JP6711153B2 - Fuel cell system and control method thereof - Google Patents
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Description
本発明は、燃料電池から排出されるカソード排ガスを燃焼させる燃焼器を備える燃料電池システムに関する。 The present invention relates to a fuel cell system including a combustor that burns cathode exhaust gas discharged from a fuel cell.
上述した燃焼器を備える燃料電池システムには、燃焼器が備える酸化処理用の触媒の表面に液水が付着している状態でシステム起動すると、触媒反応が生じないことによってカソード排ガスが燃焼しないという問題があった。 In the above-described fuel cell system including the combustor, when the system is started in a state where liquid water is attached to the surface of the catalyst for oxidation treatment included in the combustor, the cathode exhaust gas does not burn because the catalytic reaction does not occur. There was a problem.
特許文献1では、システム起動時に燃焼器内に乾燥空気を供給することによって触媒を乾燥させてから燃料電池の発電を開始する技術が開示されている。
しかしながら、上記文献の技術のようにシステムの起動時に触媒を乾燥させると、触媒が乾燥するまで発電を開始できないので、起動に要する時間が延びてしまう。その結果、燃費性能の低下を招くこととなる。 However, if the catalyst is dried at the time of system startup as in the technique of the above-mentioned document, power generation cannot be started until the catalyst is dried, so that the time required for startup will be extended. As a result, the fuel efficiency is deteriorated.
そこで本発明では、システム起動時に速やかに発電を開始し得る燃料電池システムを提供することを目的とする。 Therefore, it is an object of the present invention to provide a fuel cell system capable of promptly starting power generation at system startup.
本発明のある態様によれば、アノードガス及びカソードガスの供給を受けて発電する燃料電池と、燃料電池にカソードガスを供給するコンプレッサと、燃料電池から排出されるカソード排ガスの供給を受けてコンプレッサの補助駆動力を生成するタービンと、燃料電池とタービンとの間に設置されカソード排ガスとアノードガスとを混合して燃焼させる燃焼器と、を備える燃料電池システムが提供される。燃料電池システムは、さらに車両停止時に燃焼器の水分を除去する燃焼器乾燥装置と、燃焼器乾燥装置の動作タイミングを調整するコントローラとを有する。コントローラは、停車状態か否かを判断する停車判断部と、燃料電池への空気供給を停止した状態で燃料電池から電力を取り出すことにより燃料電池の電圧を低下させるシステム停止処理の開始前であるときに、停車に伴う燃焼器への空気供給停止が実行される前の時期であるか否かを判断する空気供給停止判断部と、を備える。 According to an aspect of the present invention, a fuel cell that receives the supply of an anode gas and a cathode gas to generate electricity, a compressor that supplies the cathode gas to the fuel cell, and a compressor that receives the cathode exhaust gas discharged from the fuel cell. There is provided a fuel cell system including: a turbine that generates the auxiliary driving force for the fuel cell; and a combustor that is installed between the fuel cell and the turbine and that mixes and burns the cathode exhaust gas and the anode gas. The fuel cell system further includes a combustor dryer that removes water from the combustor when the vehicle is stopped, and a controller that adjusts the operation timing of the combustor dryer. The controller is before the start of a system stop process for determining whether the vehicle is in a stopped state and a system for stopping the system to reduce the voltage of the fuel cell by extracting electric power from the fuel cell in a state where the air supply to the fuel cell is stopped. And an air supply stop determination unit that determines whether or not it is a time before the stop of the air supply to the combustor due to the stop of the vehicle.
上記態様によれば、停車に伴う燃焼器への空気供給が停止されるまえに燃焼器を乾燥させることによって次回のシステム起動時まで燃焼器の乾燥状態を維持できる。すなわち、システム起動時に速やかに発電を開始することが可能となる。 According to the above aspect, by drying the combustor before the air supply to the combustor is stopped when the vehicle is stopped, the dry state of the combustor can be maintained until the next system startup. That is, it is possible to start power generation immediately when the system is started.
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態にかかる燃料電池システム100の構成図である。
(First embodiment)
FIG. 1 is a configuration diagram of a
燃料電池システム100は、燃料電池スタック10と、カソード給排機構12と、アノード供給機構14と、熱供給機構15と、コンプレッサ50及びタービン52を有する燃焼器乾燥装置としてのコンプレッサ動力供給機構16と、スタック冷却機構17と、コントローラ20と、を有している。
The
燃料電池スタック10は、複数の燃料電池を積層した積層電池である。燃料電池スタック10は、アノード供給機構14からのアノードガス(水素)の供給及びカソード給排機構12からのカソードガス(空気)の供給を受けて、車両の走行に必要な電力を発電する。この発電電力は、燃料電池システム100を作動するときに使用されるコンプレッサ50等の各種の補機類や、図示しない車輪駆動用のモータで使用される。燃料電池スタック10の正極端子及び負極端子には、燃料電池スタック10に形成された電解質膜の湿潤状態に相関するインピーダンスを計測するインピーダンス計測装置11が接続されている。
The
インピーダンス計測装置11は、燃料電池スタック10の正極端子に交流電流を供給し、燃料電池スタック10の正極端子と負極端子に生じる電圧の交流成分を検出する。そしてインピーダンス計測装置11は、供給した交流電流と検出した電圧の交流成分とに基づいて、燃料電池スタック10の交流抵抗、すなわちHFR(High frequency Resistance)を演算する。インピーダンス計測装置11は、演算したHFRをHFR計測値としてコントローラ20に入力する。なお、インピーダンス計測装置11は、燃料電池スタック10の出力電圧や出力電流などを計測してもよい。
The impedance measuring device 11 supplies an alternating current to the positive electrode terminal of the
カソード給排機構12は、カソードガス供給通路22と、カソード排ガス通路24と、を備えている。
The cathode supply/
カソードガス供給通路22は、燃料電池スタック10に供給される空気が流れる通路である。カソードガス供給通路22の一端はガスフィルタ23に接続され、他端は燃料電池スタック10に接続される。
The cathode
そして、カソードガス供給通路22には、上流から順に、エアフローセンサ26と、コンプレッサ吐出温度センサ27と、アフタークーラ28と、スタック供給空気温度センサ29と、空気圧力センサ30と、が設けられている。
An
エアフローセンサ26は、カソードガス供給通路22において、コンプレッサ動力供給機構16のコンプレッサ50の吸気入口に設けられている。エアフローセンサ26は、コンプレッサ50に吸入される空気の流量(以下では「コンプレッサ流量」とも記載する)を検出する。以下では、このエアフローセンサ26の検出値を「コンプレッサ流量検出値」とも記載する。エアフローセンサ26で検出されたコンプレッサ流量検出値は、コントローラ20に入力される。
The
コンプレッサ吐出温度センサ27は、コンプレッサ50から吐出され、アフタークーラ28より上流の空気温度(以下では「コンプレッサ吐出温度」とも記載する)を検出する。
The compressor
また、カソードガス供給通路22において、エアフローセンサ26とコンプレッサ吐出温度センサ27の間には、バイパス弁32を有するバイパス通路33が接続されている。このバイパス通路33は、カソードガス供給通路22とカソード排ガス通路24を連結する通路である。すなわち、バイパス通路33は、アフタークーラ28の上流から該アフタークーラ28と燃料電池スタック10をバイパスして後述する触媒燃焼器36にカソードガスを供給する通路である。
Further, in the cathode
アフタークーラ28は、コンプレッサ50から吐出されて燃料電池スタック10に送られる空気を冷却する。アフタークーラ28は、水冷式の熱交換器として構成されており、スタック冷却機構17と接続されている。すなわち、アフタークーラ28により、燃料電池スタック10の冷却に用いる冷却水と燃料電池スタック10に供給すべき空気との間で熱交換が行われる。
