[0001] 本願は、2016年6月30日に出願された「Power Headroom Reporting for Low Cost Machine Type Communication」と題する、Vajapeyam他による米国特許出願第15/199,619号、および2015年7月10日に出願された「Power Headroom Reporting for Low Cost MTC」と題する、Vajapeyam他による米国仮特許出願第62/191,265号の優先権を主張し、これらの各々は、本譲受人に譲渡されている。
[0006] MTCデバイスのためのエンハンスドパワーヘッドルーム報告(ePHR)に関わる方法、システム、およびデバイスが、説明される。ePHR技術は、カバレッジエンハンスメント(CE)レベルに対応する変化が生じる可能性がある場合に報告の構成およびトリガリングを含み得る。例えば、ePHRは、パスロス(PL)変化に代わってパワーヘッドルーム(PH)変化により直接的に関連するパラメータに基づき得る。いくつかの例では、エンハンスドパワーヘッドルーム(ePH)は、データ送信に関連付けられた特定のサブフレームのために計算されたPH値とは異なる基準フォーマットにしたがって、決定される。ePHは、規定数のアップリンクリソース、ターゲット変調および符号化スキーム、ターゲット信号対雑音比、または現在のカバレッジエンハンスメント構成のうちの1つまたは複数に基づき得る。いくつかの例では、レガシPH報告は、ePHRがオーバーヘッドを減じるように構成される場合に無効にされ得る。
[0007] MTCデバイスは、CEレベルに関連付けられたePHR領域を規定するePHR報告のための複数のしきい値で構成され得る。ePHRは、先のePHとは異なる領域内にePHがある場合に、トリガされ得る。いくつかの例では、MACレベルでトリガされたePHRは、アップリンクデータリソースに対する要求を送ることをトリガするために使用される。いくつかの例では、ePHR領域は、複数の構成グループにグループ分けされ得、ePHR構成は、異なる構成グループによって異なり得る。例えば、各構成グループは、異なるePHR報告期間、異なるePHRトリガしきい値を有し得る。さらに、または代替として、ePHR報告は、(例えば、構成グループが固定のCEレベルに関連付けされるような)構成グループに対して無効にされ得る。
[0008] 基地局におけるワイヤレス通信の方法が説明される。方法は、UEからパワーヘッドルーム報告を受信することと、受信されたパワーヘッドルーム報告に少なくとも部分的に基づいてUEのためのカバレッジエンハンスメントレベルを決定することと、決定されたカバレッジエンハンスメントレベルに少なくとも部分的に基づいてUEにカバレッジエンハンスメント構成を送ることと、を含み得る。
[0009] 基地局におけるワイヤレス通信のための装置が説明される。装置は、UEからパワーヘッドルーム報告を受信するための手段と、受信されたパワーヘッドルーム報告に少なくとも部分的に基づいてUEのためのカバレッジエンハンスメントレベルを決定するための手段と、決定されたカバレッジエンハンスメントレベルに少なくとも部分的に基づいてUEにカバレッジエンハンスメント構成を送るための手段と、を含み得る。
[0010] 基地局におけるワイヤレス通信のためのさらなる装置が説明される。装置は、プロセッサと、プロセッサと電子通信状態にあるメモリと、プロセッサによって実行されるときに、装置に、UEからパワーヘッドルーム報告を受信することと、受信されたパワーヘッドルーム報告に少なくとも部分的に基づいてUEのためのカバレッジエンハンスメントレベルを決定することと、決定されたカバレッジエンハンスメントレベルに少なくとも部分的に基づいてUEにカバレッジエンハンスメント構成を送ることと、を行わせるように動作可能な、メモリに記憶された命令と、を含み得る。
[0011] 基地局におけるワイヤレス通信のためのコードを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体が説明される。コードは、UEからパワーヘッドルーム報告を受信することと、受信されたパワーヘッドルーム報告に少なくとも部分的に基づいてUEのためのカバレッジエンハンスメントレベルを決定することと、決定されたカバレッジエンハンスメントレベルに少なくとも部分的に基づいてUEにカバレッジエンハンスメント構成を送ることと、を実行可能である命令を含み得る。
[0012] 本書で説明される方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、カバレッジエンハンスメント構成は、カバレッジエンハンスメントレベルに関連付けされた複数の送信反復(transmission repetition)を備える。
[0013] 基地局におけるワイヤレス通信の方法が説明される。方法は、UEに、エンハンスドパワーヘッドルーム報告構成を送ることを含み得、エンハンスドパワーヘッドルーム報告構成は、エンハンスドパワーヘッドルームを計算するためのパラメータ、エンハンスドパワーヘッドルーム報告期間、または1つまたは複数のエンハンスドパワーヘッドルーム報告領域に関連付けされた1つまたは複数のしきい値のうちの1つまたは複数を備える。
[0014] 基地局におけるワイヤレス通信のための装置が説明される。装置は、UEに、エンハンスドパワーヘッドルーム報告構成を送るための手段を含み得、エンハンスドパワーヘッドルーム報告構成は、エンハンスドパワーヘッドルームを計算するためのパラメータ、エンハンスドパワーヘッドルーム報告期間、または1つまたは複数のエンハンスドパワーヘッドルーム報告領域に関連付けされた1つまたは複数のしきい値のうちの1つまたは複数を備える。
[0015] 基地局におけるワイヤレス通信のためのさらなる装置が説明される。装置は、プロセッサと、プロセッサと電子通信状態にあるメモリと、プロセッサによって実行されるときに、装置に、エンハンスドパワーヘッドルーム報告構成をUEに送ることを行わせるように動作可能な、メモリに記憶された命令とを含み得、エンハンスドパワーヘッドルーム報告構成は、エンハンスドパワーヘッドルームを計算するためのパラメータ、エンハンスドパワーヘッドルーム報告期間、または1つまたは複数のエンハンスドパワーヘッドルーム報告領域に関連付けされた1つまたは複数のしきい値のうちの1つまたは複数を備える。
[0016] 基地局におけるワイヤレス通信のためのコードを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体が説明される。コードは、UEに、エンハンスドパワーヘッドルーム報告構成を送ることを実行可能である命令を含み得、エンハンスドパワーヘッドルーム報告構成は、エンハンスドパワーヘッドルームを計算するためのパラメータ、エンハンスドパワーヘッドルーム報告期間、または1つまたは複数のエンハンスドパワーヘッドルーム報告領域に関連付けされた1つまたは複数のしきい値のうちの1つまたは複数を備える。
[0017] UEにおけるワイヤレス通信の方法が説明される。方法は、複数のエンハンスドパワーヘッドルーム領域を規定するエンハンスドパワーヘッドルーム報告構成を、サービング基地局から、受信することと、現在のパワーヘッドルームが複数のエンハンスドパワーヘッドルーム領域のうちの、先のパワーヘッドルームとは異なる1つに関連付けられていることを決定することと、サービング基地局に現在のパワーヘッドルームを報告することと、を含み得る。
[0018] UEにおけるワイヤレス通信のための装置が説明される。装置は、複数のエンハンスドパワーヘッドルーム領域を規定するエンハンスドパワーヘッドルーム報告構成を、サービング基地局から、受信するための手段と、現在のパワーヘッドルームが複数のエンハンスドパワーヘッドルーム領域のうちの、先のパワーヘッドルームとは異なる1つに関連付けられていることを決定するための手段と、サービング基地局に現在のパワーヘッドルームを報告するための手段と、を含み得る。
[0019] UEにおけるワイヤレス通信のためのさらなる装置が説明される。装置は、プロセッサと、プロセッサと電子通信状態にあるメモリと、プロセッサによって実行されるときに、装置に、複数のエンハンスドパワーヘッドルーム領域を規定するエンハンスドパワーヘッドルーム報告構成を、サービング基地局から、受信することと、現在のパワーヘッドルームが複数のエンハンスドパワーヘッドルーム領域のうちの、先のパワーヘッドルームとは異なる1つに関連付けられていることを決定することと、サービング基地局に現在のパワーヘッドルームを報告することと、を行わせるように動作可能な、メモリに記憶された命令と、を含み得る。
[0020] UEにおけるワイヤレス通信のためのコードを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体が説明される。コードは、複数のエンハンスドパワーヘッドルーム領域を規定するエンハンスドパワーヘッドルーム報告構成を、サービング基地局から、受信することと、現在のパワーヘッドルームが複数のエンハンスドパワーヘッドルーム領域のうちの、先のパワーヘッドルームとは異なる1つに関連付けられていることを決定することと、サービング基地局に現在のパワーヘッドルームを報告することと、を実行可能である命令を含み得る。
[0021] 本書に説明される方法、装置、または非一時的なコンピュータ可読媒体のいくつかの例では、現在のパワーヘッドルームは、規定数のアップリンクリソース、ターゲット変調および符号化スキーム、ターゲット信号対雑音比、または現在のカバレッジエンハンスメント構成のうちの1つまたは複数に少なくとも部分的に基づいて決定されるエンハンスドパワーヘッドルームを備える。さらに、または代替として、いくつかの例では、エンハンスドパワーヘッドルーム報告構成は、複数の構成グループを備え、複数の構成グループの各々は、複数のエンハンスドパワーヘッドルーム領域のうちの1つまたは複数を備える。
[0022] 本書に説明される方法、装置、または非一時的なコンピュータ可読媒体のいくつかの例は、複数のエンハンスドパワーヘッドルーム報告構成のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて複数の構成グループのうちの少なくとも1つのためのエンハンスドパワーヘッドルーム報告を無効にするためのプロセス、特徴、手段、または命令を含み得る。本書に説明される方法、装置、または非一時的なコンピュータ可読媒体のいくつかの例では、複数の構成グループは、異なるタイマー、異なるエンハンスドパワーヘッドルーム報告トリガしきい値、異なる報告期間、およびエンハンスドパワーヘッドルーム報告のためのイネーブルインジケータのうちの少なくとも1つを有する構成グループを含み得る。
[0023] 本書に説明される方法、装置、または非一時的なコンピュータ可読媒体のいくつかの例では、複数の構成グループの各々が、エンハンスドパワーヘッドルーム報告期間、エンハンスドパワーヘッドルーム報告トリガしきい値、またはエンハンスドパワーヘッドルーム報告のためのイネーブルインジケータのうちの1つまたは複数に関連付けされる。さらに、または代替として、いくつかの例では、エンハンスドパワーヘッドルーム報告構成は、複数のエンハンスドパワーヘッドルーム領域のうちの少なくとも1つに関わる測定パスロス(measured path loss)の変化に関連付けられたパワーヘッドルーム報告トリガを無効にする。
[0024] 本書に説明される方法、装置、または非一時的なコンピュータ可読媒体のいくつかの例は、エンハンスドパワーヘッドルーム報告構成に少なくとも部分的に基づいてエンハンスドパワーヘッドルーム領域内のパワーヘッドルーム報告を無効にするためのプロセス、特徴、手段、または命令を含み得る。
[0025] UEにおけるワイヤレス通信の方法が説明される。方法は、サービング基地局へのアップリンク通信のためのUEのためのパワーヘッドルームに少なくとも部分的に基づいて、エンハンスドパワーヘッドルーム報告のためのトリガリングイベントが生じたことを決定することと、サービング基地局にデータの送信のために割り当てられたアップリンクリソースをUEが有していないことを決定することと、アップリンクデータリソースに対する要求を備えるサービング基地局へのアップリンクシグナリングを送ることと、を含み得る。
