JP6762865B2 - Heat dissipation structure of vehicle lighting equipment - Google Patents
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Description
本発明は、ダクトに内設された放熱器の放熱をダクト内を流れる空気によって促進することによって光源を冷却する車両用灯具の放熱構造に関するものである。 The present invention relates to a heat dissipation structure of a vehicle lamp that cools a light source by promoting heat dissipation of a radiator installed in a duct by air flowing through the duct.
近年、車両の前部左右に配置されるヘッドランプ等の車両用灯具の光源として、発光効率が高くて高輝度、省電力等の利点を有するLED(発光ダイオード)等の半導体発光素子が使用されつつある。この種の半導体発光素子は、前記利点を有する反面、発熱によって高温になり易く、その温度が高くなると発光効率と寿命が低下するという問題を有している。 In recent years, semiconductor light emitting elements such as LEDs (light emitting diodes), which have advantages such as high luminous efficiency, high brightness, and power saving, have been used as light sources for vehicle lamps such as headlamps arranged on the left and right sides of the front of the vehicle. It's starting. While this type of semiconductor light emitting device has the above-mentioned advantages, it tends to reach a high temperature due to heat generation, and when the temperature rises, there is a problem that the luminous efficiency and the life are lowered.
そこで、光源として半導体発光素子を使用する車両用灯具においては、半導体発光素子を適当な手段によって冷却する必要がある。このため、例えば、特許文献1には、図7に示す放熱構造が提案されている。
Therefore, in a vehicle lamp that uses a semiconductor light emitting element as a light source, it is necessary to cool the semiconductor light emitting element by an appropriate means. Therefore, for example,
即ち、図7は特許文献1において提案された車両用灯具の放熱構造を示す縦断面図であり、図示の放熱構造においては、ヘッドランプ等の車両用灯具101のハウジング102に沿ってダクト103を配置するとともに、光源であるLED104が発生する熱を放熱するためのヒートシンク等の熱交換部105を前記ダクト103内に配置する構成が採用されている。
That is, FIG. 7 is a vertical cross-sectional view showing the heat dissipation structure of the vehicle lighting fixture proposed in
斯かる放熱構造において、車両用灯具101の点灯時にLED104が発生する熱は、車両の走行によって発生する走行風がダクト103の吸気口103aから流入して排気口103bから排出される過程で、熱交換部105における走行風との熱交換によって放熱されるため、LED104が冷却されてその発光効率と寿命の低下が防がれる。
In such a heat dissipation structure, the heat generated by the
しかしながら、上記放熱構造にあっては、車両が停止しているためにダクト103内を走行風が流れないときには、熱交換部105が熱交換機能を発揮することができず、エンジンルーム106内の熱風が排気口103bからダクト103内に逆流して熱交換部105を加熱するため、LED104を効果的に冷却することができないという問題がある。
However, in the above heat dissipation structure, when the traveling wind does not flow in the
そこで、特許文献2には、図8に示す放熱構造が提案されている。
Therefore,
即ち、図8は特許文献2において提案された車両用灯具の放熱構造を示す縦断面図であり、図示の放熱構造においては、ヘッドランプ等の車両用灯具201のハウジング202に沿ってダクト203が配置されるとともに、光源である上下2つのLED204が発生する熱を放熱するためのヒートシンク205が前記ダクト203内に配置され、各LED204とヒートシンク205とが熱伝導部206によって接続されている。又、ダクト203には吸気口203aと排気口203bの他、強制排気口203cが開口しており、この強制排気口203cの近傍には、排気手段である排気ファン207が配置されている。
That is, FIG. 8 is a vertical sectional view showing the heat dissipation structure of the vehicle lighting equipment proposed in
更に、前記ダクト203の排気口203bには、該排気口203bを開閉する開閉部208が設けられており、この開閉部208は、シリンダ209のロッド209aに連結されている。そして、シリンダ209と排気ファン207には制御部210が接続されており、この制御部210には、当該車両用灯具201を搭載した車両の速度を検出する車速センサ211が接続されている。
Further, the
