JP6705822B2 - 深海掘削におけるハイブリッドライザ張力調整システムを使用する跳ね返り防止制御設計 - Google Patents

深海掘削におけるハイブリッドライザ張力調整システムを使用する跳ね返り防止制御設計 Download PDF

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Description

(関連特許出願の引用)
本願は、米国仮特許出願第62/092,587号(2014年12月16日出願、名称「Anti−Recoil Control Design Using the New Riser Hybrid Tensioning System in Deepwater Drilling」、Wu他)の優先権の利益を主張し、上記出願は、参照により本明細書に引用される。
(開示の分野)
本開示は、ライザ制御システムに関する。より具体的には、本開示は、電気テンショナを有するライザ張力調整制御システムに関する。
(背景)
安全性および性能は、掘削ライザにおける重要な考慮点である。過去数十年にわたって、より深海かつより過酷な環境において資源を開発する傾向に伴って、掘削ライザの安全性および性能の保証は、困難なタスクとなっている。
ライザ張力調整システムは、硬いライザストリングによって継ぎ合わされる浮遊式掘削リグと海底との間の相対運動を補償することを目的とする。従来のシステムでは、最も広く使用されているライザ張力調整システムは、油空圧シリンダ、空気/油アキュムレータ、および空気圧容器から成る油空圧ライザ張力調整システムである。しかしながら、油空圧張力調整システムには、欠点がある。
第1に、油空圧張力調整システムの応答時間は、ある状況に対して遅過ぎる。空気圧システムの比較的に遅い動作は、コマンドが発行されてから、張力システムによって力が加えられるまでの時間である制御応答時間が長くなる。緊急ライザ切断中等のある状況では、張力変更応答は、遅過ぎ得る。ゆっくりとした過大な引っ張り力は、自由なライザパイプを外向きに加速し、それらを飛び出させ、その結果、掘削リグ床およびライザパイプを損傷させ得る。
第2に、縦方向の過大な緊張が増加すると、破壊的渦励振(VIV)を抑制するために使用される油空圧張力調整システムにおける従来の方法は、支持機器上に応力を生じさせ、張力調整システム上の摩耗および摩滅を増加させ、ライザパイプ疲労を増加させる。さらに、縦方向の過大な緊張の増加は、掘削リグが高波状態を経験しながら、一対の油空圧テンショナが保守を受けている状況では、安全上の懸念を提起する。
第3に、油空圧張力調整システムは、有意な量の保守を要求し、油圧流体漏出の危険がある、比較的に複雑およびコストがかかるシステムである。油空圧張力調整システムは、渦励振(VIV)または船のロールおよびピッチによって生じる同等でなく非線形の負荷等の要因により曲げにさらされる油空圧シリンダロッドおよびシールを含む。これらの要因は、高故障リスクを生じさせ得、油圧流体漏出および環境汚染のリスクを回避するために、高保守コストを要求し得る。さらに、複雑な油空圧システムは、掘削リグ上の有用床面積を消費する有意な体積の空気アキュムレータおよびリザーバを含む。
テンショナの1つの重要な機能は、掘削ライザを制御することである。掘削ライザは、掘削船等の水面におけるプラットフォームと海中防噴装置(BOP)との間の接続である。掘削ライザは、泥土および繰粉を循環させ、掘削パイプおよび掘削ビットのための外側保護システムでもある。極限の取り扱いまたは厳しい環境条件に起因して、計画的または緊急ライザ切断が、起こり得る。この事象の間、ライザは、ライザ張力調整システムによってリフトアップされる。長いライザストリング内に貯蔵される弾性エネルギーが、解放され、ライザは、「跳ね返る」。この事象は、解放されるエネルギー量および重い重量の変化率が著しいので、高リスクであると考えられる。ライザ張力調整システムの跳ね返り防止動作モードは、ライザ跳ね返りプロセスを制御された様式において行うことを目的とする。しかしながら、前述の油空圧張力調整システムの低速応答時間は、不良な跳ね返り防止性能を生じさせ得る。
第1に、電流油空圧テンショナ上に設置された跳ね返り防止システムは、試験を行う唯一の方法が全長ライザ跳ね返りを行うことであるので、試験が難しい。潜在的破滅的結果が、跳ね返り防止システムが機能しない場合、そのような試験の間に生じ得る。その場合、復旧作業に数週間もかかり、オペレータおよび掘削請負者の両方に大きな損失となる。
第2に、ライザ跳ね返り検出は、船の運動および他の影響に非常に依存する、船上に設置されたセンサのみに依拠することによって、油空圧テンショナに対して非効果的である。
第3に、緊急切断状況における油圧および空気圧機器の低速応答時間は、不十分である。低速で変化する過大な引っ張り力は、ライザが跳出し、掘削床およびライザパイプを損傷させることを加速させ得る。
(要約)
ライザ上のハイブリッド張力調整システムによって実装される跳ね返り防止制御設計は、従来の油空圧張力調整システムにおけるそれに優る改良された試験能力に加え、掘削ライザの切断の場合、よりロバストな制御および精度を提供し得る。掘削ライザの切断の場合の改良された制御および精度は、深海ライザシステムの全体的安全性および確実性を向上させ得る一方、加えて相対的安全性を伴って、種々の切断シナリオの試験を可能にする。特に、電気テンショナは、油空圧テンショナより高速の応答時間およびより優れた制御精度を有する。迅速応答時間は、有利には、跳ね返り防止機能を行うために採用され得る。ライザハイブリッド張力調整システムのためのこの跳ね返り防止制御設計は、制御の精度および柔軟性の増加ならびに試験シナリオのための追加の可能性を提供し、したがって、信頼性および安全性を向上させる。
システムは、掘削ライザと、船と、船に結合される第1のデータロギングシステムと、掘削ライザの上部に結合される第2のデータロギングシステムと、ワイヤのアレイを介して掘削ライザに結合される電気テンショナのアレイと、1つ以上のワイヤを介して掘削ライザに結合される1つ以上の油空圧テンショナと、テンショナに結合され、それを制御し、データを第1および第2のデータロギングシステムから受信する、コントローラとを含み得る。第1のデータロギングシステムは、船自体の加速度、速度、および位置に関するデータをコントローラに送信する。第2のデータロギングシステムは、掘削ライザの上部の加速度、速度、および位置に関するデータをコントローラに送信する。コントローラは、次いで、持続する掘削ライザの上部に関するデータと掘削ライザの特性に関するデータに基づいて、掘削ライザ全体の特性を推定する。本書全体を通して参照される「船」は、船舶、プラットフォーム、または任意の他の海中対応構造または車両を指し得る。
掘削ライザが防噴装置から切断されたとき、跳ね返り防止システムの第1の目標は、可能な限り大きく、ロアーマリンライザパッケージ、すなわち、掘削ライザの底部と防噴装置との間の距離を作り出すことである。そのために、防噴装置の位置に対する掘削ライザの加速度、速度、および位置に関するデータが、切断が生じたことを示すと、コントローラは、可能な限り迅速に、掘削ライザと防噴装置との間に最大距離を生成するために、電気テンショナに、最大張力をそれらが結合されるワイヤに加えさせるように構成される。この目標は、ロアーマリンライザパッケージと防噴装置との間の衝突を防止するためのものである。
しかしながら、最大張力が加えられた後、掘削ライザの上部が船と衝突し得るリスクが発生する。コントローラは、船の加速度、速度、および位置に関する第1のデータと、掘削ライザの上部の加速度、速度、および位置に関する第2のデータを比較するように構成される。この比較を通して、コントローラは、衝突が起こりつつあるかどうかを決定するために、掘削ライザの上部の加速度と船の加速度との間の差異を計算することができる。計算が、衝突が切迫していることを示す場合、コントローラは、電気テンショナに、ライザの加速度を減速させるために、それらが結合されるワイヤに加えられる張力を低減させ、したがって、衝突を回避するように構成される。
次いで、掘削ライザの上部と船との間の衝突のリスクが避けられた後、コントローラは、掘削ライザの位置に関する第2のデータと、掘削ライザの所望の位置を比較し、掘削ライザを所望の位置にもたらすために、電気テンショナに、ワイヤに加えられる張力をゆっくりと増加させるであろう。
いくつかの油空圧テンショナは、切断シナリオにおける跳ね返りに対抗するために使用され得る跳ね返り防止弁を有する。提案されるハイブリッド跳ね返り防止システムでは、コントローラは、システムの制御および予測精度を向上させるために、油空圧テンショナの跳ね返り防止弁を開放したまま保つことができる。しかしながら、コントローラが、衝突が切迫しており、電気テンショナの跳ね返り防止能力がそれを防止するために十分ではないこともあると決定すると、コントローラは、電気テンショナの跳ね返り防止能力を補完するために、油空圧テンショナの跳ね返り防止弁を閉鎖し得る。
本明細書に説明される特徴を含む、システムは、電気テンショナが従来の油空圧テンショナをはるかに上回る精度を可能にするので、試験能力の向上を可能にし得る。コントローラは、完全切断シナリオにおけるであろうそれよりも少なく掘削ライザを後退させるために、電気テンショナに、張力をそれらが取り付けられるワイヤに加えさせるように構成されることができる。これは、掘削ライザを防噴装置から部分的に後退させるときに印加される力が完全切断におけるものをはるかに下回るので、従来の純粋油空圧システムにおけるものよりはるかに少ないリスクを伴って、システムの跳ね返り防止能力の試験を可能にすることができる。
一実施形態によると、装置は、複数のワイヤのうちの第1および第2のワイヤを介して掘削ライザに機械的に結合される第1および第2の電気テンショナを含む。装置は、船に結合され、船の加速度、速度、および位置に関するデータを生成するように構成され得る第1のデータロギングシステムも含み得る。加えて、装置は、掘削ライザに結合され、掘削ライザの加速度、速度、および位置に関するデータを生成するように構成され得る第2のデータロギングシステムを含み得る。第2のデータロギングシステムは、掘削ライザの上部に取り付けられ得、さらに、より具体的には、掘削ライザの上部の加速度、速度、および位置に関するデータを生成するように構成され得る。装置はさらに、複数のワイヤのうちの第3のワイヤを介して、掘削ライザに機械的に結合された油空圧テンショナを含み得る。さらに、装置は、第1および第2の電気テンショナおよび油空圧テンショナによって送達される張力およびスピードを測定するように構成されている、コントローラを含み得る。コントローラはまた、部分的に、第1のデータロギングシステムによって生成されるデータと、第2のデータロギングシステムによって生成されるデータとの比較に基づいて、第1および第2の電気テンショナのための張力を決定するように構成され得る。コントローラは、最適な張力適用を決定するために、船の特性に関するデータと、掘削ライザの特性に関するデータを比較するように構成され得る。最後に、コントローラは、第1および第2の電気テンショナを制御し、決定された張力を第1および第2のワイヤに印加し、潜在的に、第1および第2のワイヤの長さを調節するように構成され得る。
