JP6731603B1 - 検査システム - Google Patents

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Abstract

対象物が所定の属性に属するか否かを判定する際に、判定の精度を向上させる。検査システムであって、機械学習器と、特徴データ取得部と、パラメータ更新部と、を含む。機械学習器は、複数の対象物のそれぞれの特徴データに基づいて、当該複数の対象物のそれぞれが所定属性に属するか否かを判定する。特徴データ取得部は、前記機械学習器により前記所定属性に属さないとの判定結果が得られた前記対象物のうち、前記機械学習器によらず前記所定属性に属するとの判定結果が得られた前記対象物について、それらの前記特徴データを取得する。パラメータ更新部は、前記特徴データ取得部により取得される前記特徴データを含む教師データに基づいて前記機械学習器の学習パラメータを更新する。

Description

本発明は検査システムに関する。
工場等で製造された製品は、所定属性(例えば良品属性)に属するか否かの検査が行われた後、出荷される。近年では、こうした検査に産業機器が用いられることも多い。例えば、製品の検査工程において、製品の品質を判定する機械学習モデルを備えた産業機器が用いられる場合がある。また、品質の判定精度を向上させるために、まず検査装置によって検査が行われたあと、所定の検査結果(例えば不良品属性に属するとの判定結果)が得られた製品について、再度詳細な検査が行われるような運用がなされることもある。このような検査プロセスにおいては、所定属性に属すると判定されて出荷された製品が、実際には所定属性に属しなかった、という事態を避けることが重要である。
本発明が解決しようとする課題は、例えば工場の検査工程等において、実際には所定属性に属しない検査対象物を誤って所定属性に属すると判定するリスクを低減できる検査システム、検査方法、それに用いる端末装置及びプログラムを提供することにある。
本発明の一側面に係る検査システムは、複数の対象物のそれぞれの特徴データに基づいて、当該複数の対象物のそれぞれが所定属性に属するか否かを判定する機械学習器と、前記機械学習器により前記所定属性に属さないとの判定結果が得られた前記対象物のうち、前記機械学習器によらず前記所定属性に属するとの判定結果が得られた前記対象物について、それらの前記特徴データを取得する特徴データ取得部と、前記特徴データ取得部により取得される前記特徴データを含む教師データに基づいて前記機械学習器の学習パラメータを更新するパラメータ更新部と、を含む。
また、本発明の他の一側面に係る検査システムによれば、前記所定属性は、前記対象物が所定の品質を有することを表す良品属性である。
また、本発明の他の一側面に係る検査システムによれば、所与のテスト用の教師データ群に対して、前記所定属性に属さない前記対象物が前記機械学習器により前記所定属性に属すると判定される確率よりも、前記所定属性に属する前記対象物が前記機械学習器により前記所定属性に属さないと判定される確率の方が高い。
また、本発明の他の一側面に係る検査システムによれば、前記所与のテスト用の教師データ群に対して、前記所定属性に属さない前記対象物が前記機械学習器により前記所定属性に属すると判定される確率が実質的に0%である。
また、本発明の他の一側面に係る検査システムによれば、前記パラメータ更新部は、所与のテスト用の教師データ群に対する、前記所定属性に属さない前記対象物が前記所定属性に属するとの判定結果が得られる確率の上昇を抑制するように、前記機械学習器の学習パラメータを更新する。
また、本発明の他の一側面に係る検査システムによれば、前記パラメータ更新部は、更に、前記機械学習器により前記所定属性に属さないとの判定結果が得られた前記対象物のうち、前記機械学習器によらず前記所定属性に属さないとの判定結果が得られた前記対象物の前記特徴データを含む教師データに基づいて前記機械学習器の学習パラメータを更新する。
また、本発明の他の一側面に係る検査システムによれば、前記パラメータ更新部は、前記機械学習器によらず前記所定属性に属さないとの判定結果が得られた前記対象物の前記特徴データの数が、前記機械学習器によらず前記所定属性に属するとの判定結果が得られた前記対象物の前記特徴データの数と実質的に同程度となるように抽出された前記特徴データを含む教師データに基づいて、前記機械学習器の学習パラメータを更新する。
また、本発明の他の一側面に係る検査システムによれば、前記パラメータ更新部は、前記機械学習器によらず前記所定属性に属さないとの判定結果が得られた前記対象物のうち、該対象物が前記所定属性に属する度合いに基づいて選択された前記対象物の前記特徴データを含む教師データに基づいて、前記機械学習器の学習パラメータを更新する。
また、本発明の他の一側面に係る検査システムによれば、前記機械学習器は、基本教師データに基づいて予め学習されており、前記パラメータ更新部は、更に、前記基本教師データの少なくとも一部に基づいて前記機械学習器の学習パラメータを更新する。
また、本発明の他の一側面に係る検査システムによれば、前記パラメータ更新部は、更に、前記機械学習器によって前記所定属性に属するとの判定結果が得られた前記対象物の前記特徴データを含む教師データに基づいて前記機械学習器の学習パラメータを更新する。
また、本発明の他の一側面に係る検査システムによれば、前記機械学習器により前記所定属性に属さないとの判定結果が得られた前記対象物のうち、前記機械学習器によらず前記所定属性に属するとの判定結果が得られた前記対象物について、該判定結果を判定者が入力する端末装置を更に含む。
また、本発明の他の一側面に係る検査システムによれば、前記端末装置は、前記所定属性に属さないと判定された前記対象物の前記特徴データを表示する表示部を含む。
また、本発明の他の一側面に係る検査システムによれば、前記対象物を搬送する搬送装置を更に含み、前記表示部は、搬送される前記対象物のうち、前記判定者に最も近接した1の前記対象物の特徴データを表示する。
また、本発明の他の一側面に係る検査システムによれば、前記搬送される対象物に処理を施す処理部と、前記処理の結果に基づいて前記特徴データを取得する特徴データ取得部と、を有するロボットと、前記特徴データ取得部が取得した前記特徴データを記憶する特徴データ記憶部と、を更に含む。
