1)全体構成
以下、本発明にかかる遊技機1の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、図1を参照して遊技機1の全体構成について簡単に説明する。
遊技機1は遊技盤90を備える。遊技盤90は、ほぼ正方形の合板により成形されており、発射装置908(発射ハンドル)の操作によって発射された遊技球を遊技領域902に案内する通路を構成するガイドレール903が略円弧形状となるように設けられている。遊技領域902には、始動入賞口904、大入賞口906、アウト口907などが設けられている。
表示装置91の表示領域911は、遊技盤90に形成された開口901を通じて視認されるものである。なお、一部の図においては、遊技盤90に覆われずに露出する表示領域911の形状を簡略化して記載する(方形状に記載する)が、当該部分の大きさや形状は適宜変更可能である。
また、遊技領域902には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域902を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
このような遊技機1では、発射装置908を操作することにより遊技領域902に向けて遊技球を発射する。遊技領域902を流下する遊技球が、始動入賞口904や大入賞口906等の入賞口に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。
大当たりの抽選は、図示されない制御基板に設けられた当否判定手段が始動入賞口904への遊技球の入賞を契機として実行する(このような始動入賞口904は複数設けられていてもよい)。具体的には、始動入賞口904への遊技球の入賞を契機として乱数源から数値(以下、当否判定情報と称することもある)が取得され、当該数値が予め定められた大当たりの数値と同じである場合には大当たりとなり、異なる場合にははずれとなる。本実施形態では、公知の遊技機と同様に、大当たりとなる場合には、表示装置91の表示領域911に表示される識別図柄80(図2参照)が所定の組み合わせ(例えば同じ図柄の三つ揃い)となることによって報知され、それ以外の組み合わせが表示された場合にははずれとなる。なお、一部の図においては、識別図柄80の記載を省略するが、基本的には、当否判定結果を報知する報知演出が実行されている最中は、当該識別図柄80(識別図柄群)が表示され続ける。
本実施形態では、上記当否判定のための数値が取得された順に当否判定結果の報知が開始される(識別図柄80(識別図柄群)の変動が開始される)こととなるが、ある数値が取得されたときに、それより前に取得された数値に基づく当否判定結果が報知されている際には、当該ある数値に基づく当否判定結果の報知が開始されるまで、図示されない制御基板に設けられた記憶手段に記憶される。未だ当否判定結果の報知が開始されていない数値(当該数値のそれぞれに対応するものが「保留(情報)」である。保留(情報)は当否判定情報の下位概念であるといえる)の最大の記憶数(最大保留数)は適宜設定することができる。本実施形態における記憶手段が記憶できる最大保留数は、一種の始動入賞口904につき四つである。なお、本実施形態では、当否判定結果の報知が開始される時点で、取得された数値が大当たりとなる数値か否かが判断されることとなるが、数値が取得されたときに当否判定を行い、当否判定結果自体を記憶させておく構成としてもよい。また、取得された数値は、当否判定結果を報知する演出の具体的な内容を決定するための数値としても利用される。
本実施形態にかかる遊技機1では、記憶手段に記憶されている当否判定結果の報知が開始されていない取得された数値(当否判定情報)のそれぞれに対応するマークである保留図柄(図示せず)が表示装置91の表示領域911に表示される。本実施形態では、数値が取得されたタイミングが早いものから(いわゆる保留消化が早いものから)順に左から並ぶよう表示される。保留図柄を表示する専用の表示装置が設けられていてもよい。保留図柄の態様は常に同じであってもよいし、対応する当否判定結果が大当たりとなる蓋然性(以下、(大当たり)信頼度と称することもある)が高まったことを示唆する通常の保留図柄とは異なる態様の一または複数種の特殊図柄が設定されていてもよい。
なお、遊技機1の枠体、遊技球を貯留する下皿や上皿など、本発明に関係のない遊技機1の構成要素は説明を省略する。これらについては公知の遊技機と同様の構造のものが適用できる。
2)操作手段およびそれを用いた操作演出
2−1)操作手段の基本的構成
操作手段10は、遊技者が演出に関与するために設けられた部材である。本実施形態における操作手段10はいわゆる「押しボタン」である。操作手段10は、原位置と当該原位置よりも所定量下方に変位した操作位置との間を変位可能に設けられている。少なくとも、当該操作手段10が操作位置に位置したことは図示されないセンサにより検出される。当該操作手段10は「押しボタン」に限られるわけではない。遊技者自らが力を加えることで、所定範囲を変位することが可能なものであり、操作位置に位置したことがセンサ等により検出されるものであればよい。また、操作方向(操作態様)が複数設定された構成であってもよい。例えば、前後方向に押し引きすることが可能なレバーであってもよい。また、複数の操作手段10が設けられた構成としてもよい。
2−2)操作演出の基本的態様
操作演出は、遊技者に対し、操作手段10を操作することを促す(要求する)演出である。本実施形態にかかる遊技機1は、実行される場面や、求められる操作態様(後述)が異なる複数種の操作演出が発生するものである。操作演出においては、操作手段10の操作が演出に反映される操作有効期間が設定される。当該操作有効期間中は、操作有効期間の残り時間や経過時間を示すようなメータ11(図3参照)や数字(カウントダウンされる数字)が表示されるようにしてもよい。また、遊技者が操作手段10を操作すべきタイミング(時機)が訪れたことを容易に把握できるようにするため、操作手段10を表した操作画像12(図3参照。操作手段10を表した画像であることが分かれば、その態様はどのようなものであってもよい)や、操作手段10を操作すべき旨の表示13(図3参照。例えば「押せ!」といった表示)がなされるようにするとよい。なお、当該操作演出の態様はあくまで一例である。遊技者に対し、操作手段10の操作を求めるような態様の演出の全てが操作演出に含まれるものとする。
操作演出において求められる操作手段10の操作態様としては種々考えられる。操作手段10を一度だけ原位置から操作位置に変化させる単操作、操作手段10を原位置から操作位置に変位させることを複数回繰り返す(単操作を複数回繰り返す)連続操作(いわゆる「連打」)、操作手段10を原位置から操作位置に変位させた操作状態とし、その状態を維持する維持操作(いわゆる「長押し」)等を例示することができる。本実施形態にかかる遊技機1は、単操作を促す操作演出(図4(a)参照。以下、単操作演出と称することもある)、連続操作を促す操作演出(図4(b)参照。以下、連続操作演出と称することもある)、維持操作を促す操作演出(図4(c)参照。以下、維持操作演出と称することもある)のいずれも発生する。
2−3)連続操作サポート機能
連続操作(連打)を促す連続操作演出において、操作有効期間中に維持操作(長押し)がなされた場合には、仮想的に連続操作がなされたものとして演出に反映されるように設定されている。具体的には、操作有効期間中に、操作手段10が所定時間以上操作位置に位置していることが検出された場合には、それが一回の操作と置き換えられる。つまり、操作手段10が操作位置に位置している時間が長くなればなるほど、操作手段10の操作回数(連打回数)が多くなったかのように演出に反映される(図5参照)。これにより、連続操作演出において操作手段10を連続操作することを負担に感じる遊技者の負担軽減となる。
2−4)自動操作機能
各種操作演出において、操作有効期間中に操作手段10が実際に操作されなくても、仮想的に操作されたものとして演出に反映させる機能である。本実施形態では、詳細を後述するような特殊なケースを除き、自動操作機能を有効状態とした場合、単操作演出、連続操作演出、維持操作演出のいずれにおいても、仮想的な操作がなされたものとして演出に反映される(図6参照)。つまり、単操作演出においては仮想的な単操作が、連続演出においては仮想的な連続操作が、維持操作演出においては仮想的な維持操作がなされたものとして演出に反映される。具体的には、単操作演出においては仮想的な単操作時に演出上の音や画像等(以下、演出要素と称することもある。演出要素は常に同じである必要はない)が出力される。連続操作演出においては一回の仮想的な操作がなされる度に演出要素が出力される。維持操作演出においては仮想的な維持操作が所定時間経過する度に演出要素が出力される。連続操作演出や維持操作演出時は、実質的には、操作有効期間が所定時間経過する度に演出要素が出力されるということになる。このようにすることで、各種操作演出において操作手段10を操作することを負担に感じる遊技者の負担軽減となる。
なお、本実施形態では、自動操作機能が有効状態にあるとき、必ずしも操作有効期間の開始直後に仮想的な操作がなされるわけではない。このような場合において、仮想的な操作が実行されるよりも前に実際の操作が検出されたときには、当該操作が演出に反映されるようにしている(ただし、後述する特殊制御が行われる場合を除く)。
本実施形態では、複数種の操作演出の全てが自動操作機能の対象となるわけではない。つまり、複数種の操作演出の一部(以下、第一操作演出と称することもある)は、自動操作機能の対象となる一方、他の一部(以下、第二操作演出と称することもある)は、自動操作機能の対象とはならない。つまり、第一操作演出が発生したときには、自動操作機能が有効状態とされていれば、仮想的に操作手段10が操作されたこととして演出に反映される(自動操作機能が発現される)一方、第二操作演出が発生したときには、自動操作機能が有効状態とされていても、仮想的な操作手段10の操作は行われない(自動操作機能が発現されない)。
第一操作演出と第二操作演出の違いは以下の点にある。第一操作演出は、操作有効期間中に操作手段10が実際に操作されるか否かによって結末の態様(結果)が異なるものである。一方、第二操作演出は、操作有効期間中に操作手段10が実際に操作されるか否かに拘わらず結末の態様(結果)が同じとなるものである。第一操作演出の具体例としては、操作手段10が操作された場合にはそれを契機として結末を示す結果演出が実行される一方、操作手段10が操作されなかった場合には結果演出が発生しないもの(図7参照)を挙げることができる。第二操作演出の具体例としては、操作手段10が操作された場合にはそれを契機として結果演出が実行される一方、操作手段10が操作されなかった場合であっても操作有効期間経過後にそれと同様の結果演出が発生するもの(図8参照)を挙げることができる。
つまり、第一操作演出は、基本的には、操作手段10が実際に操作されることを条件として結果演出が発生する(遊技者が結果演出に接することができる)ものである、すなわち操作されなかった場合には結果演出が発生しないものであるから、自動操作機能が有効状態となっている場合には、仮想的な操作がなされたものとして結果演出が発生するようにする。一方、第二操作演出は、基本的には、操作手段10が実際に操作されるか否かに拘わらず結果演出が発生する(遊技者が結果演出に接することができる)ものであるから、自動操作機能が有効状態となっている場合であっても、仮想的な操作が行われないようにする。つまり、第二操作演出は、自動操作機能の無効・有効に拘わらず、実際に操作がなされた場合にはそれを契機として、実際に操作がなされなかった場合には操作有効期間の終了を契機として結果演出が発生するものであるといえる。
自動操作機能は、操作手段10を操作するという負担軽減を望む遊技者のために設けられる機能であるといえるところ、操作の有無に拘わらず結果演出に接することができる第二操作演出に関しては、仮想的な操作が行われなくてもよいとして自動操作機能が発現されないようにしている。一方、第一操作演出に関しては、操作がなされない場合には結果演出に接することができないものであるから、自動操作機能の対象とし、操作手段10を実際に操作しなくても結果演出に接することができるようにしている。
なお、詳細を後述する無反映演出(自動操作機能が有効状態とされていても仮想的な操作が行われない演出)は、第一操作演出にて発生する演出である。つまり、自動操作機能が有効状態とされていても第二操作演出において仮想的な操作が発生しないことは上記の通りであるから、その仮想的な操作が発生しないことを無反映演出の発生とするものではない。
なお、自動操作機能が有効状態にあるときであっても、(自動操作機能が有効状態に設定されていることを忘れて)操作有効期間中に遊技者が思わず操作手段10を操作してしまうことが考えられるから、自動操作機能が有効状態にあるときの操作有効期間中には、上述した操作手段10を表した画像(操作画像12)が表示されないようにしてもよい。つまり、自動操作機能が無効状態にあるときの操作有効期間中には、操作手段10を操作する時機であることを分かりやすく示すために操作画像12が表示されるが、自動操作機能が有効状態にあるときの操作有効期間中には、遊技者が実際に操作手段10を操作する必要がないため、操作画像12が表示されないようにする。このようにすれば、自動操作機能が有効状態にあるにも拘わらず、操作有効期間中に思わず操作手段10を操作してしまうことが抑制される。同様に、操作を促す表示(「押せ!」といった表示)がなれないようにするとよい。
3)自動操作機能を用いた演出、機能等
以下、上記自動操作機能を利用した各種演出や、自動操作機能をさらに発展させた機能等について説明する。なお、以下で説明する事項の一部のみ実行可能な構成としてもよい。
3−1)自動操作機能の有効・無効の切り替え
自動操作機能が無効状態にあるときに、当該機能を有効状態とするときには、所定の切替操作を実行する。当該切替操作の具体的態様はどのようなものであってもよい。本実施形態では、操作有効期間中でない状態にあるときに、操作手段10の維持操作(長押し)が所定時間行われた場合には、自動操作機能が無効状態から有効状態に変化する。操作有効期間中は、操作手段10の操作が操作演出に対するものであると認識されてしまうから、自動操作機能を有効状態にするための切替操作として認識されない。