斯かる放熱構造においては、車速センサ211によって検出された車速に基づいて、ダクト203内を流れる空気の流速を算出し、この流速がファン平均流速よりも遅い場合には、制御部210がシリンダ209を駆動して開閉部208を駆動して図示のようにダクト203の排気口203bを閉じるとともに、排気ファン207を駆動してダクト203の吸気口203aから空気を取り込んで強制排気口203cから空気を強制的に排出することによって、ダクト203内に空気の流れを誘起するようにしている。
In such a heat dissipation structure, the flow velocity of the air flowing in the
従って、車速が遅い場合又は車両が停止している場合であっても、ダクト203内に空気の流れが発生するため、ヒートシンク205の放熱が促進され、このヒートシンク205に熱伝導部206を介して接続された各LED204が冷却されてその温度上昇が抑えられる。
Therefore, even when the vehicle speed is slow or the vehicle is stopped, air flow is generated in the
しかしながら、特許文献2において提案された図8に示す車両用灯具の放熱構造においては、エンジンルームの過酷な環境下に設置された排気ファン207には、高い耐熱性、防水性、防塵性、耐振性等が求められる他、車速(ダクト203内の空気の流速)に応じて開閉部208と排気ファン207の駆動を制御するための制御系が複雑化するため、大幅なコストアップを招くという問題がある。
However, in the heat dissipation structure of the vehicle lamp shown in FIG. 8 proposed in
又、排気ファン207が故障した場合には、車両の低速走行時及び停止時の冷却性能が不足し、LED204の温度上昇を招くという問題がある。
Further, when the
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、車両の停止時においても簡単な構成によって所要の放熱性能を確保して光源の温度上昇を抑えることができる車両用灯具の放熱構造を提供することにある。 The present invention has been made in view of the above problems, and an object of the present invention is a vehicle lamp capable of ensuring the required heat dissipation performance and suppressing the temperature rise of the light source even when the vehicle is stopped by a simple configuration. The purpose is to provide a heat dissipation structure.
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、光源と、該光源で発生する熱を放熱する放熱器を備える車両用灯具の放熱構造であって、一端が吸気口として開口する吸気部と上下方向に延びる放熱部及び一端が排気口として開口する排気部を備えるダクトの前記放熱部に前記放熱器を内設し、前記吸気口から前記ダクト内に流入して前記排気口から排出される空気によって前記放熱器の放熱を促進して前記光源を冷却する車両用灯具の放熱構造において、前記ダクトの前記吸気部と前記放熱部及び前記排気部の壁面の断熱性に差を設けたことを特徴とする。
In order to achieve the above object, the invention according to
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ダクトの前記排気部を車両のエンジンルーム側とフロントグリル側に跨って配置し、同ダクトの前記吸気部と前記放熱部の壁面の断熱性を高く設定し、前記排気部のエンジンルーム側に位置する部位の壁面の断熱性を低く設定し、同排気部のフロントグリル側に位置する部位の壁面の断熱性を高く設定したことを特徴とする。
The invention according to
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ダクトを車両のフロントグリル側に配置し、同ダクトの前記吸気部の壁面の断熱性を高く設定し、前記放熱部の壁面の断熱性を低く設定し、前記排気部の壁面の断熱性を高く設定したことを特徴とする。
The invention according to
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、エンジンルームの温度が低い車両に設けられる放熱構造であって、前記ダクトの前記吸気部の壁面の断熱性を高く設定し、前記放熱部の壁面の断熱性を低く設定し、前記排気部の壁面の断熱性を高く設定したことを特徴とする。
The invention according to
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の発明において、前記ダクトの排気口を車両のエンジンルームのフロントグリルとコンデンサ及びラジエータとの間に開口させたことを特徴とする。
The invention according to
請求項1〜4記載の発明によれば、ダクトの吸気部と放熱部及び排気部の壁面の断熱性に差を設けたため、ダクトの排気部の平均空気温度と排気口の周囲の空気温度との差を大きくしてダクト内の吸気速度を高くすることができる。このため、放熱器の対流熱伝達率が高められて放熱性能が向上し、放熱器からの放熱によって光源の温度が低く抑えられてその発光効率と寿命の低下が防がれる。そして、このような効果は、ファン等の機器を別途要することなく簡単な構成によって得られるため、大幅なコストアップや構造の複雑化を招くことがない
請求項5記載の発明によれば、車両の停止時においても温度が比較的低くて車両前方への熱風の回り込みが殆どないエンジンルーム内のフロントグリルとコンデンサ及びラジエータとの間にダクトの排気口を開口させたため、熱風がダクトの排気口から流入して該ダクト内を逆流することがない。このため、放熱器の放熱性能が熱風によって阻害されることがなく、放熱器の放熱が自然空冷によって促進されて光源の温度上昇が効果的に抑えられる。
According to the inventions of
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。 Embodiments of the present invention will be described below with reference to the accompanying drawings.
