回路を備え、端末装置4をインターネット5に接続する。端末通信部411は、ネットワークを介して端末処理部415から供給されたデータをサーバ3などに送信する。また、端末通信部411は、ネットワークを介してサーバ3などから受信したデータを端末処理部415に供給する。
端末記憶部412は、例えば、半導体メモリ装置を備える。端末記憶部412は、端末処理部415での処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム、データなどを記憶する。例えば、端末記憶部412は、ドライバプログラムとして、端末操作部413を制御する入力デバイスドライバプログラム、端末表示部414を制御する出力デバイスドライバプログラムなどを記憶する。また、端末記憶部412は、アプリケーションプログラムとして、店舗関係者が端末操作部413を操作することによって入力された検索条件、特徴情報および特徴画像などをサーバ3に登録するための登録画面を表示する閲覧プログラムなどを記憶する。各種プログラムは、例えばCD−ROM、DVD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラムなどを用いて端末記憶部412にインストールされてもよい。また、端末記憶部412は、所定の処理に係る一時的なデータを一時的に記憶してもよい。
端末操作部413は、端末装置4の操作が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、マウス、タッチパネル、またはキーボタンなどである。ユーザは、端末操作部413を用いて、情報の選択や解除、文字や数字などを入力することができる。端末操作部413は、ユーザにより操作されると、その操作に対応する信号を発生する。そして、発生した信号は、端末処理部415に送信される。
端末表示部414も、映像や画像などの表示が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイなどである。端末表示部414は、端末処理部415から供給された映像データに応じた映像や、画像データに応じた画像などを表示する。
端末処理部415は、一または複数個のプロセッサおよびその周辺回路を備える。端末処理部415は、端末装置4の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。端末処理部415は、端末装置4の各種処理が端末記憶部412に記憶されているプログラムや端末操作部413の操作などに基づいて適切な手順で実行されるように、端末通信部411や端末表示部414などの動作を制御する。端末処理部415は、端末記憶部412に記憶されているプログラム(オペレーティングシステムプログラムやドライバプログラム、アプリケーションプログラムなど)に基づいて処理を実行する。また、端末処理部415は、複数のプログラム(アプリケーションプログラムなど)を並列に実行することができる。
端末処理部415は、端末装置4の外部から受信した画面表示情報をユーザに閲覧可能な画面表示として処理をする機能や、ユーザからの端末操作部413の操作内容に基づく処理を端末装置4の外部に送信可能な信号に変換して端末送信部411に送る機能を備える。これらの機能は、端末処理部415が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、これらの各部は、独立した集積回路、マイクロプロセッサ、またはファームウェアとして端末装置4に実装されてもよい。
(実施例1)
判決文管理システム1の特徴を実施例1として記載する。なお、本実施の形態において、実施例1を他の実施例に組み合わせることが可能である。ただし、詳細な組み合わせた場合の構成については、記載を割愛する。
(端末装置4の機能)
図10は、端末装置4の端末表示部414によって表示される各表示画面の一例を示す図である。
図10は、端末装置4に表示される文検索画面400の一例を示す図である。文検索画面400は、ユーザが端末装置4を用いて判決文、評釈、または訴状などの文を検索するためのWebサイトにアクセスした際に表示される画面である。本実施例では、任意の判決文の小文章から類似した判決文を検索する構成を例示する。本実施例は、判決文同士の検索以外に評釈同士の検索や訴状同士の検索、更には判決文の小文章に類似した評釈を検索することもできる。文検索画面400には、任意の判決文を表示する領域である判決文表示領域401、検索結果を表示する領域である検索結果表示領域402、およびユーザのマウスの操作によって移動されるマウスポインタ403などが表示される。