さらに、コントローラは、ロアーマリンライザパッケージと防噴装置との間の切断に対応するように構成され得る。切断の場合、コントローラは、ロアーマリンライザパッケージと防噴装置との間の衝突を防止するために、最大張力を第1および第2のワイヤに分配するように構成され得る。最大張力は、防噴装置の位置および掘削ライザの特性に関する第1のデータに基づいて計算される期間の間、印加され得る。
ロアーマリンライザパッケージと防噴装置との間に十分な距離が達成された後、掘削ライザの上部が船の床に影響を及ぼし得る懸念が生じる状況が、発生し得る。そのような状況を是正するために、第1のデータロガーは、船の加速度を含むデータをコントローラに継続的にフィードするように構成され得、第2のデータロガーは、掘削ライザの上部の加速度を含むデータをコントローラに継続的にフィードするように構成され得る。コントローラはさらに、掘削ライザの上部の加速度と船の加速度との間の差異を継続的に計算するように構成され得る。切断の場合、最大張力の前述の適用を前提とすると、掘削ライザの上部の加速度と船の加速度との間の差異の急増が予期されることができる。したがって、コントローラは、掘削ライザの上部の加速度と船の加速度との間の差異が所定の値に到達すると、掘削ライザの上部と船との間の衝突を避けるために必要な速度で第1および第2のワイヤに加えられる張力を低減させるように構成され得る。
掘削ライザの上部と船の床との間のそのような衝突が避けられた後、コントローラは、掘削ライザの位置に関するデータが掘削ライザの所望の位置を既述するデータの所定の組に従う位置に掘削ライザをもたらすために、第1および第2のワイヤに加えられる張力を徐々に増加させるように構成され得る。
コントローラはさらに、システムの跳ね返り防止特徴の試験を可能にするように構成され得る。コントローラは、ロアーマリンライザパッケージを完全切断の場合より少ない程度に防噴装置から後退させるように構成され得る。コントローラはさらに、所望の後退の程度を動的に調節するように構成され得る。最後に、コントローラは、防噴装置をオペレータによって設定された程度まで後退させるように構成され得る。
最後に、第1および第2の電気テンショナの跳ね返り防止能力は、油空圧テンショナによって補完され得る。油空圧テンショナは、跳ね返り防止弁を装備し得る。第1および第2の電気テンショナの跳ね返り防止機能性の予測精度をさらに補完するために、油空圧テンショナの跳ね返り防止弁は、跳ね返り防止装置の従来の動作の間、開放されたままにされ得る。しかしながら、第1のデータが、所定の限界を超える掘削ライザの加速度を示すと、コントローラは、油空圧テンショナの跳ね返り防止弁を開放させ、それによって、第1および第2の電気テンショナの跳ね返り防止能力を補完し得る。
前述は、以下の発明を実施するための形態がより深く理解され得るために、本発明の実施形態のある特徴および技術的利点をかなり広義に概略している。本発明の請求項の主題を形成する、追加の特徴および利点が、本明細書に後述されるであろう。開示される概念および具体的実施形態は、同一または類似目的を実施するために、他の構造の修正または設計のための基礎として、容易に利用され得ることが、当業者によって理解されるはずである。また、そのような同等構造が、添付の請求項に記載の本発明の精神および範囲から逸脱しないことが、当業者によって認識されるはずである。追加の特徴は、付随の図と併せて検討されることによって、以下の説明からより深く理解されるであろう。しかしながら、図はそれぞれ、例証および説明の目的のためだけに提供され、本開示の限定を意図するものではないことは、明示的に理解されたい。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
装置であって、
船と、
掘削ライザと、
前記掘削ライザに結合されている複数のワイヤと、
前記複数のワイヤのうちの第1および第2のワイヤを介して前記掘削ライザに結合されている第1および第2の電気テンショナと、
前記船に結合されている第1のデータロギングシステムであって、前記第1のデータロギングシステムは、前記船の特性に関する第1のデータを生成するように構成されている、第1のデータロギングシステムと、
前記掘削ライザに結合されている第2のデータロギングシステムであって、前記第2のデータロギングシステムは、前記ライザの特性に関する第2のデータを生成するように構成されている、第2のデータロギングシステムと、
前記第1および第2の電気テンショナに結合され、かつ前記第1および第2のデータロギングシステムに結合されているコントローラと
を備え、
前記コントローラは、
前記第1のデータを前記第1のデータロギングシステムから受信することと、
前記第2のデータを前記第2のデータロギングシステムから受信することと、
前記第1のデータを前記第2のデータと比較することと、
前記第1のデータと前記第2のデータの比較に少なくとも部分的に基づいて、前記掘削ライザの位置を基準点に対して制御するための前記第1および第2の電気テンショナに対する張力を決定することと、
前記決定された張力を前記第1および第2のワイヤに加えるように前記第1および第2の電気テンショナを制御することと
を含むステップを行うように構成されている、装置。
(項目2)
前記複数のワイヤのうちの第3のワイヤを介して前記掘削ライザに結合されている油空圧テンショナをさらに備え、
前記コントローラは、前記第3のワイヤの張力を調節するように前記油空圧テンショナを制御するようにさらに構成されている、項目1に記載の装置。
(項目3)
前記油空圧テンショナは、跳ね返り防止弁を備えている、項目2に記載の装置。
(項目4)
前記コントローラは、前記ライザシステムの予測精度を向上させるために、ライザ跳ね返りプロセス中、前記油空圧テンショナの跳ね返り防止弁を開放されたままであるように制御するように構成されている、項目3に記載の装置。
(項目5)
前記コントローラは、前記油空圧テンショナの跳ね返り防止弁を閉鎖し、前記第1および第2の電気テンショナの跳ね返り防止能力を補完するようにさらに構成されている、項目3に記載の装置。
(項目6)
前記第2のデータは、
前記掘削ライザの上部の加速度と、
前記掘削ライザの上部の速度と、
前記掘削ライザの上部の位置と、
張力測定値と
のうちの少なくとも1つを含み、
前記第1のデータは、
前記船の加速度と、
前記船の速度と、
前記船の位置と
のうちの少なくとも1つを含む、項目1に記載の装置。
(項目7)
前記コントローラは、ロアーマリンライザパッケージと防噴装置との間の切断の場合、前記第1および第2の電気テンショナの張力を調節し、前記ロアーマリンライザパッケージと前記防噴装置との間の距離を制御するようにさらに構成されている、項目1に記載の装置。
(項目8)
前記コントローラは、ロアーマリンライザパッケージと防噴装置との間の切断の場合、前記第1および第2の電気テンショナの張力を調節し、前記掘削ライザと前記船の床との間の距離を制御するようにさらに構成されている、項目1に記載の装置。
(項目9)
前記コントローラは、ロアーマリンライザパッケージと防噴装置との間の切断の検出時、前記防噴装置の位置および前記第2のデータに少なくとも部分的に基づいて計算される期間の間、最大張力を前記第1および第2のワイヤに分配するようにさらに構成されている、項目1に記載の装置。
(項目10)
前記コントローラは、前記第1のデータおよび前記第2のデータに少なくとも部分的に基づいて、前記第1および第2のワイヤに加えられる張力を低減させ、前記掘削ライザが前記船の床に影響を及ぼすことを防ぐようにさらに構成されている、項目1に記載の装置。
(項目11)
前記第1のデータは、船の加速度を含み、前記第2のデータは、前記掘削ライザの上部の加速度を含み、前記コントローラは、可能な衝突を検出するために、前記船の加速度を前記掘削ライザの上部の加速度と比較するようにさらに構成されている、項目10に記載の装置。
(項目12)
前記コントローラは、前記掘削ライザの上部の加速度と前記船の加速度との間の差異が閾値を超える場合、前記第1および第2のワイヤに加えられる張力を低減させるようにさらに構成されている、項目11に記載の装置。
(項目13)
前記コントローラは、所望の掘削ライザ位置および前記第2のデータに少なくとも部分的に基づいて、ある期間の間、前記第1および第2のワイヤに加えられる張力を増加させ、前記掘削ライザを前記所望の掘削ライザ位置に移動させるようにさらに構成されている、項目1に記載の装置。
(項目14)
前記コントローラは、試験モードにあるとき、ロアーマリンライザパッケージを完全後退にあるそれよりも小さい距離まで防噴装置から後退させるようにさらに構成されている、項目1に記載の装置。
(項目15)
前記コントローラは、調節可能制御パラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記ロアーマリンライザパッケージの後退の程度を調節するようにさらに構成されている、項目15に記載の装置。
(項目16)
前記コントローラは、前記第1のデータと前記第2のデータのリアルタイム比較に少なくとも部分的に基づいて、跳ね返り防止モードにおける前記掘削ライザに対する上向き引っ張り力を動的に調節するように前記第1および第2の電気テンショナを制御するようにさらに構成されている、項目1に記載の装置。
(項目17)
前記コントローラは、最適化制御技法を適用することによって、前記第1および第2のワイヤの張力を制御するようにさらに構成されている、項目1に記載の装置。
(項目18)
基準位置は、前記掘削船、ライザストリングに沿ったノード、別の別個の船、および海底のうちの少なくとも1つを含む、項目1に記載の装置。
(項目19)
前記コントローラは、PID制御ループ、線形二次ガウス制御ループ、H無限大制御ループ、および非線形制御ループのうちの少なくとも1つに従って、前記掘削ライザの位置を制御するように構成されている、項目1に記載の装置。