一方、自動操作機能が有効状態にあるときに、遊技者が操作手段10を単操作した場合には、当該機能が無効状態に切り替わる(図9参照)。遊技者が操作手段10を操作したということは、遊技者自らが操作手段10を実際に操作する意思があるものとして、自動操作機能を有効状態から無効状態に切り替える。ただし、所定の禁止条件が成立しているときに操作手段10が操作されたとしても、当該有効状態から無効状態への切り替えは発生しない。
禁止条件としては種々の観点から設定することができる。複数の禁止条件が設定されていてもよい。本実施形態では、禁止条件の一つとして「操作有効期間中でないこと」が設定されている。つまり、自動操作機能の対象となる操作演出における操作有効期間中であるときには、操作手段10が実際に操作されたとしても、自動操作機能が有効状態から無効状態に切り替わることはない(図10参照)。自動操作機能の対象となる操作演出の操作有効期間中は、(自動操作機能が有効状態となっていることを忘れてしまっている等の理由により)遊技者が思わず操作手段10を実際に操作してしまうことが考えられる。このような操作によって自動操作機能が無効状態に切り替わることは、遊技者の意図するところではないと考えられるから、操作有効期間中に実際に操作手段10が操作されたとしても、自動操作機能を有効状態から無効状態に切り替えることはない。本実施形態では、自動操作機能が有効状態にあり、操作有効期間中に仮想的な操作が行われる場合であっても、当該操作有効期間中に実際に操作手段10が操作された場合には当該操作が演出に反映されるようにしている。なお、本実施形態では、自動操作機能が有効状態にあるときに、操作有効期間中に実際に操作手段10が操作された場合、無効状態への切替わりは発生しないが、当該操作手段10の実際の操作が演出に反映される。
その他の禁止条件として、当否判定結果が大当たりとなったときに実行される「大当たり遊技中ではないこと」を設定することが考えられる。つまり、大当たり遊技中は、当否判定結果が大当たりとなることを目指す遊技状態(通常遊技状態中や確率変動遊技状態中)とは異質の遊技状態であるから、遊技者が不意に操作手段10を実際に操作してしまうことが考えられる。かかる操作によって自動操作機能が無効状態に切り替わることは、遊技者の意図するところではないと考えられるから、大当たり遊技中には当該切り替わりが発生しないようにする。
また、それ以外の禁止条件として、「待機状態中ではないこと」を設定することが考えられる。待機状態は、所定時間遊技が行われなかった場合に移行する状態である。当該待機状態中は、後述するようなカスタマイズ機能を備えた構成とする場合には遊技者が当該機能を利用するために操作手段10を実際に操作することや、遊技者が不意に操作手段10を実際に操作してしまうことが考えられる。かかる操作によって自動操作機能が無効状態に切り替わることは、遊技者の意図するところではないと考えられるから、待機状態中には当該切り替わりが発生しないようにする。
なお、上記禁止条件はあくまで一例である。上述した禁止条件の全部が設定された構成としてもよいし、一部が設定された構成としてもよい。また、上述した禁止条件に加えて別の条件が設定された構成としてもよい。
また、上記のような自動操作機能の切替手法に加えまたは代えて、いわゆるカスタマイズ機能の一種として、自動操作機能の無効・有効を切り替えることができるようにしてもよい。具体的には、演出や各種機能に関する設定を遊技者の好みのものとすることができるカスタマイズ可能な要素の一つとして自動操作機能を設定しておき(カスタマイズ画面の一項目として自動操作機能を設定しておき)、それを元に遊技者が自動操作機能の無効・有効を切り替えることができるようにする。
3−2)調整演出
上述した通り、本実施形態では、操作有効期間中ではない期間に、操作手段10を一定時間維持操作(長押し)することで、無効状態と有効状態が切り替わるように設定されている。操作有効期間中でなければ、当否判定結果を報知する報知演出の実行中(識別図柄80の変動中)であっても、無効状態と有効状態を切り替えることが可能である。換言すれば、操作演出が発生していなければ、無効状態と有効状態を切り替えることが可能であるということである。
無効状態と有効状態の一方から他方に切り替えたときにはスピーカ20(音出力手段)より効果音が出力される。当該効果音が出力されることにより、遊技者は、自動操作機能の状態が切り替わったことを容易に把握することが可能である。
上記効果音として、複数種の効果音が設定されている。本実施形態では、通常音(通常要素)と、当該通常音とは態様が異なる(音が異なることを遊技者が判別することができればよい。メロディ、長さ等、態様に差をつける手法はどのようなものであってもよい)特別音(特別要素)が設定されている(図11参照)。ほとんどの場合、通常音が出力される。通常音は、無効状態と有効状態の一方から他方に切り替わったということを示す機能以外の機能を発現するものではない。
特別音は、無効状態と有効状態の一方から他方に切り替えた時点が、報知演出の実行中(識別図柄80の変動中)であるであるときに限り発生することがある。特別音が発生した場合、当該特別音が発生したときに報知演出が実行されている当否判定結果(以下、対象当否判定結果と称することもある)が大当たりとなることが確定する。換言すれば、特別音は、いわゆるプレミア演出であるということもできる。このように、本実施形態では、自動操作機能の無効・有効を切り替えたことを示す効果音が、対象当否判定結果が大当たりとなることを示唆するものである。
本実施形態では、対象当否判定結果が大当たりとなる場合であっても、その報知演出中に自動操作機能の無効・有効を切り替えたとき、通常音が発生することがあるように設定されている。つまり、対象当否判定結果が大当たりとなるときに必ず特別音が発生するわけではなく、対象当否判定結果が大当たりとなる場合、X%の確率で特別音が出力され、100−X%の確率で通常音が出力されるような抽選が実行される。このようにすることで、通常音が出力された場合には、対象当否判定結果が必ずはずれとなってしまうことによる興趣の低下を抑制している。ただし、対象当否判定結果が大当たりとなる場合には、必ず特別音が出力される構成とすることを否定するわけではない。
また、本実施形態では、対象当否判定結果についての報知演出中に一度効果音が出力された場合には、同じ報知演出中に再度自動操作機能の無効・有効を切り替えたときに出力される効果音の態様は同じになるように設定されている。つまり、一度通常音が出力された場合には、同じ報知演出中に何度自動操作機能の無効・有効を切り替えたとしても通常音が出力され、一度特別音が出力された場合には、同じ報知演出中に何度自動操作機能の無効・有効を切り替えたとしても特別音が出力されるように構成されている。このようにすることで、対象当否判定結果をいち早く知りたいがために、自動操作機能の無効・有効が頻繁に切り替えられてしまうことが抑制される。また、出力された効果音の種類を聴き逃してしまったとしても、もう一度自動操作機能の無効・有効を切り替えることで聴き直すことができるという利点もある。ただし、同じ報知演出中であっても、自動操作機能の無効・有効が切り替えられる度に通常音、特別音のいずれを出力するかの抽選が実行されるようにすることを否定するわけではない。
このように、本実施形態にかかる遊技機1によれば、自動操作機能の切り替えがなされたことを示す効果音を利用して、遊技の趣向性を向上させることが可能である。
上記調整演出に関する構成はあくまで一例である。例えば以下のように変更、改良、具体化等してもよい。なお、以下の各例で示す事項(技術)を複数組み合わせて適用した構成としてよい。
a)上記調整演出は、操作手段10の自動操作機能の無効・有効を切り替えたときに出力される効果音を用いた演出であることを説明したが、当該操作手段10の自動操作機能に限られるわけではない。遊技者が任意にカスタマイズすることが可能な遊技に関する設定を調整することができる調整手段を備え、当該調整手段によって設定(機能)が切り替えられたときに出力される効果音により、上記と同様の演出が実行されるようにすればよい。上記「遊技に関する設定」としては種々例示することができる。具体的には、所定の演出(例えば、いわゆるプレミア演出や保留変化演出)の発生頻度を調整する設定、音出力手段より出力される音量の設定、各種発光部(LED等)から出力される光量の設定等を例示することができる。
b)上記調整演出は、「効果音」を用いた演出であることを説明したが、「効果音」以外の要素(遊技者の感覚(五感のいずれか)で認識可能な要素。以下、特定要素と称することもある。上記「効果音」は、遊技者の聴覚により認識可能な特定要素である)を用いた演出としてもよい。例えば、自動操作機能の無効・有効を切り替えたときに、表示領域911に当該切替が行われたことを示す画像(例えば、文字等を含む画像)が特定要素として表示されるものとする。当該特定要素として示される画像の態様として、通常態様と特別態様が設定されたものとし、特別態様が表示された場合には、対象当否判定結果が大当たりとなることが確定するものとする。なお、当該画像の態様の差は、どのような手法により設定してもよい。画像の色や、大きさ等により当該態様の差を設定することができる。
c)上記調整演出は、効果音(特定要素)の種類として、通常音と特別音が設定されており、対象当否判定結果が大当たりとなることが確定するか否かを示すものであることを説明したが、効果音の種類(二種類以上設定される)によって対象当否判定結果が大当たりとなる蓋然性(信頼度)が示唆されるようにしてもよい。例えば、効果音として、効果音A、効果音B、効果音Cの三種類が設定された構成とする。そして、効果音Aが出力された場合よりも効果音Bが出力された場合の方が信頼度は高く、効果音Bが出力された場合よりも効果音Cが出力された場合の方が信頼度は高いというような設定とする(図12参照)。このように、大当たり確定か否かという示唆ではなく、信頼度(大当たり確率)を示唆するような構成としてもよい。なお、上記のように効果音として通常音と特別音が設定されている構成についても、通常音が出力された場合よりも特別音が出力されたときの方が信頼度が高い(特別音は信頼度が100%である)ということであるから、効果音によって信頼度を示唆しているものであると捉えることもできる。
d)上記実施形態では、自動操作機能を無効状態から有効状態に切り替えたとき、および有効状態から無効状態に切り替えたときの両方のケースにおいて効果音が出力されることを説明したが、一方のケースにおいてのみ効果音が出力されるようにしてもよい。例えば、無効状態から有効状態に切り替えた場合のみ効果音が出力され(すなわち調整演出が実行され)、有効状態から無効状態に切り替えた場合には効果音が出力されない(すなわち調整演出が実行されない)ようにしてもよい。また、両方のケースにおいて効果音が出力されるものの、特別音が出力されることがあるのは一方のケースにおいてのみである設定としてもよい。
e)自動操作機能を無効状態から有効状態に切り替えたときに出力される効果音の態様と、有効状態から無効状態に切り替えたときに出力される効果音の態様を異ならせてもよい。具体的には、自動操作機能を無効状態から有効状態に切り替えたときの通常音および特別音と、有効状態から無効状態に切り替えたときの通常音および特別音とが設定された構成とする。このようにすることで、自動操作機能が無効・有効のいずれに切り替えられたのかが分かりやすくなる。また、通常音が出力されたのか特別音が出力されたのかが分かりやすくなる。
f)上記調整演出は、効果音の態様によって示唆される対象当否判定結果は、自動操作機能の無効・有効を切り替えた時点において実行されている報知演出に対応するものであることを説明したが、自動操作機能の無効・有効を切り替えた時点において保留されている(報知演出が開始されていない)当否判定結果(保留情報として記憶されているものに対応する当否判定結果)についての示唆としてもよい。このようにすれば、効果音の態様による示唆がいわゆる「先読み演出」として機能することになる。
3−3)反映タイミング演出
自動操作機能の有効状態時に操作演出(自動操作機能の対象となる操作演出)が発生した場合、実際に操作手段10が操作されなくても、仮想的に操作されたこととして演出に反映される(後述する無反映演出が発生する場合を除く)。本実施形態では、単操作演出において、操作有効期間中において上記反映されるタイミングが種々変化しうる。つまり、同じ単操作演出であっても、仮想的な操作がなされるタイミング(操作有効期間中における特定の時点)は、その都度変化しうる。なお、全ての種類の単操作演出において反映タイミング演出が発生するようにしてもよいし、一部の種類の単操作演出において反映タイミング演出が発生するようにしてもよい。以下、反映タイミング演出が発生するある種の単操作演出(一連の演出において、操作有効期間の開始・終了時点や操作有効期間の長さが同じである演出)を例に、当該反映タイミング演出について詳細に説明する。
本実施形態では、仮想的な操作が反映されるタイミングとして、通常タイミング(図13(b)参照)、早期タイミング(図13(a)参照)、遅期タイミング(図13(c)参照)が設定されている。通常タイミングは、操作有効期間の途中の時点であればどのような時点であってもよい。好ましくは、操作有効期間のおおよそ中間時点に設定されているとよい(図13(b)参照)。通常タイミングは、早期タイミングや遅期タイミングを判別するための基準となるタイミングであるともいえる。
早期タイミングは、操作有効期間中における通常タイミングが設定された時点よりも早い時点である(図13(a)参照)。通常タイミングが操作有効期間の中間時点に設定されるのであれば、早期タイミングは操作有効期間の前半部分に設定されるということになる。これに対し、遅期タイミングは操作有効期間中における通常タイミングが設定された時点よりも遅い時点である(図13(c)参照)。通常タイミングが操作有効期間の中間時点に設定されるのであれば、遅期タイミングは操作有効期間の後半部分に設定されるということになる。