判決文表示領域401には、判決文が章立てされた第1小文章が表示されている。具体的には、項目ごとにユーザに識別可能に表示される。図10の例では、判決文が小文章1 404、小文章2 405、小文章3 406、および小文章4 407に区分けされて表示されている。
マウスポインタ403は、ユーザは、マウス操作によって判決文表示領域401に表示される任意の第1小文章を選択可能になっている。ここで選択とは、マウスのクリック操作、マウスのボタンを押下したまま領域を選択する操作、マウスのポインタ位置を移動する操作(所謂マウスオーバー)などをいう。本実施例では、マウスオーバーを例として説明をする。
検索結果表示領域402には、ユーザによって選択された第1小文章に類似する第1小文章を含む判決文または第1小文章が表示される。図10の例では、マウスポインタが、小文章2 405をマウスオーバーによって選択しているため、検索結果表示領域402には小文章2 405に類似する第1小文章408a、408b、408cが表示されている。小文章2 405に類似する判決文または第1小文章が複数ある場合には、図10のように複数の判決文または第1小文章が表示され、類似する判決文または第1小文章が抽出されない場合には検索結果表示領域402に何も表示されない。
(判決文の小文章に類似する小文章の検索)
図11は、実施例1にかかる判決文管理システム1による判決文の検索に係るフローチャートを示す図である。
以下に説明するフローチャートは、予めサーバ記憶部315に記憶されているプログラムに基づいて、主にサーバ処理部316により、サーバ3の各要素と協働して実行される。また、以下に説明するフローチャートは、予め端末装置4の端末記憶部412に記憶されているプログラムに基づいて、主に端末装置4の端末処理部415により、端末装置4の各要素と協働して実行される。また、以下に説明するフローチャートにおいて、サーバ3は、サーバ通信部314を介して端末装置4と各種の情報を送受信する。
最初にサーバ3は、ユーザの端末装置4から表示したい判決文の選択入力を受け付け、判決文データベース311から選択入力された判決文識別情報に対応する判決文を抽出し、当該判決文を端末装置4に送信する(S1101)。
次に、サーバ処理部316は、表示された章立てされた判決文のうち任意の第1小文章の選択入力を受け付ける(S1102)。ここで選択入力された第1小文章は、ユーザの所望する検索条件である。この選択入力は、任意の1つの第1小文章であってもよく、2つ以上の選択入力を受け付けてもよい。複数の選択入力を受け付けた際は、個々の入力に対して個々の検索結果を表示することで検索結果を複数表示したり、AND検索を行った上で複数の検索条件に合致した結果が表示されたりする。
そしてサーバ処理部316は、判決文データベース311を参照して、選択入力された第1小文章の識別情報である第1小文章識別情報に対応付けられた第1項目識別情報および第1種類識別情報を抽出する(S1103)。
続いて、サーバ処理部316は、抽出された第1項目識別情報および第1種類識別情報と同一の第1項目識別情報および第1種類識別情報を有する第1小文章識別情報を抽出する(S1104)。前述の通り、S1104でサーバ処理部316は、第1項目識別情報および第1種類識別情報と同一の第2項目識別情報または第2種類識別情報を評釈データベース312から抽出してもよく、第3項目識別情報または第3種類識別情報を訴状データベース313から抽出してもよい。なお、本実施例では、第1項目識別情報および第1種類識別情報のいずれかと同一の第1項目識別情報または第1種類識別情報を有する第1小文章識別情報を抽出してもよい。更に、本実施例では、第1項目識別情報および第1種類識別情報と類似する第1項目識別情報および第1種類識別情報を有する第1小文章識別情報を抽出してもよい。
すなわち、図4Aの例において第1小文章識別情報01−B002がユーザにより選択入力された場合は、第1小文章識別情報01−B002の有する第1項目識別情報が01−K004であり、第1種類識別情報が01−S005であるため、同一の項目識別情報および種類識別情報を有する第1小文章識別情報01−B005が抽出される。そして、第1小文章識別情報01−B005または当該第1小文章を含む判決文識別情報01−002に対応する文章または判決文の少なくとも一方が端末装置4に送信される。