(項目20)
方法であって、
船の特性に関する第1のデータを受信することと、
掘削ライザの特性に関する第2のデータを受信することと、
前記第1のデータを前記第2のデータと比較することと、
前記第1のデータと前記第2のデータの比較に少なくとも部分的に基づいて、前記掘削ライザの位置を基準点に対して制御するための複数の電気テンショナに対する張力を決定することと、
前記決定された聴力を複数のワイヤに加えるように複数の電気テンショナを制御することと
を含む、方法。
(項目21)
前記第1のデータは、
前記船の加速度と、
前記船の速度と、
前記船の位置と
のうちの少なくとも1つを含む、項目20に記載の方法。
(項目22)
前記第2のデータは、
前記掘削ライザの加速度と、
前記掘削ライザの速度と、
前記掘削ライザの位置と
のうちの少なくとも1つを含む、項目20に記載の方法。
(項目23)
前記複数の電気テンショナを制御することは、ロアーマリンライザパッケージと防噴装置との間の切断に対する位置を補償することを含む、項目20に記載の方法。
(項目24)
ロアーマリンライザパッケージと防噴装置との間の切断の場合、前記第1のデータと前記第2のデータのリアルタイム比較に少なくとも部分的に基づいて、かつ前記防噴装置の位置を用いて、前記複数の電気テンショナの張力を動的に調節し、前記ロアーマリンライザパッケージと前記防噴装置との間の距離を制御することをさらに含む、項目20に記載の方法。
(項目25)
前記第1のデータと前記第2のデータのリアルタイム比較に少なくとも部分的に基づいて、前記複数の電気テンショナの張力を動的に調節し、前記掘削ライザと前記船の床との間の距離を制御することをさらに含む、項目20に記載の方法。
(項目26)
前記第1のデータと前記第2のデータのリアルタイム比較に少なくとも部分的に基づいて、前記複数の電気テンショナの張力を動的に調節し、ロアーマリンライザパッケージを完全切断において生じるそれより少ない程度まで防噴装置から後退させることをさらに含む、項目20に記載の方法。
(項目27)
調節可能制御パラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記防噴装置からの前記ロアーマリンライザパッケージの後退の距離を調節することをさらに含む、項目26に記載の方法。
(項目28)
基準位置は、前記掘削船、ライザストリングに沿ったノード、別の別個の船、別の別個の船、および海底のうちの少なくとも1つを含む、項目20に記載の方法。
(項目29)
前記コントローラは、PID制御ループ、線形二次ガウス制御ループ、H無限大制御ループ、および非線形制御ループのうちの少なくとも1つに従って、前記掘削ライザの位置を制御するように構成されている、項目20に記載の方法。
(項目30)
装置であって、前記装置は、コントローラを備え、
前記コントローラは、
第1のデータを第1のデータロギングシステムから受信することと、
第2のデータを第2のデータロギングシステムから受信することと、
前記第1のデータを前記第2のデータと比較することと、
前記第1のデータと前記第2のデータの比較に少なくとも部分的に基づいて、前記掘削ライザの位置を基準点に対して制御するための第1および第2の電気テンショナに対する張力を決定することと、
前記決定された張力を前記第1および第2のワイヤに加えるように前記第1および第2の電気テンショナを制御することと
を含むステップを行うように構成されている、装置。
(項目31)
前記コントローラは、前記複数のワイヤのうちの第3のワイヤの張力を調節するように油空圧テンショナを制御するステップを行うようにさらに構成されている、項目30に記載の装置。
(項目32)
前記コントローラは、ライザシステムの予測精度を向上させるために、ライザ跳ね返りプロセス中、前記油空圧テンショナの跳ね返り防止弁が開放されたままであるように制御するステップを行うようにさらに構成されている、項目31に記載の装置。
(項目33)
前記コントローラは、前記油空圧テンショナの跳ね返り防止弁を閉鎖し、前記第1および第2の電気テンショナの跳ね返り防止能力を補完するステップを行うようにさらに構成されている、項目31に記載の装置。
(項目34)
前記コントローラは、ロアーマリンライザパッケージと防噴装置との間の切断の場合、前記第1および第2の電気テンショナの張力を調節し、前記ロアーマリンライザパッケージと前記防噴装置との間の距離を制御するステップを行うようにさらに構成されている、項目30に記載の装置。
(項目35)
前記コントローラは、ロアーマリンライザパッケージと防噴装置との間の切断の場合、前記第1および第2の電気テンショナの張力を調節し、掘削ライザと船の床との間の距離を制御するステップを行うようにさらに構成されている、項目30に記載の装置。
(項目36)
前記コントローラは、ロアーマリンライザパッケージと防噴装置との間の切断の検出時、前記防噴装置の位置と掘削ライザの位置、掘削ライザの速度、および掘削ライザの加速度を含む前記第2のデータとに少なくとも部分的に基づいて計算される期間の間、最大張力を前記第1および第2のワイヤに分配するステップを行うようにさらに構成されている、項目30に記載の装置。
(項目37)
前記コントローラは、掘削ライザが船の床に影響を及ぼすことを防ぐために、前記第1のデータおよび前記第2のデータに少なくとも部分的に基づいて、前記第1および第2のワイヤに加えられる張力を低減させるステップを行うようにさらに構成されている、項目30に記載の装置。
(項目38)
前記コントローラは、起こりつつある衝突を検出するために、船の加速度を含む前記第1のデータを掘削ライザの上部の加速度を含む第2のデータと比較するステップを行うようにさらに構成されている、項目37に記載の装置。
(項目39)
前記コントローラは、前記掘削ライザの上部の加速度と前記船の加速度との間の差異が閾値を超える場合、前記第1および第2のワイヤに加えられる張力を低減させるステップを行うようにさらに構成されている、項目38に記載の装置。
(項目40)
前記コントローラは、所望の掘削ライザ位置および前記第2のデータに少なくとも部分的に基づいて、ある期間の間、前記第1および第2のワイヤに加えられる張力を増加させ、掘削ライザを前記所望の掘削ライザ位置に移動させるステップを行うようにさらに構成されている、項目30に記載の装置。
(項目41)
前記コントローラは、試験モードにあるとき、ロアーマリンライザパッケージを完全後退にあるそれよりも小さい距離まで防噴装置から後退させるステップを行うようにさらに構成されている、項目30に記載の装置。
(項目42)
前記コントローラは、調節可能制御パラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記ロアーマリンライザパッケージの引きつけの程度を調節するステップを行うようにさらに構成されている、項目41に記載の装置。
(項目43)
前記コントローラは、前記第1のデータと前記第2のデータのリアルタイム比較に少なくとも部分的に基づいて、跳ね返り防止モードにおける掘削ライザに対する上向き引っ張り力を動的に調節するように前記第1および第2の電気テンショナを制御するステップを行うようにさらに構成されている、項目30に記載の装置。
(項目44)
前記コントローラは、線形二次ガウス方程式を適用することによって、前記第1および第2のワイヤの張力を制御するステップを行うようにさらに構成されている、項目30に記載の装置。
(項目45)
基準位置は、前記掘削船、ライザストリングに沿ったノード、別の別個の船、別の別個の船、および海底のうちの少なくとも1つを含む、項目30に記載の装置。
(項目46)
前記コントローラは、PID制御ループ、線形二次ガウス制御ループ、H無限大制御ループ、および非線形制御ループのうちの少なくとも1つに従って、前記掘削ライザの位置を制御するように構成されている、項目30に記載の装置。
開示されるシステムおよび方法のより完全な理解のために、次に、付随の図面と関連して検討される以下の説明を参照する。
図1Aは、本開示の一実施形態による、ライザ電気張力調整システムの上面図を図示するブロック図である。図1Bは、本開示の一実施形態による、ライザハイブリッド張力調整システムの上面図を図示するブロック図である。 図2Aは、本開示の一実施形態による、ライザ張力調整システムを図示するブロック図である。 図2Bは、本開示の一実施形態による、ライザ張力調整システムのためのコントローラを図示するブロック図である。 図3は、本開示の一実施形態による、ライザ張力調整システムの張力を制御するための方法を図示するフロー図である。 図4は、本開示の一実施形態による、ハイブリッドライザ張力調整システム等における複数の電気テンショナのためのコントローラを図示するブロック図である。 図5は、本開示の一実施形態による、ハイブリッドライザ張力調整システムにおけるそれら等の電気テンショナを制御し、跳ね返り防止能力を提供する方法を図示するフロー図である。 図6は、本開示の一実施形態による、切断事象における電気テンショナに対する張力を決定するためのフロー図である。 図7は、本開示の一実施形態による、切断事象を補償するための電気テンショナに対する張力を決定するための別のフロー図である。 図8は、本開示の一実施形態による、所望の掘削ライザ位置を得るための電気テンショナに対する張力を決定するための別のフロー図である。 図9は、本開示の一実施形態による、試験モードにおける電気テンショナに対する張力を決定するための別のフロー図である。 図10は、本開示の一実施形態による、跳ね返り防止モードにおける電気テンショナに対する張力を決定するための別のフロー図である。 図11は、油空圧テンショナのみを使用することによる、跳ね返り防止制御の性能を示すグラフである。 図12は、本開示の一実施形態による、ライザハイブリッド張力調整システムを使用することによる、跳ね返り防止制御の性能を示すグラフである。 図13は、本開示の一実施形態による、具体的期間の間に電気および油空圧テンショナによって送達される張力を示すグラフである。 図14は、本開示の一実施形態による、別の期間の間に電気および油空圧テンショナによって送達される張力を示すグラフである。 図15は、本開示の一実施形態による、電動機固定子q−軸電圧に対する制御入力を示すグラフである。 図16は、本開示の一実施形態による、ライザ上部および底部の測定および推定された位置を示すグラフである。
(詳細な説明)
