JP6703194B2 - マークが真正であるかを決定するための方法およびコンピューティングデバイス - Google Patents

マークが真正であるかを決定するための方法およびコンピューティングデバイス Download PDF

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Description

[0001] 本出願は、その内容が参照によって本明細書に組み込まれる、2015年2月17日に出願された米国特許出願第14/623,925号(現在は米国特許第9,519,942号)の一部継続出願である。
[0002] 本開示は一般に、偽造防止技術に関し、より具体的には、マークが真正であるかを決定するための方法およびコンピューティングデバイスに関する。
[0003] 残念なことに、偽造製品は幅広く入手可能であり、多くの場合、見分けることが難しい。偽造者は偽の商品を製造する時、一般に、実際の製品に付与されたラベルおよびバーコードを複写する。表面的には、ラベルおよびバーコードは真正のように見え、スキャンされると有効データを生じる(たとえば、適切な統一商品コードを復号する)こともある。そのような複写に対処するために現在利用可能な多くの技術が存在するが、これらの解決策の多くは、偽造を妨げるために役立つ様々な種類のコード、パターン、マイクロファイバ、マイクロドット、および他のしるしを挿入することを伴う。そのような技術は、製造者が、追加の装置および材料を用い、製造工程に複雑な策を重ねることを必要とする。
[0004] 添付の特許請求の範囲は、特殊性を有する本技術の特徴を示すが、これらの技術は、それらの目的および利点とともに、次の添付図面に関連して示される以下の詳細な説明から最適な理解を得られ得る。
[0005]本開示の様々な実施形態が実装され得るシステムの例である。 [0006]実施形態に係る、1または複数のコンピューティングデバイスによって実行されるプロセスのフローチャートである。 [0006]実施形態に係る、1または複数のコンピューティングデバイスによって実行されるプロセスのフローチャートである。 [0006]実施形態に係る、1または複数のコンピューティングデバイスによって実行されるプロセスのフローチャートである。 [0007]本開示の様々な実施形態が実装され得るシステムの他の例である。 [0008]実施形態に係る、1または複数のコンピューティングデバイスによって実行されるプロセスのフローチャートである。 [0008]実施形態に係る、1または複数のコンピューティングデバイスによって実行されるプロセスのフローチャートである。 [0008]実施形態に係る、1または複数のコンピューティングデバイスによって実行されるプロセスのフローチャートである。 [0009]実施形態に係るコンピューティングデバイスのアーキテクチャを示す。 [0010]実施形態に係るマークの例を示す。 [0011]他の実施形態に係るマークの例を示す。 [0012]実施形態に係る、コンピューティングデバイスがどのようにメトリックセットをソートし、メトリックのサブセットの位置識別子を選択するかの例を示す。 [0013]実施形態に係る、コンピューティングデバイスがどのようにメトリックの複数のサブセットに対応する位置識別子からハッシュ識別子ブロックを形成するかの例を示す。 [0014]実施形態において、コンピューティングデバイスがどのように2つのハッシュ識別子ブロックを比較し、比較の結果にスコア付けするかの例を示す。 [0015]実施形態において、コンピューティングデバイスがどのように複数のハッシュ識別子ブロックを全体ハッシュ識別子に結合するかの例を示す。 [0016]実施形態において、コンピューティングデバイスが、所与の特性(または特性に関する所与のメトリックセット)の自己相関値の2つのセット間の相関の程度を、その特性またはメトリックセットのマッチスコアに変換するために実行するプロセスを示す。 [0016]実施形態において、コンピューティングデバイスが、所与の特性(または特性に関する所与のメトリックセット)の自己相関値の2つのセット間の相関の程度を、その特性またはメトリックセットのマッチスコアに変換するために実行するプロセスを示す。 [0017]実施形態においてコンピューティングデバイスによって生成されるべき級数の例を示す。 [0017]実施形態においてコンピューティングデバイスによって生成されるべき級数の例を示す。 [0017]実施形態においてコンピューティングデバイスによって生成されるべき級数の例を示す。 [0018]実施形態において、コンピューティングデバイスがどのようにマークの電子シグネチャを生成するかの例を示す。 [0019]印刷可変性を示す2つの波形のプロットを示す。 [0020]実施形態に係る、フィルタリングプロセス前およびフィルタリングプロセスを受けた後の図18の第2の波形を示す。 [0021]実施形態に係る、図19の可変性が低減された波形に重ね合わせられた帯域平均値を示す。 [0022]実施形態に係る、図20の帯域に割り当てられた2進値を示す。 [0023]実施形態に係る、図20の帯域に割り当てられた浮動小数点値を示す。 [0024]実施形態に係る、コンピューティングデバイスによって実行されるプロセスのフロー図である。 [0025]実施形態に係る、「高エネルギ」メトリックデータのセットの波形の例を示す。 [0026]実施形態に係る、図23の「高エネルギ」メトリックデータのフーリエべき級数を示す。 [0027]実施形態に係る、「低エネルギ」メトリックデータのセットの波形の例を示す。 [0028]実施形態に係る、図25の「低エネルギ」メトリックデータのフーリエべき級数を示す。 [0029]実施形態に係る、良好にマッチする候補ハッシュ識別子のビットカウント結果(F)の例を示す。 [0030]実施形態に係る、マッチが不十分な候補ハッシュ識別子のビットカウント結果(F)の例を示す。
[0031] 本開示は一般に、マークが真正であるかを決定するための方法およびコンピューティングデバイスに関する。様々な実施形態によると、コンピューティングデバイス(またはその論理回路)は、識別可能な電子シグネチャ(「シグネチャ」)を定義するために真正マーク内に意図せず生じたアーチファクトを用い、多数の真正シグネチャが検索され候補マークのシグネチャと比較され得る時の容易性および速度を向上させるために、シグネチャの特定の特徴を抽出する。
[0032] 本開示は多くの場合、「マーク」に言及する。本明細書で用いられる場合、「マーク」は、物理的物体に意図的に付与された可視表示である。マークは、ブランドを識別するもの(たとえばロゴ)、たとえばバーコード(たとえば、国際標準化機構(「ISO」)および国際電気技術委員会(「IEC」)規格ISO/IEC 16022において指定されたような2次元(「2D」)バーコード)などの情報を担持するもの、または装飾であってよい。マークは、電磁スペクトルの一部において可視であり、必ずしも裸眼で見えるものではない。
[0033] 本明細書で用いられる場合の「アーチファクト」という用語は、機械またはマークを作成するプロセスによって生じた、設計または意図的なものではないマークの特徴(すなわち不規則性)である。アーチファクトの例は、(a)マーク内から導出される(隣り合う同じ公称色のセルの平均であってよい)平均からの、サブエリア(たとえば2Dバーコードのセル)の平均色の逸脱、(b)隣り合うサブエリアの最良適合グリッドに対するサブエリアの位置におけるバイアス、(c)少なくとも2つの色のうちセルの公称色と異なる1つのエリア、(d)マーク内の連続エッジの公称形状からの逸脱、および(e)マークの印刷の結果生じる欠陥または他の変化を含む。いくつかの実施形態において、アーチファクトは、制御可能に再現できるものではない。
[0034] 本明細書で用いられる場合の「厳密にマッチする」、「厳密にマッチしている」、および「厳密にマッチした」という用語は、既定閾値に到達するまたは既定閾値を超える値間の類似性をもたらす、値(たとえば2つのハッシュ識別子)間の比較に基づいてなされる決定の結果を指す。たとえば既定閾値が20パーセントである場合、2つのハッシュ識別子は、一方のハッシュ識別子の構成部分の20パーセント以上(たとえば、ハッシュ識別子構成ブロックの20パーセント以上)が他方のハッシュ識別子の構成部分の20パーセント以上と値的に等しい場合、「厳密にマッチする」、「厳密にマッチしている」、または「厳密にマッチした」と言える。
[0035] 本明細書で用いられる場合の「位置識別子」という用語は、マーク内の位置にマッピングする数値を指す。位置識別子とマーク内の位置との間のマッピング関係は、1対1であってよい。マーク内の位置との1対1のマッピング関係を有する位置識別子の例は、ラスタインデックス番号である。
[0036] 本明細書で用いられる場合の「論理回路」という用語は、数学的論理に関して定義された複雑な機能を実行するように設計された回路(電子ハードウェアの一種)を意味する。論理回路の例は、マイクロプロセッサ、コントローラ、または特定用途向け集積回路を含む。本開示が、動作を実行するコンピューティングデバイスに言及する場合、これは、コンピューティングデバイスに統合された論理回路が実際に動作を実行していることも意味し得ることを理解すべきである。
[0037] 本明細書で用いられる場合の「モバイル通信デバイス」という用語は、たとえばセルラネットワークまたはWiFiネットワークなどの無線ネットワークを介して情報を送信および受信することができる通信デバイスである。モバイル通信デバイスの例は、携帯電話(たとえばスマートフォン)、タブレットコンピュータ、および無線通信機能を有するポータブルスキャナを含む。
[0038] 本開示は一般に、マークが真正であるかを決定するための方法およびコンピューティングデバイスに関する。実施形態によると、コンピューティングデバイスは、真正マークの捕捉画像を受信し、真正マークの電子シグネチャを生成する。電子シグネチャを生成するために、コンピューティングデバイスは捕捉画像を用いて、真正マーク内の複数の位置において特性セットを測定して真正マークのメトリックセットをもたらし、メトリックセットに基づいて真正マークの電子シグネチャを形成する。
[0039] 実施形態によると、コンピューティングデバイス(またはその論理回路)は、真正マーク内の複数の位置において第2の特性セットを測定し、真正マークの第2のメトリックセットをもたらす。コンピューティングデバイスはその後、第1および第2のメトリックセットに基づいて、真正マークの電子シグネチャを形成する。
[0040] 実施形態において、コンピューティングデバイスは、メトリックセットから波形を抽出することによって、真正マークのハッシュ識別子(「HID」)を生成する(波形は、メトリックセットと、測定の結果としてそれらのメトリックが得られた(たとえばラスタインデックス番号で表される)位置との間の順序付きペア関係に基づく)。コンピューティングデバイスは、波形を(たとえば平均移動などの平滑化プロセスを適用することなどによって)フィルタしてよい。コンピューティングデバイスは、波形(またはフィルタされた波形)の属性を抽出し、波形(またはフィルタされた波形)の属性から真正マークのHIDを形成する。コンピューティングデバイスはその後、真正マークの電子シグネチャと関連してHIDをデータベースに格納する。
[0041] 実施形態によると、コンピューティングデバイスは、第2のメトリックセットの抽出および演算の適用を実行し(第2の波形をもたらし)、第1および第2の波形の属性からHIDを形成する。
[0042] 実施形態において、他の電子シグネチャおよび他のHIDがあり、各電子シグネチャが自身のHIDに関連付けられる。
[0043] 実施形態によると、コンピューティングデバイスは、要求元から、候補マークの捕捉画像と、候補マークが真正であるかを決定する要求とを受信し、真正マークに関する上述した方法の1つで候補マークの電子シグネチャを生成する。またコンピューティングデバイスは、真正マークに関する上述した方法の1つでHIDを形成してもよい。
[0044] 実施形態において、コンピューティングデバイスは、候補マークのHIDと真正マークのHIDとの比較に基づいて、候補マークのHIDが真正マークのHIDと厳密にマッチするかを決定する。候補マークのHIDが真正マークのHIDと厳密にマッチすると決定された場合、コンピューティングデバイスは、真正マークの電子シグネチャをメディアストレージデバイスから取得する。コンピューティングデバイスはその後、候補マークの電子シグネチャと、真正マークの取得した電子シグネチャとの比較に基づいて、候補マークが真正であるかを決定する。候補マークが真正であると決定された場合、コンピューティングデバイスは、マークが真正であると決定されたことを示すメッセージを要求元へ送信する。