本実施形態では、対象の単操作演出において、通常タイミングが設定された場合よりも、早期タイミングが設定された場合の方が、当該単操作演出を含む報知演出に対応する当否判定結果(以下、対象当否判定結果と称することもある)が大当たりとなる蓋然性(信頼度)が高くなるように設定されている。また、対象の単操作演出において、通常タイミングが設定された場合よりも、遅期タイミングが設定された場合の方が、対象当否判定結果の信頼度が高くなるように設定されている。つまり、仮想的な操作が、早期タイミングや遅期タイミングによってなされるような演出の発生は、いわゆるチャンスアップ(通常タイミングに比してチャンスアップ)であるということができる。
早期タイミングと遅期タイミングの信頼度の高低は適宜設定することができる。一方の信頼度が他方に比して高いという設定としてもよいし、両者の信頼度が同じである設定としてもよい。ただし、一連の操作有効期間において、早期タイミング、通常タイミング、遅期タイミングの順で各タイミングに到達することを踏まえると、早期タイミングよりも遅期タイミングの方が、信頼度が高い設定とすることが好ましい。このようにすれば、早期タイミングにおいてチャンスアップが発生しなくても、遅期タイミングでより信頼度の高いチャンスアップが発生することに期待がもてるような演出形態となるからである。換言すれば、早期タイミングよりも遅期タイミングの方が、信頼度が低い設定とすると、早期タイミングにおいてチャンスアップが発生しないことによって遊技者が落胆していまい、それ以降の演出内容(通常タイミング、遅期タイミングのいずれで仮想的な操作が発生するか)についての興味が薄れてしまうおそれがあるからである。
このように、本実施形態にかかる遊技機1は、自動操作機能が有効状態とされているときの仮想的な操作のタイミングで信頼度が示唆されるという面白みのある演出を実行する(自動操作機能を有効状態としなければ発生することがない信頼度示唆を享受する)ことができる。
上記反映タイミング演出に関する構成はあくまで一例である。例えば以下のように変更、改良、具体化等してもよい。なお、以下の各例で示す事項(技術)を複数組み合わせて適用した構成としてよい。
a)上述した反映タイミング演出は、仮想的な操作が実行されるタイミングとして、通常タイミング、早期タイミング、遅期タイミングの三つが設定されていることを説明したが、その数は適宜変更可能である。例えば、通常タイミングと早期タイミングの二つが設定された構成、通常タイミングと遅期タイミングの二つが設定された構成としてもよい。
また、例えば、仮想的な操作が実行されるタイミングが所定時間ごと(例えば、操作有効期間が1秒経過するごと)に訪れる構成として、仮想的な操作が実行されるタイミングが早いほど、または遅いほど信頼度が高くなるような構成としてもよい。
b)上述した反映タイミング演出は、対象当否判定結果の大当たり信頼度を示すものであることを説明したが、対象の操作演出の結果が遊技者に有利なものとなる蓋然性を示唆するものとしてもよい。例えば、対象の操作演出の結果演出として、遊技者に有利な成功演出と遊技者に不利な失敗演出が設定されているのであれば、当該操作演出の結末として成功演出が実行される蓋然性が、仮想的な操作が実行されるタイミングによって示唆されるものとする。なお、操作演出の結末が成功演出となった場合の方が、失敗演出となった場合よりも、対象当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が高くなっているのであれば、対象の操作演出の結果を示唆することは、間接的に、対象当否判定結果を示唆しているともいえる。
c)仮想的な操作が実行されうるタイミングが視覚的に示される構成とする。例えば、操作有効期間を示すメータ11が表示されるような構成において、当該メータ11とともに通常タイミング、早期タイミング、遅期タイミングのそれぞれに対応する箇所を示すマークM1〜M3を表示する(図14参照)。このようにすることで、時間経過とともに変化するメータ11が各箇所に到達したときに仮想的な操作が発生するかもしれないということを遊技者が把握することが可能となる。
この場合、各タイミングの信頼度と各タイミングを示すマークの態様が対応づけられたものとするとよい。例えば、通常タイミングに対応するマークM1は青色のマーク(信頼度;低)、早期タイミングに対応するマークM2は緑色のマーク(信頼度;中)、遅期タイミングに対応するマークM3は赤色のマーク(信頼度;高)というようにして、各タイミングの信頼度の高低をマークで示唆するものとする(図14参照)。このようにすることで、各タイミングの信頼度の高低が分かりやすくなる。また、対象の単操作演出が発生する度に、各タイミングの信頼度が変化しうるような設定とし、それに応じて各タイミングを示すマークの態様がその都度変化するようにしてもよい。
d)連続操作演出(連打)や維持操作演出(長押し)においても反映タイミング演出発生するようにしてもよい。連続操作演出であれば、操作有効期間中において仮想的な連続操作(連打)が開始される(最初に演出に反映される)タイミングによって信頼度が示唆されるものとする。維持操作演出であれば、操作有効期間中において仮想的な維持操作(長押し)が開始される(最初に演出に反映される)タイミングによって信頼度が示唆されるものとする。
3−4)無反映演出
自動操作機能の有効状態時に操作演出(自動操作機能の対象となる操作演出;単操作演出、連続操作演出、維持操作演出のいずれであってもよい)が発生した場合、実際に操作手段10が操作されなくても、基本的には、操作有効期間中に操作手段10が仮想的に操作されたこととして演出に反映される。しかし、本実施形態では、自動操作機能が有効状態となっているときに操作演出が発生したにも拘わらず、仮想的な操作がなされない無反映演出が発生する。つまり、無反映演出が発生したときは、何も操作演出に反映されずに(仮想的な「操作」に基づく反応が発生せずに)、操作有効期間が終了することになる(図15参照)。なお、当該無反映演出は、一部の操作演出においてのみ発生しうるようにしてもよいし、全ての操作演出において発生しうるようにしてもよい。
本実施形態では、ある操作演出においてかかる無反映演出が発生したとき、当該操作演出を含む報知演出に対応する当否判定結果(以下、対象当否判定結果と称することもある)が大当たりとなることが確定するように設定されている。この事実を知っている遊技者は、自動操作機能を有効状態としておき、操作演出が発生した場合には、演出に反映される仮想的な操作が発生しないことを願うという遊技性となる。上述した反映タイミング演出と組み合わせれば、仮想的な操作が発生しないこと(大当たり確定となること)を願いつつ、仮想的な操作が発生する場合にはそのタイミングに注目する(信頼度に注目する)という遊技性となる。
なお、対象当否判定結果が大当たりとなるときには、自動操作機能の有効状態時に操作演出が発生した場合、必ず無反映演出が発生するようにしてもよいし、無反映演出を発生させるか否かが抽選により決定される構成(発生することもあれば、発生しないこともある構成)としてもよい。
上記無反映演出に関する構成はあくまで一例である。例えば以下のように変更、改良、具体化等してもよい。なお、以下の各例で示す事項(技術)を複数組み合わせて適用した構成としてよい。
a)無反映演出が発生した操作有効期間が終了した後、操作手段10が実際に操作されたときに、大当たりが確定したことを示す演出(確定演出)が発生するようにする(図16参照)。確定演出の態様はどのようなものであってもよい。例えば、所定の効果音(プレミア音)を出力すること(図16(c)参照)や、表示領域911に所定の画像(プレミア画像等)を表示することが考えられる。
無反映演出が発生した場合、遊技者(無反映演出の存在を知らない遊技者)は、なぜ仮想的な操作がなされないのか不思議に感じるはずである。したがって、無反映演出後(操作有効期間経過後)に、遊技者が操作手段10を操作する蓋然性は高い。それを踏まえ、操作有効期間経過後に操作手段10の操作がなされたことが検出されたときには、それを契機として確定演出を発生させる。このようにすることで、遊技者に驚きを与えることができる。また、遊技者によっては、無反映演出の発生が大当たり確定を示しているということを把握することが可能となる。
b)対象当否判定結果だけでなく、保留されている当否判定情報に基づく当否判定結果に大当たりとなるものがある場合には、無反映演出が発生しうる構成とする。つまり、無反映演出が発生した場合には、いわゆる保留内で大当たりとなることが確定する構成とする。
c)無反映演出を、対象当否判定結果が大当たりとなることが確定する演出としてではなく、対象当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が高まったことを示唆する演出(いわゆるチャンスアップ演出)として設定した構成としてもよい。かかる構成とともに上記a)に示すような構成を備えたものとする場合には、無反映演出後(操作有効期間経過後)に、遊技者が操作手段10を操作することを契機として、無反映演出が発生したことを示す演出(チャンスアップであることを示す演出)が発生するようにするとよい。
3−5)連続操作態様変化機能
自動操作機能が有効状態となっているときに発生する連続操作演出(自動操作機能の対象となる一部の連続操作演出であってもよい)において、操作有効期間中に発生する仮想的な連続操作の態様を変化させることを可能とする機能である。つまり、仮想的な連打間隔(連打速度)を変化させること、具体的には時間あたりの仮想的な操作回数(仮想操作速度)を変化させることが可能である。
本実施形態では、遊技者が任意に仮想操作速度を複数のモードのうちから選択する(カスタマイズする)ことができる。当該選択手法(カスタマイズの方法)はどのようなものであってもよいため説明を省略する。例えば、公知の遊技機と同様に、各種機能を設定するカスタマイズ画面により、遊技者に好みのモードを選択させる手法を採用することができる。本実施形態では、仮想操作速度のモードとして、大きく分けて高速度モード(図17(a)参照)と低速度モード(図17(b)参照)とが設定されている。
高速度モードは、連続操作演出の結果を、遊技者が必ず見ることができるものである。例えば、操作手段10の操作により段階的に進行していく連続操作演出において、最終段階まで進行した場合に当該演出の結果が示されるものとする。その結果を示す結果演出の具体的態様はどのようなものであってもよいが、例えば、結果演出として成功演出および失敗演出が設定されているとする。高速度モードが設定された状態で当該連続操作演出が発生すれば、必ず最終段階まで進行して、成功演出と失敗演出のいずれかが発生することになる(図18(a)参照)。連続操作演出は、操作有効期間中における操作回数が少ない場合、当該演出の結果に接することができないおそれがある演出であるところ、高速度モードが設定されていれば仮想的な操作回数が結果演出にたどり着くまで十分な回数とされる。つまり、高速度モードが設定されていれば、結果演出を見ずに連続操作演出が終了してしまうことがなくなる。
低速度モードは、連続操作演出が最終段階まで到達することもあれば到達しないこともあるモードである。すなわち、結果演出が発生することもあれば発生しないこともあるモードである(図18(b)参照)。より具体的に言えば、仮想的な操作回数が結果演出にたどり着くまで十分な回数となることもあれば、不十分な回数となって結果演出にたどり着くことができないこともあるモードである。
本実施形態では、高速度モードおよび低速度モードのいずれかの設定が反映される連続操作演出は、操作有効期間中に所定回数の(仮想的な操作を含む)がなされたことを契機として結果演出が発生するかどうかが決定され、当該結果演出が発生するか否かの回数(以下、必要回数と称する)はその都度変化しうるものとする。高速度モード時には必ず必要回数の仮想的な操作が発生するような仮想操作速度とされる。低速度モード時には必要回数が少なければ当該回数に到達して結果演出が発生し、必要回数が多ければ当該回数に到達せずに結果演出が発生しないような仮想操作速度とされる。具体的には、ある連続操作演出として、必要回数が10回と20回の演出が発生するものとする。この場合、高速度モード時には操作有効期間中に必ず20回以上の仮想的な操作がなされる仮想操作速度とされる。一方、低速度モード時には操作有効期間中に11回〜19回の仮想的な操作がなされる仮想操作速度とされる。したがって、低速度モード時には、必要回数が20回の上記連続操作演出が発生したときには結果演出が発生するが、必要回数が30回の上記連続演出が発生したときには結果演出が発生しないという構成となる。
このように、内部的にどのような結果を示すかが予め決定された上で、操作回数が所定回数に到達した場合には当該結果を示し、到達しなかった場合には当該結果を示さないように設定される連続操作演出について、連続操作態様変化機能を用いることで、連続操作演出の結果を常に知りたい遊技者は高速度モードに、連続操作演出の結果が発生するか否かが確定しないようにすることを望む遊技者は低速度モードに設定するといった遊技方法が生じるから、遊技の趣向性を向上させることが可能である。
上記連続操作態様変化機能に関する構成はあくまで一例である。例えば以下のように変更、改良、具体化等してもよい。なお、以下の各例で示す事項(技術)を複数組み合わせて適用した構成としてよい。
a)上記連続操作態様変化機能の高速度モードは、結果演出が必ず発生する構成であることを説明したが、仮想操作速度が最も大きいモードであっても、結果演出が発生するとは限らない構成としてもよい。例えば、仮想操作速度が異なる三つのモード(仮想操作速度が低・中・高の三つのモード)を設定し、仮想操作速度が最も早いモードであっても、結果演出が発生するとは限らないものとする。
このような構成とする場合には、連続操作態様変化機能の対象となる連続操作演出において、いずれのモードを設定した場合であっても必ず結果演出が発生するというわけではないが、仮想操作速度が高いほど結果演出が発生するタイミングが早くなりやすいという作用が生じる。つまり、結果演出の内容を早く知りたい、遅く知りたいといった遊技者個々の要望に応じて、仮想操作速度を設定することができるという利点がある。
