JP6771953B2 - Image forming device - Google Patents
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電子写真方式の画像形成装置に関する。 The present invention relates to an electrophotographic image forming apparatus.
画像形成装置において、シートに熱と圧力を加えることにより、シート上に形成された未定着のトナー画像を記録材上に定着させる定着する方法が知られている。特許文献1には、ヒータにより加熱される定着フィルムと加圧ローラとが形成するニップ部にてシートを挟持搬送し、定着フィルムを介したヒータからの熱により未定着トナー像をシート上に定着させる構成が開示されている。
In an image forming apparatus, there is known a method of fixing an unfixed toner image formed on a sheet on a recording material by applying heat and pressure to the sheet. In
しかしながら、ニップ部にシートを通過させると、定着部材(例えば、定着フィルム)とシートの後端との間で剥離放電が生じる場合がある。定着部材とシートの後端との間で剥離放電が生じると、定着部材の表面において、剥離放電が生じた箇所とそうでない箇所とで電位ムラが生じる。特許文献1に記載の画像形成装置において複数枚のシートに連続して定着処理を行うと、先行するシートの後端と定着フィルムの間で剥離放電が生じ、剥離放電が生じた定着フィルムの部位が次のシートの画像領域と接触する恐れがあった。定着部材の剥離放電が生じた部位が後続のシートの未定着のトナー画像と接触すると、シート上のトナー画像が乱れ、スジ状の画像不良(以下、画像スジと称する。)として顕在化してしまう恐れがある。
However, when the sheet is passed through the nip portion, a peeling discharge may occur between the fixing member (for example, the fixing film) and the rear end of the sheet. When a peeling discharge occurs between the fixing member and the rear end of the sheet, potential unevenness occurs between a portion where the peeling discharge occurs and a portion where the peeling discharge does not occur on the surface of the fixing member. When a plurality of sheets are continuously fixed in the image forming apparatus described in
本発明者らは、後述するように、シートとシートの搬送間隔を少し広げることにより剥離放電に伴う画像スジの顕在化を抑制する手法を見出した。しかしながらこの手法では、画質を向上させることができる一方で、生産性を低減させてしまうという課題がある。 As will be described later, the present inventors have found a method of suppressing the appearance of image streaks due to peeling discharge by slightly widening the transfer interval between sheets. However, this method has a problem that the productivity can be reduced while the image quality can be improved.
一方、剥離放電に伴う画像スジは、ハーフトーン画像でより顕著に顕在化し、必ずしもすべてのユーザの成果物で顕在化するわけではない。画質を重視するユーザにとっては、剥離放電に伴う画像スジが成果物に顕在化してしまうことは、好ましくない。しかしながら、たとえば主に文書の画像を印刷するようなユーザにとっては、剥離放電に伴う画像スジは視認できないか、視認できても気にならないレベルであることがしばしばある。このようなユーザには、生産性を低減させてまで画像スジ対策を行うことよりも、生産性を低減させないことが求められる。 On the other hand, the image streaks associated with the peeling discharge become more prominent in the halftone image, and not necessarily in the deliverables of all users. For users who place importance on image quality, it is not preferable that image streaks due to peeling discharge appear in the deliverables. However, for a user who mainly prints an image of a document, for example, the image streaks associated with the peeling discharge are often invisible, or even if they can be visually recognized, they are not noticeable. Such users are required not to reduce productivity, rather than taking measures against image streaks even after reducing productivity.
そこで、本発明の目的は、生産性を重視するユーザと画質を重視するユーザの両者のニーズに対応できる画像形成装置を提供することを目的とする。 Therefore, an object of the present invention is to provide an image forming apparatus that can meet the needs of both a user who emphasizes productivity and a user who emphasizes image quality.
上記目的を達成するために、本発明は、シートに未定着のトナー画像を形成する画像形成部と、フッ素樹脂を含有する表層が前記画像形成部により形成された未定着のトナー画像を有するシート面と接触する第1の回転体と、弾性層を有し前記第1の回転体と協働してニップ部を形成する第2の回転体と、前記第2の回転体を駆動するための駆動モータと、を有し、前記第1の回転体は前記第2の回転体の回転に従動して回転し、前記画像形成部から連続して搬送されるシートを搬送しながら前記画像形成部により形成された未定着のトナー画像をシート上に定着する定着部と、同じ種類及び同じサイズのシートからなる複数のシートへ連続的にトナー画像を形成する画像形成処理の実行において、前記複数のシートのうちの先行するシートの後端が前記ニップ部を通過してから次のシートの先端が前記ニップ部に到達するまでの期間が第1の期間であり、且つ、先行するシートの後端と接触した前記第1の回転体の前記表層の部位が次のシート上の先端側の余白領域に接触することなく次のシート上の画像領域に接触するように、シートを搬送する第1のモードと、前記画像形成処理の実行において、前記期間が前記第1の期間よりも長く、且つ、先行するシートの後端と接触した前記第1の回転体の部位が次のシート上の先端側の余白領域のシートの搬送方向における中央部に接触するような第2の期間となるように、シートを搬送する第2のモードと、を実行する実行部と、を有することを特徴とする。 In order to achieve the above object, the present invention has an image forming portion that forms an unfixed toner image on the sheet, and a sheet having an unfixed toner image in which a surface layer containing a fluorine resin is formed by the image forming portion. A first rotating body that comes into contact with a surface, a second rotating body that has an elastic layer and cooperates with the first rotating body to form a nip portion, and a second rotating body for driving the second rotating body. The first rotating body has a drive motor, and the first rotating body rotates in accordance with the rotation of the second rotating body, and the image forming unit conveys a sheet continuously conveyed from the image forming unit. In the execution of the image forming process of continuously forming a toner image on a plurality of sheets made of the same type and size of the fixing portion for fixing the unfixed toner image formed by the above on the sheet. The period from when the rear end of the preceding sheet of the sheet passes through the nip portion to when the tip of the next sheet reaches the nip portion is the first period, and the rear end of the preceding sheet. The first sheet is conveyed so that the surface layer portion of the first rotating body in contact with the first rotating body comes into contact with the image area on the next sheet without contacting the margin area on the tip side on the next sheet. In the mode and the execution of the image forming process, the portion of the first rotating body whose period is longer than that of the first period and which is in contact with the rear end of the preceding sheet is the tip side on the next sheet. It is characterized by having a second mode for transporting the sheet and an execution unit for executing the second mode so as to be in contact with the central portion of the margin region in the transport direction of the sheet.
本発明によれば、生産性を重視するユーザと画質を重視するユーザの両者のニーズに対応できる画像形成装置を提供することができる。 According to the present invention, it is possible to provide an image forming apparatus that can meet the needs of both a user who emphasizes productivity and a user who emphasizes image quality.
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明を実施形態に記載されたものだけに限定するものではない。 Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings. However, the components described in this embodiment are merely examples, and the present invention is not limited to those described in the embodiments.