[0045] 様々な実施形態によると、候補マークのHIDは、複数の真正マークのHIDと厳密にマッチし得る。しかし、候補マークのHIDと真正マークのHIDとの比較は、計算集約性が低く、実際のシグネチャの比較よりも少ないメモリしか使用しない。したがって、真正マークの既知のシグネチャのセットを最初に通過する時にHIDを用いることにより、コンピューティングデバイスまたは論理回路は、比較する必要のある実際のシグネチャの数を大幅に低減することができる。
[0046] 図1を参照すると、本開示の様々な実施形態が実装され得るシステムの例が示される。このシステム内で実行される手順は、図2A、図2B、および図2Cのフローチャートに示される。図1は、図2A、図2B、および図2Cと並行してここで説明される。
[0047] マーク付与デバイス100は、正当な物理的物体104(「物体104」)に真正マーク102(「マーク102」)を付与する(図2Aのブロック202)。いくつかの実施形態において、物体104は、たとえば衣料品、ハンドバッグ、または装身具などの製品である。他の実施形態において、物体104は、たとえばバーコードラベルなどのラベルまたは他の何らかの物理的物体の包装である。マーク102は、ブランドを識別するもの(たとえばロゴ)、情報を担持するもの(たとえばバーコード)、または装飾であってよい。マーク付与デバイス100の可能な実施形態は、プリンタ(たとえばレーザまたは感熱プリンタ)、エッチングデバイス、彫刻デバイス、モールド塗布デバイス、焼印デバイス、ステッチングデバイス、熱転写デバイスを含む。マーク付与デバイス100は、たとえば物体104にマーク102を印刷、エッチング、彫刻、モールディング、焼印、ステッチング、または熱転写することなどによってマーク102を付与する。マーク102は、1または複数のアーチファクトを含む。いくつかの実施形態において、マーク102は、たとえば微細パターンなどの意図的に生成された偽造防止特徴も含む。
[0048] 第1の画像捕捉デバイス106(たとえばカメラ、マシンビジョンデバイス、またはスキャナ)は、マーク102が付与された後にマーク102の画像を捕捉する(ブロック204)。第1の画像捕捉デバイス106がマーク102の画像を捕捉する環境は、画像が実際に真正マーク102の画像であるという合理的な保証が存在するように制御される。たとえば、マーク付与デバイス100がマーク102を付与することと、第1の画像捕捉デバイス106がマーク102の画像を取得することとの間の時間間隔は小さくあってよく、第1の画像捕捉デバイス106は、包装ラインに沿ってマーク付与デバイス100に隣接して物理的に位置し得る。したがって、「真正マーク」という用語が用いられる場合、これは、正当な供給源においてマーク付与デバイスによって付与された(すなわち、不法または不正にコピーされたものではない)マークを指す。
[0049] 第1の画像捕捉デバイス106は、捕捉画像を第1のコンピューティングデバイス108へ送信する。第1のコンピューティングデバイス108の可能な実施形態は、デスクトップコンピュータ、ラックマウントサーバ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、およびモバイルフォンを含む。いくつかの実施形態において、第1の画像捕捉デバイス106は、第1のコンピューティングデバイス108に統合され、この場合、第1の画像捕捉デバイス106は、捕捉画像を第1のコンピューティングデバイス108の論理回路へ送信する。第1のコンピューティングデバイス108またはその内部の論理回路は、捕捉画像を受信し、捕捉画像を第2のコンピューティングデバイス110へ送信する。第2のコンピューティングデバイス110の可能な実装は、第1のコンピューティングデバイス108に関して挙げたデバイスの全てを含む。
[0050] 第2のコンピューティングデバイス110は、捕捉画像を受信し、捕捉画像を用いて、マーク102の様々な特徴を測定し、マーク102のアーチファクトに関するデータを含むメトリックのセットをもたらす(ブロック206)。詳しく後述するように、メトリックのセットは、第2のコンピューティングデバイス110がマーク102に関して生成する複数のメトリックセットの1つであってよい。第2のコンピューティングデバイス110は、マーク102の様々な位置において測定を実行してよい。そのようにすることで、第2のコンピューティングデバイス110は、マーク102を(たとえば業界標準に従って)複数のサブエリアに分割し得る。実施形態において、マーク102が2Dバーコードである場合、第2のコンピューティングデバイス110は、マーク102のサブエリアの総数の全てまたはサブセット(たとえば、セルの総数の全てまたはサブセット)において測定を実行する。第2のコンピューティングデバイス110が測定し得るマーク102の特性の例は、(a)特徴形状、(b)特徴アスペクト比、(c)特徴位置、(d)特徴サイズ、(e)特徴コントラスト、(f)エッジ直線性、(g)領域不連続性、(h)異物マーク、(i)印刷欠陥、(j)色(たとえば明度、色調、または両方)、(k)着色、および(l)コントラスト変化を含んでよい。いくつかの実施形態において、第2のコンピューティングデバイス110は、各特性についてマークごとに同じ位置で測定を行うが、異なる特性について異なる位置で測定を行う。たとえば、第1の第2のコンピューティングデバイス110は、マークの第1の位置セットにおいて平均着色を測定し、後続のマークについて同じ第1の位置セットにおいて平均着色を測定し得るが、マークおよび後続のマークにおける第2の位置セットにおいてエッジ直線性を測定し得る。(異なる特性に関する)2つの位置セットは、両方のセットに共通ではない少なくとも1つの位置がある場合、「異なる」と言ってよい。
[0051] 実施形態において、第2のコンピューティングデバイス110による特性測定の結果は、メトリックのセットを含む。測定された特性の各々について1または複数のメトリックセットがあってよい。第2のコンピューティングデバイス110は、メトリックセットを分析し、分析に基づいて、メトリックセットに基づくシグネチャを生成する(ブロック208)。メトリックセットはマーク102のアーチファクト(または複数のアーチファクト)に関するデータを含むので、シグネチャは、アーチファクトに間接的に基づく。マーク102が(2Dバーコードの場合のように)データを担持する場合、第2のコンピューティングデバイス110は、そのようなデータもシグネチャの一部として含んでよい。言い換えると、いくつかの実施形態において、シグネチャは、マーク102のアーチファクトおよびマーク102によって担持されるデータの両方に基づいてよい。
[0052] 実施形態において、シグネチャを生成するために、マーク102の測定された各特性に関して、第2のコンピューティングデバイス110は、特性に関連付けられたメトリックを大きさによって順位付けし、既定閾値に到達するメトリックのみをシグネチャの一部として用いる。たとえば第2のコンピューティングデバイス110は、既定閾値を下回るメトリックの順位付けを差し控えてよい。実施形態において、測定される各特性に関して様々な既定閾値が存在する。既定閾値の1または複数は、雑音閾値および第1の画像捕捉デバイス106の解像度に基づいてよい。
[0053] 実施形態において、第2のコンピューティングデバイス110は、各特性に関して100のデータ点を取得し、着色に関する1つの測定値セット、最良適合グリッドからの逸脱に関する1つの測定値セット、異物マーキングまたは空所に関する1つの測定値セット、およびエッジ直線性に関する3つの個別の測定値セットの6つの測定値グループを収集する。
[0054] 順位付けプロセスの一部として、第2のコンピューティングデバイス110は、既定閾値を下回るメトリックを、それらのそれぞれの位置に関わらず(すなわちマーク102におけるそれらの位置に関わらず)、グループ化してよい。また第2のコンピューティングデバイス110は、順位付けプロセスの一部として、各特性カテゴリ内のメトリックを(たとえば大きさによって)順序付けてよい。同様に第2のコンピューティングデバイス110は、既定閾値を下回るメトリックを単純に無視してよい。また、順位付けのプロセスは単に、閾値を下回るメトリックから閾値を上回るメトリックを分離することの一部であってよい。
[0055] 実施形態において、第2のコンピューティングデバイス110は、特性が画像解像度問題に対しどの程度センシティブであるかに従って、測定された特性を順序付ける。たとえば、第1の画像捕捉デバイス106が、高解像度で画像を捕捉する能力を有さない場合、第2のコンピューティングデバイス110がエッジの非直線性を識別することは困難であり得る。しかし、第2のコンピューティングデバイス110は、着色における逸脱を問題なく識別し得る。したがって第2のコンピューティングデバイス110は、これに基づき、エッジ非直線性よりも着色を優先し得る。実施形態によると、第2のコンピューティングデバイス110は、測定された特性を、サブエリア着色、サブエリア位置バイアス、空所または異物マーキングの位置、およびエッジ非直線性のように解像度依存度の逆順に順序付ける。
[0056] 実施形態によると、第2のコンピューティングデバイス110は、第1の画像捕捉デバイス106の解像度およびマーク102の捕捉画像の解像度の1または複数に基づいて、マーク102の測定された特性に重み付けする。たとえば、第1の画像捕捉デバイス106の解像度が低い場合、第2のコンピューティングデバイス110は、マーク102の様々なサブエリアの平均着色により大きい重みを付与してよい。第1の画像捕捉デバイス106の解像度が高い場合、第2のコンピューティングデバイス110は、様々なサブエリアのエッジ不規則性の測定値に他の特性よりも大きい重みを付与してよい。
[0057] マーク102が、たとえばISO/IEC16022によって示されるような誤り補正情報を含む場合、第2のコンピューティングデバイス110は、測定された特性に重み付けするために誤り補正情報を用いてよい。たとえば第2のコンピューティングデバイス110は、誤り補正情報を読み取り、マーク102のどのサブエリアが誤りを有するかを決定するために誤り補正情報を用い、そのようなサブエリアの測定された特性に低く重み付けし得る。
[0058] 実施形態によると、シグネチャを生成する際、第2のコンピューティングデバイス110は、マーク付与デバイス100に基づいて、マーク102の特性の1または複数に関する測定値に重み付けする。たとえば、マーク付与デバイス100が熱転写プリンタであるものとする。また、マーク付与デバイス100によって付与されたマークの場合、基板材料の動き方向に平行なエッジの突出は、エッジ直線性特性に関する最小閾値に到達するのに十分な大きさのエッジ直線性測定値をもたらす見込みがないことが知られているものとする。第2のコンピューティングデバイス110は、マーク付与デバイス100のこの既知の特異性に基づいて、マーク102に関するエッジ直線性特性測定値に低く重み付けする。
[0059] 続けて図1を参照すると、第2のコンピューティングデバイス110は、HIDを導出するためにシグネチャのメトリックのサブセットに対応する位置識別子を用いる(ブロック210)。1つの実施形態において、第2のコンピューティングデバイス110は、HIDを導出するためにシグネチャの最大メトリックのサブセットに対応するインデックス番号を用いる。後に詳述するように、第2のコンピューティングデバイス110は、HIDを導出する際、HID全体におけるブロックとして各メトリックセットのサブセットに対応するインデックス番号を用いてよい。第2のコンピューティングデバイス110は、HIDがシグネチャと関連付けられるように、シグネチャおよびHIDを(たとえばデータベースプログラムを用いて)メディアストレージデバイス112(たとえば独立ディスクの冗長アレイ)に格納する(ブロック212)。いくつかの実施形態において、HIDは、シグネチャを検索するためにも用いられ得る(たとえば第2のコンピューティングデバイス110は、データベースプログラムを用いてHIDをシグネチャのインデックスキーとして設定する)。いくつかの実施形態において、メディアストレージデバイス112は、多くの場合クラウドストレージサービスを用いて、地理的および時間的に分散される複数のデバイスで構成される。いくつかの実施形態において、特性測定、様々なメトリックセットの分析、シグネチャの生成、HIDの導出、およびシグネチャおよびHIDの格納の1または複数は、第1のコンピューティングデバイス108によって実行される。他の実施形態において、これらのステップの全てが第1のコンピューティングデバイス108によって実行され、メディアストレージデバイス112は、第1のコンピューティングデバイス108によって直接アクセスされる。後者の実施形態において、第2のコンピューティングデバイス110は使用されない。また他の実施形態において、第2のコンピューティングデバイス110は、シグネチャおよびHIDを独立データベースサーバ(すなわち他のコンピューティングデバイス)へ送信し、これが、シグネチャおよびHIDをメディアストレージデバイス112に格納する。