また、本発明の他の一側面に係る検査システムによれば、前記機械学習器は、前記所定属性に属する度合いを表すスコアを前記対象物ごとに算出し、前記スコアが所定の第1閾値より大きいか否かに基づいて、前記所定属性に属するか否かを判定する。
また、本発明の他の一側面に係る検査システムによれば、前記パラメータ更新部は、前記機械学習器によらず前記所定属性に属さないとの判定結果が得られた前記対象物のうち、前記スコアと所定の第2閾値とを比較して選択された前記対象物の前記特徴データを含む教師データに基づいて前記機械学習器の学習パラメータを更新する。
本発明の一側面に係る端末装置は、複数の対象物のそれぞれの特徴データに基づいて、当該複数の対象物のそれぞれが所定属性に属するか否かを判定する機械学習器を含む検査装置において、前記所定属性に属さないとの判定結果が得られた前記対象物の前記特徴データを表示する表示部と、前記検査装置において前記所定属性に属さないとの判定結果が得られた前記対象物について、前記表示部により表示される前記特徴データに基づく、前記所定属性に属するか否かの判定者による判定結果を入力する入力部と、前記検査装置に入力される前記判定結果を送信する通信部と、を含む。
本発明の一側面に係る検査方法は、複数の対象物のそれぞれの特徴データに基づいて、機械学習器により、当該複数の対象物のそれぞれが所定属性に属するか否かを判定する工程と、前記機械学習器により前記所定属性に属さないとの判定結果が得られた前記対象物のうち、前記機械学習器によらず前記所定属性に属するとの判定結果が得られた前記対象物について、それらの前記特徴データを取得する工程と、取得される前記特徴データを含む教師データに基づいて前記機械学習器の学習パラメータを更新する工程と、を含む。
本発明の一側面に係るプログラムは、複数の対象物のそれぞれの特徴データに基づいて、機械学習器により、当該複数の対象物のそれぞれが所定属性に属するか否かを判定する判定ステップと、前記機械学習器により前記所定属性に属さないとの判定結果が得られた前記対象物のうち、前記機械学習器によらず前記所定属性に属するとの判定結果が得られた前記対象物について、それらの前記特徴データを取得する取得ステップと、取得される前記特徴データを含む教師データに基づいて前記機械学習器の学習パラメータを更新する更新ステップと、をコンピュータに実行させる。
本発明によれば、例えば工場で行われる検査等において、実際には所定属性に属しない検査対象物を誤って所定属性に属すると判定するリスクを低減することができる。
本発明の実施形態に係る検査システムの物理的な構成例を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る検査システムの機能的な構成例を示すブロック図である。 機械学習部に入力される教師データ及び判定結果について説明するための図である。 第1学習が実行済である判定部によって算出された実施用対象物のスコアのヒストグラムである。 第2学習が実行済である判定部によって算出された実施用対象物のスコアのヒストグラムである。 第3学習が実行済である判定部によって算出された実施用対象物のスコアのヒストグラムである。 第2学習が実行済である判定部によって算出された実施用対象物のスコアのヒストグラムである。 本発明の実施形態に係る検査方法の例を示すフローチャートである。 工場で検査方法が実施される態様の一例を表す図である。
以下、本発明を実施するための好適な実施の形態(以下、実施形態という)を説明する。
図1は、実施形態に係る検査システム1の全体構成を示す図である。図1に示すように、検査システム1は、検査装置100、端末装置120、及び、ロボットシステム140を含む。検査装置100、端末装置120、及び、ロボットシステム140の各々は、LAN又はインターネット等のネットワーク160に接続される。なお、図1では、検査装置100、端末装置120、及び、ロボットシステム140を1つずつ示しているが、これらは複数あってもよい。
検査装置100は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置であって、第1CPU102、第1記憶部104、及び、第1通信部106を含む。また、検査装置100は、端末装置120及びロボットシステム140を制御するサーバコンピュータであってもよい。
第1CPU102は、少なくとも1つのプロセッサを含む。第1記憶部104は、RAM等の揮発性メモリと、ハードディスク等の不揮発性メモリと、を含み、各種プログラムやデータを記憶する。第1CPU102は、これらプログラムやデータに基づいて各種処理を実行する。第1通信部106は、ネットワークカードや各種通信コネクタ等の通信インタフェースを含み、他の装置との通信を行う。
端末装置120は、ユーザが操作するコンピュータである。本実施形態では、ユーザは、ロボットシステム140の全体を管理する立場にあり、個々のコントローラ142及びロボット144の管理を担当する作業者とは異なるものとするが、個々の作業者がユーザに相当してもよい。例えば、端末装置120は、パーソナルコンピュータ、携帯電話(スマートフォンを含む)、又は携帯端末(タブレット型端末を含む)である。
例えば、端末装置120は、第2CPU122、第2記憶部124、第2通信部126、入力部130、及び表示部128を含む。第2CPU122、第2記憶部124、第2通信部126のハードウェア構成は、それぞれ第1CPU102、第1記憶部104、第1通信部106と同様である。入力部130は、マウスやキーボード等の入力デバイスである。表示部128は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等であり、第2CPU122の指示により各種画面を表示する。
ロボットシステム140は、コントローラ142と、ロボット144と、カメラ146と、センサ148と、を含む。なお、図1では、コントローラ142、ロボット144、カメラ146及びセンサ148をそれぞれ1台ずつ示しているが、これらは複数台あってもよい。例えば、ロボットシステム140には、複数のコントローラ142が含まれていてもよいし、1台のコントローラ142が、複数台のロボット144を制御してもよい。また、ロボットシステム140には、複数のカメラ146と複数のセンサ148が含まれてもよい。
コントローラ142は、ロボット144を制御するコンピュータである。コントローラ142は、特定のロボット144に特化した専用機器であってもよいが、本実施形態では、汎用コンピュータであるものとする。コントローラ142は、CPU、RAM、ハードディスク、及び通信インタフェースといったハードウェアを有し、ロボット144に動作指示を送る。コントローラ142は、複数台のロボット144を制御してもよい。