[0026] UEにおけるワイヤレス通信のための装置が説明される。装置は、サービング基地局へのアップリンク通信のためのUEのためのパワーヘッドルームに少なくとも部分的に基づいて、エンハンスドパワーヘッドルーム報告のためのトリガリングイベントが生じたことを決定するための手段と、サービング基地局にデータの送信のために割り当てられたアップリンクリソースをUEが有していないことを決定するための手段と、アップリンクデータリソースに対する要求を備えるサービング基地局へのアップリンクシグナリングを送るための手段と、を含み得る。
[0027] UEにおけるワイヤレス通信のためのさらなる装置が説明される。装置は、プロセッサと、プロセッサと電子通信状態にあるメモリと、プロセッサによって実行されるときに、装置に、サービング基地局へのアップリンク通信のためのUEのためのパワーヘッドルームに少なくとも部分的に基づいて、エンハンスドパワーヘッドルーム報告のためのトリガリングイベントが生じたことを決定することと、サービング基地局にデータの送信のために割り当てられたアップリンクリソースをUEが有していないことを決定することと、アップリンクデータリソースに対する要求を備えるサービング基地局へのアップリンクシグナリングを送ることと、を行わせるように動作可能な、メモリに記憶された命令と、を含み得る。
[0028] UEにおけるワイヤレス通信のためのコードを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体が説明される。コードは、サービング基地局へのアップリンク通信のためのUEのためのパワーヘッドルームに少なくとも部分的に基づいて、エンハンスドパワーヘッドルーム報告のためのトリガリングイベントが生じたことを決定することと、サービング基地局にデータの送信のために割り当てられたアップリンクリソースをUEが有していないことを決定することと、アップリンクデータリソースに対する要求を備えるサービング基地局へのアップリンクシグナリングを送ることと、を実行可能な命令を含み得る。
[0029] 本書で説明される方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、アップリンクシグナリングは、スケジュールング要求またはランダムアクセス要求を備える。さらに、または代替として、いくつかの例は、サービング基地局へのデータ送信のためにアップリンクリソースの割り当てを受信することと、アップリンクリソースの割り当てを使用してサービング基地局にデータ送信を送信することと、ここにおいてデータ送信はパワーヘッドルームを含む、を行うためのプロセス、特徴、手段、または命令を含み得る。本書に説明される方法、装置、または非一時的なコンピュータ可読媒体のいくつかの例では、データ送信を送信することは、媒体アクセス制御(MAC)レイヤ制御エレメントを使用してエンハンスドパワーヘッドルーム報告を送信することをさらに含み得る。
[0030] 本書に説明される方法、装置、または非一時的なコンピュータ可読媒体のいくつかの例は、データ送信を送信することに少なくとも部分的に基づいてエンハンスドパワーヘッドルーム報告に関連付けされた少なくとも1つのタイマーをリセットするためのプロセス、特徴、手段、または命令を含み得る。さらに、または代替として、いくつかの例では、トリガリングイベントは、媒体アクセス制御レイヤにおいて生じる。さらに、または代替として、いくつかの例では、エンハンスドパワーヘッドルーム報告のためのトリガリングイベントは、測定パスロスの変化、パワーヘッドルーム報告の構成、パワーヘッドルーム報告の再構成、セル再構成、タイマーの終了、またはそれらの組み合わせを含む。
[0031] 本書に説明される方法、装置、または非一時的なコンピュータ可読媒体のいくつかの例では、パワーヘッドルームは、規定数のアップリンクリソース、ターゲット変調および符号化スキーム、ターゲット信号対雑音比、または現在のカバレッジエンハンスメント構成のうちの1つまたは複数に少なくとも部分的に基づいて決定されるエンハンスドパワーヘッドルームを備える。さらに、または代替として、いくつかの例では、アップリンクデータリソースに対する要求は、スケジューリング要求(SR)、ランダムアクセスメッセージ、またはそれらの組み合わせを含む。
[0032] 前述は、以下の詳細な説明がより良く理解され得るように、本開示にしたがった例の特徴および技術的利点をやや広く概説している。さらなる特徴および利点が以下に説明される。開示される概念および具体的な例は、本開示と同じ目的を実行するために、他の構造を変更または設計するための基礎として容易に利用され得る。このような等価な構成体(construction)は、添付の特許請求の範囲から逸脱しない。本書に開示される概念の特性、それらの構成および動作の方法の両方は、関連する利点とともに、添付の図に関連して検討された場合、以下の説明からより良く理解されるであろう。図の各々は、例示および説明のみを目的として提供されており、特許請求の範囲の限定の定義としては提供されない。
[0033] 本発明の性質および利点のさらなる理解が、以下の図面を参照することによって実現され得る。添付された図では、同様のコンポーネントまたは特徴は、同じ参照ラベルを有し得る。さらに、同じタイプのさまざまなコンポーネントは、参照ラベルに、ダッシュと、同様のコンポーネント間を区別する第2のラベルとを後続させることによって区別され得る。本明細書で第1の参照ラベルのみが使用される場合、その説明は、第2の参照ラベルに関係なく同じ第1の参照ラベルを有する同様のコンポーネントのうちのいずれか1つに適用可能である。
[0048] いくつかのワイヤレスシステムは、MTCデバイスとして知られる低コストまたは低複雑度のUEのカテゴリのためのサービスを提供し得る。これらのデバイスは、特定の制約をともなって通信し得、それは、より低いデータレート、制限されたトランスポートブロックサイズ、半二重動作、または弛緩した切り替え時間(relaxed switching time)を含み得る物理的制限に基づき得る。低コストまたは低複雑度のデバイスはまた、カバレッジエンハンスメントを提供されるか、それによってサポートされ得、それは、リンクバジェット制限を克服するために送信の反復を含む。現存のパワーヘッドルーム報告(power headroom reporting)(PHR)技術は、基地局がカバレッジエンハンスメントパラメータをアップデートすることを可能にするためのチャネルコンディションまたはデバイスパラメータへの変化の有効な報告を提供しない場合がある。
[0049] 説明されるシステムおよび方法は、エンハンスドパワーヘッドルーム報告(ePHR)のための技術を含む。ePHRのための技術は、カバレッジエンハンスメント(CE)レベルへの対応する変化が生じる可能性がある場合に、パワーヘッドルームの報告の送信をトリガすることを含み得る。例えば、エンハンスドパワーヘッドルーム(ePH)は、1つまたは複数のePHR領域に関連するePHにおける変化に基づいてモニタおよび報告され得る。いくつかの場合では、ePHR領域は、複数のしきい値に基づいて規定され得る。例えば、単一のしきい値がある場合、2つの領域が規定され得、1つの領域はしきい値より下、もう1つの領域はしきい値より上である。いくつかの態様にしたがって、ePHは、データ送信に関連付けられた特定のサブフレームのために計算されたPH値とは異なる基準フォーマットにしたがって、決定され得る。ePHは、規定数のアップリンクリソース、ターゲット変調および符号化スキーム、ターゲット信号対雑音比、または現在のカバレッジエンハンスメント構成のうちの1つまたは複数に基づき得る。いくつかの例では、レガシパワーヘッドルーム報告は、ePHRがオーバーヘッドを減じるように構成される場合に無効にされ得る。
[0050] 説明される技術は、CEレベルに関連付けられたePHR領域を規定するePHR報告のための複数のしきい値の構成を含む。いくつかの例では、MACレベルでトリガされたePHRは、アップリンクデータリソースに対する要求を送ることをトリガするために使用される。いくつかの例では、ePHR領域は、複数の構成グループにグループ分けされ得、ePHR構成は、異なる構成グループによって異なり得る。例えば、各構成グループは、異なるePHRタイマー(例えば、禁止タイマー(prohibit timers)、周期的報告タイマー(periodic reporting timers)など)、または異なるePHRトリガしきい値を有し得る。さらに、または代替として、ePHR報告は、(例えば、構成グループが固定のCEレベルに関連付けされるような)構成グループに対して無効にされ得る。
[0051] 以下の説明は、例を提供しており、特許請求の範囲に記載されている範囲、適用可能性、または例を限定してはいない。論述されるエレメントの機能および配置の変更が、本開示の範囲から逸脱することなく、為され得る。さまざまな例は、適宜、さまざまなプロシージャまたはコンポーネントを省略、代用、あるいは追加し得る。例えば、説明される方法は、説明されるものとは異なる順序で実施され得、さまざまなステップが追加、省略、または組み合わされ得る。また、いくつかの例に関して説明される特徴は、他の例において組み合され得る。
[0052] 図1は、本開示のさまざまな態様にしたがって、ワイヤレス通信システム100の例を例示する。ワイヤレス通信システム100は、基地局105、UE115、およびコアネットワーク130を含む。コアネットワーク130は、ユーザ認証、アクセス認証、追跡、インターネットプロトコル(IP)接続性、および他のアクセス、ルーティング、またはモビリティ機能を提供し得る。基地局105は、バックホールリンク132(例えば、S1など)を通じてコアネットワーク130とインターフェースし、UE115との通信のためのスケジューリングおよび無線構成を実施し得るか、または基地局コントローラ(図示せず)の制御下で動作し得る。さまざまな例では、基地局105は、(例えば、コアネットワーク130を通じて)間接的に、または直接的に、のいずれかで、バックホールリンク134(例えば、X1など)を通して互いと通信し得、それは、有線または無線の通信リンクであり得る。
[0053] 基地局105は、1つまたは複数の基地局アンテナを介してUE115とワイヤレスで通信し得る。基地局105のサイトの各々は、通信カバレッジをそれぞれの地理的カバレッジエリア110に提供し得る。いくつかの例では、基地局105は、基地トランシーバ局、無線基地局、アクセスポイント、無線トランシーバ、ノードB、eノードB(eNB)、ホームノードB、ホームeノードB、または何らかの他の適した専門用語で呼ばれ得る。基地局105のための地理的カバレッジエリア110は、カバレッジエリアの一部のみを構成する複数のセクタに分割され得る(図示せず)。ワイヤレス通信システム100は、異なるタイプの基地局105(例えば、マクロおよび/またはスモールセル基地局)を含み得る。異なる技術に関わる重複した地理的カバレッジエリア110が存在し得る。
[0054] いくつかの例では、ワイヤレス通信システム100は、LTE(登録商標)/LTE−Aネットワークである。LTE/LTE−Aネットワークでは、発展型ノードB(eNB)という用語は概して、基地局105を説明するために使用され得、その一方で、UEという用語は概して、UE115を説明するために使用され得る。ワイヤレス通信システム100は、異なるタイプのeNBがカバレッジをさまざまな地理的領域に提供する異種LTE/LTE−Aネットワークであり得る。例えば、各eNBまたは基地局105は、通信カバレッジをマクロセル、スモールセル、および/または他のタイプのセルに提供し得る。「セル」という用語は、コンテキストに依存して、基地局、基地局に関連付けられたキャリアまたはコンポーネントキャリア、あるいはキャリアまたは基地局のカバレッジエリア(例えば、セクタ、など)を説明するために使用されることができる3GPP(登録商標)の用語である。
[0055] マクロセルは概して、比較的大きい地理的エリア(例えば、半径数キロメートル)をカバーし、ネットワークプロバイダにサービス加入しているUEによる無制限のアクセスを可能にし得る。スモールセルは、マクロセルと比較すると、マクロセルと同じまたは異なる(例えば、ライセンス、アンライセンス、などの)周波数帯域中で動作し得る低電力基地局である。スモールセルは、さまざまな例にしたがったピコセル、フェムトセル、およびマイクロセルを含み得る。ピコセルは、比較的より小さい地理的エリアをカバーし得、ネットワークプロバイダにサービス加入しているUEによる無制限のアクセスを可能にし得る。フェムトセルもまた、比較的小さい地理的エリア(例えば、家)をカバーし得、フェムトセルとの関連付けを有するUE(例えば、クローズド加入者グループ(CSG)中のUE、家の中にいるユーザのためのUE、など)による制限されたアクセスを提供し得る。マクロセルに対するeNBは、マクロeNBと呼ばれ得る。スモールセルに対するeNBは、スモールセルeNB、ピコeNB、フェムトeNBまたはホームeNBと呼ばれ得る。eNBは、1つまたは複数(例えば、2つ、3つ、4つなど)のセル(例えば、コンポーネントキャリア)をサポートし得る。