[0060] 続けて図1を参照すると、正当な物理的物体104である場合もない場合もある未検証物理的物体114(「未検証物体114」)は、それが偽造または違法ではないことを保証するために試験される必要がある。未検証物体114の可能な実施形態は、正当な物理的物体104の実施形態と同じである。未検証物体114には候補マーク116が存在する。候補マーク116の可能な実施形態は、真正マーク102の実施形態と同じである。第2の画像捕捉デバイス118(たとえばカメラ、マシンビジョンデバイス、またはスキャナ)は、候補マーク116の画像を捕捉し(図2Bのブロック250)、画像を第3のコンピューティングデバイス120へ送信する。第1の画像捕捉デバイス106および第1のコンピューティングデバイス108と同様、第2の画像捕捉デバイス118は第3のコンピューティングデバイス120の一部であってよく、候補マーク116の捕捉画像の送信は内部(すなわち第2の画像捕捉デバイス118から第3のコンピューティングデバイス120の論理回路へ)であってよい。第3のコンピューティングデバイス120(またはその内部の論理回路)は、捕捉画像を受信し、捕捉画像を第2のコンピューティングデバイス110へ送信する。第2のコンピューティングデバイス110は、第2のコンピューティングデバイス110が真正マーク102において測定したものと同じ特性を含む候補マーク116の様々な特性を測定するために捕捉画像を用いる。この測定の結果は、特性に関するメトリックセットである(ブロック252)。連続した測定を経て、結果は、測定された特性の各々について1または複数のメトリックセットを含んでよい。第2のコンピューティングデバイス110はその後、メトリックセット(または複数のセット)に基づくシグネチャを生成し(ブロック254)、真正マーク102のシグネチャを生成するために用いたものと同じ技術を用いてこれを行う。候補マーク116が実際に真正マーク102である(または真正マーク102と同じプロセスによって生成されている)場合、第2のコンピューティングデバイス110が作成するシグネチャは、真正マーク102の捕捉画像から生成されたシグネチャと同様、真正マーク102のアーチファクトに基づく。一方、候補マーク116が真正マーク102ではない(たとえば偽造である)場合、この最新画像によって生成されるシグネチャは、候補マーク116がどのような他の特性を示すか、すなわち偽造プロセスのアーチファクト、マーク付与デバイス100によるアーチファクトの欠如などに基づく。第2のコンピューティングデバイス110は、(ブロック210に関して上述したものと同じように)候補マーク116のHIDを導出するために候補マーク116のシグネチャのメトリックのサブセットに対応する位置識別子(たとえば最大メトリックのサブセットのインデックス番号)を用い(ブロック256)、候補マーク116のHIDと、メディアストレージデバイス112に格納された真正マークのHIDとを(たとえばデータベースへの問合せによって)比較する(ブロック258)。比較の結果として、第2のコンピューティングデバイス110は、厳密にマッチする結果を何も(たとえば既定閾値をパスする結果を何も)受信しないか、またはメディアストレージデバイス114から1または複数の厳密にマッチするHIDを受信する(ブロック260)。第2のコンピューティングデバイス110が厳密にマッチする結果を受信しなかった場合、第2のコンピューティングデバイス110は、第3のコンピューティングデバイス120に、候補マーク116を検証できないことを(たとえばメッセージを送信することによって)示す(たとえば、候補マーク116が真正ではないことを示すメッセージを送信する)(ブロック262)。第3のコンピューティングデバイス120は、メッセージを受信し、ユーザインタフェースに、候補マーク116を実証できないこと(または候補マーク116が偽造であること)を示す。いくつかの実施形態において、第3のコンピューティングデバイス118は、測定、生成、および導出ステップの1または複数を実行し、シグネチャ(または第3のコンピューティングデバイス118がHIDを導出する場合、HID)を第2のコンピューティングデバイス110へ送信する。
[0061] 一方、第2のコンピューティングデバイス110が、候補マーク116のHIDと厳密にマッチする1または複数のHIDを発見した場合、第2のコンピューティングデバイス110は、厳密にマッチするHIDに関連付けられたシグネチャをメディアストレージデバイス112から取得することによって応答する(ブロック264)。第2のコンピューティングデバイス110はその後、候補マーク116に関して生成した実際のシグネチャと取得した真正シグネチャとを比較する(図2Cのブロック266)。第2のコンピューティングデバイス110は、厳密にマッチするHIDが関連付けられた各シグネチャに関してこのプロセスを反復する。第2のコンピューティングデバイス110が、候補マーク116のシグネチャを、取得したシグネチャのいずれかと厳密にマッチさせることができない場合(ブロック268)、第2のコンピューティングデバイス110は、第3のコンピューティングデバイス120に、候補マーク116を実証できないことを(たとえばメッセージを送信することによって)示す(ブロック270)。第3のコンピューティングデバイス120は、メッセージを受信し、ユーザインタフェースに、候補マーク116を実証できないことを示す。一方、第2のコンピューティングデバイス110が、候補マーク116のシグネチャを取得したシグネチャと厳密にマッチさせることができる場合、第2のコンピューティングデバイス110は、第3のコンピューティングデバイス120に、候補マーク116が真正であることを(たとえばメッセージを送信することによって)示す(ブロック272)。
[0062] 図3を参照すると、他の実施形態において用いられ得るシステムの例が説明される。このシステム内で実行され得る手順は、図4A、図4B、および図4Cのフローチャートに示される。図3、図4A、図4B、および図4Cは並行して説明される。
[0063] 包装設備300には、ラベルプリンタ302、ラベル貼付けデバイス304、包装ライン306、画像捕捉デバイス308、および第1のコンピューティングデバイス310が存在する。ラベルプリンタ302は、ラベルウェブ314に担持される複数のラベルに真正マーク312(「マーク312」)を含む真正マークを付与する(図4Aのブロック402)。真正マークの可能な実施形態は、1次元(「1D」)バーコードおよび2Dバーコードを含む。ラベル貼付けデバイス304は、正当な物理的物体に(図3の個々に示されるラベル316および318を含む)ラベルを貼り付け(ブロック404)、そのうちの2つが図3において参照番号320および322で示される(「第1の物体320」および「第2の物体322」)。図3は、物理的物体を箱(たとえば製品の入った箱)として示すが、物体は、箱またはコンテナである必要はない。正当な物理的物体の可能な実施形態は、図1の物体104に関して上に挙げたものを含む。
[0064] 画像捕捉デバイス308は、マーク312の画像を捕捉し(ブロック406)、捕捉画像を第1のコンピューティングデバイス310へ送信する。第1のコンピューティングデバイス310は、捕捉画像を受信し、通信ネットワーク326(「ネットワーク326」)を介して捕捉画像を第2のコンピューティングデバイス324へ送信する。ネットワーク326の可能な実施形態は、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、公衆ネットワーク、プライベートネットワーク、およびインターネットを含む。ネットワーク326は、有線、無線、またはそれらの組み合わせであってよい。第2のコンピューティングデバイス324は、捕捉画像を受信し、画像を用いてマーク312に(たとえばISO15415に示されるような)品質測定を実行する(ブロック408)。たとえば第2のコンピューティングデバイス324は、マーク312に未使用の誤り補正および固定パターン損傷があるかを決定してよい。第2のコンピューティングデバイス324はその後、捕捉画像を用いてマーク312の特性を測定し、その結果、マーク312のアーチファクトに関するデータを含む1または複数のメトリックセットをもたらす(ブロック410)。たとえば第2のコンピューティングデバイス324は、(1)真正マーク312のサブエリアの一部または全部(たとえばセルの全部または一部)の平均着色、(2)最良適合グリッドからのサブエリアの位置における任意の逸脱、(3)まばらなマークまたは空所の普及、および(4)サブエリアの1または複数のエッジの直線性を(真正マーク312のサブエリアの全てまたはサブセットに関して)測定してよい。各メトリックセットは測定された特性に対応するが、単一の特性に関して複数のメトリックセットが存在してよい。たとえば、測定されている各サブエリア、すなわち、マーク312の総数1000のサブエリアのうち100のサブエリアに関して、平均着色に関するメトリック、最良適合からの逸脱に関するメトリック、まばらなマークの普及に関するメトリック、およびエッジ直線性に関する3つのメトリックが存在し得る。したがって、結果として生じるメトリックセットは、着色に関する100のメトリック、最良適合に関する100のメトリック、まばらなマークまたは空所に関する100のメトリック、およびエッジ直線性に関する300のメトリック(各100のメトリックの3つのセット)である。実施形態において、各メトリックセットはリスト形式であり、リストの各エントリは、第2のコンピューティングデバイス324が基礎となる測定を行ったマーク312内の位置を識別する情報(たとえばラスタベースのインデックス番号)、および測定から導出されたデータ値(たとえば大きさ)自体を含む。
[0065] 第2のコンピューティングデバイス324はその後、マーク312の電子シグネチャを生成するために用いられるメトリックを識別するためにメトリックを分析し(ブロック412)、分析に基づいてシグネチャを生成する(ブロック414)。第2のコンピューティングデバイス324は、シグネチャの最大メトリックのサブセットを識別し(ブロック416)、識別されたサブセットに対応する位置識別子を用いてHIDブロックを導出し(ブロック418)、HIDブロックに基づいてHIDを作成し(図4Aのブロック420)、HIDをシグネチャと関連して(図1のメディアストレージデバイス112に関して説明したものと同じ可能な実装を有する)メディアストレージデバイス328に格納する(ブロック422)。いくつかの実施形態において、第2のコンピューティングデバイス324は、シグネチャの各メトリックセットについて(たとえば、着色に関する測定値セットに関して1回、最良適合グリッドからの逸脱に関する測定値セットに関して1回、異物マークまたは空所に関する測定値セットに関して1回、およびエッジ直線性に関する3つの個別の測定値セットの各々に関して1回ずつ)ブロック416および418を反復する。いくつかの実施形態において、第1のコンピューティングデバイス310がブロック402〜420の1または複数を実行し、シグネチャまたはHIDを第2のコンピューティングデバイス324へ送信する。
[0066] 続けて図3を参照すると、包装設備300から流通の時点(たとえば販売の時点)までの流通連鎖における何らかの時点で、ユーザ330(たとえば販売員または警察職員)は、候補マーク336を担持する未検証ラベル334を有する未検証物理的物体332(「未検証物体332」)を取り扱う。未検証物体332におけるしるしまたは候補マーク336に符号化された情報は、未検証物体332が、たとえば包装設備300(または、包装設備300が包装ライン306においてオリジナルの物体を処理する対象の企業)などの正当な供給源に由来することを提示し得る。このシナリオにおいて、ユーザ330は、未検証物体332が偽造または違法であるかを決定することを所望する。