なお、このような構成とする場合、連続操作態様変化機能の対象となる連続操作演出は、操作がなされることを契機とした抽選が、結果演出が発生するか否かについて直接的または間接的に影響するような態様のものとすることができる。この種の連続操作演出としては、操作の度に結果演出を発生させるか否かの抽選が行われる構成や、操作の度に演出の段階を進行させるか否かの抽選を行い、所定段階まで演出が進行することをもって結果演出を発生させる構成を例示することができる。このように、結果演出が発生するか否かの条件が所定の抽選(100%でない抽選)に左右される構成であるとすると、操作回数がどれだけ多くなっても必ず結果演出が発生するとはいえないが、操作回数が多くなるほど上記抽選回数が多くなるため、仮想操作速度が高いほど結果演出が発生するタイミングが早くなるといえる。また、操作回数が多くなるほど結果演出が発生する蓋然性が高くなるといえる。
なお、必ず結果演出が発生するモード(上述した高速度モードのようなモード)が設定されている場合であっても、結果演出が発生するか否かの条件が所定の抽選(100%でない抽選)に左右される連続操作演出を対象としてもよい。高速度モード(結果が必ず発生するモード)時には、抽選が書き換えられる等の制御がなされるようにして、結果演出が必ず発生するようにする。例えば、高速度モードが設定されている状態で、操作有効期間が終了する間際の所定時点まで到達した時点で未だ結果演出が発生しないときには、強制的に結果演出を発生させるようにすることが考えられる。
b)上記低速度モードがさらに複数のモードに区分けされている構成とする。例えば、低速度モードとして、通常低速度モードと、当該通常低速度モードよりも仮想操作速度が小さい超低速度モードが設定された構成とし、通常低速度モードと超低速度モードとでは、結果演出が発生する蓋然性が異なる(通常低速度モードの方が高い)ようにする。
このように、結果演出が発生するとは限らないモードを仮想操作速度が異なる複数のモードに区分けすることにより、結果演出が発生する頻度、結果演出が発生するタイミングの早さを遊技者の好みのものに設定することが可能となる
c)上記各モードにおける仮想的な操作の間隔(ある仮想的な操作と次の仮想的な操作の間隔)は一定であってもよい(図17に示した例は、当該間隔が一定である例である)し、時間経過とともに変化しうるものであってもよい。例えば、操作有効期間の経過とともに、仮想的な操作の間隔が次第に短くなっていったり、次第に長くなっていったりするような事象が発生するようにしてもよい。
d)上記各モードは、遊技者が任意に選択することが可能なもの(カスタマイズできるもの)であることを説明したが、このような設定でなくてもよい。例えば、自動操作機能が設定されている場合、内部的な抽選等によりモードが自動的に設定される構成としてもよい。
また、対象の連続操作演出が発生する度にモードが変化しうるようにしてもよい。このようにすれば、対象の連続操作演出の発生の度にいずれのモードが設定されているのかを想像させつつ楽しませるという遊技性を実現することが可能である。
e)自動操作機能が有効状態となっているときに発生する維持操作演出について、上記連続操作演出と同趣旨の機能が設定された構成とする。つまり、仮想的な維持操作の態様が変化しうる構成とする。例えば、維持操作が行われる時間(長押しされる時間)の長短が異なる複数種のモードが設定された構成とする。このようにすれば、仮想的な維持操作の時間が長いほど、結果演出が発生する蓋然性が高くなる。
3−6)連続操作態様変化演出
自動操作機能が有効状態となっているときに発生する連続操作演出(自動操作機能の対象となる一部の連続操作演出であってもよい)において、操作有効期間中に発生する仮想的な連続操作の態様が、当該操作有効期間の途中で変化する演出である。具体的には、ある仮想的な操作と次の仮想的な操作の間隔が、操作有効期間の途中で変化する。仮想的な操作がなされる度に演出要素として「音」(効果音)が出力されるのであれば、当該「音」の間隔が操作有効期間の途中で変化することになる。本実施形態では、仮想的な操作の間隔(仮想的な連打間隔)が、操作有効期間の少なくとも一部において、その経過とともに次第に短くなっていく(図19(a)参照)または長くなっていく(図19(b)参照)ような速度変化態様が発生しうるように設定されている。なお、本演出が発生しない場合には、ある仮想的な操作と次の仮想的な操作の間隔は一定である(上述した連続操作態様変化機能が搭載されている場合、いずれのモードが設定されているときであっても本演出が発生しないときには当該間隔は一定である)。
当該連続操作態様変化演出が発生した場合と、そうでない場合(仮想的な操作の間隔が一定である場合)とでは、連続操作演出を含む報知演出に対応する当否判定結果が大当たりとなる蓋然性(信頼度)が異なる。本実施形態では、連続操作態様変化演出が発生した場合の方が、発生しなかった場合よりも高くなるように設定されている。つまり、連続操作態様変化演出が、いわゆるチャンスアップ演出として設定されているものである。ただし、これとは逆の設定とすることを否定するわけではない。
このようにすることで、自動操作機能が設定されている状態で連続操作演出が発生したとき、遊技者が仮想的な操作の間隔が変化するか否かにも注目する遊技性を実現することが可能となる。
上記連続操作態様変化演出に関する構成はあくまで一例である。例えば以下のように変更、改良、具体化等してもよい。なお、以下の各例で示す事項(技術)を複数組み合わせて適用した構成としてよい。
a)連続操作態様変化演出として発生しうる変化の態様としては、上述した速度変化態様以外にも種々考えられる。例えば、所定の拍子に合わせて仮想的な連続操作が発生する態様(リズム調和態様)が考えられる。ここで、所定の拍子としては、いわゆる三三七拍子のリズムで仮想的な操作が発生する態様(図20参照)や、出力されている背景楽曲の拍子(例えば、ドラムが奏でるリズム)に合わせて仮想的な操作が発生する態様を例示することができる。
b)上記のように複数種の変化態様が設定されている場合、その変化態様に応じて対象当否判定結果の大当たり信頼度が示唆されるようにすることができる。例えば、通常態様(操作間隔一定)の他に、互いに異なる態様として、態様A、態様B、態様Cの三種類が設定されているとする。そして、発生したときの大当たり信頼度が、通常態様(最も低い)、態様A、態様B、態様C(最も高い)の順に設定されているものとする。このようにすれば、態様変化が発生するか否かということだけでなく、態様変化が発生した場合にはそれがどのような態様であるかに遊技者が注目する演出とすることが可能である。
また、いずれかの態様が、対象当否判定結果が大当たりとなることが確定するものとして設定されていてもよい。
c)上記連続操作態様変化演出は、対象当否判定結果の大当たり信頼度を示すものであることを説明したが、対象の連続操作演出の結果が遊技者に有利なものとなる蓋然性を示唆するものとしてもよい。例えば、対象の連続操作演出の結果演出として、遊技者に有利な成功演出と遊技者に不利な失敗演出が設定されているのであれば、当該連続操作演出の結末として成功演出が実行される蓋然性が、連続操作態様変化演出の発生の有無や、変化態様により示唆されるものとする。なお、連続操作演出の結末が成功演出となった場合の方が、失敗演出となった場合よりも、対象当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が高くなっているのであれば、当該連続操作演出の結果を示唆することは、間接的に、対象当否判定結果を示唆しているともいえる。
d)連続操作態様変化演出が発生した場合には、仮想的な操作がなされる度に演出要素として出力される効果音の態様を、連続操作態様変化演出が発生しない場合(一定間隔である場合)に出力される効果音の態様と異ならせる。このようにすることで、連続動作態様変化演出が発生したことを分かりやすくすることが可能である。
e)例えば、仮想的な操作がなされる度に演出要素として効果音が出力される構成であると、その効果音が聴き取りづらい環境下では、連続操作態様変化演出の発生に気付かないおそれがある。したがって、連続操作態様変化演出が発生したときには、当該演出が発生したことを示す画像(例えば「リズム変化発生」といった文字を含む画像)を表示する。
f)上述したように、本実施形態では、連続操作演出において、操作有効期間中に維持操作(長押し)がなされた場合には、仮想的に連続操作がなされたものとして演出に反映される連続操作サポート機能を備える。かかる連続操作サポート機能が発現されている際にも、上記と同様の連続操作態様変化演出が発生するようにしてもよい。つまり、操作手段10の維持操作が、仮想的な連続操作として取り扱われる場合において、当該仮想的な操作の間隔が一定である場合(通常態様)と、当該仮想的な操作の間隔が途中で変化する場合とが発生しうるようにしてもよい。
3−7)連続操作間隔調整機能
自動操作機能が有効状態となっているときに発生する連続操作演出(自動操作機能の対象となる一部の連続操作演出であってもよい)において、操作有効期間中に発生する仮想的な連続操作の間隔が、操作有効期間の長さに応じて変化する演出である。なお、本実施形態では、上述した連続操作態様変化演出が発生する場合には本機能が発現されないようにされている。つまり、仮想的な連続操作の間隔は、一の操作有効期間を通じて一定である。また、本実施形態では、上述した連続操作態様変化機能が設定されている場合、本機能が発現されないようにされている。
自動操作機能の対象となる連続操作演出として、操作有効期間の長さが異なる連続操作演出A〜Cの三つが設定されているとする。連続操作演出Aにおいて設定される操作有効期間Taの長さよりも、連続操作演出Bにおいて設定される操作有効期間Tbの長さの方が長く、連続操作演出Bにおいて設定される操作有効期間Tbの長さよりも、連続操作演出Cにおいて設定される操作有効期間Tcの長さの方が長く設定されている(Ta<Tb<Tcである)(図21参照)。
このような前提条件の下、自動操作機能が有効状態にあるときに連続操作演出Aが発生したときにおける仮想的な連続操作の間隔(ある仮想的な操作と次の仮想的な操作の間の時間)は、Daとされる。自動操作機能が有効状態にあるときに連続操作演出Bが発生したときにおける仮想的な連続操作の間隔(ある仮想的な操作と次の仮想的な操作の間の時間)は、Dbとされる。自動操作機能が有効状態にあるときに連続操作演出Cが発生したときにおける仮想的な連続操作の間隔(ある仮想的な操作と次の仮想的な操作の間の時間)は、Dcとされる。間隔Daは間隔Dbよりも短く、間隔Dbは間隔Dcよりも短く設定される(Da<Db<Tcである)(図21参照)。
つまり、本機能は、操作有効期間が短くなるほど、仮想的な操作の間隔(仮想的な連打間隔)が短くなるようにするものである。換言すれば、操作有効期間が短いほど、時間あたりの操作回数が多くなるようにするということである。操作有効期間が短いということは、操作手段10を操作するための時間が短いということであるから、それに合わせて仮想的な操作の間隔が調整されるようにしている。操作有効期間中に実際に操作手段10が操作されるとすれば、操作有効期間が短いほど遊技者は早く操作手段10を操作することが考えられるため、自動操作機能が有効状態にあるときでも、操作有効期間が短いほど仮想的な操作の間隔が短くなるように設定する。このようにすれば、操作有効期間が短いにも拘わらず、仮想的な操作の間隔が長くなってしまうことで、遊技者が苛立ってしまう事態等の発生を抑制することが可能である。ただし、操作有効期間が短いほど、仮想的な操作の間隔が長くなるような設定とすることを否定するものではない。
上記連続操作間隔調整機能に関する構成はあくまで一例である。例えば以下のように変更、改良、具体化等してもよい。なお、以下の各例で示す事項(技術)を複数組み合わせて適用した構成としてよい。
a)上述した連続操作サポート機能が発現されている際にも、連続操作間隔調整機能が発現されるようにする。つまり、連続操作演出の操作有効期間中に操作手段10が維持操作(長押し)されている際に、仮想的な連続操作がなされたものとみなす機能が発現されている状況においても、操作有効期間の長さに応じて、仮想的な操作の間隔が変化するものとする。
b)操作有効期間中にその経過時間(または残り時間)を示すメータ11の表示を、操作有効期間の長さに合わせた表示とする(図22参照)。具体的には、メータ11を、枠部111および時間経過とともに変化するメータ部112(操作有効期間の経過とともに小さくなるものであってもよいし、操作有効期間の経過とともに大きくなるものであってもよい)を有するものとし、枠部111の大きさを操作有効期間が短くなるほど小さくなるものとする。このようにすることで、枠部111(メータ11)の大きさにより、操作有効期間の長短(他の操作有効期間中に表示される枠部111(メータ11)と比較しての長短)を視覚的に捉えることができる。したがって、連続操作間隔調整機能が発現され、操作有効期間中の長短に応じて仮想的な操作の間隔が変化することを把握することが容易になる。
c)連続操作間隔調整機能が発現されている際の仮想的な操作の間隔は一定である(一の操作有効期間中を通じては一定である)ことを説明したが、一の操作有効期間中において仮想的な操作の間隔が変化しうるものとしてもよい。このような場合には、操作有効期間が短いほど、仮想的な操作の間隔を平均したものが短くなるように設定されていればよい。つまり、上記間隔が変化するとしても、操作有効期間が短いほど、時間あたりの操作回数が多くなるような構成であればよい。なお、このような構成とするのであれば、上述した連続操作態様変化演出が発生する場合であっても、連続操作間隔調整機能が発現されうるものとすることができる。
d)同じ長さの操作有効期間であっても、仮想的な操作の間隔が変化しうるものとし、当該間隔により、連続操作演出の結末が示唆されるものとする。例えば、ある長さの操作有効期間が設定される連続操作演出において、仮想的な操作の間隔が短くなるほど、当該連続操作演出の結末が遊技者に有利なものとなる蓋然性が高くなるようにする。つまり、連続操作演出は、基本的には遊技者に対して積極的な操作を求めるものであるから、操作有効期間中における仮想的な操作回数が多くなるほど、遊技者に有利な結末となりやすい設定とする。操作演出の結末が遊技者に有利なものとなる場合、当該連続操作演出を含む報知演出に対応する当否判定結果の大当たり信頼度が高くなるのであれば、仮想的な操作の間隔は、当該当否判定結果の大当たり信頼度を示唆しているということもできる。なお、これとは逆の設定、すなわち、仮想的な操作の間隔が長くなるほど、当該連続操作演出の結末が遊技者に有利なものとなる蓋然性が高くなるようにすることを否定するものではない。
