JP6723149B2 - 保護フィルム付き封止部材、保護フィルム付き封止部材の製造方法及び有機電子デバイスの製造方法 - Google Patents

保護フィルム付き封止部材、保護フィルム付き封止部材の製造方法及び有機電子デバイスの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、保護フィルム付き封止部材、保護フィルム付き封止部材の製造方法及び有機電子デバイスの製造方法に関する。
有機電子デバイスは、基板と、基板上に設けられる第1の電極、有機層を含むデバイス機能部及び第2の電極を有する。デバイス機能部は有機層を含むため水分などにより劣化しやすい。この劣化を防止するために、有機電子デバイスは、デバイス機能部を封止する封止部材を更に有する。例えば特許文献1には、封止基材と、封止基材に積層された接着層とを有する封止部材が開示されている。この封止部材は、有機電子デバイスが有するデバイス基材(特許文献1において、基板上に有機EL構造体が形成された部材に対応)に接着層を介して貼合されている。
特開2015−215952号公報
封止部材が有する接着層が露出していると、接着層へゴミが付着するという問題、封止部材を例えばローラで搬送する際に接着層がローラへ付着するという問題等が生じ、封止部材のハンドリング性が低下する。これを防止するためには、保護フィルムとしてのフィルム基材が接着層に貼合された保護フィルム付き封止部材を使用すればよい。
ところで、有機電子デバイスが有するデバイス機能部への水分浸入をより確実に防止するために、封止部材でデバイス機能部を封止する前に、封止部材を加熱脱水処理することが考えられる。しかしながら、保護フィルムが接着層に貼合された保護フィルム付き封止部材を加熱脱水処理すると、例えば接着層からの水分放出に起因して発生した気泡によって、封止基材の変形、フィルム基材の接着層からの剥離などの保護フィルム付き封止部材の変形が生じる。その結果、例えば、封止部材の封止性能の低下、保護フィルム付き封止部材のハンドリング性の低下などが生じる。
そこで、本発明は、加熱脱水時の気泡による保護フィルム付き封止部材の変形を抑制できる保護フィルム付き封止部材、保護フィルム付き封止部材の製造方法及び有機電子デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る保護フィルム付き封止部材は、封止基材及び上記封止基材に積層された接着層を有する封止部材と、上記封止部材に接着層を介して積層された保護フィルムと、を備え、上記保護フィルムは、上記接着層に貼合されるフィルム基材と、上記フィルム基材に形成された複数の気泡排出部と、を有する。
上記保護フィルム付き封止部材は、封止部材に貼合された保護フィルムに気泡排出部が設けられている。よって、保護フィルム付き封止部材を加熱脱水処理した際に、例えば接着層からの水分放出に伴う気泡が発生しても、気泡は気泡排出部から保護フィルム付き封止部材の外部に排出されるので、上記気泡による保護フィルム付き封止部材の変形を抑制できる。
上記接着層が吸湿剤を含んでもよい。これにより、上記保護フィルム付き封止部材を利用して製造された有機電子デバイスにおいて、有機層への水分浸入をより低減できる。
本発明の他の側面に係る保護フィルム付き封止部材の製造方法は、封止基材に接着層が積層された封止部材を有しており、有機電子デバイスの製造に用いられる保護フィルム付き封止部材の製造方法であり、フィルム基材に気泡排出部を形成するための加工を施して保護フィルムを形成する加工工程と、上記封止基材に上記接着層を介してフィルム基材を貼合するフィルム基材貼合工程と、を備え、上記加工工程を、上記フィルム基材貼合工程の前又は後に実施する。
上記保護フィルム付き封止部材の製造方法によれば、気泡排出部を有する保護フィルムが接着層を介して封止基材に貼合された保護フィルム付き封止部材が得られる。この保護フィルム付き封止部材を加熱脱水処理した際に、例えば接着層からの水分放出に伴う気泡が発生しても、気泡は気泡排出部から保護フィルム付き封止部材の外部に排出される。よって、上記気泡による保護フィルム付き封止部材の変形を抑制できる。
上記接着層及び上記フィルム基材のうち少なくとも一方を、上記貼合工程の前に加熱脱水処理する工程を有してもよい。これにより、上記製造方法で製造された保護フィルム付き封止部材を利用して製造された有機電子デバイスにおいて、有機層への水分浸入を更に低減できる。
保護フィルム付き封止部材及び保護フィルム付き封止部材の製造方法における上記気泡排出部の例としては、スリット又は円孔が挙げられる。