[0056] ワイヤレス通信システム100は、同期または非同期動作をサポートし得る。同期動作の場合、基地局は、同様のフレームタイミングを有し得、異なる基地局からの送信は、時間で大まかにアラインされ得る(approximately aligned in time)。非同期動作の場合、基地局は、異なるフレームタイミングを有し得、異なる基地局からの送信は、時間でアラインされない場合があり得る。本書で説明される技術は、同期または非同期動作のいずれかに対して使用され得る。
[0057] さまざまな開示される例のうちのいくつかに対応し得る(accommodate)通信ネットワークは、レイヤードプロトコルスタックにしたがって動作するパケットベースのネットワークであり得る。ユーザプレーンでは、ベアラまたはパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤにおける通信は、IPベースであり得る。無線リンク制御(RLC)レイヤは、論理チャネルを通して通信するために、パケットセグメンテーションおよびリアセンブリを実施し得る。媒体アクセス制御(MAC)レイヤは、優先度処理(priority handling)および論理チャネルのトランスポートチャネルへの多重化を実施し得る。MACレイヤはまた、MACレイヤにおいて再送信を提供してリンク効率を改善するために、ハイブリッドARQ(HARQ)を使用し得る。制御プレーンでは、無線リソース制御(RRC)プロトコルレイヤは、ユーザプレーンデータのための無線ベアラをサポートする、コアネットワーク130または基地局105とUE115との間でのRRC接続の確立、構成、および維持を提供し得る。物理(PHY)レイヤにおいて、トランスポートチャネルは、物理チャネルにマッピングされ得る。
[0058] DL物理チャネルは、ブロードキャスト情報のための物理ブロードキャストチャネル(PBCH)、制御フォーマット情報のための物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH)、制御およびスケジューリング情報のための物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)ステータスメッセージのための物理HARQインジケータチャネル(PHICH)、ユーザデータのための物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)およびマルチキャストデータのための物理マルチキャストチャネル(PMCH)を含み得る。UL物理チャネルは、アクセスメッセージのための物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)、制御データのためのPUCCH、ユーザデータのための物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)を含み得る。PDCCHは、ダウンリンク制御情報(DCI)を伝達し、それは、DLスケジューリング割り当てに関わる情報、ULリソースグラント、送信スキーム、ULパワー制御(例えば、送信パワー制御(TPC)コマンド)、HARQ情報、変調および符号化スキーム(MCS)および他の情報を含み得る。
[0059] PUCCHは、UL肯定応答(ACK)、スケジューリング要求(SR)、およびチャネル品質インジケータ(CQI)および他のUL制御情報のために使用され得る。PUCCHは、2つの連続したリソースブロックおよびコードによって規定される制御チャネルにマッピングされ得る。UL制御シグナリングは、セルごとのタイミング同期の存在に依存し得る。チャネル品質インジケータ(CQI)報告およびスケジューリング要求(SR)のためのPUCCHリソースは、無線リソース制御(RRC)シグナリングを通じて割り当てられ(そして無効にされ(revoked))得る。いくつかの場合では、SRに関わるリソースは、ランダムアクセスチャネル(RACH)プロシージャを通じて同期化を取得した後に割り当てられ得る。他の場合では、SRは、RACHを通じてUE115に割り当てられない場合がある(すなわち、同期化されたUEは、専用のSRチャネルを有する場合も有していない場合もある)。SRおよびCQIに関わるPUCCHリソースは、UEがもはや同期化されない場合に失われ(lost)得る。
[0060] UE115は、ワイヤレス通信システム100全体にわたって分散されており、各UE115は、固定式または移動式であり得る。UE115はまた、モバイル局、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、遠隔ユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、遠隔デバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、遠隔端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、または何らかの他の適した専門用語を含み得るか、または当業者によってそれらで呼ばれ得る。UE115は、セルラ電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ワイヤレスモデム、ワイヤレス通信デバイス、ハンドヘルドデバイス、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、コードレス電話、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、などであり得る。UEは、マクロeNB、スモールセルeNB、中継基地局、などを含むさまざまなタイプの基地局およびネットワーク機器と通信することが可能であり得る。
[0061] ワイヤレス通信システム100中に示される通信リンク125は、UE115から基地局105へのアップリンク(UL)送信、および/または基地局105からUE115へのダウンリンク(DL)送信を含み得る。ダウンリンク送信はまた、順方向リンク送信と呼ばれ得、その一方でアップリンク送信はまた、逆方向リンク送信と呼ばれ得る。各通信リンク125は、1つまたは複数のキャリアを含み得、ここで、各キャリアは、上述されたさまざまな無線技術にしたがって変調された複数のサブキャリア(例えば、異なる周波数の波形信号)から成る信号であり得る。各変調された信号は、異なるサブキャリア上で送られ得、制御情報(例えば、基準信号、制御チャネル、など)、オーバーヘッド情報、ユーザデータ、などを伝達し得る。通信リンク125は、(例えば、対にされたスペクトルリソースを使用する)FDD動作を使用して、または(例えば、対にされていないスペクトルリソースを使用する)TDD動作を使用して、双方向通信を送信し得る。FDD(例えば、フレーム構造タイプ1)およびTDD(例えば、フレーム構造タイプ2)についてのフレーム構造が定義され得る。
[0062] システム100のいくつかの実施形態では、基地局105および/またはUE115は、基地局105とUE115との間での通信品質および信頼性を改善するために、アンテナダイバーシティスキームを用いるための複数のアンテナを含み得る。加えてまたは代替として、基地局105および/またはUE115は、同じまたは異なる符号化されたデータを伝達する複数の空間レイヤを送信するために、マルチパス環境を活用し得る多入力多出力(MIMO)技法を用い得る。
[0063] ワイヤレス通信システム100は、複数のセルまたはキャリア上での動作をサポートし得、その特徴はキャリアアグリゲーション(CA)またはマルチキャリア動作と呼ばれ得る。キャリアはまた、コンポーネントキャリア(CC)、レイヤ、チャネル、などと呼ばれ得る。「キャリア」、「コンポーネントキャリア」、「セル」、および「チャネル」という用語は、本書では交換可能に使用され得る。UE115は、キャリアアグリゲーションのための複数のダウンリンクCCおよび1つまたは複数のアップリンクCCで構成され得る。キャリアアグリゲーションは、FDDおよびTDDの両方のコンポーネントキャリアを用いて使用され得る。
[0064] 上述されたように、ワイヤレスデバイスのいくつかのタイプが、M2M通信またはMTCをインプリメントする自動通信を提供し得る。M2MまたはMTCは、デバイスが、人間の介在なしに互いにまたは基地局と通信することを可能にするデータ通信技術を指し得る。例えば、M2MまたはMTCは、情報を測定またはキャプチャし、その情報を使用することができる中央サーバまたはアプリケーションプログラムにその情報を中継するか、あるいはプログラムまたはアプリケーションと相互作用している人間にその情報を提示するためのセンサまたはメータを統合するデバイスからの通信を指し得る。UE115は、情報を収集するか、または機械の自動化された挙動を可能にするように設計されたもののようなMTCデバイスであるか、それを含み得る。MTCデバイスのためのアプリケーションの例は、スマート計測、在庫(inventory)モニタリング、水位モニタリング、機器モニタリング、ヘルスケアモニタリング、野生生物モニタリング、天候および地質学的イベントモニタリング、保有車両(fleet)管理および追跡、遠隔セキュリティ感知、物理アクセス制御、および取引ベースのビジネス課金(transaction-based business charging)を含む。
[0065] いくつかの場合では、MTCデバイスは、制限された能力を有し得る。例えば、いくつかのMTCデバイスは、ブロードバンドキャパシティを有し得、他のMTCデバイスは、ナローバンド通信に制限され(例えば、6個未満の物理リソースブロック(PRB)を使用したデータ送信または受信などに制限され)るか、または、ピークデータレートが減じられ得る(例えば、最大トランスポートブロックサイズは1000ビットであり得る)。いくつかのワイヤレス通信システムでは、制限された帯域幅またはデータレート能力を有するMTCデバイス(または、同様の能力を有する別のデバイス)は、「低コスト」(LC:low cost)またはカテゴリ0デバイスとも呼ばれ得る。
[0066] さらに、または代替として、MTCデバイスは、同時にサポートされるトランスポートブロック(TB)の数においていくつかの制限を有し得る。例えば、MTCデバイスは、サブフレームにおいて2つ以上のユニキャストまたはブロードキャストのTBの受信をサポートしない場合があり得る(例えば、ユニキャストおよびブロードバンドTBの同時の受信はサポートされない、など)。
[0067] いくつかの例では、このようなMTCデバイスのカバレッジエンハンスメントは、より信頼性のある通信を提供するために用いられ得る。カバレッジエンハンスメントは、例えば、(例えば、最大15dBの)パワーブースティング、および送信反復(例えば、送信の冗長バージョンを提供するためのTTIバンドリング)を含み得る。
[0068] 送信反復は、送信の複数の冗長バージョンを提供し、特定のチャネル、例えば、PUSCH、PDSCH、エンハンスドPDCCH(ePDCCH)、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)、および/またはPUCCHに関わるカバレッジを強化するために使用され得る。例えば、さまざまな物理チャネル(PRACHおよび関連するメッセージならびにページングメッセージを含む)は、ワイヤレス通信デバイスから繰り返し送信され得る。反復の数は、カバレッジエンハンスメントレベルによって決定され得、カバレッジエンハンスドMTCデバイスは、高レベルの反復(例えば、328ビットペイロードに対して150以上)で構成され得る。いくつかの場合では、カバレッジエンハンスメントレベルは、異なるチャネルによって異なり得る。