The
スタック供給空気温度センサ29は、アフタークーラ28で冷却されて燃料電池スタック10に供給されるカソードガスの温度(以下では「スタック供給空気温度」とも記載する)を検出する。
The stack supply
空気圧力センサ30は、カソードガス供給通路22内の圧力、すなわち燃料電池スタック10に供給される空気の圧力(以下では「空気圧力」とも記載する)を検出する。空気圧力センサ30で検出された空気圧力検出値は、コントローラ20に入力される。
The
バイパス弁32は、燃料電池スタック10をバイパスしてカソード排ガス通路24に供給する空気流量を調節する調圧弁であり、コントローラ20によって開閉制御される。すなわち、バイパス弁32は、コンプレッサ50から供給された空気の内、バイパス通路33を介して燃料電池スタック10をバイパスしてカソード排ガス通路24に供給する空気流量を調節する弁である。
The
また、本実施形態では、バイパス通路33は、既に述べたようにカソード排ガス通路24における触媒燃焼器36の上流に連通されている。したがって、このバイパス通路33により、カソードガス供給通路22内の空気をカソード排ガス通路24に供給し、触媒燃焼器36に供給するカソード排ガスの酸素濃度を向上させることができる。
Further, in the present embodiment, the
さらに、カソード排ガス通路24は、一端が燃料電池スタック10のカソード出口に接続されるとともに、他端がタービン52に連結されている。またカソード排ガス通路24には、熱供給機構15が設けられている。
Further, the cathode
熱供給機構15は、上述の触媒燃焼器36と、タービン入口温度センサ38と、を有している。この触媒燃焼器36とタービン入口温度センサ38は、燃料電池スタック10からタービン52に向かってこの順で、カソード排ガス通路24に設けられている。
The
触媒燃焼器36は、アノードガスとカソードガスを図示しないミキサで混合してなる混合ガスを、白金等による触媒作用で触媒燃焼させる。この触媒燃焼器36には、アノード供給機構14から燃焼用アノードガス供給通路64を介してアノードガスが供給される一方で、カソード排ガス通路24を介して燃料電池スタック10からカソード排ガス及びバイパス通路33から空気が供給される。したがって、触媒燃焼器36に供給されるカソードガスには、バイパス通路33を介して供給される空気と、燃料電池スタック10から排出されたカソード排ガスが含まれることとなる。
The
なお、本実施形態では、燃焼器として触媒燃焼器36を用いることで、拡散燃焼方式の燃焼器や希薄予混合燃焼方式の燃焼器を用いる場合と比較して、窒素化合物(Nox)の発生が抑制される。しかしながら、拡散燃焼方式の燃焼器や希薄予混合燃焼方式の燃焼器等の触媒燃焼器以外の燃焼器を用いても良い。
In the present embodiment, the use of the
タービン入口温度センサ38は、触媒燃焼器36による燃焼の後に残った燃焼後ガスの温度、すなわちコンプレッサ動力供給機構16のタービン52に供給される燃焼後ガスの温度(以下では、「タービン入口温度」とも記載する)を検出する。なお、タービン入口温度センサ38で検出されたタービン入口温度の検出値は、コントローラ20に入力される。
The turbine
次に、アノード供給機構14について説明する。本実施形態におけるアノード供給機構14は、高圧タンク60と、スタック用アノードガス供給通路62と、燃焼用アノードガス供給通路64と、を備えている。
Next, the
高圧タンク60は、燃料電池スタック10に供給するアノードガスである水素を高圧状態に保って貯蔵するガス貯蔵容器である。
The high-
スタック用アノードガス供給通路62は、高圧タンク60から排出される水素を燃料電池スタック10に供給する通路である。スタック用アノードガス供給通路62の一端は高圧タンク60に接続され、他端は燃料電池スタック10に接続される。
The stack anode gas supply passage 62 is a passage for supplying hydrogen discharged from the high-
また、スタック用アノードガス供給通路62には、アノードガス供給弁66と、水素圧力検出センサ67と、が設けられている。アノードガス供給弁66は、燃料電池スタック10への水素の供給量を任意に調節する調圧弁である。
Further, the stack anode gas supply passage 62 is provided with an anode
水素圧力検出センサ67は、燃料電池スタック10に供給される水素の圧力(以下では、「水素圧力」とも記載する)を検出する。なお、水素圧力検出センサ67で検出された水素圧力検出値は、コントローラ20に入力される。
The hydrogen
一方、燃焼用アノードガス供給通路64は、高圧タンク60から排出される水素の一部を、触媒燃焼器36に供給する通路である。そして、燃焼用アノードガス供給通路64は、その一端がスタック用アノードガス供給通路62に連通して分岐しており、他端が触媒燃焼器36に連結されている。
On the other hand, the combustion anode
また、燃焼用アノードガス供給通路64には、触媒燃焼器36への水素供給量を任意に調節する燃焼器水素供給弁68が設けられている。燃焼器水素供給弁68は、その開度が連続的又は段階的に調節されることで触媒燃焼器36への水素供給量を適宜調節する調圧弁である。
Further, the combustion anode
なお、本実施形態に係る燃料電池システム100において、燃料電池スタック10からのアノード排ガスは、たとえば循環型又は非循環型の図示しないアノード排気機構により処理することができる。
In the
次に、コンプレッサ動力供給機構16について説明する。コンプレッサ動力供給機構16は、コンプレッサ50と、タービン52と、電動モータとしてのコンプレッサ駆動モータ54と、を備えている。
Next, the compressor
コンプレッサ50は、コンプレッサ駆動モータ54及びタービン52と回転駆動軸57を介して接続されている。コンプレッサ50は、回転駆動されて外気を吸入し、カソードガス供給通路22を介して燃料電池スタック10にカソードガスを供給するように構成されている。なお、コンプレッサ50は、コンプレッサ駆動モータ54及びタービン52の一方又は双方の動力のいずれかにより駆動することができる。
The
タービン52は、触媒燃焼器36から供給される燃焼後ガスによって回転駆動される。そして、タービン52は、この回転駆動力を、回転駆動軸57及びコンプレッサ駆動モータ54を介してコンプレッサ50に動力を出力する。すなわち、タービン52からの回収動力でコンプレッサ50を駆動することができる。また、タービン52の駆動に使用された後の燃焼後ガスは、タービン排気通路53を介して排出される。
The
コンプレッサ50の動力要求が比較的大きく、タービン52による回収動力を増加させる必要がある場合などには、タービン52へ流入する燃焼後ガスの供給流量(以下では、「タービンガス流入流量」とも記載する)、温度(以下では、「タービン入口温度」)、及び圧力を増加させてコンプレッサ50へ好適に動力を供給することができる。
When the power demand of the
なお、タービン52による回収動力を、コンプレッサ50の回転駆動力だけではなく、燃料電池システム100内の他の任意の動力要求機構において使用しても良い。
The power recovered by the
コンプレッサ駆動モータ54は、回転駆動軸57の一方側でコンプレッサ50に接続されるとともに、回転駆動軸57の他方側でタービン52に接続される。コンプレッサ駆動モータ54は、図示しないバッテリ、燃料電池スタック10、及びタービン52等から電力の供給を受けて回転駆動する電動機としての機能(力行モード)、及び外力によって回転駆動されることで発電し、バッテリや燃料電池スタック10に電力を供給する発電機としての機能(回生モード)を有する。コンプレッサ駆動モータ54は、図示しないモータケースと、モータケースの内周面に固定されるステータと、ステータの内側に回転可能に配置されるロータと、ロータに設けられた回転駆動軸57と、を備える。
The
また、コンプレッサ駆動モータ54には、トルクセンサ55及び回転速度センサ56が設けられている。トルクセンサ55は、コンプレッサ駆動モータ54のトルクを検出する。そして、トルクセンサ55で検出されたコンプレッサ駆動モータ54のトルク検出値は、コントローラ20に入力される。
Further, the
さらに、回転速度センサ56は、コンプレッサ駆動モータ54の回転速度を検出する。回転速度センサ56で検出されたコンプレッサ回転速度検出値は、コントローラ20に入力される。
Further, the
次に、スタック冷却機構17について説明する。スタック冷却機構17は、冷却水循環流路76と、冷却水循環流路76を流れる冷却水を外気等と熱交換し、当該冷却水を冷却するラジエータ77と、を有している。
Next, the
冷却水循環流路76は、図示しない燃料電池スタック10の冷却水通路を含む環状循環路として構成されている。この冷却水循環流路76には、冷却水循環ポンプ78が設けられており、これにより冷却水の循環が可能となっている。
The cooling
そして、冷却水循環流路76を循環する冷却水は、燃料電池スタック10の冷却水入口10aからスタック内に供給されるとともに、燃料電池スタック10の冷却水出口10bから排出される方向に流れる。
Then, the cooling water circulating in the cooling
さらに、冷却水循環流路76には、ラジエータ77よりも上流の位置において、ラジエータバイパス三方弁80が設けられている。ラジエータバイパス三方弁80は、ラジエータ77に供給される冷却水の量を調節する。例えば、冷却水の温度が比較的高い場合には、ラジエータバイパス三方弁80を開放状態として、冷却水をラジエータ77に循環させる。一方で、冷却水の温度が比較的高い場合には、ラジエータバイパス三方弁80を閉塞状態として、ラジエータ77をバイパスするように冷却水をバイパス路80aに流す。
Further, a radiator bypass three-way valve 80 is provided in the cooling
また、冷却水循環流路76には、燃料電池スタック10の冷却水入口10aの近傍に入口水温センサ81が設けられ、燃料電池スタック10の冷却水出口10bの近傍に出口水温センサ82が設けられている。
In the cooling
入口水温センサ81は、燃料電池スタック10へ流入される冷却水の温度を検出する。出口水温センサ82は、燃料電池スタック10から排出される冷却水の温度を検出する。入口水温センサ81で検出されたスタック入口水温検出値と出口水温センサ82で検出されたスタック出口水温検出値は、コントローラ20に入力される。
The inlet
さらに、上述のように、冷却水循環流路76には、アフタークーラ28が接続されている。これにより、既に述べたように、冷却水循環流路76内の冷却水とカソードガス供給通路22内における燃料電池スタック10へ供給される空気との間で熱交換を行うことが可能である。したがって、例えば、燃料電池スタック10の暖機時等の熱量が要求される場合において、コンプレッサ50から吐出された高温の空気の熱により冷却水循環流路76内の冷却水を加熱することができ、熱量要求を満たすことができる。一方で、アフタークーラ28は、コンプレッサ50から吐出された高温の空気を冷却するので、空気が燃料電池スタック10の作動に好適な温度となって当該燃料電池スタック10に供給されることとなる。アフタークーラ28で交換された熱は冷却水を介してラジエータ77に運ばれ、システム外部に放熱される。
Further, as described above, the
さらに、上述のように構成される燃料電池システム100は、当該システムを統括的に制御するコントローラ20を有している。
Further, the