本発明の更に他の側面に係る有機電子デバイスの製造方法は、基板上に第1の電極と、有機層を含むデバイス機能部と、第2の電極とが順に設けられたデバイス基材を形成するデバイス基材形成工程と、封止基材に接着層が積層された封止部材に、フィルム基材に複数の気泡排出部が形成された保護フィルムが上記接着層を介して貼合された保護フィルム付き封止部材を製造する保護フィルム付き封止部材の製造工程と、上記保護フィルム付き封止部材を加熱脱水処理する脱水工程と、上記脱水工程を経た上記保護フィルム付き封止部材から上記保護フィルムを剥離して、上記封止部材を、上記接着層を介して上記デバイス基材に貼合する封止部材貼合工程と、を備え、保護フィルム付き封止部材の製造工程では、上述した保護フィルム付き封止部材の製造方法で上記保護フィルム付き封止部材を製造する。
上記有機電子デバイスの製造方法が有する保護フィルム付き封止部材の製造工程では、上述した保護フィルム付き封止部材の製造方法で上記保護フィルム付き封止部材を製造する。よって、上記脱水工程で、保護フィルム付き封止部材を加熱脱水処理しても、加熱脱水処理で生じる気泡による保護フィルム付き封止部材の変形を抑制できる。そのため、例えば、気泡による変形が生じていない封止基材を含む封止部材をデバイス基材に貼合でき、封止性能の低下を抑制できる。
上記脱水工程では、上記加熱脱水処理を真空下で実施してもよい。また、上記保護フィルム付き封止部材に赤外線を照射することによって、上記加熱脱水処理してもよい。
本発明によれば、加熱脱水時の気泡による保護フィルム付き封止部材の変形を抑制できる保護フィルム付き封止部材、保護フィルム付き封止部材の製造方法及び有機デバイスの製造方法を提供可能である。
図1は、一実施形態に係る保護フィルム付き封止部材の側面図である。 図2は、図1に示した保護フィルム付き封止部材の平面図である。 図3は、図1に示した保護フィルム付き封止部材の製造方法を示すフローチャートである。 図4は、図1に示した保護フィルム付き封止部材を用いた有機ELデバイス(有機電子デバイス)の製造方法を示すフローチャートである。 図5は、図4に示した有機ELデバイスが有するデバイス基材の構成の一例を示す断面図である。 図6は、有機ELデバイス(有機電子デバイス)の製造方法における封止部材貼合工程を説明するための図面である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
図1に示した保護フィルム付き封止部材1は、封止部材10と、保護フィルム20とを備える。保護フィルム付き封止部材1は、有機電子デバイスの一例である有機ELデバイスの製造に用いられる。保護フィルム付き封止部材1は、帯状でもよいし、枚葉状でもよい。以下、断らない限り、保護フィルム付き封止部材1は、帯状を呈する。
封止部材10は、有機ELデバイスに含まれる有機層の劣化を防止するための部材である。封止部材10は、封止基材11と、接着層12とを有する。
封止基材11は、水分バリア機能を有する。封止基材11の水分透過率の例は、温度40℃、湿度90%RHの環境下で5×10−5g/(m・24hr)以下である。封止基材11は、ガスバリア機能を有してもよい。封止基材11の例としては、金属箔、透明なプラスチックフィルムの片面又はその両面にバリア機能層を形成したバリアフィルム、或いはフレキシブル性を有する薄膜ガラス、プラスチックフィルム上にバリア性を有する金属を積層させたフィルム等が挙げられる。封止基材11の厚さの例は、10μm〜300μmである。金属箔としては、バリア性の観点から、銅箔、アルミニウム箔、ステンレス箔が好ましい。封止基材11が金属箔である場合、金属箔の厚さとしては、ピンホール抑制の観点から厚い程好ましいが、フレキシブル性の観点も考慮すると10μm〜50μmが好ましい。
接着層12は、封止基材11の一方の面11aに積層されている。接着層12は、有機ELデバイスにおける封止部材10で封止すべき部分を埋設可能な厚さを有していればよい。接着層12の厚さの例は、5μm〜100μmである。
接着層12の材料の例は、光硬化性又は熱硬化性のアクリレート樹脂、光硬化性又は熱硬化性のエポキシ樹脂等が挙げられる。その他一般に使用されるインパルスシーラーで融着可能な樹脂フィルム、例えばエチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)、ポリプロピレン(PP)フィルム、ポリエチレン(PE)フィルム、ポリブタジエンフィルム等の熱融着性フィルムを接着層12として使用できる。熱可塑性樹脂も接着層12の材料に使用でき、例えば、オレフィン系エラストマーやスチレン系エラストマー、ブタジエン系エラストマー等が挙げられる。
保護フィルム付き封止部材1は、封止基材11の他方の面(接着層12に接する面と反対側の面)11b上に樹脂フィルム30を有してもよい。樹脂フィルム30の材料としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド(PI)などが挙げられる。図1では、樹脂フィルム30を備えた保護フィルム付き封止部材1を例示しているが、保護フィルム付き封止部材1は、樹脂フィルム30を備えなくてもよい。
