JP6768938B2 - イオン衝突断面積を決定するための分離後の移動度分析器および方法 - Google Patents

イオン衝突断面積を決定するための分離後の移動度分析器および方法 Download PDF

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Description

本出願は、2016年9月27日に出願された英国特許出願第1616395.8号からの優先権およびその利益を主張するものである。この出願の内容全体が、参照によって本願に組み込まれる。
本発明は一般に、質量スペクトロメータおよび質量スペクトロメトリに関し、特に、イオン移動度スペクトロメトリおよびイオン移動度に従ってイオンを分離する方法に関する。
イオン移動度分離のキー属性は、衝突断面積(「CCS」)値を決定するための能力である。標準的な移動度分離デバイスは、ドリフトチューブの長さにわたる一定または静DC電圧の印加を伴い、これにより、第1原理による衝突断面積値の決定が可能である。
衝突断面積を決定するために他のデバイスが用いられてよく、これらは、進行波(「T波」)移動度セパレータを含む。しかしそのようなデバイスにおいて、衝突断面積値は、第1原理から得ることが不可能であり、適切な移動度較正用化合物を用いることによって導出または推定され得る。
しかし、たとえば微分移動度分離(「DMS」)など他のアプローチによると、イオン移動度および衝突断面積データを得ることはできない。
較正は、進行波イオン移動度分離の場合に衝突断面積値を得るための解決策である一方、衝突断面積を直接決定する新たな改善された方法が望まれる。
本開示の態様によると、
第1の分離デバイスにおいて、第1の物理化学特性に従って第1のイオン集団を分離することと、
ドリフトチューブにおいて、第1の分離デバイスから抜け出す1または複数のイオングループを分離し、各イオングループ内のイオンの衝突断面積を決定するためにドリフトチューブを用いて各イオングループをサンプリングすることであって、各イオングループは、上記第1の物理化学特性の範囲、たとえば低減、限定、または制限された範囲に対応することと
を備え、
ドリフトチューブは、第1のイオン集団における複数のイオングループが、上記第1の分離デバイスの単一の分離サイクル内で上記ドリフトチューブによってサンプリングされ得るように構成され、各イオングループをサンプリングするステップは、
前記ドリフトチューブを通るドリフト時間を測定することによって各イオングループ内のイオンの移動度を決定することと、
前記決定された移動度を用いて各イオングループ内の前記イオンの衝突断面積を決定することと
を備える方法が提供される。
本明細書に開示される技術は、高分解能分離デバイスから抜け出すイオンの衝突断面積を測定する、新しく改善された(たとえばより迅速かつ決定論的な)方法を提供することを目的とする。ドリフトチューブは、第1の分離デバイスから抜け出すイオンが、スペクトロメータの他の部品へ前進的に伝送される前に、それらの衝突断面積を迅速に決定するために提供され得る。
また本明細書で説明される方法は、衝突断面積を測定するための較正物の使用を必要としない。
いくつかの実施形態において、ドリフトチューブは、第1の分離デバイスに比べて速いサイクル時間で動作してよい。サイクル時間(または分離のサイクル)は、所与のイオン集団、イオングループ、またはイオン群における全てのイオンがほぼ同時に分離デバイス内に導入された場合、イオン集団、イオングループ、またはイオン群における最も低速のイオンが分離デバイスを通過し、分離デバイスから出るために要する時間として定義され得る。第1の分離デバイスのサイクル時間は、ドリフトチューブのサイクル時間よりも10、20、30、40、50、または100倍以上長くあってよい。
他の実施形態において、ドリフトチューブは、第1の分離デバイスから抜け出す一連のイオングループを連続的および/または同時に分離するように構成され得る。
1または複数のイオングループが、(たとえば第1の分離デバイスから)ドリフトチューブ内へパルスされ得る一方、1または複数の先行イオングループまたは1または複数の先行イオングループ内の少なくともいくつかのイオンがドリフトチューブ内に未だ存在する(未だ分離中である)。ドリフトチューブは、2、3、4、5、または10以上のイオングループを分離するように構成され得る。
これらの実施形態において、(第1の分離デバイスにおける事前分離によって)どの時点でもドリフトチューブ内の移動度範囲が低減され、イオングループのドリフトチューブ内への「オーバーパルス」(すなわち、複数のイオングループがドリフトチューブ内で分離される状態)が起こり得る。すなわち、複数のイオングループがドリフトチューブ内に存在する。パルス期間(すなわち、各グループをドリフトチューブ内にパルスする間の期間)は、好適には、第1の分離デバイスから抜け出すイオングループの時間幅と同じまたはそれより短いタイムスケールである。
本明細書で説明される全ての態様および実施形態において、各イオングループは、そのイオングループにおける第1の物理化学特性の値範囲にわたる複数の点でサンプリングされ得る。たとえば、物理化学特性はイオン移動度であってよく、各イオングループ内のイオンに関して衝突断面積の複数の値が決定され得る。
各イオングループ内のイオンの移動度を決定するステップは、方程式
Figure 0006768938
を用いることを備えてよく、式中、Kは、ドリフト時間Tにおいてドリフトチューブを通過するイオンの移動度であり、Vは、ドリフトチューブの長さLにわたる電圧降下である。
各イオングループ内のイオンの移動度を決定するステップは、(i)ドリフトチューブの長さに沿ってDC電圧勾配を印加すること、(ii)様々な値の範囲にわたりDC電圧勾配を変化させること、(iii)ドリフトチューブを通過するイオン種の到着時間分布を測定すること、および(iv)たとえば上記式を用いて、ドリフト時間対ドリフトチューブにわたる電圧降下のグラフを作成することの1または複数を備えてよい。
イオンの移動度および/または衝突断面積は、このグラフの最良適合直線から直接決定され得る。すなわち、移動度および/または衝突断面積は、たとえば較正物を使用することなく、第1原理によって決定され得る。
ドリフトチューブは複数の電極を備え、方法は更に、ドリフトチューブに沿って、たとえばドリフトチューブの長さ(たとえば全長)に沿って、イオンを駆り立てるために複数の電極に一定DC電圧を印加することを備えてよい。