ライザデータロギングシステムは、テンショナ上に設置されたセンサに頼る代わりに、またはそれに加え、ライザ上部上に設置され、ライザのリアルタイム情報を提供することができる。ライザ跳ね返り(recoil)検出システムは、船の任意の運動から独立して作製されることができる。このロギングシステムは、ライザ上部加速度、速度、位置、およびワイヤライン張力等の情報をコントローラにフィードバックすることができる。ライザ上部と船体との間の加速の差異を比較することによって、コントローラは、船上で生じる事象のより信頼性があり、かつより高速の検出を提供し、潜在的に、条件を1秒以内に検出することができる。加速がある限界を超える場合、電気テンショナは、ワイヤライン張力をほぼ瞬時に低減させ、従来の空気圧テンショナよりはるかに効果的な跳ね返り防止制御を提供可能である。
以下に詳述される数学的モデルは、通常動作およびライザ跳ね返り中の動作の両方に対する動的挙動を説明する。モデルは、泥土流排出口を伴うライザストリングと、跳ね返り防止弁を伴う油空圧テンショナと、電気テンショナとを含む。ライザストリングの位置および速度のカルマン推定器が、ライザ底部またはライザストリングに沿った任意の他の深度の変位がロギングシステムから受信された情報に基づいて検出され得るように、コントローラによって実行されることができる。位置制御計画は、予測様式でライザ本体を所望の高度の高さに移動させることを目的として、コントローラによって実装されることができる。コントローラは、線形二次レギュレータ(LQR)法を使用することによって、線形フィードバックコントローラとして実行するように構成され得る。
油空圧テンショナがシステムの一部であるとき、油空圧テンショナ内に設置された跳ね返り防止機器は、ライザ跳ね返りプロセス中、開放したままに保たれ、全体的ライザシステムの予測精度を増加させることができる。電気テンショナ内の張力は、電気テンショナが、ロアーマリンライザパッケージ(LMRP)を防噴装置(BOP)から高速かつ直線に持ち上げ、任意の衝突または損傷を回避するように、ほぼ最大値まで増加させられるように制御されることができる。次いで、張力は、急減させられ、リグ床に衝打することを回避する。ライザが標的高さに到達する前に、電気テンショナは、張力を逆方向にゆっくりと増加させ、ライザの重量を標的位置まで徐々に持ち上げる。一方、油空圧テンショナは、張力を短時間で容易に逆転させることが可能である。したがって、ライザ位置および動的に制御される電気テンショナによって送達される張力の両方の挙動が、非常に予測可能となり得る。
このライザハイブリッド張力調整システムは、ライザシステムをより試験可能なものにする。例えば、LMRPの持ち上げ高さは、調節可能パラメータとして制御ファームウェア内で設定されることができ、それは、動作の間に変更されることができる。例えば、30フィートの完全後退までライザを持ち上げる代わりに、完全後退の1Aのみに設定されることができる。したがって、損傷のリスクは、低減させられ、より重要なこととして、機能性試験がより頻繁に行われ、最後の試験からの時間とともに指数関数的に低減させられるオペレータの信頼を改善することを可能にする。
電気テンショナは、ライザ底部が海底に接続されているとき、能動動揺補償の通常動作中、依然として、位置制御モード下にあり得る。ライザ上部の標的変位は、単に、値をコンピュータにタイプすることによって、例えば、5フィート持ち上げるように設定されることができる。電気テンショナの下限最大張力は、ライザエンジニアによって計算される公称張力に設定される。このように、電気テンショナは、常時、公称要求張力を提供し、全体的ライザストリングは、この動作モードの間、張力下に保たれる。この動作方法は、船の予測精度を有意に増加させ得る。特に、予期せぬライザ分離事故に対して、ライザ上部位置は、破損されたライザストリングの軽くなった重量に起因する任意の行き過ぎの代わりに、ある距離だけ安全に持ち上げられるであろう。さらに、ライザストリングの任意の部分が、標的位置に設定されることができる。
ライザ跳ね返りプロセス中、全電気テンショナの張力が最小に達する瞬間、ライザが依然として加速しているというシナリオが存在し得、これは、ライザストリングの過度の引っ張り力が、依然として、電気テンショナの能力より大きいことを示す。油空圧テンショナの張力は、ここで、追加の空気圧容器(APV)をオンに切り替えるか、または跳ね返り防止弁を遮断することによって、低減し始めるはずである。全電気テンショナの張力が最小に達する瞬間、ライザが減速している場合、予測される残りの張力変位が、ライザ上部が掘削床に衝打することを防止するために、高速で計算され、油空圧テンショナの張力が低減させられるべきかどうかを決定することができる。
単独で、または油空圧テンショナと組み合わせて、電気テンショナをハイブリッドシステム内に実装する、張力調整システムは、以下の図に説明される。図1Aは、本開示の一実施形態による、ライザ電気張力調整システム150の上面図を図示するブロック図である。ライザ130は、ロープによって、電気テンショナ110−117に結合され得る。図1Aは、8つの電気テンショナ110−117を伴う電気ライザ張力調整システム150を描写するが、電気ライザ張力調整システム150は、この具体的数の電気テンショナ110−117に限定されない。例えば、別の実施形態では、電気ライザ張力調整システムは、4つの電気テンショナを含み得る。
図1Bは、本開示の一実施形態による、ライザハイブリッド張力調整システム100の上面図を図示するブロック図である。ライザ130は、ロープによって、電気テンショナ110−113および油空圧テンショナ120−123に結合され得る。電気テンショナ110−113および油空圧テンショナ120−123は、一緒に、ライザハイブリッド張力調整システム100を形成し得る。油空圧ライザテンショナ120−123のみを採用する、ライザ張力調整システムの欠点の多くが、すでに詳述されたが、油空圧テンショナ120−123が、油空圧テンショナ120−123の利点を利用して、ライザハイブリッド張力調整システム100内で使用され得る。例えば、油空圧テンショナ120−123を伴うライザハイブリッド張力調整システム100は、油空圧テンショナ120−123が、外部システムとのエネルギー交換を有しない受動的な自給式のシステムであるので、良好な確実性を有し得る。さらに、ライザハイブリッド張力調整システム100は、外部システムの外乱および変動により耐性があり得る。電気ライザテンショナ110−113は、動的可変トルクの高精度送達、即時制御応答の提供、および設置が容易等の多くの利点を加える。ライザハイブリッド張力調整システム100は、したがって、油空圧張力調整システム120−123および電気テンショナ110−113の組み合わせられた利点から利益を享受し得る。
図1Bは、4つの電気テンショナ110−113および4つの油空圧テンショナ120−123を伴うライザハイブリッド張力調整システム100を描写するが、ライザハイブリッド張力調整システムは、この具体的数の電気テンショナおよび油空圧テンショナに限定されない。例えば、別の実施形態では、ライザハイブリッド張力調整システムは、6つの油空圧テンショナおよび4つの電気テンショナを含み得る。
図2Aは、本開示の一実施形態による、ライザ張力調整システム200を図示するブロック図である。張力調整システム200は、電気テンショナ210を掘削ライザ230に結合するワイヤ231の張力を制御するために使用され得る。1つのみの電気テンショナ210が図示されるが、前述の図1Aに図示されるように、追加の電気テンショナが、存在し得る。
電気テンショナ210は、他の電気テンショナと共有され得る共通DC配電バス270に結合され得る。DCバス270は、張力調整システム200内外に流れるエネルギーならびに他の電力デバイスのための物理的リンクを提供する。DCバス270は、1つ以上の発電機274によって給電されるACバス272からの電力を変換する、能動フロントエンド(AFE)整流器260に結合され得る。AFE整流器260の電力モジュールは、AFEコントローラ260aを通して、電力管理システム250によって制御され得る。
電気テンショナ210は、エネルギーをACからDCまたはDCからACに反転させるための可変周波数駆動(VFD)211を含み得る。VFD型インバータ211は、VFDコントローラ211aを通して、張力コントローラ202によって制御され得る。ある方向に、インバータ211は、電気テンショナ210による使用のために、DCバス270からのDCエネルギーをACエネルギーに変換し得る。別の方向に、インバータ211は、電気テンショナ210からのACエネルギーをDCバス270上に転移されるDCエネルギーに変換し得る。
電気テンショナ210はまた、ワイヤ231によって、綱車214およびライザ230に結合された電動機212を含み得る。電動機212は、例えば、高トルク低速機械であり得る。電動機212は、軸方向磁束永久磁石ディスク電動機等の直接駆動電動機であり得る。電動機212は、VFD211によって制御され得る。位置センサ(PS)216が、電気テンショナ210に結合され、電動機回転位置231を測定し、その位置を張力コントローラ202に報告し得る。温度センサ218が、電動機218の内側またはその上に位置し、フィードバックをVFDコントローラ211aに提供し得る。例えば、センサ218によって測定された温度が、安全レベルを超えると、補助冷却システムの循環が、増加させられ得るか、または電動機212は、その温度を低下させるために、停止させられ得る。
そのような図1Aに図示されるような全電気式張力調整システムでは、複数の電気テンショナは、ワイヤ231によって、ライザ230に結合され得る。張力調整システム200が、図1Bに図示されるようなハイブリッドシステムであるとき、システム200は、関連付けられたコントローラ252aを伴う油空圧テンショナ252を含み得る。1つのみの油空圧テンショナ252が図示されるが、複数の油空圧テンショナが、ワイヤ231を通して、ライザ230に結合され得る。コントローラ252aも、張力コントローラ202と通信し得る。