コントローラ20は、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。
The
コントローラ20には、燃料電池システム100の各種センサからの信号の他、大気の圧力を検出する大気圧センサ111などの燃料電池システム100の作動状態を検出する各種センサからの信号や、燃料電池システム100の始動停止要求を検出する始動スイッチ112からの信号が入力される。
The
さらに、コントローラ20には、燃料電池スタック10に接続された負荷装置110による負荷に応じて燃料電池スタック10に要求される要求電力(以下では、単に「要求発電電力」とも記載する)に関する発電要求信号が入力される。負荷装置110は、例えば、車輪駆動用のモータや二次電池などによって構成される。本実施形態では、例えば、図示されていないアクセルペダルセンサで検出されるアクセルペダルの踏込み量を示す検出信号が大きくなるほど、負荷装置110の要求電力は大きくなるため、コントローラ20に入力される発電要求信号の信号レベルは高くなる。
Further, the
コントローラ20は、これら入力信号等を用いて、コンプレッサ駆動モータ54、冷却水循環ポンプ78、及びバイパス弁32を含む各種弁32、66、68、80等の駆動制御を行う。例えば、コントローラ20は、負荷装置110の発電要求信号に基づいて、コンプレッサ流量や空気圧力の目標値や、燃料電池スタック10への水素供給圧力の目標値を算出し、その算出結果に応じて、コンプレッサ駆動モータ54のトルク(動力)や、アノードガス供給弁66の開度を制御する。
The
また、本実施形態では、コントローラ20は、上記要求発電電力の一部として、コンプレッサ駆動モータ54の消費電力に関連する情報も取得する。
Further, in the present embodiment, the
次に、本実施形態における燃料電池システム100の制御について説明する。
Next, control of the
図2は、本実施形態に係る燃料電池システム100を停止するための処理の概要を説明するためのタイミングチャートである。
FIG. 2 is a timing chart for explaining the outline of the process for stopping the
コントローラ20は、始動スイッチ112がオフにされると、すぐにシステム停止せずに、スタック乾燥運転と、燃焼器乾燥運転と、停止VLC(Voltage Limit Control)処理を順番に行う。
When the
スタック乾燥運転は、燃料電池スタック10の含水量を低下させるための運転である。例えば、コントローラ20は燃料電池スタック10の目標HFR(High frequency Resistance)を通常運転用の設定値よりも高い停止用設定値に切り替え、この停止用設定値に到達するまで燃料電池スタック10へのカソードガス供給流量を増大させる。ここで、燃料電池スタック10の乾燥状態を判断するためにHFRを用いるのは、燃料電池スタック10の電解質膜が乾燥しているほどHFRが大きくなるという相関関係があるからである。
The stack drying operation is an operation for reducing the water content of the
なお、始動スイッチ112がオフになったときに燃料電池スタック10の内部インピーダンスが停止用設定値に達している場合、つまり燃料電池スタック10が乾燥している場合には、コントローラ20はスタック乾燥運転を実行しない。
If the internal impedance of the
燃焼器乾燥運転は、触媒燃焼器36の含水量を低下させるための運転であり、コンプレッサ50を作動させることにより、触媒燃焼器36内の水分を除去する(以下、「水分除去処理」ともいう)ものである。燃焼器乾燥運転の具体的な制御内容については後述する。
The combustor drying operation is an operation for lowering the water content of the
停止VLC処理は、カソードガスの供給を停止した後に、アノードガスのみを供給して発電を実施することで、燃料電池スタック10内のカソードガスを消費し、スタック出力電圧を制限電圧まで低下させる処理である。当該処理により、スタック出力電圧が高い状態のまま燃料電池システム100が停止されたことによって生じる燃料電池の触媒の劣化を抑制できる。
The stop VLC process is a process in which the cathode gas in the
図2においては、タイミングT1において始動スイッチ(図中のIGN)112がオンからオフになり、コントローラ20はスタック乾燥運転のために電流を低下させ、カソードガス供給流量(図中の「スタック空気流量」)を増大させる。これにより、燃料電池スタック10のHFRは徐々に増大する。HFRが増大するということは、燃料電池スタック10内の含水量が低下することを意味する。
In FIG. 2, at timing T1, the start switch (IGN in the figure) 112 is switched from on to off, the
そして、タイミングT2においてHFRが目標値に達すると、つまり燃料電池スタック10が乾燥すると、コントローラ20はカソードガス供給流量を減少させ、かつ、触媒燃焼器36へのアノードガス供給量を増大させて、燃焼器乾燥運転を開始する。これにより触媒燃焼器36において発熱反応が生じるので、触媒燃焼器36の温度が上昇し、水分が除去される。
When the HFR reaches the target value at the timing T2, that is, when the
タイミングT3において触媒燃焼器36が乾燥したと判断されると、コントローラ20は燃焼器乾燥運転を終了して、停止VLC処理を開始する。そして、停止VLC処理が終了するタイミングT4において、燃料電池システム100を停止する。触媒燃焼器36が乾燥したか否かの判断の詳細については後述する。
When it is determined that the
上記のように、本実施形態では、システムを停止する際に燃焼器乾燥運転を実行する。これにより、起動時に燃焼器を乾燥させる必要がなくなるので、起動時間を短縮することができる。 As described above, in this embodiment, the combustor drying operation is executed when the system is stopped. As a result, it is not necessary to dry the combustor at the time of startup, so the startup time can be shortened.
また、コントローラ20は燃料電池スタック10へのカソードガス供給を停止するための停止VLC処理の開始前であって、スタック乾燥運転の終了後に、燃焼器乾燥運転を実行する。
Further, the
燃焼器乾燥運転を停止VLC処理の開始前に実行するということは、燃焼器乾燥運転が終了したら停止VLC処理のために燃料電池スタック10へのカソードガス供給が停止される。このため、燃料電池スタック10から触媒燃焼器36へ液水が流入することがなくなり、次回起動時まで触媒燃焼器36の乾燥状態を維持できる。
The execution of the combustor drying operation before the start of the stopped VLC processing means that the cathode gas supply to the
また、停止VLC処理が完了した後に触媒燃焼運転を実行しないので、停止VLC処理終了後における燃料電池スタック10への酸素流入量を抑制し、アノードへの酸素の流入を防止できる。これにより、触媒燃焼器36の乾燥状態を維持しつつ停止VLC処理の効果を得ることができる。
Further, since the catalytic combustion operation is not executed after the stop VLC process is completed, it is possible to suppress the amount of oxygen inflow into the
さらに、燃焼器乾燥運転をスタック乾燥運転が終了した後に実行することにより、燃料電池スタック10の排液がスタック乾燥運転中に触媒燃焼器36に流入することを抑制できる。
Furthermore, by executing the combustor drying operation after the stack drying operation is completed, it is possible to suppress the drainage of the
図3は、上述した始動スイッチオフからシステム停止までの制御ルーチンを示すフローチャートである。当該制御ルーチンはコントローラ20により実行される。以下、ステップにしたがって説明する。
FIG. 3 is a flowchart showing a control routine from the start switch OFF to the system stop described above. The control routine is executed by the
ステップS100で、コントローラ20は始動スイッチ112がオフか否かを判定する。オンの場合はそのまま本ルーチンを終了し、オフの場合はステップS120の処理を実行する。
In step S100, the
ステップS110で、コントローラ20は停止VLC処理の開始前か否かを判定し、開始前であればステップS120の処理を実行し、そうでない場合は本ルーチンを終了する。
In step S110, the
ステップS120で、コントローラ20は燃料電池スタック10が過湿潤であるか否かを判定する。燃料電池スタック10の湿潤度は、上述したようにHFRに基づいて判定する。システム停止時の目標湿潤度及びこれに対応するHFR(目標停止時HFR)を予め設定しておき、HFRが目標停止時HFRより大きい場合は燃料電池スタック10が乾燥していると判断して後述するステップS150の処理を実行する。HFRが目標HFR以下の場合には、コントローラ20はそのまま本ルーチンを終了する。
In step S120, the
ステップS130で、コントローラ20はスタック乾燥運転を実行する。
In step S130, the
ステップS140で、コントローラ20は燃料電池スタック10の過湿潤が解消したか否かをHFRに基づいて判定する。コントローラ20は過湿潤が解消するまでステップS130及びステップS140を繰り返す。
In step S140, the
燃料電池スタック10の過湿潤が解消したら、コントローラ20はステップS150で触媒燃焼器36が乾燥不足か否かを判定する。当該判定は、例えば燃料電池スタック10のHFRを用いて行う。本実施形態のシステムでは、燃料電池スタック10からの排液が触媒燃焼器36に流入するので、燃料電池スタック10の湿潤度(HFR)と触媒燃焼器36の乾燥状態とに相関がある。そこで、燃料電池スタック10のHFRと触媒燃焼器36の乾燥状態との関係に基づいて、触媒燃焼器36が乾燥不足か否かの判定に用いるHFRの閾値を予め設定しておく。触媒燃焼器36が乾燥不足か否かの判定に用いるHFRの閾値は、基本的には燃料電池スタック10が過湿潤か否かの判定に用いるHFRの閾値(目標停止時HFR)と異なるものであるが、システムの仕様によっては同じ値になる場合もある。
When the overwetting of the
なお、触媒燃焼器36が乾燥不足か否かの判定は、次に例示する方法で行ってもよい。
The determination as to whether or not the
(例1)燃焼器乾燥運転の開始からの経過時間に基づく判定