[0067] ユーザ330は、図3にスマートフォンとして示される第3のコンピューティングデバイス338でアプリケーションを起動する。第3のコンピューティングデバイス338は、アプリケーションの制御下で(かつ、場合によってはユーザ330からの追加の入力に応答して)候補マーク336の画像を(たとえば、図5に示すカメラ514を用いて)捕捉する(図4Bのブロック450)。第3のコンピューティングデバイス338は、候補マーク336における明示的データ(たとえば、バーコードが付与された製品のアイデンティティを示すバーコード内のデータ)を復号し(ブロック452)、ネットワーク326を介して捕捉画像を第2のコンピューティングデバイス324へ送信する。第2のコンピューティングデバイス324はその後、捕捉画像を用いて候補マーク336の特性を測定し、1または複数のメトリックセットをもたらし(ブロック454)、その結果、測定された特性の各々について1または複数のメトリックセットが生じる。第2のコンピューティングデバイス324はその後、マーク336の電子シグネチャを生成するために用いられるメトリックを識別するためにメトリックを分析し(ブロック456)、分析に基づいてシグネチャを生成する(ブロック458)。第2のコンピューティングデバイス324は、マークに関して測定される各特性についてブロック454および456を反復してよく、単一の特性についてこれらのブロックを複数回反復してもよい(反復ごとにメトリックの「シグネチャに相応する」セットが生じる)。第2のコンピューティングデバイス324は、シグネチャの最大メトリックのサブセットを識別し(ブロック460)、識別されたサブセットに関連付けられた位置識別子を用いて(シグネチャの)メトリックセットのHIDブロックを導出する(ブロック462)。第2のコンピューティングデバイス324は、シグネチャの各メトリックセットについてブロック454および456を反復し、複数のHIDブロック(実質的に、各メトリックセットに1つのHIDブロック)をもたらし得る。いくつかの実施形態において、第3のコンピューティングデバイス338がブロック454〜462を実行し、シグネチャまたはHIDを第2のコンピューティングデバイス324へ送信する。第2のコンピューティングデバイス324はその後、図4Bおよび図4Cにおいて再現される図2Bおよび図2Cに関して上述した手順を実行する。すなわち、第2のコンピューティングデバイス324は、図1の第2のコンピューティングデバイス110が図2Bおよび図2Cのブロック258、260、262、264、266、268、270、および272を実行したのと同じ形式で、図4Bおよび図4Cのブロック464、466、468、470、472、474、476、および478を実行する。
[0068] 1つの実装において、図1のコンピューティングデバイス108、110、および120の1または複数および図3のコンピューティングデバイス310、324、および338の1または複数は、図5に示される一般アーキテクチャを有する。図5に示されるデバイスは、論理回路502、一次メモリ504(たとえば揮発性メモリ、ランダムアクセスメモリ)、二次メモリ506(たとえば不揮発性メモリ)、ユーザ入力デバイス508(たとえばキーボード、マウス、またはタッチスクリーン)、ディスプレイ510(たとえば有機発光ダイオードディスプレイ)、および(有線または無線であってよい)ネットワークインタフェース512を含む。メモリ504および506は、命令およびデータを格納する。論理回路502は、命令を実行し、いくつかの実施形態において本明細書で説明される方法を含む(たとえば、コンピューティングデバイスによって実行されると述べられた手順を含む)様々な手順を実行するためにデータを用いる。コンピューティングデバイスのいくつか(たとえば、特にモバイルデバイスとして実装される場合、第3のコンピューティングデバイス338)は、カメラ514も含んでよい。
[0069] 実施形態において、(たとえば図3の真正マーク312などの)真正マークは、本明細書において「サブエリア」と称される複数の位置から成る。サブエリアは、ISO/IEC 15415に準拠する「セル」に対応してよく、均一なサイズであってよい。本明細書で論述される概念の一部の説明を補助するために、第1のサブエリア650、第2のサブエリア652、第3のサブエリア654、および第4のサブエリア656を有するマーク600を示す図6が注目される。第1のサブエリア650の特性は、平均着色が他のサブエリアから大幅に(たとえば既定閾値を超える程度まで)逸脱している点である。第2のサブエリア652の特性は、最良適合グリッド658からのオフセットが他のサブエリアのそれよりも大幅に大きい点である。第3のサブエリア654の特性は、他のサブエリアよりも大幅に大きい空所の発生率を含む点である。最後に第4のサブエリア656の特性は、他のサブエリアのエッジよりも大幅に直線性が低いエッジ660を含む点である。
[0070] 実施形態において、(たとえば図4Aのブロック412および図4Bのブロック456に示すような)マークの特性の測定から得られるメトリックを分析するプロセスを実行するために、(たとえば第2のコンピューティングデバイス324などの)コンピューティングデバイスは、以下の作業を実行する。コンピューティングデバイスは、最良適合グリッド658を生成する。そうすることで、コンピューティングデバイスは、マークの様々なサブエリア間の境界の理想的な位置を識別する。コンピューティングデバイスは、マークのシグネチャを生成するために用いられる特性測定値を有するサブエリアを選択する。実施形態において、コンピューティングデバイスは、どのサブエリアが、そのサブエリアに想定される通常または最適測定値から最も逸脱する(たとえば既定閾値を上回る)測定値の特性を有するかに基づいて、この選択を実行する。コンピューティングデバイスがこのシナリオにおいて選択するサブエリアの種類の例は、以下を含む。
[0071] (1)2Dバーコード規格によって定義された暗色セルと明色セルとを区別するグローバル平均閾値に最も近い平均色、着色、または強度を有するサブエリア、すなわち「最も明るい」暗色セルおよび「最も暗い」明色セル。第1のサブエリア650は、このカテゴリに入る。実施形態において、コンピューティングデバイスが、所与のサブエリアを逸脱した平均着色密度を有するものとして識別した場合、コンピューティングデバイスは、識別されたサブエリアと最も近く隣り合うサブエリアを再評価する必要があり得る。コンピューティングデバイスがそのような再評価を実行すると、コンピューティングデバイスは、識別されたサブエリアを参照として考慮し得る。
[0072] (2)最良適合グリッド658によって定義された理想的な位置から最も(たとえば既定閾値を上回って)逸脱する位置を有するサブエリア。いくつかの実施形態において、コンピューティングデバイスは、サブエリアのエッジを識別し、エッジの位置を決定し、エッジの位置を、最良適合グリッド658によって定義されたそれらの想定位置と比較することによって、所与のサブエリアがこのカテゴリに入るかを決定する。他の実施形態において、コンピューティングデバイスは、最良適合グリッド658に対して各サブエリアの同じパーセンテージ重複するサンプル領域を有する、反対極性(たとえば暗色/明色または明色/暗色)の2つの隣接するサブエリア間の境界領域のヒストグラムを生成し、50/50二峰性分布からのヒストグラムの逸脱を評価する。第2のサブエリア652は、このカテゴリに入る。
[0073] (3)明色または暗色のいずれかである異物マーキングまたは空所を含むサブエリア。実施形態において、コンピューティングデバイスは、サブエリアの輝度ヒストグラムを生成し、ヒストグラムの最外側主モード間の距離が十分に(たとえば既定閾値を上回って)大きいかを決定することによって、サブエリアがこのカテゴリに入るかを決定する。第3のサブエリア654は、このカテゴリに入る。
[0074] (a)既定閾値を超える長さ、(b)既定閾値を超える(または下回る)長さの連続性、および(c)既定閾値を超える(または下回る)直線性の1または複数を有する1または複数のエッジを有するサブエリア。実施形態において、コンピューティングデバイスは、サブエリアの半分の長さだけ最良適合グリッド658からオフセットし、最良適合グリッド658においてそのエッジを境界付けるグリッド線に垂直に走る、1つのサブエリアの長さにわたる画素幅輝度値を計算することによって、サブエリアがこのカテゴリに入るかを決定する。第4のサブエリア656は、このカテゴリに入る。
[0075] コンピューティングデバイスは、マーク(真正または候補)の特性を測定した後、マークの測定された特性を(マーク内のサブエリア(たとえばセル)位置によって関連付け可能な)インデックスアレイ関連リストとして利用可能にする。
[0076] 図7を参照すると、他の例において、分析されるマークが1D線形バーコード700であるものとする。コンピューティングデバイス(たとえば第2のコンピューティングデバイス324など)が電子シグネチャを形成するために用い得る特徴は、バーの幅またはバー間隔の変化702、平均色、着色、または強度の変化704、黒色バー内の空所706(または白色ストライプ内の黒点)、およびバーのエッジの形状における不規則性708を含む。
[0077] 図8および図9を参照すると、図4Aのブロック416および図4Bのブロック460においてマークの電子シグネチャの最大メトリックのサブセットを識別する(およびサブセットに関連付けられた位置識別子からHIDを導出する)ために(たとえば第2のコンピューティングデバイス324などの)コンピューティングデバイスが実行するプロセスが説明される。測定された各特性について(および特性が複数回測定された場合、特性の各メトリックセットについて)、コンピューティングデバイスは、電子シグネチャの一部を構成するメトリックセットを取り上げ、値によってセットをソートする。図8において、たとえば(リストとして示される)第1のメトリックセット802は、各セルが関連インデックス番号を有する2Dバーコードの様々なセルに関する着色を表す。各セルのデータはこの時点で単位を有さないが、コンピューティングデバイスは、着色測定を最初に行った時、濃淡値に関して測定を行った。第1のセット802は2Dバーコードの電子シグネチャを構成する複数のメトリックセットの1つにすぎない。コンピューティングデバイスは、データ値の大きさによって第1のセット802をソートし、最大データ値のサブセット806に対応するインデックス番号のサブセット804を抽出する。コンピューティングデバイスはその後、インデックス値のサブセット804を第1のメトリックセット802のHIDブロックにする。
[0078] 他の例において、図9において、第1のメトリックセット902は、マーク(たとえば真正マーク312または候補マーク336)の第1の特性に対応し、第2のメトリックセット904は、マークの第2の特性に対応し、第3のメトリックセット906(「n番目のセット」または最後のセット)は、マークの第3の特性に対応する。ただし、任意の数のメトリックセットが存在してよい。各メトリックセットの各メンバは、この例において、(1)特性の測定値が取得されたマークのサブエリアのラスタ位置と相関するインデックス値、および(2)測定値自体の大きさ、または(たとえば何らかの統計処理および正規化の後に)測定値から導出された大きさであるデータ値を含む。コンピューティングデバイスは、データ値によって各メトリックセットをソートする。各メトリックセットについて、コンピューティングデバイスは、データ値の最大サブセットに対応するインデックス値を抽出する。この例において、各最大サブセットは、メトリックセットの上位25のデータ値である。コンピューティングデバイスは、第1のメトリックセット902の最大サブセットに対応するインデックス値から第1のHIDブロック908を導出する。コンピューティングデバイスは同様に、第2のメトリックセット904の最大サブセットに対応するインデックス値から第2のHIDブロック910を導出する。コンピューティングデバイスは、メトリックセットの各々についてこのプロセスを実行するまで(すなわち、第3または「n番目」のHIDブロック912を導出するためにn番目のメトリックセット906まで)このプロセスを継続し、HIDブロックのセットをもたらす。コンピューティングデバイスは、HIDブロックを集約することによってHIDを形成する。この例において、HIDブロックは、抽出されたインデックス値自体を含む。
[0079] 図10を参照すると、実施形態に係る、コンピューティングデバイス(たとえば第2のコンピューティングデバイス324)が(たとえば図4Bのブロック464および466に関して説明したように)どのように候補マークに関して生成されたHIDと真正マークのHIDとを比較するかの例が示される。コンピューティングデバイスは、「同一条件での」比較のために互いにマッチするインデックス値の同類セットを用いて、候補マークおよび真正マークのそれぞれのHIDブロックを構成するインデックス値をマッチさせようと試みる(たとえば、候補マークの着色に関するインデックス値の抽出されたサブセットは、真正マークの着色に関するインデックス値の抽出されたサブセットと比較される)。コンピューティングデバイスは、マッチスコアに向けて各マッチをカウントする。その結果、たとえば真正マークのブロック1002および候補マークのブロック1004は、21のマッチスコアを有し、候補マークのブロック1006および真正マークのブロック1008は、4のマッチスコアを有する。