張力コントローラ202は、ハイブリッドまたは電気ライザ張力調整システム内の多くのタスクを行い、フィードバックを電力管理コントローラ250に提供するように構成され得る。例えば、コントローラ202は、異なる制御アルゴリズムを通して、異なる制御目的のために、電動機212内のトルクを調整し得る。別の実施例として、コントローラ202は、油空圧テンショナ252と電気テンショナ210との間に張力を分配する負荷共有コントローラとして使用され得る。さらに、コントローラ202は、ワイヤライン231の張力を動的に制御するように構成され得る。監視および制御目的のために、電気テンショナ210、油空圧テンショナ252、ライザ230、およびライザ張力調整システムが採用され得る掘削船のステータスフィードバックが、コントローラ202に送信され得る。代替として、コントローラ202は、異なる制御アルゴリズムを使用して、電気および油空圧テンショナの両方のための参照信号を計算し得る。アルゴリズムは、部分的に、海底に対するライザ頂部および掘削船の上下揺れ相対位置、モーション参照ユニット(MRU)232からの速度および加速度、船(図示せず)上のMRU、および電気テンショナ210および油空圧テンショナ252の張力測定値に基づき得る。さらに、コントローラ202は、電気テンショナ202内外のエネルギーの経路を監視し、このエネルギー信号を電力管理コントローラ250に送信するように構成され得る。
電力管理コントローラ250は、DCバス270電圧およびACバス272周波数を監視するように構成され得る。さらに、コントローラ250は、電気テンショナ210、ウルトラキャパシタバンク222、および電力放散器242等の他の電力構成要素間の電力を調整し得る。
図2Aに戻って参照すると、通常動作では、ライザハイブリッド張力調整システムを有する掘削船は、大量の電力を電気テンショナ210へおよび/またはそこから転移させる、波動を経験し得る。例えば、船が、船を上方に移動させる波を経験すると、電気テンショナ210は、リグ電力網250からエネルギーを消費し得る。電気テンショナ210によって消費されるエネルギーは、メガジュール範囲内であり得、要求されるピーク電力は、したがって、メガワット範囲内であり得る。船が、船を下向きに移動させる波を経験すると、電気テンショナ210は、同一の電力をDCバス270上に放出し得る。波からの電力変動は、要素222および242を用いて補償され得る。それは、エネルギー貯蔵要素222によってDCバス270に戻されるエネルギーを貯蔵するか、またはエネルギー消散要素242においてエネルギーを消散させることによる。
エネルギー貯蔵要素220は、DCバス270に結合され得る。各エネルギー貯蔵要素222は、DC/DC電力チョッパ(DDPC)221に結合され得る。エネルギー貯蔵要素220のために使用されるエネルギー貯蔵デバイス222の具体的数およびタイプは、使用される船のタイプまたはエネルギー貯蔵要素220のために利用可能な空間等、用途特定のパラメータに依存し得る。エネルギー貯蔵デバイス222は、例えば、ウルトラキャパシタバンク(UCB)、バッテリバンク、またはフライホイールであり得る。UCBが、エネルギー貯蔵デバイス222のために使用されるとき、UCBは、最上位の風浪階級基準の船の上下揺れおよびUCBの容量ディレーティングの5倍の両方の最大値の少なくとも1.2倍の容量を有するように選択され得る。
張力調整システム200は、一方向性電力チョッパ241を通して、DCバス270に結合された電力放散器242も含み得る。一方向性電力チョッパ241は、電力放散器242によって放散されるべきエネルギーの量を調整し得る。電力放散器242は、レジスタまたは放熱板等のエネルギーを消費する任意のデバイスであり得る。電力管理システム250内の動作アルゴリズムは、エネルギー貯蔵デバイス222が完全に充填されると、またはUCBの動作電圧が最大動作電圧を超えると、エネルギーを電力放散器242に送り得る。
図3は、本開示の一実施形態による、ライザ張力調整システムの張力を制御するための方法300を図示するフロー図を示す。方法300は、ブロック302において、ライザ張力調整システム内のテンショナによって送達される張力を測定することから開始する。測定された張力は、油空圧テンショナまたは電気テンショナによって送達される張力であり得る。一実施形態では、図2Aのコントローラ202等のコントローラが、油空圧または電気テンショナによって送達される張力フィードバック信号を受信し、油空圧または電気テンショナのいずれかによって送達される測定された張力を取得し得る。ある実施形態では、複数の油空圧および/または電気テンショナは、コントローラによって監視され得る。一実施形態では、図2Aのコントローラ202等のコントローラが、張力下にある間、油空圧または電気テンショナによって送達される張力を測定し得る。
ブロック304では、複数の電気テンショナのための所望の張力は、部分的に、ブロック302において測定された張力に基づいて、決定され得る。複数の電気テンショナのための所望の張力を決定するために使用され得る他のパラメータとして、油空圧または電気テンショナによって送達される張力、ライザ張力調整システム全体の要求される総張力、ライザハイブリッド張力調整システム内の油空圧テンショナの総数、および/またはシステム内の電気テンショナの総数が挙げられる。さらに、図2Aのコントローラ202は、部分的に、船上の油空圧および電気テンショナの総数等、掘削船の監視されるパラメータに基づいて、電気テンショナの所望の張力を決定するように構成され得る。
ブロック306では、ブロック304の所望の張力は、複数の電気テンショナに分配され得る。複数の電気テンショナは、次いで、複数の電気テンショナのそれぞれの電気テンショナに結合されたワイヤを均等に巻き込むか、または巻き出すことによって、決定された張力を送達するように制御され得る。
一実施形態によると、電気テンショナまたは複数の電気テンショナの所望の張力は、T ETi 個々の電気テンショナiの所望の張力、THTi 任意の所与の時間において、油空圧テンショナiによって送達される張力、TTotal ライザハイブリッド張力調整システム全体の所望の総張力)、およびシステム内の油空圧および電気テンショナの総数に基づいて計算され得る
ブロック308では、複数のテンショナは、部分的に、ブロック304において決定され、ブロック306において分配された張力に基づいて、制御され得る。例えば、テンショナは、張力をワイヤに加え得る。複数の電気テンショナは、異なる制御目的を満たすために、制御および調整され得る。これは、海洋掘削船におけるライザを安定させることを支援し得る。例えば、テンショナによって送達される張力の測定は、テンショナの所望の張力を動的に計算し、テンショナによって送達される張力を継続的に制御するために行なわれ得る。これは、油空圧および/または電気テンショナによって送達された総張力が、ほぼ一定のままであることを確実にし得る。一実施形態では、図2Aのコントローラ202は、複数の電気テンショナを制御し、異なる掘削動作および海面状態に従って、ワイヤラインの張力を調節するように構成され得る。図3のブロックに開示される動作は、継続的に行われ得る。
電気テンショナを伴うテンショナシステムのためのコントローラの一実施形態が、図4に示される。図4は、本開示の一実施形態による、ハイブリッドライザ張力調整システム等における複数の電気テンショナのためのコントローラを図示するブロック図である。図4のコントローラは、例えば、図2Aにおける張力制御202として実装され得る。張力調整システムコントローラ412は、データを船ロギングシステム402、ライザロギングシステム404、および/または他のデータシステム406から受信するように構成され得る。例えば、コントローラ412は、有線または無線通信を通して、データシステム402、404、および406に結合され得る。コントローラ412は、ソフトウェアまたはファームウェアを通してプログラムされ、データシステム402、404、および406から受信されたデータを処理し得る。さらに、コントローラ412は、短期または長期のいずれかの間、データまたは計算を記憶するためのメモリに結合され得る。そのソフトウェアまたはファームウェアに従って受信されたデータを処理後、張力調整システムコントローラ412は、張力調整システム内のテンショナおよび/または掘削船の他の構成要素を動作させるか、または動作させる方法のための命令を提供するように設計された制御信号を生成し得る。例えば、張力調整システムコントローラ412は、1つ以上の油空圧テンショナを制御するための制御信号414を生成し、1つ以上の電気テンショナを制御するための制御信号416を生成し、および/または他のシステムを制御するための制御信号418を生成し得る。
例えば、図4のコントローラは、ハードディスクドライブ、CD−ROM、またはDVD上に記憶されるコンピュータプログラム等、非一過性コンピュータ読み取り可能な媒体上に記憶されるコンピュータ命令を実行し得る。コンピュータ命令は、コントローラに、ある方法に従って、データシステム402、404、および/または406から受信されたデータを処理させ、制御信号414、416、および/または418を生成させ得る。1つのそのような方法は、図5のフロー図に図示される。図5は、本開示の一実施形態による、ハイブリッドライザ張力調整システム内のそれら等の電気テンショナを制御し、跳ね返り防止能力を提供する方法を図示するフロー図である。方法500は、ブロック502から開始し、第1のデータを掘削船に結合される第1のデータロギングシステムから受信する。第1のデータは、船の加速度、船の速度、および/または船の位置を含み得る。次いで、ブロック504において、第2のデータが、掘削船の掘削ライザに結合される第2のデータロギングシステムから受信される。第2のデータは、掘削ライザの加速度、掘削ライザの速度、および/または掘削ライザの位置を含み得る。次に、ブロック506において、第1のデータおよび第2のデータは、第1のデータを第2のデータと比較することによって処理され、掘削船に対する掘削ライザの運動を決定する。次いで、ブロック508において、コントローラは、第1のデータ、第2のデータ、および/または第1のデータと第2のデータの比較に基づいて、複数の電気テンショナの各々に対する張力を決定する。ブロック508における張力決定は、ある数学的コスト関数を満たすように選択され得る。ブロック508における張力決定は、掘削ライザの位置を基準点に対して制御するように選択され得る。基準点は、例えば、掘削船、ライザストリングに沿ったノード、遠隔操作船(ROV)、別の別個の船、または海底であり得る。ブロック508の張力決定は、PID制御ループ、線形二次ガウス制御ループ、H無限大制御ループ、または非線形制御ループにおいて掘削ライザの位置を制御するように構成されているコントローラによって決定され得る。