〔実施例1〕
<画像形成装置>
図1は、画像形成装置の一例を示す図である。画像形成装置1は、電子写真方式により、記録材に画像を形成する画像形成部200Y,200M,200C,200Kと、記録材上に形成された未定着の画像に熱と圧を加えて定着処理する定着装置27とを備える。尚、本実施例では、画像形成装置1として、フルカラーの中間転写方式の画像形成部を有する装置を例に説明するが、これに限定されるものではない。例えば、後述する中間転写ベルト25を介さずに、感光体ドラム20から記録材に直接転写する直接転写方式の装置であってもよいし、単色のトナー画像を形成する装置(例えば、モノクロ機)であってもよい。また、画像形成装置1としては、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置、および、これらの複数の機能を備える複合機などであってもよい。
[Example 1]
<Image forming device>
FIG. 1 is a diagram showing an example of an image forming apparatus. The
画像形成装置1の上部には、読み取り装置160が設けられている。この読み取り装置160には、操作者により原稿が載置される原稿台(載置部)、載置された原稿を遮蔽するための原稿カバー(カバー部)、原稿の画像情報を読み取るCCDを有する原稿読み取り部が設けられている。画像形成装置1では、操作者が操作部180にてコピースタートの指示が入力されたことに伴い、読み取り装置160にて、原稿読み取り部により読み取られた画像情報に基づいて、画像形成が行われる。また、トナー画像を形成すべき用紙Pのサイズや種類、枚数に対応する情報は、操作部180から操作者により指示が入力される。尚、トナー画像を形成すべき用紙Pのサイズや種類の指定は、操作部180から指示が入力されるものに限らない。例えば、操作部180からの指示がない場合には、トナー画像を形成すべき用紙Pのサイズを読み取り装置160が読み取った原稿のサイズに合わせる構成としてもよい。
A
また、本実施例の画像形成装置1は、プリンタとしても使用可能である。具体的には、LANケーブル(通信回線)(不図示)を介して外部のパーソナルコンピュータ(不図示)と接続可能な構成とし、接続されている外部のパーソナルコンピュータから入力された画像情報に基づき、画像形成を実行する。その際、CPU(Central Processing Unit)10には、トナー画像を形成すべき用紙Pのサイズや種類、枚数に対応する情報も、接続されている外部のパーソナルコンピュータから入力される。画像形成装置1では、接続されている外部のパーソナルコンピュータから画像情報が入力されたことに伴い、画像形成が行われる。この場合、画像形成装置1は、外部のパーソナルコンピュータから画像情報と共に、プリントスタートの指示が入力されている。尚、接続されている外部のパーソナルコンピュータから画像情報が入力されてもすぐには実行させず、操作部180にてプリントスタートの指示が入力されてから画像形成を開始する構成としても良い。
The
操作部180は、操作者により各種の情報が入力される入力手段、及び、情報を表示する表示手段として機能する。本実施例では、操作部180は、図11のように、操作者による指示が入力されるための操作ボタン部180Aと、各種メッセージ等を表示する表示部(情報表示部)180Bとを有する。表示部180Bはタッチパネル方式の液晶画面であり、各種のメッセージ表示がなされると共に、各種の操作ボタン(キー)の表示もなされる。表示された操作ボタンによっても画像形成装置1が行うプリント動作の各種設定が入力される。操作者によるコピースタートやプリントスタート等の指示も、操作部180から入力される。
The
画像形成装置1の本体1Aの内部には、Y(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),K(ブラック)の各色に対応する4つの画像形成部200Y,200M,200C,200Kが直列に配置されている。すなわち、可視画像化するまでのプロセスをY(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),K(ブラック)の各色で並列処理するタンデム方式が採用されている。
Inside the
以下、記述の煩雑化を防ぐために、Y,M,C,Kの各色の4つの画像形成部を符号200で代表させて説明するものとし、関連する次の各プロセス手段についても同様とする。また、Y,M,C,Kの各色の画像形成部200の配列順序はそれに限定されない。
Hereinafter, in order to prevent the description from becoming complicated, the four image forming portions of each color of Y, M, C, and K will be described by being represented by
各画像形成部200では以下の各電子写真プロセス手段が備わっている。すなわち、Y,M,C,Kの各色に対応して表面に静電潜像を担持する像担持体としての感光体ドラム20と、一次帯電装置21と、露光装置22と、現像装置23と、一次転写装置24と、クリーニング装置(不図示)と、が備わっている。
Each
感光体ドラム20は、図1において、反時計回りに回転駆動される。一次帯電装置21は、電圧を印加して、対応する感光体ドラム20の表面を一様に帯電する、その帯電された感光体ドラム20の表面が、露光装置22によって画像データに対応して露光されることによって、感光体ドラム20上に静電潜像が形成される。そして、感光体ドラム20上の静電潜像は、現像装置23によってトナー(現像剤)を用いて現像され、トナー画像として可視化される。本実施例では、トナーは、現像装置23によって負に帯電され、感光体ドラム20上に現像される。 The photoconductor drum 20 is rotationally driven counterclockwise in FIG. The primary charging device 21 applies a voltage to uniformly charge the surface of the corresponding photoconductor drum 20, and the surface of the charged photoconductor drum 20 is exposed by the exposure device 22 corresponding to the image data. By doing so, an electrostatic latent image is formed on the photoconductor drum 20. Then, the electrostatic latent image on the photoconductor drum 20 is developed by the developing device 23 using toner (developer) and visualized as a toner image. In this embodiment, the toner is negatively charged by the developing device 23 and developed on the photoconductor drum 20.
現像装置23によって現像された感光体ドラム20上のトナー画像は、一次転写装置24によって、無端状ベルトである中間転写ベルト(中間転写体)25上に順次重ねて一次転写とされる。一次転写後、感光体ドラム20上に残留したトナーはクリーニング装置(不図示)で除去される。 The toner image on the photoconductor drum 20 developed by the developing device 23 is sequentially superposed on the intermediate transfer belt (intermediate transfer body) 25, which is an endless belt, by the primary transfer device 24 for primary transfer. After the primary transfer, the toner remaining on the photoconductor drum 20 is removed by a cleaning device (not shown).
Y,M,C,K全色のトナー画像が重畳されて中間転写ベルト20上に形成されたフルカラーのトナー画像は、その後に二次転写装置26によって、二次転写装置26に給送された記録媒体(シート)としての用紙Pに一括して二次転写される。中間転写ベルト20の内側の対向ローラ34と二次転写装置26とは、中間転写ベルト20を介して転写ニップ部を形成する。中間転写ベルト20上に形成されたトナー画像は、二次転写装置26により転写ニップ部にて用紙Pに転写される。
The full-color toner image formed on the intermediate transfer belt 20 by superimposing the toner images of all colors Y, M, C, and K was subsequently fed to the
ここで、記録媒体としての用紙Pは、画像形成装置1により画像が形成されるものであって、たとえば普通紙、コート紙、厚紙、薄紙の他に、封筒等が含まれる。
Here, the paper P as a recording medium includes an image formed by the
カセット31は、画像形成に用いる用紙Pを収容する収容部である。給紙ローラ32は、カセット31の用紙Pを1枚ずつ分離して送り出す。給紙ローラ32によってカセット31からから給送された用紙Pは、レジストローラ33へと搬送され、レジストローラ33により一旦停止される。レジストローラ33は、転写ニップ部にて中間転写ベルト20上に形成されたトナー画像が用紙Pの所定の位置に転写されるように、中間転写ベルト20上のトナー画像が転写ニップ部に到達するタイミングに合わせて、用紙Pを転写ニップ部に送り出す。
The
転写ニップ部にてトナー画像が転写された用紙Pは、定着装置(定着部)27へ搬送される。 The paper P on which the toner image is transferred at the transfer nip portion is conveyed to the fixing device (fixing portion) 27.
