JP6790311B1 - 非定常検出システム、非定常検出方法および非定常検出プログラム - Google Patents

非定常検出システム、非定常検出方法および非定常検出プログラム Download PDF

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Abstract

非定常検出装置(100)は、各時刻における1つ以上の多値信号のそれぞれの多値信号値を2値信号値群に変換する。前記非定常検出装置は、各過去時刻における1つ以上の2値信号のそれぞれの2値信号値と各過去時刻における前記1つ以上の多値信号のそれぞれの2値信号値群との集合である過去信号値群を入力にして予測モデルを演算することによって、前記対象時刻の予測信号値群を算出する。前記非定常検出装置は、前記対象時刻における前記1つ以上の2値信号のそれぞれの2値信号値と前記対象時刻における前記1つ以上の多値信号のそれぞれの2値信号値群との集合である対象信号値群を前記予測信号値群と比較し、前記対象時刻における対象システム(220)の状態を判定する。

Description

本開示は、監視対象の非定常を検出する技術に関するものである。
従来の工場では、製造ラインの停止等のトラブル発生時、工場の保全員が知識と経験に基づいてトラブルの要因を特定し、適切な対処を行う。
しかし、膨大な稼働データと複雑なプログラムの中からトラブルの要因を特定し、早期にトラブルを解決することが困難な場合が多い。
また、トラブルの要因を網羅的に特定することが可能な条件設定およびプログラムを現実的な工数で作成することが難しい。
特許文献1は、保全員がトラブルの要因となるセンサまたはプログラムを特定するための手がかりを網羅的な条件設定なしで得るためのシステムを開示している。
そのシステムは、センサのオン状態とオフ状態とを表現する2値信号の非定常な経時変化を自動で検出する。
国際公開第2019/003404号
設備の稼働状況を監視するために2値信号だけでなく多値信号についても非定常な経時変化の検出が必要な場合がある。
多値信号の非定常な経時変化には、多値信号の値自体が非定常な値となる場合だけではなく、多値信号の値自体は定常な値であるが多値信号の値が他の信号の変化に応じていないという場合がある。後者については、2値信号と多値信号の両信号の関係性を考慮して判別を行う必要がある。
特許文献1のシステムは、2値信号の非定常な変化を検出できる。しかし、多値信号の非定常な変化は対象外のため検出されない。
本開示は、多値信号を考慮して監視対象の非定常を検出できるようにすることを目的とする。
本開示の非定常検出システムは、
1つ以上の2値信号のそれぞれの2値信号値と1つ以上の多値信号のそれぞれの多値信号値とに基づいて対象システムの非定常を検出するための非定常検出システムであって、
各時刻における前記1つ以上の多値信号のそれぞれの多値信号値を1つ以上の2値信号値である2値信号値群に変換する変換部と、
対象時刻より前の各時刻における前記1つ以上の2値信号のそれぞれの2値信号値と前記対象時刻より前の各時刻における前記1つ以上の多値信号のそれぞれの2値信号値群との集合である過去信号値群を入力にして予測モデルを演算することによって、前記対象時刻の予測信号値群を算出する予測部と、
前記対象時刻における前記1つ以上の2値信号のそれぞれの2値信号値と前記対象時刻における前記1つ以上の多値信号のそれぞれの2値信号値群との集合である対象信号値群を前記予測信号値群と比較し、比較結果に基づいて前記対象時刻における前記対象システムの状態が定常であるか判定する判定部と、を備える。
本開示によれば、多値信号を考慮して監視対象(対象システム)の非定常を検出することが可能となる。
実施の形態1における非定常検出システム200の構成図。 実施の形態1における非定常検出装置100の構成図。 実施の形態1におけるモデル生成部110の構成図。 実施の形態1における非定常検出部120の構成図。 実施の形態1におけるモデル生成処理(S100)の概要図。 実施の形態1におけるモデル生成処理(S100)のフローチャート。 実施の形態1における閾値群算出処理(S130)のフローチャート。 実施の形態1における閾値群算出処理(S130)の概要図。 実施の形態1における変換処理(S140)のフローチャート。 実施の形態1におけるステップS145のフローチャート。 実施の形態1における変換処理(S140)の概要図。 実施の形態1における非定常検出処理(S200)の概要図。 実施の形態1における非定常検出処理(S200)のフローチャート。 実施の形態1における変換処理(S220)のフローチャート。 実施の形態2におけるモデル生成部110の構成図。 実施の形態2におけるモデル生成処理(S100B)のフローチャート。 実施の形態2における変換処理(S130B)のフローチャート。 実施の形態2におけるステップS135Bのフローチャート。 実施の形態2における変換処理(S130B)の概要図。 実施の形態2における非定常検出処理(S200B)のフローチャート。 実施の形態2における変換処理(S220B)のフローチャート。 実施の形態における非定常検出装置100のハードウェア構成図。
実施の形態および図面において、同じ要素または対応する要素には同じ符号を付している。説明した要素と同じ符号が付された要素の説明は適宜に省略または簡略化する。図中の矢印はデータの流れ又は処理の流れを主に示している。
実施の形態1.