図1は車両の半裁正面図であり、図示の車両20の前部左右には、ヘッドランプとして使用される車両用灯具1(図1には左側のもののみ図示)が配置されている。そして、この車両用灯具1の前面の中央部には、不図示のエンジンルーム内に外気(走行風)を取り入れるためのルーバー状のフロントグリル21が配置されており、その下方にはフロントバンパ22が車幅方向に水平に配置されている。尚、図1において、23はエンジンルームの上部を覆うボンネット、24はフロントガラス、25は左右の前輪(図1には一方のみ図示)、26は左右のサイドミラーである。
FIG. 1 is a half-cut front view of the vehicle, and
ここで、図示しないが、車両20のエンジンルーム内には、エンジンが搭載されており、このエンジンの前方には、前方からエアコンのコンデンサ、ラジエータ、ラジエータファンが順次配置され、これらの前方に前記フロントグリル21が配置され、左右の前記車両用灯具1が配置されている。
Here, although not shown, an engine is mounted in the engine room of the
ところで、車両20の停止時において外気温度が例えば40℃である場合には、エンジンルーム内の温度は約70°〜100℃となる。そして、エンジンの発熱やラジエータファンの駆動によって発生する熱風は、エンジンルームから主に車体底部やタイヤハウス付近を通って車外へと排出される。
By the way, when the outside air temperature is, for example, 40 ° C. when the
次に、本発明に係る車両用灯具1の放熱構造の実施の形態について説明する。
Next, an embodiment of the heat dissipation structure of the
<実施の形態1>
図2は本発明の実施の形態1に係る車両用灯具の放熱構造を示す斜視図、図3は同放熱構造を示す平断面図、図4は同放熱構造を示す正面図である。尚、以下においては、一方(左側)の車両用灯具1の放熱構造について図示及び説明するが、他方(右側)の車両用灯具の放熱構造は同じであるため、これについての図示及び説明は省略する。
<
FIG. 2 is a perspective view showing a heat dissipation structure of the vehicle lamp according to the first embodiment of the present invention, FIG. 3 is a plan sectional view showing the heat dissipation structure, and FIG. 4 is a front view showing the heat dissipation structure. In the following, the heat dissipation structure of one (left side)
ヘッドランプとして使用される車両用灯具1は、図3に示すように、ハウジング2とその前面開口部を覆う透明なアウタレンズ3によって画成された灯室4内に、左右方向に並設された3つのランプモジュール5、光源である3つの半導体発光素子6、エクステンション7等を収容して構成されている。ここで、3つの半導体発光素子6は、ハウジング2の車両内側(図3の右側)に車両前後方向(図3の上下方向)に沿って適当な間隔で配置されており、各半導体発光素子6は、伝送ファイバ8を介して各ランプモジュール5にそれぞれ接続されている。又、各ランプモジュール5は、蛍光体9と配光制御用のレンズ10を備えている。尚、ヘッドランプとして使用される車両用灯具1が白色光を出射する場合には、各半導体素子6には青色LEDが使用され、各蛍光体9には黄色蛍光体がそれぞれ使用される。
As shown in FIG. 3,
ところで、図2〜図4に示すように、ハウジング2の車両内側の側壁には、ハウジング2の外部に配置された放熱器としてのヒートシンク11が組み込まれている。このヒートシンク11は、図3に示すように、ハウジング2の側壁に組み込まれた平板状のベース11aと、該ベース11aから車両内側に向かって垂直に立設された複数枚の放熱フィン11bによって構成されている。ここで、複数枚の放熱フィン11bは、図5に示すように、上下方向に長い薄板状の部材であって、これらは車両前後方向(図3の上下方向に沿って適当な間隔で配置されている。尚、ヒートシンク11は、熱伝導性の高いアルミニウム合金やマグネシウム合金によって構成されている。