[0080] 図11を参照すると、実施形態に係る、コンピューティングデバイス(たとえば第2のコンピューティングデバイス324)がどのように真正マークの全体HIDと候補マークの全体HIDとを比較するかの例が説明される。コンピューティングデバイスは、真正シグネチャのHID値1100の各個々のHIDブロックを取り上げ、これを候補シグネチャのHID値1102の対応するブロックと比較し、(たとえば図10に関して上述したように)マッチスコアを割り当てる。コンピューティングデバイスはその後、スコアの各々を結合して全体マッチスコアとする。全体マッチスコアが既定閾値スコアを満たすまたは超える場合、コンピューティングデバイスは、HIDが厳密にマッチするとみなす。たとえばコンピューティングデバイスは、既定閾値スコア120を用いてよく、これは、スコアが120以上である場合、コンピューティングデバイスは2つのHIDが厳密にマッチするとみなすことを意味する。閾値は最低ゼロであってよい。いくつかの実施形態において、コンピューティングデバイスは、最小値を無視し、単純に「上位<n>個の」HIDスコア(たとえば上位10)を取り上げる。そのような場合、コンピューティングデバイスは一貫して、上位10の最良HIDマッチにおいて試験を実行する。これは、不正確なHIDを切り捨てることにより、(実際は非真正の候補における不必要な計算の負担を被って)フィルタリングステップによって偽陰性を生成する可能性に対処する。コンピューティングデバイスはその後、真正HID値1100に関連付けられたシグネチャを取得する。コンピューティングデバイスは、真正マークシグネチャのデータベースに格納された複数の(場合によっては全ての)HID値と候補HID値1102とを比較するまで、このプロセスを反復する。このプロセスの結果は、真正マークシグネチャの全体集合のサブセットであり、コンピューティングデバイスはその後、真正マークシグネチャの各々を候補マークのシグネチャと(より「総当たり」的な方法で)比較することができる。
[0081] 様々な実施形態によると、コンピューティングデバイスは、以下のように1つの(たとえば候補マークの)電子シグネチャと他の(たとえば真正マークの)電子シグネチャとを(たとえばブロック266および472において)比較する。コンピューティングデバイス(たとえば第2のコンピューティングデバイス324)のアレイインデックスは、各特性について2つのマークの生のメトリックセットをマッチさせる。コンピューティングデバイスはまた、真正マークの各生のセットに、候補マークから同様の順序で抽出されたメトリックセットとの正規化相関も受けさせる。コンピューティングデバイスはその後、相関結果を用いて、マッチ/非マッチ(真正対偽造)の決定に到達する。
[0082] たとえばコンピューティングデバイスは、候補マークのソートされたメトリックの自己相関系列と、(格納された)ソートされた真正シグネチャの自己相関系列とを比較することによって、候補シグネチャと真正シグネチャとを比較する。明確性のために、周知の統計演算
Figure 0006703194

が一般的な正規化相関式であり、式中、rは相関結果であり、nはメトリックデータリストの長さであり、xおよびyはそれぞれ真正マークおよび候補マークのメトリックデータセットである。コンピューティングデバイスが自己相関関数を実行する場合、データセットxおよびyは同じである。
[0083] 実施形態に係る自己相関系列を生成するために、コンピューティングデバイスは、正規化相関式に示される演算を複数回実行し、その度、系列yに対する1つの追加のインデックス位置だけxをオフセットする(yはxのコピーであることに留意する)。オフセットが進行すると、データセットは、xインデックスオフセットによってyデータ系列内の最後のインデックスが超えられると同時に最初に「巻き」戻る。実施形態によると、コンピューティングデバイスは、自己相関系列を生成するために、yデータを2倍にし、xデータをオフセット0からオフセットnまで「スライド」することによってこれを遂行する。
[0084] いくつかの実施形態において、図2Aのブロック212および図4Aのブロック422において、メディアストレージデバイスにシグネチャ全体を格納する代わりに、第2のコンピューティングデバイスは、自己相関結果の形状とマッチする最良適合曲線を(既定の次数および精度まで)表す多項式係数のセットを格納する。これは、第2のコンピューティングデバイスが、ソートされたメトリックセットにおいてシグネチャを生成するプロセスを実行し、その結果、特性データの自己相関系列(すなわち、真正マークにおけるアーチファクトを表すのに役立つメトリック)が一般に単純な多項式曲線であるため、実現可能である。
[0085] 実施形態において、コンピューティングデバイス(たとえば第2のコンピューティングデバイス110または第2のコンピューティングデバイス324)は、rxyを計算し、各項xは、その大きさおよび位置によって表されるアーチファクトであり、各項y=x(i+i)であり、jは2つのデータセットのオフセットであり、j=0〜(n−1)である。xは大きさによってソートされ、大きさはxの最上位の数字であるため、j=0またはその付近には非常に強い相関性が存在し、j=n/2に向かって急速に下降する。yはxのコピーであるため、jおよびn−jは相互置換が可能であり、自己相関系列はU字形曲線を形成し、その例は図12に示され、これはj=0およびj=n/2に関して必然的に対称である。したがって、この実施形態におけるコンピューティングデバイスは、曲線の半分しか計算する必要がないが、図12には明確性のためにj=0〜j=nの曲線全体が示される。
[0086] 1つの実装において、(たとえば第2のコンピューティングデバイス110または第2のコンピューティングデバイス324などの)コンピューティングデバイスは、実際の自己相関数を用いて図2Cのブロック266または図4Cのブロック472を実行し、その後、多項式モデル化曲線を用いて候補マークにこのプロセスを反復する。実際、6バイトの浮動小数点数を係数に用いる6次方程式は、1パーセントの曲線適合誤差または「認識忠実度」内で真正シグネチャデータとマッチする傾向があることが確認されている。結果として生じる、コンピューティングデバイスが取得するマッチスコアは、互いに1パーセント以内であってよい。これは、(候補マークが真正であると予想される)高いマッチスコアおよび(候補マークが真正ではないと予想される)低いマッチスコアの両方に当てはまり得る。
[0087] 実施形態において、(たとえば、図4Aのブロック412および図4Bのブロック456に示すように)電子シグネチャを生成する目的でマークのメトリックを分析するコンピューティングデバイスは、シグネチャを生成するために用いるメトリックを結合および正規化する。たとえばコンピューティングデバイスは、一定の精度まで多項式係数を表し、−1〜+1の値として自己相関データ自体を表し、分析されたマーク(真正または候補)内のアレイインデックス位置をソート順リストとして用いてよい。分析されるマークが2Dデータマトリックスである場合、アレイインデックスは、用いられるシンボル体系の従来の基準点から順序付けされた、マーク内のセル位置のラスタ順序付きインデックスであってよい。1つの一般的な種類の2Dデータマトリックスにおいて、基準は、グリッドの左側および下側を境界付ける2本の実線バーが交わる点である。
[0088] 実施形態によると、コンピューティングデバイスは、以下のように(たとえば、図2Cのブロック266または図4Cのブロック472に示すように)真正シグネチャと候補シグネチャとを比較する(マッチさせようと試みる)。コンピューティングデバイスは、格納された多項式係数を用いてシグネチャを再構成し、多項式係数を生成するために各リスト内の(すなわち、測定された各特性の)メトリックを自己相関し、多項式係数の2つのセットを比較する(2つの自己相関系列を比較する)。コンピューティングデバイスは、この比較を複数の方法で実行してよい。たとえばコンピューティングデバイスは、候補マークの自己相関系列を真正マークのシグネチャの(再構成された)自己相関曲線と相関付けしようと試みてよい。あるいはコンピューティングデバイスは、自己相関系列(真正および候補)の各々に関して曲線を構成し、曲線のペアに曲線適合誤差を行ってよい。図12および図13は、このプロセスを示す。所与の特性(または特性の所与のメトリックセット)に関する2セットの自己相関値の間の相関の程度が、その特性またはメトリックセットのマッチスコアとなる。コンピューティングデバイスはその後、様々な特性に関する全てのマッチスコアに基づいて、候補マークが真正であるか否かを決定する。
[0089] 実施形態において、(たとえば図4Aのブロック412および図4Bのブロック456に示すように)電子シグネチャを生成する目的でマークのメトリックを分析するコンピューティングデバイスは、候補マークの自己相関データおよび真正マークの自己相関データにべき級数分析を適用する。コンピューティングデバイスは、離散フーリエ変換(「DFT」)
Figure 0006703194

を用いてそのようなべき級数分析を適用してよく、式中、Xはk番目の周波数成分であり、Nはメトリックのリストの長さであり、xはメトリックデータセットである。コンピューティングデバイスは、DFTのべき級数を計算し、大きさに関して(DFT系列内の複素数によって表される)各周波数成分を分析し、位相成分を破棄する。その結果生じるデータは、低周波数から高周波数までのメトリックデータスペクトルエネルギの分散を表し、更なる分析の基準となる。これらのべき級数の例は、図14、図15、および図16にグラフで示される。
[0090] 実施形態において、(たとえば図4Aのブロック412および図4Bのブロック456に示すように)電子シグネチャを生成することを目的としてマークのメトリックを分析するコンピューティングデバイスは、尖度および分布バイアスの2つの周波数領域分析を用いる。この文脈において、分布バイアスは、全スペクトルの中心帯域周波数の周囲のエネルギ分布の示度を指す。尖度を実行するために、コンピューティングデバイスは、次の式
Figure 0006703194

を用いてよく、式中、
Figure 0006703194

は、べき級数大きさデータの平均であり、sは、大きさの標準偏差であり、Nは、分析された離散スペクトル周波数の数である。
[0091] 実施形態において、分布バイアスを計算するために、第2のコンピューティングデバイスは、次の式
Figure 0006703194

を用い、式中、Nは、分析された離散スペクトル周波数の数である。
[0092] 実施形態において周波数領域分析を用いる(たとえばDFTを用いる)場合、コンピューティングデバイスは、次の基準を考慮する。(大きさによるソートから生じる)真正マークのシグネチャの滑らかな多項式曲線は、周波数領域において分析される場合、スペクトルシグネチャにおいて認識可能な特性を生じる。候補マークは、真正マークから抽出されたものと同じ順にメトリックデータが抽出されると、シンボルが真正である場合、同様のスペクトルエネルギ分布を提示する。すなわち、真正ソート順序は、候補のメトリックの大きさに「合致」する。ソートされた大きさにおける不一致、または他の(たとえば写真複写アーチファクトなどの)重畳信号は、真正シンボルスペクトルにはない高周波数成分として現れる傾向があり、それによってマークの信頼性の追加の尺度を提供する。これは、偽造自己相関系列でも真正マークの最小統計マッチ閾値を満たし得る可能性に対処する。そのような信号のDFTべき級数の分布特性は、候補系列の小さい振幅マッチ誤差に存在する高周波数によって不十分なマッチを明らかにする。そのような条件は、真正マークの写真複写を示し得る。特に、コンピューティングデバイスは、真正マークのスペクトルに高い尖度および高い分布比が存在するものとみなす。いくつかの実施形態において、コンピューティングデバイスは、候補マークの検証における信頼度の尺度として、マッチスコアとともに、このべき級数分布情報を用いる。