保護フィルム20は、接着層12の一方の面12aに積層されている。すなわち、保護フィルム20は、接着層12を介して封止基材11に積層されている。保護フィルム20は、接着層12から剥離可能な剥離フィルムである。
保護フィルム20は、フィルム基材21を有する。フィルム基材21の材料の例としては、PEN、PET、PP、PE、PI、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマー等が挙げられる。フィルム基材21の厚さ(保護フィルム20の厚さに相当)の例としては、9μm〜50μmが挙げられる。
図2に示したように、フィルム基材21には、複数の気泡排出部22が形成されている。気泡排出部22は、保護フィルム付き封止部材1を加熱脱水処理した際に、接着層12又はフィルム基材21からの水分放出に起因して発生する気泡を排出するための通路となる部分であり、フィルム基材21に対して加工処理を施すことで形成されている。気泡排出部22は、フィルム基材21の一方の面(接着層12に接する面と反対側の面)21aと他方の面(接着層12に接する面)21b(図1参照)との間を貫通していなくても、上記加熱脱水時に発生した気泡によって開くことで気泡を排出可能な通路(換言すれば、気泡の逃げ道)が形成されるように構成されていればよい。したがって、気泡排出部22は、ハーフカット状態で形成されていてもよい。気泡排出部22の例は、スリット又は円孔である。
本明細書において、スリットには、保護フィルム20の平面視(保護フィルム20の厚さ方向からみた場合)において、幅(スリットの延在方向に直交する方向の長さ)が実質的に0である「切り込み」の概念も含む。したがって、スリットは、一定の幅を有してもよいし、幅が実質的に0であってもよい。図2では、気泡排出部22が、スリットの一例である切込みである場合を例示している。
気泡排出部22がハーフカット状態で形成される場合、気泡排出部22は、例えば、フィルム基材21の一方の面21a側から形成される。この場合、気泡排出部22の端部(フィルム基材21の他方の面21b側の端部)と他方の面21bとの間の距離は、気泡によって破断される程度の長さとする。気泡排出部22がハーフカット状態で形成される場合、気泡排出部22は他方の面21b側から形成されていてもよい。
保護フィルム20が有する気泡排出部22の大きさは、気泡を十分に排出可能な大きさであればよい。複数の気泡排出部22がスリットである場合、スリット加工の場合はスリットの間隔が0.5mm以下であることが好ましく、気泡排出部22が円孔である場合、円孔の面積が保護フィルムの面積の10%から50%であることが好ましい。気泡排出部22がスリット又は円孔であって、一方の面21aと他方の面21bの間の貫通している形態では、接着層12が一方の面21aから漏れない大きさであることが好ましい。気泡排出部22がスリットである場合、スリットの長さの例は、0.1mm〜1mmである。
次に、保護フィルム付き封止部材1の製造方法の一例を説明する。保護フィルム付き封止部材1の製造方法は、図3に示したように、加工工程S11と、フィルム基材貼合工程S12とを備える。
[加工工程]
加工工程S11では、複数の気泡排出部22を形成するための加工をフィルム基材21に施すことによって保護フィルム20を形成する。気泡排出部22がスリットである場合、スリット加工を施す。スリット加工では、例えばカッターナイフ等でフィルム基材21の一部を切り抜き、スリットを形成すればよい。気泡排出部22が円孔である場合、例えば、打ち抜きプレス式、熱針式、レーザー照射式等によって円孔を形成すればよい。なお、スリットが例えば円孔以外の孔(例えば長孔)である場合、例示した打ち抜きプレス式、熱針式、レーザー照射式でスリットを形成してもよい。
[フィルム基材貼合工程]
フィルム基材貼合工程S12では、加工工程S11を経ることによって、気泡排出部22が形成された状態のフィルム基材21(すなわち、保護フィルム20)を、接着層12を介して封止基材11に貼合する。これにより、封止基材11と接着層12と保護フィルム20がこの順に積層されてなる保護フィルム付き封止部材1が得られる。接着層12は、接着層12となる材料(接着剤)を封止基材11の一方の面11aに予め塗布しておけばよい。
図1に示したように、保護フィルム付き封止部材1が樹脂フィルム30を備える形態では、封止基材11の他方の面11bに予め樹脂フィルム30が積層された封止基材11に接着層12を介して保護フィルム20を貼合してもよいし、保護フィルム20を、接着層12を介して封止基材11に貼合した後に(すなわち、図3におけるフィルム基材貼合工程S12の後に)、上記他方の面11bに樹脂フィルム30を積層してもよい。
図3に示した製造方法では、加工工程S11をフィルム基材貼合工程S12の前に実施している。しかしながら、加工工程S11をフィルム基材貼合工程S12の後に実施してもよい。すなわち、接着層12を介して封止基材11にフィルム基材21を貼合した後、接着層12に積層されたフィルム基材21に加工工程S11を施して、気泡排出部22がフィルム基材21に形成されてなる保護フィルム20を得てもよい。