定着装置27は、未定着のトナー画像を担持している用紙Pを定着ニップ部Nにて挟持搬送しながら加熱・加圧する。これにより、定着装置27は、用紙P上のトナー画像を用紙Pに定着する。定着装置27の詳細については、後述する。定着装置27により定着された用紙Pは、排紙ローラ35によって、排紙トレイ28へと排紙される。
The fixing
尚、裏面側にも画像を形成する場合には、定着装置27にて1面目(表面側)のトナー画像が定着された用紙Pは、反転路29によって反転させた後、搬送路30へと搬送される。そして定着装置27にて1面目(表面側)のトナー画像が定着された用紙Pは、再度転写ニップ部に搬送され、裏面側にトナー画像が転写される。その後、裏面側にトナー画像が転写された用紙Pは、定着装置27にて定着処理された後、排紙ローラ35によって、排紙トレイ28へと排紙される。
When an image is also formed on the back surface side, the paper P on which the toner image on the first surface (front surface side) is fixed by the fixing
<定着装置>
次に、図2から図6を用いて、定着装置27の構成を説明する。図2は、定着装置の一例を示す断面図である。図3(a)は、誘導加熱装置の長手方向の構成を示す図であり、図3(b)は、内部コアの長手方向の構成を示す図である。図4は、定着装置の長手方向の構成を示す図である。図5は、定着装置の加圧機構の一例を示す図である。
<Fixing device>
Next, the configuration of the fixing
定着回転体(回転体)としての定着ベルト100と加圧回転体(回転体)としての加圧ローラ600は、一対の回転体として、協働して定着ニップ部Nを形成する。後述する誘導加熱装置300が定着ベルト100を発熱させる。定着ベルト100は、金属層を有する無端状のベルトであり、後述する誘導加熱装置300により誘導加熱される。加圧ローラ600は、定着ベルト100の外周と接するように配設されている。定着ベルト100の内側に設けられているパッド部材101が、加圧ローラ600との間で押圧力を作用させることによって定着ベルト100と加圧ローラ600とが定着ニップ部Nを形成する。定着装置27は、定着ニップ部Nにて用紙Pを挟持搬送することにより、トナー画像を担持する用紙Pに熱と圧力を加え、定着する。定着ベルト100は、用紙Pの未定着のトナー画像を担持する側の面(シート面)と接触する。
The fixing
パッド部材101は、定着ベルト100と加圧ローラ600との間に押圧力を作用させて定着ニップ部Nを形成する部材であり、金属製のステー102に保持されている。パッド部材101は、耐熱性の樹脂であり、その加圧ローラ600側に定着パッド103を保持している。定着パッド103は、ステンレスなどの金属やセラミックス等の硬度の高い材質からなり、厚さ1mm程度で定着ベルト100の長手方向に伸びた形状である。
The
分離ガイド106は、定着ニップ部Nを通過する用紙Pが定着ベルト100に巻き付かないように、用紙Pの搬送方向において定着ニップ部Nの下流側に設けられているガイド部材である。分離ガイド106は、定着ベルト100との接触により定着ベルト100に傷をつけないように、定着ベルト100とある間隔(隙間)を空けて配置されている。分離ガイド106は、バネ等の付勢手段により、フランジ105の一部に係合されている。
The separation guide 106 is a guide member provided on the downstream side of the fixing nip portion N in the transport direction of the paper P so that the paper P passing through the fixing nip portion N does not wind around the fixing
(誘導加熱装置)
誘導加熱装置300は、定着ベルト100を誘導加熱する加熱源(誘導加熱手段)である。この誘導加熱装置300は、励磁コイル301と、外側磁性体コア302と、コイル保持部材303と、電源装置(不図示)と、を有する。励磁コイル301は、電線として例えばリッツ線を用い、これを横長・船底状にして定着ベルト100の周面と側面の一部に対向するように巻回してなる。電源装置(励磁回路)は、定着ベルト100が回転している状態において、励磁コイル301に20〜60kHzの高周波電流を印加する。高周波電流によって励磁コイル301によって発生する磁束により定着ベルト100の金属層(導電層)が誘導発熱する。外側磁性体コア302は、励磁コイル301によって発生した磁束が定着ベルト100の金属層(導電層)以外に実質漏れないように励磁コイル301を覆う。外側磁性体コア302は、励磁コイル301に高周波電流を印加することにより発生した磁束が、より効率的に定着ベルト100の加熱に用いられるように、磁束を遮蔽するフェライト等の高透磁率の材質からできている。
(Induction heating device)
The
コイル保持部材303は、励磁コイル301と、外側磁性体コア302とを支持する厚さ2mm程度の電気絶縁性の樹脂である。この誘導加熱装置300は定着ベルト100の外周面の上面側において、定着ベルト100に所定のギャップ(隙間)を空けて配設されている。
The
また、定着ベルト100の内側において、ステー102のコイル側には、誘導加熱をより効果的に行うために内部コア104が設けられている。内部コア104は、励磁コイル301に高周波電流を印加することにより発生した磁束が、より効率的に定着ベルト100の加熱に用いられるように、磁束を遮蔽するフェライト等の高透磁率の材質からできている。
Further, inside the fixing
また、定着装置27は、定着ベルト100の温度を検知する温度センサTH1を備える。温度センサTH1は、例えばサーミスタ等の温度検出素子である。温度センサTH1は、定着ベルト100の長手方向の中央部において、定着ベルト100の内面に接触するように設けられている。温度センサTH1は、CPU10に接続されている。CPU10は、この温度センサTH1から入力される検知温度に基づいて、定着ベルト100が目標温度(例えば、180℃)に維持されるように、電源装置が励磁コイル301に入力する電力を制御している。本実施例では、定着ベルト100の目標温度である180℃で一定になるように、CPU10は、温度センサTH1の検出値に基づいて電源装置が入力する高周波電流の周波数を変化させる。
Further, the fixing
尚、本実施例では、定着ベルト100の加熱手段として、電磁誘導方式による誘導加熱装置300を設ける構成としたが、定着ベルト100の加熱手段は、これに限らない。例えば、定着ベルト100の内側にハロゲンヒータ、セラミックヒータ、赤外線ランプなどの加熱源を設ける構成としてもよい。また、定着ベルト100の加熱源は、定着ベルト100の外側に設ける構成としても良い。また、加圧ローラ600を加熱する加熱源をさらに設ける構成としても良い。
In this embodiment, the
(定着ベルト)
図6は、定着装置の定着ベルトの構成を説明する図であり、定着ベルト100の断面を示している。無端状のベルトである定着ベルト100は、その内側から外側に向かって順に、滑性層100d、基層100a、弾性層100b、離型層100cを有している。
(Fixing belt)
FIG. 6 is a diagram for explaining the configuration of the fixing belt of the fixing device, and shows a cross section of the fixing
基層100aは、内径が20〜40mm程度の金属層である。定着ベルト100の基層100aとしては、鉄合金やニッケル合金、銅、銀などを適宜選択可能である。本実施例の定着ベルト100は、その外径が30mmであり、その基層100aの内径は、約29.6mmである。
The
基層100aの外周に設けられている弾性層100bは、耐熱性ゴム層である。ゴム層の厚さは、100〜800μmの範囲内で設定するのが好ましい。本実施例では、定着ベルト100の熱容量を小さくしてウォーミングアップタイムを短縮し、かつ、カラー画像を定着するときに好適な定着画像を得ることを考慮して、ゴム層の厚みは200μmとされている。
The elastic layer 100b provided on the outer periphery of the
弾性層100bの外周には、表層として、離型層100cが設けられおり、定着ベルト100の表面抵抗は、1.0E+6(Ω)以上である。離型層100cは、フッ素樹脂(例えば、PFA(ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)層である。離型層100cは、定着ベルト100の表層であり、トナーに対する離型性を高めている。また、本実施例では、離型層100cの厚さは40μmである。尚、離型層100cは、上述の表面抵抗を満たす範囲で、フッ素樹脂に加えてカーボンブラックを含有する構成としても良い。
A
また、基層100aの内面側には、温度センサTH1との摺動摩擦を低下させるために、摺動性の高い滑性層100dを10〜50μm設けても良い。本実施例では、滑性層100dとして30μmのポリイミド層を設けられており、さらにその表面に潤滑剤としての耐熱性グリスが塗布されている。これにより、定着ベルト100の内面の潤滑性を維持している。
Further, on the inner surface side of the
(加圧ローラ)
また、定着ベルト100との間で定着ニップ部Nを形成する加圧ローラ(加圧回転体)600は、外径が30mmの金属製の芯金600a、ゴム層である弾性層600b、離型層600cが設けられている。離型層600cは、加圧ローラ600の表層であり、フッ素樹脂層(例えば、PFAやPTFE)である。
(Pressurized roller)
Further, the pressure roller (pressurized rotating body) 600 forming the fixing nip portion N with the fixing
(加圧機構)
定着装置27は、定着ニップ部Nを形成するために、パッド部材101を加圧ローラ600側へ押圧する加圧機構500を備える。パッド部材101を保持するステー102は、その両端部がフランジ105に固定されている。加圧機構500は、加圧バネ508によってフランジ105に加圧力を付加させる。
(Pressurization mechanism)
The fixing
図5は、定着装置の加圧機構の一例を示す図であり、定着装置27の長手方向における片端側を示している。加圧機構500は、加圧カム501、加圧板回動軸502、加圧カム回動軸504、加圧板505、加圧調整ネジ506、加圧支持板507、加圧バネ508を有する。
FIG. 5 is a diagram showing an example of the pressurizing mechanism of the fixing device, and shows one end side of the fixing
加圧支持板507は、前側板400、後側板401に対して加圧板回動軸502が貫通することで支持されており、加圧支持板507の先端に設けられた先端507a部で、前側板400、後側板401それぞれに対してビス等の手段で固定されている。
The
加圧板505は、加圧板回動軸502により軸支されており、加圧支持板507に対して加圧板回動軸502を中心に回動自在に設けられている。
The
加圧バネ508は、加圧板505に荷重をかけるバネである。加圧支持板507には、加圧調整ネジ506が締結されている。加圧調整ネジ506の座面が加圧バネ508のバネ長を縮め、加圧板505に荷重をかける。加圧板505は上述のとおり加圧支持板507に対して回転自在に支持されているので、加圧バネ508による圧縮力によって加圧板回動軸502まわりにモーメントが発生する。
The
加圧板505は、フランジ105に当接するように配置されているので、加圧板505に生じるモーメントによってフランジ105は加圧ローラ600方向へ押され、加圧ローラ600と定着ベルト100の間に定着ニップ部Nが形成されることとなる。
Since the