By the way, as shown in FIGS. 2 to 4, a
ここで、図3に示すように、各半導体発光素子6が実装された計3つの基板12は、熱伝導性の高い平板状の放熱ベース13に取り付けられており、放熱ベース13は、ヒートシンク11のベース11aに密着した状態で取り付けられている。
Here, as shown in FIG. 3, a total of three
そして、車両20のエンジンルーム内には、正面視横U字状に屈曲するダクト14が配置されており、このダクト14は、図4に示すように、略水平な吸気部14Aと、ハウジング2の内側壁に沿って垂直に起立する放熱部14Bと、該放熱部14Bから車両内側(図4の右側)に向かって斜め上方に延びる排気部14Cとで構成されている。
A
ここで、ダクト14の吸気部14Aの一端は、図1に示すように、吸気口14aとして車両20の前面(フロントグリル21の一部)に開口しており、排気部14Cの一端(上端)は、排気口14bとして不図示のエンジンルーム内のフロントグリルとコンデンサ及びラジエータとの間に開口している。そして、ダクト14の垂直に起立する放熱部14Bに前記ヒートシンク11が内設されている。
Here, as shown in FIG. 1, one end of the
ところで、本実施の形態では、図4に示すように、ダクト14の吸気部14Aと排気部14Bは、車両20のエンジンルーム側とフロントグリル側に跨って配置されており、ダクト14の吸気部14Aと放熱部14B及び排気部14Cの各壁面の断熱性に差が設けられている。具体的には、ダクト14の吸気部14Aと放熱部14Bの壁面の断熱性は従来よりも高く設定され、排気部14Cのエンジンルーム側に位置する部位の壁面の断熱性は従来よりも低く設定され、同排気部14Cのフロントグリル側に位置する部位の壁面の断熱性は従来よりも高く設定されている。因みに、従来のダクトの壁面の断熱性は、その部位に関わらず一定に設定されていた。
By the way, in the present embodiment, as shown in FIG. 4, the
ここで、ダクト14は、ハウジング2と同様にポリプロピレン(PP)等の樹脂によって構成されているが、その壁面の断熱性を変化させる手法としては、該ダクト14の厚さや材質を変える方法や、壁面に表面処理を施したり、別部材を追加する方法、或いはダクト14の構成自体を変える方法等が考えられる。
Here, the
具体的には、ダクト14の厚さを変える手法では、ダクト14の厚さが厚いほど断熱性が上がり、薄いほど断熱性が下がる。又、ダクト14の材質を変える手法では、例えば樹脂に金属や金属酸化物等の熱伝導材料を複合化させて熱伝導率の高い熱伝導性樹脂を用いたり、ダクト14の一部を金属製材料によって構成して断熱性を下げる。
Specifically, in the method of changing the thickness of the
ダクト14は、エンジンルームの高温環境から対流と放射によって熱の授受を行っているが、その表面の放射率によって断熱性を変化させることができるため、該ダクト14に表面処理を施すことによって断熱性を変化させる手法においては、表面にセラミック材料等を用いた放射率の低い材料を塗布することによって断熱性を上げることができる。又、黒体塗料に代表されるような放射率の高い材料をダクト14の表面に塗布することによって断熱性を下げたり、熱交換塗料等の遮熱塗料を用いてダクト14の断熱性を上げても良い。
The
更に、ダクト14に別部材を追加して断熱性を変化させる手法においては、該ダクト14の表面にガラス繊維テープ等の断熱部材を取り付けて断熱性を上げる方法が考えられ、ダクト14の構成自体を変える手法においては、ダクト14を二重構造として間に空気層を挟むことによって断熱性を上げる方法が考えられる。
Further, in a method of adding another member to the