本実施例では、任意の判決文の第1小文章から類似した判決文を検索する構成としたが、類似した判決文以外の文を検索することもできる。例えば、判決文の第1小文章から評釈の第2小文章を検索する場合サーバ処理部316は、第1項目識別情報および第1種類識別情報と同一の第2項目識別情報または第2種類識別情報を評釈データベース312から抽出する。この場合、第1項目識別情報および第2項目識別情報が関連している、または同一(共通)の項目分けを有することが好ましい。更に、第1種類識別情報および第2種類識別情報が関連している、または同一(共通)の種類分けを有することが好ましい。例えば、図4Bの例において、第1小文章識別情報01−B002がユーザにより選択入力された場合は、第1小文章識別情報01−B002の有する第1項目識別情報が01−K004であり、第1種類識別情報が01−S005であるため、同一の項目識別情報および種類識別情報を有する第2小文章識別情報02−B002および02−B005が評釈データベース312より抽出される。そして、第2小文章識別情報02−B002および02−B005または当該第2小文章を含む評釈識別情報02−001および02−002に対応する第2小文章または評釈の少なくとも一方が端末装置4に送信される。
続いて、サーバ処理部316は、判決文データベース311に該当する抽出結果が存在するかを判断する(S1105)。抽出結果が存在しない場合(S1105がNO)は、表示する結果が存在しないため、本処理は終了する。
一方、抽出結果が存在する場合(S1105がYES)サーバ処理部316は、抽出結果として第1小文章を含む判決文または当該第1小文章を表示する画面構成を生成して、端末装置4に送信する(S1106)。
以上説明したように、実施例1にかかる判決文管理システム1は、ユーザが端末装置4で選択入力した第1小文章に類似または同一の小文章を有する判決文、評釈、訴状などを抽出でき、抽出結果として類似または同一の小文章または当該小文章を含む文を表示することができる。よって、ユーザは、簡単に類似する判決文、評釈、訴状などを検索して閲覧することができる。
(実施例2)
判決文管理システム1の特徴を実施例2として記載する。なお、本実施の形態において、実施例2を他の実施例に組み合わせることが可能である。ただし、詳細な組み合わせた場合の構成については、記載を割愛する。
(端末装置4の機能)
図12は、端末装置4の端末表示部414によって表示される各表示画面の一例を示す図である。
図12は、端末装置4に表示される文検索画面500の一例を示す図である。文検索画面500は、ユーザが端末装置4を用いて判決文、評釈、または訴状などの文を検索するためのWebサイトにアクセスした際に表示される画面である。本実施例では、任意の判決文の小文章から判決文に対応付けられた評釈を検索する構成を例示する。本実施例は、判決文に対応付けられた文章であれば、評釈以外に訴状などであっても検索することもできる。文検索画面500には、任意の判決文を表示する領域である判決文表示領域501、検索結果を表示する領域である検索結果表示領域502、およびユーザのマウスの操作によって移動されるマウスポインタ503などが表示される。
判決文表示領域501には、判決文が章立てされた第1小文章が表示されている。具体的には、項目ごとにユーザに識別可能に表示される。図12の例では、判決文が複数の第1小文章として小文章1 504、小文章2 505、小文章3 506、および小文章4 507に区分けされて表示されている。
マウスポインタ503は、ユーザは、マウス操作によって判決文表示領域501に表示される任意の第1小文章を選択可能になっている。ここで選択とは、マウスのクリック操作、マウスのボタンを押下したまま領域を選択する操作、マウスのポインタ位置を移動する操作(所謂マウスオーバー)などをいう。本実施例では、マウスオーバーを例として説明をする。
検索結果表示領域502には、ユーザによって選択された第1小文章に対応付けられた判決文に対応する評釈の第2小文章を含む評釈または第2小文章が表示される。図12の例では、マウスポインタが、小文章2 505をマウスオーバーによって選択しているため、検索結果表示領域502には小文章2 505に対応する第2小文章508が表示されている。小文章2 505に対応する評釈または第2小文章が抽出されない場合には検索結果表示領域502に何も表示されない。検索結果表示領域502に小文章2 505に対応する第2小文章が表示される場合は、小文章2 505の項目と同一の項目を有する第2小文章を抽出することでユーザは、選択された第1項目に対する評釈(第2小文章)を読むことができる。更に、本実施例では、判決文データベース311または評釈データベース312、あるいはこれら以外の記憶部に判決文および対応する評釈の対応関係が記憶されている。本実施例では、図4Bに示す通り、評釈データベース312が判決文に対応する評釈を記憶している。よって、第1小文章および第2小文章の種類について判決文データベース311および評釈データベース312は記憶する必要がない。