ロボット144は、産業用ロボットである。ロボット144は、汎用の多関節ロボットであってよく、例えば、垂直多関節型、水平多関節型、又はガントリ型といった種々の形式のロボットを適用可能である。ロボット144のアーム数は、任意であってよく、1本のみのアームであってもよいし、複数本のアームであってもよい。また、ロボット144は、ロボット144による作業の対象となる物(以下、対象物)に対して処理を施す。ロボット144は、例えば、アーク溶接ロボットであって、対象物に溶接処理を施す。
なお、ロボット144は、産業機器の一例である。このため、本実施形態でロボット144と記載した箇所は、産業機器と読み替えることができる。任意のタイプの産業機器を検査システム1に適用可能であり、例えば、産業機器は、モータコントローラ、サーボモータ、インバータ、工作機械、又はPLC(Programmable Logic Controller)であってもよい。ロボット144は、工場において、製造工程や検査工程に用いられる。
カメラ146及びセンサ148は、対象物の特徴データを取得する。特徴データは、例えば、画像データ及び動作データを含む。
カメラ146は、対象物の画像を撮影し、画像データを取得する。具体的には、例えばロボット144が溶接ロボットである場合、カメラ146は、対象物の溶接が施された部分の画像を撮影する。
センサ148は、対象物に処理を実行する時の動作データを取得する。動作データは、振動データと時系列データを含む。具体的には、例えば、センサ148は、トルクセンサ、モータエンコーダ、近接センサ、把持センサ、感圧センサ、モーションセンサ、スパッタリングセンサ、又は温度センサである。ロボット144がアーク溶接ロボットである場合は、センサ148は、溶接処理中のロボット144の位置変化を表す振動データや、溶接電流波形や溶接電圧波形等の時系列データを取得する。動作データは、ロボット144の動作を示すデータであればよく、例えば、トルク信号、温度情報、速度フィードバック値、外力値、又はフィードバックパルス信号といった種々の情報が動作データに示されていてよい。
なお、検査装置100、端末装置120、及び、コントローラ142の各々に記憶されるものとして説明するプログラム及びデータは、ネットワーク160を介して供給されてもよい。また、検査装置100、端末装置120、及び、コントローラ142の各々のハードウェア構成は、上記の例に限られず、種々のハードウェアを適用可能である。例えば、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体を読み取る読取部(例えば、光ディスクドライブやメモリカードスロット)や外部機器と直接的に接続するための入出力部(例えば、USB端子)が含まれていてもよい。この場合、情報記憶媒体に記憶されたプログラムやデータが読取部又は入出力部を介して供給されてもよい。
次に、検査システム1の機能について説明する。検査システム1は、ロボット144が計測した動作データや画像データを取得し、対象物の解析を行うアプリケーションを実行する。これらのアプリケーションは、メーカが作成してもよいし、ユーザが作成して検査装置100にアドオンしてもよい。アプリケーションは、ロボット144の動作データや画像データを収集してハードディスクに蓄積するとともに、当該動作データや画像データを用いて対象物が所定属性に属するか否かを判定する。
図2は、本発明の実施形態に係る検査システム1の機能的な構成例を示すブロック図である。図2に示すように、検査システム1は、機械学習部202と、特徴データ記憶部204と、表示部128と、入力部130と、第2通信部126と、特徴データ取得部206と、を含む。
機械学習部202は、基本教師データに基づいて予め学習(以下、第1学習とする)された機械学習モデルである。例えば、機械学習部202は、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)により実装された機械学習モデルである。ニューラルネットワーク全体は、エンコーダネットワークとデコーダネットワークとからなる。機械学習部202は、CNN以外の機械学習モデルであってもよい。
機械学習部202は、パラメータ更新部208、パラメータ記憶部210及び判定部212、を含む。パラメータ更新部208は、特徴データ取得部206により取得される特徴データを含む教師データに基づいて機械学習器の学習パラメータを更新する。学習パラメータの更新の詳細については後述する。
パラメータ記憶部210は、機械学習部202のパラメータの値を記憶する。学習実行時に、パラメータ記憶部210に記憶されるパラメータの値は随時更新される。なお、学習が繰り返し実行され、それ以上学習を実行しても判定精度が向上しない場合には、当該状態におけるパラメータが、固定の値としてパラメータ記憶部210に記憶されてもよい。
判定部212は、複数の対象物のそれぞれの特徴データに基づいて、当該複数の対象物のそれぞれが所定属性に属するか否かを判定する。具体的には、例えば、判定部212は、カメラ146が取得した画像データまたはセンサ148が取得した動作データに基づいて、当該複数の対象物のそれぞれが所定属性に属するか否かを判定する。所定属性は、例えば、対象物が所定の品質を有することを表す良品属性である。
なお、所定属性は、対象物が属する階層を示す情報であってもよい。例えば、最も高品質である階層をAランク、中程度の品質である階層をBランク、低品質である階層をCランクとした場合、所定属性は、Aランク、Bランク及びCランクのいずれかを表す情報であってもよい。この場合、判定部212は、動作データや画像データを用いて対象物がAランク、Bランク及びCランクのいずれかに属するか否かを判定する。以降、所定属性は、主に、良品属性を表す場合について説明する。
図3は、機械学習部202に入力される教師データ及び判定結果について説明するための図である。第1学習で用いられる基本教師データは、機械学習部202で第1学習が実行されるために予め準備された対象物(以下、試験用対象物)から取得されたデータである。基本教師データは、動作データ、画像データ及び所定属性に属するか否かを表す情報を含む。試験用対象物は、予め所定属性に属するか否かが判明している。所定属性に属するか否かを表す情報は、例えば、所定属性に属する場合は0という値で表され、所定属性に属さない場合は1という値で表される。