而して、本実施の形態では、ヒートシンク11と放熱ベース13及びダクト14によって放熱構造が構成されているが、車両20の夜間走行等において、車両用灯具1の各半導体発光素子4に電流がそれぞれ供給されると、各半導体発光素子6がそれぞれ発光し、その青色光は、各伝送ファイバ8を経て各ランプモジュール5へとそれぞれ伝送され、黄色の蛍光体9を透過することによって白色光に変換される。そして、白色光は、レンズ10を通過して配光が制御された後、透明なアウタレンズ3を通過して車両20の前方へと照射されるため、車両用灯具1がヘッドランプとしての機能を果たす。
Thus, in the present embodiment, the heat dissipation structure is composed of the
そして、上述のように各半導体発光素子6がそれぞれ発光すると、各半導体発光素子6が発熱するが、その熱は、基板12と放熱ベース13を経てヒートシンク11へと伝導し、該ヒートシンク11の複数枚の放熱フィン11bから放熱される。車両20の走行時においては、走行風がダクト14の吸気口14aから該ダクト14内に流入し、又、ラジエータファンの稼動によって発生する負圧に引かれてダクト14内を排気口14bに向かって空気が流れるが、その過程において、空気がダクト14の放熱部14Bに内設されたヒートシンク11との熱交換によってヒートシンク11の放熱を促進するため、各半導体発光素子6が強制的に冷却されてその温度上昇が抑えられ、各半導体発光素子6の発光効率と寿命の低下が防がれる。
Then, when each of the semiconductor
又、車両20の停止時においては、ダクト14の放熱部14Bに内設された温度の高いヒートシンク11の周囲の空気が加熱され、その空気の密度が小さくなるためにダクト14の放熱部14Bを上昇する空気の流れが誘起され、この空気の流れに誘発されて温度の低い外気が吸気口14aからダクト14内に吸引されて排気口14bから排出されるため、ダクト14内には車両20の走行時と同様の空気の流れが発生する。そして、ダクト14内を流れる空気による自然空冷によってヒートシンク11の放熱が促進されるため、各半導体発光素子6の温度上昇が抑えられる。
Further, when the
又、車両20の停止時においてラジエータファンが稼動する場合は、ラジエータファンの稼動によって発生する負圧に引かれてダクト14内を排気口14bに向かって空気が流れるが、その過程において、空気がダクト14の放熱部14Bに内設されたヒートシンク11との熱交換によってヒートシンク11の放熱が促進される。
When the radiator fan operates when the
ここで、本実施の形態では、前述のようにダクト14の吸気部14Aと放熱部14Bの壁面の断熱性を従来よりも高く設定し、排気部14Cのエンジンルーム側に位置する部位の壁面の断熱性を従来よりも低く設定し、同排気部14Cのフロントグリル側に位置する部位の壁面の断熱性を従来よりも高く設定している。
Here, in the present embodiment, as described above, the heat insulating properties of the wall surfaces of the
而して、上述のようにダクト14の吸気部14Aと放熱部14Bの壁面の断熱性が従来よりも高く設定されていると、吸気口14aから当該ダクト14内に流入する温度の低い外気の温度上昇が抑えられるため、ヒートシンク11が温度の低い空気によって冷却されてその放熱性能が高められる。
Therefore, if the heat insulating properties of the wall surfaces of the
ところで、ダクト14の性能は次式で示す吸気速度Qで表され、この吸気速度Qが大きいほどヒートシンク11の対流熱伝達率が上昇して放熱性能が高くなる。
By the way, the performance of the
A:通路断面積[m2]
C:流量係数[−]
g:重力加速度[m/s2]
h:排気部高さ[m]
Tex:排気部平均温度[K]
Tout:排気口付近温度[K]
上式[数1]においてダクト14の通路断面積A、流量係数C、排気部高さh及び排気口付近温度Toutは一定であり、排気部平均温度Texのみが変数となるため、吸気速度Qを上げるためには排気部平均温度Texを高く設定する必要がある。