(判決文に対応する他の文の小文章検索)
図13は、実施例2にかかる判決文管理システム1による判決文の検索に係るフローチャートを示す図である。
以下に説明するフローチャートは、予めサーバ記憶部315に記憶されているプログラムに基づいて、主にサーバ処理部316により、サーバ3の各要素と協働して実行される。また、以下に説明するフローチャートは、予め端末装置4の端末記憶部412に記憶されているプログラムに基づいて、主に端末装置4の端末処理部415により、端末装置4の各要素と協働して実行される。また、以下に説明するフローチャートにおいて、サーバ3は、サーバ通信部314を介して端末装置4と各種の情報を送受信する。
最初にサーバ3は、ユーザの端末装置4から表示したい判決文の選択入力を受け付け、判決文データベース311から選択入力された判決文識別情報に対応する判決文を抽出し、当該判決文を端末装置4に送信する(S1301)。
次に、サーバ処理部316は、表示された章立てされた判決文のうち任意の第1小文章の選択入力を受け付ける(S1302)。ここで選択入力された第1小文章は、ユーザの所望する検索条件である。この選択入力は、任意の1つの第1小文章であってもよく、2つ以上の選択入力を受け付けてもよい。複数の選択入力を受け付けた際は、個々の入力に対して個々の検索結果を表示することができる。
そしてサーバ処理部316は、判決文データベース311を参照して、選択入力された第1小文章の識別情報である第1小文章識別情報に対応付けられた第1項目識別情報を抽出する(S1303)。
次に、サーバ処理部316は、S1301で選択入力された判決文識別情報に対応付けられている評釈識別情報が存在するかを判断する(S1304)。ここで、判決文識別情報に対応付けられた評釈識別情報が存在しない場合(S1304がNO)は、本処理を終了する。
一方、判決文識別情報に対応付けられた評釈識別情報が存在する場合(S1304がYES)、サーバ処理部316は、抽出された第1項目識別情報と類似または同一の第2項目識別情報を有する第2小文章識別情報を抽出する(S1305)。前述の通り、S1305では、第1項目識別情報に対応付けられた第3項目識別情を訴状データベース313から抽出してもよい。本実施例でサーバ処理部316は、第1項目識別情報と同一の第2項目識別情報を有する第2小文章識別情報を抽出する。また、第1項目識別情報および第2項目識別情報が同一(共通)の項目分けを有することが好ましい。
すなわち、図4Aの例では、第1小文章識別情報01−B002の有する第1項目識別情報が01−K004であるため、第1小文章識別情報01−B002がユーザにより選択入力された場合は、図4Bの関連する文識別番号を有し、且つ同一の項目識別情報を有する第2小文章識別情報02−B002が抽出される。そして、第2小文章識別情報02−B002または当該第2小文章を含む評釈識別情報02−001に対応する文章または評釈の少なくとも一方が端末装置4に送信される。
本実施例では、任意の判決文の第1小文章対応付けられた評釈を検索する構成としたが、判決文および評釈の組み合わせ以外の文を適用することもできる。例えば、評釈および訴状の組み合わせに適用した場合は、評釈識別情報および訴状識別情報が評釈データベース312または訴状データベース313で対応付けられていればよい。そして、サーバ処理部316は、第2項目識別情報と同一の第3項目識別情報を有する第3小文章を抽出する。本実施例においても第2項目識別情報および第3項目識別情報が同一(共通)の項目分けを有することが好ましい。例えば、図4Bの例で第2小文章識別情報02−B008がユーザにより選択入力された場合サーバ処理部316は、まず評釈識別情報03−003に対応付けられた訴状識別情報が存在するかを判断する。この場合、対応する訴状識別情報03−001が存在するため、サーバ処理部は、第2項目識別情報と同一の項目識別情報を有する第3小文章識別情報を抽出する。この例の場合、第2小文章識別情報02−B008の有する第2項目識別情報02−K009であるため、図4Cに示す訴状データベース313より同一の項目識別情報を有する第3小文章識別情報03−B002が抽出される。そして、第3小文章識別情報03−B002または当該第3小文章を含む評釈識別情報03−001に対応する第3小文章または訴状の少なくとも一方が端末装置4に送信される。