e)自動操作機能が有効状態にあるときには、操作有効期間の長さが異なる場合であっても、当該操作有効期間内に発生する仮想的な操作の回数は同じである構成とする。例えば、相対的に短い操作有効期間中には、相対的に間隔が短い仮想的な操作が10回発生する一方、相対的に長い操作有効期間中には、相対的に間隔が長い仮想的な操作が同じく10回発生する設定とする。このように、自動操作機能を有効状態とすることで、操作有効期間の長さが異なっても、常に同じ回数の仮想的な操作回数が発生するような設定としてもよい。
3−8)実際の操作と仮想的な操作の違いを明確化する機能(操作明確化機能)
各種操作演出において、操作有効期間中に実際の操作がなされた場合には、当該実際の操作がなされたことを示すために演出要素としてスピーカ20(出力手段)から効果音が出力される(図23(a)参照)。また、操作演出において、仮想的な操作がなされた場合には、当該仮想的な操作がなされたことを示すために演出要素としてスピーカ20から効果音が出力される(図23(b)参照)。なお、本機能の説明においては、当該演出要素として出力される要素を「操作強調要素」と称することもある。
本実施形態では、実際の操作がなされた場合に操作強調要素として出力される効果音の態様と、仮想的な操作がなされた場合に操作強調要素として出力される効果音の態様とが異なるように設定されている。このようにすることで、操作演出が発生したときに、自動操作機能が有効状態となっているか否かを分かりやすくすることが可能である。
上記態様の差を設定する手法はどのようなものであってもよい。音の高低、音の長さ、音の大きさ(音量)等、音を構成する複数の要素のうちの少なくともいずれか一つを異ならせればよい。ただし、自動操作機能が有効状態となっていることを分かりやすく示すため、仮想的な操作がなされたときに出力される効果音の方が、実際の操作がなされたときに出力される効果音よりも「目立つ」態様とすることが好ましい(実際の操作は、遊技者自らの操作を契機として出力されるものであるから、あまり目立たせる必要はないといえる)。例えば、音の高低により態様の差を設定するのであれば、仮想的な操作時に出力される効果音の方が、実際の操作時に出力される効果音よりも「高い」ものとする。音の長さにより態様の差を設定するのであれば、仮想的な操作時に出力される効果音の方が、実際の操作時に出力される効果音よりも「長い」ものとする。音の大きさにより態様の差を設定するのであれば、仮想的な操作時に出力される効果音の方が、実際の操作時に出力される効果音よりも「大きい」ものとする。これらの関係が複数成り立つ態様とすれば、さらに仮想的な操作時に出力される効果音が「目立つ」ことになる。
上記操作明確化機能に関する構成はあくまで一例である。例えば以下のように変更、改良、具体化等してもよい。なお、以下の各例で示す事項(技術)を複数組み合わせて適用した構成としてよい。
a)態様の差が設定される操作強調要素は音(効果音)に限られない。遊技者の感覚(五感のいずれか)で認識可能な要素であればよい。例えば、実際の操作時および仮想的な操作時に操作強調要素として画像(遊技者の視覚で認識される)が表示領域911に表示されるようにして、当該画像の態様を異ならせたものとすることが考えられる。つまり、演出に反映される画像の内容を異ならせたものとする(図24参照)また、実際の操作時および仮想的な操作時に操作強調要素として振動(遊技者の触覚で認識される)が発生するようにして、当該振動の態様を異ならせたものとすることも考えられる。また、操作強調要素として音と画像の二つが設定され、その両方について実際の操作時と仮想的な操作時に出力されるものの態様が異なる構成とするといったように、複数種の操作強調要素のそれぞれについて態様を異ならせることで、自動操作機能が有効状態となっていることをより分かりやすく示すことが考えられる。
b)操作強調要素として出力される効果音等の態様を、複数種の態様のうちから遊技者が任意に選択することができる(カスタマイズすることができる)構成とする。この場合、カスタマイズすることができるのは、仮想的な操作時に出力される操作強調要素であることが好ましい。自動操作機能それ自体がカスタマイズ機能の一種であるから、それが設定されているときに出力される操作強調要素が併せてカスタマイズできるようにするとよい。例えば、予め設定された複数種の候補効果音のうちから、仮想的な操作時に出力される効果音を遊技者が任意に選択することができるものとする。当該複数種の候補効果音は、全て、実際の操作時に出力される一または複数種の効果音と態様が異なるものとする(図25参照)。このようにすれば、複数種の候補効果音のうちのいずれが選択されたとしても、実際の操作時に出力される効果音と、仮想的な操作時に出力される効果音の態様が異なるものとなる。ただし、候補効果音として、実際の操作時に出力される効果音と態様が同じであるものが設定されていてもよい。つまり、遊技者自らが、実際の操作時に出力される効果音と、仮想的な操作時に出力される効果音の態様を同じにすることを選択することができる構成としてもよい。
3−9)自動操作状態報知機能
自動操作機能が有効状態とされているときに操作演出(自動操作機能の対象となる操作演出)が発生する場合には、自動操作機能が有効状態にあることを遊技者に示すために、遊技者の感覚(五感のいずれか)で認識可能な要素(以下、自動操作状態報知要素と称することもある)を出力する。当該自動操作状態報知要素は、自動操作機能が無効状態にあるときには出力されることがないものである。本実施形態における自動操作状態報知要素は所定の態様の効果音である(図26参照)。
自動操作状態報知要素としての効果音が出力される時点(タイミング)は、操作演出が開始された時点と操作有効期間の開始時点との間の期間中であればどのような時点であってもよい。つまり、操作演出の開始時点と、操作有効期間の開始時点がずれているのであれば、操作演出が開始された時点と操作有効期間の開始時点との間の期間中(当該期間の開始時点または終了時点と略同時を含む)に自動操作状態報知要素が出力される(図26参照)。一方、操作演出の開始時点と操作有効期間の開始時点が一致しているのであれば、操作有効期間の開始時点と略同時に自動操作状態報知要素が出力される。いずれの場合であっても、自動操作状態報知要素が出力される時点は、操作有効期間の開始と略同時であることが好ましい。このようにすることで、これから始まる操作有効期間が、自動操作機能により仮想的な操作が行われるものであるということを分かりやすく示すことができるからである。
効果音の態様はどのようなものであってもよいが、自動操作機能が有効状態とされていることが示唆されるような態様であることが好ましい。例えば、対象の操作演出に登場するキャラクタの声で「行くぞ」というようなセリフが効果音として出力されるような構成が考えられる。つまり、対象の操作演出に登場するキャラクタの声の効果音が出力されるから、当該キャラクタが(遊技者に代わって)操作手段10を自動的に操作するかのような印象を与えることが可能となる。
上記自動操作状態報知機能に関する構成はあくまで一例である。例えば以下のように変更、改良、具体化等してもよい。なお、以下の各例で示す事項(技術)を複数組み合わせて適用した構成としてよい。
a)自動操作状態報知要素は音(効果音)に限られない。遊技者の感覚(五感のいずれか)で認識可能な要素であればよい。例えば、自動操作状態報知要素として所定の画像M(遊技者の視覚で認識される)が表示領域911に表示されるようにして、自動操作機能が有効状態とされていることを報知することが考えられる(図27(a)参照)。
また、発光部を有する操作手段10を備えた構成として、自動操作状態報知要素として当該操作手段10が有する発光部の発光(遊技者の視覚で認識される)が発生するようにして、自動操作機能が有効状態とされていることを報知することが考えられる(図27(b)参照)。また、操作手段10自体が振動する構成として、自動操作状態報知要素として当該操作手段10の振動(遊技者の視覚または触覚で認識される)が発生するようにして、自動操作機能が有効状態とされていることを報知することが考えられる(図27(c)参照)。このように、操作手段10自体から自動操作状態報知要素が出力されるようにすれば、当該操作手段10について自動操作機能が有効状態とされていることが分かりやすくなるといえる。
b)自動操作状態報知要素として複数種の要素が設定されている構成とする。例えば、効果音A、効果音B、効果音Cが設定された構成とする。この場合、効果音A〜Cのいずれが出力されるかにより、操作演出の結末(結果演出)の態様が示唆されるものとする。例えば、操作演出の結末として効果音AはキャラクタAの声、効果音BはキャラクタBの声、効果音CはキャラクタCの声であるとする。つまり、各効果音がいずれかのキャラクタに対応づけられたものであるとする。結果演出としてキャラクタA〜Cのいずれかが登場する演出が実行されるものとし、自動操作状態報知要素として効果音A〜Cのいずれが出力されるかに応じて、結果演出としてキャラクタA〜Cのいずれの演出が発生するかが示唆されるものとする(図28参照)。
c)上記b)と同様に、自動操作状態報知要素として複数種の要素が設定されている構成とする。そして、出力される自動操作状態報知要素の種類により、操作演出の結末(結果)が遊技者に有利なものとなる蓋然性が示唆されるものとする。例えば、操作演出の結末を示す演出として、遊技者に有利な成功演出と遊技者に不利な失敗演出とが設定されている構成において、出力される自動操作状態報知要素の種類により、操作演出の結末として成功演出が実行される蓋然性が示唆されるものとする。上記b)のように、自動操作状態報知要素として効果音A、効果音B、効果音Cが設定され、効果音Aよりも効果音Bの方が当該蓋然性が高く、効果音Bよりも効果音Cの方が当該蓋然性が高いという構成とすることで、いずれの種類の効果音が出力されるのかについて遊技者が注目する遊技性を実現することが可能となる。なお、操作演出の結末が遊技者に有利なものとなるか否かが、当該操作演出を含む報知演出に対応する対象当否判定結果が大当たりとなる蓋然性(大当たり信頼度)に関係するのであれば(操作演出の結末が遊技者に有利なものとなった方が、対象当否判定結果の大当たり信頼度が高い)、出力される自動操作状態報知要素の種類は、対象当否判定結果の大当たり信頼度を示唆するものでもあるということができる。
3−10)特殊制御
上述した通り、本実施形態では、自動操作機能が有効状態にあるときであっても、実際の操作手段10の操作が演出に反映されることがある。具体的には、自動操作機能が有効状態にあるときであっても、操作有効期間の開始から即座に仮想的な操作がなされるとは限らない。例えば、単操作演出においては、操作有効期間の開始から所定時間経過後に(操作有効期間の途中時点で)仮想的な単操作が行われることがある。同様に、連続操作演出や維持操作演出においても、操作有効期間の開始から所定時間経過後に仮想的な連続操作や維持操作が開始されることがある。自動操作機能が有効状態にあるときに、操作有効期間の開始時点から仮想的な操作が行われる(連続操作や維持操作の場合には、仮想的な操作が開始される)時点までの期間(以下、特殊期間と称することもある)を利用した制御(演出態様の決定手法)が特殊制御である。
基本的(特殊制御が行われない場合)には、自動操作機能が有効状態にあるときに発生した連続操作演出において、上記特殊期間中に実際に操作手段10の操作が行われた場合には、それが演出に反映される演出態様(以下、通常態様と称することもある)となる。つまり、自動操作機能が有効状態にあっても、実際に操作手段10が操作されたときには、それ尊重して演出に反映されるようにする(図29参照)。一方、特殊制御は、自動操作機能が有効状態にあるときに発生した連続操作演出において、上記特殊期間中に実際に操作手段10の操作が行われた場合であっても、それが演出に反映されない演出態様(特殊態様)となるものである(図30参照)。つまり、本来であれば、特殊期間中の操作手段10の実際の操作が演出に反映されるにも拘わらず、当該演出への反映が発生しないようにするのが特殊制御である。
特殊制御が行われる場合、特殊期間後に仮想的な操作(仮想的な操作に基づく演出への反映)が行われるようにしてもよいし、仮想的な操作が行われないようにしてもよい。仮想的な操作が行われないようにすれば、操作有効期間を通じて演出への反映が全く生じないことになるから、通常とは異なる状況であることに遊技者が気付きやすいという利点がある。
本実施形態では、特殊制御が行われた場合(特殊態様が発生した場合)の方が、特殊制御が行われなかった場合(通常態様が発生した場合)よりも、操作演出を含む報知演出に対応する当否判定結果の大当たり信頼度が高くなるように(「特殊制御」の発生がいわゆるチャンスアップとして)設定されている。したがって、遊技者は、特殊期間中に実際に操作手段10を操作することで、当該大当たり信頼度の示唆を享受することが可能となる。特殊期間は、自動操作機能が有効状態にあるときに生じる期間であって、その後仮想的な操作が発生することになるから、本来であれば操作手段10を実際に操作する必要はないところ、かかる期間中に操作手段10を実際に操作することで信頼度の示唆がなされるため、遊技者にとってみれば「隠れ演出」(裏ボタン機能)的に作用するものであるということができる。
本実施形態では、特殊制御が行われた(特殊態様が発生した)操作有効期間が終了した後、操作手段10が実際に操作されたときには、特殊制御が行われなかったとき(通常態様が発生したとき)には発生することがない特殊演出が発生するように設定されている(図31参照)。当該特殊演出の態様はどのようなものであってもよい。例えば、所定の効果音を出力すること(図31(c)参照)や、表示領域911に所定の画像を表示することが考えられる。特殊制御は、演出に反映されるはずである実際の操作手段10の操作が、演出に反映されないという事象が起こるものであるため、遊技者によっては操作手段10が故障等してしまったのではないかと思い、再度操作手段10を実際に操作する(事後的な操作を行う)可能性がある。したがって、当該事後的な操作が検出されることを契機として上記特殊出を発生させ、特殊制御が意図したもの(特殊態様がいわゆるチャンスアップ演出)であったということを示す。