A: Passage cross section [m 2 ]
C: Flow coefficient [-]
g: Gravitational acceleration [m / s 2 ]
h: Exhaust part height [m]
Tex: Average exhaust temperature [K]
Tout: Temperature near the exhaust port [K]
In the above equation [Equation 1], the passage cross-sectional area A of the
而して、本実施の形態では、ダクト14の排気部14Cのエンジンルーム側に位置する部位の壁面の断熱性を従来よりも低く設定したため、この部位を流れる空気がエンジンルームの熱によって加熱され易くなり、排気部平均温度Texが高くなる。このため、前式[数1]より吸気速度Qが大きくなって放熱性能が高められる。そして、この場合、ダクト14の排気部14Cのフロントグリル側に位置する部位の壁面の断熱性を従来よりも高く設定したため、排気部14Cにおいて加熱された空気がフロントグリル側の温度の低い空気によって冷却されて排気部平均温度Texの低下を招くことがない。
Therefore, in the present embodiment, since the heat insulating property of the wall surface of the portion of the
そして、本実施の形態では、車両20の停止時においても温度が比較的低くて車両20の前方への熱風の回り込みが殆どないエンジンルーム内のフロントグリル21とコンデンサ及びラジエータとの間にダクト14の排気口14bを開口させたため、熱風がダクト14の排気口14bから流入して該ダクト14内を逆流することがない。このため、ヒートシンク11の放熱性能が熱風によって阻害されることがなく、該ヒートシンク11の放熱が自然空冷によって促進されて各半導体発光素子6の温度上昇が効果的に抑えられる。
Then, in the present embodiment, the
而して、以上の効果は、ファン等の機器を別途要することなく簡単な構成によって得られるため、放熱構造において大幅なコストアップや構造の複雑化を招くことがない。 Therefore, since the above effect can be obtained by a simple configuration without requiring a separate device such as a fan, the heat dissipation structure does not cause a significant cost increase or complicated structure.
尚、本実施の形態では、ダクト14の吸気口14aを車両20の前面(フロントグリル21の一部)に開口させたが、吸気口14aの開口位置は任意であって、車両20の前面には開口させず、エンジンルーム内の前端下部に前方又は下方に向かって開口させるようにしても良い。
In the present embodiment, the
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2を図5に基づいて以下に説明する。
<
Next,
図5は本発明の実施の形態2に係る車両用灯具の放熱構造を示す正面図であり、同図においては図4に示したものと同一要素には同一符号を付しており、以下、それらについての再度の説明は省略する。 FIG. 5 is a front view showing a heat dissipation structure of a vehicle lamp according to a second embodiment of the present invention. In the same figure, the same elements as those shown in FIG. 4 are designated by the same reference numerals. The description of them again will be omitted.