非定常検出システム200について、図1から図14に基づいて説明する。
***構成の説明***
図1に基づいて、非定常検出システム200の構成を説明する。
非定常検出システム200は、非定常検出装置100とデータ収集サーバ210と対象システム220とを備える。
非定常検出装置100は、ネットワーク201を介してデータ収集サーバ210と通信する。
データ収集サーバ210は、ネットワーク202を介して対象システム220と通信する。
対象システム220は、監視の対象となるシステムである。例えば、対象システム220は工場ラインである。
対象システム220は、1つ以上の設備221を備える。図1において、対象システム220は、5つの設備(221A〜221E)を備えている。
各設備221は、1つ以上の機器を備える。例えば、各設備221は、センサおよびロボットなどを備える。
各設備221は、各時刻の稼働状況を示すデータを出力する。各時刻の稼働状況を示すデータを「稼働データ」と称する。稼働データは、収集データ、信号データまたは状態信号データともいう。
稼働データは、1つ以上の2値信号値と、1つ以上の多値信号値と、を含む。
2値信号値は、2値信号が示す値である。例えば、センサから出力される信号は、センサの状態をオンとオフとの2値で示す2値信号である。
多値信号値は、多値信号が示す値である。例えば、ロボットハンドから出力される信号は、ロボットハンドのトルクを2値より多い値で示す多値信号である。
2値信号と多値信号とを区別しない場合、それぞれを「状態信号」と称する。
2値信号値と多値信号値とを区別しない場合、それぞれを「状態信号値」または「信号値」と称する。
データ収集サーバ210は、プロセッサ、記憶装置および通信装置などを有するコンピュータである。「サーバ」は「サーバ装置」ともいう。
データ収集サーバ210は、各設備221から各時刻の稼働データを収集し、収集した稼働データを蓄積する。
図2に基づいて、非定常検出装置100の構成を説明する。
非定常検出装置100は、プロセッサ101、メモリ102、ストレージ103、通信装置104と入出力インタフェース105といったハードウェアを備えるコンピュータである。これらのハードウェアは、信号線を介して互いに接続されている。
プロセッサ101は、演算処理を行うICであり、他のハードウェアを制御する。例えば、プロセッサ101はCPUである。
ICは、Integrated Circuitの略称である。
CPUは、Central Processing Unitの略称である。
メモリ102は揮発性または不揮発性の記憶装置である。メモリ102は、主記憶装置またはメインメモリとも呼ばれる。例えば、メモリ102はRAMである。メモリ102に記憶されたデータは必要に応じてストレージ103に保存される。
RAMは、Random Access Memoryの略称である。
ストレージ103は不揮発性の記憶装置である。ストレージ103は、補助記憶装置とも呼ばれる。例えば、ストレージ103はHDDである。ストレージ103に記憶されたデータは必要に応じてメモリ102にロードされる。
HDDは、Hard Disk Driveの略称である。
通信装置104はレシーバ及びトランスミッタとして機能する。例えば、通信装置104は通信ボードである。
入出力インタフェース105は、入力装置および出力装置が接続されるポートである。例えば、入出力インタフェース105はUSB端子であり、入力装置はキーボードおよびマウスであり、出力装置はディスプレイである。
USBは、Universal Serial Busの略称である。
非定常検出装置100は、モデル生成部110と非定常検出部120といった要素を備える。これらの要素はソフトウェアで実現される。
ストレージ103には、モデル生成部110と非定常検出部120としてコンピュータを機能させるための非定常検出プログラムが記憶されている。非定常検出プログラムは、メモリ102にロードされて、プロセッサ101によって実行される。
ストレージ103には、さらに、OSが記憶されている。OSの少なくとも一部は、メモリ102にロードされて、プロセッサ101によって実行される。
プロセッサ101は、OSを実行しながら、非定常検出プログラムを実行する。
OSは、Operating Systemの略称である。
非定常検出プログラムの入出力データは記憶部190に記憶される。
ストレージ103は記憶部190として機能する。但し、メモリ102、プロセッサ101内のレジスタおよびプロセッサ101内のキャッシュメモリなどの記憶装置が、ストレージ103の代わりに、又は、ストレージ103と共に、記憶部190として機能してもよい。
非定常検出装置100は、プロセッサ101を代替する複数のプロセッサを備えてもよい。複数のプロセッサは、プロセッサ101の機能を分担する。
非定常検出プログラムは、光ディスクまたはフラッシュメモリ等の不揮発性の記録媒体にコンピュータ読み取り可能に記録(格納)することができる。
図3に基づいて、モデル生成部110の構成を説明する。
モデル生成部110は、取得部111と閾値群算出部112と変換部113と学習部114といった要素を備える。各要素の機能について後述する。
図4に基づいて、非定常検出部120の構成を説明する。
非定常検出部120は、取得部121と変換部122と予測部123と判定部124と特定部125と表示部126とを備える。各要素の機能について後述する。
***動作の説明***
非定常検出システム200の動作(特に非定常検出装置100の動作)の手順は非定常検出方法に相当する。また、非定常検出装置100の動作の手順は非定常検出プログラムによる処理の手順に相当する。
図5および図6に基づいて、モデル生成処理(S100)を説明する。
図5において、実線矢印は要素間の呼び出し関係を表しており、破線矢印は要素に対するデータの流れを表している。
モデル生成処理(S100)は、予測モデル191を生成するための処理である。