第1学習において、まず、基本教師データに含まれる動作データ及び画像データが、判定部212に入力されスコアが算出される。ここで、スコアは、所定属性に属する度合いを表す値であって、例えば、CNNの出力値である。そして、当該対象物が所定属性に属するか否かを表す情報と、スコアとの比較結果(以下、誤差)が特定される。誤差は、0以上1以下の値をとるデータであってもよい。誤差は、例えば、算出されたスコアと所定属性に属するか否かを表す情報が一致する場合に値として1をとり、一致しない場合に値として0をとるデータであってもよい。さらに、当該誤差に基づいて、例えば誤差逆伝搬法により、パラメータ更新部208は、パラメータ記憶部210に記憶されたパラメータの値を更新する。また、判定部212には、動作データ及び画像データと、所定属性に属するか否かを表す情報の複数の組み合わせが入力される。これにより、判定部212のパラメータの値の更新が、繰り返し実行される。以上のようにして、機械学習部202の第1学習が実行される。
第1学習が実行済である機械学習部202の判定部212は、複数の対象物が所定属性に属するか否かを判定(以下、第1判定とする)する。具体的には、例えば、まず、第1学習が実行済である機械学習部202は、所定の属性に属するか否か判定対象となる複数の対象物(以下、実施用対象物とする)ごとにスコアを算出する。判定部212は、実施用対象物ごとに、動作データや画像データをニューラルネットワークに入力し、対象物のスコアとして0以上1以下の数値を出力する。次に、判定部212は、スコアが所定の第1閾値より大きいか否かに基づいて、所定属性に属するか否かを判定する。例えば、判定部212は、対象物のスコアが所定の第1閾値より大きい場合に当該対象物が不良品属性に属すると判定し、所定の第1閾値以下である場合に当該対象物が良品属性に属すると判定する。
特徴データ記憶部204は、ロボットシステム140が取得した特徴データを記憶する。具体的には、特徴データ記憶部204は、カメラ146が取得した画像データまたはセンサ148が取得した動作データを記憶する。なお、図2では、特徴データ記憶部204がロボットシステム140に含まれる構成を記載しているが、特徴データ記憶部204は、検査装置100または端末装置120に含まれる構成であってもよい。
表示部128は、対象物の特徴データを表示する。具体的には、例えば、表示部128は、検査装置100において、所定属性に属さないとの判定結果が得られた対象物の特徴データを表示する。上記例では、表示部128は、第1判定において、不良品属性に属すると判定された実施用対象物の特徴データを表示する。
入力部130は、所定属性に属するか否かの作業者(以下、判定者とする)による判定結果が入力される。具体的には、入力部130は、検査装置100において所定属性に属さないとの判定結果が得られた対象物について、表示部128により表示される特徴データに基づく、所定属性に属するか否かの判定者による判定結果が入力される。すなわち、第1判定において良品属性に属さないとの判定結果が得られた実施用対象物は、機械学習部202によらず再度良品属性に属するか否か判定者によって判定(以下、第2判定とする)される。入力部130は、判定者による当該判定結果の入力を受け付ける。
また、第2判定は、第1判定よりも精度の高い方法によって実行されることが望ましい。上記判定結果を取得する方法は、判定者が判定結果を入力部130に入力する以外の方法によって行われてもよい。例えば、第1判定で用いられた画像データや動作データよりもデータサイズの大きい(例えば、第1判定で用いられた画像データや動作データよりも解像度の高い画像データや動作データ)データを用いて、所定属性に属するか否か判定するプログラムが動作することによって、上記判定は実行されてもよい。
また、第2判定は、検査装置100以外の機械学習モデルによって実行されてもよい。当該機械学習モデルは、第1判定と第2判定とで異なる判定結果が得られた対象物の特徴データを用いて学習が実行されることが望ましい。ここで、機械学習部202よりデータサイズの大きい特徴データを用いて学習が実行されることにより、第2判定の精度を向上できる。この場合、後述する判定者の判定よりも第2判定に要する処理を短くできる。これにより、工場における生産ラインのボトルネックとなることを回避できるため、工程作業時間を均一化できる。
第2通信部126は、検査装置100に入力される判定結果を送信する。具体的には、第2通信部126は、入力部130に入力された良品属性に属するか否かを表す情報を、機械学習部202に送信する。
特徴データ取得部206は、機械学習部202により所定属性に属さないとの判定結果が得られた対象物のうち、機械学習部202によらず所定属性に属するとの判定結果が得られた対象物について、それらの特徴データを取得する。具体的には、まず、上記にように第1学習が実行済である機械学習部202は、実施用対象物が良品属性に属するか否か第1判定を行う。図3に示すように、第1判定において、一定の割合の実施用対象物は良品属性に属し、残りの実施用対象物は不良品属性に属すると判定される。次に、第1判定において不良品属性に属すると判定された実施用対象物に対して、第2判定が行われる。そして、特徴データ取得部206は、第2判定において不良品属性に属すると判定された実施用対象物の特徴データを取得する。例えば、特徴データ取得部206は、当該対象物に関して、カメラ146が取得した画像データまたはセンサ148が取得した動作データを、通信部を介して特徴データ記憶部204から取得する。
なお、本実施形態では特徴データ取得部206は検査装置100に含まれるが、特徴データ取得部206は、ロボットシステム140から、カメラ146及びセンサ148が取得した全ての特徴データを取得してもよい。この場合、特徴データ取得部206は、教師データとして用いられる特徴データのみを機械学習部202に渡してもよい。
図4は、第1学習が実行済である判定部212によって算出された実施用対象物のスコアのヒストグラムである。図4の横軸はスコアを表し、縦軸は頻度を表す。良品属性に属する対象物を表す分布はスコアが低い方に、不良品を表す分布はスコアが高い方にピークを有している。なお、図4に表される良品または不良品の分布は、誤りのない判定方法によって対象物が良品属性に属するか不良品属性に属するか判定された結果に基づいて、良品と不良品の分布が分離されたものである。実際のヒストグラムは、良品と不良品の分布が合算されたものである。