上記説明では、封止基材11の一方の面11aに形成された接着層12にフィルム基材21(又は保護フィルム20)を貼合する形態を説明した。しかしながら、例えば、接着層12の両面にフィルム基材が貼合された両面テープのうち、片方のフィルム基材を剥離して、露出した接着層12を封止基材11に貼合してもよい。この場合、両面テープのうち剥離されていないフィルム基材が、保護フィルム20のフィルム基材21として機能する。この場合であっても、両面テープの段階で、接着層12の両面に形成されたフィルム基材の一方に加工工程S11を施してもよいし、封止基材11に貼合した後に、接着層12に貼合されているフィルム基材に加工工程S11を施してもよい。
次に、図1に示した保護フィルム付き封止部材1を用いた有機ELデバイスの製造方法の一例について説明する。図4に示したように、有機ELデバイスの製造方法は、デバイス基材形成工程S21と、保護フィルム付き封止部材の製造工程S22と、脱水工程S23と、封止部材貼合工程S24とを備える。以下では、ロールツーロール方式を利用して、基板側から光を発する形態の有機ELデバイスを製造する方法について説明する。
[デバイス基材形成工程]
デバイス基材形成工程S21では、図5に示したように、基板41上に、陽極(第1の電極)42、有機EL部(有機層を含むデバイス機能部)43及び陰極(第2の電極)44を順に積層することによってデバイス基材40を形成する。デバイス基材40について説明する。
[基板]
基板41は、製造する有機ELデバイスが出射する光(波長400nm〜800nmの可視光を含む)に対して透光性を有する。本実施形態において、有機ELデバイスの製造に使用する基板41は帯状を呈する。基板41の厚さの例は、30μm〜700μmである。
基板41は、可撓性を有し、基板41の例はプラスチックフィルム又は高分子フィルムである。基板41は、水分バリア機能を有するバリア層を更に有してもよい。バリア層は、水分をバリアする機能に加えて、ガス(例えば酸素)をバリアする機能を有してもよい。
[陽極]
陽極42は、基板41上に設けられている。陽極42には、光透過性を示す電極が用いられる。光透過性を示す電極としては、電気伝導度の高い金属酸化物、金属硫化物及び金属等の薄膜を用いることができ、光透過率の高い薄膜が好適に用いられる。陽極42は、導電体(例えば金属)からなるネットワーク構造を有してもよい。陽極42の厚さは、光の透過性、電気伝導度等を考慮して決定され得る。陽極42の厚さは、通常、10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
陽極42の材料としては、例えば酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide:略称ITO)、インジウム亜鉛酸化物(Indium Zinc Oxide:略称IZO)、金、白金、銀、銅等が挙げられ、これらの中でもITO、IZO、又は酸化スズが好ましい。陽極42は、例示した材料からなる薄膜として形成され得る。陽極42の材料には、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体等の有機物を用いてもよい。この場合、陽極42は、透明導電膜として形成され得る。
陽極42は、真空成膜法、イオンプレーティング法、メッキ法、塗布法などにより形成され得る。塗布法としては、インクジェット印刷法、スリットコート法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法及びノズルプリント法等が挙げられる。これらの中でもインクジェット印刷法が好ましい。
[有機EL部]
有機EL部43は、陽極42及び陰極44に印加された電力(例えば電圧)に応じて、電荷の移動及び電荷の再結合などの有機ELデバイスの発光に寄与する機能部であり、発光層を有する。
発光層は、光(可視光を含む)を発する機能を有する機能層である。発光層は、通常、主として蛍光及びりん光の少なくとも一方を発光する有機物、又はこの有機物とこれを補助するドーパント材料とから構成される。従って、発光層は有機層である。ドーパント材料は、例えば発光効率の向上や、発光波長を変化させるために加えられる。上記有機物は、低分子化合物でも高分子化合物でもよい。発光層の厚さは、例えば約2nm〜200nmである。
主として蛍光及びりん光の少なくとも一方を発光する発光性材料である有機物としては、例えば以下の色素系材料、金属錯体系材料及び高分子系材料が挙げられる。
(色素系材料)