予測モデル191は、各状態信号の信号値を予測するための学習済みモデルである。予測モデル191は正常モデルともいう。対象時刻以前の各状態信号の信号値を入力にして予測モデル191を演算することによって、対象時刻の次の時刻における各状態信号の予測信号値が算出される。予測信号値は予測された信号値である。
ステップS110において、取得部111は、定常時の稼働データを取得し、取得した稼働データを記憶部190に記憶する。
定常時の稼働データは、対象システム220が定常状態であるときに収集される稼働データである。
定常時の稼働データは、以下のように取得される。
対象システム220の状態は、定常状態である。
データ収集サーバ210は、各時刻に各設備221から稼働データを収集し、収集した稼働データを記憶する。記憶される稼働データが定常時の稼働データである。
取得部111は、各時刻にデータ収集サーバ210から定常時の新たな稼働データを受信し、受信した稼働データを記憶部190に記憶する。言い換えると、取得部111は、データ収集サーバ210から記憶部190へ定常時の新たな稼働データをコピーする。
ステップS110が繰り返されることによって、定常時の稼働データが記憶部190に蓄積される。蓄積された定常時の稼働データすなわち定常時の稼働データの集合を「稼働データベース198」と称する。
ステップS120において、取得部111は、一定期間の定常時の稼働データが蓄積されたか判定する。
例えば、取得部111は、稼働データベース198から最古の稼働データと最新の稼働データとを選択し、最古の稼働データの時刻から最新の稼働データの時刻までの時間長を算出する。そして、取得部111は、算出された時間長を閾値と比較する。算出された時間長が閾値以上である場合、取得部111は、一定期間の稼働データが蓄積されたと判定する。閾値は予め決められた時間長である。閾値となる時間長は、対象システム220の性質によって異なり、数時間から数週間程度である。
一定時間の稼働データが蓄積された場合、処理はステップS130に進む。
一定時間の稼働データが蓄積されていない場合、処理はステップS110に進む。
稼働データベース198は、各時刻の稼働データを含む。つまり、稼働データベース198は、各状態信号の各時刻の信号値を含む。
2値信号の各時刻の信号値を示すデータすなわち2値信号の時系列データを「2値信号データ」と称する。
多値信号の各時刻の信号値を示すデータすなわち多値信号の時系列データを「多値信号データ」と称する。
2値信号データと多値信号データとを区別しない場合、それぞれを「状態信号データ」と称する。
ステップS130において、学習部114は、稼働データベース198を読み出し、閾値群算出部112を呼び出す。
閾値群算出部112は、稼働データベース198に含まれる多値信号データごとに閾値群を算出する。
閾値群は、多値信号データの中の各多値信号値を1つ以上の2値信号値(2値信号値群)に変換するために用いられる1つ以上の閾値である。
閾値群算出部112は、各多値信号用の閾値群を記憶部190に保存する。
保存された閾値群すなわち閾値群の集合を「閾値群データベース192」と称する。
図7に基づいて、閾値群算出処理(S130)の手順を説明する。
ステップS131において、閾値群算出部112は、稼働データベース198から未選択の状態信号データを1つ選択する。選択される状態信号データを「対象信号データ」と称する。
ステップS132において、閾値群算出部112は、対象信号データの種類を判定する。
例えば、各状態信号データには種類識別子が付加される。種類識別子は状態信号データの種類を識別する。閾値群算出部112は、対象信号データに付加された種類識別子を参照して対象信号データの種類を判定する。
対象信号データが2値信号データである場合、処理はステップS136に進む。
対象信号データが多値信号データである場合、処理はステップS133に進む。
ステップS133において、閾値群算出部112は、対象信号データから1つ以上の状態変化点のそれぞれの信号値を抽出する。
状態変化点は、多値信号の変化傾向が変わる時点つまり設備221の状態が変化する時点である。例えば、状態変化点まで上昇傾向だった多値信号は、状態変化点以降に低下するか又は一定となる。また、状態変化点まで低下傾向だった多値信号は、状態変化点以降に上昇するか又は一定となる。
図8に、多値信号の具体例を示す。
多値信号の各ピークに丸印が付されている。各丸印が付された部分の信号値が、状態変化点の信号値である。
図7に戻り、ステップS134から説明を続ける。
ステップS134において、閾値群算出部112は、抽出された信号値の度数分布を生成する。
例えば、閾値群算出部112は、図8に示すような度数分布グラフを生成する。「区間」は信号値の範囲を意味する。
ステップS135において、閾値群算出部112は、生成された度数分布に基づいて、対象信号用の閾値群を算出する。
具体的には、閾値群算出部112は、度数分布から各ピークを選択し、各ピークに対応する信号値を特定する。そして、閾値群算出部112は、ピーク間ごとに一方のピークに対応する信号値と他方のピークに対応する信号値との間の値を算出する。算出される各値が閾値となる。例えば、第1ピークに対応する信号値が「2」であり、第2ピークに対応する信号値が「4」である場合、「3」(=(2+4)/2)が閾値となる。
閾値群算出部112は、算出した閾値群を記憶部190に記憶する。
図8に、度数分布グラフの具体例を示す。
度数分布グラフの各ピークに丸印が付されている。
閾値群算出部112は、図8の度数分布グラフに対し、5つのピークを区切る4つの閾値を算出する。
図7に戻り、ステップS136から説明を続ける。
ステップS136において、閾値群算出部112は、稼働データベース198の中に未選択の状態信号データが有るか判定する。
未選択の状態信号データが有る場合、処理はステップS131に進む。
未選択の状態信号データが無い場合、処理は終了する。
閾値算出処理(S130)について補足する。
度数分布は、各多値信号値を微分して得られる値(微分値)の度数分布であってもよい。その場合、閾値群算出部112は以下のように動作する。