第1の物理化学特性は、イオン移動度を備えてよい。各イオングループは、第1の分離デバイスから抜け出す移動度ピークに対応してよい。各移動度ピークは、各移動度ピークにわたり複数の衝突断面積値が決定され得るように、複数の点でサンプリングされ得る。
各イオングループは、上記第1の物理化学特性の範囲に対応してよく、たとえば上記第1の物理化学特性がイオン移動度または質量対電荷比である場合、上記第1の物理化学特性の範囲は、それぞれイオン移動度の範囲または質量対電荷比の範囲であってよい。
第1の分離デバイスは、複数の電極を備えるイオン移動度セパレータを備えてよい。
方法は更に、分離デバイスに沿ってイオンを駆り立てるために、第1の分離デバイスの電極の少なくともいくつかに1または複数の過渡DC電圧または電位を印加することを備えてよい。1または複数の過渡DC電圧または電位は、第1の速度で第1の分離デバイスの軸長さの少なくとも一部に沿って掃引、変換、または順次印加されてよく、イオン移動度に従ってイオンを分離させる。
第1の物理化学特性は質量対電荷比を備えてよく、各イオングループは、第1の分離デバイスから抜け出す質量対電荷比の範囲に対応してよい。
第1の分離デバイスは、四重極型または多重極質量フィルタを備えてよい。
1または複数の電圧は、電圧勾配(たとえば電圧降下)、たとえばDC電圧勾配がドリフトチューブの長さに沿って生じ、または存在するようにドリフトチューブに印加され得る。ドリフトチューブにわたる電圧勾配は、50V、30V、20V、または10V未満であってよい。
ドリフトチューブおよび/またはドリフトチューブの電極は、10cm、5cm、4cm、3cm、2cm、または1cm未満の長さを有してよい。ドリフトチューブの長さは、第1の分離デバイスの長さの2、3、4、5、10、20、50、または100分の1以下であってよい。これらの実施形態のいずれかにおいて、ドリフトチューブは、第1の分離デバイスと同じ物理化学特性、たとえばイオン移動度に従ってイオンを分離するように構成および適合され得る。
ドリフトチューブは、第1の分離デバイスのすぐ後にあってよい。
決定された移動度を用いて各イオングループ内のイオンの衝突断面積を決定することは、高分解能セパレータのタイムスケール内にネスト化された衝突断面積の取得を意味し得る。
本開示の態様によると、
第1の物理化学特性に従って第1のイオン集団を分離するように構成および設定された第1の分離デバイスと、
前記第1の分離デバイスから抜け出す1または複数のイオングループを分離するように構成および設定され、使用中、前記第1のイオン集団における複数のイオングループが前記第1の分離デバイスの単一の分離サイクルにおいて前記ドリフトチューブによってサンプリングされ得るように構成および設定されたドリフトチューブであって、各イオングループは前記第1の物理化学特性の範囲に対応する、ドリフトチューブと、
(i)前記ドリフトチューブを通るドリフト時間を測定することによって各イオングループ内のイオンの移動度を決定することと、
(ii)前記決定された移動度を用いて各イオングループ内の前記イオンの衝突断面積を決定することと
によって、各イオングループ内のイオンの衝突断面積を決定するために、各イオングループをサンプリングするように構成および設定された制御システムと
を備える装置が提供される。
装置は、スペクトロメータ、たとえば質量および/またはイオン移動度スペクトロメータの一部を成してよい。
理解されるように、本開示は、第1の分離デバイス(たとえば進行波イオン移動度セパレータ)の後に迅速かつ低分解能の線形フィールドセパレータを(ドリフトチューブの形式で)使用し、第1の分離デバイスから抜け出すイオングループに関する衝突断面積値の直接的決定を可能にすることを意図するものである。
スペクトロメータは、(i)エレクトロスプレーイオン化(「ESI」)イオン源、(ii)大気圧光イオン化(「APPI」)イオン源、(iii)大気圧化学イオン化(「APCI」)イオン源、(iv)マトリックス支援レーザ脱離イオン化(「MALDI」)イオン源、(v)レーザ脱離イオン化(「LDI」)イオン源、(vi)大気圧イオン化(「API」)イオン源、(vii)シリコン上脱離イオン化(「DIOS」)イオン源、(viii)電子衝撃型(「EI」)イオン源、(ix)化学イオン化(「CI」)イオン源、(x)フィールドイオン化(「FD」)イオン源、(xi)フィールド脱離(「FD」)イオン源、(xii)誘導結合プラズマ(「ICP」)イオン源、(xiii)高速原子衝撃(「FAB」)イオン源、(xiv)液体二次イオン質量スペクトロメトリ(「LSIMS」)イオン源、(xv)脱離エレクトロスプレーイオン化(「DESI」)イオン源、(xvi)ニッケル63放射性イオン源、(xvii)大気圧マトリックス支援レーザ脱離イオン化イオン源、(xviii)熱スプレーイオン源、(xix)大気サンプリンググロー放電イオン化(「ASGDI」)イオン源、(xx)グロー放電(「GD」)イオン源、(xxi)インパクタイオン源、(xxii)リアルタイム直接分析(「DART」)イオン源、(xxiii)レーザスプレーイオン化(「LSI」)イオン源、(xxiv)ソニックスプレーイオン化(「SSI」)イオン源、(xxv)マトリックス支援入口イオン化(「MAII」)イオン源、(xxvi)溶媒支援入口イオン化(「SAII」)イオン源、(xxvii)脱離エレクトロスプレーイオン化(「DESI」)イオン源、(xxviii)レーザアブレーションエレクトロスプレーイオン化(「LAESI」)イオン源、および(xxix)表面支援レーザ脱離イオン化(「SALDI」)から成るグループから選択されたイオン源を備えてよい。
スペクトロメータは、1または複数の連続またはパルスイオン源を備えてよい。スペクトロメータは、1または複数のイオンガイドを備えてよい。スペクトロメータは、1または複数のイオン移動度分離デバイスおよび/または1または複数の対称フィールドイオン移動度スペクトロメータデバイスを備えてよい。スペクトロメータは、1または複数のイオントラップまたは1または複数のイオン捕捉領域を備えてよい。