ブロック508において電気テンショナの各々に対する張力を決定することにおいて、コントローラは、第1のデータと第2のデータの比較に基づいて掘削船上で生じていると決定される事象に基づいて、電気テンショナに対してある張力値を選択し得る。例えば、切断事象が、第1のデータを第2のデータと比較することによって検出され、張力が、切断を補償するために電気テンショナに割り当てられ得る。図6は、本開示の一実施形態による、切断事象における電気テンショナに対する張力を決定するためのフロー図である。方法600は、ブロック602において開始し、第1のデータと第2のデータを比較し、切断事象がロアーマリンライザパッケージと防噴装置との間に生じていることを決定する。次いで、ブロック604において、電気テンショナの張力が、ロアーマリンライザパッケージと防噴装置との間の距離を制御するために調節される。一実施形態では、コントローラは、少なくとも部分的に、防噴装置の位置および第2のデータに基づいて計算される期間の間、ロアーマリンライザパッケージと防噴装置との間の切断の検出時、最大張力を第1および第2のワイヤに分配し得る。
図7は、本開示の一実施形態による、電気テンショナに対する張力を決定し、切断事象を補償するための別のフロー図である。方法700は、ブロック702において開始し、第1のデータと第2のデータを比較し、切断事象が掘削ライザと掘削船の床との間で生じていることを決定する。一実施形態では、比較は、可能な衝突を検出するために、船の加速度と掘削ライザの上部の加速度を比較することを含み得る。次いで、ブロック704において、電気テンショナの張力は、掘削ライザと掘削船の床との間の距離を制御するために調節される。一実施形態では、コントローラは、掘削ライザが船の床に影響を及ぼすことを防ぐために、少なくとも部分的に、第1のデータおよび第2のデータに基づいて、第1および第2のワイヤに加えられる張力を低減させ得る。別の実施形態では、コントローラは、掘削ライザの上部の加速度と船の加速度との間の差異が閾値を超える場合、第1および第2のワイヤに加えられる張力を低減させ得る。
図8は、本開示の一実施形態による、所望の掘削ライザ位置を得るために電気テンショナに対する張力を決定する別のフロー図である。方法800は、ブロック802において開始し、第1のデータと第2のデータを比較し、掘削船に対する掘削ライザの位置を決定する。次いで、ブロック804において、コントローラは、掘削ライザを所望の掘削ライザ位置に移動させるために、少なくとも部分的に、所望の掘削ライザ位置および第2のデータに基づいて、ある期間の間、複数の電気テンショナによって複数のワイヤの各々に加えられる張力を増加させ得る。
図9は、本開示の一実施形態による、試験モードにおいて電気テンショナに対する張力を決定するための別のフロー図である。方法900は、ブロック902において開始し、第1のデータと第2のデータを比較し、試験モードがアクティブであることを決定する。次いで、ブロック904において、コントローラは、ロアーマリンライザパッケージを完全後退のそれより小さい程度まで防噴装置から後退させ得る。一実施形態では、コントローラは、調節可能制御パラメータに少なくとも部分的に基づいて、ロアーマリンライザパッケージの後退の程度を調節し得る。
図10は、本開示の一実施形態による、跳ね返り防止モードにおける電気テンショナに対する張力を決定するための別のフロー図である。方法1000は、ブロック1002において開始し、第1のデータと第2のデータを比較し、跳ね返り事象が生じていることを決定する。次いで、ブロック1004において、コントローラは、少なくとも部分的に、第1のデータと第2のデータのリアルタイム比較に基づいて、跳ね返り防止モードにおける掘削ライザに対する上向き引っ張り力を動的に調節し得る。
電気またはハイブリッドテンショナシステムのためのある例示的制御方法は、図5、図6、図7、図8、図9、および図10に前述された通りである。テンショナ制御を実装するためのより詳細な数学的モデルは、以下に説明される。位置制御が、ここでは、自由進行ライザストリングに適用される。ハイブリッドライザ張力調整システムの制御目的は、コントローラおよびテンショナシステムの動作モードに基づいて変化し得る規定された境界条件内において、可能な限り高速かつ平滑にライザ上部の位置を固定高さに至らせることである。
境界条件は、例えば、(l)ライザ底部が、重複区分の任意の種類の垂直または水平衝突を回避するために、LMRPとBOPとの接近を分離するために高速で持ち上げられる必要があること、(2)伸縮自在継手および掘削床等の装填経路内の他のアイテムが損傷することを防止するために、標的位置からのライザ上部の行き過ぎが、予測され、電気テンショナの張力を変動させることによって限定されること、および/または(3)テンショナの各ワイヤロープにワイヤロープをその綱車のうちの1つから飛び出させ、さらに、衝撃荷重をロープおよびテンショナに生じさせ得る任意の弛みを回避するために、常時、張力下にある必要があることであり得る。
これらの条件において適用され得る位置制御計画が、以下に説明される。全体的制御システムの最終平衡状態に対する標的基準が、ライザ上部、ライザ底部、およびライザパイプに沿って選定される各ノードの所望の位置および速度、すなわち、[XTRTRRNRN ・・・VLMRPLMRPであるように設定される。システムの制御入力は、電動機q−軸固定子電圧vであるように設定される。ライザ上部の位置、速度、および加速は、データロギングデバイスを通して測定およびフィードバックされる。ライザストリングの動的運動の推定器が、カルマンフィルタを使用して構築されることができる。一実施形態では、線形二次レギュレータ(LQR)技法が、コントローラ内に実装され、産業ハードウェア内における算出および実装を容易にする線形動的フィードバック制御則をもたらし得る。LQGコントローラは、良好な擾乱減衰およびロバストな性能の利点を有する。コントローラは、以下によって与えられる最適制御入力を決定するように構成され得る。
これは、以下によって与えられるコスト関数を最小化する。
ここでは、行列QおよびRの値は、一定重み行列として、試行錯誤法等によって選択または決定され、テンショナシステムの通常動作に先立って、コントローラの中にプログラムされるか、またはコントローラによってリアルタイムで計算され得る。Qは、
のサイズの対角線行列であり、Q(1,1)=2X10、Q(2,2)=2X10、および、R=1X10−5である。任意の初期状態に対するコスト関数を最小化する最適制御則は、以下によって与えられ得る。
ここで、フィードバック行列Kは、以下によって与えられ得る。
ここで、X=X>=0は、代数リカッチ方程式:
の唯一解である。
状態空間変数は、直接求めることが可能ではないので、カルマンフィルタが、状態
の最適推定値
をシステム出力
から見出すために構築され得る。そして、LQR問題に対して要求される解が、

によって置換することによって見出される。観測器が、以下のように説明され得る。
の最適選択肢が、次いで、以下によって与えられる。
式中、Y=Y>=0は、代数リカッチ方程式:
の唯一解である。
種々の状況に対する電気テンショナを伴うシステムの動作と従来の油空圧テンショナのそれらを比較するためのシミュレーションが、行われた。図11は、油空圧テンショナのみを使用することによる、跳ね返り防止制御の性能を示すグラフである。回収距離は、運転開始前に、全ての跳ね返り防止動作に対して30フィートに事前に設定され、従って、異なる動作条件に対して調節可能ではない。図12は、本開示の一実施形態による、ライザハイブリッド張力調整システムを使用することによる、跳ね返り防止制御の性能を示すグラフである。ライザストリングの任意の部分の標的変位は、単に、値を制御ファームウェアにタイプすることによって、海底に対してある位置に設定されることができる。このシミュレーションでは、LMRPは、BOPから20フィート持ち上げられるように設定される。LMRPは、50秒の時点でBOPから切断される。図12に示されるように、ライザストリングが行き過ぎを伴わずに新しい位置に安定するまで12秒かかり、これは、油空圧テンショナに対してもほぼ同一持続時間であった。
図11における60秒以降から、ライザストリングは、ライザが回収された後、一定振動下にあり、油空圧テンショナ上に緩く垂れ下がる。このライザシステム挙動は、油空圧テンショナのみを使用するとき、危険であり、回避不能である。この振動は、閉塞線および抑圧線シールを深刻な摩耗および摩滅にさらし、通常、厳しい天候または他の条件下では、長続きは許されない。しかしながら、ハイブリッド張力調整システムを使用することによって、電気テンショナによって送達される張力が、図13に示されるように、180°位相オフセットを有するほぼ等しい信号を用いて、油空圧テンショナ上の張力変動を補償可能である。ライザストリングは、常時、位置制御モード下にあり得、それは、ライザが、位置または張力変動を伴わずに、水中に自由に垂れ下がることを可能にする。同一レベルの張力補償は、ライザ底部が坑口に接続されるとき、能動動揺補償動作にも適用され得る。この能動動揺補償動作は、2012年12月14日に出願されたWu他の米国特許公開第2014/0010596号に説明され、参照することによって本明細書に組み込まれる。
図14は、本開示の一実施形態による、ライザ底部をBOPから高速かつ直線に持ち上げ、任意の衝突または損傷を回避するように、電気テンショナによって送達される張力がその最大値まで増加させられることを図示するグラフである。次いで、張力は、高速で低減させられ、ライザストリングが掘削床を衝打しないように減速させる。次いで、張力は、標的位置に到達するまで、徐々に増加するであろう。52〜60秒の電気テンショナにおける張力振動は、フィードバックコントローラが状態推定器によってもたらされる誤差を補正することを試みたので現れている。
電動機固定子q−軸電圧が、システム制御入力として、図15に示される。電圧ピークが、跳ね返りプロセス中に予期され、それは、船の電力システムに対して予期される電気エネルギーピーク変動を例証する。カルマン推定器の結果は、図16に示されるように、ライザ上部およびライザ底部の推定および実際の位置としてのライザシステム数学モデルの有効性を実証する。