ステップS133において、閾値群算出部112は、多値信号データの中の各多値信号値を微分し、微分後の多値信号データから各状態変化点の微分値を抽出する。実行される微分は何次までの微分であってもよい。
ステップS134において、閾値群算出部112は、抽出された微分値の度数分布を生成する。
図6に戻り、ステップS140から説明を続ける。
ステップS140において、学習部114は変換部113を呼び出す。
変換部113は、多値信号データごとに、閾値群を用いて多値信号データの中の各多値信号値を2値信号値に変換する。つまり、変換部113は、各多値信号データを2値信号データに変換する。
図9に基づいて、変換処理(S140)の手順を説明する。
ステップS141において、変換部113は、稼働データベース198から未選択の状態信号データを1つ選択する。選択される状態信号データを「対象信号データ」と称する。対象信号データに対応する状態信号を「対象信号」と称する。
ステップS142において、変換部113は、対象信号データの種類を判定する。判定方法は、ステップS132(図7参照)における方法と同じである。
対象信号データが2値信号データである場合、処理はステップS147に進む。
対象信号データが多値信号データである場合、処理はステップS143に進む。
ステップS143において、変換部113は、閾値群データベース192から対象信号用の閾値群を選択する。選択される閾値群を「対象閾値群」と称する。
ステップS144において、変換部113は、対象信号データから未選択の多値信号値を1つ選択する。選択される多値信号値を「対象信号値」と称する。
ステップS145において、変換部113は、対象閾値群を用いて、対象信号値を2値信号値群に変換する。2値信号値群は、1つ以上の2値信号値である。
具体的には、変換部113は、対象閾値群の中の閾値ごとに、対象信号値を対象信号値と閾値の大小関係を示す2値信号値に変換する。
ステップS145の詳細について後述する。
ステップS146において、変換部113は、対象信号データの中に未選択の多値信号値が有るか判定する。
未選択の多値信号値が有る場合、処理はステップS144に進む。
未選択の多値信号値が無い場合、処理はステップS147に進む。
ステップS147において、変換部113は、稼働データベース198の中に未選択の状態信号データが有るか判定する。
未選択の状態信号データが有る場合、処理はステップS141に進む。
未選択の状態信号データが無い場合、処理は終了する。
図10に基づいて、ステップS145の手順を説明する。
ステップS1451において、変換部113は、対象閾値群から未選択の閾値を1つ選択する。選択される閾値を「対象閾値」と称する。
ステップS1452において、変換部113は、対象信号値を対象閾値と比較する。
ステップS1453において、変換部113は、比較結果に基づいて、対象信号値を2値信号値に変換する。変換によって得られる2値信号値は、対象信号値と対象閾値との大小関係を2値で示す。
ステップS1454において、変換部113は、対象閾値群の中に未選択の閾値が有るか判定する。
未選択の閾値が有る場合、処理はステップS1451に進む。
未選択の閾値が無い場合、処理は終了する。
図11に基づいて、ステップS145における変換方法を説明する。
図11において、対象閾値群は、第1閾値と第2閾値との組である。つまり、第1閾値と第2閾値とのそれぞれが対象閾値となる。また、多値信号の各時刻の信号値が対象信号値となる。
第1の2値信号において、各時刻の2値信号値は、対象信号値と第1閾値との大小関係を2値で示している。
第2の2値信号において、各時刻の2値信号値は、対象信号値と第2閾値との大小関係を2値で示している。
対象信号値が対象閾値以上である場合、変換部113は、対象信号値を「1」に変換する。対象信号値が対象閾値未満である場合、変換部113は、対象信号値を「0」に変換する。
図6に戻り、ステップS150から説明を続ける。
ステップS110で蓄積された各2値信号データを「収集2値信号データ」と称する。収集2値信号データの中の各2値信号値を「収集2値信号値」と称する。
ステップS140で得られた各2値信号データを「変換2値信号データ」と称する。変換2値信号データの中の各2値信号値を「変換2値信号値」と称する。
収集2値信号データと変換2値信号データとの集合を「定常2値信号データ群」と称する。収集2値信号値と変換2値信号値との集合を「定常2値信号値群」と称する。
ステップS150において、学習部114は、定常2値信号データ群を入力にして各状態信号の定常2値信号値の経時変化を学習して学習済みモデルを生成する。学習は機械学習ともいう。
定常2値信号値の経時変化は、時間の経過に伴う定常2値信号値の変化を意味する。定常2値信号値の経時変化は、定常信号パターンともいう。各状態信号の定常2値信号値の経時変化は、対象システム220の定常時の状態変化に相当する。
学習方法は制限されない。例えば、学習部114は、ニューラルネットワークまたは隠れマルコフモデルを用いて学習を行う。学習により、学習済みモデルのパラメータが決定される。ニューラルネットワークを用いた学習では、中間層の数、各中間層の重みおよび各中間層のバイアス値などのパラメータが決定される。
ステップS160において、学習部114は、生成された学習済みモデルを記憶部190に保存する。保存される学習済みモデルが「予測モデル191」である。
図12および図13に基づいて、非定常検出処理(S200)を説明する。
図12において、実線矢印は要素間の呼び出し関係を表しており、破線矢印は要素に対するデータの流れを表している。
非定常検出処理(S200)は、対象システム220の非定常状態を検出するため処理である。
ステップS210において、取得部121は、稼働データを取得し、取得した稼働データを記憶部190に記憶する。
稼働データは、ステップS110(図6参照)と同じように取得される。但し、取得される稼働データは定常時の稼働データであるとは限らない。つまり、非定常時の稼働データが取得されることがある。