色素系材料としては、例えば、シクロペンダミン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体化合物、トリフェニルアミン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピラゾロキノリン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体、ピロール誘導体、チオフェン環化合物、ピリジン環化合物、ペリノン誘導体、ペリレン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、オキサジアゾールダイマー、ピラゾリンダイマー、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体などが挙げられる。
(金属錯体系材料)
金属錯体系材料としては、例えばTb、Eu、Dyなどの希土類金属、又はAl、Zn、Be、Ir、Ptなどを中心金属に有し、オキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、フェニルベンゾイミダゾール、キノリン構造などを配位子に有する金属錯体が挙げられ、例えばイリジウム錯体、白金錯体などの三重項励起状態からの発光を有する金属錯体、アルミニウムキノリノール錯体、ベンゾキノリノールベリリウム錯体、ベンゾオキサゾリル亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチル亜鉛錯体、ポルフィリン亜鉛錯体、フェナントロリンユーロピウム錯体などが挙げられる。
(高分子系材料)
高分子系材料としては、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体、ポリフルオレン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、上記色素系材料や金属錯体系発光材料を高分子化したものなどが挙げられる。
(ドーパント材料)
ドーパント材料としては、例えばペリレン誘導体、クマリン誘導体、ルブレン誘導体、キナクリドン誘導体、スクアリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、スチリル系色素、テトラセン誘導体、ピラゾロン誘導体、デカシクレン、フェノキサゾンなどが挙げられる。
発光層は、塗布法、真空蒸着法、スパッタリング法などによって形成され得る。塗布法の例は、陽極42の場合と同様である。
有機EL部43は、発光層の他、種々の機能層を有してもよい。陽極42と発光層との間に配置される機能層の例は、正孔注入層、正孔輸送層などである。陰極44と発光層との間に配置される機能層の例は、電子注入層、電子輸送層などである。
有機EL部43の層構成の例を以下に示す。下記層構成の例では、陽極42と陰極44と各種機能層の配置関係を示すために、陽極及び陰極も記載している。
(a)陽極/発光層/陰極
(b)陽極/正孔注入層/発光層/陰極
(c)陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極
(d)陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(e)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/陰極
(f)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極
(g)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(h)陽極/発光層/電子注入層/陰極
(i)陽極/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
記号「/」は、記号「/」の両側の層同士が接合していることを意味している。
有機EL部43が有する発光層以外の機能層(例えば、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層など)の材料には公知の材料が用いられ得る。有機EL部43が有する機能層の厚さは、用いる材料によって最適値が異なり、電気伝導度、耐久性等を考慮して設定される。
[陰極]
陰極44は、有機EL部43上に設けられている。陰極44の厚さは、用いる材料によって最適値が異なり、電気伝導度、耐久性等を考慮して設定される。陰極44の厚さは、通常、10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
有機EL部43からの光(具体的には、発光層からの光)が陰極44で反射して陽極42側に進むように、陰極44の材料は、有機EL部43が有する発光層からの光(特に可視光)に対して反射率の高い材料が好ましい。陰極44の材料としては、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属及び周期表の13族金属等が挙げられる。陰極44として、導電性金属酸化物及び導電性有機物等からなる透明導電性電極を用いてもよい。