加圧板505がフランジ105に加える加圧力は、加圧カム501が加圧板505を押し上げることにより解除することができる。加圧力を解除する際には、所定の偏心量を持った加圧カム501が加圧カム回動軸504を軸として回転し、加圧板505を押し上げ、加圧板505とフランジ105の接触を解除するまで加圧板505を回動させる。これによって加圧力は解除される。また、加圧力が解除された状態から加圧カム501を回転させて、加圧板505をフランジ105に当接させることにより、加圧力(例えば550N)が付加される。
The pressing force applied by the
加圧カム回動軸504は、駆動源としての加圧機構のモータM1と接続しており、加圧機構のモータM1が加圧カム回動軸504を回転させることにより、加圧カム501を回転させる。加圧機構のモータM1は、CPU10と電気的に接続しており、CPU10が加圧機構のモータM1を動作させることによって、加圧カム501の位置を決める。加圧機構500は、加圧板505がフランジ105に加圧力を加える加圧状態と、加圧力を解除する解除状態とを取り得る。
The pressurizing
尚、図5では、定着装置27の長手方向における片端側を示す図で説明したが、図4に示すように長手方向における他端側にも同様の加圧機構500を備える。加圧カム回動軸504、他端側の加圧カム501とも接続されている。加圧機構のモータM1は、加圧カム回動軸504を回転させる事によって、両端の加圧カム501を同時に回転させる。これにより、両端の加圧機構500を同時に加圧状態にしたり、両端の加圧機構500を同時に解除状態にしたりできる。
Although the fixing
また、定着装置27は、加圧ローラ600を回転駆動させる駆動モータM2を備える。駆動モータM2は、加圧ローラ600の芯金600aと接続しており、加圧ローラの駆動モータM2が駆動すると、加圧ローラ600が回転駆動する。CPU10は、駆動モータM2と接続しており、加圧ローラの駆動モータM2の回転・停止を制御する。定着ベルト100は、加圧ローラ600に従動回転する。
Further, the fixing
ここで、投入されたプリント命令に対応する画像形成処理を実行する場合における、定着装置27の動作をまとめる。ここで、プリント命令とは、画像形成部200への画像形成処理の実行命令である。プリント命令とは、例えば、操作者により操作部180又は外部のパーソナルコンピュータから投入されるプリントスタートの指示や、操作者により操作部180から投入されるコピースタートの指示である。
Here, the operation of the fixing
まずCPU10は、加圧機構のモータM1を駆動させ、加圧ローラ600を定着ベルト100に加圧する状態にし、定着ニップ部Nを形成させる。
First, the
定着ニップ部Nが形成されている状態で、CPU10は、加圧ローラの駆動モータM2により加圧ローラ600を回転させ、定着ベルト100を従動回転させる。CPU10は、誘導加熱装置300により定着ベルト100を所定の温度に維持させる。
In the state where the fixing nip portion N is formed, the
この状態で、定着装置27は、転写ニップ部の側から搬送されてくる未定着のトナー画像を担持した用紙Pを定着ニップ部Nにて挟持搬送することにより、用紙Pにトナー画像を定着する。複数枚の用紙Pに連続して定着処理する場合には、最後の用紙Pが定着ニップ部Nを通過し終えるまで定着ベルト100は従動回転し続けている。
In this state, the fixing
実行すべき画像形成処理に対する最後の用紙Pが定着ニップ部Nを通過し終えたら、CPU10は、加圧ローラ600の回転を停止させ、加圧機構500による加圧力を解除する。
When the final sheet P for the image forming process to be executed has passed through the fixing nip portion N, the
<剥離放電跡の発生>
定着ニップ部Nに用紙Pを通過させると、定着ベルト100と用紙Pの後端との間で剥離放電が生じる場合がある。剥離放電が生じると、剥離放電跡として、定着ベルト100の剥離放電が生じた箇所で電位が高くなる(プラス側になる)。剥離放電が生じた定着ベルト100の部位が次の用紙Pの未定着のトナー画像と接触すると、用紙P上のトナー画像を乱し、画像スジとして顕在化してしまう恐れがある。剥離放電跡による画像不良とは、この画像スジの顕在化のことを指すものとする。以下、詳細に述べる。
<Generation of peeling discharge trace>
When the paper P is passed through the fixing nip portion N, a peeling discharge may occur between the fixing
剥離放電跡が発生する現象について図8〜10を用いて説明する。 The phenomenon of peeling discharge traces will be described with reference to FIGS. 8 to 10.
図7は、定着ベルトの表面電位及び用紙の表面電位の推移(x枚目)を示す図である。図7は、本実施例の画像形成装置1において、定着ニップ部Nに複数枚の用紙Pを連続通紙した場合におけるx枚目の通紙時の用紙Pの表面電位と、その時の定着ベルト100の表面電位及推移を示している。横軸は時間を示しており、縦軸は電位を示している。図7の点線間の領域はx枚目の用紙の通紙中の領域であり、点線外の領域は紙間を示している。
FIG. 7 is a diagram showing changes in the surface potential of the fixing belt and the surface potential of the paper (xth sheet). FIG. 7 shows the surface potential of the xth sheet of paper P when a plurality of sheets of paper P are continuously passed through the fixing nip portion N in the
図8は、定着ベルトの表面電位及び用紙の表面電位の推移(連続通紙時)を示す図である。図8は、本実施例の画像形成装置1において、定着ニップ部Nに複数枚の用紙Pを連続通紙した場合における用紙の表面電位と定着ベルト100の表面電位を示している。横軸は時間を示しており、縦軸は電位を示している。
FIG. 8 is a diagram showing changes in the surface potential of the fixing belt and the surface potential of the paper (during continuous paper passing). FIG. 8 shows the surface potential of the paper and the surface potential of the fixing
ここで、用紙Pの表面電位は、定着ニップ部Nの下流側の測定点U(図2)にて測定される用紙Pの表面電位である。 Here, the surface potential of the paper P is the surface potential of the paper P measured at the measurement point U (FIG. 2) on the downstream side of the fixing nip portion N.
また、図7、8において、用紙Pとしてキヤノン製のCS−680を用いた場合の様子を示している。尚、画像形成装置1にて使用可能な用紙Pは、キヤノン製のCS−680に限らない。
Further, FIGS. 7 and 8 show a state when CS-680 manufactured by Canon is used as the paper P. The paper P that can be used in the
用紙Pが定着ニップ部Nを通過すると、定着ベルト100の表面であるフッ素樹脂層(本実施例では、PFA)と用紙P間における摩擦帯電及び/又は剥離帯電により、定着ベルト100の表面が帯電する。この摩擦帯電及び/又は剥離帯電により、定着ベルト100の表面はマイナスに帯電する。図8に示すように、定着ベルト100の表面電位は、定着ニップ部Nに複数枚の用紙Pが連続的に通紙されることに伴い、徐々に電位が下がっていく。
When the paper P passes through the fixing nip portion N, the surface of the fixing
一方、連続通紙時において、用紙Pの表面電位は、どの用紙Pでも定着ベルト100と比較してゼロ側(プラス側)で推移している。また、1枚毎にみると、用紙Pの表面電位は、図7や図8に示すように、用紙Pの後端部にかけて電位が上がっていくという結果が得られた。
On the other hand, during continuous paper passing, the surface potential of the paper P changes on the zero side (plus side) as compared with the fixing
定着ニップ部Nへの用紙Pの連続通紙に伴い定着ベルト100の表面電位が負極性に大きくなると、用紙Pと定着ベルト100との電位差が大きくなっていき、放電が起きやすくなる。そして、定着ベルト100の電位が低くなった状態でのx枚目の通紙時において、定着ベルト100と用紙Pの後端との間で放電(剥離放電)が発生する。用紙Pの後端部は、1枚の用紙Pの中でも特に定着ベルト100と用紙Pとの間の電位差が大きくなる。
When the surface potential of the fixing
定着ベルト100と用紙Pの後端との間で放電が生じると、定着ベルト100の表面電位は、図7、8に示すように、放電が発生した部位(つまり、用紙Pの後端と接触していた部位)において特に電位が高い値を有する。これが、定着ベルト100における剥離放電跡である。
When an electric discharge occurs between the fixing
また、連続通紙中の紙間の領域では、定着ベルト100の表面電位にほとんど変化はない。そのため、定着ベルト100にて剥離放電が発生した部位では、剥離放電跡の電位を有したままである。定着ベルト100の表面上における剥離放電が発生した部位では、定着ベルト100の周方向において部分的に特に電位が高い値を有する。後続紙の用紙P((x+1)枚目)には用紙Pへのトナーの付着力が弱い未定着のトナー画像が担持されている。そのため、後続紙の用紙P((x+1)枚目)が定着ニップ部Nにて搬送される際に、定着ベルト100の表面において剥離放電が発生した部位が後続紙の画像領域と接触することにより、剥離放電跡の電位が用紙P上の未定着のトナー画像を乱してしまう。これによって、剥離放電跡が成果物としての用紙P((x+1)枚目)において画像スジとして顕在化し、画像不良となる恐れがある。
In addition, there is almost no change in the surface potential of the fixing
<剥離放電跡による画像スジの顕在化>
本発明者らは、検討により、剥離放電跡の生じた部位が後続紙の画像領域と接触する前に、剥離放電跡の生じた部位を用紙Pの余白領域と接触させることで、後続紙の画像領域での画像スジの顕在化を抑制できることを見出した。
<Realization of image streaks due to peeling discharge traces>
According to the study, the present inventors have made contact with the margin area of the paper P before the part where the peeling discharge mark is generated comes into contact with the image area of the succeeding paper. It has been found that the appearance of image streaks in the image region can be suppressed.