非定常時の稼働データは、対象システム220が非定常状態であるときに収集される稼働データである。
ステップS210が繰り返されることによって、各時刻の稼働データが記憶部190に保存される。保存された稼働データすなわち稼働データの集合を「稼働データベース199」と称する。
ステップS210で取得された稼働データを「対象時刻の稼働データ」と称する。
対象時刻の稼働データは、対象時刻の各状態信号の信号値を含む。
ステップS220において、予測部123は、稼働データベース199から対象時刻の稼働データを読み出し、変換部122を呼び出す。
変換部122は、対象時刻の稼働データの中の各多値信号値を2値信号値群に変換する。
図14に基づいて、変換処理(S220)の手順を説明する。
ステップS221において、変換部122は、対象時刻の稼働データから未選択の状態信号値を1つ選択する。選択される状態信号値を「対象信号値」と称する。対象信号値に対応する状態信号を「対象信号」と称する。
ステップS222において、変換部122は、対象信号値の種類を判定する。
例えば、各状態信号値には種類識別子が付加される。種類識別子は状態信号値の種類を識別する。変換部122は、対象信号値に付加された種類識別子を参照して対象信号値の種類を判定する。
対象信号値が2値信号値である場合、処理はステップS225に進む。
対象信号値が多値信号値である場合、処理はステップS223に進む。
ステップS223において、変換部122は、閾値群データベース192から対象信号用の閾値群を選択する。選択される閾値群を「対象閾値群」と称する。
ステップS224において、変換部122は、対象閾値群を用いて、対象信号値を2値信号値群に変換する。
変換方法は、ステップS145(図9参照)における方法と同じである。
ステップS225において、変換部122は、対象時刻の稼働データの中に未選択の状態信号値が有るか判定する。
未選択の状態信号値が有る場合、処理はステップS221に進む。
未選択の状態信号値が無い場合、処理は終了する。
図13に戻り、ステップS230から説明を続ける。
稼働データベース199は、対象時刻以前の各2値信号の2値信号値と対象時刻以前の各多値信号の2値信号値群とを含む。
対象時刻の各2値信号の2値信号値と対象時刻の各多値信号の2値信号値群との集合を「対象信号値群」と称する。
対象時刻より前の各時刻を「過去時刻」と称する。
各過去時刻の各2値信号の2値信号値と各過去時刻の各多値信号の2値信号値群との集合を「過去信号値群」と称する。
ステップS230において、予測部123は、稼働データベース199から過去信号値群を読み出す。
予測部123は、過去信号値群を入力にして予測モデル191を演算する。これにより、対象時刻の予測信号値群が算出される。予測信号値群は、予測された対象信号値群である。
ステップS240において、予測部123は判定部124を呼び出す。
判定部124は、稼働データベース199から対象信号値群を読み出し、対象信号値群を予測信号値群と比較する。
ステップS250において、判定部124は、比較結果に基づいて、対象時刻における対象システム220の状態が定常であるか判定する。
具体的には、判定部124は、比較結果に基づいて異常度を算出し、異常度を閾値と比較する。閾値は予め決められる。異常度は、対象信号値群と予測信号値群の差が大きいほど大きい。例えば、判定部124は、状態信号ごとに対象信号値と予測信号値の差を算出し、算出した差の合計を算出する。算出される合計が異常度となる。異常度が閾値より大きい場合、判定部124は、対象時刻における対象システム220の状態が非定常であると判定する。
対象時刻における対象システム220の状態が定常である場合、処理はステップS270に進む。
対象時刻における対象システム220の状態が非定常である場合、処理はステップS260に進む。
ステップS260において、判定部124は特定部125を呼び出す。
特定部125は、非定常な状態信号を特定する。
例えば、特定部125は、状態信号ごとに対象信号値と予測信号値の差を算出する。算出される差を「誤差」と称する。特定部125は、各状態信号の誤差を閾値と比較する。閾値は予め決められる。そして、特定部125は、比較結果に基づいて、非定常な状態信号を特定する。閾値より大きい誤差に対応する状態信号が非定常な状態信号である。
ステップS270において、表示部126は、ステップS250の判定結果とステップS260の特定結果に基づいて検出結果を生成し、検出結果をディスプレイに表示する。
検出結果は、対象システム220の状態を示す。また、対象システム220の状態が非定常である場合、検出結果は非定常な状態信号を示す。例えば、検出結果は、非定常な状態信号の信号値の時系列と非定常な状態信号の予測信号値を示す。
多値信号から2値信号への変換に関して補足する。
設備の機器の動作または状態が変化する際に、信号が一定状態、増加(上昇)状態または減少(低下)状態から他の状態へ切り替わる場合が多いと考えられる。閾値間に状態変化点が含まれるように各閾値が設定されることで、設備の動作の遷移および設備の状態の遷移に応じて信号の状態が変化するように多値信号を2値信号に変換することが可能である。
***実施の形態1の効果***
2値信号と多値信号を含んだ複数の信号の関係性を考慮して、設備における非定常な動作の有無を判定できる。また、多値信号が2値信号に変換されるため、2値信号と多値信号で共通の方式により非定常な度合いを算出できる。
正常な時系列の信号データから次の信号値を予測する学習済みモデルが利用される。これにより、工場ラインの正常な稼動データのみを入力する非定常検出装置を構築することができる。そして、多様かつ未知の非定常を検出することができる。また、多値信号が2値信号に変換され、その2値信号が他の2値信号と組み合わせて学習される。これにより、複数の信号の関係性を考慮して非定常を検出することができる。
実施の形態2.