[0069] さらに、または代替として、LC MTCデバイスに関わるページングメッセージおよびランダムアクセス応答が、他のUEとは別個に実施され得る。例えば、異なるランダムアクセスシグナリングプロシージャが使用され得、ランダムアクセス応答およびページングメッセージに対して異なるバンドリングサイズで反復をサポートし得る。いくつかのカバレッジエンハンスメント技術にしたがって、LC MTCデバイスは、追加の反復をともなうレガシPBCHを受信することが可能であり得、eNBによって構成される追加の反復をともなうレガシPRACHフォーマットを使用して送信し得る。このようなカバレッジエンハンスメント技術は、特定の試みに関わるバンドリングレベルを含み得、それは、例えば、チャネルコンディションまたは1つまたは複数の過去に失敗したアクセスの試みなどの、1つまたは複数の基準に基づいて、選択され得る。いくつかの例では、特定数の試みが、第1のカバレッジエンハンスメントレベルで為され、第1のレベルでの試みが成功でない場合、第2のカバレッジレベルでの特定数の試みが後続する。バンドリングカバレッジエンハンスメントにしたがった複数の反復、複数の試み、またはそれらの組み合わせが、さまざまな例にしたがって構成され得る。
[0070] UE115は、干渉を軽減し、ULデータレートを改良し、バッテリ寿命を延ばすために、サービング基地局と(例えば、PUCCHまたはPUSCHに関わる)送信パワーを調整し得る。アップリンクパワー制御は、開ループメカニズムと閉ループメカニズムとの組み合わせを含み得る。開ループパワー制御において、UE115送信パワーは、チャネル構成およびダウンリンクパスロスの推定値に依存し得る。閉ループパワー制御において、ネットワークは、明確なパワー制御コマンドを使用してUE115送信パワーを直接的に制御することができる。開ループパワー制御は、初期のアクセスのために使用され得、一方で、開ループおよび閉ループの両方の制御が、UL制御およびデータ送信のために使用され得る。UE115は、最大送信パワー制限、ターゲット基地局受信パワー、パスロス、変調および符号化スキーム(MCS)、送信に使用されるリソースの数、および送信されたデータのフォーマット(例えば、物理UL制御チャネル(PUCCH)フォーマット)を考慮に入れたアルゴリズムを使用してパワーを決定し得る。パワー調整が、TPCメッセージを使用して基地局105によって為され、適宜、UE115の送信パワーを増加的に調整し得る。
[0071] UEは、UEの最大送信パワーとデータ送信のための推定のパワー(例えば、PUSCH送信のために必要なパワー)との間の差についての情報を、サービングeNBに提供するために、パワーヘッドルーム(PH)報告プロシージャを使用し得る。報告されたPH情報は、アップリンク送信を管理するためにeNBによって使用され得る。例えば、報告されたPH情報は、閉ループパワー制御を使用した送信パワーを決定するために、複数のUE間のリソース割り当てを決定するために、およびアップリンク送信のために変調および符号化スキーム(MCS)選択を決定するために、eNBによって使用され得る。
[0072] 例えば、サブフレームiに関わるPHは、下記の式によって計算され得る。
ここにおいて、
PCMAXは構成されたUE送信パワーである、
MPUSCH(i)は、サブフレームiに関して有効な複数のリソースブロックにおいて表されるPUSCHリソース割り当ての帯域幅である。
PO_PUSCH(j)は、データ送信タイプj(例えば、動的、半永続的、(再)送信、など)によって変わるセル固有のオフセットおよびUE固有のコンポーネントに基づいて決定されるオフセットである、
α(j)は、セル固有であり得るフラクショナルパワー制御定数(fractional power control constant)である、
PLは、dB表示でUEで計算されたダウンリンクパスロス推定値であり、それは、フィルタリングされたRSRPに基づいて決定され得る、
ΔTF(i)は、構成されたUE固有のパラメータデルタMCSイネーブルド(deltaMCS-Enabled)に基づくMCS依存オフセット(MCS dependent offset)である、
f(i)は、現在のPUSCHパワー制御調整状態(例えば、累積TPCコマンド(accumulated TPC commands)など)である。
[0073] パワーヘッドルーム報告(PHR)は、測定パスロス(PL)の変化、PHRの構成または再構成、セル再構成、および1つまたは複数の報告タイマーに基づいてMACレイヤにおいてトリガされ得る。例えば、MACレイヤは、PLが構成されたしきい値dl−パスロスチェンジより大きく変化し、禁止PHRタイマーが終了したときに、周期的PHRタイマーの終了時に、上位レイヤによるPHRの構成または再構成、キャリアアグリゲーションのための追加のセルの構成または活性化、またはパワー管理によるパワーバックオフの(例えばdl−パスロスチェンジより大きくなる)変化の際に、PHRを生成し得る。1つまたは複数のタイマーは、例えば、データの送信の後にセットまたはリセットされ得る。PHRは、トリガに基づいてMACレイヤにおいて生成されるが、PHRは、UEがアップリンクデータリソース(例えば、PUSCHリソース)を有する場合にのみ、MAC制御エレメントにおいて、送信される。CEモードにおけるMTCデバイスが制御チャネルの反復(例えば、PUCCH)およびランダムアクセスチャネル(例えば、PRACH)送信、ならびにデータチャネル(例えばPUSCH)送信で構成され得るため、データチャネルリソースの割り当て時にのみPHRを送信することはまた、CEに依存するダウンリンク送信に影響を与え得る。eNBは、反復レベル向上の必要性を検出するためにRRM測定値(例えば、周期的CSIなど)を使用し得るが、PHは、それがUEパスロス推定値ならびにeNBによって送られるパワー制御修正の両方を反映するため、所望の反復レベルのより正確な尺度であり得る。
[0074] ワイヤレス通信システム100のコンポーネント、例えば、UE115またはeNB105は、エンハンスドパワーヘッドルーム報告(ePHR)のために構成され得る。ePHRは、上述のパワーヘッドルーム報告の典型的なトリガ、例えば、測定パスロス(PL)の変化、PHRの構成または再構成、セル再構成、または1つまたは複数の報告タイマーの終了、に代わって、またはそれに加えて、CEレベルへの対応する変化が生じる可能性がある場合に、パワーヘッドルーム報告の送信をトリガすること含み得る。例えば、ePHRは、PL変化に代わってPH変化により直接的に関連するパラメータに基づき得る。いくつかの例では、ePHRは、ePHに関連付けられ、データ送信に関連付けられた特定のサブフレームのために計算されたPH値とは異なる基準フォーマットにしたがって、決定される。ePHは、規定数のアップリンクリソース、ターゲット変調および符号化スキーム、ターゲット信号対雑音比、または現在のカバレッジエンハンスメント構成のうちの1つまたは複数に基づき得る。いくつかの例では、レガシPH報告は、ePHRがオーバーヘッドを減じるように構成される場合に無効にされ得る。
[0075] UE115は、CEレベルに関連付けられたePHR領域を規定するePHR報告のための複数のしきい値で構成され得る。ePHRは、先のePHとは異なる領域内にePHがある場合に、トリガされ得る。いくつかの例では、MACレベルでトリガされたePHRは、アップリンクデータリソース(例えば、SRまたはPRACH、など)に対する要求を送ることをトリガするために使用される。いくつかの例では、ePHR領域は、複数の構成グループにグループ分けされ得、ePHR構成は、異なる構成グループによって異なり得る。例えば、各構成グループは、異なるePHR報告期間、異なるePHRトリガしきい値を有し得る。さらに、または代替として、ePHR報告は、(例えば、構成グループが固定のCEレベルに関連付けされるような)構成グループに対して無効にされ得る。
[0076] 図2は、エンハンスドパワーヘッドルーム報告が本開示のさまざまな態様にしたがってインプリメントされ得るワイヤレス通信システム200の例を例示する。ワイヤレス通信システム200は、図1を参照して説明されたワイヤレス通信システム100の一部の例であり得る。さらに、eNB105−aは、図1を参照して説明されたeNB105のうちの1つまたは複数の態様の例であり得、その一方で第1のUE115−aおよび第2のUE115−bは、図1を参照して説明されたUE115のうちの1つまたは複数の態様の例であり得る。
[0077] ワイヤレス通信環境200において、eNB105−aは、ダウンリンクチャネル225上でUE115−aおよび115−bにダウンリンクデータおよび制御情報を送信し得、UE115−aおよび115−bは、アップリンクチャネル230上でeNB105−aにアップリンクデータおよび制御情報を送信し得る。UE115−aおよび115−bの1つまたは複数は、CEモードで動作するMTCデバイスであり得、CEレベル(例えば、ダウンリンクチャネル225またはアップリンクチャネル230上での反復の数)で構成され得る。いくつかの例では、UE115−aおよび115−bは、アップリンクチャネル230上でeNB105−aにパワーヘッドルーム報告を送信し得、eNB105−aは、パワーヘッドルーム報告に応答してCEレベルを調整し、ダウンリンクチャネル225上でUE115−aおよび115−bにCE構成を送信し得る。eNB105−aはまた、基準信号215を送信し得、それは、例えば、CRS、CSI−RS、IMR信号、PSS、SSSなどを含み得る。
[0078] 図3は、本開示のさまざまな態様にしたがってエンハンスドパワーヘッドルーム報告構成および報告に関わる例としてのプロセスフロー300を例示する。プロセスフロー300は、例えば、ワイヤレス通信システム200におけるUE115−aに対するePHR構成および報告を例示し得る。
[0079] プロセスフロー300において、eNB105−aは、UE115−aにePHR構成305を送り、それは、カバレッジエンハンスメントモードで動作し得る(例えば、1つまたは複数のULまたはDLチャネルなどに関わる送信反復のために構成され得る)。ePHR構成305は、ePHRに関わる複数のePHR領域を示し得る。例えば、ePHR構成305は、ePHR領域を規定する複数のしきい値を含み得る。ePHR構成305はまた、ePHR報告期間のような他のePHR構成パラメータを含み得、それは、ePHR領域によって構成され得る。ePHR構成305は、ePHを計算するためのパラメータを含み得、構成されたePHR領域にしたがってePHをモニタするようにUE115−aを構成し得る。ePHは、例えば、固定の割り当て(例えば、MPUSCH=6など)、MCS値、またはSNRターゲットのうちの1つまたは複数を含む基準フォーマットにしたがって決定され得る。
[0080] UE115−aは、ePHR構成にしたがってブロック310においてePHをモニタする。同時に、UE115−aは、データおよび/または制御情報を送信または受信し得る。例えば、ブロック310においてePHをモニタすることは、1つまたは複数のダウンリンクまたはアップリンクデータ送信と同時に生じ得る。アップリンクデータ送信について、UE115−aは、閉ループパワー制御コマンド(例えば、TPCコマンドなど)を受信し得、それは、パワーヘッドルームを計算するときに直接反映され得る。
[0081] ブロック315において、UE115−aは、ePHがePHR領域境界を横断したことを検出し得る。例えば、UE115−aは、現在のePHが先のePHとは異なるePHR領域にあることを決定し得る。ePHR領域の変化の検出時に、UE115−aは、(例えば、MACレベルで)ePHRをトリガし得る。いくつかの例では、ePHRトリガは、以下により詳細に説明されるように、アップリンクデータリソースに対する要求をトリガし得る。
[0082] UE115−aは、eNB105−aにePH報告320を送信し得る。ePH報告320は、eNB105−aへのデータ送信に含まれるMAC制御エレメントとして送信され得る。MAC制御エレメントは、パワーヘッドルームMAC制御エレメントにおいてリザーブされたビットのうちの1つまたは複数を使用してePH値を示し得る。
[0083] ブロック325において、eNB105−aは、ePH報告320に基づいてUE115−aに対してCEレベルを適合させ得る。例えば、ePH報告320に基づいて、eNB105−aは、アップリンクまたはダウンリンクチャネルに関わる反復レベルが増大されるべきか、減少されるべきかを決定し得る。eNB105−aは、アップデートされたCEレベルを含むUE115−aにCE構成330を送信し得る。