続いて、サーバ処理部316は、評釈データベース312に該当する抽出結果が存在するかを判断する(S1306)。抽出結果が存在しない場合(S1306がNO)は、表示する結果が存在しないため、本処理は終了する。
一方、抽出結果が存在する場合(S1306がYES)サーバ処理部316は、抽出結果として第2小文章を含む評釈または当該第2小文章を表示する画面構成を生成して、端末装置4に送信する(S1307)。
以上説明したように、実施例2にかかる判決文管理システム1は、判決文に対応付けられた評釈や訴状などが存在する場合に、ユーザが端末装置4で選択入力した第1小文章と同一の項目を有する評釈や訴状などの小文章を抽出できる。また、図12のように、判決文の第1小文章に対応する評釈の第2小文章を並べて表示できるため、ユーザは判決文を、評釈を参考にしながら読むことができる。
図12の例では、ユーザが選択入力した第1小文章に対応する第2小文章のみが検索結果表示領域502に表示されているが、複数の第2小文章または評釈を全文検索結果表示領域502に表示してもよい。この場合、判決文をユーザがスクロールした際に、検索結果表示領域502に表示されている評釈も同様にスクロールされるとよい。これには、判決文および評釈にハッシュタグなどの文の位置の目印となる情報を埋め込むことが必要となる。
更に、スマートフォンなどの小さい画面で本実施例を実施した場合は、表示領域が狭いため、判決文の第1小文章をユーザが長押しした際にのみ対応する評釈の第2小文章をポッポアップ表示やフロート表示するとよい。
(実施例3)
判決文管理システム1の特徴を実施例3として記載する。なお、本実施の形態において、実施例3を他の実施例に組み合わせることが可能である。ただし、詳細な組み合わせた場合の構成については、記載を割愛する。
(端末装置4の機能)
図14は、端末装置4の端末表示部414によって表示される各表示画面の一例を示す図である。
図14は、端末装置4に表示される文作成画面600の一例を示す図である。文作成画面600は、ユーザが端末装置4を用いて判決文や評釈などから他の文章を作成するためにWebサイトにアクセスした際に表示される画面である。本実施例では、任意の評釈の第2小文章から関連する訴状の第3小文章を抽出して訴状を作成する構成を例示する。本実施例は、訴状を作成するために必要な情報が得られる文であれば評釈以外からであってもよい。例えば、判決文などからでも訴状が作成できる。また、作成される文に関しても訴状以外に評釈などの文でもよい。更に、関連する訴状は、実際の訴状でなくても雛形であってもよい。この場合は、雛形に第2種類に応じた第3種類が挿入されることで第3小文章を作成することができる。文作成画面600には、任意の評釈を表示する領域である評釈表示領域601、選択された小文章の一覧を表示する領域である小文章表示領域602、およびユーザのマウスの操作によって移動されるマウスポインタ603などが表示される。
評釈表示領域601には、評釈が章立てされた第2小文章が表示されている。具体的には、項目ごとにユーザに識別可能に表示される。図14の例では、評釈が複数の第2小文章として小文章1 604、小文章2 605、小文章3 606、および小文章4 607に区分けされて表示されている。
マウスポインタ603は、ユーザは、マウス操作によって評釈表示領域601に表示される任意の第2小文章を選択可能になっている。ここで選択とは、マウスのクリック操作によって、任意の第2小文章を選択する操作や、選択された任意の第2小文章をドラッグして小文章表示領域602にドロップする操作を含む。
小文章表示領域602には、ユーザによって選択された複数の第2小文章が表示される。ユーザは、1つの評釈から複数の第2小文章を選択して小文章表示領域602にドロップしてもよいし、複数の異なる評釈から複数の第2小文章を選択して小文章表示領域602にドロップしてもよい。小文章表示領域602には、複数の第2小文章をドロップできるよう、複数の入力枠が設けられている。図14では、小文章選択欄1 608、小文章選択欄2 609、および小文章選択欄3 610が設けられている。ここで、小文章選択欄1 608および小文章選択欄2 609には、第2小文章が選択されており、小文章選択欄3 610にはまだ第2小文章が選択されていない状態である。評釈が評釈表示領域601に選択された際に、次に選択される小文章選択欄3 610に選択可能な第2小文章が評釈表示領域601内でハイライトなどされてもよい。また、小文章選択欄は、どの順番に選択されてもよい。なお図14の例では、マウスポインタが小文章3 606を選択しており、ユーザは、この選択した小文章3 606を小文章選択欄3 610にドラッグしてドロップすることで、小文章3 606が小文章選択欄3 610に選択される。