閾値群を用いずに多値信号値を2値信号値に変換する形態について、主に実施の形態1と異なる点を図15から図21に基づいて説明する。
***構成の説明***
非定常検出システム200の構成は、実施の形態1における構成(図1参照)と同じである。
非定常検出装置100の構成は、実施の形態1における構成(図2参照)と同じである。
図15に基づいて、モデル生成部110の構成を説明する。
モデル生成部110は、取得部111と変換部113と学習部114とを備える。閾値群算出部112は不要である。
非定常検出部120の構成は、実施の形態1における構成(図4参照)と同じである。
***動作の説明***
図16に基づいて、モデル生成処理(S100B)を説明する。
モデル生成処理(S100B)は、実施の形態1におけるモデル生成処理(S100)に相当する。
ステップS110Bにおいて、取得部111は、定常時の稼働データを取得し、取得した稼働データを記憶部190に記憶する。
ステップS110Bは、ステップS110(図6参照)と同じである。
ステップS120Bにおいて、取得部111は、一定期間の定常時の稼働データが蓄積されたか判定する。
ステップS120Bは、ステップS120(図6参照)と同じである。
一定時間の稼働データが蓄積された場合、処理はステップS130Bに進む。
一定時間の稼働データが蓄積されていない場合、処理はステップS110Bに進む。
ステップS130Bにおいて、変換部113は、各多値信号データを2値信号データに変換する。
図17に基づいて、変換処理(S130B)の手順を説明する。
ステップS131Bにおいて、変換部113は、稼働データベース198から未選択の状態信号データを1つ選択する。選択される状態信号データを「対象信号データ」と称する。対象信号データに対応する状態信号を「対象信号」と称する。
ステップS132Bにおいて、変換部113は、対象信号データの種類を判定する。判定方法は、ステップS132(図7参照)における方法と同じである。
対象信号データが2値信号データである場合、処理はステップS137Bに進む。
対象信号データが多値信号データである場合、処理はステップS133Bに進む。
ステップS133Bにおいて、変換部113は、対象信号データから未選択の多値信号値を1つ選択する。
選択される多値信号値を「対象信号値」と称する。対象信号値に対応する時刻を「対象時刻」と称する。対象信号値は対象時刻の多値信号値である。
ステップS134Bにおいて、変換部113は、対象信号データから対象時刻の前の時刻の多値信号値を抽出する。対象時刻の前の時刻の多値信号値が対象信号データに残っているものとする。抽出される多値信号値を「前信号値」と称する。
変換部113は、対象信号値を前信号値と比較する。
ステップS135Bにおいて、変換部113は、比較結果に基づいて、対象信号値を2値信号値群に変換する。但し、対象信号値が2値信号値群に変換された後も元の対象信号値が対象信号データに残る。
具体的には、変換部113は、比較結果に基づいて対象信号の変化傾向を判定し、判定結果に基づいて対象信号値を2値信号値群に変換する。つまり、変換部113は、対象信号値を対象信号の変化傾向を示す2値信号値群に変換する。
ステップS135Bの詳細について後述する。
ステップS136Bにおいて、変換部113は、対象信号データの中に未選択の多値信号値が有るか判定する。
未選択の多値信号値が有る場合、処理はステップS133Bに進む。
未選択の多値信号値が無い場合、処理はステップS137Bに進む。
ステップS137Bにおいて、変換部113は、稼働データベース198の中に未選択の状態信号データが有るか判定する。
未選択の状態信号データが有る場合、処理はステップS131Bに進む。
未選択の状態信号データが無い場合、処理は終了する。
図18に基づいて、対象信号値を2つの2値信号値に変換する場合のステップS135Bの手順を説明する。
ステップS1351において、変換部113は、比較結果に基づいて、対象信号の変化傾向を判定する。
対象信号値が前信号値より大きく、対象信号値と前信号値の差の絶対値が閾値より大きい場合、対象信号は上昇傾向にある。
対象信号値が前信号値より小さく、対象信号値と前信号値の差の絶対値が閾値より大きい場合、対象信号は低下傾向にある。
対象信号が上昇傾向にある場合、処理はステップS1352に進む。
対象信号が上昇傾向にない場合、処理はステップS1353に進む。
変換部113は、対象信号値を微分し、微分値に基づいて対象信号の変化傾向を判定してもよい。実行される微分は何次までの微分であってもよい。
微分値の符号が正である場合、対象信号は上昇傾向にある。
微分値の符号が負である場合、対象信号は低下傾向にある。
ステップS1352において、変換部113は、第1の2値信号値を「1」に決定する。
ステップS1352の後、処理はステップS1355に進む。
ステップS1353において、変換部113は、第1の2値信号値を「0」に決定する。
対象信号が低下傾向にある場合、処理はステップS1354に進む。
対象信号が低下傾向にない場合、処理はステップS1355に進む。
ステップS1354において、変換部113は、第2の2値信号値を「1」に決定する。
ステップS1354の後、処理は終了する。
ステップS1355において、変換部113は、第2の2値信号値を「0」に決定する。
ステップS1355の後、処理は終了する。
図19に基づいて、ステップS135Bにおける変換方法を説明する。
多値信号が対象信号であり、多値信号の各時刻の信号値が対象信号値となる。
第1の2値信号において、各時刻の2値信号値は、各時刻において対象信号が上昇傾向にあるか否かを2値で示している。
第2の2値信号において、各時刻の2値信号値は、各時刻において対象信号が低下傾向にあるか否かを2値で示している。
対象信号が上昇傾向にある場合、変換部113は、対象信号値に対応する第1の2値信号値を「1」に決定する。対象信号が上昇傾向にない場合、変換部113は、対象信号値に対応する第1の2値信号値を「0」に決定する。
対象信号が低下傾向にある場合、変換部113は、対象信号値に対応する第2の2値信号値を「1」に決定する。対象信号が低下傾向にない場合、変換部113は、対象信号値に対応する第2の2値信号値を「0」に決定する。