デバイス基材形成工程S21では、帯状の基板41を、ロールツーロール方式で長手方向に搬送しながら、基板41上に仮想的に設定された複数のデバイス領域上に、それぞれ陽極42、有機EL部43及び陰極44を順次積層することによってデバイス基材40を形成する。陽極42、有機EL部43及び陰極44は、前述した方法で形成され得る。有機EL部43が多層構造を有する場合は、陽極42側から順に各層を形成すればよい。
[保護フィルム付き封止部材の製造工程]
この製造工程S22では、図3を利用して説明した保護フィルム付き封止部材1の製造方法により保護フィルム付き封止部材1を製造する。よって、保護フィルム付き封止部材1を製造する方法の詳細な説明は省略する。
[脱水工程]
脱水工程S23では、製造工程S22で製造された保護フィルム付き封止部材1を、真空下で加熱脱水処理する。加熱脱水処理の方法は限定されないが、例えば赤外線を保護フィルム付き封止部材1に照射することによって加熱脱水する方法が例示され得る。保護フィルム付き封止部材1に照射する赤外線は、効率的に脱水するために水の吸収波長を含む中赤外線(波長1.8μm〜3.0μm)が好ましい。一形態において、脱水工程S23では、例えば接着層12の含有水分量が2000ppm以下となるように、保護フィルム付き封止部材1を加熱脱水処理する。脱水工程S23は、保護フィルム付き封止部材1を長手方向に搬送しながら実施され得る。本実施形態では、加熱脱水処理を真空下で行う例を説明しているが、加熱脱水できれば、真空環境でなくてもよい。真空環境以外の環境(例えば大気圧下)で、上記赤外線照射で加熱脱水してもよい。
[封止部材貼合工程]
封止部材貼合工程S24では、図6に示したように、脱水工程S23を経た保護フィルム付き封止部材1から保護フィルム20を剥離し、接着層12を介して封止部材10をデバイス基材40に貼合することによって、有機ELデバイスを得る。封止部材貼合工程S24は、保護フィルム付き封止部材1及びデバイス基材40をそれぞれ長手方向に搬送しながら実施され得る。
具体的には、保護フィルム付き封止部材1を長手方向に搬送しながら連続的に保護フィルム20を保護フィルム付き封止部材1から剥離し、保護フィルム20が剥離されることによって連続的に得られた封止部材10を長手方向に搬送する。封止部材10及びデバイス基材40を長手方向に搬送しながら、封止部材10の接着層12を、図6に示したように、デバイス基材40と対向させた状態で、封止部材10とデバイス基材40とをその厚さ方向に加圧するとともに、加熱することによって、封止部材10をデバイス基材40に貼合する。
図5及び図6では、デバイス基材40を簡略化して模式的に図示しているが、有機ELデバイスの製造において、陽極42及び陰極44に電圧を印加可能なように、陽極42及び陰極44のそれぞれは、封止部材10から陽極42及び陰極44それぞれの一部が引き出されるように構成され得る。或いは、陽極42及び陰極44それぞれに対応して設けられているとともに、一部が封止部材10の外側に配置される電極部を基板41上に形成しておき、陽極42及び陰極44を、対応する電極部と電気的に接続するように形成しておいてもよい。
封止部材貼合工程S24を経ることで、デバイス領域毎に有機ELデバイスが形成されている。よって、有機ELデバイスの製造方法は、封止部材貼合工程S24を経た基板41をデバイス領域毎に個片化する個片化工程を備えてもよい。個片化工程で、基板41がデバイス領域毎に分割されることで、製品サイズの有機ELデバイスが得られる。
次に、保護フィルム付き封止部材1、保護フィルム付き封止部材1の製造方法及び有機ELデバイスの製造方法の作用効果について説明する。
保護フィルム付き封止部材1は、封止部材10が有する接着層12に積層された保護フィルム20を有する。したがって、封止部材10をデバイス基材40に貼合するまでに、接着層12へのゴミの付着等を防止できる。そのため、保護フィルム付き封止部材1を利用して有機ELデバイスを製造した際に、接着層12の接着力を維持可能であるため、有機EL部43を確実に封止部材10で封止できる。更に、封止部材10とデバイス基材40との間にゴミの混入を防止できるので、所望の性能を有する有機ELデバイスを効率的に製造可能である。
接着層12に保護フィルム20が貼合されていることから、ロールツーロール方式で帯状の保護フィルム付き封止部材1を長手方向に搬送する際、搬送手段の一部を構成するロールなどに接着層12が付着しない。そのため、保護フィルム付き封止部材1をハンドリングし易く、例えば、保護フィルム付き封止部材1を搬送し易い。更に、保護フィルム付き封止部材1の搬送経路の設計自由度が向上する。
保護フィルム20は、複数の気泡排出部22を有する。よって、図4に示したように、有機ELデバイスの製造方法の脱水工程S23で、保護フィルム付き封止部材1を加熱脱水処理する際に、接着層12等からの水分放出に起因する気泡が発生しても、気泡排出部22を通して気泡を保護フィルム付き封止部材1の外部に排出できる。