[0093] 図17を参照すると、実施形態において、コンピューティングデバイスは、数値大きさデータではなく、情報交換用米国標準コード(「ASCII」)文字として表され得るバイトストリングとしてシグネチャを符号化することによって、(たとえば図2Aのブロック208、図2Bのブロック254、図4Aのブロック414、および図4Bのブロック458に示すように)マークの電子シグネチャを生成する。この代替形式により、コンピューティングデバイスは、メディアストレージデバイス内でマークを検索するためのインデックスとしてシグネチャデータを直接使用することができる。この実施形態において、真正マークの各シグネチャメトリックの位置および大きさを格納するのではなく、コンピューティングデバイスは、顕著なシグネチャ特徴および真正マークにおける評価された位置の各々の存在(または不在)を格納する。たとえば、固有識別子またはシリアル番号を担持または符号化しない2Dデータマトリックスシンボルの場合、コンピューティングデバイスは、マークのシグネチャデータを文字列として格納し、文字の各々は、サブエリア内の各特性の最小大きさ閾値を超える特徴の有無を符号化するが、任意の1つの特性における特徴の大きさまたは数に関する追加のデータを符号化しない。この例において、図17のマーク1700における各サブエリアは、メトリックセットの各々について1ビットである4ビットのデータを有し、「1」は、特定のメトリックがそのサブエリアにおいて顕著な特徴を有することを示す。たとえば、0000(16進数の0)は、4つの試験された特性のいずれも、その特定のサブエリアにおいて閾値大きさを上回る程度まで存在しないことを意味し得る。1111の値(16進数のF)は、4つの試験された特性の全てが、その特定のサブエリアにおいて最小を上回る程度まで存在することを意味する。
[0094] マーク1700の例において、最初の6つのサブエリアは、次のように符号化される。(1)第1のサブエリア1702は、平均輝度に関するアーチファクトを有さず、十分に黒色である。第1のサブエリア1702は、グリッドバイアスを有さない。第1のサブエリア1702は、大きな白色空所を有する。第1のサブエリア1702は、エッジ形状アーチファクトを有さず、エッジが直線かつ一様である。したがってコンピューティングデバイスは、これを0010と符号化する。(2)第2のサブエリア1704は、空所およびエッジ形状アートファクトを有する。したがってコンピューティングデバイスは、これを0011と符号化する。(3)第3のサブエリア1706は、黒色ではなく顕著にグレイであるが、他のアーチファクトを有さない。したがってコンピューティングデバイスは、これを1000と符号化する。(4)第4のサブエリア1708は、アーチファクトを有さない。したがってコンピューティングデバイスは、これを0000と符号化する。(5)第5のサブエリア1710は、グリッドバイアスを有するが、他のアーチファクトを有さない。したがってコンピューティングデバイスは、これを0100と符号化する。(6)第6のモジュール1712は、アーチファクトを有さない。したがってコンピューティングデバイスは、これを0000と符号化する。よって、最初の6つのモジュールは、2進値001000111000000001000000、16進法の238040、10進法の35−128−64、またはASCII#@と符号化される。例として2Dデータマトリックスコードを用いると、一般的な22×22のサブエリアのシンボルサイズの場合、データが文字(バイト)ごとに2モジュールパックされると想定すると、固有シグネチャデータを含むASCII列部分は242文字の長さになる。コンピューティングデバイスは、真正マークのシグネチャ列をデータベース、フラットファイル、テキストドキュメント、または個別の文字列の集団を格納するために適切な他の任意の構成に格納する。
[0095] 実施形態によると、コンピューティングデバイス(たとえば第2のコンピューティングデバイス324)が、ASCII実装実施形態においてマークが真正であるかを決定するために候補マークを試験するプロセスは、以下のとおりである。
[0096] (1)コンピューティングデバイスは、候補マークを分析し、そのASCII列を抽出する。
[0097] (2)コンピューティングデバイスは、ASCII列を用いてデータベースプログラムによる検索クエリを実行する。
[0098] (3)コンピューティングデバイスは(データベースプログラムの制御下で)、メディアストレージデバイスに格納されたシグネチャに、完全な候補検索文字列の正確なマッチのための試験を受けさせる。コンピューティングデバイスは、正確な文字列のマッチを見つけ出さなかった場合、部分文字列の検索または全体文字列における「ファジーマッチ」検索のいずれかによって近似マッチを捜し出そうと試みてよい。
[0099] (4)検索が、少なくとも第1の最小信頼マッチ閾値の1つの参照文字列とのマッチを返す場合、コンピューティングデバイスは、真正マークと候補マークとを同一であるとみなす。すなわち、コンピューティングデバイスは、候補マークが真正であると識別する。一方、検索が、第2の下側閾値を上回るパーセンテージのマッチを有する文字列を返さない場合、コンピューティングデバイスは、候補マークを偽造または無効として拒絶する。
[0100] (5)検索が、第1の閾値と第2の閾値との間のパーセンテージのマッチを有する1つの参照文字列を返す場合、コンピューティングデバイスは、結果を不確定とみなしてよい。検索が、第2の閾値を上回るパーセンテージのマッチを有する2つ以上の参照文字列を返す場合、コンピューティングデバイスは、結果を不確定とみなしてよい。あるいはコンピューティングデバイスは、候補マークの文字列を他の格納された参照文字列の1つとマッチさせるための更なる分析を行ってよい。
[0101] (6)結果が不確定である場合、コンピューティングデバイスは、結果が不確定であることを(たとえばユーザインタフェースに、または第3のコンピューティングデバイス240へメッセージを送信することによって)示してよい。コンピューティングデバイスはユーザに、試験のための候補マークの別の画像を提示するように促してよい。代わりに、または加えて、コンピューティングデバイスは、候補マークの捕捉画像における個別の特徴を符号化するためのリトライ方法を用いてもよい。コンピューティングデバイスは、候補マーク内のシグネチャデータが、そのメトリックに関する大きさの最小閾値に近い任意のサブエリアに、リトライ方法を適用してよい。試験中のマークが誤り補正メカニズムを用いる場合、リトライ方法は、誤り補正メカニズムが損傷または変更の可能性を示す、候補マークの任意のサブエリアまたは一部に適用され得る。代わりに、または加えて、コンピューティングデバイスは、たとえばアサートされている(1に設定された)ビットでその存在を検索し、その後アサートされていない(0に設定された)ビットで再び検索すること、または「ワイルドカード」文字を代用することによって、最小大きさ閾値に近い大きさを有する任意のシグネチャデータの強調を抑えてよい。あるいはコンピューティングデバイスは、閾値に近い特徴を表すビットを低く重み付けまたは無視することによって、パーセンテージマッチクエリを再計算してよい。
可変性の低いシナリオ
[0102] 図4A〜4Cおよび図8〜16に関して上述した実施形態は、十分識別可能な大きさの外れ値アーチファクトが、反復可能なHID位置として機能するために容易に利用可能である「可変性の高い」印刷技術(たとえば熱転写またはインクジェット)に対して特に有効である。しかし、他の印刷技術は、同じ種類の明白な変化を示さないことがある。これは、2つの波形(信号)のプロットを示す図18に見られ得る。第1の波形1802は、熱転写印刷プロセスを用いて印刷されたマークからの順序付きメトリックペアおよびインデックス位置のセットから抽出されている。(y軸上の)メトリックのセットは、この例において、全体波形の平均値(y軸上のゼロとして設定された平均値)として表される。x軸は、最低から最高までソートされたインデックス値を含む。第2の波形1804は、フレキソ印刷プロセスを用いて印刷されたマークからの順序付きメトリックペアおよびインデックス位置のセットから抽出されている。第1の波形1802は、第2の波形1804よりも高い可変性を示すことが分かる(それぞれのデータ系列における振幅および全体の変化の差に注目する)。
[0103] 熱転写データ(第1の波形1802)を参照すると、複数の高振幅ピークは、非直列化検索(データベース検索)のためのHIDを(上述した方法で)構成するために用いられ得る。フレキソデータ(第2の波形1804)は、識別可能な「外れ値」ピークがほとんどない、微分可能性が大幅に低い数列を示す。フレキソデータは低い可変性を示すので、この実施形態において、コンピューティングデバイス(図1のコンピューティングデバイス108、110、および120の1または複数、または図3のコンピューティングデバイス310、324、および338の1または複数)は、大きい外れ値データ値の存在に頼ることのない、メトリックシグネチャデータの他の態様を用いて、HIDを構成してよい。そのような他の態様を用いるための様々な技術がここで説明される。
[0104] 実施形態によると、コンピューティングデバイスは波形をフィルタし、フィルタされた波形をもたらす。可能なフィルタの例は、たとえば移動平均、時間領域畳み込み、フーリエ級数演算、空間バンドパスフィルタ、およびローパスフィルタなどの平滑化処理を含む。図19に示す例において、コンピューティングデバイスは、第2の波形1804に、データ系列を緩慢に変化する波形に平滑化する効果を有する移動平均を受けさせている。図19は、フィルタされる前の第2の波形1804(1904a)およびフィルタ(この場合、移動平均)された後の第2の波形1804(1904b)を示す。実施形態において移動平均を計算するために、コンピューティングデバイスは、メトリックセットから2つ以上のデータ点を取り上げ、それらを足し合わせ、それらの和を足されたデータ点の総数で割り、第1のデータ点をこの平均と置き換え、メトリックセットの終点に到達するまで各連続するデータ点でこのプロセスを反復する。
[0105] いくつかの実施形態において、コンピューティングデバイスは、情報「拡散」を可能にする方法で波形をフィルタする。たとえば、ウィンドウ平均の前に空間フィルタを適用することにより、各ウィンドウ内のデータは、隣り合うウィンドウに含まれる情報の一部を含むことができる。すなわち、コンピューティングデバイスは、隣接ウィンドウ(複数も可)からの情報を、特定のウィンドウにおける平均データ点に組み込む。
[0106] コンピューティングデバイスはその後、たとえばゼロ交差の位置、ピーク間の距離、データの積分または微分などといった、フィルタされた波形の属性を抽出する。これらの技術のいずれかまたは全ては、HIDを構成する基準として用いられ得る。実施形態において、コンピューティングデバイスは、図20に示すように、フィルタされた波形をセクションまたは「帯域」(この例では9つの帯域)に分割し、各帯域における波形の局所平均を計算する。図20は、長方形としてシグネチャデータに重ね合わせられた帯域平均値を示す。いくつかの実施形態において、コンピューティングデバイスは、フィルタされていない波形の属性を抽出する(すなわち、フィルタリングプロセスを実行しない)。
[0107] コンピューティングデバイスは、これらの帯域平均を正規化し、(図21Aに示す)データの2進表現を構成する。2進列は、局所平均が帯域平均の全体平均値を上回っているまたは下回っていることを表す。この2進列はこれで、この特定のメトリックのHIDブロックとなる。コンピューティングデバイスは、各残りのメトリックについて同様に残りのHIDブロックを構成する。
[0108] 実施形態において、この技術を用いると、コンピューティングデバイスは、可変性の高いシナリオに関して上述したものとは異なる方法で、入来する候補のHIDに対して真正マークの格納されたHIDを評価する(たとえば、図4Bのブロック464)。たとえば、ファジー論理検索の代わりに、コンピューティングデバイスは、HIDマッチスコアを計算するためにブーリアン演算を用いてよい。1つの実装において、コンピューティングデバイスは、ビット単位の否定排他的論理和を適用し、これは、最初のおよび入来する候補ビットパターンに適用される。一例として、図21Aを構成した最初のHIDブロックを用いて、コンピューティングデバイスは、入来する候補を以下のように評価し得る。
Figure 0006703194
[0109] ブーリアン結果TRUE(1)によって表される「合致する」ビットはその後、(ハミング距離を計算するために)コンピューティングデバイスによって合計される。この和は、そのブロックのHIDスコアとなる。前述のように、コンピューティングデバイスは、候補マークのHIDに対して、最初のHIDレコード全てにおける全ブロックに関してこのプロセスを実行する。これが完了すると、コンピューティングデバイスは、上述したように、結果として生じる最初の電子シグネチャの選別リストを、全候補(たとえば携帯電話が提示した)電子シグネチャに対し評価する。選別リスト内の電子シグネチャのいずれかが候補電子シグネチャに対し「真正」の結果をもたらした場合、コンピューティングデバイスは、そのような検証結果を報告する。選別リストのうちいずれも「真正」結果をもたらさなかった場合、コンピューティングデバイスは、検証結果を「偽造」として(たとえばユーザインタフェースを介してローカルにユーザに、または遠隔デバイス(たとえば携帯電話)へメッセージを送信することによって)報告する。