第1の2値信号値と第2の2値信号値が共に「0」であるとき、対象信号は信号値が一定であるという傾向にある。
図16に戻り、ステップS140Bから説明を続ける。
ステップS110Bで蓄積された各2値信号データを「収集2値信号データ」と称する。収集2値信号データの中の各2値信号値を「収集2値信号値」と称する。
ステップS130Bで得られた各2値信号データを「変換2値信号データ」と称する。変換2値信号データの中の各2値信号値を「変換2値信号値」と称する。
収集2値信号データと変換2値信号データとの集合を「定常2値信号データ群」と称する。収集2値信号値と変換2値信号値との集合を「定常2値信号値群」と称する。
ステップS140Bにおいて、学習部114は、定常2値信号データ群を入力にして各状態信号の定常2値信号値の経時変化を学習して学習済みモデルを生成する。
ステップS140Bは、ステップS150(図16参照)と同じである。
ステップS150Bにおいて、学習部114は、生成された学習済みモデルを記憶部190に保存する。保存される学習済みモデルが「予測モデル191」である。
図20に基づいて、非定常検出処理(S200B)を説明する。
ステップS220B以外の各ステップにおける処理は、実施の形態1(図13参照)における処理と同じである。
ステップS220Bにおいて、予測部123は、稼働データベース199から対象時刻の稼働データを読み出し、変換部122を呼び出す。
変換部122は、対象時刻の稼働データの中の各多値信号値を2値信号値群に変換する。
ステップS221Bにおいて、変換部122は、対象時刻の稼働データから未選択の状態信号値を1つ選択する。選択される状態信号値を「対象信号値」と称する。対象信号値に対応する状態信号データを「対象信号データ」と称する。
ステップS222Bにおいて、変換部122は、対象信号値の種類を判定する。判定方法は、ステップS222(図14参照)における方法と同じである。
対象信号値が2値信号値である場合、処理はステップS225Bに進む。
対象信号値が多値信号値である場合、処理はステップS223Bに進む。
ステップS223Bにおいて、変換部122は、稼働データベース199の中の対象信号データから対象時刻の前の時刻の多値信号値を抽出する。対象時刻の前の時刻の多値信号値が対象信号データに残っているものとする。
ステップS224Bにおいて、変換部122は、比較結果に基づいて、対象信号値を2値信号値群に変換する。但し、対象信号値が2値信号値群に変換された後も元の対象信号値が対象信号データに残る。
変換方法は、ステップS135B(図17参照)における方法と同じである。
ステップS225Bにおいて、変換部122は、対象時刻の稼働データの中に未選択の状態信号値が有るか判定する。
未選択の状態信号値が有る場合、処理はステップS221Bに進む。
未選択の状態信号値が無い場合、処理は終了する。
多値信号から2値信号への変換に関して補足する。
通常の2値信号を出力する機器は、設備の動作の遷移または設備の状態の遷移に応じて信号値が変化するよう設定される。例えば、ワークを検知するセンサは、ワークの移動が完了した場合にオンとなるように設定される。多値信号が2値信号に変換される場合も、設備の動作の遷移または設備の状態の遷移に応じて状態が変化するように多値信号を2値信号に変換すべきである。
設備の動作または状態が変化する際に、多値信号が一定状態、増加(上昇)状態または減少(低下)状態から他の状態へ切り替わる場合が多いと考えられる。多値信号が増加2値信号(第1の2値信号)と減少2値信号(第2の2値信号)に変換されることで、多値信号の状態変化点で2値信号の信号値が変化することとなる。つまり、設備の動作の遷移および設備の状態の遷移に応じて状態が変化するように多値信号を2値信号に変換できる。
また、多値信号の信号値の増加2値信号の信号値と減少2値信号の信号値に変換するだけでなく、多値信号の信号値の微分値を増加2値信号の信号値と減少2値信号の信号値に変換してもよい。設備の動作または状態が変化する際に、信号値の微分値が増減することが考えられる。信号値の微分値を増加2値信号の信号値と減少2値信号の信号値に変換することで、設備の動作の変化および設備の状態の変化をとらえることができる。
***実施の形態2の効果***
閾値群を用いずに多値信号値を2値信号値に変換して実施の形態1と同じ効果を得ることができる。
***実施の形態の補足***
図22に基づいて、非定常検出装置100のハードウェア構成を説明する。
非定常検出装置100は、処理回路109を備える。
処理回路109は、モデル生成部110と非定常検出部120とを実現するハードウェアである。
処理回路109は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリ102に格納されるプログラムを実行するプロセッサ101であってもよい。
処理回路109が専用のハードウェアである場合、処理回路109は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGAまたはこれらの組み合わせである。
ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略称である。
FPGAは、Field Programmable Gate Arrayの略称である。
非定常検出装置100は、処理回路109を代替する複数の処理回路を備えてもよい。複数の処理回路は、処理回路109の機能を分担する。
処理回路109において、一部の機能が専用のハードウェアで実現されて、残りの機能がソフトウェアまたはファームウェアで実現されてもよい。
このように、非定常検出装置100の機能はハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはこれらの組み合わせで実現することができる。
各実施の形態は、好ましい形態の例示であり、本開示の技術的範囲を制限することを意図するものではない。各実施の形態は、部分的に実施してもよいし、他の形態と組み合わせて実施してもよい。フローチャート等を用いて説明した手順は、適宜に変更してもよい。
非定常検出装置100の要素である「部」は、「処理」または「工程」と読み替えてもよい。