仮に、保護フィルム付き封止部材1内部に気泡がとどまると、封止基材11の変形、保護フィルム20の剥離などの保護フィルム付き封止部材の変形が生じる。これに対して、気泡排出部22を備えることで、気泡の排出ができれば、封止基材11の変形、保護フィルム20の接着層12からの剥離などの保護フィルム付き封止部材の変形を防止できる。封止基材11の変形が抑制されるので、封止部材10をデバイス基材40に貼合した際に、有機EL部43を確実に封止できる。保護フィルム20の接着層12からの剥離を防止できるので、保護フィルム付き封止部材1の搬送を止める必要もなく、前述したように、保護フィルム付き封止部材1のハンドリングの容易性を維持できる。そのため、保護フィルム付き封止部材1を利用して有機ELデバイスを製造する際に、有機ELデバイスの生産効率が向上する。
気泡排出部22は、フィルム基材21に加工工程S11を施すことによって形成されるので、気泡排出部22の形成が容易である。その結果、保護フィルム付き封止部材1を効率的に製造できる。
保護フィルム付き封止部材1が樹脂フィルム30を備えている形態では、保護フィルム付き封止部材1のハンドリング性が向上する。更に、樹脂フィルム30を備えることで、保護フィルム付き封止部材1を、デバイス基材40に貼合するまでにロールなどを介して搬送しても、保護フィルム付き封止部材1にシワなどが生じにくい。
次に、保護フィルム付き封止部材が有する保護フィルムに気泡排出部を設けることの作用効果について実施例及び比較例を参照して具体的に説明する。
[実施例]
実施例では、10cm角に切り出した保護フィルム付き封止部材を準備した。保護フィルム付き封止部材は、封止基材と、接着層と、保護フィルムとを備えていた。具体的には、封止基材上に接着層が積層され、その接着層上に更に保護フィルムが積層されていた。
封止基材は、35μm厚の銅箔(福田金属箔粉工業株式会社製 CF−T8G−STD−35)であった。接着層は30μm厚であった。保護フィルムは、25μm厚のフィルム基材(パナック株式会社製 PET25TP01)に気泡排出部として0.5mm間隔で0.5mm長のスリット加工を施したものであった。上記スリット加工で形成されたスリットは、延在方向に直交する幅が実質的に0である「切り込み」であった。
実施例の保護フィルム付き封止部材は、フィルム基材に気泡排出部としてのスリット(より具体的には切り込み)を複数形成し、保護フィルムを得た後(加工工程)、接着層を介して加工工程で得られた保護フィルムを、接着層が形成された封止基材に接着層を介して貼合すること(フィルム基材貼合工程)で製造された。
実施例では、上記封止部材を、真空下(1×10−5Pa)で100℃に加熱することによって、上記封止部材の加熱脱水処理を行った。その結果、保護フィルム付き封止部材において、保護フィルムと接着層の間に気泡は存在しなかった。
[比較例]
比較例では、10cm角に切り出した保護フィルム付き封止部材を準備した。保護フィルム付き封止部材の構成は、実施例で準備した保護フィルム付き封止部材が有するフィルム基材に気泡排出部が形成されていない点以外は、同じ構成である。すなわち、比較例の保護フィルムはフィルム基材自体であった。比較例の保護フィルム付き封止部材は、フィルム基材自体である保護フィルムを、接着層が形成された封止基材に接着層を介して貼合することで製造された。
比較例では、実施例と同じように、上記保護フィルム付き封止部材を、真空下(1×10−5Pa)で100℃に加熱することによって、上記保護フィルム付き封止部材の加熱脱水処理を行った。加熱脱水処理における加熱時間は実施例と同じであった。その結果、比較例では、保護フィルム付き封止部材において、保護フィルム基材と接着層の間に気泡が存在した。
上記実施例及び比較例の結果より、フィルム基材に気泡排出部が形成されてなる保護フィルムを採用することによって、保護フィルム付き封止部材を加熱脱水処理しても保護フィルムと接着層との間の気泡を排除できることがわかった。よって、気泡に起因した保護フィルム付き封止部材の変形を抑制できる。
以上、本発明の種々の実施形態及び実施例について説明した。しかしながら、本発明は上述した種々の実施形態及び実施例に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
封止部材が有する接着層及び保護フィルムが有するフィルム基材の少なくとも一方は、図3に示したフィルム基材貼合工程の前に事前に加熱脱水処理されていてもよい。加熱脱水処理の方法は、例えば、図4に示した脱水工程S23で説明した方法と同様とし得る。この場合、有機ELデバイスに貼合された封止部材が有する接着層から水分がより一層除去できているので、有機ELデバイスが有する有機層への水分浸入が更に生じにくい。
封止部材が有する接着層は吸湿剤を含んでもよい。吸湿剤は、水分の他に、酸素等を捕獲してもよい。吸湿剤の吸湿速度は、温度24℃、湿度55%RHの環境下において、1wt%/hr以上であることが好ましい。