ハイブリッドライザ張力調整システム等の電気テンショナを使用して構築される、張力調整システムは、ライザ跳ね返り防止制御能力の向上を得るように制御されることができる。この改良は、掘削船の動作範囲を増加させ得る。すなわち、より優れた跳ね返り防止制御は、掘削船が、より大きい条件範囲内で動作し、したがって、同一動作時間量内により多くの油を地下貯留層から抽出することを可能にする。したがって、掘削船は、より効率的かつ有益に動作されることができる。ライザハイブリッド張力調整システムを使用することによって、全体的ライザパッケージは、より低いリスクを伴って、予測可能かつ試験可能なシステムとなることができる。さらに、より優れた制御システムは、予期されない事象が生じるとき、掘削船への潜在的損傷を低減させ、オペレータの信頼性を増加させる。データロギングシステムは、跳ね返り防止システムによって補償され得る事象の検出能力を改善する。ライザストリングがテンショナ上に緩く垂れ下がるときの電気テンショナによってもたらされる位置制御能力は、異なる抗口間の船移動の間のライザストリング挙動の制御等、操作性を他の動作に拡張する可能性につながる。
コントローラは、データロギングシステムからログ付けされたデータを受信し、跳ね返り防止制御目的のために電気および油空圧テンショナならびにライザストリングの両方を統合するシステムモデルに基づいて、テンショナの動作を制御し得る。線形二次ガウス(LQG)制御設計技法が、コントローラによって実装され、ライザストリングの位置制御を改善し得る。さらに、コントローラは、システム状態変数推定器を伴うフィードバック機構を含み得る。シミュレーションは、本明細書に説明される跳ね返り防止制御技法が、よりロバストかつ正確な制御性能を提供することを実証する。
図3、図5、図6、図7、図8、図9、および図10の概略フロー図は、概して、論理フロー図として記載される。したがって、描写される順序および標識されたステップは、開示される方法の側面を示す。図示される方法の1つ以上のステップまたはその一部と機能、論理、または効果が同等である、他のステップおよび方法も、想起され得る。加えて、採用される形式および記号は、方法の論理ステップを説明するために提供され、方法の範囲を限定するものと理解されない。種々の矢印タイプおよび線タイプが、フロー図内で採用され得るが、それらは、対応する方法の範囲を限定するものと理解されない。実際、いくつかの矢印または他のコネクタは、方法の論理フローのみを示すために使用され得る。例えば、矢印は、描写される方法の列挙されたステップ間の規定されていない持続時間の周期の待機または監視を示し得る。加えて、特定の方法が生じる順序は、示される対応するステップの順序に厳密に準拠することも、準拠しないこともある。
ファームウェアおよび/またはソフトウェア内に実装される場合、前述の機能は、1つ以上の命令またはコードとしてコンピュータ読み取り可能な媒体上に記憶され得る。実施例として、データ構造でエンコードされた非一過性コンピュータ読み取り可能な媒体およびコンピュータプログラムでエンコードされたコンピュータ読み取り可能な媒体が挙げられる。コンピュータ読み取り可能な媒体は、物理的コンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。一例として、限定ではないが、そのようなコンピュータ読み取り可能な媒体として、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、電気的に消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD−ROM)もしくは他の光ディスク記憶、磁気ディスク記憶もしくは他の磁気記憶デバイス、または所望のプログラムコードを命令もしくはデータ構造の形態で記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体が挙げられ得る。ディスク(Diskおよびdisc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザディスク、光学ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、およびブルーレイディスクを含む。概して、ディスク(disk)は、データを磁気的に再現し、ディスク(disc)は、データを光学的に再現する。前述の組み合わせもまた、コンピュータ読み取り可能な媒体の範囲内に含まれるべきである。
コンピュータ読み取り可能な媒体上への記憶に加え、命令および/またはデータは、信号として通信装置内に含まれる伝送媒体上に提供され得る。例えば、通信装置は、命令およびデータを示す信号を有する、送受信機を含み得る。命令およびデータは、1つ以上のプロセッサに、請求項に概略される機能を実装させるように構成される。
本開示およびある代表的利点が、詳細に説明されたが、種々の変更、代用、および改変が、添付の請求項によって定義される本開示の精神および範囲から逸脱することなく、本明細書に行なわれ得ることを理解されたい。さらに、本願の範囲は、明細書に説明されるプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法、およびステップの特定の実施形態に制限されることを意図するものではない。当業者が、本開示の開示から容易に理解するであろうように、本明細書に説明される対応する実施形態と実質的に同一の機能を果たす、または実質的に同一の結果を達成する、既存のまたは後に開発されるプロセス、開示、機械、製造、組成物、手段、方法、またはステップが、利用され得る。故に、添付の請求項は、その範囲内に、そのようなプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法、またはステップを含むものと意図される。

Claims (43)

  1. 装置であって、
    船と、
    防噴装置に接続されている掘削ライザと、
    前記掘削ライザに結合されている複数のワイヤと、
    前記複数のワイヤのうちの第1のワイヤおよび第2のワイヤを介して前記掘削ライザに結合されている第1の電気テンショナおよび第2の電気テンショナと、
    前記船に結合されている第1のデータロギングシステムであって、前記第1のデータロギングシステムは、前記船の特性に関する第1のデータを生成するように構成されている、第1のデータロギングシステムと、
    前記掘削ライザに結合されている第2のデータロギングシステムであって、前記第2のデータロギングシステムは、前記ライザの特性に関する第2のデータを生成するように構成されている、第2のデータロギングシステムと、
    前記第1の電気テンショナおよび前記第2の電気テンショナに結合され、かつ、前記第1のデータロギングシステムおよび前記第2のデータロギングシステムに結合されているコントローラと
    を備え、
    前記コントローラは、
    前記第1のデータを前記第1のデータロギングシステムから受信することと、
    前記第2のデータを前記第2のデータロギングシステムから受信することと、
    前記第1のデータ前記第2のデータと比較することと、
    前記第1のデータと前記第2のデータの比較に少なくとも部分的に基づいて、前記掘削ライザの位置を基準点に対して制御するための前記第1の電気テンショナおよび前記第2の電気テンショナに対する張力を決定することと、
    前記決定された張力を前記第1のワイヤおよび前記第2のワイヤに加えるように前記第1の電気テンショナおよび前記第2の電気テンショナを制御することと
    を含むステップを行うように構成されており、
    前記コントローラは、試験モードで動作するように構成されており、前記試験モードでは、前記コントローラは、前記掘削ライザが前記防噴装置から切断される距離よりも小さい距離まで前記防噴装置から前記掘削ライザを後退させるように前記第1の電気テンショナおよび前記第2の電気テンショナを制御することによって、前記防噴装置から前記掘削ライザを後退させるための前記第1の電気テンショナおよび前記第2の電気テンショナの能力を試験する、装置。
  2. 前記複数のワイヤのうちの第3のワイヤを介して前記掘削ライザに結合されている油空圧テンショナをさらに備え、
    前記コントローラは、前記第3のワイヤの張力を調節するように前記油空圧テンショナを制御するようにさらに構成されている、請求項1に記載の装置。
  3. 前記油空圧テンショナは、跳ね返り防止弁を備えている、請求項2に記載の装置。
  4. 前記コントローラは、前記第1の電気テンショナおよび前記第2の電気テンショナの張力を制御するために、ライザ跳ね返りプロセス中、前記油空圧テンショナの跳ね返り防止弁を開放されたままであるように制御するように構成されている、請求項3に記載の装置。
  5. 前記コントローラは、前記油空圧テンショナの跳ね返り防止弁を閉鎖し、前記第1の電気テンショナおよび前記第2の電気テンショナの跳ね返り防止能力を補完するようにさらに構成されている、請求項3に記載の装置。
  6. 前記第2のデータは、
    前記掘削ライザの上部の加速度と、
    前記掘削ライザの上部の速度と、
    前記掘削ライザの上部の位置と、
    張力測定値と
    のうちの少なくとも1つを含み、
    前記第1のデータは、
    前記船の加速度と、
    前記船の速度と、
    前記船の位置と
    のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の装置。
  7. 前記コントローラは、前記掘削ライザと防噴装置との間の切断の場合、前記第1の電気テンショナおよび前記第2の電気テンショナの張力を調節することにより、前記掘削ライザと前記防噴装置との間の距離を制御するようにさらに構成されている、請求項1に記載の装置。
  8. 前記コントローラは、前記掘削ライザと防噴装置との間の切断の場合、前記第1の電気テンショナおよび前記第2の電気テンショナの張力を調節することにより、前記掘削ライザと前記船の床との間の距離を制御するようにさらに構成されている、請求項1に記載の装置。
  9. 前記コントローラは、前記掘削ライザと防噴装置との間の切断の検出時、前記防噴装置の位置および前記第2のデータに少なくとも部分的に基づいて計算される期間の間、最大張力を前記第1のワイヤおよび前記第2のワイヤに分配するようにさらに構成されている、請求項1に記載の装置。
  10. 前記コントローラは、前記第1のデータおよび前記第2のデータに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のワイヤおよび前記第2のワイヤに加えられる張力を低減させ、前記掘削ライザが前記船の床に影響を及ぼすことを防ぐようにさらに構成されている、請求項1に記載の装置。
  11. 前記第1のデータは、船の加速度を含み、前記第2のデータは、前記掘削ライザの上部の加速度を含み、前記コントローラは、可能な衝突を検出するために、前記船の加速度前記掘削ライザの上部の加速度と比較するようにさらに構成されている、請求項10に記載の装置。