上記にように第2判定では、図4の全体の分布のうち第1閾値より右側に分布する対象物について、当該対象物が良品属性に属するか不良品属性に属するか判定される。ここで、良品であるにも関わらず不良品属性に属すると判定される対象物、及び、不良品であるにも関わらず良品属性に属すると判定される対象物は存在しないことが望ましい。しかし、機械学習部202の判定の結果、良品と不良品の分布が重なりが生じることが通常である。当該重なりが存在する場合、良品である対象物の一部のスコアは、不良品である対象物の一部のスコアより大きくなる。
そこで、所与のテスト用の教師データ群に対して、所定属性に属さない対象物が機械学習部202により所定属性に属すると判定される確率よりも、所定属性に属する対象物が機械学習部202により所定属性に属さないと判定される確率の方が高くなることが望ましい。特に、所定の第1閾値は、所与のテスト用の教師データ群に対して、所定属性に属さない対象物が機械学習部202により所定属性に属すると判定される確率が実質的に0%となるように設定されることが望ましい。このような第1閾値の設定により、不良品が誤って良品属性に属すると判定されることを防止できる。
なお、実質的に0%とは、0%だけでなく、検査システム1に許容される誤差を含む概念である。具体的には、検査システム1に要求される精度として数%(例えば3%)の誤差が許容される場合、実質的に0%とは、数%以下(例えば3%以下)であることを表す。
例えば、所定の第1閾値として0.5が設定されている場合、判定部212は、スコアが0.5以下である場合に当該対象物が良品である確率が100%であると判定することが望ましい。すなわち、判定部212は、対象物のスコアが0.5より大きい場合に当該対象物が不良品という属性に属すると判定し、対象物のスコアが0.5以下である場合に当該対象物が良品という属性に属すると判定することが望ましい。
しかしながら、上記のように第1閾値が設定されると、良品である対象物の一部(図4において、良品の分布のうち第1閾値より右側に分布する対象物)は、第1判定において不良品属性に属するという誤った判定がなされる。すなわち、第1判定の結果が必ず正しいわけではないため、第2判定において、一定の割合の実施用対象物は良品属性に属し、残りの実施用対象物は不良品属性に属すると判定される。従って、図4において、良品の分布のうち第1閾値より左側に分布する対象物は、良品属性に属すると判定される。
そこで、機械学習部202は、特徴データ取得部206により取得される特徴データを含む教師データに基づいて、繰り返し学習(以下、n回目に行われる学習を第n学習とする)が実行される。以下、2回目に行われる第2学習及び3回目に行われる第3学習について説明する。
第2学習は、図3に示す第1判定において不良品属性に属すると判定された対象物のうち、第2判定において良品属性に属すると判定された対象物に基づいて取得された教師データを用いて実行される。具体的には、第2学習は、図4において、良品の分布のうち第1閾値より右側に分布する対象物の特徴データに基づいて実行される。教師データは、第1学習と同様に、当該対象物の動作データ、画像データ、及び、当該対象物が所定属性に属するか否かを表す情報である。第2学習は、用いられるに教師データが異なる点を除いて、第1学習と同様に実行される。
図5は、第2学習が実行済である判定部212によって算出された実施用対象物のスコアのヒストグラムである。第2学習が実行済である判定部212は、当該スコアが所定の第1閾値より大きいか否かに基づいて、所定属性に属するか否かを判定(以下、第3判定とする)する。
第2学習は、第1判定において、良品であるにも関わらず不良品属性に属する旨の判定がなされた対象物の教師データを用いて実行されている。そのため、図5に示す良品の分布と不良品の分布は、図4に示す良品の分布と不良品の分布よりも離れている。これにより、図5に示すように、第2判定において、良品であるにも関わらず不良品属性に属すると判定される対象物の割合を、第1判定における割合よりも小さくすることができる。すなわち、第2学習によって、不良品が良品属性に属するとする誤った判定がなされることを防止しつつ、良品が良品属性に属すると判定される精度を向上することができる。
続いて、第3学習が実行される。第3学習は、機械学習器により所定属性に属さないとの判定結果が得られた対象物のうち、機械学習器によらず所定属性に属さないとの判定結果が得られた対象物の特徴データを含む教師データに基づいて実行される。具体的には、機械学習器によらず所定属性に属さないとの判定結果が得られた対象物は、該対象物が所定属性に属する度合いに基づいて、機械学習器により所定属性に属さないとの判定結果が得られた対象物から選択される。例えば、当該対象物は、スコアと所定の第2閾値とを比較して選択される。
具体的には、例えば、図5において、第3学習は、良品の分布のうち第1閾値より右側に分布する対象物と、不良品の分布のうち第2閾値より左側に分布する対象物と、の特徴データに基づいて実行される。教師データは、第1学習及び第2学習と同様に、当該対象物の動作データ、画像データ、及び、当該対象物が所定属性に属するか否かを表す情報である。第3学習は、用いられるに教師データが異なる点を除いて、第1学習及び第2学習と同様に実行される。
図6は、第3学習が実行済である判定部212によって算出された実施用対象物のスコアのヒストグラムである。第3学習は、図5の第1閾値と第2閾値の間のスコアである対象物の特徴データを教師データとして学習が実行される。第2閾値は不良品の分布のピーク位置に設定されているため、第3学習において、第1閾値から遠く離れたスコアを有する不良品属性に属する対象物の特徴データは、教師データとして用いられない。すなわち、明らかに不良品属性に属する対象物の特徴データが教師データから除外されつつ、不良品属性に属するものの比較的良品に近い対象物の特徴データが教師データに含まれる。これにより、図6に示すように、不良品が良品属性に属するとする誤った判定がなされることを防止しつつ、良品が良品属性に属すると判定される精度をさらに向上することができる。
第2閾値は、不良品の分布のピーク位置以外の位置に設定されてもよい。例えば、図7に示すように、第2閾値は、良品属性に属する対象物が機械学習部202により不良品属性に属すると判定される確率が実質的に0%となるように設定されてもよい。すなわち、第2閾値は、良品の分布の右裾の位置のスコアであってもよい。