この場合、燃焼器乾燥運転の開始から、所定時間が経過したら触媒燃焼器36は乾燥したと判定する。所定時間は、事前に実験等により乾燥度合と乾燥時間との関係を取得し、その関係に基づいて設定する。
(Example 1) Determination Based on Elapsed Time from Start of Combustor Drying Operation In this case, it is determined that the
(例2)触媒燃焼器36の出口における湿度(以下、単に「出口湿度」ともいう)または露点に基づく判定
この場合、触媒燃焼器36の出口湿度または露点が閾値より小さいときに触媒燃焼器36は乾燥していると判定する。閾値は、事前に実験等により、触媒燃焼器36が乾燥した状態(燃焼限界状態)における出口湿度または露点を取得し、それを閾値として設定する。
(Example 2) Judgment based on humidity at the outlet of the catalytic combustor 36 (hereinafter, also simply referred to as "exit humidity") or dew point In this case, when the outlet humidity or dew point of the
(例3)触媒燃焼器36の圧力損失に基づく判定
この場合、触媒燃焼器36の上下流の圧力差から算出した圧力損失が閾値より小さいときに触媒燃焼器36は乾燥していると判定する。カソードガス流量毎に水含有率を振って、燃焼限界状態における圧力損失を取得し、これを閾値として設定する。
(Example 3) Determination based on pressure loss of the
(例4)触媒燃焼器36の温度に基づく判定
この場合、触媒燃焼器36の温度(触媒燃焼器温度)が閾値より低いときに触媒燃焼器36は乾燥していると判定する。すなわち、触媒燃焼器36内の水分が気化するときの気化潜熱による冷却度合に基づいて、触媒燃焼器36が乾燥しているか否かを判定する。
(Example 4) Determination Based on Temperature of
触媒燃焼器温度は、触媒燃焼器36の内部の温度を検出してもよいし、触媒燃焼器36の出口における流路内のガス温度を検出し、これに基づいて推定してもよい。触媒燃焼器36に流入する水素量または水素濃度に基づいて、全ての水素が反応したときの温度を予測し、その温度を閾値として設定する。なお、上記温度を実験的に求めてもよい。
As the catalyst combustor temperature, the temperature inside the
フローチャートの説明に戻る。 Return to the description of the flowchart.
コントローラ20は、触媒燃焼器36が乾燥不足であると判定したらステップS160で燃焼器乾燥運転を実行し、乾燥不足ではないと判定したら本ルーチンを終了する。
If the
ステップS170で、コントローラ20は燃料電池スタック10からの液水排出の有無を判定する。液水の排出が有ると判定した場合はステップS130に戻ってスタック乾燥運転を実行し、液水の排出が無いと判定した場合はステップS180の処理を実行する。
In step S170, the
燃料電池スタック10からの液水排出の有無は、例えば、カソード排ガス通路24に気液分離タンクを設置し、気液分離タンク内の液水の量をレベルセンサによりモニタし、レベルの上昇速度がほぼゼロになったら液水の排出が無いと判定する。レベルセンサに代えてレベルスイッチを用いることもできる。この場合、レベルスイッチのカウント回数がほぼゼロに近づいたら液水の排出が無いと判定する。
Whether liquid water is discharged from the
なお、液水の排出が有るか否かの判定は、レベルセンサまたはレベルスイッチを用いる他に、次に例示する方法で行ってもよい。 It should be noted that the determination as to whether or not the liquid water is discharged may be performed by the method illustrated below in addition to using the level sensor or the level switch.
(例1)スタック乾燥運転時間に基づく判定
この場合、スタック乾燥運転時間の開始から所定時間が経過したら液水の排出はないと判定する。スタック乾燥運転を実行する際の運転条件における燃料電池スタック10の乾燥に要する時間(乾燥時間)と、液水の排出量との関係を実験等により取得し、その関係に基づいて所定時間を設定する。
(Example 1) Determination based on stack drying operation time In this case, it is determined that liquid water is not discharged after a predetermined time has elapsed from the start of the stack drying operation time. The relationship between the time required for drying the fuel cell stack 10 (drying time) under the operating conditions when executing the stack drying operation and the discharge amount of the liquid water is acquired by experiments and the predetermined time is set based on the relationship. To do.
(例2)燃料電池スタックの水収支に基づく判定
水収支とは、燃料電池スタック10に投入した水分量と生成水量との和から、燃料電池スタック10から排出される水分量を減じた量である。水収支は実測してもよいし、演算により推定してもよい。
(Example 2) Judgment based on water balance of fuel cell stack The water balance is an amount obtained by subtracting the amount of water discharged from the
この場合、水収支が閾値より小さいときに液水の排出はないと判定する。水収支と液水の排出量との関係を実験等により取得し、その関係に基づいて閾値を設定する。 In this case, it is determined that the liquid water is not discharged when the water balance is smaller than the threshold value. The relationship between the water balance and the discharge amount of liquid water is acquired by experiments, etc., and the threshold value is set based on the relationship.
(例3)燃料電池スタック10の湿潤度に基づく判定
この場合、湿潤度と相関のあるHFRを用い、HFRが閾値より大きいときに液水の排出はないと判定する。HFRと液水の排出量との関係を実験等により取得し、その関係に基づいて閾値を設定する。
(Example 3) Determination Based on Wetness of
(例4)湿度センサまたは露点センサの検出値に基づく判定
この場合、アノードまたはカソードの出口に湿度センサまたは露点センサを設け、湿度が閾値より低いとき、または露点が閾値より低いときに液水の排出が無いと判定する。湿度または露点と液水の排出量との関係を実験等により取得し、その関係に基づいてそれぞれの閾値を設定する。
(Example 4) Judgment based on detection value of humidity sensor or dew point sensor In this case, a humidity sensor or dew point sensor is provided at the outlet of the anode or cathode, and when the humidity is lower than the threshold value or the dew point is lower than the threshold value, It is determined that there is no discharge. The relationship between the humidity or dew point and the discharge amount of liquid water is acquired by experiments, etc., and the respective threshold values are set based on the relationship.
(例5)カソード出口温度または冷却水温度に基づく判定
この場合、カソード出口のガス温度を検出する温度センサ、または燃料電池スタック10の冷却に用いる冷却水の温度を検出する冷却水温度センサを設けて、カソード出口のガス温度が閾値より高いとき、または冷却水温度が閾値より高いときに、液水の排出が無いと判定する。カソード出口のガス温度または冷却水温度と液水の排出量との関係を実験等により取得し、その関係に基づいてそれぞれの閾値を設定する。
(Example 5) Determination based on cathode outlet temperature or cooling water temperature In this case, a temperature sensor for detecting the gas temperature at the cathode outlet or a cooling water temperature sensor for detecting the temperature of cooling water used for cooling the
(例6)光学センサを用いた判定
カソード出口に光の透過率を測定するセンサを設け、光の透過率が閾値より大きいときに液水の排出が無いと判定する。これは、液水が通過すると光の透過率が低下するという特性を利用した判定である。液水の排出量と光の透過率の変化との関係を実験等により取得し、その関係に基づいて閾値を設定する。
(Example 6) Determination using optical sensor A sensor for measuring light transmittance is provided at the cathode outlet, and it is determined that liquid water is not discharged when the light transmittance is larger than a threshold value. This is a determination that utilizes the characteristic that the transmittance of light decreases when liquid water passes. The relationship between the discharge amount of the liquid water and the change in the light transmittance is acquired by an experiment or the like, and the threshold value is set based on the relationship.