[0084] 図4は、本開示のさまざまな態様にしたがってエンハンスドパワーヘッドルーム報告トリガリングの例としてのタイミング図400を例示する。タイミング図400は、例えば、図1のワイヤレス通信システム100または図2のワイヤレス通信システム200のUE115に関わるePHRトリガリングを例示し得る。
[0085] UE115は、ePHRしきい値415に基づく4個のePHR領域420で構成され得る。例えば、ePHR領域1 420−aは、ePHR_th1 415−aと最大ePH値(例えば40dBなど)との間のePH値に対応する領域であり得る。同様に、ePHR領域2 420−bは、ePHR_th2 415−bとePHR_th1 415−aとの間のePH値に対応する領域であり得、一方で、ePHR領域3 420−cは、ePHR_th3 415−cとePHR_th2 415−bとの間のePH値に対応する領域であり得る。最後に、ePHR領域4 420−dは、最小ePH値(例えば、−23dBなど)とePHR_th3 415−cとの間のePH値に対応する領域であり得る。追加のePHR領域420は、追加のePHRしきい値415を使用して規定され得る。各PHR領域420内では、レガシPHRおよびePHRは、独立して有効または無効にされ得る。例えば、レガシPHRを無効にすることは、オーバーヘッドを減じ得、ここにおいてePHRの報告は、CEレベルの変化が生じる可能性のある場合に、トリガされる。
[0086] いくつかの例では、計算されたePH410は、固定の割り当て、MCS値、またはSNRターゲットのうちの1つまたは複数を含む基準フォーマットにしたがって決定され得、サブフレーム固有のULリソース割り当てまたはULデータトランスポートブロックから独立し得る。例えば、ePH410は、下記の式によって与えられ得る。
ここにおいて、
PCMAXは構成されたUE送信パワーである、
MPUSCH_ePHRは固定の割り当て(例えば、6RBなど)である、
PO_PUSCH_ePHRは、セル固有のオフセットおよびUE固有のコンポーネントに基づいて決定されたオフセットである。いくつかの例では、PO_PUSCH_ePHR=PO_PUSCH(0)、
αePHRは、フラクショナルパワー制御定数である。いくつかの場合では、αePHR=α(0)、
ΔePHRは、MCS(例えば、最後のULデータ送信のMCSなど)またはSNRターゲットに基づくオフセットである、
fは、現在のPUSCHパワー制御調整状態(例えば、累積TPCコマンドなど)である。
[0087] 計算されたePH410は、最初にePHR領域4 420−dにあり、時間t1において425−aにあり、計算されたePH410は、ePHR領域3 420−cにあるようにePHRしきい値415−cを横断し得る。UE115は、時間425−aにおいてePHR領域4 420−dからePHR領域3 420−cへの遷移を検出し、ePHRをトリガし得る。同様に、ePHRは、時間425−bにおいてはePHR領域3 420−cからePHR領域2 420−bへ、時間425−cにおいてはePHR領域2 420−bからePHR領域1 420−aへの遷移時にトリガされ得る。
[0088] 図5は、本開示のさまざまな態様にしたがってエンハンスドパワーヘッドルーム報告トリガリングイベントに関わるプロセスフロー500を例示する。プロセスフロー500は、図1、2、または3のUE115によって実施され得る。プロセスフロー500は、例えば、図3または4を参照して論じられたようにトリガするePHRイベントに基づくePH報告、または図3のePH報告320の報告を例示し得る。いくつかの例では、UE115は、以下に説明される機能を実施するためにUE115の機能的なエレメントを制御するためのコードの1つまたは複数のセットを実行し得る。さらに、または代替として、UE115は、専用ハードウェアを使用して以下に説明される機能のうちの1つまたは複数を実施し得る。
[0089] プロセスフロー500のブロック505において、ePHRトリガイベントが生じる。ePHRトリガイベントは、例えば、現在のePHが前述のように先のePHとは異なるePHR領域にある場合に、生じ得る。
[0090] ブロック510において、UE115は、それが新しいアップリンクデータ送信のために割り当てられたULリソースを有するかどうかを、決定し得る。例えば、UE115は、UL割り当てが将来のサブフレームに関して受信されたかどうかを決定し得る。
[0091] ブロック510において、UE115が、ULリソースが新しいアップリンクデータ送信のために割り当てられることを決定する場合、プロセスフロー500は、ブロック525に進み得、ここにおいて、UE115は、ePHR MAC制御エレメントを生成し、アップリンクデータ送信における物理レイヤによる送信のためにMAC多重化コンポーネントにePHR MAC制御エレメントを伝え得る。
[0092] ブロック510において、UE115が、いかなるULリソースも新しいアップリンクデータ送信のために割り当てられないことを決定する場合、プロセスフロー500は、ブロック515に進み得、ここにおいてUE115は、アップリンクデータリソースに対する要求を送り得る。例えば、UE115は、(UE115のために構成される場合に)スケジューリング要求(SR)、またはランダムアクセスメッセージ(例えば、PRACH)を送り得る。
[0093] UE115は、ブロック520においてULリソースの割り当てを受信し得、プロセスフロー500は、ブロック525に進み得、ここにおいて、UE115は、ePHR MAC制御エレメントを生成し、アップリンクデータ送信における物理レイヤによる送信のためにMAC多重化コンポーネントにePHR MAC制御エレメントを伝え得る。
[0094] ブロック525において、MTCデバイスはまた、ePHR報告に関連付けられたタイマーをリセットし得る。例えば、ePHR報告は、1つまたは複数のePHRタイマー(例えば、禁止_ePHR−タイマー、周期的_ePHR−タイマー)で構成され得、それは、ブロック505においてePHRトリガリングイベントを決定する際に使用され得る。例えば、現在のePHがブロック505において先のePHとは異なるePHR領域にあるが禁止_ePHR−タイマーが終了していない場合、ブロック505は、ePHRトリガリングを実施するために禁止_ePHR−タイマーの終了まで待ち得る。さらに、または代替として、ブロック505における周期的_ePHR−タイマーの終了が、ブロック505において、ePHRトリガリングイベントをトリガし得る。UE115は、ePHRタイマーをリセットし得る。ePHRタイマーは、ePHR領域のために別個に構成され得、いくつかの場合では、異なるePHR領域構成グループによって異なって構成され得る。
[0095] 図6は、本開示のさまざまな態様にしたがってエンハンスドパワーヘッドルーム報告のために構成されたワイヤレスデバイス600のブロック図を示す。ワイヤレスデバイス600は、図1乃至4を参照して説明されたUE115の態様の例であり得る。ワイヤレスデバイス600は、受信機605、ePHRモジュール610、または送信機615を含み得る。ワイヤレスデバイス600はまた、プロセッサを含み得る。これらのコンポーネントの各々は、互いと通信状態にあり得る。
[0096] 受信機605は、さまざまな情報チャネル(例えば、制御チャネル、データチャネルおよびエンハンスドパワーヘッドルーム報告に関連した情報など)に関連付けられた、制御情報、ユーザデータ、またはパケットのような情報を受信し得る。情報は、ePHRモジュール610に、およびワイヤレスデバイス600の他のコンポーネントに伝えられ得る。
[0097] ePHRモジュール610は、複数のエンハンスドパワーヘッドルーム領域を備えるエンハンスドパワーヘッドルーム報告構成を、サービング基地局から、受信し、現在のパワーヘッドルームが複数のエンハンスドパワーヘッドルーム領域のうちの、先のパワーヘッドルームとは異なる1つに関連付けられていることを決定し、サービング基地局に現在のパワーヘッドルームを報告し得る。ePHRモジュール610は、MACレベルでePHRをトリガし得、それは、アップリンクデータリソース(例えば、SRまたはPRACH、など)に対する要求を送ることをトリガするために使用され得る。
[0098] 送信機615は、ワイヤレスデバイス600の他のコンポーネントから受信された信号を送信し得る。いくつかの例では、送信機615は、トランシーバモジュールで受信機605と共に配置され得る。送信機615は、単一のアンテナを含み得るか、またはそれが複数のアンテナを含み得る。
[0099] 図7は、本開示のさまざまな態様にしたがってエンハンスドパワーヘッドルーム報告のためのワイヤレスデバイス700のブロック図を示す。ワイヤレスデバイス700は、図1乃至5を参照して説明されたUE115または図6のワイヤレスデバイス600の態様の例であり得る。ワイヤレスデバイス700は、ePHRモジュール610−aを含み得、また、プロセッサを含み得る。ePHRモジュール610−aはまた、ePHR構成モジュール710、ePHRモニタリングモジュール715、およびePHR報告モジュール720を含み得る。これらのコンポーネントの各々は、互いと通信状態にあり得る。
[0100] ePHR構成モジュール710は、図2乃至5を参照して説明されたように、複数のePH領域を備えるePHR構成を、サービング基地局から、受信し得る。いくつかの例では、エンハンスドパワーヘッドルーム報告構成は、複数の構成グループを備え、複数の構成グループの各々は、複数のエンハンスドパワーヘッドルーム領域のうちの1つまたは複数を備える。いくつかの例では、複数の構成グループの各々は、ePHR期間、ePHRトリガしきい値、またはePHRに関わるイネーブルインジケータのうちの1つまたは複数に関連付けされる。いくつかの例では、エンハンスドパワーヘッドルーム報告構成は、複数ePHR領域のうちの少なくとも1つに関わる測定パスロスの変化に関連付けられたPHRトリガを無効にする。
[0101] ePHRモニタリングモジュール715は、図2乃至4を参照して説明されたように、現在のパワーヘッドルームが複数のエンハンスドパワーヘッドルーム領域のうちの、先のパワーヘッドルームとは異なる1つに関連付けられていることを決定し得る。いくつかの例では、現在のパワーヘッドルームは、図4を参照して前述されたように、規定数のアップリンクリソース、ターゲット変調および符号化スキーム、ターゲット信号対雑音比、または現在のカバレッジエンハンスメント構成のうちの1つまたは複数に少なくとも部分的に基づいて決定されるePHである。
[0102] ePHR報告モジュール720は、図2乃至5を参照して説明されたように、サービング基地局に現在のパワーヘッドルームを報告し得る。
[0103] 図8は、本開示のさまざまな態様にしたがってエンハンスドパワーヘッドルーム報告のためのワイヤレスデバイス800のブロック図を示す。ワイヤレスデバイス800は、図1乃至5を参照して説明されたUE115または図6のワイヤレスデバイス600の態様の例であり得る。ワイヤレスデバイス800は、ePHRモジュール610−bを含み得、また、プロセッサを含み得る。ePHRモジュール610−bは、ePHRイベントトリガモジュール825、アップリンクデータプロセッサ830、アップリンク制御シグナリングプロセッサ835、ダウンリンク制御プロセッサ840、またはePHRモニタリングモジュール715−aを含み得る。これらのコンポーネントの各々は、互いと通信状態にあり得る。
[0104] ePHRイベントトリガモジュール825は、図2乃至5を参照して説明されたように、サービング基地局へのアップリンク通信のためのUEのためのパワーヘッドルームに少なくとも部分的に基づいて、エンハンスドパワーヘッドルーム報告のためのトリガリングイベントが生じたことを決定し得る。
[0105] アップリンクデータプロセッサ830は、図2乃至5を参照して説明されたように、UEがサービング基地局へのデータ送信のために割り当てられたアップリンクリソースを有していないことを決定し得る。アップリンクデータプロセッサ830はまた、割り当てられたアップリンクリソースを使用してサービング基地局にデータ送信を送信し得、そのデータ送信は、パワーヘッドルームを備える。
[0106] アップリンク制御シグナリングプロセッサ835は、図2乃至5を参照して説明されたように、アップリンクデータリソースに対する要求を備えるサービング基地局へのアップリンクシグナリングを送り得る。いくつかの例では、アップリンクシグナリングは、スケジューリング要求またはランダムアクセス要求を備える。