スペクトロメータは、(i)衝突誘導解離(「CID」)フラグメンテーションデバイス、(ii)誘導表面解離(「SID」)フラグメンテーションデバイス、(iii)電子移動解離(「ETD」)フラグメンテーションデバイス、(iv)電子捕捉解離(「ECD」)フラグメンテーションデバイス、(v)電子衝突または衝撃解離フラグメンテーションデバイス、(vi)光誘起解離(「PID」)フラグメンテーションデバイス、(vii)レーザ誘起解離フラグメンテーションデバイス、(viii)赤外放射誘起解離デバイス、(ix)紫外放射誘起解離デバイス、(x)ノズルスキマー境界面フラグメンテーションデバイス、(xi)インソースフラグメンテーションデバイス、(xii)インソース衝突誘起解離フラグメンテーションデバイス、(xiii)熱または温度源フラグメンテーションデバイス、(xiv)電界誘起フラグメンテーションデバイス、(xv)磁界誘起フラグメンテーションデバイス、(xvi)酵素消化または酵素分解フラグメンテーションデバイス、(xvii)イオンイオン反応フラグメンテーションデバイス、(xviii)イオン分子反応フラグメンテーションデバイス、(xix)イオン原子反応フラグメンテーションデバイス、(xx)イオン準安定イオン反応フラグメンテーションデバイス、(xxi)イオン準安定分子反応フラグメンテーションデバイス、(xxii)イオン準安定原子反応フラグメンテーションデバイス、(xxiii)イオンを反応させて付加イオンまたはプロダクトイオンを生成するためのイオンイオン反応デバイス、(xxiv)イオンを反応させて付加イオンまたはプロダクトイオンを生成するためのイオン分子反応デバイス、(xxv)イオンを反応させて付加イオンまたはプロダクトイオンを生成するためのイオン原子反応デバイス、(xxvi)イオンを反応させて付加イオンまたはプロダクトイオンを生成するためのイオン準安定イオン反応デバイス、(xxvii)イオンを反応させて付加イオンまたはプロダクトイオンを生成するためのイオン準安定分子反応デバイス、(xxviii)イオンを反応させて付加イオンまたはプロダクトイオンを生成するためのイオン準安定原子反応デバイス、および(xxix)電子イオン化解離(「EID」)フラグメンテーションデバイスから成るグループから選択された1または複数の衝突、フラグメンテーション、または反応セルを備えてよい。
スペクトロメータは、(i)四重極型質量分析器、(ii)2Dまたは線形四重極型質量分析器、(iii)ポールまたは3D四重極型質量分析器、(iv)ペニングトラップ質量分析器、(v)イオントラップ質量分析器、(vi)磁気セクタ質量分析器、(vii)イオンサイクロトロン共鳴(「ICR」)質量分析器、(viii)フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴(「FTICR」)質量分析器、(ix)四重対数電位分布を有する静電界を生成するように構成された静電質量分析器、(x)フーリエ変換静電質量分析器、(xi)フーリエ変換質量分析器、(xii)飛行時間型質量分析器、(xiii)直交加速度飛行時間型質量分析器、および(xiv)線形加速度飛行時間型質量分析器から成るグループから選択された質量分析器を備えてよい。
スペクトロメータは、1または複数のエネルギ分析器または静電エネルギ分析器を備えてよい。スペクトロメータは、1または複数のイオン検出器を備えてよい。
スペクトロメータは、(i)四重極型質量フィルタ、(ii)2Dまたは線形四重極型イオントラップ、(iii)ポールまたは3D四重極型イオントラップ、(iv)ペニングイオントラップ、(v)イオントラップ、(vi)磁気セクタ質量フィルタ、(vii)飛行時間型質量フィルタ、および(viii)ウィーンフィルタから成るグループから選択された1または複数の質量フィルタを備えてよい。
スペクトロメータは、イオンをパルスするためのデバイスまたはイオンゲートを備えてよく、および/またはほぼ連続的なイオンビームをパルスイオンビームに変換するためのデバイスを備えてよい。
スペクトロメータは、四重対数電位分布を有する静電界を形成する外側樽状電極および同軸上の内側紡錘状電極を備える質量分析器およびCトラップを備えてよく、第1の動作モードにおいて、イオンはCトラップへ伝送され、その後、質量分析器へ注入され、第2の動作モードにおいて、イオンはCトラップへ伝送され、その後、衝突セルまたは電子移動解離デバイスへ伝送され、ここで少なくともいくつかのイオンは、フラグメントイオンにフラグメント化され、フラグメントイオンはその後、質量分析器へ注入される前にCトラップへ伝送される。
スペクトロメータは、使用中イオンが伝送される際に通る開口部を各々が有する複数の電極を備える積層型リングイオンガイドを備えてよく、電極の間隔は、イオン経路の長さに沿って大きくなり、イオンガイドの上流部分における電極の開口部は第1の径を有し、イオンガイドの下流部分における電極の開口部は第1の径よりも小さい第2の径を有し、使用中、連続した電極に逆位相のACまたはRF電圧が印加される。
スペクトロメータは、電極にACまたはRF電圧を供給するように構成および適合されたデバイスを備えてよい。ACまたはRF電圧は、任意選択的に、(i)約<50Vのピークツーピーク、(ii)約50〜100Vのピークツーピーク、(iii)約100〜150Vのピークツーピーク、(iv)約150〜200Vのピークツーピーク、(v)約200〜250Vのピークツーピーク、(vi)約250〜300Vのピークツーピーク、(vii)約300〜350Vのピークツーピーク、(viii)約350〜400Vのピークツーピーク、(ix)約400〜450Vのピークツーピーク、(x)約450〜500のピークツーピーク、および(xi)>約500Vのピークツーピークから成るグループから選択された振幅を有する。
ACまたはRF電圧は、(i)<約100kHz、(ii)約100〜200kHz、(iii)約200〜300kHz、(iv)約300〜400kHz、(v)約400〜500kHz、(vi)約0.5〜1.0MHz、(vii)約1.0〜1.5MHz、(viii)約1.5〜2.0MHz、(ix)約2.0〜2.5MHz、(x)約2.5〜3.0MHz、(xi)約3.0〜3.5MHz、(xii)約3.5〜4.0MHz、(xiii)約4.0〜4.5MHz、(xiv)約4.5〜5.0MHz、(xv)約5.0〜5.5MHz、(xvi)約5.5〜6.0MHz、(xvii)約6.0〜6.5MHz、(xviii)約6.5〜7.0MHz、(xix)約7.0〜7.5MHz、(xx)約7.5〜8.0MHz、(xxi)約8.0〜8.5MHz、(xxii)約8.5〜9.0MHz、(xxiii)約9.0〜9.5MHz、(xxiv)約9.5〜10.0MHz、および(xxv)>約10.0MHzから成るグループから選択された周波数を有してよい。