(例7)カソードの圧力損失に基づく判定
カソードの上下流の圧力差から圧力損失を算出し、圧力損失が閾値より小さいときに液水の排出が無いと判定する。これは、液水が排出されている場合には流路が液水で占められる分、液水が無い場合に比べて通気抵抗が大きくなるという特性を利用した判定である。この場合、液水の有無による通気抵抗の差を閾値として設定する。
(Example 7) Determination Based on Pressure Loss of Cathode The pressure loss is calculated from the pressure difference between the upstream and downstream of the cathode, and when the pressure loss is smaller than the threshold value, it is determined that the liquid water is not discharged. This is a determination using the characteristic that when the liquid water is discharged, the flow path is occupied by the liquid water, so that the ventilation resistance is larger than that when there is no liquid water. In this case, the difference in ventilation resistance due to the presence or absence of liquid water is set as the threshold value.
(例8)スタック電流に基づく判定
スタック電流を検出し、スタック電流が閾値より小さいときに液水の排出が無いと判定する。これは、電流が小さいほど生成水が少なくなるので、必然的に液水の排出量も少なくなるという特定を利用した判定である。スタック電流と生成水量との関係を実験等により取得し、その関係に基づいて閾値を設定する。
(Example 8) Judgment based on stack current A stack current is detected, and when the stack current is smaller than a threshold value, it is judged that liquid water is not discharged. This is a determination that uses the specification that the smaller the current, the less water is produced, so that the discharge amount of liquid water is inevitably reduced. The relationship between the stack current and the amount of generated water is acquired by experiments and the threshold value is set based on the relationship.
(例9)スタック電圧に基づく判定
スタック電圧を検出し、スタック電圧が閾値より大きいときに液水の排出が無いと判定する。これはスタック電圧が高いほどスタック電流は小さくなるという特性を利用した判定であり、例8と同様の原理に基づくものである。
(Example 9) Judgment based on stack voltage The stack voltage is detected, and when the stack voltage is higher than the threshold value, it is judged that liquid water is not discharged. This is a determination utilizing the characteristic that the stack current becomes smaller as the stack voltage becomes higher, and is based on the same principle as in Example 8.
フローチャートの説明に戻る。 Return to the description of the flowchart.
ステップS180で、コントローラ20は触媒燃焼器36が乾燥状態になった否かを判定する。当該判定はステップS150と同様に燃料電池スタック10のHFRに基づいて行う。コントローラ20は、触媒燃焼器36が乾燥状態の場合にはステップS190で燃焼器乾燥運転を終了し、乾燥状態出ない場合にはステップS170の処理に戻る。
In step S180, the
コントローラ20は、ステップS200でカソードへの空気供給を停止し、ステップS210で停止VLC処理を実行する。
The
次に、上述した制御ルーチンを実行することによる効果について説明する。 Next, the effect of executing the control routine described above will be described.
図4は、燃焼器乾燥運転をシステムの再起動時ではなくシステム停止用の処理中であって、スタック乾燥運転の終了後に実行することによる効果を説明するためのタイミングチャートである。 FIG. 4 is a timing chart for explaining the effect of performing the combustor drying operation during the system stop process, not when the system is restarted, and after the stack drying operation is completed.
タイミングT1で始動スイッチがオフになり、スタック乾燥運転を開始すると、燃料電池スタック10からの液水の排出量(以下、「スタック排液水量」ともいう)は、カソードガス供給量が増大した直後に増大した後、減少に転じる。燃料電池スタック10から排出された液水は触媒燃焼器36に流入するので、触媒燃焼器36の液水含有量(図中の「燃焼器液水含有量」)はスタック排液水量と同様の挙動を示す。
When the start switch is turned off at timing T1 and the stack drying operation is started, the discharge amount of liquid water from the fuel cell stack 10 (hereinafter, also referred to as “stack discharge liquid amount”) is immediately after the cathode gas supply amount is increased. After increasing to, it starts to decrease. Since the liquid water discharged from the
タイミングT2において、スタック排液水量がなくなると、つまり燃料電池スタック10が乾燥すると、燃焼器乾燥運転が開始される。これにより、燃焼器乾燥運転開始時に触媒燃焼器36に残っていた液水が除去されるので、燃焼器液水含有量が減少する。
At timing T2, when the stack drainage water amount is exhausted, that is, when the
そして、触媒燃焼器36内の水分が除去されたタイミングT3において、停止VLC処理が開始される。
Then, at the timing T3 when the water content in the
このように、燃料電池スタック10を乾燥させてから触媒燃焼器36を乾燥させることにより、触媒燃焼器36が乾燥した後に燃料電池スタック10の液水が触媒燃焼器36に流入することがなくなる。すなわち、触媒燃焼器36の触媒への、液水の再付着を抑制できる。その結果、起動時まで触媒を乾燥状態に維持することができるので、起動性が向上する。この効果は、特に零度以下での起動時に顕著である。
Thus, by drying the
図5は、燃焼器乾燥運転を停止VLC処理の開始前に実行する効果について説明するためのタイミングチャートである。図5は図4のタイミングチャートに、カソード平均酸素濃度のチャートを追加したものである。 FIG. 5 is a timing chart for explaining the effect of executing the combustor drying operation before starting the stopped VLC process. FIG. 5 is a timing chart of FIG. 4 with a chart of cathode average oxygen concentration added.
燃焼器乾燥運転中は上述した通りカソードガス供給量が増加するので、カソード平均酸素濃度が高くなる。しかし、本実施形態では、燃焼器乾燥運転の終了後に停止VLC処理を実行することにより、カソード内の酸素が消費される。すなわち、燃料電池スタック10内の酸素濃度を下げた状態でシステムを停止することとなる。その結果、いわゆる水素ON域が狭まることによる燃料電池スタック10の劣化を抑制できる。
Since the cathode gas supply amount increases as described above during the combustor drying operation, the cathode average oxygen concentration increases. However, in the present embodiment, oxygen in the cathode is consumed by executing the stop VLC process after the end of the combustor drying operation. That is, the system is stopped with the oxygen concentration in the
ここで、水素ON域が狭まることによる燃料電池スタック10の劣化についてより詳細に説明する。図6は水素ON域について説明するためのタイミングチャートである。タイミングT1までが燃料電池システム100を運転している領域(システム運転域)、それ以降が、燃料電池システム100が停止して何ら制御されていない領域(放置域)である。
Here, the deterioration of the
タイミングT1で燃料電池システム100が停止されてシステム運転域から放置域に切り替わると、アノードの水素濃度が急激に低下し、カソードの水素濃度が急激に増大する。これは、システム停止直後はアノードとカソードとの水素濃度の差が大きく、アノードからカソードへの水素の透過が促進されるためである。
When the
この水素濃度差による透過が収まった後(タイミングT2以降)、カソードの水素濃度は低下に転じる。これは、カソードに流入した水素がカソード内の酸素と触媒上で反応することによって消費されるためである。カソード内には入口配管及び出口配管から拡散によって空気(酸素)が流入するが、上述した触媒上での反応によって酸素が消費されるため、酸素濃度はほぼ0%に維持される。 After the permeation due to this difference in hydrogen concentration has subsided (after timing T2), the hydrogen concentration of the cathode starts to decrease. This is because hydrogen flowing into the cathode is consumed by reacting with oxygen in the cathode on the catalyst. Air (oxygen) flows into the cathode from the inlet pipe and the outlet pipe by diffusion, but oxygen is consumed by the above-mentioned reaction on the catalyst, so that the oxygen concentration is maintained at approximately 0%.
一方、タイミングT2以降もアノードの水素濃度は低下し続ける。これは、カソードで上述した通り水素が消費されることで、アノードとカソードとで水素濃度差が生じ、アノードからカソードへ水素が透過するためである。 On the other hand, the hydrogen concentration of the anode continues to decrease even after the timing T2. This is because the hydrogen consumption at the cathode causes the hydrogen concentration difference between the anode and the cathode and the hydrogen permeates from the anode to the cathode.
タイミングT3以降は、アノード及びカソードで酸素濃度が増大する。カソードの酸素濃度が増大するのは、空気の流入速度がアノードからの水素の透過速度より大きくなることによって酸素が触媒上で消費しきれなくなるためである。アノードの酸素濃度が増大するのは、カソードでの酸素濃度の増大によってアノードとカソードとで酸素濃度の差が生じ、カソードから酸素が透過するためである。 After the timing T3, the oxygen concentration increases at the anode and the cathode. The reason why the oxygen concentration in the cathode increases is that the inflow rate of air becomes higher than the permeation rate of hydrogen from the anode, so that oxygen cannot be completely consumed on the catalyst. The reason why the oxygen concentration in the anode increases is that the oxygen concentration in the cathode increases due to the difference in oxygen concentration between the anode and the cathode due to the increase in oxygen concentration in the cathode.
上記のタイミングT2からタイミングT3までが水素ON域である。 The above-mentioned timing T2 to timing T3 is the hydrogen ON region.