本実施の形態は、ダクト14を車両20のフロントグリル側に配置し、同ダクト14の吸気部14Aの壁面の断熱性を高く設定し、放熱部14Bの壁面の断熱性を低く設定し、排気部14Cの壁面の断熱性を高く設定したことを特徴としており、他の構成は前記実施の形態1の構成と同じである。
In this embodiment, the
而して、本実施の形態によれば、ダクト14の吸気部14Aの壁面の断熱性を従来よりも高く設定したため、吸気口14aから当該ダクト14内に流入する温度の低い外気の温度上昇が抑えられ、ヒートシンク11が温度の低い空気によって冷却されるために該ヒートシンク11の放熱性能が高められる。
Therefore, according to the present embodiment, since the heat insulating property of the wall surface of the
そして、ダクト14の放熱部14Bの壁面の断熱性を低く設定したため、放熱部14Bに内設されたヒートシンク11が温度の低いフロントグリル側の空気によって冷却され、該ヒートシンク11の放熱性が高められる。又、ダクト14の排気部14Cの壁面の断熱性を高く設定したため、該排気部14Cを流れる空気の熱が温度の低いフロントグリル側に逃げることがなく、従って、ダクト14の排気部平均温度Texが高く保たれ、排気口付近温度Toutとの差(Tex−Tout)が大きくなるため、前式[数1]によって求められる吸気速度Qが大きくなってヒートシンク11の放熱性が高められる。
Since the heat insulating property of the wall surface of the
<実施の形態3>
次に、本発明の実施の形態3を図6に基づいて以下に説明する。
<
Next,
図6は本発明の実施の形態3に係る車両用灯具の放熱構造を示す正面図であり、同図においては図4に示したものと同一要素には同一符号を付しており、以下、それらについての再度の説明は省略する。 FIG. 6 is a front view showing a heat dissipation structure of a vehicle lamp according to a third embodiment of the present invention. In the same figure, the same elements as those shown in FIG. 4 are designated by the same reference numerals. The description of them again will be omitted.
本実施の形態に係る放熱構造は、エンジンルームの温度が低い電気自動車等の車両に対して適用されるものであって、ダクト14の吸気部14Aと排気部14Cをエンジンルーム側とフロントグリル側に跨って配置するとともに、放熱部14Cをエンジンルーム側に配置している。そして、ダクト14の吸気部14Aの壁面の断熱性を高く設定し、放熱部14Bの壁面の断熱性を低く設定し、排気部14Cの壁面の断熱性を高く設定したことを特徴としており、他の構成は前記実施の形態1の構成と同じである。
The heat dissipation structure according to the present embodiment is applied to a vehicle such as an electric vehicle having a low engine room temperature, and the
而して、本実施の形態によれば、前記実施の形態1,2と同様にダクト14の吸気部14Aの壁面の断熱性を従来よりも高く設定したため、吸気口14aから当該ダクト14内に流入する温度の低い外気の温度上昇が抑えられ、ヒートシンク11が温度の低い空気によって冷却されるために該ヒートシンク11の放熱性能が高められる。
Therefore, according to the present embodiment, since the heat insulating property of the wall surface of the
そして、ダクト14の放熱部14Bの壁面の断熱性を低く設定したため、該放熱部14Bに内設されたヒートシンク11が温度の低いエンジンルーム側の空気によって冷却され、該ヒートシンク11の放熱性が高められる。又、ダクト14の排気部14Cの壁面の断熱性を高く設定したため、該排気部14Cを流れる空気の熱が温度の低いエンジンルーム側やフロントグリル側に逃げることがなく、従って、ダクト14の排気部平均温度Texが高く保たれ、排気口付近温度Toutとの差(Tex−Tout)が大きくなるため、前式[数1]によって求められる吸気速度Qが大きくなってヒートシンク11の放熱性が高められる。
Then, since the heat insulating property of the wall surface of the
尚、以上の本実施の形態では、ヒートシンクとして、フィン形状がプレートタイプのものを使用したが、プレートタイプ以外のピンタイプや剣山状、蛇腹状等の任意のフィン形状を有するものを使用することができる。 In the above embodiment, the heat sink used has a plate type fin shape, but a pin type other than the plate type and a heat sink having an arbitrary fin shape such as a sword mountain shape or a bellows shape should be used. Can be done.