  12. 前記コントローラは、前記掘削ライザの上部の加速度と前記船の加速度との間の差異が閾値を超える場合、前記第1のワイヤおよび前記第2のワイヤに加えられる張力を低減させるようにさらに構成されている、請求項11に記載の装置。
  13. 前記コントローラは、所望の掘削ライザ位置および前記第2のデータに少なくとも部分的に基づいて、ある期間の間、前記第1のワイヤおよび前記第2のワイヤに加えられる張力を増加させ、前記掘削ライザを前記所望の掘削ライザ位置に移動させるようにさらに構成されている、請求項1に記載の装置。
  14. 前記コントローラは、調節可能制御パラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記掘削ライザの後退の程度を調節するようにさらに構成されている、請求項1に記載の装置。
  15. 前記コントローラは、前記第1のデータと前記第2のデータのリアルタイム比較に少なくとも部分的に基づいて、跳ね返り防止モードにおける前記掘削ライザに対する上向き引っ張り力を動的に調節するように前記第1の電気テンショナおよび前記第2の電気テンショナを制御するようにさらに構成されている、請求項1に記載の装置。
  16. 前記コントローラは、最適化制御技法を適用することによって、前記第1のワイヤおよび前記第2のワイヤの張力を制御するようにさらに構成されている、請求項1に記載の装置。
  17. 前記基準点は、前記船、ライザストリングに沿ったノード、別の別個の船、海底のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の装置。
  18. 前記コントローラは、PID制御ループ、線形二次ガウス制御ループ、H無限大制御ループ、非線形制御ループのうちの少なくとも1つに従って、前記掘削ライザの位置を制御するように構成されている、請求項1に記載の装置。
  19. 方法であって、
    船の特性に関する第1のデータを受信することと、
    防噴装置に接続されている掘削ライザの特性に関する第2のデータを受信することと、
    前記第1のデータ前記第2のデータと比較することと、
    前記第1のデータと前記第2のデータの比較に少なくとも部分的に基づいて、前記掘削ライザの位置を基準点に対して制御するための複数の電気テンショナに対する張力を決定することと、
    前記決定された張力を複数のワイヤに加えるように複数の電気テンショナを制御することと、
    前記第1のデータと前記第2のデータのリアルタイム比較に少なくとも部分的に基づいて、前記複数の電気テンショナの張力を動的に調節することにより、前記掘削ライザが前記防噴装置から切断される程度より少ない程度まで前記防噴装置から前記掘削ライザを後退させることと
    を含む、方法。
  20. 前記第1のデータは、
    前記船の加速度と、
    前記船の速度と、
    前記船の位置と
    のうちの少なくとも1つを含む、請求項19に記載の方法。
  21. 前記第2のデータは、
    前記掘削ライザの加速度と、
    前記掘削ライザの速度と、
    前記掘削ライザの位置と
    のうちの少なくとも1つを含む、請求項19に記載の方法。
  22. 前記複数の電気テンショナを制御することは、前記掘削ライザと防噴装置との間の切断に対する位置を補償することを含む、請求項19に記載の方法。
  23. 前記掘削ライザと防噴装置との間の切断の場合、前記第1のデータと前記第2のデータのリアルタイム比較に少なくとも部分的に基づいて、かつ前記防噴装置の位置を用いて、前記複数の電気テンショナの張力を動的に調節することにより、前記掘削ライザと前記防噴装置との間の距離を制御することをさらに含む、請求項19に記載の方法。
  24. 前記第1のデータと前記第2のデータのリアルタイム比較に少なくとも部分的に基づいて、前記複数の電気テンショナの張力を動的に調節することにより、前記掘削ライザと前記船の床との間の距離を制御することをさらに含む、請求項19に記載の方法。
  25. 調節可能制御パラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記防噴装置からの前記掘削ライザの後退の距離を調節することをさらに含む、請求項19に記載の方法。
  26. 前記基準点は、前記船、ライザストリングに沿ったノード、別の別個の船、海底のうちの少なくとも1つを含む、請求項19に記載の方法。
  27. PID制御ループ、線形二次ガウス制御ループ、H無限大制御ループ、非線形制御ループのうちの少なくとも1つに従って、前記掘削ライザの位置を制御することをさらに含む、請求項19に記載の方法。
  28. 装置であって、前記装置は、コントローラを備え、
    前記コントローラは、
    第1のデータを第1のデータロギングシステムから受信することと、
    第2のデータを第2のデータロギングシステムから受信することと、
    前記第1のデータ前記第2のデータと比較することと、
    前記第1のデータと前記第2のデータの比較に少なくとも部分的に基づいて、防噴装置に接続されている掘削ライザの位置を基準点に対して制御するための第1の電気テンショナおよび第2の電気テンショナに対する張力を決定することと、
    前記決定された張力を第1のワイヤおよび第2のワイヤに加えるように前記第1の電気テンショナおよび前記第2の電気テンショナを制御することと
    を含むステップを行うように構成されており、
    前記コントローラは、試験モードで動作するように構成されており、前記試験モードでは、前記コントローラは、前記掘削ライザが前記防噴装置から切断される距離よりも小さい距離まで前記防噴装置から前記掘削ライザを後退させるように前記第1の電気テンショナおよび前記第2の電気テンショナを制御することによって、前記防噴装置から前記掘削ライザを後退させるための前記第1の電気テンショナおよび前記第2の電気テンショナの能力を試験する、装置。
  29. 前記コントローラは、前記複数のワイヤのうちの第3のワイヤの張力を調節するように油空圧テンショナを制御するステップを行うようにさらに構成されている、請求項28に記載の装置。
  30. 前記コントローラは、前記第1の電気テンショナおよび前記第2の電気テンショナの張力を制御するために、ライザ跳ね返りプロセス中、前記油空圧テンショナの跳ね返り防止弁が開放されたままであるように制御するステップを行うようにさらに構成されている、請求項29に記載の装置。
  31. 前記コントローラは、前記油空圧テンショナの跳ね返り防止弁を閉鎖し、前記第1の電気テンショナおよび前記第2の電気テンショナの跳ね返り防止能力を補完するステップを行うようにさらに構成されている、請求項29に記載の装置。
  32. 前記コントローラは、前記掘削ライザと防噴装置との間の切断の場合、前記第1の電気テンショナおよび前記第2の電気テンショナの張力を調節することにより、前記掘削ライザと前記防噴装置との間の距離を制御するステップを行うようにさらに構成されている、請求項28に記載の装置。
  33. 前記コントローラは、前記掘削ライザと防噴装置との間の切断の場合、前記第1の電気テンショナおよび前記第2の電気テンショナの張力を調節することにより、掘削ライザと船の床との間の距離を制御するステップを行うようにさらに構成されている、請求項28に記載の装置。
  34. 前記コントローラは、前記掘削ライザと防噴装置との間の切断の検出時、前記防噴装置の位置と掘削ライザの位置、掘削ライザの速度、掘削ライザの加速度を含む前記第2のデータとに少なくとも部分的に基づいて計算される期間の間、最大張力を前記第1のワイヤおよび前記第2のワイヤに分配するステップを行うようにさらに構成されている、請求項28に記載の装置。
  35. 前記コントローラは、掘削ライザが船の床に影響を及ぼすことを防ぐために、前記第1のデータおよび前記第2のデータに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のワイヤおよび前記第2のワイヤに加えられる張力を低減させるステップを行うようにさらに構成されている、請求項28に記載の装置。
  36. 前記コントローラは、起こりつつある衝突を検出するために、船の加速度を含む前記第1のデータ掘削ライザの上部の加速度を含む第2のデータと比較するステップを行うようにさらに構成されている、請求項35に記載の装置。
  37. 前記コントローラは、前記掘削ライザの上部の加速度と前記船の加速度との間の差異が閾値を超える場合、前記第1のワイヤおよび前記第2のワイヤに加えられる張力を低減させるステップを行うようにさらに構成されている、請求項36に記載の装置。
  38. 前記コントローラは、所望の掘削ライザ位置および前記第2のデータに少なくとも部分的に基づいて、ある期間の間、前記第1のワイヤおよび前記第2のワイヤに加えられる張力を増加させ、掘削ライザを前記所望の掘削ライザ位置に移動させるステップを行うようにさらに構成されている、請求項28に記載の装置。
  39. 前記コントローラは、調節可能制御パラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記掘削ライザの引きつけの程度を調節するステップを行うようにさらに構成されている、請求項28に記載の装置。
  40. 前記コントローラは、前記第1のデータと前記第2のデータのリアルタイム比較に少なくとも部分的に基づいて、跳ね返り防止モードにおける掘削ライザに対する上向き引っ張り力を動的に調節するように前記第1の電気テンショナおよび前記第2の電気テンショナを制御するステップを行うようにさらに構成されている、請求項28に記載の装置。
  41. 前記コントローラは、線形二次ガウス方程式を適用することによって、前記第1のワイヤおよび前記第2のワイヤの張力を制御するステップを行うようにさらに構成されている、請求項28に記載の装置。
  42. 前記基準点は、、ライザストリングに沿ったノード、別の別個の船、海底のうちの少なくとも1つを含む、請求項28に記載の装置。
  43. 前記コントローラは、PID制御ループ、線形二次ガウス制御ループ、H無限大制御ループ、非線形制御ループのうちの少なくとも1つに従って、前記掘削ライザの位置を制御するように構成されている、請求項28に記載の装置。
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