水素ON域から外れた領域、つまりタイミングT3以降に燃料電池システム100を起動すると、起動時のアノードへの水素充填時に水素と酸素との界面が形成されることによって局部電池が形成され、燃料電池スタック10の劣化を招来する。換言すると、水素ON域が長くなれば、水素ON域での起動する頻度が増えるので、局部電池が形成される頻度が低下し、燃料電池スタック10の劣化を抑制できる。
When the
燃焼器乾燥運転を実行すると燃料電池スタック10に空気を供給することになるので、仮に、燃料電池スタック10への空気供給を停止した後に燃焼器乾燥運転を実行すると、水素ON域での水素濃度の低下速度を高めることになり、燃料電池スタック10の劣化を促進することになる。
When the combustor drying operation is performed, air is supplied to the
その点、本実施形態では、上述した通りカソードの酸素濃度が低下した状態でシステムを停止するので、水素ON域が狭まることを回避可能であり、燃料電池スタック10の劣化を抑制できる。
In this respect, in the present embodiment, as described above, the system is stopped in the state where the oxygen concentration of the cathode is lowered, so that it is possible to avoid narrowing the hydrogen ON region, and it is possible to suppress deterioration of the
図7は、触媒燃焼器36が乾燥したか否かを判定する手段(図3のステップS150)を有することによる効果を説明するためのタイミングチャートである。図7は図2のタイミングチャートに触媒燃焼器36の出口湿度のチャートを追加したものである。ここでは、タイミングT3において出口湿度が閾値より低くなっている。つまり、タイミングT3で触媒燃焼器36は乾燥している。
FIG. 7 is a timing chart for explaining the effect of having the means (step S150 of FIG. 3) for determining whether or not the
タイミングT2でスタック乾燥運転を終了するまでは、図2等のチャートと同様なので説明を省略する。 Until the stack drying operation is completed at the timing T2, the explanation is omitted because it is the same as the chart of FIG.
タイミングT2でスタック乾燥運転を終了して燃焼器乾燥運転を開始する。 At timing T2, the stack drying operation is ended and the combustor drying operation is started.
仮に、触媒燃焼器36が乾燥したか否かを判定する手段(図3のステップS150)を備えない場合には、燃焼器乾燥運転の実行時間を一律に設定することになる。この場合、触媒燃焼器36内の水分量によっては実行時間が足りずに触媒燃焼器36が乾燥不足になるおそれがある。このような乾燥不足を回避するために、実行時間は想定し得る範囲内で最大の水分量の場合でも乾燥させ得る時間に設定される。ここでは、設定された実行時間はタイミングT2からタイミングT4までとする。
If the means for determining whether or not the
燃焼器乾燥運転の実行時間を上記のように設定すると、タイミングT3で触媒燃焼器36が乾燥しているにもかかわらず、タイミングT4まで燃焼器乾燥運転を継続することとなる。つまり、タイミングT3からタイミングT4までは無駄時間となる。
When the execution time of the combustor drying operation is set as described above, the combustor drying operation is continued until the timing T4 even though the
これに対し、触媒燃焼器36が乾燥したか否かを判定する手段を備え、乾燥していると判定したら直ちに燃焼器乾燥運転を終了して停止VLC処理を開始するように構成すれば、無駄時間(図7のタイミングT3〜T4)をなくすことができる。また、無駄時間をなくすことで、燃料電池スタック10の過乾燥を抑制することもできる。
On the other hand, if a means for determining whether or not the
次に、触媒燃焼器36からの液水排出の有無を判定する手段(図3のステップS170)を備えることの効果について、図8のタイミングチャートを参照して説明する。 Next, the effect of providing the means for determining the presence/absence of liquid water discharge from the catalytic combustor 36 (step S170 in FIG. 3) will be described with reference to the timing chart in FIG.
図8は、燃料電池スタック10からの液水の排出の有無を判定する手段(図3のステップS170)を有することによる効果を説明するためのタイミングチャートである。なお、図8はレベルセンサを用いて液水の排出の有無を判定する場合を示している。
FIG. 8 is a timing chart for explaining the effect of having the means (step S170 in FIG. 3) for determining the presence or absence of discharge of liquid water from the
タイミングT2でスタック乾燥運転を終了して燃焼器乾燥運転を開始し、タイミングT3で停止VLC処理を開始する点では図2や図4と同様である。 2 and 4 in that the stack drying operation is ended at timing T2 to start the combustor drying operation and the stop VLC processing is started at timing T3.
燃料電池スタック10からの液水の排出の有無を判定する手段を備える場合には、タイミングT2の時点でレベル上昇速度がほぼゼロになっていることから液水の排出が無いと判定することができる。仮に、レベル上昇速度がタイミングT2においてほぼゼロになっていなければ、スタック乾燥運転を再開することとなる(図3のステップS170→S130)。したがって、燃料電池スタック10からの液水の排出が無くなってから燃焼器乾燥運転を終了させることができる(図3のステップS170→S180)。これにより、乾燥させた触媒燃焼器36に燃料電池スタック10から排出された液水が再付着することを防止できる。
When the means for determining whether or not the liquid water is discharged from the
また、燃料電池スタック10からの液水の排出の有無を判定する手段を備えない場合には、上述した触媒燃焼器36への液水の再付着を防止する為には、燃料電池スタック10からの液水の排出が無くなるまでの時間を予め設定する必要がある。これにより、無駄時間が生じて、システム停止までに要する時間が延びるおそれがある。これに対し本実施形態では燃料電池スタック10からの液水の排出の有無を判定するので、無駄時間が生じることがない。
Further, in the case where the means for determining whether or not the liquid water is discharged from the
以上述べたように、本実施形態では、車両停止時に前記燃焼器の水分を除去するコンプレッサ50と、コンプレッサ50の動作タイミングを調整するコントローラ20とを備える。そして、コントローラ20は、停車状態か否かを判断する停車判断部(S100)と、停車に伴う触媒燃焼器36への空気供給停止が実行される前の時期、つまり停止VLC処理の開始前であるか否かを判断する空気供給停止判断部(S110)と、を備える。空気供給停止判断部を備えることにより、燃焼器乾燥運転をシステム停止のためにコンプレッサ50を停止して行う停止VLC処理の開始前に実行することが可能となる。停止VLC処理の前に燃焼器乾燥運転を実行すれば、次回のシステム起動時まで触媒燃焼器36の乾燥状態を維持できるので、スタックの劣化を防止し、かつ次回のシステム起動を速やかに行うことができる。
As described above, in the present embodiment, the
本実施形態では、車両停止時に燃料電池スタック10の水分を除去する燃料電池乾燥装置としてのコンプレッサ50を備え、コントローラ20は燃料電池スタック10の水分除去処理が終了したか否かをさらに判断する。具体的には、コントローラ20は燃料電池スタック10からの液水の排出の有無を判断する(S170)。これにより、乾燥した触媒燃焼器36に燃料電池スタック10から排出された液水が再付着することを抑制できるので、次回のシステム起動時まで触媒燃焼器36の乾燥状態を維持できる。
In the present embodiment, the
本実施形態では、コントローラ20は触媒燃焼器36の水分除去処理が終了したと判定したら燃焼器乾燥運転を終了する。これにより、燃焼器乾燥運転を適切な時間だけ実行することが可能となるので、触媒燃焼器36の乾燥不足や過乾燥を抑制できる。
In the present embodiment, the
(第2実施形態)
第2実施形態は、燃料電池システム100の構成及び基本的な制御ルーチンは第1実施形態と同様であり、燃焼器乾燥運転の内容が第1実施形態との相違点である。以下、相違点である燃焼器乾燥運転を中心に説明する。
(Second embodiment)
In the second embodiment, the configuration of the
本実施形態の燃焼器乾燥運転では、運転中に触媒燃焼器36を燃焼乾燥させる。つまり、触媒燃焼器36に空気だけでなく水素も供給して、触媒燃焼させる。これにより、触媒燃焼器36の触媒温度が高まるので、触媒全体の乾燥を促進できる。
In the combustor drying operation of this embodiment, the
図9は、本実施形態の燃焼器乾燥運転について説明するためのタイミングチャートである。タイミングT2〜タイミングT4が燃焼器乾燥運転期間である。 FIG. 9 is a timing chart for explaining the combustor drying operation of this embodiment. Timings T2 to T4 are the combustor drying operation period.