また、第2閾値は、械学習器によらず所定属性に属さないとの判定結果が得られた対象物と、機械学習器によらず所定属性に属するとの判定結果が得られた対象物と、の数が実質的に同数となるように設定されてもよい。なお、実質的にという文言が表す意味は、上記と同様である。
この場合、パラメータ更新部208は、機械学習器によらず所定属性に属さないとの判定結果が得られた対象物の特徴データの数が、機械学習器によらず所定属性に属するとの判定結果が得られた対象物の特徴データの数と実質的に同程度となるように抽出された特徴データを含む教師データに基づいて、機械学習器の学習パラメータを更新する。
なお、第n学習は、他の教師データをさらに用いて実行されてもよい。具体的には、例えば、パラメータ更新部208は、更に、機械学習部202によって所定属性に属するとの判定結果が得られた対象物の特徴データを含む教師データに基づいて機械学習部202の学習パラメータを更新してもよい。具体的には、第2学習は、上記第2判定において所定属性に属すると判定された対象物だけでなく、さらに、第1判定において所定属性に属すると判定された対象物に基づいて、実行されてもよい。具体的には、上記例では、第2学習は、図4において、良品の分布のうち第1閾値より右側に分布する対象物とともに、左側に分布する対象物の特徴データに基づいて実行されてもよい。
すなわち、第1判定及び第2判定において良品属性に属すると判定された全ての対象物の画像データ及び動作データを教師データとして、第2学習は実行されてもよい。これにより、第1判定において良品属性に属すると判定された対象物のスコアが第1閾値近傍の値である場合に、第2学習が実行された後の判定部212によって、当該対象物が不良品属性に属すると判定される可能性を低減することができる。これにより、さらに判定の精度を向上させることができる。
また、パラメータ更新部208は、更に、基本教師データの少なくとも一部に基づいて機械学習部202の学習パラメータを更新してもよい。具体的には、第2学習は、図4の良品の分布のうち第1閾値より右側に分布する対象物とともに、試験用対象物のうち良品属性に属する対象物の特徴データに基づいて実行されてもよい。これにより、さらに判定の精度を向上させることができる。
上記のように、繰り返し学習によって、機械学習部202の学習パラメータを更新する。ここで、パラメータ更新部208は、所与のテスト用の教師データ群に対する、所定属性に属さない対象物が所定属性に属するとの判定結果が得られる確率の上昇を抑制するように、機械学習部202の学習パラメータを更新されることが望ましい。
具体的には、まず、パラメータ更新部208は、1度の学習ごとに、複数種の教師データを用いて複数種のパラメータの候補を生成する。ここで、複数種の教師データは、上記説明した種々の特徴データを組み合わせたデータである。次に、判定部212は、複数種のパラメータの候補を用いて、当該学習の前に判定された複数の対象物が所定属性に属するか否かを判定する。これにより、パラメータの候補ごとに、所定属性に属さない対象物が所定属性に属するとの判定結果が得られる確率が得られる。そして、パラメータ更新部208は、所定属性に属さない対象物が所定属性に属するとの判定結果が得られる確率がもっとも低いパラメータを記憶部に記憶する。これにより、過学習による判定の精度の低下を防止できる。
続いて、検査システム1を用いて実行される検査方法について、図8及び図9を参照しながら説明する。ここでは、機械学習部202は、第1学習が実行済であるものとする。
まず、処理が実行される(S802)。具体的には、例えば、図9に示すように、工場の製造ラインには、対象物900を搬送する搬送装置902が配置されている。搬送装置902は、例えばベルトコンベアである。搬送装置902の上には、第1ロットに含まれる複数の対象物900が流れている。ロボットシステム140のロボット144は、当該複数の対象物900に対して、溶接処理を実行する。この時、ロボットシステム140のカメラ146は、溶接処理後の対象物900の接合部を撮影し、画像データを取得する。また、センサ148は、溶接処理中のロボット144の位置変化を表す振動データ等の動作データを取得する。そして、特徴データ記憶部204は、当該画像データ及び動作データを記憶する。
次に、複数の対象物900のそれぞれの特徴データに基づいて、機械学習部202により、当該複数の対象物900のそれぞれが所定属性に属するか否かを判定する(S804)。具体的には、特徴データ取得部206は、S802で取得した画像データ及び動作データをネットワーク160を介して、ロボットシステム140から取得する。そして、第1学習が実行済である機械学習部202は、当該画像データ及び動作データに基づいて、スコアを算出する。また、機械学習部202は、スコアが所定の第1閾値より大きいか否かに基づいて、各対象物900が良品属性に属するか不良品属性に属するかそれぞれ判定する(第1判定)。
次に、S804において、機械学習部202により所定属性に属さないとの判定結果が得られた対象物900について、機械学習部202によらず判定が行われる。(S806)。具体的には、S804の工程で不良品属性に属すると判定された全ての対象物900について、表示部128に当該対象物900の特徴データが表示される。ここで、表示部128は、搬送される対象物900のうち、判定者に最も近接した1の対象物900の特徴データを表示する。例えば、EPR等のデータに基づいて判定者の位置に搬送された対象物900が特定される。そして、特徴データ取得部206は、特定された対象物900の特徴データをロボットシステム140から取得し、端末装置120に送信する。これにより、表示部128は、判定者に最も近接した1の対象物900の特徴データを表示する。そして、判定者は、表示部128に表示された特徴データを目で見て当該対象物900が良品属性に属するか不良品属性に属するか判定する。さらに、入力部130は、所定属性に属するか否かの判定者による判定結果の入力を受け付ける(第2判定)。
表示部128に特徴データが表示されるため、判定者は、判定を容易に行うことが出来る。また、判定者に最も近接した対象物900の特徴データが表示部128に表示されるため、誤った対象物900について判定を行うことを防止できる。従って、第2判定の結果、誤った対象物900に関する特徴データが収集されることを防止できる。