[0107] ダウンリンク制御シグナリングプロセッサ840は、図2乃至5を参照して説明されたように、サービング基地局へのデータ送信のためのアップリンクリソースの割り当てを受信し得る。
[0108] ePHRモニタリングモジュール715−aは、図7を参照して説明されたePHRモニタリングモジュール715の例であり得る。ePHRモニタリングモジュール715−aは、モニタされたパワーヘッドルームが、図4を参照して説明されたように、規定数のアップリンクリソース、ターゲット変調および符号化スキーム、ターゲット信号対雑音比、または現在のカバレッジエンハンスメント構成のうちの1つまたは複数に少なくとも部分的に基づいて決定されるePHであるように、構成され得る。
[0109] 図9は、本開示のさまざまな態様にしたがって低コストMTCのためのパワーヘッドルーム報告のために構成されたUE115を含むシステム900の図を示す。システム900は、UE115−bを含み得、それは、図1乃至5を参照して説明されたUE115、または、図6乃至8のワイヤレスデバイス600、700、または800の例であり得る。UE115−bは、ePHRモジュール610−cを含み得、それは、図6乃至8を参照して説明されたePHRモジュール610の例であり得る。UE115−bはまた、通信を送信するためのコンポーネントおよび通信を受信するためのコンポーネントを含む、双方向音声およびデータ通信のためのコンポーネントを含み得る。例えば、UE115−bは、eNB105−bまたはUE115−cと双方向に通信し得る。
[0110] UE115−bはまた、プロセッサ905、およびメモリ915(ソフトウェア(SW)を含む)920、トランシーバ935、および1つまたは複数のアンテナ940を含み得、これらの各々は、(例えば、バス945を介して)互いに間接的にまたは直接通信し得る。トランシーバ935は、上述されたように、(1つまたは複数の)アンテナ940、または有線あるいは無線のリンクを介して、1つまたは複数のネットワークと双方向に通信し得る。例えば、トランシーバ935は、基地局105または別のUE115と双方向に通信し得る。トランシーバ935は、パケットを変調して、変調されたパケットを送信のために(1つまたは複数の)アンテナ940に提供するための、および、(1つまたは複数の)アンテナ940から受信されたパケットを復調するための、モデムを含み得る。UE115−bは、単一のアンテナ940を含み得るが、UE115−bはまた、複数のワイヤレス送信を同時に送信または受信することが可能である複数のアンテナ940を有し得る。
[0111] メモリ915は、ランダムアクセスメモリ(RAM)および読取専用メモリ(ROM)を含み得る。メモリ915は、実行されるとき、プロセッサ905に、本書に説明されるさまざまな機能(例えば、低コストMTCのためのエンハンスドパワーヘッドルーム報告など)を行わせる命令を含む、コンピュータ可読、コンピュータ実行可能ソフトウェア/ファームウェアコード920を記憶し得る。代替として、ソフトウェア/ファームウェアコード920は、プロセッサ905によって直接的に実行可能ではない場合もあるが、(例えば、コンパイルおよび実行されるとき、)コンピュータに、本書に説明される機能を実施させ得る。プロセッサ905は、インテリジェントハードウェアデバイス(例えば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)など)を含み得る。
[0112] 図10は、本開示のさまざまな態様にしたがって低コストMTCのためのパワーヘッドルーム報告のためのワイヤレスデバイス1000のブロック図を示す。ワイヤレスデバイス1000は、図1乃至6を参照して説明された基地局105の態様の例であり得る。ワイヤレスデバイス1000は、BS受信機1005、MTCマネージャ1010、またはBS送信機1015を含み得る。ワイヤレスデバイス1000はまた、プロセッサを含み得る。MTCマネージャ1010はまた、カバレッジエンハンスメントマネージャ1020、MTCスケジューラ1030、または、ePHR構成マネージャ1040を含み得る。これらのコンポーネントの各々は、互いと通信状態にあり得る。
[0113] BS受信機1005は、MTCマネージャ1010に、およびワイヤレスデバイス1000の他のコンポーネントに伝えられ得る情報を受信し得る。MTCマネージャ1010は、図12を参照して説明された動作を実施し得る。例えば、BS受信機1005は、図2乃至5を参照して説明されたように、UEからパワーヘッドルーム報告(例えば、ePHRなど)を受信し得る。送信機1015は、ワイヤレスデバイス1000の他のコンポーネントから受信された信号を送信し得る。
[0114] カバレッジエンハンスメントマネージャ1020は、図2乃至5を参照して説明されたように、受信されたパワーヘッドルーム報告に少なくとも部分的に基づいてUEのためのカバレッジエンハンスメントレベルを決定し得る。
[0115] MTCスケジューラ1030は、図2乃至5を参照して説明されたように、決定されたカバレッジエンハンスメントレベルに少なくとも部分的に基づいてUEにカバレッジエンハンスメント構成を送り得る。いくつかの例では、カバレッジエンハンスメント構成は、カバレッジエンハンスメントレベルに関連付けられた複数の送信反復を備える。
[0116] ePHR構成マネージャ1040は、ePHR領域にしたがってエンハンスドパワーヘッドルーム報告のためのUEを構成し得る。例えば、ePHR構成マネージャは、カバレッジエンハンスドモードで動作するUEに、エンハンスドパワーヘッドルーム報告構成を送り得、エンハンスドパワーヘッドルーム報告構成は、エンハンスドパワーヘッドルームを計算するためのパラメータ、エンハンスドパワーヘッドルーム報告期間、または1つまたは複数のエンハンスドパワーヘッドルーム報告領域に関連付けされた1つまたは複数のしきい値のうちの1つまたは複数を備える。
[0117] 図11は、本開示のさまざまな態様にしたがって低コストMTCデバイスのためのパワーヘッドルーム報告のために構成された基地局105を含むシステム1100の図を示す。システム1100は、基地局105−cを含み得、それは、図1乃至5を参照して説明された基地局105またはワイヤレスデバイス1000の例であり得る。基地局105−cは、MTCマネージャ1010−aを含み得、それは、図10を参照して説明されたMTCマネージャ1010の例であり得る。基地局105−cはまた、通信を送信するためのコンポーネントおよび通信を送信するためのコンポーネントを含む、双方向音声およびデータ通信のためのコンポーネントを含み得る。例えば、基地局105−cは、UE115−dまたはUE115−eと双方向に通信し得、それらは、MTCデバイスであり得るか、それらを含み得る。
[0118] いくつかの場合では、基地局105−cは、1つまたは複数の有線のバックホールリンクを有し得る。基地局105−cは、コアネットワーク130−aに対する有線のバックホールリンク(例えばS1インターフェースなど)を有し得る。基地局105−cの基地局通信モジュール1125はまた、基地局間のバックホールリンク(例えばX2インターフェース)を介して他の基地局105、例えば基地局105−mおよび基地局105−n、と通信し得る。さらに、または代替として、基地局105−cは、(例えば、ネットワーク通信モジュール1130を介して)コアネットワーク130を通じて他の基地局と通信し得る。基地局105の各々は、同じ、または異なるワイヤレス通信技術を使用してUE115と通信し得る。
[0119] 基地局105−cは、プロセッサ1105、(ソフトウェア(SW)1120を含む)メモリ1115、トランシーバ1135、および(1つまたは複数の)アンテナ1140を含み得、それらは各々、(例えば、バスシステム1145を通じて)互いに、直接または間接的に、通信状態にあり得る。トランシーバ1135は、UE115と、(1つまたは複数の)アンテナ1140を介して、双方向で通信するように構成され得、それは、マルチモードデバイスであり得る。トランシーバ1135(または基地局105−cの他のコンポーネント)はまた、1つまたは複数の他の基地局(図示せず)と、アンテナ1140を介して、双方向で通信するように構成され得る。トランシーバ1135は、パケットを変調して、変調されたパケットを送信のためにアンテナ1140に提供することと、アンテナ1140から受信されたパケットを復調することと、を行うように構成されたモデムを含み得る。基地局105−cは、各々1つまたは複数の関連付けされたアンテナ1140を備えた、複数のトランシーバ1135を含み得る。トランシーバは、図10の組み合わされた受信機1005および送信機1015の例であり得る。
[0120] メモリ1115は、RAMおよびROMを含み得る。メモリ1115はまた、実行されるとき、プロセッサ1105に、本書に説明されたさまざまな機能(例えば、低コストMTCデバイスのためのパワーヘッドルーム報告、カバレッジエンハンスメント技術を選択すること、技術呼処理、データベース管理、メッセージルーティングなど)を実施させるように構成された命令を含む、コンピュータ可読、コンピュータ実行可能なソフトウェアコード1120を記憶し得る。代替として、ソフトウェア1120は、プロセッサ1105によって直接的に実行可能ではないことがあり得るが、コンピュータに、例えば、コンパイルされ、実行されるとき、本書で説明された機能を実施させるように構成され得る。プロセッサ1105は、インテリジェントハードウェアデバイス、例えば、CPU、マイクロコントローラ、ASICなどを含み得る。プロセッサ1105は、エンコーダ、キュー処理モジュール、ベースバンドプロセッサ、ラジオヘッドコントローラ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのような、さまざまな特別用途のプロセッサを含み得る。
[0121] 基地局通信モジュール1125は、他の基地局105との通信を管理し得る。いくつかの場合では、通信管理モジュールは、他の基地局105と協調してUE115との通信を制御するためのコントローラまたはスケジューラを含み得る。例えば、基地局通信モジュール1125は、ビームフォーミングまたはジョイント送信のようなさまざまな干渉緩和技術のために、UE115への送信のためのスケジューリングを調整し得る。
[0122] ワイヤレスデバイス600、700、800、1000のコンポーネントは、個々にまたは集合的に、ハードウェア中で適用可能な機能のうちのいくつかまたは全てを実施するように適合された少なくとも1つのASICでインプリメントされ得る。代替として、機能は、少なくとも1つのIC上で、1つまたは複数の他の処理ユニット(またはコア)によって実施され得る。他の例では、他のタイプの集積回路(例えば、構造化/プラットフォームASIC、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または別の半カスタムIC)が使用され得、それらは、当該技術分野において既知の任意の方法でプログラムされ得る。各ユニットの機能はまた、1つまたは複数の汎用または特定用途向けのプロセッサによって実行されるようにフォーマット化された、メモリにおいて具現化される命令で、全体的または部分的にインプリメントされ得る。
[0123] 図12は、本開示のさまざまな態様にしたがって低コストMTCデバイスのためのエンハンスドパワーヘッドルーム報告のための方法1200を例示するフローチャートを示す。方法1200の動作は、図1乃至5、10および11を参照して説明されたように基地局105またはそれのコンポーネントによってインプリメントされ得る。例えば、方法1200の動作は、図10または11を参照して説明されたように、MTCマネージャ1010によって実施され得る。いくつかの例では、基地局105は、基地局105の機能的エレメントを制御して以下に説明される機能を実施するためにコードのセットを実行し得る。さらに、または代替として、基地局105は、専用ハードウェアを使用して以下に説明される機能の態様を実施し得る。
[0124] ブロック1205において、基地局105は、図2乃至5を参照して説明されたように、UEからパワーヘッドルーム報告を受信し得る。特定の例では、ブロック1205の動作は、図10を参照して説明されたように受信機1005によって実施され得る。