スペクトロメータは、イオン源の上流にクロマトグラフィまたは他の分離デバイスを備えてよい。クロマトグラフィ分離デバイスは、液体クロマトグラフィまたはガスクロマトグラフィデバイスを備えてよい。あるいは分離デバイスは、(i)キャピラリ電気泳動(「CE」)分離デバイス、(ii)キャピラリエレクトロクロマトグラフィ(「CEC」)分離デバイス、(iii)実質的に剛性のセラミック系多層微細流動基板(「セラミックタイル」)分離デバイス、または(iv)超臨界流体クロマトグラフィ分離デバイスを備えてよい。
イオンガイドは、(i)<約0.0001mbar、(ii)約0.0001〜0.001mbar、(iii)約0.001〜0.01mbar、(iv)約0.01〜0.1mbar、(v)約0.1〜1mbar、(vi)約1〜10mbar、(vii)約10〜100mbar、(viii)約100〜1000mbar、および(ix)>約1000mbarから成るグループから選択された圧力で維持され得る。
分析物イオンは、電子移動解離フラグメンテーションデバイスにおいて電子移動解離(「ETD」)フラグメンテーションを受けてよい。分析物イオンは、イオンガイドまたはフラグメンテーションデバイスにおいてETD試薬イオンと相互作用させられ得る。
任意選択的に、電子移動解離をもたらすために、(a)分析物イオンはフラグメント化され、または、誘起されて解離し、試薬イオンと相互作用するとプロダクトイオンまたはフラグメントイオンを生成し、および/または(b)1または複数の試薬アニオンまたは負電荷を持つイオンから1または複数の多重荷電分析物カチオンまたは正電荷を持つイオンへ電子が移送され、多重荷電分析物カチオンまたは正電荷を持つイオンの少なくともいくつかは、誘起されて解離し、プロダクトイオンまたはフラグメントイオンを生成し、および/または(c)分析物イオンはフラグメント化され、または誘起されて解離し、中性試薬ガス分子または原子または非イオン性試薬ガスと相互作用するとプロダクトイオンまたはフラグメントイオンを生成し、および/または(d)1または複数の中性非イオン性または無電化塩基性ガスまたは蒸気から1または複数の多重荷電分析物カチオンまたは正電荷を持つイオンへ電子が移送され、多重荷電分析物カチオンまたは正電荷を持つイオンの少なくともいくつかは、誘起されて解離し、プロダクトイオンまたはフラグメントイオンを生成し、および/または(e)1または複数の中性非イオン性または無電化超塩基性試薬ガスまたは蒸気から1または複数の多重荷電分析物カチオンまたは正電荷を持つイオンへ電子が移送され、多重荷電分析物カチオンまたは正電荷を持つイオンの少なくともいくつかは、誘起されて解離し、プロダクトイオンまたはフラグメントイオンを生成し、および/または(f)1または複数の中性非イオン性または無荷電アルカリ金属ガスまたは蒸気から1または複数の多重荷電分析物カチオンまたは正電荷を持つイオンへ電子が移送され、多重荷電分析物カチオンまたは正電荷を持つイオンの少なくともいくつかは、誘起されて解離し、プロダクトイオンまたはフラグメントイオンを生成し、および/または(g)1または複数の中性非イオン性または無荷電ガス、蒸気、または原子から1または複数の多重荷電分析物カチオンまたは正電荷を持つイオンへ電子が移送され、多重荷電分析物カチオンまたは正電荷を持つイオンの少なくともいくつかは、誘起されて解離し、プロダクトイオンまたはフラグメントイオンを生成し、1または複数の中性非イオン性または無荷電ガス、蒸気、または原子は、(i)ナトリウム蒸気または原子、(ii)リチウム蒸気または原子、(iii)カリウム蒸気または原子、(iv)ルビジウム蒸気または原子、(v)セシウム蒸気または原子、(vi)フランシウム蒸気または原子、(vii)C60蒸気または原子、および(viii)マグネシウム蒸気または原子から成るグループから選択される。
多重荷電分析物カチオンまたは正電荷を持つイオンは、ペプチド、ポリペプチド、プロテイン、または生体分子を備えてよい。
任意選択的に、電子移動解離をもたらすために、(a)試薬アニオンまたは負電荷を持つイオンは、ポリアロマティックハイドロカーボンまたは置換ポリアロマティックハイドロカーボンから導出され、および/または(b)試薬アニオンまたは負電荷を持つイオンは、(i)アントラセン、(ii)9,10ジフェニルアントラセン、(iii)ナフタリン、(iv)フッ素、(v)フェナントレン、(vi)ピレン、(vii)フルオランテン、(viii)クリセン、(ix)トリフェニレン、(x)ペリレン、(xi)アクリジン、(xii)2,2’ジピリジル、(xiii)2,2’ビキノリン、(xiv)9‐アントラセンカルボニトリル、(xv)ジベンゾチオフェン、(xvi)1,10’‐フェナントロリン、(xvii)9’アントラセンカルボニトリル、および(xviii)アントラキノンから成るグループから導出され、および/または(c)試薬イオンまたは負電荷を持つイオンは、アゾベンゼンアニオンまたはアゾベンゼンラジカルアニオンを備える。
電子移動解離フラグメンテーションのプロセスは、分析物イオンを試薬イオンと相互反応させることを備えてよく、試薬イオンは、ジシアノベンゼン、4‐ニトロトルエン、またはアズレンを備える。
クロマトグラフィ検出器が提供されてよく、クロマトグラフィ検出器は、(i)水素炎イオン化検出器(FID)、(ii)エアゾール系検出器またはナノ量分析物検出器(NQAD)、(iii)炎光光度検出器(FPD)、(iv)原子発光検出器(AED)、(v)窒素リン検出器(NPD)、および(vi)蒸発光散乱検出器(ELSD)から成るグループから任意選択的に選択された破壊的クロマトグラフィ検出器、または(i)固定または可変波長UV検出器、(ii)熱伝導性検出器(TCD)、(iii)蛍光発光検出器、(iv)電子捕捉検出器(ECD)、(v)導電性モニタ、(vi)光イオン化検出器(PID)、(vii)屈折率検出器(RID)、(viii)無線流検出器、および(ix)キラル検出器から成るグループから任意選択的に選択された非破壊的クロマトグラフィ検出器のいずれかを備える。
スペクトロメータは、質量スペクトロメトリ(「MS」)動作モード、タンデム質量スペクトロメトリ(「MS/MS」)動作モード、親イオンまたは前駆イオンが交互に、フラグメント化または反応してフラグメントイオンまたはプロダクトイオンを生成し、フラグメント化または反応せず、または少ない程度しかフラグメント化または反応しない動作モード、多重反応モニタリング(「MRM」)動作モード、データ依存分析(「DDA」)動作モード、データ独立分析(「DIA」)動作モード、定量化動作モード、またはイオン移動度スペクトロメトリ(「IMS」)動作モードを含む様々な動作モードで動作してよい。