図9は、モード毎の紙間を示す図である。以下では、同じ種類の用紙P(つまり、同じサイズ・同じ坪量・同じ材質の用紙)に複数枚連続で画像形成する場合を例に示す。例えば、A4・普通紙・10枚プリントする場合である。 FIG. 9 is a diagram showing the space between papers for each mode. In the following, an example will be shown in which a plurality of sheets are continuously formed on the same type of paper P (that is, paper of the same size, the same basis weight, and the same material). For example, when printing A4, plain paper, and 10 sheets.
通常モードは、生産性を優先するモードである。通常モードにおいて、紙間時間はP1(ms)であり、定着ベルト100の周上において先行紙(x枚目)の後端にあたった部分が後続紙((x+1)枚目)の画像領域内にくる。ここで、紙間時間とは、先行紙(x枚目)の後端が定着ニップ部Nを通過してから、先行紙の次に定着ニップ部Nに搬送される後続紙((x+1)枚目)の先端が定着ニップ部Nを通過するまでの時間(期間)である。図9は、通常モードでの紙間が、距離にして定着ベルト100の周長1周未満である場合を示している。
The normal mode is a mode in which productivity is prioritized. In the normal mode, the inter-paper time is P1 (ms), and the portion corresponding to the rear end of the preceding paper (xth sheet) on the circumference of the fixing
剥離放電跡による画像不良の対策モード(以下、対策モードと称する。)は、通常モードより生産性を落としており、紙間時間はP2(ms)である。つまり、P2>P1である。対策モードでは、定着ベルト100の周面上で先行紙(x枚目)の後端部と接触した部位が後続紙((x+1)枚目)の先端側の余白領域と接触する。対策モードにおける紙間時間P2は、定着ベルト100周面上で先行紙の後端部と接触した部分が後続紙の余白領域内に当たるよう、定着ベルト100の周長から求められる時間にされている。図9は、対策モードの紙間が、定着ベルト100の周面上で先行紙(x枚目)の後端部と接触した部位が、およそ1周で後続紙((x+1)枚目)の先端側の余白領域と接触する紙間である場合を示している。
The countermeasure mode for image defects due to peeling discharge traces (hereinafter referred to as the countermeasure mode) is less productive than the normal mode, and the paper-to-paper time is P2 (ms). That is, P2> P1. In the countermeasure mode, the portion of the peripheral surface of the fixing
ここで、余白領域とは、用紙Pに形成される画像情報の内容に依らず、画像形成装置1によってトナー画像が形成されない領域である。余白領域は、画像形成装置1において予め設定されている。先端側の余白領域とは、用紙Pの搬送方向において、画像領域より先端側に位置する余白領域である。図9において、後続紙((x+1)枚目)における先端側の余白領域(先端余白)が斜線部で示されている。また、画像領域とは、画像形成装置1によりトナー画像が形成され得る領域である。
Here, the margin area is an area in which the toner image is not formed by the
本発明者らは、画像スジが顕在化しやすいハーフトーン画像を画像領域に形成して検討を行った。用紙Pとしては、キヤノン製のCS−680を用いた。通常モードの紙間では、x枚目の用紙Pの後端と定着ベルト100の間で剥離放電が起きた場合、(x+1)枚目の用紙Pの画像領域において剥離放電跡による画像スジとしての顕在化が確認された。一方、対策モードの紙間では、x枚目の用紙Pの後端と定着ベルト100の間で剥離放電が起きた場合、(x+1)枚目の用紙Pの画像領域において剥離放電跡による画像スジは視認されなかった。
The present inventors have made a study by forming a halftone image in an image region in which image streaks are likely to appear. As the paper P, CS-680 manufactured by Canon was used. In the normal mode, when a peeling discharge occurs between the rear end of the xth sheet P and the fixing
したがって、通常モードよりも紙間を広げ、剥離放電跡の生じた部位が後続紙の画像領域と接触する前に、剥離放電跡の生じた部位を後続紙の先端側の余白領域と接触させることで、後続紙の画像領域での画像スジの顕在化を抑制することができる。 Therefore, the space between the papers should be wider than in the normal mode, and the part where the peeling discharge mark is generated should be brought into contact with the margin area on the tip side of the succeeding paper before the part where the peeling discharge mark is generated comes into contact with the image area of the succeeding paper. Therefore, it is possible to suppress the appearance of image streaks in the image area of the subsequent paper.
尚、x枚目の用紙Pの後端と定着ベルト100の間で剥離放電が起きた場合に、定着ベルト100の空回転によって剥離放電跡を解消させてから(x+1)枚目の用紙Pの画像領域に接触させる場合には、空回転に120秒ほど必要である。それに対し、対策モードのように、剥離放電跡の生じた部位を後続紙の先端側の余白領域と接触させる場合には、定着ベルト100の周長1周分ほどの紙間時間で剥離放電跡を解消することができる。本実施例の構成では、定着ベルト100の1周分にかかる時間は、およそ304(ms)である。したがって、対策モードのように剥離放電跡の生じた部位を後続紙の先端側の余白領域と接触させることで、生産性の大幅な低下を抑制しつつ、後続紙の画像領域での画像スジの顕在化を抑制することができる。
When a peeling discharge occurs between the rear end of the xth sheet P and the fixing
そこで、画像形成装置1は、通常モードに対して紙間を広げ、剥離放電跡の生じた部位が後続紙の画像領域と接触する前に後続紙の先端側の余白領域と接触する紙間で用紙Pを搬送する対策モードを実行することにより、画像スジの顕在化を抑制する。これにより、生産性よりも画質を重視するユーザのニーズに対応することができる。
Therefore, the
ところで、剥離放電に伴う画像スジは、ハーフトーン画像でより顕著に顕在化し、必ずしもすべてのユーザの成果物で顕在化するわけではない。たとえば主に文書の画像を印刷するようなユーザにとっては、剥離放電に伴う画像スジは視認できないか、視認できても気にならないレベルであることがしばしばある。このようなユーザには、生産性を低減させてまで画像スジ対策を行うことよりも、生産性を低減させないことが求められる。したがって、画像形成装置1は、生産性を重視する通常モードを実行することにより、画質よりも生産性を重視するユーザのニーズに対応する。
By the way, the image streaks associated with the peeling discharge become more prominent in the halftone image, and not necessarily in the deliverables of all users. For example, for a user who mainly prints an image of a document, the image streaks associated with the peeling discharge are often invisible, or even if they can be visually recognized, they are not noticeable. Such users are required not to reduce productivity, rather than taking measures against image streaks even after reducing productivity. Therefore, the
尚、図9では、通常モードにおける紙間が距離にして定着ベルト100の周長1周未満である場合を例に示したが、通常モードにおける紙間は、装置の構成によって適宜設定すればよい。つまり、通常モードにおける紙間は、距離にして定着ベルト100の周長1周以上である構成であってもよい。この場合、通常モードにおける紙間時間P1は、定着ベルト100が1回転するのに要する時間よりも長い時間となる。この場合においても、対策モードにおける紙間は、通常モードよりも長い紙間で、剥離放電跡の生じた部位が後続紙の画像領域と接触する前に、剥離放電跡の生じた部位を後続紙の先端側の余白領域と接触させる紙間に設定する。
Note that FIG. 9 shows an example in which the paper spacing in the normal mode is less than one circumference of the fixing
また、図9では、対策モードにおける紙間は、通常モードの紙間より長く、且つ、剥離放電跡の生じた部位が後続紙の画像領域と接触する前に、剥離放電跡の生じた部位を後続紙の先端側の余白領域と接触する最短の紙間としたが、これに限らない。対策モードにおける紙間は、通常モードよりも長い紙間で、剥離放電跡の生じた部位が後続紙の画像領域と接触する前に、剥離放電跡の生じた部位を後続紙の先端側の余白領域と接触させる紙間に設定すればよい。例えば、図9において、対策モードの紙間を、定着ベルト100の周面上で先行紙(x枚目)の後端部と接触した部位が、2周後に後続紙((x+1)枚目)の先端側の余白領域と接触する紙間としても良い。ただし、通常モードに対する生産性の低下をできるだけ抑制するために、より短い紙間に設定する事がより好ましい。