なお、バーコードリーダやRSFタグ読み取り装置が対象物900を識別する情報を読み取ることによって、判定者に最も近接した1の対象物900が特定されてもよい。
次に、特徴データ取得部206は、第2学習に用いる教師データを取得する(S808)。具体的には、特徴データ取得部206は、S806における判定結果が良品属性に属する対象物900について、画像データ及び動作データを取得する。ここでは、例えば、m(mは自然数)個の教師データ群が取得されることとする。1個の教師データ群は、1個の対象物900から取得された動作データ及び画像データを含む。以下、i(1≦i≦m)番目のデータ群を第iデータ群と呼ぶこととする。
次に、機械学習部202は、変数iの値に1を設定する(S810)。そして、機械学習部202は、第iデータ群に含まれる教師データを用いて、学習部の学習を実行する(S812)。
そして、機械学習部202は、変数iの値がmであるか否かを確認する(S814)。値がmでない場合は(S814:N)、機械学習部202は、変数iの値を1増加させて(S816)、S812に示す処理に戻る。値がmである場合は(S814:Y)、S818へ進む。S810からS816の工程によって、機械学習部202は、第2学習が実行される。
次に、S802で処理の対象となった対象物900と異なる複数の対象物900に対して処理が実行される(S818)。具体的には、工場の製造ラインを流れる第2ロットに含まれる複数の対象物900に対して、ロボット144が対象物900に溶接等の処理を実行する。そして、当該対象物900に基づいて、画像データ及び動作データが取得される。
また、第2学習が実行済である判定部212によって、複数の対象物900が所定属性に属するか否かを判定する第3判定が実行される(S820)。S818及びS820の工程は、学習部が第2学習を実行済である点、及び、対象物900が異なる点を除いて、S802及びS804の工程と同様である。
以上のようにして、本実施形態によれば、選択された教師データを用いて学習することによって、高い精度で対象物900が所定の属性に属するか否か判定できる。これにより、例えば判定者が判定する場合、判定者が良品属性に属するか不良品属性に属するか判定すべき対象となる対象物900の数を削減することができる。これにより、判定者の人数を削減することができ、製造コストを削減できる。
なお、図8のフローでは、第3判定までが実行される実施形態について説明したが、S820の工程以降、S808からS820と同様の工程が繰り返し実行されてもよい。上記第2学習と同様の学習が繰り返し実行されることで、さらに判定の精度を向上させることができる。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、この実施形態に示した具体的な構成は一例として示したものであり、本発明の技術的範囲をこれに限定することは意図されていない。当業者は、これら開示された実施形態を適宜変形してもよく、本明細書にて開示される発明の技術的範囲は、そのようになされた変形をも含むものと理解すべきである。
例えば、本発明は、判定ステップ、取得ステップ及び更新ステップをコンピュータに実行させるプログラムが含まれる。ここで、判定ステップは、複数の対象物のそれぞれの特徴データに基づいて、機械学習部202により、当該複数の対象物のそれぞれが所定属性に属するか否かを判定するステップである。取得ステップは、機械学習部202により所定属性に属さないとの判定結果が得られた対象物のうち、機械学習部202によらず所定属性に属するとの判定結果が得られた対象物について、それらの特徴データを取得するステップである。更新ステップは、取得される特徴データを含む教師データに基づいて機械学習部202の学習パラメータを更新するステップである。
1 検査システム、100 検査装置、102 第1CPU、104 第1記憶部、106 第1通信部、120 端末装置、122 第2CPU、124 第2記憶部、126 第2通信部、128 表示部、130 入力部、140 ロボットシステム、142 コントローラ、144 ロボット、146 カメラ、148 センサ、160 ネットワーク、202 機械学習部、204 特徴データ記憶部、206 特徴データ取得部、208 パラメータ更新部、210 パラメータ記憶部、212 判定部、900 対象物、902 搬送装置。

Claims (16)

  1. 複数の実施用対象物のそれぞれの特徴データに基づいて、当該複数の実施用対象物のそれぞれが所定の品質を有することを表す良品であるか該品質を有さないことを表す不良品であるか第1判定を行う機械学習器と、
    前記第1判定により前記不良品であるとの判定結果が得られた前記実施用対象物に対して選択的に、前記機械学習器によらず前記良品であるか前記不良品であるか第2判定が行われた結果、前記複数の実施用対象物の中から、前記第1判定では不良品と判定され、前記第2判定では良品であるとの判定結果が得られた前記実施用対象物の前記特徴データを取得する特徴データ取得部と、
    前記特徴データ取得部により取得される前記特徴データを含む教師データに基づいて前記機械学習器の学習パラメータを更新するパラメータ更新部と、
    を含み、
    前記第1判定を行う前の前記機械学習器は、予め前記良品であるか前記不良品であるか判明している試験用対象物に対して判定を行った場合に、前記不良品である前記試験用対象物が前記良品であると判定される確率が0%または許容される誤差以下となるように学習が実行済である検査システム。
  2. 前記パラメータ更新部は、前記学習パラメータを更新する際に、前記第1判定では良品と判定され、前記第2判定では不良品であるとの判定結果が得られる前記実施用対象物の前記特徴データを用いない、
    請求項1に記載の検査システム。
  3. 前記パラメータ更新部は、更に、前記第1判定により前記不良品であるとの判定結果が得られた前記実施用対象物のうち、前記第2判定により前記不良品であるとの判定結果が得られた前記実施用対象物の前記特徴データを含む教師データに基づいて前記機械学習器の学習パラメータを更新する、
    請求項1に記載の検査システム。
  4. 前記パラメータ更新部は、前記第2判定において前記不良品であるとの判定結果が得られた前記実施用対象物の前記特徴データの数が、前記第2判定において前記良品であるとの判定結果が得られた前記実施用対象物の前記特徴データの数と実質的に同程度となるように抽出された前記特徴データを含む教師データに基づいて、前記機械学習器の学習パラメータを更新する、