100 非定常検出装置、101 プロセッサ、102 メモリ、103 ストレージ、104 通信装置、105 入出力インタフェース、109 処理回路、110 モデル生成部、111 取得部、112 閾値群算出部、113 変換部、114 学習部、120 非定常検出部、121 取得部、122 変換部、123 予測部、124 判定部、125 特定部、126 表示部、190 記憶部、191 予測モデル、192 閾値群データベース、198 稼働データベース、199 稼働データベース、200 非定常検出システム、201 ネットワーク、202 ネットワーク、210 データ収集サーバ、220 対象システム、221 設備。

Claims (9)

  1. 1つ以上の2値信号のそれぞれの2値信号値と1つ以上の多値信号のそれぞれの多値信号値とに基づいて対象システムの非定常を検出するための非定常検出システムであって、
    各時刻における前記1つ以上の多値信号のそれぞれの多値信号値を1つ以上の2値信号値である2値信号値群に変換する変換部と、
    対象時刻より前の各時刻における前記1つ以上の2値信号のそれぞれの2値信号値と前記対象時刻より前の各時刻における前記1つ以上の多値信号のそれぞれの2値信号値群との集合である過去信号値群を入力にして予測モデルを演算することによって、前記対象時刻の予測信号値群を算出する予測部と、
    前記対象時刻における前記1つ以上の2値信号のそれぞれの2値信号値と前記対象時刻における前記1つ以上の多値信号のそれぞれの2値信号値群との集合である対象信号値群を前記予測信号値群と比較し、比較結果に基づいて前記対象時刻における前記対象システムの状態が定常であるか判定する判定部と、
    を備える非定常検出システム。
  2. 前記変換部は、各時刻における多値信号の多値信号値を前記多値信号用の1つ以上の閾値のそれぞれと比較し、閾値ごとに前記多値信号値を前記多値信号値と前記閾値との大小関係を2値で示す2値信号値に変換する
    請求項1に記載の非定常検出システム。
  3. 前記対象システムの状態が定常であるときの各時刻における前記多値信号の多値信号値が含まれる多値信号データから、前記多値信号の変化傾向が変わる時点である1つ以上の状態変化点のそれぞれの多値信号値を抽出し、抽出された多値信号値の度数分布を生成し、生成された度数分布に基づいて前記多値信号用の1つ以上の閾値を算出する閾値群算出部を備える
    請求項2に記載の非定常検出システム。
  4. 前記閾値群算出部は、前記度数分布のピーク間ごとに一方のピークに対応する多値信号値と他方のピークに対応する多値信号値との間の値を前記多値信号用の閾値として算出する
    請求項3に記載の非定常検出システム。
  5. 前記変換部は、各時刻における多値信号の多値信号値である対象信号値を各時刻の前の時刻における多値信号値と比較し、比較結果に基づいて各時刻における前記多値信号の変化傾向を判定し、前記対象信号値を前記多値信号の前記変化傾向を2値で示す1つ以上の2値信号値に変換する
    請求項1に記載の非定常検出システム。
  6. 前記変換部は、前記対象信号値を、前記多値信号が上昇傾向にあるか否かを2値で示す2値信号値と、前記多値信号が低下傾向にあるか否かを2値で示す2値信号値と、に変換する
    請求項5に記載の非定常検出システム。
  7. 前記対象システムの状態が定常であるときの各時刻における前記1つ以上の2値信号のそれぞれの2値信号値が含まれる収集2値信号データと、前記対象システムの状態が定常であるときの各時刻における前記1つ以上の多値信号のそれぞれの2値信号値群が含まれる変換2値信号データと、を入力にして各2値信号の2値信号値の経時変化と各多値信号の2値信号値群の経時変化とを学習することによって、前記予測モデルとして使用される学習済みモデルを生成する学習部を備える
    請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の非定常検出システム。
  8. 1つ以上の2値信号のそれぞれの2値信号値と1つ以上の多値信号のそれぞれの多値信号値とに基づいて対象システムの非定常を検出するための非定常検出方法であって、
    変換部が、各時刻における前記1つ以上の多値信号のそれぞれの多値信号値を1つ以上の2値信号値である2値信号値群に変換し、
    予測部が、対象時刻より前の各時刻における前記1つ以上の2値信号のそれぞれの2値信号値と前記対象時刻より前の各時刻における前記1つ以上の多値信号のそれぞれの2値信号値群との集合である過去信号値群を入力にして予測モデルを演算することによって、前記対象時刻の予測信号値群を算出し、
    判定部が、前記対象時刻における前記1つ以上の2値信号のそれぞれの2値信号値と前記対象時刻における前記1つ以上の多値信号のそれぞれの2値信号値群との集合である対象信号値群を前記予測信号値群と比較し、比較結果に基づいて前記対象時刻における前記対象システムの状態が定常であるか判定する
    非定常検出方法。
  9. 1つ以上の2値信号のそれぞれの2値信号値と1つ以上の多値信号のそれぞれの多値信号値とに基づいて対象システムの非定常を検出するための非定常検出プログラムであって、
    各時刻における前記1つ以上の多値信号のそれぞれの多値信号値を1つ以上の2値信号値である2値信号値群に変換する変換処理と、
    対象時刻より前の各時刻における前記1つ以上の2値信号のそれぞれの2値信号値と前記対象時刻より前の各時刻における前記1つ以上の多値信号のそれぞれの2値信号値群との集合である過去信号値群を入力にして予測モデルを演算することによって、前記対象時刻の予測信号値群を算出する予測処理と、
    前記対象時刻における前記1つ以上の2値信号のそれぞれの2値信号値と前記対象時刻における前記1つ以上の多値信号のそれぞれの2値信号値群との集合である対象信号値群を前記予測信号値群と比較し、比較結果に基づいて前記対象時刻における前記対象システムの状態が定常であるか判定する判定処理と、
    をコンピュータに実行させるための非定常検出プログラム。
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