以下、様々な実施形態が、添付図面を参照して、単に例として説明される。
本開示の実施形態を示す。 本開示の他の実施形態を示す。
一般に、本開示は、ドリフトチューブを用いて、高分解能セパレータ、たとえば進行波イオン移動度セパレータから抜け出す複数のイオングループをサンプリングし、進行波イオン移動度セパレータにおいて分離された様々なイオン種に関する衝突断面積値の決定を可能にすることに関する。これにより、たとえばイオン移動度を決定するために進行波イオン移動度セパレータが用いられる場合に必要である、衝突断面積を決定するために較正標準を用いる必要性がなくなる。
いくつかの実施形態において、ドリフトチューブは、第1の分離デバイスから抜け出す複数のイオングループを同時に分離するように構成され得る。1または複数の後続イオングループが(たとえば第1の分離デバイスから)ドリフトチューブ内へパルスされ得る一方で、1または複数の先行イオングループまたは1または複数の先行イオングループ内の少なくともいくつかのイオンがドリフトチューブ内に未だ存在する(たとえば未だ分離中である)。ドリフトチューブは、少なくとも2、3、4、5、または10のイオングループを同時に分離するように構成され得る。これらの実施形態において、どの時点においてもドリフトチューブ内の移動度範囲が低減され、イオングループのドリフトチューブ内への「オーバーパルス」(すなわち、複数のイオングループがドリフトチューブ内で分離される状態)が起こり得る。すなわち、複数のイオングループがドリフトチューブ内に存在する。パルス期間(すなわち、ドリフトチューブ内に各グループをパルスする間の期間)は任意選択的に、第1の分離デバイスからグループが抜け出す頻度と同じタイムスケールである。
他の実施形態において、ドリフトチューブは、第1の分離デバイスに比べて速いサイクル時間で動作してよい。サイクル時間(または分離のサイクル)は、所与のイオン集団、イオングループ、またはイオン群における全てのイオンがほぼ同時に分離デバイス内へ導入される場合、イオン集団、イオングループ、またはイオン群における最も低速のイオンが分離デバイスを通過し分離デバイスから出るのに要する時間として定義され得る。第1の分離デバイスのサイクル時間は、ドリフトチューブのサイクル時間よりも10、20、30、40、50、または100倍以上長くあってよい。
本明細書で説明される態様および実施形態の全てにおいて、低分解能セパレータは、高分解能セパレータから抜け出すイオングループを衝突断面積に関してサンプリングしてよい。たとえば進行波イオン移動度セパレータを備えた高分解能セパレータの場合、高分解能セパレータから抜け出す移動度ピークは、衝突断面積値に関して何度もサンプリングされ得る。
ドリフトチューブイオン移動度セパレータは、駆動DC電圧勾配が印加される1または複数の電極の使用を含んでよい。DC電圧は静電圧であり、ドリフトチューブの長さに沿って強度が低下し得ることにより、イオンは高移動度を有し、低移動度を有するイオンよりも速くドリフトチューブを通過する。
イオン種の衝突断面積は、様々な値の範囲にわたりDC電圧を変化させること、イオン種の到着時間分布を測定すること、およびドリフト時間対ドリフトチューブにわたる電圧降下のグラフを作成することによって決定され得る。イオン移動度および衝突断面積は、このグラフの最良適合直線から直接決定され得る。
典型的なドリフトチューブイオン移動度セパレータは、比較的長く、高分解能を提供するためにドリフトチューブの長さにわたる大きい電圧降下を必要とし得る(DCドリフトチューブの分解能は、ドリフトチューブにわたる電圧降下の平方根に比例する)。
ドリフトチューブを通過するイオンの衝突断面積は、これらのイオンの移動度から決定され得る。ドリフトチューブを通過するイオンの移動度は、以下の式を用いて決定され得る。
Figure 0006768938
式中、Kは、ドリフト時間Tにおいてドリフトチューブを通過するイオンの移動度であり、Vは、ドリフトチューブの長さLにわたる電圧降下である。
移動度が決定されると、イオンの衝突断面積(Ω)値がMason‐Schamp方程式を用いて決定され得る。
Figure 0006768938
式中、qはイオンが持つ電荷であり、Nはドリフトガス数密度であり、mおよびMはそれぞれドリフトガスおよびイオンの質量であり、Tはガス温度であり、kはボルツマン定数である。
進行波イオン移動度セパレータは、各々が、使用中イオンが通過する開口部を有する複数の電極の使用を伴ってよく、様々な電圧が各電極に印加され得る。開口部を有する単一電極ではなく複数の軸グループの電極が設けられた、他の進行波イオン移動度セパレータが用いられてもよい。たとえば、電極の各軸グループは、セグメントに分割されたリング形式で設けられてよく、異なるセグメントに異なる電位が印加され得る。
進行波デバイスにおいて、上記分離デバイスに沿ってイオンを駆り立てるために、複数の電極に過渡DC電圧または電位が印加され得る。DC電圧または電位は、第1の速度で進行波デバイスの軸長さの少なくとも一部に沿って掃引、変換、または順次印加されてよく、その結果イオンは、それらのイオン移動度に従って分離される。
進行波デバイスから抜け出すイオンの衝突断面積は、ドリフトチューブに関して上述したように(すなわち、第1原理によって)直接決定することができない。これは、過渡DC電圧または電位の印加によって、不均一かつ時間/位置変化する電界が存在することにより、移動度とドリフト時間との関係が、式1の場合よりも複雑であるためである。
進行波イオン移動度セパレータを用いて衝突断面積を測定するために、複数の較正用イオン種のドリフト時間を測定する必要がある。(既知のライブラリからの)較正物のドリフト時間に対する(電荷状態および換算質量に関して調整された)衝突断面積のプロットが生成され、較正曲線が決定され、ここから、測定されたそれらのドリフト時間を用いて分析物衝突断面積が決定され得る。
本開示の技術は、進行波イオン移動度セパレータまたは他の分離デバイスから抜け出すイオンの衝突断面積を決定するために較正用化合物を使用する必要性をなくし得る。これは、進行波イオン移動度セパレータに後続する低分解能DCドリフトチューブを提供することによる。
認識されているように、そのような分離デバイスに後続し、衝突断面積の決定のみに使用されるDCドリフトチューブは、移動度値の確信的決定を可能にするために高分解能を有する必要はない。そのような値は、完全分離型部品から、あるいは一部分離型部品の純粋な「時間的ピーク領域」から得られ得る。