燃料電池スタック10からの液水の排出量がゼロになったタイミングT2から、触媒燃焼器36への水素供給を開始する。これにより空気と水素との混合ガスが触媒燃焼器36に流入し、触媒燃焼が開始される。なお、図9では液水の排出量がゼロになってから触媒燃焼を開始しているが、触媒が燃焼可能な程度に乾燥していれば、後述する図11に示すように、これより前に開始してもよい。ただし、着火性の観点からは、液水の排出量がゼロになってからの方が望ましい。
Hydrogen supply to the
燃焼器乾燥運転中も燃料電池スタック10を空気が通過するので、燃料電池スタック10のHFRは上昇し続ける。つまり燃料電池スタック10の湿潤度は低下し続ける。そこで、燃料電池スタック10の湿潤度が停止時目標スタック湿潤度に達したタイミングT3において、燃料電池スタック10の過乾燥を抑制するために、空気流量を低下させ、これに伴い供給水素量も低下させる。
Since air passes through the
そして、タイミングT4で触媒燃焼器36が乾燥したと判定されたら、燃焼器乾燥運転を終了し、停止VLC処理を開始する。
Then, when it is determined that the
触媒燃焼器36が乾燥したか否かの判定は、第1実施形態において説明した方法の他に、下記の方法で行うことができる。
Whether or not the
(例1)触媒燃焼器36の温度上昇速度に基づく判定
触媒燃焼器36に供給する混合ガスの濃度及び供給量が一定でも、触媒燃焼器36内の水分量が少なくなるほど温度上昇速度は速くなる。そこで、触媒燃焼器36の温度上昇速度が閾値より大きくなったら触媒燃焼器36は乾燥したと判定する。触媒燃焼器36に供給する混合ガスの水素濃度及び供給量と、触媒燃焼により発生する熱量との関係(熱量収支)に基づいて、触媒燃焼器36が乾燥した状態における温度上昇速度を予測し、これを閾値として設定する。なお、閾値を実験等により求めてもよい。
(Example 1) Judgment Based on Temperature Rise Rate of
(例2)コンプレッサ駆動電力に基づく判定
触媒燃焼器36への混合カスの供給によって触媒が乾燥して燃焼部位が広がると、タービン52の回収動力が増大する。つまり、触媒が乾燥するほどコンプレッサ50の駆動をアシストする動力(アシスト量)が増大する。このため、コンプレッサ50の回転速度を一定に制御する場合には、コンプレッサ50の駆動に必要な電力は減少する。そこで、コンプレッサ50の駆動電力が閾値より小さくなったら触媒燃焼器36は乾燥したと判定する。回収効率が既知の場合には、供給した水素が全て燃焼したときの回収動力を推定し、これに基づいてアシスト量を算出して閾値を設定する。なお、閾値を実験等により求めてもよい。また、電力はトルクと回転速度との関数で表すことができるので、コンプレッサ50のトルク及び回転速度を検出し、これらに基づいてコンプレッサ駆動電力を算出してもよい。
(Example 2) Judgment Based on Compressor Driving Electric Power When the catalyst is dried by the supply of the mixed dust to the
(例3)コンプレッサ流量またはコンプレッサ吐出圧力に基づく判定
例2で説明した通り、触媒燃焼器36が乾燥するほどコンプレッサ50のアシスト量が増大する。このため、コンプレッサ50を一定電力で駆動する場合には、コンプレッサ50の回転速度が高まり、コンプレッサ50の流量及び吐出圧力が増大する。そこで、流量または吐出圧力が閾値より大きくなったら触媒燃焼器36は乾燥したと判定する。
(Example 3) Determination Based on Compressor Flow Rate or Compressor Discharge Pressure As described in Example 2, as the
例2と同様に供給した水素が全て燃焼した場合の回収動力を推定し、回収動力による流量または吐出圧力の増加分を算出して閾値を設定する。なお、閾値を実験等により求めてもよい。 Similar to Example 2, the recovery power when all the supplied hydrogen is burned is estimated, the increase in the flow rate or discharge pressure due to the recovery power is calculated, and the threshold value is set. The threshold value may be obtained by experiments or the like.
(例4)触媒燃焼器36の下流側の水素濃度に基づく判定
触媒燃焼器36の触媒の乾燥が進むほど、燃焼部位が広くなるので、燃焼せずに触媒燃焼器36を通過する水素の量が少なくなる。
(Example 4) Judgment based on hydrogen concentration on the downstream side of the
そこで、触媒燃焼器36の下流側の水素濃度(「下流側水素濃度」ともいう)を取得し、これが閾値より小さくなったら触媒燃焼器36は乾燥したと判定する。触媒の水含有率毎に、供給する水素の濃度及び流量と下流側水素濃度との関係を取得し、それに基づいて閾値を設定する。なお、供給した水素が全て燃焼した場合の下流側水素濃度(ゼロ%)を閾値としてもよい。
Therefore, the hydrogen concentration on the downstream side of the catalyst combustor 36 (also referred to as “downstream hydrogen concentration”) is acquired, and when it becomes smaller than the threshold value, it is determined that the
ここで、触媒燃焼器36への水素供給制御について説明する。
Here, the hydrogen supply control to the
図9ではタイミングT2で水素供給を開始した後、タイミングT3まで供給量は一定であるが、これに限られるわけではない。 In FIG. 9, after the hydrogen supply is started at the timing T2, the supply amount is constant until the timing T3, but it is not limited to this.
例えば図10に示すように、燃焼器乾燥運転の開始に伴い水素供給を開始し、その後、触媒燃焼器36の温度上昇に応じて水素及び空気の供給量を減少させてもよい。なお、図10では、燃料電池スタック10の過乾燥抑制のための制御を省略している。
For example, as shown in FIG. 10, hydrogen supply may be started with the start of the combustor drying operation, and then the supply amounts of hydrogen and air may be decreased in accordance with the temperature rise of the
このように燃焼器乾燥運転の開始当初は水素濃度が高い混合ガスを多く供給することで、触媒燃焼器36の温度を速やかに上昇させることができる。また、触媒燃焼器36の温度が高くなるにつれて、つまり触媒燃焼器36が乾燥状態に近づくにつれて、水素及び空気の供給量を減少させることにより、水素の消費を抑制できる。
In this manner, by supplying a large amount of mixed gas having a high hydrogen concentration at the beginning of the combustor drying operation, the temperature of the
なお、図10では水素供給量を一定の傾きで連続的に減少させているが、ステップ的に減少させてもよいし、傾きを変化させながら減少させてもよい。 In FIG. 10, the hydrogen supply amount is continuously reduced with a constant gradient, but it may be reduced stepwise, or it may be reduced while changing the gradient.
また、図9では燃料電池スタック10の過乾燥を防止するために、タイミングT3で燃料電池スタック10の空気流量及び触媒燃焼器36への水素供給量を減少させて、触媒燃焼器36内の水素濃度を一定に維持しているが、これに限られるわけではない。
Further, in FIG. 9, in order to prevent overdrying of the
例えば、空気流量だけを減少させてもよいし、図11に示すように、空気流量を減少させた後も水素供給量を一定に維持して触媒燃焼器36内の水素濃度を上昇させてもよい。
For example, only the air flow rate may be reduced, or, as shown in FIG. 11, even after the air flow rate is reduced, the hydrogen supply amount may be maintained constant and the hydrogen concentration in the
いずれの場合も、燃料電池スタック10の空気流量が減少するので、燃料電池スタック10の過乾燥を抑制できる。
In either case, the air flow rate of the
ところで、図9では、タイミングT4で触媒燃焼器36が乾燥したと判定されたら、燃料電池スタック10への空気供給を停止して停止VLC処理を開始しているが、図12に示すように、触媒燃焼器36が乾燥したと判定した後も、所定時間、燃料電池スタック10への空気供給を継続するようにしてもよい。
By the way, in FIG. 9, when it is determined that the
本実施形態のように触媒燃焼によって触媒燃焼器36を乾燥させると、燃焼中に水蒸気が発生する。触媒燃焼器36が乾燥したと判定した後も空気供給を継続することで、露点温度の低い空気によって触媒燃焼器36が掃気されるので、水蒸気の凝縮により生成された液水が触媒に付着することを抑制できる。
When the
以上のように本実施形態では、第1実施形態と同様の効果に加えて、さらに、次の効果が得られる。 As described above, in the present embodiment, in addition to the same effects as in the first embodiment, the following effects are further obtained.
本実施形態では、触媒燃焼器36で燃焼を起こすことにより水分を除去するので、触媒燃焼器36の乾燥をより促進することができる。
In this embodiment, moisture is removed by causing combustion in the
また、本実施形態では、燃焼により水分が除去された触媒燃焼器36に空気を所定時間供給するので、燃焼中に発生した水蒸気を掃気することができる。その結果、水蒸気が凝縮することで生成された水分が触媒に付着することを抑制できる。
In addition, in the present embodiment, since air is supplied to the
(第3実施形態)
第3実施形態は、燃料電池システム100の構成及び基本的な制御ルーチンは第1実施形態と同様であり、燃焼器乾燥運転の内容が第1実施形態との相違点である。以下、相違点である燃焼器乾燥運転を中心に説明する。
(Third Embodiment)
In the third embodiment, the configuration of the
図13は、本実施形態の制御の内容を説明するためのタイミングチャートである。 FIG. 13 is a timing chart for explaining the control content of this embodiment.