Further, in FIG. 9, the space between the papers in the countermeasure mode is longer than the space between the papers in the normal mode, and the part where the peeling discharge mark is generated is before the portion where the peeling discharge mark is generated comes into contact with the image area of the subsequent paper. The shortest space between papers that comes into contact with the margin area on the tip side of the succeeding paper is used, but the limitation is not limited to this. The space between the papers in the countermeasure mode is longer than that in the normal mode, and before the part where the peeling discharge mark occurs comes into contact with the image area of the succeeding paper, the part where the peeling discharge mark occurs is the margin on the tip side of the succeeding paper. It may be set between the papers in contact with the area. For example, in FIG. 9, the portion of the paper in the countermeasure mode that comes into contact with the rear end portion of the preceding paper (xth sheet) on the peripheral surface of the fixing
<対策モードの設定>
画像形成装置1は、ユーザのニーズに応じて、生産性重視の通常モードと、画質重視の対策モードと、を含む複数のモードのいずれかから、1つのモードを操作者が操作部180の表示部180B上で設定できる。
<Countermeasure mode setting>
In the
モードが設定される制御フローについて、図10に示すフローチャート及び図13に示すブロック図を用いて説明する。フローチャートに示す制御は、実行部として機能するCPU10が、内蔵する記憶手段に記憶された制御プログラムを実行することにより行われる。図10は、モードの設定に関するフローチャートであり、図13は、制御系の構成の一例を示すブロック図である。CPU10は、操作部180と電気的に接続している。
The control flow in which the mode is set will be described with reference to the flowchart shown in FIG. 10 and the block diagram shown in FIG. The control shown in the flowchart is performed by the
尚、記憶手段は、CPU10に内蔵する構成に限らず、CPU10とは別体でCPU10と電気的に接続しているメモリを画像形成装置1に設け、そのメモリが、プログラムやデータを格納する記憶手段として機能する構成としても良い。
The storage means is not limited to the configuration built in the
操作者により操作部180にモードの選択画面を表示させる指示が入力されると(S101)、CPU10は、操作部180の表示部180Bにモードの選択画面を表示させる(S102)。具体的には、CPU10は、図11に示すように、表示部180Bに「通常モード」のソフトキー180Cと、「対策モード」のソフトキー180Dを表示させる。図11は、モードの選択画面の一例を示す図である。
When the operator inputs an instruction to display the mode selection screen on the operation unit 180 (S101), the
モードの選択画面にて、「通常モード」のソフトキー180Cが押下されると(つまり、選択されたモードが「通常モード」である場合)、CPU10は、生産性重視の通常モードに設定する(S103、S104)。モードの選択画面にて、「対策モード」のソフトキー180Dが押下されると(つまり、選択されたモードが「対策モード」である場合)、CPU10は、画質重視の対策モードに設定する(S103、S105)。モードに応じた画像形成処理が実行される。CPU10は、設定したモードに対応する情報を、CPU10に内蔵する記憶手段に保持する。
When the "normal mode"
このようにすることで、ユーザは自身のニーズに合わせて、画像形成装置1に実行させるモードを選択することができる。
By doing so, the user can select the mode to be executed by the
本実施例では、画像形成装置1は、操作者が操作部180にてモードの選択画面を表示させる指示が入力することにより、モードの選択又は変更が可能となる。一旦モードが設定された以降、モードの選択画面にて操作者により選択されるモードが変更されない限り、CPU10が実行するモードは変更されない。これにより、一旦モードを設定すれば、操作者は必要がない限りモード設定を繰り返さなくてよい。
In the present embodiment, the
尚、初期設定として通常モードが設定されている構成としても良い。この場合、操作者によりモードの選択画面を表示させる指示が入力されなかった場合には、CPU10は通常モードを実行する。また、操作者は、モード選択画面にて初期設定から変更できる。
The normal mode may be set as the initial setting. In this case, if the operator does not input an instruction to display the mode selection screen, the
尚、本実施例では、モードの選択肢が生産性重視の通常モードと、画質重視の対策モードとの2つである場合を例に示したが、画像形成装置1にて設定可能なモードとして他のモードを設ける構成としてもよい。また、尚、本実施例では、ソフトキーの押下によりモードが選択される構成としたが、操作ボタン部180Aを用いて選択される構成としてもよい。
In this embodiment, the case where there are two mode options, a normal mode for which productivity is emphasized and a countermeasure mode for which image quality is emphasized, is shown as an example, but other modes can be set by the
<モードに応じた画像形成処理の実行>
次に、モードに応じた画像形成処理の実行について、図12に示すフローチャートと図13に示すブロック図を用いて説明する。図12は、モードに応じた制御に関するフローチャートである。フローチャートに示す制御は、実行部として機能するCPU10が、内蔵する記憶手段に記憶された制御プログラムを実行することにより行われる。また、CPU10は、図13に示すように、画像形成部200と電気的に接続しており、画像形成部200による画像形成動作を制御する。また、CPU10は、レジストローラのモータM3、給紙ローラのモータM4、中間転写ベルトのモータM5、定着装置27と接続しており、画像形成動作、定着動作、及び、用紙Pの搬送を制御する。
<Execution of image formation processing according to the mode>
Next, the execution of the image forming process according to the mode will be described with reference to the flowchart shown in FIG. 12 and the block diagram shown in FIG. FIG. 12 is a flowchart relating to control according to the mode. The control shown in the flowchart is performed by the
CPU10は、画像形成装置1の通電命令(例えば電源スイッチのオン)を受けると、立ち上げ制御へ移行後、プリント命令の入力を待機する状態となる。ここで、プリント命令とは、画像形成部200への画像形成処理の実行命令である。プリント命令とは、例えば、操作者により操作部180又は外部のパーソナルコンピュータから投入されるプリントスタートの指示や、操作者により操作部180から投入されるコピースタートの指示である。
When the
CPU10は、プリント命令の入力を待機する状態でプリント命令が入力されると、そのプリント命令においてトナー画像を形成すべき用紙Pのサイズや坪量、シート材の種別に対応する情報を含むシート情報を取得する(S201、S202)。これらの情報は、操作者による指示として操作部180又は外部のパーソナルコンピュータから入力される。本実施例では、投入されたプリント命令に対して実行すべき画像形成処理が、同じ種類の用紙P(つまり、同じサイズ・同じ坪量・同じ材質の用紙)に複数枚連続で画像形成する場合を例に示す。例えば、A4・普通紙・10枚プリントする場合である。
When a print command is input while the
次に、CPU10は、記憶手段を参照し、画像形成装置1に設定されているモードを判定する(S203)。モードの設定については上述した通りである。
Next, the
CPU10は、設定されているモードを実行する。つまり、CPU10は、生産性重視の通常モードと、画質重視の対策モードと、を含む複数のモードのうち、設定されているモードを選択的に実行する。
The
設定されているモードが「通常モード」である場合、CPU10は、紙間時間が生産性を優先させた時間P1となるように、用紙Pを定着ニップ部Nに搬送させる(S204)。
この紙間時間P1は、S202にて取得したシート情報に基づいて決定される。例えば、記憶手段に予めシート情報と紙間時間P1を対応付けたテーブルを保持させておき、CPU10は、S202にて取得した情報を基に、テーブルを参照することで紙間時間P1を決定する。尚、紙間時間とは、上述したように、先行紙(x枚目)の後端が定着ニップ部Nを通過してから、先行紙の次に定着ニップ部Nに搬送される後続紙((x+1)枚目)の先端が定着ニップ部Nを通過するまでの時間である。
When the set mode is the "normal mode", the
The inter-paper time P1 is determined based on the sheet information acquired in S202. For example, the storage means holds a table in which the sheet information and the paper-to-paper time P1 are associated with each other in advance, and the
一方、設定されているモードが対策モードである場合は、CPU10は、紙間時間が上述した画質を優先させた時間P2となるように、用紙Pを定着ニップ部Nに搬送させる(S205)。ここで、対策モード用の紙間時間P2は、上述したように、定着ベルト100周面上で先行紙の後端部と接触した部分が後続紙の先端側の余白領域内に当たるように設定される紙間時間である。この紙間時間P2は、S202にて取得したシート情報に基づいて決定される。例えば、記憶手段に予めシート情報と紙間時間P2を対応付けたテーブルを保持させておき、CPU10は、S202にて取得した情報を基に、テーブルを参照することで紙間時間P2を決定する。