本開示のドリフトチューブは、高分解能分離デバイスに比べて短いサイクル時間で動作することができるので、高分解能分離デバイスの単一の分離サイクルにおいて、ドリフトチューブによって複数のサイクルが完了し得る。本開示のドリフトチューブは、短く、低電圧で、低分解能のデバイスであってよい。
たとえばドリフトチューブは十分に短いサイクル時間および/または繰返し率、および/または十分に速い分離時間で動作し得るので、上流のセパレータから到着する移動度ピークは何重にもサンプリングされ得る。すなわち、分離デバイス(たとえば進行波イオン移動度セパレータ)から抜け出す各移動度ピークに関して複数の衝突断面積値が決定され得る。たとえば、分離デバイスから抜け出す各移動度ピークに関して少なくとも2、3、4、5、10、または20の衝突断面積値が決定され得る。
このように、本開示の技術は、高分解能セパレータのタイムスケールにおけるネスト化された取得を可能にし得る。この短いタイムスケールの結果、ドリフトチューブは物理的に短くあってよい。これは、たとえば正確なCCS測定に関してドリフトチューブにわたる電圧降下が低フィールド限界より下に留まるほど小さくなり得るという連鎖効果を有し、これにより分解能が比較的低くなり得るという更なる連鎖効果が生じ得る。
図1は、イオン移動度に従ってイオンを分離するように構成および設定され得る第1の分離デバイス10を含む装置1を示す。
第1の分離デバイス10は、(たとえば上述したような)進行波イオン移動度セパレータであってよく、および/または、各々が、使用中イオンが通過する開口部を有する複数の電極を備え、各電極に様々な電圧が印加され得る。開口電極の代わりに、またはこれに加えて、進行波イオン移動度セパレータ10は、複数の軸グループの電極を備えてよい。
第1の分離デバイス10は、上記分離デバイスに沿ってイオンを駆り立てるために、電極の少なくともいくつかに1または複数の過渡DC電圧または電位を印加するように構成および設定され得る。1または複数の過渡DC電圧または電位は、イオンがイオン移動度に従って分離されるように、第1の速度で第1の分離デバイス10の軸長さの少なくとも一部に沿って掃引、変換、または順次印加され得る。
第1の分離デバイス10は、たとえば第1の分離デバイス10を通過するイオンを図1に模式的に示すような個別グループ(たとえば移動度ピーク12)に分離するために、比較的高い分解能で動作してよい。上述したように、複数の較正物のドリフト時間を測定することなく、生データを用いてこれらのピークを分析し、移動度ピークに含まれるイオンに関する衝突断面積の値を取得することは、一般に可能ではない。
装置1は、第1の分離デバイス10から抜け出す移動度ピーク12を分離したまま維持するように構成および設定され得るイオントラップ20を更に備える。代替実施形態において、イオントラップ20は、第1の分離デバイス10から抜け出す移動度ピーク12を変調し、変調されたイオングループ14を形成するように構成および設定され得る変調デバイスと置き換えられてよい。移動度ピーク12の変調は記録され、後の段階でピークを復調するため、または変調されたイオングループ14から情報を抽出するために用いられ得る。たとえば、各イオングループ12に関するイオン信号の強度は摂動であってよく、摂動ごとの通過時間(ドリフト時間)が記録され、その後任意選択的に、復調のために用いられ得る。
摂動は、イオントラップ20を通過するイオンビームを瞬間的に減衰または遮断するように構成および設定され信号の部分的または完全な消滅を招き得るイオントラップ20内のレンズ素子に、過渡DC電位を印加することによって課せられ得る。付与された摂動と、検出システムにおいて記録された摂動信号の到着との間の時間は、その後、移動度値を決定するために用いられ得る。摂動は、たとえばRF閉じ込めが存在する領域に過渡DC電位が印加された場合、イオンが失われることのないような、あるいは(好適ではないが)たとえばRFイオン閉じ込めの欠如または信号をカットするためのシャッターグリッドの使用によってイオンが失われるようなものであってよい。
イオントラップ20は、たとえば搬送デバイスの長さに沿って搬送される第1の分離デバイス10から抜け出すイオングループを独立したポテンシャルウェル内に保持するように構成および設定され得る進行波イオンガイドなど、イオンビームを固有に変調する搬送デバイスと置き換えられ得る。
本開示によると、ドリフトチューブ30は、第1の分離デバイス10および(提供される場合)イオントラップ20の下流に設けられる。ドリフトチューブ30は、複数の電極を備えてよく、静の駆動DC電圧勾配が複数の電極に印加され得る。上述したように、DC電圧は、ドリフトチューブ30の長さに沿って強度が低下する。このように、高移動度を有するイオンは、低移動度を有するイオンよりも速くドリフトチューブ30を通過してよい。
ドリフトチューブ30は、第1の分離デバイス10に比べて速いサイクル時間により、(第1の分離デバイス10に比べて)比較的低い分解能で動作してよい。様々な実施形態において、ドリフトチューブ30の方が短くあってよい。たとえば、ドリフトチューブ30の軸長さは、第1の分離デバイス10の軸長さの50%、40%、30%、20%、または10%未満であってよい。
代替または追加として、ドリフトチューブ30の分離時間は、第1の分離デバイス10の分離時間を下回ってよい。たとえば、ドリフトチューブ30の分離時間は、第1の分離デバイス10の分離時間の50%、40%、30%、20%、または10%未満であってよい。
代替または追加として、ドリフトチューブ30の繰返し率は、第1の分離デバイス10の繰返し率よりも高くあってよい。たとえば、ドリフトチューブ30の繰返し率は、第1の分離デバイス10の繰返し率の3、4、5、10、または20倍以上高くてよい。
動作中、第1の分離デバイス10へ入るイオンは、たとえばイオン移動度など、第1の物理化学特性に従って分離され得る。第1の分離デバイス10を通過するイオンは、イオングループに分離されてよく、各グループはイオントラップ20へ受け渡され、任意選択的にその内部で分離したまま維持(または上述したように変調)され得る。
各イオングループは、第1の物理化学特性の値または値範囲を有するイオンを備えてよい。たとえば、第1の分離デバイス10がイオン移動度に従ってイオンを分離する場合、各イオングループは、第1の範囲内のイオン移動度を有するイオンを備えてよく、および/または図1に示すような移動度ピーク12に対応してよい。