上記特殊制御に関する構成はあくまで一例である。例えば以下のように変更、改良、具体化等してもよい。なお、以下の各例で示す事項(技術)を複数組み合わせて適用した構成としてよい。
a)上記実施形態では特殊制御が行われた場合(特殊態様が発生した場合)の方が、特殊制御が行われなかった場合(通常態様が発生した場合)よりも、操作演出を含む報知演出に対応する当否判定結果の大当たり信頼度が高くなることを説明したが、特殊制御が発生した場合には、当該当否判定結果が大当たりとなることが確定する構成としてもよい。つまり、特殊制御の発生(特殊態様の発生)が、いわゆるプレミア演出として設定された構成とする。
このような構成とする場合、上記特殊演出として、大当たりが確定したことを示す演出(確定演出)が発生するようにしてもよい。確定演出の態様はどのようなものであってもよい。例えば、所定の効果音(プレミア音等)を出力することや、表示領域911に所定の画像(プレミア画像等)を表示することが考えられる。
b)上記実施形態では特殊制御が行われた場合(特殊態様が発生した場合)(図30参照)の方が、特殊制御が行われなかった場合(通常態様が発生した場合)(図29参照)よりも、操作演出を含む報知演出に対応する当否判定結果の大当たり信頼度が高くなることを説明したが、その逆の設定、すなわち特殊制御が行われなかった場合(通常態様が発生した場合)(図29参照)の方が、特殊制御が行われた場合(特殊態様が発生した場合)(図30参照)よりも、当否判定結果の大当たり信頼度が高くなるような設定としてもよい。このようにすれば、操作手段10の実際の操作が演出に反映されることが遊技者に有利な事象として設定された構成となるため、上記実施形態とは異なる遊技性を実現することが可能となる。
c)上記のような特殊制御が行われる可能性がある(特殊態様が発生する場合がある)ことを示唆、説明等する演出が発生しうるようにする。特殊期間は、自動操作機能が有効状態にあるときに設定される期間であるから、通常であれば遊技者が実際に操作手段10を操作することは考えにくい期間である。したがって、特殊制御が行われることを遊技者が発見できない可能性がある。そのため、上記のような特殊制御が行われる可能性があることを示唆、説明等する演出が発生するようにすることで、特殊制御の存在を遊技者が気付きやすいようにする。当該演出としては、「自動操作機能ONでもボタン操作すると良いよ。ボタン操作が無反映であると・・・」といった特殊制御の存在を匂わすような記載を表示することが考えられる。
3−11)選択演出における自動操作機能
本実施形態にかかる遊技機1は、遊技者に対し、操作手段10を操作して複数の選択肢のうちから任意の選択肢を選択することを促す選択演出を実行することが可能である。各選択肢は表示領域911に画像として表示される。当該選択演出では、選択肢を選択するための選択期間が設定される。当該選択演出は、遊技者に対し、操作手段10の操作を促すという点においては、上記操作演出の一種である(下位概念である)ということができ、選択期間は、操作手段10の操作が演出に反映されるという点において上記操作有効期間の一種である(下位概念である)ということができる。
本実施形態における選択演出(図32参照)は、複数の選択肢のうち、好みの選択肢を遊技者自らが選択することが可能なものである。最終的に選択される選択肢が内部的に予め決まっているというものではない。このように、好みの選択肢を任意に選択することができるものであれば、選択演出における選択肢の表示態様や、操作手段10を用いた選択肢の選択方法等は適宜変更可能である。本実施形態では、複数の選択肢が表示され、選択期間中に、当該選択肢のいずれかにカーソルCを合わせた状態する選択動作を行った後、決定動作を行うことで、当該カーソルCが合わせられた選択肢が選択される構成である。当該カーソルCが合わせられた選択肢は、他の選択肢よりも強調された目立つ状態(以下、強調状態と称することもある)にあるといえる。カーソルCを用いて強調状態を構築する手法はあくまで一例である。例えば、他の選択肢に比して大きく表示することを強調状態とすることができる。強調状態にある選択肢は、選択可能な状態(選択肢として決定される一つ手前の状態)にあるものであるといえる。
選択動作や決定動作は操作手段10を用いて行う。選択動作を行う操作手段10と決定動作を行う操作手段10が別々のものであってもよい。選択動作は十字キーで行い、決定動作は押しボタンで行うというような態様を例示することができる。選択期間が終了したときには、その時点で強調状態とされている選択肢が選択される。このように、選択演出においては、基本的には(自動操作機能が無効状態にあるときには)遊技者自らが操作手段10を操作して好みの選択肢を選択することが可能である。また、当該選択肢において、いずれの選択肢を選択したかは、その後の演出に影響を与えるが、対象の当否判定結果の大当たり信頼度等を示唆するものではない(遊技者の実質的な利益(出玉)に直接的または間接的に影響するものではない)。本実施形態では、選択演出後の演出態様が、選択演出において選択された選択肢に対応するものとなる。なお、提示される複数の選択肢のうち、二以上の選択肢が同じ選択肢である態様の選択演出が発生するようにしてもよい。
一方、自動操作機能が有効状態にあるときに選択演出が発生した場合には、複数の選択肢のうちのいずれかが自動的に選択されることとなる。なお、ここでいう「自動的に選択される」とは、遊技者が何もしなくても、提示される複数の選択肢のうちのいずれが選択されるか未定である(その都度変化しうる)という意味であり、自動操作機能が無効状態にあるときに選択演出が発生した場合に、遊技者が操作手段10を全く操作せずに演出開始当初に強調状態にある選択肢が、選択期間経過時に選択されるものをいうものではない。この場合には、演出開始当初に強調状態にある選択肢が常に選択されてしまうことになるため、上記「自動的に選択される」ものとは相違する。
本実施形態では、自動操作機能が有効状態にあるときに選択演出が発生した場合には、選択期間中に提示された複数の選択肢のうちから自動的にいずれかの選択肢が選択される。つまり、仮想的な選択操作がなされたこととして、いずれかの選択肢が選択される。具体的には、内部抽選により、複数の選択肢のうちのいずれかが選択される。いずれの選択肢が選択されるかは、遊技者の実質的な利益に影響を与えるものではないため、本実施形態では、提示された複数の選択肢のそれぞれが内部抽選により選択される確率は略同じとされる。そのため、自動操作機能を有効状態とすることは、いずれの選択肢が選択されても問題はなく、偏りが無い抽選によりバランスよく選択されればよいと考えている遊技者の操作負担を低減することになる。なお、本実施形態では、自動操作機能が有効状態にあるときであっても、選択期間中における仮想的な選択操作がなされる前に実際に操作手段10を操作することで、遊技者は任意の選択肢を選択することが可能である。
上記選択演出における自動操作機能に関する構成はあくまで一例である。例えば以下のように変更、改良、具体化等してもよい。なお、以下の各例で示す事項(技術)を複数組み合わせて適用した構成としてよい。
a)自動操作機能が有効状態にあるときに選択演出が発生した場合、仮想的な選択操作が実行されて最終的な選択肢が決定されるよりも前に、提示された複数の選択肢の全てが、少なくとも一度は強調状態とされる。上記実施形態と同様に、選択肢にカーソルCが合っている状態を強調状態とするのであれば、複数の選択肢の全てに一度はカーソルCが合わせられる(図33参照)。このようにすることで、遊技者は、自動操作機能が有効状態にあるときであっても、各選択肢が強調状態とされているときに、当該選択肢の具体的態様がどのようなものであるのかを把握することが可能となる。つまり、ある選択肢を強調状態とすることは、当該選択肢を目立つようにして遊技者に対して紹介する(具体的に示す)という作用を発現するものでもあるため、当該紹介作用が全ての選択肢について発生するようにする。
また、いずれかの選択肢が強調状態とされているとき、実際に操作手段10を操作して当該強調状態にある選択肢を選択する(決定動作を行う)ことも可能となる。ただし、途中で決定動作が行われた場合には、いずれかの選択肢が強調状態とされないこともある。つまり、選択肢の全てが少なくとも一度は強調状態とされるのは、仮想的な操作により最終的な選択肢が決定される場合である。
この場合、複数の選択肢のそれぞれが所定の順番で強調状態とされていくようにしてもよいし、強調状態とされる順がランダムであってもよい。前者の場合は、順番に各選択肢が強調状態とされているため、各選択肢の具体的態様を順に把握することができ、演出が分かりやすいという利点がある。後者の場合は、各選択肢がランダムに強調状態とされるため、自動的な選択が発生する状況であることを遊技者に印象付けることが可能となる。つまり、順番に各選択肢が強調状態とされていく構成は、パターン通りに強調状態とされる選択肢が変化していくものであるため、予め決められた選択肢が選択されるのではないかという印象を遊技者が受けてしまう蓋然性が高い。一方、強調状態とされる順がランダムであることは、所定のパターンに沿った演出態様ではないため、内部抽選により選択肢が決定されるという印象を遊技者が受ける蓋然性が高くなる。
b)自動操作機能が有効状態にあるときに選択演出が発生したとき、仮想的な選択操作が実行されるタイミングは、選択期間の後半部分に設定される。つまり、選択期間の中間時点以降かつ終了時点以前の間で、複数の選択肢のうちのいずれかが選択されることとなる。比較的早いタイミング(選択期間の前半部分)で仮想的な選択操作が実行されるようにすると、遊技者が提示された選択肢の内容を知るよりも先にいずれかの選択肢が選択されてしまうおそれがあるため、このような状況が発生しにくくなるようにする。
また、上記a)にて説明したように、選択肢の全てが少なくとも一度は強調状態とされる構成とするのであれば、全ての選択肢を一度強調状態とするために要する時間を確保することができるという利点がある。
また、上記実施形態のように、自動操作機能が有効状態にあるときであっても、選択期間中における仮想的な選択操作がなされる前に実際に操作手段10を操作することで、遊技者は任意の選択肢を選択することが可能である構成とするのであれば、少なくとも選択期間の前半部分においては仮想的な選択操作は行われないのであるから、遊技者自らが好みの選択肢を選択することができる期間が長くなるという利点がある。
c)上記選択演出は、いずれの選択肢が選択されたとしても、遊技者の実質的な利益に影響はないことを説明したが、自動操作機能が無効状態にある場合と有効状態にある場合とで異なる構成とする。自動操作機能が無効状態にあるときに遊技者が好みの選択肢を選択した場合(または操作有効期間の経過により選択された場合)には、上記と同様に、遊技者の実質的な利益に影響はない(当否判定結果の大当たり信頼度を示唆するものではない)設定とする(図34(a)参照)。一方、自動操作機能が有効状態にあるときに仮想的な選択操作がなされた場合(自動的に選択された)には、いずれの選択肢が選択されるかに応じて、当該選択演出を含む報知演出に対応する当否判定結果の大当たり信頼度が示唆されるものとする(図34(b)参照)。例えば、選択肢A〜Dが示される選択演出が発生したとき、自動操作機能が無効状態にあるときにはいずれの選択肢が選択されたとしても大当たり信頼度に影響はないが、自動操作機能が有効状態にあり仮想的な選択操作がなされた場合にはそれにより選択された選択肢が選択肢A<選択肢B<選択肢C<選択肢Dの順で大当たり信頼度が高くなるものとする。このようにすれば、遊技者の意思で、選択演出を信頼度示唆の演出として機能させるか否かを選択することができる遊技性を実現することが可能である。
d)選択演出に対応する自動操作機能を、操作演出に対応する自動操作機能とは別のものとする。具体的には、選択演出時に自動操作機能が発現されるようにする選択演出時自動操作機能と、操作演出時に対応する自動操作機能が発現されるようにする操作演出時自動操作機能とを別々にカスタマイズできるようにする。このようにすれば、例えば、選択演出時自動操作機能は有効状態とした上で、操作演出時自動操作機能を無効状態とすることが可能である。自動操作機能よる作用の質は、選択演出時におけるものと操作演出時におけるものとで若干相違するところがあるため、両機能の有効・無効を別々に切り替えることができるようにしておくことで、遊び方のバリエーションが増加する。
なお、同様の趣旨で、操作演出の種類(遊技者に対して求める操作態様に応じた種類)毎に、自動操作機能の有効・無効を別々に切り替えることができるようにしてもよい。例えば、操作演出として、単操作演出、連続操作演出、維持操作演出が設定されているのであれば、単操作演出、連続操作演出、維持操作演出のそれぞれについて、自動操作機能の有効・無効を別々に切り替えることができるようにする。
e)自動操作機能が有効状態にあるときに選択演出が発生し、仮想的な選択操作が実行される場合、当該選択演出後に発生する演出(以下、事後演出と称することもある)と、対応関係にある選択肢が選択されるものとする。例えば、遊技機1が、漫画等の原作をモチーフにしたものであり、提示される選択肢として遊技者側のキャラクタである味方キャラクタA〜Cが示され、事後演出として敵キャラクタA〜Cを用いた演出が発生しうるものとする。上記原作が、味方キャラクタAと敵キャラクタA、味方キャラクタBと敵キャラクタB、味方キャラクタCと敵キャラクタCが戦うストーリが発生するものであることを踏まえ、これらの対応関係が設定される。事後演出として敵キャラクタA〜Cのいずれの演出を発生させるかが決定されているかを踏まえ、仮想的な選択操作(自動選択)が実行される場合には、味方キャラクタA〜Cのいずれが選択されるかを決定する。例えば、事後演出として敵キャラクタBの演出が発生することが決定されているときには、それよりも先に行われる選択演出において仮想的な選択操作が実行される場合には味方キャラクタBが選択されるようにする。そして、原作のストーリ通り、味方キャラクタBと敵キャラクタBが戦う演出が発生する(図35(b)参照)。一方、選択演出において自動操作機能が無効状態にあるときに遊技者が好みの選択肢を選択した場合には、味方キャラクタAと敵キャラクタBが戦う演出といったような原作のストーリでは発生しないような態様の演出が発生しうることになる(図35(a)参照)。