図4に示した脱水工程S23を、保護フィルム付き封止部材の製造方法が備えてもよい。すなわち、図3に示した加工工程S11及びフィルム基材貼合工程S12の後に、封止基材上に接着層及び保護フィルムが順に積層された積層体(保護フィルム付き封止部材)を加熱脱水処理し、加熱脱水処理された保護フィルム付き封止部材を製造してもよい。
保護フィルム付き封止部材が帯状である場合を例にして説明したが、保護フィルム付き封止部材は、枚葉状であってもよい。同様に、デバイス基材(又はデバイス基材が有する基板)も枚葉状であってもよい。
保護フィルムがフィルム基材のみで構成されている場合を例にして説明したが、フィルム基材の一方の面に、シリコーン樹脂系離型剤、フッ素系離型剤、アルキド系離型剤、アクリル系離型剤等をコーティングしてコーティング層を形成してもよい。すなわち、保護フィルムは、フィルム基材と少なくとも一層のコーティング層との多層構造であってもよい。多層構造の保護フィルムにおいても、フィルム基材に気泡排出部を設けることによって、気泡による保護フィルム付き封止部材の変形を抑制できる。
有機ELデバイスの製造方法で製造される有機ELデバイスは、基板側(図1では陽極42側)から光を発する形態に限定されず、基板と反対側(陰極44側)から光を発生する有機ELデバイスにも適用可能である。本発明は、有機ELデバイス以外の有機デバイス、例えば、有機太陽電池、有機フォトディテクタ、有機トランジスタなどにも適用可能である。
1…保護フィルム付き封止部材、10…封止部材、11…封止基材、12…接着層、20…保護フィルム、21…フィルム基材、22…気泡排出部、40…デバイス基材、41…基板、42…陽極(第1の電極)、43…有機EL部(有機層を含むデバイス機能部)、44…陰極(第2の電極)。

Claims (10)

  1. 封止基材及び前記封止基材に積層された接着層を有する封止部材と、
    前記封止部材に接着層を介して積層された保護フィルムと、
    を備え、
    前記保護フィルムは、
    前記接着層に貼合されるフィルム基材と、
    前記フィルム基材を貫通している複数の気泡排出部と、
    を有する、
    保護フィルム付き封止部材。
  2. 前記気泡排出部は、スリット又は円孔である、
    請求項1に記載の保護フィルム付き封止部材。
  3. 前記接着層は吸湿剤を含む、
    請求項1又は2に記載の保護フィルム付き封止部材。
  4. 封止基材に接着層が積層された封止部材を有しており、有機電子デバイスの製造に用いられる保護フィルム付き封止部材の製造方法であって、
    フィルム基材を貫通する気泡排出部を前記フィルム基材に形成するための加工を施して保護フィルムを形成する加工工程と、
    前記封止基材に前記接着層を介してフィルム基材を貼合するフィルム基材貼合工程と、
    を備え、
    前記加工工程を、前記フィルム基材貼合工程の前又は後に実施する、
    保護フィルム付き封止部材の製造方法。
  5. 前記気泡排出部は、スリット又は円孔である、
    請求項4に記載の保護フィルム付き封止部材の製造方法。
  6. 前記接着層が吸湿剤を含む、
    請求項4又は5に記載の保護フィルム付き封止部材の製造方法。
  7. 前記接着層及び前記フィルム基材のうち少なくとも一方を、前記フィルム基材貼合工程の前に加熱脱水処理する工程を有する、
    請求項4〜6の何れか一項に記載の保護フィルム付き封止部材の製造方法。
  8. 基板上に第1の電極と、有機層を含むデバイス機能部と、第2の電極とが順に設けられたデバイス基材を形成するデバイス基材形成工程と、
    封止基材に接着層が積層された封止部材に、フィルム基材に複数の気泡排出部が形成された保護フィルムが前記接着層を介して貼合された保護フィルム付き封止部材を製造する保護フィルム付き封止部材の製造工程と、
    前記保護フィルム付き封止部材を加熱脱水処理する脱水工程と、
    前記脱水工程を経た前記保護フィルム付き封止部材から前記保護フィルムを剥離して、前記封止部材を、前記接着層を介して前記デバイス基材に貼合する封止部材貼合工程と、
    を備え、
    保護フィルム付き封止部材の製造工程では、請求項4〜7の何れか一項に記載の保護フィルム付き封止部材の製造方法で前記保護フィルム付き封止部材を製造する、
    有機電子デバイスの製造方法。
  9. 前記脱水工程では、前記加熱脱水処理を真空下で実施する、
    請求項8に記載の有機電子デバイスの製造方法。
  10. 前記保護フィルム付き封止部材に赤外線を照射することによって、前記加熱脱水処理する、
    請求項8又は9に記載の有機電子デバイスの製造方法。
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