更に小文章表示領域602には、種類修正ボタン611および文作成ボタン612が設けられている。種類修正ボタン611は、小文章選択欄1 608、小文章選択欄2 609、および小文章選択欄3 610に選択された小文章2の第2種類を変更するためのボタンである。ユーザは、このボタンをクリックすることで第2小文章の第2種類を変更するための画面に遷移する。
図15は、ユーザが種類修正ボタン611をクリックした際の画面遷移後の文作成画面600の一例を表示している。図14との差異として、文作成画面600には、選択された第2小文章が表示されている小文章選択欄1 608、小文章選択欄2 609、および小文章選択欄3 610のそれぞれの種類を修正するための入力欄として、小文章修正欄1 613、小文章修正欄2 614、小文章修正欄3 615が表示される。小文章修正欄1 613および小文章修正欄2 614には、修正情報を入力するためのテキスト入力用のボックスが表示されており、ユーザは、ここに所望の修正内容を入力する。なお、この修正情報の入力態様は、テキスト入力以外にプルダウンからの選択やチェックボックスからの選択であってもよい。また、第2小文章が選択されていない小文章修正欄1 613には、修正情報が入力できないように「未選択」の表示がされている。また、種類修正ボタン611も戻るボタン616に変更になっている。ユーザは、第2種類の修正が完了するとこの戻るボタン616をクリックすることで図14の画面に戻ることができる。図14の画面に戻った際にユーザは、再度第2小文章を選択したり、選択済みの第2小文章を変更したりできる。なお、戻った後の画面において、小文章表示領域602には、第2種類が修正された後の第2小文章が表示されてもよい。
図14に戻って、文作成ボタン612は、小文章選択欄1 608、小文章選択欄2 609、および小文章選択欄3 610に対応付けられた訴状の第3小文章を元に訴状を作成するためのボタンである。この訴状作成のプロセスは、後述するサーバ処理部316によって行われる。
(判決文から訴状を作成)
図16は、実施例3にかかる判決文管理システム1による訴状の作成に係るフローチャートを示す図である。
以下に説明するフローチャートは、予めサーバ記憶部315に記憶されているプログラムに基づいて、主にサーバ処理部316により、サーバ3の各要素と協働して実行される。また、以下に説明するフローチャートは、予め端末装置4の端末記憶部414に記憶されているプログラムに基づいて、主に端末装置4の端末処理部415により、端末装置4の各要素と協働して実行される。また、以下に説明するフローチャートにおいて、サーバ3は、サーバ通信部314を介して端末装置4と各種の情報を送受信する。
最初にサーバ3は、ユーザの端末装置4から表示したい評釈の選択入力を受け付け、評釈データベース311から選択入力された評釈識別情報に対応する評釈を抽出し、当該評釈を端末装置4に送信する(S1601)。
次に、サーバ処理部316は、表示された章立てされた評釈のうち任意の第2小文章の選択入力を受け付ける(S1602)。ここで選択入力は、前述の通り、評釈表示領域601から小文章表示領域602への第2小文章のドラッグアンドドロップ操作である。ここで、第2小文章の選択入力は、1つずつを想定しているが、複数同時に選択入力される構成としてもよい。
そしてサーバ処理部316は、小文章選択欄1 608、小文章選択欄2 609、および小文章選択欄3 610に全て第2小文章が選択入力されたかを判断する(S1603)。なお、ここでは、全ての小文章選択欄に第2小文章が選択入力されたかを判断したが、小文章選択欄の所定数以上に第2小文章が選択入力されているか否かを判断してもよい。 全ての小文章選択欄に第2小文章が選択入力されていないと判断された場合(S1603がNO)は、処理がS1601に戻され、更に評釈を選択する処理が実施される。なお、全ての小文章選択欄に第2小文章が選択入力されるまで、文作成ボタン612がクリック不可な状態(例えばグレースケール表示)となり、第2小文章の選択を促す画面構成を表示してもよい。