    請求項に記載の検査システム。
  5. 前記パラメータ更新部は、前記第2判定において前記不良品であるとの判定結果が得られた前記実施用対象物のうち、該実施用対象物が前記良品である度合いに基づいて選択された前記実施用対象物の前記特徴データを含む教師データに基づいて、前記機械学習器の学習パラメータを更新する、
    請求項3または4に記載の検査システム。
  6. 前記機械学習器は、基本教師データに基づいて予め学習されており、
    前記パラメータ更新部は、更に、前記基本教師データの少なくとも一部に基づいて前記機械学習器の学習パラメータを更新する、
    請求項に記載の検査システム。
  7. 前記パラメータ更新部は、更に、前記第1判定において前記良品であるとの判定結果が得られた前記実施用対象物の前記特徴データを含む教師データに基づいて前記機械学習器の学習パラメータを更新する、
    請求項に記載の検査システム。
  8. 前記第1判定において前記不良品であるとの判定結果が得られた前記実施用対象物のうち、前記第2判定において前記良品であるとの判定結果が得られた前記実施用対象物について、該判定結果を判定者が入力する端末装置を更に含む、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の検査システム。
  9. 前記端末装置は、前記第1判定において前記不良品であると判定された前記実施用対象
    物の前記特徴データを選択的に表示する表示部を含む、
    請求項に記載の検査システム。
  10. 前記実施用対象物を搬送する搬送装置を更に含み、
    前記表示部は、搬送される前記実施用対象物のうち、前記判定者に最も近接した1の前記実施用対象物の特徴データを表示する、
    請求項に記載の検査システム。
  11. 前記搬送される実施用対象物に処理を施す処理部と、前記処理の結果に基づいて前記特徴データを取得する特徴データ取得部と、を有するロボットと、
    前記特徴データ取得部が取得した前記特徴データを記憶する特徴データ記憶部と、を更に含む、
    請求項10に記載の検査システム。
  12. 前記機械学習器は、前記良品である度合いを表すスコアを前記実施用対象物ごとに算出し、前記スコアが所定の第1閾値より大きいか否かに基づいて、前記良品であるか前記不良品であるかを判定する、
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の検査システム。
  13. 前記パラメータ更新部は、前記第2判定において前記不良品であるとの判定結果が得られた前記実施用対象物のうち、前記スコアと所定の第2閾値とを比較して選択された前記実施用対象物の前記特徴データを含む教師データに基づいて前記機械学習器の学習パラメータを更新する、
    請求項12に記載の検査システム。
  14. 複数の実施用対象物のそれぞれの特徴データに基づいて、当該複数の実施用対象物のそれぞれが所定の品質を有することを表す良品であるか該品質を有さないことを表す不良品であるか第1判定を行う機械学習器を含む検査装置において、前記不良品であるとの判定結果が得られた前記実施用対象物の前記特徴データを選択的に表示する表示部と、
    前記検査装置において前記不良品であるとの判定結果が得られた前記実施用対象物について、前記表示部により表示される前記特徴データに基づく、前記良品であるか前記不良品であるかの判定者による第2判定の判定結果を入力する入力部と、
    入力される前記判定結果を前記検査装置に送信する通信部と、
    を含み、
    前記第1判定を行う前の前記機械学習器は、予め前記良品であるか前記不良品であるか判明している試験用対象物に対して判定を行った場合に、前記不良品である前記試験用対象物が前記良品であると判定される確率が0%または許容される誤差以下となるように学習が実行済である端末装置。
  15. 複数の実施用対象物のそれぞれの特徴データに基づいて、機械学習器により、当該複数の実施用対象物のそれぞれが所定の品質を有することを表す良品であるか該品質を有さないことを表す不良品であるか第1判定を行う工程と、
    前記第1判定により前記不良品であるとの判定結果が得られた前記実施用対象物に対して選択的に、前記機械学習器によらず前記良品であるか前記不良品であるか第2判定を行う工程と、
    前記複数の実施用対象物の中から、前記第1判定では不良品と判定され、前記第2判定では良品であるとの判定結果が得られた前記実施用対象物の前記特徴データを取得する工程と、
    取得される前記特徴データを含む教師データに基づいて前記機械学習器の学習パラメータを更新する工程と、
    を含み、
    前記第1判定を行う前の前記機械学習器は、予め前記良品であるか前記不良品であるか判明している試験用対象物に対して判定を行った場合に、前記不良品である前記試験用対象物が前記良品であると判定される確率が0%または許容される誤差以下となるように学習が実行済である検査方法。
  16. 複数の実施用対象物のそれぞれの特徴データに基づいて、機械学習器により、当該複数の実施用対象物のそれぞれが所定の品質を有することを表す良品であるか該品質を有さないことを表す不良品であるか第1判定を行う判定ステップと、
    前記第1判定により前記不良品であるとの判定結果が得られた前記実施用対象物に対して選択的に、前記機械学習器によらず前記良品であるか前記不良品であるか第2判定を行う判定ステップと、
    前記複数の実施用対象物の中から、前記第1判定では不良品と判定され、前記第2判定では良品であるとの判定結果が得られた前記実施用対象物の前記特徴データを取得する取得ステップと、
    取得される前記特徴データを含む教師データに基づいて前記機械学習器の学習パラメータを更新する更新ステップと、
    をコンピュータに実行させ、
    前記第1判定を行う前の前記機械学習器は、予め前記良品であるか前記不良品であるか判明している試験用対象物に対して判定を行った場合に、前記不良品である前記試験用対象物が前記良品であると判定される確率が0%または許容される誤差以下となるように学習が実行済であるプログラム。
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