イオングループはその後、ドリフトチューブ30を用いてサンプリングされ得る。そのために、イオングループは、ドリフトチューブ30内へ移送され得る。イオングループは、上流のイオントラップ20内で分離したまま維持されて順次移送され、あるいは変調され、上述したような変調されたイオングループ14の一部として移送され得る。
ドリフトチューブ30の分離時間は比較的速いので、各イオングループは、第1の物理化学特性の値範囲にわたる複数の点においてサンプリングされ得る。たとえば、ドリフトチューブ30は、第1の分離デバイス10から出る各移動度ピーク12にわたり複数のサンプル点(およびそれに伴う衝突断面積の値)を生成してよい。これらの値は、移動度ピーク12を平均化するための複数の測定値を提供するために用いられ、および/または移動度ピーク12の純度の示度を付与するために用いられ得る。たとえば、各移動度ピークにわたる衝突断面積値の分散が決定され得る。
有利には、ドリフトチューブ30は、第1の分離デバイス10と同じガス室内に位置してよい。第1の分離デバイス10が進行波イオン移動度セパレータを備える実施形態において、両方のデバイスに関してドリフトガスが同じであってよいため、これは有利であり得る。他の実施形態において、たとえば各デバイスに異なるガスが必要である場合、第1の分離デバイス10と別のガス室としてドリフトチューブ30を有することが有利であり得る。様々な実施形態において、様々な分離剤(たとえばドリフトガス)が、第1の分離デバイス10およびドリフトチューブ30において用いられ得る。
第1の分離デバイス10およびドリフトチューブ30は、同じイオン光学アセンブリの一部を形成してよい。たとえば第1の分離デバイス10およびドリフトチューブ30は、同じ室(たとえばガス室)内に位置してよい。両方のデバイスが積層型リング電極(すなわち、使用中イオンが通過する開口部を有する電極)を備える実施形態において、デバイスは、電極の同一スタックの一部を形成してよい。
ドリフトチューブ30を通過するイオングループは、飛行時間型質量分析器へ前進的に伝送され得る。各グループ内のイオンの衝突断面積は、上述したようにサンプリングされ、直接、すなわち較正物を使用せずに決定され得る。
本開示の幅広い態様は、(一般的にスタンドアロンデバイスとして用いられる)高分解能ドリフトチューブの使用に優る利益を提供することもできる。分離デバイス、特に進行波イオン移動度セパレータを用いると、ドリフトチューブの上流は、ドリフトチューブにイオンが導入される前のイオンの分離に対してより高い柔軟性および制御性をもたらす。また、高分解能ドリフトチューブは一般に大きな電圧降下を必要とするが、本明細書で説明された低分解能ドリフトチューブ(たとえば上述したような図1に関連するドリフトチューブ30)を用いる場合、これは必要ではない。
一般に、同様の条件下で動作する進行波デバイスおよびドリフトチューブは、同様のタイムスケールで動作し、同様の分解能を有するものであり、移動度ピークにわたる複数のCCS測定値を提供するためにドリフトチューブを用いることは不可能である。
たとえば、40の時間分解能および40msのドリフト時間における移動度ピークを有する長さ1mの進行波分離デバイスは、約1msのFWHMピーク幅を有してよい。10V/cm(セルにわたり1000Vの降下)で動作する長さ1mのドリフトチューブは、298Kにおける一価イオンに関して約60の時間分解能を有してよい。230Åの衝突断面積を有するイオンのドリフト時間は、2mbの圧力を有するドリフトガス(たとえばN)の場合、約20〜25msであってよい。
したがってこれらの条件において、長いドリフトチューブは、進行波分離デバイスと直接ネスト化することができない。
進行波分離デバイスから抜け出す1ms幅の移動度ピークにわたる複数の点を実現するために、ドリフトチューブの長さは、本開示に従って低減され得る。たとえば、0.5msのドリフト時間の場合、ドリフトチューブは長さ約2cmであってよい。10V/cmのフィールドを維持するために、より短いドリフトチューブの長さにわたる20Vの降下しか必要とせず、約8の時間分解能がもたらされる。
長さ以外のパラメータは、本開示によると、ドリフトチューブの分解能を低減するために変更され得る。たとえば、ドリフトガス圧および/または電界は、ドリフト時間を変更するために変えられ得る。ただし、たとえばイオンの著しい加熱がないことを確実にするために、ドリフトチューブ分離が低フィールド限界範囲内に留まることを確実にする制限が適用され得る。
様々な動作モードにおいて、イオンは、第1の分離デバイス10および/またはドリフトチューブ30においてフラグメント化させられ得る。あるいは第1の分離デバイス10から抜け出すイオングループは、第1の分離デバイス10とドリフトチューブ30との間で交互にフラグメンテーションを経させられ得る。
様々な実施形態において、第1の分離デバイスは、図2に示すように、質量対電荷比に従ってイオンを分離するように構成および適合され得る四重極型質量分析器100を備えてよい。これらの実施形態において、第1のイオン集団は、四重極型質量フィルタ100において質量対電荷比に従って分離され、四重極型質量フィルタ100から抜け出すイオングループ120は、ドリフトチューブ30において分離されてよく、ドリフトチューブ30は、四重極型質量フィルタ100の伝送サイクルに比べて速いサイクル時間で動作するので、特定の範囲の質量対電荷比を有する各イオングループ120内のイオンの移動度および衝突断面積が決定されサンプリングされ得る。たとえばトラップ/変調器20およびドリフトチューブ30など、この実施形態の他の物体は、図1に関して上述したものと同じであってよい。
様々な実施形態において、第1の分離デバイス10は、1または複数の物理化学特性およびイオン移動度に従ってイオンを分離するように構成および設定され得る1または複数の分離デバイスの形式で提供され得る。これらの実施形態において、イオン移動度および/または衝突断面積はドリフトチューブを用いて決定されてよく、決定されたイオン移動度および/または衝突断面積は、1または複数の物理化学特性を計算または測定するために用いられ得る。
たとえば、イオンが疑似ポテンシャルウェル内で駆動され得る進行波分離デバイスの形式における分離デバイスは、質量対電荷比およびイオン移動度の両方に従ってイオンを分離してよい。そのような分離デバイスから溶出するイオンの移動度は、ドリフトチューブ30を通るドリフト時間を測定することによって決定されてよく、その後、これらのイオンの質量対電荷比は、決定された移動度を用いて決定され得る。