On the other hand, when the set mode is the countermeasure mode, the
ここで、用紙Pの搬送についてより具体的に説明する。本実施例では、CPU10がレジストローラ33のモータM3を制御し、通常モードと対策モードで先行紙の次の用紙Pをレジストローラ33で停止させる時間を変えることによって、紙間時間を調整する。尚、同じ条件で画像形成する場合、通常モードと対策モードにおいて加圧ローラ600の回転速度は同じとする。
Here, the transport of the paper P will be described more specifically. In this embodiment, the
具体的には、CPU10は、S201にて投入されたプリント命令に対して、トナー画像を形成すべき用紙Pが収容されている給紙カセット(ここではカセット31とする。)の給紙ローラのモータM4を駆動させる。これにより、CPU10は、S201にて投入されたプリント命令における1枚目の用紙Pを給紙ローラ32にカセット31から給紙させる。給紙された1枚目の用紙Pは、レジストローラ33に搬送される。
Specifically, the
また、CPU10は、画像形成部200、中間転写ベルトのモータM4、定着装置27の動作を開始させる。CPU10は、画像形成部200に、1枚目の用紙Pに転写すべき画像を形成させる。CPU10は、レジストローラ33に、中間転写ベルト25上の1枚目の用紙Pに対応するトナー画像が転写ニップ部に到達するタイミングに合わせて、用紙Pを転写ニップ部に送り出させる。
Further, the
CPU10は、レジストローラ33が1枚目の用紙Pを送り出し終わったら、2枚目の用紙Pをレジストローラ33で停止させる。画像形成部200は、1枚目の用紙Pに転写すべき画像に続いて、所定の紙間を空けて、2枚目の用紙Pに転写すべき画像を形成する。CPU10は、画像形成部200に、1枚目のシートに転写すべきトナー画像と2枚目のシートに転写すべきトナー画像との間隔がモードに応じた紙間時間に対応する間隔となるように、トナー画像を中間転写ベルト25上に形成させる。モードに応じた紙間時間とは、通常モードであれば紙間時間P1であり、対策モードであれば紙間時間P2である。
When the resist
CPU10は、レジストローラのモータM3を制御し、モードに応じた紙間時間に基づいた画像間隔を空けて形成されている2枚目の用紙Pに対応する中間転写ベルト25上のトナー画像が転写ニップ部に到達するタイミングに合わせて、用紙Pを送り出させる。つまり、CPU10は、通常モードの場合、1枚目の用紙Pとの紙間時間がP1となるまでレジストローラ33に2枚目の用紙Pを停止させ、対策モードの場合、1枚目の用紙Pとの紙間時間がP2となるまでレジストローラ33に2枚目の用紙Pを停止させる。尚、紙間時間は、上述したように、先行紙の後端が定着ニップ部Nを通過してから、先行紙の次に定着ニップ部Nに搬送される後続紙の先端が定着ニップ部Nを通過するまでの時間を指す。
The
すなわち、定着ニップNにおける先行紙と後続紙との紙間時間は、このレジストローラ33で停止させている時間によって調整される。
That is, the paper-to-paper time between the preceding paper and the succeeding paper in the fixing nip N is adjusted by the time stopped by the resist
レジストローラ33にて停止させるべき時間が経過すると、CPU10は、レジストローラのモータM3を駆動してレジストローラ33を回転させ、2枚目の用紙Pの搬送を開始する。転写ニップ部を通過した2枚目の用紙Pは、通常モードの場合、1枚目の用紙Pとの紙間時間P1で定着ニップ部Nを通過し、対策モードの場合、1枚目の用紙Pとの紙間時間P2で定着ニップ部Nを通過する。
When the time to be stopped by the resist
CPU10は、3枚目の用紙Pの搬送も同様に、2枚目の用紙Pとの紙間時間がモードに応じた紙間時間となるように3枚目の用紙Pの搬送を制御する。以下、投入されたプリント命令に対応する最後の用紙Pを搬送するまで同様である。
Similarly, the
このように、レジストローラ33は、後続の用紙Pに対応する中間転写ベルト20上のトナー画像が転写ニップ部に到達するタイミングに合わせて用紙Pを送り出すことにより、シート情報に基づいて決定された紙間での用紙Pの搬送を実現する。
In this way, the resist
ここで、一例として、A4サイズの用紙Pの通紙を行う場合の紙間時間の設定値を、それぞれのモードについて、示す。本実施例において定着ベルト100の外径は30mm、周長は約94mm、余白部の大きさは3.5mmとする。尚、これらの値は一例であり、これに限定されるものではない。また、A4サイズの用紙Pの搬送方向の長さは約210mmである。
Here, as an example, the set value of the inter-paper time when the A4 size paper P is passed is shown for each mode. In this embodiment, the fixing
本実施例における生産性重視の通常モードにおける紙間は、距離にして約30mmである。これを紙種によって決まる定着ベルト100の回転速度で割れば、紙間時間P1が算出される。通常モードでの紙間は、画像形成装置1の生産性から決定される値であり、紙種及び紙サイズごとに予め設定されている。本実施例では、定着ベルト100の周長が約210mmであるから、図9に示すように、通常モードでの紙間が、距離にして定着ベルト100の周長1周未満である。
The distance between the papers in the normal mode in which productivity is emphasized in this embodiment is about 30 mm. The inter-paper time P1 is calculated by dividing this by the rotation speed of the fixing
次に、対策モード時の紙間時間の設定について説明を行う。定着ベルト100上の先行紙の後端と接触した部位が後続紙の先端側の余白領域内に接触させるため、ここでは、先行紙の後端と接触した部位が、用紙Pの先端側の余白領域のうち搬送方向において中央部と接触する位置を基準に、狙いの紙間を設定する。つまり、狙いの紙間は、定着ベルト1周分の長さに余白部の長さを2で割った値を加算した間隔とする。定着ベルト100の直径は30mm、周長は約94mm、余白部の大きさは3.5mmとすると、狙いの紙間は約92.5mmである。これを紙種によって決まる定着ベルト100の回転速度で割れば、紙間時間P2が算出される。
Next, the setting of the inter-paper time in the countermeasure mode will be described. Since the portion of the fixing
画像形成装置1の記憶手段には、このようにして算出されたモード毎の紙間時間の値を予め保持されており、CPU10は、設定されたモードに応じた紙間時間で、用紙Pの搬送を制御する。尚、CPU10は、設定されたモードが対策モードである場合には、取得したシート情報に応じて上述のように対策モードにおける紙間時間を算出するとしてもよい。
The storage means of the
これによって、対策モードにおいて、紙間は、先行紙の用紙Pの後端部と接触した部位が後続紙の余白領域内に入るように調整される。即ち、対策モードを実行する場合、画像形成装置1は、x枚目の用紙Pの後端部によって定着ベルト100上に剥離放電跡が発生しても、剥離放電跡の生じた部位が(x+1)枚目の画像領域と接触する前に、(x+1)枚目の先端側の余白領域と接触する。これによって、定着ベルト100上の剥離放電跡を緩和させることができ、(x+1)枚目の画像領域に画像スジが潜在化するのを抑制することができる。
As a result, in the countermeasure mode, the space between the papers is adjusted so that the portion of the leading paper in contact with the rear end of the paper P falls within the margin area of the trailing paper. That is, when the countermeasure mode is executed, in the
尚、本実施例では、同じ種類の用紙P(つまり、同じサイズ・同じ坪量・同じ材質の用紙)に複数枚連続で画像形成する具体例として、A4サイズの用紙Pを用いる場合を例に説明したが、用紙Pのサイズは、これに限らない。複数枚連続で画像形成する同じ種類の用紙Pとして、画像形成装置1で搬送可能な最大の幅サイズ(搬送方向と直交する方向のサイズ)の用紙Pを用いる場合であっても、本実施例の画像形成装置1は、モードに応じた紙間時間で用紙Pを搬送する。つまり、通常モードでは、CPU10は、生産性を優先させた紙間時間となるように用紙Pの搬送を制御する。対策モードでは、CPU10は、定着ベルト100周面上で先行紙(x枚目)の後端部と接触した部位が後続紙((x+1)枚目)の先端側の余白領域内に接触する紙間時間となるように用紙Pの搬送を制御する。ただし、紙間時間P1、P2の値は、Aサイズの用紙Pを用いる場合と異なっていてもよい。
In this embodiment, as a specific example of continuously forming a plurality of images on the same type of paper P (that is, paper of the same size, the same basis weight, and the same material), a case where A4 size paper P is used is taken as an example. As described above, the size of the paper P is not limited to this. Even when a paper P having the maximum width size (size in the direction orthogonal to the transport direction) that can be conveyed by the
尚、本実施例において、モードに応じた紙間時間は、CPU10がレジストローラ33の駆動・停止タイミングを制御することにより、調整される構成としたが、紙間時間の調整方法はこれに限らない。例えば、CPU10が、モードに応じた紙間時間に合わせて、給紙ローラ32が用紙Pを送り出すタイミングを制御する構成としても良い。
In this embodiment, the paper-to-paper time according to the mode is adjusted by the