このように、自動操作機能を有効状態として仮想的な選択操作が実行される場合には、選択演出後に発生する事後演出(予め内部的に決定される)に対応する選択肢が選択されるものとしてもよい。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
上記実施形態から得られる具体的手段(遊技機)を以下に列挙する。
○手段1−1
所定条件の成立を契機として当否判定を実行する当否判定手段と、
所定の遊技に関する設定を遊技者が任意にカスタマイズすることを可能とする調整手段と、
前記調整手段による調整がなされたことを示す、遊技者の感覚で認識可能な特定要素を出力する出力手段と、
前記調整手段により特定設定を行ったときに前記出力手段から出力されることがある前記特定要素として複数種の特定要素が設定されており、当該複数種の特定要素のいずれが出力されるかにより、前記当否判定手段による当否判定結果が当たりとなる蓋然性が示唆される調整演出を実行する調整演出実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、遊技に関する設定をカスタマイズする際に出力される特定要素により、当否判定結果が当たりとなる蓋然性が示唆されるという斬新な遊技性を実現することが可能である。
○手段1−2
前記複数種の特定要素として複数種の効果音が設定されており、前記調整演出は、当該複数種の効果音のいずれが出力されるかにより、前記当否判定手段による当否判定結果が当たりとなる蓋然性を示唆するものであることを特徴とする手段1−1に記載の遊技機。
このように、効果音の種類によって当否判定手段による当否判定結果が当たりとなる蓋然性が示唆されるものとすることが可能である。
○手段1−3
遊技者が操作可能な操作手段と、
操作有効期間中に前記操作手段が操作されることが演出に反映される操作演出を実行する操作演出実行手段と、
を備え、
前記特定設定は、前記操作有効期間中に前記操作手段が実際には操作されていなくても、仮想的に操作されたこととして前記操作演出に反映されるようにすることが可能な自動操作機能を有効または無効とする設定であることを特徴とする手段1−1手段1−2に記載の遊技機。
このように、自動操作機能の有効・無効を切り替える際に出力される特定要素により、当否判定手段による当否判定結果が当たりとなる蓋然性が示唆されるものとすることが可能である。
○手段1−4
前記特定設定は、当否判定結果を報知する報知演出中にも行うことが可能なものであり、
前記特定設定が行われた時点で実行されている前記報知演出に対応する当否判定結果が当たりとなる蓋然性が、出力される前記特定要素の種類により示唆されることを特徴とする手段1−1から手段1−3のいずれかに記載の遊技機。
このように、当否判定結果を報知する報知演出中に特定設定を行うことが可能としておけば、当該特定設定を行った時点において報知演出が実行されているものに対応する当否判定結果が当たりとなる蓋然性を示唆することが可能である。
○手段1−5
前記特定設定を行ったときに出力される前記特定要素として特別要素が設定されており、当該特別要素が出力されることにより、前記当否判定手段による当否判定結果が当たりとなることが確定することを特徴とする手段1−1から手段1−4のいずれかに記載の遊技機。
このように、大当たり確定の特別要素(プレミア要素)が出力されうる構成とすることで、遊技の趣向性をさらに向上させることが可能である。
○手段2−1
遊技者が操作可能な操作手段と、
操作有効期間中に前記操作手段が操作されることが演出に反映される操作演出を実行する操作演出実行手段と、
前記操作有効期間中に前記操作手段が実際には操作されていなくても、仮想的に操作されたこととして前記操作演出に反映されるようにする自動操作機能を設定する自動操作機能設定手段と、
を備え、
前記自動操作機能が有効になっており、前記操作手段の仮想的な操作が前記操作演出に反映される場合、その反映されるタイミングが変化しうることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、自動操作機能を有効とした場合に、仮想的な操作が行われるタイミング(操作演出に反映されるタイミング)が変化するという斬新な遊技性を実現することが可能である。
○手段2−2
所定条件の成立を契機として当否判定を行う当否判定手段を備え、
前記自動操作機能が有効になっており、前記操作手段の仮想的な操作が前記操作演出に反映されるタイミングにより、前記当否判定手段による当否判定結果が当たりとなる蓋然性が示唆されることを特徴とする手段2−1に記載の遊技機。
このように、操作演出に反映されるタイミングにより当否判定結果が当たりとなる蓋然性が示唆されるようにすれば、遊技の趣向性をさらに向上させることが可能である。
○手段2−3
前記操作手段の仮想的な操作が前記操作演出に反映されるタイミングとして、少なくとも、
前記操作有効期間中の所定時点である通常タイミングと、
前記操作有効期間中における前記通常タイミングよりも早い時点である早期タイミングと、
が設定されており、
前記通常タイミングで前記操作手段の仮想的な操作が前記操作演出に反映された場合よりも、前記早期タイミングで前記操作手段の仮想的な操作が前記操作演出に反映された場合の方が、前記当否判定手段による当否判定結果が当たりとなる蓋然性が高くなるように設定されていることを特徴とする手段2−2に記載の遊技機。
このような構成とすれば、操作有効期間の早い時点で仮想的な操作が操作演出に反映される事象が発生することを遊技者が願う遊技性を実現することが可能である。
○手段2−4
前記操作手段の仮想的な操作が前記操作演出に反映されるタイミングとして、少なくとも、
前記操作有効期間中の所定時点である通常タイミングと、
前記操作有効期間中における前記通常タイミングよりも遅い時点である遅期タイミングと、
が設定されており、
前記通常タイミングで前記操作手段の仮想的な操作が前記操作演出に反映された場合よりも、前記遅期タイミングで前記操作手段の仮想的な操作が前記操作演出に反映された場合の方が、前記当否判定手段による当否判定結果が当たりとなる蓋然性が高くなるように設定されていることを特徴とする手段2−2に記載の遊技機。
このような構成とすれば、操作有効期間の遅い時点で仮想的な操作が操作演出に反映される事象が発生することを遊技者が願う遊技性を実現することが可能である。
○手段2−5
前記自動操作機能が有効になっているにも拘わらず、前記操作手段の仮想的な操作がなされない無反映演出が発生しうることを特徴とする手段2−1から手段2−4のいずれかに記載の遊技機。
このように、仮想的な操作がなされない(操作演出への反映が発生しない)という遊技者が予想しにくい事象が発生するようにすることで、遊技の趣向性をさらに向上させることが可能である。
○手段2−6
前記無反映演出が発生した場合、前記当否判定手段による当否判定結果が当たりとなることが確定することを特徴とする手段2−2から手段2−4のいずれかを引用する手段2−5に記載の遊技機。
このような構成とすれば、仮想的な操作がなされない(操作演出への反映が発生しない)という事象が発生することを遊技者が願う遊技性を実現することが可能である。
○手段2−7
前記無反映演出が発生した場合、前記操作有効期間の終了後に前記操作手段が実際に操作されたことを契機として前記当否判定手段による当否判定結果が当たりとなることが確定したことを示す確定演出が発生することを特徴とする手段7に記載の遊技機。
無反映演出が発生した場合、遊技者は操作手段が故障等したのではないかと考えて再度操作手段を操作することが考えられる。当該再度の操作手段の操作の際に、確定演出が発生するようにすれば、遊技者に対して驚きを与える遊技性を実現することが可能である。
○手段3−1
遊技者が操作可能な操作手段と、
操作有効期間中に前記操作手段が操作されることが演出に反映される複数種の操作演出を実行する操作演出実行手段と、
前記複数種の操作演出のうちの一部である第一操作演出の発生時には前記操作有効期間中に前記操作手段が実際には操作されていなくても、仮想的に操作されたこととして当該第一操作演出の結果に反映されるようにする自動操作機能を発現する一方、前記複数種の操作演出のうちの前記第一操作演出とは異なる第二操作演出の発生時には当該自動操作機能が発現されないようにする自動操作機能設定手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
このように、自動操作機能について、一部の操作演出(第一操作演出)については当該機能が発現されるようにして、他の一部の操作演出(第二操作演出)については当該機能が発現されないようにすることで、操作負担の低減と、実際に操作することによる面白みを両立した遊技性を実現することが可能である。
○手段3−2
前記第一操作演出は、前記操作有効期間中に前記操作手段の操作がなされるか否かにより結果が異なるものであり、
前記第二操作演出は、前記操作有効期間中に前記操作手段の操作がなされるか否かに拘わらず結果が同じであるものである
ことを特徴とする手段3−1に記載の遊技機。
このように、操作手段の操作がなされるか否かにより結果が異なる操作演出については、自動操作機能が発現されるようにして、当該結果が遊技者に提供されるようにするとよい。一方、操作手段の操作がなされるか否かに拘わらず結果が同じものである操作演出については、演出中の操作状況がどのようなものであっても結果が遊技者に提供されることになるため、自動操作機能が発現されないようにする。
○手段3−3
前記第一操作演出は、前記操作有効期間中に前記操作手段の操作がなされた場合にはそれを契機として結果演出が発生する一方、前記操作有効期間中に前記操作手段の操作がなされなかった場合には当該結果演出が発生しないものであることを特徴とする手段3−2に記載の遊技機。
第一操作演出としては、操作の有無によって、結果演出が発生するか否かが決まる態様を例示することができる。
○手段3−4
前記第二操作演出は、前記操作有効期間中に前記操作手段の操作がなされた場合にはそれを契機として結果演出が発生する一方、前記操作有効期間中に前記操作手段の操作がなされなかった場合には当該操作有効期間経過後に当該結果演出が発生するものであることを特徴とする手段3−2または手段3−3に記載の遊技機。
第二操作演出としては、操作がなされた場合にはそれを契機として、操作がなされなかった場合には操作有効期間経過後に結果演出が発生する態様を例示することができる。
○手段4−1
遊技者が操作可能な操作手段と、
前記操作手段を連続的に操作することを遊技者に対して求める演出であって、操作有効期間中に前記操作手段が操作されることが演出に反映される連続操作演出を実行する連続操作演出実行手段と、
前記操作有効期間中に前記操作手段の連続的な操作が実際にはなされていなくても、仮想的に前記操作手段の連続的な操作がなされたこととして前記連続操作演出に反映されるようにする自動操作機能を設定する自動操作機能設定手段と、
を備え、
前記連続操作演出において前記自動操作機能が有効となっており、前記操作手段の仮想的な連続操作が実行される場合において、当該連続操作演出毎に当該仮想的な連続操作の態様を変化させることが可能であることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、自動操作機能が発現されることによる仮想的な連続操作の態様が変化するという面白みのある遊技性を実現することが可能である。
○手段4−2
前記連続操作演出において前記自動操作機能が有効となっており、前記操作手段の仮想的な連続操作が実行される場合において、時間あたりの仮想的な操作の回数である仮想操作速度が変化しうることを特徴とする手段4−1に記載の遊技機。
このように、仮想操作速度が変化するようにすれば、自動操作機能を有効としている場合における連続操作演出が単調なものとなってしまうことが抑制される。
○手段4−3
前記連続操作演出は、前記操作有効期間中における前記操作手段の操作が所定条件を満たした場合に結果演出が発生するものであり、
前記仮想操作速度のモードとして、
前記結果演出が必ず発生する高速度モードと、
前記結果演出が発生することもあれば発生しないこともある低速度モードと、
が設定されている
ことを特徴とする手段4−1または手段4−2に記載の遊技機。
このように、結果演出の提供を必ず受けることになるモードと、結果演出の提供の有無がどのようになるか分からないモードとを用意しておくことで、遊技の趣向性をさらに向上させることが可能である。
○手段4−4
前記低速度モードとして、前記結果演出が発生する蓋然性が異なる複数種のモードが設定されていることを特徴とする手段4−3に記載の遊技機。
このように、上記低速度モードをさらに区分けすることで、遊技の趣向性をさらに向上させることが可能である。
○手段4−5
前記仮想操作速度のモードを遊技者が任意に設定することが可能であることを特徴とする手段4−3または手段4−4に記載の遊技機。
仮想操作速度に関するモードは、遊技者がカスタマイズ可能なものとするとよい。つまり、結果演出の提供をどのような頻度で受けたいかという遊技者個々の好みに応じて上記モードを任意に設定することができるようにしておくとよい。
○手段5−1
遊技者が操作可能な操作手段と、
前記操作手段を連続的に操作することを遊技者に対して求める演出であって、操作有効期間中に前記操作手段が操作されることが演出に反映される連続操作演出を実行する連続操作演出実行手段と、
前記操作有効期間中に前記操作手段の連続的な操作が実際にはなされていなくても、仮想的に前記操作手段の連続的な操作がなされたこととして前記連続操作演出に反映されるようにする自動操作機能を設定する自動操作機能設定手段と、
を備え、
前記連続操作演出において前記自動操作機能が有効となっており、前記操作手段の仮想的な連続操作が実行される場合において、ある仮想的な操作と次の仮想的な操作の間隔が一の前記操作有効期間の途中で変化する連続操作態様変化演出が発生しうることを特徴とする遊技機。