[0110] 実施形態によると、(図20および図21Aに関して説明したように)波形の各帯域を2進値として表すのではなく、コンピューティングデバイスは、フィルタリング中に振幅情報の一部を保持する。図21Bに示すように、たとえばコンピューティングデバイスは、HIDを構成するために実際の帯域平均値を用いてよい。その後、(HIDが厳密にマッチするかを決定するための)類似性測定としてハミング値を用いるのではなく、コンピューティングデバイスは、入来する候補HIDのマッチスコアを評価するために共分散または数値相関を用いる。平均化ウィンドウの幅および数を変化させることによって、コンピューティングデバイスは、必要に応じてHID解像度を上下させることができ、多いおよび/または狭いウィンドウは、弁別力の高い(かつ大きく格納のために多くのメモリを要する)HIDを生じ、幅広および/または少ないウィンドウは(データの大幅な低減により)少ないストレージしか要さないが、比例して弁別力が低い。
[0111] 上述した技術の1または複数を用いてデータ(およびそれに伴う検索速度および必要なストレージ)の低減を説明するために、生の波形(たとえば1802)が700のデータ点を有するものとする。各々は、22kBを上回る32ビットの浮動小数点数である。図21Aのハミング/2進法の例において、コンピューティングデバイスは、これを9ビットまで低減する。これは、700の32ビットデータ点から9の1ビットデータ点への次元縮小を表す。コンピューティングデバイスが振幅情報(実際の帯域平均値)を保持する図21Bの例において、次元縮小は、32×9=288バイトとなる。したがって、この例における次元縮小は、700の32ビット点から9つの32ビット点への縮小である。
[0112] 図22を参照すると、実施形態に係る、コンピューティングデバイスによって実行されるプロセスのフロー図が示される。この実施形態に関する最初のプロセスフローは、(真正マークの電子シグネチャを生成するための)図4Aのブロック402〜414、および(候補マークの電子シグネチャを生成するための)図4Bのブロック450〜456と同じであるが、ハッシュ識別子がどのように生成されるかに差異がある。ただし、ブロック416またはブロック450の代わりに、プロセスは、図22のブロック2202へ進み、ここでコンピューティングデバイスは、メトリックから波形を抽出する。たとえばコンピューティングデバイスは、順序付きペアのセットとしてメトリックを(メトリックが取得されたマーク内の位置の識別子(たとえばインデックス値)に対しメトリックを)分析し、波形として順序付けされたこれらを分析する。ブロック2204において、コンピューティングデバイスは、波形をフィルタする。ブロック2206において、コンピューティングデバイスは、フィルタされた波形の属性を抽出する。コンピューティングデバイスは、各メトリックセット(たとえば第1のメトリックセット、第2のメトリックセット、第3のメトリックセットなど)、抽出された各波形(たとえば第1の波形、第2の波形、第3の波形など)、およびフィルタされた各波形(たとえば第1のフィルタされた波形、第2のフィルタされた波形、第3のフィルタされた波形など)についてブロック1802〜1806を反復する。ブロック2208において、コンピューティングデバイスは、(1または複数のフィルタされた波形の)抽出された属性からハッシュ識別子を形成する。プロセスはその後、(図4Aの)ブロック422または(図4Bの)ブロック464へ進む。
重みの生成
[0113] 実施形態において、コンピューティングデバイスは、マークの特定の領域から抽出されたメトリックを選択し、またはマークの非好適領域からのメトリックに対し優先的に重み付けするための手順を用いる。これは、可変性の低いシナリオにおいて、マークの一部の領域は、他のエリアよりも信頼度の高いHIDを構成するためにより有用なシグネチャ特徴を担持するという事実を考慮するものである。この重み付けは、時間領域信号振幅分析、周波数領域エネルギ分析、および他の方法を含む様々な方法で行われてよい。要するに、コンピューティングデバイスは、たとえば分析されている領域が高いエネルギを示すか否かに依存して、メトリックに重み付けするための様々な規則セットを用いる。
[0114] 実施形態において、コンピューティングデバイスは、各利用可能なシグネチャ特徴メトリックデータセットの「重み付けスコア」を確立するために、メトリックデータのフーリエべき級数から導出されたような全信号エネルギの示度を用いる。コンピューティングデバイスは、べき級数にわたり個々のスペクトルエネルギを総和することによって全信号エネルギを計算し、ここで各スペクトル成分のエネルギは、周波数領域番号の実数および虚数部分の2乗の和の平方根として計算される。
[0115] 図23は、「高エネルギ」メトリックデータのセットの波形(位置識別子(たとえばインデックス値)に対するベースラインまたは平均からのメトリックの分散)の例を示す。図24は、図23の「高エネルギ」メトリックデータのフーリエべき級数を示す。図23のメトリックデータは、高い重み付けスコアを受信し、HIDブロックのソースデータとして優先的に用いられる。
[0116] 図25は、「低エネルギ」メトリックデータのセットの波形の例を示す。図26は、図25の「低エネルギ」メトリックデータのフーリエべき級数を示す。図25のメトリックデータは、低い重み付けスコアを受信し、HIDブロックのソースデータとして用いられない。
重み付けスコアの計算:
[0117] 実施形態において、重み付けスコアを計算するために、コンピューティングデバイスは、分析している特定のべき級数における各帯域の振幅を合計する。コンピューティングデバイスは、各メトリックデータセットの重み付けスコアを有すると、これらのスコアを降順にソートし、そのマークのHIDの構成に用いるための最高スコア(最高信号エネルギ)のメトリックデータを選択する。
マスクの生成
[0118] 実施形態において、コンピューティングデバイスは、UPC線形バーコードにおいて演算する時、上述した方法を用いる。この場合、シンボル内の「バー」ごとに2つ存在する(1つは各バーの先端から抽出されたメトリックデータ系列であり、1つは左右のガードバーを除いて後縁から得られる)、52のHIDブロックが利用可能である。コンピューティングデバイスはたとえば、HIDブロック演算を実行するために上位5つの最高「シグネチャエネルギ」を有するメトリックを用いることを選択してよい。
[0119] 実施形態において、オリジナルUPCバーコードのHIDキーを作成する場合、コンピューティングデバイスは、全52のシグネチャメトリックデータセットをそれが導出されたHIDとともに格納する。10ビットのHIDブロック長さを想定すると、コンピューティングデバイスは、全長520ビットを有するHIDにたどり着く。
[0120] 効率的な処理のために、コンピューティングデバイスは、上述したHID比較方法において用いられるビットごとの演算と互換性のある重み付けスキームを用いてよい。実施形態において、コンピューティングデバイスは、高い/優先的な重み付けのHIDブロックに対応するビット位置におけるブーリアンTRUE値および他の全てのビット位置におけるブーリアンFALSEを有するマスクを構成する。この時点で、最高エネルギ信号(およびそれに伴う最良の弁別力)を有するブロックのみを用いて2つのHID間のHID類似性の示度を計算するために必要とされるのは、マスクを用いた単純なビットごとのAND演算が全てである。
[0121] 単純化した例として、コンピューティングデバイスが8ブロックで構成されたHIDを有する場合を考えると、各々がブロックごとに10ビットを有し、80ビットのHIDが生じる。また、コンピューティングデバイスはこの例において、オリジナル(真正)マークのシグネチャのHID(A)と候補マークのHID(B)とを比較するために上位5つの最高エネルギHIDブロックのみを用いる。図27および図28はこのプロセスを示し、良好にマッチする候補HID(図27)およびマッチが不十分な候補HID(図28)の両方に関するビットカウント結果(F)例を示す。
[0122] 本明細書で説明される典型的な実施形態は、限定を目的とするものではなく説明的意味においてのみ考慮されるべきであることを理解すべきである。各実施形態における特徴または態様の説明は、一般に、他の実施形態における他の同様の特徴または態様にも利用可能なものとみなされるべきである。当業者には理解されるように、形式および細部における様々な変更は、以下の特許請求の範囲によって定義されるようなそれらの趣旨および範囲から逸脱することなく、なされてよい。たとえば図2A、図2B、図2C、図4A、図4B、図4C、および図22のフローチャートのステップは、当業者には明らかとなる方法で並べ替えられてよい。また、これらのフローチャートのステップならびに本明細書で説明される方法は全て、単一のコンピューティングデバイスで実行され得る。

Claims (25)

  1. コンピューティングデバイスにおいて、マークが真正であるかを決定するための方法であって、
    真正マークの捕捉画像を受信することと、
    前記捕捉画像を用いて、前記真正マーク内の複数の位置において前記真正マークの特性を測定し、前記特性のメトリックセットをもたらすことであって、
    前記複数の位置は、複数の位置識別子に関連付けられることと、
    前記メトリックセットに基づいて、前記真正マークの電子シグネチャを生成することと、
    前記メトリックセットから、前記メトリックセットと前記複数の位置との間の順序付きペア関係に基づく波形を抽出することと、
    前記波形を複数の帯域に分割することと、
    前記複数の帯域の各帯域について、
    前記帯域の属性を抽出することと、
    前記属性に基づいて数値を割り当て、数値セットをもたらすことと、
    前記数値セットから前記真正マークのハッシュ識別子を形成することと、
    前記真正マークの前記電子シグネチャと関連して前記ハッシュ識別子をデータベースに格納することであって、前記データベースは、
    真正マークの複数の電子シグネチャおよび複数のハッシュ識別子を含み、各電子シグネチャは自身のハッシュ識別子に関連付けられ、
    1または複数のメディアストレージデバイスにおいて維持されることと、
    候補マークが真正であるかを決定する要求を受信することと、
    真正マークの少なくとも1つのマッチする可能性のある電子シグネチャを捜し出すために、前記候補マークのハッシュ識別子と前記データベース内の前記複数のハッシュ識別子の1または複数とを比較することと
    を備える方法。
  2. 前記波形をフィルタすることを更に備え、前記波形を分割することは、前記フィルタされた波形を前記複数の帯域に分割することを備える、請求項1に記載の方法。
  3. 前記波形をフィルタすることは、前記波形を平滑化することを備え、
    前記波形を分割することは、前記平滑化された波形を前記複数の帯域に分割することを備える、
    請求項2に記載の方法。
  4. 前記波形を平滑化することは、前記メトリックセットに、前記複数の位置にわたる移動平均を適用することを備える、請求項3に記載の方法。
  5. 前記波形をフィルタすることは、前記波形に、ローパスフィルタを用いる時間領域畳み込みを適用することを備える、請求項2に記載の方法。
  6. 前記波形をフィルタすることは、前記波形に、フーリエ級数演算を適用することを備える、請求項2に記載の方法。
  7. 前記波形をフィルタすることは、前記波形に、空間バンドパスフィルタを適用することを備える、請求項2に記載の方法。
  8. 前記数値は2進値であり、前記候補マークのハッシュ識別子と前記データベース内の前記複数のハッシュ識別子の1または複数とを比較することは、前記候補マークの前記ハッシュ識別子と前記データベース内の前記複数のハッシュ識別子の前記1または複数との間のハミング距離を計算することを備える、請求項1に記載の方法。
  9. 前記候補マークの前記ハッシュ識別子と前記データベース内の前記複数のハッシュ識別子の1または複数との前記比較に基づいて、前記候補マークの前記ハッシュ識別子が、前記データベース内の前記複数のハッシュ識別子の1または複数と厳密にマッチするかを決定することと、
    前記候補マークの前記ハッシュ識別子が前記データベース内の前記複数のハッシュ識別子の1または複数と厳密にマッチすると決定された場合、