尚、本実施例において、投入されたプリント命令に対応する画像形成において、1枚目から投入されたプリント命令に対応する最後の用紙Pまで、一定の紙間時間(通常モードではP1、対策モードではP2)で用紙Pを搬送する構成とした。ただし、例えばジャムの発生や部材の異常昇温の発生等により、画像形成処理が中断される場合、中断の前後での紙間時間は、例外として、設定されたモードに応じた紙間時間でなくてもよい。例えば、対策モードにおいて、ジャムが発生した場合には、ジャムの発生直前のx枚目の用紙Pとジャムの発生直後である(x+1)枚目の用紙Pとの紙間時間が対策モード用の紙間時間を満たさない場合であっても、本実施例の範囲内の構成であるとする。 In this embodiment, in the image formation corresponding to the input print command, a constant paper-to-paper time (P1 in the normal mode, countermeasure mode) from the first sheet to the last paper P corresponding to the input print command. Then, the paper P is conveyed by P2). However, when the image formation process is interrupted due to, for example, the occurrence of jam or abnormal temperature rise of the member, the inter-paper time before and after the interruption is an exception, which is the inter-paper time according to the set mode. It does not have to be. For example, when a jam occurs in the countermeasure mode, the time between the xth sheet immediately before the jam occurs and the (x + 1) th sheet P immediately after the jam occurs is for the countermeasure mode. Even if the inter-paper time is not satisfied, the configuration is within the range of this embodiment.
上述したように、画像形成装置1は、ユーザのニーズに応じて、生産性重視の通常モードと、画質重視の対策モードと、を含む複数のモードのいずれかから、1つのモードを操作者が操作部180の表示部180B上で設定できる。これにより、ユーザは自身のニーズに合わせて、画像形成装置1に実行させるモードを選択することができる。
As described above, the
上述したように、画像形成装置1は、通常モードが設定されている場合には、通常モードを実行し、生産性を優先させた紙間時間P1となるように定着ニップ部Nに用紙Pを搬送する。これにより、画質よりも生産性を重視するユーザのニーズに対応することができる。
As described above, when the normal mode is set, the
また、上述したように、画像形成装置1は、対策モードが設定されている場合には、対策モードを実行する。つまり、画像形成装置1は、対策モードが設定されている場合には、定着ベルト100周面上で先行紙(x枚目)の後端部と接触した部位が後続紙((x+1)枚目)の先端側の余白領域内に接触する紙間時間P2となるように定着ニップ部Nに用紙Pを搬送する。これにより、画像スジの顕在化を抑制することができ、生産性よりも画質を重視するユーザのニーズに対応することができる。
Further, as described above, the
したがって、生産性を重視するユーザと画質を重視するユーザの両者のニーズに対応できる画像形成装置を提供することができる。 Therefore, it is possible to provide an image forming apparatus that can meet the needs of both a user who emphasizes productivity and a user who emphasizes image quality.
1 画像形成装置
10 CPU
27 定着装置
100 定着ベルト
180 操作部
180B 表示部
200 画像形成部
600 加圧ローラ
N 定着ニップ部
P 用紙
1 Image forming
27
Claims (7)
フッ素樹脂を含有する表層が前記画像形成部により形成された未定着のトナー画像を有するシート面と接触する第1の回転体と、弾性層を有し前記第1の回転体と協働してニップ部を形成する第2の回転体と、前記第2の回転体を駆動するための駆動モータと、を有し、前記第1の回転体は前記第2の回転体の回転に従動して回転し、前記画像形成部から連続して搬送されるシートを搬送しながら前記画像形成部により形成された未定着のトナー画像をシート上に定着する定着部と、
同じ種類及び同じサイズのシートからなる複数のシートへ連続的にトナー画像を形成する画像形成処理の実行において、前記複数のシートのうちの先行するシートの後端が前記ニップ部を通過してから次のシートの先端が前記ニップ部に到達するまでの期間が第1の期間であり、且つ、先行するシートの後端と接触した前記第1の回転体の前記表層の部位が次のシート上の先端側の余白領域に接触することなく次のシート上の画像領域に接触するように、シートを搬送する第1のモードと、前記画像形成処理の実行において、前記期間が前記第1の期間よりも長く、且つ、先行するシートの後端と接触した前記第1の回転体の部位が次のシート上の先端側の余白領域のシートの搬送方向における中央部に接触するような第2の期間となるように、シートを搬送する第2のモードと、を実行する実行部と、を有することを特徴とする画像形成装置。 An image forming part that forms an unfixed toner image on the sheet,
In cooperation with the first rotating body having an elastic layer and having a surface layer containing a fluorine resin in contact with a sheet surface having an unfixed toner image formed by the image forming portion, and the first rotating body having an elastic layer. It has a second rotating body forming a nip portion and a drive motor for driving the second rotating body, and the first rotating body is driven by the rotation of the second rotating body. A fixing portion that fixes an unfixed toner image formed by the image forming portion on the sheet while rotating and conveying a sheet that is continuously conveyed from the image forming portion .
In executing an image forming process for continuously forming a toner image on a plurality of sheets made of the same type and the same size, after the rear end of the preceding sheet among the plurality of sheets passes through the nip portion. The period until the tip of the next sheet reaches the nip portion is the first period, and the surface layer portion of the first rotating body in contact with the rear end of the preceding sheet is on the next sheet. In the first mode of transporting the sheet and the execution of the image forming process so that the sheet is in contact with the image area on the next sheet without touching the margin area on the tip side of the sheet, the period is the first period. A second portion of the first rotating body that is longer and is in contact with the rear end of the preceding sheet so as to contact the central portion of the front end side margin region on the next sheet in the sheet transport direction. An image forming apparatus comprising: a second mode of transporting a sheet and an execution unit for executing the sheet so as to be a period.
前記実行部は、前記操作部にて前記実行部が実行すべきモードとして前記第1のモードが指示された場合には、前記第1のモードを実行し、前記操作部にて前記実行部が実行すべきモードとして前記第2のモードが指示された場合には、前記第2のモードを実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 It has an operation unit that receives an instruction of a mode to be executed by the execution unit from an operator.
When the first mode is instructed by the operation unit as the mode to be executed by the execution unit, the execution unit executes the first mode, and the execution unit executes the first mode. The image forming apparatus according to claim 1, wherein when the second mode is instructed as the mode to be executed, the second mode is executed.
前記表示部は、前記第1のモードと前記第2のモードを含む複数のモードのうち前記実行部が実行すべきモードの指示を入力するための画面を操作者の指示により表示することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 The operation unit has a display unit and has a display unit.
The display unit is characterized in that a screen for inputting an instruction of a mode to be executed by the execution unit among a plurality of modes including the first mode and the second mode is displayed by an operator's instruction. The image forming apparatus according to claim 2.
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