様々な実施形態において、第1の分離デバイス10は周期性、たとえば周期性イオン移動度分離デバイスであってよい。これらの実施形態において、周期性デバイスの最高分解能は、イオンがデバイスの通過を複数回経る場合に実現され得る。これらの状況において、著しく異なる移動度のイオンは、高移動度イオンがデバイスを周回することにより低移動度イオンに追いつくために重なり得る。これらの実施形態において、ドリフトチューブ30は、周期性デバイスの下流に位置し得るので、重なっている異なる移動度のイオンはドリフトチューブ30内で分離され得る。同時に、イオンの衝突断面積が上述したように決定され得る。
本発明は好適な実施形態を参照して説明されたが、当業者には理解されるように、添付のクレームに記載するような本発明の範囲から逸脱することなく、形式および細部における様々な変更がなされ得る。

Claims (13)

  1. 第1の分離デバイスにおいて、第1の物理化学特性に従って第1のイオン集団を分離することであって、前記第1の物理化学特性はイオン移動度であることと、
    ドリフトチューブにおいて、前記第1の分離デバイスから抜け出す1または複数のイオングループを分離し、各イオングループ内のイオンの衝突断面積を決定するために前記ドリフトチューブを用いて各イオングループをサンプリングすることであって、各イオングループは、前記第1の物理化学特性の範囲に対応することと
    を備え、
    前記ドリフトチューブは、前記第1のイオン集団における複数のイオングループが、前記第1の分離デバイスの単一の分離サイクル内で前記ドリフトチューブによってサンプリングされ得るように構成され、前記第1の分離デバイスの単一の分離サイクルの期間は、所与のイオン集団における全てのイオンがほぼ同時に前記第1の分離デバイス内に導入された場合、前記イオン集団における最も低速のイオンが前記第1の分離デバイスを通過し、前記第1の分離デバイスから出るために要する時間として、定義され、
    各イオングループをサンプリングするステップは、
    前記ドリフトチューブを通るドリフト時間を測定することによって各イオングループ内のイオンの移動度を決定することと、
    前記決定された移動度を用いて各イオングループ内の前記イオンの前記衝突断面積を決定することと
    を備える方法。
  2. 前記ドリフトチューブは前記第1の分離デバイスに比べて速いサイクル時間で動作し、サイクル時間は、所与のイオン集団、イオングループ、またはイオン群における全てのイオンがほぼ同時に分離デバイス内に導入された場合、前記イオン集団、イオングループ、またはイオン群における最も低速のイオンが前記分離デバイスを通過し、前記分離デバイスから出るために要する時間として定義される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1の分離デバイスのサイクル時間は、前記ドリフトチューブのサイクル時間よりも10、20、30、40、50、または100倍以上長い、請求項2に記載の方法。
  4. 前記ドリフトチューブは、前記分離デバイスから抜け出す複数のイオングループを同時に分離するように構成される、請求項1に記載の方法。
  5. 各イオングループは、そのイオングループにおける前記第1の物理化学特性の値範囲にわたる複数の点でサンプリングされる、請求項1〜4のいずれか一に記載の方法。
  6. 前記ドリフトチューブは複数の電極を備え、前記方法は、前記ドリフトチューブに沿ってイオンを駆り立てるために前記複数の電極に一定DC電圧勾配を印加することを更に備える、請求項1〜5のいずれか一に記載の方法。
  7. イオングループは、前記第1の分離デバイスから抜け出す移動度ピークに対応し、各移動度ピークは、前記複数の衝突断面積の値が各移動度ピークにわたって決定されるように複数の点でサンプリングされる、請求項1〜6のいずれか一に記載の方法。
  8. 前記第1の分離デバイスは、複数の電極を備える、請求項7に記載の方法。
  9. 前記分離デバイスに沿ってイオンを駆り立てるために、前記第1の分離デバイスの前記電極の少なくともいくつかに1または複数の過渡DC電圧または電位を印加することを更に備える、請求項8に記載の方法。
  10. 前記1または複数の過渡DC電圧または電位は、第1の速度で前記第1の分離デバイスの軸長さの少なくとも一部に沿って掃引、変換、または順次印加され、イオン移動度に従ってイオンを分離させる、請求項9に記載の方法。
  11. 前記ドリフトチューブにわたる電圧降下は、50V、30V、20V、または10V未満である、請求項1〜10のいずれか一に記載の方法。
  12. 前記ドリフトチューブの長さは、10cm、5cm、4cm、3cm、2cm、または1cm未満である、請求項1〜11のいずれか一に記載の方法。
  13. 第1の物理化学特性に従って第1のイオン集団を分離するように構成および設定された第1の分離デバイスであって、前記第1の物理化学特性はイオン移動度である、第1の分離デバイスと、
    前記第1の分離デバイスから抜け出す1または複数のイオングループを分離するように構成および設定され、使用中、前記第1のイオン集団における複数のイオングループが前記第1の分離デバイスの単一の分離サイクルにおいて前記ドリフトチューブによってサンプリングされ得るように構成および設定されたドリフトチューブであって、各イオングループは、前記第1の物理化学特性の範囲に対応するドリフトチューブであって、前記第1の分離デバイスの単一の分離サイクルの期間は、所与のイオン集団における全てのイオンがほぼ同時に前記第1の分離デバイス内に導入された場合、前記イオン集団における最も低速のイオンが前記第1の分離デバイスを通過し、前記第1の分離デバイスから出るために要する時間として、定義される、ドリフトチューブと、
    (i)前記ドリフトチューブを通るドリフト時間を測定することによって各イオングループ内のイオンの移動度を決定することと、
    (ii)前記決定された移動度を用いて各イオングループ内の前記イオンの衝突断面積を決定することと
    によって、各イオングループ内のイオンの衝突断面積を決定するために、各イオングループをサンプリングするように構成および設定された制御システムと
    を備える装置。
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