このように、仮想的な操作の間隔が操作有効期間の途中で変化しうる構成とすることで、仮想的な操作がなされている最中も当該仮想的な操作の状況に遊技者が注目する遊技性を実現することが可能である。
○手段5−2
所定条件の成立を契機として当否判定を行う当否判定手段を備え、
前記連続操作態様変化演出の発生の有無により、前記当否判定手段による当否判定結果が当たりとなる蓋然性が示唆されることを特徴とする手段5−1に記載の遊技機。
このようにすることで、遊技者は仮想的な操作態様が変化するか否かということにより注目することになるから、遊技の趣向性をさらに向上させることが可能となる。
○手段5−3
所定条件の成立を契機として当否判定を行う当否判定手段を備え、
前記連続操作態様変化演出発生時における変化の態様により、前記当否判定手段による当否判定結果が当たりとなる蓋然性が示唆されることを特徴とする手段5−1または手段5−2に記載の遊技機。
このようにすることで、遊技者は仮想的な操作態様がどのように変化するかということに注目することになるから、遊技の趣向性をさらに向上させることが可能となる。
○手段5−4
前記連続操作態様変化演出発生時における変化の態様として、ある仮想的な操作と次の仮想的な操作の間隔が次第に長くなるまたは次第に短くなる速度変化態様が設定されていることを特徴とする手段5−3に記載の遊技機。
このような構成とすれば、仮想的な操作の間隔が途中で変化しているということが分かりやすくなる。
○手段5−5
前記連続操作態様変化演出発生時における変化の態様として、所定の拍子に合わせて前記操作手段が仮想的に連続操作されるリズム調和態様が設定されていることを特徴とする手段5−3または手段5−4に記載の遊技機。
○手段5−6
前記リズム調和態様として、背景楽曲として出力されている楽曲の拍子に合わせて前記操作手段が仮想的に連続操作されるものが設定されていることを特徴とする手段5−5に記載の遊技機。
上記リズム調和態様を発生させれば、連続操作態様変化演出が発生したことをより分かりやすく遊技者に示すことが可能である。
○手段6−1
遊技者が操作可能な操作手段と、
操作有効期間中に前記操作手段が操作されることが演出に反映される操作演出を実行する操作演出実行手段と、
前記操作有効期間中に前記操作手段が実際には操作されていなくても、仮想的に操作されたこととして前記操作演出に反映されるようにする自動操作機能を設定する自動操作機能設定手段と、
前記操作有効期間中に前記操作手段が実際に操作されたこと、および前記自動操作機能が有効とされていることにより前記操作有効期間中に前記操作手段が仮想的に操作されたことを示す、遊技者の感覚で認識可能な操作強調要素を出力する出力手段と、
を備え、
前記操作有効期間中に前記操作手段が実際に操作されたときに出力される前記操作強調要素は、前記自動操作機能が有効とされていることにより前記操作有効期間中に前記操作手段が仮想的に操作されたときに出力される前記操作強調要素と態様が異なることを特徴とする遊技機。
このようにすることで、自動操作機能が有効とされているか否かが分かりやすくなる。
○手段6−2
前記操作有効期間中に前記操作手段が実際に操作されたときに出力される前記操作強調要素である効果音は、前記自動操作機能が有効とされていることにより前記操作有効期間中に前記操作手段が仮想的に操作されたときに出力される前記操作強調要素である効果音と態様が異なることを特徴とする手段6−1に記載の遊技機。
このように、操作強調要素としては、実際の操作または仮想的な操作がなされたときに出力される効果音を例示することができる。
○手段6−3
前記操作有効期間中に前記操作手段が仮想的に操作されたときに出力される前記操作強調要素の態様は、複数種の態様のうちから遊技者が任意に選択することが可能であることを特徴とする手段6−1または手段6−2に記載の遊技機。
このように、仮想的な操作時における操作強調要素の態様を遊技者がカスタマイズすることができるようにすることで、遊技の趣向性をさらに向上させることが可能である。
○手段7−1
遊技者が操作可能な操作手段と、
操作有効期間中に前記操作手段が操作されることが演出に反映される操作演出を実行する操作演出実行手段と、
前記操作有効期間中に前記操作手段が実際には操作されていなくても、仮想的に操作されたこととして前記操作演出に反映されるようにする自動操作機能を設定する自動操作機能設定手段と、
前記自動操作機能が有効とされた状態で前記操作演出が発生する場合には、当該操作演出の前記操作有効期間が開始される前または開始されると略同時に、前記自動操作機能が有効とされていないときには出力されない要素である遊技者の感覚で認識可能な自動操作状態報知要素を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
上記自動操作状態報知要素が出力されるようにすることで、自動操作機能が有効とされていることが分かりやすくなる。
○手段7−2
前記自動操作状態報知要素として出力されうる要素として複数種の要素が設定されており、
前記自動操作機能が有効とされた状態で前記操作演出が発生するときに出力される前記自動操作状態報知要素の種類により、当該操作演出の結末の態様が示唆されることを特徴とする手段7−1に記載の遊技機。
このようにすることで、遊技者は自動操作報知要素の態様に注目することになるから、遊技の趣向性をさらに向上させることが可能である。
○手段7−3
前記自動操作状態報知要素として出力されうる要素として複数種の要素が設定されており、
前記自動操作機能が有効とされた状態で前記操作演出が発生するときに出力される前記自動操作状態報知要素の種類により、当該操作演出の結末が遊技者に有利なものとなる蓋然性が示唆されることを特徴とする手段7−1に記載の遊技機。
このようにすることで、遊技者は自動操作報知要素の態様に注目することになるから、遊技の趣向性をさらに向上させることが可能である。
○手段7−4
前記自動操作状態報知要素は、音出力手段により出力される音であることを特徴とする手段7−1から手段7−3のいずれかに記載の遊技機。
音出力手段により出力される音が、自動操作状態報知要素として設定された構成を例示することができる。
○手段8−1
所定条件の成立を契機として当否判定を行う当否判定手段と、
遊技者が操作可能な操作手段と、
操作有効期間中に前記操作手段が操作されることが演出に反映される操作演出を実行する操作演出実行手段と、
前記操作有効期間中に前記操作手段が実際には操作されていなくても、仮想的に操作されたこととして前記操作演出に反映されるようにする自動操作機能を設定する自動操作機能設定手段と、
を備え、
前記自動操作機能設定手段は、前記自動操作機能が有効とされている状態において、前記当否判定手段による当否判定結果を報知する演出が実行されているときであっても、禁止条件が成立していないときに実際に前記操作手段が操作されたときには、当該自動操作機能を無効とすることを特徴とする遊技機。
このように、当否判定結果を報知する演出が実行されているときであっても、自動操作機能を有効から無効に切り替えることができるようにすることで、遊技の利便性を向上させることが可能となる。
○手段8−2
前記禁止条件として、前記操作有効期間中でないことが設定されていることを特徴とする手段8−1に記載の遊技機。
自動操作機能が有効となっているときであっても、操作有効期間中に遊技者が思わず操作手段を操作してしまうことが考えられるから、当該操作によっては自動操作機能が無効に切り替わることがないようにするとよい。
○手段9−1
遊技者が操作可能な操作手段と、
前記操作手段を連続的に操作することを遊技者に対して求める演出であって、操作有効期間中に前記操作手段が操作されることが演出に反映される連続操作演出を実行する連続操作演出実行手段と、
前記操作有効期間中に前記操作手段の連続的な操作が実際にはなされていなくても、所定条件が成立しているときには仮想的に前記操作手段の連続的な操作がなされたこととして前記連続操作演出に反映されるようにする仮想的連続操作実行手段と、
を備え、
前記連続操作演出にて前記操作手段の仮想的な連続操作が実行される場合において、前記操作有効期間の長さに応じて、ある仮想的な操作と次の仮想的な操作の間隔が変化しうることを特徴とする遊技機。
このように、有効期間の長さに応じて仮想的な操作の間隔が変化するようにすることで、仮想的な操作が単調となってしまうことが抑制される。
○手段9−2
前記連続操作演出にて前記操作手段の仮想的な連続操作が実行される場合において、前記操作有効期間の長さが短くなるほど、ある仮想的な操作と次の仮想的な操作の間隔が短くなることを特徴とする手段9−1に記載の遊技機。
このようにすることで、仮想的な操作の間隔が遅いと感じてしまうことにより、遊技者が苛立ってしまうのを抑制することが可能である。
○手段9−3
前記所定条件の少なくとも一つとして、前記操作有効期間中に、前記操作手段の操作状態が維持されていることが設定されていることを特徴とする手段9−1または手段9−2に記載の遊技機。
操作手段の維持操作が仮想的な連続操作として反映される構成に適用することが可能である。
○手段9−4
前記所定条件として、前記操作有効期間中に、前記操作手段が実際に操作されていなくても仮想的な操作がなされたように処理する自動操作機能が有効となっていることが設定されていることを特徴とする手段9−1から手段9−3のいずれかに記載の遊技機。
自動操作機能により仮想的な連続操作がなされたものとして処理される構成に適用することが可能である。
○手段10−1
遊技者が操作可能な操作手段と、
操作有効期間中に前記操作手段が操作されることが演出に反映される操作演出を実行する操作演出実行手段と、
前記操作有効期間中に前記操作手段が実際には操作されていなくても、仮想的に操作されたこととして前記操作演出に反映されるようにする自動操作機能を設定する自動操作機能設定手段と、
を備え、
前記自動操作機能が有効となっている状態において、前記操作有効期間中に前記操作手段が実際に操作されたときの演出態様として、
当該実際の操作が演出に反映される通常態様と、
当該実際の操作が演出に反映されない特殊態様と、
が設定されていることを特徴とする遊技機。
自動操作機能が有効となっている場合であっても、遊技者が実際に操作手段を操作してしまうことが考えられる。このようなときに、当該実際の操作が演出に反映される事象と、反映されない事象が発生するようにすることで、遊技の趣向性を向上させることが可能である。
○手段10−2
所定条件の成立を契機として当否判定を行う当否判定手段を備え、
前記通常態様が発生した場合に比して、前記特殊態様が発生した場合の方が、前記当否判定手段による当否判定結果が当たりとなる蓋然性が高くなるように設定されていることを特徴とする手段10−1に記載の遊技機。
このようにすることで、自動操作機能が有効となっている際に実際に操作手段を操作したときの演出態様が、「隠れ演出」的に作用することになるから、遊技の趣向性をさらに向上させることが可能である。
○手段10−3
前記特殊態様が発生したとき、前記操作有効期間経過後に実際に前記操作手段の操作がなされた場合には、前記通常態様時には発生することがない特殊演出が発生することを特徴とする手段10−1または手段10−2に記載の遊技機。
特殊態様が発生した場合、遊技者は操作手段が故障等しているのではないかと勘違いし、再び操作手段を操作することが考えられる。したがって、その操作を契機として特殊演出が発生するようにすることで、遊技者に対して驚きを与える遊技性を実現することが可能である。
○手段10−4
前記特殊態様が発生したとき、前記当否判定手段による当否判定結果が当たりとなることが確定することを特徴とする手段10−2または手段10−3に記載の遊技機。
このように、特殊態様の発生は、当たり確定演出として設定することも可能である。
○手段11−1
遊技者が操作可能な操作手段と、
遊技者に対し、選択期間中に、前記操作手段を操作して複数の選択肢のうちから任意の選択肢を選択することを促す選択演出を実行する選択演出実行手段と、
前記選択期間中に前記操作手段が実際には操作されていなくても、仮想的に選択操作がなされたこととして前記複数の選択肢のうちのいずれかを選択する自動選択機能を設定する自動選択機能設定手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
このようにすることで、選択演出発生時における遊技者の負担を低減することが可能である。
○手段11−2
前記選択演出は、選択可能状態にある前記選択肢が強調状態とされるものであり、
前記自動選択機能が有効となっているとき、前記選択期間中に、前記複数の選択肢の全てが少なくとも一度は前記強調状態とされることを特徴とする手段11−1に記載の遊技機。
このようにすることで、提示された全ての選択肢の内容を把握することなく、仮想的な選択操作が行われてしまう事態の発生を抑制することが可能である。
○手段11−3
前記複数の選択肢のそれぞれが前記強調状態とされていく順はランダムであることを特徴とする手段11−2に記載の遊技機。
このようにすれば、仮想的な選択操作が、予め決められた選択肢を選択するものではないということ(出来レースではないということ)が、遊技者に対して示唆される。
○手段11−4
前記自動選択機能が有効となっているとき、前記選択期間の中間時点以降かつ終了時点以前の間で前記複数の選択肢のうちのいずれかが選択されることを特徴とする手段11−1から手段11−3のいずれかに記載の遊技機。
このようにすることで、提示された全ての選択肢の内容を把握することなく、仮想的な選択操作が行われてしまう事態の発生を抑制することが可能である。
○手段11−5
所定条件の成立を契機として当否判定を行う当否判定手段を備え、
前記自動選択機能が有効となっていることで前記複数の選択肢から自動的に選択された選択肢により、前記当否判定手段による当否判定結果が当たりとなる蓋然性が示唆されることを特徴とする手段11−1から手段11−4のいずれかに記載の遊技機。
このような構成とすれば、自動操作機能を有効としておけば、仮想的な選択によって選択された選択肢により当否判定結果が当たりとなる蓋然性(当たり信頼度)が示唆されることになるから、選択演出を当たり信頼度示唆の演出として機能させるか否かを、自動操作機能を有効とするか否かの選択により、遊技者自らが決めることが可能である。