[0125] ブロック1210において、基地局105は、図2乃至5を参照して説明されたように、受信されたパワーヘッドルーム報告に少なくとも部分的に基づいてUEのためのカバレッジエンハンスメントレベルを決定し得る。特定の例では、ブロック1210の動作は、図10を参照して説明されたように、カバレッジエンハンスメントマネージャ1020によって実施され得る。
[0126] ブロック1215において、基地局105は、図2乃至5を参照して説明されたように、決定されたカバレッジエンハンスメントレベルに少なくとも部分的に基づいてUEにカバレッジエンハンスメント構成を送り得る。特定の例では、ブロック1215の動作は、図10を参照して説明されたように、MTCスケジューラ1030によって実施され得る。
[0127] 図13は、本開示のさまざまな態様にしたがって低コストMTCデバイスのためのエンハンスドパワーヘッドルーム報告のための方法1300を例示するフローチャートを示す。方法1300の動作は、図1乃至9を参照して説明されたように、UE115またはそれのコンポーネントによってインプリメントされ得る。例えば、方法1300の動作は、図6至8を参照して説明されたように、ePHRモジュール610によって実施され得る。いくつかの例では、UE115は、UE115の機能的エレメントを制御して以下に説明される機能を実施するためにコードのセットを実行し得る。さらに、または代替として、UE115は、専用ハードウェアを使用して以下に説明される機能の態様を実施し得る。
[0128] ブロック1305において、UE115は、図2乃至5を参照して説明されたように、複数のエンハンスドパワーヘッドルーム領域を備えるエンハンスドパワーヘッドルーム報告構成を、サービング基地局から、受信し得る。特定の例では、ブロック1305の動作は、図7を参照して説明されたように、ePHR構成モジュール710によって実施され得る。
[0129] ブロック1310において、UE115は、図2乃至5を参照して説明されたように、現在のパワーヘッドルームが複数のエンハンスドパワーヘッドルーム領域のうちの、先のパワーヘッドルームとは異なる1つに関連付けられていることを決定し得る。特定の例では、ブロック1310の動作は、図7を参照して説明されたように、ePHRモニタリングモジュール715によって実施され得る。
[0130] ブロック1315において、UE115は、図2乃至5を参照して説明されたように、サービング基地局に現在のパワーヘッドルームを報告し得る。特定の例では、ブロック1315の動作は、図7を参照して説明されたように、ePHR報告モジュール720によって実施され得る。
[0131] 図14は、本開示のさまざまな態様にしたがって低コストMTCデバイスのためのエンハンスドパワーヘッドルーム報告のための方法1400を例示するフローチャートを示す。方法1400の動作は、図1乃至9を参照して説明されたように、UE115またはそれのコンポーネントによってインプリメントされ得る。例えば、方法1400の動作は、図6至9を参照して説明されたように、ePHRモジュール610によって実施され得る。いくつかの例では、UE115は、UE115の機能的エレメントを制御して以下に説明される機能を実施するためにコードのセットを実行し得る。さらに、または代替として、UE115は、専用ハードウェアを使用して以下に説明される機能の態様を実施し得る。方法1400はまた、図13の方法1300の態様を組み込み得る。
[0132] ブロック1405において、UE115は、図2乃至5を参照して説明されたように、サービング基地局へのアップリンク通信のためのUEのためのパワーヘッドルームに少なくとも部分的に基づいて、エンハンスドパワーヘッドルーム報告のためのトリガリングイベントが生じたことを決定し得る。特定の例では、ブロック1405の動作は、図8を参照して説明されたように、ePHRイベントトリガモジュール825によって実施され得る。
[0133] ブロック1410において、UE115は、図2乃至5を参照して説明されたように、UEがサービング基地局へのデータの送信のために割り当てられたアップリンクリソースを有していないことを決定し得る。特定の例では、ブロック1410の動作は、図8を参照して説明されたように、アップリンクデータプロセッサ830によって実施され得る。
[0134] ブロック1415において、UE115は、図2乃至5を参照して説明されたように、アップリンクデータリソースに対する要求を備えるサービング基地局へのアップリンクシグナリングを送り得る。特定の例では、ブロック1415の動作は、図8を参照して説明されたように、アップリンク制御シグナリングモジュール835によって実施され得る。
[0135] かくして、方法1200、1300、および1400は、低コストMTCデバイスのためにパワーヘッドルーム報告を提供し得る。方法1200、1300、および1400が、可能なインプリメンテーションを説明しており、動作およびステップが、他のインプリメンテーションが可能になるように再配置またはそうでない場合は修正され得ることに留意されたい。いくつかの例では、方法1200、1300、および1400のうちの2つ以上からの態様が組み合わされ得る。
[0136] 本書における説明は、例を提供しており、特許請求の範囲に記載されている範囲、適用可能性、または例を限定してはいない。論述されるエレメントの機能および配置の変更が、本開示の範囲から逸脱することなく、為され得る。さまざまな例は、適宜、さまざまなプロシージャまたはコンポーネントを省略、代用、あるいは追加し得る。また、いくつかの例に関して説明される特徴は、他の例において組み合され得る。
[0137] 本書で説明される技術は、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMA、および他のシステムのようなさまざまなワイヤレス通信システムに対して使用され得る。「システム」および「ネットワーク」という用語は、交換可能に使用されることが多い。CDMAシステムは、CDMA2000、ユニバーサル地上無線アクセス(UTRA)などのような無線技術をインプリメントし得る。CDMA2000は、IS−2000、IS−95、およびIS−856規格をカバーする。IS−2000リリース0およびAは、一般に、CDMA2000 1X、1Xなどと呼ばれる。IS−856(TIA−856)は、一般に、CDMA2000 1xEV−DO、高速パケットデータ(HRPD)などと呼ばれる。UTRAは、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))およびCDMAの他の変形物を含む。TDMAシステムは、モバイル通信のためのグローバルシステム(GSM(登録商標))のような無線技術をインプリメントし得る。OFDMAシステムは、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、発展型UTRA(E−UTRA)、IEEE802.11(Wi−Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、フラッシュOFDM(登録商標)などのような無線技術をインプリメントし得る。UTRAおよびE-UTRAは、ユニバーサルモバイル電気通信システム(UMTS)の一部である。3GPPロングタームエボリューション(LTE)およびLTE−Advanced(LTE−A)は、E−UTRAを使用するUMTSの新しいリリースである。UTRA、E-UTRA、UMTS、LTE、LTE-A、およびGSMは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)という名称の組織による文書で説明されている。CDMA2000およびUMBは、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)という名称の組織による文書で説明されている。本書で説明された技術は、上述されたシステムおよび無線技術、ならびに、アンライセンスの、および/または共有の帯域幅上でセルラ式の(例えば、LTE)通信を含む、他のシステムおよび無線技術に対して使用され得る。上記の説明は、しかしながら、実例を目的としてLTE/LTE−Aシステムを説明しており、LTEの専門用語が上記の説明の大部分中で使用されているが、本技法は、LTE/LTE−Aアプリケーションを超えて適用可能である。
[0138] 添付された図面に関連して上述された詳細な説明は、例を説明しており、インプリメントされ得るまたは特許請求の範囲の範囲内にある例のみを表してはいない。「例(example)」、「例としての(exemplary)」という用語は、本説明中で使用されるとき、「例、事例、または例示としての役割を果たす」ことを意味し、「好ましい」または「他の例に対して有利である」ことを意味しない。詳細な説明は、説明された技術の理解を提供する目的で具体的な詳細を含む。しかしながら、これらの技術は、これらの具体的な詳細なしに実現され得る。いくつかの例では、良く知られている構造および装置は、説明された例の概念を曖昧にすることを避けるために、ブロック図形式で示される。
[0139] 情報および信号は、多様な異なる技術および技法のうちの任意のものを使用して表わされ得る。例えば、上記の説明全体を通して参照され得る、データ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁気粒子、光場または光粒子、もしくはこれらの任意の組み合わせによって表わされ得る。
[0140] 本書での開示を参照して説明されたさまざまな例示的なブロックおよびコンポーネントは、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、ASIC、FPGAまたは他のプログラマブル論理デバイス、離散ゲートまたはトランジスタ論理、離散ハードウェアコンポーネント、あるいは本書で説明された機能を実施するように設計されたそれらの任意の組み合わせを用いてインプリメントまたは実施され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであり得る。プロセッサはまた、計算デバイスの組み合わせ、例えば、DSPおよびマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携した1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成としてインプリメントされ得る。
[0141] 本書で説明された機能は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせでインプリメントされ得る。プロセッサによって実行されるソフトウェアでインプリメントされる場合、機能は、コンピュータ可読媒体上で、1つまたは複数の命令またはコードとして記憶または送信され得る。他の例およびインプリメンテーションは、本開示および添付された特許請求の範囲の範囲および精神内にある。例えば、ソフトウェアの性質により、上記に説明された機能は、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング、またはこれらのいずれかの組み合わせを使用してインプリメントされることができる。機能をインプリメントする特徴はまた、さまざまな位置において物理的に配置され得、それは、機能の一部が異なる物理的な位置においてインプリメントされるように分配されることを含む。請求項を含む本書で使用される場合、「および/または」という用語は、2つ以上の項目からなるリストで使用されるとき、リストされた項目のうちのいずれか1つが単独で採用されることができること、または、リストされた項目のうちの2つ以上からなる任意の組み合わせが採用されることができることを意味する。例えば、ある構成が、コンポーネントA、B、および/またはCを含むものとして説明されている場合、この構成は、Aだけ、Bだけ、Cだけ、AとBの組み合わせ、AとCの組み合わせ、BとCの組み合わせ、またはAとBとCの組み合わせを含むことができる。また、請求項を含めて、本書で使用される場合、項目のリスト(例えば、「のうちの少なくとも1つ」または「のうちの1つまたは複数」のようなフレーズで始まる項目のリスト)において使用されるような「または(or)」は、例えば「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」のリストが、A、またはB、またはC、またはAB、またはAC、またはBC、またはABC(すなわち、AおよびBおよびC)を意味するような離接的なリスト(disjunctive list)を示す。