本実施形態では、燃焼器乾燥運転中はバイパス弁32を開弁し、コンプレッサ50から供給される空気の一部または全量を、バイパス通路33を介して触媒燃焼器36に供給する。すなわち、図13において、タイミングT2でスタック乾燥運転を終了したら、バイパス弁32を開弁する。
In the present embodiment, the
これにより、コンプレッサ50からの空気流量は一定のままでも、バイパス通路33の空気流量は増加する。コンプレッサ50から吐出された空気は燃料電池スタック10を通過した空気よりも露点温度が低い、つまり乾燥しているので、バイパス通路33を介して触媒燃焼器36に空気を供給することで、触媒燃焼器36の入口における空気の湿度を、バイパス通路33を利用しない場合に比べて低下させることができる。その結果、触媒燃焼器36の乾燥に要する時間を第1実施形態の場合に比べて短縮できる。
As a result, the air flow rate in the
また、バイパス通路33を利用することで、燃焼器乾燥運転中に燃料電池スタック10を通過する空気量が減少する。これにより、燃焼器乾燥運転中における燃料電池スタック10の過乾燥を抑制できる。
Further, by using the
さらに、第2実施形態のように燃焼器乾燥運転中に触媒燃焼器36で触媒燃焼させる場合には、バイパス通路33の空気流量をより多くすると、着火性が向上する。
Further, in the case of performing catalytic combustion in the
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載の技術的思想の範囲内で様々な変更を成し得ることは言うまでもない。 It is needless to say that the present invention is not limited to the above-described embodiment, and various modifications can be made within the scope of the technical idea described in the claims.
10 燃料電池スタック(燃料電池)
16 コンプレッサ動力供給機構(燃焼器乾燥装置)
20 コントローラ
22 カソードガス供給通路
26 エアフローセンサ
27 コンプレッサ吐出温度センサ
28 アフタークーラ
29 スタック供給空気温度センサ
30 空気圧力センサ
32 バイパス弁
33 バイパス通路
36 触媒燃焼器(燃焼器)
38 タービン入口温度センサ
50 コンプレッサ
52 タービン
54 コンプレッサ駆動モータ
100 燃料電池システム
10 Fuel cell stack (fuel cell)
16 Compressor power supply mechanism (combustor dryer)
20
38 turbine
Claims (10)
前記燃料電池にカソードガスを供給するコンプレッサと、
前記燃料電池から排出されるカソード排ガスの供給を受けて前記コンプレッサの補助駆動力を生成するタービンと、
前記燃料電池と前記タービンとの間に設置され前記カソード排ガスとアノードガスとを混合して燃焼させる燃焼器と、
を備える燃料電池システムにおいて、
車両停止時に前記燃焼器の水分を除去する燃焼器乾燥装置と、
前記燃焼器乾燥装置の動作タイミングを調整するコントローラと、
を有し、
前記コントローラは、停車状態か否かを判断する停車判断部と、前記燃料電池への空気供給を停止した状態で前記燃料電池から電力を取り出すことにより前記燃料電池の電圧を低下させるシステム停止処理の開始前であるときに、停車に伴う前記燃焼器への空気供給停止が実行される前の時期であると判断する空気供給停止判断部と、を備えることを特徴とする燃料電池システム。 A fuel cell that receives the supply of the anode gas and the cathode gas to generate electricity,
A compressor for supplying cathode gas to the fuel cell,
A turbine that receives supply of cathode exhaust gas discharged from the fuel cell to generate auxiliary driving force for the compressor;
A combustor installed between the fuel cell and the turbine for mixing the cathode exhaust gas and the anode gas for combustion.
In a fuel cell system including
A combustor drying device that removes water from the combustor when the vehicle is stopped,
A controller for adjusting the operation timing of the combustor drying device,
Have
The controller includes a vehicle stop determination unit that determines whether or not the vehicle is in a stopped state, and a system stop process that lowers the voltage of the fuel cell by extracting electric power from the fuel cell in a state where the air supply to the fuel cell is stopped. when it is before the start of the fuel cell system characterized by comprising an air supply stop determining section for determining that the time before the air supply stop to the combustor associated with the stop is executed.
車両停止時に前記燃料電池の水分を除去する燃料電池乾燥装置をさらに備え、
前記空気供給停止判断部は前記燃料電池の水分除去処理が終了したか否かをさらに判断する燃料電池システム。 The fuel cell system according to claim 1 ,
Further comprising a fuel cell drying device for removing water from the fuel cell when the vehicle is stopped,
The fuel cell system, wherein the air supply stop determination unit further determines whether or not the water removal processing of the fuel cell is completed.
前記コントローラは、停車状態であり、かつ前記燃焼器への空気供給を停止する処理の開始前の時期に、前記燃焼器乾燥装置を稼働させる燃料電池システム。 The fuel cell system according to claim 1 or 2 ,
The fuel cell system in which the controller operates the combustor drying device at a time when the controller is in a stopped state and before the process of stopping the air supply to the combustor is started.
前記コントローラは、前記燃料電池への空気供給を停止した状態で前記燃料電池から電力を取り出すことにより前記燃料電池の電圧を低下させるシステム停止処理の開始前に、前記燃焼器乾燥装置を停止させる燃料電池システム。 The fuel cell system according to claim 3 ,
The controller causes the fuel to stop the combustor drying device before starting a system stop process that lowers the voltage of the fuel cell by extracting electric power from the fuel cell in a state where the air supply to the fuel cell is stopped. Battery system.
前記空気供給停止判断部は、前記燃焼器の水分除去処理が終了したか否かをさらに判定し、
前記コントローラは、前記空気供給停止判断部により前記燃焼器の水分除去処理が終了したと判定されたら前記燃焼器乾燥装置を停止させる燃料電池システム。 The fuel cell system according to claim 4 ,
The air supply stop determination unit further determines whether or not the moisture removal processing of the combustor is completed,
The fuel cell system, wherein the controller stops the combustor drying device when the air supply stop determination unit determines that the moisture removal processing of the combustor is completed.
前記空気供給停止判断部は、前記燃料電池からの液水排出の有無をさらに判定し、
前記コントローラは、前記空気供給停止判断部により前記燃料電池からの液水の排出がなくなったと判断されたら前記燃焼器乾燥装置を停止させる燃料電池システム。 The fuel cell system according to claim 5 ,
The air supply stop determination unit further determines whether liquid water is discharged from the fuel cell,
The fuel cell system, wherein the controller stops the combustor dryer when the air supply stop determination unit determines that the liquid water is no longer discharged from the fuel cell.
前記燃焼器乾燥装置は、前記燃焼器で燃焼を起こすことにより水分を除去する燃料電池システム。 The fuel cell system according to any one of claims 1 to 6 ,
The combustor drying device is a fuel cell system for removing water by causing combustion in the combustor.
前記燃焼器乾燥装置は、燃焼により水分が除去された前記燃焼器に空気を所定時間供給する燃料電池システム。 The fuel cell system according to claim 7 ,
The combustor dryer is a fuel cell system for supplying air to the combustor from which moisture has been removed by combustion for a predetermined time.
前記コンプレッサから前記燃料電池に供給される空気の一部または全量を、前記燃料電池を迂回して前記燃焼器に供給する連通路をさらに備える燃料電池システム。 The fuel cell system according to any one of claims 1 to 8 ,
The fuel cell system further comprising a communication passage that bypasses the fuel cell and supplies a part or all of the air supplied from the compressor to the fuel cell to the combustor.
前記燃料電池にカソードガスを供給するコンプレッサと、
前記燃料電池から排出されるカソード排ガスの供給を受けて前記コンプレッサの補助駆動力を生成するタービンと、
前記燃料電池と前記タービンとの間に設置され前記カソード排ガスとアノードガスとを混合して燃焼させる燃焼器と、
車両停止時に前記燃焼器の水分を除去する燃焼器乾燥装置と、
前記燃焼器乾燥装置の動作タイミングを調整するコントローラと、
を備える燃料電池システムの制御方法において、
前記コントローラは、
停車状態か否かを判断し、
前記燃料電池への空気供給を停止した状態で前記燃料電池から電力を取り出すことにより前記燃料電池の電圧を低下させるシステム停止処理の開始前であるときに、停車に伴う前記燃焼器への供給停止が実行される前の時期で有ると判断し、
車両停止状態であり、かつ前記燃焼器への空気供給を停止する処理の開始前の時期である場合に、前記燃焼器の水分を除去する燃焼器乾燥処理を実行する燃料電池システムの制御方法。 A fuel cell that receives the supply of the anode gas and the cathode gas to generate electricity,
A compressor for supplying cathode gas to the fuel cell,
A turbine that receives supply of cathode exhaust gas discharged from the fuel cell to generate auxiliary driving force for the compressor;
A combustor which is placed combusted by mixing the cathode exhaust gas and the anode gas between the turbine and the fuel cell,
A combustor drying device that removes water from the combustor when the vehicle is stopped,
A controller for adjusting the operation timing of the combustor drying device,
In a control method of a fuel cell system comprising:
The controller is
Judge whether it is in a stopped state,
Stopping supply to the combustor when the vehicle is stopped before starting the system stop process of lowering the voltage of the fuel cell by taking out electric power from the fuel cell in a state where the air supply to the fuel cell is stopped it is determined that but there in time before it is executed,
A method for controlling a fuel cell system, which executes a combustor drying process for removing water in the combustor when the vehicle is in a stopped state and before the start of the process for stopping the air supply to the combustor.
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