又、以上の実施の形態では、熱源である半導体発光素子とランプモジュールとが伝送ファイバを介して接続されたものを使用したが、半導体発光素子とランプモジュールとが一体化してヒートパイプ等の熱輸送手段を用いてヒートシンクベースと熱的に接続する構成のものも使用することができる。そして、エーミング調整機構のため、ヒートシンクが一定範囲内を移動できるように該ヒートシンクをゴム製のガスケット等を介してハウジングに接続する構成としても良い。 Further, in the above embodiment, the semiconductor light emitting element which is the heat source and the lamp module are connected via the transmission fiber, but the semiconductor light emitting element and the lamp module are integrated to heat the heat pipe or the like. A configuration that is thermally connected to the heat sink base by means of transportation can also be used. Then, because of the aiming adjustment mechanism, the heat sink may be connected to the housing via a rubber gasket or the like so that the heat sink can move within a certain range.
更に、以上は本発明をヘッドランプとして使用される車両用灯具の放熱構造に対して適用した形態について説明したが、本発明は、車両駆動エネルギとしてエンジンを搭載したガソリン車のみに適用が限定されず、電気や水素燃料等を用いた車両に対しても適用可能であり、又、ヘッドランプ以外の任意の車両用灯具の放熱構造に対しても同様に適用可能であることは勿論である。又、本実施の形態では、半導体発光素子として、青色LEDを使用したが、青色LED以外のLEDやレーザー等の他の半導体発光素子を光源として使用することができる。 Further, although the embodiment in which the present invention is applied to the heat dissipation structure of a vehicle lamp used as a headlamp has been described above, the present invention is limited to a gasoline vehicle equipped with an engine as vehicle driving energy. Of course, it can also be applied to vehicles using electricity, hydrogen fuel, etc., and can also be applied to the heat dissipation structure of any vehicle lamp other than headlamps. Further, in the present embodiment, the blue LED is used as the semiconductor light emitting element, but other semiconductor light emitting elements such as LEDs and lasers other than the blue LED can be used as the light source.
1 車両用灯具
2 ハウジング
3 アウタレンズ
4 灯室
5 ランプモジュール
6 半導体発光素子(光源)
7 エクステンション
8 伝送ファイバ
9 蛍光体
10 レンズ
11 ヒートシンク(放熱器)
11a ヒートシンクのベース
11b ヒートシンクの放熱フィン
12 基板
13 放熱ベース
14 ダクト
14A ダクトの吸気部
14B ダクトの放熱部(鉛直部)
14C ダクトの排気部
14a ダクトの吸気口
14b ダクトの排気口
20 車両
21 フロントグリル
22 フロントバンパ
23 ボンネット
24 フロントガラス
25 前輪
h ダクトの排気部高さ
26 サイドミラー
Tex: ダクト排気部の平均空気温度
Tout: ダクトの排気口付近温度
1
7
11a
Claims (5)
前記ダクトの前記吸気部と前記放熱部及び前記排気部の壁面の断熱性に差を設けたことを特徴とする車両用灯具の放熱構造。 It is a heat dissipation structure of a vehicle lamp provided with a light source and a radiator that dissipates heat generated by the light source, and has an intake portion that opens as an intake port at one end and a heat dissipation portion that extends in the vertical direction and one end that opens as an exhaust port. The radiator is internally provided in the heat radiating portion of the duct provided with the exhaust portion, and the air flowing into the duct from the intake port and discharged from the exhaust port promotes heat dissipation of the radiator to promote the heat dissipation of the light source. In the heat dissipation structure of the vehicle lighting equipment to be cooled
A heat radiating structure for a vehicle lamp, characterized in that a difference is provided in the heat insulating properties of the intake portion, the heat radiating portion, and the wall surface of the exhaust portion of the duct.
The heat dissipation structure for a vehicle lamp according to any one of claims 1 to 4, wherein the exhaust port of the duct is opened between the front grill of the engine room of the vehicle and the condenser and the radiator.
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