[0142] コンピュータ可読媒体は、1つの場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体と非一時的なコンピュータ記憶媒体との両方を含む。非一時的な記憶媒体は、汎用または特殊用途コンピュータによってアクセスされることができる任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、非一時的なコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM(登録商標)、フラッシュメモリ、CD−ROMまたは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶デバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態で所望のプログラムコード手段を伝達または記憶するために使用されることができ、汎用または特殊用途コンピュータ、もしくは汎用または特殊用途プロセッサによってアクセスされることができる任意の他の非一時的な媒体を備えることができる。また、任意の接続は、厳密にはコンピュータ可読媒体と称される。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波のようなワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、またはその他の遠隔ソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波のようなワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。ディスク(disk)およびディスク(disc)は、本書で使用される場合、コンパクトディスク(CD)(disc)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(DVD)(disc)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびBlu−ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ここで、ディスク(disk)は通常、磁気的にデータを再生し、その一方でディスク(disc)は、レーザーを用いて光学的にデータを再生する。上記の組み合わせもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれる。
[0143] 本開示の先の説明は、当業者が本開示を製造または使用することを可能にするために提供される。本開示に対するさまざまな修正は、当業者にとって容易に明らかとなり、本書で定義された包括的な原理は、本開示の範囲から逸脱しないで他の変形に適用され得る。かくして、本開示は、本書に説明された例および設計に限定されるべきではなく、本書に開示された原理および新規の特徴と矛盾しない最も広い範囲が付与されるべきである。
以下に本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1] ユーザ機器(UE)におけるワイヤレス通信の方法であって、
複数のエンハンスドパワーヘッドルーム領域を規定するエンハンスドパワーヘッドルーム報告構成を、サービング基地局から、受信することと、
現在のパワーヘッドルームが前記複数のエンハンスドパワーヘッドルーム領域のうちの、先のパワーヘッドルームとは異なる1つに関連付けられていることを決定することと、 前記サービング基地局に前記現在のパワーヘッドルームを報告することと、を備える、方法。
[C2] 前記現在のパワーヘッドルームは、規定数のアップリンクリソース、ターゲット変調および符号化スキーム、ターゲット信号対雑音比、または現在のカバレッジエンハンスメント構成のうちの1つまたは複数に少なくとも部分的に基づいて決定されるエンハンスドパワーヘッドルームを備える、C1に記載の方法。
[C3] 前記エンハンスドパワーヘッドルーム報告構成は、複数の構成グループを備え、前記複数の構成グループの各々は、前記複数のエンハンスドパワーヘッドルーム領域のうちの1つまたは複数を備える、C1に記載の方法。
[C4] 前記複数の構成グループは、異なるタイマー、異なるエンハンスドパワーヘッドルーム報告トリガしきい値、異なる報告期間、およびエンハンスドパワーヘッドルーム報告のためのイネーブルインジケータのうちの少なくとも1つを有する構成グループを備える、C3に記載の方法。
[C5] 前記複数のエンハンスドパワーヘッドルーム報告構成のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて前記複数の構成グループのうちの少なくとも1つのためのエンハンスドパワーヘッドルーム報告を無効にすることをさらに備える、C3に記載の方法。
[C6] 前記エンハンスドパワーヘッドルーム報告構成は、前記複数のエンハンスドパワーヘッドルーム領域のうちの少なくとも1つに関わる測定パスロスの変化に関連付けられたパワーヘッドルーム報告トリガを無効にする、C1に記載の方法。
[C7] 前記エンハンスドパワーヘッドルーム報告構成に少なくとも部分的に基づいてエンハンスドパワーヘッドルーム領域内のパワーヘッドルーム報告を無効にすることをさらに備える、C1に記載の方法。
[C8] ユーザ機器(UE)におけるワイヤレス通信の方法であって、
サービング基地局へのアップリンク通信のための前記UEのためのパワーヘッドルームに少なくとも部分的に基づいて、エンハンスドパワーヘッドルーム報告のためのトリガリングイベントが生じたことを決定することと、
前記UEが前記サービング基地局へのデータの送信のために割り当てられたアップリンクリソースを有していないことを決定することと、
アップリンクデータリソースに対する要求を備える前記サービング基地局へのアップリンクシグナリングを送ることと、を備える、方法。
[C9] 前記サービング基地局へのデータ送信のためにアップリンクリソースの割り当てを受信することと、
アップリンクリソースの前記割り当てを使用して前記サービング基地局に前記データ送信を送信することと、をさらに備え、ここにおいて、前記データ送信は、前記パワーヘッドルームを備える、C8に記載の方法。
[C10] 前記データ送信を送信することは、媒体アクセス制御(MAC)レイヤ制御エレメントを使用してエンハンスドパワーヘッドルーム報告を送信することをさらに備える、C9に記載の方法。
[C11] 前記データ送信を送信することに少なくとも部分的に基づいてエンハンスドパワーヘッドルーム報告に関連付けられた少なくとも1つのタイマーをリセットすることを、さらに備える、C9に記載の方法。
[C12] 前記パワーヘッドルームは、規定数のアップリンクリソース、ターゲット変調および符号化スキーム、ターゲット信号対雑音比、または現在のカバレッジエンハンスメント構成のうちの1つまたは複数に少なくとも部分的に基づいて決定されるエンハンスドパワーヘッドルームを備える、C8に記載の方法。
[C13] 前記トリガリングイベントは、媒体アクセス制御(MAC)レイヤにおいて生じる、C8に記載の方法。
[C14] エンハンスドパワーヘッドルーム報告のための前記トリガリングイベントは、測定パスロスの変化、パワーヘッドルーム報告の構成、パワーヘッドルーム報告の再構成、セル再構成、タイマーの終了、またはそれらの組み合わせを備える、C8に記載の方法。
[C15] アップリンクデータリソースに対する前記要求は、スケジューリング要求(SR)、ランダムアクセスメッセージ、またはそれらの組み合わせを備える、C8に記載の方法。
[C16] ユーザ機器(UE)におけるワイヤレス通信のための装置であって、
複数のエンハンスドパワーヘッドルーム領域を規定するエンハンスドパワーヘッドルーム報告構成を、サービング基地局から、受信するための手段と、
現在のパワーヘッドルームが前記複数のエンハンスドパワーヘッドルーム領域のうちの、先のパワーヘッドルームとは異なる1つに関連付けられていることを決定するための手段と、
前記サービング基地局に前記現在のパワーヘッドルームを報告するための手段と、を備える、装置。
[C17] 前記現在のパワーヘッドルームは、規定数のアップリンクリソース、ターゲット変調および符号化スキーム、ターゲット信号対雑音比、または現在のカバレッジエンハンスメント構成のうちの1つまたは複数に少なくとも部分的に基づいて決定されるエンハンスドパワーヘッドルームを備える、C16に記載の装置。
[C18] 前記エンハンスドパワーヘッドルーム報告構成は、複数の構成グループを備え、前記複数の構成グループの各々は、前記複数のエンハンスドパワーヘッドルーム領域のうちの1つまたは複数を備える、C16に記載の装置。
[C19] 前記複数の構成グループは、異なるタイマー、異なるエンハンスドパワーヘッドルーム報告トリガしきい値、異なる報告期間、およびエンハンスドパワーヘッドルーム報告のためのイネーブルインジケータのうちの少なくとも1つを有する構成グループを備える、C18に記載の装置。
[C20] 前記複数のエンハンスドパワーヘッドルーム報告構成のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて前記複数の構成グループのうちの少なくとも1つのためのエンハンスドパワーヘッドルーム報告を無効にするための手段をさらに備える、C18に記載の装置。
[C21] 前記エンハンスドパワーヘッドルーム報告構成は、前記複数のエンハンスドパワーヘッドルーム領域のうちの少なくとも1つに関わる測定パスロスの変化に関連付けられたパワーヘッドルーム報告トリガを無効にする、C16に記載の装置。
[C22] 前記エンハンスドパワーヘッドルーム報告構成に少なくとも部分的に基づいてエンハンスドパワーヘッドルーム領域内のパワーヘッドルーム報告を無効にするための手段をさらに備える、C16に記載の装置。
[C23] ユーザ機器(UE)におけるワイヤレス通信のための装置であって、
サービング基地局へのアップリンク通信のための前記UEのためのパワーヘッドルームに少なくとも部分的に基づいて、エンハンスドパワーヘッドルーム報告のためのトリガリングイベントが生じたことを決定するための手段と、
前記UEが前記サービング基地局へのデータの送信のために割り当てられたアップリンクリソースを有していないことを決定するための手段と、
アップリンクデータリソースに対する要求を備える前記サービング基地局へのアップリンクシグナリングを送るための手段と、を備える、装置。
[C24] 前記サービング基地局へのデータ送信のためにアップリンクリソースの割り当てを受信するための手段と、
アップリンクリソースの前記割り当てを使用して前記サービング基地局に前記データ送信を送信するための手段と、をさらに備え、ここにおいて、前記データ送信は、前記パワーヘッドルームを備える、C23に記載の装置。
[C25] 前記データ送信を送信するための前記手段は、媒体アクセス制御(MAC)レイヤ制御エレメントを使用してエンハンスドパワーヘッドルーム報告を送信するように動作可能である、C24に記載の装置。
[C26] 前記データ送信を送信することに少なくとも部分的に基づいてエンハンスドパワーヘッドルーム報告に関連付けられた少なくとも1つのタイマーをリセットするための手段を、さらに備える、C24に記載の装置。
[C27] 前記パワーヘッドルームは、規定数のアップリンクリソース、ターゲット変調および符号化スキーム、ターゲット信号対雑音比、または現在のカバレッジエンハンスメント構成のうちの1つまたは複数に少なくとも部分的に基づいて決定されるエンハンスドパワーヘッドルームを備える、C23に記載の装置。
[C28] 前記トリガリングイベントは、媒体アクセス制御(MAC)レイヤにおいて生じる、C23に記載の装置。
[C29] エンハンスドパワーヘッドルーム報告のための前記トリガリングイベントは、測定パスロスの変化、パワーヘッドルーム報告の構成、パワーヘッドルーム報告の再構成、セル再構成、タイマーの終了、またはそれらの組み合わせを備える、C23に記載の装置。
[C30] アップリンクデータリソースに対する前記要求は、スケジューリング要求(SR)、ランダムアクセスメッセージ、またはそれらの組み合わせを備える、C23に記載の装置。