    メディアストレージデバイスから、前記データベースの前記厳密にマッチするハッシュ識別子と関連付けられた、前記真正マークのアーチファクトに関するデータを含む前記電子シグネチャを取得することと、
    前記候補マークの前記電子シグネチャと前記真正マークの前記取得された電子シグネチャとの比較に基づいて、前記候補マークが真正であるかを決定することと、
    前記候補マークが真正であると決定された場合、前記候補マークが真正であることを示すことと
    を更に備える、請求項1に記載の方法。
  10. 数値を割り当てることは、前記帯域内の前記メトリックセットの中のメトリックの平均値が前記波形の前記メトリックセットの中のメトリックの平均値を超えるかに基づいて、前記数値を割り当てることを備える、請求項1に記載の方法。
  11. 数値を割り当てることは、前記帯域内の前記メトリックセットの中のメトリックの平均値を割り当てることを備える、請求項1に記載の方法。
  12. 前記複数の位置識別子は複数のインデックス値を備える、請求項1に記載の方法。
  13. 前記特性は第1の特性であり、
    前記メトリックセットは第1のメトリックセットであり、
    前記方法は、
    前記捕捉画像を用いて、前記複数の位置において前記真正マークの第2の特性を測定し、第2のメトリックセットをもたらすことであって、
    前記電子シグネチャを生成することは、前記第1および第2のメトリックセットに基づいて前記電子シグネチャを生成することを備えることと、
    前記第2のメトリックセットから、前記第2のメトリックセットと前記複数の位置との間の順序付きペア関係に基づく第2の波形を抽出することと、
    前記第2の波形を複数の帯域に分割することと、
    前記第2の波形の前記複数の帯域の各帯域に、前記帯域内の前記波形の属性に基づく値を割り当て、第2の数値セットをもたらすことと
    更に備え、
    前記真正マークの前記ハッシュ識別子を形成することは、前記第1および第2の数値セットから前記ハッシュ識別子を形成することを備える、請求項1に記載の方法。
  14. 前記捕捉画像を用いて前記候補マーク内の複数の位置において前記候補マークの前記特性を測定することは、前記候補マークの複数のサブエリアの平均着色を測定し、前記平均着色に関するメトリックセットをもたらすことを備える、請求項1に記載の方法。
  15. 前記捕捉画像を用いて前記候補マークの前記特性を測定することは、前記候補マークの複数の位置における最良適合グリッドからの前記候補マークのサブエリアの位置における逸脱を測定し、前記最良適合グリッドからの前記逸脱に関するメトリックセットをもたらすことを備える、請求項1に記載の方法。
  16. 前記捕捉画像を用いて前記候補マークの前記特性を測定することは、前記候補マークの複数のサブエリアの直線性を測定し、直線性に関するメトリックセットをもたらすことを備える、請求項1に記載の方法。
  17. 前記候補マーク内の複数の位置において前記候補マークの前記特性を測定することは、前記候補マークの複数のサブエリアの各々の平均濃淡値の測定を行うことを備える、請求項1に記載の方法。
  18. 前記候補マーク内の複数の位置において前記候補マークの前記特性を測定することは、前記候補マークの複数のサブエリアの各々における非直線性の測定を行うことを備える、請求項1に記載の方法。
  19. コンピューティングデバイスにおいて、マークが真正であるかを決定するための方法であって、
    候補マークの捕捉画像を受信することと、
    前記捕捉画像を用いて、前記候補マーク内の複数の位置において前記候補マークの第1の特性を測定し、前記候補マークの第1のメトリックセットをもたらすことと、
    前記捕捉画像を用いて、前記複数の位置において前記候補マークの第2の特性を測定し、前記候補マークの第2のメトリックセットをもたらすことであって、
    前記複数の位置は、複数の位置識別子に関連付けられることと、
    前記第1のメトリックセットおよび前記第2のメトリックセットに基づいて、前記候補マークの電子シグネチャを生成することであって、
    第1の波形は、前記第1のメトリックセットと前記複数の位置との間の順序付きペア関係を表し、第2の波形は、前記第2のメトリックセットと前記複数の位置との間の順序付きペア関係を表すことと、
    前記第1の波形および前記第2の波形をフィルタし、第1のフィルタされた波形および第2のフィルタされた波形をもたらすことと、
    前記第1のフィルタされた波形を第1の複数の帯域に分割することと、
    前記第1の複数の帯域の各帯域に、前記帯域内の前記第1のフィルタされた波形の属性に基づく数値を割り当て、第1の数値セットをもたらすことと、
    前記第2のフィルタされた波形を第2の複数の帯域に分割することと、
    前記第2の複数の帯域の各帯域に、前記帯域内の前記第2のフィルタされた波形の属性に基づく数値を割り当て、第2の数値セットをもたらすことと、
    前記第1の数値セットおよび前記第2の数値セットを用いて、前記候補マークのハッシュ識別子を形成することと、
    前記候補マークの前記ハッシュ識別子と真正マークのハッシュ識別子との比較に基づいて、前記候補マークの前記ハッシュ識別子が前記真正マークの前記ハッシュ識別子と厳密にマッチするかを決定することと、
    前記候補マークの前記ハッシュ識別子が前記真正マークの前記ハッシュ識別子と厳密にマッチすると決定された場合、
    メディアストレージデバイスから、前記真正マークのアーチファクトに関するデータを含む前記真正マークの電子シグネチャを取得することと、
    前記候補マークの前記電子シグネチャと前記真正マークの前記取得された電子シグネチャとの比較に基づいて、前記候補マークが真正であるかを決定することと、
    前記候補マークが真正であると決定された場合、前記候補マークが真正であることを示すことと
    を備える方法。
  20. コンピューティングデバイスにおいて、マークが真正であるかを決定するための方法であって、
    真正マークの捕捉画像を受信することと、
    前記真正マークの前記捕捉画像を用いて、前記真正マーク内の複数の位置において前記真正マークの第1の特性セットを測定し、前記真正マークの第1のメトリックセットをもたらすことと、
    前記真正マークの前記捕捉画像を用いて、前記真正マーク内の複数の位置において前記真正マークの第2の特性セットを測定し、前記真正マークの第2のメトリックセットをもたらすことであって、
    前記複数の位置は、複数の位置識別子に関連付けられることと、
    前記第1のメトリックセットおよび前記第2のメトリックセットに基づいて、前記真正マークの電子シグネチャを形成することと
    を備えるステップを実行することによって、前記真正マークの前記電子シグネチャを生成することと、
    前記第1のメトリックセットから、前記第1のメトリックセットと前記複数の位置との間の順序付きペア関係に基づく第1の波形を抽出することと、
    第1のフィルタされた波形を導出するために前記第1の波形に移動平均を適用することと、
    前記第1のフィルタされた波形の属性を抽出することと、
    前記第2のメトリックセットから、前記第2のメトリックセットと前記複数の位置との間の順序付きペア関係に基づく第2の波形を抽出することと、
    第2のフィルタされた波形を導出するために前記第2の波形に移動平均を適用することと、
    前記第2のフィルタされた波形の属性を抽出することと、
    前記第1のフィルタされた波形の前記属性および前記第2のフィルタされた波形の前記属性から前記真正マークのハッシュ識別子を形成することと
    を備えるステップを実行することによって、前記真正マークのハッシュ識別子を生成することと、
    前記ハッシュ識別子を前記真正マークの前記電子シグネチャと関連してデータベースに格納することであって、
    前記データベースは、
    複数の他の電子シグネチャおよび複数の他のハッシュ識別子を含み、各電子シグネチャは自身のハッシュ識別子に関連付けられ、
    1または複数のメディアストレージデバイスにおいて維持されることと、
    要求元から、候補マークが真正であるかを決定する要求とともに前記候補マークの捕捉画像を受信することと、
    前記候補マークの前記捕捉画像を用いて、前記候補マーク内の前記複数の位置において前記候補マークの前記第1の特性セットを測定し、前記候補マークの第1のメトリックセットをもたらすことと、
    前記候補マークの前記捕捉画像を用いて、前記候補マーク内の前記複数の位置において前記第2の特性セットを測定し、前記候補マークの第2のメトリックセットをもたらすことと、
    前記第1のメトリックセットおよび前記第2のメトリックセットに基づいて、前記候補マークの電子シグネチャを形成することと、
    を備えるステップを実行することによって、前記候補マークの前記電子シグネチャを生成することと、
    前記候補マークの前記第1のメトリックセットから、前記候補マークの前記第1のメトリックセットと前記複数の位置との間の順序付きペア関係に基づく第1の波形を抽出することと、
    前記候補マークに関する第1のフィルタされた波形を導出するために、前記第1の波形に移動平均を適用することと、
    前記第1のフィルタされた波形の属性を抽出することと、
    前記候補マークの前記第2のメトリックセットから、前記候補マークの前記第2のメトリックセットと前記複数の位置との間の順序付きペア関係に基づく第2の波形を抽出することと、
    前記候補マークに関する第2のフィルタされた波形を導出するために、前記候補マークの前記第2の波形に移動平均を適用することと、
    前記候補マークの前記第2のフィルタされた波形の属性を抽出することと、
    前記候補マークの第1のフィルタされた波形の前記測定された属性および前記候補マークの第2のフィルタされた波形の前記測定された属性から、前記候補マークのハッシュ識別子を形成することと
    を備えるステップを実行することによって、前記候補マークの前記ハッシュ識別子を生成することと、
    前記候補マークの前記ハッシュ識別子と前記真正マークの前記ハッシュ識別子との比較に基づいて、前記候補マークの前記ハッシュ識別子が前記真正マークの前記ハッシュ識別子と厳密にマッチするかを決定することと、
    前記候補マークの前記ハッシュ識別子が前記真正マークの前記ハッシュ識別子と厳密にマッチすると決定された場合、
    メディアストレージデバイスから、前記真正マークの前記電子シグネチャを取得することと、
    前記候補マークの前記電子シグネチャと前記真正マークの前記取得された電子シグネチャとの比較に基づいて、前記候補マークが真正であるかを決定することと、
    前記候補マークが真正であると決定された場合、前記マークが真正であると決定されたことを示すメッセージを前記要求元へ送信することと
    を備える方法。
  21. 前記真正マークの前記第1のフィルタされた波形、前記真正マークの前記第2のフィルタされた波形、前記候補マークの前記第1のフィルタされた波形、および前記候補マークの前記第2のフィルタされた波形から属性を抽出することは、前記それぞれのフィルタされた波形の各々の複数のセクションにわたりゼロ交差の位置を測定することを備える、請求項20に記載の方法。
  22. 前記真正マークの前記第1のフィルタされた波形、前記真正マークの前記第2のフィルタされた波形、前記候補マークの前記第1のフィルタされた波形、および前記候補マークの前記第2のフィルタされた波形から属性を抽出することは、前記それぞれのフィルタされた波形の各々の複数のセクションにわたりピーク間距離を測定することを備える、請求項20に記載の方法。
  23. 前記真正マークの前記第1のフィルタされた波形、前記真正マークの前記第2のフィルタされた波形、前記候補マークの前記第1のフィルタされた波形、および前記候補マークの前記第2のフィルタされた波形から属性を抽出することは、前記それぞれのフィルタされた波形の各々の複数のセクションの各々に関する前記波形の下の面積を測定することを備える、請求項20に記載の方法。
  24. 前記真正マークの前記第1のフィルタされた波形、前記真正マークの前記第2のフィルタされた波形、前記候補マークの前記第1のフィルタされた波形、および前記候補マークの前記第2のフィルタされた波形から属性を抽出することは、前記それぞれのフィルタされた波形の各々における複数の点で導関数を計算することを備える、請求項20に記載の方法。
  25. 前記真正マークはバーコードである、請求項20に記載の方法。
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