一方、全ての小文章選択欄に第2小文章が選択入力されていると判断される場合(S1603がYES)サーバ処理部316は、選択入力された複数の第2小文章の第2種類にユーザが修正を行うかを判断する(S1604)。なお、この第2種類の修正の入力は、S1603にて全ての小文章選択欄に第2小文章が選択入力されていない段階で受け付ける構成としてもよい。なお、ユーザが第2種類の修正を希望しない場合(S1604がNO)は、処理がS1606に移される。なお、ここでサーバ処理部316は、選択された全ての第2小文章に修正を受け付ける構成としてもよい。ユーザが修正を希望しない際は、第2種類を修正せずにそのまま修正完了処理を行えばよい。
一方、ユーザが第2種類の修正を希望する場合(S1604がYES)サーバ処理部316は、ユーザから第2小文章の第2種類の修正を受け付ける(S1605)。この種類の修正は、訴状の祖額の元となる数値の修正や根拠となる法律の選択などである。
続いて、サーバ処理部316は、文作成ボタン612がクリックされるか否かを判断する(S1606)。すなわち、ユーザは、全ての小文章選択欄に第2小文章を選択入力しており、第2種類に必要な修正を入力した状態で文作成ボタン612をクリックしている。この文作成ボタン612のクリックが確認できない場合、処理はS1604に戻される。なお、処理は、S1604に限定されずS1606を繰り返すこととしてもよい。
続いて、サーバ処理部316は、訴状を作成する(S1607)。訴状の作成フローを図17を参照して説明する。以下に説明するフローチャートは、予めサーバ記憶部315に記憶されているプログラムに基づいて、主にサーバ処理部316により、サーバ3の各要素と協働して実行される。
まず、サーバ処理部316は、選択入力された第2小文章の第2項目を抽出する(S1701)。
続いて、サーバ処理部316は、抽出された第2項目が対応付けられた評釈識別情報を抽出し、当該評釈識別情報に対応付けられている訴状識別情報を抽出し、当該訴状識別情報に対応付けられている複数の第3小文章の中に抽出された第2項目と同一の第3項目を有する第3小文章を抽出する(S1702)。
そして、サーバ処理部316は、全ての選択入力された第2小文章に対応付けられた第3小文章を抽出したか否かを判断する(S1703)。ここで、全ての選択入力された第2小文章に対応付けられた第3小文章が抽出されていない場合(S1703がNO)は、処理がS1701に戻される。
一方、全ての選択入力された第2小文章に対応付けられた第3小文章が抽出されている場合(S1703がYES)サーバ処理部316は、抽出された第3小文章を結合して訴状を作成する(S1704)。なお、作成された訴状を本発明では第3の文と呼ぶ。
サーバ処理部316による処理は、一例であって、例えば実施例1のように第2項目および第2種類と同一の第3項目および第3種類を備える第3小文章を訴状データベース313から抽出することもできる。この場合、評釈および訴状の対応付けが不要となり、データベースの記憶容量を減らすことができる。
図16に戻って、サーバ処理部316は、作成された訴状を表示する画面構成を生成して、端末装置4に送信する(S1608)。
以上説明したように、実施例3にかかる判決文管理システム1は、ユーザが端末装置4で選択入力した第2小文章に対応する第3小文章を抽出して、抽出された第3小文章を結合することで訴状を簡単に作成することができる。また、ユーザは、第2小文章の第2種類を修正することで、ユーザの所望する第2種類を含む第2章文章が存在しない場合にも、適切な第3種類を含む第3小文章を作成することができ、この第3小文章を含む訴状を作成することができる。
(変形例1)
本実施形態にかかる判決文管理システム1では、例えば判決文に対応する評釈や訴状をサーバ3がコンピュータ2から受信していたが、この文同士の対応関係をサーバ3が判断する構成としてもよい。より具体的には、サーバ3は、章立てされた文を項目分けや種類分けして、これらの項目や種類を各小文章に対応付けて記憶しているため、文同士(複数の小文章)の項目および種類を比較して類似または同一の項目や種類から成る文同士を関連する文としてサーバ記憶部315に記憶してもよい。この構成によれば、個別に存在する判決文や評釈を判決文管理システム1によって簡単に対応付けて記憶することができる。
(変形例2)
また、本実施例において、小文章の項目および種類は、サーバ3内での処理に使用する構成としているが、これらの項目および種類をユーザの端末装置4の端末表示部414に表示してもよい。この構成によれば、各小文章がどのような項目に属するのか、どのような種類を有するのかを小文章全体を解読せずともユーザが把握することができる。
(変形例3)
本実施例において、サーバ処理部316は、S503にて章立て処理を行い、S504にて第小文章を複数の第1項目ごとに項目分けを行った。更に、サーバ処理部316は、S703にて章立て処理を行い、S704にて第2小文章を複数の第2項目ごとに項目分けを行った。サーバ処理部316は、S803にて章立て処理を行い、S804にて第3小文章を複数の第3項目ごとに項目分けを行った。しかしながら、本発明は、この構成に限定されない。
例えば、各種文に含まれるテキストに対して形態素解析を行い、トークン列に変換して、当該トークン列に対して、機械学習ベース手法によりラベリング(本願の項目分け)をまず行う。ここで、素性はトークンの表層や品詞の文書中での座標などを使ってもよく、他の手法を使ってもよい。また、機械学習部分は、条件付確率場(CRF)という手法を使ってもよく、ニューラルネットワークベース手法など他の手法を使ってもよい。この時点で、先ほどラベリングされた項目一覧とトークン列を突き合わせると「テキストのどの部分が項目名か」などが分かる。ルールベース手法によって各見出しに対して「この項目は一個前の項目から始まるセクションの子要素か、それとも前のセクションはこの手前で終わっているのか、終わっているとしたら何個のセクションが終わっているのか」を決定することができる。
(変形例4)前述の通り、サーバ処理部316は、項目を一覧としてユーザの端末装置4に表示することで、目次を作成することができる。この目次を小文章の替わりに表示したり、目次と第1小文章を共に表示したりすることでも本発明は成り立つ。ここでは、実施例1に本構成を適用した場合の例を記載するが、実施例2および実施例3にも同様の構成を適用することができる。なお、上述の実施例1と重複する部分については、説明を割愛することがある。
図18の通り、第1小文章が章立てされており、更に章立てされた第1小文章の目次が判決文表示領域401に表示されている。より詳細には、判決文が小文章1の目次 404a、小文章2の目次 405a、小文章3の目次 406a、および小文章4の目次 407aに集約されて表示されている。そして、ユーザは、これらの小文章をマウスポインタ403でクリックまたはマウスオーバーすることで小文章に類似する第1小文章を表示させることができる。具体的には、マウスポインタ403が小文章3の目次を選択しているため、小文章3に類似する小文章408a、408b、408cを検索結果表示領域402に表示することができる。本構成によって、判決文表示領域401をコンパクトにまとめることができるため、判決文表示領域401に表示できる小文章の数を増やすことができる。具体的なサーバ3による処理については、図11に示される処理と略同一であるため、ここでは説明を割愛する。
更に、ユーザがマウスポインタ403を小文章3の目次 406aにマウスオーバーした際には、小文章3の詳細がポップアップウィンドウ(図示しない)に表示され、小文章3の目次 406aをクリックした際には、小文章3に類似する小文章408a、408b、408cを表示してもよい。この構成によると、限られた画面スペースに目次を表示して、ユーザが必要なときのみに目次をマウスオーバーすることで小文章の詳細を確認することができる。
本変形例では、目次を判決文表示領域401に表示しているが、目次に加えて小文章を併せて表示することもできる。この場合、ユーザは、目次をマウスオーバーまたはクリックすることで類似する小文章を検索することができる点は前述と同様だが、小文章をマウスオーバーまたはクリックすることでも類似する小文章を検索することができる。更に、ユーザが小文章をスクロールしてマウスオーバーした際には、マウスポインタ403が置かれている小文章に対応する目次がどれかわかるように表示形態を変更して表示してもよい。例えば、目次のテキストを変更したり、フォントを太字に変更したり、フラッシュ表示したりすることができる。
また、本変形例において文検索画面400は、検索結果表示領域402を表示せずに判決文表示領域401として目次および第1小文章のみを表示する構成としてもよい。そして、第1小文章の選択を受け付けた場合に、検索結果表示領域402に遷移することとしてもよい。この構成によると、類似する小文章を検索する要望がない場合には、判決文を目次と共に参照することができ、類似する小文章を検索した場合のみ検索結果表示領域402を表示することができる。
当業者は、本発明の精神および範囲から外れることなく、様々な変更、置換および修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。